JP7780397B2 - 加速空洞及び加速空洞システム - Google Patents

加速空洞及び加速空洞システム

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Description

本発明の実施形態は、荷電粒子ビームを加速する加速空洞及び加速空洞システムに関する。
初段加速器として広く用いられている高周波四重極線形加速器(RFQ)では、1A以上の大電流イオンビームの加速が困難である。これは、RFQでは電極ボア径が1cm程度と小さいので、ビームの空間電荷効果による発散が強い大電流イオンビームを収束して輸送できないからである。
国際公開第2019/142389号 特開2006-12620号公報 特開平7-37698号公 特開平8-190997号公報
そこで、1A以上の大電流イオンビームを加速するために、大口径のビームダクトとビーム収束要素とを有する単胞空胴を、複数台連結することで構成される加速器によって、大電流ビームを加速できると見込まれている(例えば特許文献1)。
上述の特許文献1に記載の加速器では、従来の結合空胴加速器と異なり、加速空胴毎に独立して高周波エネルギを印加し、加速空胴毎に高周波エネルギの出力や位相などを調整している。また、特許文献1に記載の加速器では、イオンビームの加速に広く用いられるRFQやドリフトチューブ線形加速器(DTL)と異なり、短距離で加速して空間電荷効果を低下させ、大電流イオンビームの発散を抑制するために、加速空胴を短距離で連結して配置することが想定される。
このため、特許文献1に記載の加速器では、加速空胴に投入された高周波エネルギが本来単一の加速空胴内でのみ励起されるべきところ、隣接した加速空胴へ漏れ出してしまい、これにより、高周波エネルギが干渉して想定通りの加速電場が得られず、ビームの加速性能が低下するという課題がある。特に、基準周波数よりも高い高周波エネルギでは、狭い開口部を通過し易いため、漏洩の影響が顕著になる。
また、大電流イオンビームでは、従来の加速器における低電流ビームの加速と異なり、ビームの僅かな広がりやハロー成分でも、加速器や周辺の真空容器に衝突した際に放射化及び発熱の影響が顕著になり、正常な運転を阻害する課題がある。
本発明の実施形態は、上述の事情を考慮してなされたものであり、真空容器内の高周波エネルギの漏洩を抑制して真空容器内の加速ギャップに意図した加速電場を形成し、荷電粒子ビームを設計通りに加速することができる加速空洞及び加速空洞システムを提供することを目的とする。
また、本発明の実施形態は、荷電粒子ビームの衝突による不要な発熱及び放射化を防止することができる加速空洞及び加速空洞システムを提供することを他の目的とする。
本発明の実施形態における加速空洞は、真空状態に保持されると共に、荷電粒子ビームが通過するビーム通路を備え、このビーム通路を臨む位置に加速ギャップを備えた真空容器と、前記真空容器内に設置されて高周波エネルギを前記真空容器内に導き、前記加速ギャップに加速電場を形成して前記荷電粒子ビームを加速させるアンテナと、前記真空容器外に配置されて、前記ビーム通路内を流れる前記荷電粒子ビームを収束させる収束磁石と、前記真空容器の前記ビーム通路に設置されて、前記真空容器内の高周波エネルギの漏洩を遮断する高周波遮断構造と、を有して構成されたことを特徴とするものである。
本発明の実施形態における加速空洞システムは、高周波遮断構造を有する前記実施形態に記載の加速空洞が、ビーム通路の軸方向に複数台接続されて構成されたことを特徴とするものである。
本発明の実施形態によれば、真空容器内の高周波エネルギの漏洩を抑制して真空容器内の加速ギャップに意図した加速電場を形成し、荷電粒子ビームを設計通りに加速することができる。
第1実施形態に係る加速空洞を示す縦断面図。 図1のII-II線に沿う断面図。 第2実施形態に係る加速空洞における図2に対応する断面図。 第3実施形態に係る加速空洞の一部を拡大して示す断面図。 図4のV-V線に沿う断面図。 第4実施形態に係る加速空洞の一部を拡大して示す断面図。 図6のVII-VII線に沿う断面図。 第5実施形態に係る加速空洞の一部を拡大して示す断面図。 図8のIX-IX線に沿う断面図。 第6実施形態に係る加速空洞システムを示す縦断面図。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
