JPH0194247A - 化合物半導体の混晶比測定法 - Google Patents

化合物半導体の混晶比測定法

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JPH0194247A
JPH0194247A JP25229087A JP25229087A JPH0194247A JP H0194247 A JPH0194247 A JP H0194247A JP 25229087 A JP25229087 A JP 25229087A JP 25229087 A JP25229087 A JP 25229087A JP H0194247 A JPH0194247 A JP H0194247A
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mixed crystal
crystal ratio
photoluminescence
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band
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JP25229087A
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English (en)
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Futatsu Shirakawa
白川 二
Toshihiko Takebe
武部 敏彦
Kunimitsu Yajima
国光 矢島
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (′f)技術分野 この発明は、深さ方向に変化する組成を持つ化合物半導
体薄膜の深さの函数としての混晶比測定法に関する。
半導体基板の上に、エピタキシャル成長層を形成する手
段として、分子線エピタキシー(MBE)、有機金属熱
分解法(MOCVD)などが用いられるようになってき
た。
従来の液相エピタキシー(LPE)は、高品質のエピタ
キシャル成長を行なうことができるが、エピタキシャル
層の組成を自在に変化させる、という組成制御性に乏し
い。液体と基板とが接触しており、熱平衡状態に近い過
程でエピタキシャル成長が行なわれるから、組成を自由
に変化させる事ができない。スライドボート法によって
多層膜を作る事ができるが、自由度に乏しい。
分子線エピタキシーは、超高真空中に於て、加熱された
基板に、成長層となるべき原材料の分子線を当てて、基
板上にエピタキシャル成長層を形成するものである。分
子線源セルのシャックの開閉によって、分子線を迅速に
オンオフできる。このため、組成の異なる多層膜を容易
にエピタキシャル成長させる事ができる。
有機金属熱分解法(MOC:VD)は、0.ITorr
 〜100Torr程度の常圧に近い真空状態で、有機
金属ガスと水素化物ガス、キャリヤガスを、加熱した基
板に当てる。基板上で熱分解反応が起こって、エピタキ
シャル薄膜が形成される。
これも、ガスの供給をバルブの開閉によって簡単に制御
できるので、組成や膜厚の制御が容易である。
このように、迅速に組成を変化させる事のできるエピタ
キシー技術を用いると、組成や膜厚の異なる多層膜を1
枚の基板の」―に重ねて形成する事ができる。
それだけではなく、深さ方向に組成比が連続的に変化す
るような化合物半導体混晶をエピタキシャル成長させる
ことができるようになる。
このように、エピタキシー技術が進歩すると、深さの函
数として、組成を、或は特に混晶比Xを測定する事ので
きる測定技術が要求される。
たとえば、GaAs基板の上に、MBE法によって+n
 −= v族混晶半導体であるA、5XGa1−XAs
薄膜単結晶を成長させたとする。
AlとGa分子線の強度を時間的に変化させ、混晶比X
