JP7878956B2 - 繊維製品処理剤組成物 - Google Patents
繊維製品処理剤組成物Info
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Description
しかしながら、一般家庭で使用する繊維製品処理剤組成物は水を介して繊維製品に処理されるため、繊維への香料の付着が不十分であったり、乾燥時、または乾燥後に経時的に香料が布上から揮散したりすることで香りが弱くなる。
このような問題に対し、例えば特許文献1には特定の持続性香料組成物を含有し、布地上の香料の寿命を改善する布地軟化組成物が開示されている。
(a)成分:ケイ素化合物を含むシェルと該シェルの内部に香料化合物を含むコアとを有するマイクロカプセル
(b)成分:アニオン性基を有する構成単位を含むポリマー
(c)成分:カチオン性界面活性剤
(a)成分及び(b)成分を、(c)成分及び水を含有する混合物に添加して混合する、
繊維製品処理剤組成物の製造方法に関する。
<(a)成分>
(a)成分としては、シリカを構成体として含むシェルと該シェルの内部に香料化合物を含むコアとを有するマイクロカプセルが挙げられる。シリカは二酸化ケイ素を構造単位とする物質である。以下、シリカを構成体として含むシェルと該シェルの内部に香料化合物を含むコアとを有するマイクロカプセルを、シリカカプセルともいう。香料化合物は、複数の香料化合物を含有する香料組成物としてシリカカプセルに配合することができる。
本発明のシリカカプセルのシェルは、シリカを構成成分として含む。本発明のシリカカプセルのシェルは、シェルを構成している構造の一部または実質的全部がシリカを構成成分としてできていることを特徴とする。
本発明のシリカカプセルのシェルは、アルコキシシランを前駆体としたゾル-ゲル反応により形成されてなるものが好ましい。
本発明において「ゾル-ゲル反応」とは、アルコキシシランが加水分解及び重縮合反応により、ゾル及びゲル状態を経てシェルの構成成分であるシリカを形成する反応を意味する。具体的には、例えばテトラアルコキシシランが加水分解され、シラノール化合物が脱水縮合反応及び脱アルコール縮合反応によりシロキサンオリゴマーを生成し、更に脱水縮合反応が進行することによりシリカが形成される。
前記無機ポリマーは、好ましくは金属元素又は半金属元素を含む金属酸化物であり、更に好ましくは金属アルコキシド〔M(OR)x〕を前駆体として、前述のシリカのゾル-ゲル反応と同様の反応により形成されてなるポリマーである。ここで、Mは金属又は半金属元素であり、Rは炭化水素基である。
金属アルコキシドを構成する金属又は半金属元素としては、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、亜鉛等が挙げられる。
前記テトラアルコキシシランとしては、ゾル-ゲル反応を促進する観点から、好ましくは炭素数1以上4以下のアルコキシ基を有するものであり、より好ましくはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、及びテトライソプロポキシシランから選ばれる1種以上であり、更に好ましくはテトラメトキシシラン及びテトラエトキシシランから選ばれる1種以上であり、より更に好ましくはテトラエトキシシランである。
本発明のシリカカプセルのシェルは、香料化合物の内包率を高める観点、及び長期保持性を向上させる観点、並びに香料化合物のデリバリー性能を良好に発現させる観点から、ゾル-ゲル反応を2段階で行うことにより形成されてなるシリカを構成成分として含むことが好ましい。すなわち、本発明のシリカカプセルは、下記の工程1及び工程2を含む方法により製造することが好ましい。
工程1:カチオン性界面活性剤を含む水相成分と、香料化合物及びテトラアルコキシシランを含む油相成分とを乳化して得られる乳化液を、酸性条件下でゾル-ゲル反応に供し、コアと、シリカを構成成分とする第一シェルと、を有するシリカカプセル(1)を形成し、該シリカカプセル(1)を含有する水分散体を得る工程
工程2:工程1で得られたシリカカプセル(1)を含有する水分散体に、更にテトラアルコキシシランを添加してゾル-ゲル反応を行い、第一シェルを包接する第二シェルを有するシリカカプセルを形成する工程
工程1は、カチオン性界面活性剤を含む水相成分と、香料化合物及びテトラアルコキシシランを含む油相成分とを乳化して得られる乳化液を、酸性条件下でゾル-ゲル反応に供し、コアと、シリカを構成成分とする第一シェルと、を有するシリカカプセル(1)を形成し、該シリカカプセル(1)を含有する水分散体を得る工程である。
アルキルアミン塩としては、長鎖アルキル基が前記炭素数の範囲である、長鎖モノアルキルモノメチル2級アミン塩、長鎖モノアルキルジメチル3級アミン塩等のアルキルアミン塩が挙げられる。
第4級アンモニウム塩としては、長鎖アルキル基及び短鎖アルキル基がそれぞれ前記炭素数の範囲である、長鎖アルキルトリ短鎖アルキル4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル4級アンモニウム塩、長鎖アルキルベンジルジ短鎖アルキル4級アンモニウム塩等が挙げられる。
アルキルトリメチルアンモニウム塩としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等のアルキルトリメチルアンモニウムクロライド;ラウリルトリメチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド等のアルキルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられる。
ジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド等のジアルキルジメチルアンモニウムクロライド;ジステアリルジメチルアンモニウムブロマイド等のジアルキルジメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられる。
アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩としては、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤は、これらの中でも、好ましくは第4級アンモニウム塩であり、より好ましくは炭素数10以上22以下のアルキル基を有するアルキルトリメチルアンモニウム塩であり、更に好ましくは炭素数10以上22以下のアルキル基を有するアルキルトリメチルアンモニウムクロライドであり、より更に好ましくはラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、及びセチルトリメチルアンモニウムクロライドから選ばれる1種以上であり、より更に好ましくはセチルトリメチルアンモニウムクロライドである。