[A]第1実施形態(図1及び図2)
図1は、第1実施形態に係る加速空洞を示す縦断面図である。この図1に示す加速空洞10は、図示しない荷電粒子ビーム、例えば1A以上の大電流イオンビームを加速するものであり、真空容器11、アンテナ12、収束磁石13及び高周波遮断構造14を有して構成される。
真空容器11は、容器本体15に導電性の一対のギャップ形成板16A及び16Bが接合されて構成され、内部が真空状態に保持される。この真空容器11の内部には、容器本体15並びにギャップ形成板16A及び16Bを貫通して、荷電粒子ビームが通過するビーム通路17が設けられる。更に、この真空容器11の内部におけるビーム通路17を臨む位置には、対向する一対のギャップ形成板16A及び16B間に、加速電場を形成するための加速ギャップ18が設けられる。
ビーム通路17は、荷電粒子ビームとして例えば1A以上の大電流イオンビームを通過させるため、その内径Dが例えば10cm以上に設定される。このビーム通路17の軸心Oは、荷電粒子ビームのビーム軸Pと一致して設定される。また、ビーム通路17の開口端部を符号17Aで示す。
ここで、ギャップ形成板16A及び16Bと容器本体15とはボルトなどを用いて締結されるほか、導電性の単一のインゴットを例えば切削加工して一体に形成されてもよい。また、ギャップ形成板16A及び16Bと容器本体15との接合部24は、アンテナ12による後述の高周波エネルギの導入により高い電圧が生ずるため、湾曲面加工(R加工)を施し、更に表面を平滑化することが好ましい。
また、ギャップ形成板16A及び16Bと容器本体15から構成される真空容器11の製造方法としては、鉄などの金属素材を加工した後に電気伝導率の高い銅等を鍍金するほか、無酸素銅やタフピッチ銅等のインゴットから全体を切削加工して形成してもよく、また、そのように形成された部品を接合して構成してもよい。独立した部品を接合する場合には、真空漏れを防ぐためにメタルガスケット、ゴムOリング、インジウムリングに代表される金属パッキン等によって真空封止を行うことが望ましい。また、高周波の表面電流のロスを低減するために、フィンガーコンタクト等のRF(Radio Frequency)コンタクトを、特にギャップ形成板16A及び16Bと容器本体15との間に装着することが望ましい。
また、真空容器11の特に容器本体15には、図示しない複数のポートが設けられている。これらのポートに、ターボ真空ポンプ、イオンポンプ、クライオポンプ、スクロールポンプ、ロータリポンプ等の真空ポンプが接続され、更に、ヌードイオンゲージ、コールドカソードゲージ、ピラニーゲージ、電離真空計等の真空計が接続されてもよい。これらのポートは、後述の如くアンテナ12から導入される高周波エネルギの周波数に合わせて、高周波エネルギの漏洩を防ぐためのスリット構造を有してもよい。
アンテナ12は、真空容器11の容器本体15内に設置されて、高周波エネルギを真空容器11内に導き、加速ギャップ18に加速電場を形成して、この加速電場により、ビーム通路17内を流れる荷電粒子ビームを加速させる。即ち、アンテナ12は、例えば銅等の金属素材をループ状に形成し、その一端が、導波管19または同軸ケーブルのフランジ部20などのアース部に、他端が、導波管19または同軸ケーブルの芯線に接続される。そして、このアンテナ12は、導波管19または同軸ケーブルを介して、高周波電源及び増幅器などのいわゆるRFアンプに接続されて、真空容器11内に高周波エネルギを導入する。
なお、導波管19は円形または矩形に形成され、同軸ケーブルはN型端子やBNC(Bayonet Neill Concelman)端子、SHV(Safe High Voltage Connector)端子などを有する。これらの導波管19、同軸ケーブルにおけるフランジ部20等のアース部と芯線とは、セラミックス等の絶縁材により絶縁されており、このセラミックスの表面はTiN等によりコーティングされて保護されることが好ましい。また、導波管19、同軸ケーブルのフランジ部20は、真空容器11内の真空状態の隔壁である真空隔壁を担っている。
