JP7469116B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来、複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する遊技機が知られている
たとえば、特許文献1には、複数のキャラクタやオブジェクトの画像が登場する群演出を実行可能な遊技機が開示されている
特開2019-050851号公報
上述した遊技機によれば、群演出を実行することで遊技に面白みを享受させることができるが、このような群演出に関してはまだまだ改良の余地があった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、より好適に群演出を実行することができる遊技機を提供することである
上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
可変表示を行い、可変表示結果として特定表示結果が表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段からの情報にもとづいて演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行可能であり、
変動パターンを判定した後に、前記群演出を実行するか否かを判定することにより、前記群演出を実行可能であり、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記演出実行手段は、
第1変動パターンに基づき前記群演出を実行する場合、可変表示の開始から所定フレーム数目から該群演出が開始するように、該群演出を実行可能であり、
第2変動パターンに基づき前記群演出を実行する場合、所定フレーム数目とは異なり可変表示の開始から特定フレーム数目から該群演出が開始するように、該群演出を実行可能であり、
前記群演出は、第1群演出と第2群演出とを含み、
前記第1群演出において表示される複数のキャラクタは、各々同一または略同一の第1速度で進行し、
前記第2群演出において表示される複数のキャラクタは、各々同一または略同一の第2速度で進行し、
前記第1速度は、前記第2速度よりも速く、
前記第1群演出と前記第2群演出との実行時間は、同じであり、
前記遊技制御手段は、通常状態において前記可変表示結果として前記特定表示結果とは異なる特別表示結果が表示された場合、前記通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態へ制御可能であり、
前記演出実行手段は、前記可変表示結果が前記特定表示結果となる場合と前記特別表示結果となる場合とで、共通の特別演出を複数種類実行可能である、
ことを特徴とする。
他の遊技機は、
可変表示を行い、可変表示結果として特定表示結果が表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態へ制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えばCPU103など)と、
前記遊技制御手段からの情報にもとづいて演出を実行可能な演出実行手段(例えば演出制御コマンドに基づいて演出を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記遊技制御手段は、
前記有利状態とすることを決定する決定手段(例えばステップS110の処理を実行するCPU103など)と、
前記決定手段の決定より前に前記有利状態となることを判定する判定手段(例えばステップS213の処理を実行するCPU103など)と、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態へ制御可能な状態制御手段(例えばステップ059AKS025の処理を実行するCPU103など)と、
前記判定手段が前記有利状態となると判定したときに前記有利状態に制御されることを特定可能な判定結果情報を含む複数種類の情報を前記演出実行手段へ送信可能な情報送信手段(例えば演出制御コマンドを送信するCPU103など)と、を含み、
前記状態制御手段は、前記通常状態において前記可変表示結果として前記特定表示結果とは異なる特別表示結果が表示された場合、該特別表示結果にもとづいて、前記通常状態から前記特別状態へ制御し(例えばステップ059AKS025の処理を実行するなど)、
前記判定手段は、前記状態制御手段が前記特別状態へ制御するよりも前に前記特別状態となることを判定可能であり(例えばステップ059AKS001の処理を実行するなど)、
前記情報送信手段は、前記判定手段が前記特別状態となると判定したときに前記特別状態に制御されることを特定可能な特別情報を送信可能であり(例えば「ハズレ(時短)」の表示結果指定コマンドを送信可能であるなど)、
前記演出実行手段は、
前記判定結果情報を受信したときに、前記判定結果情報にもとづいて先読み演出を実行可能であり(例えばステップS161の処理を実行可能であるなど)、
前記特別情報を受信した後に前記判定結果情報を受信した場合に、前記判定結果情報にもとづく前記先読み演出の実行を制限する(例えばステップ059AKS082にてYesと判定した場合、ステップ059AKS084およびステップS1304の処理を実行するなど)、
前記演出実行手段は、
前記有利状態に制御されることを示す前記判定結果情報を受信した後に前記判定結果情報を新たに受信した場合、該新たに受信した前記判定結果情報にもとづく前記先読み演出の実行をさらに制限し(例えば現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留が記憶されている場合、ステップ059AKS082にてYesと判定するなど)、
前記先読み演出の制限中、前記特別情報を受信した後に前記判定結果情報を受信した場合において実行可能な前記先読み演出と同様の態様で前記先読み演出を実行可能であり(例えばステップ059AKS084およびステップS1304の処理を実行するなど)、
さらに、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図98~図104に示す6人群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況から、当該最初に表示されたキャラクタの一部が前記第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況になる(たとえば、図61,図98に示す例)。
ことを特徴とする。
このような構成によれば、特別表示結果が表示されるときの遊技状態に応じた制御を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。さらに、より好適に群演出を実行することができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の手段Aに係る発明が含まれる。従来より遊技機において特開2019-050851号公報に示されているような、複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行する遊技機が知られている。たとえば、複数のキュラクタやオブジェクトの画像が登場する群演出を実行可能な遊技機が開示されている。
上述した遊技機によれば、群演出を実行することで遊技に面白みを享受させることができるが、このような群演出に関してはまだまだ改良の余地があった。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、より好適に群演出を実行することができる遊技機を提供することである。
(手段A)
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図98~図104に示す6人群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況から、当該最初に表示されたキャラクタの一部が前記第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況になる(たとえば、図61,図98に示す例)。
このような構成によれば、より好適に群演出を実行することができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 この実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面斜視図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 停止図柄決定処理の一例を示すフローチャートである。 設定示唆演出実行決定テーブルに関する設定例を示す図である。 設定示唆パターンに関する構成例や設定例を示す図である。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 設定示唆演出の実行例を示す図である。 この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 時短種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 時短煽り演出期間の一例を示す図である。 変動パターンの一例を示す図である。 変動パターン決定テーブルの一例を示す図である。 変動パターン決定テーブルの一例を示す図である。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 主な演出制御コマンドの一例を示す図である。 飾り図柄停止コマンド送信設定処理の一例を示すフローチャートなどである。 時短開始時処理の一例を示すフローチャートである。 時短終了時処理の一例を示すフローチャートである。 残保留期間終了判定処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞時コマンドバッファの構成例を示す図である。 先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。 保留変化決定テーブルの構成例を示す図である。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 取りこぼし時処理の一例を示すフローチャートである。 停止図柄設定処理の一例を示すフローチャートである。 時短煽り演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 時短煽り演出パターンの決定例を示す図である。 復帰演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 時短用図柄が停止表示する場合とそれ以外の場合における可変表示中における各タイミングを示すタイミングチャートである。 時短用図柄が停止表示する場合や時短煽り演出などが実行される場合における演出動作例を示す図である。 時短用図柄が停止表示する場合や時短煽り演出などが実行される場合における演出動作例を示す図である。 時短用図柄が停止表示する場合や時短煽り演出などが実行される場合における演出動作例を示す図である。 時短用図柄が停止表示する場合や時短煽り演出などが実行される場合における演出動作例を示す図である。 情報出力処理内の処理の一例を示すフローチャートである。 外部情報出力処理にて出力される各種信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 特図表示結果の一例を示す図である。 時短用図柄が停止表示する場合における演出動作例を示す図である。 特徴部063AKに係るパチンコ遊技機の正面図である。 大入賞口が閉鎖状態に制御された状態における特徴部063AKに係る特別可変入賞球装置の構成を示す図である。 (a)~(c)は、特徴部063AKに係る大入賞口に入賞した遊技球の流れを説明するための図である。 (a)は、特徴部063AKに係る振分部の構成を示す図である。(b)は、特徴部063AKに係る振分部材の構成を示す図である。 (a)~(c)は、特徴部063AKに係る振分部に進入した遊技球の流れを説明するための図である。 特徴部063AKに係る振分部材の動作を説明するための図である。 特徴部063AKに係る小当り開始演出時間と遊技球が振分部に進入するタイミングとの関係を説明するための図である。 (a)は、特徴部063AKに係る小当り変動に対応した演出のタイミングチャートである。(b)は、特徴部063AKに係る小当り変動に対応する演出の実行有無及び演出態様を説明するための図である。 (a)は、特徴部063AKに係る時短示唆演出のタイミングチャートである。(b)は、特徴部063AKに係る時短示唆図柄を示す図である。 (a)は、特徴部063AKに係る第1特図ゲームに対応する通常時通過煽り演出を説明するための図である。(b)は、特徴部063AKに係る第2特図ゲームに対応する通常時通過煽り演出を説明するための図である。(c)は、特徴部063AKに係る時短時通過煽り演出を説明するための図である。 特徴部063AKに係る特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 (a)は、特徴部063AKに係る第1特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。(b)は、特徴部063AKに係る第2特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 (a)は、特徴部063AKに係る大当り種別の一覧を示す図である。(b)は、特徴部063AKに係る大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 (a)は、特徴部063AKに係る小当り種別の一覧を示す図である。(b)は、特徴部063AKに係る小当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 特徴部063AKに係る変動パターンの一覧を示す図である。 特徴部063AKに係る変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部063AKに係る大当り変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 特徴部063AKに係るハズレ変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 (a)は、特徴部063AKに係る通常状態用時短変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。(b)は、特徴部063AKに係る時短状態用時短変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 特徴部063AKに係る特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部063AKに係る小当り開始演出待ち時間決定テーブルの構成例を示す図である。 特徴部063AKに係る小当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部063AKに係る小当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部063AKに係る当り終了指定コマンド決定テーブルの構成例を示す図である。 特徴部063AKに係る通過報知演出待ち時間決定テーブルの構成例を示す図である。 特徴部063AKに係る小当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部063AKに係る可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 (a)は、特徴部063AKに係る小当り組合せとなる飾り図柄を示す図である。(b)は、特徴部063AKに係る通常状態用小当り時確定飾り図柄決定テーブルの構成例を示す図である。(c)は、特徴部063AKに係る時短状態用小当り時確定飾り図柄決定テーブルの構成例を示す図である。 特徴部063AKに係る可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 (a)は、特徴部063AKに係る特図当り待ち処理の一例を示すフローチャートである。(b)は、特徴部063AKに係る小当り開始演出時間決定テーブルの構成例を示す図である。 特徴部063AKに係る小当り中演出処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部063AKに係る小当り終了演出処理の一例を示すフローチャートである。 (a)~(i)は、特徴部063AKに係る通常状態における演出動作例を示す図である。 (a)~(g)は、特徴部063AKに係る通常状態における演出動作例を示す図である。 (a)~(e)は、特徴部063AKに係る時短状態における演出動作例を示す図である。 (a)~(e)は、特徴部063AKに係る時短状態における演出動作例を示す図である。 (a)は、特徴部063AKの変形例に係る通常時保留変化決定テーブルの構成例を示す図である。(b)は、特徴部063AKの変形例に係る制限時保留変化決定テーブルの構成例を示す図である。 (a)~(c)は、特徴部063AKの変形例に係る演出動作例を示す図である。 特徴部065AKのパチンコ遊技機の正面図である。 普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄決定テーブルの一例を示す図である。 普図表示結果と時短回数を示す図である。 特図表示結果と時短回数を示す図である。 普通図柄停止時処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部065AKの演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 普図連動演出制御処理の一例を示すフローチャートである。 特図連動演出決定処理の一例を示すフローチャート等である。 時短報知設定処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部065AKの時短移行時の演出内容を示すタイミングチャートである。 特徴部065AKの演出動作例を示す図である。 特徴部065AKの演出動作例を示す図である。 特徴部065AKの演出動作例を示す図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 (A)は画像表示装置を示す図であり、(B)は各保留表示エリアにおける保留表示の回転表示を示す図であり、(C)はテロップ表示エリアにおけるテロップの移動表示を示す図であり、(D)は第4図柄の点滅態様を示す図である。 画像表示装置における表示を構成する画像データの説明図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 (A)は、表示結果判定テーブル1を示す説明図であり、(B)は、表示結果判定テーブル2を示す説明図である。 (A)は、大当り種別判定テーブルの構成例を示す図であり、(B)は、各種大当りの内容を示す図である。 変動パターンを例示する図である。 可変表示結果と変動パターンと関係について示す説明図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 (A)は、演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図であり、(B)は、始動入賞時受信コマンドバッファの構成例を示す図である。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートの一部である。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 チャンスアップ演出の実行決定割合を示す図である。 (A)は静止画表示演出の演出パターンの決定割合を示す図であり、(B)は各演出パターンの演出内容を示す図である。 (A)は操作促進演出の演出パターンの決定割合を示す図であり、(B)は各演出パターンの演出内容を示す図である。 スーパーリーチα1の可変表示を示すタイミングチャートである。 スーパーリーチα2の可変表示を示すタイミングチャートである。 スーパーリーチα3の可変表示を示すタイミングチャートである。 スーパーリーチα3の可変表示を示すタイミングチャートである。 スーパーリーチβ1の可変表示を示すタイミングチャートである。 スーパーリーチβ2の可変表示を示すタイミングチャートである。 スーパーリーチβ3の可変表示を示すタイミングチャートである。 スーパーリーチβ3の可変表示を示すタイミングチャートである。 第1リーチ演出の演出態様を示す図である。 第1リーチ演出の演出態様を示す図である。 第2リーチ演出の演出態様を示す図である。 第2リーチ演出の演出態様を示す図である。 第2リーチ演出の演出態様を示す図である。 第3リーチ演出の演出態様を示す図である。 第3リーチ演出の演出態様を示す図である。 第4リーチ演出の演出態様を示す図である。 第4リーチ演出の演出態様を示す図である。 第4リーチ演出の演出態様を示す図である。 変形例における第2リーチ演出の演出態様を示す図である。 変形例における第4リーチ演出の演出態様を示す図である。 変形例における第4リーチ演出の演出態様を示す図である。 本実施の形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。 本実施の形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。 本実施の形態に係るパチンコ遊技機の背面斜視図である。 枠ランプを説明するための図である。 特図LED基板および第4図柄ユニットを説明するための図である。 遊技盤と画像表示装置との間を覗いた図である。 画像表示装置における画面の表示態様を説明するための図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種基板などを説明するための図である。 当り種別を説明するための図である。 各乱数を説明するための図である。 大当り判定テーブルおよび大当り種類判定テーブルを説明するための図である。 演出制御コマンドの一例を説明するための図である。 メイン側における前変動パターンの一例を説明するための図である。 メイン側における後変動パターンの一例を説明するための図である。 ハズレ時における後変動パターン判定テーブルを説明するための図である。 大当り時における後変動パターン判定テーブルを説明するための図である。 前変動パターン判定テーブルを説明するための図である。 メイン側における全変動パターンの一例を説明するための図である。 サブ側における全変動パターンの一例を説明するための図である。 各予告演出における抽選テーブルを説明するための図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄変動処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 大当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。 大当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。 大当り開放後処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 群予告設定処理の一例を示すフローチャートである。 群予告実行処理の一例を示すフローチャートである。 群予告作業工程の一例を示すフローチャートである。 本映像制作工程の一例を説明するための図である。 本映像制作工程の一例を説明するための図である。 本映像制作工程の一例を説明するための図である。 本映像制作工程の一例を説明するための図である。 6人群予告の全体像を示す図である。 群予告演出において用いられる補助表示を説明するための図である。 群予告演出において用いられるモーションブラー処理を説明するための図である。 群予告演出においてキャラクタが重なるときの輪郭の態様を説明するための図である。 群予告演出の実行中に遊技盤と画像表示装置との間を覗いた図である。 爆チュー群予告の全体像を示す図である。 群予告演出における音量の変化および輝度データテーブルを説明するための図である。 ステージAにおける6人群予告の発生タイミングを説明するための図である。 ステージBにおける爆チュー群予告の発生タイミングを説明するための図である。 群予告輝度データテーブルにおける親テーブルの一例を説明するための図である。 群予告輝度データテーブルにおける子テーブルの一例を説明するための図である。 群予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 群予告輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 群予告輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 群予告輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 群予告輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 リーチライン輝度データテーブルにおける親テーブルの一例を説明するための図である。 リーチライン輝度データテーブルにおける子テーブルの一例を説明するための図である。 リーチライン輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 リーチライン輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 リーチライン輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 リーチライン輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 リーチライン輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 背景予告輝度データテーブルにおける親テーブルの一例を説明するための図である。 背景予告輝度データテーブルにおける子テーブルの一例を説明するための図である。 背景予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 背景予告輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 背景予告輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 背景予告輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 背景予告輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 全点灯時輝度データテーブルの一例を説明するための図である。 PUSH演出時輝度データテーブルの一例を説明するための図である。 変形例に係る群予告輝度データテーブルにおける子テーブルの一例を説明するための図である。 変形例に係る群予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいて6人群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいて6人群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいて6人群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいて6人群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいて6人群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいて6人群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいて6人群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいて6人群予告が実行された場合の比較例の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいて背景予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいてランプ予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 ステージAにおける演出態様を説明するための図である。 SPリーチ前半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ前半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ前半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ前半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ前半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ前半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ前半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ前半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ前半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ後半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ後半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ後半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ後半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ後半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ後半における演出態様を説明するための図である。 SPリーチ後半における演出態様を説明するための図である。 最終リーチにおける演出態様を説明するための図である。 最終リーチにおける演出態様を説明するための図である。 最終リーチにおける演出態様を説明するための図である。 最終リーチにおける演出態様を説明するための図である。 最終リーチにおける演出態様を説明するための図である。 最終リーチにおける演出態様を説明するための図である。 最終リーチにおける演出態様を説明するための図である。 最終リーチにおける演出態様を説明するための図である。 最終リーチにおける演出態様を説明するための図である。 最終リーチにおける演出態様を説明するための図である。 最終リーチにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおける演出態様を説明するための図である。 ステージBにおいて爆チュー群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージBにおいて爆チュー群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージBにおいて爆チュー群予告が実行された場合の演出態様を説明するための3である。 ステージBにおいて爆チュー群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージBにおいて爆チュー群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージBにおいて爆チュー群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージBにおいて爆チュー群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいてボインゴ群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいてボインゴ群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいてボインゴ群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいてボインゴ群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいてボインゴ群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいてボインゴ群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 ボインゴ群予告の詳細を説明するための図である。 ステージAにおいてボインゴ群予告が実行された場合の比較例の演出態様を説明するための図である。 ステージAにおいてボインゴ群予告が実行された場合の比較例の演出態様を説明するための図である。 変形例に係るボインゴ群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 変形例に係る犬群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 変形例に係る犬群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 6人群予告と犬群予告の比較を説明するための図である。 リーチライン中に群予告演出が実行された場合の演出態様を説明するための図である。 リーチライン中に群予告演出が実行された場合の演出態様を説明するための図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー500Aが取り付けられている。セキュリティカバー500Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー500Aは、短片500Aaおよび長片500Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチに対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ30、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1~6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0~65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1~6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1~6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1~6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1~6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1~3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1~3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4~6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1~3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4~6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図9は、演出制御プロセス処理として、図8のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(設定示唆演出に関する特徴部の説明)
以下、パチンコ遊技機1における設定示唆演出に関する特徴部について説明する。この特徴部では、可変表示の実行中に、所定割合でパチンコ遊技機1における設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能である。
図10-1は、可変表示開始設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理では、停止図柄決定処理が実行される(ステップS201)。停止図柄決定処理では、飾り図柄の可変表示における最終停止図柄といった、飾り図柄の可変表示において停止表示される飾り図柄の組合せが決定される。停止図柄決定処理に続いて、予告演出決定処理が実行される(ステップS202)。予告演出決定処理は、有利示唆演出に含まれる予告演出を決定可能とする。
予告演出決定処理が実行された後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS203)。演出制御パターンは、特図変動時演出制御パターン、予告演出制御パターン、その他、各種の演出実行を制御するための制御パターンなどを含んでいればよい。例えば変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップS202の予告演出決定処理による決定結果に対応して、複数用意された予告演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、予告演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。
ステップS203により演出制御パターンが決定されると、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS204)。また、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS205)。このときには、ステップS203にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
続いて、可変表示開始時の保留表示更新設定を行う(ステップS206)。例えば、画像表示装置5の画面上に設けられた保留表示エリアにおいて、保留番号「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」~「4」などに対応した表示部位にある保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。これにより、保留表示のシフトが行われる。画像表示装置5の画面上に設けられたアクティブ表示部では、保留表示エリアにおいて消去(消化)した保留表示に対応したアクティブ表示が行われるようにすればよい。なお、保留記憶数が「0」であるときに、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて直ちに可変表示が開始される場合には、保留表示を更新することなく、アクティブ表示エリアにおけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS207)、可変表示開始設定処理を終了する。
図10-2は、停止図柄決定処理として、可変表示開始設定処理のステップS201にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。停止図柄決定処理では、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるか否かを判定する(ステップS221)。スーパーリーチのリーチ演出が実行されるか否かは、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンに基づいて判定可能である。
スーパーリーチのリーチ演出が実行されない場合には(ステップS221;No)、非リーチ時やノーマルリーチ時の最終停止図柄を決定して(ステップS222)、停止図柄決定処理を終了する。非リーチ時には、可変表示結果が「ハズレ」になる。ノーマルリーチ時には、可変表示結果が「大当り」になる場合と、可変表示結果が「ハズレ」になる場合とが含まれている。飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならない非リーチ時には、最終停止図柄として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。非リーチ時の最終停止図柄は、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで異なる(不一致の)飾り図柄となるように決定される。可変表示結果が「ハズレ」になるノーマルリーチ時には、リーチハズレ時の最終停止図柄として、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。リーチハズレ時の最終停止図柄は、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。可変表示結果が「大当り」になるノーマルリーチ時には、大当り時の最終停止図柄として、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される。大当り時の最終停止図柄は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。
スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合には(ステップS221;Yes)、スーパーリーチ時の最終停止図柄を決定する(ステップS223)。スーパーリーチ時には、可変表示結果が「大当り」になる場合と、可変表示結果が「ハズレ」になる場合とが含まれている。可変表示結果が「ハズレ」になるスーパーリーチ時には、リーチハズレ時の最終停止図柄として、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。可変表示結果が「大当り」になる大当り時には、大当り時の最終停止図柄として、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される。
スーパーリーチ時には、可変表示結果が「大当り」になるか「ハズレ」になるかにかかわらず、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで同一の(一致する)飾り図柄が、確定飾り図柄として停止表示される。このようなリーチハズレ組合せや大当り組合せを構成する左右の飾り図柄は、リーチ図柄ともいう。リーチ図柄として決定可能な飾り図柄は、例えば1~7の数字に対応する7種類の飾り図柄といった、複数種類の飾り図柄を含んでいればよい。数字に対応する飾り図柄は、数字を示す演出画像のみであってもよいし、数字に加えて各種のキャラクタを示す演出画像であってもよい。リーチ図柄は、リーチ図柄決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ図柄決定テーブルを参照することなどにより、複数の飾り図柄のいずれかに決定されるようにすればよい。リーチ図柄決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
リーチ図柄決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、リーチ図柄となる飾り図柄に割り当てられた判定値の個数が異なっていてもよい。例えば、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、1の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も高くなり、2の数字、3の数字、4の数字、5の数字、6の数字となるに従って、飾り図柄の決定割合が低くなり、7の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も低くなる。これに対し、可変表示結果が「大当り」である場合には、1の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も低くなり、2の数字、3の数字、4の数字、5の数字、6の数字となるに従って、飾り図柄の決定割合が高くなり、7の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も高くなる。このような決定割合の設定では、7の数字に対応する飾り図柄がリーチ図柄として停止表示された場合に、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が最も高くなり、6の数字、5の数字、4の数字、3の数字、2の数字となるに伴い、リーチ図柄として停止表示された場合の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が低くなり、1の数字に対応する飾り図柄がリーチ図柄として停止表示された場合の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が最も低くなる。なお、リーチ図柄決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、リーチ図柄となる飾り図柄に割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。リーチ図柄となる飾り図柄ごとに割り当てられた判定値の個数が異なってもよいし、リーチ図柄となる飾り図柄にかかわらず割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。大当り種別に応じて、リーチ図柄となる飾り図柄の決定割合が異なってもよい。
ステップS223に続いて、決定されたリーチ図柄は7の数字に対応する飾り図柄であるか否かを判定する(ステップS224)。このとき、リーチ図柄が7以外の数字に対応する飾り図柄であれば(ステップS224;No)、停止図柄決定処理を終了する。リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合には(ステップS224;Yes)、設定示唆演出を実行するか否かに応じた設定示唆演出の有無を決定する(ステップS225)。設定示唆演出は、設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された設定示唆演出実行決定テーブルを参照することなどにより、実行の有無が決定されるようにすればよい。設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。設定示唆演出の有無として、設定示唆演出を実行しない「演出なし」、または、設定示唆演出を実行する「演出あり」のうちで、いずれかに決定される。
ステップS225の決定結果に基づいて、設定示唆演出を実行する「演出あり」に決定されたか否かを判定する(ステップS226)。設定示唆演出を実行しない「演出なし」に決定された場合には(ステップS226;No)、停止図柄決定処理を終了する。「演出あり」に決定された場合には(ステップS226;Yes)、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(ステップS227)。演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1の電源投入時に、主基板11の側から送信された設定値通知コマンドを受信し、通知された設定値をRAM122の所定領域に格納すればよい。これにより、ステップS227では、RAM122に格納されている設定値を特定すればよい。
ステップS227に続いて、設定示唆パターンを決定してから(ステップS228)、停止図柄決定処理を終了する。設定示唆パターンは、設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された設定示唆パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の設定示唆パターンのうちいずれかに決定されるようにすればよい。設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
図10-3は、設定示唆演出実行決定テーブルに関する設定例を示している。例えばROM121には、設定示唆演出実行決定テーブルとして、図10-3に示す決定テーブルTA01を構成するテーブルデータが予め記憶されている。停止図柄決定処理のステップS225では、決定テーブルTA01を参照することなどにより、設定示唆演出の有無が決定される。決定テーブルTA01では、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、設定示唆演出の有無に割り当てられた判定値の個数が異なっている。例えば、可変表示結果が「大当り」である場合には、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも、設定示唆演出を実行する「演出あり」の決定割合が高くなる。このような決定割合の設定では、設定示唆演出が実行された場合に、設定示唆演出が実行されない場合よりも、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が高くなる。なお、設定示唆演出実行決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、設定示唆演出の有無に割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。
図10-4(A)は、設定示唆パターンの構成例を示している。この実施例では、複数の設定示唆パターンとして、4つのパターンRE-0~パターンRE3が設けられている。これらの設定示唆パターンは、図柄表示色を変化させるか否かや、変化させる場合の表示色に応じて、示唆内容が異なっている。図柄表示色は、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の表示色であり、通常表示色となる赤色の他に、銅色、銀色、金色を含む示唆表示色に変化可能である。パターンRE-0は、図柄表示色を変化させず、遊技者にとって有利な設定値である期待度が低いことを示唆する。パターンRE-1は、図柄表示色を銅色に変化させ、設定値が2以上であることの確定を示唆する。パターンRE-2は、図柄表示色を銀色に変化させ、遊技者にとって有利な設定値である期待度が高いことを示唆する。パターンRE-3は、図柄表示色を金色に変化させ、最高の設定値となる6であることの確定を示唆する。このように、リーチ図柄を用いた設定示唆演出では、図柄表示色が変化したか否かや、変化後の図柄表示色に応じて、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆を行うことができる。
図10-4(B)は、設定示唆パターン決定テーブルに関する設定例を示している。例えばROM121には、設定示唆パターン決定テーブルとして、図10-4(B)に示す決定テーブルTA11を構成するテーブルデータが予め記憶されている。停止図柄決定処理のステップS228では、決定テーブルTA11を参照することなどにより、設定示唆パターンが決定される。決定テーブルTA11では、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、設定示唆パターンの決定結果に割り当てられた判定値の個数が異なっている部分がある。
リーチ図柄を用いた設定示唆演出が実行される場合に、リーチ図柄が7の数字に対応した飾り図柄となることから、大当り遊技状態に制御される割合が高い。そして、設定示唆演出がパターンRE-0で実行される場合は遊技者にとって有利な設定値である期待度が低く、設定示唆演出がパターンRE-1で実行される場合は設定値が2以上であることが確定する。また、設定示唆演出がパターンRE-2で実行される場合は遊技者にとって有利な設定値である期待度が高く、設定示唆演出がパターンRE-3で実行される場合は最高の設定値となる6であることが確定する。このように、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった場合のリーチ図柄には、7以外の数に対応した飾り図柄といった大当り遊技状態の制御に関する示唆を行う図柄表示態様と、7の数字に対応した飾り図柄といった大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うとともにパチンコ遊技機1において設定されている設定値に関する示唆を行う図柄表示態様とが含まれている。リーチ図柄が7の数字に対応した飾り図柄の場合には、リーチ図柄が通常表示色で表示されることで大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、図柄表示色が変更されることで、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともに設定値に関する示唆を行うことになる。
設定示唆演出は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、演出態様が異なるように実行可能である。例えば、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1である場合には、設定示唆パターンがパターンRE-1に決定されないので、図柄表示色が銅色に変更されることがない。このように、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1以外であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が銅色に変更されるか否かが異なる。パチンコ遊技機1において設定されている設定値が6以外である場合には、設定示唆パターンがパターンRE-3に決定されないので、図柄表示色が金色に変更されることがない。このように、パチンコ遊技機において設定されている設定値が6であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が金色に変更されるか否かが異なる。
設定示唆演出は、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の表示色である図柄表示色を変更するものに代えて、あるいは、図柄表示色を変更するものに加えて、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の形状や模様といった、リーチ態様における任意の態様を変更するものであってもよい。あるいは、背景画像や外枠画像その他の任意の演出画像の表示、スピーカ8L、8Rによる音声の出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった装飾発光体の点灯、演出用可動部材の動作、これらの一部または全部の組合せといった、任意の演出装置による演出態様を変更するものであってもよい。設定示唆演出その他のパチンコ遊技機1における任意の演出は、演出制御に関連する任意のデータ、演出制御に関連しない任意のデータ、あるいは、これらを組み合わせたデータが、演出実行用として予め定められた単一または複数の条件式を満足する場合に、実行可能であればよい。図柄表示色を変更する演出は、変更演出ともいう。
複数の設定示唆パターンには、大当り遊技状態に制御される場合にのみ決定可能なパターンと、大当り遊技状態に制御されない場合にも決定可能なパターンとが、含まれていてもよい。例えば、パターンRE-0とパターンRE-1は、可変表示結果が「ハズレ」である場合にも、所定割合で決定可能となるのに対し、パターンRE-2とパターンRE-3は、可変表示結果が「大当り」である場合にのみ所定割合で決定可能となり、可変表示結果が「ハズレ」である場合には決定不可能となるようにしてもよい。この場合に、パターンRE-2は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値にかかわらず、共通の割合で決定されるのに対し、パターンRE-3は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、異なる割合で決定されてもよい。
図10-5は、可変表示中演出処理として、演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS241)。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS241;No)、可変表示の進行に伴い各種演出を実行するための制御が行われる。演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップS203にて決定された演出制御パターンから読み出した制御データに基づいて、各種指令を作成する。この指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯や消灯や点滅させること、可動体32などの演出用可動部材を動作させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて各種演出を実行できればよい。
可変表示中演出処理では、予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS242)。予告演出期間である場合には(ステップS242;Yes)、予告演出を実行する制御が行われる(ステップS243)。予告演出期間ではない場合や(ステップS242;No)、ステップS243の制御を行った後には、リーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS244)。リーチ演出期間である場合には(ステップS244;Yes)、リーチ演出を実行する制御が行われる(ステップS245)。ステップS245の制御により、リーチ図柄となる飾り図柄が停止表示されてから、図柄表示色の変更後におけるリーチ演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができる。
リーチ演出期間ではない場合や(ステップS244;No)、ステップS245の制御を行った後には、変更演出期間であるか否かを判定する(ステップS246)。変更演出期間は、リーチ図柄を用いた設定示唆演出が実行される場合に、図柄表示色を変更する演出の実行期間として、予め定められていればよい。変更演出期間である場合には(ステップS246;Yes)、変更演出を実行する制御が行われる(ステップS247)。変更演出期間ではない場合や(ステップS246;No)、ステップS247の制御を行った後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップS248)、可変表示中演出処理を終了する。
変更演出期間は、変更演出の演出態様に応じて、異なる時間長に設定されてもよい。例えばパターンRE-0の場合には変更演出期間が最も短い第1期間に設定され、パターンRE-1の場合には変更演出期間が第1期間よりも長い第2期間に設定され、パターンRE-2の場合には変更演出期間が第2期間よりも長い第3期間に設定され、パターンRE-3の場合には変更演出期間が最も長い第4期間に設定されてもよい。一般的に遊技者は、有利なことを報知する演出(有利な演出)が実行された場合、その演出の画像または動画を、遊技者が所有する携帯端末にて撮影し、それをSNS(Social Networking Service)等の会員登録制のウェブサイトや、インターネット動画供給サイト等に投稿する傾向にある。しかしながら、このような有利な演出の実行期間が短いと、適切な撮影時間を確保できないという問題が生じる。その一方で、不利な場合にも行われることの多い演出(不利な演出)については、撮影意欲を喚起しないため、不利な演出の実行期間が長いと、かえって遊技者に不快感を与えてしまうという問題がある。そこで、有利な演出についての実行期間を長くして撮影時間を確保するとともに、不利な演出については有利な演出よりも実行期間を短くして不快感を低減させるようにする。これにより、遊技者にとって有利な演出が実行された場合に、遊技者が見逃すことを防止できるとともに、撮影時間を確保することができる。また、撮影時間を確保できることにより、撮影された画像や動画がインターネット上で遊技者により公開され、パチンコ遊技機1に対する公衆の興味を高めることができる。加えて、多くの場合に、どの遊技場のどのパチンコ遊技機1にて撮影したものかも含めて公開されることにより、遊技場側からすれば、遊技者により遊技場の宣伝が行われたことになる。このように、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われた場合に撮影時間を確保することにより、遊技者のみならず、遊技場側にも相乗的な効果をもたらすことになる。
可変表示時間が経過した場合には(ステップS241;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS249)。図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS249;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS249;Yes)、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS250)。続いて、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS251)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS252)、可変表示中演出処理を終了する。
図10-6は、設定示唆演出の実行例を示している。図10-6(A)は、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様でリーチ成立となる演出実行例HD101を示している。「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rには7の数字に対応する飾り図柄が停止表示されることで、リーチ成立となりノーマルリーチのリーチ演出が実行される。図10-6(B)は、ノーマルリーチのリーチ演出がスーパーリーチのリーチ演出に移行するリーチ発展となる演出実行例HD102を示している。画像表示装置5の表示画面では飾り図柄が縮小表示され、スーパーリーチのリーチ演出における演出画像の表示が行われる。図10-6(C)は、設定示唆演出となる変更演出が実行される演出実行例HD103を示している。停止表示されているリーチ図柄に重畳して、変更演出に対応する演出表示が表示される。また、「図柄表示色変更!!」といったメッセージを報知する演出画像が表示されることで、図柄表示色を変更する示唆が行われる。
図10-6(D1)は、パターンRE-0により図柄表示色が変化しない演出実行例HD111を示している。図10-6(D2)は、パターンRE-1により図柄表示色が銅色に変化する演出実行例HD112を示している。図10-6(D3)は、パターンRE-2により図柄表示色が銀色に変化する演出実行例HD113を示している。図10-6(D4)は、パターンRE-3により図柄表示色が金色に変化する演出実行例HD113を示している。演出実行例HD111では、パターンRE-0によりリーチ図柄の表示色が変化せず、通常表示色である赤色のまま変更されない。このように図柄表示色が変更されない失敗演出(ガセ演出)が実行され、遊技者にとって有利な設定値である期待度が低いことを示唆する。演出実行例HD112では、パターンRE-1によりリーチ図柄の表示色が銅色に変更されることで、設定値が2以上であることの確定を示唆する。演出実行例HD113では、パターンRE-2によりリーチ図柄の表示色が銀色に変更されることで、遊技者にとって有利な設定値である期待度が高いことを示唆する。演出実行例HD114では、パターンRE-3によりリーチ図柄の表示色が金色に変更されることで、最高の設定値となる6の確定を示唆する。
設定示唆演出は、リーチ図柄の表示色を変更可能な変更演出の他にも、例えば擬似連演出や先読み予告演出など、任意の演出によって大当り期待度を示唆するとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができるようにしてもよい。可変表示の実行中に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができる演出であってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行う場合と、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、その示唆が終了する場合と、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。
パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆は、パチンコ遊技機1における設定値を示唆するものに限定されず、例えばパチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かを示唆するものであってもよい。例えば、複数の設定示唆パターンは、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かに応じて、決定割合が異なるパターンが含まれてもよい。パチンコ遊技機1における設定値が変更された場合に、高い割合で決定されるパターンの演出態様による示唆が行われることで、設定値の変更があったことを遊技者が認識できるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
可変表示の実行中には、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行う一方で、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行わないようにしてもよい。その後、可変表示の表示結果が「大当り」となった場合に、大当り開始演出(ファンファーレ演出)や大当り中演出(第1ラウンドや第2ラウンドに対応する演出など)の実行に伴い、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うようにしてもよい。大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うことなく、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われる場合があってもよい。
大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部に代えて、あるいは、大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部とともに、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な状態の制御に関する示唆を行うものであってもよい。例えば、大当り遊技状態の終了後に制御される確変状態に関する示唆を行うものであってもよい。その他、有利状態として、遊技者にとって有利な任意の遊技価値が付与される状態に関して、制御されるか否かなどに応じた示唆を行うものであってもよい。
(特徴部059AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部059AKにおける遊技機につき、図11-1~図11-35を参照して説明する。本実施の形態の特徴部059AKにおけるパチンコ遊技機1は、大当り遊技状態後に限られず、可変表示結果として時短図柄が停止表示した場合にも時短制御が行われる(時短状態となる)。そして、特図ゲームの表示結果については通常状態時も時短状態時も時短図柄が停止表示するものの、時短状態においては時短図柄が停止表示した場合でも時短制御が新たに行われることはない。一方、飾り図柄については、通常状態時と時短状態時とで異なる図柄が停止表示する。以下、このような特徴を有する特徴部059AKにおけるパチンコ遊技機1について説明する。なお、上記基本説明で説明した部分と同様の部分については説明を省略するものとする。
図11-1は、本実施の形態の特徴部059AKにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。なお、特別図柄の「可変表示」には、複数のLEDを順次点灯や点滅させるものが含まれ、表示結果として所定のLEDの点灯組合せが表示(導出または導出表示などともいう)されることが含まれる。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。また、時短状態では、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)が実行され、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する。そして、当該時短状態では、可変入賞球装置6Bにより形成される第2始動入賞口へ遊技球を入賞させるよう、遊技者にとって右側の遊技領域へと遊技球を発射する所謂右打ちが行われればよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。大当り遊技状態において、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口へ遊技球を入賞させるよう、右側の遊技領域へと遊技球を発射する所謂右打ちが行われればよい。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図11-1に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。更に、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図11-1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。尚、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。尚、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35Aにより検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35Bにより検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図11-2は、図6のステップS101において実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS1201)。スイッチ処理において第1始動口スイッチ22Aがオンであると判定されているなどして第1始動口スイッチ22Aがオンであると判定した場合(ステップS2101;Yes)、CPU103は、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば、「4」)となっているか否かを判定する(ステップS1202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1特図保留記憶数カウンタ(第1特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS1202において第1特図保留記憶数が上限値ではないと判定した場合(ステップS1202;No)、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS1203)。
ステップS1201において第1始動口スイッチ22Aがオフであると判定した場合(ステップS1201;No)や、ステップS1202において第1特図保留記憶数が上限値に達していると判定した場合(ステップS1202;Yes)には、CPU103は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS1204)。スイッチ処理において第2始動口スイッチ22Bがオンであると判定されているなどして第2始動口スイッチ22Bがオンであると判定した場合(ステップS1204;Yes)、CPU103は、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば、「4」)となっているか否かを判定する(ステップS1205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2特図保留記憶数カウンタ(第2特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS1205において第2特図保留記憶数が上限値ではないと判定した場合(ステップS1205;No)、CPU103は、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS1206)。第2始動口スイッチ22Bがオンではないと判定した場合(ステップS1204;No)や、第2特図保留記憶数が上限値であると判定した場合(ステップS1205;Yes)には、CPU103は、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS1203またはS1206の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS1208)。
ステップS1208の処理を実行した後、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS1209)。一例として、ステップS1209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS1210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。なお、このとき、CPU103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。なお、CPU103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。
第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば、「4」)に達するまで記憶する。こうして、第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えば、リーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第1特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置(演出制御基板12側で制御される)とは、基本的に対応している。このため、第1特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第1保留表示部5HLの一番左側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第1保留表示部5HLの第1の表示位置の右側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。
第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば、「4」)に達するまで記憶する。こうして、第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えば、リーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第2特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置(演出制御基板12側で制御される)とは、基本的に対応している。このため、第2特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第2保留表示部5HRの一番左側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第2保留表示部5HRの第1の表示位置の右側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。
ステップS1210の処理を実行した後、CPU103は、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS1211)。その後、CPU103は、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS1212)。
続いて、CPU103は、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS1213)。入賞時乱数値判定処理は、上述のように、始動入賞時の判定を行う処理であり、ステップS1209で抽出した乱数値MR1~3のうちの乱数値MR1およびMR3に基づいて、当該乱数値の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」や「小当り」になるか否かおよび当該可変表示の変動パターン(図10-5参照)を判定する処理である。その後、CPU103は、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS1214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であると判定した場合(ステップS1214;「2」)、CPU103は、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS1215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であると判定した場合(ステップS1214;「1」)、CPU103は、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS1216)、ステップS1204に処理を進める。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図11-3は、入賞時乱数値判定処理として、図11-2のステップS1213にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄通常処理により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様に対応した変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、入賞時乱数値判定処理では、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、このタイミングで抽出された乱数値(ステップS1209の処理において抽出された乱数値)の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」や「小当り」になるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示の変動パターンがどれになるかの判定などを行う(いわゆる「先読み」)。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前(特図ゲームの開始条件成立前)に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様が所定表示態様となることを先読みし、この先読み結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、保留表示の表示態様などを決定することができる。
図11-3に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグ(時短状態のときにオン状態になるフラグ)や確変フラグ(確変状態のときにオン状態になるフラグ)の状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS351)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定する。例えば、特図プロセスフラグの値が、「4」~「7」である場合には、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であると特定すればよい。
ステップS351の処理に続いて、CPU103は、特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS352)。大当り中でないと判定した場合(ステップS352;No)、CPU103は、さらに確変状態や時短状態において時短制御に伴う高開放制御が行われている高ベース中であるか否かを判定する(ステップS353)。高ベース中であると判定した場合(ステップS353;Yes)、または、ステップS352の処理において大当り中であると判定した場合(ステップS352;Yes)、CPU103は、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS354)。始動口バッファ値が「2」ではないと判定した場合(ステップS354;No)、CPU103は、入賞時判定を制限するための設定を行う(ステップS356)。
一方、始動口バッファ値が「2」であると判定した場合(ステップS354;Yes)、または、ステップS353の処理において高ベース中ではないと判定した場合(ステップS353;No)、CPU103は、第1特図表示結果決定テーブルまたは第2特図表示結果決定テーブルから、始動口バッファ値(「1」または「2」)や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルを選択する(ステップS355)。
ステップS355の処理に続いて、CPU103は、乱数値MR1が大当り決定範囲内であるか否かを判定する(ステップS357)。CPU103は、例えば、大当り決定範囲に含まれる個々の決定値と、図11-2に示すステップS1209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1とを、逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定してもよい。あるいは、大当り決定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り決定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り決定範囲の範囲内であるか否かを判定してもよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定(大当り始動判定)できる。
なお、ステップS357の処理において、例えば、CPU103は、ステップS1210で特図保留記憶部に格納した乱数値MR1を読み出し、読み出した乱数値MR1を使用して上記の判定を行えばよい。また、CPU103は、ステップS1210とは別に乱数値MR1をRAM102の所定領域(特図保留記憶部以外の領域)やCPU103の記憶領域などに保持しておき、保持した乱数値に基づいて上記の判定を行ってもよい。これは、後述する乱数値MR3についても同様である。このように、入賞時乱数値判定処理で使用される乱数値は、特図保留記憶部に格納された乱数値でなくてもよい。
ステップS357の処理において大当り決定範囲内であると判定した場合(ステップS357;Yes)、CPU103は、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS358)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブルから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。CPU103は、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。
ステップS358の処理に続いて、CPU103は、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された後述する大当り変動パターン決定テーブル(図11-11参照)を選択して使用テーブルに設定する(ステップS359)。大当り変動パターン決定テーブルは、可変表示結果が「大当り」になる可変表示の変動パターンを決定するためのテーブルであり、各変動パターンに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
ステップS357の処理において大当り決定範囲内でないと判定した場合(ステップS357;No)、CPU103は、その乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り決定範囲内であるか否かを判定する(ステップS360)。CPU103は、ステップS305の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り決定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1が小当り決定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。
小当り決定範囲の範囲内であると判定した場合(ステップS360;Yes)、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された小当り変動パターン決定テーブル(図11-11(B)参照)を選択して使用テーブルに設定する(ステップS362)。小当り変動パターン決定テーブルは、可変表示結果が「小当り」になる可変表示の変動パターンを決定するためのテーブルであり、各変動パターンに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
一方、小当り決定範囲の範囲内ではないと判定した場合(ステップS360;No)、CPU103は、その乱数値MR1を示す数値データが所定の時短決定範囲内であるか否かを判定する(ステップ059AKS001)。CPU103は、ステップS355の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルにおいて「ハズレ(時短)」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り決定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1が時短決定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。なお、「ハズレ(時短)」の特図表示結果は、「ハズレ」であるものの、時短図柄を停止表示させ、当該停止表示させた後に行われる可変表示から時短制御を行う可変表示結果のことを示す。
時短決定範囲の範囲内であると判定した場合(ステップ059AKS001;Yes)、CPU103は、乱数値MR2に基づいて、時短種別を判定する(ステップ059AKS002)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、図11-7に示す時短種別決定テーブルから時短種別決定用テーブルデータを選択する。CPU103は、選択した時短種別決定用テーブルデータを参照することにより、時短種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。
ステップ059AKS002の処理に続いて、CPU103は、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された後述する時短開始フラグオン時ハズレ変動パターン決定テーブル(図11-12(A)、(D)参照)を選択して使用テーブルに設定する(ステップ059AKS002A)。時短開始フラグオン時ハズレ変動パターン決定テーブルは、可変表示結果が「ハズレ」となるものの、時短図柄が停止表示される可変表示の変動パターンを決定するためのテーブルであり、各変動パターンに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。ステップ059AKS002Aでは、時短種別に応じて図11-12(A)の時短開始フラグオン時ハズレ変動パターン決定テーブルと図11-12(D)の時短開始フラグオン時ハズレ変動パターン決定テーブルとのいずれかを選択すればよい。
一方、時短決定範囲の範囲内ではないと判定した場合(ステップ059AKS001;No)、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された時短開始フラグオフ時ハズレ変動パターン決定テーブル(図11-12(B)参照)を選択して使用テーブルに設定する(ステップ059AKS002B)。
ステップS309、ステップS312、ステップ059AKS002A、およびステップ059AKS002Bのいずれかを実行した後、CPU103は、ステップS1209で抽出された変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定されている大当り変動パターン決定テーブル、小当り変動パターン決定テーブル、時短開始フラグオン時ハズレ変動パターン決定テーブル、時短開始フラグオフ時ハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照し、乱数値MR3と合致する決定値に割り当てられている変動パターンを判定する(ステップS363)。CPU103は、例えば、各変動パターンに割り当てられた個々の決定値と、乱数値MR3とを、逐一比較することにより、乱数値MR3と合致する決定値の有無を判定することで変動パターンを判定してもよいし、あるいは、各変動パターンに割り当てられた決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR3と決定値の最小値や最大値とを比較することにより変動パターンを判定してもよい。
ステップS356、S363の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、ステップS358、ステップ059AKS002、ステップS363の判定結果に応じた内容の始動入賞時コマンドの送信設定を行い(ステップS364)、入賞時乱数値判定処理を終了する。始動入賞時コマンドは、始動口入賞指定コマンドと、特図保留記憶数指定コマンドと、図柄判定結果指定コマンドと、変動パターン判定結果指定コマンドと、から構成される。始動口バッファ値が「1」のときは、始動入賞時コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドと、第1特図保留記憶数指定コマンドと、図柄判定結果指定コマンドと、変動パターン判定結果指定コマンドと、の送信設定を行う。始動口バッファ値が「2」のときは、始動入賞時コマンドとして、第2始動口入賞指定コマンドと、第2特図保留記憶数指定コマンドと、図柄判定結果指定コマンドと、変動パターン判定結果指定コマンドと、の送信設定を行う。送信設定されたコマンドは、コマンド制御処理において送信される。
送信設定する第1特図保留記憶数指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドは、現在の第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定するコマンド(当該記憶数に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、指定する特図保留記憶数は、第1特図保留記憶数カウンタや第2特図保留記憶数カウンタのカウント値によって特定すればよい。送信設定する図柄指定コマンドは、ステップS357の判定結果が大当り決定範囲内であるときには(ステップS357;Yes)、可変表示結果の判定結果が「大当り」であることを指定するコマンド(「大当り」に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS357の判定結果が小当り決定範囲であるときには(ステップS360;Yes)、可変表示結果の判定結果が「小当り」であることを指定するコマンド(「小当り」に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップ059AKS001の判定結果が時短決定範囲であるときには(ステップ059AKS001;Yes)、可変表示結果の判定結果が「ハズレ(時短)」であることを指定するコマンド(「ハズレ(時短)」に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップ059AKS001の判定結果が時短決定範囲でないときには(ステップS360;No)、可変表示結果の判定結果が「ハズレ」であることを指定するコマンド(「ハズレ」に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS354の判定結果が始動口バッファ値=1であるときには(ステップS354;No)、始動入賞時の判定を行っていない「判定なし」であることを指定するコマンド(「判定なし」に対応したEXTデータを含むコマンド)とすればよい。送信設定する変動パターン判定結果指定コマンドは、ステップS363で判定した判定結果となる変動パターンを指定するコマンド(判定結果である変動パターンに対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS354の判定結果が始動口バッファ値=1(ステップS354;No)であるときには始動入賞時の判定を行っていない「判定なし」であることを指定するコマンド(「判定なし」に対応したEXTデータを含むコマンド)とすればよい。
入賞時乱数値判定処理では、上記のように、今回ステップS1209で抽出した乱数値MR1~3に対応する可変表示について、当該可変表示(特図ゲーム)の可変表示結果が「大当り」や「小当り」、「ハズレ(時短)」になるか否か、および、当該可変表示の変動パターン(図11-10参照)が判定され、いわゆる先読みが行われる。なお、この処理では現在の遊技状態に基づいて判定を行い、可変表示が実際に実行されるときの遊技状態に基づいて判定を行っていないため、当該判定は必ずしも正確なものでないが、ある程度の精度で可変表示結果や変動パターンを予測することができる。また、入賞時乱数値判定処理では、ステップS352の処理において大当り中であると判定した場合や、ステップS353の処理において時短制御中であると判定されたことに基づいて、ステップS354の処理により始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する。このとき、始動口バッファ値が「1」であり「2」ではない場合には、ステップS355などの処理を実行せずにステップS364の処理に進み、始動入賞時の判定を行わない。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が進入したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づいて上記各判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、時短制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読みが実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
図11-4は、特別図柄通常処理として、図6のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11-4に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS1231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS1231の処理では、RAM102に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS1231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS1231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS1232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS1232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS1233)。また、ステップS1233の処理では、RAM102にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS1234)。
ステップS1231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS1231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS1235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS1235の処理では、RAM102にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS1235の処理は、ステップS1231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかが決定できればよい。
ステップS1235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS1236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS1236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1、MR2示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS1237)。また、ステップS1237の処理では、RAM102にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS1238)。
ステップS1234、S1238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、変動特図指定バッファ値に対応する特図表示結果決定テーブルを選択してセットする(ステップS1239)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、図11-5(A)に示す第1特図表示結果決定テーブルを使用テーブルにセットする。一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、図11-5(B)に示す第2特図表示結果決定テーブルを使用テーブルにセットする。また、CPU103は、現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータを選択すればよい。
第1特図表示結果決定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「ハズレ(時短)」としてその後の可変表示から時短状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブルは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「ハズレ(時短)」としてその後の可変表示から時短状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ(時短)」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果決定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」、「ハズレ(時短)」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブルや第2特図表示結果決定テーブルにおいて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、特図表示結果を「ハズレ(時短)」として次回の可変表示から時短状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる決定用データとなっている。第1特図表示結果決定テーブルと第2特図表示結果決定テーブルのそれぞれでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。すなわち、第1特図表示結果決定テーブルと第2特図表示結果決定テーブルのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。また、第1特図表示結果決定テーブルと第2特図表示結果決定テーブルとでは、第2特図表示結果決定テーブルの方が特図表示結果を「ハズレ(時短)」として次回の可変表示から時短状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが割り当てられている。そのため、時短状態の終了時に記憶されている第2特図の保留に対応する可変表示において特図表示結果が「ハズレ(時短)」となる割合が高くなっている。
第1特図表示結果決定テーブルの設定例では、所定範囲の決定値(「30000」~「30350」の範囲の値)が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。その一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合とで、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される割合を、異ならせることができる。
特に、第2特図を用いた特図ゲームでは特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短状態(低確高ベース状態)や確変状態(高確高ベース状態)といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な小当り遊技状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、第2特図表示結果決定テーブルにおいても、第1特図表示結果決定テーブルにおける設定とは異なる所定範囲の決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブルでは、第1特図表示結果決定テーブルに比べて少ない決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられてもよい。こうして、時短状態や確変状態といった高ベース状態であるときには、通常状態や時短なし確変状態といった低ベース状態であるときよりも、小当り遊技状態に制御すると決定される割合が低くなるようにしてもよい。あるいは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
図11-4に示すステップS1239の処理に続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「小当り」、「ハズレ(時短)」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ(時短)」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS1240)。
ステップS1239では現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータが選択されていることから、ステップS1240の処理では、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、異なる決定用データを用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定される。例えば、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が通常状態又は時短状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブルや第2特図表示結果決定テーブルにおいて遊技状態が通常状態又は時短状態の場合に対応するテーブルデータが、通常決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。これに対して、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブルや第2特図表示結果決定テーブルにおいて遊技状態が確変状態の場合に対応するテーブルデータが、特別決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。
ステップS1240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS1241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS1241;Yes)、RAM102に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS1242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図11-6に示す大当り種別決定テーブルを選択してセットする(ステップS1243)。
大当り種別決定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の決定値(「82」~「99」の範囲の値)が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「突確」として短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な短期開放大当り状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
なお、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図11-4に示すステップS1243にてセットされた大当り種別決定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」、「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS1244)。
ステップS1244の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えばRAM102に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS1245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS1241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS1241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS1246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS1246;Yes)、RAM102に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS1247)。
ステップS1246にて「小当り」ではないと判定された場合には(ステップS1246;No)、その特図表示結果が「ハズレ(時短)」(以下、単に「時短」と言うこともある)であるか否かを判定する(ステップ059AKS003)。そして、「時短」であると判定された場合には(ステップ059AKS003;Yes)、CPU103は、時短種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図11-7に示す時短種別決定テーブルを選択してセットして、大当り種別を決定する場合と同様に、乱数値MR2に基づいて時短種別を決定する(ステップ059AKS004)。
図11-7に示す時短種別決定テーブルは、特図表示結果を「ハズレ(時短)」として時短状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値と共通であるMR2に基づき、時短種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。時短種別決定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、時短種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「時短A」~「時短D」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。図示するように、この実施の形態の特徴部059AKでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図である場合には、「時短A」または「時短B」の時短種別に決定され、特図ゲームにおいて可変表示(変動)が行われた特別図柄が第2特図である場合には、「時短C」または「時短D」の時短種別に決定される。「時短A」と「時短C」は、100回の特図ゲームが行われる間、時短状態に制御される時短種別である。「時短B」は、50回の特図ゲームが行われる間、時短状態に制御される時短種別である。「時短D」は、20回の特図ゲームが行われる間、時短状態に制御される時短種別である。
図11-4のステップ059AKS004の処理を実行した後、CPU103は、当該ステップ059AKS004にて決定された時短種別に対応して、例えばRAM102に設けられた時短種別バッファの格納値である時短種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ059AKS005)、決定された時短種別を記憶させる。一例として、時短種別が「時短A」であれば時短種別バッファ値を「0」とし、「時短B」であれば「1」とし、「時短C」であれば「2」とし、「時短D」であれば「3」とすればよい。
ステップ059AKS005の処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた時短中フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ059AKS006)。時短中フラグは、現在時短制御中であることを示すフラグである(単に時短フラグと言うこともある)。時短中フラグがオフ状態であれば(ステップ059AKS006;No)、RAM102に設けられた時短開始フラグをオン状態にセットする(ステップ059AKS006A)。時短開始フラグは、次回行われる特図ゲームから時短制御を開始することを示すフラグである。
ステップ059AKS003にて「ハズレ(時短)」ではないと判定された場合や(ステップ059AKS003;No)、ステップ059AKS006にて時短中フラグがオン状態であると判定した場合や(ステップ059AKS006;Yes)、ステップS1245、S1247、ステップ059AKS006Aの処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かや次回時短状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果や時短状態とする場合における時短種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS1248)。一例として、ステップ059AKS003にて特図表示結果が「ハズレ(時短)」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「-」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップ059AKS003にて特図表示結果が「ハズレ(時短)」であると判定された場合には、ステップ059AKS004における時短種別の決定結果に応じて、時短図柄となる「1」、「4」、「6」、「8」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、時短種別を「時短A」とする決定結果に応じて、「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、時短種別を「時短B」とする決定結果に応じて、「4」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。時短種別を「時短C」とする決定結果に応じて、「6」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。時短種別を「時短D」とする決定結果に応じて、「8」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS1246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS1241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS1244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、短期開放大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS1248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS1249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS1235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS1235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS1250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図11-8は、図6に示すステップS111において実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理が開始されると、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS261)。大当りフラグがオン状態であると判定した場合(ステップS261;Yes)、CPU103は、図11-11(A)に示す大当り変動パターン決定テーブルを参照し、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。
図11-10は、この実施の形態の特徴部059AKにおける変動パターンの一例を示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ(時短)」および「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ(時短)」または「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。なお、特徴部059AKでは、可変表示結果が「ハズレ(時短)」である場合にのみ選択される、ハズレ(時短)時の専用の変動パターン(図示するPB2-4の変動パターン)や、可変表示結果が「ハズレ(時短)」となることを煽るものの「ハズレ」となる時短ガセの変動パターンが用意されている。可変表示結果が「ハズレ(時短)」である場合にのみ選択される、ハズレ(時短)時の専用の変動パターンについては、例えばスーパーリーチDの変動パターンなど、可変表示結果が「ハズレ(時短)」である場合にのみ実行される種類のスーパーリーチ演出の変動パターンがあってもよい。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。スーパーリーチ変動パターンには、可変表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに関わらず、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチCといった態様のリーチ演出がある。
図11-11(A)に示す大当り変動パターン決定テーブルは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。図11-11(A)に示す大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンPA4-1、変動パターンPB4-1、変動パターンPB4-2、変動パターンPB4-3、及び変動パターンPC1-1~変動パターンPC1-3のいずれかに割り当てられている。
図11-11(A)に示す大当り変動パターン決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターンに決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターンに割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターンPA4-1、変動パターンPB4-1、変動パターンPB4-2、及び変動パターンPB4-3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターンに決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターンに決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターンPA4-1、変動パターンPB4-1、変動パターンPB4-2、及び変動パターンPB4-3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターンPC1-1~変動パターンPC1-3に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターンPC1-1~変動パターンPC1-3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターンPA4-1、変動パターンPB4-1、変動パターンPB4-2、及び変動パターンPB4-3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて短期開放大当り状態に制御される場合には、通常開放大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターンに決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターンに対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターンに決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに決定することができる。なお、この実施の形態では、大当り種別が「非確変」の場合の方が、「確変」の場合よりも、多くの決定値がノーマルリーチの変動パターンを示す変動パターンPA4-1に割り当てられている。したがって、スーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、大当り種別が「非確変」となるよりも「確変」となる可能性が高くなるため、遊技者に期待を抱かせることができ、遊技興趣を向上させることができる。また、図11-11(A)に示す大当り変動パターン決定テーブルでは、スーパーリーチCのリーチ演出を行う変動パターンPB4-1よりも、スーパーリーチBのリーチ演出を行う変動パターンPB4-2の方が、変動パターンPB4-2よりも、スーパーリーチAのリーチ演出を行う変動パターンPB4-3の方が、すなわち、変動時間が長くなるにつれて(図11-10の変動時間参照)多くの決定値が割り当てられている。
図11-8に戻り、ステップS261の処理において大当りフラグがオフ状態であると判定した場合(ステップS261;No)、CPU103は、小当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS263)。小当りフラグがオン状態であると判定した場合(ステップS263;Yes)、CPU103は、図11-11(B)に示す小当り変動パターン決定テーブルを参照し、特図表示結果が「小当り」となる小当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS264)。
一方、小当りフラグがオフ状態であると判定した場合(ステップS263;No)、CPU103は、時短開始フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ059AKS007)。時短開始フラグがオン状態であると判定した場合(ステップ059AKS007;Yes)、CPU103は、図11-12(A)、(C)および(D)に示す時短開始フラグオン時の変動パターンテーブルを選択する(ステップ059AKS008)。一方、時短開始フラグがオフ状態であると判定した場合(ステップ059AKS007;No)、CPU103は、図11-12(B)および(E)に示す時短開始フラグオフ時の変動パターンテーブルを選択する(ステップ059AKS009)。
ステップ059AKS008またはステップ059AKS009の処理を実行した後、CPU103は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかといった特図の種類と時短中であるか否かに応じて、特図表示結果が「ハズレ(時短)」または「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップ059AKS010)。具体的に、ステップ059AKS010では、特図表示結果が「ハズレ(時短)」であり、変動特図が第1特図である場合、時短制御が行われているか否かに関わらず、図11-12(A)に示す時短開始フラグオン時ハズレ変動パターン決定テーブルを参照し、時短種別に応じて、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。一方特図表示結果が「ハズレ(時短)」であり、変動特図が第2特図である場合、時短制御が行われているか否かに応じて、図11-12(C)または(D)に示す時短開始フラグオン時ハズレ変動パターン決定テーブルを参照し、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。また、特図表示結果が「ハズレ」であり、変動特図が第1特図である場合、図11-12(B)に示す時短開始フラグオフ時ハズレ変動パターン決定テーブルを参照し、時短制御が行われている時短状態であるか否かに応じて、乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。また、特図表示結果が「ハズレ」であり、変動特図が第2特図である場合、時短中であれば、図11-12(B)に示す時短開始フラグオフ時ハズレ変動パターン決定テーブルを参照し、乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。一方、通常状態であれば、図11-12(E)に示す時短開始フラグオフ時ハズレ変動パターン決定テーブルを参照し、乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。図示するように、この実施の形態の特徴部059AKでは、可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(時短開始フラグオン時ハズレ変動パターン決定テーブルが選択された場合)、スーパーリーチの種類に応じて時短種別が異なる割合で決定されるよう決定値が割り当てられている。具体的に、大当り期待度が高いスーパーリーチが実行された方が、時短回数が多い時短種別となるように決定値が割り当てられている(スーパーリーチCよりもBの方が「時短A」の時短種別となる割合が高くなるように割り当てられている)。また、図示するように、可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(時短開始フラグオン時ハズレ変動パターン決定テーブルが選択された場合)、大当り期待度が最も高いスーパーリーチAに決定値が割り当てられていない。すなわち、特徴部059AKでは、スーパーリーチの種類に応じて「ハズレ(時短)」となる割合が異なるように決定値が割り当てられている。また、特徴部059AKでは、例えば図11-11および11-12に示すように、スーパーリーチBやスーパーリーチCのリーチ演出が実行された場合、大当りとなる場合、ハズレ(時短)となる場合、単にハズレとなる場合、といったように、複数の可変表示結果となるよう決定値が割り当てられている。したがって、演出結果のバリエーションが増え遊技興趣を向上させることができる。また、上述したように、第2始動入賞口を形成する可変入賞球装置6Bは遊技者にとって右側の遊技領域に設けられており、所謂右打ちをした場合にのみ遊技球が入賞するものとなっている。そのため、特徴部059AKでは、時短状態において遊技者が右打ちしたことにより、時短状態において第2特図が変動する。一方、時短制御が終了して第2特図に対応する保留記憶が残存した場合に、通常状態において第2特図が変動することとなる。すなわち、通常状態において第2特図が変動するのは、時短制御が終了して第2特図に対応する保留記憶が残存している場合のみである。そこで、特徴部059AKでは、図11-12(E)に示すように、時短終了後に行われる可変表示の最大数である4回に対応した(第2特図に対応する保留記憶数の最大値である「4」に対応した)可変表示(変動)変動パターン決定テーブルとなっている。
図11-8に戻り、ステップ059AKS010の処理を実行した後、CPU103は、時短開始フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ059AKS011)。時短開始フラグがオン状態である場合(ステップ059AKS011;Yes)、CPU103は、決定した変動パターンが時短確定の変動パターン(すなわちハズレ(時短)時の専用の変動パターン)であることを示すPB2-4であるか否かを判定する(ステップ059AKS012)。決定した変動パターンがPB2-4ではない場合、後述する時短煽り演出を実行するための期間としての時短煽り演出期間を、当該決定した変動パターンにより示される特図変動時間に追加する(ステップ059AKS013)。具体的に、ステップ059AKS013では、図11-9に示すように、時短種別に応じた時短煽り演出期間を追加すればよい。なお、ハズレ(時短)時の専用の変動パターンであるPB2-4や、時短ガセの変動パターンであるPB2-5には、図11-10に示す特図変動時間に時短煽り演出期間(10秒)が含まれている。時短煽り演出は、飾り図柄の最終停止図柄として、次回の可変表示から時短状態に制御されることを示す飾り図柄である時短用図柄が停止表示されるか否かを煽る演出である。
図11-8のステップS262、S264、059AKS013のいずれかの処理を実行した後、CPU103は、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間(変動時間ともいう)を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図11-10に示すように、あらかじめ用意された複数の変動パターンに対応して、あらかじめ定められているが、ステップ059AKS013の処理を実行した場合には、時短煽り演出期間が追加された期間となっている。CPU103は、ステップS262、S264、059AKS013の各処理で選択した変動パターン(ステップ059AKS013の処理を実行した場合には、時短煽り演出期間が追加された期間)に対応した特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定することなどによって行われる。なお、この実施の形態の特徴部059AKでは、時短開始フラグがオン状態であり、決定した変動パターンがPB2-4ではない場合に、時短煽り演出を実行するための期間としての時短煽り演出期間を、変動パターンにより示される特図変動時間に追加する例を示したが、この他にも、例えば可変表示結果が「大当り」となる場合や「小当り」となる場合についても、所定の期間を特図変動時間に追加してもよい。この場合、時短種別と同様に、大当り種別に応じた期間を追加すればよく、その処理はステップ059AKS013と共通であってよい。具体的に、図11-9に示す「時短A」、「時短B」、「時短C」に対応するそれぞれの期間を、「非確変」、「確変」、「突確」に対応する期間として追加すればよい。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。これによって、特図ゲームが開始される。なお、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。なお、CPU103は、第2特図を用いた可変表示を開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
ステップS267の処理を実行した後、CPU103は、特図表示結果や変動パターンの決定結果などを演出制御基板12側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンド(変動開始時コマンド)の送信設定が行われる(ステップS268)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して、変動開始時コマンドとして、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド(ステップS262、S264、またはS265で決定した変動パターンを示すEXTデータを含むコマンド)、表示結果指定コマンド(決定した可変表示結果を示すEXTデータを含むコマンド)、第1特図保留記憶数指定コマンド(1減じた第1特図保留記憶数カウント値、つまり、特図ゲームの実行開始によって保留記憶を1つ消化したときの第1特図保留記憶数を示すEXTデータを含むコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して、変動開始時コマンドとして、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド(ステップS262、S264またはS265で決定した変動パターンを示すEXTデータを含むコマンド)、表示結果指定コマンド(決定した可変表示結果を示すEXTデータを含むコマンド)、第2特図保留記憶数指定コマンド(1減じた第2特図保留記憶数カウント値、つまり、特図ゲームの実行開始によって保留記憶を1つ消化したときの第2特図保留記憶数を示すEXTデータを含むコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。
ステップS268の処理を実行した後、CPU103は、特図プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。
図11-13は、特別図柄停止処理として、図6のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11-13に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;No)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。このときには、飾り図柄停止コマンドを演出制御基板12に対して送信するための飾り図柄停止コマンド送信設定処理を行う(ステップ059AKS021)。なお、飾り図柄停止コマンドは、図柄確定コマンドとも言い、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを指定するコマンドであるとともに、当該導出表示した飾り図柄を表示する期間(確定期間)を指定するコマンドである。
ここで、コマンド制御処理により主基板11から演出制御基板12に送信される主な演出制御コマンドについて図11-14を参照して説明する。なお、「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)である。本実施の形態では、変動パターンのそれぞれに対応する変動パターン指定コマンドが設定されている。例えば、各変動パターンには、一意の番号(変動パターン番号)が割り振られ、その番号がコマンド中の「XX」に設定される(例えば、変動パターンPA1-1なら「01」など)。また、変動パターン指定コマンドは、飾り図柄の変動開始を指定するためのコマンドでもある。
コマンド8A01(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンド)である。コマンド8A02(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンド)である。第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドとを始動口入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否かやハズレ(時短)とするか否か、および、大当り種別や時短種別などを指定する、すなわち、可変表示結果を指定する演出制御コマンド(表示結果指定コマンド)である。本実施の形態では、表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマンドが設定されている。例えば、各表示結果には、一意の番号が割り振られ、その番号がコマンド中の「XX」に設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、時短種別が「時短A」の「ハズレ(時短)」なら「01」、大当り種別が「確変」の「大当り」なら「05」など)。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを指定する演出制御コマンド(第1変動開始指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを指定する演出制御コマンド(第2変動開始指定コマンド)である。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、後述する変動パターン判定結果指定コマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8FXX(H)は、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを指定する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)であるとともに、当該導出表示した飾り図柄を表示する期間(確定期間)を指定するコマンドである。この実施の形態の特徴部059AKでは、可変表示結果が「ハズレ(時短)」であるか否か、および可変表示結果が「ハズレ(時短)」である場合におけるそれぞれの時短種別に対応する表示結果指定コマンドが設定されている。例えば、可変表示結果が「ハズレ(時短)」でない場合には、コマンド中の「XX」に「00」が設定され、可変表示結果が「ハズレ(時短)」である場合には、時短種別に応じて一意の番号が割り振られ、その番号がコマンド中の「XX」に設定される(例えば、時短種別が「時短A」なら「01」、時短種別が「時短B」なら「02」、時短種別が「時短C」なら「03」、時短種別が「時短D」なら「04」など)。
コマンド95XX(H)は、遊技状態を指定する演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)である。本実施の形態では、遊技状態それぞれに対応する遊技状態指定コマンドが設定されている。例えば、遊技状態が通常状態(低確低ベース)であれば、「XX」は、「00」に設定される。例えば、遊技状態が高確低ベース状態であれば、「XX」は、「01」に設定される。例えば、遊技状態が高確高ベース状態であれば、「XX」は、「02」に設定される。例えば、遊技状態が低確高ベース状態であれば、「XX」は、「03」に設定される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始(ファンファーレの開始)を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド)である。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される、大当り遊技状態になったことを報知する演出である。コマンドA100(H)は、小当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。
コマンドA2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の特別可変入賞球装置7の開放を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A3XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の特別可変入賞球装置7の閉鎖を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA601(H)は、大当り遊技状態の終了(エンディングの開始)を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド)である。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される、大当り遊技状態が終了することを報知する演出である。コマンドA602(H)は、小当り遊技状態の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドC1XX(H)は、第1特図保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1特図保留記憶数指定コマンド)である。「XX」は、第1特図保留記憶数を示す。コマンドC2XX(H)は、第2特図保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2特図保留記憶数指定コマンド)である。「XX」は、第2特図保留記憶数を示す。第1特図保留記憶数指定コマンドと第2特図保留記憶数指定コマンドとを総称して、特図保留記憶数指定コマンドということがある。
コマンドC4XX(H)は、始動入賞時の判定結果のうち表示結果を指定する演出制御コマンド(図柄判定結果指定コマンド)である。コマンドC5XX(H)は、始動入賞時の判定結果のうち変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターン判定結果指定コマンド)である。本実施の形態では、後述するステップS101の処理において、第1始動入賞または第2始動入賞が発生したときに、乱数値MR1~3が抽出される。抽出された乱数値MR1~3に対応する可変表示について、可変表示の開始条件の成立前に、この抽出された乱数値MR1~3のうちの乱数値MR1およびMR3に基づいて、可変表示の可変表示結果が「大当り」になるか否か、および、可変表示の変動パターンが判定される。始動入賞時の判定は、これらの判定のことをいい、ステップS1213の入賞時乱数値判定処理(図11-3参照)において実行される。なお、所定の場合には、この判定が行われないことがある。表示結果についての判定結果(判定なしの場合も含む)には、一意の番号が割り振られ、その番号が図柄指定コマンド中の「XX」に設定される(例えば、「判定なし」であれば「00」、「ハズレ」であれば「01」などが設定され、「ハズレ(時短)」であれば時短種別に応じて一意の番号が割り振られ、「大当り」であれば大当り種別に応じて一意の番号が割り振られる)。変動パターンについての判定結果(判定なしの場合も含む)には、一意の番号が割り振られ、その番号が変動パターン指定コマンド中の「XX」に設定される(例えば、「判定なし」であれば「00」、「PA1-1」であれば「11」、「PA1-2」であれば「12」など)。
図11-15(A)は、飾り図柄停止コマンド送信設定処理として、図11-13のステップ059AKS021にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。当該飾り図柄停止コマンド送信設定処理は、可変表示結果、および時短種別に応じた飾り図柄停止コマンドを送信する設定を行う処理である。飾り図柄停止コマンド送信設定処理において、CPU103は、まず、時短中フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ059AKS041)。時短中フラグがオフ状態であれば(ステップ059AKS041;No)、時短開始フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ059AKS042)。時短開始フラグがオン状態であれば(ステップ059AKS042;Yes)、今回の可変表示結果が「ハズレ(時短)」であることから、CPU103は、時短種別に応じた飾り図柄停止コマンドの送信設定を行い(ステップ059AKS043)、飾り図柄停止コマンド送信設定処理を終了する。
具体的に、ステップ059AKS043では、図11-15(B)に示すように、時短種別に応じて予め定められている飾り図柄停止コマンド(図柄確定コマンド)を設定する。なお、図示するように、「時短A」および「時短B」では確定時間が10秒である一方で、「時短C」では確定時間が5秒、「時短D」では2秒となっている。「時短A」および「時短B」の時短種別は、第1特図の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となって場合にのみ決定される時短種別であり、「時短C」および「時短D」の時短種別は、第2特図の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となった場合にのみ決定される時短種別であることから、第1特図の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合と第2特図の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合とで確定時間が異なるため、可変表示のバリエーションが増え遊技興趣を向上させることができる。また、第2特図の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合には、時短種別に応じて確定期間が異なるため、確定期間に対する遊技者の注目を集めることができる。また、特徴部059AKでは、時短状態ではない場合にのみステップ059AKS043の処理が行われることから、時短終了後に残っている第2特図の保留(残保留)に対応する可変表示の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合にのみ、当該ステップ059AKS043の処理が行われることによって、図示する「時短C」と「時短D」の時短種別に応じた確定時間となる。すなわち、時短終了後における短期間(最大でも第2特図の最大保留記憶数の4回の可変表示の期間の終了後)に、再度時短状態に制御されることとなるような場合(「時短C」と「時短D」)には、図示するように、通常状態において第1特図に対応する可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(「時短A」と「時短B」)よりも確定時間を短くしている。したがって、時短状態に制御されることを明確に遊技者に報知することが必要な、通常状態かつ第1特図の可変表示についての確定期間を長くすることで、時短状態に制御されることを遊技者に明確に報知する期間を設けることができる。また、時短終了後における短期間で再度時短状態に制御されることとなるような場合、確定期間が長いと遊技興趣を低下させてしまうおそれがあることから、確定期間を短くして、遊技興趣の低下を防止している。
図11-15(A)のステップ059AKS041にて時短中フラグがオン状態である場合や(ステップ059AKS041;Yes)、ステップ059AKS042にて時短開始フラグがオフ状態である場合(ステップ059AKS042;No)、CPU103は、飾り図柄停止コマンドとしてコマンド8F00(確定期間0.5秒)を送信する設定を行い(ステップ059AKS044)、飾り図柄停止コマンド送信設定処理を終了する。
図11-13に戻り、ステップ059AKS021の処理を実行した後、CPU103は、ステップ059AKS021にて設定した飾り図柄停止コマンド(図柄確定コマンド)に対応する確定期間(10秒、5秒、2秒、0.5秒のいずれか)を、特図確定表示時間として設定する(ステップ059AKS022)。なお、ステップ059AKS022の処理では、可変表示結果および時短種別に応じて予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS292の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップ059AKS022にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行されるごとに、ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、ステップS294の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御用タイマ割込み処理が実行されるごとに、1減算されるように更新すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;Yes)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;Yes)、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS299)。また、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。また、確変状態や時短状態や後述する残保留期間を終了するための設定を行う(ステップ059AKS023)。例えば、ステップ059AKS023の処理として、確変フラグや時短中フラグや残保留期間中フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時短状態において実行される特図ゲームの残り回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS304)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS304;Yes)、小当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS305)。続いて、特図表示結果が「小当り」となったことに対応した当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS306)。その後、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS307)。また、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS308)。
ステップS304にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS304;No)、時短開始フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ059AKS024)。時短開始フラグがオンであれば(ステップ059AKS024;Yes)、時短開始時処理を実行する(ステップ059AKS025)。時短開始時処理の詳細については後述する。ステップ059AKS025の処理を実行した後、またはステップ059AKS024にて時短開始フラグがオフである場合(ステップ059AKS024;No)、CPU103は、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップS309)。ステップS308、S309の処理のいずれかを実行した後には、時短状態を終了させるか否かの判定を行う(ステップ059AKS027)。具体的に、ステップ059AKS027の処理では、時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、Yesと判定する。他方、時短終了判定値と合致しなければ、Noと判定する。
時短状態を終了させる場合(ステップ059AKS027;Yes)、CPU103は、時短終了時処理を行う(ステップ059AKS028)。時短終了時処理の詳細については後述する。ステップ059AKS028の処理を実行した後、またはステップ059AKS027にて時短状態を終了させない場合(ステップ059AKS027;No)、CPU103は、残保留期間であるか否かを判定する(ステップ059AKS030)。残保留期間であるか否かについては、後述する残保留期間中フラグがオン状態にセットされているか否かを確認することにより判定すればよい。残保留期間である場合、すなわち残保留期間中フラグがオンである場合(ステップ059AKS030;Yes)、CPU103は、残保留期間終了判定処理を行ってから(ステップ059AKS031)、特別図柄停止処理を終了する。残保留期間終了判定処理の詳細については後述する。一方、残保留期間でない場合、すなわち残保留期間中フラグがオフである場合(ステップ059AKS030;No)、CPU103は、そのまま特別図柄停止処理を終了する。
