本方法およびシステムを開示し説明する前に、方法およびシステムが特定の方法、特定の構成要素、または特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。さらに、本明細書で使用する用語が、特定の実施形態について説明することのみを目的としたものであり、限定のための用語ではないことを理解されたい。
本明細書および添付の特許請求の範囲では、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈上明白に単数であることが指示される場合を除いて複数の参照を含む。範囲は、本明細書では、「およそ(約)」1つの特定の値からおよび/または「およそ(約)」別の特定の値までとして表される場合がある。そのような範囲が表されるとき、別の実施形態は、1つの特定の値からおよび/または他の特定の値までを含む。同様に、値が近似値として表されるとき、先行詞「およそ(約)」を使用することによって、特定の値が別の実施形態を形成することが理解されよう。範囲の各々の端点が、他方の点との関係において有意であるとともに、他方の端点とは無関係に有意であることがさらに理解されよう。
「任意の」または「任意に」は、後で説明する事象または出来事が生じる場合もまたは生じない場合もあること、および説明が、前記事象または出来事が生じる例と前記事象または出来事が生じない例を含むことを意味する。
本明細書の説明および特許請求の範囲全体にわたって、「comprise」という語および「comprising」および「comprises」などの語句の変形が「限定はしないが含む」を意味し、たとえば、他の構成要素、整数、またはステップを除外することを意図しない。「例示的な」は「の例」を意味し、好ましいかまたは理想的な実施形態の指示を伝達することを意図しない。「などの」は、制限的な意味では使用されず、説明的な目的で使用される。
開示される方法およびシステムを実施するのに使用することのできる構成要素が開示される。本明細書では、これらの構成要素および他の構成要素が開示され、これらの構成要素の組合せ、サブセット、相互作用、グループなどが開示されるとき、これらの構成要素の各々の様々な個別のおよび集合的な組合せおよび変形形態の特定の参照が明示的に開示されない場合があるが、すべての方法およびシステムについて、組合せおよび変形形態の各々が具体的に考慮され説明されることを理解されたい。このことは、限定はしないが、開示される方法におけるステップを含む本出願のすべての態様に当てはまる。したがって、実施できる様々な追加のステップがある場合、これらの追加のステップの各々を開示される方法の任意の特定の実施形態または実施形態の組合せとともに実施できることを理解されたい。
本方法およびシステムは、好ましい実施形態についての以下の詳細な説明および説明に含まれる例ならびに図およびその前後の説明を参照することによって、より容易に理解されることがある。
当業者によって理解されるように、方法およびシステムは完全なハードウェア実施形態の形をとってもよく、完全なソフトウェア実施形態の形をとってもよく、またはソフトウェア態様とハードウェア態様を組み合わせた実施形態の形をとってもよい。さらに、方法およびシステムは、コンピュータ可読記憶媒体において具現化されるコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体上のコンピュータプログラム製品(たとえば、コンピュータソフトウェア)の形をとってもよい。より具体的には、本方法およびシステムは、ウェブ実装コンピュータソフトウェアの形をとってもよい。ハードディスク、CD-ROM、光学記憶デバイス、または磁気記憶デバイスを含む、任意の適切なコンピュータ可読記憶媒体が利用されてもよい。
方法およびシステムの実施形態について、方法、システム、装置、およびコンピュータプログラム製品のブロック図およびフローチャートを参照して説明する。ブロック図およびフローチャート図の各ブロック、ブロック図およびフローチャート図におけるブロックの組合せをコンピュータプログラム命令によって実施できることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令を汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能データ処理装置上にロードしてマシンを作成してもよく、それによって、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置上で実行される命令が、フローチャートの1つまたは複数のブロックに指定される機能を実施するための手段を作成する。
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置に特定の態様で機能するように指示することができるコンピュータ可読メモリに記憶してもよく、それによって、コンピュータ可読メモリに記憶された命令が、フローチャートの1つまたは複数のブロックに指定された機能を実施するためのコンピュータ可読命令を含む製造品を作成する。また、コンピュータプログラム命令をコンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置上にロードし、一連の動作ステップをコンピュータまたは他のプログラム可能装置上で実行させてコンピュータ実装プロセスを作成してもよく、それによって、コンピュータまたは他のプログラム可能装置上で実行される命令が、フローチャートの1つまたは複数のブロックに指定される機能を実施するためのステップを実現する。
したがって、ブロック図およびフローチャート図のブロックは、指定された機能を実行するための手段の組合せ、指定された機能を実行するためのステップの組合せ、および指定された機能を実行するためのプログラム命令手段をサポートする。ブロック図およびフローチャートの各ブロック、ならびにブロック図およびフローチャート図におけるブロックの組合せを、指定された機能もしくはステップ、または専用ハードウェアおよびコンピュータ命令の組合せを実行する専用ハードウェアベースコンピュータシステムによって実施できることも理解されよう。
TTFieldsは、本明細書では交流電場とも呼ばれ、中期の間、適正な微小管重合に干渉し、最終的に終期および細胞質分裂の間、細胞を破壊するので、抗有糸分裂癌治療法として確立されている。有効性は電場強度が高くなるとともに向上し、最適周波数は、癌細胞株に依存し、TTFieldsによって生じるグリオーマ細胞成長の抑止が最高になる周波数は200kHzである。癌治療では、腫瘍、たとえば、多形性膠芽腫(GBM)の患者では、ヒトにおける最も一般的な原発性悪性脳腫瘍に近接する皮膚領域に直接配置される容量結合されたトランスデューサを含む非侵襲デバイスが開発されている。
TTFieldsの効果は方向性を有し、電場に平行に分裂する細胞は他の方向に分裂する細胞よりも強く影響を受け、細胞はすべての方向に分裂するので、TTFieldsは一般に、治療される腫瘍内で互いに垂直な電場を発生させる二対のトランスデューサアレイによって給送される。より具体的には、トランスデューサアレイの一方の対は、腫瘍の左右(LR)に配置されてもよく、トランスデューサアレイの他方の対は、腫瘍の前後(AP)に配置されてもよい。この2つの方向(すなわち、LRおよびAP)の間で電場を循環させると、細胞配向の最大範囲が標的になることが確保される。垂直電場以外のトランスデューサアレイの他の位置が考えられる。一実施形態では、3つのトランスデューサアレイの非対称配置が考えられ、その場合、3つのトランスデューサアレイのうちの一対が交流電場を給送してもよく、次いで、3つのトランスデューサアレイの別の対が交流電場を給送してもよく、3つのトランスデューサアレイの残りの対が交流電場を給送してもよい。
インビボ検査およびインビトロ検査によって、TTFields療法の有効性が、電場の強度が高くなるとともに向上することがわかっている。したがって、患者の頭皮上のアレイ配置を最適化して脳の患部における強度を高めることは、オプチューンシステムの標準的な慣行である。アレイ配置最適化は、患者の頭部の形状、腫瘍寸法、および/または腫瘍位置を表す「経験則」(たとえば、アレイを頭皮上で腫瘍のできるだけ近くに配置する)測定値によって実行されてもよい。入力として使用される測定値は撮像データから導出されてもよい。撮像データは、たとえば、単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)画像データ、X線コンピュータ断層撮影(X線CT)データ、磁気共鳴映像法(MRI)データ、ポジトロン放出断層撮影(PET)データ、光学機器(たとえば、写真用カメラ、電荷結合素子(CCD)カメラ、赤外線カメラなど)によって取り込むことのできるデータなどの任意の種類の視覚データを含むことが意図される。いくつかの実装形態では、画像データは、3Dスキャナから取得されるかまたは3Dスキャナによって生成される3Dデータ(たとえば、ポイントクラウドデータ)を含んでもよい。最適化は、電場が、アレイの位置の関数として頭部内でどのように分布するかについての理解に依存することができ、いくつかの態様では、それぞれに異なる患者の頭部内の電気特性分布の変化を考慮に入れることができる。様々な基準を満たす(たとえば、関心領域(ROI)内の電場の最小および/または最大強度、ROI内の電力密度などをもたらす)患者の体上のトランスデューサアレイの最適化配置を示す複数のトランスデューサアレイマップが決定されてもよい。
患者の頭皮(および/または体の他の部分)上のトランスデューサアレイの配置はROIおよび/または標的部位内の電場の強度に影響を与えるので、ROIおよび/または標的部位内の電場の目標強度を維持しつつトランスデューサアレイの配置を変更するのを可能にするトランスデューサアレイマップが決定されてもよい。
図1は、電気療法用の例示的な装置100を示す。一般に、装置100は、非侵襲表面トランスデューサアレイによって体内で交流電場を発生させる可搬式バッテリーまたは電源駆動デバイスであってもよい。装置100は、電場発生器102と1つまたは複数のトランスデューサアレイ104とを備えてもよい。装置100は、電場発生器102を介して腫瘍治療電場(TTFields)(たとえば、150kHz)を発生させ、TTFieldsを1つまたは複数のトランスデューサアレイ104を通じて体のある領域に給送するように構成されてもよい。電場発生器102は、バッテリーおよび/または電源駆動デバイスであってもよい。一実施形態では、1つまたは複数のトランスデューサアレイ104は一様な形状を有する。一実施形態では、1つまたは複数のトランスデューサアレイ104は一様な形状を有さない。
電場発生器102は、信号発生器108と通信するプロセッサを備えてもよい。電場発生器102は、プロセッサ106および信号発生器108の動作を制御するように構成された制御ソフトウェア111を備えてもよい。
信号発生器108は、1つまたは複数の電気信号を波形またはパルス列の形状に生成してもよい。信号発生器108は、交流電圧波形を約50KHzから約500KHz(好ましくは約100KHzから約300KHz)の範囲の周波数で生成する(たとえば、TTFields)ように構成されてもよい。電圧は、治療すべき組織内の電場強度が約0.1V/cm~約10V/cmの範囲内になるような電圧である。
電場発生器102の1つまたは複数の出力114は、その一方の端部において信号発生器108に取り付けられた1つまたは複数の導電リード線112に結合されてもよい。導電リード線112の両端は、電気信号(たとえば、波形)によって作動させる1つまたは複数のトランスデューサアレイ104に接続される。導電リード線112は、可撓性金属シールドを有する標準絶縁導体を備えてもよく、導電リード線112によって発生する電場の拡散を防止するように接地されてもよい。1つまたは複数の出力114を順次動作させてもよい。信号発生器108の出力パラメータは、たとえば、電場の強度、波の周波数(たとえば、治療周波数)、および1つまたは複数のトランスデューサアレイ104の最大許容温度を含んでもよい。出力パラメータは、制御ソフトウェア110によってプロセッサ106と協働して設定され、ならびに/または決定されてもよい。制御ソフトウェア110は、所望の(たとえば、最適な)治療周波数を決定した後、プロセッサ106に、制御信号を信号発生器108に送らせてもよく、この制御信号によって、信号発生器108に所望の治療周波数を1つまたは複数のトランスデューサアレイ104に出力させる。
1つまたは複数のトランスデューサアレイ104は、治療を集中させるように標的ボリュームで所望の構成、方向、および強度の電場を発生させるように様々な形状および位置に構成されてもよい。1つまたは複数のトランスデューサアレイ104は、関心ボリュームを通じて2つの垂直電場方向を給送するように構成されてもよい。
