JP7450484B2 - 出力装置 - Google Patents

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Description

本開示は、利用者の認知機能の傾向に応じた情報を提供する技術に関する。
利用者の認知機能の傾向を検知する技術が知られている。例えば特許文献1には、使用者が携帯型情報処理装置を用いて行った誤操作の頻度の値が、過去の誤操作の頻度の平均値から求められた疾病傾向判定値より高い場合に、所定の疾病の傾向を推定する技術が記載されている。特許文献2には、対象者のスケジュールと対象者の行動の検知結果とを比較し、対象者がスケジュールのとおりに行動しなかった回数又は割合が増加したときに、認知症の疑いがあると報知する技術が記載されている。
特開2006-141804号公報 特開2016-221087号公報
例えば特許文献1に記載の技術のように、誤操作の頻度だけを用いて認知機能の傾向を検知する場合には、認知機能の傾向を検知する精度が低い場合がある。
本開示は、利用者の認知機能の傾向を検知する精度を向上させることを目的の一つとする。
本開示の一の態様は、端末装置における利用者のプログラムの利用に関する特徴量を取得する取得部と、前記特徴量に応じて検知された、前記利用者の認知機能の傾向に応じた情報を出力する出力部とを備える出力装置を提供する。
前記特徴量は、特定のプログラムの利用回数、前記端末装置の画面ロックの解除後に前記利用者が前記特定のプログラムを最初に利用した回数、前記利用者が前記特定のプログラムを利用した時間の長さ、及び前記利用者が前記特定のプログラムを利用した時間帯のうち少なくともいずれかを含んでもよい。
前記特定のプログラムは、他者とコミュニケーションを取る機能を提供するアプリケーションプログラム又は前記端末装置に予めインストールされたアプリケーションプログラムであってもよい。
前記特徴量は、前記端末装置の画面ロックが解除されてから前記利用者の操作に応じて前記プログラムが起動されるまでの時間を含んでもよい。
前記特徴量は、前記利用者が所定の場所において前記プログラムを利用した回数、利用した時間の長さ、及び利用した時間帯のうち少なくともいずれかを含んでもよい。
前記出力装置は、前記特徴量が前記認知機能の低下傾向を示す条件を満たすか否かに応じて、前記利用者の認知機能の傾向を検知する検知部をさらに備え、前記条件は、前記利用者とは異なる他の利用者の前記プログラムの利用に関する特徴量に応じて定められてもよい。
前記他の利用者は、前記認知機能が低下した状態の人を含んでもよい。
前記出力装置は、前記特徴量が前記条件を満たすか否かに応じて評価値を算出する算出部をさらに備え、前記検知部は、前記評価値が閾値以上である場合には、前記認知機能の低下傾向を検知してもよい。
前記取得部は、前記利用者のプログラムの利用に関する複数の特徴量を取得し、前記算出部は、前記複数の特徴量のうち前記条件を満たす特徴量の数が増えると前記評価値が大きくなるように、前記評価値を算出してもよい。
本開示によれば、利用者の認知機能の傾向を検知する精度を向上させることができる。
本開示の一実施の形態に係るシステム100のハードウェア構成の一例を示す図である。 本開示の一実施の形態に係るシステム100の機能構成の一例を示す図である。 本開示の一実施の形態に係る契約情報及び趣味嗜好情報の一例を示す図である。 本開示の一実施の形態に係るユーザ端末110の利用に関する特徴量の一例を示す図である。 本開示の一実施の形態に係るユーザ端末110の利用に関する特徴量の一例を示す図である。 認知機能の低下傾向が検知された場合にユーザ端末110に表示される画面の一例を示す図である。 本開示の一実施の形態に係るユーザ端末110のハードウェア構成の一例を示す図である。 本開示の一実施の形態に係るサーバ装置120のハードウェア構成の一例を示す図である。 本開示の一実施の形態に係るシステム100の動作の一例を示すシーケンスチャートである。 本開示の一変形例に係るレーダーチャートの一例を示す図である。
1.構成
図1は、本開示の一実施の形態に係るシステム100のハードウェア構成の一例を示す図である。システム100は、利用者の認知機能の傾向に応じたサービスを提供する。認知機能が低下すると、例えば記憶障害、見当識障害、実行機能障害、理解又は判断能力障害、計算能力障害が現れる。また、これらの中核症状に加えて、感情障害、うつ、暴力又は暴言、幻視又は幻聴等の周辺症状が現れる場合もある。認知機能が低下した状態には、認知症と、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)とが含まれる。軽度認知障害は、認知機能の低下はみられるものの、症状はまだ軽く、日常生活に困難をきたす程度ではない。しかし、2013年に発表された厚生労働省の推計によると、軽度認知障害は、適切な対処を行わずに放置していると、5年後には約5割の人が認知症に進行するとも言われており、その後に認知症になる確率が非常に高い。また、認知症を一度発症すると、進行を遅らせることはできるものの、基本的には治すことが困難である。一方、日本神経学会の認知症疾患診療ガイドライン2017によると、軽度認知障害の段階で適切な対処を行うと、約3割の人が健常者に回復できるようになると言われている。従って、軽度認知障害の段階で認知機能の低下を発見し、適切な対処を行うことが重要である。
ところで、利用者が普段利用しているユーザ端末110に関して得られる様々なデータの特徴量は、認知機能が正常な状態の利用者と認知機能が低下した状態の利用者との間で差異がある。この差異を利用することで、利用者の認知機能の傾向を検知することができる。そこで、システム100は、ユーザ端末110に関して得られるデータを用いて、利用者の認知機能の傾向を検知し、その傾向に応じた情報を提供する。この情報の提供により、利用者は、自分の認知機能の傾向を把握し、適切な時期に自分の認識機能の傾向に応じた適切な対処を行うことができる。
システム100は、複数のユーザ端末110とサーバ装置120とを備える。これらの装置は、ネットワーク105を介して接続されている。利用者は、ユーザ端末110を持ち運んで利用する。ユーザ端末110としては、例えばスマートフォン、フィーチャーフォン、又はウェアラブル端末が用いられる。ネットワーク105は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を含む。
図2は、本開示の一実施の形態に係るシステム100の機能構成の一例を示す図である。ユーザ端末110は、利用者がユーザ端末110を利用した履歴である利用履歴114をサーバ装置120に提供する機能を有する。ユーザ端末110は、本開示に係る端末装置の一例である。ユーザ端末110は、機能的には、送信部111と、受信部112と、表示制御部113とを有する。また、ユーザ端末110には、利用履歴114が記憶されている。
利用履歴114には、例えば各種の操作の履歴、各種のセンサの測定結果を示すセンサ履歴、各種のアプリケーションプログラム(以下、「アプリ」という。)の利用履歴、及び通話履歴が含まれる。
操作履歴には、例えば操作の識別子、その操作の内容、並びにその操作の開始日時及び終了日時が含まれる。操作には、例えば画面ロックを解除する操作、アプリを起動する操作、及び文字を入力する操作が含まれる。画面ロックとは、タッチパネル上の操作を制限する機能をいう。画面ロックされた状態になると、ユーザ端末110はタッチパネルの操作を受け付けなくなる。画面ロックを解除するには、例えばパスコードの入力、生体認証等の特別な操作が必要となる。文字を入力する操作が行われた場合、操作履歴には、文字を入力、削除、又は変換する操作が行われた日時が含まれる。この文字には、画面ロックの解除に用いられるパスコードが含まれる。
センサ履歴には、例えば利用者の位置を示す位置情報の履歴、ユーザ端末110の加速度の履歴、ユーザ端末110の角速度の履歴、利用者の歩数の履歴、及びユーザ端末110の周辺の気圧の履歴が含まれる。
アプリの利用履歴には、例えばアプリの識別子、並びにそのアプリの起動日時及び終了日時が含まれる。このアプリには、例えばコミュニケーションアプリ、プレインストールアプリ、メールアプリ、SMS(Short Message Service)アプリ、ブラウザ、メモアプリ、カレンダーアプリ、アラームアプリ、ヘルプページ表示アプリ、時計アプリ、及び地図アプリが含まれる。コミュニケーションアプリは、他者とコミュニケーションを取る機能を提供するアプリである。コミュニケーションアプリには、例えばLINE(登録商標)が含まれる。プレインストールアプリは、予めユーザ端末110にインストールされたアプリである。ただし、予めユーザ端末110にインストールされたアプリのうち少なくとも一部がコミュニケーションアプリ等のプレインストールアプリ以外のアプリに分類されてもよい。コミュニケーションアプリ及びプレインストールアプリは、本開示に係る特定のプログラム一例である。メールアプリ又はSMSアプリが利用された場合、アプリの利用履歴には、電子メール又はショートメッセージの送信日時及び受信日時と、電子メール又はショートメッセージの編集開始日時及び編集終了日時とが含まれる。ブラウザが利用された場合、アプリの利用履歴には、ブラウザを介してアクセスされたURL(Uniform Resource Locator)の履歴が含まれる。
