JP7450931B2 - 非リボソームペプチドシンターゼのアセンブリ及び修飾のためのシステム - Google Patents

非リボソームペプチドシンターゼのアセンブリ及び修飾のためのシステム Download PDF

Info

Publication number
JP7450931B2
JP7450931B2 JP2020538948A JP2020538948A JP7450931B2 JP 7450931 B2 JP7450931 B2 JP 7450931B2 JP 2020538948 A JP2020538948 A JP 2020538948A JP 2020538948 A JP2020538948 A JP 2020538948A JP 7450931 B2 JP7450931 B2 JP 7450931B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
domain
nrps
amino acid
dsub
asub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020538948A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021510520A (ja
Inventor
ボズユック,カイナン
リンク,アナベル
ボーデ,ヘルゲ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Goethe Universitaet Frankfurt am Main
Original Assignee
Goethe Universitaet Frankfurt am Main
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Goethe Universitaet Frankfurt am Main filed Critical Goethe Universitaet Frankfurt am Main
Publication of JP2021510520A publication Critical patent/JP2021510520A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7450931B2 publication Critical patent/JP7450931B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P21/00Preparation of peptides or proteins
    • C12P21/02Preparation of peptides or proteins having a known sequence of two or more amino acids, e.g. glutathione
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C40COMBINATORIAL TECHNOLOGY
    • C40BCOMBINATORIAL CHEMISTRY; LIBRARIES, e.g. CHEMICAL LIBRARIES
    • C40B40/00Libraries per se, e.g. arrays, mixtures
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/93Ligases (6)

