JP7453644B2 - 情報処理装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、対話サービスにおける応対者の割り当てを支援する技術に関する。
たとえば外部のコンサルタント会社が、依頼主である企業の従業員に対する意識調査やアドバイスを対話で行う場合、コンサルタント会社の応対者(以下、メンターという。)と従業員の相性が重要になる。信頼できる相手でなければ、従業員は本心を打ち明けにくいからである。
コンサルタント会社が複数のメンターを用意している場合、各従業員にいずれかのメンターを割り振ることになる。このとき、従業員と相性が悪いメンターが割り振られると、その従業員に関して意識調査やアドバイスを円滑に行えない恐れがある。
特開平10-65821号公報 特開2004-280158号公報 特開2007-60225号公報
しかし、従業員と相性が良いメンターを推測することは難しい面がある。対話サービスを行う前に、従業員の性格や思考など内面を推し量れないので、どのようなタイプのメンターと心が通じるかを予想できない。尚、この例におけるメンターは、対話サービスを提供可能な応対者の例であり、従業員は応対者との対話サービスを利用する利用者の例である。
本発明は、上記課題認識に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、対話サービスの利用者に適した応対者を選定しやすくすることである。
本発明のある態様における情報処理装置は、対話サービスを提供可能な応対者の属性情報を取得する第1取得部と、応対者との対話サービスを利用した第1利用者の属性情報を取得する第2取得部と、応対者が第1利用者へ提供した対話サービスの実績としての評価値である実績評価値を取得する第3取得部と、第1利用者の属性情報と応対者の属性情報を入力変数とし、実績評価値を出力変数とする学習モデルを生成させる学習モデル生成部と、対話サービスを利用予定の第2利用者の属性情報と応対者の属性情報を学習モデルの入力変数とすることにより、第2利用者と応対者との対話サービスに関して予測される評価値として予測評価値を算出する予測評価値算出部と、を備える。
本発明によれば、対話サービスの利用者に適した応対者を選定しやすくなる。
コンサルティングサービスの手順を示すフローチャート図である。 情報処理装置の機能ブロック図である。 メンター属性情報記憶部のデータ構造図である。 従業員属性情報記憶部のデータ構造図である。 対話管理情報記憶部のデータ構造図である。 教師データ記憶部のデータ構造図である。 教師データの準備フェーズにおける手順を示すフローチャート図である。 学習モデルの生成フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。 適用データの準備フェーズにおける手順を示すフローチャート図である。 従業員属性情報記憶部のデータ構造図である。 学習モデルの利用フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。 予測評価値情報記憶部のデータ構造図である。 メンターの推薦フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。 変形例1のメンターの推薦フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。 変形例2のメンターの推薦フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。 変形例3のメンターの推薦フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。 変形例4のメンターの推薦フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。 変形例5のメンターの推薦フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。
本実施形態では、企業が第三者のコンサルティングサービスを利用して、従業員に関する調査や助言を受けることを想定する。以下に、企業における問題点、コンサルティングサービスおよびメンターの選定などについて概要を説明する。
[企業における問題点]
企業において業務が円滑に遂行されるためには、従業員の能力が十分に発揮されることが望ましい。実際には、職場において従業員の能力が十分に発揮されているとは限らない。例えば、従業員と上司との間にコミュニケーションギャップが存在すると、お互いの意図を汲み取れずに行き違いが生じることがある。また、従業員のやる気に影響することがある。
経営者がこのような職場の状況まで把握することは、困難である。上司からの報告は、実態に即しているとは限らないからである。そのため、経営者が第三者のコンサルティング会社に依頼し、職場の状況を把握することを想定する。コンサルティング会社に所属するメンターが従業員から聞き取りを行って従業員自身に振り返りを促すとともに、従業員の現状についてレポートするコンサルティングサービスを提供する。コンサルティングサービスを利用すれば、経営者が上司から職場に関する報告を受ける場合のように偏向が生じる心配がないので、経営者は客観的な判断をしやすい。
[コンサルティングサービス]
例えば、6か月のサービス期間が設定され、メンターは1月に1回従業員から聞き取りと相談を行う。この聞き取りと相談は、電話による対話で行われる。サービス期間中、従業員に対して同じメンターが対応するものとする。
[従業員とメンターの相性]
従業員が外部のメンターに、現状を伝え、悩みを打ち明けるためには、信頼関係が重要である。メンターは、サービス期間に行われる6回の対話で担当する従業員と信頼関係を築き、本心を聞き出すように努める。この場合、従業員とメンターの相性が重要になる。メンターの人間性によって、信頼を感じやすい場合と信頼を感じにくい場合がある。信頼を感じにくいタイプのメンターが担当になると、従業員が心を開くことなくサービス期間を終えることになるかも知れない。したがって、コンサルティング会社としては、所属するメンターのうち、どのメンターを各従業員に割り当てるかが重要になる。
[人工知能の活用]