を、深さ方向に連続的変化させたものを作ったとする。
この場合、深さの函数として混晶比Xを求める事のでき
る方法が望まれる。
このように、意図して混晶比Xが変化するものを作るの
ではなく、単一の混晶をエピタキシャル成長させた場合
であっても、実際には混晶比が深さ方向に一様になると
は限らない。
このような場合、エピタキシャル薄膜の混晶比は薄膜全
体で一様であると仮定して、混晶比が測定されてきた。
しかし、単一の混晶を成長させたつもりでも、そうでな
い事がある。
従って、深さの函数としての混晶比を測定することは、
エピタキシャル成長技術自体を向上させる上で効果的で
ある。
(イ)従来技術 フォトルミネッセンスを用いて混晶比を求める方法は公
知である。本発明もこれを用いるので、この方法をまず
説明する。
化合物半導体のバンドギャップEgは、混晶比Xによっ
て決まる。バンドギャップより大きい光エネルギーを有
する励起光を半導体に当てると、半導体からフォトルミ
ネッセンス(Photo lumi nescence
 )が出る。この光の中心エネルギーはバンドギャップ
エネルギーである。
従って、フ第1・ルミネッセンスのスペクトルから、E
gを求め、EgからXを求める。これがフォトルミネッ
センス法の原理である。
以下、図面を用いて、より詳しく説明する。
第2図は半導体のバンド構造を略示する図である。伝導
帯と価電子帯の間に禁制帯がある。禁制帯の幅をバンド
ギャップEgという。これらは電子のエネルギー密度を
現わしている。禁制帯には電子のエネルギーレベルがな
い(真性半導体の場合)。
バンドギャップEgよりも大きい光エネルギーhνを有
する励起光を試料に当てる。励起光はパワーを要するか
ら、レーザ光を用いることが多い。
励起光を吸収して価電子帯の電子が励起されて伝導帯へ
上る。これにより、電子・正孔の対ができた事になる。
励起状態は安定な状態ではない。伝導帯の電子は価電子
帯に落ちて、エネルギー差に等しいエネルギーhνを持
つ光を放射する。これをフォトルミネッセンスという。
伝導帯の電子が価電子帯に落ちるという事を、電子・正
孔の再結合という事もある。
放射された光は、バンドギャップIi:gにほぼ等しい
エネルギーを持つ。この光を分光器で分光すれば発光エ
ネルギースペクトルを得る。このスペクトルで最大の強
度を有する点がバンドギャップエネルギーEgを与える
つまり、フォトルミネッセンスを分光し、光強度を測定
すれば、試料のバンドギャップEgが分るのである。
伝導帯の最下端から価電子帯の最上端へ落ちた場合、こ
の電子はhシーEgの光を出す。伝導帯のより上方から
、価電子帯のより下方へ落ちる電子もある。このため第
3図に示すように、発光強度分布はEgより大きい部分
に小さいテイルをもつ。
さらに、伝導帯と価電子帯は、格子の熱振動により、そ
れらのポテンシャルが擾乱しているので、hνはEgよ
り小さくなる事がある。このため発光強度分布はEgよ
り小さい部分にもテイルをもつ。
励起光のエネルギーがEgより大きいので、価電子帯の
なかばから、伝導帯のなかばへと叩き上げられるものが
最も多い。しかし、これらは、そのし段ルにとどまる事
ができない。格子振動との相互作用によって、電子は伝
導帯の底へ、正孔は価電子帯の頂点へと動く。両者が再
結合するとhシーEgの光を出す。
従って発光強度分布のピークはEgを与えるのである。
バンドギャップEgと混晶比Xの間には函数関係がある
。もちろん、混晶の種類によって、Eg−Xの関係が異
なる。
しかし、多くの混晶化合物半導体について、Eg−xの
関係は既知である。
たとえば、混晶半導体A/X Ga、−xAsに於ける
混晶比又とバンドギャップEgの関係は、Tま ただしx (0,45(1) E g(x、 T) −1,519+ 1.247 x
 + 1.147(x−0,45)2Tま ただしx > 0.45      (2)という式が
与えられている。これは、B、A。
