最も一般的には、急速に加熱することでユーザ体験を向上させるエアロゾル生成デバイスが提供される。
一態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するエアロゾル生成デバイスであって、
使用時、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成された第1の加熱ユニットと、
使用時、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成された第2の加熱ユニットと、
第1の加熱ユニット及び第2の加熱ユニットを制御するように構成されたコントローラと、
を備え、
セッションの最中に、コントローラが、第1の加熱ユニットを
(i)時間t1~t2中は目標動作温度T1に、
(ii)時間t2~t3中は目標動作温度T2に、
(iii)時間t3~t6中は目標動作温度T3に、
(iv)時間t6~t7中は目標動作温度T4に、
設定するように構成され、
温度がT1>T2>T3>T4、時間がt0<t1<t2<t3<t4<t5<t6<t7である、エアロゾル生成デバイスが提供される。
一実施形態によれば、セッションの最中に、コントローラが、第2の加熱ユニットを
(i)時間t0~t4中は目標動作温度T5に、
(ii)時間t4~t5中は目標動作温度T6に、
(iii)時間t5~t7中は目標動作温度T7に、
設定するようにさらに構成され、
温度がT7>T6>T5である。
一実施形態によれば、t0=0sで、セッションの開始を含む。
一実施形態によれば、t1=2±2sである。
一実施形態によれば、t2=20±10sで、第1パフの時間を含む。
一実施形態によれば、t3=65±10sである。
一実施形態によれば、t4=82±10sである。
一実施形態によれば、t5=170±10sである。
一実施形態によれば、t6=185±10sである。
一実施形態によれば、t7=260±10sで、セッションの終了を含む。
一実施形態によれば、T1=285℃±10℃である。
一実施形態によれば、T2=270℃±10℃である。
一実施形態によれば、T3=250℃±10℃である。
一実施形態によれば、T4=220℃±10℃である。
一実施形態によれば、T5=常温又は100℃未満である。
一実施形態によれば、T6=160℃±10℃である。
一実施形態によれば、T7=250℃±10℃である。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、第1の加熱ユニットへの電力の供給の約15秒、12秒、10秒、5秒、又は2秒以内に第1の加熱ユニットが最高温度に達するように構成されていてもよい。一実施形態において、第1の加熱ユニットは、誘導加熱ユニットを備える。一実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、第1の加熱ユニットへの電力の供給の約2秒以内に加熱ユニットが最高温度に達するように構成されている。特定の一実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、タバコ加熱製品であって、第1の加熱ユニットへの電力の供給の約12秒、10秒、5秒、又は2秒以内に第1の加熱ユニットが最高温度に達するように構成されている。
このエアロゾル生成デバイスは、当該エアロゾル生成デバイスと相互作用するユーザにより起動されるようになっていてもよい。いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、当該エアロゾル生成デバイスの起動の約15秒、12秒、10秒、5秒、又は2秒以内に第1の加熱ユニットが最高温度に達するように構成されていてもよい。一実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、起動の約2秒以内に当該エアロゾル生成デバイスが最高温度に達するように構成されている。特定の一実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、タバコ加熱製品であって、加熱アセンブリは、エアロゾル生成デバイスの起動の約12秒、10秒、5秒、又は2秒以内に第1の誘導加熱ユニットが最高温度に達するように構成されている。
いくつかの実施形態において、第1の加熱ユニットは、第2の加熱ユニットから独立して制御可能である。特定の実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、当該エアロゾル生成デバイスの起動の約20秒以内に第1の加熱ユニットが最高動作温度に達し、より後の段階で第2の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されていてもよい。
第1の加熱ユニット及び第2の加熱ユニットは、誘導加熱ユニットを備えていてもよい。ただし、第1の加熱ユニット及び第2の加熱ユニットの両者が誘導加熱ユニットを備えることが必須ではない。
種々実施形態によれば、(i)第1の加熱ユニットが、誘導加熱ユニットを備え、第2の加熱ユニットが、誘導加熱ユニットを備えること、(ii)第1の加熱ユニットが、誘導加熱ユニットを備え、第2の加熱ユニットが、抵抗若しくは非誘導加熱ユニットを備えること、(iii)第1の加熱ユニットが、抵抗若しくは非誘導加熱ユニットを備え、第2の加熱ユニットが、誘導加熱ユニットを備えること、又は(iv)第1の加熱ユニットが、抵抗若しくは非誘導加熱ユニットを備え、第2の加熱ユニットが、抵抗若しくは非誘導加熱ユニットを備えること、のいずれかである。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、使用セッションの開始から少なくとも約30秒、40秒、50秒、60秒、80秒、100秒、又は120秒後に第2の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されていてもよい。任意選択として、このエアロゾル生成デバイスは、使用セッションの開始から少なくとも約120秒後に第2の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されている。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、第1の加熱ユニットがその最高動作温度に達した後、少なくとも約10秒、20秒、30秒、40秒、50秒、600秒、80秒、100秒、又は120秒で第2の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されている。任意選択として、このエアロゾル生成デバイスは、第1の加熱ユニットがその最高動作温度に達した後、少なくとも約120秒で第2の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されている。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、第2の加熱ユニットが最高動作温度よりも低い第1の動作温度まで上昇した後、その最高動作温度まで上昇するように構成されている。このエアロゾル生成デバイスは、使用セッションの開始後、少なくとも約10秒、20秒、30秒、40秒、50秒、又は60秒後で第2の加熱ユニットが最高動作温度よりも低い第1の動作温度に達するように構成されている。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、第2の誘導加熱ユニットが最高動作温度よりも低い第1の動作温度から、その最高動作温度まで、第2の誘導加熱ユニットの温度をその最高動作温度まで上昇させるプログラム時点の10秒、5秒、4秒、3秒、又は2秒以内に上昇するように構成されている。
いくつかの実施形態において、第1の加熱ユニット及び/又は第2の加熱ユニットの最高動作温度は、約200℃~300℃、220℃~280℃、230℃~270℃、240℃~260℃、又は任意選択として約250℃である。いくつかの実施形態において、最高動作温度は、約300℃、290℃、280℃、270℃、260℃、又は250℃未満である。いくつかの実施形態において、最高動作温度は、約200℃、210℃、220℃、230℃、又は240℃超である。第1の加熱ユニット及び/又は第2の加熱ユニットの最高動作温度は、燃焼も炭化も伴わないタバコ等のエアロゾル生成材料又はエアロゾル生成材料と関連付けられた任意の保護ラッパー(ペーパーラップ)を急速に加熱するように選択され得る。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、液体エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するように構成されている。いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、液体及び非液体エアロゾル生成材料の組み合わせからエアロゾルを生成するように構成されている。他の実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、非液体エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するように構成されている。
エアロゾル生成材料は、タバコ及び/又はタバコ抽出物を含んでいてもよい。特定の一実施形態において、エアロゾル生成材料は、固体タバコを含む。また、エアロゾル生成材料は、グリセロール等のエアロゾル生成剤を含んでいてもよい。別の実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、タバコ及び任意選択としてのエアロゾル生成剤を含む非液体エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するように構成されたタバコ加熱製品である。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、当該エアロゾル生成デバイスの起動の20秒以内に当該エアロゾル生成デバイスの使用の準備が整ったことをユーザに示すインジケータを備える。インジケータは、視覚及び/又は触覚フィードバックによって、エアロゾル生成デバイスの使用の準備が整ったことをユーザに示すように構成されていてもよい。インジケータは、エアロゾル生成デバイスの使用に際して、第1パフに満足することをユーザに確信させ得る。
一態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するエアロゾル生成デバイスであって、
使用時、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成された第1の加熱ユニットと、
使用時、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成された第2の加熱ユニットと、
第1の加熱ユニット及び第2の加熱ユニットを制御するように構成されたコントローラと、
を備え、
セッションの最中に、コントローラが、第2の加熱ユニットを
(i)時間t0~t3中は目標動作温度T1に、
(ii)時間t3~t4中は目標動作温度T2に、
(iii)時間t4~t5中は目標動作温度T3に、
(iv)時間t5~t7中は目標動作温度T4に、
設定するように構成され、
温度がT4>T3>T2>T1、時間がt0<t1<t2<t3<t4<t5<t6<t7である、エアロゾル生成デバイスが提供される。
一実施形態によれば、セッションの最中に、コントローラは、第1の加熱ユニットを
(i)時間t1~t5中は目標動作温度T5に、
(ii)時間t5~t8中は目標動作温度T6に、
設定するようにさらに構成され、
温度がT4>T5=T3>T6>T2>T1である。
一実施形態によれば、t0=0sで、セッションの開始を含む。
一実施形態によれば、t1=2±2sである。
一実施形態によれば、t2=15±10sで、第1パフの時間を含む。
一実施形態によれば、t3=60±10sである。
一実施形態によれば、t4=100±10sである。
一実施形態によれば、t5=130±10sである。
一実施形態によれば、t6=140±10sである。
一実施形態によれば、t7=225±10sで、セッションの終了を含む。
一実施形態によれば、T1=常温又は100℃未満である。
一実施形態によれば、T2=140℃±10℃である。
一実施形態によれば、T3=260℃±10℃である。
一実施形態によれば、T4=270℃±10℃である。
一実施形態によれば、T5=260℃±10℃である。
一実施形態によれば、T6=230℃±10℃である。
いくつかの実施形態において、加熱アセンブリは、使用セッションにおいて、第2の誘導加熱ユニットがその最高動作温度よりも低い第1の動作温度から、最高動作温度まで、少なくとも50℃/秒の速度で上昇するように構成されていてもよい。一実施形態において、加熱アセンブリは、使用セッションにおいて、第2の誘導加熱ユニットが少なくとも100℃/秒の速度で最高動作温度に達するように構成されている。特定の一実施形態において、加熱アセンブリは、使用セッションにおいて、第2の誘導加熱ユニットが少なくとも150℃/秒の速度で最高動作温度に達するように構成されている。
加熱ユニットのうちの1つ又は複数は、コイルを備えていてもよい。
加熱アセンブリは、第1の加熱ユニットへの電力の供給の10秒、8秒、6秒、又は4秒以内に第1の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されていてもよい。一実施形態において、第1の加熱ユニットは、電気抵抗加熱要素である。例えば、加熱ユニットは、コイルを備える場合、サセプタを備えた誘導加熱ユニットであってもよく、コイルは、変動磁場をサセプタに供給するインダクタ要素となるように構成されている。別の実施形態において、第1の加熱ユニットは、誘導加熱ユニットである。
一態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するエアロゾル生成デバイスであって、
使用時、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成された第1の加熱ユニットと、
使用時、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成された第2の加熱ユニットと、
第1の加熱ユニット及び第2の加熱ユニットを制御するように構成されたコントローラと、
を備え、
セッションの最中に、コントローラが、第1の加熱ユニットを
(i)時間t0~t5中は目標動作温度T1に、
(i)時間t5~t6中は目標動作温度T2に、
設定するように構成され、
セッションの最中に、コントローラが、第2の加熱ユニットを
(iii)時間t0~t3中は目標動作温度T3に、
(iv)時間t3~t4中は目標動作温度T4に、
(v)時間t4~t6中は目標動作温度T5に、
設定するようにさらに構成され、
温度がT1>T5>T2>T4>T3、時間がt0<t1<t2<t3<t4<t5<t6である、エアロゾル生成デバイスが提供される。
一実施形態によれば、t0=0sで、セッションの開始を含む。
一実施形態によれば、t1=2±2sである。
一実施形態によれば、t2=15±10sで、第1パフの時間を含む。
一実施形態によれば、t3=64±10sである。
一実施形態によれば、t4=79±10sである。
一実施形態によれば、t5=85±10sである。
一実施形態によれば、t6=195±10sで、セッションの終了を含む。
一実施形態によれば、T1=280℃±10℃である。
一実施形態によれば、T2=220℃±10℃である。
一実施形態によれば、T3=常温又は100℃未満である。
一実施形態によれば、T4=160℃±10℃である。
一実施形態によれば、T5=260℃±10℃である。
このエアロゾル生成デバイスは、任意選択として口側端及び遠位端を有し、第1の加熱ユニットは、第2の加熱ユニットよりも当該エアロゾル生成デバイスの口側端の近くに配置されていてもよい。
第1の加熱ユニットは、第2の加熱ユニットから独立して制御可能であってもよい。
このエアロゾル生成デバイスは、第1の加熱ユニット及び第2の加熱ユニットが使用時に互いに異なる温度プロファイルを有するように構成されていてもよい。
このエアロゾル生成デバイスは、使用時、第2の加熱ユニットが第1の動作温度から、第1の動作温度よりも高い最高動作温度まで、少なくとも50℃/秒の速度で上昇するように構成されていてもよい。
このエアロゾル生成デバイスは、当該エアロゾル生成デバイスの起動の2秒以内に第1の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されていてもよい。
