JP7477513B2 - 下顎前方固定及び睡眠体位療法を提供するためのシステム及び方法 - Google Patents

Description

本開示は、睡眠セッションに対してユーザに下顎前方固定及び睡眠体位療法を提供するためのシステム及び方法に関する。

電子体位睡眠療法装置が知られている。１つのそのような装置は、特許文献１に記載されている。典型的な体位睡眠療法装置は、ユーザが仰向けで眠っているかどうかを検出し、ユーザに振動フィードバックを提供し、ユーザにユーザの体位を変更するように促す。より伝統的な体位睡眠トレーニング法として、「テニスボール法」が知られている。この技術では、仰向けで眠るのは不快であるとユーザがわかるように、テニスボールが、ユーザが寝るために着用したシャツの背中部分に縫い込まれる。下顎前方固定装置も知られている。既知の電子体位睡眠療法装置、テニスボール法、及び下顎前方固定装置は、各々の別個の装置又は技術が行うように構成されている個々の動作を超えるいかなる他の睡眠補助もユーザに提供しない。
米国特許出願公開第２０１７／１９６７２７号（Ａ１）が、睡眠障害を改善するためのシステム及び方法を開示している。

米国特許出願公開第２０１３／００４３９９９号

睡眠セッションに対してユーザに下顎前方固定と睡眠体位療法の両方を提供する単一のシステムを提供することが有利である。

従って、本開示の１つ以上の態様が、睡眠セッションに対してユーザに下顎前方固定及び睡眠体位療法を提供するように構成されたシステムに関する。当該システムは、下顎前方固定マウスピース、１つ以上の姿勢センサ、１つ以上の感覚刺激装置、コントローラ、及び／又は他のコンポーネントを含む。下顎前方固定マウスピースは：ユーザの歯と取り外し可能に結合し；ユーザの上顎に対して突出位置にユーザの下顎を前進させて、ユーザの気道のサイズを増大させるように構成される。１つ以上の姿勢センサは、ユーザの姿勢に関連する情報を伝達する出力信号を生成するように構成される。１つ以上の感覚刺激装置は、感覚刺激をユーザに提供するように構成される。コントローラは、１つ以上の姿勢センサ及び１つ以上の感覚刺激装置に電子的に結合される。コントローラは、出力信号に基づき、ユーザの姿勢が姿勢閾値を超えているかどうかを決定し、超えていることに応答して、ユーザに対して第１の感覚刺激を１つ以上の感覚刺激装置に提供させて、ユーザの姿勢が姿勢閾値をもはや超えないように、ユーザに姿勢の変更を促すように構成される。コントローラ、１つ以上の感覚刺激装置、及び１つ以上の姿勢センサは、下顎前方固定マウスピースに物理的に結合される。

一部の実施形態では、コントローラと、１つ以上の感覚刺激装置と、１つ以上の姿勢センサと、下顎前方固定マウスピースとの間の物理的結合は解除可能である。一部の実施形態では、コントローラ、１つ以上の感覚刺激装置、及び１つ以上の姿勢センサは、（１）ユーザの口の外側に下顎前方固定マウスピースから突出するハウジングを介して、（２）下顎前方固定マウスピースの下顎内面に沿って、及び／又は（３）下顎前方固定マウスピースの上顎部分と下顎部分との間で、下顎前方固定マウスピースに物理的に結合される。

本開示の一態様によると、１つ以上の姿勢センサは、加速度計及び／又は他のセンサを含む。

本開示の一態様によると、１つ以上の姿勢センサは、ユーザの呼吸に関連する情報を伝達する出力信号を生成するようにさらに構成され、コントローラは、ユーザの呼吸に関連する情報に基づき、ユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験しているかどうかを決定するようにさらに構成される。一部の実施形態において、コントローラは：ユーザの姿勢が姿勢閾値を超えたという決定、及びユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験したという決定に応答して、１つ以上の感覚刺激装置に感覚刺激を送達させるようにさらに構成される。

一部の実施形態において、１つ以上の姿勢センサは、ユーザの呼吸に関連する情報を伝達する出力信号を生成するようにさらに構成され、コントローラは、ユーザの呼吸に関連する情報に基づき、ユーザの睡眠段階を決定するようにさらに構成され；さらに、コントローラは、ユーザが、覚醒を経験している及び／又は目が覚めている若しくは浅い睡眠の段階にあることに応答して、ユーザに対して感覚刺激を１つ以上の感覚刺激装置に提供させるようにさらに構成される。

一部の実施形態において、当該システムは、ユーザの呼吸に関連する情報を伝達する出力信号を生成するように構成された１つ以上の生理学的センサをさらに含む。一部の実施形態において、コントローラは、１つ以上の生理学的センサからの出力信号内の情報に基づき、ユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験しているかどうか及び／又はユーザの睡眠段階を決定するように構成される。一部の実施形態において、コントローラは、ユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験したかどうか及び／又は睡眠段階の決定に基づき感覚刺激の送達を引き起こすようにさらに構成される。一部の実施形態において、１つ以上の生理学的センサは、マイクロホン及び／又は他のセンサを含む。

一部の実施形態において、下顎前方固定マウスピースは、ユーザの下顎が突出位置に前進する量が調節可能であり得るか又は固定することができるように構成される。

一部の実施形態において、当該システムは、ユーザに関連するコンピューティングデバイスによって実行される電子アプリケーションをさらに含む。電子アプリケーションは、コントローラ、１つ以上の姿勢センサ、及び／又は１つ以上の感覚刺激装置と通信している。電子アプリケーションは、ユーザの睡眠に関連する情報、ユーザの呼吸に関連する情報、及び／又は他の情報のレビューを容易にするように構成される。ユーザの睡眠及び／又はユーザの呼吸に関連する情報は：ユーザにおける睡眠障害呼吸イベントの量、頻度、タイミング、及び／又はタイプに関連する情報；ユーザの睡眠段階に関連する情報；下顎前方固定マウスピースの有効性に関連する情報；推奨される下顎前方固定マウスピースの調整に関連する情報；ユーザに提供される感覚刺激に関連する情報；及び／又は他の情報；を含む。一部の実施形態において、コントローラは、ユーザの睡眠及び／又はユーザの呼吸に関連する情報を決定するようにさらに構成される。

本開示の別の態様は、療法システムを用いて、睡眠セッションに対してユーザに下顎前方固定及び睡眠体位療法を提供する方法に関する。このシステムは、下顎前方固定マウスピース、１つ以上の姿勢センサ、１つ以上の感覚刺激装置、コントローラ、及び／又は他のコンポーネントを含む。当該方法は、コントローラ、１つ以上の感覚刺激装置、及び１つ以上の姿勢センサを下顎前方固定マウスピースに物理的に結合するのを容易にするステップを含む。当該方法は、下顎前方固定マウスピースが、ユーザの歯との下顎前方固定マウスピースの取り外し可能な結合を容易にするステップを含む。当該方法は、下顎前方固定マウスピースが、ユーザの上顎に対して突出位置にユーザの下顎を前進させ、ユーザの気道のサイズを増大させるステップを含む。当該方法は、１つ以上の姿勢センサが、ユーザの姿勢に関連する情報を伝達する出力信号を生成するステップを含む。当該方法は、コントローラが、出力信号に基づき、ユーザの姿勢が姿勢閾値を超えているかどうかを決定するステップ；及び、超えていることに応答して、コントローラが、ユーザに対して第１の感覚刺激を１つ以上の感覚刺激装置に提供させて、ユーザの姿勢が姿勢閾値をもはや超えないように、ユーザに姿勢を変更するように促すステップ；を含む。

本開示の別の態様は、睡眠セッションに対してユーザに下顎前方固定及び睡眠体位療法を提供するためのキットに関する。当該キットは、下顎前方固定マウスピースを含む。下顎前方固定マウスピースは：ユーザの歯と取り外し可能に結合し；ユーザの上顎に対して突出位置にユーザの下顎を前進させて、ユーザの気道のサイズを増大させる；ように構成される。当該キットは、ユーザの姿勢に関連する情報を伝達する出力信号を生成するように構成された１つ以上の姿勢センサを含む。当該キットは、感覚刺激をユーザに提供するように構成された１つ以上の感覚刺激装置を含む。当該キットは、出力信号に基づき、ユーザの姿勢が姿勢閾値を超えたかどうかを決定し、超えたことに応答して、ユーザに対して第１の感覚刺激を１つ以上の感覚刺激装置に提供させ、ユーザの姿勢が姿勢閾値をもはや超えないように、ユーザに姿勢の変更を促すように構成されたコントローラを含む。

