JPH01121062A - 複数の吸着器からなる吸着システムの運転方法および装置 - Google Patents
複数の吸着器からなる吸着システムの運転方法および装置Info
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- JPH01121062A JPH01121062A JP62279975A JP27997587A JPH01121062A JP H01121062 A JPH01121062 A JP H01121062A JP 62279975 A JP62279975 A JP 62279975A JP 27997587 A JP27997587 A JP 27997587A JP H01121062 A JPH01121062 A JP H01121062A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
体外循環により血液、血漿などの体液から除去対象であ
る有害成分や過剰な成分を吸着除去する複数の吸着器か
らなる吸着システムの運転方法および装置に関する。
る有害成分や過剰な成分を吸着除去する複数の吸着器か
らなる吸着システムの運転方法および装置に関する。
[従来の技術および発明が解決しようとする問題点]
高い選択性を存する吸着体を用いた体外浄化方法は優れ
た治療法となることが期待されているが、吸着容量が少
ないという点で問題となることがよくある。つまり、処
理すべき体液が多いぼあい(たとえば、患者の体重が重
いばあい)や除去対象成分の濃度が高いばあいに、体液
中の除去対象成分の濃度を目標の値まで低下させるに充
分な量を吸着除去できないことがあり、そのばあい吸着
容量を増加させる必要が生じる。
た治療法となることが期待されているが、吸着容量が少
ないという点で問題となることがよくある。つまり、処
理すべき体液が多いぼあい(たとえば、患者の体重が重
いばあい)や除去対象成分の濃度が高いばあいに、体液
中の除去対象成分の濃度を目標の値まで低下させるに充
分な量を吸着除去できないことがあり、そのばあい吸着
容量を増加させる必要が生じる。
吸着容量を増加させる方法として、吸着器容積を大きく
する方法が考えられる。このばあい、患者の許容できる
体外循環量には限界があるため、吸着器容積をあまり大
きくできず吸着容量の飛躍的増大は不可能であり、本質
的な解決にはならない。
する方法が考えられる。このばあい、患者の許容できる
体外循環量には限界があるため、吸着器容積をあまり大
きくできず吸着容量の飛躍的増大は不可能であり、本質
的な解決にはならない。
そこで、体液が送液されている吸着器の吸着能力が低下
してきたら吸着能力の高い吸着器に交換することで装置
全体の吸着容量を増やす方法が考えられる。
してきたら吸着能力の高い吸着器に交換することで装置
全体の吸着容量を増やす方法が考えられる。
複数の吸着器の使用は化学プラントなどの吸着型の除去
装置において広く行なわれている。
装置において広く行なわれている。
その際に、吸着器を交換する時点として、除去対象成分
の流出液中の濃度(以下、出口濃度という)が流入液中
の濃度(以下、入口濃度という)の5〜lO%に達した
時点、すなわち便宜的に破過点とされる時点か、あるい
は除去対象成分の出口濃度が一定濃度に達した時点が多
くのばあい用いられている(化学工学協会編、化工便覧
(第4版)第11章吸着およびイオン交換)。
の流出液中の濃度(以下、出口濃度という)が流入液中
の濃度(以下、入口濃度という)の5〜lO%に達した
時点、すなわち便宜的に破過点とされる時点か、あるい
は除去対象成分の出口濃度が一定濃度に達した時点が多
くのばあい用いられている(化学工学協会編、化工便覧
(第4版)第11章吸着およびイオン交換)。
このように、吸着器の除去対象成分の出口濃度が所定の
濃度に達したときに吸着器を交換する操作を以下、濃度
による切り替えという。
濃度に達したときに吸着器を交換する操作を以下、濃度
による切り替えという。
しかし体液が送液される吸着器において、吸着器出口に
検知器を設は所定濃度に達したときに体液の流路を切り
替える方法には、以下に述べる2つの問題点がある。
検知器を設は所定濃度に達したときに体液の流路を切り
替える方法には、以下に述べる2つの問題点がある。
第1の問題点は、出口濃度を検知する方法に関するもの
である。
である。
患者に戻す可能性のある体液に出口濃度を検知するセン
サーを直接触れさせることは体液に変化を加えるので好
ましくないため、体液に変化を加えるような操作をする
ことなく、非接触的に測定できることが望ましい。しか
しながら、体外循環治療の時間中に吸着器の切り替えの
モニタリングに利用できるような、蛋白質や細胞その他
体液の成分に対する非接触的なセンサーはきわめて限ら
れている。また、体液と接触するかあるいは体液に変化
を加えるようなセンサーを用いるばあいには、体液流路
より体液を採取してから除去対象成分を測定する必要が
あり、機構が復雑になるうえ、体外循環治療の時間中に
吸着器の切り替えのモニタリングに利用することができ
るような、蛋白質や細胞その他体液の成分に対するセン
サーは限られている。
サーを直接触れさせることは体液に変化を加えるので好
ましくないため、体液に変化を加えるような操作をする
ことなく、非接触的に測定できることが望ましい。しか
しながら、体外循環治療の時間中に吸着器の切り替えの
モニタリングに利用できるような、蛋白質や細胞その他
体液の成分に対する非接触的なセンサーはきわめて限ら
れている。また、体液と接触するかあるいは体液に変化
を加えるようなセンサーを用いるばあいには、体液流路
