JP7494622B2 - 運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システム - Google Patents

運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システム Download PDF

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Description

本発明は、運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システムに関する。
近年、いわゆるマイクログリッドに関する技術が検討されている。マイクログリッドでは、所定の地域内に複数のエネルギー供給設備が配置され、当該地域内のエネルギー需要がエネルギー供給設備によって賄われる。マイクログリッドに関する技術として、例えば、特許文献1に記載されたエネルギーシステムや特許文献2に記載されたエネルギー管理システムが知られている。例えば、特許文献1のエネルギーシステムでは、最適化の指標となる目的関数の最適化問題を所定の制約条件の下で解くことにより、それぞれのエネルギー供給設備について最適な目標出力値が算出される。また、特許文献2のエネルギー管理システムは、システムを上位エージェントと下位エージェントとに分割し、制御する。上位エージェントと下位エージェントとの間で、インセンティブなどの情報を交わすことにより、コミュニティにおける良好なエネルギー管理を目指す。
特開2014-128139号公報 特開2019-110742号公報
例えば、特許文献1の技術では、1台の制御装置がエネルギーシステムを構成する全てのエネルギー供給設備を制御することを前提とする。しかし、実際には、エネルギーシステムを構成する全てのエネルギー供給設備を制御することができない場合があり得る。例えば、制御装置は、複数のエネルギー供給設備のうち、特定のエネルギー供給設備を制御できるが、その他のエネルギー供給設備を制御できない場合がある。また、再生可能エネルギーを利用する設備のように、そもそも自動制御になじまず、手動制御による場合がある。このような場合には、エネルギーシステムを構成する全てのエネルギー供給設備について、最適な運転状態を算出したとしても、実際の装置に反映できない。その結果、所望の条件を満たすエネルギーシステムの運用を行うことができない。
そこで、本発明は、エネルギーシステムを所望の条件を満たすように運用できる運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システムを提供する。
本発明の一形態は、エネルギー需要部にエネルギーを出力すると共に、運転状態が制御の対象とされた対象エネルギー供給部を少なくとも含むエネルギー供給システムについて対象エネルギー供給部を制御する運転制御装置であって、エネルギー供給システムの運転状態を利用して、最適化の指標となる目的関数の最適化問題を所定の制約条件の下で解くことにより、対象エネルギー供給部の運転状態を決定変数として最適化問題を解く最適化計算部と、最適化計算部が出力する解に基づいて、対象エネルギー供給部に制御指令を出力する最適化結果指令部と、を備える。
この運転制御装置では、最適化計算部が、エネルギー供給システムの運転状態を利用して、最適化の指標となる目的関数の最適化問題を所定の制約条件の下で解く。そして、最適化結果指令部は、最適化計算部が出力する解に基づいて、対象エネルギー供給部に制御指令を出力する。つまり、この運転制御装置では、エネルギー供給システムを構成するエネルギー供給部がすべて制御対象であることを前提とせず、制御対象であるいくつかのエネルギー供給部の最適化制御によって、エネルギーシステムを所望の条件を満たすように運用できる。
一形態の運転制御装置は、最適化計算部が、最適化問題を解く動作と、最適化結果指令部が、対象エネルギー供給部の現在運転状態と、最適化計算部が出力する解である最適運転状態と、の差分に0以上且つ1より小さい重み係数を乗算して得た値を制御指令として出力する動作と、を繰り返してもよい。この構成によってもエネルギーシステムを所望の条件を満たすように運用できる。
本発明の別の形態は、エネルギー需要部にエネルギーを出力すると共に、運転状態が制御の対象とされた対象エネルギー供給部を少なくとも含むエネルギー供給システムについて対象エネルギー供給部を制御する運転制御システムであって、複数の対象エネルギー供給部に含まれる第1の対象エネルギー供給部に制御指令を出力する第1の運転制御装置と、複数の対象エネルギー供給部に含まれると共に第1の対象エネルギー供給部とは別の第2の対象エネルギー供給部に制御指令を出力する第2の運転制御装置と、を備え、第1の運転制御装置及び第2の運転制御装置は、エネルギー供給システムの運転状態を利用して、最適化の指標となる目的関数の最適化問題を所定の制約条件の下で解くことにより、第1の対象エネルギー供給部又は第2の対象エネルギー供給部の運転状態を決定変数として最適化問題を解く最適化計算部と、最適化計算部が出力する解に基づいて、第1の対象エネルギー供給部又は第2の対象エネルギー供給部に制御指令を出力する最適化結果指令部と、をそれぞれ有する。
この運転制御システムも、運転制御装置と同様に、エネルギー供給システムを構成するエネルギー供給部がすべて制御対象であることを前提とせず、制御対象であるいくつかのエネルギー供給部の最適化制御によって、エネルギーシステムを所望の条件を満たすように運用できる。
別の形態の運転制御システムにおいて、第1の運転制御装置が制御指令を出力するタイミングは、第2の運転制御装置が制御指令を出力するタイミングと異なってもよい。この構成によってもエネルギーシステムを所望の条件を満たすように運用できる。
別の形態の運転制御システムにおいて、第1の運転制御装置が制御指令を出力するタイミングは、第2の運転制御装置が制御指令を出力するタイミングと同じであってもよい。この構成によってもエネルギーシステムを所望の条件を満たすように運用できる。
別の形態の運転制御システムは、最適化計算部が、最適化問題を解く動作と、最適化結果指令部が、第1の対象エネルギー供給部又は第2の対象エネルギー供給部の現在運転状態と、最適化計算部が出力する解である最適運転状態と、の差分に0以上且つ1より小さい重み係数を乗算して得た値を制御指令として出力する動作と、を繰り返してもよい。この構成によってもエネルギーシステムを所望の条件を満たすように運用できる。
本発明のさらに別の形態は、エネルギー需要部にエネルギーを出力すると共に、運転状態が制御の対象とされた対象エネルギー供給部を少なくとも含むエネルギー供給システムについて対象エネルギー供給部を制御する運転制御方法であって、エネルギー供給システムの運転状態を利用して、最適化の指標となる目的関数の最適化問題を所定の制約条件の下で解くことにより、対象エネルギー供給部の運転状態を決定変数として最適化問題を解く最適化計算ステップと、最適化計算ステップにより得た解に基づいて、対象エネルギー供給部に制御指令を出力する最適化結果指令ステップと、を有する。
この運転制御方法も、運転制御装置と同様に、エネルギー供給システムを構成するエネルギー供給部がすべて制御対象であることを前提とせず、制御対象であるいくつかのエネルギー供給部の最適化制御によって、エネルギーシステムを所望の条件を満たすように運用できる。
本発明のさらに別の形態は、エネルギー需要部にエネルギーを出力すると共に、運転状態が制御の対象とされた対象エネルギー供給部を少なくとも含むエネルギー供給システムについて対象エネルギー供給部を制御する運転制御プログラムであって、エネルギー供給システムの運転状態を利用して、最適化の指標となる目的関数の最適化問題を所定の制約条件の下で解くことにより、対象エネルギー供給部の運転状態を決定変数として最適化問題を解く最適化計算ステップと、最適化計算ステップにより得た解に基づいて、対象エネルギー供給部に制御指令を出力する最適化結果指令ステップと、をコンピュータに動作させる。
