JP7463553B2 - 宇宙探査用および/または地表探査用の電子時計 - Google Patents

宇宙探査用および/または地表探査用の電子時計 Download PDF

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Description

本発明は、宇宙探査用および/または地球型惑星上の地表探査用の機能性を有する電子時計に関する。
計時するための時計は、人間の最も古い発明のうちの1つである。時計は、以前は純粋に機械装置であったが、現代の時計は、多くの場合、少なくとも部分的に電子的に駆動される。たとえば、電子時計は、電子ディスプレイと、ディスプレイに、ある特定の情報を表示するように構成されたプロセッサとを備え得る。そのような情報は、時間ばかりでなく、日付、別の時間帯の時間、気圧計の読取り値など、他のタイプの情報を含み得る。たとえばプロセッサによって電子的に制御され得る物理的針を有する時計の文字盤を備える、一部機械式で一部電子式の時計も知られている。
計時は、宇宙探査や地表探査において重要な役割を果たす。たとえば、地球から火星への宇宙探検では、計時は、ロケットの打上げ時間、着陸船の着陸時間など、ある特定のイベントの発生時間を正確に測定し得るために重要である。そのような計時は、たとえば火星といった行き先の地球型惑星自体ばかりでなく、たとえば地球上の宇宙管制室においても重要である。地表探査に関して、たとえば火星、地球、または別の地球型天体(たとえば月、水星、金星)であり得る地球型惑星の地表を探査するとき、地球型惑星上の現地(local)時間は重要な情報を構成する。
宇宙探査用および/または地表探査用のそのような機能性は、着用可能な計時デバイスすなわち時計において、着用者の位置に関係なく常にアクセスできるのが望ましい。
Omega Skywalker X-33の時計は宇宙探査用の機能を提供する。たとえば、この時計は、ミッションの経過時間(MET)およびフェーズ経過時間(phase elapsed time)(PET)を追跡すると考えられている。ミッションの経過時間は、宇宙ミッションについては、打上げからの経過時間である。フェーズ経過時間は、MET内のイベントまでの時間を秒読みしたり、同イベントからの経過時間をカウントしたりするために使用され得る。たとえば、フェーズ経過時間は、火星の地表上の惑星探査機による科学的測定を開始するまでの時間を秒読みするタイマを設定するために使用され得る。
携帯用電子時計に地表探査用の機能を与えることも知られている。たとえば、電子時計は、着用者の地理位置を決定するために、全地球測位システム(GPS)信号の受信器を装備し得る。
米国特許第7,688,682号明細書
「A Post-Pathfinder Evaluation of Areocentric Solar Coordinates with Improved Timing Recipes for Mars Seasonal/Diurnal Climate Studies」、Allison、Michaelら、1999年
本発明の目的は、宇宙探査用および/または地球型惑星上の地表探査用の改善された機能性を有する電子時計を提供することである。
本発明の第1の態様が提供する電子時計は:
- 決定された時間を表示するように電子的に制御可能な、時間を表示するための時間表示手段と;
- 時間表示手段と電子的に通信するように構成されたプロセッササブシステムであって:
- 地球型惑星の本初子午線(prime meridian)に対して定義された協定惑星時(UTC、MTC)を維持し;
- 地球型惑星上の、本初子午線とは異なる、対象の経度を表す経度データを取得し;
- 地球型惑星の軌道離心率および回転軸の傾斜を説明する均時差を使用して、対象の経度における現地の真太陽時LTSTを協定惑星時に応じて決定し;
- 時間表示手段を制御して、LTSTを表示させるように構成されたプロセッササブシステムと
を備える。
着用可能な計時デバイスである電子時計は、時間を表示するための時間表示手段を備える。時計のプロセッササブシステムが、どの時間を表示するかを制御することが可能であり得るか、または少なくとも、時間を特定の時間に設定することが可能であり得るという点で、時間表示手段は、電子的に制御可能であり、その時点以降、時間はプロセッササブシステムの直接制御とは無関係にインクリメントを開始し得る。そのような時間表示手段は、それ自体知られており、物理的短針および物理的長針を有する「アナログ」時計の文字盤、ならびに、時間をデジタル的に、すなわち数字として、および/またはアナログ時計の文字盤のデジタル表現として、表示し得る電子ディスプレイなどの様々な形態をとり得る。電子時計は、たとえば電子的に制御可能な1つ以上の電子ディスプレイであるアナログ時計の文字盤といった、いくつかの時間表示手段をも備え得る。
電子時計のプロセッササブシステムは、「組込み型」プロセッサ(複数可)と称されることもある1つ以上のプロセッサを備え得る。プロセッサは、たとえばプロセッササブシステムと時間表示手段との間の内部インターフェースを使用して、時間表示手段に特定の時間を表示させるように制御することを少なくとも含む様々な機能を実行するように、ソフトウェアによって構成されてよく、あるいは、そのようなソフトウェアのハードウェア実装形態を表してもよい。
特許請求される本発明によれば、プロセッササブシステムは、地球型惑星の本初子午線に関して定義される協定惑星時を維持するように構成され得る。そのような協定惑星時は、様々な地球型惑星については知られているが、まだ協定惑星時を定義されていない地球型惑星にも定義され得る。たとえば、地球については、協定世界時(UTC)は、地球の本初子午線すなわち経度0°(グリニッチ子午線)における(約1秒以内の)平均太陽時として定義される協定惑星時である。別の、火星に関する例である協定火星時(MTC)は、地球のUTCに類似の、火星の提案された規準である。MTCは、メリディアニ平原のエアリー0クレータの中心を通過する火星の本初子午線における平均太陽時として定義されている。MTCはエアリー平均時(AMT)と表されることもある。
プロセッササブシステムは、たとえば、ソフトウェアベースおよび/またはハードウェアベースの内部クロックを協定惑星時に設定することにより、または、基準内部クロックから任意の時点における協定惑星時が計算され得る時間オフセットを記憶することによって、様々なやり方でこの協定惑星時を維持し得る。
プロセッササブシステムは、本初子午線とは異なる、地球型惑星上の対象の経度を表す経度データを取得するようにさらに構成され得る。たとえば、そのような経度データは、たとえば対象の経度を表す数値(°)といった経度の座標を定義してよい。
プロセッササブシステムは、地球型惑星の軌道離心率および回転軸の傾斜を説明する均時差を使用して、対象の経度における現地の真太陽時(LTST)を、協定惑星時に応じて決定するようにさらに構成され得る。LTSTを決定すると、LTSTは、時間表示手段を使用して、たとえば継続的に、または、ユーザが、たとえば電子時計の対応する機能を選択して要求したとき、表示され得る。それによって、ユーザは、電子時計において、対象の経度におけるLTSTを見ることができる。
