JP7842415B2 - データ通信用プログラム、データ通信システム及びデータ通信方法 - Google Patents
データ通信用プログラム、データ通信システム及びデータ通信方法Info
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Description
例えば、後述するBluetooth Low Energy (BLE)(登録商標)やWi-Fi Direct(登録商標)をそれら単体で使用するシステムは多数存在する。
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、自然災害などの緊急時に既存の通信インフラストラクチャーが破壊され、機能しない場合であっても、既存の通信インフラストラクチャーに依存せずに短時間で通信網を構築することを可能にするデータ通信用プログラム、データ通信システム及びデータ通信方法を提供することを目的とする。
前記データには当該携帯式無線通信装置(400)の現在位置を含むものであることが好ましい。
前記データ通信用プログラムは、通信の緊急性を判定し、緊急性が高いと判定されたときには、その通信を優先して実行することが好ましい。
本発明は、さらに、当該携帯式無線通信装置(400)とデータの送受信の相手方との間の距離に応じて、第一乃至第N(Nは2以上の整数)の無線通信方式の中から選択された無線通信方式に従ってデータの送受信を行うデータ送受信装置(410)と、当該携帯式無線通信装置(400)とデータの送受信の相手方との間の距離を判定する距離判定装置(460)と、前記第一乃至第Nの無線通信方式を実行させる第一乃至第Nのプログラムを記憶する記憶装置(422)と、を備え、前記記憶装置(422)上記のデータ通信用プログラムをさらに記憶している携帯電話装置(400)を提供する。
括弧内の符号は後述する実施形態との対応関係を示すために付したものであり、特許請求の範囲をこれに限定する意図ではない。
括弧内の符号は後述する実施形態との対応関係を示すために付したものであり、特許請求の範囲をこれに限定する意図ではない。
(1)災害時に既存の通信インフラストラクチャー(インターネット)が損傷し機能不全に陥った場合でも、通信インフラストラクチャーとは独立した自立的な通信網を構築することが可能であり、災害時に多発する通信不可能な状況を解消することができる。このため、被災者間において迅速な情報共有や情報交換を行うことができるとともに、救助隊と被災者間の効果的なコミュニケーションを確保することができる。
(2)特別な装備を必要とすることなく、被災者が有する携帯電話装置その他の携帯式無線通信装置のみで即座に新しいネットワークを構築することが可能であり、予期せずに発生する地震その他の自然災害時にも対応することができる。
(3)GPSによらずに、自身の位置情報を取得することができる。例えば、有事の際にはGPS衛星は最初に破壊されるため、GPSに依存することなく自身の位置情報を取得できることは極めて有効である。
本発明の第一の実施形態は携帯式無線通信装置に搭載されるデータ通信用プログラムに関する。
携帯式無線通信装置として代表的なものに携帯電話装置がある。図1は本実施形態に係るデータ通信用プログラムを搭載する携帯電話装置400の構造の一例を示すブロック図である。
携帯式電話装置400は、例えば、通信部410と、制御部420と、外部メモリ430と、入出力部440と、アンテナ450と、当該携帯式電話装置400とデータの送受信の相手方との間の距離を判定する距離判定装置460と、これらの各部位に電力を供給するバッテリ(図示せず)と、を備えている。
通信部410はアンテナ450に接続されており、アンテナ450を介して、他の携帯電話装置その他の無線通信装置と無線通信によるデータの送受信を行う。
通信部410は、無線受信部411と、無線送信部412と、切り替えスイッチ413と、を備えている。
制御部420は、中央処理装置(CPU: Central Processing Unit)421と、ROMからなる第一メモリ422と、RAMからなる第二メモリ423と、制御部420に入力された各種命令及びデータを中央処理装置421に転送するための入力インターフェイス424と、中央処理装置421により実行された処理結果を外部に出力する出力インターフェイス425と、中央処理装置421を第一メモリ422、第二メモリ423、入力インターフェイス424及び出力インターフェイス425の各々に接続するバス426と、から構成されている。