工程1-1:カチオン活性剤を含む水相成分を調製する工程
工程1-2:香料とテトラアルコキシシランを混合し、油相成分を調製する工程
工程1-3:工程1-1で得られた水相成分と工程1-2で得られた油相成分とを混合及び乳化し、乳化液を得る工程
工程1-4:工程1-3で得られた乳化液を、1段階目のゾル-ゲル反応に供し、コアと、シリカを構成成分とする第一シェルとを有するシリカカプセルを形成する工程
乳化滴のメジアン径D50は、実施例に記載の方法により測定することができる。
前記乳化液のpHが所望の値以下となることもある。その場合には、後述するアルカリ性のpH調整剤を用いて調整することが好ましい。
すなわち、工程1-4は、好ましくは、下記の工程1-4’であってもよい。
工程1-4’:工程1-3で得られた乳化液のpHを、pH調整剤を用いて調整し、1段階目のゾル-ゲル反応を行い、コアと第一シェルとを有するシリカカプセル(1)を形成し、該シリカカプセル(1)を含有する水分散体を得る工程
アルカリ性のpH調整剤として、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタンなどが挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウムである。
工程2は、工程1で得られたシリカカプセル(1)を含有する水分散体に、更にテトラアルコキシシランを添加してゾル-ゲル反応を行い、第一シェルを包接する第二シェルを有するシリカカプセルを形成する工程である。
テトラアルコキシシランを連続的に滴下して添加する場合、その滴下時間は製造の規模に応じて適宜設定することができるが、添加するテトラアルコキシシランと水分散体との分離を抑制する観点から、好ましくは5分以上、より好ましくは10分以上、更に好ましくは30分以上であり、そして、好ましくは1200分以下、より好ましくは1000分以下、更に好ましくは500分以下である。
工程2におけるテトラアルコキシシランの添加前の水分散体の総量に対する、工程1の香料化合物及びテトラアルコキシシランの合計量の調整は、工程1の香料化合物及びテトラアルコキシシランの量と工程1で得られる水分散体の総量とが上記範囲となるように工程1を行ってもよく、工程1で得られた水分散体に更に水を添加して希釈することにより行ってもよい。
希釈倍率は、好ましくは2倍以上、より好ましくは2.5倍以上であり、そして、好ましくは20倍以下、より好ましくは10倍以下、より好ましくは7倍以下である。
前記有機ポリマーとしては、ノニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマーが挙げられる。
前記ノニオン性ポリマーは、水中で電荷を有しない水溶性ポリマーを意味する。ノニオン性ポリマーを用いることにより、シリカカプセルの用途に応じた機能を該シリカカプセルに付与させることができる。
本明細書において「水溶性ポリマー」とは、105℃で2時間乾燥させ、恒量に達したポリマーを25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が1mg以上であるポリマーをいう。
ノニオン性モノマーとしては、炭素数1以上22以下の脂肪族アルコール由来の炭化水素基を有する(メタ)アクリレート;スチレン等のスチレン系モノマー;ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族基含有(メタ)アクリレート;酢酸ビニル;ビニルピロリドン;ビニルアルコール;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。なお、(メタ)アクリレートは、アクリレート又はメタクリレートの意味である。同様に、(メタ)アクリルは、アクリル又はメタクリルの意味である。
カチオン性ポリマーとしては、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(アクリル酸-co-ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(アクリルアミド-co-ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(アクリルアミド-co-アクリル酸-co-ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)等のポリジアリルジメチルアンモニウム塩及びそのコポリマー、ポリ(2-(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド)、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化タラガム、カチオン化フェヌグリークガム、カチオン化ローカストビンガム等が挙げられる。これらの中でも、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩及びそのコポリマーが好ましく、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(アクリル酸-co-ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、及びポリ(アクリルアミド-co-アクリル酸-co-ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)から選ばれる1種以上がより好ましく、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)が更に好ましい。
アニオン性ポリマーとしては、ポリ(メタ)(アクリル酸)、ポリ(マレイン酸)、ポリ((メタ)アクリル酸-co-マレイン酸)、ポリ((メタ)アクリル酸-co-無水マレイン酸)、ポリ((メタ)アクリル酸-co-イソブチレン)、ポリ((メタ)アクリル酸-co-スチレン)、ポリ(イソブチレン-co-マレイン酸)、ポリ(スチレン-co-マレイン酸)、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸の意味である。
本発明に係るシリカカプセルのコアは香料化合物を含む。
本発明では、繊維が発汗等の水分で湿潤した際の香り立ちの観点から、香料化合物の全量中、logPが2.0以上5.0以下、且つ25℃の蒸気圧が0.01以上8.00以下である香料化合物の割合が25質量%以上であることが好ましい。