1つまたは複数のトランスデューサアレイ104は、1つまたは複数の電極116を備えてもよい。1つまたは複数の電極116は、高誘電率を有する任意の材料から作られてもよい。1つまたは複数の電極116は、たとえば、1つまたは複数の絶縁セラミックディスクを備えてもよい。電極116は、生体適合性を有し、フレキシブル配線基板118に結合されてもよい。電極116は、電極116が導電ヒドロゲル層(図示せず)(心電パッド上に存在する導電ヒドロゲル層と同様)によって皮膚から分離されるときに皮膚に直接接触しないように構成されてもよい。
電極116、ヒドロゲル、およびフレキシブル配線基板118は、1つまたは複数のトランスデューサアレイ104を体の所定の位置において皮膚に連続的に直径接触したままにするように低刺激性医療用絆創膏120に取り付けられてもよい。各トランスデューサアレイ104は、トランスデューサアレイ104の下方の皮膚温度を測定するために(精度±1℃)1つまたは複数のサーミスタ(不図示)、たとえば8つのサーミスタを備えてもよい。サーミスタは、皮膚温度を周期的に、たとえば、毎秒測定するように構成されてもよい。サーミスタは、温度測定へのいかなる干渉を回避するために、TTFieldsが給送されていない間に制御ソフトウェア110によって読み取られてもよい。
測定された温度が、以後の2回の測定の間、事前に設定された最高温度(Tmax)、たとえば、38.5~40.0℃±0.3℃よりも低い場合、制御ソフトウェア110は、電流が最大治療電流(たとえば、ピークピーク値が4アンペア)に達するまで電流を増大させることができる。温度がTmax+0.3℃に達し、引き続き上昇する場合、制御ソフトウェア110は電流を低減させることができる。温度が41℃まで上昇した場合、制御ソフトウェア110は、TTFields療法を停止することができ、過熱アラームをトリガすることができる。
1つまたは複数のトランスデューサアレイ104は、患者の身体サイズおよび/またはそれぞれに異なる治療に基づいて、サイズが異なってもよく、かつ異なる数の電極116を備えてもよい。たとえば、患者の胸部の場合、小型トランスデューサアレイは、それぞれ13個の電極を備えてもよく、大型トランスデューサアレイは、それぞれ20個の電極を備えてもよく、電極は各アレイにおいて相互に直列接続される。たとえば、図2に示すように、患者の頭部の場合、各トランスデューサアレイは、それぞれ9個の電極を備えてもよく、電極は各アレイにおいて相互に直列接続される。
装置100のステータスおよび監視されたパラメータは、メモリ(図示せず)に記憶され得、有線または無線接続を介してコンピューティングデバイスに転送することができる。装置100は、電源オン、治療開始、アラーム、およびバッテリー不足などの視覚インディケータを表示するためのディスプレイ(図示せず)を備えてもよい。
図3Aおよび図3Bは、装置100の例示的な適用形態を示す。トランスデューサアレイ104aおよびトランスデューサアレイ104bが図示されており、各トランスデューサアレイがそれぞれ、低刺激性医療絆創膏120aおよび120bに組み込まれている。低刺激性医療絆創膏120aおよび120bは皮膚表面302に貼り付けられる。腫瘍304は、皮膚表面302および骨組織306の下方に位置しており、脳組織308内に位置している。電場発生器102は、トランスデューサアレイ104aおよびトランスデューサアレイ104bに、腫瘍304の癌細胞によって示される急速な細胞分裂を中断させる交流電場310を脳組織308内で発生させる。腫瘍細胞の増殖を阻止し、ならびに/または腫瘍細胞を破壊するための非臨床実験における交流電場310が示されている。交流電場310を使用すると、特殊な特性、幾何学形状、および癌細胞分裂率が利用され、それによって、癌細胞が交流電場310の影響を受けやすくなる。交流電場310は、中間周波数(100~300kHz程度)において交流電場310の極性を変化させる。特定の治療に使用される周波数は、治療中の細胞型に固有のもの(たとえば、MPMでは150kHz)であってもよい。交流電場310は、有糸分裂紡錘体微小管重合を中断させ、細胞質分裂の間、細胞内高分子および細胞小器官を誘電泳動転位させるように示されている。これらのプロセスは、細胞膜を物理的に分裂させ、プログラムされた細胞死に至らせる(アポトーシス)。
交流電場310の効果は方向性を有し、電場に平行に分裂する細胞は、他の方向に分裂する細胞よりも強く影響を受け、細胞がすべての方向に分裂するので、交流電場310は、治療される腫瘍内で互いに垂直な電場を発生させる二対のトランスデューサアレイ104を通じて給送されてもよい。より具体的には、トランスデューサアレイ104の一方の対は、腫瘍の左右(LR)に配置されてもよく、トランスデューサアレイ104の他方の対は、腫瘍の前後(AP)に配置されてもよい。この2つの方向(すなわち、LRおよびAP)の間で交流電場310を循環させると、細胞配向の最大範囲が標的になることが確保される。一実施形態では、交流電場310は、トランスデューサアレイ104の対称配置(たとえば、合計4つのトランスデューサアレイ104、2つの整合する対)に従って給送されてもよい。別の実施形態では、交流電場310は、トランスデューサアレイ104の非対称配置(たとえば、合計3つのトランスデューサアレイ104)に従って給送されてもよい。トランスデューサアレイ104の非対称配置は、3つのトランスデューサアレイのうちの2つを係合させて交流電場310を給送し、次いで3つのトランスデューサアレイ104のうちの別の2つのトランスデューサアレイに切り替えて交流電場310を給送し、以後も同様な手順が行われる。
インビボ検査およびインビトロ検査によって、TTFields療法の有効性が、電場の強度が高くなるとともに向上することがわかっている。方法、システム、および装置は、患者の頭皮上のアレイ配置を最適化して脳の患部における強度を高めるように構成される。
図4Aに示すように、トランスデューサアレイ104は、患者の頭部上に配置されてもよい。図4Bに示すように、トランスデューサアレイ104は、患者の腹部上に配置されてもよい。図5Aに示すように、トランスデューサアレイ104は、患者の胴部上に配置されてもよい。図5Bに示すように、トランスデューサアレイ104は、患者の骨盤上に配置されてもよい。トランスデューサアレイ104を患者の体の他の部分(たとえば、腕、脚など)上に配置することも具体的に考えられる。
図6は、患者サポートシステム602を備えるシステム600の非限定的例を示すブロック図である。患者サポートシステム602は、電場発生器(EFG)構成アプリケーション606、患者モデリングアプリケーション608、および/または撮像データ610を動作させ、ならびに/または記憶するように構成された1つまたは複数のコンピュータを備えることができる。患者サポートシステム602は、たとえば、コンピューティングデバイスを備えることができる。患者サポートシステム602は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、携帯電話(たとえば、スマートフォン)、タブレットなどを備えることができる。
患者モデリングアプリケーション608は、撮像データ610に従って患者の体の一部の3次元モデル(患者モデル)を生成するように構成されてもよい。撮像データ610は、単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)画像データ、X線コンピュータ断層撮影(X線CT)データ、磁気共鳴映像法(MRI)データ、ポジトロン放出断層撮影(PET)データ、光学機器(たとえば、写真用カメラ、電荷結合素子(CCD)カメラ、赤外線カメラなど)によって取り込むことのできるデータなどの任意の種類の視覚データを含むことができる。いくつかの実装形態では、画像データは、3Dスキャナから取得されるかまたは3Dスキャナによって生成された3Dデータ(たとえば、ポイントクラウドデータ)を含んでもよい。患者モデリングアプリケーション608は、患者モデルおよび1つまたは複数の電場シミュレーションに基づいて3次元アレイレイアウトマップを生成するように構成されてもよい。
患者の体の一部上のアレイ配置を適正に最適化するには、MRI撮像データなどの撮像データ610を患者モデリングアプリケーション608によって解析して腫瘍を備える関心領域を識別してもよい。患者の頭部の場合、電場がヒトの頭部内でどのように振る舞い分布するかを特徴付けるために、有限要素モデル(FEM)シミュレーションを使用する解剖学的頭部モデルに基づくモデリングフレームワークを使用してもよい。これらのシミュレーションは、磁気共鳴撮像(MRI)測定に基づく現実的頭部モデルを生成し、頭部内の頭蓋骨、白質、灰白質、および脳脊髄液(CSF)などの組織型を区分する。各組織型に比導電率および比誘電率についての誘電特性を割り当ててもよく、シミュレーションが実行されてもよく、それによって、それぞれに異なるトランスデューサアレイ構成がモデルの表面に適用され、事前に設定された周波数の、外部から印加される電場が患者の体の任意の部分、たとえば脳全体にわたってどのように分布するかが理解される。対アレイ構成、定電流、および200kHzの事前に設定された周波数を使用したこれらのシミュレーションの結果によって、電場分布は、脳全体にわたって比較的非一様であり、CSFを除く大部分の組織区分において1V/cmを超える電場強度が発生することが明示された。これらの結果は、トランスデューサアレイ-頭皮界面におけるピークピーク値が1800ミリアンペア(mA)である総電流を想定して取得される。電場強度のこのしきい値は、膠芽腫細胞株における細胞増殖を阻止するのに十分な値である。さらに、トランスデューサアレイ対の構成を操作することによって、図7に示すように脳の特定の領域への電場強度をほぼ3倍にすることが可能である。図7は、有限要素法シミュレーションモデルから得た冠状断図に示される電場の大きさおよび分布(V/cm単位)を示す。このシミュレーションは、左右対トランスデューサアレイ構成を使用している。
一態様では、患者モデリングアプリケーション608は、腫瘍の位置および範囲に基づいて患者用の所望の(たとえば、最適な)トランスデューサアレイレイアウトを決定するように構成されてもよい。たとえば、軸位断図および冠状断図を使用して脳MRIのT1シーケンスから初期形態計測頭部サイズ測定値が決定されてもよい。進展病変の最大直径を明示するためにポストコントラスト軸位断および冠状断MRIスライスが選択されてもよい。頭部サイズおよび所定の基準マーカーから腫瘍縁部までの距離の測定値を使用して、対アレイレイアウトの様々な変形形態および組合せを評価して、腫瘍部位に最大電場強度をもたらす構成を生成してもよい。図8Aに示すように、出力は、3次元アレイレイアウトマップ800であってもよい。3次元アレイレイアウトマップ800(たとえば、トランスデューサアレイレイアウトマップ)は、図8Bに示すようにTTFields療法の通常の過程の間、頭皮上にアレイを配置する際に患者および/または介護者によって使用されてもよい。
一態様では、患者モデリングアプリケーション608を患者用の3次元アレイレイアウトマップを決定するように構成することができる。トランスデューサアレイを受ける患者の部分のMRI測定値が決定されてもよい。一例として、MRI測定値は、標準的な医用におけるデジタル画像および通信(Digital Imaging and Communications in Medicine (DICOM))ビューアを介して受信されてもよい。MRI測定値の決定は、たとえば、人工知能技法を介して自動的に実行されてもよく、または医師を介して手動で実行されてもよい。
手動MRI測定値の決定は、DICOMビューアを介してMRIデータを受信し、ならびに/または提供することを含んでもよい。MRIデータは、腫瘍を含む患者の部分のスキャンを含んでもよい。一例として、患者の頭部の場合、MRIデータは、右前頭側頭腫瘍、右頭頂側頭腫瘍、左前頭側頭腫瘍、左頭頂後頭腫瘍、および/または多発性正中線腫瘍のうちの1つまたは複数を含む頭部のスキャンを含んでもよい。図9A、図9B、図9C、および図9Dは、患者の頭部のスキャンを示す例示的なMRIデータを示す。図9Aは、頭部サイズを測定するために使用される軌道を含む、最頂端画像を含む軸位断T1シーケンススライスを示す。図9Bは、頭部サイズを測定するために使用される外耳道のレベルにおける冠状断T1シーケンススライス選択画像を示す。図9Cは、腫瘍位置を測定するために使用される最大進展腫瘍直径を示すポストコントラストT1軸位断画像を示す。図9Dは、腫瘍位置を測定するために使用される最大進展腫瘍直径を示すポストコントラストT1冠状断画像を示す。MRI測定は、頭皮の外縁における基準マーカーから開始し、右、前、上部原点から接線方向に延びてもよい。形態計測頭部サイズは、依然として軌道を含んでいる最頂端画像(または軌道の上縁の真上の画像)を選択する軸位断T1 MRIシーケンスから推定されてもよい。
