JPH0112198Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はグラビア展色機に関するものである。

従来、グラビアインキの展色性を試験するには
グラビア多色印刷機の１ユニツトを取り出したよ
うな構成すなわち、インキパン、版胴、圧胴、ド
クタ等を備えた構成の展色機を使用している。と
ころが、このような展色機は試験機であるといえ
どもかなり大仕掛であるから実験室のスペースを
大きく占め、また、インキパンを備えるところか
ら、多量のインキを試験のために消費するという
欠点を有している。

本考案はかかる点に鑑みてなされたもので、装
置の小型化を図り、又インキ消費量も少量で済ま
せることのできるグラビア展色機を提供するもの
である。

以下図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

図において、１０はグラビア刷版、１２は平
盤、１４は圧胴、１６は被印刷物１８のガイドロ
ーラである。

グラビア刷版１０は平版状で製版され平盤上に
固定されている。平盤１２は刷版１０の天地を固
定するチヤツク（図示せず）を備えており、全体
として水平方向に往復動するようになつている。
圧胴１４は定位置で回転可能に支持されている。
また、ドクタ２０も同様平盤の動きと関係なく定
位置に設置されており、その先端は刷版１０に押
付けられている。更にドクタ２０の上方部にガイ
ドローラ１６、圧胴１４に対してドクタ２０の反
対側のグラビア刷版１０の上方部にガイドローラ
１６が設置されている。

しかして、上記装置によりグラビアインキの展
色試験を行なうには次のような操作がなされる。

最初に、被印刷物１８が圧胴１４と版１０との
間に挿通され、その先端がガイドローラ１６に掛
けられ、被印刷物１８は圧胴１４と版１０の間で
線圧着される。次いで、インキ２２が小匙一杯分
程、版１０の上のドクタ２０の手前に滴下され
る。しかる後、平盤１２が右方向へ移動され、移
動中にインキ２２は被印刷物に転写される。そし
て、この転写の状態が視覚等により検査され、展
色の適否等が判断される。

以上のように、本考案に係るグラビア展色機は
グラビア刷版を水平に設置する平盤と、当該平盤
上に被印刷物を加圧する圧胴とを備えてなるか
ら、構成が従来機に比して簡素であり、またイン
キの消費量も少なくて済むものである。さらに本
考案においては、平盤を一方向に移動させること
により、ドクターによつて適量にかきとられた版
上のインキは瞬時に圧胴により加圧され、被印刷
物に転写されるので、版上に塗布されたインキは
乾燥することなく被印刷物に転写され、速乾性の
インキをグラビア刷版に塗布した場合も大型印刷
機とほぼ同条件で展色でき、高速印刷時のインキ
の印刷適性を的確に把握できるという効果をも有
する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係るグラビア展色機の概略側面図
である。 １０……刷版、１２……平盤、１４……圧胴、
１８……被印刷物、２０……ドクタ、２２……イ
ンキ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平に往復可動な平盤と、前記平盤上に固定さ
   れた平版状のグラビア刷版と、平盤の上方定位置
   に固定され先端が前記グラビア刷版に押しつけら
   れたドクターと、被印刷物をグラビア刷版に加圧
   して印刷するためにドクター先端側の平盤上に回
   転可能に固定された圧胴と、グラビア刷版と前記
   圧胴の間に被印刷物を線圧着して供給をするため
   にドクター上方に設けられたガイドローラとから
   なるグラビア展色機。