本開示のこれら及び他の目的、特徴、並びに特性だけでなく、作動方法及び関連する構造要素及び部品の組み合わせの機能も製造のむだを省くことも、付随の図面を参考にして以下の説明及び添付の特許請求の範囲を考慮することによってより明らかになり、付随の図面の全てが本願明細書の一部を形成し、類似の参照番号は様々な図において対応する部分を示している。しかし、図面は例示及び説明目的のためだけにあり、本開示の範囲を定めるとして意図されないことを明確に理解されたい。

１つ以上の実施形態による、睡眠セッションに対してユーザに下顎前方固定及び睡眠体位療法を提供するように構成されたシステムの概略図である。 １つ以上の実施形態による、下顎前方固定マウスピース及びシステムの他のコンポーネントの図Ａ、Ｂ、Ｃ、及びＤを例示した図である。 １つ以上の実施形態による、睡眠セッションに対してユーザに下顎前方固定及び睡眠体位療法を提供するための方法を例示した図である。

本明細書において使用される場合、不定冠詞又は定冠詞を伴う単数形は、その内容が何か他に明確に指示していない限り、その複数形を含む。本明細書において使用される場合、「又は」という用語は、その内容が何か他に明確に指示していない限り、「及び／又は」を意味する。本明細書において使用される場合、２つ以上の部品又は構成要素が「結合される」という記載は、連接が生じる限り、その部品が接合されるか、又は、直接的若しくは間接的に、すなわち、１つ以上の中間の部品又は構成要素を介して共に作動することを意味する。本明細書において使用される場合、「直接結合される」は、２つの要素が互いに直接接触していることを意味する。本明細書において使用される場合、「固定して結合される」又は「固定される」は、２つの構成要素が、互いに対して一定の向きを維持しながら１つのものとして動くように結合されることを意味する。

本明細書において使用される場合、「単体構造（ｕｎｉｔａｒｙ）」という単語は、構成要素がシングルピース又はユニットとして作製されることを意味する。すなわち、別々に作製され、次に、ユニットとして共に結合される部分品を含む構成要素は、「単体構造」構成要素又は「単体構造」体ではない。本明細書において利用される場合、２つ以上の部品又は構成要素が互いに「かみ合う／係合する」という記載は、その部品が、直接又は１つ以上の中間の部品又は構成要素を介して互いに対して力を及ぼすことを意味する。本明細書において利用される場合、「数」という用語は、１又は１以上の整数（すなわち、複数）を意味する。

例えば限定することなく、上、下、左、右、上方、下方、前、後ろ、及びその派生語等、方向を示す句は、本明細書において使用される場合、図面において示されている要素の向きに関し、明確に記載されていない限り、請求項の範囲を限定しない。

図１は、睡眠セッションに対してユーザ１２に下顎前方固定及び睡眠体位療法を提供するように構成されたシステム１０の概略図である。一部の実施形態において、睡眠セッションは、ユーザ１２が眠っている及び／又は眠ることを試みている任意の期間を含んでもよい。睡眠セッションは、夜間の睡眠、昼寝、及び／又は他の睡眠セッションを含んでもよい。体位療法（又は睡眠体位トレーニング）は、体位依存性閉塞性睡眠時無呼吸、体位依存性いびき、及び／又は患者における他の状態を治療するための処置である。一部の患者に対しては、処方された持続的気道陽圧（ＣＰＡＰ）療法レジメンを遵守しないため、及び／又は他の理由により、体位療法が必要である。体位依存性閉塞性睡眠時無呼吸（ＯＳＡ）又は体位依存性いびきに苦しむ患者は、例えば、眠っているときに仰臥位で横たわっている間に、軟口蓋領域の前後方向の虚脱、喉頭蓋の閉鎖、又は上気道の舌根による閉鎖に苦しんでいる可能性が高い。典型的には、これらの患者に対しては、仰臥位で眠っている間に気道虚脱及びそれに続く睡眠障害呼吸イベント（例えば、いびき、低呼吸、無呼吸等）が生じるため、任意の非仰臥位（例えば、側臥位又は腹臥位等）で眠ることを奨励する療法が、体位依存性ＯＳＡ及び／又は体位依存性いびきを解消する可能性がある。

多くの場合、体位依存性ＯＳＡ又は体位依存性いびきに苦しむ患者は、長期にわたって、以前に開発された療法を遵守しない。アドヒアランスの改善に寄与するために開発された電子睡眠体位トレーニング装置は、非仰臥位の睡眠位置まで動くことをユーザに知らせるために刺激を提供する。下顎前方固定装置は、上気道の構造的制限（すなわち、睡眠中に狭くなり、閉塞し得る上気道の過剰な組織により引き起こされる細い気道）によって引き起こされる閉塞性睡眠障害呼吸を治療するための処置である。下顎前方固定装置は、より突出した位置に下顎を前進させることによって（すなわち、ユーザにオーバージェット又は下顎後退症をより少なくさせることによって）、上気道のサイズを増大させる。下顎前方固定装置は、例えばＯＳＡと同じ様式で、原発性いびきに苦しむユーザに対するいびきを軽減するための補助として使用することもできる。

電子睡眠体位トレーニング装置及び下顎前方固定装置は、持続的気道陽圧（ＣＰＡＰ）装置よりも多くのユーザに対して好ましい可能性があり、理論的にはより高い遵守率を有するはずである。しかし、患者の約５０％のみが、下顎前方固定装置に効果的に反応し、患者の約５０％が、睡眠体位療法に効果的に反応する。どのユーザが下顎前方固定装置に効果的に反応するかを予測するための容認された手段はない。睡眠体位療法装置の成果を予測することは、診断検査（例えば、実験室内又は家庭での睡眠テスト等）次第であり、この診断検査は、消費者にとって望ましくなく、不参加につながる。加えて、下顎前方固定装置に対するいかなる程度の顎前方固定も、ユーザにおける不快感及び副作用（例えば、顎関節機能不全（ＴＭＪ））のリスクを増加させる。

他の利点の中でも、システム１０は、単一システムにおいて下顎前方固定及び睡眠体位療法の両方を提供する。システム１０は、ユーザ１２が下顎前方固定、睡眠体位療法、又はその両方に反応するかどうかにかかわらず、効果的であるように構成される。システム１０は、側臥位（又は他の非仰臥位）で眠るようにユーザ１２に思い出させるように構成される。これは、下顎前方固定装置によって提供される必要のある下顎の前進の程度を減少させ（漸増に伴う問題を減少及び／又は回避し）、従って、快適さを増加させ、ユーザ１２にとって有害な副作用の確率を減少させることができる。

一部の実施形態において、システム１０は、下顎前方固定マウスピース１３、姿勢センサ１４、生理学的センサ２０、感覚刺激装置１６、コントローラ１８、電子アプリケーション２２、コンピューティングデバイス２４、ユーザインターフェース２５、電子記憶装置２６、電源２８、通信コンポーネント３１、ハウジング２６、及び／又は他のコンポーネントのうち１つ以上を含む。一部の実施形態において、コントローラ１８、感覚刺激装置１６、姿勢センサ１４、生理学的センサ２０、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントは、下顎前方固定マウスピース１３に物理的に結合される。一部の実施形態において、これら及び／又は他のコンポーネントは、（例えば、ハウジング２６において）自己充足式であり、目立たない様式で（例えば、本明細書において記載されるように）下顎前方固定マウスピース１３に物理的に結合される。一部の実施形態では、コントローラ１８、感覚刺激装置１６、姿勢センサ１４、生理学的センサ２０、下顎前方固定マウスピース１３、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントの間の物理的結合は解除可能である。一部の実施形態において、システム１０は、ユーザ１２がシステム１０の一部又は全てを組み立て及び／又は分解することができるように、本明細書において記載される構成要素のキット１１として構成されてもよい。

下顎前方固定マウスピース１３は、ユーザ１２の歯と取り外し可能に結合するように構成される。下顎前方固定マウスピース１３は、ユーザ１２の上顎に対して突出位置にユーザ１２の下顎を前進させ、ユーザ１２の気道のサイズを増大させるように構成される。一部の実施形態において、下顎前方固定マウスピース１３は、ユーザ１２の下顎が突出位置に前進する量が調整可能であるか又は固定されるように構成される。