図11-16は、時短開始時処理として、図11-13のステップ059AKS025にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。当該時短開始時処理は、可変表示結果が「ハズレ(時短)」であり、次に行われる可変表示から時短制御を行うための設定を行う処理である。図11-16に示す時短開始時処理において、CPU103は、まず、時短開始フラグをオフ状態にクリアし(ステップ059AKS051)、時短中フラグをオン状態にセットする(ステップ059AKS052)。続いて残保留期間中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ059AKS053)。残保留期間中フラグは、時短終了後に残っている第2特図の保留(残保留)に対応する可変表示中であることを示すフラグであり、後述するステップ059AKS063(図11-17参照)の処理にてオン状態にセットされ、時短終了後に残っている第2特図の保留(残保留)に対応する可変表示が全て終了した場合(後述するステップ059AKS072)や、時短終了後に残っている第2特図の保留(残保留)に対応する可変表示の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となった場合にオフ状態にクリアされる(後述するステップ059AKS055)。
図11-16のステップ059AKS053にて残保留期間中フラグがオフ状態であると判定した場合(ステップ059AKS053;No)、CPU103は、遊技者にとって右側の遊技領域へと遊技球を発射する所謂右打ちを指示するための右打ち指示コマンドを送信する設定を行い(ステップ059AKS054)、時短開始時処理を終了する。ステップ059AKS054の処理にて設定された右打ち指示コマンドが演出制御基板12の側に送信されることで、演出制御基板12の側において図11-33(F)に示す態様の右打ち指示表示が行われる。
一方、図11-16のステップ059AKS053にて残保留期間中フラグがオン状態であると判定した場合(ステップ059AKS053;Yes)、CPU103は、残保留期間中フラグをオフ状態にクリアし(ステップ059AKS055)、各種カウント値をクリアする(ステップ059AKS056)。ステップ059AKS056の処理では、後述する残保留カウント値および時短終了後変動カウント値の値を初期値である「0」にクリアすればよい。時短終了後変動カウント値は、残保留カウント値と同様に、RAM102の所定領域に設けられていればよく、時短状態が終了してから行われた可変表示の回数を示すカウント値である。当該時短終了後変動カウント値は、図示は省略しているが、例えば図6のステップS112における特別図柄変動処理において、残保留期間中フラグがオン状態であるときに、可変表示が行われる度に+1されればよい。
図11-16のステップ059AKS056の処理を実行した後、CPU103は、簡易態様右打ち指示コマンドを送信する設定を行い(ステップ059AKS057)、時短開始時処理を終了する。ステップ059AKS057の処理にて設定された簡易態様右打ち指示コマンドが演出制御基板12の側に送信されることで、演出制御基板12の側において図11-35(O)に示す態様の右打ち指示表示が行われる。図11-16のステップ059AKS057にて送信設定される簡易態様の右打ち指示コマンドは、ステップ059AKS054の処理にて送信設定される右打ち指示コマンドとは異なっており、これは、残保留期間中における可変表示結果が「ハズレ(時短)」となることによる。具体的に、時短終了後における短期間(最大でも第2特図の最大保留記憶数の4回の可変表示の期間の終了後)に、再度時短状態に制御されることとなるため、ステップ059AKS057の処理において、ステップ059AKS054の処理にて送信設定される右打ち指示コマンドを送信すると、遊技者に煩わしさを与えてしまうおそれがある。そのため、ステップ059AKS057の処理では、簡易な態様にて右打ち指示表示を行わせるためのコマンドを送信するようにし、遊技者に煩わしさを与えて遊技興趣を低下させてしまうことを防止している。
図11-17は、時短終了時処理として、図11-13のステップ059AKS028にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。当該時短終了時処理は、時短制御を終了させ、残保留期間の設定を行う処理である。なお、時短中フラグがオンであるとともに確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時間短縮制御が行われるようにすればよい。あるいは、確変状態でも時間短縮制御を終了するか否かの判定を行い、終了するとの判定結果に基づき時間短縮制御を終了するようにしてもよい。こうして時間短縮制御を終了するときには、確変制御もあわせて終了することにより通常状態となるようにしてもよいし、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。
図11-17に示す時短終了時処理において、CPU103は、まず、時短中フラグをオフ状態にクリアする(ステップ059AKS061)。続いて、第2特図の保留(残保留)が存在するか否かを判定する(ステップ059AKS062)。ステップ059AKS062では、RAM102の所定領域に記憶されている第2特図に対応する保留情報を確認することにより、第2特図の保留(残保留)が存在するか否かを判定すればよい。
第2特図の保留(残保留)が存在する場合(ステップ059AKS062;Yes)、残保留期間中フラグをオン状態にセットするとともに(ステップ059AKS063)、当該第2特図の保留(残保留)の数に応じて残保留数カウント値をセットする(ステップ059AKS064)。具体的に、ステップ059AKS064では、RAM102の所定領域に記憶されている第2特図に対応する保留情報の数が「4」であれば、残保留数カウント値に「4」をセットし、「3」であれば「3」をセットし、「2」であれば「2」をセットし、「1」であれば「1」をセットすればよい。
ステップ059AKS064の処理を実行した後、CPU103は、時短終了後変動カウント値に「0」をセットして初期化する(ステップ059AKS065)。なお、当該時短終了後変動カウント値は、図11-16のステップ059AKS056にて「0」に初期化されていることから、「0」である場合には当該ステップ059AKS065の処理をスキップしてもよい。ステップ059AKS065の処理を実行した後、CPU103は、右打ち指示表示を消去するための右打ち消去コマンドを送信する設定を行い(ステップ059AKS066)、時短終了時処理を終了する。ステップ059AKS066の処理にて設定された右打ち消去コマンドが演出制御基板12の側に送信されることで、演出制御基板12の側において図11-30に示すステップ059AKS136の処理が実行されることで、右打ち指示表示が消去されることとなる。
図11-17のステップ059AKS062にて第2特図の保留(残保留)が存在しないと判定した場合(ステップ059AKS062;No)、CPU103は、遊技者にとって左側の遊技領域へと遊技球を発射する所謂左打ちに戻るよう指示するための左打ち指示コマンドを送信する設定を行い(ステップ059AKS067)、時短終了時処理を終了する。
図11-18は、残保留期間終了判定処理として、図11-13のステップ059AKS031にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。当該残保留期間終了判定処理は、残保留期間が終了したか否か、すなわち時短終了後に残っている第2特図の保留(残保留)に対応する可変表示が全て終了したか否かを判定し、終了した場合に残保留期間を終了させる処理である。残保留期間終了判定処理において、CPU103は、まず、時短終了後変動カウント値が図11-17のステップ059AKS064にてセットした残保留数カウント値と一致しているか否かを判定する(ステップ059AKS071)。時短終了後変動カウント値が残保留数カウント値と一致していない場合(ステップ059AKS071;No)、CPU103は、そのまま残保留期間終了判定処理を終了する。
一方、時短終了後変動カウント値が残保留数カウント値と一致している場合(ステップ059AKS071;Yes)、CPU103は、残保留期間中フラグをオフ状態にクリアするとともに(ステップ059AKS072)、各種カウント値をクリアする(ステップ059AKS073)。ステップ059AKS073の処理では、ステップ059AKS056の処理と同様に、残保留カウント値および時短終了後変動カウント値の値を初期値である「0」にクリアすればよい。ステップ059AKS074の処理を実行した後、CPU103は、遊技者にとって左側の遊技領域へと遊技球を発射する所謂左打ちに戻るよう指示するための左打ち指示コマンドを送信する設定を行い(ステップ059AKS074)、残保留期間終了判定処理を終了する。ステップ059AKS074の処理にて設定された左打ち指示コマンドが演出制御基板12の側に送信されることで、演出制御基板12の側において図11-34(N-2)に示すように、左打ち指示表示が行われることとなる。
図11-19は、図6のステップS117において実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図11-19に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図6に示すステップS116の大当り開放後処理において、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、エンディング演出の実行期間となる大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。そして、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」や「確変」や「突確」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「確変」または「突確」と判定された場合には(ステップS323;No)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットする。
なお、大当り種別が「確変」と判定された場合と、大当り種別が「突確」と判定された場合とで、種類が異なる確変状態へと制御するための設定を行うようにしてもよい。一例として、大当り種別が「確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短回数カウント値の初期値設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定する。これに対して、大当り種別が「突確」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短状態に制御される場合と同様に時短回数カウント値の初期値設定を行い、確変制御は次に特図表示結果が「大当り」となるまで継続して行われる一方、時短制御は特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば「100」)に達するまで継続するように設定してもよい。あるいは、大当り種別が「突確」と判定された場合には、所定の時短中突確フラグがオンであれば、確変制御とともに時短制御を開始するための設定を行う一方、時短中突確フラグがオフであれば、確変制御のみを開始するための設定を行うようにしてもよい。ここで、時短中突確フラグは、例えば図11-13に示すステップS298にて大当りフラグがオンであると判定されたときに、大当り種別が「突確」であること、および時短フラグがオンであり時短制御が行われていることに対応して、オン状態にセットされればよい。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
次に、この実施の形態における特徴部059AKの演出制御基板12における処理について説明する。図11-20は、コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から始動入賞時コマンド(始動入賞口指定コマンド、特図保留記憶数指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンド)の受信があったか否かを判定する(ステップS401)。
始動入賞時コマンドを受信したと判定した場合(ステップS401;Yes)、始動入賞時コマンドバッファに受信コマンドを格納する(ステップS402)。始動入賞時コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドや第1特図保留記憶数指定コマンドを受信した場合、始動入賞時コマンド(第1始動口入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンド)を、RAM122の所定領域に設けられた第1始動入賞時コマンドバッファに格納する。始動入賞時コマンドとして、第2始動口入賞指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドを受信した場合、始動入賞時コマンド(第2始動口入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンド)を、RAM122の所定領域に設けられた第2始動入賞時コマンドバッファに格納する。
図11-21(A)は、第1始動入賞時コマンドバッファの構成例である。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞時に受信した始動入賞時受信コマンドを構成する各種コマンドデータが記憶される。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1特図保留記憶数の最大値(例えば、4)に対応する個数分の各種データを格納可能な格納領域(保留表示番号1~4のそれぞれに対応する領域)が設けられている。なお、この実施の形態における特徴部059AKにおける第1始動入賞時コマンドバッファには、図示するように、保留表示番号「0」として、実行中の可変表示に対応する各種コマンドデータが格納される領域が設けられている(第2始動入賞時コマンドバッファについても同様)。
第1始動入賞口への始動入賞があったときは、第1始動口入賞指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドという4つのコマンドを1セットとした演出制御コマンド(始動入賞時コマンド)が、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時コマンドバッファには、これらの第1始動口入賞指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドに加え、その他の情報を各保留記憶情報に対応付けて格納できるように格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドを特定するデータを、受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの空き領域の先頭から格納する。第1始動入賞時コマンドバッファの空き領域、すなわち、データが格納されていない領域のデータは、「0000(H)」となっている。したがって、始動入賞時コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンドバッファにおいて、始動入賞時コマンドの格納領域がすべて「0000(H)」である最小の保留表示番号に対応する格納領域に、第1始動口入賞指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドの順に各演出制御コマンドデータを格納する。
また、図11-21(B)は、第2始動入賞時コマンドバッファの構成例である。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞時に受信した始動入賞時受信コマンドを構成する各種コマンドデータが記憶される。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2特図保留記憶数の最大値(例えば、4)に対応する個数分の各種データを格納可能な格納領域(保留表示番号1~4のそれぞれに対応する領域)が設けられている。なお、第1始動入賞時コマンドバッファと同様、この実施の形態における特徴部059AKにおける第2始動入賞時コマンドバッファには、図示するように、保留表示番号「0」として、実行中の可変表示に対応する各種コマンドデータが格納される領域が設けられている。
第2始動入賞口への始動入賞があったときは、第2始動口入賞指定コマンド、第2特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドという4つのコマンドを1セットとした演出制御コマンド(始動入賞時コマンド)が、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞時コマンドバッファには、これらの第2始動口入賞指定コマンド、第2特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドに加え、その他の情報を各保留記憶情報に対応付けて格納できるように格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドを特定するデータを、受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの空き領域の先頭から格納する。第2始動入賞時コマンドバッファの空き領域、すなわち、データが格納されていない領域のデータは、「0000(H)」となっている。したがって、始動入賞時コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、第2始動入賞時コマンドバッファにおいて、始動入賞時コマンドの格納領域がすべて「0000(H)」である最小の保留表示番号に対応する格納領域に、第2始動口入賞指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドの順に各演出制御コマンドデータを格納する。
また、第2始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞時コマンドバッファと同様に、保留表示番号のそれぞれに対応するその他の情報を格納する格納領域をして、後述する表示段階変化パターンを格納するための格納領域が設けられている。図10-8(B)に示す例では、保留表示番号「0」~「4」のいずれの格納領域にも演出制御コマンドデータが格納されていない場合の例を示している。
図11-20に示すコマンド解析処理のフローチャートの説明に戻り、ステップS402を実行した後、または、始動入賞時コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS401;No)、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS403)。遊技状態指定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS403;Yes)、演出制御用CPU120は、受信した遊技状態指定コマンドの内容に基づいて、高確フラグおよび高ベースフラグのオン/オフ状態を切り替える(ステップS404)。
高確フラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部)に設けられ、確変状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の確変フラグのオン状態/オフ状態の切り替えに対応して、オン状態/オフ状態が切り替わる。高ベースフラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部)に設けられ、時短状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の時短フラグのオン状態/オフ状態の切り替えに対応して、オン状態/オフ状態が切り替わる。例えば、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドが高確高ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグおよび時短フラグがオン状態であることを指定する場合)、高確フラグおよび高ベースフラグの両者をオン状態にする(すでにオン状態である場合には、オン状態を維持する。以下、両フラグについてのオン状態/オフ状態について同じ)。遊技状態指定コマンドが高確低ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグがオン状態で時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグをオン状態とし、高ベースフラグをオフ状態にする。遊技状態指定コマンドが低確低ベース状態(通常状態)を指定するものである場合(例えば、確変フラグおよび時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグおよび高ベースフラグをともにオフ状態にする。
ステップS404を実行した後、または、始動入賞時コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS403;No)、演出制御用CPU120は、その他の解析処理を実行し(ステップS405)、コマンド解析処理を終了する。
図11-22は、先読み予告設定処理として、図9のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11-22に示す保留表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時に伝送される演出制御コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドなど)の受信があったか否かを判定する(ステップS1301)。ステップS1301の処理では、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。
ステップS1301にてコマンド受信がない場合には(ステップS1301;No)、先読予告設定処理を終了する。一方、コマンド受信があると判定された場合には(ステップS1301;Yes)、受信した入賞時判定結果コマンドに応じた入賞時判定結果を特定する(ステップS1302)。このときには、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する(ステップS1303)。「入賞時判定制限中」以外の入賞時判定結果である場合には(ステップS1303;No)、始動入賞時に伝送される演出制御コマンドに第1始動口入賞指定コマンドが含まれているか否か、すなわち受信した始動口入賞コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ059AKS081)。
第1始動口入賞指定コマンドである場合(ステップ059AKS081;Yes)、演出制御用CPU120は、記憶されている保留内に、可変表示結果が「大当り」または「ハズレ(時短)」となる保留、または可変表示結果が「ハズレ」であり、時短ガセの変動パターンである保留が記憶されているか否かを判定する(ステップ059AKS082)。ステップ059AKS082の処理では、図11-21(A)に示す第1始動入賞時バッファの内容を確認することにより、可変表示結果が「大当り」または「ハズレ(時短)」となる保留、または可変表示結果が「ハズレ」であり、時短ガセの変動パターンである保留が記憶されているか否かを判定すればよい。
可変表示結果が「大当り」または「ハズレ(時短)」となる保留、または可変表示結果が「ハズレ」であり、時短ガセの変動パターンである保留のいずれも記憶されていない場合(ステップ059AKS082;No)、図11-23(A)に示す通常時保留変化決定テーブルを、使用テーブルとして選択する(ステップ059AKS083)。
一方、可変表示結果が「大当り」または「ハズレ(時短)」となる保留、または可変表示結果が「ハズレ」であり、時短ガセの変動パターンである保留のいずれかが記憶されている場合(ステップ059AKS082;Yes)、図11-23(B)に示す制限時保留変化決定テーブルを、使用テーブルとして選択する(ステップ059AKS084)。
ステップ059AKS081にて第1始動口入賞コマンドでないと判定した場合(ステップ059AKS081;No)、第2始動口入賞コマンドであり、時短状態中であることから、演出制御用CPU120は、図11-23(C)に示す特図2用時短時保留変化決定テーブルを、使用テーブルとして選択する(ステップ059AKS085)。
ステップ059AKS083、059AKS084、059AKS085のいずれかの処理を実行した後、演出制御用CPU120は、使用テーブルとして選択した保留変化決定テーブルに示される決定割合に従って、可変表示結果および変動パターンに応じて、先読予告演出としての保留表示変化演出の実行有無と実行態様を決定する(ステップS1304)。
図11-23(A)に示す通常時保留変化決定テーブルは、受信した始動口入賞コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであり、記憶されている保留内に、可変表示結果が「大当り」または「ハズレ(時短)」となる保留、または可変表示結果が「ハズレ」であり、時短ガセの変動パターンである保留のいずれも記憶されていない場合に選択されるテーブルである。図示するように、通常時保留変化決定テーブルでは、可変表示結果が「大当たり」である場合、可変表示結果が「ハズレ」でありスーパーリーチハズレの変動パターンである場合または「小当り」の可変表示結果である場合、「ハズレ(時短)」または「ハズレ」の可変表示結果であって時短ガセの変動パターンである場合、その他の場合、に対応して、実行する場合には実行しない場合よりも大当り期待度が高く、かつ、実行する場合には「赤」>「緑」>「青」の順に大当り期待度が高くなるよう、図示するように決定割合が割り当てられている。当該通常時保留変化決定テーブルが選択された場合、図11-22のステップS1304において、当該通常時保留変化決定テーブルに示される決定割合に従って、保留表示変化演出の実行有無と実行態様が決定される。
図11-23(B)に示す制限時保留変化決定テーブルは、受信した始動口入賞コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであり、記憶されている保留内に、可変表示結果が「大当り」または「ハズレ(時短)」となる保留、または可変表示結果が「ハズレ」であり、時短ガセの変動パターンである保留のいずれかが記憶されている場合に選択されるテーブルである。このような場合、先に実行される可変表示の終了後、すなわち当該先読予告対象の保留に対応する可変表示の実行前に、通常状態から時短状態(確変状態となる場合もある)に変化することから、先読み時と、当該先読予告対象の保留に対応する可変表示の実行時とで、可変表示結果や変動パターンが異なる場合がある。そのため、図11-23(B)に示す制限時保留変化決定テーブルでは、大当り期待度が一定値以上(この例では「緑」以上)となる保留表示変化演出の実行を制限している。なお、図示する例では、「青」の態様となる保留表示変化演出を実行可能としているが、実行なしのみとなるようにしてもよい。なお、例えば、記憶されている保留内に可変表示結果が「ハズレ」であり、時短ガセの変動パターンである保留が記憶されている場合については、予告対象の保留表示の表示態様を当初「青」で表示し、当該時短ガセの変動パターンの保留に対応する可変表示の終了後に、予告対象の保留(「青」で表示した保留)についての表示態様を「緑」以上の態様の保留表示に変化させるようにしてもよい。また、アクティブ表示として「緑」以上の態様へ変化してもよい。当該制限時保留変化決定テーブルが選択された場合、図11-22のステップS1304において、当該制限時保留変化決定テーブルに示される決定割合に従って、保留表示変化演出の実行有無と実行態様が決定される。
また、図11-23(A)に示す通常時保留変化決定テーブルおよび図11-23(B)に示す制限時保留変化決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合などに、「大当り」となる場合と同様の態様である例を示したが、例えば、可変表示結果が「ハズレ(時短)」である場合や、可変表示結果が「ハズレ」であり、時短ガセの変動パターンである場合特有の態様(例えば「時?」など)があってもよい。これによれば、保留表示変化演出のバリエーションが増え、遊技者の注目を集めることができる。
図11-23(C)に示す特図2用時短時保留変化決定テーブルは、受信した始動口入賞コマンドが第2始動口入賞指定コマンドである場合に選択されるテーブルである。図示するように、特図2用時短時保留変化決定テーブルでは、図11-23(A)に示す通常時保留変化決定テーブルおよび図11-23(B)に示す制限時保留変化決定テーブルとは異なり、可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合や可変表示結果が「ハズレ」であり、時短ガセの変動パターンである場合に決定割合が割り当てられていない。受信した始動口入賞コマンドが第2始動口入賞指定コマンドであり、入賞時判定制限中ではない場合、遊技状態は時短状態である(高ベース制御中である)。この実施の形態の特徴部059AKでは、時短状態において時短図柄(特図)が停止表示した場合でも時短制御が新たに行われることはなく、さらに、後述する復帰演出により残保留において時短状態に制御されるか否かを示唆する演出を行うことから、時短状態となることを予告する保留表示変化演出を実行する必要がない。そのため、図示するように、特図2用時短時保留変化決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合や可変表示結果が「ハズレ」であり、時短ガセの変動パターンである場合に決定割合が割り当てられていない。当該特図2用時短時保留変化決定テーブルが選択された場合、図11-22のステップS1304において、当該特図2用時短時保留変化決定テーブルに示される決定割合に従って、保留表示変化演出の実行有無と実行態様が決定される。
図11-22に戻り、ステップS1304の処理を実行した後、またはステップS1303にて入賞時判定制限中であると判定した場合(ステップS1303;Yes)、演出制御用CPU120は、ステップS1304の決定結果を特定可能に示すデータを、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶させる(ステップS1311)。このとき、ステップS1303にて入賞時判定制限中であると判定した場合には、図11-23に示す保留変化決定テーブルにおける「実行なし(白)」に対応するデータが記憶されればよい。
ステップS1311の処理に続いて、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップS1313)、先読予告設定処理を終了する。例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第1特図保留記憶数が1増加したときには、第1保留表示部5HRでの第1保留表示を1増加させるように、新たな第1保留表示を追加する。一方、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第2特図保留記憶数が1増加したときには、第2保留表示部5HLでの第2保留表示を1増加させるように、新たな第2保留表示を追加する。このとき追加される第1保留表示や第2保留表示は、ステップS1304にて決定し、ステップS1311にて記憶した態様の保留表示であればよい。
図11-24は、図9のステップS171において実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、時短中であるか否かを判定する(ステップ059AKS086)。ステップ059AKS086では、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部)に設けられた高ベースフラグがオン状態にセットされているか否かを確認することで時短中であるか否かを判定すればよい。
時短中であれば(ステップ059AKS086;Yes)、演出制御用CPU120は、時短回数から1減算して時短回数を更新する(ステップ059AKS086A)。なお、時短回数は、後述するステップ059AKS133の処理(図11-30参照)にてセットされ、RAM122の所定領域に記憶される。ステップ059AKS086Aの処理を実行した後、またはステップ059AKS086にて時短中でないと判定した場合(ステップ059AKS086;No)、演出制御用CPU120は、左打ち指示コマンドを主基板11の側から受信したか否かを判定し(ステップ059AKS087)、受信した場合(ステップ059AKS087;Yes)、左打ちすべきことを遊技者に指示する左打ち指示表示(図11-34(N-2)のM6参照)を行う(ステップ059AKS088)。なお、左打ち指示表示は、当該該左打ち指示コマンドを受信してから、例えば4回の可変表示が行われるまでの期間、1回につき5秒間、当該左打ち指示表示を継続してもよい。左打ち指示コマンドを受信していない場合(ステップ059AKS087;No)や、ステップ059AKS088の処理を実行した場合、演出制御用CPU120は、右打ち指示コマンドまたは簡易態様右打ち指示コマンドを主基板11の側から受信したか否かを判定する(ステップ059AKS089)。
右打ち指示コマンドと簡易態様右打ち指示コマンドのうち、いずれかを受信した場合(ステップ059AKS089;Yes)、演出制御用CPU120は、それぞれのコマンドに応じた右打ち指示表示を行う(ステップ059AKS090)。具体的に、右打ち指示コマンドを受信した場合には、図11-33(F)に示す態様の右打ち指示表示M3を行い、簡易態様右打ち指示コマンドを受信した場合には、図11-35(O)に示す態様の右打ち指示表示M3を行う。なお、ステップ059AKS090にてそれぞれのコマンドに応じた右打ち指示表示を行った後は、時短状態が終了するまで、各回の可変表示において、図11-33(G)に示すように、他の演出の妨げとならない態様にて右打ち指示表示が行われればよい。
ステップ059AKS090の処理を実行した後、またはステップ059AKS089にて右打ち指示コマンドと簡易態様右打ち指示コマンドのいずれのコマンドも受信していないと判定した場合(ステップ059AKS089;No)、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドと変動パターン指定コマンドとを正常に受信できているか否かを判定する(ステップ059AKS090A)。ステップ059AKS090Aでは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファの内容を確認することで、表示結果指定コマンドと変動パターン指定コマンドとを正常に受信できているか否かを判定すればよい。
表示結果指定コマンドと変動パターン指定コマンドとのいずれかのコマンドを正常に受信できていない場合(ステップ059AKS090A;No)、演出制御用CPU120は、取りこぼし時処理を実行する(ステップ059AKS090B)。
図11-25は、取りこぼし時処理として、図11-24のステップ059AKS090Bにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11-25に示す取りこぼし時処理において、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを正常に受信できているか否か、すなわち取りこぼしたコマンドが表示結果指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ059AKS093)。変動パターン指定コマンドを正常に受信できていない場合(ステップ059AKS093;No)、演出制御用CPU120は、そのまま取りこぼし時処理を終了する。この場合、飾り図柄の可変表示を行わず、前回の可変表示結果のまま、主基板11の側から図柄確定指定コマンドが送信されるまで待機することとなり、当該図柄確定指定コマンドの受信に合わせて、表示結果指定コマンドに応じた飾り図柄を停止表示すればよい。
一方、変動パターン指定コマンドを正常に受信できている場合(ステップ059AKS093;Yes)、すなわち取りこぼしたコマンドが表示結果指定コマンドである場合、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより特定される変動パターンが、時短確定の変動パターンまたは時短ガセの変動パターンであるか否か、すなわちPB2-4またはPB2-5の変動パターンであるか否かを判定する(ステップ059AKS094)。時短確定の変動パターンまたは時短ガセの変動パターンである場合(ステップ059AKS094;Yes)、当該変動パターンに時短煽り演出期間が含まれていることから、後述する停止図柄設定処理を行い(ステップ059AKS095)、取りこぼし時処理を終了する。なお、この実施の形態における特徴部059AKでは、表示結果指定コマンドを取りこぼした場合であっても、変動パターン指定コマンドを正常に受信できている場合、当該変動パターン指定コマンドにより特定される変動パターンが時短確定の変動パターンまたは時短ガセの変動パターンであれば、後述する停止図柄設定処理を行い、時短煽り演出を実行可能としているが、表示結果指定コマンドと変動パターン指定コマンドとのいずれかを取りこぼした場合には、予め定められた取りこぼし時の飾り図柄を停止表示するなど、時短煽り演出などの時短に関する演出の実行を禁止してもよい。
一方、時短確定の変動パターンまたは時短ガセの変動パターンでない場合(ステップ059AKS094;No)、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより特定される変動パターンに応じた飾り図柄の組合せを最終停止図柄として決定し(ステップ059AKS096)、取りこぼし時処理を終了する。なお、ステップ059AKS096では、変動パターン指定コマンドにより特定される変動パターンにて選択され得る飾り図柄の組合せのうち、遊技者にとっての有利度が最も低い組合せに決定すればよい。これによれば、有利度が高い飾り図柄の組合せが停止表示されたにも関わらず、実際には有利度が低い結果であるといった不整合を防止することができ、遊技興趣の低下を防止することができる。なお、この場合、表示結果指定コマンドを取りこぼしているため、可変表示結果が「ハズレ(時短)」であるか否かを演出制御基板12の側では判定することができない。したがって、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより特定される変動パターンに応じた演出(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)を実行した後、可変表示結果が「ハズレ(時短)」であるような場合には、図柄確定指定コマンドを受信するまでの間、例えば「???」の飾り図柄を表示したり、予め定められたハズレ図柄を揺らす表示を行ったりすればよい。
図11-24に戻り、表示結果指定コマンドと変動パターン指定コマンドとを正常に受信できている場合(ステップ059AKS090A;Yes)、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)などに基づいて、特図表示結果(可変表示結果)が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS551)。特図表示結果(可変表示結果)が「ハズレ」となると判定した場合(ステップS551;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、主基板11から伝送された変動パターン判定結果指定コマンド(変動パターン判定結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)により指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターン(PA1-1、PA1-2)であるか否かを判定する(ステップS552)。
ステップS552の処理において非リーチ変動パターンであると判定した場合(ステップS552;Yes)、演出制御用CPU120は、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS553)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124またはRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される非リーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された非リーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(非リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS552の処理において非リーチ変動パターンではないと判定された場合(ステップS552;No)、演出制御用CPU120は、停止図柄設定処理を実行する(ステップ059AKS092)。
図11-26は、図11-24のステップ059AKS092にて実行される停止図柄設定処理の一例を示すフローチャートである。停止図柄設定処理では、時短煽り演出の実行設定や復帰演出の実行設定が行われるとともに、特図表示結果(可変表示結果)が「ハズレ(時短)」である場合には時短用図柄を最終停止図柄とする処理が行われる。なお、飾り図柄において停止表示する時短図柄を、特別図柄の時短図柄と区別するために時短用図柄と言うこととしている。
図11-26における停止図柄設定処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)などに基づいて、特図表示結果が「ハズレ(時短)」であるか、または「ハズレ」であって時短ガセの変動パターンであるかを判定する(ステップ059AKS101)。
特図表示結果が「ハズレ(時短)」であるか、または「ハズレ」であって時短ガセの変動パターンである場合(ステップ059AKS101;Yes)、演出制御用CPU120は、時短中であるか否かを判定する(ステップ059AKS102)。ステップ059AKS102では、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部)に設けられた高ベースフラグがオン状態にセットされているか否かを確認することで時短中であるか否かを判定すればよい。時短中でない場合(ステップ059AKS102;No)、演出制御用CPU120は、リーチ組合せのハズレ図柄を仮停止図柄として決定する(ステップ059AKS103)。具体的に、特徴部059AKでは、特図表示結果が「ハズレ(時短)」であるか、または「ハズレ」であって時短ガセの変動パターンである場合、スーパーリーチのリーチ演出が実行され、その後時短煽り演出が実行される。そのため、ステップ059AKS103では、スーパーリーチのリーチ演出の結果として仮停止表示させる図柄を、リーチ組合せのハズレ図柄に決定する。ステップ059AKS103では、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるリーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、仮停止図柄(リーチ組合せの飾り図柄)を決定すればよい。
ステップ059AKS103の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、時短煽り演出を実行するための設定を行う時短煽り演出設定処理を実行する(ステップ059AKS104)。
図11-27は、時短煽り演出設定処理として、図11-26のステップ059AKS104にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11-27に示す時短煽り演出設定処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された表示結果指定コマンドと変動パターン指定コマンドとにより特定される時短種別や変動パターンに応じて、図11-28に示すように時短煽り演出パターンを決定し(ステップ059AKS113)、時短煽り演出設定処理を終了する。なお、図11-28では図示を省略しているが、図11-25における取りこぼし時処理にて停止図柄設定処理が行われたことで当該時短煽り演出設定処理が実行された場合には、時短ガセの変動パターン以外であれば、時短種別が不明であることから、取りこぼし時専用パターンの時短煽り演出パターンに決定すればよい(例えば演出時間5秒の「成功D」の演出パターンなど)。
図11-28に示すように、時短種別が「時短A」および「時短B」である場合には、演出時間が10秒の「成功A」の時短煽り演出パターンに決定される。時短種別が「時短C」である場合には、演出時間が2秒の「成功B」の時短煽り演出パターンに決定される。時短種別が「時短D」である場合には、演出時間が1秒の「成功C」の時短煽り演出パターンに決定される。時短ガセの変動パターンである場合には、演出時間が10秒の「失敗」の時短煽り演出パターンに決定される。演出時間は、図11-8のステップ059AKS013にて追加した時短煽り演出期間に対応した時間となっており(図11-9参照)、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された表示結果指定コマンドと変動パターン指定コマンドとにより、当該時短煽り演出期間に対応した時間を時短煽り演出時間として決定する。なお、特徴部059AKでは、「成功A」の時短煽り演出パターンと「失敗」の時短煽り演出パターンとで、演出時間が同じことから、例えば同じキャラクタを表示し、「成功A」では時短用図柄が最終的に停止表示する成功パターンとし、「失敗」では時短用図柄が最終的に停止表示せず、リーチ組合せの飾り図柄が停止表示する失敗パターンとなっている。このため、成功するか否か(時短用図柄が停止表示するか否か)に対する遊技者の注目を集めることができる。また、特徴部059AKでは、図11-12に示すように、実行されるリーチ演出の種類に応じて可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる割合が異なっていることから、時短煽り演出についても同様に、実行されるリーチ演出の種類に応じて実行割合が異なっている。すなわち、大当り期待度の高いスーパーリーチAのリーチ演出については、可変表示結果が「ハズレ(時短)」となることもなく、時短煽り演出も実行されない。そのため、特別演出が過度に実行されることを防止でき、特定表示結果となることの期待を持続させることができる。さらに、図11-12(B)に示すように、時短煽り演出を実行しても可変表示結果が「ハズレ(時短)」とならない時短ガセの変動パターンについては、スーパーリーチCといった大当り期待度の低いリーチ演出が実行される。そのため、実行されるリーチ演出の種類に応じて時短煽り演出が実行される割合が異なるとともに、当該時短煽り演出の実行結果として時短用図柄が停止表示される割合も異なっている。
図11-26に戻り、ステップ059AKS104の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特図表示結果が「ハズレ(時短)」であるか否かを判定する(ステップ059AKS105)。特図表示結果が「ハズレ(時短)」である場合(ステップ059AKS105;Yes)、演出制御用CPU120は、最終停止図柄として時短用図柄を含むリーチ組合せの飾り図柄を決定し(ステップ059AKS106)、停止図柄設定処理を終了する。なお、ステップ059AKS106では、時短種別に応じた態様の時短用図柄を最終停止図柄として決定すればよい(図11-32(D-1)、図11-34(M-1)参照)。
ステップ059AKS101において、特図表示結果が「ハズレ(時短)」でも、「ハズレ」であって時短ガセの変動パターンでもない場合(ステップ059AKS101;No)、演出制御用CPU120は、今回停止表示させる飾り図柄の可変表示が、時短終了後に行われた最初(1回目)の第2特図の変動に対応する可変表示であるか否かを判定する(ステップ059AKS107)。例えば、ステップ059AKS107では、図11-24のステップ059AKS086Aにて時短回数が1減算され「0」となった後に時短終了時フラグをオン状態にセットしておき、その直後に行われた可変表示が第2特図に対応する可変表示であるか否かを、第2図柄変動開始指定コマンドを受信したか否かにより判定すればよい。
時短終了後に行われた最初(1回目)の第2特図に対応する可変表示(変動)である場合(ステップ059AKS107;Yes)、演出制御用CPU120は、時短終了後に記憶されている第2特図の可変表示に対応した保留記憶内に、特図表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が記憶されているか否かを示唆する復帰演出を実行するための、復帰演出設定処理を実行する(ステップ059AKS108)。
図11-29は、復帰演出設定処理として、図11-26のステップ059AKS108にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11-29に示す復帰演出設定処理において、演出制御用CPU120は、第2特図に対応する保留記憶内に特図表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が存在するか否かを、RAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファのうち、第2特図に対応する演出制御コマンド受信用バッファの内容を確認することにより判定する(ステップ059AKS115)。
第2特図に対応する保留記憶内に特図表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が存在する場合(ステップ059AKS115;Yes)、演出制御用CPU120は、第2特図に対応する保留記憶内に特図表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が存在すること、すなわち残保留のいずれかで再び時短用図柄が停止表示することを報知する復帰成功パターンを設定し(ステップ059AKS116)、復帰演出設定処理を終了する。一方、第2特図に対応する保留記憶内に特図表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が存在しない場合(ステップ059AKS115;No)、演出制御用CPU120は、第2特図に対応する保留記憶内に特図表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が存在しないこと、すなわち残保留のいずれかで再び時短用図柄が停止表示することがない旨を報知する復帰失敗パターンを設定し(ステップ059AKS117)、復帰演出設定処理を終了する。なお、特徴部059AKでは、復帰成功パターンの復帰演出も、復帰失敗パターンの復帰演出も、いずれも共通の演出(再度時短状態となるか否かを煽る演出)を実行し、その結果として停止表示される飾り図柄の組み合わせが異なる演出となっている。
図11-26に戻り、ステップ059AKS108の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ059AKS108にて設定した復帰演出のパターンが復帰成功パターンであるか否かを判定する(ステップ059AKS109)。復帰成功パターンであれば(ステップ059AKS109;Yes)、最終停止図柄として時短復帰図柄を含むリーチ組合せの飾り図柄を決定し(ステップ059AKS110)、停止図柄設定処理を終了する。時短復帰図柄は、ステップ059AKS106にて最終停止図柄として時短種別に応じて決定される時短用図柄とは異なる図柄である(図11-34(K-1)参照)。一方、復帰成功パターンでない場合(ステップ059AKS109;No)や、ステップ059AKS102にて時短中であると判定した場合(ステップ059AKS102;Yes)や、ステップ059AKS105にて特図表示結果が「ハズレ(時短)」でないと判定した場合(ステップ059AKS105;No)や、ステップ059AKS107にて時短終了後に行われた最初(1回目)の第2特図の変動に対応する可変表示でないと判定した場合(ステップ059AKS107;No)、演出制御用CPU120は、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップ059AKS111)。具体的に、演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるリーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。このように、停止図柄設定処理において、ステップ059AKS105にて特図表示結果が「ハズレ(時短)」であると判定した場合であっても、時短中であれば(ステップ059AKS102;Yes)、飾り図柄の最終停止図柄は、ステップ059AKS111の処理によりリーチ組合せの飾り図柄となる。
図11-24に戻り、ステップ059AKS092の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、アクティブ表示の表示態様を変化させる演出や、ミニゲームなど、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための設定を行った後(ステップS559)、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS560)。演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、時短煽り演出や復帰演出を実行すると決定された場合には、当該時短煽り演出や復帰演出に対応した演出制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする。なお、ステップ059AKS090Bの取りこぼし時処理にて変動パターン指定コマンドを正常に受信できていないと判定した場合には、演出制御パターンを選択しなくてよい。この場合、飾り図柄の可変表示が行われず前回の可変表示結果のままとなるが、主基板11の側から図柄確定指定コマンドが送信されるまで待機することとなり、当該図柄確定指定コマンドの受信に合わせて、表示結果指定コマンドに応じた飾り図柄を停止表示すればよい。その一方で、ステップ059AKS090Bの取りこぼし時処理にて変動パターン指定コマンドを正常に受信できていないと判定した場合には、当該ステップS560において、取りこぼし時専用の演出制御パターンを選択するようにしてもよい。
ステップS560の処理に続いて、演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドにより指定された変動パターンや、時短煽り演出を実行する場合における演出時間に対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS561)。具体的に、ステップS561では、図11-26のステップ059AKS104の時短煽り演出設定処理にて時短煽り演出の実行設定がなされている場合、変動パターン判定結果指定コマンドにより指定された変動パターンにより示される時間に当該時短煽り演出の演出時間を加算して演出制御プロセスタイマの初期値を設定する。ステップS561の実行後、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面上において飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS562)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば、ステップS560の処理において決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS562の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である「2」に更新してから(ステップS563)、可変表示開始設定処理を終了する。
図11-30は、図9のステップS172において実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図11-30に示す可変表示中演出処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS801)。演出制御用CPU120は、例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば、1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS801の処理において可変表示時間が経過していないと判定した場合(ステップS801;No)、演出制御用CPU120は、時短回数を表示する時短回数表示期間であるか否かを判定する(ステップ059AKS121)。時短回数表示期間は、図11-24のステップ059AKS086Aにて更新された時短回数を表示する期間であり、ステップS560にて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。時短回数表示期間であると判定した場合(ステップ059AKS121;Yes)、演出制御用CPU120は、残りの時短回数として、図11-24のステップ059AKS086Aにて更新された時短回数を表示する時短回数表示制御を行う(ステップ059AKS122)。
ステップ059AKS122の処理を実行した後、またはステップ059AKS121にて時短回数表示期間でないと判定した場合(ステップ059AKS121;No)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップ059AKS123)。リーチ演出期間は、例えば、変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間であると判定した場合(ステップ059AKS123;Yes)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するための制御を行う(ステップ059AKS124)。
ステップ059AKS124の処理を実行した後、またはステップ059AKS123にてリーチ演出期間でないと判定した場合(ステップ059AKS123;No)、演出制御用CPU120は、飾り図柄を仮停止表示させるタイミングである図柄仮停止タイミングであるか否かを判定する(ステップ059AKS125)。図柄仮停止タイミングは、図11-26の停止図柄設定処理にてリーチ組合せの仮停止図柄が決定された場合に(ステップ059AKS103)決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。図柄仮停止タイミングであると判定した場合(ステップ059AKS125;Yes)、演出制御用CPU120は、飾り図柄仮停止表示を行い(ステップ059AKS126)、ステップ059AKS103にて決定されたリーチ組合せの飾り図柄を仮停止表示させる。
ステップ059AKS126の処理を実行した後、またはステップ059AKS125にて図柄仮停止タイミングでないと判定した場合(ステップ059AKS125;No)、演出制御用CPU120は、時短煽り演出を実行するための時短煽り演出期間であるか否かを判定する(ステップ059AKS127)。時短煽り演出期間は、例えば、図11-27の時短煽り演出設定処理において設定されたパターンに従って決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。時短煽り演出期間であると判定した場合(ステップ059AKS127;Yes)、演出制御用CPU120は、時短煽り演出を実行するための時短煽り演出制御を行う(ステップ059AKS128)。
ステップ059AKS128の処理を実行した後、またはステップ059AKS126にて時短煽り演出期間でないと判定した場合(ステップ059AKS126;No)、演出制御用CPU120は、復帰演出を実行するための復帰演出期間であるか否かを判定する(ステップ059AKS129)。復帰演出期間は、例えば、図11-29の復帰演出設定処理において設定されたパターンに従って決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。復帰演出期間であると判定した場合(ステップ059AKS129;Yes)、演出制御用CPU120は、復帰演出を実行するための復帰演出制御を行う(ステップ059AKS130)。
ステップ059AKS130の処理を実行した後、または復帰演出期間でないと判定した場合(ステップ059AKS129;No)、演出制御用CPU120は、変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、アクティブ表示の表示態様を変化させる演出や、ミニゲームなど、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行い(ステップS808)、可変表示中演出処理を終了する。
一方、ステップS801にて可変表示時間が経過したと判定した場合(ステップS801;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを正常に受信したか否かを判定する(ステップS809)。このとき、図柄確定コマンドを正常に受信できていない場合(ステップ809;No)、演出制御用CPU120は、特図表示結果(可変表示結果)が「ハズレ(時短)」であるか否かを判定する(ステップ059AKS137)。特図表示結果(可変表示結果)が「ハズレ(時短)」でない場合(ステップ059AKS137;No)、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を終了する。
一方、特図表示結果(可変表示結果)が「ハズレ(時短)」である場合(ステップ059AKS137;Yes)、演出制御用CPU120は、時短回数に特殊時短回数としての「XXX」をセットし(ステップ059AKS138)、時短回数の報知として「???回」を表示する特殊時短数報知制御を行ってから(059AKS139)、可変表示中演出処理を終了する。なお、図柄確定コマンドを正常に受信できていない場合には、時短回数を報知する演出自体を実行しないようにしてもよい。また、正常に受信したものの、例えば、図柄確定コマンドにより示される内容と表示結果指定コマンドにより示される内容とが一致しないなどの不整合が発生した場合についても同様に、時短回数の報知として「???回」を表示する特殊時短数報知制御を行ってもよいし、時短回数を報知する演出自体を実行しないようにしてもよい。
ステップS809にて図柄確定コマンドを正常に受信した場合(ステップS809;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS810)。ステップ810の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定コマンドに応じた確定図柄表示時間を設定する(ステップ059AKS131)。ステップ059AKS131では、図11-15に示すステップ059AKS043またはステップ059AKS044にて送信設定されたコマンド8F00~8F04により示される確定時間が設定されればよい。
ステップ059AKS131の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特図表示結果(可変表示結果)が「ハズレ(時短)」であるか否かを判定する(ステップ059AKS132)。特図表示結果(可変表示結果)が「ハズレ(時短)」である場合(ステップ059AKS132;Yes)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定コマンドにより特定される時短回数(図11-15(B)参照)をセットし(ステップ059AKS133)、当該時短回数を表示する(時短回数を報知する)時短数報知制御を行う(ステップ059AKS134)。
ステップ059AKS134の処理を実行した後、またはステップ059AKS132にて特図表示結果(可変表示結果)が「ハズレ(時短)」でないと判定した場合(ステップ059AKS132;No)、演出制御用CPU120は、右打ち消去コマンドを主基板11の側から受信したか否かを判定し(ステップ059AKS135)、受信した場合(ステップ059AKS135;Yes)、右打ち指示表示を消去する(ステップ059AKS136)。ステップ059AKS136の処理を実行した後、またはステップ059AKS135にて右打ち消去コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ059AKS135;No)、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である「3」に更新し(ステップS812)、可変表示中演出処理を終了する。
図11-31は、時短用図柄が停止表示する場合とそれ以外の場合における可変表示中における各タイミングを示すタイミングチャートである。図11-31(A)~(C)は、いずれも可変表示結果が「ハズレ」となる場合の例を示している(ハズレ(時短)を含む)。具体的に、図11-31(A)は、飾り図柄の最終停止図柄として時短用図柄(時短種別として「時短A」とする)が停止表示する場合の例を示しており、図11-31(B)は、時短煽り演出が実行されることもなく、飾り図柄の最終停止図柄として時短用図柄が停止表示しない場合の例を示しており、図11-31(C)は、時短ガセの変動パターンの場合の例を示している。なお、図示する例では、理解を容易にするため、図11-31(A)~(C)のいずれもスーパーリーチCが実行される例を示しており、図11-31(A)および(B)ではPB2-1の変動パターンが、図11-31(C)ではPB2-5の変動パターンが選択せれている例を示している。
図11-31(A)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄として時短用図柄が停止表示する場合、可変表示が開始されると、リーチ状態となり、その後スーパーリーチCのリーチ演出が実行される。そして、図柄仮停止タイミングとなると、図示するように、リーチ組合せの飾り図柄が仮停止表示する(この例では757の飾り図柄)。そして時短煽り演出が行われる。時短煽り演出期間L4は、図11-31(C)に示す時短煽り演出期間L5と同様に、10秒である(図11-9および図11-10参照)。時短煽り演出の終了後、図柄確定コマンドを受信すると、最終停止図柄として時短用図柄が停止表示し(この例では7時7の飾り図柄の組合せ)、確定図柄表示期間L1の経過後、変動が終了する。確定図柄表示期間L1は10秒である(図11-15(B)参照)。
図11-31(B)に示すように、時短煽り演出が実行されることもなく、飾り図柄の最終停止図柄として時短用図柄が停止表示しない場合、可変表示が開始されると、リーチ状態となり、その後スーパーリーチCのリーチ演出が実行される。その後、図柄確定コマンドを受信すると、(この例では767)。そして、確定図柄表示期間L2の経過後、変動が終了する。なお、確定図柄表示期間L2は0.5秒であり(図11-15(A)参照)、図11-31(C)に示す確定図柄表示期間L3と同様である。
図11-31(C)に示すように、時短ガセの変動パターンの場合可変表示が開始されると、リーチ状態となり、その後スーパーリーチCのリーチ演出が実行される。そして、図柄仮停止タイミングとなると、図示するように、リーチ組合せの飾り図柄が仮停止表示する(この例では757の飾り図柄)。そして時短煽り演出が行われる。時短煽り演出期間L5は、図11-31(A)に示す時短煽り演出期間L4と同様に、10秒である(図11-9および図11-10参照)。時短煽り演出の終了後、図柄確定コマンドを受信すると、最終停止図柄としてリーチ組合せのハズレ図柄が停止表示する(この例では767)。そして、確定図柄表示期間L3の経過後、変動が終了する。なお、確定図柄表示期間L3は0.5秒であり(図11-15(A)参照)、図11-31(B)に示す確定図柄表示期間L2と同様である。
次に、時短用図柄が停止表示する場合や時短煽り演出などが実行される場合における演出が動作例について、図11-32~図11-35を参照して説明する。
図11-32(A)に示すように、スーパーリーチCのリーチ演出が実行された後、遊技状態が通常状態である場合、図柄仮停止タイミングとなると、図11-32(B-1)に示すように、リーチ組合せの飾り図柄が仮停止表示される。図示する例では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、それぞれ、飾り図柄5Laとして「7」、飾り図柄5Caとして「5」、飾り図柄5Raとして「7」が仮停止表示された場合の例を示している。なお、図示するように、飾り図柄5Caとしての「5」の図柄については揺れたまま、仮停止であることが視認可能な態様で表示されればよい。また、「中」の各飾り図柄表示エリア5Cにおける飾り図柄5Caに限られず、全ての飾り図柄が揺れたままであってもよい。一方、遊技状態が時短状態である場合には、図11-26におけるステップ059AKS102にてNoと判定されることから、リーチ組合せの飾り図柄が仮停止表示されることなくステップ059AKS111の処理が行われ、図11-32(B-2)に示すように、最終停止図柄としてリーチ組合せのハズレ図柄が停止表示される。なお、図示する例では、特図表示結果として時短図柄が停止表示する(図示する例では時短Aの時短種別である「1」の特図表示結果の例を示している)一方で、飾り図柄については時短用図柄が停止表示しない場合の例を示している。なお、図11-32(B-2)に示すように、最終停止図柄としてリーチ組合せのハズレ図柄が停止表示された後、確定図柄表示期間の0.5秒後に変動が終了することとなる。
図11-32(B-1)に示す状態から、時短煽り演出期間となると、図11-32(C)に示すように、時短煽り演出が実行される。図示する例では、「時短かも!?」のメッセージM1が表示されることで、時短用図柄が停止表示するか否かを煽る例を示しているが、その他にも、例えば2つのキャラクタがバトルして勝利するか否かにより時短用図柄が停止表示するか否かを煽るようにしてもよい。
そして、図柄確定コマンドを受信すると、図11-32(D-1)または(D-2)に示すように最終停止図柄が表示される。図11-32(D-1)は、可変表示結果が「ハズレ(時短)」であり、図柄確定コマンドとして図11-15(B)に示す8F01の図柄確定コマンドを受信し、「時短A」の時短種別の時短用図柄5Cbが最終停止図柄として停止表示された場合の例を示しており、特図表示結果としても「時短A」の時短種別の時短図柄である「1」の数字を示す特別図柄が特図表示結果として表示された場合の例を示している。なお、図示する例では、時短用図柄5Cbが停止表示する前に、アクティブ表示AHAの表示態様が変化し、「緑」の表示態様となった場合の例を示しているが、例えば、時短煽り演出の開始直後に表示態様が変化してもよいし、スーパーリーチのリーチ演出中に変化してもよい。一方、時短ガセの変動パターンである場合には、図11-15(A)に示す8F00の図柄確定コマンドを受信するため、図11-32(D-2)に示すように、最終停止図柄としてリーチ組合せのハズレ図柄が停止表示する。なお、特図表示結果としては、図示するようにハズレ図柄となる「-」の記号を示す特別図柄が特図表示結果として表示される。そして、確定図柄表示期間の0.5秒後に変動が終了することとなる。なお、図示する例では、リーチ組合せのハズレ図柄が停止表示する前に、アクティブ表示AHAの表示態様が変化し、「青」の表示態様となった場合の例を示しているが、例えば、時短煽り演出の開始直後に表示態様が変化してもよいし、スーパーリーチのリーチ演出中に変化してもよい。また、アクティブ表示の表示態様を変化させるアクティブ変化演出については、アクティブ表示の表示態様がいずれの表示態様に変化するかにより、同じ種類のスーパーリーチのリーチ演出であっても時短用図柄が停止表示される割合が異なるように、アクティブ表示の表示態様を変化させればよい。なお、アクティブ変化演出における表示態様の変化先については、図11-23(A)に示す通常時保留変化決定テーブルにおける決定割合と同様であればよい。また、図11-23(A)に示す通常時保留変化決定テーブルとは異なり、可変表示結果が「ハズレ(時短)」である場合と、時短ガセの変動パターンである場合とで、可変表示結果が「ハズレ(時短)」である場合の方が「緑」や「赤」の表示態様となる割合が高いようにしてもよい。
図11-32(D-1)に示す状態において、図11-30のステップ059AKS134の処理が実行されることで、図11-33(E)に示すように、時短数報知制御として時短回数表示M2が行われる。この場合、図柄確定コマンドとして図11-15(B)に示す8F01の図柄確定コマンドを受信していることから、時短回数表示M2として「時短100回!」の表示が行われる。なお、図11-30のステップ059AKS139の処理が実行された場合には、特殊時短数報知制御として、「時短???回」の表示が行われ時短数(時短回数)の報知が制限されればよい。そして、8F01の図柄確定コマンドにより特定される確定図柄表示期間である10秒が経過すると、図11-33(F)に示すように、時短状態に制御されるとともに、新たな可変表示(保留表示HL1に対応する可変表示)が開始される。その際には、保留表示HL3およびHL2が右方向へシフトする。また、図11-30のステップ059AKS122の処理により、図11-33(F)に示すように、「時短残99回」の時短回数表示M4が表示される。また、図11-24のステップ059AKS090にて図11-33(F)に示す態様の右打ち指示表示M3が行われる。
その後時短状態において複数回の可変表示が行われることとなる。図11-33(G)は、時短用図柄が停止表示してから81回目の可変表示の例を示している。時短状態では、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなることから、第2特図に対応する可変表示が行われるとともに、第2特図に対応する保留が記憶されることとなる。図11-33(G)に示す例では、第2特図に対応する保留記憶が最大数である4つ記憶され、保留表示HR1~HR4の4つ表示された例を示している。また、「時短残19回」の時短回数表示M4が表示されている例を示している。なお、図11-33(F)にて表示した態様の右打ち指示表示は、時短用図柄が停止表示してから1回目の可変表示にて終了し、2回目以降は図11-33(G)に示すように、他の演出の妨げとならない態様の右打ち指示表示M3として表示される。
そして、時短用図柄が停止表示してから100回目の可変表示(時短状態における100回目の変動)が終了すると、時短状態が終了する。図11-33(H)は、時短用図柄が停止表示してから100回目の可変表示において、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる飾り図柄5La、5Ca、5Raが停止表示した場合の例を示している。最終停止図柄となる飾り図柄5La、5Ca、5Raが停止表示した後、8F00の図柄確定コマンドにより特定される確定図柄表示期間の0.5秒後に変動が終了するとともに時短状態が終了する。時短状態が終了することにより、主基板11の側から右打ち消去コマンドを受信するため、図11-30に示すステップ059AKS136の処理が行われ、図11-33(H)に示すように右打ち指示表示M3が消去されることとなる。なお、この状態では、図示するように、第2特図に対応する保留記憶が最大数である4つ記憶され、保留表示HR1~HR4の4つ表示されており、保留表示HR1に対応する可変表示の開始からHR4に対応する可変表示が終了するまでの期間が残保留期間となる)。
続いて時短状態が終了して通常状態となるととともに、図11-33(I)に示すように、保留表示HR1に対応する可変表示が開始される。なお、図示する例では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合の例を示している(「ハズレ(時短)」でもない例を示している)。この実施の形態の特徴部059AKでは、通常状態であるものの、時短状態の終了時に記憶されている第2特図の保留に対応する可変表示において特図表示結果が「ハズレ(時短)」となる割合が高くなっていることから(図11-5(A)および(B)参照)、再度時短状態に制御される割合が高い。そのため、残保留期間中には通常状態ではあるものの、図示するように左打ち指示表示を行わないものとし、右打ち指示表示と左打ち指示表示との指示表示が連発することで遊技者を混乱させてしまうことを防止している。なお、左打ち指示表示については、図11-34(N-2)に示すように、残保留期間終了後に行われる最初の可変表示において行う。
当該可変表示は、時短終了後に行われた第2特図における1回目の可変表示であり、図11-26のステップ059AKS108の処理にて復帰演出の実行設定が行われていることから、復帰演出期間となると、図11-34(J)に示すように復帰演出が実行される。復帰演出では、例えば、所定のミッションをクリアするか否かにより、特図表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が記憶されているか否か(残保留であるHR2~HR4に対応する可変表示結果が「ハズレ(時短)」となるか否か)、すなわち時短復帰図柄が停止表示するか否かを示唆する演出が実行されればよい。復帰成功パターンであれば、所定のミッションがクリアされ時短復帰図柄が停止表示される一方で、復帰失敗パターンであれば、所定のミッションが失敗に終わり、時短復帰図柄が停止表示されることなく、リーチを構成する飾り図柄の組合せが最終停止として停止表示されればよい。また、所定のミッションは複数種類あってよく、当該ミッションの種類に応じて成功する割合が異なっていればよい。なお、保留表示HR1に対応する可変表示において「ハズレ(時短)」となる場合には、図11-26のステップ059AKS101にてYesと判定されるため、復帰演出は実行されないが、復帰演出を実行するようにしてもよい。この場合、復帰演出の後に時短煽り演出が実行されればよい。
特図表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が記憶されている場合、すなわち復帰成功パターンである場合、図11-26のステップ059AKS110の処理により、図11-34(K-1)に示すように、最終停止図柄として時短復帰図柄5Ccを含む飾り図柄の組合せが停止表示され、記憶されている保留内に、可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が存在することが報知される。なお、この例では、保留表示HR4に対応する可変表示の可変表示結果が「ハズレ(時短)」である場合(より具体的には「時短D」の時短種別)について示している。
続いて図11-34(L-1)に示すように、保留表示HR2に対応する可変表示が実行される。このときには、図示するように、時短復帰図柄5Ccが停止表示したことを視認可能とする時短復帰小図柄M5が、他の演出の妨げとならない態様で表示されればよい。これによれば、残保留中に時短用図柄が停止表示されるということを視認可能となるため、遊技者に安心感を与えることができる。
そして、保留表示HR4に対応する可変表示において、当該保留表示HR4に対応する可変表示の可変表示結果は「ハズレ(時短)」である(時短種別は「時短D」)ことから、図柄確定コマンドとして図11-15(B)に示す8F04の図柄確定コマンドを受信し、図11-34(M-1)に示すように、「時短D」の時短種別の時短用図柄5Cbが最終停止図柄として停止表示される。特図表示結果についても、図11-32(D-1)とは異なり、「時短D」の時短種別の時短図柄に対応する「8」の数字を示す特別図柄が特図表示結果として表示される。なお、図示する例では、時短用図柄5Cbが停止表示する前に、アクティブ表示AHAの表示態様が変化し、「緑」の表示態様となった場合の例を示している。
図11-34(M-1)に示す状態において、図11-30のステップ059AKS134の処理が実行されることで、図11-35(N-1)に示すように、時短数報知制御として時短回数表示M2が行われる。この場合、図柄確定コマンドとして図11-15(B)に示す8F04の図柄確定コマンドを受信していることから、時短回数表示M2として「時短20回!」の表示が行われる。そして、8F04の図柄確定コマンドにより特定される確定図柄表示期間である2秒が経過すると、当該変動が終了し、図11-35(O)に示すように、時短状態に制御されるとともに、新たな可変表示(保留表示HL3に対応する可変表示)が開始される。また、図11-30のステップ059AKS122の処理により、図11-35(O)に示すように、「時短残19回」の時短回数表示M4が表示される。また、図11-24のステップ059AKS090にて図11-35(O)に示すように、図11-33(F)に示す態様よりも目立たない態様である簡易態様の右打ち指示表示M3が表示される。
一方、特図表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が記憶されていない場合、すなわち復帰失敗パターンである場合、図11-26のステップ059AKS111の処理により、図11-34(K-2)に示すように、最終停止図柄としてリーチ組合せの飾り図柄5La、5Ca、5Raが停止表示され、8F00の図柄確定コマンドにより特定される確定図柄表示期間の0.5秒後に変動が終了する。続いて図11-34(L-2)に示すように、保留表示HR2に対応する可変表示が実行される。このときには、復帰失敗パターンの復帰演出であったことから、図11-34(L-1)とは異なり、時短復帰小図柄M5は表示されない。
そして、図11-34(M-2)に示すように、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる飾り図柄5La、5Ca、5Raが停止表示し、8F00の図柄確定コマンドにより特定される確定図柄表示期間の0.5秒後に変動が終了して残保留期間が終了する。当該残保留期間が終了することで、図11-18のステップ059AKS074にて、主基板11より左打ち指示コマンドが送信される。
そして、保留表示HL3に対応する可変表示が開始されると、図11-24のステップ059AKS088の処理により、図11-34(N-2)に示すように「左打ちに戻してね!」の左打ち指示表示M6が表示される。このように、時短終了後に残っている第2特図の保留(残保留)に対応する可変表示が終了した次に実行される可変表示において左打ち指示表示が行われる。
図11-36は、図5のステップS23の情報出力処理内において行われる情報出力処理内の処理の一例を示すフローチャートである。図11-36に示す情報出力処理内の処理では、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータなどに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などの信号を出力する処理を行う。図11-36に示す情報出力処理内の処理を開始すると、CPU103は、表示信号出力処理として、特図表示結果や普図表示結果を示す信号を出力する(ステップS1801)。ステップS1801の処理を実行した後、CPU103は、駆動信号出力処理を実行し(ステップS1802)、ソレノイド81やソレノイド82の駆動信号を出力する。
続いてCPU103は、外部情報出力処理を実行し(ステップS1803)、情報出力処理内の処理を終了する。ステップS1803では、大当り中であることを示す大当り信号1、大当り中または時短状態中であること(特賞中であること)を示す大当り信号2、時短状態中であることを示す大当り信号3、および変動が終了したことを示す図柄確定信号といった各種の信号が出力される。
図11-37は、図11-36のステップS1803における外部情報出力処理にて出力される各種信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。具体的に、図11-37(A)は、大当り遊技状態の終了により時短状態となる場合における各種信号の出力タイミングを示しており、図11-37(B)は、時短図柄停止により時短状態となる場合における各種信号の出力タイミングを示している。
図11-37(A)に示すように、大当り遊技状態の終了により時短状態となる場合、まず、大当たり図柄停止を示す図柄確定信号が出力され、それにより(当該図柄確定信号の出力が停止されると)、大当り信号1と大当り信号2とが同タイミングで出力される。そして、大当り遊技状態の終了に合わせて、大当り信号1は出力を停止するが、そのタイミングにおいて時短状態となるため、大当り信号3が出力されることとなる。そして、時間経過とともにハズレ図柄停止を示す図柄確定信号が出力され、時短状態が終了することなく、再度大当たり図柄停止を示す図柄確定信号が出力されると、大当り信号1が出力され、大当り信号3は出力を停止する。なお、時短状態中における大当りであることから、図示するように、大当り信号2の出力は継続されている。そして、大当り遊技状態の終了に合わせて、大当り信号1は出力を停止するが、そのタイミングにおいて時短状態となるため、大当り信号3が出力されることとなる。その後、時間経過とともに、予め定められた時短回数の最後の可変表示が終了すると、ハズレ図柄停止を示す図柄確定信号が出力され、当該図柄確定信号の出力が停止したタイミングにおいて時短状態が終了するため、大当り信号2と大当り信号3との出力が同タイミングで停止される。
一方、図11-37(B)に示すように、時短図柄停止により時短状態となる場合、まず、時短図柄停止を示す図柄確定信号が出力され、それにより(当該図柄確定信号の出力が停止されると)、大当り信号2と大当り信号3とが同タイミングで出力される。そして、時間経過とともにハズレ図柄停止を示す図柄確定信号が出力され、時短状態が終了することなく大当たり図柄停止を示す図柄確定信号が出力されると、当該図柄確定信号の出力が停止したタイミングで大当り信号1が出力されるとともに、大当り信号3の出力が停止される。そして、大当り遊技状態の終了に合わせて、大当り信号1は出力を停止するが、そのタイミングにおいて再び時短状態となるため、大当り信号3が出力されることとなる。なお、図示するように、大当り信号2については継続して出力されている。その後、時間経過とともに、予め定められた時短回数の最後の可変表示が終了すると、ハズレ図柄停止を示す図柄確定信号が出力され、当該図柄確定信号の出力が停止したタイミングにおいて時短状態が終了するため、大当り信号2と大当り信号3との出力が同タイミングで停止される。このように、大当り信号2と大当り信号3との出力が同タイミングで停止されるため、ズレが発生するのを抑制して混乱を妨げることができるとともに、外部機器にて好適に時短状態や連荘状態を特定することができる。その後、再び時短図柄停止を示す図柄確定信号が出力されると、当該図柄確定信号の出力が停止されたタイミングで、大当り信号2と大当り信号3とが同タイミングで出力される。
以上説明したように、この実施の形態における特徴部059AKのパチンコ遊技機1によれば、以下の効果を奏することができる。
CPU103は、図11-4に示すステップS1240の処理において、遊技状態が時短状態であるか否かに関わらず、特図表示結果として「ハズレ(時短)」に決定可能であり、特図表示結果として「ハズレ(時短)」(特別表示結果)が導出表示された場合、通常状態であるときには、次回行われる特図ゲーム(可変表示)において時短状態(渡航別状態)に制御する一方で、時短状態であるときには、当該「ハズレ(時短)」が導出表示されたことにもとづく遊技状態に関する制御を行わない(新たな時短制御を行わない)。また、演出制御用CPU120は、特図表示結果として「ハズレ(時短)」が導出表示された場合、通常状態であるときには、図11-26のステップ059AKS106にて、飾り図柄の最終停止図柄として時短用図柄を停止表示させる一方で、時短状態であるときには、図11-26のステップ059AKS111にて、リーチ組合せを構成する最終停止図柄を停止表示させる。これによれば、特別表示結果が表示されるときの遊技状態に応じた制御を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、図11-32(B-2)および(D-1)に示すように、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とで「ハズレ(時短)」(特別表示結果)としての特図表示結果は、共通の表示結果(「時短A」の時短種別に対応する「1」の数字を示す特図表示結果)である一方で、飾り図柄の可変表示結果については、遊技状態が通常状態である場合、図11-26のステップ059AKS106にて、飾り図柄の最終停止図柄として時短用図柄を停止表示させる一方、時短状態であるときには、図11-26のステップ059AKS111にて、リーチ組合せを構成する最終停止図柄を停止表示させる。これによれば、特別状態において特別表示結果が表示される場合における遊技興趣の低下を防止することができる。
また、図11-26のステップ059AKS104の処理において、次回の可変表示から時短状態に制御されることを示す時短用図柄が停止表示されるか否かを煽る時短煽り演出の実行設定が行われることで、演出制御用CPU120は時短煽り演出を実行可能である。そして、演出制御用CPU120は、遊技状態が通常状態である場合に当該ステップ059AKS104の処理を行い、時短状態である場合には、ステップ059AKS104の処理を行わない。そのため、時短状態(特別状態)である場合は時短煽り演出を実行しない。これによれば特別状態において特別表示結果が表示される場合における遊技興趣の低下を防止することができる。
また、CPU103は、特図表示結果として「ハズレ(時短)」(特別表示結果)が導出表示される場合、通常状態であれば、図11-15に示すように、ステップ059AKS043の処理にて、図11-15(B)に示す確定時間の飾り図柄停止コマンドを送信する一方で、ステップ059AKS041にてYesと判定した場合には確定時間を0.5秒とする飾り図柄停止コマンドを送信する。すなわち、特図表示結果として「ハズレ(時短)」(特別表示結果)が導出表示される場合、通常状態であるときと特別状態であるときとで、可変表示結果が表示されてから確定するまでの時間(確定時間)が異なっている。これによれば、特別状態において特別表示結果が表示される場合における遊技興趣の低下を防止することができる。
また、CPU103は、図11-4に示すステップS1240の処理において、遊技状態が時短状態であるか否かに関わらず、特図表示結果として「ハズレ(時短)」に決定可能であり、特図表示結果として「ハズレ(時短)」(特別表示結果)が導出表示された場合、通常状態であるときには、次回行われる特図ゲーム(可変表示)において時短状態(渡航別状態)に制御する一方で、時短状態であるときには、当該「ハズレ(時短)」が導出表示されたことにもとづく遊技状態に関する制御を行わない(新たな時短制御を行わない)。そして、図11-5に示すように、第1特図表示結果決定テーブルと第2特図表示結果決定テーブルとでは、第2特図表示結果決定テーブルの方が特図表示結果を「ハズレ(時短)」として次回の可変表示から時短状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが割り当てられている。また、演出制御用CPU120は、図11-26のステップ059AKS108の処理により、時短状態の終了時に記憶されている保留内に「ハズレ(時短)」の保留が記憶されているか否かに基づいて復帰演出の実行が可能である。そして、演出制御用CPU120は、図11-24のステップ059AKS090の処理にて右打ち指示表示が可能であり、図11-18のステップ059AKS074にて送信される左打ち指示コマンドを受信するまで、すなわち時短状態終了時に記憶されていた第2特図の保留(残保留)に対応する可変表示が全て終了するまで、左打ち指示表示を行わない。これによれば、特別表示結果が表示されるときの遊技状態に応じた制御を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU120は、通常状態において左打ち指示コマンドを受信することで、図11-24のステップ059AKS088にて左打ち指示表示を表示可能である。そして、当該左打ち指示コマンドは、図11-18のステップ059AKS074において、すなわち時短状態終了時に記憶されていた第2特図の保留に対応する可変表示が全て終了することで送信される。演出制御用CPU120は、当該左打ち指示コマンドを受信した後、すなわち残保留に対応する可変表示が終了した後に行われる可変表示において、図11-24のステップ059AKS088にて左打ち指示表示を表示する。これによれば、好適な発射報知が可能となり遊技の進行をスムーズに行うことができる。
また、CPU103は、図11-16のステップ059AKS054およびステップ059AKS057の処理のように、残保留期間であるか否かに応じて異なる右打ち指示コマンドを送信する。そして、演出制御用CPU120の側では、図11-24のステップ059AKS090にて当該受信したコマンドに応じた態様の右打ち指示表示を行う。これによれば、遊技者に煩わしさを与えて遊技興趣を低下させてしまうことを防止できる。
演出制御用CPU120は、復帰演出において、例えば、所定のミッションをクリアするか否かにより、特図表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が記憶されているか否か(残保留であるHR2~HR4に対応する可変表示結果が「ハズレ(時短)」となるか否か)、すなわち時短復帰図柄が停止表示するか否かを示唆する。復帰演出には、復帰成功パターンの復帰演出と復帰失敗パターンの復帰演出とがあり、いずれも共通の演出(例えば、再度時短状態となるか否かを所定のミッションをクリアすることを目的とする演出)を実行し、その結果として所定のミッションをクリアするか否かで、停止表示される飾り図柄の組み合わせが異なっている。これによれば、共通の演出を実行した後に対する遊技者の注目を集めることができる。
また、CPU103は、図11-7に示すように、残保留の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合、時短種別として「時短C」または「時短D」に決定する。そして、演出制御用CPU120は、図11-27のステップ059AKS113の処理において、図11-28に示すように、時短種別に応じて異なるパターンの時短煽り演出を実行する時短煽り演出パターンとして決定する。すなわち、通常状態おける第1特図に対応する可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合に実行される時短煽り演出と、残保留の第2特図に対応する可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合に実行される時短煽り演出とで、異なるパターンの時短煽り演出を実行する。これによれば、状況に応じて異なるパターンの演出が実行されるため遊技興趣を向上させることができる。
また、CPU103は、図11-17のステップ059AKS066の処理により、時短終了回の可変表示において右打ち消去コマンドを送信する。そして、演出制御用CPU120は、当該時短終了回の可変表示の終了時に、当該コマンドに基づいて、図11-30のステップ059AKS136の処理により右打ち指示表示を消去する。そのため、残保留期間中は右打ち指示表示が消去されている。また、CPU103は、図11-16のステップ059AKS054およびステップ059AKS057の処理のように、残保留期間であるか否かに応じて異なる右打ち指示コマンドを送信する。そして、演出制御用CPU120の側では、時短状態に制御される最初の可変表示(時短用図柄が停止表示した可変表示の次に行われる可変表示)において、図11-24のステップ059AKS090にて当該受信したコマンドに応じた態様の右打ち指示表示を行う。これによれば、好適な発射報知が可能となり遊技の進行をスムーズに行うことができる。
また、CPU103は、図11-36のステップS1803の処理により、大当り中であることを示す大当り信号1、大当り中または時短状態中であること(特賞中であること)を示す大当り信号2、時短状態中であることを示す大当り信号3、および変動が終了したことを示す図柄確定信号といった各種の信号を、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータなどに出力可能である。そして、時短図柄停止により時短状態となる場合、図11-37(B)に示すように、時短図柄停止を示す図柄確定信号が出力され、当該図柄確定信号の出力が停止されたタイミングで大当り信号が出力される。これによれば、外部機器にて好適に時短状態や連荘状態を特定することができる。
また、CPU103は、図11-37(B)に示すように、時短状態の終了に対応する当該図柄確定信号の出力が停止したタイミングにおいて、大当り信号2と大当り信号3との出力を同タイミングで停止する。これによれば、外部機器にて好適に時短状態や連荘状態を特定することができる。
また、CPU103は、図11-12に示す変動パターン決定テーブルに従って変動パターンを決定する。図示するように、可変表示結果が「ハズレ(時短)」(特別表示結果)となる場合(時短開始フラグオン時ハズレ変動パターン決定テーブルが選択された場合)、大当り期待度が最も高いスーパーリーチAに決定値が割り当てられておらず、実行されるスーパーリーチの種類に応じて「ハズレ(時短)」となる割合が異なるように決定値が割り当てられている。そして、CPU103は、図11-16のステップ059AKS054およびステップ059AKS057の処理のように、残保留期間であるか否かに応じて異なる右打ち指示コマンドを送信する。そして、演出制御用CPU120の側では、時短状態に制御される最初の可変表示(時短用図柄が停止表示した可変表示の次に行われる可変表示)において、図11-24のステップ059AKS090にて当該受信したコマンドに応じた態様の右打ち指示表示を行う。これによれば、特別表示結果が表示されるときの遊技状態に応じた制御を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、図11-11および11-12に示すように、スーパーリーチBやスーパーリーチCのリーチ演出が実行された場合、大当りとなる場合、ハズレ(時短)となる場合、単にハズレとなる場合、といったように、複数の可変表示結果となるよう決定値が割り当てられている。これによれば、演出結果のバリエーションが増え遊技興趣を向上させることができる。
また、CPU103は、決定した変動パターンを示す変動パターン指定コマンド、決定した特図表示結果(可変表示結果)を示す表示結果指定コマンドを送信し、演出制御CPU120は、これらのコマンドに基づく演出を行う。演出制御用CPU120は、例えば受信した変動パターン指定コマンドによりスーパーリーチBのリーチ演出を行う変動パターンであると判定し、図11-24のステップS552にてNoと判定した場合であっても、表示結果指定コマンドに基づき、図11-26の059AKS101にてYesと判定した場合とNoと判定した場合とで、ステップ059AKS104やステップ059AKS106の処理を実行するか否かが異なる。すなわち、スーパーリーチBやスーパーリーチCのリーチ演出を実行するといった共通の演出内容の変動パターンコマンドを受信した場合であっても、表示結果指定コマンドの内容により異なる演出を実行する。これによれば、演出結果のバリエーションが増え遊技興趣を向上させることができる。
また、図11-26のステップ059AKS104の処理において、次回の可変表示から時短状態に制御されることを示す時短用図柄が停止表示されるか否かを煽る時短煽り演出(特別演出)の実行設定が行われることで、演出制御用CPU120は時短煽り演出を実行可能である。そして、演出制御用CPU120は、時短煽り演出を実行する場合とそうでない場合とで共通のリーチ演出の実行後に、当該時短煽り演出を実行する。これによれば特別演出が実行されるため遊技興趣を向上させることができる。
また、図11-12に示すように、実行されるリーチ演出の種類に応じて可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる割合が異なっていることから、時短煽り演出についても同様に、実行されるリーチ演出の種類に応じて実行割合が異なっている。これによれば、特別演出が過度に実行されることを防止でき、特定表示結果となることの期待を持続させることができる。
さらに、図11-12(B)に示すように、時短煽り演出を実行しても可変表示結果が「ハズレ(時短)」とならない時短ガセの変動パターンについては、スーパーリーチCといった大当り期待度の低いリーチ演出が実行される。そのため、実行されるリーチ演出の種類に応じて時短煽り演出が実行される割合が異なるとともに、当該時短煽り演出の実行結果として時短用図柄が停止表示される割合も異なっている。これによれば、特別演出が過度に実行されることを防止でき、特定表示結果となることの期待を持続させることができる。
また、演出制御用CPU120は、アクティブ表示の表示態様がいずれの表示態様に変化するかにより、同じ種類のスーパーリーチのリーチ演出であっても時短用図柄が停止表示される割合が異なるように、アクティブ表示の表示態様を変化させる。これによれば、特別演出が過度に実行されることを防止でき、特定表示結果となることの期待を持続させることができる。
また、CPU103は、決定した変動パターンを示す変動パターン指定コマンド、決定した特図表示結果(可変表示結果)を示す表示結果指定コマンドを送信し、演出制御CPU120は、これらのコマンドに基づく演出を行う。演出制御用CPU120は、例えば受信した表示結果指定コマンドの内容が異なる場合であっても、受信した変動パターン指定コマンドがスーパーリーチBのリーチ演出を行う変動パターンであれば、特図表示結果(可変表示結果)に関わらず共通のスーパーリーチBのリーチ演出を実行する。これによれば、好適に演出を実行することができる。
また、図11-7に示すように、時短種別に応じて時短状態に制御される時短回数が異なっており、図11-12に示すように、時短種別に応じて実行されるスーパーリーチ演出の割合が異なっている。また、図11-28に示すように、実行される時短煽り演出のパターンが時短種別に応じて異なっている。これによれば、実行される演出により、その後の時短回数が異なるため遊技者の注目を集めることができる。
また、CPU103は、図11-8のステップS268にて表示結果指定コマンドを送信し、図11-15のステップ059AKS021にて飾り図柄停止コマンドの送信設定を行う。演出制御用CPU120は、図11-26の停止図柄設定処理において、受信した表示結果指定コマンドの内容に基づく演出の実行設定を行い、図11-30のステップ059AKS133の処理において、受信した図柄確定コマンドにより特定される時短回数をセットする。これによれば、好適に演出制御を行うことができる。
また、演出制御用CPU120は、図11-24のステップ059AKS090Aの処理にて、RAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファの内容を確認することで、表示結果指定コマンドと変動パターン指定コマンドとを正常に受信できているか否かを判定し、正常に受信できなかった場合、図11-25に示す取りこぼし時処理を実行し、表示結果指定コマンドと変動パターン指定コマンドとのいずれかを取りこぼした場合、予め定められた取りこぼし時の飾り図柄を停止表示するなど、時短煽り演出などの時短に関する演出の実行を禁止する。これによれば、遊技興趣の低下を防止しつつ好適に演出を実行することができる。
一方、演出制御用CPU120は、図11-24のステップ059AKS090Aの処理にて正常に受信できなかったと判定した場合、変動パターン指定コマンドを正常に受信できており、当該変動パターン指定コマンドにより特定される変動パターンが、時短確定の変動パターンまたは時短ガセの変動パターンである場合、図11-25のステップ059AKS095にて停止図柄設定処理を実行することで、例えば時短煽り演出などの時短状態に関する演出を実行可能である。これによれば、遊技興趣の低下を防止しつつ好適に演出を実行することができる。
また、演出制御用CPU120は、図11-30のステップ059AKS133の処理にて、受信した図柄確定コマンドにより時短回数を特定する。そして、図柄確定コマンドを正常に受信できなかった場合、ステップ059AKS139の処理にて時短回数の報知として「???回」を表示する特殊時短数報知制御を行うことで、時短回数報知の実行を制限する。これによれば、遊技興趣の低下を防止しつつ好適に演出を実行することができる。
また、演出制御用CPU120は、図11-22に示す先読予告設定処理において、保留表示変化演出を実行可能である。そして、ステップ059AKS082において現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留や、「ハズレ(時短)」となる保留や、「ハズレ」であり変動パターンが「時短ガセ」の変動パターンの保留が記憶されている場合、図11-23(B)に示す制限時保留変化決定テーブルを選択し、保留表示変化演出を実行する。すなわち、現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が記憶されている場合、保留表示変化演出の実行を制限する。これによれば、特別表示結果が表示されるときの遊技状態に応じた制御を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、ステップ059AKS082において現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留や、「ハズレ(時短)」となる保留や、「ハズレ」であり変動パターンが「時短ガセ」の変動パターンの保留が記憶されている場合、図11-23(B)に示す制限時保留変化決定テーブルを選択し、保留表示変化演出を実行することから、現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留が記憶されている場合も、現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が記憶されている場合と同様、図11-23(B)に示す制限時保留変化決定テーブルを選択して保留表示変化演出の実行を制限する。これによれば、状態移行に伴う演出のズレを抑制でき遊技興趣の低下を防止することができる。
また、ステップ059AKS082において現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留や、「ハズレ(時短)」となる保留や、「ハズレ」であり変動パターンが「時短ガセ」の変動パターンの保留が記憶されている場合、図11-23(B)に示す制限時保留変化決定テーブルを選択し、保留表示変化演出を実行することから、現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「ハズレ」となり、かつ変動パターンが「時短ガセ」の変動パターンの保留が記憶されている場合も、保留表示変化演出の実行を制限する。これによれば、状態移行に関する演出が行われる際の遊技興趣の低下を防止することができる。
演出制御用CPU120は、図11-23(B)に示すように、保留表示変化演出の制限時、当該保留表示変化演出を実行しないか、実行したとしても「青」の表示態様の保留表示変化演出を実行する。すなわち、「緑」の表示態様以上の期待度を示す保留表示変化演出を実行しない。これによれば、状態移行に伴う演出のズレを抑制でき遊技興趣の低下を防止することができる。
また、演出制御用CPU120は、図11-23(B)に示すように、保留表示変化演出の制限時、「緑」や「赤」といった表示態様へ変化する種類の保留表示変化演出を実行しない。これによれば、特定の種類の予告演出の実行が制限されるため、遊技者に無駄な期待感を与えることなく遊技興趣の低下を防止できる。
(特徴部059AKの変形例)
上記実施の形態では、図11-5に示すように、特図表示結果としての時短図柄が「ハズレ」の一部である例を示したが、これは一例である。例えば、図11-38に示すように、小当り図柄の一部を時短図柄としてもよい。この場合、小当り遊技状態の終了後に時短制御が行われるようにし、当該小当り遊技状態の終了後に行われる最初の可変表示において右打ち指示表示などが行われればよい。また、上記実施の形態と同様に、時短状態において再度特図ゲームにおいて時短図柄である小当り図柄が停止表示した場合においても新たに時短状態は制御されることはなく、演出制御用CPU120は、時短用図柄を含む小当り図柄ではなく、単に小当りを構成する飾り図柄の組合せを停止表示すればよい。
また、上記実施の形態では、残保留に対応する可変表示が全て終了した場合に、図11-18のステップ059AKS074の処理にて左打ち指示コマンドを送信し、演出制御用CPU120にて、残保留に対応する可変表示の終了後の最初に行われる可変表示において左打ち指示表示を行う例を示したが、これに加え、例えば左打ち指示表示は、遊技者にとって目立つ態様の第1態様と、遊技者にとって目立たない第2態様があってよく、残保留に対応する可変表示の終了後の最初に行われる可変表示において、第2態様の左打ち指示表示を行えばよい。なお、左打ち指示表示は、当該該左打ち指示コマンドを受信してから、例えば4回の可変表示が行われるまでの期間、1回につき5秒間行われるが、時間経過とともに、第2態様から第1態様へと変化してもよい。また、左打ち指示表示は、単なる表示のみに限られず、音声やランプの点灯などが含まれていてよい(すなわち左打ちを報知する左打ち報知であればよい)。そして、例えば第1態様については他の出力音を消去して左打ちを報知する音声を出力する一方で、第2態様については他の出力音を消去することなく左打ちを報知する音声を出力すればよい。
また、上記実施の形態では、時短終了後に行われた最初(1回目)の第2特図に対応する可変表示(変動)である場合に復帰演出が行われる例を示したが、これは一例である。復帰演出の実行タイミングは、時短終了後の最初の可変表示に限られず、例えば、時短終了後に記憶されている第2特図の可変表示に対応した保留記憶のいずれの保留が「ハズレ(時短)」となるかに応じて、時短終了後に行われる1~3回目の可変表示のいずれかのタイミングを、復帰演出の実行タイミングとして抽選により決定してもよい。また、復帰失敗パターンの復帰演出の実行後、復帰成功パターンに切り替わるパターンや、復帰失敗パターンの復帰演出の実行後、次の可変表示において復帰成功パターンの復帰演出が行われるなど、複数回の可変表示に亘り、成功パターンとなるまで、複数回復帰演出が実行されてもよい。
上記実施の形態では、時短種別に応じて実行される時短煽り演出のパターンが異なる例、すなわち、残保留に対応する可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(時短CやDの時短種別と、通常状態中における第1特図の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(時短AやBの時短種別)とで、時短煽り演出のパターンが異なる例を示したが、これは一例である。残保留に対応する可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合と、通常状態中における第1特図の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合とで、時短煽り演出のパターンは共通であってよい。
また、上記実施の形態では、図11-15に示すように、残保留に対応する可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(時短CやDの時短種別)と、通常状態中における第1特図の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(時短AやBの時短種別)とで、可変表示結果が表示されてから確定するまでの時間(確定時間)が異なる例を示したが、これは一例である。残保留に対応する可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(時短CやDの時短種別)と、通常状態中における第1特図の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(時短AやBの時短種別)とで、確定時間は共通であってもよい。これによれば、制御データが増大することを抑制することができる。
例えば、残保留に対応する可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合の確定時間を、通常状態中における第1特図の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合と同様の時間としてもよい。これによれば、通常状態から時短状態となる間の期間を長くすることで、遊技者に対して時短状態となることを明確に報知することができる。
また、残保留に対応する可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(時短CやDの時短種別)と、通常状態中における第1特図の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(時短AやBの時短種別)とにおける確定時間において、例えば共通の態様の時短回数報知を行う例(図11-35(N-1)、図11-33(E))を示したが、これらは異なる態様であってもよい。
また、上記実施の形態では、時短状態の終了後に右打ち指示表示を消去し、残保留期間中は当該右打ち指示表示を行わない例を示したが、これは一例である。右打ち指示表示は、単なる表示のみに限られず、音声やランプの点灯などが含まれていてよく(すなわち右打ちを報知する右打ち報知であればよく)、当該残保留期間中は、画像表示装置5における表示および音声出力をせず、例えば右打ちを示す右打ちランプを点灯させるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、図11-37(B)に示すように、予め定められた時短回数の最後の可変表示が終了すると、ハズレ図柄停止を示す図柄確定信号が出力され、当該図柄確定信号の出力が停止したタイミングにおいて時短状態が終了するため、当該タイミングにおいて大当り信号3との出力が停止される例を示したが、これは一例である。例えば、時短終了時において記憶されている第2特図の保留(残保留)に対応する可変表示結果は「ハズレ(時短)」となる割合が高いことから、時短状態が終了した場合でも、残保留に対応する可変表示が終了するまでは、大当たり信号3の出力を停止しないようにしてもよい。大当り信号2についても同様である。これによれば、外部機器にて好適に時短状態や連荘状態を特定することができる。
また、上記実施の形態では、スーパーリーチのリーチ演出の後に時短煽り演出が行われ、時短用図柄が停止するか否かが示唆される例を示したが、これは一例である。例えば、リーチ演出の結果として、大当り(小当りを含む)、時短用図柄停止、ハズレ、の結果が表示されるようにしてもよい。これによればリーチ演出の実行結果のバリエーションが増え遊技興趣を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ(時短)」の場合に、時短煽り演出期間を変動パターンに加算する例を示したが、この他にも、例えば「復活大当り」の可変表示結果を設け、可変表示結果が「ハズレ(時短)」の場合と同様の変動パターンを選択可能とし、リーチ演出後に実行する復活演出期間を加算(例えば20秒)し、復活演出後に大当りを構成する図柄(特図および対応する飾り図柄)を停止表示させてもよい。これによれば演出のバリエーションが増え遊技興趣を向上させることができる。また、可変表示結果が「復活大当り」の場合、図11-8のステップS262の後に、復活演出期間を加算する処理を実行すればよく、簡易的な処理にて演出のバリエーションを増加させることができる。
上記実施の形態では、スーパーリーチのリーチ演出により可変表示結果が大当りとなるか否かを煽る演出を行った後、時短煽り演出により時短用図柄が停止表示するか否かを煽る演出を行う例を示したが、この他にも、例えば、時短煽り演出において、時短用図柄が停止表示するか否かに加え、大当り図柄が停止表示するか否かといったように、時短以上の有利度となることが報知されるようにしてもよい。これによれば、特定表示結果となることの期待を持続させることができる。
また、上記実施の形態では、図11-30のステップS809およびステップ059AKS137にて図柄確定コマンドを正常に受信できておらず、特図表示結果(可変表示結果)が「ハズレ(時短)」における図柄確定コマンドであれば、ステップ059AKS139にて時短回数の報知として「???回」を表示する特殊時短数報知制御を行うことで時短回数の報知を制限する例を示したが、例えば、残りの時短回数に応じて背景画像を変更するようにして、特殊時短数報知制御が行われた場合であっても、遊技者が時短回数をある程度特定可能としてもよい。具体的に、主基板11の側から、残りの時短回数に応じて背景指定コマンドを送信し、演出制御基板12の側では、受信した背景指定コマンドにて特定される背景画像を表示するようにすればよい。これによれば、背景画像により遊技者が時短回数をある程度特定することができるため、遊技興趣の低下を防止することができる。
さらに、可変表示が実行される度に主基板11の側から、残りの時短回数を示す時短回数指定コマンドを送信し、演出制御基板12の側では、当該時短回数指定コマンドに応じて残りの時短回数を報知してもよい。これによれば、特殊時短数報知制御が行われた場合であっても遊技者が残りの時短回数を特定可能となるため遊技興趣の低下を防止することができる。また、例えば、時短回数が100回である場合、残り50回となったタイミングで特殊な変動パターンを主基板11の側から演出制御基板12の側へ送信してもよく、演出制御基板12の側では、当該特殊な変動パターンを受信したことに応じて残り50回の時短回数報知を行ってもよい。これによれば、特殊時短数報知制御が行われた場合であっても遊技者が残りの時短回数を特定可能となるため遊技興趣の低下を防止することができる。
上記実施の形態では、図11-22のステップ059AKS082にて現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留や、「ハズレ(時短)」となる保留や、「ハズレ」であり変動パターンが「時短ガセ」の変動パターンの保留が記憶されている場合、図11-23(B)に示す制限時保留変化決定テーブルを選択し、保留表示変化演出を実行する例、すなわち、現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が記憶されている場合や可変表示結果が「大当り」となる保留が記憶されている場合、図11-23(B)に示す共通の制限時保留変化決定テーブルを選択し、保留表示変化演出の実行を制限する例を示したが、これは一例である。現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が記憶されている場合と、可変表示結果が「大当り」となる保留が記憶されている場合とで、異なる制限時保留変化決定テーブルを選択して保留表示変化演出の実行を制限してもよい。例えば、一方では保留表示変化演出の先読予告演出を実行し、もう一方では、セリフ予告の先読予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、いずれも期待度の低い種類の演出を実行すればよい。また、現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる保留が記憶されている場合には保留表示変化演出を実行せず、可変表示結果が「大当り」となる保留が記憶されている場合には図11-23(B)に示す「緑」以上の表示態様とならない保留変化決定テーブルに基づいて保留変化演出の実行有無等を決定してもよい。
また、上記実施の形態では、図11-22のステップ059AKS082にて現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留や、「ハズレ(時短)」となる保留や、「ハズレ」であり変動パターンが「時短ガセ」の変動パターンの保留が記憶されている場合、図11-23(B)に示す制限時保留変化決定テーブルを選択し、「緑」以上の期待度となる保留表示変化演出を実行しない例を示したが、これは一例である。例えば、先読予告演出として保留表示変化演出の他、セリフ予告や先読みゾーン予告などの複数種類の先読予告演出を実行可能とし、図11-22のステップ059AKS082にてYesと判定した場合、先読みゾーン予告の種類の先読予告演出を実行しないようにしてもよい。これによれば、先読予告対象よりも前に記憶された保留に対する遊技者の注目が逸れてしまうことを防止できる。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bが7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される例を示したが、これは一例である。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、例えば、図11-39に示すように、8つのLEDにより構成され、特別図柄は、これら8つのLEDの点灯組み合わせにより表されてもよい。具体的に、図示するように、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合には8つのLEDのうちの3つのLEDの点灯により表され、可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合と「ハズレ」となる場合は、2つのLEDの点灯により表されてもよい。
また、上記実施の形態では、図11-34(L-1)に示す状態の後、図11-34(M-1)に示すように、画像表示装置5の中央部分にて「時短D」の時短種別の時短用図柄5Cbが最終停止図柄として停止表示される例を示したが、これは一例である。例えば、図11-40に示すように、図11-40(L-1)に示す状態(図11-34(L-1)と同様)の後は、時短復帰図柄5Ccが停止表示したことを視認可能とする時短復帰小図柄M5が表示され、残保留期間中に時短用図柄が停止することが既に報知されていることから、図11-40(M-3)に示すように、飾り図柄の可変表示を縮小して表示し(縮小図柄M8とし)、時短用図柄が停止表示したか否かの結果である結果表示M7を画像表示装置5の中央に大きく表示してもよい。これによれば、遊技にメリハリが出て遊技興趣を向上させることができる。なお、残保留期間中に時短用図柄が停止することが既に報知されていることから、当該残保留期間中はアクティブ表示の表示態様を変化させるアクティブ変化演出の実行を制限してもよい。制限には、実行しないことの他、期待度の低い態様で実行することや、表示を小さくしたり透過させるなど、目立たない態様で実行することが含まれればよい。
(特徴部059AKに係る手段の説明)
(1)特徴部059AKに係る遊技機は、
可変表示を行い、可変表示結果として特定表示結果が表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態へ制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態へ制御可能な状態制御手段(例えばステップ059AKS025の処理を実行するCPU103など)と、
可変表示に対応した演出を実行可能な演出実行手段(例えばステップS172の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記状態制御手段は、
前記通常状態において前記可変表示結果として前記特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば「ハズレ(時短)」の特図表示結果など)が表示された場合、該特別表示結果にもとづいて、前記通常状態から前記特別状態へ制御し(例えばステップ059AKS025の処理を実行するなど)、
前記特別状態において前記可変表示結果として前記特別表示結果が表示された場合、該特別表示結果にもとづく制御を行わず(例えばステップ059AKS006にてYesと判定した場合ステップ059AKS006Aの処理を実行しないなど)、
前記演出実行手段は、前記可変表示結果として前記特別表示結果が表示される場合、前記通常状態であるときと前記特別状態であるときとで異なる演出を実行可能である(例えばステップ059AKS092の処理を実行するなど)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、特別表示結果が表示されるときの遊技状態に応じた制御を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記可変表示として識別情報の可変表示を行うとともに、該識別情報の可変表示に対応して演出用識別情報の可変表示を行い(例えば第1特図および第2特図の可変表示や飾り図柄の可変表示を行うなど)、
前記可変表示結果として前記特別表示結果が表示される場合、前記通常状態であるときと前記特別状態であるときとで共通の前記識別情報を表示し(例えば図11-32(B-2)および(D-1)に示すように、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とで「ハズレ(時短)」(特別表示結果)としての特図表示結果は、共通の表示結果(「時短A」の時短種別の時短図柄である「1」の数字を示す特図表示結果)であるなど)、前記通常状態であるときと前記特別状態であるときとで異なる前記演出用識別情報を表示する(例えば飾り図柄の可変表示結果については、遊技状態が通常状態である場合、図11-26のステップ059AKS106にて、飾り図柄の最終停止図柄として時短用図柄を停止表示させる一方、時短状態であるときには、図11-26のステップ059AKS111にて、リーチ組合せを構成する最終停止図柄を停止表示させるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別状態において特別表示結果が表示される場合における遊技興趣の低下を防止することができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記通常状態である場合、前記可変表示結果として前記特別表示結果が表示されることを示唆する特別演出を実行可能であり(例えば演出制御用CPU120は、ステップ059AKS102にてNoと判定した場合、ステップ059AKS104の処理を実行可能であるなど)、前記特別状態である場合、前記特別演出を実行しない(例えばステップ059AKS102にてYesと判定した場合、ステップ059AKS104の処理を実行しないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別状態において特別表示結果が表示される場合における遊技興趣の低下を防止することができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記可変表示結果として前記特別表示結果が表示される場合、前記通常状態であるときと前記特別状態であるときとで、可変表示結果が表示されてから確定するまでの時間が異なる(例えば通常状態であれば、ステップ059AKS043の処理にて図11-15(B)に示す確定時間の飾り図柄停止コマンドを送信する一方で、ステップ059AKS041にてYesと判定した場合には確定時間を0.5秒とする飾り図柄停止コマンドを送信するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別状態において特別表示結果が表示される場合における遊技興趣の低下を防止することができる。
(特徴部060AKに係る手段の説明)
特徴部059AKは、下記の特徴部060AKを含んでいる。
(1)特徴部060AKに係る遊技機は、
可変表示を行い、可変表示結果として特定表示結果が表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態へ制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態へ制御可能な状態制御手段(例えばステップ059AKS025の処理を実行するCPU103など)と、
可変表示に対応した演出を実行可能な演出実行手段(例えばステップS172の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記状態制御手段は、
前記通常状態において前記可変表示結果として前記特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば「ハズレ(時短)」の特図表示結果など)が表示された場合、該特別表示結果にもとづいて、前記通常状態から前記特別状態へ制御し(例えばステップ059AKS025の処理を実行するなど)、
前記特別状態において前記可変表示結果として前記特別表示結果が表示された場合、該特別表示結果にもとづく制御を行わず(例えばステップ059AKS006にてYesと判定した場合ステップ059AKS006Aの処理を実行しないなど)、
前記可変表示として第1識別情報と第2識別情報の可変表示を行うとともに、前記第1識別情報の可変表示と前記第2識別情報の可変表示に対応して演出用識別情報の可変表示を行い、前記第1識別情報の可変表示結果よりも前記第2識別情報の可変表示結果の方が、前記特別表示結果が表示される割合が高く(例えば第1特図表示結果決定テーブルと第2特図表示結果決定テーブルとでは、第2特図表示結果決定テーブルの方が特図表示結果を「ハズレ(時短)」として次回の可変表示から時短状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが割り当てられているなど)、
前記演出実行手段は、
前記特別状態の終了時において記憶されている可変表示に関する情報に、可変表示結果が前記特別表示結果となる情報が含まれているか否かに応じて異なる演出を実行可能であり(例えば演出制御用CPU120は、ステップ059AKS108の処理を実行可能であるなど)、
前記特別状態に制御中に遊技領域における特定経路へ遊技媒体を発射すべき報知を行い(例えばステップ059AKS090の処理を実行するなど)、前記特別状態の終了時において記憶されている前記第2識別情報の可変表示に関する情報に、可変表示結果が前記特別表示結果となる情報が含まれている場合と前記特別表示結果となる情報が含まれていない場合とで、前記特別状態の終了時において記憶されている前記第2識別情報の可変表示に関する情報に対応する可変表示が終了するまで、前記特定経路とは異なる通常経路へ遊技媒体を発射すべき報知を行わない(例えばステップ059AKS090の処理にて右打ち指示表示が可能であり、ステップ059AKS074にて送信される左打ち指示コマンドを受信するまで、すなわち時短状態終了時に記憶されていた第2特図の保留に対応する可変表示が全て終了するまで、左打ち指示表示を行わないなど)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、特別表示結果が表示されるときの遊技状態に応じた制御を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、
前記有利状態および前記特別状態と異なる通常状態において前記通常経路へ遊技媒体を発射すべき報知を行い(例えばステップ059AKS088の処理を実行する演出制御用CPU120など)、
前記特別状態の終了時において記憶されている前記第2識別情報の可変表示に関する情報に対応する可変表示が終了した後最初に実行される前記第1識別情報の可変表示において前記通常経路へ遊技媒体を発射すべき報知を行う(左打ち指示コマンドを受信した後、すなわち残保留に対応する可変表示が終了した後に行われる可変表示において、ステップ059AKS088にて左打ち指示表示を表示するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、好適な発射報知が可能となり遊技の進行をスムーズに行うことができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記有利状態および前記特別状態と異なる通常状態において前記第1識別情報の可変表示結果として前記特別表示結果が表示された場合と、前記特別状態の終了時において記憶されている前記第2識別情報の可変表示に関する情報に対応した可変表示結果として前記特別表示結果が表示された場合とで、前記特別状態に制御中に行われる前記特定経路へ遊技媒体を発射すべき報知の態様が異なる(例えばステップ059AKS090にて受信したコマンドに応じた態様の右打ち指示表示を行うなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者に煩わしさを与えて遊技興趣を低下させてしまうことを防止できる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特別状態の終了時において記憶されている前記第2識別情報の可変表示に関する情報に、可変表示結果が前記特別表示結果となる情報が含まれている場合と前記特別表示結果となる情報が含まれていない場合とで、前記特別状態の終了時において記憶されている前記第2識別情報の可変表示に関する情報に対応する可変表示において、共通の演出を実行した後に異なる演出を実行する(例えば復帰演出には、復帰成功パターンの復帰演出と復帰失敗パターンの復帰演出とがあり、いずれも共通の演出(例えば、所定のミッションをクリアすることを目的とする演出)を実行し、その結果として所定のミッションをクリアするか否かで、停止表示される飾り図柄の組み合わせが異なっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、共通の演出を実行した後に対する遊技者の注目を集めることができる。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記有利状態および前記特別状態と異なる通常状態において前記第1識別情報の可変表示結果として前記特別表示結果が表示された場合と、前記特別状態の終了時において記憶されている前記第2識別情報の可変表示に関する情報に対応した可変表示結果として前記特別表示結果が表示された場合とで、前記特別状態に制御されるときにおける演出が異なる(例えば図11-28に示すように時短種別に応じて実行される時短煽り演出のパターンが異なるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じて異なるパターンの演出が実行されるため遊技興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機であって、
前記有利状態および前記特別状態と異なる通常状態において前記第1識別情報の可変表示結果として前記特別表示結果が表示された場合と、前記特別状態の終了時において記憶されている前記第2識別情報の可変表示に関する情報に対応した可変表示結果として前記特別表示結果が表示された場合とで、前記特別表示結果の表示時間は共通である(例えば残保留に対応する可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(時短CやDの時短種別)と、通常状態中における第1特図の可変表示結果が「ハズレ(時短)」となる場合(時短AやBの時短種別)とで、確定時間が共通であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、制御データが増大することを抑制することができる。
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特別状態の終了時において記憶されている前記第2識別情報の可変表示に関する情報に対応する可変表示の実行中、前記特定経路へ遊技媒体を発射すべき報知を行わず(例えばステップ059AKS136の処理を実行するなど)、
前記特別表示結果が表示された後に実行される最初の可変表示において前記特定経路へ遊技媒体を発射すべき報知を行う(例えばステップ059AKS090の処理を実行するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、好適な発射報知が可能となり遊技の進行をスムーズに行うことができる。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機であって、
前記有利状態に制御されていることに対応して第1信号を出力可能な第1信号出力手段(例えば大当り信号1を出力するCPU103など)と、
前記有利状態または前記特別状態に制御されていることに対応して第2信号を出力可能な第2信号出力手段(例えば大当り信号2を出力するCPU103など)と、
前記特別状態に制御されていることに対応して第3信号を出力可能な第3信号出力手段と(例えば大当り信号3を出力するCPU103など)、
可変表示が終了したことに対応して第4信号を出力可能な第4信号出力手段(例えば図柄確定信号を出力するCPU103など)と、を備え、
可変表示結果として前記特別表示結果が表示されたときは、該可変表示の終了時に前記第4信号出力手段により前記第4信号が出力されるとともに、前記第3信号出力手段により前記第3信号が出力される(例えば時短図柄停止により時短状態となる場合、図11-37(B)に示すように、時短図柄停止を示す図柄確定信号が出力され、当該図柄確定信号の出力が停止されたタイミングで大当り信号が出力されるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、外部機器にて好適に時短状態や連荘状態を特定することができる。
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つに記載の遊技機であって、
前記有利状態に制御されていることに対応して第1信号を出力可能な第1信号出力手段(例えば大当り信号1を出力するCPU103など)と、
前記有利状態または前記特別状態に制御されていることに対応して第2信号を出力可能な第2信号出力手段(例えば大当り信号2を出力するCPU103など)と、
前記特別状態に制御されていることに対応して第3信号を出力可能な第3信号出力手段(例えば大当り信号3を出力するCPU103など)と、を備え、
前記第3信号出力手段は、前記特別状態の終了時において記憶されている前記第2識別情報の可変表示に関する情報に対応する可変表示が終了するまで、前記第3信号の出力を継続する(時短状態が終了した場合でも、残保留に対応する可変表示が終了するまでは、大当たり信号3の出力を停止しないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、外部機器にて好適に時短状態や連荘状態を特定することができる。
(10)上記(8)または(9)に記載の遊技機であって、
前記第2信号と前記第3信号とは、同時に出力を停止する(例えば時短状態の終了に対応する当該図柄確定信号の出力が停止したタイミングにおいて、大当り信号2と大当り信号3との出力を同タイミングで停止するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、外部機器にて好適に時短状態や連荘状態を特定することができる。
(特徴部061AKに係る手段の説明)
特徴部059AKは、下記の特徴部061AKを含んでいる。
(1)特徴部061AKに係る遊技機は、
可変表示を行い、可変表示結果として特定表示結果が表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態へ制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態へ制御可能な状態制御手段(例えばステップ059AKS025の処理を実行するCPU103など)と、
可変表示に対応した演出を実行可能な演出実行手段(例えばステップS172の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記状態制御手段は、前記通常状態において前記可変表示結果として前記特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば「ハズレ(時短)」の特図表示結果など)が表示された場合、該特別表示結果にもとづいて、前記通常状態から前記特別状態へ制御し(例えばステップ059AKS025の処理を実行するなど)、
前記演出実行手段は、
可変表示結果が前記特定表示結果となる場合と前記特別表示結果となる場合とで、共通の特定演出を複数種類実行可能であり(例えば複数種類のリーチ演出を実行可能であるなど)、
複数種類の前記特定演出のうちいずれの種類の前記特定演出が実行されるかに応じて前記特別表示結果となる割合が異なり(例えば図11-12に示すようにスーパーリーチの種類に応じて「ハズレ(時短)」となる割合が異なるなど)、
前記特別状態に制御中に遊技領域における特定経路へ遊技媒体を発射すべき報知を行い、前記特別表示結果が表示された後に実行される最初の可変表示において前記特定経路へ遊技媒体を発射すべき報知を開始する(例えばステップ059AKS090にて受信したコマンドに応じた態様の右打ち指示表示を行うなど)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、特別表示結果が表示されるときの遊技状態に応じた制御を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、可変表示結果が前記特定表示結果となる場合と前記特別表示結果となる場合と前記特定表示結果および前記特別表示結果とも異なる所定表示結果となる場合とにおいて、共通の前記特定演出を複数種類実行可能である(例えば図11-11および11-12に示すように、スーパーリーチBやスーパーリーチCのリーチ演出が実行された場合、大当りとなる場合、ハズレ(時短)となる場合、単にハズレとなる場合、といったように、複数の可変表示結果となるよう決定値が割り当てられているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、演出結果のバリエーションが増え遊技興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記可変表示として識別情報の可変表示を行うとともに、該識別情報の可変表示に対応して演出用識別情報の可変表示を行い(例えば飾り図柄の可変表示を行うなど)、
前記可変表示結果を決定する決定手段(例えばステップS110の処理を実行するCPU103など)と、
前記決定手段の決定結果にもとづいて前記識別情報の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えばステップS111の処理を実行するCPU103など)と、
前記決定手段で決定した可変表示結果を示す可変表示結果コマンドと、前記可変表示パターン決定手段で決定した可変表示パターンを示す可変表示パターンコマンドと、を送信するコマンド送信手段(例えばステップS268にて変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンドを送信するCPU103など)と、をさらに備え、
前記可変表示パターン決定手段は、前記決定手段で決定した可変表示結果が前記特定表示結果となる場合と前記特別表示結果となる場合と前記特定表示結果および前記特別表示結果とも異なる所定表示結果となる場合とにおいて、共通の可変表示パターンを決定可能であり(例えば可変表示結果に関わらずスーパーリーチBやスーパーリーチCを行う変動パターンに決定可能であるなど)、
前記コマンド送信手段により送信された前記可変表示結果コマンドと前記可変表示パターンコマンドの内容にもとづいて前記演出用識別情報の可変表示を行い(例えばステップS171やステップS172の処理を実行するなど)、
前記演出実行手段は、前記共通の可変表示パターンを示す可変表示パターンコマンドを受信した場合、受信した前記可変表示結果コマンドの種類により、異なる演出を実行する(例えばステップS552にてNoと判定した場合であっても、059AKS101にてYesと判定した場合とNoと判定した場合とで異なる演出を実行するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、演出結果のバリエーションが増え遊技興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記特定演出を実行した後に、前記特別表示結果となるか否かを示唆する特別演出を実行可能である(例えばスーパーリーチのリーチ演出を実行した後に時短煽り演出を実行可能であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別演出が実行されるため遊技興趣を向上させることができる。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記特定演出を実行した後に、前記特別表示結果となるか否かを示唆する特別演出を実行可能であり、前記特定演出の種類により前記特別演出の実行有無が異なる(例えば実行されるリーチ演出の種類に応じて時短煽り演出が実行される割合が異なっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別演出が過度に実行されることを防止でき、特定表示結果となることの期待を持続させることができる。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記特定演出を実行した後に前記特別表示結果となるか否かを示唆する特別演出を実行可能であり、前記特定演出の種類により、前記特別演出が実行された場合において前記特別表示結果となる割合が異なる(例えば実行されるリーチ演出の種類に応じて時短煽り演出が実行される割合が異なるとともに、当該時短煽り演出の実行結果として時短用図柄が停止表示される割合も異なっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別演出が過度に実行されることを防止でき、特定表示結果となることの期待を持続させることができる。
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、
前記特定演出とは異なる所定演出(例えばアクティブ表示の表示態様を変化させる演出など)をさらに実行可能であり、
前記所定演出の実行態様に応じて、前記特定演出が実行された場合に前記特別表示結果となる割合が異なる(例えばアクティブ表示の表示態様がいずれの表示態様に変化するかにより、同じ種類のスーパーリーチのリーチ演出であっても時短用図柄が停止表示される割合が異なるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別演出が過度に実行されることを防止でき、特定表示結果となることの期待を持続させることができる。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記特定演出を実行した後に前記特別表示結果となるか否かを示唆する特別演出を実行可能であり、前記特別演出を実行した後に前記特定表示結果を報知する演出を実行可能である(例えば時短煽り演出において、時短用図柄が停止表示するか否かに加え、大当り図柄が停止表示するか否かといったように、時短以上の有利度となることが報知されるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特定表示結果となることの期待を持続させることができる。
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記可変表示として識別情報の可変表示を行うとともに、該識別情報の可変表示に対応して演出用識別情報の可変表示を行い(例えば飾り図柄の可変表示を行うなど)、
前記可変表示結果を決定する決定手段(例えばステップS110の処理を実行するCPU103など)と、
前記決定手段の決定結果にもとづいて前記識別情報の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えばステップS111の処理を実行するCPU103など)と、
前記決定手段で決定した可変表示結果を示す可変表示結果コマンドと、前記可変表示パターン決定手段で決定した可変表示パターンを示す可変表示パターンコマンドと、を送信するコマンド送信手段(例えばステップS268にて変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンドを送信するCPU103など)と、をさらに備え、
前記可変表示パターン決定手段は、前記決定手段により決定した可変表示結果が前記特定表示結果となる場合と前記特別表示結果となる場合と前記特定表示結果および前記特別表示結果とも異なる所定表示結果となる場合とにおいて、共通の可変表示パターンを決定可能であり(例えば可変表示結果に関わらずスーパーリーチBやスーパーリーチCを行う変動パターンに決定可能であるなど)、
前記識別情報の可変表示において、前記決定手段で決定した可変表示結果と前記可変表示パターン決定手段で決定した可変表示パターンにもとづいて前記識別情報の可変表示時間を設定し(例えばCPU103がステップ059AKS013の処理を実行するなど)、
前記演出用識別情報の可変表示において、前記コマンド送信手段により送信された前記可変表示結果コマンドと前記可変表示パターンコマンドの内容にもとづいて前記演出用識別情報の可変表示時間を特定し(例えば演出制御用CPU120がステップS561の処理を実行するなど)、
前記演出実行手段は、受信した前記可変表示結果コマンドの種類が異なる場合、受信した可変表示パターンコマンドが前記共通の可変表示パターンを示す可変表示パターンコマンドであれば、共通の演出を実行可能である(例えば演出制御用CPU120が、表示結果指定コマンドにより示される内容が異なる場合であってもスーパーリーチBのリーチ演出を実行可能であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、好適に演出を実行することができる。