通話履歴には、例えば電話の発信日時及び着信日時、電話の通話時間、並びに通話中の利用者の音声の音量の履歴が含まれる。
送信部111は、利用履歴114をサーバ装置120に送信する。受信部112は、サーバ装置120から利用者の認知機能の傾向の検知結果に応じた情報を受信する。表示制御部113は、受信部112が受信した情報に応じた画面の表示を制御する。
サーバ装置120は、ユーザ端末110の利用履歴114に基づいて利用者の認知機能の傾向を検知し、その傾向に応じた情報を出力する機能を有する。サーバ装置120は、本開示に係る出力装置の一例である。サーバ装置120は、機能的には、受信部121と、取得部122と、判定部123と、算出部124と、検知部125と、出力部126とを有する。
受信部121は、ユーザ端末110から利用履歴114を受信する。この利用履歴114は、他の利用者の利用履歴114と併せてサーバ装置120に蓄積される。また、受信部121は、外部装置(図示せず)から利用者の契約情報及び趣味嗜好情報を受信する。なお、サーバ装置120には、全利用者の契約情報及び趣味嗜好情報が蓄積されていてもよい。この場合、全利用者の契約情報及び趣味嗜好情報から利用者の契約情報及び趣味嗜好情報が抽出される。
図3は、本開示の一実施の形態に係る契約情報及び趣味嗜好情報の一例を示す図である。契約情報は、利用者が行ったユーザ端末110の利用契約の内容を示す情報である。契約情報には、例えば利用者の生年月日、年齢、性別、住所、ユーザ端末110の利用期間、及びユーザ端末110の種別が含まれる。利用期間は、例えば0から3か月、4か月から7か月というように、期間を区分けして表されてもよい。ユーザ端末110の種別には、例えばスマートフォン及びフィーチャーフォンが含まれる。趣味嗜好情報は、利用者の趣味又は嗜好を示す情報である。趣味嗜好情報には、利用者が加入している有料サービスを示す情報、利用者が利用するポータルサイトのメニューのカテゴリ情報、及び利用者が特定のポイント又は特定のクレジットカードを用いて商品を購入した履歴を示す購買情報が含まれる。有料サービスには、例えば動画配信サービスが含まれる。購買情報には、例えば商品を購入した店の名前、商品の購入日時、及び商品の金額が含まれる。
取得部122は、利用履歴114を統計分析して、ユーザ端末110の利用に関する利用者の特徴量を取得する。この特徴量は、本開示に係る第1特徴量の一例である。図4及び図5は、本開示の一実施の形態に係るユーザ端末110の利用に関する特徴量の一例を示す図である。この特徴量には、例えば画面ロック解除に関する特徴量、利用者の移動に関する特徴量、センサから得られる特徴量、アプリの利用に関する特徴量、文字入力に関する特徴量、通話に関する特徴量、及び環境に関する特徴量が含まれる。また、特徴量には、上述の契約情報及び趣味嗜好情報が含まれてもよい。
画面ロック解除に関する特徴量には、例えば画面ロック解除の回数、画面ロック解除に要する時間、及び画面ロックが解除されてからアプリが起動されるまでの時間が含まれる。画面ロック解除の回数とは、画面ロック解除に成功した回数をいう。ただし、画面ロック解除に成功した回数に加えて又はこれに代えて、画面ロック解除に失敗した回数及び画面ロック解除を試みた回数のうち少なくとも一つが画面ロックの解除に関する回数として用いられてもよい。この画面ロック解除を試みた回数は、画面ロック解除に成功した回数と画面ロック解除に失敗した回数とを合わせた回数である。画面ロック解除に要する時間には、例えば画面ロック解除に要する時間の代表値及びこの時間のばらつきを示す散布値のうち少なくとも一つが含まれる。代表値には、例えば最大値、平均値、及び中央値のうち少なくとも一つが含まれる。散布値には、例えば分散、標準偏差、及び標準誤差のうち少なくとも一つが含まれる。同様に、画面ロックが解除されてからアプリが起動されるまでの時間には、例えば画面ロックが解除されてからアプリが起動されるまでの時間の代表値及びこの時間のばらつきを示す散布値のうち少なくとも一つが含まれる。なお、アプリの起動は、画面ロックが解除された後、利用者の操作に応じて行われる。
画面ロック解除に関する特徴量は、例えば画面ロックを解除する操作の操作履歴及びアプリの利用履歴のうち少なくとも一つに基づいて生成される。例えば画面ロック解除の回数及び画面ロック解除に要する時間は、それぞれ画面ロックを解除する操作の開始日時及び終了日時に基づいて計数される。画面ロックが解除されてからアプリが起動されるまでの時間は、例えば画面ロックを解除する操作の終了日時及びアプリの起動日時に基づいて計数される。
画面ロック解除の回数から画面ロック解除に失敗した頻度が推測され得る。例えば画面ロック解除の回数が増加傾向にある場合、画面ロック解除に失敗している頻度の増加が考えられる。また、画面ロック解除の回数から利用者がユーザ端末110を利用した量が分かる。例えば画面ロック解除の回数が比較的少ない場合には、利用者があまりユーザ端末110を利用していないことが分かる。画面ロック解除に要する時間からパスコードの誤入力の頻度が分かる。例えば画面ロック解除に要する時間が比較的長い場合には、パスコードの誤入力が多いことが分かる。画面ロックが解除されてからアプリが起動されるまでの時間から利用者が起動するアプリを記憶しているか否かが分かる。例えば画面ロックが解除されてからアプリが起動されるまでの時間が比較的長い場合には、利用者が起動するアプリをあまり覚えていないことが分かる。
利用者の移動に関する特徴量には、例えば利用者が滞在した地点(以下、「滞在地点」という。)の数、滞在地点の類似度、利用者が滞在した新たな地点(以下、「新規滞在地点」という。)の数、利用者が頻繁に滞在する地点への訪問回数、利用者が通過したメッシュの数、利用者が通過した新たなメッシュ(以下、「新規メッシュ」という。)の数、利用者が通過したメッシュパターンの類似度、移動速度、利用者の外出時間、利用者の外出回数、利用者の自宅の滞在時間、危険区域への侵入回数、及び単位期間当たりの移動距離が含まれる。メッシュとは、地表面を網目状に分割することで得られる矩形の分割領域をいう。移動速度には、例えば移動速度の代表値及びばらつきを示す散布値のうち少なくとも一つが含まれる。代表値には、例えば最大値、平均値、及び中央値のうち少なくとも一つが含まれる。散布値には、例えば分散、標準偏差、及び標準誤差のうち少なくとも一つが含まれる。利用者の外出時間には、例えば利用者が外出した時間の長さと利用者が外出した時間帯とのうち少なくとも一つが含まれる。同様に、利用者の自宅の滞在時間には、例えば利用者が自宅に滞在した時間の長さと利用者が自宅に滞在した時間帯とのうち少なくとも一つが含まれる。単位期間当たりの移動距離には、例えば一日又は一週間当たりの移動距離の代表値及びばらつきを示す散布値のうち少なくとも一つが含まれる。
利用者の移動に関する特徴量は、例えば位置情報の履歴、加速度の履歴、及び契約情報のうち少なくとも一つに基づいて生成される。例えば滞在地点の数、滞在地点の類似度、新規滞在地点の数、利用者が頻繁に滞在する地点への訪問回数、利用者が通過したメッシュの数、利用者が通過した新規メッシュの数、利用者が通過したメッシュパターンの類似度、利用者の外出時間、利用者の外出回数、危険区域への侵入回数、及び単位期間当たりの移動距離は、位置情報の履歴に基づいて計数される。移動速度は、例えば位置情報の履歴又は加速度の履歴に基づいて算出される。利用者の自宅の滞在時間は、例えば位置情報の履歴と利用者の自宅の場所とに基づいて計数される。利用者の自宅の場所は、例えば位置情報の履歴を分析することで推定されてもよいし、契約情報に含まれる住所から定められてもよい。
