JPH0133854Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はデイスクを軸所定位置に対し簡単且つ
迅速に固定し得るようにしたデイスク固定装置に
関する。

例えば、管圧延機のデイスクを軸に取付ける場
合には、ライン外において、第１図に示すごとき
デイスク交換装置のアームａにクレーン等によつ
てデイスクｄを載置し、次いで流体圧シリンダｂ
によりアームａを所定位置まで上昇せしめ、ロー
タリーアクチユエータｃによりアームａを水平方
向に回動させ、デイスクｄをライン側所要位置へ
入れて軸の下方に位置させ、更に流体圧シリンダ
ｂによりアームａを上昇させてデイスクｄの穴に
軸を嵌合させ、キープレートによつてデイスクｄ
を軸とを固定する方法が考えられる。

このように、デイスクと軸との固定をキープレ
ートで行う方法は、作業に時間が掛かり、又作業
場所はスペースが狭いため、作業がやりにくく、
危険である。

本考案はデイスクと軸との固定を簡単で、迅速
且つ正確に行い得るようにしたデイスク固定装置
を提供することを目的としてなしたもので、回転
可能に支持されたデイスク軸の一端側に、該デイ
スク軸軸心に対して直交する方向の断面形状が多
角形状をしデイスク軸一端側端部へ行くにつれて
広がるテーパー面を有する截頭角錐部を設け、前
記デイスク軸の軸心部に設けた中空穴に、該中空
穴に対して摺動するピストンが固着され且つ一端
部がデイスク軸一端側端部から外方へ突出したピ
ストンロツドをデイスク軸軸心方向へ移動可能に
嵌入し、前記中空穴のピストンよりも反デイスク
軸一端側に、前記ピストンロツドをデイスク軸一
端側外方へ付勢するスプリングを収納すると共に
前記中空穴のピストンよりもデイスク軸一端側
に、ピストンロツドを前記スプリング側へ移動さ
せるための圧油を供給し得るチヤンバを設け、前
記ピストンロツドのデイスク軸一端側から外方へ
突出した部分に、デイスク軸一端側へ向けて突出
した突起をデイスク軸軸心に対し放射状に固着し
た脚を取付け、前記デイスク軸截頭角錐部のテー
パー面に、該テーパー面に沿いデイスク軸軸心方
向へ摺動し得るようにしたくさび状のセグメント
ピースを案内部材を介して取付けると共に該セグ
メントピースにデイスク軸径方向へ延びる溝を設
け、該溝に前記脚の突起を嵌合させたことを特徴
とするものである。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

管圧延機のハウジングに取付けたデイスク軸箱
１に、適宜の駆動装置によつて回転し得るように
した縦型のデイスク軸２を軸受３を介して嵌合せ
しめ、デイスク軸２のデイスク軸箱１から下方へ
突出した部分に、デイスク１２の溝に嵌合してデ
イスク１２がデイスク軸２に対し円周方向へスリ
ツプしないようにするための突起４を設け、デイ
スク軸２の下端に、下方へ行くに従い横断面積が
大きくなりα₁の角度を有する截頭四角錐状のテー
パー部を設ける。

デイスク軸２のテーパー部に、該テーパー部に
沿つて摺動し得るようにした縦断面くさび状のセ
グメントピース５を本図の如くガイドピン６又は
ガイドキーから成る案内手段を介して取付ける。
該セグメントピース５の内側は前記テーパー部と
同じく角度α₁の平滑面をなし、外側は円弧状で且
つ角度α₁と同じ方向の角度α₂が付してある。又角
度α₁は角度α₂より大きく、角度α₂はデイス１２の
穴の角度と同じである。更にセグメントピース５
には第２図及び第３図に示すように、デイスク軸
２の径方向に向けて蟻溝状の溝５ａを設ける。

デイスク軸２の軸心部に穿設した中空穴７に、
上方よりチヤンバ１３に供給された圧油によつて
上昇し且つスプリング８によつて下降し得るよう
にしたピストンロツド９を摺動自在に嵌合せし
め、該ピストンロツド９下端に取付けた脚１０外
周側に放射状に設けた突起１１を、前記セグメン
トピース５の溝５ａに嵌合させ、ピストンロツド
９の昇降によりセグメントピース５が昇降し得る
と共に拡縮し得るようにする。

