JPH0127618Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は玉葱を掘起し、これを収穫する玉葱収
穫機に関する。

〔従来の技術〕

従来、玉葱を収穫する収穫機としては、たとえ
ば、実公昭59−15863号公報に記載されているよ
うに、先金の後部にコンベヤを設け、このコンベ
ヤの搬出端部に揺動枠を介して茎葉処理装置を設
け、この茎葉処理装置を互いに反対方向に接触回
動される平滑ローラと軸方向に突条を螺旋状に形
成したタツピングローラとを１組とするローラユ
ニツトを複数組並設軸架した構造が採られてい
る。

そして、先金が掘起した玉葱は、コンベヤに搬
入されこのコンベヤで土をふるい落しながら搬送
され、さらに、コンベヤから揺動枠を介して茎葉
処理装置上に搬入され、この各組に平滑ローラと
タツピングローラとにより搬送されながらその玉
葱の茎葉は、平滑ローラとタツピングローラとの
間に挾持されつつそのつけ根部分から分離除去さ
れるようになつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記構造の場合、茎葉を備えた玉葱は、揺動枠
上で揺動されたのち茎葉処理装置に搬入されるた
め、茎葉処理装置上に搬入される玉葱の茎葉は、
玉葱にまといついたり、また複雑に絡み合うこと
が多く、したがつて、このような場合には茎葉処
理除去が不円滑、不確実になり、かつまた玉葱が
茎葉処理装置外に搬出されることがあるという問
題がある。

そこで本考案は上記点に鑑みなされたもので、
コンベヤから搬出される玉葱を確実に収受できる
とともに、この収受した玉葱の茎葉に抵抗を附与
し、茎葉に先行して玉葱を落下させ、玉葱から茎
葉を確実にかつ整然と分離除去できるように茎葉
の姿勢を整えることができる玉葱収穫機を提供す
ることを目的としたものである。

〔問題点を解決するための手段〕 本考案の玉葱収穫機は、本体フレームの前方部
に玉葱を掘起す掘起体を設け、この掘起体の後部
にその搬入部を臨ませて掘起体で掘起された玉葱
を搬送するコンベヤを設け、このコンベヤの搬出
端部にこの搬出端部から搬出される玉葱を収受す
るホツパーを臨ませて設け、この上記ホツパー
は、上記コンベヤの搬出端部に臨ませた開口縁部
の下部に下方側を縮径した漏斗状部を形成すると
ともに、この漏斗状部の下端部に落下口を開口
し、上記漏斗状部の内壁面部に玉葱の茎葉の落下
に抵抗を附与する茎葉制御面を形成したものであ
る。

〔作用〕

本考案の玉葱収穫機は上記のように構成したこ
とにより、掘起体で掘起された玉葱は、コンベヤ
に搬入されて搬送されるとともにその搬出端部か
らホツパー内に搬入される。そして、このホツパ
ー内の玉葱は、その漏斗状部の傾斜面に案内され
て下端部の落下口から落下されるが、この場合、
玉葱の茎葉は、ホツパーの内壁面部に形成された
茎葉制御面により落下が抑制制御され、したがつ
て、玉葱は、茎葉に先行して落下口から落下され
るとともに、その茎葉は整えられておくれて落下
口から落下される。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例の構造を図面に基づい
て説明する。

図において、１は本体フレームで、この本体フ
レーム１の下部には無限軌道２が回行自在に取着
され、この無限軌道２の駆動軸３の一端部には上
記本体フレーム１の前方部に搭載したエンジン４
に連動媒体５を介して連動連結されている。また
上記本体フレーム１の左右両側部に側枠６が相対
して一体に立設され、この相対する側枠６の前端
近傍の上部及び下部に上下の支持アーム７，８の
基端部が支軸９，１０にて上下方向に回動自在に
取着され、この両側上下の支持アーム７，８を略
平行状に配置した状態で、その先端部にはコンベ
ヤフレーム１１の両側の側枠１２が支軸１３，１
４にて上下方向回動自在に取着されている。