(10)上記(1)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別表示結果は複数種類あり(例えば「時短A」~「時短D」など)、
前記状態制御手段は、前記特別表示結果の種類に応じて期間の異なる前記特別状態に制御可能であり(例えば時短種別に応じた時短回数の時短状態に制御可能であるなど)、
前記演出実行手段は、前記特別表示結果となる可変表示において、前記特別表示結果の種類に応じて異なる種類の演出を実行可能である(例えば「時短A」の時短種別よりも「時短B」の時短種別の方がスーパーリーチCの実行割合が高く、時短種別に応じて実行される時短煽り演出のパターンが異なるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、実行される演出により、その後の時短回数が異なるため遊技者の注目を集めることができる。
(11)上記(1)~(10)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別表示結果は複数種類あり(例えば「時短A」~「時短D」など)、
前記状態制御手段は、前記特別表示結果の種類に応じて期間の異なる前記特別状態に制御可能であり(例えば時短種別に応じた時短回数の時短状態に制御可能であるなど)、
前記特別状態に制御中に実行される可変表示の回数を示す第1コマンドを送信可能であり、前記第1コマンドを送信した後に前記第1コマンドとは異なる第2コマンドを送信可能であり(例えばステップS268にて表示結果指定コマンドを送信し、ステップ059AKS021にて飾り図柄停止コマンドの送信設定を行うCPU103など)、
前記演出実行手段は、受信した前記第1コマンドにもとづいて可変表示中の演出を決定し、受信した前記第2コマンドにもとづいて前記特別状態に制御中に実行される可変表示の回数を特定する(例えば表示結果指定コマンドの内容に応じた演出を実行するとともに、ステップ059AKS133にて、受信した図柄確定コマンドにより特定される時短回数をセットするなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、好適に演出制御を行うことができる。
(12)上記(1)~(11)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記可変表示結果を決定する決定手段(例えばステップS110の処理を実行するCPU103など)と、
前記決定手段の決定結果にもとづいて前記識別情報の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えばステップS111の処理を実行するCPU103など)と、
前記決定手段で決定した可変表示結果を示す可変表示結果コマンドと、前記可変表示パターン決定手段で決定した可変表示パターンを示す可変表示パターンコマンドと、を送信するコマンド送信手段(例えばステップS268にて変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンドを送信するCPU103など)と、をさらに備え、
前記演出実行手段は、前記コマンド送信手段により送信された前記可変表示結果コマンドと前記可変表示パターンコマンドの内容にもとづいて演出を実行し、前記可変表示結果コマンドと前記可変表示パターンコマンドのうちいずれか一方を正常に受信できなかった場合、前記特別状態に関する演出の実行を制限する(例えばステップ059AKS090Bの処理を実行する演出制御用CPU120など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技興趣の低下を防止しつつ好適に演出を実行することができる。
(13)上記(1)~(12)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記可変表示結果を決定する決定手段(例えばステップS110の処理を実行するCPU103など)と、
前記決定手段の決定結果にもとづいて前記識別情報の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えばステップS111の処理を実行するCPU103など)と、
前記決定手段で決定した可変表示結果を示す可変表示結果コマンドと、前記可変表示パターン決定手段で決定した可変表示パターンを示す可変表示パターンコマンドと、を送信するコマンド送信手段(例えばステップS268にて変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンドを送信するCPU103など)と、をさらに備え、
前記演出実行手段は、
前記コマンド送信手段により送信された前記可変表示結果コマンドと前記可変表示パターンコマンドの内容にもとづいて演出を実行し(例えばステップS171の処理を実行するなど)、
前記可変表示パターンコマンドを正常に受信したものの前記可変表示結果を正常に受信できなかった場合、受信した前記可変表示パターンコマンドが特定の可変表示パターンであるときに前記特別状態に関する演出を実行可能である(例えばステップ059AKS095の処理を実行可能であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技興趣の低下を防止しつつ好適に演出を実行することができる。
(14)上記(1)~(13)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別表示結果は複数種類あり、
前記状態制御手段は、前記特別表示結果の種類に応じて期間の異なる前記特別状態に制御可能であり(例えば時短種別に応じた時短回数の時短状態に制御可能であるなど)、
前記特別状態に制御中に実行される可変表示の回数を示す第1コマンドを送信可能であり、前記第1コマンドを送信した後に前記第1コマンドとは異なる第2コマンドを送信可能であり(例えばステップS268にて表示結果指定コマンドを送信し、ステップ059AKS021にて飾り図柄停止コマンドの送信設定を行うCPU103など)、
前記演出実行手段は、受信した前記第1コマンドにもとづいて可変表示中の演出を決定し、受信した前記第2コマンドにもとづいて前記特別状態に制御中に実行される可変表示の回数を報知し、前記第2コマンドを正常に受信できなかった場合、前記特別状態に制御中に実行される可変表示の回数の報知を制限する(例えばステップ059AKS139の処理を実行する演出制御用CPU120など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技興趣の低下を防止しつつ好適に演出を実行することができる。
(特徴部062AKに係る手段の説明)
特徴部059AKは、下記の特徴部062AKを含んでいる。
(1)特徴部062AKに係る遊技機は、
可変表示を行い、可変表示結果として特定表示結果が表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態へ制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えばCPU103など)と、
前記遊技制御手段からの情報にもとづいて演出を実行可能な演出実行手段(例えば演出制御コマンドに基づいて演出を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記遊技制御手段は、
前記有利状態とすることを決定する決定手段(例えばステップS110の処理を実行するCPU103など)と、
前記決定手段の決定より前に前記有利状態となることを判定する判定手段(例えばステップS213の処理を実行するCPU103など)と、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態へ制御可能な状態制御手段(例えばステップ059AKS025の処理を実行するCPU103など)と、
前記判定手段が前記有利状態となると判定したときに前記有利状態に制御されることを特定可能な判定結果情報を含む複数種類の情報を前記演出実行手段へ送信可能な情報送信手段(例えば演出制御コマンドを送信するCPU103など)と、を含み、
前記状態制御手段は、前記通常状態において前記可変表示結果として前記特定表示結果とは異なる特別表示結果が表示された場合、該特別表示結果にもとづいて、前記通常状態から前記特別状態へ制御し(例えばステップ059AKS025の処理を実行するなど)、
前記判定手段は、前記状態制御手段が前記特別状態へ制御するよりも前に前記特別状態となることを判定可能であり(例えばステップ059AKS001の処理を実行するなど)、
前記情報送信手段は、前記判定手段が前記特別状態となると判定したときに前記特別状態に制御されることを特定可能な特別情報を送信可能であり(例えば「ハズレ(時短)」の表示結果指定コマンドを送信可能であるなど)、
前記演出実行手段は、
前記判定結果情報を受信したときに、前記判定結果情報にもとづいて先読み演出を実行可能であり(例えばステップS161の処理を実行可能であるなど)、
前記特別情報を受信した後に前記判定結果情報を受信した場合に、前記判定結果情報にもとづく前記先読み演出の実行を制限する(例えばステップ059AKS082にてYesと判定した場合、ステップ059AKS084およびステップS1304の処理を実行するなど)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、特別表示結果が表示されるときの遊技状態に応じた制御を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、
前記有利状態に制御されることを示す前記判定結果情報を受信した後に前記判定結果情報を新たに受信した場合、該新たに受信した前記判定結果情報にもとづく前記先読み演出の実行をさらに制限し(例えば現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留が記憶されている場合、ステップ059AKS082にてYesと判定するなど)、
前記先読み演出の制限中、前記特別情報を受信した後に前記判定結果情報を受信した場合において実行可能な前記先読み演出と同様の態様で前記先読み演出を実行可能である(例えばステップ059AKS084およびステップS1304の処理を実行するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状態移行に伴う演出のズレを抑制でき遊技興趣の低下を防止することができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、
前記特別状態に制御されるか否かを示唆する示唆演出を実行することを示す前記判定結果情報を受信した後に前記判定結果情報を新たに受信した場合、該新たに受信した前記判定結果情報にもとづく前記先読み演出の実行をさらに制限し(例えば現在記憶されている保留記憶内に時短煽り演出を実行する保留が記憶されている場合、ステップ059AKS082にてYesと判定するなど)、
前記先読み演出の制限中、前記特別情報を受信した後に前記判定結果情報を受信した場合において実行可能な前記先読み演出と同様の態様で前記先読み演出を実行可能である(例えばステップ059AKS084およびステップS1304の処理を実行するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状態移行に関する演出が行われる際の遊技興趣の低下を防止することができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記先読み演出の制限中、前記有利状態に制御される有利度が特定の有利度以上であることを示す態様の前記先読み演出を実行しない(例えば図11-23(B)に示すように「緑」以上の保留表示変化演出を実行しないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状態移行に伴う演出のズレを抑制でき遊技興趣の低下を防止することができる。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記先読み演出の制限中、特定の種類の前記先読み演出を実行しない(例えば図11-23(B)に示すように、保留表示変化演出の制限時、「緑」や「赤」といった表示態様へ変化する種類の保留表示変化演出を実行しないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特定の種類の予告演出の実行が制限されるため、遊技者に無駄な期待感を与えることなく遊技興趣の低下を防止できる。
(特徴部063AKに関する説明)
以下、本実施の形態に係る特徴部063AKについて説明する。
図12-1に示すように、遊技盤の盤面上に形成された遊技領域2には、画像表示装置5の天辺よりも左側の左遊技領域063AK1と、画像表示装置5の天辺よりも右側の右遊技領域063AK2と、が設けられている。左遊技領域063AK1と右遊技領域063AK2とは、例えば遊技領域2の内部における画像表示装置5の端面や釘の配列PLなどにより区分けされていればよい。打球発射装置から発射されて遊技領域2に打ち込まれた遊技球(遊技媒体)は、左遊技領域063AK1へと誘導された場合、例えば釘の配列PLに沿って誘導されることにより、右遊技領域063AK2へと誘導不可能または誘導困難となる。また、打球発射装置から発射されて遊技領域2へ打ち込まれた遊技球は、右遊技領域063AK2へと誘導された場合、例えば釘の配列PLに沿って誘導されることにより、左遊技領域063AK1へと誘導不可能または誘導困難となる。
左遊技領域063AK1には、一般入賞口10と、入賞球装置6Aと、が設けられている。一方、右遊技領域063AK2には、可変入賞球装置6B(普通電動役物)と、特別可変入賞球装置7(可変手段)と、が設けられている。特別可変入賞球装置7は、可変入賞球装置6Bの下方に設けられている。
一般入賞口10は、所定の玉受部材によって常に遊技球が入賞可能な一定の開放状態に保たれている。一般入賞口10に遊技球が入賞(進入)したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が入賞可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が入賞したときには、所定個数(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームを実行するための条件である第1始動条件が成立可能となる。可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。第2始動入賞口に遊技球が入賞したときには、所定個数(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。
特別可変入賞球装置7は、図12-2に示すように、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉063AK3を備え、大入賞口扉063AK3によって、遊技球が入賞容易な開放状態(第1状態)と、遊技球が入賞不能又は入賞困難な閉鎖状態(第2状態)と、に変化する大入賞口063AK4を有している。図12-2は、大入賞口扉063AK3が大入賞口064AK4を閉鎖状態とした状態を示している。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉063AK3が大入賞口063AK4を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口063AK4に入賞不能又は入賞困難となる。一方、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉063AK3が大入賞口063AK4を開放状態として、遊技球が大入賞口063AK4に入賞容易となる。大入賞口063AK4に遊技球が入賞したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口063AK4に遊技球が入賞したときには、例えば第1始動入賞口、第2始動入賞口又は一般入賞口10に遊技球が入賞したときよりも多くの賞球が払い出される。
特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口063AK4は、特図ゲームにおいて確定特別図柄として大当り図柄(特定表示結果)が導出表示(停止表示)されて可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態(有利状態)に制御されたときに、所定の態様で開放状態に制御される。当該開放状態は、所定期間(本実施形態では、29秒間)の経過タイミングと、大入賞口063AK4に入賞した遊技球の数が所定個数(本実施形態では、9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。このように大入賞口063AK4が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(本実施形態では、15回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
また、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口063AK4は、特図ゲームにおいて確定特別図柄として小当り図柄(特別表示結果)が導出表示されて可変表示の表示結果が「小当り」となり、小当り遊技状態に制御されたときに、所定の態様で開放状態に制御される。具体的に、小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口063AK4の開放状態と閉鎖状態とが繰り返される。例えば、小当り遊技状態では、0.1秒の開放状態と1.0秒の閉鎖状態とが繰り返される。大入賞口063AK4の開放状態と閉鎖状態とが繰り返される動作は、大入賞口開閉ともいう。大入賞口開閉は、0.1秒の開放状態が所定の上限開放回数(本実施形態では、10回)まで繰り返されるか、大入賞口063AK4に遊技球が所定の上限入賞個数(本実施形態では、10個)まで入賞するかのうちで、いずれかの条件が成立することにより終了する。
特徴部063AKでは、遊技者に対して通常状態(低確低ベース状態)においては左遊技領域063AK1に遊技球を打ち出させる遊技方法(以下、「左打ち」と称する。)を行わせることで、一般入賞口10や、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口への入賞を狙わせる一方、時短状態(低確高ベース状態)においては右遊技領域063AK2に遊技球を打ち出させる遊技方法(以下、「右打ち」と称する。)を行わせることで可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞を狙わせるように構成されている。
また、特徴部063AKでは、大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御されているときに、遊技者に対して右打ちを行わせることで特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口063AK4への入賞を狙わせるように構成されている。
特徴部063AKでは、右打ちが有利な状態である時短状態、大当り遊技状態及び小当り遊技状態に制御されている期間において、遊技者に対し右打ちを行うことを促す右打ち促進演出を行う。
特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口063AK4に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ063AK5を通過(進入)し、大入賞口スイッチ063AK5によって検出された後、凹部063AK6へ落下する。凹部063AK6へと落下した遊技球は、誘導片(図示せず)により後方へと導かれ、通過口063AK7を通過する。通過口063AK7の後方には、左下方に向けて延びる振分部供給路063AK8と、右下方に向けて延びる排出路063AK9と、が設けられている。
大当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球は、全て、排出路063AK9を通って特別可変入賞球装置7の外部へ排出される。一方、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球のうち1個の遊技球のみが、振分部供給路063AK8を通って後述する振分部063AK18へ流下し、当該1個の遊技球以外は、排出路063AK9を通って特別可変入賞球装置7の外部へ排出される。
図12-3(a)~図12-3(c)は、特徴部063AKに関し、特別可変入賞球装置7の構成を示した図であり、図12-2中の矢視I-Iから見た場合を示している。特別可変入賞球装置7は、図12-3(a)に示すように、略くの字状の回動片063AK10と、オン状態とオフ状態とを切り替えることでプランジャ063AK11を左右方向に移動させる振分部供給用ソレノイド063AK12と、を備えている。回動片063AK10は、プランジャ063AK11に連結された連結突起063AK13を有し、振分部供給用ソレノイド063AK12のオン状態とオフ状態とを切り替えることにより回動軸063AK14を中心に回動する。
図12-3(a)に示すように、振分部供給用ソレノイド063AK12がオン状態の場合、回動片063AK10の屈曲面063AK15は前方を向く。また、振分部供給路063AK8の下面は、排出路063AK9の下面よりも低い位置にある(下方に設けられている)。そのため、通過口063AK7を最初に通過した遊技球A1は、図12-3(a)に示すように、振分部供給路063AK8に落ちるとともに、回動片063AK10の屈曲面063AK15によってその移動が制限される。これにより、遊技球A1は、回動片063AK10により保持される。遊技球A1に続いて063AK7を通過した遊技球A2は、図12-3(b)に示すように、遊技球A1に阻まれて振分部供給路063AK8に進入することができず右側に進行方向を変える。遊技球A2は、そのまま排出路063AK9を流下する。なお、排出路063AK9には、排出カウントスイッチ063AK16が設けられており、排出路063AK9を通過した遊技球は排出カウントスイッチ063AK16により検出される。排出路063AK9を通った遊技球は、特別可変入賞球装置7の外部へ排出される。回動片063AK10が遊技球A1を保持した状態で、振分部供給用ソレノイド063AK12をオン状態からオフ状態へ制御すると、図12-3(c)に示すように、プランジャ063AK11が振分部供給用ソレノイド063AK12本体から飛び出す。これにより、回動片063AK10が回動軸063AK14を中心に回動し、遊技球A1を振分部供給路063AK8に向けてはじく。はじかれた遊技球A1は、振分部供給路063AK8を流下する。
振分部供給路063AK8を流下した遊技球A3は、図12-4(a)に示すように、振分部通過スイッチ063AK17を通過し、振分部通過スイッチ063AK17によって検出された後、振分部063AK18へ進入する。
振分部063AK18は、特別可変入賞球装置7に設けられており、振分部供給路063AK8を通って流下した遊技球を誘導し、大当り領域063AK19(特定領域)と、時短領域063AK20(特別領域)と、ハズレ領域063AK21と、の何れかを通過させる。
大当り領域063AK19、時短領域063AK20及びハズレ領域063AK21は、何れも、遊技球が通過可能に構成された領域(部材)であり、特別可変入賞球装置7に設けられている。大当り領域063AK19、時短領域063AK20及びハズレ領域063AK21は、振分部063AK18の下方に設けられている。
大当り領域063AK19に進入した遊技球は、大当り領域通過スイッチ063AK22を通過し、大当り領域通過スイッチ063AK22によって検出された後、大当り領域排出路(図示せず)を通って特別可変入賞球装置7の外部へ排出される。大当り領域排出路を通って特別可変入賞球装置7の外部へ排出された遊技球は、大当り領域排出カウントスイッチ(図示せず)によって検出される。
特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されて小当り遊技状態に制御され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、大当り領域063AK19を通過したことに基づいて、当該小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御される。
時短領域063AK20に進入した遊技球は、時短領域通過スイッチ063AK23を通過し、時短領域通過スイッチ063AK23によって検出された後、時短領域排出路(図示せず)を通って特別可変入賞球装置7の外部へ排出される。時短領域排出路を通って特別可変入賞球装置7の外部へ排出された遊技球は、時短領域排出カウントスイッチ(図示せず)によって検出される。
通常状態である場合、特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されて小当り遊技状態に制御され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、時短領域063AK20を通過したことに基づいて、当該小当り遊技状態が終了してから所定の期間にわたって、通常状態よりも可変表示が実行されやすい時短状態(特別状態)に制御する時短移行制御が行われる。一方、時短状態である場合、特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されて小当り遊技状態に制御され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、時短領域063AK20を通過した場合、当該通過に基づく時短移行制御は行われないように構成されている。すなわち、既に時短状態に制御されている場合、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が時短領域063AK20を通過しても、時短移行制御を行うことにより時短状態に制御される期間を延長する制御は行われないように構成されている。
本実施形態では、通常状態において、特図ゲームで小当り図柄が導出表示されて小当り遊技状態に制御されて大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、大入賞口063AK4に入賞した遊技球が時短領域063AK20を通過した場合、大入賞口063AK4が閉鎖状態に制御されて当該小当り遊技状態が終了した後、次の可変表示が開始されたときに、当該通過に基づく時短移行制御が行われ、通常状態から時短状態に制御される。すなわち、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合、大入賞口063AK4が閉鎖状態に制御されるまで時短状態へ制御しないように構成されている。このような構成によれば、一の遊技球が時短領域063AK20を通過した後に、他の遊技球が大当り領域063AK19又はハズレ領域063AK21を通過することにより、小当り遊技状態の終了後における遊技状態の制御と演出との間に不整合が生じて遊技者を混乱させ、遊技興趣を低下させてしまう可能性を抑制できる。すなわち、このような構成によれば、状態に応じて好適な制御を行うことができる。
ハズレ領域063AK21に進入した遊技球は、ハズレ領域通過スイッチ063AK24を通過し、ハズレ領域通過スイッチ063AK24によって検出された後、ハズレ領域排出路(図示せず)を通って特別可変入賞球装置7の外部へ排出される。ハズレ領域排出路を通って特別可変入賞球装置7の外部へ排出された遊技球は、ハズレ領域排出カウントスイッチ(図示せず)によって検出される。
特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されて小当り遊技状態に制御され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、ハズレ領域063AK21を通過した場合、当該小当り遊技状態の終了後に、当該通過に基づいて遊技状態を変化させる制御は行われない。
大当り領域063AK19の上端部及び下端部には、大当り領域発光部063AK25が設けられている。時短領域063AK20の上端部及び下端部には、時短領域発光部063AK26が設けられている。ハズレ領域063AK21の上端部及び下端部には、ハズレ領域発光部063AK27が設けられている。大当り領域発光部063AK25、時短領域発光部063AK26及びハズレ領域発光部063AK27は、遊技者に視認可能に構成されると共に、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子を備え、発光可能に構成されている。詳細については後述するものの、特徴部063AKでは、大当り領域発光部063AK25、時短領域発光部063AK26及びハズレ領域発光部063AK27を所定の態様にて発光させる演出が行われる。図12-4(a)は、大当り領域発光部063AK25、時短領域発光部063AK26及びハズレ領域発光部063AK27が、何れも消灯している状態を示している。
振分部063AK18は、振分部材063AK28を備えている。振分部材063AK28には、右斜め上方を向いた左側傾斜面063AK29と、左斜め上方を向いた右側傾斜面063AK30と、が形成されている。振分部063AK18に進入した遊技球は、振分部材063AK28によって誘導され、大当り領域063AK19と、時短領域063AK20と、ハズレ領域063AK21と、の何れかを通過する。
具体的に、振分部063AK18には、図12-4(b)に示すように、大当り領域進入口063AK31と、時短領域進入口063AK32と、ハズレ領域進入口063AK33と、が設けられている。大当り領域進入口063AK31、時短領域進入口063AK32及びハズレ領域進入口063AK33は、何れも遊技球が通過可能に構成されており、左右方向に沿って配列されている。大当り領域進入口063AK31は、大当り領域063AK19と連通しており、大当り領域進入口063AK31を通過した遊技球は、大当り領域063AK19を通過する。時短領域進入口063AK32は、時短領域063AK20と連通しており、時短領域進入口063AK32を通過した遊技球は、時短領域063AK20を通過する。ハズレ領域進入口063AK33は、ハズレ領域063AK21と連通しており、ハズレ領域進入口063AK33を通過した遊技球は、ハズレ領域063AK21を通過する。
振分部材063AK28は、大当り領域進入口063AK31、時短領域進入口063AK32及びハズレ領域進入口063AK33の上方に配置されている。振分部材063AK28には、遊技球が通過可能な通過口063AK34が形成されている。以下、理解を容易にするため、図12-4(b)に示すP座標軸を設定する。P座標軸は、左右方向に対して平行に設定されている。振分部材063AK28は、振分部材用モータ(図示せず)によって駆動され、図12-4(b)に示す左端位置としての位置P6と、右端位置としての位置P3と、の間で左右方向に沿って往復移動する。図12-4(b)は、振分部材063AK28が中央位置(原点位置)としての位置P0に位置している状態を示している。
振分部材063AK28が、図12-4(b)に示す位置P0に位置している場合、図12-5(a)に示すように、振分部063AK18に進入した遊技球A4は、振分部材063AK28に形成された通過口063AK34を通過し、時短領域進入口063AK32を通過する。時短領域進入口063AK32を通過した遊技球A4は、時短領域063AK20を通過する。振分部材063AK28が、図12-4(b)に示す位置P3に位置している場合、図12-5(b)に示すように、振分部063AK18に進入した遊技球A5は、振分部材063AK28に形成された左側傾斜面063AK29にぶつかり、傾斜方向に沿って左側に移動して、振分部063AK18の左側に形成された大当り領域進入口063AK31を通過する。大当り領域進入口063AK31を通過した遊技球A5は、大当り領域063AK19を通過する。振分部材063AK28が、図12-4(b)に示す位置P6に位置している場合、図12-5(c)に示すように、振分部063AK18に進入した遊技球A6は、振分部材063AK28に形成された右側傾斜面063AK30にぶつかり、傾斜方向に沿って右側に移動して、振分部063AK18の右側に形成されたハズレ領域進入口063AK33を通過する。ハズレ領域進入口063AK33を通過した遊技球A6は、ハズレ領域063AK21を通過する。
振分部材063AK28は、図12-6に示す振分部材動作パターンに従った動作を実行可能に構成されている。図12-6には、振分部材063AK28が振分部材動作パターンに従った動作を行っているときの振分部材063AK28の位置の時間経過に応じた推移と、遊技球が通過する領域の時間経過に応じた推移と、が示されている。なお、振分部材063AK28は、振分部材動作パターンに従った動作を行っていないときには、図12-4(b)に示す位置P0に停止している。
図12-6に示すように、振分部材063AK28は、振分部材動作パターンに従った動作を開始すると、所定の中央待機時間にわたって位置P0に停止した後、位置P0から一定の速度で右方向へ移動し、図12-4(b)に示す位置P0より右側の位置P1を通過し、図12-4(b)に示す位置P1より右側の位置P2を通過して、図12-4(b)に示す位置P3に達する。振分部材063AK28が位置P0から位置P3に達するまでの所要時間は、中右移動時間として予め定められていればよい。位置P3に達した振分部材063AK28は、所定の右端待機時間にわたって位置P3に停止する。続いて、振分部材063AK28は、位置P3から一定の速度で左方向へ移動し、位置P2を通過し、位置P1を通過して、位置P0に達する。振分部材063AK28が位置P3から位置P0に達するまでの所要時間は、右中移動時間として予め定められていればよい。位置P0に達した振分部材063AK28は、中央待機時間にわたって位置P0に停止する。次に、振分部材063AK28は、位置P0から一定の速度で左方向へ移動し、図12-4(b)に示す位置P0より左側の位置P4を通過し、図12-4(b)に示す位置P4より左側の位置P5を通過して、図12-4(b)に示す位置P6に達する。振分部材063AK28が位置P0から位置P6に達するまでの所要時間は、中左移動時間として予め定められていればよい。位置P6に達した振分部材063AK28は、所定の左端待機時間にわたって位置P6に停止する。その後、振分部材063AK28は、位置P6から一定の速度で右方向へ移動し、位置P5を通過し、位置P4を通過して、位置P0に達する。振分部材063AK28が位置P6から中央の位置P0に達するまでの所要時間は、左中移動時間として予め定められていればよい。位置P0に達した振分部材063AK28は、再び上述した動作を繰り返す。このように、振分部材063AK28は、振分部材動作パターンに従って動作することにより、位置P3と位置P6との間を左右方向に往復移動する。
振分部材063AK28が振分部材動作パターンに従った動作を行っている場合、図12-6に示すように、振分部材063AK28の位置の変化に応じて、振分部063AK18に進入した遊技球が、大当り領域063AK19と、時短領域063AK20と、ハズレ領域063AK21と、の何れを通過するかも変化する。具体的に、振分部材063AK28が位置P2と位置P3との間に位置している期間は、振分部063AK18に進入した遊技球が振分部材063AK28に誘導されることにより大当り領域063AK19を通過する大当り領域通過期間となる。振分部材063AK28が位置P0と位置P1との間に位置している期間と、振分部材063AK28が位置P0と位置P4との間に位置している期間とは、振分部063AK18に進入した遊技球が振分部材063AK28に誘導されることにより時短領域063AK20を通過する時短領域通過期間となる。振分部材063AK28が位置P5と位置P6との間に位置している期間は、振分部063AK18に進入した遊技球が振分部材063AK28に誘導されることによりハズレ領域063AK21を通過するハズレ領域通過期間となる。振分部材063AK28が位置P1と位置P2との間に位置している期間と、振分部材063AK28が位置P4と位置P5との間に位置している期間と、は、振分部063AK18に進入した遊技球が振分部材063AK28に誘導されることにより大当り領域063AK19、時短領域063AK20及びハズレ領域063AK21の何れに進入するかが確定しない通過領域不確定期間となる。
本実施形態では、特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示され、小当り遊技状態に制御されたときに、小当り遊技状態への制御が開始されたことを報知する小当り開始演出(小当りファンファーレ演出)を実行可能に構成されており、振分部材063AK28は、小当り開始演出が開始されたことに応じて振分部材動作パターンに従った動作を開始するように構成されている。小当り開始演出は、図12-6に示すように、特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されてから所定の特図確定表示時間が経過したことに応じて開始された後、小当り開始演出時間が経過したことに応じて終了する。
本実施形態では、小当り遊技状態において、図12-6に示すように、小当り開始演出が終了したことに応じて、大入賞口開閉が開始される。上述したように、大入賞口開閉は、0.1秒の開放状態が所定の上限開放回数まで繰り返されるか、大入賞口063AK4に遊技球が所定の上限入賞個数まで入賞するかのうちで、いずれかの条件が成立することにより終了する。
本実施形態では、小当り遊技状態において、図12-6に示すように、小当り開始演出が終了し、大入賞口開閉が開始されたことに応じて、振分部供給用ソレノイド063AK12がオン状態に制御され、回動片063AK10が振分部供給路063AK8に進入した遊技球を保持可能な状態となる。振分部供給用ソレノイド063AK12は、オン状態に制御された後、所定の遊技球保持時間が経過したことに応じてオフ状態に制御される。これにより、回動片063AK10が、保持していた遊技球を振分部供給路063AK8に向けてはじき、はじかれた遊技球が振分部供給路063AK8を流下して振分部063AK18に進入する。このような構成により、本実施形態では、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球のうち1個の遊技球のみが、振分部供給路063AK8を通って振分部063AK18へ流下し、当該1個の遊技球以外は、排出路063AK9を通って特別可変入賞球装置7の外部へ排出される。一方、本実施形態では、大当り遊技状態において、振分部供給用ソレノイド063AK12をオン状態に制御しない。このような構成により、本実施形態では、大当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球は、全て、排出路063AK9を通って特別可変入賞球装置7の外部へ排出される。図12-6に示す例では、振分部供給用ソレノイド063AK12がオン状態に制御されてから遊技球保持時間が経過した時刻t0において振分部供給用ソレノイド063AK12がオフ状態に制御され、回動片063AK10にはじかれた遊技球が振分部063AK18に進入する。図12-6に示すように、遊技球が振分部063AK18に進入した時刻t0は、大当り領域通過期間に含まれている。このため、時刻t0に振分部063AK18に進入した遊技球は、振分部材063AK28に誘導されることにより、大当り領域063AK19を通過する。
なお、遊技球保持時間は、小当り遊技状態において、大入賞口開閉を所定の上限開放回数だけ実行するために要する時間よりも長く設定されている。すなわち、遊技球は、大入賞口開閉が終了した後に、振分部063AK18に進入する。
図12-6に示すように、遊技球が振分部063AK18に進入するタイミング(図12-6に示す例では時刻t0)は、特図確定表示時間と、小当り開始演出時間と、遊技球保持時間と、によって指定される。
本実施形態では、小当り遊技状態に制御されるときに、特図確定表示時間及び遊技球保持時間は、小当り種別に関わらず同一の時間に設定される一方、小当り開始演出時間は、小当り種別に応じて、複数種類の時間の何れかに設定される。このような構成により、小当り種別に応じて、遊技球が振分部063AK18に進入するタイミングが異なるように構成されている。
具体的に、本実施形態では、小当り遊技状態に制御されるときに、小当り開始演出時間を、小当り種別に応じて、図12-7に示す所定の第1特定時間~第3特定時間の何れかに設定する。図12-7に示すように、第2特定時間(例えば12秒)は第1特定時間(例えば11秒)より長く、第3特定時間(例えば13秒)は第2特定時間より長い。
図12-7に示すように、小当り開始演出時間が第1特定時間に設定されている場合、特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されてから特図確定表示時間が経過したことに応じて小当り開始演出が開始された後、第1特定時間が経過したことに応じて小当り開始演出が終了したタイミングで振分部供給用ソレノイド063AK12がオン状態に制御される。その後、振分部供給用ソレノイド063AK12がオン状態に制御されてから遊技球保持時間が経過した時刻t1において振分部供給用ソレノイド063AK12がオフ状態に制御され、回動片063AK10にはじかれた遊技球が振分部063AK18に進入する。図12-7に示すように、時刻t1は、ハズレ領域通過期間に含まれているため、時刻t1に振分部063AK18に進入した遊技球は、振分部材063AK28に誘導されることにより、ハズレ領域063AK21を通過する。すなわち、小当り開始演出時間が第1特定時間に設定されている場合、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球は、ハズレ領域063AK21を通過する。
小当り開始演出時間が第2特定時間に設定されている場合、特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されてから特図確定表示時間が経過したことに応じて小当り開始演出が開始された後、第2特定時間が経過したことに応じて小当り開始演出が終了したタイミングで振分部供給用ソレノイド063AK12がオン状態に制御される。その後、振分部供給用ソレノイド063AK12がオン状態に制御されてから遊技球保持時間が経過した時刻t2において振分部供給用ソレノイド063AK12がオフ状態に制御され、回動片063AK10にはじかれた遊技球が振分部063AK18に進入する。図12-7に示すように、時刻t2は、時短領域通過期間に含まれているため、時刻t2に振分部063AK18に進入した遊技球は、振分部材063AK28に誘導されることにより、時短領域063AK20を通過する。すなわち、小当り開始演出時間が第2特定時間に設定されている場合、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球は、時短領域063AK20を通過する。
小当り開始演出時間が第3特定時間に設定されている場合、特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されてから特図確定表示時間が経過したことに応じて小当り開始演出が開始された後、第3特定時間が経過したことに応じて小当り開始演出が終了したタイミングで振分部供給用ソレノイド063AK12がオン状態に制御される。その後、振分部供給用ソレノイド063AK12がオン状態に制御されてから遊技球保持時間が経過した時刻t3において振分部供給用ソレノイド063AK12がオフ状態に制御され、回動片063AK10にはじかれた遊技球が振分部063AK18に進入する。図12-7に示すように、時刻t3は、大当り領域通過期間に含まれているため、時刻t3に振分部063AK18に進入した遊技球は、振分部材063AK28に誘導されることにより、大当り領域063AK19を通過する。すなわち、小当り開始演出時間が第3特定時間に設定されている場合、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球は、大当り領域063AK19を通過する。
上述したように、小当り開始演出時間が第1特定時間~第3特定時間の何れに設定されているかに応じて、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、大当り領域063AK19、時短領域063AK20及びハズレ領域063AK21の何れを通過するかが異なる。特徴部063AKでは、小当り開始演出時間を、小当り種別に応じて第1特定時間~第3特定時間の何れかに設定することにより、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球に、大当り領域063AK19、時短領域063AK20及びハズレ領域063AK21のうち小当り種別に応じた領域を通過させる。
特徴部063AKでは、特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されて可変表示の表示結果が「小当り」となる可変表示(以下、「小当り変動」と称する。)が実行されたことに基づいて、小当り変動に対応した演出として、図12-8(a)に示すように、上述した右打ち促進演出及び小当り開始演出に加えて、時短示唆演出と、通過煽り演出と、通過報知演出と、を実行可能に構成されている。
本実施形態では、右打ち促進演出として、画像表示装置5の画面に、右方向を指す矢印を示す右打ち促進画像を表示する演出を実行する。右打ち促進演出は、上述したように、時短状態及び大当り遊技状態に制御されている期間において実行されると共に、図12-8(a)に示すように、小当り遊技状態に制御されている期間において実行される。
また、本実施形態では、小当り開始演出として、画像表示装置5の画面に、右矢印画像と、小当り開始画像と、を表示する演出を実行する。右矢印画像は、右方向を指す矢印の形状を有し、「右を狙え!」というメッセージを示す演出画像である。小当り開始画像は、特別可変入賞球装置7の形状を示すと共に、「ここに球を入れろ!」というメッセージを示し、特別可変入賞球装置7へ遊技球を入賞させることを遊技者に促す演出画像である。上述したように、小当り開始演出は、特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されて小当り遊技状態への制御が開始されたことに応じて開始された後、小当り開始演出時間が経過したことに応じて終了する。
時短示唆演出は、時短状態に制御されることを示唆する演出であり、小当り変動の実行中に実行可能に構成されている。上述したように、通常状態である場合、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて、当該小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される。これに対応して、特徴部063AKでは、通常状態である場合、小当り変動が実行されるときに、特図ゲームにおいて確定特別図柄として小当り図柄が導出表示されることを示唆する演出として、時短示唆演出を当該小当り変動の実行中に実行可能に構成されている。このような構成によれば、通常状態である場合、特図ゲームにおいて確定特別図柄として小当り図柄が導出表示されるときの可変表示において、多彩な演出を実行し、遊技興趣を向上させることができる。
図12-8(a)に示すように、小当り変動においてノーマルリーチのリーチ演出であるノーマルリーチ演出と、スーパーリーチのリーチ演出であるスーパーリーチ演出と、時短示唆演出と、が実行される場合、時短示唆演出は、リーチが成立し、ノーマルリーチ演出が実行され、スーパーリーチ演出が実行された後に開始された後、特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されて小当り変動が終了したことに応じて終了する。以下、時短示唆演出の詳細について、図12-9(a)及び図12-9(b)を参照して説明する。
図12-9(a)に示すように、時短示唆演出が開始されると、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、所定のハズレ図柄(本実施形態では、「767」)が、導出表示される場合とは異なる態様にて仮停止表示される。次に、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて飾り図柄の再可変表示が実行され、その後、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、図12-9(b)に示す時短状態に制御されることを示唆する時短示唆図柄が仮停止表示される。時短示唆図柄は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて数字の「7」を示す飾り図柄が表示され、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「チャンス」というメッセージを示す飾り図柄が表示される飾り図柄の組合せである。図12-9(a)に戻り、時短示唆図柄が仮停止表示された後、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の再可変表示が実行され、特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されて小当り変動が終了したことに応じて時短示唆演出が終了する。
図12-8(a)に戻り、通過煽り演出は、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が大当り領域063AK19、時短領域063AK20又はハズレ領域063AK21の何れかを通過することを示唆する演出(大当り領域063AK19と時短領域063AK20とハズレ領域063AK21との通過に関する示唆を行う演出)である。通過煽り演出は、小当り開始演出が終了して大入賞口開閉が開始されたことに応じて開始された後、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が大当り領域063AK19、時短領域063AK20又はハズレ領域063AK21の何れかを通過したことに応じて終了する。
通過報知演出は、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が大当り領域063AK19、時短領域063AK20又はハズレ領域063AK21の何れを通過したかを報知する演出である。本実施形態において、通過報知演出は、小当り遊技状態への制御が終了することを報知する小当り終了演出(小当りエンディング演出)として実行される。通過報知演出は、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が大当り領域063AK19、時短領域063AK20又はハズレ領域063AK21を通過したことに応じて開始された後、所定の通過報知演出時間が経過したことに応じて終了する。
本実施形態において、通過報知演出時間は、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が大当り領域063AK19、時短領域063AK20又はハズレ領域063AK21の何れを通過したかに応じて、所定の第1特別時間~第3特別時間の何れかに設定される。具体的に、遊技球がハズレ領域063AK21を通過した場合、通過報知演出時間は第1特別時間(例えば5秒)に設定される。また、時短状態である場合、遊技球が時短領域063AK20を通過したときに、当該通過に基づいて時短移行制御が行われないことに対応して、通過報知演出時間は、遊技球がハズレ領域063AK21を通過した場合と同様に第1特別時間に設定される。通常状態である場合、遊技球が時短領域063AK20を通過したときに、通過報知演出時間は第2特別時間(例えば20秒)に設定される。遊技球が大当り領域063AK19を通過したときに、通過報知演出時間は第3特別時間(例えば10秒)に設定される。このような構成によれば、状態に応じて好適な制御を行うことができる。
特徴部063AKでは、図12-8(b)に示すように、通常状態において小当り変動が実行された場合と、時短状態において小当り変動が実行された場合とで、時短示唆演出、通過煽り演出及び通過報知演出の実行有無又は演出態様が異なるように構成されている。
具体的に、本実施形態では、図12-8(b)に示すように、通常状態において小当り変動が実行された場合、小当り変動の実行中に時短示唆演出を実行可能である一方、時短状態において小当り変動が実行された場合、小当り変動の実行中に時短示唆演出が実行されないように構成されている。すなわち、特徴部063AKでは、通常状態において小当り変動が実行されて小当り図柄が導出表示されるときと、時短状態において小当り変動が実行されて小当り図柄が導出表示されるときと、で異なる演出を小当り変動の実行中に実行可能に構成されている。
特徴部063AKでは、通常状態である場合、小当り変動が実行されるときに、時短示唆演出を実行可能に構成することにより、遊技者に、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて時短移行制御が行われて時短状態に制御されることに対する期待感を抱かせ、遊技興趣を向上させることができるように構成されている。
一方、特徴部063AKでは、時短状態である場合、小当り変動が実行されるときに、時短示唆演出が実行されないように構成することにより、遊技球が時短領域063AK20を通過したときに当該通過に基づく時短移行制御が行われないにも関わらず、遊技者に、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて時短状態に制御されることに対する期待感を抱かせてしまうことを防止し、遊技興趣の低下を抑制することができるように構成されている。
このように、特徴部063AKでは、通常状態において小当り変動が実行されて小当り図柄が導出表示されるときと、時短状態において小当り変動が実行されて小当り図柄が導出表示されるときと、で異なる演出を小当り変動の実行中に実行可能に構成されていることにより、状態に応じて好適な演出を行うことができる。
特徴部063AKでは、図12-8(b)に示すように、通常状態において小当り変動が実行された場合、小当り変動の終了後に小当り遊技状態に制御されて大入賞口開閉が行われたときに、通過煽り演出として、大当り領域063AK19と時短領域063AK20とハズレ領域063AK21との通過に関する示唆を行う演出である通常時通過煽り演出(特別演出)が実行される。一方、時短状態において小当り変動が実行された場合、小当り変動の終了後に小当り遊技状態に制御されて大入賞口開閉が行われたときに、通過煽り演出として、時短領域063AK29の通過に関する示唆を行うことなく、大当り領域063AK19とハズレ領域063AK21との通過に関する示唆を行う演出である時短時通過煽り演出(特定演出)が実行される。
本実施形態において、通常時通過煽り演出は、遊技球が大当り領域063AK19を通過することと、遊技球が時短領域063AK20を通過することと、遊技球がハズレ領域063AK21を通過することと、を示唆する演出である。これに対し、本実施形態において、時短時通過煽り演出は、遊技球が時短領域063AK20を通過することを示唆することなく、遊技球が大当り領域063AK19を通過することと、遊技球がハズレ領域063AK21を通過することと、を示唆する演出である。
特徴部063AKでは、通常状態において小当り変動の終了後に小当り遊技状態に制御されて大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、通常時通過煽り演出を実行することにより、遊技者に、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて時短状態に制御されることに対する期待感を抱かせ、遊技興趣を向上させることができるように構成されている。
一方、特徴部063AKでは、時短状態において小当り変動の終了後に小当り遊技状態に制御されて大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、時短時通過煽り演出を実行することにより、遊技球が時短領域063AK20を通過したときに当該通過に基づく制御が行われないにも関わらず、遊技者に、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて時短状態に制御されることに対する期待感を抱かせてしまうことを防止し、遊技興趣の低下を抑制することができるように構成されている。
このように、特徴部063AKでは、通常状態において小当り変動の終了後に小当り遊技状態に制御されて大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、通常時通過煽り演出が実行される一方、時短状態において小当り変動の終了後に小当り遊技状態に制御されて大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、時短時通過煽り演出が実行されるように構成されていることにより、状態に応じて好適な演出を行うことができる。
本実施の形態では、通常時通過煽り演出として、図12-10(a)に示すように、画像表示装置5の画面に通常時通過煽り画像AK1を表示し、特別可変入賞球装置7が備える大当り領域発光部063AK25、時短領域発光部063AK26及びハズレ領域発光部063AK27を発光させ、スピーカ8L、8Rから、「大当りかな?時短かな?ハズレかな?」というメッセージを示す通常時通過煽り音声を出力する演出を行う。
通常時通過煽り画像AK1は、「大当り」というメッセージを示し、遊技球が大当り領域063AK19を通過することを示唆する大当り領域通過煽り画像AK2と、「時短」というメッセージを示し、遊技球が時短領域063AK20を通過することを示唆する時短領域通過煽り画像AK3と、「ハズレ」というメッセージを示し、遊技球がハズレ領域063AK21を通過することを示唆するハズレ領域通過煽り画像AK4と、を含んでいる。
特徴部063AKでは、通常時通過煽り画像AK1の表示態様によって、小当り遊技状態において遊技球が大当り領域063AK19を通過したことに基づいて、小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御される期待度(割合)と、小当り遊技状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて、小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される期待度と、小当り遊技状態において遊技球がハズレ領域063AK21を通過する期待度と、を示唆可能に構成されている。このような構成によれば、遊技者に、通常時通過煽り画像AK1の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。具体的に、本実施形態では、通常時通過煽り画像AK1において、大当り領域通過煽り画像AK2が、小当り遊技状態において遊技球が大当り領域063AK19を通過する期待度(小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御される期待度)に応じた表示面積にて表示され、時短領域通過煽り画像AK3が、小当り遊技状態において遊技球が時短領域063AK20を通過する期待度(小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される期待度)に応じた表示面積にて表示され、ハズレ領域通過煽り画像AK4が、小当り遊技状態において遊技球がハズレ領域063AK21を通過する期待度に応じた表示面積にて表示される。
後述するように、本実施形態では、第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)において小当り図柄が導出表示されたときに、第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)において小当り図柄が導出表示されたときよりも高い割合で、小当り遊技状態において遊技球が時短領域063AK20を通過し、小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される。これに対応して、本実施形態では、通常状態である場合、第1特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されて小当り遊技状態に制御されたときに、通常時通過煽り演出において、通常時通過煽り画像AK1を、図12-10(a)に示す表示態様にて表示する一方、第2特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されて小当り遊技状態に制御されたときに、通常時通過煽り演出において、通常時通過煽り画像AK1を、図12-10(b)に示す表示態様にて表示する。図12-10(b)に示す表示態様では、図12-10(a)に示す表示態様よりも時短領域通過煽り画像AK2の表示面積が大きい。なお、第2特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されて小当り遊技状態に制御されたときに実行される図12-10(b)に示す通常時通過煽り演出は、通常時通過煽り画像AK1の表示態様が異なることを除けば、第1特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されて小当り遊技状態に制御されたときに実行される図12-10(a)に示す通常時通過煽り演出と同様の演出態様である。
本実施の形態では、時短時通過煽り演出として、図12-10(c)に示すように、画像表示装置5の画面に時短時通過煽り画像AK5を表示し、特別可変入賞球装置7が備える時短領域発光部063AK26を発光させることなく大当り領域発光部063AK25及びハズレ領域発光部063AK27を発光させ、スピーカ8L、8Rによってから、「大当りかな?ハズレかな?」というメッセージを示す時短時通過煽り音声を出力する演出を行う。時短時通過煽り画像AK5は、大当り領域通過煽り画像AK2と、ハズレ領域通過煽り画像AK4と、を含んでいる一方、時短領域通過煽り画像AK3は含んでいない。
図12-8(b)に戻り、通常状態である場合、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が大当り領域063AK19を通過したときに、通過報知演出として、遊技球が大当り領域063AK19を通過し、小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御されることを報知する通常時大当り領域通過報知演出が実行される。本実施形態では、通常時大当り領域通過報知演出として、画像表示装置5の画面に、「V」というメッセージを示す通常時大当り領域通過報知画像を表示する演出を実行する。
通常状態である場合、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が時短領域063AK20を通過したときに、通過報知演出として、遊技球が時短領域063AK20を通過し、小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されることを報知する時短領域通過報知演出が実行される。本実施形態では、時短領域通過報知演出として、画像表示装置5の画面に、「ラッキー!」というメッセージを示す時短領域通過報知画像を表示する演出を実行する。
通常状態である場合、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球がハズレ領域063AK21を通過したときに、通過報知演出として、遊技球がハズレ領域063AK21を通過し、小当り遊技状態の終了後に遊技状態を変化させる制御が行われないことを報知するハズレ領域通過報知演出が実行される。本実施形態では、ハズレ領域通過報知演出として、画像表示装置5の画面に、「残念!」というメッセージを示すハズレ領域通過報知画像を表示する演出を実行する。
これに対し、時短状態である場合、図12-8(b)に示すように、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が大当り領域063AK19を通過したときに、通過報知演出として、遊技球が大当り領域063AK19を通過し、小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御されることを報知する、通常時大当り領域通過報知演出とは異なる時短時大当り領域通過報知演出が実行される。本実施形態では、時短時大当り領域通過報知演出として、画像表示装置5の画面に、「BONUS!」というメッセージを示す時短時大当り領域通過報知画像を表示する演出を実行する。
時短状態である場合、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が時短領域063AK20を通過したときに、当該通過に基づく時短移行制御が行われないことに対応して、通過報知演出として、上述したハズレ領域通過報知演出が実行される。
時短状態である場合、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球がハズレ領域063AK21を通過したときに、通過報知演出として、ハズレ領域通過報知演出が実行される。
図12-8(a)及び図12-8(b)に示すように、特徴部063AKでは、特図ゲームで確定特別図柄として小当り図柄が導出表示され、特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口063AK4が開放状態に制御された後、大入賞口063AKが閉鎖状態に制御されたときに、遊技球が大当り領域063AK19を通過した場合と、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合と、で異なる演出を実行可能に構成されている。このような構成によれば、遊技者に、大入賞口063AK4が閉鎖状態に制御されたときに実行される演出に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
また、特徴部063AKでは、図12-8(b)に示すように、通常状態において特図ゲームで確定特別図柄として小当り図柄が導出表示され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合、時短領域通過報知演出を実行することにより、遊技者に、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されることを認識させ、遊技興趣を向上させることができる。
一方、特徴部063AKでは、時短状態において特図ゲームで確定特別図柄として小当り図柄が導出表示され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合、ハズレ領域通過報知演出を実行することにより、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づく時短移行制御が行われないにも関わらず、遊技者に、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されることに期待感を抱かせてしまうことを防止し、遊技興趣の低下を抑制することができる。
このように、特徴部063AKでは、通常状態において特図ゲームで確定特別図柄として小当り図柄が導出表示され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合と、時短状態において特図ゲームで確定特別図柄として小当り図柄が導出表示され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合と、で異なる演出を実行可能に構成されていることにより、小当り図柄が導出表示されるときの状態に応じて好適な制御を行うことができる。
より具体的に、特徴部063AKでは、時短状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したときと、時短状態において遊技球がハズレ領域063AK21を通過し、大当り領域063AK19と時短領域063AK20との何れも通過しなかったときと、で同じ演出であるハズレ領域通過報知演出を実行可能に構成されている。このような構成によれば、時短状態であるときに、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づく制御が行われないにも関わらず、遊技者に、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されることに期待感を抱かせてしまうことを防止し、遊技興趣の低下を抑制することができる。
また、特徴部063AKでは、図12-8(b)に示すように、時短状態において遊技球が大当り領域063AK19を通過したときに、通常状態において遊技球が大当り領域063AK19を通過したときに実行される通常時大当り領域通過報知演出とは異なる時短時大当り領域通過報知演出を実行可能に構成されている。このような構成によれば、遊技者に、遊技球が大当り領域063AK19を通過したときに実行される演出に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、後述するように、時短状態において実行されやすい第2特図ゲームで小当り図柄が導出表示され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに遊技球が大当り領域063AK19を通過した場合、通常状態において実行されやすい第1特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに遊技球が大当り領域063AK19を通過した場合よりも高い割合で、小当り遊技状態の終了後に「大当りB」より遊技者にとっての有利度が高い「大当りA」に制御される。このような構成により、遊技者に、遊技球が大当り領域063AK19を通過したときに、時短時大当り領域通過報知演出と通常時大当り領域通過報知演出との何れが実行されるかに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
図12-11は、特徴部063AKに関し、特別図柄通常処理として、特別図柄プロセス処理のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
特別図柄通常処理を開始すると、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ063AKS101)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ063AKS101の処理では、RAM102にて第2保留記憶数カウンタが記憶する第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
本実施形態では、例えばRAM102の所定領域などに、第2特図保留記憶部が設けられている。第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば、「4」)に達するまで記憶する。こうして、第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えば、リーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
ステップ063AKS101にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ063AKS101;No)、CPU103は、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ063AKS102)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ063AKS102の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ063AKS103)。また、ステップ063AKS103の処理では、RAM102にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。その後、CPU103は、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップ063AKS104)。
ステップ063AKS101にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップ063AKS101;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ063AKS114)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ063AKS114の処理では、RAM102にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップ063AKS114の処理は、ステップ063AKS101にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図(特図2)を用いた特図ゲームは、第1特図(特図1)を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかが決定できればよい。
本実施形態では、例えばRAM102の所定領域などに、第1特図保留記憶部が設けられている。第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば、「4」)に達するまで記憶する。こうして、第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えば、リーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
ステップ063AKS114にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ063AKS114;No)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ063AKS115)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ063AKS115の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ063AKS116)。また、ステップ063AKS116の処理では、RAM102にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。その後、CPU103は、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップ063AKS117)。
ステップ063AKS104、063AKS117の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、変動特図指定バッファ値に対応する特図表示結果決定テーブルを選択してセットする(ステップ063AKS105)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、図12-12(a)に示す第1特図表示結果決定テーブルを使用テーブルにセットする。一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、図12-12(b)に示す第2特図表示結果決定テーブルを使用テーブルにセットする。
図12-12(a)に示す第1特図表示結果決定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。図12-12(b)に示す第2特図表示結果決定テーブルは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
図12-12(a)に示す第1特図表示結果決定テーブル及び図12-12(b)に示す第2特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」、「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
図12-12(a)に示す第1特図表示結果決定テーブルや図12-12(b)に示す第2特図表示結果決定テーブルにおいて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる決定用データとなっている。
また、図12-12(b)に示す第2特図表示結果決定テーブルでは、図12-12(a)に示す第1特図表示結果決定テーブルに比べて多い決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。すなわち、図12-12(a)に示す第1特図表示結果決定テーブルと図12-12(b)に示す第2特図表示結果決定テーブルとでは、第2特図表示結果決定テーブルの方が特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが割り当てられている。
図12-11に戻り、ステップ063AKS105の処理に続いて、CPU103は、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、ステップ063AKS105で選択された特図表示結果決定用テーブルにおいて「大当り」に割り当てられた決定値と比較することにより、特図表示結果を「大当り」とするか否かを決定する(ステップ063AKS106)。
ステップ063AKS106の処理を実行した後、CPU103は、ステップ063AKS106にて特図表示結果を「大当り」とすると決定されたか否かを判定する(ステップ063AKS107)。そして、特図表示結果を「大当り」とすると決定されたと判定された場合には(ステップ063AKS107;Yes)、RAM102に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップ063AKS108)。その後、CPU103は、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図12-13(b)に示す大当り種別決定テーブルを選択してセットする(ステップ063AKS109)。CPU103は、ステップ063AKS109にてセットされた大当り種別決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、大当り種別を、特図ゲームにおいて可変表示が行われた特別図柄(「変動特図」)が第1特図であるか第2特図であるか(変動特図バッファ値が「1」と「2」との何れであるか)に応じて、図12-13(a)に示す「大当りA」と「大当りB」との何れかに決定する(ステップ063AKS110)。
図12-13(a)に示す「大当りA」及び「大当りB」は、何れも、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り」である。「大当りA」に制御された場合、大当り遊技状態の終了後に、可変表示が5回実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御される。「大当りB」に制御された場合、大当り遊技状態の終了後に、可変表示が1回実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御される。大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される期間が「大当りB」よりも長い「大当りA」は、「大当りB」よりも遊技者にとっての有利度が高い。図12-13(b)に示す大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図であるときに、大当り種別が「大当りA」と「大当りB」との何れかに決定されるように構成される一方、変動特図が第2特図であるときに、大当り種別が「大当りA」に決定され、「大当りB」に決定されないように構成されている。このような構成により、第2特図ゲームにおいて大当り図柄が導出表示されたときに、第1特図ゲームにおいて大当り図柄が導出表示されたときよりも高い割合で、「大当りB」より遊技者にとっての有利度が高い「大当りA」に制御される。
図12-11に戻り、ステップ063AKS110の処理を実行した後、CPU103は、ステップ063AK110で決定された大当り種別に対応して、例えばRAM102に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ063AKS111)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「大当りA」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「大当りB」であれば「1」とすればよい。
ステップ063AKS107において、ステップ063AKS106にて可変表示結果を「大当り」とすると決定されなかったと判定された場合(ステップ063AKS107;No)、CPU103は、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、ステップ063AKS105で選択された特図表示結果決定用テーブルにおいて「小当り」に割り当てられた決定値と比較することにより、特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する(ステップ063AKS118)。
ステップ063AKS118の処理を実行した後、CPU103は、ステップ063AKS118にて特図表示結果を「小当り」とすると決定されたか否かを判定する(ステップ063AKS119)。そして、特図表示結果を「小当り」とすると決定されたと判定されたときには(ステップ063AKS119;Yes)、RAM102に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップ063AKS120)。その後、CPU103は、小当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図12-14(b)に示す小当り種別決定テーブルを選択してセットする(ステップ063AKS121)。CPU103は、ステップ063AKS121にてセットされた小当り種別決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、小当り種別を、変動特図が第1特図であるか第2特図であるか(変動特図バッファ値が「1」と「2」との何れであるか)に応じて、図12-14(a)に示す「小当りA」~「小当りE」の何れかに決定する(ステップ063AKS122)。
図12-14(a)に示すように、「小当りA」及び「小当りB」は、小当り遊技状態において開放状態に制御された大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、振分部材063AK28に誘導されることにより、大当り領域063AK19を通過する小当り種別である。具体的に、本実施形態では、小当り種別が「小当りA」又は「小当りB」であるときに、小当り開始演出時間が、上述した第3特定時間に設定される。上述したように、小当り開始演出時間が第3特定時間に設定されている場合、大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、大当り領域063AK19を通過する。このため、小当り種別が「小当りA」又は「小当りB」である場合、大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、大当り領域063AK19を通過する。「小当りA」の小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が大当り領域063AK19を通過した場合、当該小当り遊技状態の終了後に、「大当りA」の大当り遊技状態に制御される。これに対し、「小当りB」の小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が大当り領域063AK19を通過した場合、当該小当り遊技状態の終了後に、「大当りB」の大当り遊技状態に制御される。
「小当りC」及び「小当りD」は、小当り遊技状態において開放状態に制御された大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、振分部材063AK28に誘導されることにより、時短領域063AK20を通過する小当り種別である。具体的に、本実施形態では、小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」であるときに、小当り開始演出時間が、上述した第2特定時間に設定される。上述したように、小当り開始演出時間が第2特定時間に設定されている場合、大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、時短領域063AK20を通過する。このため、小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」である場合、大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、時短領域063AK20を通過する。「小当りC」の小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が時短領域063AK20を通過した場合、当該小当り遊技状態の終了後に、可変表示が5回実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御される。これに対し、「小当りD」の小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が時短領域063AK20を通過した場合、当該小当り遊技状態の終了後に、可変表示が1回実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御される。
「小当りE」は、小当り遊技状態において開放状態に制御された大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、振分部材063AK28に誘導されることにより、ハズレ領域063AK21を通過する小当り種別である。具体的に、本実施形態では、小当り種別が「小当りE」であるときに、小当り開始演出時間が、上述した第1特定時間に設定される。上述したように、小当り開始演出時間が第1特定時間に設定されている場合、大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、ハズレ領域063AK21を通過する。このため、小当り種別が「小当りE」である場合、大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、ハズレ領域063AK21を通過する。
図12-14(b)に示す小当り種別決定テーブルでは、変動特図が第2特図である場合、変動特図が第1特図である場合よりも高い割合で、小当り種別が、遊技球が大当り領域063AK19を通過したときに、「大当りB」より遊技者にとっての有利度が高い「大当りA」に制御される「小当りA」に決定されるように構成されている。このような構成により、第2特図ゲームで小当り図柄が導出表示され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに遊技球が大当り領域063AK19を通過した場合、第1特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに遊技球が大当り領域063AK19を通過した場合よりも高い割合で、小当り遊技状態の終了後に「大当りB」より遊技者にとっての有利度が高い「大当りA」に制御される。
図12-14(b)に示す小当り種別決定テーブルにおいて、小当り種別が「小当りA」に決定される割合と、小当り種別が「小当りB」に決定される割合と、の合計値は、小当り遊技状態において遊技球が大当り領域063AK19を通過したことに基づいて、小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御される期待度に対応している。また、小当り種別が「小当りC」に決定される割合と、小当り種別が「小当りD」に決定される割合と、の合計値は、小当り遊技状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて、小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される期待度に対応している。また、小当り種別が「小当りE」に決定される割合は、小当り遊技状態において遊技球がハズレ領域063AK21を通過したことに基づいて、小当り遊技状態の終了後に遊技状態を変化させる制御が行われない期待度に対応している。
図12-14(b)に示すように、変動特図が第2特図であるときに、小当り種別が「小当りC」に決定される割合(15%)と、小当り種別が「小当りD」に決定される割合(15%)と、の合計値(30%)は、変動特図が第1特図であるときに、小当り種別が「小当りC」に決定される割合(15%)と、小当り種別が「小当りD」に決定される割合(10%)と、の合計値(25%)より大きい。すなわち、特徴部063AKでは、第2特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されたときに、第1特図ゲームにおいて小当り図柄が導出表示されたときよりも高い割合で、小当り遊技状態において遊技球が時短領域063AK20を通過し、小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されるように構成されている。このような構成によれば、遊技者に、第2特図ゲームの確定特別図柄として小当り図柄が導出表示されるかに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
図12-11に戻り、ステップ063AKS122の処理を実行した後、CPU103は、ステップ063AK122で決定された小当り種別に対応して、例えばRAM102に設けられた小当り種別バッファの格納値である小当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ063AKS123)、決定された小当り種別を記憶させる。一例として、小当り種別が「小当りA」であれば小当り種別バッファ値を「0」とし、「小当りB」であれば「1」とし、「小当りC」であれば「2」とし、「小当りD」であれば「3」とし、「小当りE」であれば「4」とすればよい。
ステップ063AKS119において、ステップ063AKS118にて特図表示結果を「小当り」とすると決定されなかったと判定された場合(ステップ063AKS119;No)や、ステップ063AKS111又はステップ063AKS123の処理を実行した後、CPU103は、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果や、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果などに対応して、確定特別図柄を決定する(ステップ063AKS112)。
ステップ063AKS112の処理を実行した後、CPU103は、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップ063AKS113)、特別図柄通常処理を終了する。ステップ063AKS114にて第1特図保留記憶数が「0」である場合(ステップ063AKS114;Yes)、CPU103は、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップ063AKS124)、特別図柄通常処理を終了する。
本実施形態では、特別図柄プロセス処理のステップS111にて実行される変動パターン設定処理において、変動パターンが、図12-15に示す変動パターンPA1-1~PB5-3の何れかに決定される。
図12-15に示すように、本実施形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンPA1-1~PB2-3と、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンPA3-1~PB3-3と、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応した変動パターンPA4-1~PB5-3と、が予め設定されている。
本実施形態では、スーパーリーチの種別として、スーパーリーチAと、スーパーリーチBと、スーパーリーチCと、の3種類が設定されており、図12-15に示す変動パターンには、ノーマルリーチ演出が実行される変動パターンPA2-1、PA3-1、PA4-1、PA5-1と共に、スーパーリーチCのリーチ演出が実行される変動パターンPB2-1、PB3-1、PB4-1、PB5-1と、スーパーリーチBのリーチ演出が実行される変動パターンPB2-2、PB3-2、PB4-2、PB5-2と、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される変動パターンPB2-3、PB3-3、PB4-3、PB5-3と、が含まれている。なお、本実施形態では、スーパーリーチAのリーチ演出として、画像表示装置5の画面に、キャラクタAを示すキャラクタ画像を表示する演出を行い、スーパーリーチBのリーチ演出として、画像表示装置5の画面に、キャラクタBを示すキャラクタ画像を表示する演出を行い、スーパーリーチCのリーチ演出として、画像表示装置5の画面に、キャラクタCを示すキャラクタ画像を表示する演出を行う。
また、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応した変動パターンPA4-1~PB5-3には、時短示唆演出が実行される変動パターンPA4-1、PB4-1~PB4-3と、時短示唆演出が実行されない変動パターンPA5-1、PB5-1~PB5-3と、が含まれている。
図12-16は、特徴部063AKに関し、変動パターン設定処理として、特別図柄プロセス処理のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
変動パターン設定処理を開始すると、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ063AK201)。大当りフラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS201;Yes)、CPU103は、図12-17に示す大当り変動パターン決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、変動パターンを、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンPA3-1~PB3-3の何れかに決定する(ステップ063AK202)。
図12-17に示すように、大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターンが、ノーマルリーチ演出が実行される変動パターンPA3-1よりも高い割合でスーパーリーチCのリーチ演出が実行される変動パターンPB3-1に決定され、変動パターンPB3-1よりも高い割合でスーパーリーチBのリーチ演出が実行される変動パターンPB3-2に決定され、変動パターンPB3-2よりも高い割合でスーパーリーチAのリーチ演出が実行される変動パターンPB3-3に決定される。このような構成により、大当り期待度は、スーパーリーチAのリーチ演出が実行されたときの方が、スーパーリーチBのリーチ演出が実行されたときより高く、スーパーリーチBのリーチ演出が実行されたときの方が、スーパーリーチCのリーチ演出が実行されたときより高く、スーパーリーチCのリーチ演出が実行されたときの方が、ノーマルリーチ演出が実行されたときより高い。
図12-16に戻り、ステップ063AK201において大当りフラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS201;No)、CPU103は、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS207)。小当りフラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AK207;No)、CPU103は、図12-18に示すハズレ変動パターン決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、変動パターンを、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンPA1-1~PB2-3の何れかに決定する(ステップ063AKS208)。
図12-18に示すように、ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターンが、ノーマルリーチ演出が実行される変動パターンPA2-1よりも低い割合でスーパーリーチCのリーチ演出が実行される変動パターンPB2-1に決定され、変動パターンPB2-1よりも低い割合でスーパーリーチBのリーチ演出が実行される変動パターンPB2-2に決定され、変動パターンPB2-2よりも高い割合でスーパーリーチAのリーチ演出が実行される変動パターンPB2-3に決定される。
図12-16に戻り、ステップ063AKS207において、小当りフラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS207;Yes)、CPU103は、RAM102に設けられた時短フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ063AKS209)。時短フラグは、時短状態に制御されていることを示すフラグである。
時短フラグがオン状態にセットされていないと判定した場合(ステップ063AKS209;No)、CPU103は、図12-19(a)に示す通常状態用時短変動パターン決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、小当り種別が「小当りA」~「小当りE」の何れであるかに応じて、変動パターンを、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応し、時短示唆演出が実行される変動パターンPA4-1~PB4-3の何れかに決定する(ステップ063AKS210)。小当り種別が「小当りA」~「小当りE」の何れであるかは、小当り種別バッファ値に基づいて特定すればよい。一方、時短フラグがオン状態にセットされていると判定した場合(ステップ063AKS209;Yes)、CPU103は、図12-19(b)に示す時短状態用時短変動パターン決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、小当り種別が「小当りA」~「小当りE」の何れであるかに応じて、変動パターンを、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応し、時短示唆演出が実行されない変動パターンPA5-1~PB5-3の何れかに決定する(ステップ063AKS211)。このような構成により、通常状態において小当り変動が実行された場合、小当り変動の実行中に時短示唆演出を実行可能である一方、時短状態において小当り変動が実行された場合、小当り変動の実行中に時短示唆演出が実行されない。
図12-19(a)に示す通常状態用時短変動パターン決定テーブルと、図12-19(b)に示す時短状態用時短変動パターン決定テーブルと、の何れにおいても、小当り種別が、遊技球が大当り領域063AK19を通過する「小当りA」又は「小当りB」である場合、変動パターンは、スーパーリーチCのリーチ演出が実行される変動パターンPB4-1、PB5-1よりも高い割合でスーパーリーチBのリーチ演出が実行される変動パターンPB4-2、PB5-2に決定され、変動パターンPB4-2、PB5-2よりも高い割合でスーパーリーチAのリーチ演出が実行される変動パターンPB4-3、PB5-3に決定される。このような構成により、遊技球が大当り領域063AK19を通過する期待度(大当り領域通過期待度)は、スーパーリーチAのリーチ演出が実行されたときの方が、スーパーリーチBのリーチ演出が実行されたときより高く、スーパーリーチBのリーチ演出が実行されたときの方が、スーパーリーチCのリーチ演出が実行されたときより高い。このような構成によれば、遊技者に、スーパーリーチA~スーパーリーチCの何れのリーチ演出が実行されるかに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
図12-19(a)に示す通常状態用時短変動パターン決定テーブルと、図12-19(b)に示す時短状態用時短変動パターン決定テーブルと、の何れにおいても、小当り種別が、遊技球が時短領域063AK20を通過する「小当りC」又は「小当りD」である場合、変動パターンは、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される変動パターンPB4-3、PB5-3よりも高い割合でスーパーリーチBのリーチ演出が実行される変動パターンPB4-2、PB5-2に決定され、変動パターンPB4-2、PB5-2よりも高い割合でスーパーリーチCのリーチ演出が実行される変動パターンPB4-1、PB5-1に決定される。このような構成により、遊技球が時短領域063AK20を通過する期待度(時短領域通過期待度)は、スーパーリーチCのリーチ演出が実行されたときの方が、スーパーリーチBのリーチ演出が実行されたときより高く、スーパーリーチBのリーチ演出が実行されたときの方が、スーパーリーチAのリーチ演出が実行されたときより高い。このような構成によれば、遊技者に、スーパーリーチA~スーパーリーチCの何れのリーチ演出が実行されるかに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
図12-16に戻り、ステップ063AKS202、063AKS208、063AKS210又は063AKS211の処理を実行した後、CPU103は、決定された変動パターンに対応した特図変動時間を設定する(ステップ063AKS203)。特別図柄の可変表示時間である特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。CPU103は、変動パターンに対応した特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定することなどによって行われる。
ステップ063AKS203の処理に続いて、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップ063AKS204)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。これによって、特図ゲームが開始される。なお、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。なお、CPU103は、第2特図を用いた可変表示を開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
ステップ063AKS204の処理を実行した後、CPU103は、特図表示結果や変動パターンの決定結果などを演出制御基板12側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンド(変動開始時コマンド)の送信設定を行う(ステップ063AKS205)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して、変動開始時コマンドとして、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド(ステップ063AKS202、063AKS208、063AKS210又は063AKS211で決定した変動パターンを示すEXTデータを含むコマンド)、表示結果指定コマンド(決定した可変表示結果を示すEXTデータを含むコマンド)、第1特図保留記憶数指定コマンド(1減じた第1特図保留記憶数カウント値、つまり、特図ゲームの実行開始によって保留記憶を1つ消化したときの第1特図保留記憶数を示すEXTデータを含むコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して、変動開始時コマンドとして、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド(ステップ063AKS202、063AKS208、063AKS210又は063AKS211で決定した変動パターンを示すEXTデータを含むコマンド)、表示結果指定コマンド(決定した可変表示結果を示すEXTデータを含むコマンド)、第2特図保留記憶数指定コマンド(1減じた第2特図保留記憶数カウント値、つまり、特図ゲームの実行開始によって保留記憶を1つ消化したときの第2特図保留記憶数を示すEXTデータを含むコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。本実施形態では、表示結果指定コマンド(可変表示結果通知コマンド)において、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)、可変表示結果が「小当り」となる場合の小当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(小当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
ステップ063AKS205の処理を実行した後、CPU103は、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ063AKS206)、特別図柄通常処理を終了する。
図12-20は、特徴部063AKに関し、特別図柄停止処理として、特別図柄プロセス処理のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
特別図柄停止処理を開始すると、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域に設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS301)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップ063AKS305の処理によりオン状態にセットされる。
特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップ063AKS301;No)、CPU103は、確定特別図柄を導出表示するための設定を行い(ステップ063AKS302)、飾り図柄停止コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップ063AKS303)。飾り図柄停止コマンドは、図柄確定コマンドとも言い、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを指定するコマンドである。
ステップ063AKS303の処理を実行した後、CPU103は、特図確定表示時間として所定の時間を設定する(ステップ063AKS304)。ステップ063AKS304の処理では、RAM102の所定領域に設けられた特図確定表示時間タイマの格納値である特図確定表示時間タイマ値が、所定の特図確定表示時間に対応する値に設定される。その後、CPU103は、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップ063AKS305)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップ063AKS301において、特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップ063AKS301;Yes)、CPU103は、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップ063AKS306)。例えば、ステップ063AKS306の処理では、特図確定表示時間タイマ値を1減算することにより更新し、更新後の特図確定表示時間タイマ値が「0」であるか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップ063AKS306にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップ063AKS306;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップ063AKS306にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップ063AKS306;Yes)、CPU103は、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップ063AKS307)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS308)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップ063AKS308;Yes)、大当り開始演出待ち時間として所定の時間を設定する(ステップ063AKS309)。大当り開始演出待ち時間は、大当り開始演出(大当りファンファーレ演出)が実行される大当り開始演出時間に対応している。ステップ063AK309の処理では、RAM102の所定領域に設けられた大当り開始演出待ち時間タイマの格納値である大当り開始演出待ち時間タイマ値が、所定の大当り開始演出時間に対応する値に設定される。ステップ063AKS309の処理を実行した後、CPU103は、大当りに応じた当り開始指定コマンド(大当りファンファーレコマンド)を主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップ063AKS310)。
ステップ063AKS310の処理を実行した後、CPU103は、大当りフラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ063AKS311)、時短フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップ063AKS312)。その後、CPU103は、通常状態を示す遊技状態指定コマンド(パチンコ遊技1における現在の遊技状態を指定する演出制御コマンド)を主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップ063AKS313)。
次に、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた開放回数カウンタの格納値である開放回数カウント値を、大当り遊技状態におけるラウンドの上限回数(本実施形態では、15回)に対応する値(本実施形態では、「15」)に設定する(ステップ063AKS314)。
ステップ063AKS314の処理を実行した後、CPU103は、時短回数カウンタをクリアする(063AKS315)。時短回数カウンタは、RAM102の所定領域に設けられ、時短状態に制御される可変表示の残り回数である時短回数をカウントする。ステップ063AKS315の処理では、時短回数カウンタがクリアされることにより、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値が初期値としての「0」に設定される。その後、CPU103は、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップ063AKS316)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップ063AKS308において、大当りフラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS308;No)、CPU103は、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS317)。小当りフラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS317;No)、CPU103は、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップ063AKS318)。
ステップ063AKS317において、小当りフラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS317;Yes)、CPU103は、小当り開始演出待ち時間を、上述した第1特定時間~第3特定時間の何れかに設定する(ステップ063AKS319)。小当り開始演出待ち時間は、小当り開始演出時間に対応している。具体的に、ステップ063AKS319において、CPU103は、図12-21に示す小当り開始演出待ち時間決定テーブルを参照することにより、小当り開始演出待ち時間を、小当り種別が「小当りA」~「小当りE」の何れであるかに応じて、第1特定時間~第3特定時間の何れかに決定し、RAM102の所定領域に設けられた小当り開始演出待ち時間タイマの格納値である小当り開始演出待ち時間タイマ値を、決定された小当り開始演出待ち時間に対応する値に設定する。小当り種別は、小当り種別バッファ値に基づいて特定されればよい。
図12-21に示すように、本実施形態では、小当り種別が「小当りA」又は「小当りB」である場合、小当り開始演出時間が第3特定時間に設定されることに対応して、小当り開始演出待ち時間も、第3特定時間に決定される。小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」である場合、小当り開始演出時間が第2特定時間に設定されることに対応して、小当り開始演出待ち時間も、第2特定時間に決定される。小当り種別が「小当りE」である場合、小当り開始演出時間が第1特定時間に設定されることに対応して、小当り開始演出待ち時間も、第1特定時間に決定される。
ステップ063AKS319の処理を実行した後、CPU103は、小当りに応じた当り開始指定コマンド(小当りファンファーレコマンド)を主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップ063AKS320)。
ステップ063AKS320の処理を実行した後、CPU103は、振分部材063AK28に振分部材動作パターンに従った動作を開始させる制御を行う(ステップ063AKS321)。その後、CPU103は、小当りフラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ063AKS322)、開放回数カウント値を、小当り遊技状態における大入賞口開閉の上限開放回数(本実施形態では、10回)に対応する値(本実施形態では、「10」)に設定する(ステップ063AKS323)。ステップ063AKS323の処理を実行した後、CPU103は、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップ063AKS324)。
ステップ063AKS318又はステップ063AKS324の処理を実行した後、CPU103は、時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS325)。時短フラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS325;No)、CPU103は、特別図柄停止処理を終了する。
時短フラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS325;Yes)、CPU103は、時短回数カウント値を1減算することにより更新し(ステップ063AKS326)、更新後の時短回数カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップ063AKS327)。時短回数カウント値が「0」ではないと判定した場合(ステップ063AKS327;No)、CPU103は、特別図柄停止処理を終了する。
時短回数カウント値が「0」であると判定した場合(ステップ063AKS327;Yes)、CPU103は、時短フラグをクリアしてオフ状態にセットし(ステップ063AKS328)、通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行い(ステップ063AKS329)、特別図柄停止処理を終了する。
図12-22は、特徴部063AKに関し、小当り開放前処理として、特別図柄プロセス処理のステップS118にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
小当り開放前処理を開始すると、CPU103は、まず、小当り開始演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップ063AKS401)。ステップ063AKS401の処理では、小当り開始演出待ち時間タイマ値を1減算することにより更新し、更新後の小当り開始演出待ち時間タイマ値が「0」であるか否かに応じて、小当り開始演出待ち時間が経過したか否かを判定する。小当り開始演出待ち時間が経過していないと判定した場合(ステップ063AKS401;No)、CPU103は、小当り開放前処理を終了する。
ステップ063AKS401において、小当り開始演出待ち時間が経過したと判定した場合(ステップ063AKS401;Yes)、CPU103は、振分部供給用ソレノイド063AK12をオン状態に制御する(ステップ063AKS402)。その後、CPU103は、遊技球保持時間として所定の時間を設定する(ステップ063AKS403)。ステップ063AKS403において、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた遊技球保持時間タイマの格納値である遊技球保持時間タイマ値を、所定の遊技球保持時間に対応する値に設定する。ステップ063AKS403の処理を実行した後、CPU103は、特図プロセスフラグの値を小当り開放中処理に対応した値である“9”に更新し(ステップ063AKS404)、小当り開放前処理を終了する。
図12-23は、特徴部063AKに関し、小当り開放中処理として、特別図柄プロセス処理のステップS119にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
小当り開放中処理を開始すると、CPU103は、まず、開放回数カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップ063AKS501)。開放回数カウント値が「0」ではないと判定した場合(ステップ063AKS501;No)、CPU103は、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球の数が、小当り遊技状態における所定の上限入賞個数(本実施形態では、10個)以上であるか否かを判定する(ステップ063AKS502)。ステップ063AKS502において、CPU103は、大入賞口スイッチ063AK5によって検出された遊技球の数(大入賞口スイッチ063AK5によって遊技球が検出された回数)が上限入賞個数以上であるか否かを判定する。
ステップ063AKS502において、大入賞口063AK4に入賞した遊技球の数が上限入賞個数より少ないと判定した場合(ステップ063AKS502;No)、CPU103は、大入賞口063AK4の開放タイミングであるか否かを判定する(ステップ063AKS503)。大入賞口063AK4の開放タイミングであると判定した場合(ステップ063AKS503;Yes)、CPU103は、大入賞口扉用のソレノイド82をオン状態に制御することにより、大入賞口063AK4を開放状態に制御し(ステップ063AKS504)、大入賞口開放中指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ063AKS505)。ステップ063AKS505の処理を行った後、CPU103は、開放回数カウント値を1減算することにより更新する(ステップ063AKS506)。
ステップ063AKS506の処理を実行した後や、ステップ063AKS503において大入賞口063AK4の開放タイミングではないと判定した場合(ステップ063AKS503;No)、CPU103は、大入賞口063AK4の閉鎖タイミングであるか否かを判定する(ステップ063AKS507)。大入賞口063AK4の閉鎖タイミングではないと判定した場合(ステップ063AKS507;No)、CPU103は、小当り開放中処理を終了する。大入賞口063AK4の閉鎖タイミングであると判定した場合(ステップ063AKS507;Yes)、CPU103は、大入賞口扉用のソレノイド82をオフ状態に制御することにより、大入賞口063AK4を閉鎖状態に制御する(ステップ063AKS508)。ステップ063AKS508の処理を実行した後、CPU103は、大入賞口開放後指定コマンドを送信するための設定を行い(ステップ063AKS509)、小当り開放中処理を終了する。
ステップ063AKS501において開放回数カウント値が「0」であると判定した場合(ステップ063AKS501;Yes)や、ステップ063AKS502において大入賞口063AK4に入賞した遊技球の数が上限入賞個数以上であると判定した場合(ステップ063AKS502;Yes)、CPU103は、遊技球保持時間が経過したか否かを判定する(ステップ063AKS510)。ステップ063AKS510において、CPU103は、遊技球保持時間タイマ値を1減算することにより更新し、更新後の遊技球保持時間タイマ値が「0」であるか否かに応じて、遊技球保持時間が経過したか否かを判定する。遊技球保持時間が経過していないと判定した場合(ステップ063AKS510;No)、CPU103は、小当り開放中処理を終了する。
ステップ063AKS510において、遊技球保持時間が経過したと判定した場合(ステップ063AKS510;Yes)、CPU103は、振分部供給用ソレノイド063AK12をオフ状態に制御する(ステップ063AKS511)。
ステップ063AKS511の処理を実行した後、CPU103は、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、大当り領域063AK19、時短領域063AK20又はハズレ領域063AK21の何れかを通過したか否かを判定する(ステップ063AKS512)。ステップ063AKS512において、CPU103は、何れもRAM102の所定領域に設けられた大当り領域通過フラグ、時短領域通過フラグ又はハズレ領域通過フラグの何れかがオンであるか否かに応じて、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が、大当り領域063AK19、時短領域063AK20又はハズレ領域063AK21の何れかを通過したか否かを判定する。
遊技球が大当り領域063AK19、時短領域063AK20又はハズレ領域063AK21の何れも通過していないと判定した場合(ステップ063AKS512;No)、CPU103は、大当り領域通過スイッチ063AK22がオンとなったか否か(大当り領域通過スイッチ063AK22が遊技球を検出したか否か)を判定する(ステップ063AKS518)。大当り領域通過スイッチ063AK22がオンとなったと判定した場合(ステップ063AKS518;Yes)、CPU103は、大当り領域通過フラグをオン状態にセットし(ステップ063AKS519)、小当り開放中処理を終了する。
ステップ063AKS518において、大当り領域通過スイッチ063AK22がオンではないと判定した場合(ステップ063AKS518;No)、CPU103は、時短領域通過スイッチ063AK23がオンとなったか否か(時短領域通過スイッチ063AK23が遊技球を検出したか否か)を判定する(ステップ063AKS520)。時短領域通過スイッチ063AK23がオンとなったと判定した場合(ステップ063AKS520;Yes)、CPU103は、時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS521)。時短フラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS521;No)、CPU103は、時短領域通過フラグをオン状態にセットし(ステップ063AKS522)、小当り開放中処理を終了する。
ステップ063AKS520において、時短領域通過スイッチ063AK23がオンではないと判定した場合(ステップ063AKS520;No)、CPU103は、ハズレ領域通過スイッチ063AK24がオンとなったか否か(ハズレ領域通過スイッチ063AK24が遊技球を検出したか否か)を判定する(ステップ063AKS523)。ハズレ領域通過スイッチ063AK24がオンではないと判定した場合(ステップ063AKS523;No)、CPU103は、小当り開放中処理を終了する。
ステップ063AKS523において、ハズレ領域通過スイッチ063AK24がオンとなったと判定した場合(ステップ063AKS523;Yes)や、ステップ063AKS521において、時短フラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS521;Yes)、CPU103は、ハズレ領域通過フラグをオン状態にセットし(ステップ063AKS524)、小当り開放中処理を終了する。
このように、本実施形態では、時短領域通過スイッチ063AK24がオンとなったと判定された場合(ステップ063AKS520;Yes)であっても、時短フラグがオンであると判定された(ステップ063AKS521;Yes)ときには、時短領域通過フラグがオン状態にセットされることなく、ハズレ領域通過フラグがオン状態にセットされる。
ステップ063AKS512において、遊技球が大当り領域063AK19、時短領域063AK20又はハズレ領域063AK21の何れかを通過したと判定した場合(ステップ063AKS512;Yes)、CPU103は、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した全ての遊技球が特別可変入賞球装置7の外部に排出されたか否かを判定する(ステップ063AKS513)。ステップ063AKS513において、CPU103は、排出カウントスイッチ063AK16によって検出された遊技球の数(排出カウントスイッチ063AK16によって遊技球が検出された回数)と、大当り領域排出カウントスイッチによって検出された遊技球の数(大当り領域排出カウントスイッチによって遊技球が検出された回数)と、時短領域排出カウントスイッチによって検出された遊技球の数(時短領域排出カウントスイッチによって遊技球が検出された回数)と、ハズレ領域排出カウントスイッチによって検出された遊技球の数(ハズレ領域排出カウントスイッチによって遊技球が検出された回数)と、の合計値が、大入賞口スイッチ063AK5によって検出された遊技球の数と一致するか否かに応じて、大入賞口063AK4に入賞した全ての遊技球が特別可変入賞球装置7の外部に排出されたか否かを判定する。
ステップ063AKS513において、大入賞口063AK4に入賞した全ての遊技球が特別可変入賞球装置7の外部に排出されていないと判定した場合(ステップ063AKS513;No)、CPU103は、小当り開放中処理を終了する。一方、大入賞口063AK4に入賞した全ての遊技球が特別可変入賞球装置7の外部に排出されたと判定した場合(ステップ063AKS513;Yes)、CPU103は、振分部材063AK28による振分部材動作パターンに従った動作を終了させる制御を行う(ステップ063AKS514)。
ステップ063AKS514の処理を実行した後、CPU103は、小当りに応じた当り終了指定コマンド(小当りエンディングコマンド)を主基板11から演出制御基板12へ送信するための設定を行う(ステップ063AKS515)。
ステップ063AKS515において、CPU103は、小当りに応じた当り終了指定コマンドとして、小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態又は時短状態に制御されるか否かと、小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御される場合における大当り種別と、小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される場合における時短状態に制御される可変表示の回数と、を示す演出制御コマンドを送信する。
具体的に、ステップ063AK515において、CPU103は、図12-24に示す当り終了指定コマンド決定テーブルを参照することにより、大当り領域通過フラグ、時短領域通過フラグ及びハズレ領域通過フラグの状態と、小当り種別と、に応じて、小当りに応じた当り終了指定コマンドとして、小当り終了指定コマンド1~小当り終了指定コマンド5の何れかを選択し、選択されたコマンドを送信するための設定を行う。
より具体的に、図12-24に示すように、大当り領域通過フラグがオン状態にセットされており、小当り種別が「小当りA」である場合、小当り遊技状態の終了後に「大当りA」の大当り遊技状態に制御されることを示す小当り終了指定コマンド1が選択される。大当り領域通過フラグがオン状態にセットされており、小当り種別が「小当りB」である場合、小当り遊技状態の終了後に「大当りB」の大当り遊技状態に制御されることを示す小当り終了指定コマンド2が選択される。時短領域通過フラグがオン状態にセットされており、小当り種別が「小当りC」である場合、小当り遊技状態の終了後に、可変表示が5回実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御されることを示す小当り終了指定コマンド3が選択される。時短領域通過フラグがオン状態にセットされており、小当り種別が「小当りD」である場合、小当り遊技状態の終了後に、可変表示が1回実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御されることを示す小当り終了指定コマンド4が送信される。ハズレ領域通過フラグがオン状態にセットされている場合、小当り種別に関わらず、小当り遊技状態の終了後に、遊技状態を変化させる制御が行われないことを示す小当り終了指定コマンド5が送信される。
図12-23に戻り、ステップ063AKS515の処理を実行した後、CPU103は、通過報知演出待ち時間を、上述した第1特別時間~第3特別時間の何れかに設定する(ステップ063AKS516)。通過報知演出待ち時間は、通過報知演出時間に対応している。ステップ063AKS516において、CPU103は、図12-25に示す通過報知演出待ち時間決定テーブルを参照することにより、通過報知演出待ち時間を、大当り領域通過フラグ、時短領域通過フラグ及びハズレ領域通過フラグの状態に応じて、第1特別時間~第3特別時間の何れかに決定し、RAM102の所定領域に設けられた通過報知演出待ち時間タイマの格納値である通過報知演出待ち時間タイマ値を、決定された通過報知演出待ち時間に対応する値に設定する。
図12-25に示すように、本実施形態では、大当り領域通過フラグがオン状態にセットされているときに、通過報知演出待ち時間が第3特別時間に設定され、時短領域通過フラグがオン状態にセットされているときに、通過報知演出待ち時間が第2特別時間に設定され、ハズレ領域通過フラグがオン状態にセットされているときに、通過報知演出待ち時間が第1特別時間に設定される。
図12-23に戻り、ステップ063AKS516の処理を実行した後、CPU103は、特図プロセスフラグの値を小当り終了処理に対応した値である“10”に更新し(ステップ063AKS517)、小当り開放中処理を終了する。
図12-26は、特徴部063AKに関し、小当り終了処理として、特別図柄プロセス処理のステップS120にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
小当り終了処理を開始すると、CPU103は、まず、通過報知演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップ063AKS601)。ステップ063AKS601において、CPU103は、通過報知演出待ち時間タイマ値を1減算することにより更新し、更新後の通過報知演出待ち時間タイマ値が「0」であるか否かに応じて、通過報知演出待ち時間が経過したか否かを判定する。通過報知演出待ち時間が経過していないと判定した場合(ステップ063KS601;No)、CPU103は、小当り終了処理を終了する。
通過報知演出待ち時間が経過したと判定した場合(ステップ063AKS617)、CPU103は、大当り領域通過フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS602)。大当り領域通過フラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS602;Yes)、CPU103は、大当り領域通過フラグをクリアしてオフ状態にセットする(ステップ063AKS603)。
ステップ063AKS603の処理を実行した後、CPU103は、小当り種別に応じて大当り種別バッファ値を設定する(ステップ063AKS604)。具体的に、ステップ063AKS604において、小当り種別が、小当り遊技状態の終了後に「大当りA」の大当り遊技状態に制御される「小当りA」であれば大当り種別バッファ値を「大当りA」に対応する「0」に設定する一方、小当り種別が、小当り遊技状態の終了後に「大当りB」の大当り遊技状態に制御される「小当りB」であれば大当り種別バッファ値を「大当りB」に対応する「1」に設定する。小当り種別は、小当り種別バッファ値に基づいて特定されればよい。
ステップ063AKS604の処理を実行した後、CPU103は、大当り開始演出待ち時間として所定の時間を設定し(ステップ063AKS605)、大当りに応じた当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップ063AKS606)。ステップ063AKS606の処理を実行した後、CPU103は、時短フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ063AKS607)、通常状態を示す遊技状態指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップ063AKS608)。次に、CPU103は、開放回数カウント値を、大当り遊技状態におけるラウンドの上限回数に対応する値に設定し(ステップ063AKS609)、時短回数カウンタをクリアする(063AKS610)。その後、CPU103は、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップ063AKS611)、小当り終了処理を終了する。
ステップ063AKS602において、大当り領域通過フラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS602;No)、CPU103は、時短領域通過フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS612)。時短領域通過フラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS612;Yes)、CPU103は、時短領域通過フラグをクリアしてオフ状態にセットする(ステップ063AKS613)。
ステップ063AKS613の処理を実行した後、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットし(ステップ063AKS614)、小当り種別に応じて時短回数カウント値を設定する(ステップ063AKS615)。具体的に、ステップ063AKS615において、小当り種別が、小当り遊技状態の終了後に可変表示が5回実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御される「小当りC」であれば時短回数カウント値を「5」に設定する一方、小当り種別が、小当り遊技状態の終了後に可変表示が1回実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御される「小当りD」であれば時短回数カウント値を「1」に設定する。小当り種別は、小当り種別バッファ値に基づいて特定されればよい。ステップ063AKS615の処理を実行した後、CPU103は、時短状態を示す遊技状態指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップ063AKS616)。
ステップ063AKS612において、時短領域通過フラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS612;No)、CPU103は、ハズレ領域通過フラグをクリアしてオフ状態にセットする(ステップ063AKS617)。
ステップ063AKS616又はステップ063AKS617の処理を行った後、CPU103は、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップ063AKS618)、小当り終了処理を終了する。
上述したように、本実施形態では、大入賞口開放が行われる小当り開放中処理が終了したことに応じて小当り終了処理が開始され、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合(ステップ063AKS612;Yes)、小当り終了処理において、時短フラグがオン状態にセットされる(ステップ063AKS614)ように構成されている。このような構成により、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合、大入賞口063AK4が閉鎖状態に制御されるまで時短状態へ制御しないように構成されている。
特徴部063AKでは、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理において、ステップS25の特別図柄プロセス処理内の処理として上述した各処理を実行すると共に、ステップS23の情報出力処理として、特徴部059AKと同様に、図11-36のフローチャートに示す処理を実行する。このような構成により、特徴部063AKでは、ステップS23の情報出力処理において、特徴部059AKと同様に、大当り中であることを示す大当り信号1と、大当り中または時短中であること(特賞中であること)を示す大当り信号2と、に加えて、時短状態中であることを示す大当り信号3が、パチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータなどの外部機器に出力される。
このような構成によれば、大当り遊技状態が終了したことに基づいて時短状態に制御された場合と、通常状態において、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球が時短領域063AK4を通過したことに基づいて当該小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御された場合と、の何れにおいても、外部機器において、好適に時短状態や連荘状態を特定することができる。
図12-27は、特徴部063AKに関し、可変表示開始設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示開始設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、RAM122の所定領域に設けられたサブ側時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS701)。サブ側時短フラグは、時短状態に制御されていることを示すフラグである。サブ側時短フラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS701;Yes)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられたサブ側時短回数カウンタの格納値であるサブ側時短回数カウント値を1減算することにより更新する(ステップ063AKS702)。サブ側時短回数カウンタは、時短回数(時短状態に制御される可変表示の残り回数)をカウントする。
ステップ063AKS702の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、時短回数を報知する時短回数報知演出を実行するための設定を行う(ステップ063AKS703)。本実施形態では、時短回数報知演出として、画像表示装置5の画面に、時短回数を示す時短回数報知画像を表示する演出を実行可能に構成されている。時短回数報知演出において、時短回数報知画像は、サブ側時短回数カウント値に基づいて、現在の時短回数を示す表示態様にて表示される。本実施形態において、時短回数報知演出は、時短状態において可変表示が実行されているときに実行される。
ステップ063AKS703の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた右打ち促進演出フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS704)。右打ち促進演出フラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS704;No)、演出制御用CPU120は、右打ち促進演出フラグをオン状態にセットし(ステップ063AKS705)、右打ち促進演出を開始する制御を行う(ステップ063AKS706)。
ステップ063AKS706の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、時短状態への制御が開始されたこと(通常状態から時短状態へ制御されたこと)を報知する時短突入演出を実行するための設定を行う(ステップ063AKS707)。本実施形態では、時短突入演出として、画像表示装置5の画面に、「時短!」というメッセージを示す第1時短突入画像と、「右を狙って電チューに球を入れろ!」というメッセージを示す第2時短突入画像と、を表示する演出が実行される。第2時短突入画像は、可変入賞球装置6Bへ遊技球を入賞させることを遊技者に促す演出画像である。本実施形態において、時短突入演出は、通常状態から時短状態へ制御された後、最初に可変表示が実行されたときに実行される。
ステップ063AKS707の処理を実行した後や、ステップ063AKS701において、サブ側時短フラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS701;No)、ステップ063AKS704において、右打ち促進演出フラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS704;Yes)、演出制御用CPU120は、主基板11から送信された表示結果指定コマンドなどに基づいて、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップ063AKS708)。特図表示結果が「大当り」であると判定した場合(ステップ063AKS708;Yes)、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示結果である確定飾り図柄となる最終停止図柄として、大当り組合せとなる飾り図柄の組合せを決定する(ステップ063AKS709)。ステップ063AKS709において、演出制御用CPU120は、例えば、ROM121に予め記憶されて用意された大当り組合せの飾り図柄決定テーブルを参照して乱数抽選を行うことなどにより、確定飾り図柄として大当り組合せの飾り図柄を決定する。
ステップ063AKS708において、特図表示結果が「大当り」ではないと判定した場合(ステップ063AKS708;No)、演出制御用CPU120は、主基板11から送信された表示結果指定コマンドなどに基づいて、特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップ063AKS710)。特図表示結果が「小当り」ではないと判定した場合(ステップ063AKS710;No)、演出制御用CPU120は、確定飾り図柄として、ハズレ組合せとなる飾り図柄の組合せを決定する(ステップ063AKS711)。ステップ063AKS711において、演出制御用CPU120は、例えば、ROM121に予め記憶されて用意されたハズレ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照して乱数抽選を行うことなどにより、確定飾り図柄としてハズレ組合せの飾り図柄を決定する。
ステップ063AKS710において、特図表示結果が「小当り」であると判定した場合(ステップ063AKS710;Yes)、演出制御用CPU120は、サブ側時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS712)。
サブ側時短フラグがオン状態にセットされていないと判定した場合(ステップ063AKS712;No)、演出制御用CPU120は、図12-28(b)に示す通常状態用小当り時確定飾り図柄決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、小当り種別が「小当りA」~「小当りE」の何れであるかに応じて、小当り組合せとなる確定飾り図柄(最終停止図柄)として、図12-28(a)に示す第1小当り図柄~第5小当り図柄の何れかを決定する(ステップ063AKS713)。小当り種別が「小当りA」~「小当りE」の何れであるかは、主基板11から送信された表示結果指定コマンドなどに基づいて特定すればよい。一方、サブ側時短フラグがオン状態にセットされていると判定した場合(ステップ063AKS712;Yes)、演出制御用CPU120は、図12-28(c)に示す時短状態用小当り時確定飾り図柄決定テーブルを用いて乱数抽選を行うことにより、小当り種別が「小当りA」~「小当りE」の何れであるかに応じて、小当り組合せとなる確定飾り図柄(最終停止図柄)として、図12-28(a)に示す第1小当り図柄~第5小当り図柄の何れかを決定する(ステップ063AKS714)。
図12-28(a)に示す第1小当り図柄は、「左」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rにて数字の「7」を示す飾り図柄が表示され、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて大当り遊技状態に制御されることを示唆する「V」というメッセージを示す赤色で矩形の飾り図柄が表示される飾り図柄の組合せである。第2小当り図柄は、「左」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rにて数字の「7」を示す飾り図柄が表示され、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて大当り遊技状態に制御されることを示唆する「V」というメッセージを示す青色で矩形の飾り図柄が表示される飾り図柄の組合せである。第3小当り図柄は、「左」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rにて数字の「7」を示す飾り図柄が表示され、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて時短状態に制御されることを示唆する「時」というメッセージを示す赤色で矩形の飾り図柄が表示される飾り図柄の組合せである。第4小当り図柄は、「左」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rにて数字の「7」を示す飾り図柄が表示され、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて時短状態に制御されることを示唆する「時」というメッセージを示す青色で矩形の飾り図柄が表示される飾り図柄の組合せである。第5小当り図柄は、「左」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rにて数字の「7」を示す飾り図柄が表示され、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「小」というメッセージを示す白色で矩形の飾り図柄が表示される飾り図柄の組合せである。第1小当り図柄及び第2小当り図柄は、大当り遊技状態に制御されることを示唆する飾り図柄の組合せである。第3小当り図柄及び第4小当り図柄は、時短状態に制御されることを示唆する飾り図柄の組合せである。
図12-28(b)に示す通常状態用小当り時確定飾り図柄決定テーブルでは、小当り種別が、遊技球が大当り領域063AK19を通過する「小当りA」又は「小当りB」である場合、確定飾り図柄は、第5小当り図柄よりも高い割合で第4小当り図柄に決定され、第4小当り図柄よりも高い割合で第3小当り図柄に決定され、第3小当り図柄よりも高い割合で第2小当り図柄に決定され、第2小当り図柄よりも高い割合で第1小当り図柄に決定される。このような構成により、遊技球が大当り領域063AK19を通過し、小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御される期待度は、確定飾り図柄として第1小当り図柄が導出表示されたときの方が、第2小当り図柄が導出表示されたときよりも高く、確定飾り図柄として第2小当り図柄が導出表示されたときの方が、第3小当り図柄が導出表示されたときよりも高く、確定飾り図柄として第3小当り図柄が導出表示されたときの方が、第4小当り図柄が導出表示されたときよりも高く、確定飾り図柄として第4小当り図柄が導出表示されたときの方が、第5小当り図柄が導出表示されたときよりも高い。このような構成によれば、遊技者に、確定飾り図柄として第1小当り図柄~第5小当り図柄の何れが導出表示されるかに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