この運転制御プログラムも、運転制御装置と同様に、エネルギー供給システムを構成するエネルギー供給部がすべて制御対象であることを前提とせず、制御対象であるいくつかのエネルギー供給部の最適化制御によって、エネルギーシステムを所望の条件を満たすように運用できる。
本発明の運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システムによれば、エネルギーシステムを所望の条件を満たすように運用できる。
図1は、一実施形態に係る運転制御装置を備えるエネルギーシステムの概略構成を示すブロック図である。 図2は、運転制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図3は、運転制御装置の機能構成を示すブロック図である。 図4は、運転制御装置における最適化処理の一例を示すフローチャートである。 図5は、変形例1に係るマイクログリッドを備えるエネルギーシステムの概略構成を示すブロック図である。 図6(a)は、電力需要に対する出力配分割合を示すグラフである。図6(b)は、蒸気需要に対する出力配分割合を示すグラフである。 図7は、変形例2に係るマイクログリッドを備えるエネルギーシステムの概略構成を示すブロック図である。 図8は、変形例3に係るマイクログリッドを備えるエネルギーシステムの概略構成を示すブロック図である。 図9は、変形例4に係るマイクログリッドを備えるエネルギーシステムの概略構成を示すブロック図である。 図10は、運転制御装置の出力動作の一例を説明する図である。 図11は、運転制御装置の出力動作の別の例を説明する図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態を詳細に説明する。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る運転制御システム50Sを備えるエネルギーシステム1の概略構成を示すブロック図である。エネルギーシステム1が扱うエネルギーの形態としてはたとえば電力、熱(蒸気)などが挙げられる。また、エネルギーシステム1が備えるエネルギー供給設備としてはたとえばガスタービンやガスエンジンによるコジェネレーションシステム、蒸気ボイラ、蓄電池などが挙げられる。ただし、実施形態としてはエネルギー形態やエネルギー供給設備の種類や数に関する制限はない。また、エネルギーシステム1において、時間断面におけるエネルギーの需要とその負荷配分はなんらかの方法で計測あるいは計算可能であるとする。
図1に示すように、エネルギーシステム1は、エネルギー需要設備11(エネルギー需要部)と、複数のエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2、12Cを有するマイクログリッド10と、マイクログリッド10におけるエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の運転を支援する運転制御システム50Sと、を備える。
以下、エネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2、12Cを区別して説明する必要が無い場合には、エネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2、12Cをまとめて「エネルギー供給設備12」と称する。
マイクログリッド10では、エネルギー供給設備12からそれぞれエネルギーが出力され、出力されたエネルギーはエネルギー需要設備11によって消費される。マイクログリッド10において、例えば、エネルギー需要設備11によって要求されるエネルギーの全てが、エネルギー供給設備12によって賄われてもよい。マイクログリッド10は、必要に応じて、外部エネルギー系統80に接続されてもよい。この場合、マイクログリッド10において、エネルギー需要設備11によって要求されるエネルギーの一部が、外部エネルギー系統80によって賄われてもよい。
マイクログリッド10において、エネルギー供給設備12によって出力されたエネルギーの全てが、エネルギー需要設備11によって消費されてもよいし、出力されたエネルギーの一部が、外部エネルギー系統80に流出(いわゆる逆潮流)されてもよい。なお、マイクログリッド10から外部エネルギー系統80へのエネルギーの逆潮流は、外部エネルギー系統80におけるエネルギーの需要と供給とのバランスに影響を与え得る。このため、マイクログリッド10においては、このような逆潮流が発生しないように管理されることが望ましい。
エネルギー供給設備12から出力されるエネルギーは、例えば、電気エネルギー(すなわち電力)であってもよいし、熱エネルギー(すなわち蒸気)であってもよいし、水素エネルギーであってもよいし、他の種類のエネルギーであってもよい。このようなエネルギーを出力するエネルギー供給設備12としては、例えば、燃料を用いて電力を供給可能な原動機(例えばガスタービン又はガスエンジン等)、燃料を用いて蒸気を供給可能な蒸気ボイラ、及び電力を充放電可能な蓄電池など、が挙げられる。また、エネルギー供給設備12は、いずれか1種類のエネルギーを出力する1つの出力部を有するエネルギー供給設備であってもよいし、互いに異なる2種類のエネルギーをそれぞれ出力する一対の出力部を有する複合エネルギー供給設備であってもよい。
2種類のエネルギーを出力する複合エネルギー供給設備としては、例えば、電力と蒸気とを並行して供給可能なコジェネレーションシステムが挙げられる。コジェネレーションシステムは、例えば、電力を生成可能なガスタービンと、ガスタービンにおける燃焼排ガスの熱量を利用して蒸気を生成可能な蒸気発生器と、を含んで構成される。コジェネレーションシステムは、電力と蒸気との出力比を可変に調整可能な熱電比可変型のコジェネレーションシステムであってもよいし、電力と蒸気との出力比が一定となる熱電比一定型のコジェネレーションシステムであってもよい。
本実施形態では、エネルギー供給設備12は、電力を出力するものとする。マイクログリッド10における電力需要は、エネルギー供給設備12からの電力と、外部エネルギー系統80からの電力と、によって賄われる。図1において、実線の矢印は電力の流れを示しており、破線の矢印は制御指令又は計測値の流れを示している。
運転制御システム50Sは、第1の運転制御装置50Aと、第2の運転制御装置50Bと、を有する。第1の運転制御装置50Aは、第1の所掌機器群に対して制御指令を出力する。第1の所掌機器群は、エネルギー供給設備12A1、12A2(第1の対象エネルギー供給部)を含む。第1の運転制御装置50Aは、エネルギー供給設備12A1、12A2のそれぞれに対して制御指令を出力する。つまり、第1の運転制御装置50Aは、エネルギー供給設備12A1、12A2を制御できるが、エネルギー供給設備12B1、12B2、12Cを制御できない。従って、エネルギー供給設備12A1、12A2は、第1の運転制御装置50Aに関する対象エネルギー供給部である。
第2の運転制御装置50Bは、第2の所掌機器群に対して制御指令を出力する。第2の所掌機器群は、エネルギー供給設備12B1、12B2(第2の対象エネルギー供給部)を含む。第2の運転制御装置50Bは、エネルギー供給設備12B1、12B2のそれぞれに対して制御指令を出力する。つまり、第2の運転制御装置50Bは、エネルギー供給設備12B1、12B2を制御できるが、エネルギー供給設備12A1、12A2、12Cを制御できない。従って、エネルギー供給設備12B1、12B2は、第2の運転制御装置50Bに関する対象エネルギー供給部である。