Vojaketal、、 J、 Appl、 Phys
、 vol、 52(2) (1981)p、621に
よるものである。
例えば T = 300 Kでx−03であればEg =1.7
97 eVX−02であればEg = 1.679 e
vである。任意の組成、任意の温度に対して、混晶のバ
ンドギャップを正しく与える事ができる。これ以外の混
晶InGaAsPなどについても、混晶比−バンドギャ
ップの関係が知られている。四元混晶の場合、混晶比が
2つになるが、それでも、xlY−Egの関係を決定す
る事ができる。
ただし、フォトルミネッセンスのピークニヨリEgを知
るだけでは、ひとつの式しか得られないので、他の手段
でXl yの関係を決めるもうひとつの式を得なければ
ならない。
三元混晶の場合は、x−Eg量関係ら、混晶比Xがただ
ちに決まる。
試料構造の一例を第4図に示す。これは、300μm〜
500μmのGaAs半絶縁性基板の上に、1μm〜1
0μmのAlx Ga1−x Asのエピタキシャル薄
膜を成長させたものである。薄膜は分子線エビクキシー
MBEや有機金属熱分解法MOCVDによって成長させ
る。
この薄膜に対し、バンドギャップより大きイ光エネルギ
ーのレーザ光を照射して、フォトルミネッセンスを調べ
ると、第5図に示すような発光スペクトルが得られる。
温度はTm2O3にである。混晶比Xは深さ方向に−様
であるとする。(a)はx−02の発光スペクトル、(
b)はX−03の発光スペクトルである。
このように、半値幅の狭い、顕著なピークを持つスペク
トルとなる。これは、バンドギャップEgが深さ方向に
−様だからである。
り) 深さ方向に混晶比が変動する場合の問題点深さ方
向に−様な組成の混晶であれば、表面にレーザ光をあて
、フォトルミネッセンスを分光分析する事により、簡単
にバンドギャップEgを求める事ができる。
しかし、第6図に示すように、深さ方向に混晶比Xが変
動している場合は、そのような方法を適用する事ができ
ない。第6図に於て横軸は深さ方向、縦軸は混晶比を示
す。表面でx=0.3、界面(薄膜と基板の界面)でx
=0.2である。これは−例であって、任意の変動が可
能である。
混晶比が深さ(D)方向に変化するから、バンドギャッ
プEgも変化する。このようなエピタキシャル薄膜に、
表面から界面まで浸透するようにレーザ光を当てて、電
子・正孔対を励起したとすると、第7図のようなフォト
ルミネッセンスのスペクトルが得られる。
第5図の単一バンドギャップの場合のスペクトルに比べ
て、非常にブロードなスペクトルであるという事が分る
。やや傾いてはいるが、1.672〜1797の全体に
拡がった、スペクトルになる。このようなスペクトルは
、深さDの異なる部分からのフォトルミネッセンスが重
畳された事によって生ずる。
1.672の部分は界面D−Dpの近傍から生じるもの
であろう。1.797の部分は表面D=Doの近傍から
生ずるものであろう。
レーザ光の吸収、フォトルミネッセンス光の吸収がある
ので、深い部分からの寄与が弱くなる。
このため、1.672の方で低く、1.797の方で高
くなっている。
このようなスペクトルから1.深さ方向の混晶比を求め
る事は、もちろんできない。
に)深さ方向に混晶比が変動する場合の従来技術表面D
oから界面Dpに至る間でバンドギャップEgが変化し
ている。深さDの函数としてEgを求めたい。
これは、極めて難しい測定である。しかし、このような
測定方法が全く存在しなかったわけではない。2つの方
法があった。
エツチング又はスパッタリングにより、試料の表面から
、薄膜を少しずつ除去してゆき、除去された物質又は新
しく露出した面についてバンドギャップEgを求める。
(1)光起電力法 試料を電解液中でエツチングしながら、励起光を当て、
光起電力を測定する。励起光の波長を変化させ、光波長
と光起電力の関係を測定する。光起電力が最高値を示す
励起光の波長λgを求める。これからバンドギャップE