滞在地点の数、滞在地点の類似度、新規滞在地点の数、利用者が頻繁に滞在する地点への訪問回数、利用者が通過したメッシュの数、利用者が通過した新規メッシュの数、利用者が通過したメッシュパターンの類似度、利用者の外出時間、利用者の外出回数、及び単位期間当たりの移動距離のうち少なくとも一つから利用者の移動パターン及び活動量が分かる。例えば滞在地点の数、新規滞在地点の数、利用者が頻繁に滞在する地点への訪問回数、利用者が通過したメッシュの数、利用者が通過した新規メッシュの数、利用者の外出時間、利用者の外出回数、及び単位期間当たりの移動距離のうち少なくとも一つが比較的少ない場合には、利用者はあまり外出していないことが分かる。また、利用者が通過したメッシュパターンの類似度及び滞在地点の類似度のうち少なくとも一つが比較的高い場合には、利用者は特定の場所しか外出していないことが分かる。移動速度の代表値及びばらつきを示す散布値のうち少なくとも一つから利用者が使用する移動手段及び遠出をしているか否かが分かる。例えば移動速度の最大値が比較的小さい場合には、移動手段として乗り物を使っていないことが分かる。移動速度のばらつきを示す散布値が比較的小さい場合には、特定の移動手段しか使っていないことが分かる。
センサから得られる特徴量には、例えばユーザ端末110の加速度、ユーザ端末110の角速度、利用者の歩数、及び利用者が使用した移動手段の認識結果が含まれる。利用者が用いた移動手段には、例えば徒歩、バス、及び電車が含まれる。
センサから得られる特徴量は、例えばセンサ履歴に基づいて生成される。例えば加速度には、加速度の履歴の統計量が用いられる。角速度には、例えば角速度の履歴の統計量が用いられる。歩数は、例えば歩数の履歴の統計量が用いられる。移動手段は、例えば既知の技術を用いて利用者の移動速度から認識される。
加速度、歩数、及び移動手段の認識結果のうち少なくとも一つから利用者の活動量が分かる。例えば加速度が比較的小さい場合には、利用者がバス、電車等の乗り物に乗って遠出をしていないと考えられるため、利用者があまり活発に行動していないことが分かる。例えば移動手段の認識結果が徒歩を示す場合にも、利用者がバス、電車等の乗り物に乗って遠出をしていないと考えられるため、利用者があまり活発に行動していないことが分かる。例えば歩数が比較的少ない場合には、利用者があまり外出していないと考えられるため、利用者があまり活発に行動していないことが分かる。角速度から利用者がユーザ端末110を利用した量が分かる。例えば角速度が比較的小さい場合には、利用者がユーザ端末110をあまり持ち歩いていないと考えられるため、ユーザ端末110をあまり利用していないことが分かる。
アプリの利用に関する特徴量には、例えばアプリの利用回数、アプリの利用時間、自宅滞在時のアプリの利用回数、自宅滞在時のアプリの利用時間、アプリのインストール数、アプリの起動に要する時間、コミュニケーションアプリの利用回数、コミュニケーションアプリの利用時間、画面ロック解除後にコミュニケーションアプリを最初に利用した回数(以下、「初回利用回数」という。)、プレインストールアプリの利用回数、プレインストールアプリの利用時間、プレインストールアプリの初回利用回数、電子メールの送受信回数、電子メールの編集時間、ショートメッセージの送受信回数、ショートメッセージの編集時間、メモ帳の起動回数、カレンダーの起動回数、アラームの起動回数、ヘルプページの表示回数、時計の起動回数、地図の起動回数、及びブラウザのURL情報が含まれる。アプリには、ユーザ端末110において用いられる全てのアプリが含まれる。アプリ、コミュニケーションアプリ、又はプレインストールアプリの利用回数とは、アプリ、コミュニケーションアプリ、又はプレインストールアプリを利用した回数をいう。アプリ、コミュニケーションアプリ、又はプレインストールアプリの利用時間には、アプリ、コミュニケーションアプリ、又はプレインストールアプリを利用した時間の長さとアプリを利用した時間帯との少なくとも一つが含まれる。同様に、自宅滞在時のアプリの利用時間は、利用者が自宅においてアプリを利用した時間の長さとアプリを利用した時間帯との少なくとも一つが含まれる。自宅は、本開示に係る所定の場所の一例である。
アプリの利用に関する特徴量は、例えばアプリの利用履歴、操作履歴、位置情報の履歴、及び契約情報のうち少なくとも一つに基づいて生成される。例えばアプリ、コミュニケーションアプリ、又はプレインストールアプリの利用回数及び利用時間は、そのアプリの起動日時及び終了時間に基づいて計数される。アプリの起動に要する時間は、例えばそのアプリの起動日時とこのアプリを起動する操作の開始日時とに基づいて計数される。自宅滞在時のアプリの利用時間は、例えば各アプリの起動日時及び終了時間と利用者の自宅の場所とに基づいて計数される。上述したように、利用者の自宅の場所は、例えば位置情報の履歴を分析することで推定されてもよいし、契約情報に含まれる住所から定められてもよい。コミュニケーションアプリ又はプレインストールアプリの初回利用回数は、例えば画面ロックを解除する操作の終了日時とコミュニケーションアプリ又はプレインストールアプリの起動日時とに基づいて計数される。電子メール又はショートメッセージの送受信回数は、例えば電子メール又はショートメッセージの送信日時及び受信日時に基づいて計数される。電子メール又はショートメッセージの編集時間は、例えば電子メール又はショートメッセージの編集開始日時及び編集終了日時に基づいて計数される。メモ帳の起動回数、カレンダーの起動回数、アラームの起動回数、ヘルプページの表示回数、時計の起動回数、及び地図の起動回数は、それぞれ例えばメモアプリ、カレンダーアプリ、アラームアプリ、ヘルプページ表示アプリ、時計アプリ、地図アプリの起動日時に基づいて計数される。ブラウザのURL情報には、例えばブラウザを介してアクセスされたURLの履歴の統計量が用いられる。
アプリの利用回数及びアプリの利用時間のうち少なくとも一つから利用者がアプリを利用した量が分かる。例えばアプリの利用回数が比較的少ない場合及びアプリの利用時間が比較的短い場合のうち少なくとも一つの場合には、利用者があまりアプリを利用していないことが分かる。コミュニケーションアプリの利用回数、コミュニケーションアプリの利用時間、電子メールの送受信回数、及びショートメッセージの送受信回数のうち少なくとも一つから利用者が他者とコミュニケーションを取っている程度が分かる。例えばコミュニケーションアプリの利用回数、コミュニケーションアプリの利用時間、電子メールの送受信回数、及びショートメッセージの送受信回数のうち少なくとも一つが比較的少ない場合は、利用者が他者とあまりコミュニケーションを取っていないことが分かる。メモ帳の起動回数、カレンダーの起動回数、アラームの起動回数、ヘルプページの表示回数、時計の起動回数、及び地図の起動回数のうち少なくとも一つから利用者が記憶力又は判断力を補うためにこれらのアプリの支援を必要とする程度が分かる。例えばメモ帳の起動回数、カレンダーの起動回数、アラームの起動回数、ヘルプページの表示回数、時計の起動回数、及び地図の起動回数のうち少なくとも一つが比較的多い場合には、利用者が記憶力又は判断力を補うためにこれらのアプリの支援を頻繁に必要としていることが分かる。ブラウザのURL情報から利用者の興味の範囲の広狭が分かる。
文字入力に関する特徴量には、例えば文字の削除回数、文字の変換回数、入力文字数、及びパスコードの誤入力回数が含まれる。文字入力に関する特徴量は、例えば文字を入力する操作の操作履歴に基づいて生成される。例えば文字の削除回数及び変換回数にはそれぞれ、文字を削除及び変換する操作が行われた日時に基づいて計数される。入力文字数は、例えば文字を入力する操作の内容に基づいて計数される。パスコードの誤入力回数は、例えばパスコードを入力する操作が行われた日時及び文字の削除回数に基づいて計数される。
文字の削除回数、文字の変換回数、入力文字数、及びパスコードの誤入力回数のうち少なくとも一つから文字入力の誤りの程度が分かる。例えば文字入力数に対する文字の削除回数、文字の変換回数、パスコードの誤入力回数のうち少なくとも一つが比較的多い場合には、文字入力の誤りが多いことが分かる。
通話に関する特徴量には、例えば電話の着信及び発信の回数、電話の通話時間、並びに通話中の利用者の音声の音量が含まれる。通話に関する特徴量は、例えば通話履歴に基づいて生成される。例えば電話の着信及び発信の回数並びに電話の通話時間は、電話の発信日時及び着信日時に基づいて計数される。通話中の利用者の音声の音量には、例えば通話中の利用者の音声の音量の履歴の統計量が用いられる。
電話の着信及び発信の回数並びに電話の通話時間のうち少なくとも一つから利用者が電話を利用した量が分かる。例えば電話の着信及び発信の回数が比較的多い場合及び電話の通話時間が比較的長い場合のうち少なくとも一つの場合には、利用者が電話をよく利用することが分かる。通話中の利用者の音声の音量から通話中の利用者の怒り等の感情が分かる。例えば通話中の利用者の音声の音量が比較的大きい場合には、利用者が通話中に怒り易いことが分かる。
環境に関する特徴量には、例えば気圧が含まれる。気圧には、例えば気圧の履歴の統計量が用いられる。気圧の変動は、認知症の周辺症状に影響を与えることが知られている。そのため、気圧から利用者に認知症の周辺症状が発生するリスクが分かる。