上述のとおり、エネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2は、運転制御システム50Sからの制御指令を受け入れる。エネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2は、制御指令によって自動制御が可能である。これに対して、エネルギー供給設備12C(非対象エネルギー供給部)は、運転制御システム50Sからの制御指令を受け入れない。つまり、エネルギー供給設備12Cは、制御指令によって自動制御ができない。エネルギー供給設備12Cは、オペレータによって手動制御される。従って、エネルギー供給設備12Cは、非対象エネルギー供給部である。
エネルギー需要設備11は、エネルギー供給設備12から出力されたエネルギーを消費する。エネルギー需要設備11は、例えば、工場などのプラントである。本実施形態では、エネルギー需要設備11は電力を消費するプラントである場合を例示する。エネルギー需要設備11は、エネルギー供給設備12の出力部に接続されており、これらの出力部からそれぞれ出力される電力と、外部エネルギー系統80から出力される電力と、を消費する。
マイクログリッド10には、エネルギーを計測可能な複数の計測器31、32、33、34、35、36、37が設置されている。計測器31は、エネルギー供給設備12A1から出力される電力を計測する。計測器31は、計測した電力を示す計測データD1を運転制御システム50Sに送信する。計測器32は、エネルギー供給設備12A2から出力される電力を計測する。計測器32は、計測した電力を示す計測データD2を運転制御システム50Sに送信する。計測器33は、エネルギー供給設備12B2から出力される電力を計測する。計測器33は、計測した電力を示す計測データD3を運転制御システム50Sに送信する。計測器34は、エネルギー供給設備12B2から出力される電力を計測する。計測器34は、計測した電力を示す計測データD4を運転制御システム50Sに送信する。計測器36は、外部エネルギー系統80から出力される電力を計測する。計測器36は、計測した電力を示す計測データD6を運転制御システム50Sに送信する。計測器37は、エネルギー需要設備11へ供給される電力の合計値を計測する。計測器37は、計測した電力の合計値を示す計測データD7を運転制御システム50Sに送信する。
なお、計測器37は、マイクログリッド10に設置されていなくてもよい。この場合、計測器31~36によって計測された電力の合計値を計算することによって、エネルギー需要設備11における電力需要を求めることができる。
運転制御装置50A、50Bは、エネルギー供給設備12の運転を支援するために用いられる。運転制御装置50A、50Bは、最適化されたエネルギー供給設備12の運転状態を算出する。換言すると、運転制御装置50A、50Bは、それぞれが所掌するエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の最適な運転状態を求める。マイクログリッド10を制御する運転制御装置50A、50Bは、式(1)として示され、最適化問題(Q)を解く。
Figure 0007494622000001

以下、「エネルギー供給設備12の運転状態」は、「エネルギー供給設備12の出力値」である場合を例に、運転制御装置50A、50Bの詳細について説明する。
図2は、運転制御装置50A、50Bのハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、運転制御装置50A、50Bは、物理的には、1又は複数のプロセッサ101と、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等の記憶装置102と、キーボード等の入力装置103と、ディスプレイ等の表示装置104と、データを送受信するための通信インターフェースである通信装置105と、を備えるコンピュータとして構成される。運転制御装置50A、50Bは、プロセッサ101等のハードウェアに所定のコンピュータプログラムを読み込ませることにより、プロセッサ101の制御の下でハードウェアを動作させると共に、記憶装置102におけるデータの読み出し及び書き込みを行う。これにより、次の図3に示す運転制御装置50A、50Bの機能が実現される。
図3は、運転制御装置50A、50Bの機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、運転制御装置50A、50Bは、入力端51と、目的関数データベース52と、制約条件データベース53と、機器特性データベース54と、最適化計算部55と、最適化結果指令部56と、を含む。運転制御システム50S及び運転制御装置50A、50Bは、典型的には単一の計算機において実現される。しかし、例えば、上述した機能的構成要素を互いに別の計算機上に配置するなど、その形態に限定されないし、形態によって運転制御システム50S及び運転制御装置50A、50Bの企図する効果は変わらない。
運転制御装置50Aは、或る一定の指標を目的関数として、エネルギー供給設備12A1、12A2の出力値の配分を最適化する。運転制御装置50Bは、或る一定の指標を目的関数として、エネルギー供給設備12B1、12B2の出力値の配分を最適化する。具体的には、運転制御装置50A、50Bは、所定の制約条件の下で目的関数の最適化問題を解くことにより、エネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の出力値の配分を最適な状態にする。
入力端51は、計測器31~37から計測値を受ける。入力端51は、受け取った計測値を最適化計算部55に提供する。なお、入力端51は、計測値に変えて計算値を受け取ってもよい。入力端51は、図2における入力装置103や通信装置105に対応する。また、入力端51は、図2に図示しないコンピュータの通信インターフェースであってもよい。
目的関数データベース52は、最適化の指標となる目的関数(モデル)やパラメータを格納する。目的関数データベース52は、図2における記憶装置102に対応する。最適化の指標すなわち目的関数としては、例えば、電気料金単価の最小化、燃料単価の最小化、及び燃料使用量の最小化などが挙げられる。目的関数は、これら指標以外の指標であってもよい。目的関数は、入力装置103における入力によって提供されてもよい。目的関数データベース52は、目的関数を示す目的関数データを、最適化計算部55に送信する。
目的関数は、以下の式(2)のように定式化される。
Figure 0007494622000002

式(2)において、関数fは、最適化の指標を最小化する目的関数であり、エネルギー供給設備12の運転状態(本実施形態では出力値)に対する所与の指標値を示す。
第1の変数xは、最適化問題を解く対象である運転制御装置が所掌するエネルギー供給設備12の運転状態である。第1の変数xは、多変数である。運転状態は、たとえばエネルギー供給設備12が出力する発電電力といった出力量が相当する。最適化問題(Q)は、第1の変数xのみを決定変数として解く。その結果、所掌するエネルギー供給設備に関する最適な運転状態が得られる。
オーバーラインを付した第2の変数xは、第1の変数xで指定されなかった別の運転制御装置が所掌するエネルギー供給設備の運転状態である。例えば、第1の変数xが運転制御装置50Aによって所掌されるエネルギー供給設備12A1又は12A2の運転状態を意味する場合には、オーバーラインを付した第2の変数xは、運転制御装置50Bによって所掌されるエネルギー供給設備12B1、12B2の運転状態を意味する。第2の変数xに付されたオーバーラインは、第1の変数xに対応する運転制御装置から直接に制御できないことを意味する。第2の変数xは、多変数である。最適化問題を解くにあたり、第2の変数xには、計測器31~37から入力端51へ入力された計測データ(現状値)が定数として代入される。入力される値は、計測データそのものであってもよいし、計測データを加工したものであってもよい。なお、運転制御システム50Sでは、1台のエネルギー供給設備だけを備えることもあり得る(N=1)。この場合には、第2の変数xに相当するものが存在しないため省略してもよい。
