JP7483242B2 - 情報処理装置及び予測プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置及び予測プログラムに関する。
養豚等の家畜は、養豚場内の畜舎内等において、飼育され、成長して一定の体重になると、出荷される。畜舎における家畜の移動などは人手によって行なわれているために、非常に大きな労力が必要である。
そこで、例えば、家畜の詳細な管理と飼育の省力化を実現する飼育支援システムが開示されている(例えば、特許文献1)。当該飼育支援システムでは、家畜に付したICタグの内部に個体識別情報と飼育計画情報を持たせ、ゲート制御装置は、ICタグから読み出した個体情報と飼育計画情報を用いてゲートを制御する。このとき、家畜がゲートを通過する際に、センサによって体重や体温を測定し、測定した情報はICタグに飼育履歴として書き込まれる。これにより、家畜を任意の区画に自動的に誘導し、家畜の詳細な管理と飼育の省力化を図っている。
特開2007-267698号公報
例えば、豚の大群飼育では、自動計量機を使って体重の増加をモニタリングする。豚は生まれてから4か月程度で出荷体重にまで成長することから、日々の体重管理が重要であり、体重の成長カーブを見ながら餌を調整している。例えば、成長カーブが急の場合はカロリーを抑えた餌を与える等の調整を行っている。
一方で、豚は肉付きや脂肪の量によって等級が与えられ、更に、部位別の肉付きや脂肪の量で、用途が変わったり出荷先が変わったりする事がある。
しかしながら、現状では豚の体重管理しか行っていないので、各部位の肉付きまで管理出来ていない。したがって、どのような給餌や育成環境であれば、よりよい肉質や等級を生産することができるかを予測することが求められている。
本発明では、給餌や育成環境から目的とする肉質等を予測する情報処理装置及び予測プログラムを提供する。
本発明の一側面における、通信ネットワークを介して、家畜を飼育する飼育場に設けられた1以上の装置と通信可能な情報処理装置は、前記装置から、家畜個別の身体に関する身体情報と、前記家畜に与えた飼料に関する飼料情報と、前記家畜を育成する環境に関する環境情報と、出荷後に解体された家畜の質に関する質情報とを取得する取得部と、前記身体情報と、前記飼料情報と、前記環境情報と、前記質情報とを機械学習させて、育成状況に対する肉質の推移を予測する予測モデルを生成する生成部と、を備えることを特徴とする。
前記情報処理装置は、さらに、前記予測モデルを用いて、前記育成状況に対する肉質の推移を予測する予測部を備えることを特徴とする。
前記情報処理装置は、さらに、前記身体情報と、前記飼料情報と、前記環境情報と、及び前記質情報のうち少なくともいずれか1の情報と、前記予測モデルとに基づいて前記家畜の発育状態または育成環境を判定する判定部と、前記家畜の発育状態または育成環境に応じて通知を行う通知部と、を備えることを特徴とする。
本発明の一側面における予測プログラムは、通信ネットワークを介して、家畜を飼育する飼育場に設けられた1以上の装置と通信可能なコンピュータに、前記装置から、家畜個別の身体に関する身体情報と、前記家畜に与えた飼料に関する飼料情報と、前記家畜を育成する環境に関する環境情報と、出荷後に解体された家畜の質に関する質情報とを取得する取得処理と、前記身体情報と、前記飼料情報と、前記環境情報と、前記質情報とを機械学習させて、育成状況に対する肉質の推移を予測する予測モデルを生成する生成処理と、を実行させることを特徴とする。
前記予測プログラムは、前記コンピュータに、さらに、前記予測モデルを用いて、前記育成状況に対する肉質の推移を予測する予測処理を実行させることを特徴とする。
前記コンピュータに、さらに、前記身体情報と、前記飼料情報と、前記環境情報と、及び前記質情報のうち少なくともいずれか1の情報と、前記予測モデルとに基づいて前記家畜の発育状態または育成環境を判定する判定処理と、前記家畜の発育状態または育成環境に応じて通知を行う通知処理と、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、給餌や育成環境から目的とする肉質等を予測することができる。
本実施形態における情報処理装置の概念図である。 本実施形態における畜産管理システムの一例を示す図である。 本実施形態における体重計測選別機の外観斜視図である。 本実施形態における体重計測選別機の正面図である。 本実施形態における体重計測選別機の平面図である。 本実施形態における体重計測選別機の側面図である。 本実施形態における体重計測選別機の出口ゲートの回動について説明するための図である。 本実施形態における給餌機の一例を示す図である。 本実施形態における畜産管理システムの機能ブロック図である。 本実施形態における体重計測選別機の電気制御系に関するブロック図である。 本実施形態におけるサーバ装置によって受信される送信データの一例を示す図である。 本実施形態におけるデータ取得部による処理のフローチャートである。 本実施形態における予測モデル生成部による処理のフローチャートである。 本実施形態における予測部による処理のフローチャートである。 本実施形態における判定部及び通知部による処理のフローチャートである。 本発明の実施形態におけるプログラムを実行するコンピュータのハードウェア環境の構成ブロック図の一例である。
図1は、本実施形態における情報処理装置の概念図である。情報処理装置1は、通信ネットワークを介して、家畜を飼育する飼育場に設けられた1以上の装置と通信可能である。装置の例として、後述する体重計測選別機13、給餌機15、超音波診断装置23、PC29が挙げられる。情報処理装置1は、取得部2と生成部3を含む。
取得部2は、装置から、家畜個別の身体に関する身体情報と、家畜に与えた飼料に関する飼料情報と、家畜を育成する環境に関する環境情報と、出荷後に解体された家畜の質に関する質情報とを取得する。取得部2の一例として、後述するデータ取得部83aが挙げられる。
生成部3は、身体情報と、飼料情報と、環境情報と、質情報とを機械学習させて、育成状況に対する肉質の推移を予測する予測モデルを生成する。生成部3の一例として、予測モデル生成部83bが挙げられる。