本実施形態では、人工知能を活用して、従業員の属性情報(以下、従業員属性情報ということがある。)とメンターの属性情報(以下、メンター属性情報ということがある。)に応じて適性の高い組み合わせを割り出すようにする。つまり、従業員とメンターとの対話の実績に基づいて、従業員とメンターの相性を判断する学習モデルを生成する。この例では、従業員属性情報とメンター属性情報を入力変数とし、従業員とメンターとの対話に関する評価値を出力変数とする学習モデルを想定する。ここでいう「評価値」とは、対話サービスに対する従業員の満足度を示す数値である。以下、実際の対話の結果に基づいて従業員が自己申告する評価値を「実績評価値」、対話の前に後述の方法により学習モデルが予測する評価値を「予測評価値」とよぶ。また、特に区別しないときには単に「評価値」とよぶ。対話前の従業員とメンターの組み合わせに対して学習モデルから高い予測評価値が出力されれば、その従業員とメンターによる対話は好結果になると予想される。また、対話前の従業員とメンターの組み合わせに対する予測評価値が低いときには、この2人の組み合わせによる対話は避けた方がよいと判断できる。
本実施形態における学習モデルに関わる処理は、学習モデルを生成する「学習フェーズ」と学習モデルを利用する「適用フェーズ」に大別できる。学習フェーズでは、実際に行われた対話に関して、従業員属性情報とメンター属性情報を入力変数とし、対話の実績評価値を出力変数とするサンプルの集合を教師データとする。この教師データを用いて学習を行ない、学習モデルを得る。適用フェーズでは、これから行うコンサルティングサービスにおいて聞き取りと相談の対象となる従業員の属性情報と候補のメンターの属性情報を入力変数に設定し、学習モデルに適用すると、その従業員とメンターとが対話を行ったと想定した場合の予測評価値が出力される。したがって、事前に高い予測評価値が得られるメンターを選んで、従業員に割り当てることができるようになる。
以上のように、複数の従業員と複数のメンターによる対話とその結果として得られる実績評価値を教師データとすることにより学習モデルを生成する。次に、対話前の従業員とメンターの組み合わせに対して学習モデルにより予測評価値を計算することにより、この2人の組み合わせが適切であるか否かを対話前に予測する。本実施形態においては、予測評価値に基づいて従業員ごとに適切なメンターを割り当てる。
[データの収集]
従業員属性情報として、従業員のプロフィールと従業員の特性とを用いる。従業員のプロフィールは、企業から提供される年齢、性別や職歴など従業員の社会的属性を示すデータである。従業員の特性は、従業員に対する意識アンケートによって判定される。そのため、コンサルティング会社は、メンターの割り当てを行う前に各従業員に対して意識アンケートを行う。コンサルティング会社は、そのアンケート結果に基づいて、従業員の特性を判定する。従業員の特性項目は、たとえば健康度、幸福感、適応度、貢献感、成長性、プレッシャー感および惰性感である。従業員の特性はアンケートによって得られる従業員の身体的・心理的傾向を示すデータである。さまざまな質問項目から健康度等のパラメータを算出するためのアンケートは、既知のアンケート手法を応用すればよい。たとえば、
このような意識アンケートとして、世界保健機関などの公的機関や大学などがさまざまなアンケート手法を公開している。
健康度は、従業員の健康状態に関する身体的特性の例である。健康度に関する「毎朝、すっきり起きられますか。」という質問に対してYESと回答すれば、健康度が高いと判定される。逆に、NOと回答すれば、健康度が低いと判定される。このように、所定数(たとえば10)の健康度に関する質問を行い、健康度が高いと判定された回答数の偏差値によって健康度のレベルを表す。
幸福感、適応度、貢献感および成長性は、従業員の心理状態に関するポジティブな心理的特性の例である。幸福感に関する「自分の人生に満足していますか。」という質問に対してYESと回答すれば、幸福感が強いと判定される。逆に、NOと回答すれば、幸福感が弱いと判定される。健康度の場合と同様に所定数の幸福感に関する質問を行い、幸福感が強いと判定された回答数の偏差値によって幸福感のレベルを表す。適応度に関する「新しい仕事を苦にしないですか。」という質問に対してYESと回答すれば、適応度が高いと判定される。逆に、NOと回答すれば、適応度が低いと判定される。同様に所定数の適応度に関する質問を行い、適応度が高いと判定された回答数の偏差値によって適応度のレベルを表す。貢献感に関する「お客様に喜んでもらえていますか。」という質問に対してYESと回答すれば、貢献感が強いと判定される。逆に、NOと回答すれば、貢献感が弱いと判定される。同様に所定数の貢献感に関する質問を行い、貢献感が強いと判定された回答数の偏差値によって貢献感のレベルを表す。成長性に関する「何かスキルアップを図っていますか。」という質問に対してYESと回答すれば、成長性が強いと判定される。逆に、NOと回答すれば、成長性が弱いと判定される。同様に所定数の成長性に関する質問を行い、成長性が強いと判定された回答数の偏差値によって成長性のレベルを表す。
プレッシャー感および惰性感は、従業員の心理状態に関するネガティブな心理的特性の例である。プレッシャー感に関する「自分が頑張るしかないと思いますか。」という質問に対してYESと回答すれば、プレッシャー感が強いと判定される。逆に、NOと回答すれば、プレッシャー感が弱いと判定される。同様に所定数のプレッシャー感に関する質問を行い、プレッシャー感が強いと判定された回答数の偏差値によってプレッシャー感のレベルを表す。惰性感に関する「今までのやり方であれば問題ないと思いますか。」という質問に対してYESと回答すれば、惰性感が強いと判定される。逆に、NOと回答すれば、惰性感が弱いと判定される。同様に所定数の惰性感に関する質問を行い、惰性感が強いと判定された回答数の偏差値によって惰性感のレベルを表す。
健康度、幸福感、適応度、貢献感および成長性については、レベルが高い方が健全な状態であることを示す。プレッシャー感および惰性感については、レベルが低い方が健全な状態であることを示す。
メンター属性情報として、メンターのプロフィールとメンターの特性とを用いる。メンターのプロフィールは、コンサルティング会社にて管理されている年齢、性別や職歴などに関するデータである。メンターの特性は、従業員の場合と同様に、意識アンケートによって判定される。特性項目は、従業員の場合と同様である。