オーバーラインを付した第3の変数yは、自動制御の対象としない非対象エネルギー供給設備の運転状態である。第3の変数yに付されたオーバーラインも、第2の変数xと同様に、第1の変数xに対応する運転制御装置から直接に制御できないことを意味する。第3の変数yは、多変数である。本実施形態では、手動制御がなされるエネルギー供給設備12Cを意味する。最適化問題を解くにあたり、第3の変数xには、計測器31~37から入力端51へ入力された計測データ(現状値)が定数として代入される。なお、マイクログリッド10は、エネルギー供給設備12として手動制御がなされる設備を備えることを要しない。換言すると、マイクログリッド10は、手動制御がなされる設備を備えないこともあり得る。この場合には、第3の変数yに相当するものが存在しないため省略してもよい。
つまり、式(2)に示されるように、本実施形態の運転制御装置50A、50Bは、最適化問題を解くにあたり、マイクログリッド10を構成するすべてのエネルギー供給設備12が単一の運転制御装置によって制御可能であることを前提としない。本実施形態の運転制御装置50A、50Bは、マイクログリッド10にそれぞれの装置が所掌しないエネルギー供給設備12が存在したとしても、全体として所望の条件を満たす運用が可能である。
制約条件データベース53は、最適化問題の制約条件を格納する。制約条件データベース53は、図2における記憶装置102に対応する。制約条件データベース53は、式(3)及び式(4)で表される制約条件を示す制約条件データを、最適化計算部55に送信する。
制約条件は、例えば、以下の式(3)及び式(4)のように表される。式(3)及び式(4)において、h及びgはそれぞれ、最適化問題を解くための等式制約条件及び不等式制約条件を示している。等式条件は、例えば、エネルギー供給設備12から供給される電力の上下限を制約する条件としてよい。不等式制約条件は、例えば、マイクログリッド10における電力の受給バランスを制約する条件としてよい。
Figure 0007494622000003

Figure 0007494622000004
機器特性データベース54は、最適化の対象とするエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の入力と出力とを模擬する数理モデル及び当該数理モデルに含まれるパラメータを格納する。機器特性データベース54は、図2における記憶装置102に対応する。例えば、効率に関する数式及び数式に含まれるパラメータが挙げられる。
最適化計算部55は、目的関数データベース52に格納された目的関数モデル及びパラメータと、制約条件データベース53に格納された制約条件モデル及びパラメータと、機器特性データベース54に格納された機器特性モデル及びパラメータと、計測器31~37から入力端51を介して受けた計測データD1~D7と、を受信する。最適化計算部55は、制約条件データが示す制約条件の下で、目的関数データが示す目的関数の最適化問題を求解する。本実施形態では、最適化計算部55は、式(3)及び式(4)に示す制約条件の下で、式(2)に示す目的関数を最大化又は最小化するようなエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の出力量をそれぞれ算出する。そして、最適化計算部55は、最適化問題の解を、最適化結果指令部56に出力する。
機器特性データ及び計測データD1~D7は、最適化問題におけるパラメータとして用いられる。計測データD1~D7は、現在の電力供給を示す現況値として用いられる。最適化問題の求解手法としては、例えば、線形計画法又は二次計画法などの公知の最適化問題の求解手法を用いることができる。最適化計算部55は、最適化問題の求解処理を行うために、専用のプログラムを用いてもよいし、公知のソルバを用いてもよい。
最適化結果指令部56は、最適化計算部55から受けた最適化計算の解に基づいて、所掌するエネルギー供給設備12に出力するための制御指令を生成し、出力する。換言すると、最適化結果指令部56は、最適化計算部55で求めた最適負荷配分をもとに、所掌するエネルギー供給設備12に対し、設備の追従性や機器が受付可能な指令値の解像度などを考慮のうえ、適切な制御指令を作成し、これをエネルギー供給設備12に送信する。つまり、本実施形態において、運転制御システム50Sと、自動制御の対象であるエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2との間には、オペレータの存在を必須としない。なお、オペレータの存在を排除するものではないので、例えば、必要に応じて運転制御システム50Sからエネルギー供給設備12に送信される制御指令を監視するためのオペレータが配置されてもよい。
なお、最適化結果指令部56の出力動作の具体例について後に変形例5、6として説明する。
続いて、図4を参照して、運転制御システム50Sの運転制御装置50A、50Bにおいて実行される最適化処理、すなわち本実施形態に係る運転制御方法の一例について説明する。運転制御装置50A、50Bにおける最適化処理は、記憶装置102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が読み出し実行することによって実行される。図4は、運転制御装置50A、50Bにおける最適化処理(最適化ステップ)の一例を示すフローチャートである。
まず、運転制御装置50A、50Bは、最適化処理を終了するか否かを判断する(ステップS1)。運転制御装置50A、50Bは、最適化処理を終了すると判断した場合(ステップS1においてYes)、最適化処理を終了する。一方、運転制御装置50A、50Bは、最適化処理を終了しないと判断した場合(ステップS1においてNo)、最適化処理を継続する。すなわち、運転制御装置50A、50Bは、ステップS2~S8を実行する。
続いて、運転制御装置50A、50Bは、最適化計算を行う計算タイミングであるか否かを逐次判断する(ステップS2)。運転制御装置50A、50Bが最適化計算を行う頻度は、例えば、一定間隔(例えば30分ごと)としてもよい。運転制御装置50A、50Bは、最適化計算を行う計算タイミングであると判断した場合(ステップS2においてYes)、以下に示すステップS3~ステップS8を実行する。
制約条件データベース53から制約条件を読み込む(ステップS3)。ステップS3では、制約条件は、前述した式(3)及び式(4)で表される。式(3)及び式(4)は、上述したように、制御対象となるエネルギー供給設備12の数を制約する制約条件を示している。制約条件データベース53は、式(3)及び式(4)で表される制約条件を示す制約条件データを、最適化計算部55に送信する。
続いて、目的関数データベース52から最適化の指標となる目的関数を読み込む(ステップS4)。ステップS4では、目的関数は、前述した式(2)で表される。目的関数データベース52は、式(2)で表される目的関数を示す目的関数データを、最適化計算部55に送信する。
次に、最適化計算部55は、最適化計算を実行するために、計測器31~37から提供される現況値を受け入れる(ステップS5)。現況値は、計測器31~37からの計測データD1~D7に含まれる。現況値は、現在の電力供給(又は電力需要)を意味する。
次に、最適化計算部55は、最適化計算を実行するために、機器特性データベース54から機器特性データを読み込む(ステップS6)。
