JPH0137145B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 胃鏡、直腸鏡などの内視鏡のような棒状または
管状体を生体の緊縮性孔部たとえば咽頭部、肛門
または棒状体よりも小さな径の切開孔から挿入す
る際、生体の緊縮部との摩擦抵抗が大きいため患
者が苦痛を訴えることが往々にしてある。

本発明は、このような生体緊縮部との摩擦抵抗
を少くして生体に与える刺戟を軽減させることの
できる挿入補助具を提供するもので、内部に滑剤
を入れた断面がドーナツ形の筒状袋体からなるも
のである。以下これを添付の図面について詳しく
説明する。

第１図は本発明挿入補助具の外観を示したもの
で、この補助具は第２図に示すように断面がドー
ナツ形をした筒状の袋体１からなつており、袋体
１の内部には滑剤２が充填されている。袋体１の
材質としては天然ゴム、合成ゴム、シリコーンゴ
ム、ポリビニルアルコール系またはポリ塩化ビニ
ルなどのような柔軟性を有するプラスチツクフイ
ルムが適しており、また滑剤としては水、グリセ
リン、シリコーン油、オリーブ油などの液体のほ
か空気、炭酸ガスのような気体も使用できる。

本発明挿入補助具は上記のような構成のもので
あり、その作用を説明すると、第３図イに示すよ
うに、たとえば胃鏡のような棒状体Ｂの先に袋体
１を嵌合すると、棒状体Ｂの外径よりも筒状袋体
１の内径が小さいので、棒状体Ｂの先で袋体内部
の滑剤が押しやられて筒状袋体の先端開口部が閉
じるような形になり、さらに棒状体を先に押しや
ると、第３図ロに示すように棒状体１の外周面に
ぴつたりと添つた形となる。このイ図の状態から
ロ図の状態に至る過程における筒状袋体１の挙動
を観察すると、筒状袋体は内側の袋体が棒状体で
送られて、指矢の方向へ恰かも無端ベルトのよう
に移行し、棒状体は前進するが筒状袋体は元の位
置にとどまつて回動する傾向を示す。

第４図は本発明挿入補助具を用いて生体の緊縮
性孔部に棒状体を挿入したときの状態を示すもの
で、この場合に筒状袋体１は生体の緊縮部Ｓで挾
扼されて内と外の袋が近接するが、袋内の滑剤の
働きによつて上述したような回動を行い、生体の
挾扼部では接触表面で摺動がなく唯袋体１の孔口
を開く方向にのみ力が作用するので、棒状体Ｂを
スムースに挿入させうるとともに、生体に与える
刺戟を十分に緩和させることができる。したがつ
て、本発明は胃鏡や直腸鏡などのような内視鏡を
使用する場合の補助具として極めて有用である。
勿論、袋を内視鏡の表面に予め固定して置き、袋
の長さは挾扼部の長さに応じたものにすることも
可能である。又袋の中の滑剤は入れずすぼめた状
態で挾扼部に挿入しておき、次いで滑剤は棒状体
に添つて設けられた細管（図示省略）から注入し
て膨ませる方法もとれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明挿入補助具の斜視図、第２図は
そのＡ−Ａ線断面図、第３図イおよびロは本発明
挿入補助具の作用を示す説明図、第４図は本発明
挿入補助具の使用状態を示す説明図である。 １……筒状袋体、２……滑剤、Ｂ……棒状体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 内部に滑剤を入れた断面がドーナツ形の筒状
   袋体からなり、身体挿入具の先に嵌合して使用す
   るようにしたことを特徴とする挿入補助具。