第二メモリ423は様々なデータ及びパラメータを記憶しているとともに、中央処理装置421に対する作動領域を提供する、すなわち、中央処理装置421が各種の制御用プログラムを実行する上で一時的に必要とされるデータを格納している。
中央処理装置421は第一メモリ422からプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。すなわち、中央処理装置421は第一メモリ422に格納されているプログラムに従って作動する。本実施形態においては、第一メモリ422には、本実施形態に係るデータ通信用プログラムが格納されており、中央処理装置421はこのデータ通信用プログラムに従って後述する方法を実行する。
入出力部440は、操作部441と、ディスプレイ442と、スピーカ443と、から構成されている。
ディスプレイ442は、例えば、液晶ディスプレイからなり、制御部420が行った演算の結果やその他のデータを画面に表示する。
他の携帯電話装置から送信されてきた音声データはスピーカ443を通して出力される。
外部メモリ430は制御部420に対するメモリであり、制御部420が行った演算の結果やその他のデータは外部メモリ430に記憶される。
距離判定装置460は、例えば、以下のようにして、携帯電話装置400とデータの送受信の相手方との間の距離を判定する。
具体的には、Bluetoothでは、周辺の他の携帯電話装置から返信された信号の強度を測定し、RSSI(Received Signal Strength Indicator)のような信号強度指標を用いて、携帯電話装置400と他の携帯電話装置との間の相対的な距離が推測される。
中央処理装置421は、第一から第N(Nは2以上の整数)までのN個の無線通信方式の中から携帯電話装置400と相手方の携帯電話装置との間の距離に応じて一つの無線通信方式を選択し、選択された無線通信方式に従ってデータの送受信を行う。
図2は携帯電話装置400の動作を示すフローチャートである。以下、図1及び図2に従って、携帯電話装置400の動作を説明する。
中央処理装置421は第一メモリ422に記憶されている本実施形態に係るデータ通信用プログラムを読み出し、データ通信用プログラムを起動させる(ステップS110)。
(表1)
表2は第一乃至第Nの無線通信方式における最大通信可能距離を示す。
(表2)
表2において、最大通信可能距離はD1からDNに向かって大きくなり、D1が最も小さく、DNが最も大きい。すなわち、D1<D2<D3<・・<DNである。
次いで、中央処理装置421は、読み出した距離が最小の通信可能距離である第一の無線通信方式の通信可能距離D1以下であるか否かを判定する(ステップS130)。
読み出した距離が通信可能距離D1以下である場合(ステップS130のYES)には、中央処理装置421は第一のプログラムを第一メモリ422から読み出し、第一のプログラムを実行させる。これにより、第一の無線通信方式が実行され(ステップS140)、携帯電話装置400は相手方の携帯電話装置と通信を行える状態になる(ステップS170)。
読み出した距離が通信可能距離D1を越える場合(ステップS130のNO)には、読み出した距離が通信可能距離D1の次に小さい第二の無線通信方式の通信可能距離D2以下であるか否かを判定する(ステップS150)。
読み出した距離が通信可能距離D2を越える場合(ステップS150のNO)には、読み出した距離が通信可能距離D2の次に小さい第三の無線通信方式の通信可能距離D3以下であるか否かを判定する(ステップS150)。
このように、読み出した距離と第Mの無線通信方式の通信可能距離DM(M=2,3,・・・、N)との比較を繰り返し行い(ステップS150)、読み出した距離より長い通信可能距離を有する無線通信方式を探し出し、その無線通信方式を実行することにより(ステップS160)、携帯電話装置400と相手方の携帯電話装置との間の通信を可能にする(ステップS170)。
さらに、相手方の携帯電話装置との通信網の構築は相手方の携帯電話装置との距離に応じて自動的に実行されるので、携帯電話装置の所有者は複雑な設定を行うことなく、相手方の携帯電話装置との通信(P2P通信)を行うことができる。
本実施形態に係るデータ通信用プログラムによれば、自然災害その他の原因により既存の通信インフラストラクチャーが損傷している場合に通信を行うことが可能であるので、安否確認や救助隊との連絡などの緊急時の行動に大きく資する。
本実施形態においては、距離判定装置460は、Bluetoothの技術を用いて、携帯電話装置400とその周辺の他の携帯電話装置との間の距離を測定するように構成されているが、他の方法により他の携帯電話装置との間の距離を測定するように距離判定装置460を構成することも可能である。