従業員とメンターとの対話に関する評価値は、対話の後に従業員が決定し報告するものとする。対話に関する評価値は、たとえば10段階のレベルで表す。レベルが高い方が、対話における従業員の充実感が強かったことを示す。以上で、概要の説明を終える。
図1は、コンサルティングサービスの手順を示すフローチャート図である。
上述したように、学習モデルに関わる処理は、学習フェーズと適用フェーズに大別される。S10(準備フェーズ)およびS12(生成フェーズ)が学習フェーズに対応し、S14からS18までが適用フェーズに対応する。教師データの準備フェーズでは、上述した教師データを準備する(S10)。学習モデルの生成フェーズでは、教師データを用いて学習エンジンに学習モデルを生成させる(S12)。ここまでが、学習エンジンを生成する準備段階である。
ここからは、学習エンジンを利用する実用段階(適用フェーズ)である。準備段階と実用段階は連続するとは限らない。準備段階を終えてしばらく待機してから実用段階に移ることもある。適用フェーズでは、新たにコンサルティングサービスを利用する企業の従業員に関する従業員属性情報を取得する(S14)。次に、従業員とメンターの組み合わせ毎に、従業員属性情報とメンター属性情報を学習モデルに入力して、予測評価値を得る(S16)。続いて、予測評価値に基づいて、各従業員について推薦するメンターを選定する(S18)。各フェーズの詳細については、後述する。
図2は、情報処理装置100の機能ブロック図である。
自然言語処理装置100の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
情報処理装置100は、インターフェース処理部102、データ処理部104およびデータ格納部106を含む。
インターフェース処理部102は、キーボードやマウスなどを介してユーザからの操作を受け付けるほか、画像表示や音声出力など、ユーザインターフェースに関する処理を担当する。インターフェース処理部102は、さらにネットワークを介する通信や記憶媒体に関するインターフェース処理を担当してもよい。データ処理部104は、インターフェース処理部102により取得されたデータ、データ格納部106に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部104は、インターフェース処理部102およびデータ格納部106のインターフェースとしても機能する。データ格納部106は各種データを格納する。
インターフェース処理部102は、データ入力を受け付ける入力部110と、リストのような文字情報のほか、画像や音声等の各種情報を出力する出力部120を含む。
入力部110は、メンター属性情報取得部112、従業員属性情報取得部114、予定受付部116および報告受付部118を含む。メンター属性情報取得部112は、メンター属性情報を取得する。従業員属性情報取得部114は、従業員属性情報を取得する。予定受付部116は、メンターと従業員の対話の予定を受け付ける。報告受付部118は、従業員から対話の報告を受け付ける。
出力部120は、推薦リスト出力部122を含む。推薦リスト出力部122は、新たにコンサルティングサービスを利用する企業の各従業員に対して推薦するメンターのリストを出力する。
データ処理部104は、教師データ生成部140、学習モデル生成部142、学習エンジン144、予測評価値算出部146、学習モデル利用部148および推薦メンター選定部150を含む。
教師データ生成部140は、教師データを生成する。学習モデル生成部142は、学習エンジン144を用いて学習モデルを生成する。学習モデルの種類は任意であるが、たとえば決定木やニューラルネットワークである。学習モデルが決定木であれば、入力変数である従業員属性情報およびメンター属性情報の各指標が分岐条件として用いられる木構造の判断手順が生成される。木構造の末端には、出力変数である実績評価値が設定される。決定木を利用する場合には、適用データとして用意された入力変数の従業員属性情報およびメンター属性情報の各指標に従って分岐条件の判断を繰り返して末端まで辿れば、出力変数として予測評価値が得られる。また、学習モデルがニューラルネットワークであれば、入力変数である従業員属性情報およびメンター属性情報の各指標に対応する入力ノードと、出力変数である実績評価値に対応する出力ノードと、中間ノードとを備えたニューラルネットワークを使って、ノード間の連結の強さを示す重みデータを生成する。ニューラルネットワークを利用する場合には、適用データとして用意された入力変数の従業員属性情報およびメンター属性情報の各指標の値を、その指標に対応する入力ノードに設定して、重みデータに基づいて出力ノードで得られる予測評価値を求めることになる。
予測評価値算出部146は、学習モデルを用いて予測される評価値を算出する。学習モデル利用部148は、入力変数を設定して学習モデルを利用し、出力変数を得る。推薦メンター選定部150は、従業員毎に推薦するメンターを選定する。
データ格納部106は、メンター属性情報記憶部160、従業員属性情報記憶部162、対話管理情報記憶部164、教師データ記憶部166、学習モデル記憶部168、予測評価値情報記憶部170および推薦リスト記憶部172を含む。
メンター属性情報記憶部160は、コンサルティング会社に所属するメンターの属性情報を記憶する。メンター属性情報記憶部160の詳細については、図3に関連して後述する。従業員属性情報記憶部162は、コンサルティングサービスを利用する企業の従業員の属性情報を記憶する。従業員属性情報記憶部162の詳細については、図4に関連して後述する。対話管理情報記憶部164は、対話を管理する情報を記憶する。対話管理情報記憶部164の詳細については、図5に関連して後述する。教師データ記憶部166は、教師データを記憶する。教師データ記憶部166の詳細については、図6に関連して後述する。学習モデル記憶部168は、学習モデルを記憶する。予測評価値情報記憶部170は、予測評価値の情報を記憶する。予測評価値情報記憶部170の詳細については、図12に関連して後述する。推薦リスト記憶部172は、推薦リストを記憶する。
図3は、メンター属性情報記憶部160のデータ構造図である。