より体液を採取してから除去対象成分を測定する必要が
あり、機構が復雑になるうえ、体外循環治療の時間中に
吸着器の切り替えのモニタリングに利用することができ
るような、蛋白質や細胞その他体液の成分に対するセン
サーは限られている。
そのため吸着器出口における除去対象成分の濃度を測定
し、それに基づいて吸着器の切り替えに適当な時点を設
定する方法は多くのばあい実用化が困難である。
し、それに基づいて吸着器の切り替えに適当な時点を設
定する方法は多くのばあい実用化が困難である。
第2の問題点は、吸着器の切り替え時点に関するもので
ある。
ある。
ここで体外循環の治療時間中に除去対象成分の濃度を測
定することができるとし、かつ濃度による切り替えが可
能である方法を採用したばあいを想定する。
定することができるとし、かつ濃度による切り替えが可
能である方法を採用したばあいを想定する。
一般の吸着器で長さに制約がなく送液される体液の流れ
方向に充分長い吸着器を体液の浄化に用いたばあい、破
過の始まりは遅く、破過曲線は第3図に示すようになる
。切り替え時点としてたとえば除去対象成分の出口濃度
が入口濃度の5〜10%に達した時点(第3図において
(Xi)および(Yl)で示す)を設定することは、除
去対象成分の吸着器に入つた量に対する除去されずに吸
着器を出る割合である通過率は低く、切り替えに伴う有
用成分の損失率も低く、便宜的に切り替え時点の設定方
法として用いることができる。
方向に充分長い吸着器を体液の浄化に用いたばあい、破
過の始まりは遅く、破過曲線は第3図に示すようになる
。切り替え時点としてたとえば除去対象成分の出口濃度
が入口濃度の5〜10%に達した時点(第3図において
(Xi)および(Yl)で示す)を設定することは、除
去対象成分の吸着器に入つた量に対する除去されずに吸
着器を出る割合である通過率は低く、切り替えに伴う有
用成分の損失率も低く、便宜的に切り替え時点の設定方
法として用いることができる。
しかしながら、患者に戻す体液を直接流す吸着器では、
体外循環量に上限があるため吸着器容量をあまり大きく
できない。また、その範囲内で吸着器容量が決まってい
るとき、吸着器形状を細長くし長径比を大きくすると吸
着器での圧損が上昇し安全面への配慮から好ましくない
。
体外循環量に上限があるため吸着器容量をあまり大きく
できない。また、その範囲内で吸着器容量が決まってい
るとき、吸着器形状を細長くし長径比を大きくすると吸
着器での圧損が上昇し安全面への配慮から好ましくない
。
つまり一般的な吸着の効率を上げるための方法である、
吸着器容量を大きくして滞留時間を上げることや容量が
同じで滞留時間が同じときにカラム内の線速を上げるた
めカラムを細長くすることがむずかしい。このように、
吸着器の長さを充分に長くすることができないときや長
さが短いとき、第4図に示すように破過(第4図におい
て(x2)および(Y2)で示す)が早く始まり破過曲
線の勾配は小さくなる。除去対象成分の入口濃度が高い
破過曲線(lりのばあいには、除去対象成分の入口濃度
が低い破過曲線(L)に比して吸着器の切り替えは早く
行なわれ切り替え回数は多くなる。このとき切り替えに
伴う有用成分の損失は多くなり、治療の観点からは好ま
しくない。つまり、切り替え時点を除去対象成分の濃度
のみにより設定する方法は、切り替えに伴う有用成分の
損失に対する観点が欠けており、患者に戻す体液を直接
流す吸着器に適用するには不適当である。
吸着器容量を大きくして滞留時間を上げることや容量が
同じで滞留時間が同じときにカラム内の線速を上げるた
めカラムを細長くすることがむずかしい。このように、
吸着器の長さを充分に長くすることができないときや長
さが短いとき、第4図に示すように破過(第4図におい
て(x2)および(Y2)で示す)が早く始まり破過曲
線の勾配は小さくなる。除去対象成分の入口濃度が高い
破過曲線(lりのばあいには、除去対象成分の入口濃度
が低い破過曲線(L)に比して吸着器の切り替えは早く
行なわれ切り替え回数は多くなる。このとき切り替えに
伴う有用成分の損失は多くなり、治療の観点からは好ま
しくない。つまり、切り替え時点を除去対象成分の濃度
のみにより設定する方法は、切り替えに伴う有用成分の
損失に対する観点が欠けており、患者に戻す体液を直接
流す吸着器に適用するには不適当である。
以上の2つの問題点から、体液を直接流す吸着システム
では、除去対象成分の若干の通過率と体液中の有用成分
の損失率とのバランスを考慮した、切り替え時点の設定
に除去対象成分の濃度を測定する必要がない方法を採用
する必要がある。
では、除去対象成分の若干の通過率と体液中の有用成分
の損失率とのバランスを考慮した、切り替え時点の設定
に除去対象成分の濃度を測定する必要がない方法を採用
する必要がある。
以上説明したように吸着システムにおける切り替え操作
に対し、吸着器出口の除去対象成分の濃度による切り替
え時点を設定する方法、すなわち濃度により切り替える
方法は、種々の問題を有している。また、所定の時点に
吸着器を切り替える方法は、吸着器に送液する体液中の
除去対象成分の濃度が変化すると該除去対象成分が吸着
器から出始める時間である破過時間も変わるため、吸着
器の切り替えが早すぎたり、あるいは遅すぎたりするた
め切り替え時点の設定方法としては不適当であると考え
られている。
に対し、吸着器出口の除去対象成分の濃度による切り替
え時点を設定する方法、すなわち濃度により切り替える
方法は、種々の問題を有している。また、所定の時点に
吸着器を切り替える方法は、吸着器に送液する体液中の
除去対象成分の濃度が変化すると該除去対象成分が吸着
器から出始める時間である破過時間も変わるため、吸着
器の切り替えが早すぎたり、あるいは遅すぎたりするた
