JP7844556B2 - 回収装置の運転方法、及び学習済モデル - Google Patents

回収装置の運転方法、及び学習済モデル

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本発明は、二酸化炭素を回収する回収装置の運転方法、及びこのような回収装置の運転期間を出力する学習済モデルに関する。
近年、地球温暖化を防止するために有効な対策の早期実施が望まれている。地球温暖化を引き起こす温室効果ガスとして、大気中の二酸化炭素が挙げられる。二酸化炭素は、例えば化石燃料を燃焼した際に排出される排ガスに含まれる。このような二酸化炭素を回収し、固定化することができれば、地球温暖化を抑制することが可能である。そこで、二酸化炭素の回収に関する技術が検討されてきた(例えば特許文献1)。
特許文献1には、大気中の二酸化炭素の削減方法について記載されている。この削減方法では、海洋表層海水の中に含まれる炭酸を除去した除炭酸海水を用いて大気中の二酸化炭素を吸収(削減)している。
特開2005-21870号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、単に二酸化炭素の吸収に関するものであって、二酸化炭素の吸収に応じて収益を得ることまで想定されていない。このため、特許文献1に記載の技術は、商業的に利用する点において改善の余地がある。
そこで、商業的に利用価値がある二酸化炭素を回収する回収装置に関する技術が求められる。
また、本発明に係る回収装置の運転方法の特徴構成は、二酸化炭素を回収する回収装置の運転方法であって、制御装置が二酸化炭素の排出量に応じて取引されるカーボンプライシングを監視するCP監視ステップと、前記制御装置が前記回収装置の状態を切換パラメータに基づいて切り換える切換ステップと、前記制御装置が前記回収装置に供給可能な発電装置で発生した電力の売電価格を監視する売電監視ステップと、前記制御装置が前記CP監視ステップ及び前記売電監視ステップの情報に基づいて金銭価値を評価する評価ステップと、を含み、前記切換ステップでは、前記評価ステップの評価結果を前記切換パラメータとして用いて、前記回収装置の前記状態を運転状態にする運転期間を設定し、前記運転期間だけ前記回収装置の前記状態を前記運転状態に切り換える点にある。
このような特徴構成とすれば、発電装置で発生した電力の売電価格が高い場合には売電して収益を得るようにし、売電価格が安い場合には電力を回収装置の運転に利用することで回収装置の運転コストを低減することができる。つまり、評価ステップでは、カーボンプライシング及び売電価格をトータル評価して、回収装置の運転期間を設定すれば、金銭的価値の最大化を図ることが可能となる。したがって、商業的に利用価値が高い状態で回収装置を運転することが可能となる。
また、前記回収装置は、海中に含まれる炭酸及びカルシウムイオンから電気化学的に炭酸カルシウムを生成させると好適である。
このような構成とすれば、大気中の二酸化炭素が海に吸収されて生じた炭酸と、海中のカルシウムイオンとにより、二酸化炭素を回収することができる。したがって、大気中の二酸化炭素削減に寄与する海中二酸化炭素に基づいて収益を得ることが可能となる。
また、前記回収装置は、前記炭酸カルシウムの生成過程で発生した水素を燃料電池に供給し、当該燃料電池で発生した電力を用いて運転可能に構成されていると好適である。
このように、炭酸カルシウムの生成過程で発生した水素を燃料電池の発電に利用することで、二酸化炭素の回収に要するコストを低減できる。したがって、商業的に利用価値が高い状態で回収装置を運転することが可能となる。
また、前記切換ステップでは、前記評価ステップの評価結果として前記金銭価値が所定値よりも低いとき、前記回収装置の運転を停止して、前記発電装置で発生した前記電力を蓄電装置に蓄電すると好適である。
このような構成とすれば、例えば売電単価が安い場合に蓄電装置に電力を蓄電しておき、売電単価が高くなった場合に売電して収益を得つつ、蓄電装置に蓄電した電力で回収装置を運転することができる。したがって、二酸化炭素の回収に要するコストをトータルとして低減できるので、商業的に利用価値が高い状態で回収装置を運転することが可能となる。
また、前記発電装置は、風のエネルギーを利用して前記電力に変換する風力発電であると好適である。
風力発電を行う風力発電所は、回収装置が回収する二酸化炭素が吸収された海や沿岸部に設けられていることが多い。そこで、発電装置が風力発電を行う場合には、回収装置を風力発電所やその近傍に設置することで、風力発電所から回収装置までの送電距離を短くできるため、電力損失を低減できる。これにより、風力発電所で発生した電力を売電及び回収装置の運転に効率よく利用でき、送電距離が長い場合に比べてより多くの収益を得ることが可能となる。
また、前記発電装置は、波のエネルギーを利用して前記電力に変換する波力発電であると好適である。
波力発電を行う波力発電所は、回収装置が回収する二酸化炭素が吸収された海や沿岸部に設けられている。そこで、発電装置が波力発電を行う場合には、回収装置を波力発電所やその近傍に設置することで、波力発電所から回収装置までの送電距離を短くできるため、電力損失を低減できる。これにより、波力発電所で発生した電力を売電及び回収装置の運転に効率よく利用でき、送電距離が長い場合に比べてより多くの収益を得ることが可能となる。
また、気象情報を監視する気象監視ステップを更に含み、前記切換ステップでは、前記気象情報を前記切換パラメータとして用いて、前記回収装置の前記運転期間を設定すると好適である。
気象状況によっては、風力発電等の発電装置の運転効率が変動する。そこで、本構成のように、気象情報を切換パラメータとして用いて回収装置の利用価値が高い場合に運転状態とするような運転期間を設定し、この運転期間に基づいて回収装置の状態を運転状態又は停止状態に切り換えることで、商業的に利用価値が高い状態で回収装置を運転することが可能となる。