収束磁石13は、真空容器11の外部に設置されて、真空容器11内のビーム通路17を流れる荷電粒子ビーム、例えば1A以上の大電流イオンビームを収束させるものである。具体的には、この収束磁石13は、永久磁石もしくは電磁石により構成されるソレノイドまたは四重極磁石を、荷電粒子ビームのビーム軸P(ビーム通路17の軸心O)方向に、1個から3個程度並べることで収束と発散を繰り返し、全体として収束させるなどの方式がある。電磁石は常電導素材で構成されるほかに、超電導素材で構成されることも可能である。
超電導素材で構成される超電導電磁石を用いた場合には、収束磁石13を内包する磁石用容器21を、真空容器11に隣接して設けることが好ましい。この磁石用容器21も内部が真空に保持されて収束磁石13を真空状態に保つ。真空計や真空ポンプなどの構成は、真空容器11と類似の構造とすることが可能である。また、超電導電磁石には、超電導状態を保つための冷凍機、輻射シールド、断熱材等が設けられ、電流を流すための電流リード等が接続される。
高周波遮断構造14は、真空容器11のビーム通路17に設置されて、真空容器11内の高周波エネルギの漏洩を遮断する遮断突部22として構成される。つまり、高周波遮断構造14としての遮断突部22は、鉄などの金属素材のまま、またはこの金属素材に電気伝導率が高い銅等の鍍金を施すほか、無酸素銅、タフピッチ銅などを例えば切削加工して形成される。この遮断突部22は、図1及び図2に示すように、ビーム通路17の内面23に、例えばビーム通路17の周方向に所定間隔を隔てて複数個が、ビーム通路17の軸心Oに向かい突出して設けられる。これらの遮断突部22により、真空容器11内の高周波エネルギの真空容器11外への漏洩が遮断(抑制)される。
以上のように構成されたことから、本第1実施形態によれば、次の効果(1)を奏する。
(1)真空容器11のビーム通路17に、真空容器11内の高周波エネルギの漏洩を遮断する高周波遮断構造14としての遮断突部22が設置されたので、ビーム通路17の内径が大径になった場合でも、遮断突部22によって、真空容器11内の高周波エネルギの漏洩を抑制することができる。このため、真空容器11内の加速ギャップ18に高周波エネルギによって意図した加速電場が形成されるので、この加速電場により、ビーム通路17を流れる荷電粒子ビームを設計通りに加速することができる。
(B)第2実施形態(図3)
図3は、第2実施形態に係る加速空洞における図2に対応する断面図である。この第2実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第2実施形態の加速空洞25が第1実施形態と異なる点は、高周波遮断構造26が、真空容器11のビーム通路17の内径Dよりも小さな内径dの開口28を備えたリング形状の遮断リング27として構成され、この遮断リング27がビーム通路17の内面23に固着された点である。遮断リング27の内径dは、ビーム通路17内を通過する荷電粒子ビームにおける断面円形状の直径よりも大きく設定される。
以上のように構成されたことから、本第2実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(2)を奏する。
(2)高周波遮断構造26が、ビーム通路17の内面23に固着されたリング形状の遮断リング27として構成され、しかも、この遮断リング27の内径dが、ビーム通路17内を通過する荷電粒子ビームの断面円形状の直径よりも大きく設定されている。このため、ビーム通路17内を通過する荷電粒子ビームが遮断リング27に衝突することが抑制される。この結果、ビーム通路17内を通過する荷電粒子ビームの減少を回避できると共に、荷電粒子ビームの遮断リング27への衝突による遮断リング27、ひいては真空容器11の不要な発熱及び放射化を防止することができる。
[C]第3実施形態(図4、図5)
