JPH0156913B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は複写機能と印刷機能とを兼備した複
写兼印刷機に関するものである。

従来、一般に複写機は少量枚数の複写に適し、
これに対して印刷機は大量枚数の複数に適してい
る。ある種の複写機は最近高速化に成功して印刷
機の速度に匹適するまでになつたが、大量複写に
場合には現像剤、消費電力等を多量に消費するの
で印刷機に比べて１枚当りのコストが割高であ
り、またコピーデユプリケータは次第に多種少量
の複写に適するようになつてきつつあるが、それ
でもなおたとえば10枚以下程度の少量複写の場合
には複写機に比べて割高であり、したがつていず
れも一長一短があつて複写枚数の多少によつては
満足できないものであつた。

この発明は上記従来のもののもつ欠点を排除
し、少量枚数の複写に適している複写機の長所と
大量枚数の複写に適している印刷機の長所とを兼
備し、複写枚数に応じて複写機としてまたは印刷
機として使用することができる複写兼印刷機を提
供することを目的とするものである。

この発明を図面に示す実施例を参照して説明す
る。

第１図において、１は周囲に帯電部２、露光部
３、現像部４、転写部５を有する転写胴、６，７
は転写胴１の搬入路に設けられたケースであつて
ケース６からは駆動ローラ８の作動により複写用
紙９が、ケース７からは駆動ローラ１０の作動に
よりマスター用版１１がそれぞれ選択的に繰出さ
れるようになつており、１２は定着部、１３は駆
動ローラ、１４はその下端部に設けられたストツ
パ爪１５が実線の位置にあるとき定着部１２から
搬出された複写紙９′を受取る受皿、１６はスト
ツパ爪１５が鎖線の位置にあるとき定着部１２か
ら搬出され駆動ローラ１３によつて巻込まれたマ
スター版１１′をエツチング部１７を介して印刷
装置１８へ搬送する搬送路、１９は版胴、２０は
インキング部、２１はブランケツト胴、２２はブ
ランケツトケース、２３は圧胴、２４は吸盤、２
５は印刷用紙、２６はコレータである。

複写用紙９はマスター用版１１とを選択的に繰
出すための第１切換部材は第２，３図に示すよう
になつていて、切換レバー２７が枢軸４０によつ
て機枠に枢支され、その先端は枢軸４１によつて
機枠に枢支されたレバー４２の上面に当接され、
レバー４２の先端と枢軸４０との間にはばね４３
が張設されていて常時引張られている。このレバ
ー４２の下方においてベルクランク２８が枢軸４
４によつて機枠に枢支され、一方のアームには切
換レバー２７の下面に当接するピン４５が設けら
れ、他方のアームの先端は機枠に設置したばね３
０で常時引張られており、またこれにはケース６
の下方に複写用紙９に対向した位置に用紙アーム
２９が設けられている。

ケース７の下方には枢軸４６によつてレバー３
３が機枠に枢支されており、このレバー３３の先
端にはピン４７が設けられ、このピン４７は機枠
に設置したばね３５で常時引張られており、また
レバー３３にはマスター用版１１に対向した位置
にマスターアーム３４が設けられている。

機枠には切換レバー２７が下動した際（第２
図）にはそれから離れて不作動となり、反対に上
動した際（第３図）はそれに当接して作動するス
イツチ３１が設けられている。

受皿１４において、複写紙９′とマスター版１
１′とを切換える第２切換部材は第４，５図に示
すようになつていて、受皿１４の下方にはソレノ
イド３６が設けられ、機枠に設置したばね３２
で、常時その作動杆４８が引張られ、この作動杆
４８はストツパ爪１５と連結されていて、スイツ
チ３１が不作動のときはばね３２の張力により第
４図に示すようにその前面のストツパ面５０が受
皿１４の前方をふさぐ位置にもたらし、スイツチ
３１が作動のときはソレノイド３６が作動してス
トツパ爪１５を第５図の位置へ下動するようにな
つている。ストツパ爪１５が上動した際はストツ
パピン４９に係合して、そこで停止するようにな
つている。