図２は、下顎前方固定マウスピース１３を例示している。図２は、異なるあり得る構成で下顎前方固定マウスピース１３に結合されたシステム１０の様々なコンポーネントも例示している。図２は、下顎前方固定マウスピース１３及びシステム１０の他のコンポーネントの様々なあり得る実施形態の図Ａ、Ｂ、Ｃ、及びＤを含む。図２の図Ａにおいて示されているように、一部の実施形態では、コントローラ１８、感覚刺激装置１６、姿勢センサ１４、生理学的センサ２０、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントは、（図Ａにおいては示されていない）ユーザの口の外側に下顎前方固定マウスピース１３から突出する４０ハウジング２６を介して、下顎前方固定マウスピース１３に物理的に結合される。図Ａは、下顎前方固定マウスピース１３の下顎部分３４（従って、ユーザ１２の下顎）が突出位置に前進する量を調整するように構成されたねじ付き調整機構４２も例示している。一部の実施形態では、図Ａにおいて示されているように、下顎前方固定マウスピース１３は、下顎前方固定マウスピース１３の形状及び／又は形態因子４４を介して、ユーザの歯との取り外し可能な結合を容易にするように構成される。下顎前方固定マウスピース１３は、対応するユーザの歯の形状及び／又は形態因子に係合するように構成された形状及び／又は形態因子４４を有してもよい。

図２の図Ｂ、Ｃ、及び／又はＤにおいて示されているように、一部の実施形態では、コントローラ１８、感覚刺激装置１６、姿勢センサ１４、生理学的センサ２０、及び／又は、システム１０の他のコンポーネントは、下顎前方固定マウスピース１３の下顎内面３０に沿って、下顎前方固定マウスピース１３の上顎部分３２と下顎部分３４との間で、及び／又は他の位置で、下顎前方固定マウスピース１３に物理的に結合されてもよい。下顎前方固定マウスピース１３の上顎部分３２は、ユーザ１２の上顎及び／又は上歯に対応する形状及び／又は形態因子を有してもよい。下顎前方固定マウスピース１３の下顎部分３４は、ユーザ１２の下顎及び／又は下歯に対応する形状及び／又は形態因子を有してもよい。上顎部分３２及び下顎部分３４は、例えば、互いに移動可能に結合されてもよい。上顎部分３２と下顎部分３４との間、又は、上顎部分３２及び／又は下顎部分３４に沿ったシステム１０のコンポーネントの位置は、システム１０のこれら及び／又は他のコンポーネントに対する他の位置と比較して、ユーザ１２にとって比較的目立たない可能性がある。目立たないということは、気道の閉塞又は舌房の著しい制限を回避することを指し得る。例えば、コンポーネントが細く、歯の裏側又は口蓋に近いほど、ユーザが眠ることを試みる際にそれらに悩まされる可能性は低い。一部の実施形態では、ハウジング２６、コントローラ１８、感覚刺激装置１６、姿勢センサ１４、生理学的センサ２０、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントは、接着剤、ネジ、クランプ、クリップ、ナット、ボルト、オーバーモールディング、及び／又は他の結合機構を含む様々な結合機構を介して、図Ａ～Ｄにおいて記載された位置及び／又は他の位置で下顎前方固定マウスピース１３に物理的に結合されてもよい。

図１に戻ると、姿勢センサ１４は、ユーザ１２の姿勢に関連する情報を伝達する出力信号を生成するように構成される。出力信号は、ユーザ１２の睡眠セッションの間及び／又は他の時間に生成される。姿勢は、ユーザ１２の身体全体の位置、ユーザ１２の１つ以上の身体部分の位置（例えば、ユーザ１２の頭部及び／又は頸部等）、及び／又は他の身体位置の情報であってもよく、又はそれらに関連してもよい。姿勢センサ１４は、加速度計３６、ジャイロスコープ、及び／又は他のセンサであってもよく、及び／又は、それらを含んでもよい。姿勢センサ１４は、ユーザ１２の加速度、向き、角速度、運動、及び／又は他の特徴に関連する情報を伝達する出力信号を生成するように構成される。姿勢センサ１４は、例えば、ユーザ１２が仰臥位又は非仰臥位であるかどうかを決定するために使用される情報、ユーザ１２が動いているか若しくは動いたかどうかを決定するために使用される情報、ユーザ１２（又は、ユーザ１２の頭部及び／又は頸部）が睡眠障害呼吸イベントを引き起こし得る位置にあるかどうかを決定するために使用される情報、及び／又は他の情報を伝達する出力信号を生成することができる。

生理学的センサ２０は、ユーザ１２の呼吸及び／又は他の生理学的特徴に関連する情報を伝達する出力信号を生成するように構成される。例えば、生理学的センサ２０は、一回換気量、タイミング（例えば、吸息の開始及び／又は終了、呼息の開始及び／又は終了等）、呼吸速度、（例えば、吸息、呼息、単一の呼吸サイクル等の）持続時間、呼吸数、空気流量及び／又は他のパラメータ、いびきの存在、及び／又はユーザ１２の他の呼吸パラメータ等、呼吸パラメータに関連する情報を伝達する出力信号を生成するように構成される。生理学的センサ２０は、（例えば、ユーザ１２の口内の空気流、ユーザ１２の胸の動き等を感知することによって）そのようなパラメータを直接測定する１つ以上のセンサを含んでもよい。生理学的センサ２０は、１つ以上の呼吸パラメータに関連する代替の出力信号を間接的に生成する１つ以上のセンサを含んでもよい。例えば、生理学的センサ２０は、ユーザ１２によって生成された音に基づき出力を生成するように構成された１つ以上のセンサ（例えば、生理学的センサは、マイクロホン３８であってもよく又はそれを含んでもよい）、及び／又は他のセンサを含んでもよい。一部の実施形態において、生理学的センサ２０は、マイクロホン３８、口腔液センサ、サーミスタ、（例えば、空気流量を測定するための）圧力センサ、及び／又は他のセンサであってもよく及び／又はそれらを含んでもよい。

一部の実施形態では、姿勢センサ１４及び／又は生理学的センサ２０からの出力信号内の情報は、ユーザ１２の姿勢、ユーザ１２の呼吸、ユーザ１２の睡眠、及び／又はユーザ１２の他の特徴に関連する情報を決定するために使用されてもよい。例えば、呼吸数センサ（例えば、生理学的センサ２０等）からの出力信号内の情報を使用して、呼吸パターン、睡眠段階、及び／又はユーザ１２に関する他の情報を決定することができる。別の例として、加速度計等の姿勢センサ１４を使用して、ユーザ１２の身体位置、加速度計によって検出されたユーザ１２の動きに基づくユーザ１２の呼吸パターン、及び／又は（例えば、アクチグラフィー等）睡眠セッション中のユーザ１２の動き（又はその欠如）に基づくユーザ１２の睡眠段階を決定することができる。

上記のように、一部の実施形態では、姿勢センサ１４及び／又は生理学的センサ２０からの出力信号内の情報は、ユーザ１２の睡眠に関する情報を示すことができ、及び／又は、ユーザ１２の睡眠に関する情報を決定するために使用することができる。例えば、姿勢センサ１４及び／又は生理学的センサ２０からの出力信号内の情報を使用して、ユーザ１２が眠っているかどうか、ユーザ１２の睡眠段階、ユーザ１２が覚醒若しくは微小覚醒を経験しているかどうか、及び／又は他の情報を決定することができる。一部の実施形態において、ユーザ１２の睡眠段階は、覚醒状態、ＲＥＭ睡眠、ＮＲＥＭ段階１、２、又は３（例えば、Ｎ１、Ｎ２、Ｎ３等）、及び／又は他の睡眠段階であってもよい。

一部の実施形態では、センサ１４及び／又は２０からの出力信号内の情報は、（本明細書において記載されるように）感覚刺激装置１６を制御して感覚刺激をユーザ１２に提供するために使用される。センサ１４及び２０は、図１においてシステム１０の単一の位置に例示されているけれども、これは限定的であることを意図したものではない。センサ１４及び２０は、例えば、下顎前方固定マウスピース１３に結合された様々な位置、ハウジング２６内、及び／又は他の位置等、複数の位置に配置されたセンサを含んでもよい。これらの様々な位置における１つ以上のセンサ１４及び／又は２０は、例えば、コントローラ１８及び／又はシステム１０の他のコンポーネントと有線及び／又は無線通信してもよい。

