JPH01110247A - 誘電体の分析方法 - Google Patents
誘電体の分析方法Info
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- JPH01110247A JPH01110247A JP26840387A JP26840387A JPH01110247A JP H01110247 A JPH01110247 A JP H01110247A JP 26840387 A JP26840387 A JP 26840387A JP 26840387 A JP26840387 A JP 26840387A JP H01110247 A JPH01110247 A JP H01110247A
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Landscapes
- Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、誘電体の分析方法に係り、特に、誘電体を構
成する永久双極子の配向分極と脱配向分極に対応した分
子もしくは基が持つ活性化エネルギー又は超低周波誘電
特性を測定する誘電体の分析方法に関する。
成する永久双極子の配向分極と脱配向分極に対応した分
子もしくは基が持つ活性化エネルギー又は超低周波誘電
特性を測定する誘電体の分析方法に関する。
[従来の技術及びその問題点]
近年、誘電材料の用途は、従来の電力機器から電子素子
の分野へと拡大し、使用中に材料に印加される電界強度
も大きくなっている。また、使用環境も過酷になり、電
気伝導機構や絶縁破壊あるいは材料劣化に伴う電気特性
変化などのより詳しい研究の必要にせままれている。こ
のような要求から、測定にも様々な分析機器が利用され
、新しい測定技術の開発も行われている。
の分野へと拡大し、使用中に材料に印加される電界強度
も大きくなっている。また、使用環境も過酷になり、電
気伝導機構や絶縁破壊あるいは材料劣化に伴う電気特性
変化などのより詳しい研究の必要にせままれている。こ
のような要求から、測定にも様々な分析機器が利用され
、新しい測定技術の開発も行われている。
誘電体に関する熱刺激電流の測定も新しい測定技術の一
つである。熱刺激電流は、半導体の分野ではエネルギー
準位を求めるのに以前から利用されていたが、誘電体の
研究分野では最近になってその利用が活発になってきて
いる。
つである。熱刺激電流は、半導体の分野ではエネルギー
準位を求めるのに以前から利用されていたが、誘電体の
研究分野では最近になってその利用が活発になってきて
いる。
この熱刺激電流の測定は、かなり多方面に適用される可
能性がある。特に、永久双極子の配向分極と脱配向分極
、トラップ電子もしくは正孔による空間電荷やその挙動
、イオン空間電荷分極など、およそ荷電分子の凍結され
る現象にはほとんど適用が可能であり、また、エレクト
レットなどの電子素子についても熱刺激電流測定が適用
され始めている。
能性がある。特に、永久双極子の配向分極と脱配向分極
、トラップ電子もしくは正孔による空間電荷やその挙動
、イオン空間電荷分極など、およそ荷電分子の凍結され
る現象にはほとんど適用が可能であり、また、エレクト
レットなどの電子素子についても熱刺激電流測定が適用
され始めている。
熱刺激電流の測定は直接微小電流を測るものであり、熱
刺激容量や熱刺激発光(電界発光)などの測定と同種で
ある。
刺激容量や熱刺激発光(電界発光)などの測定と同種で
ある。
しかし、これらの測定を用いた場合は、マクロ的な荷電
粒子の基本的物理量が測定されるだけであって、これら
が持つ基本的物理量を求めることはできなかった。特に
、測定対象が高分子材料の場合には、その分子構造は一
般的にはかなり複雑であり、加水分解や熱分解に伴って
発生するラジカルや、更には未反応基などが存在するた
め、永久双極子を構成する分子もしくは基などを選択し
て熱刺激電流などを特定することは不可能であった。
粒子の基本的物理量が測定されるだけであって、これら
が持つ基本的物理量を求めることはできなかった。特に
、測定対象が高分子材料の場合には、その分子構造は一
般的にはかなり複雑であり、加水分解や熱分解に伴って
発生するラジカルや、更には未反応基などが存在するた
め、永久双極子を構成する分子もしくは基などを選択し
て熱刺激電流などを特定することは不可能であった。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、誘電体に含まれる
