本発明は、それだけには限らないが吸入可能媒体生成アセンブリ、吸入可能媒体生成アセンブリにおいて使用されるカートリッジ、吸入可能媒体を生成する方法、キット、液体ポッド、及びニコチン収容ポッドに関する。
背景
紙巻タバコ及び葉巻タバコなどの喫煙品は、使用中にタバコを燃焼させてタバコ煙を発生させる。これらの種類の物品の代替品は、燃焼をせずに化合物を放出して吸入可能媒体を形成する。
当該製品の例は、電子タバコハイブリッドデバイスとしても公知のeシガレット/非燃焼加熱式ハイブリッドデバイスを含む加熱式デバイスである。これらのハイブリッドデバイスは、加熱によって気化して、吸入可能な蒸気及び/又はエアロゾルを生成する液体を収容する。該液体は、加香剤及び/又はエアロゾル生成物質、例えばグリセロール、及び場合によってはニコチンを含んでいてもよい。蒸気及び/又はエアロゾルは、デバイス内の基質を通過し、該基質の1つ又は複数の成分を取り込んで吸入媒体を生成する。基質材料は、例えば、ニコチンを含んでいてもいなくてもよいタバコ、他の非タバコ製品又は組み合わせ、例えば配合混合物であってもよい。
概要
本発明の第1の態様によれば、エアロゾル生成アセンブリであって、
pHが7以上である固体のニコチン含有材料と、
酸を含み、pHが2以上7未満であるエアロゾル化可能な液体とを備え、
エアロゾル化可能な液体を加熱して蒸気及び/又はエアロゾルを形成し、蒸気/エアロゾルを固体のニコチン含有材料と接触させて、その1つ又は複数の成分を取り込むことで吸入可能媒体を形成するように構成されたアセンブリが提供される。
アセンブリは、電子タバコハイブリッドデバイスと称してもよい。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料を含む。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料である。いくつかの例において、アセンブリは、固体のニコチン含有材料が蒸気/エアロゾルによってのみ加熱されるように構成される。
いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHは、8~9.5又は8.5~9である。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体のpHは、4~5又は4.3~4.8である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHとエアロゾル化可能な液体のpHとの差は、3.0~5.5である。いくつかの例において、酸の25℃における蒸気圧は、0.1Pa~2.5kPaである。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体は、0.001~5重量%の量の酸を有する。いくつかの例において、酸のpKaは0.5を超えるか、1を超えるか、1.5を超えるか、2を超えるか、2.5を超えるか、又は3を超え、好適には3.7~4.3である。
本発明の第2の態様によれば、エアロゾル生成アセンブリであって、
pHが7以上である固体のニコチン含有材料と、
pKaが0.5を超える酸を含む、エアロゾル化可能な液体とを備え、
エアロゾル化可能な液体を加熱して蒸気及び/又はエアロゾルを形成し、蒸気/エアロゾルを固体のニコチン含有材料と接触させて、その1つ又は複数の成分を取り込むことで吸入可能媒体を形成するように構成されたアセンブリが提供される。
アセンブリは、電子タバコハイブリッドデバイスと称してもよい。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料を含む。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料である。いくつかの例において、アセンブリは、固体のニコチン含有材料が蒸気/エアロゾルによってのみ加熱されるように構成される。
いくつかの例において、酸のpKaは、3を超えるか、又は3.7~4.3である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHは、8~9.5又は8.5~9である。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体のpHは、2以上7未満、又は4~5、好適には4.3~4.8である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHとエアロゾル化可能な液体のpHとの差は、3.0~5.5である。いくつかの例において、酸の25℃における蒸気圧は、0.1Pa~2.5kPaである。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体は、0.001~5重量%の量の酸を有する。
本発明のさらなる態様によれば、吸入可能媒体生成アセンブリにおいて使用されるカートリッジであって、第1のチャンバ内の、酸を含みpHが2以上7未満であるエアロゾル化可能な液体と、第2のチャンバ内のpHが7以上である固体のニコチン含有材料とを備える、カートリッジが提供される。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体のpHは、4~5又は4.3~4.8である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHとエアロゾル化可能な液体のpHとの差は、3.0~5.5である。いくつかの例において、酸のpKaは、0.5を超えるか、又は3を超え、好適には3.7~4.3である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHは、8~9.5又は8.5~9である。いくつかの例において、酸の25℃における蒸気圧は、0.1Pa~2.5kPaである。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体は、0.001~5重量%の量の酸を有する。
カートリッジは、電子タバコハイブリッドデバイスと称してもよいアセンブリにおいて使用されてもよい。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料を含む。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料である。いくつかの例において、カートリッジは、固体のニコチン含有材料が蒸気/エアロゾルによってのみ加熱されるように構成されたアセンブリにおいて使用される。
本発明のさらなる態様によれば、吸入可能媒体生成アセンブリにおいて使用されるカートリッジであって、第1のチャンバ内の、pKaが0.5を超える酸を含むエアロゾル化可能な液体と、第2のチャンバ内のpHが7以上である固体のニコチン含有材料とを備える、カートリッジが提供される。いくつかの例において、酸のpKaは、3を超えるか、又は3.7~4.3である。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体のpHは、7未満、又は4~5、好適には4.3~4.8である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHは、8~9.5又は8.5~9である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHとエアロゾル化可能な液体のpHとの差は、3.0~5.5である。いくつかの例において、酸の25℃における蒸気圧は、0.1Pa~2.5kPaである。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体は、0.001~5重量%の量の酸を有する。
カートリッジは、電子タバコハイブリッドデバイスと称してもよいアセンブリにおいて使用されてもよい。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料はタバコ材料を含む。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料はタバコ材料である。いくつかの例において、カートリッジは、固体のニコチン含有材料が蒸気/エアロゾルによってのみ加熱されるように構成されたアセンブリにおいて使用される。
本発明のさらなる態様によれば、酸を含みpHが2以上7未満であるエアロゾル化可能な液体と、pHが7以上である固体のニコチン含有材料とを備えるアセンブリを使用して吸入可能媒体を生成する方法であって、
エアロゾル化可能な液体を加熱して蒸気及び/又はエアロゾルを形成するステップと、
蒸気及び/又はエアロゾルの形態のエアロゾル化可能な液体を固体のニコチン含有材料と接触させてその1つ又は複数の成分を取り込むことによって、吸入可能媒体を形成するステップとを含む方法が提供される。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体のpHは、4~5又は4.3~4.8である。いくつかの例において、酸のpKaは、0.5を超えるか、又は3を超え、好適には3.7~4.3である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHは、8~9.5又は8.5~9である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHとエアロゾル化可能な液体のpHとの差は、3.0~5.5である。いくつかの例において、酸の25℃における蒸気圧は、0.1Pa~2.5kPaである。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体は、0.001~5重量%の量の酸を有する。
いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料を含む。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料である。いくつかの例において、アセンブリは、固体のニコチン含有材料が蒸気/エアロゾルによってのみ加熱されるように構成される。
本発明のさらなる態様によれば、pKaが0.5を超える酸を含むエアロゾル化可能な液体と、pHが7以上である固体のニコチン含有材料とを備えるアセンブリを使用して吸入可能媒体を生成する方法であって、
エアロゾル化可能な液体を加熱して蒸気及び/又はエアロゾルを形成するステップと、
蒸気及び/又はエアロゾルの形態のエアロゾル化可能な液体を固体のニコチン含有材料と接触させて、その1つ又は複数の成分を取り込むことによって、吸入可能媒体を形成するステップとを含む方法が提供される。いくつかの例において、酸のpKaは、3を超えるか、又は3.7~4.3である。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体のpHは、2以上7未満、又は4~5、好適には4.3~4.8である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHは、8~9.5又は8.5~9である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHとエアロゾル化可能な液体のpHとの差は、3.0~5.5である。いくつかの例において、酸の25℃における蒸気圧は、0.1Pa~2.5kPaである。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体は、0.001~5重量%の量の酸を有する。
