JPH0131213Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、採尿すべき尿を収容するための採
尿袋本体に設けられている採尿口と、前記採尿口
に周囲において前記採尿袋本体の外側面に形成さ
れている接着面とをそれぞれ具備し、前記接着面
を女児の陰部に接着させて採尿を行うようにした
女児用採尿袋に関するものであつて、尿漏れを防
止することをその目的とするものである。

従来の小児用採尿袋は、採尿袋本体に設けらて
いる採尿口の周囲に平面的な皮膚との接着面を設
けただけのものである。従つて、その欠点とし
て、女児においては陰部の皮膚曲面に対する接着
が容易でなく、特に接着面の下端部分（すなわち
会陰部と接着する部分）の会陰部との接着が不完
全になりやすい。そのため、殆んどの場合、尿が
皮膚と接着面との間から漏れやすく、また大便が
混入することがある。そして、尿漏れの結果、検
査に必要な尿が十分に採取できなかつたり、また
大便が混入した場合には、採取された尿が検体に
なり得なかつたりする。そのため、医療者は何度
も採尿袋を貼りなおさなければならないので、そ
の都度女児に苦痛を与えてしまい。また貼りなお
すごとに、接着部分の皮膚は発赤が増加する。

従つてこのような欠点を除去することは、医療
従事者の強い要望であり、この考案はそれに答え
るべく考案されたものである。

即ち、本考案によれば、女児用採尿袋は、採尿
すべき尿を収容するための採尿袋本体に設けられ
ている採尿口と、前記採尿口の周囲において前記
採尿袋本体の外側面に形成されている接着面と、
女児の会陰部の窪みと対応するように前記接着面
の裏側において前記採尿袋本体に設けられかつ前
記窪みに挿入されて会陰部の左右両側部により挟
持保持され得るようにロツド状に構成されている
尿漏れ防止部材とをそれぞれ具備している。この
ように構成された女児用採尿袋によれば、構造が
簡単であるにもかかわらず、女児の陰部への取付
け操作が簡単であり、また尿漏れを確実に防止す
ることができる。

次に本考案の一実施例を図面に付き説明する
と、採尿すべき尿を収容するための採尿袋本体２
には、第１図に示すように、採尿袋本体２内へ尿
を導くための採尿口４が設けられている。そして
採尿袋本体２の外側面には、この採尿口４の周囲
を覆うように、採尿袋本体２を皮膚に接着させる
ための接着部材３が設けられ、この接着部材３は
採尿口４に沿つたリング状の接着部分５において
採尿袋本体２に取付けられている。

また採尿袋本体２の内側面には、第１図及び第
２図に示すように、ロツド状の尿漏れ防止部材１
が取付けられている。この尿漏れ防止部材１は女
児の会陰部の窪みと対応するように接着部材３と
は反対の側において採尿袋本体２に設けられてい
る。なお６は接着部材３の一部分から成る会陰部
との接着部分である。

尿漏れ防止部材１は、第３図に示すように、円
柱形状の綿を芯材としてその周側面をポリエチレ
ン製のテープで包囲した全体としても円柱形状の
ものであつてよく、また、合成繊維、スポンジな
どを芯材としてその周側面をゴム、塩化ビニール
などで包囲したものであつてもよい。

要は、女児の窪みに挿入されたときに会陰部の
左右両側部分により挟着保持され得るようになつ
ていればよく、従つて採尿袋本体２の薄肉部分に
比べ比較的硬いロツド状のものであるのが好まし
い。

第３図には、採尿袋を女児の陰部に取付けた状
態が示されている。この取付けは接着部材３の接
着面を陰部に接着することより行われるが、この
場合、接着部分６の接着面７も会陰部に接着され
る。なおこの際、ロツド状の尿漏れ防止部材１を
掴んで会陰部の窪みに押し込んで挿入すれば、上
記接着面７を会陰部に確実に接着することができ
る。また上記挿入によつて、尿漏れ防止部材１が
会陰部の左右両側部分により挟着保持されるの
で、接着面７が会陰部から剥離する恐れがなく、
このため採尿時の尿漏れを極めて確実に防止する
ことができる。なお８は女児の殿部である。

この考案は、上述のような構成であるから、従
来の女児用採尿袋にその接着面の裏側においてロ
ツド状の尿漏れ防止部材を設けるだけであり、こ
のために、その構造が極めて簡単である。

またロツド状の尿漏れ防止部材を会陰部の窪み
に押し込んで挿入すれば、この尿漏れ防止部材が
接着面の裏側に設けられていることとも相俟つ
て、接着面を会陰部に確実に接着させ得るので、
女児用採尿袋を女児の陰部に取付ける操作が極め
て簡単である。

また採尿時にロツド状の尿漏れ防止部材を会陰
部の窪みに挿入すると、この尿漏れ防止部材は会
陰部の左右両側部分により弾性的に挟着保持され
るので、この尿漏れ防止部材が接着面の裏側に設
けられていることとも相俟つて、接着面が会陰部
から剥離する恐れがなく、このために採尿時の尿
漏れを極めて確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案による女児用採尿袋の一実施例を
示すものであつて、第１図は女児用採尿袋の斜視
図、第２図は第１図のＡ−Ａ線における断面図、
第３図は女児用採尿袋を女児の会陰部に取付けた
状態における第２図と同様の図である。 なお図面に用いた符号において、１……尿漏れ
防止部材、２……採尿袋本体、３……接着部材、
７……接着面、である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 採尿すべき尿を収容するための採尿袋本体に設
   けられている採尿口と、 前記採尿口の周囲において前記採尿袋本体の外
   側面に形成されている接着面と、 女児の会陰部の窪みと対応するように前記接着
   面の裏側において前記採尿袋本体に設けられかつ
   前記窪みに挿入されて会陰部の左右両側部分によ
   り挟着保持され得るようにロツド状に構成されて
   いる尿漏れ防止部材とをそれぞれ具備する女児用
   採尿袋。