JP7900611B2 - 物体検知装置 - Google Patents
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Description
本発明は車両用の物体検知装置に関する。
自動車に各種センサを搭載して、自車両周辺を監視することによって安全を確保する運転支援技術の開発が盛んにおこなわれている。例えば、カメラにより車両前方を監視し、白線を認識することによって自車両が走行レーンを逸脱しないように警報するレーン逸脱警報装置、または前方障害物を監視して、衝突の可能性がある場合に自動で制動を行う衝突軽減ブレーキなどがあげられる。
これらの支援技術は車両の前方のみならず、後方、側方などを監視するように拡大している。それに伴い、検出手段もカメラだけではなく、レーダー、ソナーなどを適切に組み合わせて車両にとって注意を必要とする物体を監視している。これはFUSION技術と呼ばれ、センサの組み合わせや、各センサの認識技術処理の最適化が重要である。そして、監視可能な方向や範囲、精度、環境条件がセンサそれぞれ異なっていることから、物標(監視対象)が車両に接近している際に一つのセンサからもう一つのセンサに当該監視対象を引き継ぐ必要性が生じ得る。
例えば、特許文献1に記載の技術では、ステレオカメラと単眼カメラを使った車両後方監視について、ステレオカメラの認識範囲にいる後続車両の車幅(又は高さ)を求めて記憶するとともに、当該後続車両がステレオカメラの認識範囲から単眼カメラの認識範囲に移動したときに、記憶された当該車幅(又は高さ)と、単眼カメラの認識結果から求めた当該後続車両の車幅(又は高さ)とに基づいて、当該後続車両との距離を求めている。
ところで、検知対象の物体が第1のセンサの認識範囲から第2のセンサの認識範囲に移動する際に各センサに対する当該物体の姿勢が変化するように当該物体が移動すると、各センサで検出される当該物体の幅や高さ(各センサでの見かけの寸法)が大きく変化したように認識される場合がある。
例えば、自動二輪車をその前方から見たときの幅は自動車のそれよりも狭いが、車線変更等により各センサからその側方が見えるような動きをした場合、各センサでの見かけの車幅の変化量が自動車よりも大きくなる傾向がある。このような状況の下、特許文献1の技術で単眼カメラの認識結果から車幅に基づいて距離を演算すると、ステレオカメラの認識結果から求めた車幅よりも大幅に大きく変化したように単眼カメラで車幅を認識してしまい、当該物体との距離が実際よりも近い値で算出される可能性がある。また、逆に車幅が小さく変化したように単眼カメラが認識した場合は、当該物体との距離が実際よりも遠い値で算出される可能性がある。すなわち、特許文献1に基づく距離演算は、実際の物体との距離に差異が発生する可能性があり改善の余地がある。なお、この問題は、物体の画像上の寸法変化に起因した距離誤差が出やすいという単眼カメラの特徴に起因しており、上記で指摘した物体の幅(車幅)の変化だけでなく、物体の高さが見かけ上変化したようにセンサで検出される場合についても同様に指摘できる。
本発明の目的は、第1のセンサから第2のセンサへの距離演算の引継ぎの際に自車両と検知物体との演算距離が実際の距離と乖離することを抑制できる物体検知装置を提供することにある。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、少なくとも1つのプロセッサを備える車両用の物体検知装置であって、前記プロセッサは、車両に搭載された第1センサの検出結果から物体の複数の特徴量を演算し、前記第1センサから得られる前記複数の特徴量の変化量をそれぞれ演算し、前記車両に搭載された第2センサの検出結果から演算される前記物体の特徴量のうち、前記車両と前記物体との相対距離の演算に利用する基準特徴量を前記複数の特徴量の変化量に基づいて決定し、前記物体が前記第1センサの認識範囲から前記第2センサの認識範囲に移動したとき、前記第2センサの検出結果から前記基準特徴量を演算し、前記基準特徴量と、前記第1センサから得られた前記複数の特徴量のうち前記基準特徴量に対応する特徴量とに基づいて前記相対距離を演算するものとする。
本発明によれば、第1のセンサから第2のセンサへの距離演算の引継ぎの際に自車両と検知物体との演算距離が実際の距離と乖離することを抑制できる。
以下、本発明にかかる実施形態について図面を用いて説明する。本実施形態で対象とするのは、自動車、二輪車等、道路走行中に自車両に接近してくる物体の検知装置である。なお、以下では複数の実施形態について説明するが、各実施形態で共通する部分には同じ符号を付し、繰り返しの説明を省略することがある。なお、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べて模式的に表される場合があるが、これはあくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る物体検知装置とその周辺装置を含む構成図である。本実施形態に係る物体検知装置は、第1センサ101と、第2センサ102と、第1処理回路103と、第2処理回路104と、電子制御装置(以下、ECUと称することがある)105とを備えている。ECU105は、CANインターフェース(CAN IF)106を介して車両制御装置(他のECU)107や報知装置(モニタやスピーカ等)108などと接続できる
第1センサ101は、自車両の後方を監視するために自車両に搭載されたセンサであり、ステレオカメラ、レーダー、ソナー、LiDAR、及び単眼カメラのいずれかである。本実施形態では第1センサ101はステレオカメラとする。ステレオカメラ101のカメラ画像は、第1処理回路103で画像処理されてECU105に入力される。
図1は、本発明の第1実施形態に係る物体検知装置とその周辺装置を含む構成図である。本実施形態に係る物体検知装置は、第1センサ101と、第2センサ102と、第1処理回路103と、第2処理回路104と、電子制御装置(以下、ECUと称することがある)105とを備えている。ECU105は、CANインターフェース(CAN IF)106を介して車両制御装置(他のECU)107や報知装置(モニタやスピーカ等)108などと接続できる