図2に戻り、判定部123は、取得部122が取得した特徴量が認知機能の低下傾向を示す条件を満たすか否かを判定する。各特徴量には、それぞれ認知機能の低下傾向を示す条件が予め定められる。この条件は、予めサーバ装置120に記憶される。
認知機能が低下すると、利用者の画面ロック解除の仕方に特有の傾向がみられる。画面ロック解除に関する特徴量には、この特有の傾向を示す条件が定められる。例えば認知機能が低下すると、画面ロック解除の回数が増加傾向になる場合がある。そのため、例えば画面ロック解除の回数には、対応する基準値以上であるという条件が定められる。また、認知機能が低下すると、画面ロック解除に用いられるパスコード又は起動するアプリを思い出せず、画面ロック解除又はアプリの起動に時間がかかる場合がある。そのため、例えば画面ロック解除に要する時間及び画面ロックが解除されてからアプリが起動されるまでの時間には、それぞれに対応する基準値以上であるという条件が定められる。
認知機能が低下すると、利用者の移動パターンに特有の傾向がみられる。利用者の移動に関する特徴量には、この特有の傾向を示す条件が定められる。例えば認知機能が低下すると、利用者はあまり外出をしなくなる場合がある。特に、長時間の外出又は遠出をしなくなる場合がある。そのため、例えば滞在地点の数、利用者が新規滞在地点の数、利用者が頻繁に滞在する地点への訪問回数、利用者が通過したメッシュの数、利用者が通過した新規メッシュの数、利用者の外出時間、利用者の外出回数、単位期間当たりの移動距離、並びに移動速度の代表値及びばらつきを示す散布値には、それぞれに対応する基準値以下であるという条件が定められる。加えて、滞在地点の類似度、利用者が通過したメッシュパターンの類似度、及び自宅の滞在時間には、それぞれに対応する基準値以上であるという条件が定められる。また、認知機能が低下すると、踏切等の危険区域に誤って侵入する場合がある。そのため、例えば危険区域への侵入回数には、対応する基準値以上であるという条件が定められる。さらに、認知機能が低下すると、夜中等の通常は外出しない時間帯に外出する場合がある。そのため、例えば利用者の外出時間帯には、通常は外出しない時間帯に含まれるという条件が定められる。
認知機能が低下すると、センサから得られる特徴量に特有の傾向がみられる。センサから得られる特徴量には、この特有の傾向を示す条件が定められる。例えば認知機能が低下すると、利用者はあまり遠出をしなくなる場合がある。そのため、例えば加速度、角速度、及び歩数には、それぞれに対応する基準値以下であるという条件が定められる。加えて、移動手段の認識結果には、例えば乗り物をあまり使用していないことを示す条件が定められる。また、認知機能が低下すると、利用者はあまりユーザ端末110を利用しなくなる場合がある。そのため、例えば角速度には、対応する基準値以下であるという条件が定められる。
認知機能が低下すると、アプリの利用の仕方に特有の傾向がみられる。アプリの利用に関する特徴量には、この特有の傾向を示す条件が定められる。例えば認知機能が低下すると、利用者がアプリをあまり利用しなくなる場合がある。そのため、例えばアプリの利用回数、アプリの利用時間、自宅滞在時のアプリの利用回数、自宅滞在時のアプリの利用時間、アプリのインストール数、コミュニケーションアプリの利用回数、コミュニケーションアプリの利用時間、コミュニケーションアプリの初回利用回数、プレインストールアプリの利用回数、プレインストールアプリの利用時間、プレインストールアプリの初回利用回数、電子メールの送受信回数、及びショートメッセージの送受信回数には、それぞれに対応する基準値以下であるという条件が定められる。また、認知機能が低下すると、アプリの操作に時間がかかるようになる場合がある。そのため、例えばアプリの起動に要する時間、電子メールの編集時間、及びショートメッセージの編集時間には、それぞれに対応する基準値以上であるという条件が定められる。さらに、認知機能が低下すると、記憶又は判断を支援するアプリをよく利用する場合がある。そのため、例えばメモ帳の起動回数、カレンダーの起動回数、アラームの起動回数、ヘルプページの表示回数、時計の起動回数、及び地図の起動回数には、それぞれに対応する基準値以上であるという条件が定められる。さらに、認知機能が低下すると、周りの物事への興味が低下する場合がある。そのため、例えばブラウザのURL情報には、利用者の興味の範囲が狭いことを示す条件が定められる。
認知機能が低下すると、文字入力の仕方に特有の傾向がみられる。文字入力に関する特徴量には、この特有の傾向を示す条件が定められる。例えば認知機能が低下すると、文字入力の誤りが多くなる場合がある。そのため、例えば文字の削除回数、文字の変換回数、及びパスコードの誤入力回数には、それぞれに対応する基準値以上であるという条件が定められる。
認知機能が低下すると、通話の仕方に特有の傾向がみられる。通話に関する特徴量には、この特有の傾向を示す条件が定められる。例えば認知機能が低下すると、電話を頻繁にかけるようになる場合がある。そのため、例えば電話の着信及び発信の回数並びに電話の通話時間には、それぞれに対応する基準値以上であるという条件が定められる。また、認知機能が低下すると、怒り易くなり、通話中に声が大きくなる場合がある。そのため、例えば通話中の利用者の音声の音量には、対応する基準値以上であるという条件が定められる。
上述したように、気圧の変動が認知症の周辺症状に影響を与えることが知られている。そのため、例えば気圧には、認知症の周辺症状に影響を与えるような変動があることを示す条件が定められる。
条件に含まれる基準値は、認知機能が低下した状態の他の利用者の特徴量、利用者の過去の特徴量、及び全利用者の特徴量のうち少なくとも一つに基づいて予め定められる。認知機能が低下した状態の他の利用者及び全利用者には、利用者とは異なる他の利用者が含まれる。これらの特徴量は、予めサーバ装置120が利用者又は他の利用者のユーザ端末110から収集した利用履歴114、利用者又は他の利用者の契約情報及び趣味嗜好情報に基づいて取得され記憶媒体に記憶されていてもよいし、管理者の操作に応じてサーバ装置120に入力されてもよい。認知機能が低下した状態の他の利用者の特徴量及び全利用者の特徴量は、本開示に係る第2特徴量の一例である。
例えばサービスの提供開始時には、利用者の過去の特徴量に基づいて基準値が定められ、サービスの提供から数年等の一定期間経過後には、認知機能が低下した状態の人の特徴量、利用者の過去の特徴量、及び全利用者の特徴量に基づいて基準値が定められてもよい。
認知機能が低下した状態の他の利用者の特徴量及び全利用者の特徴量に基づいて基準値を定める方法としては、例えば全利用者の特徴量の正規分布において、認知機能が低下した状態の人の特徴量の位置に基づいて基準値を定める方法が用いられてもよい。例えば全利用者の特徴量の平均値がmであり、認知機能が低下した状態の人の特徴量がX以上又はX以下の範囲に含まれる場合には、特徴量Xを基準に基準値が定められる。利用者の過去の特徴量に基づいて基準値を定める方法としては、例えば利用者の過去の特徴量の正規分布において、所定の標準偏差の範囲外の値を基準に基準値を定める方法が用いられてもよい。全利用者の特徴量に基づいて基準値を定める方法としては、例えば全利用者の特徴量の正規分布において、所定の標準偏差の範囲外の値を基準に基準値を定める方法が用いられてもよい。なお、基準値は、基準となる値そのものであってもよいし、基準となる値からマージンを考慮した値であってもよい。
また、全利用者の特徴量に代えて、利用者と類似する他の利用者の特徴量が用いられてもよい。利用者と類似する他の利用者には、利用者と属性又はユーザ端末110の使い方が類似する他の利用者が含まれる。利用者と属性又はユーザ端末110の使い方が異なる利用者は、ユーザ端末110の利用に関する特徴量を単純に比較するのが難しい場合があるためである。利用者の属性には、例えば年齢又は性別が含まれる。例えば高齢者とそれ以外の利用者とは、ユーザ端末110の操作速度が異なる。そのため、高齢の利用者の特徴量と全利用者の特徴量とを単純に比較しても、利用者の認識機能の傾向を検知し難い場合がある。利用者と属性が類似する他の利用者は、例えば契約情報を用いて全利用者の中から抽出される。ユーザ端末110の使い方には、例えば画面ロック解除の方法が含まれる。例えば画面ロック解除の方法には、パスコードを用いた方法と、指紋を用いた方法とがある。パスコードを用いた場合と指紋を用いた場合とでは、画面ロック解除に要する時間が異なる。そのため、パスコードを用いた方法で画面ロックを解除する利用者の特徴量と指紋を用いた方法で画面ロックを解除する利用者の特徴量とを単純に比較しても、利用者の認識機能の傾向を検知し難い場合がある。利用者と属性が類似する他の利用者は、例えば各特徴量を利用者毎に正規化することで全利用者の中から抽出される。
