JPH0112989Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両用の折畳コツプ受けに関し、更に
詳しくは車両用シートのシートバツクの背面や車
体の内壁面に装着する折畳コツプ受けの改良に関
する。

従来、車両用の折畳コツプ受けは数本の線材を
夫々所定の形状に屈曲すると共に、それらを適宜
に接合して折畳自在に設け、主に車両用シートの
シートバツクの背板に取り付けられているため、
折畳んだ状態であつても線材が突起状に露出して
おり、車両が急停車したときに乗員がコツプ受け
に額などをぶつつけて怪我することがあり改良が
望まれていた。

本考案は叙上の従来の事情に鑑みて安全でかつ
安価な折畳コツプ受けの提供を目的とするもので
ある。

以下本考案の実施例を図面に従つて説明する。

第１図において、車両用シート１のシートバツ
ク２の背面に設けた背板３には凹陥部４が形成さ
れ、この凹陥部４に本考案の折畳コツプ受け５が
固着されている。

折畳コツプ受け５は第２図乃至第４図に示すよ
うに、基板６、支承枠７、パネル８から構成さ
れ、夫々の部材は金属又は合成樹脂から形成され
ており、基板６はビス等によりシートバツク２の
背板３の上部に形成された凹陥部４内に収納固着
されている。この基板６の両側の上下部には夫々
上部取付部材９，９及び下部取付部材１０，１０
が立設されている。

上部取付部材９，９には中央にコツプ等を挿入
する挿入孔１１を設けた支承枠７の一端が回転可
能に支持され、下部取付部材１０，１０にはパネ
ル８の下端が回転可能に支持され、パネル８の両
側には長孔１２，１２が設けられているフランジ
１３，１３が立設され、係止部１４が長孔１２の
上端に一体的に形成され、支承枠７の他端部１５
が嵌合係止される。

このように形成された折畳コツプ受け５は、支
承枠７の他端部１５がパネル８の長孔１２に嵌合
し、長孔１２の係止部１４により係止されている
ため、支承枠７は水平状態を保つことになり、こ
の状態でコツプ等を支承枠７の挿入孔１１より挿
入し、パネル８に当接して支持することになる。

折畳コツプ受け５を背板３の凹陥部４に収納す
るには、パネル８を基板６方向に押圧し、支承枠
７の他端部１５を長孔１２の係止部１４から解除
した後、支承枠７を上方から下方に向けて押圧す
ると、他端部１５は長孔１２の中を摺動し、上部
取付部材７を回転中心に回転するため、パネル６
も下部取付部材１０を中心に基板６に向つて回転
し、支承枠７を基板６とパネル８との間に挟持し
た形で凹陥部４に収納される。この際パネル８は
シートバツク２の背板３と同じ高さになり同一平
面を形成することになる。

折畳コツプ受けが収納された状態から再び使用
するには、パネル８の上部１６を引くことによ
り、パネル８の回転に連動して支承枠７も上方に
回転して使用状態になる。

また第５図は支承枠７の他の実施例で、支承枠
７を一対のばね性の高い線材で形成したもので、
湾曲部１７に連接するＬ字状の一端を基板６の上
部取付部材に回転自在に支持し、湾曲部１７に連
接する直線状の他端部１５をパネル８の長孔１２
に嵌合して形成するものである。

本考案によれば、構造が簡単で各部品の形状や
組立が簡単であるので生産性が良く、シートバツ
クの背板等に設けた凹陥部内に収納され、収納さ
れた状態では背板等と同一平面を形成するため安
全性にも優れた折畳コツプ受けとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の折畳コツプ受けを備えた車両
用シートの斜視図、第２図は本考案の折畳コツプ
受けの斜視図、第３図は同使用状態の断面図、第
４図は同収納状態の断面図、第５図は支承枠の他
の実施例を示す斜視図である。 ５……折畳コツプ受け、６……基板、７……支
承枠、８……パネル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両用シートのシートバツクの背板に設ける折
   畳コツプ受けにおいて、該シートバツク背板の凹
   陥部に基板を固着し、該基板の上部にコツプの挿
   入孔を設けた支承枠の一端を、下部にパネルの下
   端を夫々回転自在に支持し、該支承枠の他端部を
   該パネルの両側に設けたフランジの長孔に嵌合せ
   しめ、該支承枠の他端部が長孔の係止部に係合し
   て水平を保つと共に、該支承枠が90度下方に回転
   して該凹陥部に収納されパネルが背板と同一平面
   を保つように構成されたことを特徴とする折畳コ
   ツプ受け。