gを求める。
Egから混晶比Xを求める。バンドギャップに等しいエ
ネルギーの光に対し、光起電力が最高になるので、この
ような測定ができる。ただし、励起光は深さ方向に殆ん
ど浸入せず表面近くで吸収されるものでなければならな
い。
(it)  SIMS(二次イオン質量分析法)試料の
表面をスパッタリングする。薄膜を形成していに原子が
除去される。これをイオン化して加速する。磁場を通し
て、軌跡の曲率からイオンの質量を求める。質量が分れ
ばイオン化していた原子が何であるかが分る。その原子
のスパッタリングによって失われる個数が分る。
複数の種類の元素の原子数を計数してゆけば、除去され
た部分の薄膜の組成が分るので、混晶比Xが直接に求め
られる。
(3)発明が解決すべき問題点 従来の方法は、いずれも、試料(薄膜結晶と基板)を電
解液中でエツチングするか、もしくは超高真空中で、イ
オンビームでエツチングすることにより、深さ方法の混
晶比を求めていた。
測定すべき面を露出させるのであるから正確な測定を行
なう事ができる、という利点がある。
しかし、薄膜をエツチング、スパッタリングにより除去
してゆくのであるから、破壊検査である。
この測定により、薄膜の全部又は一部が失われてしまう
また、測定設備も大がかりなものが必要である。
エツチング法に於ては、試料は電解液の中にある。
これに対して、波長を変えて多様な励起光を照射しなけ
ればならない。エツチング深さDをモニタする機構も電
解液の中に設けなければならない。
SIMS法では超高真空中で、イオンビームにより、試
料表面をエツチングする。質量分析のための装置を超高
真空中に設けなければならない。
これらはいずれも、フォトルミネッセンスを用いるもの
ではない。
Qリ   目     的 (1)試料を空気中に置くことができ、(11)試料を
破壊することなく θii)  簡単な装置で、 試料表面の混晶比Xを深さDの函数として求める方法を
提供する事が本発明の目的である。
(ト)本発明の方法 従来技術としては、光起電力、二次イオン質量分析法が
用いられた。
本発明は、先に述べたフォトルミネツ七ンス法を用いる
。しかし、これは、そのままでは、組成の−様な混晶に
対してしか用いる事が□できない。
本発明者は、励起光の浸透深さPというものに注目した
浸透深さというのは便宜的な言葉である。試料の吸収係
数をaとすると、表面から長さlまで浸入した光はex
p(−a6)に減衰している。指数函数的にゆっくりと
減衰する。ある距離で乾熱と光が消えるものではない。
しかし、たとえばal=1となる距離を浸透深さといっ
て、レーザ光の影響の及ぶ範囲を評価するめやすとする
事ができる。
その他にも、浸透深さを定義づけることができる。たと
えば、光のパワーがある一定値以上である領域を浸透深
さとすることもできる。
浸透深さをPとする。励起光を当てると、これは薄膜結
晶の表面からPまでの領域を励起すると考える事ができ
る。
そうすると、励起された領域の全体から、フォトルミネ
ッセンスが発生t ル。
外部には、フォトルミネッセンスの重畳されたものが現
われる。
重畳されたものであるから、薄膜結晶のどの部分からの
フォトルミネッセンスであるか?という事は分らない。
しかし、もしも、励起光の浸透深さを変える事ができれ
ば、2つのフォトルミネッセンススペクトルを得る事が
できる。浸透深さの差の部分からのフォトルミネッセン
ススペクトルを、前記2つのフォトルミネッセンススペ
クトルの差として得る事ができる。
励起光の浸透深さPをかえるために、励起光の波長を変
えればよい、という事に本発明者は気付いた。
試料の吸収係数αは、波長λの函数α(λ)である。
励起光の波長λを自由に変える事ができれば、それに対
する吸収係数aを変える事ができる。
先程の定義では1/αが浸透深さであるから、aが小さ
くなれば浸透深さPが増加する。aが大きくなれば、浸
透深さPが減少する。
吸収係数αの波長依存性dα/dλは、もちろん、薄膜