以下で解明されるように、真太陽時または日時計時間とも呼ばれる現地の真太陽時は、宇宙探査および地表探査にとって特別な関心事である。時計は、一般的には、太陽が、地球型惑星の軌道離心率および回転軸の傾斜によって少し変化する、実際そうであるような、見かけの速度ではなく、その年を通じて均一な見かけの速度で移動した場合に観測によって測定される太陽時である平均太陽時を表示する。地球については、本初子午線(経度0°)はロンドン(英国)の王立グリニッチ天文台を通過し、UTCはここの平均太陽時と一致する。平均太陽時は時間帯において局所的に変化するものであるが、時間帯は、一般的には1つの平均太陽時を使用する。そのような時間帯は、理想的には、0°、15°、30°、などの連続した15°の倍数に中心があって、たとえば幅が正確に15°の経度の繰り返す範囲として定義され得るが、そのようなことはなく:地球の時間帯は、天文学の良識ではなく、営利的要求や政治的要求に応える傾向があって、奇妙な形状を有し得る。たとえば、スペイン、フランス、ベルギー、オランダ、およびアルジェリアは、英国と同じ時間帯になるはずである。また、子午線の位置を前提とすれば、ボリビアは「正しい」時間帯に入っているが、アルゼンチンおよびウルグアイは入っていない。そのため、平均太陽時は、太陽の見かけの速度の季節の変動性を無視する「平均」時間であるばかりでなく、多くの時間帯の形状が非正規であることによってしばしば緯度に左右される範囲の経度を含む全体の時間帯において一般的に使用されているので、不正確である。ほとんどの業務については、計時のために平均太陽時および時間帯を使用することが世界的に容認されており、一般的には十分である。
しかしながら、宇宙探査および/または地表探査については、平均太陽時および時間帯は計時に適さないことがある。これには様々な理由がある。1つには、火星などの他の地球型惑星上のミッションについては、時間帯の標準化された概念が存在し得ないことがある。そのため、たとえば火星着陸船の着陸位置といった、特に対象の経度において、現地の太陽時を決定する必要性があり得る。そのような現地の太陽時LSTを所与として、着陸、離陸などの様々なミッションイベントが、LSTに関して、たとえばLSTで表現された時間または日時として計時され得る。
火星もしくは地球または別の地球型惑星のいずれかにおける地表探査については、特定の対象の経度における「真」太陽時を決定することも、地表上の航行を支援し得るので、関心事であろう。たとえば、時計は、短針を太陽に向けて、文字盤の12時に対する短針の角度に注目すると、おおよその南北方向が、半分の角度にすなわち短針と12時との間の角度に見いだされる太陽コンパスとして使用され得ることが知られている。特定の対象の経度における現地の真太陽時LTSTを決定することにより、そのような太陽コンパスは、南北方向を決定するとき、時間帯用に平均太陽時を使用するときよりも、より高い精度をもたらし得る。これは地表探査中の航行の精度を改善し得る。詳細には、これによって、磁場がなく、コンパスが使えない、Galileo、GPSや類似の地理位置システムも利用できない、火星などの地球型惑星上の航行が可能になり得る。
上記のことは、本明細書の、UTC+1(それぞれの時間帯に関するLMST)を表示する時計を使用して、真の南から10°それた方向を与える、ライデン(オランダの都市)に関する一例に示されている。この不正確さは、ライデンの経度(東経4.50°)に関するLTSTを表示する電子時計によって防止され得る。
任意選択で、電子時計は:
- 電子ディスプレイ;
- ユーザがデータを入力することを可能にするためのユーザ入力サブシステムであって、電子ディスプレイが前記データの入力のフィードバックを表示するように構成されている、ユーザ入力サブシステム
をさらに備え、
プロセッササブシステムは、ユーザがユーザ入力サブシステムを使用して対象の経度を示すことを可能にするように構成されている。
ユーザは、たとえばユーザ入力サブシステムを使用して、たとえば135.35°といった経度座標を指定することにより、電子時計自体に、対象の経度を直接示すことが可能になり得る。電子ディスプレイは、たとえば数字または英数字のディスプレイでよい。ユーザ入力サブシステムは、たとえば1つ以上の押しボタン、ダイヤル、タッチセンシティブエリアなどを備え得る。
任意選択で、プロセッササブシステムは、人工衛星ベースの航法システム(たとえばGalileo、GPS、GLONASSなど)などの無線航法システムから対象の経度を受け取るように構成される。たとえば、電子時計が備え得る無線航法受信器は、プロセッササブシステムに、電子時計およびその着用者の現在の経度を示す地理位置データを提供し得る。
任意選択で、プロセッササブシステムは、ユーザが少なくとも小数点以下1桁または2桁の精度で経度座標を指定することを可能にするように構成されている。
任意選択で、時間表示手段は、短針および長針を備える時計の文字盤を備え、プロセッササブシステムは、時間表示手段を、短針および長針でLTSTを表示するように制御するように構成されている。時計の文字盤を使用してLTSTを表示することにより、ユーザは、たとえば、短針を太陽に向け、文字盤の12時に対する短針の角度に注目して、その角度の半分においておおよその南北方向を見いだす前述のやり方で、電子時計を太陽コンパスとして使用することができる。それによって、ユーザは、地球または火星などの地球型惑星上で、電子時計のみを使用してより正確に航行することができる。LTSTが数値でしか表示されなければ、ユーザは、別の時計の文字盤をLTSTに設定して、この別の時計の文字盤を太陽コンパスとして使用しなければならないであろう。
任意選択で、時計の文字盤は物理的短針および物理的長針を備える。したがって、電子時計は、LTSTに設定され得る物理的針を有するアナログ時計の文字盤を有し得、それによって、太陽コンパスとしての使用が可能になる。
任意選択で、時間表示手段は、短針および長針を有する時計の文字盤を電子的に表示するためのディスプレイを備える。時計の文字盤は、たとえばアナログ時計の文字盤のデジタル表現としてデジタル的に実現されてもよい。デジタル時計の文字盤は、短針および長針をLTSTに設定することによって太陽コンパスとしても使用され得る。
任意選択で、電子時計はベゼルをさらに備え、ベゼルは、時計の文字盤のまわりで回転可能であって基本(cardinal)方位のマークを備える。そのような基本方位は、「北」、「南」、「東」および「西」を含む。マークは、たとえば「N」、「S」、「E」、「W」といった文字または記号である様々な形態をとり得る。したがって、ユーザは、「北」の標識が短針と時計の12時の方向との間の角度を二等分するようにベゼルを回転させ得る。このとき、「北」の標識は、北半球では近似的に真南を示し、南半球では適正な北を示す。
任意選択で、プロセッササブシステムは、以下の2つ:
- 地球上の協定世界時UTCを維持して、対象の地球経度における地球LTSTをUTCに応じて決定する、および
- 火星上の協定火星時MTCを維持して、対象の火星経度における火星LTSTをMTCに応じて決定する
のうち少なくとも1つに対して構成される。
電子時計は、地球または火星のLTSTを特別に決定するように、すなわち、それぞれの協定惑星時を維持し(すなわち時を刻む)、この協定惑星時に基づいてそれぞれの(地球または火星の)LTSTを決定するように、構成され得る。いくつかの実施形態では、電子時計は、両方の惑星のLTSTを決定するように構成され得、地球LTSTと火星LTSTとの間で表示を切り換えることができる。そのような場合には、ユーザは、ユーザ入力サブシステムによって、地球上の対象の経度や火星上の対象の経度を指定することができる。
任意選択で、プロセッササブシステムは、ユーザが地球上の惑星図(planetographic)の経度の座標を指定することによって対象の地球経度を示すことを可能にするように構成される。たとえば、惑星図の経度の座標は、それぞれ西または東を表す、符号(-または+)付きの-180°-+180°の範囲の値として表現され得、0°は本初子午線(グリニッチ)に対応する。
任意選択で、プロセッササブシステムは、ユーザが火星上の惑星中心経度の座標を指定することによって対象の火星経度を示すことを可能にするように構成される。たとえば、惑星中心経度の座標は0°-360°の範囲の値として表現され得る。
任意選択で、プロセッササブシステムは、ユーザがUTCに関するいくつかの閏秒を示すことを可能にするように構成される。これは、UTCに基づいて地球LTSTを決定する精度を改善し得る。
任意選択で、プロセッササブシステムは:
- ユーザが火星上のイベントを地球日時として示すことを可能にし;