コンサルタント会社に所属するメンター毎にレコードが設けられる。レコードには、メンターIDに対応づけて、健康度、幸福感、適応度、貢献感、成長性、プレッシャー感、惰性感、年齢および性別などの属性値が設定される。第1レコードは、メンターIDのM001で識別されるメンターの健康度のレベルが58であり、幸福感のレベルが65であり、適応度のレベルが53であり、貢献感のレベルが58であり、成長性のレベルが53であり、プレッシャー感のレベルが47であり、さらに惰性感のレベルが43であることを示している。また、このメンターの年齢は、38歳であり、性別は、女性であることを示している。
図4は、従業員属性情報記憶部162のデータ構造図である。
コンサルタントサービスを利用する企業の従業員毎にレコードが設けられる。レコードには、従業員IDに対応づけて、健康度、幸福感、適応度、貢献感、成長性、プレッシャー感、惰性感、年齢および性別などの属性値が設定される。第1レコードは、従業員IDのE001で識別される従業員の健康度のレベルが50であり、幸福感のレベルが53であり、適応度のレベルが47であり、貢献感のレベルが53であり、成長性のレベルが47であり、プレッシャー感のレベルが50であり、さらに惰性感のレベルが47であることを示している。また、この従業員の年齢は、33歳であり、性別は、男性であることを示している。
図5は、対話管理情報記憶部164のデータ構造図である。
実施された対話毎にレコードが設けられる。レコードには、従業員IDとメンターIDの組み合わせに対応づけて、対話日時と評価値が設定される。第1レコードは、従業員IDのE001で識別される従業員とメンターIDのM003で識別されるメンターの対話が、2019年4月2日の8:30から9:00の間に行われ、従業員がその対話をレベル7と評価したことを示している。
図6は、教師データ記憶部166のデータ構造図である。
実施された対話毎に、レコードが設けられる。レコードには、実際に対話した従業員とメンターそれぞれの従業員属性情報とメンター属性情報、実績評価値が設定される。1つのレコードは、教師データにおける1つのサンプルに相当する。図6の第1レコードは、図5の第1レコードに示した対話実績に関する。図6の第1レコードに設定されている従業員属性情報は、図5の第1レコードに示した従業員IDがE001である従業員に関する。図6の第1レコードに設定されているメンター属性情報は、図5の第1レコードに示したメンターIDがM003であるメンターに関する。図6の第1レコードに設定されている評価値は、図5の第1レコードを同じである。
図7は、教師データの準備フェーズにおける手順を示すフローチャート図である。
図7に示す処理は学習モデルの生成前であるため、従業員に対するメンターの割り当ては、コンサルティング会社の管理者が行うものとする。メンター属性情報取得部112は、コンサルティング会社が保持するメンター属性情報を取得し、メンター属性情報記憶部160に記憶する(S20)。メンター属性情報取得部112は、たとえばコンサルティング会社の端末から送信されたメンター属性情報を受信する。
従業員属性情報取得部114は、コンサルティングサービスを利用する会社の従業員属性情報を取得し、従業員属性情報記憶部162に記憶する(S22)。従業員属性情報取得部114は、たとえばコンサルティング会社の端末から送信された従業員属性情報を受信する。尚、S20の処理とS22の処理は連続して行う必要はない。S20の処理とS22の処理は、順番が逆でもよい。
管理者は従業員に対してメンターを割り当てる。予定受付部116は、メンターの端末から、従業員IDとメンターIDと対話日時を含む対話予定を受け付け、対話管理情報記憶部164に記憶する(S24)。対話日時は、メンターと従業員が連絡をとりあって決められるものとする。対話が行われるまで、この状態で待機する。
対話が行われた後、報告受付部118は、従業員の対話報告を受け付ける(S26)。報告受付部118は、たとえばコンサルティング会社の端末から送信された従業員の対話報告を受信する。対話報告には、従業員が決定した対話に関する実績評価値が含まれる。また、対話報告には従業員IDも含まれるものとする。報告受付部118は、従業員IDによって特定される対話管理情報記憶部164のレコードに実績評価値を設定する。
このようにして、多数の対話に関する実績データが収集された段階で、教師データ生成部140は、教師データを生成する(S28)。具体的には、教師データ生成部140は、図5の対話管理情報記憶部164の各レコードに対応するレコードを図6の教師データ記憶部166に設け、対話管理情報記憶部164のレコードの評価値を教師データ記憶部166のレコードへコピーする。教師データ生成部140は、図4の従業員属性情報記憶部162から、対話管理情報記憶部164のレコードの従業員IDに対応する属性情報を読み取り、教師データ記憶部166のレコードへコピーする。さらに、教師データ生成部140は、図3のメンター属性情報記憶部160から、対話管理情報記憶部164のレコードのメンターIDに対応する属性情報を読み取り、教師データ記憶部166のレコードへコピーする。
図8は、学習モデルの生成フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。
学習モデル生成部142は、教師データ記憶部166に記憶されている教師データを入力して、学習エンジン144による学習処理を起動する(S40)。学習エンジン144は学習処理を実行し、学習モデルを生成する(S42)。学習モデルは、学習モデル記憶部168に記憶される。
図9は、適用データの準備フェーズにおける手順を示すフローチャート図である。
コンサルティング会社に新たなメンターが加わった場合には、メンター属性情報取得部112は、新たなメンターの属性情報を取得し、メンター属性情報記憶部160に記憶する(S50)。つまり、随時メンター属性情報は更新される。
新たにコンサルティングサービスを提供することになった段階で、従業員属性情報取得部114は、新たにコンサルティングサービスを利用する会社の従業員の属性情報を取得し、従業員属性情報記憶部162に記憶する(S52)。
図10は、新たにコンサルティングサービスを利用する会社の従業員の属性情報を示す教師データ記憶部166のデータ構造図である。