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Description

本発明は、非リボソームペプチドシンターゼ(NRPS:non-ribosomal peptide synthases)のアセンブリ及び修飾のためのシステムに関する。該システムは、縮合サブドメインを含む新規の明確に定義された構成要素(ユニット)を使用する。この戦略により、後続するNRPSアデニル化ドメインに対する天然起源の特異性から独立した、交換ユニット(eXchange Unit:XU2.0)と称されるアセンブリユニットの効率的な組み合わせが可能となる。本発明のシステムにより、天然起源のNRPSユニットに起因するいかなる制限もなしに、選択される任意のアミノ酸配列を有するNRPSの容易なアセンブリが可能になる。また、このシステムにより天然のNRPS構成要素と発明されたXU2.0との交換が可能になり、修飾ペプチドの製造につながる。本発明は、システム、それらの個々の交換ユニット、これらのユニットをコードする核酸と並んで、それらの方法及び使用を提供する。
非リボソームペプチドシンテターゼ(NRPS:non-ribosomal peptide synthetases)及びポリケチドシンターゼ(PKS:polyketide synthases)は、モジュール構造を持つ多機能酵素複合体である(非特許文献1)。これらの酵素クラスによって合成された多数の天然物は、抗菌(例えばテイクソバクチン(teixobactin))、抗腫瘍(例えばブレオマイシン)、抗真菌(フェンジシン)及び免疫抑制(シクロスポリン)の活性を含む医学関連の特性のため、薬学的及び/又は生物工学的に興味深い(非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5)。NRPSによって製造されるペプチド化合物は、広範囲の生物活性を示し、構造多様性が大きい(例えば非タンパク原性アミノ酸、N-メチル化、エピマー化、複素環)が、共通の合成様式、いわゆる「複数キャリアチオテンプレート機構(multiple-carrier thiotemplate mechanism)」が共有される。
NRPSの構造は絶対モジュール(obligate modular)である。モジュールは、成長するペプチド鎖に1つの特定の構成要素(例えばアミノ酸)を組み込む触媒単位として定義される(非特許文献1)。NRPSモジュールをドメインに細分化することができ、各ドメインはペプチドアセンブリ内の或る特定の反応工程を担う。例えば、カノニカル伸長モジュールは、コアドメインとして示される次の3つのドメインで構成されている。
基質(通常はアミノ酸)を選択的に決定し、アミノアシルアデニレートとして活性化するアデニル化(A)ドメイン。
ペプチジルキャリアタンパク質(PCP:peptidyl carrier protein)は、チオール化ドメイン(T)とも呼ばれ、活性化アミノ酸(AA:activated amino acid)がチオエステル形成によって共有結合されている補因子4-ホスホパンテテインに結合する。
縮合(C)ドメインは、下流及び上流にあるアミノアシル残基又はペプチジル残基との間のペプチド結合の形成を触媒する。
NRPSモジュールの第1の(N末端)モジュール(開始モジュール)は、多くの場合、Cドメインを持たず、最後の(C末端)モジュール(終了モジュール)は、通常、チオエステラーゼ(TE)ドメインを含む(非特許文献1)。TEドメインは、通常、線形(水分子への転移)、環状又は分岐環状のペプチド(アミド結合又はエステル結合)の放出を担う。
NRPSには、次のドメイン:C(縮合)ドメイン、Cy(ヘテロ環形成)ドメイン、A(アデニル化)ドメイン、T(チオール化)ドメイン又はPCP(ペプチジルキャリアタンパク質)ドメイン、TE(チオエステラーゼ)ドメイン、E(エピマー化)ドメイン、縮合/エピマー化(C/E)ドメイン、MT(メチルトランスフェラーゼ)ドメイン、Ox(オキシダーゼ)ドメイン、及びRe(レダクターゼ)ドメインが含まれ得る。一般に、NRPSは、A-T-(C-A-T)n-C-A-T-TEの構造を持ち、ここでは、A-Tが開始モジュールであり、C-A-Tが伸長モジュールであり、そしてC-A-T-TEが終了モジュールである。個々のモジュール内では、例えば、CはCy又はC/Eに置き換えられ、E、MT、Ox又はReが挿入され、TEはC又はReに置き換えられているバリエーションが生じ得る。完全なアセンブリラインには、開始モジュール、終了モジュール、及び何処かにゼロとn-2との間の伸長モジュールがあってもよく、nはポリマー生成物中のモノマーの数である。この規則の例外が存在する場合があり、例えば、エンテロバクチンシンテターゼは、TEドメインがオリゴメラーゼとして作用して、2つのモジュールしか有さないが、これらの二量体生成物の3つを一緒にひっかけて(hook)六量体ペプチド生成物を形成する。
NRPSは一般的にはモジュール型であり、一連の触媒工程はNRPSを作り上げる各ポリペプチドのアミノ末端からカルボキシ末端へと移動する。例えば、チロシジンを生産するNRPSは、3つのポリペプチドをもたらす3つの遺伝子でできている。TycAは開始モジュールを含み、TycBは3個の伸長モジュールを含み、TycCは6個の伸長モジュール及び終了モジュールを含む。
PKSには、KS(ケトシンターゼ)、AT(アシルトランスフェラーゼ)、T(チオール化)、KR(ケトレダクターゼ)、DH(デヒドラターゼ)、ER(エノイルレダクターゼ)、TE(チオエステラーゼ)のドメインが含まれる場合がある。一般的には、PKSは、AT-T-(KS-AT-T)n-TEの構造を有する。AT-Tは開始モジュールであり、KS-AT-Tは伸長モジュールであり、TEは終了モジュールである。PKSの構造は、NRPS構造と非常によく似ている。両方のタイプのアセンブリラインが一貫した単位を形成するためにつなぎ合わされている、ハイブリッドPKS-NRPSシステムの多くの例(例えば、エルシニアバクチン、エポチロン、ブレオマイシン)がある。各PKSモジュール内には、KR、KR及びDH、KR及びDH及びERのいずれか1つが見られるか、又は追加ドメインがない。モジュール内のこれらの追加のドメインは、ベータ炭素(例えば、カルボニル、ヒドロキシル、オレフィン、又は飽和炭素)における化学的官能性を決定する。
可能性のある薬物としてのNRP及びPKの力は、多様で複雑な化学構造にある。一般的には、これらの天然物(又はその変異体)が合成的にアクセスするのを困難にしているのは、それらの複雑さである。NRP又はPKに対して、難儀な合成ルートが開発された例が幾つかあるが、めったに成功していない。さらに、かかる分子上の様々な部分は、有機合成による修飾にアクセスできないか、又はかかる技術を使用しても低収率でしか製造することができない。このNRP及びPKの天然物の合成及び修飾における困難により、合成を強化し、これらの分子の変異体を作製するための代替戦略の必要性が強調されている。
NRPSの明らかなモジュール構造にもかかわらず、本発明者らの以前の発明(特許文献1)及び本発明の前には、実際には得られたNRPSが活性となるようにドメインを入れ替えることは困難であった。一般的には、1つ以上のドメイン又はモジュールを別のドメイン又はモジュールに置換すると、低収率(例えば、10倍超の減少)及び望ましくない生合成副生成物の製造をもたらす。これらの変化は、タンパク質-タンパク質相互作用の中断の結果であり、それぞれCドメイン及びTEドメインの基質特異性に起因している可能性がある。したがって、新規なNRP及びPKを製造するための新たな方法に対するニーズ、並びにかかるNRP及びPKの収率を高める方法に対するニーズがある。
NRPS及びPKSに関する更なる概要については、非特許文献6、非特許文献1、非特許文献7、非特許文献8及び非特許文献9を参照されたい。
A-Tジドメイン開始モジュールによる最初のAAの活性化及び共有結合の後、下流(C末端)伸長モジュール(C-A-T)nのTドメインに共有結合的につながれた構成要素とのその後の縮合によってペプチド伸長が進行する(非特許文献7又は非特許文献9)。全ての伸長反応(ペプチド結合及びアミド結合の形成)は、上流Tドメインと下流Aドメインとの間に位置する約450 AA長のCドメインによって媒介され、厳密には一方向であり、NRPS生成物の下流方向の合成に導く(非特許文献10)。Cドメインは、上流Tドメインが結合したドナーAA又はペプチドの活性化されたチオエステル上にその遊離α-アミノ基を有する、下流Tドメインが結合したアクセプタAAの求核攻撃を触媒する。
Cドメインの生化学的な特性評価は、その触媒の役割及び基質特異性に関する見識を明らかにした。欠失実験により、非特許文献11はCドメインがペプチド結合形成に不可欠であることを明らかにした。さらに、幾つかのCドメインの配列アライメントは、アシルトランスフェラーゼ(例えばクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ)、NRPSのEドメイン及びCyドメインにも存在する高度に保存されたHHXXXDG配列モチーフ(いわゆる「Hisモチーフ」)を明らかにした(非特許文献12)。保存されたモチーフにおける第2のHis残基の変異は、縮合アッセイにおける活性を消失させた(非特許文献7)。
NRPS Cドメインを含む構造である、スタンドアロンCドメイン(非特許文献13)、C-Tジドメイン(非特許文献10)及びC-A-T-TE終了モジュール(非特許文献14)は、X線結晶学によって決定された。Cドメインは偽二量体配置を有し、N-末端とC末端の両方のサブドメインがCoA依存性アシルトランスフェラーゼスーパーファミリーに折り目を持つコアを有する(非特許文献15)。活性部位は、2つのサブドメインによって形成された「キャニオン(canyon)」の底にあり、CからNのサブドメインに渡る「ラッチ」で覆われている。HHXXXDG(ここでは、Xは任意の残基を示す)モチーフを含む、この触媒中心は、2つの結合部位を有し、1つは求電子性ドナー基質(成長鎖のアシル基)に対するものであり、1つは求核アクセプタ基質(活性化アミノ酸)に対するものである(非特許文献16)。
Cドメインが触媒する反応についてはほとんど知られていないが、チロシジンシンテターゼとは異なるCドメインの生化学的特性評価(非特許文献17;非特許文献18;非特許文献10)は、それらの基質特異性に関する見識を明らかにした。全てのCドメインの特性評価をin vitroで行い、同じ方法を用いて内部Cドメインの基質受容性(substrate acceptance)を調べた。上流及び/又は下流のTドメインを、寛容なPPTase Sfpの使用によりアクセプタ基質で化学酵素的にプライムした(合成ペプチジル-Ppanアームの変換)(非特許文献17、非特許文献10)。要約すると、この方法により、Cドメインのアクセプタ部位が強力な立体及び有意な側鎖の選択性を呈することが示された(非特許文献16)。特定の側鎖に対する選択性は、強い立体選択性を呈するドナー部位ではそれほど顕著ではないようである。Eドメインに続くCドメインは、先行するEドメインがLからDへのエピマー化を特異的に触媒しないため、ドナー部位で結合したC末端残基の配置に対する特異性を示すが、それでも配置の混合物を提供する。Eドメインのすぐ下流にあるCドメインは、上流ドナー対してD特異的及び下流のアクセプタに対してL特異的であることが示され、それによりD残基とL残基との間の縮合反応を触媒する(非特許文献18)。
Cドメインは、機能的及び系統発生学的なサブタイプに細分化され得る(非特許文献16)。2つのL-AAの間のペプチド結合形成を触媒するLCLドメイン、及びD-アミノ酸で終わる成長しているペプチドにL-アミノ酸を接続するDCLドメインのように伸長モジュール内には「標準的な」Cドメインがある(非特許文献16)。スタータCドメインは、カルボン酸(多くの場合、β-ヒドロキシル脂肪酸)により最初のアミノ酸をアシル化し、ヘテロ環形成(CY)ドメインは、ペプチド結合形成と、システイン残基、セリン残基又はスレオニン残基のその後の環化の両方を触媒する(非特許文献16)。相同エピマー化(E)ドメインは、成長するペプチドの最後のアミノ酸のキラリティを反転させ、デュアルC/Eドメインは縮合とエピマー化の両方を触媒する。
多酵素再活性化の最も一般的な方法は、α/β-ヒドロラーゼスーパーファミリー(リパーゼ、プロテアーゼ及びエステラーゼ)に属するTEドメインを介して行われる(非特許文献19)。これらの酵素は約280アミノ酸長であり、終了モジュールの最もC末端側にあるTドメインに融合されている(非特許文献7、非特許文献20)。ペプチドアセンブリの最後の工程では、TEドメインの活性部位セリンがTドメイン-ペプチジルチオエステルに対して求核攻撃を行い、ペプチド-O-TE中間体を形成する(非特許文献20)。中間体の脱アシル化は、加水分解(外因性求核物質の攻撃)が線形ペプチドを放出するか、又は環状生成物の場合、分子内求核物質(N-求核物質、O-求核物質又はC-求核物質)の反応を伴う。加水分解放出はバンコマイシン等のペプチドについて観察され、そのペプチドの骨格は、更に合成後酸化的架橋反応によって制約される。N末端アミノ基(ヘッドトゥーテイル環化、例えばチロシジンA及びグラミシジンS)、側鎖求核物質(分岐環状分子、例えばバシトラシンA及びダプトマイシン)、及びβ-ヒドロキシ脂肪酸(例えばサーファクチン)のβ-ヒドロキシル基のように、様々な基が環化反応における求核物質となり得ることから、TEドメインの環化は、多様性及び複雑さの源を提供する(非特許文献20)。
非特許文献21は、サーファクチン生合成クラスターの最初のTE結晶構造(SrfTE)を解明した。一般にNRPS TEドメインは単量体であり、共有結合ペプチド-チオエステラーゼ中間体を介する基質結合及び触媒反応のための触媒三残基((Ser/Cys)-(His)(Asp/Glu/Ser))を含むα/β-ヒドロラーゼフォールドからなる。さらに、TEドメインは、開いた状態及び閉じた状態の2つの異なる立体配座で存在することが判明した。両状態の違いは、蓋(lid)領域と命名された、酵素の活性部位の大部分を覆う40アミノ酸残基の領域に制限される。
非リボソームペプチドの生合成に関与する他の多くの触媒ドメインとは異なって、TEドメインは非常に多様であり、結果的にTEの積み込み又は放出の選択性を予測するためのモデルは存在しない(非特許文献22)。TE配列の系統解析は、それらが触媒するオフロード化学(offloading chemistry)の種類に基づいてクラスター化しないことを示す。
TEドメインは2段階の機構を介して動作し、積み込みの後に放出される(非特許文献22)。活性部位Serの側鎖アルコールは、保存されたHis-Aspの2分子によって活性化され、その求核性を増す。Tドメイン結合基質は、活性化Serに近づき、4'Ppant補因子によって媒介される。チオエステル基質の提示に対応するために蓋領域が開くと仮定されている。脱プロトン化され保存された活性部位Serは、基質チオエステルを攻撃し、得られた荷電四面体中間体は、2つの骨格アミド基からの水素結合によりオキシアニオンホールで安定化される。この中間体は、4'Ppantチオレートの喪失によって分離され、アシル-TE中間体を生成する。第2の工程(オフローディング)は、アシル基の放出を伴う。この工程は、分子内又は分子間の求核物質アプローチから始まる。非特許文献23、非特許文献24は、活性部位ヒスチジニウムイオンが出発チオレートによって脱プロトン化され、そのようにして入ってくる求核物質を活性化することができることを示唆した(非特許文献23、非特許文献24)。この求核物質はアシル-TE中間体のカルボニルへと付加され、四面体中間体は再びオキシアニオンホールによって安定化される。最後に、セリルアルコイドは、協奏的プロトン化によって放出され、生成物は活性部位を離れる。
TE基質特異性に関する主要な見識は、非特許文献25及び非特許文献26によって得られた。合成SNACペプチド(N-アセチルシステアミン)を用いることで、TEドメインがN末端AA残基の側鎖と同様に立体化学に選択的であることを示すことができた。また、ペプチジル-O-TE形成AA(C末端AA)の隣にあるAAはペプチド加水分解及び環化にとって重要であるのに対し、製造されたペプチド内の他のAAはいずれも重要ではないようであることが明らかになった。さらに、非特許文献20は、チロシジンNRPSから切除されたTEドメインが、環化の基質として、長さ及び組成が変動する広範囲のSNACペプチドを受け入れることを明らかにした。