極性分子もしくは極性基が持つ基本的物理量を測定する
ことが可能な誘電体の分析方法を提供することにある。
極性分子もしくは極性基が持つ基本的物理量を測定する
ことが可能な誘電体の分析方法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段」
本発明に係る誘電体の分析方法では、
所定温度以上の下で、極性分子もしくは極性基を含む誘
電体に直流高電界を印加して該分子もくは核剤を配向分
極させ、 次に、該高電界を印加した状態で、該誘電体を冷却して
該永久双極子の配向分極を凍結した後、該高電界の印加
を除去し、 次に、該誘電体を昇温速度βで昇温し、凍結された配向
分極の脱配向分極に伴う熱刺激電流もしくは電界発光を
計測し、 上記一連の処理を、昇温速度βを変えて複数回行うこと
により、極性分子もしくは極性基が持つ活性化エネルギ
ー又は超低周波誘電特性を測定することを特徴としてい
る。
電体に直流高電界を印加して該分子もくは核剤を配向分
極させ、 次に、該高電界を印加した状態で、該誘電体を冷却して
該永久双極子の配向分極を凍結した後、該高電界の印加
を除去し、 次に、該誘電体を昇温速度βで昇温し、凍結された配向
分極の脱配向分極に伴う熱刺激電流もしくは電界発光を
計測し、 上記一連の処理を、昇温速度βを変えて複数回行うこと
により、極性分子もしくは極性基が持つ活性化エネルギ
ー又は超低周波誘電特性を測定することを特徴としてい
る。
[発明の原理]
一般に、高分子材料のような分子構造が複雑な材料では
、熱刺激電流のピーク値は、100Kから400に程度
の温度範囲内で数箇所に現れる。
、熱刺激電流のピーク値は、100Kから400に程度
の温度範囲内で数箇所に現れる。
数箇所に現れるピーク値の全てが永久双極子の緩和によ
るものではないが、分極電界と熱刺激電流との関係が直
線的な関係にある場合には、その熱刺激電流発生による
緩和現象は永久双極子の脱配向分極によるものである。
るものではないが、分極電界と熱刺激電流との関係が直
線的な関係にある場合には、その熱刺激電流発生による
緩和現象は永久双極子の脱配向分極によるものである。
トラップ電子などによる熱刺激電流と分極電界との関係
は、直線的な関係にはならない。
は、直線的な関係にはならない。
次に、永久双極子の配向分極と脱配向分極に関係した現
象から活性化エネルギーを求める方法を詳説する。
象から活性化エネルギーを求める方法を詳説する。
熱刺激電流TSCは次式で与えられる。
TSC= N μp’(E b/3 kTl、)・2
K −exp (H/kT)xexp(−2に/β・S
exp(H/kT’ )dT’ )・・・(1) ここで、Nは双極子の密度、μpは双極子能率、Ebは
分極電界、Tbは分極電圧印加温度、kはボルツマン定
数、Kは周波数因子、Hは活性化エネルギー、Tは昇温
終了温度、βは昇温速度及びT。
K −exp (H/kT)xexp(−2に/β・S
exp(H/kT’ )dT’ )・・・(1) ここで、Nは双極子の密度、μpは双極子能率、Ebは
分極電界、Tbは分極電圧印加温度、kはボルツマン定
数、Kは周波数因子、Hは活性化エネルギー、Tは昇温
終了温度、βは昇温速度及びT。
は昇温開始温度である。
熱刺激電流TSCが最大となる条件は、d (TSC)
/dT = 0より H/k T 2.、−1 /β・2に−eXp(−H/
kTffl)・・・(2) となる。
/dT = 0より H/k T 2.、−1 /β・2に−eXp(−H/
kTffl)・・・(2) となる。
ここに、Tmは熱刺激電流TSCが最大となる温度であ
る。この式(2)は、次式のように表せる。
る。この式(2)は、次式のように表せる。
Qn(β/’r ’、)−12n(2K ・(k/H)
) −H/k (1/T −)・・・(3) すなわち、Qn(β/T−”)と1/Tfflの関係は
直線的になり、昇温速度βを変化させることによりその
勾配から活性化エネルギーI]が得られる。また、永久
双極子の配向分極は電極材料や電極と試料の界面などに
それほど関係がないので、その熱刺激電流TSCは大変
再現性が良い。
) −H/k (1/T −)・・・(3) すなわち、Qn(β/T−”)と1/Tfflの関係は
直線的になり、昇温速度βを変化させることによりその
勾配から活性化エネルギーI]が得られる。また、永久
双極子の配向分極は電極材料や電極と試料の界面などに
それほど関係がないので、その熱刺激電流TSCは大変
再現性が良い。