アセンブリは、電子タバコハイブリッドデバイスと称してもよい。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料を含む。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料である。いくつかの例において、アセンブリは、固体のニコチン含有材料が蒸気/エアロゾルによってのみ加熱されるように構成される。
本発明の第5の態様によれば、pHが7以上である固体のニコチン含有材料からニコチンを抽出するための、酸性の蒸気及び/又はエアロゾル向けの使用であって、ニコチン抽出率が固体におけるニコチン塩形成率を上回り、それによって中性の蒸気及び/又はエアロゾルを使用する場合と比べて蒸気及び/又はエアロゾルにおけるニコチン含有量が増加する使用が提供される。
本発明のさらなる態様によれば、
(i)酸を含みpHが2以上7未満であるエアロゾル化可能な液体を収容する液体ポッドと、
(ii)pHが7以上である固体のニコチン含有材料を収容するニコチン収容ポッドとを備えるキットであって、
液体ポッド及びニコチン収容ポッドが、吸入可能媒体の生成に使用するアセンブリにおいて使用されるように構成されており、アセンブリが、使用時に、蒸気及び/又はエアロゾルの形態のエアロゾル化可能な液体を固体のニコチン含有材料と接触させてその1つ又は複数の成分を取り込むことによって吸入可能媒体を生成するように構成されている、キットが提供される。
液体ポッド及びニコチン収容ポッドは、電子タバコハイブリッドデバイスと称してもよいアセンブリにおいて使用されてもよい。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料を含む。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料である。いくつかの例において、液体ポッド及びニコチン収容ポッドは、固体のニコチン含有材料が蒸気/エアロゾルによってのみ加熱されるように構成されたアセンブリにおける使用向けに構成される。
いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体のpHは、4~5又は4.3~4.8である。いくつかの例において、酸のpKaは0.5を超えるか、又は3を超え、好適には3.7~4.3である。いくつかの例において、酸の25℃における蒸気圧は、0.1Pa~2.5kPaである。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHは、8~9.5又は8.5~9である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHとエアロゾル化可能な液体のpHとの差は、3.0~5.5である。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体は、0.001~5重量%の量の酸を有する。
本発明のさらなる態様によれば、
(i)pKaが0.5を超える酸を含むエアロゾル化可能な液体を収容する液体ポッドと、
(ii)pHが7以上である固体のニコチン含有材料を収容するニコチン収容ポッドとを備えるキットであって、
液体ポッド及びニコチン収容ポッドが、吸入可能媒体の生成に使用するアセンブリにおいて使用されるように構成されており、アセンブリが、使用時に、蒸気及び/又はエアロゾルの形態のエアロゾル化可能な液体を固体のニコチン含有材料と接触させてその1つ又は複数の成分を取り込むことによって吸入可能媒体を生成するように構成されている、キットが提供される。
液体ポッド及びニコチン収容ポッドは、電子タバコハイブリッドデバイスと称してもよいアセンブリにおいて使用されてもよい。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料を含む。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料は、タバコ材料である。いくつかの例において、液体ポッド及びニコチン収容ポッドは、固体のニコチン含有材料が蒸気/エアロゾルによってのみ加熱されるように構成されたアセンブリにおける使用向けに構成される。
いくつかの例において、酸のpKaは、3を超えるか、又は3.7~4.3である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHは、8~9.5又は8.5~9である。いくつかの例において、エアロゾル化可能液体のpHは、2以上7未満、又は4~5、好適には4.3~4.8である。いくつかの例において、固体のニコチン含有材料のpHとエアロゾル化可能な液体のpHとの差は、3.0~5.5である。いくつかの例において、酸の25℃における蒸気圧は、0.1Pa~2.5kPaである。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体は、0.001~5重量%の量の酸を有する。
本発明の一態様に関連して記載される特徴は、両立する範囲で、あらゆる他の態様と組み合わせて明示的に開示される。例えば、アセンブリ、カートリッジ、ニコチン収容ポッド、液体ポッド又はキットに関連して記載される特徴は、アセンブリ、カートリッジ、ニコチン収容ポッド、液体ポッド及びキットのうちの他の特徴の各々と組み合わせて明示的に開示される。詳細には、本明細書に記載の固体のニコチン含有材料及びエアロゾル化可能な液体の特徴は、本発明におけるアセンブリ、カートリッジ、ニコチン収容ポッド、液体ポッド及びキットの実施形態と組み合わせて明示的に開示される。同様に、装置に関連して記載される特徴は、本発明の方法及び使用の態様と組み合わせて明示的に開示され、その逆も同じである。
本発明の特徴及びさらなる利点は、添付の図面を参照しながら例示のみを目的として示される本発明の好適な実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
本発明による吸入可能媒体生成アセンブリ及びカートリッジの例を、添付の図面を参照しながら以下に記載する。
吸入可能媒体生成アセンブリの一例の概略的な縦断面図を示す。
吸入可能媒体生成アセンブリの別の例の概略的な縦断面図を示す。
吸入可能媒体生成アセンブリの別の例の概略的な縦断面図を示す。
液体チャンバ及び一体型固形材料チャンバを有するカートリッジの一例の概略的な縦断面図を示す。
液体チャンバ及び着脱式固形材料チャンバを有するカートリッジの一例の概略的な縦断面図を示す。
本発明の実施形態によるアセンブリ及び比較アセンブリからのニコチン送達を示す。
詳細な説明
本発明は、吸入可能エアロゾルの風味を改善すること、及びニコチンがpHを上昇させるためのpH処理を施されている場合にハイブリッドデバイスにおいて使用されるアセンブリにおけるニコチン送達量を増加させることに関する。
最も一般的には、本明細書に記載のアセンブリは、固体に由来するニコチンなどの1つ又は複数の成分を含む吸入可能媒体を生成するように、エアロゾル化可能な液体を揮発させて、固体のニコチン含有材料を通過する蒸気及び/又はエアロゾルを形成する。
いくつかのアセンブリにおいて、塩基処理されたニコチンが固体のニコチン含有材料に含まれていてもよい。ニコチンは塩基と反応し、この反応によりニコチンが脱プロトン化され、ニコチンの揮発性が高まり、結合状態から放出されて、脱プロトン化塩基形態のニコチン(本明細書では以下、「脱プロトン化ニコチン」又は単に「遊離ニコチン」と称する)がもたらされる。結果として、塩基処理されたニコチンは、加熱するとさらに揮発しやすくなる。しかし本発明では、遊離ニコチンを含有する吸入可能エアロゾル(本明細書では「吸入可能媒体」と称する場合がある)は、ニコチン塩を含有するものと比べ、あまり望ましくない風味を有することが判明した。
いくつかの実施形態において、アセンブリの吸入可能エアロゾルは、風味などの改善された知覚的品質を有していてもよい。いくつかの実施形態において、吸入可能エアロゾルは、より高いニコチン送達量を有していてもよく、他の吸入可能エアロゾルと比較してpHを上昇させるためにニコチン源が塩基処理されている場合にニコチン源からのニコチン抽出を促進してもよい。
発明者らは、エアロゾル化可能な液体に酸を含有させることによって、より良い風味の吸入可能エアロゾルが生成されると判断した。蒸気/エアロゾル中の酸-エアロゾル化可能な液体の加熱によって生成される-が、固体のニコチン含有材料からの遊離ニコチンと反応して、より風味の良い、塩の形態のニコチンをもたらす。つまり、酸と遊離ニコチンは酸-塩基の塩形成を経て、ニコチン塩を蒸気/エアロゾル中に生成する。
酸性のエアロゾル/蒸気の使用により風味が改善される一方、酸性の蒸気/エアロゾルとの接触後に固体のニコチン含有材料中に形成される揮発性ニコチン塩は少なくなることから、全体的なニコチン送達に多少の減少が観察されると予想されると考えられた。
驚くことに、発明者らは、アセンブリのエアロゾル化可能な液体に酸を含有させると、中性のエアロゾル化可能な液体と比べ、使用時の全体的なニコチン送達が実際に増加することを見出した。理論によって制限されることなく、遊離ニコチンと蒸気/エアロゾル中の酸との間の親和性により、固体のニコチン含有材料からニコチンを引き出すか又は抽出することができると考えられている。この抽出は、固体におけるニコチン塩の形成速度より速い速度で発生すると考えられている。したがって、風味が改善された、よりニコチン含有量の多い、吸入可能エアロゾルを提供することができる。酸性の蒸気/エアロゾルを使用すると、固体から抽出されるニコチンの総量を増加させることもできる。
固体のニコチン含有材料
いくつかの例において、本発明は、吸入可能媒体生成アセンブリ又は吸入可能媒体生成アセンブリにおいて使用するためのカートリッジを提供し、アセンブリ又はカートリッジは固体のニコチン含有材料(本明細書では「ニコチン源」又は単に「固体」と称する)を含む。
ニコチン源のpHは、7以上である。いくつかの例において、ニコチン源のpHは、8~9.5、8.2~9.3、8.3~9.2、又は8.4~9.1である。好適には、pHは、8.5~9であってもよく、又は8.5であってもよい。これにより、固体のニコチン含有材料中のニコチンを脱プロトン化された塩基の形態で(遊離ニコチンとして)提供できるようになる結果、加熱後により揮発しやすくなるようにニコチンの揮発性が増大する。
いくつかの例において、ニコチン源のpHは、ニコチン源のpHとエアロゾル化可能な液体のpHとの差が、3~5.5、3.5~5、3.7~4.8、好適には4.1~4.2、好適には3.6~3.8となるように選択される。理論によって制限されることなく、pH差が大きくなるほど、酸性の蒸気/エアロゾルと遊離ニコチンとの間の親和性が高くなる結果、抽出率が増大し、吸入可能媒体におけるニコチン送達量が増加すると考えられている。
ニコチン源は、pHを上昇させる処理を施されていてもよく、pHは、タバコのpH測定に関するCORESTAプロトコール、CORESTA Recommended Method No.69(CRM-69)に従って測定される。pH処理方法の一例は、ニコチン源への塩基溶液の添加を含んでいてもよい。塩基溶液は、いくつかの例において、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム若しくはそれらの混合物、又は他のGRAS水溶性塩基の水溶液を含んでいてもよい。