ほとんどの真菌NRPSの際立った特徴は、TEドメインを末端のC、Re、又はTドメインで置き換えることである(非特許文献27)。NAD(P)H依存性Reドメインに加えて、Cドメインはペプチド放出にも関与することができる(非特許文献28)。ほとんどの細菌NRPSは、環化を行うためにTEドメインを使用するのに対し、真菌NRPSと同様にフォトラブダス(Photorhabdus )属及びゼノラブダス(Xenorhabdus)属を含む細菌に由来する幾つかのNRPSは、この補足的な戦略を使用している(非特許文献29、非特許文献30)。
シクロスポリンA、オーレオバシジンA、アピシジン及びフェリクロムA等の大環状真菌NRPSでは、それぞれ対応するNRPSは末端縮合(Cterm)ドメインを介してペプチド放出を触媒する(非特許文献29)。NRPSパラダイムでは、Cドメインは、一般的な塩基として活性部位ヒスチジンを使用して、モジュールnから成長するペプチジル-S-Tnと活性化アミノアシル-S-Tn+1との間のペプチド結合の形成を触媒すると規範的に分類される。したがって、CtermドメインがTEドメインの同等のヘッドトゥーテイル結合を行い得ることは驚くべきことである。該反応は、求核触媒反応のための活性部位における高度に保存されたHHxxxDxxSモチーフのセリン残基に依拠しており、求核物質は、次のAAではなく分子内アミノ基である(非特許文献28)。非特許文献29が、Cterm環化活性はTドメインの存在を必要とすることを明らかにした。さらに、組み換えT-Ctermジドメインの構築により、非同族Tドメインが下流Ctermドメインと相互作用しないことを示すことができた。したがって、Ctermと上流Tドメインとの間のタンパク質-タンパク質相互作用は特異的であるように見え、Cドメインによる認識に特有のTドメイン配列要素に依拠している可能性がある。しかしながら、末端CドメインはNRPS系中間体の環化を制御すると言及されているものの、それらの提案された触媒活性を説明する実験的証拠はまだない(非特許文献27)。
環化によりペプチド放出を触媒するCtermドメイン以外に、線形Tドメイン結合ペプチドと環境由来アミンとの間のアミド結合の形成を触媒するCtermドメインがある(非特許文献30、非特許文献31、非特許文献29、非特許文献32)。一例は、ゼノラブダス・ネマトフィラ(Xenorhabdus nematophila)由来の非リボソームラブドペプチド生合成クラスターである。ここで、Ctermドメインは、放出プロセスの間にペプチド中間体との生体アミン(例えば、フェニルアラニン脱カルボキシル化に由来するフェニルエチルアミン)の縮合に関与する可能性がある(非特許文献30、非特許文献31)。
1995年以来、Marahiel et al.(特許文献2)は、アデニル化-チオール化ジドメインの交換を通じてNRPSを組み換え可能であると示すことができ、NRPS研究にスポットが当たるようになった(非特許文献33)。過去20年間、NRPSをリプログラムする試みが数多く行われてきた。フェニルアラニン活性化ドメインPheAの結晶構造(PDB-ID:1AMU)に基づいて、Stachelhaus et al.は触媒中心において特異性を与えるAAを解明することができた(非特許文献34、非特許文献35)。シュタッヘルハウスコード(Stachelhaus-code)と表記される、この特異性を与えるコードにより、in vitroでAドメインの基質特異性を予測し、変更することが可能である(非特許文献36、非特許文献37、非特許文献38、非特許文献39)。この試みの最も明白な欠点は、in vivoでそれを適用することができないことである。この欠点の主な理由の1つは、Cドメイン及びTEドメインにも、基質非互換性をもたらす選択性が存在することである(非特許文献17、非特許文献25、非特許文献26)。
既知のNRPS生合成クラスターを変化させる更なる試み(特許文献3、Marahiel et al.)は、単一ドメイン、ジドメイン又は全モジュールの交換、及び個々のドメイン間の正確に定義された境界(リンカー)の知識に基づいている。この発明では、追加のモジュールの導入又はそれらの削除によって、わずか数個のNRPSを正常に変更することが可能であった。しかしながら、モジュールの人工的で新規の組み合わせからは完全に人工のNRPSを生成することは全くできなかった。これは、自然界には存在しない新たなNRPSをもたらし、そこから新たなペプチドも製造されると考えられる。かかる交換又は組み合わせの問題は、常にモジュール及び/又はドメインの互いの適合性に関する不確実性であった。上記の問題の解決策がないことに起因する欠点は、このアプローチでは人工ペプチドがほとんど設計されていないという事実によって説明される。
既知のNRPS生合成クラスターを変化させるもう一つの試み(特許文献4、Walsh et al.)は、シンターゼの別名である、いわゆる「アセンブリライン(assembly lines)」の変異誘発に基づいている。本発明の方法を、生成されたNRPSを修飾し、変更されたペプチド合成を起こす変異誘発と組み合わせることができるが、NRPS遺伝子の変異誘発は本発明の主題ではない。この変異誘発は、NRPSライブラリの多様化及びライブラリ内のNRPSクローン数を増すのに有用となる可能性がある。
Aドメインは初期ゲートキーピング酵素であるため、修飾ペプチド生成物の生成には、天然ペプチド中の標的残基を指定するAドメインの置換、又は修飾が必要である。これを達成するために研究者が採用した一般的な戦略は次の3つである:(I)代替基質を活性化するA又は対合したA-Tドメインの置換;(II)Aドメインの基質結合ポケットのみの標的化された変更;(III)C-A又はC-A-Tのドメインユニットを不可分なペアとして扱う置換。これらの戦略は、T、T-C-A、通信ドメイン、及びA-T-CスワッピングによってNRPSを再設計しようとする組み換え研究によって補完される。しかしながら、交換ユニット(XU)の概念として示された後者及び最近発表された戦略(非特許文献40)を除いて、科学者らは、改変NRPSの操作に関する明確に定義され、再現可能で検証されたガイドラインを導入することができなかった(特許文献5)。
XU概念は、所望のAAの組成、構造及び長さのNRPの設計、クローニング及び製造に関する、次の3つの単純な規則を提供する:(I)A-T-C又はA-T-C/EをXUとして使用する、(II)XUを保存されたWNATE配列でC-Aリンカーに融合する、及び(III)下流Cドメインの特異性を尊重しなければならない。XUを適用すると、天然起源のNRPSアセンブリラインが再構築され、新たなペプチド誘導体及び全く新しい人工のNP様ペプチドが製造された。XU概念の欠点は、天然の下流Cドメイン特異性がその適用性を明確に制限することに従わなくてはならない点であり、またCドメイン特異性はドナー部位と並んでアクセプタ部位でも満たされなくてはならない。この欠点は、異なる下流Cドメインを持つ多数のXUを利用することができる場合に許容され得る。また、これらの制限により、野生型(WT)ペプチドの一次配列とは1個のAA位置が異なる新たなペプチド誘導体を製造するため、少なくとも2個のXUを交換する必要がある。しかしながら、より柔軟なシステムが非常に望ましい。
欧州特許第15002340号 国際公開第200052152号 国際公開第200130985号 国際公開第2007014076号 国際公開第2017/020983号
Marahiel et al. 1997 Ling et al. 2015 Ishizuka et al. 1967 Loeffler et al. 1986 Emmel et al. 1989 Cane et al. (1998) Sieber and Marahiel (2005) Smith and Tsai (2007) Suessmuth and Mainz (2017) Samel et al. 2007 Stachelhaus and colleagues (1998) De Crecy-Lagard et al., 1995 Keating et al., 2002 Tanovic et al., 2008 Bloudoff et al. 2013 Rausch et al., 2007 Belshaw et al. 1999 Clugston et al. 2003 Du and Lu 2009 Kohli et al. 2001 Bruner et al. (2002) Horsman et al. 2015 Korman et al. 2010 Gaudelli and Townsend 2014 Trauger et al. 2000 Tseng et al. 2002 Haynes et al. 2011 Kopp and Marahiel 2007 Gao et al. 2012 Reimer et al. 2013 Fuchs et al. 2012 Cai et al. 2017 Marahiel et al. 1995 Conti et al. 1997 Stachelhaus et al. 1999 Khurana et al. 2010 Rausch et al. 2005 Roettig et al. 2011 Kries et al. 2014 Bozhueyuek et al. 2017
幅広い用途に適するように、XUの概念の欠点を減らさなければならない。そのため、本発明の目的は、Cドメイン特異性を回避するより簡便な方法を確立することであった。かかる方法は、特定のペプチドを製造又は変更するために必要なNRPS構成要素の量を大幅に削減し、生物活性スクリーニングのための数百又は数千の実体を持つ人工の天然生成物ライブラリの作成を可能にし得る。
上記の課題は、第1の態様において、非リボソームペプチドシンターゼ(NRPS)の製造システムであって、前記システムは、NRPSをアセンブリするために異なった又は同一のアミノ酸Xに対してそれぞれ特異的な少なくとも1つ、好ましくは2つのNRPS交換ユニット(XU2.0)を含み、前記XU2.0が、所与のアミノ酸Xに特異的な縮合ドメインアクセプタ部位サブドメイン(CAsub)、所与のアミノ酸Xに特異的な縮合/エピマー化ドメインアクセプタ部位サブドメイン(C/EAsub)、所与のアミノ酸Xに特異的な縮合ドメインドナー部位サブドメイン(CDsub)、及び所与のアミノ酸Xに特異的な縮合/エピマー化ドメインドナー部位サブドメイン(C/EDsub)からなる群から選択される、少なくとも1つの部分縮合(C)又は部分縮合/エピマー化(C/E)ドメインを含む、システムによって解決される。
本発明の文脈において「X」の指定は、本発明の任意のNRPSモジュール又は交換ユニット、例えば部分又は完全C又はC/Eドメイン、又はアデニル化Aドメインのアミノ酸特異性を指す。かかるドメイン又はモジュールの特異性は、1つ以上のアミノ酸種に対する特異性を含み得る。例えば、幾つかのドメイン(Aドメイン(domain)等)は、1つの単独のアミノ酸種だけでなく、2種、3種、4種若しくは5種、又はそれよりも多い異なるアミノ酸種に対して特異性を有する。例えば、Aドメインは、下流のC又はC/Eドメインによって許容される複数のアミノ酸に対しても特異性を有し、その結果、幾つかの異なるペプチドが製造される。したがって、本発明は、複数のアミノ酸種に対する特異性を持つようなドメインも含む。
本発明のシステムは、好ましくはXU2.0を含み、ここで、XU2.0は、C又はC/Eドメインの部分配列のみからなる、好ましくはC又はC/Eドメインのドナー又はアクセプタ部位のみからなる、少なくとも1つのC又はC/Eドメインを含む。この点で、本発明のXU2.0は、1つの部分C又はC/Eドメインと、それに加えて任意に1つの完全なC又はC/Eドメインとを含んでもよく、後者はC又はC/Eドナー部位とアクセプタ部位との両方を含む。したがって、本発明のXU2.0は、少なくとも1つの部分C又はC/Eドメインの存在を特徴とすることが好ましい。或る例では、本発明によるシステムが好ましい場合があり、その場合、この少なくとも1つのXU2.0が完全にアセンブリされたC又はC/Eドメインを含まない。しかしながら、本発明のシステムは、好ましくは2以上のXU2.0を含んでもよいことから、部分C又はC/Eドメインのみが存在するXU2.0と、1つの完全なC又はC/Eドメインが含まれるXU2.0との両方を含み得て、それに加えて任意に、部分C又はC/Eドメインを含まない追加のNRPS交換ユニットを含んでもよい。したがって、本発明のシステムは、幾つかの実施の形態では、(i)他の1つ以上のXU2.0、及び/又は(ii)他の従来技術の交換ユニット、及び/又は(iii)他の天然起源のNRPS配列と組み合わせて少なくとも1つのXU2.0を含む。それに加えて、本発明のシステムはまた、PKSに対する又はそれに由来する交換ユニットも含み得る。
Cドメイン基質特異性の調整。(a)ブレビバチルス・ブレビス(Brevibacillus brevis)(PDB-ID:2JGP)のチロシジンシンテターゼ(TycC)に由来するT-Cビドメイン(bidomain)、TycC5-6から切除されたCドメインを、N末端(黄色)及びC末端(青色)のサブドメインと共にリボン表現で示す(上)。四角の囲み:寄与しているリンカーAAを含むCDsub-CAsubリンカーのスティック表現の拡大表示であり、融合部位に赤色で印をつけている。下:フォトラブダス(Photorhabdus)及びゼノラブダス(Xenorhabdus)に由来するCDsub-CAsubリンカー配列の配列ロゴ。(b)WT GxpS、組み換えNRPS-1及びNRPS-2の略図、並びに3回の反復実験から得られた対応するペプチド収量。ペプチド命名法には、D-AAを小文字にする標準的な1文字AAコードを使用する。(c)モジュール及び交換ユニット(XU及びXU2.0)が強調されたBicAの略図。特異性を全てのAドメインに割り当てる。ドメイン割り当てについて、次の符号を使用する:A(大きな丸)、T(長方形)、C(三角形)、C/E(菱形)、TE(C末端の小さな丸)。 ペプチド製造用の組み換えNRPSの新規設計。(a)生成された組み換えGxpS(NRPS-3~NRPS-5)、及び3回の反復で決定されるGameXペプチド誘導体1、3、6及び7の対応する量。(b)8を合成する組み換えNRPS-6。構成要素はグラム陽性起源のものである。下:構成要素として使用されるNRPSのカラーコード(詳細は図8を参照されたい)。ドメイン符号の割り当てについては、図1を参照されたい。 NRPSスタータユニットの交換。組み換えGxpS(NRPS-7~NRPS-9)の略図、及び3回の反復実験から得られた対応するペプチドの収量。ペプチド命名法では、D-AAを小文字にする標準的な1文字AAコードを使用する。ドメイン符号の割り当てについては、図1を参照されたい。下:構成要素として使用されるNRPSのカラーコード(詳細は図8を参照されたい)。 機能化されたゼノテトラペプチド(xenotetrapeptide)誘導体の作製。WT XtpS、組み換えNRPS-10の略図、及び3回の反復実験から得られた対応するペプチドの収量。ペプチド命名法では、D-AAを小文字にする標準的な1文字AAコードを使用する。ドメイン符号の割り当てについては、図1を参照されたい。下:構成要素として使用されるNRPSのカラーコード(詳細は図8を参照されたい)。 位置3のGxpSの標的化されたランダム化。全ての可能性のある組み換えNRPS(左上)及び対応するAドメイン特異性(左下)の略図。検出されたペプチド(実線)、及び3回の反復実験から得られた対応するペプチドの収量(右上)。破線は、決定されていないGxpS誘導体を示す。ペプチド命名法では、D-AAを小文字にする標準的な1文字AAコードを使用する。ドメイン符号の割り当てについては、図1を参照されたい。下:構成要素として使用されるNRPSのカラーコード(詳細は図8を参照されたい)。 GxpSからの位置1及び位置3のランダム化によるライブラリの作製。全ての可能性のある組み換えNRPS(左上)及び対応するAドメイン特異性(左下)の略図。検出されたペプチド、及び3回の反復実験から得られた対応するペプチドの収量(右)。ペプチド命名法では、D-AAを小文字にする標準的な1文字AAコードを使用する。ドメイン符号の割り当てについては、図1を参照されたい。下:構成要素として使用されるNRPSのカラーコード(詳細は図8を参照されたい)。 隣接する位置のランダム化。(a)N末端サブドメイン(灰色)及びC端末サブドメイン(明赤色)に細別されたTycC6の結晶構造(PDB-ID:2JGP)。サブドメインリンカーを赤色で強調し、酵母における相同組み換え用の標的領域(I253~F265)を緑色で強調する(39ヌクレオチド)。ライブラリ3を生成するために使用されるコンセンサス配列を右下に表示する。(b)全ての可能性のある組み換えNRPS(左上)及び対応するAドメイン特異性(左下)の略図。検出されたペプチド、及び3回の反復実験から得られた対応するペプチドの収量(右)。ペプチド命名法では、D-AAを小文字にする標準的な1文字AAコードを使用する。ドメイン符号の割り当てについては、図1を参照されたい。右下:構成要素として使用されるNRPSのカラーコード(詳細は図8を参照されたい)。 本研究で用いられる全てのNRPSの概略。GxpS、BicA、XtpS、HCTA、PaxB、KolS、X.ミラニエンシス(X. miraniensis)に由来するAmbSmir及びX.インディカ(X. indica)に由来するAmbSindについては先に記載されている。ガルガンチュアニン(gargantuanin)を製造するGarSについては、Genbankアクセッション番号PRJNA224116を参照されたい。ゼノリンジシン(Xenolindicin)様シンテターゼについては、Genbankアクセッション番号PRJNA328553を参照されたい。シンデイン(xindeyrin)を製造するXeySについては、Genbankアクセッション番号PRJNA328572を参照されたい。