次に、永久双極子の配向分極と脱配向分極に関係した現
像から誘電特性を求める方法を詳説する。
像から誘電特性を求める方法を詳説する。
分極の緩和時間τ(T)は
τ(T)−(2Kexp(−H/kT))−1・・・(
4)であり、式(2)を用いると、 τ(T 、)−((H/k )・(β/T−”))−’
・・・・・・(5)が導かれる。したがって、熱刺激電
流TSCが最大となる温度T、を測定すれば緩和時間τ
(T5)を知ることができる。このように、熱刺激電流
TSCの測定から双極子の緩和時間が容易に求められる
ので、誘電率も計算することができる。すなわち、式(
1)の(Nμp′Eゎ/3に’rb)は単位体積中に誘
起される双極子能率、すなわち分極である。そして、こ
の量は、熱刺激電流TSCのピーク面積から求められる
電荷量に等しくなる。今、静誘電率をイプシロンε8、
双極子が分極に関与しないような高い周波数における誘
電率をε−とすれば、N(μP”E b/a k’r
b)−(ε8−ε−)Eb/4π・・・(6) なる関係が成立する。したがって、緩和時間τが知られ
るならば、温度Tbにおける複素誘電率ε−ε”−jε
”の実部ε゛と虚部ε”は、デバイの分散式より次のよ
うにして求められる。
4)であり、式(2)を用いると、 τ(T 、)−((H/k )・(β/T−”))−’
・・・・・・(5)が導かれる。したがって、熱刺激電
流TSCが最大となる温度T、を測定すれば緩和時間τ
(T5)を知ることができる。このように、熱刺激電流
TSCの測定から双極子の緩和時間が容易に求められる
ので、誘電率も計算することができる。すなわち、式(
1)の(Nμp′Eゎ/3に’rb)は単位体積中に誘
起される双極子能率、すなわち分極である。そして、こ
の量は、熱刺激電流TSCのピーク面積から求められる
電荷量に等しくなる。今、静誘電率をイプシロンε8、
双極子が分極に関与しないような高い周波数における誘
電率をε−とすれば、N(μP”E b/a k’r
b)−(ε8−ε−)Eb/4π・・・(6) なる関係が成立する。したがって、緩和時間τが知られ
るならば、温度Tbにおける複素誘電率ε−ε”−jε
”の実部ε゛と虚部ε”は、デバイの分散式より次のよ
うにして求められる。
ε°(ω)−ε−一(ε8−ε−)/(1+ω2τ2)
;(4πN ・ μp”/ 3 k T b)/(1+
ω2τ″) ε+(ω)=(εお一ε。)ωτ/(1+ω2τ2)−
(4πN・μp’/ 3 k T b)ωτ/(1+ω
2τ″) ここに、ωは角周波数である。つまり、直流を用いて測
定された熱刺激電流TSCの結果から、任意の周波数に
おける誘電率が計算できる。
;(4πN ・ μp”/ 3 k T b)/(1+
ω2τ″) ε+(ω)=(εお一ε。)ωτ/(1+ω2τ2)−
(4πN・μp’/ 3 k T b)ωτ/(1+ω
2τ″) ここに、ωは角周波数である。つまり、直流を用いて測
定された熱刺激電流TSCの結果から、任意の周波数に
おける誘電率が計算できる。
誘電率は一般に交流で測定されているが、周波数が低く
なると測定が困難になり、その限界は0゜IH2程度と
いわれている。これ以下の超低周波領域での誘電損率ε
”は吸収電流の測定から求めることができる。熱刺激電
流TSCの測定は、吸収電流の測定に類似していて、超
低周波領域における誘電特性を求めるのに適しており、
高分子材料などの主分散や結晶分散の解析などにも充分
に役立つものである。
なると測定が困難になり、その限界は0゜IH2程度と
いわれている。これ以下の超低周波領域での誘電損率ε
”は吸収電流の測定から求めることができる。熱刺激電
流TSCの測定は、吸収電流の測定に類似していて、超
低周波領域における誘電特性を求めるのに適しており、
高分子材料などの主分散や結晶分散の解析などにも充分
に役立つものである。
次に、永久双極子の配向分極と脱配向分極に関係した現
象から、永久双極子を構成する分子もしくは基を特定す
る分析法について詳説する。
象から、永久双極子を構成する分子もしくは基を特定す
る分析法について詳説する。
−7〜
偏光反射による赤外分析法は、金属表面の極めて薄い塗
装膜、表面処理膜およびコーティング剤等の分析や金属
表面にある薄膜中の分子の配向(配向分極と脱配向分極
)および結晶構造の解析、ならびに金属表面への吸着物
質および母体金属への触媒作用の解析などに有効な方法
である。更に、この種の分析法は、セラミックス薄膜の
配向や結晶構造の解析などにも応用することが可能であ
る。