距離測定または位置測定の精度を上げるため、例えば、UWB (Ultra-Wide Band)と呼ばれる技術を用いることも可能である。
UWBによれば、非常に短い時間幅のパルスを用いて、デバイス間の距離が高精度に測定される。従来の無線通信においては、連続的に信号が放射されるが、UWBでは、それとは異なり、短いパルスを利用するため、特定の瞬間における相手方の携帯電話装置との間の距離を測定することができる。
具体的には、UWBにおいては、相手方の携帯電話装置から送信される短いパルス信号を捉え、その到達時間(Time of Arrival: ToA)や飛行時間(Time of Flight: ToF)に基づいて、相手方の携帯電話装置との間の距離を計算する。
例えば、GPS衛星からの信号を用いて相手方の携帯電話装置の位置を特定し、その位置に基づいて相手方の携帯電話装置との間の距離を計算することも可能である。GPSは特に屋外での位置特定に非常に有効である。
あるいは、近くのWi-Fiネットワークの位置情報を利用して、相手方の携帯電話装置の位置を特定することも可能である。GPS信号は屋内では信号強度が弱くなるため、Wi-Fiを用いることにより、屋内での位置特定の精度を向上させることができる。
また、Bluetooth Low Energy (BLE)を使用したビーコン技術を利用して、短距離における相手方の携帯電話装置の正確な位置特定を行うことも可能である。
これらの技術をそれぞれ単独で用いてもよく、あるいは、これらの技術を組み合わされて使用することにより、様々な環境下における位置特定ひいては距離測定の精度を向上させることができる。例えば、Wi-FiやBluetoothが利用可能な環境では、これらをGPSと併用することにより、屋内外を問わず、より高精度な位置特定ひいては距離測定を行うことができる。
第一の実施形態に係るデータ通信用プログラムは携帯電話装置相互間の無線通信(P2P通信)を可能にするものであるが、相手方の携帯電話装置が遠く離れている場合には、自己の携帯電話装置に用意された複数個の無線通信方式では網羅できないことがあり得る。
第二の実施形態に係るデータ通信用プログラムはそのような事態に対処するものである。
図3は2台の携帯電話装置400A、400B相互間の第一の通信状態を示す概略図である。
2台の携帯電話装置400A、400B相互間の距離L1が携帯電話装置400A、400Bの各々に搭載されている複数個の無線通信方式のうちの最大通信可能距離(第一の実施形態におけるDN)以下である場合には、第一の実施形態の場合と同様にして、2台の携帯電話装置400A、400B相互間において通信(P2P通信)を行うことができる。このP2P通信の無線通信方式としては、例えば、Bluetooth Low Energy (BLE)(登録商標)を用いることができる。
図4は2台の携帯電話装置400A、400B相互間の第二の通信状態を示す概略図である。
図4に示す状況においては、2台の携帯電話装置400A、400B相互間の距離L2であり、かつ、2台の携帯電話装置400A、400Bは同一のアクセスポイント500の通信圏内にあるものとし、さらに、距離L2は携帯電話装置400A、400Bに搭載されている複数個の無線通信方式のうちの最大通信可能距離(第一の実施形態におけるDN)を越えており、このため、2台の携帯電話装置400A、400B相互間では第一の実施形態による通信は行うことができないが、2台の携帯電話装置400A、400Bの各々とアクセスポイント500との間では第一の実施形態に従った通信が可能である。
携帯電話装置400Bもアクセスポイント500との間で第一の実施形態に従った通信を行う。例えば、Wi-Fi Direct(登録商標)を用いて通信を行う。
Wi-Fi Directとは、無線LANルーターを用いることなく、2台の機器間の通信を可能にする通信方式である。
このように、アクセスポイント500が中継局となることによって、2台の携帯電話装置400A、400B相互間の距離L2が第一の実施形態による通信が不可能な距離であっても、携帯電話装置400A、400B相互間の通信網を構築することが可能である。
図5は2台の携帯電話装置400A、400B相互間の第三の通信状態を示す概略図である。
携帯電話装置400Aは第一のアクセスポイント500Aとの間で第一の実施形態に従った通信(例えば、Wi-Fi Direct)を行う。同様に、携帯電話装置400Bも第二のアクセスポイント500Bとの間で第一の実施形態に従った通信(例えば、Wi-Fi Direct)を行う。