また、前記制御装置が、前記CP監視ステップで得られる前記カーボンプライシング及び前記売電監視ステップで得られる前記売電価格を入力することにより、前記切換ステップにおける前記回収装置の前記運転期間を出力するように、前記回収装置の運転方法を機械学習させた学習済モデルによって、前記CP監視ステップで得られた前記カーボンプライシング及び前記売電監視ステップで得られた前記売電価格を入力として受け付け、前記切換ステップにおける前記回収装置の前記運転期間を出力するように機能するように構成されたものであると好適である。
このような特徴構成とすれば、カーボンプライシング及び売電価格に基づいて、回収装置を商業的に利用価値が高い状態で運転することが可能な回収装置の運転期間を適切に出力することができる。したがって、商業的に利用価値が高い状態で回収装置を運転することが可能となる。
また、本発明に係る学習済モデルの特徴構成は、前記CP監視ステップで得られる前記カーボンプライシング及び前記売電監視ステップで得られる前記売電価格を入力することにより、前記切換ステップにおける前記回収装置の前記運転期間を出力するように、上記の回収装置の運転方法を機械学習させた学習済モデルであって、コンピュータを、前記CP監視ステップで得られた前記カーボンプライシング及び前記売電監視ステップで得られた前記売電価格を入力として受け付け、前記切換ステップにおける前記回収装置の前記運転期間を出力する前記制御装置として機能させる点にある。
このような特徴構成とすれば、カーボンプライシング及び売電価格に基づいて、回収装置を商業的に利用価値が高い状態で運転することが可能な回収装置の運転期間を適切に出力することができる。したがって、商業的に利用価値が高い状態で回収装置を運転することが可能となる。
また、前記回収装置の運転方法を学習させた学習済モデルは、記CP監視ステップで得られる前記カーボンプライシング、前記売電監視ステップで得られる前記売電価格、及び前記気象監視ステップで得られる前記気象情報を入力することにより、前記切換ステップにおける前記回収装置の前記運転期間を出力するように、上記の回収装置の運転方法を機械学習させた学習済モデルであって、コンピュータを、前記CP監視ステップで得られた前記カーボンプライシング、前記売電監視ステップで得られた前記売電価格、及び前記気象監視ステップで得られた前記気象情報を入力として受け付け、前記切換ステップにおける前記回収装置の前記運転期間を出力する前記制御装置として機能させように構成すると好適である。
このような特徴構成とすれば、カーボンプライシング、売電価格、及び気象情報に基づいて、回収装置を商業的に利用価値が高い状態で運転することが可能な回収装置の運転期間を適切に出力することができる。したがって、商業的に利用価値が高い状態で回収装置を運転することが可能となる。
固定化装置の運転方法の説明図である。 固定化装置の運転方法を示すフローチャートである。
以下、回収装置の運転方法、及びこのような回収装置の運転期間を出力する学習済モデルとして、固定化装置の運転方法、及びこのような固定化装置の運転期間を出力する学習済モデルを例に挙げて説明する。ただし、回収装置の運転方法、及び学習モデルは、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
図1は、二酸化装置を固定化する固定化装置1の運転方法の説明図である。「二酸化炭素を固定化する」とは、例えば、二酸化炭素を含む物質から、二酸化炭素を除去することにより、前記物質中の二酸化炭素濃度を低減させることをいう。本実施形態では、固定化装置1が、二酸化炭素を固定化合物として固定し、二酸化炭素の回収の一態様として、二酸化炭素を固定する場合の例を挙げて説明する。
本実施形態では、固定化装置1は大気中から海に吸収された二酸化炭素を固定化する。具体的には、固定化装置1は、以下のように、海中に含まれる炭酸及びカルシウムイオンから電気化学的に炭酸カルシウムを生成させる。
図1に示されるように、大気の二酸化炭素が海に吸収され、炭酸が生じる((1)式参照)。
CO+HO ⇒ HCO ・・・(1)
炭酸は、海中において水素イオンと炭酸水素イオンとに電離する((2)式参照)。
CO ⇒ H+HCO ・・・(2)
更に、炭酸水素イオンは、水素イオンと炭酸イオンとに電離する((3)式参照)。
HCO ⇒ H+CO 2- ・・・(3)
生じた炭酸イオンと海中に含まれるカルシウムイオンとにより炭酸カルシウムが生成される((4)式参照)。
Ca2++CO 2- ⇒ CaCO ・・・(4)
このような二酸化炭素の固定化には電力(例えば海水を固定化装置1に汲み上げるポンプを駆動するための電力等)を必要とするが、本実施形態では当該電力は発電装置2から供給される。上述したように、固定化装置1は海に吸収された二酸化炭素を固定化することから、海の近辺に(例えば沿岸部や海上)に設けると好適である。この場合、環境を鑑み、発電装置2は再生可能エネルギーが利用される。本実施形態では、再生可能エネルギーとして、風力発電や波力発電により発電された電力が利用される。
風力発電は、図1の#31に示されるように、風のエネルギーを利用して風車を回し、風車からの回転力に基づいて発電機を駆動して電力に変換するものである。また、波力発電は、図1の#32に示されるように、波のエネルギー(波の上下運動)を利用してタービンを回し、タービンの回転力に基づいて発電機を駆動して電力に変換するものである。
本実施形態では、発電装置2は、このような風力発電及び波力発電の双方を用いたハイブリッド発電が利用される。もちろん、発電装置2は、風力発電及び波力発電の一方であってもよい。