第1センサ101は、自車両の後方を監視するために自車両に搭載されたセンサであり、ステレオカメラ、レーダー、ソナー、LiDAR、及び単眼カメラのいずれかである。本実施形態では第1センサ101はステレオカメラとする。ステレオカメラ101のカメラ画像は、第1処理回路103で画像処理されてECU105に入力される。
第2センサ102は、自車両の後側方を監視するために自車両に搭載されたセンサであり、単眼カメラであることが好ましい。単眼カメラ102のカメラ画像は第2処理回路104で画像処理されてECU105に入力される。
ECU105は、データの記憶装置であるメモリ105bと、メモリ105bに記憶されたプログラムに従って各種処理を実行する少なくとも1つのプロセッサ105aとを備えており、第1処理回路103、第2処理回路104の処理結果(換言すると第1センサ101、第2センサ102の検出結果)を用いて自車両に接近してくる物体(例えば他車両)の情報をECU105内で処理する。当該情報には自車両と当該物体との相対距離データが含まれる。そして、自車両後側方から接近してくる物体の情報を、CAN IF106を通じてCANバスに流し、車両制御装置107や報知装置108に出力する。
ここでは、ステレオカメラ101及び単眼カメラ102からの信号を入力するそれぞれの信号入力部(図示しない)と、第1処理回路103及び第2処理回路104と、ECU105,CAN IF106を含むシステムを例として示すが、これらが一つのユニット内に収まっている装置であるとは限らない。例えばカメラ101,102とそれに対応する処理回路103,104がそれぞれ1つのユニットとして存在し、そこからECU105を含む何らかの制御装置に信号線で結ばれていても良い。また、第1処理回路103や第2処理回路104がECU105内に収められても良いし、第1処理回路103、第2処理回路104及びECU105が車両制御装置107内に収められても良い。
図2は後方監視のステレオカメラ101,単眼カメラ102の設置場所の例を示す。ステレオカメラ101は、自車両201の後方を監視するために例えばリアバンパーに設置できる。一方、単眼カメラ102は、自車両後側方を監視するために例えばドアミラーに設置できる。図中の領域202-Sは、ステレオカメラ101の認識領域を示し、領域203-Mは単眼カメラ102の認識領域を示す。ここで認識領域とは、カメラ視野角や画角の場合もあるし、またカメラ視野角の中でも画像処理部が処理可能なエリアを示しても良い。但し、単眼カメラ102については、自車両201の映りこみが少なくなるように、光軸を自車両201からできるだけ離すように設置するのが望ましい。また、ステレオカメラ101では、ステレオ視できる範囲は左右カメラの視野が重なった斜線を付した領域202-Sとなる。ステレオカメラ101は自車201内に設置しても良い。例えば、リアシート側の天井に、リアウィンドウ越しに自車両後方を監視するように設置しても良い。これにより、雨天時に水滴や泥等がステレオカメラ101に付着することを避けることができる。
図3は、ECU105のソフトウェア構成図をECU105の内部に示した図である。ECU105はメモリ105b内に格納されたソフトウェアをプロセッサ105aによって実行することで、第1特徴量演算部301、第2特徴量演算部302、センサ認識領域移動判定部303、物体距離推定部304、及び衝突危険度判定部305として機能し得る。
第1特徴量演算部301(プロセッサ105a)は、ステレオカメラ101の認識領域202-Sで検知した自車両後方を走行中の後続車に認識IDを付与し、ステレオカメラ101の検出結果(カメラ画像)から当該後続車の複数の特徴量(幅及び高さ)を演算し、当該後続車両の移動によって発生する当該複数の特徴量の変化量を演算する。また、第1特徴量演算部301は、単眼カメラ102の検出結果から演算される後続車の特徴量のうち、自車両と後続車との相対距離の演算に利用する特徴量(以下、「基準特徴量」と称することがある)を当該後続車両の移動によって発生する前記複数の特徴量の変化量に基づいて決定することもできる。基準特徴量は、後続車が単眼カメラ102の認識領域203-Mに存在するときの相対距離の演算に利用される単眼カメラ102で得られる特徴量である。
後続車両の特徴量は、例えば、物体を検出する一般的な技術として知られているバウンディングボックス検知を用いて演算できる。第1特徴量演算部301(プロセッサ105a)は、ステレオカメラ101及び単眼カメラ102のカメラ画像の中にある物体に対して、図4に示すような当該物体(後続車両401)に外接する最小の四角形(長方形)で表示される枠線(2次元バウンディングボックスという)402をディープラーニング等を利用して付与する。そして、第1特徴量演算部301(プロセッサ105a)は、後続車両の幅と高さ(特徴量)を、2次元バウンディングボックスの幅と高さから演算することができる。また、第1特徴量演算部301(プロセッサ105a)は、当該後続車の移動によって発生する2次元バウンディングボックスの幅と高さの変化を監視することで後続車両の幅と高さ(特徴量)の変化量を演算することができる。演算した特徴量とその変化量のデータは、例えばセンサ認識領域移動判定部303や物体距離推定部304で用いられる。なお、バウンディングボックスの幅及び高さに代えて、ステレオカメラ101のカメラ画像における後続車の例えばエッジから当該後続車の幅や高さを演算しても良い。
第2特徴量演算部302(プロセッサ105a)は、単眼カメラ102の認識領域203-Mで検知した自車両後側方を走行中の後続車の複数の特徴量(幅及び高さ)を単眼カメラ102の検出結果(カメラ画像)から演算する。特徴量については第1特徴量演算部301と同様に演算でき、例えば2次元バウンディングボックスに基づいて演算できる。演算された特徴量には基準特徴量が含まれることになる。演算した特徴量のデータは、例えばセンサ認識領域移動判定部303や物体距離推定部304で用いられる。