WDS(Wireless Distribution System)とは、無線LAN (Wi-Fi)のアクセスポイント(AP)相互間を無線で接続し、無線通信を可能にする通信方式である。
このように、2台の携帯電話装置400A、400Bが遠く離れ、かつ、同一のアクセスポイント圏内にない場合であっても、二つのアクセスポイント500A、500Bを介して携帯電話装置400A、400B間で通信を行うことが可能である。
本実施形態に係るデータ通信用プログラムによれば、2台の携帯電話装置400A、400B相互間の距離及び同一のアクセスポイント圏内にあるか否かの位置に応じて適切な無線通信方式が選択され、既存の通信インフラストラクチャーに依存しない通信網を構築することが可能である。
第一及び第二の実施形態に係るデータ通信用プログラムの機能は携帯電話装置400に実装されていることを前提としているため、データ送受信は当該携帯電話装置400上のデータに限定されるが、データ通信用プログラムの機能が携帯電話装置400のOS(Operating System)に組み込まれた際には、OS上に存在する全てのデータが送受信の対象となる。
第一及び第二の実施形態に係るデータ通信用プログラムを搭載した携帯電話装置400は、以下のように、様々な状況において使用することができる。
災害時において、既存の通信インフラストラクチャー(インターネット)への接続を必要とせずに、周囲の人々と連絡を取ることが可能になり、情報の共有その他の相互協力を実現することができる。特に、近辺の救助隊との連絡が可能になるため、緊急時における貴重なライフラインを提供することができる。
また、携帯電話装置400は複数個の携帯電話装置と同時接続が可能であるため、災害時において迅速かつ広範囲の通信を可能にする。
既存の通信インフラストラクチャーが確立していない地域において、広大な建設現場や農場などで各作業者が相互に遠く離れて作業を行う場合にも、自立的な通信網を構築することが可能である。
この他に、自動車その他の地上移動体相互間、ドローンその他の飛行体相互間、産業用ロボット相互間などの通信にも応用することが可能である。
第一及び第二の実施形態においては、2台の携帯電話装置間の双方向通信を例示したが、通信方向を1台の携帯電話装置から放射状に連続的に伸長させることが可能である。例えば、複数個の携帯電話装置を連続的にリンクさせることによって、メッシュ化されたネットワーク(メッシュネットワーク)を構築し、一つの情報を一台の携帯電話装置から一台または複数台の次の携帯電話装置に送信することを連続的に繰り返し、その情報を多数の携帯電話装置に拡散させることが可能である。
一般的に、既存のメッシュネットワークは固定されたネットワークトポロジーに依存しているため、特に、高密度な環境では通信機器間の通信能力に限界があり、ネットワークの信頼性及び通信速度が低下することがあった。このため、本実施形態においては、動的なネットワークトポロジーを採用し、ネットワークの信頼性及び通信速度を最適化し、効率的なデータ共有を可能にするメッシュネットワークを提供する。携帯電話装置その他の携帯式無線通信装置の各々がデータ送信ルートを自動的に選択するとともに、必要に応じて、データ送信ルートの更新を行う。各携帯式無線通信装置の動きやネットワーク環境の変化に応じて、最適な通信ルートをリアルタイムで構築することが可能になる。
図7(A)に示すように、携帯電話装置400の周辺には複数台の携帯電話装置401が存在しているものとする。
携帯電話装置400は、以下のようにして、その周辺にある他の携帯電話装置400Aの存在を自動的に検出する。例えば、携帯電話装置400は定期的にその周囲をスキャンし(ステップS210)、新たにスキャン範囲内に入ってきた携帯電話装置401を検出する。さらに、新たに検出した携帯電話装置401との間の接続強度を測定する(ステップS220)。
携帯電話装置400は、例えば、UWB(Ultra-Wide Band)による通信方式を用いて新たに検出した携帯電話装置401の相対的位置情報も取得する。
次いで、携帯電話装置400は接続強度及びデータ送受信量に基づいて携帯電話装置401に対する最適な通信パスを計算する(ステップS230)。
図7(B)に示すように、携帯電話装置400との間に通信パスを確立した携帯電話装置400Aの各々(図7(B)では1台の携帯電話装置400Aのみ図示)は上記のステップS210-S230を同様に実施し、1台または複数台の携帯電話装置400Bとの間に通信パス301を確立する(ステップS240)。