このエアロゾル生成デバイスは、非液体エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するように構成されていてもよい。
非液体エアロゾル生成材料は、タバコを含んでいてもよい。
このエアロゾル生成デバイスは、タバコ加熱製品であってもよい。
このエアロゾル生成デバイスは、当該エアロゾル生成デバイスの起動の20秒以内に当該エアロゾル生成デバイスの使用の準備が整ったことをユーザに示すインジケータをさらに備えていてもよい。
第1の加熱ユニットの最高動作温度は、200~300℃の範囲であってもよく、及び/又は、第2の加熱ユニットの最高動作温度は、200~300℃の範囲であってもよい。
他の実施形態によれば、このエアロゾル生成デバイスは、第3以降の加熱ユニットを備えていてもよい。
別の態様によれば、上述のようなエアロゾル生成デバイスを用いて、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成する方法であって、少なくとも1つの加熱ユニットへの電力の供給の20秒以内に少なくとも1つの加熱ユニットがその最高動作温度に達するように、少なくとも1つの加熱ユニットに電力を供給するステップを含む、方法が提供される。
別の態様によれば、エアロゾル生成物品と組み合わせた上述のようなエアロゾル生成デバイスを備えたエアロゾル生成システムが提供される。
別の態様によれば、上述のようなエアロゾル生成デバイスの使用が提供される。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、少なくとも1つの加熱ユニットが20秒以内に200℃~280℃の温度に達し、2秒、3秒、4秒、5秒、10秒、15秒、20秒、又は30秒間にわたって、当該温度を実質的に維持する(すなわち、当該温度の10℃、5℃、4℃、3℃、2℃、又は1℃以内となる)ように構成されている。
いくつかの実施形態においては、第1の加熱ユニットへの電力の供給の15秒、12秒、10秒、5秒、又は2秒以内に所望の動作温度に達する。
いくつかの実施形態において、第1の加熱ユニット及び/又は第2の加熱ユニットは、200℃~300℃、200℃~280℃、210℃~270℃、210℃~260℃、又は210℃~250℃の温度に達する。いくつかの実施形態において、第1の加熱ユニット及び/又は第2の加熱ユニットは、約300℃、290℃、280℃、270℃、260℃、又は250℃未満の温度に達する。いくつかの実施形態において、第1の加熱ユニット及び/又は第2の加熱ユニットは、約200℃、210℃、220℃、230℃、又は240℃超の温度に達する。
一態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するエアロゾル生成デバイスであって、
使用時、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成された第1の加熱ユニットと、
第1の加熱ユニットを制御するように構成されたコントローラと、
を備え、
セッションの最中、コントローラが、4つ以上の異なる段階又はステップにて徐々に低くなる目標動作温度に第1の加熱ユニットを設定するように構成された、エアロゾル生成デバイスが提供される。
このエアロゾル生成デバイスは、使用時、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成された第2の加熱ユニットをさらに備えていてもよく、コントローラは、第2の加熱ユニットを1つ又は複数の目標動作温度に設定するようにさらに構成されている。
別の態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するエアロゾル生成デバイスであって、
使用時、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成された第1の加熱ユニットと、
使用時、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成された第2の加熱ユニットと、
第1の加熱ユニット及び第2の加熱ユニットを制御するように構成されたコントローラと、
を備え、
セッションの最中に、コントローラが、第1の加熱ユニットを最高動作温度T1に制限し、
セッション中の第1の時点において、コントローラが、第2の加熱ユニットを(1つ又は複数の)動作温度T2に設定するようにさらに構成され、
T2が、T1よりも高い、エアロゾル生成デバイスが提供される。
一実施形態によれば、T2は、第1の時点から、セッションの終了まで、T1を上回り続ける。
一態様によれば、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するエアロゾル生成デバイスであって、
使用時、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成された第1の加熱ユニットと、
使用時、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成された第2の加熱ユニットと、
第1の加熱ユニット及び第2の加熱ユニットを制御するように構成されたコントローラと、
を備え、
セッションの最中に、コントローラが、第1の加熱ユニットを
(i)時間t1~t8では(最高)目標動作温度T1に、
設定するように構成され、
コントローラが、第2の加熱ユニットを
(ii)第1の時間中は第1の目標動作温度に、
(iii)第1の時間の後の第2の時間中は第2の目標動作温度T6に、
設定するようにさらに構成され、
第2の目標動作温度T6が、第1の目標動作温度よりも高く、
温度がT6>T1である、エアロゾル生成デバイスが提供される。
最高目標動作温度T1と称する目標動作温度T1は、第1の加熱ユニットの最高加熱又は動作温度であることが了解されるものとする。種々実施形態によれば、コントローラは、ある時間において、第1の加熱ユニットの(最高)加熱又は動作温度よりも高い温度に第2の加熱ユニットの動作又は加熱温度T6を設定するように構成されている。
セッションの後半に、第2の加熱ユニットの(最高)動作又は加熱温度(任意選択として、270℃)が第1の加熱ユニットの(最高)動作又は加熱温度(任意選択として、260℃)を超えるような第1の加熱ユニット及び第2の加熱ユニットの温度プロファイルを提供することは知られていない。一実施形態によれば、第2の加熱ユニットの最高動作又は加熱温度は、第1の加熱ユニットの最高動作又は加熱温度よりも0~10℃、10~20℃、20~30℃、30~40℃、又は40~50℃高く設定されていてもよい。
セッションの最中、コントローラは、任意選択として第1の時間中、第2の加熱ユニットを
(i)時間t0~t3中は目標動作温度T2に、
(ii)時間t3~t4中は目標動作温度T3に、
(iii)時間t4~t5中は目標動作温度T4に、
(iv)時間t5~t6中は目標動作温度T5に、
設定するようにさらに構成されていてもよく、
任意選択として、第1の目標動作温度は、目標動作温度T2、目標動作温度T3、目標動作温度T4、及び/又は目標動作温度T5を含み、
任意選択として、コントローラは、第1の加熱ユニットを
(v)時間t8~t9中は目標動作温度T7に、
設定するようにさらに構成され、
温度がT1>T7>T5>T4>T3>T2、時間がt0<t1<t2<t3<t4<t5<t6<t7<t8<t9である。
一実施形態によれば、t0=0sで、セッションの開始を含む。
一実施形態によれば、t1=2±2sである。
一実施形態によれば、t2=20±10sで、第1パフの時間を含む。第1パフの時間が5s未満、5~10s、10~15s、15~20s、20~25s、又は25~30sの範囲である他の実施形態も考えられる。例えば、第1パフの時間は、1s未満、1~2s、2~3s、3~4s、4~5s、5~6s、6~7s、7~8s、8~9s、9~10s、10~11s、11~12s、12~13s、13~14s、14~15s、15~16s、16~17s、17~18s、18~19s、19~20s、20~21s、21~22s、22~23s、23~24s、24~25s、25~26s、26~27s、27~28s、28~29s、29~30s、又は30s超の時間であってもよい。
一実施形態によれば、t3=25±10sである。
一実施形態によれば、t4=50±10sである。
一実施形態によれば、t5=75±10sである。
一実施形態によれば、t6=100±10sである。
一実施形態によれば、t7=130±10sである。
一実施形態によれば、t8=135±10sである。
一実施形態によれば、t9=195±10sで、セッションの終了を含む。
一実施形態によれば、T1=260℃±10℃である。
一実施形態によれば、T2=常温又は100℃未満である。
一実施形態によれば、T3=100℃±10℃である。
一実施形態によれば、T4=150℃±10℃である。
一実施形態によれば、T5=200℃±10℃である。
一実施形態によれば、T6=270℃±10℃である。
一実施形態によれば、T7=230℃±10℃である。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、第1の加熱ユニットへの電力の供給の約15秒、12秒、10秒、5秒、又は2秒以内に第1の加熱ユニットが最高温度に達するように構成されていてもよい。一実施形態において、第1の加熱ユニットは、誘導加熱ユニットを備える。一実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、第1の加熱ユニットへの電力の供給の約2秒以内に加熱ユニットが最高温度に達するように構成されている。特定の一実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、タバコ加熱製品であって、第1の加熱ユニットへの電力の供給の約12秒、10秒、5秒、又は2秒以内に第1の加熱ユニットが最高温度に達するように構成されている。
このデバイスは、当該デバイスと相互作用するユーザにより起動されるようになっていてもよい。いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、当該エアロゾル生成デバイスの起動の約15秒、12秒、10秒、5秒、又は2秒以内に第1の加熱ユニットが最高温度に達するように構成されていてもよい。一実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、起動の約2秒以内に当該エアロゾル生成デバイスが最高温度に達するように構成されている。特定の一実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、タバコ加熱製品であって、加熱アセンブリは、エアロゾル生成デバイスの起動の約12秒、10秒、5秒、又は2秒以内に第1の誘導加熱ユニットが最高温度に達するように構成されている。
いくつかの実施形態において、第1の加熱ユニットは、第2の加熱ユニットから独立して制御可能である。特定の実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、当該エアロゾル生成デバイスの起動の約20秒以内に第1の加熱ユニットが最高動作温度に達し、より後の段階で第2の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されていてもよい。
一実施形態によれば、第1の加熱ユニット及び第2の加熱ユニットの両者が誘導加熱ユニットを備える。ただし、第1の加熱ユニット及び第2の加熱ユニットの両者が誘導加熱ユニットを備えることが必須ではない。
種々実施形態によれば、(i)第1の加熱ユニットが、誘導加熱ユニットを備え、第2の加熱ユニットが、誘導加熱ユニットを備えること、(ii)第1の加熱ユニットが、誘導加熱ユニットを備え、第2の加熱ユニットが、抵抗若しくは非誘導加熱ユニットを備えること、(iii)第1の加熱ユニットが、抵抗若しくは非誘導加熱ユニットを備え、第2の加熱ユニットが、誘導加熱ユニットを備えること、又は(iv)第1の加熱ユニットが、抵抗若しくは非誘導加熱ユニットを備え、第2の加熱ユニットが、抵抗若しくは非誘導加熱ユニットを備えること、のいずれかである。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、使用セッションの開始から少なくとも約30秒、40秒、50秒、60秒、80秒、100秒、又は120秒後に第2の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されていてもよい。任意選択として、このエアロゾル生成デバイスは、使用セッションの開始から少なくとも約120秒後に第2の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されている。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、第1の加熱ユニットがその最高動作温度に達した後、少なくとも約10秒、20秒、30秒、40秒、50秒、600秒、80秒、100秒、又は120秒で第2の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されている。任意選択として、このエアロゾル生成デバイスは、第1の加熱ユニットがその最高動作温度に達した後、少なくとも約120秒で第2の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されている。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、第2の加熱ユニットが最高動作温度よりも低い第1の動作温度まで上昇した後、その最高動作温度まで上昇するように構成されている。このエアロゾル生成デバイスは、使用セッションの開始後、少なくとも約10秒、20秒、30秒、40秒、50秒、又は60秒後で第2の加熱ユニットが最高動作温度よりも低い第1の動作温度に達するように構成されている。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、第2の誘導加熱ユニットが最高動作温度よりも低い第1の動作温度から、その最高動作温度まで、第2の誘導加熱ユニットの温度をその最高動作温度まで上昇させるプログラム時点の10秒、5秒、4秒、3秒、又は2秒以内に上昇するように構成されている。
いくつかの実施形態において、第1の加熱ユニット及び/又は第2の加熱ユニットの最高動作温度は、約200℃~300℃、220℃~280℃、230℃~270℃、240℃~260℃、又は任意選択として約250℃である。いくつかの実施形態において、最高動作温度は、約300℃、290℃、280℃、270℃、260℃、又は250℃未満である。いくつかの実施形態において、最高動作温度は、約200℃、210℃、220℃、230℃、又は240℃超である。第1の加熱ユニット及び/又は第2の加熱ユニットの最高動作温度は、燃焼も炭化も伴わないタバコ等のエアロゾル生成材料又はエアロゾル生成材料と関連付けられた任意の保護ラッパー(ペーパーラップ)を急速に加熱するように選択される。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、液体エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するように構成されている。いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、液体及び非液体エアロゾル生成材料の組み合わせからエアロゾルを生成するように構成されている。他の実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、非液体エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するように構成されている。
エアロゾル生成材料は、タバコ及び/又はタバコ抽出物を含んでいてもよい。特定の一実施形態において、エアロゾル生成材料は、固体タバコを含む。また、エアロゾル生成材料は、グリセロール等のエアロゾル生成剤を含んでいてもよい。別の実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、タバコ及び任意選択としてのエアロゾル生成剤を含む非液体エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するように構成されたタバコ加熱製品である。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、当該エアロゾル生成デバイスの起動の20秒以内に当該エアロゾル生成デバイスの使用の準備が整ったことをユーザに示すインジケータを備える。インジケータは、視覚及び/又は触覚フィードバックによって、エアロゾル生成デバイスの使用の準備が整ったことをユーザに示すように構成されていてもよい。インジケータは、エアロゾル生成デバイスの使用に際して、第1パフに満足することをユーザに確信させ得る。