センサ認識領域移動判定部303(プロセッサ105a)は、ステレオカメラ101の認識領域202-Sから単眼カメラ102の認識領域203-Mに同じ後続車が移動したか否かを判定し、同じ後続車が移動したと判定した場合には認識領域203-Mの当該後続車に、認識領域202-Sに存在したときと同じ認識IDを付与する(認識IDを引き継ぐ)。
物体距離推定部304(プロセッサ105a)は、センサ認識領域移動判定部303で後続車がステレオカメラの認識領域202-Sから単眼カメラ102の認識領域203-Mに移動したと判定されたとき、単眼カメラ102から得られる後続車両の特徴量のうち当該後続車両と自車との相対距離の演算に利用する基準特徴量と、ステレオカメラ101から得られた当該後続車両の複数の特徴量のうち基準特徴量に対応する特徴量とに基づいて、当該後続車両と自車との相対距離を演算する。
衝突危険度判定部305(プロセッサ105a)は、物体距離推定部304で演算された自車両と後続車との相対距離から、自車両と当該後続車が衝突する可能性の有無を判定し、当該判定結果から車両制御装置107による衝突回避制御の許可及び非許可をCAN IF106を介して送信する。衝突危険度判定部305は、その判定結果から衝突可能性があると判定された場合には、その旨を報知装置108に送信しても良い。
図5は、第1実施形態に係るECU105(プロセッサ105a)で実行される後方監視の処理フローを示している。まず、ステレオカメラ101で自車両の後続車が検知されると、プロセッサ105aは、当該後続車に認識IDを付与し、ステレオカメラ101のカメラ画像を基に当該後続車の特徴量(幅及び高さ)を演算する(S501)。そして、プロセッサ105aは、当該後続車の車線変更等による移動によって発生する当該特徴量(幅及び高さ)の変化量をステレオカメラ101のカメラ画像を基に演算する(S502)。
次に、プロセッサ105aは、当該後続車の幅及び高さの変化量に基づいて、後続の処理で単眼カメラ102から得られる当該後続車の幅及び高さ(特徴量)のうち相対距離の演算に利用する基準特徴量(つまり、当該後続車の幅と高さのうちいずれか1つ)を決定する(S503)。本実施形態では、プロセッサ105aは、ステレオカメラ101の認識領域202-Sの認識外となる直前までの間で、ステレオカメラ101から得られる当該後続車の特徴量のうち変化量が少ない特徴量(幅または高さ)を基準特徴量として選択している(S503)。その後、単眼カメラ102から得られる当該後続車の特徴量のうちS503で選択された特徴量に対応する特徴量がS506の相対距離の演算に利用されることになる。つまり、例えばS503でステレオカメラ101による特徴量のうち高さの変化量が少ないと判定された場合には、単眼カメラ102の画像によるS506の相対距離の演算には単眼カメラ102による高さが特徴量として利用される。
なお、ここで説明した単眼カメラ102の画像から基準特徴量(相対距離を演算する際に利用する特徴量)を選択する方法は一例であり、本実施形態の趣旨の再現が可能であれば、ほかの選択方法としても良い。例えば、ステレオカメラ101による特徴量の幅の変化量が所定の閾値を超えた場合は、単眼カメラ102による特徴量として高さを選択し、それを基準特徴量としても良い。
次に、プロセッサ105aは、後続車がステレオカメラ101の認識領域202-Sから外れ、単眼カメラ102の認識領域203-Mへ移動したか否かを、後続車の認識IDによって判定し(S504)、当該後続車が単眼カメラ102の認識領域203-Mに移動したと判定された場合にS505に移行する。例えば、ステレオカメラ101の認識領域202-S内で検知されていた所定の認識IDの後続車が認識領域202-S外に移動したと判定され、かつ、それから間もなく単眼カメラ102の認識領域203-Mで後続車両が検知された場合には当該後続車に同じ認識IDを引き継いで、認識領域202-Sから認識領域203-Mに当該認識IDの後続車が移動したとみなす。
次に、後続車が単眼カメラ102の認識領域203-Mに移動したと判定した後には、プロセッサ105aは、単眼カメラ102のカメラ画像を基に当該後続車の特徴量(幅及び高さ)を演算する(S505)。なお、相対距離の演算に用いる特徴量は既にS503で決定されているので、ここでは当該決定された特徴量だけを単眼カメラ102のカメラ画像から演算しても良い。
続いてプロセッサ105aは、S505で演算した特徴量のうちS503で決定した特徴量に対応する特徴量と、下記の式(1)及び式(2)のいずれか1つとによって後側方に位置する後続車(物体)の相対距離を演算する(S506)。式(1)及び式(2)のどちらを相対距離の演算に利用されるかはS503で決定した特徴量に従う。決定された特徴量が「幅」の場合には式(1)が利用され、「高さ」の場合には式(2)が利用される。
下記式(1)は、S503で決定した特徴量が「幅」の場合に相対距離(第1相対距離)dwを演算するための式である。式(1)におけるdwは自車両から後続車(物体)までの相対距離(第1相対距離)、fは単眼カメラ102の焦点距離、Wはステレオカメラ101で演算された当該後続車(物体)の幅、△xは単眼カメラ102の画像における当該後続車(物体)の幅を示す。
下記式(2)は、S503で決定した特徴量が「高さ」の場合に相対距離(第2相対距離)dhを演算するための式である。式(2)におけるdhは自車両から後続車(物体)までの相対距離(第2相対距離)、fは単眼カメラ102の焦点距離、Hはステレオカメラ101で演算された当該後続車(物体)の高さ、△yは単眼カメラ102の画像における当該後続車(物体)の高さを示す。
