JP7502235B2 - 汚泥処理管理装置および汚泥処理管理方法 - Google Patents

汚泥処理管理装置および汚泥処理管理方法 Download PDF

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Description

本発明は、汚泥処理管理装置および汚泥処理管理方法に関する。
下記特許文献1は、下水処理場の運転支援を行う運転支援装置を開示する。この運転支援装置は、下水処理場ごとの下水処理機器のデータベースおよび所定の数値モデルを格納する記憶部と、下水処理場への流入条件、下水処理場の運転条件、記憶部のデータを参照して、所定期間における下水処理場からの放流水質予測値を算出する放流水質演算手段と、運転条件に基づいて下水処理場における下水処理の運転費予測値を算出する運転費演算手段と、放流水質予測値、運転費予測値および排出枠およびこの排出枠の購入または売却価格を含む排出枠条件に基づいて、下水処理場における排出汚濁負荷予測値の算出および排出枠の購入または売却による効果の指標である枠取引効果指標値の算出を行う処理効果演算手段と、を備える。
特開2006-21085号公報
しかしながら、上記特許文献1の運転支援装置は水処理に関する技術であり、汚泥処理に対する運転支援については何ら考慮されていない。下水処理および排水処理の過程で発生する汚泥は、容量および容積を下げる脱水処理などを経て産業廃棄物として搬出され、埋め立て処理、燃料および資源として再利用される。輸送費および引取費の搬出にかかる費用は一般的に容量単価で定められており、そのコスト低減のために固形分に対する水分の比率、すなわち含水率を脱水工程にて可能な限り下げることが望まれる。
一方で含水率を低減するための諸施策にはそれぞれコストが生じる。たとえば、汚泥の脱水性を上げるために薬品添加量を増やせば、薬品コストが増大する。したがって、含水率低減による搬出費用の低減と施策のためのコストはトレードオフの関係にある。汚泥処理の経済的運用のためには、これらトレードオフの関係を熟知し最適点での運用を続けることが望まれる。
ところが、汚泥の性状は下水および排水の性状変化に伴い刻々と変化すること、トレードオフの関係は非常に複雑で判断が容易でないことから、最適な運転点の判断をタイムリーに下すことは容易でない。また、判断基準も運転員の経験則に依存しているのが現状であり、技術継承の観点でも問題点が生じている。
本発明は、汚泥処理システムの適切な運転条件を提示することを目的とする。
本願において開示される発明の一側面となる汚泥処理管理装置は、プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有し、汚泥を処理する汚泥処理システムにアクセス可能な汚泥処理管理装置であって、前記プロセッサは、前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件の各々について、前記運転条件に基づいて、前記汚泥処理システムで前記汚泥を脱水する脱水コストと、前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出コストと、を算出し、前記搬出コストと前記脱水コストとを加算した総合コストを算出する算出処理と、前記複数の運転条件の各々について、前記運転条件で前記汚泥処理システムを運転した場合に前記汚泥処理システムを運転する運転員の労働時間を制約する制約条件を遵守するか否かを判定する判定処理と、前記制約条件を遵守した運転条件ごとの前記総合コストに基づいて、特定の運転条件を決定する決定処理と、前記決定処理によって決定された特定の運転条件を出力する出力処理と、を実行することを特徴とする。
本発明の代表的な実施の形態によれば、汚泥処理システムの適切な運転条件を提示することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
図1は、汚泥処理管理システムのシステム構成例を示す説明図である。 図2は、管理サーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。 図3は、単価管理テーブルの一例を示す説明図である。 図4は、凝集剤テーブルの一例を示す説明図である。 図5は、制約条件テーブルの一例を示す説明図である。 図6は、実測流入汚泥性状テーブルの一例を示す説明図である。 図7は、フロック形成条件テーブルの一例を示す説明図である。 図8は、実測脱水汚泥性状テーブルの一例を示す説明図である。 図9は、実測脱水汚泥量テーブルの一例を示す説明図である。 図10は、汚泥圧入ポンプ実測テーブルの一例を示す説明図である。 図11は、フロック形成槽実測テーブルの一例を示す説明図である。 図12は、脱水機実測テーブルの一例を示す説明図である。 図13は、脱水汚泥移送ポンプ実測テーブルの一例を示す説明図である。 図14は、運転員実測テーブルの一例を示す説明図である。 図15は、メンテナンス管理テーブルの一例を示す説明図である。 図16は、汚泥流入出収支テーブルの一例を示す説明図である。 図17は、脱水汚泥流入出収支テーブルの一例を示す説明図である。 図18は、管理サーバによる汚泥処理計画策定処理手順例を示すフローチャートである。 図19は、運転条件と総合コストとの関係を示すグラフである。
<システム構成例>
図1は、汚泥処理管理システムのシステム構成例を示す説明図である。汚泥処理管理システム100は、管理サーバ101と、汚泥処理システム102と、を有する。管理サーバ101および汚泥処理システム102は、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワーク103を介して通信可能に接続される。管理サーバ101は、汚泥処理システム102の系内を管理するコンピュータである。汚泥処理システム102は、水処理された汚泥120を処理するシステムである。
汚泥処理システム102は、汚泥貯留槽121を有する。汚泥貯留槽121は、水処理された汚泥120を貯留する。水位計122は、汚泥貯留槽121に貯留されている汚泥120の水位を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
水温センサ123は、汚泥貯留槽121に貯留されている汚泥120の水温を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。流量計124は、上流プロセスである水処理システムから流入される汚泥120の流量[m/h]を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
汚泥圧入ポンプ130は、汚泥貯留槽121の汚泥120を圧入し、フロック形成槽150に排出する。流量計131は、汚泥圧入ポンプ130から排出される汚泥120の流量を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
ペーハーセンサ132は、汚泥圧入ポンプ130から排出される汚泥120の水素イオン濃度を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
電気伝導度センサ133は、汚泥圧入ポンプ130から排出される汚泥120の電気伝導度を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
汚泥濃度センサ134は、汚泥圧入ポンプ130から排出される汚泥120の汚泥濃度を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
薬液ポンプ140は、凝集剤を汚泥120に注入する。流量計141は、汚泥120に注入される凝集剤の流量を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
フロック形成槽150は、汚泥120を吸入してフロックを形成し、形成したフロックを脱水機160に排出する。フロック形成槽150は、急速撹拌機151と、緩速撹拌機152と、モータ153,154と、圧力計155と、フロックセンサ156と、を有する。
急速撹拌機151は、フロック形成槽150内の汚泥を急速で撹拌する。緩速撹拌機152は、急速撹拌機151の撹拌速度よりも遅い撹拌速度でフロック形成槽150内の汚泥120を撹拌する。
モータ153は、急速撹拌機151を回転駆動し、急速撹拌機151の回転数を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
モータ154は、緩速撹拌機152を回転駆動し、緩速撹拌機152の回転数を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
圧力計155は、形成されたフロックを脱水機160に排出する排出圧力を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
フロックセンサ156は、フロック形成槽150内のフロックを撮影することで、フロックの直径[mm]を形成フロック性状として検出する。フロックの直径[mm]は、たとえば、フロックの直径分布の中央値が採用される。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
脱水機160は、フロック形成槽150からのフロックを脱水し、フロックから脱離液167Aを分離して、脱水汚泥167Bとして脱水汚泥ホッパー180に排出する。脱水機160は、位置センサ161~164と、背圧付与板165と、脱水機駆動機166と、を有する。
位置センサ161~164は、背圧付与板165の位置を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
背圧付与板165は、脱水機160への背圧を制御する機構である。背圧付与板165が脱水機160の内部に接近すると背圧が高くなり、離間すると低くなる。
含水率センサ168は、脱水機160からの脱水汚泥167Bの含水率を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