このように通信パスが確立された新たな各携帯電話装置が次々に新たに次の携帯電話装置との間に通信パスを確立することにより、携帯電話装置400と起点とするメッシュネットワーク400Xが構築される。このように構築されたメッシュネットワーク400Xを介して携帯電話装置400は遠隔地にある1台または複数台の携帯電話装置410との間に通信パスを確立することができる。
携帯電話装置400,400A、400B、400C・・の各々はこれから行う通信が緊急性の高いものか否かを判定する(ステップS250)。
例えば、救助要請や医療情報は緊急性の高い通信として判定され(ステップS250のYES)、その通信のデータパケットには優先順位が付与される(ステップS260)。
例えば、携帯電話装置400には緊急であることを示すボタンが設けられており、所有者はこのボタンを押すことにより、緊急の通信であることを指定することができる。あるいは、ユーザインターフェースに表示される緊急性表示アイコンをクリックすることによっても、同様の指定を行うことができる。
あるいは、消防士、救急士、警察官、自衛官などの職務権限者が緊急と判断した場合には、それらの者の通信は全て緊急の通信であるように設定しておくことも可能である。
緊急性が高くはない通信(ステップS250のNO)に対しては優先順位より低い通常順位が付与される(ステップS270)。
次いで、各携帯電話装置において、バッテリー寿命や帯域幅などの限られたリソースを考慮し、ルーティングが行われる(ステップS280)。
ルーティング(ステップS280)が行われた後も、各携帯電話装置の移動状況や周囲の環境(天候など)によってネットワークの状態は変化する。このため、各携帯電話装置は利用可能な接続オプションを再評価し、通信経路を最適化するために通信パスの更新作業を行う(ステップS290)。
通信パスの更新作業によって、最適な通信経路に変更があった場合には、新たな通信経路に従って全体の通信パスが再構築される。この通信パスの更新作業によってネットワークは常に最適な状態に維持され、信頼性の高い通信を確保することができる。
また、ネットワーク密度の変動や各携帯電話装置の可動性に起因して、既に確立された通信パスに障害が発生することがあり得る。このため、重要な通信パスに対しては、複数の代替ルートを予め用意しておき(ステップS300)、使用中の通信パスに障害が発生した場合には、代替ルートに変更し、単一点障害のリスクを軽減する。
一つの携帯電話装置は複数の相互に独立したメッシュネットワークに所属することができる。このため、複数のメッシュネットワークに所属することによって、例えば、遠隔地の医療支援活動において、医療チーム間でのリアルタイムな情報共有や救助活動の調整に役立つことができる。。
上記のメッシュネットワークはそれ単独で機能するシステムであるが、他のシステムと協働させることも可能である。
図7(C)に示すように、メッシュネットワークにおいては、各携帯電話装置400,400A、400B、400C・・は1個または複数個の携帯電話装置に接続され、データは起点となる携帯電話装置400から携帯電話装置400A、400B、400C・・を経由して遠隔地の携帯電話装置410に送信される。
図8は本実施形態に係るメッシュネットワークとインターネットとの協働状況を示す概念図である。
このように、インターネットへの接続が局地的に可能であれば、携帯電話装置400Dひいてはメッシュネットワーク400Xと携帯電話装置400Eとはインターネット550を介して相互に接続可能である。
例えば、携帯電話装置400D(メッシュネットワーク400X)が地理的に孤立した被災地域にあり、携帯電話装置400Eが被災地域から離れた都心部などの被災していない地域にある場合、メッシュネットワーク400Xを携帯電話装置400Eまで拡張することは不可能ではあっても、メッシュネットワーク400Xをインターネットに接続できる地点(携帯電話装置400Dの位置)まで拡張し、局地的に稼働しているインターネット550を介することにより、被災地域と被災していない地域とを通信可能な状態にすることが可能であり、災害情報の伝達や迅速な救助要請を行うことができる。
(1)例えば、携帯電話装置400の現在位置をUWBその他の手段によって距離判定装置460を介して把握する。その現在位置が、その時点において発令されている災害警報の対象となっている地域内である場合には、携帯電話装置400から発する通信は自動的に全て緊急通信として設定される。このように、公的情報を活用してリアルタイムで携帯電話装置400を緊急モードに設定することができる。