本発明に関して、以下の定義が用いられる。
「部分ドメイン」若しくは「部分C又はC/Eドメイン」という用語、又は同様の表現は、不完全である(全長ではない)NRPS C又はC/Eドメインをコードする核酸配列又はそのタンパク質配列を指す。したがって、この用語は、NRPS C又はC/Eドメインのドナー及びアクセプタの両方の部位を含まないC又はC/Eドメイン配列を説明する。
「アセンブリ」とは、ドメインのセットを意味する。複数のアセンブリは、NRPSを含む。1つ以上のポリペプチドは、モジュールを含んでもよい。モジュールの組み合わせは、より大きな分子を形成するための一連の反応を触媒することができる。一例では、モジュールは、C(縮合)ドメイン、A(アデニル化)ドメイン、及びペプチジルキャリアタンパク質ドメインを含んでもよい。
Aドメイン、Cドメイン、ジドメイン、ドメイン-ドメイン界面、及び完全なモジュールに関するより多くの構造情報については、非特許文献34、Sundlov et al. (2013)、非特許文献10、非特許文献14、Strieker and Marahiel (2010)、Mitchell et al. (2012)及びTan et al. (2015)を参照されたい。
「開始モジュール」とは、第1の単量体を別のモジュール(例えば、伸長又は終了モジュール)に提供することができるN末端モジュールを意味する。幾つかの例では、他のモジュールは2番目ではないが、C端末に続くモジュールのいずれかである(ノカルディシンNRPSの場合と同様):NRPSの場合、開始モジュールは、例えば、A(アデニル化)ドメイン及びPCP(ペプチジルキャリアタンパク質)又はT(チオール化)ドメインを含む。開始モジュールには、スタータCドメイン及び/又はE(エピマー化)ドメインも含まれ得る。PKSの場合、可能な開始モジュールは、AT(アセチルトランスフェラーゼ)ドメイン及びアシルキャリアタンパク質(ACP)ドメインを含む。開始モジュールは、好ましくはアセンブリラインの第1のモジュールのポリペプチドのアミノ末端にあり、また各アセンブリラインは好ましくは1つの開始モジュールを含む。
「伸長モジュール」とは、単量体を別の単量体又は多量体に付加するモジュールを意味する。伸長モジュールは、C(縮合)、Cy(ヘテロ環形成)、E、C/E、MT(メチルトランスフェラーゼ)、A-MT(アデニル化ドメインとメチル化ドメインの組み合わせ)、Ox(オキシダーゼ)、若しくはRe(レダクターゼ)ドメイン;Aドメイン;又はTドメインを含み得る。伸長ドメインは、追加のE、Re、DH(脱水)、MT、NMet(N-メチル化)、AMT(アミノトランスフェラーゼ)、又はCyのドメインを更に含み得る。さらに、伸長モジュールは、アミノ酸構成要素をカルボン酸構成要素と接続するそれぞれのドメイン(ケトシンターゼ(KS)、アシルトランスセラーゼ(AT)、ケトレダクターゼ(KR)、デヒドラターゼ(DH)、エノイルレダクターゼ(:enoyl-reductase)(ER)、チオール化(T))を含むPKS起源の可能性がある。
「終了モジュール」とは、アセンブリラインから分子(例えば、NRP、PK、又はそれらの組み合わせ)を放出するモジュールを意味する。分子は、例えば加水分解又は環化により放出され得る。終了モジュールは、TE(チオエステラーゼ)、Cterm、又はReドメインを含んでもよい。終了モジュールは、NRPS又はPKSのポリペプチドのカルボキシ末端にあることが好ましい。終了モジュールは、追加の酵素活性(例えば、オリゴメラーゼ活性)を更に備えてもよい。
「ドメイン」とは、ポリペプチド配列、又はより大きなポリペプチド配列のフラグメントを意味し、1つ以上の特定の酵素活性(すなわちC/Eドメインは1つのドメインにC及びEの機能を有する)又は別の保存された機能(すなわちACP又はTドメインに対するテザリング機能として)を有する。したがって、単一のポリペプチドが、複数のドメインを含んでもよい。複数のドメインがモジュールを形成する場合がある。ドメインの例としては、C(縮合)、Cy(ヘテロ環形成)、A(アデニル化)、T(チオール化)、TE(チオエステラーゼ)、E(エピマー化)、C/E(縮合/エピマー化)、MT(メチルトランスフェラーゼ)、Ox(オキシダーゼ)、Re(レダクターゼ)、KS(ケトシンターゼ)、AT(アシルトランスフェラーゼ)、KR(ケトレダクターゼ)、DH(デヒドラターゼ)、及びER(エノイルレダクターゼ)が挙げられる。
「非リボソーム合成ペプチド」、「非リボソームペプチド」又は「NRP」とは、リボソームによって産生されない任意のポリペプチドを意味する。NRPは線形であってもよく、環状化又は分岐されていてもよく、タンパク原性、天然若しくは非天然アミノ酸、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。NRPは、アセンブリラインのような方法で製造されたペプチドを含む(すなわち、酵素系のモジュールの特徴であり、最終生成物を形成するための構成要素の段階的な付加を可能にする)。
「ポリケチド」とは、複数のケチル単位を含む化合物を意味する。
「非リボソームペプチドシンテターゼ」又は「非リボソームペプチドシンターゼ」又は「NRPS」とは、非リボソームペプチドを製造するポリペプチド又は一連の相互作用するポリペチドを意味し、したがって、リボソーム成分の存在なしにペプチド結合形成を触媒することができる。
「ポリケチドシンターゼ」(PKS)とは、ポリケチドを製造するポリペプチド又は一連のポリペプチドを意味する。「量を変更する」とは、増減のいずれかによって量を変化させることを意味する。増加又は減少は、3%、5%、8%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%以上であり得る。
「非リボソームペプチドシンテターゼ/ポリケチドシンターゼハイブリッド」又は「非リボソームペプチドシンテターゼとポリケチドシンターゼのハイブリッド」又は「NRPS/PKSハイブリッド」又は「NRPS及びPKSのハイブリッド」又は「PKS及びNRPSのハイブリッド」は、非リボソームペプチドシンテターゼ及びポリケチドシンターゼに由来する任意のドメイン又はモジュールを含む酵素系を意味し、それぞれのハイブリッド天然物をもたらす。
「構造を変更する」とは、基準構造と比較して化学(例えば、共有又は非共有)結合の任意の変化を意味する。
「変異」とは、核酸配列によってコードされるアミノ酸配列が天然起源の配列からの少なくとも1つのアミノ酸の変更を有するような、核酸配列の変更を意味する。この変異は、限定されないが、挿入、欠失、フレームシフト変異、又はミスセンス変異であり得る。この用語はまた、変異核酸配列によってコードされるタンパク質についても説明する。
「変異体」とは、参照配列に対して少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、又は99%の配列同一性を有するポリペプチド又はポリヌクレオチドを意味する。配列同一性は、典型的には、配列解析ソフトウェア(例えば、53705、ウィスコンシン州マディソン、ユニバーシティアベニュー、1710、ウィスコンシン大学バイオテクノロジーセンター、Genetics ComputerグループのSequence Analysis Software Package、BLAST、BESTFIT、GAP、又はPILEUP/PRETTYBOXのプログラム)を用いて測定される。かかるソフトウェアは、置換/スコアリングマトリクス(例えば、PAM、Blosum、GONET、JTT等)を適用することにより、様々な置換、欠失、及び/又はその他の修飾に相同性の程度を割り当てることによって、同一又は類似の配列に一致させる。保存的置換は、典型的には、次の群内の置換を含む:グリシン、アラニン;バリン、イソロイシン、ロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン;セリン、スレオンニン;リジン、アルギニン;及びフェニルアラニン、チロシン。同一性の程度を決定する例示的なアプローチでは、BLASTプログラムを、密接に関連する配列を示すe-3とe-150との間の確率スコアと共に使用することができる(Altschul et al., 1990)。
幾つかの実施形態では、少なくとも1つのXU2.0が、C-又はC/Eアクセプタドメインと、C又はC/Eドメイン以外の1つ以上のNRPSドメインによって分離されたC-又はC/Eドナードメインとを含む、本発明によるシステムが好ましい。この実施形態では、各単一のユニットは、1つのC-又はC/Eアクセプタドメインと、非C又は非C/Eドメインによって分離された、好ましくはアデニル化Aドメインによって分離された1つのC-又はC/Eドナードメインとからなる。他の実施形態では、システム内の各ユニットが(i)1つのC-若しくはC/Eアクセプタドメインのみ、又は1つのC-若しくはC/Eドナードメインのみを含む;又は(ii)C-若しくはC/Eアクセプタドメインのみ、及び1つのC-若しくはC/Eドナードメインのみを含み、ここで、2つのドメインは1つ以上の他のNRPSドメインによって空間的に分離されているシステムが好ましい。
本発明のXU2.0は、少なくとも次の構造を含むことが好ましい:ZXYX又はYXZx;ここでは、Zは部分C又はC/Eドメインであり、好ましくはC(又はC/E)Asub又はC(又はC/E)Dsub Xであり、Yは同様の又は同一の特異性Xを有する、任意の1つ以上の同一又は異なる(又は両方の)NRPS/PKSドメイン(複数の場合もある)又はモジュール(複数の場合もある)であり、Xは、1つ又は複数のアミノ酸種に対するドメイン又はモジュールのアミノ酸特異性を表す。さらに、XU2.0は、N末端又はC末端のいずれかに追加のモジュール又はドメインを含んでもよい。
本発明の他の好ましい代替又は追加の実施形態では、少なくとも1つのXU2.0は、以下のいずれか1つの式に従った構造を有する:
a. CAsub X-AX-T-CDsub X
b. C/EAsub X-AX-T-C/EDsub X
c. CAsub X-AX-T-C/EDsub X、又は、
d. C/EAsub X-AX-T-CDsub X
本発明のシステムにおいて構成される追加のユニットは、次の式の1つ以上から選択され得る:
e. CX-AX-T-CDsub X
f. C/EX-AX-T-CDsub X
g. CX-AX-T-C/EDsub X
h. C/EX-AX-T-C/EDsub X
i. CAsub X-AX-T-CX
j. C/EAsub X-AX-T-C/EX
k. CAsub X-AX-T-C/EX
l. C/EAsub X-AX-T-CX
m. Cstart-AX-T-CDsub X
n. AX-T-CDsub X
o. Cstart-AX-T-C/EDsub X
p. AX-T-C/EDsub X
q. CAsub X-AX-T-TE、
r. C/EAsub X-AX-T-TE、
s. CAsub X-AX-T-Cterm
t. C/EAsub X-AX-T-Cterm
u. CAsub X-YX-CDsub X
v. C/EAsub X-YX-C/EDsub X
w. CAsub X-YX-C/EDsub X
x. C/EAsub X-YX-CDsub X
y. CX-YX-CDsub X
z. C/EX-YX-CDsub X
aa. CX-YX-C/EDsub X
bb. C/EX-YX-C/EDsub X
cc. CAsub X-YX-CX
dd. C/EAsub X-YX-C/EX
ee. CAsub X-YX-C/EX
ff. C/EAsub X-YX-CX
gg. Cstart-YX-CDsub X
hh. Cstart-YX-C/EDsub X
ii. YX-CDsub X
jj. YX-C/EDsub X
kk. CAsub X-Yx-TE、
ll. C/EAsub X-Yx-TE、
mm. CAsub X-Yx-Cterm
nn. C/EAsub X-Yx-Cterm
式中、
CAsub X又はC/EAsub Xはアミノ酸特異性Xを有するCAsub又はC/EAsubであり、Xは1つ以上のアミノ酸種に対する、例えばアミノ酸X1-Xnに対する特異性であり、
YXは、アミノ酸特異性Xを有する、1つ又は連続する一連の任意のNRPS又はPKSのドメイン又はモジュール(例えばA、T、E、C、MT、A-MT、Cy)を表し、
Axは、アミノ酸特異性Xを有するアデニル化ドメインであり、
C又はC/Eは、アミノ酸特異性Xを有するC又はC/Eであり、
CDsub X又はC/EDsub Xはアミノ酸特異性Xを有するCDsub又はC/EDsubであり、
TEはチオエステラーゼドメインであり、Ctermは末端縮合ドメインであり、両方ともNRPS再生に関連する。
本発明の幾つかの実施形態では、本発明のシステムのXU2.0は、無差別アミノ酸特異性を有するドメインを含み得る。
本発明の幾つかの実施形態では、本発明のシステムのXU2.0は、異なるアミノ酸特異性を有するドメインを含み得る。したがって、部分C又はC/Eサブドメインのアミノ酸特異性は、同じユニットの別のドメイン及び/又はAドメインとは異なる場合がある。しかしながら、本発明のXU2.0 は、同一又は少なくとも重複するアミノ酸特異性Xを有するドメイン及びモジュールを含むことが一般的に好ましい。当然ながら、これは、本発明の意図に反して、非リボソームペプチドを異なるアミノ酸残基とアセンブリするために、システムが異なるアミノ酸特異性Xを有する複数のXU2.0を含むことを排除するものではない。
ドメインの省略形は上記に定義されている。本発明の文脈(context)では、添え字のDsubはC又はC/Eドナーサブドメインを指し、AsubはC又はC/Eアクセプタサブドメインを指す。Xは、それぞれのドメインのアミノ酸特異性を示す。
この文脈では、Xは任意の天然の又は非天然起源のアミノ酸から選択され得ることに留意されたい(noted that)。また、システム内では、システムの各ユニットは、異なった所与のアミノ酸X、又はシステムの1つ以上の他の交換ユニットと同一の所与のアミノ酸Xを有し得る。
他の実施形態では、各単一のXU2.0は好ましくは、機能的にアセンブリされた縮合(C)-又は縮合/エピマー化(C/E)ドメインを含まない。本発明のシステムを使用して、2つの個別のXU2.0のアセンブリのみが機能的C又はC/Eドメインをもたらす。
他の実施形態では、システムは、互いに接続された場合に、第1のXU2.0の1つの部分C又はC/Eドメインと、第2のXU2.0の1つの部分C又はC/Eドメインとで構成される、機能的にアセンブリされたC又はC/Eドメインを形成する、少なくとも2つのXU2.0を含むことが好ましい。第1及び第2のXU2.0の部分ドメインは種類が異なっていることが好ましく、言い換えれば、ドナー又はアクセプタのいずれかのドメインであることが好ましい。
本発明の更に別の好ましい実施形態は、それぞれ異なるアミノ酸特異性Xを有する少なくとも2つのXU2.0を含み、好ましくは各Xが任意の天然又は非天然のアミノ酸から選択されるシステムを提供する。
本発明によれば、アミノ酸Xは、タンパク原性アミノ酸、非タンパク原性アミノ酸、D-アミノ酸若しくはL-アミノ酸、若しくは非標準アミノ酸、又はそれらの組み合わせから選択される。
さらに、幾つかの実施形態では、本発明は、XU2.0終了及び/又は開始ユニットを更に含み、前記XU2.0開始ユニットが、始動ユニットとしてのアシルユニット(脂肪酸及びそれらの誘導体)の組み込みに特異的な、C-AX-T-CDsub X又はC-AX-T-C/EDsub Xのドメイン構造のC又はC/Eドメインドナーサブドメインのみを含み、前記終了モジュールが、末端縮合ドメイン(Cterm)、内部縮合(C)ドメイン、内部縮合及びエピマー化(C/E)ジドメイン、環化(Cy)ドメイン、エピマー化(E)ドメイン、還元(Re)、酸化(Ox)、又はチオエステラーゼ(TE)ドメインのいずれか1つを含むシステムを提供する。
