JPH0123299Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は頭皮に刺激を与える為のパツテイング
ブラシに関し、より具体的には通常のヘアーブラ
シとしても使い易いように選択的に状態を切替え
ることが可能なこの種ブラシに関する。

〔従来技術〕

上記パツテイングブラシの従来品としては、植
毛板と把手とを繋ぐ柄の一部にスプリングを介在
させたものが提案されている。このブラシはスプ
リングの部分を除けば通常のヘアーブラシと略同
じであり、従つてそのままの状態で通常のヘアー
ブラシと同様な使用の仕方が出来る。然しこのブ
ラシにあつては、パツテイングの為に植毛板を把
手に対して揺動自在となしてあるから、通常のヘ
アーブラシとして使用するには腰が弱く、髪を梳
き難いという欠点があつた。

また上記欠点を解消する為、上記スプリングの
部分を把手若しくは植毛板の内部に選択的に押込
むことにより該スプリングの機能を殺し、通常の
ヘアーブラシとして使用するのに充分な腰の強さ
を得るようにした機構も提案されている（実開昭
58−191822）。然しこの機構の場合は、使用状態
の切替えによりヘアーブラシの全長が変化するこ
ととなり、使い難いという問題が生じた。

〔考案の目的〕

本考案は斯かる観点に基づいてなされたもので
あり、全長を変化させることなく状態の切替えを
行なうことが出来、通常のヘアーブラシとしても
使に易い、即ち髪を梳き易いパツテイングブラシ
を提供することを目的とする。

〔考案の構成〕

上記目的を達成する為本考案に係るパツテイン
グブラシにおいては、従来品と同様、植毛板と把
手とを繋ぐ柄の一部に、可撓性の部材を介在させ
ることにより、該植毛板を把手に対して揺動自在
となしたことを基本的な構成とする。上記柄に
は、該柄の可撓性部材よりも長い長さの硬質な外
筒を装着すると共に、この外筒を該柄に沿つて摺
動位置調整自在とし、上記外筒の摺動操作により
上記可撓性部材の全体を選択的に被嵌し、上記植
毛板を把手に対して選択的に揺動不能とし得るよ
うになした。

上記構成により、ブラシの全長を変えることな
く当該パツテイングブラシを通常のヘアーブラシ
としても使い易いような状態に選択的に切替える
ことが可能となる。

〔考案の実施例〕

第１図は本考案に係るパツテイングブラシの一
実施例を示す背面図、第２図は同ブラシを異なる
状態で示す側面図である。

図中１０は硬質樹脂からなる植毛板であり、そ
の前面には頭皮に刺激を与えると共に髪を梳く為
の毛束１２が植設される。また１４は上記植毛板
１０と同材質の把手であり、これは握り易いよう
に前面側が弯曲状となつている。

上記植毛板１０と把手１４とは柄１６により繋
がれており、該柄１６は当該ブラシをパツテイン
グ用とする為の可撓性部材１８を含む。可撓性部
材１８は可撓性の樹脂薄板からなり、該板のばね
作用により上記植毛板１０は把手１４に対して揺
動自在となつている。また可撓性部材１８の両側
には、上記柄１６の他の部分即ち後述の外筒２４
を案内且つ固定する為のガイド部分２０，２２が
位置し、両ガイド部分２０，２２は夫々植毛板１
０及び把手１４と一体的に成型された突出状の板
形状をなす。両ガイド部分２０，２２は可撓性部
材１８に隣接して夫々溝穴（図示せず）を有し、
この穴内に可撓性部材１８の両端部が挿入された
状態で該部材と固定的に連結される。

上記柄１６の全長に対する各部材１８〜２２の
長さは、把手１４側のガイド部分２２が柄１６の
全長の半分以上を占め、可撓性部材１８が同全長
の約1/4、残りが植毛板１０のガイド部分２０と
なつている。また上記両ガイド部分２０，２２の
厚さは、把手１４側のガイド部分２２が僅かに先
端側に向かつて薄くなるようにテーパーしている
一方、植毛板１０側のガイド部分２０はガイド部
分２２の根元と略同じ厚さで略一定となつてい
る。