次にプロセッサ105aは、自車両と後側方車との相対距離dw,dhの演算結果から、当該後側方車が自車両と衝突する可能性があるか否かを判定する(S507)。衝突する可能性があると判定された場合は、衝突を回避するための制御介入許可判断を実施して送信する(S508)。衝突する可能性が無いと判定された場合は、衝突を回避するための制御介入禁止判断を実施して送信する(S509)。
(動作)
図6は、本実施形態に係る後方監視の動作説明図を示す。図中の符号401-404は自車両201の後続車(自動二輪車)の位置を示しており、後続車は位置401から車線変更を経て位置404まで移動するものとする。
図6は、本実施形態に係る後方監視の動作説明図を示す。図中の符号401-404は自車両201の後続車(自動二輪車)の位置を示しており、後続車は位置401から車線変更を経て位置404まで移動するものとする。
ステレオカメラ101は自車両後方の後続車を位置401で検知しており、プロセッサ105a(第1特徴量演算部301)は、当該後続車が位置401から位置402を経由して認識領域202-Sから外れるまでの間、後続車の特徴量(幅及び高さ)及びその変化量を演算する(S501,502)。この時にプロセッサ105a(第1特徴量演算部301)は、自車両201と後続車との相対速度及び相対位置を演算しても良い。なお、ステレオカメラ101で後続車を検知した時には、当該後続車に認識IDを付与する。
次にプロセッサ105a(第1特徴量演算部301)は、位置401から位置402までを含む認識領域202-Sにおける後続車の特徴量(幅及び高さ)の変化に応じて、単眼カメラ102のカメラ画像を利用して相対距離を演算するための基準となる特徴量(幅また高さ)を決定する(S503)。
次に自車両201の後方の位置401を走行していた後続車が車線変更を開始し、自車両201の後側方の位置403に移動したとする。その際、プロセッサ105a(センサ認識領域移動判定部部303)は、ステレオカメラ101と単眼カメラ102で認識領域202-Sから認識領域203-Mに後続車が移動したことを判定する(S504)。ステレオカメラ101と単眼カメラ102のそれぞれで検知された後続車が同一であるかどうかは、例えば、ステレオカメラ101と単眼カメラ102の両カメラで、同時に検知している後続車の相対位置差が所定値以内であれば同一後続車であると判定できる。また同一後続車であれば認識IDも受け渡す。
次に、自車両201の後側方の位置403の後続車が単眼カメラ102で検知された時に、当該後続車に関するデータをプロセッサ105a(第2特徴量演算部302)が演算する。この時に演算されるデータには、単眼カメラ102のカメラ画像から算出される後続車の特徴量(幅及び高さ)が含まれる(S505)。
プロセッサ105a(物体距離推定部304)は、例えば位置403で取得した単眼カメラ102による後続車の特徴量(幅Δx及び高さΔy)と、S503で選択されたステレオカメラ101による後続車の特徴量(幅Wまたは高さH)と、上記式(1)又は(2)とに基づいて、位置403の後続車と自車両201との相対距離dw,dhを演算する(S506)。
後続車403と自車両201との相対距離dw,dhの演算結果から、衝突の有無を判定する(S507)。その判定結果をCAN IF106から車両制御装置107及び報知装置108に送信する(S508,S509)。尚、後続車が位置404に移動して車線変更を完了しても単眼カメラ102による監視(相対距離の演算)は継続しても良い。
(効果)
(1)上記のように本実施形態では、プロセッサ105aは、自車両201に搭載された第1センサ(ステレオカメラ101)の検出結果から物体(後続車)の複数の特徴量(幅及び高さ)を演算し、第1センサ(ステレオカメラ101)から得られる複数の特徴量(幅及び高さ)の変化量をそれぞれ演算し、自車両201に搭載された第2センサ(単眼カメラ102)の検出結果から演算される物体の特徴量のうち、自車両201と物体(後続車)との相対距離の演算に利用する基準特徴量を前記複数の特徴量の変化量に基づいて決定し、物体(後続車)が第1センサ(ステレオカメラ101)の認識範囲202-Sから第2センサ(単眼カメラ102)の認識範囲203-Mに移動したとき、第2センサ(単眼カメラ102)の検出結果から基準特徴量を演算し、基準特徴量と、第1センサ(ステレオカメラ101)から得られた複数の特徴量のうち基準特徴量に対応する特徴量とに基づいて相対距離を演算している。
(1)上記のように本実施形態では、プロセッサ105aは、自車両201に搭載された第1センサ(ステレオカメラ101)の検出結果から物体(後続車)の複数の特徴量(幅及び高さ)を演算し、第1センサ(ステレオカメラ101)から得られる複数の特徴量(幅及び高さ)の変化量をそれぞれ演算し、自車両201に搭載された第2センサ(単眼カメラ102)の検出結果から演算される物体の特徴量のうち、自車両201と物体(後続車)との相対距離の演算に利用する基準特徴量を前記複数の特徴量の変化量に基づいて決定し、物体(後続車)が第1センサ(ステレオカメラ101)の認識範囲202-Sから第2センサ(単眼カメラ102)の認識範囲203-Mに移動したとき、第2センサ(単眼カメラ102)の検出結果から基準特徴量を演算し、基準特徴量と、第1センサ(ステレオカメラ101)から得られた複数の特徴量のうち基準特徴量に対応する特徴量とに基づいて相対距離を演算している。
このように、第2センサ(単眼カメラ102)から得られる物体の特徴量のうち第1センサ(ステレオカメラ101)から得られる当該物体の特徴量の変化量から決定した特徴量(基準特徴量)と、第1センサ(ステレオカメラ101)から得られた当該物体の特徴量とに基づいて、第2センサ(単眼カメラ102)の認識範囲203-Mでの相対距離を演算すると、第1センサ(ステレオカメラ101)から得られた正確な当該物体の特徴量を利用しつつ、第2センサで得られる特徴量のうち第1センサで得られた特徴量の変化量に応じた特徴量(基準特徴量)に基づいて相対距離を演算できるので、第2センサによる相対距離の演算精度を向上させることができる。つまり、第1センサ(ステレオカメラ101)から第2センサ(単眼カメラ102)への距離演算の引継ぎの際に自車両と後続車との相対距離が実際の距離と乖離することを抑制できる。また、相対距離演算精度が向上するので衝突回避動作の誤作動または不作動を低減できる。