一態様では、MRI測定値は、たとえば、頭部サイズ測定値および/または腫瘍測定値のうちの1つまたは複数を備えてもよい。一態様では、1つまたは複数のMRI測定値は、最も近いミリメートルに丸められてもよく、解析のためにトランスデューサアレイ配置モジュール(たとえば、ソフトウェア)に与えられてもよい。次いで、MRI測定値を使用して3次元アレイレイアウトマップ(たとえば、3次元アレイレイアウトマップ800)を生成してもよい。
MRI測定値は、頭皮の外縁から測定を開始する最大前後方向(A-P)頭部サイズ、A-P測定に垂直な頭部の最大幅、左右方向距離、および/または頭皮の右端縁から解剖学的正中線までの距離などの1つまたは複数の頭部サイズ測定値を備えてもよい。
MRI測定値は、冠状断図頭部サイズ測定値などの1つまたは複数の頭部サイズ測定値を含んでもよい。冠状断図頭部サイズ測定値は、外耳道のレベルにおける画像を選択するT1 MRIシーケンス上で取得されてもよい(図9B)。冠状断図頭部サイズ測定値は、頭皮の頂部から側頭葉の下縁を画定する直交線までの垂直測定値、最大左右方向頭部幅、および/または頭皮の右端縁から解剖学的正中線までの距離のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
MRI測定値は、腫瘍位置測定値などの1つまたは複数の腫瘍測定値を含んでもよい。腫瘍位置測定は、T1ポストコントラストMRIシーケンスを使用して、まず最大進展腫瘍直径を明示する軸位断画像上で行われてもよい(図9C)。腫瘍位置測定値は、鼻を除く最大A-P頭部サイズ、A-P距離に垂直に測定される最大左右方向直径、頭皮の右縁から解剖学的正中線までの距離、左右方向距離に平行にかつA-P測定に垂直に測定される、頭皮の右縁から最も近い腫瘍縁部までの距離、左右方向距離に平行にかつA-P測定に垂直に測定される、頭皮の右縁から最も遠い腫瘍縁部、A-P測定に平行に測定される頭部の前部から最も近い腫瘍縁部までの距離、および/またはA-P測定に平行に測定される頭部の前部から最も遠い腫瘍縁部までの距離のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
1つまたは複数の腫瘍測定値は、冠状断図腫瘍測定値を含んでもよい。冠状断図腫瘍測定は、腫瘍進展の最大直径を示すポストコントラストT1 MRIスライスを識別することを含んでもよい(図9D)。冠状断図腫瘍測定値は、頭皮の頂部から大脳の下縁までの最大距離、すなわち、前部スライスでは、前頭葉または側頭葉の下縁に引かれた水平線によって画定され、後方では、可視小脳テントの最低レベルまで延びる最大距離、最大左右方向頭部幅、頭皮の右縁から解剖学的正中線までの距離、左右方向距離に平行に測定される、頭皮の右縁から最も近い腫瘍縁部までの距離、左右方向距離に平行に測定される、頭皮の右縁から最も遠い腫瘍縁部までの距離、下大脳線(inferior cerebrum line)への上頂部に平行に測定される、頭部の頂部から最も近い腫瘍縁部までの距離、および/または下大脳線(inferior cerebrum line)への上頂部に平行に測定される、頭部の頂部から最も遠い腫瘍縁部までの距離のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
特に、腫瘍が患者の体の別の部分に存在するときは、他のMRI測定値が使用されてもよい。
MRI測定値は、患者モデルを生成するために患者モデリングアプリケーション608によって使用されてもよい。その場合、患者モデルは、3次元アレイレイアウトマップ(たとえば、3次元アレイレイアウトマップ800)を決定するために使用されてもよい。患者の頭部内の腫瘍の例で説明を続けると、患者モデルを作成することのできる変形可能なテンプレートとして働く健常頭部モデルが生成されてもよい。患者モデルを作成するとき、患者のMRIデータ(たとえば、1つまたは複数のMRI測定値)から腫瘍をセグメント化してもよい。MRIデータをセグメント化すると、各ボクセルにおける組織型が識別され、経験データに基づいて各組織型に電気的特性が割り当てられてもよい。Table 1(表1)は、シミュレーションにおいて使用されてもよい組織の標準的な電気的特性を示す。患者MRIデータにおける腫瘍の領域がマスクされてもよく、非剛体レジストレーションアルゴリズムを使用して、健常頭部モデルの変形可能なテンプレートを表す3D個別画像上に患者頭部の残りの領域を位置合わせしてもよい。このプロセスによって、非剛体変換が生じ、患者の頭部の健常部分がテンプレート空間内にマップされるとともに、逆変換が生じ、テンプレートが患者空間内にマップされる。逆変換は、3D変形可能テンプレートに適用され、腫瘍が存在しない場合の患者頭部が近似される。最後に、腫瘍(関心領域(ROI)と呼ばれる)が変形されたテンプレートに埋め戻され、完全な患者モデルが生成される。患者モデルは、組織、器官、腫瘍などの内部構造を含む、患者の体の当該の部分の3次元空間内のデジタル表現であってもよい。
次いで、患者モデルを使用して患者モデリングアプリケーション608によってTTFieldsの給送がシミュレートされてもよい。シミュレートされた電場分布、線量測定、シミュレーションベースの解析は、参照により全体が本明細書に組み込まれている、米国特許出願第20190117956号および刊行物、Balloらによる「Correlation of Tumor treating Fields Dosimetry to Survival Outcomes in Newly Diagnosed Glioblastoma: A Large-Scale Numerical Simulation-based Analysis of Data from the Phase 3 EF-14 randomized Trial」(2019)に記載されている。
腫瘍位置に対するトランスデューサアレイの整然とした配置を確保するために、基準座標系が定義されてもよい。たとえば、最初に、トランスデューサアレイの従来のLRおよび前後(AP)配置によって水平面が定義されてもよい。左右方向がX軸として定義されてもよく、AP方向がY軸として定義されてもよく、XY平面に垂直な頭尾方向がZ軸として定義されてもよい。
座標系を定義した後、トランスデューサアレイを仮想的に患者モデル上に配置し、トランスデューサアレイの中心および長手方向軸をXY平面内に配置してもよい。一対のトランスデューサアレイを頭部モデルのZ軸の周りを、すなわち、XY平面内で、0度から180度まで整然と回転させ、それによって(対称性によって)頭部の全周にわたって回転させてもよい。回転間隔は、たとえば、約2cmの並進に相当する15度であってもよく、180度の範囲において合計で12個の異なる位置が与えられる。他の回転間隔も考えられる。電場分布計算は、腫瘍座標に対してトランスデューサアレイ位置ごとに実行されてもよい。
患者モデルにおける電場分布は、電位の有限要素(FE)近似を使用して患者モデリングアプリケーション608によって決定されてもよい。一般に、時間的に変化する電場を定義する数量は複雑なマクスウェル方程式によって与えられる。しかし、生体組織およびTTFieldsの低周波数から中間周波数(f=200kHz)では、電磁波長が頭部のサイズよりもずっと大きく、誘電率εは、実数値導電率σと比較して無視できる。すなわち、ここで、ω=2πfは角周波数である。このことは、組織内の電磁波伝搬効果および容量効果を無視することができ、したがって、スカラー電位が、電極および皮膚における適切な境界条件を用いて静的ラプラス方程式▽(σ▽Φ)=0によってうまく近似されることを意味する。したがって、複素インピーダンスは抵抗性であると見なされ(すなわち、リアクタンスは無視できる)、したがって、ボリューム導体内を流れる電流は主に自由(オーミック)電流である。ラプラスの方程式のFE近似は、SimNIBSソフトウェア(simnibs.org)などのソフトウェアを使用して算出されてもよい。ガラーキン法および共役勾配ソルバの残差に基づく計算は、<IE-9である必要がある。電極アレイの各セットにおいて電位を(任意に選択した)固定値に設定してディリクレ境界条件を使用した。電場(ベクトル)は、電位の数値勾配として算出されてもよく、電流密度(ベクトル場)は、オームの法則を使用して電場から算出されてもよい。電場値の電位差および電流密度は、アレイ対ごとの総ピークピーク振幅が1.8Aになるように線形に再スケーリングされてもよく、アレイ対ごとの総ピークピーク振幅は、活性電極ディスク上のすべての三角形面素にわたる通常の電流密度成分の(数値)面積分として算出される。TTFieldsの「線量」は、場のベクトルの強度(L2ノルム)として算出されてもよい。モデル化された電流は、各々が3×3トランスデューサアレイの対に接続された2つの別個の順次活性源によって供給されると仮定されてもよい。左側アレイおよび後部アレイは、シミュレーションにおけるソースとして定義されてもよく、一方、右側アレイおよび前部アレイはそれぞれ、対応するシンクとした。しかし、TTFieldsが交流電場を使用するので、この選択は任意であり、結果に影響しない。
患者上の複数の位置に配置されたトランスデューサアレイによって発生する平均電場強度が、患者モデリングアプリケーション608によって1つまたは複数の組織型について決定されてもよい。一態様では、腫瘍組織型における最高平均電場強度に対応するトランスデューサアレイ位置が、患者用の所望の(たとえば、最適な)トランスデューサアレイ位置として選択されてもよい。
いくつかの例では、TTFields治療および/または療法を有効にし、ならびに/または最適化するために、最適化されたトランスデューサアレイ配置位置などのトランスデューサアレイ配置位置が決定されてもよい。たとえば、1人または複数のユーザ(たとえば、医師、看護師、助手、職員、医学物理士、線量測定士など)がユーザインターフェースを使用して、皮膚毒性を回避し、ならびに/または制限しつつ、TTFields治療および/または療法を最適化するトランスデューサアレイを人(たとえば、患者、被験者など)の体(たとえば、頭部、胴部など)の上に配置するためのトランスデューサアレイレイアウトマップ(たとえば、3次元アレイレイアウトマップなど)を決定し、ならびに/または生成してもよい。たとえば、各々が1つまたは複数の基準を満たすトランスデューサアレイレイアウトマップを含むトランスデューサアレイレイアウトマップの複数のセット(たとえば、グループ、一覧など)が決定されてもよい。基準は、ある人(たとえば、患者、被験者など)に関連する関心領域(ROI)内に分布する電場の電位値、ROI内に分布する電場に関連する潜在電力密度、その人の体の一部(たとえば、頭部、胴部など)に関連する皮膚毒素の推定値、および/または任意の他の基準を含んでもよい。トランスデューサアレイ配置の互いに重ならない位置を含む2つ以上のトランスデューサアレイレイアウトマップを含むトランスデューサアレイレイアウトマップの複数のセットにおけるトランスデューサアレイレイアウトマップのセットが決定されてもよい。トランスデューサアレイレイアウトマップの複数のセットは、たとえば、ユーザに表示されてもよく、ならびに/またはたとえば、ユーザインターフェースを介して選択可能であってもよい。ユーザインターフェースは、トランスデューサアレイレイアウトマップを選択するために使用されてもよく、選択に基づいて、選択されたトランスデューサアレイレイアウトマップに(たとえば、基準、互いに重ならない位置、互いに重なる位置などに基づいて)関連付けられた、トランスデューサアレイレイアウトマップの複数のセットにおけるトランスデューサアレイレイアウトマップのセットとともに提示されてもよい。