別の会社の従業員とも区別できるように、一意の従業員IDを用いる。データの構成は、上述のとおりである。
図11は、学習モデルの利用フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。
予測評価値算出部146は、従業員とメンターの組み合わせを1つずつ特定する(S60)。具体的には、予測評価値算出部146は、各従業員に対して順次すべてのメンターを組み合わせる。
学習モデル利用部148は、特定した組み合わせに関して、そのメンターの属性情報とその従業員の属性情報を入力変数として、学習モデルに適用する(S62)。予測評価値算出部146は、学習モデルの出力変数として、特定した組み合わせに関する予測評価値を得る(S64)。予測評価値算出部146は、従業員とメンターの組み合わせに対応づけて予測評価値を予測評価値情報記憶部170に記憶する。予測評価値算出部146は、まだ処理していない組み合わせが残っている場合には(S66のN)、S60の処理へ戻る。すべての組み合わせについて処理を終えた場合には(S66のY)、全体処理を終了する。
図12は、予測評価値情報記憶部170のデータ構造図である。
この例は、最初に従業員IDがE101である従業員に対して順次すべてのメンターを組み合わせて各予測評価値を求め、次に従業員IDがE102である従業員に対して順次すべてのメンターを組み合わせて各予測評価値を求め、さらに従業員IDがE103である従業員に対して順次すべてのメンターを組み合わせて各予測評価値を求めたことを示している。
図13は、メンターの推薦フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。
推薦メンター選定部150は、従業員IDを1つずつ特定する(S70)。推薦メンター選定部150は、予測評価値情報記憶部170においてその従業員IDを含むレコードを対象として、予測評価値をキーとしてソートを行い、予測評価値の降順にレコードを並びかえる(S72)。推薦メンター選定部150は、上位から所定数のレコードに設定されているメンターIDによって、推薦するメンターを決定する。所定数が3であれば、予測評価値が上位3名のメンターが推薦される。推薦するメンターのメンターIDが、従業員IDに対応づけて推薦リスト記憶部172に記憶される(S74)。
推薦メンター選定部150は、まだ処理していない従業員IDが残っている場合には(S76のN)、S70へ戻る。すべての従業員IDについて処理を終えた場合には(S76のY)、推薦リスト出力部122が推薦リストを出力する(S78)。推薦リスト出力部122は、各従業員を識別する情報(例えば、従業員IDや従業員名)と、その従業員に対して推薦されるメンターを識別する情報(例えば、メンターIDやメンター名)を出力する。推薦リスト出力部122は、例えば推薦リストをコンサルティング会社の端末へ送信する。推薦リスト出力部122は、表示や印刷の形態で推薦リストを出力してもよい。
[変形例1]
メンターが担当する従業員の数に上限を定めている場合に、優先度の高い従業員から順にメンターを割り当てるようにしてもよい。たとえば、新入社員や多忙な従業員など配慮を要する者の優先度を高くしてもよい。図9のS52において、従業員属性情報取得部114は、各従業員の優先順位を示すデータを取得し、従業員属性情報記憶部162に記憶する。従業員の優先順位を示すデータは、従業員IDを優先度の高い順番に並べたデータであってもよい。
また、図9のS50において、メンター属性情報取得部112は、メンターID毎に、そのメンターが担当する従業員の数の上限(以下、担当上限数という。)を取得し、メンター属性情報記憶部160に記憶する。また、メンター属性情報記憶部160は、各レコードにおいてそのメンターに割り当てられている従業員の数(以下、担当人数という。)を記憶する。
図14は、変形例1の推薦フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。
推薦メンター選定部150は、優先順位に従って、従業員IDを1つずつ特定する(S80)。推薦メンター選定部150は、上述のとおり、予測評価値情報記憶部170においてその従業員IDを含むレコードを対象として、予測評価値をキーとしてソートを行い、予測評価値の降順にレコードを並びかえる(S82)。推薦メンター選定部150は、上位から順にメンターIDを1つ特定する(S84)。推薦メンター選定部150は、メンターIDに対応する担当人数が担当上限数に達しているか否かを判定する(S86)。メンターIDに対応する担当人数が担当上限数に達している場合には、S84に戻って次のメンターIDを特定して、同様の処理を繰り返す。メンターIDに対応する担当人数が担当上限数に達していない場合には、推薦メンター選定部150は、対象の従業員IDにそのメンターIDを割り当てる(S88)。推薦メンター選定部150は、従業員IDとメンターIDの組み合わせを推薦リスト記憶部172に記憶する。
推薦メンター選定部150は、まだ処理していない従業員IDが残っている場合には(S90のN)、S80の処理へ戻る。すべての従業員IDについて処理を終えた場合には(S90のY)、推薦リスト出力部122は、推薦リストを出力する(S92)。推薦リストの出力形態については、上述のとおりである。
変形例1では、配慮を要する従業員に対して優先的にメンターを割り当てるので、聞き取りや相談を確実に行ってケアを充実させることができる。
[変形例2]
従業員が対話の希望日時を指定する場合に、希望日時に応対可能なメンターを推薦する例について説明する。この例では、入力部110に従業員スケジュール取得部(図示せず)を設け、データ格納部106に従業員スケジュール記憶部(図示せず)を設ける。図9のS52において、従業員スケジュール取得部は、従業員が対話の希望日時を指定するスケジュールを取得し、従業員スケジュール記憶部に記憶する。変形例1と同様に、従業員属性情報取得部114は、従業員の優先順位を示すデータ、例えば従業員IDを優先度の高い順番に並べたデータを取得し、従業員属性情報記憶部162に記憶する。
この例では、さらに入力部110にメンタースケジュール取得部(図示せず)を設け、データ格納部106にメンタースケジュール記憶部(図示せず)を設ける。図9のS50において、メンタースケジュール取得部は、各メンターの空き時間を特定可能なスケジュールを取得し、メンターIDに対応づけてメンター属性情報記憶部160に記憶する。