感覚刺激装置１６は、ユーザ１２に感覚刺激を提供するように構成される。感覚刺激装置１６は、睡眠セッションに先立ち、睡眠セッション中、及び／又は他の時間に、振動、聴覚、視覚、体性感覚、電気、磁気、及び／又は他の感覚刺激をユーザ１２に提供するように構成される。例えば、感覚刺激装置１６は、睡眠セッション中にユーザ１２に刺激を提供して、ユーザ１２に睡眠体位療法を提供するように構成されてもよい。振動、聴覚、電気、磁気、視覚、体性感覚、及び／又は他の感覚刺激は、振動刺激、聴覚刺激、視覚刺激、体性感覚刺激、電気刺激、磁気刺激、異なるタイプの刺激の組み合わせ、及び／又は他の刺激を含んでもよい。振動、聴覚、電気、磁気、視覚、体性感覚、及び／又は他の感覚刺激は、振動、音、視覚刺激、体性感覚刺激、触覚、電気、磁気、及び／又は他の刺激を含む。感覚刺激は、強度、タイミング、及び／又は他の特徴を有してもよい。例えば、振動がユーザ１２に提供されて、ユーザ１２に姿勢を変更するように及び／又は他のアクションをとるように促すことができる。振動は、振動間隔によって互いに分離された決定された長さの１つ以上の一連の振動を含んでもよい。個々の振動の強度、長さ、タイミング、及び／又は他の特徴を調節することができる。別の例として、感覚刺激装置１６によって提供される感覚刺激は、（例えば、ユーザ１２の歯を介した）骨伝導を使用してオーディオトーンを介して提供されてもよい。オーディオトーンは、例えば、音量、周波数、持続時間、トーン間隔、及び／又は他の調整可能な特徴を有してもよい。さらに別の例として、感覚刺激装置１６は、骨伝導を介してオーディオプレイバックを提供するように構成することができる。オーディオプレイバックは、ホワイトノイズ、カーミングサウンド、音楽、ウェイクアップアラーム、無線ネットワーク（例えば、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）等）の接続性を介して提供されるサウンド、及び／又は他のオーディオプレイバックを含んでもよい。一部の実施形態において、オーディオプレイバックは、ユーザ１２の姿勢及び／又はユーザ１２に姿勢の変更を促すように構成された感覚刺激に関係なく、（例えば、以下に記載されるように）コントローラ１８によって引き起こされてもよい。これらの例は、限定的であることを意図していない。

感覚刺激装置１６の例として、（例えば、振動トランスデューサを有する）バイブレータ、スピーカー、磁場を生成するコイル、１つ以上の光発生器、及び／又は他の装置のうち１つ以上が挙げられてもよい。一部の実施形態において、感覚刺激装置１６は、ユーザ１２に提供される刺激のタイプ、強度、タイミング、及び／又は他のパラメータを調整するように構成される。調整は、電子アプリケーション２２を介してユーザ１２によって行われる入力及び／又は選択に応答性であってもよく、ユーザ１２の以前の睡眠セッションからの情報に基づいてもよく、ユーザ１２に提供される療法の有効性に基づいてもよく、及び／又は、他の情報に応答性であってもよく若しくは他の情報に基づきもよい。感覚刺激装置１６は、図１においてシステム１０内の単一の位置に例示されているけれども、これは限定的であることを意図していない。感覚刺激装置１６は、例えば、下顎前方固定マウスピース１３に結合された様々な位置、ハウジング２６内、ユーザ１２が眠る環境（例えば、そのような部屋のスピーカー及び照明装置）に配置される位置、及び／又は他の位置等、複数の位置に配置された刺激装置を含んでもよい。これらの様々な位置における１つ以上の別個の刺激装置１６は、例えば、コントローラ１８及び／又はシステム１０の他のコンポーネントと有線及び／又は無線通信することができる。

コントローラ１８は、システム１０において情報処理能力を提供するように構成される。そのようなものとして、コントローラ１８は、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されたデジタル回路、情報を処理するように設計されたアナログ回路、ステートマシン、及び／又は情報を電子的に処理するための他の機構のうち１つ以上を含んでもよい。コントローラ１８は、図１において単一の実体として示されているけれども、これは例示目的のために過ぎない。一部の実施形態において、コントローラ１８は、複数の処理ユニットを含んでもよい。これらの処理ユニットは、同じ装置内（例えば、ハウジング２６内）に物理的に位置してもよく、又は、コントローラ１８は、協調して動作する複数の装置の処理機能を表してもよい。一部の実施形態において、コントローラ１８の一部は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、サーバ等のコンピューティングデバイス、及び／又は、ユーザ１２及び／又は他の人に関連するコンピューティングデバイス２４等の他のコンピューティングデバイスであってもよく及び／又はそれらに含まれてもよい。コンピューティングデバイス２４及び／又は他のコンピューティングデバイスは、（例えば、以下に記載されるように）システム１０とのユーザインタラクションを容易にするように構成されたグラフィカルユーザインターフェースを有する電子アプリケーション２２等、１つ以上の電子アプリケーションを実行することができる。

コントローラ１８は、ユーザ１２の姿勢が姿勢閾値を超えているかどうかを決定するように構成される。コントローラ１８は、姿勢センサ１４からの出力信号に基づき、及び／又は他の情報に基づき、この姿勢閾値決定を行うように構成される。一部の実施形態において、姿勢閾値は、いびき、無呼吸、及び／又は他の睡眠障害呼吸イベント等の睡眠障害呼吸イベントをユーザ１２に経験させるユーザ１２の姿勢に対応する。一部の実施形態において、姿勢閾値は、例えば、ユーザ１２の仰臥位及び／又は他の身体位置に対応する。一部の実施形態において、コントローラ１８は、（例えば、加速度計からの情報をローパスフィルタにかけるか、又は、加速度計及びジャイロスコープからの情報の組合せを使用して、システム１０の向きを決定することによって）姿勢閾値を満たしていることを定める１つ以上の姿勢基準（例えば、センサ１４からの出力信号における加速度計データに対する閾値等）に応答して、ユーザ１２の姿勢が姿勢閾値を超えているかどうかを決定するように構成される。姿勢基準は、システム１０の製造時にプログラムされ、ユーザインターフェース２５、電子アプリケーション２２、コンピューティングデバイス２４、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントを介してユーザ１２及び／又は他のユーザによって調整可能であり、及び／又は他の方法で決定される。

コントローラ１８は、ユーザ１２に対して感覚刺激を感覚刺激装置１６に提供させるように構成され、感覚刺激は、ユーザ１２に姿勢の変更を促すように構成される。ユーザ１２に姿勢の変更を促すように構成された感覚刺激は、ユーザ１２の姿勢が姿勢閾値を超えているという決定に応答して提供される。ユーザ１２に姿勢の変更を促すように構成された感覚刺激は、ユーザ１２の姿勢が姿勢閾値をもはや超えないように、ユーザ１２に姿勢の変更（例えば、頭部及び／又は頸部の位置の変更、寝返り等）を促すように提供される。ユーザ１２に姿勢の変更を促すように構成された感覚刺激は、例えば、振動、聴覚刺激（例えば、トーン、音楽等）、及び／又は他の刺激であってもよい。一部の実施形態において、ユーザ１２に姿勢の変更を促すように構成された感覚刺激は、システム１０の製造時にプログラムされてもよく、ユーザ１２及び／又は他のユーザによって調整可能であってもよく、及び／又は他の方法で決定されてもよい。例えば、一部の実施形態では、ユーザ１２に姿勢の変更を促すように構成された感覚刺激は、タイプ（例えば、振動、オーディオ、又は他のタイプ）、強度（例えば、弱、中、強）、周波数、及び／又は他の調整可能な特徴によってユーザがカスタマイズ可能であってもよい。これらの調整は、ユーザインターフェース２５、電子アプリケーション２２、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントを介してコントローラ１８によって容易にすることができる。例えば、一部の実施形態において、ユーザ１２に姿勢を変更するよう促す感覚刺激を感覚刺激装置１６に提供させることが、ユーザ１２に姿勢を変更するよう促す一連の個々の感覚刺激（例えば、振動等）を感覚刺激装置１６に提供させることを含むように、システム１０は調整されてもよい。

一部の実施形態において、コントローラ１８は、ユーザ１２が睡眠障害呼吸イベントを経験しているかどうかを決定するように構成される。コントローラ１８は、（例えば、上記のように姿勢センサ１４及び／又は生理学的センサ２０からの出力信号内の）ユーザの呼吸に関連する情報に基づき、ユーザ１２が睡眠障害呼吸イベントを経験しているかどうかを決定するように構成される。例えば、コントローラ１８は、時間経過に伴う（音センサ又は動きセンサから生成される）一回換気量又は空気流の任意の測定値が、睡眠障害呼吸イベントの存在を決定するために必要な信号を生成することができるように構成されてもよく、これは、典型的には、１０秒以上の期間にわたる空気流の停止又は有意な減少として定められる。別の例として、コントローラ１８は、加速度計情報と共に空気流測定値を使用して、睡眠障害呼吸イベントだけでなく、典型的には続く覚醒を検出することができるように構成されてもよい。別の例として、アクチグラフィーのみの情報が、睡眠障害呼吸イベント（例えば、時間の経過に伴う覚醒の数）を検出するためにコントローラ１８によって使用されてもよく；又は、音響のみ（いびきの有無）の情報も、睡眠障害呼吸の存在を決定するためにコントローラ１８によって使用することができる。これらの例は、限定的であることを意図していない。