流量計169は、脱水機160からの脱水汚泥167Bの流量を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
脱水汚泥移送ポンプ170は、脱水機160からの脱水汚泥167Bを吸入し、脱水汚泥ホッパー180に吐出する。
圧力計171は、脱水汚泥移送ポンプ170が脱水汚泥167Bを脱水汚泥ホッパー180に吐出する吐出圧力を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
脱水汚泥ホッパー180は、脱水機160からの脱水汚泥167Bを貯留する。重量センサ181は、脱水汚泥ホッパー180に貯留された脱水汚泥167Bの重量を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。流量計182は、脱水汚泥ホッパー180から排出される脱水汚泥167Bの流量を検出する。検出されたセンサデータは、管理サーバ101に送信される。
<管理サーバ101のハードウェア構成例>
図2は、管理サーバ101のハードウェア構成例を示すブロック図である。管理サーバ101は、プロセッサ201と、記憶デバイス202と、入力デバイス203と、出力デバイス204と、通信インターフェース(通信IF)205と、を有する。プロセッサ201、記憶デバイス202、入力デバイス203、出力デバイス204、および通信IF205は、バス206により接続される。プロセッサ201は、管理サーバ101を制御する。記憶デバイス202は、プロセッサ201の作業エリアとなる。また、記憶デバイス202は、各種プログラムやデータを記憶する非一時的なまたは一時的な記録媒体である。記憶デバイス202としては、たとえば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリがある。入力デバイス203は、データを入力する。入力デバイス203としては、たとえば、キーボード、マウス、タッチパネル、テンキー、スキャナ、マイクがある。出力デバイス204は、データを出力する。出力デバイス204としては、たとえば、ディスプレイ、プリンタ、スピーカがある。通信IF205は、ネットワーク103と接続し、データを送受信する。
<テーブルの構成例>
つぎに、図3~図17を用いて、管理サーバ101が読み書き可能なテーブル群の構成例について説明する。これらテーブル群は、たとえば、記憶デバイス202に記憶される。なお、以下のテーブル群におけるフィールドの各々について、その値が固定値、実測値、または、固定値および実測値のいずれか、が採用されるが、対象物によっては固定値(ただし、任意に設定変更可能)にしか設定できないフィールド(たとえば、フロック形成槽容量、電気代単価など)もあれば、経時的に変動する実測値しか設定できないフィールド(たとえば、水温、汚泥濃度など)もあれば、固定値および実測値のいずれでもよいフィールド(たとえば、凝集剤注入量や急速撹拌機回転数など)がある。
固定値および実測値のいずれでもよいフィールドについては、固定値で設定すれば計算効率が向上し、かつ、記憶デバイス202の使用容量の低減化を図ることができ、実測値で設定すれば、計算結果の高精度化を図ることができる。したがって、以下に示すテーブル群において、固定値および実測値のいずれでもよいフィールドについては、固定値および実測値のいずれか一方を用いて説明するが、他方で設定しもよい。
[単価管理テーブル]
図3は、単価管理テーブルの一例を示す説明図である。単価管理テーブル300は、各種単価を管理するテーブルである。単価管理テーブル300は、フィールドとして、人件費単価301と、運搬費単価302と、引取費単価303と、メンテナンス単価304と、電気代単価305と、を有する。
人件費単価301は、汚泥処理システム102に従事する運転員の1人当たりの1時間の労働単価である。運搬費単価302は、脱水汚泥167Bを汚泥処理システム102外に運搬する費用の単価である。引取費単価303は、運搬された脱水汚泥167Bの引取先に支払う費用の単価である。メンテナンス単価304は、汚泥処理システム102のメンテナンスに必要な費用の単価である。電気代単価305は、汚泥処理システム102での電気代の単価である。
[凝集剤テーブル]
図4は、凝集剤テーブルの一例を示す説明図である。凝集剤テーブル400は、凝集剤に関する情報を規定するテーブルである。凝集剤テーブル400は、フィールドとして、薬品単価401と、原液濃度402と、凝集剤注入量403と、を有する。薬品単価401は、凝集剤を構成する薬品の1キログラムあたりの価格である。原液濃度402は、水1リットル当たりの薬品原液の濃度である。凝集剤注入量403は、薬液ポンプ140で注入される凝集剤の1秒あたりの量である。薬品単価401、原液濃度402および凝集剤注入量403の値は、任意に設定可能である。
なお、凝集剤注入量403については、管理サーバ101が下記式(1)により所定時間ごとに算出してもよい。
凝集剤注入量[L/s]
=薬液ポンプストローク回数[回/s]×薬液ポンプストローク長[L/回]…(1)
[制約条件テーブル]
図5は、制約条件テーブルの一例を示す説明図である。制約条件テーブル500は、制約条件を規定するテーブルである。制約条件は、汚泥処理システム102の総合コストの算出に当たり遵守すべき条件である。制約条件テーブル500は、フィールドとして、1人当たり最大労働時間501と、駆動機電流上限値502と、流入圧力上限値503と、流出圧力上限値504と、汚泥貯留槽容量505と、脱水汚泥ホッパー最大許容貯留重量506と、脱水汚泥の搬出予定時刻507と、を有する。
1人当たり最大労働時間501は、汚泥処理システム102に従事する運転員1人当たりの労働時間の最大値である。駆動機電流上限値502は、脱水機駆動機の駆動電流の上限値である。流入圧力上限値503は、脱水汚泥移送ポンプ170の流入圧力の上限値である。流出圧力上限値504は、脱水汚泥移送ポンプ170の流出圧力の上限値である。汚泥貯留槽容量505は、汚泥貯留槽121に汚泥120を貯留可能な容量である。脱水汚泥ホッパー最大許容貯留重量506は、脱水汚泥ホッパー180に脱水汚泥167Bを貯留可能な最大許容重量である。脱水汚泥の搬出予定時刻507は、脱水汚泥167Bを汚泥処理システム102から搬出する予定時刻である。
[実測流入汚泥性状テーブル]
図6は、実測流入汚泥性状テーブルの一例を示す説明図である。実測流入汚泥性状テーブル600は、汚泥処理システム102に流入した汚泥の性状に関する実測値を記録するテーブルである。実測流入汚泥性状テーブル600は、フィールドとして、運転日時601と、上流プロセス運転条件602と、水温603と、pH604と、電気伝導度605と、汚泥濃度606と、含水率607と、天候608と、季節609と、実測形成フロック性状610と、を有する。
運転日時601は、汚泥処理システム102を運転した日付時刻である。具体的には、たとえば、実測流入汚泥性状テーブル600の各エントリの運転日時601を除く値は、その運転日時601から次のエントリの運転日時601までの時間間隔での実測値である。当該時間間隔中に実測値が複数得られる場合には、当該各エントリの値は、複数の実測値の代表値となる。代表値は、複数の実測値の平均値、中央値、最大値、最小値、または最頻値のいずれもよい(以降のテーブルでも同様。)。以下、代表値である場合も「実測値」として説明する。
上流プロセス運転条件602は、汚泥処理システム102の上流プロセスである水処理の運転条件である。具体的には、上流プロセス運転条件602は、運転日時601の水処理における流入汚泥性状に影響を与えると推定されるパラメータの代表値であり、たとえば、曝気風量、汚泥返送率、MLSS(活性汚泥浮遊物質(Mixed Liquor Suspended Solids))濃度がある。
水温603は、水温センサ123で検出された汚泥処理システム102を流れる汚泥120の温度の実測値である。pH604は、ペーハーセンサ132で検出された汚泥処理システム102を流れる汚泥120の水素イオン濃度の実測値である。電気伝導度605は、電気伝導度センサ133で検出された汚泥処理システム102に流入された汚泥120の電気伝導度の実測値である。
汚泥濃度606は、汚泥濃度センサ134で検出された汚泥処理システム102に流入された汚泥120の濃度の実測値である。含水率607は、含水率センサ168で検出された脱水汚泥167Bに含まれる水分の割合の実測値である。天候608は、晴れ、曇り、雨、雪などの運転日時601における気象状態である。季節609は、春、夏、、冬など1年間を天候で区切った区間である。実測形成フロック性状610は、運転日時601において流量計131で検出された汚泥120の流量の実測値である。
[フロック形成条件テーブル]
図7は、フロック形成条件テーブルの一例を示す説明図である。フロック形成条件テーブル700は、フロック形成条件を規定するテーブルである。フロック形成条件テーブル700は、フィールドとして、運転日時601と、凝集剤注入率701と、急速撹拌機回転数702と、緩速撹拌機回転数703と、フロック形成槽容量704と、時間当たり処理量705と、を有する。フロック形成条件とは、脱水機がフロックを形成するために必要な条件であり、凝集剤注入率701、急速撹拌機回転数702、緩速撹拌機回転数703、フロック形成槽容量704および時間当たり処理量705により規定される。
凝集剤注入率701、急速撹拌機回転数702、緩速撹拌機回転数703、および時間当たり処理量705は、固定値または実測値のいずれで規定してもよいが、図7では、実測値を例に挙げて説明する。
凝集剤注入率701は、運転日時における凝集剤を注入する割合である。凝集剤注入率701は、原液濃度402と、凝集剤注入量403と、汚泥流量[m/h]と、に基づいて算出される。汚泥流量[m/h]は、フロック形成槽150に汚泥が流入する流量であり、たとえば、流量計131によって検出される。凝集剤注入率701は、下記式(2)により算出される。