例えば、幾つかの実施形態では、システムは、好ましくは、以下のいずれか1つの式を有するXU2.0開始ユニットを含む:
CAsub-AX-T-CDsub X
C/EAsub-AX-T-CDsub X
CAsub-AX-T-C/EDsub X
C/EAsub-AX-T-C/EDsub X、又は、
Cstart-AX-T-CDsub X
AX-T-CDsub X
Cstart-AX-T-C/EDsub X、又は、
AX-T-C/EDsub X
(ここでは、CAsub又はC/EAsubドメインの代わりに、完全なCstart又はCドメインが存在し得るか、又はいずれの種類のCドメインも存在しない可能性もある)。
本発明のシステムは、配列に入れた場合にNRPSを提供する、少なくとも2つ、好ましくは3つ、4つ、又はそれよりも多いXU2.0を有することが好ましい。ユニットの数は、何ら制限されず、システムの意図された複雑さ又は製造されるペプチドに依存する。システムは、少なくとも2個、5個、10個、20個、30個、40個、50個、100個、500個、又はそれよりも多いユニットを含み得る。そして、ユニットは、同一又は異なるアミノ酸特異性Xを有し得る。
本発明の任意の2つのXU2.0を、C-又はC/Eドメインのドナー部位とアクセプタ部位との間のループ領域でアセンブリすることができる。ループ領域は、C又はC/Eドメインの偽二量体構造の2つの半分を接続するC又はC/Eドメインの領域である(非特許文献13、非特許文献10、非特許文献14、非特許文献15)。ループ領域は、C又はC/E ドメインの場合、TycC5-6 T-Cジドメイン(PDB-ID:2JGP)の結晶構造の命名法に従う、アミノ酸261~271の間にあることが好ましい。
幾つかの追加の実施形態では、本発明のシステムは、E、MT若しくはOx、又は他の修飾ドメイン等の修飾ドメインを有する少なくとも1つのXU2.0を含み得る。
本発明のシステムは、幾つかの実施形態では、各XU2.0が核酸の配列によってコードされるシステムであってもよい。したがって、システムは核酸コンストラクトのシステムである。他の実施形態では、システムは、NRPS等のアミノ酸又はタンパク質の配列のシステムである。
更に好ましいのは、各アミノ酸Xに対して次式のXU2.0をそれぞれ含むシステムである:CAsub X-AX-T-CDsub X、C/EAsub X-AX-T-C/EDsub X、CAsub X-AX-T-C/EDsub X、C/EAsub X-AX-T-CDsub X
本発明によるシステムは、2個以上のアミノ酸Xに対して、好ましくは多数のアミノ酸に対して上記XU2.0を含んでもよく、好ましくは、システムは、天然アミノ酸それぞれに対してCAsub X-AX-T-CDsub X、C/EAsub X-AX-T-C/EDsub X、CAsub X-AX-T-C/EDsub X、及びC/EAsub X-AX-T-CDsub Xの1つを含む。
本発明の別の態様では、本発明によるシステムでアセンブリされたNRPSを発現又はアセンブリする工程を含む、ペプチドの製造方法が提供される。
本発明の別の態様では、核酸分子のライブラリが提供され、ライブラリは、それぞれXU2.0をコードし、それぞれ同じ又は異なるアミノ酸特異性を有する少なくとも2つ以上の核酸コンストラクトを含み、XU2.0は、アミノ酸特異性Xを有する縮合ドメインアクセプタ部位サブドメイン(CAsub)、アミノ酸特異性Xを有する縮合/エピマー化ドメインアクセプタ部位サブドメイン(C/EAsub)、アミノ酸特異性Xを有する縮合ドメインドナー部位サブドメイン(CDsub)、及びアミノ酸特異性Xを有する縮合/エピマー化ドメインドナー部位サブドメイン(C/EDsub)からなる群から選択される、少なくとも1つの部分縮合(C)-又は部分縮合/エピマー化(C/E)ドメインを含む。上記XU2.0は、幾つかの実施形態では、完全にアセンブリされたC又はC/Eドメインを含まない場合がある。
本発明のライブラリは、少なくとも1つのXU2.0終了及び/又は開始ユニットをコードする核酸コンストラクトを含み得て、前記XU2.0開始ユニットが、始動ユニットとしてのアシルユニット(脂肪酸及びそれらの誘導体)の組み込みに特異的な、C-AX-T-CDsub X又はC-AX-T-C/EDsub Xのドメイン構造のC又はC/Eドメインドナーサブドメインのみを含み、前記終了モジュールが、末端縮合ドメイン(Cterm)、内部縮合(C)ドメイン、内部縮合及びエピマー化(C/E)ジドメイン、環化(Cy)ドメイン、エピマー化(E)ドメイン、還元(R)、酸化(Ox)、又はチオエステラーゼ(TE)ドメインのいずれか1つを含む。
本発明のライブラリは、各XU2.0が別々の核酸コンストラクトによってコードされていることが好ましい場合がある。ライブラリは、先に本明細書に記載したシステムのXU2.0を含むことが好ましい。
NRPSの製造方法であって、該方法は、異なる又は同一のアミノ酸Xに対してそれぞれ特異的な少なくとも2つのNRPS交換ユニット(XU2.0)をアセンブリする工程を含み、ここで、XU2.0が、所与のアミノ酸Xに特異的な縮合ドメインアクセプタ部位サブドメイン(CAsub)、所与のアミノ酸Xに特異的な縮合/エピマー化ドメインアクセプタ部位サブドメイン(C/EAsub)、所与のアミノ酸Xに特異的な縮合ドメインドナー部位サブドメイン(CDsub)、及び所与のアミノ酸Xに特異的な縮合/エピマー化ドメインドナー部位サブドメイン(C/EDsub)からなる群から選択される少なくとも1つの部分縮合(C)-又は部分縮合/エピマー化(C/E)ドメインを含み、上記XU2.0は完全にアセンブリされたC又はC/Eドメインを含まない。好ましくは、NRPSは、本発明のライブラリの核酸コンストラクトからアセンブリされ、上記NRPSの発現である。
加えて、特異的配列を有する非リボソームペプチドの製造方法が提供され、該方法は、本発明のNRPSを製造する方法に従ってNRPSをアセンブリすることを含み、ここで、NRPSは製造されるペプチドに従う特異性を有するXU2.0の配列で構成される。
そして、本発明の更なる態様は、本発明のライブラリに関して先に記載される核酸コンストラクトを含む生物学的細胞を提供する。したがって、本発明はまた、一態様として生物学的細胞(株)のライブラリを提供してもよく、各生物学的細胞(株)は、上述のライブラリの核酸コンストラクトを含む。
本発明の非リボソームペプチドは、線形ペプチド又は環状ペプチドであり得る。ペプチドが環状である場合、NRPSは、好ましくは、終了モジュール(すなわちチオエステラーゼ(TE)、レダクターゼ(Red)、末端縮合(Cterm)又はC/Eドメイン)に環化ドメインを含む。本発明の記載に従って製造される非リボソームペプチドは、好ましくは非天然起源非リボソームペプチドである。
そして、本発明の別の態様は、提供されたNRPSコード配列を改変する方法に関し、該方法は、NRPSコード配列、好ましくは野生型又は天然起源のNRPSコード配列等の全長NRPSコード配列を提供する工程と、上記NRPSコード配列に本発明によって定義されるXU2.0を導入して、好ましくはXU2.0によってコードされるドメインで、提供されたNRPSの各ドメインを置き換える及び/又は補完する工程とを含む。置き換えは、NRPSによって製造されるペプチド産物の配列又は構造を改変することが好ましい。本発明のXU2.0を、追加の1つ以上のアミノ酸を導入し、1つ以上のアミノ酸を除去し、1つ以上のアミノ酸を置き換え、及び/又はペプチド構造(環状又は線形のペプチド)を変化させるために使用することができる。本発明のXU2.0の導入は、該方法において、好ましくは、XU2.0の部分C又はC/Eドメインのドナー又はアクセプタ部位をコードするXU2.0フラグメントを、提供されたNRPSコード配列のドナー又はアクセプタ部位の対応する末端に融合させることによって行われ、それによって導入されたXU2.0及び提供されたNRPSのキメラC又はC/Eドメインを得る。
ここで、添付の図面及び配列を参照して、本発明について下記実施例で更に記載するが、これらに限定されない。本発明の目的で、本明細書中に引用する参照文献は全て、それらの全体が引用することにより本明細書の一部をなす。
実施例1:Cドメインはアクセプタ部位基質特異性を有する
Cドメインアクセプタ部位(CAsub)のプルーフリーディング活性の影響を検証するため、フォトラブダス・ルミネッセンス(Photorhabdus luminescens)TT01のNRPS GxpSを製造するGameXPeptideをモデルシステムとして選択した(Bode et al. 2012、Nollmann et al. 2014)。組み換えGxpSを、XU概念(特許文献5)の規則に従わずに構築した。ここで、GxpSのXU2(図1b、NRPS-1)を、NRPSを製造するビコルヌチン(bicornutin)のXU2に対して交換した(BicA、図1c)(非特許文献31)。XUはいずれもLeu特異的であるが、それらは、GxpSのXU2に対してPhe、及びBicAのXU2に対してArgのCAsub特異性によって区別される。したがって、予想どおりペプチド製造は認められなかった。この実験は、in vitro実験による以前に公開された科学的結果を確認するものであり(非特許文献17、非特許文献18、非特許文献10、非特許文献16)、Cドメインが実際にそれらのCAsubにおいて非常に基質特異的であることを示す(特許文献5)。
実施例2:Cドメイン基質特異性の調節
新しくCドメイン特異性から独立した及び/又は回避する戦略を開発する際に、本発明者らは、Cドメインの利用可能な構造データを見直すことによって、この目的のための構造的基盤を決定するよう努めた(非特許文献10、非特許文献14)。Cドメインが偽二量体配置を有し(非特許文献13、非特許文献10、非特許文献14、非特許文献15)、HHXXXDGモチーフを含む触媒中心が1つは求電子供与体基質用、もう1つは求核性アクセプタ基質用の2つの結合部位(非特許文献16)(図1a)を有することから、本発明者らは、両方のサブドメイン間の4AA長の立体配座上柔軟なループ/リンカーが、Cドメインハイブリッドを操作することによってCドメイン特異性を再構成するための理想的な標的となる可能性があると結論付けた(図1a)。この目的のため、GxpS-BicAハイブリッドNRPSのArg特異的CAsub(図1b、NRPS-1)をGxpSのLeu特異的CAsubに再度交換し、ハイブリッドNRPS(NRPS-2)の機能性を回復して、MS/MS分析及び保持時間の比較によって確認されたWT GxpS(図1b)と比較して217%の収率のGameXペプチドA~D(1-5)の製造をもたらした。
実施例3:交換ユニット2.0
上記の結果からバイオインフォマティクス分析と併せて、本発明者らは、Cドメインアクセプタ及びドナー部位(CDsub)が、NRPS触媒サイクル中に主要なドメイン-ドメイン界面/作用を妨げることなく、自己完結型触媒活性ユニットCAsub-A-T-CDsub(XU2.0)を示す(mark)と結論付けた(Marahiel 2015)。提案されたXU2.0構成要素(図1c)を検証し、生産力価(production titers)を天然のNRPSと比較するため、本発明者らはGxpS(図1b)を2つの変異体(図2、NRPS-3及びNRPS-4)に再構築した。それぞれ、4つの異なるNRPSに由来する5つのXU2.0構成要素(XtpS、AmbS、GxpS、GarS、HCTA)に由来した(図8)。
NRPS-3:XU2.03とXU2.04との間の混合されたC/EDsub-CAsubドメインにつながるが(図2)、XtpS(XU2.01)、AmbS(XU2.04)、GxpS(XU2.03及びXU2.05)、及びGarS(XU2.04)に由来するXU2.0構成要素を用いて、CドメインとC/Eドメインとを組み合わせることができるかどうかを明らかにした。
NRPS-4:あらゆる不適合性を防ぐため、GarSを起源とするXU2.03をHCTA由来のXU2.03に置き換えた(図2)。
NRPS-3(図2)は任意のペプチドの検出可能な製造を示さなかったのに対し、NRPS-4(図2)は、MS/MS分析及び保持時間の比較によって確認されるように、天然GxpSと比較して66%及び6%の収率で1及び3の製造をもたらした(図2)。ドメイン配列、系統学と並んで、C/Eドメイン及びCドメインの構造上の特質からの期待に沿って(非特許文献16)、C/Eドメイン及びCドメインを互いに組み合わせることができないことがこれらの結果から推測され得る。NRPS-4(図2)は中程度に生産力価の減少を示し、非天然CDsub-CAsub偽二量体界面に起因する可能性が最も高いが、XtpSに由来するVal特異的XU2.01に対するGxpS(Val/Leu)に由来する非特異的XU2.01の正式な交換は、2及び4を製造せずに1及び3のみの製造につながり(図2)、XU2.0はまた、生成物の特異性を高め、副生成物を減らすために使用することができることを示している(特許文献5)。
追加のGameXペプチド誘導体(図2a、NRPS-5)は、XU及びXU2.0の定義に従って構成要素を組み合わせることにより生成された(特許文献5)。2つのNRPS(BicA:ゼノラブダス・ブダペステンシス(Xenorhabdus budapestensis)DSM 16342;GxpS:フォトラブダス・ルミネッセンス(Photorhabdus luminescens)TT01)に由来する3つのフラグメント(1:BicAのC1-A1-T1-C/E2;2:GxpSのA2-T2-C3-A3-T3-C/E4-A4-T4-C/EDsub5;3:BicAのC/EAsub5-A5-T5-Cterm)を構築物質として使用した(Bode et al. 2012、非特許文献31)。環状ペンタペプチド6及び7を含む予想される2つのArgは、2.25 mg/L及び0.17 mg/Lの収率で製造され、化学合成によって構造的に確認された。いずれのペプチドも、GxpSに由来するXU2.03の緩和された基質特異性とは位置3のLeu又はPheにおいてのみ異なる。WT NRPSと比較して製造率が低下したにもかかわらず、本発明者らは、最近公開されたXU(特許文献5)と並んで、新規XU2.0がNRPSのリプログラミングに成功し、テーラーメイドペプチドを異種合成する可能性を確実に広げることを実証することに成功した。
前述の全ての組み換えNRPSがグラム陰性起源であることから、新規のXU2.0構成要素の一般的な適用性を示すため、人工NRPSをグラム陽性起源の構成要素から新たに設計した(バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)ATCC 10716に由来するバシトラシン(Konz et al. 1998)及びバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)MR168に由来するサーファクチン(Cosmina et al. 1993)の製造のためのNRPS)。バシトラシンNRPS由来チアゾリン環を含む、予想されるペンタペプチド(8)は、21.09 mg/Lの収率で製造され(図2b)、XU2.0の普遍的性質を示す。
実施例4:スタータユニットの修正
これまで、内部モジュールのNRPSフラグメントに対するスタータユニットの交換に成功したことを記載した刊行物は存在していない。しかしながら、解決する必要がある特定可能な問題は、例えば、次のとおりである。(I)一般的にスタータAドメインは、未知の機能及び構造を有する或る種の可変長の上流配列を含むことから、適切な人工リーダー配列を定義することは困難であり、(II)C-A界面での必要な相互作用は、最近公開された研究で示されるように、アデニル化活性及びAドメイン安定性にとって重要となり得る(Li et al. 2016、Meyer et al. 2016)。したがって、まず具体的な問題にアプローチするため、内部ドメインを始動ユニットとして3つの組み換えGxpSコンストラクト(NRPS-7~NRPS-9)を作製した(図3)。
NRPS-7:全てのスタータAドメインが少なくとも先行するC-Aリンカー配列を持つことから、GxpSのA1-T1-CDsub2をXtpSのC2A3-リンカー-A3-T3-CDsub4に対して交換した。
NRPS-8:スタータAドメインの前にCドメイン(例えばBicA)の一部を保有するNRPSの幾つかの例があることから、GxpSのA1-T1-CDsub2をXtpsのCAsub-A3-T3-CDsub4に対して交換した。
NRPS-9:触媒的に不活性なスタータCドメイン(例えばAmbS)を示す、利用可能な生合成テンプレートがあることから、GxpSのA1-T1-CDsub2をXtpSのC3-A3-T3-CDsub4に変更した。