一部の実施形態において、コントローラ１８は、ユーザ１２が１つ以上の睡眠障害呼吸イベントを経験している及び／又は経験したという決定に応答して、感覚刺激装置１６に感覚刺激を送達させるように構成される。例えば、コントローラ１８は、ユーザ１２の身体（例えば、頭部）位置が身体位置閾値を超えているかどうかにかかわらず、ユーザ１２が（例えば）無呼吸又はいびきを経験していることに応答して、ユーザ１２に対して感覚刺激を感覚刺激装置１６に送達させるように構成されてもよい。一部の実施形態において、コントローラ１８は、ユーザの姿勢が姿勢閾値を超えたという決定、及びユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験したという決定に応答して、感覚刺激装置１６に感覚刺激を送達させるように構成される。例えば、コントローラ１８は、ユーザ１２が仰臥位であり、無呼吸又はいびき等の睡眠障害呼吸イベントを経験していることに応答して、感覚刺激装置１６に感覚刺激を提供させるように構成されてもよい。そのような実施形態において、コントローラ１８は、それ自体によって、いずれかの状態（例えば、仰臥位であるか、又は睡眠障害呼吸イベントを経験していること）に応答して、感覚刺激装置に感覚刺激を提供させなくてもよい。

一部の実施形態において、コントローラ１８は、ユーザ１２の睡眠段階を決定するように構成される。コントローラ１８は、ユーザ１２の呼吸に関連する情報及び／又は他の情報に基づき、ユーザ１２の睡眠段階を決定するように構成される。一部の実施形態において、コントローラ１８は、アクチグラフィーに基づき、ユーザ１２の呼吸パターンに基づき、及び／又は他の技術によって、ユーザ１２の睡眠段階を決定するように構成されてもよい。一部の実施形態では、アクチグラフィー情報、呼吸パターン、及び／又は他の情報は、上記の睡眠段階のうち１つ以上を示すユーザ１２における脳活動を示すことができる。一部の実施形態において、コントローラ１８は、ユーザ１２が覚醒を経験していること、及び／又は、目が覚めている若しくは浅い睡眠の段階（例えば、ＲＥＭ及び／又はＮ１）にあることに応答して、ユーザ１２に対して感覚刺激を感覚刺激装置１６に提供させるように構成される。

一部の実施形態において、コントローラ１８（及び／又は、センサ１４及び／又は２０）は、ユーザ１２が仰臥位（及び／又は、体位閾値を通常超えるであろう別の頭位若しくは体位）で眠りに落ちるのを可能にし、ユーザ１２が眠りに落ちるのを試み始めて所定の期間経過した後に、覚醒から睡眠（例えば、ＲＥＭ、Ｎ１、若しくは別の睡眠段階）への移行が検出された後に、及び／又は他の状態に応答して、ユーザ１２に対して感覚刺激を感覚刺激装置１６に提供させ始めるように構成される。例えば、コントローラ１８は、所定の期間の間、センサ１４及び／又は２０の出力信号内の情報を無視するように構成することができ、センサ１４及び／又は２０は、所定の期間の間、出力信号を生成しないように、及び／又は、出力信号内の体位に関連する情報を提供しないように構成することができ、コントローラ１８は、所定の期間の間、出力信号内の情報を受信するが、ユーザ１２の体位を決定しないようにすることができ、及び／又は、他の動作を行うことができる。一部の実施形態において、感覚刺激を遅延させることが、例えば、ユーザ１２が眠りに落ちるのに寄与するように構成される。一部の実施形態において、所定の期間は、システム１０の製造時に決定され、ユーザ１２及び／又は他の人によって（例えば、ユーザインターフェース２５、電子アプリケーション２２等を介して）調整可能であり、センサ１４及び／又は２０からの出力信号内の情報に基づきコントローラ１８によって決定され、ユーザ１２の以前の睡眠セッションからの情報に基づき、及び／又は他の情報に基づき決定される。

電子アプリケーション２２は、ユーザ１２に関連するコンピューティングデバイス２４によって実行される。電子アプリケーション２２は、コントローラ１８、姿勢センサ１４、生理学的センサ２０、感覚刺激装置１６、電子記憶装置２６、ユーザインターフェース２５、通信コンポーネント３１、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントと通信している。一部の実施形態において、電子アプリケーション２２は、ユーザ１２の睡眠に関連する生成及び／又は記憶された情報、ユーザ１２の呼吸に関連する生成及び／又は記憶された情報、ユーザ１２に提供される刺激に関連する生成及び／又は記憶された情報、及び／又は、生成及び／又は記憶された他の情報のレビューを容易にするように構成される。一部の実施形態では、ユーザ１２の睡眠に関連する情報、ユーザ１２の呼吸に関連する情報、ユーザ１２に提供される刺激に関連する情報、及び／又は他の情報は：ユーザにおける睡眠障害呼吸イベントの量、頻度、タイミング、及び／又はタイプに関連する情報；ユーザの睡眠段階に関連する情報；下顎前方固定マウスピースの有効性に関連する情報；推奨される下顎前方固定マウスピースの調整に関連する情報；ユーザに提供される感覚刺激に関連する情報；及び／又は他の情報；を含む。一部の実施形態において、この情報は、コントローラ１８、電子アプリケーション２２、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントによって決定される。これらの実施形態において、コントローラ１８は、下顎マウスピース１３の使用及び有効性（例えば、ユーザ１２における睡眠障害呼吸イベントの数の決定及び／又は記録、及び／又は、出力信号に基づく他の情報等）に関連するユーザ情報を（例えば、センサ１４、センサ２０からの出力信号内の情報及び／又は他の情報に基づき）監視及び生成するように構成されてもよい。例えば、睡眠障害呼吸イベントの欠如及び／又は（例えば、以前の睡眠セッションに対する、及び／又は、下顎前方固定マウスピース１３が前もって調整されたときに対する）減少がある場合、コントローラ１８及び／又は電子アプリケーション２２は、下顎前方固定マウスピース１３の前進が効果的であると決定することができる。逆に、睡眠障害呼吸イベントが発生した場合、及び／又は、以前の睡眠セッション（及び／又は、下顎前方固定マウスピース１３が以前に調整されたとき）と比較して睡眠障害呼吸イベントが増加した場合、コントローラ１８及び／又は電子アプリケーション２２は、下顎前方固定マウスピース１３の前進は効果がないと決定することができる。コントローラ１８及び／又は電子アプリケーション２２は、電子アプリケーション２２が、次に、下顎の前進を増加させる（又はそうでなければ調整する）必要があるというメッセージをユーザ１２に表示するように構成されてもよい。別の例として、コントローラ１８及び／又は電子アプリケーション２２は、無呼吸低呼吸指数（ＡＨＩ）、振動及び／又は他の感覚刺激を提供する事例の数、仰臥位（例えば、姿勢閾値を超える位置）で過ごした睡眠セッションのパーセント等を含むユーザ情報を監視及び生成することができる。

これらの実施形態では、コントローラ１８及び／又は電子アプリケーション２２は、ユーザ１２及び／又は他の人によって（例えば、電子記憶装置２６から）リコールされ、（例えば、電子アプリケーション２２を使用して）レビューされ得る縦断（ダイアリー）データを生成するように構成されてもよい。これらの実施形態では、電子アプリケーション２２及び／又はコントローラ１８は、使用及び有効性に関連するユーザ情報及び／又は他のユーザ情報が、コンピューティングデバイス２４及び／又は他のコンピューティングデバイス等、コンピューティングデバイスへ又はコンピューティングデバイスから無線で転送可能であり得るように構成されてもよい。

コンピューティングデバイス２４は、ユーザ１２及び／又は他の人々に関連していてもよい。コンピューティングデバイス２４は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレット、又はディスプレイ、ユーザ入力装置（例えば、ボタン、キー、音声認識、又は、シングル若しくはマルチタッチのタッチスクリーン等）、メモリ（有形の、機械読み取り可能な、一時的でないメモリ等）、ネットワークインターフェース、エネルギー源（例えば、バッテリー等）、及びこれらのコンポーネントに結合されたプロセッサを有する任意の他のネットワーク化されたコンピューティングデバイスであってもよい。携帯型のコンピューティングデバイス２４のメモリは、関連するプロセッサによって実行されると、オペレーティングシステム及び電子アプリケーション２２を含む様々なアプリケーションを提供する命令を格納することができる。一部の実施形態において、電子アプリケーション２２は、システム１０の他のコンポーネント（例えば、通信コンポーネント３１、コントローラ１８等）と通信し、且つ、システム１０とのユーザインタラクションを容易にするグラフィカルユーザインターフェースを提供するように動作する。

