JP7441518B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
従来から、遊技球が流下する遊技領域には始動口や大入賞口が設けられており、始動口
への遊技球の入球を契機に、特別図柄の抽選が行われ、この特別図柄の抽選に当選すると
、大当り遊技状態を制御させるもの(所謂1種タイプのパチンコ遊技機)や、始動口への
遊技機の入球を契機に、大入賞口を開放状態に変化させ、大入賞口に入球した遊技球が特
定領域に入球することを条件として大当り遊技状態を制御させる遊技機が知られている(
所謂2種タイプの遊技機)。こうした大当り遊技状態に制御されると、遊技球の入球が容
易となるような有利な開放態様(例えば、開放時間29秒×10ラウンド等)で大入賞口
が開放され、当該大入賞口に入球した遊技球に対応する賞球(遊技球)が払い出し可能に
構成されている。
そして、特別図柄の抽選の結果に基づいて、遊技の興趣の向上を図るために、第1のリ
ーチ演出(ロングリーチ、SPリーチ)を行った後に、発展的に第2のリーチ演出(SP
SPリーチ)を行う遊技機が知られている(特許文献1参照)。
特開2013-236850号公報
しかしながら、リーチ演出等の遊技の演出をさらに向上させることにより、より遊技の
興趣の向上を図ることが望まれていた。
本発明の目的は、より遊技の興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することにあ
る。
上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機(例えば、第6のパチンコ遊技機)は、所定の始動条件が成立すると識別図柄の変動表示を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行可能な遊技機であって、
前記識別図柄の変動表示が行われているときに所定の演出を行う演出実行手段(例えば、表示装置7、スピーカー32、LED群46、演出用役物群58及び演出ボタン装置6310を制御するサブ制御回路300、サブCPU301)と、を備え、
前記演出実行手段は、
第1の演出(例えば、桜蓄積予告)を行うことにより第1の演出実行条件(例えば、極決戦への道アイコンの獲得)が成立すると、第2の演出(例えば、極決戦への道)を実行可能であり、
前記第1の演出とは異なる第3の演出(例えば、擬似連演出)を行うことにより前記第1の演出実行条件とは異なる第2の演出実行条件(例えば、5個のキャラアイコンの表示)が成立すると、第4の演出(例えば、決戦への道)を実行可能であり、
前記第2の演出と前記第4の演出とは、前記特別遊技状態の移行に関する期待度が異なるとともに、前記第2の演出と前記第4の演出とは、操作手段に関連した同種の特定の演出(例えば、10個のキャラアイコンを集めることを目指す演出)を実行可能であり、
前記第2の演出または前記第4の演出を行うことにより、第3の演出実行条件(例えば、キャラアイコンの10個未満)が成立すると、特殊の演出(例えば、大決戦リーチ)を実行せずに、前記特殊の演出とは異なる第5の演出(例えば、対決リーチ)を実行可能であるとともに、前記第3の演出実行条件が成立していないとき(キャラアイコンの10個)には、前記第5の演出を実行せずに、前記特殊の演出を実行可能であり、
前記特定の演出として、所定の発展情報を表示し、表示した発展情報に応じて進行していく発展進行演出(例えば、10個のキャラアイコンを集めることを目指す演出)を行うことが可能であり、
前記第5の演出として、前記発展情報と関連した発展演出(例えば、援護アイコンによる演出)を行うことが可能であることを特徴とする。
本発明によれば、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
第1のパチンコ遊技機を前方向右斜め上から見たときの外観を示す斜視図の一例である。 第1のパチンコ遊技機を前方向右斜め上から見たときの分解斜視図の一例である。 第1のパチンコ遊技機を後方向右斜め上から見たときの外観を示す斜視図の一例である。 第1のパチンコ遊技機の遊技盤ユニットの外観を示す正面図の一例である。 第1のパチンコ遊技機のLEDユニットを示す正面図の一例である。 第1のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。 パチンコ遊技機の遊技フローの一例である。 遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図の一例である。 第1のパチンコ遊技機における設定値毎の大当り確率(概算)を示すテーブルの一例である。 第1のパチンコ遊技機における特別図柄の当り判定テーブルの一例である。 第1のパチンコ遊技機における特別図柄判定テーブルの一例である。 (A)第1のパチンコ遊技機における特別図柄停止態様決定テーブルの一例、(B)第1のパチンコ遊技機における装飾図柄停止態様決定テーブルの一例である。 第1のパチンコ遊技機における当り種類決定テーブルの一例である。 図13に示される当り種類決定テーブルの変形例である。 第1のパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第1のパチンコ遊技機の普通図柄の当り判定テーブルの一例である。 第1のパチンコ遊技機の普通図柄判定テーブルの一例である。 第1のパチンコ遊技機の普通図柄当り種類決定テーブルの一例である。 第1のパチンコ遊技機の普通図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第1のパチンコ遊技機における主制御メイン処理の一例を示すフローチャート(その1)である。 第1のパチンコ遊技機における主制御メイン処理の一例を示すフローチャート(その2)である。 第1のパチンコ遊技機における主制御メイン処理の一例を示すフローチャート(その3)である。 第1のパチンコ遊技機における主制御メイン処理の一例を示すフローチャート(その4)である。 第1のパチンコ遊技機における起動時初期設定処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における電断処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機の時短管理処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機のカウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機の時短カウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機の天井カウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機のカウンタ判定処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機の時短移行判定処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機の時短移行処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機の時短設定処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における普通図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における外部マスカブル割込処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機におけるシステムタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における設定制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における設定変更処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における設定確認処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における第1通常遊技前処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における第2通常遊技前処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機におけるスイッチ入力検出処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機における始動口入賞検出処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機におけるサブ制御回路処理の一例を示すフローチャートである。 第1のパチンコ遊技機の通常遊技状態におけるサブ変動演出パターン決定テーブルの一例である。 第1のパチンコ遊技機における先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号決定テーブルの一例である。 第1のパチンコ遊技機における先読み当り種別演出パターン決定テーブルの一例である。 第1のパチンコ遊技機における先読み期待値演出パターン決定テーブル(当り時)の一例である。 第1のパチンコ遊技機における先読み期待値演出パターン決定テーブル(ハズレ時)の一例である。 第1のパチンコ遊技機における先読み演出パターン決定処理を示すフローチャートの一例である。 第1のパチンコ遊技機の先読み演出パターンの一例であって、大当り系先読み演出形態が変化する過程を示す図である。 第1のパチンコ遊技機の先読み演出パターンの一例であって、時短当り系先読み演出形態が変化する過程を示す図である。 第1のパチンコ遊技機の先読み演出パターンの一例であって、共通当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に保留画像が変化する過程を示す図である。 第1のパチンコ遊技機の先読み演出パターンの一例であって、専用の共通当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に保留画像が変化する過程を示す図である。 第1のパチンコ遊技機の先読み演出パターンの一例であって、専用の共通当り系先読み演出形態から時短当り系先読み演出形態に保留画像が変化する過程を示す図である。 第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号の出力条件の一例を示す表である。 第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号のうち、「賞球情報1」の信号のタイミングチャートの一例である。 第1のパチンコ遊技機におけるエラーの概要の一例を示す表である。 第1のパチンコ遊技機において、遊技状態に応じて機外に出力される信号の出力条件の一例を示す表である。 第2のパチンコ遊技機の遊技盤ユニットの外観を示す正面図の一例である。 第2のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。 第2のパチンコ遊技機における特別図柄の当り判定テーブルの一例である。 第2のパチンコ遊技機における特別図柄判定テーブルの一例である。 第2のパチンコ遊技機における当り種類決定テーブルの一例である。 第2のパチンコ遊技機の低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第2のパチンコ遊技機の高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第2のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第2のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。 第2のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。 第2のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャート(その1)である。 第2のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャート(その2)である。 第2のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャート(その1)である。 第2のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャート(その2)である。 第2のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。 第2のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。 第2のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。 第2のパチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 第3のパチンコ遊技機の遊技盤ユニットの外観を示す正面図の一例である。 第3のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。 第3のパチンコ遊技機における特別図柄の当り判定テーブルの一例である。 第3のパチンコ遊技機における特別図柄判定テーブルの一例である。 第3のパチンコ遊技機における当り種類決定テーブルの一例である。 第3のパチンコ遊技機における特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第3のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第3のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。 第3のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。 第3のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャートである。 第3のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。 第3のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。 第3のパチンコ遊技機におけるV入賞装置開放準備処理の一例を示すフローチャートである。 第3のパチンコ遊技機におけるV入賞装置開放制御処理の一例を示すフローチャートである。 第3のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。 第3のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。 第3のパチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 拡張例の大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技において、大入賞口の開放タイミングと特定領域の開放タイミングとの関係を示すタイムチャートの一例であって、(A)特定領域の開放態様が第1開放態様である場合、(B)特定領域の開放態様が第2開放態様である場合、(C)特定領域の開放態様が第3開放態様である場合、を示す図である。 拡張例における特別図柄判定テーブルの一例である。 拡張例における大当り種類決定テーブルの一例である。 拡張例の大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技において、大入賞口の開放タイミングと特定領域の開放タイミングとの関係を示すタイムチャートの他の例であって、(A)特定領域の開放態様が第1開放態様である場合、(B)特定領域の開放態様が第2開放態様である場合、を示す図である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態の遊技盤ユニットの外観を示す正面図の一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態の制御回路を示すブロック図の一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄の当り判定テーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄判定テーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における当り種類決定テーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における通常遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるC時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるA時短遊技状態及びB時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるリミッタ機能作動後の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における普通図柄の当り判定テーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における普通図柄判定テーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における普通図柄当り種類決定テーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における普通図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄の変動パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるリミッタ回数更新処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるV入賞装置開放準備処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるV入賞装置開放制御処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における普通図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるスイッチ入力検出処理の一例を示すフローチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における遊技状態の移行を示す遊技状態移行図の一例である。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における通常遊技状態の普通電動役物の開放態様の一例を示すタイムチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるC時短遊技状態の普通電動役物の開放態様の一例を示すタイムチャートである。 第4のパチンコ遊技機の第2実施形態の遊技盤ユニットの外観を示す正面図の一例である。 第4のパチンコ遊技機の第2実施形態における通常遊技状態及びC時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第2実施形態におけるリミッタ機能作動後の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第2実施形態における普通図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第4のパチンコ遊技機の第2実施形態における通常遊技状態またはC時短遊技状態の普通電動役物の開放態様の一例を示すタイムチャートである。 第5のパチンコ遊技機の遊技盤ユニットの外観を示す正面図の一例である。 第5のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。 第5のパチンコ遊技機における特別図柄の当り判定テーブルの一例である。 第5のパチンコ遊技機における特別図柄判定テーブルの一例である。 第5のパチンコ遊技機における当り種類決定テーブルの一例である。 第5のパチンコ遊技機における通常遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第5のパチンコ遊技機における普通図柄の当り判定テーブルの一例である。 第5のパチンコ遊技機における普通図柄判定テーブルの一例である。 第5のパチンコ遊技機における普通図柄当り種類決定テーブルの一例である。 第5のパチンコ遊技機における普通図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第5のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における普通図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における普通図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機におけるサブ制御回路処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における演出態様決定処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における演出パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。 第5のパチンコ遊技機における遊技状態の移行を示す遊技状態移行図の一例である。 第5のパチンコ遊技機におけるボーナスタイムを説明する説明図の一例である。 第5のパチンコ遊技機におけるボーナスタイムの演出を説明する表示画像の一例である。 第6のパチンコ遊技機を前方向右斜め上から見たときの外観を示す斜視図の一例である。 第6のパチンコ遊技機の演出ボタン装置の操作態様の変化を示す概念図の一例である。 第6のパチンコ遊技機の遊技盤ユニットの外観を示す正面図の一例である。 第6のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。 第6のパチンコ遊技機における特別図柄の当り判定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における特別図柄判定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における当り種類決定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における遊技状態の移行を示す遊技状態移行図の一例である。 第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の特別図柄の後半変動パターンテーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における右打ち遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルと後半変動パターンテーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における普通図柄の当り判定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における普通図柄判定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における普通図柄当り種類決定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における普通図柄の変動パターンテーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第6のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。 第6のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。 第6のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャート(その1)である。 第6のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャート(その2)である。 第6のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。 第6のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。 第6のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。 第6のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。 第6のパチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 第6のパチンコ遊技機における普通図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。 第6のパチンコ遊技機における普通図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。 第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の演出フローの一例である。 第6のパチンコ遊技機における右打ち遊技状態の演出フローの一例である。 第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の図柄演出パターン決定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における右打ち遊技状態の図柄演出パターン決定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の後半アイコン個数決定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の前半アイコン個数決定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の前半アイコン表示シナリオ決定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の前半アイコン集合順序シナリオ決定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の桜蓄積予告決定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の対決リーチの援護アイコン表示シナリオ決定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における右打ち遊技状態の蓮の花予告決定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機における大当り遊技状態の扇子予告決定テーブルの一例である。 第6のパチンコ遊技機におけるサブ制御回路処理の一例を示すフローチャートである。 第6のパチンコ遊技機における演出態様決定処理の一例を示すフローチャートである。 第6のパチンコ遊技機における演出パターン決定処理の一例を示すフローチャート(その1)である。 第6のパチンコ遊技機における演出パターン決定処理の一例を示すフローチャート(その2)である。 第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態における西軍モード及び東軍モードの通常表示画像の一例である。 第6のパチンコ遊技機における桜蓄積予告の演出を説明する表示画像(その1)の一例である。 第6のパチンコ遊技機における桜蓄積予告の演出を説明する表示画像(その2)の一例である。 第6のパチンコ遊技機における擬似連演出を説明する表示画像(その1)の一例である。 第6のパチンコ遊技機における擬似連演出を説明する表示画像(その2)の一例である。 第6のパチンコ遊技機における擬似連演出を説明する表示画像(その3)の一例である。 第6のパチンコ遊技機における決戦への道の演出を説明する表示画像(その1)の一例である。 第6のパチンコ遊技機における決戦への道の演出を説明する表示画像(その2)の一例である。 第6のパチンコ遊技機における極決戦への道の演出を説明する表示画像の一例である。 第6のパチンコ遊技機における対決リーチの演出を説明する表示画像(その1)の一例である。 第6のパチンコ遊技機における対決リーチの演出を説明する表示画像(その2)の一例である。 第6のパチンコ遊技機における蓮の花予告の演出を説明する表示画像の一例である。 第6のパチンコ遊技機における合戦リーチの演出を説明する表示画像(その1)の一例である。 第6のパチンコ遊技機における合戦リーチの演出を説明する表示画像(その2)の一例である。 第6のパチンコ遊技機における決戦への道の操作演出時間と演出ボタン装置の受付時間の構成を説明する構成図の一例である。 第6のパチンコ遊技機の機外に出力される信号の出力条件の一例を示す表である。 第6のパチンコ遊技機の機外に出力される信号のうち、「外部情報3」の信号のタイミングチャートの一例である。
本発明の実施形態にかかる遊技機の一例として、第1のパチンコ遊技機、第2のパチン
コ遊技機、および第3のパチンコ遊技機を例に挙げて説明する。
なお、この明細書において、特に断りがない限り、パチンコ遊技機の正面側を前方向、
パチンコ遊技機の背面側を後方向、パチンコ遊技機を前方から見たときの左側を左方向、
パチンコ遊技機を前方から見たときの右側を右方向、パチンコ遊技機の上側を上方向、パ
チンコ遊技機の下側を下方向、パチンコ遊技機を前方から見たときの時計回りの方向を右
回り方向、その逆に反時計回りの方向を左回り方向として定義する。
第1のパチンコ遊技機および第2のパチンコ遊技機は、いずれも、デジパチと称される
所謂1種タイプのパチンコ遊技機である。このうち、第1のパチンコ遊技機は、第1特別
図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示されることがなくいずれか一方のみが可変表示
されるパチンコ遊技機である。これに対し、第2のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第
2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機である。
また、第3のパチンコ遊技機は、デジパチと称される所謂1種タイプの遊技機と羽根モ
ノと称される2種タイプの遊技機とを混合した1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機
である。この明細書で説明する第3のパチンコ遊技機も、第1特別図柄および第2特別図
柄を有するが、この明細書では、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示され
ることがなくいずれか一方のみが可変表示されるものを例に挙げて説明する。ただし、第
1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能な1種2種混合機のパチンコ遊技機
を排除する趣旨ではない。
なお、この明細書において、単に「特別図柄」と称するときは、とくに言及しない限り
、第1特別図柄および第2特別図柄の両方を意味するものとする。
また、本明細書でいう「可変表示」とは、例えば、図柄が変動して表示される「変動表
示」、および、図柄が停止して表示される「停止表示」等の両方を含む概念であり、変動
表示の開始から停止表示されるまでの動作を1回の「可変表示」と称する。変動表示して
いる図柄が停止表示(以下、「導出」とも称する)されると、後述する特別図柄の当り判
定処理(以下、「特別図柄抽選」とも称する)の結果や普通図柄の当り判定処理(以下、
「普通図柄抽選」とも称する)の結果が確定する。なお、図柄が見掛け上は停止している
ように見えるものの、特別図柄の当り判定処理や普通図柄の当り判定処理の結果が確定し
ない態様(例えば仮停止した態様)で図柄が表示される場合もあるが、このような態様は
上記の変動表示に含まれる。なお、図柄が例えば仮停止した場合であっても、この時点で
は特別図柄の当り判定処理や普通図柄の当り判定処理の結果が確定していないため、再び
図柄を変動表示させることができる。
また、この明細書において、第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機および第3
のパチンコ遊技機を説明するにあたり、いずれも特別図柄の数が2つ(第1特別図柄、第
2特別図柄)の場合を例に挙げて説明する。ただし、第1のパチンコ遊技機および第3の
パチンコ遊技機については、特別図柄の数は1つであっても良い。
[1.第1のパチンコ遊技機]
先ず、第1のパチンコ遊技機について説明する。
第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示されることがなくいずれか一方のみ
が可変表示されるパチンコ遊技機としては、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄
の可変表示が保留されている場合に、例えば第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄
の始動条件が優先して成立するパチンコ遊技機(以下、「優先変動機」と称する)と、第
1始動口および第2始動口を含めて入賞順に始動条件が成立するパチンコ遊技機(以下、
「順次変動機」と称する)とがある。
優先変動機では、第1特別図柄の始動条件は、第1特別図柄および第2特別図柄のいず
れもが可変表示中でないこと、大当り遊技状態等でないこと、第2特別図柄の可変表示が
保留されていないこと、並びに、第1特別図柄の可変表示が保留されていること等、一定
の要件を全て満たす場合に成立する。また、優先変動機において、第2特別図柄の始動条
件は、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが可変表示中でないこと、大当り遊技
状態等でないこと、並びに、第2特別図柄の可変表示が保留されていること等、一定の要
件を全て満たす場合に成立する。
また、順次変動機では、第1特別図柄の始動条件は、第1特別図柄および第2特別図柄
のいずれもが可変表示中でないこと、大当り遊技状態等でないこと、第1特別図柄の可変
表示が保留されていること、並びに、最先の保留が第1特別図柄の可変表示の保留である
こと、を少なくとも全て満たす場合に成立する。また、順次変動機において、第2特別図
柄の始動条件は、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが可変表示中でないこと、
大当り遊技状態等でないこと、第2特別図柄の可変表示が保留されていること、並びに、
最先の保留が第2特別図柄の可変表示の保留であること、を少なくとも全て満たす場合に
成立する。
以下では、優先変動機を例に挙げて説明する。
[1-1.外観構成]
図1は、第1のパチンコ遊技機を前方向右斜め上から見たときの外観を示す斜視図の一
例である。図2は、第1のパチンコ遊技機を前方向右斜め上から見たときの分解斜視図の
一例である。図3は、第1のパチンコ遊技機を後方向右斜め上から見たときの外観を示す
斜視図の一例である。
[1-1-1.基本構成]
図1~図3に示されるように、第1のパチンコ遊技機は、外枠2、ベースドア3、ガラ
スドア4、皿ユニット5、発射装置6、表示装置7(図2参照)、払出ユニット8(図2
、図3参照)、基板ユニット9(図2、図3参照)、および、遊技盤ユニット10(図2
参照)等を備える。さらに、遊技盤ユニット10の右下部にはLEDユニット160(図
2参照)が設けられている。ここでは、外枠2、ベースドア3、ガラスドア4、皿ユニッ
ト5、発射装置6、表示装置7、払出ユニット8および基板ユニット9について簡単に説
明し、遊技盤ユニット10およびLEDユニット160についての詳細を後述する。なお
、上記の括弧書きは、図1に図示がない構成についての参照図面を示している。
(外枠)
外枠2は、正面視略矩形状の枠体であり、前後方向に貫通する開口21を有する。この
外枠2は、遊技場の島設備に固定して取り付けられる。外枠2の例えば左端部の前側には
蝶番(参照符号なし)が設けられており、この蝶番には、ベースドア3が軸支されている
。このようにすることで、蝶番を軸として外枠2に対してベースドア3を前方に回動させ
ることが可能となっている。
なお、外枠2は、ベースドア3を介して、後述する払出ユニット8、基板ユニット9、
表示装置7、遊技盤ユニット10、ガラスドア4および皿ユニット5等の多数の部材を支
持するため、高い強度が必要とされる。その一方で、演出効果を高めることを目的として
例えば表示装置7(図2参照)や遊技盤ユニット10の大型化が要求されている。そのた
め、外枠2を例えば薄板の金属で構成することにより、表示装置7や遊技盤ユニット10
の大型化を図りつつ、高い強度を保つことができる。とくに外枠2をアルミ製にすれば、
軽量化を図ることも可能となる。
(ベースドア)
ベースドア3は、裏面側に例えば払出ユニット8および基板ユニット9等が取り付けら
れており、これらを支持している。
ベースドア3の表面側には遊技盤ユニット10がはめ込まれる。また、ベースドア3の
例えば左端部の前側には、上端部、上下方向略中央部よりも下方側の中途部、および、下
端部のそれぞれに蝶番(参照符号なし)が設けられており、上端部および中途部の蝶番に
ガラスドア4が軸支され、中途部および下端部の蝶番に皿ユニット5がそれぞれ軸支され
ている。このようにすることで、蝶番を軸としてベースドア3に対してガラスドア4およ
び皿ユニット5を一体でまたは個別に前方に回動させることが可能となっている。
また、ベースドア3の表面側の例えば右側下方には発射装置6が固定して取り付けられ
ており、例えば上方側の左右のそれぞれには、スピーカ32(図2参照)が固定して取り
付けられている。このスピーカ32からは、例えば、表示装置7に表示されるキャラクタ
等の音声演出、楽曲、効果音、音声による告知、エラー報知等の演出音等が出力される。
さらに、ベースドア3の蝶番と反対側(すなわち右端部)には、施錠装置(不図示)が
設けられている。この施錠装置は、外枠2に対してベースドア3を施錠したり、ベースド
ア3に対してガラスドア4を施錠したりする機能を備えている。
(ガラスドア)
ガラスドア4は、開口41が形成された枠状の部材である。この開口41には、透過性
を有する保護ガラス43(図2参照)が後面側から取り付けられている。ガラスドア4が
ベースドア3に対して閉じられると、遊技盤ユニット10に形成される遊技領域105(
後述の図4参照)と保護ガラス43とが対向する。このようにして、ガラスドア4がベー
スドア3に対して閉じられた状態で遊技領域105を前方から視認することができるとと
もに、遊技領域105を流下する遊技球が前方に飛び出さないようにすることができる。
なお、保護ガラス43は、複数枚(例えば2枚)のガラスを互いに間隙を有して取り付
けるものであってもよいし、互いに間隙を有するように複数枚のガラスがユニット化され
たものであってもよい。さらには、ユニット化されたものである場合、ガラスとガラスと
の間に例えば導光板が備えられたものであってもよい。上記の保護ガラス43は、ガラス
製に限られず、例えば透明樹脂製であってもよい。
また、ガラスドア4の下部には、遊技情報提供サービス(例えば、「ユニメモ(登録商
標)」)の提供を受けるために例えば遊技者が操作することが可能な操作部66が設けら
れる。この操作部66は、遊技場の管理者等がホールメニュー画面上で操作することが可
能な操作部として機能させることもできる。
また、ガラスドア4の上部には、上述したスピーカ32の前方に配置されるスピーカカ
バー45が設けられている。さらに、ガラスドア4の開口41の周縁部には、発光演出等
に用いられる多数のLED群46が配置されており、これらのLED群46の前方にはL
EDカバーが設けられている。図1および図2において図示される符号46は、厳密にい
えばLEDカバーであるが、便宜上、LED群46として説明する。LED群46は、例
えば、光での告知や、さまざまなバリエーションで発光演出等を行う演出用の発光手段で
あるが、このような発光演出等を実行できればLEDに限られず、例えば液晶やランプ等
であってもよい。
(皿ユニット)
皿ユニット5は、上皿51と下皿52とをユニット化したものである。皿ユニット5は
、ベースドア3の前下部であって、ガラスドア4の下方に配置される。この皿ユニット5
は、例えば球詰まり等の発生時に遊技場の店員等が球詰まりを解消できるように、上述し
たとおり、ベースドア3に対して回動させて開閉できるように構成されている。なお、皿
ユニット5は、必ずしも上皿51と下皿52とをそれぞれ設ける必要はなく、一体皿とし
て構成してもよい。
上皿51は、遊技球を貯留可能に設けられており、上皿51に貯留された遊技球は、発
射装置6から遊技領域105(後述の図4参照)に向けて発射される。上皿51には、払
出口53および演出ボタン54等が設けられる。貸し出される遊技球や賞球として払い出
される遊技球は、払出口53から上皿51に払い出される。演出ボタン54は、所謂「C
HANCEボタン」や、「プッシュボタン」等と呼ばれるものである。演出ボタン54は
、遊技者によって操作される操作機能の他、所定の演出機能を有してもよい。所定の演出
機能としては、例えば特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて振動したり上方に突出し
たりするような機能が相当する。また、上記操作部66の機能を兼用するようにしてもよ
い。
下皿52は、主として上皿51から溢れた遊技球を貯留するためのものである。下皿5
2には上皿51と連通する払出口55が設けられており、上皿51から溢れた遊技球は払
出口55から下皿52に払い出される。
下皿52の底面には、遊技者の操作によって開閉させることが可能な開口部(参照符号
なし)が形成されている。下皿52の底面に形成された開口部を開状態にすると、下皿5
2に貯留されている遊技球を、下皿52の下方に載置された球箱に移すことができる。な
お、所謂各台計数システムが各台に設けられている場合、球箱を必要としないだけでなく
、各台計数システムで計数された遊技球を貯球し、貯球された遊技球を再び遊技に供する
こともできる。
(発射装置)
発射装置6は、上皿51に貯留された遊技球を、遊技領域105(後述の図4参照)に
向けて発射するためのものである。発射装置6は、ベースドア3の前右下部であって、皿
ユニット5の右下方に配置される。発射装置6は、パネル体61、駆動装置(不図示)お
よび発射ハンドル62を備える。
パネル体61は、ベースドア3に対し皿ユニット5が閉じられた状態において、皿ユニ
ット5と、ベースドア3に固定して取り付けられた発射装置6とが外観上一体となるよう
に設けられる。
発射ハンドル62は、右回りまたは左回りに回動可能に構成されており、パネル体61
の表面側に配置される。上記の駆動装置は、パネル体61の裏面側に配置され、例えば発
射ソレノイド(図示せず)により構成される。遊技者によって発射ハンドル62が操作さ
れると、駆動装置の動作により遊技球が発射される。なお、発射ハンドル62を操作する
際に、右回りへの回動量(操作量)が大きいほど遊技球の発射強度が強くなる。
皿ユニット5の右下方に配置された発射装置6から発射された遊技球は、発射レール(
不図示)を経てガイドレール110(後述の図4参照)に沿って円弧状に転動して遊技領
域105(後述の図4参照)に打ち出される。なお、発射装置6の配置位置は、皿ユニッ
ト5の右下方に限られず、皿ユニット5の左下方であってもよい。この場合、上記の発射
レールが不要となり、ガラスドア4の下方の領域を有効に利用することができ、汎用性を
高めることが可能となる。
(表示装置)
表示装置7(図2参照)は、遊技に関する各種の演出画像を表示する表示領域を有する
ものであって、遊技パネル100の開口に上記の表示領域が臨むように取り付けられる。
表示装置7は、例えば、液晶表示装置、7セグ表示装置、ドットマトリクス表示装置、エ
レクトロルミネッセンスで構成される表示装置等であってもよいし、プロジェクタ等の投
影装置を用いて映像を投影するものであってもよい。表示装置7の表示領域には、例えば
、演出用識別図柄(例えば、装飾図柄)を可変表示させて特別図柄の当り判定処理の結果
を表示したり、特別図柄の当り判定処理の結果に応じた演出画像、大当り遊技状態中の演
出画像、デモ演出画像、特別図柄の可変表示の保留状況を示す演出画像等が表示される。
本実施例では、表示装置7が遊技盤ユニット10に取り付けられているが、表示装置7の
表示領域が遊技パネル100の開口に臨むように配置されていれば、表示装置7はベース
ドア3に取り付けられるようにしてもよい。
なお、本実施例では、上記各種の演出画像を表示するものとして一つの表示装置7を備
えているが、複数(例えば二つ)の表示装置を設けて、これら複数の表示装置を用いて演
出画像を表示するようにしても良い。
(払出ユニット)
払出ユニット8(図2、図3参照)は、ベースドア3の背面側に配置されており、球通
路81、払出装置82等で構成される。球通路81には、貯留タンク80(図2、図3参
照)から遊技球が供給される。なお、貯留タンク80には、島設備(不図示)から遊技球
が供給される。払出装置82は、払出条件が成立すると、貯留タンク80から球通路81
に供給された遊技球のうち所定個数の遊技球を例えば上皿51に払い出す。また、払出ユ
ニット8の背面側には、図3に示されるように電源スイッチ95が設けられる。
(基板ユニット)
基板ユニット9(図2、図3参照)は、ベースドア3の背面側に配置される。基板ユニ
ット9には、各種制御基板等が設けられる。
具体的には、図3に示されるように、主制御回路200(後述の図6参照)が実装され
た主制御基板91、サブ制御回路300(後述の図6参照)が実装されたサブ制御基板9
2、遊技球の払出・発射を制御する払出・発射制御回路400(後述の図6参照)が実装
された払出・発射制御基板93、および、電源を供給する電源供給回路450(後述の図
6参照)が実装された電源供給基板等が基板ユニット9に設けられている。
なお、図3では、便宜上、主制御基板91、サブ制御基板92、払出・発射制御基板9
3および電源供給基板94を参照符号として示しているが、これらの基板は、全て、基板
ケースに収容されている。
また、本実施例では、サブ制御基板92を、ワンボード基板(1つの基板に1つの制御
LSIまたは複数のLSIが設けられた基板)として構成する。ただし、これに限られず
、例えば、後述する表示制御回路304、音声制御回路305、LED制御回路306お
よび役物制御回路307(いずれも後述の図6参照)等の全部または一部を別個の基板と
することで、サブ制御基板92を複数の基板で構成してもよい。
[1-1-2.遊技盤ユニット]
図4は、第1のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット10の外観を示す正面図の一例
である。遊技盤ユニット10の前側面には、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域
105が形成される。
図4に示されるように、遊技盤ユニット10は、主として、発射された遊技球が転動流
下可能な遊技領域105が形成される遊技パネル100と、ガイドレール110と、遊技
領域105の略中央部に配置されるセンター役物115と、第1始動口120と、一般入
賞口122と、通過ゲートユニット125と、特別電動役物ユニット130と、第2始動
口140と、普通電動役物ユニット145と、LEDユニット160と、アウト口178
と、遊技盤ユニット10の後方に配置される裏ユニット(図示せず)とを備える。なお、
上述したとおり、LEDユニット160については後述する。
(遊技パネル)
遊技パネル100には、表示装置7の表示領域が臨む位置に開口(参照符号なし)が形
成されている。また、遊技パネル100の前面には、ガイドレール110が設けられると
ともに遊技釘(参照符号なし)等が植設されている。発射装置6(図1、図2参照)から
発射された遊技球は、ガイドレール110から遊技領域105に向けて飛び出し、遊技釘
等と衝突して進行方向を変えながら遊技領域105の下方に向けて流下する。
また、遊技パネル100の後方には、演出効果を高めるために装飾体が設けられた裏ユ
ニット(図示せず)が配置されている。遊技パネル100は、裏ユニットに設けられた装
飾体を正面視で視認できるように透明樹脂で構成されている。この場合、遊技パネル10
0の全部が透明部材で構成されていてもよいし、例えば、裏ユニットに設けられた装飾体
を正面視で視認できる部位のみが透明部材で構成されていてもよい。また、遊技パネル1
00を、透明部分を有さない部材(例えば木製)で構成し、一部に透明部材を設けて演出
効果を高めるようにしてもよい。
なお、本実施例では、裏ユニットを正面視で視認できるように遊技パネル100が透明
樹脂で構成されているが、遊技パネル100の全部を透明としてもよいし、一部のみを透
明としてもよい。
(ガイドレール)
ガイドレール110は、円弧状の外レールおよび内レール(いずれも参照符号なし)に
より構成される。遊技領域105は、ガイドレール110によって区画(画定)される。
外レールおよび内レールは、発射装置6(後述の図6参照)から発射された遊技球を遊技
領域105の上部に案内する機能を有する。
(センター役物)
センター役物115は、遊技パネル100の開口(参照符号なし)にはめ込まれるよう
に構成されており、上方には円弧状のセンターレール116を備えている。遊技領域10
5に向けて発射された遊技球は、センターレール116によって左右に振り分けられる。
この第1のパチンコ遊技機において、遊技領域105のうち、センター役物115より
も左側の領域を左側領域106と称し、センター役物115よりも右側の領域を右側領域
107と称する。左側領域および右側領域の定義は、後述する第2のパチンコ遊技機およ
び第3のパチンコ遊技機についても同様である。
発射装置6によって遊技領域105に向けて発射された遊技球は、左側領域106また
は右側領域107を流下する。左側領域106または右側領域107を流下する遊技球は
、遊技パネル100に植設された遊技釘等との衝突により、進行方向を変えながら下方へ
向けて流下する。発射ハンドル62(図1、図2参照)の操作量が小さい場合、発射され
た遊技球は左側領域106を流下する。一方、発射ハンドル62(図1参照)の操作量が
大きい場合、発射された遊技球は右側領域107を流下する。
なお、この明細書において、発射ハンドル62の操作態様(打ち方)として、左側領域
106を流下するように遊技球を発射させる打ち方を「左打ち」と称し、右側領域107
を流下するように遊技球を発射させる打ち方を「右打ち」と称する。このように、遊技者
によって左側領域106または右側領域107に向けて遊技球を打ち分け可能とされてい
る。
また、センター役物115には、左側の外周縁部に、左側領域106を流下する遊技球
が進入可能とされたワープ入口117が形成されている。ワープ入口117に進入した遊
技球は、センター役物115に形成されたステージ118に誘導可能に構成されている。
ステージ118は、表示装置7の表示領域の下辺前方において遊技球が左右方向に転動可
能に形成されている。なお、ステージ118は、例えば、上段側のステージおよび下段側
のステージといったように、複数段で形成されていてもよい。
ステージ118の左右方向略中央の後側には、遊技球が進入可能なチャンス入口119
が形成されており、チャンス入口119に進入した遊技球は、第1始動口120の直上に
放出されるように構成されている。そのため、チャンス入口119に進入した遊技球は、
ワープ入口117に進入しなかった遊技球や、ワープ入口117に進入したもののチャン
ス入口119に進入しなかった遊技球と比べて高い確率で第1始動口120に入賞(通過
)するようになっている。
(第1始動口)
第1始動口120は、表示装置7の表示領域の下方に配置されており、左打ちされた遊
技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置されて
いる。第1始動口120に遊技球が入賞すると、第1始動口スイッチ121(後述の図6
参照)により検出される。なお、右打ちされた遊技球が第1始動口120に入賞可能であ
ってもよい。また、上記の第1始動口120に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球
が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)な第1始動口を備えるように
してもよい。
第1始動口スイッチ121(後述の図6参照)により第1始動口120への遊技球の入
賞(通過)が検出されると、第1特別図柄にかかる各種データ(例えば、第1特別図柄の
大当り判定用乱数値、第1特別図柄の図柄乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、
および、第1特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)が抽出され、抽出された各
種データは所定数(例えば最大4個)まで記憶される。記憶された各種データは、第1特
別図柄の始動条件(この明細書において「第1特別図柄の変動開始条件」とも称する)が
成立すると、第1特別図柄の当り判定処理に供される。第1始動口120に遊技球が入賞
すると例えば3個の賞球が払い出される。ただし、第1始動口120への遊技球の入賞に
基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
この明細書において、第1始動口120への遊技球の入賞を第1特別図柄の始動入賞と
称し、第1特別図柄にかかる各種データ(例えば、第1特別図柄の大当り判定用乱数値、
第1特別図柄の図柄乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、第1特別図柄
の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)を第1特別図柄の始動情報と称する。また、始動
条件が成立するまで第1特別図柄の始動情報を記憶することを保留と称する。第2特別図
柄についても同様である。
(一般入賞口)
一般入賞口122は、表示装置7の表示領域の左下方に複数配置されており、左打ちさ
れた遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置
されている。複数の一般入賞口122のうちいずれかに遊技球が入賞すると、一般入賞口
スイッチ123(後述の図6参照)により検出される。
一般入賞口スイッチ123(後述の図6参照)により一般入賞口122への遊技球の入
賞(通過)が検出されると、例えば4個の賞球が払い出されるが、一般入賞口122への
遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は4個に限られない。
また、本実施例において、一般入賞口122は、右打ちされた遊技球が入賞困難または
不可能となるように配置されているが、必ずしもこれに限られず、上記の一般入賞口12
2に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能な一般入賞口を備えてもよい。
(通過ゲートユニット)
通過ゲートユニット125は、右側領域107に配置されており、右打ちされた遊技球
がほぼ通過できるように構成された通過ゲート126と、通過ゲート126への遊技球の
通過を検出する通過ゲートスイッチ127(後述の図6参照)とを一体化したユニット体
である。
通過ゲートスイッチ127により通過ゲート126への遊技球の通過が検出されると、
普通図柄にかかる各種データ(例えば、普通図柄の当り判定用乱数値等)が抽出され、抽
出された各種データは所定数(例えば最大4個)まで記憶される。記憶された各種データ
は、普通図柄の当り判定処理に供される。なお、通過ゲートスイッチ127により通過ゲ
ート126への遊技球の通過が検出されたとしても、賞球は払い出されない。また、通過
ゲートユニット125は、右側領域107に代えてまたは加えて左側領域106に配置さ
れていてもよい。
この明細書において、通過ゲート126への遊技球の通過を始動通過と称し、通過ゲー
ト126への遊技球の通過によって抽出された普通図柄にかかる各種データ(例えば、普
通図柄の当り判定用乱数値等)を普通図柄の始動情報と称する。また、始動条件が成立す
るまで普通図柄の始動情報を記憶することを保留と称する。
(特別電動役物ユニット)
特別電動役物ユニット130は、大入賞口131と、大入賞口131への遊技球の入賞
(通過)を検出するカウントスイッチ132(後述の図6参照)と、特別電動役物133
とを一体化したユニット体である。特別電動役物ユニット130は、右側領域107にお
いて、通過ゲートユニット125よりも下方に配置されている。
大入賞口131は、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難ま
たは不可能)となるように配置されている。ただし、これに限定されるものではなく、上
記の大入賞口131に代えてまたは加えて、左打ちされた遊技球が入賞可能な大入賞口を
配置したり、センター役物115の上部において遊技球が入賞可能な大入賞口を配置する
ようにしてもよい。
また、大入賞口131は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態に制御されて
いるときに所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞(通過)可能となるように開放され
る入賞口である。カウントスイッチ132(後述の図6参照)により大入賞口131への
遊技球の入賞が検出されると、例えば10個の賞球が払い出される。ただし、大入賞口1
31への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は10個に限られない。
特別電動役物133は、前後方向に進退可能な特電用シャッタ134と、この特電用シ
ャッタ134を作動させる特電用ソレノイド135(後述の図6参照)とを備える。特別
電動役物133すなわち特電用シャッタ134は、大入賞口131への遊技球の入賞(通
過)が可能または容易な開放状態と、大入賞口131への遊技球の入賞(通過)が不可能
または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。なお、大当り遊技状態では、上
記の閉鎖状態から開放状態への状態移行が所定のラウンド数にわたって行われる。すなわ
ち、大当り遊技状態は、大入賞口131が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移
行するラウンド遊技を複数ラウンドにわたって行うことにより、多量の遊技球を賞球とし
て払い出すことを可能にした遊技状態である。
(第2始動口)
第2始動口140は、左側領域106(より詳しくは第1始動口120の左側下方)に
配置されている。ただし、第2始動口140は、左打ちされた遊技球の入賞が例えば遊技
釘等によって困難または不可能となっており、右打された遊技球が入賞可能となるように
第2始動口140の近傍まで誘導されるように構成されている。ただし、第2始動口14
0をこのような構成とすることは必須ではなく、例えば右側領域107に設けてもよい。
また、第2始動口140は、左打ちされた遊技球が入賞可能となるように構成されていて
もよい。
第2始動口スイッチ141(後述の図6参照)により第2始動口140への遊技球の入
賞(通過)が検出されると、第2特別図柄にかかる各種データ(例えば、第2特別図柄の
大当り判定用乱数値、第2特別図柄の図柄乱数値、第2特別図柄のリーチ判定用乱数値、
および、第2特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)が抽出され、抽出された各
種データは所定数(例えば最大4個)まで記憶される。記憶された各種データは、第2特
別図柄の始動条件(この明細書において「第2特別図柄の変動開始条件」とも称する)が
成立すると、第2特別図柄の当り判定処理に供される。第2始動口140に遊技球が入賞
すると例えば3個の賞球が払い出される。ただし、第2始動口140への遊技球の入賞に
基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
(普通電動役物ユニット)
普通電動役物ユニット145は、左側領域106(より詳しくは第1始動口120の左
側下方)に配置されており、遊技球が入賞(通過)することによって所定数の遊技球が賞
球として払い出される入賞口と、この入賞口への遊技球の入賞を検出するスイッチと、普
通電動役物146とを一体化したユニット体である。本実施例では、上記の入賞口を第2
始動口140とし、上記のスイッチを第2始動口スイッチ141としている。
普通電動役物146は、所謂電チューと呼ばれる例えば羽根部材からなる普電用可動部
材147と、この普電用可動部材147を作動させる普電用ソレノイド148(後述の図
6参照)とを備える。普通電動役物146すなわち普電用可動部材147は、第2始動口
140への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、第2始動口140への
遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。なお、普
電用可動部材147は、羽根型、扉型、突出板型等を含む。
(アウト口)
アウト口178は、遊技領域105に向けて発射されたものの各種入賞口(例えば、第
1始動口120、第2始動口140、大入賞口131、一般入賞口122等)のいずれに
も入賞しなかった遊技球を、機外に排出するためのものである。このアウト口178は、
左打ちされた遊技球および右打ちされた遊技球のいずれについても機外に排出できるよう
に、遊技領域105の最下流側に設けられている。ただし、上記のアウト口178に加え
て、最下流側でない位置、例えば複数の一般入賞口122の間等にアウト口を設けて、遊
技領域105を流下中の遊技球を機外に排出するようにしてもよい。
(裏ユニット)
裏ユニット(不図示)は、遊技盤ユニット10を装飾するものであって、透過性のある
遊技パネル100の後方側に設けられる。この裏ユニットは、サブ制御回路300によっ
て制御される可動役物等の演出用役物群58(後述の図6参照)を備える。演出用役物群
58は、例えば表示装置7の表示領域の周囲に配置される。これらの演出用役物群58の
うち少なくとも一以上の役物または役物を構成する演出用役物構成部材は、特別図柄の当
り判定処理の結果にもとづいて動作可能な演出用役物として機能する。
[1-1-3.LEDユニット]
LEDユニット160は、遊技盤ユニット10の右下部であって、遊技領域105の外
側に配置される(例えば図4参照)。LEDユニット160は、各種の表示部を一体化し
たユニット体である。
図5は、第1のパチンコ遊技機が備えるLEDユニット160を示す正面図の一例であ
る。
図5に示されるように、LEDユニット160は、普通図柄表示部161、普通図柄用
保留表示部162、第1特別図柄表示部163、第2特別図柄表示部164、第1特別図
柄用保留表示部165、第2特別図柄用保留表示部166、確変報知用表示部167、お
よび時短報知用表示部168を備える。
(普通図柄表示部)
普通図柄表示部161は、普通図柄の当り判定処理の結果を表示するものであって、普
通図柄表示LED161a,161bを備える。普通図柄の可変表示を開始するための条
件(以下、「普通図柄の始動条件」と称する)が成立すると、普通図柄表示LED161
a,161bが交互に点灯・消灯を繰り返す普通図柄の可変表示が開始される。普通図柄
の可変表示が開始されてから所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示が停止し、普通
図柄の当り判定処理の結果が導出される。
普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当りである場合、普通図柄表示LED161
a,161bの点灯・消灯の組み合わせが特定の停止表示態様となる。例えば、普通図柄
の当り判定処理の結果が普通図柄当りである場合、普通図柄表示LED161aが点灯す
るとともに普通図柄表示LED161bが消灯する。一方、普通図柄の当り判定処理の結
果がハズレである場合、例えば、普通図柄表示LED161aが消灯するとともに普通図
柄表示LED161bが点灯する。ただし、普通図柄の当り判定処理の結果を示す普通図
柄表示LED161a,161bの停止表示態様はこれに限られない。そして、普通図柄
が特定の停止表示態様で停止表示されると、普通電動役物146を作動させることが決定
し、普電用可動部材147が所定のパターンで開閉駆動し、第2始動口140への遊技球
の入賞(通過)が容易となる。
(普通図柄用保留表示部)
普通図柄用保留表示部162は、普通図柄の始動情報すなわち可変表示が保留されてい
る場合、保留されている普通図柄の可変表示の数(以下、「普通図柄の保留数」と称する
)を表示するものであって、普通図柄用保留表示LED162a,162bを備える。上
記の「普通図柄の可変表示が保留されている」とは、通過ゲート126への遊技球の通過
が検出されて普通図柄にかかる各種データ(例えば、普通図柄の当り判定用乱数値等)が
抽出されてから、普通図柄の始動条件が成立するまでの状態をいう。なお、普通図柄の始
動条件は、普通図柄が可変表示中でないこと、および、普通図柄の可変表示が保留されて
いること、を少なくとも全て満たす場合に成立する。
普通図柄用保留表示部162は、普通図柄用保留表示LED162a,162bの点灯
・消灯の組み合わせによって普通図柄の可変表示の保留数を表示する。例えば、普通図柄
の保留数が1個である場合、普通図柄用保留表示LED162aが点灯するとともに普通
図柄用保留表示LED162bが消灯する。また、普通図柄の保留数が2個である場合、
普通図柄用保留表示LED162a,162bの両方が点灯する。また、普通図柄の保留
数が3個である場合、普通図柄用保留表示LED162aが点滅するとともに普通図柄用
保留表示LED162bが点灯する。さらに、普通図柄の保留数が4個である場合、普通
図柄用保留表示LED162a,162bの両方が点滅する。ただし、普通図柄の保留数
を示す普通図柄用保留表示LED162a,162bの表示態様はこれに限られない。
(特別図柄表示部)
特別図柄表示部は、特別図柄の当り判定処理の結果を表示するものであって、第1特別
図柄表示部163および第2特別図柄表示部164を備える。第1特別図柄表示部163
は、例えば、8個のLED163a~163hからなる第1特別図柄表示LED群を備え
る。同様に、第2特別図柄表示部164も、例えば8個のLED164a~164hから
なる第2特別図柄表示LED群を備える。
第1特別図柄の可変表示を開始するための条件(以下、「第1特別図柄の始動条件」と
称する)が成立すると、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLED163a~1
63hの全部または一部が交互または相互に点灯・消灯を繰り返す第1特別図柄の可変表
示が開始される。第1特別図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過すると、第1
特別図柄の可変表示が停止し、第1特別図柄の当り判定処理の結果が導出される。
第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、第1特別図柄表示部163を
構成する8個のLED163a~163hの点灯・消灯の組み合わせが特定の停止表示態
様となる。そして、第1特別図柄表示部163が特定の停止表示態様で停止表示されると
、大当り遊技状態への移行が決定する。
第2特別図柄の可変表示を開始するための条件(以下、「第2特別図柄の始動条件」と
称する)が成立すると、第2特別図柄表示部164を構成する8個のLED164a~1
64hの全部または一部が交互または相互に点灯・消灯を繰り返す第2特別図柄の可変表
示が開始される。第2特別図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過すると、第2
特別図柄の可変表示が停止し、第2特別図柄の当り判定処理の結果が導出される。
第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、第2特別図柄表示部164を
構成する8個のLED164a~164hの点灯・消灯の組み合わせが特定の停止表示態
様となる。そして、第2特別図柄表示部164が特定の停止表示態様で停止表示されると
、大当り遊技状態への移行が決定する。
(特別図柄用保留表示部)
特別図柄用保留表示部は、特別図柄の始動情報すなわち可変表示が保留されている場合
、保留されている特別図柄の可変表示の数(以下、「特別図柄の保留数」と称する)を表
示するものであって、第1特別図柄用保留表示部165および第2特別図柄用保留表示部
166を備える。
第1特別図柄用保留表示部165は、第1特別図柄の可変表示が保留されている場合、
第1特別図柄の保留数を表示するものであって、第1特別図柄用保留表示LED165a
,165bを備える。「第1特別図柄の可変表示が保留されている」とは、第1始動口1
20への遊技球の入賞(通過)が検出されて第1特別図柄の始動情報が抽出されてから、
第1特別図柄の始動条件が成立するまでの状態をいう。
第1特別図柄用保留表示部165は、第1特別図柄用保留表示LED165a,165
bの点灯・消灯の組み合わせによって第1特別図柄の可変表示の保留数を表示する。例え
ば、第1特別図柄の保留数が1個である場合、第1特別図柄用保留表示LED165aが
点灯するとともに第1特別図柄用保留表示LED165bが消灯する。また、第1特別図
柄の保留数が2個である場合、第1特別図柄用保留表示LED165a,165bの両方
が点灯する。また、第1特別図柄の保留数が3個である場合、第1特別図柄用保留表示L
ED165aが点滅するとともに第1特別図柄用保留表示LED165bが点灯する。さ
らに、第1特別図柄の保留数が4個である場合、第1特別図柄用保留表示LED165a
,165bの両方が点滅する。ただし、第1特別図柄の保留数を示す第1特別図柄用保留
表示LED165a,165bの表示態様はこれに限られない。
第2特別図柄用保留表示部166は、第2特別図柄の可変表示が保留されている場合、
第2特別図柄の保留数を表示するものであって、第2特別図柄用保留表示LED166a
,166bを備える。「第2特別図柄の可変表示が保留されている」とは、第2始動口1
40への遊技球の入賞(通過)が検出されて第2特別図柄の始動情報が抽出されてから、
第2特別図柄の始動条件が成立するまでの状態をいう。
第2特別図柄用保留表示部166は、第2特別図柄用保留表示LED166a,166
bの点灯・消灯の組み合わせによって第2特別図柄の可変表示の保留数を表示する。例え
ば、第2特別図柄の保留数が1個である場合、第2特別図柄用保留表示LED166aが
点灯するとともに第2特別図柄用保留表示LED166bが消灯する。また、第2特別図
柄の保留数が2個である場合、第2特別図柄用保留表示LED166a,166bの両方
が点灯する。また、第2特別図柄の保留数が3個である場合、第2特別図柄用保留表示L
ED166aが点滅するとともに第2特別図柄用保留表示LED166bが点灯する。さ
らに、第2特別図柄の保留数が4個である場合、第2特別図柄用保留表示LED166a
,166bの両方が点滅する。ただし、第2特別図柄の保留数を示す第2特別図柄用保留
表示LED166a,166bの表示態様はこれに限られない。
(確変報知用表示部)
確変報知用表示部167は、後述の確変制御の実行中に点灯させることが可能であって
、例えばLEDまたはランプで構成されている。
確変報知用表示部167は、確変制御の実行中に点灯させるようにしてもよいが、例え
ば、確変制御の実行中であることを外観で把握できないように点灯させないようにするこ
とで、確変制御の実行中であることを秘匿にしてもよい。
ただし、確変制御の実行中に電源が遮断された際、後述するバックアップコンデンサ2
07の機能により、確変制御の実行中であることを示すデータは消失しない。よって、確
変制御の実行中に電源が遮断され、その後電源が投入された場合、確変制御中であること
を外観で把握できる態様で、確変報知用表示部167が点灯する。
なお、電源が遮断される前に、確変制御の実行中であるか否かが秘匿にされていた場合
であっても、電源が投入された場合には、確変報知用表示部167を点灯させることで、
確変制御の実行中であることを把握できるように構成されている。
(時短報知用表示部)
時短報知用表示部168は、後述の時短制御の実行中に点灯させることが可能であって
、例えばLEDやランプ等で構成されている。
本実施例において、時短報知用表示部168は、例えば、第1時短報知用表示部168
aおよび第2時短報知用表示部168bを有しているが、時短報知用表示部168の個数
はこれに限られない。
また、詳細は後述するが、時短遊技状態には、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時
短遊技状態とが含まれている。そして、例えば、第1時短報知用表示部168aと第2時
短報知用表示部168bとによる点灯または消灯の組合せによって、いずれの時短遊技状
態であるかを把握できるように構成されている。
時短報知用表示部168は、実行中の時短制御に応じて第1時短報知用表示部168a
または/および第2時短報知用表示部168bを点灯させるようにしてもよいが、例えば
、時短制御の実行中であるか否かまたは実行中の時短制御の種類を外観で把握できない態
様(例えば、全消灯、全点灯、実行中の時短制御とはかかわりのない態様)で点灯または
消灯させることで、時短制御の実行中であることや、実行中の時短制御の種類を外観で把
握できないように秘匿にしてもよい。とくに、時短制御の実行中であるか否かについては
外観で把握できる可能性があるが、いずれの時短制御が実行されているかについては外観
で把握することが困難である場合があるため、実行中の時短制御の種類を秘匿とすること
で、興趣を高めることが可能である。
ただし、時短制御の実行中に電源が遮断された際、後述するバックアップコンデンサ2
07の機能により、時短制御の実行中であることを示すデータのみならず、実行中の時短
制御の種類を示すデータについても消失しない。よって、時短制御の実行中に電源が遮断
され、その後電源が投入された場合、時短制御中であることや、実行中の時短制御の種類
を外観で把握できる態様で、時短報知用表示部168が点灯または消灯する。
なお、電源が遮断される前に、時短制御の実行中であることや、実行中の時短制御の種
類を外観で把握できないように秘匿にされていた場合であっても、電源が投入された場合
には、時短制御の実行中であることおよび実行中の時短制御の種類を外観で把握できる態
様で、時短報知用表示部168を点灯または/および消灯させるように構成されている。
[1-2.電気的構成]
次に、図6を参照して、第1のパチンコ遊技機の制御回路について説明する。図6は、
第1のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。
図6に示されるように、第1のパチンコ遊技機は、主に、遊技の制御を行う主制御回路
200と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ制御回路300と、払出・発射制御
回路400と、電源供給回路450と、から構成される。
[1-2-1.主制御回路]
主制御回路200は、例えば電源投入時に実行される処理や遊技動作にかかわる処理等
を制御するものであって、メインCPU201、メインROM202(読み出し専用メモ
リ)、メインRAM203(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路204およびバッ
クアップコンデンサ207等を備えており、主基板ケース(不図示)内に収容されている
メインCPU201には、メインROM202、メインRAM203および初期リセッ
ト回路204等が接続される。メインCPU201は、動作を監視するWDT(watchdog
timer)や不正を防止するための機能等が内蔵されている。
メインROM202には、メインCPU201により第1のパチンコ遊技機の動作を制
御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。メインCPU201は
、メインROM202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有
する。
メインRAM203には、遊技の進行に必要な各種データを記憶する記憶領域が設けら
れている。このメインRAM203は、メインCPU201の一時記憶領域として、種々
のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施例においては、メインCPU
201の一時記憶領域としてRAMを用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶
媒体であればよい。
初期リセット回路204は、メインCPU201を監視し、必要に応じてリセット信号
を出力するものである。
バックアップコンデンサ207は、電断時等に、メインRAM203に格納されている
データが消失しないように一時的に電力を供給する機能を有するものである。
さらに、主制御回路200は、各種デバイス等との間で通信可能に接続されるI/Oポ
ート205、および、サブ制御回路300に対して各種コマンドを出力可能に接続される
コマンド出力ポート206等も備える。
また、主制御回路200には、各種のデバイスが接続されている。例えば、主制御回路
200には、上述した普通図柄表示部161、普通図柄用保留表示部162、第1特別図
柄表示部163、第2特別図柄表示部164、第1特別図柄用保留表示部165、第2特
別図柄用保留表示部166、確変報知用表示部167、時短報知用表示部168、普電用
ソレノイド148、および、特電用ソレノイド135等が接続されている。また、主制御
回路200には、これらの他、性能表示モニタ170およびエラー報知モニタ172等も
接続されている。主制御回路200は、I/Oポート205を介して信号を送信すること
により、これらのデバイスの動作を制御することができる。
性能表示モニタ170には、メインCPU201の制御により性能表示データや後述す
る設定値等が表示される。性能表示データは、例えば、所定数(例えば60000個)の
遊技球の発射に対して大当り遊技状態以外の遊技状態で払い出された遊技球の割合を示す
データであり、ベース値とも呼ばれる。
エラー報知モニタ172には、エラーコードが表示される。また、エラー報知モニタ1
72には、エラーコードの他に、例えば後述する設定機能付きのパチンコ遊技機であれば
、設定変更処理中であることを示す設定変更中コード、設定確認処理中であることを示す
設定確認中コード等を表示することもできる。なお、設定変更中コードとしては、特別図
柄の表示として通常では表示することのない図柄(例えば、設定変更中であることを示す
設定変更図柄)を表示するようにしてもよい。
また、主制御回路200には、第1始動口スイッチ121、第2始動口スイッチ141
、通過ゲートスイッチ127、カウントスイッチ132、および、一般入賞口スイッチ1
23等も接続されている。これらのスイッチが検出されると、検出信号がI/Oポート2
05を介して主制御回路200に出力される。
さらに、主制御回路200には、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示する機
能等を有する呼出装置(不図示)、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピ
ュータ186にデータ送信する際に用いる外部端子板184、後述する設定機能付きのパ
チンコ遊技機であれば設定値を変更したり確認したりする際に操作される設定キー174
、メインRAM203に格納されるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じて
クリアすることが可能なバックアップクリアスイッチ176等が接続されている。本実施
例において、バックアップクリアスイッチ176は、後述する設定値を変更する際のスイ
ッチも兼用しているが、これに限られず、設定値を変更するための設定スイッチを設ける
ようにしてもよい。
また、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176は、遊技場の管理者以
外の第三者(例えば遊技者)が容易に触ることができないように、所定のケース内に収容
されていることが好ましい。「所定のケース内」には、当該ケースを開放しないと設定キ
ー174やバックアップクリアスイッチ176に接触できない構成のものだけでなく、当
該ケースの設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の対応箇所にのみ切
欠きが設けられ、遊技場の管理者が管理する鍵を使用して島設備からパチンコ遊技機を回
動させて背面を露出させたときに、遊技場の管理者が設定キー174または/およびバッ
クアップクリアスイッチ176に接触できるように構成されているものも含まれる。
なお、本実施例では、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176は、主
制御回路200に接続されているが、これに限られず、例えば、払出・発射制御回路40
0や電源供給回路450に接続されるような構成にしてもよい。この場合にもまた、遊技
場の管理者以外の第三者が設定キー174やバックアップクリアスイッチ176に容易に
接触できないようにすることが好ましい。
[1-2-2.サブ制御回路]
サブ制御回路300は、サブCPU301、プログラムROM302、ワークRAM3
03、表示制御回路304、音声制御回路305、LED制御回路306、役物制御回路
307およびコマンド入力ポート308等を備える。サブ制御回路300は、主制御回路
200からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。なお、図6には示されて
いないが、サブ制御回路300には、遊技者が操作可能な演出ボタン54(図1参照)等
も接続されている。
プログラムROM302には、サブCPU301により第1のパチンコ遊技機の遊技演
出を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。サブCPU30
1は、プログラムROM302に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する
機能を有する。特に、サブCPU301は、主制御回路200から送信される各種のコマ
ンドに従って、遊技演出にかかる制御を行う。
ワークRAM303は、サブCPU301の一時記憶領域として種々のフラグや変数の
値を記憶する機能を有する。
表示制御回路304は、表示装置7における表示制御を行うための回路である。表示制
御回路304は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)や、各種の画像データ
を生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データを一時的に格納
するフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等を備え
る。
表示制御回路304は、サブCPU301からの画像表示命令に応じて、表示装置7に
表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。なお、表示装置7
に表示させるための画像データには、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像デー
タ、演出用画像データ等の遊技に関する各種の画像データが含まれる。
そして、表示制御回路304は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された
画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号
として変換し、当該変換した画像信号を所定のタイミングで表示装置7に供給する。表示
装置7に画像信号が供給されると、表示装置7に当該画像信号に関する画像が表示される
。こうして、表示制御回路304は、表示装置7に遊技に関する画像を表示させる制御を
行うことができる。
音声制御回路305は、スピーカ32から発生させる音声に関する制御を行うための回
路である。音声制御回路305は、音声に関する制御を行う音源ICや、各種の音声デー
タを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称す
る)等を備える。
音源ICは、スピーカ32から出力される音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU
301からの音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声デー
タから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声デ
ータROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、当該変換した音声信号
をAMPに供給する。AMPは、スピーカ32から出力される音声や効果音等の信号を増
幅させるものである。
LED制御回路306は、装飾LED等を含むLED群46の制御を行うための回路で
ある。LED制御回路306は、LED制御信号を供給するためのドライブ回路や、複数
種類のLED装飾パターンが記憶されている装飾データROM等を備える。
役物制御回路307は、各役物(例えば、演出用役物群58のうちの一または複数の役
物)の動作を制御するための回路である。役物制御回路307は、各役物に対して、駆動
信号を供給するための駆動回路や、点灯制御信号を供給するための点灯回路、動作パター
ンや点灯パターンが記憶されている役物データROM等を備える。
また、役物制御回路307は、サブCPU301からの役物作動命令に応じて、役物デ
ータROMに記憶されている複数の動作パターンから一つの動作パターンを選択する。そ
して、選択した動作パターンを役物データROMから読み出し、読み出した動作パターン
に対応する駆動信号を供給することにより、各役物の機械的な動作を制御する。また、点
灯回路は、サブCPU301からの点灯命令に基づいて、役物データROMに記憶されて
いる複数の点灯パターンから一つの点灯パターンを選択する。そして、選択した点灯パタ
ーンを役物データROMから読み出し、読み出した点灯パターンに対応する点灯制御信号
を供給することにより、各役物の点灯動作を制御する。
コマンド入力ポート308は、コマンド出力ポート206と接続されており、主制御回
路200から送信された各種コマンドを受信するものである。
[1-2-3.払出・発射制御回路]
払出・発射制御回路400は、賞球や貸球の払い出しを制御するものであり、この払出
・発射制御回路400には、遊技球を払い出すことが可能な払出装置82、遊技球を発射
させることが可能な発射装置6、球貸しにかかる制御を実行可能なカードユニット180
等が接続されている。
払出・発射制御回路400は、主制御回路200から送信される賞球制御コマンドを受
信すると、払出装置82に対して所定の信号を送信し、払出装置82に遊技球を払い出さ
せる制御を行う。
カードユニット180には、球貸し操作パネル182が接続されている。球貸し操作パ
ネル182には、球貸しを受けるための球貸しボタンや、キャッシュデータが記憶されて
いる球貸しカードの返却を受けるための貸出返却ボタン(いずれも不図示)が設けられて
いる。例えば遊技者によって球貸し操作が行われると、球貸し操作に応じた貸し球制御信
号がカードユニット180に送信される。払出・発射制御回路400は、カードユニット
180から送信された貸し球制御信号に基づいて、払出装置82に遊技球を払い出させる
制御を行う。なお、操作パネル182は、パチンコ遊技機側に設けられることが多いが、
カードユニット180側に設けられてもよい。
また、払出・発射制御回路400は、発射ハンドル62が時計回りの方向へ回動操作さ
れたことに基づいて、その回動角度(回動量)に応じて発射ソレノイド(図示せず)に電
力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
[1-2-4.電源供給回路]
電源供給回路450は、遊技に際して必要な電源電圧を、主制御回路200、サブ制御
回路300、払出・発射制御回路400等に供給するために作成する電源回路である。
電源供給回路450には、電源スイッチ95等が接続されている。電源スイッチ95は
、パチンコ遊技機(より詳しくは、主制御回路200、サブ制御回路300、払出・発射
制御回路400等)に必要な電源を供給するときにオン操作するものである。
[1-3.遊技フロー]
次に、図7および図8を参照して、遊技フローの一例について説明する。図7は、遊技
フローの一例である。図8は、遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図の一例である。なお
、図7に示される遊技フローは、制御上のフローではなく、外観で把握できるフローであ
る。
図7に示されるように、パチンコゲームでは、遊技者等のユーザー操作により遊技球が
発射され、その遊技球が各種入賞口(例えば、第1始動口120等)に入賞した場合に遊
技球の払出制御処理が行われる。パチンコゲームには、特別図柄を用いる「特別図柄ゲー
ム」と、普通図柄を用いる「普通図柄ゲーム」とが含まれる。特別図柄ゲームとは、例え
ば、始動口120,140への遊技球の入賞に基づいて特別図柄の当り判定処理を実行し
、大当り遊技状態に移行させるか否か等を決定するゲームである。また、普通図柄ゲーム
とは、例えば、通過ゲート126への遊技球の通過に基づいて普通図柄の当り判定処理を
実行し、普通電動役物146を作動させて入賞口(本実施例では第2始動口140)を開
放状態とするか否か等を決定するゲームである。なお、この明細書において、「特別図柄
ゲーム」を「遊技」と称する場合もあるが、「遊技」は広い概念で用いられる用語であり
、例えば、普通図柄ゲームや演出ボタン54等の操作部(例えば図1参照)を使用する演
出上のゲーム等も「遊技」に含まれる。
また、この明細書において、特別図柄の可変表示が開始されてから、この可変表示が終
了して特別図柄の当り判定処理の結果が確定表示(導出)されるまで(より詳しくは、特
別図柄確定時間が経過するまで)を1回の特別図柄ゲームとする。ただし、特別図柄の当
り判定処理の結果が導出された後、大当り遊技状態に制御された場合は、大当り遊技状態
の終了までを1回の特別図柄ゲームとする。なお、第1のパチンコ遊技機では小当りが特
別図柄の当り判定処理の結果に含まれないが、小当りが特別図柄の当り判定処理の結果に
含まれるパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理の結果が導出された後、小当り遊
技状態に制御された場合、小当り遊技状態の終了までを1回の特別図柄ゲームとする。
特別図柄ゲームにおいて大当りを示す停止表示態様が第1特別図柄表示部163または
第2特別図柄表示部164に導出されると、大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状
態では、特別電動役物133の作動によって大入賞口131が所定時間(例えば最大30
000msec)にわたって開放状態となるラウンド遊技が実行され、大入賞口131へ
の入賞可能性が相対的に高められる。
また、普通図柄ゲームにおいて普通図柄当りを示す停止表示態様が普通図柄表示部16
1に導出されると、普通電動役物146の作動によって入賞口(例えば、本実施例では第
2始動口140)が開放状態となり、例えば第2始動口140への入賞可能性が相対的に
高められる。
なお、パチンコゲームにおいて実行可能なゲームは、特別図柄ゲームおよび普通図柄ゲ
ームに限られず、これらとは別の新たなゲームを実行可能であってもよい。
以下、特別図柄ゲームおよび普通図柄ゲームの遊技フローの概要を説明する。
[1-3-1.特別図柄ゲーム]
図7に示されるように、特別図柄ゲームには、主として、第1始動口120または第2
始動口140への入賞(通過)があった場合に行われる特別図柄始動入賞処理、および、
特別図柄の始動条件が成立したことに基づいて行われる特別図柄制御処理、等が含まれる
第1始動口120または第2始動口140への遊技球の入賞があった場合、特別図柄始
動入賞処理が行われる。この特別図柄始動入賞処理では、特別図柄用の各種カウンタ(例
えば、大当り判定用カウンタ、図柄決定用カウンタ等)から特別図柄にかかる各種データ
(例えば、大当り判定用乱数値、図柄乱数値、リーチ判定用乱数値、および、演出選択用
乱数値等の各種乱数値等)がそれぞれ抽出(取得)される。抽出された各乱数値は始動情
報として保留される。この特別図柄始動入賞処理は、特別図柄制御処理の実行中であって
も行われる。
また、特別図柄制御処理では、特別図柄の始動条件が成立したか否かが判定される。特
別図柄の始動条件が成立すると、特別図柄の大当り判定用カウンタから抽出された大当り
判定用乱数値を参照し、「大当り」であるか否かを判定する特別図柄の当り判定処理が行
われる。その後、停止図柄を決定する停止図柄決定処理が行われる。停止図柄決定処理で
は、特別図柄の図柄決定用カウンタから抽出された図柄決定用乱数値と、特別図柄の当り
判定処理の結果とを参照し、停止表示させる特別図柄が決定される。
なお、本実施例では、確変フラグがオンであれば確変制御が実行される。上記の特別図
柄の当り判定処理では、確変フラグがオフの場合は相対的に低い確率で「大当り」である
と判定され、確変フラグがオンの場合は相対的に高い確率で「大当り」であると判定され
る。以下、この明細書において、「大当り」であると判定される確率を「大当り確率」と
称する。
なお、確変フラグは、メインRAM203に格納される管理フラグの一つであり、確変
制御を実行するか否かを管理するためのフラグである。確変フラグがオンの場合、確変制
御が実行される遊技状態(例えば本実施例では高確時短遊技状態)において遊技が進行す
る。一方、確変フラグがオフの場合、確変制御が実行されない遊技状態(例えば、通常遊
技状態や低確時短遊技状態)において遊技が進行する。
次いで、特別図柄の変動パターン決定処理が行われる。この処理では、変動パターン決
定用カウンタから乱数値を抽出し、その乱数値と、上述した特別図柄の当り判定処理の結
果と、上述した停止表示させる特別図柄とを参照し、特別図柄の変動パターン(可変表示
パターン)が決定される。そして、特別図柄の変動パターン決定処理の結果に基づいて特
別図柄の可変表示制御処理が行われる。
特別図柄の変動パターンが決定されると、次に演出パターンを決定するための演出パタ
ーン決定処理が行われる。そして、演出パターン決定処理の結果に基づいて、表示装置7
の表示領域に表示される例えば装飾図柄やキャラクタ演出等の表示演出、および、スピー
カ32から出力される音声や効果音等の音演出等の演出制御処理が行われる。なお、演出
制御処理はサブCPU301によって行われる。
そして、特別図柄の可変表示制御処理および演出制御処理が終了し、大当りである場合
、大当り遊技制御処理が行われる。大当り遊技制御処理は、大当り遊技状態において実行
される処理である。大当り遊技状態が終了すると、特別図柄ゲームが終了し、大当りでな
い非大当り遊技状態への遊技状態移行制御処理が行われる。この場合、大当りの種類に応
じて遊技状態が移行する。例えば、確変フラグおよび時短フラグのいずれもがオンにセッ
トされる大当り種類である場合、大当り遊技状態の終了後、高確時短遊技状態に移行する
一方、大当りでないすなわちハズレである場合、特別図柄ゲームが終了する。なお、第
1のパチンコ遊技機では特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれないが、特別図
柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれるパチンコ遊技機では、小当りに当選すると小
当り遊技制御処理が行われる。また、大当りでないが後述する時短当りである場合は、時
短遊技状態に移行する。
そして、特別図柄の始動条件が成立する都度、上述した特別図柄制御処理の各種処理が
繰り返される。
なお、特別図柄制御処理中に始動口120,140への遊技球の入賞があった場合、特
別図柄始動入賞処理が実行される。また、始動口120,140への遊技球の入賞時に抽
出される特別図柄の始動情報(例えば、大当り判定用乱数値、特別図柄の図柄乱数値、リ
ーチ判定用乱数値、および、演出選択用乱数値等の各種乱数値等の各種データ)を、特別
図柄の始動条件が成立するまで保留する。
また、第1のパチンコ遊技機では、第1特別図柄の始動情報の4個と第2特別図柄の始
動情報の4個とで合計最大8個まで特別図柄の始動情報を保留することができるが、保留
できる特別図柄の始動情報の数はこれに限られない。例えば、第1特別図柄の始動情報を
第2特別図柄の始動情報よりも多く保留できるようにしてもよいし、第2特別図柄の始動
情報を第1特別図柄の始動情報よりも多く保留できるようにしてもよい。
また、図7には示されていないが、特別図柄が始動入賞してから特別図柄の始動条件が
成立するまでの間に、始動口120,140への遊技球の入賞(通過)時に抽出された始
動情報に基づいて当落(「大当り」当選の有無)や変動パターンを特別図柄の当り判定処
理に先だって判定する先読み判定(例えば、後述の図52のS396を参照)を行い、こ
の先読み判定の結果に基づいて所定の演出を行う先読み演出機能を備えるようにしてもよ
い。なお、上記の先読み判定は、始動口120,140への遊技球の入賞によって抽出さ
れた始動情報が保留される前に行ってもよいし、保留された後に行ってもよい。
[1-3-2.普通図柄ゲーム]
図7に示されるように、普通図柄ゲームには、主として、通過ゲート126への遊技球
の通過があった場合に行われる普通図柄始動通過処理、および、普通図柄の始動条件が成
立したことに基づいて行われる普通図柄制御処理、等が含まれる。
通過ゲート126への遊技球の通過があった場合、普通図柄始動通過処理が実行される
。この普通図柄始動通過処理では、普通図柄用の当り判定用カウンタから普通図柄の始動
情報(例えば、普通図柄の当り判定用乱数値等)を抽出(取得)し、抽出した始動情報を
保留する。
また、普通図柄制御処理では、メインCPU201は、普通図柄の始動条件が成立した
か否かを判定する。普通図柄の可変表示を開始する場合、メインCPU201は、普通図
柄用の当り判定用カウンタから抽出された普通図柄の当り判定用乱数値を参照し、「普通
図柄当り」とするか否かの普通図柄の当り判定処理を実行し、その後、変動パターン決定
処理を実行する。この処理では、普通図柄の当り判定処理の結果が参照され、普通図柄の
変動パターンが決定される。
次いで、メインCPU201は、普通図柄の当り判定処理の結果、および、決定された
普通図柄の変動パターンを参照し、普通図柄の可変表示の制御を行う可変表示制御処理、
および、所定の演出を行う演出制御処理を実行する。なお、演出制御処理は実行されない
場合もある。
そして、普通図柄の可変表示制御処理および演出制御処理が終了すると、メインCPU
201は、「普通図柄当り」を示す普通当り図柄が普通図柄表示部161(図5、図6参
照)に導出されたか否かを判定する。普通当りを示す停止表示態様が導出されたと判定す
ると、メインCPU201は、普通図柄当り遊技制御処理を実行する。この普通図柄当り
遊技制御処理では、普通電動役物146(図4参照)が作動し、入賞口(例えば、本実施
例では例えば第2始動口140(図4参照))への遊技球の入賞(通過)が可能または容
易な開放状態となる。一方、普通当りを示す停止表示態様が導出されなかったと判定する
と、メインCPU201は、普通図柄当り遊技制御処理を実行せず、普通図柄制御処理を
終了する。
なお、時短制御が実行されない遊技状態(例えば、通常遊技状態)では、普通当りを示
す停止表示態様が導出される確率を0にしてもよい。時短制御は、時短制御が実行されて
いないときと比べて、特別図柄の可変表示時間を短縮させる特図短縮制御、および、普通
電動役物146を作動させて入賞口(本実施例では例えば第2始動口140(図4参照)
)を開放状態とする頻度を高める電サポ制御、のうち少なくともいずれか一方が行われる
制御が相当する。この時短制御は、特図短縮制御および電サポ制御の両方を行う制御とし
てもよいし、特図短縮制御および電サポ制御のうちいずれか一方のみを行う制御としても
よい。
電サポ制御は、「普通図柄当り」の当選確率、普通図柄の可変表示時間、および普通電
動役物146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間)のうち少なくともい
ずれかの時短性能を向上させる制御である。時短性能とは、入賞口(例えば、本実施例で
は第2始動口140(図4参照))への遊技球の入賞の容易さを変更する性能であって、
「普通図柄当り」の当選確率、普通図柄の可変表示時間、または/および普通電動役物1
46の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間等)等をいう。また、時短性能
を向上させるとは、例えば、入賞口(例えば、本実施例では例えば第2始動口140(図
4参照))への遊技球の入賞をより容易にすることである。すなわち、電サポ制御が実行
されると、電サポ制御が実行されていない場合と比べて、「普通図柄当り」の当選確率ア
ップ、普通図柄の可変表示時間の短縮、または/および普通電動役物146による入賞容
易化(開放回数アップ、開放時間延長、ウェイト時間短縮等)が行われる。
そして、普通図柄の始動条件が成立する都度、上述した普通図柄制御処理の各種処理が
繰り返される。
なお、普通図柄制御処理中に通過ゲート126への遊技球の通過があった場合、普通図
柄始動通過処理が実行される。また、通過ゲート126への遊技球の通過時に抽出される
普通図柄の始動情報(例えば、普通図柄の当り判定用乱数値等)を、普通図柄の始動条件
が成立するまで保留する。
なお、普通図柄の可変表示の開始は保留された順に行われ、普通図柄の始動条件が成立
すると、保留されている普通図柄の始動情報のうち最先で保留された始動情報についての
可変表示を実行する。
なお、各種乱数値(例えば、第1特別図柄の大当り判定用乱数値、第1特別図柄の図柄
乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、第2特別図柄の大当り判定用乱数値、第2
特別図柄の図柄乱数値、第2特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、普通図柄の当り判
定用乱数値等)の抽出方式は、メインCPU201によりプログラムを実行することによ
って所定の範囲(幅)内で乱数値を生成するソフト乱数方式を用いてもよいし、所定周期
で乱数が更新される乱数発生器におけるカウンタから乱数値を抽出するハード乱数方式を
用いてもよい。
[1-3-3.遊技状態遷移]
図8に示されるように、遊技の状態は、非大当り遊技状態と大当り遊技状態とに大別す
ることができる。非大当り遊技状態では、上述したとおり特別図柄ゲームを実行し、特別
図柄の当り判定処理の結果として大当りが導出されると、非大当り遊技状態から大当り遊
技状態に移行する。大当り遊技状態では、上述したとおりラウンド遊技が実行され、特別
図柄の可変表示は実行されない。ただし、普通図柄の可変表示については、大当り遊技状
態であっても実行可能とされている。なお、小当り遊技状態についての説明は省略するも
のとする。
非大当り遊技状態は、特別図柄の当り判定処理における大当りの当選確率が相対的に低
い低確率状態と、特別図柄の当り判定処理における大当りの当選確率が相対的に高い高確
遊技状態と、に大別することができる。
高確遊技状態には、時短制御が実行される高確時短遊技状態(高確高ベース)が含まれ
る。なお、第1のパチンコ遊技機における高確遊技状態には含まれないが、図8に示され
るように、時短制御が実行されない高確非時短遊技状態(高確低ベース状態)が高確遊技
状態に含まれる場合もある。
低確率状態には、時短制御が実行されない通常遊技状態(低確低ベース)と、時短制御
が実行される時短遊技状態(低確高ベース)とが含まれる。
さらに、時短遊技状態には、A時短遊技状態と、B時短遊技状態と、C時短遊技状態と
が含まれる。
A時短遊技状態は、特定の大当り遊技状態の終了後に移行可能な時短遊技状態であって
、規定回数の特別図柄ゲームが実行されるか、大当り遊技状態に移行されると、A時短遊
技状態が終了する。規定回数の特別図柄ゲームが実行されることによってA時短遊技状態
が終了すると、原則として、通常遊技状態に移行する。
B時短遊技状態は、例えば、大当り遊技状態が終了し、非高確遊技状態(すなわち確変
フラグがオフである遊技状態)における特別図柄の可変表示が開始されたことや、後述す
るRAMクリアされたこと等を起点とする特別図柄の可変表示回数(例えば、天井カウン
タ)が天井値(例えば、1000回)に到達すると移行可能な時短遊技状態であって、規
定回数の特別図柄ゲームが実行されるか、大当り遊技状態に移行されると、B時短遊技状
態が終了する。規定回数の特別図柄ゲームが実行されることによってB時短遊技状態が終
了すると、原則として、通常遊技状態に移行する。
C時短遊技状態は、低確率状態において行われた特別図柄の当り判定処理の結果が「時
短当り」であり、時短当りの表示態様が導出されると移行可能な時短遊技状態であって、
「時短当り」に当選したことによって決定された規定回数の特別図柄ゲームが実行される
か、大当り遊技状態に移行されると、C時短遊技状態が終了する。上記の規定回数の特別
図柄ゲームが実行されることによってC時短遊技状態が終了すると、原則として、通常遊
技状態に移行する。なお、例えば、複数の時短遊技状態が重複する場合には、上記の規定
回数の特別図柄ゲームが実行されたとしても、通常遊技状態に移行するのではなくC時短
遊技状態が継続する。
この明細書において、複数の時短遊技状態を重ねて実行するか否かにかかわらず、時短
遊技状態において時短遊技状態への移行条件が成立したり、複数の時短遊技状態への移行
条件が同時に成立することを、時短遊技状態が「重複する」と称する。そして、複数の時
短遊技状態が重複した場合に、メインCPU201の制御により、内部的に、重複した複
数の時短遊技状態のいずれをも作動させること、すなわち重複した複数の時短遊技状態を
内部的に並行して作動させることを「重ねて実行」すると称する。ただし、メインCPU
201が内部的には複数の時短遊技状態を重ねて実行したとしても、実際に実行される時
短制御はいずれか一方の時短遊技状態に対応する時短制御のみである。すなわち、複数の
時短遊技状態が重ねて実行されている場合であっても、遊技者からは、複数の時短遊技状
態のうちいずれか一の時短遊技状態に制御されているものと把握される。
次に、遊技状態の移行について説明する。
通常遊技状態、時短遊技状態(A時短遊技状態、B時短遊技状態、C時短遊技状態)、
および高確遊技状態(例えば高確時短遊技状態)に制御されている場合であっても、特別
図柄の当り判定処理の結果が大当りであると、大当り遊技状態に移行する。
大当り遊技状態が終了すると、遊技仕様にもよるが、通常遊技状態、時短遊技状態、お
よび高確遊技状態(例えば高確時短遊技状態)のいずれにも移行させることができる。た
だし、大当り遊技状態が終了したときに移行できる時短遊技状態は、A時短遊技状態に限
られる。
高確遊技状態に制御されている場合、所謂ST機やループ機等の一部のパチンコ遊技機
を除いて、高確遊技状態から時短遊技状態または通常遊技状態には移行しない。同様に、
時短遊技状態または通常遊技状態からは、大当り遊技状態を経由しない限り、高確遊技状
態には移行しない。
通常遊技状態に制御されている場合、B時短遊技状態またはC時短遊技状態に移行可能
であるものの、A時短遊技状態には、大当り遊技状態を経由しない限り、移行できない。
ただし、A時短遊技状態において規定回数の特別図柄ゲームが実行されると通常遊技状態
に移行するため、A時短遊技状態から通常遊技状態への移行は可能である。なお、B時短
遊技状態およびC時短遊技状態のいずれに制御されている場合であっても、規定回数の特
別図柄ゲームが実行されると通常遊技状態に移行するため、B時短遊技状態やC時短遊技
状態から通常遊技状態への移行も可能である。
次に、時短遊技状態どうしの移行について説明する。
A時短遊技状態に制御されている場合、A時短遊技状態において実行可能な時短回数は
、B時短遊技状態への移行条件である天井値よりも少ない回数に設定されるため、A時短
遊技状態からB時短遊技状態に移行することはない。また、A時短遊技状態は大当り遊技
状態を経由して制御されるため、B時短遊技状態からA時短遊技状態に移行することもな
い。一方、A時短遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である
とC時短遊技状態への移行条件が成立するため、A時短遊技状態とC時短遊技状態とが重
複しうる。ただし、上述したようにA時短遊技状態は大当り遊技状態を経由して制御され
るため、C時短遊技状態からA時短遊技状態に移行することはない。
B時短遊技状態に制御されている場合、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」
であるとC時短遊技状態への移行条件が成立し、B時短遊技状態とC時短遊技状態とが重
複しうる。また、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達した場合も、C時
短遊技状態とB時短遊技状態とが重複しうる。
C時短遊技状態に制御されている場合、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」
であるとC時短遊技状態への移行条件が成立し、C時短遊技状態とC時短遊技状態とが重
複しうる。
なお、時短遊技状態の重複についての詳細は後述する。
[1-4.基本仕様]
次に、図9~図19を参照して、第1のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する。
第1のパチンコ遊技機では、確変制御および時短制御のいずれも実行されない通常遊技
状態、確変制御および時短制御の両方が実行される高確時短遊技状態、並びに、確変制御
は実行されないものの時短制御が実行される低確時短遊技状態が用意されており、メイン
CPU201は、これらの遊技状態のうちいずれかの遊技状態において遊技を進行させる
ことが可能となっている。ただし、メインCPU201の制御によって進行される遊技状
態はこれに限られない。
本実施例において、通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされ、高確時短遊技状
態および低確時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされる。サブCPU301は、
正規な遊技態様とされる打ち方を、例えば表示装置7の表示領域に表示する制御を実行す
る。なお、「正規な遊技態様」とは、複数の遊技態様(例えば発射態様)のうち遊技者に
とって最も不利益とならない(遊技者にとって有利な)遊技態様が相当する。
[1-4-1.設定値毎の大当り確率]
図9は、第1のパチンコ遊技機における設定値毎の大当り確率(概算)を示すテーブル
の一例である。図9に示されるように、第1のパチンコ遊技機では、上述の設定キー17
4やバックアップクリアスイッチ176(いずれも図6参照)等を用いて、例えば設定1
~設定6といった複数の設定値のうちいずれか一の設定値にセットすることができる。こ
のような設定機能付きパチンコ遊技機の場合、大当り確率は設定値に応じて異なっており
、メインCPU201は、セットされた設定値に基づいて特別図柄の当り判定処理を実行
する。
具体的には、確変制御が実行されない確変フラグがオフの遊技状態(本実施例では例え
ば通常遊技状態および低確時短遊技状態)における大当り確率は、第1特別図柄の当り判
定処理および第2特別図柄の当り判定処理のいずれが実行された場合であっても、例えば
、設定1で約319分の1、設定2で約314分の1、設定3で約309分の1、設定4
で約304分の1、設定5で約299分の1、設定6で約294分の1となっている。ま
た、確変制御が実行される確変フラグがオンの遊技状態(本実施例では例えば高確時短遊
技状態)における大当り確率は、設定1で約77分の1、設定2で約76分の1、設定3
で約75分の1、設定4で約74分の1、設定5で約73分の1、設定6で約72分の1
となっている。
なお、時短当り確率は、大当り確率とは異なり全設定値で共通の確率となっている。例
えば、第1特別図柄の当り判定処理が実行された場合の時短当り確率は160分の1、第
2特別図柄の当り判定処理が実行された場合の時短当り確率は240分の1となっている
。時短当り確率は、第1特別図柄の当り判定処理が実行された場合と第2特別図柄の当り
判定処理が実行された場合とで異ならせてもよいが、同じとしてもよい。
ただし、時短当り確率が全設定値で共通の確率であったとしても、時短継続率(例えば
、セットされる時短回数)については、設定値に応じて異ならせてもよい。例えば、特別
図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、例えば、設定1の場合は時短回数
として50回がセットされ、設定6の場合は時短回数として100回がセットされるよう
にしてもよい。
なお、第1のパチンコ遊技機では小当りが抽選対象に含まれていないが、小当りを抽選
対象に含むようにしてもよい。小当りを抽選対象に含む場合、小当り確率を、全設定値で
共通の確率とするとよい。また、小当りを抽選対象に含む場合、第1特別図柄と第2特別
図柄とのうち一方の特別図柄(例えば第2特別図柄)の当り判定処理が行われた場合に限
り小当りに当選しうるようにしてもよい。この場合、他方の特別図柄(例えば第1特別図
柄)の当り判定処理では、小当り当選したか否かの判定自体を行わない態様の他、小当り
確率を0として小当り当選したか否かの判定を行う態様であってもよい。
上記の時短当り確率および小当りを抽選対象に含む場合の小当り確率は、上述したとお
り全設定値で共通の確率となっているが、これに限られず、設定値に応じて異なる確率と
してもよい。
また、本実施例では、全ての設定値においてそれぞれ大当り確率が異なっているが、こ
れに限定されず、例えば、設定1と設定2とで共通の大当り確率、設定3と設定4とで共
通の大当り確率、設定5と設定6とで共通の大当り確率といったように、複数の設定値で
大当り確率を同じにしてもよい。
また、本実施例では、設定値に応じて大当り確率が異なっているが、遊技者にとっての
有利度合いが設定値に応じて異なれば、設定値に応じて異なる対象が必ずしも大当り確率
に限定されない。例えば、特定の入賞口に遊技球が入賞すると大当り遊技状態に制御され
るようなパチンコ遊技機であれば、設定値に応じて特定の入賞口への入賞確率を異ならせ
るようにしてもよい。なお、パチンコ遊技機を、設定機能付きパチンコ遊技機とすること
は必須ではない。
[1-4-2.特別図柄の当り判定テーブル]
図10は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記
憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。なお、図10に示される特別図
柄の当り判定テーブルは、図9に示される設定1の場合を一例として示したものである。
特別図柄の当り判定テーブルは、特別図柄の当り判定処理において参照されるテーブル
、すなわち、始動口120,140に遊技球が入賞した際に抽出される大当り判定用乱数
値に基づいて「時短当り」、「大当り」または「ハズレ」を抽選により決定する際に参照
されるテーブルである。なお、本実施例では、抽選対象は「時短当り」、「大当り」およ
び「ハズレ」であり、他の抽選対象(例えば、小当り)が含まれていないが、第1始動口
120または/および第2始動口140に遊技球が入賞した際に、他の抽選対象に決定さ
れるようにしてもよい。
大当り判定用乱数値は、上述したとおり、特別図柄の当り判定処理に用いられる乱数値
である。本実施例において、大当り判定用乱数値は、0~65535(65536種類)
の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
本実施例では、メインCPU201は、第1特別図柄の当り判定処理において、抽出さ
れた大当り判定用乱数値に基づいて「時短当り」、「大当り」、または「ハズレ」に決定
する。第1特別図柄の当り判定テーブルには、確変フラグの値(0または1)毎に、「時
短当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する時短当り判定値
データとの関係、「大当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応
する大当り判定値データとの関係、および「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数値の
範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定されている。
なお、本明細書において、確変フラグの値が「0」の場合、確変フラグがオフであり、
確変フラグの値が「1」の場合、確変フラグがオンである。
また、メインCPU201は、第2特別図柄の当り判定処理において、第1特別図柄の
当り判定処理と同様、抽出された大当り判定用乱数値に基づいて「時短当り」、「大当り
」、または「ハズレ」に決定する。第2特別図柄の当り判定テーブルには、確変フラグの
値(0または1)毎に、「時短当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこ
れに対応する時短当り判定値データとの関係、「大当り」に決定される大当り判定用乱数
値の範囲(幅)とこれに対応する大当り判定値データとの関係、および「ハズレ」に決定
される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が
規定されている。
本実施例では、例えば、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、
抽出された大当り判定用乱数値が0~408のいずれかである場合、メインCPU201
は、「時短当り」と判定し、当落判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。
また、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判
定用乱数値が409~613のいずれかである場合、メインCPU201は、「大当り」
と判定し、当落判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。また、抽出された大
当り判定用乱数値が614~65535のいずれかである場合、メインCPU201は、
「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、例えば、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出され
た大当り判定用乱数値が0~408のいずれかである場合、メインCPU201は、「時
短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第1特
別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値が
409~1259のいずれかである場合、メインCPU201は、「大当り」と判定し、
判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。また、抽出された大当り判定用乱数
値が1260~65535のいずれかである場合、メインCPU201は、「ハズレ」と
判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
同様に、例えば、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出さ
れた大当り判定用乱数値が0~272のいずれかである場合、メインCPU201は、「
時短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第2
特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判定用乱数値
が273~477のいずれかである場合、メインCPU201は、「大当り」と判定し、
判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。さらに、第2特別図柄の当り判定処
理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判定用乱数値が478~65535
のいずれかである場合、メインCPU201は、「ハズレ」と判定し、判定値データを「
ハズレ判定値データ」に決定する。
また、例えば、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出され
た大当り判定用乱数値が0~272のいずれかである場合、メインCPU201は、「時
短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第2特
別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値が
273~1123のいずれかである場合、メインCPU201は、「大当り」と判定し、
判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。さらに、第2特別図柄の当り判定処
理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値が1124~6553
5のいずれかである場合、メインCPU201は、「ハズレ」と判定し、判定値データを
「ハズレ判定値データ」に決定する。
このように、本実施例では、例えば0~65535の範囲で発生する大当り判定用乱数
値のうち、0から所定幅(例えば、第1特別図柄の当り判定処理であれば0~408)を
、大当り判定値データおよびハズレ判定値データを除く他の判定値データ(例えば、時短
当り判定値データ)に割り当てている。また、所定値から最後尾(例えば、第1特別図柄
の当り判定処理時に確変フラグがオフの場合であれば614~65535)をハズレ判定
値データに割り当てている。さらに、大当り判定値データとハズレ判定値データとを隣接
して割り当てている。このようにすることで、例えば確変フラグがオフからオン(または
オンからオフ)になった場合に、大当り判定値データの幅を大きく(または小さく)した
分だけハズレ判定値データの幅を小さく(または大きく)するだけで、他の判定値データ
(例えば、時短当り判定値データ)の幅を変更することなく、大当り確率を変更すること
が可能となる。
また、本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当
選確率と、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率とを異
ならせることにより、遊技にバリエーションを持たせて興趣の低下を抑制できるようにし
ている。
とくに、図10に示されるように、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時
短当り」の当選確率を、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当