いくつかの実施形態において、加熱アセンブリは、使用セッションにおいて、第2の誘導加熱ユニットがその最高動作温度よりも低い第1の動作温度から、最高動作温度まで、少なくとも50℃/秒の速度で上昇するように構成されていてもよい。一実施形態において、加熱アセンブリは、使用セッションにおいて、第2の誘導加熱ユニットが少なくとも100℃/秒の速度で最高動作温度に達するように構成されている。特定の一実施形態において、加熱アセンブリは、使用セッションにおいて、第2の誘導加熱ユニットが少なくとも150℃/秒の速度で最高動作温度に達するように構成されている。
加熱ユニットのうちの1つ又は複数は、コイルを備えていてもよい。
加熱アセンブリは、第1の加熱ユニットへの電力の供給の10秒、8秒、6秒、又は4秒以内に第1の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されていてもよい。一実施形態において、第1の加熱ユニットは、電気抵抗加熱要素である。例えば、加熱ユニットは、コイルを備える場合、サセプタを備えた誘導加熱ユニットであってもよく、コイルは、変動磁場をサセプタに供給するインダクタ要素となるように構成されている。別の実施形態において、第1の加熱ユニットは、誘導加熱ユニットである。
このエアロゾル生成デバイスは、任意選択として口側端及び遠位端を有し、第1の加熱ユニットは、第2の加熱ユニットよりも当該エアロゾル生成デバイスの口側端の近くに配置されていてもよい。
第1の加熱ユニットは、第2の加熱ユニットから独立して制御可能であってもよい。
このエアロゾル生成デバイスは、第1の加熱ユニット及び第2の加熱ユニットが使用時に互いに異なる温度プロファイルを有するように構成されていてもよい。
このエアロゾル生成デバイスは、使用時、第2の加熱ユニットが第1の動作温度から、第1の動作温度よりも高い最高動作温度まで、少なくとも50℃/秒の速度で上昇するように構成されていてもよい。
このエアロゾル生成デバイスは、当該エアロゾル生成デバイスの起動の2秒以内に第1の加熱ユニットが最高動作温度に達するように構成されていてもよい。
このエアロゾル生成デバイスは、非液体エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成するように構成されていてもよい。
非液体エアロゾル生成材料は、タバコを含んでいてもよい。
このエアロゾル生成デバイスは、タバコ加熱製品であってもよい。
このエアロゾル生成デバイスは、当該エアロゾル生成デバイスの起動の20秒以内に当該エアロゾル生成デバイスの使用の準備が整ったことをユーザに示すインジケータをさらに備えていてもよい。
第1の加熱ユニットの最高動作温度は、200~300℃の範囲であってもよく、及び/又は、第2の加熱ユニットの最高動作温度は、200~300℃の範囲であってもよい。
他の実施形態によれば、このエアロゾル生成デバイスは、第3以降の加熱ユニットを備えていてもよい。
別の態様によれば、上述のようなエアロゾル生成デバイスを用いて、エアロゾル生成材料からエアロゾルを生成する方法であって、少なくとも1つの加熱ユニットへの電力の供給の20秒以内に少なくとも1つの加熱ユニットがその最高動作温度に達するように、少なくとも1つの加熱ユニットに電力を供給するステップを含む、方法が提供される。
別の態様によれば、エアロゾル生成物品と組み合わせた上述のようなエアロゾル生成デバイスを備えたエアロゾル生成システムが提供される。
別の態様によれば、上述のようなエアロゾル生成デバイスの使用が提供される。
いくつかの実施形態において、このエアロゾル生成デバイスは、少なくとも1つの加熱ユニットが20秒以内に200℃~280℃の温度に達し、2秒、3秒、4秒、5秒、10秒、15秒、20秒、又は30秒間にわたって、当該温度を実質的に維持する(すなわち、当該温度の10℃、5℃、4℃、3℃、2℃、又は1℃以内となる)ように構成されている。
いくつかの実施形態においては、第1の加熱ユニットへの電力の供給の15秒、12秒、10秒、5秒、又は2秒以内に所望の動作温度に達する。
いくつかの実施形態において、第1の加熱ユニット及び/又は第2の加熱ユニットは、200℃~300℃、200℃~280℃、210℃~270℃、210℃~260℃、又は210℃~250℃の温度に達する。いくつかの実施形態において、第1の加熱ユニット及び/又は第2の加熱ユニットは、約300℃、290℃、280℃、270℃、260℃、又は250℃未満の温度に達する。いくつかの実施形態において、第1の加熱ユニット及び/又は第2の加熱ユニットは、約200℃、210℃、220℃、230℃、又は240℃超の温度に達する。
本発明の一態様に関して本明細書に記載の特徴は、適合可能な範囲において、その他の態様との組み合わせで明確に開示される。
本発明の別の特徴及び利点については、本発明の実施形態に関する以下の説明から明らかとなるであろうが、これは、添付の図面を参照しつつ、一例として示しているに過ぎない。
以下、添付の図面を参照して、種々実施形態を説明するが、これらは一例に過ぎない。
本明細書において、「the」は、必要に応じて「the」又は「the or each」を意味するものとして使用する場合がある。特に、「少なくとも1つの加熱ユニット」に関して記載の特徴は、第1、第2以降の加熱ユニットが存在する場合、それらに適用可能となり得る。さらに、「第1」又は「第2」の整数に関して記載の特徴は、等しく適用可能な整数となり得る。例えば、「第1」又は「第2」の加熱ユニットに関して記載の特徴は、異なる実施形態におけるその他の加熱ユニットにも等しく適用可能となり得る。同様に、「第1」又は「第2」の動作モードに関して記載の特徴は、他の構成の動作モードにも等しく適用可能となり得る。
一般的に、加熱アセンブリの「第1」の加熱ユニットという言及は、別段の指定のない限り、加熱アセンブリが2つ以上の加熱ユニットを含むことを示さない。むしろ、「第1」の加熱ユニットを含む加熱アセンブリは単に、少なくとも1つの加熱ユニットを含む必要がある。したがって、加熱ユニットを1つしか含まない加熱アセンブリは明らかに、「第1」の加熱ユニットを含む加熱アセンブリの定義に含まれる。
同様に、加熱アセンブリの「第1」及び「第2」の加熱ユニットという言及は、加熱アセンブリが2つの加熱ユニットしか含まないことを必ずしも示しておらず、他の加熱ユニットが存在していてもよい。むしろ、本例において、加熱アセンブリは単に、少なくとも第1及び第2の加熱ユニットを含む必要がある。
所与の期間「以内」に発生する最高動作温度へ到達等のイベントに言及している場合、そのイベントは、その期間の開始と終了との間の如何なる時間にも発生する可能性がある。
本明細書において、用語「エアロゾル生成材料(aerosol generating material)」は、通常はエアロゾルの形態で、加熱時に揮発成分を与える材料を含む。エアロゾル生成材料には、任意のタバコ含有材料を含み、例えば、タバコ、タバコ派生物、拡張タバコ、再生タバコ、又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数が挙げられる。また、エアロゾル生成材料としては、他の非タバコ製品も挙げられ、製品によっては、ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。エアロゾル生成材料は、例えば固体、液体、ゲル、ワックス等の形態であってもよい。また、エアロゾル生成材料は、材料の組み合わせ又は混合であってもよい。また、エアロゾル生成材料は、「喫煙材」として知られる場合もある。一実施形態において、エアロゾル生成材料は、非液体エアロゾル生成材料である。特定の一実施形態において、非液体エアロゾル生成材料は、タバコを含む。
エアロゾル生成材料を加熱して当該エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させることにより、通常はエアロゾル生成材料の燃焼(burn又はcombust)なく吸引可能なエアロゾルを形成する装置が知られている。このような装置は、「エアロゾル生成デバイス」、「エアロゾル供給デバイス」、「非燃焼加熱式デバイス」、「タバコ加熱製品」、「タバコ加熱製品デバイス」、「タバコ加熱デバイス」等として記載される場合がある。一実施形態において、エアロゾル生成デバイスは、タバコ加熱製品である。タバコ加熱製品とともに使用する非液体エアロゾル生成材料は、タバコを含む。
同様に、いわゆるeシガレットデバイスも存在するが、これは通常、液体の形態のエアロゾル生成材料(ニコチンを含む場合もあれば、含まない場合もある)を気化させるエアロゾル生成デバイスである。エアロゾル生成材料は、装置に挿入可能なロッド、カートリッジ、又はカセット等の一部の形態であってもよいし、一部として提供されるようになっていてもよい。エアロゾル生成材料を加熱して揮発させる加熱器は、装置の「永久」部品として設けられていてもよい。
エアロゾル生成デバイスは、エアロゾル生成材料を含む物品を受容して加熱することができ、「喫煙品」とも称する。これに関連して、「物品」、「エアロゾル生成物品」、又は「喫煙品」は、使用時にエアロゾル生成材料を具備又は含有し、加熱されてエアロゾル生成材料及び任意選択として使用中の他の成分を揮発させるコンポーネントである。ユーザが物品をエアロゾル生成デバイスに挿入した後、当該エアロゾル生成デバイスが加熱されて、ユーザが後で吸引するエアロゾルが生成されるようになっていてもよい。物品は、例えば当該物品を受容するようにサイズ規定されたデバイスの加熱チャンバ内に配置されるように構成された予め定められたサイズであってもよいし、特定のサイズであってもよい。
一実施形態に係るエアロゾル生成デバイスは、使用時にエアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するようにそれぞれ構成された複数の加熱ユニットを備える。
加熱ユニットは通常、電気エネルギー源からの電気エネルギーを受けるとともに、熱エネルギーをエアロゾル生成材料に供給するように構成されたコンポーネントを表す。加熱ユニットは、加熱要素を備える。加熱要素は通常、使用時に熱をエアロゾル生成材料に供給するように構成された材料である。加熱要素を備えた加熱ユニットは、加熱ユニットが受けた電気エネルギーを変換するコンポーネント等、必要なその他任意のコンポーネントを備えていてもよい。他の例においては、加熱要素自体が電気エネルギーを熱エネルギーに変換するように構成されていてもよい。
加熱ユニットは、コイルを備えていてもよい。いくつかの例において、コイルは、使用時、少なくとも1つの導電性加熱要素を加熱するように構成されているため、熱エネルギーが少なくとも1つの導電性加熱要素からエアロゾル生成材料に伝達されて、エアロゾル生成材料を加熱することができる。
いくつかの例において、コイルは、使用時、少なくとも1つの加熱要素に侵入する変動磁場を生成して、少なくとも1つの加熱要素の誘導加熱及び/又は磁気ヒステリシス加熱を行うように構成されている。このような構成において、加熱要素又は各加熱要素は、「サセプタ」と称し得る。使用時、少なくとも1つの導電性加熱要素に侵入する変動磁場を生成して、少なくとも1つの導電性加熱要素を誘導加熱するように構成されたコイルは、「誘導コイル」又は「インダクタコイル」と称し得る。
このデバイスは、(1つ又は複数の)加熱要素(例えば、(1つ又は複数の)導電性加熱要素)を具備していてもよく、この(1つ又は複数の)加熱要素は、コイルに対する適切な配置又は配置可能性によって、(1つ又は複数の)加熱要素の加熱を可能にし得る。(1つ又は複数の)加熱要素は、コイルに対して固定された位置に存在していてもよい。或いは、少なくとも1つの加熱要素(例えば、少なくとも1つの導電性加熱要素)は、デバイスの加熱ゾーンに挿入する物品に含まれていてもよく、この物品がエアロゾル生成材料を含み、使用後に加熱ゾーンから取り出し可能である。或いは、デバイス及びこのような物品の両者が少なくとも1つの加熱要素(例えば、少なくとも1つの導電性加熱要素)を備えていてもよく、コイルは、物品が加熱ゾーンにある場合に、デバイス及び物品それぞれの(1つ又は複数の)加熱要素を加熱するようにしてもよい。
いくつかの例において、コイルは、螺旋状である。いくつかの例において、コイルは、エアロゾル生成材料を受容するように構成されたデバイスの加熱ゾーンの少なくとも一部を囲む。いくつかの例において、コイルは、加熱ゾーンの少なくとも一部を囲むヘリカルコイルである。
いくつかの例において、このデバイスは、加熱ゾーンを少なくとも部分的に囲む導電性加熱要素を備えており、コイルは、導電性加熱要素の少なくとも一部を囲むヘリカルコイルである。いくつかの例において、導電性加熱要素は、管状である。いくつかの例において、コイルは、インダクタコイルである。
いくつかの例において、加熱ユニットは、誘導加熱ユニットである。驚くべきことに、本発明者らによって、エアロゾル生成デバイスの誘導加熱ユニットは、対応する抵抗加熱要素よりもはるかに急速に、最高動作温度に達することが分かっている。一実施形態において、このデバイスは、第1の(誘導)加熱ユニットが少なくとも100℃/秒の速度でその最高動作温度に達するように構成されている。特定の一実施形態において、このデバイスは、第1の(誘導)加熱ユニットが少なくとも150℃/秒の速度で最高動作温度に達するように構成されている。
誘導加熱システムは、加熱ユニットに供給される電力を制御することによって、変動磁場の大きさを容易に制御可能であることから、注目されている。さらに、誘導加熱では、変動磁場源と熱源との物理的な接続が不要であるため、加熱プロファイルの設計自由度及び制御が増すとともに、コストが低下する可能性がある。
他の例において、第1及び/又は第2の加熱ユニットは、抵抗加熱ユニットを備えていてもよい。抵抗加熱ユニットは、抵抗加熱要素から成っていてもよい。すなわち、抵抗加熱ユニットは、当該加熱ユニットが受けた電気エネルギーを変換する別個の構成要素を具備する必要がなくなり得る。抵抗加熱要素自体が電気エネルギーを熱エネルギーに変換するためである。
燃焼による熱生成と比較して、熱生成速度を容易に制御可能であり、低レベルの熱を容易に生成可能であることから、電気抵抗加熱システムの使用が注目されている。したがって、電気加熱システムの使用により、タバコ組成物からのエアロゾルの生成をより適切に制御可能となる。
本明細書の全体を通して、加熱要素の温度に言及する。便宜上、加熱要素の温度は、加熱要素を含む加熱ユニットの温度とも称する場合がある。これは、加熱ユニット全体が所与の温度であることを必ずしも意味しない。例えば、誘導加熱ユニットの温度に言及する場合、これは、誘導要素及びサセプタの両者がこのような温度を有することを必ずしも意味しない。むしろ、本例において、誘導加熱ユニットの温度は、誘導加熱ユニットに含まれる加熱要素の温度に対応する。誤解を避けるため、加熱要素の温度及び加熱ユニットの温度は、同じ意味で使用可能である。
本明細書において、「温度プロファイル」は、材料の温度の経時的な変化を表す。例えば、喫煙セッションの継続時間にわたって加熱要素又は加熱ユニットで測定された加熱要素又は加熱ユニットの温度の変化を当該加熱要素又は加熱ユニットの温度プロファイルと称する場合もある。加熱要素又は加熱ユニットは、使用時に熱をエアロゾル生成材料に供給して、エアロゾルを生成する。したがって、加熱要素又は加熱ユニットの温度プロファイルは、加熱要素又は加熱ユニットの近くに配設されたエアロゾル生成材料の温度プロファイルを誘導する。
本明細書において、「パフ」は、エアロゾル生成デバイスにより生成されたエアロゾルのユーザによる単一回の吸引を表す。
使用時、このデバイスは、エアロゾル生成材料を加熱して、吸引可能なエアロゾルを供給するようにしてもよい。このデバイスは、エアロゾル生成材料の少なくとも一部が最低動作温度に達し、満足できる量のエアロゾルを含むパフをユーザが喫煙可能となった場合に、「使用の準備が整った」と称し得る。いくつかの実施形態において、このデバイスは、第1の加熱ユニットへの電力の供給の約20秒、15秒、又は10秒以内に使用の準備が整うようになっていてもよい。このデバイスは、当該デバイスの起動の約20秒、15秒、又は10秒以内に使用の準備が整うようになっていてもよい。このデバイスは、起動時に、第1の加熱ユニット等の加熱ユニットへの電力の供給を開始するようにしてもよいし、起動後に、加熱ユニットへの電力の供給を開始するようにしてもよい。このデバイスは、起動後の少なくとも1秒、2秒、又は3秒等、起動後しばらくしてから、第1の加熱ユニットへの電力の供給が開始されるように構成されていてもよい。このデバイスは、起動後の2.5秒まで、第1の加熱ユニット又は加熱アセンブリに存在する如何なる加熱ユニットへの電力の供給も行われないように構成されていてもよい。これにより、(1つ又は複数の)加熱ユニットの意図しない起動の回避によって、バッテリの寿命を延ばすことができる。