ユーザインターフェース２５は、システム１０とユーザ１２及び／又は他のユーザとのインターフェースを提供するように構成され、このインターフェースを介して、ユーザ１２及び／又は他のユーザは、システム１０に情報を提供し且つシステム１０から情報を受信することができる。これは、「情報」と総称されるデータ、手がかり、結果、及び／又は命令、並びに、任意の他の通信可能アイテムが、ユーザ（例えば、ユーザ１２）と、センサ１４、センサ２０、感覚刺激装置１６、コントローラ１８、電子アプリケーション２２、コンピューティングデバイス２４、電子記憶装置２６、電源２８、通信コンポーネント３１、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントのうち１つ以上との間で通信されるのを可能にする。一部の実施形態では、ユーザインターフェース２５の一部又は全てが、コンピューティングデバイス２４（例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、及び／又は他のコンピューティングデバイス）等のコンピューティングデバイスであってもよく及び／又はそれに含まれてもよい。

ユーザインターフェース２５に含めるのに適したインターフェース装置の例は、キーパッド、ボタン、スイッチ、キーボード、ノブ、レバー、表示スクリーン、タッチスクリーン、スピーカー、マイクロホン、インジケータライト、可聴アラーム、プリンタ、触覚フィードバック装置、及び／又は他のインターフェース装置を含む。一部の実施形態において、ユーザインターフェース２５は、複数の別々のインターフェースを含む。一部の実施形態において、ユーザインターフェース２５は、ハウジング２６と一体的に、コンピューティングデバイス２４と一体的に、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントと一体的に提供された少なくとも１つのインターフェースを含む。一部の実施形態において、ユーザインターフェース２５は、通信コンポーネント３１、コントローラ１８、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントと無線で通信するように構成される。

ハードワイヤード又はワイヤレスのいずれかの他の通信技術も、ユーザインターフェース２５として本開示により熟考されることが理解されたい。例えば、本開示は、ユーザインターフェース２５を、電子記憶装置２６によって提供されるリムーバブルストレージインターフェースと一体化することができるということを熟考している。この例では、リムーバブルストレージ（例えば、スマートカード、フラッシュドライブ、リムーバブルディスク等）からシステム１０に情報をロードすることができ、一人又は複数のユーザがシステム１０の実装をカスタマイズするのを可能にしている。ユーザインターフェース２５としてシステム１０と共に使用するように適応した他の例証的な入力装置及び技術は、ＲＳ－２３２ポート、ＲＦリンク、ＩＲリンク、モデム（電話、ケーブル、又は他のもの）を含むが、これらに限定されない。要約すると、システム１０と情報を通信するための任意の技術が、ユーザインターフェース２５として本開示により熟考される。

電子記憶装置２６は、情報を電子的に記憶する電子記憶媒体を含む。電子記憶装置２６の電子記憶媒体は、システム１０と一体的に提供される（すなわち、実質的に取り外しができない）システム記憶装置、及び／又は、例えば、ポート（例えば、ＵＳＢポート、ファイヤワイヤポート等）又はドライブ（例えば、ディスクドライブ等）を介して、システム１０に取り外し可能に接続することができるリムーバブルストレージの一方又は両方を含んでもよい。電子記憶装置２６は、光学的に読み取り可能な記憶媒体（例えば、光ディスク等）、磁気的に読み取り可能な記憶媒体（例えば、磁気テープ、磁気ハードドライブ、フロッピードライブ等）、電荷ベースの記憶媒体（例えば、ＥＰＲＯＭ、ＲＡＭ等）、ソリッドステート記憶媒体（例えば、フラッシュドライブ等）、クラウド記憶装置、及び／又は他の電子的に読み取り可能な記憶媒体のうち１つ以上を含んでもよい。電子記憶装置２６は、ソフトウェアアルゴリズム、コントローラ１８によって決定された情報、ユーザインターフェース２５及び／又はセンサ１４及び２０を介して受信された情報、及び／又は、本明細書において記載されるようにシステム１０が機能するのを可能にする他の情報を記憶することができる。電子記憶装置２６は、（全体的に又は部分的に）システム１０内の別個のコンポーネントであってもよく、又は、電子記憶装置２６は、（全体的又は部分的に）（例えば、ハウジング２６内で）システム１０の１つ以上の他のコンポーネントと一体的に提供されてもよい。

電源２８は、携帯可能な様式で、姿勢センサ１４、生理学的センサ２０、感覚刺激装置１６、コントローラ１８、ユーザインターフェース２５、電子記憶装置２６、通信コンポーネント３１、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントに動力を供給するように構成される。電源２８は、直列及び／又は並列に接続された１つ以上の電源を含んでもよい。一部の実施形態において、電源２８は再充電可能である。電源２８は、家庭用ＡＣ電源、車のバッテリーコンセント、航空機の電源コンセント、ＵＳＢポート、非接触充電回路、及び／又は他の再充電方法を介して再充電することができる。一部の実施形態において、電源２８は、インダクティブ充電される再充電可能バッテリーを含んでもよい。一部の実施形態において、電源２８用のインダクティブ充電器は、下顎前方固定マウスピース１３用の紫外線（ＵＶ）洗浄器として機能することもできる。電源２８として含めることができる携帯可能な電源の例として、１つ以上のＤＣバッテリー、リチウムイオン及び／又はリチウムポリマーセル、ニッケル金属水素化物、及び／又は他の携帯可能な電源が挙げられる。

通信コンポーネント３１は、ネットワーク（例えば、インターネット）を介した情報の通信を容易にするコンポーネント、Ｗｉ－Ｆｉ技術に関連する機器、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）技術に関連する機器、入出力インターフェース、及び／又は他のリソースを含む。通信コンポーネント３１は、有線及び／又は無線接続を介して、ネットワーク（例えば、ローカルエリアネットワーク及び／又はインターネット）を介して、セルラー技術を介して、Ｗｉ－Ｆｉ技術を介して、及び／又は他のリソースを介して、電子アプリケーション２２、コンピューティングデバイス２４、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントと通信するように構成されてもよい。一部の実施形態において、通信コンポーネント３１は、テキストメッセージ、電子メール、電話、電子アプリ、及び／又はウェブページ（例えば、電子アプリケーション２２、コンピューティングデバイス２４等によって表示されるウェブページ等）、電子アプリ通知を介して、及び／又は他の通信技術で通信するように構成されてもよい。

ハウジング２６は、姿勢センサ１４、生理学的センサ２０、感覚刺激装置１６、コントローラ１８、ユーザインターフェース２５、電子記憶装置２６、電源２８、通信コンポーネント３１、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントを有するか又はさもなければ収容するように構成される。ハウジング２６は、睡眠セッション中にマウスピース１３がユーザ１２によって装着されるときに下顎前方固定マウスピース１３に快適に結合されるのに十分小さな空間にシステム１０のコンポーネントを有するように構成される。図１では、姿勢センサ１４、生理学的センサ２０、感覚刺激装置１６、コントローラ１８、ユーザインターフェース２５、電子記憶装置２６、電源２８、通信コンポーネント３１、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントが、ハウジング２６によって収容され、単一の実体を形成するように示されている。これは、限定的であることを意図していない。システム１０のコンポーネント及び／又は他のコンポーネントの一部及び／又は全ては、１つ以上の別個の装置を形成することができる。例えば、姿勢センサ１４、生理学的センサ２０、及び／又はシステム１０の他のコンポーネントは、ハウジング２６の外側で下顎前方固定マウスピース１３に別々に結合されてもよい。別の例として、感覚刺激装置１６は、聴覚刺激をユーザ１２に向けるように構成されたスピーカーであってもよく又はそれを含んでもよい。スピーカーは、例えば、ハウジング２６とは別に、ユーザ１２が眠る環境に置くことができる。これらの装置は、無線及び／又は有線を介して、システム１０の他のコンポーネント及び／又は他の装置と通信するように構成されてもよい。

図３は、療法システムを用いて、睡眠セッションに対してユーザに下顎前方固定及び睡眠体位療法を提供する方法３００を例示している。このシステムは、１つ以上の姿勢センサ、１つ以上の生理学的センサ、１つ以上の感覚刺激装置、１つ以上のコントローラ、及び／又は他のコンポーネントを含む。以下に示される方法３００の動作は、例示的であることを意図している。一部の実施形態において、方法３００は、記載されていない１つ以上のさらなる動作を伴って、及び／又は、議論されている動作のうち１つ以上を伴わずに達成することができる。加えて、方法３００の動作が図３において例示されている且つ以下に記載される順序は、限定的であることを意図しない。