選確率よりも高くすることにより、単調な遊技となりがちな通常遊技状態における興趣の
低下を抑制することが可能となる。
ただし、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率を、第
1特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率よりも高くしてもよ
い。この場合、例えば時短遊技状態において「時短当り」に当選した場合に時短遊技状態
を重ねて実行するようにすることで、時短遊技状態の終了間際に「時短当り」に当選する
と、時短遊技状態が実質的に延長されることとなり、興趣の低下を抑制することが可能と
なる。
ところで、図10に示されるように、本実施例では、確変フラグがオンおよびオフのい
ずれの場合であっても、「時短当り」に当選しうる。ただし、メインCPU201は、確
変フラグがオフ(通常遊技状態、時短遊技状態)である場合、当り判定処理の結果が「時
短当り」であれば時短遊技状態に制御するものの、確変フラグがオンである場合には、当
り判定処理の結果がたとえ「時短当り」であったとしても、時短遊技状態に制御しないよ
うにしている。
[1-4-3.特別図柄判定テーブル]
図11は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記
憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
特別図柄判定テーブルは、始動口120,140に遊技球が入賞した際に抽出される特
別図柄の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「選択図
柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。「
選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであった場合に、大当り
種類に応じて定められる当り図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド
」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。
特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図11に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果
として時短当り判定値データが得られた場合、メインCPU201は、例えば、選択図柄
コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第1特別図柄の図
柄乱数値が例えば0~69である場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして
「z0」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。また、第1特別図柄
の図柄乱数値が例えば70~96のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図
柄コマンドとして「z1」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。ま
た、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば97~99のいずれかである場合、メインCPU
201は、選択図柄コマンドとして「z2」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2
」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、
例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち
、第1特別図柄の図柄乱数値が0~9のいずれかである場合、メインCPU201は、選
択図柄コマンドとして「z3」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA3」を選択する
。また、第1特別図柄の図柄乱数値が10~59のいずれかである場合、メインCPU2
01は、選択図柄コマンドとして「z4」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」
を選択する。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が60~99のいずれかである場合、メ
インCPU201は、選択図柄コマンドとして「z5」を選択し、図柄指定コマンドとし
て「zA4」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、
第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU201は、選択
図柄コマンドとして「z6」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA5」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合
、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわ
ち、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば0~96である場合、メインCPU201は、選
択図柄コマンドとして「z7」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA6」を選択する
。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば97~99のいずれかである場合、メインC
PU201は、選択図柄コマンドとして「z8」を選択し、図柄指定コマンドとして「z
A7」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、
例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち
、第2特別図柄の図柄乱数値が0~59のいずれかである場合、メインCPU201は、
選択図柄コマンドとして「z9」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA8」を選択す
る。また、第2特別図柄の図柄乱数値が60~99のいずれかである場合、メインCPU
201は、選択図柄コマンドとして「z10」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA
9」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、
第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU201は、選択
図柄コマンドとして「z11」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA10」を選択す
る。
なお、本実施例では、特別図柄の当り判定テーブル(図10参照)を参照して、抽出さ
れた大当り判定用乱数値に基づいて当落判定値データを決定し、その後、特別図柄判定テ
ーブル(図11参照)を参照して、特別図柄の図柄乱数値に基づいて選択図柄コマンドお
よび図柄指定コマンドを決定するようにしているが、これに限られない。例えば、抽出さ
れた大当り判定用乱数値と特別図柄の図柄乱数値とに基づいて、特別図柄の当落、選択図
柄コマンドおよび図柄指定コマンドをあわせて決定するようにしてもよい。
[1-4-4.特別図柄停止態様決定テーブル]
図12(A)は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM20
2に記憶されている特別図柄停止態様決定テーブルの一例である。特別図柄停止態様決定
テーブルは、特別図柄の可変表示が停止したときに第1特別図柄表示部163または第2
特別図柄表示部164(図5参照)に導出される特別図柄の停止態様を、選択図柄コマン
ドに応じて決定する際に参照される。
図12(A)に示されるように、第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部
164(図5参照)に導出される特別図柄の停止態様は、例えば0~7の領域で構成され
る1バイトの制御信号で構成される。第1特別図柄の0~7の各領域は、第1特別図柄表
示部163を構成する8個のLED163a~163h(図5参照)のいずれかに1対1で
対応している。例えば、第1特別図柄の領域0は163aに対応し、第1特別図柄の領域
1は163bに対応し、第1特別図柄の領域2は163cに対応し、第1特別図柄の領域
3は163dに対応し、第1特別図柄の領域4は163eに対応し、第1特別図柄の領域
5は163fに対応し、第1特別図柄の領域6は163gに対応し、第1特別図柄の領域
7は163hに対応している。
同様に、第2特別図柄の0~7の各領域は、第2特別図柄表示部164を構成する8個
のLED164a~164h(図5参照)のいずれかに1対1で対応している。例えば、第
2特別図柄の領域0は164aに対応し、第2特別図柄の領域1は164bに対応し、第
2特別図柄の領域2は164cに対応し、第2特別図柄の領域3は164dに対応し、第
2特別図柄の領域4は164eに対応し、第2特別図柄の領域5は164fに対応し、第
2特別図柄の領域6は164gに対応し、第2特別図柄の領域7は164hに対応してい
る。
本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、特別図柄表
示部163,164に導出されるLEDの表示態様(時短当りの表示態様)は、次のとお
り決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z0」の場合、メインCPU201は、第
1特別図柄表示部163を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の領域0に対応す
るLED163aと、第1特別図柄の領域7に対応するLED163hとを点灯し、その
他のLEDが消灯する態様で、第1特別図柄表示部163を停止表示するよう決定する。
選択図柄コマンドが「z1」の場合、メインCPU201は、第1特別図柄表示部163
を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の領域0に対応するLED163aと、第
1特別図柄の領域1に対応するLED163bと、第1特別図柄の領域7に対応するLE
D163hとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第1特別図柄表示部163を
停止表示するよう決定する。選択図柄コマンドが「z2」の場合、メインCPU201は
、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の領域0に対
応するLED163aと、第1特別図柄の領域2に対応するLED163cと、第1特別
図柄の領域7に対応するLED163hとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、
第1特別図柄表示部163を停止表示するよう決定する。また、選択図柄コマンドが「z
7」の場合、メインCPU201は、第2特別図柄表示部164を構成する8個のLED
のうち、第2特別図柄の領域0に対応するLED164aと、第2特別図柄の領域1に対
応するLED164bと、第2特別図柄の領域7に対応するLED164hとを点灯し、
その他のLEDが消灯する態様で、第2特別図柄表示部164を停止表示するよう決定す
る。選択図柄コマンドが「z8」の場合、メインCPU201は、第2特別図柄表示部1
64を構成する8個のLEDのうち、第2特別図柄の領域0に対応するLED164aと
、第2特別図柄の領域2に対応するLED164cと、第2特別図柄の領域7に対応する
LED164hとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第2特別図柄表示部16
4を停止表示するよう決定する。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、特別図柄表示部163
,164に導出されるLEDの表示態様(大当りの表示態様)は、次のとおり決定される
。例えば、選択図柄コマンドが「z3」の場合、メインCPU201は、第1特別図柄表
示部163を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の領域3に対応するLED16
3dと、第1特別図柄の領域4に対応するLED163eと、第1特別図柄の領域6に対
応するLED163gとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第1特別図柄表示
部163を停止表示するよう決定する。選択図柄コマンドが「z4」の場合、メインCP
U201は、第1特別図柄表示部163を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の
領域3に対応するLED163dと、第1特別図柄の領域5に対応するLED163fと
、第1特別図柄の領域6に対応するLED163gとを点灯し、その他のLEDが消灯す
る態様で、第1特別図柄表示部163を停止表示するよう決定する。選択図柄コマンドが
「z5」の場合、メインCPU201は、第1特別図柄表示部163を構成する8個のL
EDのうち、第1特別図柄の領域3に対応するLED163dと、第1特別図柄の領域4
に対応するLED163eと、第1特別図柄の領域5に対応するLED163fと、第1
特別図柄の領域6に対応するLED163gとを点灯し、その他のLEDが消灯する態様
で、第1特別図柄表示部163を停止表示するよう決定する。選択図柄コマンドが「z9
」の場合、メインCPU201は、第2特別図柄表示部164を構成する8個のLEDの
うち、第2特別図柄の領域3に対応するLED164dと、第2特別図柄の領域4に対応
するLED164eと、第2特別図柄の領域6に対応するLED164gとを点灯し、そ
の他のLEDが消灯する態様で、第2特別図柄表示部164を停止表示するよう決定する
。選択図柄コマンドが「z10」の場合、メインCPU201は、第2特別図柄表示部1
64を構成する8個のLEDのうち、第2特別図柄の領域3に対応するLED164dと
、第2特別図柄の領域5に対応するLED164fとを点灯し、その他のLEDが消灯す
る態様で、第2特別図柄表示部164を停止表示するよう決定する。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、特別図柄表示部163
,164に導出されるLEDの表示態様(ハズレの表示態様)は、次のとおり決定される
。例えば、選択図柄コマンドが「z6」の場合、メインCPU201は、第1特別図柄表
示部163を構成する8個のLEDのうち、第1特別図柄の領域7に対応するLED16
3hのみを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第1特別図柄表示部163を停止
表示するよう決定する。選択図柄コマンドが「z11」の場合、メインCPU201は、
第2特別図柄表示部164を構成する8個のLEDのうち、第2特別図柄の領域7に対応
するLED164hのみを点灯し、その他のLEDが消灯する態様で、第2特別図柄表示
部164を停止表示するよう決定する。
メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて特別図柄の停止態様
を決定すると、決定された態様に対応する制御信号を第1特別図柄表示部163または第
2特別図柄表示部164を構成する各LEDに出力し、第1特別図柄表示部163または
第2特別図柄表示部164に導出される特別図柄の停止態様を制御する。
なお、図12(A)では、第1特別図柄表示部163に導出されるLEDの表示態様と
、第2特別図柄表示部164に導出されるLEDの表示態様とを、便宜上、同じテーブル
にあらわしている。ただし、第1特別図柄表示部163と第2特別図柄表示部164とで
、制御信号は別々に送信されるようにするとよい。
図12(B)は、第1のパチンコ遊技機が備えるサブ制御回路300のプログラムRO
Mに記憶されている装飾図柄停止態様決定テーブルの一例である。装飾図柄停止態様決定
テーブルは、表示装置7に表示される装飾図柄の可変表示が停止したときに導出される装
飾図柄の停止態様(図柄組合せ)を、図柄指定コマンドに応じて決定する際に参照される
。なお、図12(B)に示される「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したもの
である。
なお、第1のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とうちいずれか一方のみ
が可変表示可能であるため、サブCPU1301は、第1特別図柄および第2特別図柄の
うち可変表示されている特別図柄についての表示演出が表示装置7にて行われるよう制御
する。この場合、サブCPU301は、可変表示されている特別図柄が第1特別図柄であ
るか第2特別図柄であるかを把握できる態様で、表示演出を行うことが好ましい。
本実施例において、表示装置7に表示される装飾図柄は、左図柄が例えば1~9の9個
の図柄で構成され、中図柄が例えば1~9及び時短図柄の10個の図柄で構成され、右図
柄が例えば1~9の9個の図柄で構成される。時短図柄は、例えば特別図柄抽選の結果が
時短当りである場合等、遊技状態が時短遊技状態に移行する際に停止表示される図柄であ
る。中図柄を時短図柄で停止表示することにより、時短当りに当選したことを遊技者が把
握することができる。また、本実施例では、奇数図柄を、偶数図柄と比べて遊技者にとっ
ての有利度合いが高い図柄として規定しているが、これに限定されない。
なお、第1のパチンコ遊技機では特別図柄抽選の結果に小当りが含まれないが、特別図
柄抽選の結果に小当りが含まれる場合は、例えば、中図柄を構成する図柄に、小当り図柄
(特別図柄抽選の結果が小当りである場合に停止表示される図柄)を含めるようにしても
よい。この場合、特別図柄抽選の結果が小当りであると、サブCPU301は、中図柄を
小当り図柄で停止表示するため、小当りに当選したことを遊技者が把握することができる
図12(B)に示されるように、図柄指定コマンドが「zA1」または「zA6」であ
る場合(特別図柄抽選の結果が「時短当り」である場合)、サブCPU301は、装飾図
柄の停止態様として、例えば、左図柄及び右図柄を偶数図柄で停止させ、かつ中図柄を時
短図柄で停止させる。
図柄指定コマンドが「zA2」または「zA7」である場合(特別図柄抽選の結果が「
時短当り」である場合)、サブCPU301は、装飾図柄の停止態様として、例えば、左
図柄及び右図柄を奇数図柄で停止させ、かつ中図柄を時短図柄で停止させる。なお、図柄
指定コマンドが「zA2」または「zA7」である場合(選択図柄コマンドが「z2」ま
たは「z8」である場合)は、後述の図13を参照すると分かるように、図柄指定コマン
ドが「zA1」または「zA6」である場合(選択図柄コマンドが「z0」、「z1」ま
たは「z7」である場合)と比べてセットされる時短回数が多く、遊技者にとっての有利
度合いが高い。
図柄指定コマンドが「zA3」または「zA8」である場合(特別図柄抽選の結果が「
大当り」である場合)、サブCPU301は、装飾図柄の停止態様として、例えば、左図
柄、右図柄及び中図柄を奇数図柄の揃い図柄(ぞろ目)で停止させる。
図柄指定コマンドが「zA4」または「zA9」である場合(特別図柄抽選の結果が「
大当り」である場合)、サブCPU301は、装飾図柄の停止態様として、例えば、左図
柄、右図柄及び中図柄を偶数図柄の揃い図柄(ぞろ目)で停止させる。なお、図柄指定コ
マンド「zA4」は、後述の図13を参照すると分かるように、大当り遊技状態の終了後
、確変フラグがオンにセットされる場合(選択図柄コマンドが「z4」の場合)と、確変
フラグがオンにセットされない場合(選択図柄コマンドが「z5」の場合)とがある。そ
こで、本実施例では、選択図柄コマンドが「z4」及び「z5」のいずれであったとして
も、サブCPU301は、偶数図柄の揃い図柄(ぞろ目)で装飾図柄が停止するよう制御
し、大当り遊技状態において、確変当り(確変フラグがオンにセットされる当り)である
ことを示す昇格演出を行うようにするとよい。
また、後述の図13を参照すると分かるように、図柄指定コマンドが「zA4」または
「zA9」である場合は、後述の図13を参照すると分かるように、図柄指定コマンドが
「zA3」または「zA8」である場合と比べて、大当り遊技状態の終了後に確変フラグ
がオンにセットされる期待値が小さい。この点において、図柄指定コマンドが「zA3」
または「zA8」である場合、図柄指定コマンドが「zA4」または「zA9」である場
合と比べて、遊技者にとっての有利度合いが高い。
なお、図柄指定コマンドが「zA5」または「zA10」である場合(特別図柄抽選の
結果が「ハズレ」である場合)、サブCPU301は、装飾図柄をばらけ目で停止させる
。ばらけ目は、例えば、左図柄、右図柄及び中図柄のうち少なくとも一つの図柄が他の図
柄と異なる停止態様が相当する。
図12(B)では、図柄指定コマンドに応じた装飾図柄の停止態様(例えば、図柄指定
コマンドが「zA1」の場合、左図柄「2」、中図柄「時短」、右図柄「4」)を例示し
ているが、図12(B)の装飾図柄の停止態様の欄に示される停止態様はあくまでも例示
であって、これに限られない。
[1-4-5.当り種類決定テーブル]
図13は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記
憶されている当り種類決定テーブルの一例である。当り種類決定テーブルは、特別図柄の
図柄乱数値に対応して決定される選択図柄コマンドに応じて、大当り遊技状態の態様(よ
り詳しくは例えばラウンド数)または/およびその後の遊技状態の態様、を決定する際に
参照される。その後の遊技状態の態様は、大当り遊技状態終了後の遊技状態の態様を示す
。ただし、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合は、大当り遊技状態に制
御されることなくC時短遊技状態に制御されるため、その後の遊技状態の態様は、C時短
遊技状態の態様を示す。
本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、C時短遊技
状態の態様は、次のとおり決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z0」の場合、メ
インCPU201は、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットす
ることを決定し、時短回数を10回にセットすることを決定する。選択図柄コマンドが「
z1」の場合および「z7」の場合、メインCPU201は、確変フラグと時短フラグと
のうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定し、時短回数を50回にセットする
ことを決定する。選択図柄コマンドが「z2」の場合および「z8」の場合、メインCP
U201は、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを
決定し、時短回数を100回にセットすることを決定する。特別図柄の当り判定処理の結
果が「時短当り」であった場合、メインCPU201は、上述した時短当りの表示態様を
第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に導出した後、大当り遊技状
態に制御することなく、時短フラグをオンにセットするとともに決定された時短回数をセ
ットし、C時短遊技状態に制御可能となる。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「時
短当り」である場合は大当り遊技状態に制御されないため、大当り遊技状態の態様は決定
されない。なお、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場
合、この特別図柄の当り判定処理が行われたときの遊技状態にかかわらず、セットされる
時短回数を同じとしている。ただし、これに限られず、特別図柄の当り判定処理が行われ
たときの遊技状態に応じて、セットされる時短回数を異ならせてもよい。
このように、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合
、特別図柄の図柄乱数値に基づいて決定される選択図柄コマンドに応じて、セットされる
時短回数が異なるようにしている。このようにすることで、特別図柄の当り判定処理の結
果が「時短当り」であった場合に、その後の遊技の進行状況にバリエーションを持たせる
ことが可能となり、興趣の低下を抑制することが可能となる。
ところで、上述したとおり、メインCPU201は、確変フラグがオンである場合には
、当り判定処理の結果がたとえ「時短当り」であったとしても、時短遊技状態に制御しな
いようにしている。例えば、メインCPU201は、確変フラグがオン(高確遊技状態)
であったとしても、図10に示されるように「時短当り」の抽選を行い、当り判定処理の
結果が「時短当り」である場合には、「時短当り」に当選したことを示す時短当りの表示
態様を特別図柄表示部163,164に導出するものの、C時短遊技状態に制御せずに、
高確遊技状態を継続するようにしてもよい。
また、メインCPU201は、確変フラグがオンであるときに「時短当り」の抽選を行
い、当り判定処理の結果が「時短当り」であったとしても強制的にハズレの表示態様を特
別図柄表示部163,164に導出するようにしてもよい。
さらには、確変フラグがオンである場合、大当り判定用乱数値に対して時短当り判定値
データを割り当てない、すなわち「時短当り」を抽選結果(特別図柄の当り判定処理の結
果)に含まない当り判定処理が行われるようにしてもよい。この場合、大当り判定用乱数
値に対して、確変フラグがオフであるときは時短当り判定値データを割り当て、確変フラ
グがオンであるときは時短当り判定値データを割り当てない。そのため、確変フラグがオ
フであるときに時短当り判定値データに割り当てられていた乱数値の幅は、時短当り判定
値データの代わりに、ハズレ判定値データ、大当り判定値データ、又は、ハズレ判定値デ
ータと大当り判定値データとの両方、に割り当てられる。
なお、本実施例では、確変フラグがオンである場合には、C時短遊技状態に移行しない
ように構成しているが、これに限られない。例えば、確変フラグがオンであったとしても
時短フラグがオフであるような高確非時短遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機において
は、当り判定処理の結果が「時短当り」である場合には高確時短遊技状態に移行するよう
にしてもよい。
特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、当り遊技状態の態様およびそ
の後の遊技状態の態様は、次のとおり決定される。
例えば、選択図柄コマンドが「z3」の場合および「z9」の場合、メインCPU20
1は、大当り遊技状態の態様として、ラウンド数を10ラウンドに決定する。また、その
後の遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとの両方をオンにセットすることを
決定し、確変回数および時短回数をいずれも10000回にセットすることを決定する。
これらの場合、メインCPU201は、上述した大当りの表示態様を特別図柄表示部16
3,164に導出した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、高確
時短遊技状態に制御可能となる。
また、選択図柄コマンドが「z4」の場合、メインCPU201は、大当り遊技状態の
態様として、ラウンド数を4ラウンドに決定する。また、その後の遊技状態の態様として
、確変フラグと時短フラグとの両方をオンにセットすることを決定し、確変回数および時
短回数をいずれも10000回にセットすることを決定する。この場合、メインCPU2
01は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部163に導出した後、大当り遊
技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、高確時短遊技状態に制御可能となる。
また、選択図柄コマンドが「z5」の場合、メインCPU201は、大当り遊技状態の
態様として、ラウンド数を4ラウンドに決定する。また、その後の遊技状態の態様として
、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定する。
また、セットする時短回数を例えば200回にセットすることを決定する。この場合、メ
インCPU201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部163に導出した
後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、時短遊技状態に制御可能と
なる。ここで制御される時短遊技状態はA時短遊技状態である。
また、選択図柄コマンドが「z10」の場合、メインCPU201は、大当り遊技状態
の態様として、ラウンド数を10ラウンドに決定する。また、その後の遊技状態の態様と
して、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定す
る。また、セットする時短回数を例えば300回にセットすることを決定する。この場合
、メインCPU201は、上述した大当りの表示態様を第2特別図柄表示部164に導出
した後、大当り遊技状態に制御し、この大当り遊技状態の終了後、時短遊技状態に制御可
能となる。ここで制御される時短遊技状態もA時短遊技状態である。
なお、高確時短遊技状態における時短性能は、A時短遊技状態における時短性能と同じ
とすることが好ましいが、A時短における時短性能と異ならせてもよい。
また、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択
図柄コマンドが「z6」の場合、および「z11」の場合)、メインCPU201は、大
当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれもセットしない。すなわち、
特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの場合、メインCPU201は、遊技状態を移行
させずに、それまでの遊技状態に継続して制御する。
なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択図柄コマ
ンドが「z6」の場合、および「z11」の場合)、上述したように大当り遊技状態の態
様およびその後の遊技状態の態様のいずれもセットされないため、本来、図13の当り種
類決定テーブルに図示する必要がない。ただし、本実施例では、特別図柄の当り判定処理
の結果が「ハズレ」である場合、大当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様の
いずれも決定されないことを明示するために、便宜上、図13に図示したものである。
このように、本実施例において、メインCPU201は、図10の特別図柄の当り判定
テーブルを参照し、第1始動口120または第2始動口140に遊技球が入賞した際に抽
出される大当り判定用乱数値に基づいて当落判定値データを決定し(当落判定を行い)、
当落(「時短当り」、「大当り」または「ハズレ」)を決定する。その後、メインCPU
201は、図11の特別図柄判定テーブルを参照し、第1始動口120または第2始動口
140に遊技球が入賞した際に抽出される特別図柄の図柄乱数値と上記の当落判定値デー
タとに基づいて選択図柄コマンドを決定し、特別図柄表示部163,164に導出される
表示態様の種類(時短当りの種類または大当りの種類)を決定するようにしている。なお
、上記の当落判定および選択図柄コマンドの決定は、特別図柄の可変表示の開始時に行わ
れるが、特別図柄の可変表示が開始されてから確定表示されるまでの間に行われることを
排除する趣旨ではない。
また、図13に示されるように、本実施例では、大当り遊技状態の終了後に制御される
A時短遊技状態の時短回数は、例えば、200回(選択図柄コマンドが「z5」の場合)
、または300回(選択図柄コマンドが「z10」の場合)である。これに対し、特別図
柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合に制御されるC時短遊技状態の時短回
数は、例えば、10回(選択図柄コマンドが「z0」の場合)、50回(選択図柄コマン
ドが「z1」、「z7」の場合)、または100回(選択図柄コマンドが「z2」、「z
8」の場合)である。すなわち、A時短遊技状態における時短回数の期待値が、C時短遊
技状態における時短回数の期待値よりも高い。このように、A時短遊技状態をC時短遊技
状態と比べて遊技者にとって有利度合いが高くなるようにすることで、「大当り」の位置
づけを大きくすることができる。
なお、A時短遊技状態における時短回数の期待値をC時短遊技状態における時短回数の
期待値よりも高いことに代えて、例えば図14に示されるように、C時短遊技状態におけ
る時短回数の期待値をA時短遊技状態における時短回数の期待値よりも高くするようにし
てもよい。図14は、図13に示される当り種類決定テーブルの変形例である。この図1
4では、A時短遊技状態の時短回数は、例えば、50回(選択図柄コマンドが「z5」、
「z10」の場合)である。これに対し、C時短遊技状態の時短回数は、例えば、50回
(選択図柄コマンドが「z0」の場合)、100回(選択図柄コマンドが「z1」、「z
7」の場合)または200回(選択図柄コマンドが「z2」、「z8」の場合)である。
このように、C時短遊技状態をA時短遊技状態と比べて遊技者にとって有利度合いが高く
なるようにすることで、「時短当り」の位置づけを大きくすることができる。例えば、長
期間にわたって「大当り」に当選しないような状態が続いたとしても、「時短当り」に当
選した場合には相対的に有利なC時短遊技状態に制御されるため、興趣の低下を抑制する
ことが可能となる。
なお、本明細書において、確変フラグの場合と同様に、時短フラグの値が「0」の場合
が時短フラグオフであり、時短フラグの値が「1」の場合が時短フラグオンである。
時短フラグは、確変フラグと同様にメインRAM203に格納される管理フラグの一つ
であり、時短制御を実行するか否かを管理するためのフラグである。
また、時短回数は、時短制御を継続して実行可能な特別図柄の可変表示回数である。す
なわち、例えば時短回数が「50」に決定された場合、この時短遊技状態において大当り
に当選することなく50回の特別図柄の可変表示が行われると、この時短遊技状態が終了
して非時短遊技状態(例えば、通常遊技状態)に移行する。
なお、図13等に示される確変回数および時短回数の「10000」は、大当り遊技状
態終了後、大当りであると判定される(すなわち次回大当り)まで、確変制御を継続して
実行できる趣旨である。
[1-4-6.特別図柄の変動パターンテーブル]
図15は、第1のパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。図
15の「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。図15の「備考」
の欄に示される時短当り系リーチA,B,Cは、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当
りの可能性がある(大当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。同様に、大当
り系リーチA,B,Cは、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りの可能性がある(時短
当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。さらに、共通リーチA,B,C,D
,Eは、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りおよび大当りのいずれについても可能
性があることを示すリーチ演出である。なお、図15は確変フラグがオフである場合の特
別図柄の変動パターンテーブルであり、確変フラグがオンである場合の特別図柄の変動パ
ターンテーブルの図示は省略する。
メインCPU201は、第1始動口120への遊技球の入賞に基づくときは第1特別図
柄の変動パターンを決定し、第2始動口140への遊技球の入賞に基づくときは第2特別
図柄の変動パターンを決定する。図15の特別図柄の変動パターンテーブルは、後述の図
28のS96の特別図柄の変動パターン決定処理を実行する際に参照されるテーブルであ
る。
図15に示されるように、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の種別、特別図柄の当
り判定処理の結果(当落)、時短フラグの値(0または1)、リーチ判定用乱数値、また
は/および、演出選択用乱数値等に基づいて決定されるが、これに限られず、上記のいず
れかに代えてまたは加えて他の値等に基づいて決定されるようにしてもよい。
リーチ判定用乱数値は例えば0~249(250種類)の中から抽出され、演出選択用
乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の
範囲は上記に限られない。
メインCPU201は、第1始動口120への遊技球の入賞に基づいて抽出した演出選
択用乱数値が特定の乱数値である場合、先読みフラグを設定する。メインCPU201か
ら送信された特別図柄の変動パターンコマンドを受信したサブCPU301は、先読みフ
ラグが設定されている場合、先読み演出を行う。
なお、本実施例では、メインCPU201は、時短フラグがオフである場合に先読みフ
ラグを設定し、時短フラグがオンであったり確変フラグがオンである場合には先読みフラ
グを設定しない。
また、本実施例では、先読み演出を行うか否かをメインCPU201が決定しているが
、これに限られず、サブCPU301が決定するようにしてもよい。
なお、メインCPU201は、時短フラグがオンである場合や確変フラグがオンである
場合にも先読みフラグを設定するように(先読み演出が行われるように)してもよい。ま
た、第2特別図柄の変動パターンを決定する際にも、先読みフラグを設定するように(先
読み演出が行われるように)してもよい。
時短フラグがオンである場合、決定される特別図柄の変動パターンは、時短フラグがオ
フである場合と比べて単位時間あたりの変動回数の期待値が小さい。すなわち、時短フラ
グがオンである場合の特別図柄の変動時間は、時短フラグがオフである場合の特別図柄の
変動時間と比べて短時間となりやすい。
決定された変動パターン情報は、コマンド出力ポート206を介してメインCPU20
1からサブCPU301のコマンド入力ポート308に送信される。サブCPU301は
、メインCPU201から送信された変動パターン情報に基づいて、表示装置7の表示領
域に表示される表示演出や、スピーカ32から出力される音演出を制御する。
なお、図15には示されていないが、設定値毎に、例えば演出選択用乱数値の範囲を変
えて、決定される特別図柄の変動パターン(可変表示時間)が異なるようにしてもよい。
また、本実施例では、例えば、当り判定処理の結果がハズレである場合、時短の種類に
かかわらず時短フラグがオンであるか否かに応じて特別図柄の変動パターンを決定するよ
うにしたが、これに限られない。例えば、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期
待値が時短の種類に応じて異なりうるようにしてもよい。例えば、A時短遊技状態とB時
短遊技状態とC時短遊技状態とで、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が
異なるようにしてもよい。
[1-4-7.時短遊技状態]
上述したとおり、本実施例では、時短遊技状態として、A時短遊技状態と、B時短遊技
状態と、C時短遊技状態とが用意されている。これらの時短遊技状態について、以下に説
明する。
A時短遊技状態は、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であって、選択図柄コ
マンドが例えば「z5」または「z10」である場合に、大当り遊技状態終了後に制御さ
れる時短遊技状態である。すなわち、本実施例において、A時短遊技状態への移行条件は
、大当り(選択図柄コマンドが「z5」または「z10」の大当り)に当選することであ
る。ただし、A時短遊技状態への移行条件が成立したとしても、必ずA時短遊技状態に移
行するのではなく、A時短遊技状態への移行を妨げる条件が成立した場合(例えば、バッ
クアップクリアされた場合等)には、A時短遊技状態に移行させない。
また、A時短遊技状態の終了条件は、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であ
って当該「大当り」に基づく大当り遊技状態が開始される場合と、選択図柄コマンドに対
応して決定された時短回数(以下「A時短規定回数」と称する)の特別図柄(第1特別図
柄および第2特別図柄)の可変表示が実行された場合(図13の「時短回数」の欄を参照
)とのうち、いずれかの条件を満たした場合である。
B時短遊技状態は、例えば、大当り遊技状態が終了し、非高確遊技状態(本実施例では
例えば通常遊技状態および低確時短遊技状態)における特別図柄の可変表示が開始された
とき等を起点として、天井カウンタを更新(1加算)し、天井カウンタが天井値に到達し
たときに制御される時短遊技状態である。すなわち、B時短遊技状態への移行条件は、天
井カウンタが天井値に到達することである。B時短遊技状態への移行は、天井カウンタが
天井値に到達するときの特別図柄の可変表示(以下「天井最終変動」と称する)が開始さ
れたときとしてもよいし、天井最終変動が終了したときとしてもよいし、天井最終変動の
次の特別図柄の可変表示が開始されたときとしてもよい。すなわち、B時短遊技状態への
移行タイミングは、天井最終変動が開始されてから次の特別図柄の可変表示が開始される
までの間であればよい。また、天井最終変動における特別図柄の当り判定処理の結果が「
ハズレ」である場合、特別図柄表示部163,164にはハズレの表示態様が導出される
ものの、B時短遊技状態に移行することとなる。この場合、サブCPU301は、B時短
遊技状態への移行条件が成立したこと(例えば、本実施形態では天井カウンタが天井値に
到達したこと)を遊技者に示す表示演出(例えば、装飾図柄を特殊図柄で停止させたり、
キャラクタによる特殊演出を行ったり、又はこれらの両方が行われる演出)を、表示装置
7に表示する制御を行ってもよい。なお、B時短遊技状態への移行条件が成立したとして
も、必ずB時短遊技状態に移行するのではなく、B時短遊技状態への移行を妨げる条件が
成立した場合(例えば、天井最終変動における特別図柄の当り判定処理の結果が大当りで
ある場合等)には、B時短遊技状態に移行させない。
天井カウンタは、確変フラグがオンである場合には更新されず、確変フラグがオフであ
る場合は、時短フラグがオンであるかオフであるかにかかわらず常にカウントされる。天
井カウンタが天井値に到達した場合、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」でない
限りB時短遊技状態に制御される。特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含むパチン
コ遊技機においては、天井カウンタが天井値に到達したときの特別図柄の当り判定処理の
結果が「小当り」である場合、小当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出
されたときにB時短遊技状態が開始されるようにしてもよいし、小当り遊技状態の終了後
にB時短遊技状態が開始されるようにしてもよい。すなわち、天井カウンタが天井値に到
達したときの特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」である場合には、特別図柄表示
部163,164に小当りの表示態様が表示されるだけであり、上述したような天井カウ
ンタが天井値に到達したことを遊技者に示す表示演出は表示されることがない。なお、設
定機能付きパチンコ遊技機の場合、設定値に応じて天井値が異なるようにしてもよい。ま
た、天井カウンタが天井値に到達したときの特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」
である場合には、B時短遊技状態に制御することなく大当り遊技状態に制御される。
なお、天井カウンタは、電源が投入された場合、大当り遊技状態に制御された場合、R
AM203内の作業領域(揮発性領域)のクリア処理(バックアップクリア処理)が行わ
れた場合、バックアップクリアスイッチ176とは別のスイッチ(例えば、設定キー17
4や専用のスイッチ)が操作された場合、普通図柄当り確率を変更可能な遊技機にあって
は普通図柄当り確率の高確率が終了した場合等、所定の条件が成立するとリセットされる
。そして、天井カウンタの更新が許容されると、特別図柄の可変表示が実行される都度、
天井カウンタが更新される。例えば確変フラグがオンである場合、天井カウンタの更新が
許容されない。
メインCPU201は、天井カウンタをクリアした後、次の特別図柄の可変表示から天
井カウンタのカウントを開始する。なお、天井値は、天井カウンタがクリアされる都度、
メインCPU201がセットするものとしてもよいし、都度セットするのではなく、パチ
ンコ遊技機固有のものとして予め決められていてもよい。
大当り遊技状態に制御されたことによって天井カウンタがクリアされた場合、大当り遊
技状態の終了後、確変フラグがオンでなければ、メインCPU201は、1回目の特別図
柄の可変表示の開始時または終了時に天井カウンタを更新(+1)する。また、大当り遊
技状態の終了後、確変フラグがオンであれば、特別図柄の可変表示が行われても天井カウ
ンタを更新しないが、例えばST機や確変転落抽選を行う仕様であれば、確変フラグがオ
フになった後の1回目の特別図柄の可変表示の開始時または終了時に天井カウンタを更新
する。なお、確変転落抽選を行う仕様の場合、特別図柄の可変表示の開始時に確変フラグ
がオンからオフに変更されるため、特別図柄の可変表示の終了時に天井カウンタの更新を
行う場合、特別図柄の可変表示の終了時に確変フラグがオフであれば天井カウンタを更新
するようにしてもよい。
なお、メインCPU201により確変転落抽選が行われる仕様のパチンコ遊技機の場合
、サブCPU301は、メインCPU201から送信されたコマンドを受信すると、確変
転落抽選に当選したことを示唆する演出や、高確遊技状態から低確遊技状態への移行を示
唆する演出を行わないようにすることが好ましい。このようにすることで、天井カウンタ
によるカウントの開始時点、すなわちB時短遊技状態への移行タイミングを、表示装置7
に表示される表示演出等に基づいて遊技者が把握することが困難となり、面白みのあるゲ
ーム性を提供することが可能となる。B時短遊技状態への移行タイミングの把握が困難で
ある場合、例えばB時短遊技状態への移行タイミングを示唆するカウントダウン演出やガ
セのカウントダウン演出を、サブCPU301による制御によって表示装置7に表示する
ことにより、より一層興趣を高めることが可能となる。
また、RAM203内の作業領域(揮発性領域)のクリア処理(バックアップクリア処
理)が行われた場合、メインCPU201は、RAM203内の作業領域のクリア処理後
の1回目の特別図柄の可変表示の開始時または終了時に天井カウンタを更新(+1)する
さらに、バックアップクリアスイッチ176とは別のスイッチ(例えば、設定キー17
4や専用のスイッチ)が操作された場合、メインCPU201は、上記別のスイッチが操
作された後の1回目の特別図柄の可変表示の開始時または終了時に天井カウンタを更新(
+1)する。
また、B時短遊技状態の終了条件は、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であ
って当該「大当り」に基づく大当り遊技状態が開始される場合と、予め定められた規定回
数(以下「B時短規定回数」と称する)分の特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄
)の可変表示が実行された場合とのうち、いずれかの条件を満たした場合である。B時短
遊技状態の終了条件の一つである「B時短規定回数分の特別図柄の可変表示が実行された
場合」は、B時短規定回数目の特別図柄の可変表示(以下「B時短最終変動」と称する)
が開始されたときとしてもよいし、B時短最終変動が終了したときとしてもよい。すなわ
ち、B時短遊技状態の終了タイミングは、B時短最終変動が開始されてからこのB時短最
終変動にかかる特別図柄の可変表示が終了するまでの間であればよい。
C時短遊技状態は、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合に制御さ
れる時短遊技状態である。すなわち、C時短遊技状態への移行条件は、時短当り(選択図
柄コマンドが「z0」~「z2」、「z7」または「z8」の時短当り)に当選し、時短
当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出(確定表示)されることである。
なお、C時短遊技状態への移行条件が成立したとしても、必ずC時短遊技状態に移行する
のではなく、C時短遊技状態への移行を妨げる条件が成立した場合(例えば、B時短遊技
状態とC時短遊技状態とが重ねて実行されない仕様(詳細は後述する)であって、B時短
遊技状態における特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合等)には、C
時短遊技状態に移行させない。なお、C時短遊技状態への移行条件が成立したにもかかわ
らずC時短遊技状態への移行を妨げる条件が成立した場合、メインCPU201は、C時
短遊技状態に移行させないにもかかわらず、時短当りの表示態様を特別図柄表示部163
,164に導出する制御を実行する。
また、C時短遊技状態の終了条件は、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であ
って当該「大当り」に基づく大当り遊技状態が開始される場合と、選択図柄コマンドに対
応して決定された時短回数(以下「C時短規定回数」と称する)の特別図柄(第1特別図
柄および第2特別図柄)の可変表示が実行された場合(図13の「時短回数」の欄を参照
)とのうち、いずれかの条件を満たした場合である。C時短遊技状態の終了条件の一つで
あるC時短規定回数は、選択図柄コマンドに対応して決定された時短回数目の特別図柄の
可変表示(以下「C時短最終変動」と称する)が開始されたときとしてもよいし、C時短
最終変動が終了したときとしてもよい。すなわち、C時短遊技状態の終了タイミングは、
C時短最終変動が開始されてからこのC時短最終変動にかかる特別図柄の可変表示が終了
するまでの間であればよい。
なお、時短性能は、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とで互いに異な
るようにしてもよい。また、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうち
、2つの時短遊技状態の時短性能を同じとし、これら2の時短遊技状態の時短性能と他の
一つの時短遊技状態の時短性能とが異なるようにしてもよい。さらには、A時短遊技状態
の時短性能と、B時短遊技状態の時短性能と、C時短遊技状態の時短性能とが同じとなる
ようにしてもよい。
また、A時短遊技状態の終了条件、B時短遊技状態の終了条件、およびC時短遊技状態
の終了条件には、上記の他、例えば、第2特別図柄の可変表示回数が規定回数に到達した
ことや、普通電動役物146が所定回数開放したこと、普通電動役物146の開放態様と
して特定の開放態様が選択されたこと等を含めるようにしてもよい。また、特別図柄の当
り判定処理の結果に小当りを含むパチンコ遊技機においては、小当り回数が規定回数に到
達したことを上記の終了条件に含めるようにしてもよい。さらには、時短転落抽選を行い
、時短転落抽選に当選したことを、上記の終了条件に含めるようにしてもよい。
[1-4-8.普通図柄の当り判定テーブル]
図16は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記
憶されている普通図柄の当り判定テーブルの一例である。
普通図柄の当り判定テーブルは、普通図柄の当り判定処理において参照されるテーブル
、すなわち、遊技状態と、通過ゲート126(図4参照)を遊技球が通過した際に抽出さ
れる普通図柄の当り判定用乱数値と、に基づいて「普通図柄当り」または「ハズレ」を抽
選により決定する際(すなわち、後述の図43のS295の普通図柄遊技判定処理を実行
する際)に参照されるテーブルである。
普通図柄の当り判定用乱数値は、上述したとおり、普通図柄の当り判定処理に用いられ
る乱数値である。本実施例において、メインCPU201は、普通図柄の当り判定用乱数
値を、0~99(100種類)の中から抽出する。ただし、発生する乱数値の範囲は上記
に限られない。
本実施例では、普通図柄の当り判定処理において、メインCPU201は、抽出された
普通図柄の当り判定用乱数値に基づいて「普通図柄当り」または「ハズレ」に決定する。
普通図柄の当り判定テーブルには、時短の種類毎に、「普通図柄当り」に決定される普通
図柄の当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する普通図柄当り判定値データとの関
係、および、「ハズレ」に決定される普通図柄の当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに
対応するハズレ判定値データとの関係が規定されている。
本実施例では、非時短遊技状態(例えば通常遊技状態)において、メインCPU201
は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が0~79のいずれかである場合は「普通図
柄当り」と判定し、当落判定値データを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また
、非時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱
数値が80~99のいずれかである場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ
判定値データ」に決定する。
また、A時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄の当り判
定用乱数値が0~98のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、当落判定値デ
ータを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、A時短遊技状態において、メイ
ンCPU201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が99である場合は「ハズレ
」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、B時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄の当り判
定用乱数値が0~79のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、当落判定値デ
ータを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、B時短遊技状態において、メイ
ンCPU201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が80~99のいずれかであ
る場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、C時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄の当り判
定用乱数値が0~79のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、当落判定値デ
ータを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、C時短遊技状態において、メイ
ンCPU201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が80~99のいずれかであ
る場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
このように、本実施例では、非時短遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態、およ
びC時短遊技状態のなかで、A時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率(図16に
示される選択率(概算))が最も高い。
また、B時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率(図16に示される選択率(概
算))は、非時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率と同じである。同様に、C時
短遊技状態における普通図柄当りの当選確率(図16に示される選択率(概算))につい
ても、非時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率と同じである。したがって、非時
短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態との間で遊技状態が移行したとしても、普
通図柄の当選確率は変更されないこととなる。
なお、普通図柄当りの当選確率を、非時短遊技状態とA時短遊技状態とB時短遊技状態
とC時短遊技状態とで同じにしてもよい。この場合、普通図柄当りの当選確率を変えるこ
となく、後述する普通図柄の種類の割合を状態毎で異ならせるようにするだけでよくなる
ため、制御処理を簡略化できる。
[1-4-9.普通図柄判定テーブル]
図17は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記
憶されている普通図柄判定テーブルの一例である。
普通図柄判定テーブルは、時短の種類と、先述の当落判定値データと、通過ゲート12
6(図4参照)を遊技球が通過した際に抽出される普通図柄の図柄乱数値と、に基づいて
、普通図柄の停止図柄を決定付ける「普通図柄当り時選択図柄コマンド」を選択する際に
参照されるテーブルである。「普通図柄当り時選択図柄コマンド」は、普通図柄の当り判
定処理の結果が普通図柄当りであった場合に、普通図柄当り種類に応じて定められる普通
図柄の当り図柄を指定するためのコマンドである。普通図柄の図柄乱数値は、例えば0~
99(100種類)の中から抽出される。
図17に示される普通図柄判定テーブルによれば、普通図柄の当り判定処理の結果とし
て普通図柄当り判定値データが得られた場合、例えば、普通図柄当り時選択図柄コマンド
は以下のように選択される。
例えば、非時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定
値データが得られた場合、普通図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであったとしても、
メインCPU201は、普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz0」を選択する。
また、A時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値
データが得られた場合、メインCPU201は、普通図柄の図柄乱数値が0~29のいず
れかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz1」を選択し、普通図柄の図
柄乱数値が30~69のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz
2」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が70~99のいずれかであれば普通図柄当り時選
択図柄コマンドとして「fz3」を選択する。
また、B時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値
データが得られた場合、メインCPU201は、普通図柄の図柄乱数値が0~29のいず
れかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz4」を選択し、普通図柄の図
柄乱数値が30~69のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz
5」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が70~99のいずれかであれば普通図柄当り時選
択図柄コマンドとして「fz6」を選択する。
また、C時短遊技状態では、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値
データが得られた場合、メインCPU201は、普通図柄の図柄乱数値が0~29のいず
れかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz7」を選択し、普通図柄の図
柄乱数値が30~69のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz
8」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が70~99のいずれかであれば普通図柄当り時選
択図柄コマンドとして「fz9」を選択する。
なお、本実施例において、メインCPU201は、先ず、普通図柄の当り判定テーブル
(図16参照)を参照して、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値に基づいて当落判定
値データを決定し、その後、普通図柄判定テーブル(図17参照)を参照して、普通図柄
の図柄乱数値に基づいて普通図柄当り時選択図柄コマンドを決定するようにしているが、
これに限られない。例えば、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値と普通図柄の図柄乱
数値とに基づいて、普通図柄の当落、および普通図柄当り時選択図柄コマンドをあわせて
決定するようにしてもよい。
[1-4-10.普通図柄当り種類決定テーブル]
図18は、第1のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記
憶されている普通図柄当り種類決定テーブルの一例である。普通図柄当り種類決定テーブ
ルは、普通図柄の図柄乱数値に対応して決定される普通図柄当り時選択図柄コマンドに応
じて、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを決定する際(す
なわち、後述の図43のS293の普通図柄の可変表示開始処理のなかで実行される普通
電動役物146の開放パターン設定処理を実行する際)に参照される。
本実施例では、普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」であった場合、普通
図柄当り種類は次のとおり決定される。例えば、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「f
z0」の場合、メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様であ
る開放パターンを、1回目の開放時間1000msec、ウェイト時間なし、2回目の開
放なし、に決定する。すなわち、普通電動役物146が1回だけ1000msec開放さ
れる開放パターンに決定される。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」の場合、メインCPU201は、
普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間2
000msec、ウェイト時間200msec、2回目の開放時間2000msec、に
決定する。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」の場合、メインCPU201は、
普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間2
500msec、ウェイト時間200msec、2回目の開放時間2500msec、に
決定する。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz3」の場合、メインCPU201は、
普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターンを、1回目の開放時間3
000msec、ウェイト時間200msec、2回目の開放時間3000msec、に
決定する。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz4」の場合および「fz7」の場合、
メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターン
を、1回目の開放時間2500msec、ウェイト時間なし、2回目の開放なし、に決定
する。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz5」の場合および「fz8」の場合、
メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターン
を、1回目の開放時間2000msec、ウェイト時間600msec、2回目の開放時
間2000msec、に決定する。
また、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz6」の場合および「fz9」の場合、
メインCPU201は、普通電動役物146(図4参照)の作動態様である開放パターン
を、1回目の開放時間2500msec、ウェイト時間600msec、2回目の開放時
間2500msec、に決定する。
このように、本実施例では、非時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が
「普通図柄当り」である場合、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンは、非時
短遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態、およびC時短遊技状態における普通電動
役物146の開放パターンのなかで、最も有利度合いが不利な態様となる。
なお、普通電動役物146の開放パターンの有利度合いは、普通電動役物146が開放
された場合、第2始動口140への遊技球の入賞のしやすさの度合いである。
A時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合
、普通電動役物146(図4参照)の開放パターンは、非時短遊技状態、A時短遊技状態
、B時短遊技状態、およびC時短遊技状態における普通電動役物146の開放パターンの
なかで最も有利度合いが有利な態様となる。
また、B時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」であ
る場合の普通電動役物146(図4参照)の開放パターンは、C時短遊技状態における普
通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物146の開放
パターンと、有利度合いが同じとなっているが、これに限られない。
[1-4-11.普通図柄の変動パターンテーブル]
図19は、第1のパチンコ遊技機の普通図柄の変動パターンテーブルの一例である。普
通図柄の変動パターンテーブルは、普通図柄の変動パターンを決定する際(すなわち、後
述の図43のS293の普通図柄の可変表示開始処理のなかで実行される普通図柄の変動
パターン決定処理を実行する際)に参照される。メインCPU201は、普通図柄の変動
パターンテーブルを参照し、遊技状態と、通過ゲート126(図4参照)を遊技球が通過
した際に抽出される普通図柄演出選択用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動パターンを
決定する。普通図柄演出選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出され
る。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
図19に示されるように、非時短遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~99
のいずれであっても、普通図柄の可変表示時間が例えば300000msecに決定され
る。非時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間は、非時短遊技状態、A時短遊技状
態、B時短遊技状態、およびC時短遊技状態のなかで最も長い。
また、A時短遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~89のいずれかである場
合は普通図柄の可変表示時間が例えば500msecに決定され、普通図柄演出選択用乱
数値が90~99のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば800mse
cに決定される。
また、B時短遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~39のいずれかである場
合は普通図柄の可変表示時間が例えば500msecに決定され、普通図柄演出選択用乱
数値が40~79のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば1000ms
ecに決定され、普通図柄演出選択用乱数値が80~99のいずれかである場合は普通図
柄の可変表示時間が例えば1500msecに決定される。
また、C時短遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~39のいずれかである場
合は普通図柄の可変表示時間が例えば500msecに決定され、普通図柄演出選択用乱
数値が40~79のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば1000ms
ecに決定され、普通図柄演出選択用乱数値が80~99のいずれかである場合は普通図
柄の可変表示時間が例えば1500msecに決定される。
このように、1回の可変表示あたりの普通図柄の可変表示時間は、非時短遊技状態、A
時短遊技状態、B時短遊技状態、およびC時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間
のうち、A時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間の期待値が最も短い。そのため
、A時短遊技状態は、非時短遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態、およびC時短
遊技状態のなかで、普通電動役物146が開放されるまでの時間が最も短い。
また、B時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間の期待値は、C時短遊技状態に
おける普通図柄の可変表示時間の期待値と同じとなっているが、これに限られない。
[1-5.時短遊技状態にかかわる処理の詳細]
[1-5-1.時短当り時にセットされる時短回数]
上述の説明では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、特別図柄
の当り判定処理が行われたときの遊技状態にかかわらず、セットされる時短回数を同じと
している。ただし、これに限られず、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であ
る場合にセットされる時短回数は、特別図柄の当り判定処理が行われたときの遊技状態に
応じて決定するようにしてもよい。
また、確変フラグがオンにセットされる高確遊技状態であっても、特別図柄の当り判定
処理の結果に「時短当り」を含むようにしてもよい。この場合、メインCPUは、特別図
柄表示部に時短当りの表示態様を導出するものの、時短遊技状態に移行させる制御を実行
せず、継続して高確遊技状態に制御する。ところで、例えば所謂ST機と呼ばれるパチン
コ遊技機のように、規定回数にわたって特別図柄の可変表示が実行されると、確変フラグ
をオンからオフにする遊技機が知られている。このようなST機において、高確遊技状態
としての最終ゲームで行われる特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であった場
合、確変フラグをオフにする処理よりも、時短当りの表示態様を導出する処理の方が後で
あるときには、メインCPUは、時短当りの表示態様を導出した後、C時短遊技状態に制
御するようにしてもよい。
[1-5-2.時短遊技状態の重複]
時短遊技状態を複数設けた場合、時短遊技状態が重複することがある。例えば、A時短
遊技状態において、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、A時短遊
技状態とC時短遊技状態とが重複することとなる。また、例えば、C時短遊技状態におい
て天井カウンタが天井値に到達すると、C時短遊技状態とB時短遊技状態とが重複するこ
ととなる。このように時短遊技状態が重複した場合、時短遊技状態を重ねて実行するよう
にしてもよいし、時短遊技状態を重ねない(すなわち「時短当り」を無視する)ようにし
てもよい。なお、A時短遊技状態とB時短遊技状態とが重複しないように、A時短遊技状
態の終了条件であるA時短規定回数が、B時短遊技状態への移行条件である天井値よりも
小さくなるように規定されている。
時短遊技状態が重複したとき、時短遊技状態を重ねて実行する態様と、時短遊技状態を
重ねない態様とについて、以下に説明する。
[1-5-2-1.時短遊技状態を重ねて実行する態様]
時短遊技状態が重複したときに時短遊技状態を重ねて実行する態様としては、A時短遊
技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の時短遊技状態において時
短当りに当選したときにC時短遊技状態を重ねて実行する態様と、C時短遊技状態におい
て天井カウンタが天井値に到達したときにB時短遊技状態を重ねて実行する態様とが考え
られる。
[1-5-2-1-1.一の時短遊技状態にC時短遊技状態を重ねて実行する態様]
A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の時短遊技状態
において「時短当り」に当選した場合、メインCPU201は、特別図柄表示部163,
164に、時短当りの表示態様を導出する。この場合、メインCPU201は、一の時短
遊技状態の時短性能を維持しつつ、時短遊技状態の終了条件が成立するまでに実行可能な
特別図柄の可変表示回数が多い方を時短回数として採用する。
例えば、A時短遊技状態において「時短当り」に当選し、この「時短当り」に基づいて
実行可能な時短回数よりもA時短遊技状態の時短残回数の方が多い場合、メインCPU2
01は、A時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、「大当り」が導出されない限り、A時
短遊技状態の時短残回数が消化されるまで時短遊技状態に制御する。具体的な数字を挙げ
て説明すると、例えば、A時短遊技状態の時短残回数が200回である場合に「時短当り
」に当選し、この「時短当り」に基づいて実行可能な時短回数が50回である場合、特別
図柄表示部163,164に時短当りの表示態様が導出されるものの、A時短遊技状態の
時短性能を維持しつつ、ここからの時短回数は、「大当り」が導出されない限り200回
である。したがって、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれ
か一の時短遊技状態において「時短当り」に当選したとしても、時短回数および時短性能
についての外観上は、「時短当り」に当選せずにA時短遊技状態が継続される場合と同様
である。
一方、例えばA時短遊技状態において「時短当り」に当選し、この「時短当り」に基づ
いて実行可能な時短回数の方がA時短遊技状態の時短残回数よりも多い場合、メインCP
U201は、A時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、「大当り」が導出されない限り、
「時短当り」に基づいてセットされた時短回数が消化されるまで時短遊技状態に制御する
。具体的な数字を挙げて説明すると、例えば、A時短遊技状態の時短残回数が20回であ
る場合に「時短当り」に当選し、この「時短当り」に基づいて実行可能な時短回数が50
回である場合、A時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、ここからの時短回数は、「大当
り」が導出されない限り50回である。すなわち、A時短遊技状態の時短残回数である2
0回にわたって特別図柄の可変表示が実行されたとしても、その後、A時短遊技状態の時
短性能を維持しつつ、両者の差分の30回にわたって特別図柄の可変表示がさらに実行さ
れる。
[1-5-2-1-2.C時短遊技状態にB時短遊技状態を重ねて実行する態様]
C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達した場合、メインCPU201は
、天井最終変動において特別図柄表示部163,164に導出される表示態様(すなわち
、特別図柄の当り判定処理の結果)に応じた制御を実行する。
なお、第1のパチンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれな
いが、以下では、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれる場合も含めて説明す
る。
先ず、天井最終変動において、特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」または「ハ
ズレ」である場合について説明する。
C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達したときに、B時短規定回数より
もC時短遊技状態の時短残回数の方が多い場合、メインCPU201は、C時短遊技状態
の時短性能を維持しつつ、「大当り」が導出されない限り、C時短遊技状態の時短残回数
が消化されるまで時短遊技状態に制御する。具体的な数字を挙げて説明すると、例えば、
C時短遊技状態の時短残回数が300回である場合に天井カウンタが天井値に到達し、B
時短規定回数が200回である場合、C時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、ここから
の時短回数は、「大当り」が導出されない限り300回である。したがって、C時短遊技
状態において天井カウンタが天井値に到達したとしても、時短回数および時短性能につい
ての外観上は、天井カウンタが天井値に到達することなくC時短遊技状態が継続される場
合と同様である。
一方、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達した場合に、B時短規定回
数の方がC時短遊技状態の時短残回数よりも多い場合、メインCPU201は、C時短遊
技状態の時短性能を維持しつつ、「大当り」が導出されない限り、B時短規定回数が消化
されるまで時短遊技状態に制御する。具体的な数字を挙げて説明すると、例えば、C時短
遊技状態の時短残回数が20回である場合に天井カウンタが天井値に到達し、B時短遊技
状態として実行可能な時短回数が300回である場合、C時短遊技状態の時短性能を維持
しつつ、ここからの時短回数は、「大当り」が導出されない限り300回である。すなわ
ち、C時短遊技状態の時短残回数である20回にわたって特別図柄の可変表示が実行され
たとしても、その後、C時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、両者の差分の280回に
わたって特別図柄の可変表示がさらに実行される。
なお、天井最終変動において特別図柄の可変表示が終了すると、メインCPU201は
、特別図柄表示部163,164に、特別図柄の当り判定処理の結果に応じた表示態様を
導出する。すなわち、特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」である場合は小当り表
示態様が導出され、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合はハズレ表示
態様が導出される。小当り表示態様が導出されると小当り遊技状態に制御されるが、メイ
ンCPU201は、小当り遊技状態中も時短フラグをオンに維持する。
次に、天井最終変動において、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場
合、すなわち、天井最終変動においてB時短遊技状態への移行条件とC時短遊技状態への
移行条件とが成立する場合について説明する。この場合、メインCPU201は、特別図
柄の当り判定処理の結果が特別図柄表示部163,164に導出される前にB時短遊技状
態の制御を開始する場合と、特別図柄の当り判定処理の結果が特別図柄表示部163,1
64に導出された後にB時短遊技状態の制御を開始する場合とで、異なる制御を実行しう
る。
先ず、特別図柄の当り判定処理の結果が特別図柄表示部163,164に導出される前
にB時短遊技状態の制御を開始する場合、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163,
164に導出された時点ですでにB時短遊技状態に制御されている。そのため、メインC
PU201は、B時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、「大当り」が導出されない限り
、B時短規定回数とC時短遊技状態の時短回数とのうち多い方の時短回数が消化されるま
で時短遊技状態に制御する。
次に、特別図柄の当り判定処理の結果が特別図柄表示部163,164に導出された後
にB時短遊技状態の制御を開始する場合、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163,
164に導出された時点では未だB時短遊技状態に制御されていない。そのため、メイン
CPU201は、C時短遊技状態の時短性能を維持しつつ、時短遊技状態の終了条件(例
えば、大当りの表示態様の導出、小当りまたは特定の小当りの表示態様の導出等)が成立
しない限り、B時短規定回数とC時短遊技状態の時短回数とのうち多い方の時短回数が消
化されるまで時短遊技状態に制御する。この場合、時短性能が維持又は実行された時短遊
技状態の終了条件が成立すると、時短遊技状態が終了するようにするとよい。
なお、天井最終変動においてB時短遊技状態への移行条件とC時短遊技状態への移行条
件とが成立した場合、サブCPU301は、B時短遊技状態への移行条件のみが成立した
場合に行うB時短移行表示演出、及びC時短遊技状態への移行条件のみが成立した場合に
行うC時短移行表示演出とは異なる特別な表示演出を行うようにしてもよい。また、これ
に代えて、例えば、B時短遊技状態の時短性能が維持される場合にはB時短移行表示演出
を行い、C時短遊技状態の時短性能が維持される場合にはC時短移行表示演出を行う等、
B時短移行表示演出及びC時短移行表示演出のうちいずれかの表示演出を優先して行うこ
ととしてもよい。
なお、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達し、天井最終変動における
特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、メインCPU201は、C時短
遊技状態を終了し、B時短遊技状態にも制御することなく大当り遊技状態に制御する。
[1-5-2-1-3.複数の時短遊技状態を重ねて実行する場合の時短性能]
以上、一の時短遊技状態にC時短遊技状態を重ねて実行する態様、および、C時短遊技
状態にB時短遊技状態を重ねて実行する態様について説明した。
このように複数の時短遊技状態を重ねて実行できる仕様である場合、先に実行されてい
た時短遊技状態の時短性能が維持される。このような仕様のパチンコ遊技機では、重ねて
実行可能な複数の時短遊技状態の時短性能はそれぞれ異なってもよいが、重ねて実行可能
な複数の時短遊技状態の時短性能を同じにすることが好ましい。
例えば、一の時短遊技状態にC時短遊技状態を重ねて実行できる仕様である場合は、一
の時短遊技状態の時短性能と、C時短遊技状態の時短性能とを同じにすることが好ましい
。また、C時短遊技状態にB時短遊技状態を重ねて実行できる仕様である場合は、C時短
遊技状態の時短性能と、B時短遊技状態の時短性能とを同じにすることが好ましい。
また、複数の時短遊技状態を重ねて実行できる仕様のパチンコ遊技機において、先に実
行されている時短遊技状態に対して後から重ねて実行できる時短遊技状態については、例
えば、先に実行されている時短遊技状態と同じ一の時短性能と、この一の時短性能とは異
なる他の時短性能とを備えるようにしてもよい。そして、先に実行されている時短遊技状
態に対して時短遊技状態を重ねて実行する場合は一の時短性能を発動させ、通常遊技状態
において時短遊技状態を発動させる場合のように時短遊技状態を重ねて実行しない場合は
他の時短性能を発動させるようにしてもよい。
例えば、C時短遊技状態にB時短遊技状態を重ねて実行できる仕様のパチンコ遊技機で
ある場合、B時短遊技状態の時短性能を、C時短遊技状態と同じ一の時短性能と、この一
の時短性能とは異なる他の時短性能との例えば2つの時短性能を設ける。そして、C時短
遊技状態において例えば天井カウンタが天井値に到達した場合は一の時短性能を発動させ
、いずれの時短遊技状態でもない通常遊技状態において例えば天井カウンタが天井値に到
達した場合は他の時短性能を発動させるようにしてもよい。
[1-5-3.時短遊技状態を重ねて実行しない態様]
時短遊技状態を重ねて実行しない態様としては、時短遊技状態において「時短当り」を
抽選対象に含まないように当り判定処理を行う態様と、時短遊技状態において「時短当り
」を抽選対象に含むように当り判定処理を行い、時短遊技状態が重複したとしても時短遊
技状態を重ねて実行しない態様(以下「後者の態様」と称する)とが考えられる。後者の
態様としては、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の
時短遊技状態において時短当りに当選したとしてもこれを無視してC時短遊技状態を重ね
て実行しない態様と、C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達したとしても
これを無視してB時短遊技状態を重ねて実行しない態様との2態様が考えられる。以下に
、後者の態様として考えられる上記の2態様について説明する。
[1-5-3-1.一の時短遊技状態にC時短遊技状態を重ねて実行しない態様]
A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の時短遊技状態
において「時短当り」に当選した場合、上述したとおり、メインCPU201は、特別図
柄表示部163,164に、時短当りの表示態様を導出する。ただし、メインCPU20
1は、一の時短遊技状態における最後の特別図柄の可変表示(以下「時短最終変動」と称
する)でない限り、「時短当り」に基づくC時短遊技状態に制御することなく、一の時短
遊技状態の時短残回数が消化されるまで、一の時短遊技状態に制御する。この場合、一の
時短遊技状態に制御されていること(時短最終変動を除く)は、C時短遊技状態への移行
を妨げる条件となる。
一方、一の時短遊技状態における時短最終変動において「時短当り」に当選した場合、
メインCPU201は、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出され
る前に一の時短遊技状態が終了する場合と、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163
,164に導出された時に一の時短遊技状態が終了する場合とで、異なる制御を実行しう
る。
先ず、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出される前に一の時短
遊技状態が終了する場合、メインCPU201は、時短当りの表示態様を導出した後、C
時短遊技状態の制御を開始する。
次に、時短当りの表示態様が特別図柄表示部163,164に導出された時に一の時短
遊技状態が終了する場合、すなわち、時短当りの表示態様の導出と一の時短遊技状態の終
了とが同じ割込処理内で行われる場合、メインCPU201は、プログラムの処理に応じ
て、C時短遊技状態の制御を開始する場合と開始しない場合とがある。具体的には、時短
当りの表示態様を導出(確定表示)する処理が一の時短遊技状態の終了処理よりも先に行
われる場合、メインCPU201は、C時短遊技状態に制御することなく一の時短遊技状
態を終了する。この場合、時短当りの表示態様を導出する処理を一の時短遊技状態の終了
処理よりも先に行うことは、C時短遊技状態への移行を妨げる条件となる。
一方、時短当りの表示態様を導出(確定表示)する処理が一の時短遊技状態の終了処理
よりも後に行われる場合、メインCPU201は、一の時短遊技状態を終了するとともに
C時短遊技状態に制御する。この場合、メインCPU201は、一の時短遊技状態の時短
性能を維持するのではなく、C時短遊技状態の時短性能とする。すなわち、メインCPU
201は、時短当りの表示態様が導出された時点において、一の時短遊技状態の終了処理
が未処理であればC時短遊技状態に制御することなく一の時短遊技状態を終了し、一の時
短遊技状態の終了処理がすでに行われていればC時短遊技状態に制御する。
[1-5-3-2.C時短遊技状態にB時短遊技状態を重ねて実行しない態様]
C時短遊技状態において天井カウンタが天井値に到達した場合、メインCPU201は
、天井最終変動において特別図柄表示部163,164に導出される表示態様(すなわち
、特別図柄の当り判定処理の結果)に応じた制御を実行する。
先ず、天井最終変動において、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」、「小当
り」または「ハズレ」である場合について説明する。
C時短遊技状態において、天井最終変動における特別図柄の当り判定処理の結果が「時
短当り」、「小当り」または「ハズレ」である場合、メインCPU201は、C時短遊技
状態の時短残回数が消化されるまで、C時短遊技状態に制御する。
ただし、天井最終変動においてC時短遊技状態の時短残回数が0である場合、メインC
PU201は、プログラムの処理に応じて、B時短遊技状態の制御を開始する場合と開始
しない場合とがある。具体的には、C時短遊技状態の終了処理がB時短遊技状態の開始処
理よりも先に行われる場合、メインCPU201は、C時短遊技状態を終了するとともに
B時短遊技状態に制御する。一方、C時短遊技状態の終了処理がB時短遊技状態の開始処
理の後に行われる場合、メインCPU201は、B時短遊技状態に制御することなくC時
短遊技状態を終了する。すなわち、メインCPU201は、B時短遊技状態を開始しよう
とする時点において、C時短遊技状態の終了処理が未処理であればB時短遊技状態に制御
することなくC時短遊技状態を終了し、C時短遊技状態の終了処理がすでに行われていれ
ばB時短遊技状態に制御する。この場合、C時短遊技状態の終了処理をB時短遊技状態の
開始処理の後に行うことは、B時短遊技状態への移行を妨げる条件となる。
なお、天井最終変動において、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合
、メインCPU201は、C時短遊技状態を終了し、大当り遊技状態の制御を開始する。
[1-6.主制御処理]
次に、主制御回路200のメインCPU201により実行される各種処理(各種モジュ
ール)の内容について説明する。
[1-6-1.主制御メイン処理]
先ず、図20~図23を参照して、メインCPU201により実行されるメイン処理(
主制御メイン処理)について説明する。図20~図23は、第1のパチンコ遊技機におけ
る主制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、電断信号がHighレベルであるか否かを判定する(S
11)。なお、図示しないが、メインCPU201は、スタックポインタの設定や割込み
ベクタテーブルのアドレスの設定をS11に先だって行うことは言うまでもない。
S11において電断信号がHighレベルでないと判定された場合(S11がNO判定
の場合)、メインCPU201は、S11の判定処理を繰り返す。
一方、S11において電断信号がHighレベルであると判定された場合(S11がY
ES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS12に移す。
S12において、メインCPU201は、設定キー174およびバックアップクリアス
イッチ176のフラグ管理処理を行う(S12)。この処理では、バックアップクリアス
イッチ176のオン/オフ状態、および、設定キー174のオン/オフ状態の退避処理が
行われる。すなわち、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176のオン/
オフ状態を、メインRAM203内の起動制御フラグ領域に格納する。また、この処理で
は、遊技許可フラグがオフにセットされる。メインCPU201は、S12の処理を実行
した後、処理をS13に移す。
S13において、メインCPU201は、ウェイト処理を行う。この処理では、サブ制
御回路300側の起動待ちが行われる。この場合の起動待ち時間(ウェイト期間)は、例
えば12000.07msecである。メインCPU201は、S13の処理を実行した
後、処理をS14に移す。
なお、サブ制御回路300側の起動待ちを行っている間、メインCPU201は、例え
ば、割込要求信号のチェック処理、割込要求信号発生時のWDTの出力処理、所定のタイ
ミングでの各種センサ初期化信号の出力処理等を行うようにしてもよい。
S14において、メインCPU201は、起動前(前回)の電断が正常電断であったか
否かを判定する。この処理では、メインRAM203内の電断検知フラグ領域に格納され
た値に基づいて、正常電断であるか異常電断であるかが判定される。
S14において正常電断でなかったと判定された場合(S14がNO判定の場合)、メ
インCPU201は、処理をS18に移す。
一方、S14において正常電断であったと判定された場合(S14がYES判定の場合
)、メインCPU201は、メインRAM203内に格納された作業領域のチェックサム
値を算出し(S15)、その後、作業領域のチェックサム値の照合処理を行う(S16)
。メインCPU201は、S16の処理を実行した後、処理をS17に移す。
S17において、メインCPU201は、照合結果が異常であるか否かを判定する。
S17において照合結果が異常でない、すなわち正常であると判定された場合(S17
がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS22に移す。なお、S22以降の
処理については後述する。
一方、S17において照合結果が異常である、すなわち正常でないと判定された場合(
S17がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS18に移す。
S18において、メインCPU201は、設定キー174およびバックアップクリアス
イッチ176のうち、少なくともいずれか一方がオフであるか否かを判定する。すなわち
、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の両方がオンである場合はN
O判定となり、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の両方がオフで
ある場合、並びに、設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176のいずれか
一方がオフである場合はYES判定となる。
S18において設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の少なくとも
いずれか一方がオフでないすなわち両方ともオンであると判定された場合(S18がNO
判定の場合)、メインCPU201は、処理をS21に移す。なお、S21の処理につい
ては後述する。
一方、S18において設定キー174およびバックアップクリアスイッチ176のうち
少なくともいずれか一方がオフであると判定された場合(S18がYES判定の場合)、
メインCPU201は、処理をS19に移す。
S19において、メインCPU201は、外部端子のセキュリティ信号をオンにセット
する。メインCPU201は、S19の処理を実行した後、処理をS20に移す。
S20において、メインCPU201は、性能表示モニタ170(図6参照)にエラー
表示処理を行う。この処理は、性能表示モニタ170に信号が出力されるI/Oポート2
05の出力ポートに、エラー表示用のデータをセットする。これにより、性能表示モニタ
170内の所定のLEDが点灯し、エラー表示が行われる。メインCPU201は、S2
0の処理を実行した後、永久ループに入る。
このように、前回の電断が正常電断でなかった場合や、メインRAM203内に格納さ
れた作業領域のチェックサム値の照合結果が正常でなかった場合には、設定キー174お
よびバックアップクリアスイッチ176の両方がオンであると判定されるまで、第1のパ
チンコ遊技機において遊技の実行が可能とならない。
次に、S21の処理について説明する。S21において、メインCPU201は、設定
変更であることを示す値をメインRAM203内の起動制御フラグ領域に格納する。この
処理は、異常起動時に行われる処理であり、設定変更であることを示す値を再度格納する
ようにしたものである。メインCPU201は、S21の処理を実行した後、処理をS2
2に移す。
S22において、メインCPU201は、メインRAM203内のXINT検知フラグ
領域および電断検知フラグ領域のクリア処理を行う。メインCPU201は、S22の処
理を実行した後、処理をS23に移す。
S23において、メインCPU201は、起動状態判定処理を行う。この処理では、メ
インRAM203内の起動制御フラグ領域に格納された起動制御フラグの値に基づいて、
現在の起動状態(電断復帰/設定変更/設定確認/RAMクリア)を判定する。メインC
PU201は、S23の処理を実行した後、処理をS24に移す。
S24において、メインCPU201は、起動時のRAM設定処理を行う。この処理で
は、フラグ等を管理するメインRAM203内の作業領域(揮発性領域)のクリア処理(
例えば作業領域の構築およびアドレス設定等)が行われる。なお、この処理は、電断復帰
時と初期化時とで共通して行われるものであって、バックアップ領域はクリアされない。
メインCPU201は、S24の処理を実行した後、処理をS25に移す。
S25において、メインCPU201は、起動時初期設定処理を行う。この処理では、
現在の起動状態(電断復帰/設定変更/設定確認/RAMクリア)に応じた初期設定処理
が行われる。なお、起動時初期設定処理の詳細については、図24を参照して後述する。
メインCPU201は、S25の処理を実行した後処理をS26に移す。
S26において、メインCPU201は、割込禁止処理を行う。メインCPU201は
、S26の処理を実行した後、処理をS27に移す。
S27において、メインCPU201は、電断処理を行う。メインCPU201は、S
27の処理を実行した後、処理をS28に移す。なお、電断処理の詳細については、図2
5を参照して後述する。
S28において、メインCPU201は、初期値乱数の更新処理を行う。この処理では
、各種乱数カウンタ(例えば、特別図柄の大当り判定用乱数カウンタ等)の初期値乱数の
更新処理が行われる。メインCPU201は、S28の処理を実行した後、処理をS29
に移す。
S29において、メインCPU201は、遊技許可状態であるか否かを判定する。この
判定処理は、遊技許可フラグの値に基づいて行われる。
S29において遊技許可状態でないと判定された場合(S29がNO判定の場合)、メ
インCPU201は、処理をS30に移す。
一方、S29において遊技許可状態であると判定された場合(S29がYES判定の場
合)、メインCPU201は、処理をS31に移す。
S30において、メインCPU201は、割込許可処理を行う。メインCPU201は
、S30の処理を実行した後、処理をS26に戻し、S26以降の処理を行う。
S31において、メインCPU201は、レジスタの退避処理を行う。メインCPU2
01は、S31の処理を実行した後、処理をS32に移す。
S32において、メインCPU201は、性能表示モニタ集計演算処理を行う。この処
理では、各種ベース値の算出および更新が行われる。また、この処理は、メインRAM2
03内の作業領域とは別の領域(領域外)を使用して行われる。メインCPU201は、
S32の処理を実行した後、処理をS33に移す。
S33において、メインCPU201は、S31で退避させたレジスタの復帰処理を行
う。メインCPU201は、S33の処理を実行した後、処理をS34に移す。
S34において、メインCPU201は、割込許可処理を行う。メインCPU201は
、S34の処理を実行した後、処理をS35に移す。
S35において、メインCPU201は、システム周期時間が経過したか否かを判定す
る。システム周期時間は、例えば、割込み周期(例えば2msec)の3倍である6ms
ecである。
S35においてシステム周期時間が経過していないと判定された場合(S35がNO判
定の場合)、メインCPU201は、処理をS26の処理に戻し、S26以降の処理を行
う。
一方、S35においてシステム周期時間が経過したと判定された場合(S35がYES
判定の場合)、メインCPU201は、処理をS36に移す。
S36において、メインCPU201は、メインRAM203の割込みカウンタ領域に
格納された割込みカウンタの値から1減算する処理を3回行う。この処理により、主制御
メイン処理内の割込禁止区間を管理する割込みカウンタの値がリセットされる。メインC
PU201は、S36の処理を実行した後、処理をS37に移す。
なお、本実施例では、主制御メイン処理内において、後述する遊技制御に関する各種処
理(例えば、S37~S44の処理)の実行前に、例えば6msecの割込禁止区間(S
26~S35の処理区間)が設けられる。それゆえ、本実施例では、後述する遊技制御に
関する各種処理が例えば6msec毎(システム周期毎)に実行されることになる。なお
、本実施例では、割込禁止区間を割込み周期の3倍とする例を説明したが、これに限られ
ない。
S37において、メインCPU201は、システムタイマの更新処理を行う。システム
タイマは、システム周期(例えば6msec)を管理するタイマである。システムタイマ
の値は、メインRAM203の作業領域内のシステム周期管理タイマ領域に格納される。
メインCPU201は、S37の処理を実行した後、処理をS38に移す。
S38において、メインCPU201は、主制御コマンド送受信処理を行う。この処理
では、主として、払出制御のコマンド送受信処理が行われる。メインCPU201は、S
38の処理を実行した後、処理をS39に移す。
S39において、メインCPU201は、特別図柄制御処理を行う。この処理では、特
別図柄ゲームにかかわる処理が行われる。この特別図柄制御処理の詳細については、図2
6を参照して後述する。メインCPU201は、S39の処理を実行した後、処理をS4
0に移す。
S40において、メインCPU201は、普通図柄制御処理を行う。この処理にでは、
普通図柄ゲームにかかわる処理が行われる。この普通図柄制御処理の詳細については、図
43を参照して後述する。メインCPU201は、S40の処理を実行した後、処理をS
41に移す。
S41において、メインCPU201は、遊技動作表示ユニット制御処理を行う。この
処理では、LEDユニット160の各表示部(例えば、第1特別図柄表示部163、第2
特別図柄表示部164等)に出力する表示データの設定処理が行われる。メインCPU2
01は、S41の処理を実行した後、処理をS42に移す。
S42において、メインCPU201は、遊技情報データ生成処理を行う。この処理で
は、外部端子板パルス信号の制御処理、出力データの設定処理、試射試験信号の生成処理
等が行われる。なお、試射試験信号の生成処理は、メインRAM203内の作業領域とは
別の領域(領域外)を使用して行われる。メインCPU201は、S42の処理を実行し
た後、処理をS43に移す。
S43において、メインCPU201は、ポート出力処理を行う。この処理では、コマ
ンド出力ポート206(図6参照)への出力データのセット(転送)が行われる。メイン
CPU201は、S43の処理を実行した後、処理をS44に移す。
S44において、メインCPU201は、状態監視処理を行う。この処理では、発射位
置判定処理、遊技異常検知判定処理および払出異常検知判定処理等が行われる。発射位置
判定処理では、発射位置(例えば、右打ちまたは左打ち)に変化があれば、発射位置コマ
ンドが送信予約される。遊技異常検知判定処理では、異常があれば、遊技異常検知コマン
ドが送信予約される。払出異常検知判定処理では、異常があれば、払出異常検知コマンド
が送信予約される。メインCPU201は、S44の処理を実行した後、処理をS26に
戻し、S26以降の処理を行う。
[1-6-2.起動時初期設定処理]
次に、図24を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS25で行わ
れる起動時初期設定処理について説明する。図24は、第1のパチンコ遊技機における起
動時初期設定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、起動制御フラグをロードする処理を行う(S51)。メ
インCPU201は、S51の処理を実行した後、処理をS52に移す。
S52において、メインCPU201は、起動制御フラグの値が電断復帰を示す値であ
るか否かを判定する。
S52において起動制御フラグの値が電断復帰を示す値でないと判定された場合(S5
2がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS54に移す。
一方、S52において起動制御フラグの値が電断復帰を示す値であると判定された場合
(S52がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS53に移す。
S53において、メインCPU201は、第2通常遊技前処理を行う。この第2通常遊
技前処理の詳細については、図50を参照して後述する。第2通常遊技前処理が行われる
と、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。メインCPU201は、
S53の処理を実行した後、起動時初期設定処理を終了し、処理を主制御メイン処理(図
20~図23参照)に戻す。
S54において、メインCPU201は、起動制御フラグの値が設定変更または設定確
認を示す値であるか否かを判定する。
S54において起動状態フラグの値が設定変更または設定確認を示す値でないすなわち
RAMクリアを示す値であると判定された場合(S54がNO判定の場合)、メインCP
U201は、処理をS56に移す。
一方、S54において起動状態フラグの値が設定変更または設定確認を示す値であると
判定された場合(S54がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS55に
移す。
S55において、メインCPU201は、設定操作コマンドの送信予約処理を行う。な
お、この処理で送信予約された設定操作コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の
演出制御コマンド送信処理(後述の図46のS336参照)で、サブ制御回路300に向
けて送信される。メインCPU201は、S55の処理を実行した後、起動時初期設定処
理を終了し、処理を主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
S56において、メインCPU201は、第1通常遊技前処理を行う。この第1通常遊
技前処理の詳細については、図49を参照して後述する。第1通常遊技前処理が行われる
と、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。メインCPU201は、
S56の処理を実行した後、起動時初期設定処理を終了し、処理を主制御メイン処理(図
20~図23参照)に戻す。
[1-6-3.電断処理]
次に、図25を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS27で行わ
れる電断処理について説明する。図25は、第1のパチンコ遊技機における電断処理の一
例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、XINT検知フラグがオンであるか否かを判定する(S
61)。
S61においてXINT検知フラグがオンでないと判定された場合(S61がNO判定
の場合)、メインCPU201は、電断処理を終了し、処理を主制御メイン処理(図20
~図23参照)に戻す。
一方、S61においてXINT検知フラグがオンであると判定された場合(S61がY
ES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS62に移す。
S62において、メインCPU201は、チェックサム値の算出処理を行う。メインC
PU201は、S62の処理を実行した後、処理をS63に移す。
S63において、メインCPU201は、チェックサム値および電断検知フラグの値を
、メインRAM203内の対応する所定の格納領域にそれぞれ格納する。この場合、メイ
ンRAM203のバックアップ領域に格納される。メインCPU201は、S63の処理
を実行した後、処理をS64に移す。
S64において、メインCPU201は、XINT検知フラグのクリア処理を行う。そ
して、S64の処理を実行した後、メインCPU201は、RAMアクセス禁止値設定処
理を行う(S65)を行う。メインCPU201は、S65の処理を実行した後、処理を
S66に移す。
S66において、メインCPU201は、電断まで、CPUリセット待ち処理を繰り返
す。
[1-6-4.特別図柄制御処理]
次に、図26を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS39で行わ
れる特別図柄制御処理について説明する。図26は、第1のパチンコ遊技機における特別
図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
図26に示されるように、メインCPU201は、先ず、S71において、特別図柄の
制御状態番号をロードする。特別図柄の制御状態番号は、特別図柄の可変表示(特別図柄
ゲーム)に関する制御処理の状態(ステータス)を示す番号である。メインCPU201
は、S71の処理を実行した後、処理をS72に移す。
なお、図示しないが、メインCPU201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、
S71の処理に先だって、メインRAM203内の特別図柄の作業領域等のアドレスを所
定のレジスタにセットするアドレス設定処理を行う。
また、同じく図示しないが、メインCPU201は、特別図柄制御処理を実行するにあ
たり、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数をチェックする処理も行う。そ
して、メインCPU201は、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数のいず
れもが一定時間以上にわたって「0」である場合、デモ表示コマンドの送信予約処理を行
う。なお、この処理で送信予約されたデモ表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処
理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サブ制御回
路300に送信される。そして、デモ表示コマンドをサブ制御回路300が受信すると、
サブCPU301はデモ表示演出を行う。
S72において、メインCPU201は、S71でロードした特別図柄の制御状態番号
が0であるか否か、すなわち特別図柄の可変表示待ち状態であるか否かを判定する。
S72において特別図柄の制御番号が0でないと判定された場合(S72がNO判定の
場合)、メインCPU201は、処理をS75に移す。
一方、S72において特別図柄の制御番号が0であると判定された場合(S72がYE
S判定の場合)、メインCPU201は、処理をS73に移す。
S73において、メインCPU201は、第2特別図柄が可変表示開始であるか否か、
すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されているか否かを判定する。
S73において第2特別図柄が可変表示開始でない、すなわち第2特別図柄の始動情報
が保留されていないと判定された場合(S73がNO判定の場合)、メインCPU201
は、処理をS74に移す。
一方、S73において第2特別図柄が可変表示開始である、すなわち第2特別図柄の始
動情報が保留されていると判定された場合(S73がYES判定の場合)、メインCPU
201は、処理をS75に移す。
S74において、メインCPU201は、第1特別図柄が可変表示開始であるか否か、
すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されているか否かを判定する。
S74において第1特別図柄が可変表示開始でない、すなわち第1特別図柄の始動情報
が保留されていないと判定された場合(S74がNO判定の場合)、メインCPU201
は、特別図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す
一方、S74において第1特別図柄が可変表示開始である、すなわち第1特別図柄の始
動情報が保留されていると判定された場合(S74がYES判定の場合)、メインCPU
201は、処理をS75に移す。
S75において、メインCPU201は、特別図柄管理処理を行う。この特別図柄管理
処理の詳細については、図27を参照して後述する。メインCPU201は、S75の処
理を実行した後、特別図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイン処理(図20~図23
参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄制御処理(S
71~S75)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
このように、本実施例では、第1のパチンコ遊技機として、第2特別図柄の始動情報が
保留されている場合、第1特別図柄よりも高い優先順位で特別図柄管理処理(S75)が
実行される優先変動機について説明したが、これに限られない。例えば、第1特別図柄の
始動情報が保留されている場合、第2特別図柄よりも高い優先順位で特別図柄管理処理(
S75)が実行される優先変動機としてもよいし、第1始動口120または第2始動口1
40への入賞順に特別図柄管理処理が実行される順次変動機としてもよい。
[1-6-5.特別図柄管理処理]
次に、図27を参照して、特別図柄制御処理(図26参照)中のS75でメインCPU
201により実行される特別図柄管理処理について説明する。図27は、第1のパチンコ
遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。
なお、制御状態番号が「0」の場合において、特別図柄管理処理は、S73の処理(図
26参照)がYES判定のときは第2特別図柄が処理対象であり、S74の処理(図26
参照)がYES判定のときは第1特別図柄が処理対象である。また、制御状態番号が「0
」でない場合は、特別図柄管理処理は、実行中の特別図柄が処理対象である。
また、図27に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「5」)は、特
別図柄の制御状態番号である。メインCPU201は、制御状態番号に対応する各処理を
実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S8
1)。
S81において特別図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S81がNO判定の
場合)、メインCPU201は、特別図柄管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(
図26参照)に戻す。
一方、S81において特別図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S81がYE
S判定の場合)、メインCPU201は、処理をS82に移す。
S82において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号をロードする。メイ
ンCPU201は、S82の処理を実行した後、処理をS83に移す。なお、メインCP
U201は、S82の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S83以降の処理を
行う。
S83において、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を行う。このS8
3の処理は、特別図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である。この特
別図柄可変表示開始処理の詳細については、図28を参照して後述する。特別図柄の制御
状態番号が「0」でない場合には、メインCPU201は、処理をS84に移す。
S84において、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を行う。このS8
4の処理は、特別図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である。この特
別図柄可変表示終了処理の詳細については、図29を参照して後述する。特別図柄の制御
状態番号が「1」でない場合には、メインCPU201は、処理をS85に移す。
S85において、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を行う。このS85の
処理は、特別図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。この特別図
柄遊技判定処理の詳細については、図30を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号
が「2」でない場合には、メインCPU201は、処理をS86に移す。
S86において、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を行う。このS86の
処理は、特別図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。この大入賞
口開放準備処理の詳細については、図40を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号
が「3」でない場合には、メインCPU201は、処理をS87に移す。
S87において、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を行う。このS87の
処理は、特別図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である。この大入賞
口開放制御処理の詳細については、図41を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号
が「4」でない場合には、メインCPU201は、処理をS88に移す。
S88において、メインCPU201は、大当り終了処理を行う。このS88の処理は
、特別図柄の制御状態番号が「5」である場合に行われる処理である。この大当り終了処
理の詳細については、図42を参照して後述する。
メインCPU201は、S83~S88の処理を終了後、特別図柄管理処理を終了し、
処理を特別図柄制御処理(図26参照)に戻す。
[1-6-6.特別図柄可変表示開始処理]
次に、図28を参照して、特別図柄管理処理(図27参照)中のS83でメインCPU
201により実行される特別図柄可変表示開始処理について説明する。図28は、第1の
パチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートである。
図28に示されるように、メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「
0」であるか否かを判定する(S91)。
S91において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S91がN
O判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し、処理を特
別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
一方、S91において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(S9
1がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS92に移す。
S92において、メインCPU201は、特別図柄の始動情報のシフト処理を行う。メ
インCPU201は、S92の処理を実行した後、処理をS93に移す。
S93において、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この処理で
は、特別図柄の当り判定テーブル(図10参照)を参照し、特別図柄の大当り判定用乱数
値を用いて特別図柄の当り判定が行われる。また、メインCPU201は、特別図柄の当
り判定処理の結果が時短当りである場合は時短当りフラグをオンにセットし、特別図柄の
当り判定処理の結果が大当りである場合は大当りフラグをオンにセットする。第1のパチ
ンコ遊技機では、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれないが、特別図柄の当
り判定処理の結果に小当りが含まれるパチンコ遊技機であれば、特別図柄の当り判定処理
の結果が小当りである場合は小当りフラグをオンにセットする。メインCPU201は、