また上記コンベヤフレーム１１の側枠１２の後
端略中間部には取付片１５が一体に突設され、こ
の取付片１５にシリンダ１６の基端部が上部軸１
７にて回動自在に取着されているとともに、この
シリンダ１６のピストンロツド１８の先端部が上
記本体フレーム１の前端部に突設された支枠１９
に下部軸２０にて回動自在に取着されている。そ
して、上記コンベヤフレーム１１は、上記シリン
ダ１６いよつて上下両側の支持アーム７，８を介
して吊持され、このシリンダ１６のピストンロツ
ド１８の伸縮により上下両側の支持アーム７，８
を介して上記コンベヤフレーム１１が上下動され
るようになつている。

さらに上記コンベヤフレーム１１の側枠１２間
の前端下部には掘起体としての先金２１が前方に
向けて一体に突設され、この先金２１の後端部に
はコンベヤとしての後上りに傾斜した傾斜コンベ
ヤ２２がその搬入部に臨ませて回行自在に連設さ
れているとともに、この傾斜コンベヤ２２の搬出
端部にコンベヤとしての持上げコンベヤ２３がそ
の搬入部を臨ませて回行自在に連設されている。

上記傾斜コンベヤ２２は、上記両側の側枠１２
間において、前後に回動自在に配設した駆動輪２
４と従動輪２５との間に土をふるい落しながら時
計方向に回行する無端体２６を懸架して構成され
ている。

また上記持上げコンベヤ２３は、上記両側の側
枠１２間において、上下に回動自在に配設された
駆動輪２７と従動輪２８との間に土をふるい落し
ながら時計方向に回行するとともに、多数の係止
杆２９を所定の間隔毎に突出した無端体３０を懸
架し、かつこの無端体３０の前方上部にテンシヨ
ンローラ３１を係合して構成されている。

また３２はホツパー装置で、このホツパー装置
３２は複数のホツパー３３を横方向に並設して構
成され、この各ホツパー３３は、矩形状の開口縁
部３４の下部に下方側を縮径した漏斗状部３５が
形成されているとともに、この漏斗状部３５の下
部に角筒状部３６が形成され、この角筒状部３６
の下面に落下口３７が開口され、さらに上記開口
縁部３４から上記漏斗状部３５の下端部にかけて
その内壁面部には、玉葱ａの茎葉ｂの落下に弱い
抵抗を附与し玉葱ａの落下を先行させる茎葉制御
面としての凹凸粗面または無数の弾性突起３８が
一体に形成され、この弾性突起３８は玉葱ａの落
下によつて折れ曲るとともに、玉葱ａの通過によ
つて復元する強さと長さを有して形成されてい
る。

そして上記ホツパー装置３２は、その各ホツパ
ー３３の開口上面部を上記持上げコンベヤ２３の
搬出端部に臨ませた状態で上記コンベヤフレーム
１１の両側の側枠１２の後方上部間に一体に固着
されている。

また上記各ホツパー３３の角筒状部３６の両側
部に所定の傾斜角度で傾斜して配設されたシユー
ト３９の両側片４０の上端部が取着され、このシ
ユート３９の上端部には上記落下口３７が臨ませ
て開口され、このシユート３９の下端部の排出口
４１が後方に開口されている。

また４２は茎葉姿勢制御装置で、この茎葉姿勢
制御装置は、送風導管４３の長さ方向に上記シユ
ート３９の各排出口４１に対応した間隔で分岐導
管４４が立設され、この各分岐導管４４の上端部
には上記排出口４１から排出される玉葱ａを収受
する略円筒状の収受体４５が一体に取着されてい
る。また上記各収受体４５の開口上縁部には軟弾
性部材にて円筒状に形成された案内筒４６が一体
に立設され、この各案内筒４６の導入口４７は上
記排出口４１の下部に開口され、この導入口４７
の開口縁部は上記排出口４１側が低く排出口４１
と反対側を高くして傾斜形成されているととも
に、この案内筒４６は開口縁部から縦方向に切込
んだ多数のスリツト４８にて拡開自在に形成され
ている。また上記送風導管４３の一端部は気密に
閉塞されているとともに、この送風導管４３の他
端部には送出管４９を介して送風機５０に接続さ
れ、この送風機５０はエンジン５１に連動媒体５
２を介して連動連結され、この送風機５０及びエ
ンジン５１は上記本体フレーム１の一側部に設け
られた台枠５３上に固定されている。