め切り替え時点の設定方法としては不適当であると考え
られている。
本発明者らは、斜上の問題点を解決するべく鋭意検討し
た結果、切り替え時点を処理体液量が所定の量に達した
時点とするのがよいことを見出し本発明を完成するに至
った。
た結果、切り替え時点を処理体液量が所定の量に達した
時点とするのがよいことを見出し本発明を完成するに至
った。
[問題点を解決するための手段]
すなわち本発明は、除去対象成分である、有害成分およ
び/または過剰な成分が存在する体液を、該除去対象成
分に対する吸着能力を有する吸着体を充填してなる吸着
器に送液して体液中より該除去対象成分を吸着除去する
にあたり、2個以上の吸着器を用いて、該吸着器を順次
切り替えて吸着除去を行なう方法において、吸着器の切
り替えを治療前に予め設定した処理体液量に達した時点
で行なうことを特徴とする複数の吸着器からなる吸着シ
ステムの運転方法および除去対象成分である、有害成分
および/または過剰な成分が存在する体液を、該除去対
象成分に対する吸着能力を有する吸着体を充填してなる
吸着器に送液して体液中より該除去対象成分を吸着除去
する装置であって、2個以上の吸着器を有し、吸着器を
順次切り替えて吸着除去を行なう装置において、吸着器
の切り替えを治療前に予め設定した処理体液量に達した
時点で自動的に吸着器の切り替えを行なう機構を有する
ことを特徴とする装置に関する。
び/または過剰な成分が存在する体液を、該除去対象成
分に対する吸着能力を有する吸着体を充填してなる吸着
器に送液して体液中より該除去対象成分を吸着除去する
にあたり、2個以上の吸着器を用いて、該吸着器を順次
切り替えて吸着除去を行なう方法において、吸着器の切
り替えを治療前に予め設定した処理体液量に達した時点
で行なうことを特徴とする複数の吸着器からなる吸着シ
ステムの運転方法および除去対象成分である、有害成分
および/または過剰な成分が存在する体液を、該除去対
象成分に対する吸着能力を有する吸着体を充填してなる
吸着器に送液して体液中より該除去対象成分を吸着除去
する装置であって、2個以上の吸着器を有し、吸着器を
順次切り替えて吸着除去を行なう装置において、吸着器
の切り替えを治療前に予め設定した処理体液量に達した
時点で自動的に吸着器の切り替えを行なう機構を有する
ことを特徴とする装置に関する。
[実施例〕
本発明は、除去対象成分である有害成分および/または
過剰な成分が存在する体液を、該除去対象成分に対する
吸着能力を有する吸着体を充填してなる吸着器に送液し
て体液中より該除去対象成分を吸着除去するにあたり、
2個以上の吸着器を用いて、該吸着器を順次切り替えて
吸着除去を行なう方法において、吸着器の切り替えを治
療前に予め設定した処理体液量に達した時点で行なうこ
とを特徴とする複数の吸着器からなる吸着システムの運
転方法およびそれに用いる装置である。
過剰な成分が存在する体液を、該除去対象成分に対する
吸着能力を有する吸着体を充填してなる吸着器に送液し
て体液中より該除去対象成分を吸着除去するにあたり、
2個以上の吸着器を用いて、該吸着器を順次切り替えて
吸着除去を行なう方法において、吸着器の切り替えを治
療前に予め設定した処理体液量に達した時点で行なうこ
とを特徴とする複数の吸着器からなる吸着システムの運
転方法およびそれに用いる装置である。
以下に本明細書中で用いている語句について説明する。
体液とは血液、血漿、腹水またはその他の生体中の液状
成分をいう。
成分をいう。
有害成分とは、バラコート中毒におけるバラコートや自
己免疫性疾患における自己抗体などの、体液中に直接病
因であるかまたは病因に関連する成分があるとき、その
成分をいう。
己免疫性疾患における自己抗体などの、体液中に直接病
因であるかまたは病因に関連する成分があるとき、その
成分をいう。
過剰な成分とは、家族性高コレステロール血症における
LDLやVLDLなどのように、体液中に生体に必要で
はあるが過剰に存在する成分が存在するとき、その成分
をいう。
LDLやVLDLなどのように、体液中に生体に必要で
はあるが過剰に存在する成分が存在するとき、その成分
をいう。
除去対象成分とは、液体中に存在する有害成分や過剰な
成分を体外へ排除することで臨床症状の改善に有用と考
えられ、かつその成分を除去の対象とするとき、その成
分をいう。
成分を体外へ排除することで臨床症状の改善に有用と考
えられ、かつその成分を除去の対象とするとき、その成
分をいう。
吸着器とは、吸着体を充填した、流体の流入口および流
出口を存する容器をいう。
出口を存する容器をいう。
吸着操作とは、除去対象成分を含む体液を吸着器の流入
口に送液し、流出口から排液することにより、体液中か
ら除去対象成分を吸着除去する操作をいう。
口に送液し、流出口から排液することにより、体液中か
ら除去対象成分を吸着除去する操作をいう。
吸着能力とは、吸着容量と吸着している量の差である吸
着余力および/または液体中から除去対象成分を除去す
る速度などを意味し、吸着操作により体液中から除去対
象成分を吸着除去する能力全般をいう。
着余力および/または液体中から除去対象成分を除去す
る速度などを意味し、吸着操作により体液中から除去対
象成分を吸着除去する能力全般をいう。
賦活とは、吸着能力の低下した吸着器に溶離液を流して
除去対象成分を吸着体から脱着させ、つぎにたとえば生
理食塩水のような体液と混合または接触してもよい液を
流して、吸着器内を置換する操作をいう。
除去対象成分を吸着体から脱着させ、つぎにたとえば生
理食塩水のような体液と混合または接触してもよい液を
流して、吸着器内を置換する操作をいう。
存用成分とは、アルブミンなどのように体液中に存在す