S93の処理を実行した後、処理をS94に移す。なお、時短当りフラグはC時短遊技状
態への移行時にオフにされ、大当りフラグは大当り遊技状態の開始時にオフにされる。特
別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれるパチンコ遊技機であれば、小当りフラグ
は小当り遊技状態の開始時にオフにされる。
特別図柄の当り判定処理(S93参照)では、まず、大当りであるか否かの判定処理を
行い、この処理で大当りでないと判定された場合に時短当りであるか否かの判定処理を行
い、この処理で時短当りでないと判定された場合にハズレであると判定される。
S94において、メインCPU201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は、特別
図柄の当り判定処理(S93)の結果(例えば、時短当り、大当りまたはハズレ)に対応
する特別図柄の停止図柄を判定乃至決定する処理である。この処理では、特別図柄判定テ
ーブル(図11参照)を参照し、特別図柄の図柄乱数値を用いて、上述の「選択図柄コマ
ンド」や「図柄指定コマンド」が判定される。メインCPU201は、S94の処理を実
行した後、処理をS95に移す。
S95において、メインCPU201は、当り種類決定処理を行う。この処理は、特別
図柄の当り判定処理の結果が例えば当り(時短当り、大当り)である場合に、かかる当り
の種類を判定乃至決定する処理である。この処理では、当り種類決定テーブル(図13参
照)を参照し、特別図柄決定処理(S94)で判定された「選択図柄コマンド」に応じて
当りの種類が決定される。なお、本実施例では、当りの種類を複数種類としているが、大
当りの種類は1つであってもよいし、時短当りの種類も1つであってよい。さらには、当
りの種類を複数種類とすることに代えてまたは加えて、ハズレの種類を複数設けるように
してもよい。また、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りが含まれない
が、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含むようにし、かかる小当りの種類を複数
設けてもよい。メインCPU201は、S95の処理を実行した後、処理をS96に移す
S96において、メインCPU201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行う。こ
の処理は、特別図柄の変動パターンを判定乃至決定する処理である。この処理では、変動
パターンテーブル(図15参照)を参照し、例えば、特別図柄の種類、特別図柄の当り判
定処理(S93)の結果、時短フラグの値(0または1)、リーチ判定用乱数値または/
および演出選択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターンが決定される。なお、遊技
状態等に応じて、特別図柄の変動パターン決定処理を行う際に参照する変動パターンテー
ブルが異なるようにしてもよい。メインCPU201は、S96の処理を実行した後、処
理をS97に移す。
S97において、メインCPU201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行う。こ
の処理では、変動パターンテーブル(図15参照)を参照し、特別図柄の変動パターン決
定処理(S96)で決定された変動パターンに対応する変動時間が、特別図柄の変動時間
として決定される。メインCPU201は、S97の処理を実行した後、処理をS98に
移す。
S98において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセットす
る処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行って
制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に、特別
図柄可変表示終了処理(図27のS84参照)が行われることとなる。メインCPU20
1は、S98の処理を実行した後、処理をS99に移す。
S99において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。こ
の処理では、例えば、メインRAM203内の所定領域に格納されている遊技状態にかか
わるパラメータ(例えば、確変残回数や時短残回数等)の更新処理等が行われる。メイン
CPU201は、S99の処理を実行した後、処理をS100に移す。
S100において、メインCPU201は、遊技状態管理処理を行う。この処理では、
主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ等)の更新
処理を行う。メインCPU201は、S100の処理を実行した後、処理をS101に移
す。
S101において、メインCPU201は、特別図柄演出開始コマンドの送信予約処理
を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出開始コマンドは、次回のシステム
タイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において
、サブ制御回路300に送信される。
なお、メインCPU201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開始
処理(とくに、遊技状態管理処理(S100)、特別図柄演出開始コマンドの送信予約処
理(S101))を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[1-6-7.特別図柄可変表示終了処理]
次に、図29を参照して、特別図柄管理処理(図27参照)中のS84でメインCPU
201により実行される特別図柄可変表示終了処理について説明する。図29は、第1の
パチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判定す
る(S111)。
S111において特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判定された場合(S111
がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理
を特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
一方、S111において特別図柄の制御状態番号が「1」であると判定された場合(S
111がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS112に移す。
S112において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセット
する。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行って制御状態
番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄遊技
判定処理(図27のS85参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S11
2の処理を実行した後、処理をS113に移す。
S113において、メインCPU201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約処理
を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、この処
理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演
出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サブ制御回路300
に送信される。メインCPU201は、S113の処理を実行した後、処理をS114に
移す。
S114において、メインCPU201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。図
柄確定数カウンタは、特別図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数するため
のカウンタであり、その計数値は、メインRAM203内の所定領域に格納される。例え
ば、確変残回数や時短残回数等の特定状態下で行われた特別図柄ゲームのゲーム数を管理
するカウンタを設けてもよいが、図柄確定数カウンタにより特定状態下での特別図柄ゲー
ムのゲーム数を管理してもよい。メインCPU201は、S114の処理を実行した後、
特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
[1-6-8.特別図柄遊技判定処理]
次に、図30を参照して、特別図柄管理処理(図27参照)中のS85でメインCPU
201により実行される特別図柄遊技判定処理について説明する。図30は、第1のパチ
ンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「2」であるか否かを判定す
る(S121)。
S121において特別図柄の制御状態番号が「2」でないと判定された場合(S121
がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特
別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
一方、S121において特別図柄の制御状態番号が「2」であると判定された場合(S
121がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS122に移す。
S122において、メインCPU201は、大当りであるか否か、すなわち停止した特
別図柄が大当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S122において、大当りである、すなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示
態様であると判定された場合(S122がYES判定の場合)、メインCPU201は、
処理をS123に移す。
一方、S122において、大当りでない、すなわち停止した特別図柄が大当りを示す停
止表示態様でないと判定された場合(S122がNO判定の場合)、メインCPU201
は、処理をS130に移す。
S123において、メインCPU201は、大当り遊技制御処理の開始設定処理を行う
。この処理では、外部端子板184を介してホールコンピュータ186(いずれも図6参
照)に出力される信号(例えば、大当り信号等)の生成および更新が行われる。なお、こ
の処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別
図柄にかかわる信号である。メインCPU201は、S123の処理を実行した後、処理
をS124に移す。なお、外部端子板184を介して例えばホールコンピュータ186や
島コンピュータに出力される信号については後述する。
また、S123の大当り遊技制御の開始設定処理において、メインCPU201は、確
変フラグ、確変カウンタ、時短フラグ、および時短カウンタ等、各種フラグや各種カウン
タをクリアする処理も行う。
S124において、メインCPU201は、ラウンド表示LEDデータをセットする処
理を行う。その後、メインCPU201は、例えば、大入賞口131の開放回数の上限値
をセットする処理(S125)、外部端子板184への大当り信号セット処理(S126
)、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S127)、遊技状態指定パラ
メータ設定処理(S128)、および、大当り開始表示コマンドの送信予約処理(S12
9)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S12
7)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後
に、大入賞口開放準備処理(図27のS86参照)が行われることとなる。その後、メイ
ンCPU201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図27参
照)に戻す。
S130において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この特別図
柄遊技終了処理については、図31を参照して後述する。なお、メインCPU201は、
特別図柄遊技終了処理を行うと、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄管理処
理(図27参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄遊技判定処理
(S121~S130)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[1-6-9.特別図柄遊技終了処理]
次に、図31を参照して、特別図柄遊技判定処理(図30参照)中のS130でメイン
CPU201により実行される特別図柄遊技終了処理について説明する。図31は、第1
のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、時短管理処理を行う(S131)。この時短管理処理の
詳細については、第1のパチンコ遊技機において図32~図39を参照して後述する。メ
インCPU201は、S131の処理を実行した後、処理をS132に移す。
S132において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号に「0」をセット
する。このように、特別図柄の制御状態番号を「0」にセットする処理を行うことにより
、特別図柄可変表示開始処理すなわち次回の特別図柄遊技を実行することが可能となる。
メインCPU201は、S132の処理を実行した後、処理をS133に移す。
S133において、メインCPU201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定処
理を行う。その後、メインCPU201は、特別図柄遊技終了コマンドの送信予約処理(
S134)を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄遊技終了コマンドは、次回
のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照
)において、サブ制御回路300に送信される。そして、S134の処理後、メインCP
U201は、特別図柄遊技終了処理を終了し、処理を特別図柄遊技判定処理(図30参照
)に戻す。
なお、特別図柄の当り判定処理(図28のS93参照)の結果がハズレである場合、メイ
ンCPU201は、確変フラグおよび時短フラグのいずれについてもセットまたはリセッ
トしない。そのため、ハズレの表示態様が導出されたとしても遊技状態は移行しない。
[1-6-10.時短管理処理]
次に、図32を参照して、メインCPU201により実行される時短管理処理について
説明する。図32は、第1のパチンコ遊技機において、特別図柄遊技終了処理(図31参
照)中のS131でメインCPU201により実行される時短管理処理の一例を示すフロ
ーチャートである。
メインCPU201は、先ず、カウンタ更新処理を行う(S141)。このカウンタ更
新処理の詳細については、図33を参照して後述する。メインCPU201は、S141
の処理を実行した後、処理をS142に移す。
S142において、メインCPU201は、カウンタ判定処理を行う。このカウンタ判
定処理の詳細については、図36を参照して後述する。メインCPU201は、S142
の処理を実行した後、時短管理処理を終了し、処理を特別図柄遊技終了処理(図31参照
)に戻す。
[1-6-11.カウンタ更新処理]
次に、図33を参照して、メインCPU201により実行されるカウンタ更新処理につ
いて説明する。図33は、第1のパチンコ遊技機において、時短管理処理(図32参照)
中のS141でメインCPU201により実行されるカウンタ更新処理の一例を示すフロ
ーチャートである。
メインCPU201は、先ず、時短カウンタ更新処理を行う(S151)。この時短カ
ウンタ更新処理の詳細については、図34を参照して後述する。メインCPU201は、
S151の処理を実行した後、処理をS152に移す。
S152において、メインCPU201は、天井カウンタ更新処理を行う。この天井カ
ウンタ更新処理の詳細については、図35を参照して後述する。メインCPU201は、
S152の処理を実行した後、カウンタ更新処理を終了し、処理を時短管理処理(図32
参照)に戻す。
[1-6-12.時短カウンタ更新処理]
次に、図34を参照して、メインCPU201により実行される時短カウンタ更新処理
について説明する。図34は、第1のパチンコ遊技機において、カウンタ更新処理(図3
3参照)中のS151でメインCPU201により実行される時短カウンタ更新処理の一
例を示すフローチャートである。
なお、図34に示される時短カウンタ更新処理は、複数の時短遊技状態が重複した場合
に、複数の時短遊技状態が重ねて実行される場合の処理を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、時短フラグオン且つ時短カウンタが0より大きいか否か
を判定する(S161)。この処理では、時短フラグオンと、時短カウンタが0より大き
いこととの両方を満たした場合にYES判定され、いずれか一方でも満たしていなければ
NO判定される。
時短フラグは、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態に移行させる
ときに、オンにセットされる。なお、高確遊技状態に移行させるときには確変フラグをオ
ンにセットする。
時短カウンタは、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態において、
それぞれ実行される時短回数を示す。
A時短遊技状態、B時短遊技状態または/およびC時短遊技状態への移行条件が成立し
た場合、移行条件が成立した時短遊技状態についての時短カウンタがセットされる。
なお、本実施例では、特別図柄の可変表示が終了したときに時短カウンタを減算し、時
短カウンタが0になったときに時短遊技状態を終了する減算方式を採用しているが、これ
に限られず、特別図柄の可変表示が終了したときに時短カウンタを加算し、時短カウンタ
がセットされた時短回数になったときに時短遊技状態を終了する加算方式を採用してもよ
い。また、特別図柄の可変表示が終了したときに時短カウンタを更新(減算又は加算)す
ることに代えて、特別図柄の可変表示の開始時に時短カウンタを更新し、時短カウンタが
0になったとき(減算方式の場合)又は時短カウンタがセットされた時短回数になったと
き(加算方式の場合)に、時短遊技状態を終了するようにしてもよい。
S161において、時短フラグオンと、時短カウンタが0より大きいこととの両方を満
たしていないと判定された場合(S161がNO判定の場合)、メインCPU201は、
時短カウンタ更新処理を終了し、処理をカウンタ更新処理(図33)に戻す。
一方、S161において時短フラグオン且つ時短カウンタが0より大きいと判定された
場合(S161がYES判定の場合)、メインCPU201は、時短カウンタから1を減
算する処理を行う(S162)。メインCPU201は、S162の処理を実行した後、
処理をS163に移す。
S163において、メインCPU201は、時短モード=3且つC時短カウンタが0よ
り大きいか否かを判定する。この処理では、時短モード=3であって、C時短カウンタが
0より大きい場合にYES判定される。S163がYES判定の場合、メインCPU20
1は、処理をS164に移す。
なお、C時短カウンタは、時短遊技状態中にC時短遊技状態への移行条件が成立した場
合にセットされるカウンタである。このC時短カウンタは、フローチャートでは図示して
いないが、後述するB時短カウンタがセットされた場合、メインCPU201によりリセ
ットされる。
時短モードは、複数の時短遊技状態が重ねて実行される場合に設定されるフラグである
。本実施例では、時短モードを例えば2bitで構成し、先に実行されている時短遊技状
態に対してC時短遊技状態が重ねて実行される場合、「時短モード=3」に設定される。
また、先に実行されている時短遊技状態に対してB時短遊技状態が重ねて実行される場合
、「時短モード=2」に設定される。
一方、S163において、時短モード=3とC時短カウンタが0より大きいこととの両
方を満たしていないと判定された場合(S163がNO判定の場合)、メインCPU20
1は、処理をS165に移す。
S164において、メインCPU201は、C時短カウンタから1を減算する処理を行
う。この処理も、減算方式に変えて加算方式を採用してもよい。メインCPU201は、
S164の処理を実行した後、処理をS165に移す。
S165において、メインCPU201は、時短モード=2且つB時短カウンタが0よ
り大きいか否かを判定する。この処理では、時短モード=2であって、B時短カウンタが
0より大きい場合にYES判定される。S165がYES判定の場合、メインCPU20
1は、処理をS166に移す。
なお、B時短カウンタは、時短遊技状態中(本実施例ではC時短遊技状態中)にB時短
遊技状態への移行条件が成立した場合にセットされるカウンタである。このB時短カウン
タは、フローチャートでは図示していないが、C時短カウンタがセットされた場合、メイ
ンCPU201によりリセットされる。
一方、S165において、時短モード=2とB時短カウンタが0より大きいこととの両
方を満たしていないと判定された場合(S165がNO判定の場合)、メインCPU20
1は、時短カウンタ更新処理を終了し、処理をカウンタ更新処理(図33参照)に戻す。
S166において、メインCPU201は、B時短カウンタから1を減算する処理を行
う。この処理も、減算方式に変えて加算方式を採用してもよい。メインCPU201は、
S166の処理を実行した後、時短カウンタ更新処理を終了し、処理をカウンタ更新処理
(図33参照)に戻す。
なお、図示していないが、S164の処理を行った結果としてC時短カウンタ=0とな
った場合や、S166の処理を行った結果としてB時短カウンタ=0となった場合、メイ
ンCPU201は、時短モードをオフ(=0)にセットする。
ところで、複数の時短遊技状態を重ねて実行する場合、二つの時短遊技状態を重ねるだ
けにとどまらず、三つ以上の時短遊技状態を重ねて実行してもよい。この場合、上述した
ようにA時短遊技状態とC時短遊技状態とが重複することがないため、三つ以上の時短遊
技状態が重複する場合とは、A時短遊技状態またはB時短遊技状態と二つ以上のC時短遊
技状態とが重複する場合、および三つ以上のC時短遊技状態が重複する場合が相当する。
[1-6-13.天井カウンタ更新処理]
次に、図35を参照して、メインCPU201により実行される天井カウンタ更新処理
について説明する。図35は、第1のパチンコ遊技機において、カウンタ更新処理(図3
3参照)中のS152でメインCPU201により実行される天井カウンタ更新処理の一
例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、天井カウント禁止フラグがオフであるか否かを判定する
(S171)。天井カウント禁止フラグは、確変フラグがオンにセットされるとき、およ
び天井カウンタが天井値に到達したときにオンにセットされるフラグである。すなわち、
確変フラグがオフである場合であって且つ天井カウンタが天井値に到達していない場合、
天井カウント禁止フラグはオフである。天井カウンタの値は、メインRAM203に保存
される。
なお、天井値は、B時短遊技状態への移行条件として、パチンコ遊技機固有の値として
予め決められている。ただし、これに代えて、大当り遊技状態が終了したとき、バックア
ップクリア処理が行われたとき、天井カウンタの値をリセットする専用の操作手段が操作
されたとき等に、メインCPU201が天井値をセットする処理を行うようにしてもよい
S171において、天井カウント禁止フラグがオフでない場合(S171がNO判定の
場合)、すなわち天井カウント禁止フラグがオンである場合、メインCPU201は、天
井カウンタ更新処理を終了し、処理をカウンタ更新処理(図33参照)に戻す。
S171において、天井カウント禁止フラグがオフである場合(S171がYES判定
の場合)、メインCPU201は、処理をS172に移す。
S172において、メインCPU201は、天井カウンタに1を加算する処理を行う。
メインCPU201は、S172の処理を実行した後、天井カウンタ更新処理を終了し、
処理をカウンタ更新処理(図33参照)に戻す。
[1-6-14.カウンタ判定処理]
次に、図36を参照して、メインCPU201により実行されるカウンタ判定処理につ
いて説明する。図36は、第1のパチンコ遊技機において、時短管理処理(図32参照)
中のS142でメインCPU201により実行されるカウンタ判定処理の一例を示すフロ
ーチャートである。
メインCPU201は、先ず、時短移行判定処理を行う(S181)。この時短移行判
定処理の詳細については、図37を参照して後述する。メインCPU201は、S181
の処理を実行した後、処理をS182に移す。
S182において、メインCPU201は、時短移行処理を行う。この時短移行処理の
詳細については、図38を参照して後述する。メインCPU201は、S182の処理を
実行した後、処理をS183に移す。
S183において、メインCPU201は、時短カウンタが1より小さいか否かを判定
する。
S183において、時短カウンタが1より小さくないと判定された場合(S183がN
O判定)、すなわち時短カウンタが1以上である場合、メインCPU201は、処理をS
185に移す。
一方、S183において、時短カウンタが1より小さいと判定された場合(S183が
YES判定)、メインCPU201は、処理をS184に移す。
S184において、メインCPU201は、時短フラグをオフにする。メインCPU2
01は、S184の処理を実行した後、処理をS185に移す。
なお、S183において時短カウンタが1より小さいと判定された場合(S183がY
ES判定の場合)、B時短カウンタ及びC時短カウンタはいずれも1より小さいはずであ
る(すなわち0のはずである)。しかし、メインCPU201による処理を実行する上で
何らかの不具合が生じる可能性があり得ることに鑑みて、例えば、S183がYES判定
であるにもかかわらずB時短カウンタまたは時短カウンタが1以上である場合に、異常警
報を出力したりする等の異常時処理を実行するようにしてもよい。また、この異常時処理
に代えてまたは加えて、S183がYES判定された場合に、時短フラグをオフにするだ
けでなく(S184参照)、B時短カウンタ及びC時短カウンタをリセットすることによ
り、時短カウンタとB時短カウンタとC時短カウンタとの整合性を図るようにしてもよい
S185において、メインCPU201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定処
理を行う。その後、メインCPU201は、時短移行コマンドの送信予約処理(S186
)を行う。なお、この処理で送信予約された時短移行コマンドは、次回のシステムタイマ
割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サブ
制御回路300に送信される。そして、S186の処理後、メインCPU201は、カウ
ンタ判定処理を終了し、処理を時短管理処理(図32参照)に戻す。
[1-6-15.時短移行判定処理]
次に、図37を参照して、メインCPU201により実行される時短移行判定処理につ
いて説明する。この処理では、天井カウンタが天井値に到達した場合に、B時短遊技状態
に移行させるための判定処理が行われる。図37は、第1のパチンコ遊技機において、カ
ウンタ判定処理(図36参照)中のS181でメインCPU201により実行される時短
移行判定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、確変フラグがオフであるか否かを判定する(S191)
S191において、確変フラグがオフでないと判定された場合(S191がNO判定の
場合)、すなわち確変フラグがオンである場合、メインCPU201は、時短移行判定処
理を終了し、処理をカウンタ判定処理(図36参照)に戻す。すなわち、確変フラグがオ
ンである場合、B時短遊技状態に移行させないようにすることができる。
一方、S191において、確変フラグがオフであると判定された場合(S191がYE
S判定の場合)、メインCPU201は、処理をS192に移す。
S192において、メインCPU201は、天井カウンタが天井値であるか否かを判定
する。
S192において、天井カウンタが天井値でないと判定された場合(S192がNO判
定の場合)、メインCPU201は、時短移行判定処理を終了し、処理をカウンタ判定処
理(図36参照)に戻す。
一方、S192において、天井カウンタが天井値であると判定された場合(S192が
YES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS193に移す。
S193において、メインCPU201は、天井カウント禁止フラグをオンにセットす
る。メインCPU201は、S193の処理を実行した後、処理をS194に移す。
S194において、メインCPU201は、天井フラグをオンにセットする。天井フラ
グは、天井カウンタが天井値に到達したことを示すフラグである。メインCPU201は
、S194の処理を実行した後、処理をS195に移す。
S195において、メインCPU201は、天井カウンタをクリアする。メインCPU
201は、S195の処理を実行した後、時短移行判定処理を終了し、処理をカウンタ判
定処理(図36参照)に戻す。
[1-6-16.時短移行処理]
次に、図38を参照して、メインCPU201により実行される時短移行処理について
説明する。図38は、第1のパチンコ遊技機において、カウンタ判定処理(図36参照)
中のS182でメインCPU201により実行される時短移行処理の一例を示すフローチ
ャートである。
メインCPU201は、先ず、確変フラグがオフであるか否かを判定する(S202)
S202において、確変フラグがオフでないと判定された場合(S202がNO判定の
場合)、すなわち確変フラグがオンである場合、メインCPU201は、時短移行処理を
終了し、処理をカウンタ判定処理(図36参照)に戻す。このようにすることで、確変フ
ラグがオンである場合には、B時短遊技状態およびC時短遊技状態のいずれも、開始され
ないようにすることができる。
一方、S202において、確変フラグがオフであると判定された場合(S202がYE
S判定)、メインCPU201は、処理をS203に移す。
S203において、メインCPU201は、天井フラグがONであるか否かを判定する
S203において、天井フラグがオンでないと判定された場合(S203がNO判定の
場合)、すなわち天井フラグがオフである場合、メインCPU201は、処理をS206
に移す。
一方、S203において、天井フラグがオンであると判定された場合(S203がYE
S判定)、メインCPU201は、処理をS205に移す。
S205において、メインCPU201は、B時短遊技状態への移行にかかわる処理と
して、B時短制御態様決定処理を実行する。この処理では、B時短カウンタにセットする
時短回数と、時短モードを2にセットすることと、時短性能等を決定する。メインCPU
201は、S205の処理を実行した後、処理をS208に移す。
なお、B時短カウンタにセットされる時短回数は、予め定められた回数である。また、
時短性能のうち、「普通図柄当り」の当選確率は、普通図柄の当り判定テーブル(図16
参照)に示されるとおりである。また、時短性能のうち、普通電動役物146の開放パタ
ーン(開放回数、開放時間、ウェイト時間)は、普通図柄判定テーブル(図17参照)お
よび普通図柄当り種類決定テーブル(図18参照)に示されるとおりである。さらに、時
短性能のうち、普通図柄の可変表示時間は、普通図柄の変動パターンテーブル(図19参
照)に示されるとおりである。
S206において、メインCPU201は、時短当りフラグがオンであるか否かを判定
する。
S206において、時短当りフラグがオンでないと判定された場合(S206がNO判
定の場合)、すなわち時短当りフラグがオフである場合、メインCPU201は、時短移
行処理を終了し、処理をカウンタ判定処理(図36参照)に戻す。
一方、S206において、時短当りフラグがオンであると判定された場合(S206が
YES判定)、メインCPU201は、処理をS207に移す。
S207において、メインCPU201は、C時短遊技状態への移行にかかわる処理と
して、C時短制御態様決定処理を実行する。この処理では、C時短カウンタにセットする
時短回数と、時短モードを3にセットすることと、時短性能等を決定する。メインCPU
201は、S207の処理を実行した後、処理をS208に移す。
なお、C時短カウンタにセットされる時短回数は、当り種類決定テーブル(例えば図1
3参照)を参照して選択図柄コマンドに応じて決定される。また、時短性能のうち、「普
通図柄当り」の当選確率は、普通図柄の当り判定テーブル(図16参照)に示されるとお
りである。また、時短性能のうち、普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開放
時間、ウェイト時間)は、普通図柄判定テーブル(図17参照)および普通図柄当り種類
決定テーブル(図18参照)に示されるとおりである。さらに、時短性能のうち、普通図
柄の可変表示時間は、普通図柄の変動パターンテーブル(図19参照)に示されるとおり
である。
S208において、メインCPU201は、時短設定処理を行う。この時短設定処理の
詳細については、図39を参照して後述する。メインCPU201は、S208の処理を
実行した後、時短移行処理を終了し、処理をカウンタ判定処理(図36参照)に戻す。
[1-6-17.時短設定処理]
次に、図39を参照して、メインCPU201により実行される時短設定処理について
説明する。図39は、第1のパチンコ遊技機において、時短移行処理(図38参照)中の
S208でメインCPU201により実行される時短設定処理の一例を示すフローチャー
トである。
メインCPU201は、先ず、時短フラグがオンであるか否かを判定する(S211)
S211において、時短フラグがオンであると判定された場合(S211がYES判定
の場合)、メインCPU201は、処理をS212に移す。
S211がYES判定の場合とは、確変フラグがオフであって、例えば、C時短遊技状
態が先に実行されている状態でB時短遊技状態を重ねて実行する場合(天井カウンタ=天
井値となった場合)や、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態が先に
実行されている状態でC時短遊技状態を重ねて実行する場合(「時短当り」に当選した場
合)が相当する。
なお、図示しないが、C時短遊技状態が先に実行されている状態でB時短遊技状態を重
ねて実行する場合、メインCPU201は、「時短モード=2」をセットするとともに、
S205で決定されたB時短カウンタをセットする。また、A時短遊技状態、B時短遊技
状態、またはC時短遊技状態が先に実行されている状態でC時短遊技状態を重ねて実行す
る場合、メインCPU201は、「時短モード=3」にセットするとともに、S207で
決定されたC時短カウンタをセットする。
S211において、時短フラグがオンでないと判定された場合(S211がNO判定)
、すなわち時短フラグがオフである場合、メインCPU201は、処理をS214に移す
S212において、メインCPU201は、現状の時短カウンタ(先に実行されていた
時短遊技状態の時短残回数)と、新たな時短回数(S205またはS207で決定された
時短回数)とを比較し、現状の時短カウンタが新たな時短回数よりも小さいか否かを判定
する。
S212において、現状の時短カウンタが新たな時短回数よりも小さくないと判定され
た場合(S212がNO判定の場合)、すなわち現状の時短カウンタが新たな時短回数よ
りも大きい場合、メインCPU201は、時短設定処理を終了し、処理を時短移行処理(
図38を参照)に戻す。
一方、S212において、現状の時短カウンタが新たな時短回数よりも大きいと判定さ
れた場合(S212がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS213に移
す。
S213において、メインCPU201は、時短カウンタ再設定処理を行う。この処理
では、C時短遊技状態が先に実行されている状態でB時短遊技状態を重ねて実行する場合
や、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態が先に実行されている状態
でC時短遊技状態を重ねて実行する場合、現状の時短カウンタの値(すなわち時短残回数
)と新たな時短回数とのうち多い方の時短回数が、新たな時短カウンタとして再設定され
る。ただし、時短カウンタ再設定処理(S213)が行われたとしても、メインCPU2
01は、B時短カウンタおよびC時短カウンタをリセットしない。メインCPU201は
、S213の処理を実行した後、時短設定処理を終了し、処理を時短移行処理(図38)
に戻す。
なお、C時短遊技状態が先に実行されている状態でB時短遊技状態を重ねて実行する場
合や、A時短遊技状態、B時短遊技状態、またはC時短遊技状態が先に実行されている状
態でC時短遊技状態を重ねて実行する場合、メインCPU201は、先に実行されていた
時短遊技状態の時短性能を維持する。すなわち、先に実行されていた時短遊技状態の時短
性能から新たな時短遊技状態の時短性能に変更したり、現状の時短カウンタと新たな時短
回数とのうち多い方の時短回数に対応する時短遊技状態の時短性能に変更されたりはしな
い。
時短性能とは、上述したとおり、入賞口(例えば、本実施例では第2始動口140(図
4参照))への遊技球の入賞の容易さを変更する性能であって、「普通図柄当り」の当選
確率、普通図柄の可変表示時間、または/および普通電動役物146の開放パターン(開
放回数、開放時間、ウェイト時間等)等をいう。
ところで、本実施例では、B時短カウンタ及びC時短カウンタを設けることにより、内
部的に二つの時短遊技状態が重ねて実行されていることを管理できるようにしている。そ
して、上記の時短カウンタ再設定処理(S213)において、現状の時短カウンタの値と
新たな時短回数とのうち多い方の時短回数を、新たな時短カウンタとして再設定するよう
にしている。しかし、内部的に二つの時短遊技状態が重ねて実行されていたとしても、表
面的にあらわれる(遊技者が把握できる)時短性能は、内部的に重ねて実行されている上
記二つの時短遊技状態のうち、いずれか一つの時短遊技状態についての時短性能のみであ
る。そのため、内部的に二つの時短遊技状態が重ねて実行されていることを管理せずに(
すなわちB時短カウンタ及びC時短カウンタを設けずに)、複数の時短遊技状態を重ねて
実行する場合に、現状の時短カウンタの値と新たな時短回数とのうち多い方の時短回数を
、新たな時短カウンタとして再設定するようにしてもよい。
S214において、メインCPU201は、時短態様設定処理を行う。この処理は、S
211がNO判定の場合、すなわち、非時短遊技状態からB時短遊技状態に移行させて実
行する場合(天井カウンタ=天井値となった場合)や、非時短遊技状態からC時短遊技状
態に移行させて実行する場合(「時短当り」に当選した場合)に行われる処理である。こ
の処理では、B時短制御態様決定処理(S205)またはC時短制御態様決定処理(S2
07)で決定された時短回数と時短性能とが設定される。メインCPU201は、S21
4の処理を実行した後、処理をS215に移す。
S215において、メインCPU201は、時短フラグをオンにセットする。メインC
PU201は、S215の処理を実行した後、時短設定処理を終了し、処理を時短移行処
理(図38)に戻す。
このように、図32~図39を参照して説明した上述の時短管理処理において、メイン
CPU201は、B時短遊技状態への移行処理を、天井最終変動としての特別図柄の可変
表示が終了したときに行っている。本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理の結果に
小当りが含まれないが、当り判定処理の当り判定処理の結果に小当りを含むパチンコ遊技
機の場合、天井最終変動における第1特別図柄の当り判定処理の結果が小当りである場合
が生じうる。このように、天井最終変動における第1特別図柄の当り判定処理の結果が小
当りである場合、メインCPU201は、小当り遊技状態が終了したことに基づいて、B
時短遊技状態に移行させる処理を行うとよい。
また、図32~図39を参照して説明した上述の時短管理処理では、メインCPU20
1は、B時短遊技状態への移行処理を、天井最終変動としての特別図柄の可変表示が終了
したときに行っているが、これに限られず、天井最終変動としての特別図柄の可変表示を
開始したことに基づいて、B時短遊技状態への移行処理を行うようにしてもよい。とくに
、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能な第1のパチンコ遊技機におい
ては、天井最終変動としての特別図柄の可変表示を開始したことに基づいて、B時短遊技
状態への移行処理を行うことが好ましい。なぜなら、天井最終変動としての特別図柄の可
変表示が終了したときにB時短遊技状態に移行するようにすると、天井最終変動としての
いずれか一方の特別図柄の可変表示中に他方の特別図柄の可変表示が開始された場合、こ
の他方の特別図柄の可変表示については、B時短遊技状態としての恩恵を受けることがで
きなくなり、興趣が低下するおそれがあるからである。なお、第1のパチンコ遊技機では
、特別図柄の可変表示が例えば600000msecといった長変動で行われることはな
い。ただし、このような長変動で特別図柄の可変表示が行われうるパチンコ遊技機におい
ては、天井最終変動としての特別図柄の可変表示を開始したことに基づいてB時短遊技状
態への移行処理を行うことにより、とくに天井最終変動である特別図柄の可変表示が長変
動で行われる場合であっても、B時短遊技状態の開始の遅延を回避することができる。
また、図32~図39を参照して説明した上述の時短管理処理では、B時短遊技状態へ
の移行にかかわる処理としてのB時短制御態様決定処理(S205)を、C時短遊技状態
への移行にかかわる処理としてのC時短制御態様決定処理(S207)よりも優先して行
うようにしている(図38のS203~S207を参照)が、これに限られない。例えば
、C時短遊技状態への移行にかかわる処理としてのC時短制御態様決定処理(S207)
を、B時短遊技状態への移行にかかわる処理としてのB時短制御態様決定処理(S205
)よりも優先して行うようにしてもよい。
また、図35を参照して説明した上述の天井カウンタ更新処理では、天井カウント禁止
フラグがオフでない場合(図35のS171がNO判定)、天井カウンタを更新しないよ
うにしているが、これに限られない。例えばST機や確変転落抽選を行うパチンコ遊技機
では、確変フラグがオンである場合であっても特別図柄の可変表示が行われると天井カウ
ンタを更新するようにしてもよい。この場合、天井カウンタが天井値に到達したとしても
、B時短遊技状態に移行せず、天井カウンタと確変カウンタとの差が天井値となった場合
に、B時短遊技状態に移行するようにしてもよい。この場合、メインCPU201は、「
天井カウンタ=天井値」となっただけではB時短遊技状態に移行させず、天井カウンタと
確変カウンタとの差が天井値となった場合に、B時短遊技状態に移行させる処理を行うこ
ととなる。
また、B時短遊技状態への移行条件である天井値は、確変フラグがオフである場合の大
当り確率の分母の所定範囲内(例えば、2.5~3.0倍)であることが好ましい。本実
施例では、例えば特別図柄の当り判定テーブル(図10参照)に示されるように、確変フ
ラグがオフである場合の大当り確率が319分の1(設定値1の場合)であるから、天井
値は、319×2.5~319×3.0(倍)の範囲内であることが好ましい。
また、B時短遊技状態の終了条件であるB時短規定回数の上限は、確変フラグがオフで
ある場合の大当り確率の分母の規定倍数(例えば3.8倍)までとすることが好ましい。
同様に、C時短遊技状態の終了条件であるC時短規定回数の上限についても、確変フラグ
がオフである場合の大当り確率の分母に規定数を乗じた値まで(例えば大当り確率の分母
の3.8倍まで)とすることが好ましい。本実施例では、確変フラグがオフである場合の
大当り確率が319分の1(設定値1の場合)であるから、B時短規定回数およびC時短
規定回数は、いずれも、概ね1212(319×3.8)を上限とすることが好ましい。
なお、B時短規定回数の上限とC時短規定回数の上限とを同じ値とすることは必須ではな
い。
ところで、第1のパチンコ遊技機のように、例えば設定1~設定6といった大当り確率
が異なる複数の設定値のうちいずれか一の設定値にセット可能であるパチンコ遊技機であ
る場合、上述したとおり、時短当り確率は全設定値で共通の確率となっている。このよう
な場合、B時短遊技状態への移行条件である天井値を、設定値にかかわらず大当り確率(
確変フラグがオフである場合)の分母に規定数(例えば3.0)を乗じた値とした場合、
設定値に応じて天井値が異なることとなり、セットされている設定値が遊技者に看破され
てしまうおそれがある。そこで、本実施例では、セットされた設定値がいずれであったと
しても、天井値を、大当り確率(確変フラグがオフである場合)の分母に対して規定数を
乗じて決定するのではなく、設定値にかかわらず同じ値とすることが好ましい。
[1-6-18.時短管理処理にかかわる変形例]
なお、図32~図39を参照して説明した上述の時短管理処理(以下「本実施例の時短
管理処理」と称する)では、天井カウンタ更新処理(図35参照)を、特別図柄遊技終了
処理(図31参照)において実行している。また、B時短遊技状態への移行にかかわる処
理を、C時短遊技状態への移行にかかわる処理よりも優先して行うようにしている。さら
に、B時短遊技状態への移行フラグ(天井フラグ)とC時短遊技状態への移行フラグ(時
短当りフラグ)とを別個に設け、天井フラグがオンである場合にB時短遊技状態に移行さ
せ、時短当りフラグがオンである場合にC時短遊技状態に移行させるようにしている。た
だし、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミング、B時短遊技状態
への移行とC時短遊技状態への移行との優先順位、B時短遊技状態への移行フラグとC時
短遊技状態の移行フラグとを別個にするか共通にするか、については、上記に限られず、
様々なバリエーションで時短管理処理を行うことができる。
例えば、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動停止時
とし、移行時の処理をB時短遊技状態優先とし、B時短遊技状態への移行フラグとC時短
遊技状態の移行フラグとを別個に設けるようにしてもよい。
また、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動停止時と
し、移行時の処理をC時短遊技状態優先とし、B時短遊技状態への移行フラグとC時短遊
技状態の移行フラグとを別個に設けるようにしてもよい。
また、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動停止時と
し、天井到達時に「時短当り」が非当選であることを確認した上でB時短遊技状態に移行
させるようにしてもよい。
また、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動開始時と
し、移行時の処理をB時短遊技状態優先とし、B時短遊技状態への移行フラグとC時短遊
技状態の移行フラグとを別個に設けるようにしてもよい。
また、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動開始時と
し、移行時の処理をC時短遊技状態優先とし、B時短遊技状態への移行フラグとC時短遊
技状態の移行フラグとを別個に設けるようにしてもよい。
また、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動開始時と
し、移行時の処理をB時短遊技状態優先とし、B時短遊技状態への移行フラグとC時短遊
技状態の移行フラグとを共通のフラグとして設けるようにしてもよい。
また、天井カウンタ更新処理が含まれる時短管理処理の実行タイミングを変動開始時と
し、移行時の処理をC時短遊技状態優先とし、B時短遊技状態への移行フラグとC時短遊
技状態の移行フラグとを共通のフラグとして設けるようにしてもよい。
さらに、複数の時短遊技状態が重ねて実行されない場合、メインCPU201は、時短
フラグオン且つ時短カウンタが0より大きい場合に時短カウンタから1を減算する処理を
行い、それ以外の場合には時短カウンタから1を減算しないようにするとよい。
[1-7.大入賞口開放準備処理]
次に、図40を参照して、特別図柄管理処理(図27参照)中のS86でメインCPU
201により実行される大入賞口開放準備処理について説明する。図40は、第1のパチ
ンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「3」であるか否かを判定す
る(S251)。
S251において特別図柄の制御状態番号が「3」でないと判定された場合(S251
がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を特
別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
一方、S251において特別図柄の制御状態番号が「3」であると判定された場合(S
251がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS252に移す。
S252において、メインCPU201は、ラウンドカウンタ値をロードする。ラウン
ドカウンタは、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技の実行回数を計数するカ
ウンタである。なお、ラウンドカウンタの計数値(ラウンドカウンタ値)は、メインRA
M203内の所定領域に格納される。メインCPU201は、S252の処理を実行した
後、処理をS253に移す。
S253において、メインCPU201は、大入賞口の開放回数が上限値であるか否か
を判定する。この処理では、大当り遊技状態において実行されたラウンド遊技の実行回数
が上限値であるか否かが判定される。
S253において大入賞口の開放回数が上限値であると判定された場合(S253がY
ES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS254に移す。一方、S253にお
いて大入賞口の開放回数が上限値でないと判定された場合(S253がNO判定の場合)
、メインCPU201は、処理をS257に移す。
S254において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「5」にセット
する。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S254)を行
って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大当
り終了処理(図27のS88参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S2
54の処理を実行した後、処理をS255に移す。
S255において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。
その後、メインCPU201は、大当り終了表示コマンドの送信予約処理を行う(S25
6)。なお、この処理で送信予約された大当り終了表示コマンドは、次回のシステムタイ
マ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サ
ブ制御回路300に送信される。そして、S256の処理後、メインCPU201は、大
入賞口開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
S257において、メインCPU201は、ラウンドカウンタ値に1を加算する処理を
行う。メインCPU201は、S257の処理を実行した後、処理をS258に移す。
S258において、メインCPU201は、大入賞口関連各種設定処理を行う。この処
理では、例えば、大入賞口131の開放回数、大入賞口131の最大開放時間、大入賞口
131への最大入賞個数、大入賞口131への入賞時の賞球数等がセットされる。大入賞
口131の開放回数はラウンド数が相当する。なお、1ラウンドにおいて大入賞口が複数
回開放されるものを排除する趣旨ではない。ただしこの場合は、ラウンド数を管理する制
御と、大入賞口の開閉回数を管理する制御とを、別の処理として行うことが好ましい。メ
インCPU201は、S258の処理を実行した後、処理をS259に移す。
S259において、メインCPU201は、大入賞口開閉制御処理を行う。この処理で
は、大入賞口131の開閉制御データの生成処理が行われる。メインCPU201は、S
259の処理を実行した後、処理をS260に移す。
S260において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「4」にセット
する。このように、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする処理(S260)を行
って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大入
賞口開放制御処理(図27のS87参照)が行われることとなる。メインCPU201は
、S260の処理を実行した後、処理をS261に移す。
S261において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。
メインCPU201は、S261の処理を実行した後、処理をS262に移す。
S262において、メインCPU201は、大入賞口開放中表示コマンドの送信予約処
理を行う。この処理で送信予約された大入賞口開放中表示コマンドは、次回のシステムタ
イマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、
サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S262の処理を実行した後
、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
[1-7-1.大入賞口開放制御処理]
次に、図41を参照して、特別図柄管理処理(図27参照)中のS87でメインCPU
201により実行される大入賞口開放制御処理について説明する。図41は、第1のパチ
ンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「4」であるか否かを判定す
る(S271)。
S271において特別図柄の制御状態番号が「4」でないと判定された場合(S271
がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を特
別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
一方、S271において特別図柄の制御状態番号が「4」であると判定された場合(S
271がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS272に移す。
S272において、メインCPU201は、大入賞口131に入賞した遊技球の個数が
最大入賞個数であるか否かを判定する。この処理では、大入賞口131への遊技球の入賞
個数を計数するカウントスイッチ132(図6参照)により計数された値が最大入賞個数
の値であるか否かが判定される。なお、カウントスイッチ132により計数された大入賞
口入賞カウンタの値は、メインRAM203内の所定領域に格納される。
S272において、大入賞口131に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数でないと判
定された場合(S272がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS273に
移す。
一方、S272において、大入賞口131に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であ
ると判定された場合(S272がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS
274に移す。
S273において、メインCPU201は、大入賞口131の最大開放時間が経過した
か否かを判定する。この処理では、大入賞口関連各種設定処理(図40のS258参照)
においてセットされた最大開放時間が経過しているか否かが判定される。
S273において大入賞口131の最大開放時間が経過していないと判定された場合(
S273がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を終了し、
処理を特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
一方、S273において大入賞口131の最大開放時間が経過していると判定された場
合(S273がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS274に移す。
S274において、メインCPU201は、大入賞口131の閉鎖設定処理を行う。メ
インCPU201は、S274の処理を実行した後、処理をS275に移す。
S275において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「3」にセット
する処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S2
75)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放制御処理の終了
後に、再び、大入賞口開放準備処理(図27のS86参照)が行われることとなる。メイ
ンCPU201は、S275の処理を実行した後、処理をS276に移す。
S276において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う。
メインCPU201は、S276の処理を実行した後、処理をS277に移す。
S277において、メインCPU201は、ラウンド間表示コマンドの送信予約処理を
行う。この処理で送信予約されたラウンド間表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込
処理中の演出制御コマンド送信処理(後述の図45のS322参照)において、サブ制御
回路300に送信される。そして、S277の処理後、メインCPU201は、大入賞口
開制御処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図27参照)に戻す。
[1-7-2.大当り終了処理]
次に、図42を参照して、特別図柄管理処理(図27参照)中のS88でメインCPU
201により実行される大当り終了処理について説明する。図42は、第1のパチンコ遊
技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「5」であるか否かを判定す
る(S281)。
S281において特別図柄の制御状態番号が「5」でないと判定された場合(S281
がNO判定の場合)、メインCPU201は、大当り終了処理を終了し、特別図柄管理処
理(図27参照)に戻す。
S281において特別図柄の制御状態番号が「5」であると判定された場合(S281
がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS282に移す。
S282において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了設定処理を行う。この処
理では、各種フラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ等)のセットや、各種カウンタ(
例えば、確変カウンタ、時短カウンタ、図柄確定数カウンタ、ラウンドカウンタ、大入賞
口入賞カウンタ等)の値をセットまたはリセットする処理が行われる。メインCPU20
1は、S282の処理を実行した後、処理をS283に移す。
S283において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処理で
は、図31を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。メインCPU201は
、S283の処理を実行した後、大当り終了処理を終了し、特別図柄管理処理(図27参
照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の大当り終了処理を割込禁
止区間内で行うことが好ましい。
[1-7-3.普通図柄制御処理]
次に、図43を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS40でメイ
ンCPU201により実行される普通図柄制御処理について説明する。なお、図43に示
される普通図柄制御処理に先だって、メインCPU201は、特別図柄制御処理と同様に
、普通図柄の始動条件が成立しているか否かの判定を行っていることは言うまでもない。
図43は、第1のパチンコ遊技機における普通図柄制御処理の一例を示すフローチャー
トである。なお、図43に示すフローチャート中の各処理の右方に括弧書きで記載した数
値(「0」~「4」)は、普通図柄の制御状態番号である。メインCPU201は、普通
図柄の制御状態番号に対応する各処理を実行することにより、普通図柄ゲームを進行させ
る。なお、図43に示される各処理は、便宜上、サブルーチンとして図示していない。
メインCPU201は、先ず、普通図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S2
91)。
S291において普通図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S291がNO判
定の場合)、メインCPU201は、普通図柄制御処理を終了し、処理を、S41(図2
3参照)に戻す。
一方、S291において普通図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S291が
YES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS292に移す。
S292において、メインCPU201は、普通図柄の制御状態番号をロードする。メ
インCPU201は、S292の処理を実行した後、処理をS293に移す。なお、メイ
ンCPU201は、S292の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S293以
降の処理を行う。
S293において、メインCPU201は、普通図柄の可変表示開始処理を行う。この
S293の処理は、普通図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である。
この普通図柄の可変表示開始処理において、メインCPU201は、普通図柄の当り判定
処理、普通図柄の変動パターン決定処理、普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当り
である場合には普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間
)設定処理を行う。なお、普通図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCP
U201は、処理をS294に移す。
S294において、メインCPU201は、普通図柄の可変表示終了処理を行う。この
S294の処理は、普通図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である。
この処理においてメインCPU201は、普通図柄の可変表示を終了する際の各種処理を
行う。なお、普通図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU201は、
処理をS295に移す。
S295において、メインCPU201は、普通図柄遊技判定処理を行う。このS29
5の処理は、普通図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。この普
通図柄遊技判定処理では、普通図柄の導出結果(例えば、普通図柄当りまたはハズレ)の
判定処理を行う。なお、普通図柄の制御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU
201は、処理をS296に移す。
S296において、メインCPU201は、普通電動役物開放処理を行う。このS29
6の処理は、普通図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。この処
理では、例えば、予め定められた態様で、普通電動役物146の開放処理が行われる。な
お、普通図柄の制御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU201は、処理をS
297に移す。
S297において、メインCPU201は、普通図柄当り終了処理を行う。このS29
7の処理は、普通図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である。メイン
CPU201は、この普通図柄当り終了処理を終了すると、普通図柄制御処理を終了し、
処理を主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
なお、本実施例では、普通図柄の当り判定テーブル(図16参照)に示されるように、
普通図柄の当り判定用乱数を例えば0~99の範囲(幅)で発生させ、例えば0~79を
普通図柄当り判定値データとしている(非時短遊技状態の場合)。普通図柄当り確率は、
普通図柄の当り判定用乱数の総乱数に対する普通図柄当り判定値データの数によって定め
られるため、例えば普通図柄の当り確率は、本実施例では100分の80である。この普
通図柄当り確率は、本実施例では、時短制御が実行される場合と時短制御が実行されない
場合と異なっているが、同じまたはほぼ同じとしてもよい。また、普通図柄の可変表示は
、時短制御が実行されない非時短遊技状態では例えば600000msecと相対的に長
時間にわたって実行されるのに対し、時短制御が実行される遊技状態では例えば1000
msecと相対的に短時間しか実行されない。このようにして、時短制御が実行されると
、普通電動役物開放処理の実行頻度すなわち第2始動口140への遊技球の入賞頻度が高
められる。
[1-7-4.外部マスカブル割込処理]
次に、図44を参照して、メインCPU201の制御により実行される外部マスカブル
割込処理について説明する。この処理は、例えば電断時等に発生する外部割込み要求に応
じて行われる割込処理である。なお、図44は、第1のパチンコ遊技機における外部マス
カブル割込処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、保護レジスタの退避処理を行う(S301)。メインC
PU201は、S301の処理を実行した後、処理をS302に移す。
S302において、メインCPU201は、I/Oポート205の所定の入力ポートの
状態を読み出す。上記の所定の入力ポートは、例えば、電断検知ライン、バックアップク
リアスイッチライン、センサ異常検知ライン、電波センサライン、開放検知ライン、磁気
センサライン、振動センサライン、ソレノイド監視センサライン等の状態がセットされる
入力ポートである。メインCPU201は、S302の処理を実行した後、処理をS30
3に移す。
S303において、メインCPU201は、電断検知であるか否かを判定する。
S303において電断検知でないと判定された場合(S303がNO判定の場合)、メ
インCPU201は、処理をS305に移す。一方、S303において電断検知であると
判定された場合(S303がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS30
4に移す。
S304において、メインCPU201は、XINT検知フラグをセット(オンに)す
る。XINT検知フラグは電断することを示すフラグであり、XINT検知フラグの値は
、メインRAM203の作業領域内のXINT検知フラグ領域に格納される。メインCP
U201は、S304の処理を実行した後、処理をS305に移す。
S305において、メインCPU201は、S301で退避させた保護レジスタの復帰
処理を行う。メインCPU201は、S305の処理を実行した後、処理をS306に移
す。
S306において、メインCPU201は、割込許可処理を行う。この処理を実行した
後、メインCPU201は、外部マスカブル割込処理を終了する。
[1-7-5.システムタイマ割込処理]
次に、図45を参照して、メインCPU201により、例えば2msecの割込み周期
で実行されるシステムタイマ割込処理について説明する。なお、図45は、第1のパチン
コ遊技機において実行されるシステムタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである
メインCPU201は、先ず、保護レジスタの退避処理を行う(S311)。
次いで、メインCPU201は、XINT検知フラグがオフであるか否かを判定する(
S312)。XINT検知フラグがオフでない(すなわち電断検知時である)と判定され
た場合(S312がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS326に移す。
一方、XINT検知フラグがオフである(すなわち電断非検知時である)と判定された場
合(S312がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS313に移す。
S313において、メインCPU201は割込許可処理を行う。その後、メインCPU
201は、I/Oポート205の入力ポートの状態の読込処理を行い(S314)、処理
をS315に移す。
S315において、メインCPU201は、遊技許可状態であるか否かを判定する。こ
の処理において、メインCPU201は、例えば起動制御フラグの値等に基づいて、遊技
許可状態であるか否かを判定する。起動制御フラグは、電源投入時の起動状態が、電断復
帰、設定変更、設定確認およびRAMクリア等のうちのいずれの状態であるかを判定する
ためのフラグである。例えば、電断復帰の場合は遊技許可状態であると判定され、設定変
更、設定確認およびRAMクリア等である場合は遊技許可状態でないと判定される。
なお、起動制御フラグは、電源投入時における設定キー174およびバックアップクリ
アスイッチ176のオン/オフ情報の組合せで構成される。例えば、電源投入時に、設定
キー174およびバックアップクリアスイッチ176の両方がオフであれば電断復帰、設
定キー174およびバックアップクリアスイッチ176の両方がオンであれば設定変更、
バックアップクリアスイッチ176がオフ且つ設定キー174がオンであれば設定確認、
バックアップクリアスイッチ176がオン且つ設定キー174がオフであればRAMクリ
アと判定される。
S315において遊技許可状態でないと判定された場合(S315がNO判定の場合)
、メインCPU201は、設定制御処理を行う(S316)。この設定制御処理では、設
定変更処理または設定確認処理が行われる。すなわち、本実施例では、設定変更処理およ
び設定確認処理は、例えば2msec周期で行われるシステムタイマ割込処理内で行われ
、遊技許可状態でない場合すなわち遊技不許可状態である場合に行われる。設定制御処理
(S316)を実行した後、メインCPU201は、処理をS326に移す。なお、S3
16の設定制御処理の詳細については、図46を参照して後述する。
なお、遊技許可状態でない場合(S315がNO判定の場合)、メインCPU201は
、発射装置6(図6参照)からの遊技球の発射禁止、特定のスイッチ(例えば、設定キー
174、バックアップクリアスイッチ176等)を除く各種スイッチの無効化、払出装置
82からの賞球の払い出し禁止等を設定することが好ましい。
一方、S315において遊技許可状態であると判定された場合(S315がYES判定
の場合)、メインCPU201は、処理をS317に移す。
S317において、メインCPU201は、割込みカウンタの値を1加算する処理を実
行する。割込みカウンタは、主制御メイン処理(図20~図23参照)中の割込禁止区間
を計数(管理)するためのカウンタであり、割込みカウンタの計数値は、メインRAM2
03の作業領域内の割込カウンタ領域に格納される。メインCPU201は、S317の
処理を実行した後、処理をS318に移す。
S318において、メインCPU201は、割込み周期タイマの更新処理を行う。メイ
ンCPU201は、S318の処理を実行した後、処理をS319に移す。なお、割込み
周期タイマは、割込み周期(例えば2msec)管理用のタイマであり、割込み周期タイ
マの計数値は、メインRAM203の作業領域内の割込み周期管理タイマ領域に格納され
る。
S319において、メインCPU201は乱数更新処理を行う。この乱数更新処理では
、各種乱数カウンタ(例えば、特別図柄の大当り判定用乱数カウンタ等)の更新処理が行
われる。このように、所定周期(本実施例では2msec)で乱数更新処理を行うことに
より、出玉にかかわる重要な要素である各種乱数の信頼性を担保することが可能となる。
メインCPU201は、S319の処理を実行した後、処理をS320に移す。
S320において、メインCPU201は、スイッチ入力検出処理を行う。このスイッ
チ入力検出処理の詳細については、図51を参照して後述する。メインCPU201は、
S320の処理を実行した後、処理をS321に移す。
S321において、メインCPU201は、入賞情報コマンド設定処理を行う。この処
理では、入賞情報コマンド(払出情報)設定処理が行われる。メインCPU201は、S
321の処理を実行した後、処理をS322に移す。
S322において、メインCPU201は、演出制御コマンド送信処理を行う。この処
理では、送信予約されているコマンドが主制御回路200からサブ制御回路300に送信
される。メインCPU201は、S322の処理を実行した後、処理をS323に移す。
S323において、メインCPU201は、レジスタ退避処理を行う。メインCPU2
01は、S323の処理を実行した後、処理をS324に移す。
S324において、メインCPU201は、性能表示モニタ制御処理を行う。この処理
では、遊技判定処理、賞球加算判定処理、性能表示モニタ170(図6参照)の表示内容
更新処理等が行われる。この処理で格納されるデータは、遊技の進行に必要なデータが格
納される作業領域とは別の領域(領域外)、すなわちバックアップされる領域内であって
例えばRAMクリアされた場合であってもデータがクリアされない領域に格納される。メ
インCPU201は、S324の処理を実行した後、処理をS325に移す。
S325において、メインCPU201は、S323で退避させたレジスタの復帰処理
を行う。メインCPU201は、S325の処理を実行した後、処理をS326に移す。
S326において、メインCPU201は、S311で退避させた保護レジスタの復帰
処理を行い、システムタイマ割込処理を終了する。
[1-7-6.設定制御処理]
次に、図46を参照して、システムタイマ割込処理(図45参照)中のS316で行わ
れる設定制御処理について説明する。図46は、第1のパチンコ遊技機における設定制御
処理の一例を示すフローチャートである。
図46に示されるように、メインCPU201は、先ず、起動制御フラグの値が設定変
更を示す値であるか否かを判定する(S331)。
S331において起動制御フラグの値が設定変更を示す値であると判定された場合(S
331がYES判定の場合)、メインCPU201は設定変更処理を行う(S332)。
この設定変更処理の詳細については、図47を参照して後述する。設定変更処理(S33
2)の実行後、メインCPU201は、処理をS335に移す。
一方、S331において起動制御フラグの値が設定変更を示す値でないと判定された場
合(S331がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS333に移す。
S333において、メインCPU201は、起動制御フラグの値が設定確認を示す値で
あるか否かを判定する。
S333において起動制御フラグの値が設定確認を示す値であると判定された場合(S
333がYES判定の場合)、メインCPU201は設定確認処理を行う(S334)。
この設定確認処理の詳細については、図48を参照して後述する。設定確認処理(S33
4)の実行後、メインCPU201は、処理をS335に移す。
一方、S333において起動制御フラグの値が設定確認を示す値でないと判定された場
合すなわちRAMクリアであると判定された場合(S333がNO判定の場合)、メイン
CPU201は、処理をS337に移す。
S335において、メインCPU201は、設定操作表示処理を行う。この処理では、
現在、セットされている設定値の表示処理が行われる。メインCPU201は、S335
の処理を実行した後、処理をS336に移す。
S336において、メインCPU201は、演出制御コマンド送信処理を行う。この処
理では、設定変更処理(S332)、設定確認処理(S334)または起動時初期設定処
理(図25参照)内で送信予約されているコマンド(初期化コマンド、電断復帰コマンド
または設定操作コマンド)がサブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、
S336の処理を実行した後、処理をS337に移す。
S337において、メインCPU201は、WDT(watchdog timer)の出力処理を行
う。この処理(WDT出力処理)では、WDTクリアレジスタアドレスの読込処理、WD
Tのクリア処理およびWDTのリスタート処理がこの順で行われる。なお、他の処理では
記載していないが、このWDT出力処理は適宜行われる。そして、S337の処理後、メ
インCPU201は、設定制御処理を終了し、処理をシステムタイマ割込処理(図45参
照)に戻す。
[1-7-7.設定変更処理]
次に、図47を参照して、設定制御処理(図46参照)中のS332で行われる設定変
更処理について説明する。なお、図47は、第1のパチンコ遊技機における設定変更処理
の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、バックアップクリアスイッチ176が押下されたか否か
を判定する(S341)。この処理は、I/Oポート205の入力ポートにセットされて
いる情報を読み出して行われる。
S341においてバックアップクリアスイッチ176が押下されていないと判定された
場合(S341がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS343に移す。一
方、バックアップクリアスイッチ176が押下されたと判定された場合(S341がYE
S判定の場合)、メインCPU201は、処理をS342に移す。
S342において、メインCPU201は、設定値の範囲内更新処理を行う。メインC
PU201は、S342の処理を実行した後、処理をS343に移す。
なお、本実施例では、設定変更処理において、バックアップクリアスイッチ176を操
作することによって設定値を変更できるようにしたが、これに代えてまたは加えて、例え
ば設定スイッチを設けて、この設定スイッチを操作することによって設定値を変更できる
ようにしてもよい。
S343において、メインCPU201は、設定キー174がオフにされたか否かを判
定する(S343)。
S343において設定キー174がオフにされていないと判定された場合(S343が
NO判定の場合)、メインCPU201は、設定変更処理を終了し、処理を設定制御処理
(図46参照)に戻す。一方、S343において設定キー174がオフにされたと判定さ
れた場合(S343がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS344に移
す。
S344において、メインCPU201は、第1通常遊技前処理を行う。この第1通常
遊技前処理の詳細については、図49を参照して後述する。なお、上述したとおり、この
第1通常遊技前処理が行われると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態と
なる。第1通常遊技前処理(S344)の実行後、メインCPU201は、設定変更処理
を終了し、処理を設定制御処理(図46参照)に戻す。
[1-7-8.設定確認処理]
次に、図48を参照して、設定制御処理(図46参照)中のS334で行われる設定確
認処理について説明する。なお、図48は、第1のパチンコ遊技機における設定確認処理
の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、設定キー174がオフにされたか否かを判定する(S3
51)。この判定処理は、上述した設定変更処理(図47参照)中のS343の処理と同
様にして行われる。
S351において設定キー174がオフにされていないと判定された場合(S351が
NO判定の場合)、メインCPU201は、設定確認処理を終了し、処理を設定制御処理
(図46参照)に戻す。
一方、S351において設定キー174がオフにされたと判定された場合(S351が
YES判定の場合)、メインCPU201は、第2通常遊技前処理を行う(S352)。
この第2通常遊技前処理の詳細については、図50を参照して後述する。なお、上述した
とおり、この第2通常遊技前処理が行われると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊
技許可状態となる。第2通常遊技前処理(S352)の実行後、メインCPU201は、
設定確認処理を終了し、処理を設定制御処理(図46参照)に戻す。
[1-7-9.第1通常遊技前処理]
次に、図49を参照して、設定変更処理(図47参照)中のS344で行われる第1通
常遊技前処理について説明する。図49は、第1のパチンコ遊技機における第1通常遊技
前処理の一例を示すフローチャートである。なお、この第1通常遊技前処理は、起動時初
期設定処理(図24参照)において、電断復帰、設定変更および設定確認のいずれでもな
い場合、すなわちRAMクリア時の初期設定処理としても行われる。
メインCPU201は、先ず、初期化時RAM設定処理を行う(S361)。この処理
では、電断時にバックアップデータが格納されるメインRAM203内の領域(以下、「
バックアップ領域」と称する)のクリア処理(例えば作業領域の構築およびアドレス設定
等)が行われる。なお、性能表示モニタ制御処理(図45のS324参照)でデータが格
納される領域はクリアされない。また、この処理では、初期データが生成され、生成され
た初期データは、それぞれ、構築されたメインRAM203内の作業領域に格納される。
すなわち、電断時にバックアップされたデータは消去され、遊技状態を、初期化された状
態に戻すことが可能となる。なお、図示しないが、この処理では、遊技状態が初期化され
た状態に戻されることで遊技を開始することが可能となり、遊技許可フラグがオンにセッ
トされ、遊技許可状態となる。初期化時RAM設定処理(S361)の実行後、メインC
PU201は、処理をS362に移す。
S362において、メインCPU201は、初期化コマンドの送信予約処理を行う。こ
の処理で送信予約された初期化コマンドは、設定制御処理(図46参照)中の演出制御コ
マンド送信処理(S336)においてサブ制御回路300に送信される。S362の処理
を実行すると、メインCPU201は、第1通常遊技前処理を終了する。この第1通常遊
技前処理を終了すると、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。
[1-7-10.第2通常遊技前処理]
次に、図50を参照して、設定確認処理(図48参照)中のS352で行われる第2通
常遊技前処理について説明する。図50は、第1のパチンコ遊技機における第2通常遊技
前処理の一例を示すフローチャートである。なお、この第2通常遊技前処理は、起動時初
期設定処理(図24参照)において、電断復帰時の初期設定処理としても実行される。
メインCPU201は、先ず、電断復帰時RAM設定処理を行う(S371)。この処
理では、例えば、メインRAM203内のバックアップ領域に格納されているデータが読
み出され、読み出されたデータは、それぞれ、構築されたメインRAM203内の作業領
域に格納される。上記データは、例えば、遊技状態情報、特別図柄や普通図柄の当りフラ
グのオン/オフ状態や保留数情報等、遊技を進行する上で必要となる各種情報である。す
なわち、電断時にバックアップされたデータを再びメインRAM203内の作業領域に復
帰させることで、電断前と同じ遊技状態に戻すことが可能となる。なお、図示しないが、
この処理では、電断前と同じ遊技状態に戻されることで遊技を開始することが可能となり
、遊技許可フラグがオンにセットされ、遊技許可状態となる。メインCPU201は、電
断復帰時RAM設定処理(S371)の実行後、処理をS372に移す。
S372において、メインCPU201は、確変フラグがオンであるか否かを判定する
。この処理は、メインRAM203内の作業領域に格納されたデータを読み込んで行われ
る。
S372において確変フラグがオンでないと判定された場合(S372がNO判定の場
合)、メインCPU201は、処理をS374に移す。
一方。S372において確変フラグがオンであると判定された場合(S372がYES
判定の場合)、メインCPU201は、処理をS373に移す。
S373において、メインCPU201は、確変報知フラグをオンにセットする。これ
は、電断復帰時における確変フラグの状態を報知するために行われる。確変報知フラグが
オンである場合、メインCPU201は、例えば確変報知LED(不図示)が点灯される
よう制御する。これにより、電断復帰時に確変フラグがオンであるか否かを外観で把握す
ることが可能となる。メインCPU201は、S373の処理を実行した後、処理をS3
74に移す。
S374において、メインCPU201は、電断復帰コマンドの送信予約処理を行う。
この処理で送信予約された電断復帰コマンドは、設定制御処理(図46参照)中の演出制
御コマンド送信処理(S336)においてサブ制御回路300に送信される。S374の
処理を実行すると、メインCPU201は、第2通常遊技前処理を終了する。
[1-7-11.スイッチ入力検出処理]
図51は、メインCPU201によるスイッチ入力検出処理の一例を示すフローチャー
トである。スイッチ入力検出処理は、上述したシステムタイマ割込処理の実行中にサブル
ーチンとして呼び出される。図51に示すように、メインCPU201は、始動口入賞検
出処理を実行する(S381)。メインCPU201は、S381の処理を実行した後、
処理をS382に移す。始動口入賞検出処理については、図52を参照して後述する。
次に、メインCPU201は、一般入賞口通過検出処理を行う(S382)。一般入賞
口通過検出処理では、例えば一般入賞口122への入賞時に払出個数等を示す払出情報を
セットする。メインCPU201は、S382の処理を実行した後、処理をS383に移
す。
次に、メインCPU201は、大入賞口通過検出処理を行う(S383)。大入賞口通
過検出処理では、例えば大入賞口131への入賞時に払出個数等を示す払出情報をセット
する。メインCPU201は、S383の処理を実行した後、処理をS384に移す。
次に、メインCPU201は、球通過検出処理を行う(S384)。球通過検出処理で
は、通過ゲート126への遊技球の通過検出を通過ゲートスイッチ127に検出されたこ
とに基づいて普通図柄についての各種乱数値(普通図柄の当り判定用乱数値等)を抽出す
る。なお、メインRAM203は、通過ゲート126への遊技球の通過に基づいて抽出さ
れた各種乱数値(普通図柄の当り判定用乱数値等)を、普通図柄の始動条件が成立するま
で保留する普通図柄始動記憶領域(1)~普通図柄始動記憶領域(4)を有する。そして
、球通過検出処理では、普通図柄始動記憶領域(1)~普通図柄始動記憶領域(4)に空
き領域があるか否か、すなわち、通過ゲート126への遊技球の通過に基づいて抽出され
た普通図柄の保留個数が例えば4個未満であるか否かの判定も行う。この処理を終了する
と、メインCPU201は、スイッチ入力検出処理を終了する。
[1-7-12.始動口入賞検出処理]
図52は、メインCPU201による始動口入賞検出処理の一例を示すフローチャート
である。始動口入賞検出処理は、上述したスイッチ入力検出処理の実行中にサブルーチン
として呼び出される。
図52に示すように、メインCPU201は、先ず、第1始動口スイッチ121で遊技
球を検出したか否かを判定する(S391)。
第1始動口スイッチ121で遊技球を検出していないと判定された場合(S391がN
O判定の場合)、メインCPU201は、処理をS398に移す。
一方、第1始動口スイッチ121で遊技球を検出したと判定された場合(S391がY
ES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS392に移す。
S392において、メインCPU201は、各種乱数値(例えば、第1特別図柄の大当
り判定用乱数値、第1特別図柄の図柄乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、およ
び、第1特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)を抽出するとともに、第1始動
口入賞に応じた払出情報をセットする処理を行う。メインCPU201は、S392の処
理を実行した後、処理をS393に移す。
S393において、メインCPU201は、第1始動口120への入賞に基づいて抽出
された第1特別図柄の保留個数が例えば4個未満であるか否かを判定する。メインRAM
203は、第1始動口120への遊技球の入賞に基づいて抽出された各種乱数を、始動条
件が成立するまで保留する第1特別図柄始動記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域
(4)を有しており、この処理では、第1特別図柄始動記憶領域(1)~第1特別図柄始
動記憶領域(4)に空き領域があるか否かが判定される。なお、メインRAM203は、
第1特別図柄始動記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)の他に第1特別図柄
始動記憶領域(0)も有するが、これについては後述する。
第1特別図柄の保留個数が4個未満でない、すなわち上限の4個である場合(S393
がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS398に移す。
一方、第1特別図柄の保留個数が4個未満である場合(S393がYES判定の場合)
、メインCPU201は、処理をS394に移す。
S394において、メインCPU201は、第1特別図柄の保留個数を1加算する処理
を行う。メインCPU201は、S394の処理を実行した後、処理をS395に移す。
S395において、メインCPU201は、第1始動口120への遊技球の入賞に基づ
いて抽出した各種乱数値を、第1特別図柄の変動開始条件が成立するまでメインRAM2
03に格納する処理を行う。これにより、抽出した乱数についての第1特別図柄の変動表
示が、変動開始条件が成立するまで保留される。メインCPU201は、S395の処理
を実行した後、処理をS396に移す。
S396において、メインCPU201は、先読み判定処理を行う。この処理は、特別
図柄の当り判定処理(図28のS93参照)に先だって、S392で抽出した乱数値を用
いて、特別図柄の変動パターンを決定したり、当り判定処理等を行う処理である。また、
先読みフラグが設定されているか否かも判定する。
なお、先読み判定処理は、S392で乱数値を抽出してから特別図柄の当り判定処理が
実行されるまでの間であれば、任意のタイミングで行ってよいが、特別図柄の可変表示が
開始されるまでに、サブ制御回路300により先読み演出を行うことに鑑みると、例えば
S395の処理の前後付近で行うことが好ましい。メインCPU201は、S396の処
理を実行した後、処理をS397に移す。
S397において、メインCPU201は、第1特別図柄の入賞コマンドの送信予約処
理を行う。第1特別図柄の入賞コマンドは、第1特別図柄の保留個数を1増加する情報や
、第1特別図柄の変動パターン情報(すなわち特別図柄の変動パターンコマンド)等を含
むコマンドであり、この処理で送信予約された第1特別図柄の入賞コマンドは、次回のシ
ステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において
、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S397の処理を実行した
後、処理をS398に移す。
S398において、メインCPU201は、第2始動口スイッチ141で遊技球を検出
したか否かを判定する。
第2始動口スイッチ141で遊技球を検出していないと判定された場合(S398がN
O判定の場合)、メインCPU201は、始動口入賞検出処理を終了し、処理をスイッチ
入力検出処理(図51参照)に戻す。
一方、第2始動口スイッチ141で遊技球を検出したと判定された場合(S398がY
ES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS399に移す。
S399において、メインCPU201は、各種乱数値(例えば、第2特別図柄の大当
り判定用乱数値、第2特別図柄の図柄乱数値、第2特別図柄のリーチ判定用乱数値、およ
び、第2特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)を抽出するとともに、第2始動
口入賞に応じた払出情報をセットする処理を行う。メインCPU201は、S399の処
理を実行した後、処理をS400に移す。
S400において、メインCPU201は、第2始動口140への入賞に基づいて抽出
された第2特別図柄の保留個数が例えば4個未満であるか否かを判定する。
なお、メインRAM203は、第2始動口140への遊技球の入賞に基づいて抽出され
た各種乱数値を、始動条件が成立するまで保留する第2特別図柄始動記憶領域(1)~第
2特別図柄始動記憶領域(4)を有しており、この処理では、第2特別図柄始動記憶領域
(1)~第2特別図柄始動記憶領域(4)に空き領域があるか否かが判定される。なお、
メインRAM203は、第2特別図柄始動記憶領域(1)~第2特別図柄始動記憶領域(
4)の他に第2特別図柄始動記憶領域(0)も有するが、これについては後述する。
第2特別図柄の保留個数が4個未満でない、すなわち上限の4個である場合(S400
がNO判定の場合)、メインCPU201は、始動口入賞検出処理を終了し、処理をスイ
ッチ入力検出処理(図51参照)に戻す。
一方、第2特別図柄の保留個数が4個未満である場合(S400がYES判定の場合)
、メインCPU201は、処理をS401に移す。
S401において、メインCPU201は、第2特別図柄の保留個数を1加算する処理
を行う。メインCPU201は、S401の処理を実行した後、処理をS402に移す。
S402において、メインCPU201は、第2始動口140への遊技球の入賞に基づ
いて抽出した各種乱数値を、第2特別図柄の変動開始条件が成立するまでメインRAM2
03に格納する処理を行う。これにより、抽出した乱数についての第2特別図柄の変動表
示が、変動開始条件が成立するまで保留される。メインCPU201は、S402の処理
を実行した後、処理をS403に移す。
S403において、メインCPU201は、第2特別図柄の入賞コマンドの送信予約処
理を行う(S403)。第2特別図柄の入賞コマンドは、第2特別図柄の保留個数を1増
加する情報や、第2特別図柄の変動パターン情報等を含むコマンドであり、この処理で送
信予約された第2特別図柄の入賞コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制
御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信され
る。メインCPU201は、S403の処理を実行した後、始動口入賞検出処理を終了し
、処理をスイッチ入力検出処理(図51参照)に戻す。
[1-8.サブ制御処理]
次に、図53を参照して、サブ制御回路300のサブCPU301により実行される各
種処理の内容について説明する。
図53は、第1のパチンコ遊技機におけるサブ制御回路処理の一例を示すフローチャー
トである。
図53に示すように、サブCPU301は、先ず、初期化処理を行う(S501)。こ
の初期化処理では、例えば、RAMアクセス許可、作業領域の初期化、ハードウェア初期
化、デバイス初期化、アプリケーション初期化、バックアップ復帰初期化等といった初期
化処理が行われる。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS502に移す
なお、上述の初期化処理(S501)は、電源投入時やバックアップクリア時に実行さ
れる処理であり、電源投入後は、後述のS502~S508の処理が繰り返し実行される
S502において、サブCPU301は、コマンド入力ポート308(図6参照)の読
込処理を行う。この処理では、コマンド入力ポート308にセットされている主制御回路
200(図6参照)から送信されたコマンドを読み出して行われる。この処理を終了する
と、サブCPU301は、処理をS503に移す。
S503において、サブCPU301は、コマンド解析処理を実行する。この処理では
、S502の処理で読み込まれたコマンドの解析が行われる。この処理を終了すると、サ
ブCPU301は、処理をS504に移す。
S504において、サブCPU301は、演出態様決定処理を実行する。この処理では
、例えば、メインCPU201から送信された入賞コマンドに基づいて、表示装置7(図
4、図6参照)に表示される表示演出の態様や、スピーカ32(図6参照)から出力され
る音演出の態様等が決定される。
演出態様決定処理(S504)において、サブCPU301は、演出内容の指定情報を
含むアニメーションリクエストを生成し、生成されたアニメーションリクエストに基づい
て、各種演出装置を動作させるための各種リクエスト(例えば、描画リクエスト、サウン
ドリクエスト、ランプリクエスト、および、役物リクエスト等)を生成する。この処理を
終了すると、サブCPU301は、処理をS505に移す。
S505において、サブCPU301は、描画制御処理を実行する。この処理において
、サブCPU301は、描画リクエストを表示制御回路304(図6参照)に送信する。
表示制御回路304は、サブCPU301から送信されたメッセージ(描画リクエスト)
に基づいて、表示装置7の表示領域に画像を表示させるための描画制御を行う。この処理
を終了すると、サブCPU301は、処理をS506に移す。
S506において、サブCPU301は、音声制御処理を実行する。この処理において
、サブCPU301は、サウンドリクエストを音声制御回路305(図6参照)に送信す
る。音声制御回路305は、サブCPU301から送信されたメッセージ(サウンドリク
エスト)に基づいて、スピーカ32に音声を出力させるための音声制御を行う。この処理
を終了すると、サブCPU301は、処理をS507に移す。
S507において、サブCPU301は、LED制御処理を実行する。この処理におい
て、サブCPU301は、LEDリクエストをLED制御回路306(図6参照)に送信
する。LED制御回路306は、サブCPU301から送信されたメッセージ(LEDリ
クエスト)に基づいて、LED群46を構成するLEDの全部または一部を点灯あるいは
点滅させるための発光制御を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を
S508に移す。
S508において、サブCPU301は、役物制御処理を実行する。この処理において
、サブCPU301は、役物リクエストを役物制御回路307(図6参照)に送信する。
役物制御回路307は、サブCPU301から送信されたメッセージ(役物リクエスト)
に基づいて、演出用役物群58を構成する全部または一部の役物にかかる演出用駆動モー
タ(不図示)を動作させるための駆動制御を行う。この処理を終了すると、サブCPU3
01は、サブ制御回路メイン処理を終了する。
[1-9.サブ制御回路による演出態様決定処理の具体例]
サブ制御回路300(より詳しくはサブCPU301)は、主制御回路200から送信
された入賞コマンドに基づいて、演出態様決定処理(図53のS504を参照)を行う。
サブCPU301は、演出態様決定処理において行われる各種処理のうちの一処理とし
て、例えば、今回の特別図柄変動(以下「当該変動」と称する)に対応するサブ変動演出
の演出パターン(以下「サブ変動演出パターン」と称する)を決定するサブ変動演出パタ
ーン決定処理や、先読み演出の演出パターン(以下「先読み演出パターン」と称する)を
決定する先読み演出パターン決定処理等を行う。また、演出態様決定処理では、天井カウ
ンタが天井値に近付いていることを示唆する例えばカウントダウン演出の演出態様や、天
井カウンタが天井値に到達したことを示唆するB時短遊技状態移行演出の演出態様の決定
処理等、遊技の進行にかかわる様々な演出態様の決定処理についても行われる。
サブ変動演出パターン決定処理は、特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて行われる
。サブ変動演出パターンは、当該変動の結果期待度を示す演出として、特別図柄の可変表
示に伴ってサブCPU301により表示装置7の表示領域にて行われる演出パターン(例
えば、装飾図柄の変動パターンやキャラクタ演出のパターン等)である。
サブ変動演出では、実行されるサブ変動演出パターンに応じて、特別図柄の可変表示が
開始されてから特別図柄が停止するまでの時間の経過に伴って、特別図柄の当り判定処理
の結果に対する期待度が維持または上昇することを示すことが可能である。
サブ変動演出パターンには、例えば後述の図54に示されるように、時短当り系リーチ
A,B,C、大当り系リーチA,B,C、および共通リーチA,B,C,D,E等が含ま
れる。上述したとおり、時短当り系リーチA,B,Cは、特別図柄の当り判定処理(図2
8のS93参照)の結果が時短当りの可能性がある(大当りの可能性がない)ことを示す
リーチ演出である。大当り系リーチA,B,Cは、特別図柄の当り判定処理の結果が大当
りの可能性がある(時短当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。共通リーチ
A,B,C,D,Eは、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りおよび大当りのいずれ
についても可能性があることを示すリーチ演出である。
なお、例えば、B時短遊技状態への移行タイミングを示唆するカウントダウン演出の実
行タイミングと、リーチ演出の実行タイミングとが重なった場合、サブCPU301は、
いずれかの演出を優先して実行するようにするとよい。
先読み演出パターン決定処理は、先読み判定処理の結果として決定された例えば特別図
柄の変動パターンに基づいて行われる。先読み演出は、先読み判定処理の結果に対する期
待度を示す演出として、保留状態にあるとき(すなわち、第1始動口120に入賞した後
、この入賞に基づいて抽出された各種乱数値等の始動情報が特別図柄の当り判定処理に供
される(特別図柄の可変表示が開始される)までの間)に、サブCPU301により表示
装置7の表示領域にて行われる演出パターンである。
先読み演出では、実行される先読み演出パターンに応じて、保留状態にあるときに、時
間の経過(より詳しくは、先行して保留された始動情報についての可変表示の進行)に伴
って、先読み判定処理の結果に対する期待度が維持または上昇することを示すことが可能
である。
先読み演出は、例えば、表示装置7に表示される保留画像を用いて行われる。保留画像
は、現在の保留状況を示す画像である。
先読み演出パターンには、先読み判定処理すなわち特別図柄の当り判定処理の結果種別
(時短当りであるか大当りであるか)に対する期待値を示唆することが可能な先読み当り
種別演出パターンと、特別図柄の当り判定処理の結果が当り(大当りまたは時短当り)で
あることに対する期待値を示唆することが可能な先読み期待値演出パターンとが含まれる
。すなわち、先読み演出では、特別図柄の当り判定処理の結果種別に対する期待値と、特
別図柄の当り判定処理の結果が当りであることに対する期待値と、の両方またはいずれか
一方を示唆することが可能である。また、先読み演出パターン決定処理(後述の図59参
照)では、先読み当り種別演出パターン決定処理(後述の図59のS3006参照)と、
先読み期待値演出パターン決定処理(後述の図59のS3008、S3009参照)とが
行われる。先読み当り種別演出パターン、先読み期待値演出パターン、先読み当り種別演
出パターン決定処理、および先読み期待値演出パターン決定処理の具体例については後述
する。
[1ー9-1.サブ変動演出パターン決定処理]
先ず、サブ変動演出パターン決定処理について説明する。図54は、時短フラグがオフ
の遊技状態(通常遊技状態)におけるサブ変動演出パターン決定テーブル(詳細な説明は
省略)の一例である。このサブ変動演出パターン決定テーブルは、第1のパチンコ遊技機
が備えるサブ制御回路300のプログラムROM302に記憶されている。なお、プログ
ラムROM302には、時短フラグがオンの遊技状態(高確時短遊技状態、低確時短遊技
状態)におけるサブ変動演出パターン決定テーブルも記憶されているが、ここでは説明を
省略する。
サブCPU301は、図54の通常遊技状態におけるサブ変動演出パターン決定テーブ
ルを参照し、主制御回路200から送信された特別図柄の変動パターンコマンドに基づい
て、当該変動に対応する変動演出パターンとして、表示装置7に表示されるサブ変動演出
パターン(図54において「変動パターン」と図示されている)を決定する。上述したと
おり、本実施例では、サブ変動演出パターンに、時短当り系リーチA,B,C、大当り系
リーチA,B,C、および共通リーチA,B,C,D,Eが含まれている。
時短当り系リーチA,B,Cは、上述したとおり時短当りの可能性があることを示すリ
ーチ演出であり、外観上も、時短当りの可能性があることを把握できるリーチ演出である
。時短当り系リーチAは、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレや大当りである場合に
は表示されず、「時短当り」である場合に限り表示される時短当り確定リーチ演出である
(図15参照)。この時短当り系リーチAは、先読み対象のサブ変動演出パターンではな
いが、これに限られず、先読み態様のサブ変動演出パターンとしてもよい。時短当り系リ
ーチBと時短当り系リーチCとは、外観上の演出態様は同じまたは略同じである。ただし
、時短当り系リーチBは先読み対象のサブ変動演出パターンでないのに対し、時短当り系
リーチCは先読み対象のサブ変動演出パターンである(図15の「先読みフラグ」の欄、
図54、および後述の図55を参照)。
大当り系リーチA,B,Cは、上述したとおり大当りの可能性があることを示すリーチ
演出であり、外観上も、大当りの可能性があることを把握できるリーチ演出である。大当
り系リーチAは、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレや「時短当り」である場合には
表示されず、「大当り」である場合に限り表示される大当り確定リーチ演出である(図1
5参照)。この大当り系リーチAは、先読み対象のサブ変動演出パターンではないが、こ
れに限られず、先読み態様のサブ変動演出パターンとしてもよい。大当り系リーチBと大
当り系リーチCとは、外観上の演出態様は同じまたは略同じである。ただし、大当り系リ
ーチBは先読み対象のサブ変動演出パターンでないのに対し、大当り系リーチCは先読み
対象のサブ変動演出パターンである(図15の「先読みフラグ」の欄を参照)。
共通リーチA,B,C,D,Eは、上述したとおり大当りおよび時短当りの何れの可能
性もあることを示すリーチ演出であり、外観上は、時短当りの可能性があるのか大当りの
可能性があるのかを把握することが困難なリーチ演出態様である。共通リーチAは、特別
図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合には表示されず、大当りまたは「時短当り
」である場合に限り表示される当り(大当り、時短当り)確定リーチ演出である(図15
参照)。共通リーチBと共通リーチCとは、外観上の演出態様は同じまたは略同じである
。また、共通リーチDは、共通リーチCから時短当り系リーチCに発展する演出である。
さらに、共通リーチEは、共通リーチCから大当り系リーチCに発展する演出である。な
お、共通リーチAおよび共通リーチBは先読み対象のサブ変動演出パターンでないのに対
し、共通リーチC、共通リーチD、および共通リーチEは先読み対象のサブ変動演出パタ
ーンである(図15の「先読みフラグ」の欄を参照)。
このように、サブCPU301は、サブ変動演出パターン決定テーブル(図54参照)
を参照し、メインCPU201から送信された特別図柄の変動パターンコマンドに基づい
て、サブ変動演出パターンを決定する。そして、サブCPU301は、決定されたサブ変
動演出パターンが表示装置7に表示されるよう制御する。
[1-9-2.先読み演出パターン決定処理]
次に、先読み演出パターン決定処理として行われる、先読み当り種別演出パターン決定
処理、および先読み期待値演出パターン決定処理について説明する。
なお、ワークRAM303(図6参照)には、メインRAM203に設けられた第1特
別図柄始動記憶領域(0)、第1特別図柄始動記憶領域(1)、第1特別図柄始動記憶領
域(2)、第1特別図柄始動記憶領域(3)、および第1特別図柄始動記憶領域(4)の
それぞれに対応する領域として、第1サブ保留領域(0)、第1サブ保留領域(1)、第
1サブ保留領域(2)、第1サブ保留領域(3)、および第1サブ保留領域(4)が設け
られている。第1特別図柄始動記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)、およ
び第1サブ保留領域(1)~第1サブ保留領域(4)には、抽出した乱数値にかかわる各
種保留情報が格納されている。また、第1特別図柄始動記憶領域(0)および第1サブ保
留領域(0)には、当該変動に対応する情報が格納されている。サブCPU301は、第
1始動口入賞の入賞コマンドを受信すると、受信した情報を、今回の第1特別図柄始動記
憶領域に対応する第1サブ保留領域に格納する。
また、ワークRAM303には、メインRAM203に設けられた第2特別図柄始動記
憶領域(0)、第2特別図柄始動記憶領域(1)、第2特別図柄始動記憶領域(2)、第
2特別図柄始動記憶領域(3)、および第2特別図柄始動記憶領域(4)のそれぞれに対
応する領域として、第2サブ保留領域(0)、第2サブ保留領域(1)、第2サブ保留領
域(2)、第2サブ保留領域(3)、および第2サブ保留領域(4)が設けられている。
本実施例では、通常遊技状態において第1特別図柄についての先読み演出が行われるも
のとするが、これに限られず、他の遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、低確時短遊技
状態)で行われるようにしてもよいし、第2特別図柄について行われるようにしてもよい
先読み演出は、例えば、表示装置7の表示領域に表示される保留画像を用いて行われる
。表示装置7の表示領域には、保留画像を表示する領域として、第1サブ保留領域(0)
に対応する第0領域、第1サブ保留領域(1)に対応する第1保留領域、第1サブ保留領
域(2)に対応する第2保留領域、第1サブ保留領域(3)に対応する第3保留領域、お
よび第1サブ保留領域(4)に対応する第4保留領域が設けられている。
[1-9-2-1.先読み当り種別演出パターン決定処理において参照されるテーブル]
先読み当り種別演出パターン決定処理において参照されるテーブルについて説明する。
ところで、決定された先読み当り種別演出パターンで先読み演出が実行される保留画像
の形態には、時短当りの可能性があることを示す時短当り系先読み演出形態と、大当りの
可能性があることを示す大当り系先読み演出形態と、時短当りおよび大当りのいずれにつ
いても可能性があることを示す共通当り系先読み演出形態とが含まれる。
先読み当り種別演出パターンは、保留画像の形態を、例えば、共通当り系先読み演出形
態から時短当り系先読み演出形態に変化させたり、共通当り系先読み演出形態から大当り
系先読み演出形態に変化させたりすることにより、特別図柄の当り判定処理の結果種別に
対する期待値の変化を示唆することが可能な演出パターンである。
図55は、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号決定テーブルの一例である。
この図55では、図54に示される変動パターンのうち先読み対象の変動パターンのみを
示している。また、図56は、先読み当り種別演出パターン決定テーブルの一例である。
なお、これらのテーブルは、第1のパチンコ遊技機が備えるサブ制御回路300のプログ
ラムROM302に記憶されている。
図55の先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号決定テーブルに示されるように
、先読みフラグが設定されている変動パターンをサブCPU301が受信すると、サブC
PU301は、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号を、例えば、変動パターン
と保留数とに基づいて決定する。ここでいう保留数は、先読み対象の始動情報を含む。す
なわち、第1始動口120への入賞に基づいて抽出された始動情報が保留された場合、保
留後の保留数が、図55に示される保留数に相当する。
例えば、変動パターンが「03H」であって保留数が「3」の場合、先読み当り種別演
出パターン決定テーブル番号は「3」に決定される。また、例えば変動パターンが「0E
H」であって保留数が「2」の場合、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号は「
22」に決定される。
先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号が決定されると、サブCPU301は、
図56の先読み当り種別演出パターン決定テーブルを参照し、先読み当り種別演出パター
ンを決定する。詳述すると、図56の先読み当り種別演出パターン決定テーブルに示され
るように、例えば、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号と、サブ演出選択用乱
数値1とに基づいて、先読み当り種別演出パターンが決定される。
なお、図56では、便宜上、「先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号」を「S
ASPT番号」と示し、「先読み当り種別演出パターン」を「SAS演出パターン」と示
している。サブ演出選択用乱数値1は、例えば特別図柄の変動パターンコマンドを受信し
たとき等、所定の契機に基づいてサブCPU301により抽出される乱数値である。
例えば、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号が「3」であって抽出したサブ
演出選択用乱数値1が「55」の場合、先読み当り種別演出パターンは「07H」に決定
される。また、例えば先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号が「7」であって抽
出したサブ演出選択用乱数値1が「77」の場合、先読み当り種別演出パターンは「16
H」に決定される。
なお、図56の備考(保留対応)の欄に示される「1」~「4」は、それぞれ、第1保
留領域~第4保留領域を示す。
また、図56の備考(保留対応)の「1」~「4」の各欄において、先読み当り種別演
出パターン決定テーブル番号とサブ演出選択用乱数値1とに対応して示される「A」は、
特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りの可能性があることを示す時短当り系先読み演
出形態で保留画像が表示されることを示す。時短当り系先読み演出形態で保留画像が表示
されると、外観上、時短当りの可能性があることを把握できる。
また、図56の備考(保留対応)の「1」~「4」の各欄において、先読み当り種別演
出パターン決定テーブル番号とサブ演出選択用乱数値1とに対応して示される「B」は、
特別図柄の当り判定処理の結果が大当りの可能性があることを示す大当り系先読み演出形
態で保留画像が表示されることを示す。大当り系先読み演出形態で保留画像が表示される
と、外観上、大当りの可能性があることを把握できる。
また、図56の備考(保留対応)の「1」~「4」の各欄において、先読み当り種別演
出パターン決定テーブル番号とサブ演出選択用乱数値1とに対応して示される「C」は、
特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りおよび大当りのいずれについても可能性がある
ことを示す共通当り系先読み演出形態で保留画像が表示されることを示す。共通当り系先
読み演出形態で保留画像が表示されると、外観上、時短当りの可能性があるのか大当りの
可能性があるのかを把握することが困難である。
例えば、先読み当り種別演出パターンが例えば「07H」に決定された場合、第3保留
領域では共通当り系先読み演出形態「C」が表示され、第3保留領域からシフト後の第2
保留領域においても共通当り系先読み演出形態「C」が表示される。そして、第2保留領
域から第1保留領域にシフトする際に共通当り系先読み演出形態「C」から時短当り系先
読み演出形態「A」に変化し、第1保留領域では時短当り系先読み演出形態「A」が表示
される。
また、先読み当り種別演出パターンが例えば「16H」に決定された場合、第3保留領
域では共通当り系先読み演出形態「C」が表示される。そして、第3保留領域から第2保
留領域にシフトする際に共通当り系先読み演出形態「C」から大当り系先読み演出形態「
B」に変化、第2保留領域、および第2保留領域からシフトされた後の第1保留領域では
、大当り系先読み演出形態「B」が表示される。
すなわち、先読み当り種別演出パターンには、図56に示されるように、以下のイ)~
ホ)のパターンが含まれる。なお、本実施例では、大当り系先読み演出形態「B」から時
短当り系先読み演出形態「A」に変化するパターン、および時短当り系先読み演出形態「
A」から大短当り先読み演出形態「B」に変化するパターンについては、先読み当り種別
演出パターンに含まれないが、これらのパターンを先読み当り種別演出パターンに含むよ
うにしてもよい。
イ)保留された時点で時短当り系先読み演出形態が表示され、その後も演出形態が変化す
ることなく、時短当り系先読み演出形態が表示される先読み時短当り演出パターン(例え
ば、先読み当り種別演出パターン「09H」)。
ロ)保留された時点で大当り系先読み演出形態が表示され、その後も演出形態が変化する
ことなく、大当り系先読み演出形態が表示される先読み大当り演出パターン(例えば、先
読み当り種別演出パターン「17H」)。
ハ)保留された時点では共通当り系先読み演出形態が表示され、その後、時短当り系先読
み演出形態に変化する先読み共通当り演出パターンA(例えば、先読み当り種別演出パタ
ーン「24H」)。
ニ)保留された時点では共通当り系先読み演出形態で表示され、その後、大当り系先読み
演出形態に変化する先読み共通当り演出パターンB(例えば、先読み当り種別演出パター
ン「12H」)。
ホ)保留された時点では共通当り系先読み演出形態で表示され、その後も演出形態が変化
することなく、共通当り系先読み演出形態が表示される先読み共通当り演出パターンC(
例えば、先読み当り種別演出パターン「06H」)。
このように、サブCPU301は、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号決定
テーブル(例えば、図55参照)を参照し、変動パターンと保留数とに基づいて、先読み
当り種別演出パターン決定テーブル番号(SASPT番号)を決定する。そして、サブC
PU301は、先読み当り種別演出パターン決定テーブル(図56参照)を参照し、決定
された先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号(SASPT番号)とサブ演出選択
用乱数値1とに基づいて、先読み当り種別演出パターン(SAS演出パターン)を決定す
る。
なお、図56では、保留された時点では時短当り系先読み演出形態「A」が表示され、
その後、大当り系先読み演出形態「B」に変化する先読み当り種別演出パターンについて
は示されていないが、このように、時短当り系先読み演出形態「A」から大当り系先読み
演出形態「B」に変化する先読み当り種別演出パターンがサブCPU301により決定さ
れるようにしてもよい。このようにすることで、先読み演出によって遊技者に与えうる興
趣を高めることが可能となる。
また、図56では、大当り系先読み演出形態「B」は、上述したとおり、特別図柄の当
り判定処理の結果が大当りの可能性がある(すなわちハズレの場合もある)ことを示す大
当り系先読み演出形態であるが、これに加えて、特別図柄の当り判定処理の結果が大当り
確定であることを示す大当り確定先読み演出形態が表示されるようにしてもよい。この場
合、サブCPU301により決定される先読み当り種別演出パターンに、以下のヘ)~チ
)の先読み種別演出パターンのいずれかまたは全部が含まれるようにしてもよい。
ヘ)保留された時点で大当り確定先読み演出形態が表示され、その後も演出形態が変化す
ることなく、大当り確定先読み演出形態が表示される先読み大当り確定演出パターンA。
ト)保留された時点では他の先読み演出形態(例えば、時短当り系先読み演出形態「A」
、大当り系先読み演出形態「B」、共通当り系先読み演出形態「C」等)が表示され、そ
の後、大当り確定先読み演出形態に変化する先読み大当り確定演出パターンB。
チ)保留された時点では他の先読み演出形態(例えば、時短当り系先読み演出形態「A」
、共通当り系先読み演出形態「C」等)が表示され、その後、大当り系先読み演出形態「
B」が表示され、さらにその後、大当り確定先読み演出形態に変化する先読み大当り確定
演出パターンC。
また、図56では、時短当り系先読み演出形態「A」との大当り系先読み演出形態「B
」と共通当り系先読み演出形態「C」とのうち、保留された時点では共通当り系先読み演
出形態「C」の表示頻度が最も高いが、これに限られない。例えば、保留された時点では
時短当り系先読み演出形態「A」の表示頻度が最も高くなるようにしてもよいし、保留さ
れた時点では大当り系先読み演出形態「B」の表示頻度が最も高くなるようにしてもよい
。さらには、保留された時点では共通当り系先読み演出形態「C」の表示頻度が最も低く
なるようにしてもよい。
また、図56では、全ての「先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号(SASP
T番号)」に対して所定幅のサブ演出選択用乱数値1を割り当てているが、これに限られ
ず、特定のSASPT番号に対してのみサブ演出選択用乱数値を割り当てない(すなわち
、特定のSASPT番号の振分率を0にして選択されない)ようにしてもよい。
[1-9-2-2.先読み期待値演出パターン決定処理において参照されるテーブル]
次に、先読み期待値演出パターン決定処理において参照されるテーブルについて説明す
る。
図57は、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」または「大当り」である場合