本発明のシリカカプセル、例えば前記の様に製造したシリカカプセルは、水媒体中で繊維製品に付着した後に繊維製品から水分が蒸発する過程の終盤で壊れ、内包物を繊維製品に浸透させることができる。
本発明のシリカカプセルの第一シェルは、コアを包接し、シリカを構成成分として含み、好ましくは5nm以上20nm以下の平均厚さを有し、第二シェルは、第一シェルを包接し、シリカを構成成分として含み、好ましくは10nm以上100nm以下の平均厚さを有する。
シリカカプセルの第一シェル及び第二シェルの平均厚さは、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により測定することができる。具体的には、透過型電子顕微鏡観察下で、第一シェル及び第二シェルの厚さを写真上で実測する。この操作を、視野を5回変えて行う。得られたデータから第一シェル及び第二シェルの平均厚さの分布を求める。透過型電子顕微鏡の倍率の目安は1万倍以上10万倍以下であるが、シリカカプセルの大きさによって適宜調節される。ここで、透過型電子顕微鏡(TEM)として、例えば商品名「JEM-2100」(日本電子株式会社製)を用いることができる。
(a)成分、更にシリカカプセルのメジアン径D50は、実施例に記載の方法により測定することができる。
(b)成分は、アニオン性基を有する構成単位を含むポリマーであり、例えば、アニオン性ポリマー、アニオン性基を有する構成単位とカチオン性基を有する構成単位とを含む両性ポリマーが挙げられる。
カルボキシ基を有する構成単位を含むポリマーは、カルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーを重合することにより得ることができる。カルボキシ基を有する構成単位を含むポリマーは、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、及び無水マレイン酸から選ばれる少なくとも1種のカルボキシ基含有ビニルモノマー由来の構成単位を含む。カルボキシ基を有する構成単位を含むポリマーとしては、例えば、アクリル酸単独ポリマー(ポリアクリル酸)、メタクリル酸単独ポリマー(ポリメタクリル酸)、アクリル酸/マレイン酸コポリマー、メタクリル酸/マレイン酸コポリマー、アクリル酸/無水マレイン酸コポリマー、メタクリル酸/無水マレイン酸コポリマー、及びこれらの塩から選ばれる1種以上が挙げられる。
スルホン酸基を有する構成単位を含むポリマーは、スルホン酸基又はその塩を有するビニルモノマーを重合することにより得ることができる。スルホン酸基を有する構成単位を含むポリマーは、例えば、スチレンスルホン酸又はその塩、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩、(メタ)アリルスルホン酸又はその塩、ビニルスルホン酸又はその塩、ナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有ビニルモノマー由来の構成単位を含む。スルホン酸基を有する構成単位を含むポリマーとしては、例えば、β-ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩などの芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物の塩が挙げられる。
アニオン性基を有する構成単位は、例えば、アニオン性基を有するモノマーから形成できる。アニオン性基を有するモノマーとしては、アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸及びこれらの塩から選ばれるモノマーが挙げられる。(b)成分の構成単位は、更に、これらのモノマーと共重合可能であることが知られているその他のモノマーから形成される構成単位を任意に含むことができる。
(b)成分が構成モノマーとしてアクリル酸と任意にマレイン酸及び/又は無水マレイン酸とを含む場合、アクリル酸に対するマレイン酸及び/又は無水マレイン酸の構成単位比率は、モノマーのモル比率として、好ましくは0以上、より好ましくは0.1以上、そして、好ましくは0.6以下、より好ましくは0.5以下である。更に(b)成分のポリマーが構成モノマーとしてアクリル酸と、任意にマレイン酸及び/又は無水マレイン酸と、任意にこれらと共重合可能なその他のモノマーとを含む場合は、アクリル酸とマレイン酸及び/又は無水マレイン酸との合計に対する、共重合可能なその他のモノマーのモル比率は、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.2以下、さらに好ましくは0.1以下である。モル比率は重合時の配合比率であってもよく、重合後のポリマーについて公知の測定方法で求めたものであってもよい。
1.換算標準物質:ポリアクリル酸(AMERICAN STANDARDS CORP)標準試料を検量線として得られた値
2.溶離液:0.2mol/Lリン酸バッファー/CH3CN=9/1(容量比)、
pH=7
3.カラム:PWXL+G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー(株)社製)
4.検出器:RI
5.試料濃度:5mg/mL
6.注入量:0.1mL
7.測定濃度:40℃
8.流速:1.0mL/min
(c)成分としては、下記一般式(C1)で表される第3級アミン、その酸塩、及び前記アミンの4級化物から選ばれる少なくとも1種の化合物が好ましい。(c)成分は、(a)成分とは別に組成物に配合されている成分である。(c)成分は、(a)成分に内包されずに組成物中に存在するものを指す。
(i)エステル基、アミド基、及びエーテル基から選ばれる1種以上で分断されている総炭素数12以上、好ましくは14以上、そして、28以下、好ましくは26以下の飽和炭化水素基
(ii)エステル基、アミド基、及びエーテル基から選ばれる1種以上で分断されている総炭素数12以上、好ましくは14以上、そして、28以下、好ましくは26以下の二重結合を1個以上有する不飽和炭化水素基
(iii)上記基(i)及び基(ii)が混在するもの
脂肪酸又は脂肪酸低級アルキルエステルは必要に応じて、油化学便覧(第四版、社団法人日本油化学会、丸善株式会社、2001年11月20日)等で知られているような脂肪酸を用いてもよく、単体の脂肪酸から、ヤシ油、パーム油及び牛脂等の天然系油脂由来とする、鎖長の異なる脂肪酸や不飽和脂肪酸を含む脂肪酸混合物であってもよい。種類の異なる脂肪酸混合物、例えば天然系油脂由来の脂肪酸は、不飽和結合への水素添加反応、不飽和結合の異性化反応、又は蒸留操作、ボトムカット、トップカットによるアルキル鎖長の調整、あるいは複数の脂肪酸の混合により得たものを用いることが出来る。
(c1)成分:下記一般式(C2)で表される第3級アミン化合物、及びその酸塩。