る成分で、生体に必要な成分をいう。
る成分で、生体に必要な成分をいう。
本発明の吸着システムの運転方法について吸着器が2個
のばあいを例にあげて第1a〜Ic図および第2a〜2
0図に基づいて説明する。しかしながら、本発明はかか
る例のみに限定されるものではない。
のばあいを例にあげて第1a〜Ic図および第2a〜2
0図に基づいて説明する。しかしながら、本発明はかか
る例のみに限定されるものではない。
第1a〜lc図は2個の吸着器(AI)および(A2)
を有する本発明の装置の主要な部分を模式的に示したも
のである。現実の装置では必要に応じて体液中の気泡を
除去するドリップチャンバーや圧力計、処理体液量検知
手段などが適宜配置される。処理体液量検知手段として
は、流量計を設置し、検知した流量を積算して処理体液
量を検知する手段、また流量と回転数が予め測定されて
いるポンプにおいて積算回転数を検知して、それをもと
に換算して処理体液量を検知する手段などを用いてもよ
い。患者から採取した体液を流路(1)より吸着器(A
1)および(A2)などにより構成される体液を処理す
る回路に送液し、該回路から流出した液を流路(2)よ
り患者に戻す。液が流れている流路を実線で、流れてい
ない流路を破線で示しである。吸着器内の体液が入って
いる部分を斜線で示している。流路(1)および(2)
に付された矢印は、液の流れ方向を示す。流路の適所に
設けられた流路相互の切り替え手段(5)、(6)およ
び(7)は、ピンチバルブ、鉗子、仕切り弁、″コック
などから適宜選択した流路開閉手段である。また、前記
処理体液量検知手段により求まった処理体液量が、予め
設定した値に達した時点で、流路切り替え手段を自動的
に作動させ、流路を切り替え、吸着器の切り替えを行な
う機構を有している。
を有する本発明の装置の主要な部分を模式的に示したも
のである。現実の装置では必要に応じて体液中の気泡を
除去するドリップチャンバーや圧力計、処理体液量検知
手段などが適宜配置される。処理体液量検知手段として
は、流量計を設置し、検知した流量を積算して処理体液
量を検知する手段、また流量と回転数が予め測定されて
いるポンプにおいて積算回転数を検知して、それをもと
に換算して処理体液量を検知する手段などを用いてもよ
い。患者から採取した体液を流路(1)より吸着器(A
1)および(A2)などにより構成される体液を処理す
る回路に送液し、該回路から流出した液を流路(2)よ
り患者に戻す。液が流れている流路を実線で、流れてい
ない流路を破線で示しである。吸着器内の体液が入って
いる部分を斜線で示している。流路(1)および(2)
に付された矢印は、液の流れ方向を示す。流路の適所に
設けられた流路相互の切り替え手段(5)、(6)およ
び(7)は、ピンチバルブ、鉗子、仕切り弁、″コック
などから適宜選択した流路開閉手段である。また、前記
処理体液量検知手段により求まった処理体液量が、予め
設定した値に達した時点で、流路切り替え手段を自動的
に作動させ、流路を切り替え、吸着器の切り替えを行な
う機構を有している。
第1a図は吸着器(Al)で吸着操作を行なっている状
態を示し、第1c図は吸着器(A2)で吸着操作を行な
っている状態を示す。第1b図は、吸着器(A1)から
吸着器(A2)への切り替えを行なっている過渡的な状
態を示しており、吸着器(A2)に体液を送液して吸着
器内に充填されている生理食塩水などの液を押し出し、
その液が吸着器(A1)に送液されて吸着器(A1)に
ある体液は押し出され患者に戻される。なお、この際生
理食塩水を廃液として系外に排出してもよい。吸着器(
A1)から吸着器(A2)への切り替えは、吸着器流入
側流路の切り替え手段(5)のみを開放することにより
、第1a図の状態にし、流路の切り替え手段(6)のみ
を開放することにより第1a図の状態から第1b図の状
態へ移行させ、吸着器(A2)内の液が体液で置換され
た時点で、吸着器流出側の流路の切り替え手段(7)の
みを開放することにより第1c図の状態へ移行して、吸
着器の切り替えが終了する。以下、吸着器の流入側の流
路を切り替える時点を流入側の切り替え時点、流出側の
流路を切り替える時点を流出側の切り替え時期といい、
とくに区別しないときは単に切り替えという。
態を示し、第1c図は吸着器(A2)で吸着操作を行な
っている状態を示す。第1b図は、吸着器(A1)から
吸着器(A2)への切り替えを行なっている過渡的な状
態を示しており、吸着器(A2)に体液を送液して吸着
器内に充填されている生理食塩水などの液を押し出し、
その液が吸着器(A1)に送液されて吸着器(A1)に
ある体液は押し出され患者に戻される。なお、この際生
理食塩水を廃液として系外に排出してもよい。吸着器(
A1)から吸着器(A2)への切り替えは、吸着器流入
側流路の切り替え手段(5)のみを開放することにより
、第1a図の状態にし、流路の切り替え手段(6)のみ
を開放することにより第1a図の状態から第1b図の状
態へ移行させ、吸着器(A2)内の液が体液で置換され
た時点で、吸着器流出側の流路の切り替え手段(7)の
みを開放することにより第1c図の状態へ移行して、吸
着器の切り替えが終了する。以下、吸着器の流入側の流
路を切り替える時点を流入側の切り替え時点、流出側の
流路を切り替える時点を流出側の切り替え時期といい、
とくに区別しないときは単に切り替えという。
第1a−1c図では吸着器が2個の例を示しているが、
吸着器が2個以上のばあいでも、吸着器の切り替えに係
る回路部分および流路切り替え手段を追加し、同様の切
り替えの操作を行なうことで順次吸着器を切り替えるこ
とができる。
吸着器が2個以上のばあいでも、吸着器の切り替えに係