このように構成することにより、給餌や育成環境から目的とする肉質を予測することができる。
情報処理装置1は、さらに、予測部4を含む。予測部4は、予測モデルを用いて、育成状況に対する肉質の推移を予測する。予測部4の一例として、後述する予測部83cが挙げられる。
このように構成することにより、ユーザからの問い合わせに応じて、生成された予測モデルに基づいて、どういった餌や環境で、どのような肉(肉質、肉量)が作れるかを応答することができる。
情報処理装置は、さらに、判定部5、通知部6を含んでもよい。判定部5は、身体情報と予測モデルとに基づいて家畜の発育状態を判定する。判定部5の一例として、後述する判定部83dが挙げられる。通知部6は、家畜の発育状態に応じて通知を行う。通知部6の一例として、後述する通知部83eが挙げられる。
このように構成することにより、予測モデルを利用して発育不良の豚を発見した場合には、アラートを発生させることができるので、そのような豚に対して早期に対処することができる。
なお、上記では、取得部2により身体情報と、飼料情報と、環境情報と、質情報を取得して、生成部3により予測モデルを生成したがこれに限定されず、予め身体情報と飼料情報と環境情報と質情報が取得されて紐づけられたデータを用いてもよい。
図2は、本実施形態における畜産管理システム10の一例を示す図である。本実施形態では、家畜の一例として、豚を用いて説明するが、これに限定されず、牛、馬、鶏等であってもよい。
養豚場11は、休息エリア16、給餌エリア17、出荷エリア18があり、それぞれのエリア間は、体重計測選別機13またはゲート14を除き、豚26が自由に行き来できないように、境界に柵が設けられている。休息エリア16には、例えば給水機が設置されていてもよい。給餌エリア17には、例えば、給餌機15が設置されている。豚26にはそれぞれ、個体を識別する識別情報(ID)が格納されたIC(Integrated Circuit)タグが付与されている。
体重計測選別機13は、休息エリア16、給餌エリア17、及び出荷エリア18の3つの境界が交わる部分に設置されている。より具体的には、体重計測選別機13の入口ゲート46が休息エリア16へ、出口ゲート43の一方が給餌エリア17へ、出口ゲート43の他方側が出荷エリア18に向き合うように設置する(これについては後述する。)。さらに、体重計測選別機13の前方にある出口ゲート開閉用軸40(後述する)が給餌エリア17と出荷エリア18の境界と重なるように設置する。
また、ゲート14は、給餌エリア17から休息エリア16へ一方通行に規制するゲートであり、ゲート14を通って休息エリア16から給餌エリア17へは行くことはできない。
豚は習性として、餌を取る場所と生活する場所とを分け、水を飲むと排泄を行なう。そのため、休息エリア16に居る豚は空腹になると自ら入口ゲート46に入って、体重に応じた出口ゲート43の誘導により給餌エリア44に移動し、その後、水を飲んで排泄し、ゲート14を通って休息エリア16に戻る((A)で示すルート参照)。一方、体重に応じた出口ゲート43の誘導により出荷エリア18に移動した豚は、出荷可能であるとして、出荷用運搬車27により出荷される((B)で示すルート参照)。出口ゲート43の挙動については、図7で説明する。
体重計測選別機13には、各種計測器やセンサ等が設けられており、各種計測器やセンサ等で取得されたデータは、データセンター21へ送信される。また、給餌機15は、豚個別に餌を提供する給餌機であり、所定の量の餌をICタグリーダにより個体を識別した豚に提供することができ、個体識別情報と、餌の提供料を通信ネットワークを介して、データセンター21へ送信する。
また、休息エリア16には、通用ゲート12が設けられており、外部と行き来したり、豚を個別に、超音波プローブ24を介して超音波画像診断装置23により画像診断することができる。畜産者は超音波プローブ24を豚の体表面に接触させて、超音波画像診断を行うことができる。これにより、肉質等を診断することができる。
出荷用運搬車27により出荷された豚26は、食肉処理場28にて食肉用に解体され、肉量や脂量で価格が決まるため、各部位の肉量や脂の量など報告される。このとき、その豚の、肉の等級、各部位の肉量、脂肪量等が計測される。計測された肉の等級、各部位の肉量、脂肪量等の情報は、コンピュータ(PC)29に入力され、データセンター21に送信される。
データセンター21には、サーバ装置22が設置されている。サーバ装置22は、各地の養豚場11から送信されたデータを収集し、それらのデータを解析して、豚の発育状態の推移を機械学習し、豚の発育の推移に関する予測モデルを生成する。
次に、畜産管理システム10を構成する要素について詳述する。
図3は、本実施形態における体重計測選別機13の外観斜視図である。図4は、本実施形態における体重計測選別機13の正面図である。図5は、本実施形態における体重計測選別機13の平面図である。図6は、本実施形態における体重計測選別機13の側面図である。本実施形態にかかる体重計測選別機13に適用する家畜の一例として、豚を対象とするがこれに限定されず、様々な家畜に適用することができる。
体重計測選別機13は、ケージ45内に、ケージ状の計量かご44を内包する。ケージ45は、複数の金属の棒が等間隔で並べて立設させて、四方を囲んでいる。ケージ45の天井部分として天板部39が取り付けられている。計量かご44は、対象となる家畜、この例では豚が乗るためのかごであり、計量かご44の重量の計測を行うことができる。
天板部39には、電装ボックス31、カバー35,36,37,38,56,70、フィルタレギュレータ55、撮像装置75が設けられている。カバー35は、ロードセル62を覆っている。カバー36は、侵入判定センサ63を覆っている。カバー37は、ロードセル62、入場ゲート開閉用エアシリンダ65を覆っている。カバー38は、出口ゲート駆動用エアシリンダ61を覆っている。カバー56は、退出判定センサ57を覆っている。カバー70は、温度計測器71、湿度計測器72、二酸化炭素濃度計測器73を覆っているが、外気が入ってきやすいように風通しがよい構造となっている。