なお、上記(1)の演算で算出・利用する物体の特徴量は、当該物体の寸法に係るものであることが好ましい。
(2)上記(1)において、第1センサは、ステレオカメラ、レーダー、ソナー、LiDAR、及び単眼カメラのいずれかであり、第2センサは、単眼カメラであることが好ましい。なお、ステレオカメラ101に代えて、レーダー、ソナー、LiDAR、及び単眼カメラのいずれかのセンサを利用しても良いが、金銭的コストと演算精度のバランスを考慮するとステレオカメラ101を用いるのが最も好ましい(以下の各実施形態でも同様とする)。
(3)上記(1)において、前記複数の特徴量は、前記物体の幅及び高さであり、プロセッサ105aは、ステレオカメラ101(第1センサ)から得られた前記物体の幅及び高さの変化量に基づいて基準特徴量を決定することが好ましい。
(4)上記(1)において、前記複数の特徴量は、前記物体の幅及び高さであり、プロセッサは105a、前記第1センサから得られた前記物体の幅W及び高さHの変化量に基づいて前記物体の幅W及び高さHのうち変化量が少ない特徴量を前記基準特徴量として決定することが好ましい。具体的には、本実施形態では、プロセッサ105aは、自車両201に搭載されたステレオカメラ(第1センサ)101の検出結果から後続車(物体)の幅W及び高さHを演算し、ステレオカメラ101から得られる前記後続車の幅W及び高さHの変化量をそれぞれ演算し、前記後続車がステレオカメラ101の認識範囲202-Sから外れ、自車両201に搭載された単眼カメラ(第2センサ)102の認識範囲203-Mに移動したとき、ステレオカメラ(第1センサ)101から得られた後続車(物体)の幅W及び高さHの変化量に基づいて後続車(物体)の幅及び高さのうち変化量が少ない特徴量を選択し、単眼カメラ(第2センサ)102から得られた後続車(物体)の幅Δx及び高さΔyのうち前記選択された特徴量に対応する特徴量(Δx又はΔy)に基づいて相対距離dw、dhを演算している。
このように物体検知装置を構成すると、検知対象の物体がステレオカメラ101の認識範囲202-Sを外れて単眼カメラ102の認識範囲203-Mに移動したとき、車線変更等で当該物体が移動しても変化量の少ない特徴量に基づいて相対距離が演算されるので、単眼カメラ102により演算される相対距離の精度低下を抑制できる。
なお、上記ではプロセッサ105aが「ステレオカメラ(第1センサ)101から得られた後続車(物体)の幅及び高さのうち変化量が少ない特徴量を基準特徴量として決定し、単眼カメラ(第2センサ)102から得られた後続車(物体)の幅Δx及び高さΔyのうち前記基準特徴量に対応する特徴量(Δx又はΔy)に基づいて相対距離dw、dhを演算」する場合について説明したが、これに代えて、プロセッサ105aが「ステレオカメラ(第1センサ)101から得られた後続車(物体)の幅Wの変化量が所定の閾値を超えた場合、単眼カメラ(第2センサ)102から得られた後続車(物体)の高さΔyを基準特徴量として決定し、それを利用して相対距離dhを演算」するように構成しても良い。
このように構成すると、物体移動に伴う変化量が「幅」よりも相対的に少ない「高さ」に基づいて相対距離dhが演算されるので、上記と同様に、単眼カメラ102により演算される相対距離の精度低下を抑制できる。
<第2実施形態>
本実施形態では、式(1)から演算される相対距離(第1相対距離dw)と式(2)から演算される相対距離(第2相対距離dh)とに対して、ステレオカメラ101のカメラ画像から演算される後続車の特徴量の変化量(例えば、後続車の幅の変化率)に応じた重み付けをして相対距離dを演算する例について説明する。
本実施形態では、式(1)から演算される相対距離(第1相対距離dw)と式(2)から演算される相対距離(第2相対距離dh)とに対して、ステレオカメラ101のカメラ画像から演算される後続車の特徴量の変化量(例えば、後続車の幅の変化率)に応じた重み付けをして相対距離dを演算する例について説明する。
図7は、第2実施形態に係るECU105(プロセッサ105a)で実行される後方監視の処理フローを示している。
まず、フロー冒頭のS501とS502は図5に示した第1実施形態ものと同じである。
次に、プロセッサ105aは、S502で演算した変化量と重み付けマップとから重みを演算する。図8は重み付けマップの一例である。この重み付けマップを利用するに際して、S502では「変化量」としてステレオカメラ101による後続車の幅の変化率を演算している。変化率の演算は種々のものが利用できるが、例えば、認識領域202-S内に後続車が入ったときの幅に対する、当該後続車が認識領域202-Sから出る直前の幅の比率を演算するものがある。S502で演算された変化率は、図8のマップによって第2相対距離dhの重みwf(0<wf≦1)に変換される。図8では、ステレオカメラ101から得られた後続車の幅の変化率(変化量)が大きくなるほど、第2相対距離dhの重みwfが大きくなるように重み付けされている。
なお、この特徴量(幅または高さ)の変化率による重み付けマップは一例であり、任意のマップ設定が可能である。つまり、本実施形態の趣旨の再現が可能であれば、ほかの重み付けを追加しても良い。例えば、図8の重み付けに加えて又は代えて、図9に示す後続車の種別による重み付け図のように、後続車(物体)の種類によって重みを異ならせても良い。図9に示すように、例えば、自動二輪車は、幅に対する長さの割合が乗用車のそれよりも大きいので、乗用車よりも第2相対距離dhの重みwfを大きくすることが好ましい。さらに、図10に示す自車と後続車(物体)との相対距離による重み付け図のように、自車両と後続車(物体)との相対距離に応じて重みを変化させても良い。例えば、図10の例では、後続車(物体)との相対距離が遠いほどノイズ等の影響により特徴量(幅及び高さ)の変化率を捉えにくいため、重み付けを軽く設定しても良い。