このエアロゾル生成デバイスは、当技術分野において知られている対応するエアロゾル生成デバイスよりも急速に使用の準備が整うようにして、ユーザ体験を向上させ得る。一般的に、加熱ユニットからエアロゾル生成材料に十分な熱エネルギーを伝えてエアロゾルを生成するにはある程度の時間を要することになるため、デバイスの使用の準備が整う時点は、第1の加熱ユニットがその最高動作温度に達したしばらく後になる。このデバイスは、第1の加熱ユニットがその最高動作温度に達してから20秒、15秒、又は10秒以内に使用の準備が整うようになっていてもよい。
さらに驚くべきことに、エアロゾル生成材料から生成されるエアロゾルの特性は、エアロゾル生成材料の加熱速度によって決まり得ることが分かっている。例えば、温度を急速に変化させるように構成された加熱ユニットによる加熱に曝されるエアロゾル生成材料から生成されるエアロゾルは、ユーザ体験を向上させ得る。エアロゾル生成材料がメンソールを含む一実施形態においては、加熱ユニットの温度を急速に上げると、エアロゾルとしてメンソールがユーザに送達される速度が増すことにより、静的加熱で無駄になる(すなわち、ユーザが吸引するエアロゾルの一部を成さない)メンソール成分の量を減らせることが分かっている。
いくつかの実施形態において、本デバイスにより生成されるエアロゾルに起因するユーザの感覚的な体験は、工場製のシガレット等の燃焼性シガレットの喫煙に類似する。
このデバイスは、インジケータを介して、使用の準備が整ったことを示すようにしてもよい。一実施形態において、このデバイスは、第1の加熱ユニットへの電力の供給の約20秒、15秒、又は10秒以内に使用の準備が整ったことをインジケータが示すように構成されていてもよい。特定の一実施形態において、このデバイスは、当該デバイスの起動の約20秒、15秒、又は10秒以内に使用の準備が整ったことをインジケータが示すように構成されている。別の実施形態において、このデバイスは、第1の加熱ユニットがその最高動作温度に達してから約20秒、15秒、又は10秒以内に使用の準備が整ったことをインジケータが示すように構成されている。
本明細書において、「使用セッション」は、ユーザによるエアロゾル生成デバイスの単一期間の使用を表す。使用セッションは、加熱アセンブリに存在する少なくとも1つの加熱ユニットに電力が最初に供給された時点で開始となる。このデバイスは、使用セッションの開始からある時間が経過した後に使用の準備が整うことになる。
使用セッションは、エアロゾル生成デバイスの加熱ユニットのいずれにも電力が供給されなくなった時点で終了となる。使用セッションの終了は、エアロゾル生成物品の消耗時点(各パフにおける粒子状物質の総収量(mg)がユーザによって許容できないほど低いと判断される時点)と一致し得る。セッションには、複数のパフを含んでいてもよい。セッションの継続時間は、7分、6分、5分、4分30秒、4分、又は3分30秒未満であってもよい。いくつかの実施形態において、使用セッションの継続時間は、2~5分、3~4.5分、又は3.5~4.5分、好適には4分であってもよい。ユーザによるデバイスのボタン又はスイッチの作動によって、起動時又は起動後しばらくしてから少なくとも1つの加熱ユニットの温度が上昇し始めることにより、セッションが開始されるようになっていてもよい。
本明細書において、加熱要素又は加熱ユニットに関する「動作温度」は、この要素がエアロゾル生成材料の加熱によって、エアロゾル生成材料を燃焼させずに満足できるパフのための十分なエアロゾルを生成可能となる任意の加熱要素温度を表す。加熱要素の最高動作温度は、喫煙セッション中に要素が達する最高温度である。加熱要素の最低動作温度は、加熱要素によってエアロゾル生成材料から、満足できるパフのための十分なエアロゾルを生成可能な最低の加熱要素温度を表す。エアロゾル生成デバイスに複数の加熱要素又は加熱ユニットが存在する場合、各加熱要素又は加熱ユニットには、最高動作温度が関連付けられている。各加熱要素又は加熱ユニットの最高動作温度は、加熱要素又は加熱ユニットごとに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
一実施形態に係るエアロゾル生成デバイスにおいて、各加熱要素又は加熱ユニットは、エアロゾル生成材料を燃焼させずに加熱するように構成されていてもよい。各加熱要素又は加熱ユニットの温度プロファイルには、エアロゾル生成材料の関連する各部分の温度プロファイルを誘導する場合もあるが、加熱要素又は加熱ユニット及びエアロゾル生成材料の関連する部分の温度プロファイルは、厳密に対応していなくてもよい。例えば、エアロゾル生成材料のある部分から別の部分への熱エネルギーの伝導、対流、及び/又は放射の形の「漏出」、加熱要素又は加熱ユニットからエアロゾル生成材料への熱エネルギーの伝導、対流、及び/又は放射の変化、エアロゾル生成材料の熱容量に応じた、加熱要素又は加熱ユニットの温度プロファイルの変化とエアロゾル生成材料の温度プロファイルの変化との間のラグが考えられる。
このデバイスは、当該デバイスに存在する各加熱ユニットを制御するコントローラを備えていてもよい。コントローラは、PCBを備えていてもよい。コントローラは、各加熱ユニットに供給される電力を制御するように構成されていてもよく、デバイスに存在する各加熱ユニットの「プログラム加熱プロファイル」を制御する。例えば、コントローラは、複数のインダクタに供給される電流の制御によって、対応する誘導加熱要素又は誘導加熱ユニットの結果としての温度プロファイルを制御するようにプログラムされていてもよい。上述の加熱要素/ユニット及びエアロゾル生成材料の温度プロフィル間と同様に、加熱要素又は加熱ユニットのプログラム加熱プロファイルは、上述したものと同じ理由から、加熱要素又は加熱ユニットの観測温度プロファイルに厳密に対応していなくてもよい。
また、用語「動作温度(operating temperature)」は、エアロゾル生成材料に関しても使用可能である。この場合、この用語は、エアロゾル生成材料から、満足できるパフのための十分なエアロゾルが生成されるエアロゾル生成材料自体の任意の温度を表す。エアロゾル生成材料の最高動作温度は、喫煙セッション中にエアロゾル生成材料の任意の部分が達する最高温度である。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料の最高動作温度は、200℃、210℃、220℃、230℃、240℃、250℃、260℃、又は270℃超である。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料の最高動作温度は、300℃、290℃、280℃、270℃、260℃、250℃未満である。最低動作温度は、材料から、満足できる「パフ」のために十分なエアロゾルを生成するために十分なエアロゾルが生成されるエアロゾル生成材料の最低温度である。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料の最低動作温度は、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃、140℃、又は150℃超である。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料の最低動作温度は、150℃、140℃、130℃、又は120℃未満である。
種々実施形態の目的は、エアロゾル生成デバイスの使用の準備が整うのに要する時間を短縮すること、より一般的には、ユーザの吸引体験を向上させることである。驚くべきことに、加熱要素又は加熱ユニットが動作温度に達するのに要する時間を短縮することで、生成エアロゾルの水分含有量が多い場合に発生する現象である「ホットパフ」を少なくとも部分的に軽減可能となることが分かっている。したがって、種々実施形態に係るエアロゾル生成デバイスは、最高動作温度に急速に達する加熱ユニットを含まない従来のエアロゾル生成デバイスが供給するエアロゾルよりも官能特性に優れた吸引可能なエアロゾルを消費者に供給し得る。
いくつかの実施形態において、このデバイスは、当該デバイスの少なくとも1つの加熱要素が20秒以内にその最高動作温度に達するように構成されていてもよく、少なくとも1つの加熱ユニットが少なくとも1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、10秒、又は20秒にわたって保持される第1の温度が最高動作温度である。すなわち、これらの実施形態において、加熱ユニットは、最高動作温度に達する前に、最高動作温度ではない温度には保持されない。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの加熱ユニットは、常温から所与の期間内にその最高動作温度に達する。
このデバイスは、本明細書に記載の通り動作するように構成されていてもよい。このデバイスは、1つ又は複数の異なるモードで当該デバイスを動作させるようにプログラム可能なコントローラによって、このように動作するように、少なく部分的に構成されていてもよい。したがって、本明細書におけるデバイス又はその構成要素の構成に関する言及は、いくつかある特徴(加熱ユニットの空間的配置等)の中で特に、本明細書に開示の通りデバイスを動作させるようにコントローラがプログラムされていることを表し得る。
エアロゾル生成デバイス(タバコ加熱製品等)用のエアロゾル生成物品は通例、燃焼性の喫煙品よりも多くの水分及び/又はエアロゾル生成剤を含むことにより、使用時のエアロゾルの形成を容易化する。このように水分及び/又はエアロゾル生成剤の含有量が多いと、特に(1つ又は複数の)加熱ユニットから離れた場所において、使用時のエアロゾル生成デバイス内の凝縮物の収集のリスクが高くなり得る。この問題は、内部加熱器(「ブレード」加熱器等)が設けられたデバイスよりも、加熱チャンバが囲まれたデバイス、特に、外部加熱器が設けられたデバイスにおいて大きくなる可能性がある。理論に縛られることなく、外部加熱の加熱アセンブリによってエアロゾル生成材料のより大きな割合/表面積が加熱されるため、エアロゾル生成材料を内部加熱するデバイスよりも多くのエアロゾルが放出され、デバイス内でエアロゾルがより凝縮されると考えられる。本発明者らは、エアロゾル生成材料の外部加熱によって、デバイスの内側で凝結するエアロゾルの量を少なく保ちつつ、望ましい量のエアロゾルをユーザに供給するように構成されたデバイスにおいて、本開示のプログラム加熱プロファイルを採用可能であることを見出した。例えば、加熱ユニットの最高動作温度は、形成される凝縮物の量に影響を及ぼし得る。最高動作温度が低いほど、望ましくない凝縮物が少なくなると考えられる。また、加熱アセンブリの加熱ユニットの最高動作温度間の差も、形成される凝縮物の量に影響を及ぼし得る。さらに、各加熱ユニットがその最高動作温度に達する使用セッション中の時点が、形成される凝縮物の量に影響を及ぼし得る。
いくつかの実施形態において、このデバイスは、少なくとも第1の(例えば、ベース)モード及び第2の(例えば、ブースト)モードにて動作可能である。
加熱アセンブリは、最大2つのモードで動作可能であってもよいし、3つのモード、4つのモード、又は5つのモード等、3つ以上のモードで動作可能であってもよい。
各モードは、プログラム加熱プロファイル等、加熱アセンブリの加熱ユニットごとに予め定められた加熱プロファイルと関連付けられていてもよい。プログラム加熱プロファイルのうちの1つ又は複数がユーザによりプログラムされていてもよい。この追加又は代替として、プログラム加熱プロファイルのうちの1つ又は複数が製造業者によりプログラムされていてもよい。これらの例において、1つ又は複数のプログラム加熱プロファイルは、エンドユーザが当該1つ又は複数のプログラム加熱プロファイルを変更できないように固定されていてもよい。
動作モードは、ユーザにより選択可能であってもよい。例えば、ユーザは、ユーザインターフェースとの相互作用によって、所望の動作モードを選択するようにしてもよい。所望の動作モードの選択と実質的に同時に、第1の加熱ユニットへの電力の供給が開始されるようになっていてもよい。
各モードは、その他のモードの温度プロファイルと異なる温度プロファイルと関連付けられていてもよい。さらに、デバイスの使用の準備が整う異なる時点と1つ又は複数のモードが関連付けられていてもよい。例えば、加熱アセンブリは、第1のモードにおいて、使用セッションの開始から第1の時間後にデバイスの使用の準備が整い、第2のモードにおいて、使用セッションの開始から第2の時間後にデバイスの使用の準備が整うように構成されていてもよい。第1の時間は、第2の時間と異なっていてもよい。第2のモードと関連付けられた第2の時間は、第2モードと関連付けられた第1の時間より短くてもよい。
いくつかの例において、加熱アセンブリは、第1のモードで動作している場合の第1の加熱ユニットへの電力の供給の30秒、25秒、20秒、又は15秒以内にデバイスの使用の準備が整うように構成されている。また、加熱アセンブリは、第2のモードで動作している場合はより短い時間で(第2のモードで動作している場合の第1の加熱ユニットへの電力の供給の25秒、20秒、15秒、又は10秒以内に)デバイスの使用の準備が整うように構成されていてもよい。加熱アセンブリは、第1のモードで動作している場合の第1の加熱ユニットへの電力の供給の20秒以内、また、第2のモードで動作している場合の第2の加熱ユニットへの電力の供給の10秒以内にデバイスの使用の準備が整うように構成されていてもよい。また、本実施形態の第2のモードは、使用時の最高動作温度がより高い第1及び/又は第2の加熱ユニットと関連付けられていてもよい。
特定の一実施形態において、このデバイスは、第1の(例えば、ベース)モードの選択の20秒以内、また、第2の(例えば、ブースト)モードの選択の10秒以内に使用の準備が整ったことをインジケータが示すように構成されている。
複数のモード(例えば、ベースモード及びブーストモード)で動作可能な加熱アセンブリをタバコ加熱製品等のエアロゾル生成デバイスに設けることは、特に各モードが異なる最高加熱温度と関連付けられる場合、消費者により多くの選択肢を与えることになる。さらに、このようなデバイスは、特性の異なる様々なエアロゾルを供給可能である。エアロゾル生成材料中の揮発性成分は、加熱温度が異なる場合の揮発の速度及び濃度が異なるためである。これにより、ユーザは、タバコの香味の程度、ニコチン濃度、及びエアロゾル温度等、吸引可能なエアロゾルの所望の特性に基づいて、特定のモードを選択可能となる。例えば、デバイスの使用の準備がより急速に整うモード(例えば、第2のモードすなわち「ブースト」モード)では、より迅速な第1パフの提供、パフ当たりのニコチン含有量の増大、又はパフ当たりの香料濃度の増大が起こり得る。逆に、デバイスの使用の準備がセッションの後半に整うモード(例えば、第1のモードすなわちベースモード)では、使用セッション全体の長期化、パフ当たりのニコチン含有量の減少、及び香料の送達の長期化が起こり得る。
第2の(例えば、ブースト)モードにおいてデバイスの使用の準備がより急速に整う実施形態並びに/又は第2のモードにおいて第1及び/若しくは第2の加熱ユニットの最高動作温度がより高くなる実施形態においては、第2のモードを「ブースト」モードと称する場合がある。ここで、第1の「通常」モード及び第2の「ブースト」モードにて動作可能なエアロゾル生成デバイスを提供する態様は初めてである。「ブースト」モードでは、より迅速な第1パフの提供、パフ当たりのニコチン含有量の増大、又はパフ当たりの香料濃度の増大が起こり得る。
このデバイスは、最大2つの加熱ユニットを備えていてもよい。他の例において、このデバイスは、3つ、4つ、又は5つの独立に制御可能な加熱ユニット等、3つ以上の独立に制御可能な加熱ユニットを備えていてもよい。
このデバイスは、デバイスに存在する各加熱ユニットが第1のモードにおいては第1モード最高動作温度に達し、第2のモードにおいては第2モード最高動作温度に達するように構成されていてもよい。例えば、第2の加熱ユニットは、第1のモードにおいて第1モード最高動作温度に達し、第2のモードにおいて第2モード最高動作温度に達するようになっていてもよい。各モードにおける各加熱ユニットの最高動作温度は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、各モードにおける第2の加熱ユニットの最高動作温度は、各モードにおける第1の加熱ユニットの最高動作温度と同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
