JPH0121042Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はデイスクホイールのハブ穴を被覆する
ハブオーナメントに関するものである。従来、自
動車等の車輪のデイスクホイールには主として装
飾用としてホイール全体を被覆するホイールキヤ
ツプが取り付けられていたが、最近の資源節約、
安全、公害対策費の増大によつて車両全体のコス
ト低減が進み、ホイールキヤツプレス化の傾向に
なつてきている。

本考案はこういつた傾向に鑑み、コスト低減を
図ると共に装飾性の向上を増したハブオーナメン
トを提供するものである。

［従来の技術］ 従来のプラスチツク製ハブオーナメントは、そ
の本体とマークを一体に成形するか、あるいはハ
ブオーナメント本体の上端に別加工したマークを
接着等により組付けたものが一般的であつた。

［考案が解決しようとする課題］ しかし、最近のデイスクホイールはアルミホイ
ールの利用が増大する傾向にあるなど、装飾性の
面が強調され、したがつて本体とマークとを一体
形状に成形加工したハブオーナメントでは、限ら
れたデザインのものに制約される欠点があつた。
又、マークを本体に接着するタイプのものでは、
走行時の熱上昇あるいは寒冷地での周囲温度の低
下などにより接着ハガレまたはマークのズレなど
の不都合を生じた。

本考案はこれらの問題点を解決する為に考案さ
れたもので、本体とマークを別体で製作し、これ
らをはめ込みにより固定するようにしたものであ
る。

［課題を解決するための手段］ 本考案のプラスチツク製ハブオーナメントは、
載頭円錐状筒体の上端に内方へ張り出すフランジ
６を形成してその中央部に開口５を設けると共に
下端外周部には突起９を等間隔にて数箇所設け、
この載頭円錐状筒体の内壁３には円錐の斜面に沿
う直線状の縦溝４を等間隔にて複数個設けると共
に該縦溝４の前記フランジ６より一定寸法下方
に、上面が縦溝の底面から水平方向に張り出しそ
の先端部から下方へ斜面にて縦溝の底面に達する
三角状の突起４ａを一体的に設けてなるプラスチ
ツク製本体１と、円板の外周上部に前記フランジ
６が嵌まり合う段部２ｄを設けると共にその中心
部に任意のデザインを施し、外周下部には、前記
縦溝４と対応する位置に、該縦溝に嵌り込む幅で
縦溝の傾斜と同じ角度の一定寸法下方に張り出し
た脚片２ｃを一体的に設けたプラスチツク製化粧
マーク２とから成り、該化粧マーク２を前記本体
１の下方から上方へ押し込み、化粧マークの段部
２ｄにフランジ６を嵌め込むと同時に化粧マーク
の脚片２ｃを縦溝の突起４ａと上部のフランジ６
の下面との間に嵌め込み固定したものである。
尚、１ａはハブオーナメントの上端である。

［考案の実施例］ 本考案のプラスチツク製ハブオーナメントは、
プラスチツク製ハブオーナメント本体１と円板状
のプラスチツク製化粧マーク２とを組み合わせた
ものである。

第１〜２図に示すプラスチツク製ハブオーナメ
ント本体１は、ガラス繊維入りの６ナイロン樹脂
で成形されており、載頭円錐状筒体の上端に内方
へ張り出すフランジ６を形成してその中央部に開
口５を設けると共に下端外周部には、後述するハ
ブ７の凹溝８に嵌着可能な突起９を等間隔にて数
箇所設けている。

また、前記載頭円錐状筒体の内壁３には、円錐
の斜面に沿う直線状の縦溝４を等間隔にて複数個
設けると共に該縦溝４の前記フランジ６より一定
寸法下方に、上面が縦溝の底面から水平方向に張
り出しその先端部から下方へ斜面にて縦溝の底面
に達する三角形の突起４ａを一体的に設けてい
る。

一方、第３図に示す円板状のプラスチツク製化
粧マーク２は、ポリカーボネートの透明な樹脂で
成形されており、円板の外周上部に前記フランジ
６が嵌まり合う段部２ｄを設けると共にその中心
部の下面には任意のデザインを施している。そし
て、外周下部には、前記縦溝４と対応する位置
に、該縦溝に嵌り込む幅で縦溝の傾斜と同じ角度
の一定寸法下方に張り出した脚片２ｃを一体的に
設けている。尚、２ａは化粧マーク上端、２ｂは
化粧マーク下端である。