このように、固定化装置1は風力発電や波力発電による発電装置2が備えられる風力発電所や、波力発電所に設置するとよい。これにより、風力発電所や波力発電所から固定化装置1までの送電距離を短くできるので、固定化装置1を風力発電所や波力発電所から離間した場所に設ける場合に比べて、電力損失を低減できる。したがって、風力発電所や波力発電所で発生した電力を効率よく利用することが可能となる。また、風力発電所や波力発電所で発電された電力は、固定化装置1において利用されるだけでなく、送電線を介して送電し、電力会社に売ることができるように構成されている(#33)。したがって、このような売電により収益を得ることが可能となる。
ここで、固定化装置1における二酸化炭素の固定化では、上述したように炭酸カルシウムの生成過程で水素イオンが((3)式参照)が生成されるが、この水素イオンが電子と再結合して水素が発生する。この水素は燃料電池3に供給される。燃料電池3には、この水素と共に酸素(海水の電気分解により生じた酸素)が供給され、発電する。燃料電池3において発生した電力(発電した電力)は、固定化装置1に供給される(#34)。そこで、本実施形態では、固定化装置1は、燃料電池3で発生した電力を用いて運転可能に構成されている。これにより、二酸化炭素の固定化に要するコストを低減できる。なお、燃料電池3における発電時に生じる水は、二酸化炭素の固定化において濃縮される海水成分と混合して海へ排出される(#35)。
図1に示されるように、固定化装置1は制御装置10により運転される。制御装置10は、CP監視部11、売電監視部12、気象監視部13、評価部14、及び切換部15を備えて構成される。各機能部は、各機能部は、固定化装置1の運転に係る処理を行うために、CPUを中核部材としてハードウェア又はソフトウェア或いはその両方で構築されている。
CP監視部11は、二酸化炭素の排出量に応じて取引されるカーボンプライシングを監視する(#41)。二酸化炭素の排出量に応じて取引されるカーボンプライシングとは、二酸化炭素の炭素税制度や排出量取引制度において、二酸化炭素の排出量に対して設定される価格が相当する。二酸化炭素の炭素税制度において、二酸化炭素の排出量に対して設定される価格とは、国や地方公共団体等が企業や団体等の組織に対して税として課す炭素税や、企業や団体等の組織が自発的に温室効果ガスの排出量に対して設定する内部炭素税にあたる。排出量取引制度において、二酸化炭素の排出量に対して設定される価格とは、排出量取引において上記のような組織に対して設定された温室効果ガスの排出量の上限値を超えた場合に、購入すべき上限値を超えた排出量の価格にあたる。
なお、企業間でクレジット(権利)として売買可能なカーボンクレジット(二酸化炭素等の温室効果ガスの排出削減量)は、市場で取り引きされ、例えば株価のように需要と供給との関係により、上下する(高くなったり安くなったりする)。CP監視部11は、このようなカーボンクレジットをカーボンプライシングとして監視する。
このようなカーボンプライシングは、所定の機関から発表される。CP監視部11は、このようなカーボンプライシングを示す情報を、ネットワークを介してカーボンプライシング情報として取得して監視する。このような二酸化炭素の排出量に応じて取引されるカーボンプライシングを監視する工程は、固定化装置1の運転方法におけるCP監視ステップと称される。
売電監視部12は、固定化装置1に供給可能な発電装置2で発生した電力の売電価格を監視する(#42)。固定化装置1に供給可能な発電装置2で発生した電力とは、上述した風力発電により発電した電力や、波力発電により発電した電力が相当する。売電単価とは、発電した電力を電力会社に売る際の1kwhあたりの単価にあたる。売電監視部12は、このような売電価格を示す情報を、ネットワークを介して売電価格情報として取得して監視する。このような固定化装置1に供給可能な発電装置2で発生した電力の売電価格を監視する工程は、固定化装置1の運転方法における売電監視ステップと称される。
気象監視部13は、気象情報を監視する(#43)。気象情報とは、固定化装置1及び発電装置2が設けられている場所の気象を示す情報である。気象情報には、天候を示す情報、風の強さを示す情報、波の高さを示す情報が含まれる。このような気象情報は、所定の機関から提供される。気象監視部13は、このような気象情報を、ネットワークを介して取得する。このような気象情報を監視する工程は、固定化装置1の運転方法における気象監視ステップと称される。
評価部14は、CP監視ステップ及び売電監視ステップの情報に基づいて、金銭価値を評価する(#44)。CP監視ステップの情報とは、CP監視部11により取得されたカーボンプライシング情報であり、売電監視ステップの情報とは、売電監視部12により取得された売電価格情報である。金銭価値を評価するとは、発電装置2において発電された電力を、二酸化炭素の固定化に利用して二酸化炭素を取引する場合と、売電する場合と、一部を二酸化炭素の固定化に利用し、残りを売電する場合とのうち、いずれが商業的価値として高いか、すなわち収益が多いかを評価することを意味する。
本実施形態では、上述したように海中に含まれる炭酸及びカルシウムイオンから電気化学的に炭酸カルシウムを生成させることにより、二酸化炭素を固定化する。そこで、生成した炭酸カルシウムを計量装置(図示せず)により計量し、削減量計算装置(図示せず)により二酸化炭素の削減量を計算するとよい。この場合、生成した炭酸カルシウムの実際の重さを計量装置が計量し、削減量計算装置が炭酸カルシウムの重さと分子量から二酸化炭素の削減量を計算するとよい。評価部14は、このように計算した二酸化炭素の削減量を計量情報として取得し、上述した金銭価値を評価する。