つぎに上記実施例の作用について述べることと
する。

まず複写機として使用する場合は、オペレータ
は原稿をセツトし切換レバー２７を第２図に示す
位置にして機械を複写運転させる。

このように切換レバー２７を押下すること、す
なわち第２図に示すように枢軸４０を中心として
時計方向に回動することにより、その下面にピン
４５が当接しているベルクランク２８がばね３０
によつて反時計方向に回動し、用紙アーム２９で
複写用紙９を押し上げて、駆動ローラ８によりケ
ース６中から用紙９を繰出し、転写胴１によつて
複写がなされた後、複写紙９′は定着部１２を経
て、第４図に示すように駆動ローラ１３によつて
受皿１４上へ搬入される。一方このときスイツチ
３１すなわちソレノイド３６は前記のように不作
動となつて、ストツパ爪１５は受皿１４の前面を
ストツパ面５０がふさぐ状態となつているので、
複写紙９′はこの受皿１４上に順次載置されるこ
ととなる。この際レバー３３はそのピン４７が切
換レバー２７の下面に当接して下動されるのに伴
つて、枢軸４６を中心として時計方向へ回動し、
マスターアーム３４はマスター用版１１の下面か
ら離脱し、マスター用版１１は駆動ローラ１０か
ら離脱しているので、繰出されることがない。

つぎに印刷機として使用する場合は、オペレー
タは今度は切換レバー２７を第３図に示す位置に
して機械を印刷運転させる。

このように切換レバー２７を持上げることによ
り、ベルクランク２８は前とは反対に時計方向に
回動して、用紙アーム２９を下動させて複写用紙
９を下降させ、駆動ローラ８から離脱させてその
繰出しが停止する。一方レバー３３はばね３５に
引張られて反時計方向に回動し、それに設けられ
たマスターアーム３４によつてマスター用版１１
を押し上げて、駆動ローラ１０によりケース７中
からマスター用版１１を繰出し、このマスター用
版１１は前記と同様にして転写され、定着された
後、マスター版１１′は第５図に示すように駆動
ローラ１３によつて上方から矢印方向へ移動して
いつたん受皿１４上へ搬入される。ところでこの
ときスイツチ３１すなわちソレノイド３６は前記
のように作動状態にあつてストツパ爪１５のスト
ツパ面５０は下降して受皿１４の前面は開放され
ていたので、受皿１４上のマスター版１１′は自
重によつて下動し、駆動ローラ１３によつて下方
から矢印方向へ移動して搬送路１６に送られて、
エツチング部１７でエツチングされたうえ版胴１
９に取付けられる。マスター版１１′のこの搬送
にともなつてブランケツトがケース２２から繰出
されてブランケツト胴２１に取付けられる。マス
ター版１１′に付いたインキはブランケツトに転
写され、順次給紙される印刷用紙２５を印刷す
る。各マスター版１１′に関する所定枚数の印刷
が終了するたびに、使用済みのマスター版１１′
およびブランケツトは機械外部に排出される。

なお、上記実施例では切換部材としてストツパ
爪１５を設けたが、たとえば可逆駆動ローラ等そ
の以外のものを設けてもよく、その他この発明は
上記実施例の種々の変形、変更が可能であること
はもちろんである。

この発明は上記のように構成したので、少量枚
数の複写の場合は印刷機よりもすぐれた複写機と
して、大量枚数の複写の場合は複写機よりもすぐ
れた印刷機として、複写枚数に応じて使いわける
ことができ、そのため複写枚数が大量の場合にも
少量の場合にもいずれも低コストで複写すること
ができ、また構造が簡単であつて、そのため複写
専用機、印刷専用機に比べて大型、高価とならな
いことはもちろん、複写用紙またはマスター用版
の転写胴への供給の選択に伴つて、転写胴から排
出されてきた複写紙の取出しとマスター版の印刷
装置への搬送とが自動的に選択されるので、操作
も容易である等のすぐれた効果を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示す概略的正面
図、第２、第３図は第１図のものの第１切換部材
の各異る作動状態を示す拡大正面図、第４、第５
図は第１図のものの第２切換部材の各異る作動状
態を示す拡大正面図である。 １……転写胴、６，７……ケース、８，１０…
…駆動ローラ、９……複写用紙、１１……マスタ
ー用版、１４……受皿、１５……ストツパ爪、１
８……印刷装置、２７……切換レバー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 転写式複写装置とオフセツト印刷装置とを具
   え、複写装置の転写胴にそれぞれ複写用紙及び印
   刷マスター用版を供給する複写用紙供給部及び印
   刷マスター用版供給部と、複写用紙供給部または
   印刷マスター用版供給部から複写用紙または印刷
   マスター用版を選択的に転写胴に供給する切換手
   段と、転写胴で転写された複写用紙及び印刷マス
   ター用版を受皿へ搬出する手段と、切換手段が印
   刷マスター用版を転写胴に供給するように作動し
   た際、これと連動して転写された印刷マスター用
   版をオフセツト印刷装置へ搬送する手段と、同じ
   く切換手段の作動に連動してオフセツト印刷装置
   の印刷準備を行う手段とを具えていることを特徴
   とする複写兼印刷機。