る回路部分および流路切り替え手段を追加し、同様の切
り替えの操作を行なうことで順次吸着器を切り替えるこ
とができる。
また、第2a〜20図は吸着機の切り替えの際、吸着器
内の体液の押し出しと吸着器への体液の送液とを別の送
液装置を用いて行なう本発明の装置の1例について、主
要な部分を模式的に示したものである。流路切り替え手
段は、(8)〜のである。吸着器(AI)から吸着器(
A2)への切り替えを行なっている第2b図の過渡的な
状態においては、切り替え手段は(9)、CII)、0
2)および■を開放することにより生理食塩水などの液
が流路(3)から送液され吸着W (Al)内の体液を
押して患者に戻し、同時に吸着器(A2)内に充填され
ている生理食塩水などの液が流路(4)より廃棄される
。
内の体液の押し出しと吸着器への体液の送液とを別の送
液装置を用いて行なう本発明の装置の1例について、主
要な部分を模式的に示したものである。流路切り替え手
段は、(8)〜のである。吸着器(AI)から吸着器(
A2)への切り替えを行なっている第2b図の過渡的な
状態においては、切り替え手段は(9)、CII)、0
2)および■を開放することにより生理食塩水などの液
が流路(3)から送液され吸着W (Al)内の体液を
押して患者に戻し、同時に吸着器(A2)内に充填され
ている生理食塩水などの液が流路(4)より廃棄される
。
その他の記号については第1a〜lc図と同様である。
第2a〜2c図では吸着器が2個の例を示しているが、
吸着器が2個以上のばあいでも、吸着器の切り替えに係
る回路部分および流路切り替え手段を追加し、同様な切
り替えの操作を行なうことで順次吸着器を切り替えるこ
とができる。
吸着器が2個以上のばあいでも、吸着器の切り替えに係
る回路部分および流路切り替え手段を追加し、同様な切
り替えの操作を行なうことで順次吸着器を切り替えるこ
とができる。
また、1回吸着操作を行ない該操作が終了した吸着器に
対し賦活操作を施して吸着能力を回復し、ふたたび吸着
操作に用いてもよい。
対し賦活操作を施して吸着能力を回復し、ふたたび吸着
操作に用いてもよい。
患者に戻す体液が直接送液される吸着器では、治療中に
体外に取り出されている体液の量である体外循環量に上
限があるため吸着器容量をあまり大きくできないことや
、安全面への配慮から吸着器での圧損をあまり高くでき
ないことなどの制約がある。この制約により吸着器をあ
まり体液の流れ方向に長くすることができないため、除
去対象成分の吸着器からの溶出曲線である破過曲線は第
4図のようになる。第4図に示すように破過の始まりは
早く、破過曲線の勾配が小さくなる吸着器を、以下、短
い吸着器という。この短い吸着器を用いたばあいには、
吸着器に送液され吸着操作を施された体液の量である処
理体液量が所定の値に達した時点で吸着器の切り替えを
行なうと、吸着器内での滞留時間が短かいため、除去対
象成分を含んだ体液が吸着器に入ってから出るまでに除
去対象成分が充分に吸着しきれないことが起こる。その
ため、吸着容量が充分側われておらず体液から吸着体へ
の拡散が律速となり、物質移動の係数に対する濃度によ
る影響が少なくなり、除去対象成分の通過率が入口濃度
によらずほぼ一定として扱えることが判った。また切り
替え時点を遅くすると通過率が増加するため除去対象成
分の通過率の面からは切り替え時点は早いほどよいこと
が判った。なお、ここでいう通過率とは、吸着器に送液
した体液中に含まれる着目した成分の総量をA1吸着器
から排液された体液のうち患者に戻す予定の液に含まれ
る該成分の総量をBとするとき、Aに対するBの割合(
B/A)である。
体外に取り出されている体液の量である体外循環量に上
限があるため吸着器容量をあまり大きくできないことや
、安全面への配慮から吸着器での圧損をあまり高くでき
ないことなどの制約がある。この制約により吸着器をあ
まり体液の流れ方向に長くすることができないため、除
去対象成分の吸着器からの溶出曲線である破過曲線は第
4図のようになる。第4図に示すように破過の始まりは
早く、破過曲線の勾配が小さくなる吸着器を、以下、短
い吸着器という。この短い吸着器を用いたばあいには、
吸着器に送液され吸着操作を施された体液の量である処
理体液量が所定の値に達した時点で吸着器の切り替えを
行なうと、吸着器内での滞留時間が短かいため、除去対
象成分を含んだ体液が吸着器に入ってから出るまでに除
去対象成分が充分に吸着しきれないことが起こる。その
ため、吸着容量が充分側われておらず体液から吸着体へ
の拡散が律速となり、物質移動の係数に対する濃度によ
る影響が少なくなり、除去対象成分の通過率が入口濃度
によらずほぼ一定として扱えることが判った。また切り
替え時点を遅くすると通過率が増加するため除去対象成
分の通過率の面からは切り替え時点は早いほどよいこと
が判った。なお、ここでいう通過率とは、吸着器に送液
した体液中に含まれる着目した成分の総量をA1吸着器
から排液された体液のうち患者に戻す予定の液に含まれ
る該成分の総量をBとするとき、Aに対するBの割合(
B/A)である。
一方、吸着器内で拡散や流れの乱れにより流れ方向での
液の混合が起こることによって吸着器出口側を切り替え
るときに一部の体液が廃液に混入されるために吸着器の
切り替えに伴って吸着体に吸着されない蛋白質などの体
液中の有用成分の一部は体液とともに廃液に捨てられる
。
液の混合が起こることによって吸着器出口側を切り替え
るときに一部の体液が廃液に混入されるために吸着器の
切り替えに伴って吸着体に吸着されない蛋白質などの体
液中の有用成分の一部は体液とともに廃液に捨てられる
。
吸着器に流入する該有効成分の濃度を一定とすると、切
り替え1回当りの廃液側に捨てられる量は切り替えまで