上述の通り、いくつかの実施形態においては、加熱アセンブリに設けられた加熱ユニットのうちの少なくとも1つが誘導加熱ユニットを備えていてもよい。これらの実施形態において、加熱ユニットは、インダクタ(例えば、1つ又は複数のインダクタコイル)を備えており、このデバイスは、交流等の変動電流をインダクタに通過させるように構成されていてもよい。インダクタ中の変動電流は、変動磁場を生成する。インダクタ及び加熱要素が好適に、インダクタにより生成される変動磁場が加熱要素に侵入するように相対配置されると、加熱要素の内側には、1つ又は複数の渦電流が生成される。加熱要素が電流の流れに対する抵抗を有することから、物体中にこのような渦電流が生成されると、その物体の電気抵抗に対する流れによって、物体がジュール加熱により加熱される。便宜上、サセプタへの変動磁場の供給をサセプタへのエネルギー供給と称する場合がある。
第1及び第2の加熱ユニット(誘導又は抵抗加熱ユニットを含み得る)は、互いに独立して制御可能であってもよい。独立した加熱ユニットによるエアロゾル生成材料の加熱によって、エアロゾル生成材料の加熱をより正確に制御可能となる。また、独立して制御可能な加熱ユニットは、エアロゾル生成材料の各部への異なる熱エネルギーの供給によって、エアロゾル生成材料の部分ごとに異なる温度プロファイルをもたらし得る。特定の実施形態において、第1及び第2の加熱ユニットは、使用時に互いに異なる温度プロファイルを有するように構成されている。これは、使用時のデバイスの口側端と遠位端との間の長手方向面に沿ったエアロゾル生成材料の非対称加熱を可能にする。
誘導加熱可能な物体は、サセプタとして知られている。また、サセプタが鉄、ニッケル、又はコバルト等の強磁性材料を含む場合は、サセプタ中の磁気ヒステリシス損すなわち変動磁場との位置合わせの結果としての磁性材料中の磁気双極子の変動配向によっても熱が生成される。誘導加熱においては、例えば伝導による加熱と比較して、サセプタの内側で熱が生成されるため、急速加熱が可能となる。さらに、誘導加熱器とサセプタとの間の物理的な接触が一切不要なため、構成及び用途の自由度が増す。
加熱要素は、サセプタを含んでいてもよい。実施形態において、サセプタは、複数の加熱要素(少なくとも第1の誘導加熱要素及び第2の誘導加熱要素)を含む。
他の実施形態において、加熱ユニットは、誘導加熱ユニットに限定されない。例えば、第1の加熱ユニットは、抵抗加熱要素から成り得る電気抵抗加熱ユニットを含んでいてもよい。この追加又は代替として、第2の加熱ユニットは、抵抗加熱要素から成り得る電気抵抗加熱ユニットであってもよい。「抵抗加熱要素」は、電流を流すと当該要素の抵抗が電気エネルギーを熱エネルギーに変換して、エアロゾル生成基板を加熱するものである。加熱要素は、抵抗性のワイヤ、メッシュ、コイル、及び/又は複数のワイヤの形態であってもよい。熱源は、薄膜加熱器を備えていてもよい。
加熱要素は、金属又は合金を含んでいてもよい。金属は、電気及び熱エネルギーの優れた導体である。好適な金属としては、銅、アルミニウム、白金、タングステン、金、銀、及びチタンが挙げられるが、これらに限定されない。好適な合金としては、ニクロム及びステンレス鋼が挙げられるが、これらに限定されない。
別の態様は、エアロゾル生成物品と組み合わせた本明細書に記載のようなエアロゾル生成デバイスを備えたエアロゾル生成システムである。一実施形態において、エアロゾル生成システムは、タバコを含むエアロゾル生成物品と組み合わせたタバコ加熱製品を備える。好適な実施形態において、タバコ加熱製品は、以下の図面に関して説明する加熱構成体及びエアロゾル生成物品を備えていてもよい。
図1Aは、一実施形態に係る、エアロゾル生成デバイスの誘導加熱アセンブリ100を示している。図1Bは、デバイスの誘導加熱アセンブリ100の断面を示している。
加熱アセンブリ100は、第1の端部又は近位端すなわち口側端102と、第2の端部又は遠位端104と、を有する。使用時、ユーザは、エアロゾル生成デバイスの口側端から、形成されたエアロゾルを吸引することになる。口側端は、開放端であってもよい。
加熱アセンブリ100は、第1の誘導加熱ユニット110及び第2の誘導加熱ユニット120を備える。第1の誘導加熱ユニット110は、第1のインダクタコイル112及び第1の加熱要素114を備える。第2の誘導加熱ユニット120は、第2のインダクタコイル122及び第2の加熱要素124を備える。
図1A及び図1Bは、サセプタ140に受容されたエアロゾル生成物品130を示している(図1B参照)。このサセプタ140が第1の誘導加熱要素114及び第2の誘導加熱要素124を構成する。サセプタ140は、誘導加熱に適した如何なる材料により形成されていてもよい。例えば、サセプタ140は、金属を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、サセプタ140は、銅、ニッケル、チタン、アルミニウム、スズ、若しくは亜鉛等の非鉄金属、並びに/又は鉄、ニッケル、コバルト等の鉄系材料を含んでいてもよい。この追加又は代替として、サセプタ140は、炭化ケイ素等の半導体、カーボン、又はグラファイトを含んでいてもよい。
エアロゾル生成デバイスに存在する各誘導加熱要素は、任意好適な形状を有し得る。図1Bに示す実施形態において、誘導加熱要素114、124は、エアロゾル生成物品を囲んで外部からエアロゾル生成物品を加熱するレセプタクルを規定する。他の実施形態(図示せず)においては、1つ又は複数の誘導加熱要素が実質的に細長で、エアロゾル生成物品の中を通って内部からエアロゾル生成物品を加熱するように構成されていてもよい。
図1Bに示すように、第1の誘導加熱要素114及び第2の誘導加熱要素124は、一体型要素140として一体的に設けられていてもよい。すなわち、いくつかの実施形態において、第1の加熱要素114と第2の加熱要素124との間に物理的な区別はない。むしろ、第1及び第2の加熱ユニット110、120間の特性の相違は、各誘導加熱要素114、124を囲む別個のインダクタコイル112、122により規定されるため、それぞれが互いに独立して制御されるようになっていてもよい。他の実施形態(図示せず)においては、物理的に異なる誘導加熱要素が採用されていてもよい。
第1及び第2のインダクタコイル112、122は、導電材料により構成されていてもよい。本例において、第1及び第2のインダクタコイル112、122は、螺旋状に巻回されてヘリカルインダクタコイル112、122を提供するリッツ線/ケーブルにより構成されている。リッツ線は、個別に絶縁され、一体的な撚り合わせによって単一のワイヤを構成する複数の個々のワイヤを備える。リッツ線は、導電体の表皮効果損を抑えるように設計されている。例示的な誘導加熱アセンブリ100において、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、断面が円形の銅リッツ線により構成されている。他の例において、リッツ線は、矩形等、他の形状の断面を有し得る。
第1のインダクタコイル112は、第1の誘導加熱要素114を加熱する第1の変動磁場を生成するように構成され、第2のインダクタコイル122は、サセプタの第2の部分124を加熱する第2の変動磁場を生成するように構成されている。第1のインダクタコイル112及び第1の誘導加熱要素114は一体となって、第1の誘導加熱ユニット110を構成する。同様に、第2のインダクタコイル122及び第2の誘導加熱要素124は一体となって、第2の誘導加熱ユニット120を構成する。
本例において、第1のインダクタコイル112は、デバイスの加熱アセンブリ100の長手方向軸に沿った方向で第2のインダクタコイル122に隣り合っている(すなわち、第1及び第2のインダクタコイル112、122は、重なり合わない)。サセプタ構成体140は、単一のサセプタを備えていてもよい。第1及び第2のインダクタコイル112、122の端部150は、PCB等のコントローラ(図示せず)に接続可能である。実施形態において、コントローラには、PIDコントローラ(比例・積分・微分コントローラ)を含む。
変動磁場は、第1の誘導加熱要素114内に渦電流を生成することにより、コイル112への交流の供給から短い時間内に(例えば、20、15、12、10、5、又は2秒以内に)第1の誘導加熱要素114を最高動作温度まで急速に加熱する。最高動作温度に素早く達するように構成された第1の誘導加熱ユニット110を第2の誘導加熱ユニット120よりも加熱アセンブリ100の口側端102の近くに配置することは、使用セッションの開始後、許容範囲のエアロゾルが可能な限り早くユーザに供給されることを意味し得る。
当然のことながら、いくつかの例において、第1及び第2のインダクタコイル112、122は、互いに異なる少なくとも1つの特性を有していてもよい。例えば、第1のインダクタコイル112は、第2のインダクタコイル122と異なる少なくとも1つの特性を有していてもよい。より具体的に、一例として、第1のインダクタコイル112は、第2のインダクタコイル122と異なるインダクタンスの値を有していてもよい。図1A及び図1Bにおいて、第1及び第2のインダクタコイル112、122は、第1のインダクタコイル112がサセプタ140に巻回される部分が第2のインダクタコイル122よりも小さくなるように、異なる長さを有する。このため、第1のインダクタコイル112は、第2のインダクタコイル122と異なる巻回数であってもよい(個々の巻回の間隔は実質的に同じと仮定する)。さらに別の例において、第1のインダクタコイル112は、第2のインダクタコイル122と異なる材料により構成されていてもよい。いくつかの例において、第1及び第2のインダクタコイル112、122は、実質的に同一であってもよい。
本例において、第1のインダクタコイル112及び第2のインダクタコイル122は、同じ方向に巻回されている。ただし、別の実施形態において、インダクタコイル112、122は、反対方向に巻回されていてもよい。これは、両インダクタコイルが異なるタイミングで作動する場合に有用となり得る。例えば、最初に第1のインダクタコイル112が第1の誘導加熱要素114を加熱するように動作した後、第2のインダクタコイル122が第2の誘導加熱要素124を加熱するように動作していてもよい。コイルを反対方向に巻回することは、特定種類の制御回路と併せて使用される場合に非作動のコイルに誘導される電流を抑えるのに役立つ。一例においては、第1のインダクタコイル112が右手螺旋であり、第2のインダクタコイル122が左手螺旋であってもよい。別の例においては、第1のインダクタコイル112が左手螺旋であり、第2のインダクタコイル122が右手螺旋であってもよい。
コイル112、122は、任意好適な形状であってもよい。理論に縛られることなく、誘導加熱要素を小さく構成すると(例えば、螺旋ピッチの縮小、螺旋の回転数の減少、螺旋の全長の短縮)、誘導加熱要素が最高動作温度に達し得る速度が増すと考えられる。いくつかの実施形態において、第1のコイル112は、加熱アセンブリ100の長手方向において、約20mm未満、18mm未満、16mm未満、又は約14mmの長さであってもよい。第1のコイル112は、加熱アセンブリ100の長手方向において、第2のコイル124より長さが短くてもよい。このような構成によれば、エアロゾル生成物品の長さに沿ったエアロゾル生成物品の非対称加熱がもたらされ得る。
本例のサセプタ140は中空であるため、エアロゾル生成材料が受容されるレセプタクルを規定する。例えば、物品130をサセプタ140に挿入可能である。本例において、サセプタ140は、断面が円形の管状である。
誘導加熱要素114及び124は、エアロゾル生成物品130を囲んで外部からエアロゾル生成物品130を加熱するように構成されている。エアロゾル生成デバイスは、エアロゾル生成物品130がサセプタ140に受容された場合に、物品130の外面がサセプタ140の内面に隣接するように構成されている。これにより、加熱が最も効率的になる。本例の物品130は、エアロゾル生成材料を含む。エアロゾル生成材料は、サセプタ140内に配置されている。また、物品130は、フィルタ、包装材、及び/又は冷却構造等の他の構成要素を備えていてもよい。
加熱アセンブリ100は、2つの加熱ユニットに限定されない。いくつかの例において、加熱アセンブリ100は、3つ、4つ、5つ、6つ、又は7つ以上の加熱ユニットを備えていてもよい。これらの加熱ユニットはそれぞれ、加熱アセンブリ100に存在するその他の加熱ユニットから独立して制御可能であってもよい。
図2A及び図2Bを参照して、これらは、エアロゾル生成物品200の一例の一部切り取り内部図及び斜視図である。図2A及び図2Bに示すエアロゾル生成物品200は、図1に示すエアロゾル生成物品130に対応する。
エアロゾル生成物品200は、エアロゾル生成デバイスでの使用に適した如何なる形状であってもよい。エアロゾル生成物品130は、装置に挿入可能なカートリッジ、カセット、又はロッドの一部の形態であってもよいし、一部として提供されるようになっていてもよい。図1A、図1B、及び図2に示す実施形態において、エアロゾル生成物品130は、喫煙材202の本体及びロッドの形態のフィルタアセンブリ204を含む実質的に円筒状のロッドの形態である。フィルタアセンブリ204は、冷却セグメント206、フィルタセグメント208、及び口側端セグメント210という3つのセグメントを具備する。物品200は、口側端又は近位端としても知られる第1の端部212と、遠位端としても知られる第2の端部214と、を有する。エアロゾル生成材料202の本体は、物品200の遠位端214側に配置されている。一例において、冷却セグメント206は、エアロゾル生成材料202及びフィルタセグメント208と隣接関係になるように、エアロゾル生成材料202の本体とフィルタセグメント208との間でエアロゾル生成材料202の本体に隣り合って配置されている。他の例においては、エアロゾル生成材料202の本体と冷却セグメント206との間及びエアロゾル生成材料202の本体とフィルタセグメント208との間が分離されていてもよい。フィルタセグメント208は、冷却セグメント206と口側端セグメント210との間に配置されている。口側端セグメント210は、フィルタセグメント208に隣り合って、物品200の近位端212側に配置されている。一例において、フィルタセグメント208は、口側端セグメント210と隣接関係にある。一実施形態において、フィルタアセンブリ204の全長は、37mm~45mmである。任意選択として、フィルタアセンブリ204の全長は、41mmである。
使用時は、エアロゾル生成材料202の本体の部分202a及び202bがそれぞれ、図1Bに示す部分100の第1の誘導加熱要素114及び第2の誘導加熱要素124に対応していてもよい。
喫煙材の本体は、エアロゾル生成デバイスに存在する複数の誘導加熱要素に対応する複数の部分202a、202bを有していてもよい。例えば、エアロゾル生成物品200は、第1の誘導加熱要素114に対応する第1の部分202a及び第2の誘導加熱要素124に対応する第2の部分202bを有していてもよい。これらの部分202a、202bは、使用セッションにおいて互いに異なる温度プロファイルを示すものであってもよい。部分202a、202bの温度プロファイルはそれぞれ、第1の誘導加熱要素114及び第2の誘導加熱要素124の温度プロファイルに由来していてもよい。
エアロゾル生成材料202の本体の部分202a、202bが複数存在する場合は、任意数の基板部分202a、202bが実質的に同じ組成を有していてもよい。特定の一例においては、基板の部分202a、202bすべてが実質的に同じ組成を有する。一実施形態においては、エアロゾル生成材料202の本体が単一の連続体であるため、第1及び第2の部分202a、202bは、物理的に分離されておらず、実質的に同じ組成を有する。
一実施形態において、エアロゾル生成材料202の本体は、タバコを含む。ただし、他の各実施形態において、喫煙材202の本体は、タバコから成っていてもよいし、実質的に全体がタバコから成っていてもよいし、タバコ及びタバコ以外のエアロゾル生成材料を含んでいてもよいし、タバコ以外のエアロゾル生成材料を含んでいてもよいし、タバコを含んでいなくてもよい。エアロゾル生成材料は、グリセロール等のエアロゾル生成剤を含んでいてもよい。
特定の一実施形態において、エアロゾル生成材料は、1つ又は複数のタバコ成分、充填剤成分、バインダ、及びエアロゾル生成剤を含んでいてもよい。
充填剤成分は、任意好適な無機充填材料であってもよい。好適な無機充填材料としては、炭酸カルシウム(すなわち、チョーク)、パーライト、バーミキュライト、珪藻土、コロイド状シリカ、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、及び分子篩等の好適な無機吸着剤が挙げられるが、これらに限定されない。炭酸カルシウムが特に好適である。場合により、充填剤は、木材パルプ、セルロース、及びセルロース誘導体等の有機材料を含む。