例示的な方法は、解剖学的ボリュームの複数の画像を少なくとも1人のユーザに提示するステップと、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを生成するために解剖学的ボリュームのどの画像を使用すべきかの選択を少なくとも1人のユーザから受け入れるステップとを含む。この方法は、選択された画像に基づいて解剖学的ボリュームの電気的特性のモデル(3Dモデル)を生成するステップと、複数のトランスデューサアレイレイアウトを決定するステップとを含んでもよい。次いで、作成されたモデルに基づいて、決定されたトランスデューサアレイレイアウトのうちのどのレイアウトが少なくとも1つの基準を満たすかを評価するステップ。この方法は、少なくとも1つの基準を満たす複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを少なくとも1人のユーザに提示するステップと、少なくとも1人のユーザに提示された選択された1つのトランスデューサアレイレイアウトを少なくとも1人のユーザから受け入れるステップとを含んでもよい。選択されたトランスデューサアレイレイアウトを表すレポートが生成されてもよい。いくつかの例では、モデルは、少なくとも1つの追加の画像に基づいてもよい。いくつかの例では、モデルを生成するステップは、少なくとも1人のユーザから受信された入力に基づいてセグメント化を実行するステップを含んでもよい。いくつかの例では、少なくとも1人のユーザは、第1のユーザと第2のユーザとを含んでもよい。この方法はまた、関心領域を識別する入力を第1のユーザから受け入れるステップと、関心領域を表すデータを第2のユーザに出力するステップを含んでもよい。いくつかの例では、モデルを生成するステップは、第2のユーザから受信された入力に基づいてセグメント化を実行するステップを含んでもよい。いくつかの例では、この方法は、全体的なセグメント化を識別する入力を第1のユーザから受け入れるステップと、全体的なセグメント化を表すデータを第2のユーザに出力するステップとを含んでもよい。いくつかの例では、モデルを生成するステップは、第2のユーザから受信された入力に基づいてセグメント化を実行するステップを含んでもよい。いくつかの例では、この方法は、少なくとも1つの注記を第1のユーザから受け入れるステップと、少なくとも1つの注記を第2のユーザに出力するステップとを含んでもよい。いくつかの例では、モデルを生成するステップは、第2のユーザから受信された入力に基づいてセグメント化を実行するステップを含んでもよい。いくつかの例では、この方法は、回避領域を識別する入力を第1のユーザから受け入れるステップと、回避領域を表すデータを第2のユーザに出力するステップとを含んでもよい。いくつかの例では、モデルを生成するステップは、第2のユーザから受信された入力に基づいてセグメント化を実行するステップを含んでもよい。
図10は、トランスデューサアレイ配置を管理するための例示的なシステム1000を示すブロック図である。いくつかの例では、システム1000の構成要素は、単一のデバイスなどとして実装されてもよい。いくつかの例では、システム1000の構成要素は、別個のデバイス/構成要素として実装され、ならびに/または集合通信において実装されてもよい。システム1000および/またはシステム1000の構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの両方の組合せとして実装されてもよい。一態様では、本明細書における任意の前述の方法のいくつかまたはすべてのステップは、システム1000の構成要素上で実行され、ならびに/またはシステム1000の構成要素を介して実行されてもよい。システム1000は、ある人(たとえば、患者、被験者など)の体の上へのトランスデューサアレイ配置用の位置を決定するために使用されてもよい。トランスデューサアレイ配置用の位置は、1つまたは複数のトランスデューサアレイレイアウトマップによって示されてもよい。ユーザ(たとえば、医師、看護師、助手、職員、医学物理士、線量測定士など)はシステム1000を使用して複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを生成し、ならびに/または評価してもよい。システム1000は、よりコストが高く、ならびに/または高度な技能を有する関係者であってもよいユーザ(たとえば、医師など)が、トランスデューサアレイレイアウトマップを決定し、ならびに/または生成するための案内および/または指示をよりコストの低い関係者(たとえば、線量測定士、医学物理士など)に与えるのを可能にする。たとえば、画像データ(たとえば、CT、MRI、超音波、SPECT、X線CT、PETなどに関連する1つまたは複数の画像)がユーザデバイスを介してセグメント化されてもよく、セグメント化された画像データが解析のために別のユーザデバイスに送られ、3次元(3D)モデルを生成するために使用され、ならびに/または複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを生成するために使用されてもよい。決定され、ならびに/または生成されたトランスデューサアレイレイアウトマップについては、レポートを生成するために検討され、ならびに/またはいずれかが選択されてもよく、このレポートが、TTFields治療および/または療法を有効にするために使用されてもよい。
システム1000は、患者サポートモジュール1001を含んでもよい。患者サポートモジュール1001はプロセッサ1008を含んでもよい。プロセッサ1008は、ソフトウェア、具体的にはメモリ1010に記憶されたソフトウェアを実行するためのハードウェアデバイスであってもよい。プロセッサ1008は、任意の特注または市販のプロセッサ、中央演算処理装置(CPU)、患者サポートモジュール1001に関連付けられたいくつかのプロセッサのうちの補助プロセッサ、半導体ベースのマイクロプロセッサ(マイクロチップまたはチップセットの形態)、または一般にソフトウェア命令を実行するための任意のデバイスであってもよい。患者サポートモジュール1001が動作中であるとき、プロセッサ1008は、メモリ1010内に記憶されたソフトウェアを実行し、メモリ1010との間でデータを通信し、一般にソフトウェアに従って患者サポートモジュール1001の動作を制御するように構成されてもよい。
入出力インターフェース1012は、ユーザデバイス1020および1030などの1つもしくは複数のデバイスまたは構成要素からユーザ入力を受信し、ならびに/または1つもしくは複数のデバイスまたは構成要素にシステム出力を供給するために使用されてもよい。ユーザ入力は、たとえば、キーボード、マウス、データ/情報通信インターフェースなどを介して供給されてもよい。入出力インターフェース1012は、たとえば、シリアルポート、パラレルポート、スモールコンピュータシステムインターフェース(SCSI)、IRインターフェース、RFインターフェース、および/または汎用シリアルバス(USB)インターフェースを含んでもよい。
ネットワークインターフェース104は、患者サポートモジュール1001との間でデータ/情報を送受信するために使用されてもよい。ネットワークインターフェース1014は、たとえば、10BaseTイーサネットアダプタ、100BaseTイーサネットアダプタ、LAN PHYイーサネットアダプタ、トークンリングアダプタ、無線ネットワークアダプタ(たとえば、WiFi)、または任意の他の適切なネットワークインターフェースデバイスを含んでもよい。ネットワークインターフェース1014は、適切な通信を可能にするためにアドレス接続、制御接続、および/またはデータ接続を含んでもよい。
メモリ1010(メモリシステム)は、揮発性メモリ要素(たとえば、ランダムアクセスメモリ(DRAM、SRAM、SDRAMなどのRAM))および不揮発性メモリ要素(たとえば、ROM、ハードドライブ、テープ、CDROM、DVDROMなど)の任意の1つのメモリ要素またはそれらの組合せを含んでもよい。さらに、メモリ1010は、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光学記憶媒体、および/または他の種類の記憶媒体を組み込んでもよい。いくつかの例では、メモリシステム1010は、分散アーキテクチャを有してもよく、分散アーキテクチャでは、様々な構成要素が互いに離れて位置するが、プロセッサ1008によってアクセスされてもよい。
メモリ1010は、1つまたは複数のソフトウェアプログラムを含んでもよく、ソフトウェアプログラムの各々は、論理関数を実施するための実行可能命令の順序付きリストを備える。たとえば、メモリ1010は、図6において説明したように、EFG構成アプリケーション606と、患者モデリングアプリケーション608と、撮像データ610とを含み、かつ適切なオペレーティングシステム(O/S)1018を含む。オペレーティングシステム1018は、基本的に、他のコンピュータプログラムの実行を制御し、スケジューリング、入出力制御、ファイルおよびデータ管理、メモリ管理、ならびに通信制御および関連サービスを実行する。
例示を目的として、アプリケーションプログラムおよびオペレーティングシステム1018などの他の実行可能プログラム構成要素は、本明細書では個別ブロックとして示されている。ただし、そのようなプログラムおよび構成要素は、様々な時間に患者サポートシステム602のそれぞれに異なる記憶構成要素に存在できることを認識されたい。EFG構成アプリケーション606、患者モデリングアプリケーション608、撮像データ610、および/または制御ソフトウェア110の実装形態は、何らかの形態のコンピュータ可読媒体上に記憶するか、または何らかの形態のコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。開示された方法はいずれも、コンピュータ可読媒体上に具現化されるコンピュータ可読命令によって実行することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体とすることができる。限定としてではなく、一例として、コンピュータ可読媒体は、「コンピュータ記憶媒体」および「通信媒体」を含むことができる。「コンピュータ記憶媒体」は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術において実装される揮発性および不揮発性媒体、リムーバブルメディアおよびノンリムーバブルメディアを含むことができる。例示的なコンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、もしくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、もしくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、もしくは他の磁気記憶デバイス、または所望の情報を記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を含むことができる。
システム1000は、ユーザデバイス1020および1030を含んでもよい。ユーザデバイス1020および1030は、患者サポートモジュール1001と通信することのできるコンピュータ、スマートフォン、ラップトップ、タブレットなどの電子デバイスであってもよい。ユーザデバイス1020および1030しか図示されていないが、システム100は複数のデバイスを含んでもよい。
ユーザデバイス1020および1030はインターフェースモジュール1022を含んでもよい。インターフェースモジュール1022は、ユーザがユーザデバイス1020および1030、ならびに/または患者サポートモジュール1001と対話するためのインターフェースを構成してもよい。インターフェースモジュール1022は、キーボード、ポインティングデバイス(たとえば、コンピュータマウス、リモートコントロール)、マイクロフォン、ジョイスティック、スキャナ、および/または触覚入力デバイスなどの、1つまたは複数の入力デバイス/インターフェースを含んでもよい。
インターフェースモジュール1022は、ユーザフィードバックなどの情報をユーザ(たとえば、医師、看護師、助手、職員、医学物理士、線量測定士など)に提示し、ならびに/またはユーザから受信するための1つまたは複数のインターフェースを含んでもよい。インターフェースモジュール1022は、ユーザとユーザデバイス1020および1030、患者サポートモジュール1001、ならびに/またはシステム1000の任意の他の構成要素および/もしくはシステム1000に関連付けられた任意の他の構成要素のうちの1つまたは複数との間で通信を行うために使用される任意のソフトウェア、ハードウェア、および/またはインターフェースを含んでもよい。インターフェースモジュール1022は、情報をユーザに表示/提示するための1つまたは複数のディスプレイ(たとえば、モニタ、ヘッドアップディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードディスプレイ、アクティブマトリックス有機発光ダイオードディスプレイ、ステレオディスプレイなど)を含んでもよい。インターフェースモジュール1022は、オーディオ情報を取り込み/取得し、ユーザから取り込まれ/取得され、ならびに/またはユーザに伝達されたオーディオ情報を伝達するための1つまたは複数のオーディオデバイス(たとえば、ステレオ、スピーカ、マイクロフォンなど)を含んでもよい。インターフェースモジュール1022は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)、ウェブブラウザ(たとえば、Internet Explorer(登録商標)、Mozila Firefox(登録商標)、Google Chrome(登録商標)、Safari(登録商標)など)、アプリケーション/APIを含んでもよい。インターフェースモジュール1022は、患者サポートモジュール1001などのローカルリソースおよび/またはリモートリソースに様々なファイルを要求し、ならびに/または問い合わせてもよい。
