JPH0144104Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は座板を反転することにより座板の上下
両面を座面として使用出来る様にした椅子に係る
ものである。

従来の椅子に於ける座板は基台或いは支柱に支
持されているのが常態であるからこれを反転して
使用することは一般に思考予側外のことであつた
が、本考案は不面に凹部を設けると共に多数の凸
粒を設けた座板芯材の下面にクツシヨン板を重ね
且つこのクツシヨン板を軟質シートで被覆してな
る座板の左右両側縁に係合溝を設けこの係合溝を
箱体の左右両側板の内壁上部に設けた凸条に係合
させて該座板を箱体の上面に反転可能に取付ける
ことにより通常は整理箱として又、従来の箱形の
椅子として何等変わることのない椅子として使用
出来ると共に座板を反転して使用すれば座板芯材
に設けた多数の凸粒が臀部を圧してその血行を良
好にし得る椅子として快適に使用出来る様にした
ものである。以下本考案の実施の一例を図面に付
き説明する。

図中１は上面開口の角筒状の箱体で、その後側
板２の上端縁は後記する座板に対応させてその他
の側反よりも低く形成してある。３，３は箱体１
の左右両側板４，４の内壁上部に設けた凸条、５
は下面に凹部６を設けると共に多数の凸粒７を設
けた木材とかプラスチツク製の座板芯材８の下面
にスポンジ板等のクツシヨン板９を重ね且つこの
クツシヨン板９を軟質シート１０で被覆した座板
で、この座板芯材８の左右両側縁には前記凸条
３，３に対応させて係合溝１１，１１を設けてあ
り、この係合溝１１，１１を凸条３，３に係合さ
せて箱体１上面に取付けてある。尚、座板芯材８
の上面にはクツシヨン板１２を重ね且つこのクツ
シヨン板１２を軟質シート１３で被覆する場合が
ある。又、図面第３図に示す実施例に於て１４は
板状の座板芯材１５の下面に外側を高く中央部に
及ぶに従つて低く設けた多数の凸粒であり図面第
４図に示す実施例に於て１６は座板芯材１５の下
面に設けた多数の凸粒１４に対応させてこの凸粒
１４の嵌合孔１７を穿設したクツシヨン板で、座
板芯材１５の下面に重ねてある。又、図面第５図
及び第６図に示す実施例に於て１８は箱体１に連
結した木材或いはプラスチツク製の背もたれ板１
９の前面に設けた多数の凸粒であり図面第７図及
び第８図に示す実施例に於て２０は箱体１に固定
した背もたれ板の左右両支持板２１，２１の内側
に左右両側縁の中央部を枢着した木材或いはプラ
スチツク製の背もたれ板で、前記同様その前面に
多数の凸粒２２を設けてあり又、この場合には後
面にクツシヨン板２３を重ね且つ軟質シート２４
で被覆する場合もある。又、図面第９図に示す実
施例に於て２５は背もたれ板２０の前面に重ねた
クツシヨン板であり、２６はこのクツシヨン板２
５を被覆した軟質シートである。又、第１０図に
示す実施例に於て２７は背もたれ板２０の前面に
設けた多数の凸粒に対応させて凸粒２２の嵌合孔
２８を穿設したクツシヨン板で、背もたれ板２０
の前面に重ねてある。

本考案に係る椅子は上記の様に構成されている
から通常は座板上面を座面として従来の椅子と何
等変ることのない椅子として使用出来ると共に図
面第２図に鎖線で示す様に座板５を水平に移動さ
せれば箱体１の上面が開口するから箱体１を整理
箱として都合良く使用出来るものであり又、座板
５を水平に移動させて箱体１から取外した後これ
を反転させてその左右両側縁に設けた係合溝１
１，１１を凸条３，３に係合させれば図面第１１
図に示す様に座板芯材８の表面に多数の凸粒７を
設けた下面を座面として使用出来るものであり、
この場合クツシヨン板９及び軟質シート１０は座
板芯材８の凹凸面に対応して自由に変形するので
凸粒７の臀部への指圧療法作用が失われることな
く然も凸粒７に衣服が引掛かる虞れがなく又、凸
粒７を設けた座板芯材８の表面を清掃する必要が
ないから取り扱い便利な椅子として使用出来るも
のである。又、図面第３図に示す実施例の様に座
板芯材１５の下面に外側を高く中央部に及ぶに従
つて低く多数の凸粒１４を設けた場合にはこれ等
凸粒１４により臀の形状に対応した凹部が形成さ
れるので座り心地が良く凸粒１４の臀部への指圧
療法作用が充分発揮されるものであり図面第４図
に示す実施例の様に座板芯材１５の下面に多数の
凸粒１４に対応させてこの凸粒１４の嵌合孔１７
を穿設したクツシヨン板１６を重ねた場合には凸
粒１４の先端がクツシヨン板１６を介することな
く軟質シート１０のみを介して臀部を圧するので
指圧療法作用が効果的に発揮されるものである。
又、図面第５図及び第６図に示す実施例の様に箱
体１に連結した背もたれ板１９の前面に多数の凸
粒１８を設けた場合にはこれ等多数の凸粒１８が
背部を圧して指圧療法と同様の作用をするので更
に快適に椅子を使用することが出来るものであり
図面第７図及び第８図に示す実施例の様に背もた
れ板２０の左右両支持板２１，２１に背もたれ板
２０の左右両側縁の中央部を枢着した場合には背
もたれ板２０を反転させることにより凸粒２２を
設けた前面と平坦な後面の両面を背もたれ面とす
ることが出来るので適宜に反転させて都合良く使
用出来るものである。又、図面第９図に示す実施
例の様に背もたれ板２０の前面に多数の凸粒２２
を設けこの凸粒２２の前面にクツシヨン板２５を
重ねると共に軟質シート２６で被覆した場合には
クツシヨン板２５および軟質シート２６は背もた
れ板２０の凹凸面に対応して自由に変形するので
凸粒２２の背部への指圧療法作用が失われること
なく使用出来ると共に凸粒２２に衣服が引掛かる
虞がなく然も凸粒２２を設けた背もたれ板２０の
表面を清掃する必要がないから取扱いが便利にな
るものである。又、図面第１０図に示す実施例の
様に背もたれ板２０の前面に多数の凸粒２２を設
けこの凸粒２２に対応させて嵌合孔２８を穿設し
たクツシヨン板２７を重ねると共に軟質シート２
６で被覆した場合には凸粒２２の先端がクツシヨ
ン板２７を介することなく軟質シート２６のみを
介して背部を圧するので指圧療法作用が効果的に
発揮されるものである。