一部の実施形態において、方法３００の少なくとも一部は、本明細書において記載される１つ以上のコントローラ１８（例えば、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されたデジタル回路、情報を処理するように設計されたアナログ回路、ステートマシン、及び／又は、情報を電子的に処理するための他の機構）等、１つ以上の処理装置において実施されてもよい。１つ以上の処理装置は、電子記憶媒体上に電子的に格納された命令に応答して、方法３００の動作の一部又は全てを実行する１つ以上の装置を含んでもよい。１つ以上の処理装置は、方法３００の動作のうち１つ以上の実行のために特に設計されるハードウェア、ファームウェア、及び／又はソフトウェアを介して構成された１つ以上の装置を含んでもよい。

動作３０２は、コントローラ、１つ以上の感覚刺激装置、１つ以上の姿勢センサ、１つ以上の生理学的センサ、及び／又は他のコンポーネントを下顎前方固定マウスピースに物理的に結合することを容易にするステップを含む。コントローラ、１つ以上の感覚刺激装置、１つ以上の姿勢センサ、１つ以上の生理学的センサ、及び／又は他のコンポーネントは、（１）ユーザの口の外側に下顎前方固定マウスピースから突出するハウジングを介して、（２）下顎前方固定マウスピースの下顎内面に沿って、及び／又は（３）下顎前方固定マウスピースの上顎部分と下顎部分との間で、下顎前方固定マウスピースに物理的に結合される。一部の実施形態では、コントローラ、１つ以上の感覚刺激装置、１つ以上のセンサ、及び下顎前方固定マウスピースの間の物理的結合は解除可能である。一部の実施形態において、動作３０２は、（図１において示され、本明細書において記載される）コントローラ１８、感覚刺激装置１６、姿勢センサ１４、生理学的センサ２０、及び下顎前方固定マウスピースと同じか又は類似のコントローラ、１つ以上の感覚刺激装置、１つ以上の姿勢センサ、１つ以上の生理学的センサ、及び下顎前方固定マウスピースによって行われる。

動作３０４は、ユーザの歯との下顎前方固定マウスピースの取り外し可能な結合を容易にするステップを含む。一部の実施形態において、下顎前方固定マウスピースの形状及び／又は形態因子は、対応するユーザの歯の形状及び／又は形態因子と係合するように構成されてもよい。一部の実施形態において、動作３０４は、（図１において示され、本明細書において記載される）下顎前方固定マウスピース１３と同じか又は類似の下顎前方固定マウスピースによって行われる。

動作３０６において、ユーザの下顎は、ユーザの上顎に対して突出位置に前進され、ユーザの気道のサイズを増大させる。一部の実施形態において、動作３０６は、ユーザの下顎が突出位置に進む量を調整又は固定するステップを含む。一部の実施形態において、動作３０６は、（図１において示され、本明細書において記載される）下顎前方固定マウスピース１３と同じか又は類似の下顎前方固定マウスピースによって行われる。

動作３０８において、ユーザの姿勢に関連する情報を伝達する出力信号が生成される。出力信号は、ユーザの睡眠セッション中及び／又は他の時間に生成される。一部の実施形態において、動作３０８は、（図１において示され、本明細書において記載される）姿勢センサ１４と同じか又は類似する１つ以上のセンサによって行われる。

動作３１０において、ユーザの姿勢が姿勢閾値を超えているかどうかの決定が行われる。一部の実施形態において、姿勢閾値は、ユーザが仰臥位であるかどうかを示す。姿勢の決定は、１つ以上の姿勢センサからの出力信号内の情報に基づき、及び／又は他の情報に基づき行われる。一部の実施形態において、動作３１０は、（図１において示され、本明細書において記載される）コントローラ１８と同じか又は類似のコントローラによって行われる。

動作３１２において、ユーザに姿勢の変更を促すように構成された感覚刺激がユーザに提供される。ユーザに姿勢の変更を促すように構成された感覚刺激は、ユーザの姿勢が姿勢閾値を超えているという決定に応答して提供される。ユーザに姿勢の変更を促すように構成された感覚刺激は、ユーザの姿勢が姿勢閾値をもはや超えないように、ユーザに姿勢の変更を促すように提供される。一部の実施形態において、動作３１２は、（図１において示され、本明細書において記載される）感覚刺激装置１６と同じか又は類似の感覚刺激装置によって行われる。

一部の実施形態において、動作３０８～３１２は、（例えば、１つ以上の姿勢センサ及び／又は１つ以上の生理学的センサが）ユーザの呼吸に関連する情報を伝達する出力信号を生成することと、ユーザの呼吸に関連する情報に基づき、ユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験しているかどうかを決定することと、ユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験したという決定に基づき、１つ以上の感覚刺激装置に感覚刺激を送達させることとを含む。一部の実施形態において、動作３０８～３１２は、ユーザの呼吸に関連する情報を伝達する出力信号を生成することと、ユーザの呼吸に関連する情報に基づき、ユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験しているかどうかを決定することと、ユーザの姿勢が姿勢閾値を超えたという決定、及びユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験したという決定に応答して、１つ以上の感覚刺激装置に感覚刺激を送達させることとを含む。一部の実施形態において、１つ以上の生理学的センサは、例えば、マイクロホンを含む。

一部の実施形態において、動作３０８～３１２は、１つ以上の姿勢センサ及び／又は１つ以上の生理学的センサが、ユーザの呼吸に関連する情報を伝達する出力信号を生成することと、出力信号内の情報に基づきユーザの睡眠段階を決定することと、コントローラが、１つ以上の感覚刺激装置を介して、ユーザの睡眠段階に基づき感覚刺激を送達させることとを含む。例えば、方法３００は、ユーザが覚醒を経験している及び／又は目が覚めている若しくは浅い睡眠の段階にあることに応答して、ユーザに対して感覚刺激を１つ以上の感覚刺激装置に提供させるステップを含んでもよい。

一部の実施形態において、当該システムは、ユーザに関連するコンピューティングデバイスによって実行される電子アプリケーションをさらに含む。そのような実施形態において、方法３００は、ユーザの睡眠に関連する情報、ユーザの呼吸に関連する情報、及び／又は他の情報のレビューを容易にするステップ（図３において例示されていない動作）をさらに含む。（例えば、コントローラ及び／又は電子アプリケーションによって決定される）ユーザの睡眠及び／又はユーザの呼吸に関連する情報は：ユーザにおける睡眠障害呼吸イベントの量、頻度、タイミング、及び／又はタイプに関連する情報；ユーザの睡眠段階に関連する情報；下顎前方固定マウスピースの有効性に関連する情報；推奨される下顎前方固定マウスピースの調整に関連する情報；ユーザに提供される感覚刺激に関連する情報；及び／又は他の情報；を含む。一部の実施形態において、この動作は、（図１において示され、本明細書において記載される）コントローラ１８及び電子アプリケーション２２と同じか又は類似するコントローラ及び電子アプリケーションによって行われる。

特許請求の範囲において、括弧内に置かれたいかなる参照番号も特許請求の範囲を限定するとして解釈するべきではない。「含んでいる（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ又はｉｎｃｌｕｄｉｎｇ）」という用語は、請求項に述べられたもの以外の要素又はステップの存在を除外しない。いくつかの手段を列挙する装置の請求項において、これらの手段のうちいくつかは、１つの且つ同じハードウェアのアイテムによって実現することができる。単数の要素を言及する際に不定冠詞が使用されている場合は、そのような要素の複数形の存在を除外しない。いくつかの手段を列挙するいかなる装置の請求項においても、これらの手段のうちいくつかは、１つの且つ同じハードウェアのアイテムによって実現することができる。特定の要素が互いに異なる従属項において記載されるという単なる事実は、これらの要素を組み合わせて使用することができないと示しているわけではない。

上記の説明は、最も実用的で好ましい実施形態であると現在考慮されるものに基づき例示を目的として詳細を提供しているけれども、そのような詳細は単にその目的のためだけであり、本開示は明示的に開示された実施形態に限定されないが、それどころか、付随の特許請求の範囲の真意及び範囲内にある修正及び同等の構成をカバーするよう意図されることが理解されたい。例えば、本開示は、可能な限り、いかなる実施形態の１つ以上の特徴もいかなる他の実施形態の１つ以上の特徴とも組み合わせることができると熟考していることが理解されたい。

Claims (13)