に参照される、先読み期待値演出パターン決定テーブル(当り時)の一例である。また、
図58は、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合に参照される、先読み期待
値演出パターン決定テーブル(ハズレ時)の一例である。
ところで、決定された先読み期待値演出パターンで先読み演出が実行される保留画像の
形態は、当り(時短当り、大当り)に対する期待値に応じて演出形態が異なる。
時短当り系先読み演出形態として保留画像が表示される場合、例えば、通常は三角形で
あらわされる保留画像を、「四角形<五角形<六角形<円<星」といったように保留画像
の形状を変化させることによって期待値の変化をあらわすことができる。この場合、保留
画像が四角形である場合に期待値が最も低く、星である場合に期待値が最も高い。
また、大当り系先読み演出形態として保留画像が表示される場合、例えば、通常は白で
あらわされる保留画像を、「青<黄<緑<赤<虹」といったように保留画像の色を変化さ
せることによって期待値の変化をあらわすことができる。この場合、保留画像が青である
場合には期待値が最も低く、保留画像が虹である場合には期待値が最も高い。
なお、詳細は後述するが、大当りおよび時短当りのいずれについても可能性があること
を示す共通当り系先読み演出形態として保留画像が表示される場合については、保留画像
を、例えば、大当りに対する期待値レベルを示す色と、時短当りに対する期待値レベルを
示す形状との両方であらわすようにしてもよいし、専用の共通当り系先読み演出形態であ
らわすようにしてもよい。
先読み演出が行われる保留画像は、期待値が相対的に低い演出形態から期待値が相対的
に高い演出形態に変化可能であるものの、期待値が相対的に高い演出形態から期待値が相
対的に低い演出形態には変化しない方が好ましい。また、保留画像の演出形態を変化させ
る際、必ずしも、「四角形<五角形<六角形<円<星」や「青<黄<緑<赤<虹」の順に
1つずつ変化させていく必要はなく、例えば「五角形→円」や「黄→虹」に変化させても
よい。また、保留画像の形態を、必ずしも、最も期待値の低い四角形や青から開始させる
必要はなく、例えば円や赤から開始させるようにしてもよい。
なお、図57の備考(保留対応)の欄に示される「1」~「4」は、図56と同様に、
それぞれ、第1保留領域~第4保留領域を示す。
また、図57の備考(保留対応)の欄の「1」~「4」の各欄において、先読み当り種
別演出パターン決定テーブル番号と、サブ演出選択用乱数値2とに対応して示される「0
」~「5」は、当り(時短当り、大当り)に対する期待値の高さを示している。例えば、
上述の「三角形」および「白」が「0」に相当し、上述の「四角形」および「青」が「1
」に相当し、上述の「五角形」および「黄」が「2」に相当し、上述の「六角形」および
「緑」が「3」に相当し、上述の「円」および「赤」が「4」に相当し、上述の「星」お
よび「虹」が「5」に相当する。
以下、図57の備考(保留対応)の欄の「1」~「4」の各欄において、先読み当り種
別演出パターン決定テーブル番号と、サブ演出選択用乱数値2とに対応して示される「0
」~「5」を、期待値レベル「0」~「5」と称する。
特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」または「大当り」である場合の先読み期
待値演出パターンは、図57の先読み期待値演出パターン決定テーブル(当り時)に示さ
れるように、例えば、保留数と、サブ演出選択用乱数値2とに基づいて決定される。同様
に、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合、先読み期待値演出パターンは、
図58の先読み期待値演出パターン決定テーブル(ハズレ時)に示されるように、例えば
、保留数と、サブ演出選択用乱数値2とに基づいて決定される。サブ演出選択用乱数値2
は、例えば特別図柄の変動パターンコマンドを受信したとき等、所定の契機に基づいてサ
ブCPU301により抽出される乱数値である。なお、図57および図58では、保留数
が「1」~「3」の場合についてのみ図示し、保留数が「4」の場合の図示を、便宜上、
省略している。
例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであって、保留数が「3」、サブ演出
選択用乱数値2が「750」の場合、先読み期待値演出パターンは「43H」に決定され
る。先読み期待値演出パターンが例えば「43H」に決定された場合、第3保留領域では
期待値レベルが「2」、第3保留領域から第2保留領域にシフトする際に期待値レベルが
「2」から「3」に変化し、第2保留領域から第1保留領域にシフトする際に期待値レベ
ルが「3」から「5」に変化する。
また、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであって、保留数が「3」、サ
ブ演出選択用乱数値2が「680」の場合、先読み期待値演出パターンは「3FH」に決
定される。先読み期待値演出パターンが例えば「3FH」に決定された場合、第3保留領
域では期待値レベルが「2」、第2保留領域では期待値レベルが「2」、第2保留領域か
ら第1保留領域にシフトする際に期待値レベルが「2」から「4」に変化する。
このように、サブCPU301は、特別図柄当り判定処理の結果に基づいて、先読み期
待値演出パターン決定テーブル(当り時)(図57参照)または先読み期待値演出パター
ン決定テーブル(ハズレ時)(図58参照)を参照し、保留数とサブ演出選択用乱数値2
とに基づいて、先読み期待値演出パターンを決定する。
なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」または「大当り」である場合、各
先読み期待値演出パターンの振分率は、図57に示される振分率に限られず、適宜変更可
能である。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、期待値レベルが相対的
に低い先読み期待値演出パターン(例えば、「01H」や「0BH」等)の選択率を高く
する等により偏りを持たせているが、これに限られず、例えば均等振分にする等、適宜変
更可能である。
また、図57や図58では、全ての「先読み期待値演出パターン」に対して所定幅のサ
ブ演出選択用乱数値2を割り当てているが、これに限られず、特定の「先読み期待値演出
パターン」に対してのみサブ演出選択用乱数値2を割り当てない(すなわち、特定の「先
読み期待値演出パターン」の振分率を0にして選択されない)ようにしてもよい。
[1-9-3.先読み演出パターン決定処理]
次に、図54~図58の各テーブルを参照してサブCPU301により実行される先読
み演出パターン決定処理について、図59を参照して説明する。図59は、サブCPU3
01により実行される先読み演出パターン決定処理を示すフローチャートの一例である。
なお、上述したとおり、本実施例において、サブCPU301は、先読み演出パターン決
定処理を、左打ちが正規な遊技態様とされる通常遊技状態においてのみ実行するが、これ
に限定されるものではない。
サブCPU301は、先ず、メインCPU201から送信される入賞コマンドを受信し
たか否かを判定する(S3001)。
入賞コマンドを受信していない場合(S3001がNO判定の場合)、サブCPU30
1は、先読み演出パターン決定処理を終了する。
一方、入賞コマンドを受信したと判定された場合(S3001がYES判定の場合)、
サブCPU301は、処理をS3002に移す。
S3002において、サブCPU301は、先読み対象の保留が現時点でないか否か、
すなわち、現在の保留に対して先読み演出が実行されているか否かを判定する。保留が複
数存在する場合、複数の保留画像において先読み演出を行ってもよいが、本実施例では、
1個の保留画像に対してのみ先読み演出を行うようにしている。
現在の保留に対して先読み演出が実行されている場合(S3002がNO判定の場合)
、サブCPU301は、先読み演出パターン決定処理を終了する。
一方、現在の保留に対して先読み演出が実行されていない場合(S3002がYES判
定の場合)、サブCPU301は、処理をS3003に移す。
S3003において、サブCPU301は、入賞コマンドで受け取った変動パターン情
報が先読み対象であるか否か(図55参照)を判定する。
入賞コマンドで受け取った変動パターン情報が先読み対象でない場合(S3003がN
O判定の場合)、サブCPU301は、先読み演出パターン決定処理を終了する。
一方、入賞コマンドで受け取った変動パターン情報が先読み対象である場合(S300
3がYES判定の場合)、サブCPU301は、処理をS3004に移す。
S3004において、サブCPU301は、天井値と天井カウンタとの差が例えば保留
可能な上限数(例えば、4または8)より大きいか否かを判定する。この処理は、先読み
演出を行ったにもかかわらず、先読み演出を行った保留について特別図柄の可変表示が実
行される前に、B時短遊技状態に移行してしまうことを回避するためである。これにより
、興趣の低下を抑制することが可能となる。サブCPU301は、この処理を実行した後
、処理をS3005に移す。
なお、本実施例では、S3004において、天井値と天井カウンタとの差が保留可能な
上限数よりも大きいか否かを判定しているが、これに限られず、入賞コマンドで受け取っ
た変動パターン情報が先読み対象である場合(S3003がYES判定である場合)に、
先読み対象を含めた保留数よりも大きいか否かを判定するようにしてもよい。また、天井
値および天井カウンタは、メインCPU201から情報をコマンドとして受信してもよい
し、メインCPU201とは別にサブCPU301が管理してもよい。
S3005において、サブCPU301は、先読み当り種別演出パターン決定テーブル
番号決定処理を行う。この処理では、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号決定
テーブル(図55参照)を参照し、先読み当り種別演出パターン決定テーブル番号が決定
される。サブCPU301は、この処理を実行した後、処理をS3006に移す。
S3006において、サブCPU301は、先読み当り種別演出パターン決定処理を行
う。この処理では、先読み当り種別演出パターン決定テーブル(図56参照)を参照し、
先読み当り種別演出パターンが決定される。サブCPU301は、この処理を実行した後
、処理をS3007に移す。
S3007において、サブCPU301は、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当
り」または「大当り」であるか否かを判定する。この処理では、メインCPU201から
送信された入賞コマンドで受け取った変動パターン情報に基づいて特別図柄の当り判定処
理の結果を判定し、この結果が「時短当り」または「大当り」である場合にYES判定さ
れる。ただしこれに限られず、特別図柄の当落情報をメインCPU201からサブCPU
301に送信することで、「時短当り」または「大当り」を判定するようにしてもよい。
特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」または「大当り」である場合(S300
7がYES判定)、サブCPU301は、処理をS3008に移す。
一方、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」および「大当り」のいずれでもな
い場合(S3007がNO判定)、サブCPU301は、処理をS3009に移す。
S3008において、サブCPU301は、先読み期待値演出パターン(当り時)決定
処理を行う。この処理では、図57の先読み期待値演出パターン決定テーブル(当り時)
を参照し、先読み演出パターン(当り時)を決定する。サブCPU301は、この処理を
実行した後、先読み演出パターン決定処理を終了する。
また、S3009において、サブCPU301は、ハズレ時先読み演出パターン決定処
理を行う。この処理では、図58の先読み期待値演出パターン決定テーブル(ハズレ時)
を参照し、先読み期待値演出パターン(ハズレ時)を決定する。サブCPU301は、こ
の処理を実行した後、先読み演出パターン決定処理を終了する。
[1-9-4.先読み演出が行われることによる作用効果、先読み演出の拡張例]
上述した先読み演出では、保留画像の形態変化により、大当り系先読み演出形態と時短
当り系先読み演出形態とのいずれに変化していくのかといった面白みのみならず、当り(
大当り、時短当り)の期待値レベルを変化させることが可能であり、これまでにない新た
な演出を行うことにより興趣を高めることが可能となる。なお、保留画像の形態を変化さ
せるタイミングは、保留がシフトする際に限られず、例えば当該変動の特別図柄の可変表
示中であってもよい。
また、先読み演出として行われる保留画像の形態(例えば、第1サブ保留領域(4)~
第1サブ保留領域(1)の範囲内で表示される保留画像の形態)については第1始動口1
20への入賞時に決定し、当該変動の特別図柄の可変表示における保留画像の形態につい
ては特別図柄の可変表示の開始時に決定するようにしてもよい。
ところで、先読み時短当り演出パターンで先読み演出が実行される変動パターン(図5
4の例えば「03H」、「0EH」を参照)に決定される確率と、先読み大当り演出パタ
ーンで先読み演出が実行される変動パターン(図54の例えば「06H」、「11H」を
参照)に決定される確率とを比較すると、前者の確率の方が高い(例えば、図15参照)
。すなわち、先読み演出の実行割合は、先読み大当り演出パターンでの先読み演出の実行
割合よりも、先読み時短当り演出パターンでの先読み演出の実行割合の方が高い。したが
って、大当りの可能性がある場合にのみ先読み演出が行われていた従来のパチンコ遊技機
と比べて、当りの期待値の低下を抑制しつつ先読み演出の実行頻度を高めることができ、
興趣を高めることが可能となる。
なお、先読み大当り演出パターンでの先読み演出の実行割合を、先読み時短当り演出パ
ターンでの先読み演出の実行割合よりも高くしてもよい。この場合、先読み演出が実行さ
れると、時短当りに対する期待値よりも大当りに対する期待値の方が高いため、興趣を高
めることが可能となる。
また、本実施例では、確変フラグがオフの遊技状態(本実施例では、通常遊技状態、低
確時短遊技状態)において、特別図柄の当り判定処理において「時短当り」に当選しうる
(図10参照)。ただし、本実施例では、通常遊技状態では先読み演出が行われるものの
、低確時短遊技状態では先読み演出が行われない。低確時短遊技状態における特別図柄の
当り判定処理の結果が「時短当り」であったとしても、A時短遊技状態に対してC時短遊
技状態を重ねて実行する場合、およびA時短遊技状態に対してC時短遊技状態を重ねて実
行しない場合のいずれにおいても、時短回数が増加する可能性は低い。そのため、A時短
遊技状態において「時短当り」に当選した可能性があることを、極力遊技者に知られない
ようにすることで、「時短当り」に当選したことによって遊技者に与える落胆を軽減する
ことができ、興趣の低下を抑制することが可能となる。
ただし、低確時短遊技状態では先読み演出が行われないようにすることは必須ではなく
、通常遊技状態のみならず低確時短遊技状態や高確低時短遊技状態においても先読み演出
が行われるようにしてもよい。また、本実施例では、第1特別図柄についてのみ先読み演
出が行われるようにしているが、これに限られず、第2特別図柄についても先読み演出が
行われるようにしてもよい。
また、本実施例では、上述したとおり、サブ変動演出パターンとして、時短当り系リー
チ、大当り系リーチ、または共通リーチが実行されうる。本実施例では、図15、図54
~図56を参照すると分かるように、サブCPU301は、先読み時短当り演出パターン
で先読み演出を実行した場合は、サブ変動演出パターンとして、時短当り系リーチを実行
し、大当り系リーチを実行しない。また、サブCPU301は、先読み大当り演出パター
ンで先読み演出を実行した場合は、サブ変動演出パターンとして、大当り系リーチを実行
し、時短当り系リーチを実行しない。
また、本実施例において、サブCPU301は、先読み時短当り演出パターンまたは先
読み共通当り演出パターンで先読み演出を実行した場合、サブ変動演出パターンとして時
短当り系リーチを実行可能である。ただし、サブCPU301は、先読み大当り演出パタ
ーンで先読み演出を実行した場合、サブ変動演出パターンとして時短当り系リーチを実行
しない。
また、先読み大当り演出パターン(例えば、図56に示される先読み当り種別演出パタ
ーン(SAS演出パターン)「37H」)と、先読み時短当り演出パターン(例えば、図
56に示される先読み当り種別演出パターン「29H」)と、先読み共通当り演出パター
ン(例えば、図56に示される先読み演出パターン(SAS演出パターン)「27H」)
とのいずれが実行された場合であっても、サブCPU301は、サブ変動演出パターンと
して共通リーチ(例えば、図55に示されるサブ変動演出パターン「0AH」、「0BH
」)を実行するようにしてもよい。
また、時短当り系リーチを実行し、該時短当り系リーチでハズレを明示した後に、大当
り系リーチを実行する演出パターンを設けてもよい。この場合、利益率の高い大当り系リ
ーチが実行されるか否かを最後まで遊技者が期待感をもって遊技を行うことができるよう
になるため、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、図15に示されるように、先読み演出が実行された始動情報について行われる特
別図柄の可変表示(以下「ターゲット変動」と称する)において、共通リーチEが実行さ
れた場合、共通リーチCと共通する演出が表示された後、大当り系リーチCと共通する演
出に移行可能である。一方、共通リーチCと共通する演出が何ら実行されなかった場合、
大当り系リーチCに移行しない。同様に、ターゲット変動において、共通リーチEが実行
された場合、共通リーチCと共通する演出が表示された後、時短当り系リーチCと共通す
る演出に移行可能である。一方、共通リーチCと共通する演出が何ら実行されなかった場
合、時短当り系リーチCに移行しない。
ところで、本実施例では、1個の保留画像に対してのみ先読み演出を行うようにしてい
る(S3002を参照)。そのため、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである可能
性があることを示す先読み演出態様(以下「大当り先読み演出」と称する)がすでに実行
されている場合にも、サブCPU301は、新たな先読み演出を実行しない。なお、複数
の保留画像において先読み演出が行われるパチンコ遊技機であったとしても、大当り先読
み演出がすでに実行されている場合には、新たな先読み演出を実行しないことが好ましい
例えば、任意の一の保留(以下「第1の保留」と称する)と、この第1の保留よりも後
に特別図柄の可変表示が開始される他の保留(以下「第2の保留」と称する)とを含む複
数の保留が存在し、第1の保留において先読み大当り演出パターン(例えば、図56の先
読み当り種別演出パターン「17H」)が実行されている場合、第2の保留において先読
み演出が実行されたとしても、この第2の保留における先読み演出が意味をなさないもの
となる可能性がある。とくに、第1の保留について大当りが導出されて大当り遊技状態に
制御され、この大当り遊技状態の終了後にA時短遊技状態に制御された場合、第2の保留
について例えば「時短当り」が導出されたとしても、この「時短当り」の恩恵を遊技者が
受けることができない可能性があり、この場合、興趣の低下が著しい。そこで、大当り先
読み演出がすでに実行されている場合には、大当り先読み演出が実行されている保留より
も後に消化される保留についての先読み演出を実行しないようにすることが好ましい。
なお、第1の保留が大当りの保留(大当りが導出される保留)であったとしても、第1
の保留について先読み演出が実行されていない場合には、第2の保留において先読み演出
を実行してもよいし、実行しなくてもよい。
また、第1の保留においてガセの大当り先読み演出(例えば、図56の先読み当り種別
演出パターン「53H」)が実行されている場合にも、第2の保留において先読み演出を
実行しないことが好ましい。
ただし、第1の保留において時短当り先読み演出(例えば、図56の先読み当り種別演
出パターン「05H」)が実行されている場合は、第2の保留において大当り先読み演出
または時短当り先読み演出を実行してもよい。第1の保留について仮に時短当りが導出さ
れたとしても、それよりも遊技者にとっての利益度合いが高い大当りを期待させることが
可能となるためである。
また、第1のパチンコ遊技機では特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含まないが
、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含むパチンコ遊技機においては、第1の保留
において小当り先読み演出が実行されている場合にも、第2の保留において大当り先読み
演出または時短当り先読み演出を実行してもよい。第1の保留について仮に小当りが導出
されたとしても、それよりも遊技者にとっての利益度合いが高い大当りを期待させること
が可能となるためである。
また、特別図柄の当り判定処理の結果に小当りを含む場合、特別図柄の当り判定処理の
結果が小当りである可能性があることを示す先読み演出態様(以下「小当り先読み演出」
と称する)が第1の保留において実行されている場合、第2の保留において大当り先読み
演出または時短当り先読み演出が実行されるようにしてもよい。第1の保留について仮に
小当りが導出されたとしても、それよりも遊技者にとっての利益度合いが高い小当りを期
待させることが可能となるためである。
また、サブ変動演出パターンとして大当り系リーチの実行中に例えば第1始動口120
に入賞して始動情報が保留された場合、サブCPU301は、この保留について先読み演
出を実行しない。
また、本実施例において、サブCPU301は、通常遊技状態でのみ先読み演出を実行
する。そのため、特別図柄の可変表示が終了して大当り表示態様が導出されたときに、メ
インCPU201により行われた先読み判定により「時短当り」であると判定された始動
情報が保留されている場合(この段落においてこの保留を「特定保留」と称する)、この
特定保留について先読み演出が実行された場合および先読み演出が実行されていない場合
のいずれであっても、サブCPU301は、大当り遊技状態の終了後、通常遊技状態でな
ければ、特定保留に対して先読み演出を実行しない。ただし、サブCPU301は、大当
り遊技状態の終了後、通常遊技状態であったとしても、特定保留に対して先読み演出を実
行しないことを可能ならしめてもよい。さらには、通常遊技状態以外の遊技状態(例えば
、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)において先読み演出を実行するパチンコ遊技機
であったとしても、大当り表示態様が導出されたときに特定保留がある場合、サブCPU
301は、大当り遊技状態の終了後、特定保留に対して先読み演出を実行しないことを可
能ならしめてもよい。
また、特別図柄の可変表示が終了して大当り表示態様が導出されたときに、メインCP
U201により行われた先読み判定により「時短当り」であると判定された始動情報が保
留されている場合(この段落においてこの保留を「特定保留」と称する)、この特定保留
がたとえ「時短当り」の保留であったとしても、メインCPU201は、大当り遊技状態
の終了後、「時短当り」に基づくC時短遊技状態に制御されないようにしてもよい。例え
ば、時短遊技状態が重複した場合に複数の時短遊技状態を重ねて実行しない仕様であって
、大当り遊技状態の終了後にA時短遊技状態に制御される場合であれば、特定保留が「時
短当り」の保留であったとしても、メインCPU201は、「時短当り」に基づくC時短
遊技状態を実行しないこととなる。
[1-10.先読み演出の具体例]
以下に、先読み演出の具体例について、図60~図64を参照して説明する。本実施例
では、サブCPU301は、メインCPU201から送信されたコマンドに基づいて、保
留画像を用いた先読み演出を実行可能となっている。
[1-10-1.先読み大当り演出パターンで先読み演出が行われる場合の具体例]
上述したとおり、先読み演出パターンには、先読み当り種別演出パターンと、先読み期
待値演出パターンとが含まれる。ここでは先ず、上記の先読み当り種別演出パターンとし
て、先読み大当り演出パターンで先読み演出が行われる場合の具体例について、図60を
参照して説明する。
図60(a)~図60(f)は、表示装置7の表示領域7aに表示される先読み演出パ
ターンの一例であって、大当りの可能性があることを示す大当り系先読み演出形態が変化
する過程を示す図である。なお、図60(a)~図60(f)に示される先読み当り種別
演出パターンは、図56の「1CH」、「3CH」、「58H」、または「78H」に相
当する。また、図60(a)~図60(f)に示される先読み期待値演出パターンに相当
する先読み期待値演出パターンは、図57で図示が省略されている。
図60(a)~図60(f)に示されるように、表示装置7の表示領域7aには、第1
保留領域411~第4保留領域414が表示されている。上述したとおり、第1保留領域
411~第4保留領域414は、それぞれ、第1サブ保留領域(1)~第1サブ保留領域
(4)に保留情報が記憶されているか否かを示す領域である。また、第0領域410は、
当該変動に対応する情報が記憶されている第1サブ保留領域(0)に対応する領域である
本実施例では、第1サブ保留領域に保留情報が記憶されている場合、サブCPU301
は、保留情報が記憶されている第1サブ保留領域に対応する保留領域411~414を、
三角形で示される保留画像(以下、単に「保留画像」と称する)で表示するようにしてい
る。また、第1サブ保留領域に保留情報が記憶されていない場合、サブCPU301は、
保留画像を表示せず、保留領域の枠のみを表示するようにしている。
図60(a)では、第1保留領域411~第3保留領域413に、先読み演出が実行さ
れていない通常の保留画像が表示されており、第4保留領域414には保留画像が表示さ
れておらず枠のみが表示されている。これは、第1サブ保留領域(1)~(3)に保留情
報が記憶されており、第1サブ保留領域(4)には保留情報が記憶されていないことを示
す。
図60(b)では、図60(a)に示される状態から、第4保留領域414に保留画像
が新たに表示されている。これは、図60(a)に示される状態から、第1サブ保留領域
(4)に保留情報が新たに記憶されたことを示す。
サブCPU301は、上述したとおり、第1保留領域411~第4保留領域414に示
される保留画像の形態(例えば色)を、大当りに対する期待値に応じて異なるように表示
している。本実施例では、虹を除いて、色の違いを色の濃淡で図示している。
本実施例では、図60(b)において、第1保留領域411~第3保留領域413に示
される保留画像の色は白(期待値レベル「0」)であり、第4保留領域414に示される
保留画像の色は青(期待値レベル「1」)である。
図60(c)は、図60(b)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であっ
て、図60(b)において第4保留領域414に表示されていた保留画像の色が、第3保
留領域413にシフトされる際に、青から黄(期待値レベル「2」)に変化したことを示
す画像である。
図60(d)は、図60(c)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であっ
て、図60(c)において第3保留領域413に表示されていた保留画像の色が、第2保
留領域412にシフトされる際に、黄から緑(期待値レベル「3」)に変化したことを示
す画像である。
図60(e)は、図60(d)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であっ
て、図60(d)において第2保留領域412に表示されていた保留画像の色が、第1保
留領域411にシフトされる際に、緑から赤(期待値レベル「4」)に変化したことを示
す画像である。
図60(f)は、図60(e)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であっ
て、図60(e)において第1保留領域411に表示されていた保留画像の色が、第0領
域410にシフトされる際に、赤から虹(期待値レベル「5」)に変化したことを示す画
像である。
また、大当りに対する期待値を示す保留画像の色(期待値レベル)は、必ずしも、保留
がシフトする際に変化させる必要はなく、例えば、当該変動の特別図柄の可変表示中に変
化させてもよい。
また、図60では、大当り系先読み演出形態を変化させて、大当りが導出される期待値
の変化を示すようにしたが、これに代えてまたは加えて、大当り系先読み演出形態から大
当確定先読み演出形態に変化する先読み演出がサブCPU301により実行されるように
してもよい。この場合、大当り確定先読み演出形態に変化する前であれば、期待値レベル
もあわせて変化させるようにしてもよい。
[1-10-2.先読み時短当り演出パターンで先読み演出が行われる場合の具体例]
次に、上記の先読み当り種別演出パターンとして、先読み時短当り演出パターンで先読
み演出が行われる場合の具体例について、図61を参照して説明する。
図61(a)~図61(f)は、表示装置7の表示領域7aに表示される先読み演出パ
ターンの一例であって、時短当りの可能性があることを示す時短当り系先読み演出形態が
変化する過程を示す図である。なお、図61(a)~図61(f)に示される先読み時短
当り種別演出パターンは、図56の「0EH」、「2EH」、「4AH」、または「6A
H」に相当する。また、図61(a)~図61(f)に示される先読み期待値演出パター
ンに相当する先読み期待値演出パターンは、図57で図示が省略されている。
図61(a)では、第1保留領域411~第3保留領域413に、先読み演出が実行さ
れていない通常の保留画像が表示されており、第4保留領域414には保留画像が表示さ
れておらず枠のみが表示されている。
図61(b)では、図61(a)に示される状態から、第4保留領域414に保留画像
が新たに表示されている。サブCPU301は、上述したとおり、第1保留領域411~
第4保留領域414に示される保留画像の形態(例えば形状)を、時短当りに対する期待
値に応じて異なるように表示している。
このように、本実施例では、大当りに対する期待値については保留画像の色であらわし
、時短当りに対する期待値については保留画像の形状であらわしている。
本実施例では、図61(b)において、第1保留領域411~第3保留領域413に示
される保留画像の形状は三角形(期待値レベル「0」)であり、第4保留領域414に示
される保留画像の形状は四角形(期待値レベル「1」)である。
図61(c)は、図61(b)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であっ
て、図61(b)において第4保留領域414に表示されていた保留画像の形状が、第3
保留領域413にシフトされる際に、四角形から五角形(期待値レベル「2」)に変化し
たことを示す画像である。
図61(d)は、図61(c)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であっ
て、図61(c)において第3保留領域413に表示されていた保留画像の形状が、第2
保留領域412にシフトされる際に、五角形から六角形(期待値レベル「3」)に変化し
たことを示す画像である。
図61(e)は、図61(d)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であっ
て、図61(d)において第2保留領域412に表示されていた保留画像の形状が、第1
保留領域411にシフトされる際に、六角形から円(期待値レベル「4」)に変化したこ
とを示す画像である。
図61(f)は、図61(e)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であっ
て、図61(e)において第1保留領域411に表示されていた保留画像の形状が、第0
領域410にシフトされる際に、円から星(期待値レベル「5」)に変化したことを示す
画像である。
なお、時短当りに対する期待値を示す保留画像の形状は、必ずしも、「四角形<五角形
<六角形<円<星」の順に1つずつ変化させていく必要はなく、例えば「五角形→円」に
変化させてもよい。
また、時短当りに対する期待値を示す保留画像の形状(期待値レベル)は、必ずしも、
保留がシフトする際に変化させる必要はなく、例えば、当該変動の特別図柄の可変表示中
に変化させてもよい。
また、図61では、時短当り系先読み演出形態を変化させて、時短当りが導出される期
待値の変化を示すようにしたが、これに代えてまたは加えて、例えば以下に示される先読
み演出がサブCPU301により実行されるようにしてもよい。この場合、大当り確定先
読み演出形態に変化する前であれば、期待値レベルもあわせて変化させるようにしてもよ
い。
・時短当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に変化する先読み演出。
・時短当り系先読み演出形態から大当確定先読み演出形態に変化する先読み演出。
・時短当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に変化し、さらにその後、大当
確定先読み演出形態に変化する先読み演出。
[1-10-3.先読み共通当り演出パターンで先読み演出が行われる場合の具体例]
次に、上記の先読み当り種別演出パターンとして、先読み共通当り演出パターンで先読
み演出が行われる場合の具体例について、図62を参照して説明する。
図62(a)~図62(d)は、表示装置7の表示領域7aに表示される先読み演出パ
ターンの一例であって、大当りおよび時短当りのいずれについても可能性があることを示
す共通当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に保留画像が変化する過程を示
す図である。共通当り系先読み演出形態の変化には、当り(時短当り、大当り)の期待値
レベルが変化するものと、当りの種類が大当りであるか時短当りであるかが明瞭なものに
変化するものとが含まれる。なお、図62(a)~図62(d)に示される先読み当り種
別演出パターンは、図56の「15H」、「35H」、「51H」、または「71H」に
相当し、図62(a)~図62(d)に示される先読み期待値演出パターンは、図57の
「43H」に相当する。
本実施例では、大当りおよび時短当りのいずれについても可能性があることを示す共通
当り系先読み演出形態として、大当りに対する期待値レベルを示す色と、時短当りに対す
る期待値レベルを示す形状との両方を表示することで、あらわしている。
図62(a)では、第1保留領域411および第2保留領域412に、先読み演出が実
行されていない通常の保留画像が表示されており、第3保留領域413および第4保留領
域414には保留画像が表示されておらず枠のみが表示されている。
図62(b)では、図62(a)に示される状態から、第3保留領域413に保留画像
が新たに表示されている。サブCPU301は、第1保留領域411~第4保留領域41
4に示される保留画像の形態(例えば色および形状)を、当り(大当りまたは時短当り)
に対する期待値に応じて異なるように表示している。本実施例では、先読み演出が実行さ
れない場合または当りに対する期待値が最も低い場合、保留画像を白の三角形で表示し、
「青の四角形<黄の五角形<緑の六角形<赤の円<虹の星」の順で短当りに対する期待値
が高くなる。
本実施例では、図62(b)において、第1保留領域411および第2保留領域412
に示される保留画像の形態は、白の三角形(期待値レベル「0」)であり、第3保留領域
413に示される保留画像の形態は、黄の五角形(期待値レベル「2」)である。
図62(c)は、図62(b)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であっ
て、図62(b)において第3保留領域413に表示されていた保留画像の形態が、第2
保留領域412にシフトされる際に、黄の五角形から緑の六角形(期待値レベル「3」)
に変化したことを示す画像である。
図62(d)は、図62(c)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であっ
て、図62(c)において第2保留領域412に表示されていた保留画像の形態が、第1
保留領域411にシフトされる際に、緑の六角形(期待値レベル「3」の共通当り系先読
み演出形態)から虹の三角形(期待値レベル「5」の大当り系先読み演出形態)に変化し
たことを示す画像である。
すなわち、図62(b)および図62(c)に示される先読み演出は、保留画像の形態
が大当りに対する期待値を示す形態であるのか時短当りに対する期待値を示す形態である
のかを、保留画像の形態から把握することが困難な演出である。これに対し、図62(d
)に示される先読み演出は、保留画像の形態が大当りに対する期待値を示すものであって
、しかもその期待値が極めて高い形態(例えば期待値レベル「5」)であることを把握す
ることが可能なものである。
このように、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果に応じて、先読み演出を、
時短当りに対する期待値を示す先読み時短当り演出パターンと、大当りに対する期待値を
示す先読み大当り演出パターンと、当り(大当りまたは時短当り)に対する期待値を示す
先読み共通当り演出パターンとのうち、いずれかのパターンで先読み演出を実行可能に構
成されている。そして、先読み共通当り演出パターンで先読み演出が実行された場合には
、大当り系先読み演出形態と時短当り系先読み演出形態とのいずれに保留画像が変化して
いくのかといった面白みを遊技者に持たせることができ、興趣を高めることが可能となる
なお、時短当りに対する期待値を示す保留画像の形態は、必ずしも、「青の四角形<黄
の五角形<緑の六角形<赤の円<虹の星」の順に1つずつ変化させていく必要はなく、例
えば、「黄の五角形(共通当り系先読み演出形態)→赤の三角形(大当り系先読み演出形
態)」に変化させてもよいし、「緑の六角形(共通当り系先読み演出形態)→三角形の星
(時短当り系先読み演出形態)」に変化させてもよい。また、当りに対する期待値を示す
保留画像の形態を、必ずしも、最も期待値の低い青の四角形から開始させる必要はなく、
例えば赤の円から開始させるようにしてもよい。
また、当りに対する期待値を示す保留画像の形態は、必ずしも、保留がシフトする際に
変化させる必要はなく、例えば、当該変動の特別図柄の可変表示中に変化させてもよい。
また、図62では、共通当り系先読み演出形態を変化させて、いずれかの当り(大当り
または時短当り)が導出される期待値を変化させたり、期待できる当りが不明の状態から
大当りに変化させたりしているが、これに代えてまたは加えて、例えば以下に示される先
読み演出がサブCPU301により実行されるようにしてもよい。この場合、大当り確定
先読み演出形態に変化する前であれば、期待値レベルもあわせて変化させるようにしても
よい。
・共通当り系先読み演出形態から大当り確定先読み演出形態に変化する先読み演出。
・共通当り系先読み演出形態からから大当り系先読み演出形態に変化し、さらにその後、
大当確定先読み演出形態に変化する先読み演出。
[1-10-4.共通当り系先読み演出形態の変形例]
なお、保留画像の形態として、大当りおよび時短当りのいずれについても可能性がある
ことを示す共通当り系先読み演出形態は、必ずしも、大当りに対する期待値を示す色と、
時短当りに対する期待値を示す形状との両方であらわす形態に限定されない。これに代え
て、例えば、専用の共通当り系先読み演出形態を設けるようにしてもよい。専用の共通当
り系先読み演出形態を設ける場合、大当りと時短当りとの両方に期待感を持てることがで
きるようになるとともに、それぞれの期待値が不明であることから、今後の演出態様の変
化に期待感を持って遊技を行うことができるようになり、興趣を向上することができる。
図63(a)~図63(d)は、表示装置7の表示領域7aに表示される先読み演出パ
ターンの一例であって、専用の共通当り系先読み演出形態から大当り系先読み演出形態に
保留画像が変化する過程を示す図である。なお、図63(a)~図63(d)に示される
先読み当り種別演出パターンは、図56の「15H」、「35H」、「51H」、または
「71H」に相当し、図63(a)~図63(d)に示される先読み期待値演出パターン
は、図57または図58の「31H」に相当する。
また、図64(a)~図64(d)は、表示装置7の表示領域7aに表示される先読み
演出パターンの一例であって、専用の共通当り系先読み演出形態から時短当り系先読み演
出形態に保留画像が変化する過程を示す図である。なお、図64(a)~図64(d)に
示される先読み当り種別演出パターンは、図56の「07H」、「27H」、「43H」
、または「63H」に相当し、図64(a)~図64(d)に示される先読み期待値演出
パターンは、図57または図58の「31H」に相当する。
図63(a)および図64(a)では、第1保留領域411および第2保留領域412
に、先読み演出が実行されていない通常の保留画像が表示されており、第3保留領域41
3および第4保留領域414には保留画像が表示されておらず枠のみが表示されている。
図63(b)では、図63(a)に示される状態から、第3保留領域413に保留画像
が新たに表示されている。
同様に、図64(b)では、図64(a)に示される状態から、第3保留領域413に
保留画像が新たに表示されている。
図63(b)および図64(b)でのいずれにおいても、第3保留領域413に示され
る保留画像の形態は、専用の共通当り系先読み演出形態であって、例えば光り輝く形態で
ある。光の輝度の度合いを変更することにより、期待値レベルを変えることができる。
図63(c)は、図63(b)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であっ
て、図63(b)において第3保留領域413に表示されていた専用の共通当り系先読み
演出形態が、そのままの形態で第2保留領域412にシフトされていることを示す画像で
ある。
同様に、図64(c)は、図64(b)に示される状態から保留が1つシフトされた画
像であって、図64(b)において第3保留領域413に表示されていた専用の共通当り
系先読み演出形態が、そのままの形態で第2保留領域412にシフトされていることを示
す画像である。
図63(d)は、図63(c)に示される状態から保留が1つシフトされた画像であっ
て、図63(c)において第2保留領域412に表示されていた保留画像の形態が、第1
保留領域411にシフトされる際に、専用の共通当り系先読み演出形態から赤の三角形(
大当りの期待値レベル「4」)に変化したことを示す画像である。
一方、図64(d)は、図64(c)に示される状態から保留が1つシフトされた画像
であって、図64(c)において第2保留領域412に表示されていた保留画像の形態が
、第1保留領域411にシフトされる際に、専用の共通当り系先読み演出形態から白の円
(時短当りの期待値レベル「4」)に変化したことを示す画像である。
このように、先読み演出形態を専用の共通当り系先読み演出形態であらわすようにした
場合であっても、専用の共通当り系先読み演出形態から、大当り系先読み演出形態および
時短当り系先読み演出形態のいずれに変化していくのかといった面白みを遊技者に持たせ
ることができ、興趣を高めることが可能となる。
[1-11.機外に出力される信号]
次に、外部端子板184(図6参照)から第1のパチンコ遊技機の機外(例えば、ホー
ルコンピュータ186(図6参照)、各島に設けられる島コンピュータ(不図示))に出
力される信号について説明する。なお、本実施例では、第1のパチンコ遊技機の機外に出
力される信号について説明するが、第1のパチンコ遊技機の機外からの信号を入力可能で
あってもよい。
本実施例において、外部端子板184(図6参照)は、第1のパチンコ遊技機の機外に
信号を出力するためのコネクタとしてCH1~CH12を有する。外部端子板184の各
CHから第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号は、例えば、「賞球情報1」、「
扉・枠開放」、「外部情報1」~「外部情報8」、「賞球情報2」および「セキュリティ
」の各種信号である。ただし、各CHから第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号
の種類は、これらに限られず、これらの信号の他に機外に出力される信号があってもよい
し、これらのうちのいずれかの信号が出力されないように構成されていてもよい。
図65は、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号の出力条件の一例を示す表で
ある。図65に示されるように、CN1からは「賞球情報1」の信号が出力され、CH2
からは「扉・枠開放」の信号が出力され、CH3~CH10からはそれぞれ「外部情報1
」~「外部情報8」の各信号が出力され、CH11からは「賞球情報2」の信号が出力さ
れ、CH12からは「セキュリティ」の信号が出力される。なお、第1のパチンコ遊技機
から機外への信号の出力条件は、図65に示されるとおりである。
次に、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号のタイミングチャートの一例を、
「賞球情報1」の信号を例に挙げて説明する。なお、図65に示されるように、本実施例
では、「賞球情報1」の信号は、賞球払出10個毎に120msec出力される。
図66は、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号のうち、「賞球情報1」の信
号のタイミングチャートの一例である。
図66に示されるように、払出検出スイッチ(不図示)は、賞球が1個払い出される都
度、オフからオンになる。なお、上述したとおり、本実施例では、大入賞口131(図4
参照)に遊技球が入賞した場合は例えば10個の賞球が払い出され、始動口(第1始動口
120または第2始動口140(いずれも図4参照))に遊技球が入賞した場合は例えば
3個の賞球が払い出され、一般入賞口122(図4参照)に遊技球が入賞した場合は例え
ば4個の賞球が払い出される。
そして、メインCPU201(図6参照)は、賞球が10個払い出される都度、「賞球
情報1」の信号を、例えば120msecの間、第1のパチンコ遊技機の機外に出力する
。より詳しくは、メインCPU201は、「賞球情報1」の信号の前回の出力時を起点と
して10個目の賞球の払出検出スイッチがオンになったタイミングで、例えば120ms
ecの間、「賞球情報1」の信号を出力する。なお、「賞球情報1」の信号を、10個目
の賞球の払出検出スイッチがオンになったタイミングで出力することは一例にすぎず、例
えば10個目の賞球の払出検出スイッチがオンになってからオフになるまでの間であれば
よい。また、「賞球情報1」の信号を、賞球が10個払い出される都度出力したり120
msecの間出力することについても一例にすぎず、「賞球情報1」の信号の出力タイミ
ングや出力時間については適宜設定することができる。
次に、第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号の一つである「セキュリティ」の
信号の一例について説明する。「セキュリティ」の信号は、主としてエラー発生時に出力
される信号である。
図67は、第1のパチンコ遊技機におけるエラーの概要の一例を示す表であって、より
詳しくは、エラー名称毎に、主制御回路200での発生契機、主制御回路200(図6参
照)での解除契機、「セキュリティ」の信号(図67では「セキュリティ信号」と図示)
の出力時間および備考を示す表である。
なお、第1のパチンコ遊技機は小当り用大入賞口を備えないが、図67には、便宜上、
小当り用大入賞口異常入賞エラーについても記載している。また、図67では、大入賞口
131を大当り用大入賞口と記載している。
なお、図67に示されるエラーの概要は一例であって、これらのうちの一部のみをエラ
ーであると判断するようにしてもよいし、例えば、図67に示されないものをエラーと判
断するようにしてもよい。図67に示されないもののエラーと判断されるものとしては、
例えば、ソレノイド監視センサ(不図示)が所定時間以上にわたってオンまたはオフであ
ったりした場合のソレノイド監視センサエラー、大入賞口(大当り用大入賞口または小当
り用大入賞口)の内部に未排出の遊技球があったり大入賞口未開放時に大入賞口内に入賞
があった場合の大入賞口入排出異常エラー、振動センサが所定時間にわたってオンである
場合の振動センサエラー等が相当する。また、例えば大当り用大入賞口内に特定領域を設
け、大当り遊技制御の実行中に特定領域を遊技球が通過したことに基づいて、大当り遊技
制御の終了後に確変制御が実行される仕様である場合には、特定領域への通過異常や、大
当り用大入賞口の内部に未排出の遊技球が存在しないにもかかわらず特定領域を遊技球が
通過した場合等にも、エラーと判断するように構成すると好ましい。
メインCPU201(図6参照)は、エラーが発生したと判断すると、サブCPU30
1(図6参照)に不正検知関連コマンドを送信する。不正検知関連を受信したサブCPU
301は、エラーの内容に応じた報知制御を実行する。
以下に、大当り用大入賞口異常入賞エラーが発生した場合を例に挙げて、メインCPU
201およびサブCPU301(いずれも図6参照)による制御について簡単に説明する
図67に示されるように、例えば、初期電源投入後、1回目の大当り用大入賞口が開放
される前に1個の入賞検出があると、メインCPU201(図6参照)は、大当り用大入
賞口異常入賞エラーが発生したと判断し、「セキュリティ」の信号を、12秒の間出力す
る。また、大当り用大入賞口異常入賞エラーが発生したことを示す不正検知関連コマンド
をサブCPU301(図6参照)に送信する。
なお、本実施例では、図67に示されるように、いずれのエラーであっても「セキュリ
ティ」の信号の出力時間が12秒であるため、機外の装置(例えば、ホールコンピュータ
186(図6参照)や島コンピュータ(不図示))は、「セキュリティ」の信号を受信す
ることによってエラーの発生を把握することはできるものの、エラーの内容まで把握する
ことができない。ただし、これに限られず、例えば、「セキュリティ」の信号の出力時間
をエラーの内容に応じて変える等により、「セキュリティ」の信号を受信した機外の装置
がエラーの内容を把握できるようにしてもよい。
サブCPU301(図6参照)は、例えば大当り用大入賞口異常入賞エラーを示す不正
検知関連コマンドを受信すると、例えば以下に示す報知制御の全部または一部を実行し、
不正検知関連コマンドを受信してから例えば30秒経過すると、以下に示す報知制御を終
了する。
・表示制御回路304を介して表示装置7(いずれも例えば図6参照)に例えば「大入賞
口異常入賞エラー」の文字を表示する報知制御。
・音声制御回路305を介してスピーカ32(いずれも例えば図6参照)から例えば「大
入賞口異常入賞エラーです」の音声を出力する報知制御。
・音声制御回路305を介してスピーカ32から例えばビープ音を出力する報知制御。
・LED制御回路306を介してLED群46(いずれも例えば図6参照)を例えば赤色
で全点灯させる報知制御。
なお、不正検知関連コマンドを受信してから例えば30秒経過する前に電断があった場
合、サブCPU301は、上述の報知制御を終了する。
また、サブCPU301は、例えば、大当り用大入賞口異常入賞エラーの発生を示す上
述の報知制御の実行中に、大当り用大入賞口異常入賞エラーを示す不正検知関連コマンド
を受信した場合、上述の報知制御を再度実行し直す。
次に、遊技状態に応じて第1のパチンコ遊技機の機外に出力される信号について、図6
8を参照して説明する。図68は、第1のパチンコ遊技機において、遊技状態に応じて機
外に出力される信号の出力条件の一例を示す表である。図68において、出力される信号
を〇で示し、出力されない信号を×で示す。
図68に示されるように、本実施例では、メインCPU201により制御される遊技の
状態に応じて、出力される信号が異なっている。例えば、通常遊技状態中(大当り・小当
り中以外、確変・時短中以外)はいずれの信号も出力されず、低確時短遊技状態中(大当
り中以外、小当り中以外)は「外部情報3」および「外部情報7」の信号が出力され、高
確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)は「外部情報3」、「外部情報5」お
よび「外部情報7」の信号が出力され。また、高確非時短遊技状態に制御可能なパチンコ
遊技機では、高確非時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)は「外部情報3」お
よび「外部情報6」の信号が出力される。
このように、メインCPU201により制御される遊技の状態に応じて出力される信号
が異ならせることにより、信号を受信可能な機外の装置(例えば、ホールコンピュータ1
86(図6参照)や島コンピュータ(不図示))は、外部情報送信元のパチンコ遊技機に
おける遊技の状態を把握することが可能となる。
なお、本実施例では、図68に示されるように、小当り遊技制御処理中(通常遊技状態
中)に出力される信号は、通常遊技状態中(大当り・小当り中以外、確変・時短中以外)
に出力される信号と同じである。同様に、小当り遊技制御処理中(低確時短遊技状態中)
に出力される信号は、低確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)に出力される
信号と同じであり、小当り遊技制御処理中(高確時短遊技状態中)に出力される信号は、
高確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)に出力される信号と同じであり、小
当り遊技制御処理中(高確非時短遊技状態中)に出力される信号は、高確非時短遊技状態
中(大当り中以外、小当り中以外)に出力される信号と同じである。すなわち、信号を受
信可能な機外の装置(例えば、ホールコンピュータ186(図6参照)や島コンピュータ
(不図示))は、外部情報送信元のパチンコ遊技機において、小当り遊技制御処理が実行
されているか否かを把握することができない。ただし、これに代えて、小当り遊技制御処
理中に出力される信号を、小当り遊技制御処理中でない場合に出力される信号と異ならせ
ることにより、外部情報送信元のパチンコ遊技機において小当り遊技制御処理が実行され
ているか否かを、信号を受信可能な機外の装置側で把握できるようにしてもよい。
また、図68に示される低確時短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)、高確時
短遊技状態中(大当り中以外、小当り中以外)、小当り遊技制御処理中(低確時短遊技状
態中)および小当り遊技制御処理中(高確時短遊技状態中)は、時短制御の実行中に出力
される信号である。この場合、電サポ制御および特図短縮制御の両方が実行されている場
合に時短制御の実行中であるとしてもよいし、電サポ制御および特図短縮制御のうち電サ
ポ制御のみが実行されている場合に時短制御の実行中であるとしてもよいし、電サポ制御
および特図短縮制御のうち特図短縮制御のみが実行されている場合に時短制御の実行中で
あるとしてもよい。
また、上述の第1のパチンコ遊技機についての説明では、メインCPUの制御により、
A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とに制御可能である(A時短遊技状態
の機能、B時短遊技状態の機能、及びC時短遊技状態の機能が搭載されている)ことを前
提として説明したが、これに限られない。例えば、A時短遊技状態の機能、B時短遊技状
態の機能、及びC時短遊技状態の機能のうち、いずれか一つの機能(例えば、A時短遊技
状態の機能)のみを搭載し、他の機能(例えば、B時短遊技状態の機能及びC時短遊技状
態の機能)については搭載しないパチンコ遊技機であってもよい。また、A時短遊技状態
の機能、B時短遊技状態の機能、及びC時短遊技状態の機能のうち、二つの機能(例えば
、A時短遊技状態の機能、及び、B時短遊技状態の機能またはC時短遊技状態の機能)の
みを搭載し、他の機能(例えば、B時短遊技状態の機能またはC時短遊技状態の機能)に
ついては搭載しないパチンコ遊技機であってもよい。
また、例えばST機と呼ばれるパチンコ遊技機のように、大当り遊技状態の終了後、1
00%の確率で確変フラグがオンにセットされるパチンコ遊技機では、A時短遊技状態の
機能、B時短遊技状態の機能、及びC時短遊技状態の機能のいずれも搭載しないように構
成してもよい。
[2.第2のパチンコ遊技機]
次に、第2のパチンコ遊技機について説明する。第2のパチンコ遊技機は、上述したと
おり、デジパチと称される所謂1種タイプのパチンコ遊技機である。ただし、第2のパチ
ンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能である点において
第1のパチンコ遊技機と異なる。それ故、遊技盤ユニットおよび電気的構成についても、
第1のパチンコ遊技機と異なる点がある。
以下、第2のパチンコ遊技機を説明するにあたり、例えば外枠2およびベースドア3等
の基本構成等、並びに、外部端子板1184(後述の図70参照)から第2のパチンコ遊
技機の機外(例えば、ホールコンピュータ1186(後述の図70参照)や各島に設けら
れる島コンピュータ(不図示))に出力される信号等のように、機能、形状および配置位
置等が第1のパチンコ遊技機と共通する点については極力説明を省略するものとする。
また、第2のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第1のパチンコ遊技機の説明で用い
た図面を参照して説明する構成については、第1のパチンコ遊技機と同じ符号およびステ
ップ番号を用いて説明する。ただし、第2のパチンコ遊技機の説明において新たに採用し
た図面を参照して説明する構成については、第1のパチンコ遊技機と機能等が共通する構
成であったとしても、第1のパチンコ遊技機と異なる符号およびステップ番号を用いて説
明するものとする。
ところで、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機と
しては、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示が保留されている場合に
、例えば第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立するパチ
ンコ遊技機(以下、「優先変動機」と称する)と、第1始動口および第2始動口を含めて
入賞順に始動条件が成立するパチンコ遊技機(以下、「順次変動機」と称する)とがある
[2-1.遊技盤ユニット]
図69は、第2のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット1010の外観を示す正面図
の一例である。図69に示されるように、遊技盤ユニット1010には遊技領域1105
が形成されている。
なお、第2のパチンコ遊技機の遊技領域1105に配置される各種部材(例えば第1始
動口1120等)は、第1のパチンコ遊技機の遊技領域105(図4参照)に配置される
各種部材と共通するものもあるが、改めて一通り説明する。
図69に示されるように、遊技盤ユニット1010は、主として、発射された遊技球が
転動流下可能な遊技領域1105が形成される遊技パネル1100と、ガイドレール11
10と、遊技領域1105の略中央部に配置されるセンター役物1115と、第1始動口
1120と、一般入賞口1122と、通過ゲートユニット1125と、特別電動役物ユニ
ット1130と、第2始動口1140A,1140Bと、普通電動役物ユニット1145
と、小当りユニット1150と、LEDユニット1160と、アウト口1178と、遊技
盤ユニット1010の後方に配置される裏ユニット(図示せず)とを備える。なお、LE
Dユニット1160については第1のパチンコ遊技機のLEDユニット160と同様であ
り、この第2のパチンコ遊技機では説明を省略する。
(遊技パネル)
遊技パネル1100には、表示装置1007の表示領域が臨む位置に開口(参照符号な
し)が形成されている。また、遊技パネル1100の前面には、ガイドレール1110が
設けられるとともに遊技釘(参照符号なし)等が植設されている。発射装置6(図1、図
2参照)から発射された遊技球は、ガイドレール1110から遊技領域1105に向けて
飛び出し、遊技釘等と衝突して進行方向を変えながら遊技領域1105の下方に向けて流
下する。
また、遊技パネル1100の後方には、演出効果を高めるために装飾体が設けられた裏
ユニット(図示せず)が配置されている。遊技パネル1100は、裏ユニットに設けられ
た装飾体を正面視で視認できるように透明樹脂で構成されている。この場合、遊技パネル
1100の全部が透明部材で構成されていてもよいし、例えば、裏ユニットに設けられた
装飾体を正面視で視認できる部位のみが透明部材で構成されていてもよい。また、遊技パ
ネル1100を、透明部分を有さない部材(例えば木製)で構成し、一部に透明部材を設
けて演出効果を高めるようにしてもよい。
(ガイドレール)
ガイドレール1110は、円弧状の外レールおよび内レール(いずれも参照符号なし)
により構成される。遊技領域1105は、ガイドレール1110によって区画(画定)さ
れる。外レールおよび内レールは、発射装置1006(後述の図70参照)から発射され
た遊技球を遊技領域1105の上部に案内する機能を有する。
(センター役物)
センター役物1115は、遊技パネル1100の開口(参照符号なし)にはめ込まれる
ように構成されており、上方には円弧状のセンターレール1116を備えている。遊技領
域1105に向けて発射された遊技球は、センターレール1116によって左右に振り分
けられる。
発射装置1006によって遊技領域1105に向けて発射された遊技球は、左側領域1
106または右側領域1107を流下する。左側領域1106または右側領域1107を
流下する遊技球は、遊技パネル1100に植設された遊技釘等との衝突により、進行方向
を変えながら下方へ向けて流下する。発射ハンドル62(図1、図2参照)の操作量が小
さい場合、発射された遊技球は左側領域1106を流下する。一方、発射ハンドル62の
操作量が大きい場合、発射された遊技球は右側領域1107を流下する。
また、センター役物1115には、左側の外周縁部に、左側領域1106を流下する遊
技球が進入可能とされたワープ入口1117が形成されている。ワープ入口1117に進
入した遊技球は、センター役物1115に形成されたステージ1118に誘導可能に構成
されている。ステージ1118は、表示装置1007の表示領域の下方前方において遊技
球が左右方向に転動可能に形成されている。なお、ステージ1118は、例えば、上段側
のステージおよび下段側のステージといったように、複数段で形成されていてもよい。
ステージ1118の左右方向略中央の後側には、遊技球が進入可能なチャンス入口11
19が形成されており、チャンス入口1119に進入した遊技球は、第1始動口1120
の直上に放出されるように構成されている。そのため、チャンス入口1119に進入した
遊技球は、ワープ入口1117に進入しなかった遊技球や、ワープ入口1117に進入し
たもののチャンス入口1119に進入しなかった遊技球と比べて高い確率で第1始動口1
120に入賞(通過)するようになっている。
(第1始動口)
第1始動口1120は、表示装置1007の表示領域の下方に配置されており、左打ち
された遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配
置されている。第1始動口1120に遊技球が入賞すると、第1始動口スイッチ1121
(後述の図70参照)により検出される。なお、右打ちされた遊技球が第1始動口112
0に入賞可能であってもよい。また、上記の第1始動口1120に代えてまたは加えて、
右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)な第1始
動口を備えるようにしてもよい。
第1始動口スイッチ1121(後述の図70参照)により第1始動口1120への遊技
球の入賞(通過)が検出されると、第1特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動
情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された始動情報は、始動条件が成
立すると、第1特別図柄の当り判定処理に供される。第1始動口1120に遊技球が入賞
すると例えば3個の賞球が払い出される。ただし、第1始動口1120への遊技球の入賞
に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
(一般入賞動口)
一般入賞口1122は、表示装置1007の表示領域の左下方に複数配置されており、
左打ちされた遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるよ
うに配置されている。一般入賞口1122に遊技球が入賞すると、一般入賞口スイッチ1
123(後述の図70参照)により検出される。
一般入賞口スイッチ1123(後述の図70参照)により一般入賞口1122への遊技
球の入賞(通過)が検出されると、例えば4個の賞球が払い出されるが、一般入賞口11
22への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は4個に限られない。
また、本実施例において、一般入賞口1122は、右打ちされた遊技球が入賞困難また
は不可能となるように配置されているが、必ずしもこれに限られず、上記の一般入賞口1
122に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能な一般入賞口を備えてもよ
い。
(通過ゲートユニット)
通過ゲートユニット1125は、右側領域1107に配置されており、右打ちされた遊
技球がほぼ通過できるように構成された通過ゲート1126と、通過ゲート1126への
遊技球の通過を検出する通過ゲートスイッチ1127(後述の図70参照)とを一体化し
たユニット体である。
通過ゲートスイッチ1127により通過ゲート1126への遊技球の通過が検出される
と、普通図柄の始動情報が抽出され、抽出された普通図柄の始動情報は所定数(例えば最
大4個)まで保留される。保留された普通図柄の始動情報は、普通図柄の当り判定処理に
供される。なお、通過ゲートスイッチ1127により通過ゲート1126への遊技球の通
過が検出されたとしても、賞球は払い出されない。また、通過ゲートユニット1125は
、右側領域1107に代えてまたは加えて左側領域1106に配置されていてもよい。
また、通過ゲート1126を、役物連続作動装置を作動させるための契機となるように
機能させてもよい。すなわち、大当りでない遊技状態(例えば通常遊技状態等)から大当
り遊技状態への移行条件は、条件装置および役物連続作動装置の両方が作動することであ
るが、大当りであることを示す停止表示態様(図柄組合せ)が導出された際に、条件装置
については作動させるものの役物連続作動装置については作動させないようにすることが
できる。そして、条件装置が作動していることを前提として、通過ゲート1126への遊
技球の通過すなわち通過ゲートスイッチ1127(後述の図70参照)により遊技球が検
出されたことをもって役物連続作動装置を作動させて、大当り遊技状態に移行するように
してもよい。
(特別電動役物ユニット)
特別電動役物ユニット1130は、大当り用大入賞口1131と、大当り用大入賞口1
131への遊技球の入賞(通過)を検出する大当り用大入賞口カウントスイッチ1132
(後述の図70参照)と、特別電動役物1133とを一体化したユニット体である。特別
電動役物ユニット1130は、右側領域1107において、通過ゲートユニット1125
よりも下方に配置されている。
大当り用大入賞口1131は、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が
入賞困難または不可能)となるように配置されている。ただし、これに限定されるもので
はなく、上記の大当り用大入賞口1131に代えてまたは加えて、左打ちされた遊技球が
入賞可能な大当り用大入賞口を配置したり、センター役物1115の上部において遊技球
が入賞可能な大当り用大入賞口を配置するようにしてもよい。
また、大当り用大入賞口1131は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態に
制御されているときに所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞(通過)可能となるよう
に開放される入賞口である。大当り用大入賞口カウントスイッチ1132(後述の図70
参照)により大当り用大入賞口1131への遊技球の入賞が検出されると、例えば10個
の賞球が払い出される。ただし、大当り用大入賞口1131への遊技球の入賞に基づいて
払い出される賞球数は10個に限られない。
特別電動役物1133は、前後方向に進退可能な特電用シャッタ1134と、この特電
用シャッタ1134を作動させる特電用ソレノイド1135(後述の図70参照)とを備
える。特別電動役物1133すなわち特電用シャッタ1134は、大当り用大入賞口11
31への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、大当り用大入賞口113
1への遊技球の入賞(通過)が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成さ
れる。なお、大当り用大入賞口1131の閉鎖状態から開放状態への状態移行は、所定の
ラウンド数にわたって行われる。すなわち、大当り遊技状態は、大当り用大入賞口113
1が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状態に移行するラウンド遊技を複数ラウンドに
わたって行うことにより、多量の遊技球を賞球として払い出すことを可能にした遊技状態
である。
(第2始動口)
本実施例では、第2始動口として、第2始動口1140Aおよび第2始動口1140B
が遊技領域1105に配置されており、これらの第2始動口1140A,1140Bは、
いずれも、右打された遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)
となっている。ただし、これに限られず、左打ちされた遊技球が第2始動口1140Aま
たは/および第2始動口1140Bに入賞可能であってもよい。
第2始動口1140Aに遊技球が入賞すると、第2始動口スイッチ1141A(後述の
図70参照)により検出される。また、第2始動口1140Bに遊技球が入賞すると、第
2始動口スイッチ1141B(後述の図70参照)により検出される。第2始動口114
0A,1140Bのいずれに遊技球が入賞したとしても、第2特別図柄の当り判定処理の
契機となる。
第2始動口スイッチ1141A,1141B(後述の図70参照)により第2始動口1
140A,1140Bへの遊技球の入賞(通過)が検出されると、第2特別図柄の始動情
報が抽出され、抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留さ
れた始動情報は、第2特別図柄の当り判定処理に供される。第2始動口1140Aに遊技
球が入賞すると例えば3個の賞球が払い出される。一方、第2始動口1140Bに遊技球
が入賞すると例えば1個の賞球が払い出される。ただし、第2始動口1140A,114
0Bへの遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
ところで、本実施例では、右打ちされたものの大当り用大入賞口1131に入賞しなか
った遊技球の流下方向としての下流側には、遊技球の流下経路として上下に2つの流下経
路1107a,1107bが形成されている。右打ちされて大当り用大入賞口1131に
入賞せずにさらに下流側に向けて流下した遊技球は、例えば図69に示される分岐釘11
08によって、上方の流下経路1107aまたは下方の流下経路1107bに振り分けら
れる。
第2始動口1140Aは、上方の流下経路1107aに振り分けられた遊技球が入賞可
能に配置されており、上方の流下経路1107aを流下する遊技球の殆どが入賞可能とな
っている。ただし、上方の流下経路1107aを流下する遊技球の殆どが第2始動口11
40Aに入賞するように構成することは必須ではなく、例えば、第2始動口1140Aへ
の入賞が殆ど期待できない構成であってもよいし、上方の流下経路1107aを流下する
遊技球のうち所定の期待値(例えば、概ね3分の1~5分の1)で入賞可能な構成であっ
てもよい。なお、上方の流下経路1107aを流下したものの第2始動口1140Aに入
賞しなかった遊技球は、アウト口1178から機外に排出されるように構成されている。
第2始動口1140Bは、下方の流下経路1107bに振り分けられた遊技球が入賞可
能に配置されているが、その詳細については普通電動役物ユニット1145の説明におい
て後述する。
(普通電動役物ユニット)
普通電動役物ユニット1145は、下方の流下経路1107b側に配置されており、遊
技球が入賞(通過)することによって所定数の遊技球が賞球として払い出される入賞口と
、この入賞口への遊技球の入賞を検出するスイッチと、普通電動役物1146とを一体化
したユニット体である。本実施例では、上記の入賞口を第2始動口1140Bとし、上記
のスイッチを第2始動口スイッチ1141Bとしている。ただし、上記の入賞口を第2始
動口1140Bとすることは必須ではなく、例えば第1始動口を上記の入賞口としてもよ
い。
普通電動役物1146は、前後方向に進退可能な突出板型の普電用シャッタ1147と
、この普電用シャッタ1147を作動させる普電用ソレノイド1148(後述の図70参
照)とを備える。普通電動役物1146すなわち普電用シャッタ1147は、第2始動口
1140Bへの遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、第2始動口114
0Bへの遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。
なお、前後方向に進退可能な上記の普電用シャッタ1147に代えて、所謂電動チューリ
ップと呼ばれる例えば羽根部材からなる可動部材を採用してもよい。また、可動部材は、
羽根型、扉型、突出板型等を含む。
(小当りユニット)
小当りユニット1150は、小当り用大入賞口1151と、小当り用大入賞口1151
への遊技球の入賞(通過)を検出する小当り用大入賞口カウントスイッチ1152(後述
の図70参照)と、前後方向に進退可能な小当り用シャッタ1153と、この小当り用シ
ャッタ1153を作動させることが可能な小当り用ソレノイド1154とを一体化したユ
ニット体である。
小当り用シャッタ1153は、前後方向に進退させることで、小当り用大入賞口115
1への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、小当り用大入賞口1151
への遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態と、に状態移行可能に構成される。
小当り用大入賞口1151が開放されたときに遊技球が入賞すると、入賞した遊技球が
小当り用大入賞口カウントスイッチ1152(後述の図70参照)に検出される。小当り
用大入賞口カウントスイッチ1152に遊技球が検出されると、例えば10個の賞球が払
い出される。ただし、小当り用大入賞口1151への遊技球の入賞に基づいて払い出され
る賞球数は10個に限られない。
また、小当りユニット1150は、下方の流下経路1107bであって普通電動役物ユ
ニット1145の下流側に配置されている。したがって、普通電動役物1146の作動に
よって第2始動口1140Bが開放されている場合、たとえ小当り用大入賞口1151が
開放されていたとしても、下方の流下経路1107bを流下した遊技球は小当り用大入賞
口1151に到達する前に、上流側に設けられる第2始動口1140Bに入賞するため、
小当り用大入賞口1151に入賞することが困難(または不可能)となる。
なお、本実施例では、大当り用大入賞口1131と小当り用大入賞口1151とをそれ
ぞれ別に設けているが、これに限られず、大当り遊技制御処理の実行時に開放される大入
賞口と、小当り遊技制御処理の実行時に開放される大入賞口とを、同じ大入賞口としても
よい。
(アウト口)
アウト口1178は、遊技領域1105に向けて発射されたものの各種入賞口(例えば
、第1始動口1120、第2始動口1140A,1140B、大当り用大入賞口1131
、一般入賞口1122等)のいずれにも入賞しなかった遊技球を、機外に排出するための
ものである。このアウト口1178は、左打ちされた遊技球および右打ちされた遊技球の
いずれについても機外に排出できるように、遊技領域1105の最下流側に設けられてい
る。ただし、上記のアウト口1178に加えて、最下流側でない位置、例えば複数の一般
入賞口1122の間や普通電動役物ユニット1145と小当りユニット1150との間等
にアウト口を設けて、遊技領域1105を流下中の遊技球を機外に排出するようにしても
よい。
(裏ユニット)
裏ユニット(不図示)は、装飾体を有するものであって、上述したように、透過性のあ
る遊技パネル1100の後方側に設けられる。この裏ユニットは、サブ制御回路1300
(後述の図70参照)によって制御される可動役物等の演出用役物群1058を備える。
演出用役物群1058は、例えば表示装置1007の表示領域の周囲に配置される。これ
らの演出用役物群1058のうち少なくとも一以上の役物または役物を構成する演出用役
物構成部材は、特別図柄の当り判定処理の結果にもとづいて動作可能な演出用役物として
機能する。
[2-2.電気的構成]
次に、図70を参照して、第2のパチンコ遊技機の制御回路について説明する。図70
は、第2のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。なお、第2のパチ
ンコ遊技機の制御回路は、第1のパチンコ遊技機の制御回路と共通するものもあるが、改
めて一通り説明する。
図70に示されるように、第2のパチンコ遊技機は、主に、遊技の制御を行う主制御回
路1200と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ制御回路1300と、払出・発
射制御回路1400と、電源供給回路1450と、から構成される。
[2-2-1.主制御回路]
主制御回路1200は、例えば電源投入時に実行される処理や遊技動作にかかわる処理
等を制御するものであって、メインCPU1201、メインROM1202(読み出し専
用メモリ)、メインRAM1203(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路1204
およびバックアップコンデンサ1207等を備えており、主基板ケース(不図示)内に収
容されている。
メインCPU1201には、メインROM1202、メインRAM1203および初期
リセット回路1204等が接続される。メインCPU1201は、動作を監視するWDT
(watchdog timer)や不正を防止するための機能等が内蔵されている。
メインROM1202には、メインCPU1201により第2のパチンコ遊技機の動作
を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。メインCPU12
01は、メインROM1202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する
機能を有する。
メインRAM1203には、遊技の進行に必要な各種データを記憶する記憶領域が設け
られている。このメインRAM1203は、メインCPU1201の一時記憶領域として
、種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施例においては、メイン
CPU1201の一時記憶領域としてRAMを用いているが、これに限らず、読み書き可
能な記憶媒体であればよい。
初期リセット回路1204は、メインCPU1201を監視し、必要に応じてリセット
信号を出力するものである。
バックアップコンデンサ1207は、電断時等に、メインRAM1203に格納されて
いるデータが消失しないように一時的に電力を供給する機能を有するものである。
さらに、主制御回路1200は、各種デバイス等との間で通信可能に接続されるI/O
ポート1205、および、サブ制御回路1300に対して各種コマンドを出力可能に接続
されるコマンド出力ポート1206等も備える。
また、主制御回路1200には、各種のデバイスが接続されている。例えば、主制御回
路1200には、普通図柄表示部1161、普通図柄用保留表示部1162、第1特別図
柄表示部1163、第2特別図柄表示部1164、第1特別図柄用保留表示部1165、
第2特別図柄用保留表示部1166、確変報知用表示部1167、時短報知用表示部11
68、普電用ソレノイド1148、特電用ソレノイド1135、および、小当り用ソレノ
イド1154等が接続されている。また、主制御回路1200には、これらの他、性能表
示モニタ1170およびエラー報知モニタ1172等も接続されている。主制御回路12
00は、I/Oポート1205を介して信号を送信することにより、これらのデバイスの
動作を制御することができる。
性能表示モニタ1170には、メインCPU1201の制御により性能表示データや後
述する設定値等が表示される。性能表示データは、例えば、所定数(例えば60000個
)の遊技球の発射に対して大当り遊技状態以外の遊技状態で払い出された遊技球の割合を
示すデータであり、ベース値とも呼ばれる。
エラー報知モニタ1172には、エラーコードが表示される。また、エラー報知モニタ
1172には、エラーコードの他に、例えば後述する設定機能付きのパチンコ遊技機であ
れば、設定変更処理中であることを示す設定変更中コード、設定確認処理中であることを
示す設定確認中コード等を表示することもできる。なお、設定変更中コードとしては、特
別図柄の表示として通常では表示することのない図柄(例えば、設定変更中であることを
示す設定変更図柄)を表示するようにしてもよい。
また、主制御回路1200には、第1始動口スイッチ1121、第2始動口スイッチ1
141A,1141B、通過ゲートスイッチ1127、大当り用大入賞口カウントスイッ
チ1132、一般入賞口スイッチ1123および小当り用大入賞口カウントスイッチ11
52等も接続されている。これらのスイッチが検出されると、検出信号がI/Oポート1
205を介して主制御回路1200に出力される。
さらに、主制御回路1200には、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示する
機能等を有する呼出装置(不図示)、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコン
ピュータ1186にデータ送信する際に用いる外部端子板1184、後述する設定機能付
きのパチンコ遊技機であれば設定値を変更したり確認したりする際に操作される設定キー
1174、メインRAM1203に格納されるバックアップデータを遊技場の管理者の操
作に応じてクリアすることが可能なバックアップクリアスイッチ1176等が接続されて
いる。本実施例において、バックアップクリアスイッチ1176は、後述する設定値を変
更する際のスイッチも兼用しているが、これに限られず、設定値を変更するための設定ス
イッチを設けるようにしてもよい。
また、設定キー1174およびバックアップクリアスイッチ1176は、遊技場の管理
者以外の第三者(例えば遊技者)が容易に触ることができないように、所定のケース内に
収容されていることが好ましい。「所定のケース内」には、当該ケースを開放しないと設
定キー1174やバックアップクリアスイッチ1176に接触できない構成のものだけで
なく、当該ケースの設定キー1174およびバックアップクリアスイッチ1176の対応
箇所にのみ切欠きが設けられ、遊技場の管理者が管理する鍵を使用して島設備からパチン
コ遊技機を回動させて背面を露出させたときに、遊技場の管理者が設定キー1174また
は/およびバックアップクリアスイッチ1176に接触できるように構成されているもの
も含まれる。
なお、本実施例では、設定キー1174およびバックアップクリアスイッチ1176は
、主制御回路1200に接続されているが、これに限られず、例えば、払出・発射制御回
路1400や電源供給回路1450に接続されるような構成にしてもよい。この場合にも
また、遊技場の管理者以外の第三者が設定キー1174やバックアップクリアスイッチ1
176に容易に接触できないようにすることが好ましい。
[2-2-2.サブ制御回路]
サブ制御回路1300は、サブCPU1301、プログラムROM1302、ワークR
AM1303、表示制御回路1304、音声制御回路1305、LED制御回路1306
、役物制御回路1307およびコマンド入力ポート1308等を備える。サブ制御回路1
300は、主制御回路1200からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
なお、図70には示されていないが、サブ制御回路1300には、遊技者が操作可能な演
出ボタン54(図1参照)等も接続されている。
プログラムROM1302には、サブCPU1301により第2のパチンコ遊技機の遊
技演出を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。サブCPU
1301は、プログラムROM1302に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を
実行する機能を有する。特に、サブCPU1301は、主制御回路1200から送信され
る各種のコマンドに従って、遊技演出にかかる制御を行う。
ワークRAM1303は、サブCPU1301の一時記憶領域として種々のフラグや変
数の値を記憶する機能を有する。
表示制御回路1304は、表示装置1007における表示制御を行うための回路である
。表示制御回路1304は、VDPや、各種の画像データを生成するためのデータが記憶
されている画像データROM、画像データを一時的に格納するフレームバッファ、画像デ
ータを画像信号として変換するD/Aコンバータ等を備える。
表示制御回路1304は、サブCPU1301からの画像表示命令に応じて、表示装置
1007に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。なお、
表示装置1007に表示させるための画像データには、装飾図柄を示す装飾図柄画像デー
タ、背景画像データ、演出用画像データ等の遊技に関する各種の画像データが含まれる。
そして、表示制御回路1304は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納され
た画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信
号として変換し、当該変換した画像信号を所定のタイミングで表示装置1007に供給す
る。表示装置1007に画像信号が供給されると、表示装置1007に当該画像信号に関
する画像が表示される。こうして、表示制御回路1304は、表示装置1007に遊技に
関する画像を表示させる制御を行うことができる。
音声制御回路1305は、スピーカ1032から発生させる音声に関する制御を行うた
めの回路である。音声制御回路1305は、音声に関する制御を行う音源ICや、各種の
音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AM
Pと称する)等を備える。
音源ICは、スピーカ1032から出力される音声の制御を行う。音源ICは、サブC
PU1301からの音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音
声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを
音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、当該変換した音
声信号をAMPに供給する。AMPは、スピーカ1032から出力される音声や効果音等
の信号を増幅させるものである。
LED制御回路1306は、装飾LED等を含むLED群1046の制御を行うための
回路である。LED制御回路1306は、LED制御信号を供給するためのドライブ回路
や、複数種類のLED装飾パターンが記憶されている装飾データROM等を備える。
役物制御回路1307は、各役物(例えば、演出用役物群1058のうちの一または複
数の役物)の動作を制御するための回路である。役物制御回路1307は、各役物に対し
て、駆動信号を供給するための駆動回路や、点灯制御信号を供給するための点灯回路、動
作パターンや点灯パターンが記憶されている役物データROM等を備える。
また、役物制御回路1307は、サブCPU1301からの役物作動命令に応じて、役
物データROMに記憶されている複数の動作パターンから一つの動作パターンを選択する
。そして、選択した動作パターンを役物データROMから読み出し、読み出した動作パタ
ーンに対応する駆動信号を供給することにより、各役物の機械的な動作を制御する。また
、点灯回路は、サブCPU1301からの点灯命令に基づいて、役物データROMに記憶
されている複数の点灯パターンから一つの点灯パターンを選択する。そして、選択した点
灯パターンを役物データROMから読み出し、読み出した点灯パターンに対応する点灯制
御信号を供給することにより、各役物の点灯動作を制御する。
コマンド入力ポート1308は、コマンド出力ポート1206と接続されており、主制
御回路1200から送信された各種コマンドを受信するものである。
払出・発射制御回路1400は、賞球や貸球の払い出しを制御するものであり、この払
出・発射制御回路1400には、遊技球を払い出すことが可能な払出装置1082、遊技
球を発射させることが可能な発射装置1006、球貸しにかかる制御を実行可能なカード
ユニット1180等が接続されている。
払出・発射制御回路1400は、主制御回路1200から送信される賞球制御コマンド
を受信すると、払出装置1082に対して所定の信号を送信し、払出装置1082に遊技
球を払い出させる制御を行う。
カードユニット1180には、球貸し操作パネル1182が接続されている。球貸し操
作パネル1182には、球貸しを受けるための球貸しボタンや、キャッシュデータが記憶
されている球貸しカードの返却を受けるための貸出返却ボタン(いずれも不図示)が設け
られている。例えば遊技者によって球貸し操作が行われると、球貸し操作に応じた貸し球
制御信号がカードユニット1180に送信される。払出・発射制御回路1400は、カー
ドユニット1180から送信された貸し球制御信号に基づいて、払出装置1082に遊技
球を払い出させる制御を行う。なお、操作パネル1182は、パチンコ遊技機側に設けら
れることが多いが、カードユニット1180側に設けられてもよい。
また、払出・発射制御回路1400は、発射ハンドル62(図1、図2参照)が時計回
りの方向へ回動操作されたことに基づいて、その回動角度(回動量)に応じて発射ソレノ
イド(図示せず)に電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
電源供給回路1450は、遊技に際して必要な電源電圧を、主制御回路1200、サブ
制御回路1300、払出・発射制御回路1400等に供給するために作成する電源回路で
ある。
電源供給回路1450には、電源スイッチ1095等が接続されている。電源スイッチ
1095は、パチンコ遊技機(より詳しくは、主制御回路1200、サブ制御回路130
0、払出・発射制御回路1400等)に必要な電源を供給するときにオン操作するもので
ある。
[2-3.基本仕様]
次に、図71~図75を参照して、第2のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する
。第2のパチンコ遊技機は設定機能付きのパチンコ遊技機であってもよいが、以下では、
設定機能にかかわる記載は省略する。
第2のパチンコ遊技機では、確変制御および時短制御のいずれも実行されない通常遊技
状態、確変制御および時短制御の両方が実行される高確時短遊技状態、確変制御は実行さ
れるものの時短制御が実行されない高確非時短遊技状態、並びに、確変制御は実行されな
いものの時短制御が実行される低確時短遊技状態が用意されており、メインCPU120
1は、これらの遊技状態のうちいずれかの遊技状態において遊技を進行させることが可能
となっている。ただし、メインCPU1201の制御によって進行される遊技状態はこれ
に限られず、通常遊技状態、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技
状態のうちいずれかの遊技状態については進行されないようにしてもよい。例えば、通常
遊技状態、高確時短遊技状態および低確時短遊技状態のうちいずれかの遊技状態において
遊技が進行するようにし、高確非時短遊技状態において遊技が進行しないようにする等し
てもよい。
本実施例において、通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされ、高確時短遊技状
態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされる。
サブCPU1301は、正規な遊技態様(例えば、右打ちすべきか左打ちすべきか)を、
例えば表示装置1007の表示領域に表示する制御を実行する。
[2-3-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図71は、第2のパチンコ遊技機が備える主制御回路1200のメインROM1202
に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。
特別図柄の当り判定テーブルは、特別図柄の当り判定処理(後述の図78のS1034
参照)において参照されるテーブル、すなわち、第1始動口1120または第2始動口1
140A,1140Bに遊技球が入賞した際に抽出される大当り判定用乱数値に基づいて
「時短当り」、「小当り」、「大当り」または「ハズレ」を抽選により決定する際に参照
されるテーブルである。なお、本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理における抽選
対象は「時短当り」、「大当り」、および「ハズレ」であり、「小当り」は抽選対象に含
まれていない。これに対し、第2特別図柄の当り判定処理における抽選対象は「時短当り
」、「小当り」、「大当り」、および「ハズレ」である。ただし、第1特別図柄の当り判
定処理における抽選対象に「小当り」を含めるようにしてもよい。
大当り判定用乱数値は、上述したとおり、特別図柄の当り判定処理に用いられる乱数値
である。本実施例において、大当り判定用乱数値は、0~65535(65536種類)
の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
本実施例では、メインCPU1201は、第1特別図柄の当り判定処理において、抽出
された大当り判定用乱数値に基づいて「時短当り」、「大当り」、または「ハズレ」に決
定する。第1特別図柄の当り判定テーブルには、確変フラグの値(0または1)毎に、「
時短当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する時短当り判定
値データとの関係、「大当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対
応する大当り判定値データとの関係、および「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数値
の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定されている。
また、メインCPU1201は、第2特別図柄の当り判定処理において、抽出された大
当り判定用乱数値に基づいて「時短当り」、「小当り」、「大当り」、または「ハズレ」
に決定する。第2特別図柄の当り判定テーブルには、確変フラグの値(0または1)毎に
、「時短当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応する時短当り
判定値データとの関係、「小当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれ
に対応する小当り判定値データとの関係、「大当り」に決定される大当り判定用乱数値の
範囲(幅)とこれに対応する大当り判定値データとの関係、および「ハズレ」に決定され
る大当り判定用乱数値の範囲(幅)とこれに対応するハズレ判定値データとの関係が規定
される。
本実施例では、例えば、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、
抽出された大当り判定用乱数値が0~408のいずれかである場合、メインCPU120
1は、「時短当り」と判定し、当落判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する
。また、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り
判定用乱数値が409~613のいずれかである場合、メインCPU1201は、「大当
り」と判定し、当落判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。また、抽出され
た大当り判定用乱数値が614~65535のいずれかである場合、メインCPU120
1は、「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、例えば、第1特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出され
た大当り判定用乱数値が0~408のいずれかである場合、メインCPU1201は、「
時短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第1
特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値
が409~1259のいずれかである場合、メインCPU1201は、「大当り」と判定
し、判定値データを「大当り判定値データ」に決定する。また、抽出された大当り判定用
乱数値が1260~65535のいずれかである場合、メインCPU1201は、「ハズ
レ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
同様に、例えば、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出さ
れた大当り判定用乱数値が0~272のいずれかである場合、メインCPU1201は、
「時短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第
2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判定用乱数
値が273~22117のいずれかである場合、メインCPU1201は、「小当り」と
判定し、判定値データを「小当り判定値データ」に決定する。また、第2特別図柄の当り
判定処理時に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判定用乱数値が22118~
22322のいずれかである場合、メインCPU1201は、「大当り」と判定し、判定
値データを「大当り判定値データ」に決定する。さらに、第2特別図柄の当り判定処理時
に確変フラグがオフであって、抽出された大当り判定用乱数値が22323~65535
のいずれかである場合、メインCPU1201は、「ハズレ」と判定し、判定値データを
「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、例えば、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出され
た大当り判定用乱数値が0~272のいずれかである場合、メインCPU1201は、「
時短当り」と判定し、判定値データを「時短当り判定値データ」に決定する。また、第2
特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値
が273~22117のいずれかである場合、メインCPU1201は、「小当り」と判
定し、判定値データを「小当り判定値データ」に決定する。また、第2特別図柄の当り判
定処理時に確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値が22118~2
2968のいずれかである場合、メインCPU1201は、「大当り」と判定し、判定値
データを「大当り判定値データ」に決定する。さらに、第2特別図柄の当り判定処理時に
確変フラグがオンであって、抽出された大当り判定用乱数値が22969~65535の
いずれかである場合、メインCPU1201は、「ハズレ」と判定し、判定値データを「
ハズレ判定値データ」に決定する。
このように、本実施例では、例えば0~65535の範囲で発生する大当り判定用乱数
値のうち、0から所定幅(例えば、第2特別図柄の当り判定処理であれば0~22117
)を、大当り判定値データおよびハズレ判定値データを除く他の判定値データ(例えば、
時短当り判定値データおよび小当り判定値データ)に割り当てている。また、所定値から
最後尾(例えば、第2特別図柄の当り判定処理時に確変フラグがオフの場合であれば22
323~65535)をハズレ判定値データに割り当てている。さらに、大当り判定値デ
ータとハズレ判定値データとを隣接して割り当てている。このようにすることで、例えば
確変フラグがOFFからON(またはONからOFF)になった場合に、大当り判定値デ
ータの幅を大きく(または小さく)した分だけハズレ判定値データの幅を小さく(または
大きく)するだけで、他の判定値データ(例えば、時短当り判定値データおよび小当り判
定値データ)の幅を変更することなく、大当り確率を変更することが可能となる。
また、本実施例では、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当
選確率と、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率とを異
ならせることにより、遊技にバリエーションを持たせて興趣の低下を抑制できるようにし
ている。
とくに、図71に示されるように、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時
短当り」の当選確率を、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当
選確率よりも高くすることにより、単調な遊技となりがちな通常遊技状態における興趣の
低下を抑制することが可能となる。
ただし、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率を、第
1特別図柄の当り判定処理が行われた場合の「時短当り」の当選確率よりも高くしてもよ
い。この場合、例えば時短遊技状態において「時短当り」に当選した場合に時短遊技状態
を重ねるようにすることで、時短遊技状態の終了間際に「時短当り」に当選すると、時短
遊技状態が実質的に延長されることとなり、興趣の低下を抑制することが可能となる。
ところで、図71に示されるように、本実施例では、確変フラグがオンおよびオフのい
ずれの場合であっても、メインCPU1201は、当り判定処理の結果が「時短当り」で
あると決定しうる。ただし、メインCPU1201は、確変フラグがオフ(通常遊技状態
、時短遊技状態)である場合、当り判定処理の結果が「時短当り」であれば時短遊技状態
に制御するものの、確変フラグがオンである場合には、当り判定処理の結果がたとえ「時
短当り」であったとしても、時短遊技状態に制御しないようにしている。
[2-3-2.特別図柄判定テーブル]
図72は、第2のパチンコ遊技機が備える主制御回路1200のメインROM1202
に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
特別図柄判定テーブルは、第1始動口1120または第2始動口1140A、1140
Bに遊技球が入賞した際に抽出される特別図柄の図柄乱数値と先述の当落判定値データと
に基づいて、停止図柄を決定付ける「選択図柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を
選択する際(すなわち、後述の図78のS1035の特別図柄決定処理を実行する際)に
参照されるテーブルである。「選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果に
応じて定められる図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド」は、特別
図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。特別図柄の
図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図72に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果
として時短当り判定値データが得られた場合、メインCPU1201は、例えば、選択図
柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のように選択する。すなわち、第1特別図柄の
図柄乱数値が例えば0~69である場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドと
して「z0」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。また、第1特別
図柄の図柄乱数値が例えば70~96のいずれかである場合、メインCPU1201は、
選択図柄コマンドとして「z1」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択す
る。また、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば97~99のいずれかである場合、メイン
CPU1201は、選択図柄コマンドとして「z2」を選択し、図柄指定コマンドとして
「zA2」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、
メインCPU1201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のよ
うに選択する。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が0または1である場合、メインC
PU1201は、選択図柄コマンドとして「z3」を選択し、図柄指定コマンドとして「
zA3」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が2~9のいずれかである場合、
メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z4」を選択し、図柄指定コマンド
として「zA3」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が10~59のいずれか
である場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z5」を選択し、図柄
指定コマンドとして「zA4」を選択する。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が60~
99のいずれかである場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z6」
を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、
例えば、第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU120
1は、選択図柄コマンドとして「z7」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA5」を
選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合
、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわ
ち、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば0~96である場合、メインCPU1201は、
選択図柄コマンドとして「z8」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA6」を選択す
る。また、第2特別図柄の図柄乱数値が例えば97~99のいずれかである場合、メイン
CPU1201は、選択図柄コマンドとして「z9」を選択し、図柄指定コマンドとして
「zA7」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として小当り判定値データが得られた場合、
例えば、特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU1201は
、選択図柄コマンドとして「z10」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA8」を選
択する。
なお、第2特別図柄の当り判定処理の結果として小当り判定値データが得られると、メ
インCPU1201は、小当り遊技制御処理を実行する。小当り遊技制御処理では、例え
ば小当り用シャッタ1153(図69参照)を作動させて、小当り用大入賞口1151(
図69参照)への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態となる制御を実行し
、賞球が払い出され得る。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、
例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち
、第2特別図柄の図柄乱数値が0~29のいずれかである場合、メインCPU1201は
、選択図柄コマンドとして「z11」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA9」を選
択する。また、第2特別図柄の図柄乱数値が30~59のいずれかである場合、メインC
PU1201は、選択図柄コマンドとして「z12」を選択し、図柄指定コマンドとして
「zA10」を選択する。さらに、第2特別図柄の図柄乱数値が60~99のいずれかで
ある場合、メインCPU1201は、選択図柄コマンドとして「z13」を選択し、図柄
指定コマンドとして「zA10」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、
例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち
、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU1201は、
選択図柄コマンドとして「z14」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA11」を選
択する。
なお、本実施例では、特別図柄の当り判定テーブル(図71参照)を参照して、抽出さ
れた大当り判定用乱数値に基づいて当落判定値データを決定し、その後、特別図柄判定テ
ーブル(図72参照)を参照して、特別図柄の図柄乱数値に基づいて選択図柄コマンドお
よび図柄指定コマンドを決定するようにしているが、これに限られない。例えば、抽出さ
れた大当り判定用乱数値と特別図柄の図柄乱数値とに基づいて、特別図柄の当落、選択図
柄コマンドおよび図柄指定コマンドをあわせて決定するようにしてもよい。
なお、第2のパチンコ遊技機では説明を省略するが、主制御回路1200のメインRO
M1202には、第1のパチンコ遊技機において説明した特別図柄停止態様決定テーブル
(図12(A)参照)に相当する特別図柄停止態様決定テーブルが記憶されている。特別
図柄停止態様決定テーブルは、特別図柄の可変表示が停止したときに第1特別図柄表示部
1163または第2特別図柄表示部1164(図70参照)に導出される特別図柄の停止
態様を、選択図柄コマンドに応じて決定する際に参照されるテーブルである。また、特別
図柄表示部1163,1164には、特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて、時短当
りの表示態様、大当りの表示態様、小当りの表示態様またはハズレの表示態様が導出され
る。また、第1のパチンコ遊技機において説明した装飾図柄停止態様決定テーブル(図1
2(B)参照)に相当する装飾図柄停止態様決定テーブルについても、サブ制御回路13
00のプログラムROM1302に記憶されている。
[2-3-3.当り種類決定テーブル]
図73は、第2のパチンコ遊技機が備える主制御回路1200のメインROM1202
に記憶されている当り種類決定テーブルの一例である。当り種類決定テーブルは、特別図
柄の図柄乱数値に対応して決定される選択図柄コマンドに応じて、当り遊技状態の態様ま
たは/およびその後の遊技状態の態様、を決定する際(すなわち、後述の図78のS10
36の当り種類決定処理を実行する際)に参照される。図73に示される当り遊技状態の
態様は、大当り遊技状態の態様または小当り遊技状態の態様を示す。また、その後の遊技
状態の態様は、当り遊技状態終了後の遊技状態の態様を示す。ただし、特別図柄の当り判
定処理の結果が時短当りである場合は、当り遊技状態に制御されることなくC時短遊技状
態に制御されるため、その後の遊技状態の態様は、C時短遊技状態の態様を示す。
本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、C時短遊技
状態の態様は、次のとおり決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z0」の場合、メ
インCPU1201は、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセット
することを決定し、時短回数を10回にセットすることを決定する。選択図柄コマンドが
「z1」の場合および「z8」の場合、メインCPU1201は、確変フラグと時短フラ
グとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定し、時短回数を50回にセット
することを決定する。選択図柄コマンドが「z2」の場合および「z9」の場合、メイン
CPU1201は、確変フラグと時短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットする
ことを決定し、時短回数を100回にセットすることを決定する。特別図柄の当り判定処
理の結果が「時短当り」であった場合、メインCPU1201は、上述した時短当りの表
示態様を第1特別図柄表示部1163または第2特別図柄表示部1164に導出した後、
大当り遊技状態に制御することなく、時短フラグをオンにセットするとともに決定された
時短回数をセットし、C時短遊技状態に制御可能となる。なお、特別図柄の当り判定処理
の結果が「時短当り」である場合は当り遊技状態に制御されないため、当り遊技状態の態
様は決定されない。本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である
場合、この特別図柄の当り判定処理が行われたときの遊技状態にかかわらず、セットされ
る時短回数を同じとしている。ただし、これに限られず、特別図柄の当り判定処理が行わ
れたときの遊技状態に応じて、セットされる時短回数を異ならせてもよい。
このように、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合
、特別図柄の図柄乱数値に基づいて決定される選択図柄コマンドに応じて、セットされる
時短回数が異なるようにしている。このようにすることで、特別図柄の当り判定処理の結
果が「時短当り」であった場合に、その後の遊技の進行状況にバリエーションを持たせる
ことが可能となり、興趣の低下を抑制することが可能となる。
ところで、上述したとおり、メインCPU1201は、確変フラグがオンである場合に
は、当り判定処理の結果がたとえ「時短当り」であったとしても、時短遊技状態に制御し
ないようにしている。例えば、メインCPU1201は、確変フラグがオン(高確遊技状
態)であったとしても、図72に示されるように「時短当り」の抽選を行い、当り判定処
理の結果が「時短当り」である場合には、「時短当り」に当選したことを示す時短当りの
表示態様を特別図柄表示部1163,1164に導出するものの、C時短遊技状態に制御
しない。また、メインCPU1201は、確変フラグがオンであったとしても「時短当り
」の抽選を行い、当り判定処理の結果が「時短当り」である場合には、強制的にハズレの
表示態様を特別図柄表示部1163,1164に導出するようにしてもよい。さらには、
確変フラグがオンである場合、大当り判定用乱数値に対して時短当り判定値データを割り
当てない、すなわち「時短当り」を抽選結果に含まない当り判定処理が行われるようにし
てもよい。
なお、本実施例では、確変フラグがオンである場合には、C時短遊技状態に移行しない
ように構成しているが、これに限られない。例えば、確変フラグがオンであったとしても
時短フラグがオフであるような高確非時短遊技状態において、当り判定処理の結果が「時
短当り」である場合には高確時短遊技状態に移行するようにしてもよい。
特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」である場合、当り遊技状態の態様およびそ
の後の遊技状態の態様は、次のとおり決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z10
」の場合、メインCPU1201は、小当り遊技状態の態様として、小当り用大入賞口1
151(図69参照)の開放回数を1回に決定する。特別図柄の当り判定処理の結果が「
小当り」であった場合、メインCPU1201は、上述した小当りの表示態様を第2特別
図柄表示部1164に導出した後、決定された小当り用大入賞口1151の開放回数をセ
ットし、小当り遊技状態に制御可能となる。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「小
当り」である場合、小当り遊技状態の終了後、メインCPU1201は、確変フラグおよ
び時短フラグをいずれも変更せず、小当り遊技状態に制御される直前の遊技状態に戻す。
特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、当り遊技状態の態様およびそ
の後の遊技状態の態様は、次のとおり決定される。
例えば、選択図柄コマンドが「z3」の場合および「z11」の場合、メインCPU1
201は、大当り遊技状態の態様として、ラウンド数を10ラウンドに決定し、その後の
遊技状態の態様として、確変フラグと時短フラグとのうち確変フラグのみをオンにセット
することを決定し、確変回数を10000回にセットすることを決定する。この場合、メ
インCPU1201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部1163または
第2特別図柄表示部1164に導出した後、大当り遊技状態の終了後、高確非時短遊技状
態に制御可能となる。
また、選択図柄コマンドが「z4」の場合、「z5」の場合、および「z12」の場合
、メインCPU1201は、大当り遊技状態の態様として、それぞれ、ラウンド数を10
ラウンド、4ラウンド、および10ラウンドに決定する。また、その後の遊技状態の態様
として、いずれの場合も、確変フラグと時短フラグとの両方をオンにセットすることを決
定し、確変回数および時短回数をいずれも10000回にセットすることを決定する。こ
れらの場合、メインCPU1201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄表示部
1163または第2特別図柄表示部1164に導出した後、大当り遊技状態に制御し、こ
の大当り遊技状態の終了後、高確時短遊技状態に制御可能となる。
また、選択図柄コマンドが「z6」の場合、および「z13」の場合、メインCPU1
201は、大当り遊技状態の態様として、それぞれ、ラウンド数を4ラウンド、および1
0に決定する。また、その後の遊技状態の態様として、いずれの場合も、確変フラグと時
短フラグとのうち時短フラグのみをオンにセットすることを決定する。また、セットする
時短回数は、選択図柄コマンドが「z6」の場合は例えば200回にセットすることを決
定し、選択図柄コマンドが「z13」の場合は例えば300回にセットすることを決定す
る。これらの場合、メインCPU1201は、上述した大当りの表示態様を第1特別図柄
表示部1163または第2特別図柄表示部1164に導出した後、大当り遊技状態に制御
し、この大当り遊技状態の終了後、時短遊技状態に制御可能となる。ここで制御される時
短遊技状態はA時短遊技状態である。なお、高確時短遊技状態における時短制御の態様(
以下「時短性能」とも称する)は、A時短遊技状態における時短性能と同じとすることが
好ましいが、A時短における時短性能と異ならせてもよい。
また、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択
図柄コマンドが「z7」の場合、および「z14」の場合)、メインCPU1201は、
当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれもセットしない。すなわち、
特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの場合、メインCPU1201は、遊技状態を移
行させずに、それまでの遊技状態に継続して制御する。
なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択図柄コマ
ンドが「z7」の場合、および「z14」の場合)、上述したように当り遊技状態の態様
およびその後の遊技状態の態様のいずれもセットされないため、本来、図73の当り種類
決定テーブルに図示する必要がない。ただし、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の
結果が「ハズレ」である場合、当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいず
れも決定されないことを明示するために、便宜上、図73に図示したものである。
このように、本実施例において、メインCPU1201は、図71の特別図柄の当り判
定テーブルを参照し、第1始動口1120または第2始動口1140A,1140Bに遊
技球が入賞した際に抽出される大当り判定用乱数値に基づいて当落判定値データを決定し
(当落判定を行い)、当落(「時短当り」、「小当り」、「大当り」または「ハズレ」)
を決定する。その後、メインCPU1201は、図72の特別図柄判定テーブルを参照し
、第1始動口1120または第2始動口1140A,1140Bに遊技球が入賞した際に
抽出される特別図柄の図柄乱数値と上記の当落判定値データとに基づいて選択図柄コマン
ドを決定し、特別図柄表示部1163,1164に導出される表示態様の種類(例えば、
時短当りの種類、大当りの種類)を決定するようにしている。なお、上記の当落判定およ
び選択図柄コマンドの決定は、特別図柄の可変表示の開始時に行われるが、特別図柄の可
変表示が開始されてから確定表示されるまでの間に行われることを排除する趣旨ではない
また、図73に示されるように、本実施例では、大当り遊技状態の終了後に制御される
A時短遊技状態の時短回数は、例えば、200回(選択図柄コマンドが「z6」の場合)