電装ボックス31は、その内部に空圧電磁弁、電源ユニット、ヒューズ、端子台等を格納する。電装ボックス31の前方面には、例えば指示計33、電源スイッチ24が設けられている。指示計33は、計測した体重の表示及び体重計測選別機13の制御等を行う操作表示部である。指示計33には、第1表示部51、第2表示部52、第1入力部53、第2入力部54が設けられている。
電源スイッチ24は、体重計測選別機13に電力を供給するための電源スイッチである。電装ボックス31の上部には、エラーランプ32が設けられている。エラーランプ32は、体重計測選別機13に動作エラーが生じた場合に点滅する。
ロードセル62は、荷重がかかると、その荷重を電気抵抗の変化としてひずみ計で計測し、重さに変換する重量センサである。本実施形態では、4つのロードセル62により計量かご44に乗った豚の体重を計測する。
侵入判定センサ63は、ケージ45内の所定の位置まで豚が侵入したかを判定するためのセンサであって、例えば光電センサであってもよい。侵入判定センサ63は、ケージ45の入口から豚の体長よりも長く、かつ2頭分の長さよりも短い位置に設置されている。これにより、豚がケージ45内または計量かご44に十分侵入したことを確認して、入口ゲート46を閉じることができる。さらに、ケージ45の入口から豚の体長よりも長く、かつ2頭分の長さよりも短い位置に設置された侵入判定センサ63により、1頭が侵入して、2頭目が侵入する前に入口ゲート46を閉じることができるので、入口ゲート46よりケージ45内に侵入する豚が1頭ずつになるように規制することができる。
なお、光電センサは、例えば、反射型でもよいし、透過型でもよいし、回帰反射型でもよい。反射型光電センサの場合には、発光素子と受光素子を1つの光電センサに内蔵し、発光素子からの光が検出物体に照射されて、受光素子が検出物体からの反射光を受光し、受光した光の強度に応じて、侵入した豚を検知することができる。透過型光電センサの場合には、投光器と受光器とが分離し、一方はケージ45の天井に、他方は計量かご44の床に設置されており、投光器と受光器との間に検出物体(豚)が入ると投光器の光が遮光され、侵入した豚を検知することができる。回帰反射型光電センサの場合、発光素子と受光素子を1つの光電センサに内蔵し、検出物体からの反射光を受光するものであって、発光素子からの光が計量かご44の床に設けたリフレクタで反射し、受光素子で受光するし、検出物体が来ると遮光される。光電センサとリフレクタとの間に検出物体(豚)が入ると投光器の光が遮光され、侵入した豚を検知することができる。
撮像装置75は、体重計測選別機13の上方から、入口ゲート46に侵入しようとする豚及び出口ゲート43から退出した豚の各部位の肉付きを撮影する。肉付きは、例えば、肩ロース、ロース、もも、の肉付きを撮影して、その肉付きを確認・評価する。確認・評価の内容は、肉の面積や肉付きであり、具体的には、撮像された画像を用いて、高さや面積から容量を確認し、また重量データも掛け合わせる事で、肉密度=脂の量も推定することができる。
ケージ45の天井部分には、ICタグリーダ74、ICタグリーダ74は、豚の耳等に付与されたICタグ25に格納された個体識別情報(identification:ID)を読み取る。なお、ケージ45の天井部分お飛び四隅にそれぞれ、撮像装置が設置されていてもよく、この場合、撮像装置は、ケージ45内に収容された豚の各部位の画像を撮像するようにしてもよい。
退出判定センサ57は、ケージ45の出口から豚が退室したかを判定するためのセンサであって、例えば上述した光電センサであってもよい。退室判定センサ57は、ケージ45の出口の上部に設置されている。これにより、豚がケージ45の出口から退出したことを確認して、出口ゲート43を閉じることができる。
入場ゲート開閉用エアシリンダ65は、空気圧を使用して入口ゲート46の開閉を行う。出口ゲート駆動用エアシリンダ61は、空気圧を使用して出口ゲート開閉用軸40を時計回りまたは反時計回りに回転させて、出口ゲート43の開閉を行う。なお、入場ゲート開閉用エアシリンダ65及び出口ゲート駆動用エアシリンダ61は、空気圧式に限定されず、油圧式であってもよいし、電動であってもよい。
フィルタレギュレータ55は、体重計測選別機13内の所定の部品(例えば、入場ゲート開閉用エアシリンダ65及び出口ゲート駆動用エアシリンダ61等)に供給する空気圧を調整することができる。これにより、入口ゲート46及び出口ゲート43の開閉する力の強さを調整することができる。
ケージ45の後方部分には、入口ゲート46、入口スロープ66が設けられている。入口ゲート46は、この例では、両開き機構が採用されている。また、入口ゲート46は、豚1頭ずつ侵入するように、豚2頭が同時に侵入しないサイズに設計されている。入口スロープ66は、豚が入口に入るのをスムーズにすると共に、段差をなくして侵入する豚の爪を保護する。
ケージ45の前方部分には、出口ゲート43、スペーサ41、出口ゲート開閉用軸40、出口スロープ42が設けられている。出口ゲート43は、一枚の扉であり、その中央部には出口ゲート43の平面方向に対して垂直方向にスペーサ41が設けられている。スペーサ41の他方の端部は、出口ゲート開閉用軸40が回動可能に接続されている。出口ゲート43、スペーサ41は、出口ゲート開閉用軸40を回転中心として、回動する。これにより、出口ゲート開閉用軸40を中心として出口ゲート43を左右に回動させることができるので、出口ゲート43から外へ出る豚の進行方向を左または右に誘導して、振り分けることができる。出口スロープ42は、豚が出口から退出するのをスムーズにすると共に、段差をなくして退出する豚の爪を保護する。
ケージ45の底部には、揺れ止めボルト67が設けられている。揺れ止めボルト67は、計量かご44の揺れを抑えるためのストッパーである。
温度計測器71は、周辺の温度(または気温)を計測する計測器である。湿度計測器72は、周辺の湿度を計測する計測器である。二酸化炭素濃度計測器73は、周囲の二酸化炭素の濃度を計測する計測器である。