図4は、第3実施形態に係る加速空洞の一部を拡大して示す断面図である。この第3実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第3実施形態の加速空洞30が第1及び第2実施形態と異なる点は、高周波遮断構造31が第2実施形態と同様に、ビーム通路17の内面23に固着されたリング形状の遮断リング32として構成されると共に、この遮断リング32の開口33の内径tが、ビーム通路17の軸心O方向に沿って変化して形成された点である。
具体的には、遮断リング32の開口33は、ビーム通路17内を通過する荷電粒子ビームが進行方向に広がっている場合には、その内径tをビームの入口側で小さく出口側で大きく設定することでテーパ形状に形成される。これにより、遮断リング32は、ビーム通路17内を通過する荷電粒子ビームとの衝突を回避しつつ、真空容器11内の高周波エネルギの漏洩を遮断するためにビーム通路17の軸心O側に最大限突出した寸法に設定される。
以上のように構成されたことから、本第3実施形態によれば、第1及び第2実施形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏するほか、次の効果(3)及び(4)を奏する。
(3)ビーム通路17の内面23に固着された遮断リング32の開口33は、その内径tが荷電粒子ビームの入口側で小さなテーパ形状に形成されている。このため、遮断リング32は、ビーム通路17内を流れる荷電粒子ビームとの衝突を回避しつつ、ビーム通路17の軸心O側に最大限突出して設定される。この結果、この遮断リング32によって、真空容器11内の高周波エネルギがより高い周波数の高周波エネルギであっても、その漏洩を抑制することができる。
(4)ビーム通路17の内面23に固着された遮断リング32の開口33は、その内径tが荷電粒子ビームの入口側で小さなテーパ形状に形成されている。このため、遮断リング32は、ビーム通路17内を流れる荷電粒子ビームとの衝突を回避しつつ、ビーム通路17の軸心O側に最大限突出して設定されて、熱容量が大きく構成される。このため、ビーム通路17内を通過する荷電粒子ビームが遮断リング32とわずかに衝突した場合であっても、この遮断リング32に生ずる熱を拡散させることができる。この結果、遮断リング32は、温度上昇に対する優れた耐性を具備することができる。
[D]第4実施形態(図6、図7)
図6は、第4実施形態に係る加速空洞の一部を拡大して示す断面図である。この第2実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第4実施形態の加速空洞40が第1実施形態と異なる点は、図6及び図7に示すように、高周波遮断構造41が、ビーム通路17の周方向に分断された矩形状の複数の遮断部位42から構成され、これらの遮断部位42が駆動機構43によりビーム通路17の半径方向に移動可能に構成された点である。
つまり、遮断部位42は、金属等の導電性の板にて構成されて、ビーム通路17において、断面円形状の荷電粒子ビームの通過領域を除く非通過領域に複数枚配置される。この複数枚の遮断部位42は、上記非通過領域に稠密に隙間なく配置される必要はなく、高周波エネルギが漏洩し易い大きな領域を閉塞可能であればよい。また、これら複数枚の遮断部位42は、ビーム通路17の軸心O方向にずらして設置されるのが好ましいが、互いに重なるように設置されてもよい。
駆動機構43は、例えば遮断部位42のそれぞれにウィルソンシール(不図示)を介して取り付けられた駆動ロッド44または駆動ベローズと、この駆動ロッド44または駆動ベローズに連結されて真空容器11の外部に設置された駆動モータ45(例えばインダクションモータまたはステッピングモータ等)とを有して、真空容器11を真空状態に保持しつつ、真空容器11の外部から遮断部位42を駆動させる。または、駆動機構43は、導入器(不図示)を用いて、真空容器11を真空状態に保持しつつ、遮断部位42を真空容器11の外部から手動で駆動させてもよい。
なお、駆動機構43における駆動モータは、真空容器11内に設置されてもよい。また、駆動機構43における駆動モータ45は、複数台のそれぞれが複数の遮断部位42を駆動する場合に限らず、1台で複数の遮断部位42を駆動してもよい。