また、通常状態用小当り時確定飾り図柄決定テーブルでは、図12-28(b)に示すように、確定飾り図柄を、時短状態に制御されることを示唆する第3小当り図柄及び第4小当り図柄に決定可能に構成されている。このような構成によれば、通常状態である場合、確定飾り図柄として時短状態に制御されることを示唆する第3小当り図柄又は第4小当り図柄を導出表示することにより、遊技者に、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて時短移行制御が行われて時短状態に制御されることに対する期待感を抱かせ、遊技興趣を向上させることができる。
具体的に、通常状態用小当り時確定飾り図柄決定テーブルでは、図12-28(b)に示すように、小当り種別が、遊技球が時短領域063AK20を通過する「小当りC」又は「小当りD」である場合、確定飾り図柄は、第5小当り図柄よりも高い割合で第1小当り図柄に決定され、第1小当り図柄よりも高い割合で第2小当り図柄に決定され、第2小当り図柄よりも高い割合で第4小当り図柄に決定され、第4小当り図柄よりも高い割合で第3小当り図柄に決定される。このような構成により、遊技球が時短領域063AK20を通過し、小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される期待度は、確定飾り図柄として第3小当り図柄が導出表示されたときの方が、第4小当り図柄が導出表示されたときよりも高く、確定飾り図柄として第4小当り図柄が導出表示されたときの方が、第2小当り図柄が導出表示されたときよりも高く、確定飾り図柄として第2小当り図柄が導出表示されたときの方が、第1小当り図柄が導出表示されたときよりも高く、確定飾り図柄として第1小当り図柄が導出表示されたときの方が、第5小当り図柄が導出表示されたときよりも高い。このような構成によれば、遊技者に、確定飾り図柄として第1小当り図柄~第5小当り図柄の何れが導出表示されるかに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
これに対し、図12-28(c)に示す時短状態用小当り時確定飾り図柄決定テーブルでは、確定飾り図柄が、時短状態に制御されることを示唆する第3小当り図柄及び第4小当り図柄に決定されないように構成されている。このような構成によれば、時短状態である場合、遊技球が時短領域063AK20を通過したときに当該通過に基づく時短移行制御が行われないにも関わらず、確定飾り図柄として時短状態に制御されることを示唆する第3小当り図柄又は第4小当り図柄が導出表示されてしまい、遊技者に、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて時短状態に制御されることに対する期待感を抱かせてしまうことを防止し、遊技興趣の低下を抑制することができるように構成されている。このように、本実施形態では、通常状態において確定飾り図柄として時短状態に制御されることを示唆する第3小当り図柄又は第4小当り図柄を導出表示可能である一方、時短状態において確定飾り図柄として第3小当り図柄又は第4小当り図柄が導出表示されないように構成されていることにより、状態に応じて好適な演出を行うことができる。
図12-27に戻り、ステップ063AKS709、ステップ063AKS711、ステップ063AKS713又はステップ063AKS714の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出制御パターンを決定する(ステップ063AKS715)。ステップ063AKS715において、演出制御用CPU120は、主基板11から受信した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンなどに応じて、予め用意(設定)された複数種類の演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のうち何れかを選択し、使用する演出制御パターンとしてセットする。ステップ063AKS703にて時短回数報知演出を実行するための設定が行われた場合、ステップ063AKS715において、時短回数報知演出に対応した演出制御パターン(時短回数報知演出制御パターン)を選択して使用する演出制御パターンとしてセットする。ステップ063AKS707にて時短突入演出制御を実行するための設定が行われた場合、ステップ063AKS715において、時短突入演出に対応した演出制御パターンを選択して使用する演出制御パターン(時短突入演出制御パターン)としてセットする。
ステップ063AKS715の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、主基板11から受信した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンなどに応じて、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップ063AKS716)。
ステップ063AKS716の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの可変表示を開始させるための設定を行う(ステップ063AKS717)。ステップ063AKS717において、演出制御用CPU120は、ステップ063AKS715において決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令(コマンド)を表示制御部123のVDPに対して送信することなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップ063AKS717の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、可変表示の開始に対応して、画像表示装置5の画面上において表示されている保留表示やアクティブ表示の表示を更新するための設定を行う(ステップ063AKS718)。
ステップ063AKS718の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を、可変表示中演出処理に対応する値である“2”に更新し(ステップ063AKS719)、可変表示開始設定処理を終了する。
図12-29は、特徴部063AKに関し、可変表示中演出処理として、演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示中演出処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップ063AKS801)。具体的に、ステップ063AKS801において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を例えば1減算することなどにより更新し、ステップ063AKS715にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)から更新後のタイマ値に対応して終了コードが読み出されたか否かを判定することにより、可変表示時間が経過したか否かを判定する。
可変表示時間が経過していないと判定した場合(ステップ063AKS801;No)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、リーチ演出が実行されるリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS802)。リーチ演出期間は、例えばステップ063AKS715にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)において、予め定められていればよい。リーチ演出期間であると判定した場合(ステップ063AKS802;Yes)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行する制御を行う(ステップ063AKS803)。
ステップ063AKS803の処理を実行した後や、ステップ063AKS802において、リーチ演出期間ではないと判定した場合(ステップ063AKS802;No)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、時短回数報知演出が実行される時短回数報知演出期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS804)。時短回数報知演出期間は、例えばステップ063AKS715にて決定された演出制御パターン(時短回数報知演出制御パターン)において、予め定められていればよい。時短回数報知演出期間であると判定した場合(ステップ063AKS804;Yes)、演出制御用CPU120は、時短回数報知演出を実行する制御を行う(ステップ063AKS805)。
ステップ063AKS805の処理を実行した後や、ステップ063AKS804において、時短回数報知演出期間ではないと判定した場合(ステップ063AKS804;No)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、時短示唆演出が実行される時短示唆演出期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS806)。時短示唆演出期間は、例えばステップ063AKS715にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)において、予め定められていればよい。時短示唆演出期間であると判定した場合(ステップ063AKS806;Yes)、演出制御用CPU120は、時短示唆演出を実行する制御を行う(ステップ063AKS807)。
ステップ063AKS807の処理を実行した後や、ステップ063AKS806において、時短示唆演出期間ではないと判定した場合(ステップ063AKS806;No)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、時短突入演出が実行される時短突入演出期間であるか否かを判定する(ステップ063AKS808)。時短突入演出期間は、例えばステップ063AKS715にて決定された演出制御パターン(時短突入演出制御パターン)において、予め定められていればよい。時短突入演出期間であると判定した場合(ステップ063AKS808;Yes)、演出制御用CPU120は、時短突入演出を実行する制御を行う(ステップ063AKS809)。
ステップ063AKS809の処理を実行した後や、ステップ063AKS808において時短突入演出期間ではないと判定した場合(ステップ063AKS808;No)、演出制御用CPU120は、ステップ063AKS715にて決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含む可変表示中における演出を実行する制御を行い(ステップ063AKS810)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップ063AKS801において、可変表示時間が経過したと判定した場合(ステップ063AKS801;Yes)、演出制御用CPU120は、主基板11から図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ063AKS811)。図柄確定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ063AKS811;No)、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を終了する。
図柄確定コマンドを受信したと判定した場合(ステップ063AKS811;Yes)、演出制御用CPU120は、表示制御部123のVDPに対して所定の表示制御指令を伝送することなどにより、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、ステップ063AKS709、ステップ063AKS711又はステップ063AKS712にて決定された最終停止図柄としての確定飾り図柄を導出表示する(ステップ063AKS812)。
ステップ063AKS812の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンド受信待ち時間として所定の時間を設定し(ステップ063AKS813)、演出プロセスフラグの値を、特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新し(ステップ063AKS814)、可変表示中演出処理を終了する。
図12-30(a)は、特徴部063AKに関し、特図当り待ち処理として、演出制御プロセス処理のステップS173にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
特図当り待ち処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップ063AKS901)。当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したと判定した場合(ステップ063AKS901;Yes)、演出制御用CPU120は、サブ側時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS902)。
サブ側時短フラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS902;Yes)、演出制御用CPU120は、サブ側時短回数カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップ063AKS903)。サブ側時短回数カウント値が「0」であると判定した場合(ステップ063AKS903;Yes)、演出制御用CPU120は、サブ側時短フラグをクリアしてオフ状態にセットし(ステップ063AKS904)、右打ち促進演出フラグをクリアしてオフ状態にセットした後(ステップ063AKS905)、右打ち促進演出を終了する制御を行う(ステップ063AKS906)。
ステップ063AKS906の処理を実行した後や、ステップ063AKS902において、サブ側時短フラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS902;No)、ステップ063AKS903において、サブ側時短回数カウント値が「0」ではないと判定した場合(ステップ063AKS903;No)、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を、可変表示開始待ち処理に対応した値である“0”に更新し(ステップ063AKS907)、特図当り待ち処理を終了する。
ステップ063AKS901において、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していないと判定した場合(ステップ063AKS901;No)、演出制御用CPU120は、大当りに応じた当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ063AKS908)。
大当りに応じた当り開始指定コマンドを受信したと判定した場合(ステップ063AKS908;Yes)、演出制御用CPU120は、大当り開始演出時間として所定の時間を設定する(ステップ063AKS909)。ステップ063AKS909では、RAM122の所定領域に設けられた大当り開始演出時間タイマの格納値である大当り開始演出時間タイマ値が、所定の大当り開始演出時間に対応する値に設定される。ステップ063AKS909の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、大当り開始演出を開始する制御を行い(ステップ063AKS910)、演出プロセスフラグの値を、大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新した後(ステップ063AKS911)、特図当り待ち処理を終了する。
ステップ063AKS908において、大当りに応じた当り開始指定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ063AKS908;No)、演出制御用CPU120は、小当りに応じた当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ063AKS912)。小当りに応じた当り開始指定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ063AKS912;No)、演出制御用CPU120は、特図当り待ち処理を終了する。
小当りに応じた当り開始指定コマンドを受信したと判定した場合(ステップ063AKS912;Yes)、演出制御用CPU120は、小当り開始演出時間を第1特定時間~第3特定時間の何れかに設定する(ステップ063AKS913)。具体的に、ステップ063AKS913において、演出制御用CPU120は、図12-30(b)に示す小当り開始演出時間決定テーブルを参照することにより、小当り開始演出時間を、小当り種別が「小当りA」~「小当りE」の何れであるかに応じて、第1特定時間~第3特定時間の何れかに決定し、RAM122の所定領域に設けられた小当り開始演出時間タイマの格納値である小当り開始演出時間タイマ値を、決定された小当り開始演出時間に対応する値に設定する。小当り種別は、主基板11から送信された表示結果指定コマンドに基づいて特定されればよい。
図12-30(b)に示すように、本実施形態では、小当り種別が「小当りA」又は「小当りB」である場合、小当り開始演出時間が第3特定時間に設定され、小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」である場合、小当り開始演出時間が第2特定時間に設定され、小当り種別が「小当りE」である場合、小当り開始演出時間が第1特定時間に設定される。
図12-30(a)に戻り、ステップ063AKS913の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、小当り開始演出を開始する制御を行い(ステップ063AKS914)、演出プロセスフラグの値を、小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新した後(ステップ063AKS915)、特図当り待ち処理を終了する。
図12-31は、特徴部063AKに関し、小当り中演出処理として、演出制御プロセス処理のステップS174にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
小当り中演出処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、ステップ063AKS913にて設定された小当り開始演出時間が経過したか否かを判定する(ステップ063AKS1001)。ステップ063AKS1001では、小当り開始演出時間タイマ値を1減算することにより更新し、更新後の小当り開始演出時間タイマ値が「0」であるか否かに応じて、小当り開始演出時間が経過したか否かを判定する。小当り開始演出時間が経過していないと判定した場合(ステップ063AKS1001;No)、演出制御用CPU120は、小当り中演出処理を終了する。
小当り開始演出時間が経過したと判定した場合(ステップ063AKS1001;Yes)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた小当り開始演出終了フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS1002)。小当り開始演出終了フラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS1002;No)、演出制御用CPU120は、小当り開始演出を終了する制御を行い(ステップ063AKS1004)、小当り開始演出終了フラグをオン状態にセットする(ステップ063AKS1005)。
ステップ063AKS1005の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、サブ側時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS1006)。サブ側時短フラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS1006;No)、演出制御用CPU120は、通常時通過煽り演出を開始する制御を行い(ステップ063AKS1007)、小当り中演出処理を終了する。一方、サブ側時短フラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS1006;Yes)、演出制御用CPU120は、時短時通過煽り演出を開始する制御を行い(ステップ063AKS1008)、小当り中演出処理を終了する。
ステップ063AKS1002において、小当り開始演出終了フラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS1002;Yes)、演出制御用CPU120は、小当りに応じた当り終了指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ063AKS1003)。小当りに応じた当り終了指定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ063AKS1003;No)、演出制御用CPU120は、小当り中演出処理を終了する。
小当りに応じた当り終了指定コマンドを受信したと判定した場合(ステップ063AKS1003;Yes)、演出制御用CPU120は、小当り開始演出終了フラグをクリアしてオフ状態にセットし(ステップ063AKS1009)、通過時煽り演出として実行中の通常時通過煽り演出又は時短時通過煽り演出を終了する制御を行った後(ステップ063AKS1010)、演出プロセスフラグの値を、小当り終了演出処理に対応した値である“5”に更新する(ステップ063AKS1011)。
ステップ063AKS1011の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、小当りに応じた当り終了指定コマンドとして、小当り終了指定コマンド1と小当り終了指定コマンド2との何れかを受信したか否かを判定する(ステップ063AKS1012)。
小当り終了指定コマンド1と小当り終了指定コマンド2との何れかを受信したと判定した場合(ステップ063AKS1012;Yes)、演出制御用CPU120は、通過報知演出時間を第3特別時間に設定する(ステップ063AKS1013)。ステップ063AKS1013では、RAM122の所定領域に設けられた通過報知演出時間タイマの格納値である通過報知演出時間タイマ値が、第3特別時間に対応する値に設定される。
ステップ063AKS1013の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、サブ側時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS1014)。サブ側時短フラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS1014;No)、演出制御用CPU120は、通常時大当り領域通過報知演出を開始する制御を行い(ステップ063AKS1015)、小当り中演出処理を終了する。サブ側時短フラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS1014;Yes)、演出制御用CPU120は、時短時大当り領域通過報知演出を開始する制御を行い(ステップ063AKS1016)、小当り中演出処理を終了する。
ステップ063AKS1012において、小当り終了指定コマンド1と小当り終了指定コマンド2との何れも受信していないと判定した場合(ステップ063AKS1012;No)、演出制御用CPU120は、小当りに応じた当り終了指定コマンドとして、小当り終了指定コマンド3と小当り終了指定コマンド4との何れかを受信したか否かを判定する(ステップ063AKS1017)。
小当り終了指定コマンド3と小当り終了指定コマンド4との何れかを受信したと判定した場合(ステップ063AKS1017;Yes)、演出制御用CPU120は、通過報知演出時間を第2特別時間に設定する(ステップ063AKS1018)。ステップ063AKS1018では、通過報知演出時間タイマ値が、第2特別時間に対応する値に設定される。ステップ063AKS1018の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、時短領域通過報知演出を開始する制御を行い(ステップ063AKS1019)、小当り中演出処理を終了する。
ステップ063AKS1017において、小当り終了指定コマンド3と小当り終了指定コマンド4との何れも受信していないと判定した場合(ステップ063AKS1017;No)、演出制御用CPU120は、通過報知演出時間を第1特別時間に設定する(ステップ063AKS1020)。ステップ063AKS1020では、通過報知演出時間タイマ値が、第1特別時間に対応する値に設定される。ステップ063AKS1020の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ハズレ領域通過報知演出を開始する制御を行い(ステップ063AKS1021)、小当り中演出処理を終了する。
図12-32は、特徴部063AKに関し、小当り終了演出処理として、演出制御プロセス処理のステップS175にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
小当り終了演出処理を開始すると、演出制御用CPU120は、ステップ063AKS1013、ステップ063AKS1018又はステップ063AKS1020にて設定された通過報知演出時間が経過したか否かを判定する(ステップ063AKS1101)。ステップ063AKS1101では、通過報知演出時間タイマ値を1減算することにより更新し、更新後の通過報知演出時間タイマ値が「0」であるか否かに応じて、通過報知演出時間が経過したか否かを判定する。通過報知演出時間が経過していないと判定した場合(ステップ063AKS1101;No)、演出制御用CPU120は、小当り終了演出処理を終了する。
通過報知演出時間が経過したと判定した場合(ステップ063AKS1101;Yes)、演出制御用CPU120は、小当りに応じた当り終了指定コマンドとして、小当り終了指定コマンド1と小当り終了指定コマンド2との何れかを受信したか否かを判定する(ステップ063AKS1102)。小当り終了指定コマンド1と小当り終了指定コマンド2との何れかを受信したと判定した場合(ステップ063AKS1102;Yes)、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンド受信待ち時間として所定の時間を設定し(ステップ063AKS1103)、演出プロセスフラグの値を、特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新し(ステップ063AKS1104)、小当り終了演出処理を終了する。
ステップ063AKS1102において、小当り終了指定コマンド1と小当り終了指定コマンド2との何れも受信していないと判定した場合(ステップ063AKS1102;No)、演出制御用CPU120は、小当りに応じた当り終了指定コマンドとして、小当り終了指定コマンド3と小当り終了指定コマンド4との何れかを受信したか否かを判定する(ステップ063AKS1105)。小当り終了指定コマンド3と小当り終了指定コマンド4との何れかを受信したと判定した場合(ステップ063AKS1105;Yes)、演出制御用CPU120は、サブ側時短フラグをオン状態にセットする(ステップ063AKS1106)。
ステップ063AKS1106の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、小当りに応じた当り終了指定コマンドとして小当り終了指定コマンド3と小当り終了指定コマンド4との何れを受信したかに基づいて、サブ側時短回数カウント値を設定する(ステップ063AKS1107)。小当り遊技状態の終了後に可変表示が5回実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御されることを示す小当り終了指定コマンド3を受信した場合、ステップ063AKS1107では、サブ側時短回数カウント値を「5」に設定する。小当り遊技状態の終了後に可変表示が1回実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御されることを示す小当り終了指定コマンド4を受信した場合、ステップ063AKS1107では、サブ側時短回数カウント値を「1」に設定する。
ステップ063AKS1105において、小当り終了指定コマンド3と小当り終了指定コマンド4との何れも受信していないと判定した場合(ステップ063AKS1105;No)、演出制御用CPU120は、サブ側時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ063AKS1108)。サブ側時短フラグがオンであると判定した場合(ステップ063AKS1108;Yes)、演出制御用CPU120は、サブ側時短回数カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップ063AKS1109)。
サブ側時短回数カウント値が「0」であると判定した場合(ステップ063AKS1109;Yes)、演出制御用CPU120は、サブ側時短フラグをクリアしてオフ状態にセットし(ステップ063AKS1110)、右打ち促進演出フラグをクリアしてオフ状態にセットした後(ステップ063AKS1111)、右打ち促進演出を終了する制御を行う(ステップ063AKS1112)。
ステップ063AKS1107又はステップ063AKS1112の処理を実行した後や、ステップ063AKS1108において、サブ側時短フラグがオンではないと判定した場合(ステップ063AKS1108;No)、ステップ063AKS1109において、サブ側時短回数カウント値が「0」ではないと判定した場合(ステップ063AKS1109;No)、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を、可変表示開始待ち処理に対応した値である“0”に更新し(ステップ063AKS1113)、小当り終了演出処理を終了する。
以下、特徴部063AKに係る演出動作例について、図12-33~図12-36を参照して説明する。
まず、図12-33及び図12-34を参照して、通常状態において小当り変動が実行された場合における演出動作例について説明する。具体的に、以下、通常状態において小当り変動が実行され、当該小当り変動中にスーパーリーチAのリーチ演出と、時短示唆演出と、が実行されると共に、確定飾り図柄として第3小当り図柄が導出表示される場合を例に用いて説明する。
図12-33(a)は、通常状態において、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、ハズレ図柄(「135」)が停止表示された状態を示している。図12-33(b)は、通常状態において、小当り変動が開始され、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されている状態を示している。
図12-33(c)は、リーチが成立し、スーパーリーチAのリーチ演出として、キャラクタAを示すキャラクタ画像AK6を画像表示装置5の画面に表示する演出が行われている状態を示している。
図12-33(d)は、時短示唆演出が開始され、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて所定のハズレ図柄(「767」)が仮停止表示された状態を示している。図12-24(e)は、時短示唆演出において、「中」の飾り図柄表示エリア5Cで飾り図柄の再可変表示が行われている状態を示している。図12-33(f)は、時短示唆演出において、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで時短示唆図柄が仮停止表示された状態を示している。図12-33(g)は、時短示唆演出において、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の再可変表示が行われている状態を示している。
図12-33(h)は、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、確定飾り図柄として第3小当り図柄が導出表示され、小当り変動が終了した状態を示している。
図12-33(i)は、小当り遊技状態への制御が開始され、小当り開始演出として、画像表示装置5の画面に、右方向を指す矢印の形状を有し、「右を狙え!」というメッセージを示す右矢印画像AK8と、特別可変入賞球装置7の形状を示すと共に、「ここに球を入れろ!」というメッセージを示す小当り開始画像AK9と、を表示する演出が実行されている状態を示している。図12-33(i)に示す状態では、小当り遊技状態への制御が開始されたことに応じて右打ち促進演出が開始され、右方向を指す矢印を示す右打ち促進画像AK7が画像表示装置5の画面に表示されている。
通常状態では、図12-33(i)に示す演出動作が実行された後、図12-34(a)に示す演出動作が実行される。図12-34(a)は、通常時通過煽り演出が実行されている状態を示している。通常時通過煽り演出では、図12-34(a)に示すように、画像表示装置5の画面に、大当り領域通過煽り画像AK2と、時短領域通過煽り画像AK3と、ハズレ領域通過煽り画像AK4と、を含む通常時通過煽り画像AK1を表示し、特別可変入賞球装置7が備える大当り領域発光部063AK25、時短領域発光部063AK26及びハズレ領域発光部063AK27を発光させ、スピーカ8L、8Rから、「大当りかな?時短かな?ハズレかな?」というメッセージを示す通常時通過煽り音声を出力する演出が行われる。
以下、通常状態において、通常時通過煽り演出が実行されているときに、遊技球が大当り領域063AK19を通過した場合における演出動作について説明する。
通常状態において、遊技球が大当り領域063AK19を通過したことに応じて、図12-34(a)に示す演出動作が終了し、図12-34(b)に示す演出動作が実行される。図12-34(b)は、通常時大当り領域通過報知演出が実行され、画像表示装置5の画面に、「V」というメッセージを示す通常時大当り領域通過報知画像AK10が表示された状態を示している。
図12-34(c)は、小当り遊技状態が終了した後、大当り遊技状態に制御され、大当り開始演出として、画像表示装置5の画面に、右方向を指す矢印の形状を有し、「右を狙え!」というメッセージを示す第1大当り開始画像AK11と、「アタッカーに球を入れろ!」というメッセージを示す第2大当り開始画像AK12と、を表示する演出が実行されている状態を示している。第2大当り開始画像AK12は、特別可変入賞球装置7へ遊技球を入賞させることを遊技者に促す演出画像である。図12-34(c)に示す状態では、小当り遊技状態に制御されていたときに引き続いて、右打ち促進演出が実行されており、右打ち促進画像AK7が画像表示装置5の画面に表示されている。
次に、通常状態において、通常時通過煽り演出が実行されているときに、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合における演出動作について説明する。
通常状態において、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに応じて、図12-34(a)に示す演出動作が終了し、図12-34(d)に示す演出動作が実行される。図12-34(d)は、時短領域通過報知演出が実行され、画像表示装置5の画面に、「ラッキー!」というメッセージを示す時短領域通過報知画像AK13が表示された状態を示している。
図12-34(e)は、小当り遊技状態が終了した後、次の可変表示が開始されたことに応じて通常状態から時短状態に制御され、時短突入演出として、画像表示装置5の画面に、「時短!」というメッセージを示す第1時短突入画像AK14と、「右を狙って電チューに球を入れろ!」というメッセージを示す第2時短突入画像AK15と、を表示する演出が実行されている状態を示している。図12-34(e)に示す状態では、小当り遊技状態に制御されていたときに引き続いて、右打ち促進演出が実行されており、右打ち促進画像AK7が画像表示装置5の画面に表示されている。また、図12-34(e)に示す状態では、時短状態に制御されたことに応じて時短回数報知演出が実行されており、画像表示装置5の画面に、時短回数報知画像AK16が、時短回数が4回であることを示す表示態様にて表示されている。
次に、通常状態において、通常時通過煽り演出が実行されているときに、遊技球がハズレ領域063AK21を通過した場合における演出動作について説明する。
通常状態において、遊技球がハズレ領域063AK21を通過したことに応じて、図12-34(a)に示す演出動作が終了し、図12-34(f)に示す演出動作が実行される。図12-34(f)は、ハズレ領域通過報知演出が実行され、画像表示装置5の画面に、「残念!」というメッセージを示すハズレ領域通過報知画像AK17が表示された状態を示している。
図12-34(g)は、小当り遊技状態が終了した後、遊技状態が変化することなく通常状態に制御されたときに、次の可変表示が開始され、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて可変表示が実行されている状態を示している。
以下、図12-35及び図12-36を参照して、時短状態において小当り変動が実行された場合における演出動作例について説明する。具体的に、以下、時短状態において小当り変動が実行され、当該小当り変動中にスーパーリーチAのリーチ演出が実行されると共に、確定飾り図柄として第3小当り図柄が導出表示される場合を例に用いて説明する。
図12-35(a)は、時短状態において、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、ハズレ図柄(「135」)が停止表示された状態を示している。図12-35(a)に示す状態では、右打ち促進演出が実行されており、画像表示装置5の画面に、右打ち促進画像AK7が表示されている。また、図12-35(a)に示す状態では、時短回数報知演出が実行されており、画像表示装置5の画面に、時短回数報知画像AK16が、時短回数が4回であることを示す表示態様にて表示されている。
図12-35(b)は、時短状態において、小当り変動が開始され、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されている状態を示している。図12-35(b)に示す状態では、時短回数報知画像AK16の表示態様が、可変表示が開始されたことに応じて更新され、時短回数が3回であることを示す表示態様にて表示されている。
図12-35(c)は、リーチが成立して、スーパーリーチAのリーチ演出が実行され、キャラクタAを示すキャラクタ画像AK6が画像表示装置5の画面に表示された状態を示している。
図12-35(d)は、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、確定飾り図柄として第2小当り図柄が導出表示され、小当り変動が終了した状態を示している。
図12-35(e)は、小当り遊技状態への制御が開始されて小当り開始演出が実行され、画像表示装置5の画面に、右矢印画像AK8と開始画像AK9とが表示されている状態を示している。図12-35(e)に示す状態では、小当り遊技状態への制御が開始されたことに応じて右打ち促進演出が引き続き実行され、右打ち促進画像AK7が画像表示装置5の画面に表示されている。
時短状態では、図12-35(e)に示す演出動作が実行された後、図12-36(a)に示す演出動作が実行される。図12-36(a)は、時短時通過煽り演出が実行されている状態を示している。時短時通過煽り演出では、図12-36(a)に示すように、画像表示装置5の画面に、大当り領域通過煽り画像AK2と、ハズレ領域通過煽り画像AK4と、を含む時短時通過煽り画像AK5を表示し、特別可変入賞球装置7が備える時短領域発光部063AK26を発光させることなく、大当り領域発光部063AK25及びハズレ領域発光部063AK27を発光させ、スピーカ8L、8Rから、「大当りかな?ハズレかな?」というメッセージを示す時短時通過煽り音声を出力する演出が行われる。
以下、時短状態において、時短時通過煽り演出が実行されているときに、遊技球が大当り領域063AK19を通過した場合における演出動作について説明する。
時短状態において、遊技球が大当り領域063AK19を通過したことに応じて、図12-36(a)に示す演出動作が終了し、図12-36(b)に示す演出動作が実行される。図12-36(b)は、時短時大当り領域通過報知演出が実行され、画像表示装置5の画面に、「BONUS!」というメッセージを示す時短時大当り領域通過報知画像AK18が表示された状態を示している。
図12-36(c)は、小当り遊技状態が終了した後、大当り遊技状態に制御されて大当り開始演出が実行され、画像表示装置5の画面に、第1大当り開始画像AK11と第2大当り開始画像AK12とが表示されている状態を示している。図12-36(c)に示す状態では、小当り遊技状態に制御されていたときに引き続いて、右打ち促進演出が実行されており、右打ち促進画像AK7が画像表示装置5の画面に表示されている。
次に、時短状態において、時短時通過煽り演出が実行されているときに、遊技球が時短領域063AK20又はハズレ領域063AK21を通過した場合における演出動作について説明する。時短状態においては、遊技球が時短領域063AK20を通過したときと、遊技球がハズレ領域063AK21を通過したときと、で同じ演出動作が実行される。
時短状態において、遊技球が時短領域063AK又はハズレ領域063AK21を通過したことに応じて、図12-36(a)に示す演出動作が終了し、図12-36(d)に示す演出動作が実行される。図12-36(d)は、ハズレ領域通過報知演出が実行され、画像表示装置5の画面にハズレ領域通過報知画像AK17が表示された状態を示している。
図12-36(e)は、小当り遊技状態が終了した後、遊技状態が変化することなく時短状態に制御されたときに、次の可変表示が開始され、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて可変表示が実行されている状態を示している。図12-36(e)に示す状態では、時短回数報知画像AK16の表示態様が、可変表示が開始されたことに応じて更新され、時短回数が2回であることを示す表示態様にて表示されている。また、図12-36(e)に示す状態では、小当り遊技状態に制御されていたときに引き続いて、右打ち促進演出が実行されており、右打ち促進画像AK7が画像表示装置5の画面に表示されている。
以上説明したように、特徴部063AKでは、通常状態であるときに特図ゲームにおいて確定特別図柄として小当り図柄(特別表示結果)が導出表示され、特別可変入賞球装置7(可変手段)に形成された大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、遊技球(遊技媒体)が時短領域063AK20(特別領域)を通過した場合、該通過に基づいて時短移行制御を行い、通常状態から時短状態(特別状態)へ制御する一方、時短状態であるときに特図ゲームにおいて確定特別図柄として小当り図柄が導出表示され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合、当該通過に基づく時短移行制御を行わない。さらに、特徴部063AKでは、通常状態において特図ゲームで小当り図柄が導出表示され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合と、時短状態において特図ゲームで小当り図柄が導出表示され、大入賞口063AK4が開放状態に制御されたときに、遊技球が時短領域063AK20を通過した場合と、で異なる演出を実行可能に構成されている。このような構成によれば、状態に応じて好適な制御を行うことができる。
また、特徴部063AKでは、時短状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したときと、時短状態において遊技球が大当り領域063AK19と時短領域063AK20との何れも通過しなかったときと、で同じ演出を実行可能に構成されている。このような構成によれば、遊技興趣の低下を抑制することができる。
また、特徴部063AKでは、時短状態において遊技球が大当り領域063AK19を通過したときと、通常状態において遊技球が大当り領域063AK19を通過したときと、で異なる演出を実行可能に構成されている。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
また、特徴部063AKでは、通常状態において特図ゲームで小当り図柄が導出表示されるときと、時短状態において特図ゲームで小当り図柄が導出表示されるときと、で異なる演出を可変表示の実行中に実行可能に構成されている。このような構成によれば、状態に応じて好適な演出を行うことができる。
また、特徴部063AKでは、通常状態において特図ゲームで小当り図柄が導出表示されるときに、確定特別図柄として小当り図柄が導出表示されることを示唆する演出として、時短状態に制御されることを示唆する時短示唆演出を可変表示の実行中に実行可能に構成されている。このような構成によれば、多彩な演出を実行し、遊技興趣を向上させることができる。
また、特徴部063AKでは、第2特図ゲームにおいて確定特別図柄として小当り図柄が導出表示されたときに、第1特図ゲームにおいて確定特別図柄として小当り図柄が導出表示されたときよりも高い割合で時短状態に制御されるように構成されている。このような構成によれば、遊技者に、第2特図ゲームにおいて確定特別図柄として小当り図柄が導出表示されるかに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
上記実施形態において、先読み予告演出として、画像表示装置5にて表示された保留表示の表示態様を、通常時における表示態様とは異なる表示態様にて表示することにより、当該保留表示に対応する可変表示において、小当り遊技状態に制御されることや、当該小当り遊技状態において開放状態に制御された大入賞口063AK4に進入した遊技球が、大当り領域063AK19、時短領域063AK20又はハズレ領域063AK21の何れかを通過することなどを予告する保留表示変化演出を実行可能に構成してもよい。
例えば、保留表示変化演出により、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示の表示色を、通常時における白色とは異なる青色、緑色、赤色の何れかへと変化させることで、保留表示の表示態様における変化を認識可能にして、小当り遊技状態に制御されることや、当該小当り遊技状態において開放状態に制御された大入賞口063AK4に進入した遊技球が、大当り領域063AK19、時短領域063AK20又はハズレ領域063AK21の何れかを通過することなどを示唆可能に構成すればよい。
具体的に、先読み予告として保留表示変化演出を実行可能に構成する場合、特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理において、始動入賞が発生したことに基づいて先読み判定が行われればよい。先読み判定では、例えば図12-12(a)に示す第1特図表示結果決定テーブルや図12-12(b)に示す第2特図表示結果決定テーブルを参照して乱数抽選を行うことにより、可変表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」の何れとするかを先読み判定する処理や、可変表示結果を「小当り」とすると先読み判定された場合に、図12-14(b)に示す小当り種別決定テーブルを参照して乱数抽選を行うことにより、小当り種別を「小当りA」~「小当りE」の何れとするかを先読み判定する処理などが行われればよい。その後、始動入賞判定処理では、先読み判定の結果を示す始動入賞時コマンドを送信するための設定が行われればよい。
始動入賞判定処理にて送信するための設定が行われた始動入賞時コマンドは、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理のステップS27にてコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。主基板11から送信された始動入賞時コマンドは、図6のフローチャートに示す演出制御メイン処理のステップS75にてコマンド解析処理が実行されることなどにより、RAM122の所定領域に設けられた始動入賞時コマンドバッファに格納されればよい。
この場合、演出制御プロセス処理のステップS161にて実行される先読予告設定処理において、主基板11から始動入賞時コマンドを受信したことに応じて、先読み予告演出としての保留表示変化演出の実行有無と実行態様を決定すればよい。
保留表示変化演出の実行有無と実行態様を決定するときに記憶されている保留記憶内に、可変表示結果が「大当り」となる保留と、可変表示結果が「小当り」となり、小当り種別が、遊技球が時短領域063AK20を通過する「小当りC」又は「小当りD」となる保留と、の何れかが含まれている場合、先に実行される可変表示の終了後、すなわち当該先読予告対象の保留に対応する可変表示の実行前に、通常状態から時短状態に変化することにより、先読み時と、当該先読予告対象の保留に対応する可変表示の実行時とで、可変表示結果や変動パターンが異なる場合がある。このような場合、先読み予告演出としての保留表示変化演出の示唆内容と、実際の可変表示結果や変動パターンとの間に不整合が生じ、遊技者の不信を招いて遊技興趣が低下してしまう虞がある。
そこで、記憶されている保留内に、可変表示結果が「大当り」となる保留と、可変表示結果が「小当り」となり、小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」となる保留と、の何れかが含まれている場合、保留表示変化演出の実行を制限してもよい。このような構成によれば、遊技興趣の低下を抑制できる。
例えば、先読予告設定処理では、記憶されている保留内に、可変表示結果が「大当り」となる保留と、可変表示結果が「小当り」となり、小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」となる保留と、の何れも含まれていない場合、図12-37(a)に示す通常時保留変化決定テーブルに示される決定割合に従って、可変表示結果および小当り種別に応じて、保留表示変化演出の実行有無と実行態様を決定すればよい。これに対し、記憶されている保留内に、可変表示結果が「大当り」となる保留と、可変表示結果が「小当り」となり、小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」となる保留と、の何れかが含まれている場合、図12-37(b)に示す制限時保留変化決定テーブルに示す通常時保留変化決定テーブルに示される決定割合に従って、可変表示結果および小当り種別に応じて、保留表示変化演出の実行有無と実行態様を決定すればよい。記憶されている保留内に、可変表示結果が「大当り」となる保留と、可変表示結果が「小当り」となり、小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」となる保留と、が含まれているか否かは、始動入賞時バッファの内容を確認することにより判定されればよい。
通常時保留変化決定テーブルでは、図12-37(a)に示すように、可変表示結果が「大当り」である場合、保留表示変化演出を実行しない(白色)と決定されるより高い割合で保留表示の表示態様が青色に決定され、保留表示の表示態様が青色より高い割合で緑色に決定され、保留表示の表示態様が緑色より高い割合で赤色に決定されるように構成されている。このような構成により、大当り期待度は、保留表示が赤色にて表示されたときの方が緑色にて表示されたときより高く、保留表示が緑色にて表示されたときの方が青色にて表示されたときより高く、保留表示が青色にて表示されたときの方が白色にて表示されたとき(保留表示変化演出が実行されなかったとき)より高い。これに対し、制限時保留変化決定テーブルでは、図12-37(b)に示すように、大当り期待度が緑色以上となる保留表示変化演出の実行が制限されている。なお、図12-37(b)に示す例では、保留表示が青色にて表示される保留表示変化演出を実行可能としているが、「実行なし」のみとなるように制限してもよい。
なお、図12-37(a)に示す通常時保留変化決定テーブルおよび図12-37(b)に示す制限時保留変化決定テーブルでは、可変表示結果が「小当り」となる場合に、可変表示結果が「大当り」となる場合と同様の表示態様に決定される例を示したが、これは一例に過ぎず、可変表示結果が「小当り」となり、小当り種別が「小当りA」又は「小当りB」となる場合特有の表示態様(例えば「大当り?」など)や、可変表示結果が「小当り」となり、小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」となる場合特有の表示態様(「時?」)があってもよい。このような構成によれば、保留表示変化演出のバリエーションが増え、遊技者の注目を集めることができる。
上記実施形態において、時短状態が終了した後に記憶されている第2特図ゲームに対応した保留記憶内に、特図表示結果が「小当り」となり、小当り種別が、遊技球が時短領域063AK20を通過する「小当りC」又は「小当りD」となる保留記憶が含まれている場合と、このような保留記憶が含まれていない場合と、で異なる演出を実行可能に構成してもよい。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
例えば、時短状態が終了した後に記憶されている第2特図ゲームに対応した保留記憶内に、特図表示結果が「小当り」となり、小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」となる保留記憶が含まれている場合、時短状態が終了した後に残っている第2特図ゲームの保留(残保留)のいずれかで再び時短状態に制御されること(第2特図ゲームに対応する保留記憶内に特図表示結果が「小当り」となり、小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」となる保留が存在すること)を報知する復帰成功演出を実行すればよい。一方、時短状態が終了した後に記憶されている第2特図ゲームに対応した保留記憶内に特図表示結果が「小当り」となり、小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」となる保留が含まれていない場合、残保留のいずれかで再び時短状態に制御されることがない旨(第2特図ゲームに対応する保留記憶内に特図表示結果が「小当り」となり、小当り種別が「小当りC」又は「小当りD」となる保留が存在しないこと)を報知する復帰失敗演出を実行すればよい。一例として、復帰成功演出と復帰失敗演出との何れも、共通の演出としての再び時短状態に制御されるか否かを煽る演出を実行した後、異なる飾り図柄の組合せが停止表示される演出であればよい。
上記実施形態において、小当り変動に対応する演出として、小当り遊技状態において開放状態に制御された大入賞口063AK4に入賞した遊技球が時短領域063AK20を通過することを示唆することなく、遊技球が大当り領域063AK19を通過することと、遊技球がハズレ領域063AK21を通過することと、を示唆する大当り煽り演出を実行可能に構成すると共に、通常状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて、遊技球が大当り領域063AK19を通過しなかったことを示唆するハズレ演出を行った後に、遊技球が時短領域063AK20を通過し、当該通過に基づいて小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されることを示唆する救済演出を実行可能に構成してもよい。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
例えば、大当り煽り演出として、図12-38(a)に示すように、画像表示装置5の画面に、「大当り」というメッセージを示し、遊技球が大当り領域063AK19を通過することを示唆する大当り示唆画像AK20と、「ハズレ」というメッセージを示し、遊技球がハズレ領域063AK21を通過することを示唆するハズレ示唆画像AK21と、を含む大当り煽り画像AK19を表示する演出を実行可能に構成すればよい。この場合、遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて、ハズレ演出として、図12-38(b)に示すように、大当り煽り画像AK19に含まれたハズレ示唆画像AK21を強調表示する演出を実行すればよい。図12-38(b)に示す状態では、ハズレ示唆画像AK21の枠線が、強調表示されていない大当り示唆画像AK20の枠線より太く表示されることにより、ハズレ示唆画像AK21が強調表示されている。ハズレ演出として図12-38(b)に示す演出動作を行った後、救済演出として、図12-38(c)に示すように、ハズレ示唆画像AK21が表示されている領域の一部に、「時短」というメッセージを示し、遊技球が時短領域063AK20を通過することを示唆する時短示唆画像AK22を表示すると共に、ハズレ示唆画像AK21の強調表示を終了して、時短示唆画像AK22を強調表示する演出を実行すればよい。図12-38(c)に示す状態では、時短示唆画像AK22の枠線が、強調表示されていない大当り示唆画像AK20及びハズレ示唆画像AK21の枠線より太く表示されることにより、時短示唆画像AK22が強調表示されている。
上記実施形態では、図12-11のフローチャートに示す特別図柄通常処理において、特図表示結果を「大当り」とするか否かを決定した後(ステップ063AKS106)、ステップ063AKS106にて特図表示結果を「大当り」とすると決定されなかったと判定したときに(ステップ063AKS107;No)、特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する(ステップ063AKS118)ものとして説明した。しかしながら、これは一例に過ぎず、特図表示結果を「大当り」とするか否かを決定する処理と、特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する処理と、は任意の順番で実行することができる。例えば、特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する処理を実行した後、当該処理にて特図表示結果を「小当り」とすると決定されなかったときに、特図表示結果を「大当り」とするか否かを決定する処理を実行するように構成してもよい。或いは、特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」の何れとするかを単一の処理によって決定することにより、特図表示結果を「大当り」とするか否かを決定する処理と、特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する処理と、を同時に実行するように構成してもよい。
上記実施形態では、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球のうち1個の遊技球のみが、振分部供給路063AK8を通って振分部063AK18へ流下し、当該1個の遊技球以外は、排出路063AK9を通って特別可変入賞球装置7の外部へ排出されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、小当り遊技状態において大入賞口063AK4に入賞した遊技球のうち複数の遊技球が、振分部供給路063AK8を通って振分部063AK18へ進入するように構成してもよい。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
このように構成した場合、一の遊技球が振分部063AK18へ進入し、大当り領域063AK19、時短領域063AK20及びハズレ領域063AK21のうち一の領域を通過した後、少なくとも1個以上の他の遊技球が振分部063AK18へ進入し、大当り領域063AK19、時短領域063AK20及びハズレ領域063AK21のうち他の領域を通過する可能性がある。この場合、小当り遊技状態において振分部063AK18へ進入した複数の遊技球のうち、振分部063AK18へ最初に進入した遊技球が大当り領域063AK19、時短領域063AK20及びハズレ領域063AK21の何れを通過したかに基づいて、小当り遊技状態が終了した後の遊技状態を制御すればよい。例えば、小当り遊技状態において振分部063AK18へ最初に進入した遊技球が大当り領域063AK19を通過した場合、当該通過の後に他の遊技球が時短領域063AK20やハズレ領域063AK21を通過したとしても、最初の遊技球が大当り領域063AK19を通過したことに基づいて、小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御すればよい。
或いは、小当り遊技状態において振分部063AK18へ進入した複数の遊技球のうち、振分部063AK18へ最後に進入した遊技球が大当り領域063AK19、時短領域063AK20及びハズレ領域063AK21の何れを通過したかに基づいて、小当り遊技状態が終了した後の遊技状態を制御してもよい。例えば、小当り遊技状態において振分部063AK18へ最後に進入した遊技球が大当り領域063AK19を通過した場合、当該通過の前に他の遊技球が時短領域063AK20やハズレ領域063AK21を通過していたとしても、最後の遊技球が大当り領域063AK19を通過したことに基づいて、小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御すればよい。
或いは、大当り領域063AK19と、時短領域063AK20と、ハズレ領域063AK21と、の間に優先順位を予め設定しておき、小当り遊技状態において振分部063AK18へ進入した複数の遊技球が、大当り領域063AK19、時短領域063AK20及びハズレ領域063AK21のうち複数の領域を通過したときに、遊技球が通過した領域のうち最も優先順位が高い領域への通過に基づいて、小当り遊技状態が終了した後の遊技状態を制御してもよい。例えば、大当り領域063AK19の優先順位を時短領域063AK20の優先順位より高く設定し、時短領域063AK20の優先順位をハズレ領域063AK21の優先順位より高く設定すればよい。この場合、振分部063AK18へ進入した複数の遊技球が大当り領域063AK19、時短領域063AK20及びハズレ領域063AK21をそれぞれ通過したときに、優先順位の最も高い大当り領域063AK19を遊技球が通過したことに基づいて、小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御される。
上記実施形態では、時短状態である場合、小当り遊技状態において開放状態に制御された大入賞口063AK4に入賞した遊技球が時短領域063AK20を通過したときに、当該通過に基づく時短移行制御は行われないものとして説明した。しかしながら、これは一例に過ぎず、時短状態である場合、小当り遊技状態において開放状態に制御された大入賞口063AK4に入賞した遊技球が時短領域063AK20を通過したときに、当該通過に基づいて時短移行制御を行い、当該小当り遊技状態が終了してから所定の期間にわたって時短状態に制御することにより、時短状態に制御される期間を延長することが可能に構成してもよい。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
なお、この場合において、時短状態である場合に大入賞口063AK4に進入した遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて、時短状態に制御される期間が延長されたことを報知する演出を実行可能に構成してもよい。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。例えば、時短状態に制御される期間が延長されたことを報知する演出として、時短回数報知画像AK16が示す時短回数を増加させる時短回数回復演出を行ってもよい。
なお、この場合において、時短状態であるときに、時短領域063AK20の通過に関する示唆を行うことなく、大当り領域063AK19とハズレ領域063AK21との通過に関する示唆を行う(遊技球が時短領域063AK20を通過することを示唆することなく、遊技球が大当り領域063AK19を通過することと、遊技球がハズレ領域063AK21を通過することと、を示唆する)時短時通過煽り演出に代えて、大当り領域063AK19と時短領域063AK20とハズレ領域063AK21との通過に関する示唆を行う(遊技球が大当り領域063AK19を通過することと、遊技球が時短領域063AK20を通過することと、遊技球がハズレ領域063AK21を通過することと、を示唆する)通常時通過煽り演出を実行可能に構成してもよい。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施形態において、小当り変動に対応する演出として、小当り遊技状態において開放状態に制御された大入賞口063AK4に進入した遊技球が、大当り領域063AK19と、時短領域063AK20と、ハズレ領域063AK21と、の何れを通過するかを示唆する演出を、小当り変動の実行中に実行可能に構成してもよい。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。例えば、小当り種別が、遊技球が大当り領域063AK19を通過する「小当りA」又は「小当りB」であれば、遊技球が大当り領域063AK19を通過することを示唆する演出を小当り変動の実行中に実行し、小当り種別が、遊技球が時短領域063AK20を通過する「小当りC」又は「小当りD」であれば、遊技球が時短領域063AK20を通過することを示唆する演出を小当り変動の実行中に実行し、小当り種別が、遊技球がハズレ領域063AK21を通過する「小当りE」であれば、遊技球がハズレ領域063AK21を通過することを示唆する演出を小当り変動の実行中に実行するように構成すればよい。
上記実施形態では、通常時通過煽り演出及び時短時通過煽り演出は、小当り変動が終了した後、小当り開始演出が終了し、大入賞口開閉が開始されたことに応じて開始されるものとして説明した。しかしながら、これは一例に過ぎず、通常時通過煽り演出及び時短時通過煽り演出を、小当り変動の実行中から開始可能に構成してもよい。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。特に、小当り変動の実行中に通常時通過煽り演出を実行可能に構成した場合、小当り変動の実行中に通常時通過煽り画像AK1を表示することにより、小当り遊技状態において遊技球が大当り領域063AK19を通過したことに基づいて、小当り遊技状態の終了後に大当り遊技状態に制御される期待度と、小当り遊技状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて、小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される期待度と、小当り遊技状態において遊技球がハズレ領域063AK21を通過する期待度と、を示唆し、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施形態では、通常状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したときに、「ラッキー!」というメッセージを示す時短領域通過報知画像AK13を画像表示装置5の画面に表示する時短領域通過報知演出を実行する一方、時短状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したときに、残念!」というメッセージを示すハズレ領域通過報知画像AK17を画像表示装置5の画面に表示するハズレ領域通過報知演出を実行するものとして説明した。しかしながら、これは一例に過ぎず、通常状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したときに実行される演出は、時短状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したときに実行される演出と異なる任意の演出であってよい。例えば、通常状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したときに、時短領域発光部063AK26を発光させる演出を行う一方、時短状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したときに、時短領域発光部063AK26を発光させない(消灯させる)演出を行うようにしてもよい。或いは、通常状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したときに、「時短!」というメッセージを示す報知音声をスピーカ8L、8Rから出力する演出を行う一方、時短状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したときに、スピーカ8L、8Rから当該報知音声を出力させない演出を行うようにしてもよい。
上記実施形態では、特別可変入賞球装置7が、大当り領域063AK19と、時短領域063AK20と、ハズレ領域063AK21と、を備えているものとして説明したが、これは一例に過ぎない。特別可変入賞球装置7は、時短領域063AK20を備える一方、大当り領域063AK19やハズレ領域063AK21を備えないように構成してもよい。このような構成によれば、製造コストを低減することができる。
上記実施形態において、特別可変入賞球装置7が、複数の時短領域063AK20を備えるように構成してもよい。この場合、小当り遊技状態において、複数の時短領域063AK20の何れを遊技球が通過したかに応じて、小当り遊技状態が終了した後に異なる期間にわたって時短状態に制御されるように構成してもよい。例えば、時短領域063AK20として、第1の時短領域と、第2の時短領域と、を備えるように構成し、小当り遊技状態において遊技球が第1の時短領域を通過した場合、小当り遊技状態が終了した後、可変表示が5回実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御する一方、小当り遊技状態において遊技球が第2の時短領域を通過した場合、小当り遊技状態が終了した後、可変表示が1回実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御するように構成してもよい。このような構成によれば、遊技者に、小当り遊技状態において複数の時短領域063AK20の何れを遊技球が通過するかに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施形態では、通常状態としての低確低ベース状態であるときに、小当り遊技状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて、時短移行制御が行われ、当該小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、これは一例に過ぎず、高確低ベース状態であるときに、小当り遊技状態において遊技球が時短領域063AK20を通過したことに基づいて、時短移行制御が行われ、該小当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されるように構成してもよい。
上述した各構成の任意の一部又は全部は、任意の方法で互いに組み合わせることができる。
特徴部063AKに関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
例えば、特徴部063AKに係るパチンコ遊技機1に、特徴部079SGを導入してもよい。具体的に、特徴部063AKに係るパチンコ遊技機1において、所定演出としての通常時通過煽り演出、時短時通過煽り演出、スーパーリーチA~スーパーリーチCのリーチ演出などの第1期間において、演出の進行速度が第1速度である演出動画を表示手段としての画像表示装置5に表示可能であり、当該第1期間よりも後の当該所定演出の第2期間において、演出の進行速度が当該第1速度よりも遅い第2速度である演出動画を画像表示装置5に表示可能であり、当該所定演出に対応する演出音については、当該第1期間と当該第2期間とのいずれにおいても、演出音に関する速度を同一速度にて音出力手段としてのスピーカ8L、8Rにより出力可能に構成してもよい。このような構成によれば、所定演出の演出動画の進行速度は第1期間と第2期間とで変化するが、所定演出としての通常時通過煽り演出、時短時通過煽り演出、スーパーリーチA~スーパーリーチCのリーチ演出などに対応する演出音に関する速度は第1期間と第2期間とで変化しないので、遊技者に対して違和感を与えてしまうことを防止できる。
(特徴部063AKに係る手段の説明)
(1)特徴部063AKに係る遊技機は、
可変表示を実行可能であり、可変表示結果として特定表示結果(例えば大当り図柄など)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)において、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば時短状態など)に制御可能な状態制御手段(例えばCPU103など)と、
特別領域(例えば時短領域063AK20など)を有し、遊技媒体(例えば遊技球など)が進入容易な第1状態(例えば開放状態など)と、遊技媒体が進入不能又は進入困難な第2状態(例えば閉鎖状態など)と、に制御可能な可変手段(例えば特別可変入賞球装置7など)と、
可変表示に対応した演出を実行可能な演出実行手段(例えば演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記可変手段は、可変表示結果として前記特定表示結果とは異なる特別表示結果(例えば小当り図柄など)が導出表示されたときに、前記第1状態に制御され(例えば図12-6、図12-8、図12-23など)、
前記状態制御手段は、
前記通常状態において可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示され、前記可変手段が前記第1状態に制御されたときに、遊技媒体が前記特別領域を通過した場合、該通過にもとづいて、前記通常状態から前記特別状態へ制御し(例えば図12-23、図12-26など)、
前記特別状態において可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示され、前記可変手段が前記第1状態に制御されたときに、遊技媒体が前記特別領域を通過した場合、該通過にもとづく制御を行わず(例えば図12-23、図12-26など)、
前記演出実行手段は、前記通常状態において可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示され、前記可変手段が前記第1状態に制御されたときに、遊技媒体が前記特別領域を通過した場合と、前記特別状態において可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示され、前記可変手段が前記第1状態に制御されたときに、遊技媒体が前記特別領域を通過した場合と、で異なる演出を実行可能である(例えば図12-8、図12-23、図12-24、図12-31、図12-34、図12-36など)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、状態に応じて好適な制御を行うことができる。
(2)特徴部063AKに係る上記(1)の遊技機において、
前記可変手段は、特定領域(例えば大当り領域063AK19など)を有し、
前記状態制御手段は、遊技媒体が前記特定領域を通過したときに、前記有利状態に制御可能であり(例えば図12-23、図12-26など)、
前記演出実行手段は、前記特別状態において遊技媒体が前記特別領域を通過したときと、前記特別状態において遊技媒体が前記特定領域と前記特別領域との何れも通過しなかったときと、で同じ演出を実行可能である(例えば図12-8、図12-23、図12-24、図12-31、図12-36など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技興趣の低下を抑制することができる。
(3)特徴部063AKに係る上記(2)の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記特別状態において遊技媒体が前記特定領域を通過したときと、前記通常状態において遊技媒体が前記特定領域を通過したときと、で異なる演出を実行可能である(例えば図12-8、図12-23、図12-24、図12-31、図12-34、図12-36など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
(4)特徴部063AKに係る上記(1)~(3)の何れかの遊技機において、
前記演出実行手段は、前記通常状態において可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示されるときと、前記特別状態において可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示されるときと、で異なる演出を可変表示の実行中に実行可能である(例えば図12-8、図12-9、図12-15、図12-16、図12-19、図12-33、図12-35など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状態に応じて好適な演出を行うことができる。
(5)特徴部063AKに係る上記(1)~(4)の何れかの遊技機において、
前記演出実行手段は、前記通常状態において可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示されるときに、可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示されることを示唆する演出として、前記特別状態に制御されることを示唆する演出(例えば時短示唆演出など)を可変表示の実行中に実行可能である(例えば図12-8、図12-9、図12-15、図12-16、図12-19、図12-33、図12-35など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、多彩な演出を実行し、遊技興趣を向上させることができる。
(6)特徴部063AKに係る上記(1)~(5)の何れかの遊技機において、
第1識別情報の可変表示(例えば第1特図ゲームなど)と、第2識別情報の可変表示(例えば第2特図ゲームなど)と、を実行可能であり、
前記第2識別情報の可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示されたときに、前記第1識別情報の可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示されたときよりも高い割合で前記特別状態に制御される(例えば図12-14など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者に、第2識別情報の可変表示結果として特別表示結果が導出表示されるかに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部064AKに係る手段の説明)
特徴部063AKは、以下に示す特徴部064AKを含んでいる。
(1)特徴部064AKに係る遊技機は、
可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)において、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(例えば時短状態など)に制御可能な状態制御手段(例えばCPU103など)と、
特定領域(例えば大当り領域063AK19など)と、特別領域(例えば時短領域063AK20など)と、を有し、遊技媒体(例えば遊技球など)が進入容易な第1状態(例えば開放状態など)と、遊技媒体が進入不能又は進入困難な第2状態(例えば閉鎖状態など)と、に制御可能な可変手段(例えば特別可変入賞球装置7など)と、
可変表示に対応した演出を実行可能な演出実行手段(例えば演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記状態制御手段は、
遊技媒体が前記特定領域を通過したことにもとづいて、前記有利状態に制御可能であり(例えば図12-23、図12-26など)、
遊技媒体が前記特別領域を通過したことにもとづいて、前記通常状態から前記特別状態へ制御可能であり(例えば図12-23、図12-26など)、
前記演出実行手段は、前記可変手段が前記第1状態に制御されたときに、前記特定領域と前記特別領域との通過に関する示唆を行う特別演出(例えば通常時通過煽り演出など)を実行可能であり(例えば図12-8、図12-10、図12-31、図12-34など)、
前記状態制御手段は、前記可変手段が前記第1状態に制御されたときに、遊技媒体が前記特別領域を通過した場合、前記可変手段が前記第2状態に制御されるまで前記特別状態へ制御しない(例えば図12-23、図12-26など)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、状態に応じて好適な制御を行うことができる。
(2)特徴部064AKに係る上記(1)の遊技機において、
前記演出実行手段は、
前記通常状態において、前記可変手段が前記第1状態に制御されたときに、前記特別演出を実行し(例えば図12-8、図12-10、図12-31、図12-34など)、
前記特別状態において、前記可変手段が前記第1状態に制御されたときに、前記特別領域の通過に関する示唆を行うことなく前記特定領域の通過に関する示唆を行う特定演出(例えば時短時通過煽り演出など)を実行する(例えば図12-8、図12-10、図12-31、図12-36など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じて好適な演出を行うことができる。
(3)特徴部064AKに係る上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記特別状態において遊技媒体が前記特定領域を通過したときと、前記通常状態において遊技媒体が前記特定領域を通過したときと、で異なる演出を実行可能である(例えば図12-8、図12-23、図12-24、図12-31、図12-34、図12-36など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
(4)特徴部064AKに係る上記(3)の遊技機において、
前記可変手段は、可変表結果として前記特定表示結果と異なる特別表示結果(例えば小当り図柄など)が導出表示されたときに、前記第1状態に制御され(例えば図12-6、図12-8、図12-23など)、
前記演出実行手段は、前記通常状態において可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示されるときと、前記特別状態において可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示されるときと、で異なる演出を可変表示の実行中に実行可能である(例えば図12-8、図12-9、図12-15、図12-16、図12-19、図12-33、図12-35など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状態に応じて好適な演出を行うことができる。
(5)特徴部064AKに係る上記(3)又は(4)の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記通常状態において可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示されるときに、可変表示結果として前記特別表示結果が導出表示されることを示唆する演出として、前記特別状態に制御されることを示唆する演出(例えば時短示唆演出など)を可変表示の実行中に実行可能である(例えば図12-8、図12-9、図12-15、図12-16、図12-19、図12-33、図12-35など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、多彩な演出を実行し、遊技興趣を向上させることができる。
(6)特徴部064AKに係る上記(3)~(5)の何れかの遊技機において、
前記演出実行手段は、可変表示結果として前記特別表示結果が導出され、前記可変手段が前記第1状態に制御された後、前記可変手段が前記第2状態に制御されたときに、遊技媒体が前記特定領域を通過した場合と、遊技媒体が前記特別領域を通過した場合と、で異なる演出を実行可能である(例えば図12-8、図12-23、図12-24、図12-31、図12-34、図12-36など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者に、可変手段が第2状態に制御されたときに実行される演出に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部065AKに関する説明)
特徴部065AKについて説明する。特徴部065AKにおいて、基本説明と共通する部分(構成、処理等)については説明を省略する。
基本説明のパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態に制御された後、高ベース状態(時短状態)に制御可能になっていた。特徴部065AKのパチンコ遊技機65AK1では、低ベース状態(通常状態)において、普通図柄表示器20における普通図柄の可変表示の表示結果が「普図ハズレ」のうち、予め定められた「時短図柄」となった場合に、特別図柄の可変表示の表示結果に関わらず、高ベース状態(時短状態)に制御されるようになっている。これにより、大当り遊技状態を経由せずに低ベース状態から高ベース状態に移行することがあるので、意外性のある遊技性を提供することができる。
特徴部065AKのパチンコ遊技機65AK1では、普通図柄の表示結果が「時短図柄」となった場合には、特別図柄の可変表示の実行中であっても、低ベース状態から高ベース状態に移行するようになっている。
また、特徴部065AKのパチンコ遊技機65AK1では、普通図柄の表示結果または特別図柄の表示結果を示唆・報知する所定演出を実行可能になっている。所定演出により、普通図柄の表示結果が「普図当り」や「時短図柄」となること、あるいは、特別図柄の表示結果が「大当り」となることを示唆・報知することができる。このような所定演出により、いずれの表示結果が示唆・報知されるかに遊技者を期待させることができ、興趣が向上する。
(特徴部065AKの構成)
図13-1は、特徴部065AKのパチンコ遊技機65AK1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。特徴部065AKのパチンコ遊技機65AK1は、図1に示した基本説明のパチンコ遊技機1と、一部の構成の配置が異なっている。なお、ここでは主に図1と異なる部分について説明し、同様の構成については同一の番号を付して説明を省略する。
図13-1に示す、特徴部065AKのパチンコ遊技機65AK1においては、打球発射装置から発射された遊技球は、画像表示装置5を囲う枠の左側の経路である第1経路または、画像表示装置5を囲う枠の右側の経路である第2経路を経由して遊技領域の下方側に誘導され、各入賞口へ入賞(進入)するか、いずれの入賞口へも進入せずにアウト口へ取り込まれる。
画像表示装置5左側の第1経路を遊技球が通過するように遊技球を発射させることを左打ちといい、画像表示装置5右側の第2経路を遊技球が通過するように遊技球を発射させることを右打ちという。左打ちされた遊技球が誘導され得る領域を左領域といい、右打ちされた遊技球が誘導され得る領域を右領域ともいう。
特徴部065AKのパチンコ遊技機65AK1では、入賞球装置6Aは、基本説明のパチンコ遊技機1と同様に画像表示装置5の下方であって遊技領域の左領域に設けられている一方で、可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7は、画像表示装置5の右下方であって遊技領域の右領域に設けられている。従って、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が開放状態となる高ベース状態や、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が開放状態となる大当り遊技状態では、右打ちにより遊技が行われ、これの入賞口が開放状態とならない低ベース状態では左打ちにより遊技が行われる。
また、特徴部065AKのパチンコ遊技機65AK1では、左領域及び右領域に通過ゲート41が設けられており、左打ちにより遊技が行われる低ベース状態においても、普図ゲームが実行されやすくなっている。これにより、低ベース状態において、普通図柄の表示結果が「時短図柄」となって高ベース状態に移行する機会を確保することができる。
また、特徴部065AKのパチンコ遊技機65AK1では、左領域及び右領域に一般入賞口10が設けられている。なお、一般入賞口10は、いずれか一方の領域に設けられていてもよい。
その他、特徴部065AKのパチンコ遊技機65AK1では、遊技効果ランプ9として、メインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c及び可動体ランプ9dが設けられている。メインランプ9aは、遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置に設けられ、枠ランプ9bは、遊技領域を包囲するように設けられて、アタッカランプ9cは、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置に設けられている。遊技盤2の画像表示装置5の上方位置に、演出に応じて動作する可動体32が設けられており、可動体ランプ9は、該可動体32に設けられている。
続いて、特徴部065AKのパチンコ遊技機65AK1の動作について説明する。図13-2は、図5のステップS26にて実行される普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21がオン状態となったこと、すなわち遊技球がゲート41を通過したことを検出すると(ステップS411;Yes)、ゲートスイッチ通過処理(ステップS412)を実行する。
CPU103は、ステップS412のゲートスイッチ通過処理において、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1し、ソフトウェア乱数である普通図柄判定用乱数の値を抽出して、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域に格納する。また、普図保留表示器25Cの点灯個数を1増やす。その後、普通図柄プロセスフラグの値に応じて、以下に示すようなステップS400~S404のいずれかの処理を実行する。
CPU103は、ステップS400の普通図柄通常処理において、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行されている状態でなく、かつ、可変入賞球装置6Bの開放状態でない場合)であり、かつ、ゲート通過記憶数が0でなければ、保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数の値と図13-3に示された普通図柄決定テーブルとを用いて、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)、時短図柄とするか否かを決定する。遊技状態が低ベース状態であれば(時短フラグがセットされていなければ)、図13-3(A)に示されたテーブルを使用し、高ベース状態であれば(時短フラグがセットされていれば)、図13-3(B)に示されたテーブルを使用する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動パターン設定処理(ステップS401)を示す値(この例では「1」)に更新する。
CPU103は、ステップS401の普通図柄変動パターン設定処理において、普通図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(普図変動時間)に相当する値を普通図柄プロセスタイマにセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、普通図柄の変動開始を指定するコマンドを演出制御基板12に送信する制御を実行する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS402)に応じた値(この例では「2」)に更新する。
CPU103は、ステップS402の普通図柄変動処理において、普通図柄の可変表示(変動)を実行する。そして、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止時処理(ステップS403)を示す値(この例では「3」)に更新する。
CPU103は、ステップS403の普通図柄停止時処理において、普通図柄表示器20における普通図柄の変動を停止させる。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の図柄確定時間(停止図柄表示時間)に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせ、当該タイマがタイムアウトしたら普通図柄の停止図柄が当り図柄であるか否か確認する。当り図柄でなければ(ハズレ図柄であれば)、時短図柄であれば時短状態を開始するための処理を実行する。また、当り図柄でなければ(ハズレ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS400)を示す値(この例では「0」)に更新する。普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物開放時間に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS404)を示す値(この例では「4」)に更新する。
CPU103は、ステップS404の普通電動役物開放中処理において、可変入賞球装置(普通電動役物)6Bを開放状態にする。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置6Bを閉鎖状態にして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS400)を示す値(この例では「0」)に更新する。
図13-3は、ステップS400の普通図柄通常処理において、普通図柄の表示結果を決定する普通図柄の表示結果に関する判定値が設定された普通図柄決定テーブルの一例を示す説明図である。この実施例では、普通図柄判定用乱数がとりうる範囲は1~250であるが、普通図柄決定テーブルには、普通図柄判定用乱数値と比較され判定値が設定されている。
図13-3(A)には、低ベース状態で使用される普通図柄決定テーブルである。図13-3(A)に示すように、低ベース状態では、普通図柄判定用乱数値が1または2である場合、当り(普図当り)と判定される。普図当りと判定された場合には、可変入賞球装置6Aが5秒間開放状態となる。普通図柄判定用乱数値が3~230である場合、ハズレ(普図ハズレ)と判定される。普図ハズレと判定された場合には、可変入賞球装置6Aは開放状態とならない。普図当りまたは普図ハズレの場合、普通図柄の変動時間は10秒であり、図柄確定時間は0.5秒となっている。
また、普通図柄判定用乱数値が231~240である場合、ハズレ(時短図柄A)と判定される。時短図柄Aと判定された場合には、可変入賞球装置6Aは開放状態とならないが、高ベース状態(時短状態)に制御される。時短図柄Aの場合、普通図柄の変動時間は10秒であり、図柄確定時間は10秒となっている。
また、普通図柄判定用乱数値が241~250である場合、ハズレ(時短図柄B)と判定される。時短図柄Bと判定された場合には、可変入賞球装置6Aは開放状態とならないが、高ベース状態(時短状態)に制御される。時短図柄Bの場合、普通図柄の変動時間は15秒であり、図柄確定時間は10秒となっている。
このように、時短図柄はハズレ(普図ハズレ)の一部であって、普図ハズレに対応した判定値の一部が時短図柄へ割り当てられる。
また、ステップS400の普通図柄通常処理においては、普図当りか否かの判定(決定)を行った後に、時短図柄とするか否かの判定を行うようになっている。このようにすることで、乱数のエラー等で普図当りかつ時短図柄と判定された場合等には、普図当りを優先することができる。なお、低ベース状態においては、普図当りとなるよりも時短図柄となった場合の方が遊技者にとっては有利であるため、先に時短図柄とするか否かの判定を行い、その後に普図当りとするか否かを判定するようにしてもよい。
この実施例では、2種類の時短図柄が設けられており、時短図柄Aとなった場合と時短図柄Bとなった場合とでは、高ベース状態の期間(終了条件、時短回数)が異なっており、図13-4(A)に示すように、低ベース状態で普通図柄の表示結果が「時短図柄A」となると50回特別図柄の変動が実行されるまで高ベース状態が継続する(時短回数が50回となる)。また、低ベース状態で普通図柄の表示結果が「時短図柄B」となると100回特別図柄の変動が実行されるまで高ベース状態が継続する(時短回数が100回となる)。よって、時短図柄Aよりも時短図柄Bの方が遊技者にとって有利である。
なお、この実施例では、普図ハズレとなる場合に時短図柄とするか否かや時短図柄の種類は、普通図柄判定用乱数値によって判定されるようになっているが、異なる乱数を用いて時短図柄とするか否かや時短図柄の種類を判定するようにしてもよい。また、時短図柄の種類は2種類に限定されず、1種類や3種類以上あってもよい。時短図柄の種類が1種類である場合には、時短図柄とするか否かを普通図柄判定用乱数値によって判定することで、表示結果の判定処理が容易となる。
図13-3(A)に示すように、普図当りや普図ハズレの図柄確定時間は0.5秒であるのに対して、時短図柄の図柄確定時間は10秒と長くなっている。このように、時短図柄の図柄確定時間を長くすることで、当該図柄確定時間において、高ベース状態(時短状態)に移行することや、右打ちをすることの報知を実行することができるようになるので、突然高ベース状態に移行して遊技者が準備不足で不利となることを防止、低減できる。なお、図柄確定時間は表示結果によらず一定としてもよい。
なお、時短図柄Bとなる場合の変動時間は15秒であり、他の表示結果となる場合の変動時間は10秒となっている。これにより普通図柄の変動時間によって表示結果を予告することができる。なお、表示結果に応じて変動時間を決定するようにしてもよいし、全表示結果の変動時間を同じ(例えば10秒)としてもよい。
図13-3(B)には、高ベース状態で使用される普通図柄決定テーブルである。図13-3(B)に示すように、高ベース状態では、普通図柄判定用乱数値が1~229である場合、当り(普図当り)と判定される。普図当りと判定された場合には、可変入賞球装置6Aが7.5秒間開放状態となる。普通図柄判定用乱数値が230である場合、ハズレ(普図ハズレ)と判定される。普通図柄判定用乱数値が231~240である場合、ハズレ(時短図柄A)と判定される。普通図柄判定用乱数値が241~250である場合、ハズレ(時短図柄B)と判定される。高ベース状態において、時短図柄(時短図柄A、B)となっても、図13-4(B)に示すように、時短回数(高ベース状態の終了条件)は更新されることはなく、制御中に高ベース状態に影響を与えないようになっている。即ち、高ベース状態においては、時短図柄は普図ハズレと同じ扱いである。普図ハズレと判定された場合には、可変入賞球装置6Aは開放状態とならない。
高ベース状態の場合、表示結果に関わらず普通図柄の変動時間は1.5秒であり、図柄確定時間は0.5秒となっている。これにより、速やかに普通図柄の変動を繰り返すことができる。
この実施例では、図13-3に示すように、普通図柄の表示結果に応じて変動時間が決まっているが、決定された普通図柄の表示結果に基づいて普通図柄の変動時間(変動パターン)を決定するようにしてもよい。この場合、表示結果が普図ハズレの場合、時短図柄であるか否かによって変動時間の決定割合が異なるようにしてもよい。このようにすることで、普通図柄の変動時間によって時短図柄となるか否かを示唆することができる。
図13-3(A)、(B)に示すように、高ベース状態における時短図柄の図柄確定時間は0.5秒であるのに対して、低ベース状態における時短図柄の図柄確定時間は10秒と長くなっている。このように、低ベース状態における時短図柄の図柄確定時間を長くすることで、当該図柄確定時間において、高ベース状態(時短状態)に移行することや、右打ちをすることの報知を実行することができるようになるので、突然高ベース状態に移行して遊技者が準備不足で不利となることを防止、低減できる。また、高ベース状態においては普通図柄の表示結果が時短図柄となってもそのような報知は必要がないため、図柄確定時間を短くすることで、速やかに次の普通図柄の変動を実行することができる。なお、図柄確定時間は遊技状態によらず一定としてもよい。
なお、この実施例では、特別図柄の表示結果が大当りとなって大当り遊技状態に制御された後にも時短状態に制御される。図13-5(A)に示すように、第1特図の表示結果が大当りとなった場合の大当り種別として「大当りA」と「大当りB」が設けられており、「大当りA」の大当り遊技状態となった後には、50回特別図柄の変動が実行されるまで高ベース状態が継続し(時短回数が50回となり)、「大当りB」の大当り遊技状態となった後には、100回特別図柄の変動が実行されるまで高ベース状態が継続する(時短回数が100回となる)。なお、第1特図の表示結果が大当りとなるは基本的には低ベース時である。また、図13-5(B)に示すように、第2特図の表示結果が大当りとなった場合の大当り種別として「大当りC」が設けられており、「大当りC」の大当り遊技状態となった後には、100回特別図柄の変動が実行されるまで高ベース状態が継続する(時短回数が100回となる)。なお、第2特図の表示結果が大当りとなるは基本的には高ベース時である。
このように、この実施例では、高ベース状態(時短状態)の終了条件(時短回数)は、第1特図の表示結果が大当りとなった場合よりも第2特図の表示結果が大当りとなった場合の方が、有利となっている。これにより、普通図柄が時短図柄となって高ベース状態に移行したことにより、高ベース状態の終了条件が遊技者に不利となるようなことがないため、遊技者の落胆を抑えることができる。また、高ベース時には、大当りとなった場合の高ベース状態(時短状態)の終了条件が低ベース状態よりも有利なので、一旦高ベース状態となった場合に高ベース状態を長く維持しやすくすることができる。
なお、特徴部065AKでは、大当り遊技状態に制御された後に少なくとも時短状態に制御されるようになっていればよく、「大当りA」~「大当りC」のラウンド数や確変制御の有無は任意でよい。また、図13-5に示した大当り種別や時短回数は一例であり、図13-5よりも大当り種別が多くても少なくてもよいし、例えば時短回数が全て同じでもよい。
図13-6は、図13-2のステップS403の普通図柄停止時処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄停止時処理において、CPU103は、先ず、普図確定表示中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ065AKS001)。普通図柄は表示結果が導出表示されてから図柄確定時間が経過するまで表示されるようになっている。即ち、図柄確定時間は、普通図柄は表示結果が導出表示されてから次回の普通図柄の変動が開始されるまでの期間ともいえる。図柄確定時間である場合には、普図確定表示中フラグがセットされる。
普図確定表示中フラグがセットされていなければ(ステップ065AKS001;No)、普通図柄表示器20に普通図柄の表示結果(確定普通図柄)を導出表示し(ステップ065AKS002)、普通図柄の変動停止を指定する普図停止指定コマンドを演出制御基板12に送信するための設定を実行する(ステップ065AKS003)。ステップ065AKS003では、演出制御基板12で普通図柄の表示結果を特定可能なように、表示結果に応じた普図停止指定コマンドが送信されるように設定される。そして、遊技状態(高ベース状態、低ベース状態)及び普図表示結果に応じた図柄確定期間(図13-3参照)を設定し(ステップ065AKS004)、普図確定表示中フラグをオン状態にセットする(ステップ065AKS005)。その後、普通図柄停止時処理を終了する。
普図確定表示中フラグがセットされていれば(ステップ065AKS001;Yes)、普通図柄の図柄確定期間が経過したか否かを判定する(ステップ065AKS011)。ステップ065AKS011の処理では、例えばステップ065AKS004で設定された図柄確定期間に対応するタイマ値を減算して0になったか否かを判定する。図柄確定期間が経過していなければ(ステップ065AKS011;No)、普通図柄停止時処理を終了する。
図柄確定期間が経過していれば(ステップ065AKS011;Yes)、表示結果が普図当りであるか否かを判定する(ステップ065AKS012)。表示結果が普図当りである場合には(ステップ065AKS012;Yes)、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物開放時間をセットして(ステップ065AKS013)、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理を示す値(例えば「4」)に更新して(ステップ065AKS014)、普通図柄停止時処理を終了する。
表示結果が普図当りでない場合には(ステップ065AKS012;No)、表示結果が時短図柄であるか否かを判定する(ステップ065AKS015)。表示結果が時短図柄であれば(ステップ065AKS015;Yes)、時短フラグがセットされているか否かを判定することで高ベース状態であるか否かを判定する(ステップ065AKS016)。高ベース状態でなければ(ステップ065AKS016;No)、例えば特図プロセスフラグの値を確認することで、大当り遊技状態であるか否か判定する(ステップ065AKS017)。この実施例では、大当り遊技状態である場合には、当該大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されることから、時短図柄となったことに基づく時短状態への移行は行わないようになっている。なお、特別図柄の変動中であって、当該変動の表示結果が大当りとなる場合には、当該大当りに基づく大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されることから、時短図柄となったことに基づく時短状態への移行は行わないようにしてもよい。
大当り遊技状態でなければ(ステップ065AKS017;No)、時短フラグをオン状態にセットし(ステップ065AKS018)、時短回数カウンタに時短図柄に応じた時短回数(図13-4(A)参照)をセットする(ステップ065AKS019)。これにより、高ベース状態(時短状態)に移行させることができる。また、時短状態に移行することに応じて、時短状態であることを指定する遊技状態指定コマンドを演出制御基板12に送信するための設定を行う(ステップ065AKS020)。
表示結果が時短図柄でなく普図ハズレである場合(ステップ065AKS015;No)、高ベース状態である場合(ステップ065AKS016;Yes)、大当り遊技状態である場合(ステップ065AKS017;Yes)、または、ステップ065AKS020の処理を実行した後には、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理を示す値(例えば「0」)に更新して(ステップ065AKS021)、普通図柄停止時処理を終了する。
図13-7は、特徴部065AKの図8に示す演出制御プロセス処理(ステップS76)の一例を示すフローチャートである。特徴部065AKの演出制御プロセス処理では、図9に示した基本説明の演出制御プロセス処理に加えて、先読予告設定処理(ステップS161)の後に、普図連動演出制御処理(ステップ065AKS1)及び時短報知設定処理(ステップ065AKS2)が実行されるようになっている。
図13-8は、図13-7の演出制御プロセス処理において実行される普図連動演出制御処理(ステップ065AKS1)の一例を示すフローチャートである。普図連動演出は、普通図柄の変動が実行されることに連動して普通図柄の表示結果を示唆、報知する演出である。普図連動演出は、所定演出に含まれる。普図連動演出制御処理では、普図連動演出を実行するための制御が行われる。
普図連動演出制御処理において、演出制御用CPU120は、普図連動演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ065AKS031)。普図連動演出実行中フラグは、所定演出として普図連動演出の実行が開始されるときにセットされる。普図連動演出実行中フラグがセットされていない場合には(ステップ065AKS031;No)、特図連動演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ065AKS032)。特図連動演出実行中フラグは、特図連動演出の実行が開始されるときにセットされる。この実施例では、所定演出として特別図柄(飾り図柄)の変動が実行されることに連動して特別図柄の表示結果を示唆、報知する特図連動演出も実行可能になっている。特図連動演出については後述する。特図連動演出実行中フラグがセットされている場合(ステップ065AKS032;Yes)、即ち、所定演出として特図連動演出の実行中である場合には、新たに所定演出(普図連動演出)は実行しないため、普図連動演出制御処理を終了する。
ステップ065AKS032にて特図連動演出実行中フラグがセットされていない場合は(ステップ065AKS032;No)、普通図柄変動開始指定コマンドを受信したか否か確認する(ステップ065AKS051)。普通図柄変動開始指定コマンドを受信していない場合には(ステップ065AKS051;No)、普図連動演出制御処理を終了する。
普通図柄変動開始指定コマンドがセットされている場合に(ステップ065AKS051;Yes)、演出制御用CPU120は、サブ時短フラグがオン状態であるか否かを判定することにより、高ベース状態であるか否か確認する(ステップ065AKS052)。高ベース状態である場合には(ステップ065AKS052;Yes)、普通図柄の変動頻度が高く、表示結果もほとんど普図当りとなることから、普図連動演出を実行せずに普図連動演出制御処理を終了する。
高ベース状態でない場合(ステップ065AKS052;No)、大当り遊技状態であるか否か確認する(ステップ065AKS053)。大当り遊技状態であるか否かは、例えば演出制御プロセスフラグの値で確認される。その場合、演出制御プロセスフラグの値が6以上であるときに大当り遊技状態であるとする。大当り遊技状態である場合には(ステップ065AKS053;Yes)、大当り中の演出を妨げないため、また、大当り遊技状態終了後に高ベース状態に制御されるので、普図連動演出を実行せずに普図連動演出制御処理を終了する。
大当り遊技状態でない場合(ステップ065AKS053;No)、スーパーリーチのリーチ演出の実行中であるか否かを判定する(ステップ065AKS056)。ここでは、スーパーリーチを伴う変動パターンにより変動が実行されているときであり、変動開始からの経過時間がスーパーリーチの開始タイミングを超えているか否か等により判定すればよい。スーパーリーチのリーチ演出実行中である場合には(ステップ065AKS056;Yes)、スーパーリーチのリーチ演出に注目させるため、普図連動演出を実行せずに普図連動演出制御処理を終了する。なお、スーパーリーチのリーチ演出以外の演出(画像表示装置5における予告演出や可動体32の動作演出、大当り期待度の高い演出等)の実行中においても普図連動演出を実行しないようにしてもよい。
スーパーリーチのリーチ演出の実行中でない場合(ステップ065AKS056;No)、普図連動演出の実行有無と実行する場合の演出態様に対応した所定演出パターンを決定する(ステップ065AKS059)。ステップ065AKS059では、図13-8(B)に示すように、普通図柄変動開始指定コマンドから特定される普通図柄の表示結果に応じて、普図連動演出の実行有無と所定演出パターンを決定する。
図13-8(C)は、所定演出パターンを示す図である。所定演出は、普通図柄の表示結果または特別図柄の表示結果を示唆・報知する演出であり、所定演出パターンSP1は普通図柄も特別図柄もハズレとなることを示唆するパターンであり、所定演出パターンSP2は「普図当り」となることを報知するパターンであり、所定演出パターンSP3は「時短図柄」となることを報知するパターンである。所定演出パターンSP4及びSP5は特別図柄が大当り図柄となることを示唆するパターンであり、所定演出パターンSP4よりも所定演出パターンSP5の方が大当りとなる期待度が高くなっている。なお、この実施例では、全ての所定演出パターンの所定演出は同様の態様により開始され、その後に所定演出パターンに応じた結果が報知されるようになっている。従って、ハズレとなることを示唆する所定演出パターンSP1であっても、演出の開始時は他の所定演出パターンとなることを期待できる。
なお、表示結果または特別図柄の表示結果を示唆した後に、ハズレとなることを示唆するガセパターンを設けてもよい。例えば、「時短かも?」といった画像を表示して普通図柄の表示結果が時短図柄となることを示唆する演出を実行した後に、「残念」といった画像を表示して時短図柄とならないことを示すパターンを設けてもよい。
普図連動演出に対応した所定演出パターンはSP1~SP3であり、ステップ065AKS059では、図13-8(B)に示すような決定割合で、普図連動演出の実行有無と所定演出パターンSP1~SP3のいずれとするかが決定される。図13-8(B)に示すように、普通図柄の表示結果(普図表示結果)が「普図当り」である場合には、所定演出パターンSP2に決定される割合が高く、「普図ハズレ」である場合には、所定演出パターンSP1に決定される割合が高く、「時短図柄A」または「時短図柄B」である場合、特に、時短回数が多い「時短図柄B」である場合には、所定演出パターンSP3に決定される割合が高くなっている。これにより、普図連動演出(所定演出)により、普図表示結果を示唆・報知することができる。なお、図13-8(B)に示した決定割合は一例であり、普図連動演出(所定演出)により、普図表示結果を示唆・報知できれば任意の割合でよい。また、普図連動演出の所定演出パターンとして、所定演出パターンSP1~SP3以外の所定演出パターンを設けてもよい。
続いて、演出制御用CPU120は、普図連動演出を実行することに決定されているか否か確認する(ステップ065AKS064)。普図連動演出を実行することに決定されていない場合には(ステップ065AKS064;No)、普図連動演出制御処理を終了する。
普図連動演出を実行することに決定されている場合には(ステップ065AKS064;Yes)、普図連動演出タイマに、ステップ065AKS059における決定結果(所定演出パターン)に応じた普図連動演出の実行時間に対応する値をセットする(ステップ065AKS078)。そして、所定演出パターンに対応した演出制御用データ等に基づいて普図連動演出(所定演出)を開始する(ステップ065AKS079)。そして、普図連動演出を開始したことに対応して、普図連動演出実行中フラグをセットし(ステップ065AKS080)、普図連動演出制御処理を終了する。
普図連動演出実行中フラグがセットされている場合には(ステップ065AKS031;No)、普図連動演出タイマの値を1減算し(ステップ065AKS034)、普図連動演出タイマの値が0になったか否かを判定する(ステップ065AKS035)。普図連動演出タイマの値が0でなければ(ステップ065AKS035;No)、普図連動演出制御処理を終了する。
普図連動演出タイマの値が0になった場合(ステップ065AKS035;Yes)、普図連動演出を終了させて(ステップ065AKS036)、普図連動演出実行中フラグをオフ状態にリセットして(ステップ065AKS037)、普図連動演出制御処理を終了する。
図13-9(A)は、所定演出として特図連動演出を実行有無及び実行する場合の所定演出パターンを決定するための特図連動演出決定処理の一例を示すフローチャートである。特図連動演出決定処理は、飾り図柄の変動を開始する前に、図13-7に示す演出制御プロセス処理の可変表示開始設定処理(ステップS171)内にて実行される。特図連動演出決定処理において、演出制御用CPU120は、普図連動演出実行中フラグがセットされているか否か確認する(ステップ065AKS091)。普図連動演出実行中フラグがセットされている場合(ステップ065AKS091;Yes)、すなわち、所定演出として普図連動演出が実行されている場合には、新たに所定演出(特図連動演出)を実行しないため、特図連動演出決定処理を終了する。普図連動演出実行中フラグがセットされていない場合(ステップ065AKS091;No)、サブ時短フラグがオン状態であるか否かを判定することにより、高ベース状態であるか否か確認する(ステップ065AKS092)。高ベース状態である場合には(ステップ065AKS092;Yes)、平均的な特図変動時間が短く、特図連動演出を実行する期間を確保できないため、特図連動演出を実行しないため、特図連動演出決定処理を終了する。
なお、特図連動演出決定処理は飾り図柄の変動開始時に実行される処理であるので、大当り遊技状態や小当り遊技状態である場合に特図連動演出が決定されて実行されることはない。高ベース状態でない場合には(ステップ065AKS092;No)、今回開始する変動がスーパーリーチハズレまたはスーパーリーチ大当りとなる変動パターンであるか否か確認する(ステップ065AKS093)。なお、スーパーリーチハズレまたはスーパーリーチ大当りの変動パターンであるか否かは、具体的には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンを確認することによって判定できる。スーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当りの変動パターンではない場合には(ステップ065AKS093;No)、特図連動演出決定処理を終了する。このように、この実施例ではスーパーリーチを伴う変動パターンでない場合には、特図連動演出を実行しないようになっているが、スーパーリーチを伴う変動パターンでない場合にも所定の割合で特図連動演出(例えば所定演出パターンSP1の所定演出)を実行するようにしてもよい。
スーパーリーチハズレまたはスーパーリーチ大当りの変動パターンである場合には(ステップ065AKS093;Yes)、特図連動演出の実行有無と実行する場合の演出態様に対応した所定演出パターンを決定する(ステップ065AKS094)。ステップ065AKS094では、図13-9(B)に示すように、特別図柄(飾り図柄)の表示結果に応じて、特図連動演出の実行有無と所定演出パターンを決定する。
特図連動演出に対応した所定演出パターンはSP1、SP4、SP5であり、ステップ065AKS094では、図13-9(B)に示すような決定割合で、特図連動演出の実行有無と所定演出パターンSP1、SP4、SP5のいずれとするかが決定される。図13-9(B)に示すように特図表示結果が「大当り」である場合には、所定演出パターンSP5に決定される割合が高く、特図表示結果が「ハズレ」である場合には、所定演出パターンSP4に決定される割合が高くなっている。これにより、所定演出パターンSP4よりも所定演出パターンSP5の方が大当り期待度(信頼度)が高くなっている。所定演出パターンSP4、SP5は、スーパーリーチを伴う変動パターンである場合に決定されるので、これらの所定演出パターンの特図連動演出が実行された場合には、スーパーリーチとなることを報知できる。また、図13-9に示す決定割合では、所定演出パターンSP1である場合にも大当りとなる場合があるので、意外性のある演出を実行できる。図13-9(B)に示した決定割合は一例であり、特図連動演出(所定演出)により、特図表示結果を示唆・報知できれば任意の割合でよい。また、特図連動演出の所定演出パターンとして、所定演出パターンSP1、SP4、SP5以外の所定演出パターンを設けてもよい。
その後、演出制御用CPU120は、特図連動演出を実行しないこと決定されたか否か確認する(ステップ065AKS095)。特図連動演出を実行しないことに決定された場合には(ステップ065AKS095;Yes)、特図連動演出決定処理を終了する。特図連動演出を実行することに決定された場合(ステップ065AKS095;No)、決定された所定演出パターンに対応する特図連動演出を実行するための設定を行う(ステップ065AKS096)。ステップ065AKS096では、例えば所定演出パターンに対応する演出制御データをRAM122の所定領域に使用データとしてセットする。そして、特図連動演出実行中フラグをオン状態にセットし(ステップ065AKS097)、特図連動演出決定処理を終了する。
図13-10は、図13-7の演出制御プロセス処理において実行される時短報知設定処理(ステップ065AKS2)の一例を示すフローチャートである。時短報知設定処理は、普通図柄の表示結果が時短図柄となったことに対応して高ベース状態(時短状態)に制御されるときに、時短状態に移行することを報知するための処理である。
時短報知設定処理において、演出制御用CPU120は、時短図柄が停止したことを指定する普図停止指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ065AKS101)。時短図柄が停止したことを指定する普図停止指定コマンドを受信していなければ(ステップ065AKS101;No)、時短報知設定処理を終了する。
時短図柄が停止したことを指定する普図停止指定コマンドを受信していれば(ステップ065AKS101;Yes)、サブ時短フラグがオン状態であるか否かを判定することにより、高ベース状態であるか否か確認する(ステップ065AKS102)。高ベース状態である場合には(ステップ065AKS102;Yes)、時短図柄となったことに基づく制御は実行しないため、時短報知設定処理を終了する。
高ベース状態でない場合(ステップ065AKS102;No)、サブ時短フラグをオン状態にセットする(ステップ065AKS103)。なお、サブ時短フラグは、大当り遊技状態が終了して時短状態に制御されるときにもオン状態にセットされる。
続いて、大当り遊技状態であるか否かを判定する(ステップ065AKS104)。大当り遊技状態である場合には(ステップ065AKS104;Yes)、当該大当り遊技状態後に時短状態に制御されるため、時短状態に移行したことを報知せずに時短報知設定処理を終了する。
大当り遊技状態でない場合(ステップ065AKS104;No)、画像表示装置5の所定位置に右打ちすることを指示する右打ち表示を表示する(ステップ065AKS105)。
そして、スーパーリーチのリーチ演出の実行中であるか否かを判定する(ステップ065AKS106)。スーパーリーチのリーチ演出の実行中でない場合(ステップ065AKS106;No)、時短状態に移行したことの報知(時短移行報知)、及び、右打ちすることの報知(右打ち報知)を開始するための設定を行う(ステップ065AKS107)。
また、スーパーリーチのリーチ演出実行中である場合には(ステップ065AKS106;Yes)、次回の変動開始時に、右打ち報知を開始するための設定を行う(ステップ065AKS108)。このように、この実施例では、スーパーリーチのリーチ演出実行中である場合には、スーパーリーチのリーチ演出に注目させるため、時短移行報知及び右打ち報知を実行せず、次回の変動において右打ち報知を実行するようになっている。このようにすることで、スーパーリーチのリーチ演出を妨げてしまうことを防止できる。なお、スーパーリーチのリーチ演出以外の演出(画像表示装置5における予告演出や可動体32の動作演出、大当り期待度の高い演出等)の実行中においても時短移行報知及び右打ち報知を実行しないようにしてもよい。また、次回の変動開始時には既に時短状態へは移行済みである場合もあるが、次回の変動において時短移行報知を実行するようにしてもよい。
なお、時短移行報知及び右打ち報知は実行されないものの、右打ち表示は表示されるため、最低限時短状態に移行したことを示すことができるので、遊技者が遊技状態を把握できずに不利益を被ることを低減できる。
ステップ065AKS107またはステップ065AKS108の処理を実行した後は、時短報知設定処理を終了する。
図13-11は、時短移行時の演出内容を示すタイミングチャートである。図13-11において、「特図変動」のONは特別図柄が変動中であることを示し、OFFは特別図柄が停止中であることを示す。「普図変動」のONは普通図柄が変動中であることを示し、OFFは普通図柄が停止中であることを示す。「右打ち画像」のONは画像表示装置5に右打ち画像が表示されていることを示し、OFFは右打ち画像が表示されていないことを示す。
図13-11(A)は、時短図柄停止時にスーパーリーチのリーチ演出が実行されていない場合のタイミングチャートである。図13-11(A)に示すように、特別図柄の変動中に、普通図柄の表示結果として時短図柄が停止したときに、時短移行報知及び右打ち報知が実行される。また、時短図柄の停止するタイミングで右打ち画像が表示される。そして、時短図柄の図柄確定時間が経過して、次回の普通図柄の変動開始時に時短制御が開始されることとなる。このように、実際に時短制御が開始される前の時短図柄の図柄確定時間において、時短移行報知及び右打ち報知を実行することで、特別図柄の変動中に時短状態に移行する場合でも、時短状態に移行すること、及び、右打ちにより遊技を行うことを適切に報知することができる。
図13-11(B)は、時短図柄停止時にスーパーリーチのリーチ演出が実行されていない場合のタイミングチャートである。図13-11(B)に示すように、特別図柄の変動中にスーパーリーチとなり、スーパーリーチのリーチ演出中に普通図柄の表示結果として時短図柄が停止したときは、時短図柄の停止するタイミングで右打ち画像が表示されるが、時短移行報知及び右打ち報知が実行されない。そして、スーパーリーチを伴う変動終了後の次回の変動開始時に、右打ち報知が実行される。なお、次回の変動開始タイミングが時短図柄の図柄確定時間の後だった場合には既に時短状態となっているため、この実施例では、スーパーリーチのリーチ演出中に時短図柄が停止したときには、次回の変動開始時に時短報知を行わないようになっている。これに対して、次回の変動開始時に時短報知を実行するようにしてもよい。例えば、図13-11(B)に示すように、次回の変動開始以降に時短図柄の図柄確定時間が経過する場合には、次回の変動開始時に時短報知を実行するようにしてもよい。
なお、時短図柄が停止したときに実行中の特別図柄の変動の終了タイミングが、実際に時短制御が開始されるタイミングである時短図柄の図柄確定時間経過よりも前である場合、今回の特別図柄の変動中に慌てて時短移行報知や右打ち報知を実行する必要もないため、次回の特別図柄の変動開始以降に時短図柄の図柄確定時間経過以前の期間に、時短移行報知や右打ち報知を実行するようにしてもよい。
続いて、特徴部065AKの演出動作例を説明する。図13-12~図13-14は、特徴部065AKの所定演出の演出動作例を示している。図13-12(A)は、下向きの矢印で、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が実行されていることを示している。画像表示装置5の左上において、常時遊技者が視認可能な小図柄の変動も実行される。また、画像表示装置5の中央下部分に所定演出領域65AK11が設けられている。この実施例では、所定演出領域65AK11において所定演出(普図連動演出、特図連動演出)が実行されるようになっている。なお、所定演出領域65AK11は、常時画像表示装置5に表示されていてもよいし、所定演出が実行されるときに表示されるようにしてもよい。例えば、所定演出が実行されない高ベース状態や大当り遊技状態では所定演出領域65AK11が消去されるようにしてもよい。
所定演出を実行することが決定された場合、図13-12(B)に示すように、所定演出領域65AK11において、演出画像がスクロール表示されて所定演出が開始される。図13-12(B)では、下向きの矢印で演出画像がスクロール表示されていることを示している。その後、所定演出パターンに応じた演出結果が報知されることになる。
所定演出パターンSP1である場合には、図13-12(C)に示すように、所定演出領域65AK11に「×」の演出画像が表示されて停止する。これにより、所定演出が失敗し、普通図柄や特別図柄の表示結果が当りとなる期待度が低いこと等が報知される。
所定演出パターンSP2である場合には、図13-12(D)に示すように、所定演出領域65AK11に「○」の演出画像が表示されて停止する。これにより所定演出が成功し、普通図柄が当りとなること等が報知される。
所定演出パターンSP4である場合には、図13-12(E)に示すように、所定演出領域65AK11に音符の演出画像が表示されて停止する。これにより所定演出が成功し、特別図柄が大当りとなる期待度が高いことやスーパーリーチが実行されること等が報知される。
所定演出パターンSP5である場合には、図13-12(F)に示すように、所定演出領域65AK11に「熱」の文字の演出画像が表示されて停止する。これにより所定演出が成功し、特別図柄が大当りとなる期待度がより高いことやスーパーリーチが実行されること等が報知される。
所定演出パターンSP4、SP5である場合、例えば図13-12(E)、(F)に示すように、左右の各飾り図柄表示エリア5L、5Rに同じ数字の飾り図柄が停止して、リーチとなった後、所定演出の演出結果(音符や「熱」の文字の演出画像)が表示されるようになっている。このようにすることで、リーチ中に所定演出が実行された場合には、スーパーリーチとなることを期待させることができる。
なお、所定演出パターンSP1、SP2は普図連動演出として実行され、所定演出パターンSP1、SP4、SP5は特図連動演出として実行される。普図連動演出は、特別図柄(飾り図柄)の変動とは無関係に実行されるので、特別図柄(飾り図柄)の変動中の任意のタイミングで実行され得るようになっている。
図13-13は、所定演出パターンSP3の所定演出(普図連動演出)が実行される場合の演出動作例である。図13-13(A)は、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が実行されていることを示している。画像表示装置5の左上において、常時遊技者が視認可能な小図柄の変動も実行される。また、画像表示装置5の中央下部分に所定演出領域65AK11が設けられている。
所定演出を実行することが決定された場合、図13-13(B)に示すように、所定演出領域65AK11において、演出画像がスクロール表示されて所定演出が開始される。
所定演出パターンSP3である場合には、図13-13(C)に示すように、所定演出領域65AK11に「時」の演出画像が表示されて停止する。これにより、所定演出が成功し、普通図柄の表示結果が時短図柄となることが報知される。
時短図柄が停止すると、図13-13(D)に示すように、画像表示装置5の右下部分に右打ちを指示する右打ち表示が表示され、画像表示装置5の中央部分に「時短突入!」という文字の画像が表示される時短移行報知が実行される。このとき、画像表示装置5の左上部分には時短回数が表示される。ここでは、時短図柄Bとなったことに対応して、「100回」が表示されている。
その後、図13-13(E)に示すように、画像表示装置5の中央部分に「右を狙え!」という文字の画像が表示される右打ち報知が実行される。そして、図13-13(F)に示すように、右打ち報知の画像が消去されて右打ち報知が終了する。このとき、所定演出領域65AK11に「時」の演出画像も消去される。このように、この実施例では、特別図柄(飾り図柄)の変動中であっても、普通図柄の表示結果が時短図柄となった場合には、時短状態に移行する。その場合には、時短図柄が停止することを報知する所定演出を実行可能となっており、図13-13(D)、(E)に示すような時短移行報知や右打ち報知が実行されるので、好適に時短状態への移行を報知することができる。これにより、遊技者が戸惑うことなく遊技を続行できる。
図13-14は、スーパーリーチのリーチ演出中に所定演出パターンSP3の所定演出(普図連動演出)が実行される場合の演出動作例である。図13-14(A)は、左右の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて「7」の数字を示す飾り図柄が停止し、中の飾り図柄表示エリア5Cにおいて飾り図柄の変動が実行されてリーチとなっていることを示している。画像表示装置5の左上において、常時遊技者が視認可能な小図柄の変動も実行される。また、画像表示装置5の中央下部分に所定演出領域65AK11が設けられている。
所定演出を実行することが決定された場合、図13-14(B)に示すように、所定演出領域65AK11において、演出画像がスクロール表示されて所定演出が開始される。このとき、画像表示装置5においてスーパーリーチのリーチ演出が開始される。
所定演出パターンSP3である場合には、図13-14(C)に示すように、所定演出領域65AK11に「時」の演出画像が表示されて停止する。これにより、所定演出が成功し、普通図柄の表示結果が時短図柄となることが報知される。
スーパーリーチ演出中に時短図柄が停止すると、図13-14(D)に示すように、画像表示装置5の右下部分に右打ちを指示する右打ち表示が表示されるが、画像表示装置5における時短移行報知や右打ち報知は実行されず、スーパーリーチのリーチ演出が継続して実行される。
その後、図13-14(E)に示すように、中の飾り図柄表示エリア5Cにおいて「6」の数字を示す飾り図柄が停止してハズレとなる。このとき、所定演出領域65AK11に「時」の演出画像も消去される。そして、図13-14(F)に示すように、次の飾り図柄の変動開始に伴って、画像表示装置5の中央部分に「右を狙え!」という文字の画像が表示される右打ち報知が実行される。このとき、画像表示装置5の左上部分には時短回数が表示される。ここでは、時短図柄Aとなったことに対応して、「49回」が表示されている。なお、ここでは前回の変動中に時短状態に移行して、1回の変動が消化されたことに伴い、時短回数が50回から49回に減算されている。
このように、この実施例では、スーパーリーチのリーチ演出中に普通図柄の表示結果が時短図柄となった場合には、時短移行報知や右打ち報知が実行されずスーパーリーチのリーチ演出が優先して実行される。スーパーリーチの結果として大当りとなった場合には、当該大当りに対応する大当り遊技状態の後に時短状態に制御されることになる。よって、スーパーリーチのリーチ演出中に時短移行報知を実行しても、その報知が無駄になったり興ざめな演出となる可能性があるため、スーパーリーチのリーチ演出を優先するようになっている。そして、表示結果がハズレとなった場合には、次回変動時に右打ち報知が実行されるので、時短状態に移行したことや右打ちすることを好適に報知できる。なお、スーパーリーチのリーチ演出中に普通図柄の表示結果が時短図柄となり、当該スーパーリーチを伴う変動の表示結果が大当りとなった場合には、普通図柄の表示結果が時短図柄となったことに対応する報知(時短移行報知、右打ち報知)は実行しないようにしてもよいし、大当り遊技状態終了後の最初の変動にて普通図柄の表示結果が時短図柄となったことに対応する報知を実行するようにしてもよい。
(特徴部065AKの変形例)
本特徴部は、この実施例に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。上記実施例や変形例に示したフローチャートの処理内容や決定割合、各種演出の決定方法は、一例であって、上記実施例と同様の効果を奏することができ、上記実施例で示した演出を好適に実行できれば任意でよい。また、上記実施例で示した演出動作例は一例であり、同様の演出効果を達成できれば適宜変更可能である。また、上記実施例で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、本特徴部と他の特徴部を適宜組み合わせてもよい。
特別図柄の表示結果を先読みして先読予告演出を実行する場合において、普通図柄の表示結果が時短図柄となる場合には、先読予告演出の実行を制限するようにしてもよい。例えば、普通図柄の表示結果が時短図柄となる場合には、時短図柄が停止して時短状態に移行するまでは先読予告演出を実行しないようにしてもよい。また、変動開始前の普通図柄の表示結果を先読みして、時短図柄となる普通図柄の保留データがある場合には、特別図柄の表示結果を予告する先読予告演出を制限するようにしてもよい。このようにすることで、先読予告演出を実行した後に遊技状態が変更されることで、先読み時と実際の変動実行時とで変動パターンが変化して、先読予告演出の演出内容と整合しなくなることを防止できる。
ホールコンピューターやデータ表示機に外部出力する信号として、大当り信号(大当り中に出力)、特賞中信号(大当り中及び時短中に出力)に加えて、時短中信号(時短中のみ出力)を設けてもよい。
上記実施例では、大当り遊技状態において普通図柄の表示結果が時短図柄となった場合、時短状態への制御は行わないようになっていたが、低ベース状態で大当りとなった場合、当該大当りに対応する大当り遊技状態において、時短図柄となったことに基づいて時短状態へ制御するようにしてもよい。この場合、大当り遊技状態開始→時短図柄となったことに基づく時短制御開始→大当り遊技状態終了という順番になり、大当り遊技状態の前後でベースが変化していることになる。そのため、大当り遊技状態に制御されたことに基づく時短回数の設定は、大当り遊技状態終了後の変動開始時に行うようにしてもよい。例えば、低ベース状態で大当りとなった場合の時短回数は50回または100回であり、高ベース状態で大当りとなった場合の時短回数が100回である場合には、大当り遊技状態中に時短図柄が停止した場合、大当り遊技状態終了後の時短回数は100回に設定される。大当り遊技状態終了後の変動開始時に、時短回数の設定を行うことで、大当り中に遊技状態が変化しても好適に状態移行をすることができる。なお、大当り遊技状態となったときに遊技状態によらず、時短回数は一定であってもよいし、一定割合で時短回数が決定されるようにしてもよい。
上記実施例では、普通図柄の表示結果または特別図柄の表示結果を示唆・報知する所定演出(普図連動演出、特図連動演出)は、所定演出領域65AK11において演出画像をスクロール表示して演出結果を表示する演出(図13-12~図13-14)であったが、普通図柄の表示結果または特別図柄の表示結果を示唆・報知できる演出であれば任意の演出でよい。また、所定演出は、少なくとも普通図柄が時短図柄となるか否か、または、特別図柄の表示結果を示唆・報知する演出であればよい。
また、上記実施例では、高ベース状態で普通図柄の表示結果が時短図柄となった場合は、時短回数を更新しないようになっていたが、高ベース状態で普通図柄の表示結果が時短図柄となった場合に時短回数を更新、追加するようにしてもよい。また、低ベース状態で普通図柄の表示結果が時短図柄となった場合と、高ベース状態で普通図柄の表示結果が時短図柄となった場合と、で時短回数や時短回数の決定割合が異なるようにしてもよい。
上記実施例では、スーパーリーチのリーチ演出中等、所定の場合、時短移行報知や右打ち報知の実行が制限されるようになっていたが、実行中に演出内容に関わらず、時短図柄となったことに応じて時短状態に移行する場合、時短移行報知や右打ち報知を実行するようにしてもよい。例えば、画像表示装置5とは異なる表示手段において時短移行報知や右打ち報知を実行する場合には、画像表示装置5における演出内容に関わらず時短移行報知や右打ち報知を実行するようにしてもよい。
(特徴部065AKに係る手段)
(1)特徴部065AKに係る遊技機は、
特別識別情報(例えば特別図柄)の可変表示を行い、特別識別情報の可変表示結果が特定表示結果(例えば大当り図柄)となったことに基づいて、特別可変手段(例えば特別可変入賞球装置7(大入賞口))へ遊技媒体が進入しやすい有利状態(例えば大当り遊技状態)へ制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機65AK1)であって、
普通識別情報(例えば普通図柄)の可変表示を行い、普通識別情報の可変表示結果が所定結果(例えば普図当り)となったことに基づいて、普通可変手段(例えば可変入賞球装置6B(第2始動入賞口))へ遊技媒体が進入しやすい所定状態(例えば開放状態)に変化させる可変制御手段(例えばステップS404の処理を実行するCPU103)と、
通常状態よりも前記普通可変手段が前記所定状態に変化しやすい特別状態(例えば時短状態)へ制御可能な状態制御手段(例えばステップ065AKS018の処理を実行するCPU103)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、
前記状態制御手段は、普通識別情報の可変表示結果が前記所定結果とは異なる特別結果(例えば時短図柄)となったことに基づいて、前記通常状態から前記特別状態に制御可能であり(例えばステップ065AKS018の処理を実行する)、
前記演出実行手段は、特別識別情報の可変表示結果が前記特定表示結果となることを示唆する特定演出(例えば所定演出パターンSP4、SP5の所定演出、特図連動演出)と、普通識別情報の可変表示結果が前記特別結果となることを示唆する特別演出(例えば所定演出パターンSP3の所定演出、普図連動演出)と、を実行可能であり、
前記状態制御手段は、普通識別情報の可変表示結果が前記特別結果となったときに特別識別情報の可変表示を実行中であったとしても、前記通常状態から前記特別状態に制御可能である(例えばステップ065AKS018の処理を実行する)。
このような構成によれば、好適に状態移行をすることができ、遊技興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記普通可変手段が前記所定状態に変化することに基づいて所定報知(例えば時短移行報知、右打ち報知)を行う所定報知手段と、
特別識別情報の可変表示中の演出内容に応じて、前記所定報知を制限する所定報知制限手段(例えばステップ065AKS106、ステップ065AKS108の処理を実行する演出制御用CPU120)と、を備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、所定報知により特別識別情報の可変表示中の演出を妨げてしまうことを防止できる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記通常状態において、普通識別情報の可変表示結果が前記所定結果となること、普通識別情報の可変表示結果が前記特別結果となること、特別識別情報の可変表示結果が前記特定表示結果となること、のうちのいずれとなるかを示唆する演出を実行可能である(例えば所定演出パターンSP1~SP5の所定演出を実行可能である。図13-12、図13-13)ようにしてもよい。
このような構成によれば、普通識別情報と特別識別情報との両方の表示結果に注目させることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかに記載の遊技機において、
前記状態制御手段は、前記有利状態に制御されたことに基づいて前記特別状態に制御可能であり(例えば図13-5)、
前記有利状態に制御された後の特別識別情報の可変表示を開始するときに、前記通常状態であるか前記特別状態であるかに応じて、当該有利状態に制御されたことに基づいて制御される前記特別状態の終了条件を異ならせるようにしてもよい。
このような構成によれば、好適に状態移行をすることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかに記載の遊技機において、
普通識別情報の可変表示結果が前記特別結果である場合、普通識別情報の可変表示結果が前記所定結果である場合よりも、可変表示結果が表示されてから確定するまでの時間が長い(例えば図13-3(A))ようにしてもよい。
このような構成によれば、好適に状態移行をすることができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかに記載の遊技機において、
前記通常状態である場合、前記特別状態である場合よりも、普通識別情報の可変表示結果として前記特別結果が表示されてから確定するまでの時間が長い(例えば図13-3(A)、(B))ようにしてもよい。
このような構成によれば、好適に状態移行をすることができる。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(特徴部079SGに関する説明)
次に、本発明の実施の形態における特徴部079SG(以下、本特徴部079SGと略記する)について説明する。図14-1は、本特徴部079SGにおけるパチンコ遊技機1に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。図14-1に示すように、本特徴部079SGにおける音声制御基板13には、演出制御用CPU120と共動してスピーカ8L、8Rから出力される音(演出音)の生成を行う音声合成用IC079SG132と、該音声合成用CI079SG132にて生成された音の出力音を増幅する増幅回路(アンプ)079SG134と、音声データROM079SG133と、が搭載されており、演出制御用CPU120は、主基板11からの演出制御コマンドにもとづいて音番号データを音声合成用IC079SG132に出力して、該音番号データに対応する音を音声合成用IC079SG132に生成させる。
音声合成用IC079SG132は、演出制御用CPU120から音番号データが入力されると、該入力された音番号データに応じた音声や効果音をスピーカ8L、8R毎に個別に生成して増幅回路079SG134に出力する。増幅回路079SG134は、音声合成用IC079SG132から出力された音声や効果音を増幅し、各スピーカ8L、8Rに出力する。
音声データROM079SG133には、音番号データに対応付けて該音番号データが該当する演出コマンドにより実施される演出に対応した音を出力するための各スピーカ8L、8R毎の制御データが格納されている。つまり、これら制御データは、演出期間(例えば、飾り図柄可変表示期間)において各スピーカ8L、8Rから出力する効果音やBGM(楽曲)等の音の出力態様(周波数特性、タイミング(ディレイ)等)が時系列的に記述された音声データ等を含むデータの集まりである。
図14-2(A)は、本特徴部079における画像表示装置5を示す説明図である。本特徴部079SGにおける画像表示装置5の表示領域は、正面視で高さL、左右幅Lの長方形状に形成されている。該表示領域の大部分は、飾り図柄の可変表示やリーチ演出、後述する操作促進演出や静止画表示演出等の演出を表示するための第1表示領域079SG005Fを構成している。また、画像表示装置5の下端部は、第1特図保留記憶数を白抜き円形の保留表示の数によって表示可能な第1保留記憶表示エリア079SG005Dと、第2特図保留記憶数を白抜き円形の保留表示の数によって表示可能な第2保留記憶表示エリア079SG005Uと、遊技状態を示すテロップを表示可能なテロップ表示エリア079SG005Tと、を含む第2表示領域079SG005Saを構成している。
つまり、画像表示装置5の表示領域全体のうち、第2表示領域079SG005Saと第3表示領域079SG005Sbとを除いた部分が第1表示領域079SG005Fとなっている。
尚、第2表示領域079SG005Saと第3表示領域079SG005Sbは、第1表示領域079SG005Fよりも画像表示装置5の表示領域の周縁部にて、遊技に関する情報の表示(保留表示、テロップ表示、第4図柄の表示、保留記憶数の表示)を行っている表示領域である。つまり、本特徴部079SGにおける第2表示領域079SG005Saと第3表示領域079SG005Sbは、パチンコ遊技機1におけるUI(ユーザーインターフェース)表示領域でもある。
そして、画像表示装置5の右上端部は、特別図柄の可変表示中であることを示す第4図柄079SG005Jと第1特図保留記憶数の表示及び第2特図保留記憶数の表示を含む第3表示領域079SG005Sbを構成している。
このうち、第2表示領域079SG005Saは、正面視で長方形状に形成されており、その高さは画像表示装置5の表示領域全体の高さHの半分未満の長さに形成されているとともに、左右幅は画像表示装置5の表示領域全体の左右幅Lと同一の長さに形成されている。また、第3表示領域079SG005Sbは、正面視で長方形状に形成されているが、その高さと左右幅は画像表示装置5の表示領域全体の高さH及び左右幅Lよりも極めて短く形成されている。
このため、本特徴部079SGでは、画像表示装置5の表示領域全体に占める第1表示領域079SG005Fの面積は、第2表示領域079SG005Saと第3表示領域079SG005Sbとを合わせた面積よりも広くなっている。
図14-2(B)に示すように、第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uでは、演出制御用CPU120が後述する保留表示動作処理(図8-13参照)を実行することによって、各保留表示を垂直軸回りに一定速度(例えば、回転速度V3)にて回転表示可能となっている。
図14-2(C)に示すようにテロップ表示エリア079SG005Tでは、演出制御用CPU120が後述するテロップ動作処理(図14-13参照)を実行することによって、遊技状態や実行中の演出に応じたメッセージ(例えば、特定のリーチ演出中であれば「××モード中!」等の演出の状態に応じたメッセージ)を、左方向から右方向に向けて一定速度(例えば、移動速度V3)移動させつつ表示可能となっている。