いくつかの例において、ニコチン源は、タバコ材料を含む。いくつかの例において、ニコチン源は、タバコ材料である。これは吸入可能媒体にタバコ香料を提供するものであってもよい。
本明細書に用いられている用語「タバコ材料」は、タバコ又はその誘導体を含む任意の材料を指す。用語「タバコ材料」は、タバコ、タバコ誘導体、膨化タバコ、再生タバコ又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数を含むことができる。タバコ材料は、挽きタバコ、タバコ繊維、刻みタバコ、押出タバコ、タバコの茎、再生タバコ、塊化タバコ、球形化タバコ及び/又はタバコ抽出物のうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。
タバコ材料の生産に使用されるタバコは、バージニア及び/又はバーリー及び/又はオリエンタルを含む単一グレード若しくはブレンド、刻みラグ又は全葉などの任意の好適なタバコであってもよい。タバコは、タバコ粒子の「微粉末」又は粉末、膨化タバコ、茎、膨化茎、及び刻み圧延茎などの他の加工茎材料であってもよい。タバコ材料は、挽きタバコ又は再生タバコ材料であってもよい。再生タバコ材料は、タバコ繊維を含んでいてもよく、一体成型、タバコ抽出物の後方添加を伴うフォードリニア型抄紙型手法、又は押出によって形成されてもよい。
いくつかの例において、ニコチン源は、エアロゾル及び/又は蒸気が固体のニコチン源を通過できるように多孔質であってもよい。これにより、ニコチン源がエアロゾル及び/又は蒸気と接触する接触面積が広くなる。したがって、ニコチン源の成分が、エアロゾル/蒸気に効率的に取り込まれる。
ニコチン源は、追加的に、加香剤及び/又はエアロゾル生成剤を含んでいてもよい。本明細書に用いられている「香料」及び「香味料」という用語は、現地規制において許可される場合には成人消費者向けの製品において所望の風味又は香りを発生させるために使用することができる材料を指す。
いくつかの例において、ニコチン源は、本明細書に記載のカートリッジの2つのチャンバのうちの1つにおいて提供されてもよい。
いくつかの例において、ニコチン源は、本明細書に記載のキットの一部として吸入可能媒体の生成に使用するアセンブリにおいて使用されるように構成されたニコチン収容ポッドにおいて提供されてもよい。
エアロゾル化可能な液体
いくつかの例において、本発明は、吸入可能媒体生成アセンブリ又は吸入可能媒体生成アセンブリにおいて使用されるカートリッジを提供し、アセンブリ又はカートリッジはエアロゾル化可能な液体(本明細書では単に「液体」と称する場合がある)を含む。
エアロゾル化可能な液体は、いくつかの例において、ゲル及び/又は液体を含んでいてもよい。好適には、エアロゾル化可能な液体は、液体を含むか、液体から実質的になるか、又は液体からなる。
エアロゾル化可能な液体は、eシガレット又はハイブリッドアセンブリにおいて従来使用されている液体を含んでいてもよい。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体は、それだけには限らないがプロピレングリコール及び/又はグリセロールなどを含む加香剤及び/又はエアロゾル生成剤を含んでいてもよい。エアロゾル化可能な液体は、典型的には100~300℃前後で、好適には、150~250℃前後で揮発される。いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体はニコチンを含有しない。
エアロゾル化可能な液体は、pHが少なくとも2~7又は約2.5~約5となることができるように、酸を含む。いくつかの実施形態において、エアロゾル化可能な液体のpHは、4~5である。いくつかの例において、液体のpHは、4.1~4.9、4.2~4.8、好適には4.3~4.8、好適には4.37、好適には4.8である。いくつかの例において、液体のpHは、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、又は4~最大6.9、6.8、6.7、6.6、6.5、6.4、6.3、6.2、6.1、6、5.9、5.8、5.7、5.6、5.5、5.4、5.3、5.2、5.1、5、4.9、4.8、4.7、4.6、4.5、4.4、4.3、4.2、4.1、又は4である。理論によって制限されることなく、これはニコチン源からの遊離ニコチンと蒸気/エアロゾル中の酸との間の親和性という結果に至ると考えられており、この親和性により、蒸気/エアロゾルはニコチンをニコチン源から引き出すか又は抽出することができる。エアロゾル化可能な液体のpHが低くなると、遊離ニコチンとエアロゾル化可能な液体との間の親和性が高くなつことで抽出率を増大させることができると考えられている。
エアロゾル化可能な液体のpHは、酸のkPa又は濃度、及びエアロゾル化可能な液体における任意の他の成分の酸性又は塩基性などの様々な特性に左右される。
いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体のpHは、ニコチン源のpHとエアロゾル化可能な液体のpHとの差が、3~5.5、3.5~5、3.7~4.8、好適には4.1~4.2、好適には3.6~3.8となるように選択される。理論によって制限されることなく、pH差が大きくなるほど、酸性の蒸気/エアロゾルと遊離ニコチンとの間の親和性が高くなる結果、抽出率が増大し、吸入可能媒体におけるニコチン送達量が増加すると考えられている。
いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体の特性は、それだけには限らないが双極子モーメント、極性及び蒸気圧などを含め、ニコチン源における遊離した「脱プロトン化」ニコチンとの液体の親和性を増大させるように変化又は選択されてもよい。例えば、双極性モーメント、極性又は蒸気圧が高くなると、ニコチン源における遊離した「脱プロトン化」ニコチンとの液体の親和性を増大させることができる。酸を添加すると、エアロゾル化可能な液体の極性及び蒸気圧の特性が変化する場合があり、これは本発明における望ましい効果に対して重要である。さらに、極性を変化(液体におけるより正極性の強い双極子を増大)させることができる非酸性物質、これは酸の添加と同様の効果を生じることができる。
酸
ニコチンのプロトン化に好適な酸を、エアロゾル化可能な液体において使用してもよい。酸の例としては、塩酸、臭化水素酸又は硫酸などの無機酸と、飽和及び不飽和の脂肪酸、飽和及び不飽和の脂環式酸、芳香族酸(複素環芳香族を含む)、ポリカルボン酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸、ケト酸、オキソ酸、チオ酸、アミノ酸、並びに前記の各々を、それだけには限らないがハロゲンなどを含む1つ又は複数のヘテロ原子で任意選択で置換したものなどが挙げられる。いくつかの例において、酸はカルボン酸、好適には安息香酸である。いくつかの例において、カルボン酸はヒドロキシ酸、好適には乳酸である。いくつかの例において、酸は、安息香酸、乳酸及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。選択される酸は、遊離ニコチンをプロトン化し、エアロゾル/蒸気がニコチン源と接触した後に酸-塩基の塩形成を促進する結果、ニコチン塩を提供するものであってもよい。これにより、ニコチン源からのニコチン抽出が促進されてアセンブリのニコチン送達が増加し、吸入可能媒体におけるニコチンの風味が改善される。
いくつかの例において、選択される酸のpKaは、0.5、1、1.5、2、2.5、3若しくは3.5を超えるか、又は好適には3.7~4.3である。理論によって制限されることなく、これにより、遊離ニコチンの酸-塩基の塩形成が促進されて、香味及び吸入可能媒体によるニコチン送達量が改善され、ニコチン源のpHが同じである場合にpKaが低くなるか又は酸性が強くなると、エアロゾル化可能な液体と遊離ニコチンとの間の親和性が増大し、また、ニコチン源からのニコチン抽出が促進されて、使用時の吸入可能媒体におけるニコチン送達量を増加させることができると考えられている。
いくつかの例において、酸のpKaは3を超えるか、又は3.7~4.3であり、pHが、4~5、4.1~4.9、4.2~4.8、好適には4.3~4.8、好適には4.37、好適には4.8であるエアロゾル化可能な液体をもたらす。したがって、いくつかの実施形態において、これにより遊離ニコチンの酸-塩基の塩形成が促進されて、使用時の香味が改善され、吸入可能媒体によるニコチン送達量が増加する。
いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体は、25℃における蒸気圧が、0.05Pa~3kPa、0.1Pa~2.5kPa、0.1Pa~2kPa、0.1Pa~1.5kPa、0.1Pa~1kPa、0.1Pa~750Pa、0.1~500Pa、0.1~250Pa、0.1~100Pa、0.1~90Pa、0.1~80Pa、0.1~70Pa、0.1~60Pa、0.1~50Pa、0.1~40Pa、0.1~30Pa、0.1~20Pa、0.1~11Pa、好適には0.1~0.2、好適には9~11Paである酸を含む。酸は25℃における蒸気圧が上昇すると、より揮発しやすくなる。したがって、より多くの酸がエアロゾル/蒸気中に存在することができ、これにより、使用時におけるニコチン源からの遊離ニコチン抽出率をさらに増大させることができる。
いくつかの例において、エアロゾル化可能な液体は0.001~5重量%の量の酸を含む。いくつかの実施形態において、エアロゾル化可能な液体は、少なくとも0.01%、0.1%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%又は少なくとも1%の量の酸を含む。いくつかの実施形態において、エアロゾル化可能な液体は、最大4.5重量%、4重量%、3.5重量%、3重量%、2.5重量%、2重量%、1.5重量%、1重量%、0.5重量%、0.1重量%又は最大0.01重量%の量の酸を含む。酸をより高濃度でエアロゾル化可能な液体に含有させると、エアロゾル化可能な液体の酸性が上昇しpHが低下する。理論によって制限されることなく、エアロゾル化可能な液体の酸性が上昇すると、ニコチン源における遊離ニコチンに対するエアロゾル化可能な液体の親和性が高くなる結果、ニコチンの抽出が促され、使用時における吸入可能媒体によるニコチン送達量を増加させることができると考えられている。
いくつかの例において、酸を含むエアロゾル化可能な液体は、本明細書に記載のカートリッジの2つのチャンバのうちの1つにおいて提供されてもよい。
いくつかの例において、酸を含むエアロゾル化可能な液体は、本明細書に記載のキットの一部として吸入可能媒体の生成に使用されるアセンブリに使用されるように構成された液体ポッドにおいて提供されてもよい。
いくつかの例において、酸は、エアロゾル/蒸気中の遊離ニコチンとの反応後に形成される共役酸-塩基の塩の揮発性が高くなる(すなわち蒸気圧が高くなる)ように選択されてもよい。これにより、吸入可能媒体におけるニコチン送達量をさらに増加させることができる。
いくつかの実施形態において、共役酸-塩基の蒸気圧は、使用される酸と同等か又は若干低くなる。共役酸-塩基形成は、蒸気圧を上昇させる1つのメカニズムである。
アセンブリ
本発明のいくつかの例によるアセンブリは、使用時に、ヒータによって揮発された液体が、蒸気及びエアロゾルのうちの少なくとも1つの形態で固体のニコチン源を通過することによって、1つ又は複数の成分をニコチン源から取り込んで吸入可能媒体を生成するように構成されていてもよい。いくつかの例において、吸入可能媒体は出口から排出される。