次に、最適化計算部55は、最適化計算を実行する(ステップS7:最適化計算ステップ)。すなわち、最適化計算部55は、ステップS3において設定された制約条件の下で、ステップS4において設定された目的関数の最適化問題を求解する。機器特性データ及び計測データD1~D7は、最適化問題におけるパラメータとして用いられる。
ステップS7では、最適化計算部55は、式(3)及び式(4)に示す制約条件の下で、式(2)に示す目的関数を最小化するようなエネルギー供給設備12A及び12Cの目標出力変化量をそれぞれ算出する。つまり、最適化計算部55は、全てのエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の出力値が最適となるように、制御可能なエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2のそれぞれの目標出力変化量を算出する。最適化計算部55は、算出したエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の目標出力変化量を示す計算結果データを最適化結果指令部56に送信する。
次に、最適化結果指令部56は、ステップS7において計算された最適化計算結果を出力する(ステップS8:最適化結果指令ステップ)。ステップS8では、最適化結果指令部56は、最適化計算部55からの計算結果データに基づく制御指令をエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2にそれぞれ出力する。その結果、エネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の出力値が、最適化計算により算出された目標出力変化量に応じた出力値に制御される。これにより、全てのエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の出力値が最適化された状態となる。
ところで、電気や蒸気などのエネルギーを大量かつ定常的に消費する工場では、エネルギー供給の安定化やエネルギーコストの低減を目的として、コジェネレーションシステムなどのエネルギー供給設備を独自に備えている場合がある。このような工場においては、エネルギー需要にあわせてコストが最適となるようにエネルギー供給設備を運転することが課題である。
この課題に対する技術としては、特許第6166894号を挙げることができる。特許第6166894号は、複数のエネルギー供給設備に対して所定の最適化問題を解くことにより、複数のエネルギー供給設備における最適な出力配分を求める技術を提案する。特許第6166894号では、具体的な適用の例示として、複数のガスタービン・ガスエンジンを含む複合エネルギーシステムをあげている(特許第6166894号の段落〔0021〕)。例示されている形態において、負荷配分最適化計算は、「最適制御装置」にて実行される。最適化計算の結果はガスタービン・ガスエンジンに対して燃料を供給する「燃料供給設備」への指令を通して、ガスタービン・ガスエンジンの運転に自動的に反映される。
しかし、実際のエネルギーシステムにおいては、エネルギー供給設備のハードウェアの制約といった要因により、必ずしも特許第6166894号の図1等に例示されるように、全てのエネルギー供給設備をまとめて、かつ自動的に制御できるとは限らない。実際のエネルギーシステムでは、単一あるいは複数機器の負荷配分を決定する制御装置が複数独立して存在することもあり得るし、手動でのみ操作可能なエネルギー供給設備が含まれるといった場合もあり得る。このようなエネルギーシステムでは、複数のエネルギー供給設備に対する最適な指令値を求めても、それを実際のエネルギー供給設備の運転に反映できないという問題点がある。
この問題点を部分的に解決している技術として特開2019-110742号公報が挙げられる。特開2019-110742号公報は、特許第6166894号のような単一制御装置でなくてもエネルギー最適化が実現できる形態として、システムを上位エージェント、下位エージェントに分割する技術を例示する。しかし特開2019-110742号公報が開示する解決策では、エージェント間で指令の強制力がないかわりに、それを促すものとして上位エージェントと下位エージェントとの間でインセンティブなどの情報を取り交わす手法を採用する。つまり、エージェント(制御装置)間の連携を設計する必要があるという意味において、上述の問題点の本質的な解決にはつながらない。
本発明の一形態は、エネルギー需要設備11にエネルギーを出力すると共に、運転状態が制御の対象とされたエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2と、運転状態が制御の対象とされていないエネルギー供給設備12Cと、を含むエネルギー供給システム12Sについてエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2を制御する運転制御装置50A、50Bである。運転制御装置50A、50Bは、エネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2、12Cの運転状態を利用して、最適化の指標となる目的関数の最適化問題を所定の制約条件の下で解くことにより、エネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の運転状態を決定変数として最適化問題を解く最適化計算部55と、最適化計算部55が出力する解に基づいて、エネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2に制御指令を出力する最適化結果指令部56と、を備える。
要するに、運転制御装置50A、50B、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システム50Sは、制御可能な複数のエネルギー供給設備12を有するマイクログリッド10において、エネルギー供給設備群の運転を最適化する。マイクログリッド10の全体のエネルギー需要や、他の運転制御装置の所掌のエネルギー供給設備12の運転状態変化に追従させて、当該運転制御装置が所掌するエネルギー供給設備12の最適な運転状態を求め、またそれを当該運転制御装置が所掌するエネルギー供給設備12の制御に反映させる。
さらに換言すると、運転制御装置50A、50B、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システム50Sは、制御可能な複数のエネルギー供給設備12を有するマイクログリッド10において、単一あるいは複数機器の負荷配分を所掌する運転制御装置50A、50Bが複数独立して存在している場合、あるいは手動でのみ操作可能なエネルギー供給設備12Cが含まれる場合に、運転制御装置50A、50Bあるいは手動による一部のエネルギー供給設備12Cの操作に対して、所定の指標を最大化あるいは最小化するように残りのエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の運転状態を求め、またそれを達成するようにこれらのエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2を制御する。
上記の3つの視点から見た運転制御装置50A、50B、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システム50Sにおいて、式(2)、式(3)及び式(4)に示される具体的なf、h、gの定め方やその解き方については運転制御装置50A、50B等の特徴を構成しない。運転制御装置50A、50B等は、(1)それぞれの運転制御装置50A、50Bが所掌するエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の運転状態以外を定数とおいた最適化問題を解くこと、(2)運転制御装置50A、50Bが独立して所掌するエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2を制御すること、を特徴としている。