尚、遊技状態に応じたメッセージに含まれる文字は、該テロップ表示エリア079SG005Tの右端部に到達して表示が終了すると同時に該テロップ表示エリア079SG005Tの左端部にて再度表示されて再び左方向から右方向に向けて移動される。このため、テロップ表示エリア079SG005Tにおいて遊技状態に応じたメッセージが移動されつつ表示されている場合は、常に該テロップ表示エリア079SG005Tにて遊技状態に応じたメッセージ全体が表示されているので、遊技者が現在の遊技状態を認識し易くなっている。
尚、本特徴部079SGでは、第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uにおける保留表示とテロップ表示エリア079SG005Tにおけるメッセージとを共通の一定速度(V3)にて回転・移動させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uにおける保留表示とテロップ表示エリア079SG005Tにおけるメッセージとは、それぞれ異なる一定速度で回転・移動可能であってもよい。
図14-2(D)に示すように、第4図柄079SG005Jは、上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとを有しており、これら上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとが一定周期で交互に点滅することによって特別図柄の可変表示中であることを示すようになっている。また、これら上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとは、可変表示結果がはずれとなる場合は可変表示の終了タイミングにおいて双方が消灯される(OFFとなる)一方で、可変表示結果が大当りやはずれとなる場合は可変表示の終了タイミングにおいて双方が点灯される(ONとなる)。
尚、第3表示領域079SG005Sbにおける第1特図保留記憶数の表示と第2特図保留記憶数の表示とは、新たな保留記憶が発生したタイミングと新たな可変表示が開始されるタイミングとでのみその数が変化する表示である。つまり、第3表示領域079SG005Sbにおける第1特図保留記憶数の表示と第2特図保留記憶数の表示とは、第4図柄079SG005Jや第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tとは異なり、可変表示の開始タイミングを除き表示態様が変化しない。
次に、本特徴部079SGにおける表示制御部123について説明する。表示制御部123におけるCGROMには、画像表示装置5に画像を表示させるための複数種類の画像データが記憶されている。表示制御部123は、演出制御用CPU120による指示に基づいてCGROMに記憶されている1の画像データに基づいて所定画像を画像表示装置5に表示させることが可能であり、複数種類の画像データを配置して画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定の演出画面を表示させることが可能である。所定画像を画像表示装置5に表示させないようにする場合には、状況に応じて、所定画像の画像データの前面側に他の画像データを透過率0%として配置することで、所定画像の画像データに基づく画像を演出画面に表示させないように制御する場合と、所定画像の画像データを配置しない表示データを作成した画像表示装置5に画像を表示させることにより、所定画像を演出画面に表示させないように制御する場合がある。
図14-3(A)~図14-3(D)に示すように、例えば、画像表示装置5に画像を表示する場合としては、画像データ1~3を含む複数の画像データを配置して作成された表示データに基づいて画像表示装置5に画像を表示する。
図14-3(A)に示すように、画像データ1は、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005Uとテロップ表示エリア079SG005Tを第2表示領域079SG005Saに表示するとともに、第4図柄079SG005Jを第3表示領域079SG005Sbに表示するために描画されるデータである。また、画像データ1飾り図柄の小図柄を第1表示領域079SG005F(第3表示領域079SG005Sbの左側方)に表示するために描画されるデータでもある。
図14-3(B)に示すように、画像データ2は、後述するチャンスアップ演出、静止画表示演出、操作促進演出の画像を第1表示領域079SG005Fに表示するために描画されるデータである。
図14-3(C)に示すように、画像データ3は、飾り図柄の可変表示やリーチ演出を第1表示領域079SG005Fに表示するために描画されるデータである。
尚、図14-3(A)~図14-3(C)に示すように、これら画像データ1、画像データ2、画像データ3には画像表示装置5に画像を表示するための表示優先度が設定されている。表示優先度は、画像データ1が最も高く設定されており、画像データ3が最も低く設定されている(画像表示装置5における画像の表示優先度:画像データ1>画像データ2>画像データ3)。つまり、画像表示装置5では、画像データ1に基づく画像が最も上層の画像として表示され、画像データ2に基づく画像が画像データ1に基づく画像よりも下層の画像として表示され、画像データ3に基づく画像が画像データ1に基づく画像と画像データ2に基づく画像よりも下層(最下層)の画像として表示されるようになっている。このため、図14-3(D)に示すように、画像表示装置5においては、画像データ2に基づく画像が画像データ3に基づく画像よりも優先して表示され、画像データ1に基づく画像が画像データ2に基づく画像と画像データ3に基づく画像よりも優先して表示される。
尚、図14-3(D)に示すように、画像データ1に基づく画像、画像データ2に基づく画像、画像データ3に基づく画像が同時に画像表示装置5に表示される場合は、画像データ3に基づく画像が最も下位階層の画像として表示されるため、該画像データ3に基づく画像は、第1データに基づく画像や画像データ2に基づく画像によって少なくとも一部が視認困難或いは視認不能となる場合がある。
尚、本特徴部079SGでは、詳細は後述するが、画像データ1及び画像データ2に基づく画像は、常に進行速度が一定である動画として画像表示装置5に表示される一方で、画像データ3に基づく画像は、予めCGROMに記憶されているデータに基づいて複数の進行速度の動画や静止画として画像表示装置5に表示されるようになっている。
特に、本特徴部079SGでは、詳細は後述するが、スーパーリーチのリーチ演出中においてリーチ演出の動画の表示を通常の進行速度V1と該V1よりも遅い進行速度V2(スローモーション)にて実行可能となっている。これは、CGROM内に進行速度V1にて表示する演出動画用のデータと進行速度V2にて表示する演出動画用のデータが予め格納されているためであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、CGROM内に進行速度V1にて表示する演出動画用のデータのみを予め格納しておき、該データに所定の処理を行うことによってリーチ演出の演出動画の一部を進行速度V2にて表示可能としてもよい。
このように、本特徴部079SGでは、演出動画が変化する速度である映像進行速度をV1とすることで遊技者が認識するリーチ演出の進行速度が早い第1速度となる非スローモーション期間、映像進行速度をV1よりも遅いV2とすることで遊技者が認識するリーチ演出の進行速度が遅い第2速度となるスローモーション期間としている。つまり、本特徴部079SGにおける演出の進行速度が遅い演出動画であるスローモーション動画とは、該スローモーション動画の前において表示される、映像進行速度がV1の非スローモーション動画に比較して映像進行速度が遅いものであればよい。
尚、本特徴部079SGでは、全てのスーパーリーチ演出においてスローモーション期間を設けている形態を例示しているが(図14-18~図14-25参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、スーパーリーチ演出として、画像表示装置5に表示される演出動画の内容自体は、図14-18~図14-25に示すスーパーリーチ演出の内容と同一ではあるが、映像進行速度がV1からV2に変化しない、つまり、スローモーション期間とならないスーパーリーチ演出を実行するようにすることで、図14-18~図14-25に示すスーパーリーチ演出において、スローモーション期間となったことを遊技者が認識し易くなるようにしてもよい。
つまり、このように演出動画の内容が同一であるが映像進行速度がV2に変化しないスーパーリーチ演出を実行する場合にあっては、本発明における第1速度よりも遅い第2速度である演出動画とは、同一内容の演出動画が非スローモーションのスーパーリーチ演出における映像進行速度V1よりも遅い映像進行速度V2にて表示されることによって、非スローモーションのスーパーリーチ演出よりも長い期間に亘って表示される該演出動画が該当することになる。
尚、本特徴部079SGでは、上記したように、演出動画の映像進行速度を遅くすることによって遊技者が感じるリーチ演出の進行速度が遅いスローモーションによる演出を構成し、スピーカ8L、8Rからの音の出力については再生速度V3から変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出動画の映像進行速度を変えずに(V1のまま)、スピーカ8L、8Rから出力される音の再生速度、遊技効果ランプ9の発光周期を逆に早めることによって、リーチ演出の進行速度が遅くなったものと遊技者が感じる疑似スローモーションを構成するようにしてもよい。
つまり、本特徴部079SGにおけるパチンコ遊技機1としては、演出動画を表示可能な表示手段を含む複数の演出出力手段を備え、これら演出出力手段のうち、少なくとも1の演出出力手段による演出の進行速度をスローモーション期間と非スローモーション期間とで異ならせることによって、スローモーション期間において、実行中の演出がスローモーションであると遊技者に認識させることができるものであればよい。
尚、本特徴部079SGでは、スローモーション期間は常にリーチ演出の演出動画の表示を進行速度V2にて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スローモーション期間は、リーチ演出の演出動画の表示の進行速度を変化可能(例えば時間経過により進行速度が漸減していくものや、進行速度が所定の範囲内で増減するもの)であってもよい。
図14-4(A)は、本特徴部079SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図14-4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図14-4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図14-4(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」や「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図14-4(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
尚、図14-4(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図14-5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図14-5に示すように、本特徴部079SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1~MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図14-10に示す遊技制御カウンタ設定部079SG154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1~MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」~「13」の範囲の値をとる。
図14-6(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル1の構成例を示している。本特徴部079SGでは、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部079SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部079SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部079SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部079SGでは約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、図14-6(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル2の構成例を示している。特図表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部079SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかにかかわらず、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部079SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、第1特図の特図ゲームである場合と第2特図である場合とで「小当り」に割り当てられている判定値数が異なっている。具体的には、第1特図の特図ゲームである場合は、「小当り」に判定値が割り当てられているが、第2特図の特図ゲームである場合には「小当り」に判定値が割り当てられていない。よって、後述するように、第2特図の可変表示が第1特図の可変表示よりも優先して実行され、時短制御が実行されることにより可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞が発生して第2特図の可変表示が多く実行される高ベース状態では、「小当り」がほぼ発生しないようになっており、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい高ベース状態において、遊技球を多く獲得できない小当りの発生を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
図14-7(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部079SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本特徴部079SGにおける大当り種別について、図14-7(B)を用いて説明すると、本特徴部079SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される大当りである。「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される大当りである。「確変大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称し、「確変大当りC」を2ラウンド(2R)確変大当りと呼称し、「非確変大当り」を2ラウンド(2R)非確変大当りと呼称する場合がある。
また、特に図示はしないが、本特徴部079SGにおける小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(本特徴部079SGでは0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部079SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図14-7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」~「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図14-7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図14-8は、本特徴部079SGにおける変動パターンを示している。本特徴部079SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部079SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチα、スーパーリーチβ、…のように、複数のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
尚、本特徴部079SGにおける変動パターンには、可変表示結果が「小当り」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1-1)も含まれている。
図14-8に示すように、本特徴部079SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図可変表示時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。
また、本特徴部079SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
図14-9は、本特徴部079SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部079SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図14-9に示すように、可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1-1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1-2(スーパーリーチα1大当りの変動パターン)とPB1-3(スーパーリーチα3大当りの変動パターン)とPB1-4(スーパーリーチβ1大当りの変動パターン)とPB1-5(スーパーリーチβ3大当りの変動パターン)とから決定する。また、可変表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1-1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1-2(スーパーリーチ大当りの変動パターン)とから決定する。
図14-9に示すように大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルとでは、PB1-2~PB1-5に対する判定値の割当数が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1-2に45個、PB1-3に150個、PB1-4に300個、PB1-5に500個の判定値がそれぞれ割り当てられており、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1-2に30個、PB1-3に135個、PB1-4に315個、PB1-5に515個の判定値がそれぞれ割り当てられている。つまり、本特徴部079SGでは、可変表示結果が確変大当りである場合は、可変表示結果が非確変大当りである場合よりも高い割合でスーパーリーチβ系の変動パターンであるPB1-3とPB1-4に決定されるようになっているため、可変表示における変動パターンに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、可変表示結果が小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1-1(特殊当りの変動パターン)に決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1-1(非リーチはずれの変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2-2(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2-3(スーパーリーチα3はずれの変動パターン)とPA2-4(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とPA2-5(スーパーリーチβ3はずれの変動パターン)とから決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1-2(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2-2(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2-3(スーパーリーチα3はずれの変動パターン)とPA2-4(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とPA2-5(スーパーリーチβ3はずれの変動パターン)とから決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1-3(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2-2(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2-3(スーパーリーチα3はずれの変動パターン)とPA2-4(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とPA2-5(スーパーリーチβ3はずれの変動パターン)とから決定する。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1-4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2-2(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2-3(スーパーリーチα3はずれの変動パターン)とPA2-4(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とPA2-5(スーパーリーチβ3はずれの変動パターン)とから決定する。
つまり、本特徴部079SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図可変表示時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1-2、PA1-3、PA1-4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
尚、図14-8に示すように、スーパーリーチα1のリーチ演出(変動パターンPB1-2の可変表示にて実行されるリーチ演出)は、後述する第1リーチ演出の前半部分を実行した後に可変表示結果が大当りとなるリーチ演出であり、スーパーリーチα2のリーチ演出(変動パターンPA2-2の可変表示にて実行されるリーチ演出)は、後述する第1リーチ演出の前半部分と後半部分を実行した後に可変表示結果がはずれとなるリーチ演出であり、スーパーリーチα3のリーチ演出(変動パターンPA2-3またはPB1-3にての可変表示にて実行されるリーチ演出)は、後述する第1リーチ演出の前半部分と後半部分を実行した後に更に後述する第2リーチ演出を実行して可変表示結果が大当りまたははずれとなるリーチ演出である。
そして、これら変動パターンPA2-2、PA2-3、PB1-2、PB1-3の可変表示については、図14-8及び図14-9に示すように、特図可変表示時間が長いほど可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高くなるように設定されている。つまり、これら変動パターンPA2-2、PA2-3、PB1-2、PB1-3の可変表示については、第2リーチ演出まで実行されて可変表示結果が大当りとなる割合が、第1リーチ演出が実行されて可変表示結果が大当りとなる割合よりも高く設定されている。
また、スーパーリーチβ1のリーチ演出(変動パターンPB1-4の可変表示にて実行されるリーチ演出)は、後述する第3リーチ演出の前半部分を実行した後に可変表示結果が大当りとなるリーチ演出であり、スーパーリーチβ2のリーチ演出(変動パターンPA2-4の可変表示にて実行されるリーチ演出)は、後述する第3リーチ演出の前半部分と後半部分を実行した後に可変表示結果がはずれとなるリーチ演出であり、スーパーリーチβ3のリーチ演出(変動パターンPA2-5またはPB1-5にての可変表示にて実行されるリーチ演出)は、後述する第3リーチ演出の前半部分と後半部分を実行した後に更に後述する第4リーチ演出を実行して可変表示結果が大当りまたははずれとなるリーチ演出である。
そして、これら変動パターンPA2-4、PA2-5、PB1-4、PB1-5の可変表示については、図14-8及び図14-9に示すように、特図可変表示時間が長いほど可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高くなるように設定されている。つまり、これら変動パターンPA2-4、PA2-5、PB1-4、PB1-5の可変表示については、第4リーチ演出まで実行されて可変表示結果が大当りとなる割合が、第3リーチ演出が実行されて可変表示結果が大当りとなる割合よりも高く設定されている。
尚、本特徴部079SGでは、第2リーチ演出は必ず第1リーチ演出の後に実行され、第4リーチ演出は必ず第3リーチ演出の後に実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2リーチ演出や第4リーチ演出はそれ単体のみで実行される場合を設けてもよい。
また、本特徴部079SGでは、可変表示中において、各リーチ演出を、第1リーチ演出と第2リーチ演出の組み合わせで実行可能であるとともに、第3リーチ演出と第4リーチ演出との組み合わせで実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出は、これらの組み合わせ以外の組み合わせ(例えば、第1リーチ演出と第4リーチ演出、第2リーチ演出と第3リーチ演出等の組み合わせ)で実行される場合を設けてもよい。
また、本特徴部069SGでは、図14-9に示すように、スーパーリーチβ系の変動パターン(変動パターンPA2-4、PA2-5、PB1-4、PB1-5)は、総じてスーパーリーチα系の変動パターン(変動パターンPA2-2、PA2-3、PB1-2、PB1-3)よりも可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチβ系の変動パターン(変動パターンPA2-4、PA2-5、PB1-4、PB1-5)の一部は、スーパーリーチα系の変動パターン(変動パターンPA2-2、PA2-3、PB1-2、PB1-3)のいずれかよりも大当り期待度が低くともよい。
本特徴部079SGにおけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図14-10に示すような遊技制御用データ保持エリア079SG150が設けられている。図14-10に示す遊技制御用データ保持エリア079SG150は、第1特図保留記憶部079SG151Aと、第2特図保留記憶部079SG151Bと、普図保留記憶部079SG151Cと、遊技制御フラグ設定部079SG152と、遊技制御タイマ設定部079SG153と、遊技制御カウンタ設定部079SG154と、遊技制御バッファ設定部079SG155とを備えている。
第1特図保留記憶部079SG151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部079SG151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部079SG151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部079SG151Bは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部079SG151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部079SG151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部079SG151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部079SG151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部079SG152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部079SG152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部079SG153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部079SG153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部079SG154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部079SG154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部079SG154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部079SG154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2~MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部079SG155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部079SG155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図14-11(A)に示すような演出制御用データ保持エリア079SG190が設けられている。図14-11(A)に示す演出制御用データ保持エリア079SG190は、演出制御フラグ設定部079SG191と、演出制御タイマ設定部079SG192と、演出制御カウンタ設定部079SG193と、演出制御バッファ設定部079SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部079SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部079SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部079SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部079SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部079SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部079SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部079SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部079SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部079SGでは、図14-11(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部079SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1-1」~「1-4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1-0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2-1」~「2-4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2-0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という2つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1-1」またはバッファ番号「2-1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1-0」またはバッファ番号「2-0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」~「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図14-11(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-0」または「2-0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-1」または「2-1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図14-11(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
次に、図6のステップS101において実行される本特徴部079SGの始動入賞判定処理について、図14-12にもとづいて説明する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを判定する(ステップ079SGS101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば(ステップ079SGS101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ079SGS102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部079SG154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ079SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ079SGS102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部079SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップ079SGS103)。
ステップ079SGS101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップ079SGS101;N)、ステップ079SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップ079SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを判定する(ステップ079SGS104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば(ステップ079SGS104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ079SGS105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部079SG154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ079SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ079SGS105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部079SG155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップ079SGS106)。
ステップ079SGS103,ステップ079SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップ079SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップ079SGS108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部079SG154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップ079SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部079SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップ079SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップ079SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部079SG151Aに乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部079SG151Bに乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップ079SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
ステップ079SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップ079SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ079SGS111の処理に続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップ079SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ079SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(ステップ079SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップ079SGS114;Y)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ079SGS115)、ステップ079SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップ079SGS114;N)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ079SGS116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図14-13は、本特徴部079SGにおける演出制御プロセス処理を示すフローチャートの一部である。演出制御プロセス処理において演出制御用CPU120は、先読予告設定処理(ステップS161)を実行した後、第1保留記憶表示エリア079SHSG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uにおける保留表示の更新と、これら第1保留記憶表示エリア079SHSG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uに表示されている保留表示を動作させる(回転表示)するための保留表示動作処理(ステップ079SG162)と、テロップ表示エリア079SG005Tにおけるテロップの動作表示を行うテロップ動作処理(ステップ079SGS163)と、第4図柄079SG005Jの可変表示を実行する第4図柄表示処理(ステップ079SG164)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS170~S177のいずれかの処理を実行する。
図14-14は、図9に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグオン状態であるか否かを判定する(ステップ079SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ079SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1-0」~「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ079SGS272)。尚、バッファ番号「1-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、ステップ079SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ079SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ079SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ079SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ079SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ079SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ079SGS274)。尚、バッファ番号「2-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
ステップ079SGS272またはステップ079SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ079SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ079SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部079SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBや確変大当りCに該当する第3可変表示結果指定コマンドや第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、チャンス目となる「334」、「778」等の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
そして、演出制御用CPU120は、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ079SGS277)。当該可変表示の変動パターンが非リーチやノーマルリーチの変動パターンである場合(ステップ079SGS277;N)はステップ079SGS283に進み、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合(ステップ079SGS277;Y)は、チャンスアップ演出決定処理(ステップ079SGS278)を実行し、第1リーチ演出の後半部分または第3リーチ演出の後半部分においてチャンスアップ演出を実行するか否かを決定する。
具体的には、図14-15に示すように、可変表示結果がはずれである場合は、20%の割合でチャンスアップ演出の実行を決定し、80%の割合でチャンスアップ演出の非実行を決定する。また、可変表示結果が大当りである場合は、80%の割合でチャンスアップ演出の実行を決定し、20%の割合でチャンスアップ演出の非実行を決定する。つまり、本特徴部079SGのリーチの可変表示においては、チャンスアップ演出が実行される場合は、チャンアップ演出が実行されない場合よりも大当り期待度が高く設定されている。
尚、本特徴部079SGでは、図14-27及び図14-32に示すように、チャンスアップ演出の演出態様としては1の演出パターンのみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、チャンスアップ演出の演出態様として複数の演出パターンを設け、チャンスアップ演出がいずれの演出パターンにて実行されるかに応じて大当り期待度が異なるようにしてもよい。
更に、本特徴部079SGでは、図14-27及び図14-32に示すようにチャンスアップ演出の演出開始タイミングは1つのみであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、チャンスアップ演出の演出開始タイミングを複数設け、いずれの演出開始タイミングからチャンスアップ演出が開始されるかに応じて大当り期待度が異なるようにしてもよい。
また、ステップ079SGS278においてチャンスアップ演出の実行・非実行を決定した後、演出制御用CPU120は、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチα3(PA2-3またはPB1-3)の変動パターンであるか否かを判定する(ステップ079SGS279)。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチα3(PA2-3またはPB1-3)の変動パターンである場合(ステップ079SGS279;Y)は、第2リーチ演出が終了してから報知演出(大当り報知演出またははずれ報知演出)が開始されるまでの期間において、画像表示装置5に、第2リーチ演出の終了時に表示されていた静止画を表示する静止画表示演出の演出パターンを決定するための静止画表示演出決定処理(ステップ079SGS280)を実行し、ステップ079SGS283に進む。
該静止画表示演出決定処理では、図14-16(A)に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示結果がはずれである場合は、静止画表示演出の演出パターンを100%の割合でパターンSG-1に決定し、可変表示結果が大当りである場合は、静止画表示演出の演出パターンを80%の割合でパターンSG-1に決定し、20%の割合でパターンSG-2に決定する。
尚、図14-16(B)に示すように、静止画表示演出のパターンSG-1は、第2リーチ演出の終了時に画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fに表示されている画像を静止画として表示する演出パターンであり、静止画表示演出のパターンSG-2は、第2リーチ演出の終了時に画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fに表示されている画像を静止画として表示した後に、該静止画の色彩を変化させる演出パターンである。
特にパターンSG-2は、可変表示結果が大当りの場合にのみ実行される演出パターンであるので、第2リーチ演出が実行される場合は、静止画表示演出がパターンSG-2で実行されるか否か(静止画の色彩が変化するか否か)に対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、ステップ079SGS281においてスーパーリーチα3の変動パターンではない場合(ステップ079SGS281;N)、更に当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチβ3(PA2-5またはPB1-5)であるか否かを判定する(ステップS079SGS282)。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチβ3以外の変動パターンである場合(ステップ079SGS282;N)はステップ079SGS283に進み、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチβ3の変動パターンである場合(ステップ079SGS281;Y)、第4リーチ演出の実行中に遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出の演出パターンを決定するための操作促進演出決定処理(ステップ079SGS282)を実行し、ステップ079SGS283に進む。
該操作促進演出決定処理では、図14-17(A)に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示結果がはずれである場合は、操作促進演出の演出パターンを80%の割合でパターンSS-1に決定し、20%の割合でパターンSS-2に決定する。また、可変表示結果が大当りである場合は、操作促進演出の演出パターンを20%の割合でパターンSS-1に決定し、80%の割合でパターンSS-2に決定する。
尚、図14-17(B)に示すように、操作促進演出のパターンSS-1は、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにプッシュボタン31Bの画像を表示する演出パターンであり、操作促進演出のパターンSS-2は、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにプッシュボタン31Bの画像をパターンSS-1よりも大きなサイズで表示する演出パターンである。
つまり、本特徴部079SGにおける操作促進演出としては、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて大きなサイズのプッシュボタン31Bの画像が表示される場合(操作促進演出がパターンSS-2にて実行される場合)は、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて通常のサイズのプッシュボタン31Bの画像が表示される場合(操作促進演出がパターンSS-1にて実行される場合)よりも高い割合で可変表示結果が大当りとなる(大当り報知演出が実行される)割合が高いので、操作促進演出の実行時に画像表示装置5に表示されるプッシュボタン31Bの画像の大きさに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できるようになっている。
ステップ079SGS283において演出制御用CPU120は、前述したチャンスアップ演出、静止画表示演出、操作促進演出等の各演出の実行の有無及び演出パターンと変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ079SGS284)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1~N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ079SGS285)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部079SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップ079SGS286)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップ079SGS287)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ079SGS288)。
尚、可変表示中演出処理では、演出制御用CPU120は、該可変表示中演出処理を実行する毎にプロセスタイマの値を減算(-1)していくとともに、該減算後のプロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する。そして、減算後のプロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、該プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って演出装置を制御し、減算後のプロセスタイマがタイマアウトしている場合は、プロセスデータの切り替えを行うとともに次のプロセスタイマをスタートさせ、次のプロセスデータの内容に従って演出装置を制御すればよい。
次に、本特徴部079SGにおけるスーパーリーチα1~α3及びスーパーリーチβ1~β3の可変表示の演出態様について図14-18~図14-35に基づいて説明する。
先ず、図14-18、図14-19、図14-26(A)~図14-26(G)に示すスーパーリーチα1~α3の可変表示については、可変表示が開始されると、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて、飾り図柄の可変表示等の演出動画が通常の進行速度であるV1にて開始される。このとき、第2表示領域079SG005Saでは、保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動(第2表示領域079SG005Saにおける動画の進行速度)が通常の進行速度であるV3にて実行されているとともに、スピーカ8L、8Rからは、該可変表示に応じたBGMや演出音等が通常の再生速度であるV4にて開始される。
また、第3表示領域079SG005Sbでは、第4図柄079SG005Jにおいて上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005jbとで一定周期での交互の点灯(点滅)が開始され、遊技効果ランプ9の一定周期での点滅が開始される。以降、本特徴部079SGにおける遊技効果ランプ9の点滅や点灯とは、メインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dを全て同期させて点滅や点灯させることを意味するが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dの点滅や点灯は、必ずしも同期させなくともよい。
そして図14-18、図14-19、図14-26(A)~図14-26(C)に示すように、可変表示の進行によってリーチ演出の発展タイミングとなると、第1リーチ演出前半部分実行期間となり、味方キャラクタAと敵キャラクタAとのバトル演出が開始される。該バトル演出が進行することによって第1リーチ演出前半部分実行期間の後半に差し掛かると、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて味方キャラクタAが敵キャラクタAに攻撃する動画の表示が開始される。該動画の表示が開始されると、該動画を含む第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度が前述のV1から該V1よりも低速であるV2に切り替わる。このため、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fでは、味方キャラクタAが敵キャラクタAに向けて殴り掛かる様がスローモーションで表示される。
尚、このように味方キャラクタAが敵キャラクタAに向けて攻撃する様がスローモーションで表示されている期間中(第1表示領域079SG005Fにてバトル演出の動画の進行速度がV2である期間中)は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
当該可変表示がスーパーリーチα1の可変表示である場合は、第1リーチ演出前半部分実行期間が終了すると、図14-18及び図14-26(E)~図14-26(G)に示すように、第1表示領域079SG005Fにおいて、大当り報知演出として、味方キャラクタAの攻撃が成功して敵キャラクタAが倒れる動画が表示された後、飾り図柄が大当りの組み合わせで停止して大当り遊技状態に制御されることが報知される。特に、該大当り報知演出が開始される際には、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tが非表示化され、第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで大当り報知演出の画像が表示される。そして、図14-26(H)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。更に、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tの表示が再開される。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄の大当りを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の点灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の点灯表示)が行われる。
尚、該大当り報知演出中は、味方キャラクタAの攻撃が成功する部分の動画の表示が通常の進行速度であるV1にて実行され(図14-26(E)に該当)、その後の敵キャラクタが倒れる部分の動画の表示がV1よりも低速である進行速度V2にて実行される(図14-26(F)に該当)。そして、飾り図柄が大当りの組み合わせで停止して大当り遊技状態に制御されることが報知される部分の動画は、再度通常の進行速度であるV1にて実行される(図14-26(G)に該当)。
尚、該大当り報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
一方で、当該可変表示がスーパーリーチα2またはスーパーリーチα3の可変表示である場合は、第1リーチ演出前半部分実行期間が終了すると、図14-19及び図14-26(D)に示すように、味方キャラクタAの攻撃が成功せずに第1リーチ演出後半部分実行期間に移行する。
図14-19及び図14-27(A)~図14-27(B)に示すように、第1リーチ演出後半部分実行期間に移行すると、引き続き味方キャラクタAと敵キャラクタAとのバトル演出が進行する。
このとき、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて、該バトル演出の演出動画は通常の進行速度V1にて実行される。また、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
尚、第1リーチ演出後半部分実行期間では、バトル演出の演出動画が進行速度V1にて実行されるとき、図14-27(B)に示すように、チャンスアップ演出が実行される場合がある。該チャンスアップ演出は、バトル演出の演出動画と同様に、進行速度V1にて実行される。
該バトル演出が進行することによって第1リーチ演出後半部分実行期間の後半に差し掛かると、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて味方キャラクタAが敵キャラクタAに攻撃する動画の表示が開始される。該動画の表示が開始されると、該動画を含む第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度がV1から該V1よりも低速であるV2に切り替わる。このため、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fでは、味方キャラクタAが敵キャラクタAに向けて殴り掛かる様がスローモーションで表示される。
尚、このように味方キャラクタAが敵キャラクタAに向けて攻撃する様がスローモーションで表示されている期間中(第1表示領域079SG005Fにてバトル演出の動画の進行速度がV2である期間中)は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
当該可変表示がスーパーリーチα2の可変表示である場合は、第1リーチ演出後半部分実行期間が終了すると、図14-19及び図14-27(E)~図14-27(G)に示すように、第1表示領域079SG005Fにおいて、はずれ報知演出として、味方キャラクタAの攻撃が失敗して敵キャラクタAに倒された後、飾り図柄がはずれの組み合わせで停止して可変表示結果がはずれであることが報知される。
尚、該はずれ報知演出中は、味方キャラクタAの攻撃が失敗する部分と可変表示結果がはずれであることが報知される部分とで、動画の表示が通常の進行速度であるV1にて実行される。
また、該はずれ報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。そして、図14-27(H)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄がはずれを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄のはずれを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の消灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の消灯表示)が行われる。
一方で、当該可変表示がスーパーリーチα3の可変表示である場合は、図14-20、図14-21及び図14-27(D)に示すように、第1リーチ演出後半部分実行期間において味方キャラクタAの攻撃が成功して敵キャラクタAを倒す。そして、第2リーチ演出前半部分実行期間に移行する。
図14-20、図14-21及び図14-28(A)~図14-28(B)に示すように、第2リーチ演出前半部分実行期間に移行すると、味方キャラクタAと敵キャラクタBとのバトル演出が進行する。
このとき、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて、該バトル演出の演出動画は通常の進行速度V1にて実行される。また、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
該バトル演出が進行することによって第2リーチ演出前半部分実行期間の後半に差し掛かると、図14-20、図14-21及び図14-28(C)に示すように、効果演出として、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて集中線の表示が開始されるとともに、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて味方キャラクタAが敵キャラクタBに攻撃する動画の表示が開始される。該動画の表示が開始されると、該動画を含む第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度がV1から該V1よりも低速であるV2に切り替わる。このため、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fでは、味方キャラクタAが敵キャラクタBに向けて殴り掛かる様がスローモーションで表示される。
尚、このように味方キャラクタAが敵キャラクタBに向けて攻撃する様がスローモーションで表示されている期間中(第1表示領域079SG005Fにてバトル演出の動画の進行速度がV2である期間中)は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示は上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbの交互の点滅の周期が変化することなく実行される一方で、遊技効果ランプ9の点滅の点滅周期が短くなる(点滅周期が早くなる)。更に、図14-28(D)に示すように、前述した効果演出としての集中線の数が漸次増加表示されていく。
つまり、第2リーチ演出後半部分実行期間では、バトル演出の動画の進行速度がV2に低下することによって第1表示領域079SG005Fに表示されている集中線数の増加とともに遊技効果ランプ9の点滅が激しくなっていくので、これら集中線数の増加と遊技効果ランプ9の点滅によってバトル演出の演出結果(大当り報知演出とはずれ報知演出のどちらが実行されるか)に遊技者を効果的に注目させることが可能となっている。
そして、第2リーチ演出後半部分実行期間が終了した後は、図14-20、図14-21及び図14-28(E)に示すように、静止画表示演出として、バトル演出の最後に表示されていた画像(本特徴部079SGでは味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタBにヒットする直前の画像)が第1表示領域079SG005Fに表示される。
静止画表示演出の実行期間中は、第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度がV1から0に切り替わるが、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示は上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbの交互の点滅の周期が変化することなく実行される一方で、遊技効果ランプ9の点滅の点滅周期はバトル演出の動画の進行速度がV2に低下する以前の周期に戻る。
尚、静止画表示演出の演出パターンとしてパターンSG-2が決定されている場合は、図14-29(A)~図14-29(E)に示すように、静止画表示演出として、バトル演出の最後に表示されていた画像の色彩が反転する。そして、該色彩が反転した静止画表示演出の終了後は、大当り報知演出として、味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタBにヒットし、敵キャラクタBが倒れた後に大当り遊技状態に制御される旨が報知される。特に、該大当り報知演出として飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止する際には、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tが非表示化され、第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで大当り報知演出の画像が表示される。そして、図14-29(F)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。更に、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tの表示が再開される。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄の大当りを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の点灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の点灯表示)が行われる。
静止画表示演出がパターンSG-2にて実行された場合の大当り報知演出としては、図14-20に示すように、味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタBにヒットする動画は進行速度V1にて表示されるが、敵キャラクタBが倒れる動画は進行速度V2にて表示される。そして、敵キャラクタBが倒れてから飾り図柄が大当りの組み合わせで停止する動画は進行速度V1にて表示される。特に、該大当り報知演出として飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止する際には、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tが非表示化され、第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで大当り報知演出の画像が表示される。
尚、該大当り報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
一方で、静止画表示演出としてパターンSG-1が決定されている場合は、静止画表示演出として、バトル演出の最後に表示されていた画像の色彩が反転することなく、図14-30(A)~図14-30(D)に示すように、前述したように大当り報知演出が実行される場合と、図14-30(F)~図14-30(H)に示すように、はずれ報知演出が実行される場合とがある。
静止画表示演出がパターンSG-1にて実行された場合の大当り報知演出は、静止画表示演出がパターンSG-2にて実行された場合の大当り報知演出と同じく、図14-20に示すように、味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタBにヒットする動画は進行速度V1にて表示されるが、敵キャラクタBが倒れる動画は進行速度V2にて表示される。そして、敵キャラクタBが倒れてからは進行速度V1にて表示される。尚、該大当り報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。そして、図14-30(E)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。更に、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tの表示が再開される。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄の大当りを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の点灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の点灯表示)が行われる。
また、静止画表示演出がパターンSG-1にて実行された場合のはずれ報知演出としては、味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタBにヒットせず、逆に敵キャラクタBの攻撃が味方キャラクタAにヒットして味方キャラクタAが倒れた後に飾り図柄がはずれの組み合わせで停止して、大当り遊技状態に制御されない旨が報知される。
はずれ報知演出としては、図14-21に示すように、味方キャラクタAの攻撃がヒットせずに敵キャラクタBに倒されるまでの動画が進行速度V1にて表示される。尚、該はずれ報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。そして、図14-30(I)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄がはずれを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄のはずれを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の消灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の消灯表示)が行われる。
次に、図14-22、図14-23、図14-31(A)~図14-31(H)に示すスーパーリーチβ1~β3の可変表示については、可変表示が開始されると、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて、飾り図柄の可変表示等の演出動画が通常の進行速度であるV1にて開始される。このとき、第2表示領域079SG005Saでは、保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動(第2表示領域079SG005Saにおける動画の進行速度)が通常の進行速度であるV3にて実行されているとともに、スピーカ8L、8Rからは、該可変表示に応じたBGMや演出音等が通常の再生速度であるV4にて開始される。
また、第3表示領域079SG005Sbでは、第4図柄079SG005Jにおいて上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005jbとで一定周期での交互の点灯(点滅)が開始され、遊技効果ランプ9の一定周期での点滅が開始される。
そして図14-22、図14-23、図14-31(A)~図14-31(C)に示すように、可変表示の進行によってリーチ演出の発展タイミングとなると、第3リーチ演出前半部分実行期間となり、味方キャラクタBと敵キャラクタAとのバトル演出が開始される。該バトル演出が進行することによって第3リーチ演出前半部分実行期間の後半に差し掛かると、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて味方キャラクタBが敵キャラクタAに攻撃する動画の表示が開始される。該動画の表示が開始されると、該動画を含む第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度が前述のV1から該V1よりも低速であるV2に切り替わる。このため、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fでは、味方キャラクタBが敵キャラクタAに向けて殴り掛かる様がスローモーションで表示される。
尚、このように味方キャラクタBが敵キャラクタAに向けて攻撃する様がスローモーションで表示されている期間中(第1表示領域079SG005Fにてバトル演出の動画の進行速度がV2である期間中)は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
当該可変表示がスーパーリーチβ1の可変表示である場合は、第3リーチ演出前半部分実行期間が終了すると、図14-22及び図14-31(E)~図14-31(G)に示すように、第1表示領域079SG005Fにおいて、大当り報知演出として、味方キャラクタBの攻撃が成功して敵キャラクタAが倒れる動画が表示された後、大当り遊技状態に制御されることが報知される。特に、該大当り報知演出が開始される際には、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tが非表示化され、第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで大当り報知演出の画像が表示される。そして、図14-31(H)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。更に、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tの表示が再開される。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄の大当りを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の点灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の点灯表示)が行われる。
尚、該大当り報知演出中は、味方キャラクタBの攻撃が成功する部分の動画の表示が通常の進行速度であるV1にて実行され(図14-30(E)に該当)、その後の敵キャラクタが倒れる部分の動画の表示がV1よりも低速である進行速度V2にて実行される(図14-30(F)に該当)。そして、飾り図柄が大当りの組み合わせで停止して大当り遊技状態に制御されることが報知される部分の動画は、再度通常の進行速度であるV1にて実行される(図14-30(G)に該当)。
尚、該大当り報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
一方で、当該可変表示がスーパーリーチβ2またはスーパーリーチβ3の可変表示である場合は、第3リーチ演出前半部分実行期間が終了すると、図14-23及び図14-31(D)に示すように、味方キャラクタBの攻撃が成功せずに第3リーチ演出後半部分実行期間に移行する。
図14-23及び図14-32(A)~図14-32(B)に示すように、第3リーチ演出後半部分実行期間に移行すると、引き続き味方キャラクタBと敵キャラクタAとのバトル演出が進行する。
このとき、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて、該バトル演出の演出動画は通常の進行速度V1にて実行される。また、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
尚、第3リーチ演出後半部分実行期間では、バトル演出の演出動画が進行速度V1にて実行されるとき、図14-32(B)に示すように、チャンスアップ演出が実行される場合がある。該チャンスアップ演出は、バトル演出の演出動画と同様に、進行速度V1にて実行される。
特に、画像表示装置5において、小図柄はチャンスアップ演出の演出動画よりも優先して表示されている一方で、チャンスアップ演出の演出動画は、飾り図柄(図14-32(B)に示す画像表示装置5の左右上部に表示されている「7」)よりも優先して表示されるようになっている。このため、本特徴部079SGでは、チャンスアップ演出の実行期間中は、遊技者は小図柄を視認することで可変表示中であることを認識することができるとともに、チャンスアップ演出の演出動画を飾り図柄よりも優先して表示することによって、画像表示装置5におけるチャンアップ演出の演出動画の表示を行うための領域を確実に確保することができる。
尚、本特徴部079SGでは、チャンスアップ演出の演出動画を飾り図柄よりも優先して表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、飾り図柄をチャンスアップ演出の演出動画よりも優先して表示してもよい。このようにすることで、遊技者は、実行中のリーチ演出がいずれの飾り図柄の組み合わせのリーチから発展したのかを認識し易くできるので遊技興趣を向上できる。
該バトル演出が進行することによって第1リーチ演出後半部分実行期間の後半に差し掛かると、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて味方キャラクタBが敵キャラクタAに攻撃する動画の表示が開始される。該動画の表示が開始されると、該動画を含む第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度がV1から該V1よりも低速であるV2に切り替わる。このため、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fでは、味方キャラクタBが敵キャラクタAに向けて殴り掛かる様がスローモーションで表示される。
尚、このように味方キャラクタBが敵キャラクタAに向けて攻撃する様がスローモーションで表示されている期間中(第1表示領域079SG005Fにてバトル演出の動画の進行速度がV2である期間中)は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
当該可変表示がスーパーリーチβ2の可変表示である場合は、第3リーチ演出後半部分実行期間が終了すると、図14-23及び図14-32(E)~図14-32(G)に示すように、第1表示領域079SG005Fにおいて、はずれ報知演出として、味方キャラクタBの攻撃が失敗して敵キャラクタAに倒された後、可変表示結果がはずれであることが報知される。
尚、該はずれ報知演出中は、味方キャラクタBの攻撃が失敗する部分と可変表示結果がはずれであることが報知される部分とで、動画の表示が通常の進行速度であるV1にて実行される。
また、該はずれ報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。そして、図14-32(H)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄がはずれを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄のはずれを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の消灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の消灯表示)が行われる。
一方で、当該可変表示がスーパーリーチβ3の可変表示である場合は、図14-24、図14-25及び図14-32(D)に示すように、第3リーチ演出後半部分実行期間において味方キャラクタBの攻撃が成功して敵キャラクタAを倒す。そして、第4リーチ演出前半部分実行期間に移行する。
図14-24、図14-25及び図14-33(A)~図14-33(B)に示すように、第4リーチ演出前半部分実行期間に移行すると、味方キャラクタAB敵キャラクタBとのバトル演出が進行する。
このとき、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて、該バトル演出の演出動画は通常の進行速度V1にて実行される。また、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。
該バトル演出が進行することによって第4リーチ演出前半部分実行期間の後半に差し掛かると、図14-24、図14-25及び図14-33(C)に示すように、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fにおいて味方キャラクタBが敵キャラクタBに攻撃する動画の表示が開始される。該動画の表示が開始されると、該動画を含む第1表示領域079SG005Fにて表示されている動画の進行速度がV1から該V1よりも低速であるV2に切り替わる。このため、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fでは、味方キャラクタBが敵キャラクタBに向けて殴り掛かる様がスローモーションで表示される。
尚、このように味方キャラクタBが敵キャラクタBに向けて攻撃する様がスローモーションで表示されている期間中(第1表示領域079SG005Fにてバトル演出の動画の進行速度がV2である期間中)は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示は上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbの交互の点滅の周期が変化することなく実行される一方で、遊技効果ランプ9の点滅の点滅周期が短くなる(点滅周期が早くなる)。
つまり、第4リーチ演出後半部分実行期間では、バトル演出の動画の進行速度がV2に低下することによって遊技効果ランプ9の点滅が激しくなっていくので、該遊技効果ランプ9の点滅によってバトル演出の演出結果(大当り報知演出とはずれ報知演出のどちらが実行されるか)に遊技者を効果的に注目させることが可能となっている。
そして、第4リーチ演出後半部分が進行していくと、操作促進演出が実行される。該操作促進演出の演出パターンがパターンSS-1に決定されている場合は、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fの中央においてプッシュボタン31Bの形状を模した操作促進画像079SG005Baとともに、プッシュボタン31Bの操作受付期間を示唆するメータ079SG005M、およびエフェクト画像079SG005Eの表示が開始され、メータ079SG005Mの更新表示とエフェクト画像079SG005Eの画像表示装置5の周縁部に向けての拡大更新表示が開始される。尚、前述したように、これら操作促進演出の画像は、画像データ2に基づく画像として第1表示領域079SG005Fに表示されるので(図14-3参照)、バトル演出の進行速度にかかわらず一定の進行速度の動画として表示される。
図14-33(D)に示すように、操作促進演出の実行期間中は、メータ079SG005Mの更新表示によってプッシュボタン31Bの操作受付期間を遊技者に報知可能とする一方で、エフェクト画像079SG005Eの拡大更新表示が進行する。尚、該エフェクト画像079SG005Eは所定の透過率(例えば、10%~50%)を有していることで、遊技者はエフェクト画像079SG005Eを通してバトル演出を視認することとなり、操作促進演出の非実行時よりもバトル演出の視認性が低下する。操作促進出の実行期間中は第4リーチ演出後半部分に含まれているので、該操作促進演出の実行中においてもバトル演出が進行速度V2にて継続する。
尚、図14-33(D)及び図14-33(E)に示すように、操作促進演出の実行期間中はバトル演出が進行速度V2にて継続するが、操作促進演出の終了タイミング(プッシュボタン31Bの操作受付終了タイミング)の時点では、味方キャラクタBの攻撃が敵キャラクタBに対してヒットするか否かが分かるシーンまでは進行しない、つまり、大当り報知演出またははずれ報知演出が開始されないようになっている。
一方で、図14-34(A)~図14-34(E)に示すように、操作促進演出の演出パターンがパターンSS-2に決定されている場合は、画像表示装置5の第1表示領域079SG005Fの中央において、プッシュボタン31Bの形状を模した操作促進画像として、操作促進画像079SG005Baよりもサイズが大きい操作促進画像079SG005Bbとともに、プッシュボタン31Bの操作受付期間を示唆するメータ079SG005Mの表示が開始され、メータ079SG005Mの更新表示が開始される。尚、前述したように、これら操作促進演出の画像は、画像データ2に基づく画像として第1表示領域079SG005Fに表示されるので(図14-3参照)、バトル演出の進行速度にかかわらず一定の進行速度の動画として表示される。
図14-34(D)に示すように、操作促進演出の実行期間中は、メータ079SG005Mの更新表示によってプッシュボタン31Bの操作受付期間を遊技者に報知可能とする一方で、操作促進画像079SG005Bbによってバトル演出の画像の大半が隠蔽される。尚、該操作促進画像079SG005Bbは、前述したように操作促進画像079SG005Baよりも大きいサイズの画像であるとともに透過率が0%の画像である。このため、操作促進演出がパターンSS-2にて実行される場合は、操作促進演出がパターンSS-1にて実行される場合よりもバトル演出の視認性が低下する。操作促進出の実行期間中は第4リーチ演出後半部分に含まれているので、該操作促進演出の実行中においてもバトル演出が進行速度V2にて継続する。
尚、図14-34(D)及び図14-34(E)に示すように、操作促進演出の実行期間中はバトル演出が進行速度V2にて継続するが、操作促進演出の終了タイミング(プッシュボタン31Bの操作受付終了タイミング)の時点では、味方キャラクタBの攻撃が敵キャラクタBに対してヒットするか否かが分かるシーンまでは進行しない、つまり、大当り報知演出またははずれ報知演出が開始されないようになっている。
そして、操作促進演出の実行期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合、または、遊技者がプッシュボタン31Bを操作することなく操作促進演出が終了した場合(プッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合)は、これら遊技者がプッシュボタン31Bを操作したタイミングまたは操作促進演出が終了したタイミングから大当り報知演出またははずれ報知演出が実行される。
操作促進演出後の大当り報知演出としては、図14-24及び図14-35(A)~図14-35(C)に示すように、味方キャラクタBの攻撃が敵キャラクタBにヒットする動画が進行速度V1にて表示されるが、敵キャラクタBが倒れる動画は進行速度V2にて表示される。そして、敵キャラクタBが倒れてからの動画は進行速度V1にて表示される。尚、該大当り報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。そして、図14-35(D)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄が大当りを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。更に、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tの表示が再開される。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄の大当りを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の点灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の点灯表示)が行われる。
また、操作促進演出後のはずれ報知演出としては、図14-25及び図14-35(E)~図14-35(G)に示すように、味方キャラクタBの攻撃が敵キャラクタBにヒットせず、逆に敵キャラクタBの攻撃が味方キャラクタBにヒットして味方キャラクタBが倒れた後、大当り遊技状態に制御されない旨が報知される。特に、該はずれ報知演出が実行される際には、第1保留記憶表示エリア079SG005D、第2保留記憶表示エリア079SG005U、テロップ表示エリア079SG005Tが非表示化され、第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで大当り報知演出の画像が表示される。
尚、はずれ報知演出としては、図14-25に示すように、味方キャラクタBの攻撃がヒットせずに飾り図柄がはずれの組み合わせで停止するまでの動画が進行速度V1にて表示される。尚、該はずれ報知演出中は、第2表示領域079SG005Saにおける保留表示の回転とテロップの左方向から右方向への移動は変わらず進行速度V3を維持して実行されるとともに、スピーカ8L、8Rからは、BGMや演出音等が変わらず再生速度V4を維持して出力される。更に、第4図柄079SG005Jの可変表示と遊技効果ランプ9の点滅も周期が変化することなく実行される。そして、図14-35(H)に示すように、可変表示が終了すると、飾り図柄がはずれを示す組み合わせで停止表示されるとともに、画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替わる。尚、可変表示の終了後は、図柄確定期間中において飾り図柄及び小図柄のはずれを示す組み合わせでの停止表示と、第4図柄の消灯表示(上部図柄079SG005Jaと下部図柄079SG005Jbとの双方の消灯表示)が行われる。
尚、図14-26(H)、図14-27(H)、10-29(F)、図14-30(E)、図14-30(I)、図14-31(H)、図14-32(H)、図14-35(D)、図14-35(H)に示すように、本特徴部079SGでは、可変表示の終了タイミングでは、画像表示装置5においてテロップ(メッセージ)を含めたテロップ表示エリア079SG005Tが表示される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示の終了タイミングでは、画像表示装置5においてテロップ表示エリア079SG005Tの表示自体は行う一方で、該テロップ表示エリア079SG005Tにおけるテロップ(メッセージ)の表示自体は実行しないようにしてもよい。
また、本特徴部079SGでは、スーパーリーチα3やスーパーリーチβ3の可変表示において、報知演出直前のスローモーション期間(リーチ演出の演出動画の表示を進行速度V2にて実行する期間)のみ遊技効果ランプ9の点滅周期を短くする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、報知演出直前以外のスローモーション期間において遊技効果ランプ9の点滅周期を短くしてもよい。また、リーチ演出の演出動画の表示を進行速度V1にて実行する期間(非スローモーション期間)の一部においても遊技効果ランプ9の点滅周期を短くしてもよい。
以上、本特徴部079SGにおけるパチンコ遊技機1においては、図14-19~図14-25に示すように、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出のそれぞれの前半部分実行期間中に各リーチ演出の動画が進行速度V1にて画像表示装置5に表示されるとともに、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出のそれぞれの後半部分実行期間中に各リーチ演出の動画が進行速度V2にて画像表示装置5に表示される。このため、各リーチ演出の動画が進行速度V2にて画像表示装置5に表示されている間は、リーチ演出中に表示されている味方キャラクタに対する遊技者の感情移入を度合いを高めるとともに、大当り報知演出が実行されることに対する期待感を高めることができるので、遊技興趣の向上を図ることができる。一方で、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出のそれぞれの前半部分実行期間中と後半部分実行期間中において、スピーカ8L、8RからのBGMや演出音等の出力は変わらず通常の再生速度であるV4にて出力されるので、遊技者に対して違和感を与えてしまうことが防止されている。
また、本特徴部079SGにおける音出力手は、音声合成用IC079SG132、増幅回路079SG134及びスピーカ8L、8Rを含んでいるので、リーチ演出の実行時を含む可変表示や大当り遊技の実行時等において再現性の高いBGM(楽曲)や効果音等の演出音を適切な音量にてスピーカ8L、8Rから出力することができ、遊技興趣を向上可能となっている。
また、図14-20、図14-21、図14-24、図14-25に示すように、第2リーチ演出後半部分実行期間中や第4リーチ演出後半部分実行期間中においては、遊技効果ランプ9が通常よりも短い周期で点滅するので、演出動画の進行速度がV2である期間において逆に遊技効果ランプ9の周期の短い点滅によって演出効果を向上できる。
尚、本特徴部079SGでは、第2リーチ演出後半部分実行期間中や第4リーチ演出後半部分実行期間中において遊技効果ランプ9の点滅周期を短くする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技効果ランプ9の点滅周期は、第2リーチ演出や第4リーチ演出の進行に応じて漸次短くしてもよい。このようにすることで、間もなく報知演出が実行されることを遊技者が遊技効果ランプ9の点滅周期によって認識できるので、遊技興趣を向上できる。
また、本特徴部079SGでは、第2リーチ演出後半部分実行期間中や第4リーチ演出後半部分実行期間中において遊技効果ランプ9の点滅周期を短くする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技効果ランプ9の点滅周期は、第1リーチ演出~第4リーチ演出の任意のタイミングにて実行してもよい。
また、図14-19~図14-25に示すように、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出のそれぞれの実行期間中は、リーチ演出の演出動画の進行速度がV1とV2とで変化する一方で、保留表示の回転速度とテロップの移動速度はいずれもV3で一定であるとともに、スピーカ8L、8Rから出力される演出音の再生速度はV4で一定となっているので、遊技者に対して違和感を与えてしまうことをより一層防止できる。
尚、本特徴部079SGでは、第2表示領域079SG005Saに表示される保留表示の回転速度とテロップの移動表示速度を共にV3とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留表示の回転速度とテロップの移動表示速度とは、各リーチ演出の進行にかかわらず一定であればそれぞれ異なる速度であってもよい。
また、図14-2(A)に示すように、第1表示領域079SG005Fの面積は、第2表示領域079SG005Saの面積と第3表示領域079SG005Sbとを合わせた面積よりも広いので、各リーチ演出の実行中は、遊技者が第1表示領域079SG005Fに表示されるリーチ演出を第2表示領域079SG005Saに表示されている保留表示やテロップよりも認識し易くできるので、遊技興趣を向上できる。
また、図14-18~図14-25に示すように、リーチ演出中以外の期間において、第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uでは保留表示の回転表示が回転速度V3で実行され、テロップ表示エリア079SG005Tではテロップの移動表示が移動速度V3で実行される、つまり、リーチ演出中と変わらない速度で保留表示の回転表示とテロップの移動表示が実行されるので、遊技者がこれら保留表示やテロップを認識し難くなってしまうことを防止できる。
また、図14-2(C)に示すように、テロップ表示エリア079SG005Tにおいてテロップ(メッセージ)に含まれる文字は、該テロップ表示エリア079SG005Tの右端部に到達して表示が終了すると同時に該テロップ表示エリア079SG005Tの左端部にて再度表示されて再び左方向から右方向に向けて移動されるので、テロップ表示エリア079SG005Tにおいて常にテロップ(メッセージ)全体が表示されている状態となっている。このため、常にテロップ表示エリア079SG005Tにおけるテロップの移動表示全体を遊技者が認識することができる。
尚、本特徴部079SGでは、テロップ表示エリア079SG005Tにてテロップ全体が常に移動表示されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、テロップ表示エリア079SG005Tにて移動表示されているテロップの一部は、遊技者から視認不能となるタイミングがあってもよい。
また、図14-20、図14-21、及び図14-28に示すように、第2リーチ演出後半部分実行期間においては、リーチ演出の演出動画の表示を進行速度V2にて実行するとともに画像表示装置5に集中線を表示する効果演出を実行することで、該効果演出によって第2リーチ演出後半部分実行期間の演出効果を高めることができるので、遊技興趣を向上できる。特に、本特徴部079SGでは、図14-28(C)及び図1-28(D)に示すように、バトル演出の進行に伴って集中線の表示数が多くなるので、該集中線の表示数の増加により第2リーチ演出が終了して大当り報知演出またははずれ報知演出が実行されることを遊技者が一層認識し易くできる。
尚、本特徴部079SGでは、本発明における効果演出を集中線の表示とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体32の所定範囲の動作、スピーカ8L、8Rからの特定効果音の出力、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの振動、画像表示装置5に表示されている画像または画像表示装置5自体の振動等を効果演出として実行し、第2リーチ演出(バトル演出)の進行に伴って、該効果演出の効果度を順次高くしていく(例えば、可動体32の動作範囲を広くする、スピーカ8L、8Rからの特定効果音の音量を大きくする、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの振動を大きくする、画像表示装置5に表示されている画像または画像表示装置5自体の振動を大きくする等)ようにしてもよい。
また、図14-26(G)、図14-29(E)、図14-30(D)、図14-31(G)、図14-35(C)に示すように、大当り報知演出として飾り図柄が大当りの組み合わせで停止する際には、第2表示領域079SG005Saにおける第1保留記憶表示エリア079SG005Dと第2保留記憶表示エリア079SG005U及びテロップ表示エリア079SG005Tを非表示化して第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで該大当り報知演出の画像を表示するので、第2表示領域079SG005Saにおける大当り報知演出の視認性をより一層高めつつ、大当り遊技状態に制御されることを遊技者に認識させやすくできる。
尚、本特徴部079SGでは、大当り報知演出を実行する場合は、第2表示領域079SG005Saに表示されている第1保留記憶表示エリア079SG005Dと第2保留記憶表示エリア079SG005U及びテロップ表示エリア079SG005Tを非表示化して第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで該大当り報知演出の画像を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2表示領域079SG005Saに第1保留記憶表示エリア079SG005Dと第2保留記憶表示エリア079SG005U及びテロップ表示エリア079SG005Tが表示されている状態において、第1表示領域079SG005Fと第2表示領域079SG005Saとで大当り報知演出の画像を表示(第2表示領域079SG005Saにおいて大当り報知演出の画像を第1保留記憶表示エリア079SG005Dと第2保留記憶表示エリア079SG005U及びテロップ表示エリア079SG005Tと重複して表示)してもよい。
尚、このとき、第1保留記憶表示エリア079SG005Dと第2保留記憶表示エリア079SG005U及びテロップ表示エリア079SG005Tを透過させたり縮小表示する、或いは、第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uとこれら保留表示エリア内に表示されている保留表示のうちいずれか一方のみを非表示化することによって大当り報知画像の視認性を向上させてもよい。
また、図14-28及び図14-29に示すように、第2リーチ演出後半部分実行期間では、第1表示領域079SG005Fにおいて静止画表示演出を実行可能である一方で、図14-20及び図14-21に示すように、静止画表示演出実行期間中は、第2表示領域079SG005Saにおいて第1保留記憶表示エリア079SG005D及び第2保留記憶表示エリア079SG005Uにおける保留表示の回転表示や、図14-2(C)に示すテロップ表示エリア079SG005Tにおけるテロップの移動表示が停止せずに継続するので、静止画表示演出の実行期間中において保留表示の表示中であることや、テロップの移動表示中であることを遊技者に認識させ易くできるとともに、保留表示の回転表示やテロップの移動表示が停止することによりこれら保留表示の表示やテロップの表示を遊技者が認識し難くなってしまうことを防ぐことができる。
更に、図14-16及び図14-29(A)~図14-29(B)に示すように、静止画表示演出がパターンSG-2にて実行される場合は、静止画の色彩が反転するので、該静止画の色彩の反転によって静止画表示演出が実行されていることを遊技者が容易に認識することができる。
尚、本特徴部079SGでは、静止画表示演出として第1表示領域079SG005Fに表示される静止画の色彩を変化させる形態として、静止画の色彩を反転させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、静止画の色彩を変化させる形態としては、静止画の色彩を白黒に変化させるものや、静止画の一部の色彩のみを変化させるもの、静止画に新たな色彩を追加するものとしてもよい。
また、図14-29(B)に示すように、静止画表示演出がパターンSG-2にて実行されることによって第1表示領域079SG005Fに表示されている静止画の色彩が反転する場合は、第2表示領域079SG005Saに表示されている保留表示やテロップ、第3表示領域079SG005Sbに表示されている第4図柄の色彩は反転しないので、遊技者は、これら第2表示領域079SG005Saに表示されている保留表示やテロップ、第4図柄等を静止画と比較して、静止画の色彩が変化したことを容易に認識できる。
また、本特徴部079SGにおけるスーパーリーチの各可変表示では、第1リーチ演出や第3リーチ演出の実行後に第2リーチ演出や第4リーチ演出に移行するパターンと、第1リーチ演出や第3リーチ演出の実行後に第2リーチ演出や第4リーチ演出に移行することなる可変表示が終了するパターンと、があるので、第1リーチ演出や第3リーチ演出中にリーチ演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行された後に第2リーチ演出や第4リーチ演出に移行するか否かや、第2リーチ演出や第3リーチ演出中のリーチ演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行された後に大当り遊技状態に制御されることが報知されるか否かに遊技者を注目させることができるようになっているので、遊技興趣を向上できる。
また、図14-19、図14-20、図14-21、図14-23、図14-24、図14-25に示すように、第1リーチ演出中と第3リーチ演出中は、第1リーチ演出後半部分実行期間や第3リーチ演出後半部分実行期間において味方キャラクタが敵キャラクタに倒される演出と第1リーチ演出後半部分実行期間または第3リーチ演出後半部分実行期間とを同時期に進行速度V1にて実行するので、第1リーチ演出前半部分実行期から第1リーチ演出後半部分実行期間または第3リーチ演出前半部分実行期間から第3リーチ演出後半部分実行期間に移行したときの進行速度が第1リーチ演出後半部分実行期間や第3リーチ演出後半部分実行期間において味方キャラクタが敵キャラクタに倒される演出の進行速度と異なることによって大当り遊技状態に制御されることに対する期待感を過度に高めてしまうことを防ぐことができる。更に、図14-18、図14-20、図14-22、図14-24、図14-25及び図14-26(E)~図14-26(G)、図14-29(C)~図14-29(E)、図14-30(B)~図14-30(D)、図14-31(E)~図14-31(G)、図14-35(A)~図14-35(C)に示すように、本特徴部079SGの大当り報知演出では、味方キャラクタの攻撃がヒットしたことによって敵キャラクタが倒れる際の動画の表示を進行速度V2にて実行する一方で、図14-19、図14-21、図14-23、図14-25及び図14-27(E)~図14-27(G)、図14-30(F)~図14-30(H)、図14-32(E)~図14-32(G)、図14-35(D)~図14-35(F)に示すように、はずれ報知演出では、味方キャラクタが倒れる際の動画の表示を進行速度V1にて実行するので、はずれ報知演出が実行される際には、該はずれ報知演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行されることがないので、遊技者の不満が過度に高まってしまうことも防ぐことができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本特徴部079SGでは、スーパーリーチの可変表示結果がとしてはずれ報知演出が実行される場合は、該はずれ報知演出の演出動画の表示を進行速度V1にて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチの可変表示の一部では、はずれ報知演出の演出動画の表示をV1よりも遅い進行速度V2にて実行してもよい。このようにすることで、はずれ報知演出の演出にバリエーションを生むことができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本特徴部079SGでは、大当り報知演出中の演出動画の進行速度V1を本発明における第3速度、大当り報知演出中の演出動画の進行速度V2を本発明における第4速度とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における第3速度は進行速度V1とは異なる速度であってもよい。更に、本発明における第4速度は、前記第3速度よりも遅い速度であれば進行速度V2と異なる速度であってもよい。
また、図14-24及び図14-25に示すように、第4リーチ演出の後半部分実行期間中においてリーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されているときに操作促進演出が実行されるので、該操作促進演出によって第4リーチ演出の演出効果を高めることができる。
尚、本特徴部079SGでは、操作促進演出の実行中は第4リーチ演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進演出の実行中は第4リーチ演出の演出動画の表示が進行速度V1にて実行されてもよい。更に、操作促進演出の実行前に操作促進演出が実行されることを示唆する示唆演出を実行可能とし、該示唆演出の実行期間中は第4リーチ演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行されるようにしてもよい。
また、本特徴部079SGの操作促進演出としては、操作促進画像079SG005Baまたは操作促進画像079SG005Bbに加えてプッシュボタン31Bの操作受付期間を報知するメータ079SG005Mが第1表示領域079SG005Fに表示されるようになっており、これら操作促進画像079SG005Baまたは操作促進画像079SG005Bbとメータ079SG005Mの表示中は、第4リーチ演出の演出動画の進行速度V2での表示が継続して実行されるが、報知演出までは進行しない。更に、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合と、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作せずに操作促進演出が終了した場合とで、同一の大当り報知演出またははずれ報知演出が実行される。このため、プッシュボタン31Bの操作受付期間が終了する(操作促進演出が終了するまで)よりも前のタイミングでは報知演出が実行されることがないので、遊技者によってプッシュボタンが操作されないことにより該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に大当り遊技状態に制御されるか否かが遊技者に認識されてしまうことを防ぐことができる。
尚、本特徴部079SGでは、本発明における検出手段をプッシュボタン31Bとする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、検出手段は、スティックコントローラ31A等のプッシュボタン31B以外の操作手段の他、モーションセンサやタッチセンサ等の遊技者の動作を検出可能なセンサ類としてもよい。
また、図14-18、図14-20、図14-22、図14-24及び図14-26(E)~図14-26(G)、図14-29(C)~図14-29(E)、図14-30(B)~図14-30(D)、図14-31(E)~図14-31(G)、図14-35(A)~図14-35C)に示すように、本特徴部079SGにおける大当り報知演出では、味方キャラクタの攻撃が敵キャラクタにヒットする部分の動画は進行速度V1にて表示される一方で、敵キャラクタが倒れる部分の動画は進行速度V2にて表示される。対して、図14-19、図14-21、図14-23、図14-25及び図14-27(E)~図14-27(G)、図14-30(E)~図14-30(G)、図14-32(E)~図14-32(G)、図14-35(D)~図14-35(F)に示すように、本特徴部079SGのはずれ報知演出の動画は進行速度V1にて表示され、進行速度V2にて表示されることが無い。つまり、大当り報知演出が実行される場合は、該大当り報知演出の演出動画の一部が進行速度V2にて表示されることによって、大当り遊技状態に制御されることを遊技者に印象付けることができる。
また、本特徴部079SGでは、本発明において可変表示結果が大当りの場合のみに実行可能な特殊演出として、静止画表示演出をパターンSG-2(色彩が反転する静止画表示演出)にて実行可能となっているので、静止画表示演出として第1表示領域079SG005Fに表示される静止画の色彩が反転するか否かに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本特徴部079SGでは、パターンSG-2の静止画表示演出を本発明における特殊演出とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における特殊演出としては、パターンSG-2の静止画表示演出以外の演出(例えば、特定のキャラクタが表示される演出や、エフェクトの色が金色や虹色となる演出等)を実行可能としてもよい。
また、本特徴部079SGの操作促進演出は、第1表示領域079SG005Fにプッシュボタン31Bを模した操作促進画像079SG005Baが表示されるパターンSS-1と、第1表示領域079SG005Fにプッシュボタン31Bを模した操作促進画像として操作促進画像079SG005Baよりもサイズの大きい操作促進画像079SG005Bbが表示されるパターンSS-2とのいずれかの演出パターンにて実行可能となっている。パターンSS-1にて操作促進演出が実行される場合は、第1表示領域079SG005Fに表示されるエフェクト画像079SG005Eを通して第4リーチ演出のバトル演出を視認可能である一方で、パターンSS-2にて操作促進演出が実行される場合は、操作促進画像079SG005Baによって第4リーチ演出のバトル演出の大部分が隠蔽されるため、パターンSS-1にて操作促進演出が実行される場合と比較して第4リーチ演出のバトル演出の視認性が低い。更に、図14-17に示すように、操作促進演出がパターンSS-2にて実行されるときに可変表示結果が大当りとなる割合は、操作促進演出がパターンSS-1にて実行されるときに可変表示結果が大当りとなる割合よりも低いので、操作促進演出がパターンSS-1とパターンSS-2のどちらで実行されるかに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。更に、図14-24、図14-25及び図14-33(C)~図14-33(E)に示すように、操作促進演出として操作促進画像079SG005Baを表示する場合は、該操作促進画像079SG005Baの表示中において、バトル演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行されるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本特徴部079SGでは、操作促進演出がパターンSS-2にて実行される場合は、画像表示装置5において操作促進画像079SG005Bbが表示され、該操作促進画像079SG005Bbによって、進行速度V2(スローモーション)にて表示が実行されている第4リーチ演出の演出動画(バトル演出)の視認性が低下する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進演出がパターンSS-2にて実行される場合は、操作促進画像079SG005Bbの表示に加えて、専用の背景画像を画像表示装置5の表示領域の全域に亘り表示することで、第4リーチ演出の演出動画(バトル演出)を完全に視認不能な状態としてもよい。また、このように第4リーチ演出の演出動画(バトル演出)が操作促進演出のパターンSS-2専用の背景画像によって完全に視認不能となっている期間においては、第4リーチ演出の演出動画の表示を進行速度V1(非スローモーション)にて実行してもよい。
また、本特徴部079SGでは、スーパーリーチのリーチ演出として、第1リーチ演出の後に第2リーチ演出を、第3リーチ演出の後に第4リーチ演出をそれぞれ実行可能となっている。更に、スーパーリーチの可変表示としては、第1リーチ演出前半部分実行期間の後に大当りを報知するスーパーリーチα1の可変表示や第3リーチ演出前半部分実行期間の後に大当りを報知するスーパーリーチβ1の可変表示、第1リーチ演出前半部分実行期間の後に第1リーチ演出後半部分実行期間を実行してはずれを報知するスーパーリーチα2の可変表示や第3リーチ演出前半部分実行期間の後に第3リーチ演出後半部分実行期間を実行してはずれを報知するスーパーリーチβ2の可変表示、第1リーチ演出交換部分実行期間の後に第2リーチ演出に移行するスーパーリーチα3の可変表示、第3リーチ演出交換部分実行期間の後に第4リーチ演出に移行するスーパーリーチα3の可変表示を実行可能であり、図14-18~図14-25に示すように、第1リーチ演出前半部分実行期間から第1リーチ演出後半部分実行期間に移行するとき、第1リーチ演出後半部分実行期間から第2リーチ演出前半部分実行期間に移行するとき、第3リーチ演出前半部分実行期間から第3リーチ演出後半部分実行期間に移行するとき、第3リーチ演出後半部分実行期間から第4リーチ演出前半部分実行期間に移行するときに、各リーチ演出の演出動画を進行速度V2にて実行し、第1リーチ演出前半部分実行期間から第1リーチ演出後半部分実行期間に移行するとき、第1リーチ演出後半部分実行期間から第2リーチ演出前半部分実行期間に移行するとき、第3リーチ演出前半部分実行期間から第3リーチ演出後半部分実行期間に移行するとき、第3リーチ演出後半部分実行期間から第4リーチ演出前半部分実行期間に移行するときに、スピーカ8L、8RからBGMや効果音を他の期間と変わらず再生速度V4にて出力するので、第1リーチ演出前半部分実行期間から第1リーチ演出後半部分実行期間に移行するとき、第1リーチ演出後半部分実行期間から第2リーチ演出前半部分実行期間に移行するとき、第3リーチ演出前半部分実行期間から第3リーチ演出後半部分実行期間に移行するとき、第3リーチ演出後半部分実行期間から第4リーチ演出前半部分実行期間に移行するときのそれぞれで遊技者に違和感を与えてしまうことを防ぐことができる。更に、各リーチ演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行されることで、遊技者が描くリーチ演出の分岐を認識し易くできる。
尚、本特徴部079SGのスーパーリーチの可変表示では、2つのリーチ演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチの可変表示では、3以上のリーチ演出を実行可能としてもよいし、また、1のリーチ演出のみを実行可能としてもよい。
以上、本発明の特徴部079SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら特徴部に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部079SGでは、スーパーリーチのリーチ演出として第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出を設け、これら全てのリーチ演出においてリーチ演出の演出動画の一部の表示を進行速度V2(スローモーション)にて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各リーチ演出において演出動画の表示を進行速度V2にて実行しないパターン(常に演出動画の表示を進行速度V1にて実行するパターン)と演出動画の一部の表示を進行速度V2にて実行するパターンとを設けてもよい。更に、演出動画の一部の表示を進行速度V2にて実行するリーチ演出と演出動画の表示を進行速度V2にて実行しないリーチ演出とで、演出内容が異なるようにしてもよい。このようにすることで、スーパーリーチのリーチ演出にバリエーションを作り出すことができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部079SGでは、スピーカ8L、8Rから出力される演出音は、演出動画の表示が進行速度V2にて実行されているか否かにかかわらず常に一定の再生速度(再生速度V4)で出力される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変形例079SG-1として、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出の各リーチ演出後半部分実行期間の前半部においては1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出の各リーチ演出前半部分実行期間と同じくスピーカ8L、8Rから再生速度V4にて演出音を出力する一方で、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出、第4リーチ演出の各リーチ演出後半部分実行期間の後半部(スローモーション期間)においてはV4とは異なる再生速度(例えば、再生速度V4よりも遅いV5))にて演出音を出力してもよい。このようにすることで、リーチ演出の演出動画の表示が進行速度V2にて実行されている間で演出音の再生速度を異ならせることによってリーチ演出に対する演出音の演出効果を向上できるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部079SGでは、図14-33や図14-34に示すように、エフェクト画像079SG005Eの表示や操作促進画像079SG005Bbの表示等によってリーチ演出の実行期間中の第1表示領域079SG005Fの視認性を低下させることが可能である一方で、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性を低下させることはできない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例079SG-2として、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性を低下させることを可能としてもよい。
更に、このように第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性を低下させることを可能とする場合については、図14-36及び図14-37に示すように、リーチ演出の終了後、報知演出の一部として第1表示領域079SG005Fの視認性を低下させるようにしてもよい。
具体的には、図14-36(A)~図14-36(D)に示すように、第2リーチ演出が実行されている場合は、静止画表示演出とともに第2リーチ演出が終了したら、大当り報知演出またははずれ報知演出の一部として、第1表示領域の中央において円形のエフェクト画像079SG005Eaを表示し、該エフェクト画像079SG005Eaを第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbに向けて拡大表示していく。そして、第1表示領域079SG005Fの全体にエフェクト画像079SG005Eaが広がったら(エフェクト画像079SG005Eaによって第1表示領域079SG005F全体が隠蔽されたら)、図14-36(E)及び図14-36(F)に示すように、大当り報知演出として大当り遊技状態に制御されること、またははずれ報知演出として大当り遊技状態に制御されないことを報知すればよい。
また、図14-37(A)~図14-37(D)に示すように、第4リーチ演出が実行されている場合は、遊技者がプッシュボタン31Bを操作する、または、遊技者がプッシュボタン31Bを操作することなく操作促進演出が終了したら、大当り報知演出またははずれ報知演出の一部として、第1表示領域の中央において円形のエフェクト画像079SG005Eaを表示し、該エフェクト画像079SG005Eaを第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbに向けて拡大表示していく。そして、第1表示領域079SG005Fの全体にエフェクト画像079SG005Eaが広がったら(エフェクト画像079SG005Eaによって第1表示領域079SG005F全体が隠蔽されたら)、図14-37(E)及び図14-37(F)に示すように、大当り報知演出として大当り遊技状態に制御されること、または、はずれ報知演出として大当り遊技状態に制御されないことを報知すればよい。
尚、図14-36及び図14-37に示すエフェクト画像079SG005Eaは、図14-3(B)に示す画像データ2に基づく画像とし、該画像データ2に基づく画像として描画範囲を広げていくことによって、第1表示領域079SG005Fの視認性のみを低下させ、第2表示領域079SG005Saと第3表示領域079SG005Sbの視認性は低下させないようにすることができる。
このように、本変形例079SG-2では、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性を変化可能とする一方で、図14-36及び図14-37に示すように、第2リーチ演出の終了後や第4リーチ演出の終了後に報知演出の一部としてエフェクト画像079SG005Eaによって第1表示領域079SG005Fの視認性を低下させるが、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性は変化しないので、第1表示領域079SG005Fの視認性が変化することによって報知演出が事項されるタイミングを遊技者が認識し易くできるとともに、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性が変化しないことで保留表示やテロップ表示、第4図柄の可変表示等を遊技者が認識し難くなってしまうことを防ぐことができる。
また、第1表示領域079SG005Fの視認性を低下させるエフェクト画像079SG005Eaは、図14-3(B)に示す第2画像データの画像として描画される画像であって、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbに向けて拡大表示するように描画されることによって第1表示領域079SG005Fの視認性を変化させるので、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbの視認性を変化させることなく第1表示領域079SG005Fの視認性だけを的確に低下させることができるとともに、第2画像データとしてのエフェクト画像079SG005Eaの拡大表示の描画が、第1表示領域079SG005Fの中央から第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbに向けて実行されることによって第1表示領域079SG005Fの視認性低下するため、第2表示領域079SG005Saや第3表示領域079SG005Sbに対応する領域の視認性を変化し難くできる。
また、本変形例079SG-2では、操作促進演出を第4リーチ演出中に実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進演出は報知演出の一部として実行してもよい。
尚、操作促進演出を報知演出の一部として実行する場合は、変形例079SG-3として図14-38(A)~図14-38(F)に示すように、変形例079SG-2と同様に、エフェクト画像079SG005Eaの拡大表示を行うことによって第1表示領域079SG005Fの視認性を低下させる。そして、第1表示領域079SG005Fの全体にエフェクト画像079SG005Eaが広がったら、図14-38(D)に示すように、操作促進演出として第1表示領域079SG005Fの中央において操作促進画像079SG005Baとメータ079SG005Mを表示する。
尚、これら操作促進画像079SG005Baとメータ079SG005Mとは、図14-2(A)に示す第1画像データに基づく画像として表示することによって、エフェクト画像079SG005Eaによる視認性の低下を避けることができる。
以降は、遊技者がプッシュボタン31Bを操作する、または、遊技者がプッシュボタン31Bを操作することなく操作促進演出が終了したことにもとづいて大当り遊技状態に制御されること、または、大当り遊技状態に制御されないことが報知される。
以上のように、本変形例079SG-3では、エフェクト画像079SG005Eaの拡大表示によって第1表示領域079SG005Fの視認性は低下するが、第1画像データの画像として表示された操作促進画像079SG005Baとメータ079SG005Mの視認性は低下しないので、第4リーチ演出に対して操作促進演出を際立たせることができるので、遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作を効果的に促すことができる。
また、前記特徴部079SGでは、第2リーチ演出の実行期間中に静止画表示演出がパターンSS-2にて実行された場合は必ず可変表示結果が大当りとなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例第079SG-4として、第2リーチ演出の実行期間中に静止画表示演出がパターンSS-2にて実行された場合は、当該大当りの大当り種別が必ず確変大当り(さらには最も遊技者にとって有利な確変大当りA)となるようにしてもよい。更には、第2リーチ演出の実行期間中に静止画表示演出がパターンSS-2にて実行された場合の演出パターンとして、一旦はずれ報知演出が実行された後に再度大当り遊技状態に制御される旨を報知する復活演出を実行可能としてもよい。尚、このように静止画表示演出がパターンSS-2にて実行された後に復活演出が実行される場合については、大当り種別が確変大当りとなる場合と非確変大当りとなる場合(非確変大当りの大当り遊技状態に制御される場合と確変大当りの大当り遊技状態に制御される場合)とを設けてもよい。このようにすることで、静止画表示演出がパターンSS-2にて実行された後に大当り報知演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部079SGでは、テロップ表示エリア079SG005Tに表示されるテロップとして、遊技状態を示すメッセージを表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、テロップ表示エリア079SG005Tに表示されるテロップとしては、実行中の可変表示或いは未だ開始されていない可変表示について大当り遊技状態に制御されるか否かを示唆するメッセージや、実行中のリーチ演出のタイトル等を表示可能としてもよい。
また、前記特徴部079SGでは、テロップ表示エリア079SG005Tにおいて、実行中の演出の状態に応じたテロップを表示可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、テロップ表示エリア079SG005Tにおいて表示するテロップは、遊技状態を特定可能なものや、実行中の可変表示において可変表示結果が大当りとなる期待度(大当り期待度)、実行中の演出(特にリーチ演出)の解説、リーチ演出よりも前のタイミングから実行可能な予告演出等であってもよい。
また、前記特徴部079SGでは、図14-33及び図14-34に示すように、リーチ演出の動画が進行速度V2にて表示されている期間中に操作促進演出(操作促進画像079SG005Baや操作促進画像079SG005Bbの表示)を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進演出は、リーチ演出の動画が進行速度V2から進行速度V1に戻ってから実行してもよい。
また、前記特徴部079SGでは、図14-33及び図14-34に示すように、操作促進演出として、画像表示装置5において操作促進画像079SG005Baや操作促進画像079SG005Bbの表示を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進演出としては、単に操作促進画像079SG005Baや操作促進画像079SG005Bbの表示を行うだけでなく、例えば、これら操作促進画像079SG005Baや操作促進画像079SG005Bbを表示する前段階の演出として、複数のプッシュボタン31Bの画像が画像表示装置5の中央部に向けて移動していき、最終的に各プッシュボタン31Bの画像が重複表示されることによって操作促進画像079SG005Baや操作促進画像079SG005Bbが表示される演出を実行してもよい。
尚、このように複数のプッシュボタン31Bの画像が画像表示装置5の中央部に向けて移動していく演出を操作促進演出の前兆演出として実行する場合は、例えば、複数のプッシュボタン31Bの画像が画像表示装置5の中央部に近づくにつれてその移動表示速度が低下していくようにしてもよい。このようにすることで、操作促進演出が実行されることを遊技者が正確に認識できるようになるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部079SGでは、図14-20、図14-21、図14-24、図14-25に示すように、リーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されるときは、遊技効果ランプ(メインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9d)の点滅周期を短くする場合がある形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されるときは、リーチ演出の動画の表示が進行速度V1にて実行されるときと遊技効果ランプ9の色(発光色)の数が異なっていてもよい。例えば、リーチ演出の動画の表示が進行速度V1にて実行されるときは、遊技効果ランプ9を複数の色で発光可能とする一方で、リーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されるときは、遊技効果ランプ9を単色(例えば、白のみ)で発光可能としてもよい。このようにすることで、リーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されるときは、遊技効果ランプ9の発光色による遊技興趣の低下を防ぐことができる。
また、前記特徴部079SGでは、図14-20、図14-21、図14-24、図14-25に示すように、リーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されるときは、遊技効果ランプ(メインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9d)の点滅周期を短くする場合がある形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ演出の動画の表示が進行速度V2にて実行されるときは、遊技効果ランプ9の点滅周期を長くするようにしてもよい。このようにすることで、リーチ演出の動画の表示と遊技効果ランプ9の点滅とに統一感を与えることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部079SGでは、図14-26、図14-29、図14-30、図14-31、図14-35に示すように、大当り報知演出の演出態様としては、リーチ演出の終了後に、大当りを示す組み合わせで飾り図柄を揺動させつつ表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当りを示す組み合わせで飾り図柄を揺動させつつ表示するタイミングは、リーチ演出中であってもよい。
また、本発明は、遊技者が操作可能な操作手段の操作によって、遊技者が遊技中にスピーカ8L、8Rから出力されるBGM等の演出音の少なくとも一部を選択することが可能な遊技機に適用してもよい。このようにすることで、遊技者が自身の嗜好に合った演出音の出力を設定している場合は、各リーチ演出の動画の表示が進行速度V1にて実行されているときに、スピーカ8L、8Rから出力される演出音が変わらず再生速度V4にて再生されるので、遊技者自身がスピーカ8L、8Rから出力される演出音を選択したにもかかわらず該演出音が再生速度V4よりも低速で再生されることによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
また、前記特徴部079SGでは、本発明における終了示唆演出として、第1リーチ演出後半部分実行期間や第3リーチ演出後半部分実行期間において味方キャラクタが敵キャラクタに倒される演出を実行可能とし、該演出が実行された場合は必ず可変表示結果がはずれとなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1リーチ演出後半部分実行期間や第3リーチ演出後半部分実行期間において味方キャラクタが敵キャラクタに倒される演出が実行された後は、一旦画像表示装置5における表示がリーチ演出前の通常の背景画像の表示に切り替えた後、可変表示結果が大当りであることを示す演出(例えば、復活演出)を実行する場合を設けてもよい。
尚、このように復活演出を実行する際には、画像表示装置5における復活演出の動画の表示よりも先に遊技効果ランプ9の点灯・点滅を実行することによって、遊技者に対して復活演出が実行されることを認識させるようにしてもよい。更に、復活演出の演出態様としては、例えば、味方キャラクタが再度敵キャラクタに攻撃を行い、敵キャラクタを倒す演出とすればよい。特に復活演出を実行する際には、該復活演出の動画の一部(例えば、敵キャラクタが倒れるシーンの動画)を進行速度V2にて表示することで、復活演出の演出効果を高めるようにしてもよい。
また、本明細書では、複数の特徴部や変形例を開示しているが、本発明の遊技機としてはこれら複数の特徴部や変形例から2つ以上の特徴部や変形例を組み合わせて実施してもよい。
例えば、前記特徴部079SGのパチンコ遊技機1は、図1~図9に示すような設定値を変更することによって大当り確率を変更可能なパチンコ遊技機としてもよい。尚、このような場合は、例えば、スーパーリーチα1やスーパーリーチβ1の可変表示において可変表示結果がはずれとなるパターンを設け、パチンコ遊技機1に遊技者にとって有利な高設定値(例えば、6)が設定されている場合は、パチンコ遊技機1に他の設定値が設定されている場合よりも高い割合でスーパーリーチα1やスーパーリーチβ1の可変表示において可変表示結果がはずれとなるようにしてもよい。このようにすることで、スーパーリーチα1やスーパーリーチβ1の可変表示にて可変表示結果がはずれとなることを、パチンコ遊技機1に高設定値が設定されていることの示唆として用いることができるので、スーパーリーチα1やスーパーリーチβ1の可変表示において可変表示結果がはずれとなることによる遊技者の興趣の低下を抑えつつ、可変表示結果がはずれとなることに対して遊技者を注目させることが可能となる。
また、前記特徴部079SGでは、所定の遊技を行う遊技機としてパチンコ遊技機1を例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、所定の遊技を行う遊技機とは、少なくとも所定の遊技を行うものであればパチンコ遊技機1の他スロットマシンや一般ゲーム機であってもよい
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部059AKに関する各構成は、特徴部063AK、特徴部065AK、特徴部079SGといった他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、特徴部059AKのように時短図柄が停止表示することで時短状態に制御することに加え、特徴部063AKのように、時短領域063AK20を通過したことに基づいて、当該小当り遊技状態が終了してから所定の期間にわたって時短状態に制御するようにしてもよい。これに加え、特徴部065AKのように、普通図柄の可変表示結果として時短図柄が停止表示した場合にも、時短状態に制御するようにしてもよい。これによれば、時短状態に制御される契機が増え、遊技興趣を向上させることができる。
また、例えば、特徴部059AKにおける時短煽り演出、特徴部063AKにおける通常時通過煽り演出や時短時通過煽り演出、特徴部065AKにおける所定演出、およびスーパーリーチA~スーパーリーチCのリーチ演出などを特徴部079SGにおける所定演出としてもよい。そして、当該所定演出の第1期間において、演出の進行速度が第1速度である演出動画を表示手段としての画像表示装置5に表示可能であり、当該第1期間よりも後の当該所定演出の第2期間において、演出の進行速度が当該第1速度よりも遅い第2速度である演出動画を画像表示装置5に表示可能であり、当該所定演出に対応する演出音については、当該第1期間と当該第2期間とのいずれにおいても、演出音に関する速度を同一速度にて音出力手段としてのスピーカ8L、8Rにより出力可能に構成してもよい。これによれば、所定演出の演出動画の進行速度は第1期間と第2期間とで変化するが、演出音に関する速度は第1期間と第2期間とで変化しないので、遊技者に対して違和感を与えてしまうことを防止できる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部または一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示を行い、可変表示結果として特定表示結果が表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態へ制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えばCPU103など)と、
前記遊技制御手段からの情報にもとづいて演出を実行可能な演出実行手段(例えば演出制御コマンドに基づいて演出を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記遊技制御手段は、
前記有利状態とすることを決定する決定手段(例えばステップS110の処理を実行するCPU103など)と、
前記決定手段の決定より前に前記有利状態となることを判定する判定手段(例えばステップS213の処理を実行するCPU103など)と、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態へ制御可能な状態制御手段(例えばステップ059AKS025の処理を実行するCPU103など)と、
前記判定手段が前記有利状態となると判定したときに前記有利状態に制御されることを特定可能な判定結果情報を含む複数種類の情報を前記演出実行手段へ送信可能な情報送信手段(例えば演出制御コマンドを送信するCPU103など)と、を含み、
前記状態制御手段は、前記通常状態において前記可変表示結果として前記特定表示結果とは異なる特別表示結果が表示された場合、該特別表示結果にもとづいて、前記通常状態から前記特別状態へ制御し(例えばステップ059AKS025の処理を実行するなど)、
前記判定手段は、前記状態制御手段が前記特別状態へ制御するよりも前に前記特別状態となることを判定可能であり(例えばステップ059AKS001の処理を実行するなど)、
前記情報送信手段は、前記判定手段が前記特別状態となると判定したときに前記特別状態に制御されることを特定可能な特別情報を送信可能であり(例えば「ハズレ(時短)」の表示結果指定コマンドを送信可能であるなど)、
前記演出実行手段は、
前記判定結果情報を受信したときに、前記判定結果情報にもとづいて先読み演出を実行可能であり(例えばステップS161の処理を実行可能であるなど)、
前記特別情報を受信した後に前記判定結果情報を受信した場合に、前記判定結果情報にもとづく前記先読み演出の実行を制限する(例えばステップ059AKS082にてYesと判定した場合、ステップ059AKS084およびステップS1304の処理を実行するなど)、
前記演出実行手段は、
前記有利状態に制御されることを示す前記判定結果情報を受信した後に前記判定結果情報を新たに受信した場合、該新たに受信した前記判定結果情報にもとづく前記先読み演出の実行をさらに制限し(例えば現在記憶されている保留記憶内に可変表示結果が「大当り」となる保留が記憶されている場合、ステップ059AKS082にてYesと判定するなど)、
前記先読み演出の制限中、前記特別情報を受信した後に前記判定結果情報を受信した場合において実行可能な前記先読み演出と同様の態様で前記先読み演出を実行可能であり(例えばステップ059AKS084およびステップS1304の処理を実行するなど)、
さらに、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図98~図104に示す6人群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況から、当該最初に表示されたキャラクタの一部が前記第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況になる(たとえば、図61,図98に示す例)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、特別表示結果が表示されるときの遊技状態に応じた制御を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。さらに、より好適に群演出を実行することができる。
つまり、演出実行手段は、特別状態に制御されることを特定可能な特別情報を受信した後に判定結果情報を受信した場合に該判定結果情報に基づく先読み演出の実行を制限するため、特別状態に制御された後に判定される判定結果情報が、例えば特別状態が終了することとなる判定結果であることが先読み演出の実行によって事前に判ってしまうなど、先読み演出によって却って遊技興趣が低下してしまうような事態を回避できるとともに、第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況から、当該最初に表示されたキャラクタの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況になったのち、第1表示期間よりも長い第2表示期間において、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続するので、単一のキャラクタのみが表示される状況をなくすことで群演出であることを遊技者に確実に伝えることができ、群演出の開始と継続が好適に実行されて群演出の興趣を向上できる。すなわち、遊技場に設置したときに遊技興趣が低下しにくく遊技者の遊技意欲を向上できる遊技機を提供することができる。
また、先読み演出として先の変動において群演出が実行されることを示唆する先読み演出を実行してもよい。そうすることで、大当り期待度だけではなく演出にも注目させることができ興趣が向上する。
さらに、興趣を向上させることが可能な遊技機の他の一例として、複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図98~図104に示す6人群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況から、当該最初に表示されたキャラクタの一部が前記第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況になる(たとえば、図61,図98に示す例)遊技機が挙げられる。以下にこの遊技機の形態例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
[パチンコ遊技機の構成など]
図15および図16は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。図15および図16には、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1における主要部材の配置レイアウトが示されている。遊技機の一例であるパチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
パチンコ遊技機1においては、特別図柄が可変表示することで遊技が行われる。特別図柄の「可変表示」とは、たとえば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄または普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示または更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、パチンコ遊技機1において可変表示される特別図柄としては、2種類の特別図柄が設けられている。たとえば、一方の特別図柄を「第1特図」や「第1特別図柄」ともいい、他方の特別図柄を「第2特図」や「第2特別図柄」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、たとえばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)などから構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
たとえば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄が可変表示(たとえば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
画像表示装置5の左側の遊技盤2上には、パチンコ遊技機1で実行される演出において登場する夢夢ちゃんというキャラクタが描かれている。夢夢ちゃんは、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツにおいて登場する主人公である。また、画像表示装置5の右下の遊技盤2上には、パチンコ遊技機1で実行される演出において登場するジャムちゃんというキャラクタが描かれている。ジャムちゃんは、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツにおいて登場するキャラクタである。夢夢ちゃんは、主人公であるため、全てのキャラクタの中で最も重要度が高く、ジャムちゃんを含む他のキャラクタよりも演出において登場する頻度(回数)が大きい。また、ジャムちゃんは、主人公である夢夢ちゃん以外のキャラクタの中で最も重要度が高く、夢夢ちゃん以外の他のキャラクタよりも演出において登場する頻度(回数)が大きい。また、夢夢ちゃんやジャムちゃんのように、他のキャラクタよりも優先度の高いキャラクタは、キャラクタを選択する場面において最初に登場するキャラクタや最も目立つ位置に配置されるキャラクタ、あるいは全選択キャラクタのうちで最も上位に位置するキャラクタであってもよい。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、たとえば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図22参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口(電チュー)を形成する。可変入賞球装置6Bは、たとえば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図15に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(たとえば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7Aが設けられている。特別可変入賞球装置7Aは、ソレノイド82(図22参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口(以下、通常大入賞口と称する)を形成する。