凝集剤注入率[mg/L]=原液濃度[mg/L]×凝集剤注入量[L/S]÷汚泥流量[m3/h]×単位換算係数…(2)
急速撹拌機回転数702は、運転日時601における急速撹拌機の回転数[rpm]の実測値である。
緩速撹拌機回転数703は、運転日時601における緩速撹拌機の回転数[rpm]の実測値である。
フロック形成槽容量704は、フロック形成槽150の容量を示す固定値である。
時間当たり処理量705は、フロック形成槽150に汚泥が流入する流量、すなわち、上述した汚泥流量であり、たとえば、流量計131によって検出される。また、管理サーバ101は、時間当たり処理量705を、脱水機駆動機回転数を用いて下記式(3)により算出してもよい。
時間当たり処理量[m/h]=脱水機駆動機回転数[rpm]×脱水機特性係数
…(3)
脱水機駆動機回転数は、脱水機駆動機166の回転数であり、脱水機駆動機166により検出される。脱水機駆動機回転数は、固定値でもよく実測値でもよい。脱水機特性係数は、任意の値でもよい。また、管理サーバ101は、脱水機駆動機166から検出される脱水機駆動機回転数の実測値および流量計131から検出される汚泥流量[m/h]の実測値に基づいて機械学習により回帰式を生成し、当該回帰式における脱水機特性係数を上記式(3)に適用してもよい。
また、管理サーバ101は、実測流入汚泥性状テーブル600およびフロック形成条件テーブル700を用いて、形成フロック性状[mm]を予測する関数f1を生成する(下記式(4)を参照。)。
形成フロック性状[mm]=f1(流入汚泥性状,フロック形成条件)…(4)
上記式(4)の流入汚泥性状は、たとえば、運転日時601の所定時間前に実測された、実測流入汚泥性状テーブル600における上流プロセス運転条件602、水温603、pH604、電気伝導度605、汚泥濃度606、含水率607、天候608、季節609の値である。
管理サーバ101は、上記式(4)の左辺に運転日時601ごとの実測形成フロック性状610を正解データとして入力し、上記式(4)の右辺に、運転日時601ごとの上述した流入汚泥性状とフロック形成条件(凝集剤注入率701~時間当たり処理量705)を学習データとして入力し、機械学習により関数f1を回帰式として生成する。
[実測脱水汚泥性状テーブル]
図8は、実測脱水汚泥性状テーブルの一例を示す説明図である。実測脱水汚泥性状テーブル800は、汚泥処理システム102で脱水された脱水汚泥167Bの性状に関する実測値を記録するテーブルである。実測脱水汚泥性状テーブル800は、フィールドとして、運転日時601と、実測形成フロック性状610と、脱水機運転条件801と、実測脱水汚泥性状802と、を有する。
脱水機運転条件801は、脱水機の運転に必要な条件であり、具体的には、たとえば、脱水機駆動機実測回転数811と、実測圧入圧力812と、実測付与背圧レベル813と、を有する。
脱水機駆動機実測回転数811は、運転日時601における脱水機駆動機の回転数の実測値である。
実測圧入圧力812は、運転日時601において脱水機に汚泥が圧入される圧力の実測値であり、圧力計155によって検出される。
実測付与背圧レベル813は、運転日時601における背圧付与板165の位置であり、位置センサ161~164によって検出される。
実測脱水汚泥性状802は、運転日時601における脱水機で脱水された脱水汚泥167Bの性状を示す実測値であり、具体的には、たとえば、運転日時601において含水率センサ168で検出された含水率607に所定の単位換算係数を乗じることで求められる。
管理サーバ101は、実測脱水汚泥性状テーブル800を用いて、脱水汚泥性状[t/m]を予測する関数f2を生成する(下記式(5)を参照。)。
脱水汚泥性状[t/m]=f2(形成フロック性状,脱水機運転条件)…(5)
管理サーバ101は、上記式(5)の左辺に運転日時601ごとの実測脱水汚泥性状802を正解データとして入力し、上記式(5)の右辺に、運転日時601ごとの実測形成フロック性状610および脱水機運転条件801を学習データとして入力し、機械学習により、関数f2を回帰式として生成する。
[実測脱水汚泥量テーブル]
図9は、実測脱水汚泥量テーブルの一例を示す説明図である。実測脱水汚泥量テーブル900は、汚泥処理システム102で脱水された脱水汚泥167Bの量に関する実測値を記録するテーブルである。実測脱水汚泥量テーブル900は、フィールドとして、運転日901と、実測脱水汚泥量902と、を有する。
運転日901は、汚泥処理システム102を運転した年月日である。実測脱水汚泥量902は、運転日における脱水汚泥量の実測値であり、具体的には、たとえば、重量センサ181により検出される。
管理サーバ101は、実測脱水汚泥性状テーブル800および実測脱水汚泥量テーブル900を用いて、脱水汚泥量[t/日]を予測する関数f3を生成する(下記式(6)を参照。)。
脱水汚泥量[t/日]
=f3(脱水汚泥性状[t/m],計画処理対象汚泥量[m/日],脱水プロセス運転条件)…(6)
管理サーバ101は、上記式(6)の左辺に運転日901ごとの実測脱水汚泥量902を正解データとして入力し、上記式(6)の右辺に、運転日901ごとの実測脱水汚泥性状802、計画処理対象汚泥量および脱水プロセス運転条件を学習データとして入力し、機械学習により、関数f3を回帰式として生成する。
上記式(6)の右辺の計画処理対象汚泥量[m/日]とは、計画処理対象日における汚泥120の量である。関数f3の生成時には、管理サーバ101は、過去の計画処理対象日における汚泥120の量を下記式(7)により算出する。
計画処理対象汚泥量[m/日]
=時間当たり処理量[m/h]×(汚泥処理終了時刻-汚泥処理開始時刻)…(7)
上記式(7)の時間当たり処理量[m/h]は、過去の計画処理対象日となる運転日時601の時間当たり処理量705である。汚泥処理終了時刻は、過去の計画処理対象日における汚泥処理の終了時刻であり、汚泥処理開始時刻は、過去の計画処理対象日における汚泥処理の開始時刻である。
上記式(7)は、過去の計画処理対象日の各々について適用されるが、時間当たり処理量705の実測値は、運転日時601ごとにフロック形成条件テーブル700に格納されている。したがって、過去の計画処理対象日の各々の計画処理対象汚泥量[m/日]は、当該日の時間当たり処理量[m/h]の代表値(平均値、中央値、最大値、最小値、または最頻値のいずれか)に、当該日の(汚泥処理終了時刻-汚泥処理開始時刻)を乗じた値となる。
また、上記式(6)の脱水プロセス運転条件は、脱水機運転条件801と、フロック形成条件(凝集剤注入率701、急速撹拌機回転数702、緩速撹拌機回転数703、フロック形成槽容量704および時間当たり処理量705)と、を含む実測値である。したがって、関数f3の生成時には、管理サーバ101は、過去の計画処理対象日における脱水プロセス運転条件を上記式(6)に入力することになる。
[汚泥圧入ポンプ実測テーブル]
図10は、汚泥圧入ポンプ実測テーブルの一例を示す説明図である。汚泥圧入ポンプ実測テーブル1000は、汚泥圧入ポンプ130に関する実測値を記録するテーブルである。汚泥圧入ポンプ実測テーブルは、フィールドとして、運転日時601と、汚泥圧入ポンプ実測消費電力量1001と、実測圧入圧力812と、汚泥圧入ポンプ実測回転数1002と、を有する。
汚泥圧入ポンプ実測消費電力量1001は、運転日時601において汚泥圧入ポンプ130が消費した電力量の実測値であり、不図示の電力量計により検出される。
汚泥圧入ポンプ実測回転数1002は、運転日時601における汚泥圧入ポンプ130の回転数の実測値であり、汚泥圧入ポンプ130により検出される。
管理サーバ101は、汚泥圧入ポンプ実測テーブル1000を用いて、汚泥圧入ポンプ消費電力量[kWh]を予測する関数fを生成する(下記式(8)を参照。)。
汚泥圧入ポンプ消費電力量[kWh]
=f(圧入圧力、汚泥圧入ポンプ回転数、運転時間)…(8)
管理サーバ101は、上記式(8)の左辺に運転日時601ごとの汚泥圧入ポンプ実測消費電力量1001を正解データとして入力し、上記式(8)の右辺に運転日時601ごとの実測圧入圧力812、汚泥圧入ポンプ実測回転数1002および運転時間を学習データとして入力し、機械学習により、関数f4を回帰式として生成する。なお、運転時間は、連続する運転日時601の値の時間間隔である。
[フロック形成槽実測テーブル]
図11は、フロック形成槽実測テーブルの一例を示す説明図である。フロック形成槽実測テーブル1100は、フロック形成槽150に関する実測値を記録するテーブルである。フロック形成槽実測テーブル1100は、フィールドとして、運転日時601と、フロック形成槽実測消費電力量1101と、急速撹拌機実測回転数1102と、緩速撹拌機実測回転数1103と、実測形成フロック性状610と、を有する。
フロック形成槽実測消費電力量1101は、運転日時601においてフロック形成槽150が消費した電力量の実測値であり、不図示の電力量計により検出される。
急速撹拌機実測回転数1102は、運転日時601において実測された急速撹拌機151の回転数の実測値であり、モータ153で検出される。
緩速撹拌機実測回転数1103は、運転日時601において実測された緩速撹拌機152の回転数の実測値であり、モータ154で検出される。
管理サーバ101は、フロック形成槽実測テーブル1100を用いて、フロック形成槽消費電力量[kWh]を予測する関数f5を生成する(下記式(9)を参照。)。
フロック形成槽消費電力量[kWh]
=f5(急速撹拌機回転数、緩速撹拌機回転数、形成フロック性状、運転時間)…(9)
管理サーバ101は、上記式(9)の左辺に運転日時601ごとのフロック形成槽実測消費電力量1101を正解データとして入力し、上記式(9)の右辺に、運転日時601ごとの急速撹拌機実測回転数1102、緩速撹拌機実測回転数1103および運転時間を学習データとして入力し、機械学習により、関数f5を回帰式として生成する。なお、運転時間は、連続する運転日時601の値の時間間隔である。
[脱水機実測テーブル]