この運転制御装置50A、50Bでは、最適化計算部55が、エネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2、12Cの運転状態を利用して、最適化の指標となる目的関数の最適化問題を所定の制約条件の下で解く。そして、最適化結果指令部56は、最適化計算部66が出力する解に基づいて、エネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2に制御指令を出力する。つまり、この運転制御装置50A、50Bでは、エネルギー供給システム12Sを構成するエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2、12Cがすべて制御対象であることを前提とせず、制御対象であるエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の最適化制御によって、エネルギーシステム1を所望の条件を満たすように運用できる。
つまり、この運転制御装置50A、50Bは、単一あるいは複数機器の負荷配分を決定する運転制御装置50A、50Bが複数独立して存在する、あるいは手動でのみ操作可能なエネルギー供給設備12Cが含まれるようなマイクログリッド10においても、最適な運転、たとえばコスト最適な運転を実現することができる。
本実施形態の運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システムは、上述した実施形態に限られず、他に様々な変形が可能である。
<変形例1>
運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システムは、図5に示すようなエネルギーシステム1Aに適用してもよい。エネルギーシステム1Aは、エネルギー需要設備11A、11Bと、複数のエネルギー供給設備12D、12E、12Fと、エネルギー供給設備12D、12Eの運転を支援する運転制御システム50Kと、を備える。
エネルギー需要設備11Aは、電力を消費する設備である。エネルギー需要設備11Aに提供される電力は、計測器41によって計測される。エネルギー需要設備11Bは、蒸気を消費する設備である。エネルギー需要設備11Bに提供される蒸気は、計測器42によって計測される。
エネルギー供給設備12Dは、熱電比可変型コジェネレーションシステムである。エネルギー供給設備12Dは、燃料供給源20から燃料の提供を受ける。エネルギー供給設備12Dは、電力と蒸気とを出力する。エネルギー供給設備12Dが出力する電力及び蒸気は、運転制御装置50Cから提供される制御指令によって制御される。エネルギー供給設備12Dが出力する電力は、計測器43によって計測され、エネルギー需要設備11Aに提供される。エネルギー供給設備12Dが出力する蒸気は、計測器44によって計測され、エネルギー需要設備11Bに提供される。
エネルギー供給設備12Eは、熱電比一定型コジェネレーションシステムである。エネルギー供給設備12Eは、燃料供給源20から燃料の提供を受ける。エネルギー供給設備12Eは、電力と蒸気とを出力する。エネルギー供給設備12Eが出力する電力及び蒸気は、運転制御装置50Cから提供される制御指令によって制御される。エネルギー供給設備12Eが出力する電力は、計測器45によって計測され、エネルギー需要設備11Aに提供される。エネルギー供給設備12Eが出力する蒸気は、計測器46によって計測され、エネルギー需要設備11Bに提供される。
エネルギー供給設備12Fは、蒸気ボイラである。エネルギー供給設備12Eは、燃料供給源20から燃料の提供を受ける。エネルギー供給設備12Fは、蒸気を出力する。エネルギー供給設備12Fが出力する蒸気は、計測器47によって計測され、エネルギー需要設備11Bに提供される。なお、エネルギー供給設備12Fは、エネルギー供給設備12D、12Eのように、運転制御装置50Cから制御指令を受け入れない。エネルギー供給設備12Fは、手動によって制御される。
つまり、変形例1では、熱電比可変型コジェネレーションシステムであるエネルギー供給設備12Dと、熱電比一定型コジェネレーションシステムであるエネルギー供給設備12Eとは、単一の運転制御装置50Cから制御可能である。しかし、蒸気ボイラであるエネルギー供給設備12Fは手動での操作にのみ対応している。
このようなエネルギーシステム1Aにおいても、運転制御装置50Cは適用可能であり、実施形態と同様の効果を得ることができる。
エネルギーシステム1Aにおける運転制御装置50Cの制御例を示す。図6(a)は、電力需要に対する負荷配分の変化を示す棒グラフである。図6(a)において、グラフG6aは操作前の負荷配分を示し、グラフG6bは操作後の負荷配分を示す。グラフG6a、G6bにおいて、EBは外部エネルギー系統80からの買電電力であり、E1はエネルギー供給設備12Dの出力電力であり、E2はエネルギー供給設備12Eの出力電力である。図6(b)は、蒸気需要に対する負荷配分の変化を示す棒グラフである。図6(b)において、グラフG6cは操作前の負荷配分を示し、グラフG6dは操作後の負荷配分を示す。グラフG6c、G6dにおいて、V3はエネルギー供給設備12Fの出力蒸気であり、V1はエネルギー供給設備12Dの出力蒸気であり、V2はエネルギー供給設備12Eの出力電力である。
例えば、ある電力需要と蒸気需要に対してエネルギー供給設備12D、12E、12Fのそれぞれが最適な運転状態をとっている状態(図6(a)のグラフG6a及び図6(b)のグラフG6c)から蒸気ボイラであるエネルギー供給設備12Fを手動で停止させた場合(図6(b)のグラフG6d)を示す。この操作によるエネルギー供給設備12Fの運転状態の変化に応じて、運転制御装置50Cが導出したエネルギー供給設備12D、12Eの負荷配分割合を示す。図6(b)のグラフG6dを参照すると、エネルギー供給設備12F(蒸気ボイラ)が担っていた蒸気負荷分(V3)については、エネルギー供給設備12D(熱電比可変型コジェネレーションシステム)とエネルギー供給設備12E(熱電比一定型コジェネレーションシステム)の2台の蒸気出力(V1、V2)を上げることで補償していることがわかる。エネルギー供給設備12D(熱電比可変型コジェネレーションシステム)については、発生エネルギーのバランスが蒸気寄りとなる。その結果、図6(a)のグラフG6bを参照すると、エネルギー供給設備12Dの出力電力(E1)が低下しており、これをエネルギー供給設備12E(熱電比一定型コジェネレーションシステム)の出力電力(E3)と買電電力(EB)で補償していることがわかる。
<変形例2>
運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システムは、図7に示すエネルギーシステム1Bに適用してもよい。変形例2のエネルギーシステム1Bは、実施形態のエネルギーシステム1から運転制御装置50Bと、運転制御装置50Bが所掌するエネルギー供給設備12B1、12B2とを省略したものである。換言すると、変形例2のエネルギーシステム1Bは、運転制御装置50Aと、運転制御装置50Aが所掌するエネルギー供給設備12A1、12A2(対象エネルギー供給部)と、運転制御装置50Aが所掌しないエネルギー供給設備12C(非対象エネルギー供給部)と、を備える。このようなエネルギーシステム1Bにおいても、運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システムは、実施形態と同様に制御対象であるエネルギー供給設備12A1、12A2の最適化制御によって、所望の条件を満たすようにエネルギーシステム1Bを運用することができる。
<変形例3>
