JPH0110361Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は手袋や靴下等を収容して、店頭で陳
列するための陳列用袋に関する。

〔従来の技術〕

従来の陳列用袋は、手袋や靴下等を単に袋内に
収容した場合、手袋や靴下等の自重により袋の底
部にこれら商品が片寄つて、良好な陳列ができな
かつたために、これら陳列用袋に手袋等を収容す
る場合には手袋等にシート状の台紙を添えて陳列
用袋に収容していた。

〔従来技術の問題点〕

前記した従来技術によれば、手袋や靴下等の商
品の品定めを行なうべく店頭で、これら商品を陳
列用袋から引き出そうとした場合、往々にしてこ
れら商品が台紙ごと陳列用袋から完全に抜け出し
てしまい、再びもとの様な良好な陳列状態に収容
することが困難であつた。

〔問題点を解決するための手段〕

商品取り出し用の開口部を有し、柔軟な透明材
料から成る容器本体と、内挿される台紙とにより
形成される陳列用袋において、前記容器本体の一
端開口部近くの内面に開口部とは逆方向に開口す
る舌片受部を形成したものであり、前記台紙は中
央部において所定高さを有し、挿入方向に亘つて
隆起する支持台を形成し、かつ挿入方向奥端部に
は前記容器本体の舌片受部へ係合する引掛舌片を
形成したものである。

〔作用〕

手袋や靴下等の商品の品定めを行なうべく、台
紙を陳列用袋から引き出そうとした場合、台紙の
引掛舌片と容器本体の舌片受部とが係合して、、
台紙は容器本体内に留まる。

更に、台紙に形成した引掛舌片の弾性力によ
り、台紙の中央に設けたアーチ状に隆起する支持
台が相対する容器本体の内面方向に付勢され、支
持台と容器本体との間の一定箇所に圧着静止す
る。

〔実施例〕

次にこの考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図は陳列用袋を示し、容器本体１と台紙２
とから成るもので、容器本体１は柔軟な透明材
料、具体的にはビニールを用いて形成され、全体
形状が直方体を呈し、長手方向一端部の面を切り
欠いて開口部３を形成すると共に、容器本体１の
一内面で開口部３から容器本体１の長手方向所定
長さに亘つて、開口部３付近で閉鎖され、かつ開
口部３とは逆方向に開口するポケツト状の舌片受
部４を形成している。

前記開口部３には、舌片受部４を形成した面と
対する面を容器本体１の長手方向に延長して開閉
用蓋５を形成すると共に、容器本体１を吊り下げ
可能とするフツク６を開閉用蓋５に取り付け、更
に、開閉用蓋５に取り付ける凸型係止部材７と舌
片受部４を有する容器本体１の外面に取り付ける
凹型係止部材８とから成る係止部材９により、開
口部３の閉鎖固定を可能にしている。

一方、前記台紙２は透明材料、具体的には形状
維持が可能な程度の硬度を有する合成樹脂から成
り、容器本体１の長手方向長さと略同一の長さを
有し、かつ前記開口部３を通過可能とする幅を有
すと共に、中央部には商品を載置可能とする幅を
有し、台紙２の長手方向に亘つてアーチ状に隆起
する支持台１０を形成している。支持台１０の立
設する両側面には、該支持台１０の出し入れ時に
圧潰変形を防止するための複数本の凹溝１１を形
成している。

台紙２の長手方向端部には支持台１０の隆起方
向とは逆方向へ弾力的に折り曲げして引掛舌片１
２を形成している。

尚、図中仮想線で示した１３は商品の一例とし
ての手袋を示しており、支持台１０に載置した状
態を示している。

第２図は手袋１３を支持台１０の表面に載置し
て、容器本体１内に収容し、かつ開閉用蓋５に設
けた凸型係止部材７と容器本体１に設けた凹型係
止部材８とを係合して開閉用蓋５で開口部３を閉
鎖すると共に、開閉用蓋５に形成したフツク６を
介して陳列用棒１４に吊り下げたもので、容器本
体１内の手袋１３は、引掛舌片１２の弾性力によ
り支持台１０と該支持台１０に相対する容器本体
１内面との間で一定固所に圧着静止している。

第３図は陳列用棒１４とフツク６との係合を離
脱して商品としての手袋１３の材質等の品定めを
実際に行なう場合であり、容器本体１を水平状態
にして凹型係止部材８と凸型係止部材７との係合
を解除して開口部３を開き、手袋１３の載置する
台紙２を矢印Ｂ方向に引き出した状態であり、こ
の時、引掛舌片１２と舌片受部４とは矢印Ｂ方向
への移動終端付近で係合して、台紙２が容器本体
１から完全に離脱しない。

尚、容器本体１を形成する材料としてビニール
を使用する他、ナイロン等の他の合成樹脂の材料
が使用でき、台紙１２についても同様である。

更に、容器本体１に形成される舌片受部４は、
前記一実施例のようにポケツト状に形成する以外
に、帯状に形成しても良い。

〔考案の効果〕

以上の様に、この考案によれば、手袋等の商品
を品定めをするために、台紙ごと容器本体から外
部へ引き出そうとした場合であつても、台紙に設
ける引掛舌片と容器本体に設ける舌片受部との係
合により、台紙が容器本体から完全に離脱するこ
とがなく、従つて、台紙が容器本体から完全に離
脱した場合のように、再び商品を載置した台紙を
容器本体内に収容する場合に商品の陳列状態が不
良になるという問題がないのであり、特に台紙の
隆起部により台紙と容器本体の内面とで手袋等の
商品はずれることなく押し付けられて静止するか
ら、商品の容器本体内における陳列状態は極めて
良好に維持されるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は手袋を収容した状態の陳列用袋の全体
斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ線矢視断面図、
第３図はフツクを外し容器本体を開いた状態の断
面図。 １……容器本体、２……台紙、３……開口部、
４……舌片受部、５……開閉用蓋、６……フツ
ク、１０……支持台、１２……引掛舌片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 商品取り出し用の開口部を有し、柔軟な透明材
   料から成る容器本体と、内挿される台紙とにより
   形成される陳列用袋において、前記容器本体の一
   端開口部近くの内面に開口部とは逆方向に開口す
   る舌片受部を形成したものであり、前記台紙は中
   央部において所定高さを有し、挿入方向に亘つて
   隆起する支持台を形成し、かつ挿入方向奥端部に
   は前記容器本体の舌片受部へ係合する引掛舌片を
   形成したことを特徴とする陳列用袋。