JPH0127802Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は外腹斜筋トレーニングマシンに関す
る。

従来の技術 身体の各部に存する筋肉、特にスポーツに要す
る筋力の鍛練を行うには種々のトレーニング器具
が提供されている。とりわけ、外腹斜筋は所謂捻
転（ボデイツイスト）運動で鍛練できるものであ
り、例えば回転椅子に腰掛けて上半身と下半身と
を互いに逆方向へ回転させることを交互に繰返せ
ば良いので、椅子の座部と足載部とが互いに逆方
向へ回転できるようにした簡便な器具が提供され
てはいるが、一般的にはボデイツイスト体操を行
うことによつて済ませており、特に器具を用いな
い。

考案が解決しようとする問題点 近時、所謂アスレチツクブームの到来による商
業的トレーニング教室が巷間に隆盛し、種々のト
レーニング機器の開発が求められるようになつ
た。とりわけ、外腹斜筋のトレーニングをするボ
デイツイスト運動を、誰でも簡便に器械的に行え
るトレーニングマシンの適当なものが提供されて
いない。

問題点を解決するための手段 本考案は上記問題に鑑みて、外腹斜筋トレーニ
ングマシンを提供せんとするもので、その構成の
要旨は、基台に固定した着座部の前部略中央部に
脚止パツトを装着するとともに、該着座部の中心
下部にはカラー及び一対のシーブを左右対称の偏
心位で回転自在に嵌挿した軸を立設し、該シーブ
の両方には基台に突設したストツパ部を上下対称
位で挟む回転止部をそれぞれ設けるとともに、一
本の索条の端部をそれぞれ連結して該索条のルー
プ部にはウエイトを負荷した動滑車を掛ける一
方、前記カラーには前記ストツパ部と対面し前記
回転止部の両方に当接可能な係止部を設けるとと
もに背当アームを突設し、該背当アームには背当
パツト及び左右両方向へ水平に突出する側アーム
を設け、該側アームには前部当パツトを立設して
なるものである。

作 用 本考案の上記構成によると、着座部に人が腰掛
け、脚止ストッパを境として両脚を左右いずれか
に片寄せ、背を背当パツトに、前部当パツトを腕
で抱えて前部に、それぞれ当てて上半身を固定し
て後、上半身を左右へ交互に捩る運動をすると、
背当アームと一体のカラーが軸を中心として回動
し、カラーの係止部がシーブの回転止部のいずれ
か一方と当接してそのシーブをカラーの回転方向
へ押して回動させ、この回動によつてウエイトの
負荷がカラー及び背当アームに伝達され、このウ
エイトの負荷が着座者の捻転運動の負荷となる。

実施例 以下に本考案を図示の実施例に基づき説明す
る。第１〜４図に示した如く、基台１の一端に支
持台２を立設してその上端に着座部３を設け、そ
の着座部３の略中心部下方には軸４を基台１との
間に固定して設ける。この軸４の下部には一対の
シーブ５，６を左右対称の偏心位でそれぞれ嵌挿
するとともに（第６図参照）、このシーブ５，６
には回転止部７，８をそれぞれ突設する。この回
転止部７，８に挟まれて支持台２に突設されたス
トツパ部９を設ける。第５図及び第６図に示した
ように、回転止部７は下段のシーブ５の上面に半
径方向で固着されたコ形部材からなり、この回転
止部７にシーブ６がシーブ５の上段で回転自在に
嵌入している。回転止部８は、上段のシーブ６の
上面に半径方向で固着されたカギ形の板体からな
る。これらの回転止部７，８に挟まれるストツパ
部９は板体である。そして、前記シーブ５，６に
は一本の索条１０の端部がロープエンド１１，１
１をシーブ５，６の周部の一部にそれぞれ対称位
で嵌着される。したがつて、索条１０はエンドレ
スになり、かつ、基台１に突設した軸１２に同軸
で回転自在に軸支されたプーリー１３，１３に交
叉して掛回され、更に基台１にプーリー１３，１
３と直交する位置で軸支されたプーリー１４，１
４を経て支持枠１５の上方へ延びて動滑車１６を
掛けてある。索条１０を交叉させたのはシーブ
５，６が索条１０を引くように回動させる為であ
る。支持枠１５は基台１の他端に立設された門形
のフレームで、その天部にプーリー１７，１７を
介して負荷索条１８が垂下し、その一端は前記動
滑車１６の軸部に、他端はウエイト連結具１９に
それぞれ連結されている。ウエイト連結具１９に
は支持枠１５のガイドロツド２０，２０に案内さ
れて昇降可能なウエイト２１を適宜数選択して着
脱できる。２１ａはその取付ロツド、２１ｂはウ
エイト連結用のピンである。一方、前記軸４には
シーブ５，６の上方でカラー２２を嵌挿し、この
カラー２２の下端には前記回転止部７，８に挟ま
れるとともにストツパ部９と対向する板体からな
る係止部２３を突設する。そして、カラー２２の
上端には着座部３の後方へ突出する背当アーム２
４を設ける。この背当アーム２４には、第１図か
ら第４図に示したように、上端部に左右両方向へ
水平に突出する側アーム２５，２５が連結される
とともに、この側アーム２５，２５の中央部及び
左右両端部にはそれぞれロツド２６，２７，２７
が立設され、このロツド２６，２７，２７にはそ
れぞれ背当パツト２８及び肩当パツト２９，２９
が装着される。背当パツト２８及び前部当パツト
２９は共に筒状の柔軟なマツト状体で、上下にワ
ツシヤ３０を介して回転可能に軸着されている。
また、着座部３の前部中央には脚止パツト３１が
固定されている。３２，３３は可動部を覆うカバ
ー体である。