図12は、脱水機実測テーブルの一例を示す説明図である。脱水機実測テーブル1200は、脱水機160に関する実測値を記録するテーブルである。脱水機実測テーブル1200は、フィールドとして、運転日時601と、脱水機実測消費電力量1201と、脱水機駆動機実測回転数811と、実測付与背圧レベル813と、実測形成フロック性状610と、時間当たり処理量705と、を有する。
脱水機実測消費電力量1201は、運転日時601において脱水機が消費した電力量の実測値であり、不図示の電力量計により検出される。
管理サーバ101は、脱水機実測テーブル1200を用いて、脱水機消費電力量[kWh]を予測する関数f6を生成する(下記式(10)を参照。)。
脱水機消費電力量[kWh]
=f6(脱水機駆動機回転数、付与背圧レベル、形成フロック性状、時間当たり処理量、運転時間)…(10)
管理サーバ101は、上記式(10)の左辺に運転日時601ごとの脱水機実測消費電力量1201を正解データとして入力し、上記式(10)の右辺に、運転日時601ごとの脱水機実測消費電力量1201、脱水機駆動機実測回転数811、実測付与背圧レベル813、実測形成フロック性状610、時間当たり処理量705および運転時間を学習データとして入力し、機械学習により、関数f6を回帰式として生成する。なお、運転時間は、連続する運転日時601の値の時間間隔である。
[脱水汚泥移送ポンプ実測テーブル]
図13は、脱水汚泥移送ポンプ実測テーブルの一例を示す説明図である。脱水汚泥移送ポンプ実測テーブル1300は、脱水汚泥移送ポンプ170に関する実測値を記録するテーブルである。脱水汚泥移送ポンプ実測テーブル1300は、フィールドとして、運転日時601と、脱水汚泥移送ポンプ実測消費電力量1301と、実測脱水汚泥性状802と、脱水汚泥移送ポンプ実測回転数1302と、実測吐出圧力1303と、を有する。
脱水汚泥移送ポンプ実測消費電力量1301は、運転日時601において脱水汚泥移送ポンプ170が消費した電力量の実測値であり、不図示の電力量計により検出される。
脱水汚泥移送ポンプ実測回転数1302は、運転日時601における脱水汚泥移送ポンプ170の回転数の実測値であり、脱水汚泥移送ポンプ170により検出される。
実測吐出圧力1303は、運転日時601において脱水汚泥移送ポンプ170が脱水汚泥ホッパー180に脱水汚泥167Bを吐出する吐出圧力の実測値であり、圧力計171によって検出される。
管理サーバ101は、脱水汚泥移送ポンプ実測テーブル1300を用いて、脱水汚泥移送ポンプ消費電力量[kWh]を予測する関数f7を生成する(下記式(11)を参照。)。
脱水汚泥移送ポンプ消費電力量[kWh]
=f7(脱水汚泥性状、脱水汚泥移送ポンプ回転数、運転時間)…(11)
管理サーバ101は、上記式(11)の左辺に運転日時601ごとの脱水汚泥移送ポンプ実測消費電力量1301を正解データとして入力し、上記式(11)の右辺に運転日時601ごとの実測脱水汚泥性状802、脱水汚泥移送ポンプ実測回転数1302、および運転時間を学習データとして入力し、機械学習により、関数f7を回帰式として生成する。なお、運転時間は、連続する運転日時601の値の時間間隔である。
また、管理サーバ101は、実測脱水汚泥量テーブル900および脱水汚泥移送ポンプ実測テーブル1300を用いて、汚泥移送ポンプ吐出圧力を予測する関数fを生成する(下記式(12)を参照。)。
汚泥移送ポンプ吐出圧力=f8(脱水汚泥性状、脱水汚泥量)…(12)
管理サーバ101は、上記式(12)の左辺に運転日時601ごとの実測吐出圧力1303を正解データとして入力し、上記式(12)の右辺に運転日時601ごとの実測脱水汚泥性状802および実測脱水汚泥量902を学習データとして入力し、機械学習により、関数f8を回帰式として生成する。
[運転員実測テーブル]
図14は、運転員実測テーブルの一例を示す説明図である。運転員実測テーブル1400は、運転員に関する実測値を記録するテーブルである。運転員実測テーブル1400は、フィールドとして、運転日901と、人数1401と、実労働時間1402と、を有する。
人数1401は、運転日901に汚泥処理システム102の運転に従事した運転員数である。実労働時間1402は、運転日901に汚泥処理システム102の運転に従事した運転員の労働時間である。人数1401および実労働時間1402は、たとえば、不図示の労務管理システムから取得される。
[メンテナンス管理テーブル]
図15は、メンテナンス管理テーブルの一例を示す説明図である。メンテナンス管理テーブル1500は、汚泥処理システム102のメンテナンス頻度を管理するテーブルである。メンテナンス管理テーブル1500は、フィールドとして、運転期間1501と、メンテナンス回数1502と、を有する。
運転期間1501は、汚泥処理システム102が運転した一定の連続日数であり、当該連続日数の開始日および終了日で規定される。一定の連続日数は、たとえば、1ケ月、3か月、6か月、1年などである。
メンテナンス回数1502は、運転期間1501において実施された汚泥処理システム102のメンテナンスの回数である。
管理サーバ101は、メンテナンス管理テーブル1500を用いて、メンテナンス頻度[回/運転期間]を予測する関数f9を含む回帰式を生成する(下記式(13)を参照。)。
メンテナンス頻度[回/運転期間]=f9(形成フロック性状(または流入汚泥性状),脱水汚泥性状)×機器運転時間…(13)
管理サーバ101は、上記式(13)の左辺に運転期間1501ごとのメンテナンス回数1502を正解データとして入力し、上記式(13)の右辺に、運転期間1501ごとの運転日時601の実測形成フロック性状610の実測値、運転期間1501ごとの運転日時601の実測脱水汚泥性状802の実測値、および運転期間1501ごとの機器運転時間を学習データとして入力し、機械学習により、関数f9を含む回帰式を生成する。
なお、機器運転時間は、下記式(14)により、運転期間1501ごとに算出される。
機器運転時間[h]=計画処理対象汚泥量[m/日]÷時間当たり処理量[m/h]×運転日数[日]…(14)
過去の計画処理対象日の各々の計画処理対象汚泥量[m/日]は、当該日の時間当たり処理量[m/h]の代表値(平均値、中央値、最大値、最小値、または最頻値のいずれか)に、当該日の(汚泥処理終了時刻-汚泥処理開始時刻)を乗じた値となる。
また、機器運転時間[h]は、単純に、運転期間1501における稼働日数に1日当たりの稼働時間を乗じた値でもよい。
[汚泥流入出収支テーブル]
図16は、汚泥流入出収支テーブルの一例を示す説明図である。汚泥流入出収支テーブル1600は、汚泥処理システム102の汚泥流入出収支を管理するテーブルである。汚泥流入出収支テーブル1600は、フィールドとして、運転日時601と、実測流入汚泥量1601と、実測流出汚泥量1602と、実測水位1603と、を有する。
実測流入汚泥量1601は、運転日時601における水処理システムから汚泥貯留槽121への汚泥120の流入量の実測値である。当該実測値は、たとえば、運転日時601において流量計124によって検出された汚泥流量の代表値に当該運転日時601の時間間隔を乗じた値である。
実測流出汚泥量1602は、運転日時601における汚泥貯留槽121からの汚泥120の流出量の実測値である。当該実測値は、たとえば、運転日時601において流量計131によって検出された汚泥流量の代表値に当該運転日時601の時間間隔を乗じた値である。
実測水位1603は、運転日時601における汚泥貯留槽121の水位の実測値であり、水位計122により検出される。
また、管理サーバ101は、汚泥流入出収支テーブル1600を用いて、今後t時間の汚泥流出入収支を予測する関数f10を生成する(下記式(15)、(16)を参照。)。
今後t時間の汚泥流出入収支
=f10(流入汚泥量,計画処理対象汚泥量,t)…(15)
流入汚泥量=f11(t時間前の流入汚泥性状)…(16)
管理サーバ101は、上記式(16)の左辺に運転日時601ごとの実測流入汚泥量1601を正解データとして入力し、上記式(16)の右辺に運転日時601よりもt時間前の運転日時601における流入汚泥性状(運転日時601のt時間前に実測された、実測流入汚泥性状テーブル600における上流プロセス運転条件602、水温603、pH604、電気伝導度605、汚泥濃度606、含水率607、天候608、季節609)を学習データとして入力し、機械学習により、流入汚泥量を予測する関数f11を回帰式として生成する。
また、管理サーバ101は、上記式(15)の左辺に運転日時601ごとの(実測流入汚泥量1601-実測流出汚泥量1602)を正解データとして入力し、上記式(16)の右辺に運転日時601よりもt時間前の運転日時601における実測流入汚泥量1601および運転日時601よりもt時間前の計画処理対象汚泥量(上記式(7)で算出)を学習データとして入力し、機械学習により、今後t時間の汚泥流出入収支を予測する関数f10を回帰式として生成する。
[脱水汚泥流入出収支テーブル]
図17は、脱水汚泥流入出収支テーブルの一例を示す説明図である。脱水汚泥流入出収支テーブル1700は、汚泥処理システム102の脱水汚泥流入出収支を管理するテーブルである。脱水汚泥流入出収支テーブル1700は、フィールドとして、運転日時601と、実測流入脱水汚泥量1701と、実測流出脱水汚泥量1702と、を有する。
実測流入脱水汚泥量1701は、運転日時601における脱水汚泥ホッパー180への脱水汚泥167Bの流入量の実測値である。当該実測値は、たとえば、運転日時601において流量計169によって検出された脱水汚泥流量の代表値に当該運転日時601の時間間隔を乗じた値である。
実測流出脱水汚泥量1702は、運転日時601における脱水汚泥ホッパー180からの脱水汚泥167Bの流出量の実測値である。当該実測値は、たとえば、運転日時601において流量計182によって検出された脱水汚泥流量の代表値に当該運転日時601の時間間隔を乗じた値である。
実測貯留重量1703は、運転日時601において脱水汚泥ホッパー180が貯留する脱水汚泥167Bの重量の実測値であり、重量センサ181により検出される。