認知機能が低下した状態の他の利用者の特徴量、全利用者の特徴量、又は利用者と類似する他の利用者の特徴量に基づいて基準値が定められる場合には、利用者の特徴量と他の利用者の特徴量との関係に応じて、利用者の認知機能の傾向が検知されることになる。一方、利用者の過去の特徴量に基づいて基準値が定められる場合、利用者の特徴量の時間的変化に応じて、利用者の認知機能の傾向が検知されることになる。
算出部124は、判定部123の判定結果に応じて評価値を算出する。例えば特徴量が対応する条件を満たす場合には評価値が大きくなる。例えば図4及び図5に示される各特徴量について、条件を満たす場合には評価値が加算され、条件を満たさない場合には評価値が加算されない。条件を満たす特徴量が多いほど、評価値が大きくなる。すなわち、条件を満たす特徴量の数が増えると評価値が大きくなるように、評価値が算出される。
検知部125は、取得部122が取得した特徴量が認知機能の低下傾向を示す条件を満たすか否かに応じて、利用者の認知機能の傾向を検知する。例えば算出部124が算出した評価値が閾値以上である場合には、認知機能の低下傾向が検知される。一方、算出部124が算出した評価値が閾値未満である場合には、認知機能の正常な傾向が検知される。この閾値には、例えば認知機能の低下傾向を示す評価値の範囲の端となる値が用いられる。
出力部126は、検知部125が検知した利用者の認知機能の傾向に応じた情報をユーザ端末110に出力する。例えば利用者の認知機能が低下傾向である場合、この情報には、利用者の認知機能の低下傾向を通知する情報、脳の健康状態を測定するゲームを提供するための情報、認知機能の低下に関して相談できる窓口を案内する情報、認知機能の低下に関する各種の情報、及び認知症の医療機関を検索するサービスを提供するための情報のうち少なくとも一つが含まれる。一方、利用者の認知機能が正常な傾向である場合、この情報には、例えば利用者の認知機能の正常な傾向を通知する情報が含まれる。これらの情報は、例えば予め作成され、サーバ装置120に記憶されてもよい。この場合、ユーザ端末110にはこの情報に応じた画面が表示される。
図6は、認知機能の低下傾向が検知された場合にユーザ端末110に表示される画面の一例を示す図である。この画面には、通知画面200、脳の健康診断画面210、電話相談窓口の案内画面220、情報提供画面230、及び検索画面240のうち少なくとも一つが含まれる。
通知画面200は、利用者の認知機能が低下傾向であることを利用者に通知する。例えば通知画面200には、利用者の認知機能が低下傾向であることを示すメッセージが含まれる。また、通知画面200には、脳の健康診断画面210を表示させる操作に用いられる操作ボタン201が含まれる。利用者が操作ボタン201を押す操作を行うと、脳の健康診断画面210が表示される。なお、通知画面200には、操作ボタン201に加えて、電話相談窓口の案内画面220、情報提供画面230、及び検索画面240を表示させる操作に用いられる操作ボタンが含まれてもよい。
脳の健康診断画面210は、脳の健康状態を測定するためのゲームを提供する。このゲームには、例えばユーザ端末110の画面上で行うカードゲームが用いられる。利用者が脳の健康診断画面210を介してゲームを行うと、利用者の脳の健康状態が測定され、その測定結果が脳の健康診断画面210上に表示される。
電話相談窓口の案内画面220は、認知機能の低下に関して看護師等の専門家に電話で相談できる窓口を案内する。電話相談窓口の案内画面220には、この窓口の電話番号が含まれる。
情報提供画面230は、認知機能の低下に関する各種の情報を提供する。各種の情報には、認知症の予防に寄与する活動及び認知症の権威が推奨する活動を紹介する情報、認知症の発症後の生活に備えるための情報が含まれる。
検索画面240は、利用者が希望する地域における認知症の医療機関を検索するサービスを提供する。例えば利用者が希望する地域を入力する操作を行うと、その地域における認知症の医療機関の検索結果が検索画面240上に表示される。
なお、上記の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態におけるユーザ端末110、サーバ装置120などは、本開示の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図7は、本開示の一実施の形態に係るユーザ端末110のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末110は、物理的には、プロセッサ1101、メモリ1102、ストレージ1103、通信装置1104、入力装置1105、出力装置1106、バス1107などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。ユーザ端末110のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
ユーザ端末110における各機能は、プロセッサ1101、メモリ1102などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1101が演算を行い、通信装置1104による通信を制御したり、メモリ1102及びストレージ1103におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1101は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1101は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の表示制御部113は、プロセッサ1101によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1101は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1103及び通信装置1104の少なくとも一方からメモリ1102に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、ユーザ端末110の動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。このプログラムには、オペレーティングシステム上で動くアプリが含まれる。ユーザ端末110が行う処理は、1つのプロセッサ1101によって実行されてもよいし、2以上のプロセッサ1101により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1101は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1102は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1102は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1102は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1103は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1103は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1102及びストレージ1103の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。上述の利用履歴114は、例えばメモリ1102及びストレージ1103の少なくとも一方に記憶されてもよい。
通信装置1104は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1104は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送信部111、受信部112などは、通信装置1104によって実現されてもよい。送信部111と受信部112とは、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
入力装置1105は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。入力装置1105には、ボタン、タッチセンサ等の操作部が含まれる。利用者は、操作部を用いてユーザ端末110に対する各種の操作を行う。各種の操作には、例えば画面ロックを解除する操作、アプリを起動する操作、及び文字を入力する操作が含まれる。画面ロックを解除する操作には、例えばパスコードを入力する操作が含まれる。