インターフェースモジュール1022は、患者サポートモジュール1001および/または別のユーザデバイス(たとえば、ユーザデバイス1020、ユーザデバイス1030など)などのシステム1000のローカルおよび/またはリモートデバイス/構成要素にデータ/情報を送信し/送ってもよい。ユーザデバイス1020および1030は通信モジュール1023を含んでもよい。通信モジュール1023は、ユーザデバイス1020および1030が、有線および/または無線通信技法を介して患者サポートモジュール1001および/または別のユーザデバイスなどのシステム1000の構成要素と通信するのを可能にしてもよい。たとえば、通信モジュール1023は、イーサネット、同軸ケーブル、光ファイバなどの任意の適切な有線通信技法を利用してもよい。通信モジュール1023は、Wi-Fi(IEEE 802.11)、BLUETOOTH(登録商標)、セルラー、衛星、赤外線などの任意の適切な長距離通信技法を利用してもよい。通信モジュール1023は、BLUETOOTH(登録商標)、近距離通信、赤外線などの任意の適切な短距離通信技法を利用してもよい。
前述のように、システム1000は、ある人(たとえば、患者、被験者など)の体の上へのトランスデューサアレイ配置用の位置を決定するために使用されてもよい。トランスデューサアレイ配置用の位置は、1つまたは複数のトランスデューサアレイレイアウトマップによって示されてもよい。ユーザ(たとえば、医師、看護師、助手、職員、医学物理士、線量測定士など)は、システム1000を使用して複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを生成し、ならびに/または評価してもよい。システム1000は、よりコストが高くならびに/または高度な技能を有する関係者であってもよいユーザ(たとえば、医師など)が、トランスデューサアレイレイアウトマップを決定し、ならびに/または生成するための案内および/または指示をよりコストの低い関係者(たとえば、線量測定士、医学物理士など)に与えるのを可能にする。たとえば、よりコストが高く、ならびに/または高度な技能を有する関係者は、ユーザデバイス1020を使用して、トランスデューサアレイレイアウトマップを決定し、ならびに/または生成するための案内および/または指示を、ユーザデバイス1030のユーザであってもよいよりコストの低い関係者(たとえば、線量測定士、医学物理士など)に与えてもよい。
図11A~図11Dは、トランスデューサアレイ配置を管理するための例示的なインターフェース(たとえば、インターフェースモジュール1022など)の画面を示す。たとえば、撮像データ610から得た、被験者/患者の体の一部(たとえば、頭部、胴部、解剖学的ボリュームなど)の1つまたは複数の画像がセグメント化され、3次元(3D)モデルを生成するために使用されてもよい。図11Aは、ユーザインターフェース1100の例示的な画面1101を示す。画面1101は、被験者/患者識別情報1102を含んでもよい。識別情報1102は、3Dモデルを生成するために使用される1つまたは複数の画像に関連する被験者/患者を識別してもよい。対話型要素1103(たとえば、タブなど)によって、ユーザインターフェース1100の進行が有効化され、ならびに/または指示されてもよい。対話型要素1103による指示に応じて、画面1101が、画像データのセグメント化に使用されてもよい。
画面1101は、ユーザ(たとえば、ユーザデバイス1020および1030のユーザ)が被験者/患者の体の一部(たとえば、頭部、胴部、解剖学的ボリュームなど)の1つまたは複数の画像をインポートして検査し、その画像を、3Dモデルを生成するために使用すべきかどうかを判定するのを可能にする。画像は、たとえば、対話型要素1103(たとえば、ボタンなど)と対話することによって患者サポートモジュール1001からインポートされてもよい。対話型要素1104と対話することによって、ユーザが関連する画像を探索し、ならびに/または関連する画像をアップロードするのを可能にするメニューを開いてもよい。画像が、たとえば、撮像データ610からインポートされた後、画像の表示がパネル1105に示されてもよい。図11Bは、画像がインポートされており、画像1106によってパネル1105に表示されているときのユーザインターフェース1100の例示的な画面1101を示す。ユーザは、たとえば、対話型要素1104(たとえば、マウス、タッチパッドなど)を使用して画像1106のうちの1つまたは複数を画面1101の1つまたは複数のウィンドウ1107にドラッグすることによって、インポートされた画像1106を見て検査する。ユーザは、TTFields治療計画に最も適した画像(たとえば、1つまたは複数の画像、画像のセットなど)を識別してもよい。図11Bに示すように、画像1106のうちの1つまたは複数がウィンドウ1107に表示される。
ユーザは、画像1106を見て/検査した後、セグメント化され3Dモデルを生成するために使用される画像または画像のセットを選択してもよい。いくつかの例では、ユーザデバイス1020のユーザは画像または画像のセットを選択してもよく、ユーザデバイス1020は、選択された画像または画像のセット(たとえば、選択された画像または画像のセットに関連する情報など)をセグメント化および3Dモデル生成のためにユーザデバイス1030に送ってもよい。いくつかの例では、ユーザデバイス1030のユーザは、画像または画像のセットを選択してもよく、ユーザデバイス1030は、選択された画像または画像のセット(たとえば、選択された画像または画像のセットに関連する情報)をセグメント化および3Dモデル生成のためにユーザデバイス1020に送ってもよい。画像または画像のセットを選択する際、画像が、計算3Dモデルおよび/またはトランスデューサアレイレイアウトマップを生成するために使用される一次(「アンカー」)画像であることを示す「アンカー」アイコンなどの要素1108で画像がマーク付けされてもよい。他の画像は、ユーザが、3Dモデルおよび/またはトランスデューサアレイレイアウトマップを生成するのを助けるために任意に画像を選択したことを示すために「assisting image」としてマーク付けされてもよい。補助画像は、3Dモデルの精度を向上させるために一次画像に登録されてもよい。いくつかの例では、3Dモデルおよび/またはトランスデューサアレイレイアウトマップの品質が、3Dモデルおよび/またはトランスデューサアレイレイアウトマップを生成するために使用される画像の数に比例してもよい。
ユーザは、1つまたは複数のウィンドウ1107内に表示された画像を選択してもよい。画像が選択された後、画像は、がセグメント化され、表示される腫瘍および/または異常組織構造などの画像の特徴および/または画像内の関心領域を識別/判定/選択するためにセグメント化されてもよい。ユーザインターフェース1100は、ユーザが画像内の特徴、構造、および/または関心領域(ROI)にマーク付けするのを可能にするセグメント化ツール(たとえば、半自動セグメント化ツール、手動セグメント化ツールなど)および/またはアルゴリズムを備えて構成されてもよい。たとえば、セグメント化ツールは、ユーザが画像の領域を進展腫瘍、壊死性コア、切除腔、開頭術などとしてマーク付けするのを可能にしてもよい。画面1101の領域1109は、組織型、ROI、および回避構造/領域などの、ユーザによって定義されてもよい画像内の構造の例を示す。回避構造/領域は、瘢痕組織領域、医療機器移植領域などの、被験者/患者の体の表面上における、トランスデューサアレイを配置すべきではない任意の領域であってもよい。
上述のように、ユーザは、3Dモデルおよび/またはトランスデューサアレイレイアウトマップを生成するために使用される画像に組織型を割り当ててもよい。ユーザが組織型を画像の特定のボクセルに割り当てると、3Dモデルにおける対応するボクセルに、その組織型に関連する同じ組織型誘電および/または電気特性が割り当てられる。ユーザによって決定され、ならびに/または選択される各ROIに一意のラベルが割り当てられてもよい。ユーザインターフェース1100は、3Dモデルおよび/またはトランスデューサアレイレイアウトマップを生成するために使用される画像上で任意の決定され、ならびに/または選択されたROIに任意にマーク付けするのを可能にする。いくつかの例では、任意の決定され、ならびに/または選択されたROIがトランスデューサアレイレイアウトマップを生成するために電場分布シミュレーションおよび/または最適化アルゴリズムによって使用されてもよい。いくつかの例では、ROIは、外部ソース(たとえば、放射線療法を計画するために使用されるサードパーティソフトウェアなど)からシステム1000にインポートされてもよい。ユーザが画像のセグメント化編集を完了した後、対話型要素1110と対話し、ならびに/または3Dモデルを生成するための対話型要素1110を選択してもよい。
図11Cは、ユーザインターフェース1100の例示的な画面1111を示す。画面1111は画面1101の進行画面であってもよい。図示のように、対話型要素1103は、ユーザインターフェース1100の進行を示すように「model」に設定される。画面1111は、画面1101上に示される任意の異常組織および画像内の任意の正常体内組織(たとえば、灰白質、白質、頭皮、頭蓋骨、およびCSF)を表示してもよい。ユーザインターフェース1100は、3Dモデルを生成するときに任意の正常体内組織を自動的に追加し、ならびに/または含めるように構成されてもよい。
生成される3Dモデルは、被験者/患者の体の一部(たとえば、頭部、胴部、解剖学的ボリュームなど)内の空間内のあらゆる点における任意の電気的特性をモデル化してもよい。たとえば、システム1000は、電気的特性を3Dモデルにマップしてもよい。電気的特性の3Dモデルへのマップは、拡散テンソル画像法MRIデータ(DTI)、水電気特性トモグラフィ(Water Electric Property Tomography、wEPT)、機械学習、および/または画像データに基づいて電気的特性を組織型に関連付けるための任意の他の方法/技法に基づいて行われてもよい。3Dモデルが生成された後、ユーザインターフェース1100は、ユーザがシミュレートされたトランスデューサアレイを3Dモデル上の様々な位置に配置し、AC電圧のシミュレートされたトランスデューサアレイへの印加をシミュレートし、3Dモデルによって表される被験者/患者の体の当該の部分(たとえば、頭部、胴部、解剖学的ボリュームなど)内のあらゆる点において得られる電場分布および/または電力密度を決定するシミュレーションを実行するのを可能にする。3Dモデルはユーザに対して表示されてもよい。ユーザが表示されたモデルに満足しない場合、たとえば、対話型要素1112「view segmentation」を使用して、ユーザインターフェース1100のセグメント化入力画面などの前の画面に戻ってもよい。ユーザが表示されたモデルに満足した場合、たとえば、対話型要素1113「create plan」を使用してユーザインターフェース1100の次の画面に進行してもよい。
図11Dは、ユーザインターフェース1100の例示的な画面1114を示す。ユーザは、たとえば、対話型要素1103「plan」と対話して画面1114に進行してもよい。たとえば、画面1114を使用してTTFields治療計画を分析し、評価し、ならびに/または選択してもよい。たとえば、3Dが生成され、3Dモデルに基づいて複数のシミュレートされた電場分布が決定された後、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップが生成されてもよい。いくつかの例では、システム1000は、たとえば、標準的なトランスデューサアレイレイアウトのライブラリ、レコード、コーパスなどから、複数のトランスデューサアレイレイアウトを決定してもよい。いくつかの例では、システム1000は、複数のトランスデューサアレイレイアウトを決定し、たとえば、ユーザがユーザインターフェース1100を使用して1つまたは複数のアレイの位置を変更して、所望のならびに/または最も良い(たとえば、基準を満たすのに最も適した、など)結果をもたらすトランスデューサアレイレイアウトマップに収束させるのを可能にしてもよい。システム1000は、前述のような1つまたは複数のアレイの位置の変更に基づいて、回避構造によって与えられるトランスデューサアレイ配置に関連する制約も満たしつつ標的ROI内の電場分布を最適化する、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップにおける1つまたは複数のトランスデューサアレイレイアウトマップ(たとえば、トランスデューサアレイレイアウトマップのセットなど)を決定してもよい。たとえば、各々が、互いに重ならない位置を有する少なくとも2つのトランスデューサアレイレイアウトマップを表す複数のトランスデューサアレイレイアウトマップからトランスデューサアレイレイアウトマップの1つまたは複数のセットが決定(たとえば、自動的な選択、手動の選択、など)され、ならびに/または基準を満たしてもよい。前述のように、基準は、3Dモデルに関連するROI内のシミュレートされた電場分布の大きさ、ROI内のシミュレートされた電場分布に関連する電力密度などを含んでもよい。いくつかの例では、基準は、トランスデューサアレイが配置される被験者/患者の体の一部および/または回避領域に関連する皮膚毒性の推定値に基づいて得られてもよい。