また、管理サーバ101は、脱水汚泥流入出収支テーブル1700を用いて、今後t時間の脱水汚泥流出入収支を予測する関数f1を生成する(下記式(17)を参照。)。
今後t時間の脱水汚泥流出入収支
=f12(実測脱水汚泥性状,計画処理対象汚泥量,t)…(17)
管理サーバ101は、上記式(17)の左辺に運転日時601ごとの(実測流入脱水汚泥量1701-実測流出脱水汚泥量1702)を正解データとして入力し、上記式(17)の右辺に運転日時601よりもt時間前の運転日時601における実測脱水汚泥性状802および運転日時601よりもt時間前の計画処理対象汚泥量(上記式(7)で算出)を学習データとして入力し、機械学習により、今後t時間の脱水汚泥流出入収支を予測する関数f12を回帰式として生成する。
<汚泥処理計画策定処理手順>
図18は、管理サーバ101による汚泥処理計画策定処理手順例を示すフローチャートである。管理サーバ101は、たとえば、ユーザからの入力により、予測条件を取得する(ステップS1801)。予測条件とは、総合コストの予測に必要なパラメータであり、具体的には、たとえば、予測対象期間、予測対象期間の天候および季節、予測対象期間の運転者の人数、予測対象期間の脱水汚泥の搬出予定時刻507である。
予測対象期間は、汚泥処理計画を策定したい期間であり、たとえば、日付が特定される1日(たとえば、翌日)や1週間、1か月である。予測対象期間の最小単位は、運転日時601の時間幅と同一の所定時間(たとえば、10分、30分、1時間、1日(汚泥処理開始時刻から汚泥処理終了時刻まで))である。
つぎに、管理サーバ101は、汚泥処理システム102の固定条件を、記憶デバイス202から読み出すことにより取得する(ステップS1802)。固定条件とは、上述した各テーブル300、400,500,600,700,800,900,1000,1100,1200,1300,1400,1500,1600,1700に含まれている固定値であり、たとえば、単価管理テーブル300、凝集剤テーブル400、制約条件テーブル500、フロック形成槽容量704が読み込まれる。
つぎに、管理サーバ101は、予測対象期間のうち未選択でかつ最古の時間帯(以下、対象時間帯という。対象時間帯の時間幅は上述した所定時間。)についてのセンサデータを取得する(ステップS1803)。具体的には、たとえば、管理サーバ101は、対象時間帯と同一時間帯、同一季節、および同一天候の実測値の集合を、実測流入汚泥性状テーブル600、フロック形成条件テーブル700、実測脱水汚泥性状テーブル800、実測脱水汚泥量テーブル900、汚泥圧入ポンプ実測テーブル1000、フロック形成槽実測テーブル1100、脱水機実測テーブル1200、脱水汚泥移送ポンプ実測テーブル1300、運転員実測テーブル1400、メンテナンス管理テーブル1500、汚泥流入出収支テーブル1600、脱水汚泥流入出収支テーブル1700から抽出し、センサデータとして読み込む。
同一時間帯、同一季節、および同一天候の実測値の集合が複数存在する場合は、管理サーバ101は、いずれか1つの実測値の集合を選択する。具体的には、たとえば、管理サーバ101は、最も直近の実測値の集合を選択してもよい。また、管理サーバ101は、同種の実測値群の平均値の集合を、センサデータとして取得してもよい。
つぎに、管理サーバ101は、複数の運転条件を設定する(ステップS1804)。運転条件とは、汚泥処理システム102の運転に必要な変動パラメータの集合である。すなわち、運転条件とは、上記式(1)~(17)の右辺の説明変数群に入力される値の組み合わせの集合である。
具体的には、たとえば、運転条件を構成する説明変数群は、時間当たり処理量、脱水機駆動機回転数、圧入圧力、付与背圧レベル、凝集剤注入率、急速撹拌機回転数、緩速撹拌機回転数、脱水汚泥移送ポンプ回転数、汚泥処理開始時刻、汚泥処理終了時刻である。運転条件となる説明変数群の値の組み合わせは、複数通り設定される。
つぎに、管理サーバ101は、複数の運転条件の各々について、対象時間帯の総合コストCを算出する(ステップS1805)。総合コストCは、たとえば、下記式(18)により算出される。
総合コストC=脱水汚泥搬出コストCa+脱水コストCb…(18)
[脱水汚泥搬出コストCa]
ここで、脱水汚泥搬出コストCaの詳細について説明する。脱水汚泥搬出コストCaは、下記式(19)により算出される。
脱水汚泥搬出コストCa
=脱水汚泥量[t/日]×(運搬費単価[円/t]+引取費単価[円/t])…(19)
運搬費単価302および引取費単価303は固定値であり、ステップS1802で取得された値が代入される。
脱水汚泥量[t/日]の予測値は、上記式(6)により算出される。上記式(6)の右辺の脱水汚泥性状[t/m]の予測値は、上記式(5)により算出される。上記式(5)の右辺の形成フロック性状の予測値は、上記式(4)により算出される。
すなわち、管理サーバ101は、対象時間帯のセンサデータとして取得した、流入汚泥性状(上流プロセス運転条件602、水温603、pH604、電気伝導度605、汚泥濃度606、含水率607、天候608、季節609)の実測値と、フロック形成条件と、を、上記式(4)の右辺に代入する。フロック形成条件のうち、凝集剤注入率701、急速撹拌機回転数702、緩速撹拌機回転数703、および時間当たり処理量705は運転条件、フロック形成槽容量704は固定値として代入される。これにより、形成フロック性状の予測値が算出され、上記式(5)に代入される。
また、管理サーバ101は、運転条件である脱水機運転条件801(脱水機駆動機回転数、圧入圧力、付与背圧レベル)を上記式(5)に代入する。これにより、脱水汚泥性状の予測値が算出され、上記式(6)に代入される。
また、計画処理対象汚泥量[m/日]の予測値は、上記式(7)により算出される。上記式(7)の右辺の時間当たり処理量[m/h]、汚泥処理終了時刻および汚泥処理開始時刻は、運転条件である。これにより、計画処理対象汚泥量[m/日]の予測値が算出され、上記式(6)に代入される。
また、上記式(6)の脱水プロセス運転条件には、運転条件である脱水機運転条件801と、運転条件および固定値であるフロック形成条件(凝集剤注入率701、急速撹拌機回転数702、緩速撹拌機回転数703、フロック形成槽容量704および時間当たり処理量705)と、が代入される。これにより、上記式(19)において脱水汚泥量[t/日]の予測値が算出される。
[脱水コストCb]
ここで、脱水コストCbの詳細について説明する。脱水コストCbは、下記式(20)により算出される。
脱水コストCb
=凝集剤コストCb1+機器駆動コストCb2+運転員人件費Cb3+機器メンテナンス費Cb4
…(20)
[凝集剤コストCb1]
凝集剤コストCb1は、下記式(21)により算出される。
凝集剤コストCb1=薬品単価[円/kg]×凝集剤注入率[mg/L]×時間当たり処理量[m/h]×単位換算係数(固定値)…(21)
薬品単価401および単位換算係数は固定値であり、ステップS1802で取得された値が代入される。また、管理サーバ101は、運転条件である凝集剤注入率701および時間当たり処理量[m/h]を、上記式(21)に代入することにより、凝集剤コストCb1の予測値を算出する。
[機器駆動コストCb2]
機器駆動コストCb2は、下記式(22)により算出される。
機器駆動コスト[円]=電力消費量[kWh]×電気代単価[円/kWh]…(22)
電気代単価305は固定値であり、ステップS1802で取得された値が代入される。電力消費量[kWh]の予測値は、下記式(23)により算出される。
電力消費量[kWh]=汚泥圧入ポンプ消費電力量[kWh]+フロック形成槽消費電力量[kWh]+脱水機消費電力量[kWh]+脱水汚泥移送ポンプ消費電力量[kWh]…(23)
汚泥圧入ポンプ消費電力量[kWh]の予測値は、上記式(8)により算出される。上記式(8)の右辺の説明変数群のうち、圧入圧力は、運転条件で規定された値である。運転時間も、運転条件である汚泥処理開始時刻と汚泥処理終了時刻との差分により算出される値である。管理サーバ101は、対象時間帯のセンサデータとして取得した、汚泥圧入ポンプ実測回転数1002の実測値を上記式(8)に代入して、汚泥圧入ポンプ消費電力量[kWh]の予測値を算出する。
フロック形成槽消費電力量[kWh]の予測値は、上記式(9)により算出される。上記式(9)の右辺の説明変数群のうち、急速撹拌機回転数および緩速撹拌機回転数は、運転条件で規定された値である。運転時間も、運転条件である汚泥処理開始時刻と汚泥処理終了時刻との差分により算出される値である。
一方、形成フロック性状の予測値は、上記式(4)により算出される。すなわち、管理サーバ101は、対象時間帯のセンサデータとして取得した、流入汚泥性状(上流プロセス運転条件602、水温603、pH604、電気伝導度605、汚泥濃度606、含水率607、天候608、季節609)の実測値と、フロック形成条件(凝集剤注入率701、急速撹拌機回転数702、緩速撹拌機回転数703、フロック形成槽容量704および時間当たり処理量705)を、上記式(4)の右辺に代入する。
これにより、形成フロック性状の予測値が算出され、上記式(9)に代入される。このようにして、管理サーバ101は、汚泥圧入ポンプ消費電力量[kWh]の予測値を算出する。
脱水機消費電力量[kWh]の予測値は、上記式(10)により算出される。上記式(10)の右辺の説明変数群のうち、脱水機駆動機回転数、付与背圧レベルおよび時間当たり処理量は、運転条件で規定された値である。運転時間も、運転条件である汚泥処理開始時刻と汚泥処理終了時刻との差分により算出される値である。形成フロック性状は、フロック形成槽消費電力量[kWh]の場合と同様、上記式(4)により算出され、上記式(10)に代入される。このようにして、管理サーバ101は、脱水機消費電力量[kWh]の予測値を算出する。
脱水汚泥移送ポンプ消費電力量[kWh]の予測値は、上記式(11)により算出される。上記式(11)の右辺の説明変数群のうち脱水汚泥移送ポンプ回転数は、運転条件で規定された値である。運転時間も、運転条件である汚泥処理開始時刻と汚泥処理終了時刻との差分により算出される値である。