図7は、本実施形態における体重計測選別機の出口ゲートの回動について説明するための図である。図7(A)は、ケージ45内から豚が退出する際に、豚を右側(豚の進行方向に対して右側)へ誘導するために、出口ゲート43(及びスペーサ41)が時計回りに動作し、豚の進行方向に対して右側に出口ゲート43が開いている状態を示す。
図7(B)は、ケージ45内から豚が退出する際に、豚を左側(豚の進行方向に対して左側)へ誘導するために、出口ゲート43(及びスペーサ41)が反時計回りに動作し、豚の進行方向に対して左側に出口ゲート43が開いている状態を示す。
出口ゲート43及びスペーサ41を上方からみるとT字形状をしており、そのT字の下部分が出口ゲート開閉用軸40と連結している。出口ゲート開閉用軸40を中心として、出口ゲート43及びスペーサ41が時計回りや反時計回りに回動する。
図7(A)では、出口ゲート43及びスペーサ41は、出口ゲート開閉用軸40を中心として、時計回りに回転し、右側が開いている。これにより、豚は右側に進行して給餌エリアへ進むことができる。この場合、出口ゲート43が「給餌エリア側へ開く」という。
図7(B)では、出口ゲート43及びスペーサ41は、出口ゲート開閉用軸40を中心として、反時計回りに回転し、左側が開いている。これにより、豚は左側に進行して出荷エリアへ進むことができる。この場合、「出口ゲート43が出荷エリア側へ開く」という。
ここで、体重に応じた振り分け時の出口ゲート43の開閉の挙動について説明する。計量前は入口ゲート46が開いた状態で、出口ゲート43は閉じた状態である。
計量かご15に豚が乗り、豚がケージ21内の所定位置まで侵入すると、侵入判定センサ63により検知され、入口ゲート46が閉じる。その後、計量かご44に乗った豚の体重が計測される。計測の結果、計測値<下限値または計測値>上限値の場合、出口ゲート43は、給餌エリア側に開く(図7(A)の状態)。なお、下限値及び上限値は予め設定されている。
一方、計測の結果、下限値≦計測値≦上限値の場合、出口ゲート43は、出荷エリア側に開く(図7(B)の状態)。
本実施形態における体重計測選別機13を用いることにより、肥育期間は、豚が体重計測選別機13を通過する際に自動的に豚の体重を計測することができる(なぜなら、体重計測選別機13を通らないと餌を食べることができないからである。)。また、設定体重と出荷予定頭数により給餌エリア17と出荷エリア18への振り分けを自動で行うことができる。例えば、当日の出荷予定数にすでに到達または通過する豚が適正体重でない場合には給餌エリア17へ豚を誘導するために出口ゲート43を給餌エリア側へ開けることができる。また、当日の出荷予定数に未到達かつ通過する豚が出荷適正体重の場合には出荷エリア18へ誘導するために、出口ゲート43を出荷エリア側へ開けることができる。
このように、家畜の習性を利用することで、人手によって行なわれていた畜舎の移動などを自動化し、また、排泄場所を特定することで清掃などの労力も軽減することができる。さらに、小単位で飼育する必要がなくなるので、休憩区画を大きく設計して家畜に与えるストレスを無くすことができる。
なお、本実施形態では、出口ゲート43として1つの扉に接続したスペーサに設けた軸を回転させて豚の退出方向を制御したが、これに限定されない。例えば、給餌エリア側と出荷エリア側のそれぞれの側に出口ゲート(例えば、両開きタイプ)を設けてもよい。
また、体重計測選別機13は、家畜の体温を測るための体温計測器を有していてもよい。このとき、体温計測器は、例えば家畜から放射される赤外線を計測することができる非接触型の体温計測器であってもよい。
図8は、本実施形態における給餌機の一例を示す図である。図8(A)は、給餌機15を側面から見た図である。図8(B)は、給餌機15を上から見た図である。給餌機15は、ホッパー15a、ホッパーホルダ15b、ICタグリーダ15c、給餌フィーダ15d、パーティション15eを含む。
ホッパー15aは、餌を蓄えるとともに、所定量の餌を給餌フィーダ15dに排出することができる。ホッパーホルダ15bは、ホッパー15aを支持する。ICタグリーダ15cは、豚に付与されたICタグ25から個体識別情報(ID情報)を読み出す。
豚26は、ホッパー15aから給餌フィーダ15dに排出された餌15fを食べる。ホッパー15a、ホッパーホルダ15b、ICタグリーダ15c、給餌フィーダ15dは、1組である。給餌機15は、複数組のホッパー15a、ホッパーホルダ15b、ICタグリーダ15c、給餌フィーダ15dを有しており、隣接する組とは、パーティション15eで仕切られている。このパーティション15eにより、豚26は個別に餌15fを食べることができるとともに、餌の配給料を調節することができる。
また、餌の配給量の計量は、給餌機15での計量だけでなく、ホッパー15aに飼料供給するためのタンクや配管の途中で計量するようにしてもよい。
図9は、本実施形態における畜産管理システム10の機能ブロック図である。畜産管理システム10は、体重計測選別機13、給餌機15、超音波画像診断装置23、PC29、サーバ装置22を含む。体重計測選別機13、給餌機15、超音波画像診断装置23、PC29、サーバ装置22、及びユーザ端末98は、通信ネットワーク97を介して接続されている。
体重計測選別機13は、通信部93、ICタグリーダ74、撮像装置75、ロードセル62、温度計測器71、湿度計測器72、二酸化炭素濃度計測器73を含む。通信部93は、ICタグリーダ74により読み取られたID、撮像装置75により撮像されたが画像データ、ロードセル62により計測された体重等を、「家畜状態情報」として通信ネットワーク97を介してサーバ装置22へ送信する。なお、体重計測選別機13に対応計測器が搭載されている場合には家畜の体温情報を家畜状態情報に含ませてもよい。
また、通信部93は、温度計測器71により計測された温度(または気温)、湿度計測器72により計測された湿度、二酸化炭素濃度計測器73により計測された二酸化炭素濃度等を、「環境関係情報」として通信ネットワーク97を介してサーバ装置22へ送信する。
給餌機15は、通信部94を含む。通信部94は、ICタグリーダ74により読み取られたID及び与えた餌の量等を、「給餌関係情報」として通信ネットワーク97を介してサーバ装置22へ送信する。