たとえば、特別可変入賞球装置7Aは、パチンコ遊技機1の奥側に位置する遊技盤2と、パチンコ遊技機1の手前側(遊技者側)に位置するガラス扉枠3a(図17参照)との間の空間に大入賞口扉を備えており、この大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側と手前側との間を水平方向にスライド開閉することで、遊技球による通常大入賞口への経路が開放される。具体的には、ソレノイド82がオフ状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の手前側にスライド移動することで通常大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が通常大入賞口に進入(通過)できなくなる。一方、ソレノイド82がオン状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側にスライド移動することで通常大入賞口を開放状態として、遊技球が通常大入賞口に進入しやすくなる。
通常大入賞口に進入した遊技球は、通常大入賞口の内部に設けられた領域を通過することでカウントスイッチ23によって検出される。遊技球がカウントスイッチ23(図22参照)によって検出されることで、賞球として検出に応じた遊技球(たとえば、1回の検出ごとに10個)が遊技者に払い出される。通常大入賞口に遊技球が進入したときには、たとえば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。また、カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数が上限数(たとえば、10個)に達すると、1ラウンドが終了し、通常大入賞口が閉鎖状態に制御される。
パチンコ遊技機1においては、特別可変入賞球装置7Aの隣にV可変入賞球装置7Bが設けられている。V可変入賞球装置7Bは、ソレノイド83(図22参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口(以下、V大入賞口と称する)を形成する。
たとえば、特別可変入賞球装置7Bは、遊技盤2とガラス扉枠3aとの間の空間に大入賞口扉を備えており、この大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側と手前側との間を水平方向にスライド開閉することで、遊技球によるV大入賞口への経路が開放される。具体的には、ソレノイド83がオフ状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の手前側にスライド移動することでV大入賞口を閉鎖状態として、遊技球がV大入賞口に進入(通過)できなくなる。一方、ソレノイド83がオン状態である場合、大入賞口扉がパチンコ遊技機1の奥側にスライド移動することでV大入賞口を開放状態として、遊技球がV大入賞口に進入しやすくなる。
V大入賞口に進入した遊技球は、V大入賞口の内部に設けられた特定領域(V入賞領域とも称する)を通過することでV入賞スイッチ24(図22参照)によって検出される。遊技球がV入賞スイッチ24によって検出されることで、遊技状態が確変状態に制御される。つまり、本実施の形態においては、大当り遊技状態のラウンド中においてV大入賞口に遊技球が進入したことを条件にV入賞が発生し、遊技状態が確変状態に制御されるようになっている。なお、通常大入賞口およびV大入賞口をまとめて大入賞口とも称する。また、大入賞口をアタッカとも称する。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
パチンコ遊技機1においては、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音などを再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図15では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。可動体32は、「POWERFUL」という文字が付された部材が、「2」という文字が付された部材の前面側に位置するように構成されている。これにより、「POWERFUL2」という文字が形成されている。「POWERFUL2」は、パチンコ遊技機1の機種名であってもよいし、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツを表す名称(たとえば、アニメのタイトルや歌手の名前など)であってもよい。また、可動体32に付された文字は、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツにおいて登場する主人公や当該主人公の次に優先度の高いキャラクタの名前(たとえば、主人公である夢夢ちゃんを示す「夢夢」)を示してもよい。本実施の形態においては、パチンコ遊技機1の機種名(パワフル2)が可動体32に示されている。
本実施の形態において、可動体32は、図15に示すように画像表示装置5の上方の位置と、図2に示すように画像表示装置5の前面に被さる位置との間で移動可能である。具体的には、可動体32は、「POWERFUL」という文字が付された部材と、「2」という文字が付された部材とのうち、「POWERFUL」という文字が付された部材のみが図15に示す位置から落下することで、図2に示すように画像表示装置5の前面に被さる位置で停止する。なお、可動体32は、役物とも称される。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者などによって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。なお、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押圧(または押下)操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図22参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押圧操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図22参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作など)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
パチンコ遊技機1は、遊技盤2の左下に特図LED基板20を備える。特図LED基板20は、遊技制御用マイクロコンピュータ100によって制御され、第1保留記憶数や第2保留記憶数などを、LEDの点灯/点滅/消灯によって報知するLED基板である。特図LED基板20においては、複数のLEDによる点灯/点滅/消灯などの点灯態様の組合せによって、第1特図ゲームにおける特別図柄(第1特図)の種類や第2特図ゲームにおける特別図柄(第2特図)の種類を表す。たとえば、後述する図19(a)に示すように、特図LED基板20においては、特図1可変表示部21に設けられた複数のLEDによる点灯/点滅/消灯などの点灯態様の組合せによって、第1特図の種類を表し、特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDによる点灯/点滅/消灯などの点灯態様の組合せによって、第2特図の種類を表す。
さらに、パチンコ遊技機1は、画像表示装置5の左下に第4図柄ユニット50を備える。第4図柄ユニット50は、演出制御用CPU120によって制御され、特図の変動や保留記憶数、右打ち表示などを、LEDの点灯/点滅/消灯によって報知するLED基板である。第4図柄ユニット50においては、複数のLEDによる点灯/点滅/消灯などの点灯態様の組合せによって、第1特図ゲームにおける特別図柄(第1特図)の種類や第2特図ゲームにおける特別図柄(第2特図)の種類を表す。たとえば、後述する図19(b)に示すように、第4図柄ユニット50においては、特図1可変表示部53に設けられた複数のLEDによる点灯/点滅/消灯などの点灯態様の組合せによって、第1特図の種類を表し、特図2可変表示部54に設けられた複数のLEDによる点灯/点滅/消灯などの点灯態様の組合せによって、第2特図の種類を表す。
パチンコ遊技機1は、遊技盤2および遊技機用枠3において複数のランプを備える。具体的には、パチンコ遊技機1は、可動体32に設けられた役物ランプ9Aと、遊技盤2の左側に設けられた盤左ランプ9Bと、遊技盤2の上方に設けられた盤上ランプ9Cと、特別可変入賞球装置7Bの付近に設けられたアタッカランプ9Eと、特別可変入賞球装置7Aの付近に設けられたVアタッカランプ9Fと、V大入賞口が開放してV入賞が発生可能な大当り遊技状態のラウンド中であることやV入賞が発生したことを報知するVランプ9Gと、可変入賞球装置6Bの付近に設けられた電チューランプ9Hと、スティックコントローラ31Aに設けられたスティックコントローラランプ9Jと、プッシュボタン31Bに設けられたトリガボタンランプ9Kと、遊技機用枠3の左側に設けられた枠左ランプ9Lと、遊技機用枠3の右側に設けられた枠右ランプ9Rとを備える。Vランプは、大当りが発生したことを報知するものであってもよい。
役物ランプ9Aは、役物ランプ9A1~9A4といった複数のランプから構成されている。具体的には、可動体32に含まれる「POWERFUL」という文字が付された部材が4分割されており、役物ランプ9A1は「P」および「O」の部分の裏側、役物ランプ9A2は「W」および「E」の部分の裏側、役物ランプ9A3は「R」および「F」の部分の裏側、役物ランプ9A4は「U」および「L」の部分の裏側に各々配置されている。これにより、役物ランプ9A1~9A4が「POWERFUL」という文字が付された部材の裏側で点灯(発光)することで、「POWERFUL」が点灯(発光)するようになっている。
盤左ランプ9Bは、盤左ランプ9B1~9B5といった複数のランプから構成されている。遊技盤2の左側には、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツにおいて主人公(たとえば、主人公である夢夢ちゃんを示す「夢夢」)が描かれており、盤左ランプ9B1~9B5は、その主人公が描かれた遊技盤2の部分の裏側に各々配置されている。これにより、盤左ランプ9B1~9B5が主人公が描かれた遊技盤2の部分の裏側で点灯(発光)することで、主人公が描かれた遊技盤2の部分が点灯(発光)するようになっている。
盤上ランプ9Cは、図2に示すように、盤上ランプ9C1~9C13といった複数のランプから構成されている。遊技盤2の上側には、左、中、右の3つの領域に分かれて、盤上ランプ9C1~9C5、盤上ランプ9C6~9C8、盤上ランプ9C9~9C13が遊技盤2の裏側に各々配置されている。盤上ランプ9C1~9C5、盤上ランプ9C6~9C8、盤上ランプ9C9~9C13が設けられている遊技盤2の部分は光を透過可能な透明部材で形成されており、これにより、盤上ランプ9C1~9C13が遊技盤2の上側の部分の裏側で点灯(発光)することで、遊技盤2の上側の部分が白色や赤色などで点灯(発光)するようになっている。
アタッカランプ9Eは、特別可変入賞球装置7Bの付近において遊技盤2の裏側に配置されている。これにより、アタッカランプ9Eが遊技盤2の裏側で点灯(発光)することで、特別可変入賞球装置7Bの付近を点灯(発光)するようになっている。また、Vアタッカランプ9Fは、特別可変入賞球装置7Aの付近において遊技盤2の裏側に配置されている。これにより、Vアタッカランプ9Fが遊技盤2の裏側で点灯(発光)することで、特別可変入賞球装置7Aの付近を点灯(発光)するようになっている。
Vランプ9Gは、「V」と描かれた遊技盤2の部分の裏側に配置されている。これにより、Vランプ9Gが「V」と描かれた遊技盤2の部分の裏側で点灯(発光)することで、「V」と描かれた遊技盤2の部分が点灯(発光)するようになっている。電チューランプ9Hは、可変入賞球装置6Bの付近に配置されており、点灯(発光)することで、特別可変入賞球装置7Bの付近を点灯(発光)するようになっている。
スティックコントローラランプ9Jは、スティックコントローラ31Aに設けられており、点灯(発光)することで、スティックコントローラ31Aを点灯(発光)するようになっている。トリガボタンランプ9Kは、プッシュボタン31Bに設けられており、点灯(発光)することで、プッシュボタン31Bを点灯(発光)するようになっている。
枠左ランプ9Lは、遊技機用枠3の左側に設けられた複数のランプ9L1~9L12(図18で後述する)によって構成されており、各ランプが点灯(発光)することで、遊技機用枠3の左側を点灯(発光)するようになっている。枠右ランプ9Rは、遊技機用枠3の右側に設けられた複数のランプ9R2~9L12(図18で後述する)によって構成されており、各ランプが点灯(発光)することで、遊技機用枠3の右側を点灯(発光)するようになっている。なお、枠左ランプ9Lおよび枠右ランプ9Rを総称して枠ランプとも称する。また、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、アタッカランプ9E、Vアタッカランプ9F、Vランプ9G、電チューランプ9H、スティックコントローラランプ9J、トリガボタンランプ9K、枠左ランプ9L、および枠右ランプ9Rを、総称して遊技効果ランプ9とも称する。
図17は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率などの設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、たとえば電源基板17(図22参照)の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30(図22参照)が配置されている。表示モニタ29は、たとえば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、たとえば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカ)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカ)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取り付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
図18は、枠ランプを説明するための図である。枠左ランプ9Lは、遊技機用枠3の上方から下方に亘って左回りに、枠左ランプ9L1~9L12の12個のランプ群を有する。枠左ランプ9Lは、複数のランプ(この例では12個のランプ)を各々点灯または点滅することで、遊技機用枠3の左側付近を発光させる。一方、枠右ランプ9Rは、遊技機用枠3の上方から下方に亘って右回りに、枠左ランプ9R2~9L12の11個のランプ群を有する。枠右ランプ9Rは、複数のランプ(この例では11個のランプ)を各々点灯または点滅することで、遊技機用枠3の右側付近を発光させる。
図19は、特図LED基板20および第4図柄ユニット50を説明するための図である。図19(a)に示すように、特図LED基板20は、第1特図の可変表示を示す特図1可変表示部21と、第2特図の可変表示を示す特図2可変表示部22と、第1特図ゲームに対応する第1保留記憶数を示す特図1記憶表示部23と、第2特図ゲームに対応する第2保留記憶数を示す特図2記憶表示部24と、普図保留記憶数を示す普図記憶表示部25と、普通図柄の可変表示を示す普図表示部26と、遊技者に対して右打ちを促す右打ち表示部30と、確変状態の有無を示す確変表示部28と、時短状態の有無を示す時短表示部29と、大当りのラウンド数を示すラウンド表示部27とを備える。各表示部は、LEDなどの点灯手段による点灯または点滅によって、特図や普通図柄の可変表示の有無やその結果、現在の遊技状態、および保留数などを、遊技者に対して報知することができる。
たとえば、特図1可変表示部21は、第1特図ゲームにおける第1特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第1特別図柄の停止図柄を、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって遊技者に報知する。特図2可変表示部22は、第2特図ゲームにおける第2特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第2特別図柄の停止図柄を、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって遊技者に報知する。
さらに、特図LED基板20は、右打ち表示部30におけるLEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって、右打ちをすることを遊技者に促すことができる。本実施の形態においては、右打ちをすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部30におけるLEDなどの点灯手段が点灯(発光)し、右打ちをすることを遊技者に促さない場合、すなわち左打ちすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部30におけるLEDなどの点灯手段が消灯する。CPU103は、図柄確定後に、演出制御用CPU120に右打ち表示点灯指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部30を点灯させ、通常状態に戻る前の高ベース状態において最終変動によって図柄が確定した後に、演出制御用CPU120に右打ち表示消灯指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部30を消灯させる。なお、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態後に高ベースに制御されない大当りや小当りを有する場合、演出制御用CPU120は、大当りラウンド中においてのみ、右打ち表示部30を点灯させてもよい。この場合、CPU103は、演出制御用CPU120に大当り終了指定コマンドを送信するとともに、右打ち表示部30を消灯させる。
ここで、右打ちとは、遊技盤2に設けられた遊技領域において遊技媒体が流下可能な第1流下経路と第2流下経路とのうち、当該第2流下経路に向けて遊技球を発射させるように打球操作ハンドル30を操作すること(打ち方)である。第1流下経路は、たとえば、遊技領域のうちの左側の領域を通る経路であって、その先には入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口が存在する一方で、可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口が存在しない経路である。第2流下経路は、たとえば、遊技領域のうちの右側の領域を通る経路であって、その先には可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口や大入賞口(通常大入賞口,V大入賞口)が存在する経路である。遊技者が第1流下経路に向けて遊技球を発射させると、遊技球が第1流下経路を通って、第1始動入賞口の方へと流れ込む。遊技者が第2流下経路に向けて遊技球を発射させると、遊技球が第2流下経路を通って、第2始動入賞口や大入賞口(通常大入賞口,V大入賞口)の方へと流れ込む。
本実施の形態においては、大当りが発生した後の大当り遊技、および大当り遊技後の遊技状態(時短状態や確変状態)において、遊技者が右打ちをすることで、遊技領域の右側に設けられた第2始動入賞口や大入賞口に遊技球を進入させるようになっており、その間、右打ち表示部30は、右打ちすることを遊技者に促す。遊技者は、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、第2始動入賞口に遊技球を進入させて所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに第2特図ゲームの権利を得ることができたり、また、通常大入賞口に遊技球を進入させて所定個(たとえば10個)の賞球が払い出されたりする。さらに、詳しくは後述するが、確変大当たりのラウンド中においてはV大入賞口が開放するが、遊技者は、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、V大入賞口に遊技球を進入させて確変状態に制御されるための権利を得ることもできる。このため、右打ちすることを促す表示が行われている間に右打ちすることで、遊技者は総合的に有利となり得る。なお、右打ちとは異なり、第1流下経路に向けて遊技球を発射させるように打球操作ハンドル30を操作すること(打ち方)を、左打ちとも称する。
図19(b)に示すように、第4図柄ユニット50は、第1特図ゲームに対応する第1保留記憶数を示す特図1記憶表示部51と、第2特図ゲームに対応する第2保留記憶数を示す特図2記憶表示部52と、第1特図の可変表示の状況または表示結果を示す特図1可変表示部53と、第2特図の可変表示の状況または表示結果を示す特図2可変表示部54と、遊技者に対して右打ちを促す右打ち表示部55とを備える。各表示部は、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって、特図の可変表示の有無、保留数、および右打ち指示などを、遊技者に対して報知することができる。
たとえば、特図1可変表示部53は、第1特図ゲームにおける第1特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第1特別図柄の停止図柄を、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって遊技者に報知する。特図2可変表示部54は、第2特図ゲームにおける第2特別図柄の可変表示が行われているか否か、および当該可変表示の結果によって決まった第2特別図柄の停止図柄を、LEDなどの点灯手段による点灯/点滅/消灯によって遊技者に報知する。
以下では、特図1可変表示部21や特図1可変表示部53におけるLEDなどの点灯手段によって第1特別図柄の停止図柄の変動を表すことを、第1特別図柄の変動表示(可変表示)とも称する。また、特図2可変表示部22や特図2可変表示部54におけるLEDなどの点灯手段によって第2特別図柄の停止図柄の変動を表すことを、第2特別図柄の変動表示(可変表示)とも称する。
さらに、本実施の形態においては、右打ちをすることを遊技者に促す場合、第4図柄ユニット50の右打ち表示部55におけるLEDなどの点灯手段が点灯(発光)し、右打ちをすることを遊技者に促さない場合、すなわち左打ちすることを遊技者に促す場合、右打ち表示部55におけるLEDなどの点灯手段が消灯する。演出制御用CPU120は、図柄確定後に、CPU103から右打ち表示点灯指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部55を点灯させ、通常状態に戻る前の高ベース状態において最終変動によって図柄が確定した後に、CPU103から右打ち表示消灯指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部55を消灯させる。なお、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態後に高ベースに制御されない大当りや小当りを有する場合、演出制御用CPU120は、大当りラウンド中においてのみ、右打ち表示部55を点灯させてもよい。この場合、演出制御用CPU120は、CPU103から大当り終了指定コマンドを受信したことに基づいて、右打ち表示部55を消灯させる。
図20は、遊技盤2と画像表示装置5との間を覗いた図である。図1に示すように、遊技盤2は、画像表示装置5の画面の端部に覆い被さるようにして固定されている。このため、図20に示すように、遊技盤2と画像表示装置5との間を覗くと、遊技盤2の背面側に位置する画像表示装置5の画面の端部を視認可能になっている。
図21は、画像表示装置5における画面の表示態様を説明するための図である。画像表示装置5の表示領域の大部分は、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの画像が表示される。具体的には、画像表示装置5の画面中央、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」,「中」,「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示(たとえば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面の下端部には、第1保留記憶数を円形の保留表示の数によって表示可能な第1保留記憶表示エリア5Dと、第2保留記憶数を円形の保留表示の数によって表示可能な第2保留記憶表示エリア5Uと、実行中の可変表示に対応する保留表示をアクティブ表示として表示するためのアクティブ表示エリア5Aとが設けられている。
画像表示装置5の画面の右上端部には、特別図柄の可変表示中であること、および第1保留記憶数や第2保留記憶数を示す第4図柄5Jが表示される。画像表示装置5の画面の左端部には、各飾り図柄よりも小さいサイズの小図柄5Mが表示されている。小図柄は、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに表示されている飾り図柄、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示されている飾り図柄、「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示されている飾り図柄のそれぞれに対応する図柄が縦に並列されている。また、小図柄5Mは、可変表示中は非表示化させることがなく、常時、画像表示装置5の画面に表示されている図柄でもある。
なお、図21に示すように、画像表示装置5の画面の中央部に飾り図柄が配置されており、小図柄5Mは、画像表示装置5の画面の左端部において飾り図柄よりも小さいサイズにて配置されている。このため、小図柄5Mの視認性は、飾り図柄の視認性よりも低くなっている。
なお、図21(a)に示すように、画像表示装置5の画面の形状は四角形または略四角形であるが、上述したように、遊技盤2は、画像表示装置5の画面の端部に覆いかぶさるようにして固定されている。このため、図21(b)に示すように、パチンコ遊技機1を正面から見た場合、画像表示装置5の画面の一部(特に端部)は、遊技盤2によって視認できない、または視認困難になっている。
[基板構成]
図22は、パチンコ遊技機1に搭載された各種基板などを説明するための図である。図22に示すように、パチンコ遊技機1には、主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、たとえば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源スイッチ91に接続された電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、たとえば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(たとえば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、出力回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、RTC(Real Time Clock)106とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、たとえば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(特図LED基板20などを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23、V入賞スイッチ24)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押圧操作などに応じてオン状態となる。
出力回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、ソレノイド81、ソレノイド82、またはソレノイド83に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ30、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況などを指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、たとえば主基板11における各種の決定結果(たとえば、特図ゲームの表示結果(大当り種類を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(たとえば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生などを指定するコマンドなどが含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知などの各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定などを含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L,8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L,8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L,8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給など)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給など)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、たとえば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
第4図柄ユニット50は、演出制御基板12に接続されており、制御用CPU120の制御によって各表示部を点灯(点滅)可能となっている。
[遊技の進行の概略]
上述した構成を備えるパチンコ遊技機1においては、以下のようにして遊技が進行する。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間などに遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(たとえば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、特図LED基板20の特図1可変表示部21による第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、特図LED基板20の特図2可変表示部22による第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(たとえば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの点灯態様の組合せが、特定の特別図柄(大当り図柄、後述の大当り種類に応じて実際の図柄は異なる。)に対応する点灯態様の組合せとなったときに、「大当り」となる。なお、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの点灯態様の組合せにおける、特定の特別図柄(大当り図柄)に対応する点灯態様を、「特定表示結果」とも称する。また、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの点灯態様の組合せが、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)に対応する点灯態様の組合せとなったときに、「小当り」となる。また、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの点灯態様の組合せが、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄)に対応する点灯態様の組合せとなったときに、「ハズレ」となる。なお、特図LED基板20の特図1可変表示部21や特図2可変表示部22に設けられた複数のLEDの点灯態様の組合せにおける、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄)に対応する点灯態様を、「ハズレ表示結果」とも称する。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。なお、当り種別として必ずしも小当りを設けなくてもよい。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(たとえば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば9個)に達するまでのタイミングとのうちのいずれか早いタイミングまで継続される。この所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(10回や7回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多いほど、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種類が設定されている。たとえば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種類が設定されている。大当り種類として、多くの賞球を得ることができる大当り種類や、賞球の少ない大当り種類、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種類が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。たとえば、小当り遊技状態では、一部の大当り種類のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じなど)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種類と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種類に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させるなどにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことなどといった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変など)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態などの有利状態、時短状態、確変状態などの特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(たとえばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組合せて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(たとえば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。たとえば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。なお、演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、表示に加えて、または表示に代えて、スピーカ8L,8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、たとえば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、さらにスーパーリーチよりも大当り信頼度の高い最強リーチなどがある。また、スーパーリーチの中でも、スーパーリーチの前半とスーパーリーチの後半とに分けられる。本実施の形態においては、ノーマルリーチで可変表示の表示結果が導出されるよりも、スーパーリーチの前半で可変表示の表示結果が導出される方が大当り信頼度が高い。また、スーパーリーチの前半で可変表示の表示結果が導出されるよりも、スーパーリーチの後半で可変表示の表示結果が導出される方が大当り信頼度が高い。また、スーパーリーチの後半で可変表示の表示結果が導出されるよりも、最強リーチで可変表示の表示結果が導出される方が大当り信頼度が高い。なお、以下では、「スーパーリーチ」を「SPリーチ」、「スーパーリーチの前半」を「SP前半」、「スーパーリーチの後半」を「SP後半」とも称する。
特図ゲームの表示結果が「大当り」に対応する点灯態様の組合せ(上述した特定表示結果)となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(たとえば、「6」など)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」に対応する点灯態様の組合せとなるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(たとえば、「1 3 5」など)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種類(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種類)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」に対応する点灯態様の組合せ(上述したハズレ表示結果)となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、たとえば、大当り信頼度を予告する予告演出などが飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種類(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種類で、たとえばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種類)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、たとえば特図ゲームなどが実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
[大当りに関する各種テーブル]
図23および図24を参照しながら、大当りに関する各種テーブルについて説明する。
(当り種別)
図23は、当り種別を説明するための図である。図23に示すように、当り種別表においては、大当りにおける当りの種別(種類)ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、および、大当りにおける開放回数(ラウンド数)が示されている。
具体的には、大当りの種別としては、通常大当り1,2および確変大当り1~9が設けられている。なお、以下では、各ラウンドの標記を「R」で表すことがある。たとえば、1ラウンド目は1R目、2ラウンド目は2R目とも称する。
通常大当り1は、3ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、低確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。通常大当り1においては、このような低確高ベース状態が、所定回数(たとえば、50回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
通常大当り2は、3ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、低確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。通常大当り2においては、このような低確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
確変大当り1~5は、3ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当り1においては、このような高確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
確変大当り6は、5ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当り6においては、このような高確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
確変大当り7は、7ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当り7においては、このような高確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
確変大当り8,9は、10ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、高確率状態かつ高ベース状態に制御される大当りである。確変大当り8,9においては、このような高確高ベース状態が、所定回数(たとえば、100回)に亘って可変表示(特図変動)が実行されるまで継続する。
(各乱数)
図24は、各乱数を説明するための図である。図24に示すように、各乱数は、以下のように使用される。具体的には、ランダム1は、大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダム1は、たとえば、1から1ずつ加算更新されてその上限である65536まで加算更新された後、再度1から加算更新される。ランダム2は、大当り種類(種別)を決定する(大当り種類決定用)ランダムカウンタである。
ランダム3およびランダム4は、変動パターンのうちの後変動に対応する変動パターン(以下、後変動パターンと称する)(変動時間)を決定する(後変動パターン判定用)ランダムカウンタである。後変動とは、特別図柄の変動のうち、後半部分の変動を指す。なお、ランダム3は、ハズレ時に対応する後変動パターンを決定するランダムカウンタであり、たとえば、1ずつ更新され、1から加算更新されてその上限である65519まで加算更新された後、再度1から加算更新される。ランダム4は、当り時に対応する後変動パターンを決定するランダムカウンタであり、たとえば、1から1ずつ加算更新されてその上限である239まで加算更新された後、再度1から加算更新される。
ランダム5は、変動パターンのうちの前変動に対応する変動パターン(以下、前変動パターンと称する)(変動時間)を決定する(前変動パターン判定用)ランダムカウンタである。前変動とは、特別図柄の変動のうち、前半部分の変動を指す。ランダム5は、たとえば、1から1ずつ加算更新されてその上限である251まで加算更新された後、再度1から加算更新される。ランダム6は、普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)ランダムカウンタである。ランダム6は、たとえば、1から1ずつ加算更新されてその上限である201まで加算更新された後、再度1から加算更新される。
本実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かが大当り判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて決定される。そして、複数種類の大当りのうち、いずれの大当りとするかが、大当り種類判定用乱数(ランダム2)の値に基づいて決定される。このとき、ランダム2の値に基づいて大当り図柄も決定するようにすればよい。
また、まず、後変動パターン判定用乱数(ランダム3,4)を用いて当りまたはハズレに応じて後変動パターンが決定され、前変動パターン判定用乱数(ランダム5)を用いて前変動パターンが決定される。このように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
(大当り判定テーブル、大当り種類判定テーブル)
図25は、大当り判定テーブルおよび大当り種類判定テーブルを説明するための図である。これらテーブルは、ROM101に記憶されている。
図25(a)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、ランダム1と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図25(a)の上欄に記載されている判定値数の分だけ大当り判定値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図25(a)の下欄に記載されている判定値数の分だけ大当り判定値が設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、通常時大当り判定テーブルよりも多い個数の大当り判定値が設定されている。これにより、確変状態においては、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダム1)の値と比較するが、大当り判定用乱数値が図25(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図25(a)には、大当りになる確率(割合)またはハズレになる確率(割合)が示されている。
図25(b),(c)は、大当り種類判定テーブルを示す説明図である。図25(b)は、第1特別図柄により大当りと判定されたときの大当り種類を決定するために用いる第1特図大当り種類判定テーブルである。図25(c)は、第2特別図柄により大当りと判定されたときの大当り種類を決定するために用いる第2特図大当り種類判定テーブルである。
図25(b)の第1特図大当り種類判定テーブルには、大当り種類判定用のランダム2の値と比較される数値であって、通常大当り1,2および確変大当り1~4のそれぞれに対応した判定値数の分だけ判定値が設定されている。たとえば、図25(b)に示すように、第1特図について、通常大当り1は100個のランダム2のうちの25個のランダム2の値が割り当てられ、通常大当り2は100個のランダム2のうちの25個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り1は100個のランダム2のうちの5個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り2は100個のランダム2のうちの37個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り3は100個のランダム2のうちの4個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り4は100個のランダム2のうちの4個のランダム2の値が割り当てられている。
図25(c)の第2特別図柄大当り種類判定テーブルには、ランダム2の値と比較される数値であって、確変大当り5~9のそれぞれに対応した判定値数の分だけ判定値が設定されている。たとえば、図25(c)に示すように、第2特図について、確変大当り5は100個のランダム2のうちの10個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り6は100個のランダム2のうちの5個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り7は100個のランダム2のうちの5個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り8は100個のランダム2のうちの70個のランダム2の値が割り当てられ、確変大当り9は100個のランダム2のうちの10個のランダム2の値が割り当てられている。
このような各種の大当り種類判定テーブルを用いて、CPU103は、大当り種類として、ランダム2の値が一致した大当り種類判定値に対応する種類を決定するともに、大当り図柄として、ランダム2の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種類と、大当り種類に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
[演出制御コマンド]
図26は、演出制御コマンドの一例を説明するための図である。メイン側の制御基板である主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用CPU120へ送信する。演出制御コマンドは、たとえば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を示す。なお、図26に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。なお、以下において、「(H)」は16進数であることを示すが、本明細書においては、省略する場合もある。
コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンのうち、前変動に対応する変動パターン(前変動パターン)を指定する変動パターンコマンドである(XXは、前変動パターンの番号に対応)。サブ側における前変動とは、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動のうち、前半部分の変動を指す。複数種類の前変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される前変動パターンのそれぞれに対応する前変動パターンコマンドがある。
コマンド8101(H)は、第1特図の可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8102(H)は、第2特図の可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。演出制御用CPU101は、コマンド8101(H)またはコマンド8102(H)を受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド84XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンのうち、後変動に対応する変動パターン(後変動パターン)を指定する変動パターンコマンドである(XXは、後変動パターンの番号に対応)。サブ側における後変動とは、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動のうち、後半部分の変動を指す。複数種類の後変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される後変動パターンのそれぞれに対応する後変動パターンコマンドがある。
コマンド8C01(H)は、ハズレに決定されていることを示す表示結果1指定コマンド(ハズレ指定コマンド)である。コマンド8C02(H)は、通常大当り1に決定されていることを示す表示結果2指定コマンド(通常大当り1指定コマンド)である。コマンド8C03(H)は、通常大当り2に決定されていることを示す表示結果3指定コマンド(通常大当り2指定コマンド)である。コマンド8C04(H)は、確変大当り1に決定されていることを示す表示結果4指定コマンド(確変大当り1指定コマンド)である。コマンド8C05(H)は、確変大当り2に決定されていることを示す表示結果5指定コマンド(確変大当り2指定コマンド)である。コマンド8C06(H)は、確変大当り3に決定されていることを示す表示結果6指定コマンド(確変大当り3指定コマンド)である。コマンド8C07(H)は、確変大当り4に決定されていることを示す表示結果7指定コマンド(確変大当り4指定コマンド)である。コマンド8C08(H)は、確変大当り5に決定されていることを示す表示結果8指定コマンド(確変大当り5指定コマンド)である。コマンド8C09(H)は、確変大当り6に決定されていることを示す表示結果9指定コマンド(確変大当り6指定コマンド)である。コマンド8C10(H)は、確変大当り7に決定されていることを示す表示結果10指定コマンド(確変大当り7指定コマンド)である。コマンド8C11(H)は、確変大当り8に決定されていることを示す表示結果11指定コマンド(確変大当り8指定コマンド)である。コマンド8C12(H)は、確変大当り9に決定されていることを示す表示結果12指定コマンド(確変大当り9指定コマンド)である。ハズレ指定コマンド、通常大当り1,2指定コマンド、および確変大当り1~9指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて8C系コマンドとも称する。
コマンド8D01(H)は、第1特図の可変表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特図の可変表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。第1図柄変動指定コマンドおよび第2図柄変動指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて8D系コマンドとも称する。コマンド8F00(H)は、第1特図や第2特図の変動を終了することを指定する図柄確定指定コマンドである。
コマンド9000(H)は、遊技機に関する電力供給が開始されたときに送信される初期化を指定(電源投入時の初期画面を表示することを指定)する初期化指定コマンドである。コマンド9200(H)は、遊技機に関する電力供給が再開されたときに送信される停電の復旧を指定(停電復旧画面を表示することを指定)する停電復旧指定コマンドである。コマンド9500(H)は、通常状態の背景を指定する通常状態指定コマンドである。コマンド9501(H)は、時短状態の背景を指定する時短状態指定コマンドである。コマンド9502(H)は、確変状態の背景を指定する確変状態指定コマンドである。通常状態指定コマンド、時短状態指定コマンド、および確変状態指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめて95系コマンドや背景指定コマンドとも称する。コマンド9F00(H)は、客待ちのデモンストレーションを指定する客待ちデモ指定コマンドである。
コマンドA001(H)は、通常大当り1の開始を指定する大当り開始1指定コマンドである。コマンドA002(H)は、通常大当り2の開始を指定する大当り開始2指定コマンドである。コマンドA003(H)は、確変大当り1の開始を指定する確変大当り開始3指定コマンドである。コマンドA004(H)は、確変大当り2の開始を指定する確変大当り開始4指定コマンドである。コマンドA005(H)は、確変大当り3の開始を指定する確変大当り開始5指定コマンドである。コマンドA006(H)は、確変大当り4の開始を指定する確変大当り開始6指定コマンドである。コマンドA007(H)は、確変大当り5の開始を指定する確変大当り開始7指定コマンドである。コマンドA008(H)は、確変大当り6の開始を指定する確変大当り開始8指定コマンドである。コマンドA009(H)は、確変大当り7の開始を指定する確変大当り開始9指定コマンドである。コマンドA010(H)は、確変大当り8の開始を指定する確変大当り開始10指定コマンドである。コマンドA011(H)は、確変大当り9の開始を指定する確変大当り開始11指定コマンドである。大当り開始1~11指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめてA0系コマンドとも称する。
A1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口の開放中を示す大入賞口開放中指定コマンドである。大入賞口開放中指定コマンドを、A1系コマンドとも称する。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口の閉鎖を示す大入賞口開放後指定コマンドである。大入賞口開放後指定コマンドを、A2系コマンドとも称する。
コマンドA301(H)は、通常大当り1の終了を指定する大当り終了1指定コマンドである。コマンドA302(H)は、通常大当り2の終了を指定する大当り終了2指定コマンドである。コマンドA303(H)は、確変大当り1の終了を指定する大当り終了3指定コマンドである。コマンドA304(H)は、確変大当り2の終了を指定する大当り終了4指定コマンドである。コマンドA305(H)は、確変大当り3の終了を指定する大当り終了5指定コマンドである。コマンドA306(H)は、確変大当り4の終了を指定する大当り終了6指定コマンドである。コマンドA307(H)は、確変大当り5の終了を指定する大当り終了7指定コマンドである。コマンドA308(H)は、確変大当り6の終了を指定する大当り終了8指定コマンドである。コマンドA309(H)は、確変大当り7の終了を指定する大当り終了9指定コマンドである。コマンドA310(H)は、確変大当り8の終了を指定する大当り終了10指定コマンドである。コマンドA311(H)は、確変大当り9の終了を指定する大当り終了11指定コマンドである。大当り終了1~11指定コマンドの各々、あるいはこれらをまとめてA3系コマンドとも称する。
コマンドAD00(H)は、V入賞が発生したことを指定する確変判定装置通過指定コマンドである。確変判定装置通過指定コマンドは、V大入賞口を通過した遊技球がV入賞領域に進入してV入賞スイッチ24により検出されるときに送信されるコマンドである。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドC1XX(H)は、第1保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する第1保留記憶数指定コマンドである。第1保留記憶数指定コマンドを、C1系コマンドとも称する。コマンドC2XX(H)は、第2保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する第2保留記憶する指定コマンドである。第2保留記憶数指定コマンドを、C2系コマンドとも称する。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞時における大当り判定、大当り種類判定、変動パターン種類判定などの入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種類の判定結果を示す図柄指定コマンドである。
C7XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口への遊技球の通過を示す大入賞口入賞指定コマンドである。
MODEがFD(H)でありかつ、EXTの4bit目が0であるコマンドは、右打ち表示の消灯を示す右打ち表示消灯指定コマンドである。MODEデータがFD(H)でありかつ、EXTデータの4bit目が1であるコマンドは、右打ち表示の点灯を示す右打ち表示点灯指定コマンドである。本実施の形態においては、特に右打ち表示点灯指定コマンドを、FD系コマンドとも称する。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種類、変動パターン種類判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種類を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に送信する制御を行う。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に送信する制御を行う。演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づいて、変動パターン種別を認識できる。
[変動パターン]
図27~図33を参照しながら、変動パターンの内容および変動パターンの決定などについて説明する。
本実施の形態においては、メイン側である遊技制御用マイクロコンピュータ100によって、複数種類の変動パターンが設定される。各変動パターンは、メイン変動番号によって管理されるとともに、前変動に対応する変動パターンである前変動パターンと、後変動に対応する後変動パターンとの組合せで構成され、当該組合せによって互いに異なる内容を含むようになっている。なお、前変動パターンは、図26を用いて説明した前変動パターンコマンド(80XX(H))に対応し、後変動パターンは、図26を用いて説明した後変動パターンコマンド(84XX(H))に対応する。
(メイン側の前変動パターン)
図27は、メイン側における前変動パターンの一例を説明するための図である。前変動番号が各々割り当てられた複数種類の前変動パターンのうち、前変動番号1は、通常変動(たとえば、13秒間に亘る飾り図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8000(H))である。前変動番号2は、短縮変動(たとえば、7秒間に亘る飾り図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8001(H))である。前変動番号3は、超短縮変動(たとえば、3秒間に亘る飾り図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8002(H))である。
前変動番号4は、ノーマルリーチ(役物×)(リーチ態様となるが可動体32が動作しないリーチ)を指定する前変動パターンコマンド(8003(H))である。前変動番号5は、ノーマルリーチ(役物○)(リーチ態様となって可動体32が動作するリーチ)を指定する前変動パターンコマンド(8004(H))である。前変動番号6は、ノーマルリーチ(最終リーチ発展)(リーチ態様となって最終リーチに発展するリーチ)を指定する前変動パターンコマンド(8005(H))である。
前変動番号7は、擬似変動を1回した後にノーマルリーチ(役物×)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(8006(H))である。擬似変動とは、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから当該可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、当該可変表示を一旦仮停止させた後に当該可変表示を再開するような可変表示(変動表示)である。このような擬似変動を繰り返す演出を擬似連ともいう。擬似連を実行することで、1個の保留記憶に基づく可変表示を、擬似的に複数回の可変表示のように遊技者に見せることができる。なお、一旦仮停止させた後に再開する可変表示を「再可変表示」とも称する。前変動番号8は、擬似変動を1回した後にノーマルリーチ(役物○)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(8007(H))である。前変動番号9は、擬似変動を1回した後にノーマルリーチ(最終リーチ発展)を指定する前変動パターンコマンド(8008(H))である。
前変動番号10は、擬似変動を2回した後にノーマルリーチ(役物×)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(8009(H))である。前変動番号11は、擬似変動を2回した後にノーマルリーチ(役物○)を実行することを指定する前変動パターンコマンド(800A(H))である。前変動番号12は、擬似変動を2回した後にノーマルリーチ(最終リーチ発展)を指定する前変動パターンコマンド(800B(H))である。
前変動パターンの各々は、変動時間が指定されており、各変動時間に亘って画像表示装置5にアニメーション(動画)が表示される。なお、パチンコ遊技機1においては、動画を構成する静止画1枚分(フレームと称する)につき、約33.3msec分の時間を要する。たとえば、前変動番号7~9のパターンの場合、変動時間として41500mseが設定されており、そのフレーム数は、約1246枚となる。また、前変動番号10~12のパターンの場合、変動時間として62000mseが設定されており、そのフレーム数は、約1861枚となる。
(メイン側の後変動パターン)
図28は、メイン側における後変動パターンの一例を説明するための図である。後変動番号が各々割り当てられた複数種類の後変動パターンのうち、後変動番号1は、13秒変動を指定する後変動パターンコマンド(8400(H))である。後変動番号2は、7秒変動を指定する後変動パターンコマンド(8401(H))である。後変動番号3は、3秒変動を指定する後変動パターンコマンド(8402(H))である。後変動番号4は、擬似連ガセを実行することを指定する後変動パターンコマンド(8403(H))である。擬似連ガセとは、擬似連を実行すると見せかけて結局は擬似連を実行しない演出などである。
後変動番号5は、ノーマルリーチ(ハズレ)(リーチ態様となるがSPリーチに発展することなくハズレ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8404(H))である。後変動番号6は、SP前半(ハズレ)(SPリーチに発展するがSPリーチの前半でハズレ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8405(H))である。後変動番号7は、SP後半(ハズレ)(SPリーチの後半に発展するがSPリーチの後半でハズレ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8406(H))である。後変動番号8は、最終リーチ(ハズレ)(最終リーチに発展するが最終リーチでハズレ態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8407(H))である。
後変動番号9は、ノーマルリーチ(当り)(リーチ態様となって当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8408(H))である。後変動番号10は、SP前半(当り)(SPリーチに発展してSPリーチの前半で当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8409(H))である。後変動番号11は、SP後半(当り)(SPリーチの後半に発展してSPリーチの後半で当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(840A(H))である。後変動番号12は、最終リーチ(当り)(最終リーチに発展して最終リーチで当り態様となる飾り図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(840B(H))である。
(後変動パターンの判定)
後変動パターンは、大当り判定において、大当りおよびハズレのいずれに決定されたかに応じて異なるランダムカウンタを用いて決定される。図29は、ハズレ時における後変動パターン判定テーブルを説明するための図である。図29に示すように、大当り判定においてハズレに決定された場合、図24で説明したランダム3を用いて後変動パターンが決定される。さらに、大当り判定においてハズレに決定された場合、消化後の保留記憶数に応じて、異なる判定値数を用いて後変動パターンが決定され、さらに、決定される後変動番号も異なる。
具体的には、図29(a)に示すように、消化後の保留記憶数が0個の場合、後変動番号1,4,5~8のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6~8のいずれかに決定される確率(後変動番号6~8の選択率)は、約1/102となっている。
消化後の保留記憶数が1個の場合、後変動番号1,4,5~8のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6~8のいずれかに決定される確率(後変動番号6~8の選択率)は、約1/102となっている。
消化後の保留記憶数が2個の場合、後変動番号2,4,5~8のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6~8のいずれかに決定される確率(後変動番号6~8の選択率)は、約1/102となっている。
消化後の保留記憶数が3個の場合、後変動番号3,4,5~8のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6~8のいずれかに決定される確率(後変動番号6~8の選択率)は、約1/102となっている。
このように、消化後の保留記憶数に応じて異なる判定値数を用いて後変動パターンが決定され、さらに、消化後の保留記憶数に応じて異なる判定値数を用いて後変動番号が決定されるため、残っている保留記憶数に応じて変動パターンの種類が変化し、これにより、遊技に多様性を持たせて遊技の興趣を向上させることができる。
図30は、大当り時における後変動パターン判定テーブルを説明するための図である。図30に示すように、大当り判定において大当りに決定された場合、図24で説明したランダム4を用いて後変動パターンが決定される。さらに、大当り判定において大当りに決定された場合、大当りの種類に応じて、異なる判定値数を用いて後変動パターンが決定される。
具体的には、図30(a)に示すように、通常大当り1,2、確変大当り1,2,5~8のいずれかに決定された場合、後変動番号9~12のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号10~12のいずれかに決定される確率(後変動番号10~12の選択率)は、約1/1.1となっている。
確変大当り3,9のいずれかに決定された場合、後変動番号9~12のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号10~12のいずれかに決定される確率(後変動番号10~12の選択率)は、約1/1.1となっている。
確変大当り4に決定された場合、後変動番号9~12のうちからいずれかの後変動パターンが決定され、後変動パターンの各々に対して異なる判定値数が設けられている。なお、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号10~12のいずれかに決定される確率(後変動番号10~12の選択率)は、約1/1.1となっている。
このように、大当りの種類に応じて異なる判定値数を用いて後変動パターンが決定されるため、大当りの種類に応じて変動パターンの種類が変化し、これにより、遊技に多様性を持たせて遊技の興趣を向上させることができる。
また、図29に示すように、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6~8のいずれかに決定される確率は、ハズレ時が約1/102となっているのに対して、大当り時がそれよりも高い約1/1.1となっているため、SPリーチや最終リーチに発展した場合には、大当りが発生することに対して遊技者に期待させることができる。
(前変動パターンの判定)
図31は、前変動パターン判定テーブルを説明するための図である。前変動パターンは、先に決定された後変動パターンの種類に応じて異なるランダム5の判定値数を用いて決定される。さらに、先に決定された後変動パターンの種類に応じて、決定される前変動番号も異なる。
具体的には、図31(a)に示すように、後変動番号1の後変動パターンに決定された場合、前変動番号1の前変動パターンに決定される。図31(b)に示すように、後変動番号2の後変動パターンに決定された場合、前変動番号2の前変動パターンに決定される。図31(c)に示すように、後変動番号3の後変動パターンに決定された場合、前変動番号3の前変動パターンに決定される。図31(d)に示すように、後変動番号4の後変動パターンに決定された場合、前変動番号1の前変動パターンに決定される。
図31(e)に示すように、後変動番号5,9のいずれかの後変動パターンに決定された場合、前変動番号4,7のいずれかの前変動パターンに決定される。図31(f)に示すように、後変動番号6,10のいずれかの後変動パターンに決定された場合、前変動番号4,7,10のいずれかの前変動パターンに決定される。図31(g)に示すように、後変動番号7の後変動パターンに決定された場合、前変動番号5,8,11のいずれかの前変動パターンに決定される。
図31(h)に示すように、後変動番号11の後変動パターンに決定された場合、前変動番号5,8,11のいずれかの前変動パターンに決定される。図31(i)に示すように、後変動番号8の後変動パターンに決定された場合、前変動番号6,9,12のいずれかの前変動パターンに決定される。図31(j)に示すように、後変動番号12の後変動パターンに決定された場合、前変動番号6,9,12のいずれかの前変動パターンに決定される。
(全変動パターン)
図32は、メイン側における全変動パターンの一例を説明するための図である。図29~図31で説明したようにして、後変動パターンおよび前変動パターンが決定されると、図32に示すようなメイン変動番号1~26の変動パターンのいずれかとなる。
図33は、サブ側における全変動パターンの一例を説明するための図である。さらに、サブ側においても、メイン変動番号1~26の変動パターンの各々に対応するように、サブ変動番号1~26の変動パターンが定められている。
[各予告演出]
図34は、各予告演出における抽選テーブルを説明するための図である。本実施の形態においては、特別図柄や飾り図柄の可変表示の表示結果が所定の大当り図柄になることを示唆する予告演出が実行されることがある。予告演出は、大当りの発生を示唆または予告する演出、遊技者に対して大当りを期待させる演出でもある。予告演出には、群予告演出(群予告、群演出とも称する)とSP前半タイトル予告演出(SP前半タイトル予告とも称する)が含まれる。
群予告演出は、複数のオブジェクトが群となって進行する画像を表示する演出である。複数のオブジェクトは、人や魚や動物などのキャラクタ、飛行機や車などの機械など、進行するものであればいずれのものも含まれる。キャラクタなどのオブジェクトは1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。パチンコ遊技機1において、複数種類の群予告演出が設けられている。具体的には、メイドの格好をした6人のキャラクタが群となって進行する6人群予告、爆チューという名前の爆弾の体を持つネズミのキャラクタが群となって進行する爆チュー群予告、ボインゴという名前のキャラクタが群となって進行するボインゴ群予告が実行されうる。
本実施の形態においては、群予告演出は、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6~8,10~12の後変動パターンに決定されたときに、群予告抽選で実行されるか否か、および実行する群予告演出の種類が決定される。
図34(a)には、ステージAにおいて群予告抽選を実行するための抽選テーブルが示されている。本実施の形態においては、同じ変動パターンに基づき可変表示が行われたとしても、その演出態様(背景画像、BGMや効果音、登場するキャラクタなど)が互いに異なる複数種類のステージが設けられている。詳しくは後述するが、本実施の形態において、ステージAは、メイドの格好をした6人のキャラクタに含まれる夢夢ちゃんというキャラクタによる演出が行われるステージである。
図34(a)に示すように、ハズレに対応する後変動番号6~8の後変動パターンに決定された場合、15%の確率で群予告演出が実行され、そのうち、13%の確率で6人群予告に決定され、2%の確率でボインゴ群予告に決定される。また、当りに対応する後変動番号10~12の後変動パターンに決定された場合、85%の確率で群予告演出が実行され、そのうち、55%の確率で6人群予告に決定され、30%の確率でボインゴ群予告に決定される。
ここで、ハズレになる確率が約319/320であり、後変動番号6~8の後変動パターンに決定される確率が約1/102であることを考慮すると、ハズレ時に変動番号6~8の後変動パターンに決定される確率は約1/102である。そして、この場合において群予告が実行される確率は約15%であるため、ハズレ時に群予告が実行される確率は約0.15%になる。一方、大当りになる確率が約1/320であり、後変動番号10~12の後変動パターンに決定される確率が約1/1.1であることを考慮すると、当り時に変動番号10~12の後変動パターンに決定される確率は約1/320である。そして、この場合において群予告が実行される確率は約85%であるため、当り時に群予告が実行される確率は約0.27%になる。このことから、群予告が実行された場合に大当りとなる確率(信頼度、期待度)は約64%になる。なお、群予告の信頼度(期待度)は、64%に限らず、50%を超えていれば、実行されることで、遊技者に大当りが発生することを期待させることができる。
図34(b)には、ステージBにおいて群予告抽選を実行するための抽選テーブルが示されている。詳しくは後述するが、本実施の形態において、ステージBは、爆チューというキャラクタによる演出が行われるステージである。
図34(b)に示すように、ハズレに対応する後変動番号6~8の後変動パターンに決定された場合、10%の確率で群予告演出が実行され、そのうち、8%の確率で爆チュー群予告に決定され、2%の確率でボインゴ群予告に決定される。また、当りに対応する後変動番号10~12の後変動パターンに決定された場合、90%の確率で群予告演出が実行され、そのうち、60%の確率で爆チュー群予告に決定され、30%の確率でボインゴ群予告に決定される。
ここで、前述したように、ハズレ時に変動番号6~8の後変動パターンに決定される確率は約1/102である。そして、この場合において群予告が実行される確率は約10%であるため、ハズレ時に群予告が実行される確率は約0.10%になる。一方、当り時に変動番号10~12の後変動パターンに決定される確率は約1/320である。そして、この場合において群予告が実行される確率は約90%であるため、当り時に群予告が実行される確率は約0.28%になる。このことから、群予告が実行された場合に大当りとなる確率(信頼度、期待度)は約74%になる。なお、群予告の信頼度(期待度)は、74%に限らず、50%を超えていれば、実行されることで、遊技者に大当りが発生することを期待させることができる。
SP前半タイトル予告は、SPリーチに発展した場合に、SPリーチの前半のタイトルを示す文字画像の表示態様によって大当りになることを示唆する演出である。本実施の形態において、SP前半タイトルの文字画像の表示はステージAおよびステージBのいずれにおいても実行されるが、当該SP前半タイトルの文字画像の表示態様を変化させる予告演出は、ステージBの場合にのみ実行される。なお、ステージAの場合においてもSP前半タイトルの文字画像の表示態様を変化させる予告演出が実行されてもよい。
本実施の形態においては、SP前半タイトル予告は、SPリーチや最終リーチに発展する後変動番号6~12の後変動パターンに決定されたときに、SP前半タイトル予告抽選で実行されるか否か、および実行するSP前半タイトル予告の種類が決定される。
図34(c)に示すように、ハズレに対応する後変動番号6~8の後変動パターンに決定された場合、20%の確率でSP前半タイトル予告が実行され、当りに対応する後変動番号10~12の後変動パターンに決定された場合、80%の確率でSP前半タイトル予告が実行される。
ここで、前述したように、ハズレ時に変動番号6~8の後変動パターンに決定される確率は約1/102である。そして、この場合においてSP前半タイトル予告が実行される確率は約20%であるため、ハズレ時にSP前半タイトル予告が実行される確率は約0.20%になる。一方、当り時に変動番号10~12の後変動パターンに決定される確率は約1/320である。そして、この場合においてSP前半タイトル予告が実行される確率は約80%であるため、当り時にSP前半タイトル予告が実行される確率は約0.25%になる。このことから、SP前半タイトル予告が実行された場合に大当りとなる確率(信頼度、期待度)は約56%になる。なお、SP前半タイトル予告の信頼度(期待度)は、56%に限らず、50%を超えていれば、実行されることで、遊技者に大当りが発生することを期待させることができる。
このように、群予告における信頼度(大当りの期待度)は64%(ステージAの場合)や74%(ステージBの場合)であるのに対して、SP前半タイトル予告における信頼度(大当りの期待度)は56%であり、群予告は、SP前半タイトル予告よりも、信頼度が高くなっている。このため、群予告が実行されたときは、SP前半タイトル予告が実行されたときよりも、遊技者にとっての有利度合いが高く、遊技者は、SP前半タイトル予告よりも群予告が実行されることを期待するようになっている。
また、ステージAにおけるボインゴ群予告は、ハズレ時においては2%の確率でしか実行されないのに対して、当り時においては30%の確率で実行されるため、ボインゴ群予告が実行されたときは、ほぼ大当りである可能性が高い。一方、ステージAにおける6人群予告は、ハズレ時においては13%の確率で実行されるのに対して、当り時においては55%の確率で実行されるため、6人群予告が実行されてもハズレである可能性はボインゴ群予告よりも大きい。このため、ボインゴ群予告が実行されたときは、6人群予告が実行されたときよりも、遊技者にとっての有利度合いが高く、遊技者は、6人群予告よりもボインゴ群予告が実行されることを期待するようになっている。
同様に、ステージBにおけるボインゴ群予告は、ハズレ時においては2%の確率でしか実行されないのに対して、当り時においては30%の確率で実行されるため、ボインゴ群予告が実行されたときは、ほぼ大当りである可能性が高い。一方、ステージBにおける爆チュー群予告は、ハズレ時においては8%の確率で実行されるのに対して、当り時においては60%の確率で実行されるため、爆チュー群予告が実行されてもハズレである可能性はボインゴ群予告よりも大きい。このため、ボインゴ群予告が実行されたときは、爆チュー群予告が実行されたときよりも、遊技者にとっての有利度合いが高く、遊技者は、爆チュー群予告よりもボインゴ群予告が実行されることを期待するようになっている。
さらに、ステージAにおける6人群予告は、ハズレ時においては13%の確率で実行されるのに対して、当り時においては55%の確率で実行される。一方、ステージBにおける爆チュー群予告は、ハズレ時においては8%の確率で実行されるのに対して、当り時においては60%の確率で実行される。このため、ステージBにおける爆チュー群予告は、ステージAにおける6人群予告よりも、大当り時に実行される割合が高くなっている。これにより、ステージBにおいて爆チュー群予告が実行されたときは、ステージAにおいて6人群予告が実行されたときよりも、遊技者にとっての有利度合いが高く、遊技者は、6人群予告よりも6人群予告が実行されることを期待するようになっている。
なお、ステージAにおける群予告の信頼度と、ステージBにおける群予告の信頼度とは、同じになるように設計されてもよい。この場合において、ステージAにおける群予告およびステージBにおける群予告はいずれもSP前半タイトル予告よりも信頼度が高くなっていればよく、また、ボインゴ群予告は6人群予告や爆チュー群予告よりも信頼度が高くなっていればよい。
[動作]
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。
(特別図柄プロセス処理)
図35は、遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図35に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、CPU103は、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポートなど)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定などが含まれる。
次に、CPU103は、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92が押圧操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
CPU103は、復旧条件が成立した場合には(ステップS3でY)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。CPU103は、ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、たとえば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
CPU103は、復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3でN)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、たとえば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドル30の操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
CPU103は、ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、たとえば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、CPU103は、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。たとえば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L,8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、たとえば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92の押圧操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチ92がオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチ92がオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチ92がオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチ92がオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、CPU103は、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(たとえば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
(遊技制御用タイマ割込み処理)
図36は、遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図36のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図36に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、CPU103は、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、CPU103は、所定の情報出力処理を実行することにより、たとえばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数などを示す情報)、始動情報(始動入賞の回数などを示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数などを示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
CPU103は、情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込みごとに特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込みごとに普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普図表示部26を駆動することにより行われ、普図記憶表示部25を点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
(特別図柄プロセス処理)
図37は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理は、図36に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定などの判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、たとえば特別図柄プロセス処理が終了した後、図36に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無など)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類など)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特図1可変表示部21や特図2可変表示部22において特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、特図1可変表示部21や特図2可変表示部22にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、たとえば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。たとえば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。たとえば設定値は1~6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値に関わらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。たとえば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1~3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1~3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(たとえば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4~6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1~3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過するごとに所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4~6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値に関わらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値に関わらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値に関わらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(始動入賞判定処理)
図38は、始動入賞判定処理を示すフローチャートである。CPU103は、図37に示す特別図柄プロセス処理のS101において始動入賞判定処理を実行する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS51)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS51でY)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(たとえば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS52)。CPU103は、たとえば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS52にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS52でN)、たとえば図示しない遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS53)。
ステップS51にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS51でN)、ステップS52にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS52でY)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS54)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS54でY)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(たとえば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS55)。CPU103は、たとえば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS55にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS55でN)、たとえば図示しない遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS56)。
ステップS53,ステップS56の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS57)。たとえば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS58)。たとえば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS58の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や図示しない遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、大当り判定用の乱数値ランダム1や大当り種類判定用の乱数値ランダム2、変動パターン判定用の乱数値ランダム3,4を示す数値データを抽出する(ステップS59)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS60)。たとえば、始動口バッファ値が「1」であるときには、図示しない第1特図保留記憶部に乱数値ランダム1~ランダム4を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、図示しない第2特図保留記憶部に乱数値ランダム1~ランダム4を示す数値データが格納される。
大当り判定用の乱数値ランダム1や大当り種類判定用の乱数値ランダム2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否か、さらには変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値ランダム3,4は、特別図柄や飾り図柄の変動表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップS59の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
ステップS59の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS60)。たとえば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動入賞指定コマンドは、たとえば特別図柄プロセス処理が終了した後、図36に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
CPU103は、ステップS60の処理に続いて、保留記憶に対応する保存領域に乱数値を保存する(ステップS61)。その後、CPU103は、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS62)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
(特別図柄通常処理)
図39は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図39に示すように、特別図柄通常処理において、CPU103は、第1保留記憶バッファ(第1特別図柄の保留記憶情報を記憶するための記憶バッファ)または第2保留記憶バッファ(第2特別図柄の保留記憶情報を記憶するための記憶バッファ)に保留記憶データがあるか否かを判定する(ステップS1001)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には(ステップS1001でN)、変動停止から所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS1002)。変動停止から所定期間が経過しない場合(ステップS1002でN)、特別図柄通常処理を終了する。一方、変動停止から所定期間が経過している場合(ステップS1002でY)、客待ちデモ指定コマンドを送信するための処理をし(ステップS1003)、特別図柄通常処理を終了する。ここで、客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることに基づいて、重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御される。このような客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされる。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには(ステップS1001でY)、CPU103は、保留特定領域に設定されているデータのうち1番目のデータが「第2」を示すデータであるか否かを判定する(ステップS1004)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータでない(すなわち、「第1」を示すデータである)場合(ステップS1004でN)、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS1005)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第2」を示すデータである場合(ステップS1004でY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS1006)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄の変動表示が行われる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄の変動表示が行われる。
ステップS1004~ステップS1006の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄の変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄の変動表示に優先して実行される。
次に、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する(ステップS1007)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の保留記憶バッファに格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS1008)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次に、CPU103は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップS1009)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
次に、CPU103は、背景指定コマンドを送信し(ステップS1010)、保留記憶バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する(ステップS1011)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図24参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(図25(a)の下欄の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(図25(a)の上欄の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU103は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU103は、大当り判定用乱数(ランダム1)の値が図25(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS1011でY)、ステップS1012に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変フラグは、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、その後、所定回数(たとえば、150回)の変動表示が行われたという条件と、次回の大当りが決定されたという条件とのいずれか早い方の条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダム1)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS1011でN)、後述するステップS1015に進む。
ステップS1011において大当り判定用乱数(ランダム1)の値がいずれかの大当り判定値に一致すれば、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップS1012)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図25(b)の第1特別図柄大当り種類判定用テーブルおよび図25(c)の第2特別図柄大当り種類判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図25(b)に示す第1特別図柄大当り種類判定用テーブルを選択する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図25(c)の第2特別図柄大当り種類判定用テーブルを選択する。そして、CPU103は、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、保留記憶バッファに格納された大当り種類判定用の乱数(ランダム2)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(ステップS1013)。
また、CPU103は、決定した大当り種別を示す大当り種別データをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップS1014)。
次に、CPU103は、特別図柄の停止図柄を設定する(ステップS1015)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、ハズレ図柄となる「-」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、ステップS1014により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。
そして、CPU103は、表示結果指定コマンドを送信し(ステップS1016)、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップS1017)。
(変動パターン設定処理)
図40は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図40に示すように、変動パターン設定処理において、CPU103は、保留記憶数および大当りの有無に応じて、ランダム3,4に基づいて後変動パターンを決定する(ステップS1101)。具体的には、CPU103は、ハズレ時の場合、保留記憶数に応じて図29に示す後変動パターン判定テーブルを選択し、選択した後変動パターン判定テーブルと、ランダム3の値とに基づいて後変動パターンを決定する。また、CPU103は、大当り時の場合、大当りの種類に応じて図30に示す後変動パターン判定テーブルを選択し、選択した後変動パターン判定テーブルと、ランダム4の値とに基づいて後変動パターンを決定する。
次に、CPU103は、ランダム5に基づいて、前変動パターンを決定する(ステップS1102)。具体的には、CPU103は、S1102で決定した後変動パターンに応じて図31に示す前変動パターン判定テーブルを選択し、選択した前変動パターン判定テーブルと、ランダム5の値とに基づいて前変動パターンを決定する。
次に、CPU103は、決定した変動パターン(前変動パターンおよび後変動パターン)に対応する変動パターンコマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップS1103)。
次に、CPU103は、RAM102に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS1104)。そして、CPU103は、図柄変動指定コマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行い(ステップS1105)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(ステップS112)に対応した値に更新する(ステップS1106)。
(特別図柄変動処理)
図41は、特別図柄変動処理の一例を示すフローチャートである。図41に示すように、特別図柄変動処理において、CPU103は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1201)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1202でY)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS113)に対応した値に更新する(ステップS1203)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には(ステップS1202でN)、そのまま処理を終了する。
(特別図柄停止処理)
図42は、特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図42に示すように、特別図柄停止処理において、CPU103は、終了フラグをセットして特別図柄の変動表示を終了させ、特図1可変表示部21または特図2可変表示部22に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS1301)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には特図1可変表示部21での第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には特図2可変表示部22での第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドをセットする(ステップS1302)。これにより、図柄確定指定コマンドが演出制御用CPU120に送信される。次に、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1303)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には(ステップS1303でN)、ステップS1309に移行する。
大当りフラグがセットされている場合には(ステップS1303でY)、CPU103は、確変フラグおよび時短フラグをリセットする(ステップS1304)。次に、演出制御用CPU120に、大当り開始指定コマンドおよび右打ち表示点灯コマンドを送信する(ステップS1305)。
また、ROМ101に記憶されている開放パターンデータを参照し、通常大入賞口およびV大入賞口について、開放回数(たとえば、5回や10回)、開放時間(たとえば、29秒)、ラウンド間のインターバル時間(たとえば、0.5秒)などの開放態様を示すデータを所定の記憶領域にセットする(ステップS1306)。たとえば、3Rの通常大当りの場合、1~3Rの全てにおいて通常大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。5Rの確変大当りの場合、1~3R目および5R目に通常大入賞口を開放させ、4R目にV大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。また、10Rの確変大当りの場合、1~8R目および10R目に通常大入賞口を開放させ、9R目にV大入賞口を開放させる開放態様などをRAM102に設けられる所定の記憶領域に記憶する。開放回数(5回や10回)のデータは、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。
また、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間であるファンファーレ時間(大当りが発生したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS1307)。以降、大当り開放前処理において、大入賞口制御タイマが1減算されて、0になると大入賞口が開放されてラウンドが開始される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応した値に更新し(ステップS1308)、処理を終了する。
ステップS1303で大当りフラグがセットされていないと判定された場合には(ステップS1304でN)、CPU103は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1309)。時短フラグがセットされていない場合は(ステップS1309でN)、ステップS1316の処理へ移行する。時短フラグがセットされている場合には(ステップS1309でY)、時短状態の残り変動回数を示す時短回数カウンタのカウンタ値を1減算する(ステップS1310)。次に、CPU103は、時短回数カウンタの値が0になったか否かを確認する(ステップS1311)。時短回数カウンタの値が0になった場合は(ステップS1311でY)、時短状態の継続期間が終了したと判断して、時短フラグをリセットする(ステップS1312)。これにより、時短状態においてハズレ表示結果となる変動表示が特定回数(150回)行われたときに、遊技状態が時短状態から非時短状態に移行する。ステップS1311において、時短回数カウンタの値が0になっていない場合には(ステップS1311でN)、ステップS1316の処理へ移行する。
ステップS1312の後は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1313)。確変フラグがセットされている場合には(ステップS1313でY)、確変フラグをリセットする(ステップS1314)。次に、CPU103は、遊技状態が時短状態から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行したことに応じて、演出制御用CPU120に通常状態指定コマンドを送信し(ステップS1315)、ステップS1316に進む。ステップS1313において確変フラグがセットされていない場合には(ステップS1313でN)、ステップS1314の処理を行わずに、ステップS1315に移行する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新し(ステップS1316)、処理を終了する。
(大当り開放前処理)
図43は、大当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。図43に示すように、大当り開放前処理において、CPU103は、大入賞口制御タイマの値を-1(減算更新)する(ステップS1401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを判定し(ステップS1402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS1402でN)、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には(ステップS1402でY)、演出制御用CPU120に大入賞口開放中指定コマンドを送信する(ステップS1403)。そして、開放パターンに応じてソレノイド82を駆動して通常大入賞口を開放する(ステップS1404)。これにより、1R目においては通常大入賞口が開放する。
次に、CPU103は、開放パターンデータ(たとえば、ステップS1306によりRAM102に記憶されたデータ)に基づいて、大入賞口制御タイマに、大入賞口が開放可能な最大時間(大入賞口開放時間)に応じた大入賞口開放時間(たとえば、29秒)を設定する(ステップS1405)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放中処理(ステップS115)に応じた値に更新し(ステップS1406)、処理を終了する。
(大当り開放中処理)
図44は、大当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。図44に示すように、大当り開放中処理において、CPU103は、大入賞口制御タイマの値を-1(減算更新)する(ステップS1501)。
そして、CPU103は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否かを確認する(ステップS1502)。大入賞口制御タイマの値が0になっているときは(ステップS1502でY)、ステップS1511の処理へ移行する。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS1502でN)、通常大入賞口またはV大入賞口を開放中か否かを判定する(ステップS1503)。通常大入賞口またはV大入賞口が開放中か否かは、開放回数カウンタの値により判定すればよい。
ステップS1503で、通常大入賞口またはV大入賞口が開放中でないと判定された場合には(ステップS1503でN)、処理を終了する。
通常大入賞口またはV大入賞口が開放中であれば(ステップS1503でY)、カウントスイッチ23またはV入賞スイッチ24がオンになっているか否かを判定する(ステップS1504)。カウントスイッチ23とV入賞スイッチ24のいずれもがオンになっていなければ(ステップS1504でN)、処理を終了する。一方、カウントスイッチ23またはV入賞スイッチ24のいずれか一方がオンとなっていれば(ステップS1504でY)、入賞個数カウンタを+1(加算更新)する(ステップS1505)。
次に、確変決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1506)。確変決定フラグは、V入賞が発生したときに確変状態に制御されることが決定されたことによりセットされるフラグである。確変決定フラグがセットされていれば(ステップS1506でY)、ステップS1510の処理へ移行する。一方、確変決定フラグがセットされていなければ(ステップS1506でN)、V入賞スイッチ24がオンになっているか否かを判定する(ステップS1507)。V入賞スイッチ24がオンになっていなければ(ステップS1507でN)、ステップS1510の処理へ移行する。一方、V入賞スイッチがオンになっていれば(ステップS1507でY)、確変決定フラグをセットし(ステップS1508)、確変判定装置通過指定コマンドを送信し(ステップS1509)、ステップS1510の処理へ移行する。
そして、CPU103は、入賞個数カウンタの値が所定数(たとえば10)になっているか否を判定する(ステップS1510)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS1510でN)、処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには(ステップS1510でY)、CPU103は、ソレノイド82を駆動して通常大入賞口を閉鎖する制御、または、ソレノイド83を駆動してV大入賞口を閉鎖する制御のいずれか一方の制御を行う(ステップS1511)。次に、CPU103は、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)処理を行う(ステップS1512)。次に、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放後処理(ステップS116)に応じた値に更新し(ステップS1513)、処理を終了する。
(大当り開放後処理)
図45は、大当り開放後処理の一例を示すフローチャートである。図45に示すように、大当り開放後処理において、CPU103は、開放回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS1601)。
開放回数カウンタの値が0であれば(ステップS1601でY)、演出制御用CPU120に大当り終了指定マンドを送信し(ステップS1602)、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップS1603)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS117)に応じた値に更新し(ステップS1604)、処理を終了する。
ステップS1601において、開放回数カウンタの値が0でなければ(ステップS1601でN)、演出制御用CPU120に大入賞口開放後指定マンドを送信し(ステップS1605)、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでのインターバル時間に相当する値を設定する(ステップS1606)。
次に、CPU103は、V大入賞口が開放するラウンド(V開放ラウンドとも称する)の前、すなわち、次のラウンドがV開放ラウンドであるか否かを判定する(ステップS1607)。V開放ラウンド前でない場合(ステップS1607でN)、ソレノイド82を駆動して通常大入賞口を開放する制御を行う(ステップS1608)。一方、V開放ラウンド前である場合(ステップS1607でY)、ソレノイド83を駆動してV大入賞口を開放する制御を行う(ステップS1609)。
ステップS1608またはステップS1609の後、CPU103は、演出制御用CPU120に大入賞口開放中指定マンドを送信する(ステップS1610)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放中処理(ステップS115)に応じた値に更新し(ステップS1611)、処理を終了する。
(大当り終了処理)
図46は、大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図46に示すように、大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了時間が設定された大入賞口制御タイマの値を1減算する(ステップS1701)。そして、CPU103は、大入賞口制御タイマの値が0になっているか否か(大当り終了時間が経過したか否か)を判定する(ステップS1702)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS1702でN)、処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS1702でY)、大当りフラグをリセットする(ステップS1703)。
次に、CPU103は、V入賞領域を通過することでセットされる確変決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1704)。確変決定フラグがセットされていなければ(ステップS1704でN)、ステップS1705の処理へ移行する。ステップS1704において、確変決定フラグがセットされていれば(ステップS1704でY)、確変状態であることを示す確変フラグをセットする(ステップS1707)。次に、演出制御用CPU120に確変状態指定コマンドを送信し(ステップS1708)、確変決定フラグをリセットし(ステップS1709)、ステップS1710の処理へ移行する。
ステップS1710では、時短状態であることを示す時短フラグをセットし(ステップS1710)、時短回数カウンタに150をセットする(ステップS1711)。そして、ステップS1712の処理へ移行する。
一方、ステップS1704において、確変決定フラグがセットされていなければ(ステップS1704でN)、ステップS1705では、時短状態であることを示す時短フラグをセットし(ステップS1705)、時短回数カウンタに100をセットし(ステップS1706)、ステップS1712の処理へ移行する。
ステップS1712では、演出制御用CPU120に時短状態指定コマンドを送信する(ステップS1712)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新し(ステップS1713)、処理を終了する。なお、演出制御用CPU120側は、CPU103から送信される確変状態指定コマンドなどにより、確変、時短、通常のいずれの遊技状態にあるかを認識することが可能となる。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。
(演出制御メイン処理)
演出制御基板12では、電源基板などから電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図47のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図47は、演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図47に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などを行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、たとえばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(たとえば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73でN)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、たとえば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発光することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、たとえば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、たとえばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73でY)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、たとえば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。たとえば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容などを演出制御プロセス処理などで確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、たとえば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンドなどに応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
(演出制御プロセス処理)
図48は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理は、図47のステップS76にて実行される処理である。図48に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、たとえば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、たとえばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果などを反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L,8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、たとえば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、大当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、たとえば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(可変表示開始設定処理)
図49は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図49に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示の結果がハズレに決定されているか否かを確認する(ステップS7101)。演出制御用CPU120は、ハズレに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS7103)。
演出制御用CPU120は、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合、ハズレ図柄決定用データテーブルを用いて、リーチにならないハズレの表示結果を演出図柄の最終停止として決定し(ステップS7105)、ステップS7106へ進む。
ステップS7103の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合(リーチ変動パターンであると判定した場合)は、リーチ図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(ステップS7104)、ステップS7106へ進む。
また、ステップS7101の処理でハズレとすることに決定されていない場合(大当りとすることが決定された場合)に、演出制御用CPU101は、大当りの種別に応じて、大当り図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(ステップS7102)、ステップS7106へ進む。
次に、変動表示における各種演出を設定するための処理(たとえば、群予告設定処理など)を行う演出設定処理(ステップS7106)を実行した後、ステップS7107に進む。
ステップS7107では、演出制御パターンを複数種類の演出制御パターンのうちのいずれかに決定する。ステップS7107においては、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターン、および、ステップS7106の処理で決定した演出の演出制御パターン等により指定された各種演出制御(演出動作)パターンに応じて、図柄変動制御パターンテーブルに格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうち、指定された各種演出動作パターンに対応するいずれかの演出制御パターンを使用パターンとして選択決定する。
ROM121に記憶されている制御パターンテーブルには、たとえば、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における画像表示装置5の表示領域における演出図柄の変動表示動作、リーチ演出における演出表示動作、擬似連の演出による演出表示動作、および、予告演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。
また、各図柄変動制御パターンは、たとえば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、および、終了コードといった、演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容、および、演出制御の切替えタイミングなどが設定されている。
次に、演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS7108)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータにおけるプロセスタイマ(演出設定プロセスタイマ)をスタートさせる(ステップS7109)。
ステップS7109の処理を実行したら、プロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ)にしたがって演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および、演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を開始する(ステップS7110)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために指令を出力する。また、各種LEDなどの発光体を点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動表示時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS7111)、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にし(ステップS7112)、可変表示開始設定処理が終了する。
(群予告設定処理)
図50は、群予告設定処理の一例を示すフローチャートである。群予告設定処理は、可変表示開始設定処理(ステップS171)に含まれる処理である。
図50に示すように、演出制御用CPU120は、群予告を実行可能な変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS7061)。具体的には、演出制御用CPU120は、ハズレ時においては後変動番号6~8の後変動パターンを含む変動パターンコマンドを、当り時においては後変動番号10~12の後変動パターンを含む変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する。なお、後変動番号6~8の後変動パターンを含む変動パターンは、メイン変動番号8~15の変動パターンであり、後変動番号10~12の後変動パターンを含む変動パターンは、メイン変動番18~26の変動パターンである。
演出制御用CPU120は、群予告を実行可能な変動パターンコマンドを受信していない場合(ステップS7061でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、群予告を実行可能な変動パターンコマンドを受信した場合(ステップS7061でY)、変動パターンコマンドに対応する変動パターンの変動時間をフレーム数に変換する(ステップS7062)。たとえば、メイン変動番号22の変動パターンの場合、前変動時間が41500msecであるため、そのフレーム数は約1246枚となり、後変動時間が91900msecであるため、そのフレーム数は約3000枚となる。また、たとえば、メイン変動番号26の変動パターンの場合、前変動時間が62000msecであるため、そのフレーム数は約1861枚となり、後変動時間が142800msecであるため、そのフレーム数は約4288枚となる。
演出制御用CPU120は、群予告抽選を実行する(ステップS7063)。具体的には、演出制御用CPU120は、図34(a),(b)に示す群予告抽選テーブルを用いて、後変動番号に基づいて群予告を実行するか否か、および実行する群予告の種類を決定する。
演出制御用CPU120は、群予告抽選で当選したか否かを判定する。演出制御用CPU120は、群予告抽選で当選しなかった場合(ステップS7064でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、群予告抽選で当選した場合(ステップS7064でY)、ステージに応じた群予告実行用の演出制御パターンを抽出し(ステップS7065)、処理を終了する。
たとえば、例1に示すように、メイン変動番号22の変動パターンの場合であってかつステージAの場合、前変動における1246枚のフレームのうち、985フレーム目から群予告を実行するように演出制御パターンが設定される。また、メイン変動番号22の変動パターンの場合であってかつステージBの場合、後変動における3000枚のフレームのうち、1385フレーム目から群予告を実行するように演出制御パターンが設定される。
たとえば、例2に示すように、メイン変動番号26の変動パターンの場合であってかつステージAの場合、前変動における1861枚のフレームのうち、1600フレーム目から群予告を実行するように演出制御パターンが設定される。また、メイン変動番号26の変動パターンの場合であってかつステージBの場合、後変動における4288枚のフレームのうち、2000フレーム目から群予告を実行するように演出制御パターンが設定される。
このように、本実施の形態においては、ステージAの場合には前変動において群予告が実行されるのに対して、ステージBの場合には後変動において群予告が実行されるようになっている。
(群予告実行処理)
図51は、群予告実行処理の一例を示すフローチャートである。群予告実行処理は、可変表示中演出処理(ステップS172)に含まれる処理である。
図51に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理において設定された演出制御パターンに対応するフレーム数から1フレームずつ減算する(ステップS7201)。たとえば、演出制御用CPU120は、メイン変動番号26の変動パターンに対応する演出制御パターンが設定されている場合、全フレーム数である6149フレーム目から1フレームずつ減算する。
演出制御用CPU120は、群予告実行用の演出制御パターンを設定していない場合(ステップS7202でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、群予告実行用の演出制御パターンを設定している場合(ステップS7202でY)、群予告の実行タイミングのフレームに到達したか否かを判定する(S7203)。たとえば、演出制御用CPU120は、メイン変動番号26の変動パターンの場合であってかつステージAの場合、1600フレーム目に到達したか否かを判定する。
演出制御用CPU120は、群予告の実行タイミングのフレームに到達していない場合(ステップS7203でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、群予告の実行タイミングのフレームに到達した場合(ステップS7203でY)、群予告を実行するために各種演出装置を制御する(ステップS7204)。たとえば、演出制御用CPU120は、後述する図66~図72に示す群予告点灯テーブルに基づき遊技効果ランプ9に対して点灯、点滅、または消灯させるための制御を行い、スピーカ8R,8Lに対して音を出力させるための制御を行う。その後、演出制御用CPU120は、処理を終了する。
[遊技の進行の概略]
上述したように構成されているパチンコ遊技機1においては、以下のように遊技が進行する。パチンコ遊技機1においては、遊技者はまず左打ちによって、遊技領域のうちの左側の領域を通る第1流下経路に向けて遊技球を発射させる。発射された遊技球が入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入すると、第1特図ゲームが開始される。第1特図ゲームの結果、特図1可変表示部21が大当り図柄を示す表示態様となると、大当りが発生する。
第1特図ゲームにおける大当りの種別としては、前述したように、通常大当り1,2、確変大当り1~4がある。大当りが発生すると、ファンファーレ演出が実行されるとともに、遊技者に対して右打ちを促す右打ち促進演出が実行される。右打ち促進演出としては、画像表示装置5の画面上に右打ちを促す文字(たとえば、「右打ち」)および図形(たとえば、第2流下経路の方向である右方向に向けられた矢印)の画像を表示するとともに、特図LED基板20の右打ち表示部30および第4図柄ユニット50の右打ち表示部55においてもたとえばLEDなどの点灯手段の点灯によって右打ちを促す。これにより、遊技者は、それ以降、右打ちをすることになる。
大当り遊技状態のラウンド中においては、大入賞口が所定回数(たとえば、3Rの通常大当りの場合は3回、10Rの確変大当りの場合は10回)に亘って開放する。大入賞口の1回の開放は、所定期間(たとえば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。
大当り遊技状態後のエンディング演出が終了すると、所定回数(たとえば、100回)の変動に亘って遊技状態が時短状態に制御される。さらに、大当りラウンド中にV入賞が発生した場合、時短状態に制御されている所定回数(たとえば100回)の変動に亘って遊技状態が確変状態に制御される。
大当りラウンド後の確変状態や時短状態においても、引き続き、画像表示装置5、右打ち表示部30、および右打ち表示部55によって右打ち促進演出が継続して実行される。このため、遊技者は、最初の大当り(初当りとも称する)が発生した以降、大当りラウンドが終了した後の時短状態においても、常に右打ち促進演出によって右打ちするように促される。
時短状態においては、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御が実行されたり、また、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御が実行されたり、さらに、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる制御が実行されたりする。また、時短状態においては、第2始動入賞口を形成する可変入賞球装置6Bが開状態になる頻度を高くすることにより第2始動入賞口に遊技球が進入する頻度を高くして第2始動入賞口への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御が行われてもよい。
大当りラウンド後の時短状態においては、発射された遊技球が可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入することで、第2特図ゲームが開始される。第2特図ゲームの結果、特図2可変表示部22が大当り図柄を示す表示態様となると、大当り(連チャン当りとも称する)が発生する。
第2特図ゲームにおける大当りの種別としては、前述したように、確変大当り5~9がある。大当りが発生すると、ファンファーレ演出が実行される。なお、画像表示装置5、右打ち表示部30、および右打ち表示部55による右打ち促進演出は、初当り時から継続している。
大当り遊技状態のラウンド中においては、大入賞口が所定回数(たとえば、10回)に亘って開放する。大入賞口の1回の開放は、所定期間(たとえば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば10個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。
そして、大当り遊技状態後のエンディング演出が終了すると、初当り時と同様に、所定回数(たとえば、100回)の変動に亘って遊技状態が時短状態かつ確変状態(高確高ベース状態)に制御される。連チャン当りにおける大当りラウンド後の確変状態においても、引き続き、画像表示装置5、右打ち表示部30、および右打ち表示部55によって右打ち促進演出が継続して実行される。このため、遊技者は、初当りが発生した以降、大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態において連チャン当りが発生し、当該連チャン当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態においても、常に右打ち促進演出によって右打ちするように促される。
初当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態、および連チャン当りの大当りラウンドが終了した後の確変状態や時短状態のいずれかで大当りが発生することなく確変状態や時短状態が終了すると、通常状態(低確低ベース状態)に遊技状態が制御され、画像表示装置5、右打ち表示部30、および右打ち表示部55による右打ち促進演出も終了する。これにより、遊技者は、再び左打ちによって、遊技領域のうちの左側の領域を通る第1流下経路に向けて遊技球を発射させることになる。
[群予告演出の設計]
次に、パチンコ遊技機1の開発段階における群予告演出の設計について説明する。
(群予告作業工程)
図52は、群予告作業工程の一例を示すフローチャートである。図52に示すように、群予告の作業工程は、その作業順に、概要書の作成工程(ステップS901)と、アニメーション制作工程(ステップS902)と、本映像制作工程(ステップS903)と、オーサリング工程(ステップS904)と、音作成工程(ステップS905)と、抽選の組込工程(ステップS906)と、映像の組込工程(ステップS907)と、音の組込工程(ステップS908)と、ランプデータ作成工程(ステップS909)と、ランプの組込工程(ステップS910)とを含む。
ステップS901の概要書の作成工程においては、パチンコ遊技機1において群予告を新たに設計するための概要書が作成される。
ステップS902のアニメーション制作工程においては、群予告で用いられるアニメーションの絵コンテの作成、アニメーションに用いられるキャラクタや背景などのデザイン、アニメーションを作成するための台本となるVコンテの作成、アニメーション用のCG制作、および実際のアニメーションの制作などが行われる。
ステップS903の本映像制作工程においては、アニメーション制作工程において作成されたアニメーションを用いて、群予告で用いられる映像データが作成される。なお、群予告で用いられる映像データは、この本映像制作工程において作成されるが、その作成される映像データの再生時間は、実際にパチンコ遊技機1において実行される群予告の実行時間よりも長めに作成される。これにより、設計変更によって群予告の実行時間が長くなったとしても、本映像制作工程において作成された映像データを変更することなく、そのまま使用することができる。また、本映像制作工程においては、演出ごとに予め定められたタイミングで映像データが再生されるように、映像データごとに再生タイミングも設計される。たとえば、メイン変動番号22の変動パターンにおいては、ステージAの群予告は985フレーム目から群予告が実行されるように本映像に群予告のアニメーションが組み込まれ、ステージBの群予告は1385フレーム目から群予告が実行されるように本映像に群予告のアニメーションが組み込まれる。また、メイン変動番号26の変動パターンにおいては、ステージAの群予告は1600フレーム目から群予告が実行されるように本映像に群予告のアニメーションが組み込まれ、ステージBの群予告は2000フレーム目から群予告が実行されるように本映像に群予告のアニメーションが組み込まれる。
ステップS904のオーサリング工程においては、本映像制作工程で作成された映像データを用いて、パチンコ遊技機1で実行される映像再生用のソフトウェア(プログラム)が作成される。
ステップS905の音作成工程においては、群予告の映像に合わせて、群予告で用いられるBGM(背景音)や効果音などの各種音のデータが作成される。
ステップS906の抽選の組込工程においては、群予告抽選など、群予告に関連する各種の抽選についてのデータが作成される。なお、この抽選の組込工程において、群予告の期待度(信頼度)などが設計される。作成された抽選データは、パチンコ遊技1で実行される抽選用のソフトウェアとしてパチンコ遊技機1に組み込まれる。
ステップS907の映像の組込工程においては、オーサリング工程で作成された映像再生用のソフトウェアが、群予告で実行される映像再生用のソフトウェアとしてパチンコ遊技機1に組み込まれる。
ステップS908の音の組込工程においては、音作成工程で作成された音のデータが、群予告で実行される音再生用のソフトウェアとしてパチンコ遊技機1に組み込まれる。
ステップS908のランプデータ作成工程においては、群予告で用いられるランプやLEDなどの点灯手段(発光手段)における点灯、点滅、消灯などの各種点灯のデータが作成される。
ステップS910のランプの組込工程においては、ランプデータ作成工程で作成されたランプやLEDなどの各種の点灯、点滅、消灯などのデータが、パチンコ遊技1で実行されるランプ再生用のソフトウェアとしてパチンコ遊技機1に組み込まれる。
これら各工程における作業を経ることで、群予告演出に関連する抽選や映像、および音のデータなどが作成されて、パチンコ遊技機1において実行されるようにソフトウェアとして組み込まれる。
(本映像制作)
図53~図56を参照しながら、群予告の本映像制作工程について具体的に説明する。図53~図56は、本映像制作工程の一例を説明するための図である。
図53に示すように、まず、STEP1において、群予告で用いられるキャラクタ画像を準備する。たとえば、群予告においては夢夢ちゃんという主人公のキャラクタが用いられるが、夢夢ちゃんが走る態様を表すための4つの画像g1~g4を準備する。なお、このようなキャラクタ画像は、アニメーション制作工程において作成される。
次に、STEP2において、動画作成ツールを用いて、4つのキャラクタ画像g1~g4によってキャラクタが足踏みをする動画を作成する。たとえば、動画作成ツールを起動すると、タイムライン画面710が表示される。タイムライン画面710においては、縦軸に1または複数のレイヤーが配置され、横軸が時間軸となっている。各レイヤーは、上から順にレイヤー1、2、3…といったように番号順に配置され、上に配置されるほど(つまり、番号が若いほど)、画像表示装置5の画面上において背面側に画像が位置するようになっている。レイヤーの数および時間軸の幅は、ユーザが所望する値に設定可能である。
STEP2においては、各キャラクタ画像g1~g4が所定のレイヤーの欄に配置される。たとえば、(a)に示す例では、キャラクタ画像g1~g4がレイヤー1に対応するタイムライン上に配置され、動画データA1~A4を構成する。動画データA1~A4によれば、キャラクタ画像g1~g4からなるパターンの足踏み動画となる。
上述したようにして作成された足踏みをする動画データA1~A4のセットを繰り返しタイムライン上に配置すれば、キャラクタが足踏みをする動画が繰り返される。たとえば、(b)に示す例では、動画データA1~A4が3周期分繰り返されている。そして、この足踏み動画データが出力される。このようにして、他のキャラクタも同様の作業で足踏み動画が作成される。
図54に示すように、STEP3においては、キャラクタが進行する動画が作成される。まず、画像表示装置5における画面サイズを所定のサイズに設定する。たとえば、(a)に示す例では、画面上の横方向に沿ったX軸の幅が800、画面上の縦方向に沿ったXY軸の幅が640に設定されている。なお、X軸およびY軸ともに、中央の位置に対応する値が0になっている。このため、画面サイズは、-400≦X≦400、-320≦Y≦320となる。
動画作成ツールの設定画面730を用いれば、動画データが移動する幅を設定することができる。たとえば、(b)に示す例では、キャラクタ画像g1~g4からなるパターンの足踏み動画データA1~A4の1周期分を500とし、-1000≦X≦500の範囲でX軸上を直線移動するように設定されている。
図55に示すように、STEP4においては、複数のキャラクタが進行する動画が作成される。たとえば、(a)に示す例では、同様の作成手順で、群予告に用いられるジャムちゃんというキャラクタが-1000≦X≦500の範囲でX軸上を直線移動する動画データが作成されている。
上述したように、複数のキャラクタについて、-1000≦X≦500の範囲でX軸上を直線移動する動画データを作成すると、(b)に示すように、各キャラクタの動画データを互いに異なるレイヤーに配置する。また、キャラクタ間で時間軸をずらせば、登場するタイミングをずらすことができる。さらに、キャラクタ間でY軸の位置をずらせば、キャラクタが登場するY軸上の位置をずらすことができる。なお、Z軸は、画面の前面側(手前側)と背面側(奥行側)との間の軸であり、値が入力されることで、画面の前面側(手前側)と背面側(奥行側)との間をキャラクタが移動するように群予告(本実施の形態のボインゴ群予告)の演出を設計することができる。
図56に示すように、STEP5においては、最終的に群予告の動画が作成される。たとえば、(a)に示すように、キャラクタA~Fといった6種類のキャラクタの動画データがレイヤーのタイムライン上に配置されることで、群予告の動画が完成する。