(3)携帯電話装置400のマイクを通じて取得した音声データを分析し、その音声が警報サイレン、建造物の倒壊音、多数の人の悲鳴などの緊急時に特有の音声である場合には、自動的に緊急モードを有効化することができる。
(4)インターネットやAPIを通じて緊急情報をリアルタイムで取得したような場合には、自動的に緊急モードを有効化することができる。
これらの手段は単独で、または、組み合わせて用いられる。
携帯電話装置400を緊急モードに設定するためのプログラムは、例えば、第一の実施形態に係るデータ通信用プログラムの一部として第一メモリ422に格納されており、データ通信用プログラムが起動されれば、緊急モード設定用プログラムも起動状態に維持される。
上記の第二及び第三の実施形態においては、無線通信方式の実例として、Bluetooth Low Energy (BLE)(登録商標)、Wi-Fi Direct(登録商標)及びWDS(Wireless Distribution System)を挙げたが、これらの他に前述のUWB(Ultra-Wide Band)を用いた無線通信方式を選択することもできる。
UWB(Ultra-Wide Band)とは超広帯域を意味し、UWB無線通信とは超広帯域の周波数帯域幅を利用する無線通信方式を指す。UWB無線通信の特徴は高精度な位置測位や距離測定を可能とすることである。例えば、紛失・盗難防止を目的としてスマートフォン(例えば、iPhone(登録商標)11以降のモデルに搭載されている)や高級自動車のスマートキーなどに使われている。
本実施形態における携帯電話装置400の第一メモリ422にはUWB無線通信を実行するプログラムが格納され、さらに、携帯電話装置400はGPS(Global Positioning System)を備えているものとする。
UWB無線通信を実行するプログラムが格納されている携帯電話装置400から他の携帯電話装置にデータを送信するときには、データとともに、当該携帯電話装置400の位置情報が同時送信される。
UWBによれば、二つの携帯電話装置間の正確な距離と相手方の携帯電話装置の方向を測定可能であるため、数センチメートル単位での精密な位置測定が可能になる。UWBは他の無線信号との干渉が少ないため、屋内やGPS信号が弱い環境下でも高精度な位置情報を提供することが可能である。
このような特徴を有するUWBを用いることにより、災害時における救助隊と避難者間の双方向通信を確立することができ、避難指示の正確な配信、避難者からの即時のSOS信号受信、重要な位置情報のリアルタイム共有が実現される。
例えば、携帯電話装置の電波が届かない山奥などにおいて遭難事故が発生したような場合、UWBの位置精度はGPSより高いため、遭難者と捜索者の双方がUWB機能を使用できれば、救助に要する時間を短縮することが可能である。
460 距離判定装置
400X メッシュネットワーク
300,301,302 通信パス
500,500A、500B アクセスポイント
550 インターネット
Claims (17)
- 携帯式無線通信装置に搭載されるデータ通信用プログラムであって、
前記携帯式無線通信装置は、
当該携帯式無線通信装置とデータの送受信の相手方との間の距離に応じて、第一乃至第N(Nは2以上の整数)の無線通信方式の中から選択された無線通信方式に従ってデータの送受信を行うデータ送受信装置と、
当該携帯式無線通信装置とデータの送受信の相手方との間の距離を判定する距離判定装置と、
前記データ通信用プログラムと、前記第一乃至第Nの無線通信方式を実行させる第一乃至第Nのプログラムと、を記憶する記憶装置と、
を備えており、
前記データ通信用プログラムは、
前記距離判定装置により判定された当該携帯式無線通信装置と前記相手方との間の距離が前記第一乃至第Nの無線通信方式において第M(Mは1以上かつ(N―1)以下の整数)の無線通信方式の最大通信可能距離より大きく、かつ、第(M+1)の無線通信方式の最大通信可能距離より小さい場合には、前記第(M+1)の無線通信方式を選択し、前記第(M+1)の無線通信方式によって前記データ送受信装置を介して前記相手方とデータ送受信を行うものであるとともに、
前記データ通信用プログラムは、
当該携帯式無線通信装置の周囲をスキャンし、スキャン範囲内に存在する他の携帯式無線通信装置を検出する検出行為を実行し、
前記他の携帯式無線通信装置に対する最適な通信パスを計算する通信パス計算行為を実行し、
前記他の携帯式無線通信装置との間に通信パスを確立する通信パス確立行為を実行し、