脱水汚泥性状は、上記式(5)により算出される。上記式(5)中の形成フロック性状は、上記式(4)により算出され、上記式(5)に代入される。また、管理サーバ101は、運転条件である脱水機運転条件801(脱水機駆動機回転数、圧入圧力、付与背圧レベル)を上記式(5)に代入する。このようにして、管理サーバ101は、脱水汚泥移送ポンプ消費電力量[kWh]の予測値を算出する。
[運転員人件費Cb3]
1日当たりの運転員人件費は、下記式(23)により算出される。
1日当たりの運転員人件費[円]=人件費単価[円/人/h]×人数[人]×労働時間[h] …(23)
人件費単価301は固定値であり、ステップS1802で取得された値が上記式(23)に代入される。人数[人]は、ステップS1801で取得された予測条件の値であり、上記式(23)に代入される。
労働時間[h]の予測値は、下記式(24)により算出される。
労働時間=計画処理対象汚泥量[m/日]×時間当たり処理量[m/h]…(24)
上記式(24)の時間当たり処理量[m/h]は、運転条件である。また、計画処理対象汚泥量[m/日]の予測値は、上記式(7)により算出される。上記式(7)の右辺の時間当たり処理量[m/h]、汚泥処理終了時刻および汚泥処理開始時刻は、運転条件である。これにより、計画処理対象汚泥量[m/日]の予測値が算出され、上記式(24)に代入される。
管理サーバ101は、上記式(23)で算出された1日当たりの運転員人件費を対象時間帯の時間幅(所定時間)で割ることにより、対象時間帯の運転員人件費Cb3を算出する。
[機器メンテナンス費Cb4]
運転期間における機器メンテナンス費は、下記式(25)により算出される。
運転期間における機器メンテナンス費[円]
=メンテナンス単価[円/回]×メンテナンス頻度(回/運転期間)…(25)
メンテナンス単価304は固定値であり、ステップS1802で取得された値が上記式(25)に代入される。
メンテナンス頻度(回/運転期間)の予測値は、上記式(13)により算出される。
上記式(13)の右辺の説明変数群のうち、形成フロック性状の予測値は、上記式(4)により算出される。すなわち、管理サーバ101は、対象時間帯のセンサデータとして取得した、流入汚泥性状(上流プロセス運転条件602、水温603、pH604、電気伝導度605、汚泥濃度606、含水率607、天候608、季節609)の実測値と、運転条件および固定値であるフロック形成条件(凝集剤注入率701、急速撹拌機回転数702、緩速撹拌機回転数703、フロック形成槽容量704および時間当たり処理量705)とを、上記式(4)の右辺に代入する。
また、上記式(13)の右辺の説明変数群のうち、機器運転時間の予測値は、上記式(14)により算出される。上記式(14)の時間当たり処理量[m/h]は、運転条件である。また、計画処理対象汚泥量[m/日]の予測値は、上記式(7)により算出される。また、上記式(14)の運転日数は、予測対象期間の日数とする。
管理サーバ101は、上記式(25)で算出された、運転期間における機器メンテナンス費[円]を、予測対象期間の日数で割り、かつ、対象時間帯の時間幅(所定時間)で割ることにより、対象時間帯の機器メンテナンス費Cb4を算出する。
管理サーバ101は、上記式(20)により、凝集剤コストCb1、機器駆動コストCb2、運転員人件費Cb3および機器メンテナンス費Cb4の総和により、対象時間帯の脱水コストCbを算出する。そして、管理サーバ101は、上記式(18)により、上記式(19)で算出した脱水汚泥搬出コストCaと上記式(20)で算出した脱水コストCbとを加算することにより、対象時間帯の総合コストCを算出する。
管理サーバ101は、ステップS1805のあと、ステップS1807で未選択でかつ総コストが最小の運転条件があるか否かを判断する(ステップS1806)。未選択でかつ総コストが最小の運転条件があれば(ステップS1806:Yes)、管理サーバ101は、未選択でかつ最小総合コストの運転条件を選択する(ステップS1807)。
そして、管理サーバ101は、選択運転条件が下記制約条件(A)~(F)を遵守しているか否かを判定し、判定結果(遵守または違反)を選択運転条件に関連付けて(ステップS1808)、ステップS1806に戻る。ステップS1807では、未選択でかつ最小総合コストの運転条件を選択しているため、選択運転条件が、下記制約条件(A)~(F)をすべて順守した時点で、ステップS1806では、未選択でかつ総コストが最小の運転条件がないことになり(ステップS1806:No)、ステップS1809に移行する。これにより、無駄な制約条件の遵守判定を抑制することができる。
[制約条件(A)]
管理サーバ101は、運転員人件費Cb3の算出に際し、上記式(24)で算出した労働時間[h]の予測値が、制約条件テーブル500における1人当たり最大労働時間501以下であるか否かを判定する。1人当たり最大労働時間501以下であれば、当該選択運転条件は制約条件(A)を遵守し、そうでなければ制約条件(A)に違反する。
[制約条件(B)]
管理サーバ101は、下記式(26)により、ステップS1801で取得した脱水汚泥の搬出予定時刻507に関する制約を遵守しているか否かを判定する。
対象時間帯の時刻+(計画処理対象汚泥量-時間当たり処理量×経過処理時間)/時間当たり処理量<脱水汚泥の搬出予定時刻…(26)
上記式(26)の左辺のうち、対象時間帯の時刻は、対象時間帯内のある時刻であり、たとえば、対象時間帯内の最古の時刻、最新の時刻でもよい。また、経過処理時間は、対象時間帯において汚泥処理が経過した時間であり、この場合は、対象時間帯の時間幅(所定時間)となる。上記式(26)を充足していれば、当該選択運転条件は制約条件(B)を遵守し、そうでなければ制約条件(B)に違反する。
[制約条件(C)]
管理サーバ101は、対象時間帯における各モータ153、154、166の予測電流値が制約条件テーブル500の駆動機電流上限値502以下であるか否かを判定する。各モータ153、154、166の電流値は、図示しない電流計により運転日時601ごとに計測されているものとする。
管理サーバ101は、たとえば、過去の運転日時601ごとのモータ153、154の電流値と、過去の運転日時601ごとのフロック形成槽消費電力量[kWh]とを用いて、機械学習により回帰式を作成しておき、当該回帰式に対象時間帯のフロック形成槽消費電力量[kWh]を代入することにより、対象時間帯におけるモータ153、154の予測電流値を算出する。
同様に、管理サーバ101は、たとえば、過去の運転日時601ごとの脱水機駆動機166の電流値と、過去の運転日時601ごとの脱水機消費電力量[kWh]とを用いて、機械学習により回帰式を作成しておき、当該回帰式に対象時間帯の脱水機消費電力量[kWh]を代入することにより、対象時間帯における脱水機駆動機166の予測電流値を算出する。対象時間帯における各モータ153、154、166の予測電流値がすべて制約条件テーブル500の駆動機電流上限値502以下であれば、当該選択運転条件は制約条件(C)を遵守し、そうでなければ制約条件(C)に違反する。
[制約条件(D)]
管理サーバ101は、選択運転条件である汚泥圧入ポンプ130の圧入圧力が制約条件テーブル500の流入圧力上限値503以下であるか否かを判断する。また、管理サーバ101は、対象時間帯のセンサデータとして取得した脱水汚泥移送ポンプ170の実測吐出圧力1303が、制約条件テーブル500の流出圧力上限値504以下であるか否かを判断する。選択運転条件の圧入圧力が流入圧力上限値503以下でかつ、脱水汚泥移送ポンプ170の実測吐出圧力1303が流出圧力上限値504以下であれば、当該選択運転条件は制約条件(D)を遵守し、そうでなければ制約条件(D)に違反する。
[制約条件(E)]
管理サーバ101は、下記式(27)により、ステップS1802で取得した制約条件テーブル500の汚泥貯留槽容量505に関する制約を遵守しているか否かを判定する。
対象時間帯の水位+今後t時間の汚泥流出入収支<汚泥貯留槽容量…(27)
上記式(27)の左辺の対象時間帯の水位は、対象時間帯のセンサデータとして取得した実測水位1603である。今後t時間の汚泥流出入収支は、上記式(15)により算出される。上記式(15)における計画処理対象汚泥量[m/日]の予測値は、上記式(7)により算出される。上記式(7)の右辺の時間当たり処理量[m/h]、汚泥処理終了時刻および汚泥処理開始時刻は、選択運転条件である。
また、上記式(15)の流入汚泥量の予測値を算出する上記式(16)の流入汚泥性状(上流プロセス運転条件602、水温603、pH604、電気伝導度605、汚泥濃度606、含水率607、天候608、季節609)の実測値は、ステップS1803で対象時間帯のセンサデータとして取得されたデータである。上記式(27)を充足していれば、当該選択運転条件は制約条件(E)を遵守し、そうでなければ制約条件(E)に違反する。
[制約条件(F)]
管理サーバ101は、下記式(28)により、ステップS1802で取得した制約条件テーブル500の脱水汚泥ホッパー最大許容貯留重量506に関する制約を遵守しているか否かを判定する。
対象時間帯の貯留重量+今後t時間の脱水汚泥流出入収支<最大許容貯留重量…(28)
上記式(28)の左辺の対象時間帯の貯留重量は、対象時間帯のセンサデータとして取得した実測貯留重量1703である。今後t時間の脱水汚泥流出入収支は、上記式(17)により算出される。上記式(17)における実測脱水汚泥性状は、ステップS1803で対象時間帯のセンサデータとして取得した、実測脱水汚泥性状テーブル800の実測脱水汚泥性状802である。
上記式(17)における計画処理対象汚泥量[m/日]の予測値は、上記式(7)により算出される。上記式(7)の右辺の時間当たり処理量[m/h]、汚泥処理終了時刻および汚泥処理開始時刻は、選択運転条件である。上記式(28)を充足していれば、当該選択運転条件は制約条件(F)を遵守し、そうでなければ制約条件(F)に違反する。