アセンブリは、エアロゾル化可能な液体を収容するための第1のチャンバ(本明細書では「液体チャンバ」と称する)、及び固体のニコチン含有材料を収容するための第2のチャンバ(本明細書では「固体チャンバ」と称する)などの構成要素を含んでいてもよい。アセンブリは、出口、及びチャンバと出口との間の流路をさらに含んでいてもよい。
蒸気/エアロゾルは、ニコチン源を通過するとき、ニコチン源と接触してその1つ又は複数の成分を取り込む。蒸気/エアロゾルに取り込まれた後、ニコチン源からの1つ又は複数の成分は、蒸気/エアロゾル中の成分との反応を経てもよい。例えば、酸-塩基の塩形成反応が発生してもよい。理論によって縛られることなく、蒸気/エアロゾルにおける酸-塩基の塩形成反応は、固体における酸-塩基の塩形成反応より速い速度で発生すると考えられている。酸性の蒸気/エアロゾルを使用すると、pHが中性である蒸気/エアロゾルと比べ、タバコから抽出又は引き出されるニコチンの量が増加する結果となる場合がある。
いくつかの実施形態において、アセンブリは、使用時にニコチン源を加熱し、吸入された媒体へのニコチン源の成分放出を促す。他の実施形態において、アセンブリは、ニコチン源とエアロゾル化可能な液体の両方を加熱する。好適には、アセンブリは、ヒータがエアロゾル化可能な液体のみ直接加熱し、ニコチン源はエアロゾル化可能な液体から形成される蒸気/エアロゾルに持ち越される温熱によって加熱される(それにより、後で蒸気/エアロゾルの流れに取り込まれるニコチン源の成分を揮発させる)ように構成されていてもよい。つまり、アセンブリは、エアロゾル化可能な液体を直接加熱するが、固体のニコチン含有材料を直接加熱しないように構成される。
いくつかの例において、本発明は、吸入可能媒体生成アセンブリにおいて使用されるカートリッジであって、第1のチャンバ内の、本明細書において上述の液体に対応する、酸を含むエアロゾル化可能な液体と、第2のチャンバ内の、本明細書において上述のニコチン源に対応する固体のニコチン含有材料とを備える、カートリッジを提供する。カートリッジは、使用時に、エアロゾル化可能な液体から生成される蒸気及び/又はエアロゾルが、ニコチン源を収容する第2のチャンバを通過し、ニコチン源の1つ又は複数の成分を取り込むように構成される。好適には、カートリッジは、本明細書に記載の吸入可能媒体生成アセンブリにおいて使用されるように構成されていてもよい。
いくつかの実施形態において、アセンブリは、ヒータの下流及びニコチン源を収容する第2のチャンバの上流に、蒸発した材料を冷却して、使用時に第2のチャンバ内のニコチン源を通過する液滴のエアロゾルを形成するように構成された冷却装置又は冷却ゾーンを備える。いくつかの実施形態において、冷却装置は、実質的に、蒸気及び/又はエアロゾルからの熱回収を可能にする熱交換器として作用するように構成されていてもよい。回収された熱を使用して、例えば、ニコチン源を予熱する、及び/又はエアロゾル化可能な液体の加熱を補助することができる。
一実施形態において、アセンブリは、バッテリーで動作する。
一実施形態において、各ヒータは電気抵抗式ヒータである。
一実施形態において、ヒータは、吹かしによって起動する。つまり、アセンブリは吹かし感知装置を含み、吹かしを感知するとエアロゾル化可能な液体のみ加熱する。これは、吹かしの間に限り蒸気/エアロゾルがアセンブリ内に形成されることを意味する。
一実施形態において、第1及び/又は第2のチャンバは、取り外し可能である。第1及び/又は第2のチャンバは、ポットなど(いくつかの実施形態においては例えば環状であってもよい)及び/又は吸収性の詰め物などの形態であってもよい。第1及び/又は第2のチャンバは、実質的には使用後に全体が交換される使い捨て製品であってもよい。或いは、使用者が第1及び/又は第2のチャンバをアセンブリから取り外し、使用済み材料を交換するか又は材料を第1及び/又は第2のチャンバに補充し、次いでそれをアセンブリに戻すように構成してもよい。
いくつかの例において、第1及び/又は第2のチャンバは、アセンブリから取り外しできなくてもよい。当該実施形態において、使用者は、必要に応じて、使用後に使用済み材料を交換するか又はチャンバに材料を補充するだけでよい。
いくつかの例において、第1及び/又は第2のチャンバは、一体型ユニットである。いくつかの例において、一体型ユニットは、アセンブリから取り外し可能なカートリッジである。
いくつかの例において、第1及び/又は第2のチャンバは、アセンブリから取り外し可能である。第1及び/又は第2のチャンバは、例えば、使用前にニコチン源を収容するカートリッジなどの形態であってもよい。ニコチン源を収容する第2のチャンバは、実質的には使用後に全体が交換される使い捨て製品であってもよい。或いは、使用者が第2のチャンバをアセンブリから取り外し、第2のチャンバ内の使用済み材料を交換し、次いで第2のチャンバをアセンブリに戻すように構成してもよい。
本発明は、本発明の実施形態によるエアロゾル生成アセンブリを含むキットも提供する。キットは、(i)本明細書に記載の実施形態によるエアロゾル化可能な液体を収容する液体ポッドと、(ii)本明細書に記載の実施形態による固体のニコチン含有材料を収容するニコチン収容ポッドとを含む。本明細書においてアセンブリに関して上述の特徴は、本発明におけるキットの態様と組み合わせて明示的に開示される。したがって、例えば、アセンブリは、1つ又は複数の吹かし起動装置、冷却要素又は冷却ゾーン、ボタンなどの起動手段、さらなるヒータ、湿潤剤用ポンプなどを含んでいてもよい。
本発明は、pHが7を超える固体のニコチン含有材料からニコチンを抽出するための、酸性の蒸気及び/又はエアロゾルの使用であって、ニコチン抽出率が固体のニコチン含有材料におけるニコチン塩形成率を上回り、それによって中性の蒸気及び/又はエアロゾルを使用する場合と比べて蒸気及び/又はエアロゾルにおけるニコチン含有量が増加する使用も提供する。
次に、本発明のいくつかの実施形態による、吸入可能媒体を生成するためのカートリッジ、液体ポッド、ニコチン収容ポッド及びアセンブリの例を、添付図面を参考に説明する。
図1を参照すると、吸入可能媒体生成アセンブリ1の例が示されている。広義には、アセンブリ1は、ニコチン源に由来する1つ又は複数の成分を含む吸入可能媒体を生成するように、エアロゾル化可能な液体を揮発させて、ニコチン源を通過する蒸気及び/又はエアロゾルを形成する。
この点において、最初に、蒸気は、概して、その臨界温度より低い温度で気相の物質であり、例えば、温度を下げなくてもその圧力を上昇させることによって蒸気を液体に凝縮できることを意味することに留意されたい。他方、概して、エアロゾルは、空気中又は別の気体中に存在する微細な固体粒子又は液滴のコロイドである。「コロイド」は、微視的に分散した不溶性粒子が別の物質の全体にわたって懸濁している物質である。
再び図1を参照すると、この例のアセンブリ1は、全体的に中空円筒形の外側ハウジング2を有する。ハウジング2は開口端3を有する。この例では、管状マウスピース4が開口端3に設けられる。この例におけるマウスピース4は、使用者によってハウジング2から取り外し可能である。Oリング又は他のシール5は、ハウジング2におけるマウスピース4の封止を補助する。以下にさらに説明するように、ハウジング2の他端6に、又は端部6に向かって、アセンブリ1の様々な構成要素に給電するバッテリー7が存在する。バッテリー7は、充電式バッテリー又は使い捨てバッテリーであってもよい。以下にさらに説明するように、アセンブリ1の様々な構成要素の動作を制御するためのコントローラ8も、ハウジング2に設けられる。
ハウジング2は、エアロゾル化可能な液体(本明細書では単に「液体」と称する場合がある)10を保持又は収容するチャンバ9(本明細書では「液体チャンバ」と称する場合がある)を有する。液体10は本明細書において上述の液体に対応し、pHが4~5であってもよく、及び/又は例えばpKaが3を超える酸を含んでいてもよい。種々の異なる形態を液体チャンバ9に使用することができる。図1の例において、液体チャンバ9は、開口端3と他端6との間でハウジング2内に設けられる環状チャンバ9の形態である。この特定の例において、ハウジング2は2つの部品に分かれ、第1の部品2aが開口端3に向かい、第2の部品2bが他端6に向かう。ハウジング2の第1及び第2の部品2a及び2bは、ねじ山又は差し込み式取付具などによって互いに連結してもよい。使用時に、使用者はハウジング2の第1及び第2の部品2a及び2bを分離して、必要に応じてエアロゾル化可能な液体10を補充又は交換できるようにすることができる。或いは、マウスピース4を取り外して、液体チャンバ9に触れられるようにすることができる。ただし、他の構成も可能であることが理解されるであろう。例えば、液体10を、全体をハウジング2から取り外すことができる個別の環状ポット状液体チャンバに供給してもよい。当該個別の液体チャンバは、使用者が液体10を含む新しい液体チャンバをハウジング2に填め込むことによって液体10を交換できるように使い捨てできるものであってもよい。或いは、当該チャンバは再利用可能であってもよい。当該例において、使用者は、ハウジング2から取り外された液体チャンバの液体10を補充又は交換し、次いで再充填された液体チャンバをハウジング2に戻してもよい。ハウジング2は2つの部分に分かれていなくてもよく、例えばその場での再充填を可能にするために、使用者が接触することを可能にする他の構成を設けてもよいことが理解されるであろう。
ヒータ11は、一般的にはハウジング2の中央、つまり、この例においてはハウジング2の長さ及び幅に沿って中央に設けられる。この例において、ヒータ11はバッテリー7によって給電されるため、バッテリー7に電気的に接続される。ヒータ11は、例えばニクロム抵抗ヒータ、セラミックヒータなどを含む電気抵抗式ヒータであってもよい。ヒータ11は、例えばコイルの形態であってもよいワイヤ、プレート(その1つ又は複数が導電性であってもよく、その1つ又は複数が非導電性であってもよい複数の異なる材料からなる多層プレートであってもよい)、メッシュ(例えば織物又は不織物であってもよく、同様に多層であってもよい)、薄膜ヒータなどであってもよい。非電気加熱構成体を含む他の構成を使用してもよい。
このヒータ11は、液体10を揮発させるために設けられる。記載の例において、環状ウィック12はヒータ11を取り囲み、ヒータ11と(熱的に)接触する。環状ウィック12の最も外側の面は、液体チャンバ9に収容された液体10と接触する。ウィック12は全体的に吸収性であり、液体10を毛管現象作用によって液体チャンバ9から引き込む役割を果たす。ウィック12は、好ましくは不織であり、例えば木綿若しくはウールなどの材料、又は例えばポリエステル、ナイロン、ビスコース若しくはポリプロピレンなどを含む合成材料であってもよい。これを以下にさらに詳細に説明するが、ここで、使用時に、ウィック12に引き込まれた液体10がヒータ11によって加熱されることに留意されたい。液体10は、揮発されて液滴のエアロゾルを生成するか、又は十分に加熱されて蒸気を生成してもよい。そのように生成されたエアロゾル及び/又は蒸気は、マウスピース4を咥える使用者の動作により、矢印Aで示されるように、ウィック12から排出され、マウスピース4に向かって移動する。ヒータ11及びウィック12は、加熱及びウィック作用が単一ユニットによって効果的に行われるように、「アトマイザ」と称されることもある、単一の、効果的には一体型製品として設けられてもよい。