また、入力装置1105には、各種のセンサが含まれる。各種のセンサには、GSP(Global Positioning System)受信機、加速度センサ、ジャイロセンサ、歩数計、及び気圧計が含まれる。GPS受信機は、所定の時間間隔で、人工衛星から受信した電波に基づいてユーザ端末110の利用者の現在位置を測定して位置情報を算出する。なお、利用者の現在位置は、GPS受信機を用いずに、基地局又は無線LAN(Local Area Network)を利用した既知の技術を用いて測定されてもよい。加速度センサは、所定の時間間隔で、ユーザ端末110の加速度を測定する。ジャイロセンサは、所定の時間間隔で、ユーザ端末110の角速度を測定する。歩数計は、単位期間当たりのユーザ端末110の利用者の歩数を計数する。気圧計は、所定の時間間隔で、ユーザ端末110周辺の気圧を測定する。さらに、入力装置1105には、マイクロフォンが含まれる。マイクロフォンは、通話に用いられる。マイクロフォンは、受話口において利用者の音声を取得して音声信号に変換する。この音声信号の強度は、通話中の利用者の音声の音量を示す。
出力装置1106は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。出力装置1106には、ディスプレイが含まれる。ディスプレイは、各種の画面を表示する。また、出力装置1106には、スピーカーが含まれる。スピーカーは、通話に用いられる。スピーカーは、音声信号に応じた音声を出力する。なお、入力装置1105及び出力装置1106は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1101、メモリ1102などの各装置は、情報を通信するためのバス1107によって接続される。バス1107は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、ユーザ端末110は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1101は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
図8は、本開示の一実施の形態に係るサーバ装置120のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ装置120は、物理的には、プロセッサ1201、メモリ1202、ストレージ1203、通信装置1204、バス1205などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。サーバ装置120のハードウェア構成は、ユーザ端末110のハードウェア構成と同様に、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。プロセッサ1201、メモリ1202、ストレージ1203、通信装置1204、及びバス1205は、それぞれ上述したプロセッサ1101、メモリ1102、ストレージ1103、通信装置1104、及びバス1107と同様であるため、その説明を総略する。
サーバ装置120における各機能は、プロセッサ1201、メモリ1202などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1201が演算を行い、通信装置1204による通信を制御したり、メモリ1202及びストレージ1203におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。上述の取得部122、判定部123、算出部124、検知部125などは、プロセッサ1201によって実現されてもよい。上述の受信部121、出力部126などは、通信装置1204によって実現されてもよい。上述の各特徴量に対して予め定められた条件及びこの条件に含まれる基準値は、例えばメモリ1202及びストレージ1203の少なくとも一方に記憶されてもよい。
2.動作
図9は、本開示の一実施の形態に係るシステム100の動作の一例を示すシーケンスチャートである。この動作は、例えば一週間、一か月、又は数か月に一回等の所定の時間間隔で開始される。
ステップS11において、ユーザ端末110の送信部111は、メモリ1102又はストレージ1103に記憶された利用履歴114をサーバ装置120に送信する。ステップS12において、サーバ装置120の受信部121は、この利用履歴114を受信する。また、この受信部121は、外部装置(図示せず)から利用者の契約情報及び趣味嗜好情報を取得する。例えば、図3に示される契約情報及び趣味嗜好情報が取得される。利用履歴114、契約情報、及び趣味嗜好情報は、サーバ装置120内に記憶される。
ステップS13において、サーバ装置120の取得部122は、利用履歴114、契約情報、及び趣味嗜好情報を統計分析することで、ユーザ端末110の利用に関する利用者の特徴量を取得する。例えば、図4及び図5に示される特徴量が取得される。
ステップS14において、サーバ装置120の判定部123は、各特徴量が認知機能の低下傾向を示す条件を満たすか否かを判定する。例えば図4及び図5に示される各特徴量について、その特徴量に対して定められた条件を満たすか否かが判定される。
ステップS15において、算出部124は、ステップS14の判定結果に応じて評価値を算出する。ここでは、評価値の初期値は0であるものとする。例えば図4に示される画面ロック解除の回数が条件を満たす場合には、評価値に1加算される。一方、画面ロック解除の回数が条件を満たさない場合には、評価値が加算されない。このようにして、図4及び図5に示される全ての特徴量についてこの処理を繰り返すことで、評価値が算出される。
ステップS16において、サーバ装置120の検知部125は、この評価値に応じて利用者の認知機能の傾向を検知する。例えば評価値が閾値以上である場合には、認知機能の低下傾向が検知される。一方、評価値が閾値未満である場合には、認知機能の正常な傾向が検知される。
ステップS17において、サーバ装置120の出力部126は、利用者の認知機能の傾向に応じた情報をユーザ端末110に送信する。例えば認知機能の低下傾向が検知された場合には、利用者の認知機能の低下傾向を通知する情報、脳の健康状態を測定するゲームを提供するための情報、認知機能の低下に関して相談できる窓口を案内する情報、認知機能の低下に関する各種の情報、及び認知症の医療機関を検索するサービスを提供するための情報のうち少なくとも一つが送信される。
ステップS18において、ユーザ端末110の受信部112は、サーバ装置120からこの情報を受信する。ステップS19において、ユーザ端末110の表示制御部113は、この情報に応じた画面をディスプレイに表示させる。例えば図6に示されるように、最初に通知画面200が表示され、利用者の操作に応じて、脳の健康診断画面210、電話相談窓口の案内画面220、情報提供画面230、又は検索画面240が表示される。
本発明者らは、サポートベクターマシンを用いて、ユーザ端末110の利用に関する利用者の特徴量を説明変数とし、利用者が認知症リスク者であるか否かを目的変数として、利用者を認知症リスク者とそれ以外の利用者との2クラスに分ける分類モデルを構築し、この分類モデルを用いて利用者を分類したときの分類正解率を確認した。認知症リスク者とは、認知機能が低下している可能性がある人をいう。その結果、この分類モデルを用いて利用者を分類したときの分類正解率は、無作為に利用者を分類したときの分類正解率である50%より高かった。この実験により、ユーザ端末110の利用に関する特徴量を用いて認知症リスク者を検知することで、認知症リスク者を検知する精度が向上することが分かった。
以上説明した実施形態によれば、ユーザ端末110における利用者のアプリの利用に関する特徴量を用いて利用者の認知機能の傾向が検知されるため、利用者の認知機能の傾向を検知する精度が向上する。また、この特徴量が条件を満たすか否かに応じて評価値を算出し、この評価値に応じて認知機能の傾向が検知されるため、多数の特徴量が存在する場合にも、利用者の認知機能の傾向を容易に検知することができる。
3.変形例
本開示の実施の形態は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態が以下の変形例のように変形されてもよい。また、以下の2以上の変形例が組み合わせて実施されてもよい。
3.1 変形例1
上述した実施形態において、各特徴量の条件は上述の例に限定されない。例えば通常は画面ロック解除にあまり時間がかからず、画面ロック解除後のアプリの起動にもあまり時間がかからないが、認知機能が低下すると、時々画面ロック解除に非常に時間がかかる場合がある。そのため、例えば画面ロック解除に要する時間の最大値及びばらつきを示す散布値には、それぞれに対応する基準値以上であるという条件が定められてもよい。加えて、画面ロックが解除されてからアプリが起動されるまでの時間の最大値及びばらつきを示す散布値には、それぞれに対応する基準値以下であるという条件が定められてもよい。