材料によって異なる。しかし、これは、予め測定してお
くことができる量である。既知の量として扱う事ができ
る。
励起光は強いパワーを持たなくてはならない。
そうでなければ、S/N比の高いフォトルミネッセンス
信号光が得られない。
しかも、励起光は波長可変でなければならない。
浸透深さPを変えることができるためである。
そこで、本発明は色素レーザを用いる。
色素レーザは、有機色素分子のエネルギーレベル間でレ
ーザ発光を行なわせるものである。分子は基底状態、励
起状態に於て、多くの回転準位をもっている。回転準位
の間隔が極めて狭いので、発振波長は実効的に、連続し
て変化させる事ができる。
タトえば、ローダミン6Gは、570〜610nmノ発
振可能波長を持っている。
これらの波長より、短い波長の光によって光ボンピング
すると、色素レーザはレーザ発振する。
波長可変にするには、レーザ共振器の一方の反射鏡をリ
トロプリズム、あるいは回折格子に置きかえ、プリズム
、回折格子の角度を変える事による。それ以外に、干渉
フィルタを挿入し、その角度を光軸に対して傾ける事に
より、波長可変とすることもできる。
波長を連続的に変えられるということが色素レーザの特
長であり、このような事は周知である。
波長を変える事により、浸透深さを変える事ができる。
すると、フォトルミネッセンススペクトルの差によって
、浸透深さの異なる部分についてのバンドギャップEg
が分る。これから混晶比Xが分る。
第6図〜第9図によって説明する。
第6図に示すように、AlxGa1−xAs薄膜の混晶
比Xが、表面から深さ方向に変化しているものとする。
励起光、たとえばアルゴンレーザの光によって、表面か
ら界面まで薄膜の全体を加熱すると、全体からのフォト
ルミネッセンスが得られる。これを集光し、分光すると
、第7図に示すような、幅の広いスペクトルになる。こ
れは既に説明した。
1.797 eVνて近い部分の発光は、主に薄膜の表
面近くから生ずる。x=0.3であるからである。
1.672 eVに近い部分の発光は、主に薄膜の界面
Dp近くから生ずる。x=0.2であるからである。界
面まで励起光が到達した時、途中での吸収のため光が弱
くなっている。また界面近くで生じたフォトルミネッセ
ンス光が表面まで伝搬する間に減衰する。2重の減衰が
あるので、第7図でスペクトルは左下りとなっている。
励起光の波長AA、 ABに対して、薄膜中での浸透深
さがPA、 PBであるとする。第6図に示す。
AAの励起光は、D===Do〜PAまでの領域でフォ
トルミネッセンスを生ずる。これを集光し分光してフォ
トルミネッセンスのスペクトルを得たとする。
これを第8図のSAで示す。
ABの励起光はD =DO−PBまでの領域でフォトル
ミネッセンスを生ずる。これを集光し分光してフォトル
ミネッセンスのスペクトルを得たとする。
第8図の破線で示すSBであるとする。
PAとPBの差が僅かであれば、スペクトルの差(SA
−SB)も僅かである。しかし、スペクトルの低エネル
ギー側の端部■でふたつのスペクトルが大きく異なって
いる。この相異がなぜ生じるがというと、第6図で(F
A−PR)の部分Σにょるフォトルミネッセンスへの寄
与があるからである。
■のスペクトル差(SA−3B)を明瞭にするため第9
図に(SA−3B)を示す。これは幅の狭いスペクトル
であり、中心エネルギーhνABが明確に分る。これは
Σの部分からのフォトルミネッセンスのスペクトルであ
る。Σの部分のエネルギーギャップEgが Eg=hνAB だという事を示している。こうして、PB〜PAのΣ部
分のバンドギャップEgが分る。Egから混晶比Xが分
る。Σ部分の深さDは(PA+PB)/2 である。
これにより、PA、 PBを変えて、深さDの函数とし
て、バンドギャップEg■)が分る。さらに深さDの函
数として混晶比X (D)が分る。
色素レーザをArレーザで光ポンピングした場合、浸透