の処理体液量によらず一定である。そこで、1回の吸着
操作での体液処理量を多くするほど、つまり切り替え時
点を遅くするほど一定量の体液処理のための切り替え数
が減少するので有用成分の損失率は低下する。またこの
損失は、混合などが原因のため損失率は該有用成分の濃
度に影響されない。なおここでいう損失率とは、吸着操
作の状態および切り替え操作の状態を通じて吸着システ
ムに送液された体液の中に含まれている着目成分の総量
をA。
り替え1回当りの廃液側に捨てられる量は切り替えまで
の処理体液量によらず一定である。そこで、1回の吸着
操作での体液処理量を多くするほど、つまり切り替え時
点を遅くするほど一定量の体液処理のための切り替え数
が減少するので有用成分の損失率は低下する。またこの
損失は、混合などが原因のため損失率は該有用成分の濃
度に影響されない。なおここでいう損失率とは、吸着操
作の状態および切り替え操作の状態を通じて吸着システ
ムに送液された体液の中に含まれている着目成分の総量
をA。
同期間に患者に戻されずに廃棄された該着目成分の総量
をBとするとき、Aに対するBの割合(B/A)をいう
。
をBとするとき、Aに対するBの割合(B/A)をいう
。
以上のことから、切り替え時点は除去対象成分の通過率
の面からは早い方が望ましく、損失率の面からは遅い方
が望ましいこと、および除去対象成分の通過率も有用成
分の損失率もともに対象とする成分の濃度に影響されな
いものとして扱うことができることが判った。そこで、
本発明においては切り替え時点を処理体液量で設定し、
かつ除去対象成分の通過率と有用成分の損失率のバラン
スを考えた評価関数から切り替え時点を求める。
の面からは早い方が望ましく、損失率の面からは遅い方
が望ましいこと、および除去対象成分の通過率も有用成
分の損失率もともに対象とする成分の濃度に影響されな
いものとして扱うことができることが判った。そこで、
本発明においては切り替え時点を処理体液量で設定し、
かつ除去対象成分の通過率と有用成分の損失率のバラン
スを考えた評価関数から切り替え時点を求める。
以下に説明する本発明における評価関数の設定方法は、
簡便でかつほとんどのばあいに用いることができる。
簡便でかつほとんどのばあいに用いることができる。
除去対象成分の通過率や有用成分の損失率は、ともに小
さい方が望ましいことから、切り替え時点に対して、除
去対象成分の通過率と有用成分の損失率との和を評価関
数とする。評価関数が最小値(rIlin)になる時点
が最適な切り替え時点であるが、実用上は評価関数や切
り替え時点などを求める精度も考え、評価関数が最小値
の1.5倍(1’、5XFmin)以下になるように、
さらに望ましくは1.2倍以下になるような値の範囲内
で切り替え時点を選択する。選択した切り替え時点は1
回の治療を通して同じ値である必要はなく、この範囲内
であれば個々の切り替えごとの状況に応じて異なる値に
設定してもよい。
さい方が望ましいことから、切り替え時点に対して、除
去対象成分の通過率と有用成分の損失率との和を評価関
数とする。評価関数が最小値(rIlin)になる時点
が最適な切り替え時点であるが、実用上は評価関数や切
り替え時点などを求める精度も考え、評価関数が最小値
の1.5倍(1’、5XFmin)以下になるように、
さらに望ましくは1.2倍以下になるような値の範囲内
で切り替え時点を選択する。選択した切り替え時点は1
回の治療を通して同じ値である必要はなく、この範囲内
であれば個々の切り替えごとの状況に応じて異なる値に
設定してもよい。
たとえば吸着操作をしていない方の吸着器が、未使用の
状態であり、かついつでも使用することができるばあい
には早めに切り替え、逆に吸着操作をしていない方の吸
着器が吸着能力の低下した吸着器であり吸着能力を回復
するために賦活が必要なばあいには遅く切り替えてもよ
い。
状態であり、かついつでも使用することができるばあい
には早めに切り替え、逆に吸着操作をしていない方の吸
着器が吸着能力の低下した吸着器であり吸着能力を回復
するために賦活が必要なばあいには遅く切り替えてもよ
い。
本発明に基づいて治療前に予め設定した処理体液量に達
した時点で吸着器の切り替えを行なうことより、除去対
象成分に対し選択性は優れているが吸着容量のおどる吸
着体においても、高い選択性を維持したまま吸着システ
ム全体での吸着容量を増やし、体液中の有用成分の損失
を少なくするような運転を行なうことができる。
した時点で吸着器の切り替えを行なうことより、除去対
象成分に対し選択性は優れているが吸着容量のおどる吸
着体においても、高い選択性を維持したまま吸着システ
ム全体での吸着容量を増やし、体液中の有用成分の損失
を少なくするような運転を行なうことができる。
さらに、除去対象成分の濃度をモニタリングする必要が
無く予め設定した時点で吸着器を切り替えればよいため
、自動運転に最適な方法であり、本発明の方法にしたが
い予め設定した時点で自動的に吸着器を切り替える機構
を存する装置により自動運転が可能になる。
無く予め設定した時点で吸着器を切り替えればよいため
、自動運転に最適な方法であり、本発明の方法にしたが
い予め設定した時点で自動的に吸着器を切り替える機構
を存する装置により自動運転が可能になる。
本発明の吸着器の切り替え時点の設定方法は、吸着器の
長さが短いときとくに有効であるが、吸着器の長さが長
いばあいを排除するものではない。
長さが短いときとくに有効であるが、吸着器の長さが長
いばあいを排除するものではない。
切り替え時点の求め方の例を以下に説明する。
(1)対象の吸着体について、治療において使用する条
件(吸着器容積、流速、除去対象成分の濃度、温度など
)を列挙する。