バインダは、任意好適なバインダであってもよい。いくつかの実施形態において、バインダには、アルギン酸塩、セルロース若しくは変性セルロース、多糖類、デンプン若しくは変性デンプン、及び天然ガムのうちの1つ又は複数を含む。
好適なバインダとしては、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カルシウム、及びアルギン酸カリウム等の任意好適なカチオンを含むアルギン酸塩、セルロース若しくはヒドロキシプロピルセルロース及びカルボキシメチルセルロース等の変性セルロース、デンプン若しくは変性デンプン、ペクチン酸ナトリウム、カリウム、カルシウム、若しくはマグネシウム等、任意好適なカチオンを含むペクチン酸塩等の多糖類、キサンタンガム、グアーガム、及びその他の任意好適な天然ガムが挙げられるが、これらに限定されない。
バインダは、任意好適な量及び濃度でエアロゾル生成材料に含まれていてもよい。
「エアロゾル生成剤」は、エアロゾルの生成を促進する化学物質である。エアロゾル生成剤は、ガスの最初の気化並びに/又は吸引可能な固体及び/若しくは液体エアロゾルへの凝縮の促進によってエアロゾルの生成を促進するようにしてもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成剤は、エアロゾル生成物品からの香料の送達を改善し得る。
一般的には、1つ又は複数の任意好適なエアロゾル生成剤がエアロゾル生成材料に含まれていてもよい。好適なエアロゾル生成剤としては、ソルビトール、グリセロール、及びプロピレングリコール若しくはトリエチレングリコール等のグリコールのようなポリオール、1価アルコール、高沸点炭化水素、乳酸等の酸、グリセロール誘導体、ジアセチン、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセテート、クエン酸トリエチル、若しくはミリスチン酸エチル及びミリスチン酸イソプロピルを含むミリスチン酸塩等のエステル、並びにステアリン酸メチル、ドデカンニ酸ジメチル、及びテトラデカンニ酸ジメチル等の脂肪族カルボン酸エステルのような非ポリオールが挙げられるが、これらに限定されない。
特定の一実施形態において、エアロゾル生成材料は、タバコ組成物の60~90重量%の量のタバコ成分と、タバコ組成物の0~20重量%の量の充填剤成分と、タバコ組成物の10~20重量%の量のエアロゾル生成剤と、を含む。タバコ成分は、当該タバコ成分の70~100重量%の量の紙再生タバコを含んでいてもよい。
一例において、エアロゾル生成材料202の本体の長さは、34mm~50mmである。任意選択として、エアロゾル生成材料202の本体の長さは、38mm~46mmである。さらなる任意選択として、エアロゾル生成材料202の本体の長さは、42mmである。
一例において、物品200の全長は、71mm~95mmである。任意選択として、物品200の全長は、79mm~87mmである。さらなる任意選択として、物品200の全長は、83mmである。
エアロゾル生成材料202の本体の軸方向端部は、物品200の遠位端214で見えている。ただし、他の実施形態において、物品200の遠位端214は、エアロゾル生成材料202の本体の軸方向端部を覆う端部材(図示せず)を備えていてもよい。
エアロゾル生成材料202の本体は、フィルタアセンブリ204の実質的全周に配置されてフィルタアセンブリ204を囲むとともに、一部がエアロゾル生成材料202の本体の長さに沿って延びた環状のチップペーパー(図示せず)によって、フィルタアセンブリ204に接合されている。一例において、チップペーパーは、58GSM標準チップ原紙で構成されている。一例において、チップペーパーの長さは、42mm~50mmである。任意選択として、チップペーパーの長さは、46mmである。
一例において、冷却セグメント206は、環状のチューブであり、空隙の周りに配置されて内部の当該空隙を規定している。空隙は、エアロゾル生成材料202の本体から生成された加熱・揮発成分が流れるチャンバを提供する。冷却セグメント206は、中空であって、製造時及びデバイス100への挿入中の物品200の使用時に生じ得る軸方向の圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性のエアロゾル蓄積用チャンバを提供する。一例において、冷却セグメント206の壁の厚さは、約0.29mmである。
冷却セグメント206は、エアロゾル生成材料202とフィルタセグメント208との間の物理的な変位を与える。冷却セグメント206が与える物理的な変位は、冷却セグメント206の長さ全体にわたる熱勾配をもたらすことになる。一例において、冷却セグメント206は、当該冷却セグメント206の第1の端部に入る加熱・揮発成分と当該冷却セグメント206の第2の端部から出る加熱・揮発成分との間に、少なくとも40℃の温度差をもたらすように構成されている。一例において、冷却セグメント206は、当該冷却セグメント206の第1の端部に入る加熱・揮発成分と当該冷却セグメント206の第2の端部から出る加熱・揮発成分との間に、少なくとも60℃の温度差をもたらすように構成されている。この冷却要素206の長さ全体にわたる温度差は、エアロゾル生成デバイスの加熱アセンブリ100により加熱される場合に、温度に敏感なフィルタセグメント208をエアロゾル生成材料202の高温から保護する。フィルタセグメント208とエアロゾル生成材料202の本体及び加熱アセンブリ100の加熱要素114、124との間に物理的な変位が与えられなければ、温度に敏感なフィルタセグメント208が使用時に損傷を受け、その必要な機能を効果的に発揮できなくなる可能性がある。
一例において、冷却セグメント206の長さは、少なくとも15mmである。一例において、冷却セグメント206の長さは、20mm~30mm、より詳細には23mm~27mm、より詳細には25mm~27mm、より詳細には25mmである。
冷却セグメント206は、ペーパーで構成されている。これは、使用時にエアロゾル生成デバイスの加熱アセンブリ100に隣り合っている状態で、懸念される化合物(例えば、毒性化合物)を生成しない材料で構成されることを意味する。一例において、冷却セグメント206は、機械的剛性を維持する中空の内部チャンバを提供する螺旋状に巻かれたペーパーチューブにより製造される。螺旋状に巻かれたペーパーチューブは、チューブの長さ、外径、真円度、及び真直度に関して、高速製造プロセスの厳しい寸法精度要件を満たすことができる。
別の例において、冷却セグメント206は、固いプラグラップ又はチップペーパーにより形成された凹部である。この固いプラグラップ又はチップペーパーは、製造時及びデバイス100への挿入中の物品200の使用時に生じ得る軸方向の圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性を有するように製造される。
冷却セグメント206の各例について、当該冷却セグメントの寸法精度は、高速製造プロセスの寸法精度要件を満たすのに十分である。
フィルタセグメント208は、喫煙材からの加熱・揮発成分から、1つ又は複数の揮発成分を除去するのに十分な任意のフィルタ材料で形成されていてもよい。一例において、フィルタセグメント208は、酢酸セルロース等のモノアセテート材料で構成されている。フィルタセグメント208は、加熱・揮発成分をユーザにとって不十分なレベルの量まで消耗することなく、加熱・揮発成分の冷却及び刺激抑制を提供する。
フィルタセグメント208の酢酸セルローストウ材料の密度は、フィルタセグメント208全体の圧力低下を制御し、これが物品200の引き抜き抵抗を制御する。したがって、物品200の引き抜き抵抗の制御には、フィルタセグメント208の材料の選択が重要である。また、フィルタセグメント208は、物品200中のフィルタリング機能を実行する。
一例において、フィルタセグメント208は、8Y15グレードのフィルタトウ材料で構成されるが、これは、加熱・揮発材料に対するフィルタリング効果を提供すると同時に、加熱・揮発材料から生じる凝縮エアロゾル液滴のサイズを抑えることにより、結果として、加熱・揮発材料の刺激及び咽喉への影響を十分なレベルに抑える。
フィルタセグメント208の存在によって、冷却セグメント206から出る加熱・揮発成分がさらに冷却されることによる断熱効果がもたらされる。このさらなる冷却効果によって、フィルタセグメント208の表面に対するユーザの口唇の接触温度が低下する。
香味付けされた液体のフィルタセグメント208への直接噴射又はフィルタセグメント208の酢酸セルローストウ内における1つ若しくは複数の香味付けされた脆弱カプセル等の香料担体の埋め込み若しくは配置によって、1つ又は複数の香料がフィルタセグメント208に添加されていてもよい。
一例において、フィルタセグメント208は、長さが6mm~10mmであり、任意選択として、8mmである。
口側端セグメント210は、環状のチューブであり、空隙の周りに配置されて内部の当該空隙を規定している。空隙は、フィルタセグメント208から流れる加熱・揮発成分のチャンバを提供する。口側端セグメント210は、中空であって、製造時及びデバイス100への挿入中の物品の使用時に生じ得る軸方向の圧縮力及び曲げモーメントに耐えるのに十分な剛性のエアロゾル蓄積用チャンバを提供する。一例において、口側端セグメント210の壁の厚さは、約0.29mmである。
一例において、口側端セグメント210の長さは、6mm~10mmであり、任意選択として、8mmである。一例において、口側端セグメントの厚さは、0.29mmである。
口側端セグメント210は、大きな機械的剛性を維持する中空の内部チャンバを提供する螺旋状に巻かれたペーパーチューブにより製造されていてもよい。螺旋状に巻かれたペーパーチューブは、チューブの長さ、外径、真円度、及び真直度に関して、高速製造プロセスの厳しい寸法精度要件を満たすことができる。
口側端セグメント210は、フィルタセグメント208の出口に蓄積する液体凝縮物のユーザとの直接接触を防止する機能を提供する。
当然のことながら、一例においては、口側端セグメント210及び冷却セグメント206が単一のチューブで形成されていてもよく、フィルタセグメント208が当該チューブ内に配置されて、口側端セグメント210及び冷却セグメント206を分離する。
換気領域216が物品200に設けられて、物品200の外部から物品200の内部への空気の流れを可能にする。一例において、換気領域216は、物品200の外側層を通って形成された1つ又は複数の換気孔216の形態である。換気孔は、冷却セグメント206に配置されて、物品200の冷却を補助するものであってもよい。一例においては、換気領域216が一列又は複数列の孔を備え、任意選択としては、物品200の長手方向軸と実質的に垂直な断面において、各列の孔が物品200の全周に配置されている。
一例においては、1~4列の換気孔が物品200の換気を提供する。各列は、12~36個の換気孔216を有していてもよい。換気孔216の直径は、例えば100~500μmであってもよい。一例において、換気孔216の列間の軸方向分離は、0.25mm~0.75mmである。任意選択として、換気孔216の列間の軸方向分離は、0.5mmである。
一例において、換気孔216は、均一なサイズである。別の例において、換気孔216は、サイズが異なる。換気孔は、例えばレーザ技術、冷却セグメント206の機械的穿孔、又は物品200として形成される前の冷却セグメント206の予備穿孔といった技術のうちの1つ又は複数等、任意好適な技術を用いて構成可能である。換気孔216は、物品200を効果的に冷却するように配置されている。
一例において、換気孔216の列は、物品の近位端212から少なくとも11mmに配置されている。任意選択として、換気孔は、物品200の近位端212から17mm~20mmに配置されている。換気孔216の場所は、物品200の使用時にユーザが換気孔216を塞がないように配置されている。
換気孔の列を物品200の近位端212から17mm~20mmに設けることによって、図1に見られるように、物品200がデバイス100に完全に挿入された場合に、換気孔216をデバイス100の外側に配置できて都合が良い。換気孔を装置の外側に配置することにより、デバイス100の外側から換気孔を通じて非加熱空気が物品200に入り、物品200の冷却を補助可能となる。
冷却セグメント206の長さは、物品200がデバイス100に完全に挿入された場合に、当該冷却セグメント206が部分的にデバイス100に挿入されるようになっている。冷却セグメント206の長さは、デバイス100の加熱構成体と感熱フィルタ構成体208との間に物理的な間隙を設ける第1の機能と、換気孔216が冷却セグメントに配置される一方、物品200がデバイス100に完全に挿入された場合にデバイス100の外側に配置されるようにし得る第2の機能とを提供する。図1に見られるように、冷却要素206の大部分は、デバイス100内に配置されている。ただし、冷却要素206の一部がデバイス100から延出している。デバイス100から延出する冷却要素206のこの部分に、換気孔216が配置されている。
図3は、例示的な使用セッション302において、図1Bに示す第1の誘導加熱要素114等のエアロゾル生成デバイスの第1の加熱要素の温度プロファイル300を示している。温度プロファイル300は、加熱アセンブリの任意の動作モードにおける第1の誘導加熱要素114の温度プロファイルを好適に表す。第1の加熱要素114の温度プロファイル300は、第1の加熱要素114に配設された好適な温度センサにより測定される。好適な温度センサとしては、熱電対、サーモパイル、又は抵抗温度検出器(RTD(抵抗温度計とも称する))が挙げられる。特定の一実施形態において、このデバイスは、少なくとも1つのRTDを備える。一実施形態において、このデバイスは、当該エアロゾル生成デバイスに存在する各加熱要素114、124上に配置された熱電対を備える。温度センサ又は各温度センサにより測定された温度データは、コントローラに伝えられるようになっていてもよい。さらに、加熱要素114、124が規定の温度に達した場合にもコントローラに伝えられ、これに応じて、コントローラがエアロゾル生成デバイス内の要素への電力供給を変更するようにしてもよい。任意選択として、コントローラは、制御ループフィードバックメカニズムの使用により、デバイスに配設された1つ又は複数の温度センサから供給されたデータに基づいて、加熱要素の温度を制御するPID(比例・積分・微分)コントローラを含む。一実施形態において、コントローラは、加熱要素それぞれに配設された熱電対から供給された温度データに基づいて各加熱要素の温度を制御するように構成されたPIDコントローラを含む。
使用セッション302は、デバイスの起動304に際して開始となり、コントローラは、少なくとも第1の誘導加熱ユニット110にエネルギーを供給するようにデバイスを制御する。このデバイスは、ユーザによって、例えば押しボタンの作動又はデバイスからの吸引により起動されるようになっていてもよい。エアロゾル生成デバイスとともに使用する作動手段については、当業者が把握している。誘導加熱手段を備えた加熱アセンブリに関連して、使用セッションは、インダクタ(第1及び第2のコイル112、122等)への変動電流の供給ひいては誘導加熱要素への変動磁場の供給をコントローラが指示することにより、誘導加熱要素の温度が上昇した場合に開始となる。前述の通り、便宜上は、これを「誘導加熱ユニットへのエネルギーの供給」と称する場合がある。
使用セッション302の終了306は、エアロゾル生成デバイスに存在するすべての加熱ユニットへのエネルギー供給の停止をコントローラがデバイスの要素に指示した際に発生する。誘導加熱ユニットを備えた加熱アセンブリに関連して、使用セッションは、加熱アセンブリに設けられた誘導加熱要素のいずれかへの変動電流の供給停止により、誘導加熱要素への任意の変動磁場の供給停止に際して終了となる。
喫煙セッション302の開始時、第1の加熱要素の温度は、最高動作温度308に達するまで急速に上昇する。最高動作温度308に達するのに要する時間310を「立ち上げ」期間と称する場合があり、種々実施形態によれば、その継続時間は20秒未満である。
任意選択として、第1の加熱要素の温度は、使用セッション312の後半に最高動作温度308からより低い温度314まで低下し得る。使用セッション302の後半に最高動作温度308から温度が低下する場合は、第1の加熱要素が低下する温度314を動作温度とするのが好ましい。第1の加熱要素が低下する動作温度314を好適には、「第2の動作温度」314と称する場合がある。任意選択として、第1の加熱要素の温度は、使用セッション302の終了306まで、第1の加熱要素の最低動作温度を下回らない。任意選択として、第1の加熱要素は、使用セッション302の終了306まで、第2の動作温度314以上を維持する。