(c2)成分:下記一般式(C2)で表される第3級アミン化合物の4級化物。この場合、4級化により窒素原子に結合する有機基をRc14とし、対イオンをX-とする。
〔Rc11-C(=O)-O-(CpH2pO)r-CqH2q〕mN(Rc12)3-m (C2)
〔式中、Rc11は炭素数11以上23以下の炭化水素基であり、
Rc12は炭素数1以上3以下の炭化水素基及びHO-(CpH2pO)r-CqH2q基から選ばれる基であり、
mは1以上3以下の数であり、p及びqはそれぞれ独立して2又は3の数であり、rは0以上5以下の数である。
同一分子内にRc11、Rc12、p、q、rが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。また、Rc11-C(=O)-O-(CpH2pO)r-CqH2qの総炭素数は14以上28以下である。〕
Rc11の具体的な例としては、炭素数13以上21以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、炭素数13以上21以下の直鎖又は分岐鎖のアルケニル基が好ましく、炭素数13以上21以下の直鎖のアルキル基、及び炭素数13以上21以下の直鎖のアルケニル基から選ばれる基が挙げられる。
アルキル基からなる化合物とアルケニル基からなる化合物との割合は原料となる脂肪酸又は脂肪酸エステルの組成によって決めることができる。アルキル基の量とアルケニル基の量の調整は、アルケニル基を有する原料の水素添加、又はRc11がアルケニル基である化合物の水素添加により行うことができる。
一般式(C2)中のrは、繊維製品の柔軟化の点から、0又は1の数であり、0が好ましい。
Rc12は、吸水性の観点から、HO-(CpH2pO)r-CqH2q基、更にHO-C2H4基が好ましい。
mは、吸水性の観点から1以上2以下が好ましい。
(c1)成分を構成する第3級アミン化合物が酸塩として存在する場合の酸としては、無機酸又は有機酸が挙げられる。
無機酸としては、塩酸、及び硫酸が挙げられる。
有機酸としては、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸、炭素数1以上10以下の1価又は多価のカルボン酸、及び炭素数1以上20以下の1価又は多価のスルホン酸が挙げられる。有機酸の具体例としては、メチル硫酸、エチル硫酸、p-トルエンスルホン酸、(o-、m-、p-)キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、グリコール酸、クエン酸、安息香酸、及びサリチル酸が挙げられる。
前記脂肪酸としては、パーム核油由来、ヤシ油由来、牛脂、菜種油、ひまわり油由来の脂肪酸を用いることができ、脂肪酸比率を調製したものであってもよく、由来の違う脂肪酸を併用して用いてもよい。
〔式中、Rc13は炭素数1以上3以下の炭化水素基から選ばれる基であり、nは1以上3以下の数、p、q、rは、前記一般式(C2)と同じ意味を表す。〕
エステル交換反応の例としては、例えば、特開平7-138211号公報の段落〔0013〕~段落〔0016〕に記載の方法を適用することができる。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、更に以下の成分を含有することができる。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、(d)成分として、(a)成分に内包されている香料化合物以外の香料化合物を含有することができる。
本発明においては、(a)成分のマイクロカプセル中に内包されている香料化合物と同じ香料化合物であっても、(a)成分のマイクロカプセルに内包されていない香料化合物は(d)成分として扱う。つまり、(d)成分の香料化合物は繊維製品処理剤組成物中に分散させた香料化合物であり、これらの香料化合物を外香料という場合がある。
(d)成分として用いることができる香料化合物としては、例えば「香料と調香の基礎知識、中島基貴 編著、産業図書株式会社発行、2005年4月20日 第4刷」に記載の香料や特許文献等を通じて柔軟剤などに配合することが知られている香料化合物の他に、香料メーカーが独自に調製した香料成分又は調香した香料組成物そのものを使用することができる。
(d)成分としては、例えば、β-イオノン(4.4)、γ-ウンデカラクトン(3.1)、γ-ノナラクトン(2.1)、γ-メチルイオノン(4.8)、アンブロキサン(4.8)、イソEスーパー(5.2)、エチルバニリン(1.6)、エチレンブラッシレート(4.7)、オイゲノール(2.7)、カシュメラン(IFF社製)(4.5)、クマリン(1.5)、ゲラニオール(3.5)、酢酸o,t-ブチルシクロヘキシル(4.4)、酢酸シトロネリル(4.6)、酢酸ジメチルベンジルカルビニル(3.4)、サンダルマイソールコア(4.7)、ジヒドロジャスモン酸メチル(3.5)、ジヒドロミルセノール(3.5)、ジメチルテトラヒドロベンズアルデヒド(2.9)、ジャバノール(ジボダン製)(4.7)、ネロリンヤラヤラ(3.3)、ハバノライド(フィルメニッヒ製)(4.9)、フルテート(花王株式会社)(3.6)、ペオニル(ジボダン製)(4.3)、ヘキシルシンナミックアルデヒド(4.8)、ヘリオトロピン(1.8)、メチルβ-ナフチルケトン(2.9)、メチルアンスラニレート(2.3)、ラズベリーケトン(1.5)、リモネン(4.8)、及びリリアール(4.4)を挙げることができる。なお( )内の数値はlogP値である。
希釈剤及び保留剤を用いる場合、(d)成分と希釈剤及び保留剤との合計に対する希釈剤及び保留剤の量は、好ましくは0質量%以上20質量%以下である。なお、これら希釈剤及び保留剤は(a)成分のマイクロカプセルに内包された香料化合物にも用いることができる。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、(e)成分として、炭素数8以上24以下のアルキル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル、及び炭素数8以上24以下のアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルケニルエーテルから選ばれる1種以上のノニオン性界面活性剤を含有することができる。
〔式中、R1eは、炭素数8以上、好ましくは10以上、そして、24以下、好ましくは18以下、より好ましくは16以下の、アルキル基又はアルケニル基であり、R2eは、炭素数2又は3のアルキレン基、好ましくはエチレン基であり、R3eは、炭素数1以上3以下のアルキル基又は水素原子であり、pは2以上、好ましくは5以上、より好ましくは10以上、そして、100以下、より好ましくは80以下、更に好ましくは60以下の数であり、付加形態はランダム付加又はブロック付加のいずれでもよい。Aは-O-、-COO-、-CONH-、-NH-、-CON<又は-N<であり、Aが-O-、-COO-、-CONH-又は-NH-の場合qは1であり、Aが-CON<又は-N<の場合qは2である。〕
