JPH0138597Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 考案の目的 本考案は主に、写真の四隅の角部を容易，迅速
にＲ形状に切断する事が可能な手動式の写真隅部
Ｒ取り器に関する。

〔従来の技術〕 写真等の隅部の角部分について、該部分をＲ形
状に切断することが必要な場合、従来は適当なＲ
型板を用い、それを切断する角部に合わせ、該板
に沿つて一箇所ずつナイフ等にて切断する如き方
法によるしかなつかた。この方法では型板の合わ
せ方によりＲが異なり、それぞれの隅部が完全に
一致した仕上がりになりにくく、そのため切断後
に鋏等によりＲの形状を修正する必要がある場合
も生じ、また、写真の大きさに従つて、Ｒも大小
のものを要するので、その都度異なつた型板を用
意しなければならない等、その作業は煩わしいも
のであつた。本考案はこのような事情にかんがみ
てなされたものであつて、極めて容易に正確な写
真の隅部の切断が可能な手動式写真隅部Ｒ取り器
を提供しようとするものである。

ロ 考案の構成 〔問題を解決するための手段〕 前記目的に基づき、本考案は次のように構成さ
れる。

基台上にはＲ型カツターを押圧する押圧具が載
置されており、押圧具の頭部には下方に突出した
押圧部が形成され、該押圧部下方の基台上には、
回転自在なターレツトが設けられ、該ターレツト
には複数の径の異なるＲ型カツターがターレツト
内を貫通して上下可動に垂設され、これらＲ型カ
ツターのそれぞれはターレツトの回転により、押
圧部に対応する位置に固定されるようになつてお
り、Ｒ型カツターのそれぞれはハンドル等の操作
に連動した押圧具の作動により押圧され、ガイド
板等により切断部分がカツターの直下に置かれた
被切断物を切断し、Ｒ型カツターの下側にはカツ
ター受け台を設けて成る。

〔実施例〕

次に本考案の実施例を示す。

第１図は本考案に係る手動式写真隅部Ｒ取り器
の側面図である。それは、基台１後左右に立ち上
がつてなる軸承２を有し、その内側にテコ式押圧
具３が軸架されており、該テコ式押圧具３後部に
はローラー５が設けられ、該ローラー５を上下せ
しめるための、ハンドル８に連結したカム付ハン
ドル軸７が前記テコ式押圧具３の下部に回転自在
に設置され、カム６と前記ローラー５はカム機構
を形成するようになつている。また、テコ式押圧
具３の頭部９には下方に突出した押圧部１０が形
成されている。該押圧部１０下方の基台１上に
は、基台１の片側に中心を有して回転自在となつ
ているターレツト１１が設けられている。第２図
は手動式写真隅部Ｒ取り器の平面図である。該タ
ーレツト１１には、四箇所に、径の異なる四種の
Ｒ型カツター１３ａ，１３ｂ，１３ｃ及び１３ｄ
が上下可動に垂設されるように貫通孔１６が貫設
されている。Ｒ型カツター１３ａ，１３ｂ，１３
ｃ，及び１３ｄは、その径の大きいものは貫通孔
１６にそのまま適合するようにして直接にターレ
ツト１１に垂設され、小さいものは、第３図に示
すように、貫通孔１６に適合するようにホルダー
１７内に、貫通ピン２３により固定されるように
して内設され、ターレツト１１に取り付けられ
る。それらの上面の凹部には、それぞれ座金１４
を嵌挿し、該座金１４とターレツト１１表面との
間の部分には発条１２が巻着されている。このＲ
型カツター１３ａ，１３ｂ，１３ｃ，及び１３ｄ
はそれぞれターレツト１１の回転により、押圧部
１０に対応する位置に固定される。該固定作用
は、ターレツト１１の外周に設けた切り欠き部２
４に適合する基台１上に設けられた発条付ターレ
ツト固定ピン４により行われる。被切断物は90゜
の角度をもつて設けられたガイド板１８，１９と
によつて、隅部がＲ型カツターの下方の受け台１
５の上面に置かれるようになつている。尚、ター
レツト１１に設けられた貫通孔１６は、第５図に
示すように、その中心で90゜に交わる直線上に中
心を置く完全に均等な間隔を有している同一の四
個の円でなく、Ｒ型カツターの径により刃先の位
置が異なるので、それぞれに適合するため貫通孔
１６の位置をずらし、カツターの位置を調整する
ようにされている。即ち、径が小さくなる程、Ｒ
型カツターがホルダー１７の内側方向に移動する
が、ガイド板１８，１９により決定される被切断
物の位置は常に一定であるため、それにしたがつ
てＲ型カツターの位置を調節するようにしてター
レツト１１が形成されている。