S504,505は、第1実施形態と同じである。
S506-Wでは、プロセッサ105aは、まず、S501で取得したステレオカメラ101による特徴量(幅W及び高さH)と、S505で取得した単眼カメラ102による特徴量(幅Δx及び高さΔy)と、式(1)及び式(2)とから第1相対距離dw及び第2相対距離dhを演算する(第1実施形態では2つの相対距離dw,dhのいずれか一方を演算したが、本実施形態では2つの相対距離dw,dhを演算する)。次に、演算した第1相対距離dw及び第2相対距離dhと、S503-Wで演算した重みwfと、下記式(3)とに基づいて、自車と後続車の相対距離dを演算する。
下記式(3)は、重みwfと第1相対距離dw及び第2相対距離dhから相対距離dを演算するための式である。式(3)におけるwfは第2相対距離dhの重み、dwは上記式(1)から演算される第1相対距離、dhは上記式(2)から演算される第2相対距離を示す。つまり、本実施形態の相対距離dは、ステレオカメラ101から得られた後続車の幅の変化量に応じた重みwfを考慮した第1相対距離と第2相対距離の平均(加重平均)として演算される。
残りのS507,508,509は、第1実施形態と同じである。
なお、上記の説明では、ステレオカメラ101から得られる後続車の幅の変化量(変化率)に応じた重み付けを行ったが、ステレオカメラ101から得られる後続車の高さの変化量(変化率)に応じた重み付けを行っても構わない。なお、この場合の重み付けマップは、後続車の高さの変化量(変化率)を、第1相対距離dwの重みhf(幅で測距する割合hf)に変換するものを利用することが好ましい。また、上記式(3)に代えて下記式(4)を利用することが好ましい。
上記のように構成された本実施形態では、プロセッサ105aが、ステレオカメラ101から得られた後続車(物体)の幅と、単眼カメラ102(第2センサ)から得られた後続車(物体)の幅とに基づいて自車両と後続車(物体)との第1相対距離dwを演算し、ステレオカメラ101から得られた後続車(物体)の高さと、単眼カメラ102(第2センサ)から得られた後続車(物体)の高さとに基づいて自車両と後続車(物体)との第2相対距離dhを演算し、ステレオカメラ101(第1センサ)から得られた後続車(物体)の幅(又は高さ)の変化量に応じた重み付けを第1相対距離dwと第2相対距離dhとに行って両者を合計することで相対距離dを演算することとした。
このように第1相対距離dwと第2相対距離dhの加重平均として相対距離を演算すると、ステレオカメラ101(第1センサ)から得られた後続車の幅及び高さ双方の変化量を考慮して相対距離が演算されることになるので、当該相対距離の精度を向上できる。
特に、上記の実施形態では、後続車の幅の変化率が大きくなるにしたがって、後続車の幅に対する高さの重みが大きくなるように相対距離dを演算している。これにより後続車の幅の変化率が大きくなると、相対的に変化率の少ない高さを重視して相対距離の算出することとなり、相対距離の演算精度が向上する。
<第3実施形態>
上記の実施形態では物体検知に2次元バンディングボックスを利用することについて言及したが、本実施形態では3次元バウンディングボックス(3Dバウンディングボックス)を利用する場合について説明する。本実施形態では、3Dバウンディングボックスを利用して後続車両を検知し、その検知確信度が所定値以下となり物体検知の確信度が低い場合に第1実施形態や第2実施形態のフロー(図5,7)を実行するものとする。検知確信度は、検知された物体の特徴量(幅・高さ・長さ・種別)がどの程度正しいかを示す指標値であり、ここでは数値が大きいほど確信度が高いものとする。検知確信度は、例えば物体検知時に物体の特徴量(幅・高さ・長さ・種別)を連続的に捉えている状態であれば、検知確信度が高いと言える。
上記の実施形態では物体検知に2次元バンディングボックスを利用することについて言及したが、本実施形態では3次元バウンディングボックス(3Dバウンディングボックス)を利用する場合について説明する。本実施形態では、3Dバウンディングボックスを利用して後続車両を検知し、その検知確信度が所定値以下となり物体検知の確信度が低い場合に第1実施形態や第2実施形態のフロー(図5,7)を実行するものとする。検知確信度は、検知された物体の特徴量(幅・高さ・長さ・種別)がどの程度正しいかを示す指標値であり、ここでは数値が大きいほど確信度が高いものとする。検知確信度は、例えば物体検知時に物体の特徴量(幅・高さ・長さ・種別)を連続的に捉えている状態であれば、検知確信度が高いと言える。
まず、ここで3Dバウンディングボックス検知について説明する。3Dバウンディングボックス検知とは、ステレオカメラ101及び単眼カメラ102のカメラ画像の中にある物体を第1処理回路103及び、第2処理回路104でAI(人工知能)学習することによって、図11に示すように物体の特徴を抽出して立体的に捉えて当該物体を立方体で囲うように表示される3次元の枠線(3Dバウンディングボックス)を利用した物体検知である。その3Dバウンディングボックス検知によって、検知した立方体の枠線から第1特徴量演算部301及び第2特徴量演算部302で物体の特徴量(幅・高さ・長さ・種別)、検知確信度の情報、及び自車から物体までの距離を取得し、認識IDの付与を行うことができる。
図12に本実施形態に係る後方監視の処理フローを示す。
まず、後続車がステレオカメラ101で3Dバウンディングボックス検知されると、プロセッサ105aは、当該後続車の特徴量(幅・高さ・長さ・種別)と、当該後続車までの距離と、検知確信度を演算する(S551)。
次にプロセッサ105aは、S551で取得した検知確信度を所定値と比較し(S552)、検知確信度が当該所定値以下の場合には図5又は図7のS501以下の処理を実行するものとする。