次に上記実施例の作用について説明する。

第１図から第３図に仮想線で示した如く、人３
４が着座部４に腰かけて、両方の脚部３５を脚止
パツト３１を境として左右いずれかに片寄せ、背
を背当パツト２８に押当て、両方の腕３６で前部
当パツト２９，２９をそれぞれ抱持して前部当パ
ツト２９，２９を肩に押付ける。この状態では、
上半身は正面を向いているのに反し、下半身は捩
れて左右いずれか一方に向いているのである。そ
こで、このような状態において、上半身を下半身
の向きに合わせるべく上半身を捩ると、背当アー
ム２４が側アーム２５，２５と一体となつてその
方向へ回動し、カラー２２の係止部２３がシーブ
５，６の回転止部７，８のいずれか一方に当接し
てカラー２２の回動方向へ押してシーブ５，６の
いずれか一方を回動させ、索条１０がその回動方
向へ引かれる。例えば、第５図において、カラー
２２及び係止部２３が時計方向へ回動すると、シ
ーブ６の回転止部８が係止部２３に当接して、シ
ーブ６は時計方向へ回動し、シーブ６に止着され
た索条１０の一端は時計方向へ引かれるが、シー
ブ５は回転せずにそのままの状態を保つので、索
条１０は全体として軸４側へ引寄せられ、第４図
に示した動滑車１６を下方へ降下させる。これと
は逆に、第５図において、カラー２２及び係止部
２３が反時計方向へ回動すると、シーブ５の回転
止部７が係止部２３に当接してシーブ５は反時計
方向へ回動し、シーブ５に止着された索条１０の
他端は反時計方向へ引かれるが、シーブ６は回転
せずにそのままの状態を保つので、索条１０は全
体として軸４側へ引寄せられ、第４図に示した動
滑車１６を下方へ降下させるのである。このよう
にして、第７図に示した如く背当アーム２４が軸
４を中心として左右いずれかに回動されると、シ
ーブ５，６のいずれか一方はウエイト２１の負荷
を有する索条１０を引くので、人３４は所定の荷
重に反してボデイツイストをすることとなり、外
腹斜筋に負荷が掛かり、効果的なトレーニングが
できるものである。

なお、上記負荷の調整は、第４図においてピン
２１ｂを引き抜き、そのピン２１ｂを所望の位置
のウエイト２１における差込孔３７に差込むとピ
ン２１ｂは取付ロツド２０に差込まれてそのウエ
イト２１より上方のウエイト２１全てをウエイト
連結具１９に固定することができる。

考案の効果 以上に説明した本考案によれば、上半身と下半
身を捩らせた着座姿勢で、上半身を下半身の向き
方向へ回動することを繰り返すことによつて、器
械的なボデイツイスト運動をすることが、簡便、
容易にでき、外腹斜筋の効果的な筋力増強に最適
のトレーニングマシンである。

【図面の簡単な説明】

第１図は正面図、第２図は側面図、第３図は平
面図、第４図は中央縦断測面図、第５図は要部の
一部断面側面図、第６図は第５図の部分断面側面
図、第７図は負荷伝達系統の略図である。 １……基台、３……着座部、４……軸、５，６
…シーブ、７，８……回転止部、９……ストツパ
部、１０，１８……索条、１１……ロープエン
ド、１３，１４，１６，１７……プーリー、１９
……ウエイト連結具、２１……ウエイト、２２…
カラー、２３……係止部、２４……背当アーム、
２５……側アーム、２６，２７……ロツド、２８
……背当パツト、２９……前部当パツト、３２，
３３……カバー体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基台に固定した着座部の前部略中央部に脚止パ
   ツトを装着するとともに、該着座部の中心下部に
   はカラー及び一対のシーブを左右対称の偏心位で
   回転自在に嵌挿した軸を立設し、該シーブの両方
   には基台に突設したストツパ部を上下対称位で挟
   む回転止部をそれぞれ設けるとともに、一本の索
   条の端部をそれぞれ連結して該索条のループ部に
   はウエイトを負荷した動滑車を掛ける一方、前記
   カラーには前記ストツパ部と対面し前記回転止部
   の両方に当接可能な係止部を設けるとともに背当
   アームを突設し、該背当アームには背当パツト及
   び左右両方向へ水平に突出する側アームを設け、
   該側アームには前部当パツトを立設してなること
   を特徴とする外腹斜筋トレーニングマシン。