以上のように構成されたことから、本第4実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(5)を奏する。
(5)高周波遮断構造41は、ビーム通路17の周方向に分割された複数の遮断部位42が、駆動機構43によりビーム通路17の半径方向に移動可能に構成されている。このため、ビーム通路17内を流れる荷電粒子ビームが設計時点と異なるビームサイズであった場合でも、この荷電粒子ビームのビームサイズに合わせて、複数の遮断部位42をビーム通路17の半径方向に移動させることで、荷電粒子ビームと遮断部位42との衝突を回避できる。この結果、ビーム通路17内を通過する荷電粒子ビームの減少を回避できると共に、荷電粒子ビームの遮断部位42への衝突によるこの遮断部位42、ひいては真空容器11の不要な発熱及び放射化を防止することができる。
[E]第5実施形態(図8、図9)
図8は、第5実施形態に係る加速空洞の一部を拡大して示す断面図である。この第5実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第5実施形態の加速空洞50が第1実施形態と異なる点は、図8及び図9に示すように、高周波遮断構造51が、ビーム通路17の周方向に分断された矩形状の複数の遮断部位52から構成され、この遮断部位52と真空容器11のビーム通路17との間に絶縁体53が介在されて、遮断部位52とビーム通路17とが別電位に構成され、荷電粒子ビームが遮断部位52に衝突することでこの遮断部位52に生じた電気信号が、測定装置54により真空容器11の外部に取り出し可能に構成された点である。
遮断部位52は、第4実施形態の遮断部位42と同様に構成され、設置される。また、絶縁体53としては、アルミナセラミックスやテフロン(登録商標)、デルリン(登録商標)、ガラスエポキシ樹脂、レニーなどから構成される。この絶縁体53における荷電粒子ビームの上流側に、導電性の電化防止部材55が、ビーム通路17の内面23に設置される。この電化防止部材55により、荷電粒子ビームが絶縁体53に直接照射されて、この絶縁体53がチャージアップすることが防止される。
測定装置54は、遮断部位52に接続されたリード線56と、真空容器11のビーム通路17に設置されてリード線56が接続されたフィードスルー57と、このフィードスルー57に接続されて、N型端子やBNC端子、SHV端子等を備えた同軸ケーブル58と、この同軸ケーブル58が接続される信号処理部59と、を有して構成される。信号処理部59は、オシロスコープ、ADC(Analog to Digital Converter)、TDC(Timing to Digital Converter)などである。
ここで、遮断部位52は、第4実施形態と同様に、駆動ロッド44を介して駆動モータ45により、ビーム通路17の半径方向に移動可能に構成されてもよく、この場合には駆動ロッド44が絶縁体(絶縁材料)で構成される。
以上のように構成されたことから、本第5実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(6)を奏する。
(6)遮断部位52と真空容器11のビーム通路17との間に絶縁体53が介在されて、遮断部位52とビーム通路17とが別電位に構成され、荷電粒子ビームの衝突により遮断部位52に生じた電気信号が測定装置54により測定可能に構成されている。このため、ビーム通路17を流れる荷電粒子ビームが設計時点と異なるビームサイズであった場合でも、遮断部位52に衝突した荷電粒子ビームのビーム強度を測定装置54が測定することができる。
従って、この測定装置54の測定値に基づいて、遮断部位52が駆動モータ45等によりビーム通路17の半径方向に移動可能な場合には、遮断部位52の移動量を調整することで、遮断部位52を荷電粒子ビームのビームサイズに適合させることができる。または、測定装置54の測定値に基づいて、アンテナ12により真空容器11内に導く高周波エネルギの出力や位相を調整することで、荷電粒子ビームの絞り込みや加速などの運転を最適化することができる。
[F]第6実施形態(図10)