件(吸着器容積、流速、除去対象成分の濃度、温度など
)を列挙する。
(2その条件に合うようにして1n−vltroで一定
濃度の除去対象成分および有用成分を含む体液を流し、
溶出曲線(吸着のばあいは破過曲線)を測定する。
濃度の除去対象成分および有用成分を含む体液を流し、
溶出曲線(吸着のばあいは破過曲線)を測定する。
(3) (1)および(′2Jをもとに、それぞれの
切り替え時点における通過率および損失率を計算する。
切り替え時点における通過率および損失率を計算する。
(4)除去対象成分の通過率と有用成分の損失率の和を
評価関数(P)とし、切り替え時点を示す処理体液量に
対してプロットする。
評価関数(P)とし、切り替え時点を示す処理体液量に
対してプロットする。
(5)評価関数が最小になる切り替え時点(Nmin)
およびそのときの評価関数の値(pHin)を求める。
およびそのときの評価関数の値(pHin)を求める。
(6) 評価関数の最小値(Filn)の1.5倍あ
るいは1.2倍に対応する切り替え時点(下限:N1、
上限: Nh)を求める、切り替え時点を下限(N1)
と上限(Nh)の間に設定する。
るいは1.2倍に対応する切り替え時点(下限:N1、
上限: Nh)を求める、切り替え時点を下限(N1)
と上限(Nh)の間に設定する。
もちろん、通過率や損失率を求める際、(2)や(3)
の手順に限定されるものではなく、吸着用充填塔を考え
たモデルに基づいた式を解析や数値計算により求めても
よく、他の実験系により求めてもよい。
の手順に限定されるものではなく、吸着用充填塔を考え
たモデルに基づいた式を解析や数値計算により求めても
よく、他の実験系により求めてもよい。
実施例1
体液として血漿を用い、除去対象成分はHDLを除くリ
ボ蛋白質であり、総コレステロール−HDLコレステロ
ール(以下、コレステロールという)を測定した。また
、を用成分としては、アルブミンを測定した。
ボ蛋白質であり、総コレステロール−HDLコレステロ
ール(以下、コレステロールという)を測定した。また
、を用成分としては、アルブミンを測定した。
用いた吸着器は、容積150m1.内径5C11%長さ
7.6C11の円筒状のものであり、2個用いた。
7.6C11の円筒状のものであり、2個用いた。
また血漿は吸着器に流速30m1/+inで送液し、処
理体液量は予め流量とポンプ設定値との関係を測定され
たポンプにより測定し、自動的に吸着器を時間により切
り換えた。
理体液量は予め流量とポンプ設定値との関係を測定され
たポンプにより測定し、自動的に吸着器を時間により切
り換えた。
なお、吸着器の切り替えは吸着器流入側の流路を切り替
えてから、血漿または賦活用の液が吸着器での滞留分の
量流れた時点で、吸着器流出側の流路を切り替えた。
えてから、血漿または賦活用の液が吸着器での滞留分の
量流れた時点で、吸着器流出側の流路を切り替えた。
縦軸に除去対象成分であるコレステロールの通過率およ
び有用成分であるアルブミンの損失率の百分率をとり、
横軸に切り替え時点での処理体液量を対吸着器(カラム
)容積の比でとり、第5図に示す。また、通過率と損失
率の和である評価関数の百分率も、第5図において縦軸
に同時に示す。
び有用成分であるアルブミンの損失率の百分率をとり、
横軸に切り替え時点での処理体液量を対吸着器(カラム
)容積の比でとり、第5図に示す。また、通過率と損失
率の和である評価関数の百分率も、第5図において縦軸
に同時に示す。
切り替え時点が3(吸着器容積分)のとき、評価関数は
最小値(Fmin =17.2(%))であった。
最小値(Fmin =17.2(%))であった。
評価関数が最小値の1.2倍(1,2X Fm1n −
20,6)以下となる切り替え時点は、処理体液量の下
限1.5(吸着器容積分)から、切り替え時点の上限5
.5(吸着器容積分)の間であった。
20,6)以下となる切り替え時点は、処理体液量の下
限1.5(吸着器容積分)から、切り替え時点の上限5
.5(吸着器容積分)の間であった。
この吸着器において、吸着能力の低下した吸着器を賦活
するために3(吸着器容積分)程度の液を流す必要があ
ることから、余裕を見て切り替え時点を4(吸着器容積
分)に設定して行なった。コレステロールの通過率は約
14.2(%)になり、アルブミンの損失率は4(%)
になった。
するために3(吸着器容積分)程度の液を流す必要があ
ることから、余裕を見て切り替え時点を4(吸着器容積
分)に設定して行なった。コレステロールの通過率は約
14.2(%)になり、アルブミンの損失率は4(%)
になった。
吸着されない成分は切り替えに伴いだいたい同じように
廃液に捨てられることから、もっと大きな分子量の免疫
グロブリンなどに対しても同じ程度の低い損失率である
と予想される。
廃液に捨てられることから、もっと大きな分子量の免疫
グロブリンなどに対しても同じ程度の低い損失率である
と予想される。
このことより、本発明の方法は短い吸着器を用いるばあ
いに、高い選択性(除去対象成分の低い透過率)を維持
したまま、体液中の有用成分の損失を少なく (低い損
失率)、吸着システム全体での吸着容量を増やすことが
できる。
いに、高い選択性(除去対象成分の低い透過率)を維持
したまま、体液中の有用成分の損失を少なく (低い損
失率)、吸着システム全体での吸着容量を増やすことが
できる。
[発明の効果コ
本発明の運転方法およびそれにもとづいた機構を有する
装置により、除去対象成分の濃度を測定することなく、
該除去対象成分の透過率と体液中の有用成分の損失率と
をバランスよく低下させながら複数の吸着器を効率的に
切り替えることができる。
装置により、除去対象成分の濃度を測定することなく、