- 地球日時を、対象の火星経度における火星現地の太陽時および火星の日付として表現される火星日時に変換し;
- この火星日時と現在の火星日時との間の差を示す相対的な日時メトリックを決定して、相対的な日時メトリックの表示を選択可能にする
ように構成される。
それによって、電子時計は、地球日時と火星日時との両方が使用される可能性がある、地球から火星への宇宙探検を支援し得る。詳細には、火星上のイベントが、地球日時、すなわち日付および時間として指定され得、次いで、現地の太陽時の形式、すなわち現地の真太陽時または現地の平均太陽時と火星の日付との火星日時に変換され得る。次いで、電子時計は、この火星日時と現在の火星日時との間の差を示し得る相対的な日時メトリックを決定して、この相対的な日時メトリックを表示用に選択可能にし得る。たとえば、電子時計は、将来起こるイベントの秒読みを提供し得、または過去に生じたイベントからの経過時間を、現在の火星日時と決定された火星日時との差を示すという点において火星に関連付けられた相対的な日時メトリックで示し得る。
任意選択で、プロセッサは、相対的な日時メトリックとして、またはその一部として、火星の日付に関連した火星日の数を示す、ミッションの火星日数を決定するように構成される。たとえば、電子時計は、火星上の、離陸や、着陸または惑星探査機の探索開始に対する火星日の数を示し得る。
任意選択で、プロセッササブシステムは、火星現地の真太陽時の真夜中に、火星におけるミッションの火星日数をインクリメントするように構成される。
本発明のこれらおよび他の態様は、以下で説明される実施形態から明らかであり、これらを参照しながら解明される。
電子ディスプレイと、アナログ時計の文字盤と、いくつかの押しボタンと、基本方位のマークを伴う回転可能なベゼルとを有する電子時計を示す図である。 電子時計の動作の概略図である。 電子時計に対して対象の経度を入力する様子を示す図である。 年初からの火星日数、ミッション時間、対象の経度およびミッションの火星日数を表示することを含む、電子時計の様々な機能を示す図である。 回転軸の傾斜による成分、軌道離心率による成分、およびそれらの合計示す、地球の均時差を示す図である。 両方の成分を有する地球のアナレンマを示す図である。 回転軸の傾斜による成分、軌道離心率による成分、およびそれらの合計示す、火星の均時差を示す図である。 両方の成分を有する火星のアナレンマを示す図である。 現地の真太陽時を表示しているときに、電子時計を、アナログ時計の文字盤を利用して、太陽コンパスとして使用する様子を示す図である。
別々の図において、同一の参照番号を有する項目は、同一の構造的特徴および同一の機能を有するものであるか、または同一の信号であることに留意されたい。そのような項目の機能および/または構造が説明されていれば、発明を実施するための形態において繰り返し説明される必要はない。
参照記号および略語のリスト
以下の参照記号および略語のリストは図面の解釈を容易にするために提供されるものであり、特許請求の範囲を制限するようには解釈されないものとする。
100 電子時計
110 アナログ時計の文字盤
120-124 電子ディスプレイ
130-134 押しボタン
140 ベゼル
142 方位マーク(北)
200 プロセッササブシステム
210 ユーザ入力サブシステム
220 ユーザ入力インターフェース
230 ユーザ入力要素
240 電子ディスプレイコントローラ
250 電子ディスプレイ(複数可)
260 アナログ時計の文字盤のコントローラ
270 アナログ時計の文字盤
300 対象の経度、編集モード
310 押しボタンを押して値をインクリメントする
312 入力を確認し、押しボタンを押して次の桁/入力フィールドに移動する
314 押しボタンを押して値をデクリメントする
320 調整された対象の経度
400 火星における年初からの日数(1-668)
402 選択された火星時間:m1またはm2
404 24時間モードのミッション時間
410 押しボタンを押して1ページから2ページに切り換える
420 対象の経度
422 曜日
424 ミッションの火星日数
500 地球の均時差
510 時間(日)
520 時差(分)
530 回転軸の傾斜による成分
532 軌道の離心率による成分
534 成分の合計
550 地球のアナレンマ
560 時差(分)
570 真の太陽偏角(°)
580 回転軸の傾斜による成分
582 軌道の離心率による成分
584 成分の合計
600 火星の均時差
610 時間(火星日)
620 時差(分)
630 回転軸の傾斜による成分
632 軌道の離心率による成分
634 成分の合計
650 火星のアナレンマ
660 時差(分)
670 真の太陽偏角(°)
680 回転軸の傾斜による成分
682 軌道の離心率による成分
684 成分の合計
700 太陽
710 現地の真太陽時に設定されたアナログ時計の文字盤
712 回転可能なベゼル上の方位マーク
720 短針と12時との間の角度
730 南(北)方向
図1は、いくつかの例による電子時計100を示す。電子ディスプレイ120、124の形態ならびに短針および長針を有するアナログ時計の文字盤110の形態で時間を表示するための時間表示手段を備える電子時計100が示されている。少なくとも数字を表示することができるという点において数字ディスプレイである電子ディスプレイ120、124が示されている。いくつかの例において、1つ以上の電子ディスプレイ120、124は、文字と数字との両方および/または他の図記号を表示することができる英数字のディスプレイでよい。電子時計100は、電子時計100の現在選択されているモードを表示するための英数字のディスプレイであり得るさらなる電子ディスプレイ122をさらに備えて示されている。一般に、時間表示手段は、電子時計100のプロセッササブシステムによって、決定された時間を表示するように電子的に制御可能であり得る。たとえば、時計の文字盤110の短針および長針は、決定された時間を想定するように制御可能であり得、電子ディスプレイ120、124のうちの1つ以上は、決定された時間を表示するように制御可能であり得る。
いくつかの例では、電子時計100は、1つ以上の電子ディスプレイあるいはアナログ時計の文字盤を備え得る。いくつかの例において、電子時計100が備え得る電子ディスプレイには、時間が、アナログ時計の文字盤のデジタル表現によって、および/または数値表現として表示され得る。
電子時計100は、さらに、いくつかの押しボタン130、132、134を備えて示されており、これを介して、ユーザは、電子時計100の動作の態様を制御し得る。動作のいくつかの態様は、以下でさらに解明される。
電子時計100は、さらに、基本方位のうちの1つ以上に関する1つ以上のマークを備え得るベゼル140を備えて示されている。図1の例では、ベゼル140は、基本方位すなわち「北」、「南」、「東」、「西」の各々に関するマークを備えて示されており、「北」の基本方位は参照数字142によって示されている。ベゼル140は時計の文字盤のまわりで回転可能でよく、電子時計100の太陽コンパスとしての使用を支援し得る。
図2は、電子時計の動作を概略的に示すものである。詳細には、図2は電子時計のプロセッササブシステム200を示す。プロセッササブシステム200が備え得る1つ以上のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ(別個には示されていない)は、電子時計の説明された動作のうち少なくともいくつかまたはすべてを実施する適切なソフトウェアを実行し得る。いくつかの例において、電子時計は、ソフトウェア(図2には示されていない)を記憶するためのメモリを備え得る。他の例では、プロセッササブシステム200は、FPGAなどのプログラム可能ハードウェア、ASICなどの非プログラム可能ハードウェア、または他のタイプの集積回路によって実施され得る。