図19は、運転条件と総合コストCとの関係を示すグラフである。図19では、条件4が総合コストCが最小となる運転条件であるが、制約条件(A)~(F)を遵守していない。したがって、条件3が、制約条件(A)~(F)を遵守し、かつ、総合コストCが最小となる運転条件である。
図18に戻り、ステップS1806において、未選択の運転条件がない場合(ステップS1806:No)、管理サーバ101は、探索終了か否かを判断する(ステップS1809)。すなわち、未処理の対象時間帯があれば探索終了ではないため(ステップS1809:No)、ステップS1803に移行し、未処理の対象時間帯がなければ探索終了であるため(ステップS1809:Yes)、ステップS1810に移行する。
管理サーバ101は、対象時間帯ごとに汚泥処理計画を策定する(ステップS1810)。具体的には、たとえば、管理サーバ101は、制約条件(A)~(F)をすべて順守した運転条件の中で総合コストが最小の運転条件(以下、最適運転条件)に基づいて、汚泥処理計画を対象時間帯ごとに策定する。
汚泥処理計画とは、対象時間帯における、脱水プロセス運転条件と、計画処理対象汚泥量と、を含む情報である。対象時間帯における計画処理対象汚泥量は、上記式(17)を用いて算出された対象時間帯における計画処理対象汚泥量[m/日]の予測値である。
また、脱水プロセス運転条件とは、対象時間帯における、脱水機運転条件と、フロック形成条件である。対象時間帯における脱水機運転条件は、最適運転条件である。対象時間帯におけるフロック形成条件は、最適運転条件である凝集剤注入率701、急速撹拌機回転数702、緩速撹拌機回転数703、および時間当たり処理量705と、固定値のフロック形成槽容量704である。
また、管理サーバ101は、対象時間帯ごとに汚泥処理計画から、予測対象期間の各日の汚泥処理開始時刻および汚泥処理終了時刻を特定する。具体的には、たとえば、管理サーバ101は、各日の対象時間帯の最古の時間帯の開始時刻を、汚泥処理開始時刻に決定する。また、管理サーバ101は、各日の対象時間帯の最新の時間帯の終了時刻を、汚泥処理終了時刻に決定する。
また、管理サーバ101は、対象時間帯ごとに、最適運転条件に対応する総合コストC、脱水汚泥搬出コストCa、脱水コストCb、凝集剤コストCb1、機器駆動コストCb2、運転員人件費Cb3、機器メンテナンス費Cb4を出力対象に設定する。
そして、管理サーバ101は、対象時間帯ごとの演算結果(汚泥処理計画、最適運転条件、各種コストのうち少なくとも1つ)を表示可能に出力する(ステップS1811)。具体的には、たとえば、管理サーバ101は、出力デバイス204の一例であるディスプレイに表示したり、ネットワーク103を介して通信可能な他のコンピュータに表示可能に送信したりする。
なお、管理サーバ101は、図18の処理を実行しなかった場合の総合コスト、脱水汚泥搬出コスト、脱水コスト、凝集剤コスト、機器駆動コスト、運転員人件費、機器メンテナンス費を算出して、出力対象に設定してもよい。具体的には、たとえば、管理サーバ101は、図18の処理を適用しない場合の運転条件で、脱水汚泥搬出コスト、脱水コスト、凝集剤コスト、機器駆動コスト、運転員人件費、機器メンテナンス費を算出する。これにより、図18の処理を適用した場合と適用しなかった場合とのコストの比較結果(グラフや表)を表示可能に出力することができる。これにより、運転員はより客観的な観点をもって、出力された運転条件を採択するか否かを判断することが可能となる。
このように、本実施例によれば、管理サーバ101は、制約条件(A)~(F)を満たしつつも総合コストCで優れている汚泥処理計画を策定する。これによって、運転員は、含水率低減による脱水汚泥搬出コストCaの低減と脱水コストCbの増加との複雑なトレードオフ関係の理解や瞬間的な計算を問われることなく、どの運転条件が最適にあるかを判断できるようになる。
そのため、これまでは様々な事情から総合コストCの最適点で汚泥処理システム102の運転ができていなかったが、より総合コストCで有利な運転条件で、汚泥処理システム102の運転が可能になる。また、誰もが客観的に汚泥処理計画を参照できるようになるため、熟練運転員の経験則に依存する必要性が軽減される。したがって、技術継承が比較的容易になり、持続的なリソース確保の実現に寄与する。また、汚泥搬出費用が削減され、下水処理の経済性が向上する。
本実施例の汚泥処理管理システム100は、たとえば、有機系工業廃水処理における脱水プロセス運転維持管理に適用可能である。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。たとえば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、または置換をしてもよい。
また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、たとえば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、IC(Integrated Circuit)カード、SDカード、DVD(Digital Versatile Disc)の記録媒体に格納することができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
100 汚泥処理管理システム
101 管理サーバ
102 汚泥処理システム
120 汚泥
121 汚泥貯留槽
122 水位計
123 水温センサ
124 流量計
130 汚泥圧入ポンプ
131 流量計
132 ペーハーセンサ
133 電気伝導度センサ
134 汚泥濃度センサ
140 薬液ポンプ
141 流量計
150 フロック形成槽
151 急速撹拌機
152 緩速撹拌機
153,154 モータ
155 圧力計
156 フロックセンサ
160 脱水機
165 背圧付与板
166 脱水機駆動機
167A 脱離液
167B 脱水汚泥
168 含水率センサ
169 流量計
170 脱水汚泥移送ポンプ
171 圧力計
180 脱水汚泥ホッパー
181 重量センサ
182 流量計
201 プロセッサ
202 記憶デバイス
300 単価管理テーブル
400 凝集剤テーブル
500 制約条件テーブル
600 実測流入汚泥性状テーブル
700 フロック形成条件テーブル
800 実測脱水汚泥性状テーブル
900 実測脱水汚泥量テーブル
1000 汚泥圧入ポンプ実測テーブル
1100 フロック形成槽実測テーブル
1200 脱水機実測テーブル
1300 脱水汚泥移送ポンプ実測テーブル
1400 運転員実測テーブル
1500 メンテナンス管理テーブル
1600 汚泥流入出収支テーブル
1700 脱水汚泥流入出収支テーブル

Claims (13)

  1. プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有し、汚泥を処理する汚泥処理システムにアクセス可能な汚泥処理管理装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件の各々について、前記運転条件に基づいて、前記汚泥処理システムで前記汚泥を脱水する脱水コストと、前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出コストと、を算出し、前記搬出コストと前記脱水コストとを加算した総合コストを算出する算出処理と、
    前記複数の運転条件の各々について、前記運転条件で前記汚泥処理システムを運転した場合に前記汚泥処理システムを運転する運転員の労働時間を制約する制約条件を遵守するか否かを判定する判定処理と、
    前記制約条件を遵守した運転条件ごとの前記総合コストに基づいて、特定の運転条件を決定する決定処理と、
    前記決定処理によって決定された特定の運転条件を出力する出力処理と、
    を実行することを特徴とする汚泥処理管理装置。
  2. プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有し、汚泥を処理する汚泥処理システムにアクセス可能な汚泥処理管理装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件の各々について、前記運転条件に基づいて、前記汚泥処理システムで前記汚泥を脱水する脱水コストと、前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出コストと、を算出し、前記搬出コストと前記脱水コストとを加算した総合コストを算出する算出処理と、
    前記複数の運転条件の各々について、前記運転条件で前記汚泥処理システムを運転した場合に前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出予定時刻を遵守すべき制約条件を遵守するか否かを判定する判定処理と、
    前記制約条件を遵守した運転条件ごとの前記総合コストに基づいて、特定の運転条件を決定する決定処理と、
    前記決定処理によって決定された特定の運転条件を出力する出力処理と、
    を実行することを特徴とする汚泥処理管理装置。
  3. プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有し、汚泥を処理する汚泥処理システムにアクセス可能な汚泥処理管理装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件の各々について、前記運転条件に基づいて、前記汚泥処理システムで前記汚泥を脱水する脱水コストと、前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出コストと、を算出し、前記搬出コストと前記脱水コストとを加算した総合コストを算出する算出処理と、
    前記複数の運転条件の各々について、前記運転条件で前記汚泥処理システムを運転した場合に前記汚泥処理システムの運転で動作するモータの電流量を制約する制約条件を遵守するか否かを判定する判定処理と、
    前記制約条件を遵守した運転条件ごとの前記総合コストに基づいて、特定の運転条件を決定する決定処理と、