〔式中、R1eは前記の意味を示す。rは8以上、好ましくは10以上、そして、100以下、好ましくは60以下の数である。〕
R1e-O-(C2H4O)s/(C3H6O)t-H (4-2)
〔式中、R1eは前記の意味を示す。s及びtはそれぞれ独立に2以上、好ましくは5以上、そして、40以下の数であり、(C2H4O)と(C3H6O)はランダム又はブロック付加体であってもよい。〕
R1e-O-(C2H4O)x1-(C3H6O)y-(C2H4O)x2-H (4-3)
〔式中、R1eは前記の意味を示す。x1、y、及びx2は平均付加モル数であり、x1は1以上13以下、yは1以上4以下、x2は1以上13以下であり、(C2H4O)と(C3H6O)と(C2H4O)はブロック付加体である。〕
本発明の繊維製品処理剤組成物は、保存安定性を向上させる観点から(f)成分として、無機塩を含有することができる。
無機塩としては、保存安定性を向上させる観点から、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、及び塩化マグネシウムから選ばれる1種以上が好ましい。
本発明の繊維製品処理剤組成物が(f)成分を含有する場合、その含有量は、繊維製品処理剤組成物の分散性を向上させる観点から、組成物中、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.02質量%以上、そして、繊維製品処理剤組成物の保存安定性を向上する観点から、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下である。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、保存安定性を改善する観点から、(g)成分として、多価アルコールと脂肪酸とのエステルを含有してもよい。
多価アルコールと脂肪酸とのエステルとしては、炭素数3以上6以下であり、かつ3価以上6価以下の多価アルコールと、炭素数12以上22以下の脂肪酸とのエステル化合物が好ましい。
より具体的には、炭素数が好ましくは3以上、より好ましくは4以上、そして、好ましくは6以下であり、かつ、好ましくは3価以上、より好ましくは4価以上で、そして、好ましくは6価以下である多価アルコールと、炭素数が好ましくは12以上、より好ましくは14以上、更に好ましくは16以上、そして、好ましくは22以下、より好ましくは20以下の脂肪酸とのエステル化合物である。
(g)成分を構成する多価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5-ペンタトリオール、エリスリトール、アラビトール、ペンタエリスリトール、ソルビタン、ソルビトール、キシリトール及びマンニトールから選ばれる1種以上が好ましく、ペンタエリスリトール及びソルビタンから選ばれる1種以上がより好ましい。
(g)成分を構成する脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、及びパルミチン酸等の飽和脂肪酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、及びリノレン酸等の不飽和脂肪酸、パーム油脂肪酸、及び硬化パーム油脂肪酸の植物油由来の脂肪酸、牛脂脂肪酸及び硬化牛脂脂肪酸等の動物油由来の脂肪酸から選ばれる1種以上が好ましく、飽和脂肪酸、植物油由来の脂肪酸、及び動物油由来の脂肪酸から選ばれる1種以上がより好ましく、ステアリン酸、硬化パーム油脂肪酸、及び硬化牛脂脂肪酸から選ばれる1種以上が更に好ましい。
本発明における(g)成分としては、ペンタエリスリトールと炭素数16以上22以下の脂肪酸とのエステル化合物(以下、「ペンタエリスリトール脂肪酸エステル」ともいう)、及びソルビタンと炭素数16以上22以下の脂肪酸とのエステル化合物(以下、「ソルビタン脂肪酸エステル」ともいう)から選ばれる1種以上が好ましい。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、(h)成分として両性界面活性剤を含有することができる。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、(i)成分として、水不溶性のシリコーン化合物を含有してもよい。本明細書における(i)成分の「水不溶性」とは、20℃のイオン交換水1Lに溶解するシリコーン化合物の量が1g以下であることをいう。
(i)成分の具体例としては、ジメチルポリシロキサン、4級アンモニウム変性ジメチルポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサン、アミド変性ジメチルポリシロキサン、エポキシ変性ジメチルポリシロキサン、カルボキシ変性ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサン、及びフッ素変性ジメチルポリシロキサン等のシリコーン化合物が挙げられる。
また、本発明の繊維製品処理剤組成物が(i)成分を含有する場合、(i)成分の含有量は、泡立ち抑制の観点から、組成物中、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上、であり、そして、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、繊維製品処理剤組成物のpHを調整する観点から、(j)成分として、酸剤を含有することができる。
酸剤としては、無機酸及び有機酸が挙げられ、無機酸の具体例としては、塩酸、及び硫酸が挙げられる。有機酸の具体例としては、炭素数1以上10以下の1価又は多価のカルボン酸、又は炭素数1以上20以下の1価又は多価のスルホン酸、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸が挙げられる。より具体的には、メチル硫酸、エチル硫酸、p-トルエンスルホン酸、(o-、m-、p-)キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、グリコール酸、エチレンジアミン4酢酸、クエン酸、安息香酸、及びサリチル酸が挙げられる。
これらの中でも、塩酸、及び炭素数1以上10以下の1価又は多価のカルボン酸から選ばれる酸剤が好ましく、塩酸、及びクエン酸から選ばれる酸剤がより好ましい。