該除去対象成分の透過率と体液中の有用成分の損失率と
をバランスよく低下させながら複数の吸着器を効率的に
切り替えることができる。
第1a〜Ic図および第2a〜20図は本発明の装置の
実施例の主要な部分の模式図であり、第3図は長い吸着
器における破過曲線を、第4図は短い吸着器における破
過曲線をそれぞれ示すグラフであり、第5図は実施例1
において切り替え時点を示す処理体液量に対するコレス
テロール通過率、アルブミン損失率および評価関数の関
係を示すグラフである。 (図面の主要符号) (Al)、(A2) :吸着器 (1)〜(4):流路 (5)〜6:流路の切り替え手段 特許出願人 鐘淵化学工業株式会社 第3図 +=4図 ×2Y2 妨理体液π 第5図
実施例の主要な部分の模式図であり、第3図は長い吸着
器における破過曲線を、第4図は短い吸着器における破
過曲線をそれぞれ示すグラフであり、第5図は実施例1
において切り替え時点を示す処理体液量に対するコレス
テロール通過率、アルブミン損失率および評価関数の関
係を示すグラフである。 (図面の主要符号) (Al)、(A2) :吸着器 (1)〜(4):流路 (5)〜6:流路の切り替え手段 特許出願人 鐘淵化学工業株式会社 第3図 +=4図 ×2Y2 妨理体液π 第5図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 除去対象成分である、有害成分および/または過剰
な成分が存在する体液を、該除去対象成分に対する吸着
能力を有する吸着体を充填してなる吸着器に送液して体
液中より該除去対象成分を吸着除去するにあたり、2個
以上の吸着器を用いて、該吸着器を順次切り替えて吸着
除去を行なう方法において、吸着器の切り替えを治療前
に予め設定した処理体液量に達した時点で行なうことを
特徴とする複数の吸着器からなる吸着システムの運転方
法。 2 処理体液量が、除去対象成分の通過率と体液中の有
用成分の損失率との和を評価関数としたとき、この評価
関数値がその最小値の 1.5倍以下になるように切り替え時点を設定されたも
のである特許請求の範囲第1項記載の運転方法。 3 1回の吸着操作が終了した吸着器を賦活して吸着能
力を回復させ、ふたたび吸着操作を行なう特許請求の範
囲第1項記載の運転方法。 4 除去対象成分である、有害成分および/または過剰
な成分が存在する体液を、該除去対象成分に対する吸着
能力を有する吸着体を充填してなる吸着器に送液して体
液中より該除去対象成分を吸着除去する装置であって、
2個以上の吸着器を有し、吸着器を順次切り替えて吸着
除去を行なう装置において、吸着器の切り替えを治療前
に予め設定した処理体液量に達した時点で自動的に吸着
器の切り替えを行なう機構を有することを特徴とする装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62279975A JPH01121062A (ja) | 1987-11-05 | 1987-11-05 | 複数の吸着器からなる吸着システムの運転方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62279975A JPH01121062A (ja) | 1987-11-05 | 1987-11-05 | 複数の吸着器からなる吸着システムの運転方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01121062A true JPH01121062A (ja) | 1989-05-12 |
Family
ID=17618552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62279975A Pending JPH01121062A (ja) | 1987-11-05 | 1987-11-05 | 複数の吸着器からなる吸着システムの運転方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01121062A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5538125A (en) * | 1978-09-08 | 1980-03-17 | Toho Beslon Co | Artificial kidney device |
JPS5838562A (ja) * | 1981-08-31 | 1983-03-07 | 株式会社クラレ | 体液処理用蛋白質吸着剤の再生方法及びそのための装置 |
JPS61164562A (ja) * | 1985-01-16 | 1986-07-25 | 鐘淵化学工業株式会社 | 体液成分処理装置及び体液成分処理方法 |
-
1987
- 1987-11-05 JP JP62279975A patent/JPH01121062A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5538125A (en) * | 1978-09-08 | 1980-03-17 | Toho Beslon Co | Artificial kidney device |
JPS5838562A (ja) * | 1981-08-31 | 1983-03-07 | 株式会社クラレ | 体液処理用蛋白質吸着剤の再生方法及びそのための装置 |
JPS61164562A (ja) * | 1985-01-16 | 1986-07-25 | 鐘淵化学工業株式会社 | 体液成分処理装置及び体液成分処理方法 |
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