図2の例では、プロセッササブシステム200は、それぞれのデータ通信を介して1つ以上の電子ディスプレイ250を制御するように構成された電子ディスプレイコントローラ240、およびそれぞれのデータ通信を介してアナログ時計の文字盤270を制御するように構成されたアナログ時計の文字盤のコントローラ260と通信するように示されている。いくつかの例では、電子時計は、1つ以上の電子ディスプレイあるいは1つ以上のアナログ時計の文字盤を備え得る。
電子時計は、ユーザが少なくとも電子時計の動作の一部を制御することを可能にするするためのユーザ入力サブシステム210をさらに備え得る。図2の例では、ユーザ入力サブシステム210は、ユーザ入力インターフェース220と、この例では図1の押しボタン130、132、134である1つ以上のユーザ入力要素230とを備えて示されている。一般に、ユーザ入力要素230は、1つ以上の押しボタン、ダイヤル、タッチセンシティブ面、マイクロフォン、カメラなどの任意の適切な形態を成し得る。ユーザ入力インターフェース220は、たとえばユーザ入力デバイスのタイプに対応するマイクロコントローラを使用して確立された電子インターフェースでよい。たとえば、電子インターフェースはデータバスを備え得る。
図1および図2の電子時計は、宇宙探査および/または地球型惑星上の地表探査を支援するように構成され得る。そのために、プロセッササブシステム200は、時間表示手段250、270と電子的に通信するとともに:
- 地球型惑星の本初子午線に対して定義された協定惑星時(UTC、MTC)を維持し;
- 地球型惑星上の、本初子午線とは異なる、対象の経度を表す経度データを取得し;
- 地球型惑星の軌道離心率および回転軸の傾斜を説明する均時差を使用して、対象の経度における現地の真太陽時LTSTを協定惑星時に応じて決定し、
- 時間表示手段を制御して、LTSTを表示させるように構成され得る。
上記の動作のステップは、以下でさらに解明される。
引き続き図2を参照して、プロセッササブシステム200は、ユーザが、ユーザ入力サブシステム210を使用して対象の経度を示すこと、および、電子ディスプレイ250上にデータ入力のフィードバックを表示することを可能にするように構成され得る。代替例では、電子時計は、たとえばGalileoまたはGPSベースの受信器(図2には示されていない)といった、電子時計の一部である必要はない他のどこかから、経度データを取得し得る。
一般に、本明細書で説明される電子時計は、いくつかの例において、計算するべきいくつかの天文学的な機能を実施して、地球-火星の宇宙ミッションを遂行するのに役立ち得る時間監視情報を表示し得る。しかしながら、これらの機能は、地球および/または火星もしくは別の地球型惑星上の日常生活においても利用され得る。以下では例示的な地球型惑星として火星を参照するが、必要な変更を加えれば、金星や水星などの他の地球型惑星にも同様に当てはまる。いくつかの例において、電子時計は、それだけではないが:
地球については:協定世界時(UTC)
時間帯に関する現地の平均太陽時(LMST)
地表の位置/経度における現地の真太陽時(LTST)
地球上の(地球の)日数でのミッションの経過時間
火星については:協定火星時(MTC)
地表の位置(または時間帯)におけるLMST
地表の位置(複数可)/経度におけるLTST
火星日(火星の日数)でのミッションの経過時間
太陽経度(火星の軌道位置)
火星における年初からの日数(火星日付)
を含み得るいくつかの機能を実施し得る。
詳細には、いくつかの例において、電子時計は、特に以下のことのために構成された電子時計のプロセッササブシステムによって、火星上の計時に関連して、または火星上の計時のために、以下の機能性を提供し得る:
- UTCからMTCを計算して表示すること。たとえば、電子時計のプロセッササブシステムは、地球のUTCを基に、対応する火星の軌道および回転天体暦を計算し得、これが、MTCを計算して表示するために使用され得る。MTCは、時計の電子ディスプレイに提供されてよく、時計のアナログ時計の文字盤の針によって示されてもよい。
- 入力として、位置の惑星中心経度を採用して、火星上の特定の位置におけるLMSTを計算して表示すること。たとえば、電子時計のプロセッササブシステムは、ユーザによって与えられた経度座標を使用して、火星の本初子午線に関するMTCのLMST値を、特定の位置の子午線上に変換し得る。LMTS(火星LMTSとも称される)は時計の電子ディスプレイに示されてよく、時計のアナログ時計の文字盤の針によって示されてもよい。
- LTSTを表示するために、位置の惑星中心経度を入力として採用して、火星均時差を計算すること。たとえば、電子時計のプロセッササブシステムは、以前にLMSTが計算された位置におけるLTSTを決定するために「火星の均時差」を計算してよい。この均時差は、火星の1年間を通じて、特定の位置の時間に対する火星の軌道離心率および回転軸姿勢における変化(歳差および章動)の影響を説明し得る。LTST(火星LTSTとも称される)は時計の電子ディスプレイに示されてよく、アナログ時計の文字盤の針によって示されてもよい。
- 火星の太陽経度(太陽のまわりの軌道位置)を計算して表示すること。たとえば、プロセッササブシステムは、火星の年間を通じての軌道位置を追跡して、この情報を0°-360°の値として表示し得る。ユーザは、この情報を用いて、標準的な季節(春、夏、秋および冬)の変遷、および統計的に示された砂塵嵐の季節の変遷を理解し得る。
- 火星における年初からの日数(火星上の日付の代用となる)を計算して表示すること。たとえば、電子時計のプロセッササブシステムは、火星の1年における火星日数のカウント(0-668)を計算して表示することができる。これは、月数がまだ定義されていない火星に関して地球日付に相当し得る。
- ミッションの火星日数のカウント(着陸からの火星日)を計算して表示すること。たとえば、プロセッササブシステムは、ミッションの所与の火星位置における着地からの火星日数を計算して追跡することができる。
- 火星の時間基準を基に、ミッションフェーズの秒読みタイマの数値およびアラームを計算して表示すること。これは、米国特許第7,688,682 B2号に説明されているタイマ機能の適合であり得、それゆえ、これらの機能は火星時間基準とともに使用され得る。米国特許第7,688,682 B2号は、これらのタイマ機能に関する引用により本明細書に組み込まれている。
上記の機能は、本開示を基に、火星や地球とは別の地球型惑星にも提供され得ることが理解されよう。
いくつかの例において、電子時計は、特に以下のことのために構成された電子時計のプロセッササブシステムによって、地球上の計時に関連して、または地球上の計時のために、以下の機能性を提供し得る:
LTSTを表示するために、位置の東西の経度を入力として採用して、地球の均時差を計算する。たとえば、プロセッササブシステムは、特定の位置の子午線におけるLTSTを決定するために、ユーザによって提供された経度座標を使用して「地球均時差」を計算し得る。この均時差は、地球の1年間を通じて、特定の位置の時間に対する地球の軌道離心率および回転軸姿勢における変化(歳差および章動)の影響を説明し得る。LTST(地球LTSTとも称される)は時計の電子ディスプレイに示されてよく、時計のアナログ時計の文字盤の針によって示されてもよい。
以下は、上記のことや電子時計のさらなる機能を、より詳細に説明するものである。これらの機能は、ユーザ入力サブシステムおよび時間表示手段とともに、プロセッササブシステムにより、電子時計によって実現され得る。いくつかの例において、電子時計が実現するのは、これらの機能のうちいくつかのみでよく、たとえば1つの機能または機能のサブセットでよい。
地球の時間帯(T1およびT2)
ユーザは、電子時計において2つの時間帯T1およびT2を構成することができ、電子時計を、これら2つの時間帯に関して時を刻むようにトリガする。時間帯T1およびT2は、UTCに対する時差として定義され得る。
UTCに関する閏秒