そして、送風機５０からの送風は送出管４９、
送風導管４３及び各分岐導管４４を経てそれぞれ
の収受体４５の案内筒４６から上方に強く吹上
げ、その強風で案内筒４６内において玉葱ａを浮
遊させるとともに、その茎葉ｂを上方に吹上げて
その姿勢を上向きに制御するようになつている。

また５４は茎葉処理装置で、この茎葉処理装置
５４は、上記本体フレーム１の両側の側枠６間の
上下方向の略中間部に板状の取付枠５５が略水平
状に一体に固着され、この取付枠５５の前端近傍
部及び後方部には横方向に複数の軸受体５６が上
記各収受体４５間の後方部に位置して所定の間隔
をおいて相対して前後に固着され、この前後部の
各軸受体５６上に、回転軸５７の基端部がそれぞ
れ相対して回動自在に立設支持されている。また
各回転軸５７中において、両側２本を１組とする
前後の回転軸５７の上方部にはそれぞれ同一レベ
ル位置にＶプーリ５８が固着され、この各組の前
後のＶプーリ５８間にはＶベルト５９からなる挾
持搬送ベルト５９が回行自在に懸架され、この各
組の両側一対の挾持搬送ベルト５９，５９の近接
回行する内側部５９ａ，５９ａ間にて玉葱ａの茎
葉ｂを挾持して同速でかつ同方向に近接回行され
るようになつている。また上記各組における前側
一方の回転軸５７の上端近傍部には吹上げられた
玉葱ａの茎葉ｂを上記相対して同方向に近接回行
する一対の挾持搬送ベルト５９，５９の内側部５
９ａ，５９ａ間に取込で供給する供給体としての
板状の供給輪６０が固着され、この供給輪６０と
この供給輪６０の下部のＶプーリ５８とは連結ピ
ン６１にて連結されている。上記各供給輪６０
は、外周部に回動方向の後方側の回動半径を次第
に大きくした複数の取込み片６２が等間隔で一体
に突設されている。

さらに、上記取付枠５５の後方部に立設された
各回転軸５７の略中間部にＶプーリ６３が固着さ
れ、この各プーリ６３と、このプーリ６３に対応
した動力伝達機構６４のＶプーリ６５との間には
それぞれＶベルト６６，６７が回行自在に懸架さ
れ、この動力伝達機構６４は上記取付枠５５の後
端近傍上に固定されこの各組の動力伝達機構６４
はそれぞれ連動連結されている。そして、この動
力伝達機構６４の回動により、それぞれＶベルト
６６，６７を介して回転軸５７が連動されるとと
もに、上記各組一対の挾持搬送ベルト５９，５９
はそれぞれ内側に向つて同速でかつ同方向に近接
回行され、また供給輪６０が一対の挾持搬送ベル
ト５９と同方向に回動されるようになつている。

また上記各組の一対の挾持搬送ベルト５９，５
９の内側部５９ａ，５９ａ間の後端搬出部には茎
葉ｂを搬入し圃場に搬出するシユート６８の搬入
部が臨ませて配置され、このシユート６８の搬出
部は上記本体フレーム１の後方部に開口されてい
る。

つぎに、上記各組一対の挾持搬送ベルト５９，
５９の相対して近接回行する内側部５９ａ，５９
ａのそれぞれの下部には、その先端部からその後
方途中にかけて一対のガイド６９，６９が相対し
て所定の間隔をおいて平行状に延在して配設固定
され、この各組における一対の相対するガイド６
９，６９の先端下部の突片７０，７０に横軸７
１，７１を介して一対の調節アーム７２，７２の
先端部が上下方向回動自在に取着されている。こ
の一対の調節アーム７２，７２は上記ガイド６
９，６９の下方部においてこれに対応して後方に
延在され、この一対の調節アーム７２，７２の後
端上部に取付片７３，７３が立設され、この取付
片７３，７３に形成された上下方向に長い調節孔
７４，７４とこれに連通する上記一対のガイド６
９，６９の後端下部に突設された係止片７５，７
５の係止片孔７６，７６とはボルト・ナツト７
７，７７にて上下位置調節自在に取着されてい
る。また上記各組のガイド６９，６９の後方部に
おいて、このガイド６９，６９の両側部に支枠７
８，７８が相対して一体に立設され、この相対す
る支枠７８，７８の上端部に上記ガイド６９，６
９の上方位置において一側前方から他側後方に傾
斜して配設したカツター７９の両端部がボルト・
ナツト８０，８０にて着脱自在に取着されこのカ
ツター７９によつて一対の挾持搬送ベルト５９，
５９の内側部５９ａ，５９ａ間に挾持されて搬送
される茎葉ｂを切断するようになつている。また
このカツター７９の下部に位置する上記取付枠５
５に茎葉ｂを切断後の玉葱ａを落下する落下口８
１が開口されている。