また、タイムライン上の動画データの長さを変更すれば、アニメーション自体はキャラクタ画像g1~g4からなるパターンの動画が3周期分繰り返される動画を維持しつつ、キャラクタが移動する速度を変化させることができる。たとえば、レイヤー10に配置されたキャラクタCの動画データは、レイヤー9に配置されたキャラクタCの動画データと同じく、キャラクタ画像g1~g4からなるパターンの動画が3周期分繰り返される動画データであるが、レイヤー10に配置されたキャラクタCの動画データにおけるタイムライン上の長さは、レイヤー9に配置されたキャラクタCの動画データにおけるタイムライン上の長さよりも短い。これにより、レイヤー10に配置されたキャラクタCは、レイヤー9に配置されたキャラクタCと同じアニメーションを保ちつつも、レイヤー9に配置されたキャラクタCよりも速い速度で画面上を進行するようになる。
なお、6人群予告においては、画面上に配置された座標において、同じタイミングおよび同じ速度で複数のキャラクタが配置されないようになっている。たとえば、図56(a)に示す例においても、タイムライン上で同じタイミングかつ同じ長さで複数のキャラクタの動画データが配置されないようになっている。
さらに、(b)に示すように、最も背面側に位置するレイヤー1に砂煙の動画データを配置すれば、複数のキャラクタが進行する動画に対して、砂煙の動画を組み合わせることができる。
以上のようにして、複数のキャラクタが進行する群予告の動画データを作成することができる。なお、群予告の動画データの実際の作成においては、所定サイズ(たとえば、19インチ)の画面の端部に遊技盤2が覆い被さることを想定して、画面に対して遊技盤2が覆い被さる位置に対応する領域にマスクを被せた状態で群予告の動画データが作成される。さらに、画面の所定サイズ(たとえば、19インチ)よりも大きなサイズ(たとえば、20インチなど)に適用できるように、当該大きなサイズに対応する領域まで群予告の動画データが作成される。
(群予告作業工程)
図57は、6人群予告の全体像を示す図である。図57に示すように、群予告演出に含まれる6人群予告においては、メイドA~メイドFといった6人のキャラクタが群となって進行する画像が表示される。群予告演出は、6人のキャラクタに限らず、各キャラクタが複数人登場することで、パチンコ遊技機1において実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出となっている。メイドA~メイドFは、いずれも同一または略同一のメイド服を着ているため、顔で認識する以外にはキャラクタの種類を見分けることは難しくなっている。本実施の形態においては、各キャラクタが身につけているエプロンの図柄がキャラクタごとに異なっているが、一見しただけではその違いを認識することは難しくなっている。なお、メイドAは、主人公である夢夢ちゃんであり、メイドBは、主人公である夢夢ちゃんの次の優先度の高いキャラクタであるジャムちゃんである。
6人群予告においては、キャラクタ画像が画像表示装置5の表示領域に収まる場合もあれば、キャラクタ画像の一部(たとえば、顔や足)が画像表示装置5の表示領域に収まらずにはみ出している場合もある。たとえば、6人群予告に登場するキャラクタのうち、メイドA(夢夢ちゃん)は6人登場するが、そのうち顔が見えているメイドAは5人である。すなわち、メイドAは登場する6人のうち、1人の顔が画像表示装置5の表示領域に収まっていない。6人群予告に登場するキャラクタのうち、メイドB(ジャムちゃん)は5人登場するが、そのうち顔が見えているメイドBは4人である。すなわち、メイドBは登場する5人のうち、1人の顔が画像表示装置5の表示領域に収まっていない。6人群予告に登場するキャラクタのうち、メイドCは5人登場するが、そのうち顔が見えているメイドCは3人である。すなわち、メイドCは登場する5人のうち、2人の顔が画像表示装置5の表示領域に収まっていない。6人群予告に登場するキャラクタのうち、メイドDは5人登場するが、そのうち顔が見えているメイドDは3人である。すなわち、メイドDは登場する5人のうち、2人の顔が画像表示装置5の表示領域に収まっていない。6人群予告に登場するキャラクタのうち、メイドEは5人登場するが、そのうち顔が見えているメイドEは3人である。すなわち、メイドEは登場する5人のうち、2人の顔が画像表示装置5の表示領域に収まっていない。6人群予告に登場するキャラクタのうち、メイドFは5人登場するが、そのうち顔が見えているメイドFは3人である。すなわち、メイドFは登場する5人のうち、2人の顔が画像表示装置5の表示領域に収まっていない。
このように、群予告演出において表示される複数のキャラクタは、全身が画面の表示領域に収まって表示されるキャラクタと、全身の一部分(たとえば、顔)が当該画面の表示領域に収まることなく当該全身の他の部分(たとえば、顔以外の部分)が当該画面の表示領域に収まって表示されるキャラクタとを含む。
また、群予告演出において表示される複数のキャラクタは、メイドC~Fのようにパチンコ遊技機1のコンテンツにおいて重要度の低いキャラクタと、メイドA(夢夢ちゃん)やメイドB(ジャムちゃん)のようにパチンコ遊技機1のコンテンツにおいてメイドC~Fよりも重要度の高いキャラクタとを含み、メイドAやメイドBは、メイドC~Fよりも、顔が画面の表示領域に収まることなく全身の顔以外の部分が当該画面の表示領域に収まって表示される割合が低い。つまり、メイドAやメイドBは、メイドC~Fよりも、顔を見せながら登場する割合が高くなるように、6人群予告が設計されている。
(補助表示)
図58は、群予告演出において用いられる補助表示を説明するための図である。図58に示すように、群予告演出においては、キャラクタが進行していることを強調する補助表示が行われる。本実施の形態においては、補助表示として、砂煙の画像が表示される。キャラクタの近辺、より効果的には進行するキャラクタの後ろに続くように砂煙の画像を表示すれば、キャラクタの進行によって砂煙が生じているかのように遊技者に思わせることができ、そうすることで、キャラクタが走り抜ける態様を強調することができる。上述した図56(b)に示すように、補助表示である砂煙の画像は、最も背面側に位置するレイヤー1に配置される。このため、図58に示すように、砂煙の画像は、登場するキャラクタのいずれよりも背面側に位置するようになっている。
具体的には、図58に示すように、メイドEの画像が配置されるレイヤーは、メイドCの画像が配置されるレイヤーよりも前面側であるため、メイドEの画像はメイドCの画像よりも前面側で表示される。その一方で、メイドEに対応する補助表示の画像は、メイドEの画像およびメイドCの画像のいずれよりも背面側に位置するようになっている。
このように、メイドEの表示とメイドCの表示とが重なったときは、当該メイドEの表示が当該他のメイドCの表示よりも優先される一方で、当該メイドEに対応する補助表示とメイドCの表示とが重なったときは、当該メイドCの表示が当該メイドEに対応する補助表示よりも優先されるようになっている。
(モーションブラー処理)
図59は、群予告演出において用いられるモーションブラー処理を説明するための図である。図59に示すように、群予告演出においては、進行するキャラクタに対してモーションブラー処理が施されている。モーションブラー処理とは、オブジェクト(たとえば、キャラクタ)を残像表示させるための処理であり、進行するキャラクタの表示に対してモーションブラー処理が施されることで、進行するキャラクタの後に当該キャラクタの残像が表示されるようになる。これにより、躍動感のある群予告演出を作成することができる。また、一のキャラクタに対するモーションブラー処理による画像が、他のキャラクタに対するモーションブラー処理による画像に重なったときは、当該他のキャラクタの視認性を阻害しないように、当該一のキャラクタに対するモーションブラー処理による画像が透明になっている。
(キャラクタが重なるときの輪郭の態様)
図60は、群予告演出においてキャラクタが重なるときの輪郭の態様を説明するための図である。図60に示すように、群予告演出においては、一のキャラクタが他のキャラクタを追い抜くことがある。その際、追い抜くキャラクタの表示と他のキャラクタの表示とが重なるときに、追い抜くキャラクタの輪郭が、他のキャラクタの輪郭よりも太く表示されるようになっている。
たとえば、(a)に示す例では、メイドAの前面側に位置するメイドBが当該メイドAを追い抜く様子が示されているが、この場合において、メイドBの輪郭は、メイドAの輪郭よりも太くなっており、メイドBがメイドAよりも強調して表示されている。また、メイドFの前面側に位置するメイドAが当該メイドFを追い抜く様子が示されているが、この場合において、メイドAの輪郭は、メイドFの輪郭よりも太くなっており、メイドAがメイドFよりも強調して表示されている。
さらに、(b)に示す例では、メイドAの前面側に位置するメイドBが当該メイドAを追い抜く様子が示されているが、この場合において、メイドBの輪郭は、メイドAの輪郭よりも太くなっており、メイドBがメイドAよりも強調して表示されている。また、メイドDの前面側に位置するメイドAが当該メイドDを追い抜く様子が示されているが、この場合において、メイドAの輪郭は、メイドDの輪郭よりも太くなっており、メイドAがメイドDよりも強調して表示されている。
なお、一のキャラクタが他のキャラクタを追い抜く場合においては、一のキャラクタの輪郭を太くするものに限らず、一のキャラクタのサイズを大きくしたり、一のキャラクタの明度を他のキャラクタの明度よりも高くしたり、一のキャラクタのコントラストを他のキャラクタのコントラストよりも明確にしたりすることで、一のキャラクタを他のキャラクタよりも強調して表示するものであってもよい。
(画像表示装置の画面の表示)
図61は、群予告演出の実行中に遊技盤2と画像表示装置5との間を覗いた図である。上述した図58~図60に示すように、画像表示装置5の画面の端部には遊技盤2が覆い被さっているため、パチンコ遊技機1を正面から見ると、画像表示装置5の画面の端部のうち、遊技盤2が覆い被さっている部分は見えなくなっている。しかし、図61に示すように、遊技盤2と画像表示装置5との間を覗くと、遊技盤2の背面側に位置する画像表示装置5の画面の端部を視認可能になっている。
ここで、図61においては、6人群予告において、(a)に示すように、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部(この例では顔の一部)が表示されている第1状況から、(b)に示すように、最初に表示されたメイドAの全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたメイドB(ジャムちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドBの一部(この例では顔の一部)が表示された第2状況になることが示されている。また、最初に表示されたキャラクタ(メイドA)と、2番目に表示されたキャラクタ(メイドB)とは、画面上の縦方向に沿ったY軸の位置座標が異なっている。
このような第1状況から第2状況への変化は、遊技盤2が画像表示装置5の画面の端部に覆い被さった状態で画像表示装置5を視認した場合、および遊技盤2と画像表示装置5との間を覗いた状態で画像表示装置5を視認した場合のいずれであっても起こる。つまり、図61は遊技盤2と画像表示装置5との間を覗いた状態で画像表示装置5を視認した場合であるが、図7(b)に示すように、遊技盤2が画像表示装置5の画面の端部に覆い被さった状態であっても、6人群予告において、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部(この例では顔の一部)が表示されている第1状況から、最初に表示されたメイドAの全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたメイドB(ジャムちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドBの一部(この例では顔の一部)が表示された第2状況になる。
(爆チュー群予告の全体像)
図62は、爆チュー群予告の全体像を示す図である。図62に示すように、群予告演出に含まれる爆チュー群予告においては、爆チューといったキャラクタが群となって進行する画像が表示される。
爆チュー群予告においては、キャラクタ画像が画像表示装置5の表示領域に収まる場合もあれば、キャラクタ画像の一部(たとえば、耳や足)が画像表示装置5の表示領域に収まらずにはみ出している場合もある。
このように、爆チュー群予告においては、1種類のキャラクタが進行するように動作するアニメーションの画像を画面上に配置することで、爆チュー群予告の動画データが作成されている。なお、爆チュー群予告における動画データも、6人群予告における動画データと同様の手法で、図52~図56に示す作業工程に基づき作成される。
(群予告演出における音量の変化および輝度データテーブル)
図63は、群予告演出における音量の変化および輝度データテーブルを説明するための図である。図63に示すように、群予告演出(6人群予告、爆チュー予告、ボインゴ群予告)は、第1表示期間(1000msec)と、第2表示期間(1310msec)と、第3表示期間(830msec)とに分かれている。
第1表示期間は、群予告演出においてキャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの期間である。より具体的には、第1表示期間は、群予告演出においていずれかのキャラクタが最初に登場してから、いずれかのキャラクタが最初に消えるまでの期間である。たとえば、群予告演出において一のキャラクタが最初に登場し、当該一のキャラクタがそのままトップで進行するのであれば、当該一のキャラクタが消えるまでの期間が第1表示期間となる。あるいは、群予告演出において一のキャラクタが最初に登場し、当該一のキャラクタが他のキャラクタに抜かされるのであれば、当該他のキャラクタが画面の端から消えるまでの期間が第1表示期間となる。なお、本実施の形態においては、第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの表示が終了する前に、2番目に表示されたキャラクタの表示が終了するようになっている。すなわち、第1表示期間において、最初のキャラクタが登場し、当該最初のキャラクタが2番目に登場したキャラクタに抜かされて、そのまま2番目のキャラクタが最初に画面の端から消えるようになっている。
第2表示期間は、第1表示期間よりも長い期間であって、新たなキャラクタの表示が開始して終了する状態が継続する期間である。より具体的には、第2表示期間は、群予告演出においていずれかのキャラクタがいずれかのキャラクタが最初に消えてから、次々と新たなキャラクタが登場する状態が継続するとともに、最後のキャラクタが登場するまでの期間である。なお、第2表示期間は、第1表示期間および第3表示期間の各々よりも長い期間である。また、第2表示期間は、第1表示期間および第3表示期間の各々よりも登場するキャラクタの数が多くなっている。
第3表示期間は、新たなキャラクタの表示が開始することなくキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間である。より具体的には、第3表示期間は、群予告演出において最後のキャラクタが登場してから、全てのキャラクタが消えるまでの期間である。なお、最後に消えるキャラクタは、最後に登場するキャラクタに限らず、当該最後に登場するキャラクタによって抜かされたキャラクタであってもよい。なお、第3表示期間は、第1表示期間よりも長い期間である。
群予告演出における音量の変化について、スピーカ8L,8Rは、第1表示期間の開始に関連するタイミングで群予告演出に対応する演出音の出力を開始し、当該第1表示期間において当該演出音の音量を特定音量まで上げ、第2表示期間において当該演出音の音量を当該特定音量で維持し、第3表示期間において当該演出音の音量を下げるようになっている。
たとえば、図62に示すように、群予告演出に対応する演出音について、第1表示期間の最初においては音量が最小(たとえば、消音または最低音量)であり、その後段階的に徐々に大きくなって規定値に達し、それ以降は規定値(たとえば、設定音量または最大音量)で維持される。第2表示期間においても、音量は規定値を維持したままである。その後、第3表示期間においては、音量が規定値で維持された後、段階的に徐々に小さくなって最小となる。
なお、第1表示期間において音量が最小から規定値まで段階的に徐々に大きくなることを、音量のフェードインと称する。また、第3表示期間において音量が規定値から最小まで段階的に徐々に小さくなることを、音量のフェードアウトと称する。本実施の形態においては、第1表示期間において演出音が出力されてから当該演出音の音量が最小から規定値まで上がるまでのフェードイン時間は、第3表示期間において当該演出音の音量が下がり始めてから当該演出音の音量が最小になるまでのフェードアウト時間よりも短くなっている。
輝度データテーブルは、複数の点灯手段の各々を点灯させるための複数の輝度データで構成されている。複数の点灯手段は、枠ランプ9(枠左ランプ9L,枠右ランプ9R)、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、アタッカランプ9E、Vアタッカランプ9F,Vランプ9G、電チューランプ9H、スティックコントローラランプ9J、およびトリガボタンランプ9Kなどの遊技効果ランプを含む。輝度データテーブルは、第1表示期間に対応する第1輝度データテーブルと、前記第2表示期間に対応する第2輝度データテーブルと、前記第3表示期間に対応する第3輝度データテーブルとを含む。つまり、第1表示期間においては、第1輝度データテーブルに含まれる輝度データに基づき所定の遊技効果ランプ9が点灯、点滅、または消灯し、第2表示期間においては、第2輝度データテーブルに含まれる輝度データに基づき所定の遊技効果ランプ9が点灯、点滅、または消灯し、第3表示期間においては、第3輝度データテーブルに含まれる輝度データに基づき所定の遊技効果ランプ9が点灯、点滅、または消灯する。
(ステージAにおける6人群予告の発生タイミング)
図64は、ステージAにおける6人群予告の発生タイミングを説明するための図である。上述したように、ステージAにおいては、前変動中の1600フレーム目から6人群予告が実行される。
たとえば、図64に示すように、SPリーチ前半でハズレになる変動番号9の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が37400msec(1123フレーム)となっており、6人群予告は、前変動の53280msec目(1600フレーム目)から開始する。このため、SPリーチ前半でハズレになる変動番号9の変動パターンの場合、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(2984フレーム)のうちの後半に属する。つまり、SPリーチ前半でハズレの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(2984フレーム)においては、当該所定期間のうちの後半(1600フレーム目)で6人群予告の第1表示期間が開始する。
SPリーチ前半で当りになる変動番号20の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が93300msec(2801フレーム)となっており、6人群予告は、前変動の53280msec目(1600フレーム目)から開始する。このため、SPリーチ前半で当りになる変動番号20の変動パターンの場合、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(4662フレーム)のうちの前半に属する。つまり、SPリーチ前半で当りの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示が当り表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(4662フレーム)においては、当該所定期間のうちの前半(1600フレーム目)で6人群予告の第1表示期間が開始する。さらに、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(4662フレーム)のうちの前半部分のうち、全変動時間(4662フレーム)の半分(2331フレーム目)に近いタイミング(後半部分)である。
SPリーチ後半で当りになる変動番号23の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が99900msec(3000フレーム)となっており、6人群予告は、前変動の53280msec目(1600フレーム目)から開始する。このため、SPリーチ後半で当りになる変動番号23の変動パターンの場合、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(4861フレーム)のうちの前半に属する。つまり、SPリーチ後半で当りの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示が当り表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(4861フレーム)においては、当該所定期間のうちの前半(1600フレーム目)で6人群予告の第1表示期間が開始する。さらに、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(4861フレーム)のうちの前半部分のうち、全変動時間(4861フレーム)の半分(約2430フレーム目)に近いタイミング(後半部分)である。
最終リーチで当りになる変動番号26の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が142800msec(4288フレーム)となっており、6人群予告は、前変動の53280msec目(1600フレーム目)から開始する。このため、最終リーチで当りになる変動番号26の変動パターンの場合、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(6149フレーム)のうちの前半に属する。つまり、最終リーチで当りの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示が当り表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(6149フレーム)においては、当該所定期間のうちの前半(1600フレーム目)で6人群予告の第1表示期間が開始する。さらに、6人群予告が実行されるタイミング(1600フレーム目)は、全変動時間(6149フレーム)のうちの前半部分のうち、全変動時間(6149フレーム)の半分(約3074フレーム目)に近いタイミング(後半部分)である。
なお、本実施の形態においては、SPリーチ後半や最終リーチでハズレになる変動番号10~15の変動パターンの場合、後変動時間が長めに設定されているため、可変表示が開始してから当該可変表示がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの所定期間において、当該所定期間のうちの前半(1600フレーム目)で6人群予告の第1表示期間が開始するようには構成されていない。しかしながら、SPリーチ後半や最終リーチでハズレになる変動番号10~15の変動パターンの場合であっても、可変表示が開始してから当該可変表示がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの所定期間において、当該所定期間のうちの前半で6人群予告の第1表示期間が開始するように構成されてもよい。
図65は、ステージBにおける爆チュー群予告の発生タイミングを説明するための図である。上述したように、ステージBにおいては、後変動中の2000フレーム目から爆チュー群予告が実行される。
たとえば、図65に示すように、SPリーチ前半でハズレになる変動番号9の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が37400msec(1123フレーム)となっており、爆チュー群予告は、前変動の66600msec目(2000フレーム目)から開始する。このため、SPリーチ前半でハズレになる変動番号9の変動パターンの場合、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000フレーム目)は、全変動時間(2984フレーム)のうちの後半に属する。つまり、SPリーチ前半でハズレの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(2984フレーム)においては、当該所定期間のうちの後半(2000フレーム目)で爆チュー群予告の第1表示期間が開始する。
SPリーチ前半で当りになる変動番号20の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が93300msec(2801フレーム)となっており、爆チュー群予告は、前変動の66600msec目(2000フレーム目)から開始する。このため、SPリーチ前半で当りになる変動番号20の変動パターンの場合、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000レーム目)は、全変動時間(4662フレーム)のうちの前半に属する。つまり、SPリーチ前半で当りの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示が当り表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(4662フレーム)においては、当該所定期間のうちの前半(2000フレーム目)で爆チュー群予告の第1表示期間が開始する。さらに、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000フレーム目)は、全変動時間(4662フレーム)のうちの前半部分のうち、全変動時間(4662フレーム)の半分(2331フレーム目)に近いタイミング(後半部分)である。
SPリーチ後半で当りになる変動番号23の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が99900msec(3000フレーム)となっており、爆チュー群予告は、前変動の66600msec目(2000フレーム目)から開始する。このため、SPリーチ後半で当りになる変動番号23の変動パターンの場合、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000フレーム目)は、全変動時間(4861フレーム)のうちの前半に属する。つまり、SPリーチ後半で当りの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示が当り表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(4861フレーム)においては、当該所定期間のうちの前半(2000フレーム目)で爆チュー群予告の第1表示期間が開始する。さらに、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000フレーム目)は、全変動時間(4861フレーム)のうちの前半部分のうち、全変動時間(4861フレーム)の半分(約2430フレーム目)に近いタイミング(後半部分)である。
最終リーチ後半で当りになる変動番号26の変動パターンの場合、前変動の変動時間が62000msec(1861フレーム)となり、後変動の変動時間が142800msec(4288フレーム)となっており、爆チュー群予告は、前変動の66600msec目(2000フレーム目)から開始する。このため、最終リーチで当りになる変動番号26の変動パターンの場合、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000フレーム目)は、全変動時間(6149フレーム)のうちの前半に属する。つまり、最終リーチで当りの場合、表示結果であることが示唆される場合であって、可変表示が開始してから当該可変表示が当り表示結果であることが示唆されるまでの所定期間(6149フレーム)においては、当該所定期間のうちの前半(2000フレーム目)で爆チュー群予告の第1表示期間が開始する。さらに、爆チュー群予告が実行されるタイミング(2000フレーム目)は、全変動時間(6149フレーム)のうちの前半部分のうち、全変動時間(6149フレーム)の半分(約3074フレーム目)に近いタイミング(後半部分)である。
なお、本実施の形態においては、SPリーチ後半や最終リーチでハズレになる変動番号10~15の変動パターンの場合、後変動時間が長めに設定されているため、可変表示が開始してから当該可変表示がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの所定期間において、当該所定期間のうちの前半(2000フレーム目)で爆チュー群予告の第1表示期間が開始するようには構成されていない。しかしながら、SPリーチ後半や最終リーチでハズレになる変動番号10~15の変動パターンの場合であっても、可変表示が開始してから当該可変表示がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの所定期間において、当該所定期間のうちの爆チュー群予告の第1表示期間が開始するように構成されてもよい。
[輝度データ]
図66~図90を参照しながら、本実施の形態に係るパチンコ遊技機1において、演出制御用CPU120が各種点灯手段を制御する際に参照する輝度データについて説明する。これら輝度データテーブルは、ROM121に格納されている。たとえば、演出制御用CPU120は、輝度データテーブルに格納された輝度データに基づき、群予告における表示に合わせて遊技効果ランプの点灯(発光)箇所を移動させる。本実施の形態において、点灯箇所とは、文字通り点灯している箇所を指し、たとえば、枠ランプに含まれる複数のランプのうち、点灯しているランプが位置する箇所を点灯箇所と言い、その他の点灯していないランプ(つまり、消灯しているランプ)が位置する箇所を点灯箇所とは言わない。なお、他の例において、点灯箇所とは、高輝度で点灯している箇所を指し、たとえば、枠ランプに含まれる複数のランプのうち、高輝度で点灯しているランプが位置する箇所を点灯箇所と言い、当該点灯箇所に位置するランプの輝度よりも低い輝度で点灯しているランプが位置する箇所を点灯箇所とは言わないものであってもよい。
より具体的には、ランプを点灯または消灯させるためのデータ(要素とも称する)は、輝度データテーブルによって規定されるが、このような輝度データテーブルにおいて、特定のランプが参照するデータの格納領域に0のデータ(たとえば、RGBに対応して「000」のデータ)が格納されていれば、当該特定のランプは消灯する。また、輝度データテーブルにおいて特定のランプが参照するデータの格納領域が存在しないか、あるいは、輝度データテーブル自体が存在しない場合には、当該特定のランプは消灯する。一方、特定のランプが参照する輝度データテーブルが存在し、かつ特定のランプが参照するデータの格納領域に1以上のデータ(たとえば、RGBに対応して「100」,「010」,「001」が格納されていれば、当該特定のランプは点灯する。なお、たとえば、通常の背景に対応する演出時に大当りの予告演出のような特定演出が実行される場合において、当該特定演出で参照される輝度データテーブルに特定のランプのデータが規定されていなくても、通常の背景に対応する演出で参照される輝度データテーブルに特定のランプのデータが規定されていれば、当該特定のランプは点灯することになる。
(群予告輝度データテーブルにおける親テーブル)
図66は、群予告輝度データテーブルにおける親テーブルの一例を説明するための図である。図66に示すように、群予告輝度データテーブルにおける親テーブルでは、枠ランプ(枠右ランプ9R、枠左ランプ9L)、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、およびアタッカランプ9Eといった、遊技効果ランプ9に含まれる各ランプについて、群予告演出の各々の演出時間が規定されている。
たとえば、遊技効果ランプ9における各ランプは、群予告演出に合わせるように3140msecに亘って制御されるようになっている。
(群予告輝度データテーブルにおける子テーブル)
図67は、群予告輝度データテーブルにおける子テーブルの一例を説明するための図である。図67に示すように、群予告輝度データテーブルにおける子テーブルでは、遊技効果ランプ9における各ランプについて、群予告演出の時間を細分化するとともに、各時間帯で参照される孫テーブル(輝度データテーブルともいう)が指定されている。
たとえば、群予告演出が実行される期間のうち、第1表示期間(後述する図99~図100、図155~図157に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW1、役物ランプ9AについてY1、盤左ランプ9BについてL1、盤上ランプ9CについてU1、およびアタッカランプ9EについてA1の孫テーブルが各々設けられている。これら、第1表示期間で用いられる孫テーブルは、図63に示す第1輝度データテーブルに対応する。
群予告演出が実行される期間のうち、第2表示期間(後述する図101,図102,図158,図159に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW2、役物ランプ9AについてY2、盤左ランプ9BについてL2、盤上ランプ9CについてU2、およびアタッカランプ9EについてA2の孫テーブルが各々設けられている。これら、第2表示期間で用いられる孫テーブルは、図63に示す第2輝度データテーブルに対応する。
群予告演出が実行される期間のうち、第3表示期間(後述する図103,図104,図160,図161に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW3、役物ランプ9AについてY3、盤左ランプ9BについてL3、盤上ランプ9CについてU3、およびアタッカランプ9EについてA3の孫テーブルが各々設けられている。これら、第3表示期間で用いられる孫テーブルは、図63に示す第3輝度データテーブルに対応する。
図67に示すように、群予告演出で参照される輝度データテーブルについて、第1表示期間、第2表示期間、および第3表示期間のいずれにおいても、枠左ランプ9L、枠右ランプ9R、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、およびアタッカランプの6種類の輝度データテーブルが設けられている。
なお、Vランプ9Gは、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置(たとえば、群予告演出においてキャラクタが登場する付近)にあるが、群予告演出においては用いられないため、その孫テーブルも用意されていない。Vランプ9Gは、V入賞が発生可能な大当り遊技状態のラウンド中であることやV入賞が発生したことを報知するランプ、あるいは大当りが発生したことを報知するランプであるため、群予告演出において点灯してしまうと、遊技者がV入賞したり大当りしたりしているのかと勘違いしてしまうからであり、このような不都合を回避するために、Vランプ9Gは、群予告演出において用いられていない。なお、Vランプ9Gは、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置として、盤左ランプ9Bの付近などその他の位置に設けられてもよいが、この場合であっても、群予告演出においては用いられないようにすればよい。
また、スティックコントローラ31Aに設けられたスティックコントローラランプ9Jやプッシュボタン31Bに設けられたトリガボタンランプ9Kは、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置(たとえば、群予告演出においてキャラクタが進行している真下付近)にあるが、群予告演出においては用いられないため、その孫テーブルも用意されていない。スティックコントローラランプ9Jは、操作演出(後述する図136(c91)に示す演出)などにおいて、スティックコントローラ31Aを引く操作を促すために点灯し、トリガボタンランプ9Kは、PUSH演出(後述する図97(a19)に示す演出)などにおいて、プッシュボタン31Bを押圧する操作を促すために点灯するランプであるため、群予告演出において点灯してしまうと、遊技者がスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bを操作できるのではないかと勘違いしてしまうからであり、このような不都合を回避するために、スティックコントローラランプ9Jやトリガボタンランプ9Kは、群予告演出において用いられていない。なお、スティックコントローラランプ9Jやトリガボタンランプ9Kは、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置として、盤左ランプ9Bの付近などその他の位置に設けられてもよいが、この場合であっても、群予告演出においては用いられないようにすればよい。
群予告演出における孫テーブルに用いられる孫テーブルW1~W3についての特徴をまとめると以下のようになる。具体的には、高輝度の点灯箇所の数について、W1よりもW2の方が多くなっている。切替間隔について、W1は100msecで等間隔に点灯制御を行うのに対して、W2はW1よりも短い50~80msecで非等間隔に点灯制御を行い、W3については枠左ランプ9Lに対して10msecと短い間隔で点灯制御を行うのに対して、枠右ランプ9Rに対して80msecと長い間隔で点灯制御を行う。
点灯パターンについて、W1は群予告の進行方向に合わせて点灯箇所を移動させながら高輝度で点灯させるように輝度データが規定されているのに対して、W2は複数箇所に亘って高輝度で点灯させるように輝度データが規定され、W3については枠左ランプ9Lおよび枠右ランプ9Rのいずれに対しても群予告の進行方向に合わせて消灯または低輝度で点灯させるように輝度データが規定されている。最初の輝度データについて、W1は全てのランプを消灯または低輝度で点灯させるように輝度データが規定されているのに対して、W2およびW3は所定の点灯個所については高輝度で発光させるように輝度データが規定されている。一方、最後の輝度データについて、W3は枠左ランプ9Lおよび枠右ランプ9Rのいずれに対しても全てのランプを消灯または低輝度で点灯させるように輝度データが規定されている。
輝度データのループについて、W1およびW3は同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されていないのに対して、W2は同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されている。不具合対策用の10分間の輝度データについて、W1およびW3は規定されているの対して、W2は規定されていない。
(群予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブル)
図68は、群予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、枠ランプに含まれる各ランプは複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」の16進数で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図68(a)に示すように、第1表示期間で用いられる孫テーブルW1においては、100msecで等間隔でT1-1~T1-10に亘って各ランプに対してRGBのデータが規定され、さらに最後の時間T1-11においては不具合対策用の10分間(600000msec)のデータが規定されている。また、W1においては、時間ごとに、枠ランプに含まれる各ランプを消灯または低輝度で点灯させるためのデータと各ランプを高輝度で点灯させるためのデータとを組み合わせた第1輝度データと、各ランプを消灯または低輝度で点灯させるためのデータと各ランプを高輝度で点灯させるためのデータとの組み合わせが当該第1輝度データと異なる第2輝度データとで構成されている。たとえば、T1-2に対応する各ランプのデータの集まりを第1輝度データとすれば、T1-3に対応する各ランプのデータの集まりを第2輝度データとすることができる。その他の時間ごとに対しても所定の輝度データが規定されている。
W1においては、第1表示期間の最初の100msec(T1-1)において、枠ランプに含まれる全てのランプに対して「R」に低輝度を示す「1」が規定され、「G」および「B」に消灯を示す「0」が規定されている。これにより、後述する図98(a22)および図155(b43)に示すように、群予告演出における第1表示期間の最初においては、枠ランプに含まれる全てのランプが消灯または低輝度で点灯するようになる。これにより、これから群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させ易くすることができる。なお、本実施の形態においては、各ランプが赤色を主体として点灯することで演出を効果的にするため、「R」に低輝度を示す「1」が規定され、「G」および「B」に消灯を示す「0」が規定されているが、たとえば、各ランプが緑色を主体として点灯する場合には「G」に低輝度を示す「1」が規定され、「R」および「B」に消灯を示す「0」が規定されればよく、各ランプが青色を主体として点灯する場合には「B」に低輝度を示す「1」が規定され、「R」および「G」に消灯を示す「0」が規定されればよい。
また、W1においては、点線の矢印で示すように、T1-2からT1-10に亘って、枠右ランプ9R5~9R8付近から枠左ランプにかけて高輝度で点灯するランプの箇所が100msecの等間隔で移動するように輝度データが規定されている。ここで、枠右ランプ9R5~9R8付近は、群予告においてキャラクタが登場する箇所に対応しており、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で点灯するランプの箇所が移動するように輝度データが規定されている。枠左ランプについては、最初は消灯または低輝度で点灯するようになっており、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で点灯するランプの箇所が移動するに伴って、段階的に徐々に高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。一方、最初に高輝度で点灯していた枠右ランプ9R5~9R8は、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で点灯するランプの箇所が移動するに伴って、消灯または低輝度で点灯するように輝度データが規定されている。これにより、後述する図98~図100および図155~図157に示すように、群予告においてキャラクタが画面の右端から登場して進行する演出に合わせて、枠ランプもパチンコ遊技機1の右側から左側にかけて高輝度で点灯する位置を変化させるようになる。
また、W1においては、一の枠ランプを高輝度で点灯させ、当該一の枠ランプと隣合う他の枠ランプを消灯させるデータを含み、段階的に点灯するランプの箇所が移動するように輝度データが規定されている。これにより、W1においては、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で点灯するランプの箇所を移動させることができる。
また、W1においては、第1表示期間の最後の10分間(600000ms)(T1-11)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の第2表示期間に移行した場合に枠ランプの点灯態様について違和感がないように、第2表示期間で用いられる孫テーブルW2に合わせて、枠ランプがまばらに高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
ここで、仮にこの10分間のデータを設けなかった場合、W1を用いて点灯制御を行っていた場合に何らかの異常でW2に移行しなかったときに再度T1-1からランプの点灯制御が行われてしまい、既に群予告のキャラクタが登場して進行しているにも関わらず、点線の矢印で示すように、T1-2からT1-10に亘って、再び枠右ランプ9R5~9R8付近から高輝度で点灯するランプの箇所が移動するようになってしまい、遊技者に違和感を与えてしまう。しかしながら、本実施の形態においては、T1-11で10分間のデータを設けているため、W1を用いて点灯制御を行っていた場合に何らかの異常でW2に移行しなかった場合でも、10分間においては孫テーブルW2に合わせた発光態様で枠ランプを点灯させることができるため、違和感を生じさせなくすることができる。そして、この10分間において異常が解消すれば、特に違和感なく遊技者に遊技を続けさせることができる。
W1においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T1-1~T1-10に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われないようになっている。
また、W1において規定された10分間の不具合対策用の輝度データは、1つ前のT1-10の状態から点灯箇所がずれるように、隣合う枠ランプを順番に規則的に点灯させる輝度データである。
図68(b)に示すように、第2表示期間で用いられる孫テーブルW2においては、50~80msecで非等間隔でT2-1~T2-10に亘って各ランプに対してRGBのデータが規定されている。また、W2においては、時間ごとに、枠ランプに含まれる各ランプを消灯または低輝度で点灯させるためのデータと各ランプを高輝度で点灯させるためのデータとを組み合わせた第1輝度データと、各ランプを消灯または低輝度で点灯させるためのデータと各ランプを高輝度で点灯させるためのデータとの組み合わせが当該第1輝度データと異なる第2輝度データとで構成されている。たとえば、T2-2に対応する各ランプのデータの集まりを第1輝度データとすれば、T2-3に対応する各ランプのデータの集まりを第2輝度データとすることができる。その他の時間ごとに対しても所定の輝度データが規定されている。
W2においては、一の枠ランプを高輝度で点灯させ、当該一の枠ランプと隣合う他の枠ランプも高輝度で点灯させる輝度データを含み、まばらに(ランダムに)高輝度で点灯するランプが変化するように輝度データが規定されている。たとえば、W2においては、複数箇所に亘って高輝度で点灯させるようにまばらに高輝度のデータ(たとえば、「A」)が規定されている。これにより、後述する図101,図102および図158,図159に示すように、群予告演出における第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて枠ランプがまばらに高輝度で点灯するようになる。また、W2は、W1よりも、多くの枠ランプを高輝度で点灯させるように設計されている。
なお、W2においては、W1のように不具合対策用の輝度データが設けられていないため、T2-1~T2-10に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われるようになっている。ここで、仮にW2を用いて点灯制御を行っていた場合に何らかの異常でW3に移行しなかったときに再度T2-1からランプの点灯制御が行われてしまっても、枠ランプがまばらに高輝度で点灯する態様が繰り返されるものに過ぎないため、特に遊技者に違和感を与えることはない。
また、W2とは異なり、T2-1~T2-10に亘る輝度データを繰り返さずに、全時間に亘って時間ごとに参照されるデータの全てを設けることもできるが、各データを作成する時間や、作成したデータが正しいことを確認する時間が掛かり、非常に効率が悪くなる。一方、本実施の形態のW2のように、T2-1~T2-10に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われるようにすることで、繰り返し参照される1セットのデータのみを作成すればよく、時間効率を向上させることができる。なお、群予告演出における第2表示期間において1セットのデータを繰り返し用いて点灯制御を行うようにしている理由は、群予告演出における第2表示期間が第1表示期間や第3表示期間よりも長く、かつ群予告演出において第2表示期間は複数のキャラクタによって画面上を埋め尽くされて当該複数のキャラクタが群となって進行するような時間帯であるため、そのような演出に対応する点灯態様も、同じような点灯を繰り返すだけで足りるからである。
図68(c)に示すように、第3表示期間で用いられる孫テーブルW3においては、80msec間隔でT3-1~T3-6に亘って枠左ランプおよび枠右ランプに対してRGBのデータが規定されている。その後、枠左ランプについては10msecという短い間隔でT3-7~T3-38に亘ってRGBのデータが規定され、枠右ランプについては引き続き80msecという長い間隔でT3-7~T3-38に亘ってRGBのデータが規定されている。
また、W3においては、点線の矢印で示すように、T3-2からT3-30に亘って、枠右ランプ9R5~9R8付近から高輝度で点灯していたランプが段階的に徐々に消灯または低輝度で点灯するように、消灯または低輝度で点灯するランプの数を増やしていく。また、T3-7~T3-38について、枠右ランプ9R2~9R12の場合は80msec間隔で輝度データが規定されているのに対して、群予告においてキャラクタが進行する方向に位置する枠左ランプ9L5~9L12については、10msecという短い間隔で高輝度から消灯または低輝度となるように輝度データが規定されている。これにより、後述する図103,図104および図160,図161に示すように、群予告においてキャラクタが画面の左端へと消えていく演出に合わせて、枠ランプもパチンコ遊技機1の右側から左側にかけて消灯または低輝度で点灯する位置を変化させるようになる。
また、W3においては、T3-30移行の時間において枠ランプに含まれる全てのランプが消灯または低輝度で点灯するように輝度データが規定されている。さらに、W3においては、W1と同様に、第3表示期間の最後の10分間(600000ms)(T3-39)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の演出に移行した場合に枠ランプの点灯態様について違和感がないように、枠ランプが消灯または低輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
W3においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T3-1~T3-38に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われないようになっている。
(群予告輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブル)
図69は、群予告輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。上述したように、役物ランプ9Aは、役物ランプ9A1~9A4といった複数のランプから構成されており、図69に示す輝度データテーブルにおいては、役物ランプ9A1~9A4に対応して順番に「RRRR」と表されている。なお、役物ランプ9A1~9A4の各々は、単色(この例では赤色)のLEDであり、データとしては、「0」~「6」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「6」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「6」のうち、「1」~「3」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「4」~「6」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。なお、単色のLEDは、フルカラーのLEDよりも、光を遮るフィルタとなるものが少ないため、その分光が強く発光される。このため、単色のLEDは、フルカラーのLEDよりも、高輝度に対応する輝度データが小さくなっている。
図69(a)に示すように、第1表示期間で用いられる孫テーブルY1においては、100msecで等間隔でT1-1~T1-10に亘って各ランプに対して輝度データが規定され、さらに最後の時間T1-11においては不具合対策用の10分間(600000msec)のデータが規定されている。
Y1においては、第1表示期間の最初の100msec(T1-1)において、役物ランプ9Aに含まれる全てのランプに対して低輝度を示す「1」が規定されている。これにより、後述する図98(a22)および図155(b43)に示すように、群予告演出における第1表示期間の最初においては、役物ランプ9Aに含まれる全てのランプが消灯または低輝度で点灯するようになる。これにより、これから群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
また、Y1においては、第1表示期間の最後の10分間(600000ms)(T1-11)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の第2表示期間に移行した場合に役物ランプ9Aの点灯態様について違和感がないように、第2表示期間で用いられる孫テーブルY2に合わせて、役物ランプ9Aがまばらに高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
Y1においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T1-1~T1-10に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われないようになっている。
図69(b)に示すように、第2表示期間で用いられる孫テーブルY2においては、50~80msecで非等間隔でT2-1~T2-10に亘って役物ランプ9Aの各ランプに対して輝度データが規定されている。
Y2においては、一のランプを高輝度で点灯させ、当該一のランプと隣合う他のランプも高輝度で点灯させる輝度データを含み、まばらに(ランダムに)高輝度で点灯するランプが変化するように輝度データが規定されている。これにより、後述する図101,図102および図158,図159に示すように、群予告演出における第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて役物ランプ9Aがまばらに高輝度で点灯するようになる。
なお、Y2においては、Y1のように不具合対策用の輝度データが設けられていないため、T2-1~T2-10に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われるようになっている。
図69(c)に示すように、第3表示期間で用いられる孫テーブルY3においては、80msec間隔でT3-1~T3-6に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。その後、10msecという短い間隔でT3-7~T3-38に亘って輝度データが規定されている。
さらに、Y3においては、Y1と同様に、第3表示期間の最後の10分間(600000ms)(T3-39)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の演出に移行した場合に役物ランプ9Aの点灯態様について違和感がないように、役物ランプ9Aが低輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
Y3においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T3-1~T3-38に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われないようになっている。
(群予告輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブル)
図70は、群予告輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。上述したように、盤左ランプ9Bは、盤左ランプ9B1~9B5といった複数のランプから構成されており、図70に示す輝度データテーブルにおいては、盤左ランプ9B1~9B5に対応して順番に「WWWWW」と表されている。なお、盤左ランプ9B1~9B5の各々は、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」~「6」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「6」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「6」のうち、「1」~「3」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「4」~「6」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。なお、上述した役物ランプ9Aの場合、赤色のみのLEDであったが、盤左ランプ9Bのような白色のみのLEDであっても、高輝度を表す値は最高で「6」に設定されている。
図70(a)に示すように、第1表示期間で用いられる孫テーブルL1においては、100msecで等間隔でT1-1~T1-10に亘って各ランプに対して輝度データが規定され、さらに最後の時間T1-11においては不具合対策用の10分間(600000msec)のデータが規定されている。
L1においては、第1表示期間の最初の100msec(T1-1)において、盤左ランプ9Bに含まれる全てのランプに対して低輝度を示す「1」が規定されている。これにより、後述する図98(a22)および図155(b43)に示すように、群予告演出における第1表示期間の最初においては、盤左ランプ9Bに含まれる全てのランプが消灯または低輝度で点灯するようになる。これにより、これから群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
また、L1においては、第1表示期間の最後の10分間(600000ms)(T1-11)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の第2表示期間に移行した場合に盤左ランプ9Bの点灯態様について違和感がないように、第2表示期間で用いられる孫テーブルL2に合わせて、盤左ランプ9Bがまばらに高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
L1においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T1-1~T1-10に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われないようになっている。
図70(b)に示すように、第2表示期間で用いられる孫テーブルL2においては、50~80msecで非等間隔でT2-1~T2-10に亘って盤左ランプ9Bの各ランプに対して輝度データが規定されている。
L2においては、一のランプを高輝度で点灯させ、当該一のランプと隣合う他のランプも高輝度で点灯させる輝度データを含み、まばらに(ランダムに)高輝度で点灯するランプが変化するように輝度データが規定されている。これにより、後述する図101,図102および図158,図159に示すように、群予告演出における第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて盤左ランプ9Bがまばらに高輝度で点灯するようになる。
なお、L2においては、L1のように不具合対策用の輝度データが設けられていないため、T2-1~T2-10に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われるようになっている。
図70(c)に示すように、第3表示期間で用いられる孫テーブルL3においては、80msec間隔でT3-1~T3-6に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。その後、10msecという短い間隔でT3-7~T3-38に亘って輝度データが規定されている。
さらに、L3においては、L1と同様に、第3表示期間の最後の10分間(600000ms)(T3-39)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の演出に移行した場合に盤左ランプ9Bの点灯態様について違和感がないように、盤左ランプ9Bが低輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
L3においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T3-1~T3-38に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われないようになっている。
(群予告輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブル)
図71は、群予告輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。上述したように、盤上ランプ9Cは、盤上ランプ9C1~9C13といった複数のランプから構成されており、盤上ランプ9C1~9C5,9C9~9C13の各々は、複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」の16進数で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。一方、盤上ランプ9C6~9C8の各々は、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」~「6」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「6」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「6」のうち、「1」~「3」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「4」~「6」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。このように、複数色のLEDで用いられる高輝度の値は、単色のLEDで用いられる高輝度の値よりも大きくなっている。なお、上述した役物ランプ9Aの場合、赤色のみのLEDであったが、盤上ランプ9Cのような白色のみのLEDであっても、高輝度を表す値は最高で「6」に設定されている。
図71(a)に示すように、第1表示期間で用いられる孫テーブルU1においては、100msecで等間隔でT1-1~T1-10に亘って各ランプに対して輝度データが規定され、さらに最後の時間T1-11においては不具合対策用の10分間(600000msec)のデータが規定されている。
U1においては、第1表示期間の最初の100msec(T1-1)において、役物ランプ9Aに含まれる全てのランプに対して低輝度を示す「1」または「0」が規定されている。これにより、後述する図98(a22)および図155(b43)に示すように、群予告演出における第1表示期間の最初においては、盤上ランプ9Cに含まれる全てのランプが消灯または低輝度で点灯するようになる。これにより、これから群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
また、U1においては、第1表示期間の最後の10分間(600000ms)(T1-11)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の第2表示期間に移行した場合に盤上ランプ9Cの点灯態様について違和感がないように、第2表示期間で用いられる孫テーブルU2に合わせて、盤上ランプ9Cがまばらに高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
U1においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T1-1~T1-10に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われないようになっている。
図71(b)に示すように、第2表示期間で用いられる孫テーブルU2においては、50~80msecで非等間隔でT2-1~T2-10に亘って盤上ランプ9Cの各ランプに対して輝度データが規定されている。
U2においては、一のランプを高輝度で点灯させ、当該一のランプと隣合う他のランプも高輝度で点灯させる輝度データを含み、まばらに(ランダムに)高輝度で点灯するランプが変化するように輝度データが規定されている。これにより、後述する図101,図102および図158,図159に示すように、群予告演出における第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて盤上ランプ9Cがまばらに高輝度で点灯するようになる。
なお、U2においては、U1のように不具合対策用の輝度データが設けられていないため、T2-1~T2-10に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われるようになっている。
図71(c)に示すように、第3表示期間で用いられる孫テーブルU3においては、80msec間隔でT3-1~T3-6に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されている。その後、10msecという短い間隔でT3-7~T3-38に亘って輝度データが規定されている。
さらに、U3においては、U1と同様に、第3表示期間の最後の10分間(600000ms)(T3-39)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の演出に移行した場合に盤上ランプ9Cの点灯態様について違和感がないように、盤上ランプ9Cが消灯または低輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
U3においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T3-1~T3-38に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われないようになっている。
なお、U1、U2、およびU3のいずれにおいても、単色である盤上ランプ9C6~9C8については「0」のデータのみが規定されている。すなわち、盤上ランプ9C6~9C8は、群予告演出において用いられないようになっている。
(群予告輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブル)
図72は、群予告輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。アタッカランプ9Eおよび電チューランプ9Hの各々は、複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」の16進数で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。一方、Vアタッカランプ9Fは、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」~「6」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「6」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「6」のうち、「1」~「3」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「4」~「6」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。このように、複数色のLEDで用いられる高輝度の値は、単色のLEDで用いられる高輝度の値よりも大きくなっている。なお、上述した役物ランプ9Aの場合、赤色のみのLEDであったが、Vアタッカランプ9Fのような白色のみのLEDであっても、高輝度を表す値は最高で「6」に設定されている。
図72(a)に示すように、第1表示期間で用いられる孫テーブルA1においては、100msecで等間隔でT1-1~T1-10に亘って各ランプに対して輝度データが規定され、さらに最後の時間T1-11においては不具合対策用の10分間(600000msec)のデータが規定されている。
A1においては、第1表示期間の最初の100msec(T1-1)において、全てのランプに対して低輝度を示す「1」または「0」が規定されている。これにより、後述する図98(a22)および図155(b43)に示すように、群予告演出における第1表示期間の最初においては、アタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fが消灯または低輝度で点灯するようになる。これにより、これから群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
また、A1においては、第1表示期間の最後の10分間(600000ms)(T1-11)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の第2表示期間に移行した場合に各ランプの点灯態様について違和感がないように、第2表示期間で用いられる孫テーブルA2に合わせて、各ランプがまばらに高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
A1においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T1-1~T1-10に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われないようになっている。
図72(b)に示すように、第2表示期間で用いられる孫テーブルA2においては、50~80msecで非等間隔でT2-1~T2-10に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。
A2においては、一のランプを高輝度で点灯させ、当該一のランプと隣合う他のランプも高輝度で点灯させる輝度データを含み、まばらに(ランダムに)高輝度で点灯するランプが変化するように輝度データが規定されている。これにより、後述する図101,図102および図158,図159に示すように、群予告演出における第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせてアタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fがまばらに高輝度で点灯するようになる。
なお、A2においては、A1のように不具合対策用の輝度データが設けられていないため、T2-1~T2-10に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われるようになっている。
図72(c)に示すように、第3表示期間で用いられる孫テーブルA3においては、80msec間隔でT3-1~T3-6に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。その後、10msecという短い間隔でT3-7~T3-38に亘って輝度データが規定されている。
さらに、A3においては、A1と同様に、第3表示期間の最後の10分間(600000ms)(T3-39)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の演出に移行した場合にアタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fの点灯態様について違和感がないように、アタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fが消灯または低輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
A3においては、上述したような10分間の不具合対策用の輝度データが規定されているため、T3-1~T3-38に亘る輝度データを繰り返し用いて点灯制御が行われないようになっている。
(リーチライン輝度データテーブルにおける親テーブル)
図73は、リーチライン輝度データテーブルにおける親テーブルの一例を説明するための図である。図73に示すように、リーチライン輝度データテーブルにおける親テーブルでは、枠ランプ(枠右ランプ9R、枠左ランプ9L)、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、およびアタッカランプ9Eといった、遊技効果ランプ9に含まれる各ランプについて、リーチライン演出の各々の演出時間が規定されている。
リーチライン演出とは、群予告演出とは異なり、特図や飾り図柄による可変表示の表示結果が大当り図柄が停止する表示結果となることを予告する演出であって、リーチになったことを遊技者に示唆(あるいは報知)する演出である。リーチライン演出においては、後述する図93~図96および図143~図146に示すように、画像表示装置5の画面の中央部分から光のフラッシュとともに光の筋(リーチラインとも称する)が現れて、リーチを構成する左右の飾り図柄を繋げるようにリーチラインが内外(左右方向)に延び縮みしながら広がり、その後リーチラインが消えるような演出が実行される。
リーチライン輝度データテーブルにおける親テーブルにおいて、遊技効果ランプ9における各ランプは、リーチライン演出に合わせるように1500msecに亘って制御されるようになっている。
(リーチラインデータテーブルにおける子テーブル)
図74は、リーチライン輝度データテーブルにおける子テーブルの一例を説明するための図である。図74に示すように、リーチライン輝度データテーブルにおける子テーブルでは、遊技効果ランプ9における各ランプについて、リーチライン演出の時間を細分化するとともに、各時間帯で参照される孫テーブル(輝度データテーブルともいう)が指定されている。
たとえば、リーチライン演出が実行される期間のうち、フラッシュが発生する期間(後述する図93(a8),(a9)および図143(a8),(a9)に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW11、役物ランプ9AについてY11、盤左ランプ9BについてL11、盤上ランプ9CについてU11、およびアタッカランプ9EについてA11の孫テーブルが各々設けられている。
リーチライン演出が実行される期間のうち、リーチラインが発生する期間(後述する図94および図144に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW12、役物ランプ9AについてY12、および盤左ランプ9BについてL12の孫テーブルが各々設けられている。なお、リーチラインが発生する期間においては、盤上ランプ9Cおよびアタッカランプ9Eは用いられないため、孫テーブルが用意されていない。
リーチライン演出が実行される期間のうち、リーチラインが内外に延び縮みしながら広がる期間(後述する図95(a13)~図96(b17)および図145(a13)~図146(b17)に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW13、役物ランプ9AについてY13、盤左ランプ9BについてL13、盤上ランプ9CについてU13、およびアタッカランプ9EについてA13の孫テーブルが各々設けられている。
リーチライン演出が実行される期間のうち、リーチラインが消える期間(後述する図96(a18)および図146(b18)に示す演出の期間)においては、枠ランプについてW14、役物ランプ9AについてY14、盤左ランプ9BについてL14、盤上ランプ9CについてU14、およびアタッカランプ9EについてA14の孫テーブルが各々設けられている。
図74に示すように、リーチライン演出で参照される輝度データテーブルについて、フラッシュが発生する期間、リーチラインが内外に延び縮みしながら広がる期間、およびリーチラインが消える期間のいずれにおいても、枠左ランプ9L、枠右ランプ9R、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、およびアタッカランプの6種類の輝度データテーブルが設けられている。一方、リーチライン演出で参照される輝度データテーブルについて、リーチラインが発生する期間で参照される輝度データテーブルにおいては、枠左ランプ9L、枠右ランプ9R、役物ランプ9A、および盤左ランプ9Bの4種類の輝度データテーブルが設けられている。
このように、リーチライン演出においては、群予告演出と同じ数のランプまたは群予告演出よりも少ない数のランプに対して輝度データテーブルが設けられている。
(リーチライン輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブル)
図75は、リーチライン輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、枠ランプに含まれる各ランプは複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」の16進数で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図75(a)に示すように、孫テーブルW11においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2~9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2~9L12の各々の輝度データと共通である。リーチライン演出はリーチになったことを遊技者に示唆する演出であり、群予告演出のように大当りを示唆することで遊技者の期待感を煽る演出ではない。このため、リーチライン演出は、群予告演出のように枠右ランプ9Rと枠左ランプ9Lとで異なる輝度データを設けて各ランプを個別に制御するような凝った点灯制御を行うのではなく、枠右ランプ9Rと枠左ランプ9Lとで共通の輝度データを設けて各ランプを一緒に制御するようになっている。さらに、リーチライン演出は群予告演出よりも実行時間が短いため、群予告演出のように枠右ランプ9Rと枠左ランプ9Lとで異なる輝度データを設けて各ランプを個別に制御するような凝った点灯制御を行うのではなく、枠右ランプ9Rと枠左ランプ9Lとで共通の輝度データを設けて各ランプを一緒に制御するようになっている。
W11においては、30msec間隔でT11-1~T11-2に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図93(a8)および図143(b8)に示すように、フラッシュが発生するタイミングでは、枠ランプに含まれる全てのランプが高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図75(b)に示すように、孫テーブルW12においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2~9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2~9L12の各々の輝度データと共通である。
W12においては、30msec間隔でT12-1~T12-2に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図94および図144に示すように、リーチラインが発生する間では、枠ランプに含まれるランプのうち、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図75(c)に示すように、孫テーブルW13においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2~9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2~9L12の各々の輝度データと共通である。
W13においては、60msec間隔でT13-1~T13-4に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図95および図145に示すように、リーチラインが発生する間では、枠ランプに含まれるランプのうち、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図75(d)に示すように、孫テーブルW14においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2~9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2~9L12の各々の輝度データと共通である。
W14においては、100msec(T14-1)に亘って各ランプに対して輝度データが規定されているが、その値は「0」である。これにより、後述する図96(a18)および図146(b18)に示すように、リーチラインが消えることに合わせて枠ランプも消灯する。
(リーチライン輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブル)
図76は、リーチライン輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、役物ランプ9A1~9A4の各々は、単色(この例では赤色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図76(a)に示すように、孫テーブルY11においては、30msec間隔でT11-1~T11-2に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図93(a8)および図143(b8)に示すように、フラッシュが発生するタイミングでは、役物ランプ9Aに含まれる全てのランプが高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図76(b)に示すように、孫テーブルY12においては、30msec間隔でT12-1~T12-2に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図94および図144に示すように、リーチラインが発生する間では、役物ランプ9Aに含まれる全てのランプが高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図76(c)に示すように、孫テーブY13においては、30msec間隔でT13-1~T13-2に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図95および図145に示すように、リーチラインが発生する間では、役物ランプ9Aに含まれる全てのランプが高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図76(d)に示すように、孫テーブルY14においては、100msec(T14-1)に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されているが、その値は「0」である。これにより、後述する図96(a18)および図146(b18)に示すように、リーチラインが消えることに合わせて役物ランプ9Aも消灯する。
(リーチライン輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブル)
図77は、リーチライン輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、盤左ランプ9B1~9B5の各々は、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図77(a)に示すように、孫テーブルL11においては、30msec間隔でT11-1~T11-2に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図93(a8)および図143(b8)に示すように、フラッシュが発生するタイミングでは、盤左ランプ9Bに含まれる全てのランプが高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図77(b)に示すように、孫テーブルL12においては、30msec間隔でT12-1~T12-2に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図94および図144に示すように、リーチラインが発生する間では、盤左ランプ9Bに含まれる全てのランプが高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図77(c)に示すように、孫テーブL13においては、60msec間隔でT13-1~T13-4に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図95および図145に示すように、リーチラインが発生する間では、盤左ランプ9Bに含まれる全てのランプが高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図77(d)に示すように、孫テーブルL14においては、100msec(T14-1)に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されているが、その値は「0」である。これにより、後述する図96(a18)および図146(b18)に示すように、リーチラインが消えることに合わせて盤左ランプ9Bも消灯する。
(リーチライン輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブル)
図78は、リーチライン輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、盤上ランプ9C1~9C5,9C9~9C13の各々は、複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」で輝度が表されている。また、盤上ランプ9C6~9C8の各々は、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図78(a)に示すように、孫テーブルU11においては、30msec間隔でT11-1~T11-2に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図93(a8)および図143(b8)に示すように、フラッシュが発生するタイミングでは、盤上ランプ9Cに含まれるランプのうち、中央の盤上ランプ9C6~9C8以外のランプが高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図78(b)に示すように、孫テーブU13においては、60msec間隔でT13-1~T13-4に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図95および図145に示すように、リーチラインが発生する間では、盤上ランプ9Cに含まれるランプのうち、中央の盤上ランプ9C6~9C8以外のランプが高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図78(d)に示すように、孫テーブルL14においては、100msec(T14-1)に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されているが、その値は「0」である。これにより、後述する図96(a18)および図146(b18)に示すように、リーチラインが消えることに合わせて盤上ランプ9Cも消灯する。
(リーチライン輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブル)
図79は、リーチライン輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、アタッカランプ9Eおよび電チューランプ9Hの各々は、複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」で輝度が表されている。また、Vアタッカランプ9Fは、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図79(a)に示すように、孫テーブルA11においては、30msec間隔でT11-1~T11-2に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図93(a8)および図143(b8)に示すように、フラッシュが発生するタイミングでは、アタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fが高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図79(b)に示すように、孫テーブA13においては、60msec間隔でT13-1~T13-4に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。特に、後述する図95および図145に示すように、リーチラインが発生する間では、アタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fが高輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
図79(d)に示すように、孫テーブルA14においては、100msec(T14-1)に亘って各ランプに対して輝度データが規定されているが、その値は「0」である。これにより、後述する図96(a18)および図146(b18)に示すように、リーチラインが消えることに合わせてアタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fも消灯する。
(背景予告輝度データテーブルにおける親テーブル)
図80は、背景予告輝度データテーブルにおける親テーブルの一例を説明するための図である。図80に示すように、背景予告輝度データテーブルにおける親テーブルでは、枠ランプ(枠右ランプ9R、枠左ランプ9L)、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、およびアタッカランプ9Eといった、遊技効果ランプ9に含まれる各ランプについて、背景予告演出の各々の演出時間が規定されている。
背景予告演出とは、群予告演出とは異なり、特図や飾り図柄による可変表示の表示結果が大当り図柄が停止する表示結果となることを予告する演出であって、特定のキャラクタ(たとえば、ジャムちゃん)が特定の背景(たとえば、星空の背景)とともに表示される演出である。
背景予告輝度データテーブルにおける親テーブルにおいて、遊技効果ランプ9における各ランプは、背景予告演出に合わせるように5500msecに亘って制御されるようになっている。
(背景予告輝度データテーブルにおける子テーブル)
図81は、背景予告輝度データテーブルにおける子テーブルの一例を説明するための図である。図81に示すように、背景予告輝度データテーブルにおける子テーブルでは、遊技効果ランプ9における各ランプについて、背景予告演出の時間を細分化するとともに、各時間帯で参照される孫テーブル(輝度データテーブルともいう)が指定されている。
たとえば、背景予告演出が実行される期間のうち、最初の2000msecにおいては、枠ランプについてW21、役物ランプ9AについてY21、盤左ランプ9BについてL21、盤上ランプ9CについてU21、およびアタッカランプ9EについてA21の孫テーブルが各々設けられている。
背景予告演出が実行される期間のうち、途中の100msecにおいては、枠ランプについてW22、役物ランプ9AについてY22、盤左ランプ9BについてL22、盤上ランプ9CについてU22、およびアタッカランプ9EについてA22の孫テーブルが各々設けられている。
背景予告演出が実行される期間のうち、最後の600000msecにおいては、枠ランプについてW23、役物ランプ9AについてY23、盤左ランプ9BについてL23、盤上ランプ9CについてU23、およびアタッカランプ9EについてA23の孫テーブルが各々設けられている。
図81に示すように、背景予告演出で参照される輝度データテーブルについて、最初の200msec、途中の100msec、および最後の600000msecのいずれにおいても、枠左ランプ9L、枠右ランプ9R、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、およびアタッカランプの6種類の輝度データテーブルが設けられている。
このように、背景予告演出においては、群予告演出と同じ数のランプに対して輝度データテーブルが設けられている。
(背景予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブル)
図82は、背景予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、枠ランプに含まれる各ランプは複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」の16進数で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図82(a)に示すように、孫テーブルW21においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2~9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2~9L12の各々の輝度データと共通である。W21においては、50msec間隔でT21-1~T21-4に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。
図82(b)に示すように、孫テーブルW22においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2~9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2~9L12の各々の輝度データと共通である。W22においては、20msec間隔でT22-1~T22-2に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。
図82(c)に示すように、孫テーブルW23においては、枠左ランプ9Lの輝度データのみが規定され、枠右ランプ9Rの輝度データは省略されているが、枠右ランプ9Rの輝度データは枠左ランプ9Lの輝度データと対称に共通のデータが用いられる。たとえば、枠右ランプ9R2~9R12の各々の輝度データは、枠左ランプ9L2~9L12の各々の輝度データと共通である。W23においては、240msecと230msecとを繰り返しながらT23-1~T23-6に亘って各ランプに対して輝度データが規定されている。
(背景予告輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブル)
図83は、背景予告輝度データテーブルにおける役物ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、役物ランプ9A1~9A4の各々は、単色(この例では赤色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図83(a)に示すように、孫テーブルY21においては、50msec間隔でT21-1~T21-4に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。
図83(b)に示すように、孫テーブルY22においては、20msec間隔でT22-1~T22-2に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。
図83(c)に示すように、孫テーブY23においては、240msecと230msecとを繰り返しながらT23-1~T23-6に亘って役物ランプ9Aに対して輝度データが規定されている。
(背景予告輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブル)
図84は、背景予告輝度データテーブルにおける盤左ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、盤左ランプ9B1~9B5の各々は、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図84(a)に示すように、孫テーブルL21においては、50msec間隔でT21-1~T21-4に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。
図84(b)に示すように、孫テーブルL22においては、20msec間隔でT22-1~T22-2に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。
図84(c)に示すように、孫テーブL23においては、240msecと230msecとを繰り返しながらT23-1~T23-6に亘って盤左ランプ9Bに対して輝度データが規定されている。
(背景予告輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブル)
図85は、背景予告輝度データテーブルにおける盤上ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、盤上ランプ9C1~9C5,9C9~9C13の各々は、複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」で輝度が表されている。また、盤上ランプ9C6~9C8の各々は、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図85(a)に示すように、孫テーブルU21においては、50msec間隔でT21-1~T21-4に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されている。
図85(b)に示すように、孫テーブルU22においては、20msec間隔でT22-1~T22-2に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されている。
図85(c)に示すように、孫テーブU23においては、240msecと230msecとで繰り返しながらT23-1~T23-6に亘って盤上ランプ9Cに対して輝度データが規定されている。
(背景予告輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブル)
図86は、背景予告輝度データテーブルにおけるアタッカランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、アタッカランプ9Eおよび電チューランプ9Hの各々は、複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」で輝度が表されている。また、Vアタッカランプ9Fは、単色(この例では白色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図86(a)に示すように、孫テーブルA21においては、50msec間隔でT21-1~T21-2に亘ってアタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fの各ランプに対して輝度データが規定されている。
図86(b)に示すように、孫テーブルA22においては、20msec間隔でT22-1~T22-2に亘ってアタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fの各ランプに対して輝度データが規定されている。
図86(c)に示すように、孫テーブA23においては、240msecと230msecとで繰り返しながらT23-1~T23-6に亘ってアタッカランプ9E、電チューランプ9H、およびVアタッカランプ9Fの各ランプに対して輝度データが規定されている。
(全点灯時輝度データテーブル)
図87は、全点灯時輝度データテーブルの一例を説明するための図である。図87(a)~(h)に示すように、全点灯時輝度データテーブルにおいては、枠ランプ、役物ランプ9A、盤左ランプ9B、盤上ランプ9C、アタッカランプ9E、Vアタッカランプ9F、電チューランプ9H、Vランプ9G、スティックコントローラランプ9J、およびトリガボタンランプ9Kといった各遊技効果ランプ9に対して、高輝度の輝度データ(この例では最大値である「F」)が規定されている。
(PUSH演出時輝度データテーブル)
図88は、PUSH演出時輝度データテーブルの一例を説明するための図である。PUSH演出とは、後述する図97(a19)に示すように、プッシュボタン31Bを押圧する操作を促す演出である。
図88(a)は、スティックコントローラランプ9Jに対する輝度データテーブルS41が示されている。S41においては、20msec間隔でT41-1~T41-4に亘ってスティックコントローラランプ9Jに対して輝度データが規定されている。なお、PUSH演出時におけるスティックコントローラランプ9Jの点灯色は、群予告演出において枠ランプなどが点灯する点灯色と同じ色(この例では赤色)である。
図88(b)は、トリガボタンランプ9Kに対する輝度データテーブルT41が示されている。T41においては、150msec間隔でT51-1~T512に亘ってトリガボタンランプ9Kに対して輝度データが規定されている。なお、PUSH演出時におけるトリガボタンランプ9Kの点灯色は、群予告演出において枠ランプなどが点灯する点灯色と同じ色(この例では赤色)である。
(変形例に係る群予告輝度データテーブルにおける子テーブル)
図89は、変形例に係る群予告輝度データテーブルにおける子テーブルの一例を説明するための図である。図89に示すように、変形例に係る群予告輝度データテーブルにおける子テーブルでは、遊技効果ランプ9における各ランプについて、群予告演出の時間を細分化するとともに、各時間帯で参照される孫テーブル(輝度データテーブルともいう)が指定されている。
たとえば、群予告演出が実行される期間のうち、第1表示期間の途中までの期間(2000msec)においては、枠ランプについてW101、役物ランプ9AについてY101、盤左ランプ9BについてL101、盤上ランプ9CについてU101、およびアタッカランプ9EについてA101の孫テーブルが各々設けられている。これらの孫テーブルは、変形例に係る第1輝度データテーブルに対応する。
群予告演出が実行される期間のうち、第1表示期間の残り、第2表示期間、および第3表示期間の途中までの期間(2790msec)においては、枠ランプについてW102、役物ランプ9AについてY102、盤左ランプ9BについてL102、盤上ランプ9CについてU102、およびアタッカランプ9EについてA102の孫テーブルが各々設けられている。これらの孫テーブルは、変形例に係る第2輝度データテーブルに対応する。
群予告演出が実行される期間のうち、第3表示期間の残りの期間(150msec)においては、枠ランプについてW103、役物ランプ9AについてY103、盤左ランプ9BについてL103、盤上ランプ9CについてU103、およびアタッカランプ9EについてA103の孫テーブルが各々設けられている。これらの孫テーブルは、変形例に係る第3輝度データテーブルに対応する。
このように、変形例に係る群予告輝度データテーブルにおいては、第1輝度データテーブルにおいて、第1表示期間の開始に関連するタイミングで遊技効果ランプ9の制御が開始し、当該第1表示期間中に遊技効果ランプ9の制御が終了し、第2輝度データテーブルにおいて、第1表示期間中に遊技効果ランプ9の制御が開始するとともに当該第2表示期間中においても遊技効果ランプ9の制御が継続し、第3表示期間中に遊技効果ランプ9の制御が終了し、第3輝度データテーブルにおいて、第3表示期間中に遊技効果ランプ9の制御が開始するようになっている。
(変形例に係る群予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブル)
図90は、変形例に係る群予告輝度データテーブルにおける枠ランプ用孫テーブルの一例を説明するための図である。なお、枠ランプに含まれる各ランプは複数色(この例では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色)のLEDであり、データとしては、「0」~「F」の16進数で輝度が表されている。「0」は消灯に対応するデータであり、「1」~「F」は各々点灯に対応するデータである。「1」~「F」のうち、「1」~「7」は各々低輝度の点灯に対応するデータであり、「8」~「F」は各々高輝度の点灯に対応するデータである。なお、低輝度の概念として消灯を含める場合、「0」は低輝度に対応するデータに含まれる。
図90(a)に示すように、孫テーブルW101においては、20msecで等間隔でT101-1~T101-10に亘って各ランプに対してRGBのデータが規定され、さらに最後の時間T101-11においては不具合対策用の10分間(600000msec)のデータが規定されている。
図90(b)に示すように、孫テーブルW102においては、50~80msecで非等間隔でT102-1~T102-10に亘って各ランプに対してRGBのデータが規定されている。W102においては、一の枠ランプを高輝度で点灯させ、当該一の枠ランプと隣合う他の枠ランプも高輝度で点灯させる輝度データを含み、まばらに(ランダムに)高輝度で点灯するランプが変化するように輝度データが規定されている。たとえば、W102においては、複数箇所に亘って高輝度で点灯させるようにまばらに高輝度のデータ(たとえば、「A」)が規定されている。これにより、群予告演出においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて枠ランプがまばらに高輝度で点灯するようになる。また、W102は、W101よりも、多くの枠ランプを高輝度で点灯させるように設計されている。
図90(c)に示すように、孫テーブルW103においては、14msec間隔でT103-1~T103-6に亘って枠左ランプおよび枠右ランプに対してRGBのデータが規定されている。その後、枠左ランプについては2msecという短い間隔でT103-7~T103-38に亘ってRGBのデータが規定され、枠右ランプについては引き続き14msecという長い間隔でT103-7~T103-38に亘ってRGBのデータが規定されている。
また、W103においては、T103-2からT103-30に亘って、枠右ランプ9R5~9R8付近から高輝度で点灯していたランプが段階的に徐々に消灯または低輝度で点灯するように、消灯または低輝度で点灯するランプの数を増やしていく。また、T103-7~T103-38について、枠右ランプ9R2~9R12の場合は14msec間隔で輝度データが規定されているのに対して、群予告においてキャラクタが進行する方向に位置する枠左ランプ9L5~9L12については、2msecという短い間隔で高輝度から消灯または低輝度となるように輝度データが規定されている。これにより、群予告においてキャラクタが画面の左端へと消えていく演出に合わせて、枠ランプもパチンコ遊技機1の右側から左側にかけて消灯または低輝度で点灯する位置を変化させるようになる。
また、W103においては、T103-30移行の時間において枠ランプに含まれる全てのランプが消灯または低輝度で点灯するように輝度データが規定されている。さらに、W103においては、W101と同様に、第3表示期間の最後の10分間(600000ms)(T103-39)において、不具合対策用の輝度データが規定されている。この10分間においては、次の演出に移行した場合に枠ランプの点灯態様について違和感がないように、枠ランプが消灯または低輝度で点灯するように輝度データが規定されている。
[パチンコ遊技機1の演出態様]
次に、図91~図176を参照しながら、遊技中におけるパチンコ遊技機1の演出態様について説明する。なお、本実施の形態においては、擬似変動が2回行われるメイン変動番号9、12、15、20、23、26のいずれかの変動パターンが選択された場合の演出態様について説明する。また、図中においては、遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯や点滅する様子をハッチングで示す。
(ステージAにおける演出態様)
図91~図113を参照しながら、ステージAにおける演出態様について説明する。
図91(a1)に示すように、1個の保留記憶に基づき可変表示が開始すると、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示するとともに、第4図柄5Jが可変表示し、さらに、小図柄5Mが可変表示する。画面上では、可変表示中の背景としてキャラクタや景色の画像を含む背景画像が表示される。本実施の形態においては、ステージAで登場するキャラクタとしてメイドA(夢夢ちゃん)が飛んでいる画像が表示される。なお、可変表示中においては、可変表示に応じた態様で遊技効果ランプ9が点灯するとともに、可変表示に応じた態様で演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
図91(a2)に示すように、擬似連演出が行われて、2回目の可変表示が行われることを示す「×2」の文字が表示されると、図91(a3)に示すように、2回目の可変表示が行われる。
図92(a4)に示すように、さらに擬似連演出が行われて、3回目の可変表示が行われることを示す「×3」の文字が表示されると、図92(a5)に示すように、3回目の可変表示が行われる。その後、図92(a6)に示すように、左の飾り図柄表示エリア5Lにおいて「3」が停止するとともに、右の飾り図柄表示エリア5Rにおいても「3」が停止すると、可変表示の態様がリーチ態様となる。
図93(a7)に示すように、可変表示の態様がリーチ態様となったことを報知するリーチライン演出用の飾り図柄が表示される。図93(a8)に示すように、リーチライン演出が開始する。このとき、画像表示装置5の画面の中央部分から光のフラッシュが現れる。リーチライン演出中においては、図73~図79に示した輝度データテーブルに基づき、リーチライン演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。図93(a8)に示す状態では、枠ランプに含まれる全てのランプが高輝度で点灯する。なお、リーチライン演出中においては、リーチライン演出に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
図93(a9)に示すように、画面中央の飾り図柄が左右方向に回転し始め、光のフラッシュが大きくなる。
図94(a10)に示すように、画面中央の飾り図柄が左右方向に回転し続け、光のフラッシュが大きくなるとともに、画面中央にリーチラインが現れる。リーチラインとは、リーチ態様を構成する左右の飾り図柄の間を結ぶ光の筋(光線)であり、青色や赤色などの所定の色が付されている。リーチラインが表示されることで、可変表示の態様がリーチ態様となった、あるいはリーチ態様となることを遊技者に示唆することができる。
図94(a11)に示すように、画面中央の飾り図柄が左右方向に回転し続け、光のフラッシュが大きくなるとともに、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)に伸び始める。図94(a12)に示すように、画面中央の飾り図柄が元の位置に戻り、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)にさらに伸びる。図94に示すように、リーチライン演出中においては、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で点灯する。
図95(a13)に示すように、画面中央の飾り図柄が段階的に徐々に拡大し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)に伸びていく。図95(a14)に示すように、画面中央の飾り図柄がさらに拡大し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)にさらに伸びていく。図95(a15)に示すように、画面中央の飾り図柄がさらに拡大し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)にさらに伸びていく。図95に示すように、リーチライン中においては、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で点灯する。
図96(a16)に示すように、画面中央の飾り図柄が今度は段階的に徐々に縮小し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(内側)に縮み始める。図96(b17)に示すように、画面中央の飾り図柄がさらに縮小し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(内側)にさらに縮み、定位置で止まる。このとき、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で点灯する。その後、図96(a18)に示すように、画面中央のリーチラインが消える。このとき、遊技効果ランプ9も消灯する。
図96(a18)に示すようにリーチライン演出が終了した後、6人群予告が実行される場合には図97(a19)に示す演出に移行し、背景予告が実行される場合には図106(a101)に示す演出に移行し、ランプ予告が実行される場合には図107(a111)に示す演出に移行する。
なお、上述したように、6人群予告は、特別図柄や飾り図柄の可変表示の表示結果が所定の大当り図柄になることを示唆する演出であって、メイドの格好をした6人のキャラクタが群となって進行する演出である。背景予告は、特図や飾り図の可変表示の表示結果が所定の大当り図柄になることを示唆する演出であって、特定のキャラクタ(たとえば、主役などのキャラクタ、レアなキャラクタなど)が特定の背景(たとえば、星空の背景)とともに表示される演出である。ランプ予告は、特図や飾り図の可変表示の表示結果が所定の大当り図柄になることを示唆する演出であって、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプ(たとえば、役物ランプ9Aなど)が点灯や点滅をする演出である。ランプ予告においては、遊技効果ランプ9に含まれるランプのうち、いずれか1つのランプ、または複数のランプが点灯や点滅をしてもよいし、遊技効果ランプ9以外に設けられたランプが点灯や点滅をしてもよい。
ステージAにおいては、前変動のリーチライン演出の後に群予告(たとえば、6人群予告やボインゴ群予告)が実行される。たとえば、リーチライン演出の後に6人群予告が実行される場合、図97(a19)に示すように、PUSH演出が実行される。PUSH演出が実行されると、画像表示装置5の画面中央にプッシュボタン31Bを示す画像および押圧操作が可能な制限時間を示すメータ画像が表示されるとともに、「PUSH!!」の文字画像が表示される。さらに、PUSH演出中においては、図88に示した輝度データテーブルに基づき、PUSH演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。たとえば、PUSH演出中においては、スティックコントローラランプ9Jおよびトリガボタンランプ9Kが点灯や点滅をする。なお、PUSH演出中においては、スピーカ8L,8Rからプッシュボタン31Bを押圧する操作を遊技者に促す効果音が出力されてもよい。このように、PUSH演出においては、画像表示やランプの点灯や点滅、あるいは音によってプッシュボタン31Bを押圧する操作を遊技者に促すようになっている。
図97(a20)に示すように、PUSH演出中にプッシュボタン31Bが押圧操作されると、画像表示装置5の画面中央に表示されていたプッシュボタン31Bを示す画像、メータ画像、および「PUSH!!」の文字画像が消えるようなエフェクト発生する。また、プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様でスピーカ8L,8RからPUSH音が出力される。当該PUSH音が出力されることで、遊技者はPUSH演出中にプッシュボタン31Bを有効に押圧できたことを認識することができる。なお、このスピーカ8L,8RからのPUSH音の出力は、群予告演出(この例では6人群予告)が開始するまでに終了する。また、プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様で遊技効果ランプ9が点灯や点滅する。この例では、枠ランプが全て高輝度で点灯する。
図97(a21)に示すように、一旦、画像表示装置5の画面の表示が通常の背景画像の表示に戻り、背景に対応する態様で遊技効果ランプ9が点灯や点滅する。
図98(a22)に示すように、6人群予告が開始するが、キャラクタが登場する前に、一旦遊技効果ランプ9が消灯する。これにより、これから群予告演出が実行することに対して遊技者に注目させることができる。
図98(a23)に示すように、第1表示期間において、1番目(最初)のキャラクタとして主人公のメイドA(夢夢ちゃん)が登場する。なお、図98(a23)に示す状態は、図61(a)に示す状態に対応しており、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部(この例では顔の一部)が表示されている第1状況を表している。
6人群予告の実行中においては、図66~図72に示した輝度データテーブルに基づき、群予告演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。たとえば、図98~図100に示す第1表示期間においては、群予告においてキャラクタが登場する箇所付近に位置する枠右ランプ9R5~9R8が高輝度で点灯し始め、その後、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で点灯するランプの箇所が移動する。なお、群予告演出(6人群予告、爆チュー予告、後述のボインゴ予告)が実行された場会、群予告演出に関する画像以外の他の画像(たとえば、背景画像やSPリーチ前半予告演出に関する画像など)については、明度が下がるようになっている。群予告演出中に下がっている他の画像の明度は、第3表示期間において段階的に徐々に元の明度に戻る。一方、第1保留記憶数や第2保留記憶数を示す第4図柄5Jや小図柄5M、および第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5U、アクティブ表示エリア5Aなど、遊技者にとって遊技の勝敗や有利度に関して重要度の高い遊技に関する情報の表示については優先度を高くして、群予告演出が実行されても明度を下げないようになっている。
群予告演出中においては、群予告演出に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。なお、群予告演出に応じた演出音の音量について、図63に示したように、第1表示期間の開始に関連するタイミングで群予告演出に対応する演出音の出力を開始し、当該第1表示期間において当該演出音の音量を特定音量まで上げ、第2表示期間において当該演出音の音量を当該特定音量で維持し、第3表示期間において当該演出音の音量を下げるようになっている。なお、群予告演出が開始したときには、群予告演出に応じた演出音とは別に、群予告演出の開始を示唆する開始音がスピーカ8L,8Rから出力されるが、2番目のキャラクタが登場するまでには開始音の出力が停止する。
図98(a24)に示すように、最初のキャラクタが登場して間もなく、2番目のキャラクタが登場する。なお、図98(a24)に示す状態は、図61(b)に示す状態に対応しており、最初に表示されたメイドAの全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたメイドB(ジャムちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドBの一部(この例では顔の一部)が表示された第2状況を表している。
図99(a25)に示すように、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。図99(a26)に示すように、2番目に登場したキャラクタが1番目に登場したキャラクタを抜かすようなアニメーションが表示される。図99(a27)に示すように、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。
図100(a28)に示すように、キャラクタが進行し続け、やがてトップ(先頭)を走る2番目に登場したキャラクタが画面左端に到達する。図100(a29)に示すように、トップ(先頭)を走る2番目に登場したキャラクタが画面左端から消え始める。図100(a30)に示すように、トップを走る2番目に登場したキャラクタが画面左端から最初に消える。これにより、第1表示期間が終了する。
図101(a31)に示すように、第2表示期間において、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。図101および図102に示す第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて枠ランプがまばらに高輝度で点灯する。これにより、キャラクタが群を形成して走り抜けるアニメーション表示に合わせて枠ランプが点灯や点滅するようになる。また、スピーカ8L,8Rから出力される群予告に対応する演出音には、たとえば、キャラクタが走り抜けるアニメーション表示に合わせて足音などが含まれる。その後、図101(a32)~図102(a36)に示すように、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。
図103(a37)に示すように、第3表示期間においては、最後のキャラクタが登場し、他のキャラクタとともに画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。なお、第3表示期間においては、新たなキャラクタは登場しない。第3表示期においては、図103および図104に示すように、群予告においてキャラクタが画面の左端へと消えていく演出に合わせて、枠ランプもパチンコ遊技機1の右側から左側にかけて消灯または低輝度で点灯する位置を変化させるようになる。なお、図103(a37)に示すように、第3表示期間に入ると、遊技効果ランプ9の全てが一旦、高輝度で点灯する。
図103(a38)に示すように、キャラクタが画面の左端へと消えていくに従って、枠ランプが消灯し始める。図103(a38)に示す例では、画面の右半分の領域でキャラクタが表示されていないため、枠右ランプ9Rの一部が消灯している。図103(a39)に示すように、さらにキャラクタが画面の左端へと消えていくに従って、消灯する枠右ランプ9Rの数が増加する。
図104(a40)および(a41)に示すように、キャラクタが段階的に徐々に消えるに従って、消灯する遊技効果ランプ9の数が増加する。図104(a42)に示すように、最後のキャラクタが消えると群予告演出が終了する。
ここで、図105を参照しながら、6人群予告の比較例と、本実施の形態に係る6人群予告とを比較する。図105(a201)に示す比較例においては、図98(a23)に示す本実施の形態と同様に、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部(この例では顔の一部)が表示されている第1状況となる。
その後、図98(a24)に示す本実施の形態においては、最初に表示されたメイドAの全体が未だ表示されていない一方で当該メイドAの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたメイドB(ジャムちゃん)の全体が未だ表示されていない一方で当該メイドBの一部(この例では顔の一部)が表示された第2状況となるのに対して、図105(a202)に示す比較例においては、2番目のメイドBが登場することなく、メイドAが走り続けて、当該メイドAの全体が表示されている。そして、図105(a203)に示す比較例においては、1番目のメイドAが画面中央よりも左側を走り抜けた後にようやく2番目のメイドBが登場している。このような比較例では、単に1人のキャラクタが登場しているに過ぎず、群予告演出には見えない。
一方、本実施の形態においては、図98~図104に示すように、複数のキャラクタが間を空けることなく次々と登場して走り抜けるアニメーションが表示されるため、複数のキャラクタが群となって進行することで、迫力のある演出とすることができる。また、他のキャラクタを追い抜かすキャラクタの数は、追い抜くキャラクタによって追い抜かれる他のキャラクタの数よりも少なくなっているため、群予告演出を複雑なものになり過ぎることを防止することができる。なお、他のキャラクタを追い抜かすキャラクタの数は、追い抜くキャラクタによって追い抜かれる他のキャラクタの数よりも多くてもよい。この場合、躍動感のある群予告演出を遊技者に見せることができる。
リーチライン演出の後に背景予告が実行される場合、図106(a101)に示すように、PUSH演出が実行される。PUSH演出が実行されると、画像表示装置5の画面中央にプッシュボタン31Bを示す画像および押圧操作が可能な制限時間を示すメータ画像が表示されるとともに、「PUSH!!」の文字画像が表示される。さらに、PUSH演出中においては、図88に示した輝度データテーブルに基づき、PUSH演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。
図106(a102)に示すように、PUSH演出中にプッシュボタン31Bが押圧操作されると、画像表示装置5の画面中央に表示されていたプッシュボタン31Bを示す画像、メータ画像、および「PUSH!!」の文字画像が消える。また、プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様でスピーカ8L,8RからPUSH音が出力される。プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様で遊技効果ランプ9が点灯や点滅する。この例では、枠ランプが全て高輝度で点灯する。
その後、図106(a103)に示すように、背景予告の演出として、特定のキャラクタ(この例では、メイドB(ジャムちゃん))が特定の背景(この例では、星空の背景)とともに画像表示装置5の画面上に表示される。さらに、背景予告の演出中においては、図72に示した輝度データテーブルに基づき、背景予告の演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。なお、背景予告の演出に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
リーチライン演出の後にランプ予告が実行される場合、図107(a111)に示すように、PUSH演出が実行される。PUSH演出が実行されると、画像表示装置5の画面中央にプッシュボタン31Bを示す画像および押圧操作が可能な制限時間を示すメータ画像が表示されるとともに、「PUSH!!」の文字画像が表示される。さらに、PUSH演出中においては、図88に示した輝度データテーブルに基づき、PUSH演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。
図107(a112)に示すように、PUSH演出中にプッシュボタン31Bが押圧操作されると、画像表示装置5の画面中央に表示されていたプッシュボタン31Bを示す画像、メータ画像、および「PUSH!!」の文字画像が消える。また、プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様でスピーカ8L,8RからPUSH音が出力される。プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様で遊技効果ランプ9が点灯や点滅する。この例では、枠ランプが全て高輝度で点灯する。
その後、図107(a113)に示すように、ランプ予告が実行され、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプ(たとえば、役物ランプ9Aなど)が点灯や点滅をする。なお、ランプ予告の演出に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
図104(a42)に示すように群予告の第3表示期間が終了した後、あるいは、図106(a103)に示す背景予告や図107(a113)に示すランプ予告が終了した後、図108~図112に示すように図柄送り演出が実行される。図柄送り演出は、リーチ態様となった飾り図柄において、可変表示中の飾り図柄(本実施の形態においては、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cの飾り図柄)が停止するか否か、および停止する飾り図柄が大当り図柄を構成する飾り図柄であるか否かを遊技者に煽る演出である。図柄送り演出中においては、所定の輝度データテーブルに基づき、図柄送り演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。なお、図柄送り演出に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
図108(a43)に示すように、図柄送り演出が開始すると、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する可変表示中の飾り図柄が大きく表示され、所定の第1速度(たとえば、遅めの速度)で可変表示し始める。このとき、リーチ態様となっている左右の飾り図柄表示エリア5L,5Rに位置する飾り図柄と同じ飾り図柄(すなわち、大当りを構成する飾り図柄)から図柄送り演出が開始されるが、その開始位置は、リーチ態様となっている飾り図柄から離れた下方の位置である。
その後、図108(a44)~図109(a48)に示すように、所定の第1速度(たとえば、遅めの速度)で真ん中の飾り図柄が可変表示し続ける。その後、図110(a49)~図111(a54)に示すように、真ん中の飾り図柄が可変表示していくに従って飾り図柄の可変表示の速度が大きくなり、図112(a55)~(a57)に示すように、最終的には所定の第2速度(たとえば、第1速度よりも速い速度)で真ん中の飾り図柄が可変表示する。図112(a57)に示すように、概ね真ん中の飾り図柄が2周に亘って可変表示すると、図柄送り演出が終了する。
図柄送り演出が終了した後、図113(a58),(a59)に示すように、ホワイトアウトと称される演出効果によって、キャラクタ画像およびリーチ態様となった「3」の飾り図柄を含む画像の色が段階的に白くなり、最終的にはキャラクタ画像およびリーチ態様となった「3」の飾り図柄を含む画像が完全に見えなくなる。その後、図113(a59)に示すように、ホワイトアウトによって白くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で切り替えられていた後変動用の演出画像が画面上に現れる。
(SPリーチ前半における演出態様)
図114~図122を参照しながら、SPリーチ前半における演出態様について説明する。
図114(a61),(a62)に示すように、後変動に移行した後、SPリーチのタイトル画像が表示されるまで、キャラクタのアニメーションが表示される。当該キャラクタは、主人公などの優先度の高いキャラクタであってもよいし、SPリーチにおいて登場するキャラクタであってもよい。図114(a63)に示すように、SPリーチのタイトルが表示される。本実施の形態においては、SPリーチの演出として、夢夢ちゃんなどのメイドキャラクタが爆チューを捕まえる演出が行われるため、「爆チューを捕まえろ!」のタイトルが表示される。SPリーチ前半の演出中においては、所定の輝度データテーブルに基づき、SPリーチ前半に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。なお、SPリーチ前半に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
図115(c1)に示すように、SPリーチ前半の演出が実行されると、メイドA(夢夢ちゃん)が仁王立ちした画像が表示される。その後、図115(c2)に示すように、相手方のキャラクタ(敵キャラクタ)である爆チューが驚く画像が表示される。その後、図115(c3)~図116(c5)に示すように、逃げる爆チューをメイドAが追いかけるようなアニメーションが表示される。
図116(c6)に示すように、メイドAが爆チューに飛びかかるようなアニメーションが表示された後、ハズレ時(メイン変動番号9の変動パターンの場合)は図117(c11)に示す演出へ移行し、大当り時(メイン変動番号20の変動パターンの場合)は図119(c21)に示す演出へ移行し、SPリーチの後半に移行する場合(メイン変動番号12,23の変動パターンの場合)または最終リーチに移行する場合(メイン変動番号15,26の変動パターンの場合)は図122(c31)に示す演出へ移行する。
SPリーチの前半でハズレが確定する場合、図116(c6)に示す演出の後、図117(c11)に示す演出に移行する。図117(c11)に示す演出においては、メイドAが爆チューを捕まえられずに落ち込んでいる画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄としてハズレ図柄である「4」が停止する。その後、図117(c12)に示すように、ブラックアウトと称される演出効果によって、キャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像の色が段階的に黒くなり、図117(c13)に示すように、最終的にはキャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像が完全に見えなくなる。
その後、図118(c14),(c15)に示すように、ブラックアウトによって黒くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で切り替えられていた通常背景用の演出画像が現れて見えるようになる。そして、図118(c16)に示すように、飾り図柄の可変表示が完全に停止するとともに、小図柄5Mの可変表示も完全に停止し、ハズレが確定する。
SPリーチの前半で大当りが確定する場合、図116(c6)に示す演出の後、図119(c21)に示す演出に移行する。図119(c21)に示す演出においては、メイドAが爆チューを捕まえてピースサインを出している画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄として大当り図柄である「3」が停止する。
その後、ファンファーレ演出が実行される。ファンファーレ演出においては、図119(c22)に示すように、「3」,「3」,「3」で揃った飾り図柄が段階的に徐々に拡大していき、図119(c23)に示すように、飾り図柄が画面上からはみ出すように表示される。その後、図120(c24),(c25)に示すように、飾り図柄が動くようなアニメーションが表示される。そして、図120(c26)に示すように、飾り図柄の可変表示が完全に停止するとともに、小図柄5Mの可変表示も完全に停止し、大当りが確定する。
その後、図121(c27)~(c29)に示すように、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の顔画像が大きく表示され、「FEVER!」の文字が流れるようなアニメーションが表示される。
SPリーチの後半または最終リーチに移行する場合、図116(c6)に示す演出の後、図122(c31)に示す演出に移行する。図122(c31)に示す演出においては、メイドAが爆チューを捕まえられずに落ち込んでいる画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄としてハズレ図柄である「4」が停止する。その後、図122(c32)に示すように、ブラックアウトによって、キャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像の色が段階的に黒くなる。ここまでは図117(c11),(c12)で示したSPリーチ前半でハズレになった場合と同じ演出である。ところが、図122(c33)に示すように、SPリーチ後半または最終リーチに移行する場合は、SPリーチ前半でハズレになった場合では起こらなかった可動体32が落下する演出が実行される。
そして、可動体32が落下する演出が実行された後、SPリーチの後半に移行する場合(メイン変動番号12,23の変動パターンの場合)は図123(c41)に示す演出へ移行し、最終リーチに移行する場合(メイン変動番号15,26の変動パターンの場合)は図130(c71)に示す演出へ移行する。このように、大当りとなる変動パターンの中には、一旦、SPリーチの前半でハズレが確定するかと見せかけて、SPリーチの後半や最終リーチに移行する変動パターンが含まれる。これにより、遊技者からすると、一旦、SPリーチの前半でハズレが確定すると思った後に、救済によってSPリーチの後半や最終リーチに移行することになり、遊技の興趣を向上させることができる。
(SPリーチ後半における演出態様)
図123~図129を参照しながら、SPリーチ後半における演出態様について説明する。
SPリーチの後半に移行する場合、図122(c33)に示す演出の後、図123(c41)に示す演出に移行する。図123(c41)に示す演出においては、キャラクタ画像および背景画像などが完全に見えなくなる。
その後、図123(c42)に示すように、ブラックアウトによって黒くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で切り替えられていたSPリーチ後半の演出画像が現れて見えるようになる。SPリーチ後半の演出中においては、所定の輝度データテーブルに基づき、SPリーチ後半に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。なお、SPリーチ後半に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
図123(c42)に示すように、SPリーチ後半の演出が実行されると、メイドA(夢夢ちゃん)およびメイドB(ジャムちゃん)が仁王立ちして爆チューに対して宣戦布告をしている画像が表示される。その後、図123(c43)~図124(c45)に示すように、逃げる爆チューをメイドAおよびメイドBが追いかけるようなアニメーションが表示される。
図123(c46)に示すように、メイドAおよびメイドBが爆チューに飛びかかるようなアニメーションが表示された後、ハズレ時(メイン変動番号12の変動パターンの場合)は図125(c51)に示す演出へ移行し、大当り時(メイン変動番号23の変動パターンの場合)は図127(c61)に示す演出へ移行し、最終リーチに移行する場合(メイン変動番号15,26の変動パターンの場合)は図130(c71)に示す演出へ移行する。
SPリーチの後半でハズレが確定する場合、図124(c46)に示す演出の後、図127(c51)に示す演出に移行する。図127(c51)に示す演出においては、メイドAおよびメイドBが爆チューを捕まえられずに落ち込んでいる画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄としてハズレ図柄である「4」が停止する。その後、図125(c52)に示すように、ブラックアウトによって、キャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像の色が段階的に黒くなり、図125(c53)に示すように、最終的にはキャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像が完全に見えなくなる。
その後、図126(c54),(c55)に示すように、ブラックアウトによって黒くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で切り替えられていた通常背景用の演出画像が現れて見えるようになる。そして、図126(c56)に示すように、飾り図柄の可変表示が完全に停止するとともに、小図柄5Mの可変表示も完全に停止し、ハズレが確定する。
SPリーチの後半で大当りが確定する場合、図124(c46)に示す演出の後、図127(c61)に示す演出に移行する。図127(c61)に示す演出においては、メイドAおよびメイドBが爆チューを捕まえてピースサインを出している画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄として大当り図柄である「3」が停止する。
その後、ファンファーレ演出が実行される。ファンファーレ演出においては、図127(c62)に示すように、「3」,「3」,「3」で揃った飾り図柄が段階的に徐々に拡大していき、図127(c63)に示すように、飾り図柄が画面上からはみ出すように表示される。その後、図128(c64),(c65)に示すように、飾り図柄が動くようなアニメーションが表示される。そして、図128(c66)に示すように、飾り図柄の可変表示が完全に停止するとともに、小図柄5Mの可変表示も完全に停止し、大当りが確定する。
その後、図129(c67)~(c69)に示すように、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の顔画像が大きく表示され、「FEVER!」の文字が流れるようなアニメーションが表示される。
(最終リーチにおける演出態様)
図130~図140を参照しながら、最終リーチにおける演出態様について説明する。
最終リーチに移行する場合、図124(c46)に示す演出の後、図130(c71)に示す演出に移行する。最終リーチに移行するときには、図130(c71)に示すように、突然、画面全体が真っ黒になるとともに、図130(c72)に示すように、画面の中央に十字型をした光のエフェクトが表示される。その後、図130(c73)に示すように、最終リーチの開始を報知する演出が実行され、画面いっぱいに主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の顔画像が表示されるとともに、「行くよー!」の文字画像が表示される。なお、図130(c72)に示すような光のエフェクト表示の演出は、図130(c71)に示すブラックアウトの演出と、図130(c73)に示す主人公の顔画像が表示される演出との間に敢えて挿入される。これにより、図130(c72)に示す演出によって、最終リーチに発展することを遊技者により分かり易く伝えることができる。
それ以降、最終リーチ中の演出が実行される。最終リーチ後半の演出中においては、所定の輝度データテーブルに基づき、最終リーチ後半に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。なお、最終リーチ後半に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
図131(c74)に示すように、メイドAがピースサインを出している画像が表示される。その後、図131(c75)~図131(c78)に示すように、複数タイミングごとに1文字ずつの画像が表示されるとともに、図131(c79)に示すように、文章全体の画像が表示されることで最終リーチで実行される演出のテーマが示される。この例では、「全員集合」と示される。
その後、図133(c80)~図134(c85)に示すように、複数タイミングごとに、最終リーチの演出で登場するキャラクタが紹介されるアニメーションが表示される。たとえば、この例では、メイドF、メイドE、メイドD、メイドC、メイドB、メイドAといったように、脇役のキャラクタから順番に登場し、最終付近(あるいは後半)で主人公などの優先度の高いキャラクタが登場する。なお、主人公などの優先度の高いキャラクタから順番に登場してもよい。すなわち、主人公などの優先度の高いキャラクタは、脇役などの優先度の低いキャラクタよりも目立つように、最初(あるいは前半)や最終の付近(あるいは後半)で登場する方が好ましい。
その後、図135(c86)に示すように、最終リーチの演出が実行されると、6人群予告で登場した6人のキャラクタが仁王立ちして爆チューに対して宣戦布告をしている画像が表示される。その後、図135(c87)~図136(c89)に示すように、逃げる爆チューを6人のキャラクタが追いかけるようなアニメーションが表示される。
図136(c90)に示すように、6人のキャラクタが爆チュー追い込むようなアニメーションが表示された後、図136(c91)に示すように、トリガー演出が実行される。トリガー演出が実行されると、画像表示装置5の画面中央にスティックコントローラ31Aを示す画像およびスティックコントローラ31Aの操作が可能な制限時間を示すメータ画像が表示されるとともに、「引け!!」の文字画像が表示される。
図136(c91)に示すトリガー演出中にスティックコントローラ31Aを引く操作がされた後、ハズレ時(メイン変動番号15の変動パターンの場合)は図137(c101)に示す演出へ移行し、大当り時(メイン変動番号26の変動パターンの場合)は図138(c111)に示す演出へ移行する。
最終リーチでハズレが確定する場合、図136(c91)に示すトリガー演出中にスティックコントローラ31Aを引く操作がされた後、図137(c101)に示す演出に移行する。図137(c101)に示す演出においては、6人のキャラクタが爆チューを捕まえられずに落ち込んでいる画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄としてハズレ図柄である「4」が停止する。その後、図137(c102)に示すように、ブラックアウトによって、キャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像の色が段階的に黒くなり、図137(c103)に示すように、最終的にはキャラクタ画像およびハズレ態様となった「3」,「4」,「3」の飾り図柄を含む画像が完全に見えなくなる。
その後、図示は省略するが、ブラックアウトによって黒くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で切り替えられていた通常背景用の演出画像が現れて見えるようになる。そして、飾り図柄の可変表示が完全に停止するとともに、小図柄5Mの可変表示も完全に停止し、ハズレが確定する。
最終リーチで大当りが確定する場合、図136(c91)に示す演出の後、図138(c111)に示す演出に移行する。図138(c111)に示す演出においては、6人のキャラクタが爆チューを捕まえている画像が表示されるとともに、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する飾り図柄として大当り図柄である「3」が停止する。
その後、ファンファーレ演出が実行される。ファンファーレ演出においては、図138(c112)に示すように、「3」,「3」,「3」で揃った飾り図柄が段階的に徐々に拡大していき、図138(c113)に示すように、飾り図柄が画面上からはみ出すように表示される。その後、図139(c114),(c115)に示すように、飾り図柄が動くようなアニメーションが表示される。そして、図139(c116)に示すように、飾り図柄の可変表示が完全に停止するとともに、小図柄5Mの可変表示も完全に停止し、大当りが確定する。
その後、図140(c117)~(c119)に示すように、主人公であるメイドA(夢夢ちゃん)の顔画像が大きく表示され、「FEVER!」の文字が流れるようなアニメーションが表示される。
(ステージBにおける演出態様)
図141~図161を参照しながら、ステージBにおける演出態様について説明する。
図141(b1)に示すように、1個の保留記憶に基づき可変表示が開始すると、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて飾り図柄が可変表示するとともに、第4図柄5Jが可変表示し、さらに、小図柄5Mが可変表示する。画面上では、可変表示中の背景としてキャラクタや景色の画像を含む背景画像が表示される。本実施の形態においては、ステージBで登場するキャラクタとして爆チューの画像が表示される。なお、可変表示中においては、可変表示に応じた態様で遊技効果ランプ9が点灯するとともに、可変表示に応じた態様で演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
図141(b2)に示すように、擬似連演出が行われて、2回目の可変表示が行われることを示す「×2」の文字が表示されると、図141(b3)に示すように、2回目の可変表示が行われる。
図141(b4)に示すように、さらに擬似連演出が行われて、3回目の可変表示が行われることを示す「×3」の文字が表示されると、図142(b5)に示すように、3回目の可変表示が行われる。その後、図142(b6)に示すように、左の飾り図柄表示エリア5Lにおいて「3」が停止するとともに、右の飾り図柄表示エリア5Rにおいても「3」が停止すると、可変表示の態様がリーチ態様となる。
図143(b7)に示すように、可変表示の態様がリーチ態様となったことを報知するリーチライン演出用の飾り図柄が表示される。図143(b8)に示すように、リーチライン演出が開始する。このとき、画像表示装置5の画面の中央部分から光のフラッシュが現れる。リーチライン演出中においては、図73~図79に示した輝度データテーブルに基づき、リーチライン演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。なお、図73~図79に示した輝度データテーブルは、ステージAのリーチライン演出において用いられる輝度データテーブルと同じである。図143(b8)に示す状態では、枠ランプに含まれる全てのランプが高輝度で点灯する。なお、リーチライン演出中においては、リーチライン演出に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。
図143(b9)に示すように、画面中央の飾り図柄が左右方向に回転し始め、光のフラッシュが大きくなる。
図144(b10)に示すように、画面中央の飾り図柄が左右方向に回転し続け、光のフラッシュが大きくなるとともに、画面中央にリーチラインが現れる。リーチラインとは、リーチ態様を構成する左右の飾り図柄の間を結ぶ光の筋(光線)であり、青色や赤色などの所定の色が付されている。リーチラインが表示されることで、可変表示の態様がリーチ態様となった、あるいはリーチ態様となることを遊技者に示唆することができる。なお、ステージBにおいて現れるリーチラインは、ステージAにおいて現れるリーチラインと同じであってもよいし、たとえば、色や形、大きさなどが異なっていてもよい。