つまり、本実施形態ではプロセッサ105aは、ステレオカメラ101で得られた画像上で後続車(物体)に3Dバウンディングボックスを付与し、当該3Dバウンディングボックスの検知確信度が所定値以下の場合、図5又は図7のS501以下の相対距離の演算に必要な処理を行うこととした。つまり、本実施形態によれば、3Dバウンディングボックス検知の確信度が低い場合にだけ図5又は図7のフローが実行されることになり、物体検知に3Dバウンディングボックスを利用しているシステムにも本発明を適用することができる。
<第4実施形態>
次に、ステレオカメラ101と単眼カメラ102の双方を自車両前方に設置して、自車両前方の車両を検知して距離を推定する実施形態について説明する。
次に、ステレオカメラ101と単眼カメラ102の双方を自車両前方に設置して、自車両前方の車両を検知して距離を推定する実施形態について説明する。
図13は前方監視のステレオカメラ101,単眼カメラ102の設置場所の例を示す。ステレオカメラ101は、自車両201の前方を監視するために車内前方に設置する。一方、単眼カメラ102は、自車両201の前方を監視し、自車両201の前方に位置するステレオカメラ101の死角領域を監視可能な位置に設置する。それによって得られる認識領域は、例えば、それぞれ204-S,205-Mのようになる。ここで認識領域とは、カメラ視野角や画角の場合もあるし、またカメラ視野角の中でも画像処理部が処理可能なエリアを示しても良い。ステレオカメラ101では、ステレオ視できる範囲は左右カメラの視野が重なる204-Sの領域となる。例えば、自車両201の前方から所定の距離の範囲はステレオカメラ101の死角領域となる。
物体検知装置のハードウェア構成は図1と同じである。
ECU105のソフトウェア構成も図3と同じである。ただし、本実施形態のセンサ認識領域移動判定部303は、自車両前方の車両がステレオカメラ101の認識領域204-Sの死角に侵入して、単眼カメラ102のみの認識領域205-Mに移動したか否かを判定するものとし、同一の車両が移動したと判定した場合には認識領域205-Mの当該後続車に、認識領域204-Sに存在したときと同じ認識IDを付与するものとする(認識IDを引き継ぐ)。
ECU105(プロセッサ105a)で実行される前方監視の処理フローも、後続車を前方車両と読み替える必要はあるが、図5と同じである。
図14は、本実施形態に係る前方監視の動作説明図を示す。図中の符号601-604は自車両201の前方車両(自動二輪車)の位置を示しており、前方車は位置601から進路変更を経て位置604まで移動するものとする。
ステレオカメラ101は自車両前方の前方車を位置601で検知しており、プロセッサ105a(第1特徴量演算部301)は、当該前方車が位置601から位置603を経由して認識領域204-Sの死角に侵入するまでの間、前方車の特徴量(幅及び高さ)及びその変化量を演算する(S501,502)。この時にプロセッサ105a(第1特徴量演算部301)は、自車両201と前方車との相対速度及び相対位置を演算しても良い。なお、ステレオカメラ101で前方車を検知した時には、当該前方車に認識IDを付与する。
次にプロセッサ105a(第1特徴量演算部301)は、位置601から位置603までを含む認識領域204-Sにおける前方車の特徴量(幅及び高さ)の変化に応じて、単眼カメラ102のカメラ画像を利用して相対距離を演算するための基準となる特徴量(幅また高さ)を決定する(S503)。
次に自車両201の前方の位置601を走行していた前方車が進路変更を開始し、自車両201の前方の位置604に移動したとする。その際、プロセッサ105a(センサ認識領域移動判定部303)は、ステレオカメラ101と単眼カメラ102で認識領域204-Sの死角領域と認識領域205-Mの重複した領域に前方車が移動したことを判定する(S504)。ステレオカメラ101と単眼カメラ102のそれぞれで検知された前方車が同一であるかどうかは、例えば、ステレオカメラ101と単眼カメラ102の両カメラで、同時に検知している前方車の相対位置差が所定値以内であれば同一前方車であると判定できる。また同一前方車であれば認識IDも受け渡す。
次に、自車両201の前方の位置604の前方車が単眼カメラ102で検知された時に、当該前方車に関するデータをプロセッサ105a(第2特徴量演算部302)が演算する。この時に演算されるデータには、単眼カメラ102のカメラ画像から算出される前方車の特徴量(幅及び高さ)が含まれる(S505)。
プロセッサ105a(物体距離推定部304)は、例えば位置604で取得した単眼カメラ102による前方車の特徴量(幅Δx及び高さΔy)と、S503で選択されたステレオカメラ101による前方車の特徴量(幅Wまたは高さH)と、上記式(1)又は(2)とに基づいて、位置604の前方車と自車両201との相対距離dw,dhを演算する(S506)。
前方車604と自車両201との相対距離dw,dhの演算結果から、衝突の有無を判定する(S507)。その判定結果をCAN IF106から車両制御装置107及び報知装置108に送信する(S508,S509)。
以上のように本実施形態のようにステレオカメラ101と単眼カメラ102で前方監視をする場合についても、検知対象の物体がステレオカメラ101の認識範囲204-Sの死角に入って単眼カメラ102のみの認識範囲205-Mに移動したとき、進路変更等で当該物体が移動しても変化量の少ない特徴量に基づいて相対距離が演算されるので、単眼カメラ102により演算される相対距離の精度低下を抑制できる。つまり、ステレオカメラ(第1センサ)101から単眼カメラ(第2センサ)102への距離演算の引継ぎの際に自車両と後続車との相対距離dw,dhが実際の距離と乖離することを抑制できる。また、相対距離演算精度が向上するので衝突回避動作の誤作動または不作動を低減できる。