NRPS-7(図3)は所望のペプチドの製造を示さなかったのに対し、MS/MS分析及び保持時間の比較によって確認されるように、NRPS-8は0.35 mg/L及び0.44 mg/Lの収率で1、3を合成し、NRPS-9は0.31 mg/L及び0.34 mg/Lの収率で1を製造した(図3)。得られた結果は、上流CAsub又はCドメインがAドメインの前に保持されている場合、内部Aドメインをスタータドメインとして使用することができることを明らかにし、Aドメイン活性のための機能性C-A界面の重要性を示している。しかしながら、生産力価の減少から、将来の研究で答えなければならない更なる疑問が生じる。合成速度が低下する理由の1つは、例えば、観察されたコドンの使用及びWT NRPSコード遺伝子の開始時のGC含有量の低下である可能性があり、これはタンパク質折り畳みの問題と併せて転写及び/又は翻訳の効率に大きな影響を与え得る。
実施例5:機能化ペプチドの作製
単にNRP誘導体を作製する以外に、NRPSリプログラミングの1つの有用な用途は、アルキン基又はアジド基を含むAAをペプチドに組み込むことであり、Cu(I)触媒又は「クリック反応」としても知られる歪み促進ヒュスゲン環化のような反応を可能にする(Sletten & Bertozzi 2009、Kolb & Sharpless 2003)。しかしながら、NPRSドメイン及びAドメインは数年間、徹底的に検討されてきたが、NRPの単純な機能化のための一般的な方法は現れていない。
広範囲のAAがGxpSのA3ドメインによって許容され、結果として多様性の大きなGameXペプチドをもたらす(Bode et al. 2012、Nollmann et al. 2014)。さらに、アデニル化活性に関するγ-18O4-ATPピロリン酸塩交換アッセイ(Phelan et al. 2009、Kronenwerth et al. 2014)を用いること、及びGxpSを発現する増殖しているE.コリ培養物に代用AAを加えることにより、それぞれのA3ドメインを、活性化することができ(in vitro)、4-アジド-L-フェニルアラニン(p-N3-Phe)及びO-プロパルギル-L-チロシン(Y-Tyr)を含む幾つかのオルト-(o)、メタ-(m)及びパラ-(p)置換フェニルアラニン誘導体を組み込むことができる(in vivo 10)と特定した。
機能化NRPを作製するため、X.ネマトフィラHGB081由来のNRPS(XtpS)を製造するゼノテトラペプチドのVal特異的XU2.03(Kegler et al. 2014)(9)を、GxpSのXU2.03に対して交換し、その結果0.17 mg/L~106 mg/Lの収率で6つの新たなゼノテトラペプチド誘導体(10~15)を製造した(図4)。組み換えXtpS(NRPS-10)を発現する増殖しているE.コリ培養物にp-N3-Phe及びY-Tyrを加えた後、6つの機能化ペプチド(16~21)を5 mg/L~228 mg/Lの収率で特定した。化合物17、化合物18及び化合物19を、化学合成によって構造的に確認した。導入されたA3ドメインの緩和された基質特異性のために、化合物9~化合物21は位置3で異なる。さらに、XtpSのA4ドメインはWT NRPSにおけるValに対する排他的特異性を示すが、NRPS-10によって製造されるペプチド11、ペプチド13、ペプチド16及びペプチド21は、位置4のVal又はLeuで更に異なる。観察された特異性のシフトはNRPS-10に由来するA4の上流にあるハイブリッドC/E4ドメインに起因する可能性がある。Leuは、その天然の状況でGxpSの導入されたXU2.03下流の元の基質であり(図1b)、Cドメインの全体的な構造と共に、結果として得られる変換されたC-A界面相互作用がAドメインの基質特異性に何らかの影響を及ぼす可能性があることを示している。最近、スルファゼシン(Li et al. 2016)及びミクロシスチン(Meyer et al. 2016)のAドメインに関して、同様であるがin vitroで観察された効果が報告された。この効果は、Aドメインの特異性を高めて副生成物の形成を防ぐためにも使用され得る。更なる調査により、この顕著でまだ報告されていない効果が明らかになるであろう。
実施例6:天然物様のペプチドライブラリの生物工学的作製
生物学的に関連する化学空間の問題に取り組むため、現代の創薬アプローチは、NPに基づくスクリーニングライブラリを適用する(Harvey et al. 2015)。NPコレクションは、幅広いファーマコフォア、幅広い立体化学を示し、高度なバイオアベイラビリティを提供する代謝産物類似性の特性を有する。しかしながら、NP発見のプロセスは広大で時間がかかる(Lefevre et al. 2008)。その結果、生物活性スクリーニングでは、或る特定のNRPSフラグメントのランダムな組み換えは、焦点を絞った人工NP様ライブラリを作成するための強力な手段となろう。Cドメイン特異性の標的化及び自動リプログラミングを含むXU2.0構成要素の定義により、この目標に手が届くようになった。
最初のアプローチでは、GxpSを、ワンショット酵母系TARクローニングアプローチを介して作成される焦点を合わせたペプチドライブラリの生成のために選択した(Schimming et al. 2014、Gietz et al. 2007)。ここで、ペプチドの第3位(D-Phe)を、6つのNRPS(KolS (Bode et al. 2015)、AmbSmir(Schimming et al. 2014)、Pax(Fuchs et al. 2011)、AmbSind、XllS;詳細は図8を参照されたい)に由来する6つの特有のXU2.0構成要素を用いてランダム化し(図5)、結果として、化学合成によって構造的に確認された3 mg/L~92 mg/Lの収率の1及び4つの新たなGameXペプチド誘導体(22~25)を製造した。
2番目の構造的により多様なライブラリの生成のため、GxpSの位置1(D-Val)及び3(D-Phe)をランダム化のために並行して選択した(図6)。実験の設定により、理論的には48個の異なる環状及び線形ペプチドを期待することができた。50個のE.コリクローンのスクリーニングにより、長さ及びAA組成が異なる18個の特有の環状及び線形のペプチド(1、5、11、13、24、26~36)を特定した。特定されたペプチドの18個中7個のみが期待されるペプチドセットに属するため、NRPSの酵母系リプログラミングにおける相同組み換えは、以前の実験で記録されたように、結果として予期せぬ相同組み換え事象による予期せぬペプチドの製造も可能にし、更にペプチドの多様化を増す(特許文献5)。
ワンショット酵母系TARクローニングアプローチを介して隣接する位置をランダム化することは、相同組み換えのための標準化されたヌクレオチド配列(40塩基対~80塩基対)を前提としている(Schimming et al. 2014、Gietz et al. 2007)。TycC5-6(PDB-ID:2JGP)のT-Cジドメイン結晶構造を探索することにより、Cドメインの偽二量体リンカーの隣にあるヘリックスα5(I253-F265)を、相同組み換えのための理想的な標的として特定した。続いて、人工α5ヘリックスはGxpSの位置2(L-Leu)及び3(D-Phe)をランダム化するように設計され、結果として得られる全ての組み換えC3ドメインの不可欠な部分であり、XU2.02及びXU2.03を接続している。適用されたα5ヘリックスを、関与する全てのXU2.0構成要素のコンセンサス配列として定義した(図7a)。25個のE.コリクローンのスクリーニングは、7個の環状及び線形のGameXペプチド(1、23、38~42)の合成を明らかにし、ランダムにリプログラミングしている生合成テンプレートに関してα5を再設計することの一般的な適用可能性を示している(図7b)。
ごく最近では、XUの概念が公開され、NRPSのガイド付きリプログラミングが初めて可能になった(特許文献5)。それでも本発明者らは、NRPSの新規の設計をゼロから達成するための、より使いやすく、簡単な方法を開発しようとした。ここで提示する新規のXU2.0構成要素は、他の全てのこれまでに公開されている戦略と比較して重要な利点をもたらす(Win et al. 2015、Calcott & Ackerley 2014)。技術水準のXU概念と比較すると、XU2.0はCドメイン特異性を自動的に調節することから、XU2.0は1つのユニットだけを変更することによってNRPSのリプログラミングを可能にする。さらに、適切な生合成テンプレートに任意の変更を導入するために必要な構成要素は、はるかに少ない。例えば、20個のタンパク原性AAに基づいて任意のペプチドを作製するのに、わずか80個のXU2.0構成要素、すなわちタンパク原性AA1個につきわずか4個:CDsub-A-T-CAsub、CDsub-A-T-C/EAsub、C/EDsub-A-T-C/EAsub、及びC/EDsub-A-T-CAsubが必要であるにすぎない。対照的に、同じスペクトルのペプチドを生成するには、800個のXU構成要素が必要となる。その結果、XU2.0の導入は、NRPSエンジニアリングを介してバイオ活性物質を最適化することに関して、生物工学的適用を大幅に簡素化してその可能性を広げる。
要約すると、本発明者らは、どのようにしてCドメイン特異性を回避することができ(図1)、どのようにして柔軟にNRPSをリプログラムするため、並びにp-N3-Phe及びY-Tyrのような非天然AAを許容するXU2.0構成要素を組み込むことによってNRPを機能化するためにこの知識を適用することができるかを実証した(図4)。アジド及びアルキンは、生体直交型クリック反応を容易に受けるため、NRPを組み込むp-N3-Phe及びY-Tyrを、更なる誘導体化に使用することができる(Sletten & Bertozzi 2009、Kolb & Sharpless 2003)。その結果、製造されたペプチドにクリック可能なAAを組み込むことができるNRPSは、生物学的に活性なペプチドを単離、標識化、及び修飾する強力な手段を提供する(Kries et al. 2015)。
しかしながら、XU2.0の柔軟性の真の強さは、その後の生物活性スクリーニングのためランダムなNP様ペプチドライブラリを生成する能力にあった。GxpSに由来する2つの構成要素の単純なランダム化、及びその後のわずか50個のE.コリクローンのスクリーニングにより19個の新規ペプチドが特定された。生体活性に関するアッセイに沿ったスクリーニングの可能な自動化は、例えば、インテリジェントな(intelligent)液滴ベースのマイクロ流体を介して、将来の新規なリード化合物を特定する全く新しい機会を開く。特に、感染防止研究の分野では、根底にある結果は、実施の際、すなわち今後の抗菌耐性と戦うために非常に重要な問題かもしれない。
材料及び方法
株の培養
E.コリ株、フォトラブダス株及びゼノラブダス株はいずれも、液体又は固体のLB培地(pH 7.5、10 g/Lトリプトン、5 g/L酵母抽出物及び5 g/L NaCl)で増殖させた。固体培地には1.5%(重量/体積)寒天が含まれていた。S.セレビシエ(S. cerevisiae)株CEN.PK2-1C及び誘導体を、液体及び固体のYPD培地(10 g/L酵母抽出物、20 g/Lペプトン及び20 g/Lグルコース)で増殖させた。寒天プレートには1.5%(重量/体積)の寒天が含まれていた。カナマイシン(50 μg/mL)及びG418(200 μg/mL)を選択マーカーとして使用した。E.コリを37℃で培養し、他の全ての株を30℃で培養した。
Hisタグ付きタンパク質の発現及び培養
約72 kDaのHisタグ付きAドメインGxpS_A3の過剰生産及び精製のため、対応する発現プラスミド及びTaKaRaシャペロンプラスミドpTf16(TAKARA BIO INC.)を持つ、E.コリBL21(DE3)細胞のLB培地中の一晩培養物5 mLを使用して、20 μg/mLクロラムフェニコール、50 μg/mLカナマイシン、及び0.5 mg/ml L-アラビノースを含む自己誘導培地(464 ml LB培地、500 μl 1 M MgSO4、10 ml 50×5052、25 ml 20×NPS)500 mlを接種した(Nishihara et al. 2000)。細胞を37℃でOD600 0.6まで増殖させた。培養後、18℃で更に48時間培養した。細胞をペレット化し(10分、4000 rpm、4℃)、-20℃で一晩保管した。タンパク質精製のため、細胞を結合バッファー(500 mM NaCl、20 mMイミダゾール、50 mM HEPES、10%(重量/体積)グリセロール、pH8.0)に再懸濁した(resuspended)。細胞溶解のため、ベンゾナーゼ(Fermentas、500U)、プロテアーゼ阻害剤(完全EDTAフリー、Roche)、0.1%Triton-X及びリゾチーム(lysozyme)(0.5 mg/ml、約20000 U/mg、Roth)を添加し、細胞を30分間回転させながらインキュベートした。この後、細胞を氷上に置き、超音波処理によって溶解した。続いて、溶解した細胞を遠心分離した(25000 rpm、45分、4℃)。得られた上清を0.2 μmフィルタに通し、結合バッファーで平衡化された1 ml HisTrap(商標)HPカラム(GE Healthcare)に0.5 mL/分の流量で充填した。結合していないタンパク質を10 ml結合バッファーで洗い流した。不純物を8%溶出バッファー(500 mM NaCl、500 mMイミダゾール、50 mM HEPES、10%(重量/体積)グリセロール、pH8.0)5 mlで洗い流した。目的の精製タンパク質を39%溶出バッファーで溶出した。続いて、精製タンパク質を含む画分を濃縮し(Centriprep(商標)遠心フィルタUltacel(商標)YM-50、Merck Millipore)及びバッファーをPD-10カラム(Sephadex(商標)G-25M、GE Healthcare)を用いて20 mM Tris-HCl(pH7.5)に交換した。
GxpS_A3のクローニング
アデニル化ドメインGxpS_A3を、表1に示すpCOLA_Gib_A3インサートフォワード及びリバースのオリゴヌクレオチドを用いるPCRにより、TTO1ゲノムDNAをフォトラブダス・ルミネッセンスからクローニングした。pCOLADUET(商標)-1(Merck/Millipore)のプラスミド骨格を、表1に示すDUET_Gibフォワード及びリバースのオリゴヌクレオチドを用いて増幅した。約1900 bpのPCR生成物を、製造業者の指示に従ってGibson Assembly(商標)Cloning Kit(NEB)を介してpCOLADUET(商標)-1にクローニングした。
γ-18O4-ATPピロリン酸塩(Pyrophosphate)交換アッセイ
γ-18O4-ATPピロリン酸塩交換アッセイを、以前に公開されている(Kronenwerth et al. 2014、Phelan et al. 2009)とおりに行った。24℃で90分間のインキュベーション期間の後、MALDI-Orbitrap-MS分析のためアセトン(10 mg/ml)に9-アミノアクリジン6 μlを加えて反応を停止した。
MALDI-Orbitrap-MS
サンプルを、アセトン(10 mg/ml)の9-アミノアクリジン中の1:1希釈としてMALDI分析用に調製し、研磨されたステンレス鋼の標的に滴下して、風乾した。MALDI-Orbitrap-MS分析を、337 nmの窒素レーザーを搭載したMALDI LTQ Orbitrap XL(マサチューセッツ州ウォルサムのThermo Fisher Scientific, Inc.)で行った。次の計器パラメータを使用した:レーザーエネルギー、27 μJ;自動利得制御、オン;自動スペクトルフィルタ、オフ;解像度、30000;プレートモーション、サーベイCPS。質量スペクトルを、500 m/z~540 m/zの範囲の陰イオンモードで得た。ATP-PPi交換分析用の質量スペクトルを、50回の連続レーザーショットを平均することによって獲得した。スペクトル解析を、Qual Browser(バージョン2.0.7;マサチューセッツ州ウォルサムのThermo Fisher Scientific, Inc.)を使用して行った。
生合成遺伝子クラスターのクローニング
選択されたゼノラブダス株及びフォトラブダス株のゲノムDNAを、Qiagen Gentra Puregene Yeast/Bactキットを用いて単離した。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を、Eurofins Genomics(表1)から得たオリゴヌクレオチドを用いて行った。相同性アーム(40 bp~80 bp)を含むフラグメントを、PCR Phusion High-Fidelity DNAポリメラーゼ用2段階PCRプログラム(Thermo Scientific)で増幅し、Q5 High-Fidelity DNAポリメラーゼ(New England BioLabs)及びVelocity DNAポリメラーゼ(Bioline)を使用した。ポリメラーゼを製造業者の指示に従って使用した。DNA精製をInvisorb(商標)スピンDNA抽出キット(STRATEC Biomedical AG)を用いて1%TAEアガロースゲルから行った。E.coliからのプラスミドの単離をアルカリ性溶解により行った。