例えば、売電単価をa〔円/kwh〕、電力1kwhあたりの二酸化炭素の固定化量をb〔ton/kwh〕、電力以外のランニングコスト(例えばその他の薬剤等の費用)をc〔円/ton-CO〕、カーボンプライスをd〔円/ton-CO〕とした場合に、
a<(d×b)-(c×b)-x ・・・(5)
(5)式が成立すれば、二酸化炭素の固定化に電力を使用し、成立しなければ売電するように構成することが可能である。また、(5)式の左辺の値と右辺の値との差異が所定値以下であれば、例えば左辺の値と右辺の値と割合に応じて二酸化炭素の固定化に利用する電力と売る電力との割合を設定し、電力を二酸化炭素の固定化と売電との双方に利用することも可能である。
ここで、xはバッファ(マージン)であって、バッファ値として所定の値を利用者が決定するとよい。なお、売電単価a〔円/kwh〕や、電力1kwhあたりの二酸化炭素の固定化量b〔ton/kwh〕は、定期的に更新するように構成するとよい。これにより、フィードバックによる金銭価値の見直しを実施し、適切に金銭価値を評価することが可能となる。
なお、二酸化炭素の固定化量bの認証は、国や民間の認証機関により行われるが、認証機関によって二酸化炭素の固定化量bや認証内容が異なることが想定される。
このようなCP監視ステップ及び売電監視ステップの情報に基づいて、金銭価値を評価する工程は、固定化装置1の運転方法における評価ステップと称される。なお、計量装置により計量した後の炭酸カルシウムは、造粒、成形、または不溶化して海中へ放出したり、埋め立てに利用したりするとよい。
切換部15は、固定化装置1の状態を切換パラメータに基づいて切り換える(#45)。固定化装置1の状態とは、固定化装置1の稼働状態にあたる。切換パラメータとは、固定化装置1の稼働状態を切り換える判定に用いられる判定要素である。したがって、切換部15は、固定化装置1の稼働状態を判定要素に基づいて切り換える。このような固定化装置1の状態を切換パラメータに基づいて切り換える工程は、固定化装置1の運転方法における切換ステップと称される。
このような切換ステップでは、CP監視ステップの情報を切換パラメータとして用いて、固定化装置1の状態を運転状態又は停止状態に切り換えることが可能である。CP監視ステップの情報とは、CP監視部11により取得されたカーボンプライシング情報が相当する。このようなカーボンプライシング情報を切換パラメータとして用いる場合には、例えばカーボンプライシング情報により示されるカーボンプライシングと、固定化装置1における二酸化炭素の固定化に要するコストとに基づいて、固定化装置1において二酸化炭素の固定化を行った方が、商業的価値が高いと判定されるときは、固定化装置1の状態を運転状態にし、固定化装置1において二酸化炭素の固定化を行った方が、商業的価値が低いと判定されるときは、固定化装置1の状態を停止状態にするとよい。
また、切換ステップでは、評価ステップの評価結果を切換パラメータとして用いて、固定化装置1の状態を運転状態にする運転期間を設定し、運転期間だけ固定化装置1の状態を運転状態に切り換えるように構成することも可能である。評価ステップの評価結果とは、評価部14により評価された金銭価値が相当する。このような金銭価値を切換パラメータとして用いる場合には、発電装置2において発電された電力を二酸化炭素の固定化に利用して二酸化炭素を取引する方が、収益が多いと評価されたときは、固定化装置1を継続して運転状態にするとよい。このような運転期間は、収益が多いと評価された期間において設定するとよい。一方、発電装置2において発電された電力を売電する方が、収益が多いと評価されたときは、固定化装置1を停止状態にするとよい。この場合には、固定化装置1の状態を運転状態にする運転期間はゼロに設定される。更に、発電装置2において発電された電力の一部を二酸化炭素の固定化に利用し、残りを売電する方が収益が多いと評価されたときは、固定化装置1を停止状態にするまで運転状態にしておく時間を設定するとよい。
また、この場合、切換ステップでは、気象情報を切換パラメータとして用いて、固定化装置1の運転期間を設定すると好適である。上述したように、気象情報には、天候を示す情報、風の強さを示す情報、波の高さを示す情報が含まれる。このような情報で示される、天候、風の強さ、波の高さは、風力発電や波力発電の発電量に影響を与える。このような場合、固定化装置1を運転状態にするための判定基準を、天候、風の強さ、波の高さの夫々について予め設定しておくとよい。
ここで、上述したように、評価部14はCP監視部11により取得されたカーボンプライシング情報、及び売電監視部12により取得された売電価格情報に基づいて、発電装置2において発電された電力を、二酸化炭素の固定化に利用して二酸化炭素を取引する場合と、売電する場合と、一部を二酸化炭素の固定化に利用し、残りを売電する場合とのうち、いずれが商業的価値として高いか、すなわち収益が多いかを評価する(金銭価値を評価する)。評価部14は、このようなカーボンプライシング情報や、売電価格情報に加えて、上述した気象情報を踏まえて所定時間の発電量を判断して金銭価値を評価するように構成することも可能である。
このような気象情報を切換パラメータとして用いて固定化装置1の運転時間を設定する場合には、固定化装置1の運転方法を学習させた学習済モデルを用いると好適である。この場合には、学習済みモデルは、CP監視ステップで得られるカーボンプライシング、売電監視ステップで得られる売電価格、及び気象監視ステップで得られる気象情報を入力することにより、切換ステップにおける固定化装置1の運転期間を出力するように構成される。
CP監視ステップで得られるカーボンプライシングとは、CP監視部11が取得するカーボンプライシング情報により示される、二酸化炭素の排出量に対して設定される価格にあたる。売電監視ステップで得られる売電価格とは、売電監視部12が取得する売電価格情報により示される、発電した電力を電力会社に売る際の1kwhあたりの単価にあたる。気象監視ステップで得られる気象情報とは、気象監視部13が取得する情報であって、天候を示す情報、風の強さを示す情報、波の高さを示す情報が含まれる。