または300回(選択図柄コマンドが「z13」の場合)である。これに対し、特別図柄
の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合に制御されるC時短遊技状態の時短回数
は、例えば、10回(選択図柄コマンドが「z0」の場合)、50回(選択図柄コマンド
が「z1」の場合)または100回(選択図柄コマンドが「z2」の場合)である。すな
わち、A時短遊技状態における時短回数の期待値が、C時短遊技状態における時短回数の
期待値よりも高い。このように、A時短遊技状態をC時短遊技状態と比べて遊技者にとっ
て有利度合いが高くなるようにすることで、「大当り」の位置づけを大きくすることがで
きる。例えば、「大当り」に当選したにもかかわらず、「大当り」当選しなかった場合(
「時短当り」に当選した場合)と比べて不利になることによって生じうる興趣の低下を抑
制することが可能となる。
なお、A時短遊技状態における時短回数の期待値をC時短遊技状態における時短回数の
期待値よりも高いことに代えて、C時短遊技状態における時短回数の期待値をA時短遊技
状態における時短回数の期待値よりも高くするようにしてもよい。このように、C時短遊
技状態をA時短遊技状態と比べて遊技者にとって有利度合いが高くなるようにすることで
、「時短当り」の位置づけを大きくすることができる。例えば、長期間にわたって「大当
り」に当選しないような状態が続いたとしても、「時短当り」に当選した場合には相対的
に有利なC時短遊技状態に制御されるため、興趣の低下を抑制することが可能となる。
[2-3-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図74は、第2のパチンコ遊技機の低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルの
一例である。また、図75は、第2のパチンコ遊技機の高スタート用の特別図柄の変動パ
ターンテーブルの一例である。これらのテーブルは、いずれも、第2のパチンコ遊技機が
備える主制御回路1200のメインROM1202に記憶されている。なお、図74およ
び図75の「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。メインCPU
1201は、第1始動口1120への遊技球の入賞に基づくときは第1特別図柄の変動パ
ターンを決定し、第2始動口1140A,1140Bへの遊技球の入賞に基づくときは第
2特別図柄の変動パターンを決定する。図74および図75の特別図柄の変動パターンテ
ーブルは、後述の図78のS1037の特別図柄の変動パターン決定処理を実行する際に
参照されるテーブルである。
左打ちが正規な遊技態様とされる通常遊技状態では、例えば図74に示される低スター
ト用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定される
図74の低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルに示されるように、メインC
PU1201は、第1始動口1120への遊技球の入賞に基づいて抽出した演出選択用乱
数値が特定の乱数値である場合、先読みフラグを設定する。メインCPU1201から送
信された特別図柄の変動パターンコマンドを受信したサブCPU1301は、先読みフラ
グが設定されている場合、先読み演出を行う。
なお、本実施例では、先読み演出を行うか否かをメインCPU1201が決定している
が、これに限られず、サブCPU1301が決定するようにしてもよい。
一方、右打ちが正規な遊技態様とされる遊技状態、すなわち、高確時短遊技状態、高確
非時短遊技状態または低確時短遊技状態では、例えば図75に示される高スタート用の特
別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンが決定される。
なお、本実施例では、メインCPU1201は、高スタート用の特別図柄の変動パター
ンテーブルを参照して特別図柄の変動パターンを決定する際には、先読みフラグを設定し
ないが、これに限られない。
図74および図75に示されるように、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の種別、
特別図柄の当り判定処理の結果(当落)、リーチ判定用乱数値、および、演出選択用乱数
値に基づいて決定される。ただし、これに限られず、上記のいずれかに代えてまたは加え
て他の値等に基づいて決定されるようにしてもよい。
なお、リーチ判定用乱数値は例えば0~249(250種類)の中から抽出され、演出
選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱
数値の範囲は上記に限られない。
図75の高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パ
ターンを決定した場合、図74の低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照
して特別図柄の変動パターンを決定した場合と比べて、単位時間あたりの特別図柄の可変
表示回数の期待値が大きい。とくに、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを
参照して特別図柄の変動パターンを決定する場合、第2特別図柄は、例えば概ね6000
00msec(例えば、長変動A~C)と極めて長時間にわたって可変表示が行われる。
一方、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動パター
ンを決定する場合、第2特別図柄は、例えば1000msec(例えば、超速変動)と極
めて短時間だけ可変表示が行われる。
メインCPU1201は、決定した変動パターン情報をサブCPU1301に送信する
。サブCPU1301は、メインCPU1201から送信された変動パターン情報に基づ
いて、表示装置1007の表示領域に表示される表示演出や、スピーカ1032から出力
される音演出を制御する。
なお、図74および図75には示されていないが、設定値毎に、例えば演出選択用乱数
値の範囲を変えて、決定される特別図柄の変動パターン(可変表示時間)が異なるように
してもよい。
また、本実施例では、例えば通常遊技状態では低スタート用の特別図柄の変動パターン
テーブル(図74参照)を参照して特別図柄の変動パターンを決定し、例えば高確時短遊
技状態、高確非時短遊技状態、および低確時短遊技状態では高スタート用の特別図柄の変
動パターンテーブル(図75参照)を参照して特別図柄の変動パターンを決定するように
したが、これに限られない。例えば、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブルと
して、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数の期待値が異なる複数の変動パターンテ
ーブルを設けて、例えば時短遊技状態の種類に応じて、特別図柄の変動パターンの決定に
際して参照するテーブルを異ならせるようにしてもよい。
また、図74および図75の「備考」の欄に示される時短当り系リーチA,Bは、特別
図柄の当り判定処理の結果が時短当りの可能性がある(大当りの可能性がない)ことを示
すリーチ演出である。同様に、大当り系リーチA,Bは、特別図柄の当り判定処理の結果
が大当りの可能性がある(時短当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。さら
に、共通リーチA,Bは、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りおよび大当りのいず
れについても可能性があることを示すリーチ演出である。
また、第2のパチンコ遊技機では説明を省略するが、第1のパチンコ遊技機と同様に、
主制御回路1200のメインROM1202には普通図柄の当り判定テーブル(図16参
照)、普通図柄判定テーブル(図17参照)、普通図柄当り種類決定テーブル(図18参
照)、普通図柄の変動パターンテーブル(図19参照)が記憶されている。そして、メイ
ンCPU1201は、普通電動役物1146(図69参照)の開放パターンを第1のパチ
ンコ遊技機と同様に決定し、これに基づいて普通電動役物1146の作動態様を制御する
[2-4.主制御処理]
第2のパチンコ遊技機において、主制御回路1200のメインCPU1201により実
行される各種処理(各種モジュール)は、主制御メイン処理(図20~図23参照)中の
S39で行われる特別図柄制御処理が異なるものの、その他の処理については同様である
。そこで、以下では、特別図柄制御処理について説明し、メインCPU1201により実
行されるその他の処理についての説明は省略する。なお、第2のパチンコ遊技機における
特別図柄制御処理において行われる処理には、第1のパチンコ遊技機において行われる処
理と同じ処理もあるが(例えば、大当り終了処理(図42、図86)等)、以下では、第
1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理も含めて、ステップ番号を代えて、
特別図柄制御処理について改めて説明する。
[2-4-1.特別図柄制御処理]
次に、図76を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS39で行わ
れる特別図柄制御処理について説明する。図76は、第2のパチンコ遊技機における特別
図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
図76に示されるように、メインCPU1201は、先ず、S1001において、第2
特別図柄の制御状態番号をロードする。特別図柄の制御状態番号は、各特別図柄の可変表
示(特別図柄ゲーム)に関する制御処理の状態(ステータス)を示す番号である。メイン
CPU1201は、S1001の処理を実行した後、処理をS1002に移す。
なお、図示しないが、メインCPU1201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり
、S1001の処理に先だって、メインRAM1203内の各特別図柄の作業領域等のア
ドレスを所定のレジスタにセットするアドレス設定処理を行う。
また、同じく図示しないが、メインCPU1201は、特別図柄制御処理を実行するに
あたり、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数をチェックする処理も行う。
そして、メインCPU1201は、第1特別図柄の保留数が一定時間以上にわたって「0
」である場合、第1特別図柄についてのデモ表示コマンドの送信予約処理を行い、第2特
別図柄の保留数が一定時間以上にわたって「0」である場合、第2特別図柄についてのデ
モ表示コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約されたデモ表示コマン
ドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322
参照)において、サブ制御回路1300に送信される。そして、デモ表示コマンドをサブ
制御回路1300が受信すると、かかるデモ表示コマンドが主特別図柄のデモ表示コマン
ドである場合、サブCPU1301はデモ表示演出を行う。
なお、第2のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可
能であるものの、サブCPU1301は、第1特別図柄および第2特別図柄のうちいずれ
か一方の特別図柄を主特別図柄とするとともに他方を副特別図柄とし、主特別図柄につい
ての演出制御を主として行う。本実施例では、左打ちが正規な遊技態様とされる通常遊技
状態では第1特別図柄が主特別図柄とされ、右打ちが正規な遊技態様とされる遊技状態(
例えば、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態、低確時短遊技状態)では第2特別図柄
が主特別図柄とされる。そして、サブCPU1301は、主特別図柄についての装飾図柄
の可変表示およびキャラクタ等の表示演出や、主特別図柄についての音声演出等を行う。
例えば副特別図柄の当り判定処理の結果が例えば大当り等である場合には、例えば、主特
別図柄の演出を行いつつ副特別図柄の演出も行うようにしてもよい。なお、右打ちが正規
な遊技態様とされる遊技状態のうち、低確時短遊技状態では、主特別図柄である第2特別
図柄の可変表示に対応する装飾図柄の可変表示に代えて他の演出画像(例えば、時短遊技
状態が終了するまでの時短残回数をカウントダウン演出)が表示されるようにしてもよい
S1002において、メインCPU1201は、S1001でロードした第2特別図柄
の制御状態番号に基づいて、第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判
定する。
S1002において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合
(S1002がNO判定の場合)、すなわち第2特別図柄にかかわる何れかの処理が実行
されている場合、メインCPU1201は、処理をS1003に移す。例えば、第2特別
図柄の当り判定処理の結果に基づく大当り遊技制御処理の実行中は、S1002において
NO判定される。
一方、S1002において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定され
た場合(S1002がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1004
に移す。
S1003において、メインCPU1201は、特別図柄管理処理を行う。この特別図
柄管理処理の詳細については、図77を参照して後述する。メインCPU1201は、S
1003の処理を実行した後、処理をS1004に移す。
S1004において、メインCPU1201は、第1特別図柄の制御状態番号をロード
する。メインCPU1201は、S1004の処理を実行した後、処理をS1005に移
す。
S1005において、メインCPU1201は、S1004でロードした第1特別図柄
の制御状態番号に基づいて、第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判
定する。
S1005において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合
(S1005がNO判定の場合)、すなわち第1特別図柄にかかわる何れかの処理が実行
されている場合、メインCPU1201は、処理をS1006に移す。例えば、第1特別
図柄の当り判定処理の結果に基づく大当り遊技制御処理の実行中は、S1005において
NO判定される。
一方、S1005において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定され
た場合(S1005がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1007
に移す。
S1006において、メインCPU1201は、特別図柄管理処理を行う。上述したと
おり、特別図柄管理処理の詳細については、図77を参照して後述する。メインCPU1
201は、S1006の処理を実行した後、処理をS1007に移す。
S1007において、メインCPU1201は、第2特別図柄の制御状態番号をロード
する。メインCPU1201は、S1007の処理を実行した後、処理をS1008に移
す。
S1008において、メインCPU1201は、S1007でロードした第2特別図柄
の制御状態番号に基づいて、第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判
定する。
S1008において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合
(S1008がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1010に移す。
一方、S1008において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定され
た場合(S1008がYES判定の場合)、すなわち第2特別図柄にかかわる処理が何ら
実行されておらず可変表示を開始可能である場合、メインCPU1201は、処理をS1
009に移す。
S1009において、メインCPU1201は、特別図柄管理処理を行う。上述したと
おり、特別図柄管理処理の詳細については、図77を参照して後述する。メインCPU1
201は、S1009の処理を実行した後、処理をS1010に移す。
S1010において、メインCPU1201は、第1特別図柄の制御状態番号をロード
する。メインCPU1201は、S1010の処理を実行した後、処理をS1011に移
す。
S1011において、メインCPU1201は、S1010でロードした第1特別図柄
の制御状態番号に基づいて、第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判
定する。
S1011において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合
(S1011がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄制御処理を終了し
、処理を主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
一方、S1011において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定され
た場合(S1011がYES判定の場合)、すなわち第1特別図柄にかかわる処理が何ら
実行されておらず可変表示を開始可能である場合、メインCPU1201は、処理をS1
012に移す。
S1012において、メインCPU1201は、特別図柄管理処理を行う。上述したと
おり、特別図柄管理処理の詳細については、図77を参照して後述する。メインCPU1
201は、S1012の処理を実行した後、特別図柄制御処理を終了し、処理を主制御メ
イン処理(図20~図23参照)に戻す。
なお、メインCPU1201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄制御処理(S
1001~S1012)を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
このように、本実施例では、第2特別図柄にかかわる何れかの処理が実行されている場
合、第1特別図柄にかかわる何れかの処理が実行されている場合、第2特別図柄にかかわ
る処理が何ら実行されておらず可変表示を開始可能である場合、第1特別図柄にかかわる
処理が何ら実行されておらず可変表示を開始可能である場合、の優先順位で、後述の特別
図柄管理処理が実行されるようにしている。
[2-4-2.特別図柄管理処理]
次に、図77を参照して、特別図柄制御処理(図76参照)中のS1003、S100
6、S1009、S1012でメインCPU1201により実行される特別図柄管理処理
について説明する。図77は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を
示すフローチャートである。
なお、例えば、特別図柄管理処理が特別図柄制御処理中のS1003またはS1009
で呼び出されて実行される場合には第2特別図柄が処理対象となり、特別図柄管理処理が
特別図柄制御処理中のS1006またはS1012で呼び出されて実行される場合には第
1特別図柄が処理対象となる。
また、図77に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「5」)は、処
理対象となる特別図柄の制御状態番号である。メインCPU1201は、制御状態番号に
対応する各処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S
1021)。
S1021において特別図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S1021がN
O判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄管理処理を終了し、処理を特別図柄
制御処理(図76参照)に戻す。
一方、S1021において特別図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S102
1がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1022に移す。
S1022において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号をロードする
。メインCPU1201は、S1022の処理を実行した後、処理をS1023に移す。
なお、メインCPU1201は、S1022の処理で読み出された制御状態番号に基づい
て、S1023以降の処理を行う。
S1023において、メインCPU1201は、特別図柄可変表示開始処理を行う。こ
のS1023の処理は、特別図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理であ
る。この特別図柄可変表示開始処理の詳細については、図78を参照して後述する。特別
図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU1201は、処理をS102
4に移す。
S1024において、メインCPU1201は、特別図柄可変表示終了処理を行う。こ
のS1024の処理は、特別図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理であ
る。この特別図柄可変表示終了処理の詳細については、図79および図80を参照して後
述する。特別図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU1201は、処
理をS1025に移す。
S1025において、メインCPU1201は、特別図柄遊技判定処理を行う。このS
1025の処理は、特別図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。
この特別図柄遊技判定処理の詳細については、図81および図82を参照して後述する。
特別図柄の制御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU1201は、処理をS1
026に移す。
S1026において、メインCPU1201は、大入賞口開放準備処理を行う。このS
1026の処理は、特別図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。
この大入賞口開放準備処理の詳細については、図84を参照して後述する。特別図柄の制
御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU1201は、処理をS1027に移す
S1027において、メインCPU1201は、大入賞口開放制御処理を行う。このS
1027の処理は、特別図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる。この大入賞
口開放制御処理の詳細については、図85を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号
が「4」でない場合には、メインCPU1201は、処理をS1028に移す。
S1028において、メインCPU1201は、大当り終了処理を行う。このS102
8の処理は、特別図柄の制御状態番号が「5」である場合に行われる処理である。この大
当り終了処理の詳細については、図86を参照して後述する。
メインCPU1201は、S1023~S1028の処理を終了後、処理を特別図柄制
御処理(図76参照)に戻す。なお、メインCPU1201は、特別図柄管理処理が特別
図柄制御処理中のS1003で呼び出されている場合には処理をS1004に戻し、S1
006で呼び出されている場合には処理をS1007に戻し、S1009で呼び出されて
いる場合には処理をS1010に戻し、S1012で呼び出されている場合には、特別図
柄制御処理も終了する。
[2-4-3.特別図柄可変表示開始処理]
次に、図78を参照して、特別図柄管理処理(図77参照)中のS1023でメインC
PU1201により実行される特別図柄可変表示開始処理について説明する。図78は、
第2のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートで
ある。
なお、特別図柄可変表示開始処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS1023で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可
変表示開始処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1023で呼び
出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
図78に示されるように、メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が
「0」であるか否かを判定する(S1031)。
S1031において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S10
31がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し
、処理を特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1031において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(
S1031がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1032に移す。
S1032において、メインCPU1201は、特別図柄休止フラグがオフであるか否
かを判定する。特別図柄休止フラグは、次の処理に進まないように遊技の進行を止めるフ
ラグである。したがって、このS1032では、たとえS1031がYES判定であった
としても(すなわち、特別図柄の始動条件が成立していたとしても)、特別図柄休止フラ
グがオフでない、すなわちオンである場合(S1032がNO判定である場合)、特別図
柄可変表示開始処理が進行せずに終了する。
S1032において特別図柄休止フラグがオフでないすなわちオンであると判定された
場合(S1032がNO判定の場合)、上述したとおり、特別図柄可変表示開始処理が進
行せず、メインCPU1201は、特別図柄可変表示開始処理を終了する。その後、メイ
ンCPU1201は、処理を特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1032において特別図柄休止フラグがオフであると判定された場合(S10
32がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1033に移す。
S1033において、メインCPU1201は、特別図柄の始動情報のシフト処理を行
う。メインCPU1201は、S1033の処理を実行した後、処理をS1034に移す
S1034において、メインCPU1201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この
処理では、特別図柄の当り判定テーブル(図71参照)を参照し、特別図柄の大当り判定
用乱数値を用いて特別図柄の当り判定処理が行われる。本実施例では、第1特別図柄につ
いては、時短当り、大当り、およびハズレのうちいずれであるかが判定され、第2特別図
柄については、時短当り、小当り、大当り、およびハズレのうちいずれであるかが判定さ
れる。また、メインCPU1201は、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである
場合は時短当りフラグをオンにセットし、特別図柄の当り判定処理の結果が小当りである
場合は小当りフラグをオンにセットし、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場
合は大当りフラグをオンにセットする。メインCPU1201は、S1034の処理を実
行した後、処理をS1035に移す。なお、時短当りフラグはC時短遊技状態への移行時
にオフにし、小当りフラグは小当り遊技状態の開始時にオフにし、大当りフラグは大当り
遊技状態の開始時にオフにされる。
上記の特別図柄の当り判定処理(S1034参照)では、まず、大当りであるか否かの
判定処理を行い、この処理で大当りでないと判定された場合に小当りであるか否かの判定
処理を行い、この処理で小当りでないと判定された場合に時短当りであるか否かの判定処
理を行い、この処理で時短当りでないと判定された場合にハズレであると判定される。
S1035において、メインCPU1201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は
、特別図柄の当り判定処理(S1034)の結果(例えば、時短当り、小当り、大当り、
またはハズレ)に対応する特別図柄の停止図柄を判定乃至決定する処理である。この処理
では、特別図柄判定テーブル(図72参照)を参照し、特別図柄の図柄乱数値を用いて、
上述の「選択図柄コマンド」や「図柄指定コマンド」が判定される。本実施例では、ハズ
レの種類が1種類であるため、特別図柄の当り判定処理がハズレの場合に停止図柄を決定
する必要がないが、ハズレを複数種類設けて、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの
場合に停止図柄を決定するようにしてもよい。メインCPU1201は、S1035の処
理を実行した後、処理をS1036に移す。
S1036において、メインCPU1201は、当り種類決定処理を行う。この処理は
、特別図柄の当り判定処理の結果が例えば当り(時短当り、小当り、または大当り)であ
る場合に、かかる当りの種類を判定乃至決定する処理である。この処理では、当り種類決
定テーブル(図73参照)を参照し、特別図柄決定処理(S1035)で判定された「選
択図柄コマンド」に応じて当りの種類が決定される。なお、本実施例では、当りの種類を
複数種類としているが、大当りの種類は1つであってもよいし、時短当りの種類も1つで
あってよい。さらには、当りの種類を複数種類とすることに代えてまたは加えて、他の当
り(例えば、小当り)の種類を複数設けるようにしてもよいし、ハズレの種類を複数設け
るようにしてもよい。メインCPU1201は、S1036の処理を実行した後、処理を
S1037に移す。
S1037において、メインCPU1201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行
う。この処理は、特別図柄の変動パターンを判定乃至決定する処理である。この処理では
、変動パターンテーブル(図74、図75参照)を参照し、例えば、特別図柄の種類、特
別図柄の当り判定処理(S1034)の結果、リーチ判定用乱数値または/および演出選
択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターンが決定される。なお、本実施例では、左
打ちが正規な遊技態様とされる通常遊技状態では、低スタート用の特別図柄の変動パター
ンテーブル(図74参照)を参照して特別図柄の変動パターンが決定され、右打ちが正規
な遊技態様とされる遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態、低確時
短遊技状態)では、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図75参照)を参
照して特別図柄の変動パターンが決定される。メインCPU1201は、S1037の処
理を実行した後、処理をS1038に移す。
S1038において、メインCPU1201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行
う。この処理では、変動パターンテーブル(図74、図75参照)を参照し、特別図柄の
変動パターン決定処理(S1037)で決定された変動パターンに対応する変動時間が、
特別図柄の変動時間として決定される。メインCPU1201は、S1038の処理を実
行した後、処理をS1039に移す。
S1039において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセ
ットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を
行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に
、特別図柄可変表示終了処理(図77のS1024参照)が行われることとなる。メイン
CPU1201は、S1039の処理を実行した後、処理をS1040に移す。
S1040において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行
う。この処理では、例えば、メインRAM1203内の所定領域に格納されている遊技状
態にかかわるパラメータの更新処理等が行われる。メインCPU1201は、S1040
の処理を実行した後、処理をS1041に移す。
S1041において、メインCPU1201は、遊技状態管理処理を行う。この処理で
は、主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ等)の
更新処理を行う。メインCPU1201は、S1041の処理を実行した後、処理をS1
042に移す。
S1042において、メインCPU1201は、特別図柄演出開始コマンドの送信予約
処理を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出開始コマンドは、次回のシス
テムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、
サブ制御回路1300に送信される。
なお、メインCPU1201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開始
処理(とくに、遊技状態管理処理(S1041)および特別図柄演出開始コマンドの送信
予約処理(S1042))を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[2-4-4.特別図柄可変表示終了処理]
次に、図79および図80を参照して、特別図柄管理処理(図77参照)中のS102
4でメインCPU1201により実行される特別図柄可変表示終了処理について説明する
。図79および図80は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一
例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS1024で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可
変表示終了処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1024で呼び
出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。また、以下に説明する特別図柄可変表示
終了処理において、処理対象である方の特別図柄を単に「特別図柄」と称し、処理対象で
ない方の特別図柄を「他方の特別図柄」と称する。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判定
する(S1051)。
S1051において特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判定された場合(S10
51がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し
、処理を特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1051において特別図柄の制御状態番号が「1」であると判定された場合(
S1051がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1052に移す。
S1052において、メインCPU1201は、特別図柄休止フラグ値をロードする。
メインCPU1201は、S1052の処理を実行した後、処理をS1053に移す。
S1053において、メインCPU1201は、S1052でロードした特別図柄休止
フラグ値に基づいて、特別図柄休止フラグがオフであるか否かを判定する。
S1053において特別図柄休止フラグがオフでないすなわちオンであると判定された
場合(S1053がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄可変表示終了
処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1053において特別図柄休止フラグがオフであると判定された場合(S10
53がYES判定の場合)、メインCPU1201は処理をS1054に移す。
S1054において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセ
ットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行って制御
状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄
遊技判定処理(図77のS1025参照)が行われることとなる。メインCPU1201
は、S1054の処理を実行した後、処理をS1055に移す。
S1055において、メインCPU1201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約
処理を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、こ
の処理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中
の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路1300
に送信される。メインCPU1201は、S1055の処理を実行した後、処理をS10
56に移す。
S1056において、メインCPU1201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する
。図柄確定数カウンタは、特別図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数する
ためのカウンタであり、その計数値は、メインRAM1203内の所定領域に格納される
。例えば、確変残回数や時短残回数等の特定状態下で行われた特別図柄ゲームのゲーム数
を管理するカウンタを設けてもよいが、図柄確定数カウンタにより特定状態下での特別図
柄ゲームのゲーム数を管理してもよい。メインCPU1201は、S1056の処理を実
行した後、処理をS1057に移す。
S1057において、メインCPU1201は、特別図柄の当り判定処理(図78のS
1034参照)の結果が小当りであるか否かを判定する。
S1057において、特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結果が小
当りでないと判定された場合(S1057がNO判定の場合)、メインCPU1201は
、処理をS1059に移す。
一方、S1057において、特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結
果が小当りであると判定された場合(S1057がYES判定の場合)、メインCPU1
201は、処理をS1058に移す。
S1058において、メインCPU1201は、他方の特別図柄に対して特別図柄休止
フラグをセットする。この処理が行われることにより、小当り遊技制御処理の実行中に他
方の特別図柄の可変表示を開始乃至停止しないようにすることができる。メインCPU1
201は、S1058の処理を実行した後、処理をS1059に移す。
S1059において、メインCPU1201は、特別図柄の当り判定処理(図78のS
1034参照)の結果が大当りであるか否かを判定する。
S1059において、特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結果が大
当りでないと判定された場合(S1059がNO判定の場合)、メインCPU1201は
、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1059において、特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結
果が大当りであると判定された場合(S1059がYES判定の場合)、メインCPU1
201は、処理をS1060に移す。
S1060において、メインCPU1201は、他方の特別図柄に対して特別図柄休止
フラグをセットする。この処理が行われることにより、大当り遊技制御処理の実行中に他
方の特別図柄の可変表示を開始しないようにすることができる。メインCPU1201は
、S1060の処理を実行した後、処理をS1061に移す。
S1061において、メインCPU1201は、他方の特別図柄が可変表示中であるか
否かを判定する。
S1061において他方の特別図柄が可変表示中でないと判定された場合(S1061
がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処
理を特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1061において他方の特別図柄が可変表示中であると判定された場合(S1
061がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1062に移す。
S1062において、メインCPU1201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する
。メインCPU1201は、S1062の処理を実行した後、処理をS1063に移す。
S1063において、メインCPU1201は、可変表示停止フラグをセットする。こ
の処理が行われると、試射試験信号が外部に出力されるようになる。この試射試験信号は
、他方の特別図柄が強制的にハズレで停止されたことを示す信号である。メインCPU1
201は、S1063の処理を実行した後、処理をS1064に移す。
S1064において、メインCPU1201は、他方の特別図柄の当りフラグを強制的
にハズレに変えてセットする。この処理を行うことにより、処理対象の特別図柄の当り判
定処理(図78のS1034参照)の結果が大当りである場合、他方の特別図柄が可変表
示中であって、この他方の特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであったとしても、他
方の特別図柄が強制的にハズレで停止することとなる。メインCPU1201は、S10
64の処理を実行した後、処理をS1065に移す。
S1065において、メインCPU1201は、他方の特別図柄の可変表示に関連する
作業領域をクリアする処理を行う。メインCPU1201は、S1065の処理を実行し
た後、処理をS1066に移す。
S1066において、メインCPU1201は、他方の特別図柄のタイマに、所定の確
定待ち時間をセットする処理を行う。この処理では、特別図柄が大当りを示す停止表示態
様で停止したときに他方の特別図柄がハズレを示す停止表示態様で停止するように、確定
待ち時間がセットされる。メインCPU1201は、S1066の処理を実行した後、処
理をS1067に移す。
S1067において、メインCPU1201は、他方の特別図柄の制御状態番号に「2
」をセットする。メインCPU1201は、S1067の処理を実行した後、処理をS1
068に移す。
S1068において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行
う。メインCPU1201は、S1068の処理を実行した後、処理をS1069に移す
S1069において、メインCPU1201は、他方の特別図柄演出停止コマンドの送
信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された他方の特別図柄演出停止コマンドは
、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照
)において、サブ制御回路1300に送信される。メインCPU1201は、S1069
の処理を実行した後、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図
77参照)に戻す。
このように、本実施例の特別図柄可変表示終了処理では、処理対象である特別図柄に対
して特別図柄休止フラグがセットされておらず、この特別図柄の当り判定処理(図78の
S1034参照)の結果が大当りであり、且つ、他方の特別図柄が可変表示中である場合
には、他方の特別図柄の可変表示を強制的にハズレにする処理が行われる。
[2-4-5.特別図柄遊技判定処理]
次に、図81および図82を参照して、特別図柄管理処理(図77参照)中のS102
5でメインCPU1201により実行される特別図柄遊技判定処理について説明する。図
81および図82は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示す
フローチャートである。
なお、この特別図柄遊技判定処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS1025で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄遊
技判定処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1025で呼び出さ
れた場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「2」であるか否かを判定
する(S1071)。
S1071において特別図柄の制御状態番号が「2」でないと判定された場合(S10
71がNO判定の場合)、メインCPU1201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処
理を特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1071において特別図柄の制御状態番号が「2」であると判定された場合(
S1071がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1072に移す。
S1072において、メインCPU1201は、大当りであるか否か、すなわち停止し
た特別図柄が大当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S1072において、大当りでないすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示
態様でないと判定された場合(S1072がNO判定の場合)、メインCPU1201は
、処理をS1073に移す。一方、S1072において、大当りであるすなわち停止した
特別図柄が大当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S1072がYES判定
の場合)、メインCPU1201は、処理をS1075に移す。
S1073において、メインCPU1201は、小当りであるか否か、すなわち停止し
た特別図柄が小当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S1073において、小当りでないすなわち停止した特別図柄がハズレを示す停止表示
態様であると判定された場合(S1073がNO判定の場合)、メインCPU1201は
、処理をS1074に移す。
S1074において、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この特
別図柄遊技終了処理については、図83を参照して後述する。なお、メインCPU120
1は、特別図柄遊技終了処理を行うと、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄
管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1073において、小当りであるすなわち停止した特別図柄が小当りを示す停
止表示態様であると判定された場合(S1073がYES判定の場合)、メインCPU1
201は、処理をS1075に移す。
S1075において、メインCPU1201は、大当り遊技制御処理または小当り遊技
制御処理の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板1184を介して例えばホー
ルコンピュータ1186(いずれも図70参照)や島コンピュータ(不図示)に出力され
る信号の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は
、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄にかかわる信号である。メインCPU
1201は、S1075の処理を行った後、処理をS1076に移す。
また、S1075の大当り遊技制御処理の開始設定処理において、メインCPU120
1は、確変フラグ、確変カウンタ、時短フラグ、および時短カウンタ等、各種フラグや各
種カウンタをクリアする処理も行う。
S1076において、メインCPU1201は、ラウンド表示LEDデータをセットす
る処理を行う。その後、メインCPU1201は、例えば、開放される大入賞口(例えば
、大当り用大入賞口1131または小当り用大入賞口1151)の開放回数の上限値をセ
ットする処理(S1077)、外部端子板1184への大当り信号セット処理(S107
8)、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S1079)、遊技状態指定
パラメータ設定処理(S1080)、および、大当り開始表示コマンドの送信予約処理(
S1081)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理
(S1079)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄遊技判定処
理の終了後に、大入賞口開放準備処理(図77のS1026参照)が行われることとなる
。その後、メインCPU1201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄管
理処理(図77参照)に戻す。
なお、メインCPU1201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄遊技判定処理
(S1071~S1081)を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[2-4-6.特別図柄遊技終了処理]
次に、図83を参照して、特別図柄遊技判定処理(図81および図82参照)中のS1
074でメインCPU1201により実行される特別図柄遊技終了処理について説明する
。図83は、第2のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチ
ャートである。
メインCPU1201は、先ず、時短管理処理を行う(S1091)。この時短管理処
理の詳細については、第1のパチンコ遊技機において図32~図39を参照して説明した
処理と同様であるため、説明を省略する。メインCPU1201は、S1091の処理を
実行した後、処理をS1092に移す。
S1092において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号に「0」をセ
ットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「0」にセットする処理が行われると
、次回の特別図柄遊技の実行が可能となる。メインCPU1201は、S1092の処理
を実行した後、処理をS1093に移す。
S1093において、メインCPU1201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設
定処理を行う。その後、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了コマンドの送信予約
処理(S1094)を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄遊技終了コマンド
は、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参
照)において、サブ制御回路1300に送信される。そして、S1094の処理後、メイ
ンCPU1201は、特別図柄遊技終了処理を終了し、処理を特別図柄遊技判定処理(図
81参照)に戻す。
なお、特別図柄の当り判定処理(図78のS1034参照)の結果がハズレである場合、
メインCPU1201は、確変フラグおよび時短フラグのいずれについてもセットまたは
リセットしない。そのため、ハズレの表示態様が導出されたとしても遊技状態は移行しな
い。
[2-4-7.大入賞口開放準備処理]
次に、図84を参照して、特別図柄管理処理(図77参照)中のS1026でメインC
PU1201により実行される大入賞口開放準備処理について説明する。図84は、第2
のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この大入賞口開放準備処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS1026で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、大入賞口開
放準備処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1026で呼び出さ
れた場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「3」であるか否かを判定
する(S1101)。
S1101において特別図柄の制御状態番号が「3」でないと判定された場合(S11
01がNO判定の場合)、メインCPU1201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処
理を特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1101において特別図柄の制御状態番号が「3」であると判定された場合(
S1101がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1102に移す。
S1102において、メインCPU1201は、大入賞口開放回数カウンタ値をロード
する。大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技制御処理の実行時であれば、大当り遊技
状態において実行されたラウンド遊技の実行回数を計数するカウンタが相当し、小当り遊
技制御処理の実行時であれば、小当り遊技制御処理の実行回数を計数するカウンタが相当
する。なお、大入賞口開放回数カウンタの計数値(大入賞口開放回数カウンタ値)は、メ
インRAM1203内の所定領域に格納される。メインCPU1201は、S1102の
処理を実行した後、処理をS1103に移す。
S1103において、メインCPU1201は、大入賞口(例えば、大当り用大入賞口
1131または小当り用大入賞口1151)の開放回数が上限値であるか否かを判定する
。なお、本実施例では、大当り遊技状態において開放される大当り用大入賞口1131の
開放回数であるラウンド数の上限値は、例えば当り種類決定テーブル(図73参照)に示
されるように4ラウンドまたは10ラウンドである。一方、小当り遊技状態において開放
される小当り用大入賞口1151の開放回数の上限値は例えば1回である。
S1103において大入賞口の開放回数が上限値であると判定された場合(S1103
がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1104に移す。
S1104において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号を「5」にセ
ットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S1104
)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に
、大当り終了処理(図77のS1028参照)が行われることとなる。メインCPU12
01は、S1104の処理を実行した後、処理をS1105に移す。
S1105において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行
う。その後、メインCPU1201は、大当り終了表示コマンドの送信予約処理を行う(
S1106)。なお、この処理で送信予約された大当り終了表示コマンドは、次回のシス
テムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、
サブ制御回路1300に送信される。そして、S1106の処理後、メインCPU120
1は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
S1103に戻って、大入賞口の開放回数が上限値でないと判定された場合(S110
3がNO判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1107に移す。
S1107において、メインCPU1201は、大入賞口開放回数カウンタ値に1を加
算する処理を行う。メインCPU1201は、S1107の処理を実行した後、処理をS
1108に移す。
S1108において、メインCPU1201は、開放する大入賞口の選択処理を行う。
この処理では、開放する大入賞口として、大当り遊技制御処理の実行時であれば大当り用
大入賞口1131(図69参照)が選択され、小当り遊技制御処理の実行時であれば小当
り用大入賞口1151(図69参照)が選択される。メインCPU1201は、S110
8の処理を実行した後、処理をS1109に移す。
S1109において、メインCPU1201は、大入賞口関連各種設定処理を行う。こ
の処理では、例えば、大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1151
)の開放回数、大入賞口の最大開放時間、大入賞口への最大入賞個数、大入賞口入賞時の
賞球数等がセットされる。大入賞口の開放回数は、大当り遊技制御処理の実行時であれば
ラウンド数が相当し、小当り遊技制御処理の実行時であれば小当り用大入賞口1151の
開放回数が相当する。なお、1ラウンドまたは小当り遊技制御処理において大入賞口が複
数回開放されるものを排除する趣旨ではない。ただしこの場合は、ラウンド数を管理する
制御と、大入賞口の開閉回数を管理する制御とを、別の処理として行うことが好ましい。
メインCPU1201は、S1109の処理を実行した後、処理をS1110に移す。
なお、本実施例において、大入賞口の最大開放時間は、大当り遊技制御処理の実行時で
あれば例えば最大30000msecにセットされ、小当り遊技制御処理の実行時であれ
ば例えば最大1800msecにセットされる。大入賞口への最大入賞個数は、大当り遊
技制御処理の実行時であれば例えば最大10個にセットされ、小当り遊技制御処理の実行
時であれば例えば最大5個にセットされる。大入賞口入賞時の賞球数は、例えば、大当り
用大入賞口1131および小当り用大入賞口1151のいずれについても10個にセット
される。ただし、大入賞口関連各種設定処理においてセットされる値は上記に限られない
S1110において、メインCPU1201は、大入賞口開閉制御処理を行う。この処
理では、大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1151)の開閉制御
データの生成処理が行われる。メインCPU1201は、S1110の処理を実行した後
、処理をS1111に移す。
S1111において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号を「4」にセ
ットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする処理(S1111
)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に
、大入賞口開放制御処理(図77のS1027参照)が行われることとなる。メインCP
U1201は、S1111の処理を実行した後、処理をS1112に移す。
S1112において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行
う。メインCPU1201は、S1112の処理を実行した後、処理をS1113に移す
S1113において、メインCPU1201は、大入賞口開放中表示コマンドの送信予
約処理を行う。この処理で送信予約された大入賞口開放中表示コマンドは、次回のシステ
ムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サ
ブ制御回路1300に送信される。メインCPU1201は、S1113の処理を実行し
た後、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
[2-4-8.大入賞口開放制御処理]
次に、図85を参照して、特別図柄管理処理(図77参照)中のS1027でメインC
PU1201により実行される大入賞口開放制御処理について説明する。図85は、第2
のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この大入賞口開放制御処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS1027で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、大入賞口開
放制御処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1027で呼び出さ
れた場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「4」であるか否かを判定
する(S1121)。
S1121において特別図柄の制御状態番号が「4」でないと判定された場合(S11
21がNO判定の場合)、メインCPU1201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処
理を特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
一方、S1121において特別図柄の制御状態番号が「4」であると判定された場合(
S1121がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1122に移す。
S1122において、メインCPU1201は、大入賞口(大当り用大入賞口1131
、小当り用大入賞口1151)に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であるか否かを判
定する。この処理では、大入賞口への遊技球の入賞個数を計数する大入賞口入賞カウンタ
(例えば、大当り用大入賞口カウントスイッチ1132、小当り用大入賞口カウントスイ
ッチ1152(いずれも図70参照)等)により計数された値が最大入賞個数の値である
か否かが判定される。なお、大入賞口入賞カウンタにより計数された大入賞口入賞カウン
タ値は、メインRAM1203内の所定領域に格納される。
S1122において、大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口115
1)に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数でないと判定された場合(S1122がNO
判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1123に移す。
一方、S1122において、大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口
1151)に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であると判定された場合(S1122
がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1124に移す。
S1123において、メインCPU1201は、大入賞口(大当り用大入賞口1131
、小当り用大入賞口1151)の最大開放時間が経過したか否かを判定する。この処理で
は、大入賞口関連各種設定処理(図84のS1109参照)においてセットされた最大開
放時間が経過しているか否かが判定される。
S1123において大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1151
)の最大開放時間が経過していないと判定された場合(S1123がNO判定の場合)、
メインCPU1201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図
77参照)に戻す。
一方、S1123において大入賞口(大当り用大入賞口1131、小当り用大入賞口1
151)の最大開放時間が経過していると判定された場合(S1123がYES判定の場
合)、メインCPU1201は、処理をS1124に移す。
S1124において、メインCPU1201は、大入賞口(大当り用大入賞口1131
、小当り用大入賞口1151)の閉鎖処理を行う。メインCPU1201は、S1124
の処理を実行した後、処理をS1125に移す。
S1125において、メインCPU1201は、特別図柄の制御状態番号を「3」にセ
ットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(
S1125)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放制御処理
の終了後に、再び、大入賞口開放準備処理(図77のS1026参照)が行われることと
なる。メインCPU1201は、S1125の処理を実行した後、処理をS1126に移
す。
S1126において、メインCPU1201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行
う。メインCPU1201は、S1126の処理を実行した後、処理をS1127に移す
S1127において、メインCPU1201は、ラウンド間表示コマンドの送信予約処
理を行う。この処理で送信予約されたラウンド間表示コマンドは、次回のシステムタイマ
割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回
路1300に送信される。そして、S1127の処理後、メインCPU1201は、大入
賞口開制御処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図77参照)に戻す。
[2-4-9.大当り終了処理]
次に、図86を参照して、特別図柄管理処理(図77参照)中のS1028でメインC
PU1201により実行される大当り終了処理について説明する。図86は、第2のパチ
ンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この大当り終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1
028で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、大当り終了処理が
第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS1028で呼び出された場合、第
2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU1201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「5」であるか否かを判定
する(S1131)。
S1131において特別図柄の制御状態番号が「5」でないと判定された場合(S11
31がNO判定の場合)、メインCPU1201は、大当り終了処理を終了するとともに
特別図柄管理処理(図77参照)も終了し、処理を特別図柄制御処理(図76参照)に戻
す。この場合、特別図柄管理処理が呼び出された処理に戻す。
一方、S1131において特別図柄の制御状態番号が「5」であると判定された場合(
S1131がYES判定の場合)、メインCPU1201は、処理をS1132に移す。
S1132において、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了設定処理を行う。こ
の処理では、各種フラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ、天井カウント禁止フラグ等
)の値をセットまたはリセットや、各種カウンタ(例えば、確変カウンタ、時短カウンタ
、図柄確定数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、天井カウン
タ等)の値をセットまたはリセットする処理が行われる。なお、特別図柄休止フラグおよ
び天井カウンタは、いずれも、特別図柄遊技終了設定処理(S1132)においてリセッ
トされる。また、確変フラグがオンにセットされる場合、天井カウント禁止フラグもオン
にセットされる。これにより、確変フラグがオンの高確遊技状態では、天井カウンタの更
新が行われないようになる。メインCPU1201は、S1132の処理を実行した後、
処理をS1133に移す。
S1133において、メインCPU1201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処
理では、図31を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。メインCPU12
01は、S1133の処理を実行した後、大当り終了処理を終了し、処理を特別図柄管理
処理(図77参照)に戻す。
なお、メインCPU1201は、割込禁止区間を設定し、上述の大当り終了処理を割込
禁止区間内で行うことが好ましい。
[2-5.小当りラッシュ]
上述した第2のパチンコ遊技機では、所謂小当りラッシュを実現することができる。以
下に、小当りラッシュについて説明する。
第2のパチンコ遊技機では、上述したとおり、通常遊技状態、高確時短遊技状態、高確
非時短遊技状態および低確時短遊技状態が用意されており、メインCPU1201は、こ
れらの遊技状態のうちいずれかの遊技状態に制御する。なお、上述したとおり、通常遊技
状態では、左打ちが正規な遊技態様とされるため、第1始動口1120への遊技球の入賞
に基づく第1特別図柄ゲームが主として実行される。また、その他の遊技状態(高確時短
遊技状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態)では、右打ちが正規な遊技態様
とされるため、第2始動口1140A,1140Bへの遊技球の入賞に基づく第2特別図
柄ゲームが主として実行される。なお、普通電動役物ユニット1145に含まれる入賞口
を第1始動口とした場合には、通常遊技状態、高確時短遊技状態および低確時短遊技状態
のうちのいずれかの遊技状態では第1特別図柄ゲームが主として実行され、高確非時短遊
技状態では第2特別図柄ゲームが主として実行される。
本実施例では、高確非時短遊技状態において、小当り用大入賞口1151への遊技球の
入賞頻度が他の遊技状態(例えば、通常遊技状態、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態
)と比べて高められることによって、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊
技価値(例えば賞球数等)の期待値が1を超えうる小当りラッシュとなる。
ここで、小当りラッシュの仕組みの一例について説明する。先ず、右打ちされた遊技球
は、ほぼ通過ゲート1126を通過する。高確非時短遊技状態では、普通電動役物114
6を作動させて入賞口(本実施例では例えば第2始動口1140B)を開放状態とする頻
度を高める電サポ制御が実行されない。また、大当り遊技制御処理が実行されない限り大
当り用大入賞口1131も開放状態とならないため、高確非時短遊技状態において第2始
動口1140Bが開放状態となる頻度は、時短制御が実行される遊技状態と比べて低い。
そのため、小当り用大入賞口1151が開放されていれば、右打ちされ且つ下方の流下経
路1107bに振り分けられた遊技球が小当り用大入賞口1151に入賞可能となる。小
当り用大入賞口1151に遊技球が入賞すると、上述したように例えば10個の賞球が払
い出される。また、右打ちされ且つ上方の流下経路1107aに振り分けられた遊技球は
、第2始動口1140Aに入賞可能である。第2始動口1140A,1140Bに遊技球
が入賞すると、例えば、特別図柄の当り判定テーブル(図71参照)に示されるように3
分の1(概算)といった比較的高い確率で小当りを示す停止表示態様が導出されるだけで
なく、高スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図75参照)に示されるように
超速変動(例えば、可変表示時間1000msec)が実行されるため、小当り用大入賞
口1151への遊技球の入賞頻度が他の遊技状態(例えば、通常遊技状態、高確時短遊技
状態、低確時短遊技状態)と比べて高められる。このようにして、単位時間あたりの発射
球数に対して払い出される遊技価値(例えば賞球数等)の期待値が1を超えうる小当りラ
ッシュの実現が可能となっている。
一方、時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態
)では、電サポ制御が実行されることによって第2始動口1140Bが開放状態となり、
右打ちされ且つ下方の流下経路1107bに振り分けられた遊技球の殆どが第2始動口1
140Bに入賞してしまう。そのため、たとえ小当り用大入賞口1151が開放されてい
たとしても、小当り用大入賞口1151に遊技球が入賞する期待値は低い。しかも、上述
したように、第2始動口1140Bに遊技球が入賞したとしても例えば1個の賞球しか払
い出されない。右打ちされ且つ上方の流下経路1107aに振り分けられた遊技球が第2
始動口1140Aに入賞すると例えば3個の賞球が払い出されるものの、第2始動口11
40Aには、右打ちされ且つ上方の流下経路1107aに振り分けられた遊技球のうち概
ね3分の1~5分の1の遊技球しか入賞しない。このように、時短制御が実行される遊技
状態では、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技価値(例えば賞球数等)
の期待値が1を超えないようになっている。
また、通常遊技状態では、左打ちが正規な遊技態様とされるが、仮に右打ちを行った場
合、右打ちされた遊技球が通過ゲート1126を通過して普通図柄当りを示す停止表示態
様が導出されると普通電動役物1146が作動し、第2始動口1140Bに遊技球が入賞
することによって小当り用大入賞口1151が開放される可能性がある。ただし、通常遊
技状態では、低スタート用の特別図柄の変動パターンテーブル(図74参照)を参照して
特別図柄の変動パターンが決定されるため、仮に第2始動口1140A,1140Bに遊
技球が入賞したとしても、変動時間が極めて長い長変動A~Cのいずれかで第2特別図柄
の可変表示が行われ、小当り用大入賞口1151が開放される頻度は極めて小さい。その
ため、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行う実益はない。なお、普通電動役物ユニ
ット1145に含まれる入賞口を第1始動口とした場合、通常遊技状態における普通図柄
の当り確率を例えば0にすることにより、右打ちを行う実益を生じさせないようにしても
よい。通常遊技状態では、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技価値(例
えば賞球数等)の期待値は、1を超えないことは勿論、時短制御が実行される遊技状態よ
りも小さい。
なお、本実施例では、高確非時短遊技状態において小当りラッシュとなるように構成し
たが、これに限られない。例えば、電サポ制御を実行せずに特別図柄の可変表示時間を短
縮させる特図短縮制御が実行される高確時短遊技状態において小当りラッシュとなるよう
にしてもよい。
[3.第3のパチンコ遊技機]
次に、第3のパチンコ遊技機について説明する。第3のパチンコ遊技機は、上述したと
おり、1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機であり、大当り遊技状態に制御されるま
でのルートとして、第1のルートと第2のルートとがある。第1のルートは、特別図柄当
り判定処理の結果が「大当り」であることを示す停止表示態様が導出された場合である。
第2のルートは、特別図柄判定の結果が「役物開放当り」であることを示す停止表示態様
が導出されたことによってVアタッカーが開放し、開放されたVアタッカーに進入した遊
技球がVアタッカー内のV入賞口に入賞した場合である。
なお、第3のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とを並行して可変表示さ
せず、第1特別図柄の始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立する優先変
動機である。ただし、これに限られず、上述した順次変動機としてもよい。
以下、第3のパチンコ遊技機について説明するにあたり、例えば外枠2およびベースド
ア3等の基本構成等、並びに、外部端子板2184(後述の図88参照)から第3のパチ
ンコ遊技機の機外(例えば、ホールコンピュータ2186(後述の図88参照)や各島に
設けられる島コンピュータ(不図示))に出力される信号等のように、機能、形状および
配置位置等が第1のパチンコ遊技機と共通する点については極力説明を省略するものとす
る。
なお、第3のパチンコ遊技機を説明するにあたり、第1のパチンコ遊技機の説明で用い
た図面を参照して説明する構成については、第1のパチンコ遊技機と同じ符号およびステ
ップ番号を用いて説明する。ただし、第3のパチンコ遊技機の説明において新たに採用さ
れた図面を参照して説明する構成については、第1のパチンコ遊技機と機能等が共通する
構成であったとしても、第1のパチンコ遊技機と異なる符号およびステップ番号を用いて
説明するものとする。
[3-1.遊技盤ユニット]
図87を参照して、第3のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット2010について説
明する。この遊技盤ユニット2010も、第1のパチンコ遊技機と同様に、保護ガラス4
3(図2参照)の後方に位置するようにベースドア3(図2参照)の前方に配置される。
図87は、第3のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット2010の外観を示す正面図
の一例である。遊技盤ユニット2010の前側面には、発射された遊技球が転動流下可能
な遊技領域2105が形成される。
なお、第3のパチンコ遊技機の遊技領域2105に配置される各種部材(例えば第1始
動口2120等)は、第1のパチンコ遊技機の遊技領域105に配置される各種部材と共
通するものもあるが、改めて一通り説明する。
図87に示されるように、遊技盤ユニット2010は、主として、発射された遊技球が
転動流下可能な遊技領域2105が形成される遊技パネル2100と、ガイドレール21
10と、遊技領域2105の略中央部に配置されるセンター役物2115と、第1始動口
2120と、第2始動口2140と、一般入賞口2122と、通過ゲートユニット212
5と、特別電動役物ユニット2130と、普通電動役物ユニット2145と、LEDユニ
ット2160と、V入賞装置2150と、アウト口2178と、裏ユニット(不図示)と
を備える。なお、LEDユニット2160については第1のパチンコ遊技機のLEDユニ
ット160と同様であり、この第3のパチンコ遊技機では説明を省略する。
(遊技パネル)
遊技パネル2100には、表示装置2007の表示領域が臨む位置に開口(参照符号な
し)が形成されている。また、遊技パネル2100の前面には、ガイドレール2110が
設けられるとともに遊技釘(参照符号なし)等が植設されている。発射装置6(図1、図
2参照)から発射された遊技球は、ガイドレール2110から遊技領域2105に向けて
飛び出し、遊技釘等と衝突して進行方向を変えながら遊技領域2105の下方に向けて流
下する。
また、遊技パネル2100の後方には、演出効果を高めるために装飾体が設けられた裏
ユニット(図示せず)が配置されている。遊技パネル2100は、裏ユニットに設けられ
た装飾体を正面視で視認できるように透明樹脂で構成されている。この場合、遊技パネル
2100の全部が透明部材で構成されていてもよいし、例えば、裏ユニットに設けられた
装飾体を正面視で視認できる部位のみが透明部材で構成されていてもよい。また、遊技パ
ネル2100を、透明部分を有さない部材(例えば木製)で構成し、一部に透明部材を設
けて演出効果を高めるようにしてもよい。
(ガイドレール)
ガイドレール2110は、第1のパチンコ遊技機と同様に円弧状の外レールおよび内レ
ール(いずれも参照符号なし)により構成される。遊技領域2105は、ガイドレール2
110によって区画(画定)される。外レールおよび内レールは、発射装置2006(後
述の図88参照)から発射された遊技球を遊技領域2105の上部に案内する機能を有す
る。
(センター役物)
センター役物2115は、遊技パネル2100の開口(参照符号なし)にはめ込まれる
ように構成されており、上方には円弧状のセンターレール2116を備えている。遊技領
域2105に向けて発射された遊技球は、センターレール2116によって左右に振り分
けられる。
発射装置2006によって遊技領域2105に向けて発射された遊技球は、左側領域2
106または右側領域2107を流下する。左側領域2106または右側領域2107を
流下する遊技球は、遊技パネル2100に植設された遊技釘等との衝突により、進行方向
を変えながら下方へ向けて流下する。発射ハンドル62(図1、図2参照)の操作量が小
さい場合、発射された遊技球は左側領域2106を流下する。一方、発射ハンドル62の
操作量が大きい場合、発射された遊技球は右側領域2107を流下する。
また、センター役物2115には、左側の外周縁部に、左側領域2106を流下する遊
技球が進入可能とされたワープ入口2117が形成されている。ワープ入口2117に進
入した遊技球は、センター役物2115に形成されたステージ2118に誘導可能に構成
されている。ステージ2118は、表示装置2007の表示領域の下辺前方において遊技
球が左右方向に転動可能に形成されている。なお、ステージ2118は、例えば、上段側
のステージおよび下段側のステージといったように、複数段で形成されていてもよい。
ステージ2118の左右方向略中央の後側には、遊技球が進入可能なチャンス入口21
19が形成されており、チャンス入口2119に進入した遊技球は、第1始動口2120
の直上に放出されるように構成されている。そのため、チャンス入口2119に進入した
遊技球は、ワープ入口2117に進入しなかった遊技球や、ワープ入口2117に進入し
たもののチャンス入口2119に進入しなかった遊技球と比べて高い確率で第1始動口2
120に入賞(通過)するようになっている。
(第1始動口)
第1始動口2120は、表示装置2007の表示領域の下方に配置されており、左打さ
れた遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるように配置
されている。第1始動口2120に遊技球が入賞すると、第1始動口スイッチ2121(
後述の図88参照)により検出される。なお、右打ちされた遊技球が第1始動口2120
に入賞可能であってもよい。また、上記の第1始動口2120に代えてまたは加えて、右
打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)な第1始動
口を備えるようにしてもよい。
第1始動口スイッチ2121(後述の図88参照)により第1始動口2120への遊技
球の入賞(通過)が検出されると、第1特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された始動
情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された始動情報は、始動条件が成
立すると、第1特別図柄の当り判定処理に供される。第1始動口2120に遊技球が入賞
すると例えば3個の賞球が払い出される。ただし、第1始動口2120への遊技球の入賞
に基づいて払い出される賞球数は3個に限られない。
(第2始動口)
第2始動口2140は、右打された遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難
または不可能)に配置されている。ただし、これに限られず、左打ちされた遊技球が第2
始動口2140に入賞可能であってもよい。
第2始動口2140に遊技球が入賞すると、第2始動口スイッチ2141により検出さ
れる。第2始動口スイッチ2141(後述の図88参照)により第2始動口2140への
遊技球の入賞(通過)が検出されると、第2特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された
始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された始動情報は、第2特別
図柄の当り判定処理に供される。第2始動口2140に遊技球が入賞すると例えば1個の
賞球が払い出される。ただし、第2始動口2140への遊技球の入賞に基づいて払い出さ
れる賞球数はこれに限られない。
(一般入賞動口)
一般入賞口2122は、表示装置2007の表示領域の左下方に複数配置されており、
左打された遊技球が入賞可能(右打ちされた遊技球が入賞困難または不可能)となるよう
に配置されている。複数の一般入賞口2122のうちいずれかに遊技球が入賞すると、一
般入賞口スイッチ2123(後述の図88参照)により検出される。
一般入賞口スイッチ2123(後述の図88参照)により一般入賞口2122への遊技
球の入賞(通過)が検出されると、例えば4個の賞球が払い出されるが、一般入賞口21
22への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は4個に限られない。
また、本実施例において、一般入賞口2122は、右打ちされた遊技球が入賞困難また
は不可能となるように配置されているが、必ずしもこれに限られず、上記の一般入賞口2
122に代えてまたは加えて、右打ちされた遊技球が入賞可能な一般入賞口を備えてもよ
い。
(通過ゲートユニット)
通過ゲートユニット2125は、右側領域2107に配置されており、右打ちされた遊
技球がほぼ通過できるように構成された通過ゲート2126と、通過ゲート2126への
遊技球の通過を検出する通過ゲートスイッチ2127(後述の図88参照)とを一体化し
たユニット体である。
通過ゲート2126への遊技球の通過を検出すると、普通図柄の始動情報が抽出され、
抽出された始動情報は所定数(例えば最大4個)まで保留される。保留された各種データ
は、普通図柄の当り判定処理に供される。なお、通過ゲートスイッチ2127により通過
ゲート2126への遊技球の通過が検出されたとしても、賞球は払い出されない。また、
通過ゲートユニット2125は、右側領域2107に代えてまたは加えて左側領域210
6に配置されていてもよい。
(特別電動役物ユニット)
特別電動役物ユニット2130は、大入賞口2131と、大入賞口2131への遊技球
の入賞(通過)を検出する大入賞口カウントスイッチ2132(後述の図88参照)と、
特別電動役物2133とを一体化したユニット体である。特別電動役物ユニット2130
は、右側領域2107において、通過ゲートユニット2125よりも下方に配置されてい
る。
大入賞口2131は、右打ちされた遊技球が入賞可能(左打ちされた遊技球が入賞困難
または不可能)となるように配置されている。ただし、これに限定されるものではなく、
上記の大入賞口2131に代えてまたは加えて、左打ちされた遊技球が入賞可能な大入賞
口を配置したり、センター役物2115の上部において遊技球が入賞可能な大入賞口を配
置するようにしてもよい。
大入賞口2131は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態に制御されている
ときに所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞(通過)可能となるように開放される入
賞口である。大入賞口カウントスイッチ2132(後述の図88参照)により大入賞口2
131への遊技球の入賞が検出されると、例えば10個の賞球が払い出される。ただし、
大入賞口2131への遊技球の入賞に基づいて払い出される賞球数は10個に限られない
特別電動役物2133は、前後方向に進退可能な特電用シャッタ2134と、この特電
用シャッタ2134を作動させる特電用ソレノイド2135(後述の図88参照)とを備
える。特別電動役物2133すなわち特電用シャッタ2134は、大入賞口2131への
遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、大入賞口2131への遊技球の入
賞が不可能または困難な閉鎖状態とに移行可能に構成される。大入賞口2131が閉鎖状
態から開放状態に移行するのは、上述した第1のルートを経て大当り遊技状態となった場
合である。上述した第1のルートを経て大当り遊技状態となった場合、上記の閉鎖状態か
ら開放状態への状態移行が所定のラウンド数にわたって行われる。すなわち、第1のルー
トを経た大当り遊技状態は、大入賞口2131が閉鎖状態から所定期間にわたって開放状
態に移行するラウンド遊技を複数ラウンドにわたって行うことにより、多量の遊技球を賞
球として払い出すことを可能にした遊技状態である。
(普通電動役物ユニット)
普通電動役物ユニット2145は、遊技球が入賞(通過)することによって所定数の遊
技球が賞球として払い出される入賞口と、この入賞口への遊技球の入賞を検出するスイッ
チと、普通電動役物2146とを一体化したユニット体であって、右側領域2107に配
置されている。本実施例では、上記の入賞口を第2始動口2140とし、上記のスイッチ
を第2始動口スイッチ2141としている。
普通電動役物2146は、前後方向に進退可能な突出板型の普電用シャッタ2147と
、この普電用シャッタ2147を作動させる普電用ソレノイド2148(後述の図88参
照)とを備える。普通電動役物2146すなわち普電用シャッタ2147は、第2始動口
2140への遊技球の入賞(通過)が可能または容易な開放状態と、第2始動口2140
への遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態とに状態移行可能に構成される。なお、
前後方向に進退可能な上記の普電用シャッタ2147に代えて、所謂電チューと呼ばれる
可動部材を採用してもよい。
(V入賞装置)
V入賞装置2150は、右側領域2107において通過ゲート2126の下流側に設け
られている。V入賞装置2150は、V入賞装置2150の内部に遊技球が進入できるよ
うに開口された開閉入賞口2151と、開閉入賞口2151を開閉させることが可能なV
アタッカー2152と、このVアタッカー2152を作動させて開閉入賞口2151を開
閉させるVアタッカー用ソレノイド2154と、Vアタッカー2152の作動により開閉
入賞口2151が開放されたときにV入賞装置2150の内部に遊技球が進入したことを
検出するVアタッカーカウントスイッチ2153と、開閉入賞口2151からV入賞装置
2150の内部に進入した遊技球が通過可能なV入賞口2155と、開閉入賞口2151
からV入賞装置2150の内部に進入した遊技球がV入賞口2155に遊技球が進入(通
過)したことを検出するV入賞口スイッチ2156と、開閉入賞口2151からV入賞装
置2150の内部に進入した遊技球のうちV入賞口2155に進入しなかった遊技球が進
入(通過)可能なハズレ口2157と、V入賞口2155を開閉させるVシャッター21
58と、このVシャッター2158を作動させてV入賞口2155を開閉させるVシャッ
ター用ソレノイド2159と、V入賞装置2150の内部に進入した遊技球のうち1球の
みを保持することができる係止部材2160とを備える。なお、V入賞装置2150は、
通過ゲート2126よりも上流側に設けられていてもよいし、左側領域2106に設けら
れていてもよい。
Vアタッカー2152は、弧状に沿った部材からなり、常には開閉入賞口2151を閉
鎖する閉鎖状態である。そして、特別図柄の可変表示が終了して後述する「役物開放当り
」であることを示す停止表示態様が導出されると、特別図柄の可変表示が終了するとほぼ
同時に、Vアタッカー用ソレノイド2154(後述の図88参照)の作動によりVアタッ
カー2152が例えば1回作動する。Vアタッカー2152は、1回作動すると開閉入賞
口2151が例えば1800msec開放する開放状態となる。そして、Vアタッカー2
152の作動により開閉入賞口2151が開放している間、V入賞装置2150の内部に
進入可能な遊技球は、1回の開放あたり最大で例えば10個である。
なお、「役物開放当り」であることを示す停止表示態様が導出されたときにVアタッカ
ー2152を開放させる態様は、上記に限られず、例えば、900msecの開放を2回
行ってもよいし、所定個(例えば1個)の遊技球がV入賞装置2150の内部に進入した
ことに基づいて閉鎖するようにしてもよい。
Vアタッカーカウントスイッチ2153は、V入賞装置2150の内部への遊技球の進
入を検出するものである。Vアタッカーカウントスイッチ2153によりV入賞装置21
50の内部への遊技球の進入が検出されると、メインCPU2201は、払出・発射制御
回路2400を介して例えば10個の賞球を払い出し、メインCPU2201の機能であ
るVアタッカー入賞カウンタの値を加算する。Vアタッカー入賞カウンタが規定値に到達
すると、開閉入賞口2151を開放することができる最大時間(例えば1800msec
)が経過していなくても、Vアタッカー用ソレノイド2154によりVアタッカー215
2が作動して開閉入賞口2151が閉鎖される。
V入賞口2155は、遊技球が通過したことを条件に、Vアタッカー2152の開放制
御が継続される。すなわち、V入賞口2155は、上述した第2のルートを経て大当り遊
技状態に制御される契機となる入賞口である。
V入賞口スイッチ2156は、V入賞口2155への遊技球の通過を検出するものであ
る。メインCPU2201(図88参照)は、Vアタッカー2152が開放してから所定
時間(例えば4000msec)内にV入賞口2155への遊技球の通過を検出すると、
Vアタッカー2152の開放制御を継続する。すなわち、第2のルートを経て大当り遊技
状態に制御される。第2のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合、Vアタッカー
2152が閉鎖状態から開放状態に移行するラウンド遊技が所定のラウンド数にわたって
行われる。
このように、本実施例では、第1のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合は大
入賞口2131を閉鎖状態から開放状態へ移行させるラウンド遊技が実行されるのに対し
、第2のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合はVアタッカー2152を閉鎖状
態から開放状態へ移行させるラウンド遊技が実行される。ただし、これに限られず、例え
ば第2のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合、1ラウンド目はVアタッカー2
152を閉鎖状態から開放状態へ移行させるものの、ラウンド遊技の途中から例えば大入
賞口2131を閉鎖状態から開放状態へ移行させるラウンド遊技を実行してもよい。
また、例えば特別電動役物2133の内部(すなわち、特電用シャッタ2134が開放
状態となったときに遊技球の進入が可能となる領域)にV入賞口を設ける等によって、V
入賞口および大当り遊技状態において開放されるアタッカーを一つずつとしてもよい。こ
の場合、「役物開放当り」であることを示す停止表示態様が導出されると特電用シャッタ
2134が開放状態とされ、特別電動役物2133の内部に設けられたV入賞口2155
に遊技球が進入すると、大当り遊技状態(第2のルートを経た大当り遊技状態)に制御さ
れる。
ハズレ口2157は、V入賞装置2150の内部に進入したもののV入賞口2155を
通過しなかった遊技球が進入(通過)するよう構成されたものである。ハズレ口2157
を通過した遊技球は機外に排出される。なお、V入賞装置2150の内部に進入した遊技
球の全部がハズレ口2157を通過し、V入賞口2155への遊技球の通過がなかった場
合、Vアタッカー2152の開放制御が継続されずに終了する。
Vシャッター2158は、Vシャッター用ソレノイド2159(後述の図88参照)の
作動により、V入賞口2155への遊技球の通過が不可能(又は困難)な閉鎖態様と、V
入賞口2155への遊技球の通過が可能(又は容易)な開放態様との間で、常時一定動作
を行っている。本実施例では、例えば、「6000msec閉鎖⇒1000msec開放
⇒6000msec閉鎖」の動作を繰り返す7000msecのサイクル(周期)でVシ
ャッター2158が常時一定動作を行っている。
係止部材2160は、V入賞口2155の上方に設けられており、V入賞装置2150
の内部に進入した遊技球のうち例えば1球のみを保持することができるように構成されて
いる。V入賞装置2150に進入したものの係止部材2160により保持されなかった遊
技球は、ハズレ口2157から機外に排出される。V入賞装置2150に複数の遊技球が
進入した場合であっても、係止部材2160により保持されなかった遊技球は、全て、ハ
ズレ口2157から機外に排出される。
また、係止部材2160は、Vアタッカー2152が作動してから一定時間(例えば3
000msec)経過後に、図示しない係止用ソレノイドの作動により遊技球の係止が解
除される。係止部材2160における係止が解除された遊技球は、V入賞口2155に向
けて落下し、このタイミングでV入賞口2155が開放されていればV入賞口2155に
入賞(通過)し、このタイミングでV入賞口2155が閉鎖していればハズレ口2157
を通過する。なお、係止部材2160を設けずに、V入賞装置2150の内部に進入した
遊技球を、V入賞口2155またはハズレ口2157に振り分けるようにしてもよい。
(アウト口)
アウト口2178は、遊技領域2105に向けて発射されたものの各種入賞口(例えば
、第1始動口2120、第2始動口2140、大入賞口2131、V入賞装置2150、
一般入賞口2122等)のいずれにも入賞または進入しなかった遊技球を、機外に排出す
るためのものである。このアウト口2178は、左打ちされた遊技球および右打ちされた
遊技球のいずれについても機外に排出できるように、遊技領域2105の最下流側に設け
られている。ただし、上記のアウト口2178に加えて、最下流側でない位置、例えば複
数の一般入賞口2122の間や特別電動役物ユニット2130と第2始動口2140との
間等にアウト口を設けて、遊技領域2105を流下中の遊技球を機外に排出するようにし
てもよい。
(裏ユニット)
裏ユニット(不図示)は、第1のパチンコ遊技機と同様、遊技盤ユニット2010を装
飾するものであって、遊技パネル2100の後方側に設けられる。この裏ユニットは、表
示装置2007の表示領域の周囲に配置され、サブ制御回路2300によって制御される
可動役物等の演出用役物群2058を備える。これらの演出用役物群2058のうち少な
くとも一以上の役物または役物を構成する演出用役物構成部材は、特別図柄の当り判定処
理の結果にもとづいて動作可能な演出用役物として機能する。
[3-2.電気的構成]
次に、図88を参照して、第3のパチンコ遊技機の制御回路について説明する。図88
は、第3のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。なお、第3のパチ
ンコ遊技機の制御回路は、第1のパチンコ遊技機の制御回路と共通するものもあるが、改
めて一通り説明する。
図88に示されるように、第3のパチンコ遊技機は、第1のパチンコ遊技機と同様、主
に、遊技の制御を行う主制御回路2200と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ
制御回路2300と、払出・発射制御回路2400と、電源供給回路2450と、から構
成される。
[3-2-1.主制御回路]
主制御回路2200は、メインCPU2201、メインROM2202(読み出し専用
メモリ)およびメインRAM2203(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路220
4およびバックアップコンデンサ2207等を備えており、主基板ケース(不図示)内に
収容されている。
メインCPU2201には、メインROM2202、メインRAM2203および初期
リセット回路2204等が接続される。メインCPU2201は、動作を監視するWDT
や不正を防止するための機能等が内蔵されている。
メインROM2202には、メインCPU2201により第3のパチンコ遊技機の動作
を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。メインCPU22
01は、メインROM2202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する
機能を有する。
メインRAM2203には、遊技の進行に必要な各種データを記憶する記憶領域が設け
られており、このメインRAM2203は、メインCPU2201の一時記憶領域として
、種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施例においては、メイン
CPU2201の一時記憶領域としてRAMを用いているが、これに限らず、読み書き可
能な記憶媒体であればよい。
初期リセット回路2204は、メインCPU2201を監視し、必要に応じてリセット
信号を出力するものである。
バックアップコンデンサ2207は、電断時等に、メインRAM2203に格納されて
いるデータが消失しないように一時的に電力を供給する機能を有するものである。
さらに、主制御回路2200は、各種デバイス等との間で通信可能に接続されるI/O
ポート2205、および、サブ制御回路2300に対して各種コマンドを出力可能に接続
されるコマンド出力ポート2206等も備える。
また、主制御回路2200には、各種のデバイスが接続されている。例えば、主制御回
路2200には、普通図柄表示部2161、普通図柄用保留表示部2162、第1特別図
柄表示部2163、第2特別図柄表示部2164、第1特別図柄用保留表示部2165、
第2特別図柄用保留表示部2166、時短報知用表示部2168、普電用ソレノイド21
48、特電用ソレノイド2135、Vアタッカー用ソレノイド2154、および、Vシャ
ッター用ソレノイド2159等が接続されている。また、主制御回路2200には、これ
らの他、性能表示モニタ2170およびエラー報知モニタ2172等も接続されている。
主制御回路2200は、I/Oポート2205を介して信号を送信することにより、これ
らのデバイスの動作を制御することができる。
性能表示モニタ2170には、メインCPU2201の制御により性能表示データや設
定値等が表示される。性能表示データは、例えば、所定数(例えば60000個)の遊技
球の発射に対して大当り遊技状態以外の遊技状態で払い出された遊技球の割合を示すデー
タであり、ベース値とも呼ばれる。
エラー報知モニタ2172には、エラーコードが表示される。また、エラー報知モニタ
2172には、エラーコードの他に、例えば設定機能付きのパチンコ遊技機であれば、設
定変更処理中であることを示す設定変更中コード、設定確認処理中であることを示す設定
確認中コード等を表示することもできる。なお、設定変更中コードとしては、特別図柄の
表示として通常では表示することのない図柄(例えば、設定変更中であることを示す設定
変更図柄)を表示するようにしてもよい。
また、主制御回路2200には、第1始動口スイッチ2121、第2始動口スイッチ2
141、通過ゲートスイッチ2127、大入賞口カウントスイッチ2132、Vアタッカ
ーカウントスイッチ2153、V入賞口スイッチ2156、および、一般入賞口スイッチ
2123も接続されている。これらのスイッチが検出されると、検出信号がI/Oポート
2205を介して主制御回路2200に送信される。
さらに、主制御回路2200には、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示する
機能等を有する呼出装置(不図示)、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコン
ピュータ2186にデータ送信する際に用いる外部端子板2184、設定機能付きのパチ
ンコ遊技機であれば、設定値を変更したり確認したりする際に操作される設定キー217
4、メインRAM2203に格納されるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応
じてクリアすることが可能なバックアップクリアスイッチ2176等が接続されている。
なお、設定機能付きパチンコ遊技機であれば、バックアップクリアスイッチ2176を、
設定値を変更する際のスイッチと兼用するようにしてもよいし、設定値を変更するための
設定スイッチを設けるようにしてもよい。
また、設定キー2174およびバックアップクリアスイッチ2176は、遊技場の管理
者以外の第三者(例えば遊技者)が容易に触ることができないように、所定のケース内に
収容されていることが好ましい。「所定のケース内」には、当該ケースを開放しないと設
定キー2174やバックアップクリアスイッチ2176に接触できない構成のものだけで
なく、当該ケースの設定キー2174およびバックアップクリアスイッチ2176の対応
箇所にのみ切欠きが設けられ、遊技場の責任者が管理する鍵を使用して島設備からパチン
コ遊技機を回動させて背面を露出させたときに、遊技場の責任者が設定キー2174また
は/およびバックアップクリアスイッチ2176に接触できるように構成されているもの
も含まれる。
なお、本実施例では、設定キー2174およびバックアップクリアスイッチ2176は
、主制御回路2200に接続されているが、これに限られず、例えば、払出・発射制御回
路2400や電源供給回路2450に接続されるような構成にしてもよい。この場合にも
また、遊技場の責任者以外の第三者が設定キー2174やバックアップクリアスイッチ2
176に容易に接触できないようにすることが好ましい。
[3-2-2.サブ制御回路]
サブ制御回路2300は、サブCPU2301、プログラムROM2302、ワークR
AM2303、表示制御回路2304、音声制御回路2305、LED制御回路2306
、役物制御回路2307およびコマンド入力ポート2308等を備える。サブ制御回路2
300は、主制御回路2200からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
なお、図88には示されていないが、第1のパチンコ遊技機と同様、サブ制御回路230
0には、遊技者が操作可能な演出ボタン54(図1参照)等も接続されている。
プログラムROM2302には、サブCPU2301により第3のパチンコ遊技機の遊
技演出を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。サブCPU
2301は、プログラムROM2302に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を
実行する機能を有する。特に、サブCPU2301は、主制御回路2200から送信され
る各種のコマンドに従って、遊技演出にかかる制御を行う。
ワークRAM2303は、サブCPU2301の一時記憶領域として種々のフラグや変
数の値を記憶する機能を有する。
表示制御回路2304は、表示装置2007における表示制御を行うための回路である
。表示制御回路2304は、VDPや、各種の画像データを生成するためのデータが記憶
されている画像データROM、画像データを一時的に格納するフレームバッファ、画像デ
ータを画像信号として変換するD/Aコンバータ等を備える。
表示制御回路2304は、サブCPU2301からの画像表示命令に応じて、表示装置
2007に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。なお、
表示装置2007に表示させるための画像データには、装飾図柄を示す装飾図柄画像デー
タ、背景画像データ、演出用画像データ等の、遊技に関する各種の画像データが含まれる
そして、表示制御回路2304は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納され
た画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信
号として変換し、当該変換した画像信号を所定のタイミングで表示装置2007に供給す
る。表示装置2007に画像信号が供給されると、表示装置2007に当該画像信号に関
する画像が表示される。こうして、表示制御回路2304は、表示装置2007に遊技に
関する画像を表示させる制御を行うことができる。
音声制御回路2305は、スピーカ2032から発生させる音声に関する制御を行うた
めの回路である。音声制御回路2305は、音声に関する制御を行う音源ICや、各種の
音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AM
Pと称する)等を備える。
音源ICは、スピーカ2032から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブC
PU2301から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている
複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声
データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、当該変
換した音声信号をAMPに供給する。AMPは、スピーカ2032から出力される音声や
効果音等の信号を増幅させるものである。
LED制御回路2306は、装飾LED等を含むLED群2046の制御を行うための
回路である。LED制御回路2306は、LED制御信号を供給するためのドライブ回路
や、複数種類のLED装飾パターンが記憶されている装飾データROM等を備える。
役物制御回路2307は、各役物(例えば、演出用役物群2058のうちの一または複
数の役物)の動作を制御するための回路である。役物制御回路2307は、各役物に対し
て、駆動信号を供給するための駆動回路や、点灯制御信号を供給するための点灯回路、動
作パターンや点灯パターンが記憶されている役物データROM等を備える。
また、役物制御回路2307は、サブCPU2301からの役物作動命令に応じて、役
物データROMに記憶されている複数の動作パターンから一つの動作パターンを選択する
。そして、選択した動作パターンを役物データROMから読み出し、読み出した動作パタ
ーンに対応する駆動信号を供給することにより、各役物の機械的な動作を制御する。また
、点灯回路は、サブCPU2301からの点灯命令に基づいて、役物データROMに記憶
されている複数の点灯パターンから一つの点灯パターンを選択する。そして、選択した点
灯パターンを役物データROMから読み出し、読み出した点灯パターンに対応する点灯制
御信号を供給することにより、各役物の点灯動作を制御する。
コマンド入力ポート2308は、コマンド出力ポート2206と接続されており、主制
御回路2200から送信されたコマンドを受信するものである。
払出・発射制御回路2400は、パチンコ遊技機からの賞球や貸球の払い出しを制御す
るものであり、この払出・発射制御回路2400には、遊技球を払い出すための払出装置
2082、遊技球を発射するための発射装置2006、球貸しにかかる制御を実行可能な
カードユニット2180等が接続されている。
払出・発射制御回路2400は、主制御回路2200から供給される賞球制御コマンド
を受け取ると、払出装置2082に対して所定の信号を送信し、払出装置2082に遊技
球を払い出させる制御を行う。
カードユニット2180には、球貸し操作パネル2182が接続されている。球貸し操
作パネル2182には、球貸しを受けるための球貸しボタンや、キャッシュデータが記憶
されている球貸しカードの返却を受けるための貸出返却ボタン(いずれも不図示)が設け
られている。例えば遊技者によって球貸し操作が行われると、球貸し操作に応じた貸し球
制御信号がカードユニット2180に送信される。払出・発射制御回路2400は、カー
ドユニット2180から送信された貸し球制御信号に基づいて、払出装置2082に遊技
球を払い出させる制御を行う。なお、操作パネル2182は、パチンコ遊技機側に設けら
れることが多いが、カードユニット2180側に設けられてもよい。
また、払出・発射制御回路2400は、発射ハンドル62(図1、図2参照)が時計回
りの方向へ回動操作されたことに基づいて、その回動角度(回動量)に応じて発射ソレノ
イド(図示せず)に電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
電源供給回路2450は、遊技に際して必要な電源電圧を、主制御回路2200、サブ
制御回路2300、払出・発射制御回路2400等に供給するために作成する電源回路で
ある。
電源供給回路2450には、電源スイッチ2095等が接続されている。電源スイッチ
2095は、パチンコ遊技機(より詳しくは、主制御回路2200、サブ制御回路230
0、払出・発射制御回路2400等)に必要な電源を供給するときにオン操作するもので
ある。
[3-3.基本仕様]
次に、図89~図92を参照して、第3のパチンコ遊技機の基本仕様について説明する
。なお、第3のパチンコ遊技機は設定機能付きのパチンコ遊技機であってもよいが、以下
では、設定機能にかかわる記載は省略する。
なお、第3のパチンコ遊技機では、確変制御が実行されない。また、第3のパチンコ遊
技機では、時短制御が実行されない通常遊技状態および時短制御が実行される時短遊技状
態が用意されており、メインCPU2201は、通常遊技状態または時短遊技状態におい
て遊技を進行させることが可能となっている。
本実施例において、通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされ、時短遊技状態で
は右打ちが正規な遊技態様とされる。サブCPU2301は、正規な遊技態様とされる打
ち方を、例えば表示装置2007の表示領域に表示する制御を実行する。
[3-3-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図89は、第3のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202
に記憶されている特別図柄の当り判定テーブルの一例である。
図89に示されるとおり、第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)した場合、メイ
ンCPU2201は、第1特別図柄の大当り判定用乱数値を用いた第1特別図柄の当り判
定処理に基づいて、特別図柄の当り判定処理の結果を、「時短当り」、「大当り」または
「ハズレ」に決定する。また、第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)した場合、メ
インCPU2201は、第2特別図柄の大当り判定用乱数値を用いた第2特別図柄の当り
判定処理に基づいて、特別図柄の当り判定処理の結果を、「時短当り」、「大当り」また
は「役物開放当り」に決定する。
なお、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合に「役物開放当り」が決定されない
ようにすることは必須ではないが、「役物開放当り」に決定されるようにしたとしても、
第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合と比べて極めて低い確率(例えば、「大当り
」と同等か「大当り」よりも低い確率)でしか決定されないようにすることが好ましい。
また、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合に「ハズレ」に決定されないようにす
ることは必須ではないが、「ハズレ」に決定されるようにした場合、「役物開放当り」に
決定される確率よりも高くなるようにしてもよいし、「役物開放当り」に決定される確率
よりも低くなるようにしてもよい。
メインROM2202に記憶される特別図柄の当り判定テーブルには、第1始動口21
20への入賞に基づいて実行される第1特別図柄の当り判定処理に用いられるデータとし
て、「時短当り」、「大当り」又は「ハズレ」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(
幅)と、それに対応する判定値データ(「時短当り判定値データ」、「大当り判定値デー
タ」、「ハズレ判定値データ」)との関係が規定されている。また、第2始動口2140
への入賞に基づいて実行される第2特別図柄の当り判定処理に用いられるデータとして、
「時短当り」、「大当り」又は「役物開放当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲
(幅)と、それに対応する判定値データ(「時短当り判定値データ」、「大当り判定値デ
ータ」、「役物開放当り判定値データ」)との関係が規定されている。
なお、この第3のパチンコ遊技機では、「大当り」に決定される大当り確率を変更する
機能を有していないが、これは必須ではなく、例えば大当りの種類等に応じて確変フラグ
がオンにセットされるようにして大当り確率が高められるようにしてもよい。
また、この第3のパチンコ遊技機では、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、大当
り判定用乱数値の総乱数値は65536である。すなわち、上記の大当り判定用乱数値は
0~65535の範囲(幅)で発生する。
なお、第3のパチンコ遊技機が設定機能付きパチンコ遊技機である場合、例えば、大当
り確率または/および役物開放当り確率を、低設定よりも高設定の方が高くなるようにす
るとよい。この場合、例えば、大当り確率および役物開放当り確率の両方を、低設定より
も高設定の方が高くなるようにしてもよいし、役物開放当り確率を設定値にかかわらず一
定とし、大当り確率を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよいし、大当り確
率を設定値にかかわらず一定とし、役物開放当り確率を低設定よりも高設定の方が高くな
るようにしてもよい。ただし、第3のパチンコ遊技機が設定機能付きパチンコ遊技機であ
ったとしても、例えば、時短当り確率については、全設定で共通する確率とすることが好
ましい。
また、設定値に応じて大当り確率や役物開放当り確率を変えることに代えてまたは加え
て、例えば、Vアタッカー2152の開放時間を設定値毎に変えてV入賞装置2150へ
の入賞率を変えたり、V入賞口2155の開放頻度や開放時間を設定値毎に変えてV入賞
口2155への通過率を変えたり、時短継続回数を設定値毎に変えたりする等してもよい
。すなわち、大当り確率、役物開放当り確率、V入賞口2155の開放頻度(すなわちV
アタッカー2152の作動頻度)や開放時間および時短継続回数等、遊技者にとっての有
利度合いを変更しうる条件のうちの一つまたは二つ以上を採用することにより、大当り遊
技状態に制御される期待値が低設定よりも高設定の方が高くなるように構成してもよい。
[3-3-2.特別図柄判定テーブル]
図90は、第3のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202
に記憶されている特別図柄判定テーブルの一例である。
特別図柄判定テーブルは、始動口2120,2140に遊技球が入賞した際に抽出され
る特別図柄の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「選
択図柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである
。「選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであった場合に、大
当り種類に応じて定められる当り図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマ
ンド」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドであ
る。特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図90に示される特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果
として時短当り判定値データが得られた場合、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば0~9
9のいずれであっても、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z0」を選
択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、
メインCPU2201は、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドを以下のよ
うに選択する。すなわち、第1特別図柄の図柄乱数値が0~3のいずれかである場合、メ
インCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z1」を選択し、図柄指定コマンドと
して「zA2」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が4~60のいずれかであ
る場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z2」を選択し、図柄指定
コマンドとして「zA2」を選択する。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が61~99
のいずれかである場合、メインCPU2201は、選択図柄コマンドとして「z3」を選
択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果としてハズレ判定値データが得られた場合、
第1特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであっても、メインCPU2201は、選
択図柄コマンドとして「z4」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA3」を選択する