オーバーラップエクステンションPCR-酵母相同組み換え(ExRec)
酵母細胞の形質転換を、Gietz及びSchiestl(Gietz et al. 2007)によるプロトコルに従って行った。各フラグメントの100 ng~2000 ngを形質転換に使用した。構築されたプラスミドは、酵母形質転換体から単離され、エレクトロポレーションによってE.コリDH10B::mtaAに形質転換した。形質転換に成功したプラスミドをE.コリ形質転換体から単離し、制限消化によって検証した。
NRPSテンプレートの異種発現及びLC-MS分析
構築されたプラスミドをE.コリDH10B::mtaAへと形質転換した。株を、50 μg/mLカナマイシンを含むLB培地で一晩増殖させた。100 μlの一晩培養液を、0.02 mg/ml L-アラビノース及び2%(体積/体積)XAD-16を含む培養物10 mlの接種に使用した。50 μg/mLカナマイシンを選択マーカーとして使用した。22℃で72時間インキュベートした後、それぞれXAD-16を採取した。1培養液量のメタノールを加え、30分間インキュベートした。有機相を濾過し、減圧下で蒸発乾固させた。抽出物を1 mLメタノールで希釈し、1:10希釈を以前に記載されるように(Fuchs et al. 2013 & 2014)LC-MS分析に用いた。全ての測定を、AmaZonX(Bruker)電子スプレーイオン化質量分析計に連結したUltimate 3000 LCシステム(Dionex)を用いて行った。高解像度質量スペクトルを、陽イオン化モードに設定されたESIソースを搭載するBruker micro-TOF-Q IIに連結したDionex Ultimate 3000 RSLCで得た。DataAnalysis 4.3 (Bruker)ソフトウェアを用いて測定を評価した。
相同性モデリング
相同性モデリングを以前に記載される{Fuchs:2013cv}とおり行った。相同性モデリングの場合、ブレビバチルス・ブレビス(Brevibacillus brevis)のチロシジンシンテターゼ(TycC)に由来するPCP-CビドメインTycC 5-6(PDB-ID:2JGP)の1.85 オングストロームの結晶構造を使用した{Samel:2007eh}。TycC 5-6と比較したGxpS_C3の配列同一性はそれぞれ34.8%である。テンプレート構造と比較して、最終モデルの平均二乗偏差(RMSD)はそれぞれ1.4 オングストロームである。
10. ペプチドの定量
全てのペプチドを、上に記載されるHPLC/MS測定を用いて合成1(1~4の定量用)、5(5、34、35、37、38及び39の定量用)、9(9、14及び15の定量用)、10(10、11、12、13、26、27、28、29、30、31及び36の定量用)、17(16及び17の定量用)、18、19(19、20及び21の定量用)、22、23、24(24及び39の定量用)、25(25及び33の定量用)、及び環状[RLflL](32及び40の定量用)の較正曲線を用いて定量した。いずれも3回の反復実験を測定した。
表1:この研究で使用したオリゴヌクレオチド
表中訳:
pCOLA_Gib_A3インサートFW
P.ルミネッセンスTT01
pCOLA_Gib_A3インサートRV
X.ブダペステンシスDSM16342
X.ネマトフィラATCC19061
X.ミラニエンシスDSM17902
X.ボヴィエニイSS2004
X.ネマトフィラHGB081
pFF1_ライブラリ_1
X.インディカDSM17382
X.センティルマイDSM16338
pFF1_ライブラリ_2
pFF1_ライブラリ_3
参考文献
Altschul SF, Gish W, Miller W, Myers EW, Lipman DJ, J. Mol. Biol. 1990, 215, 403-410
Belshaw PJ, Walsh CT, Stachelhaus T, Science 1999, 284, 486-9-489
Bloudoff, K, Rodionov, D & Schmeing, TM. J. Mol. Biol. 2013, 425, 3137-3150.
Bode HB, Reimer D, Fuchs SW, Kirchner F, Dauth C, Kegler C, Lorenzen W, Brachmann AO, Gruen P.Chemistry -A European Journal 2012, 18, 2342.
Bode HB, Brachmann AO, Jadhav KB, Seyfarth L, Dauth C, Fuchs SW, Kaiser M, Waterfield NR, Sack H, Heinemann SH, Arndt HD. Angew Chem Int Ed Engl 2015, 54, 10352.
Bozhueyuek KAJ, Fleischhacker F, Linck A, Tietze A, Niesert CP, Bode HB. Nat Chem. 2017, doi:10.1038/nchem.2890
Bruner SD, Weber T, Kohli RM, Schwarzer D, Marahiel MA, Walsh CT, Stubbs MT. Structure 2002,10, 301-310.
Cai X, Nowak S, Wesche F, Bischoff I, Kaiser M, Fuerst R, Bode HB. Nat Chem. 2017, 9, 379-386.
Calcott, MJ & Ackerley DF. Biotechnol Lett 2014, 36, 2407-16.
Cane DE, Walsh CT, Khosla C, Science 1989, 282, 63-68.
Clugston SL, Sieber SA, Marahiel MA, Walsh CT. Biochemistry 2003, 42, 12095-104.
Conti E, Stachelhaus T, Marahiel MA, Brick P. EMBO J. 1997, 16, 4174-83.
Cosmina, P., Rodriguez, F., Ferra, F., Grandi, G., Perego, M., Venema, G., & Sinderen, D. Mol Microbiol 1993, 8, 821-831.
De Crecy-Lagard V, Marliere P, Saurin W. C R Acad Sci III. 1995, 318, 927-36.
Du L & Lou L. Nat. Prod. Rep. 2009, 27, 255-78.
Emmel EA, Verweij CL, Durand DB, Higgins KM, Science 1989, 246, 1617-1620.
Fuchs SW, Proschak A, Jaskolla TW., Karas M & Bode HB. Org Biomol Chem 2011, 9, 3130-3132.
Fuchs SW, Sachs CC, Kegler C, Nollmann FI, Karas M, Bode HB. Analytical Chemistry 2012, 84, 6948.
Fuchs SW, Bozhueyuek KA, Kresovic D, Grundmann F, Dill V, Brachmann AO, Waterfield NR, Bode HB. Angewandte Chemie (International ed. in English) 2013, 52, 4108-4112.
Gao, X. Haynes SW, Ames BD, Wang P, Vien LP, Walsh CT, Tang Y. Nat. Chem. Biol. 2012, 8, 823-830 (2012).
Gaudelli NM & Townsend CA. Nat. Chem. Biol. 2014, 10, 251-258.
Gietz RD & Schiestl RH. Nat Protoc 2007, 2, 1-4.
Harvey AL, Edrada-Ebel R & Quinn RJ. Nat Rev Drug Discov 2015, 14, 111-29.
Haynes SW Ames BD, Gao X, Tang Y, Walsh CT. Biochemistry 2011, 50, 5668-5679.
Horsman ME, Hari TPA. & Boddy CN. Nat. Prod. Rep. 2015. doi:10.1039/c4np00148f
Ishizuka M, Takayama H, Takeuchi T, J. Antibiot. 1967, 20, 15-24.
Keating TA, Marshall CG, Walsh CT, Keating AE, Nat Struct Biol. 2002, 9, 522-6.
Kegler C, Nollmann FI, Ahrendt T, Fleischhacker F, Bode E, Bode HB. ChemBioChem 2014, 15, 826.
Kohli RM, Trauger JW, Schwarzer D, Marahiel MA, Walsh CT. Biochemistry, 2001, 40, 7099-7108.
Kolb HC, Sharpless KB. Drug Discov Today. 2003, 8, 1128-37.
Konz, D., Klens, A., Schorgendorfer, K. & Marahiel, M. A. Chem Biol 1998, 4, 927-937.
Kopp F & Marahiel MA. Nat. Prod.Rrep. 2007, 24, 735-49.
Korman TP, Crawford JM, Labonte JW, Newman AG, Wong J, Townsend CA, Tsai SC. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 2010, 107, 6246-6251.
Kries H, Wachtel R, Pabst A, Wanner B, Niquille D, Hilvert D, Angew. Chem. Int. Ed. 2014, 53, 10105-10108.
Kronenwerth M, Bozhueyuek KA, Kahnt AS, Steinhilber D, Gaudriault S, Kaiser M, Bode HB. Chemistry -A European Journal 2014, 20, 17478-87.
Lefevre F, Robe P, Jarrin C, Ginolhac A, Zago C, Auriol D, Vogel TM, Simonet P, Nalin R. Res Microbiol 2008, 159, 153-61.
Ling LL, Schneider T, Peoples AJ, Spoering AL. Nature 2015, 517, 445-459.
Loeffler W, Tschen J, Vanittanakom N. J. Phytopathol. 1986, 115, 204-213.
Marahiel MA, Chem. Biol. 1997, 4, 561-567.
Marahiel MA. Nat Prod Rep 2015. doi:10.1039/c5np00082c
Meyer S, Kehr JC, Mainz A, Dehm D, Petras D, Suessmuth RD, Dittmann E. Cell Chem Biol 2016, 23, 462-471.
Mitchell CA, Shi C, Aldrich CC, Gulick AM. Biochemistry 2012, 51, 3252-3263.
Nishihara K, Kanemori M, Yanagi H & Yura, T. Applied and environmental microbiology 2000, 66, 884-889.
Nollmann FI, Dauth C, Mulley G, Kegler C, Kaiser M, Waterfield NR, Bode HB. ChemBioChem 2014, 16, 205-8.
Li R, Oliver RA. & Townsend CA. Cell Chem Biol 2016, 24, 24-34.
Phelan VV, Du Y, McLean JA, Bachmann BO. Chem Biol. 2009, 29,16, 473-8.
Rausch C, Weber T, Kohlbacher O, Wohlleben W, Huson DH. Nuc. Acids. Res. 2005, 33, 5799-5808.
Rausch C, Hoof I, Weber T, Wohlleben W, Huson DH. BMC Evol Biol. 2007, 7:78.
Reimer D, Cowles KN, Proschak A, Nollmann FI, Dowling AJ, Kaiser M, ffrench-Constant R, Goodrich-Blair H, Bode HB. ChemBioChem 2013,14, 1991-1997.
Samel SA, Schoenafinger G, Knappe TA, Marahiel MA & Essen LO. Structure 2007, 15, 781-792.
Schimming O, Fleischhacker F, Nollmann FI & Bode HB. ChemBioChem 2014, 15, 1290.
Sieber SA, Marahiel MA. Chem. Rev. 2005, 105, 715-738.
Sletten EM, Bertozzi CR. Angew Chem Int Ed Engl. 2009, 48, 6974-98.
Smith S, Tsai S. Nat. Prod. Rep. 2007, 24, 1041-1072.
Stachelhaus T, Schneider A, Marahiel MA. Science 1995, 269, 69-72.
Stachelhaus T, Mootz HD, Bergendahl V, Marahiel MA. J Biol Chem. 1998, 273, 22773-81.
Stachelhaus T, Mootz HD, Marahiel MA. Chem. Biol. 1999, 6, 493-505.
Strieker M & Marahiel MA. Curr. Opin. Struct. Biol. 2010, 10, 234-240.
Sundlov JA & Gulick AM. Acta Crystallogr. D. Biol. Crystallogr 2013, 69, 1482-1492.
Suessmuth RD, Mainz A. Angew Chem Int Ed Engl. 2017, 56, 3770-3821.
Tan XF, Dai YN, Zhou K, Jiang YL, Ren YM, Chen Y, Zhou CZ. Acta Cryst 2015, D71, 873-881.
Tanovic A, Samel SA, Essen LO, Marahiel MA. Science 2008, 321, 659-663
Trauger JW, Kohli RM, Walsh CT. Nature 2000, 407, 215-218.
Tseng CC, Bruner SD, Kohli RM, Marahiel MA, Walsh CT, Sieber SA. Biochemistry 2002, 41, 13350-13359.
Winn, M, Fyans, JK, Zhuo Y & Micklefield J. Nat Prod Rep 2015, 33, 317-347.
図面訳
図1a
Consensus コンセンサス
Sequence 配列
Logo ロゴ
Identity アイデンティティ

