JPH0130105Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 家庭における下着類を収納する整理ケースに関
するものである。

「従来の技術」 従来、洋服又は下着等の衣類を収納するタンス
は、上面を開口した収納室を有した引出しを、そ
れぞれ数段づつ区画して上下方向に設け、それぞ
れ手前方向に引き出し可能に形成してある。洗濯
後の衣類を引き出し内に収納する場合は、任意の
段の引き出しを手前に引き出し、収納室内に順々
に積み重ねて収納した後、引き出しを押し戻して
いた。

特に、下着類を収納する場合、引き出しを開
け、積み重ねた下着の上の方から順々に取り出し
て使用していた。

「考案が解決しようとする問題点」 しかし、引き出しが平面的な箱体であるため、
下の方に収納した下着類は、新しく洗濯した下着
類を上方より積み重ねて収納するため、使用され
ずにいつまでも残り、順番に使用することができ
ないという不都合があつた。

「問題点を解決するための手段」 上述の如き問題点を解決する手段として、ケー
ス本体１０の前面開口部中央に設けた盲板１２の
上方に挿入口１４、下方に取出口１６をそれぞれ
設けると共に、該ケース本体の内側両壁面中央
で、前後両端に溝部１９を有したガイド突部１８
をそれぞれ設けて形成し、上面を開口して収納室
２１を設けると共に外側両面にガイド凹部２４を
設けた複数の引出箱２０を、前記ケース本体１０
の挿入口１４より順次挿入して積み重ね、下方取
出口１６より引出箱２０を引き出し可能に形成し
たものである。

「作用」 ケース本体内に積み重ねられた引出箱のうち、
上方に積み重ねられた引出箱は、ケース本体のガ
イド突部に引出箱のガイド凹部が遊嵌係止されて
いるため手前方向に引き出せないが、下端の引出
箱は、ガイド突部とガイド凹部とが外れているた
め手前方向に引き出せ、又、引出箱をケース本体
より完全に引き出すと、上方の引出箱が自重によ
り降下し、下端に位置されるとガイド突部よりガ
イド凹部が抜け、又、手前方向へ引き出すことが
できる。

「実施例」 以下本考案の実施例を図面により説明すると、
第１実施例のケース本体１０は、前面に開口部１
１を縦長の方形に設けると共に、該開口部中央に
盲板１２を取付け、この盲板１２の上方に挿入口
１４、下方に取出口１６をそれぞれ形成してあ
る。１８はケース本体１０の内側内壁面中央に設
けたガイド突部で、ケース本体１０の前後方向を
長尺に形成すると共に、ガイド突部１８の前後両
端に一定間隔を有した溝部１９，１９′を設けて
ある。このガイド突部１８の上端縁は、盲板１２
の上端縁の延長上に位置し、ガイド突部１８の下
端縁は同じく盲板１２の下端縁の延長線上に位置
して、ケース本体１０と一体又は別体に形成して
ある。したがつて、このガイド突部１８の上下幅
は、ケース本体１０の前面に設けた盲板１２の上
下幅とほぼ一致する。

２０はケース本体１０内に収容する引出箱で、
上面を開口して収納室２１を設けると共に、該引
出箱の前面部２２中央を窪ませて把手部２３を設
けると共に外側両壁面に、該引出箱の上下方向に
挿通したガイド凹部２４をそれぞれ設けてある。

４０は第２実施例のケース本体で、前面開口部
４１を横長に形成すると共に、一定間隔を有した
仕切板４２を設けると共に、開口部４１の中央左
右方向に盲板４３を取付け、該盲板の上方に挿入
口４４、下方に取出口４５をそれぞれ設けてあ
る。

このケース本体４０の内側両面及び仕切板４２
の両側面にそれぞれ第１実施例と同様のガイド突
部４８を設けてある。

以下、実施例の作用について説明すると、第１
実施例のケース本体１０にそれぞれ引出箱２０を
収容する場合、最下端に収容する第１引出箱２０
ａは、第１引出箱２０ａを自由に出し入れ可能に
するため、該第１引出箱の上縁と取出口１６との
上縁との間に若干の幅ｌを設けてガイド突部１８
からガイド凹部２４を外すと共に、後記する如く
第３引出箱２０ｃの挿入口１４からの引き出しを
防止している。