本発明の繊維製品処理剤組成物が酸剤を含有する場合、その含有量は適宜調整することができ、pHが例えば後述する範囲になる量であって、保存安定性を損なわない程度が好ましい。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、柔軟効果を向上させる観点から、炭素数12以上22以下の脂肪酸を含有してもよい。
(k)成分の脂肪酸は、(c)成分の合成時の未反応物や、(c)成分の分解物として含有してもよい。
(k)成分としては、炭素数12以上22以下の飽和又は不飽和脂肪酸が好ましく、具体例としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸、及びベヘニン酸から選ばれる脂肪酸が好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸及びリノール酸から選ばれる脂肪酸がより好ましい。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、保存安定性や粘度の観点から(l)成分として、水溶性有機溶剤を含有することができる。
水溶性有機溶剤としては、繊維製品処理剤組成物に用いられる一般的な水溶性有機溶剤が挙げられる。なお、(l)成分における「水溶性有機溶剤」とは、20℃の脱イオン水100gに対して20g以上溶解する有機溶剤をいう。
水溶性有機溶剤の具体例としては、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、モノエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、イソプロパノール、及びエタノール等を挙げることができる。これらの中でも、エチレングリコール、エタノール、及びプロピレングリコールから選ばれる水溶性有機溶剤が好ましい。
本発明の繊維製品処理剤組成物が(l)成分を含有する場合、(l)成分の含有量は、組成物中、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、そして、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上である。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、繊維製品処理剤組成物の長期保存時の色相変化や染料の褪色及び香りの変質を抑制する観点から、(m)成分として、キレート剤を用いることが好ましい。なお、本発明における(m)成分は前記酸剤としての機能も有していてもよい。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、(n)成分として、香料化合物を内包した(a)成分以外のマイクロカプセル、又は香料前駆体を含有することができる。
(n)成分は、(a)成分及び(d)成分と併用することで、従来よりも自由度の高い香料設計が可能となる。(n)成分には、徐放性香料として特開2014-125685号公報記載のケイ酸エステル化合物や特表平8-502522号公報記載のアルコール系香料化合物と、脂肪族モノカルボン酸又は脂肪族ジカルボン酸とのエステル化合物を用いることができる。
本発明の繊維製品処理剤組成物においては、基材の劣化を抑制する観点から、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)等の酸化防止剤を用いることができ、また、審美や長期保存時の着色を防ぐ観点から、繊維製品処理剤組成物において一般的に用いられる染料及び顔料を用いることもできる。更に、プロキセルの商品名で市販されている防菌、防黴剤を用いることもできる。また、安息香酸及びその塩も防菌、防黴剤として用いることもできる。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、水を含有することが好ましい。水を含有する液体組成物であることが好ましい。水は、通常、組成物の残部であり、成分の合計が100質量%となるように用いられる。本発明の繊維製品処理剤組成物は、水を、好ましくは60質量%以上、より好ましくは65質量%以上、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下含有する。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、繊維製品の柔軟処理に用いることができる。例えば、本発明の繊維製品処理剤組成物は、繊維製品用柔軟剤組成物、更に繊維製品用液体柔軟剤組成物であってよい。
本発明は、(a)成分、(b)成分、(c)成分及び水を混合して得た処理液を繊維製品と接触させる、繊維製品の処理方法を提供する。
本発明の繊維製品の処理方法で用いられる(a)成分、(b)成分、(c)成分は、本発明の繊維製品処理剤組成物に記載の(a)成分、(b)成分、(c)成分を使用することができる。(a)成分、(b)成分、(c)成分などの好ましい態様も、本発明の繊維製品処理剤組成物と同じである。本発明の繊維の処理方法には、本発明の繊維製品処理剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。
表1-1に示す組成を有する香料組成物であるモデル香料A-1と表1-2に示す組成を有する香料組成物であるモデル香料A-2を、マイクロカプセルに内包する香料化合物として用いた。
(a-1):下記合成例1で得られたシリカカプセル
(a-2):下記合成例2で得られたシリカカプセル
(工程1)
3.0gのコータミン60W(商品名、花王株式会社製、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、有効分30質量%)を750gのイオン交換水で希釈して水相成分を得た。この水相成分に、200gの前記表1に示す配合割合のモデル香料A-1と50gのテトラエトキシシラン(以下、「TEOS」ともいう)を混合して調製した油相成分を加え、ホモミキサー(HsiangTai製、モデル:HM-310、以下同様)を用いて回転数8,500rpmにて混合液を乳化し、乳化液を得た。この時の乳化滴のメジアン径D50は1.4μmであった。
得られた乳化液のpHを1%硫酸水溶液を用いて3.8に調整した後、撹拌翼と冷却器を備えたセパラブルフラスコに移し、液温を30℃に保ちつつ、200rpmで24時間撹拌し、モデル香料A-1からなるコアとシリカからなる第一シェルとを有するシリカカプセル(1-1)を含有する水分散体を得た。