学習済モデルは、このような二酸化炭素の排出量に対して設定される価格に関する情報や、発電した電力を電力会社に売る際の1kwhあたりの単価に関する情報や、天候を示す情報、風の強さを示す情報、及び波の高さを示す情報に関する情報が入力された場合に、AI(例えばディープラーニング)が判断して、商業的に最適な固定化装置1の運転期間(運転開始の時間や終了時間)を出力する。この学習済モデルは、CP監視ステップで得られるカーボンプライシング、売電監視ステップで得られる売電価格、及び気象監視ステップで得られる気象情報を入力値として、上述した式(5)に基づいて金銭価値を最大化するように固定化装置1の運転期間を出力させるように機械学習させたAIモデルである。学習済モデルへの入力値としては、所定時間後の発電見込み情報や設備メンテナンス情報等を加えてもよいし、学習済モデルからの出力値としては、売電するか固定化装置1の運転に電力を用いるかの2値でもよいし、固定化装置1の運転期間を延長する判断値としてもよい。
また、固定化装置1の起動や停止にかかる時間やコストを勘案し、一部の時間帯において収益を得ることができなくても(赤字であっても)、例えば24時間で比較すると収益を得ることができる(黒字になる)場合は、評価ステップの評価結果として運転を継続するといった長期的判断を行うように構成することも可能である。これにより、所定時間毎に判断するような短期的判断を行った場合に、固定化装置1の運転と停止とが頻繁に繰り返されるといった状況を回避できる。したがって、このように出力された運転期間に応じて固定化装置1を運転状態にすることで、発電装置2において発電された電力を二酸化炭素の固定化に利用した二酸化炭素の取引と売電との商業的メリットを最大限に生かすことが可能となる。
また、例えば、カーボンプライシングが安く、固定化装置1を運転すると、固定化装置1による二酸化炭素の固定化に要するコストを回収できない場合や、売電単価が安く、発電装置2により発電した電力を売っても発電に要するコストを回収できない場合も想定される。このような状況を特定可能な金銭価値に対する判定閾値を予め設定しておき、評価ステップの評価結果として金銭価値が所定値(判定閾値に相当)よりも低いときには、切換ステップで、固定化装置1の運転を停止して、発電装置2で発生した電力を蓄電装置4に蓄電するように構成することも可能である。発電装置2から蓄電装置4への送電は、固定化装置1を介して行ってもよいし、発電装置2から直接、蓄電装置4に行ってもよい。
また、売電単価が安い場合には、風力発電で発生した電力を、直接二酸化炭素の固定化に要する電力に用いることも可能である。更には、風力発電を行う装置や波力発電を行う装置が故障した時やメンテナンスを行う時等のような停止中においては、市場から購入した電力(商用電力)を用いて二酸化炭素の固定化を行うことも可能である。この場合、市場から購入する電力は、当該電力を二酸化炭素の固定化に用いた場合であっても、採算が合う(利益を得る)ことができるものであると好適である。また、このような採算が合うような電力を予め蓄電装置4に蓄電しておき、例えば発電装置2の停止中で、且つ、市場から購入する電力を二酸化炭素の固定化に用いると採算が合わない場合に、蓄電しておいた電力を利用すると好適である。
次に、図2のフローチャートを用いて固定化装置1の運転方法の一例について説明する。図2のフローチャートは運転方法の一例であって、適宜、処理の順番の入れ替えや、処理の省略が可能である。
CP監視部11がカーボンプライシング情報を取得し、カーボンプライシングを監視する(#10)。続いて、売電監視部12が売電情報を取得し、売電価格を監視する(#11)。更に、気象監視部13が気象情報を取得し、気象情報を監視する(#12)。
評価部14がカーボンプライシング情報、売電情報、及び気象情報に基づいて、金銭価値を評価する(#13)。金銭価値が所定値よりも低い場合には(#14:Yes)、固定化装置1の運転を停止する(#15)。この場合、発電装置2で発生した電力を蓄電装置4に蓄電する(#16)。
#14において、金銭価値が所定値以上である場合には(#14:No)、固定化装置1の運転期間を設定する(#17)。この場合、設定した運転期間だけ、固定化装置1を運転する(#18)。固定化装置1の運転時に発生した水素を利用して燃料電池3で発電し、その電力が固定化装置1の供給される(#19)。なお、#18及び#19の処理は、並行して(同時に)行ってもよいし、#18の処理が終了した後、#19の処理を行ってもよい。
#16又は#19の後、固定化装置1の制御を終了する場合(#20:Yes)、処理が終了し、固定化装置1の制御を継続する場合(#20:No)、#10に戻り処理が継続される。以上のフローチャートに沿って固定化装置1が運転される。
なお、#10~#13の処理と、#14の処理とを、固定化装置1の運転中に、同時並行で継続しておき、設定した運転期間を延長するか、設定した運転期間で終了するかを、設定した運転期間に達する前に予め判断するように構成することも可能である。
また、当初の予測に変更があったと判断された場合(例えば気象情報がはずれたと判断された場合)や、不測の事態が生じた場合には、その時点で固定化装置1の運転を中止するように構成することも可能である。
〔その他の実施形態〕