認知機能が低下すると、移動パターンが複雑になる場合がある。例えば、日によって異なる地点に滞在する一方、頻繁に滞在した地点も訪問し、移動の際にはより多くの地点を通過するような移動パターンになる場合がある。また、徘徊したり道に迷ったりすることが増える場合がある。そのため、例えば滞在地点の数、利用者が新規滞在地点の数、利用者の頻繁に滞在する地点への訪問回数、利用者が通過したメッシュの数、利用者が通過した新規メッシュの数、単位期間当たりの移動距離には、それぞれに対応する基準値以上であるという条件が定められてもよい。加えて、滞在地点の類似度には、対応する基準値以下であるという条件が定められてもよい。また、認知機能が低下すると、大半はあまり移動していないが、時々素早く移動するようになる場合がある。そのため、例えば移動速度の最大値、平均値、ばらつきを示す散布値には、それぞれに対応する基準値以上であるという条件が定められてもよい。加えて、移動速度の中央値には、対応する基準値以下であるという条件が定められてもよい。さらに、認知機能が低下すると、午後によく外出するようになる場合がある。そのため、利用者が外出する時間帯には、13時から16時の時間内であることを示す条件が定められてもよい。
認知機能が低下すると、コミュニケーションアプリとプレインストールアプリがよく利用される場合がある。特に、これらのアプリは、日中に頻繁に利用される場合がある。また、これらのアプリは、画面ロック解除後、最初に利用されることが多くなる場合がある。そのため、例えばコミュニケーションアプリの利用回数、コミュニケーションアプリの利用時間の長さ、コミュニケーションアプリの初回利用回数、プレインストールアプリの利用回数、プレインストールアプリの利用時間の長さ、及びプレインストールアプリの初回利用回数には、それぞれに対応する基準値以上であるという条件が定められてもよい。加えて、コミュニケーションアプリの利用時間帯及びプレインストールアプリの利用時間帯には、6時から18時の時間内であることを示す条件が定められてもよい。
認知機能が低下すると、自宅でアプリがよく利用される場合がある。そのため、例えば自宅滞在時のアプリの利用回数及び自宅滞在時のアプリの利用時間には、それぞれに対応する基準値以上であるという条件が定められてもよい。
3.2 変形例2
上述した実施形態において、評価点を算出する際に、重み付けが行われてもよい。例えば認知機能の低下と相関が高い特徴量が条件を満たす場合には、他の特徴量が条件を満たす場合よりも大きい値が評価値に加算されるように重み付けが行われてもよい。例えば他の特徴量が条件を満たす場合に評価値に1が加算される場合において、認知機能の低下と相関が高い特徴量が条件を満たすときは、評価値に2が加算されてもよい。また、例えば2以上の特定の特徴量の組合せが認知機能の低下と相関が高い場合において、2以上の特定の特徴量がいずれも条件を満たすときは、同数の他の特徴量が条件を満たすときよりも大きい値が評価値に加算されるように重み付けが行われてもよい。例えば2つの特定の特徴量が条件を満たすときは、2つの他の特徴量が条件を満たす場合に評価値に加算される2ではなく、4が評価値に加算されてもよい。
この重み付けは、人の操作に応じて行われてもよいし、機械学習において行われてもよい。人の操作に応じて重み付けが行われる場合には、例えば認知症の専門家が認知機能の低下と相関がある特徴量に付す重みを決定する。この重みはサーバ装置120に入力され、メモリ1202又はストレージ1203に記憶される。そして、特徴量に付された重みを用いて評価値が算出される。一方、機械学習において重み付けが行われる場合には、例えばユーザ端末110の利用に関する全利用者の特徴量を機械学習し、利用者を認知症リスク者とそれ以外の利用者との2クラスに分ける分類正解率が最も高くなるように、特徴量に重みが付される。この重みは、メモリ1202又はストレージ1203に記憶される。そして、特徴量に付された重みを用いて評価値が算出される。
3.3 変形例3
上述した実施形態において、ユーザ端末110の利用に関する特徴量は、上述の例に限定されない。この特徴量は、ユーザ端末110に関して得られるデータに基づいて取得される特徴量であれば、どのような特徴量でもよい。例えば図3から図5に示される特徴量の一部だけが用いられてもよい。また、ユーザ端末110の利用に関する特徴量には、ユーザ端末110の落下回数、ユーザ端末110のカメラを用いて撮影された画像から認識された被写体を示す情報、将来的な技術の進歩により取得可能になる情報等、図3から図5に示される特徴量以外の特徴量が含まれてもよい。例えば利用者の移動に関する特徴量には、GPSを利用した測位情報、基地局を利用した測位情報、Wi-Fi(登録商標)を利用した測位情報、及びBluetooth(登録商標)を利用した測位情報が含まれてもよい。アプリの利用に関する特徴量には、インストールされているアプリの起動日時及び終了日時、アプリの識別子、画面の識別子、カレンダーの内容(件名、日時、場所等)が含まれてもよい。
また、ユーザ端末110の利用に関する特徴量の分類は、上述の例に限定されない。例えば画面ロックが解除されてからアプリが起動されるまでの時間は、画面ロック解除に関する特徴量に代えて又はこれと共に、アプリの利用に関する特徴量に分類されてよい。パスコードの誤入力回数は、文字入力に関する特徴量に代えて又はこれと共に、画面ロック解除に関する特徴量に分類されてもよい。ユーザ端末110の加速度、ユーザ端末110の角速度、利用者の歩数、及び利用者が用いた移動手段の認識結果は、センサから得られる特徴量に代えて又はこれと共に、利用者の移動に関する特徴量に分類されてもよい。
3.4 変形例4
上述した実施形態において、利用者の認知機能の傾向を検知する方法は、評価値と閾値とを比較する方法に限定されない。例えば、予め定められた複数の評価項目について評価値の大きさを表すレーダーチャートが作成され、このレーダーチャートを構成する多角形の形状によって、利用者の認知機能の傾向が検知されてもよい。この方法は、上述の評価値と閾値とを比較する方法と共に用いられてもよいし、これに代えて用いられてよい。
この変形例では、まず予め定められた複数の評価項目についてそれぞれ評価値が小計される。複数の評価項目には、例えば「記憶・判断力」、「社会活動」、「見当識」、「家庭」、及び「その他」が含まれる。
「記憶・判断力」という評価項目には、例えば画面ロック解除の回数、画面ロック解除に要する時間、画面ロックが解除されてからアプリが起動されるまでの時間、メモ帳の起動回数、カレンダーの起動回数、アラームの起動回数、ヘルプページの表示回数、時計の起動回数、地図の起動回数、文字の削除回数、文字の変換回数、及び入力文字数が属する。これらの特徴量に応じて算出された評価値の合計が、この評価項目の評価値となる。
「社会活動」という評価項目には、例えば電話の着信及び発信の回数、電話の通話時間、通話中の利用者の音声の音量、電子メールの送受信回数、電子メールの編集時間、ショートメッセージの送受信回数、ショートメッセージの編集時間、コミュニケーションアプリの利用回数、コミュニケーションアプリの利用時間、ユーザ端末110の加速度、ユーザ端末110の角速度、利用者の歩数、利用者が使用した移動手段の認識結果、ブラウザのURL情報、移動速度、利用者の外出時間、及び利用者の外出回数が属する。これらの特徴量に応じて算出された評価値の合計が、この評価項目の評価値となる。
「見当識」という評価項目には、例えば滞在地点の数、滞在地点の類似度、新規滞在地点の数、利用者が頻繁に滞在する地点への訪問回数、利用者が通過したメッシュの数、及び利用者が通過した新規メッシュの数が属する。これらの特徴量に応じて算出された評価値の合計が、この評価項目の評価値となる。
「家庭」という評価項目には、例えば自宅の滞在時間、自宅滞在時のアプリの利用回数、及び自宅滞在時のアプリの利用時間が属する。これらの特徴量に応じて算出された評価値の合計が、この評価項目の評価値となる。「その他」という評価項目には、例えば気圧が属する。この特徴量に応じて算出された評価値が、この評価項目の評価値となる。
続いて、これらの評価項目の評価値の大きさを表すレーダーチャートが作成される。そして、このレーダーチャートを構成する多角形の形状によって、利用者の認知機能の傾向が検知される。認知機能が低下すると、この多角形の形状に特有の傾向がみられる。例えばこの多角形が特定の1又は2以上の評価項目の部分だけが突出して大きい又は小さい歪な形状を有している場合には、評価値の総計が閾値未満であっても、利用者の認知機能の低下傾向が検知されてもよい。