工程1で得られた水分散体を液温30℃で撹拌しながら、21gのTEOSを420分かけて滴下した。滴下後、更に17時間撹拌を続けた後に冷却することにより、第一シェルを包接する第二シェルを形成し、モデル香料Aが非晶質シリカで内包されたシリカカプセル(A-1)を含有する水分散体を得た。シリカカプセル(A-1)のメジアン径D50は2.1μmであった。乳化滴及びシリカカプセル(A-1)のメジアン径D50は、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置「LA-960」(商品名、株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。測定はフローセルを使用し、媒体は水、屈折率は1.40-0iに設定した。乳化液又はシリカカプセルを含む水分散体をフローセルに添加し、透過率が90%付近を示した濃度で測定を実施し、体積基準でメジアン径D50を求めた。
なお、第一シェルの厚さは約5nmであり、第二シェルの厚さは5~30nmであった。
(工程1)
3.0gのコータミン60W(商品名、花王株式会社製、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、有効分30質量%)を750gのイオン交換水で希釈して水相成分を得た。この水相成分に、200gの前記表1に示す配合割合のモデル香料A-2と50gのテトラエトキシシラン(以下、「TEOS」ともいう)を混合して調製した油相成分を加え、ホモミキサー(HsiangTai製、モデル:HM-310、以下同様)を用いて回転数8,500rpmにて混合液を乳化し、乳化液を得た。この時の乳化滴のメジアン径D50は1.4μmであった。
得られた乳化液のpHを1%硫酸水溶液を用いて3.8に調整した後、撹拌翼と冷却器を備えたセパラブルフラスコに移し、液温を30℃に保ちつつ、200rpmで24時間撹拌し、モデル香料A-2からなるコアとシリカからなる第一シェルとを有するシリカカプセル(1-1)を含有する水分散体を得た。
工程1で得られた水分散体を液温30℃で撹拌しながら、21gのTEOSを420分かけて滴下した。滴下後、更に17時間撹拌を続けた後に冷却することにより、第一シェルを包接する第二シェルを形成し、モデル香料Aが非晶質シリカで内包されたシリカカプセル(A-2)を含有する水分散体を得た。シリカカプセル(A-2)のメジアン径D50は2.1μmであった。乳化滴及びシリカカプセル(A-2)のメジアン径D50は、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置「LA-960」(商品名、株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。測定はフローセルを使用し、媒体は水、屈折率は1.40-0iに設定した。乳化液又はシリカカプセルを含む水分散体をフローセルに添加し、透過率が90%付近を示した濃度で測定を実施し、体積基準でメジアン径D50を求めた。
なお、第一シェルの厚さは約5nmであり、第二シェルの厚さは5~30nmであった。
(b-1):ポイズ520(花王株式会社製)、アクリル酸-マレイン酸コポリマーのナトリウム塩、アクリル酸/無水マレイン酸=71/29(モル比)、重量平均分子量3万
(b-2):ポイズ521(花王株式会社製)、アクリル酸-マレイン酸コポリマーのナトリウム塩、アクリル酸/無水マレイン酸=44/56(モル比)、重量平均分子量2万
(b-3):マーコート3940(日本ルーブリゾール株式会社製、アクリル酸-ジアリルジメチルアンモニウム塩-アクリルアミドコポリマー、アクリル酸/ジアリルジメチルアンモニウムクロライド/アクリルアミド=30/30/40(モル比)、重量平均分子量=15万)
(c-1):下記合成例3で得られた反応混合物
(c-2):下記合成例4で得られた反応混合物
(c-3):下記合成例5で得られたN-(3-アルカノイルアミノプロピル)-N,N-ジメチルアミン
トリエタノールアミンとR1COOHで表される脂肪酸を、反応モル比(脂肪酸/トリエタノールアミン)が1.65/1で、エステル化反応させ、一般式(c1)で表されるアミン化合物を含むエステル化反応物を得た。
エステル化反応物中には、未反応の脂肪酸(組成は後述の通り)が5質量%含まれていた。エステル化反応物中のアミン化合物のアミンに対して、メチル基が0.96等量となるように、ジメチル硫酸で4級化反応を行った後、エタノールを10質量%添加した。
パルミチン酸:45質量%
ステアリン酸:25質量%
炭素数18で、不飽和基を1つ有する脂肪酸:27質量%
炭素数18で、不飽和基を2つ有する脂肪酸:3質量%
前記組成は、原料に使用した脂肪酸をガスクロマトグラフィーで組成分析し、各脂肪酸の面積%を質量%とみなした。前記不飽和基のシス/トランス体の質量比は85/15(1H-NMRによる、積分比)である。
トリエタノールアミンとRCOOHで表される脂肪酸を、反応モル比(脂肪酸/トリエタノールアミン)が1.87/1で、エステル化反応させ、エステル化反応物を得た。
エステル化反応物中には、未反応の脂肪酸(組成は後述の通り)が1質量%含まれていた。エステル化反応物中のアミン化合物のアミンに対して、メチル基が0.96等量となるように、ジメチル硫酸で4級化反応を行った後、エタノールを添加した。
オレイン酸:80質量%
リノール酸:10質量%
リノレン酸:2質量%
ステアリン酸:2質量%
パルミチン酸:6質量%
前記組成は、原料に使用した脂肪酸をガスクロマトグラフィーで組成分析し、各脂肪酸の面積%を質量%とみなした。
なお配合表の数値は(c-2)成分濃度に換算している。
牛脂硬化脂肪酸組成を有する混合脂肪酸とN-アミノプロピル-N,N-ジメチルアミンとを脂肪酸/アミン=0.95/1のモル比で通常の方法により脱水縮合反応して、N-(3-アルカノイルアミノプロピル)-N,N-ジメチルアミンを得た。
(d-1):表2に記載の香料組成物
(e-1):ラウリルアルコールにエチレンオキサイドを平均30モル付加させた化合物
すなわち、一般式(4-1)においてR1eが直鎖の炭素数12のアルキル基であって酸素原子と結合するR1eの炭素原子が第1級炭素原子であり、rが30であるノニオン性界面活性剤
(f-1):塩化カルシウム
(i-1):下記合成例6で製造した、ジメチルポリシロキサンの水性エマルジョン。
平均付加モル数5モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル5gを、ジメチルポリシロキサン(25℃における粘度500,000mm2/s)300gに高せん断力をかけながら添加し、さらに10分間、高せん断力で攪拌し続けた。その後、イオン交換水を30g添加し、次に平均付加モル数2モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム2g、平均付加モル数40モルのポリオキシエチレンミリスチルエーテル15gを加え、さらに高せん断力下、攪拌を30分間続け、その後、水を248g加えて攪拌し、ジメチルポリシロキサンの水性エマルジョン〔(i-1)〕を得た。(i-1)中の乳化粒子の体積平均粒径は500nmであった。また、(i-1)中のジメチルポリシロキサンの含有量は50質量%であった。体積平均粒径は水性エマルジョンをエタノール中に分散させ、電気泳動光散乱光度計(大塚電子(株)製、型式ELS-8000)を用いて、20℃で測定した。