次に本考案の作用について説明する。

デイスク１２をデイスク軸２に取付けるに際し
ては、圧油によつてピストンロツド９を上限まで
上昇させておく。従つて、セグメントピース５は
ガイドピン６又はガイドキー等の案内手段に案内
されてテーパー部に沿い上限まで上昇し且つ溝５
ａに案内されてデイスク軸１２の軸心側へ移動し
ているため、セグメントピース５の外径はデイス
ク１２の穴径よりも縮小した状態になつている。

第１図に示すごときデイスク交換装置のアーム
ａにデイスク１２を載置し、流体圧シリンダｂに
よりアームａと共にデイスク１２を上昇させて該
デイスク１２の溝にデイスク軸２に固着したフラ
ンジ１４の突起４を嵌合せしめ、図示してないバ
ルブを切換えてチヤンバ１３をタンクに連通させ
る。従つてスプリング８がピストンロツド９を下
降させ、該ピストンロツド９と共に脚１０が下降
するため、突起１１、溝５ａを介してセグメント
ピース５は下方に引張られる。このためセグメン
トピース５はデイスク軸２のテーパー部に沿い、
ガイドピン６又はガイドキー等の案内手段により
案内されて下降しつつ溝５ａに沿いデイスク軸２
の径方向外方へ移動する。この結果、セグメント
ピース５は拡張されてデイスク１２の穴側壁面と
デイスク軸２のテーパー部に食い込み、デイスク
１２とデイスク軸２が強固に固定される。

なお、本考案はピアシングミル、エロンゲータ
等の管圧延機に限らず、デイスクと軸とを固定す
るものなら、どのようなものにも適用できるこ
と、デイスク軸やセグメントピースのテーパー部
は平滑状でも円弧状であつてもよいこと、デイス
ク軸が上向きでも横向きでもよいこと、その他、
本考案の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加
え得ること、等は勿論である。

本考案のデイスク固定装置によれば、デイスク
と軸の固定を簡単で迅速且つ正確に行うことがで
き、従つてラインの停止時間も短縮されて生産能
率が向上し、又狭い場所での作業員による固定作
業が不要となるため、安全性が向上する、等種々
の優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は管圧延機のデイスク交換装置の説明
図、第２図は本考案のデイスク固定装置の説明
図、第３図は第２図の−方向矢視図、第４図
は第３図の―方向矢視図、第５図は第２図の
−方向矢視図である。 図中２はデイスク軸、５はセグメントピース、
９はピストンロツド、１２はデイスクを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転可能に支持されたデイスク軸の一端側に、
   該デイスク軸軸心に対して直交する方向の断面形
   状が多角形状をしデイスク軸一端側端部へ行くに
   つれて広がるテーパー面を有する截頭角錐部を設
   け、前記デイスク軸の軸心部に設けた中空穴に、
   該中空穴に対して摺動するピストンが固着され且
   つ一端部がデイスク軸一端側端部から外方へ突出
   したピストンロツドをデイスク軸軸心方向へ移動
   可能に嵌入し、前記中空穴のピストンよりも反デ
   イスク軸一端側に、前記ピストンロツドをデイス
   ク軸一端側外方へ付勢するスプリングを収納する
   と共に前記中空穴のピストンよりもデイスク軸一
   端側に、ピストンロツドを前記スプリング側へ移
   動させるための圧油を供給し得るチヤンバを設
   け、前記ピストンロツドのデイスク軸一端側から
   外方へ突出した部分に、デイスク軸一端側へ向け
   て突出した突起をデイスク軸軸心に対し放射状に
   固着した脚を取付け、前記デイスク軸截頭角錐部
   のテーパー面に、該テーパー面に沿いデイスク軸
   軸心方向へ摺動し得るようにしたくさび状のセグ
   メントピースを案内部材を介して取付けると共に
   該セグメントピースにデイスク軸径方向へ延びる
   溝を設け、該溝に前記脚の突起を嵌合させたこと
   を特徴とするデイスク固定装置。