なお、前方監視において、第2実施形態のような重み付けや、第3実施形態のような3Dバウンディングボックスを利用しても良いことは言うまでもない。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例が含まれる。例えば、本発明は、上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、ある実施の形態に係る構成の一部を、他の実施の形態に係る構成に追加又は置換することが可能である。
また、上記のECU105に係る各構成や当該各構成の機能及び実行処理等は、それらの一部又は全部をハードウェア(例えば各機能を実行するロジックを集積回路で設計する等)で実現しても良い。また、上記のECU105に係る構成は、演算処理装置(例えばCPU)によって読み出し・実行されることでECU105の構成に係る各機能が実現されるプログラム(ソフトウェア)としてもよい。当該プログラムに係る情報は、例えば、半導体メモリ(フラッシュメモリ、SSD等)、磁気記憶装置(ハードディスクドライブ等)及び記録媒体(磁気ディスク、光ディスク等)等に記憶することができる。
また、上記の各実施の形態の説明では、制御線や情報線は、当該実施の形態の説明に必要であると解されるものを示したが、必ずしも製品に係る全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えて良い。
101…ステレオカメラ(第1センサ)、102…単眼カメラ(第2センサ)、105…ECU、105a…プロセッサ、201…自車両、202-S…ステレオカメラの認識領域(認識範囲)、203-M…単眼カメラの認識領域(認識範囲)、204-S…ステレオカメラの認識領域(認識範囲)、205-M…単眼カメラの認識領域(認識範囲)、401-404…後方車両の位置、601-604…前方車両の位置
Claims (12)
- 少なくとも1つのプロセッサを備える車両用の物体検知装置であって、
前記プロセッサは、
車両に搭載された第1センサの検出結果から物体の複数の特徴量を演算し、
前記第1センサから得られる前記複数の特徴量の変化量をそれぞれ演算し、
前記車両に搭載された第2センサの検出結果から演算される前記物体の特徴量のうち、前記車両と前記物体との相対距離の演算に利用する基準特徴量を前記複数の特徴量の変化量に基づいて決定し、
前記物体が前記第1センサの認識範囲から前記第2センサの認識範囲に移動したとき、前記第2センサの検出結果から前記基準特徴量を演算し、前記基準特徴量と、前記第1センサから得られた前記複数の特徴量のうち前記基準特徴量に対応する特徴量とに基づいて前記相対距離を演算する
ことを特徴とする物体検知装置。 - 請求項1の物体検知装置において、
前記第1センサは、ステレオカメラ、レーダー、ソナー、LiDAR、及び単眼カメラのいずれかであり、
前記第2センサは、単眼カメラである
ことを特徴とする物体検知装置。 - 請求項1の物体検知装置において、
前記複数の特徴量は、前記物体の幅及び高さであり、
前記プロセッサは、前記第1センサから得られた前記物体の幅及び高さの変化量に基づいて前記基準特徴量を決定する
ことを特徴とする物体検知装置。 - 請求項1の物体検知装置において、
前記複数の特徴量は、前記物体の幅及び高さであり、
前記プロセッサは、前記第1センサから得られた前記物体の幅及び高さの変化量のうち変化量が少ない特徴量を前記基準特徴量として決定する
ことを特徴とする物体検知装置。 - 請求項1の物体検知装置において、
前記複数の特徴量は、前記物体の幅及び高さであり、
前記プロセッサは、前記第1センサから得られた前記物体の幅の変化量が所定の閾値を超えた場合、前記物体の高さを前記基準特徴量として決定する
ことを特徴とする物体検知装置。 - 請求項1の物体検知装置において、
前記複数の特徴量は、前記物体の幅及び高さであり、
前記基準特徴量は、前記物体の幅及び高さであり、
前記プロセッサは、
前記第1センサから得られた前記物体の幅と、前記第2センサから得られた前記物体の幅とに基づいて前記車両と前記物体との第1相対距離を演算し、
前記第1センサから得られた前記物体の高さと、前記第2センサから得られた前記物体の高さとに基づいて前記車両と前記物体との第2相対距離を演算し、
前記第1センサから得られた前記物体の幅及び高さの変化量に応じた重み付けを前記第1相対距離と前記第2相対距離とに行って両者を合計することで前記相対距離を演算する
ことを特徴とする物体検知装置。 - 請求項6の物体検知装置において、
前記第1センサから得られた前記物体の幅の変化量が大きくなるほど、前記第2相対距離の重みが大きくなるように設定されている
ことを特徴とする物体検知装置。 - 請求項6の物体検知装置において、
前記第1センサから得られた前記物体の幅及び高さの変化量に基づく重みづけは、前記車両の種類によって異なる
ことを特徴とする物体検知装置。 - 請求項6の物体検知装置において、
前記第1センサから得られた前記物体の幅及び高さの変化量に基づく重みづけは、前記第1相対距離と前記第2相対距離の大きさによって異なる
ことを特徴とする物体検知装置。 - 請求項1の物体検知装置において、
前記第1センサは、前記車両の後方を監視するステレオカメラであり、
前記第2センサは、前記車両の後側方を監視する単眼カメラである
ことを特徴とする物体検知装置。 - 請求項1の物体検知装置において、
前記第1センサは、前記車両の前方を監視するステレオカメラであり、
前記第2センサは、前記車両の前方を監視し、かつ、前記車両の前方に位置する前記ステレオカメラの死角を監視可能な位置に設置されている単眼カメラである
ことを特徴とする物体検知装置。 - 請求項1の物体検知装置において、
前記第1センサは、ステレオカメラであり、
前記プロセッサは、前記ステレオカメラで得られた画像上で前記物体に3次元バウンディングボックスを付与し、前記3次元バウンディングボックスの検知確信度が所定値以下の場合、前記相対距離の演算に必要な演算を実行する
ことを特徴とする物体検知装置。
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