超音波画像診断装置23は、通信部95を含む。通信部95は、超音波画像診断装置23によって生成された画像データを、「超音波診断情報」として通信ネットワーク97を介してサーバ装置22へ送信する。
PC29は、通信部96を含む。通信部96は、入力された食肉に関する情報を、「食肉関係情報」として通信ネットワーク97を介してサーバ装置22へ送信する。
サーバ装置22は、通信部81、制御部82、記憶部86を含む。通信部81は、通信ネットワーク97を介して、家畜状態情報、環境関係情報、給餌関係情報、超音波診断情報、食肉関係情報等の各種データを受信する。
制御部82は、本実施形態にかかるプログラムを実行することにより、データ取得部83a、予測モデル生成部83b、予測部83c、判定部83d、通知部83eとして機能する。データ取得部83aは、通信部81によって受信したデータを取得して記憶部86内の各データベースに格納するとともに、個体識別情報等を用いて紐づける。これにより、収集した画像データと重量(体重)データは、捌かれた後の肉量や脂量(結果)と紐づけされ、ビッグデータとなっていく。なお、以下では、データベースを「DB」と称する。
予測モデル生成部83bは、記憶部86に蓄積されている、家畜状態情報、環境関係情報、給餌関係情報、超音波診断情報、食肉関係情報等の各種データとを用いて、機械学習を行って、予測モデル92を作成する。つまり、予測モデル生成部83bは、発育状況や育成環境等に応じて変化する、上質の肉質、等級等を学習し、学習結果を用いて、予測モデル92を生成する。
このとき、画像データに関しては、予測モデル生成部83bは、画像の特徴量による画像のパターン認識から、肩ロース、ロース、もも等の部位を特定し、肉付きを推定する予測モデルを生成する。具体的には、例えば、予測モデル生成部83bは、画像から、高さや面積から容量を推定し、また重量データも掛け合わせる事で、肉密度=脂の量も推定する予測モデルを生成する。
なお、予測モデルは、ニューラルネットワークを含んでもよく、ニューラルネットワークは多層のものであってもよい。すなわち、予測モデル生成部83bは、ディープラーニングを行って予測モデルを生成してもよい。
予測部83cは、ユーザからの問い合わせがあった場合、予測モデル92を用いて、その問い合わせ内容に対する予測結果を応答する。例えば、予測部83cは、ユーザからの問い合わせに応じて、生成された予測モデルに基づいて、どういった餌や環境で、どのような肉(肉質、肉量)が作れるかを応答することができる。
判定部83dは、収集されたデータ(例えば、家畜状態情報、環境関係情報、給餌関係情報、超音波診断情報、食肉関係情報等)と予測モデル92とに基づいて家畜の発育状態や育成環境等を判定する。例えば、収集されたデータが家畜状態情報であるとする。このとき、判定部83dは、家畜状態情報の所定データが予測モデル92から所定の閾値以上外れている場合には、発育不良と判定し、家畜状態情報が予測モデル92から所定の閾値未満の範囲で誤差がある場合には、発育良好と判定する。
通知部83eは、判定部83dによる判定の結果、家畜の発育状態や育成環境等に応じて、例えば、ユーザ端末98に対して通知を行う。例えば、通知部83eは、発育不良と判定された場合には、ユーザ端末98にその旨のアラートメッセージを通知する。
記憶部86は、家畜状態DB87、環境関係DB88、給餌関係DB89、超音波診断DB90、食肉関係DB91、予測モデル92を格納する。家畜状態DB87は、家畜状態情報を格納する。環境関係DB88は、環境関係情報を格納する。給餌関係DB89は、給餌関係情報を格納する。超音波診断DB90は、超音波診断情報を格納する。食肉関係DB91は、食肉関係情報を格納する。予測モデル92は、予測モデル生成部83bにより生成される予測モデルである。
通信部81,93,94,95,96は、通信ネットワーク97と接続して他の装置と通信するためのポート等のインターフェースである。通信ネットワーク97は、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、専用線、有線、無線等の通信網であってよい。
ユーザ端末98は、予測モデルによる予測機能を利用したいユーザによって使用されるコンピュータである。ユーザはユーザ装置98を用いてサーバ装置22に問い合わせて、どういった餌や環境で、どのような肉(肉質、肉量)が作れるか等の予測を知ることができる。
なお、サーバ装置22は、収集されたデータと予測モデルとを比較して発育不良の豚を発見した場合には、ユーザ端末98にその豚の個体識別情報とともにアラートメッセージ等を表示させるようにしてもよい。
図10は、本実施形態における体重計測選別機の電気制御系に関するブロック図である。指示計31は、表面に第1表示部51、第2表示部52、第1入力部53、第2入力部54を有し、内部に制御部101、メモリ102、通信部93を含む。
制御部101は、体重計測選別機13全体を制御するプロセッサであり、例えば中央演算装置(CPU)である。制御部101は、本実施形態にかかるプログラムを実行し、例えば、第1入力部53または第2入力部54により入力された内容に基づいて処理を行ったり、ロードセル62、入口ゲート開閉用エアシリンダ65、出口ゲート駆動用エアシリンダ61、または侵入判定センサ63、退出判定センサ57からの信号に基づいて、種々の制御を行う。例えば、制御部101は、動作エラーが生じた場合には、エラーランプ32を点滅させる。
メモリ102は、例えば、本実施形態にかかるプログラムを格納したり、第1入力部53または第2入力部54により入力された内容や所定の値を格納したり、一時的にデータを保持したり等する記憶部である。メモリ102は、振動や揺動に強い、例えばフラッシュメモリ等の半導体メモリであってもよい。通信部93は、制御部101によって収集されたデータをサーバ装置22へ送信する。
天板部39は、ロードセル62、入口ゲート開閉用エアシリンダ65、入口ゲート開閉判定センサ(不図示)、出口ゲート駆動用エアシリンダ61、出口ゲート開閉判定センサ57、侵入判定センサ63、退出判定センサ57、温度計測器71、湿度計測器72、二酸化炭素計測器73、及び撮像装置75を含む。ケージ45は、ICタグリーダ74を含む。