本考案に係る椅子は上記の様に下面に凹部を設
けると共に多数の凸粒を設けた座板芯材の下面に
クツシヨン板を重ね且つこのクツシヨン板を軟質
シートで被覆してなる座板の左右両側縁に係合溝
を設けこの係合溝を箱体の左右両側板の内壁上部
に設けた凸条に係合させたものであるから通常は
座板上面を座面として従来の箱形の椅子と何等変
ることのない椅子として使用出来ると共に座板を
水平に移動させるだけで箱体上面の開口操作を行
えるので箱体内への収納物の収納及び取出しを容
易に行なうことが出来る整理箱として便利に使用
出来るものである。又、座板を水平に移動させて
箱体から取外した後これを反転させてその左右両
側縁に設けた係合溝を凸条に係合させれば座板芯
材の表面に凹部を設けると共に多数の凸粒を設け
た下面を座面として使用出来るものであり、この
場合クツシヨン板及び軟質シートは座板芯材の凹
凸面に対応して自由に変形し然も座板芯材の表面
は臀部の形状に対応させて凹状に形成されている
から座り心地が良く多数の凸粒がクツシヨン板と
軟質シートを介して臀部を圧して指圧療法と同様
の作用をするので臀部の血行を良好にする効果を
発揮するから適宜に上下両面を反転させて椅子を
使用すれば長時間使用しても座り疲れすることな
く快適に使用し得るものである。又、本考案に使
用する座板は下面に凹部を設けると共に多数の凸
粒を設けた座板芯材の下面にクツシヨン板を重ね
且つこのクツシヨン板を軟質シートで被覆したも
のであるからこの座板を反転させて使用した場合
に凸粒の臀部への指圧療法作用が失われることな
く然も凸粒に衣服が引掛かる虞がなく又、埃が付
着するとその拭き取りが困難である多数の凸粒を
設けた座板芯材の表面を清掃する必要がないから
座板の上下両面を使用する取扱い便利な整理箱兼
用の椅子として大きな実用的効果を発揮するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る椅子の座板を取外した状
態の斜視図。第２図は本考案に係る椅子の中央縦
断側面図。第３図は第１実施例を示す座板の一部
切欠き正面図。第４図は第２実施例を示す座板の
一部切欠き正面図。第５図は第３実施例を示す椅
子の中央縦断側面図。第６図は仝上正面図。第７
図は第４実施例を示す椅子の正面図。第８図は第
７図に示すＡ−Ａ線に於ける断面図。第９図は第
５実施例を示す背板の中央縦断面図。第１０図は
第６実施例を示す背板の中央縦断面図。第１１図
は座板を反転した本考案に係る椅子の使用状態を
示す一部切欠き側面図である。 図中、１は箱体、３は凸条、４は左右両側板、
５は座板、６は凹部、７は凸粒、８は座板芯材、
９はクツシヨン板、１０は軟質シート、１１は係
合溝、１４は凸粒、１５は座板芯材、１６はクツ
シヨン板、１７は嵌合孔、１８は凸粒、１９，２
０は背もたれ板、２１は左右両支持板、２２は凸
粒、２５はクツシヨン板、２６は軟質シート、２
７はクツシヨン板、２８は嵌合孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 下面に凹部を設けると共に多数の凸粒を設け
   た座板芯材の下面にクツシヨン板を重ね且つこ
   のクツシヨン板を軟質シートで被覆してなる座
   板の左右両側縁に係合溝を設けこの係合溝を箱
   体の左右両側板の内壁上部に設けた凸条に係合
   させてなる椅子。 (2) 座板芯材の下面に外側を高く中央部に及ぶに
   従つて低く多数の凸粒を設けてなる実用新案登
   録請求の範囲第(1)項記載の椅子。 (3) 座板芯材の下面に多数の凸粒に対応させてこ
   の凸粒の嵌合孔を穿設したクツシヨン板を重ね
   てなる実用新案登録請求の囲第(1)項又は第(2)項
   記載の椅子。 (4) 箱体に連結した背もたれ板の前面に多数の凸
   粒を設けてなる実用新案登録請求の範囲第(1)項
   記載の椅子。 (5) 背もたれ板の左右両支持板に背もたれ板の左
   右両側縁の中央部を枢着してなる実用新案登録
   請求の範囲第(4)項記載の椅子。 (6) 背もたれ板の前面に多数の凸粒を設けこの凸
   粒の前面にクツシヨン板を重ねると共に軟質シ
   ートで被覆してなる実用新案登録請求の範囲第
   (4)項又は第(5)項記載の椅子。 (7) 背もたれ板の前面に多数の凸粒を設けこの凸
   粒に対応させて嵌合孔を穿設したクツシヨン板
   を重ねると共に軟質シートで被覆してなる実用
   新案登録請求の範囲第(4)項、第(5)項又は第(6)項
   記載の椅子。