柄１６には上記植毛板１０及び把手１４と同材
質の硬質な外筒２４が装着され、これは上記把手
１４側のガイド部分２２と略同じ長さを有する。
また外筒２４は植毛板１０の首部及び把手１４の
端部と整合する外形を有すると共に、上記ガイド
部分２２の縦断面の平均的なサイズと略同じ内側
サイズを有する。即ち上記外筒２４は、上記把手
１４側のテーパ状のガイド部分２２の根元及び植
毛板１０側のガイド部分２０に対しては締まり嵌
め状態で係合し、また上記ガイド部分２２の先端
側に対しては遊嵌状態で係合するようになつてい
る。

上記構成のパツテイングブラシにあつては、上
記外筒２４を柄１６に沿つて摺動操作することに
より、下記の態様で状態の切替えを行なうことが
可能となる。

先ず上記外筒２４をガイド２２の根元に位置さ
せた時（第２図図示位置）は、該外筒２４はガイ
ド部分２２に対して締まり嵌め状態で固定され、
上記植毛板１０は上記可撓性部材１８の板ばね作
用により把手１４に対して揺動自在となる。従つ
てこの状態においては当該ブラシは従来品と同様
なパツテイングブラシとして使用することが出来
る。この際外筒２４は把手１４側に固定されてい
る為、使用の邪魔となるようなことはない。

また上記第２図図示位置から外筒２４を摺動さ
せ、上記可撓性部材１８を越えて更に上記植毛板
１０側のガイド部分２０に至らせると（第１図図
示位置）、外筒２４は該ガイド部分２０に締まり
嵌め状態で嵌着してここに固定される。この状態
においては、上記可撓性部材１８の全体は完全に
被嵌され、上記植毛板１０は把手１４と硬質な外
筒２４を介して一体となり最早該把手１４に対し
て揺動不能となる。その為当該ブラシは通常のヘ
アーブラシと同じようにある程度に腰が強い状態
となり、従つてこれを用いて髪を梳く際に使い易
いものとなる。

〔考案の効果〕

本考案に係るパツテイングブラシによれば、外
筒を柄に沿つて摺動操作することにより、ブラシ
の全長を変えることなく植毛板を把手に対して選
択的に揺動不能とすることが出来、従つて通常の
ヘアーブラシとして使用する場合にも使い易く、
またその状態の切替えは簡単な操作により行なう
ことが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るパツテイングブラシの一
実施例を示す背面図、第２図は同ブラシを異なる
状態で示す側面図である。 １０……植毛板、１２……毛束、１４……把
手、１６……柄、１８……可撓性部材、２０，２
２……ガイド部分、２４……外筒。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 植毛板と把手とを繋ぐ柄の一部に、可撓性の
   部材を介在させることにより、該植毛板を把手
   に対して揺動自在となしたパツテイングブラシ
   において、 上記柄１６に、該柄１６の可撓性部材１８よ
   りも長い長さの硬質な外筒２４を装着すると共
   に、この外筒２４を該柄１６に沿つて摺動位置
   調整自在となし、 上記外筒２４の摺動操作により上記可撓性部
   材１８の全体を選択的に被嵌し、上記植毛板１
   ０を把手１４に対して選択的に揺動不能とし得
   るようになしたことを特徴とするパツテイング
   ブラシ。 (2) 前記柄１６が、前記可撓性部材１８の両側に
   夫々植毛板１０及び把手１４と一体的に形成さ
   れた硬質なガイド部分２０，２２を具備し、前
   記外筒２４の摺動可能な範囲が該ガイド部分２
   ０，２２により限定されている実用新案登録請
   求の範囲第(1)項に記載のパツテイングブラシ。