図1b
Peptide ペプチド
Production 製造
% of WT Level (1) WTレベルの%(1)
cyclo 環状

図1c
module モジュール
Bicornitin ビコルヌチン

図2a
Peptide ペプチド
Production 製造
% of WT Level (1) WTレベルの%(1)
cyclo 環状

図2b
Peptide ペプチド
Production 製造

図3
Peptide ペプチド
Production 製造
% of WT Level (1) WTレベルの%(1)
cyclo 環状

図4
Peptide ペプチド
Production 製造
% of WT Level (9) WTレベルの%(9)
cyclo 環状

図5
Peptide ペプチド
Production 製造
% of WT Level (1) WTレベルの%(1)
cyclo 環状
Xenolindicin-like ゼノリンジシン様
AmbSindica AmbSインディカ
AmbSmiraniensis AmbSミラニエンシス

図6
Xenolindicin-like ゼノリンジシン様
AmbSindica AmbSインディカ
AmbSmiraniensis AmbSミラニエンシス
Peptide ペプチド
Production 製造
% of WT Level (1) WTレベルの%(1)
cyclo 環状

図7a
N-terminus N末端
C-terminus C末端
area of homologues recombination 相同組み換えの領域
subdomain linker サブドメインリンカー
Consensus コンセンサス
Translation 翻訳
Complement 相補

図7b
Peptide ペプチド
Production 製造
% of WT Level (1) WTレベルの%(1)
cyclo 環状
Xenolindicin-like ゼノリンジシン様
AmbSindica AmbSインディカ
AmbSmiraniensis AmbSミラニエンシス

図8
Xenolindicin-like ゼノリンジシン様
AmbSindica AmbSインディカ
AmbSmiraniensis AmbSミラニエンシス

Claims (13)

  1. 非リボソームペプチドシンターゼ(NRPS)を用いた非リボソームペプチドを製造するためのシステムであって、
    前記システムは、NRPSをアセンブリするために異なった又は同一のアミノ酸Xに対してそれぞれ特異的な少なくとも2つのNRPS交換ユニット(XU2.0をコードする核酸配列を含み、
    前記XU2.0が、所与のアミノ酸Xに特異的な縮合ドメインアクセプタ部位サブドメイン(CAsub)、所与のアミノ酸Xに特異的な縮合/エピマー化ドメインアクセプタ部位サブドメイン(C/EAsub)、所与のアミノ酸Xに特異的な縮合ドメインドナー部位サブドメイン(CDsub)、及び所与のアミノ酸Xに特異的な縮合/エピマー化ドメインドナー部位サブドメイン(C/EDsub)からなる群から選択される、少なくとも1つの部分縮合(C)又は部分縮合/エピマー化(C/E)ドメインを含むものであって、上流CAsub又はCドメインはAドメインの前に保持されるものであり、
    少なくとも1つのXU2.0が、C-又はC/EアクセプタドメインおよびC-又はC/Eドナードメインを含むものであって、これら2つのドメインはC又はC/Eドメイン以外の1つ以上のNRPSドメインによって分離されているものであり、
    システムの少なくとも第1及び第2のXU2.0が、互いに接続され、第1のXU2.0の1つの部分C又はC/Eドメインと第2のXU2.0の1つの部分C又はC/Eドメインとで構成される、機能的にアセンブリされたC又はC/Eドメインを形成する、
    システム。
  2. それぞれ異なるアミノ酸特異性Xを有する少なくとも2つのXU2.0を含み、各Xが1若しくは2、3、4の天然又は非天然のアミノ酸に対する特異性から選択される、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記システムが、XU2.0終了ユニット及び/又はXU2.0開始ユニットを更に含み、前記XU2.0開始ユニットが、始動ユニットとしてのアシルユニット(脂肪酸及びそれらの誘導体)の組み込みに特異的な、C-AX-T-CDsub X又はC-AX-T-C/EDsub Xのドメイン構造のC又はC/Eドメインドナーサブドメインのみを含み、前記XU2.0終了ユニットが、末端縮合ドメイン(Cterm)、内部縮合(C)ドメイン、内部縮合及びエピマー化(C/E)ジドメイン、環化(Cy)ドメイン、エピマー化(E)ドメイン、還元(R)、酸化(Ox)、又はチオエステラーゼ(TE)ドメインのいずれか1つを含む、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記システムが、XU2.0開始ユニットを更に含む、請求項1に記載のシステム。
  5. 少なくとも2つのXU2.0 が連続して配置されると、NRPSを提供する、請求項1に記載のシステム。
  6. E、MT若しくはOx、又は他の修飾ドメインによる修飾ドメインを有する少なくとも1つのXU2.0を更に含む、請求項1に記載のシステム。
  7. 核酸分子のライブラリであって、
    前記ライブラリが、アミノ酸特異性Xを有するNRPS交換ユニット(XU2.0)をそれぞれコードする少なくとも2以上の核酸コンストラクトを含み、
    前記XU2.0が、アミノ酸特異性Xを有する縮合ドメインアクセプタ部位サブドメイン(CAsub)、アミノ酸特異性Xを有する縮合/エピマー化ドメインアクセプタ部位サブドメイン(C/EAsub)、アミノ酸特異性Xを有する縮合ドメインドナー部位サブドメイン(CDsub)、及びアミノ酸特異性Xを有する縮合/エピマー化ドメインドナー部位サブドメイン(C/EDsub)からなる群から選択される、少なくとも1つの部分縮合(C)又は部分縮合/エピマー化(C/E)ドメインを含み、
    上流CAsub又はCドメインはAドメインの前に保持されるものであり、
    少なくとも1つのXU2.0が、C-又はC/EアクセプタドメインおよびC-又はC/Eドナードメインを含むものであって、これら2つのドメインはC又はC/Eドメイン以外の1つ以上のNRPSドメインによって分離されているものであり、
    少なくとも第1及び第2のXU2.0が、互いに接続され、第1のXU2.0の1つの部分C又はC/Eドメインと第2のXU2.0の1つの部分C又はC/Eドメインとで構成される、機能的にアセンブリされたC又はC/Eドメインを形成する、
    ライブラリ。
  8. 少なくとも1つのXU2.0終了ユニット及び/又はXU2.0開始ユニットをコードする核酸コンストラクトを含み、前記XU2.0開始ユニットが、始動ユニットとしてのアシルユニット組み込みに特異的な、C-AX-T-CDsub X若しくはC-AX-T-C/EDsub Xのドメイン構造のC若しくはC/Eドメインドナーサブドメイン、又はAX-T-CDsub X若しくはAX-T-C/EDsub Xのみを含み、前記XU2.0終了ユニットが、末端縮合ドメイン(Cterm)、内部縮合(C)ドメイン、内部縮合及びエピマー化(C/E)ジドメイン、環化(Cy)ドメイン、エピマー化(E)ドメイン、還元(R)、酸化(Ox)、又はチオエステラーゼ(TE)ドメインのいずれか1つを含む、請求項に記載のライブラリ。
  9. 各XU2.0が別々の核酸コンストラクトによってコードされ、請求項に記載のライブラリ。
  10. 前記ライブラリが請求項1に記載のシステムのXU2.0を含む、請求項に記載のライブラリ。
  11. NRPSを製造する方法であって、
    それぞれ同一の又は異なるアミノ酸特異性Xを有する少なくとも2つのNRPS交換ユニット(XU2.0)をアセンブリする工程を含み、
    前記XU2.0が、アミノ酸特異性Xを有する縮合ドメインアクセプタ部位サブドメイン(CAsub)、アミノ酸特異性Xを有する縮合/エピマー化ドメインアクセプタ部位サブドメイン(C/EAsub)、アミノ酸特異性Xを有する縮合ドメインドナー部位サブドメイン(CDsub)、及びアミノ酸特異性Xを有する縮合/エピマー化ドメインドナー部位サブドメイン(C/EDsub)からなる群から選択される、少なくとも1つの部分縮合(C)又は部分縮合/エピマー化(C/E)ドメインを含み、
    上流CAsub又はCドメインはAドメインの前に保持されるものであり、
    少なくとも1つのXU2.0が、C-又はC/EアクセプタドメインおよびC-又はC/Eドナードメインを含むものであって、これら2つのドメインはC又はC/Eドメイン以外の1つ以上のNRPSドメインによって分離されているものであり、
    少なくとも第1及び第2のXU2.0が、互いに接続され、第1のXU2.0の1つの部分C又はC/Eドメインと第2のXU2.0の1つの部分C又はC/Eドメインとで構成される、機能的にアセンブリされたC又はC/Eドメインを形成する、
    方法。
  12. 特異的アミノ酸配列を有する非リボソームペプチドを製造する方法であって、請求項11に記載の方法に従ってNRPSをアセンブリすることを含み、ここで、前記NRPSが製造される非リボソームペプチドに従って特異性を有するXU2.0アミノ酸配列で構成される、方法。
  13. XU2.0開始ユニットが、式:CAsub-AX-T-CDsub X、C/EAsub-AX-T-CDsub X、CAsub-AX-T-C/EDsub X、若しくはC/EAsub-AX-T-C/EDsub Xから選択される、請求項4に記載のシステム。
JP2020538948A 2018-01-15 2019-01-15 非リボソームペプチドシンターゼのアセンブリ及び修飾のためのシステム Active JP7450931B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP18151588.3A EP3511445A1 (en) 2018-01-15 2018-01-15 System for the assembly and modification of non-ribosomal peptide synthases
EP18151588.3 2018-01-15
PCT/EP2019/050853 WO2019138117A1 (en) 2018-01-15 2019-01-15 System for the assembly and modification of non-ribosomal peptide synthases

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021510520A JP2021510520A (ja) 2021-04-30
JP7450931B2 true JP7450931B2 (ja) 2024-03-18

Family

ID=61027428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020538948A Active JP7450931B2 (ja) 2018-01-15 2019-01-15 非リボソームペプチドシンターゼのアセンブリ及び修飾のためのシステム

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20200347428A1 (ja)
EP (2) EP3511445A1 (ja)
JP (1) JP7450931B2 (ja)
CN (1) CN111684112B (ja)
WO (1) WO2019138117A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020010364A1 (en) 2018-07-06 2020-01-09 The Regents Of The University Of Colorado, A Body Corporate Genetically encoded system for constructing and detecting biologically active agents
EP3822348A1 (de) * 2019-11-12 2021-05-19 Johann Wolfgang Goethe-Universität Frankfurt am Main Adaptersystem artifizieller nichtribosomaler peptidsynthetasen und polyketidsynthasen
CN111575251B (zh) * 2020-05-29 2022-03-11 上海交通大学 一种用于达托霉素生物合成的dptC1突变体的构建
CN114657155B (zh) * 2021-12-23 2024-01-19 中国农业科学院生物技术研究所 一种新型的非核糖体多肽合成酶拆分表达方法
WO2024038117A1 (en) * 2022-08-16 2024-02-22 Johann Wolfgang Goethe-Universität Frankfurt Method and means for engineering non-ribosomal peptides

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017020983A1 (en) 2015-08-05 2017-02-09 Merck Patent Gmbh Artificial non-ribosomal peptide synthetases

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19909146A1 (de) 1999-03-03 2000-09-28 Mohamed A Marahiel Verfahren zur gezielten biologischen Synthese von Peptiden
DE19951196A1 (de) 1999-10-22 2001-05-10 Mohamed A Marahiel Massgeschneiderte Peptidsynthetasen und ihre Verwendung
WO2007014076A2 (en) 2005-07-21 2007-02-01 President And Fellows Of Harvard Collegge Methods of producing modified assembly lines and related compositions

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017020983A1 (en) 2015-08-05 2017-02-09 Merck Patent Gmbh Artificial non-ribosomal peptide synthetases

Also Published As

Publication number Publication date
US20200347428A1 (en) 2020-11-05
EP3511445A1 (en) 2019-07-17
JP2021510520A (ja) 2021-04-30
CN111684112A (zh) 2020-09-18
EP3740603A1 (en) 2020-11-25
CN111684112B (zh) 2023-11-17
WO2019138117A1 (en) 2019-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7450931B2 (ja) 非リボソームペプチドシンターゼのアセンブリ及び修飾のためのシステム
Kries et al. A subdomain swap strategy for reengineering nonribosomal peptides
Gross et al. Bacterial type III polyketide synthases: phylogenetic analysis and potential for the production of novel secondary metabolites by heterologous expression in pseudomonads
AU781215B2 (en) Cyclic peptides
Haynes et al. Unraveling terminal C-domain-mediated condensation in fungal biosynthesis of imidazoindolone metabolites
US11473078B2 (en) Artificial non-ribosomal peptide synthetases
Matsuda et al. Heterochiral coupling in non-ribosomal peptide macrolactamization
Tietze et al. Nonribosomal peptides produced by minimal and engineered synthetases with terminal reductase domains
Xu et al. Modified substrate specificity of a methyltransferase domain by protein insertion into an adenylation domain of the bassianolide synthetase
Dettori et al. An aminoacylase activity from Streptomyces ambofaciens catalyzes the acylation of lysine on α‐position and peptides on N‐terminal position
US11643643B2 (en) Artificial non-ribosomal peptide synthases and their use
JP2023500972A (ja) 非リボソームペプチドシンテターゼ、及びポリケチドシンターゼのアダプター系
Kranz et al. Influence of condensation domains on activity and specificity of adenylation domains
Camus et al. High-Throughput Engineering of Nonribosomal Extension Modules
Lv et al. Deletion of COM donor and acceptor domains and the interaction between modules in bacillomycin D produced by Bacillus amyloliquefaciens
WO2024038117A1 (en) Method and means for engineering non-ribosomal peptides
Beech Examining and exploiting docking domain-mediated carrier protein recognition in aeruginosin biosynthesis
Gu et al. CONTROL OF NUCLEOPHILE SELECTIVITY IN THE YCAO PROTEINS TRUD AND PATD
Messenger A High-throughput Approach to NRPS Domain Substitution for Generation of Novel Peptides
Aubry Towards combinatorial biosynthesis of pyrrolamide antibiotics in Streptomyces
Worthington Chemoenzymatic investigations of protein-protein interactions in carrier protein-mediated biosynthesis
Borketey New tools for probing polyketide biosynthesis
WO2019038789A1 (en) RECOMBINANT VECTOR COMPRISING FUSION DNA FOR CELL SURFACE DISPLAY AND USES THEREOF
Tang Mechanistic studies of lanthipeptide biosynthesis

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221215

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230309

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230515

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230731

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20231031

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20231228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7450931

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150