ハウジング2は、アセンブリ1において固体のニコチン含有材料(本明細書では「ニコチン源」と称する)14を保持又は収容するチャンバ(本明細書では「固体チャンバ」と称する場合がある)13をさらに収容する。ニコチン源14は、本明細書において上述のニコチン源に対応し、塩基処理されており、例えばpHが8~9.5であってもよい。使用時に、使用者は固体チャンバ13に触れて、マウスピース4の取り外し及び/又はハウジング2の2つの部品2a及び2bの分離により、ハウジング2の開口端3を通してニコチン源14を交換又は補充することができる。種々の異なる形態を固体チャンバ13に使用することができる。例えば、固体チャンバ13はそれぞれ、両端が完全に開口した、ニコチンを収容する管であってもよい。別の例として、固体チャンバ13はそれぞれ、蒸気及び/又はエアロゾルが通過し得る貫通穴を有する1つ又は複数の端部壁を有する管であってもよい。固体チャンバ13は、使用者がニコチン源14を取り外し交換する間、ハウジング2内の原位置に残留してもよい。或いは、ニコチン源14を収容する固体チャンバ13は、使用時に全体がハウジング2に挿入されたりハウジング2から取り外されたりする個別の製品であってもよい。この種の取り外し可能な固体チャンバ13は、未使用のニコチン源14を収容する新しい固体チャンバ13をハウジング2に填め込むことよって使用者がニコチン源14を交換するように使い捨てできるものであってもよい。或いは、チャンバ13は再利用可能であってもよい。当該例において、使用者は、ハウジング2から取り外されている間に固体チャンバ13内のニコチン源14を交換し、次いで再充填されたチャンバ13をハウジング2に戻してもよい。さらに別の例において、固体チャンバ13は、ハウジング2の内部に設けられ、ニコチン源14を所定の位置に保持するクリップなどを備えていてもよい。いくつかの例において、ニコチン源14は、固体チャンバ13内にぴったり簡単に収まる。或いは、液体10を収容するチャンバ9は、それ自体が、ニコチン源14を支持又は担持するように構成されていてもよい。例えば、液体チャンバ9は、ニコチン源14を受け入れ所定の位置に保持するための1つ又は複数のクリップ又は管などを有していてもよい。液体10の収容及びニコチン源14の受け入れの両方を目的とする当該二重機能の液体チャンバ9/固体チャンバ13は、カートリッジなどの形態であってもよく、使い捨て製品であるか、又は液体10及びニコチン源14を使用者が必要に応じて交換若しくは補充するような再利用可能であってもよい。いくつかの例において、使用者は、複数回の使用に応じた十分な液体10を供給すれば、ニコチン源14を時々補充又は交換するだけでよい。液体10が消費されると、使用者は二重機能の液体チャンバ9/固体チャンバ13を処分し、新品を使用する。同様に、複数回の使用分の十分なニコチン源14が供給され、使用者は液体10を時々補充又は交換するだけで済む。ニコチン源14を消費し終えたら、使用者は二重機能の液体チャンバ9/固体チャンバ13を処分し、新品を使用する。二重機能の液体チャンバ/固体チャンバの具体例を、以下に詳細に論ずる。
ニコチン源14は、ハウジング2において、エアロゾル及び/又は蒸気が液体10から生成される場所の下流且つハウジング2の開口端3及びマウスピース4の上流に配置される。この特定の例では、ニコチン源14は、ハウジング2におけるウィック12と同じ部分又はチャンバに効果的に供給される。液体10から生成されたエアロゾル及び/又は蒸気は、マウスピース4を咥える使用者の動作により、矢印Aで示されるように、ウィック12から排出され、ニコチン源14に向かって移動する。特定の実施形態において、エアロゾル及び/又は蒸気がニコチン源14を通過し、次いでハウジング2の開口端3及びマウスピース4を通過するように、ニコチン源14は、多孔質である。
いくつかの実施形態において、ニコチン源14及び/又はそのチャンバ13は、エアロゾル及び/又は蒸気の全体がニコチン源14を通って流れるようにニコチン源14/固体チャンバ13とハウジング2の内部との間に空隙が全く存在しないように構成される。
液体10は、好適には、アセンブリ1の電力消費の低減に役立つように、適度な温度、好ましくは100~300℃以上、特に150~250℃前後で揮発可能な液体である。好適な材料としては、例えばプロピレングリコール及びグリセロール(グリセリンとしても知られる)を含む、eシガレットアセンブリに従来使用されている材料が挙げられる。液体10は本明細書において上述の液体に対応し、pHが4~5であってもよく、及び/又は例えばpKaが3を超える酸を含んでいてもよい。
ニコチン源14は、液体10から生成されたエアロゾル及び/又は蒸気がニコチン源14の内部を通る際に、エアロゾル及び/又は蒸気に香料を付与する。酸性のエアロゾル及び/又は蒸気がニコチン源14を通過及びニコチン源14の上方を通る際に、高温のエアロゾル及び/又は蒸気は、有機化合物及び他の化合物又は成分を、ニコチン源に官能特性を与えるニコチン源14から取り込むことにより、マウスピース4に向かって移動する途中のエアロゾル及び/又は蒸気に香料を付与する。特に、ニコチン源14における遊離した「脱プロトン化」ニコチンは、液体10からの酸性の蒸気及び/又はエアロゾルとの酸-塩基の塩形成を経る。このように、ニコチンを酸性の蒸気及び/又はエアロゾルによってニコチン源14から引き出すか又は抽出させて、吸入可能媒体におけるニコチン送達量を増加させることができる。さらに、酸性の蒸気/エアロゾルを、ニコチン源14を通過させることにより、ニコチンは、より風味の良い、塩の形態で提供される。
アセンブリ1は、使用者のためのニコチンを提供する。ニコチンは、ニコチン源14から得られ、又はニコチン源14の被覆などとして提供されるか、若しくはこれらの組み合わせであってもよい。同様に、加香剤をニコチン源14及び/又は液体10に添加してもよい。
図1に記載の例では、ニコチン源14から有機化合物及び他の化合物又は成分を生成するために必要な、アセンブリ1内のニコチン源14を加熱する唯一の熱源は、液体10を加熱することから生成される高温のエアロゾル及び/又は蒸気である。
次に、図2を参照すると、吸入可能媒体生成アセンブリの別の例が示されている。以下の説明及び図2において、図1を参照して記載される例の該当する構成要素及び特徴と同一又は類似の構成要素及び特徴は、同じ数字に200を加えた参照番号を有する。簡略化のため、ここではこれらの構成要素及び特徴の説明の全体を繰り返さない。図1の例に関連して上記に記載されている構成及び代替などは、図2の例にも適用可能であることが理解されるであろう。この場合もやはり、広義には、図2のアセンブリ201は、ニコチン源214に由来する1つ又は複数の成分を含有する吸入可能媒体を生成するように、液体を加熱して、ニコチン源214を通過する蒸気及び/又はエアロゾルを形成する。
この例のアセンブリ201は、開口端203及び管状マウスピース204を含む、全体的に中空の円筒形の外側ハウジング202を有する。この例におけるマウスピース204は、使用者によってハウジング202から取り外し可能であり、Oリング又は他のシール205は、ハウジング202におけるマウスピース204の封止を補助する。アセンブリ201の様々な構成要素に給電するバッテリー207、及びコントローラ208が、ハウジング202の他端206に、又は他端206に向かって設けられる。この例のハウジング202は2つの部品に分かれ、第1の部品202aが開口端203に向かい、第2の部品202bが他端206に向かう。
ハウジング202は、エアロゾル化可能な液体(本明細書では単に「液体」と称する場合がある)210を保持又は収容するチャンバ(本明細書では「液体チャンバ」と称する場合がある)209を有する。液体210は本明細書において上述の液体に対応し、pHが4~5であってもよく、及び/又は例えばpKaが3を超える酸を含んでいてもよい。液体チャンバ209は、図1の例に関連して上記に記載されているどの種類のものであってもよい。ヒータ211は、液体210を揮発させるために、一般的にはハウジング202の中央に(長さ及び幅に沿って)設けられる。この例では、ヒータ211はバッテリー207によって給電されるため、バッテリー207に電気接続される。ヒータ211は、電気抵抗式ヒータ、セラミックヒータなどであってもよい。例えばヒータ211は、例えばコイルの形態であってもよいワイヤ、プレート(その1つ又は複数が導電性であってもよく、その1つ又は複数が非導電性であってもよい複数の異なる材料からなる多層プレートであってもよい)、メッシュ(例えば織物又は不織物であってもよく、同様に多層であってもよい)、又は薄膜ヒータなどであってもよい。誘導加熱構成体又は非電気加熱構成体を含む他の加熱構成体を使用してもよい。環状ウィック212はヒータ211を取り囲み、ヒータ211と(熱的に)接触する。環状ウィック212の最も外側の面は、液体チャンバ209に収容された液体210と接触する。液体210は、液滴のエアロゾルを生成するように加熱されるか、又は十分に加熱されて蒸気を生成してもよい。そのように生成されたエアロゾル及び/又は蒸気は、マウスピース204を咥える使用者の動作により、矢印Aで示されるように、ウィック212から排出され、マウスピース204に向かって移動する。ヒータ211及びウィック212は、加熱及びウィック作用が単一ユニットによって効果的に行われるように、単一の、効果的には一体型製品として設けられてもよい。
ハウジング202は、アセンブリ201においてニコチン源214を保持又は収容するチャンバ(本明細書では「固体チャンバ」と称する場合がある)213をさらに収容する。ニコチン源214は、本明細書において上述のニコチン源に対応し、塩基処理されており、例えば8~9.5のpHを有していてもよい。固体チャンバ213は、図1の例に関連して上記に記載されているどの種類のものであってもよい。ニコチン源214は、ハウジング202において、エアロゾル及び/又は蒸気が液体210から生成される場所の下流且つハウジング202の開口端203及びマウスピース204の上流に位置する。この特定の例では、ニコチン源214は、ハウジング202におけるウィック212と同じ部分又はチャンバに効果的に供給される。液体210から生成されたエアロゾル及び/又は蒸気は、マウスピース204を咥える使用者の動作により、矢印Aで示されるように、ウィック212から排出され、ニコチン源214に向かって移動する。特定の実施形態において、ニコチン源214は、エアロゾル及び/又は蒸気がニコチン源214を通過し、次いでハウジング202の開口端203及びマウスピース204を通過するように、多孔質である。
いくつかの実施形態において、ニコチン源214及び/又はそのチャンバ213は、エアロゾル及び/又は蒸気の全体がニコチン源214を通って流れるようにニコチン源214/チャンバ213とハウジング202の内部との間に空隙が全く存在しないように構成される。エアロゾル及び/又は蒸気がニコチン源214を通過及びニコチン源214の上方を通る際に、高温のエアロゾル及び/又は蒸気は、有機化合物及び他の化合物又は成分を、ニコチン源に官能特性を与えるニコチン源214から取り込むことでマウスピース204に向かって移動する途中のエアロゾル及び/又は蒸気に香料を付与する。特に、ニコチン源214における遊離した「脱プロトン化」ニコチンは、液体210からの酸性の蒸気及び/又はエアロゾルとの酸-塩基の塩形成を経る。このように、ニコチンを酸性の蒸気及び/又はエアロゾルによってニコチン源214から引き出すか又は抽出させて、吸入可能媒体におけるニコチン送達量を増加させることができる。さらに、酸性の蒸気/エアロゾルを、ニコチン源214を通過させることにより、ニコチンは、より風味の良い、塩の形態で提供される。