(j-1):10質量% 塩酸水溶液
(l-1):プロピレングリコール
(m-1):メチルグリシン二酢酸3ナトリウム
(o-1):プロキセルBDN(アーチ・ケミカル・ジャパン社製)
繊維製品処理剤組成物のpHを調整するため、必要に応じて適宜、水酸化ナトリウム又は(j)成分である塩酸を使用した。
〔液体繊維製品処理剤組成物の調製〕
表3に示す配合組成となるように各成分を混合することにより、液体繊維製品処理剤組成物を調製した。具体的には、以下の通りである。なお、表中の組成の質量%は、有効分の質量%((a)成分は香料化合物としての質量%)である。
300mLビーカーに、液体繊維製品処理剤組成物のできあがり量が200gとなるのに必要な量の85質量%に相当する量のイオン交換水と、(e)成分、(i)成分、(j)成分、(l)成分、(m)成分、(o)成分を入れ、ウォーターバスを用いてイオン交換水の温度を60±2℃に調温した。(e)成分がイオン交換水中に均一に溶解するように、必要に応じて撹拌羽根を用いて撹拌することにより混合液を得た。なお、撹拌羽根としては、直径が5mmの撹拌棒の回転中心軸を基準として、長辺が90度方向になるように配置された撹拌羽根であって、羽根の数3枚、羽根の長辺/短辺=3cm/1.5cm、回転面に対して45度の角度で羽根が設置されたものを用いた。
次に、5℃のウォーターバスを用いて、混合液の温度が30±2℃になるまで冷却した。これに、(a)成分及び(b)成分を予め混合していたものを添加し、次いで(d)成分、(f)成分を順次投入し、5分間撹拌した。更に、できあがり質量(200g)となるようにイオン交換水を加え、5分間撹拌して液体繊維製品処理剤組成物を得た。
得られた液体繊維製品処理剤組成物について可視光透過率を測定した。具体的には、測定セルとして光路長10mmのガラスセルを使用し、対照セルにイオン交換水を入れ、紫外可視分光光度計(島津製作所製のUV-2500PC)を用いて測定した。実施例及び比較例で得られた液体繊維製品処理剤組成物の可視光線透過率(波長660nm)は、全て10%未満であり、乳濁型液体繊維製品処理剤組成物であった。
pHメーター(HORIBA製 pHメータ D-51)にpH測定用複合電極(HORIBA製 汎用スリーブ型)を接続し、電源を投入した。pH電極内部液としては、飽和塩化カリウム水溶液(3.33mol/L)を使用した。
次に、pH1.68標準液(しゅう酸塩標準液)、pH4.01標準液(フタル酸塩標準液)、pH6.86(中性リン酸塩標準液)、をそれぞれ100mlビーカーに充填し、30℃の恒温槽に30分間浸漬した。恒温に調整された標準液にpH測定用電極を3分間浸し、pH6.86→pH4.01→pH1.68の順に校正操作を行った。なおアルカリ領域を測定する場合はpH1.68の標準液の代わりに、pH 9.18標準液(ホウ酸塩標準液)を使用して校正する。
試料を100mlビーカーに充填し、30℃の恒温槽内にて30℃に調整した。恒温に調整された試料にpH測定用電極を3分間浸し、pHを測定した。
あらかじめ、市販の弱アルカリ性洗剤(花王株式会社、アタック)を用いて、肌着(グンゼ株式会社、紳士用丸首半袖シャツ、Lサイズ)17枚を株式会社日立製作所製全自動洗濯機NW-6CYで5回洗浄を繰り返し、室内乾燥することによって過分の薬剤を除去した。1回ごとの洗浄条件は、洗剤濃度0.0667質量%、水道水47L、水温20℃、洗浄10分、ためすすぎ2回、脱水6分とした。
用意した肌着から20cm×20cmの大きさの布を裁断し、香り評価に用いた。評価方法はまず乾燥状態で香りを嗅いで、その後スプレーを用いて布を水で10-20%o.w.f湿潤させた後に布を4つ折りにした。数秒静置した後に布を開いて折り目の交点の香りを嗅ぎ、乾燥時と湿潤時の香り強度の差異を評価し、水分発香の実効感とした。評価は、香りを評価する専門のパネラー5人によって行った。
評価は下記基準で行い、5人の評価の平均値を評価結果とした。
(香りの強度の評価基準)
3:香り強度の差異が大きい
2:香り強度の差異が小さい
1:香り強度の差異を感じない
(香りの表現力の評価基準)
3:強くみずみずしく感じる
2:弱くみずみずしく感じる
1:まったくみずみずしく感じない
Claims (4)
- 下記(a)成分、(b)成分を0.0005質量%以上1質量%以下、(c)成分及び水を含有し、(a)成分の含有量に対する(b)成分の含有量の質量比[(b)成分/(a)成分]が1/2000以上1/4以下であり、(a)成分の含有量に対する(c)成分の含有量の質量比[(c)成分/(a)成分]が1/50以上200/1以下である、繊維製品処理剤組成物。
(a)成分:ケイ素化合物を含むシェルと該シェルの内部に香料化合物を含むコアとを有するマイクロカプセル
(b)成分:カルボキシ基及びスルホン酸基から選ばれる少なくとも1種のアニオン性基を有する構成単位を含むポリマー
(c)成分:カチオン性界面活性剤 - (b)成分が、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、及び無水マレイン酸から選ばれる少なくとも1種のカルボキシ基含有ビニルモノマー由来の構成単位を含むポリマーである、請求項1に記載の繊維製品処理剤組成物。
- (c)成分が、下記一般式(C1)で表される第3級アミン、その酸塩、及び前記アミンの4級化物から選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項1又は2に記載の繊維製品処理剤組成物。
〔式中、Rc1基は、エステル基、アミド基、及びエーテル基から選ばれる1種以上で分断されていてもよい、総炭素数12以上28以下の炭化水素基であり、Rc2基及びRc3基はそれぞれ独立に、Rc1基、炭素数1以上3以下のアルキル基、炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基、及び炭素数4以上6以下のヒドロキシアルキルエーテルアルキレン基から選ばれる基である。〕 - 請求項1又は2に記載の繊維製品処理剤組成物の製造方法であって、
(a)成分及び(b)成分を、(c)成分及び水を含有する混合物に添加して混合する、
繊維製品処理剤組成物の製造方法。
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