ロードセル62は、計量かごの重量の変化を検知した場合、その重量情報を制御部101へ伝達する。入口ゲート開閉用エアシリンダ65は、制御部101からの指示に基づいて駆動し、入口ゲート46を開閉する。出口ゲート駆動用エアシリンダ61は、制御部101からの指示に基づいて駆動し、出口ゲート43を開閉する。
出口ゲート開閉判定センサ57は、出口ゲート43の開閉状態を検知し、その検知情報を制御部101に伝達する。侵入判定センサ63は、ケージ45内への豚の侵入を判定すると、その判定情報を制御部101に伝達する。
なお、入口ゲート46の開閉の状態は、侵入判定センサ63の検知状態に応じて判定してもいし、または不図示の入口ゲート開閉判定センサにより、入口ゲート46の開閉状態を検知してもよい。
ICタグリーダ74は、ケージ45内へ侵入した豚に付与されたICタグ25から個体識別情報を読み出し、制御部101へ伝達する。撮像装置75は、体重計測選別機13の上方からケージ45に侵入しようとする豚の各部位を撮像し、得られた画像データを制御部101へ伝達する。
温度計測器71は、周辺の温度(または気温)を計測して、得られた温度データを制御部101へ伝達する。湿度計測器72は、周辺の湿度を計測し、得られた湿度データを制御部101へ伝達する。二酸化炭素濃度計測器73は、周囲の二酸化炭素の濃度を計測し、得られた二酸化炭素濃度データを制御部101へ伝達する。
図11は、本実施形態におけるサーバ装置によって受信される送信データの一例を示す図である。図11(A)は、家畜状態情報のデータ構造例を示す。家畜状態情報は、「ID」、「日時」、「体重」、「画像データ」、「出荷フラグ」等のデータ項目を含む。データ項目「ID」には、ICタグ25から読み出された豚の個体識別情報が格納される。データ項目「日時」には、体重等が計測された日時が格納される。データ項目「体重」には、ロードセル62によって計測された豚の体重が格納される。データ項目「画像データ」には、撮像装置75によって撮像された豚の各部位の画像データが格納される。データ項目「出荷フラグ」には、出口ゲート43が給餌エリア側へ開いた場合には“0”が格納され、出口ゲート43が出荷エリア側へ開いた場合には“1”が格納される。
図11(B)は、環境関係情報のデータ構造例を示す。環境関係情報は、「日時」、「温度」、「湿度」、「二酸化炭素濃度」等のデータ項目を含む。データ項目「日時」には、計測日時が格納される。データ項目「温度」には、温度計測器71によって計測された温度が格納される。データ項目「湿度」には、湿度計測器72によって計測された湿度が格納される。データ項目「二酸化炭素濃度」には、二酸化炭素濃度計測器73によって計測された二酸化炭素濃度が格納される。
図11(C)は、給餌関係情報のデータ構造例を示す。給餌関係情報は、「ID」、「日時」、「与えた餌の量」等のデータ項目を含む。データ項目「ID」には、ICタグ25から読み出された豚の個体識別情報が格納される。データ項目「日時」には、給餌された日時が格納される。データ項目「与えた餌の量」には、給餌機15によって供給された餌の量が格納される。
図11(D)は、超音波診断情報のデータ構造例を示す。超音波診断情報は、「ID」、「日時」、「超音波画像データ」等のデータ項目を含む。データ項目「ID」には、ICタグ25から読み出された豚の個体識別情報が格納される。データ項目「日時」には、超音波画像データが生成された日時が格納される。データ項目「超音波画像データ」には、超音波画像診断装置23によって生成された超音波画像データが格納される。
図11(E)は、食肉関係情報のデータ構造例を示す。食肉関係情報は、「ID」、「等級」、「各部位の肉量」、「脂肪量」等のデータ項目を含む。データ項目「ID」には、ICタグ25から読み出された豚の個体識別情報が格納される。データ項目「等級」には、肉の等級が格納される。データ項目「各部位の肉量」には、各部位の肉量が格納される。データ項目「脂肪量」には、豚の脂肪量が格納される。
図12は、本実施形態におけるデータ取得部による処理のフローチャートである。制御部82は本実施形態におけるプログラムを実行すると、データ取得部83aとして機能する。データ取得部83aは、通信部81を介してデータを受信し(S1)、その受信したデータを判別する。
データ取得部83aは、受信したデータが家畜状態情報である場合(S2でYES)、家畜状態情報を家畜状態DB87に格納するとともに、他のDBのデータと紐づける(S3)。
データ取得部83aは、受信したデータが環境関係情報である場合(S2でNO、S4でYES)、環境関係情報を環境関係DB88に格納するとともに、他のDBのデータと紐づける(S5)。
データ取得部83aは、受信したデータが給餌関係情報である場合(S2でNO、S4でNO、S6でYES)、給餌関係情報を給餌関係DB89に格納するとともに、他のDBのデータと紐づける(S7)。
データ取得部83aは、受信したデータが超音波診断情報である場合(S2でNO、S4でNO、S6でNO、S8でYES)、超音波診断情報を超音波診断DB90に格納するとともに、他のDBのデータと紐づける(S9)。
データ取得部83aは、受信したデータが食肉関係情報である場合(S2でNO、S4でNO、S6でNO、S8でNO、S10でYES)、食肉関係情報を食肉関係DB91に格納するとともに、他のDBのデータと紐づける(S11)。
データ取得部83aは、受信したデータが家畜状態情報、環境関係情報、給餌関係情報、超音波診断情報及び食肉関係情報のいずれでもない場合(S2でNO、S4でNO、S6でNO、S8でNO、S10でNO)、本フローを終了する。
図13は、本実施形態における予測モデル生成部による処理のフローチャートである。制御部82は本実施形態におけるプログラムを実行すると、予測モデル生成部83bとして機能する。予測モデル生成部83bは、各DBから、家畜状態情報、環境関係情報、給餌関係情報、食肉関係情報を取得する(S21)。