上記実施形態では、回収装置の運転方法として固定化装置1の運転方法を例に挙げ、この固定化装置1が大気中から海に吸収された二酸化炭素を固定化する(固体化合物として固定する)として説明した。しかしながら、回収装置は、海(海水)から二酸化炭素をガスとして回収することも可能である。この場合には、海水の電気分解や電気透析により得たガスから、アミン等の吸着液/吸着材による吸着法や膜分離法等によって二酸化炭素(ガス)を回収するように構成することも可能である。したがって、二酸化炭素の回収には、二酸化炭素を固体化合物として固定するだけでなく、ガスの状態で二酸化炭素を回収することも含まれる。
また、回収装置は、二酸化炭素を固体化合物として固定するだけでなく、吸収剤/吸着材を用いて二酸化炭素の状態(単体の状態)でタンクに貯留することも可能である。この場合には、二酸化炭素を圧縮して容量を小さくし、タンク等に貯留して輸送することが可能である。また、この場合、二酸化炭素は、吸収剤/吸着材に含ませた状態で貯留し、輸送することも可能である。更には、海水の循環速度が遅い領域(例えば水深が深い領域)に沈めて、貯留することも可能である。したがって、二酸化炭素の回収には、二酸化炭素の固定だけでなく、二酸化炭素の貯留も含まれる。また、回収装置は、大気中の二酸化炭素をガスとして回収することも可能である。この場合も、上述した大気中から海に吸収された二酸化炭素を単体の状態で回収する場合と同様に、例えば吸収剤/吸着材を用いて二酸化炭素の状態(単体の状態)でタンクに貯留することが可能である。この場合も大気中の二酸化炭素を削減できるので、回収した二酸化炭素をカーボンクレジットとして取引可能となる。また、回収装置は、藻類や微生物を利用して二酸化炭素を回収することも可能である。この場合、例えば海水から回収した二酸化炭素をさらに藻類や微生物に固定化したり、海水中の二酸化炭素を固定化したりするとよい。
上記実施形態では、固定化装置1の運転方法が、固定化装置1に供給可能な発電装置2で発生した電力の売電価格を監視する売電監視ステップと、CP監視ステップ及び売電監視ステップの情報に基づいて、金銭価値を評価する評価ステップと、を含むとして説明した。しかしながら、固定化装置1の運転方法は、売電監視ステップと評価ステップとを含まずに構成することも可能である。この場合、切換ステップでは、カーボンプライシングに基づいて固定化装置1の状態を運転状態又は停止状態に切り換えるとよい。
上記実施形態では、固定化装置1は海中に含まれる炭酸及びカルシウムイオンから電気化学的に炭酸カルシウムを生成させるとして説明した。すなわち、固定化装置1は、海中の二酸化炭素を固定化するものとして説明したが、固定化装置1は大気中の二酸化炭素を固定化するものであってもよい。この場合、固定化装置1は、カルシウムを含む固形物(例えば焼却灰、スラグやコンクリート等)に二酸化炭素を接触させる炭酸化装置等が挙げられる。
上記実施形態では、固定化装置1は、炭酸カルシウムの生成過程で発生した水素を燃料電池3に供給し、当該燃料電池3で発生した電力を用いて運転可能に構成されているとして説明した。しかしながら、固定化装置1は、燃料電池3で発生した電力を用いずに運転するように構成することも可能である。
上記実施形態では、切換ステップでは、評価ステップの評価結果として金銭価値が所定値よりも低いとき、固定化装置1の運転を停止して、発電装置2で発生した電力を蓄電装置4に蓄電するとして説明した。しかしながら、評価ステップの評価結果として金銭価値が所定値よりも低いときであっても、切換ステップにおいて、固定化装置1の運転を停止しないように構成することも可能であるし、発電装置2で発生した電力を蓄電装置4に蓄電しないように構成することも可能である。
上記実施形態では、発電装置2は、風力発電及び波力発電を含むとして説明したが、発電装置2は、風力発電及び波力発電とは異なる他の発電(例えば太陽光発電)であってもよい。
上記実施形態では、固定化装置1の運転方法が気象監視ステップを含むとして説明したが、気象監視ステップを含まずに構成することも可能である。
上記実施形態では、固定化装置1の運転方法を学習させた学習済モデルが、CP監視ステップで得られるカーボンプライシング、売電監視ステップで得られる売電価格、及び気象監視ステップで得られる気象情報を入力することにより、切換ステップにおける固定化装置1の運転期間を出力するとして説明した。しかしながら、学習済モデルは、気象監視ステップで得られる気象情報を用いずに固定化装置1の運転期間を出力するように構成することも可能である。この場合には、学習モデルは、CP監視ステップで得られるカーボンプライシング及び売電監視ステップで得られる売電価格を入力することにより、切換ステップにおける固定化装置1の運転期間を出力するとよい。
上述した固定化装置1は、海水中の各種塩類を除去して、飲料水や工業用水として利用可能な淡水を生成する海水淡水化装置と組み合わせて運転することも可能である。このような海水淡水化装置は、淡水を生成する際に海水を汲み上げるため、固定化装置1はこのような汲み上げた海水を利用することが可能である。この場合、海水淡水化装置に汲み上げた海水を導入する前に、電解装置に供給して炭酸カルシウムとして二酸化炭素を固定化するとよい。このように海水淡水化装置を用いると、海水中のカルシウムや炭酸水素イオンを電解装置で予め除去できるので、海水淡水化装置の負荷を軽減することが可能となる。このような海水淡水化装置の運転は、固定化装置1と同様に、風力や波力のような再生可能エネルギーを利用し、売電やカーボンプライシングに応じて使用する電力を切り替えると好適である。なお、一般的に、海水中には、淡水中の二酸化炭素の約9倍の二酸化炭素が含まれているので、海水中の二酸化炭素を固定化に利用すると商業的な利用価値を向上することが可能である。