    前記決定処理によって決定された特定の運転条件を出力する出力処理と、
    を実行することを特徴とする汚泥処理管理装置。
  4. プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有し、汚泥を処理する汚泥処理システムにアクセス可能な汚泥処理管理装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件の各々について、前記運転条件に基づいて、前記汚泥処理システムで前記汚泥を脱水する脱水コストと、前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出コストと、を算出し、前記搬出コストと前記脱水コストとを加算した総合コストを算出する算出処理と、
    前記複数の運転条件の各々について、前記運転条件で前記汚泥処理システムを運転した場合に前記汚泥処理システムにおける系内の圧力を制約する制約条件を遵守するか否かを判定する判定処理と、
    前記制約条件を遵守した運転条件ごとの前記総合コストに基づいて、特定の運転条件を決定する決定処理と、
    前記決定処理によって決定された特定の運転条件を出力する出力処理と、
    を実行することを特徴とする汚泥処理管理装置。
  5. プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有し、汚泥を処理する汚泥処理システムにアクセス可能な汚泥処理管理装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件の各々について、前記運転条件に基づいて、前記汚泥処理システムで前記汚泥を脱水する脱水コストと、前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出コストと、を算出し、前記搬出コストと前記脱水コストとを加算した総合コストを算出する算出処理と、
    前記複数の運転条件の各々について、前記運転条件で前記汚泥処理システムを運転した場合に前記汚泥処理システムでの前記汚泥の流出入を前記汚泥の貯留槽の容量から制約する制約条件を遵守するか否かを判定する判定処理と、
    前記制約条件を遵守した運転条件ごとの前記総合コストに基づいて、特定の運転条件を決定する決定処理と、
    前記決定処理によって決定された特定の運転条件を出力する出力処理と、
    を実行することを特徴とする汚泥処理管理装置。
  6. プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有し、汚泥を処理する汚泥処理システムにアクセス可能な汚泥処理管理装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件の各々について、前記運転条件に基づいて、前記汚泥処理システムで前記汚泥を脱水する脱水コストと、前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出コストと、を算出し、前記搬出コストと前記脱水コストとを加算した総合コストを算出する算出処理と、
    前記複数の運転条件の各々について、前記運転条件で前記汚泥処理システムを運転した場合に前記汚泥処理システムでの前記脱水汚泥の流出入を前記汚泥の貯留槽の容量から制約する制約条件を遵守するか否かを判定する判定処理と、
    前記制約条件を遵守した運転条件ごとの前記総合コストに基づいて、特定の運転条件を決定する決定処理と、
    前記決定処理によって決定された特定の運転条件を出力する出力処理と、
    を実行することを特徴とする汚泥処理管理装置。
  7. プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有し、汚泥を処理する汚泥処理システムにアクセス可能な汚泥処理管理装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件の各々について、前記運転条件に基づいて、前記汚泥処理システムで前記汚泥を脱水する脱水コストと、前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出コストと、を算出し、前記搬出コストと前記脱水コストとを加算した総合コストを算出する算出処理と、
    前記複数の運転条件の各々について、前記運転条件で前記汚泥処理システムを運転した場合に前記汚泥処理システムの運転に関する制約条件を遵守するか否かを判定する判定処理と、
    前記制約条件を遵守した運転条件ごとの前記総合コストに基づいて、特定の運転条件を決定する決定処理と、
    前記決定処理によって決定された特定の運転条件を出力する出力処理と、
    を実行し、
    前記制約条件を入力する画面が表示される、
    ことを特徴とする汚泥処理管理装置。
  8. プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有し、汚泥を処理する汚泥処理システムにアクセス可能な汚泥処理管理装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件の各々について、前記運転条件に基づいて、前記汚泥処理システムで前記汚泥を脱水する脱水コストと、前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出コストと、を算出し、前記搬出コストと前記脱水コストとを加算した総合コストを算出する算出処理と、
    前記複数の運転条件の各々について、前記運転条件で前記汚泥処理システムを運転した場合に前記汚泥処理システムの運転に関する制約条件を遵守するか否かを判定する判定処理と、
    前記制約条件を遵守した運転条件ごとの前記総合コストに基づいて、特定の運転条件を決定する決定処理と、
    前記決定処理によって決定された特定の運転条件の運転コストと任意の運転条件の運転コストとの比較結果と、を出力する出力処理と、
    を実行することを特徴とする汚泥処理管理装置。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の汚泥処理管理装置であって、
    前記判定処理では、前記プロセッサは、前記複数の運転条件のうち前記総合コストが最小の運転条件について、前記制約条件を遵守するか否かを判定し、
    前記出力処理では、前記プロセッサは、前記制約条件を遵守する前記総合コストが最小の運転条件を出力する、
    ことを特徴とする汚泥処理管理装置。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の汚泥処理管理装置であって、
    前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件は、前記汚泥処理システム内のフロック形成槽でフロックを形成するための前記フロック形成槽における複数の運転条件である、
    ことを特徴とする汚泥処理管理装置。
  11. 請求項1から9のいずれか一項に記載の汚泥処理管理装置であって、
    前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件は、前記汚泥処理システム内のフロック形成槽で形成されたフロックを脱水する脱水機における複数の運転条件である、
    ことを特徴とする汚泥処理管理装置。
  12. プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有し、汚泥を処理する汚泥処理システムにアクセス可能な汚泥処理管理装置による汚泥処理管理方法であって、
    前記プロセッサは、
    前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件の各々について、前記運転条件に基づいて、前記汚泥処理システムで前記汚泥を脱水する脱水コストと、前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出コストと、を算出し、前記搬出コストと前記脱水コストとを加算した総合コストを算出する算出処理と、
    前記複数の運転条件の各々について、前記運転条件で前記汚泥処理システムを運転した場合に前記汚泥処理システムを運転する運転員の労働時間を制約する制約条件を遵守するか否かを判定する判定処理と、
    前記制約条件を遵守した運転条件ごとの前記総合コストに基づいて、特定の運転条件を決定する決定処理と、
    前記決定処理によって決定された特定の運転条件を出力する出力処理と、
    を実行することを特徴とする汚泥処理管理方法。
  13. プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有し、汚泥を処理する汚泥処理システムにアクセス可能な汚泥処理管理装置による汚泥処理管理方法であって、
    前記プロセッサは、
    前記汚泥処理システムを運転する複数の運転条件の各々について、前記運転条件に基づいて、前記汚泥処理システムで前記汚泥を脱水する脱水コストと、前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出コストと、を算出し、前記搬出コストと前記脱水コストとを加算した総合コストを算出する算出処理と、
    前記複数の運転条件の各々について、前記運転条件で前記汚泥処理システムを運転した場合に前記汚泥処理システムから脱水汚泥を搬出する搬出予定時刻を遵守すべき制約条件を遵守するか否かを判定する判定処理と、
    前記制約条件を遵守した運転条件ごとの前記総合コストに基づいて、特定の運転条件を決定する決定処理と、
    前記決定処理によって決定された特定の運転条件を出力する出力処理と、
    を実行することを特徴とする汚泥処理管理方法。
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