液体210を収容する液体チャンバ209は、それ自体が、ニコチン源214を支持又は担持するように構成されていてもよい。例えば、液体チャンバ209は、ニコチン源214を受け入れ所定の位置に保持するための1つ又は複数のクリップ又は管などを有していてもよい。液体210の収容及びニコチン源214の受け入れの両方を目的とする当該二重機能の液体チャンバ209/固体チャンバ又はレセプタクル213は、カートリッジなどの形態であってもよく、使い捨て製品であるか、又は液体210及びニコチン源214を使用者が必要に応じて交換若しくは補充するような再利用可能であってもよい。いくつかの例において、使用者は、複数回の使用に応じた十分な液体210を供給すれば、ニコチン源214を時々補充又は交換するだけでよい。液体210が消費されると、使用者は、二重機能の液体チャンバ209/固体チャンバ213を処分し、新品を使用する。同様に、使用者は、複数回の使用に応じた十分なニコチン源214を供給すれば、液体210を時々補充又は交換するだけでよいと考えられる。ニコチン源214が消費されると、使用者は、二重機能の液体チャンバ209/固体チャンバ213を処分し、新品を使用する。
図2の例のアセンブリ201において、第2のヒータ215、例えばオーブンヒータが、ニコチン源214と熱的に接触する形で設けられて、アセンブリ201の使用全体を通じてニコチン源214を予熱する、及び/又はニコチン源214に追加的な熱を与える。これにより、使用時に蒸気及び/又はエアロゾルがニコチン源214の内部を通る際に、ニコチン源214からの成分の放出が促進される。ニコチン源214の望ましい加熱を達成するために加熱される液体210の量を減らしてもよい。第2のヒータ215は、例えばバッテリー207によって給電される電気抵抗式ヒータ、セラミックヒータなどであってもよい。例えば第2のヒータ215は、例えばコイルの形態であってもよいワイヤ、プレート(その1つ又は複数が導電性であってもよく、その1つ又は複数が非導電性であってもよい複数の異なる材料からなる多層プレートであってもよい)、メッシュ(例えば織物又は不織物であってもよく、同様に多層であってもよい)、薄膜ヒータなどであってもよい。第2のヒータ215は、例えばバッテリー207によって給電される誘導ヒータであってもよい。ニコチン源214は、誘導加熱の影響を受けやすい材料を含んでいてもよい。非電気加熱構成体を含む他の加熱構成体を第2のヒータ215に使用してもよい。
図2の例のアセンブリ201において、ニコチン源214を加熱するヒータ215は、ニコチン源214の外部に設けられ、ニコチン源214の外部からの熱伝導によってニコチン源214を加熱する。この例におけるヒータ215は全体的に円筒形である。ヒータ215は、実際にはアセンブリ201の一体的要素であってもよく、ハウジング202の一部として設けられてもよい。別法として、ヒータ215は、ニコチン源214を保持又は収容する固体チャンバ213と一体的に設けられてもよい。この別法において、固体チャンバ213が使い捨てできるものである場合には、ヒータ215は、未使用のニコチン源を含む新しい固体チャンバ213を使用者がアセンブリ201に装填する時点で交換されることになる。
次に、図3を参照すると、吸入可能媒体生成アセンブリの別の例が示されている。以下の説明及び図3において、図1を参照して記載される例の該当する構成要素及び特徴と同一又は類似の構成要素及び特徴は、同じ数字に300を加えた参照番号を有する。簡略化のため、ここではこれらの構成要素及び特徴の説明の全体を繰り返さない。図1及び図2の例に関連して上記に記載の構成体及び別法などは、図3の例にも適用可能であることが理解されるであろう。この場合もやはり、広義には、図3のアセンブリ301は、ニコチン源314に由来する1つ又は複数の成分を含む吸入可能媒体を生成するように、液体を加熱して、ニコチン源314を通過する蒸気及び/又はエアロゾルを形成する。
この例のアセンブリ301はやはり、開口端303及び管状マウスピース304を含み、使用者によってハウジング302から取り外し可能な、全体的に中空の円筒形外側ハウジング302を有する。Oリング又は他のシール305は、ハウジング302におけるマウスピース304の封止を補助する。アセンブリ301の様々な成分に給電するバッテリー307、及びコントローラ308が、ハウジング302の他端306に、又は他端306に向かって設けられる。この例のハウジング302はやはり2つの部品に分かれ、第1の部品302aが開口端303に向かい、第2の部品302bが他端306に向かう。
ハウジング302は、エアロゾル化可能な液体(本明細書では単に「液体」と称する場合がある)310を保持又は収容するチャンバ(本明細書では「液体チャンバ」と称する場合がある)309を有する。液体310は本明細書において上述の液体に対応し、pHが4~5であってもよく、及び/又は例えばpKaが3を超える酸を含んでいてもよい。液体チャンバ309は、図1及び2の例に関連して上記に記載のどの種類のものであってもよい。ヒータ311は、液体310を加熱するために、一般的はハウジング302の中央に設けられる。ヒータ311は、上記に記載のどの種類のものであってもよい。この例では、ヒータ311はバッテリー307によって給電されるため、バッテリー307に電気接続される。環状ウィック312はヒータ311を取り囲み、ヒータ311と(熱的に)接触する。環状ウィック312の最も外側の面は、液体チャンバ309に収容された液体310と接触する。液体310は、液滴のエアロゾルを生成するように加熱されるか、又は十分に加熱されて蒸気を生成してもよい。そのように生成されたエアロゾル及び/又は蒸気は、マウスピース304を咥える使用者の動作により、矢印Aで示されるように、ウィック312から排出され、マウスピース304に向かって移動する。ヒータ311及びウィック312は、加熱及びウィック作用が単一ユニットによって効果的に行われるように、単一の、効果的には一体型製品として設けられてもよい。
ハウジング302は、アセンブリ301においてニコチン源314を保持又は収容するチャンバ(本明細書では「固体チャンバ」と称する場合がある)313をさらに収容する。ニコチン源314は、本明細書において上述のニコチン源に対応し、塩基処理されており、例えば8~9.5のpHを有していてもよい。固体チャンバ313は、図1及び2の例に関連して上記に記載のどの種類のものであってもよい。(図3に記載の例では、固体チャンバ313は、蒸気及び/又はエアロゾルが通過し得る貫通穴317を有する端部壁316を有する管の形態であり、これは上記では1つの選択肢として言及されている。)ニコチン源314は、ハウジング302において、エアロゾル及び/又は蒸気が液体310から生成される場所の下流且つハウジング302の開口端303及びマウスピース304の上流に配置される。この特定の例においてもやはり、ニコチン源314は、ハウジング302におけるウィック312と同じ部分又はチャンバに効果的に供給される。液体310から生成されたエアロゾル及び/又は蒸気は、マウスピース304を咥える使用者の動作により、矢印Aで示されるように、ウィック312から排出され、ニコチン源314に向かって移動する。特定の実施形態において、ニコチン源314は、エアロゾル及び/又は蒸気がニコチン源314を通過し、次いでハウジング302の開口端303及びマウスピース304を通過するように、多孔質である。
いくつかの実施形態において、ニコチン源314及び/又はそのチャンバ313は、エアロゾル及び/又は蒸気の全体がニコチン源314を通って流れるようにニコチン源314/チャンバ313とハウジング302の内部との間に空隙が全く存在しないように構成される。エアロゾル及び/又は蒸気がニコチン源314を通過及びニコチン源314の上方を通る際に、高温のエアロゾル及び/又は蒸気は、有機化合物及び他の化合物又は成分をニコチン源314から取り込むことにより、マウスピース304に向かって移動する途中のエアロゾル及び/又は蒸気に香料を付与する。特に、ニコチン源314における遊離した「脱プロトン化」ニコチンは、液体310からの酸性の蒸気及び/又はエアロゾルとの酸-塩基の塩形成を経てもよい。このように、ニコチンを酸性の蒸気及び/又はエアロゾルによってニコチン源314から引き出すか又は抽出させて、吸入可能媒体におけるニコチン送達量を増加させることができる。さらに、酸性の蒸気/エアロゾルを、ニコチン源314を通過させることにより、ニコチンを、より風味の良い、塩の形態で提供することができる。
液体310を収容するチャンバ309は、それ自体が、ニコチン源314を支持又は担持するように構成されていてもよい。例えば、液体チャンバ309は、ニコチン源314を受け入れ所定の位置に保持するための1つ又は複数のクリップ又は管などを有していてもよい。液体310の収容及びニコチン源314の受け入れの両方を目的とする当該二重機能の液体チャンバ309/固体チャンバ又はレセプタクル313は、カートリッジなどの形態であってもよく、使い捨て製品であるか、又は液体310及びニコチン源314を使用者が必要に応じて交換若しくは補充するような再利用可能であってもよい。いくつかの例において、使用者は、複数回の使用に応じた十分な液体310を供給すれば、ニコチン源314を時々補充又は交換するだけでよい。液体310が消費されると、使用者は、二重機能の液体チャンバ309/固体チャンバ313を処分し、新品を使用する。同様に、使用者は、複数回の使用に応じた十分なニコチン源314を供給すれば、液体310を時々補充又は交換するだけでよいと考えられる。ニコチン源314が消費されると、使用者は、二重機能の液体チャンバ309/固体チャンバ313を処分し、新品を使用する。
図3の例のアセンブリ301においてもやはり、第2のヒータ318が、ニコチン源314と熱的に接触する状態で設けられて、使用時に蒸気及び/又はエアロゾルがニコチン源314を通過する際に、ニコチン源314を加熱して、成分のニコチン源314からの放出を促進する。第2のヒータ318は、例えばバッテリー307によって給電される電気抵抗式ヒータ、セラミックヒータなどであってもよい。非電気加熱構成体を含む他の加熱構成体を第2のヒータ318に使用してもよい。
図3の例のアセンブリ301において、ニコチン源314を加熱するヒータ318は、ニコチン源314の内部に設けられ、ニコチン源314の内部からの熱伝導によってニコチン源314を加熱する。この例におけるヒータ318は全体的に、ニコチン源314の中心縦軸に沿って配置された円筒形ロッドの形態である。他の構成体において、ヒータ318は、例えばコイルの形態であってもよいワイヤ、プレート(その1つ又は複数が導電性であってもよく、その1つ又は複数が非導電性であってもよい複数の異なる材料からなる多層プレートであってもよい)、メッシュ(例えば織物又は不織物であってもよく、同様に多層であってもよい)、薄膜ヒータなどであってもよい。この例におけるニコチン源314は全体的に管状であるか、又はそうでない場合はヒータ318を受け入れるための内部開口を有する。ヒータ318は、実際にはアセンブリ301の一体的要素であってもよく、ハウジング302の一部として設けられてもよい。この例において、ニコチン源314がアセンブリ301に装填されると(例えば、ニコチン源314を収容する固体チャンバ313がアセンブリ301に装填されると)、ニコチン源314は第2のヒータ318を取り囲む。或いは、ヒータ318は、ニコチン源314を保持又は収容するチャンバ313と一体的に設けられてもよい。この代替において、固体チャンバ313が使い捨てできるものである場合には、ヒータ318は、未使用のニコチン源を有する新しい固体チャンバ313を使用者がアセンブリ301に装填する時点で交換されることになる。