上記実施形態では、固定化装置1は海中に含まれる炭酸及びカルシウムイオンから電気化学的に炭酸カルシウムを生成させることにより、二酸化炭素を固定化するとして説明した。この場合、海中に含まれる炭酸を電気透析法等を用いて二酸化炭素回収装置で二酸化炭素として回収し、その量を計測してもよい。また、固定化装置1は、木質バイオマス発電所や、石炭火力発電所や、ごみ焼却施設で発生する飛灰や製鋼所から発生するスラグを利用して排ガス中の二酸化炭素を固定化する灰炭酸化装置に適用することも可能である。このような飛灰(又はスラグ)には重金属類が含まれるため、通常は溶出防止の薬剤を添加して混練するが、二酸化炭素が飛灰に吸収されると薬剤の代替となり重金属の溶出を防止することができる。これにより、薬剤の使用量を削減し、運転コストを低減することが可能となる。このような場合には、上述した切換ステップにおいて、薬剤の使用量の削減効果を切換パラメータとして用いるとよい。
また、上述した灰炭酸化装置に代えて、二酸化炭素と水素からメタノールを製造するメタノール製造装置や、二酸化炭素と水素からポリマーを製造するポリマー製造装置や、二酸化炭素と水素からたんぱくを製造するたんぱく製造装置に、固定化装置1を適用することも可能である。
上記実施形態で記載したカーボンクレジットには、企業間で売買可能なクレジット(権利)が含まれるが、NGO(Non-governmental Organization)や、企業、民間の団体が主導するボランタリークレジットを含んでもよい。この場合、CP監視部11は、ボランタリークレジットに関する情報をカーボンプライシングとして監視するとよい。
上記実施形態では、固定化装置1の運転方法について説明したが、以下のように固定化装置1として規定することも可能である。このような固定化装置1は、二酸化炭素を固定化する固定化装置1であって、二酸化炭素の排出量に応じて取引されるカーボンプライシングを監視するCP監視部11と、固定化装置1の状態を切換パラメータに基づいて切り換える切換部15と、を含み、切換部15は、カーボンプライシングに関する情報を切換パラメータとして用いて、固定化装置1の状態を運転状態又は停止状態に切り換えるように構成することが可能である。
また、固定化装置1の運転方法は、固定化装置1を運転するコンピュータに実行させる運転プログラムとして規定することも可能である。このような運転プログラムは、二酸化炭素を固定化する固定化装置1を運転するコンピュータに実行させる運転プログラムであって、二酸化炭素の排出量に応じて取引されるカーボンプライシングをCP監視部11が監視するCP監視機能と、固定化装置1の状態を切換パラメータに基づいて切換部15が切り換える切換機能と、を含み、切換機能は、カーボンプライシングに関する情報を切換パラメータとして用いて、固定化装置1の状態を運転状態又は停止状態に切り換えるように構成することが可能である。
また、上記運転プログラムは、二酸化炭素を固定化する固定化装置1を運転するコンピュータに実行させる運転プログラムであって、二酸化炭素の排出量に応じて取引されるカーボンプライシングをCP監視部11が監視するCP監視機能と、固定化装置1の状態を切換パラメータに基づいて切換部15が切り換える切換機能と、固定化装置1に供給可能な発電装置2で発生した電力の売電価格を売電監視部12が監視する売電監視機能と、CP監視機能及び売電監視機能の情報に基づいて、評価部14が金銭価値を評価する評価機能と、を含み、切換機能では、評価機能の評価結果を切換パラメータとして用いて、固定化装置1の状態を運転状態にする運転期間を設定し、当該運転期間だけ固定化装置1の状態を運転状態に切り換えるように構成することが可能である。
更に、固定化装置1の運転方法は、固定化装置1を運転するコンピュータに実行させる運転プログラムが記録されている記録媒体として規定することも可能である。このような運転プログラムが記録されている記録媒体は、二酸化炭素を固定化する固定化装置1を運転するコンピュータに実行させる運転プログラムが記録されている記録媒体であって、二酸化炭素の排出量に応じて取引されるカーボンプライシングをCP監視部11が監視するCP監視機能と、固定化装置1の状態を切換パラメータに基づいて切換部15が切り換える切換機能と、を含み、切換機能は、カーボンプライシングに関する情報を切換パラメータとして用いて、固定化装置1の状態を運転状態又は停止状態に切り換えるように構成することが可能である。
また、上記運転プログラムが記録されている記録媒体は、二酸化炭素を固定化する固定化装置1を運転するコンピュータに実行させる運転プログラムが記録されている記録媒体であって、二酸化炭素の排出量に応じて取引されるカーボンプライシングをCP監視部11が監視するCP監視機能と、固定化装置1の状態を切換パラメータに基づいて切換部15が切り換える切換機能と、固定化装置1に供給可能な発電装置2で発生した電力の売電価格を売電監視部12が監視する売電監視機能と、CP監視機能及び売電監視機能の情報に基づいて、評価部14が金銭価値を評価する評価機能と、を含み、切換機能では、評価機能の評価結果を切換パラメータとして用いて、固定化装置1の状態を運転状態にする運転期間を設定し、当該運転期間だけ固定化装置1の状態を運転状態に切り換えるように構成することが可能である。
このような固定化装置1や、運転プログラムや、運転プログラムが記録されている記録媒体においても、上述した固定化装置1の運転方法と同様の効果を奏することが可能である。
上記実施形態では、回収装置の運転方法について説明したが、カーボンプライシング及び売電価格のうちの少なくともいずれか一方に基づいて回収装置の運転状態を切り換えるように構成することも可能である。この場合、回収装置は、
二酸化炭素を回収する回収装置の運転方法であって、
二酸化炭素の排出量に応じて取引されるカーボンプライシング、及び、回収装置に供給可能な発電装置で発生した電力の売電価格のうちの少なくともいずれか一方を監視する監視ステップと、
回収装置の状態を切換パラメータに基づいて切り換える切換ステップと、を含み、