当該携帯式無線通信装置と前記他の携帯式無線通信装置との間の前記検出行為、前記通信パス計算行為及び前記通信パス確立行為を連続的に実行することにより、メッシュネットワークを構築することを特徴とするデータ通信用プログラム。 - 前記第一乃至第Nの無線通信方式には、Bluetooth Low Energy (BLE)(登録商標)、Wi-Fi Direct(登録商標)、WDS(Wireless Distribution System)及びUWB(Ultra-Wide Band)の少なくとも何れか一つが含まれることを特徴とする請求項1に記載のデータ通信用プログラム。
- 前記データには当該携帯式無線通信装置の現在位置を含むものであることを特徴とする請求項1に記載のデータ通信用プログラム。
- 前記データ通信用プログラムは、前記メッシュネットワークの構築後に前記通信パスの更新作業を行い、通信経路を最適化することを特徴とする請求項1に記載のデータ通信用プログラム。
- 前記データ通信用プログラムは、通信の緊急性を判定し、緊急性が高いと判定されたときには、その通信を優先して実行することを特徴とする請求項1に記載のデータ通信用プログラム。
- 当該携帯式無線通信装置とデータの送受信の相手方との間の距離に応じて、第一乃至第N(Nは2以上の整数)の無線通信方式の中から選択された無線通信方式に従ってデータの送受信を行うデータ送受信装置と、
当該携帯式無線通信装置とデータの送受信の相手方との間の距離を判定する距離判定装置と、
前記第一乃至第Nの無線通信方式を実行させる第一乃至第Nのプログラムを記憶する記憶装置と、
を備え、
前記記憶装置は請求項1乃至5の何れか一項のデータ通信用プログラムをさらに記憶している携帯電話装置。 - 携帯式無線通信装置相互間、アクセスポイント相互間及び携帯式無線通信装置とアクセスポイントとの間のデータ送受信を行うデータ通信システムであって、
前記携帯式無線通信装置は、
当該携帯式無線通信装置とデータの送受信の相手方の携帯式無線通信装置との間の距離に応じて、第一乃至第N(Nは2以上の整数)の無線通信方式の中から選択された無線通信方式に従ってデータの送受信を行うデータ送受信装置と、
当該携帯式無線通信装置と前記相手方の携帯式無線通信装置との間の距離を判定する距離判定装置と、
前記第一乃至第Nの無線通信方式を実行させる第一乃至第Nのプログラムと、を記憶する記憶装置と、
を備えており、
前記データ通信システムは、
前記距離判定装置により判定された当該携帯式無線通信装置と前記相手方の携帯式無線通信装置との間の距離が前記第一乃至第Nの無線通信方式において第M(Mは1以上かつ(N―1)以下の整数)の無線通信方式の最大通信可能距離より大きく、かつ、第(M+1)の無線通信方式の最大通信可能距離より小さい場合には、前記第(M+1)の無線通信方式を選択し、前記第(M+1)の無線通信方式によって前記データ送受信装置を介して前記相手方の携帯式無線通信装置とデータ送受信を行い、
前記距離判定装置により判定された当該携帯式無線通信装置と前記相手方の携帯式無線通信装置との間の距離が前記第一乃至第Nの無線通信方式における最大通信可能距離を超える場合であって、かつ、当該携帯式無線通信装置及び前記相手方の携帯式無線通信装置が同一のアクセスポイント内にある場合には、前記距離判定装置により判定された当該携帯式無線通信装置と前記アクセスポイントとの間の距離が前記第一乃至第Nの無線通信方式において第M(Mは1以上かつ(N―1)以下の整数)の無線通信方式の最大通信可能距離より大きく、かつ、第(M+1)の無線通信方式の最大通信可能距離より小さい場合には、前記第(M+1)の無線通信方式によって前記データ送受信装置を介して当該携帯式無線通信装置と前記アクセスポイントとの間のデータ送受信を行う第一通信を実行するとともに、前記第一通信と同様にして、前記アクセスポイントと前記相手方の携帯式無線通信装置との間のデータ送受信を行い、
当該携帯式無線通信装置が第一のアクセスポイント内にあり、かつ、前記相手方の携帯式無線通信装置が第二のアクセスポイント内にある場合には、前記第一通信と同様にして、当該携帯式無線通信装置と前記第一のアクセスポイントとの間のデータ送受信を行い、
前記第一のアクセスポイントと前記第二のアクセスポイントとの間のデータ送受信を行い、
前記第一通信と同様にして、前記相手方の携帯式無線通信装置と前記第二のアクセスポイントとの間のデータ送受信を行うものであるデータ通信システム。 - 前記第一乃至第Nの無線通信方式には、Bluetooth Low Energy (BLE)(登録商標)、Wi-Fi Direct(登録商標)、WDS(Wireless Distribution System)及びUWB(Ultra-Wide Band)の少なくとも何れか一つが含まれることを特徴とする請求項7に記載のデータ通信システム。