1. 睡眠セッションに対してユーザに下顎前方固定及び睡眠体位療法を提供するように構成されたシステムであって、
   下顎前方固定マウスピースであり、
   前記ユーザの歯と取り外し可能に結合し、
   前記ユーザの上顎に対して突出位置に前記ユーザの下顎を前進させて、前記ユーザの気道のサイズを増大させる
   ように構成された下顎前方固定マウスピースと、
   前記ユーザの姿勢に関連する情報を伝達する出力信号を生成するように構成された１つ以上の姿勢センサと、
   感覚刺激を前記ユーザに提供するように構成された１つ以上の感覚刺激装置と、
   前記１つ以上の姿勢センサ及び前記１つ以上の感覚刺激装置に電子的に結合されたコントローラであり、
   前記出力信号に基づき、前記ユーザの姿勢が姿勢閾値を超えたかどうかを決定し、超えていることに応答して、前記ユーザに対して姿勢の変更を促す第１の感覚刺激を前記１つ以上の感覚刺激装置に提供させて、前記ユーザの姿勢が前記姿勢閾値をもはや超えないように、前記ユーザに姿勢の変更を促すように構成されたコントローラと、
   を含み、
   前記コントローラ、前記１つ以上の感覚刺激装置、及び前記１つ以上の姿勢センサは、前記下顎前方固定マウスピースに物理的に結合され、
   前記１つ以上の姿勢センサは、加速度計を含み、
   前記１つ以上の姿勢センサは、前記ユーザの呼吸に関連する情報を伝達する出力信号を生成するようにさらに構成され、
   前記コントローラは、前記ユーザの呼吸に関連する情報に基づき、前記ユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験しているかどうかを決定するようにさらに構成されている、システム。
2. 前記コントローラと、前記１つ以上の感覚刺激装置と、前記１つ以上の姿勢センサと、前記下顎前方固定マウスピースとの間の前記物理的結合は解除可能である、請求項１に記載のシステム。
3. 前記コントローラ、前記１つ以上の感覚刺激装置、及び前記１つ以上の姿勢センサは、
   （１）前記ユーザの口の外側に前記下顎前方固定マウスピースから突出するハウジングを介して、
   （２）前記下顎前方固定マウスピースの下顎内面に沿って、及び／又は
   （３）前記下顎前方固定マウスピースの上顎部分と下顎部分との間で、
   前記下顎前方固定マウスピースに物理的に結合されている、請求項１に記載のシステム。
4. 前記コントローラは、
   前記ユーザの姿勢が前記姿勢閾値を超えたという決定、及び
   前記ユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験したという決定、
   に応答して、前記１つ以上の感覚刺激装置に前記感覚刺激を送達させるようにさらに構成されている、請求項１に記載のシステム。
5. 前記１つ以上の姿勢センサは、前記ユーザの呼吸に関連する情報を伝達する出力信号を生成するようにさらに構成され、
   前記コントローラは、前記ユーザの呼吸に関連する情報に基づき、前記ユーザの睡眠段階を決定するようにさらに構成され、さらに、
   前記コントローラは、前記ユーザが、覚醒を経験している及び／又は目が覚めている若しくは浅い睡眠の段階にあることに応答して、前記ユーザに対して前記感覚刺激を前記１つ以上の感覚刺激装置に提供させるようにさらに構成されている、請求項１に記載のシステム。
6. 前記ユーザの呼吸に関連する情報を伝達する出力信号を生成するように構成された１つ以上の生理学的センサをさらに含み、
   前記コントローラは、前記１つ以上の生理学的センサからの前記出力信号内の情報に基づき、前記ユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験しているかどうか及び／又は前記ユーザの睡眠段階を決定するように構成され、
   前記コントローラは、前記ユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験したかどうか及び／又は前記ユーザの睡眠段階の決定に基づき前記感覚刺激の送達を引き起こすようにさらに構成されている、請求項１に記載のシステム。
7. 前記１つ以上の生理学的センサは、マイクロホンを含む、請求項６に記載のシステム。
8. 前記下顎前方固定マウスピースは、前記ユーザの下顎が前記突出位置に前進する量が調節可能であるか又は固定されるように構成されている、請求項１に記載のシステム。
9. 前記ユーザに関連するコンピューティングデバイスによって実行される電子アプリケーションであり、前記コントローラ、前記１つ以上の姿勢センサ、及び／又は前記１つ以上の感覚刺激装置と通信し、前記ユーザの睡眠及び／又は前記ユーザの呼吸に関連する情報のレビューを容易にするように構成された電子アプリケーションをさらに含み、前記ユーザの睡眠及び／又は前記ユーザの呼吸に関連する情報は、
   前記ユーザにおける睡眠障害呼吸イベントの量、頻度、タイミング、及び／又はタイプ、
   前記ユーザの睡眠段階、
   前記下顎前方固定マウスピースの有効性、
   推奨される下顎前方固定マウスピースの調整、及び／又は
   前記ユーザに提供される前記感覚刺激、
   に関連する情報を含む、請求項１に記載のシステム。
10. 前記コントローラは、前記ユーザの睡眠及び／又は前記ユーザの呼吸に関連する情報を決定するようにさらに構成されている、請求項９に記載のシステム。
11. 療法システムを用いて、睡眠セッションに対してユーザに下顎前方固定及び睡眠体位療法を提供する方法であって、前記システムは、下顎前方固定マウスピース、１つ以上の姿勢センサ、１つ以上の感覚刺激装置、及びコントローラを含み、当該方法は、
    前記コントローラ、前記１つ以上の感覚刺激装置、及び前記１つ以上の姿勢センサを前記下顎前方固定マウスピースに物理的に結合するのを容易にするステップと、
    前記下顎前方固定マウスピースが、前記ユーザの歯との前記下顎前方固定マウスピースの取り外し可能な結合を容易にするステップと、
    前記下顎前方固定マウスピースが、前記ユーザの上顎に対して突出位置に前記ユーザの下顎を前進させて、前記ユーザの気道のサイズを増大させるステップと、
    前記１つ以上の姿勢センサが、前記ユーザの姿勢に関連する情報を伝達する出力信号を生成するステップと、
    前記コントローラが、前記出力信号に基づき、前記ユーザの姿勢が姿勢閾値を超えたかどうかを決定するステップと、
    超えていることに応答して、前記コントローラが、前記ユーザに対して姿勢の変更を促す第１の感覚刺激を前記１つ以上の感覚刺激装置に提供させて、前記ユーザの姿勢が前記姿勢閾値をもはや超えないように、前記ユーザに姿勢を変更するように促すステップと、
    前記１つ以上の姿勢センサが、前記ユーザの呼吸に関連する情報を伝達する出力信号を生成するステップと、
    前記コントローラが、前記ユーザの呼吸に関連する情報に基づき、前記ユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験しているかどうかを決定するステップと、
    を含み、前記１つ以上の姿勢センサは、加速度計を含む、方法。
12. 前記システムは、前記ユーザに関連するコンピューティングデバイスによって実行される電子アプリケーションをさらに含み、前記電子アプリケーションは、前記コントローラ、前記１つ以上の姿勢センサ、及び／又は前記１つ以上の感覚刺激装置と通信し、当該方法は、前記電子アプリケーションが、前記ユーザの睡眠及び／又は前記ユーザの呼吸に関連する情報をレビューするのを容易にするステップをさらに含み、前記ユーザの睡眠及び／又は前記ユーザの呼吸に関連する情報は、
    前記ユーザにおける睡眠障害呼吸イベントの量、頻度、タイミング、及び／又はタイプ、
    前記ユーザの睡眠段階、
    前記下顎前方固定マウスピースの有効性、
    推奨される下顎前方固定マウスピースの調整、及び／又は
    前記ユーザに提供される前記感覚刺激、
    に関連する情報を含む、請求項１１に記載の方法。
13. 睡眠セッションに対してユーザに下顎前方固定及び睡眠体位療法を提供するためのキットであって、
    下顎前方固定マウスピースであり、
    前記ユーザの歯と取り外し可能に結合し、
    前記ユーザの上顎に対して突出位置に前記ユーザの下顎を前進させて、前記ユーザの気道のサイズを増大させる、
    ように構成された下顎前方固定マウスピースと、
    前記ユーザの姿勢に関連する情報を伝達する出力信号を生成するように構成された１つ以上の姿勢センサと、
    感覚刺激を前記ユーザに提供するように構成された１つ以上の感覚刺激装置と、
    コントローラであり、
    前記出力信号に基づき、前記ユーザの姿勢が姿勢閾値を超えたかどうかを決定し、超えていることに応答して、前記ユーザに対して姿勢の変更を促す第１の感覚刺激を前記１つ以上の感覚刺激装置に提供させて、前記ユーザの姿勢が前記姿勢閾値をもはや超えないように、前記ユーザに姿勢の変更を促すように構成されたコントローラと、
    を含み、
    前記１つ以上の姿勢センサは、加速度計を含み、
    前記１つ以上の姿勢センサは、前記ユーザの呼吸に関連する情報を伝達する出力信号を生成するようにさらに構成され、
    前記コントローラは、前記ユーザの呼吸に関連する情報に基づき、前記ユーザが睡眠障害呼吸イベントを経験しているかどうかを決定するようにさらに構成されている、キット。

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