切換ステップでは、前記監視ステップの監視結果に基づいて、回収装置の状態を運転状態又は停止状態に切り換えるように構成することが可能である。
このような構成においては、カーボンプライシング及び売電価格のうちの少なくともいずれか一方に基づいて回収装置を運転したり、停止したりすることで、効率よく収益を得ることが可能となる。したがって、商業的に利用価値が高い状態で、二酸化炭素を回収する回収装置を運転することが可能となる。
〔その他の特徴構成〕
本発明に係る回収装置の運転方法の特徴構成は、二酸化炭素を回収する回収装置の運転方法であって、二酸化炭素の排出量に応じて取引されるカーボンプライシングを監視するCP監視ステップと、前記回収装置の状態を切換パラメータに基づいて切り換える切換ステップと、を含み、前記切換ステップでは、前記CP監視ステップの情報を前記切換パラメータとして用いて、前記回収装置の前記状態を運転状態又は停止状態に切り換える点にありうる。
このような特徴構成とすれば、カーボンプライシングに基づいて回収装置を運転したり、停止したりすることで、効率よく収益を得ることが可能となる。つまり、カーボンプライシングが相対的に高い状態で回収装置を運転させ、カーボンプライシングが相対的に低い状態で回収装置を停止させることで、変動するカーボンプライシングに基づいて回収装置を金銭的価値の高い状態で運用できる。したがって、商業的に利用価値が高い状態で、二酸化炭素を回収する回収装置を運転することが可能となる。
本発明は、二酸化炭素を回収する回収装置の運転方法、及びこのような回収装置の運転期間を出力する学習済モデルに用いることが可能である。
1:固定化装置(回収装置)
2:発電装置
3:燃料電池
4:蓄電装置

Claims (10)

  1. 二酸化炭素を回収する回収装置の運転方法であって、
    制御装置が二酸化炭素の排出量に応じて取引されるカーボンプライシングを監視するCP監視ステップと、
    前記制御装置が前記回収装置の状態を切換パラメータに基づいて切り換える切換ステップと、
    前記制御装置が前記回収装置に供給可能な発電装置で発生した電力の売電価格を監視する売電監視ステップと、
    前記制御装置が前記CP監視ステップ及び前記売電監視ステップの情報に基づいて金銭価値を評価する評価ステップと、を含み、
    前記切換ステップでは、前記評価ステップの評価結果を前記切換パラメータとして用いて、前記回収装置の前記状態を運転状態にする運転期間を設定し、前記運転期間だけ前記回収装置の前記状態を前記運転状態に切り換える回収装置の運転方法。
  2. 前記回収装置は、海中に含まれる炭酸及びカルシウムイオンから電気化学的に炭酸カルシウムを生成させる請求項に記載の回収装置の運転方法。
  3. 前記回収装置は、前記炭酸カルシウムの生成過程で発生した水素を燃料電池に供給し、当該燃料電池で発生した電力を用いて運転可能に構成されている請求項に記載の回収装置の運転方法。
  4. 前記切換ステップでは、前記評価ステップの評価結果として前記金銭価値が所定値よりも低いとき、前記制御装置が、前記回収装置の運転を停止させて、前記発電装置で発生した前記電力を蓄電装置に蓄電させる請求項に記載の回収装置の運転方法。
  5. 前記発電装置は、風のエネルギーを利用して前記電力に変換する風力発電である請求項に記載の回収装置の運転方法。
  6. 前記発電装置は、波のエネルギーを利用して前記電力に変換する波力発電である請求項に記載の回収装置の運転方法。
  7. 前記制御装置が気象情報を監視する気象監視ステップを更に含み、
    前記切換ステップでは、前記気象情報を前記切換パラメータとして用いて、前記回収装置の前記運転期間を設定する請求項5又は6に記載の回収装置の運転方法。
  8. 前記制御装置が、前記CP監視ステップで得られる前記カーボンプライシング及び前記売電監視ステップで得られる前記売電価格を入力することにより、前記切換ステップにおける前記回収装置の前記運転期間を出力するように、前記回収装置の運転方法を機械学習させた学習済モデルによって、前記CP監視ステップで得られた前記カーボンプライシング及び前記売電監視ステップで得られた前記売電価格を入力として受け付け、前記切換ステップにおける前記回収装置の前記運転期間を出力するように機能するように構成されたものである請求項1に記載の回収装置の運転方法。
  9. 前記CP監視ステップで得られる前記カーボンプライシング及び前記売電監視ステップで得られる前記売電価格を入力することにより、前記切換ステップにおける前記回収装置の前記運転期間を出力するように、請求項1に記載の回収装置の運転方法を機械学習させた学習済モデルであって、
    コンピュータを、前記CP監視ステップで得られた前記カーボンプライシング及び前記売電監視ステップで得られた前記売電価格を入力として受け付け、前記切換ステップにおける前記回収装置の前記運転期間を出力する前記制御装置として機能させる学習済モデル。
  10. 記CP監視ステップで得られる前記カーボンプライシング、前記売電監視ステップで得られる前記売電価格、及び前記気象監視ステップで得られる前記気象情報を入力することにより、前記切換ステップにおける前記回収装置の前記運転期間を出力するように、請求項7に記載の回収装置の運転方法を機械学習させた学習済モデルであって、
    コンピュータを、前記CP監視ステップで得られた前記カーボンプライシング、前記売電監視ステップで得られた前記売電価格、及び前記気象監視ステップで得られた前記気象情報を入力として受け付け、前記切換ステップにおける前記回収装置の前記運転期間を出力する前記制御装置として機能させる学習済モデル。
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