運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システムは、図8に示すようなエネルギーシステム1Cに適用してもよい。変形例3のエネルギーシステム1Cは、実施形態のエネルギーシステム1からエネルギー供給設備12Cを省略したものである。換言すると、変形例3のエネルギーシステム1Cは、運転制御装置50Aと、運転制御装置50Aが所掌するエネルギー供給設備12A1、12A2(対象エネルギー供給部)と、運転制御装置50Bと、運転制御装置50Bが所掌するエネルギー供給設備12B1、12B2(対象エネルギー供給部)と、を備える。つまり、変形例3のエネルギーシステム1Cは、非対象エネルギー供給部としてのエネルギー供給設備12Cを備えない。このエネルギーシステム1Cにおいても、運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システムは、実施形態と同様に制御対象であるエネルギー供給設備12A1、12A2、12B1、12B2の最適化制御によって、所望の条件を満たすようにエネルギーシステム1Cを運用することができる。
<変形例4>
運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システムは、図9に示すようなエネルギーシステム1Dに適用してもよい。変形例4のエネルギーシステム1Dは、実施形態のエネルギーシステム1から運転制御装置50Aと、運転制御装置50Aが所掌するエネルギー供給設備12A1、12A2とを省略したものである。換言すると、変形例4のエネルギーシステム1Dは、運転制御装置50Bと、運転制御装置50Bが所掌するエネルギー供給設備12B1、12B2(対象エネルギー供給部)と、運転制御装置50Bが所掌しないエネルギー供給設備12C(非対象エネルギー供給部)と、を備える。このようなエネルギーシステム1Dにおいても、運転制御装置、運転制御方法、運転制御プログラム及び運転制御システムは、実施形態と同様に制御対象であるエネルギー供給設備12B1、12B2の最適化制御によって、所望の条件を満たすようにエネルギーシステム1Dを運用することができる。
<変形例5>
運転制御装置50A、50Bの最適化結果指令部56は、現在運転状態から徐々に最適運転状態近づけていくように制御指令を出力してもよい。具体的には、最適化結果指令部56は、式(5)に従い、現在のエネルギーシステム1の運転状態から導いたエネルギー供給設備12A1の最適運転状態(アスタリスクを付した変数xn)と現在運転状態(ゼロを付した変数x)から、状態変更量(Δx)を算出する。式(5)において、hは、重み係数である。hは、0以上且つ1より小さい正の数である。たとえば、h=0.1としてよい。この場合には、最大で定格出力の10%分を運転状態として変更するものとなる。
Figure 0007494622000005
図10は、運転制御装置50Aが所掌するエネルギー供給設備12A1が最適化制御の対象とされ、その他のエネルギー供給設備12A2、12B1、12B2、12Cの運転状態は一定であるとした場合の、エネルギー供給設備12A1の運転状態の推移を示す。図10は、横軸に実時間を示し、縦軸にエネルギー供給設備の現在運転状態を示す。そうすると、グラフG10aは、エネルギー供給設備12A1が出力する電力と考えてよい。破線G10bは、現在時刻におけるエネルギー供給設備12A1の運転状態を示す。破線G10cは、エネルギー供給設備12A1の最適運転状態を示す。
運転制御装置50Aは、時刻tにおいて、第1回目の最適化計算を行い、式(5)を用いて状態変更量(Δx)を算出したのちに、当該状態変更量となるようにエネルギー供給設備12A1に制御指令を出力する。そして、所定の時間が経過し、時刻tとなったとき、運転制御装置50Aは、第2回目の最適化計算を行う。そして、第1回目の処理と同様に、式(5)を用いて状態変更量(Δx)を算出したのちに、当該状態変更量となるようにエネルギー供給設備12A1に制御指令を出力する。つまり、運転制御装置50Aは、最適化計算を行う処理と、最適運転状態から導いた状態変更量を出力する処理と、を所定時間ごとに繰り返す。
運転制御装置50Aに関する最適化問題(Q)を解いたときに得られる結果と、運転制御装置50Bに関する最適化問題(Q)を解いたときに得られる結果と、を同時にそれぞれのエネルギー供給設備に反映させた場合には、迅速な制御が可能である。その一方、指令結果を同時に出力した場合には、全体としてのエネルギーシステムの制約条件に違反するような不測の事態も場合もあり得る。変形例5によれば、このような不測の事態も確実に回避することができる。つまり、基本的には、同時出力で運用に問題は生じないが、重みを適用した制約条件を用いればエネルギーシステムの制約条件に違反するような不測の事態を回避できるので、さらに安定した運用が可能になる、
なお、図10に示す例では、制御指令を送信する時間の間隔(Δt)は、一定であるとした。例えば、制御指令を送信するタイミングは、一定の周期である必要はない。例えば、制御指令の送信を、エネルギー需要設備11の需要量が急激に変化したとき、手動での操作を検知したとき、のように、イベントドリブンとしてもよい。
<変形例6>
最適化結果指令部56がエネルギー供給設備12に制御指令を出力する別の態様は、図11に示すものであってもよい。例えば、変形例6では、運転制御システムが第1~第4運転制御装置を有する。そして、第1~第4運転制御装置のそれぞれは、所掌するエネルギー供給設備に対して制御指令を出力する。この場合において、時刻tであるときに第1運転制御装置が制御指令C1を出力する。次に、時刻tから時間Δtが経過した後の時刻tであるときに第2運転制御装置が制御指令C2を出力する。例えば、エネルギー供給設備としてガスタービンやガスエンジンを含む場合には位相差の時間相当量(ΔT)は30分程度としてよい。以下同様に、時刻tであるときに第3運転制御装置が制御指令C3を出力し、時刻tであるときに第4運転制御装置が制御指令C4を出力する。つまり、第1~第4運転制御装置のそれぞれが制御指令を出力する位相をずらしてもよい。制御指令を出力するタイミングを変えることによれば、第1~第4運転制御装置の最適化結果が互いに干渉することを防ぐことができる。また、変形例6に示す制御指令の出力態様によっても、変形例5と同様にエネルギーシステム全体としての制約条件に違反する事態が発生することを防止できる。
なお、変形例5の出力態様と変形例6の出力態様とは、組み合わせることもできる。例えば、第1運転制御装置は、最適運転状態とするための制御指令に代えて制御指令から式(5)を用いて得た、状態変更量(Δx)を所掌するエネルギー供給設備に出力してもよい。
さらに、図11に示す例では、制御指令を送信する時間の間隔(Δt)は、一定であるとした。変形例4と同様に、制御指令を送信するタイミングは、一定の周期である必要はない。制御指令の送信を、エネルギー需要設備11の需要量が急激に変化したとき、手動での操作を検知したとき、のように、イベントドリブンとしてもよい。
制約条件データベース53や目的関数データベース52に格納された情報は、運転制御装置50A、50Bの運転中に変更してもよい。例えば、外部エネルギー系統80との連携点の電力に関する制約を随時変更することでデマンドレスポンスを実現してもよい。さらに、外部エネルギー系統80からの買電に係る電力量単価を随時変更してもよい。この変更によれば、燃料単価、電力量単価のバランス変化に対して柔軟に対応したエネルギー供給設備の運転が可能となる。