そして、上記一対のガイド６９，６９に対して
横軸７１，７１を支点としてそれぞれ一対の調節
アーム７２，７２を上下方向に位置調節設定する
ことにより、上記カツター７９による茎葉ｂの切
断長を調節するようになつている。

また８２は玉葱搬送装置で、この玉葱搬送装置
８２は、上記取付枠５５の落下口８１の下方部に
その搬入部を臨ませて後方に向つて水平状に配設
された第１のコンベヤ８３と、この第１のコンベ
ヤ８３の搬出端部にその搬入部を臨ませて横方向
に向つて水平状に配設された横送り用の第２のコ
ンベヤ８４とにより構成されている。上記第１の
コンベヤ８３は、前後に相対して回動自在に軸架
された従動輪８５及び駆動輪８６間に無端体８７
を回行自在に懸架して構成され、この後方部の駆
動輪８６を軸架した駆動軸８８の一端部は連動媒
体８９を介して動力中継装置９０に連動連結さ
れ、この動力中継装置９０は上記本体フレーム１
上に固定されているとともに、この動力中継装置
９０は上記エンジン５１に連動媒体９１を介して
連動連結されている。また上記駆動軸８８の一端
部には上記動力伝達機構６４の一端部の駆動軸９
２が連動媒体９３を介して連動連結されている。

また上記第２のコンベヤ８４は、進行方向に対
して左右方向に相対して回動自在に軸架された駆
動輪９４及び従動輪（図示せず）間に無端体９５
を回行自在に懸架して構成され、この駆動輪９４
を軸架した駆動軸９６の一端部は上記動力中継装
置９０に連動媒体９７を介して連動連結されてい
る。そして、上記第１のコンベヤ８３の無端体８
７は第１図時計方向に連動回行され、また上記第
２のコンベヤ８４の無端体９５は第２図上方に向
つて連動回行されるようになつている。

つぎに、上記構造の作用を説明する。

玉葱を作付けた圃場において、まず各組におけ
る一対のガイド６９，６９の後端部におけるボル
ト・ナツト７７，７７を弛緩し、この一対のガイ
ド６９，６９のそれぞれに対して、一対の調節ア
ーム７２，７２をその先端部の横軸７１，７１を
中心に上下動し、この一対の調節アーム７２，７
２をそれぞれ同一平面位置において高さ調節し、
その設定位置においてボルト・ナツト７７，７７
を再び締着する。これにより、一対の調節アーム
７２，７２はそれぞれ一対のガイド６９，６９に
対して所定の間隔をおいて設定され、玉葱ａの茎
葉ｂを切断する位置が、たとえば茎葉ｂのつけ根
部分から上方に2.5cm〜3.5cmの位置で切断できる
ように設定される。

つぎに、エンジン４，５１を起動すると、連動
媒体５を介して無限軌道２が走行方向に回行駆動
されて本機が前進歩行され、また、連動媒体９
１、動力中継装置９０及び連動媒体８９を介して
第１のコンベヤ８３の無端体８７が第１図時計方
向の矢印方向に連動回行される。またこの、第１
のコンベヤ８３の駆動軸８８の駆動力は連動媒体
９３を介して動力伝達機構６４に伝達され、この
動力によつてＶベルト６６，６７を介して各組の
一対の挾持搬送ベルト５９の相対する内側部５９
ａ，５９ａがそれぞれ近接して第１図矢印方向に
同時に連動回行され、またこの各組の供給輪６０
が第４図矢印方向に回動される。さらに、上記動
力中継装置９０の動力は連動媒体９７を介して第
２のコンベヤ８４の駆動軸９６に伝達され、その
無端体９５が第２図矢印方向に連動回行される。
また、上記エンジン５１により連動媒体５２を介
して送風機５０が駆動されるとともに、この送風
機５０からの送風は、送出管４９、送風導管４３
及び各分岐導管４４を経てそれぞれの収受体４５
内に略同一圧力で圧送され、これがそれぞれの案
内筒４６から上方に強風となつて吹上げられる。
さらに、傾斜コンベヤ２２の無端体２６及び持上
げコンベヤ２３の無端体３０に図示しない手段に
より動力が伝達され、このそれぞれの無端体２
６，３０は第１図時計方向の矢印方向に回行され
る。