図144(b11)に示すように、画面中央の飾り図柄が左右方向に回転し続け、光のフラッシュが大きくなるとともに、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)に伸び始める。図144(b12)に示すように、画面中央の飾り図柄が元の位置に戻り、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)にさらに伸びる。図144に示すように、リーチライン演出中においては、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で点灯する。
図145(b13)に示すように、画面中央の飾り図柄が段階的に徐々に拡大し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)に伸びていく。図145(b14)に示すように、画面中央の飾り図柄がさらに拡大し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)にさらに伸びていく。図145(b15)に示すように、画面中央の飾り図柄がさらに拡大し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(外側)にさらに伸びていく。図145に示すように、リーチライン中においては、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で点灯する。
図146(b16)に示すように、画面中央の飾り図柄が今度は段階的に徐々に縮小し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(内側)に縮み始める。図146(b17)に示すように、画面中央の飾り図柄がさらに縮小し、画面中央のリーチラインが画面の左右方向(内側)にさらに縮み、定位置で止まる。このとき、画面の左右に位置する枠左ランプ9L6,9L7,9R6,9R7が高輝度で点灯する。その後、図146(b18)に示すように、画面中央のリーチラインが消える。このとき、遊技効果ランプ9も消灯する。
図146(b18)に示すようにリーチライン演出が終了した後、図147~図151に示すように図柄送り演出が実行される。図柄送り演出中においては、所定の輝度データテーブルに基づき、図柄送り演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。なお、図柄送り演出に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
図147(b19)に示すように、図柄送り演出が開始すると、真ん中の飾り図柄表示エリア5Cに位置する可変表示中の飾り図柄が大きく表示され、所定の第1速度(たとえば、遅めの速度)で可変表示し始める。このとき、リーチ態様となっている左右の飾り図柄表示エリア5L,5Rに位置する飾り図柄と同じ飾り図柄(すなわち、大当りを構成する飾り図柄)から図柄送り演出が開始されるが、その開始位置は、リーチ態様となっている飾り図柄から離れた下方の位置である。
その後、図147(b20)~図148(b24)に示すように、所定の第1速度(たとえば、遅めの速度)で真ん中の飾り図柄が可変表示し続ける。その後、図149(b25)~図150(b30)に示すように、真ん中の飾り図柄が可変表示していくに従って飾り図柄の可変表示の速度が大きくなり、図151(b31)~(b33)に示すように、最終的には所定の第2速度(たとえば、第1速度よりも速い速度)で真ん中の飾り図柄が可変表示する。図151(b33)に示すように、概ね真ん中の飾り図柄が2周に亘って可変表示すると、図柄送り演出が終了する。
図柄送り演出が終了した後、図152(b34),(b35)に示すように、ホワイトアウトによって、キャラクタ画像およびリーチ態様となった「3」の飾り図柄を含む画像の色が段階的に白くなり、最終的にはキャラクタ画像およびリーチ態様となった「3」の飾り図柄を含む画像が完全に見えなくなる。その後、図152(b36)に示すように、ホワイトアウトによって白くなった前面側の画面全体の透明度を段階的に上げていくと、その背面側で切り替えられていた後変動用の演出画像が画面上に現れる。
図153(b37),(b38)に示すように、後変動に移行した後、SPリーチのタイトル画像が表示されるまで、キャラクタのアニメーションが表示される。当該キャラクタは、主人公などの優先度の高いキャラクタであってもよいし、SPリーチにおいて登場するキャラクタであってもよい。図153(b39)に示すように、SPリーチのタイトル(「爆チューを捕まえろ!」)が表示される。SPリーチ前半の演出中においては、所定の輝度データテーブルに基づき、SPリーチ前半に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。なお、SPリーチ前半に対応する態様でスピーカ8L,8Rから演出音も出力される。
ステージBにおいては、後変動のSPリーチ前半のタイトル表示が行われている期間中に群予告(たとえば、爆チュー予告やボインゴ群予告))が実行される。たとえば、SPリーチ前半のタイトル表示が行われている期間中に爆チュー群予告が実行される場合、図154(b40)に示すように、PUSH演出が実行される。PUSH演出が実行されると、画像表示装置5の画面中央にプッシュボタン31Bを示す画像および押圧操作が可能な制限時間を示すメータ画像が表示されるとともに、「PUSH!!」の文字画像が表示される。さらに、PUSH演出中においては、図88に示した輝度データテーブルに基づき、PUSH演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。たとえば、PUSH演出中においては、スティックコントローラランプ9Jおよびトリガボタンランプ9Kが点灯や点滅をする。なお、PUSH演出中においては、スピーカ8L,8Rからプッシュボタン31Bを押圧する操作を遊技者に促す効果音が出力されてもよい。このように、PUSH演出においては、画像表示やランプの点灯や点滅、あるいは音によってプッシュボタン31Bを押圧する操作を遊技者に促すようになっている。
図154(b41)に示すように、PUSH演出中にプッシュボタン31Bが押圧操作されると、画像表示装置5の画面中央に表示されていたプッシュボタン31Bを示す画像、メータ画像、および「PUSH!!」の文字画像が消える。また、プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様でスピーカ8L,8RからPUSH音が出力される。当該PUSH音が出力されることで、遊技者はPUSH演出中にプッシュボタン31Bを有効に押圧できたことを認識することができる。なお、このスピーカ8L,8RからのPUSH音の出力は、群予告演出(この例では爆チュー群予告)が開始するまでに終了する。また、プッシュボタン31Bが押圧操作されたときに、ボタン押圧に対応する態様で遊技効果ランプ9が点灯や点滅する。この例では、枠ランプが全て高輝度で点灯する。
図154(b42)に示すように、一旦、画像表示装置5の画面の表示が通常の背景画像の表示に戻り、背景に対応する態様で遊技効果ランプ9が点灯や点滅する。
図155(b43)に示すように、爆チュー群予告が開始するが、キャラクタが登場する前に、一旦遊技効果ランプ9が消灯する。これにより、これから群予告演出が実行することに対して遊技者に注目させることができる。
図155(b44)に示すように、第1表示期間において、1番目(最初)のキャラクタが登場する。なお、図155(b44)に示す状態は、最初(1番目)に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で当該最初に表示されたキャラクタの一部(この例では顔の一部)が表示されている第1状況を表している。
爆チュー群予告の実行中においては、図66~図72に示した輝度データテーブルに基づき、群予告演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。たとえば、図155~図157に示す第1表示期間においては、群予告においてキャラクタが登場する箇所付近に位置する枠右ランプ9R5~9R8が高輝度で点灯し始め、その後、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で点灯するランプの箇所が移動する。
群予告演出中においては、群予告演出に応じた演出音がスピーカ8L,8Rから出力される。なお、群予告演出に応じた演出音の音量について、図63に示したように、第1表示期間の開始に関連するタイミングで群予告演出に対応する演出音の出力を開始し、当該第1表示期間において当該演出音の音量を特定音量まで上げ、第2表示期間において当該演出音の音量を当該特定音量で維持し、第3表示期間において当該演出音の音量を下げるようになっている。なお、群予告演出が開始したときには、群予告演出に応じた演出音とは別に、群予告演出の開始を示唆する開始音がスピーカ8L,8Rから出力されるが、2番目のキャラクタが登場するまでには開始音の出力が停止する。
図155(b45)に示すように、最初のキャラクタが登場して間もなく、2番目のキャラクタが登場する。なお、図155(b45)に示す状態は、最初に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で当該最初に表示されたキャラクタの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で当該2番目に表示されたキャラクタの一部(この例では顔の一部)が表示された第2状況を表している。
図156(b46)~(b48)に示すように、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。なお、群予告演出において用いられる画面上の表示領域は、SP前半タイトル予告演出における「爆チューを捕まえろ!」の表示領域よりも大きい。
図157(b49)に示すように、キャラクタが進行し続け、やがてトップ(先頭)を走る最初に表示されたキャラクタが画面左端に到達する。図157(b50)に示すように、トップ(先頭)を走る最初に表示されたキャラクタが画面左端から消え始める。図157(b51)に示すように、トップを走る最初に表示されたキャラクタが画面左端から最初に消える。これにより、第1表示期間が終了する。
図158(b52)に示すように、第2表示期間において、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。図158および図159に示す第2表示期間においては、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて枠ランプがまばらに高輝度で点灯する。これにより、キャラクタが群を形成して走り抜けるアニメーション表示に合わせて枠ランプが点灯や点滅するようになる。また、スピーカ8L,8Rから出力される群予告に対応する演出音には、たとえば、キャラクタが走り抜けるアニメーション表示に合わせて足音などが含まれる。その後、図158(b52)~図159(b57)に示すように、キャラクタが次々と登場し、画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。
キャラクタが群となって画面の左側から右側に向かって走り抜けることにより、画面全体をキャラクタが覆うことになり、遊技者が「爆チューを捕まえろ!」のタイトル表示を視認困難または視認できないようになる。
図160(b58)に示すように、第3表示期間においては、最後のキャラクタが登場し、他のキャラクタとともに画面の左側から右側に向かって走り抜けるアニメーションが表示される。なお、第3表示期間においては、新たなキャラクタは登場しない。第3表示期においては、図160および図161に示すように、群予告においてキャラクタが画面の左端へと消えていく演出に合わせて、枠ランプもパチンコ遊技機1の右側から左側にかけて消灯または低輝度で点灯する位置を変化させるようになる。なお、図160(b58)に示すように、第3表示期間に入ると、遊技効果ランプ9の全てが一旦、高輝度で点灯する。
図160(b59)に示すように、キャラクタが画面の左端へと消えていくに従って、枠ランプが消灯し始める。図160(b59)に示す例では、画面の右半分の領域でキャラクタが表示されていないため、枠右ランプ9Rの一部が消灯している。図160(b60)に示すように、さらにキャラクタが画面の左端へと消えていくに従って、消灯する枠右ランプ9Rの数が増加する。
図160に示すように、キャラクタが画面の左端へと消えていくに従って、「爆チューを捕まえろ!」のタイトル表示が段階的に徐々に再び現れる。このとき、SP前半タイトル予告抽選で当選している場合、「爆チューを捕まえろ!」のタイトル表示の表示態様(たとえば、色、模様、形など)が変化することでSP前半タイトル予告が行われる。たとえば、図153(b39)に示すように爆チュー群予告が実行される前においては、SPリーチ前半におけるタイトル表示の「爆チューを捕まえろ!」の文字が白色であるが、図159(b56)に示すように、その後、タイトル表示が行われているレイヤーの前面側のレイヤーで群予告におけるキャラクタ画像が表示されると、タイトル表示が視認困難または見えなくなる。群予告におけるキャラクタ画像によって画面全体が覆われている間、タイトル表示における「爆チューを捕まえろ!」の文字が赤色に切り替わり、図160(b59),(b60)に示すように、群予告におけるキャラクタが画面の左端へと消えていくと、その赤色になったタイトル表示が段階的に徐々に現れて見えるようになる。
図161(b61)および(b62)に示すように、キャラクタが段階的に徐々に消えるに従って、消灯する遊技効果ランプ9の数が増加する。図161(b63)に示すように、最後のキャラクタが消えると群予告演出が終了する。その後、図115(c1)に示すSPリーチ前半の演出に移行する。
(ボインゴ群予告)
図162~図171を参照しながら、ボインゴ群予告の演出態様について説明する。
前述した6人群予告および爆チュー群予告は、画面の右端から左端に向かって複数のキャラクタが群となって進行するものであった。このように、6人群予告および爆チュー群予告は、図54に示すX-Y平面においてX軸方向にキャラクタが進行する演出であった。一方、ボインゴ群予告は、画面のZ軸方向にもキャラクタ(ボインゴ)が移動可能である。すなわち、ボインゴ群予告は、X-Y-Zの3次元の立体空間においてキャラクタが進行する3D演出である。
図162~図167は、ステージAにおいてボインゴ群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。なお、ステージBにおいてボインゴ群が実行された場合においても、図162~図167に示す演出態様と同じである。また、図示は省略するが、ボインゴ群予告演出においても、6人群予告演出や爆チュー群予告演出と同様に、第1表示期間、第2表示期間、および第3表示期間が設けられている。
図162(d1)に示すように、ボインゴ群予告が開始するが、キャラクタが登場する前に、一旦遊技効果ランプ9が消灯する。これにより、これから群予告演出が実行することに対して遊技者に注目させることができる。
ボインゴ群予告の実行中においては、たとえば、図66~図72に示した輝度データテーブルに基づき、群予告演出に対応する態様で遊技効果ランプ9に含まれる各ランプが点灯する。たとえば、群予告においてキャラクタが登場する箇所付近に位置する枠右ランプ9R5~9R8が高輝度で点灯し始め、その後、キャラクタが進行する方向に合わせて高輝度で点灯するランプの箇所が移動する。また、群予告演出においてキャラクタが群をなして進行する様子に合わせて枠ランプがまばらに高輝度で点灯する。これにより、キャラクタが群を形成して走り抜けるアニメーション表示に合わせて枠ランプが点灯や点滅するようになる。また、スピーカ8L,8Rから出力される群予告に対応する演出音には、たとえば、キャラクタが走り抜けるアニメーション表示に合わせて足音などが含まれる。
図162(d2)に示すように、画面における特定位置においてキャラクタ(ボインゴ)が現れる前の前段演出として光のエフェクトによる前段画像が表示される。特定位置は、キャラクタ群が出現する群出現ポイントである。その後、図162(d3)に示すように、光のエフェクトによる前段画像によって視認困難となった特定位置から最初のキャラクタが現れる。
その後、図163(d4),(d5)に示すように2番目および3番目のキャラクタが登場するとともに、各キャラクタが段階的に徐々に画面に向かうようにして進行してくるようなアニメーションが表示される。図163(d6)に示すように、最初に表示されたキャラクタ(1番目のキャラクタ)が拡大表示されていくに従って、キャラクタが現れる特定位置が1番目のキャラクタによって視認困難または視認できなくなる。
その後、図164(d7)~(d9)に示すように、キャラクタが群となって画面の奥行側から手前側に向かって進行することにより、画面全体をキャラクタが覆うことになる。図165(d10)~(d12)に示すように、最後のキャラクタが登場し、画面の奥行側から手前側に向かって進行する。
その後、図166(d13),(d14)に示すように、最後のキャラクタが画面の奥行側から手前側に向かって進行するに従って、画面の大部分を覆うようになる。そして、図166(d15)に示すように、最後のキャラクタが画面の一端部から他端部に及び範囲に亘って拡大表示され、最後のキャラクタによって画面全体が覆われる。
その後、図167(d16),(d17)に示すように、最後のキャラクタが画面から消えるに従って、元の背景画像が表示されていき、153(d18)に示すように、最後のキャラクタが消えると群予告演出が終了する。
図168は、ボインゴ群予告の詳細を説明するための図である。図168(A)~(F)は、各々図162(d3)~図163(d6),図164(d8),(d9)に対応する。
図168(A)に示すように、群出現ポイントから最初のキャラクタが登場し、図168(B)~(F)に示すように、群出現ポイントからキャラクタが次々と登場する。ここで、最初に表示されたキャラクタ(1番目のキャラクタ)が拡大表示されていくに従って、キャラクタが現れる特定位置が1番目のキャラクタによって視認困難または視認できなくなる。このため、図168(E),(F)に示すように、1番目のキャラクタによって隠れた位置には後続のキャラクタ画像を配置しても視認できないため、当該後続のキャラクタ画像を配置しなくてもよい。
ここで、図169および図170を参照しながら、ボインゴ群予告の比較例と、本実施の形態に係るボインゴ群予告とを比較する。図169に示す比較例においては、画面における特定位置(群出現ポイント)においてキャラクタ(ボインゴ)が現れるが、図162(d2)に示すような光のエフェクトによる前段画像は表示されない。このため、突然、キャラクタが大きく現れるという違和感を無くすために、図169および図170に示すように、キャラクタを小さく表示させて、段階的に徐々に大きく表示するようにアニメーションを作成しなければならない。
よって、比較例においては、図170(d106)に示すような図162(d3)に示す大きさでキャラクタが表示できるまで、図169(d101)~図170(d105)に示すようなアニメーション表示を経由しなければならず、その分、演出時間も余分に掛かるし、アニメーション用の画像も作成しなければならない。これに対して、本実施の絵形態の場合、図162(d2),(d3)に示すように、キャラクタが現れる前の前段演出として光のエフェクトによる前段画像が表示されるため、この光のエフェクトによる前段画像の表示によって視認困難となった特定位置から最初のキャラクタを表示させることで、ある程度の大きさ(図162(d3)や図170(d106)に示す大きさ)で最初からキャラクタを表示させることができる。
(ボインゴ群予告の変形例)
図171は、変形例に係るボインゴ群予告が実行された場合の演出態様を説明するための図である。図171に示す例を、図167に示す例に置き換えてもよい。たとえば、図171(d101)~(d103)に示すように、最後に表示されたキャラクタが消えていくに従って、SP前半のタイトル画像が表示されてもよい。すなわち、図162(d1)に示すように、通常背景の画像が表示されたレイヤーの前面側のレイヤーで群予告演におけるキャラクタ画像によって画面全体が覆われている間、図171(d103)に示すように、通常背景の画像がSP前半のタイトル画像に切り替わってもよい。このように、SP前半タイトル予告演出などの予告演出の実行中において、群予告演出が実行されてもよい。
また、ボインゴ群予告におけるSP前半のタイトル画像は、図161に示すように表示態様が変化することで大当りの予告を行うものであってもよい。また、最後のキャラクタが拡大表示されることで画面全体を覆うのではなく、群予告演出に用いられた背景画像が巻物のように巻かれるアニメーションによって、次の演出に切り替わってもよい。
(犬群予告)
図172~図174を参照しながら、犬群予告の演出態様について説明する。
本実施の形態においては、群予告演出として、6人群予告、爆チュー予告、およびボインゴ群予告を例示したが、パチンコ遊技機1は、図172~図174に示すような犬群予告と称される群予告演出を実行するものであってもよい。
具体的には、図172(e1)に示すように、1番目のキャラクタが表示され、その後、図172(e2)に示すように複数の犬のキャラクタが次々と登場し、図172(e3)に示すように画面領域がキャラクタ群によって覆われてもよい。
その後、図173(e4)~(e6)に示すように、最後に表示されたキャラクタが消えていくに従って、SP前半のタイトル画像が表示される。すなわち、図172(e3)に示すように、通常背景の画像が表示されたレイヤーの前面側のレイヤーで群予告演出におけるキャラクタ画像によって画面全体が覆われている間、図173(e6)に示すように、通常背景の画像がSP前半のタイトル画像に切り替わる。そして、最後尾に位置する複数のキャラクタが通過した後の画面においては、その後のSPリーチ前半の演出に対応するSP前半のタイトル画像の表示が行われる。
また、犬群予告におけるSP前半のタイトル画像は、図161に示すように表示態様が変化することで大当りの予告を行うものであってもよい。
図174に示すように、6人群予告と犬群予告とを比較すると、犬群予告において最初に表示されるキャラクタと最後に表示されるキャラクタとの間の距離(X軸上における両者間の長さ)X2は、6人群予告において最初に表示されるキャラクタと最後に表示されるキャラクタとの間の距離(X軸上における両者間の長さ)X1よりも短い。また、実行時間は両者で同じまたは略同一であるため、犬群予告においてキャラクタが進行する速度V2は、6人群予告においてキャラクタが進行する速度V1よりも遅い。さらに、犬群予告における複数のキャラクタの密集度D2は、6人群予告における複数のキャラクタの密集度D1よりも大きい。また、犬群予告演出は6人群予告演出よりも大当りの期待度(信頼度)が高くなっており、犬群予告演出は6人群予告演出よりも出現率(実行確率)が低くなっている。
(リーチライン演出中の群予告演出の実行)
図175および図176を参照しながら、リーチライン中に群予告演出が実行された場合の演出態様について説明する。
図175(f1)に示すように、リーチライン演出が実行された状態において、図175(f2)~(f4)に示すように群予告演出が実行され、その後、図176(f5),(f6)に示すように、図柄送り演出が実行されてもよい。
[主な構成および効果]
以下に、パチンコ遊技機1の各種の構成により得られる技術的効果を個別に列挙する。
(1-1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図98~図104に示す6人群予告演出)と、
可変表示の表示結果が前記特定表示結果となったことを祝福する画像を表示する祝福演出(たとえば、ファンファーレ演出)を実行する祝福演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120によるファンファーレ演出を実行する処理)と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記祝福演出は、前記群演出よりも後に実行可能であり(たとえば、図98~図104に示す6人群予告演出が実行された後に図119~図121に示すファンファーレ演出が実行される)、
可変表示の表示結果が前記特定表示結果とは異なるハズレ表示結果であることが示唆される場合(たとえば、変動番号9の変動パターンの場合)であって、当該可変表示が開始してから当該可変表示が当該ハズレ表示結果であることが示唆されるまでの第1所定期間(たとえば、図64に示すT1+T2の期間)においては、当該第1所定期間のうちの後半で前記第1表示期間が開始し(たとえば、図64,図65に示す例)、
可変表示の表示結果が前記特定表示結果であることが示唆される場合(たとえば、変動番号20,23,26の変動パターンの場合)であって、当該可変表示が開始してから当該可変表示が当該特定表示結果であることが示唆されるまでの第2所定期間(たとえば、T3+T4の期間、T5+T6の期間、T7+T8の期間)においては、当該第2所定期間のうちの前半で前記第1表示期間が開始する(たとえば、図64,図65に示す例)。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、可変表示の結果が確定するまでの間、時間の経過とともに高揚感は薄れてくることがあるが、可変表示の結果がハズレ表示結果となる変動パターンの場合、可変表示の時間の後半で群予告演出が実行されることで高揚感を持続させたり再び呼び起したりすることができる。一方、可変表示の結果が当り表示結果となる変動パターンの場合、祝福演出であるファンファーレ演出が実行されるため、可変表示の時間の前半で群予告演出が実行されることで高揚感を持たせ、その後、時間の経過とともに高揚感が薄れたとしても、祝福演出によって高揚感を持続させたり再び呼び起したりすることができる。
「特定表示結果」は、可変表示の表示結果がその特定表示結果となったことに基づいて有利状態に制御可能となる表示結果である。すなわち、特定表示結果は、導出されたとしても、遊技状態が有利状態に制御されるための表示結果である。本実施の形態においては、特図LED基板20の特図1可変表示部21における点灯態様の組合せが大当りに対応する点灯態様の組合せとなったときに大当りが発生し、当該大当りに対応する点灯態様の組合せが特定表示結果となる。また、特図LED基板20の特図2可変表示部22における点灯態様の組合せが大当りに対応する点灯態様の組合せとなったときに大当りが発生し、当該大当りに対応する点灯態様の組合せが特定表示結果となる。さらに、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて可変表示している飾り図柄が特定の特別図柄(たとえば、「3,3,3」や「7,7,7」などの大当り図柄組合せ)となって停止したときに大当りが発生し、当該特定の特別図柄の表示が特定表示結果となる。
「ハズレ表示結果」は、特定表示結果とは異なる表示結果であり、可変表示の表示結果がそのハズレ表示結果となったことに基づいては有利状態に制御されない表示結果である。すなわち、ハズレ表示結果は、導出されたとしても、遊技状態が有利状態に制御されることがない表示結果である。本実施の形態においては、特図LED基板20の特図1可変表示部21における点灯態様の組合せがハズレに対応する点灯態様の組合せとなったときに当該ゲームの結果がハズレとなり、当該ハズレに対応する点灯態様の組合せがハズレ表示結果となる。また、特図LED基板20の特図2可変表示部22における点灯態様の組合せがハズレに対応する点灯態様の組合せとなったときに当該ゲームの結果がハズレとなり、当該ハズレに対応する点灯態様の組合せがハズレ表示結果となる。さらに、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて可変表示している飾り図柄が特定の所定図柄(たとえば、「3,2,3」などのハズレ図柄組合せ)となって停止したときに当該ゲームの結果がハズレとなり、当該所定図柄の表示がハズレ表示結果となる。
「有利状態」は、遊技者にとって有利な状態であり、制御されることによって、遊技用価値付与率(たとえば、遊技球の払出率)が1以上または1を超える遊技状態である。本実施の形態においては、有利状態として、通常大当り1,2、確変大当り1~9の各々が発生したときに制御される大当り遊技状態が例示されている。なお、有利状態は、小当りが発生したときに制御される小当り遊技状態であってもよいし、確変状態や時短状態であってもよい。
「キャラクタの新たな表示」は、群予告演出において最初に表示されたキャラクタと同じ種類のキャラクタであってもよいし、群予告演出において最初に表示されたキャラクタと異なる種類のキャラクタであってもよい。
「祝福演出」は、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことを祝福する画像を表示する演出であり、可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づき有利状態に制御されることを祝福する画像を表示する演出でもある。「祝福する」は、可変表示の表示結果が特定表示結果となったこと、あるいは有利状態に制御されることを遊技者に示唆または報知したりすることを含む。また、「祝福する」は、可変表示の表示結果が特定表示結果となったこと、あるいは有利状態に制御されることを示唆または報知したりすることで、遊技者の有利状態に対する期待感を向上させたりすることを含む。たとえば、祝福演出は、特図LED基板20の特図1可変表示部21における点灯態様の組合せが大当りに対応する点灯態様の組合せとなったこと、特図LED基板20の特図2可変表示部22における点灯態様の組合せが大当りに対応する点灯態様の組合せとなったこと、あるいは、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて可変表示している飾り図柄が特定の特別図柄(大当り図柄)となったこと、あるいは大当り遊技状態に制御されることを遊技者に示唆または報知したりする画像を表示することを含む。
「前記祝福演出は、前記群演出よりも後に実行可能であり」は、1の保留記憶に基づく可変表示内において群予告演出が実行され、その後、当該1の保留記憶に基づく可変表示内において祝福演出が実行されることを含む。また、「前記祝福演出は、前記群演出よりも後に実行可能であり」は、1の保留記憶に基づく可変表示の表示結果が特定表示結果となることを当該1の保留記憶に基づく可変表示の表示結果が開始される前から示唆または予告する先読み演出として、群予告演出が実行される場合、当該群予告演出が実行され、その後、当該1の保留記憶に基づく可変表示が開始されて当該1の保留記憶に基づく可変表示内において祝福演出が実行されることを含む。
「第1所定期間」は、可変表示が開始してから当該可変表示の表示結果がハズレ表示結果であることが示唆されるまでの期間であり、本実施の形態においては、図64および図65に示すT1+T2の期間によって例示される。「可変表示の表示結果がハズレ表示結果であることが示唆される」は、特図LED基板20の特図1可変表示部21における点灯態様の組合せがハズレに対応する点灯態様の組合せとなること、特図LED基板20の特図2可変表示部22における点灯態様の組合せが大当りに対応する点灯態様の組合せがハズレに対応する点灯態様の組合せとなること、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて可変表示している飾り図柄が特定の所定図柄(ハズレ図柄組合せ)となって停止することを含む。また、可変表示の表示結果がハズレ表示結果となるときに特定タイミングで可動体32が動作しない一方で、可変表示の表示結果が当り表示結果となるときに特定タイミングで可動体32が動作する場合、「可変表示の表示結果がハズレ表示結果であることが示唆される」は、特定タイミングで可動体32が動作しないことで遊技者に可変表示の表示結果がハズレ表示結果となることを示唆または報知することを含む。なお、特定タイミングは、遊技者に対して上述したPUSH演出などの操作手段の操作を促す演出が行われ、遊技者が操作手段を操作することで大当り時は可動体32が動作するタイミングであってもよい。
「第2所定期間」は、可変表示が開始してから当該可変表示の表示結果が特定表示結果であることが示唆されるまでの期間であり、本実施の形態においては、図64および図65に示すT3+T4の期間、T5+T6の期間、およびT7+T8の期間によって例示される。「可変表示の表示結果が特定表示結果であることが示唆される」は、特図LED基板20の特図1可変表示部21における点灯態様の組合せが大当りに対応する点灯態様の組合せとなること、特図LED基板20の特図2可変表示部22における点灯態様の組合せが大当りに対応する点灯態様の組合せとなること、画像表示装置5の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて可変表示している飾り図柄が特定の特別図柄(大当り図柄組合せ)となって停止することを含む。また、可変表示の表示結果がハズレ表示結果となるときに特定タイミングで可動体32が動作しない一方で、可変表示の表示結果が当り表示結果となるときに特定タイミングで可動体32が動作する場合、「可変表示の表示結果が特定表示結果であることが示唆される」は、特定タイミングで可動体32が動作することで遊技者に可変表示の表示結果が特定表示結果となることを示唆または報知することを含む。なお、特定タイミングは、遊技者に対して上述したPUSH演出などの操作手段の操作を促す演出が行われ、遊技者が操作手段を操作することで大当り時は可動体32が動作するタイミングであってもよい。
(1-2) 前記第2表示期間は、前記第1表示期間および前記第3表示期間の各々よりも長い期間であり、前記第3表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間である(たとえば、図63に示す各表示期間)。
これより、群予告演出において次々とキャラクタが登場する第2表示期間を最も長い期間とすることで、群予告演出を迫力のあるものにすることができる。さらに、最初にキャラクタが登場してから最初にキャラクタが去っていくまでの第1表示期間を最も短い期間とすることで、突然実行される群予告演出がだらけたものとなることを防止することができる。
(1-3) 前記第1表示期間において最初に表示されるキャラクタは、前記遊技機のコンテンツにおいて優先度の高いキャラクタ(たとえば、主人公である夢夢ちゃん)である。
これにより、群予告演出において最初に登場するキャラクタは、主人公のような優先度の高いキャラクタであり、遊技者にとって見慣れたキャラクタであるが、その後、他の演出などにおいて主人公より登場頻度の少ないキャラクタが群予告演出で登場することで、群予告演出について遊技者に驚きを与えたり、レアな演出であると遊技者に感じさせたりすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
「優先度の高いキャラクタ」は、パチンコ遊技機1で用いられるコンテンツにおいて登場する主人公や当該主人公以外のキャラクタの中で最も優先度の高いキャラクタを含み、他のキャラクタよりもパチンコ遊技機1で実行される演出において登場する頻度(回数)が大きいキャラクタを含む。
(1-4) 可変表示の表示結果が前記特定表示結果であることが示唆される場合(たとえば、変動番号20,23,26の変動パターンの場合)であって、前記群演出においてキャラクタの表示が最初に開始するタイミングは、前記第2所定期間のうちの前半部分のうち、当該第2所定期間の半分に近いタイミングである(たとえば、図64,図65に示す例)。
これにより、可変表示の結果が当り表示結果となる変動パターンの場合において、可変表示の時間の前半で群予告演出を実行したとしても、当該前半でも後半に近い付近で群予告演出を実行することで、群予告演出の余韻を少しでも後の方に延ばすことができる。
(1-5) 可変表示の表示結果が前記特定表示結果であることが示唆されるパターン(たとえば、変動番号20,23,26の変動パターン)は、当該可変表示の表示結果が前記ハズレ表示結果となるように見せかけた後に、当該可変表示結果が前記特定表示結果となる救済パターン(たとえば、変動番号23,26の変動パターン)を含み、
前記救済パターンにおいても、可変表示が開始してから当該可変表示が当該特定表示結果であることが示唆されるまでの前記第2所定期間においては、当該第2所定期間のうちの前半で前記第1表示期間が開始する(たとえば、図64,図65に示す例)。
これにより、可変表示の表示結果がハズレ表示結果となるように見せかけた後に、当該可変表示の表示結果が当り表示結果となる救済パターンの場合においても、祝福演出であるファンファーレ演出が実行されるため、可変表示の時間の前半で群予告演出が実行されることで高揚感を持たせ、その後、時間の経過とともに高揚感が薄れたとしても、祝福演出によって高揚感を持続させたり再び呼び起したりすることができる。
(1-6) 可変表示の表示結果が前記ハズレ表示結果であることが示唆されるパターン(たとえば、メイン変動番号9、12、15の変動パターン)と、可変表示の表示結果が前記特定表示結果であることが示唆されるパターン(たとえば、メイン変動番号20、23、26の変動パターン)とでは、可変表示の表示結果が前記ハズレ表示結果または前記特定表示結果であることが示唆されるまで、共通する表示が行われる(たとえば、図91~図140に示す例)。
これにより、たとえば、変動番号9の変動パターンと変動番号20の変動パターンとでは表示結果が確定するまで共通の演出が実行され、変動番号12の変動パターンと変動番号23の変動パターンとでは表示結果が確定するまで共通の演出が実行され、さらに、変動番号15の変動パターンと変動番号26の変動パターンとでは表示結果が確定するまで共通の演出が実行されるため、共通の演出が実行されている最中で群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させることができる。
なお、可変表示の表示結果が前記ハズレ表示結果であることが示唆されるパターン(たとえば、メイン変動番号9、12、15の変動パターン)と、可変表示の表示結果が前記特定表示結果であることが示唆されるパターン(たとえば、メイン変動番号20、23、26の変動パターン)とでは、可変表示の表示結果が前記ハズレ表示結果または前記特定表示結果であることが示唆されるまで、互いに異なる表示が行われてもよい。
これにより、互いに異なる演出が実行されている最中で群予告演出が実行されることに対して遊技者に注目させることができる。
(1-7) 前記群演出の実行期間と、当該群予告とは異なる演出であって可変表示の表示結果が前記特定表示結果となることを予告する予告演出(たとえば、SP前半タイトル予告演出)の実行期間とが重なることがあり、
前記予告演出は、前記第3表示期間が終了した後に終了し、
前記群演出における表示は、前記予告演出における表示よりも、表示領域が大きい(たとえば、図155~図161に示す例)。
これにより、SP前半タイトル予告演出などの予告演出が実行されているときに群予告演出が実行されたとしても、SP前半タイトル予告演出を遊技者に見せることができる。
(1-8) 前記予告演出の実行中において、前記群演出が実行される(たとえば、図155~図161に示す例)。
これにより、SP前半タイトル予告演出などの予告演出が実行されているときにおいて、群予告演出が実行されることに対して遊技者を注目させることができる。なお、SP前半タイトル予告演出などの予告演出と群予告演出とが同時に実行を開始することはない。
(1-9) 前記群演出が実行されたときは、前記予告演出が実行されたときよりも、可変表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が高い(たとえば、図34に示すように、群予告は、SP前半タイトル予告よりも信頼度が高い)。
これにより、群予告演出よりも大当りの期待度が低い他の予告演出は、群予告演出よりも優先度が高い前面側のレイヤーに表示されることはないため、遊技者に対して好適に大当りの示唆を行うことができる。このように、本実施の形態においては、大当りの期待度の高い演出に対して期待度の低い演出を前面側に被せることはない。
(1-12) 前記群演出の実行中において、背景表示、および前記予告演出における表示のいずれにおいても明度が下がる一方で、遊技に関する情報の表示(たとえば、第1保留記憶数や第2保留記憶数を示す第4図柄5Jや小図柄5M、および第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5U、アクティブ表示エリア5A)においては明度が下がらない。
これにより、群予告演出が実行された場合、背景表示や他の予告演出に関する画像(たとえば、群予告演出よりも期待度の低いSP前半タイトル予告演出に関する画像)については明度を下げる一方で、遊技者にとって遊技の勝敗や有利度に関して重要度の高い遊技に関する情報の表示については優先度を高くして、群予告演出が実行されても明度を下げないため、極力、遊技者に対して重要な情報を示すことができる。
(2-1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図98~図104に示す6人群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況から、当該最初に表示されたキャラクタの一部が前記第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況になる(たとえば、図61,図98に示す例)。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、群予告演出において、1人のみが表示されてしまう状況がないため、群予告演出であるのか否かといった疑問や1人しか登場しないのではないかという勘違いを生じさせないようにすることができる。
「最初に表示されたキャラクタの一部が表示されている第1状況」は、図61(a)に示したように、画像表示装置5の画面において、最初に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で、画像表示装置5の画面の端において、当該キャラクタの一部が表示されている状況、あるいは、図98(a)に示したように、遊技機用枠3が画像表示装置5の画面に被さった状態における遊技者が視認可能な表示領域において、最初に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で、遊技者が視認可能な表示領域の端において、当該キャラクタの一部が表示されている状況を含む。すなわち、第2状況は、最初に登場するキャラクタが完全に見えないが、当該最初に登場するキャラクタの一部は見える状況を含む。
「当該最初に表示されたキャラクタの一部が前記第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの一部が表示された第2状況」は、図61(b)に示したように、画像表示装置5の画面において、最初に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で、画像表示装置5の画面の端において、当該キャラクタの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で、画像表示装置5の画面の端において、当該キャラクタの一部が表示されている状況、あるいは、図98(b)に示したように、遊技機用枠3が画像表示装置5の画面に被さった状態における遊技者が視認可能な表示領域において、最初に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で、遊技者が視認可能な表示領域端において、当該キャラクタの一部が第1状況よりも表示され、かつ2番目に表示されたキャラクタの全体が未だ表示されていない一方で、遊技者が視認可能な表示領域端において、当該キャラクタの一部が表示されている状況を含む。すなわち、第2状況は、最初に登場するキャラクタが完全に見える前に、当該最初に登場するキャラクタに続いて2番目のキャラクタが登場する状況を含む。
(2-2) 前記群演出において、最初に表示されたキャラクタと、2番目に表示されたキャラクタとは、画面上の縦方向に沿ったY軸の位置座標が異なる。
これにより、最初のキャラクタと2番目のキャラクタとがY軸上で重なることがないため、1人しか登場しないのではないかという勘違いを生じさせないようにすることができる。
(2-3) 前記群演出におけるキャラクタの表示に対してモーションブラー処理が行われている(たとえば、図59に示す例)。
これにより、各キャラクタが複数のキャラクタであるように見せる効果があるため、1人しか登場しないのではないかという勘違いをより生じさせないようにすることができる。
(2-4) 前記群予告演出の開始を示唆する音は、当該群演出において最初に表示されるキャラクタの表示中では出力されるが、2番目に表示されるキャラクタの表示が開始するまでに終了する(たとえば、図98に示す例)。
これにより、群予告演出の開始を示唆する音が出力されるとともに最初のキャラクタが登場することで、群予告演出が実行されたことを遊技者に知らせることができる一方で、2番目のキャラクタが登場するまでには開始音が終了することで、好適に群予告演出を提供することができる。
開始音は、最初に登場するキャラクタが登場する前から出力されてもよいし、最初に登場するキャラクタが登場したと同時に出力されてもよいが、2番目のキャラクタが登場するまでには終了する。
(2-5) 前記群演出において表示される前記複数のキャラクタは、全身が画面の表示領域に収まって表示されるキャラクタと、全身の一部分が当該画面の表示領域に収まることなく当該全身の他の部分が当該画面の表示領域に収まって表示されるキャラクタとを含む(たとえば、図57に示す例)。
これにより、領域に制限のある表示領域においてより多くのキャラクタを群予告演出に登場させることができる。
(2-6) 前記群演出において表示される前記複数のキャラクタは、第1キャラクタ(たとえば、メイドA)と、当該第1キャラクタとは種類が異なる第2キャラクタ(たとえば、メイドB)とを含み、
前記第1表示期間、前記第2表示期間、および前記第3表示期間の各々において、全身が画面の表示領域に収まって表示される前記第1キャラクタと、全身の一部分が当該画面の表示領域に収まることなく当該全身の他の部分が当該画面の表示領域に収まって表示される前記第1キャラクタとが混在して表示される(たとえば、図57に示す例)。
これにより、領域に制限のある表示領域においてより多くの種類のキャラクタが群予告演出に登場しているかのように錯覚させることができる。
(2-7) 画面の一部に遮蔽物(たとえば、遊技機用枠3)が覆い被さっており、当該遮蔽物が覆い被さっている位置において、前記群演出において最初に表示されるキャラクタの表示が開始し、その後、2番目に表示されるキャラクタの表示が開始するものであり、
前記遮蔽物が覆い被さった状態で画面を視認した場合であっても、前記第1表示期間において、前記第1状況から前記第2状況になる(たとえば、図61に示す例)。
これにより、遊技者が実際に見る画面の表示領域においても、群予告演出において、1人のみが表示されてしまう状況がないため、群予告演出であるのか否かといった疑問や1人しか登場しないのではないかという勘違いを生じさせないようにすることができる。
(2-8) 前記画面と前記遮蔽物との間に向けて前記遊技機を横から視認した場合、当該画面の端部を視認することが可能である(たとえば、図61に示す例)。
これにより、遊技者がパチンコ遊技機1を横から視認して画面の端部を視認した場合であっても、群予告演出において、1人のみが表示されてしまう状況がないため、群予告演出であるのか否かといった疑問や1人しか登場しないのではないかという勘違いを生じさせないようにすることができる。
(2-9) 設計段階において、所定サイズの画面に前記遮蔽物の位置に対応する領域にマスクを被せた状態で前記群演出に関する表示が作成され、さらに、当該画面の当該所定サイズ(たとえば、19インチ)よりも大きなサイズ(たとえば、20インチ)に適用できるように、当該大きなサイズに対応する領域まで当該群演出に関する表示が作成される。
これにより、急に所定サイズよりも大きなサイズを用いるようにパチンコ遊技機1が設計変更された場合でも、作成した群予告演出のデータを適用することができる。
(2-10) 前記群演出において表示される前記複数のキャラクタは、前記遊技機のコンテンツにおいて重要度の低い低重要度キャラクタ(たとえば、メイドC~F)と、当該低重要度キャラクタよりも当該遊技機のコンテンツにおいて重要度の高い高重要度キャラクタ(たとえば、メイドA,B)とを含み、
前記高重要度キャラクタは、前記低重要度キャラクタよりも、顔が画面の表示領域に収まることなく全身の顔以外の部分が当該画面の表示領域に収まって表示される割合が低い(たとえば、図57に示す例)。
これにより、主人公のような重要度の高いキャラクタは、脇役のような重要度の低いキャラクタよりも、群予告演出において顔を認識させ易くすることで、遊技の興趣を向上させることができる。
(3-1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
演出を実行する演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理などを実行する演出制御用CPU120)を備え、
前記演出実行手段によって実行される演出は、複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、図98~図104に示す群予告演出)を含み、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、群予告演出においては、全ての演出の中で最も多くのキャラクタが登場するため、大当りとなる期待が持てる可変表示が行われていると遊技者に気付かせることができる。
「前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である」は、パチンコ遊技機1において実行される全ての演出の中で、1の画面において表示されているキャラクタの数が最も多い演出が群予告演出であることを含む。また、「前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である」は、パチンコ遊技機1において実行される全ての演出のうち、飾り図柄の可変表示時の演出、リーチ時の演出、擬似連演出、大当り発生時の演出など、1の保留記憶に基づく可変表示が行われている期間中に実行される演出の中で、1の画面において表示されているキャラクタの数が最も多い演出が群予告演出であることを含む。また、「前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である」は、大当り遊技状態中やその後の確変状態や時短状態において実行される演出の中で、1の画面において表示されているキャラクタの数が最も多い演出が群予告演出であることを含む。なお、上述した例において、群予告演出は、表示されるキャラクタの種類の数については最も多い演出でなくてもよい。
さらに、「前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である」は、パチンコ遊技機1において実行される全ての演出の中で、当該演出中の全ての画面において表示されているキャラクタの合計数が最も多い演出が群予告演出であることを含む。また、「前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である」は、パチンコ遊技機1において実行される全ての演出のうち、飾り図柄の可変表示時の演出、リーチ時の演出、擬似連演出、大当り発生時の演出など、1の保留記憶に基づく可変表示が行われている期間中に実行される演出の中で、当該演出中の全ての画面において表示されているキャラクタの合計数が最も多い演出が群予告演出であることを含む。また、「前記群演出は、前記演出実行手段によって実行可能な演出のうち、表示されるキャラクタの数が最も多い演出である」は、大当り遊技状態中やその後の確変状態や時短状態において実行される演出の中で、当該演出中の全ての画面において表示されているキャラクタの合計数が最も多い演出が群予告演出であることを含む。なお、上述した例において、群予告演出は、表示されるキャラクタの種類の数については最も多い演出でなくてもよい。
(3-2) 前記群演出よりも表示されるキャラクタの数が少ない演出であって、複数のキャラクタが表示される特定演出(たとえば、SPリーチ後半や最終リーチの演出)が実行される。
これにより、多様な演出を実行することができ、その中でも群予告演出において最も多くのキャラクタを登場させることができる。
なお、特定演出は、表示されるキャラクタの種類の数については群予告演出よりも多い演出であってもよい。
(3-3) 前記群演出の前記第2表示期間において表示されるキャラクタの数は、前記特定演出において表示されるキャラクタの数よりも多い。
これにより、群予告演出の中でも、最も長い期間である第2表示期間において迫力のある演出を遊技者に見せることができる。
なお、群予告演出の第2表示期間において表示されるキャラクタの種類の数については、特定演出において表示されるキャラクタの種類の数よりも多くてもよい。
(4-1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図98~図104に示す6人群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記群演出において、
キャラクタが進行していることを表す補助表示が行われ、
第1キャラクタの表示と第2キャラクタの表示とが重なったときは、当該第1キャラクタの表示が当該第2キャラクタの表示よりも優先される一方で、当該第1キャラクタに対応する前記補助表示と前記第2キャラクタの表示とが重なったときは、当該第2キャラクタの表示が当該第1キャラクタに対応する前記補助表示よりも優先される(たとえば、図58に示す例)。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、キャラクタに対して補助表示をすることでより躍動感のある群予告演出を遊技者に見せることができつつも、補助表示で他のキャラクタの視認性を阻害しないため、より多くのキャラクタを明確に遊技者にみせることができる。
「補助表示」は、キャラクタが進行していることを表す表示であればいずれのものであってもよく、たとえば、図58に示したようにキャラクタが進行していることを強調する画像表示(たとえば、砂煙の画像表示)であってもよいし、キャラクタが通った形跡を表す画像表示(たとえば、キャラクタの足跡の画像表示)であってもよいし、キャラクタ自体に付される画像表示(たとえば、キャラクタのオーラを表す画像表示)であってもよい。「補助表示」は、キャラクタの進行と関連して当該キャラクタの近辺において行われる画像表示であればよい。
(4-2) 前記群演出におけるキャラクタの表示と、当該群演出における前記補助表示とでは、画面に表示されるレイヤーが異なる(たとえば、図56に示すように、砂煙の画像はレイヤー1、キャラクタの画像はレイヤー2以降のレイヤーに配置される)。
これにより、群予告演出において、キャラクタ画像と補助表示を好適に遊技者にみせることができる。
(4-3) 前記群演出において表示される前記複数のキャラクタは、同じ種類の複数のキャラクタ(たとえば、レイヤー9,10のキャラクタC)を含み、
前記群演出に対応する動画データは、同じ種類の複数のキャラクタの各々に対応する第1キャラクタデータ(たとえば、レイヤー9のキャラクタCの動画データ)および第2キャラクタデータ(たとえば、レイヤー10のキャラクタCの動画データ)を含み、
前記第1キャラクタデータと、前記第2キャラクタデータとでは、キャラクタの移動速度に関するパラメータ値が異なる一方で、キャラクタの動作に関するアニメーションパラメータ値は同じである。
これにより、キャラクタの移動速度を変更する際にでも、キャラクタの動作に関するアニメーションパラメータ値を共通化することで、群予告演出の設計に関して作業工程を削減することができる。
(4-4) 前記群演出においては、画面上に配置された座標において、同じタイミングおよび同じ速度で複数のキャラクタが配置されない(たとえば、図56に示す例)。
これにより、複数のキャラクタが同じ位置で同じように動作することがないため、群予告演出を好適に遊技者に見せることができる。
(5-1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図98~図104に示す6人群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記第1表示期間において、最初に表示されたキャラクタの表示が終了する前に、新たに表示されたキャラクタ(たとえば、2番目に表示されたキャラクタ)の表示が終了する(たとえば、図99,図100に示す例)。
「新たに表示されたキャラクタ」は、図98~図100に示したように群予告演出において2番目に登場したキャラクタであってもよいし、群予告演出において3番目以降に登場したキャラクタであってもよい。群予告演出が複数のキャラクタが群となって進行する演出であることを鑑みると、「新たに表示されたキャラクタ」として、群予告演出において2番目に登場したキャラクタが最初に表示されたキャラクタの直後に位置して、当該2番目に登場したキャラクタが最初に表示されたキャラクタを追い抜かす方が躍動感や臨場感が出て好ましい。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、2番目に登場したキャラクタが最初に登場したキャラクタを抜かしてそのままトップで消えるため、躍動感のある群予告演出を遊技者に見せることができる。
(5-2) 前記群演出において表示される前記複数のキャラクタは、他のキャラクタを追い抜くキャラクタを含み、
前記追い抜くキャラクタの数は、当該追い抜くキャラクタによって追い抜かれる前記他のキャラクタの数よりも多いか、または少ないかのいずれか一方である。
これにより、群予告演出を複雑なものになり過ぎることを防止することができたり、躍動感のある群予告演出を遊技者に見せることができたりといったように、群予告演出を好適に遊技者にみせることができる。
(5-3) 前記追い抜くキャラクタが前記他のキャラクタを追い抜く場合において、当該追い抜くキャラクタの表示と当該他のキャラクタの表示とが重なるときに、当該追い抜くキャラクタの輪郭は、当該他のキャラクタの輪郭よりも太く表示される(たとえば、図60に示す例)。
これにより、キャラクタが他のキャラクタを追い抜かす様子を分かり易く遊技者に見せることができる。
(6-1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図98~図104に示す6人群予告演出)と、
前記群演出の実行を示唆する示唆画像(たとえば、プッシュボタン31Bを示す画像、メータ画像、および「PUSH!!」の文字画像)を表示する示唆演出(たとえば、PUSH演出)を実行する示唆演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120によるPUSH演出を実行する処理)と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記示唆画像の表示は、前記群演出における前記第1表示期間が開始するまでに終了する(たとえば、図97に示す例)。
「示唆画像」は、群予告演出の実行を示唆する画像であればいずれの画像であってもよく、図97に示したように操作手段の操作を遊技者に促す画像であってもよいし、群予告演出の実行を示唆する前に実行される光や模様などのエフェクト画像であってもよいし、群予告演出が実行されるまでの時間を計時するタイマー演出における時計画像であってもよいし、群予告演出の実行を示唆する文字画像(たとえば、「群」の文字画像)であってもよい。なお、タイマー演出において時計画像によって群予告演出が実行されるまでの時間を計時し、計時された時間が所定時間になったときに群予告演出の実行を示唆する文字画像(「群」の文字画像)を表示するものであってもよい。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、最初にキャラクタが登場することに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
(6-2) 前記示唆画像に関するエフェクト(たとえば、プッシュボタン31Bが押圧操作されたことを示すエフェクト)の表示が終了した後に、前記第1表示期間においてキャラクタの表示が最初に開始する(たとえば、図97に示す例)。
これにより、最初にキャラクタが登場することに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
(6-3) 前記示唆画像は、操作手段の操作を遊技者に促す画像(たとえば、プッシュボタン31Bを示す画像、メータ画像、および「PUSH!!」の文字画像)を含み、
前記示唆画像の表示中において前記操作手段が操作されたときの音(たとえば、PUSH音)の出力は、前記第1表示期間においてキャラクタの表示が最初に開始するまでに終了する(たとえば、図97に示す例)。
これにより、最初にキャラクタが登場することに対して遊技者に注目させ易くすることができる。
(6-4) 前記示唆画像の表示中において前記操作手段が操作されたときに、前記群演出を含む複数の演出(たとえば、6人群予告、背景予告、ランプ予告)のうちのいずれかが実行される(たとえば、図97,図106,図107に示す例)。
これにより、遊技者による操作を分岐点として、複数の演出が実行されるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(7-1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図98~図104に示す6人群予告演出,図172~図174に示す犬群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記群演出は、第1群演出(たとえば、6人群予告演出)と第2群演出(たとえば、犬群予告演出)とを含み、
前記第1群演出において表示される複数のキャラクタは、各々同一または略同一の第1速度(たとえば、速度V1)で進行し、
前記第2群演出において表示される複数のキャラクタは、各々同一または略同一の第2速度(たとえば、速度V2)で進行し、
前記第1速度は、前記第2速度よりも速く、
前記第1群演出は、前記第2群演出よりも、最初に表示されるキャラクタから最後に表示されるキャラクタまでの直線距離が長くなるように構成されている(たとえば、図174に示す例)。
「最初に表示されるキャラクタから最後に表示されるキャラクタまでの直線距離」は、図174に示したように、6人群予告演出や犬群予告演出などの群予告演出において、最初に表示されるキャラクタの端から最後に表示されキャラクタの端までの直線距離(X軸状の距離)である。この直線距離は、画像表示装置5の画面の端から最初のキャラクタが表示されてから最後のキャラクタが表示されるまでの時間をTとし、かつ各キャラクタの速度をVとすれば、時間Tに速度Vを乗算すること(T×V)によって算出できる。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、2種類の群予告演出を好適に遊技者に見せることができる。
(7-2) 前記第1群演出の実行時間(たとえば、X1/V1)は、前記第2群演出の実行時間(たとえば、X2/V2)と同じまたは略同一である(たとえば、図174に示す例)。
これにより、同一または略同一の時間を用いて2種類の群予告演出を実行することができる。
(7-3) 前記第2群演出が実行されたときは、前記第1群演出が実行されたときよりも、可変表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が高く、
前記第2群演出の実行確率は、前記第1群演出の実行確率よりも低い。
これにより、6人群予告よりも実行確率が低くて期待度の高い犬群予告演出について、キャラクタの速度を6人群予告よりも遅くすることで、たとえば、遊技者が犬群予告演出のキャラクタを撮影する機会を増やすことができる。
(7-4) 前記第2群演出において表示される複数のキャラクタが密集する度合い(たとえば、密集度D2)は、前記第1群演出において表示される複数のキャラクタが密集する度合い(たとえば、密集度D1)よりも大きい。
これにより、群予告演出においてキャラクタの速度や移動距離を考慮して適切な密集度でキャラクタが配置されるため、遊技者に好適な群予告演出を提供することができる。
(7-5) 前記第2群演出において、画面の下部から上部に亘って最後尾に位置する複数のキャラクタが配置され、
前記最後尾に位置する複数のキャラクタが通過した後の画面においては、その後の演出に対応する表示が行われる(たとえば、図173に示す例)。
これにより、群予告演出を契機に次の演出のための画像に切り替えて遊技者に見せることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(8-1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図162~図171に示すボインゴ群予告演出)を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
前記第1表示期間において、画面上の奥側から手前側へ向けてキャラクタが進行するように特定位置からキャラクタの表示が開始され、
前記特定位置においてキャラクタの表示が最初に開始することに関連したタイミングで、当該特定位置におけるキャラクタの表示を視認困難とする前段表示(たとえば、光のエフェクトによる前段画像の表示)が行われる(たとえば、図162に示す例)。
「前段表示」は、キャラクタの表示を視認困難とする表示であればいずれのものであってもよく、キャラクタが登場する特定位置を隠すような表示(たとえば、光や模様などのエフェクト画像の表示など)を含む。「視認困難」とは、遊技者が特定位置を完全に視認できない状態、遊技者が特定位置を視認できるが当該視認が困難な状態、遊技者が特定位置を視認できるが当該特定位置からキャラクタが登場する様子を視認できない状態、遊技者が特定位置を視認できかつ当該特定位置からキャラクタが登場する様子を視認できるが当該視認が困難な状態を含む。
「特定位置においてキャラクタの表示が最初に開始することに関連したタイミング」は、特定位置においてキャラクタの表示が最初に開始するタイミングと同じタイミング、あるいは特定位置においてキャラクタの表示が最初に開始するタイミングの前後所定期間内のタイミング(この所定期間は、遊技者が特定位置においてキャラクタの表示が最初に開始するタイミングであると錯覚するような期間)を含む。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、前段画像の表示によって視認困難となった特定位置から最初のキャラクタが表示されるため、ある程度の大きさで最初からキャラクタを表示させることができ、突然、大きなキャラクタが表示されてしまうといった違和感を遊技者に生じさせない。
(8-2) 前記第1表示期間において、画面上の奥行方向から手前方向へと進行するようにキャラクタが拡大表示され、
拡大表示されたキャラクタによって前記特定位置におけるキャラクタの表示を視認困難とする(図168に示す例)。
これにより、まるで奥行のある位置から複数のキャラクタが続々と登場するかのような視覚効果を与えることができる。
(8-3) 前記群演出において最後に表示されるキャラクタは、少なくとも画面の一端部から当該一端部に対向する他端部にまで及ぶ範囲に亘って拡大表示される(図166に示す例)。
これにより、最後のキャラクタの画像表示を利用して、群予告演出の後の演出に好適に切り替えることができる。
(8-4) 前記群演出において最後に表示されるキャラクタの動作に連動して、前記第3表示期間で表示された背景表示が、その後の演出に対応する背景表示に切り替わる(たとえば、図166,図167に示す例)。
これにより、最後のキャラクタの画像表示を利用して、群予告演出の後の演出に好適に切り替えることができる。
(8-5) 前記群演出において最後に表示されるキャラクタは、少なくとも画面の一端部から当該一端部に対向する他端部にまで及ぶ範囲に亘って拡大表示され、
前記最後に表示されるキャラクタの背面側では前記群演出における他のキャラクタは表示されていない(たとえば、図168に示す例)。
これにより、1番目のキャラクタによって隠れた位置には後続のキャラクタ画像を配置しても視認できないため、当該後続のキャラクタ画像を配置しなくてもよく、まるで奥行のある位置から複数のキャラクタが続々と登場するかのような視覚効果を与えることができる。
(9-1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図98~図104に示す6人群予告演出)と、
音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ8L,8R)と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記音出力手段は、前記第1表示期間の開始に関連するタイミングで前記群演出に対応する演出音の出力を所定音量で開始し、その後の当該第1表示期間において当該演出音の音量を当該所定音量よりも大きい特定音量とし、前記第2表示期間においても当該演出音の音量を当該特定音量とし、前記第3表示期間において当該演出音の音量を当該特定音量よりも小さい音量となるように当該演出音を出力する。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、第1表示期間中に音量を特定音量まで上げ、第2表示期間中においても特定音量で出音を維持することで、第2表示期間の前から特定音量で群予告演出を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
音量は、音出力手段が上げたり下げたりするように制御してもよいし、音出力手段の音量制御は一定であるが当該音出力手段が参照する音データにおいて音量の上げ下げが規定されていることで音量が上がったり下がったりするものであってもよい。
(9-2) 前記第1表示期間において前記演出音が出力されてから当該演出音の音量が特定音量まで上がるまでのフェードイン時間は、前記第3表示期間において当該演出音の音量が下がり始めてから当該演出音の音量が無くなるまでのフェードアウト時間よりも短い(たとえば、図63に示す例)。
これにより、群予告演出における出音は、フェードインが短い時間で行われ、フェードアウトはフェードインよりも長い時間で行われるため、群予告演出の音を好適に出力することができる。
(10-1) 可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出(たとえば、群予告演出)を実行する群演出実行手段(たとえば、図51に示す群予告実行処理,図98~図104に示す6人群予告演出)と、
複数の点灯手段(たとえば、枠ランプなどの遊技効果ランプ9)と、を備え、
前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み(たとえば、図63に示す期間)、
前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり(たとえば、図98(a23)~図100(a30)に示す期間)、
前記第2表示期間は、前記第1表示期間よりも長い期間であって、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図101(a31)~図102(a36)に示す期間)、
前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり(たとえば、図103(a37)~図104(a42)に示す期間)、
前記複数の点灯手段の各々を点灯させるための複数の輝度データで構成された輝度データテーブルは、前記第1表示期間に対応する第1輝度データテーブル(たとえば、図68(a)に示す枠ランプ用孫テーブルW1)と、前記第2表示期間に対応する第2輝度データテーブル(たとえば、図68(b)に示す枠ランプ用孫テーブルW2)と、前記第3表示期間に対応する第3輝度データテーブル(たとえば、図68(c)に示す枠ランプ用孫テーブルW3)とを含み、
前記第1輝度データテーブルおよび前記第2輝度データテーブルの各々は、前記点灯手段を低輝度で点灯させるためのデータと前記点灯手段を高輝度で点灯させるためのデータとを組み合わせた第1輝度データと、前記点灯手段を低輝度で点灯させるためのデータと前記点灯手段を高輝度で点灯させるためのデータとの組み合わせが当該第1輝度データと異なる第2輝度データとで構成され(たとえば、図68に示す枠ランプ用孫テーブルの例)、
前記第2輝度データテーブルは、前記第1輝度データテーブルよりも、多くの前記点灯手段を高輝度で点灯させるように設定されている(たとえば、枠ランプ用孫テーブルW2は枠ランプ用孫テーブルW1よりも多くのランプに高輝度(「0」~「F」)のデータが格納されている)。
これにより、群予告演出において、次々とキャラクタが登場して進行する第2表示期間が、キャラクタの表示が最初に開始してから、キャラクタの表示が最初に終了するまでの第1表示期間よりも長尺に設計することで、好適な群予告演出を提供することができる。また、各表示期間に対応する輝度データテーブルが設けられており、第2輝度データテーブルは第1輝度データテーブルよりも、高輝度でランプを点灯させるように設計されているため、第1表示期間においては複数のキャラクタが登場するときの弱めの足音を表現でき、第2表示期間においては複数のキャラクタが次々と登場するときの強めの足音を表現でき、より好適な群予告演出を遊技者に提供することができる。
「点灯手段を低輝度で点灯させるためのデータ」や「点灯手段を高輝度で点灯させるためのデータ」は、各点灯手段に含まれる複数の点灯部(たとえば、枠左ランプ9L1におけるRGB、盤上ランプ9Cにおける中のWWW)における時間ごとの点灯データ(点灯要素)であり、たとえば、図68(a)に示す例では、T1-1における枠左ランプ9L1(RGB)のデータ(100)である。なお、RGBのデータとして、消灯に対応するデータは「000」であり、低輝度の点灯に対応するデータは「100」であり、高輝度の点灯に対応するデータは「F00」である。
「輝度データ」は、各点灯手段(たとえば、枠ランプ、盤上ランプ9C)における時間ごとの点灯データであって、「点灯手段を低輝度で点灯させるためのデータ」や「点灯手段を高輝度で点灯させるためのデータ」の時間ごとの集まりであり、たとえば、図68(a)に示す例では、T1-1における枠左ランプ9Lや枠右ランプ9Rのデータである。
輝度データテーブルは、所定期間(たとえば、親テーブルや子テーブルで規定された点灯時間)における「輝度データ」の集まりであり、たとえば、図68(a)に示す例では、T1-1~T1-11における枠左ランプ9Lや枠右ランプ9Rのデータである。
(10-2) 前記第1輝度データテーブルは、前記第2輝度データテーブルよりも、輝度データの切替間隔が長い(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1は100msec間隔で切り替え、枠ランプ用孫テーブルW2は50~80msec間隔で切り替える)。
これにより、第2表示期間においては、第1表示期間よりも、キャラクタが速く走っていることを表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(10-3) 前記第1輝度データテーブルは、輝度データの切替間隔が等間隔である一方で、前記第2輝度データテーブルは、輝度データの切替間隔が等間隔でない(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1は100msec間隔で切り替え、枠ランプ用孫テーブルW2は50~80msec間隔で切り替える)。
これにより、第2表示期間においては、第1表示期間よりも、複数のキャラクタが足並みを揃えずに走っていることを表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(11-1) 前記第1輝度データテーブルは、前記群演出においてキャラクタが進行する方向へ点灯箇所を移動させる輝度データを含み(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1は群予告の進行方向に合わせて高輝度で点灯し)、
前記第2輝度データテーブルは、前記群演出においてキャラクタが進行する方向へ点灯箇所を移動させない輝度データを含む(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW2は複数箇所に亘って高輝度で点灯する)。
これにより、第1表示期間においてキャラクタが登場し、第2表示期間において複数のキャラクタが次々と登場する様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(11-2) 前記第1輝度データテーブルは、前記群演出において最初に表示されたキャラクタの進行位置に合わせて、当該キャラクタの近辺に位置する前記点灯手段を高輝度で点灯させ、当該キャラクタが到達していない箇所の近辺に位置する前記点灯手段を消灯または低輝度で点灯させる輝度データを含む(たとえば、図68(a)に示す枠ランプ用孫テーブルW1の例)。
これにより、最初に表示された先頭を走るキャラクタが進行することに合わせて、ランプが高輝度で点灯し、未だ到達していない箇所ではランプが消灯または低輝度で点灯するため、ランプの点灯を用いて先頭を走るキャラクタが進行する様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(11-3) 前記第1輝度データテーブルは、前記点灯手段を高輝度で点灯させ、その後、前記群演出において最初に表示されたキャラクタが進行するにつれて、当該点灯手段消灯または低輝度で点灯させる輝度データを含む(たとえば、図68(a)に示す枠ランプ用孫テーブルW1の例)。
これにより、最初に表示された先頭を走るキャラクタが進行することに合わせて、ランプが高輝度で点灯し、未だ到達していない箇所や既に通った箇所ではランプが消灯または低輝度で点灯するため、ランプの点灯を用いて先頭を走るキャラクタが進行する様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(11-4) 前記第1輝度データテーブルは、前記点灯手段を高輝度で点灯させ、その後、前記群演出においてキャラクタが進行する方向に位置する前記点灯手段を高輝度で点灯させる輝度データを含み(たとえば、図68(a)に示す枠ランプ用孫テーブルW1の例)、
前記第2輝度データテーブルは、前記点灯手段を高輝度で点灯させ、その後、前記群演出においてキャラクタが進行する方向に位置する前記点灯手段を高輝度で点灯させない輝度データを含む(たとえば、図68(b)に示す枠ランプ用孫テーブルW2の例)。
これにより、第1表示期間においては、最初に表示された先頭を走るキャラクタが進行することに合わせて、ランプが高輝度で点灯し、未だ到達していない箇所や既に通った箇所ではランプが消灯または低輝度で点灯するため、ランプの点灯を用いて先頭を走るキャラクタが進行する様子を表現することができる。また、第2表示期間においては、複数のキャラクタが次々と進行する様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(11-5) 前記第1輝度データテーブルは、前記点灯手段を高輝度で点灯させ、当該点灯手段と隣合う前記点灯手段を消灯させる輝度データを含み(たとえば、図68(a)に示す枠ランプ用孫テーブルW1の例)、
前記第2輝度データテーブルは、前記点灯手段を高輝度で点灯させ、当該点灯手段と隣合う前記点灯手段を点灯させる輝度データを含む(たとえば、図68(b)に示す枠ランプ用孫テーブルW2の例)。
これにより、第1表示期間においては、最初に表示された先頭を走るキャラクタが進行することに合わせて、ランプが高輝度で点灯し、未だ到達していない箇所や既に通った箇所ではランプが消灯または低輝度で点灯するため、ランプの点灯を用いて先頭を走るキャラクタが進行する様子を表現することができる。また、第2表示期間においては、複数のキャラクタが次々と進行する様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(12-1) 前記第3輝度データテーブルは、前記群演出におけるキャラクタの進行に合わせて消灯させる前記点灯手段の数を増やす輝度データを含む(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW3は群予告の進行方向に合わせて消灯または低輝度で点灯する)。
これにより、第3表示期間においては、キャラクタが進行することに合わせて、ランプが消灯または低輝度で点灯するため、ランプの消灯または点灯を用いてキャラクタが進行する様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(12-3) 前記第3輝度データテーブルは、前記群演出においてキャラクタが進行する方向に位置する前記遊技機の枠に配置された前記点灯手段における輝度データの切替間隔が、前記群演出においてキャラクタが進行する方向とは逆に位置する前記遊技機の枠に配置された前記点灯手段における輝度データの切替間隔よりも短い(たとえば、図67に示すように、枠左ランプ9Lの切替間隔は10msecであり、枠右ランプ9Rの切替間隔は80msecである)。
これにより、第3表示期間においては、キャラクタがパチンコ遊技機1の右側から左側へと進行して消えていく様子を表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(13-1) 前記第1輝度データテーブルは、前記第1表示期間の開始に関連するタイミングで前記点灯手段の制御が開始し、当該第1表示期間中に前記点灯手段の制御が終了し、
前記第2輝度データテーブルは、前記第1表示期間中に前記点灯手段の制御が開始するとともに当該第2表示期間中においても当該点灯手段の制御が継続し、前記第3表示期間中に前記点灯手段の制御が終了し、
前記第3輝度データテーブルは、前記第3表示期間中に前記点灯手段の制御が開始する(たとえば、図89に示す群予告輝度データテーブルの例)。
これにより、第1表示期間の途中から、第2表示期間と同じように高輝度でランプが点灯するため、第2表示期間の前からキャラクタが進行する様子をランプの点灯で盛り上げて表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(13-2) 前記第2輝度データテーブルは、前記第1輝度データテーブルおよび前記第3輝度データテーブルよりも、前記点灯手段の制御期間が長く設定されており、
前記第1輝度データテーブルは、前記第3輝度データテーブルよりも、前記点灯手段の制御期間が長く設定されている(たとえば、図89に示す群予告輝度データテーブルの例)。
これにより、第1表示期間において複数のキャラクタが次々と登場する様子を適切な長さで表現することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(14-1) 前記第1輝度データテーブルにおいて最初に規定された輝度データは、前記群演出において用いられる複数の前記点灯手段を消灯または低輝度で点灯させる輝度データである(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1においては全てのランプについて最初の輝度データが消灯または低輝度で点灯する)。
これにより、群予告演出が実行される前に行われていたランプの点灯と混じることなく、一旦、区切りをつけた上で群予告演出が実行されたときにランプが点灯するため、より好適な群予告演出を提供することができる。
(14-2) 前記第2輝度データテーブルおよび前記第3輝度データテーブルの各々において最初に規定された輝度データは、前記群演出において用いられる複数の前記点灯手段を消灯または低輝度で点灯させない輝度データである(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW2,W3においては最初の輝度データについて高輝度でランプが点灯する)。
これにより、群予告演出が実行された後、キャラクタが次々と進行しているときには、演出の流れを重視して、全てのランプの消灯や低輝度の点灯によって区切ること無く群予告演出を遊技者に見せることができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(14-3) 前記第3輝度データテーブルにおいて最後に規定された輝度データは、前記群演出において用いられる複数の前記点灯手段を消灯または低輝度で点灯させる輝度データである(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW3においては全てのランプについて最後の輝度データが消灯または低輝度で点灯する)。
これにより、群予告演出が終了するときには、全てのランプを消灯または低輝度で点灯させることで、群予告演出が終了することを遊技者に認識させることができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(15-1) 前記第1輝度データテーブルは、同じ制御内容の輝度データを繰り返さないように設計されている一方で、前記第2輝度データテーブルは、同じ制御内容の輝度データを繰り返すように設計されている(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1においては同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されず、枠ランプ用孫テーブルW2においては同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されている)。
これにより、長時間に亘って設定されている第2表示期間における輝度データについて、データ容量を削減することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(15-2) 前記第3輝度データテーブルは、同じ制御内容の輝度データを繰り返さないように設計されている(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW3においては同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されていない)。
これにより、第2表示期間よりも長時間に亘ることなく設定されている第3表示期間における輝度データについては、輝度データをそのまま規定することで、設計の自由度が上がる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(16-1) 前記第1輝度データテーブルは、同じ制御内容の輝度データを繰り返さないように設計されている一方で、前記第2輝度データテーブルは、同じ制御内容の輝度データを繰り返すように設計されており(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1においては同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されず、枠ランプ用孫テーブルW2においては同じ輝度データを繰り返し用いるように輝度データが規定されている)、
前記第1輝度データテーブルにおいては、不具合対策用の輝度データが最後に規定されている一方で、前記第2輝度データテーブルにおいては、不具合対策用の輝度データが最後に規定されていない(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1においては不具合対策用の10分間データが規定され、枠ランプ用孫テーブルW2においては不具合対策用の10分間データが規定されていない)。
これにより、長時間に亘って設定されている第2表示期間における輝度データについて、データ容量を削減することができる。一方、第1表示期間における輝度データについては、輝度データをそのまま規定しているが、その代わり、不具合対策用の10分間データが規定されていることで、その10分間の間に不具合対策をすることができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(16-2) 前記不具合対策用の輝度データは、前記第1輝度データテーブルを構成する輝度データの中で最も長い時間が規定された輝度データであって、前記第1輝度データテーブルの最初から前記点灯手段が制御されてしまうことを防止するための輝度データである(たとえば、図67に示すように、枠ランプ用孫テーブルW1においては不具合対策用の10分間データが規定されている)。
これにより、第1輝度データテーブルの最初からランプの点灯制御が行われてしまうことを不具合対策用の10分間データによって防止することができるため、好適な群予告演出を提供することができる。
(16-3) 前記不具合対策用の輝度データは、隣合う前記点灯手段を順番に規則的に点灯させる輝度データである(たとえば、図68(a)に示すように、10分間の不具合対策用の輝度データは、1つ前の状態から点灯箇所がずれるように、隣合う枠ランプを順番に規則的に点灯させる輝度データである)。
これにより、不具合が発生しても、1つ前の状態から点灯箇所がずれるように、隣合う枠ランプを順番に規則的に点灯させるため、見栄えが悪くなることを防ぐことができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(17-1) 前記点灯手段は、単色で点灯する単色点灯手段(たとえば、盤上ランプ9C6~9C8)と、複数の色で点灯する複数色点灯手段(たとえば、盤上ランプ9C1~9C5,9C9~9C13)とを含み、
前記単色点灯手段を特定の高輝度で点灯させる輝度データは、当該特定の高輝度の点灯に対応する値として特定値(たとえば、「6」)を含み、
前記複数色点灯手段を前記特定の高輝度で点灯させる輝度データは、当該特定の高輝度の点灯に対応する値として特定値よりも大きい値(たとえば、「8」~「F」)を含む。
これにより、発光手段の種類に応じて高輝度の点灯に対応する値を適切なものにすることで、高輝度で点灯するランプ間の光のばらつきを調整することができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(17-2) 前記単色点灯手段は、第1色で点灯する第1色点灯手段(たとえば、盤上ランプ9C6~9C8)と、第2色で点灯する第2色点灯手段(たとえば、盤左ランプ9B1~9B5)とを含み、
前記第1色点灯手段および前記第2色点灯手段のいずれを前記特定の高輝度で点灯させる輝度データであっても、当該特定の高輝度の点灯に対応する値として前記特定値(たとえば、「6」)を含む。
これにより、同じ単色で点灯するランプ間においても、光のばらつきを調整することができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(18-1) 前記第1輝度データテーブルおよび前記第2輝度データテーブルはいずれも、前記遊技機の左右に設けられた前記点灯手段の各々に対して互いに異なる輝度データを含み(たとえば、図68に示す枠ランプ用孫テーブル)、
前記群演出とは異なる演出であって可変表示の表示結果が前記特定表示結果となることを予告する予告演出において用いられる前記輝度データテーブルは、前記遊技機の左右に設けられた前記点灯手段の各々に対して共通の輝度データを含む(たとえば、図75に示す枠ランプ用孫テーブル)。
これにより、群予告演出においては枠左ランプ9Lと枠右ランプ9Rとで個別に点灯制御を行うことで、より詳細な点灯態様を実現することができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(19-1) 前記群演出とは異なる演出であって可変表示の表示結果が前記特定表示結果となることを予告する予告演出(たとえば、リーチライン演出)の実行中において、前記群演出が割り込んで実行されることがあり、
前記群演出が割り込んで実行された場合においても、前記予告演出に対応する前記輝度データテーブルに従って前記点灯手段が点灯し続けるものであり(たとえば、図175,図176に示す例)、
前記群演出において用いられる前記点灯手段は、前記予告演出において用いられる前記点灯手段と同じであるか、または当該予告演出において用いられる前記点灯手段と当該予告演出において用いられない前記点灯手段とを含む(たとえば、図74に示すように、リーチライン演出においては、群予告演出で常に用いられる盤上ランプおよびアタッカランプが用いられない期間がある)。
これにより、群予告演出が他の予告演出に割り込んで実行された場合でも、共通のランプが点灯しているため、違和感なく点灯による演出を実現することができ、好適な群予告演出を提供することができる。たとえば、群予告演出が他の予告演出に割り込んで実行された場合、群予告演出におけるランプの点灯と他の予告演出におけるランプの点灯とが混在することになるが、仮に両者で点灯するランプが互いに異なっていれば、数多くのランプが煩雑に点灯するため、見栄えが悪く、遊技者に違和感を与えてしまう虞がある。この点、群予告演出におけるランプの点灯と他の予告演出におけるランプの点灯とを共通にしておけば、数多くのランプが煩雑に点灯することを防止することができる。
(19-2) 前記群演出の実行中に前記予告演出が終了し、かつ当該予告演出とは異なる所定演出(たとえば、図柄送り演出)が実行されるものであり(たとえば、図175,図176に示す例)、
前記群演出において用いられる前記点灯手段は、前記所定演出において用いられる前記点灯手段と同じであるか、または当該所定演出において用いられる前記点灯手段と当該所定演出において用いられない前記点灯手段とを含む(たとえば、図175,図176に示す例)。
これにより、群予告演出中に他の演出に切り替わった場合でも、共通のランプが点灯しているため、違和感なく点灯による演出を実現することができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(19-3) 前記群演出は100%未満の所定の実行確率で実行される(たとえば、図34に示す群予告抽選)。
これにより、群予告演出は他の演出に関係なく抽選によって実行するか否かが決まるため、群予告演出の実行に関する処理負担を軽減することができ、好適な群予告演出を提供することができる。
(20-1) 前記点灯手段は、前記群演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置にある特定点灯手段(たとえば、Vランプ9G)を含み、
前記特定点灯手段は、前記有利状態に制御するときに点灯可能であり、かつ当該有利状態に制御しないときに点灯せず(たとえば、Vランプ9Gは、V入賞が発生可能な大当り遊技状態のラウンド中であることやV入賞が発生したことを報知するために点灯する)、
前記第1輝度データテーブルおよび前記第2輝度データテーブルは、前記特定点灯手段を点灯させる輝度データを含まない(たとえば、図67に示す輝度データテーブルの例)。
これにより、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置にあるランプが群予告演出中に点灯してしまうことで、大当りなどの有利状態に制御されたのかと遊技者に勘違いをさせてしまうことを防止することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(20-2) 前記点灯手段は、前記群演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置にある特定点灯手段(たとえば、スティックコントローラランプ9J,トリガボタンランプ9K)を含み、
前記特定点灯手段は、遊技者に対して操作手段の操作が有効であることを点灯によって示唆するものであり(たとえば、スティックコントローラランプ9Jはスティックコントローラ31Aを引く操作を促すために点灯し、トリガボタンランプ9Kはプッシュボタン31Bを押圧する操作を促すために点灯する)、
前記第1輝度データテーブルおよび前記第2輝度データテーブルは、前記特定点灯手段を点灯させる輝度データを含まない(たとえば、図67に示す輝度データテーブルの例)。
これにより、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置にあるランプが群予告演出中に点灯してしまうことで、操作手段の操作を促しているのかと遊技者に勘違いをさせてしまうことを防止することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
[変形例]
上述したパチンコ遊技機1の変形例について説明する。
(群予告演出の表示期間について)
本実施の形態においては、第3表示期間が第1表示期間よりも長い期間であったが、第1表示期間が第3表示期間よりも長い期間であってもよい。
これにより、第1表示期間において最初に登場したキャラクタを長めにみせることで、大当りを示唆する群予告演出が実行されたことに対して注目させ易くすることができる。
(群予告演出の実行タイミングについて)
本実施の形態においては、可変表示の結果がハズレ表示結果となる変動パターンの場合、100%の確率で可変表示の時間の後半で群予告演出が実行されるものであったが、これに限らない。たとえば、可変表示の結果がハズレ表示結果となる変動パターンの場合、可変表示の時間の前半よりも、可変表示の時間の後半の方が高い確率で群予告演出が実行されるものであってもよい。
また、本実施の形態においては、可変表示の結果が当り表示結果となる変動パターンの場合、100%の確率で可変表示の時間の前半で群予告演出が実行されるものであったが、これに限らない。たとえば、可変表示の結果が当り表示結果となる変動パターンの場合、可変表示の時間の後半よりも、可変表示の時間の前半の方が高い確率で群予告演出が実行されるものであってもよい。
(群予告演出で登場するキャラクタについて)
本実施の形態においては、第1表示期間において、1番目(最初)のキャラクタとして主人公のメイドA(夢夢ちゃん)が登場したが、第2表示期間において最も多く登場するキャラクタが主人公のメイドA(夢夢ちゃん)であってもよい。
これにより、最も長い第2表示期間において、主人公のキャラクタを遊技者に頻繁に見せることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第1表示期間において最初に表示されるキャラクタは、プレミアキャラクタであってもよい。
これにより、最初の第1表示期間において、プレミアキャラクタを遊技者に最初に見せることができ、群予告演出をインパクトのあるものとすることができる。なお、第1表示期間において最初に表示されるキャラクタがプレミアキャラクタの場合、大当りが確定するものであってもよい。さらに、この場合、枠ランプなどの各ランプの点灯パターンをレインボー(七色)を含むパターンにしてもよい。
なお、プレミアキャラクタは、全ての状態や演出の中で最も登場割合の低いキャラであってもよいし、群予告演出以外では登場しないキャラクタであってもよい。また、プレミアキャラクタは、他のキャラクタよりも、登場することで大当りの期待度が高いことを示唆するキャラクタであってもよい。
(群予告演出における点灯制御について)
本実施の形態においては、図68に示す枠ランプ用孫テーブルに示すように輝度データが規定されていたが、以下のように輝度データが規定されてもよい。すなわち、点灯手段を低輝度で点灯させるためのデータと点灯手段を高輝度で点灯させるためのデータとを組み合わせた第1特定輝度データと、点灯手段を低輝度で点灯させるためのデータを含む一方で点灯手段を高輝度で点灯させるためのデータを含まない第2特定輝度データとがあり、第1輝度データテーブルは、第1特定点灯データが用いられず、第2輝度データテーブルは、第2特定点灯データを用いるものであってもよい。
このようにすれば、第1表示期間においては、高輝度で点灯するデータが規定されないため、低輝度でランプが点灯することで複数のキャラクタが近づいてくる様子を表現することができ、第2表示期間においては、高輝度で点灯するデータが規定されるため、複数のキャラクタが次々と進行する様子を表現することができる。
また、第3輝度データテーブルは、第2輝度データテーブルで点灯していた点灯手段を全て消灯させる輝度データを含むものであってもよい。
このようにすれば、第3表示期間においてキャラクタが進行して消える様子をランプの消灯によって表現することができる。
また、点灯手段は、群演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置にある特定点灯手段を含み、
特定点灯手段の前面側には、光を透過可能な特定部材が配置されており、
特定点灯手段が点灯することで、特定部材を介して視認される色味が特定色となり、
第1輝度データテーブルおよび第2輝度データテーブルは、特定色とは異なる色で点灯手段を点灯させる輝度データを含み、
第1輝度データテーブルおよび前記第2輝度データテーブルは、特定点灯手段を点灯させる輝度データを含まないものであってもよい。
このようにすれば、群予告演出においてキャラクタが進行する方向に関連する位置にあるランプが群予告演出中に点灯してしまうことで、当該ランプの前面側に位置する透明な特定部材を介して視認される色味が群予告演出においては用いられていない特定色になってしまうことで、群予告演出の色味を邪魔してしまうことを防止することができる。よって、好適な群予告演出を提供することができる。
(群予告演出の動画データについて)
本実施の形態においては、図56に示すように、動作対象となるキャラクタと当該キャラクタの動作内容(動作パターン)とが予め対応付けられた動画データを設計段階で作成しておき、当該動画データをRAM122またはROM121に格納するものであった。そして、パチンコ遊技機1において、演出制御用CPU120は、CPU103から受信した変動パターンコマンドに基づき、群予告演出の実行タイミングになったときに、RAM122またはROM121に格納された動画データを再生するようになっていた。しかしながら、上記と異なる方法で群予告演出の動画を再生するものであってもよい。
たとえば、動作対象となるキャラクタのデータと、動作内容(動作パターン)を示すデータとを、各々別のデータとしてRAM122またはROM121に格納してもよい。そして、パチンコ遊技機1において、演出制御用CPU120は、CPU103から受信した変動パターンコマンドに基づき、群予告演出の実行タイミングになったときに、RAM122またはROM121に格納されたキャラクタのデータと動作パターンを示すデータとを各々選択し、両者を組み合わせて動画データを作成し、作成した当該動画データを再生するものであってもよい。
より具体的には、RAM122またはROM121においては、キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCの各々が走ったり歩いたりする複数のデータを記憶領域1に格納するとともに、キャラクタが決められていないが任意の複数のキャラクタが群予告演出に係る複数の動作パターンを示す動画データを記憶領域2に格納すればよく、演出制御用CPU120は、群予告演出の実行タイミングになったときに、記憶領域1からキャラクタを抽出し、さらに記憶領域2から群予告演出に係る動画データを抽出し、それらを組み合わせて1つの群予告演出の動画データを作成し、作成した当該動画データを再生するものであってもよい。
(群予告演出と他の予告演出とが重なる場合について)
本実施の形態においては、図160および図173に示すように、群予告演出の実行期間と他の予告演出の実行期間とが重なる場合、群予告演出における画像の表示領域が他の予告演出における画像の表示領域よりも大きく、かつ群予告演出における画像の表示が他の予告演出における画像の表示よりも優先されるもの(たとえば、群予告演出における画像の表示のレイヤーが他の予告演出における画像の表示のレイヤーよりも前面側)であった。しかしながら、これに限らない。たとえば、群予告演出の実行期間と他の予告演出の実行期間とが重なる場合、他の予告演出における画像の表示領域が群予告演出における画像の表示領域よりも大きく、かつ他の予告演出における画像の表示が群予告演出における画像の表示よりも優先されるもの(たとえば、他の予告演出における画像の表示のレイヤーが群予告演出における画像の表示のレイヤーよりも前面側)であってもよい。あるいは、群予告演出の実行期間と他の予告演出の実行期間とが重なる場合、群予告演出における画像の表示領域が他の予告演出における画像の表示領域よりも大きく、かつ他の予告演出における画像の表示が群予告演出における画像の表示よりも優先されるもの(たとえば、他の予告演出における画像の表示のレイヤーが群予告演出における画像の表示のレイヤーよりも前面側)であってもよい。また、群予告演出の実行期間と他の予告演出の実行期間とが重なる場合、他の予告演出における画像の表示領域が群予告演出における画像の表示領域よりも大きく、かつ群予告演出における画像の表示が他の予告演出における画像の表示よりも優先されるもの(たとえば、群予告演出における画像の表示のレイヤーが他の予告演出における画像の表示のレイヤーよりも前面側)であってもよい。なお、他の予告演出における画像の表示領域が群予告演出における画像の表示領域よりも大きい場合とは、たとえば、大当りを示唆する画像など遊技者が注目する予告画像については群予告演出における画像によって隠されているが、当該予告画像の周りに位置する画像(たとえば、予告画像を取り巻く炎やオーラなどを示す画像)については群予告演出における画像によって隠されずに視認可能であるものを含む。
(当りを経由しない時短制御例)
次に、時短状態として、当り(大当り、小当りなど)を経由しない時短制御を実行する例を説明する。
(時短図柄を用いた時短制御例)
(A1) 上記した各特徴部や変形例においては、時短状態(高ベース状態)への移行については、必ず特別可変入賞球装置7Aが作動する大当り状態や小当り状態を経由して移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、特別図柄として時短図柄が導出表示された場合に、特別可変入賞球装置7Aを作動させることなく時短状態(高ベース状態)に移行するようにしてもよい。つまり、時短状態としては、当り(大当り、小当りなど)を経由しない時短制御を実行してもよい。
(A2) なお、上記した時短図柄としては、これらの時短図柄をハズレ図柄の一部としてもよいし、小当り図柄の一部としてもよい。
(A3) また、時短図柄の導出表示に関する抽選処理を行う場合には、これらの抽選処理に、時短図柄抽選用の専用の乱数を用いて抽選を実行してもよいし、ハズレ図柄の抽選乱数や大当り図柄の抽選乱数や小当り図柄の抽選乱数、大当り抽選判定用乱数、転落抽選の抽選乱数などの他の抽選を行う乱数を用いて抽選を行うようにしてもよい。
(A4)また、これら時短図柄については、複数種類の図柄であってよいとともに、その他の図柄である小当り図柄やハズレ図柄で表示される図柄の組み合わせと併用してもよい。なお、この場合、併用する小当り図柄によって時短状態の移行の有無を決定してもよい。但し、時短図柄に当選した場合に、更に抽選によって時短状態への移行の有無を抽選することや、時短回数を抽選することは行わない。
(A5) また、時短図柄の抽選を行う場合であって、設定値を変更可能である場合には、設定値に応じて時短図柄の抽選確率は変化しない、つまり、全ての設定値において時短図柄の抽選確率は同一とするが、これら時短図柄の抽選確率を第1特図と第2特図とで異なる確率としてもよい。
(A6) また、時短図柄の抽選を行う場合の乱数取得のタイミングについては、専用の乱数を使用する場合であっても、他の乱数を使用する場合であっても、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞時でよい。
(A7) また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、専用の乱数(時短抽選乱数)を用いる場合は専用の乱数(時短抽選乱数)による抽選結果を当選値とし、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合は特定の小当り図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に転落抽選判定値用乱数を用いる場合は転落抽選判定値用乱数を当選値とすることができるとともに、構造物を用いた抽選、たとえば、特別可変入賞球装置7A内部に時短領域を設け、該時短領域を遊技球が通過したことを時短図柄の当選としてもよい。
(A8) なお、時短図柄の抽選を、構造物を用いて行う場合において小当り図柄が時短図柄を併用する際に、時短状態の可変表示回数(時短回数)は、時短領域の通過の有無で変化しないようにする。
(A9) また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、時短図柄の抽選にハズレ図柄乱数を用いる場合は特定のハズレ図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に大当り図柄乱数を用いる場合は特定の大当り図柄乱数値を当選値とすることができる。但し、これらの乱数値を当選値とする場合には、設定によって大当り確率以外の性能に差異がでることから、設定値の変更が不能なものに限り可能である。
(A10) また、時短図柄の抽選結果の判定タイミングは、大当り判定後のタイミングにおいて実行すればよい。なお、時短図柄の抽選は、抽選に使用する乱数値がいずれの乱数値であっても、時短状態(高ベース)や高確率時においては実行せずに、低確率低ベース状態においてのみ実行する。但し、既に、時短状態となっている状態で、時短図柄が導出表示された場合に、時短回数の再セットや抽選しないことのずれであっても、遊技機ごとに決まっていればよい。
(A11) また、時短図柄が導出表示されたときの時短回数については、当選値(図柄)と遊技状態毎に応じて、予め定められた複数の時短回数をもつことができる。また、時短図柄ごとに時短の付与条件を異なるようにすることもできる。
(A12) また、時短図柄に応じて時短回数が異なるときには、特図1と特図2で、時短図柄の振り分け抽選を変更することができる。
(A13) また、同一の時短図柄が導出表示されたときでも、その時の遊技状態に応じて付与される時短回数が異なるようにしてもよい。ただし、遊技状態に対して予め定められたものであることを要する。
(A14) また、低確率低ベース状態における時短図柄の抽選結果として「時短回数0回」の抽選結果を含めることができる。
(A15) また、時短終了図柄の導出抽選(時短終了抽選)を実行し、時短回数を時短開始後において時短終了図柄が導出表示されるまで、或いは大当り図柄が導出表示されるまでの回数としてもよい。つまり、時短の回数を設定せずに、原則、無制限としてもよい。
(A16) また、時短図柄により制御される時短状態と、大当りの発生によって制御される時短状態とで、時短回数や付与条件を異なるようにしてもよい。
(A17) また、時短図柄が導出表示された場合において時短状態に制御されるタイミングは、時短図柄の図柄確定時間が経過した時点となる。但し、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合にあって、小当りに当選して時短状態に移行する場合には、小当りの動作終了時が時短状態に制御されるタイミングとなる。
(A18) また、構造物を用いた抽選の場合に時短状態に制御されるタイミングは、構造物を動作させる遊技状態(たとえば、小当り状態)における構造物の動作終了時のタイミングとなる。
(A19) また、大当り後において所定の可変表示回数に亘って高確率低ベース状態に制御される遊技機(所謂、規定回数確変機(ST機))の場合に、遊技場の開店時に高確率低ベース状態であり、該高確率低ベース状態が規定回数の可変表示が実行されて終了した後、時短状態に制御するようにしてもよい。
(A20) また、時短リミッタ機能を搭載する場合にあって、時短図柄が導出表示された場合には、時短リミッタの回数を更新する。
(A21) また、時短図柄の図柄確定時間を、他の図柄の図柄確定時間と異なる時間としてもよい。
(時短図柄を用いたその他の時短制御例)
時短図柄を用いたその他の時短制御としては、以下に説明する制御を実行してもよい。
(B1) 通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことに基づいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、時短状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたことに基づいてさらに当該時短状態から同様の時短状態に移行させる遊技制御をしない(時短図柄が表示されても時短状態を上書するような(時短状態が再度発生するような)遊技状態の切替制御をしない)ようにしてもよい。そして、通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたときと、時短状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたときとで異なる演出をしてもよい(飾り図柄について、通常状態では時短図柄として特殊図柄を表示し、時短状態では一般的なハズレ図柄を表示するなど)。これにより、時短図柄の可変表示結果が表示されるときの状態に応じて好適な制御が可能となる(たとえば、状態の移行有無に応じて演出が実行されることにより興趣が向上する)。
(B2) (B1)の制御をする遊技機において、特別図柄の表示結果が時短図柄となる場合に、特別図柄は通常状態と時短状態とで共通の時短図柄を表示し、飾り図柄は通常状態と時短状態とで異なる図柄を表示結果として表示するようにしてもよい(たとえば飾り図柄は通常状態では時短図柄に対応する特殊図柄を表示するが、時短状態では単なるハズレ図柄を表示するなど、時短図柄に対応する図柄を表示しないなど)。これにより、時短状態での飾り図柄の表示結果によって、遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B3) (B1)の制御をする遊技機において、通常状態では、飾り図柄の表示結果が特殊図柄(時短図柄)となるか否かを示唆する演出を実行するが、時短状態では、飾り図柄の表示結果が特殊図柄(時短図柄)となるか否かを示唆する演出を実行しないようにしてもよい。これにより、時短状態での演出によって飾り図柄の表示結果により遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B4) (B1)の制御をする遊技機において、通常状態と時短状態とで、飾り図柄の確定表示時間(確定した表面結果を表示してからその表示状態を維持させる時間)が異なるように制御してもよい。これにより、時短状態での飾り図柄の演出によって遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B5) 第1特別図柄による第1可変表示を行った後と、第2特別図柄による第2可変表示とを行った後とに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことに基づいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、時短状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたことに基づいてさらに当該時短状態から同様の時短状態に移行させる遊技制御をしない(時短図柄が表示されても時短状態を上書するような(時短状態が再度発生するような)遊技状態の切替制御をしない)ようにしてもよい。そして、第2可変表示の方が第1可変表示よりも時短図柄の可変表示結果が表示される割合が高く、可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶し、時短状態が終了したときに保留記憶情報が記憶されているか否かに応じて異なる演出を実行可能であり(時短制御に移行するときは時短継続表示、時短制御に移行制御に移行しないときは時短制御が実行されないことを特定可能な表示をする演出など)、時短状態中は右打ち報知(右打ちを指示する報知)に応じて右打ち遊技がされ、時短状態が終了したときに記憶されている保留記憶情報にもとづく可変表示がすべて終了するまで。左打ち報知(左打ちを指示する報知)をしないようにしてもよい。これにより、時短図柄の可変表示結果が表示されるときの状態に応じて好適な制御が可能となる(たとえば、状態の移行有無に応じて演出が実行されることにより興趣が向上する)。
(B6) 第1特別図柄による第1可変表示を行った後と、第2特別図柄による第2可変表示とを行った後とに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことに基づいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、時短状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたことに基づいてさらに当該時短状態から同様の時短状態に移行させる遊技制御をしない(時短図柄が表示されても時短状態を上書するような(時短状態が再度発生するような)遊技状態の切替制御をしない)ようにしてもよい。そして、第2可変表示の方が第1可変表示よりも時短図柄の可変表示結果が表示される割合が高く、可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶し、時短状態が終了したときに保留記憶情報が記憶されているか否かに応じて異なる演出を実行可能であり(時短制御に移行するときは時短継続表示、時短制御に移行制御に移行しないときは時短制御が実行されないことを特定可能な表示をする演出など)、時短状態中は右打ち報知に応じて右打ち遊技がされ、時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示がすべて終了するまで。左打ち報知(左打ちを指示する報知)をしないようにしてもよい。これにより、時短図柄の可変表示結果が表示されるときの状態に応じて好適な制御が可能となる(たとえば、状態の移行有無に応じて演出が実行されることにより興趣が向上する)。
(B7) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)が終了した後に実行される可変表示(第1可変表示)において左打ち報知を実行してもよい。これにより、好適に打ち方の指示が出るので円滑に遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(B8) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)において時短図柄の表示結果が表示された場合と、残保留記憶情報にもとづく可変表示が実行されるとき以外の通常状態での可変表示(第1可変表示)において当り(小当り、大当り)となった場合とで、当りとなったことに応じて実行する右打ち報知の報知態様が異なるようにしてもよい。これにより、右打ち報知の報知態様の演出によって飾り図柄の表示結果により遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B9) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報において、時短図柄の表示結果が表示される保留記憶情報があるときと、当該保留記憶情報がないときとで、共通の演出を実行した後に異なる演出を実行可能(たとえば4個の残保留記憶のうち4個目の保留記憶情報に時短図柄の表示結果が表示される保留記憶情報があるときに、3個目の保留記憶情報にもとづく可変表示までは時短状態に復帰するか否かを示唆する共通の演出を実行し、4個目の保留記憶情報にもとづく可変表示で当該共通の演出とは異なる時短状態復帰演出を実行可能)であるようにしてもよい。これにより、右打ち報知の報知態様の演出によって飾り図柄の表示結果により遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B10) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)の表示結果にもとづく時短状態移行時の演出と、残保留記憶情報にもとづく可変表示が実行されるとき以外の通常状態での可変表示(第1可変表示)の表示結果にもとづく時短状態移行時の演出とで、当りとなったことに応じて実行する右打ち報知の報知態様が異なるようにしてもよい。これにより、遊技状態に応じて演出が変わるので、遊技興趣を向上させることができる。
(B11) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)における表示結果の確定表示時間(確定した表面結果を表示してからその表示状態を維持させる時間)と、残保留記憶情報にもとづく可変表示が実行されるとき以外の通常状態での可変表示(第1可変表示)における表示結果の確定表示時間とが共通であるようにしてもよい。これにより、制御データの増大を抑制することができる。
(B12) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)が実行される期間においては右打ち報知を実行せず、残保留記憶情報にもとづく可変表示において時短図柄の表示結果が表示された場合に、次回の可変表示の開始当初期間に右打ち報知を実行してもよい。これにより、好適に打ち方の指示が出るので円滑に遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(B13) 通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことに基づいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、可変表示結果が小当り図柄および大当り図柄のような当り図柄(特定表示結果)になる場合と時短図柄(特別表示結果)になる場合とで、共通の特定演出(リーチ演出、予告演出)を実行可能であり、複数種類設けられた共通の特定演出のうちいずれの共通の特定演出が実行されるかに応じて、時短図柄(特別表示結果)になる割合が異なるようにしてもよい。そして、可変表示において時短図柄の表示結果が表示された場合に、次回の可変表示の開始当初期間に右打ち報知を実行してもよい。これにより、時短図柄(特別表示結果)が表示されるときの遊技状態に応じて、好適に演出制御をすることができる。
(B14) 前記共通の特定演出を実行した後に、表示結果が、当り図柄(特定表示結果)となる場合と、時短図柄(特別表示結果)になる場合とがある。これにより、可変表示の演出結果のバリエーションが豊富化し、遊技の興趣を向上させることができる。
(B15) 遊技制御用のCPU103は、当り図柄(特定表示結果)となる場合と、時短図柄(特別表示結果)になる場合と、ハズレ図柄(所定表示結果)となる場合とで共通の変動パターンを選択可能であり、演出制御用CPU120は、遊技制御用のCPU103から同じ変動パターンを指定するコマンドを受信した場合でも、表示結果を指定する図柄指定コマンドの種類に応じて、可変表示において異なる演出を実行可能であるようにしてもよい。これにより、可変表示の演出のバリエーションが豊富化し、遊技の興趣を向上させることができる。
(B16) 前記共通の特定演出を実行した後に、時短図柄(特別表示結果)になるときに実行可能な特別演出を実行可能である。これにより、共通の特定演出の実行後の特別演出により遊技の興趣を向上させることができる。
(B17) 前記共通の特定演出の種類によって、時短図柄(特別表示結果)になるときに実行可能な特別演出が実行される場合と、実行されない場合とがあるようにしてもよい(たとえば複数種類のスーパーリーチ演出のうちでも当りになる期待度が高い方の演出を実行するときには特別演出を実行しないなど)。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B18) 前記共通の特定演出の種類によって、前記特別演出が実行されたときに時短図柄(特別表示結果)になる期待度(割合)が異なるようにしてもよい。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B18) 前記共通の特定演出の種類によって、前記特別演出が実行されたときに時短図柄(特別表示結果)になる期待度(割合)が異なるようにしてもよい。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B19) 前記共通の特定演出とは異なる所定演出(たとえば当りへの期待度によって表示態様が変化可能なアクティブ表示(保留表示の表示位置から別の表示位置に移動した表示であり、現在実行中の可変表示に対応する当りの期待度を示唆可能な演出をする表示)を表示する演出)の演出態様に応じて、時短図柄(特別表示結果)になる期待度(割合)が異なるようにしてもよい。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B20) 時短図柄(特別表示結果)になるときに実行可能な特別演出において、時短図柄(特別表示結果)になることを示唆する演出(時短示唆演出など)を実行した後に、当り図柄(特定表示結果)を報知する演出(時短状態よりも遊技価値が高い特別な大当りなど)を実行可能としてもよい。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B21) 遊技制御用のCPU103は、複数種類設けられた時短図柄(特別表示結果)の種類に応じて時短回数(時短継続期間)が異なる時短状態(特別状態)に制御可能であり(たとえば第1時短図柄:時短50回、第2時短図柄:時短100回など)、演出制御用CPU120は、実行した演出の種類(たとえばリーチ演出の種類など)によって、時短図柄が停止したときに付与される時短回数(継続期間)が異なる演出を実行してもよい。これにより、演出の種類によりその後の時短回数に遊技者の注目が集まり遊技興趣を向上させることができる。
(B22) 通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことに基づいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、遊技の進行を制御する遊技制御用のCPU103(遊技制御手段)からコマンドを送信し、当該コマンドを受信した演出制御用CPU120(演出制御手段)により、コマンドにもとづく演出を実行可能である。そして、送信されるコマンドには、通常状態から時短状態(特別状態)に移行(制御)することを指定可能な特別コマンドが含まれ、演出制御用CPU120は、特別コマンドを含む複数種類のコマンドを受信したときに、保留記憶情報の先読みに基づいて、時短状態(特別状態)に移行可能な可変表示が実行されることが特定された保留記憶情報以降に発生した保留記憶情報に対する先読み予告演出の実行を制限(まったく実行しない、稀に実行可能とするなど)するようにしてもよい。これにより、時短図柄(特別表示結果)が表示されるときの遊技状態に応じて好適に演出制御を実行することができる。
(B23) 保留記憶情報の先読みに基づいて、大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行(制御)可能な可変表示が実行されることが特定された保留記憶情報以降に発生した保留記憶情報に対する先読み予告演出の実行を制限するようにしてもよい。そして、このような先読み予告演出の実行制限中における先読み予告演出として、共通態様の演出を実行可能としてもよい。これにより、遊技状態の移行に伴って、実際の遊技状態に対応しない演出制御が実行されるのを制限することにより、遊技の興趣低下を抑制することができる。
(B24) 先読み対象が保留記憶情報にもとづく可変表示が、時短図柄(特別表示結果)が表示される可変表示である場合と、時短図柄(特別表示結果)が表示されると見せかけて表示されない可変表示である場合との両方について、当該保留記憶情報の後に発生した保留記憶情報に対する先読み予告演出の実行を制限するようにしてもよい。これにより遊技状態の移行に伴って、実際の遊技状態に対応しない演出制御が実行されるのを制限することにより、遊技の興趣低下を抑制することができる。
(B25) 前記先読み予告演出の実行制限中における先読み予告演出は、特定の期待度よりも期待度が高い演出を実行しない(たとえば保留表示の色の期待度が青<緑<赤の場合において保留表示の色を赤に変化させないなど)。これにより遊技状態の移行に伴って、実際の遊技状態に対応しない演出制御が実行されるのを制限することにより、遊技の興趣低下を抑制することができる。
(B26) 前記先読み予告演出の実行制限中における先読み予告演出は、特定の種類の演出を実行しない(たとえば保留表示の色の期待度が青<緑<赤の場合において保留表示の色を赤に変化させないなど)。これにより遊技状態の移行に伴って、実際の遊技状態に対応しない演出制御が実行されるのを制限することにより、遊技の興趣低下を抑制することができる。
(ハズレ可変表示回数などの所定表示結果となった可変表示回数を用いた時短制御例)
次に、通常状態において所定表示結果(ハズレ表示結果、大当りとならない小当り表示結果など)となった可変表示回数(ハズレとなった可変表示の継続回数)を用いた時短制御例を説明する。以下のように、時短状態(特別状態)は、所定表示結果(ハズレ表示結果、大当りとならない小当り表示結果など)となった可変表示の継続回数が特別回数(たとえば1000回)に到達したことを条件として実行可能としてもよい。なお、前記所定結果としては、ハズレ表示結果となった可変表示の継続回数が特別回数に到達したことを条件として時短状態(特別状態)を実行可能としてもよい。
(C1) 第1特別図柄による第1可変表示を行った後と、第2特別図柄による第2可変表示とを行った後とに、可変表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、通常状態において所定表示結果(ハズレ表示結果、大当りとならない小当り表示結果など)となった可変表示の実行回数の数値情報を更新し、当該数値情報に基づいて、前記所定表示結果となった可変表示の実行回数(継続回数)が特別回数(たとえば1000回など)に到達した特別条件が成立した場合に、通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をしてもよい。そして、前記数値情報は、第1可変表示で前記所定表示結果となったときと、第2可変表示で前記所定表示結果となったときとの両方で更新してもよい。これにより、第1可変表示と第2可変表示とのどちらが実行可能な状況でも前記所定表示結果となった回数の数値情報の更新が継続されるので、時短状態による遊技者の救済がされやすくなり、遊技者の遊技意欲を高めることができる。したがって、時短状態による遊技者の救済を好適に実現することが可能となる。
(C2) 前記特別条件は、前記数値情報に基づいて、前記特定表示結果とは異なる所定表示結果が特別回数(たとえば1000回など)連続して表示されたとことが判定された場合に成立するようにしてもよい。これにより、遊技者にとって不利な表示結果が連続した場合に時短状態(特別状態)に移行することで遊技者を救済可能であるので、遊技興趣の低下を抑制することができる。
(C3) 前記数値情報は、通常状態とは異なる状態(確変状態、時短状態)においても、可変表示が実行された場合に更新されるようにしてもよい。これにより、遊技者にとって不利な表示結果が連続した場合に遊技者を好適に救済することができる。
(C4) 前記数値情報は、所定の初期化条件が成立したときに初期化されるようにしてもよい。そのような初期化条件は、前記有利状態に制御されたことにより成立するようにしてもよい。これにより、遊技者にとって有利な有利状態になったときなど、遊技者を救済する必要がなくなったときに救済することを抑制でき、必要以上に射幸性を高めないようにすることができる。
(C5) 通常状態において前記特定表示結果とは異なる特別表示結果(時短図柄)が可変表示結果として表示されたときに、時短状態(特別状態)に移行する制御が実行可能であり、前記所定条件は、前記特別表示結果が表示されたときに成立するようにしてもよい。これにより、遊技者にとって有利な時短状態(特別状態)になったときなど、遊技者を救済する必要がなくなったときに救済することを抑制でき、必要以上に射幸性を高めないようにすることができる。
(C6) 前記所定条件は、可変表示が特別回数実行されたときに成立するようにしてもよい。これにより、実質的に次回の有利状態が発生するまでの時短状態(特別状態)に制御可能となるので、遊技者への救済度合いを高めることができる。
(C7) 停電などにより電断状態となったときに前記数値情報を含む各種データをバックアップ記憶可能であり、電源投入時の初期化操作などの特定条件が成立したときに、前記バックアップ記憶されたデータを初期化可能であり、前記数値情報は、前記特定条件が成立したときに初期化されるようにしてもよい。これにより、電断時においてバックアップされた数値情報が、データの初期化時に初期化されて残らないこととなるので、遊技場側の不利益となることが抑制される。
(C8) 前記数値情報が前記特別回数(たとえば1000回など)となったことに基づいて前記特別回数以上(たとえばさらに1000回以上など)の期間の時短状態(特別状態)に制御可能であり、前記時短状態(特別状態)中において、前記数値情報がさらに前記特別回数となったことに基づいて再度前記時短状態(特別状態)に制御可能であり、1回目の時短状態(特別状態)と、2回目の時短状態(特別状態)とで異なる演出を実行してもよい。これにより、2回目の時短状態(特別状態)に制御されたような極めて不利な状態となっている遊技において、2回目の時短状態の方が1回目の時短状態よりも可変表示時間を短縮するなど、演出の見た目を変更することが可能となり、遊技興趣の低下を防ぐことができる。なお、このような演出を実行せずに、1回目の時短状態(特別状態)と、2回目の時短状態(特別状態)とで同様の演出を実行してもよい。これにより、2回目の時短状態(特別状態)に制御されたような極めて不利な状態となっていることを必要以上遊技者に意識させないようにすることが可能となり、遊技興趣の低下を抑制することができる。
(C9) 特図プロセスフラグの値が第1数値(0~2)のときに可変表示に関する第1処理を実行し、特図プロセスフラグの値が第1数値とは異なる第2数値(4以降)のときに有利状態(大当り遊技状態)に関する第2処理を実行し、特図プロセスフラグの値が第1数値および第2数値とは異なる第3数値(3)のときに前記特別条件の成立にもとづく時短状態(特別状態)に制御するための第3処理を実行する。また。第1経路(左側遊技領域)と第2経路(右側遊技領域)とに遊技球を打分け可能であって、通常状態では第1経路に遊技球を打込み、時短状態(特別状態)では第2経路に遊技球を打込んで遊技が行なわれる。そして、前記第3処理の実行中においては、時短状態(特別状態)に制御されていないが、前記第2経路に発射すべき旨の報知(たとえば右打ちランプなどによる右打ち報知)をするようにしてもよい。また、前記第3処理の実行中においては、時短状態(特別状態)に移行することの報知演出をしてもよい。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。たとえば、遊技制御用のCPU103により右打ちランプを点灯させることにより、実際に時短状態(特別状態)に移行するときに早め(現実の時短変動開始前)に発射方向の報知の演出などが実行可能となる。
(C10) 前記特別条件が成立する可変表示において前記特定表示結果が表示される場合は、前記第1処理の実行後に前記第2処理を実行し、前記第3処理を実行しないようにしてもよい。これにより、特別条件の成立にもとづく時短状態(特別状態)に制御するよりも、有利状態に制御することが優先されるので、遊技者にとってより有利な結果とならず、遊技者の遊技興趣の低下を抑制することができる。
(C11) 前記数値情報は、可変表示が開始されるときに更新され、更新後の数値情報が前記特別回数に対応する特定値となったことに基づいて、当該数値情報が特定値となった可変表示が終了した後(次変動開始、客待ち)に時短状態(特別状態)に制御し、更新後の数値情報が前記特別回数に対応する特定値となったときに特別情報(特別回数到達フラグ)を第1数値から第2数値に変更し(フラグセット)、時短状態(特別状態)へ制御するときに、当該特別情報を第2数値から第1数値へ変更する(フラグリセット)ようにしてもよい。これにより、特別情報を管理することによって時短状態(特別状態)へ移行させる制御を好適に実行することができる。
(C12) 遊技制御用のCPU103は、可変表示の変動パターンを選択決定し、前記特別情報が前記第1情報のときと前記第2情報のときとで異なる図柄確定時間の変動パターンを選択決定するようにしてもよい。これにより、前記特別回数の可変表示が実行されたときに好適に演出を実行可能になる。
(C13) 特図プロセスフラグの値が第1数値(0~2)のときに可変表示に関する第1処理を実行し、特図プロセスフラグの値が第1数値とは異なる第2数値(4以降)のときに有利状態(大当り遊技状態)に関する第2処理を実行し、特図プロセスフラグの値が第1数値および第2数値とは異なる第3数値(3)のときに特別条件の成立にもとづく時短状態(特別状態)に制御するための第3処理を実行する。また。遊技の進行を制御する遊技制御用のCPU103(遊技制御手段)からコマンドを送信し、当該コマンドを受信した演出制御用CPU120(演出制御手段)により、コマンドにもとづく演出を実行可能である。そして、前記特別状態であるときに特図プロセスフラグの値が前記第2数値であるときと前記第3数値であるときとに応じた特定情報(背景指定、変動パターン)を送信可能としてもよい。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。たとえば、異なる遊技状態を好適に識別できるので、遊技制御が容易になる。そして、その際に識別した遊技状態に応じてコマンドを異ならせれば、演出制御用CPU120(演出制御手段)により、遊技状態に応じて好適な演出制御を実行することができる。
(C14) 前記時短状態(特別状態)中において、前記特別条件が成立したときには、特図プロセスフラグの値を前記第1数値、前記第2数値、および、前記第3数値とは異なる第4数値とすることにより、再度前記時短状態(特別状態)に制御可能であるようにしてもよい。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。
(C15) 時短状態(特別状態)中においては、前記特定表示結果(当り図柄)が表示されたことに基づいて時短状態(特別状態)に制御された場合と、前記特別条件(可変表示回数の条件)が成立して時短状態(特別状態)に制御された場合とで、異なる演出を実行可能であるようにしてもよい(たとえば、可変表示回数が特別回数以上の条件で時短状態となったときは、大当り遊技状態の終了後に時短状態となったときよりも変動時間が短い時短状態演出とするなど)。これにより、遊技状況に応じた時短状態(特別状態)の演出を実行可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
(C16) 時短状態(特別状態)中においては、前記特定表示結果(当り図柄)が表示されたことに基づいて時短状態(特別状態)に制御された場合と、前記特別条件(可変表示回数の条件)が成立して時短状態(特別状態)に制御された場合とで、同様の演出を実行可能であるようにしてもよい(たとえば、可変表示回数が特別回数以上の条件で時短状態となったときと、大当り終了後に時短状態となったときとで、変動時間が同様の時短状態演出とするなど)。これにより、新規の演出データなどを必要としないので開発費を増やさず、また、遊技者を混乱させないことにより遊技興趣を向上させることができる。
(C17) 時短状態(特別状態)中においては、前記特別表示結果(時短図柄)が表示されたことに基づいて時短状態(特別状態)に制御された場合と、前記特別条件(可変表示回数の条件)が成立して時短状態(特別状態)に制御された場合とで、異なる演出を実行可能であるようにしてもよい(たとえば、可変表示回数が特別回数以上の条件で時短状態となったときは、大当り終了後に時短状態となったときよりも変動時間が短い時短状態演出とするなど)。これにより、遊技状況に応じた時短状態(特別状態)の演出を実行可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
(C18) 時短状態(特別状態)中においては、前記特別表示結果(時短図柄)が表示されたことに基づいて時短状態(特別状態)に制御された場合と、前記特別条件(可変表示回数の条件)が成立して時短状態(特別状態)に制御された場合とで、同様の演出を実行可能であるようにしてもよい(たとえば、可変表示回数が特別回数以上の条件で時短状態となったときは、大当り終了後に時短状態となったときよりも変動時間が短い時短状態演出とするなど)。これにより、新規の演出データなどを必要としないので開発費を増やさず、また、遊技者を混乱させないことにより遊技興趣を向上させることができる。
(C19) 停電などにより電断状態となったときに前記数値情報を含む各種データをバックアップ記憶可能であり、遊技制御用CPU103は、電源投入時に、バックアップ記憶されたデータに基づいて、所定情報(コールドスタート時にラムクリアコマンド、ホットスタート時に時短状態終了までの変動表示回数を通知するコマンド)を演出制御用CPU120に送信可能であり、演出制御用CPU120は、前記所定情報を受信したことに基づいて、電源が投入された後の所定期間において可変表示が実行された回数に関する示唆演出(所謂朝イチ出目が違う、背景画像が違う、100回転変動以内は遠いか近いかを示唆する演出を実行しやすいなど)を実行可能であるようにしてもよい。遊技者に朝イチの遊技動機を与えることになり遊技機の稼働率が上昇するとともに処理負担を増やさないようにすることができる。
(C20) 遊技制御用CPU103は、可変表示が実行されたことに関連して特定情報(時短状態に関する情報を特定可能なコマンド)を演出制御用CPU120へ送信可能であり、演出制御用CPU120は、前記特定情報に基づいて特別条件の成立に基づいて特別状態に制御されることに関連する特別演出(時短状態回数の終了示唆の演出など)を実行可能であるようにしてもよい。そして、前記特定情報として、可変表示が実行された回数と前記特別回数との差分が所定値(たとえば127)以下であることを特定可能な第1特定情報(第1背景指定、専用のカウントダウン演出情報)と、可変表示が実行された回数と特別回数との差分が所定値(たとえば127)より大きいことを特定可能な第2特定情報(100回転ごとにカウントダウンするコマンドなど)と、を含むようにしてもよい。これにより、遊技者に機能の示唆を定期的に行うことにより知らずに損をさせるリスクを低減できるとともにコマンド処理を好適に実現できる。
(C21) 演出制御用CPU120は、前記特別回数より少ない第1所定回数(例えば300回など)の可変表示が実行されたことに基づいて、特別条件が成立したときに時短状態(特別状態)に制御されることを示唆する示唆演出(時短状態示唆演出制御用)を実行可能であり、前記特別回数の可変表示が実行されるよりも前に、第1所定回数より少ない第2所定回数(たとえば100回など)の可変表示が実行される毎に示唆演出を実行可能である。これにより、遊技者に機能の示唆を定期的に行うことにより知らずに損をさせるリスクを低減できる。
(C22) 停電などにより電断状態となったときに前記数値情報を含む各種データをバックアップ記憶可能であり、遊技制御用CPU103は、電源投入時の初期化操作などの特定条件が成立したときに、前記バックアップ記憶されたデータを初期化可能であり、演出制御用CPU120は、当該バックアップ記憶されたデータの初期化がされた後前記特定表示結果が表示されるよりも前に前記特別条件(可変表示回数の条件)の成立に基づいて時短状態(特別状態)に制御されるときと、当該バックアップ記憶されたデータの初期化がされた後に特定表示結果(当り図柄)が表示されてから前記特別条件の成立に基づいて特別状態に制御されるときと、において時短状態(特別状態)に制御されるときに異なる演出(時短状態に移行するときの演出が異なるなど)を実行する。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。また、バックアップ記憶されたデータの初期化がされたか否かが演出の異なりにより遊技者が把握可能となるので、たとえば、大当り確率の設定変更が可能な遊技機の場合には、設定変更がされた可能性があることを把握できるので設定を推測するための要素が増えて遊技興趣を向上させることができる。
(C23) 停電などにより電断状態となったときに前記数値情報を含む各種データをバックアップ記憶可能であり、遊技制御用CPU103は、電源投入時の初期化操作などの特定条件が成立したときに、前記バックアップ記憶されたデータを初期化可能であり、演出制御用CPU120は、当該バックアップ記憶されたデータの初期化がされた後前記特定表示結果が表示されるよりも前に前記特別条件(可変表示回数の条件)の成立に基づいて時短状態(特別状態)に制御されるときと、当該バックアップ記憶されたデータの初期化がされた後に特定表示結果(当り図柄)が表示されてから前記特別条件の成立に基づいて特別状態に制御されるときと、において時短状態(特別状態)に制御された後に異なる演出を実行する(時短状態に移行した後の演出が異なるなど)。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。また、バックアップ記憶されたデータの初期化がされたか否かが演出の異なりにより遊技者が把握可能となるので、たとえば、大当り確率の設定変更が可能な遊技機の場合には、設定変更がされた可能性があることを把握できるので設定を推測するための要素が増えて遊技興趣を向上させることができる。
(D1) 可変表示の結果が時短図柄が導出される結果になる場合と、大当りが発生する場合と、ハズレになる場合とで、群予告演出の実行割合を異ならせてもよい。
この発明は、上記で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。パチンコ遊技機1の特徴に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組合せられてもよい。このように組合せられた特徴部、あるいは、組合せられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組合せられてもよい。
上記のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(たとえば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナスなど)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。たとえば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技機用枠、5 画像表示装置、5C,5L,5R 飾り図柄表示エリア、6A 入賞球装置、6B 可変入賞球装置、8L,8R スピーカ、9 遊技効果ランプ、10 一般入賞口、11 主基板、12 演出制御基板、13 音声制御基板、14 ランプ制御基板、15 中継基板、20 特図LED基板、21 ゲートスイッチ、22A 第1始動口スイッチ、22B 第2始動口スイッチ、23 カウントスイッチ、24 V入賞スイッチ、30 打球操作ハンドル、31A スティックコントローラ、31B プッシュボタン、32 可動体、35A コントローラセンサユニット、35B プッシュセンサ、41 通過ゲート、50 第4図柄ユニット、81,82,83 ソレノイド、100 遊技制御用マイクロコンピュータ、101,121 ROM、102,122 RAM、104,124 乱数回路、106 RTC、110 スイッチ回路、111 出力回路、123 表示制御部。

Claims (1)

  1. 可変表示を行い、可変表示結果として特定表示結果が表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段からの情報にもとづいて演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
    前記演出実行手段は、
    複数のキャラクタが群となって進行する画像を表示する群演出を実行可能であり、
    変動パターンを判定した後に、前記群演出を実行するか否かを判定することにより、前記群演出を実行可能であり、
    前記群演出における画像の表示期間は、第1表示期間と、第2表示期間と、第3表示期間とを含み、
    前記第1表示期間は、前記群演出において最初のキャラクタの表示を開始してから、キャラクタの新たな表示がされ、いずれかのキャラクタの表示が最初に終了するまでの期間であり、
    前記第2表示期間は、キャラクタの新たな表示がされ、かつ表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
    前記第3表示期間は、キャラクタの新たな表示がされることなく、表示されているキャラクタの表示が終了する状態が継続する期間であり、
    前記演出実行手段は、
    第1変動パターンに基づき前記群演出を実行する場合、可変表示の開始から所定フレーム数目から該群演出が開始するように、該群演出を実行可能であり、
    第2変動パターンに基づき前記群演出を実行する場合、所定フレーム数目とは異なり可変表示の開始から特定フレーム数目から該群演出が開始するように、該群演出を実行可能であり、
    前記群演出は、第1群演出と第2群演出とを含み、
    前記第1群演出において表示される複数のキャラクタは、各々同一または略同一の第1速度で進行し、
    前記第2群演出において表示される複数のキャラクタは、各々同一または略同一の第2速度で進行し、
    前記第1速度は、前記第2速度よりも速く、
    前記第1群演出と前記第2群演出との実行時間は、同じであり、
    前記遊技制御手段は、通常状態において前記可変表示結果として前記特定表示結果とは異なる特別表示結果が表示された場合、前記通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態へ制御可能であり、
    前記演出実行手段は、前記可変表示結果が前記特定表示結果となる場合と前記特別表示結果となる場合とで、共通の特別演出を複数種類実行可能である、遊技機。
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