予測モデル生成部83bは、家畜状態情報、環境関係情報、給餌関係情報、超音波診断情報、食肉関係情報を用いて機械学習を行い、予測モデル92を生成する(S22)。このとき、画像データに関しては、予測モデル生成部83bは、画像分析から画像の特徴量を算出し、その特徴量による画像のパターン認識から、肩ロース、ロース、もも等の部位を特定し、肉付きを推定する予測モデルを生成する。具体的には、例えば、予測モデル生成部83bは、画像から、高さや面積から容量を推定し、また重量データも掛け合わせる事で、肉密度=脂の量も推定する予測モデルを生成する。予測モデル生成部83bは、生成した予測モデル92を記憶部86に格納する。
図14は、本実施形態における予測部による処理のフローチャートである。制御部82は本実施形態におけるプログラムを実行すると、予測部83cとして機能する。予測部83cは、ユーザからの問い合わせとして、通信部81を介して、ユーザ端末98より入力された問い合わせ情報を取得する(S31)。
予測部83cは、ユーザからの問い合わせがあった場合、予測モデル92を用いて、その問い合わせ内容に対する予測結果をユーザ端末98に応答する(S32)。例えば、予測部83cは、ユーザからの問い合わせに応じて、生成された予測モデルに基づいて、どういった餌や環境で、どのような肉(肉質、肉量)が作れるかを応答することができる。
図15は、本実施形態における判定部及び通知部による処理のフローチャートである。制御部82は本実施形態におけるプログラムを実行すると、判定部83d及び通知部83eとして機能する。
判定部83dは、収集されたデータ(例えば、家畜状態情報、環境関係情報、給餌関係情報、超音波診断情報、食肉関係情報等)と予測モデル92とを比較して、家畜の発育状態や育成環境等を判定する(S41)。例えば、収集されたデータが家畜状態情報であるとする。このとき、例えば、判定部83dは、家畜状態情報のうち体重が予測モデル92から所定の閾値以上外れている場合には、発育不良と判定し、家畜状態情報が予測モデル92から所定の閾値未満の範囲で誤差がある場合には、発育良好と判定する。また、例えば、収集されたデータが環境関係情報であるとする。このとき、例えば、判定部83dは、環境関係情報の所定データが予測モデル92から所定の閾値以上外れている場合には、育成環境に問題がある可能性があると判定し、家畜状態情報の所定データが予測モデル92から所定の閾値未満の範囲で誤差がある場合には、育成環境は良好と判定する。
通知部83eは、判定部83dによる判定の結果、家畜の発育状態や育成環境等に応じて、例えば、ユーザ端末98に対して通知を行う。例えば、通知部83eは、発育不良や育成環境に問題がある可能性があると判定された場合には、ユーザ端末98にその旨のアラートメッセージを通知する。
図16は、本発明の実施形態におけるプログラムを実行するコンピュータのハードウェア環境の構成ブロック図の一例である。コンピュータ111は、サーバ装置22として機能する。コンピュータ111は、CPU112、ROM113、RAM114、記憶装置115、入力I/F116、出力I/F117、通信I/F118、読取装置119、バス120によって構成されている。
ここで、CPUは、中央演算装置を示す。ROMは、リードオンリメモリを示す。RAMは、ランダムアクセスメモリを示す。I/Fは、インターフェースを示す。バス120には、CPU112、ROM113、RAM114、記憶装置115、入力I/F116、出力I/F117、通信I/F118、及び読取装置119が接続されている。
CPU112は、記憶装置115から本実施形態に係るプログラムを読み出し、制御部82として当該プログラムを実行する。ROM113は、読み出し専用のメモリを示す。RAM114は、一時的に記憶するメモリである。
記憶装置115は、大容量の情報を記憶する装置である。記憶装置115としては、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュメモリカードなど様々な形式の記憶装置を使用することができる。記憶装置115には、本発明の実施形態に係るプログラムが格納されている。記憶部115には、記憶部86として、家畜状態DB87、環境関係DB88、給餌関係DB89、超音波診断DB90、食肉関係DB91、予測モデル92等が記憶されている。
入力I/F116は、キーボード、マウス、電子カメラ、ウェブカメラ、マイク、スキャナ、センサ、タブレット、タッチパネル等の入力装置と接続することが可能である。また、出力I/F117は、ディスプレイ、タッチパネル、プリンタ、スピーカ等の出力装置と接続することが可能である。
通信I/F118は、通信ネットワークと接続して他の装置と通信するためのポート等のインターフェースである。通信ネットワークは、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、専用線、有線、無線等の通信網であってよい。読取装置119は、可搬型記録媒体を読み出す装置である。
上記実施形態で説明した処理を実現するプログラムは、プログラム提供者側から通信ネットワークおよび通信I/F118を介して、例えば記憶装置115に格納されてもよい。また、上記実施形態で説明した処理を実現するプログラムは、市販され、流通している可搬型記憶媒体に格納されていてもよい。この場合、この可搬型記憶媒体は読取装置119にセットされて、CPU112によってそのプログラムが読み出されて、実行されてもよい。可搬型記憶媒体としてはCD-ROM、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ICカード、USBメモリ装置、半導体メモリカードなど様々な形式の記憶媒体を使用することができる。このような記憶媒体に格納されたプログラムが読取装置119によって読み取られる。
本実施形態によれば、多くの農場で収集した情報から、どういった餌や環境で、どのような肉(肉質、肉量)が作れるか、農家が作りたいと思う肉を、いわゆる人工知能(AI)を用いて予測することができる。また、予測モデルを利用して発育不良の豚を発見した場合には、ユーザ端末98上にアラートを発生させることができるので、そのような豚に対して早期に対処することができる。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