深さは、AlGaAs薄膜中で1μm〜10μm程度で
ある。従って、色素レーザで波長を変える事によって浸
透深さを変える本発明の方法は、膜厚が1μm以上であ
る時に、好適に利用することができる。
次のような問題がある。
レーザ光の励起波長Aを変えるのであるから、当然フォ
トルミネッセンスを誘起する確率が異なる。従って、ス
ペクトルSA、 SBが端部■で異なるだけではなく、
全体で少しずつ異なることもありうる。
この場合は、SA又はSBに一定数を乗じて、多くの光
エネルギー領域で両者ができるだけ一致するようにする
。そして、第8図のようなグラフを得て、(S′A−c
!B)ノヒークヲ与エルエネルキーhνABを求めるの
である。
本発明の方法を実行するための測定装置を第1図によっ
て説明する。
Arレーザ1の光が、色素レーザ3を光ポンピングする
。色素レーザ3の中には有機色素が溶媒に溶けた状態で
設けられている。色素レーザ3は、位相のそろった波長
単一のレーザ光を出すことができるが、波長を連続的に
変化させる事ができる。
色素レーザの発振波長Aが可変であるので、試料にレー
ザ光を当てた時の浸透深さPをAの函数として変えるこ
とができる。
色素レーザの光は、試料2に直角に入射する。
試料は基板の上にエピタキシャル薄膜を成長させたもの
である。入射方向は直角以外であってもよい。
薄膜の部分に光が入ると、この部分の価電子帯の電子を
励起して伝導帯へ上げる。励起されて生じた電子・正孔
はそれぞれ伝導帯の端、価電子帯の端に至り、やがて再
結合する。この時にフォトルミネッセンスを放出する。
表面DOから、励起光の浸透深さPまでの領域でフォト
ルミネッセンスが生ずる。これは試料表面から出て、ハ
ーフミラ−10によって反射される。
反射されたフォトルミネッセンスはレンズ系4で集光さ
れる。さらνで分光器5に入って分光される。
分光器5と光電子増倍管6により、波長ごとに光の強度
が測定される。
実際には、波長の選択掃引は自動的になされる。
光電子増倍管6の出力は、ロックイン増幅器γによって
増幅される。
ロックイン増幅器7で増幅されたフ第1・ルミネッセン
スの信号は、計算機8に入力される。
ここで、色素レーザの励起光の波長人ごとに、フ第1・
ルミネッセンススペクトルSが記憶されてゆく。
色素レーザの励起光の波長を変えてゆき、スペクI・ル
の差を求める。これは、既に述べたように、浸透深さが
PA、 PBである励起光AA、 ABに対するスペク
トルをSA、 SRとすると、これらの差(SA−3B
)カラ、PA−PBの部分でのスペクトルを求める事が
できる。
(SA−3B)のスペクトルが記録計9に表われている
光の波長を少しずつ変えてゆけば、全ての深さD−Do
〜Dpに於ける差スペクトル(第9図に示すような)が
得られる。差スペクトルのピークを与えるエネルギーh
νABからバンドギャップEgを求める。混晶比XとE
gの関係を与える式から、混晶比Xを求める。
第1図に於て、励起光の通る位置に於てハーフミラ−1
0に穴を穿っておけば励起光の損失を防ぐことができる
し)効 果 エビクキシャル成長させた薄膜の混晶比Xを深さの函数
として測定する事ができる。
特に、試料表面をエツチングしたりスパッタリングした
りする事なく、そのまま測定できる。非破壊検査である
試料を大気中に置いた状態で混晶比を測定する事ができ
る。測定を、電解液中や超高真空容器中で行なう必要が
ない。
測定設備が大がかりにならず、測定も容易である。
分子線エピタキシー法(MBE)や有機金属熱分解法(
MOCVD)によって作製された薄膜混晶の深さ方向の
混晶比を測定評価するのに極めて有効である。
(ト)適用範囲 第6図に示すように、混晶比X1バンドギヤツプEgが
深さに関しリニアに変化し、深いほどEgが小さくなる
、という場合に本発明の原理は理解しやすい。
第8図に示すように、長波長側で、明瞭なスペクトル差
が現われるからである。
本発明は、このような特殊な組成変化に限られるのか?
