JPH0130911Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、化粧鏡本体に鏡、照明及び収納棚を
備えた構成の化粧鏡ユニツトに関する。

〔従来の技術〕

従来の化粧鏡ユニツトとしては、第４図に示す
ようにキヤビネツト５０の上端に洗面器５１を載
置固定し、この洗面器５１の後部側に化粧鏡本体
５２を一体連結する構成のものが一般的である。

化粧鏡本体５２には１枚の鏡を固定した一面鏡
や図示のように中央の鏡５３の両側に袖鏡５４，
５５を開閉自在に配置し、この袖鏡５４，５５の
背部に棚部５６を設けた三面鏡としたものが汎用
されている。

また、５７は鏡５３〜５５の上位に配置した照
明ボツクスで、照明効果を大きくするために化粧
鏡本体５２の全巾に亘る容量のものとして形成し
ている。

この照明ボツクス５７は内部に螢光灯等を内蔵
した長方形状のもので、前方及び下方に光を透過
する素材でカバーした構成となつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このように照明ボツクス５７を配置した化粧鏡
ユニツトでは、両側の袖鏡５４，５５を内側に回
転移動させると、照明ボツクス５７端部から下方
に指向する照明光が遮光されてしまう。

即ち、袖鏡５４，５５の上端レベルは照明ボツ
クス５７の下端に略等しいため、この袖鏡５４，
５５が回転により前方側に位置すると、照明ボツ
クス５７端部から下方を指向する照明光が袖鏡５
４，５５の上端部分で遮断され、照明効果を阻害
してしまう難点がある。

また、照明ボツクス５７は長方形であり、その
内部に配置した蛍光灯からの透過光は中央部が輝
度が高く、端部にはソケツトがあるためにこの端
部側は輝度が小さい。この場合、カバーが投光面
に対して平面状であると、上記の輝度分布のまま
照明することとなり、均一な照度分布を得られず
左右側が暗くなるという問題もある。

本考案の目的は、袖鏡を開いた場合でも照明ボ
ツクスからの投光を遮ることなく照明効果の低下
を防ぎ、しかも均一な照度で化粧鏡の前面を照明
できるようにすることにある。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕 本考案は、鏡と、同鏡の片側あるいは両側に位
置して開閉自在に取付けた袖鏡と、各鏡の背部に
位置する前記化粧鏡本体に形成した棚部と、各鏡
の上に位置する照明ボツクスとを備えた化粧鏡ユ
ニツトにおいて、鏡及び袖鏡の上端形状を、鏡の
中央部が最も高くかつ袖鏡の端部が最も低くなる
ように連続した傾斜面とし、さらに照明ボツクス
の下面を鏡及び袖鏡上端の傾斜面に沿う形状と
し、両端部分の光の透過面積を大きくして照度の
増加を図るとともに、袖鏡による照明ボツクスか
らの光の遮断を防止するものである。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例に基づいて本考案を説
明する。

第１図は本考案に係る化粧鏡ユニツトの斜視
図、第２図は同正面図で、Ａはキヤビネツト、Ｂ
は洗面器、１は同洗面器Ｂ後部のバツクガードＣ
に一体的に連結した化粧鏡本体である。

化粧鏡本体１は薄肉の合成樹脂シート２を素材
とし、中央部に鏡３を開閉自在に備えるとともに
その背部と両側には複数段の収納棚４を形成し、
この収納棚４にはそれぞれ開閉自在な扉６を配置
し、かつ扉６の表面には一対の袖鏡７を取付けて
いる。

８は化粧鏡本体１の上端に全巾に亘つて設けた
照明ボツクス、９は一側の収納棚４の下部に設け
た操作ボツクスで、この操作ボツクス９には照明
ボツクス８の点灯及び消灯のためのスイツチやコ
ンセント等を配置する。尚、１０は化粧鏡本体１
の前面方向に移動可能に配置した引き出しであ
る。

鏡３と両側の袖鏡７は化粧鏡本体１に固定した
蝶番１１によつて開閉可能で、棚部４内の物品の
出し入れを自在に行えるとともに、各袖鏡７を前
側に傾斜させれば三面鏡として使用できる。

中央に位置する鏡３とその両側に位置する袖鏡
７の上端の形状は、鏡３の中央即ち化粧鏡本体１
の中心線上に位置する部分が最も高く、袖鏡７の
端部が最も低くなるように連続した円弧状の傾斜
面１２となつている。

照明ボツクス８は第３図で示すように、略コ字
状断面をなして化粧鏡本体１の上端部に着脱可能
に取付けられ、内部には蛍光灯１５を備えて前方
及び下方に向けて照射できる。

また、この照明ボツクス８の下面２０は鏡３及
び袖鏡７が連続して形成する傾斜面１２に沿う形
状をなし、内部容量は両端に向かうにつれ大きく
なつている。

上記構成において、袖鏡７を前側に傾斜させた
場合、袖鏡７の上端は端部方向へ向けて下に傾斜
しているので、照明ボツクス８端部からの投光域
に袖鏡７の上端が入り込むことはない。従つて、
袖鏡７により投光を遮断されることなく、照明ボ
ツクス８からの全ての光量を前面側に向けて照射
でき、照明効果の低下を防止できる。

また、化粧鏡本体１の左右両端に行くにつれて
照明ボツクス８の縦断面積を大きくしたので、蛍
光灯１５からの光の透過面積が中央部より大きく
なる。このことから、光の散乱による照明効果を
利用すれば、光量が中央部分に比べて小さい端部
付近でも照度を大きくでき、化粧鏡本体１前面を
均一な光で明暗を伴うことなく照明できる。

尚、さらに一層照明効果の向上を図るために、
照明ボツクス８内の蛍光灯１５を下面２０に沿う
ように両端が下を指向する弓形状のものとし、洗
面器Ｂ面上の輝度を均一化するようにしてもよ
い。

〔考案の効果〕

本考案に係る化粧鏡ユニツトはその構成により
下記の効果を奏する。

袖鏡を開いても照明ボツクスからの投光に障
害となることがないので、照明効果の低下を防
止できる。

両端部に行くにつれて照明ボツクスの内部容
量を大きくして光の透過面積を増大させたの
で、透過光の散乱を利用して端部付近の照度を
増加させることができ、明暗を伴うことなく均
一に照明できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る化粧鏡ユニツトの斜視
図、第２図は同正面図、第３図は同第２図の−
線矢視による拡大断面図、第４図は従来例の正
面図である。 １……化粧鏡本体、２……合成樹脂シート、３
……鏡、４……収納棚、６……扉、７……袖鏡、
８……照明ボツクス、９……操作ボツクス、１０
……引き出し、１１……蝶番、１２……傾斜面、
１５……蛍光灯、２０……下面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 化粧鏡本体と、同化粧鏡本体の前面中央部に開
   閉自在に取付けた鏡と、同鏡の片側あるいは両側
   に位置して同様に開閉自在に取付けた袖鏡と、各
   鏡の背部に位置する前記化粧鏡本体に形成した棚
   部と、各鏡の上に位置する照明ボツクスとを備え
   た化粧鏡ユニツトにおいて、上記鏡及び袖鏡の上
   端形状を、鏡の中央部が最も高くかつ袖鏡の端部
   が最も低くなるように連続した傾斜面とし、さら
   に前記照明ボツクスの下面を前記鏡及び袖鏡上端
   の傾斜面に沿う形状としたことを特徴とする化粧
   鏡ユニツト。