装膜、表面処理膜およびコーティング剤等の分析や金属
表面にある薄膜中の分子の配向(配向分極と脱配向分極
)および結晶構造の解析、ならびに金属表面への吸着物
質および母体金属への触媒作用の解析などに有効な方法
である。更に、この種の分析法は、セラミックス薄膜の
配向や結晶構造の解析などにも応用することが可能であ
る。
また、同様に、偏光透過による赤外分光分析法は、透明
な高分子材料中の永久双極子を構成する分子や基、なら
びにPLZTなどの電気光学効果を示す透光性セラミッ
クス中の永久双極子を構成する分子などの配向分極と脱
配向分極を解析することが可能であり、配向分極と脱配
向分極に関与する分子や基などを特定することができる
。
な高分子材料中の永久双極子を構成する分子や基、なら
びにPLZTなどの電気光学効果を示す透光性セラミッ
クス中の永久双極子を構成する分子などの配向分極と脱
配向分極を解析することが可能であり、配向分極と脱配
向分極に関与する分子や基などを特定することができる
。
[作用]
所定温度以上の下で、誘電体に高電界を印加して永久双
極子を配向分極させ、電界を印加した状態のまま配向分
極の凍結温度以下まで冷却した後、高電界印加を除去す
る。この状態では、高電界印加を除去しても永久双極子
の配向はほとんど変化しない。
極子を配向分極させ、電界を印加した状態のまま配向分
極の凍結温度以下まで冷却した後、高電界印加を除去す
る。この状態では、高電界印加を除去しても永久双極子
の配向はほとんど変化しない。
ここで、所定温度とは、高電界を印加してほぼ総ての永
久双極子を電界の方向に配向させることができる温度で
あり、誘電体試料の種類や印加する電界強度により異な
るが、一般には100℃以上である。ただし、強誘電体
の場合には常温でよいものもある。
久双極子を電界の方向に配向させることができる温度で
あり、誘電体試料の種類や印加する電界強度により異な
るが、一般には100℃以上である。ただし、強誘電体
の場合には常温でよいものもある。
誘電体に印加する電界強度は、誘電体の種類や前記温度
によって異なるが、配向分極をほぼ完全に行って測定精
度を向上させるためには、試料に印加する直流電界強度
は一般に10 KV/cm以上とすることが望ましい。
によって異なるが、配向分極をほぼ完全に行って測定精
度を向上させるためには、試料に印加する直流電界強度
は一般に10 KV/cm以上とすることが望ましい。
また、誘電体試料の表面に結露することを防止するため
に、試料室をloTorr以上の真空度とすることが望
ましい。
に、試料室をloTorr以上の真空度とすることが望
ましい。
凍結温度は誘電体によって異なるが、一般には一150
℃程度である。
℃程度である。
次に、前記偏光反射または偏光透過のいずれかの方法を
採用して迅速に赤外分光分析を行う。
採用して迅速に赤外分光分析を行う。
次に、一定の昇温速度βで誘電体の温度を上昇させてい
く。これにより、永久双極子の種類に応じて順次脱配向
分極が生じる。熱刺激電流の値が極大となる温度T、(
実際には極大位置を確認する必要があるため、極大位置
を僅か過ぎた位置での温度)で再び迅速に赤外分光分析
を行う。
く。これにより、永久双極子の種類に応じて順次脱配向
分極が生じる。熱刺激電流の値が極大となる温度T、(
実際には極大位置を確認する必要があるため、極大位置
を僅か過ぎた位置での温度)で再び迅速に赤外分光分析
を行う。
このような一連の処理を、異なる昇温速度βについて繰
り返し行う。そうすると、配向分極と脱配向分極に関与
する分子もしくは基の吸収スペクトルには、配向分極中
と脱配向分極後では若干の波数のズレが生じるので、配
向分極と脱配向分極に関与する分子もしくは基を特定で
きる。
り返し行う。そうすると、配向分極と脱配向分極に関与
する分子もしくは基の吸収スペクトルには、配向分極中
と脱配向分極後では若干の波数のズレが生じるので、配
向分極と脱配向分極に関与する分子もしくは基を特定で
きる。
昇温速度βは、2つ以上の値を用いればよいが、測定精
度を向上させるため、3つ以上の一定の昇温速度を採用
することが望ましい。
度を向上させるため、3つ以上の一定の昇温速度を採用
することが望ましい。
なお、脱配向分極に係る緩和時間は昇温速度βとの関係
もあるが、たとえば5℃/minで昇温した場合の緩和
時間は、高分子材料の場合、10’秒程度であるので、
前記いずれかの方法による赤外分光分析時間は走査波数
4.000〜500 cm−’について2分間もあれば
充分である。一般に、熱刺激電流TSCを測定する場合