所望のTTFields治療計画用の最良のトランスデューサアレイレイアウトマップとしては、複合データ(たとえば、レポート、計画、要約など)を生成するレイアウトマップが決定されてもよい。複合データは、たとえば、トランスデューサアレイレイアウトマップおよび関連するシミュレートされた電場分布に関連する情報を含んでもよい。複合データは、たとえば、ユーザインターフェース1100を介して表示されてもよい。再び図11Dを参照するとわかるように、画面1114は、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップの各トランスデューサアレイレイアウトマップに関連する電場分布を表示してもよい(たとえば、1つまたは複数のカラーマップとしての表示など)。たとえば、対話型要素1115を使用して、対応するTAL要素(たとえば、TAL 1~TAL 5)と対話することによって各トランスデューサアレイレイアウトマップ(TAL)の電場分布を表示してもよい。図示のように、対話型要素1115のTAL 1が選択され、電場分布のカラーマップおよび関連するトランスデューサアレイレイアウトマップがそれぞれ、領域1116および1117に表示される。複数のトランスデューサアレイレイアウトマップの各トランスデューサアレイレイアウトマップの標的ROIに給送される電場線量を要約した表を表示して、ユーザがTTFields治療計画を選択することが可能にしてもよい。いくつかの例では、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップの各トランスデューサアレイレイアウトマップおよび/またはトランスデューサアレイレイアウトマップの各セットの全体的なスコアを判定して表示してもよい。スコアは、関連するトランスデューサアレイレイアウトマップによって1つまたは複数の基準が満たされる程度を表す。スコアは、カラーコード化されてもよい(たとえば、最高スコアは緑色、中間スコアは黄色、低スコアは赤色)。複数のトランスデューサアレイレイアウトマップにおける複数のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび/またはトランスデューサアレイレイアウトマップの複数のセットを任意の方法、アルゴリズム、および/または基準に従ってランク付けしてもよく、このランク付けをユーザに表示してもよい。
ユーザインターフェース1100は、たとえばユーザによって、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび/またはトランスデューサアレイレイアウトマップのセットを評価するのを可能にする。トランスデューサアレイレイアウトマップの評価は、トランスデューサアレイレイアウトマップ(たとえば、TTFields治療計画など)を生成するために使用される3Dモデルの品質に基づき、ならびに/または3Dモデルの品質を決定してもよい。ユーザは、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップにおける1つまたは複数のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび/またはトランスデューサアレイレイアウトマップのセットを評価し選択してもよい。
図12は、トランスデューサアレイ配置を管理するための方法1200のフローチャートを示す。装置100、患者サポートシステム602、患者モデリングアプリケーション608、システム1000、および/または本明細書で説明する任意の他のデバイス/構成要素のうちの1つまたは複数を、1210において、被験者の体の一部の3次元(3D)モデルを生成することを含む方法1200を実行するように構成することができる。3Dモデルの生成は、CT、MRI、超音波、SPECT、X線CT、PET、それらの組合せなどに関連する1つまたは複数の画像などの、任意の撮像法による画像データに基づいて行われてもよい。いくつかの例では、1つまたは複数のユーザデバイスが、被験者の体における当該の部分の複数の画像を表示してもよい。複数の画像のうちの選択された1つまたは複数の画像が、関心領域(ROI)に基づいて受信されてもよく、3Dモデルが、この1つまたは複数の画像に基づいて生成されてもよい。たとえば、ROIは、進展腫瘍、壊死性コア、切除腔、開頭術などの、1つまたは複数の画像内の特徴および/または構造に基づいて得られてもよい。いくつかの例では、ROIに関連する情報は、1つまたは複数のユーザデバイスにおける第1のユーザデバイスから受信されてもよく、選択された1つまたは複数の画像は、1つまたは複数のユーザデバイスにおける第2のユーザデバイスから受信されてもよい。
1220において、3Dモデルおよび複数のシミュレートされた電場分布に基づいて、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定する。複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定するステップは、3Dモデルに基づいて、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置を決定するステップを含んでもよい。いくつかの例では、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置は、標準的なトランスデューサアレイレイアウトのライブラリ、レコード、コーパスなどから決定されてもよい。いくつかの例では、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置としては、3Dモデル内の1つまたは複数の領域(たとえば、回避領域など)を回避する位置が決定されならびに/または選択されてもよい。複数対の位置における各対の位置について、複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布が決定されてもよい。複数対の位置における各対の位置について1つのシミュレートされた電場分布を決定するステップは、一対の位置における第1の位置において、第1のトランスデューサアレイによって生成される第1の電場をシミュレートするステップと、一対の位置における第2の位置において、第2のトランスデューサアレイによって生成される第2の電場をシミュレートするステップとを含んでもよい。第2の位置は、第1の位置の反対側であってもよい。いくつかの例では、第1のトランスデューサアレイによって生成される第3の電場が、第3の位置においてシミュレートされてもよく、第2のトランスデューサアレイによって生成される第4の電場が、第3の位置と反対側の第4の位置においてシミュレートされてもよく、第3の電場および第4の電場に基づいて、シミュレートされた電場分布が決定されてもよい。シミュレートされた電場分布は、第1の電場および第2の電場ならびに/または第3の電場および第4の電場に基づいて決定されてもよい。複数のトランスデューサアレイレイアウトマップは、複数のシミュレートされた電場分布に基づいて決定されてもよい。
1230において、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップからトランスデューサアレイレイアウトマップの1つまたは複数のセットを決定する。トランスデューサアレイレイアウトマップの各セットは、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置における互いに重ならない位置を有する少なくとも2つのトランスデューサアレイレイアウトマップを表し、少なくとも2つのトランスデューサアレイレイアウトマップは基準を満たす。基準は、3Dモデルに関連する関心領域(ROI)内の複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布の大きさ、ROI内の複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布に関連する電力密度、および被験者の体の当該の部分に関連する皮膚毒素の推定値を含んでもよい。
1240において、トランスデューサアレイレイアウトマップの1つまたは複数のセットを表示させる。トランスデューサアレイレイアウトマップの1つまたは複数のセットは、1つまたは複数のユーザデバイスのインターフェースによって表示されてもよい。1つまたは複数のトランスデューサアレイレイアウトマップにおける選択されたトランスデューサアレイレイアウトマップのセットは、たとえば、1つまたは複数のユーザデバイスのインターフェースを介して受信されてもよい。トランスデューサアレイレイアウトマップの選択されたセットに基づいて複合データ(たとえば、レポート、計画、要約など)が生成されてもよい。複合データは、トランスデューサアレイレイアウトマップの選択されたセットに関連する情報と、複数のシミュレートされた電場分布における、トランスデューサアレイレイアウトマップの選択されたセットに関連するシミュレートされた電場分布とを含んでもよい。複合データは、1つまたは複数のユーザデバイスに送られてもよい。
図13は、トランスデューサアレイ配置を管理するための方法1300のフローチャートを示す。装置100、患者サポートシステム602、患者モデリングアプリケーション608、システム1000、および/または本明細書で説明する任意の他のデバイス/構成要素のうちの1つまたは複数を、1310において、被験者の体の一部の3次元(3D)モデルを生成するステップを含む方法1300を実行するように構成することができる。3Dモデルの生成は、CT、MRI、超音波、SPECT、X線CT、PET、それらの組合せなどに関連する1つまたは複数の画像などの、任意の撮像法による画像データに基づいて行われてもよい。いくつかの例では、1つまたは複数のユーザデバイスが、被験者の体における当該の部分の複数の画像を表示してもよい。複数の画像のうちの選択された1つまたは複数の画像が、関心領域(ROI)に基づいて受信されてもよく、3Dモデルが、この1つまたは複数の画像に基づいて生成されてもよい。たとえば、ROIは、進展腫瘍、壊死性コア、切除腔、開頭術などの、1つまたは複数の画像内の特徴および/または構造に基づいて得られてもよい。いくつかの例では、ROIに関連する情報は、1つまたは複数のユーザデバイスにおける第1のユーザデバイスから受信されてもよく、選択された1つまたは複数の画像は、1つまたは複数のユーザデバイスにおける第2のユーザデバイスから受信されてもよい。
1320において、3Dモデルおよび複数のシミュレートされた電場分布に基づいて、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定する。複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定するステップは、3Dモデルに基づいて、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置を決定するステップを含んでもよい。いくつかの例では、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置は、標準的なトランスデューサアレイレイアウトのライブラリ、レコード、コーパスなどから決定されてもよい。いくつかの例では、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置としては、3Dモデル内の1つまたは複数の領域(たとえば、回避領域など)などを回避する位置が決定され、ならびに/または選択されてもよい。複数対の位置における各対の位置について、複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布が決定されてもよい。複数対の位置における各対の位置について1つのシミュレートされた電場分布を決定するステップは、一対の位置における第1の位置において、第1のトランスデューサアレイによって生成される第1の電場をシミュレートするステップと、一対の位置における第2の位置において、第2のトランスデューサアレイによって生成される第2の電場をシミュレートするステップとを含んでもよい。第2の位置は、第1の位置の反対側であってもよい。いくつかの例では、第1のトランスデューサアレイによって生成される第3の電場が、第3の位置においてシミュレートされてもよく、第2のトランスデューサアレイによって生成される第4の電場が、第3の位置と反対側の第4の位置においてシミュレートされてもよく、第3の電場および第4の電場に基づいて、シミュレートされた電場分布が決定されてもよい。シミュレートされた電場分布は、第1の電場および第2の電場ならびに/または第3の電場および第4の電場に基づいて決定されてもよい。複数のトランスデューサアレイレイアウトマップは、複数のシミュレートされた電場分布に基づいて決定されてもよい。