図10は、第6実施形態に係る加速空洞システムを示す縦断面図である。この第6実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第6実施形態の加速空洞システム60は、第1~第5実施形態の加速空洞10、25、30、40、50(例えば図10では加速空洞10)が、ビーム通路17の軸心O(つまり荷電粒子ビームのビーム軸P)方向に複数台直接、または真空状態のダクト61を用いて間接に接続されて構成される。
以上のように構成されたことから、本第6実施形態によれば、次の効果(7)を奏する。
(7)各加速空洞10、25、30、40、50(例えば加速空洞10)には、高周波遮断構造14、26、31、41、51(例えば高周波遮断構造14)が設けられている。従って、例えば一つの加速空洞10内の高周波エネルギは、当該加速空洞10の高周波遮断構造14ばかりか、隣接する加速空洞10の高周波遮断構造14によってもその漏洩を抑制することが可能になる。この結果、加速空洞システム60を構成する各加速空洞10、25、30、40、50からの高周波エネルギの漏洩を確実に防止することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができ、また、それらの置き換えや変更、組み合わせは、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…加速空洞、11…真空容器、12…アンテナ、13…収束磁石、14…高周波遮断構造、17…ビーム通路、18…加速ギャップ、22…遮断突部、25…加速空洞、26…高周波遮断構造、27…遮断リング、28…開口、30…加速空洞、31…高周波遮断構造、32…遮断リング、33…開口、40…加速空洞、41…高周波遮断構造、42…遮断部位、43…駆動機構、50…加速空洞、51…高周波遮断構造、52…遮断部位、53…絶縁体、54…測定装置、D、d、t…内径

Claims (8)

  1. 真空状態に保持されると共に、荷電粒子ビームが通過するビーム通路を備え、このビーム通路を臨む位置に加速ギャップを備えた真空容器と、
    前記真空容器内に設置されて高周波エネルギを前記真空容器内に導き、前記加速ギャップに加速電場を形成して前記荷電粒子ビームを加速させるアンテナと、
    前記真空容器外に配置されて、前記ビーム通路内を流れる前記荷電粒子ビームを収束させる収束磁石と、
    前記真空容器の前記ビーム通路に設置されて、前記真空容器内の高周波エネルギの漏洩を遮断する高周波遮断構造と、を有して構成されたことを特徴とする加速空洞。
  2. 前記高周波遮断構造は、真空容器のビーム通路の内径よりも小さな内径の開口を備えたリング形状の遮断リングとして構成されたことを特徴とする請求項1記載の加速空洞。
  3. 前記遮断リングにおける開口の内径が、ビーム通路の軸方向に沿って変化して形成されたことを特徴とする請求項2記載の加速空洞。
  4. 前記高周波遮断構造は、ビーム通路の周方向に分割された複数の遮断部位から構成され、これらの遮断部位が駆動機構により前記ビーム通路の半径方向に移動可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の加速空洞。
  5. 前記高周波遮断構造と前記真空容器の前記ビーム通路との間に絶縁体が介在されて、前記高周波遮断構造と前記真空容器とが別電位に構成され、前記高周波遮断構造に生じた電気信号が前記真空容器外に取り出し可能に構成されたことを特徴とする請求項1または4に記載の加速空洞。
  6. 前記高周波遮断構造を有する請求項1または2に記載の加速空洞が、ビーム通路の軸方向に複数台接続されて構成されたことを特徴とする加速空洞システム。
  7. 前記高周波遮断構造を有する請求項3または4に記載の加速空洞が、ビーム通路の軸方向に複数台接続されて構成されたことを特徴とする加速空洞システム。
  8. 前記高周波遮断構造を有する請求項5に記載の加速空洞が、ビーム通路の軸方向に複数台接続されて構成されたことを特徴とする加速空洞システム。
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