電子時計のプロセッササブシステムは、ユーザがUTCに関していくつかの閏秒を示すことを可能にするように構成され得る。たとえば、ユーザが入力可能な閏秒の総数は0-255の範囲である。
協定火星時(MTC)
協定火星時(略してMTC)は、提案された、地球のUTCに類似の火星の規準である。MTCは、メリディアニ平原におけるエアリー0クレータの中心を通過する火星の本初子午線(経度0°)における平均太陽時として定義されている。MTCはエアリー平均時(AMT)と表されることもある。
現在、火星の軸方向の傾斜および回転周期は地球のものに類似である。火星太陽日(「火星日」と呼ばれる)の期間は、24時間39分35.244秒である(対応する地球の値は24時間00分00.002秒である)。したがって、火星日は地球の1日よりも約2.7%長い。火星日は、それぞれが60火星分の、24火星時間に分割される。
たとえば、0°、15°、30°などにおける、連続する15°の倍数の経度を中心とする15°幅として、「火星時間帯」を定義することは可能である。惑星探査機またはランドマークが位置する火星時間帯が分かると、そこのおおよその平均太陽時の概念が得られる。たとえば、太陽系における最大の火山であるオリンポス山は西経133.8°にある。西経133.8°を15°で割ると8.9になる。よって、オリンポス山のカルデラの縁上に立つ宇宙飛行士は、時計を火星時間帯MTC-9(すなわちMTCの9時間前)に設定すればよい。MTCベースの時間帯は、今でも火星計時のために利用されているが、近い将来において変わる可能性がある。
火星探査ミッションに関する別の重要な一つの知識は日付であり;より正確には、火星の、太陽のまわりのその軌道における位置である。地球上では、12か月から成るよく知られている365日間の暦が使用されている。しかしながら、火星の1年は668.59火星日である。地球の1年は、1週間を7日として52週間に分割され得るが、火星の1年は、1週間を7火星日として95週間に及ぶ。火星の1か月がまだ協定されていないので、科学者は、火星の1年間の時間経過を記録するために太陽経度(L)を使用する。すべての惑星について、季節は昼夜平分時および至点における90°のL期間において始まる:
Figure 0007463553000001
火星の軌道は地球の軌道よりも高い離心率を有する(より楕円である)ので、季節の長さは均等ではない。L=70°に、太陽から最も遠くなる(2億4900万km)遠日点があり、ここで火星の移動速度が最低になる。L=250°に、太陽に最も近くなる(2億700万km)近日点があり、ここで火星の移動速度が最高になる。遠日点と北の夏至とが近づいて一致すると、北半球に温和な気候をもたらす。他方では、南半球は、夏は短くて比較的暑いが、冬は長くて非常に寒い。この期間は、火星に砂塵嵐が生じる可能性が最も高く、L=180°で始まってL=約325°で終わる。これによって、砂塵嵐の間に大気中に上昇した塵が何週間も日光を曇らせてしまうので、電気エネルギーを得るために太陽電池パネルに依拠するミッションにとって危機的な時期である。全体的な規模の砂塵嵐は比較的まれであるが、大気への影響は何か月も続き;最近では、2001年、2007年、2018年に発生した。
協定火星時(MTC)の使用
火星上では、電子時計のMTC機能が、火星の軌道状態の有効な概要を提供し得る。その目的のために、電子時計は、火星日の日付、季節(太陽の経度)および本初子午線における時間を表示し得る。原理的に、MTCを使用して火星の活動を同期させることもできるが、実際には火星上または火星の近くで実行される大抵の活動が地球から命令されるので、通常、地上制御によって、代わりにUTCが利用される。しかしながら、MTCは、火星の地表上の種々の位置における平均太陽時を計算するための実際の時間基準を構成し得る。2つの地表位置(M1およびM2)における火星時間を維持するための電子時計の機能性も参照されたい。地球上では、以前の火星の地表ミッションのように、ミッションの作業チームは「火星時間」で活動を開始してもよい。
現地の平均太陽時(LMST)
電子時計は、ユーザがそれぞれのモードM1およびM2を使用して、たとえば2つの経度における2つの地表位置において火星時間を構成することを可能にし得る。火星のミッションは、まだ時計を時間帯に設定していない。代わりに、「火星のミッション時間」を、意図された着陸位置における平均太陽時すなわち現地の平均太陽時(LMSTすなわち火星LMST)に定義するのが一般的なやり方である。LMSTは、意図された着陸位置または他の対象の経度に関して以下のように計算され得る。ここで、着地地点として、惑星図座標系北緯18.159°、西経24.334°のオキシア平原を想定する。MTCは、経度0°(すなわち火星の本初子午線)における平均太陽時として定義されている。着陸位置が西経24.334°にあるため、平均太陽時がMTCに対して進んでいるので;負のオフセットが適用される。本初子午線の真東のランドマークは正のオフセットを必要とする。
所与の惑星図の西経Λpg(°)のLMSTは:LMST=MTC-Λpg(24h/360°)となる。したがって、LMSTExoMars=MTC-(24.334°×24h/360°)=MTC-1.622時間=MTC-1時間37分20.1秒、となる。
火星上での使用中に、ユーザは、現地の火星時間すなわちユーザの経度におけるLMSTをM1に設定してよい。M1はアナログ時計の文字盤を使用して表示され得る。M2は、たとえば別のミッションの火星時間といった、第2の火星時間を示すように構成され得る。地球上では、ミッション作業チームのメンバーは、ミッション時計に従うようにM1に設定してよいが、アナログ時計の文字盤は地球時間T1を表示させたままでよい。
M1およびM2は実際の火星ミッションの機能として使用され得る。ユーザは、これらのタイマをプログラムするために、2つの入力パラメータ:着陸位置の経度(一般に、対象の緯度)および着陸日付(一般にイベント日付)を与え得る。電子時計は、ユーザが、そのようなタイプや他のタイプのデータを入力することを可能にし得る。
図3は、例として、電子時計に対して対象の経度を入力する様子を示す。左側に示されるように、編集モードにおいて、現在の対象の経度がたとえば335.6°と示され得、下線は、時計が編集モードにあることを示している。次いで、ユーザは、現在入力された値を、参照数字310で示されたそれぞれの押しボタンを押してインクリメントしたり、参照数字314で示されたそれぞれの押しボタンを押してデクリメントしたりしてから、参照数字312によって示されたそれぞれの押しボタンを押して入力を確認し得る。一例では、ユーザは、対象の経度を桁ベースで編集してよく、すなわち、最初に第1の桁を調節してから入力された値を確認し、次いで、第2の桁を調節してから入力された値を確認し、次いで、第3の桁を調節してから入力された値を確認し、最後に、入力された値の小数第1位を調節してから確認してよい。別の例では、ユーザは、対象の経度を、インクリメントしたりデクリメントしたりして入力してから全体の値の入力を確認してもよい。これによって、図3の右側に示されるように、たとえば240.3°といった、調節された対象の経度320が入力される。いくつかの例では、ユーザは、以前に入力された対象の経度を調節するのではなく、たとえば0°または「空欄」から始めて、対象の経度を直接入力してもよいことが理解されよう。
一般に、プロセッササブシステムは、ユーザが、ユーザ入力サブシステムを使用して経度の座標を指定することにより、対象の経度を示すことを可能にするように構成され得る。たとえば、プロセッササブシステムは、ユーザが、少なくとも小数点以下1桁または2桁の精度で経度座標を指定することを可能にするように構成され得る。一般に、プロセッササブシステムは、ユーザが、たとえば-180°から+180°の範囲といった地球上の惑星図の経度座標を指定することによって、または、特に、本初子午線に対する西経(-180°から0°)または東経(0°から+180°)の度数で指定することによって、対象の地球経度を示すことを可能にするように構成され得る。プロセッササブシステムは、ユーザが火星上の惑星中心経度の座標を指定することによって対象の火星経度を示すことを可能にするようにも構成され得る。1970年の国際天文学連合(IAU)は、経度は回転方向において増加するべきであるという規約を採用した。これによって、火星のように直接回転している惑星については、経度は、0°から本初子午線の東方へ360°まで測定される。