1330において、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップにおける選択された第1のトランスデューサアレイレイアウトマップを受信する。第1のトランスデューサアレイレイアウトマップは基準を満たす。選択された第1のトランスデューサアレイレイアウトマップは、1つまたは複数のユーザデバイスから受信されてもよい。基準は、3Dモデルに関連する関心領域(ROI)内の複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布の大きさと、ROI内の複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布に関連する電力密度と、被験者の体の当該の一部に関連する皮膚毒性の推定値とを含んでもよい。
1340において、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップから、1つまたは複数の関連するトランスデューサアレイレイアウトマップを決定する。関連する各トランスデューサアレイレイアウトマップは、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップのトランスデューサアレイ配置用の位置に重ならないトランスデューサアレイ配置用の位置を含んでもよい。いくつかの例では、関連する各トランスデューサアレイレイアウトマップは基準を満たしてもよい。
1350において、1つまたは複数の関連するトランスデューサアレイレイアウトマップから選択された第2のトランスデューサアレイレイアウトマップを受信する。
1360において、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップを表示させる。いくつかの例では、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップに基づいて複合データ(たとえば、レポート、計画、要約など)が生成されてもよい。複合データは、たとえば、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップに関連する情報と、複数のシミュレートされた電場分布における、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップに関連するシミュレートされた電場分布とを含んでもよい。
図14は、トランスデューサアレイ配置を管理するための方法1400のフローチャートを示す。装置100、患者サポートシステム602、患者モデリングアプリケーション608、システム1000、および/または本明細書で説明する任意の他のデバイス/構成要素のうちの1つまたは複数を、1410において、被験者の体の一部の3次元(3D)モデルを生成するステップを含む方法1400を実行するように構成することができる。3Dモデルの生成は、CT、MRI、超音波、SPECT、X線CT、PET、それらの組合せなどに関連する1つまたは複数の画像などの、任意の撮像法による画像データに基づいて行われてもよい。いくつかの例では、1つまたは複数のユーザデバイスが、被験者の体における当該の部分の複数の画像を表示してもよい。複数の画像のうちの選択された1つまたは複数の画像が、関心領域(ROI)に基づいて受信されてもよく、3Dモデルが、この1つまたは複数の画像に基づいて生成されてもよい。たとえば、ROIは、進展腫瘍、壊死性コア、切除腔、開頭術などの、1つまたは複数の画像内の特徴および/または構造に基づいて得られてもよい。いくつかの例では、ROIに関連する情報は、1つまたは複数のユーザデバイスにおける第1のユーザデバイスから受信されてもよく、選択された1つまたは複数の画像は、1つまたは複数のユーザデバイスにおける第2のユーザデバイスから受信されてもよい。
1420において、3Dモデルおよび複数のシミュレートされた電場分布に基づいて、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定する。複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定するステップは、3Dモデルに基づいて、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置を決定するステップを含んでもよい。いくつかの例では、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置は、標準的なトランスデューサアレイレイアウトのライブラリ、レコード、コーパスなどから決定されてもよい。いくつかの例では、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置としては、3Dモデル内の1つまたは複数の領域(たとえば、回避領域など)を回避する位置が決定され、ならびに/または選択されてもよい。複数対の位置における各対の位置について、複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布が決定されてもよい。複数対の位置における各対の位置について1つのシミュレートされた電場分布を決定するステップは、一対の位置における第1の位置において、第1のトランスデューサアレイによって生成される第1の電場をシミュレートするステップと、一対の位置における第2の位置において、第2のトランスデューサアレイによって生成される第2の電場をシミュレートするステップとを含んでもよい。第2の位置は、第1の位置の反対側であってもよい。いくつかの例では、第1のトランスデューサアレイによって生成される第3の電場が、第3の位置においてシミュレートされてもよく、第2のトランスデューサアレイによって生成される第4の電場が、第3の位置と反対側の第4の位置においてシミュレートされてもよく、第3の電場および第4の電場に基づいて、シミュレートされた電場分布が決定されてもよい。シミュレートされた電場分布は、第1の電場および第2の電場ならびに/または第3の電場および第4の電場に基づいて決定されてもよい。複数のトランスデューサアレイレイアウトマップは、複数のシミュレートされた電場分布に基づいて決定されてもよい。
1430において、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップにおける選択された第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップを受信する。選択された第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップは、1つまたは複数のユーザデバイスのインターフェースを介して受信されてもよい。
1440において、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップに基づいて、重なり条件を判定する。複数のトランスデューサアレイレイアウトマップの各トランスデューサアレイレイアウトマップは、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置における一対または複数対の位置を含んでもよい。重なり条件は、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップが、第2のトランスデューサアレイレイアウトマップに関連する複数対の位置における一対または複数対の位置と重なる複数対の位置における一対または複数対の位置を備えることを示してもよい。たとえば、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップは、3Dモデル上に示される同じ位置に位置する(たとえば、重なり合う、など)トランスデューサアレイ用の位置を含んでもよく、または距離しきい値を満たし、ならびに/または互いに対する公差配置範囲内である(たとえば、実質的に重なり合う、など)3Dモデル上に示される位置にある位置を含んでもよい。
1450において、重なり条件を表示させる。1つまたは複数のユーザデバイスに、たとえばインターフェース、ディスプレイなどを介して重なり条件を表示させてもよい。いくつかの場合、重なり条件は、オーディオサウンドおよび/または通知によって示されてもよい。
前述の装置、システム、および方法、ならびにその変形形態を考慮して、本明細書では、本発明のより具体的に記載された実施形態について以下に説明する。しかし、これらの具体的に記載された実施形態は、本明細書に記載された異なる教示またはより一般的な教示を含む異なる請求項に対して任意の限定的な効果を有すると解釈すべきではなく、また、「特定の」実施形態が、本明細書で文字通りに使用される言語の固有の意味以外の何らかの様式で限定されると解釈すべきではない。
実施形態1: 被験者の体の一部の3次元(3D)モデルを生成するステップと、3Dモデルおよび複数のシミュレートされた電場分布に基づいて複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定するステップと、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップから、トランスデューサアレイレイアウトマップの1つまたは複数のセットを決定するステップであって、トランスデューサアレイレイアウトマップの各セットが、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置における互いに重ならない位置を含む少なくとも2つのトランスデューサアレイレイアウトマップを表し、少なくとも2つのトランスデューサアレイレイアウトマップが基準を満たす、ステップと、トランスデューサアレイレイアウトマップの1つまたは複数のセットを表示させるステップとを含む方法。
実施形態2: 基準は、3Dモデルに関連する関心領域(ROI)内の複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布の大きさと、ROI内の複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布に関連する電力密度と、被験者の体の当該の一部に関連する皮膚毒性の推定値とを含む、上記の実施形態のいずれかに記載の実施形態。
実施形態3: トランスデューサアレイレイアウトマップの1つまたは複数のセットにおける選択されたトランスデューサアレイレイアウトマップのセットを受信するステップをさらに含む、上記の実施形態1または2のいずれか1つに記載の実施形態。
実施形態4: トランスデューサアレイレイアウトマップの選択されたセットに基づいて複合データを生成するステップをさらに含む、実施形態3に記載の実施形態。
実施形態5: 複合データは、トランスデューサアレイレイアウトマップの選択されたセットに関連する情報と、複数のシミュレートされた電場分布における、トランスデューサアレイレイアウトマップの選択されたセットに関連するシミュレートされた電場分布とを含む、実施形態4に記載の実施形態。
実施形態6: 複合データをユーザデバイスに送るステップをさらに含む、実施形態4に記載の実施形態。
実施形態7: 3Dモデルを生成するステップは、1つまたは複数のユーザデバイスに被験者の体における当該の一部の複数の画像を表示させることを行わせるステップと、関心領域(ROI)に基づいて、複数の画像のうちの選択された1つまたは複数の画像を受信するステップと、1つまたは複数の画像に基づいて3Dモデルを生成するステップとを含む、上記の実施形態のいずれか1つに記載の実施形態。
実施形態8: ROIに関連する情報を1つまたは複数のユーザデバイスにおける第1のユーザデバイスから受信するステップをさらに含み、選択された1つまたは複数の画像を受信するステップは、選択された1つまたは複数の画像を1つまたは複数のユーザデバイスにおける第2のユーザデバイスから受信するステップを含む、実施形態7に記載の実施形態。