また、このレーダーチャートは、評価項目の評価値の大きさを時間軸に沿って表す立体形状を有していてもよい。この場合、立体の高さ方向は時間軸を示す。例えばレーダーチャートは、図10に示されるように、五角柱、五角錐台、又はこれらをねじったような形状を有する。この場合、例えば利用者のレーダーチャートの立体形状310又は320と、認知機能が低下した状態の人のレーダーチャートの立体形状315又は325とが比較される。そして、これらの立体形状310と315又は320と325の近似度が閾値以上である場合には、評価値の総計に拘わらず、利用者の認知機能の低下傾向が検知されてもよい。
3.5 変形例5
上述した実施形態において、利用者の認知機能の傾向を検知する方法は、評価値と閾値とを比較する方法に限定されない。例えば利用者の特徴量が認知機能が低下した状態の人の特徴量と相関がある場合には、利用者の認識機能の低下傾向が検知されてもよい。この場合、例えば利用者の特徴量と認知機能が低下した状態の人の特徴量との相関係数が算出される。そして、相関係数が閾値以上である場合には、利用者の認識機能の低下傾向が検知される。この閾値には、例えば認識機能の低下傾向があることを示す相関係数の範囲の端となる値が用いられる。
また、例えば機械学習モデルを用いて利用者の認知機能の低下が検知されてもよい。例えばユーザ端末110の利用に関する全利用者の特徴量を説明変数とし、利用者が認知症リスク者であるか否かを目的変数として機械学習を行うことで、利用者を認知症リスク者とそれ以外の利用者との2クラスに分ける機械学習モデルが生成される。この機械学習モデルに利用者の特徴量を入力することで、利用者が認知症リスク者であるか否かが判定される。利用者が認知症リスク者であると判定された場合には、利用者の認知機能の低下傾向が検知される。一方、利用者が認知症リスク者ではないと判定された場合には、利用者の認知機能の正常な傾向が検知される。
3.6 変形例6
上述した実施形態において、機械学習モデルを用いて、ユーザ端末110の利用に関する特徴量の条件が変更されてもよい。この場合、機械学習モデルには、実際に医療機関等で認知機能の低下が診断された利用者の特徴量を教師データとして機械学習を行うことで、特徴量の条件が変更されてもよい。
3.7 変形例7
上述した実施形態において、認知機能の傾向に応じた情報の出力先は、利用者のユーザ端末110に限定されない。例えば利用者のユーザ端末110に加えて又はこれに代えて、利用者の家族等の関係者のユーザ端末に利用者の認知機能の傾向に応じた情報が出力されてもよい。この場合、関係者のユーザ端末の通信アドレスは、予めメモリ1202又はストレージ1203に記憶される。そして、利用者の認知機能の傾向に応じた情報は、サーバ装置120からこの通信アドレス宛に送信される。この変形例によれば、関係者が利用者の認知機能の傾向を知ることができる。また、例えば利用者が危険区域に侵入したときに関係者のユーザ端末にその旨が通知されてもよい。この場合、図9に示される処理は、リアルタイムで行われるのが好ましい。
また、認知機能の傾向に応じた情報の出力は、必ずしも毎回行われなくてもよい。例えば認知機能の傾向が正常な傾向から低下傾向に変化した場合等、認知機能の傾向に変化が現れた場合に限り、認知機能の傾向に応じた情報の出力が行われてもよい。すなわち、認知機能の傾向に変化がない場合には、認知機能の傾向に応じた情報の出力は行われなくてもよい。さらに、認知機能の傾向に応じた情報は、図6に示される情報に限定されない。認知機能の傾向に応じた情報は、認知機能の傾向によって少なくとも一部が異なる情報であれば、どのような情報であってもよい。さらに、ユーザ端末110からの要求に応じて、サーバ装置120からユーザ端末110に認知機能の傾向に応じた情報が送信されてもよい。この場合、認知機能の傾向に応じた情報には、認知機能の傾向の検知結果が含まれてもよいし、利用者の特徴量又はこれを加工した情報が含まれてもよい。これにより、利用者は、所望のタイミングで自分の認知機能の傾向を知ることができる。
3.8 変形例8
上述した実施形態において、システム100の構成は例示であり、これに限定されない。例えばサーバ装置120の機能を二以上の装置が有してもよい。また、サーバ装置120の機能の少なくとも一部をユーザ端末110が有してもよい。例えばユーザ端末110が取得部122を有してもよい。サーバ装置120の機能の全てをユーザ端末110が有する場合には、サーバ装置120は設けられなくてもよい。
3.9 変形例9
本開示の他の形態は、システム100、ユーザ端末110、又はサーバ装置120において行われる処理のステップを備える方法を提供してもよい。また、本開示の他の形態は、ユーザ端末110又はサーバ装置120において実行されるプログラムを提供してもよい。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されて提供されてもよいし、インターネット等を介したダウンロードによって提供されてもよい。
3.10 その他の変形例
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
サーバ及びクライアントの少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、サーバ及びクライアントの少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、サーバ及びクライアントの少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
また、本開示におけるサーバは、クライアント端末で読み替えてもよい。例えば、サーバ及びクライアント端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述のサーバ装置120が有する機能をユーザ端末110が有する構成としてもよい。
同様に、本開示におけるクライアント端末は、サーバで読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末110が有する機能をサーバ装置120が有する構成としてもよい。
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
100:システム、110:ユーザ端末、111:送信部、112:受信部、113:表示制御部、114:利用履歴、120:サーバ装置、121:受信部、122:取得部、123:判定部、124:算出部、125:検知部、126:出力部

Claims (8)

  1. 端末装置における利用者のプログラムの利用に関する特徴量を取得する取得部と、
    前記特徴量に応じて検知された、前記利用者の認知機能の傾向に応じた情報を出力する出力部とを備え、
    前記特徴量は、前記端末装置の画面ロックが解除されてから前記利用者の操作に応じて前記プログラムが起動されるまでの時間を含
    力装置。
  2. 前記特徴量は、特定のプログラムの利用回数、前記端末装置の画面ロックの解除後に前記利用者が前記特定のプログラムを最初に利用した回数、前記利用者が前記特定のプログラムを利用した時間の長さ、及び前記利用者が前記特定のプログラムを利用した時間帯のうち少なくともいずれかを含む
    請求項1に記載の出力装置。
  3. 前記特定のプログラムは、他者とコミュニケーションを取る機能を提供するアプリケーションプログラム又は前記端末装置に予めインストールされたアプリケーションプログラムである
    請求項2に記載の出力装置。
  4. 前記特徴量は、前記利用者が所定の場所において前記プログラムを利用した回数、前記利用者が前記所定の場所において前記プログラムを利用した時間の長さ、及び前記利用者が前記所定の場所において前記プログラムを利用した時間帯のうち少なくともいずれかを含む
    請求項1からのいずれか1項に記載の出力装置。
  5. 前記特徴量が前記認知機能の低下傾向を示す条件を満たすか否かに応じて、前記利用者の認知機能の傾向を検知する検知部をさらに備え、
    前記条件は、前記利用者とは異なる他の利用者の前記プログラムの利用に関する特徴量に応じて定められる
    請求項1からのいずれか1項に記載の出力装置。
  6. 前記他の利用者は、前記認知機能が低下した状態の人を含む
    請求項に記載の出力装置。
  7. 前記特徴量が前記条件を満たすか否かに応じて評価値を算出する算出部をさらに備え、
    前記検知部は、前記評価値が閾値以上である場合には、前記認知機能の低下傾向を検知する
    請求項又はに記載の出力装置。
  8. 前記取得部は、前記利用者のプログラムの利用に関する複数の特徴量を取得し、
    前記算出部は、前記複数の特徴量のうち前記条件を満たす特徴量の数が増えると前記評価値が大きくなるように、前記評価値を算出する
    請求項に記載の出力装置。
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