引き続き図3を参照して、ミッション時間を設定するために、ユーザは、着陸位置の惑星中心経度Λpcを東経の度数で入力することを要求され得る。位置の経度を使用して現地時間を構成すると、多くの実効的な柔軟性をもたらす。たとえば実際の着陸地点が当初の計画とは異なることの結果として、たとえば地上制御がミッション時計を変更する場合には、ユーザは、単に新規の経度を入力すればよく、電子時計は新規の着陸位置の正確な平均太陽時を計算し得る。
ユーザは、M1またはM2を、特定の対象の経度ではなく所与の火星の時間帯で作動するようにプログラムすることを望む場合には、対応する時間帯の中心経度を指定し得る。これは容易に計算され得る。以下は、1つは本初子午線の真西、もう1つは真東といった、2つの例を提供するものである。
第1の例では、M1はオリンポス山の時間帯向けにプログラムされ得る。オリンポス山はMTC-9にあることが以前に示されている。すべての時間帯はそれぞれの15°の子午線帯上に中心があり得るので、MTC-9の中心経度はΛpc=360°-9×15°=東経225°である。第2の例では、M2はキュリオシティ惑星探査機の時間帯向けにプログラムされ得る。着陸したのは北緯4.59°、東経137.44°であった。ユーザは、時計を、ミッション時間で作動するようにプログラムしたければ、137.44°Eと入力すればよい。しかしながら、時計を、対応する時間帯で作動するようにプログラムしたければ、以前のように、東経137.44°/15°=9.16を計算してから、端数を切り捨てて9にすればよい。したがって、キュリオシティの着陸位置は時間帯MTC+9である。MTC+9については、正確な時間帯の経度は9×東経15°である。したがって、ΛpcMTC+9=東経135.00°となる。
なお、電子時計は、図3に示されるモードを入力することにより、経度がM1またはM2に割り当てられたことを確認する可能性をユーザに提供し得る。
データの入力を引き続き参照して:ユーザは、ミッションの火星日数を確立するために、ユーザインターフェースサブシステムを使用して、UTCの着陸日を設定し得る。プロセッササブシステムは、火星上の対応する火星日を、現地の着陸時間とは無関係に「ミッションの火星日1」として示してよく、火星日2は、着陸位置の後続の火星日における平均太陽時00:00:00に始まると見なしてよい。なお、着陸の火星日は、代わりに「ミッションの火星日0」と見なされてもよい。そのような場合には、M1(またはM2)にプログラムされるUTCの着陸日は1日インクリメントされ得る。ユーザは、UTCの着陸日を入力しないことを選択してもよく、その場合、電子時計は、プログラムされた経度における太陽時を報告してよい。
図4は、火星における年初からの日数、ミッション時間、対象の経度、ミッションの火星日数および様々な他のタイプの情報を表示することを含む、電子時計の様々な機能を示す。詳細には、電子時計は、電子ディスプレイ(複数可)が種々の情報項目を表示する種々の「ページ」に、種々の情報を表示するように構成され得る。ユーザは、ユーザ入力サブシステムを使用してこれらのページを切り換えることを可能にされ得る。たとえば、図4の左側に示されるように、電子時計は、ここでは「451」である1から668の値としての、火星における年初からの日数(参照数字400)と、「M1」である選択された火星時間(参照数字402)と、「12:37:00」である24時間モードのミッション時間(参照数字404)とを表示し得る。ユーザは、押しボタンを押して1ページから2ページに切り換えてよい(参照数字410)。2ページにおいて、電子時計は、対象の経度(参照数字420)が「335.6°」であることと、曜日(参照数字422)が「金曜(日)」であることと、「2327」であるミッションの火星日数(参照数字424)とを表示し得る。
電子時計の他の機能性は、火星上の、または一般に地球とは別の地球型惑星上のイベントのタイミングに関係し得る。たとえば、電子時計のプロセッササブシステムは:
- ユーザが火星上のイベントを地球日時として示すことを可能にし;
- 地球日時を、対象の火星経度における火星現地の太陽時および火星の日付として表現される火星日時に変換し;
- この火星日時と現在の火星日時との間の差を示す相対的な日時メトリックを決定して、相対的な日時メトリックの表示を選択可能にする
ように構成され得る。
たとえば、プロセッササブシステムは、相対的な日時メトリックとして、またはその一部として、火星の日付に関連した火星日の数を示す、ミッションの火星日数を決定するように構成される。プロセッササブシステムは、現地の真太陽時の真夜中に、火星におけるミッションの火星日数をインクリメントするように構成され得る。
以下は、「ミッションの経過時間」および「フェーズ経過時間」の機能を参照しながら、上記の機能性の態様についてより詳細に説明するものである。この点で、「時間」に対する参照は日時を含むことが注意される。そのため、経過時間または残り時間は、時間、秒などばかりでなく、日または火星日でも表現され得る。
ミッションの経過時間(MET)
METの機能は、イベントの、より具体的にはミッションの、開始までの残り時間、または開始からの経過時間を表示し得る。残り時間は時間に対する接頭部「-」によって識別され得、経過時間は時間に対する接頭部「+」によって識別され得る。METは地球の日付および時間で表現され得、UTC、T1、またはT2を使用して指定され得る。いくつかの例では、電子時計は、イベントに達したときアラームを鳴らし得る。アラームは、たとえば視覚アラームおよび/または電子時計の一部であり得る圧電スピーカまたは類似の音響生成要素によって生成され得る聴覚アラームでよい。
METの機能は、(重要な)イベントの開始までの時間や開始からの時間を追跡するように、地球上で使用されてよい。これは、たとえば旅程の開始およびそれに続く進行、割り当てのサブミッションおよびフィードバックを受け取るまでの期間などであり得る。ユーザは、一般的には基準時間としてT1(現地時間)を選択してよく、残り時間および/または経過時間は基準時間に関して計算されるべきである。METは、宇宙ミッションのために基本的に重要なものであり、宇宙ミッションは一般的には打上げに対して記録される。プロジェクトチームは、宇宙船の要素を組み込むため、すべてのシステムを点検するため、打上げキャンペーンタスクを完了するため、ロケットに燃料を供給するため、クロックチック:T-20日、T-6日、...のために、三交代で働き得るので、打上げの直後に、ミッションの里程標(たとえば太陽パネルの配備、惑星間航行用の軌道への主エンジンの軌道の燃焼および解放)が、T+時間、分、秒として記録され得る。巡航中、ミッション期間は、時間基準としてUTCを使用して、打上げからT+XX日として計算され得る。
METの機能は、ミッションの火星日数を追跡するように構成され得る機能M1(およびM2)に加えて、さらに地球の日付でミッションを追跡するために火星上で使用され得る。したがって、火星ミッションのために、METは、基準としてUTCを用いて有効な情報やM1に対する補足情報を提供するようにプログラムされ得る。
フェーズ経過時間(PET)
PETの機能は、特別なタイプの計時と、場合によっては関連するアラームの機能性とを提供し得る。PETが選択されると、電子時計は、イベントまでの残り時間(-)またはイベントからの経過時間(+)を表示し得る。PETは、MET(日付および時間で期間を指定する)またはユーザ定義の日時(UTC、T1、T2、MTC、M1、M2、またはML)に従ってプログラムされ得る。