図15は、変形例2のメンターの推薦フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。
S100からS104の処理については、図14のS80からS84と同様である。推薦メンター選定部150は、S100で特定した従業員IDのスケジュールにおいて希望日時が指定されている場合には、S104で特定したメンターIDに対応するスケジュールにおいて対応可能であるか否かを判定する。つまり、希望日時においてメンターのスケジュールが空いているか否かを判定する(S106)。メンターのスケジュールが空いてない場合には、S104に戻って次のメンターIDを特定して、同様の処理を繰り返す。メンターのスケジュールが空いている場合には、推薦メンター選定部150は、対象の従業員IDにそのメンターIDを割り当てる(S108)。推薦メンター選定部150は、従業員IDとメンターIDの組み合わせを推薦リスト記憶部172に記憶する。S110およびS112の処理については、図14のS90およびS92と同様である。
変形例2によれば、スケジュールが合わないメンターを推薦することがないので、対話の段取りの効率が上がる。
[変形例3]
メンターの推薦フェーズにおける処理過程に関して、従業員からの問い合わせに応じてメンターを推薦してもよい。たとえば、従業員自身がメンターを決めるように運用する場合には、従業員が自身との相性が良さそうなメンターを数人推薦してもらい、推薦されたメンターの中から気に入ったメンターを選ぶことが考えられる。
変形例3では、インターフェース処理部102の入力部110が問い合わせ受付部(図示せず)を含むものとする。問い合わせ受付部は、従業員の端末(図示せず)からメンター紹介の問い合わせを受け付けて、従業員IDを特定する。また、インターフェース処理部102の出力部120がメンター情報出力部(図示せず)を含むものとする。メンター情報出力部は、問い合わせ元の従業員に対して推薦するメンターの情報を出力する。
図16は、変形例3のメンターの推薦フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。
問い合わせ受付部は、従業員の端末からメンター紹介の問い合わせを受け付けて、従業員IDを特定する(S120)。メンター紹介の問い合わせに従業員IDが付加されている場合には、問い合わせ受付部は、メンター紹介の問い合わせから従業員IDを得る。端末IDと従業員IDの対応関係が定まっている場合に、問い合わせ受付部は、問い合わせ元の端末のIDに対応する従業員IDを特定してもよい。
推薦メンター選定部150は、予測評価値情報記憶部170においてその従業員IDを含むレコードを対象として、予測評価値をキーとしてソートを行い、予測評価値の降順にレコードを並びかえる(S122)。推薦メンター選定部150は、上位から所定数のレコードに設定されているメンターIDによって、推薦するメンターを決定する(S124)。所定数が3であれば、予測評価値が上位3名のメンターが推薦される。
メンター情報出力部は、問い合わせ元の従業員に対して推薦するメンターの情報を出力する(S126)。推薦するメンターの情報は、メンターを識別する情報(例えば、メンターIDやメンター名)を含む。推薦するメンターの情報は、メンターに関するプロフィールを含んでもよい。メンター情報出力部は、メンターの情報を問い合わせ元の従業員の端末へ送信する。メンター情報出力部は、推薦するメンターの情報を表示や印刷の形態で出力してもよい。
推薦フェーズを継続する場合には(S128のN)、S120に戻って次の問い合わせを受け付ける。たとえば推薦フェーズとしてメンターを推薦する期間を過ぎた場合には、推薦フェーズの処理を終える(S128のY)。
なお、図11に示した学習モデルの利用フェーズにおける処理を省き、メンター紹介の問い合わせを受け付けた段階で、従業員と各メンターの組み合わせについて、図11のS62とS64の処理と同様に予測評価値を得るようにしてもよい。
変形例3によれば、随時従業員の要求に応じてメンターを推薦することができる。たとえば、従業員が早い段階で自らに適したメンターの推薦を求めれば、そのメンターを担当として確保しやすくなる。
[変形例4]
従業員からの問い合わせに応じてメンターを推薦する場合に、担当する従業員の数が上限を超えているメンターを推薦対象から除くようにしてもよい。
図17は、変形例4のメンターの推薦フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。
変形例3の場合と同様に、問い合わせ受付部は、従業員の端末からメンター紹介の問い合わせを受け付けて、従業員IDを特定する(S130)。さらに変形例3の場合と同様に、推薦メンター選定部150は、予測評価値をキーとして、メンターの順をソートする(S132)。
推薦メンター選定部150は、上位から順にメンターIDを1つ特定する(S134)。推薦メンター選定部150は、メンターIDに対応する担当人数が担当上限数に達しているか否かを判定する(S136)。メンターIDに対応する担当人数が担当上限数に達している場合には、S134に戻って次のメンターIDを特定して、同様の処理を繰り返す。メンターIDに対応する担当人数が担当上限数に達していない場合には、メンター情報出力部は、S134で特定したメンターIDに基づいて、問い合わせ元の従業員に対して推薦するメンターの情報を出力する(S138)。
推薦フェーズを継続する場合には(S140のN)、S130に戻って次の問い合わせを受け付ける。たとえば推薦フェーズとしてメンターを推薦する期間を過ぎた場合には、推薦フェーズの処理を終える(S140のY)。
変形例3で説明したとおり、図11に示した学習モデルの利用フェーズにおける処理を省き、メンター紹介の問い合わせを受け付けた段階で、従業員と各メンターの組み合わせについて、図11のS62とS64の処理と同様に予測評価値を得るようにしてもよい。