1 情報処理装置
2 取得部
3 生成部
4 予測部
5 判定部
6 通知部
10 畜産管理システム
11 養豚場
12 通用ゲート
13 体重計測選別機
14 ゲート
15 給餌機
16 休息エリア
17 給餌エリア
18 出荷エリア
21 データセンター
22 サーバ装置
23 超音波画像診断装置
24 超音波プローブ
25 ICタグ
26 豚
27 出荷用運搬車
28 食肉処理場
29 PC
43 出口ゲート
62 ロードセル
71 温度計測器
72 湿度計測器
73 二酸化炭素濃度計測器
74 ICタグリーダ
75,76 撮像装置
81 通信部
82 制御部
83a データ取得部
83b 予測モデル生成部
83c 予測部
83d 判定部
83e 通知部
86 記憶部
87 家畜状態DB
88 環境関係DB
89 給餌関係DB
90 超音波診断DB
91 食肉関係DB
92 予測モデル
93 通信部
97 通信ネットワーク
98 ユーザ端末


Claims (6)

  1. 通信ネットワークを介して、家畜を飼育する飼育場に設けられた1以上の装置と通信可能な情報処理システムであって、
    前記家畜が侵入する開閉可能な入口ゲートと、前記入口ゲートから侵入した前記家畜が乗るためのケージ状の計量かごと、前記計量かごによる計量結果に応じて前記家畜の退出方向を制御する出口ゲートと、天板の上部に設けられ前記入口ゲートに侵入しようとする前記家畜及び前記出口ゲートから退出した前記家畜の各部位の肉付きを撮影する撮像装置と、前記撮像装置により撮像された画像データ及び前記計測結果を含む前記家畜の個別の身体に関する身体情報を送信する通信部とを含む体重計測選別機と、
    前記体重計測選別機から前記身体情報を取得し、前記装置から、前記家畜に与えた飼料に関する飼料情報と、前記家畜を育成する環境に関する環境情報と、出荷後に解体された家畜の質に関する質情報とを取得する取得部と、
    前記身体情報と、前記飼料情報と、前記環境情報と、前記質情報とを機械学習させて、育成状況に対する肉質の推移を予測する予測モデルを生成する生成部と、
    を備え
    前記生成部は、前記画像データの画像分析から画像の特徴量を算出し、前記画像の特徴量による画像のパターン認識から、肩ロース、ロース、ももの部位を特定し、肉付きを推定する前記予測モデルを生成する
    ことを特徴とする情報処理システム
  2. 前記情報処理システムは、さらに、
    超音波プローブを前記家畜の体表面に接触させることにより前記家畜の超音波画像データを生成する超音波画像診断装置を備え、
    前記取得部は、前記超音波画像診断装置から前記超音波画像データを取得し、
    前記生成部は、前記画像データ及び前記超音波画像データの画像分析から画像の特徴量を算出し、前記画像の特徴量による画像のパターン認識から、肩ロース、ロース、ももの部位を特定し、肉付きを推定する前記予測モデルを生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム
  3. 前記情報処理システムは、さらに、
    前記身体情報と、前記飼料情報と、前記環境情報と、及び前記質情報のうち少なくともいずれか1の情報と、前記予測モデルとに基づいて前記家畜の発育状態または育成環境を判定する判定部と、
    前記家畜の発育状態または育成環境に応じて通知を行う通知部と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム
  4. 通信ネットワークを介して、家畜を飼育する飼育場に設けられた1以上の装置と通信可能なコンピュータに、
    前記家畜が侵入する開閉可能な入口ゲートと、前記入口ゲートから侵入した前記家畜が乗るためのケージ状の計量かごと、前記計量かごによる計量結果に応じて前記家畜の退出方向を制御する出口ゲートと、天板の上部に設けられ前記入口ゲートに侵入しようとする前記家畜及び前記出口ゲートから退出した前記家畜の各部位の肉付きを撮影する撮像装置と、前記撮像装置により撮像された画像データ及び前記計測結果を含む前記家畜の個別の身体に関する身体情報を送信する通信部とを含む体重計測選別機から前記身体情報を取得し、前記装置から、前記家畜に与えた飼料に関する飼料情報と、前記家畜を育成する環境に関する環境情報と、出荷後に解体された家畜の質に関する質情報とを取得する取得処理と、
    前記身体情報と、前記飼料情報と、前記環境情報と、前記質情報とを機械学習させて、育成状況に対する肉質の推移を予測する予測モデルを生成する生成処理と、
    を実行させ
    前記生成処理は、前記画像データの画像分析から画像の特徴量を算出し、前記画像の特徴量による画像のパターン認識から、肩ロース、ロース、ももの部位を特定し、肉付きを推定する前記予測モデルを生成する
    とを特徴とする予測プログラム。
  5. 前記取得処理は、超音波プローブを前記家畜の体表面に接触させることにより前記家畜の超音波画像データを生成する超音波画像診断装置から前記超音波画像データを取得し、
    前記生成処理は、前記画像データ及び前記超音波画像データの画像分析から画像の特徴量を算出し、前記画像の特徴量による画像のパターン認識から、肩ロース、ロース、ももの部位を特定し、肉付きを推定する予測モデルを生成する
    とを特徴とする請求項4に記載の予測プログラム。
  6. 前記コンピュータに、さらに、
    前記身体情報と、前記飼料情報と、前記環境情報と、及び前記質情報のうち少なくともいずれか1の情報と、前記予測モデルとに基づいて前記家畜の発育状態または育成環境を判定する判定処理と、
    前記家畜の発育状態または育成環境に応じて通知を行う通知処理と、
    を実行させることを特徴とする請求項4または5に記載の予測プログラム。
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