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合
、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわ
ち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれかであったとしても、メインCPU2
201は、選択図柄コマンドとして「z5」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4
」を選択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、
例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。すなわち
、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれかであったとしても、メインCPU22
01は、選択図柄コマンドとして「z6」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA5」
を選択する。
さらに、第2特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当り判定値データが得られ
た場合、例えば、選択図柄コマンドおよび図柄指定コマンドは以下のように選択される。
すなわち、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれであったとしても、メインCP
U2201は、選択図柄コマンドとして「z7」を選択し、図柄指定コマンドとして「z
A6」を選択する。
なお、第3のパチンコ遊技機では説明を省略するが、主制御回路2200のメインRO
M2202には、第1のパチンコ遊技機において説明した特別図柄停止態様決定テーブル
(図12(A)参照)に相当する特別図柄停止態様決定テーブルが記憶されている。特別
図柄停止態様決定テーブルは、特別図柄の可変表示が停止したときに第1特別図柄表示部
2163または第2特別図柄表示部2164(図88参照)に導出される特別図柄の停止
態様を、選択図柄コマンドに応じて決定する際に参照されるテーブルである。また、特別
図柄表示部2163,2164には、特別図柄の当り判定処理の結果に基づいて、時短当
りの表示態様、大当りの表示態様、役物開放当りの表示態様またはハズレの表示態様が導
出される。また、第1のパチンコ遊技機において説明した装飾図柄停止態様決定テーブル
(図12(B)参照)に相当する装飾図柄停止態様決定テーブルについても、サブ制御回
路2300のプログラムROM2302に記憶されている。
[3-3-3.当り種類決定テーブル]
図91は、第3のパチンコ遊技機が備える主制御回路2200のメインROM2202
に記憶されている当り種類決定テーブルの一例である。当り種類決定テーブルは、特別図
柄の図柄乱数値に対応して決定される選択図柄コマンドに応じて、大当り遊技状態の態様
(より詳しくはラウンド数)と、その後の遊技状態の態様(より詳しくは時短フラグおよ
び時短の終了条件)と、を決定する際に参照される。その後の遊技状態の態様は、大当り
遊技状態終了後の遊技状態の態様を示す。ただし、特別図柄の当り判定処理の結果が時短
当りである場合は、大当り遊技状態に制御されることなくC時短遊技状態に制御される。
図91の時短の終了条件に欄に示される「L」は、第1特別図柄の可変表示回数と第2特
別図柄の可変表示回数との和を示す。同様に、「M」は第2特別図柄の可変表示回数を示
し、「N」は役物開放当り回数を示す。なお、図91の備考欄は、分かりやすいように便
宜上記載したものである。
本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、C時短遊技
状態の態様は、次のとおり決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z0」である場合
、メインCPU2201は、時短フラグをオンにセットすることを決定し、時短の終了条
件を、L=30、M=6、N=3に決定する。また、選択図柄コマンドが「z5」である
場合、メインCPU2201は、時短フラグをオンにセットすることを決定し、時短の終
了条件を、L=30、M=3、N=3に決定する。なお、特別図柄の当り判定処理の結果
が「時短当り」である場合、大当り遊技状態の態様としてのラウンド数は決定されない。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、大当り遊技状態の態様
としてのラウンド数、およびその後の遊技状態(A時短遊技状態)の態様は、次のとおり
決定される。例えば、選択図柄コマンドが「z1」である場合、メインCPU2201は
、ラウンド数を10ラウンドに決定し、時短フラグをオンにセットすることを決定し、時
短の終了条件を、L=50、M=5、N=2に決定する。また、選択図柄コマンドが「z
2」である場合、メインCPU2201は、ラウンド数を4ラウンドに決定し、時短フラ
グをオンにセットすることを決定し、時短の終了条件を、L=50、M=5、N=1に決
定する。また、選択図柄コマンドが「z3」である場合、メインCPU2201は、ラウ
ンド数を4ラウンドに決定し、時短フラグをオンにセットしないことを決定する。また、
選択図柄コマンドが「z6」である場合、メインCPU2201は、ラウンド数を10ラ
ウンドに決定し、時短フラグをオンにセットすることを決定し、時短の終了条件を、L=
50、M=5、N=2に決定する。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放り」(例えば、選択図柄コマンドが
「z7」)であって、第2のルートを経た大当り遊技状態に制御された場合、メインCP
U2201は、ラウンド数を10ラウンドに決定し、時短フラグをオンにセットすること
を決定し、時短の終了条件を、L=50、M=5、N=2に決定する。ただし、特別図柄
の当り判定処理の結果が「役物開放り」であったとしても、第2のルートを経た大当り遊
技状態に制御されなかった場合には、メインCPU2201は、大当り遊技状態を実行し
ないだけでなく、時短フラグもオンにセットせず、役物開放当りに基づく制御を実行した
後、役物開放当り直前の遊技状態に戻す。
また、例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択
図柄コマンドが「z4」の場合)、メインCPU2201は、大当り遊技状態の態様およ
びその後の遊技状態の態様のいずれもセットしない。すなわち、特別図柄の当り判定処理
の結果がハズレの場合、メインCPU2201は、遊技状態を移行させずに、それまでの
遊技状態に継続して制御する。
なお、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合(例えば、選択図柄コマ
ンドが「z4」の場合)、上述したように大当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態
の態様のいずれもセットされないため、本来、図91の当り種類決定テーブルに図示する
必要がない。ただし、本実施例では、特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である
場合、大当り遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれも決定されないこと
を明示するために、便宜上、図91に図示したものである。
また、図91の時短の終了条件の欄に示される「L」、「M」、および「N」は、いず
れも遊技状態にかかわらず同じ条件であるが、これに限られず、遊技状態に応じて異なる
条件としてもよい。例えば、終了条件「L」、「M」、および「N」の全部を、A時短遊
技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とでそれぞれ異ならせてもよいし、A時短遊技
状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の時短遊技状態でのみ異なら
せてもよい。また、終了条件「L」、「M」、および「N」のうちいずれか一の終了条件
のみを、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とでそれぞれ異ならせてもよ
いし、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態とのうちいずれか一の時短遊技
状態でのみ異ならせてもよい。すなわち、終了条件「L」、「M」、および「N」のうち
少なくともいずれか一の終了条件を、A時短遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態
とのうち少なくともいずれか一の時短遊技状態において異ならせてもよい。
[3-3-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図92は、第3のパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。な
お、図92中の「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。メインC
PU2201は、第1始動口2120への遊技球の入賞に基づくときは第1特別図柄の変
動パターンを決定し、第2始動口2140への遊技球の入賞に基づくときは第2特別図柄
の変動パターンを決定する。
図92に示されるように、メインCPU2201は、第1始動口2120に遊技球が入
賞したときは第1特別図柄の変動パターンを決定し、第2始動口2140に遊技球が入賞
したときは第2特別図柄の変動パターンを決定する。
図92に示されるように、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場
合、メインCPU2201は、第1特別図柄の変動パターンを、第1始動口2120に遊
技球が入賞(通過)したときに抽出された演出選択用乱数値に基づいて決定する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」である場合、メインCPU22
01は、第1特別図柄の変動パターンを、第1始動口2120に遊技球が入賞(通過)し
たときに抽出された演出選択用乱数値に基づいて決定する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「ハズレ」である場合、メインCPU22
01は、第1特別図柄の変動パターンを、時短フラグの値、第1始動口2120に遊技球
が入賞(通過)したときに抽出されたリーチ判定用乱数値および演出選択用乱数値に基づ
いて決定する。なお、時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされるため第1始動口
2120に遊技球が入賞することは殆どないと考えられる。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、メインCPU2
201は、第1特別図柄の変動パターンを、第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)
したときに抽出された演出選択用乱数値に基づいて決定する。
また、第2特別図柄抽選の結果が「大当り」である場合、メインCPU2201は、第
2特別図柄の変動パターンを、第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)したときに抽
出された演出選択用乱数値に基づいて決定する。
第2特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」であって且つ時短フラグの値が
「1」である場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の変動パターンを、第2始動
口2140に遊技球が入賞したときに抽出されたリーチ判定用乱数値および演出選択用乱
数値に基づいて第2特別図柄の変動パターンを決定する。
一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」であって且つ時短フラグ
の値が「0」である場合、メインCPU2201は、第2特別図柄の変動パターンを、変
動時間が例えば600000msecと極めて長い長変動演出に決定する。時短フラグの
値が「0」である場合、基本的に第2始動口2140に遊技球が入賞(通過)することは
ないが、不測の事態が発生して仮に万一第2始動口2140に遊技球が入賞した場合であ
っても、有利者に与えうる利益を最小限にとどめるようにするためこのようにしたもので
あるが、このようにすることは必ずしも必須ではない。
なお、リーチ判定用乱数値は例えば0~249(250種類)の中から抽出され、演出
選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱
数値の範囲は上記に限られない。
メインCPU2201は、第1始動口2120への遊技球の入賞に基づいて抽出した演
出選択用乱数値が特定の乱数値である場合、先読みフラグを設定する。メインCPU22
01から送信された特別図柄の変動パターンコマンドを受信したサブCPU2301は、
先読みフラグが設定されている場合、先読み演出を行う。
なお、便宜上、図92の特別図柄の変動パターンテーブルにはあらわれていないが、本
実施例では、メインCPU2201は、時短フラグがオフである場合に先読みフラグを設
定し、時短フラグがオンであったり確変フラグがオンである場合には先読みフラグを設定
しない。
また、本実施例では、先読み演出を行うか否かをメインCPU2201が決定している
が、これに限られず、サブCPU2301が決定するようにしてもよい。
なお、メインCPU2201は、時短フラグがオンである場合や確変フラグがオンであ
る場合にも先読みフラグを設定するように(先読み演出が行われるように)してもよい。
また、第2特別図柄の変動パターンを決定する際にも、先読みフラグを設定するように(
先読み演出が行われるように)してもよい。
時短フラグがオンである場合、決定される特別図柄の変動パターンは、時短フラグがオ
フである場合と比べて単位時間あたりの変動回数の期待値が小さい。すなわち、時短フラ
グがオンである場合の特別図柄の変動時間は、時短フラグがオフである場合の特別図柄の
変動時間と比べて短時間となりやすい。
メインCPU2201は、決定した変動パターン情報をサブCPU2301に送信する
。サブCPU2301は、メインCPU2201から送信された変動パターン情報に基づ
いて、表示装置2007の表示領域に表示される表示演出や、スピーカ2032から出力
される音演出を制御する。
また、図92の「備考」の欄に示される時短当り系リーチA,Bは、特別図柄の当り判
定処理の結果が時短当りの可能性がある(大当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出
である。同様に、大当り系リーチA,Bは、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りの可
能性がある(時短当りの可能性がない)ことを示すリーチ演出である。さらに、共通リー
チA,Bは、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りおよび大当りのいずれについても
可能性があることを示すリーチ演出である。
また、第3のパチンコ遊技機では説明を省略するが、第1のパチンコ遊技機と同様に、
主制御回路2200のメインROM2202には普通図柄の当り判定テーブル(図16参
照)、普通図柄判定テーブル(図17参照)、普通図柄当り種類決定テーブル(図18参
照)、普通図柄の変動パターンテーブル(図19参照)が記憶されている。そして、メイ
ンCPU2201は、普通電動役物2146(図87参照)の開放パターンを第1のパチ
ンコ遊技機と同様に決定し、これに基づいて普通電動役物2146の作動態様を制御する
[3-4.主制御処理]
第3のパチンコ遊技機において、主制御回路2200のメインCPU2201により実
行される各種処理(各種モジュール)は、主制御メイン処理(図20~図23参照)中の
S39で行われる特別図柄制御処理が異なるものの、その他の処理については同様である
。そこで、以下では、特別図柄制御処理について説明し、メインCPU2201により実
行されるその他の処理についての説明は省略する。なお、第3のパチンコ遊技機における
特別図柄制御処理において行われる処理には、第1のパチンコ遊技機において行われる処
理と同じ処理もあるが(例えば、大当り終了処理(図42、図103)等)、以下では、
第1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理も含めて、ステップ番号を代えて
改めて説明する。
[3-4-1.特別図柄制御処理]
次に、図93を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS39で行わ
れる特別図柄制御処理について説明する。図93は、第3のパチンコ遊技機における特別
図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
図93に示されるように、メインCPU2201は、先ず、S2001において、特別
図柄の制御状態番号をロードする。特別図柄の制御状態番号は、特別図柄の可変表示(特
別図柄ゲーム)に関する制御処理の状態(ステータス)を示す番号である。メインCPU
2201は、S2001の処理を実行した後、処理をS2002に移す。
なお、図示しないが、メインCPU2201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり
、S2001の処理に先だって、メインRAM2203内の特別図柄の作業領域等のアド
レスを所定のレジスタにセットするアドレス設定処理を行う。
また、同じく図示しないが、メインCPU2201は、特別図柄制御処理を実行するに
あたり、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数をチェックする処理も行う。
そして、メインCPU2201は、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数の
いずれもが一定時間以上にわたって「0」である場合、デモ表示コマンドの送信予約処理
を行う。なお、この処理で送信予約されたデモ表示コマンドは、次回のシステムタイマ割
込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路
2300に送信される。そして、デモ表示コマンドをサブ制御回路2300が受信すると
、サブCPU2301はデモ表示演出を行う。なお、第3のパチンコ遊技機は、第1特別
図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能なパチンコ遊技機でないため、第1のパチ
ンコ遊技機において説明したような主特別図柄の概念がない。
S2002において、メインCPU2201は、S2001でロードした特別図柄の制
御状態番号が0であるか否か、すなわち特別図柄の可変表示待ち状態であるか否かを判定
する。
S2002において特別図柄の制御番号が0でないと判定された場合(S2002がN
O判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2005に移す。
一方、S2002において特別図柄の制御番号が0であると判定された場合(S200
2がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2003に移す。
S2003において、メインCPU2201は、第2特別図柄が可変表示開始であるか
否か、すなわち第2特別図柄の始動情報が保留されているか否かを判定する。
S2003において第2特別図柄が可変表示開始でない、すなわち第2特別図柄の始動
情報が保留されていないと判定された場合(S2003がNO判定の場合)、メインCP
U2201は、処理をS2004に移す。
S2004において、メインCPU2201は、第1特別図柄が可変表示開始であるか
否か、すなわち第1特別図柄の始動情報が保留されているか否かを判定する。
S2004において第1特別図柄が可変表示開始でない、すなわち第1特別図柄の始動
情報が保留されていないと判定された場合(S2004がNO判定の場合)、メインCP
U2201は、特別図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイン処理(図20~図23参
照)に戻す。
一方、S2004において第1特別図柄が可変表示開始である、すなわち第1特別図柄
の始動情報が保留されていると判定された場合(S2004がYES判定の場合)、メイ
ンCPU2201は、処理をS2005に移す。
S2003に戻って、第2特別図柄が可変表示開始である、すなわち第2特別図柄の始
動情報が保留されていると判定された場合(S2003がYES判定の場合)、メインC
PU2201は、処理をS2005に移す。
S2005において、メインCPU2201は、特別図柄管理処理を行う。この特別図
柄管理処理の詳細については、図94を参照して後述する。メインCPU2201は、S
2003の処理を実行した後、特別図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイン処理(図
20~図23参照)に戻す。
なお、メインCPU2201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄制御処理(
S2001~S2005)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
このように、本実施例では、第3のパチンコ遊技機として、第2特別図柄の始動情報が
保留されている場合、第1特別図柄よりも高い優先順位で特別図柄管理処理(S2005
)が実行される優先変動機について説明したが、これに限られない。例えば、第1特別図
柄の始動情報が保留されている場合、第2特別図柄よりも高い優先順位で特別図柄管理処
理(S2005)が実行される優先変動機としてもよいし、第1始動口2120または第
2始動口2140への入賞順に特別図柄管理処理が実行される順次変動機としてもよい。
[3-4-2.特別図柄管理処理]
次に、図94を参照して、特別図柄制御処理(図93参照)中のS2005でメインC
PU2201により実行される特別図柄管理処理について説明する。図94は、第3のパ
チンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。
なお、制御状態番号が0の場合(S2002がYES判定の場合)、特別図柄管理処理
は、S2003がYES判定の場合は第2特別図柄が処理対象であり、S2004がYE
S判定の場合は第1特別図柄が処理対象である。また、制御状態番号が0でない場合(S
2002がNO判定の場合)、特別図柄管理処理は、実行中の特別図柄が処理対象である
また、図94に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「7」)は、処
理対象となる特別図柄の制御状態番号である。メインCPU2201は、制御状態番号に
対応する各処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S
2011)。
S2011において特別図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S2011がN
O判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄管理処理を終了し、処理を特別図柄
制御処理(図93参照)に戻す。
一方、S2011において特別図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S201
1がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2012に移す。
S2012において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号をロードする
。そして、メインCPU2201は、S2012の処理を実行した後、処理をS2013
に移す。なお、メインCPU2201は、S2012の処理で読み出された制御状態番号
に基づいて、S2013以降の処理を行う。
S2013において、メインCPU2201は、特別図柄可変表示開始処理を行う。こ
のS2013の処理は、特別図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理であ
る。この特別図柄可変表示開始処理の詳細については、図95を参照して後述する。特別
図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU2201は、処理をS201
4に移す。
S2014において、メインCPU2201は、特別図柄可変表示終了処理を行う。こ
のS2014の処理は、特別図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理であ
る。この特別図柄可変表示終了処理の詳細については、図96を参照して後述する。特別
図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU2201は、処理をS201
5に移す。
S2015において、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を行う。このS
2015の処理は、特別図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。
この特別図柄遊技判定処理の詳細については、図97を参照して後述する。特別図柄の制
御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU2201は、処理をS2016に移す
S2016において、メインCPU2201は、V入賞装置開放準備処理を行う。この
S2016の処理は、特別図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である
。このV入賞装置開放準備処理の詳細については、図99を参照して後述する。特別図柄
の制御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU2201は、処理をS2017に
移す。
S2017において、メインCPU2201は、V入賞装置開放制御処理を行う。この
S2017の処理は、特別図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である
。このV入賞装置開放制御処理の詳細については、図100を参照して後述する。特別図
柄の制御状態番号が「4」でない場合には、メインCPU2201は、処理をS2018
に移す。
S2018において、メインCPU2201は、大入賞口開放準備処理を行う。このS
2018の処理は、特別図柄の制御状態番号が「5」である場合に行われる処理である。
この大入賞口開放準備処理の詳細については、図101を参照して後述する。特別図柄の
制御状態番号が「5」でない場合には、メインCPU2201は、処理をS2019に移
す。
S2019において、メインCPU2201は、大入賞口開放制御処理を行う。このS
2019の処理は、特別図柄の制御状態番号が「6」である場合に行われる処理である。
この大入賞口開放制御処理の詳細については、図102を参照して後述する。特別図柄の
制御状態番号が「6」でない場合には、メインCPU2201は、処理をS2020に移
す。
S2020において、メインCPU2201は、大当り終了処理を行う。このS202
0の処理は、特別図柄の制御状態番号が「7」である場合に行われる処理である。この大
当り終了処理の詳細については、図103を参照して後述する。
メインCPU2201は、S2013~S2020の処理を終了後、特別図柄管理処理
を終了し、処理を特別図柄制御処理(図93参照)に戻す。この場合、特別図柄管理処理
が呼び出された処理に戻す。
[3-4-3.特別図柄可変表示開始処理]
次に、図95を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2013でメインC
PU2201により実行される特別図柄可変表示開始処理について説明する。図95は、
第3のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャートで
ある。
なお、特別図柄可変表示開始処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS2013で呼び出された処理である場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、
特別図柄可変表示開始処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS20
13で呼び出された処理である場合、第2特別図柄が処理対象となる。
図95に示されるように、メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が
「0」であるか否かを判定する(S2021)。
S2021において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S20
21がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し
、処理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2021において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(
S2021がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2022に移す。
S2022において、メインCPU2201は、特別図柄の始動情報のシフト処理を行
う。メインCPU2201は、S2022の処理を実行した後、処理をS2023に移す
S2023において、メインCPU2201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この
処理では、特別図柄の当り判定テーブル(図89参照)を参照し、特別図柄の大当り判定
用乱数値を用いて特別図柄の当り判定が行われる。本実施例では、第1特別図柄が処理対
象であれば、時短当り、大当り、およびハズレのうちいずれであるかが判定される。また
、第2特別図柄が処理対象であれば、時短当り、大当り、および役物開放当りのうちいず
れであるかが判定される。メインCPU2201は、S2023の処理を実行した後、処
理をS2024に移す。
S2024において、メインCPU2201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は
、特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果(例えば、時短当り、大当り、役物開放
当りまたはハズレ)に対応する特別図柄の停止図柄を判定乃至決定する処理である。この
処理では、特別図柄判定テーブル(図90参照)を参照し、特別図柄の図柄乱数値を用い
て、上述の「選択図柄コマンド」や「図柄指定コマンド」が判定される。メインCPU2
201は、S2024の処理を実行した後、処理をS2025に移す。
S2025において、メインCPU2201は、大当り種類決定処理を行う。この処理
は、特別図柄の当り判定処理の結果が当り(時短当り、大当り、役物開放当り)である場
合に、当りの種類を判定乃至決定する処理である。この処理では、当り種類決定テーブル
(図91参照)を参照し、特別図柄決定処理(S2024)で判定された「選択図柄コマ
ンド」に応じて当りの種類が決定される。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が例えば
役物開放当りである場合に決定される当りの種類は、役物開放当りに基づいて開放された
V入賞口2155に遊技球が通過したことによって大当り遊技制御処理が実行された場合
の大当りの種類である。また、本実施例では、時短当り、大当り、および役物開放当りの
種類をいずれも複数種類としているが、時短当り、大当り、または/および役物開放当り
の種類は1つであってもよい。さらには、時短当り、大当り、または/および役物開放当
りの種類を複数種類とすることに代えてまたは加えて、ハズレの種類を複数設けるように
してもよい。メインCPU2201は、S2025の処理を実行した後、処理をS202
6に移す。
S2026において、メインCPU2201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行
う。この処理は、特別図柄の変動パターンを判定乃至決定する処理である。この処理では
、特別図柄の変動パターンテーブル(図92参照)を参照し、例えば、特別図柄の種類、
特別図柄の当り判定処理(S2023)の結果、時短フラグの値、リーチ判定用乱数値ま
たは/および演出選択用乱数値等に応じて、特別図柄の変動パターンが決定される。メイ
ンCPU2201は、S2026の処理を実行した後、処理をS2027に移す。
S2027において、メインCPU2201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行
う。この処理では、変動パターンテーブル(図92参照)を参照し、特別図柄の変動パタ
ーン決定処理(S2026)で決定された変動パターンに対応する変動時間が、特別図柄
の変動時間として決定される。メインCPU2201は、S2027の処理を実行した後
、処理をS2028に移す。
S2028において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセ
ットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を
行うことにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に、特別図柄可変表示終了処理
(図94のS2014参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S202
8の処理を実行した後、処理をS2029に移す。
S2029において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行
う。この処理では、例えば、メインRAM2203内の所定領域に格納されている遊技状
態にかかわるパラメータ(例えば、確変残回数や時短残回数等)の更新処理等が行われる
。メインCPU2201は、S2029の処理を実行した後、処理をS2030に移す。
S2030において、メインCPU2201は、遊技状態管理処理を行う。この処理で
は、主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ等)の
更新処理を行う。メインCPU2201は、S2030の処理を実行した後、処理をS2
031に移す。
S2031において、メインCPU2201は、特別図柄演出開始コマンドの送信予約
処理を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出開始コマンドは、次回のシス
テムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、
サブ制御回路2300に送信される。
なお、メインCPU2201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開
始処理(とくに、遊技状態管理処理(S2030)、特別図柄演出開始コマンドの送信予
約処理(S2031))を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[3-4-4.特別図柄可変表示終了処理]
次に、図96を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2014でメインC
PU2201により実行される特別図柄可変表示終了処理について説明する。図96は、
第3のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャートで
ある。
なお、特別図柄可変表示終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS2014で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可
変表示終了処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2014で呼び
出された処理である場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判定
する(S2041)。
S2041において特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判定された場合(S20
41がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し
、処理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2041において特別図柄の制御状態番号が「1」であると判定された場合(
S2041がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2042に移す。
S2042において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセ
ットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行うことに
より、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄遊技判定処理(図94のS2
015参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2042の処理を実行
した後、処理をS2043に移す。
S2043において、メインCPU2201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約
処理を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、こ
の処理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中
の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路2300
に送信される。メインCPU2201は、S2043の処理を実行した後、処理をS20
44に移す。
S2044において、メインCPU2201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する
。第1のパチンコ遊技機および第2のパチンコ遊技機の説明において上述したように、図
柄確定数カウンタは、特別図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数するため
のカウンタであるが、例えば、確変残回数や時短残回数等の特定状態下で行われた特別図
柄ゲームのゲーム数を管理してもよい。メインCPU2201は、S2044の処理を実
行した後、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図94参照)
に戻す。
[3-4-5.特別図柄遊技判定処理]
次に、図97を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2015でメインC
PU2201により実行される特別図柄遊技判定処理について説明する。図97は、第3
のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この特別図柄遊技判定処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS2015で呼び出された処理である場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、
特別図柄遊技判定処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS2015
で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「2」であるか否かを判定
する(S2051)。
S2051において特別図柄の制御状態番号が「2」でないと判定された場合(S20
51がNO判定の場合)、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処
理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2051において特別図柄の制御状態番号が「2」であると判定された場合(
S2051がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2052に移す。
S2052において、メインCPU2201は、大当りであるか否か、すなわち停止し
た特別図柄が大当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S2052において、大当りでないすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示
態様でないと判定された場合(S2052がNO判定の場合)、メインCPU2201は
、処理をS2060に移す。一方、S2052において、大当りであるすなわち停止した
特別図柄が大当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S2052がYES判定
の場合)、メインCPU2201は、処理をS2053に移す。なお、特別図柄が役物開
放当りを示す停止表示態様である場合、および、特別図柄がハズレを示す停止表示態様で
ある場合、S2052においてNO判定される。
S2053において、メインCPU2201は、大当り遊技制御の開始設定処理を行う
。この処理では、外部端子板2184を介してホールコンピュータ2186(いずれも図
88参照)に出力される信号(例えば、大当り信号等)の生成および更新が行われる。な
お、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象であ
る特別図柄の当り信号である。メインCPU2201は、S2053の処理を実行した後
、処理をS2054に移す。
また、S2053の大当り遊技制御の開始設定処理において、メインCPU2201は
、時短フラグや時短カウンタ等、各種フラグや各種カウンタをクリアする処理も行う。
S2054において、メインCPU2201は、ラウンド表示LEDデータをセットす
る処理を行う。その後、メインCPU2201は、例えば、大入賞口2131の開放回数
の上限値をセットする処理(S2055)、外部端子板2184への大当り信号セット処
理(S2056)、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S2057)、
遊技状態指定パラメータ設定処理(S2058)、および、大当り開始表示コマンドの送
信予約処理(S2059)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「5」にセ
ットする処理(S2057)を行うことにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、
大入賞口開放準備処理(図94のS2018参照)が行われることとなる。その後、メイ
ンCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図94
参照)に戻す。
S2060において、メインCPU2201は、役物開放当りであるか否か、すなわち
停止した特別図柄が役物開放当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S2060において、役物開放当りでないすなわち停止した特別図柄がハズレを示す停
止表示態様であると判定された場合(S2060がNO判定の場合)、メインCPU22
01は、処理をS2061に移す。一方、S2060において、役物開放当りであるすな
わち停止した特別図柄が役物開放当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S2
060がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2061に移す。
S2061において、メインCPU2201は、役物開放当り遊技制御の開始設定処理
を行う。この処理では、外部端子板2184を介してホールコンピュータ2186(いず
れも図88参照)に出力される信号(例えば、役物開放当り信号等)の生成および更新が
行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の
処理対象である特別図柄にかかわる信号である。メインCPU2201は、S2061の
処理を実行した後、処理をS2062に移す。
S2062において、メインCPU2201は、V入賞装置2150の開放回数の上限
値をセットする処理を行う。本実施例では、この処理でセットされるV入賞装置2150
の開放回数の上限値は例えば1回である。メインCPU2201は、S2062の処理を
実行した後、処理をS2063に移す。
S2062において、メインCPU2201は、外部端子板2184への役物開放当り
信号セット処理(S2063)、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S
2064)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S2065)、および、役物開放当り開
始表示コマンドの送信予約処理(S2066)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状
態番号を「3」にセットする処理(S2064)を行うことにより、この特別図柄遊技判
定処理の終了後に、V入賞装置開放準備処理(図94のS2016参照)が行われること
となる。その後、メインCPU2201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別
図柄管理処理(図94参照)に戻す。
S2067において、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この特
別図柄遊技終了処理については、図98を参照して後述する。なお、メインCPU220
1は、特別図柄遊技終了処理を行うと、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄
管理処理(図94参照)に戻す。
なお、メインCPU2201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄遊技判定処
理(S2051~S2067)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[3-4-6.特別図柄遊技終了処理]
次に、図98を参照して、特別図柄遊技判定処理(図97参照)中のS2067でメイ
ンCPU2201により実行される特別図柄遊技終了処理について説明する。図98は、
第3のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートである
メインCPU2201は、先ず、時短管理処理を行う(S2071)。1種2種混合機
と称される第3のパチンコ遊技機では高確遊技状態に制御されないため、第3のパチンコ
遊技機において実行される時短管理処理は、第1のパチンコ遊技機において図32~図3
9を参照して説明した処理と異なる点がある。具体的には、第1のパチンコ遊技機では、
確変フラグがオンにセットされるとき、および天井カウンタが天井値に到達したときに、
天井カウント禁止フラグをオンにセットする旨を説明したが、第3のパチンコ遊技機では
、高確遊技状態に制御されない。そのため、確変フラグがオンにセットされるとき、およ
び天井カウンタが天井値に到達したときに、天井カウント禁止フラグをオンにセットに代
えて、天井カウンタが天井値に到達したときにのみオンにセットする点で異なる。また、
第1のパチンコ遊技機では、時短移行判定処理(図37参照)において、確変フラグがオ
フであるか否かを判定した上で(S191参照)、確変フラグがオフであることを条件と
してS192の処理を行っているが、第3のパチンコ遊技機では、上述したとおり高確遊
技状態に制御されないため、S191の処理を行わずに、S192の処理を行う点で異な
る。時短管理処理におけるその他の処理については、第1のパチンコ遊技機において図3
2~図39を参照して説明した処理と同様である。メインCPU2201は、S2071
の処理を実行した後、処理をS2072に移す。
S2072において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号に「0」をセ
ットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「0」にセットする処理を行うことに
より今回の特別図柄遊技が終了し、特別図柄可変表示開始処理すなわち次回の特別図柄遊
技を実行することが可能となる。メインCPU2201は、S2072の処理を実行した
後、処理をS2073に移す。
S2073において、メインCPU2201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設
定処理を行う。その後、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了コマンドの送信予約
処理(S2074)を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄遊技終了コマンド
は、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参
照)において、サブ制御回路2300に送信される。そして、S2074の処理後、メイ
ンCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を終了し、処理を特別図柄遊技判定処理(図
97参照)に戻す。
[3-4-7.V入賞装置開放準備処理]
次に、図99を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2016でメインC
PU2201により実行されるV入賞装置開放準備処理について説明する。図99は、第
3のパチンコ遊技機におけるV入賞装置開放準備処理の一例を示すフローチャートである
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「3」であるか否かを判定
する(S2081)。
S2081において特別図柄の制御状態番号が「3」でないと判定された場合(S20
81がNO判定の場合)、メインCPU2201は、V入賞装置開放準備処理を終了し、
処理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2081において特別図柄の制御状態番号が「3」であると判定された場合(
S2081がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2082に移す。
S2082において、メインCPU2201は、V入賞装置2150の開放パターン(
すなわち、Vアタッカー2152の作動パターン)として、例えば、最大開放時間および
最大開放回数等をセットする。本実施例では、最大1800msecの開放を1回だけ行
う開放パターンにセットされるが、開放パターンはこれに限られず、例えば、1回あたり
最大900msecの開放を最大2回行うようにしてもよいし、1回目を例えば最大60
0msec開放し、2回目を例えば最大1200msec開放するようにしてもよい。さ
らには、1回の役物開放当りにつきトータルで規定時間(例えば1800msec)を超
えない範囲で複数の開放パターンを設け、これら複数の開放パターンのうち、例えば特別
図柄の図柄乱数値に基づいていずれか一の開放パターンにセットされるようにしてもよい
。メインCPU2201は、S2082の処理を実行した後、処理をS2083に移す。
S2083において、メインCPU2201は、V入賞装置開閉制御処理を行う。この
処理では、V入賞口2155の開閉制御データの生成処理が行われる。メインCPU22
01は、S2083の処理を実行した後、処理をS2084に移す。
S2084において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「4」にセ
ットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする処理(S2084
)を行うことにより、このV入賞装置開放準備処理の終了後に、V入賞装置開放制御処理
(図94のS2017参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S208
4の処理を実行した後、処理をS2085に移す。
S2085において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行
う。メインCPU2201は、S2085の処理を実行した後、処理をS2086に移す
S2086において、メインCPU2201は、V入賞装置開放中表示コマンドの送信
予約処理を行う。この処理で送信予約されたV入賞装置開放中表示コマンドは、次回のシ
ステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において
、サブ制御回路2300に送信される。メインCPU2201は、S2086の処理を実
行した後、V入賞装置開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図94参照)に
戻す。
[3-4-8.V入賞装置開放制御処理]
次に、図100を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2017でメイン
CPU2201により実行されるV入賞装置開放制御処理について説明する。図100は
、第3のパチンコ遊技機におけるV入賞装置開放制御処理の一例を示すフローチャートで
ある。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「4」であるか否かを判定
する(S2091)。
S2091において特別図柄の制御状態番号が「4」でないと判定された場合(S20
91がNO判定の場合)、メインCPU2201は、V入賞装置開放制御処理を終了し、
処理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2091において特別図柄の制御状態番号が「4」であると判定された場合(
S2091がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2092に移す。
S2092において、メインCPU2201は、Vアタッカー2152の作動により開
閉入賞口2151が開放されたときにV入賞装置2150の内部に進入した遊技球の個数
が最大入賞個数であるか否かを判定する。この処理では、V入賞装置2150の内部に進
入した遊技球の入賞個数を計数するVアタッカーカウントスイッチ2153(図88参照
)により計数された値が最大入賞個数の値であるか否かが判定される。なお、Vアタッカ
ーカウントスイッチ2153により計数されたVアタッカー入賞カウンタの値は、メイン
RAM2203内の所定領域に格納される。
S2092において、V入賞装置2150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数でな
いと判定された場合(S2092がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理を
S2093に移す。
一方、S2092において、V入賞装置2150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個
数であると判定された場合(S2092がYES判定の場合)、メインCPU2201は
処理をS2094に移す。
S2093において、メインCPU2201は、V入賞装置2150の最大開放時間(
すなわち開閉入賞口2151の最大開放時間)が経過したか否かを判定する。この処理で
は、S2082の処理(図99参照)でセットされた最大開放時間が経過しているか否か
が判定される。
S2093においてV入賞装置2150の最大開放時間が経過していないと判定された
場合(S2093がNO判定の場合)、メインCPU2201は、V入賞装置開放制御処
理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2093においてV入賞装置2150の最大開放時間が経過していると判定さ
れた場合(S2093がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS209
4に移す。
S2094において、メインCPU2201は、V入賞装置2150(すなわち開閉入
賞口2151)の閉鎖処理を行う。メインCPU2201は、S2094の処理を実行し
た後、処理をS2095に移す。
S2095において、メインCPU2201は、V入賞検出があるか否かを判定する。
この処理では、規定時間内に、V入賞口2155への遊技球の通過があったか否か(すな
わち、V入賞口スイッチ2156による検出があったか否か)を判定する。なお、上記の
規定時間はV入賞装置2150の内部への遊技球の進入にかかわる時間であればよく、例
えば、Vアタッカー2152の作動が開始してから規定時間内、係止部材2160による
遊技球の係止が解除されてから規定時間内等を、上記の規定時間とすることができる。
S2095においてV入賞検出があったと判定された場合(S2095がYES判定の
場合)、メインCPU2201は、処理をS2096に移す。
S2096において、メインCPU2201は、V当り遊技制御の開始設定処理を行う
。この処理では、外部端子板2184を介してホールコンピュータ2186(いずれも図
88参照)に出力される信号(例えば、V当り信号等)の生成および更新が行われる。な
お、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象であ
る特別図柄の当り信号である。ところで、V当り遊技制御が実行されると、当り種類決定
テーブル(図91参照)に示されるように例えば10ラウンドのラウンド遊技が実行され
るため、遊技者は、大当り遊技制御処理が実行された場合と同様に多量の賞球を獲得しう
る。本実施例では、説明の便宜上、V当り遊技制御と大当り遊技制御処理とを区別して称
呼しているが、V当り遊技制御を大当り遊技制御処理と称呼することもできる。メインC
PU2201は、S2096の処理を実行した後、処理をS2097に移す。
また、S2096のV当り遊技制御の開始設定処理において、メインCPU2201は
、時短フラグや時短カウンタ等、各種フラグや各種カウンタをクリアする処理も行う。
S2097において、メインCPU2201は、ラウンドカウンタ値に1を加算する処
理を行う。この処理を行うことにより、役物開放当りに基づいて最初に実行されたV入賞
装置2150の開放(すなわちVアタッカー2152の作動)が、1ラウンド目のラウン
ド遊技として処理される。すなわち、V入賞検出があったと判定された(S2095がY
ES判定された)ことによって実行されるV当り遊技制御は、2ラウンド目のラウンド遊
技から開始されることとなる。メインCPU2201は、S2097の処理を実行した後
、処理をS2098に移す。
S2098において、メインCPU2201は、ラウンド表示LEDデータをセットす
る処理を行う。その後、メインCPU2201は、例えば、V入賞装置2150の開放回
数(すなわち。Vアタッカー2152の作動回数)の上限値をセットする処理(S209
9)、外部端子板2184へのV当り信号セット処理(S2100)、特別図柄の制御状
態番号を「5」にセットする処理(S2101)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S
2102)、および、V当り開始表示コマンドの送信予約処理(S2103)等の処理を
行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S2101)を行うこ
とにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞口開放準備処理(図94のS2
018参照)が行われることとなる。その後、メインCPU2201は、特別図柄遊技判
定処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
S2095に戻って、このS2095においてV入賞検出がなかったと判定された場合
(S2095がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2104に移す。
S2104において、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処
理では、図98を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。メインCPU22
01は、S2104の処理を実行した後、V入賞装置開放制御処理を終了し、処理を特別
図柄管理処理(図94参照)に戻す。
[3-4-9.大入賞口開放準備処理]
次に、図101を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2018でメイン
CPU2201により実行される大入賞口開放準備処理について説明する。図101は、
第3のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「5」であるか否かを判定
する(S2111)。
S2111において特別図柄の制御状態番号が「5」でないと判定された場合(S21
11がNO判定の場合)、メインCPU2201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処
理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2111において特別図柄の制御状態番号が「5」であると判定された場合(
S2111がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2112に移す。
S2112において、メインCPU2201は、ラウンドカウンタ値をロードする。ラ
ウンドカウンタは、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技の実行回数を計数す
るカウンタである。なお、ラウンドカウンタの計数値(ラウンドカウンタ値)は、メイン
RAM2203内の所定領域に格納される。メインCPU2201は、S2112の処理
を実行した後、処理をS2113に移す。
S2113において、メインCPU2201は、大入賞口の開放回数が上限値であるか
否かを判定する。この処理では、大当り遊技状態において実行されたラウンド遊技の実行
回数が上限値であるか否かが判定される。
S2113において大入賞口の開放回数が上限値であると判定された場合(S2113
がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2114に移す。
S2114において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「7」にセ
ットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「7」にセットする処理(S2114
)を行うことにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大当り終了処理(図94の
S2020参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2114の処理を
実行した後、処理をS2115に移す。
S2115において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行
う。その後、メインCPU2201は、大当り終了表示コマンドの送信予約処理を行う(
S2116)。なお、この処理で送信予約された大当り終了表示コマンドは、次回のシス
テムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、
サブ制御回路2300に送信される。そして、S2116の処理後、メインCPU220
1は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
S2113に戻って、大入賞口の開放回数が上限値でないと判定された場合(S211
3がNO判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2117に移す。
S2117において、メインCPU2201は、ラウンドカウンタ値に1を加算する処
理を行う。メインCPU2201は、S2117の処理を実行した後、処理をS2118
に移す。
S2118において、メインCPU2201は、開放する大入賞口の選択処理を行う。
この処理では、特別図柄の当り判定処理(図95のS2023参照)の結果が大当りであ
って、大当りを示す停止表示態様が導出された(図97のS2052がYES判定された
)ことによって開始された大当り遊技制御処理である場合、開放する大入賞口として大入
賞口2131が選択される。一方、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであっ
て、役物開放りを示す停止表示態様が導出され(図97のS2060がYES判定され)
、さらにV入賞検出された(図100のS2095がYES判定された)ことによって開
始されたV当り遊技制御である場合、開放する大入賞口としてV入賞装置2150(すな
わち開閉入賞口2151)が選択される。メインCPU2201は、S2118の処理を
実行した後、処理をS2119に移す。
S2119において、メインCPU2201は、大入賞口関連各種設定処理を行う。こ
の処理では、例えば、大入賞口2131またはV入賞装置2150の開放回数、大入賞口
2131またはV入賞装置2150の最大開放時間、大入賞口2131またはV入賞装置
2150への最大入賞個数、大入賞口2131またはV入賞装置2150への入賞時の賞
球数等がセットされる。大入賞口2131またはV入賞装置2150の開放回数はラウン
ド数が相当する。なお、1ラウンドにおいて大入賞口2131またはV入賞装置2150
が複数回開放されるものを排除する趣旨ではない。ただしこの場合は、ラウンド数を管理
する制御と、大入賞口2131またはV入賞装置2150の開閉回数を管理する制御とを
、別の処理として行うことが好ましい。メインCPU2201は、S2119の処理を実
行した後、処理をS2120に移す。
なお、上記の「大入賞口2131またはV入賞装置2150」は、大入賞口2131お
よびV入賞装置2150のうち、開放する大入賞口としてS2118で選択された大入賞
口が相当する。以下の処理においても同様である。
S2120において、メインCPU2201は、大入賞口開閉制御処理を行う。この処
理では、大入賞口2131またはV入賞装置2150の開閉制御データの生成処理が行わ
れる。メインCPU2201は、S2120の処理を実行した後、処理をS2121に移
す。
S2121において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「6」にセ
ットする。このように、特別図柄の制御状態番号を「6」にセットする処理(S2121
)を行うことにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大入賞口開放制御処理(図
94のS2019参照)が行われることとなる。メインCPU2201は、S2121の
処理を実行した後、処理をS2122に移す。
S2122において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行
う。メインCPU2201は、S2122の処理を実行した後、処理をS2123に移す
S2123において、メインCPU2201は、大入賞口開放中表示コマンドの送信予
約処理を行う。この処理で送信予約された大入賞口開放中表示コマンドは、次回のシステ
ムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サ
ブ制御回路2300に送信される。メインCPU2201は、S2123の処理を実行し
た後、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
[3-4-10.大入賞口開放制御処理]
次に、図102を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2019でメイン
CPU2201により実行される大入賞口開放制御処理について説明する。図102は、
第3のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「6」であるか否かを判定
する(S2131)。
S2131において特別図柄の制御状態番号が「6」でないと判定された場合(S21
31がNO判定の場合)、メインCPU2201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処
理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2131において特別図柄の制御状態番号が「6」であると判定された場合(
S2131がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2132に移す。
S2132において、メインCPU2201は、大入賞口2131またはV入賞装置2
150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であるか否かを判定する。この処理では、
大入賞口2131への遊技球の入賞個数を計数する大入賞口カウントスイッチ2132(
図88参照)またはV入賞装置2150の内部への遊技球の進入個数を計数するVアタッ
カーカウントスイッチ2153(図88参照)により計数された値が最大入賞個数の値で
あるか否かが判定される。なお、大入賞口カウントスイッチ2132またはVアタッカー
カウントスイッチ2153により計数されたVアタッカー入賞カウンタの値は、メインR
AM2203内の所定領域に格納される。
S2132において、大入賞口2131またはV入賞装置2150に入賞した遊技球の
個数が最大入賞個数でないと判定された場合(S2132がNO判定の場合)、メインC
PU2201は、処理をS2133に移す。
一方、S2132において、大入賞口2131またはV入賞装置2150に入賞した遊
技球の個数が最大入賞個数であると判定された場合(S2132がYES判定の場合)、
メインCPU2201は、処理をS2134に移す。
S2133において、メインCPU2201は、大入賞口2131またはV入賞装置2
150の最大開放時間が経過したか否かを判定する。この処理では、大入賞口関連各種設
定処理(図101のS2119参照)においてセットされた最大開放時間が経過している
か否かが判定される。
S2133において大入賞口2131またはV入賞装置2150の最大開放時間が経過
していないと判定された場合(S2133がNO判定の場合)、メインCPU2201は
、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
一方、S2133において大入賞口2131またはV入賞装置2150の最大開放時間
が経過していると判定された場合(S2133がYES判定の場合)、メインCPU22
01は、処理をS2134に移す。
S2134において、メインCPU2201は、大入賞口2131またはV入賞装置2
150の閉鎖処理を行う。メインCPU2201は、S2134の処理を実行した後、処
理をS2135に移す。
S2135において、メインCPU2201は、特別図柄の制御状態番号を「5」にセ
ットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(
S2135)を行うことにより、この大入賞口開放制御処理の終了後に、再び、大入賞口
開放準備処理(図94のS2018参照)が行われることとなる。メインCPU2201
は、S2135の処理を実行した後、処理をS2136に移す。
S2136において、メインCPU2201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行
う。メインCPU2201は、S2136の処理を実行した後、処理をS2137に移す
S2137において、メインCPU2201は、ラウンド間表示コマンドの送信予約処
理を行う。この処理で送信予約されたラウンド間表示コマンドは、次回のシステムタイマ
割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回
路2300に送信される。そして、S2137の処理後、メインCPU2201は、大入
賞口開制御処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図94参照)に戻す。
[3-4-11.大当り終了処理]
次に、図103を参照して、特別図柄管理処理(図94参照)中のS2020でメイン
CPU2201により実行される大当り終了処理について説明する。図103は、第3の
パチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU2201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「7」であるか否かを判定
する(S2141)。
S2141において特別図柄の制御状態番号が「7」でないと判定された場合(S21
41がNO判定の場合)、メインCPU2201は、大当り終了処理を終了するとともに
特別図柄管理処理(図94参照)も終了し、処理を特別図柄制御処理(図93参照)に戻
す。この場合、大当り終了処理が呼び出された処理に戻す。
S2141において特別図柄の制御状態番号が「7」であると判定された場合(S21
41がYES判定の場合)、メインCPU2201は、処理をS2142に移す。
S2142において、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了設定処理を行う。こ
の処理では、各種フラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ等)のセットや、各種カウン
タ(例えば、確変カウンタ、時短カウンタ、図柄確定数カウンタ、ラウンドカウンタ、大
入賞口入賞カウンタ等)の値をセットまたはリセットする処理が行われる。メインCPU
2201は、S2142の処理を実行した後、処理をS2143に移す。
S2143において、メインCPU2201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処
理では、図98を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。メインCPU22
01は、S2143の処理を実行した後、大当り終了処理を終了するとともに特別図柄管
理処理(図94参照)も終了し、処理を特別図柄制御処理(図93参照)に戻す。この場
合、上述したとおり、大当り終了処理が呼び出された処理に戻す。
なお、メインCPU2201は、割込禁止区間を設定し、上述の大当り終了処理を割込
禁止区間内で行うことが好ましい。
[4.拡張例]
以下に、上述した第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ
遊技機に共通する拡張例について説明する。なお、第1のパチンコ遊技機、第2のパチン
コ遊技機および第3のパチンコ遊技機に応じて各構成に付された符号が異なるため、以下
の説明では、特定のパチンコ遊技機(とくに第3のパチンコ遊技機)に限る説明である場
合を除き、符号を省略する。
[4-1.確変制御の拡張例]
第1のパチンコ遊技機および第2のパチンコ遊技機では、大当りの種類に応じて確変フ
ラグをオンにセットするか否かを決定し、確変フラグがオンにセットされる場合に確変回
数を決めているが、これに限られず、例えば、以下の態様であってもよい。
例えば、大当り遊技制御処理の実行中に、例えば大入賞口内に設けられた特定領域を通
過したか否かを判定し、特定領域を少なくとも1個の遊技球が通過したと判定された場合
、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグをオンにセットする所謂V確変機であっても
よい。なお、上記の特定領域は、例えば、大当り遊技制御処理の実行中における特定のラ
ウンド遊技において可動部材が作動することによって、遊技球の通過が可能または容易な
開放状態と、遊技球の進入が不可能または困難な閉鎖状態とに変位させることが可能とな
っている。
このようなV確変機では、例えば、図104~図107を参照して後述するように、第
1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合と、第2特別図柄の当り判定処理の
結果が大当りである場合とで、大当り遊技制御処理の実行中に上記の特定領域への遊技球
の通過のしやすさ、すなわち大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットさ
れる確率を異ならせてもよい。
図104は、拡張例の大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技におい
て、大入賞口の開放タイミングと特定領域の開放タイミングとの関係を示すタイムチャー
トの一例であって、(A)特定領域の開放態様が第1開放態様である場合、(B)特定領
域の開放態様が第2開放態様である場合、(C)特定領域の開放態様が第3開放態様であ
る場合、を示す図である。なお、第1開放態様および第2開放態様は、特定領域への遊技
球の通過が容易な態様であり、第3開放態様は、特定領域への遊技球の通過が困難な態様
である。なお、図104に示される一例では、特定領域は時間制御によって開放状態とな
るように制御される。
なお、図104では、大入賞口が短開放された後に長開放される態様が示されているが
、大入賞口の開放態様はこれに限られない。
図104(A)に示されるように、第1開放態様では、大入賞口の長開放が開始された
後の所定時間を除いて、大入賞口が開放状態である間は特定領域も開放状態となっている
。そのため、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少な
くとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易である。すなわち、大当り遊技制御
処理の終了時に確変フラグがオンにセットされやすい。ただし、特定領域が開放状態であ
るにもかかわらず遊技球が1個も特定領域を通過しなかった場合、大当り遊技制御処理の
終了時に確変フラグはオンにセットされない。
また、図104(B)に示されるように、第2開放態様では、大入賞口の短開放が開始
されてから大入賞口の長開放が終了するまでの間、特定領域が開放状態となっている。そ
のため、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少なくと
も1個の遊技球が特定領域を通過することは極めて容易である。すなわち、大当り遊技制
御処理の終了時に確変フラグが極めて容易にオンにセットされる。ただし、上述したよう
に、特定領域が開放状態であるにもかかわらず遊技球が1個も特定領域を通過しなかった
場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグはオンにセットされない。
一方、図104(C)に示されるように、第3開放態様では、大入賞口が短開放中およ
び大入賞口の長開放が開始された後の所定時間(この2回はいずれも短時間)を除いて、
特定領域が閉鎖状態となっている。そのため、大当り遊技制御の実行中、大入賞口に入賞
した複数の遊技球のうちたとえ1個の遊技球であっても特定領域を通過することが、第1
開放態様および第2開放態様のいずれと比べても困難である。すなわち、大当り遊技制御
処理の終了時に確変フラグがオンにセットされ難い。ただし、大当り遊技制御の実行中に
特定領域を遊技球が通過することが困難であったとしても、タイミングよく特定領域を遊
技球が通過した場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる。
なお、図104では、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球
のうち少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易な特定領域の開放態様の
例として、第1開放態様および第2開放態様の2態様を設ける例について説明した。ただ
し、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうち少なくとも1
個の遊技球が特定領域を通過することが容易な特定領域の開放態様数は、2態様に限られ
ず、1態様だけとしてもよいし、3態様以上としてもよい。
また、図104では、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球
のうちたとえ1個の遊技球であっても特定領域を通過することが困難な特定領域の開放態
様の例として、第3開放態様を設ける例について説明した。ただし、大当り遊技制御処理
の実行中、大入賞口に入賞した複数の遊技球のうちたとえ1個の遊技球であっても特定領
域を通過することが困難な特定領域の開放態様数は、1態様に限られず、2態様以上設け
てもよい。
図105は、拡張例における特別図柄判定テーブルの一例である。この図105に示さ
れる特別図柄判定テーブルによれば、当落判定値データが「大当り判定値データ」である
場合(特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合)、第1特別図柄および第2特
別図柄の当り時選択図柄コマンドは、次のように選択される。すなわち、第1特別図柄の
当り判定処理の結果が大当りである場合、当り時選択図柄コマンドは、例えば、40%の
選択率で「z0」が選択され、10%の選択率で「z1」が選択され、50%の選択率で
「z2」が選択される。また、第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、
当り時選択図柄コマンドは、例えば、15%の選択率で「z3」が選択され、50%の選
択率で「z4」が選択され、35%の選択率で「z5」が選択される。
図106は、拡張例における大当り種類決定テーブルの一例である。この図106に示
される大当り種類決定テーブルによれば、大当りの種類(例えば、ラウンド数、特定領域
の開放態様等)は、次のように決定される。すなわち、当り時選択図柄コマンドが「z0
」の場合、ラウンド数が「3」で特定領域の開放態様が第3開放態様の大当り(3R通常
大当りA)に決定される。また、当り時選択図柄コマンドが「z1」の場合、ラウンド数
が「10」で特定領域の開放態様が第3開放態様の大当り(10R通常大当りA)に決定
される。また、当り時選択図柄コマンドが「z2」の場合、ラウンド数が「10」で特定
領域の開放態様が第1開放態様の大当り(10R確変大当りA)に決定される。また、当
り時選択図柄コマンドが「z3」の場合、ラウンド数が「10」で特定領域の開放態様が
第3開放態様の大当り(10R通常大当りB)に決定される。当り時選択図柄コマンドが
「z4」の場合、ラウンド数が「10」で特定領域の開放態様が第1開放態様の大当り(
10R確変大当りB)に決定される。当り時選択図柄コマンドが「z5」の場合、ラウン
ド数が「10」で特定領域の開放態様が第2開放態様の大当り(10R確変大当りC)に
決定される。
すなわち、上記の図104~図106によれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果が
大当りである場合、大当りの種類は、40%の選択率で3R通常大当りAに決定され、1
0%の選択率で10R通常大当りAに決定され、50%の選択率で10R確変大当りAに
決定される。一方、第2特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合、大当りの種
類は、15%の選択率で10R通常大当りBに決定され、50%の選択率で10R確変大
当りBに決定され、35の選択率で10R確変大当りCに決定される。このようにして、
第1特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合と、第2特別図柄の当り判定処理
の結果が大当りである場合とで、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセッ
トされる確率を異ならせることが可能となる。
なお、大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技において、特定領域は
、図104(A)~(C)に示されるように時間制御によって開放状態となる態様に限ら
れず、例えば、後述の図107に示されるように、大入賞口への遊技球の入賞に応じて開
放状態となる態様であってもよい。
図107は、拡張例の大当り遊技制御処理の実行中における特定のラウンド遊技におい
て、大入賞口の開放タイミングと特定領域の開放タイミングとの関係を示すタイムチャー
トの他の例(特定領域が大入賞口への入賞に基づいて開放状態となるように制御される例
)であって、(A)特定領域の開放態様が第1開放態様である場合、(B)特定領域の開
放態様が第2開放態様である場合、を示す図である。
図107(A)に示されるように、他の例の第1開放態様では、大入賞口が開放状態と
なった後、大入賞口に1個目の遊技球が入賞し、大入賞口カウントスイッチにより1個目
の遊技球の入賞が検出されると、この検出に基づいて、特定領域が一定時間だけ開放状態
となる。そして、大入賞口に2個目の遊技球が入賞し、大入賞口カウントスイッチにより
2個目の遊技球の入賞が検出されると、この検出に基づいて、大入賞口が閉鎖状態となる
までの間、特定領域が開放状態となる。そのため、大当り遊技制御処理の実行中、大入賞
口に入賞した複数の遊技球のうち少なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容
易である。すなわち、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされやす
い。ただし、上述したとおり、特定領域が開放状態であるにもかかわらず遊技球が1個も
特定領域を通過しなかった場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグはオンにセッ
トされない。
また、図107(B)に示されるように、他の例の第2開放態様では、大入賞口が開放
状態となった後、大入賞口に1個目の遊技球が入賞し、大入賞口カウントスイッチにより
1個目の遊技球の入賞が検出された場合に限り、特定領域が一定時間だけ開放状態となる
。そして、大入賞口に2個目の遊技球が入賞し、大入賞口カウントスイッチにより2個目
の遊技球の入賞が検出されたとしても、入賞口が閉鎖状態となるまでの間、特定領域は開
放状態とならず、閉鎖状態が継続する。そのため、大当り遊技制御の実行中、大入賞口に
入賞した複数の遊技球のうちたとえ1個の遊技球であっても特定領域を通過することが、
第1開放態様と比べて困難である。すなわち、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグ
がオンにセットされ難い。ただし、この場合も、大当り遊技制御の実行中に特定領域を遊
技球が通過することが困難であったとしても、タイミングよく特定領域を遊技球が通過し
た場合、大当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる。
なお、上記では、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合、大
当り遊技制御処理の終了時に確変フラグがオンにセットされる例について説明したが、こ
れに限られず、例えば、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合
、大当り遊技制御処理の終了時に時短フラグがオンにセットされるようにしてもよい。こ
のような仕様は、とくに、例えば第3のパチンコ遊技機のような1種2種混合機である場
合に有効である。
また、上記では、第1特別図柄の当り判定処理の結果が当りである場合と、第2特別図
柄の当り判定処理の結果が当りである場合とで、特定領域の開放態様として同じ開放態様
を設ける例について説明したが、これに限られず、例えば、第1特別図柄専用の開放態様
や第2特別図柄専用の開放態様を設けるようにしてもよい。
また、上記では、第1特別図柄の当り判定処理の結果が当りである場合および第2特別
図柄の当り判定処理の結果が当りである場合のいずれにおいても、特定領域への遊技球の
通過が困難な第3態様に決定されうる例について説明したが、これに限られず、いずれか
一方の特別図柄(例えば第2特別図柄)の当り判定処理の結果が当りである場合には、少
なくとも1個の遊技球が特定領域を通過することが容易な態様(第1態様または第2態様
)のみに決定されるように構成してもよい。
また、上記では、特定領域への遊技球の通過が困難な第3態様において、特定領域は、
大入賞口が短開放中および大入賞口の長開放が開始された後の所定時間の2回(いずれも
短時間)にわたって開放状態となっているが、特定領域への遊技球の通過が困難であれば
、特定領域が開放状態とされる回数は1回であってもよいし複数回であってもよい。
また、特定領域の閉鎖は、予め定められた開放時間の経過や、特定領域が開放するラウ
ンドの終了に応じて閉鎖したり、規定回数の大入賞口や特定領域への入賞に応じて閉鎖す
るなどするように制御してもよい。また、閉鎖する条件が一つ乃至複数複合していてもよ
い。
また、大当り遊技状態と、確変制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態
、高確非時短遊技状態等)とが、所定の上限回数(以下、「リミッタ回数」と称する)に
到達するまで交互に繰り返し実行される所謂リミッタ機であってもよい。このようなリミ
ッタ機では、上記の繰り返し回数(以下、「ループ回数」と称する)が所定のリミッタ回
数に到達すると、大当り遊技制御処理が終了したのちの遊技状態が、確変制御が実行され
ない遊技状態(例えば、通常遊技状態、時短遊技状態等)に制御される。このとき、ルー
プ回数もリセットされる。なお、このような遊技機において、リミッタ回数は、一定の回
数であってもよいし、例えば、特別図柄の図柄乱数値に応じて決定したり、所定の抽選に
より決定してもよい。また、設定機であれば、設定値に応じてリミッタ回数が異なるよう
にしてもよい。
なお、上記では、大当り遊技状態と、確変制御が実行される遊技状態とがリミッタ回数
に到達するまで交互に繰り返し実行される所謂リミッタ機について説明したが、これに限
られず、例えば、大当り遊技状態と、時短制御が実行される遊技状態とがリミッタ回数に
到達するまで交互に繰り返し実行されるようにしてもよい。とくに、例えば第3のパチン
コ遊技機のような1種2種混合機である場合に有効である。
また、上述したV確変機である場合には、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊
技球が通過した場合に、確変制御が実行される遊技状態が継続される。そのため、このよ
うなV確変機では、リミッタ回数を例えばN回とすると、N回目の大当り遊技制御処理の
実行中に特定領域を遊技球が通過した場合、所定のリミッタ回数に到達したものとして、
大当り遊技制御処理が終了したのちの遊技状態が、確変制御が実行されない遊技状態に制
御される。一方、N回目の大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過しなか
った場合、所定のリミッタ回数に到達したものとはならないものの、大当り遊技制御処理
の実行中に特定領域を遊技球が通過していないため、このような場合も、大当り遊技制御
処理が終了したのちの遊技状態が、確変制御が実行されない遊技状態に制御されることと
なる。なお、大当り遊技制御処理の実行中に特定領域を遊技球が通過した場合に、大当り
遊技制御処理の終了時に時短フラグがオンにセットされる遊技機においても同様である。
また、大当り遊技制御処理の終了後、所定回数の特別図柄ゲームが行われるまで確変制
御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態等)に制御さ
れ、所定回数の特別図柄ゲームが行われると、確変制御が実行されない遊技状態(例えば
、通常遊技状態、時短遊技状態等)に移行する所謂ST機であってもよい。このような遊
技機において、確変制御が実行される特別図柄ゲームの回数(以下、「ST回数」と称す
る)を、一定回数としてもよいし、都度異なるようにしてもよい。また、設定機であれば
、設定値に応じてST回数の期待値が異なるようにしてもよい。さらには、例えば転落抽
選を行い、転落抽選の結果に基づいて確変制御が終了する所謂転落タイプの遊技機であっ
てもよいし、例えば大当り遊技状態中に特定領域を遊技球が通過した場合に、大当り遊技
状態の終了後に確変制御が実行される所謂V確変タイプの遊技機であってもよい。
[4-2.時短制御の拡張例]
第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊技機では、特別
図柄当り判定処理の結果が大当りである場合に、大当り遊技制御処理の終了後、時短制御
が実行されうるようにしたが、特別図柄当り判定処理の結果が大当りでない場合であって
も、時短制御が実行されうるようにしてもよい。
例えば、特別図柄当り判定処理の結果が小当りやハズレであったとしても、始動口への
遊技球の入賞に基づいて抽出された乱数値のうち特定の乱数値(例えば、特別図柄当り判
定用乱数値、特別図柄の図柄乱数値等)を用いて、特別図柄当り判定処理とは別に、時短
制御を実行するか否かを決める時短当落判定処理を行うようにしてもよい。特別図柄当り
判定処理の結果が小当りやハズレである場合に時短当落判定を行う場合、例えば、始動口
への遊技球の入賞に基づいて抽出された特別図柄の図柄乱数値が特定の図柄乱数値である
場合に、時短制御が実行される「時短当り」に決定することができる。なお、特別図柄当
り判定処理の結果が大当りである場合に時短当落判定処理を行ってもよい。
また、特別図柄当り判定処理とは別に時短当落判定処理を行う場合、時短当落判定処理
を同一フレームにおいて特別図柄当り判定処理に先だって実行してもよい。
また、上記の時短当落判定処理を行う場合、専ら時短当落判定処理に供される時短当落
判定用乱数を所定の範囲で発生させて、例えば始動口への遊技球の入賞に基づいて時短当
落用乱数値を抽出し、抽出された時短当落用乱数値を用いて時短当落判定処理を行うよう
にしてもよい。
また、時短当落判定処理に供される乱数値は、始動口に遊技球が入賞したことに基づい
て抽出されることは必須ではなく、他の領域(例えば、一般入賞口、小当り入賞口、大入
賞口等)に遊技球が入賞したことに基づいて抽出されるようにしてもよい。さらには、例
えば時短当落判定処理の実行契機となる専用の領域を設けて、この専用の領域を遊技球が
例えば通過したことに基づいて、時短当落判定処理に供される乱数値が抽出されるように
してもよい。
ところで、例えば、時短当落判定処理と特別図柄当り判定処理とが別のタイミングで実
行される場合、確定表示すると大当りを示す停止表示態様が導出される特別図柄の可変表
示中に時短当落判定処理が実行され、この時短当落判定処理の結果が「時短当り」となる
場合がある。このような場合、メインCPUは、時短当落判定処理の結果が「時短当り」
であるにもかかわらず、例えば、強制的に「時短ハズレ」を示す表示態様を導出するとよ
い。
また、サブCPUは、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるのか「時短ハズレ
」であるのかを外観で把握することが可能または容易な演出画像(例えば、装飾図柄の変
動演出やキャラクタによる表示演出等)を、表示装置に表示する制御を実行することが好
ましい。この場合、特別図柄当り判定処理の結果とは別に、時短当落判定処理の結果が表
示装置に表示されるため、興趣の低下を抑制することが可能となる。
また、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるのか「時短ハズレ」であるのかを
外観で把握することが可能または容易な演出画像を表示装置に表示することに代えて、時
短当落判定処理の結果が「時短当り」であるのか「時短ハズレ」であるのかを外観で把握
することが不可能または困難な演出画像(例えば、装飾図柄の変動演出やキャラクタによ
る表示演出等)を表示装置に表示する制御を実行してもよい。この場合、時短当落判定処
理の結果が開示されるまで、興趣を維持することが可能となる。
また、一般的なパチンコ遊技機では、特別図柄当り判定処理の結果が大当りであった場
合、サブCPUは、大当り遊技状態において推奨される遊技球の発射方法として例えば右
打ち指示を示す演出画像が表示装置(例えば液晶表示装置)に表示されるよう制御する。
この点、本実施例では、特別図柄当り判定処理の結果が大当りでなかったとしても、時短
当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、サブCPUは、時短制御が実行される場
合に推奨される遊技球の発射方法として例えば右打ち指示を示す演出画像が表示装置に表
示されるよう制御する。ただし、時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、時
短制御が実行される場合に推奨される遊技球の発射方法を示す演出画像を、常に表示装置
に表示するようにしてもよいが、特定条件が成立した場合に限り表示するようにしてもよ
い。例えば、「時短当り」に基づいてセットされる時短回数が、所定回数以上(例えば2
回以上)である場合には表示し、所定回数未満(例えば2回未満)である場合等には表示
しないようにしてもよい。なお、上記の特定条件は、時短回数を条件とするものに限られ
ず、適宜、任意の条件とすることができる。
また、特別図柄当り判定処理が実行される前に時短当落判定処理が実行される場合、サ
ブCPUは、「時短当り」となった状況下(すなわち、時短フラグがオンにセットされた
状況下)で特別図柄当り判定処理が実行されるのか否かを、外観で把握可能または把握容
易な演出画像を表示装置に表示する制御を実行してもよい。
なお、時短当落判定処理に用いる乱数値の種類、時短当落判定処理に用いる乱数値の抽
出タイミング、時短当落判定処理において時短当りと判定される条件、時短当落判定処理
の実行タイミング、時短当落判定処理を実行可能な遊技状態、時短遊技状態の態様、時短
当り時にセットされる時短回数、時短遊技状態の開始タイミング、時短遊技状態の終了タ
イミング、時短回数書き換えタイミング、時短当り確率、および、時短当落判定処理の結
果表示、等の時短にかかわる処理をまとめると以下のとおりである。
(時短当落判定処理に用いる乱数値の種類)
時短当落判定処理に用いられる乱数値は、例えば、特別図柄当り判定用乱数値、特別図
柄決定用乱数値、普通当り判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、特別図柄転落判定用乱
数値および専用の時短当落判定用乱数値等の複数種類の乱数値のうち、いずれかの乱数値
であってもよい。また、設定機であれば、設定変更時に、変更後の設定値を用いて時短当
落判定処理を行うようにしてもよい。
また、時短当落判定処理に用いる乱数値は、1種類(例えば、時短当落判定用乱数値の
み)に限られず、複数種類の乱数値(例えば、特別図柄当り判定用乱数値および図柄決定
用乱数値)を用いて決定するようにしてもよい。
(時短当落判定処理に用いる乱数値の抽出タイミング)
時短当落判定処理に用いる乱数値の抽出タイミングは、特別図柄当り判定処理の契機と
なる始動口への遊技球の入賞時、普通図柄当り判定処理の実行契機となる通過ゲートへの
遊技球の通過時、時短当落判定処理の実行契機となる専用の領域への遊技球の通過時等、
任意のタイミングであってよい。なお、時短当落判定処理に用いる乱数値の抽出は、賞球
の払い出しがある特定の入賞口等への入賞に基づいて行ってもよいし、賞球の払い出しが
ない特定のゲートや特定のアウト口等への通過に基づいて行ってもよい。
なお、時短当落判定処理用乱数値を始動口への遊技球の入賞(通過)に基づいて抽出す
るようにした場合、第1始動口および第2始動口のいずれに遊技球が入賞した場合であっ
ても時短当落判定用乱数値を抽出してもよいし、いずれか一方の特定の始動口に遊技球が
入賞した場合にのみ、時短当落判定用乱数値を抽出するようにしてもよい。
(時短当落判定処理において時短当りと判定される条件)
抽出した時短当落判定処理用乱数値を用いて時短当落判定処理を行う場合は、抽出した
時短当落判定用乱数値が特定の時短当落判定用乱数値(例えば、特定の時短当り判定値デ
ータ)であるときに時短当りと判定されるようにするとよい。また、特別図柄当り判定用
乱数値を用いて時短当落判定処理を実行する場合は、特定のハズレ判定値データ、特定の
小当り判定値データまたは/および特定の大当り判定値データであるときに時短当りと判
定されるようにするとよい。また、特別図柄の図柄乱数値を用いて時短当落判定処理を実
行する場合は、特定のハズレ図柄、特定の小当り図柄、特定の大当り図柄であるときに時
短当たりと判定されるようにするとよい。また、特別図柄転落判定用乱数値を用いて時短
当落判定処理を実行する場合は、特定の特別図柄転落判定用乱数値データであるときに時
短当りと判定されるようにするとよい。さらに、変更後の設定値を用いて時短当落判定処
理を実行する場合は、特定の設定値に変更された場合に時短当りと判定されるようにする
とよい。普通当り判定用乱数値や普通図柄決定用乱数値を用いて時短当落判定処理を行う
場合も同様である。さらには、時短当落判定処理において時短当りと判定される条件は、
上記の条件に限らず、さまざまな条件に任意に決めることができる。
なお、第3のパチンコ遊技機においては、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であ
ったとしても、特別図柄当り判定処理(図68のS2023参照)の結果が役物開放当り
であって且つVアタッカー2152が開放したときにV入賞装置2150内に進入した遊
技球がV入賞口2155を通過した場合は、役物開放当りの種類に応じて時短制御の実行
有無および時短回数を決定するようにするとよい。そして、特別図柄当り判定処理の結果
が役物開放当りであって且つVアタッカー2152が開放したにもかかわらずV入賞口2
155への遊技球の通過が検出されずに大当り遊技制御処理が実行されなかった場合、メ
インCPU2201は、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であれば、「時短当り」
に基づいて時短制御の実行有無および時短回数を決定するとよい。ただし、時短当落判定
処理の結果が「時短ハズレ」であり、特別図柄当り判定処理の結果が役物開放当りであっ
て且つVアタッカー2152が開放したときにV入賞装置2150内に進入した遊技球が
V入賞口2155を通過しなかった場合は、時短制御が実行されない。
(時短当落判定処理の実行タイミング)
始動口の遊技球の入賞(通過)に基づいて取得した時短当落判定用乱数値を用いて特別
図柄の可変表示の開始時に時短当落判定処理を実行する場合、メインCPUは、特別図柄
の始動情報と同様に、取得した時短当落判定用乱数値を保留するとよい。
また、メインCPUは、時短当落判定処理に供される乱数値を抽出するとただちに(例
えば保留される前に)時短当落判定処理を実行するようにしてもよいし、抽出した乱数値
を保留し、特別図柄の可変表示が開始されるまでの間に時短当落判定処理を実行するよう
にしてもよいし、特別図柄の可変表示の開始時に時短当落判定処理を実行するようにして
もよい。
(時短当落判定処理を実行可能な遊技状態)
時短当落判定処理は、通常遊技状態、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および時
短遊技状態のいずれにおいても実行するようにしてもよいし、時短制御が実行されない遊
技状態(例えば、通常遊技状態、高確非時短遊技状態等)においてのみ実行されるように
してもよい。また、例えば、いずれの遊技状態においても時短当落判定処理を実行する、
特定の遊技状態においてのみ時短当落判定処理を実行する、といった時短当落判定処理を
実行するための条件を予め定めて、この定められた条件を満たす場合に時短当落判定処理
が実行されるようにしてもよい。
(時短制御の態様)
大当りの種類に応じて実行される時短制御の態様と、時短当落判定処理の結果に応じて
実行される時短制御の態様とを、同じ態様としてもよいし、異なる態様としてもよい。例
えば、第1の時短フラグおよび第2の時短フラグを用意し、大当り種類に応じて時短制御
が実行される場合は第1の時短フラグをオンにセットし、時短当落判定処理の結果に基づ
いて時短制御が実行される場合は第2の時短フラグをオンにセットするようにしてもよい
。この場合、第1の時短フラグがオンにセットされた場合と第2の時短フラグがオンにセ
ットされた場合とで、機能が異なる時短制御が実行されるようにするとよい。例えば、第
1の時短フラグがオンにセットされた場合は、特図短縮制御および電サポ制御の両方を行
い、第2の時短フラグがオンにセットされた場合は、特図短縮制御および電サポ制御のう
ちいずれか一方のみを行うようにすることができる。また、第1の時短フラグがオンにセ
ットされた場合は、特図短縮制御および電サポ制御のうち特図短縮制御のみが行われる第
1時短遊技状態に制御し、第2の時短フラグがオンにセットされた場合は、特図短縮制御
および電サポ制御のうち電サポ制御のみが行われる第2時短遊技状態に制御されるように
してもよい。ただし、複数の時短フラグのうちいずれの時短フラグをオンにセットするか
については、上記に限られず、例えば、時短当落判定処理の結果に基づいて決定してもよ
いし、時短当落判定処理が実行されたときの遊技状態に応じて決定してもよい。
(時短当り時にセットされる時短回数)
時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合にセットされる時短回数は、時短当
落判定処理が行われたときの遊技状態に応じて決定することが好ましい。ただし、これに
限られず、例えば、複数の時短当落判定用乱数値が時短当り判定値データとして規定され
ている場合、セットされる時短回数を、時短当落判定処理が行われたときの遊技状態に代
えてまたは加えて、抽出された時短当落判定用乱数値に応じて決定するようにしてもよい
。例えば、始動口への遊技球の入賞に基づいて抽出された時短当落判定用乱数値が、第1
の時短当り判定値データである場合は時短回数を「100」に決定し、第2の時短当り判
定値データである場合は時短回数を「50」に決定すること等が相当する。
また、時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、時短遊技状態等)
であっても時短当落判定処理が実行されるようにし、この時短当落判定処理の結果が「時
短当り」である場合、メインCPUは、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を、
時短残回数に代えて新たにセット(すなわち、時短残回数をリセット)するようにしても
よい。この場合、新たにセットされる時短回数が時短残回数よりも多いか少ないかによっ
て遊技者にとっての利益度合いが変わることとなってゲーム性の幅が広がり、時短フラグ
がオンの時短遊技状態に面白みを持たせることができ、興趣を高めることが可能となる。
また、時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、時短遊技状態等)
であっても時短当落判定処理が実行されるようにし、この時短当落判定処理の結果が「時
短当り」である場合、メインCPUは、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を、
時短残回数に加算するようにしてもよい。この場合、現在の時短残回数よりも少なくなる
ことがないため、遊技者は、時短制御が実行される遊技状態において安心して遊技を行う
ことができる。
また、時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、時短遊技状態等)
であっても時短当落判定処理が実行されるようにし、この時短当落判定処理の結果が「時
短当り」である場合、メインCPUは、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を時
短残回数に代えて新たにセットする処理と、「時短当り」に基づいて決定された時短回数
を時短残回数に加算する処理とのうち、予めいずれかに定めて、この予め定められた条件
を満たす態様で時短回数をセットするようにしてもよい。
なお、第1の時短フラグがオンにセットされた場合と第2の時短フラグがオンにセット
された場合とで機能が異なる時短制御が実行されるようにしたパチンコ遊技機において、
時短当落判定処理の結果が「時短当り」であった場合、メインCPUは、実行中の時短制
御と「時短当り」に基づいて実行される時短制御とが、同じ機能の時短制御である場合と
異なる機能の時短制御である場合とで、時短回数をセットする処理を変えるようにしても
よい。例えば、実行中の時短制御と「時短当り」に基づいて実行される時短制御とが同じ
機能の時短制御である場合には、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を時短残回
数に加算し、実行中の時短制御と「時短当り」に基づいて実行される時短制御とが異なる
機能の時短制御である場合には、実行中の時短残回数に代えて、「時短当り」に基づいて
決定された時短回数を新たにセット(すなわち、時短残回数をリセット)するようにして
もよい。また、実行中の時短制御と「時短当り」に基づいて実行される時短制御とが異な
る機能の時短制御である場合、実行中の時短残回数を全て消化した後に、「時短当り」に
基づく時短制御を実行するようにしてもよい。
なお、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて時短回数をセット
する場合、時短回数が「0」にセットされる場合があり得るようにしてもよい。すなわち
、セットされる時短回数が「0」に決定された場合、時短当落判定処理の結果が「時短当
り」であるにもかかわらず、時短フラグがオンにセットされる。また、時短制御の実行中
に行われた時短当落判定処理の結果が「時短当り」であって且つ時短回数が「0」にセッ
トされる場合、実行中の時短制御が終了することとなる。
(時短制御の開始タイミング)
時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて実行される時短制御の開
始タイミングは、特別図柄ゲームの終了時とすることができる。例えば、特別図柄当り判
定処理の結果がハズレである場合、特別図柄が確定する特別図柄確定時間が経過したこと
に基づいて時短制御を開始することができる。また、特別図柄当り判定処理の結果が小当
りである場合、小当り遊技制御処理の終了に基づいて時短制御を開始することができる。
また、特別図柄当り判定処理の結果が大当りである場合、大当り遊技制御処理の終了に基
づいて時短制御を開始することができる。
時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて実行される時短制御の開
始タイミングが特別図柄ゲームの終了時であって、同一フレームにおいて時短当落判定処
理が特別図柄当り判定処理に先だって行われる場合、時短当落判定処理の結果が「時短当
り」であったとしても、特別図柄当り判定処理の結果が大当りである場合には「時短当り
」を無効にし(「時短当り」に基づいて時短フラグがオンにセットされず)、当り時選択
図柄コマンドに基づいて時短フラグをオンにセットする(大当りの種類に応じて時短フラ
グがオンにセットされない場合もある)ことが好ましい。
また、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて実行される時短制
御の開始タイミングは、特別図柄ゲームの終了時に限られない。例えば、同一フレームに
おいて時短当落判定処理を特別図柄当り判定処理に先だって行う場合、時短当落判定処理
の結果に基づいて、ただちに(特別図柄当り判定処理が行われる前)に時短制御を開始し
てもよい。この場合、時短当落判定処理に用いられる乱数値の抽出時と、時短当落判定処
理の実行時とで、遊技状態(すなわち、時短制御の実行有無)が異なる場合が生じ、興趣
を高めることが可能となる。
さらに、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であることに基づいて実行される時短
制御の開始タイミングを、所定回数のゲームが実行された後としてもよい。この場合、時
短当落判定処理の結果が「時短当り」となった後、時短制御が開始されるまでの間、時短
制御が開始されるか否かの煽り演出をサブCPUにより実行することで、興趣を高めるこ
とが可能となる。
なお、第3のパチンコ遊技機において、特別図柄の当り判定処理の結果が大当り(時短
制御が実行される大当り)であることに基づいて大当り遊技制御が実行される場合、この
大当り遊技制御の終了に基づいて、大当りに基づく時短制御が開始されるようにするとよ
い。また、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り(時短制御が実行される役物開
放当り)であって且つVアタッカー2152が開放したときにV入賞口2155への遊技
球の通過が検出されたことによって大当り遊技制御が実行された場合も、大当り遊技制御
の終了に基づいて時短制御が開始されるようにするとよい。また、時短当落判定処理の結
果が「時短当り」であって、特別図柄当り判定処理(図68のS2023参照)の結果が
役物開放当りであることに基づいてVアタッカー2152が開放したにもかかわらずV入
賞口2155への遊技球の通過が検出されずに大当り遊技制御が実行されなかった場合、
メインCPUは、開閉入賞口2151が閉鎖したことに基づいて、「時短当り」に基づく
時短制御を開始するようにするとよい。
(時短遊技状態の終了タイミング)
時短遊技状態が終了するタイミングは、例えば、「時短制御が実行される遊技状態にお
いて、セットされた時短回数にわたって特別図柄の可変表示が実行された場合」、「時短
制御が実行される遊技状態において、特別図柄当り判定処理の結果に基づいて大当り遊技
状態に制御された場合」または「時短当落判定処理の結果が時短当りであったにもかかわ
らず時短回数が0回にセットされた場合」等である。
なお、時短制御が実行される遊技状態において、特別図柄当り判定処理の結果に基づい
て小当り遊技制御処理が実行された場合は、小当り遊技制御処理の終了後も時短制御が継
続して実行される。
なお、第3のパチンコ遊技機においては、時短制御の実行中に、特別図柄の当り判定処
理が役物開放当りであることを示す停止図柄態様が導出されたことによって開閉入賞口2
151が開放されたものの、Vアタッカー2152が開放したときにV入賞口2155へ
の遊技球の通過が検出されずに大当り遊技制御処理が開始されなかった場合、メインCP
U2201は、開閉入賞口2151が閉鎖した後も時短制御を継続して実行する。
(時短回数書き換え)
時短制御が実行される遊技状態(例えば、高確時短遊技状態、時短遊技状態等)におい
て時短当落判定処理を実行し、この時短当落判定処理の結果が「時短当り」である場合、
メインCPUは、時短回数を書き換えてもよいし、時短回数の書き換えを行わない(すな
わち、実行中の時短制御における時短回数を消化するまで時短制御を実行する)ようにし
てもよい。
なお、時短回数を書き換える場合、メインCPUは、「時短当り」に基づいて決定され
た時短回数を、実行中の時短制御における時短回数を消化した時点で書き換えて(セット
して)もよいし、特別図柄当り判定処理の実行時にセットしてもよいし、特別図柄の可変
表示の開始時や停止時にセットしてもよいし、時短当落判定処理時にセットしてもよいし
、さまざまなタイミングでセットすることができる。なお、時短当落判定処理時にセット
する場合、「時短当り」に基づいて決定された時短回数を、実行中の時短制御における時
短回数に上書きすることとなる。また、「時短回数を書き換える」および「従前の時短回
数に加算する」のうち予めいずれかに定めて、この予め定められた条件を満たす態様で時
短回数をセットするようにしてもよい。
(時短当り確率)
第1始動口または第2始動口への遊技球の入賞に基づいて時短当落判定処理を行う場合
、第1始動口への遊技球の入賞に基づいて行われる時短当落判定処理(以下、「第1時短
当落判定処理」と称する)と、第2始動口への遊技球の入賞に基づいて行われる時短当落
判定処理(以下、「第2時短当落判定処理」と称する)とで、時短当り確率が異なるよう
にしてもよい。例えば、第1時短当落判定処理が行われた場合の時短当り確率よりも第2
時短当落判定処理が行われた場合の時短当り確率を高くしてもよいし、第2時短当落判定
処理が行われた場合の時短当り確率よりも第1時短当落判定処理が行われた場合の時短当
り確率を高くしてもよいし、第1時短当落判定処理が行われた場合と第2時短当落判定処
理が行われた場合とで時短当り確率を同じまたはほぼ同じ確率としてもよい。
(時短当落判定処理の結果表示)
時短当落判定処理の結果(時短当りであるか時短ハズレであるか)を表示する時短当落
判定結果表示部、または/および、時短当落判定処理の結果(時短当り)に基づいて決定
された時短回数を表示する当選時短回数表示部を設けてもよい。時短当落判定結果表示部
または/および当選時短回数表示部は、特別図柄表示部等を備えるLED表示群に設けて
、メインCPUにより制御されるようにするとよい。ただし、これに代えてまたは加えて
、サブCPUにより、例えば液晶表示装置等の表示装置に、時短当落判定処理の結果また
は/および時短当りに基づいて決定された時短回数を表示するようにしてもよい。
(インターバル)
特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであって且つ時短当落判定処理の結果が「時短
当り」である場合、メインCPUは、当該ゲームにおいて特別図柄の可変表示を停止した
後のインターバル時間を、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレであって且つ時短当落
判定処理の結果が「時短ハズレ」である場合の上記のインターバル時間よりも長くしても
よい。なお、装飾図柄の可変表示は特別図柄の可変表示と同期するため、この場合、サブ
CPUは、上記のインターバル時間が経過するまでの間、「時短当り」であることを示す
演出画像を例えば液晶表示装置等の表示装置に表示することが好ましい。
また、第3のパチンコ遊技機において、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当り
であって且つこの役物開放当りに基づいて大当り遊技制御処理が実行されない場合、メイ
ンCPU2201は、時短当落判定処理の結果が「時短当り」であるときの役物開放当り
にかかる動作終了後のインターバル時間を、時短当落判定処理の結果が「時短ハズレ」で
あるときの上記のインターバル時間よりも長くしてもよいし、同じまたは略同じ時間とし
てもよい。
[4-3.遊技媒体の管理にかかわる拡張例]
本明細書に記載された第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機および第3のパチ
ンコ遊技機は、遊技媒体を用いて遊技を行い、その遊技の結果に基づいて特典(例えば、
賞球、賞データ等)が付与される形態全ての遊技機に適用することができる。すなわち、
物理的な遊技者の動作によって遊技媒体(例えば、遊技球、メダル等)が発射されたり投
入されたりすることで遊技を行い、その遊技の結果に基づいて遊技媒体が払い出される形
態のみならず、主制御回路自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、封入さ
れた遊技球を循環させて行う遊技やメダルレスで行う遊技を可能とするものであってもよ
い。また、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路に装着され(
接続され)、遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。
封入された遊技球を循環させて遊技を行う遊技機の場合、遊技媒体としての遊技球が外
部に排出されずに遊技可能に構成されているため、入賞したとき、賞球が払い出されるこ
とに代えて遊技媒体としての賞球データが付与される。この明細書において、「払い出さ
れる遊技価値」には、賞球および賞球データのいずれの意味も含まれる。例えば、賞球数
が15個の入賞口に入賞した場合、封入式の遊技機であれば、15個の賞球に対応する価
値の賞球データが付与される。また、遊技価値は、必ずしも賞球や賞球データに限定され
ず、賞球や賞球データに相当するものであればよい。
また、主制御回路に接続された遊技媒体管理装置が管理する場合、遊技媒体管理装置は
、ROMおよびRWM(あるいはRAM)を有して、遊技機に設けられる装置であって、
図示しない外部の遊技媒体取扱い装置と所定のインターフェイスを介して双方向通信機能
に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技媒体の投入操作
を行う上で、必要な遊技媒体を提供する動作)若しくは遊技媒体の払出に係る役に入賞(
当該役が成立)した場合の、遊技媒体の払出動作(すなわち、遊技者に対して遊技媒体の
払出を行う上で、必要な遊技媒体を獲得させる動作)、または遊技の用に供する遊技媒体
を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、これ
ら実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、
パチンコ遊技機の前面に、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図
示)を設けることとし、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理する
ものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することが
できる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよ
い。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を
、外部の遊技媒体取扱装置に対して自由に送信させることができる性能を有し、また、遊
技者が直接操作する場合の他、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能を有し