なお、メンターIDに対応する担当人数は、メンターに対する従業員の割り当てが確定した段階で更新される。たとえば従業者からメンターの割り当て要求を受け付けた場合に、メンターに対する従業員の割り当てを確定させてもよい。あるいは、S136のNOルートで、メンターに対する従業員の割り当てを確定させて、担当人数を増やしてもよい。その場合に、メンター情報出力部は、問い合わせ元の従業員に対して割り当てたメンターの情報を出力してもよい。
変形例4によれば、随時担当人数の上限を超過していないメンターのうち適性の高いメンターを推薦することができる。たとえば、従業員が早い段階で自らに適したメンターの推薦を求めれば、担当人数の上限を超えないうちに相性の良いメンターを担当として確保しやすくなる。
[変形例5]
従業員からの問い合わせに応じてメンターを推薦する場合に、スケジュールが合わないメンターを推薦対象から除くようにしてもよい。
図18は、変形例5のメンターの推薦フェーズにおける処理過程を示すフローチャート図である。
S150からS154の処理については、図17のS130からS134と同様である。推薦メンター選定部150は、S150における問い合わせ元の従業員の希望日時が指定されている場合には、S154で特定したメンターIDに対応するスケジュールにおいて対応可能であるか否かを判定する。つまり、希望日時においてメンターのスケジュールが空いているか否かを判定する(S156)。メンターのスケジュールが空いてない場合には、S154に戻って次のメンターIDを特定して、同様の処理を繰り返す。メンターのスケジュールが空いている場合には、メンター情報出力部は、S154で特定したメンターIDに基づいて、問い合わせ元の従業員に対して推薦するメンターの情報を出力する(S158)。S160の処理については、図17のS140と同様である。
なお、メンターのスケジュールは、随時更新されるものとする。対話の予定が入った場合の他に、任意の事情でメンターのスケジュールが変更されることも考えられる。S156のNOルートで、メンターに対する従業員の割り当てを確定させて、メンターのスケジュールを更新してもよい。その場合に、メンター情報出力部は、問い合わせ元の従業員に対して割り当てたメンターの情報を出力してもよい。
変形例3で説明したとおり、図11に示した学習モデルの利用フェーズにおける処理を省き、メンター紹介の問い合わせを受け付けた段階で、従業員と各メンターの組み合わせについて、図11のS62とS64の処理と同様に予測評価値を得るようにしてもよい。
変形例5によれば、随時スケジュールが合うメンターのうち適性の高いメンターを推薦することができる。たとえば、従業員が早い段階で自らに適したメンターの推薦を求めれば、スケジュールが埋まる前に相性の良いメンターを担当として確保しやすくなる。
[変形例6]
学習モデルの入力変数に、従業員が所属するグループ(たとえば、課や部署などの組織あるいは職種など)の属性情報を含めてもよい。この例では、従業員が所属するグループのメンバー全員の特性(健康度、幸福感、適応度、貢献感、成長性、プレッシャー感、惰性感など)の平均値をグループの特性とする。グループの特性は、グループの属性情報として用いられる。平均値以外の代表値(中央値や最頻値)をグループの特性としてもよい。
図7のS22において、従業員属性情報取得部114は、従業員が所属するグループの属性情報(以下、グループ属性情報ということがある)を取得し、従業員属性情報記憶部162に記憶する。図7のS28において、教師データ生成部140は、図4の従業員属性情報記憶部162から、対話管理情報記憶部164のレコードの従業員IDに対応するグループ属性情報を読み取り、教師データ記憶部166のレコードへコピーする。つまり、図6の教師データ記憶部166の各レコードには、グループ属性情報が加えられる。
図8のS40において、学習モデル生成部142は、グループ属性情報を含む教師データを入力して、学習エンジン144による学習処理を起動する。
図9のS52において、従業員属性情報取得部114は、新たにコンサルティングサービスを利用する会社の従業員の属性情報に併せてグループ属性情報を取得し、従業員属性情報記憶部162に記憶する。
図11のS62において、学習モデル利用部148は、メンター属性情報、従業員属性情報およびグループ属性情報を入力変数として、学習モデルに適用する。
従業員が所属するグループの属性情報を用いれば、従業員が置かれている環境を考慮して、より正しく評価値を予測できるようになると期待できる。たとえば、従業員が所属するグループにおける貢献感が低い場合と高い場合とでは、従業員が置かれている環境がそもそも異なる。貢献感が低いグループにおいて中程度の貢献感を有する従業員であれば、恵まれない環境において奮闘していると言える。一方、貢献感が高いグループにおいて中程度の貢献感を有する従業員であれば、恵まれた環境においてあまり振るっていないと言える。従業員が所属するグループの属性情報を用いれば、学習モデルにおいてこのような環境の違いも考慮できると考えられる。
[その他の変形例]
学習モデル生成部142が学習エンジン144を備える例を示したが、学習モデル生成部142は外部の学習エンジン144を用いてもよい。たとえば情報処理装置100が接続しているLAN(Local Area Network)に属するサーバが学習エンジン144を有する場合に、学習モデル生成部142はそのサーバの学習エンジン144を利用してもよい。あるいは、WEBサーバが学習エンジン144を有する場合に、学習モデル生成部142はWEBサーバの学習エンジン144を利用してもよい。
情報処理装置100においてメンターのアンケート結果を分析してメンターの特性を判定する処理を行なってもよい。情報処理装置100において従業員のアンケート結果を分析して従業員の特性を判定する処理を行なってもよい。
上述の実施形態では、健康度が高いと判定された回答数の偏差値によって健康度のレベルを表す例を示したが、健康度が高いと判定された回答数を他の方法で正規化した値によって健康度のレベルを表してもよい。また、健康度が高いと判定された回答数によって健康度のレベルを表してもよい。幸福感、適応度、貢献感、成長性、プレッシャー感および惰性感についても同様である。
図7に示した教師データの準備フェーズにおける手順に関して、S24およびS26の処理に代えて、インターフェース処理部102の入力部110の実績データ取得部(図示せず)において、多数回の対話に関する実績データとして従業員IDとメンターIDと実績評価値との組み合わせを一括して取得してもよい。この場合に、教師データ生成部140は、一括して取得した実績データに基づいて教師データを生成してもよい。