- 前記データには当該携帯式無線通信装置の現在位置を含むものであることを特徴とする請求項7に記載のデータ通信システム。
- 当該携帯式無線通信装置は、
当該携帯式無線通信装置の周囲をスキャンし、スキャン範囲内に存在する他の携帯式無線通信装置を検出する検出行為を実行し、
前記他の携帯式無線通信装置に対する最適な通信パスを計算する通信パス計算行為を実行し、
前記他の携帯式無線通信装置との間に通信パスを確立する通信パス確立行為を実行し、
当該携帯式無線通信装置と前記他の携帯式無線通信装置との間の前記検出行為、前記通信パス計算行為及び前記通信パス確立行為を連続的に実行することにより、メッシュネットワークを構築することを特徴とする請求項7に記載のデータ通信システム。 - 当該携帯式無線通信装置は、前記メッシュネットワークの構築後に前記通信パスの更新作業を行い、通信経路を最適化することを特徴とする請求項10に記載のデータ通信システム。
- 前記携帯式無線通信装置は携帯電話装置であることを特徴とする請求項7乃至11の何れか一項に記載のデータ通信システム。
- 携帯式無線通信装置相互間、アクセスポイント相互間及び携帯式無線通信装置とアクセスポイントとの間のデータ送受信を行うデータ通信方法であって、
当該携帯式無線通信装置と相手方の携帯式無線通信装置との間の距離が第一乃至第Nの無線通信方式において第M(Mは1以上かつ(N―1)以下の整数)の無線通信方式の最大通信可能距離より大きく、かつ、第(M+1)の無線通信方式の最大通信可能距離より小さい場合には、前記第(M+1)の無線通信方式を選択し、前記第(M+1)の無線通信方式によって前記携帯式無線通信装置を介して前記相手方の携帯式無線通信装置とデータ送受信を行い、
当該携帯式無線通信装置と前記相手方の携帯式無線通信装置との間の距離が前記第一乃至第Nの無線通信方式における最大通信可能距離を超える場合であって、かつ、当該携帯式無線通信装置及び前記相手方の携帯式無線通信装置が同一のアクセスポイント内にある場合には、当該携帯式無線通信装置と前記アクセスポイントとの間の距離が前記第一乃至第Nの無線通信方式において第M(Mは1以上かつ(N―1)以下の整数)の無線通信方式の最大通信可能距離より大きく、かつ、第(M+1)の無線通信方式の最大通信可能距離より小さい場合には、前記第(M+1)の無線通信方式によって当該携帯式無線通信装置と前記アクセスポイントとの間のデータ送受信を行う第一通信を実行するとともに、前記第一通信と同様にして、前記アクセスポイントと前記相手方の携帯式無線通信装置との間のデータ送受信を行い、
当該携帯式無線通信装置が第一のアクセスポイント内にあり、かつ、前記相手方の携帯式無線通信装置が第二のアクセスポイント内にある場合には、前記第一通信と同様にして、当該携帯式無線通信装置と前記第一のアクセスポイントとの間のデータ送受信を行い、
前記第一のアクセスポイントと前記第二のアクセスポイントとの間のデータ送受信を行い、
前記第一通信と同様にして、前記相手方の携帯式無線通信装置と前記第二のアクセスポイントとの間のデータ送受信を行うものであるデータ通信方法。 - 前記第一乃至第Nの無線通信方式には、Bluetooth Low Energy (BLE)(登録商標)、Wi-Fi Direct(登録商標)、WDS(Wireless Distribution System)及びUWB(Ultra-Wide Band)の少なくとも何れか一つが含まれることを特徴とする請求項13に記載のデータ通信方法。
- 当該携帯式無線通信装置の周囲をスキャンし、スキャン範囲内に存在する他の携帯式無線通信装置を検出する検出行為を実行し、
前記他の携帯式無線通信装置に対する最適な通信パスを計算する通信パス計算行為を実行し、
前記他の携帯式無線通信装置との間に通信パスを確立する通信パス確立行為を実行し、
当該携帯式無線通信装置と前記他の携帯式無線通信装置の間の前記検出行為、前記通信パス計算行為及び前記通信パス確立行為を連続的に実行することにより、メッシュネットワークを構築することを特徴とする請求項13に記載のデータ通信方法。 - 前記メッシュネットワークの構築後に前記通信パスの更新作業を行い、通信経路を最適化することを特徴とする請求項15に記載のデータ通信方法。
- 通信の緊急性を判定し、緊急性が高いと判定されたときには、その通信を優先して実行することを特徴とする請求項13に記載のデータ通信方法。
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