、また、外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられている場
合には、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示
す信号を送信できない性能を有することが望ましい。
遊技機には上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部
接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例
えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信ア
ンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部
接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対しいずれかの方
法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値
を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し減算した有価価値に対応する遊
技媒体を増加させる。そして遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記
操作を繰り返し行う。その後遊技の結果所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際に
はいずれかの返却操作手段を操作することにより遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置
に対し遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排
出する。遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに自身が記憶する遊技媒体数をク
リアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンタ等に持ってい
くか、または他の台で記録された遊技媒体に基づいて遊技を行うために遊技台を移動する
なお、上記例では全遊技媒体を遊技媒体取扱装置に対して送信したが、遊技機または遊
技媒体取扱装置側で遊技者が所望する遊技媒体数のみを送信し、遊技者が所持する遊技媒
体を分割して処理することとしてもよい。また、記録媒体を排出するだけに限らず、現金
または現金等価物を排出するようにしてもよいし、携帯端末等に記憶させるようにしても
よい。また、遊技媒体取扱装置は遊技場の会員記録媒体を挿入可能とし、会員記録媒体に
貯留して後日再遊技可能とするようにしてもよい。
また、遊技機または遊技媒体取扱装置において、図示しない所定の操作手段を操作する
ことにより遊技媒体取扱装置または遊技媒体管理装置に対し遊技媒体または有価価値のデ
ータ通信をロックするロック操作を実行可能としてもよい。その際にはワンタイムパスワ
ード等遊技者にしか知り得ない情報を設定することや遊技媒体取扱装置に設けられた撮像
手段により遊技者を記録するようにしてもよい。
また、上記では、遊技媒体管理装置を、パチンコ遊技機に適用する場合について説明し
ているが、パチスロ機や、遊技球を用いるスロットマシンや、封入式遊技機においても同
様に遊技媒体管理装置を設け、遊技者の遊技媒体が管理されるようにすることもできる。
このように、上述した遊技媒体管理装置を設けることにより、遊技媒体が物理的に遊技
に供される場合と比べて、遊技機内部の部品点数を減らすことができ、遊技機の原価およ
び製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにするこ
ともでき、遊技環境が改善し、騒音も減らすことができるとともに、部品を減らしたこと
により遊技機の消費電力を減らすことにもなる。また、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払
出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、遊技機をとりまく種々の環境
を改善することができる遊技機を提供することが可能となる。
また、遊技媒体が外部に排出されずに遊技可能に構成された封入式の遊技機と、該遊技
機に対して、遊技媒体の消費、貸出および払出に伴う遊技媒体の増減に関するデータを通
信ケーブルを介して光信号によって送受信が可能に接続された遊技媒体管理装置と、を有
する遊技システムに本発明を適用した場合には、遊技システムを以下のように構成しても
よい。
以下に、封入式の遊技機の概略を説明する。封入式の遊技機において、発射装置は、遊
技領域の上方に位置し、遊技領域に対して上方から遊技媒体としての遊技球を発射する。
遊技者がハンドルを操作すると、払出制御回路により球送りソレノイドが駆動させられ、
球送り杵が発射台の方向へと、待機状態の遊技球を押し出す。これにより、遊技球が発射
台へ移動する。また、待機位置から発射台への経路には減算センサが設けられており、発
射台へ移動する遊技球を検出する。減算センサによって遊技球が検出された場合には、持
ち球数が1減算される。このように、遊技領域に対して上方から遊技媒体としての遊技球
を発射するように構成されているため、封入式の遊技機ではいわゆる戻り球(ファール球
)を回避することができる。そして、遊技領域を転動した後に遊技領域から排出された遊
技球は、球磨き装置によって磨かれる。球磨き装置によって磨かれた遊技球は、揚送装置
によって上方へと搬送され、発射装置に導かれる。遊技球は封入式の遊技機の外部に排出
されずに、当該遊技機において一定数(例えば、50個)の遊技球が一連の経路を循環す
るように構成されている。また、球磨き装置を設けずに、遊技球を遊技機の外部に排出す
る排出機構と、遊技機の外部で磨き上げた遊技球を遊技球の内部に取り込む取込機構とを
設けるようにしてもよい。この場合、取込機構は、取込専用の樋を設けてもよいし、遊技
領域に設けられた入賞口から取り込むように構成してもよい。
封入式の遊技機では、遊技球が遊技機の外部に排出されないため、遊技球を一時的に保
持するための上皿や下皿は設けられていない。封入式の遊技機では遊技球が外部に排出さ
れないことから、遊技者の手元に遊技球が実際にあるわけではなく、遊技を行うことによ
り遊技球が現実に増減するわけではない。封入式の遊技機において、遊技者は遊技媒体管
理装置からの貸出により持ち球を得てから遊技を開始する。ここで、持ち球を得るとは、
遊技者が、データ管理上、遊技媒体を得ることをいう。そして、発射装置から遊技球が発
射されることにより持ち球が消費され、持ち球数が減少する。また、遊技球が遊技領域に
設けられた各入賞口等を通過することにより、入賞口に応じて設定された条件に従った数
だけ払出が行われ、持ち球数が増加する。さらに、遊技媒体管理装置からの貸出によって
も、持ち球数が増加する。また、例えば、遊技の終了によって封入式の遊技機に記憶され
る遊技価値(すなわち持ち球)の全部を清算したり、持ち球の一部を遊技媒体管理装置に
送信する操作を行ったりすることによって、持ち球の全部または一部が遊技媒体管理装置
で管理される遊技価値に統合される場合、封入式の遊技機に記憶される遊技価値は、減算
またはクリアされ、持ち球数は減少する。さらに、遊技領域の上方から遊技球が発射され
るタイプの遊技機にはファール球の概念がないが、従来の遊技機のように下方から遊技球
が発射される場合にはファール球が発生しうる。そのため、下方から遊技球が発射される
タイプの遊技機の場合、ファール球の発生有無によっても、持ち球数の増減が発生する。
なお、「遊技媒体の消費、貸出および払出」とは、持ち球の消費、貸出および払出が行わ
れることを示す。また、「遊技媒体の増減」とは、消費、貸出および払出によって持ち球
数が増減することを示す。また、「遊技媒体の消費、貸出および払出に伴う遊技媒体の増
減に関するデータ」とは遊技球が発射されることによる持ち球の減少と、貸出および払出
による持ち球の増加とに関するデータである。
封入式の遊技機は、払出制御回路およびタッチパネル式である液晶表示装置を有してい
る。払出制御回路は、遊技球が各入賞口等の通過を検出する各種センサに接続されている
。払出制御回路は、持ち球数を管理している。例えば、遊技球が各入賞口を通過した場合
には、そのことによる遊技球の払出個数を持ち球数に加算する。また、遊技球が発射され
ると持ち球数を減算する。払出制御回路は、遊技者の操作により、持ち球数に関するデー
タを遊技媒体管理装置へ送信する。また、上記の液晶表示装置は遊技機の上部に位置し、
遊技媒体管理装置で管理する遊技価値から持ち球への変換(球貸し)や、持ち球の計数(
返却)の要求を受け付ける。そして、これらの要求を遊技媒体管理装置を介して払出制御
回路に伝え、払出制御回路が現在の持ち球数に関するデータを遊技媒体管理装置に送信す
るように指示する。ここで、「遊技価値」とは、貨幣・紙幣、プリペイド媒体、トークン
、電子マネーおよびチケット等であり、遊技媒体管理装置によって持ち球に変換すること
が可能であるものを示す。なお、この本実施形態において、遊技媒体管理装置は、いわゆ
るCRユニットであり、紙幣およびプリペイド媒体等を受付可能に構成されている。また
、計数された持ち球は、遊技システムが設置される遊技場などにおいて、景品交換等に用
いることができる。
また、封入式の遊技機は、バックアップ電源を有している。これにより、夜間等に電源
をOFFにした場合であっても、OFFにする直前のデータを保持することができる。ま
た、このバックアップ電源により、例えば、扉開放センサによる扉枠開放の検出を継続し
て実行させてもよい。これにより、夜間に不正行為を行われることも防止することができ
る。なお、この場合は、扉枠が開放された回数等の情報を記憶するものであってもよい。
さらに、電源が投入された際に、扉枠が開放された回数等の情報を、遊技機の液晶表示装
置等に出力するものであってもよい。
なお、封入式の遊技機は、遊技者が遊技球に触れることができないように構成されてい
ればよく、例えば、遊技球を島設備で循環させずに当該遊技機のみで循環させるタイプの
もの、および、遊技球が島設備を循環するものの遊技者が遊技球に触れることができない
タイプのもの等も、封入式の遊技機に含まれる。
遊技媒体管理装置は、遊技機接続基板を有している。遊技媒体管理装置は、遊技機接続
基板を介して、遊技機とのデータ(送信信号)の送受信を行うように構成されている。送
受信されるデータは、主制御回路に設けられたCPUの固有ID、払出制御回路に設けら
れたCPUの固有ID、遊技機に記憶された遊技機製造業者コード、セキュリティチップ
の製造業者コード、遊技機の型式コードなどの情報である。そして、遊技機および前記遊
技媒体管理装置のいずれか一方を送信元とし他方を送信先として、送信元が送信信号を送
信した際に、上記送信信号を受信した送信先が上記送信信号と同じ信号である確認用信号
を上記送信元に送信し、上記送信元は、上記送信信号と上記確認用信号とを比較して、こ
れらが同一か否かを判別するようにしている。
このように、送信元において、送信先から送信された確認用信号を送信信号と比較して
、これらが同一か否かを判別することにより、送信元から送信した信号が改ざんされるこ
となく、送信元に送信されていることを確認することができる。これにより、遊技機と遊
技媒体管理装置との間での送受信信号を改ざんする等の不正行為を抑制することができる
また、上記遊技システムにおいて、上記送信元は信号を変調する変調部を有し、該変調
部により変調された信号を上記送信信号として送信し、上記送信先は上記変調部により変
調された信号を復調する復調部を有することとしてもよい。
これにより、仮に、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号を読み取られたと
しても、この信号の解読は困難であり、遊技機と遊技媒体管理装置との間での送受信信号
を改ざんする等の不正行為を抑制することができる。
また、上記遊技システムにおいて、上記送信先は、上記送信元からの上記送信信号を受
信した際に、上記送信信号を受信したことを示す信号である承認信号を、上記確認用信号
とは別に上記送信元に送信することとしてもよい。
これにより、送信信号と確認用信号とを比較することにより、正規の信号の送受信が行
われたことを確認するだけでなく、承認信号に基づいて正規の信号の送受信が行われたこ
とを確認することができるので、不正行為の抑制をより強化することができる。また、主
制御回路と遊技媒体管理装置とを直接通信接続するのではなく、主制御回路と遊技媒体管
理装置との間に枠制御回路を設けて、枠制御回路を経由して主制御回路と遊技媒体管理装
置とを通信接続するようにしてもよい。また、主制御回路とは別に発射制御回路を設け、
発射制御回路と遊技媒体管理装置との間に枠制御回路を設けるように構成してもよい。こ
の場合、主制御回路や発射制御回路のエラー制御を枠制御回路で行うようにしてもよい。
また、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とが並行して行われる場合、
メインCPUは、第1特別図柄および第2特別図柄の両方が大当り図柄を示す図柄組合せ
で停止することがないように処理を行う。
詳述すると、メインCPUは、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示
の両方を行っているときに、一方の特別図柄が大当り図柄を示す図柄組合せで停止した場
合は、他方の特別図柄を、特別抽選の結果にかかわらずハズレを示す図柄組合せで強制的
に停止させる制御を行う。一方の特別図柄が大当り図柄を示す図柄組合せで停止すると、
上述したとおり一般遊技状態から大当り遊技状態に移行するが、この大当り遊技状態では
、第1特別図柄の始動条件および第2特別図柄の始動条件のいずれも成立せず、メインC
PUは、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示のいずれも新たに行わな
い。
また、メインCPUは、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示の両方
を行っているときに、一方の特別図柄が小当り図柄を示す図柄組合せで停止した場合は、
一般遊技状態から小当り遊技状態への移行(小当り図柄を示す図柄組合せで停止したこと
)に基づいて他方の特別図柄の変動時間の計時を中断し、小当り遊技状態から一般遊技状
態への移行(小当り遊技の終了)に基づいて他方の特別図柄の変動時間の計時を再開する
処理を行う。一方の特別図柄が小当り図柄を示す図柄組合せで停止すると、上述したとお
り一般遊技状態から小当り遊技状態に移行するが、この小当り遊技状態では、第1特別図
柄の始動条件および第2特別図柄の始動条件のいずれも成立せず、メインCPUは、第1
特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示のいずれも新たに行わない。ただし、
第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示の両方を行っているときに、一方
の特別図柄が小当り図柄を示す図柄組合せで停止した場合、メインCPUは、可変表示中
の他方の特別図柄について、見掛け上は可変表示中と同様の態様でLED群で構成される
特別図柄の可変表示を行うが、上述したとおり変動時間の計時は中断する。
[4-4.その他の拡張例]
本明細書では、第1のパチンコ遊技機、第2のパチンコ遊技機および第3のパチンコ遊
技機を例に挙げて説明したが、本明細書に記載された技術を、例えばパチスロ等、他の遊
技機に適用することができる。
本明細書に記載された技術をパチンコ遊技機およびパチスロのいずれに適用した場合で
あっても、図柄の仮停止を伴う演出については、リールによる仮停止を含んでも良い。な
お、図柄の「停止」には本停止と仮停止があり、「停止」の解釈はいずれであってもよい
。また、遊技者による遊技を行うための操作には、レバー、ハンドル、ボタンなどの操作
、タッチ等、いずれであってもよい。
パチンコ遊技機では、演出ボタンを操作することによって遊技機の管理者が演出等の設
定を行う場合があるが、当該演出ボタンによる設定の後、遊技者が遊技を開始するよう運
用される場合がある。この場合、結果的に、管理者による操作が、遊技者が遊技を行うた
めの操作となる場合も想定される。同様にパチスロでは、管理者が2ベット遊技を行い、
2ベット遊技に応じたBBフラグが成立した状態で、遊技者が3ベット遊技を行う運用を
想定する場合がある。この場合、遊技者が2ベット遊技と3ベット遊技とのいずれでも遊
技を行うことができるものの、2ベット遊技を遊技機の管理者が行う場合があるため、管
理者が行う遊技(例えば、2ベット遊技等)やホールメニューの選択等が、遊技者が遊技
を行うための操作であってもよい。
パチンコ遊技機では、メインCPUの制御により右打ちか左打ちかを報知することで遊
技者の遊技方法を管理し、遊技者の遊技方法が意図するものではない場合、エラーや警告
等の遊技が意図しないものであることをサブCPUの制御により報知するようにしてもよ
い。
パチスロでは、遊技者による押し順(アシスト)等、遊技者の遊技方法をメインCPU
の制御により管理する場合があるが、遊技者の遊技方法が意図するものではない場合に、
エラーや警告等の遊技が意図しないものであることをサブCPUの制御により報知するよ
うにしてもよい。
また、パチンコ遊技機では、主制御基板と払出制御基板とが別基板で搭載されているが
、1ボードであってもよい。パチスロでは、払出制御基板が存在しない場合があるが、主
制御基板で払出が制御されていてもよいし、主制御基板と払出制御基板とに分かれていて
もよい。
また、パチスロは、通常、種々の遊技に必要な装置を内部に収納した矩形の筐体、及び
筐体に対して開閉可能な扉を備えているが、パチスロにおける筐体を枠としてとらえるこ
とが可能である。一方、パチンコにおいては、外枠を筐体ととらえること、外枠及びベー
スドアを筐体ととらえること、外枠、ベースドア、ガラスドア及び皿ユニットからなる遊
技機全体を筐体ととらえること等が可能である。なお、筐体と扉との間や、枠と扉との間
に、各種制御基板が設けられたユニット、中枠、中間部などが存在していてもよいし、扉
、枠、筐体等に、各種制御基板や表示手段、装飾部、役物等が存在していてもよい。
[5.第4のパチンコ遊技機の第1実施形態]
次に、第4のパチンコ遊技機について説明する。第4のパチンコ遊技機は、第1実施形
態と第2実施形態とを有しており、いずれの実施形態も、第3のパチンコ遊技機と同様に
、1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機である。第4のパチンコ遊技機の第1実施形
態及び第2実施形態は、第3のパチンコ遊技機と比して、遊技性の基本仕様が異なってお
り、それに伴い遊技領域に配置される各種部材の構成が一部異なっている。
なお、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態及び第2実施形態は、第3のパチンコ遊技
機と同様に、第1特別図柄と第2特別図柄とを並行して可変表示させず、第1特別図柄の
始動条件よりも第2特別図柄の始動条件が優先して成立する優先変動機である。ただし、
これに限られず、上述した順次変動機としてもよい。
最初に、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態を説明した後に、第4のパチンコ遊技機
の第2実施形態を説明する。以降、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態及び第2実施形
態を説明するにあたり、第1のパチンコ遊技機と同様の構成要件については同じ符号およ
び同じステップ番号を付して、その構成や処理に関する詳しい説明を省略する。
<第4のパチンコ遊技機の第1実施形態>
[5-1.遊技盤ユニット]
図108を参照して、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態が備える遊技盤ユニット3
010について説明する。この遊技盤ユニット3010も、第1のパチンコ遊技機と同様
に、保護ガラス43(図2参照)の後方に位置するようにベースドア3(図2参照)の前
方に配置される。
図108は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態が備える遊技盤ユニット3010の
外観を示す正面図の一例である。遊技盤ユニット3010は、遊技パネル3100を備え
、遊技パネル3100に各種部材が配置され、遊技パネル3100の前側面には、発射さ
れた遊技球が転動流下可能な遊技領域105が形成されている。
図108に示されるように、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態が備える遊技盤ユニ
ット3010は、第1のパチンコ遊技機と比して、主に、第1通過ゲート3126Aと、
第2通過ゲート3126Bと、第1始動口3120と、第2始動口3140と、普通電動
役物ユニット3145と、特別電動役物ユニット3130と、V入賞装置3150との構
成や配置が異なっている。以下に、それぞれの構成やその配置について説明する。
(第1通過ゲート)
第1通過ゲート3126Aは、表示装置7の表示領域の下方に配置されており、左打ち
された遊技球が通過可能(右打ちされた遊技球が通過困難または不可能)となるように配
置されている。そして、第1通過ゲート3126Aには、第1通過ゲート3126Aへの
遊技球の通過を検出する第1通過ゲートスイッチ3127A(後述の図109参照)が備
えられている。
(第2通過ゲート)
第2通過ゲート3126Bは、右側領域107の後述する普通電動役物ユニット314
5の下方に配置されており、右打ちされた遊技球のみが通過できるように配置されている
。そして、第2通過ゲート3126Bには、第2通過ゲート3126Bへの遊技球の通過
を検出する第2通過ゲートスイッチ3127B(後述の図109参照)が備えられている
第1通過ゲート3126Aまたは第2通過ゲート3126B(以下、適宜「通過ゲート
3126A、3126B」ともいう)に遊技球が通過すると、普通図柄抽選や、普通図柄
の可変表示が行われる。なお、本実施形態では、通過ゲート3126A、3126Bに遊
技球が通過しても、賞球は払い出されないが、所定の賞球(例えば1個の遊技球)が払い
出されてもよい。
また、通過ゲート3126A、3126Bを、役物連続作動装置を作動させるための契
機となるように機能させてもよい。条件装置が作動していることを前提として、通過ゲー
ト3126A、3126Bに遊技球が通過したことをもって役物連続作動装置を作動させ
て、大当り遊技状態に移行するようにしてもよい。
このことは、上述した第1のパチンコ遊技機の通過ゲート126、及び第3のパチンコ
遊技機の通過ゲート2126についても同様である。
(第1始動口)
第1始動口3120は、第1通過ゲート3126Aを通過した遊技球の進行方向(すな
わち、第1通過ゲート3126Aの直下)であって、第1通過ゲート3126Aから略1
個分の遊技球の距離を離間して近接して配置されている。さらに、第1始動口3120は
、第1通過ゲート3126Aを通過した遊技球以外は、遊技釘等により遊技球の入球が困
難となるようにとなるように配置されている。
第1始動口3120に遊技球が入球すると、特別図柄抽選や、第1特別図柄の可変表示
が行われたり、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出されたりすることになる。
なお、本実施形態では、第1始動口3120と第1通過ゲート3126Aとの離間距離
を略1個分の遊技球の距離としたが、略1~2個分の遊技球の距離でもよい。本来的には
、第1始動口3120と第1通過ゲート3126Aとの距離は短ければ短いほどよいが、
第1始動口3120と第1通過ゲート3126Aとの機能をそれぞれ独立させるためには
、第1始動口3120と第1通過ゲート3126Aとの間は、最低1個分の遊技球の距離
を開けることが望ましい。
このように、第1始動口3120を、第1通過ゲート3126Aの直下に近接して配置
したことにより、第1通過ゲート3126Aを通過した遊技球はすぐさま第1始動口31
20に入球することになり、第1通過ゲート3126Aへの遊技球の通過を契機とした普
通図柄の可変表示の開始時期と、第1始動口3120への遊技球の入球を契機とした特別
図柄の可変表示の開始時期との調整を図ることができる(略同時期に可変表示を開始でき
る)。
また、第1始動口3120を、第1通過ゲート3126Aを通過した遊技球以外は入球
が困難となるように配置したことにより、普通図柄の可変表示は行われないものの、特別
図柄の可変表示のみが行われることの事象を防止し、第1始動口3120への遊技球の入
球を契機とした特別図柄の可変表示と、第1通過ゲート3126Aへの遊技球の通過を契
機とした普通図柄の可変表示とをセットで作動させることができる。
(第2始動口)
第2始動口3140は、右打された遊技球が入球可能(左打ちされた遊技球が入球困難
または不可能)に配置されている。
第2始動口3140に遊技球が入球すると、特別図柄抽選や、第2特別図柄の可変表示
が行われたり、所定の賞球(例えば1個の遊技球)が払い出されたりすることになる。
(普通電動役物ユニット)
普通電動役物ユニット3145は、遊技球が入球することによって所定数の遊技球が賞
球として払い出される入賞口と、この入賞口への遊技球の入球を検出するスイッチと、普
通電動役物3146とを一体化したユニット体であって、右側領域107に配置されてい
る。本実施形態では、上記の入賞口を第2始動口3140とし、上記のスイッチを第2始
動口スイッチ3141としている。
普通電動役物3146は、前後方向に進退可能な突出板型の普電用シャッタ3147と
、この普電用シャッタ3147を作動させる普電用ソレノイド3148(後述の図109
参照)とを備える。普通電動役物3146すなわち普電用シャッタ3147は、第2始動
口3140への遊技球の入球が可能または容易な開放状態と、第2始動口3140への遊
技球の入球が不可能または困難な閉鎖状態とに状態移行可能に構成される。
具体的には、普電用シャッタ3147は、第2始動口3140の入口前に配置された略
三角形の入球防止部と第2始動口3140に向けて傾斜した板状の入球誘導部とで構成さ
れている。普電用シャッタ3147が開放状態であるときには、略三角形の入球防止部は
、遊技パネル3100の表面から遊技球の直径以上の距離を突出して遊技球の第2始動口
3140への入球を阻害せず、板状の入球誘導部は、遊技パネル3100の表面から遊技
球の直径よりも小さい距離を突出して、右側領域107に流下している遊技球を受け入れ
、受け入れた遊技球を第2始動口3140へ誘導する。一方、普電用シャッタ3147が
閉鎖状態であるときには、略三角形の入球防止部は、遊技パネル3100の表面から遊技
球の直径よりも小さい距離を突出して遊技球の第2始動口3140への入球を阻害し、板
状の入球誘導部は、遊技パネル3100の表面に埋没し、右側領域107に流下している
遊技球の受け入れることなく、下方に流下させる。なお、前後方向に進退可能な上記の普
電用シャッタ3147に代えて、所謂電チューと呼ばれる可動部材を採用してもよい。
(特別電動役物ユニット)
特別電動役物ユニット3130は、大入賞口3131と、大入賞口3131への遊技球
の入球を検出する大入賞口カウントスイッチ3132(後述の図109参照)と、特別電
動役物3133とを一体化したユニット体である。特別電動役物ユニット3130は、右
側領域107において下方に配置されている。
大入賞口3131は、右打ちされた遊技球が入球可能(左打ちされた遊技球が入球困難
または不可能)となるように右側領域107に配置されている。ただし、これに限定され
るものではなく、左打ちされた遊技球が入球可能な大入賞口を配置したり、センター役物
115の上部において遊技球が入球可能な大入賞口を配置したりするようにしてもよい。
大入賞口3131は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態に制御されている
ときに所定個数(例えば10個)までの遊技球が入球可能となるように開放される入賞口
である。この大入賞口3131に遊技球が入球すると、所定の賞球(例えば10個の遊技
球)が払い出されることになる。
大入賞口3131が閉鎖状態から開放状態に移行するのは、特別図柄当り判定処理の結
果が「大当り」であることを示す停止表示態様が導出された場合の第1のルートと、特別
図柄判定の結果が「役物開放当り」であることを示す停止表示態様が導出されたことによ
ってVアタッカー3152が開放し、開放されたVアタッカー3152に進入した遊技球
がVアタッカー3152内のV入賞口に入賞した場合の第2のルートときである。
特別電動役物3133は、前後方向に進退可能な特電用シャッタ3134と、この特電
用シャッタ3134を作動させる特電用ソレノイド3135(後述の図109参照)とを
備える。特別電動役物3133すなわち特電用シャッタ3134は、大入賞口3131へ
の遊技球の入球が可能または容易な開放状態と、大入賞口3131への遊技球の入球が不
可能または困難な閉鎖状態とに移行可能に構成される。
具体的には、特電用シャッタ3134は、下方が軸支された開閉扉で構成されている。
特電用シャッタ3134が開放状態であるときには、開閉扉が前面側に倒れて大入賞口3
131が開口し、右側領域107に流下している遊技球を受け入れ、受け入れた遊技球を
大入賞口3131へ誘導する。一方、特電用シャッタ3134が閉鎖状態であるときには
、開閉扉が倒立して大入賞口3131を閉口し、大入賞口3131への遊技球の入球が不
可能または困難となる。
(V入賞装置)
V入賞装置3150は、右側領域107において普通電動役物ユニット3145の下流
側に設けられている。V入賞装置3150は、V入賞装置3150の内部に遊技球が進入
できるように開口された開閉入賞口3151と、開閉入賞口3151を開閉させることが
可能なVアタッカー3152と、このVアタッカー3152を作動させて開閉入賞口31
51を開閉させるVアタッカー用ソレノイド3154と、開閉入賞口3151への遊技球
の入球を検出するVアタッカーカウントスイッチ3153と、開閉入賞口3151からV
入賞装置3150の内部に進入した遊技球が通過可能なV入賞口3155と、V入賞口3
155に遊技球が通過したことを検出するV入賞口スイッチ3156と、開閉入賞口31
51からV入賞装置3150の内部に進入した遊技球のうちV入賞口3155に進入しな
かった遊技球が通過可能なハズレ口3157と、V入賞口3155を開閉させるVシャッ
ター3158と、このVシャッター3158を作動させてV入賞口3155を開閉させる
Vシャッター用ソレノイド3159とを備えている。なお、V入賞装置3150は、普通
電動役物ユニット3145よりも上流側に設けられていてもよいし、左側領域106に設
けられていてもよい。
Vアタッカー3152は、前後方向に進退可能な突出板型の板状部材からなり、Vアタ
ッカー3152を前方に進出させて開閉入賞口3151への遊技球の入球が不可能または
困難な閉鎖状態と、Vアタッカー3152を後方に退出させて開閉入賞口3151への遊
技球の入球が可能または容易な開放状態とに移行可能に構成される
開閉入賞口3151は、「役物開放当り」のときにVアタッカー3152の作動により
開放される入賞口であり、1回の開放あたりに所定個数(例えば10個)までの遊技球が
入球可能となっている。この開閉入賞口3151に遊技球が入球すると、Vアタッカー入
賞カウンタの値が加算され、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出されることに
なる。
V入賞口3155は、Vアタッカー3152が開放してから所定時間(例えば4000
msec)内に遊技球が通過したことを条件に、上述した第2のルートを経て大当り遊技
状態に制御される契機となる入賞口である。
第2のルートを経て大当り遊技状態に制御された場合、V入賞口3155への遊技球の
通過したときのVアタッカー3152の開放を1ラウンド目として、V入賞口3155へ
の遊技球の通過した後(2ラウンド目以降)は、大入賞口3131を閉鎖状態から開放状
態へ移行させるラウンド遊技が実行される。なお、第2のルートを経て大当り遊技状態に
制御された場合、Vアタッカー2152の開放制御が継続されるように、V入賞口315
5への遊技球の通過した後(2ラウンド目以降)も、Vアタッカー2152が閉鎖状態か
ら開放状態に移行するラウンド遊技が所定のラウンド数にわたって実行されてもよい。
また、例えば特別電動役物3133の内部(すなわち、特電用シャッタ3134が開放
状態となったときに遊技球の進入が可能となる領域)にV入賞口を設ける等によって、V
入賞口および大当り遊技状態において開放されるアタッカーを一つずつとしてもよい。こ
の場合、「役物開放当り」であることを示す停止表示態様が導出されると特電用シャッタ
3134が開放状態とされ、特別電動役物3133の内部に設けられたV入賞口3155
に遊技球が進入すると、大当り遊技状態(第2のルートを経た大当り遊技状態)に制御さ
れる。
ハズレ口3157は、V入賞装置3150の内部に進入したもののV入賞口3155を
通過しなかった遊技球が進入(通過)するよう構成されたものである。ハズレ口3157
を通過した遊技球は機外に排出される。なお、V入賞装置3150の内部に進入した遊技
球の全部がハズレ口3157を通過し、V入賞口3155への遊技球の通過がなかった場
合、大当り遊技状態に制御されずに、遊技が終了となる。
Vシャッター3158は、Vシャッター用ソレノイド3159(後述の図109参照)
の作動により、V入賞口3155への遊技球の通過が不可能(又は困難)な閉鎖態様と、
V入賞口3155への遊技球の通過が可能(又は容易)な開放態様との間で作動する。
[5-2.電気的構成]
次に、図109を参照して、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態の制御回路について
説明する。図109は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態の制御回路を示すブロック
図の一例である。
図109に示されるように、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態は、第1のパチンコ
遊技機と同様、主に、遊技の制御を行う主制御回路200と、遊技の進行に応じた演出の
制御を行うサブ制御回路300と、払出・発射制御回路400と、電源供給回路450と
、から構成される。
しかしながら、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態は、第1のパチンコ遊技機と比し
て、主制御回路200に接続されるデバイスの構成が一部異なっている。具体的には、第
4のパチンコ遊技機の第1実施形態は、普電用ソレノイド3148、特電用ソレノイド3
135、Vアタッカー用ソレノイド3154、Vシャッター用ソレノイド3159、第1
始動口スイッチ3121、第2始動口スイッチ3141、第1通過ゲートスイッチ312
7A、第2通過ゲートスイッチ3127B、大入賞口カウントスイッチ3132、Vアタ
ッカーカウントスイッチ3153、V入賞口スイッチ3156の構成が一部異なっている
。以下に、それぞれの構成やその配置について説明する。
また、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態は、確変制御を実行しないため、第1のパ
チンコ遊技機における確変報知用表示部167は備えられていない。さらに、後述するよ
うに、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態は、普通図柄や特別図柄の始動情報を所定数
まで保留する保留機能は備えられていないため、第1のパチンコ遊技機における普通図柄
用保留表示部162、第1特別図柄用保留表示部165、第2特別図柄用保留表示部16
6も備えられていない。
(普電用ソレノイド)
普電用ソレノイド3148は、普電用シャッタ3147を作動させる電磁ソレノイドで
ある。普電用ソレノイド3148は、メインCPU201により通電が行われる(ONで
ある)と、普電用シャッタ3147を前方に進出させて第2始動口3140を開放状態と
させ、メインCPU201により通電が行われないと(OFFであると)と、普電用シャ
ッタ3147を後方に退出させて第2始動口3140を閉鎖状態とさせる。
(特電用ソレノイド)
特電用ソレノイド3135は、開閉扉からなる特電用シャッタ3134を作動させる電
磁ソレノイドである。特電用ソレノイド3135は、メインCPU201により通電が行
われる(ONである)と、特電用シャッタ3134を前方に倒れさせ大入賞口3131を
開放状態とさせ、メインCPU201により通電が行われないと(OFFであると)と、
特電用シャッタ3134を後方に倒立させて大入賞口3131を閉鎖状態とさせる。
(Vアタッカー用ソレノイド)
Vアタッカー用ソレノイド3154は、Vアタッカー3152を作動させる電磁ソレノ
イドである。Vアタッカー用ソレノイド3154は、メインCPU201により通電が行
われる(ONである)と、Vアタッカー3152を後方に退出させて開閉入賞口3151
を開放状態とさせ、メインCPU201により通電が行われないと(OFFであると)と
、Vアタッカー3152を前方に進出させて開閉入賞口3151を閉鎖状態とさせる。
(Vシャッター用ソレノイド)
Vシャッター用ソレノイド3159は、Vシャッター3158を作動させる電磁ソレノ
イドである。Vシャッター用ソレノイド3159は、メインCPU201により通電が行
われる(ONである)と、Vシャッター3158を後方に退出させてV入賞口3155を
開放状態とさせ、メインCPU201により通電が行われないと(OFFであると)と、
Vシャッター3158を前方に進出させてV入賞口3155を閉鎖状態とさせる。また、
本実施形態では、Vシャッター用ソレノイド3159は、開閉入賞口3151の開放時か
ら200msec後に作動させて、V入賞口3155を開放状態とさせる。すなわち、V
入賞口3155は開閉入賞口3151の開放時から200msec後に開放状態となる
(第1始動口スイッチ)
第1始動口スイッチ3121は、第1始動口3120への遊技球の入球を検出する貫通
型の近接スイッチである。第1始動口スイッチ3121が第1始動口3120への遊技球
の入球を検出すると、メインCPU201は、第1特別図柄の始動情報を抽出し、抽出し
た特別図柄の始動情報を第1特別図柄の当り判定処理に用いたり、第1特別図柄の可変表
示処理を行ったり、所定の賞球(例えば3個の遊技球)の払い出し処理を払出・発射制御
回路400に指示したりすることになる。
(第2始動口スイッチ)
第2始動口スイッチ3141は、第2始動口3140への遊技球の入球を検出する貫通
型の近接スイッチである。第2始動口スイッチ3141が第2始動口3140への遊技球
の入球を検出すると、メインCPU201は、第2特別図柄の始動情報を抽出し、抽出し
た特別図柄の始動情報を第2特別図柄の当り判定処理に用いたり、第2特別図柄の可変表
示処理を行ったり、所定の賞球(例えば1個の遊技球)の払い出し処理を払出・発射制御
回路400に指示したりすることになる。
(第1通過ゲートスイッチ)
第1通過ゲートスイッチ3127Aは、第1通過ゲート3126Aへの遊技球の通過を
検出する貫通型の近接スイッチである。第1通過ゲートスイッチ3127Aが第1通過ゲ
ート3126Aへの遊技球の通過を検出すると、メインCPU201は、普通図柄の始動
情報を抽出し、抽出した普通図柄の始動情報を普通図柄の当り判定処理に用いたり、普通
図柄の可変表示処理を行ったりすることになる。
(第2通過ゲートスイッチ)
第2通過ゲートスイッチ3127Bは、第2通過ゲート3126Bへの遊技球の通過を
検出する貫通型の近接スイッチである。第2通過ゲートスイッチ3127Bが第2通過ゲ
ート3126Bへの遊技球の通過を検出すると、メインCPU201は、普通図柄の始動
情報を抽出し、抽出した普通図柄の始動情報を普通図柄の当り判定処理に用いたり、普通
図柄の可変表示処理を行ったりすることになる。
なお、第1通過ゲートスイッチ3127Aにより第1通過ゲート3126Aへの遊技球
の通過が検出されたときと、第2通過ゲートスイッチ3127Bにより第2通過ゲート3
126Bへの遊技球の通過が検出されたときとは、区別なく同じ普通図柄の当り判定処理
が行われることになる。また、第1通過ゲートスイッチ3127Aまたは第2通過ゲート
スイッチ3127B(以下、適宜「通過ゲートスイッチ3127A、3127B」ともい
う)により通過ゲート3126A、3126Bへの遊技球の通過が検出されたとしても、
賞球は払い出されない。
(大入賞口カウントスイッチ)
大入賞口カウントスイッチ3132は、大入賞口3131への遊技球の入球を検出する
貫通型の近接スイッチである。大入賞口カウントスイッチ3132が大入賞口3131へ
の遊技球の入球を検出すると、メインCPU201は、1ラウンドあたりの遊技球の入球
数をカウントするとともに、所定の賞球(例えば10個の遊技球)の払い出し処理を払出
・発射制御回路400に指示したりすることになる。
(Vアタッカーカウントスイッチ)
Vアタッカーカウントスイッチ3153は、開閉入賞口3151への遊技球の入球を検
出する貫通型の近接スイッチである。Vアタッカーカウントスイッチ3153が開閉入賞
口3151への遊技球の入球を検出すると、メインCPU201は、Vアタッカー入賞カ
ウンタの値を加算するとともに、所定の賞球(例えば10個の遊技球)の払い出し処理を
払出・発射制御回路400に指示したりすることになる。Vアタッカー入賞カウンタが規
定値に到達すると、開閉入賞口3151を開放することができる最大時間が経過していな
くても、Vアタッカー用ソレノイド3154によりVアタッカー3152が作動して開閉
入賞口3151が閉鎖されることになる。
(V入賞口スイッチ)
V入賞口スイッチ3156は、V入賞口3155への遊技球の通過を検出する貫通型の
近接スイッチである。Vアタッカー3152が開放してから所定時間(例えば4000m
sec)内にV入賞口スイッチ3156がV入賞口3155への遊技球の入球を検出する
と、メインCPU201は、大当り遊技状態への移行制御を行うことになる。なお、V入
賞口スイッチ3156によりV入賞口3155への遊技球の通過が検出されたとしても、
賞球は払い出されない。
[5-3.基本仕様]
次に、図110~図120を参照して、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態の基本仕
様について説明する。なお、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態は設定機能付きのパチ
ンコ遊技機であってもよいが、以下では、設定機能にかかわる記載は省略する。
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態では、確変制御が実行されないものの、時短制御
が実行される時短遊技状態及び時短制御が実行されない通常遊技状態が用意されており、
メインCPU201は、通常遊技状態または時短遊技状態において遊技を進行させること
が可能となっている。なお、この第4のパチンコ遊技機の第1実施形態では、確変制御が
実行されないが、これは必須ではなく、例えば大当りの種類等に応じて確変フラグがオン
にセットされるようにして確変制御を実行可能としてもよい。
また、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態では、詳しくは後述するが、特定条件下(
A時短遊技状態)における大当り遊技状態に移行した大当り連続回数を計数しており、大
当り連続回数が所定のリミッタ回数となると、大当り遊技状態終了後に移行する遊技状態
を一部規制する「リミッタ機能」を備えている。
本実施形態において、通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされ、A時短遊技状
態及びB時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされる。また、C時短遊技状態では
、普通電動役物3146の開放態様によって適宜左打ちと右打ちとの遊技態様が変化する
。サブCPU301は、正規な遊技態様とされる打ち方を、例えば表示装置7の表示領域
に表示する制御を実行する。
[5-3-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図110は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄の当り判定テーブ
ルの一例である。なお、図110に示す特別図柄の当り判定テーブルは、第4のパチンコ
遊技機の第1実施形態が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている
特別図柄の当り判定テーブルには、第1始動口3120への入球に基づいて実行される
第1特別図柄の当り判定処理に用いられるデータとして、「大当り」、「役物開放当り」
または「時短当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)と、それに対応する判
定値データ(「大当り判定値データ」、「役物開放当り判定値データ」、「時短当り判定
値データ」)との関係が規定されている。また、第2始動口3140への入賞に基づいて
実行される第2特別図柄の当り判定処理に用いられるデータとして、「大当り」または「
役物開放当り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)と、それに対応する判定値
データ(「大当り判定値データ」、「役物開放当り判定値データ」)との関係が規定され
ている。なお、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、大当り判定用乱数値の総乱数値
は65536である。すなわち、上記の大当り判定用乱数値は0~65535の範囲(幅
)で発生する。
図110に示すように、第1始動口3120に遊技球が入球した場合、メインCPU2
01は、第1特別図柄の大当り判定用乱数値を用いた第1特別図柄の当り判定処理に基づ
いて、特別図柄の当り判定処理の結果を、「大当り」、「役物開放当り」または「時短当
り」に決定する。また、第2始動口3140に遊技球が入球した場合、メインCPU20
1は、第2特別図柄の大当り判定用乱数値を用いた第2特別図柄の当り判定処理に基づい
て、特別図柄の当り判定処理の結果を、「大当り」または「役物開放当り」に決定する。
なお、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合に、「ハズレ」が決定されるように
構成してもよい。また、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合に、「役物開放当り
」が決定されないように構成してもよい。すなわち、第4のパチンコ遊技機の第1実施形
態においては、第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合に、「大当り」または「時短
当り」が決定されることは必須の要件であるが、その他の要件は適宜設計変更が自由であ
る。
また、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場合に、「ハズレ」が決定されるように
構成してもよいが、「ハズレ」に決定されるようにした場合、第1特別図柄の当り判定処
理で行われる判定よりも、第2特別図柄の当り判定処理で行われる判定の方が有利となる
ように、相対的に低い確率に設定することが好ましい。また、第2特別図柄の当り判定処
理が行われた場合に、「時短当り」が決定されるように構成してもよい。すなわち、第4
のパチンコ遊技機の第1実施形態においては、第2特別図柄の当り判定処理が行われた場
合に、「大当り」または「役物開放当り」が決定されることは必須の要件であるが、その
他の要件は適宜設計変更が自由である。
なお、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態が設定機能付きパチンコ遊技機である場合
、例えば、大当り確率または/および役物開放当り確率を、低設定よりも高設定の方が高
くなるようにするとよい。この場合、例えば、大当り確率および役物開放当り確率の両方
を、低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよいし、役物開放当り確率を設定値
にかかわらず一定とし、大当り確率を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよ
いし、大当り確率を設定値にかかわらず一定とし、役物開放当り確率を低設定よりも高設
定の方が高くなるようにしてもよい。ただし、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態が設
定機能付きパチンコ遊技機であったとしても、例えば、時短当り確率については、全設定
で共通する確率とすることが好ましい。
また、設定値に応じて大当り確率や役物開放当り確率を変えることに代えてまたは加え
て、例えば、Vアタッカー3152の開放時間を設定値毎に変えてV入賞装置3150へ
の入賞率を変えたり、V入賞口3155の開放頻度や開放時間を設定値毎に変えてV入賞
口3155への通過率を変えたり、時短継続回数を設定値毎に変えたりする等してもよい
。すなわち、大当り確率、役物開放当り確率、V入賞口3155の開放頻度(すなわちV
アタッカー3152の作動頻度)や開放時間および時短継続回数等、遊技者にとっての有
利度合いを変更しうる条件のうちの一つまたは二つ以上を採用することにより、大当り遊
技状態に制御される期待値が低設定よりも高設定の方が高くなるように構成してもよい。
[5-3-2.特別図柄判定テーブル]
図111は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄判定テーブルの一
例である。なお、図111に示す特別図柄判定テーブルは、第4のパチンコ遊技機の第1
実施形態が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている
特別図柄判定テーブルは、第1始動口3120,第2始動口3140に遊技球が入賞し
た際に抽出される特別図柄の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を
決定付ける「選択図柄コマンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際に参照される
テーブルである。
「選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであった場合に、大
当り種類に応じて定められる当り図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマ
ンド」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドであ
る。特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図111に示す特別図柄判定テーブルによれば、第1特別図柄の当り判定処理の結果と
して大当り判定値データが得られた場合、第1特別図柄の図柄乱数値が0~3のいずれか
である場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z1」を選択し、図柄指
定コマンドとして「zA1」を選択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が4~60の
いずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z2」を選択し
、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が
61~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z
3」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA1」を選択する。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当り判定値データが得られた
場合、第1特別図柄の図柄乱数値が0~59のいずれかである場合、メインCPU201
は、選択図柄コマンドとして「z4」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選
択する。また、第1特別図柄の図柄乱数値が60~89のいずれかである場合、メインC
PU201は、選択図柄コマンドとして「z5」を選択し、図柄指定コマンドとして「z
A2」を選択する。さらに、第1特別図柄の図柄乱数値が90~99のいずれかである場
合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z6」を選択し、図柄指定コマン
ドとして「zA2」を選択する。
このように、本実施形態では、第1特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当り
判定値データが得られた場合には、図111に示す特別図柄判定テーブルにより、選択図
柄コマンドとしては、「z6」<「z5」<「z4」の順に選択されやすく構成されてい
る。
また、第1特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合
、メインCPU201は、第1特別図柄の図柄乱数値が例えば0~99のいずれであって
も、選択図柄コマンドとして「z7」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA3」を選
択する。
また、第2特別図柄の当り判定処理の結果として大当り判定値データが得られた場合、
第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれかであったとしても、メインCPU201
は、選択図柄コマンドとして「z8」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選
択する。
さらに、第2特別図柄の当り判定処理の結果として役物開放当り判定値データが得られ
た場合、第2特別図柄の図柄乱数値が0~99のいずれかであったとしても、メインCP
U201は、選択図柄コマンドとして「z9」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA
5」を選択する。
なお、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態では説明を省略するが、主制御回路200
のメインROM202には、第1のパチンコ遊技機において説明した特別図柄停止態様決
定テーブル(図12(A)参照)に相当する特別図柄停止態様決定テーブルが記憶されて
いる。特別図柄停止態様決定テーブルは、特別図柄の可変表示が停止したときに第1特別
図柄表示部163または第2特別図柄表示部164(図109参照)に導出される特別図
柄の停止態様を、選択図柄コマンドに応じて決定する際に参照されるテーブルである。ま
た、第1特別図柄表示部163,第2特別図柄表示部164には、特別図柄の当り判定処
理の結果に基づいて、時短当りの表示態様、大当りの表示態様、役物開放当りの表示態様
またはハズレの表示態様が導出される。また、第1のパチンコ遊技機において説明した装
飾図柄停止態様決定テーブル(図12(B)参照)に相当する装飾図柄停止態様決定テー
ブルについても、サブ制御回路300のプログラムROM302に記憶されている。
[5-3-3.当り種類決定テーブル]
図112は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態が備える主制御回路200のメイン
ROM202に記憶されている当り種類決定テーブルの一例である。なお、図112に示
す当り種類決定テーブルは、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態が備える主制御回路2
00のメインROM202に記憶されている。図112(a)は、リミッタ機能が作動し
ていないとき(リミッタ機能非作動時)に参照される当り種類決定テーブルの一例であり
、図112(b)は、リミッタ機能が作動したとき(リミッタ機能作動時)に参照される
当り種類決定テーブルの一例である。
図112に示されるように、当り種類決定テーブルは、選択図柄コマンドに対して、役
物開放当りの開放態様、大当り遊技状態の態様、大当り遊技状態後の遊技状態の態様(時
短フラグおよび時短回数)、役物開放当りの開放態様、初当り時におけるリミッタ回数と
が対応付けられている。
メインCPU201は、当り種類決定テーブルを参照し、選択図柄コマンドに基づいて
、役物開放当りの開放態様、大当り遊技状態の態様、大当り遊技状態後の遊技状態の態様
(時短フラグおよび時短回数)、役物開放当りの開放態様、リミッタ回数を決定する。
「役物開放当りの開放態様」は、「役物開放当り」のときに開放される開閉入賞口31
51の開放態様(V入賞装置3150の開放態様)を示している。「第1開放態様」とは
、開閉入賞口3151が短時間の開放時間(本実施形態では、例えば200msec)で
あり、遊技者にとって不利な開放態様である。また、上述したように、本実施形態では、
V入賞口3155は開閉入賞口3151の開放時から200msec後に開放状態となる
ことから、開閉入賞口3151が第1開放態様により開放し、遊技球が開閉入賞口315
1に入球しても、遊技球がV入賞口3155を通過することは困難となっており、かかる
観点からも遊技者にとって不利な開放態様である。また、「第2開放態様」とは、開閉入
賞口3151が長時間の開放時間(例えば18000msec)であり、遊技者にとって
有利な開放態様である。そして、開閉入賞口3151が第2開放態様により開放し、遊技
球が開閉入賞口3151に入球すると、遊技球がV入賞口3155を通過することが容易
となっており、かかる観点からも遊技者にとって有利な開放態様である。
なお、本実施形態では、「第1開放態様」が開閉入賞口3151の開放時間を短時間と
し、「第2開放態様」が開閉入賞口3151の開放時間を長時間としたが、「第1開放態
様」と「第2開放態様」とで開閉入賞口3151の開放時間を略同じにして、「第1開放
態様」よりも「第2開放態様」の方がVシャッター3158が作動しやすい(V入賞口3
155を開放状態にすることで、遊技球がV入賞口3155を通過しやすい)ように構成
してもよい。
「大当り遊技状態の態様」は、「大当り」のときに開放される大入賞口3131の開放
態様を示し、本実施形態では、大当りのラウンド数を示している。なお、大当りのラウン
ド数に加え、1ラウンドあたりの開放時間や開放する大入賞口を決定してもよい。
「その後の遊技状態の態様」は、大当り遊技状態終了後の遊技状態の態様を示し、「時
短フラグ」及び「時短回数」の設定を意味している。なお、特別図柄の当り判定処理の結
果が時短当りである場合は、大当り遊技状態に制御されることなくC時短遊技状態に制御
され、「時短フラグ」及び「時短回数」が設定される。
「リミッタ回数」は、A時短遊技状態以外の状態(通常遊技状態、B時短遊技状態また
はC時短遊技状態)における大当りのときに設定されるリミッタ回数を示す。リミッタ回
数は、特定条件下(A時短遊技状態)において大当り遊技状態に移行する毎に減算されて
いき、リミッタ回数=0となると、リミッタ機能が作動し、図112(b)に示す当り種
類決定テーブルが参照されることになる。
図112(a)に示すように、第1特別図柄の当り判定処理の結果として「役物開放当
り」に対応する選択図柄コマンド「z4~z6」であるときには、メインCPU201は
、「役物開放当りの開放態様」として遊技者にとって不利な「第1開放態様」を決定し、
第2特別図柄の当り判定処理の結果として「役物開放当り」に対応する選択図柄コマンド
「z9」であるときには、「役物開放当りの開放態様」として遊技者にとって有利な「第
2開放態様」を決定するように構成されている。
本実施形態では、上述したように、第2特別図柄の当り判定処理において「大当り」ま
たは「役物開放当り」のいずれかが決定される。そして、第2特別図柄の当り判定処理の
結果として「役物開放当り」が決定されると、遊技者にとって有利な「第2開放態様」が
決定され、遊技球が開閉入賞口3151内のV入賞口3155を通過しやすく、第2のル
ートからの大当り遊技状態に移行しやすいことになる。したがって、遊技球が第2始動口
3140に入球すれば、第1のルートまたは第2のルートからの大当り遊技状態に移行し
やく、遊技球が第2始動口3140に入球することで実質的に大当り遊技状態に移行可能
に構成されている。
これに対し、第1特別図柄の当り判定処理の結果として「役物開放当り」が決定された
としても、遊技者にとって不利な「第1開放態様」が決定され、第2のルートからの大当
り遊技状態に移行することは困難である。したがって、第1始動口3120への遊技球の
入球を契機とした役物開放当りは、実質的にハズレと同様に扱われることになる。なお、
第1始動口3120への遊技球の入球を契機とした役物開放当りは、ハズレと同様に扱わ
れるものの、後述する変動パターンテーブルの切り替えに参照されることになる。
なお、本実施形態においては、第1特別図柄の当り判定処理の結果として「役物開放当
り」が決定されたときには、「役物開放当りの開放態様」として、遊技者にとって不利な
「第1開放態様」しか決定されないように構成されているが、遊技者にとって有利な「第
2開放態様」が決定されるように構成してもよい。このように構成した場合には、遊技者
にとって不利な「第1開放態様」よりも、遊技者にとって有利な「第2開放態様」の方が
選択され難くなるように設定されているのが望ましい。
また、図112(a)に示すように、第1特別図柄の当り判定処理の結果として「大当
り」に対応する選択図柄コマンド「z1~z3」であるときには、メインCPU201は
、時短フラグをオンにセットすることを決定し、時短回数を100回にセットすることを
決定する。また、選択図柄コマンド「z1」であるときには、メインCPU201は、ラ
ウンド数を10ラウンドに決定し、A時短遊技状態以外の状態における大当りのときに限
りリミッタ回数を5回にセットすることを決定する。また、選択図柄コマンド「z2」で
あるときには、メインCPU201は、ラウンド数を4ラウンドに決定し、A時短遊技状
態以外の状態における大当りのときに限りリミッタ回数を3回にセットすることを決定す
る。また、選択図柄コマンド「z3」であるときには、メインCPU201は、ラウンド
数を4ラウンドに決定し、A時短遊技状態以外の状態における大当りのときに限りリミッ
タ回数を3回にセットすることを決定する。
このように、第1特別図柄の当り判定処理の結果として「大当り」の場合に、選択図柄
コマンドに応じて異なるラウンド数、リミッタ回数が設定されるように構成されている。
これにより、大当りの種類(図柄)ごとに遊技者に与える利益を異ならせることができ、
遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、図112(a)、(b)に示すように、第1特別図柄の当り判定処理の結果とし
て「時短当り」に対応する選択図柄コマンド「z7」であるときには、メインCPU20
1は、時短フラグをオンにセットすることを決定し、時短回数を1回にセットすることを
決定する。
このように、第1特別図柄の当り判定処理の結果として「時短当り」のときには、第1
特別図柄の当り判定処理の結果として「大当り」と比べて、極めて短い期間の時短遊技状
態が決定されることになる。
図112(b)に示すリミッタ機能作動時の当り種類決定テーブルは、図112(a)
に示すリミッタ機能非作動時の当り種類決定テーブルと比べて、「その後の遊技状態の態
様」と「リミッタ回数」の設定が異なっており、「役物開放当りの開放態様」、「大当り
遊技状態の態様」の設定は同じである。なお、図112(b)に示すように、リミッタ機
能が作動していることからも、当然に「リミッタ回数」は設定されることがない。
図112(b)に示すように、リミッタ機能が作動したとき(リミッタ機能作動時)に
、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合には、大当り遊技状態に制御
されることがないため、図112(a)と同様に、時短フラグ及び時短回数が設定される
しかしながら、リミッタ機能が作動したとき(リミッタ機能作動時)に、特別図柄の当
り判定処理の結果が「大当りで」、「役物開放当り」である場合には、いずれの選択図柄
コマンドであっても、大当り遊技状態終了後の遊技状態の態様としては、時短フラグがオ
フにセットされ、時短回数が設定されることはない。すなわち、リミッタ機能が作動した
とき(リミッタ機能作動時)には、大当り遊技状態終了後の遊技状態として、通常遊技状
態に移行することになる。
[5-3-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図113~図116は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態の特別図柄の変動パター
ンテーブルの一例である。図113は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における通
常遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルの一例であり、図114は、第4のパチン
コ遊技機の第1実施形態におけるC時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルの一
例である。また、図115は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるA時短遊技
状態及びB時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルの一例であり、図116は、
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるリミッタ機能作動後の特別図柄の変動パタ
ーンテーブルの一例である。なお、図113~図116に示す特別図柄の変動パターンテ
ーブルは、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態が備える主制御回路200のメインRO
M202に記憶されている。
図113~図116に示されるように、特別図柄の変動パターンテーブルは、特別図柄
の種別と、特別図柄の当り判定処理の結果と、リーチ判定用乱数値と、演出選択用乱数値
と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の可変表示時間とが対応付けられている。なお
、リーチ判定用乱数値は例えば0~249(250種類)の中から抽出され、演出選択用
乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の
範囲は上記に限られない。また、図113~図116の「備考」の欄は、分かりやすいよ
うに便宜上示したものである。
メインCPU201は、遊技状態等に応じて図113~図116のいずれかの特別図柄
の変動パターンテーブルを決定し、決定した特別図柄の変動パターンテーブルを参照し、
特別図柄の種別、特別図柄の当り判定処理の結果と、リーチ判定用乱数値と、演出選択用
乱数値とに基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の可変表示時間とを決定する。
また、メインCPU201は、変動パターンを決定すると、決定した変動パターンに対
応した変動パターンコマンドをサブCPU301に送信する。サブCPU301は、メイ
ンCPU201から送信された変動パターンコマンドに基づいて、表示装置7の表示領域
に表示される表示演出や、スピーカ32から出力される音演出を制御する。なお、変動パ
ターンコマンドは、第1始動口3120に遊技球が入球したことを契機とした変動パター
ンであるか、第2始動口3140に遊技球が入球したことを契機とした変動パターンであ
るかを識別可能に構成されている。
図113~図116の「備考」の欄に示される大当り系リーチ、大当り系ノーマルリー
チは、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りの可能性がある(時短当りの可能性がない
)ことを示すリーチ演出である。チャンス変動は、特別図柄の当り判定処理の結果が時短
当りの可能性があることを示す変動演出である。
(通常遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブル)
本実施形態では、図113に示されるように、通常遊技状態の特別図柄の変動パターン
テーブルとして、図113(1)に示す特別図柄の変動パターンテーブルT1と、図11
3(2)に示す特別図柄の変動パターンテーブルT2と、図113(3)に示す特別図柄
の変動パターンテーブルT3との3つの変動パターンテーブルを備えている。なお、通常
遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルの数は3つに限定されず、1つでもよいし、
2以上でもよい。
図113(1)に示す特別図柄の変動パターンテーブルT1は、第4のパチンコ遊技機
の第1実施形態がバックアップクリアされた後(すなわち、初期値の変動パターンテーブ
ル)、「役物開放当り」の選択図柄コマンド「z4」に応じた第1特別図柄が停止表示さ
れた後、リミッタ機能が作動した後の通常遊技状態への移行後であって1回目の第1特別
図柄の当り判定処理が終了した後(すなわち、後述する図116(1)に示す特別図柄の
変動パターンテーブルZ1からの移行後)に選択される変動パターンテーブルである。
図113(2)に示す特別図柄の変動パターンテーブルT2は、「役物開放当り」の選
択図柄コマンド「z5」に応じた第1特別図柄が停止表示された後に選択される変動パタ
ーンテーブルである。
図113(3)に示す特別図柄の変動パターンテーブルT3は、「役物開放当り」の選
択図柄コマンド「z6」に応じた第1特別図柄が停止表示された後に選択される変動パタ
ーンテーブルである。
図113(1)~(3)に示す通常遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルT1~
T3においては、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、特別図
柄の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間よりも長い変動パターン「01H」(以下「
チャンス変動A」ともいう)と、特別図柄の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間より
も短い変動パターン「02H」(以下「チャンス変動B」ともいう)とのいずれかの変動
パターンが選択される。
詳しくは図137を用いて後述するが、通常遊技状態において、普通図柄の可変表示時
間よりも長いチャンス変動Aは、普通図柄の可変表示時間との関係において普通電動役物
3146の作動により第2始動口3140が不利な開放態様となりやすく、普通図柄の可
変表示時間よりも短いチャンス変動Bは、普通図柄の可変表示時間との関係において普通
電動役物3146の作動により第2始動口3140が有利な開放態様となりやすい。
図113(1)~(3)に示す通常遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルT1~
T3は、このチャンス変動Aとチャンス変動Bとの選択率が異なっている。通常遊技状態
において第2始動口3140が有利な開放態様となりやすいチャンス変動Bは、特別図柄
の変動パターンテーブルT1<特別図柄の変動パターンテーブルT2<特別図柄の変動パ
ターンテーブルT3の順に選択されやすく構成されている。
このため、通常遊技状態における特別図柄の変動パターンテーブルT1~T3のうちで
は、特別図柄の変動パターンテーブルT3が、遊技者にとって最も有利な変動パターンテ
ーブルとなっているが、図111において上述したように、選択図柄コマンドとしては、
「z6」<「z5」<「z4」の順に選択されやすく構成されていることから、選択図柄
コマンド「z6」に対応した特別図柄の変動パターンテーブルT3が最も選択され難く構
成されている。
(C時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブル)
本実施形態では、図114に示されるように、C時短遊技状態の特別図柄の変動パター
ンテーブルとして、図114(1)に示す特別図柄の変動パターンテーブルC1と、図1
14(2)に示す特別図柄の変動パターンテーブルC2と、図114(3)に示す特別図
柄の変動パターンテーブルC3との3つの変動パターンテーブルを備えている。なお、C
時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルの数は3つに限定されず、1つでもよい
し、2以上でもよい。
図114(1)に示す特別図柄の変動パターンテーブルC1は、通常遊技状態からC時
短遊技状態への移行した後や、「役物開放当り」の選択図柄コマンド「z4」に応じた第
1特別図柄が停止表示された後に選択される変動パターンテーブルである。
図114(2)に示す特別図柄の変動パターンテーブルC2は、「役物開放当り」の選
択図柄コマンド「z5」に応じた第1特別図柄が停止表示された後に選択される変動パタ
ーンテーブルである。
図114(3)に示す特別図柄の変動パターンテーブルC3は、「役物開放当り」の選
択図柄コマンド「z6」に応じた第1特別図柄が停止表示された後に選択される変動パタ
ーンテーブルである。
図114(1)~(3)に示すC時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルC1
~C3においても、図113に示す通常遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルT1
~T3と同様に、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、特別図
柄の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間よりも長い「チャンス変動A」と、特別図柄
の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間よりも短い「チャンス変動B」とのいずれかの
変動パターンが選択される。
詳しくは図138を用いて後述するが、C時短遊技状態においても、普通図柄の可変表
示時間よりも長いチャンス変動Aは、普通図柄の可変表示時間との関係において普通電動
役物3146の作動により第2始動口3140が不利な開放態様となりやすく、普通図柄
の可変表示時間よりも短いチャンス変動Bは、普通図柄の可変表示時間との関係において
普通電動役物3146の作動により第2始動口3140が有利な開放態様となりやすい。
図114(1)~(3)に示すC時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルC1
~C3は、このチャンス変動Aとチャンス変動Bとの選択率が異なっている。C時短遊技
状態において第2始動口3140が有利な開放態様となりやすいチャンス変動Bは、特別
図柄の変動パターンテーブルC1<特別図柄の変動パターンテーブルC2<特別図柄の変
動パターンテーブルC3の順に選択されやすく構成されている。
このため、C時短遊技状態における特別図柄の変動パターンテーブルC1~C3のうち
では、特別図柄の変動パターンテーブルC3が、遊技者にとって最も有利な変動パターン
テーブルとなっているが、図111において上述したように、選択図柄コマンドとしては
、「z6」<「z5」<「z4」の順に選択されやすく構成されていることから、選択図
柄コマンド「z6」に対応した特別図柄の変動パターンテーブルC3が最も選択され難く
構成されている。
なお、図113に示す通常遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルT1~T3と、
図114に示すC時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルC1~C3とは、第1
特別図柄の変動パターンは共通しているが、第2特別図柄の当り判定処理の結果が「役物
開放当り」である場合における第2特別図柄の変動パターンが相違している。すなわち、
図113に示す通常遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルT1~T3において、第
2特別図柄の当り判定処理の結果が「役物開放当り」である場合、メインCPU201は
、第2特別図柄の変動パターンを、変動時間が例えば500000msecまたは600
000msecと極めて長い長変動演出に決定している。これは、通常遊技状態である場
合、基本的に第2始動口3140に遊技球が入賞(通過)することはないが、不測の事態
が発生して仮に万一第2始動口3140に遊技球が入賞した場合であっても、有利者に与
えうる利益を最小限にとどめるようにするためこのようにしたものであるが、このように
することは必ずしも必須ではない。
このため、図113に示す通常遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルT1~T3
と、図114に示すC時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルC1~C3とで共
通する特別図柄の変動パターンテーブルを採用してもよい。
(A時短遊技状態またはB時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブル)
図115に示す特別図柄の変動パターンテーブルAは、A時短遊技状態またはB時短遊
技状態に制御されているときに選択される変動パターンテーブルである。
特別図柄の変動パターンテーブルAは、当り判定処理の結果が「大当り」であるとき除
き、特別図柄の可変表示時間が相対的に短く構成されている。これにより、A時短遊技状
態またはB時短遊技状態においては、遊技球が開閉入賞口3151内のV入賞口3155
を通過することによる第2のルートを経由した大当り遊技状態に短い時間で移行させるこ
とができる。
(リミッタ機能作動後の特別図柄の変動パターンテーブル)
図116(1)に示す特別図柄の変動パターンテーブルZ1は、リミッタ機能が作動し
た後の通常遊技状態への移行後に、1回目の特別図柄の当り判定処理において選択される
特定の変動パターンテーブルである。
図116(1)に示す特別図柄の変動パターンテーブルZ1においては、第1特別図柄
の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、通常遊技状態において第2始動口31
40が有利な開放態様となりやすいチャンス変動Bが必ず選択されるように構成されてい
る。
通常遊技状態においてチャンス変動Bが選択されると、第2始動口3140が有利な開
放態様となり、遊技球が第2始動口3140に入球しやすくなる。そして、本実施形態で
は、上述したように、遊技球が第2始動口3140に入球すれば、第1のルートまたは第
2のルートからの大当り遊技状態に移行しやく、遊技球が第2始動口3140に入球する
ことで実質的に大当り遊技状態に移行可能となっている。
このため、リミッタ機能の作動により時短遊技状態における連荘が終了しても、通常遊
技状態への移行後に1回目の第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」となれば
、再度第2のルートを経由した大当り遊技状態へ移行させることができるので、リミッタ
機能の作動による遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、本実施形態においては、特別図柄の変動パターンテーブルZ1は、第1特別図柄
の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、チャンス変動Bが必ず選択されるよう
に構成したが、チャンス変動Bよりも低い確率で、第2始動口3140が不利な開放態様
となりやすいチャンス変動Aが選択されるように構成してもよい。
なお、リミッタ機能が作動した後の通常遊技状態への移行後であって1回目の第1特別
図柄の当り判定処理が終了した後には、図116(1)に示す特別図柄の変動パターンテ
ーブルZ1から、図113(1)に示す特別図柄の変動パターンテーブルT1が選択され
ることになる。
図116(2)に示す特別図柄の変動パターンテーブルZ2は、図116(1)に示す
特別図柄の変動パターンテーブルZ1の変形例であり、リミッタ機能が作動した後の通常
遊技状態への移行後に、1回目の特別図柄の当り判定処理に基づいて選択される特定の変
動パターンテーブルである。特別図柄の変動パターンテーブルZ2は、第1特別図柄の当
り判定処理の結果が「時短当り」である場合、チャンス変動Aを20%、チャンス変動B
を80%の確率で選択されるように構成している。
このようにしても、通常遊技状態への移行後に1回目の第1特別図柄の当り判定処理の
結果が「時短当り」となれば、再度第2のルートを経由した大当り遊技状態へ移行させる
確率が高まるので、リミッタ機能の作動による遊技の興趣の低下を防止することができる
なお、特別図柄の変動パターンテーブルZ1、Z2は、リミッタ機能が作動した後の通
常遊技状態への移行後に、1回目の特別図柄の当り判定処理に基づいて選択される変動パ
ターンテーブルとしたが、1回目に限られず、例えば、特別図柄の保留機能を有するよう
な場合には、4回目までの特別図柄の当り判定処理に基づいて選択される変動パターンテ
ーブルとしてもよいし、任意の所定回数までの特別図柄の当り判定処理に基づいて選択さ
れる変動パターンテーブルとしてもよい。
なお、本実施形態では、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合
、チャンス変動A及びチャンス変動Bを1つとしたが、普通図柄の可変表示時間を基準と
して、特別図柄の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間よりも長い複数のチャンス変動
A群、特別図柄の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間よりも短い複数のチャンス変動
B群を備えて構成してもよい。
[5-3-5.普通図柄の当り判定テーブル]
図117は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における普通図柄の当り判定テーブ
ルの一例である。なお、図117に示す普通図柄の当り判定テーブルは、第4のパチンコ
遊技機の第1実施形態が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている
普通図柄の当り判定テーブルは、普通図柄の当り判定処理において参照されるテーブル
、すなわち、遊技状態と、通過ゲート3126A、3126Bを遊技球が通過した際に抽
出される普通図柄の当り判定用乱数値とに基づいて「普通図柄当り」または「ハズレ」を
抽選により決定する際に参照されるテーブルである。
図117に示す普通図柄の当り判定テーブルには、遊技状態と、普通図柄当り判定用乱
数値の範囲(幅)と、普通図柄当り判定値データ(「普通図柄当り」または「ハズレ」)
とが対応づけられて規定されている。
普通図柄の当り判定用乱数値は、上述したとおり、普通図柄の当り判定処理に用いられ
る乱数値である。本実施形態において、メインCPU201は、普通図柄の当り判定用乱
数値を、0~99(100種類)の中から抽出する。ただし、発生する乱数値の範囲は上
記に限られない。
メインCPU201は、図117に示す普通図柄の当り判定テーブルを参照し、遊技状
態と、普通図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とに基づいて、普通図柄当り判定値データ
を決定する。
本実施形態では、通常遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄
の当り判定用乱数値が0~89のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、当落
判定値データを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、非時短遊技状態におい
て、メインCPU201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が90~99のいず
れかである場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定す
る。
また、A時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄の当り判
定用乱数値が0~98のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、当落判定値デ
ータを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、A時短遊技状態において、メイ
ンCPU201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が99である場合は「ハズレ
」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、B時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄の当り判
定用乱数値が0~89のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、当落判定値デ
ータを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、B時短遊技状態において、メイ
ンCPU201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が90~99のいずれかであ
る場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、C時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄の当り判
定用乱数値が0~89のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、当落判定値デ
ータを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、C時短遊技状態において、メイ
ンCPU201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が90~99のいずれかであ
る場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
このように、本実施形態では、通常遊技状態、A時短遊技状態、B時短遊技状態、およ
びC時短遊技状態のなかで、A時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率(図117
に示される選択率(概算))が最も高い。
また、B時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率は、通常遊技状態における普通
図柄当りの当選確率と同じである。同様に、C時短遊技状態における普通図柄当りの当選
確率についても、通常遊技状態における普通図柄当りの当選確率と同じである。したがっ
て、通常遊技状態とB時短遊技状態とC時短遊技状態との間で遊技状態が移行したとして
も、普通図柄の当選確率は変更されないこととなる。
なお、普通図柄当りの当選確率を、通常遊技状態とA時短遊技状態とB時短遊技状態と
C時短遊技状態とで同じにしてもよい。この場合、普通図柄当りの当選確率を変えること
なく、後述する普通図柄の種類の割合を状態毎で異ならせるようにするだけでよくなるた
め、制御処理を簡略化できる。
[5-3-6.普通図柄判定テーブル]
図118は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における普通図柄判定テーブルの一
例である。なお、図118に示す普通図柄判定テーブルは、第4のパチンコ遊技機の第1
実施形態が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている。
普通図柄判定テーブルは、上述の当落判定値データと、通過ゲート3126A、312
6Bを遊技球が通過した際に抽出される普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、普通図柄の
停止図柄を決定付ける「普通図柄当り時選択図柄コマンド」を選択する際に参照されるテ
ーブルである。「普通図柄当り時選択図柄コマンド」は、普通図柄の当り判定処理の結果
が普通図柄当りであった場合に、普通図柄当り種類に応じて定められる普通図柄の当り図
柄を指定するためのコマンドである。
図118に示される普通図柄判定テーブルには、普通図柄当り判定値データ(「普通図
柄当り」または「ハズレ」)と、普通図柄の図柄乱数値と、普通図柄当り時選択図柄コマ
ンドとが対応づけられて規定されている。なお、普通図柄の図柄乱数値は、例えば0~9
9(100種類)の中から抽出される。
メインCPU201は、図118に示される普通図柄判定テーブルを参照し、普通図柄
当り判定値データと普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、普通図柄当り時選択図柄コマン
ドを決定する。
図118に示される普通図柄判定テーブルによれば、普通図柄の当り判定処理の結果と
して普通図柄当り判定値データが得られた場合、例えば、普通図柄当り時選択図柄コマン
ドは以下のように選択される。
例えば、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場
合、メインCPU201は、普通図柄の図柄乱数値が0~29のいずれかであれば普通図
柄当り時選択図柄コマンドとして「fz1」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が30~6
9のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz2」を選択し、普通
図柄の図柄乱数値が70~99のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとし
て「fz3」を選択する。
特に、本実施形態においては、第1のパチンコ遊技機とは異なり、「普通図柄当り時選
択図柄コマンド」を選択するにあたり、遊技状態によらずに、当落判定値データ(普通図
柄の当り判定処理の結果)と普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、選択されるように構成
されている。
また、本実施形態において、メインCPU201は、先ず、普通図柄の当り判定テーブ
ル(図117参照)を参照して、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値に基づいて当落
判定値データを決定し、その後、普通図柄判定テーブル(図118参照)を参照して、普
通図柄の図柄乱数値に基づいて普通図柄当り時選択図柄コマンドを決定するようにしてい
るが、これに限られない。例えば、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値と普通図柄の
図柄乱数値とに基づいて、普通図柄の当落、および普通図柄当り時選択図柄コマンドをあ
わせて決定するようにしてもよい。
[5-3-7.普通図柄当り種類決定テーブル]
図119は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における普通図柄当り種類決定テー
ブルの一例である。なお、図119に示す普通図柄当り種類決定テーブルは、第4のパチ
ンコ遊技機の第1実施形態が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されて
いる。
普通図柄当り種類決定テーブルは、遊技状態と、普通図柄の図柄乱数値に対応して決定
される普通図柄当り時選択図柄コマンドとに応じて、普通電動役物3146の開放態様と
しての普通電動役物3146の開放パターンを決定する際に参照される。
図119に示される普通図柄当り種類決定テーブルには、遊技状態と、普通図柄当り時
選択図柄コマンドと、普通電動役物3146の開放態様としての開放パターンとが対応づ
けられて規定されている。
メインCPU201は、図119に示される普通図柄当り種類決定テーブルを参照し、
遊技状態と、普通図柄当り時選択図柄コマンドとに基づいて、普通電動役物3146の開
放パターンを決定する。その後、メインCPU201は、決定した普通電動役物3146
の開放パターンに対応する普通電動役物の開放パターンコマンドをサブCPU301に送
信する。
本実施形態では、メインCPU201は、通常遊技状態である場合に、普通図柄当り時
選択図柄コマンドであれば、いずれの普通図柄当り時選択図柄コマンドであっても、普通
電動役物3146の開放態様である開放パターンを、1回目の開放時間200msec、
ウェイト時間なし、2回目の開放なし、に決定する。
なお、通常遊技状態である場合に、普通図柄当り時選択図柄コマンドに応じて、1回目
の開放時間を異ならせてもよい。例えば、通常遊技状態である場合に、普通図柄当り時選
択図柄コマンドが「fz1」であると、普通電動役物3146の開放態様である開放パタ
ーンを、1回目の開放時間200msecとし、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「f
z2」であると、普通電動役物3146の開放態様である開放パターンを、1回目の開放
時間250msecとし、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz3」であると、普通
電動役物3146の開放態様である開放パターンを、1回目の開放時間300msecと
し、いずれの普通図柄当り時選択図柄コマンドであっても、2回目の開放時間を0として
もよい。
また、メインCPU201は、A時短遊技状態である場合に、普通図柄当り時選択図柄
コマンドが「fz1」であると、普通電動役物3146の開放態様である開放パターンを
、1回目の開放時間2000msec、ウェイト時間200msec、2回目の開放時間
2000msec、に決定する。また、メインCPU201は、A時短遊技状態である場
合に、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」であると、普通電動役物3146の
開放態様である開放パターンを、1回目の開放時間2500msec、ウェイト時間20
0msec、2回目の開放時間2500msec、に決定する。また、メインCPU20
1は、A時短遊技状態である場合に、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz3」であ
ると、普通電動役物3146の開放態様である開放パターンを、1回目の開放時間300
0msec、ウェイト時間200msec、2回目の開放時間3000msec、に決定
する。
また、メインCPU201は、B時短遊技状態またはC時短遊技状態である場合に、普
通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」であると、普通電動役物3146の開放態様
である開放パターンを、1回目の開放時間2500msec、ウェイト時間なし、2回目
の開放なし、に決定する。また、メインCPU201は、B時短遊技状態またはC時短遊
技状態である場合に、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」であると、普通電動
役物3146の開放態様である開放パターンを、1回目の開放時間2000msec、ウ
ェイト時間600msec、2回目の開放時間2000msec、に決定する。また、メ
インCPU201は、B時短遊技状態またはC時短遊技状態である場合に、普通図柄当り
時選択図柄コマンドが「fz3」であると、普通電動役物3146の開放態様である開放
パターンを、1回目の開放時間2500msec、ウェイト時間600msec、2回目
の開放時間2500msec、に決定する。
このように、本実施形態では、同じ普通図柄当り時選択図柄コマンド(例えば、「fz
1」)であったとしても、遊技状態に応じて、普通電動役物3146の開放パターンが異
なるように構成されている。
また、本実施形態では、通常遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通
図柄当り」である場合、普通電動役物3146の開放パターンは、各遊技状態における普
通電動役物3146の開放パターンのなかで、最も有利度合いが不利な態様となる。なお
、普通電動役物3146の開放パターンの有利度合いは、普通電動役物3146が開放さ
れた場合、第2始動口3140への遊技球の入賞のしやすさの度合いである。
A時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合
、普通電動役物3146の開放パターンは、各遊技状態における普通電動役物3146の
開放パターンのなかで最も有利度合いが有利な態様となる。
また、B時短遊技状態における普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」であ
る場合の普通電動役物3146の開放パターンは、C時短遊技状態における普通図柄の当
り判定処理の結果が「普通図柄当り」である場合の普通電動役物3146の開放パターン
と、有利度合いが同じとなっているが、これに限られない。
[5-3-8.普通図柄の変動パターンテーブル]
図120は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における普通図柄の変動パターンテ
ーブルの一例である。なお、図120に示す普通図柄の変動パターンテーブルは、第4の
パチンコ遊技機の第1実施形態が備える主制御回路200のメインROM202に記憶さ
れている。
図120に示す普通図柄の変動パターンテーブルは、遊技状態と、通過ゲート3126
A、3126Bを遊技球が通過した際に抽出される普通図柄演出選択用乱数値と、普通図
柄の変動パターンと、普通図柄の可変表示時間とが対応付けられている。なお、普通図柄
演出選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生す
る乱数値の範囲は上記に限られない。
メインCPU201は、普通図柄の変動パターンテーブルを参照し、遊技状態と、通過
ゲート3126A、3126Bを遊技球が通過した際に抽出される普通図柄演出選択用乱
数値とに基づいて、普通図柄の変動パターンと普通図柄の可変表示時間とを決定する。そ
して、メインCPU201は、普通図柄の変動パターンを決定すると、決定した普通図柄
の変動パターンに対応した変動パターンコマンドをサブCPU301に送信する。
図120に示されるように、通常遊技状態またはC時短遊技状態では、普通図柄演出選
択用乱数値が0~99のいずれであっても、普通図柄の可変表示時間が例えば10000
msecに決定される。
また、A時短遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~89のいずれかである場
合は普通図柄の可変表示時間が例えば500msecに決定され、普通図柄演出選択用乱
数値が90~99のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば800mse
cに決定される。
また、B時短遊技状態では、普通図柄演出選択用乱数値が0~39のいずれかである場
合は普通図柄の可変表示時間が例えば500msecに決定され、普通図柄演出選択用乱
数値が40~79のいずれかである場合は普通図柄の可変表示時間が例えば1000ms
ecに決定され、普通図柄演出選択用乱数値が80~99のいずれかである場合は普通図
柄の可変表示時間が例えば1500msecに決定される。
このように、1回の可変表示あたりの普通図柄の可変表示時間は、各遊技状態における
普通図柄の可変表示時間のうち、A時短遊技状態における普通図柄の可変表示時間の期待
値が最も短い。そのため、A時短遊技状態は、各遊技状態のなかで、普通電動役物314
6が開放されるまでの時間が最も短い。
また、本実施形態では、通常遊技状態及びC時短遊技状態では、普通図柄の可変表示時
間が10000msecに固定されるように構成されている。このため、図113~図1
15に示す特別図柄の変動パターンテーブルにおいては、上述したように、第1特別図柄
の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、普通図柄の可変表示時間よりも長いチ
ャンス変動Aは、10000msecよりも長い13000msecの可変表示時間とな
っており、普通図柄の可変表示時間よりも短いチャンス変動Bは、10000msecよ
りも短い9000msecの可変表示時間となっている。詳しくは図137及び図138
を用いて後述するが、遊技状態と、普通図柄の可変表示時間と特別図柄の可変表示時間と
の関係性から、普通電動役物3146の開放態様としての普通電動役物3146開放パタ
ーン(第2始動口3140の開放態様)が変化することになる。
[5-4.主制御処理]
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態において、主制御回路200のメインCPU20
1により実行される各種処理(各種モジュール)は、主制御メイン処理(図20~図23
参照)中のS39で行われる特別図柄制御処理、普通図柄制御処理及びスイッチ入力検出
処理が一部異なるものの、その他の処理については同様である。そこで、以下では、特別
図柄制御処理普通図柄制御処理及びスイッチ入力検出処理について説明し、メインCPU
201により実行されるその他の処理についての説明は省略する。
なお、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄制御処理において行われ
る処理には、第1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理もあるが(例えば、
大当り終了処理(図42、図133)等)、以下では、第1のパチンコ遊技機において行
われる処理と同じ処理も含めて、ステップ番号を代えて改めて説明する。
[5-4-1.特別図柄制御処理]
次に、図121を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS39で行
われる特別図柄制御処理について説明する。図121は、第4のパチンコ遊技機の第1実
施形態における特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
図121に示されるように、メインCPU201は、先ず、S3001において、特別
図柄の制御状態番号をロードする。特別図柄の制御状態番号は、特別図柄の可変表示(特
別図柄ゲーム)に関する制御処理の状態(ステータス)を示す番号である。メインCPU
201は、S3001の処理を実行した後、処理をS3002に移す。
なお、図示しないが、メインCPU201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、
S3001の処理に先だって、メインRAM203内の特別図柄の作業領域等のアドレス
を所定のレジスタにセットするアドレス設定処理を行う。
S3002において、メインCPU201は、S3001でロードした特別図柄の制御
状態番号が0であるか否か、すなわち特別図柄の可変表示待ち状態であるか否かを判定す
る。
S3002において特別図柄の制御番号が0でないと判定された場合(S3002がN
O判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3005に移す。
一方、S3002において特別図柄の制御番号が0であると判定された場合(S300
2がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3003に移す。
S3003において、メインCPU201は、第2特別図柄が可変表示開始であるか否
かを判定する。
S3003において第2特別図柄が可変表示開始でないと判定された場合(S3003
がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3004に移す。
S3004において、メインCPU201は、第1特別図柄が可変表示開始であるか否
かを判定する。
S3004において第1特別図柄が可変表示開始でないと判定された場合(S3004
がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄制御処理を終了し、処理を主制御
メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
一方、S3004において第1特別図柄が可変表示開始であると判定された場合(S3
004がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3005に移す。
S3003に戻って、第2特別図柄が可変表示開始であると判定された場合(S300
3がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3005に移す。
S3005において、メインCPU201は、特別図柄管理処理を行う。この特別図柄
管理処理の詳細については、図122を参照して後述する。メインCPU201は、S3
003の処理を実行した後、特別図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイン処理(図2
0~図23参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄制御処理(S
3001~S3005)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[5-4-2.特別図柄管理処理]
次に、図122を参照して、特別図柄制御処理(図121参照)中のS3005でメイ
ンCPU201により実行される特別図柄管理処理について説明する。図122は、第4
のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャート
である。
なお、制御状態番号が0の場合(S3002がYES判定の場合)、特別図柄管理処理
は、S3003がYES判定の場合は第2特別図柄が処理対象であり、S3004がYE
S判定の場合は第1特別図柄が処理対象である。また、制御状態番号が0でない場合(S
3002がNO判定の場合)、特別図柄管理処理は、実行中の特別図柄が処理対象である
また、図122に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「7」)は、
処理対象となる特別図柄の制御状態番号である。メインCPU201は、制御状態番号に
対応する各処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S3
011)。
S3011において特別図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S3011がN
O判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄管理処理を終了し、処理を特別図柄制
御処理(図121参照)に戻す。
一方、S3011において特別図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S301
1がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3012に移す。
S3012において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号をロードする。
そして、メインCPU201は、S3012の処理を実行した後、処理をS3013に移
す。なお、メインCPU201は、S3012の処理で読み出された制御状態番号に基づ
いて、S3013以降の処理を行う。
S3013において、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を行う。この
S3013の処理は、特別図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である
。この特別図柄可変表示開始処理の詳細については、図123を参照して後述する。特別
図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU201は、処理をS3014
に移す。
S3014において、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を行う。この
S3014の処理は、特別図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である
。この特別図柄可変表示終了処理の詳細については、図125を参照して後述する。特別
図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU201は、処理をS3015
に移す。
S3015において、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を行う。このS3
015の処理は、特別図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。こ
の特別図柄遊技判定処理の詳細については、図126を参照して後述する。特別図柄の制
御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU201は、処理をS3016に移す。
S3016において、メインCPU201は、V入賞装置開放準備処理を行う。このS
3016の処理は、特別図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。
このV入賞装置開放準備処理の詳細については、図129を参照して後述する。特別図柄
の制御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU201は、処理をS3017に移
す。
S3017において、メインCPU201は、V入賞装置開放制御処理を行う。このS
3017の処理は、特別図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である。
このV入賞装置開放制御処理の詳細については、図130を参照して後述する。特別図柄
の制御状態番号が「4」でない場合には、メインCPU201は、処理をS3018に移
す。
S3018において、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を行う。このS3
018の処理は、特別図柄の制御状態番号が「5」である場合に行われる処理である。こ
の大入賞口開放準備処理の詳細については、図131を参照して後述する。特別図柄の制
御状態番号が「5」でない場合には、メインCPU201は、処理をS3019に移す。
S3019において、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を行う。このS3
019の処理は、特別図柄の制御状態番号が「6」である場合に行われる処理である。こ
の大入賞口開放制御処理の詳細については、図132を参照して後述する。特別図柄の制
御状態番号が「6」でない場合には、メインCPU201は、処理をS3020に移す。
S3020において、メインCPU201は、大当り終了処理を行う。このS3020
の処理は、特別図柄の制御状態番号が「7」である場合に行われる処理である。この大当
り終了処理の詳細については、図133を参照して後述する。
メインCPU201は、S3013~S3020の処理を終了後、特別図柄管理処理を
終了し、処理を特別図柄制御処理(図121参照)に戻す。この場合、特別図柄管理処理
が呼び出された処理に戻す。
[5-4-3.特別図柄可変表示開始処理]
次に、図123を参照して、特別図柄管理処理(図122参照)中のS3013でメイ
ンCPU201により実行される特別図柄可変表示開始処理について説明する。図123
は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄可変表示開始処理の一例を示
すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示開始処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS3013で呼び出された処理である場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、
特別図柄可変表示開始処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS30
13で呼び出された処理である場合、第2特別図柄が処理対象となる。
図123に示されるように、メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が
「0」であるか否かを判定する(S3021)。
S3021において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S30
21がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し、
処理を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
一方、S3021において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(
S3021がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3022に移す。
S3022において、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この特
別図柄の当り判定処理では、特別図柄の当り判定テーブル(図110参照)を参照し、特
別図柄判定領域に記憶された特別図柄の大当り判定用乱数値を用いて特別図柄の当り判定
が行われる。本実施形態では、第1特別図柄が処理対象であれば、大当り、役物開放当り
および時短当りのうちいずれであるかが判定される。また、第2特別図柄が処理対象であ
れば、大当りおよび役物開放当りのうちいずれであるかが判定される。メインCPU20
1は、S3022の処理を実行した後、処理をS3023に移す。
S3023において、メインCPU201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は、
特別図柄の当り判定処理(S3022)の結果(例えば、大当り、役物開放当りおよび時
短当り)に対応する特別図柄の停止図柄を判定乃至決定する処理である。この処理では、
特別図柄判定テーブル(図111参照)を参照し、特別図柄判定領域に記憶された特別図
柄の図柄乱数値を用いて、上述の「選択図柄コマンド」や「図柄指定コマンド」が判定さ
れる。メインCPU201は、S3023の処理を実行した後、処理をS3024に移す
S3024において、メインCPU201は、大当り種類決定処理を行う。この処理は
、特別図柄の当り判定処理の結果が当り(大当り、役物開放当りおよび時短当り)である
場合に、当りの種類を判定乃至決定する処理である。この処理では、当り種類決定テーブ
ル(図112参照)を参照し、特別図柄決定処理(S3023)で判定された「選択図柄
コマンド」に応じて当りの種類が決定される。なお、特別図柄の当り判定処理の結果が例
えば役物開放当りである場合に決定される当りの種類は、役物開放当りに基づいて開放さ
れたV入賞口3155に遊技球が通過したことによって大当り遊技制御処理が実行された
場合の大当りの種類である。また、本実施形態では、大当りおよび役物開放当りの種類を
いずれも複数種類としているが、大当りまたは/および役物開放当りの種類は1つであっ
てもよい。さらには、時短当りの種類を複数種類としてもよい。メインCPU201は、
S3024の処理を実行した後、処理をS3025に移す。
S3025において、メインCPU201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行う
。この処理は、特別図柄の変動パターンを判定乃至決定する処理である。この処理では、
遊技状態等に応じて図113~図116のいずれかの特別図柄の変動パターンテーブルを
決定し、決定した特別図柄の変動パターンテーブルを参照し、特別図柄の種別、特別図柄
の当り判定処理の結果と、リーチ判定用乱数値と、演出選択用乱数値とに基づいて、特別
図柄の変動パターンを決定する。この特別図柄の変動パターン決定処理の詳細については
、図124を参照して後述する。メインCPU201は、S3025の処理を実行した後
、処理をS3026に移す。
S3026において、メインCPU201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行う
。この処理では、特別図柄の変動パターン決定処理(S3025)で決定された変動パタ
ーンテーブル(図113~図116参照)を参照し、決定した変動パターンに基づいて特
別図柄の可変表示時間を決定する。その後、メインCPU201は、決定した特別図柄の
可変表示時間をセットし、第1特別図柄表示部163または第2特別図柄表示部164に
特別図柄の変動表示を開始させる。メインCPU201は、S3026の処理を実行した
後、処理をS3027に移す。
S3027において、メインCPU201は、時短管理処理を行う。第4のパチンコ遊
技機の第1実施形態では、第1のパチンコ遊技機とは異なり、特別図柄の可変表示を開始
したときに、天井カウンタに1を加算する天井カウンタ更新処理や時短回数カウンタから
1を減算する時短カウンタ更新処理が行われる。具体的には、天井カウンタが天井値に到
達すると、時短フラグ=1をセット(時短フラグをオン)するとともに、時短回数カウン
タに規定回数をセットし、B時短遊技状態であることを識別する時短識別番号=2をセッ
トし、B時短遊技状態への移行制御を行う。また、時短回数カウンタ=0になると、時短
フラグ及び時短識別番号をクリアし、時短遊技状態から通常遊技状態への移行制御を行う
ことになる。
また、1種2種混合機と称される第4のパチンコ遊技機の第1実施形態では高確遊技状
態に制御されないため、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態において実行される時短管
理処理は、第1のパチンコ遊技機において図32~図39を参照して説明した処理と異な
る点もある。具体的には、第1のパチンコ遊技機では、確変フラグがオンにセットされる
とき、および天井カウンタが天井値に到達したときに、天井カウント禁止フラグをオンに
セットする旨を説明したが、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態では、高確遊技状態に
制御されない。そのため、確変フラグがオンにセットされるとき、および天井カウンタが
天井値に到達したときに、天井カウント禁止フラグをオンにセットに代えて、天井カウン
タが天井値に到達したときにのみオンにセットする点で異なる。また、第1のパチンコ遊
技機では、時短移行判定処理(図37参照)において、確変フラグがオフであるか否かを
判定した上で(S191参照)、確変フラグがオフであることを条件としてS192の処
理を行っているが、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態では、上述したとおり高確遊技
状態に制御されないため、S191の処理を行わずに、S192の処理を行う点で異なる
。そして、時短移行処理(図38参照)においても、S202の処理を行わずに、天井カ
ウンタが天井値に到達したときにオンになった天井フラグにより、B時短遊技状態への移
行制御(S208参照)が行われることになる。時短管理処理におけるその他の処理につ
いては、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態において図32~図39を参照して説明し
た処理と同様である。メインCPU201は、S3027の処理を実行した後、処理をS
3028に移す。
S3028において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセッ
トする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行
うことにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に、特別図柄可変表示終了処理(
図122のS3014参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S3028
の処理を実行した後、処理をS3029に移す。
S3029において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。この処理では、例えば、メインRAM203内の所定領域に格納されている遊技状態に
かかわるパラメータ(例えば、時短残回数等)の更新処理等が行われる。メインCPU2
01は、S3029の処理を実行した後、処理をS3030に移す。
S3030において、メインCPU201は、遊技状態管理処理を行う。この処理では
、主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、時短フラグ等)の更新処理を行う
。メインCPU201は、S3030の処理を実行した後、処理をS3031に移す。
S3031において、メインCPU201は、特別図柄演出開始コマンドの送信予約処
理を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄演出開始コマンドは、次回のシステ
ムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サ
ブ制御回路300に送信される。
なお、メインCPU201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開始
処理(とくに、遊技状態管理処理(S3030)、特別図柄演出開始コマンドの送信予約
処理(S3031))を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[5-4-4.特別図柄の変動パターン決定処理]
次に、図124を参照して、特別図柄可変表示開始処理(図123参照)中のS302
5でメインCPU201により実行される特別図柄の変動パターン決定処理の詳細につい
て説明する。図124は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄の変動
パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、リミッタ作動フラグがオンであるか否かを判定する(S
3025-1)。S3025-1において、メインCPU201は、リミッタ作動フラグ
がオンであると判定された場合には、処理をS3025-2に移し、リミッタ作動フラグ
がオンでないと判定された場合には、処理をS3025-5に移す。
ここで、「リミッタ作動フラグ」は、特定条件下(A時短遊技状態)における大当り遊
技状態に移行した大当り連続回数を計数しており、大当り連続回数が所定のリミッタ回数
となると作動するフラグであり、後述するリミッタ回数更新処理(図127参照)におい