実施された対話の評価値は、メンターが決定したものであってもよい。
図11に示したS60の処理において、従業員とメンターの組み合わせを特定するときに、従業員とスケジュールが合わないメンターを組み合わせの対象から除外してもよい。このようにすれば、組み合わせ数が減り、S62及びS64の処理回数を減らせる。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
本実施形態では、従業員の属性情報とメンターの属性情報を入力変数として用いて、実績に即した判定ロジックである学習モデルを生成し、利用するので、未知の従業員に対しても、高い適性が期待できるメンターを推薦することができる。
また、従業員に対するメンターの割り当てを管理者が行う場合には、属人的な判断となりやすい。これに対して、学習モデルを利用してメンターの割り当てを行えば、客観的な判断が行われる。また、人が経験の範疇では予見できないような好い相性の割り当てを実現できる可能性もある。
また、従業員が属するグループの属性情報を学習モデルの入力変数として用いるので、従業員が属するグループの特性(たとえば、従業員が所属する組織の雰囲気や組織長の対応など)を加味して、メンターの適性を判定できる。
また、従業員とスケジュールが合うメンターを推薦するので、対話の段取りを効率的に行える。
100 情報処理装置、102 インターフェース処理部、104 データ処理部、106 データ格納部、110 入力部、112 メンター属性情報取得部、114 従業員属性情報取得部、116 予定受付部、118 報告受付部、120 出力部、122 推薦リスト出力部、140 教師データ生成部、142 学習モデル生成部、144 学習エンジン、146 予測評価値算出部、148 学習モデル利用部、150 推薦メンター選定部、160 メンター属性情報記憶部、162 従業員属性情報記憶部、164 対話管理情報記憶部、166 教師データ記憶部、168 学習モデル記憶部、170 予測評価値情報記憶部、172 推薦リスト記憶部

Claims (5)

  1. 対話サービスを提供可能な応対者の属性情報を取得する第1取得部と、
    前記応対者との前記対話サービスを利用した第1利用者の属性情報と、前記第1利用者が所属するグループの属性情報とを取得する第2取得部と、
    前記応対者が前記第1利用者へ提供した前記対話サービスの実績としての評価値である実績評価値を取得する第3取得部と、
    前記第1利用者の前記属性情報と、前記第1利用者が所属する前記グループの前記属性情報と、前記応対者の前記属性情報を入力変数とし、前記実績評価値を出力変数とする学習モデルを生成させる学習モデル生成部と、
    前記対話サービスを利用予定の第2利用者の属性情報と、前記第2利用者が所属するグループの属性情報と、前記応対者の前記属性情報を前記学習モデルの入力変数とすることにより、前記第2利用者と前記応対者との対話サービスに関して予測される評価値として予測評価値を算出する予測評価値算出部と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記第1利用者が所属する前記グループの前記属性情報は、前記第1利用者が所属する前記グループに属するメンバーの属性情報に基づき、
    前記第2利用者が所属する前記グループの前記属性情報は、前記第2利用者が所属する前記グループに属するメンバーの属性情報に基づくことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第2利用者のスケジュールを取得する第4取得部と、
    前記対話サービスを提供可能な応対候補者のスケジュールを取得する第5取得部と、
    前記第2利用者および複数の応対候補者それぞれについての前記予測評価値と、前記第2利用者および前記複数の応対候補者の前記スケジュールに基づいて、前記複数の応対候補者から応対者を選定する応対者選定部と、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 対話サービスを提供可能な第2応対者の属性情報を取得する第1取得部と、
    前記対話サービスを利用予定の第2利用者の属性情報と、前記第2利用者が所属するグループの属性情報とを取得する第2取得部と、
    前記対話サービスを利用した第1利用者の属性情報と、前記第1利用者が所属するグループの属性情報と、前記第1利用者に対話サービスを提供した第1応対者の属性情報とを入力変数とし、前記第1応対者が前記第1利用者へ提供した前記対話サービスの実績としての評価値である実績評価値を出力変数として生成された学習モデルに、前記第2利用者の前記属性情報と、前記第2利用者が所属する前記グループの前記属性情報と、前記第2応対者の前記属性情報を入力し、前記第2利用者と前記第2応対者との対話サービスに関して予測される評価値として予測評価値を算出する予測評価値算出部と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
  5. 対話サービスを提供可能な応対者の属性情報を取得する機能と、
    前記応対者との前記対話サービスを利用した第1利用者の属性情報と、前記第1利用者が所属するグループの属性情報とを取得する機能と、
    前記応対者が前記第1利用者へ提供した前記対話サービスの実績としての評価値である実績評価値を取得する機能と、
    前記第1利用者の前記属性情報と、前記第1利用者が所属する前記グループの前記属性情報と、前記応対者の前記属性情報を入力変数とし、前記実績評価値を出力変数とする学習モデルを生成させる機能と、
    前記対話サービスを利用予定の第2利用者の属性情報と、前記第2利用者が所属するグループの属性情報と、前記応対者の前記属性情報を前記学習モデルの入力変数とすることにより、前記第2利用者と前記応対者との対話サービスに関して予測される評価値として予測評価値を算出する機能と、コンピュータに発揮させることを特徴とするプログラム。
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