という問題がある。
もちろん、薄膜であるから混晶比はリニヤに変化する、
ということが多い。しかしリニヤに変化するといっても
、反対の場合もありうる。深さDが増えるほど、バンド
ギャップEgが広くなってゆく場合である。
表面かう遠い領域のフォトルミネッセンススペクトルへ
の寄与は、表面近くのものにくらべて小さい。励起光の
減衰とフォトルミネッセンス光の表面に至るまでの減衰
があるからである。
このような場合、浸透深さPを変化させ、フォトルミネ
ッセンススペクトルを求めた時、単純に、差(SA−3
B)が、第9図のように都合のよいピークを持たない事
がある。
このような場合、PAD>PBである近傍2点に対する
フォトルミネッセンススペクトルSA、 SBに関して
、いずれか一方又は両方に定数を乗じSλ、S’Bとす
る。そして(S’A−3’B)が全てのλに対して正に
なるようにする。そうすると、差のスペクトルがピーク
をもつようにする事ができる。このピークエネルギーh
νABから、PB−PA間の部分に対するバンドギャッ
プEgを求めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による化合物半導体の混晶比測定法を行
なうための装置の概略構成図。 第2図は半導体のバ〉゛ド構造説明図。 第3図は励起光を当てた試料から生ずるフォトルミネッ
センススペクトルを示t 図。 第4図は基板の上に混晶薄膜を有する試料構造図。 第5図はAlxGa7.−xAs薄膜混晶の混晶比Xが
深さ方向で一定の場合の発光スペクトル図。(a)がx
=0.2、(b)がx−03の場合を示している。 第6図は混晶比が深さ方向に変化している事を示すグラ
フ。 イE71H目よ薄膜混晶A、5xGa+−xASを表面
から界面ま肋起した場合のフォトルミネッセンススペク
ト図。 第8図は励起光の浸透深さがPAlPBの時のフオルミ
ネツセンススペクトルSA、 SBの図。 第9図は2つのフォトルミネツセンススペクI・SA、
 SBの差を与えるスペクトル図。 1・・・・・・・・・・・・Arレーザ2・・・・・・
・・・・・・試   料3・・・・・・・・・・・・色
素レーザ4・・・・・・・・・・・・レンズ系 5・・・・・・・・・・・・分 光 器6・・・・・・
・・・・・・光電子増倍管7・・・・・・・・・・・・
ロックイン増幅器8・・・・・・・・・・・・計 算 
機9・・・・・・・・・・・・記 録 計発  明 者
      白  川    二武部敏彦 矢  島  国  光 特許出願人  住友電気工業株式会社、1.1出願代理
人 弁理士 川 瀬 茂 樹1”’l””1:、、71
1′pl)−。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 基板の上に化合物半導体の混晶の薄膜をエピタキシャル
    成長させた試料の薄膜の深さ方向の混晶比を求める方法
    であつて、混晶のバンドギャップよりも大きい光エネル
    ギーを持つ励起光を色素レーザによつて生じ、この励起
    光を試料面に当て、試料から生じるフォトルミネッセン
    スを集光し分光してフォトルミネッセンススペクトルを
    求め、色素レーザの発振波長を変える事によつて励起光
    の試料薄膜中での浸透深さを変え、浸透深さPの函数と
    してフォトルミネッセンススペクトルを得て、フォトル
    ミネッセンススペクトルの組合わせから深さDの函数と
    してのバンドギャップEgを求め、バンドギャップEg
    からその深さDでの混晶比xを求める事を特徴とする化
    合物半導体の混晶比測定法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0687752A1 (en) * 1994-06-16 1995-12-20 Shin-Etsu Handotai Company Limited Method for control of Si concentration in gallium phosphide single crystal layer
US9086321B2 (en) 2012-08-27 2015-07-21 Covalent Materials Corporation Method of analyzing nitride semiconductor layer and method of manufacturing nitride semiconductor substrate using the analysis method

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