別の例では、より効率的なニコチン源314の加熱を提供するように、複数の内部ヒータ318を設けてもよい。別の例では、ニコチン源314は、1つ又は複数の外部ヒータ(図2の例における第2のヒータ215など)及び1つ又は複数の内部ヒータ(図3の例における第2のヒータ318など)の両方によって加熱されてもよい。
次に、図4を参照すると、エアロゾル化可能な液体602を収容する液体チャンバ601及びニコチン源604用のレセプタクル又はチャンバ(本明細書では「固体チャンバ」と称する場合がある)603を有するカートリッジ600の例の概略的な縦断面図が示されている。液体602は本明細書において上述の液体に対応し、pHが4~5であってもよく、及び/又は例えばpKaが3を超える酸を含んでいてもよい。ニコチン源604は、本明細書において上述のニコチン源に対応し、塩基処理されており、例えば8~9.5のpHを有していてもよい。この例では、液体チャンバ601及びニコチン源チャンバ603は、最初から一体的に形成されるか、又は最初は、後で実質的に恒久的な形で組み立てられる2つの部品で形成されることにより、1つの一体的構成要素として設けられる。カートリッジ600は、液体602が揮発されて液滴のエアロゾルを生成するか、又は十分に加熱されて蒸気を生成し、エアロゾル及び/又は蒸気の少なくとも一部及び好ましくはすべて又は実質的にすべてがニコチン源604を通過してニコチン源604から香料を吸収するように構成される。特に、ニコチン源604における遊離した「脱プロトン化」ニコチンは、液体602からの酸性の蒸気及び/又はエアロゾルとの酸-塩基の塩形成を経てもよい。このように、ニコチンを酸性の蒸気及び/又はエアロゾルによってニコチン源604から引き出すか又は抽出させて、吸入可能媒体におけるニコチン送達量を増加させることができる。さらに、酸性の蒸気/エアロゾルを、ニコチン源604を通過させることにより、ニコチンを、より風味の良い、塩の形態で提供することができる。
図4の例において、液体チャンバ601は、一般的にはカートリッジ600の中央に設けられる。記載の例における液体チャンバ601は円錐台状であるが、円錐状、円筒状などの異なる形状を有していてもよい。液体チャンバ601は、液体チャンバ601の長さの外部を囲む環状流路606を画定し、液体チャンバ601の片方の端部から他方の端部まで延びる、外側シェル605によって取り囲まれる。外側シェル605は、液体チャンバ601の第1の端部壁607を越えて延びて、液体チャンバ601の第1の端部壁607を越えるチャンバ608を画定する。記載の例では、チャンバ608と環状流路606はいずれも、ニコチン源604を収容することから、ニコチン源604用の固体チャンバ603を一体的に提供するものと捉えることができる。他の例では、ニコチン源604をチャンバ608においてのみ提供することができ、したがってこれがニコチン源604用の固体チャンバ603を画定し、環状流路606は空である。チャンバ608は、液体チャンバ601の端部壁607から間隔を空けられる端部壁609によって遮断される。端部壁609は、外側シェル605の一部であるか、又は別のプラスチックキャップ若しくはゴムキャップなどであってもよい。さらに別の例では、環状流路606がニコチン源604を収容し、チャンバ608に材料は全く存在せず、実際には、チャンバ608は省略されてもよく、流路606は、実質的には端部壁609を終点とする。流路606及び/又はチャンバ608は、全体がニコチン源604で満たされるか、又はニコチン源604の一部分若しくは塊のみ収容してもよい。端部壁609は、エアロゾル及び/又は蒸気がカートリッジ600から排出され、使用者が吸入することができるようにするために、多孔質であり、及び/又は1つ若しくは複数の貫通穴610を有する。液体チャンバ601及び固体チャンバ603はそれぞれ、金属、好適なプラスチックなどの硬質、水密及び気密の材料で形成されてもよい。
図4に記載の例のカートリッジ600は、ヒータ611及びヒータ611と(熱的に)接触するウィック612を設けられる。この例では、ヒータ611及びウィック612は、「アトマイザ」と称されることが多い単一ユニットとして設けられる。この例では、カートリッジ600がアトマイザを含む場合には、当該カートリッジは「カトマイザ」と称されることが多い。ヒータ611の配向が概略的に示されており、例えばヒータ611は、カートリッジ600の縦軸に対して、図4に記載のように平行ではなくむしろ垂直の縦軸を有するコイルであってもよい。
ウィック612は液体602と接触する。これは、例えば、液体チャンバ601の第2の端部壁613内の貫通穴(図示せず)を通してウィック612を挿入することによって達成することができる。或いは、追加的に、第2の端部壁613は、液体が液体チャンバ601から通過することを可能にする多孔質の部材(図4において破線で概略的に記載)であってもよく、ウィック612は多孔質の第2の端部壁613と接触してもよい。第2の端部壁613は、例えば多孔質セラミックディスクの形態であってもよい。この種の多孔質の第2の端部壁613は、ウィック612への液体の流れの調節に役立つ。ウィック612は全体的に吸収性であり、液体602を毛管現象作用によって液体チャンバ601から引き込む役割を果たす。ウィック612は、好ましくは不織であり、例えば木綿若しくはウールなどの材料、又は例えばポリエステル、ナイロン、ビスコース又はポリプロピレンなどを含む合成材料であってもよい。
使用時に、カートリッジ600は、使用者によってアセンブリのバッテリーセクション(図示せず)に接続されて、ヒータ611に給電できるようになる。アトマイザのヒータ611が給電される(例えば、使用者がアセンブリ全体のボタンを操作することによって、又はそれ自体公知である通り、アセンブリ全体の吹かし検出器によって励起されてもよい)とき、ウィック612によって液体チャンバ601から引き込まれる液体602は、液体を揮発又は気化させるヒータ611によって加熱される。使用者がアセンブリ全体のマウスピースを咥えると、矢印Aで示されるように、蒸気及び/又はエアロゾルが、液体チャンバ601の長さの外部を囲む環状流路606及びチャンバ608に移動する。蒸気及び/又はエアロゾルはニコチン源604から香料を吸収し、その1つ又は複数の成分を取り込む。蒸気及び/又はエアロゾルがニコチン源604に接触するとき、ニコチン源604における遊離した「脱プロトン化」ニコチンは、液体602からの酸性の蒸気及び/又はエアロゾルとの酸-塩基の塩形成を経てもよい。このように、ニコチンを酸性の蒸気及び/又はエアロゾルによってニコチン源604から引き出すか又は抽出させて、吸入可能媒体におけるニコチン送達量を増加させることができる。さらに、酸性の蒸気/エアロゾルを、ニコチン源604を通過させることにより、ニコチンを、より風味の良い、塩の形態で提供することができる。次いで蒸気及び/又はエアロゾルは、矢印Bで示されるように、端部壁609を通ってカートリッジ600から排出され得る。任意選択で、蒸気及び/又はエアロゾルがカートリッジ600から排出されることのみ可能で、ヒータ611又はアセンブリ全体の電子部品に還流できないように、端部壁609の内側に一方向弁614を設けてもよい。
次に、図5を参照すると、エアロゾル化可能な液体(本明細書では単に「液体」と称する場合がある)702を収容するチャンバ(本明細書では「液体チャンバ」と称する場合がある)701及びニコチン源704を収容するチャンバ708を画定するチャンバ(本明細書では「固体チャンバ」と称する場合がある)703を有するカートリッジ700の別の例の概略的な縦断面図が示されている。液体702は本明細書において上述の液体に対応し、pHが4~5であってもよく、及び/又は例えばpKaが3を超える酸を含んでいてもよい。ニコチン源704は、本明細書において上述のニコチン源に対応し、塩基処理されており、例えば8~9.5のpHを有していてもよい。以下の説明及び図5において、図4を参照して記載されている例の該当する構成要素及び特徴と同一又は類似の構成要素及び特徴は、同じ数字に100を加えた参照番号を有する。簡略化のため、ここではこれらの構成要素及び特徴の説明の全体を繰り返さない。
この例では、カートリッジ700の液体チャンバ701及び固体チャンバ703は、使用時に着脱可能に互いに接続される別々の構成要素として設けられる。液体チャンバ701及び固体チャンバ703は、例えばクリップ留め若しくは別の方法で互いに着脱可能に固定されてもよく、又は例えば固体チャンバ703は単純に、液体チャンバ701に乗るか若しくは摩擦で密着する状態であってもよい。カートリッジ700は、液体702が揮発されて液滴のエアロゾルを生成するか、又は十分に加熱されて蒸気を生成し、エアロゾル及び/又は蒸気の少なくとも一部及び好ましくはすべて又は実質的にすべてがニコチン源704を通過してニコチン源704から香料を吸収し、その1つ又は複数の成分を取り込むように構成される。蒸気及び/又はエアロゾルがニコチン源704に接触するとき、ニコチン源704における遊離した「脱プロトン化」ニコチンは、液体702からの酸性の蒸気及び/又はエアロゾルとの酸-塩基の塩形成を経てもよい。このように、ニコチンを酸性の蒸気及び/又はエアロゾルによってニコチン源704から引き出すか又は抽出させて、吸入可能媒体におけるニコチン送達量を増加させることができる。さらに、酸性の蒸気/エアロゾルを、ニコチン源704を通過させることにより、ニコチンを、より風味の良い、塩の形態で提供することができる。
この例では、液体チャンバ701は、液体チャンバ701の長さの外部を囲む環状流路706を画定し、液体チャンバ701の片方の端部から他方の端部まで延びる、外側シェル705によって取り囲まれる。外側シェル705は、液体チャンバ701の第1の端部壁707を越えて延び、端部壁709内で終了する。端部壁709は、別のプラスチックキャップ又はゴムキャップなどであってもよい。端部壁709は、エアロゾル及び/又は蒸気を環状流路706から排出させられるようにするために、多孔質であり、及び/又は1つ若しくは複数の貫通穴710を有する。蒸気及び/又はエアロゾルが、ヒータ711及びウィック712から遠位の端部で環状流路706から排出されることのみ可能で、ヒータ711又はアセンブリ全体の電子部品に還流できないように、端部壁709の内側に一方向弁714を設けてもよい。ニコチン源チャンバ703は、使用時に、端部壁709を通って出て行く蒸気及び/又はエアロゾルが固体チャンバ703に移動するように、端部壁709の上方に配置される。固体チャンバ703は、エアロゾル及び/又は蒸気がカートリッジ700から排出され、使用者によって吸入されることを可能にするために、出口開口及び/又は多孔質端部壁715を有する。