また、Ｒ型カツターの下側のカツター受け台１
５は基台１の中心にあり、長手方向に摺動自在と
なつており、カツターを受け止める位置を適宜変
更し、また簡単に交換し得る。このカツター受け
台１５はけやき材であるが、それは受け面をけや
きの木口面とし、周囲をコ字状の枠体（図示せ
ず）で補強して成つている。このようにすること
により、Ｒ型カツターは切断を重ねる程、刃先２
６が常に堅固なけやきの木口面で研がれる如き状
態になり、切れ味を常に維持できることになる。

〔作用〕

次にその作用について述べる。

まず、切断する写真等をガイド板１８，１９に
従つてその角部がＲ型カツターの直下に位置する
ようにする。所望する大きさのＲを選択し、その
Ｒ型カツターが押圧部１０の下部にある位置でタ
ーレツト１１を固定して、把手部２０を握りハン
ドル８を作動させると、カム６の回転によりテコ
式押圧具３の頭部９が下がり、押圧部１０により
Ｒ型カツターが下方に押圧され移動して、カツタ
ー直下の被切断物を切断する。把手部２０を離せ
ば、テコ式押圧具３は発条２５の収縮力によつて
元の位置に復帰し、同様に、押圧されたＲ型カツ
ターも発条１２の復元力により元位置にかえる。

尚、本実施例においてはＲ型カツターは2R，
3R，4R，及び5Rの四種を用いているが、これら
の選択変更は自在である。

ハ 考案の効果 以上のように、本願考案によればＲの大きさを
適宜選択して、写真等の角部を一定の大きさで容
易、正確、且つ迅速に連続的にＲ形状に切断でき
る。また、カツターの受け台についてけやき材の
木口面を選択することにより、刃先の切れ味を良
好に維持できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る手動式写真隅部Ｒ取り器
の側面図、第２図はその平面図、また第３図はホ
ルダーの側面図、第４図は第３図のＡ−Ａ線断面
図、第５図はターレツトの平面図である。 １……基台、２……軸承、３……テコ式押圧
具、４……発条付タレツト固定ピン、５……ロー
ラ、６……カム、７……カム付ハンドル軸、８…
…ハンドル、９……頭部、１０……押圧部、１１
……ターレツト、１２……発条、１３……Ｒ型カ
ツター、１４……座金、１５……受け板、１６…
…貫通孔、１７……ホルダー、１８，１９……ガ
イド板、２０……把手部、２１……ストツパー、
２２……ガイドピース、２３……ピン、２４……
切り欠き部、２５……発条、２６……刃先。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 基台１上にはＲ型カツターを押圧する押圧具
   ３が載置されており、押圧具３の頭部９には下
   方に突出した押圧部１０が形成され、該押圧部
   １０下方の基台１上には、回転自在なターレツ
   ト１１が設けられ、該ターレツト１１には複数
   の径の異なるＲ型カツター１３ａ，１３ｂ，１
   ３ｃ及び１３ｄがターレツト１１内を貫通して
   上下可動に垂設され、これらＲ型カツターのそ
   れぞれはターレツト１１の回転により、押圧部
   １０に対応する位置に固定されるようになつて
   おり、さらにＲ型カツターのそれぞれはハンド
   ル等の操作に連動した押圧具３の作動により押
   圧され、切断部分がＲ型カツターの直下に置か
   れた被切断物を切断し、Ｒ型カツターの下側に
   はカツター受け台１５を設けて成ることを特徴
   とする手動式写真隅部Ｒ取り器。 (2) 前記カツター受け台１５は、受け部がけやき
   材の木口となつており、適宜カツターの受け部
   を変更し、また取替可能なように、その長手方
   向に摺動自在に基台１上に取り付けられている
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の手動式写
   真隅部Ｒ取り器。