加熱アセンブリが複数のモード(例えば、ベースモード及びブーストモード)で動作可能な実施形態において、第1の加熱要素の温度は、これらのモードのうちの少なくとも1つにおいて、最高動作温度308から第2の動作温度314まで低下し得る。任意選択として、第1の加熱要素の温度は、すべての動作モードにおいて、最高動作温度308から第2の動作温度314まで低下する。誤解を避けるため、第1の加熱要素の最高動作温度308及び第2の動作温度314は、モードごとに異なっていてもよい。
いくつかの例において、第2の動作温度314は、180~240℃である。加熱アセンブリが複数のモードで動作可能な場合、少なくとも1つの動作モードにおける第2の動作温度314は、180~240℃であってもよい。任意選択としては、すべての動作モードにおいて、第2の動作温度314が180~240℃であってもよい。さらなる任意選択として、第2の動作温度314は少なくとも220℃である。いくつかの例において、第1の加熱要素又は加熱ユニットは、すべての動作モードにおいて、使用セッションの終了まで、第2の動作温度314以上を維持する。理論に縛られることなく、使用セッション220の終了まで第1の加熱要素が220℃を下回らないように加熱アセンブリを構成することによって、少なくとも使用セッション中のエアロゾル生成物品の第1の部分における凝縮の発生の部分的な防止及び/又はエアロゾル生成物品の第1の部分による引き込み抵抗の抑制が可能となる。
これらの実施形態において、第1の加熱要素は、セッションの少なくとも25%、50%、又は75%にわたって最高動作温度又はその実質的な近傍を維持するようにしてもよい。例えば、第1の加熱要素は、使用セッションの第1の継続時間にわたってその最高動作温度を維持した後、第2の動作温度に低下し、使用セッションの第2の継続時間にわたってその温度を維持するようにしてもよく、第1の継続時間がセッションの少なくとも25%、50%、又は75%である。第1の継続時間は、第2の継続時間より長くてもよいし、短くてもよい。任意選択として、少なくとも1つの動作モードにおいては、第1の継続時間が第2の継続時間よりも長い。本例において、第1の継続時間と第2の継続時間との比は、1.1:1~7:1、1.5:1~5:1、2:1~3:1、又は約2.5:1であってもよい。
特定の一実施形態において、このデバイスは、複数のモードで動作可能であり、上掲の比は第1の動作モードに当てはまる。第2の動作モードにおいて、第1の継続時間は、第2の継続時間より長くてもよいし、短くてもよい。任意選択として、第2の継続時間が第1の継続時間よりも長い。これにより、一実施形態は、第1の動作モードにおいては第1の継続時間が第2の継続時間よりも長い一方、第2の動作モードにおいては第2の継続時間が第1の継続時間よりも長くなるように構成されたデバイスである。一実施形態において、第2の動作モードにおいては、第2の継続時間と第1の継続時間との比が1.1:1~5:1、1:2~2:1、又は1.3:1~1.4:1であってもよい。別の実施形態において、第2の動作モードにおいては、第2の継続時間と第1の継続時間との比が2:1~12:1、2.5:1~11:1であってもよい。特に、この比は、3:1~4:1であってもよい。或いは、この比は、8:1~10:1であってもよい。本実施形態は、使用セッション中にデバイスで形成される凝縮物の量を減らすのに特に適していると考えられる。
本発明者らは、第1の加熱要素をその最高動作温度で動作させる使用セッションの割合を増やすことで、使用中にデバイスに集まる凝縮物の量を減らすことに役立ち得ることを確認した。この効果は、加熱ユニットがより短い使用セッション中により高い最高動作温度で動作する、いわゆる「ブースト」動作モードにおいて特に顕著となり得る。
最高動作温度308は、約200℃~300℃、210℃~290℃、220℃~280℃、230℃~270℃、又は240℃~260℃であってもよい。
図4は、例示的な喫煙セッション402において、図1Bに示す第2の誘導加熱要素124等の第2の加熱要素(エアロゾル生成デバイスに存在する場合)の温度プロファイル400を示している。喫煙セッション402は、図3に示す喫煙セッション302に対応する。
図4は、例示的な使用セッション402において、図1Bに示す第2の誘導加熱要素124等の第2の加熱要素(エアロゾル生成デバイスに存在する場合)の温度プロファイル400を示している。使用セッション402は、図3に示す使用セッション302に対応する。温度プロファイル400は、加熱アセンブリの任意の動作モードにおける第2の誘導加熱要素124の温度プロファイルを好適に表す。
使用セッション402は、デバイスの起動404に際して開始となり、少なくとも第1の誘導加熱ユニットにエネルギーが供給される。本例において、コントローラは、使用セッション402の開始時にエネルギーを第2の誘導加熱ユニットに供給しないように構成されている。それにも関わらず、第2の誘導加熱要素における温度は、熱の「漏出」(第1の加熱要素114から第2の加熱要素124への熱エネルギーの伝導、対流、及び/又は放射)によって、いくらか上昇する可能性がある。
使用セッションの開始後の第1のプログラム時点406において、コントローラがエネルギーの第2の加熱ユニット120への供給を指示すると、予め定められた第1の動作温度410に達する時点408まで、第2の加熱要素124の温度が急速に上昇した後、第2の加熱要素124が別途時間にわたって実質的にこの温度を維持するように、コントローラが第2の加熱ユニット120を制御する。予め定められた第1の動作温度410は、第2の加熱要素124の最高動作温度412より低くてもよい。他の実施形態(図示せず)においては、予め定められた第1の動作温度が最高動作温度である。すなわち、第2の加熱要素124は、第2の加熱ユニット120の起動に際して、その最高動作温度まで直接加熱される。
いくつかの実施形態において、予め定められた第1の動作温度410は、150℃~200℃である。予め定められた第1の動作温度410は、150℃、160℃、170℃、180℃、又は190℃超であってもよい。予め定められた第1の動作温度410は、200℃、190℃、180℃、170℃、又は160℃未満であってもよい。任意選択として、予め定められた第1の動作温度410は、150℃~170℃である。第1の動作温度410を低くすることは、デバイスに集まる望ましくない凝縮物の量を抑えることに役立ち得る。
加熱アセンブリが複数のモードで動作可能な実施形態において、この加熱アセンブリは、第2の加熱要素124が少なくとも1つのモードにおいて、第1の動作温度410まで上昇し、第1の動作温度410を維持した後、最高動作温度412まで上昇するように構成されていてもよい。任意選択として、加熱アセンブリは、第2の加熱要素124がすべての動作可能モードにおいて、第1の動作温度410まで上昇し、第1の動作温度410を維持した後、最高動作温度412まで上昇するように構成されている。
電力が最初に第2の加熱ユニット120に供給される第1のプログラム時点406は、デバイスの起動404の後、少なくとも約10秒、20秒、30秒、40秒、50秒、又は60秒であってもよい。加熱アセンブリが複数のモードで動作可能な実施形態の場合、第1のプログラム時点406は、少なくとも1つのモードにおけるデバイスの起動404の後、少なくとも約10秒、20秒、30秒、40秒、50秒、60秒、70秒、又は80秒である。任意選択として、第1のプログラム時点406は、すべての動作可能モードにおけるデバイスの起動404の後、少なくとも約10秒、20秒、30秒、40秒、50秒、60秒、70秒、又は80秒である。第1のプログラム時点406は、各モードにおいて同じであってもよいし、モードごとに異なっていてもよい。任意選択として、第1のプログラム時点406は、モードごとに異なる。特に、第1のプログラム時点406は、第2のモードよりも第1のモードにおいて、使用セッション中の遅い時点であってもよい。
いくつかの実施形態において、加熱アセンブリ100は、プログラム時点406の10秒、5秒、4秒、3秒、2秒以内に第2の誘導ユニット120が予め定められた動作温度410まで上昇して、第2の誘導加熱要素124の温度を予め定められた第1の動作温度410まで上げるように構成されていてもよい。言い換えれば、2つの時点406、408間の期間414は、継続時間が10秒以下、5秒以下、4秒以下、3秒以下、又は2秒以下であってもよい。任意選択として、期間414は、継続時間が2秒以下である。
第2の加熱要素124は、当該第2の加熱要素124がその最高動作温度412まで上昇するようにコントローラが第2の加熱ユニットを制御する第2のプログラム時点416まで予め定められた期間にわたって、予め定められた第1の動作温度410に保たれるようになっていてもよい。この第2のプログラム時点416において、第2の加熱要素124の温度は、最高動作温度412に達する時点418まで急速に上昇する。その後、コントローラは、第2の加熱要素124が別途期間にわたって実質的にこの温度に維持されるように、第2の加熱ユニットを制御する。
第2のプログラム時点416は、デバイスの起動404の後、少なくとも約10秒、20秒、30秒、40秒、50秒、又は60秒であってもよい。
いくつかの実施形態において、加熱アセンブリ100は、プログラム時点416の10秒、5秒、4秒、3秒、2秒以内に第2の誘導要素124が予め定められた第1の動作温度410から最高動作温度412まで上昇して、第2の誘導加熱要素124の温度を最高動作温度412まで上げるように構成されていてもよい。言い換えれば、2つの時点416、418間の期間420は、継続時間が10秒以下、5秒以下、4秒以下、3秒以下、又は2秒以下であってもよい。任意選択として、期間420は、継続時間が2秒以下である。
時点416から時点418までの期間における第2の加熱要素の温度は、少なくとも50℃/秒、100℃/秒、又は150℃/秒の速度で上昇するようになっていてもよい。
いくつかの実施形態において、加熱アセンブリ100は、デバイス404の起動から少なくとも約30秒、40秒、50秒、60秒、80秒、100秒、又は120秒後に第2の誘導加熱要素124が最高動作温度412に達するように構成されていてもよい。任意選択として、加熱アセンブリ100は、デバイス404の起動から少なくとも約120秒後に第2の誘導加熱要素124が最高動作温度412に達するように構成されている。
いくつかの実施形態において、加熱アセンブリ100は、第1の誘導加熱要素122がその最高動作温度308に達してから、少なくとも約10秒、20秒、30秒、40秒、50秒、60秒、80秒、100秒、又は120秒後に第2の誘導加熱要素124が最高動作温度412に達するように構成されていてもよい。任意選択として、加熱アセンブリ100は、第1の誘導加熱要素122がその最高動作温度308に達してから、少なくとも約120秒後に第2の誘導加熱要素124がその最高動作温度412に達するように構成されている。言い換えれば、図3及び図4を参照して、時点418は、喫煙セッション302、402中の時点310より少なくとも120秒遅くてもよい。
第2の加熱要素124は、エアロゾル生成デバイスに存在するすべての加熱要素へのエネルギー供給が停止となるようにコントローラが加熱アセンブリを制御する喫煙セッションの終了422まで、予め定められた期間にわたって、その最高動作温度412に保たれるようになっていてもよい。任意選択として、第2の加熱要素124の温度は、動作温度に達した後(予め定められた第1の時点406の略前後)、喫煙セッション402の終了まで、第2の加熱要素124の最低動作温度424を下回らない。
喫煙セッションの後半に第1の加熱要素122が最高動作温度308からより低い温度まで低下する実施形態において、第2の加熱要素124は、第1の加熱要素122の温度低下の前、第1の加熱要素122の温度低下の後、又は第1の加熱要素122の温度低下と同時に、その最高動作温度412に達するようになっていてもよい。一実施形態において、第2の加熱要素124は、第1の加熱要素122がその最高動作温度308からより低い温度まで低下する前に、その最高動作温度412に達する。
いくつかの実施形態において、第1の加熱要素122の最高動作温度308は、第2の加熱要素124の最高動作温度と実質的に同じである。他の実施形態において、第1及び第2の加熱要素122、124の最高動作温度308、412は、異なっていてもよい。例えば、第1の加熱要素122の最高動作温度308が第2の加熱要素124の最高動作温度より高くてもよいし、第2の加熱要素124の最高動作温度412が第1の加熱要素122の最高動作温度より高くてもよい。一実施形態において、第1の加熱要素122の最高動作温度308は、第2の加熱要素124の最高動作温度412よりも高い。別の実施形態において、第1の加熱要素122の最高動作温度308は、第2の加熱要素124の最高動作温度と実質的に同じである。
加熱要素が実質的に一定の温度に維持される期間においては、コントローラにより規定された目標温度前後の若干の温度変動が存在する可能性がある。いくつかの実施形態において、この変動は、約±10℃、±5℃、±4℃、±3℃、±2℃、又は±1℃未満である。任意選択として、この変動は、少なくとも第1の加熱要素、少なくとも第2の加熱要素、又は第1及び第2の両加熱要素に関して、約±3℃未満である。
上述の図3及び図4は、デバイス100に存在する(1つ又は複数の)加熱ユニットの測定又は観測温度プロファイルを反映している。図5は、デバイス100に存在する(1つ又は複数の)任意の加熱ユニットのプログラム加熱プロファイルを反映している。図5に示すような一般的なプログラム加熱プロファイルによって、本デバイスの加熱アセンブリに存在する任意の加熱ユニットの任意のプログラム加熱プロファイルが示され得る。
プログラム加熱プロファイル500は、第1の温度である温度A 502を含む。温度A 502は、所与の使用セッションにおける時点A 504において、加熱ユニットが達するようにプログラムされた第1の温度である。時点A 504は便宜上、使用セッションの開始すなわち加熱アセンブリに存在する少なくとも1つの加熱ユニットに電力が最初に供給された時点から経過した秒数を単位として規定されていてもよい。
任意選択として、プログラム加熱プロファイル500は、第2の温度である温度B 506を含んでいてもよい。温度B 506は、温度A 502と異なる温度である。いくつかの実施形態において、このデバイスは、所与の使用セッションにおける時点B 508において、温度B 506に達するようにプログラムされている。時点B 508は、時間的に時点A 504の後に発生する。
このデバイスは、時点A 504から時点B 508まで、実質的に同じ温度である温度A 502を有するようにプログラムされている。ただし、いくつかの実施形態においては、この期間に温度A 502が変動する場合もある。例えば、加熱ユニットは、この期間中の温度A 502の10℃以内、任意選択として、この期間中の温度A 502の5℃以内の温度を有していてもよい。このようなプロファイルは、図5に大略を示すプロファイルに依然として対応するものと考えられる。他の実施形態においては、この期間において、温度A 502からの実質的な変動がない。
図5は、温度B 506が温度A 502よりも高いことを示しているが、本開示のプログラム加熱プロファイルはこれに限定されない。温度B 506は、任意所与の加熱プロファイルに関して、温度A 502より高くてもよいし、低くてもよい。
任意選択として、プログラム加熱プロファイル500は、第2の温度である温度B 506を含む。
任意選択として、プログラム加熱プロファイル500は、第3の温度である温度C 510を含んでいてもよい。温度C 510は、温度Bと異なる温度である。いくつかの実施形態において、このデバイスは、所与の使用セッションにおける時点C 512において、温度C 510に達するようにプログラムされている。時点C 512は、時間的に時点B 508ひいては時点A 502の後に発生する。
温度C 510は、温度A 502と同じ温度であってもよいし、同じ温度でなくてもよい。
図5は、温度C 510が温度B 506及び温度A 502よりも高いことを示しているが、本開示のプログラム温度プロファイルはこれに限定されない。温度C 510は、任意所与の加熱プロファイルに関して、温度A 502より高くてもよいし、低くてもよい。また、温度C 510は、任意所与の加熱プロファイルに関して、温度B 506より高くてもよいし、低くてもよい。
プログラム加熱プロファイル500は最終時点514を含むが、この時点では、使用セッションの残りについて、加熱ユニットへのエネルギー供給が停止となる。最終時点514は、使用セッションの終了と同時であってもよい。