の昇温速度βは、速い場合でも5℃/min程度であり
、はとんどの場合、それ以下の遅い昇温速度で実施する
わけであるから、緩和時間もより長くなる。
もあるが、たとえば5℃/minで昇温した場合の緩和
時間は、高分子材料の場合、10’秒程度であるので、
前記いずれかの方法による赤外分光分析時間は走査波数
4.000〜500 cm−’について2分間もあれば
充分である。一般に、熱刺激電流TSCを測定する場合
の昇温速度βは、速い場合でも5℃/min程度であり
、はとんどの場合、それ以下の遅い昇温速度で実施する
わけであるから、緩和時間もより長くなる。
[実施例]
図面に基づいて本発明の詳細な説明する。
まず、有極性分子を有する絶縁体試料として径が20m
mで厚みが20μmの国産の透明法皮膜を多数用意した
。次に、この皮膜の両側に、電界印加用電極として、酸
化インジウムの透明な薄膜を真空蒸着法により被着した
。この薄膜の形状は、同心で直径が15mm、厚みが0
.15μmとした。
mで厚みが20μmの国産の透明法皮膜を多数用意した
。次に、この皮膜の両側に、電界印加用電極として、酸
化インジウムの透明な薄膜を真空蒸着法により被着した
。この薄膜の形状は、同心で直径が15mm、厚みが0
.15μmとした。
なお、本実施例では、吸湿劣化前(原皮膜作製直後)と
吸湿劣化後(漆皮膜を温度70℃、相対湿度91%の空
気中に2,000時間放置後)の物理的性質の変化を調
べるため、試料は吸湿劣化前後の2種類とし、電極は吸
湿劣化前後でそれぞれ被着した。
吸湿劣化後(漆皮膜を温度70℃、相対湿度91%の空
気中に2,000時間放置後)の物理的性質の変化を調
べるため、試料は吸湿劣化前後の2種類とし、電極は吸
湿劣化前後でそれぞれ被着した。
漆皮膜中の永久双極子を分析するための分極電界は10
0KV/cmとし、分極電界印加温度は423K(−1
50℃)とした。次に電界を印加したままの状態で一1
50℃まで冷却した後、電界印加を除去し、昇温速度β
を0.0 ’83 K/sec (−5°C/m1n)
、o 、o 50 K /see (= 3℃/m1
n)、0.033 K/5ee(−2℃/m1n)及び
0.017に/sec (−1℃/m1n)の4種類と
して、漆皮膜中の永久双極子の配向分極と脱配向分極に
係る熱刺激電流、緩和時間及び偏光透過による赤外分光
分析の測定を行った。
0KV/cmとし、分極電界印加温度は423K(−1
50℃)とした。次に電界を印加したままの状態で一1
50℃まで冷却した後、電界印加を除去し、昇温速度β
を0.0 ’83 K/sec (−5°C/m1n)
、o 、o 50 K /see (= 3℃/m1
n)、0.033 K/5ee(−2℃/m1n)及び
0.017に/sec (−1℃/m1n)の4種類と
して、漆皮膜中の永久双極子の配向分極と脱配向分極に
係る熱刺激電流、緩和時間及び偏光透過による赤外分光
分析の測定を行った。
第1図には、吸湿劣化前における温度に対する熱刺激電
流の測定結果が、昇温速度βをパラメータとして示され
ている。また、第2図には、吸湿劣化後における温度に
対する熱刺激電流の測定結果が、昇温速度βをパラメー
タとして示されている。
流の測定結果が、昇温速度βをパラメータとして示され
ている。また、第2図には、吸湿劣化後における温度に
対する熱刺激電流の測定結果が、昇温速度βをパラメー
タとして示されている。
漆皮膜の場合は低温側よりTイ8、Tm7、Tヤ。およ
びT、、4の4つの熱刺激電流ピークが現れるが、その
いずれも永久双極子の緩和により生じることを確認した
。
びT、、4の4つの熱刺激電流ピークが現れるが、その
いずれも永久双極子の緩和により生じることを確認した
。
熱刺激電流TSCの各ビークT mis T ml、T
m3、T□4に対応した分子もしくは基の特定結果及び
吸湿劣化前後の活性化エネルギーの測定結果を次の表1
に示す。
m3、T□4に対応した分子もしくは基の特定結果及び
吸湿劣化前後の活性化エネルギーの測定結果を次の表1
に示す。
表1
「発明の効果コ
本発明に係る誘電体の分析方法では、所定温度以上の下
で、極性分子もしくは極性基を含む誘電体に直流高電界
を印加して該分子もくは核剤を配向分極させ、次に、該
高電界を印加した状態で、該誘電体を冷却して該永久双
極子の配向分極を凍結した後、該高電界の印加を除去し
、次に、該誘電体を昇温速度βで昇温し、凍結された配
向分極の脱配向分極に伴う熱刺激電流もしくは電界発光
を計測し、上記一連の処理を、昇温速度βを変えて複数