また、前記脚片２ｃの円板部の中心からの外径
寸法は、第４図に示すように前記の縦溝４内に設
けられている突起４ａの中心からの寸法より少し
小径になつており、脚片の円板との付け根部分の
中心からの寸法が二点鎖線で示すように突起の中
心からの寸法とほぼ等しくなつており、この状態
から化粧マーク２を上方へ押し込むことにより、
脚片２ｃが内側へたわむ弾性力を利用して、脚片
２ｃを突起４ａとフランジ部６との間に嵌め込み
固定するものである。

［作用］ 本考案は以上のように、ハブオーナメント１と
化粧マーク２が別ピースで形成されているので、
化粧マーク２の上端２ａを上にしてハブオーナメ
ント１の下端開口から上方に向かつてハブオーナ
メント１の縦溝４に化粧マーク２の脚片２ｃが入
るように円周方向の位置合せをして、上方へ挿入
していくと、プラスチツク製化粧マーク２の脚片
２ｃの上端部は、縦溝４内に設けられた突起４ａ
との間をスムーズに通り抜け、第４図中二点鎖線
の如き位置関係になる。

その後、させてさらに押し込むと、脚片２ｃの
円板より下方に張り出している部分が垂直状にた
わみ、脚片の下端が突起４ａをのりこえた際に図
示の如く元に復元する。この状態は丁度化粧マー
ク上端２ａがハブオーナメントの上端１ａと同一
面になつたときである。

従つて、化粧マークを上方に押す力に対して
は、化粧マークの段部がハブオーナメントのフラ
ンジ下面によりストツプさせられ、また逆に、化
粧マークを下方に押す力に対しては、溝の突起４
ａと化粧マークの脚片２ｃの嵌合によりストツプ
させれることになる。

このようにして形成されたハブオーナメント
は、第４図に示す如く、下部外周の突起９をハブ
７の内周面に形成した凹溝８に嵌め込まれる。

［考案の効果］ 以上の如く本考案においては化粧マークとハブ
オーナメントが別ピースとなつているので、 (1) 化粧マーク自体の素材を透明にして裏面に各
種のマークを施し、ハブオーナメント本体には
塗装、あるいはメツキを施こしたりするなど、
表面処理仕様を任意に選択できるためデザイン
の自由度が高い。

(2) 従来の接着タイプのマークに比べて、各種の
マークを化粧マーク自体に直接施すものである
から、熱による影響を受けにくく強度面での信
頼性が高い。

(3) ワンタツチで組付けできる為、製造コストも
安価である。

など実用性の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のプラスチツク製ハ
ブオーナメント本体の平面図、第２図は第１図の
Ａ−Ａ断面図、第３図は化粧マークの縦断側面
図、第４図は本考案のハブオーナメントの縦断側
面図。 １……ハブオーナメント本体、１ａ……ハブオ
ーナメント上端、２……化粧マーク、２ａ……化
粧マーク上端、２ｂ……化粧マーク下端、２ｃ…
…脚片、２ｄ……段部、３……円筒内壁、４……
溝、４ａ……突起、５……開口、６……フランジ
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 載頭円錐状筒体の上端に内方へ張り出すフラン
   ジ６を形成してその中央部に開口５を設けると共
   に下端外周部には突起９を等間隔にて数箇所設
   け、この載頭円錐状筒体の内壁３には円錐の斜面
   に沿う直線状の縦溝４を等間隔にて複数個設ける
   と共に該縦溝４の前記フランジ６より一定寸法下
   方に、上面が縦溝の底面から水平方向に張り出し
   その先端部から下方へ斜面にて縦溝の底面に達す
   る三角状の突起４ａを一体的に設けてなるプラス
   チツク製本体１と、円板の外周上部に前記フラン
   ジ６が嵌まり合う段部２ｄを設けると共にその中
   心部に任意のデザインを施し、外周下部には、前
   記縦溝４と対応する位置に、該縦溝に嵌り込む幅
   で縦溝の傾斜と同じ角度の一定寸法下方に張り出
   した脚片２ｃを一体的に設けたプラスチツク製化
   粧マーク２とから成り、該化粧マーク２を前記本
   体１の下方から上方へ押し込み、化粧マークの段
   部２ｄにフランジ６を嵌め込むと同時に化粧マー
   クの脚片２ｃを縦溝の突起４ａと上部のフランジ
   ６の下面との間に嵌め込み固定したプラスチツク
   製ハブオーナメント。