そして、本機の前進走行により、コンベヤフレ
ーム１１の前端下部に突出した先金２１が茎葉ｂ
を有する玉葱ａを順次掘起すとともに、この各玉
葱ａは、傾斜コンベヤ２２の無端体２６に順次搬
入され、無端体２６の多数の間隙から土をふるい
落しながら傾斜上方に順次搬送され、その後端部
の搬出端部から持上げコンベヤ２３の無端体３０
の搬入部に順次に搬入される。またこの無端体３
０に搬入された玉葱ａは、その各係止杆２９に係
止されて上方に順次持上げられ、無端体３０の多
数の間隙からさらに土をふるい落しながら順次搬
送され、その上方の搬出端部からホツパー装置３
２の各ホツパー３３内に順次搬入される。

そして、上記各ホツパー３３内に搬入された各
玉葱ａは、その自重により漏斗状部３５の傾斜面
に案内されて落下され、その下方の落下口３７か
らそれぞれ落下されるが、この際、各ホツパー３
３の内壁面部には茎葉制御面が、すなわち、凹凸
粗面または無数の弾性突起３８が突設されている
ので、この弾性突起３８に落下する玉葱ａの茎葉
ｂがわずかに引掛かり、茎葉ｂの落下に弱い抵抗
が附与され茎葉ｂの落下が抑制制御され、したが
つて、各玉葱ａは常に茎葉ｂに先行して各落下口
３７から順次落下されるとともに、その茎葉ｂは
姿勢が整えられて落下口３７からおくれて落下さ
れる。

また各落下口３７から落下される玉葱ａは、各
落下口３７の下部に設けた各シユート３９の上部
に搬入されてその茎葉ｂに先行してシユート３９
の傾斜面にそつて傾斜下方に滑落されるととも
に、その各排出口４１から排出される。そして、
この各玉葱ａは、各排出口４１の後方下部に臨ま
せた茎葉姿勢制御装置４２の各収受体４５の案内
筒４６内にその茎葉ｂに先行してその導入口４７
から導入される。

またこの案内筒４６から収受体４５内に導入さ
れた各玉葱ａは、収受体４５の下方から吹上げる
強風によつて上方に吹上げられるとともに、この
玉葱ａの茎葉ｂは、その強風によつて吹上げられ
て略垂直状に姿勢が制御され、茎葉処理装置５４
の各組における一対の挾持搬送ベルト５９，５９
の相対して回行する内側部５９ａ，５９ａ間の前
方部の取込口Ａに臨まされる。

また各玉葱ａの茎葉ｂがそれぞの取込口Ａに姿
勢が整えられて臨まされると、この各茎葉ｂは、
それぞれの取込口Ａにおいて回動するそれぞれの
供給輪６０の各取込片６２によつて次第に取込口
Ａ内に取込まれ、そしてこの取込口Ａに連通する
一対の挾持搬送ベルト５９，５９の相対して回行
する内側部５９ａ，５９ａ間の前端部間に供給さ
れてその茎葉ｂの所定位置が挾持されるととも
に、この茎葉ｂが一対のガイド６９及び一対の調
節アーム７２間に引き入れられる。

そして、各組の一対の挾持搬送ベルト５９，５
９の回行する内側部５９ａ，５９ａ間に玉葱ａの
茎葉ｂが挾持されると、この茎葉ｂは、その内側
部５９ａ，５９ａ間に挾持されたまま玉葱ａを吊
持する状態で後方に搬送される。

この場合、各収受体４５の案内筒４６は軟弾性
部材にて成形されているとともに、これが縦方向
に全周に亘つて形成された多数のスリツト４８に
よつて拡開自在に形成されているので、玉葱ａが
案内筒４６から引き上げられ一対の挾持搬送ベル
ト５９，５９によつて吊持搬送される際に、玉葱
ａが案内筒４６の開口縁部に当接するとこの開口
縁部の当接部分が弾性変形して玉葱ａの移動が妨
げることがないとともに、玉葱ａが損傷されるこ
となく案内筒４６から移行される。