また、図11に示す例では、第1~第4運転制御装置のそれぞれが制御指令を出力する位相をずらしたが、必ずしも全てがずれている必要はない。第1~第4運転制御装置のそれぞれが制御指令を出力する位相は、第1~第4運転制御装置の全てにおいて、同じであってもよい。換言すると、第1~第4運転制御装置は、全て同時に制御指令を出力してもよい。この場合には、変形例5で例示したように、制御指令は、最適化問題(Qn)を解いたときに得られる運転状態をそのままではなく、0以上且つ1より小さい正の重み係数を乗じたものとしてよい。また、第1~第4運転制御装置において、少なくとも2つの装置において、同時に制御指令を出力してもよい。例えば、第1、第2運転制御装置が第1のタイミングで同時に制御指令を出力し、第3、第4運転制御装置が第2のタイミングで同時に制御指令を出力してもよい。そして、第1のタイミングは、第2のタイミングと異なっていてもよい。
<その他の変形例>
エネルギー供給設備は、コジェネレーションシステム、蓄電池、蒸気ボイラの他に、太陽光発電設備、風力発電設備、地熱発電設備といった発電設備であってもよい。これらの発電設備は、再生可能エネルギーに由来する。つまり、コジェネレーションシステムや蓄電池といった自動制御に適する電力供給設備よりも、出力のコントロールが難しい。なぜならば、再生可能エネルギーは、日照時間や風の状態といった気象条件などによって変化するからである。そうすると、太陽光発電設備等の再生可能エネルギーを基にするエネルギー供給設備は、運転状態が運転制御装置の管理下にないという点で、実施形態のエネルギー供給設備12Cとして扱うことが可能である。従って、エネルギーシステムが自動制御に適するコジェネレーションシステムと、自動制御には適さない太陽光発電設備とを含む場合であっても、システムを好適に運用することができる。つまり、再生可能エネルギーを利用するエネルギー供給設備12Cの出力変動に応じて、コジェネレーションシステムであるエネルギー供給設備12A、12Bを最適に運用することができる。
1 エネルギーシステム
11,11A,11B エネルギー需要設備(エネルギー需要部)
12 エネルギー供給設備
12A1,12A2 エネルギー供給設備(第1の対象エネルギー供給部)
12B1,12B2 エネルギー供給設備(第2の対象エネルギー供給部)
12C エネルギー供給設備(非対象エネルギー供給部)
12S エネルギー供給システム
50S,50K 運転制御システム
50A 運転制御装置(第1の運転制御装置)
50B 運転制御装置(第2の運転制御装置)
50C 運転制御装置
55 最適化計算部
56 最適化結果指令部

Claims (6)

  1. エネルギー需要部にエネルギーを出力すると共に、運転状態が制御の対象とされた対象エネルギー供給部を少なくとも含むエネルギー供給システムについて前記対象エネルギー供給部を制御する運転制御装置であって、
    前記エネルギー供給システムの運転状態を利用して、最適化の指標となる目的関数の最適化問題を所定の制約条件の下で解くことにより、前記対象エネルギー供給部の運転状態を決定変数として最適化問題を解く最適化計算部と、
    前記最適化計算部が出力する解に基づいて、前記対象エネルギー供給部に制御指令を出力する最適化結果指令部と、を備え、
    前記最適化計算部が、前記最適化問題を解く動作と、
    前記最適化結果指令部が、前記対象エネルギー供給部の現在運転状態と、前記最適化計算部が出力する解である最適運転状態と、の差分に0以上且つ1より小さい重み係数を乗算して得た値を前記制御指令として出力する動作と、を繰り返す、運転制御装置。
  2. エネルギー需要部にエネルギーを出力すると共に、運転状態が制御の対象とされた対象エネルギー供給部を少なくとも含むエネルギー供給システムについて前記対象エネルギー供給部を制御する運転制御システムであって、
    複数の前記対象エネルギー供給部に含まれる第1の対象エネルギー供給部に制御指令を出力する第1の運転制御装置と、
    複数の前記対象エネルギー供給部に含まれると共に前記第1の対象エネルギー供給部とは別の第2の対象エネルギー供給部に制御指令を出力する第2の運転制御装置と、を備え、
    前記第1の運転制御装置及び前記第2の運転制御装置は、
    前記エネルギー供給システムの運転状態を利用して、最適化の指標となる目的関数の最適化問題を所定の制約条件の下で解くことにより、前記第1の対象エネルギー供給部又は前記第2の対象エネルギー供給部の運転状態を決定変数として最適化問題を解く最適化計算部と、
    前記最適化計算部が出力する解に基づいて、前記第1の対象エネルギー供給部又は前記第2の対象エネルギー供給部に制御指令を出力する最適化結果指令部と、をそれぞれ有し、
    前記最適化計算部が、前記最適化問題を解く動作と、
    前記最適化結果指令部が、前記第1の対象エネルギー供給部又は前記第2の対象エネルギー供給部の現在運転状態と、前記最適化計算部が出力する解である最適運転状態と、の差分に0以上且つ1より小さい重み係数を乗算して得た値を前記制御指令として出力する動作と、を繰り返す、運転制御システム。
  3. 前記第1の運転制御装置が制御指令を出力するタイミングは、前記第2の運転制御装置が制御指令を出力するタイミングと異なる、請求項に記載の運転制御システム。
  4. 前記第1の運転制御装置が制御指令を出力するタイミングは、前記第2の運転制御装置が制御指令を出力するタイミングと同じである、請求項に記載の運転制御システム。
  5. エネルギー需要部にエネルギーを出力すると共に、運転状態が制御の対象とされた対象エネルギー供給部を少なくとも含むエネルギー供給システムについて前記対象エネルギー供給部を制御する運転制御方法であって、
    前記エネルギー供給システムの運転状態を利用して、最適化の指標となる目的関数の最適化問題を所定の制約条件の下で解くことにより、前記対象エネルギー供給部の運転状態を決定変数として最適化問題を解く最適化計算ステップと、
    前記最適化計算ステップにより得た解に基づいて、前記対象エネルギー供給部に制御指令を出力する最適化結果指令ステップと、を有し、
    前記最適化計算ステップにおいて、前記最適化問題を解くことと、
    前記最適化結果指令ステップにおいて、前記対象エネルギー供給部の現在運転状態と、前記最適化計算ステップによって得られる解である最適運転状態と、の差分に0以上且つ1より小さい重み係数を乗算して得た値を前記制御指令として出力することと、を繰り返す、運転制御方法。
  6. エネルギー需要部にエネルギーを出力すると共に、運転状態が制御の対象とされた対象エネルギー供給部を少なくとも含むエネルギー供給システムについて前記対象エネルギー供給部を制御する運転制御プログラムであって、
    前記エネルギー供給システムの運転状態を利用して、最適化の指標となる目的関数の最適化問題を所定の制約条件の下で解くことにより、前記対象エネルギー供給部の運転状態を決定変数として最適化問題を解く最適化計算ステップと、
    前記最適化計算ステップにより得た解に基づいて、前記対象エネルギー供給部に制御指令を出力する最適化結果指令ステップと、をコンピュータに動作させ、
    前記最適化計算ステップにおいて、前記最適化問題を解くことと、
    前記最適化結果指令ステップにおいて、前記対象エネルギー供給部の現在運転状態と、前記最適化計算ステップによって得られる解である最適運転状態と、の差分に0以上且つ1より小さい重み係数を乗算して得た値を前記制御指令として出力することと、をコンピュータに繰り返し実行させる、運転制御プログラム。
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JP2005102364A (ja) 2003-09-22 2005-04-14 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 分散型エネルギーコミュニティー制御システム、中央制御装置、分散制御装置と、それらの制御方法
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