使用時に、カートリッジ700は、使用者によってアセンブリのバッテリーセクション(図示せず)に接続されて、ヒータ711に給電できるようになる。アトマイザのヒータ711が給電される(例えば、使用者がアセンブリ全体のボタンを操作することによって、又はそれ自体公知である通り、アセンブリ全体の吹かし検出器によって励起されてもよい)とき、端部壁713を通ってウィック712によって液体チャンバ701から引き込まれる液体702は、液体を揮発又は気化させるヒータ711によって加熱される。使用者がアセンブリ全体のマウスピースを咥えると、矢印Aで示されるように、蒸気及び/又はエアロゾルが、液体チャンバ701の長さの外部を囲む環状流路706に移動し、外側シェル705の端部壁709に向かう。次いで蒸気又はエアロゾルは(存在する場合には一方向弁714を介して)端部壁709を通過して固体チャンバ703に移動し、固体チャンバ703内でそこに収容されたニコチン源704から香料を吸収し、ニコチン源704の1つ又は複数の成分を取り込む。蒸気及び/又はエアロゾルがニコチン源704に接触するとき、ニコチン源704における遊離した「脱プロトン化」ニコチンは、液体702からの酸性の蒸気及び/又はエアロゾルとの酸-塩基の塩形成を経てもよい。このように、ニコチンを酸性の蒸気及び/又はエアロゾルによってニコチン源704から引き出すか又は抽出させて、吸入可能媒体におけるニコチン送達量を増加させることができる。さらに、酸性の蒸気/エアロゾルを、ニコチン源704を通過させることにより、ニコチンを、より風味の良い、塩の形態で提供することができる。次いで蒸気及び/又はエアロゾルは、矢印Bで示されるように、固体チャンバ703の端部壁715を通ってカートリッジ700から排出され得る。
図4及び5に記載の例は、典型的にはねじ山又は差し込み式取付具などによってカトマイザがバッテリーセクション(図示せず)に填め込まれる、いわゆるモジュール式製品又は「e-go」製品との併用に特に好適である。カトマイザは典型的には使用後に全体が廃棄され、新品の交換用カトマイザが使用される。別法として、使用者は必要に応じて時々、液体の補充及び/又は固体材料の交換によって、カートリッジを再利用することが可能であってもよい。
図4及び5に記載の例は、容易に、それ自体が公知である他の種類の電子タバコハイブリッドデバイスと併用するように構成することができる。例えば、一般的には小型で、従来の紙巻タバコと似た形態及び外観を有する、いわゆる「類似eシガレット」又は「シガライク」アセンブリがある。当該アセンブリにおいて、液体チャンバは典型的には、例えば、液体を保持するための木綿などの何らかの詰め物材料を含む。当該公知のアセンブリにおけるカートリッジ又はカトマイザは、典型的には全体を使い捨てできるものであるが、本発明の実施形態を使用する例における液体の補充及び/又は固体材料の交換が可能であってもよい。別の例として、一般的には比較的大量の液体を保持するための大型液体チャンバを有し、また、使用者がアセンブリの多数の態様を制御することを可能にする先進的な機能を提供する、いわゆるタンクアセンブリ又は個人用ヴェポライザーがある。
上記のカトマイザ構成体のいずれかに代わる別法として、液体用アトマイザ(すなわちヒータ及びウィック)が、液体及び固体チャンバとは別に提供されてもよい。アトマイザは、例えば、使用時に使用者によってカートリッジが着脱可能に取り付けられるアセンブリ全体のバッテリーセクションの一部として提供されてもよい。
図4及び5に関連して上記に記載の例のいずれにおいても、ニコチン源を「予熱」するためのニコチン源用ヒータが提供されてもよい。このヒータは、使用時にカートリッジが取り付けられるアセンブリの、カートリッジの一部として、又はバッテリーセクションの一部として提供されてもよい。
吸入可能媒体におけるニコチン送達量を増強するために、ニコチン源からのニコチン抽出に対して酸性の蒸気及び/又はエアロゾルの使用が及ぼす効果を評価する複数の実験を行った。
この例における目的は、酸性のエアロゾル化可能な液体の使用が、吸入可能媒体におけるニコチン送達量を増加させる形での、pH処理済みタバコからのニコチン抽出に繋がるかどうかを試すことであった。これらの実験向けに、
1-C、グリセロール(17重量%)、プロピレングリコール(71重量%)及び水(12重量%)からなるeリキッド組成物の対照サンプル、
1-BA、0.04重量%の安息香酸とeリキッドとを含有するサンプル、及び
1-LA、0.04重量%の乳酸とeリキッドとを含有するサンプル
の3種類のエアロゾル化可能な液体を調製した。
使用した固体のニコチン含有材料は、pHが8.5になるように塩基で処理したタバコブレンドであった。材料をポッドとして標準テストシステムに装填し、液体を加熱した。ヒータ要素の出力は7.5Wであった。次いで液体から形成された蒸気/エアロゾルを、pH処理済みのタバコ組成物に通し、又は上方を通過させ、該組成物の1つ又は複数の成分を取り込んで、出口経由で感知装置へと移動する吸入可能媒体を得た。
1回の実験中に、システムはポッド1個につき20回ずつの吹かしを3ブロックに分けて合計60回の吹かしを行い、20回の吹かしごとにニコチン送達量を測定した。吹かしは、55/3/30のレジーム(30秒おきに55mlを3秒間吹かす)を使用して行われた。各サンプルについて、測定を4回繰り返した。結果の要約を下表に示す。
図6を参照すると、上述の実験結果のグラフが示されており、これは本発明の実施形態によるアセンブリの他、比較アセンブリからのニコチン送達の例を実証するものである。
各サンプルでの1~20回の吹かしブロック測定について、ニコチン送達量は、酸性化させた液体の場合に増加した。安息香酸含有液体の場合、ニコチン送達量は67.2μg/吹かし1回(対照、1-C)から79μg/吹かし1回(1-BA)に増加した。乳酸含有液体の場合、ニコチン送達量は67.2μg/吹かし1回(対照、1-C)から100μg/吹かし1回(1-LA)に増加した。
したがって、これらの実験の結果は、酸性の蒸気/エアロゾル(1-BA又は1-LAにおいて各々安息香酸又は乳酸を含有する液体から形成されたものなど)を使用すると、中性の蒸気/エアロゾル(1-Cに使用した液体など)と比べ、使用者に送達されるニコチンの量が増加することを示すものである。
さらに、上記の結果は、固体のタバコから除去されるニコチン成分の総量が、酸性の蒸気/エアロゾルを使用する場合に増加することを示すものである。つまり、酸性の蒸気/エアロゾル(1-BA、1-LA)を使用すると、中性の蒸気/エアロゾル(1-C)と比べ、より多量のニコチンがタバコから抽出される。したがって、いくつかの実施形態において、アセンブリはニコチン抽出率の増大を可能にする他、ニコチン源から抽出されるために利用可能なニコチンの総量の増加も可能にする。
本明細書に用いられている「エアロゾル生成剤」は、エアロゾルの生成を促進する化合物又は混合物を指す。エアロゾル生成剤は、吸入可能な固体及び/又は液体エアロゾルへの気体の初期の蒸発及び/又は凝結の促進によって、エアロゾルの生成を促進することができる。
概して、任意の好適な1つ又は複数のエアロゾル生成剤が、エアロゾル化可能な液体又はニコチン源に含まれていてもよい。好適なエアロゾル生成剤としては、ソルビトール、グリセロール、及びプロピレングリコール又はトリエチレングリコールといったグリコールなどのポリオール、一価アルコールなどの非ポリオール、高沸点炭化水素、乳酸などの酸、グリセロール誘導体、ジアセチン、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセテート、クエン酸トリエチル、又はミリスチン酸エチル及びミリスチン酸イソプロピルを含むミリスチン酸などのエステル、並びにステアリン酸メチル、ドデカン二酸ジメチル及びテトラデカン二酸ジメチルなどの脂肪族カルボン酸エステルが挙げられるがこれらに限定されない。
本明細書に用いられている「香料」及び「加香剤」という用語は、現地規制において許可される場合には成人消費者向けの製品において所望の風味又は香りを発生させるために使用することができる材料を指す。例としては、抽出物(例えば甘草、アジサイ、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メンソール、ハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ウィンターグリーン、チェリー、ベリー、桃、リンゴ、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、白檀、ベルガモット、ゼラニウム、ハチミツエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、桂皮、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ピーマン、ショウガ、アニス、コリアンダー、コーヒー、又はハッカ属の任意の種からのミント油)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性化因子又は刺激因子、砂糖及び/又は代替糖(例えばスクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フラクトース、ソルビトール又はマンニトール)、並びにチャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質又は息清涼剤などの他の添加剤が挙げられる。香料及び加香剤は、模造品、合成成分若しくは天然成分又はそれらの配合物であってもよい。香料及び加香剤は、任意の好適な形態、例えば油、液体又は粉末などであってもよい。
疑念を避けるため、本明細書において、本発明又は本発明の特徴を定義する際に「含む、備える、具備する(comprises)」という用語が用いられている場合、「含む、備える、具備する」の代わりに「本質的になる(consists essentially of)」又は「なる(consists of)」という用語を使用して本発明又は特徴を定義することができる実施形態も開示される。
本明細書に用いられるpHという用語は、室温、すなわち20~22℃で測定されるpHを指すものとして使用される。いくつかの実施形態において、室温は20℃である。
上記の実施形態は、本発明の例示的な例として理解されるべきである。本発明のさらなる実施形態が想定される。任意の一実施形態に関連して記載されるどの特徴も、単独で使用するか又は記載される他の特徴と組み合わせて使用することができ、任意の他の実施形態若しくは任意の他の実施形態の任意の組み合わせの1つ又は複数の特徴と組み合わせて使用することもできることが理解されるべきである。さらに、上記に図示せずの均等物及び修正も、添付の請求項において定義される、本発明の適用範囲から逸脱せずに採用することができる。
本明細書に記載の様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解及び教授に役立てることのみを目的に提示される。これらの実施形態は、実施形態の代表的な見本としてのみ提示され、網羅的及び/又は排他的ではない。本明細書に記載の利点、実施形態、実施例、機能、特徴、構造及び/又は他の態様は、請求項によって定義される本発明の適用範囲に対する限定又は請求項の均等物に対する限定と捉えられるべきではないこと、及び特許請求される発明の適用範囲から逸脱せずに他の実施形態を活用することができ、修正を加えることができることが理解されるべきである。本発明の様々な実施形態は、好適には、開示される要素、成分、特徴、部品、ステップ、手段などの適切な組み合わせを含むか、当該組み合わせからなるか、又は当該組み合わせから本質的になると考えられる。加えて、本開示は、現在は特許請求されていないが将来において特許請求されると考えられる他の発明を含むと考えられる。