また一対の挾持搬送ベルト５９，５９の内側部
５９ａ，５９ａ間に挾持された玉葱ａの茎葉ｂが
一対のガイド６９，６９間及び一対の調節アーム
７２，７２間に案内されて後方に搬送され、この
茎葉ｂがカツター７９の位置にいたるとカツター
７９によつて自動的に設定位置から切断される。

この場合、玉葱ａは、その茎葉ｂのつけ根部分
の両側肩部が一対の調節アーム７２，７２の下部
に摺接しつつ搬送されるので、この玉葱ａの茎葉
ｂは、一対の挾持搬送ベルト５９，５９の内側部
５９ａ，５９ａ間に挾持された状態でこの内側部
５９ａ，５９ａに対する一対の調節アーム７２，
７２の設定位置によりその挾持位置が自動的に調
節され、すなわち、玉葱ａの茎葉ｂのつけ根部分
から上方の切断位置が設定位置に自動的に調節さ
れ、したがつてカツター７９の位置においては茎
葉ｂが設定位置で、たとえば、茎葉ｂの切断設定
位置がたとえばつけ根部分から上方に2.5cm〜3.5
cmに設定されている場合には当該設定位置で切断
される。

そして、玉葱ａを切除した茎葉ｂは内側部５９
ａ，５９ａ間に挾持されてそのまま後方に引続き
搬送され、その搬出端部からシユート６８を介し
て圃場に排出される。

また茎葉ｂから切除された玉葱ａは、取付枠５
５の落下口８１から第１のコンベヤ８３の無端体
８７の搬入部上に搬入され、この無端体８７によ
つて搬送されるとともに、この搬出端部から第２
のコンベヤ８４の無端体９５の搬入部上に搬入さ
れる。またこの無端体９５上に搬入された玉葱ａ
はさらに横送り搬送されるとともに、その搬出端
部から進行方向の横方向の一方側の圃場に放出さ
れる。そして、この玉葱ａは地干しに供される。

〔考案の効果〕

本考案によれば、コンベヤの搬出端部にホツパ
ーを臨ませて設け、このホツパーの漏斗状部の内
壁面部には茎葉制御面を形成したので、コンベヤ
の搬出端部から搬出される玉葱は、ホツパー内に
確実に収受され、またこのホツパー内の玉葱の落
下に際しては、茎葉制御面によつてその茎葉の落
下に抵抗が附与されて茎葉の落下が抑制制御さ
れ、したがつて玉葱はその茎葉に先行して落下口
から落下されるとともに、その茎葉は、玉葱から
確実に分離除去できるように姿勢が整えられて落
下口から落下され、そのため、茎葉が玉葱にまと
いついてたり、複雑に絡み合うことがなく、茎葉
の分離除去処理が不円滑、不確実になることをホ
ツパーにおいて未然に防止できるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
玉葱収穫機の側面図、第２図は同上一部の平面
図、第３図は同上茎葉姿勢制御装置の一部の斜視
図、第４図は同上茎葉処理装置の拡大平面図、第
５図は同上Ｘ−Ｘ線部の断面図、第６図は同上Ｙ
−Ｙ線部の断面図である。 １……本体フレーム、２２，２３……コンベ
ヤ、２１……掘起体、３３……ホツパー、３４…
…開口縁部、３５……漏斗状部、３７……落下
口、３８……茎葉制御面、ａ……玉葱、ｂ……茎
葉。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体フレームと、この本体フレームの前方部に
   設けられ玉葱を掘起す掘起体と、この掘起体の後
   部にその搬入部を臨ませて設けられ掘起体で掘起
   された玉葱を搬送するコンベヤと、このコンベヤ
   の搬出端部に臨ませて設けられこの搬出端部から
   搬出される玉葱を収受するホツパーとを備え、上
   記ホツパーは、上記コンベヤの搬出端部に臨ませ
   た開口縁部の下部に下方側を縮径した漏斗状部を
   形成するとともに、この漏斗状部の下端部に落下
   口を開口し、上記漏斗状部の内壁面部に玉葱の茎
   葉の落下に抵抗を附与する茎葉制御面を形成した
   ことを特徴とする玉葱収穫機。