PETの機能は、イベントが示されるやり方に関して相当な柔軟性を可能にし得る。次の表は、可能性のある入力パラメータを要約するものである。
Figure 0007463553000002
PETの機能は、METでプログラムされたイベントの開始後の一定時間においてアラームを発するために地球上で使用されてもよい。この場合、PETの機能は、別のアラームに関連したアラームのように作用し得る。たとえば、ユーザは、試験サンプルを用意して所与の期日に事業のパートナーに発送する必要があるなら、MET機能を使用して、このイベントに関するアラームや計時をプログラムし得る。ユーザは、MET日時に関するPETの機能を使用して、7日間のカウントを設定することにより、1週間後の試験サンプルの確かな到着を確認することを思い出させられ得る。
宇宙ミッションについては、PETの機能は、打上げ以降、ミッションの経過時間で表して指定されたイベントまで、および/または指定されたイベントから時間をカウントするために使用され得る。火星自体において、PETは、火星の時間基準を使用して、イベントまで、および/またはイベントからの、時間をカウントするように設定されてよい。
電子時計は、ML(火星の太陽の経度)モードをさらに提供し得る。統計的な砂塵嵐季節は、L=180°で開始し、およそL=325°で終了する。統計的な砂塵嵐季節の開始までの火星日の数をカウントするために、PETの機能がMLモードで使用され得る。たとえば、惑星探査機がいつまで火星の地表上で作動し得るかを決定するために、PETの機能が使用され得る。
一般に、PETタイマは、ユーザによって、METに関してプログラムされた日時に対してばかりでなく、別個に入力された日時に対してもプログラムされ得る。
現地の真太陽時(LTST)
別記されるように、電子時計は現地の真太陽時(LTST)を計算し得、いくつかの例では、ユーザが電子時計を太陽コンパスとして使用することができるように、アナログ時計の文字盤を使用してLTSTを表示し得る。
以下は、LTSTに対する背景知識を提供するものであり:太陽日の持続時間は一定ではない。計時が、何世紀にもわたって人類に貢献した日時計から機械式時計に引き継がれはじめたときから、日常生活にとって、時計の時間と日時計時間との間の差が問題になっている。真太陽時(視太陽時とも呼ばれる)は、太陽によって日時計上に示された時間として定義され得(または太陽が、正午に、好ましい地方子午線の上を通過することによって測定され得)、一方、平均太陽時はそれの平均値として定義され得、一般的には、良く調整された時計によって表示される。
均時差は、真太陽時と年間を通じての平均太陽時との間の差を記述するものである。均時差の形は、2つの正弦曲線、すなわち周期が1年の正弦曲線(振幅は惑星の軌道離心率の関数である)と、周期が半年の正弦曲線(振幅は回転軸の傾斜に依存する)との合計として理解され得る。均時差が一定になるのは、軌道が完全な円であって軸方向の傾斜がゼロの惑星のみである。この影響を調べるための別の興味深いやり方には、惑星のアナレンマを検討することがある。このプロットは、固定カメラをセットして、毎日、同じ平均太陽時に複数回露出した場合の、空における太陽の位置の一年の変遷を記述する。
以下で、図5A-図6Bを参照しながら、地球および火星に関する均時差およびアナレンマについて論じる。図5Aは地球の均時差500を示すものであり、横軸510は時間を日数で示し、縦軸520は時差(分)を示す。図5Aは、回転軸の傾斜による第1の成分530と、軌道の離心率による第2の成分532と、これらの合計534とをさらに示す。図5Bは地球のアナレンマ550を示すものであり、横軸560は時差(分)を示し、縦軸570は真の太陽偏角(°)を示す。図5Bは、回転軸の傾斜による第1の成分580と、軌道の離心率による第2の成分582と、これらの合計584とをさらに示す。図6Aおよび図6Bは図5Aおよび図5Bを表すが、火星に適用され、図6Aの横軸610は、時間を、日の代わりに火星日で示す。
図5Aの地球の均時差500に見られるように、真太陽時は、平均太陽時に対して(2月12日頃に)14分6秒遅れ得、または(11月3日頃に)16分33秒進み得る。均時差は、4月15日頃、6月13日頃、9月1日頃、および12月25日頃ゼロになる(真太陽時と平均太陽時とが一致する日付)。火星については、軌道が地球の軌道よりもはるかに高い離心率を有するので、図6Aに見られるように、真太陽時と平均太陽時との差が50分に達し得る。
これらの差を所与として、正確な太陽コンパスが与えられるのは、時計の針が着用者の位置における真太陽時を表示する場合のみであることが理解されよう。
なお、均時差は、たとえば、Allison、Michaelらの1999年の論文「A Post-Pathfinder Evaluation of Areocentric Solar Coordinates with Improved Timing Recipes for Mars Seasonal/Diurnal Climate Studies」から、それ自体知られている。すなわち、均時差は、この論文の式(4)および(5)の級数展開を適切に組み合わせることにより、219頁の第2段落に示されている式EOT=Alpha(FMS)-Alpha(s)により導出され得る。火星の均時差は式(20)として与えられ、一方、式(23)は、所与の位置について、その経度を基に、現地の真太陽時(LTST)を計算するやり方を明示している。この論文は、均時差の計算に関する限り、具体的には引用された式に関する限り、引用により本明細書に組み込まれる。
図7は、現地の真太陽時を表示しているときの電子時計を、アナログ時計の文字盤を利用して、太陽コンパスとして使用する様子を示す。すなわち、図7の左側に示されるように、電子時計は、アナログ時計の文字盤710を使用して、「STE」(現地の真地球太陽時)と呼ばれるモードで、この例では10:15であるLTSTを表示し得る。次いで、図7の右側に示されるように、ユーザは、電子時計を、短針が太陽700を指すように回転させてよい。これは、短針と時計の12時の方向(夏時間における1時)との間の角度720を形成し得る。次いで、ユーザは、北の方位マーク712が先述の角度720を二等分するように(すなわち、短針と12時の標識との間の中央にくるように)ベゼルを回転させてよい。このとき、方位マーク712は、北半球では近似的に南を示し、南半球では近似的に北を示す。
電子時計が太陽コンパスとして使用され得るように、電子時計のプロセッササブシステムは、時間表示手段にLTSTを表示させるように、すなわち、指定された対象の経度における真太陽時を短針および長針で表示させるように、制御するように構成され得る。LTSTは、地球および/または火星および/または別の地球型惑星用に決定して表示され得る。LTSTが、複数の惑星用に決定される場合、または1つの惑星上の複数の経度用に決定される場合には、電子時計は、それぞれのLTSTを表示するために別々のモードを提供し得る。地球のLTSTを決定するために、プロセッササブシステムは、地球上の協定世界時UTCを維持して、対象の地球経度における地球のLTSTをUTCに応じて決定するように構成され得る。火星のLTSTを決定するために、プロセッササブシステムは、火星上の協定火星時MTCを維持して、火星における対象の火星経度の火星のLTSTをMTCに応じて決定するように構成され得る。
アナログ時計の文字盤を使用するLMSTの代わりに、改善された航行の精度を提供するLTSTの表示は、次のように示され得ることが理解されよう:ライデン(オランダの都市)は時間帯UTC+1における東経4.50°にある。UTC+1におけるすべての位置は、東経15°に対応する平均太陽時を割り当てられる。したがって、太陽の視点からすると、ライデンにおいて時計に示される時間はずれている。
ライデン(オランダの都市)すなわち東経4.50°の、LTSTに対するUTC+1のLMTSの偏差は、次のように計算され得る:
式(1):所与の惑星図の西経Λpg(°)のLMSTは:LMST=UTC-Λpg(24h/360°)となる。
式(2):所与の惑星図の東経Λpg(°)のLMSTは:LMST=UTC+Λpg(24h/360°)となる。
式(2)を使用して、ライデンにおける時計は次のように読めるように決定するべきである:
LMSTLeiden=UTC+4.50°×24h/360°=UTC+0.3時間、すなわちUTC+20分。
従来の時計は、そうしないでUTC+60分を表示する。したがって、ライデンでは、LMSTを適切に追跡するためには、時計を、60分-20分=40分だけ戻す必要があると結論付けてよい。時計を正確な太陽コンパスとして使用したければ、この40分のオフセットが短針に影響することを理解する必要があるが、大半の人は対処することができない。これは次のように説明され得る:短針は12時間で一周する(360°動く)。短針は1時間に360°/12=30°動く。よって、40分は、短針の動きの40分×30°/60分=20°に相当する。これは小さな補正ではなく;大きな補正である。ライデンにおいて、前述の方法を用いて、従来の時計を太陽コンパスとして使用する場合には、(太陽を指している)短針と12時の方向との間の角度を二等分した方向は、真の南から10°ずれる。そのような不正確さは、対象の経度における真太陽時を表示することによって防止され得る。
前述の実施形態は、本発明を制限するのではなく例証するものであり、当業者なら添付の特許請求の範囲から逸脱することなく多くの代替実施形態を設計できるはずであることに留意されたい。
特許請求の範囲において、括弧の中のいかなる参照符号も、特許請求の範囲を制限するようには解釈されないものとする。「備える」という動詞およびその語形変化の使用は、請求項において明示されたもの以外の要素または段階の存在を除外することはない。要素に先行する冠詞「1つの(a)」または「1つの(an)」は、そのような要素の複数の存在を除外することはない。要素のリストまたはグループに、「のうち少なくとも1つ」などの表現が続くときには、要素のリストまたはグループのすべてまたは任意のサブセットの選択肢を表す。たとえば、「A、B、およびCのうち少なくとも1つ」という表現は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方、またはAとBとCとのすべて、を含むものと理解されたい。本発明は、いくつかの別個の要素を備えるハードウェアと、適切にプログラムされたコンピュータとによって実現され得る。いくつかの手段を列挙するデバイスの請求項では、これらの手段のうちいくつかが、一つの同じハードウェアの品目で具現され得る。ある特定の手段が互いに別々の従属請求項において列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組合せが有利に使用され得ないことを示すわけではない。

Claims (15)

  1. 電子時計(100)であって、
    決定された時間を表示するように電子的に制御可能な、時間を表示するための時間表示手段(110、120、122)と、
    時間表示手段と電子的に通信するように構成されたプロセッササブシステム(200)と、を備え、前記プロセッササブシステム(200)が、
    地球型惑星の本初子午線に対して定義された協定惑星時(UTC、MTC)を維持し、
    地球型惑星上の、本初子午線とは異なる、対象の経度を表す経度データを取得し、
    地球型惑星の軌道離心率および回転軸の傾斜を説明する均時差を使用して、対象の経度における現地の真太陽時LTSTを協定惑星時に応じて決定し、
    時間表示手段を制御して、LTSTを表示させる
    ように構成されている、電子時計(100)。
  2. 電子ディスプレイ(120、122)と、
    ユーザがデータを入力することを可能にするためのユーザ入力サブシステム(210)であって、電子ディスプレイが前記データの入力のフィードバックを表示するように構成されている、ユーザ入力サブシステム(210)と
    をさらに備え、
    プロセッササブシステム(200)が、ユーザがユーザ入力サブシステムを使用して対象の経度を示すことを可能にするように構成されている、
    請求項1に記載の電子時計(100)。
  3. プロセッササブシステム(200)が、ユーザがユーザ入力サブシステム(210)を使用して経度座標を指定することによって対象の経度を示すことを可能にするように構成されている、請求項2に記載の電子時計(100)。
  4. プロセッササブシステム(200)が、ユーザが少なくとも小数点以下1桁または2桁の精度で経度座標を指定することを可能にするように構成されている、請求項3に記載の電子時計(100)。
  5. 時間表示手段が時計の文字盤(110)を備え、時計の文字盤が短針および長針を備え、プロセッササブシステム(200)が、時間表示手段を、短針および長針でLTSTを表示させるように制御するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の電子時計(100)。
  6. 時計の文字盤(110)が物理的短針および物理的長針を備える、請求項5に記載の電子時計(100)。
  7. 時間表示手段が、時計の文字盤を電子的に表示するためのディスプレイを備える、請求項5に記載の電子時計(100)。
  8. 時計の文字盤のまわりで回転可能で、基本方位のマーク(142)を備えるベゼル(140)をさらに備える、請求項5から7のいずれか一項に記載の電子時計(100)。
  9. プロセッササブシステム(200)が、
    地球上の協定世界時UTCを維持して、対象の地球経度における地球LTSTをUTCに応じて決定すること、および
    火星上の協定火星時MTCを維持して、対象の火星経度における火星LTSTをMTCに応じて決定すること
    のうち少なくとも1つに対して構成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の電子時計(100)。
  10. プロセッササブシステム(200)が、ユーザが地球上の惑星図経度の座標を指定することによって対象の地球経度を示すことを可能にするように構成されている、請求項9に記載の電子時計(100)。
  11. プロセッササブシステム(200)が、ユーザが火星上の惑星中心経度の座標を指定することによって対象の火星経度を示すことを可能にするように構成されている、請求項9または10に記載の電子時計(100)。
  12. プロセッササブシステム(200)が、ユーザがUTCに関するいくつかの閏秒を示すことを可能にするように構成されている、請求項9から11のいずれか一項に記載の電子時計(100)。
  13. プロセッササブシステム(200)が、
    ユーザが火星上のイベントを地球日時として示すことを可能にし、
    地球日時を、対象の火星経度における火星現地の太陽時および火星の日付として表現される火星日時に変換し、
    この火星日時と現在の火星日時との間の差を示す相対的な日時メトリックを決定し、相対的な日時メトリックの表示を選択可能にする
    ように構成されている、請求項9から12のいずれか一項に記載の電子時計(100)。
  14. プロセッササブシステム(200)が、相対的な日時メトリックとして、またはその一部として、火星の日付に関連した火星日の数を示す、ミッションの火星日数を決定するように構成されている、請求項13に記載の電子時計(100)。
  15. プロセッササブシステム(200)が、火星現地の真太陽時の真夜中に、ミッションの火星日数をインクリメントするように構成されている、請求項13または14に記載の電子時計(100)。
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