驚くべきことに、(1つ又は複数の)加熱ユニットのプログラム加熱プロファイルの温度502、506、510及び時点504、508、512、514は、デバイス100中の凝縮物の蓄積を抑えるように変調可能であることが分かっている。特に、使用セッションの50%が経過した後、任意選択として、使用セッションの75%が経過した後に時点B 508が発生するようにデバイスを構成することによって、使用時にデバイスに集まる凝縮物の量を抑えられる。
加熱アセンブリが少なくとも2つの加熱ユニットを備えた実施形態において、この加熱アセンブリは、第1及び第2の加熱ユニットが実質的に同じ最高動作温度を有するように構成されていてもよい。本発明者らは、この構成によっても、デバイス中の凝縮物の蓄積を抑えられることを確認した。
表1は、本デバイスの加熱ユニットに対して考え得る多様なプログラム加熱プロファイルのいくつかのパラメータを一覧化したものである。温度A 502及び温度B 504に対する好適な温度範囲が与えられており、また、様々な加熱ユニット及び動作モードが各プロファイルと関連付けられている。
いくつかの実施形態において、加熱アセンブリは、存在する加熱ユニットのうちの少なくとも1つが温度A 502及び任意選択として温度B 504を有する図5のようなプログラム加熱プロファイルを有するように構成されており、温度A 502及び温度B506は、表1に示す範囲から選択される。
特定の一実施形態において、このデバイスは、加熱アセンブリの少なくとも2つの加熱ユニットが表1から選択されるプログラム加熱プロファイルを有するように構成されている。さらに、いくつかの実施形態において、このデバイスは、加熱アセンブリに存在する各加熱ユニットが表1から選択されるプログラム加熱プロファイルを有するように構成されている。
表1においては、任意所与のプロファイル番号に関して温度Bの列に値が与えられており、当該プロファイルは任意選択として、当該範囲に含まれる温度B 506を含む。温度Bの列においてセルが「-」を含む場合、当該プロファイルは任意選択として、温度B 506又は温度C 510を含まない。
各加熱プロファイルは、任意の動作モードに関して、加熱アセンブリに存在する任意の加熱ユニットに好適に適用され得る。ただし、任意選択として、「加熱器」列で「1」を指定したプロファイルは、加熱アセンブリの第1の加熱ユニットに適用され、「2」を指定したプロファイルは、加熱アセンブリの第2の加熱ユニット(存在する場合)に任意選択として適用される。
同様に、任意選択として、「モード」列で「1」を指定したプロファイルは、第1の動作モードに関して加熱アセンブリの加熱ユニットに適用され、「2」を指定したプロファイルは、第2の動作モード(従来、「ブースト」モードと称する)に関して加熱アセンブリの加熱ユニットに任意選択として適用される。
特定の実施形態において、加熱アセンブリは、2つの加熱ユニットを備え、少なくとも1つの動作モードにおいて、表1で二重線によりまとめられた一対の加熱プロファイルから選択されるプログラム加熱プロファイルを加熱ユニットが有するように構成されている。
別の実施形態において、加熱アセンブリは、少なくとも第1の動作モード及び第2の動作モードで動作するように構成されており、第1の動作モードにおいて、加熱ユニットは、で二重線によりまとめられ、第1の動作モードにおける使用に適するものとして示された一対の加熱プロファイルから選択されるプログラム加熱プロファイルを有し、第2の動作モードにおいて、加熱ユニットは、表1で二重線によりまとめられ、第2の動作モードにおける使用に適するものとして示された一対の加熱プロファイルから選択されるプログラム加熱プロファイルを有する。
プログラム温度プロファイル1~6のいずれかが温度C 510を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
いくつかの実施形態において、加熱アセンブリは、存在する加熱ユニットのうちの少なくとも1つが、時点A 504及び時点B 508でそれぞれ発生する温度A 502及び任意選択として温度B 504、並びに最終時点514を有する図5のようなプログラム加熱プロファイルを有するように構成されており、これらの時点は、表2から選択される。
特定の一実施形態において、このデバイスは、加熱アセンブリの少なくとも2つの加熱ユニットが表2から選択されるプログラム加熱プロファイルを有するように構成されている。さらに、いくつかの実施形態において、加熱アセンブリは、当該加熱アセンブリに存在する各加熱ユニットが表2から選択されるプログラム加熱プロファイルを有するように構成されている。
表2においては、任意所与のプロファイル番号に関して時間Bの列に値が与えられており、当該プロファイルは任意選択として、当該範囲に含まれる時点B 506を含む。時間Bの列においてセルが「-」を含む場合、当該プロファイルは任意選択として、時点B 508又は時点C 510を含まない。
実施形態において、表1の番号付きプロファイルは、表2の番号付きプロファイルに対応するため、加熱ユニットは、表2に列挙の時点において、表1の列挙の温度に達するようにプログラムされている。
6つのプログラム加熱プロファイルを評価し、これを表3にまとめている。加熱アセンブリが2つの加熱ユニットを含む一例に係るエアロゾル生成デバイスにおいて、プロファイルをテストした。加熱ユニットは、第1の加熱ユニットが第2の加熱ユニットよりも加熱アセンブリの口側端の近くに配設されるような構成とした。アセンブリは、加熱ユニットが異なるプログラム加熱プロファイルを有するような構成とした。加熱アセンブリの加熱プロファイルは、表3に示す二重線内でプロファイルが対として対となるようにした。
本発明者らは、デバイスの内側で観測される望ましくない凝縮物の量を最小限に抑えるという点で、上記6つのプロファイルが特に興味深いことを確認した。
以下、表3の特定のプロファイルについて詳しく説明する。
使用セッションにおいて、図1に示す加熱アセンブリ100を含むエアロゾル生成デバイスを第1の動作モードでモニタリングした。図6は、第1の加熱ユニット100(実線)及び第2の加熱ユニット120(破線)のプログラム加熱プロファイルを示している。プログラム加熱プロファイルはそれぞれ、表3のプロファイル1及び2に対応する。
加熱アセンブリ100は、第1の加熱ユニット110が可能な限り急速に285℃の最高動作温度に達するようにプログラムされるものとした。加熱アセンブリ100は、使用セッションの最初の20秒間にわたって第1の加熱ユニット110が285℃の温度に維持された後、270℃の温度まで低下し、その後さらに250℃まで、さらには220℃まで低下するようにプログラムされるものとした。
加熱アセンブリ100は、第2の加熱ユニット120が使用セッションの開始後、約82秒で160℃の動作温度に達するようにプログラムされるものとした。加熱アセンブリ100は、第2の加熱ユニット120が使用セッションの開始後の約170秒で250℃の最高加熱温度まで上昇し、使用セッションの開始後の260秒の使用セッションの終了まで、当該温度が維持されるようにプログラムされるものとした。
4つの段階にて温度を徐々に下げる第1の加熱ユニット110の温度プロファイルを提供することは知られていない。本発明者らは、デバイスの内側で観測される望ましくない凝縮物の量を最小限に抑える上で、この温度プロファイルを第2の加熱ユニット120の温度プロファイルと組み合わせるのが特に効果的であることを確認した。
モード2(ブースト) 実施例2
別の使用セッションにおいて、図1に示す加熱アセンブリ100を含むエアロゾル生成デバイスを第1の動作モードでモニタリングした。図7は、第1の加熱ユニット100(実線)及び第2の加熱ユニット120(破線)のプログラム加熱プロファイルを示している。プログラム加熱プロファイルはそれぞれ、表3のプロファイル3及び4に対応する。
加熱アセンブリ100は、第1の加熱ユニット110が可能な限り急速に260℃の最高動作温度に達するようにプログラムされるものとした。加熱アセンブリ100は、使用セッションの最初の140秒間にわたって第1の加熱ユニット110が260℃の温度に維持された後、230℃の温度まで低下するようにプログラムされるものとした。
加熱アセンブリ100は、第2の加熱ユニット120が使用セッションの開始後、約60秒で140℃の動作温度に達するようにプログラムされるものとした。加熱アセンブリ100は、第2の加熱ユニット120が使用セッションの開始後の約100秒で260℃の加熱温度まで上昇した後、270℃の最高動作温度まで再度上昇し、使用セッションの開始後の225秒の使用セッションの終了まで、当該温度が維持されるようにプログラムされるものとした。
セッション802の後半に、第2の加熱ユニット120の温度(270℃)が第1の加熱ユニット110の温度(260℃の後、230℃)を超えるような第1の加熱ユニット110及び第2の加熱ユニット120の温度プロファイルを提供することは知られていない。本発明者らは、デバイスの内側で観測される望ましくない凝縮物の量を最小限に抑える上で、この組み合わせ温度プロファイルが特に効果的であることを確認した。
実施例3
別の使用セッションにおいて、図1に示す加熱アセンブリ100を含むエアロゾル生成デバイスを第1の動作モードでモニタリングした。図8は、第1の加熱ユニット100(実線)及び第2の加熱ユニット120(破線)のプログラム加熱プロファイルを示している。プログラム加熱プロファイルはそれぞれ、表3のプロファイル5及び6に対応する。
加熱アセンブリ100は、第1の加熱ユニット110が可能な限り急速に280℃の最高動作温度に達するようにプログラムされるものとした。加熱アセンブリ100は、使用セッションの最初の85秒間にわたって第1の加熱ユニット110が280℃の温度に維持された後、220℃の温度まで低下するようにプログラムされるものとした。
加熱アセンブリ100は、第2の加熱ユニット120が使用セッションの開始後、約64秒で160℃の動作温度に達するようにプログラムされるものとした。加熱アセンブリ100は、第2の加熱ユニット120が使用セッションの開始後の約79秒で260℃の最高加熱温度まで上昇し、使用セッションの開始後の195秒の使用セッションの終了まで、当該温度が維持されるようにプログラムされるものとした。
セッション802の後半に、第2の加熱ユニット120の温度(270℃)が第1の加熱ユニット110の温度(260℃の後、230℃)を超えるような第1の加熱ユニット110及び第2の加熱ユニット120の温度プロファイルを提供することは知られていない。本発明者らは、デバイスの内側で観測される望ましくない凝縮物の量を最小限に抑える上で、この組み合わせ温度プロファイルが特に効果的であることを確認した。
実施例4
別の使用セッションにおいて、図1に示す加熱アセンブリ100を含むエアロゾル生成デバイスを第1の動作モードでモニタリングした。図9は、第1の加熱ユニット100(実線)及び第2の加熱ユニット120(破線)のプログラム加熱プロファイルを示している。
加熱アセンブリ100は、第1の加熱ユニット110が可能な限り急速に約260℃の最高動作温度T1に達するようにプログラムされるものとした。加熱アセンブリ100は、使用セッションの最初の135秒間にわたって第1の加熱ユニット110が260℃の温度T1に維持された後、セッションの残りについて、約230℃の温度T7まで低下するようにプログラムされるものとした。
加熱アセンブリ100は、第2の加熱ユニット120が使用セッションの開始後、最初の25秒間にわたって常温T2となるようにプログラムされるものとした。そして、加熱アセンブリ100は、第2の加熱ユニットが使用セッションの開始後、約25秒の時間t3で100℃の動作温度T3に達するようにプログラムされるものとした。加熱アセンブリ100は、第2の加熱ユニット120が使用セッションの開始後、約50秒の時間t4で150℃の加熱温度T4まで上昇するようにプログラムされるものとした。加熱アセンブリ100は、第2の加熱ユニット120が使用セッションの開始後、約75秒の時間t5で200℃の加熱温度T5まで上昇するようにプログラムされるものとした。加熱アセンブリ100は、第2の加熱ユニット120が使用セッションの開始後、約100秒の時間t6で260℃の加熱温度T1まで上昇するようにさらにプログラムされるものとした。したがって、第1及び第2の加熱ユニット110、120の温度は任意選択として、約30秒間と考えられる時間にわたって実質的に同じ(任意選択として、260℃)である。
本実施形態の重要な一態様として、加熱アセンブリ100は、時間t7(任意選択として、使用セッションの開始後の130秒)に第2の加熱ユニット120の所望の動作温度を第1の加熱ユニット110の最高動作温度T1を上回る温度T6まで上げるようにプログラムされていてもよい。例えば、一実施形態によれば、第2の加熱ユニット120の温度T6は、第1の加熱ユニット110の最高動作又は加熱温度T1(260℃)よりも10℃高い270℃に設定されていてもよい。
第2の加熱ユニット120の温度T6が第1の加熱ユニット110の最高動作又は加熱温度T1よりも0~10℃、10~20℃、20~30℃、30~40℃、40~50℃又は50℃以上高い他の実施形態も考えられる。
本実施形態によれば、加熱アセンブリ100は、使用セッションの開始後の195秒と考えられる使用セッションの終了まで、第2の加熱ユニット120の温度を最高動作温度T6に維持するように構成されていてもよい。
本実施形態によれば、加熱アセンブリ100は、使用セッションの開始後の135秒と考えられる時間t8に、第1の加熱ユニット110の温度をより低い動作温度T7(任意選択として、230℃)まで下げるように構成されていてもよい。第1の加熱ユニット110の温度がより低い動作温度T7(任意選択として、230℃)まで低下すると、使用セッションの開始後の195秒と考えられる使用セッションの終了まで、温度が当該レベルに維持されるようになっていてもよい。
セッション902の後半に、第2の加熱ユニット120の(最高)動作又は加熱温度(270℃)が第1の加熱ユニット110の(最高)動作又は加熱温度(260℃)を超えるような第1の加熱ユニット110及び第2の加熱ユニット120の温度プロファイルを提供することは知られていない。一実施形態によれば、第2の加熱ユニット120の最高動作又は加熱温度は、第1の加熱ユニット110の最高動作又は加熱温度よりも0~10℃、10~20℃、20~30℃、30~40℃、又は40~50℃高く設定されていてもよい。本発明者らは、デバイスの内側で観測される望ましくない凝縮物の量を最小限に抑える上で、この組み合わせ温度プロファイルが特に効果的であることを確認した。また、本発明者らは、ユーザの香味及び関連する風味の体験を向上させる上で、この組み合わせ温度プロファイルが特に効果的であることを確認した。
図9に示す実施形態に係る加熱プロファイルは、図7を参照して図示するとともに上述した加熱プロファイルに類似する。ただし、図7を参照して図示するとともに説明した実施形態によれば、第1の加熱ユニット110及び第2の加熱ユニット120が実質的に同じ動作又は加熱温度に達する前に2つのプロファイルステップ(t0~t3及びt3~t4)が存在する一方、図9を参照して図示するとともに説明した本実施形態によれば、第1の加熱ユニット110及び第2の加熱ユニット120が実質的に同じ動作又は加熱温度に達する前に3つ以上のプロファイルステップが存在する。
一実施形態によれば、第1の加熱ユニット110及び第2の加熱ユニット120が実質的に同じ動作又は加熱温度に達する前に、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、又は11個以上のプロファイルステップが存在していてもよい。
図9に示すような一実施形態によれば、第1の加熱ユニット110及び第2の加熱ユニット120が実質的に同じ動作又は加熱温度に達する前に、4つのプロファイルステップ(t0~t3、t3~t4、t4~t5、t5~t6)が存在していてもよい。
本明細書に記載の種々実施形態は、特許請求の範囲に係る特徴の理解及び教示の補助としてのみ提示している。これらの実施形態は、実施形態の代表的なサンプルとして与えており、網羅的及び/又は排他的なものではない。本明細書に記載の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲により規定される本発明の範囲に対する制限とも、特許請求の範囲の同等物に対する制限とも考えるべきではなく、また、特許請求の範囲に係る発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態の利用及び改良が可能であることが了解されるものとする。本発明の種々実施形態は、本明細書において具体的に記載した以外の開示の要素、構成要素、特徴、部分、ステップ、手段等の適当な組み合わせを好適に含んでいてもよいし、適当な組み合わせから成っていてもよいし、適当な組み合わせから本質的に成っていてもよい。また、本開示は、現時点では請求されていないものの、将来的に請求され得る他の発明を含んでいてもよい。