第１引出箱２０ａに積み重ねる第２引出箱２０
ｂは、挿入口１４より順次挿入する。挿入口１４
より挿入された第２引出箱２０ｂは第２引出箱の
底面がガイド突部１８及び盲板１２の上縁部に支
持されて、ケース本体１０内に挿入される。第２
引出箱２０ｂの前面部２２が盲板１２の上縁部を
通過すると、該第２引出箱のガイド凹部２４が、
ケース本体１０のガイド突部１８の上縁部と合致
し、下部の支持を失つた第２引出箱２０ｂは、ガ
イド突部１８の溝部１９，１９′に沿つて降下し、
下端に位置した第１引出箱２０ａの上面に積み重
さなる。この第２引出箱２０ｂの上縁は、盲板１
２の上縁より若干下つた位置、第１引出箱２０ａ
と取出口１６との間に設けた幅ｌと同等の幅を開
けて位置される。

次いで第３引出箱２０ｃを挿入口１４より第２
引出箱２０ｂと同様に挿通すると、第３引出箱２
０ｃも盲板１２の上縁を通過すると共にガイド凹
部２４がガイド突部１８に遊嵌されると共に、下
方に降下し、第２引出箱２０ｂ上面に積み重さな
つて係止される。この第３引出箱２０ｃは前記第
２引出箱２０ｂの上縁と盲板１２の上縁との幅ｌ
分だけ、ガイド凹部２４がガイド突部１８に遊嵌
係止されるため、挿通口１４より手前に引き出す
ことはできない。

第１引出箱２０ａ内の下着類を全部使用した
後、第１引出箱２０ａをケース本体１０より引き
抜くと、積み重ねられた第２，３引出箱２０ｂ，
２０ｃは自重で降下し、下端に位置した第２引出
箱２０ｂはガイド凹部２４がガイド突部１８より
抜けフリーになるため、取出口１６方向へ引き出
すことができる。

引き抜いた第１引出箱２０ａは、再度、新たに
洗濯したものを収納し、空いた上段に挿入口１４
より再度収容することにより、前記第３引出箱２
０ｃと同様に収容係止することができる。したが
つて引出箱に収納した下着類は納めた順に確実に
使用することができる。

第２実施例のケース本体４０は、引出箱２０を
上下方向だけでなく、左右方向に連設して多くの
被服又は下着類を収納することができるもので、
引出箱２０の収容方法は第１実施例と全く同じで
ある。このように２連又は３連に引出箱２０を連
設することによつて、それぞれ個人別又は種類別
等の如く分けて使用することもできる。

更には、積重ねる引出箱の数によつて、盲板１
２とガイド突部１８の上下幅を調節することによ
り、三段重ねだけでなく、二段重ねから数段重ね
まで形成することができるのは勿論である。

「考案の効果」 以上の如く本考案は、引出箱を多段に積み重
ね、且つ取出口からだけ引出箱を引き出し可能に
することにより、下段に位置した引出箱内に収納
した下着類から順番に使用することができると共
に、洗濯後の衣類の整理整頓が簡単にできるもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したものにして、第
１図は第１実施例のケース本体の一部破断した斜
視図、第２図は同引出箱の斜視図、第３図は同引
出箱をケース本体に収納した状態の正面図、第４
図は同一部破断した同側面図、第５図は第３図Ａ
−Ａ線断面図、第６図は第２実施例の整理ケース
の斜視図である。 １０……ケース本体、１２……盲板、１４……
挿入口、１６……取出口、１８……ガイド突部、
１９……溝部、２０……引出箱、２１……収納
室、２４……ガイド凹部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケース本体の前面開口部中央に設けた盲板の上
   方に挿入口、下方に取出口をそれぞれ設けると共
   に、該ケース本体の内側両壁面中央に前後両端に
   溝部を有したガイド突部をそれぞれ設けて形成
   し、上面を開口して収納室を設けると共に外側両
   面にガイド凹部を設けた複数の引出箱を、前記ケ
   ース本体の挿入口より順次挿入して積み重ね、下
   方取出口より引き出し可能に形成したことを特徴
   とする整理ケース。