回行うようになっているので、該極性分子もしくは該極
性基の基本的物理量である活性化エネルギー又は超低周
波誘電特性を測定することができるという優れた効果が
ある。
で、極性分子もしくは極性基を含む誘電体に直流高電界
を印加して該分子もくは核剤を配向分極させ、次に、該
高電界を印加した状態で、該誘電体を冷却して該永久双
極子の配向分極を凍結した後、該高電界の印加を除去し
、次に、該誘電体を昇温速度βで昇温し、凍結された配
向分極の脱配向分極に伴う熱刺激電流もしくは電界発光
を計測し、上記一連の処理を、昇温速度βを変えて複数
回行うようになっているので、該極性分子もしくは該極
性基の基本的物理量である活性化エネルギー又は超低周
波誘電特性を測定することができるという優れた効果が
ある。
第1図は吸湿劣化前における温度に対する熱刺激電流の
測定結果を、昇温速度βをパラメータとして示す線図、
第2図は吸湿劣化後における温度に対する熱刺激電流の
測定結果を、昇温速度βをパラメータとして示す線図で
ある。
測定結果を、昇温速度βをパラメータとして示す線図、
第2図は吸湿劣化後における温度に対する熱刺激電流の
測定結果を、昇温速度βをパラメータとして示す線図で
ある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 所定温度以上の下で、極性分子もしくは極性基を含む
誘電体に直流高電界を印加してほぼ総ての該分子もくは
該基を該電界の方向に配向分極させ、次に、該高電界を
印加した状態で、該誘電体を冷却して該永久双極子の配
向分極を凍結した後、該高電界の印加を除去し、 次に、該誘電体を昇温速度βで昇温し、凍結された配向
分極の脱配向分極に伴う熱刺激電流もしくは電界発光を
計測し、 上記一連の処理を、昇温速度βを変えて複数回行うこと
により、極性分子もしくは極性基が持つ活性化エネルギ
ー又は超低周波誘電特性を測定することを特徴とする誘
電体の分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26840387A JPH01110247A (ja) | 1987-10-24 | 1987-10-24 | 誘電体の分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26840387A JPH01110247A (ja) | 1987-10-24 | 1987-10-24 | 誘電体の分析方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01110247A true JPH01110247A (ja) | 1989-04-26 |
Family
ID=17457991
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26840387A Pending JPH01110247A (ja) | 1987-10-24 | 1987-10-24 | 誘電体の分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01110247A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5326393A (en) * | 1986-12-02 | 1994-07-05 | Solomat Partners, L.P. | Process for determining the actual temperature of a moldable material contained within a mold or passed through a die |
-
1987
- 1987-10-24 JP JP26840387A patent/JPH01110247A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5326393A (en) * | 1986-12-02 | 1994-07-05 | Solomat Partners, L.P. | Process for determining the actual temperature of a moldable material contained within a mold or passed through a die |
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