実施形態9: 複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定するステップは、3Dモデルに基づいて、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置を決定するステップと、複数対の位置における各対の位置について、複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布を決定するステップと、複数のシミュレートされた電場分布に基づいて、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定するステップとを含む、上記の実施形態のいずれか1つに記載の実施形態。
実施形態10: 複数対の位置における各対の位置について1つのシミュレートされた電場分布を決定するステップは、一対の位置における第1の位置において、第1のトランスデューサアレイによって生成される第1の電場をシミュレートするステップと、一対の位置における第2の位置において、第2のトランスデューサアレイによって生成される第2の電場をシミュレートするステップであって、第2の位置が、第1の位置の反対側である、ステップと、第1の電場および第2の電場に基づいて、シミュレートされた電場分布を決定するステップとを含む、実施形態9に記載の実施形態。
実施形態11: 被験者の体の一部の3次元(3D)モデルを生成するステップと、3Dモデルおよび複数のシミュレートされた電場分布に基づいて複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定するステップと、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップにおける選択された第1のトランスデューサアレイレイアウトマップを受信するステップであって、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップが基準を満たす、ステップと、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップから、1つまたは複数の関連するトランスデューサアレイレイアウトマップを決定するステップであって、関連する各トランスデューサアレイレイアウトマップが、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップのトランスデューサアレイ配置用の位置と重ならないトランスデューサアレイ配置用の位置を含み、関連する各トランスデューサアレイレイアウトマップが基準を満たす、ステップと、1つまたは複数の関連するトランスデューサアレイレイアウトマップから選択された第2のトランスデューサアレイレイアウトマップを受信するステップと、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップを表示させるステップとを含む方法。
実施形態12: 基準は、3Dモデルに関連する関心領域(ROI)内の複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布の大きさと、ROI内の複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布に関連する電力密度と、被験者の体の当該の一部に関連する皮膚毒性の推定値とを含む、実施形態11に記載の実施形態。
実施形態13: 第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップに基づいて、複合データを生成するステップをさらに含む、実施形態11または12に記載の実施形態。
実施形態14: 複合データは、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップに関連する情報と、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップに関連する複数のシミュレートされた電場分布におけるシミュレートされた電場分布とを含む、実施形態13に記載の実施形態。
実施形態15: 3Dモデルを生成するステップは、1つまたは複数のユーザデバイスに被験者の体における当該の一部の複数の画像を表示させるステップと、関心領域(ROI)に基づいて複数の画像のうちの選択された1つまたは複数の画像を受信するステップと、1つまたは複数の画像に基づいて3Dモデルを生成するステップとを含む、実施形態11から14のいずれか1つに記載の実施形態。
実施形態16: ROIに関連する情報を1つまたは複数のユーザデバイスにおける第1のユーザデバイスから受信するステップをさらに含み、選択された1つまたは複数の画像を受信するステップは、選択された1つまたは複数の画像を1つまたは複数のユーザデバイスにおける第2のユーザデバイスから受信するステップを含む、実施形態15に記載の実施形態。
実施形態17: 複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定するステップは、3Dモデルに基づいて、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置を決定するステップと、複数対の位置における各対の位置について、複数のシミュレートされた電場分布における1つのシミュレートされた電場分布を決定するステップと、複数のシミュレートされた電場分布に基づいて、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定するステップとを含む、実施形態11から16のいずれか1つに記載の実施形態。
実施形態18: 複数対の位置における各対の位置について1つのシミュレートされた電場分布を決定するステップは、一対の位置における第1の位置において、第1のトランスデューサアレイによって生成される第1の電場をシミュレートするステップと、一対の位置における第2の位置において、第2のトランスデューサアレイによって生成される第2の電場をシミュレートするステップであって、第2の位置が、第1の位置の反対側である、ステップと、第1の電場および第2の電場に基づいて、シミュレートされた電場分布を決定するステップとを含む、実施形態17に記載の実施形態。
実施形態19: 被験者の体の一部の3次元(3D)モデルを生成するステップと、3Dモデルおよび複数のシミュレートされた電場分布に基づいて複数のトランスデューサアレイレイアウトマップを決定するステップと、複数のトランスデューサアレイレイアウトマップにおける選択された第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップを受信するステップと、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップおよび第2のトランスデューサアレイレイアウトマップに基づいて重なり条件を判定するステップと、重なり条件を表示させるステップとを含む方法。
実施形態20: 複数のトランスデューサアレイレイアウトマップの各トランスデューサアレイレイアウトマップは、トランスデューサアレイ配置用の複数対の位置における一対または複数対の位置を備え、重なり条件は、第1のトランスデューサアレイレイアウトマップが、第2のトランスデューサアレイレイアウトマップに関連する複数対の位置における一対または複数対の位置と重なる複数対の位置における一対または複数対の位置を備えることを示す、実施形態19に記載の実施形態。
実施形態21: 解剖学的ボリュームの複数の画像を少なくとも1人のユーザに提示するステップと、トランスデューサアレイレイアウトを生成するために解剖学的ボリュームのどの画像を使用すべきかの選択を少なくとも1人のユーザから受け入れるステップと、選択された画像に基づいて解剖学的ボリュームの電気的特性のモデルを作成するステップと、複数のトランスデューサアレイレイアウトを決定するステップと、作成されたモデルに基づいて、決定されたトランスデューサアレイレイアウトのうちのどのトランスデューサアレイレイアウトが少なくとも1つの基準を満たすかを、作成されたモデルに基づいて評価するステップと、少なくとも1つの基準を満たす複数のトランスデューサアレイレイアウトを少なくとも1人のユーザに提示するステップと、少なくとも1人のユーザに提示されたトランスデューサアレイレイアウトのうちの選択された1つのトランスデューサアレイレイアウトを少なくとも1人のユーザから受け入れるステップと、選択されたトランスデューサアレイレイアウトを表すレポートを生成するステップとを含む方法。
実施形態22: 解剖学的ボリュームの電気的特性のモデルはまた、少なくとも1つの追加の画像に基づいて得られる、実施形態21に記載の実施形態。
実施形態23: モデルを作成するステップは、少なくとも1人のユーザから受信された入力に基づいてセグメント化を実行するステップを含む、実施形態21または22に記載の実施形態。
実施形態24: 少なくとも1人のユーザは、第1のユーザと第2のユーザとを含み、方法は、(a)関心領域を識別する入力を第1のユーザから受け入れるステップと、(b)関心領域を表すデータを第2のユーザに出力するステップとをさらに含む、実施形態21から23のいずれか1つに記載の実施形態。
実施形態25: モデルを作成するステップは、第2のユーザから受信された入力に基づいてセグメント化を実行するステップを含む、実施形態24に記載の実施形態。
実施形態26: 少なくとも1人のユーザは、第1のユーザと第2のユーザとを含み、方法は、全体的なセグメント化を識別する入力を第1のユーザから受け入れるステップと、全体的なセグメント化を表すデータを第2のユーザに出力するステップとをさらに含む、実施形態21から25のいずれか1つに記載の実施形態。
実施形態27: モデルを作成するステップは、第2のユーザから受信された入力に基づいてセグメント化を実行するステップを含む、実施形態26に記載の実施形態。
実施形態28: 少なくとも1人のユーザは、第1のユーザと第2のユーザとを含み、方法は、(a)少なくとも1つの注記を第1のユーザから受け入れるステップと、(b)少なくとも1つの注記を第2のユーザに出力するステップとをさらに含む、実施形態21から27のいずれか1つ記載の実施形態。
実施形態29: モデルを作成するステップは、第2のユーザから受信された入力に基づいてセグメント化を実行するステップを含む、実施形態28に記載の実施形態。
実施形態30: 少なくとも1人のユーザは、第1のユーザと第2のユーザとを含み、方法は、(a)回避領域を識別する入力を第1のユーザから受け入れるステップと、(b)回避領域を表すデータを第2のユーザに出力するステップとをさらに含む、実施形態21から29のいずれか1つに記載の実施形態。
実施形態31: モデルを作成するステップは、第2のユーザから受信された入力に基づいてセグメント化を実行するステップを含む、実施形態30に記載の実施形態。
特に明記しない限り、本明細書に記載されたいかなる方法も、そのステップを特定の順序で実施する必要があると解釈されることを決して意図しない。したがって、方法クレームは実際には、各ステップが従う順序を記載しておらず、または、特許請求の範囲および説明においても、別の方法で、各ステップが特定の順序に限定されることは明示されず、いかなる点でも、順序が推定されることは意図されていない。このことは、ステップまたは動作フローの構成、文法構成または句読点から導出される平易な意味、明細書において説明する実施形態の数または種類に関する論理事項を含む、場合によっては非明示的な解釈の基礎に当てはまる。
方法およびシステムについて好ましい実施形態および特定の例に関連して説明したが、本明細書の実施形態は、あらゆる点で制限的なものではなく例示的なものであるので、範囲が記載された特定の実施形態に限定されることは意図されない。
特に明記しない限り、本明細書に記載されたいかなる方法も、そのステップを特定の順序で実施する必要があると解釈することは決して意図されない。したがって、方法クレームは実際には、各ステップが従う順序を記載しておらず、または、特許請求の範囲および説明において、別の方法で、各ステップが特定の順序に限定されることは明示されず、いかなる点でも、順序が推定されることは意図されていない。このことは、ステップまたは動作フローの構成、文法構成または句読点から導出される平易な意味、明細書において説明する実施形態の数または種類に関する論理事項を含む、場合によっては非明示的な解釈の基礎に当てはまる。
当業者には、範囲または趣旨から逸脱せずに様々な修正および変形を施せることが明らかになろう。当業者には、本明細書に開示された明細および実践を検討することによって他の実施形態が明らかになろう。明細および実施例が単に例示的なものと見なされ、真の範囲および趣旨が以下の特許請求の範囲によって示されることが意図される。