てオンになる。
S3025-2において、メインCPU201は、天井カウンタ=0であるか否かを判
定する。S3025-2において、メインCPU201は、天井カウンタ=0であると判
定された場合には、処理をS3025-3に移し、天井カウンタ=0でないと判定された
場合には、処理をS3025-5に移す。
「天井カウンタ」は、第1のパチンコ遊技機とは異なり、特別図柄の可変表示を開始し
たときに、天井カウンタを更新(1加算)し、天井カウンタが天井値に到達したときにB
時短遊技状態に制御するためのカウンタである。第4のパチンコ遊技機の第1実施形態に
おいては、特別図柄の変動パターン決定処理が行われたときには、未だS3027の「時
短管理処理」において天井カウンタが加算されていないことから、天井カウンタ=0であ
る場合というのは、通常遊技状態における特別図柄の1回目の可変表示の開始のときを意
味することになる。
S3025-3において、メインCPU201は、リミッタ作動フラグをオフにして、
処理をS3025-4に移す。
S3025-4において、メインCPU201は、リミッタ機能作動後の特定の変動パ
ターンテーブルとして、図116(1)に示す特別図柄の変動パターンテーブルZ1を決
定する。なお、変形例に示したように図116(2)に示す特別図柄の変動パターンテー
ブルZ2を決定してもよい。
また、S3025-4においては、後述する小当り図柄切替情報=0をセットし、次回
以降は、図116に示す特別図柄の変動パターンテーブルZ1またはZ2から、図113
(1)に示す特別図柄の変動パターンテーブルT1が選択されるように準備を行う。
S3025-5において、メインCPU201は、現在の遊技状態が、通常遊技状態、
A時短遊技状態、B時短遊技状態、C時短遊技状態のうちのいずれの遊技状態が制御され
ているのかを把握するために、遊技状態(時短識別番号)の情報を取得する。
S3025-6において、メインCPU201は、以前に第1特別図柄の当り判定処理
の結果として「役物開放当り」と判定されたときに、第1特別図柄表示部163に停止表
示された図柄の情報(以下「小当り図柄切替情報」という)を取得する。
「小当り図柄切替情報」は、後述する小当り図柄切替情報の上書き処理(図126のS
3062参照)において1つの情報が上書きして更新されてくものである。第1特別図柄
の当り判定処理の結果として「役物開放当り」と判定されたときに、選択図柄コマンド「
z4」に応じた第1特別図柄が停止表示されると、小当り図柄切替情報=0が記憶され、
選択図柄コマンド「z5」に応じた第1特別図柄が停止表示されると、小当り図柄切替情
報=1が記憶され、選択図柄コマンド「z6」に応じた第1特別図柄が停止表示されると
、小当り図柄切替情報=2が記憶されることになる。
S3025-7において、メインCPU201は、取得した遊技状態の情報と、小当り
図柄切替情報とに基づいて、複数の変動パターンテーブルから1つの変動パターンテーブ
ルを決定する。
具体的には、メインCPU201は、通常遊技状態に制御されていると判定した場合に
、選択図柄コマンド「z4」に応じた小当り図柄切替情報=0であると、図113(1)
に示す特別図柄の変動パターンテーブルT1を決定し、選択図柄コマンド「z5」に応じ
た小当り図柄切替情報=1であると、図113(2)に示す特別図柄の変動パターンテー
ブルT2を決定し、選択図柄コマンド「z6」に応じた小当り図柄切替情報=2であると
、図113(3)に示す特別図柄の変動パターンテーブルT3を決定する。
また、メインCPU201は、C時短遊技状態に制御されていると判定した場合には、
選択図柄コマンド「z4」に応じた小当り図柄切替情報=0であると、図114(1)に
示す特別図柄の変動パターンテーブルC1を決定し、選択図柄コマンド「z5」に応じた
小当り図柄切替情報=1であると、図114(2)に示す特別図柄の変動パターンテーブ
ルC2を決定し、選択図柄コマンド「z6」に応じた小当り図柄切替情報=2であると、
図114(3)に示す特別図柄の変動パターンテーブルC3を決定する。
また、メインCPU201は、A時短遊技状態またはB時短遊技状態に制御されている
と判定した場合には、小当り図柄切替情報によらずに、図115に示す特別図柄の変動パ
ターンテーブルAを決定する。
S3025-8において、メインCPU201は、特別図柄の種別と、特別図柄の当り
判定処理の結果としての当落情報(大当り、役物開放当りおよび時短当り)を取得する。
S3025-9において、メインCPU201は、特別図柄判定領域からリーチ判定用
乱数値及び演出選択用乱数値を取得する。
S3025-10において、メインCPU201は、上記S3025-4または上記S
3025-7で決定した特別図柄の変動パターンテーブルを参照し、特別図柄の種別、当
落情報と、リーチ判定用乱数値と、演出選択用乱数値とに基づいて、特別図柄の変動パタ
ーンを決定する。
[5-4-5.特別図柄可変表示終了処理]
次に、図125を参照して、特別図柄管理処理(図122参照)中のS3014でメイ
ンCPU201により実行される特別図柄可変表示終了処理について説明する。図125
は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄可変表示終了処理の一例を示
すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS3014で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可
変表示終了処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS3014で呼び
出された処理である場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判定す
る(S3041)。
S3041において特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判定された場合(S30
41がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、
処理を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
一方、S3041において特別図柄の制御状態番号が「1」であると判定された場合(
S3041がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3042に移す。
S3042において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセッ
トする。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行うことによ
り、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄遊技判定処理(図122のS3
015参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S3042の処理を実行し
た後、処理をS3043に移す。
S3043において、メインCPU201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約処
理を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、この
処理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の
演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送
信される。メインCPU201は、S3043の処理を実行した後、処理をS3044に
移す。
S3044において、メインCPU201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。
第1~3のパチンコ遊技機の説明において上述したように、図柄確定数カウンタは、特別
図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数するためのカウンタであるが、例え
ば、確変残回数や時短残回数等の特定状態下で行われた特別図柄ゲームのゲーム数を管理
してもよい。メインCPU201は、S3044の処理を実行した後、特別図柄可変表示
終了処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
[5-4-6.特別図柄遊技判定処理]
次に、図126を参照して、特別図柄管理処理(図122参照)中のS3015でメイ
ンCPU201により実行される特別図柄遊技判定処理について説明する。図126は、
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフロー
チャートである。
なお、この特別図柄遊技判定処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS3015で呼び出された処理である場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、
特別図柄遊技判定処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS3015
で呼び出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「2」であるか否かを判定す
る(S3051)。
S3051において特別図柄の制御状態番号が「2」でないと判定された場合(S30
51がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理
を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
一方、S3051において特別図柄の制御状態番号が「2」であると判定された場合(
S3051がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3052に移す。
S3052において、メインCPU201は、大当りであるか否か、すなわち停止した
特別図柄が大当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S3052において、大当りでないすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示
態様でないと判定された場合(S3052がNO判定の場合)、メインCPU201は、
処理をS3061に移す。一方、S3052において、大当りであるすなわち停止した特
別図柄が大当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S3052がYES判定の
場合)、メインCPU201は、処理をS3053に移す。なお、特別図柄が役物開放当
りを示す停止表示態様である場合、および、特別図柄がハズレを示す停止表示態様である
場合、S3052においてNO判定される。
S3053において、メインCPU201は、A時短遊技状態において大当り遊技状態
に移行する毎にリミッタ回数を減算していき、リミッタ機能を作動させるか否かのリミッ
タ回数更新処理を行う。このS3053におけるリミッタ回数更新処理は、第1のルート
から大当り遊技状態に移行したときに更新される処理である。なお、後述するように、第
2のルートから大当り遊技状態に移行したときには、V入賞装置開放制御処理(図130
参照)において、リミッタ回数が更新されることになる(S3096参照)。また、リミ
ッタ回数更新処理の詳細については、図127を参照して後述する。メインCPU201
は、S3053の処理を実行した後、処理をS3054に移す。
S3054において、メインCPU201は、大当り遊技制御の開始設定処理を行う。
この処理では、外部端子板184を介してホールコンピュータ186(いずれも図109
参照)に出力される信号(例えば、大当り信号等)の生成および更新が行われる。なお、
この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特
別図柄の当り信号である。メインCPU201は、S3054の処理を実行した後、処理
をS3055に移す。
また、S3054の大当り遊技制御の開始設定処理において、メインCPU201は、
時短フラグや時短カウンタ等、各種フラグや各種カウンタをクリアする処理も行う。
S3055において、メインCPU201は、ラウンド表示LEDデータをセットする
処理を行う。その後、メインCPU201は、例えば、大入賞口3131の開放回数の上
限値をセットする処理(S3056)、外部端子板184への大当り信号セット処理(S
3057)、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S3058)、遊技状
態指定パラメータ設定処理(S3059)、および、大当り開始表示コマンドの送信予約
処理(S3060)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットす
る処理(S3058)を行うことにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞
口開放準備処理(図122のS3018参照)が行われることとなる。その後、メインC
PU201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図122参照
)に戻す。
S3061において、メインCPU201は、役物開放当りであるか否か、すなわち停
止した特別図柄が役物開放当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S3061において、役物開放当りでないすなわち停止した特別図柄が時短当りまたは
ハズレを示す停止表示態様であると判定された場合(S3061がNO判定の場合)、メ
インCPU201は、処理をS3071に移す。一方、S3061において、役物開放当
りであるすなわち停止した特別図柄が役物開放当りを示す停止表示態様であると判定され
た場合(S3061がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3062に
移す。
S3062において、メインCPU201は、第1特別図柄の当り判定処理の結果とし
て「役物開放当り」と判定されたときに、選択図柄コマンドを参照し、選択図柄コマンド
「z4」のときには、小当り図柄切替情報に「0」を上書きして更新し、選択図柄コマン
ド「z5」のときには、小当り図柄切替情報に「1」を上書きして更新し、選択図柄コマ
ンド「z6」のときには、小当り図柄切替情報に「2」を上書きして更新する。なお、第
2特別図柄の当り判定処理の結果として「役物開放当り」と判定されたときには、小当り
図柄切替情報の上書き処理は行わずに、処理をS3063に移す。メインCPU201は
、S3062の処理を実行した後、処理をS3063に移す。
S3063において、メインCPU201は、役物開放当り遊技制御の開始設定処理を
行う。この処理では、外部端子板184を介してホールコンピュータ186(いずれも図
109参照)に出力される信号(例えば、役物開放当り信号等)の生成および更新が行わ
れる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理
対象である特別図柄にかかわる信号である。メインCPU201は、S3063の処理を
実行した後、処理をS3064に移す。
S3064において、メインCPU201は、V入賞装置3150の開放回数の上限値
をセットする処理を行う。本実施形態では、この処理でセットされるV入賞装置3150
の開放回数の上限値は例えば1回である。メインCPU201は、S3064の処理を実
行した後、処理をS3065に移す。
S3064において、メインCPU201は、外部端子板184への役物開放当り信号
セット処理(S3065)、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S30
66)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S3067)、および、役物開放当り開始表
示コマンドの送信予約処理(S3068)等の処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番
号を「3」にセットする処理(S3066)を行うことにより、この特別図柄遊技判定処
理の終了後に、V入賞装置開放準備処理(図122のS3016参照)が行われることと
なる。その後、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄
管理処理(図122参照)に戻す。
S3069において、メインCPU201は、時短当りであるか否か、すなわち停止し
た特別図柄が時短開放当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S3069において、時短当りでないと判定した場合、メインCPU201は、処理を
S3071に移す。一方、S3061において、時短当りであると判定した場合、メイン
CPU201は、処理をS3070に移す。
S3070において、メインCPU201は、図112に示す当り種類決定テーブルを
参照し、時短当りの選択図柄コマンド「z7」に基づいて、遊技状態の態様(時短フラグ
および時短回数)を決定し、決定した遊技状態の態様のデータをセットする。具体的には
、時短フラグ=1をセット(時短フラグをオン)するとともに、時短回数カウンタ=1を
セットし、C時短遊技状態であることを識別する時短識別番号=3をセットする。なお、
時短識別番号は、A時短遊技状態に移行したときには時短識別番号=1がセットされ、B
時短遊技状態に移行したときには時短識別番号=2がセットされる。
また、本実施形態では、当り種類決定テーブルは、リミッタ機能の作動の有無により2
つの当り種類決定テーブルを備えているが、時短当りに関しては、リミッタ機能の作動の
有無によらず、リミッタ機能非作動時の当り種類決定テーブルを参照する。メインCPU
201は、S3070の処理を実行した後、処理をS3071に移す。
S3071において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この特別
図柄遊技終了処理については、図128を参照して後述する。なお、メインCPU201
は、特別図柄遊技終了処理を行うと、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄管
理処理(図122参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄遊技判定処理
(S3051~S3071)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[5-4-7.リミッタ回数更新処理]
次に、図127を参照して、特別図柄遊技判定処理(図126参照)中のS3053で
メインCPU201により実行されるリミッタ回数更新処理の詳細について説明する。図
127は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるリミッタ回数更新処理の一例を
示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、A時短遊技状態であるか否かを判定する(S3053-
1)。S3053-1において、メインCPU201は、A時短遊技状態であると判定さ
れた場合には、処理をS3053-2に移し、A時短遊技状態でないと判定された場合に
は、処理をS3053-5に移す。
S3053-2において、メインCPU201は、リミッタ回数から1を減算して更新
する。メインCPU201は、S3053-2の処理を実行した後、処理をS3053-
3に移す。
S3053-3において、メインCPU201は、リミッタ回数=0であるか否かを判
定する。メインCPU201は、リミッタ回数=0であると判定された場合には、処理を
S3053-4に移し、リミッタ回数=0でないと判定された場合には、リミッタ回数更
新処理を終了し、処理を特別図柄遊技判定処理(図126参照)に戻す。
ここで、リミッタ回数=0であると判定された場合には、A時短遊技状態において大当
り遊技状態の移行回数がリミッタ回数に到達したことを意味する。
S3053-4において、メインCPU201は、リミッタ作動フラグをオンにする。
メインCPU201は、S3053-4の処理を実行した後、リミッタ回数更新処理を終
了し、処理を特別図柄遊技判定処理(図126参照)に戻す。
S3053-5において、メインCPU201は、初当り時におけるリミッタ回数の設
定処理を行う。メインCPU201は、図112(a)に示すリミッタ機能非作動時の当
り種類決定テーブルを参照し、選択図柄コマンドに基づいてリミッタ回数を決定し、決定
したリミッタ回数をセットする。メインCPU201は、S3053-5の処理を実行し
た後、リミッタ回数更新処理を終了し、処理を特別図柄遊技判定処理(図126参照)に
戻す。
[5-4-8.特別図柄遊技終了処理]
次に、図128を参照して、特別図柄遊技判定処理(図126参照)中のS3071で
メインCPU201により実行される特別図柄遊技終了処理について説明する。図128
は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフ
ローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号に「0」をセットする(S30
72)。このように、特別図柄の制御状態番号を「0」にセットする処理を行うことによ
り今回の特別図柄遊技が終了し、特別図柄可変表示開始処理すなわち次回の特別図柄遊技
を実行することが可能となる。メインCPU201は、S3072の処理を実行した後、
処理をS3073に移す。
S3073において、メインCPU201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定
処理を行う。また、特別図柄判定領域に記憶された各種乱数値をクリアする。その後、メ
インCPU201は、特別図柄遊技終了コマンドの送信予約処理(S3074)を行う。
なお、この処理で送信予約された特別図柄遊技終了コマンドは、次回のシステムタイマ割
込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路
300に送信される。そして、S3074の処理後、メインCPU201は、特別図柄遊
技終了処理を終了し、処理を特別図柄遊技判定処理(図126参照)に戻す。
[5-4-9.V入賞装置開放準備処理]
次に、図129を参照して、特別図柄管理処理(図122参照)中のS3016でメイ
ンCPU201により実行されるV入賞装置開放準備処理について説明する。図129は
、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるV入賞装置開放準備処理の一例を示すフ
ローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「3」であるか否かを判定す
る(S3081)。
S3081において特別図柄の制御状態番号が「3」でないと判定された場合(S30
81がNO判定の場合)、メインCPU201は、V入賞装置開放準備処理を終了し、処
理を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
一方、S3081において特別図柄の制御状態番号が「3」であると判定された場合(
S3081がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3082に移す。
S3082において、メインCPU201は、図112に示す当り種類決定テーブルを
参照し、V入賞装置3150の開放パターンとして、役物開放当りの開放態様を決定し、
決定した開放態様(例えば、最大開放時間および最大開放回数等)をセットする。本実施
形態では、遊技者にとって不利な「第1開放態様」であるときには、最大200msec
の開放を1回だけ行う開放パターンにセットし、遊技者にとって有利な「第2開放態様」
であるときには、最大1800msecの開放を1回だけ行う開放パターンにセットする
。なお、開放パターンはこれに限られず、例えば、遊技者にとって有利な「第2開放態様
」であるときには、1回あたり最大900msecの開放を最大2回行うようにしてもよ
いし、1回目を例えば最大600msec開放し、2回目を例えば最大1200msec
開放するようにしてもよい。さらには、1回の役物開放当りにつきトータルで規定時間(
例えば1800msec)を超えない範囲で複数の開放パターンを設け、これら複数の開
放パターンのうち、例えば特別図柄の図柄乱数値に基づいていずれか一の開放パターンに
セットされるようにしてもよい。
また、S3082において、メインCPU201は、V入賞口3155を開閉させるV
シャッター3158の作動態様を決定し、決定した作動態様(例えば、最大開放時間およ
び最大開放回数等)をセットする。本実施形態では、V入賞装置3150の開放時から2
00msec後にV入賞口3155を開放状態とさせる作動態様をセットする。メインC
PU201は、S3082の処理を実行した後、処理をS3083に移す。
S3083において、メインCPU201は、V入賞装置開閉制御処理を行う。この処
理では、V入賞口3155の開閉制御データの生成処理が行われる。メインCPU201
は、S3083の処理を実行した後、処理をS3084に移す。
S3084において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「4」にセッ
トする。このように、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする処理(S3084)
を行うことにより、このV入賞装置開放準備処理の終了後に、V入賞装置開放制御処理(
図122のS3017参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S3084
の処理を実行した後、処理をS3085に移す。
S3085において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。メインCPU201は、S3085の処理を実行した後、処理をS3086に移す。
S3086において、メインCPU201は、V入賞装置開放中表示コマンドの送信予
約処理を行う。この処理で送信予約されたV入賞装置開放中表示コマンドは、次回のシス
テムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、
サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S3086の処理を実行した
後、V入賞装置開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す
[5-4-10.V入賞装置開放制御処理]
次に、図130を参照して、特別図柄管理処理(図122参照)中のS3017でメイ
ンCPU201により実行されるV入賞装置開放制御処理について説明する。図130は
、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるV入賞装置開放制御処理の一例を示すフ
ローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「4」であるか否かを判定す
る(S3091)。
S3091において特別図柄の制御状態番号が「4」でないと判定された場合(S30
91がNO判定の場合)、メインCPU201は、V入賞装置開放制御処理を終了し、処
理を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
一方、S3091において特別図柄の制御状態番号が「4」であると判定された場合(
S3091がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3092に移す。
S3092において、メインCPU201は、Vアタッカー3152の作動により開閉
入賞口3151が開放されたときにV入賞装置3150の内部に進入した遊技球の個数が
最大入賞個数であるか否かを判定する。この処理では、V入賞装置3150の内部に進入
した遊技球の入賞個数を計数するVアタッカーカウントスイッチ3153(図109参照
)により計数された値が最大入賞個数の値であるか否かが判定される。なお、Vアタッカ
ーカウントスイッチ3153により計数されたVアタッカー入賞カウンタの値は、メイン
RAM203内の所定領域に格納される。
S3092において、V入賞装置3150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数でな
いと判定された場合(S3092がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS
3093に移す。
一方、S3092において、V入賞装置3150に入賞した遊技球の個数が最大入賞個
数であると判定された場合(S3092がYES判定の場合)、メインCPU201は処
理をS3094に移す。
S3093において、メインCPU201は、V入賞装置3150の最大開放時間(す
なわち開閉入賞口3151の最大開放時間)が経過したか否かを判定する。この処理では
、S3082の処理(図129参照)でセットされた最大開放時間が経過しているか否か
が判定される。
S3093においてV入賞装置3150の最大開放時間が経過していないと判定された
場合(S3093がNO判定の場合)、メインCPU201は、V入賞装置開放制御処理
を終了し、処理を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
一方、S3093においてV入賞装置3150の最大開放時間が経過していると判定さ
れた場合(S3093がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3094
に移す。
S3094において、メインCPU201は、V入賞装置3150(すなわち開閉入賞
口3151)の閉鎖処理を行う。メインCPU201は、S3094の処理を実行した後
、処理をS3095に移す。
S3095において、メインCPU201は、V入賞検出があるか否かを判定する。こ
の処理では、規定時間内に、V入賞口3155への遊技球の通過があったか否か(すなわ
ち、V入賞口スイッチ3156による検出があったか否か)を判定する。なお、上記の規
定時間はV入賞装置3150の内部への遊技球の進入にかかわる時間であればよく、例え
ば、Vアタッカー3152の作動が開始してから規定時間内等を、上記の規定時間とする
ことができる。
S3095においてV入賞検出があったと判定された場合(S3095がYES判定の
場合)、メインCPU201は、処理をS3096に移す。
S3096において、メインCPU201は、上記S3053と同様に、A時短遊技状
態において大当り遊技状態に移行する毎にリミッタ回数を減算していき、リミッタ機能を
作動させるか否かのリミッタ回数更新処理を行う。このS3096におけるリミッタ回数
更新処理は、第2のルートから大当り遊技状態に移行したときに更新される処理である。
メインCPU201は、S3096の処理を実行した後、処理をS3097に移す。
S3097において、メインCPU201は、V当り遊技制御の開始設定処理を行う。
この処理では、外部端子板184を介してホールコンピュータ186(いずれも図109
参照)に出力される信号(例えば、V当り信号等)の生成および更新が行われる。なお、
この処理で生成および更新が行われる信号は、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特
別図柄の当り信号である。ところで、V当り遊技制御が実行されると、当り種類決定テー
ブル(図112参照)に示されるように例えば4ラウンドまたは10ラウンドのラウンド
遊技が実行されるため、遊技者は、大当り遊技制御処理が実行された場合と同様に多量の
賞球を獲得しうる。本実施形態では、説明の便宜上、V当り遊技制御と大当り遊技制御処
理とを区別して称呼しているが、V当り遊技制御を大当り遊技制御処理と称呼することも
できる。メインCPU201は、S3097の処理を実行した後、処理をS3098に移
す。
また、S3097のV当り遊技制御の開始設定処理において、メインCPU201は、
時短フラグや時短カウンタ等、各種フラグや各種カウンタをクリアする処理も行う。
S3098において、メインCPU201は、ラウンドカウンタ値に1を加算する処理
を行う。この処理を行うことにより、役物開放当りに基づいて最初に実行されたV入賞装
置3150の開放(すなわちVアタッカー3152の作動)が、1ラウンド目のラウンド
遊技として処理される。すなわち、V入賞検出があったと判定された(S3095がYE
S判定された)ことによって実行されるV当り遊技制御は、2ラウンド目のラウンド遊技
から開始されることとなる。メインCPU201は、S3098の処理を実行した後、処
理をS3099に移す。
S3099において、メインCPU201は、ラウンド表示LEDデータをセットする
処理を行う。その後、メインCPU201は、例えば、V入賞装置3150の開放回数(
すなわち。Vアタッカー3152の作動回数)の上限値をセットする処理(S3100)
、外部端子板184へのV当り信号セット処理(S3101)、特別図柄の制御状態番号
を「5」にセットする処理(S3102)、遊技状態指定パラメータ設定処理(S310
3)、および、V当り開始表示コマンドの送信予約処理(S3104)等の処理を行う。
なお、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S3102)を行うことによ
り、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞口開放準備処理(図122のS301
8参照)が行われることとなる。その後、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理
を終了し、処理を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
S3095に戻って、このS3095においてV入賞検出がなかったと判定された場合
(S3095がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3105に移す。
S3105において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処理
では、図128を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。メインCPU20
1は、S3105の処理を実行した後、V入賞装置開放制御処理を終了し、処理を特別図
柄管理処理(図122参照)に戻す。
[5-4-11.大入賞口開放準備処理]
次に、図131を参照して、特別図柄管理処理(図122参照)中のS3018でメイ
ンCPU201により実行される大入賞口開放準備処理について説明する。図131は、
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における大入賞口開放準備処理の一例を示すフロー
チャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「5」であるか否かを判定す
る(S3111)。
S3111において特別図柄の制御状態番号が「5」でないと判定された場合(S31
11がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理
を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
一方、S3111において特別図柄の制御状態番号が「5」であると判定された場合(
S3111がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3112に移す。
S3112において、メインCPU201は、ラウンドカウンタ値をロードする。ラウ
ンドカウンタは、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技の実行回数を計数する
カウンタである。なお、ラウンドカウンタの計数値(ラウンドカウンタ値)は、メインR
AM203内の所定領域に格納される。メインCPU201は、S3112の処理を実行
した後、処理をS3113に移す。
S3113において、メインCPU201は、大入賞口の開放回数が上限値であるか否
かを判定する。この処理では、大当り遊技状態において実行されたラウンド遊技の実行回
数が上限値であるか否かが判定される。
S3113において大入賞口の開放回数が上限値であると判定された場合(S3113
がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3114に移す。
S3114において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「7」にセッ
トする。このように、特別図柄の制御状態番号を「7」にセットする処理(S3114)
を行うことにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大当り終了処理(図122の
S3020参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S3114の処理を実
行した後、処理をS3115に移す。
S3115において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。その後、メインCPU201は、大当り終了表示コマンドの送信予約処理を行う(S3
116)。なお、この処理で送信予約された大当り終了表示コマンドは、次回のシステム
タイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ
制御回路300に送信される。そして、S3116の処理後、メインCPU201は、大
入賞口開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
S3113に戻って、大入賞口の開放回数が上限値でないと判定された場合(S311
3がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3117に移す。
S3117において、メインCPU201は、ラウンドカウンタ値に1を加算する処理
を行う。メインCPU201は、S3117の処理を実行した後、処理をS3118に移
す。
S3118において、メインCPU201は、開放する大入賞口の選択処理を行う。こ
の処理では、大当り遊技状態に開放する大入賞口として大入賞口3131が選択される。
なお、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであって、大当りを示す停止表示態様が導
出されたことによって開始された大当り遊技制御処理である場合、開放する大入賞口とし
て大入賞口3131を選択し、特別図柄の当り判定処理の結果が役物開放当りであって、
役物開放りを示す停止表示態様が導出され、さらにV入賞検出されたことによって開始さ
れたV当り遊技制御である場合、開放する大入賞口として、大入賞口3131ではなく、
V入賞装置3150(すなわち開閉入賞口3151)を選択してもよい。メインCPU2
01は、S3118の処理を実行した後、処理をS3119に移す。
S3119において、メインCPU201は、大入賞口関連各種設定処理を行う。この
処理では、例えば、大入賞口3131の開放回数、大入賞口3131の最大開放時間、大
入賞口3131への最大入賞個数、大入賞口3131への入賞時の賞球数等がセットされ
る。大入賞口3131の開放回数はラウンド数が相当する。なお、1ラウンドにおいて大
入賞口3131が複数回開放されるものを排除する趣旨ではない。ただし、この場合は、
ラウンド数を管理する制御と、大入賞口3131の開閉回数を管理する制御とを、別の処
理として行うことが好ましい。メインCPU201は、S3119の処理を実行した後、
処理をS3120に移す。
S3120において、メインCPU201は、大入賞口開閉制御処理を行う。この処理
では、大入賞口3131またはV入賞装置3150の開閉制御データの生成処理が行われ
る。メインCPU201は、S3120の処理を実行した後、処理をS3121に移す。
S3121において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「6」にセッ
トする。このように、特別図柄の制御状態番号を「6」にセットする処理(S3121)
を行うことにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、大入賞口開放制御処理(図1
22のS3019参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S3121の処
理を実行した後、処理をS3122に移す。
S3122において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。メインCPU201は、S3122の処理を実行した後、処理をS3123に移す。
S3123において、メインCPU201は、大入賞口開放中表示コマンドの送信予約
処理を行う。この処理で送信予約された大入賞口開放中表示コマンドは、次回のシステム
タイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ
制御回路300に送信される。メインCPU201は、S3123の処理を実行した後、
大入賞口開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
[5-4-12.大入賞口開放制御処理]
次に、図132を参照して、特別図柄管理処理(図122参照)中のS3019でメイ
ンCPU201により実行される大入賞口開放制御処理について説明する。図132は、
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における大入賞口開放制御処理の一例を示すフロー
チャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「6」であるか否かを判定す
る(S3131)。
S3131において特別図柄の制御状態番号が「6」でないと判定された場合(S31
31がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理
を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
一方、S3131において特別図柄の制御状態番号が「6」であると判定された場合(
S3131がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3132に移す。
S3132において、メインCPU201は、大入賞口3131に入球した遊技球の個
数が最大入賞個数であるか否かを判定する。この処理では、大入賞口3131への遊技球
の入賞個数を計数する大入賞口カウントスイッチ3132(図109参照)により計数さ
れた値が最大入賞個数の値であるか否かが判定される。なお、大入賞口カウントスイッチ
3132により計数された大入賞口カウンタの値は、メインRAM203内の所定領域に
格納される。
S3132において、大入賞口3131に入球した遊技球の個数が最大入賞個数でない
と判定された場合(S3132がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3
133に移す。
一方、S3132において、大入賞口3131に入球した遊技球の個数が最大入賞個数
であると判定された場合(S3132がYES判定の場合)、メインCPU201は、処
理をS3134に移す。
S3133において、メインCPU201は、大入賞口3131の最大開放時間が経過
したか否かを判定する。この処理では、大入賞口関連各種設定処理(図131のS311
9参照)においてセットされた最大開放時間が経過しているか否かが判定される。
S3133において大入賞口3131の最大開放時間が経過していないと判定された場
合(S3133がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を終
了し、処理を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
一方、S3133において大入賞口3131の最大開放時間が経過していると判定され
た場合(S3133がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3134に
移す。
S3134において、メインCPU201は、大入賞口3131の閉鎖処理を行う。メ
インCPU201は、S3134の処理を実行した後、処理をS3135に移す。
S3135において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「5」にセッ
トする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S
3135)を行うことにより、この大入賞口開放制御処理の終了後に、再び、大入賞口開
放準備処理(図122のS3018参照)が行われることとなる。メインCPU201は
、S3135の処理を実行した後、処理をS3136に移す。
S3136において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。メインCPU201は、S3136の処理を実行した後、処理をS3137に移す。
S3137において、メインCPU201は、ラウンド間表示コマンドの送信予約処理
を行う。この処理で送信予約されたラウンド間表示コマンドは、次回のシステムタイマ割
込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路
300に送信される。そして、S3137の処理後、メインCPU201は、大入賞口開
制御処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図122参照)に戻す。
[5-4-13.大当り終了処理]
次に、図133を参照して、特別図柄管理処理(図122参照)中のS3020でメイ
ンCPU201により実行される大当り終了処理について説明する。図133は、第4の
パチンコ遊技機の第1実施形態における大当り終了処理の一例を示すフローチャートであ
る。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「7」であるか否かを判定す
る(S3141)。
S3141において特別図柄の制御状態番号が「7」でないと判定された場合(S31
41がNO判定の場合)、メインCPU201は、大当り終了処理を終了するとともに特
別図柄管理処理(図122参照)も終了し、処理を特別図柄制御処理(図121参照)に
戻す。この場合、大当り終了処理が呼び出された処理に戻す。
S3141において特別図柄の制御状態番号が「7」であると判定された場合(S31
41がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3142に移す。
S3142において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了設定処理を行う。この
処理では、各種フラグのセットや、各種カウンタ(例えば、天井カウンタ、ラウンドカウ
ンタ、大入賞口入賞カウンタ等)の値をセットまたはリセットする処理が行われる。メイ
ンCPU201は、S3142の処理を実行した後、処理をS3143に移す。
S3143において、メインCPU201は、大当り終了後状態設定処理を行う。この
大当り終了後状態設定処理では、メインCPU201は、リミッタ作動フラグのオン・オ
フを参照して、リミッタ作動フラグがオフであれば、図112(a)に示す当り種類決定
テーブルを決定し、リミッタ作動フラグがオンであれば、図112(b)に示す当り種類
決定テーブルを決定する。そして、決定した当り種類決定テーブルを参照し、大当り遊技
状態後の遊技状態の態様(時短フラグおよび時短回数)を決定し、決定した遊技状態の態
様のデータをセットする。具体的には、リミッタ作動フラグがオフである場合には、時短
フラグ=1をセット(時短フラグをオン)するとともに、時短回数カウンタ=100をセ
ットし、A時短遊技状態であることを識別する時短識別番号=1もセットする。また、リ
ミッタ作動フラグがオンである場合には、時短フラグ=0をセット(時短フラグをオフ)
するとともに、時短回数カウンタ=0、時短識別番号=0をセットする。メインCPU2
01は、S3143の処理を実行した後、大当り終了処理を終了するとともに特別図柄管
理処理(図122参照)も終了し、処理を特別図柄制御処理(図121参照)に戻す。こ
の場合、上述したとおり、大当り終了処理が呼び出された処理に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の大当り終了処理を割込禁
止区間内で行うことが好ましい。
[5-4-14.普通図柄制御処理]
次に、図134を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS40でメ
インCPU201により実行される普通図柄制御処理について説明する。なお、図134
に示される普通図柄制御処理に先だって、メインCPU201は、特別図柄制御処理と同
様に、普通図柄の始動条件が成立しているか否かの判定を行っていることは言うまでもな
い。
図134は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における普通図柄制御処理の一例を
示すフローチャートである。なお、図134に示すフローチャート中の各処理の右方に括
弧書きで記載した数値(「0」~「4」)は、普通図柄の制御状態番号である。メインC
PU201は、普通図柄の制御状態番号に対応する各処理を実行することにより、普通図
柄ゲームを進行させる。なお、図134に示される各処理は、便宜上、サブルーチンとし
て図示していない。
メインCPU201は、先ず、普通図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S3
291)。
S3291において普通図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S3291がN
O判定の場合)、メインCPU201は、普通図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイ
ン処理のS41(図21参照)に移す。
一方、S3291において普通図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S329
1がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS3292に移す。
S3292において、メインCPU201は、普通図柄の制御状態番号をロードする。
メインCPU201は、S3292の処理を実行した後、処理をS3293に移す。なお
、メインCPU201は、S3292の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S
3293以降の処理を行う。
S3293において、メインCPU201は、普通図柄の可変表示開始処理を行う。こ
のS3293の処理は、普通図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理であ
る。なお、普通図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU201は、処
理をS3294に移す。
この普通図柄の可変表示開始処理において、メインCPU201は、普通図柄判定領域
に始動情報として各種乱数値が記憶されていると、「普通図柄の当り判定処理」、「普通
図柄決定処理」、「普通図柄の変動パターン決定処理」、「普図用時短管理処理」を行い
、その後、普通図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行う。なお、普通図柄の
当り判定用乱数値等が抽出されていない場合(普通図柄判定領域に各種乱数値が記憶され
ていない場合)には、普通図柄の当り判定処理、普通図柄決定処理、普通図柄の変動パタ
ーン決定処理等を行わずに、普通図柄の制御状態番号を「0」に保持し、遊技球が通過ゲ
ート3126A、3126Bを通過することを待機することになる。
普通図柄の可変表示開始処理における普通図柄の当り判定処理では、メインCPU20
1は、図117に示す普通図柄の当り判定テーブルを参照し、遊技状態と、普通図柄判定
領域に記憶された普通図柄の当り判定用乱数値とに基づいて、当落判定値データ(「普通
図柄当り」または「ハズレ」)を決定する。
普通図柄の可変表示開始処理における普通図柄決定処理では、メインCPU201は、
図118に示す普通図柄判定テーブルを参照し、上述の当落判定値データ(普通図柄の当
り判定処理の結果)と、普通図柄判定領域に記憶された普通図柄の図柄乱数値とに基づい
て、「普通図柄当り時選択図柄コマンド」を決定する。
また、普通図柄の可変表示開始処理における普通図柄の変動パターン決定処理では、メ
インCPU201は、図120に示す普通図柄の変動パターンテーブルを参照し、普通図
柄判定領域に記憶された普通図柄演出選択用乱数値に基づいて、普通図柄の変動パターン
と、普通図柄の可変表示時間を決定する。その後、メインCPU201は、決定した普通
図柄の可変表示時間をセットし、普通図柄表示部161に普通図柄の変動表示を開始させ
る。
普通図柄の可変表示開始処理における普図用時短管理処理では、時短回数カウンタが1
以上であるか否かを判定し、時短回数カウンタが1以上であれば、時短回数カウンタから
1を減算する。その減算結果として、時短回数カウンタ=0であれば、時短フラグ及び時
短識別番号をクリアし、時短遊技状態から通常遊技状態への移行制御が行われることにな
る。また、時短回数カウンタが1以上でない場合には、今回の普図用時短管理処理を終了
し、時短回数カウンタが1以上であっても、時短回数カウンタからの減算結果が、時短回
数カウンタ=0でなければ、時短フラグ及び時短識別番号をクリアせずに、今回の普図用
時短管理処理を終了する。
なお、本実施形態では、A時短遊技状態、B時短遊技状態及びC時短遊技状態のいずれ
の時短遊技状態においても、普通図柄の可変表示の開始のときに時短回数カウンタから1
を減算するように構成しているが、C時短遊技状態である場合に限り普通図柄の可変表示
の開始のときに時短回数カウンタから1を減算し、A時短遊技状態及びB時短遊技状態で
ある場合には普通図柄の可変表示の開始のときに時短回数カウンタから1を減算しないよ
うに構成してもよい。
S3294において、メインCPU201は、普通図柄の可変表示終了処理を行う。こ
のS3294の処理は、普通図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理であ
る。なお、普通図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU201は、処
理をS3295に移す。
この普通図柄の可変表示終了処理において、メインCPU201は、普通図柄の可変表
示時間が終了したか否かの管理を行い、普通図柄の可変表示時間が終了したときには、普
通図柄の制御状態番号を「2」にセットする。なお、普通図柄の可変表示時間が終了して
いない場合には、普通図柄の制御状態番号を「1」に保持し、普通図柄の可変表示時間が
終了することを待機することになる。
S3295において、メインCPU201は、普通図柄遊技判定処理を行う。このS3
295の処理は、普通図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。な
お、普通図柄の制御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU201は、処理をS
3296に移す。
この普通図柄遊技判定処理において、メインCPU201は、普通図柄の導出結果(例
えば、普通図柄当りまたはハズレ)の判定処理を行う。そして、普通図柄の当り判定処理
の結果が普通図柄当りである場合には普通電動役物146の開放パターン(開放回数、開
放時間、ウェイト時間)設定処理を行い、普通図柄の制御状態番号を「3」にセットする
。一方、普通図柄の当り判定処理の結果がハズレである場合には、普通電動役物146の
開放パターン設定処理を行わずに、普通図柄の制御状態番号を「0」にセットする。
また、普通図柄遊技判定処理における普通電動役物146の開放パターン設定処理では
、図119に示す普通図柄当り種類決定テーブルを参照し、遊技状態と、普通図柄当り時
選択図柄コマンドとに基づいて、普通電動役物3146の開放パターンを決定し、決定し
た開放パターンをセットする。その後、メインCPU201は、決定した普通電動役物3
146の開放パターンに対応する普通電動役物の開放パターンコマンドをサブCPU30
1に送信する。
S3296において、メインCPU201は、普通電動役物開放処理を行う。このS3
296の処理は、普通図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。な
お、普通図柄の制御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU201は、処理をS
3297に移す。
この普通電動役物開放処理において、メインCPU201は、上記S3295の普通図
柄遊技判定処理において決定された普通電動役物3146の開放パターンに従って、普通
電動役物146の開放処理を行う。そして、普通電動役物146の開放処理が終了すると
、普通図柄の制御状態番号を「5」にセットする。
S3297において、メインCPU201は、普通図柄当り終了処理を行う。このS3
297の処理は、普通図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である。メ
インCPU201は、この普通図柄当り終了処理を終了すると、普通図柄制御処理を終了
し、処理を主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
この普通図柄当り終了処理において、メインCPU201は、上記S3293~S32
96において決定された普通図柄に関わる各種パラメータ、普通図柄判定領域に記憶され
た各種乱数値をリセット(クリア)する処理を行う。
以上、上述したように、普通図柄の当り判定処理は、上記S3293の普通図柄の可変
表示開始処理において、普通図柄の可変表示時間をセットするとき(普通図柄の可変表示
開示時)の遊技状態に基づいて決定され、普通電動役物146の開放パターンは、上記S
3295の普通図柄遊技判定処理において、普通図柄の可変表示時間が終了したとき(普
通図柄の可変表示終了時)の遊技状態に基づいて決定されることになる。このため、普通
図柄の可変表示が行われている間に遊技状態が変更されると、普通図柄の可変表示開示時
と普通図柄の可変表示終了時とで異なる遊技状態に基づいて、普通図柄の当り判定や普通
電動役物146の開放パターンの決定が行われることになる。
[5-4-15.スイッチ入力検出処理]
次に、図135を参照して、システムタイマ割込処理(図45参照)中のS320でメ
インCPU201により実行されるスイッチ入力検出処理について説明する。図135は
、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるスイッチ入力検出処理の一例を示すフロ
ーチャートである。
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態は、第1のパチンコ遊技機と比して、普通図柄や
特別図柄の始動情報を始動条件が成立するまで所定数まで保留する保留機能が備えられて
おらず、始動口入賞検出処理や球通過検出処理の処理内容が一部異なっている。また、第
4のパチンコ遊技機の第1実施形態は、第1のパチンコ遊技機と比して、大入賞口カウン
トスイッチ3132、Vアタッカーカウントスイッチ3153、V入賞口スイッチ315
6の構成が付加されていることから、かかる処理が一部追加されている。
まず、メインCPU201は、第1始動口入賞検出処理を実行する(S3381)。メ
インCPU201は、S3381の処理を実行した後、処理をS3382に移す。
この第1始動口入賞検出処理において、メインCPU201は、第1始動口スイッチ3
121により第1始動口3120への遊技球の入球が検出されると、第1始動口3120
に応じた払出情報をセットし、1つの第1特別図柄判定領域に空き領域があるか否かを判
定する。メインCPU201は、1つの第1特別図柄判定領域に空き領域があると判定す
ると、第1特別図柄の始動情報として、各種乱数値(例えば、第1特別図柄の大当り判定
用乱数値、第1特別図柄の図柄乱数値、第1特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、第
1特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)を抽出し、抽出した各種乱数値を1つ
の第1特別図柄判定領域に記憶する。一方、1つの第1特別図柄判定領域に空き領域がな
いと判定すると、各種乱数値を抽出せずに、第1始動口入賞検出処理を終了することにな
る。
次に、メインCPU201は、第2始動口入賞検出処理を実行する(S3382)。メ
インCPU201は、S3382の処理を実行した後、処理をS3383に移す。
この第2始動口入賞検出処理において、メインCPU201は、第2始動口スイッチ3
141により第2始動口3140への遊技球の入球が検出されると、第2始動口3140
に応じた払出情報をセットし、1つの第2特別図柄判定領域に空き領域があるか否かを判
定する。メインCPU201は、1つの第2特別図柄判定領域に空き領域があると判定す
ると、第2特別図柄の始動情報として、各種乱数値(例えば、第2特別図柄の大当り判定
用乱数値、第2特別図柄の図柄乱数値、第2特別図柄のリーチ判定用乱数値、および、第
2特別図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)を抽出し、抽出した各種乱数値を1つ
の第2特別図柄判定領域に記憶する。一方、1つの第2特別図柄判定領域に空き領域がな
いと判定すると、各種乱数値を抽出せずに、第2始動口入賞検出処理を終了することにな
る。
このように、本実施形態では、第1特別図柄の当り判定処理及び第2特別図柄の当り判
定処理を行うために、1つの第1特別図柄判定領域及び第2特別図柄判定領域しか備えて
おらず、特別図柄の始動情報を始動条件が成立するまで保留するための第1特別図柄始動
記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)を備えていない。
次に、メインCPU201は、一般入賞口通過検出処理を行う(S3383)。一般入
賞口通過検出処理では、例えば一般入賞口122への入賞時に払出個数等を示す払出情報
をセットする。メインCPU201は、S3383の処理を実行した後、処理をS338
4に移す。
次に、メインCPU201は、大入賞口通過検出処理を行う(S3384)。大入賞口
通過検出処理では、メインCPU201は、大入賞口カウントスイッチ3132により大
入賞口3131への遊技球の入球が検出されると、大入賞口3131に応じた払出情報を
セットするとともに、大入賞口3131への遊技球の入賞個数を計数するための大入賞口
カウンタに1を加算して更新する。メインCPU201は、S3384の処理を実行した
後、処理をS3385に移す。
次に、メインCPU201は、Vアタッカー通過検出処理を行う(S3385)。Vア
タッカー通過検出処理では、メインCPU201は、大入賞口カウントスイッチ3132
により大入賞口3131への遊技球の入球が検出されると、V入賞装置3150(開閉入
賞口3151)に応じた払出情報をセットするとともに、V入賞装置3150(開閉入賞
口3151)への遊技球の入賞個数を計数するためのVアタッカー入賞カウンタに1を加
算して更新する。メインCPU201は、S3385の処理を実行した後、処理をS33
86に移す。
次に、メインCPU201は、V入賞口通過検出処理を行う(S3386)。V入賞口
通過検出処理では、メインCPU201は、V入賞口スイッチ3156によりV入賞口3
155への遊技球の通過が検出されると、V入賞口通過フラグをオンにする。なお、V入
賞口3155に遊技球が通過したとしても払出情報はセットされない。メインCPU20
1は、S3386の処理を実行した後、処理をS3387に移す。
次に、メインCPU201は、球通過検出処理を行う(S3387)。球通過検出処理
では、第1通過ゲートスイッチ3127Aまたは第2通過ゲートスイッチ3127Bによ
り、第1通過ゲート3126Aまたは第2通過ゲート3126Bへの遊技球の通過が検出
されると、1つの普通図柄判定領域に空き領域があるか否かを判定する。メインCPU2
01は、1つの普通図柄判定領域に空き領域があると判定すると、普通図柄の始動情報と
して、各種乱数値(例えば、普通図柄の当り判定用乱数値、普通図柄の図柄乱数値よび普
通図柄の演出選択用乱数値等の各種乱数値等)を抽出し、抽出した各種乱数値を1つの普
通図柄始動判定領域に記憶する。一方、1つの普通図柄始動判定領域に空き領域がないと
判定すると、各種乱数値を抽出せずに、球通過検出処理を終了することになる。
このように、本実施形態では、普通図柄の当り判定処理を行うために、1つの普通図柄
判定領域しか備えておらず、普通図柄の始動情報を始動条件が成立するまで保留するため
の普通図柄始動記憶領域(1)~普通図柄始動記憶領域(4)を備えていない。
[5-5.遊技状態の移行図]
次に、図136を参照して、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における遊技状態の
移行について説明する。図136は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における遊技
状態の移行を示す遊技状態移行図の一例である。
上述したように、本実施形態においては、通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様と
され、A時短遊技状態及びB時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされる。また、
C時短遊技状態では、普通電動役物3146の開放態様によって適宜左打ちと右打ちとの
遊技態様が変化する。
このため、通常遊技状態においては、第1始動口3120に遊技球が入球したことを契
機とした遊技状態の移行が行われ、A時短遊技状態及びB時短遊技状態では第2始動口3
140に遊技球が入球したことを契機とした遊技状態の移行が行われる。また、C時短遊
技状態では、第1始動口3120に遊技球が入球したこと、または第2始動口3140に
遊技球が入球したことを契機とした遊技状態の移行が行われることになる。以下では、通
常遊技状態においては、第1始動口3120に遊技球が入球したことを前提とし、A時短
遊技状態及びB時短遊技状態では第2始動口3140に遊技球が入球したことを前提とし
て説明を行う。
図136に示すように、通常遊技状態において、第1始動口3120に遊技球が入球す
ると、「大当り」、「役物開放当り」または「時短当り」に決定される(図110参照)
通常遊技状態において、第1始動口3120に遊技球が入球して「大当り」が決定され
ると、大当り遊技状態に移行する。
また、通常遊技状態において、第1始動口3120に遊技球が入球して「役物開放当り
」が決定され、遊技球がV入賞口3155を通過したときには大当り遊技状態に移行し、
遊技球がV入賞口3155を通過しなかったときには遊技状態の移行を行わず、通常遊技
状態を維持する。
なお、上述したように、第1始動口3120に遊技球が入球して「役物開放当り」が決
定されたとしても、V入賞装置3150(開閉入賞口3151)の開放態様は遊技者にと
って不利な開放態様となることから、大当り遊技状態に移行することは極めて困難である
。このため、第1始動口3120に遊技球が入球して「役物開放当り」が決定されたとき
には、実質的に遊技状態の移行が行われずに、通常遊技状態が維持されることになる。
そして、通常遊技状態からの大当り遊技状態に移行した後には、A時短遊技状態に移行
する。
A時短遊技状態は、A時短遊技状態の終了条件として、「時短回数100回終了(図1
12参照)」と「大当り遊技状態への移行」とのいずれかの条件が成立したことに設定さ
れている。
ここで、「時短回数100回終了」は、「特別図柄の可変表示と普通図柄の可変表示と
の可変表示の合計回数が100回計数されること」を意味している。
なお、本実施形態において、「時短回数100回終了」は、「特別図柄の可変表示と普
通図柄の可変表示との可変表示の合計回数が100回計数されること」としたが、「特別
図柄の可変表示が100回行われること」と「普通図柄の可変表示が100回行われるこ
と」とのいずれかの条件が成立することとしてもよいし、「特別図柄の可変表示が100
回行われること」のみとしてもよい。
そして、A時短遊技状態において大当り遊技状態に移行すると(A時短遊技状態中の連
荘)、リミッタ回数が計数され、リミッタ回数に到達していれば通常遊技状態に移行し、
リミッタ回数に到達していなければ再びA時短遊技状態に移行する。
また、通常遊技状態において、第1始動口3120に遊技球が入球して「時短当り」が
決定されると、C時短遊技状態に移行する。
C時短遊技状態は、C時短遊技状態の終了条件として、「時短回数1回終了(図112
参照)」と「大当り遊技状態への移行」とのいずれかの条件が成立したことに設定されて
いる。
ここで、「時短回数1回終了」は、「特別図柄の可変表示が1回計数されること」と「
普通図柄の可変表示が1回計数されること」とのいずれかの条件が成立することを意味し
ている。また、本実施形態では、「時短回数」の計数は、特別図柄または普通図柄の可変
表示が行われたときに行われており、大当り遊技状態に移行されていなければ、1回目の
特別図柄の可変表示が行われたとき、または1回目の普通図柄の可変表示が行われたとき
に、C時短遊技状態が終了し、通常遊技状態に移行する。
また、C時短遊技状態からの大当り遊技状態に移行した後には、大当り遊技状態の終了
後にA時短遊技状態に移行する。
さらに、通常遊技状態において、特別図柄の可変表示回数(例えば、天井カウンタ)が
天井値(例えば、1000回)に到達すると、通常遊技状態からB時短遊技状態に移行す
る。
B時短遊技状態は、B時短遊技状態の終了条件として、「規定回数(例えば、1212
回)の特別図柄の可変表示の終了」と「大当り遊技状態への移行」とのいずれかの条件が
成立したことに設定されている。
B時短遊技状態において、「規定回数の特別図柄の可変表示の終了」が成立すると、B
時短遊技状態から通常遊技状態に移行する。また、B時短遊技状態からの大当り遊技状態
に移行した後には、大当り遊技状態の終了後にA時短遊技状態に移行することになる。
なお、本実施形態においては、時短遊技状態として、A時短遊技状態、B時短遊技状態
及びC時短遊技状態の3つの時短遊技状態を備えているが、B時短遊技状態を備えずに、
A時短遊技状態及びC時短遊技状態の2つの時短遊技状態を備えて構成してもよい。
[5-6.普通電動役物の開放態様]
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態では、普通図柄の可変表示時間との関係において
、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合の特別図柄の可変表示時
間を調整することにより、普通電動役物3146の開放態様(開放パターン)を異ならせ
ることができる。以下に、普通電動役物3146の開放態様の一例について説明する
図137は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における通常遊技状態の普通電動役
物3146の開放態様の一例を示すタイムチャートである。また、図138は、第4のパ
チンコ遊技機の第1実施形態におけるC時短遊技状態の普通電動役物3146の開放態様
の一例を示すタイムチャートである。
図137及び図138は、普通図柄表示部161の変動及び停止と、第1特別図柄表示
部163の変動及び停止と、普通電動役物3146を構成する普電用ソレノイド3148
の作動及び停止と、遊技状態の移行とを上下に図示している。
また、図137及び図138は、普通図柄の当り判定処理の結果が「普通図柄当り」で
あり、かつ第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」であることを前提としてい
る。また、本実施形態においては、通常遊技状態及びC時短遊技状態における普通図柄の
可変表示時間は、図120の普通図柄の変動パターンテーブルに示したように、1000
0msec(10s)で固定されている。
また、図137及び図138においては、図119の普通図柄当り種類決定テーブルに
示したように、通常遊技状態における普通電動役物3146の開放時間(200msec
)が短い不利な開放態様を「ショート開放」と図示し、C時短遊技状態における普通電動
役物3146の開放時間(2000~3000msec)が長い有利な開放態様を「ロン
グ開放」と図示している。さらに、「時短当り」に対応して停止表示する第1特別図柄の
種類を「C時短図柄で停止」と図示している。
図137(a)は、通常遊技状態において、メインCPU201が、図113の通常遊
技状態の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して、特別図柄の可変表示時間が普通図
柄の可変表示時間よりも長い「チャンス変動A」が決定されたときのタイムチャートの一
例である。
図137(a)に示すように、特別図柄の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間より
も長いことから、普通図柄の可変表示時間が終了した後(普通図柄の変動終了後)に、遊
技状態が通常遊技状態からC時短遊技状態へと移行している。
このため、普通図柄の可変表示時間が終了したとき(普通図柄の変動終了時)には、遊
技状態は通常遊技状態であり、図119の普通図柄当り種類決定テーブルに示したように
、普通電動役物3146の開放態様として通常遊技状態における「ショート開放」が行わ
れる。
図137(b)は、通常遊技状態において、メインCPU201が、図113の通常遊
技状態の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して、特別図柄の可変表示時間が普通図
柄の可変表示時間よりも短い「チャンス変動B」が決定されたときのタイムチャートの一
例である。
図137(b)に示すように、特別図柄の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間より
も短いことから、普通図柄の可変表示時間が終了する前(普通図柄の変動終了前)に、遊
技状態が通常遊技状態からC時短遊技状態へと移行している。
このため、普通図柄の可変表示時間が終了したとき(普通図柄の変動終了時)には、遊
技状態はC時短遊技状態であり、図119の普通図柄当り種類決定テーブルに示したよう
に、普通電動役物3146の開放態様としてC時短遊技状態における「ロング開放」が行
われる。
ここで、図137(b)では、C時短遊技状態において普通図柄当り時選択図柄コマン
ドとして「fz1」が選択されたときの普通電動役物3146の開放態様を示しており、
1回の普電用ソレノイド3148の作動(1回の開放)を図示している。なお、C時短遊
技状態において普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz2」または「fz3」が選
択されたときには、ウェイト時間を挟み、2回の普電用ソレノイド3148の作動が行わ
れることになる。このことは、後述する図138(b)についても同様である。
図138(a)は、C時短遊技状態において、メインCPU201が、図114のC時
短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して、特別図柄の可変表示時間が普
通図柄の可変表示時間よりも長い「チャンス変動A」が決定されたときのタイムチャート
の一例である。
図138(a)に示すように、C時短遊技状態において1回の特別図柄の可変表示が行
われると、C時短遊技状態の終了条件(時短回数1回終了)が成立し、特別図柄の可変表
示の開始時にC時短遊技状態から通常遊技状態に移行する。特別図柄の可変表示が行われ
ている間は、通常遊技状態であるものの、特別図柄の可変表示が終了して「C時短図柄で
停止」した後は、再び通常遊技状態からC時短遊技状態に移行することになる。
そして、特別図柄の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間よりも長いことから、普通
図柄の可変表示時間が終了した後(普通図柄の変動終了後)に、遊技状態が通常遊技状態
からC時短遊技状態へと移行している。
このため、普通図柄の可変表示時間が終了したとき(普通図柄の変動終了時)には、遊
技状態は通常遊技状態であり、図119の普通図柄当り種類決定テーブルに示したように
、普通電動役物3146の開放態様として通常遊技状態における「ショート開放」が行わ
れる。
図138(b)は、C時短遊技状態において、メインCPU201が、図114のC時
短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルを参照して、特別図柄の可変表示時間が普
通図柄の可変表示時間よりも短い「チャンス変動B」が決定されたときのタイムチャート
の一例である。
図138(b)に示すように、C時短遊技状態において1回の特別図柄の可変表示が行
われると、C時短遊技状態の終了条件(時短回数1回終了)が成立し、特別図柄の可変表
示の開始時に、C時短遊技状態から通常遊技状態に移行する。特別図柄の可変表示が行わ
れている間は、通常遊技状態であるものの、特別図柄の可変表示が終了して「C時短図柄
で停止」した後は、再び通常遊技状態からC時短遊技状態に移行することになる。
そして、特別図柄の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間よりも短いことから、普通
図柄の可変表示時間が終了する前(普通図柄の変動終了前)に、遊技状態が通常遊技状態
からC時短遊技状態へと移行している。
このため、普通図柄の可変表示時間が終了したとき(普通図柄の変動終了時)には、遊
技状態はC時短遊技状態であり、図119の普通図柄当り種類決定テーブルに示したよう
に、普通電動役物3146の開放態様としてC時短遊技状態における「ロング開放」が行
われる。
また、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態においては、C時短遊技状態の終了条件の
1つである「時短回数1回終了」は、「特別図柄の可変表示が1回計数されること」に加
え、「普通図柄の可変表示が1回計数されること」も条件としている。このため、図13
7(a)及び図138(a)に示すように、特別図柄の可変表示が終了した後にC時短遊
技状態に移行した場合において、意図しない遊技として右打ちを行い、遊技球を第2通過
ゲート3126Bに通過させたとしても、普通図柄の可変表示の開始時に遊技状態をC時
短遊技状態から通常遊技状態に移行させ、普通電動役物3146の開放態様として意図し
ない「ロング開放」が行われることを防止することができる。
このように、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態においては、普通図柄の当り判定処
理は、普通図柄の可変表示が行われるとき(普通図柄の変動開始時)の遊技状態に基づい
て決定され、普通電動役物3146の開放態様は、普通図柄の可変表示が終了したとき(
普通図柄の変動終了時)の遊技状態に基づいて決定されることになることになるので、普
通図柄の可変表示が行われている間に遊技状態が変更または維持されることに新たな興味
を与え、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
特に、本実施形態においては、普通図柄の可変表示時間との関係において、第1特別図
柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合の特別図柄の可変表示時間を調整する
ことにより、意図的に普通図柄の可変表示が行われている間に遊技状態を変更・維持する
ことができる。
さらに、本実施形態においては、図113及び図114に示したように、第1特別図柄
の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合に、特別図柄の可変表示時間が普通図柄
の可変表示時間よりも長い「チャンス変動A」と特別図柄の可変表示時間が普通図柄の可
変表示時間よりも短い「チャンス変動B」との選択率が異なる複数の特別図柄の変動パタ
ーンテーブルを備え、所定の変更条件により、特別図柄の変動パターンテーブルが切り替
わるので、特別図柄の変動パターンテーブルの切り替えにも興味を持たせ、より遊技の興
趣の向上を図ることができる。
特に、本実施形態においては、所定の変更条件として、「役物開放当り」と判定された
ときの第1特別図柄表示部163に停止表示された図柄の情報(小当り図柄切替情報)に
基づいて、特別図柄の変動パターンテーブルを切り替えられるので、「役物開放当り」や
小当り図柄切替情報に興味を持たせ、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態においては、図111及び図112に示したように、第2始動口31
40に遊技球が入球すれば、第1始動口3120に遊技球が入球したときよりも、第1の
ルートまたは第2のルートからの大当り遊技状態に移行し易い。特に、本実施形態では、
遊技球が第2始動口3140に入球することで実質的に大当り遊技状態に移行可能に構成
されている。このため、普通電動役物3146の開放態様として、第2始動口3140に
遊技球が入球しやすくなる「ロング開放」に対する価値を高め、普通電動役物3146の
開放態様により強い興味を持たせ、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態においては、リミッタ機能を備えているが、リミッタ機能の作動に
よりA時短遊技状態における連荘が終了して通常遊技状態に移行しても、リミッタ機能の
作動後の通常遊技状態の1回目の特別図柄の当り判定処理においては、図116に示す特
別図柄の変動パターンテーブルが選択されることになる。この図116に示す特別図柄の
変動パターンテーブルは、通常遊技状態において、普通電動役物3146の開放態様とし
て「ロング開放」が行われやすい有利なチャンス変動Bが選択されやすい特定の変動パタ
ーンテーブルであることから、通常遊技状態への移行後に1回目の第1特別図柄の当り判
定処理の結果が「時短当り」となれば、再度第2のルートを経由した大当り遊技状態へ移
行させることができ、リミッタ機能の作動による遊技の興趣の低下を防止することができ
る。
また、本実施形態においては、C時短遊技状態の終了条件の1つである「時短回数1回
終了」を「特別図柄の可変表示が1回計数されること」とし、かつ、特別図柄の可変表示
が行われたときに時短回数を減算して遊技状態が移行可能となるように構成していること
から、特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」となることの確率を高めても、常に
時短遊技状態が制御されてしまうような弊害を防止することができ、遊技性の維持を図る
ことができる。
さらに、本実施形態においては、C時短遊技状態の終了条件の1つである「時短回数1
回終了」は、「特別図柄の可変表示が1回計数されること」に加え、「普通図柄の可変表
示が1回計数されること」も条件としていることから、C時短遊技状態において、意図し
ない遊技として右打ちを行い、遊技球を第2通過ゲート3126Bに通過させたとしても
、普通図柄の可変表示の開始時に遊技状態をC時短遊技状態から通常遊技状態に移行させ
、普通電動役物3146の開放態様として意図しない「ロング開放」が行われることを防
止することができる。
さらに、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態においては、第2通過ゲート3126B
は、右側領域107の普通電動役物ユニット3145の下方に配置されていることから、
C時短遊技状態において、たまたま遊技球が右側領域107を流下し、遊技球が第2通過
ゲート3126Bを通過したとしても、その遊技球が普通電動役物3146へ意図せず入
球することを防止することができる。
また、本実施形態においては、第1始動口3120を、第1通過ゲート3126Aの直
下に近接して配置したことにより、第1通過ゲート3126Aを通過した遊技球はすぐさ
ま第1始動口3120に入球することになり、第1通過ゲート3126Aへの遊技球の通
過を契機とした普通図柄の変動開始時期と、第1始動口3120への遊技球の入球を契機
とした特別図柄の変動開始時期との調整を図ることができる(略同時期に変動表示を開始
できる)。
<第4のパチンコ遊技機の第2実施形態>
次に、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態について説明する。第4のパチンコ遊技機
の第2実施形態は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態と異なり、遊技盤ユニット(通
過ゲートの配置)の構成、普通図柄や特別図柄の始動情報を所定数まで保留する保留機能
が備えられている点、時短遊技状態の終了条件で相違する。
以降、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態を説明するにあたり、第1のパチンコ遊技
機及び第4のパチンコ遊技機の第1実施形態と同様の構成要件については同じ符号および
同じステップ番号を付して、その構成や処理に関する詳しい説明を省略する。
[6-1.遊技盤ユニット]
図139を参照して、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態が備える遊技盤ユニット4
010について説明する。この遊技盤ユニット4010も、第1のパチンコ遊技機及び第
4のパチンコ遊技機の第1実施形態と同様に、保護ガラス43(図2参照)の後方に位置
するようにベースドア3(図2参照)の前方に配置される。
図139は、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態が備える遊技盤ユニット4010の
外観を示す正面図の一例である。遊技盤ユニット4010は、遊技パネル4100を備え
、遊技パネル4100に各種部材が配置され、遊技パネル4100の前側面には、発射さ
れた遊技球が転動流下可能な遊技領域105が形成されている。
図139に示されるように、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態が備える遊技盤ユニ
ット4010は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態が備える遊技盤ユニット3010
と比して、主に、右側領域107に第4のパチンコ遊技機の第1実施形態の第2通過ゲー
ト3126Bが備えられていない点で相違している。
第4のパチンコ遊技機の第2実施形態において、右側領域107に第2通過ゲート31
26Bが備えられていないのは、普通図柄や特別図柄の始動情報を所定数まで保留する保
留機能を備えたことにより、右打ちされた遊技球が第2通過ゲート3126Bを通過して
、普通図柄のみの保留数が記憶され、普通図柄と特別図柄との可変表示時間との調整が図
れなくなるのを防止するためである。
その他、図139には示されていないが、LEDユニット160に、普通図柄用保留表
示部162、第1特別図柄用保留表示部165、第2特別図柄用保留表示部166が備え
られている点でも相違している。
[6-2.電気的構成]
第4のパチンコ遊技機の第2実施形態の制御回路についても、第4のパチンコ遊技機の
第1実施形態の制御回路(図109)と比して、第2通過ゲート3126Bへの遊技球の
通過を検出する第2通過ゲートスイッチ3127Bの構成が削除され、第1のパチンコ遊
技機における普通図柄用保留表示部162、第1特別図柄用保留表示部165、第2特別
図柄用保留表示部166の構成が付加されただけであるので、詳しい説明を省略する。
また、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態においては、普通図柄や特別図柄の始動情
報を所定数まで保留する保留機能を備えたことから、メインRAM203は、普通図柄の
始動情報を所定数まで保留するための普通図柄始動記憶領域(1)~普通図柄始動記憶領
域(4)と、特別図柄の始動情報を所定数まで保留するための第1特別図柄始動記憶領域
(1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)、及び第2特別図柄始動記憶領域(1)~第2
特別図柄始動記憶領域(4)を有していることになる。
[6-3.基本仕様]
次に、図140~図142を参照して、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態の基本仕
様について説明する。
第4のパチンコ遊技機の第2実施形態は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態と比し
て、特別図柄と普通図柄との変動時間を同期させるために、主に、特別図柄の変動パター
ンテーブル、普通図柄の変動パターンテーブル等が相違している。
また、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態は、A時短遊技状態の終了条件として、「
時短回数100回終了」と「大当り遊技状態への移行」とのいずれかの条件が成立したこ
とに設定されているが、「時短回数100回終了」は、普通図柄の可変表示は計数せずに
、「特別図柄の可変表示が100回行われること」に設定されている。同様にして、C時
短遊技状態の終了条件として、「時短回数1回終了」と「大当り遊技状態への移行」との
いずれかの条件が成立したことに設定されているが、「時短回数1回終了」は、普通図柄
の可変表示は計数せずに、「特別図柄の可変表示が1回行われること」に設定されている
また、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態
の特別図柄の当り判定テーブル(図110)、特別図柄判定テーブル(図111)、当り
種類決定テーブル(図112)、普通図柄の当り判定テーブル(図117)、普通図柄判
定テーブル(図118)及び普通図柄当り種類決定テーブル(図119)と共通するので
、詳しい説明を省略する。
[6-3-1.特別図柄の変動パターンテーブル]
図140は、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態における通常遊技状態及びC時短遊
技状態の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。また、図141は、第4のパチ
ンコ遊技機の第2実施形態におけるリミッタ機能作動後の特別図柄の変動パターンテーブ
ルの一例である。なお、A時短遊技状態及びB時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテ
ーブルは、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態と同様であるので説明を省略する。なお
、図140及び図141に示す特別図柄の変動パターンテーブルは、は、第4のパチンコ
遊技機の第2実施形態が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている
図140及び図141に示す特別図柄の変動パターンテーブルは、特別図柄の種別と、
特別図柄の当り判定処理の結果と、演出選択用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特
別図柄の可変表示時間とが対応付けられている。
メインCPU201は、遊技状態等に応じて、特別図柄の変動パターンテーブルを決定
し、決定した特別図柄の変動パターンテーブルを参照し、特別図柄の種別、特別図柄の当
り判定処理の結果と、演出選択用乱数値とに基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図
柄の可変表示時間とを決定する。そして、メインCPU201は、変動パターンを決定す
ると、決定した変動パターンに対応した変動パターンコマンドをサブCPU301に送信
する。
ここで、図140及び図141の「備考」の欄には、「特別電動役物開放終了時間」と
「特図処理終了時間」を参考と記載している。
「特別電動役物開放終了時間」は、「役物開放当り」のときに開放される開閉入賞口3
151の開放時間を意味する。第1特別図柄の当り判定処理の結果として「役物開放当り
」であると、図112の当り種類決定テーブルで説明したように、本実施形態では、不利
な「第1開放態様」として開閉入賞口3151が200msecの開放時間となることか
ら、「特別電動役物開放終了時間」は「200msec」が図示されている。
「特図処理終了時間」は、1つの特別図柄の始動情報に対して、図122に示す特別図
柄管理処理が開始してから終了するまでの時間を意味する。具体的には、図123の特別
図柄可変表示開始処理(特別図柄の制御状態番号=0)か行われてから、図128の特別
図柄遊技終了処理が行われるまでの時間を意味する。
(通常遊技状態及びC時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブル)
図140に示す特別図柄の変動パターンテーブルTC1は、第4のパチンコ遊技機の第
2実施形態がバックアップクリアされた後や、「役物開放当り」の選択図柄コマンド「z
4」に応じた第1特別図柄が停止表示された後に選択される変動パターンテーブルである
図140に示す特別図柄の変動パターンテーブルTC2は、「役物開放当り」の選択図
柄コマンド「z5」に応じた第1特別図柄が停止表示された後に選択される変動パターン
テーブルである。
図140に示す特別図柄の変動パターンテーブルTC3は、「役物開放当り」の選択図
柄コマンド「z6」に応じた第1特別図柄が停止表示された後に選択される変動パターン
テーブルである。
図140に示す特別図柄の変動パターンテーブルTC1~TC3においては、第1特別
図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、特別図柄の可変表示時間が普通図
柄の可変表示時間(13300or13500msec)以上の変動パターン「01H」の
「チャンス変動A」と、特別図柄の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間よりも短い変
動パターン「02H」の「チャンス変動B」とのいずれかの変動パターンが選択される。
第4のパチンコ遊技機の第2実施形態においても、第4のパチンコ遊技機の第1実施形
態と同様に、通常遊技状態及びC時短遊技状態においては、普通図柄の可変表示時間との
関係から、チャンス変動Aは普通電動役物3146の作動により第2始動口3140が不
利な開放態様となりやすく、短いチャンス変動Bは、普通電動役物3146の作動により
第2始動口3140が有利な開放態様となりやすい。
また、図140(1)~(3)に示す特別図柄の変動パターンテーブルTC1~TC3
は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態と同様に、チャンス変動Aとチャンス変動Bと
の選択率が異なっている。通常遊技状態及びC時短遊技状態において第2始動口3140
が有利な開放態様となりやすいチャンス変動Bは、特別図柄の変動パターンテーブルT1
<特別図柄の変動パターンテーブルT2<特別図柄の変動パターンテーブルT3の順に選
択されやすく構成されている。
このため、特別図柄の変動パターンテーブルTC1~TC3のうちでは、特別図柄の変
動パターンテーブルTC3が、遊技者にとって最も有利な変動パターンテーブルとなって
いるが、上述したように、選択図柄コマンドとしては、「z6」<「z5」<「z4」の
順に選択されやすく構成されていることから、選択図柄コマンド「z6」に対応した特別
図柄の変動パターンテーブルTC3が最も選択され難く構成されている。
さらに、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態においては、図140(1)~(3)に
示す特別図柄の変動パターンテーブルTC1~TC3の「備考」欄の「特図処理終了時間
」に着目すると、以下に述べる特徴を有している。
第1特別図柄の当り判定処理において「時短当り」と判定されたときの不利なチャンス
変動Aの特別図柄の変動パターン(01H)は、その「特図処理終了時間」が「1350
0msec」となるように、特別図柄の可変表示時間が設定されている。
また、第1特別図柄の当り判定処理において「役物開放当り」と判定されたときの特別
図柄の変動パターン(0BH)は、その「特図処理終了時間」が「13500msec」
となるように、特別図柄の可変表示時間が設定されている。
すなわち、第1特別図柄の当り判定処理において「時短当り」と判定されたときの不利
なチャンス変動Aの特別図柄の変動パターン(01H)と、第1特別図柄の当り判定処理
において「役物開放当り」と判定されたときの特別図柄の変動パターン(0BH)との「
特図処理終了時間」が、同じ時間になるように、特別図柄の可変表示時間が設定されてい
る。
ここで、第1特別図柄の当り判定処理において「時短当り」と判定されたときの不利な
チャンス変動Aの特別図柄の変動パターン(01H)と、第1特別図柄の当り判定処理に
おいて「役物開放当り」と判定されたときの特別図柄の変動パターン(0BH)とは、第
4のパチンコ遊技機においては、「実質的に特別図柄ハズレ」に相当する特別図柄の変動
パターンである。そして、実質的に特別図柄ハズレに相当する特別図柄の変動パターン(
01H、0BH)は、全て同じ「特図処理終了時間」となるように、特別図柄の可変表示
時間が設定されている。
(リミッタ機能作動後の特別図柄の変動パターンテーブル)
図141(1)に示す特別図柄の変動パターンテーブルZC1は、リミッタ機能が作動
した後の通常遊技状態への移行後に、1回目の特別図柄の当り判定処理において選択され
る特定の変動パターンテーブルである。
図141(1)に示す特別図柄の変動パターンテーブルZC1においては、第1特別図
柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、通常遊技状態において第2始動口3
140が有利な開放態様となりやすいチャンス変動Bが必ず選択されるように構成されて
いる。
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態と同様に、通常遊技状態においてチャンス変動B
が選択されると、第2始動口3140が有利な開放態様となり、遊技球が第2始動口31
40に入球しやすくなる。そして、本実施形態では、上述したように、遊技球が第2始動
口3140に入球すれば、第1のルートまたは第2のルートからの大当り遊技状態に移行
しやく、遊技球が第2始動口3140に入球することで実質的に大当り遊技状態に移行可
能となっている。
このため、リミッタ機能の作動により時短遊技状態における連荘が終了しても、通常遊
技状態への移行後に1回目の第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」となれば
、再度第2のルートを経由した大当り遊技状態へ移行させることができるので、リミッタ
機能の作動による遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、本実施形態においては、特別図柄の変動パターンテーブルZC1は、第1特別図
柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、チャンス変動Bが必ず選択されるよ
うに構成したが、チャンス変動Bよりも低い確率で、第2始動口3140が不利な開放態
様となりやすいチャンス変動Aが選択されるように構成してもよい。
図116(2)に示す特別図柄の変動パターンテーブルZC2は、図116(1)に示
す特別図柄の変動パターンテーブルZC1の変形例であり、リミッタ機能が作動した後の
通常遊技状態への移行後に、1回目の特別図柄の当り判定処理に基づいて選択される特定
の変動パターンテーブルである。特別図柄の変動パターンテーブルZC2は、第1特別図
柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合、チャンス変動Aを20%、チャンス
変動Bを80%の確率で選択されるように構成している。
このようにしても、通常遊技状態への移行後に1回目の第1特別図柄の当り判定処理の
結果が「時短当り」となれば、再度第2のルートを経由した大当り遊技状態へ移行させる
確率が高まるので、リミッタ機能の作動による遊技の興趣の低下を防止することができる
なお、特別図柄の変動パターンテーブルZC1、ZC2は、リミッタ機能が作動した後
の通常遊技状態への移行後に、1回目の特別図柄の当り判定処理に基づいて選択される変
動パターンテーブルとしたが、1回目に限られず、例えば、特別図柄の保留機能に対応し
て、特別図柄の始動情報を特定の保留数(例えば4個)まで保留するときには、特定の保
留数までの特別図柄の当り判定処理に基づいて選択される変動パターンテーブルとしても
よいし、任意の所定回数までの特別図柄の当り判定処理に基づいて選択される変動パター
ンテーブルとしてもよい。
なお、本実施形態では、第1特別図柄の当り判定処理の結果が「時短当り」である場合
、チャンス変動A及びチャンス変動Bを1つとしたが、普通図柄の可変表示時間を基準と
して、特別図柄の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間以上の複数のチャンス変動A群
、特別図柄の可変表示時間が普通図柄の可変表示時間よりも短い複数のチャンス変動B群
を備えて構成してもよい。
[6-3-2.普通図柄の変動パターンテーブル]
図142は、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態における普通図柄の変動パターンテ
ーブルの一例である。なお、図142に示す普通図柄の変動パターンテーブルは、第4の
パチンコ遊技機の第2実施形態が備える主制御回路200のメインROM202に記憶さ
れている。
図142に示す普通図柄の変動パターンテーブルは、普通図柄の可変表示開始時の遊技
状態と、普通図柄の当り判定処理の結果と、通過ゲート3126Aを遊技球が通過した際
に抽出される普通図柄演出選択用乱数値と、普通図柄の変動パターンと、普通図柄の可変
表示時間とが対応付けられている。なお、普通図柄演出選択用乱数値は例えば0~99(
100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。
メインCPU201は、普通図柄の変動パターンテーブルを参照し、普通図柄の可変表
示開始時の遊技状態と、普通図柄の当り判定処理の結果と、通過ゲート3126Aを遊技
球が通過した際に抽出される普通図柄演出選択用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動パ
ターンと普通図柄の可変表示時間とを決定する。そして、メインCPU201は、普通図
柄の変動パターンを決定すると、決定した普通図柄の変動パターンに対応した変動パター
ンコマンドをサブCPU301に送信する。
ここで図142の「備考」の欄には、「可変表示終了時の遊技状態」と「普通電動役物
開放終了時間」と「普図処理終了時間」を参考と記載している。
「可変表示終了時の遊技状態」とは、普通図柄の可変表示が終了したときの遊技状態を
意味し、普通図柄の可変表示を開始したときの遊技状態とは異なる場合がある。なお、「
可変表示終了時の遊技状態」には、A時短遊技状態及びB時短遊技状態も存在するが、本
実施形態の遊技性とはあまり関係がないため、備考での説明を省略している。
「普通電動役物開放終了時間」は、普通電動役物3146の開放パターンの終了時間(
1回目の開放時間+ウェイト時間+2回目の開放時間)を意味する。通常遊技状態におい
て、普通図柄の当り判定処理の結果として「普通図柄当り」であると、図119の普通図
柄当り種類決定テーブルで説明したように、1回目の開放時間200msecのみが普通
電動役物開放終了時間となる。また、C時短遊技状態において、普通図柄の当り判定処理
の結果として「普通図柄当り」であると、図119の普通図柄当り種類決定テーブルで説
明したように、1回目の開放時間とウェイト時間と2回目の開放時間とを合計した250
0msec、4600msec、5600msecのいずれかが普通電動役物開放終了時
間となる。
「普図処理終了時間」は、1つの普通図柄の始動情報に対して、図134に示す普通図
柄制御処理が開始してから終了するまでの時間を意味する。
特に、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態においては、図142に示す普通図柄の変
動パターンテーブルの「備考」欄の「普図処理終了時間」に着目すると、以下に述べる特
徴を有している。
普通図柄の可変表示開始時の遊技状態が通常遊技状態またはC時短遊技状態の場合にお
いて、普通図柄の当り判定処理において「普通図柄当り」と判定されたときの普通図柄の
変動パターン(01H)は、普通図柄の可変表示終了時の遊技状態が通常遊技状態である
ときの「普図処理終了時間」がいずれも「13500msec」となるように、普通図柄
の可変表示時間が設定されている。
また、普通図柄の可変表示開始時の遊技状態が通常遊技状態またはC時短遊技状態の場
合において、普通図柄の当り判定処理において「普通図柄ハズレ」と判定されたときの普
通図柄の変動パターン(02H)は、普通図柄の可変表示終了時の遊技状態によらず、そ
の「普図処理終了時間」がいずれも「13500msec」となるように、普通図柄の可
変表示時間が設定されている。
ここで、普通図柄の可変表示開始時の遊技状態が通常遊技状態またはC時短遊技状態の
場合において、普通図柄の可変表示終了時の遊技状態が通常遊技状態のときには、普通図
柄の当り判定処理において「普通図柄当り」と判定されたとしても、図119に示したよ
うに、普通電動役物3146の開放パターンは、不利な開放態様となる。また、普通図柄
の当り判定処理が「普通図柄ハズレ」であることも、普通電動役物3146が作動せず、
当然に遊技者にとって不利となる。
このため、普通図柄の可変表示開始時の遊技状態が通常遊技状態またはC時短遊技状態
の場合において、普通図柄の当り判定処理において「普通図柄当り」と判定されたものの
、普通図柄の可変表示終了時の遊技状態が通常遊技状態となってしまう普通図柄の変動パ
ターン(所定の01H)と、普通図柄の当り判定処理において「普通図柄ハズレ」と判定
されたときの普通図柄の変動パターン(02H)とは、遊技者にとって不利な「実質的に
普通図柄ハズレ」に相当する普通図柄の変動パターンである。そして、「実質的に普通図
柄ハズレ」に相当する普通図柄の変動パターンは、全て同じ「普図処理終了時間」となる
ように、普通図柄の可変表示時間が設定されている。
そして、図140及び図141に示す特別図柄の変動パターンテーブルと、図142に
示す普通図柄の変動パターンテーブルとを対比すると、「実質的に特別図柄ハズレ」に相
当する特別図柄の変動パターンにおける「特図処理終了時間(13500msec)」(
図140及び図141参照)と、「実質的に普通図柄ハズレ」に相当する普通図柄の変動
パターンにおける「普図処理終了時間(13500msec)」(図142参照)とが同
じ時間となるように構成されている。
これにより、図143を用いて後述するように、普通図柄や特別図柄の始動情報を所定
数まで保留する保留機能が備えたとしても、普通図柄と特別図柄との可変表示開始時期の
ずれを抑制することができる。
[6-4.主制御処理]
第4のパチンコ遊技機の第2実施形態において、主制御回路200のメインCPU20
1により実行される各種処理(各種モジュール)は、第4のパチンコ遊技機の第1実施形
態と比して、普通図柄や特別図柄の始動情報を所定数まで保留する保留機能を行うための
処理、普通図柄の可変表示が行われるときには時短回数を減算しないことが異なるものの
、その他の処理については同様である。この保留機能を行うための処理は、第1~3のパ
チンコ遊技機と同様であるが、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態で用いた図面を用い
て相違点を説明する。
(特別図柄可変表示開始処理)
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における特別図柄可変表示開始処理(図123参
照)においては、特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(S3021
のYES)、特別図柄判定領域に記憶された始動情報(特別図柄の大当り判定用乱数値等
)を用いて特別図柄の当り判定処理を行っている(S3022)。しかしながら、第4の
パチンコ遊技機の第2実施形態における特別図柄可変表示開始処理においては、特別図柄
の制御状態番号が「0」であると判定された場合(S3021のYES)、「特別図柄の
始動情報シフト処理」を行った後に、特別図柄の当り判定処理(S3022)を行うこと
になる。
具体的には、「特別図柄の始動情報シフト処理」では、特別図柄可変表示開始処理が第
1特別図柄を処理対象としている場合には、メインRAM203の第1特別図柄始動記憶
領域(1)に記憶された始動情報を特別図柄判定領域にシフトし、第1特別図柄始動記憶
領域(2)~第1特別図柄始動記憶領域(4)に記憶された始動情報を第1特別図柄始動
記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフトする。なお、特別図柄可変表
示開始処理が第2特別図柄を処理対象としている場合には、第1特別図柄始動記憶領域(
1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)に代わり、第2特別図柄始動記憶領域(1)~第
2特別図柄始動記憶領域(4)が、第1特別図柄を処理対象とした時と同様にシフトされ
る。
(普通図柄制御処理)
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態における普通図柄制御処理(図135参照)の普
通図柄の可変表示開始処理(S3293)においては、普通図柄判定領域に始動情報とし
て各種乱数値が記憶されていると普通図柄の当り判定処理を行っている。しかしながら、
第4のパチンコ遊技機の第2実施形態における普通図柄の可変表示開始処理においては、
上記「特別図柄の始動情報シフト処理」と同様に、普通図柄の始動情報シフト処理を行っ
た後に、普通図柄判定領域に始動情報として各種乱数値が記憶されていると普通図柄の当
り判定処理を行うことになる。また、普通図柄制御処理(図134参照)の普通図柄の可
変表示開始処理(S3293)においては、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけ
る「普図用時短管理処理」は行われないことになる。
(スイッチ入力検出処理)
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態におけるスイッチ入力検出処理(図135参照)
の第1始動口入賞検出処理(S3381)、第2始動口入賞検出処理(S3382)、球
通過検出処理(S3387)において、抽出した始動情報を1つの特別図柄判定領域また
は普通図柄始動判定領域に記憶するように処理を行っている。しかしながら、第4のパチ
ンコ遊技機の第2実施形態における特別図柄可変表示開始処理においては、第1特別図柄
始動記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(4)、及び第2特別図柄始動記憶領域
(1)~第2特別図柄始動記憶領域(4)、第1特別図柄始動記憶領域(1)~第1特別
図柄始動記憶領域(4)、普通図柄始動記憶領域(1)~普通図柄始動記憶領域(4)の
空きを参照しながら、始動情報を記憶することになる。このことは、第1のパチンコ遊技
機と同様である。
[6-5.普通電動役物の開放態様]
図143は、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態における通常遊技状態またはC時短
遊技状態の普通電動役物の開放態様の一例を示すタイムチャートである。
図143は、普通図柄表示部161の変動及び停止と、普通電動役物3146を構成す
る普電用ソレノイド3148の作動及び停止と、第1特別図柄表示部163の変動及び停
止と、遊技状態の移行とを上下に図示している。
また、図143においては、図119の普通図柄当り種類決定テーブルに示したように
、通常遊技状態における普通電動役物3146の開放時間が短い(200msec)不利
な開放態様を「ショート開放」と図示し、C時短遊技状態における普通電動役物3146
の開放時間が長い(2000~3000msec)有利な開放態様を「ロング開放」と図
示している。さらに、「時短当り」に対応して停止表示する第1特別図柄の種類を「C時
短図柄で停止」と図示し、「役物開放当り」のときに開放される開閉入賞口3151の開
放時間を「役物開放終了時間」と図示している。
図143の(ア)の時期においては、1回目に可変表示される第1特別図柄と普通図柄
を示し、遊技状態がC時短遊技状態であるときに、普通図柄表示部161では、「普通図
柄ハズレ」に対応した普通図柄の可変表示時間が開始され、第1特別図柄表示部163で
は、「役物開放当り」に対応した第1特別図柄の可変表示時間が開始されている。また、
第1特別図柄の可変表示時間の開始に伴い、遊技状態がC時短遊技状態から通常遊技状態
に移行している。
「役物開放当り」に対応した第1特別図柄の可変表示時間は、「普通図柄ハズレ」に対
応した普通図柄の可変表示時間よりも短いものの、第1特別図柄の可変表示時間に「特別
電動役物開放終了時間」を加算した「特図処理終了時間」は、普通図柄における「普図処
理終了時間」と同じ時間に設定されている。
このため、図143の(イ)の時期において、第1特別図柄における「特図処理終了時
間」と普通図柄における「普図処理終了時間」と同じ時間に設定されていることから、2
回目に可変表示される第1特別図柄と普通図柄との変動開始時期が略同期することになる
図143の(イ)の時期において、遊技状態が通常遊技状態であるときに、普通図柄表
示部161では、「普通図柄当り」に対応した普通図柄の可変表示時間が開始され、第1
特別図柄表示部163では、「時短当り」に対応した不利なチャンス変動Aの第1特別図
柄の可変表示時間が開始されている。
「時短当り」に対応した不利なチャンス変動Aの第1特別図柄の可変表示時間は、「普
通図柄当り」に対応した普通図柄の可変表示時間よりも長く、普通図柄の可変表示時間が
終了した後に第1特別図柄の可変表示時間が終了し、遊技状態が通常遊技状態からC時短
遊技状態へと移行する。
このため、「普通図柄当り」に対応した普通図柄の可変表示時間が終了したときには、
第1特別図柄の可変表示時間は終了しておらず、遊技状態は通常遊技状態であり、図11
9の普通図柄当り種類決定テーブルに示したように、普通電動役物の開放態様として通常
遊技状態における「ショート開放」が行われる。
そして、「時短当り」に対応した不利なチャンス変動Aの第1特別図柄の可変表示時間
は、「普通図柄当り」に対応した普通図柄の可変表示時間よりも長いものの、普通図柄の
可変表示時間に「普通電動役物開放終了時間」である「ショート開放」の時間を加算した
「普図処理終了時間」は、第1特別図柄における「特別図柄処理終了時間」と同じ時間に
設定されている。
このため、図143の(ウ)の時期においても、第1特別図柄における「特図処理終了
時間」と普通図柄における「普図処理終了時間」と同じ時間に設定されていることから、
3回目に可変表示される第1特別図柄と普通図柄との変動開始時期が略同期することにな
る。
図143の(ウ)の時期において、遊技状態がC時短遊技状態であるときに、普通図柄
表示部161では、「普通図柄当り」に対応した普通図柄の可変表示時間が開始され、第
1特別図柄表示部163では、「時短当り」に対応した有利なチャンス変動Bの第1特別
図柄の可変表示時間が開始されている。また、第1特別図柄の可変表示時間の開始に伴い
、遊技状態がC時短遊技状態から通常遊技状態に移行している。
図143の(エ)の時期において、「時短当り」に対応した有利なチャンス変動Bの第
1特別図柄の可変表示時間は、「普通図柄当り」に対応した普通図柄の可変表示時間より
も短く、普通図柄の可変表示時間が終了する直前に第1特別図柄の可変表示時間が終了し
、遊技状態が通常遊技状態からC時短遊技状態に移行する。
図143の(オ)の時期において、「普通図柄当り」に対応した普通図柄の可変表示時
間が終了するときには、第1特別図柄の可変表示時間が既に終了して遊技状態はC時短遊
技状態に移行しており、図119の普通図柄当り種類決定テーブルに示したように、普通
電動役物の開放態様としてC時短遊技状態における「ロング開放」が行われる。
このように、第4のパチンコ遊技機の第2実施形態においては、第4のパチンコ遊技機
の第1実施形態における効果を奏する構成に加え、「実質的に特別図柄ハズレ」に相当す
る特別図柄の変動パターン(01H、0BH)における「特図処理終了時間」と、「実質
的に普通図柄ハズレ」に相当する普通図柄の変動パターンにおける「普図処理終了時間」
とが同じ時間になるように構成されている(図140~図142)。これにより、普通図
柄や特別図柄の始動情報を所定数まで保留する保留機能が備えたとしても、大当りになる
までは、普通図柄と特別図柄との変動時期のずれを抑制することができる。
<第4のパチンコ遊技機の変形例>
次に、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態及び第2実施形態の変形例について説明す
る。
第4のパチンコ遊技機の第1実施形態及び第2実施形態においては、左側領域106か
ら流下した遊技球が遊技釘に衝突しながら、第1通過ゲート3126A及び第1始動口3
120に直接に通過/入球可能に構成されている。しかしながら、第1通過ゲート312
6A及び第1始動口3120に通過/入球するためには、遊技球が振り分け装置(例えば
、所謂クルーン等)に入球して、振り分け装置により特定の排出口へと振り分けられた遊
技球のみが第1通過ゲート3126A及び第1始動口3120に通過/入球するように構
成してもよい。例えば、センター役物115に形成されたステージ118を振り分け装置
として、ワープ入口117に進入した遊技球が、振り分け装置により図示しない複数の排
出口に振り分けられるように構成し、特定の排出口へと振り分けられた遊技球のみが第1
通過ゲート3126A及び第1始動口3120に通過/入球するように構成してもよい。
特に、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態のように、普通図柄や特別図柄の始動情報を
所定数まで保留する保留機能は備えられていない場合には、単位時間当たりの第1通過ゲ
ート3126A及び第1始動口3120への通過/入球率を低下させても、振り分け装置
により遊技の興趣の維持を図ることができる。
また、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態及び第2実施形態においては、特別図柄の
可変表示が行われるときに、特別図柄の変動パターンテーブルにあらかじめ定められた特
別図柄の可変表示時間を決定するように構成したが、特別図柄の可変表示時間を決定する
に際し、既に可変表示されている普通図柄の可変表示時間の残存時間に基づいて、特別図
柄の可変表示時間を決定するように構成してもよい。例えば、遊技者に有利な特別図柄の
「チャンス変動B」が決定された場合は、既に可変表示されている普通図柄の可変表示時
間の残存時間よりも短い第1特別図柄の可変表示時間を算出して(例えば、普通図柄の可
変表示時間の残存時間-1秒)、算出した時間をチャンス変動Bの第1特別図柄の可変表
示時間として決定する。また、遊技者に不利な特別図柄の「チャンス変動A」が決定され
た場合は、既に可変表示されている普通図柄の可変表示時間の残存時間よりも長い第1特
別図柄の可変表示時間を算出して(例えば、普通図柄の可変表示時間の残存時間+1秒)
、算出した時間をチャンス変動Aの第1特別図柄の可変表示時間として決定する。特に、
普通図柄や特別図柄の始動情報を所定数まで保留する保留機能を備えた場合には、リアル
タイムに普通図柄と特別図柄との可変表示時間の終了時期を調整できるので有効的である
また、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態においては、遊技盤ユニット3010の右
側領域107に第2通過ゲート3126Bを備えたが、第4のパチンコ遊技機の第2実施
形態に示したように、遊技盤ユニット3010の右側領域107に第2通過ゲート312
6Bを備えなくてもよい。
また、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態及び第2実施形態においては、特別図柄の
可変表示が行われるときに時短回数を減算して、時短遊技状態から通常遊技状態へと移行
可能に構成したが、第1~3のパチンコ遊技機と同様に、特別図柄の可変表示が行われた
後に、時短回数を減算して、時短遊技状態から通常遊技状態へと移行可能に構成してもよ
い。
また、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態及び第2実施形態においては、特定条件下
(A時短遊技状態)における大当り遊技状態に移行した大当り連続回数を計数しており、
大当り連続回数が所定のリミッタ回数となると、大当り遊技状態終了後に移行する遊技状
態を一部規制する「リミッタ機能」を備えたが、リミッタ機能を備えなくてもよい。
また、第4のパチンコ遊技機の第1実施形態及び第2実施形態においては、第1特別図
柄の当り判定処理が行われた場合に、「役物開放当り」が決定されるように構成したが、
第1特別図柄の当り判定処理が行われた場合に、「役物開放当り」が決定されないように
構成してもよい。
(その他)
上述の第4のパチンコ遊技機は、変形例を含めて各実施形態同士で互いの技術を適用す
ることができる。上述の実施形態は、本発明の内容を限定するものではなく、特許請求の
範囲を逸脱しない程度に変更を加えることができる。
また、第4のパチンコ遊技機に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を
列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の各実施形態に記載されたものに限定さ
れるものではない。
更に、上記[4.拡張例]は、第4のパチンコ遊技機にも、その遊技性や制御に齟齬を
生じえない限り適用可能である。
[7.第5のパチンコ遊技機]
次に、第5のパチンコ遊技機について説明する。第5のパチンコ遊技機は、所謂1種タ
イプのパチンコ遊技機であるが、第1のパチンコ遊技機が特別図柄を用いる「特別図柄ゲ
ーム」を主とした遊技性であったのに対し、第5のパチンコ遊技機が普通図柄を用いる「
普通図柄ゲーム」を主とした遊技性であることが相違しており、それに伴い各種部材の構
成が一部異なっている。
また、第5のパチンコ遊技機は、第1のパチンコ遊技機とは異なり、2種類の特別図柄
(第1特別図柄と第2特別図柄)を備えておらず、1種類の特別図柄しか備えられていな
い。このため、上述したような「優先変動機」、「順次変動機」、「同時変動機」のよう
な概念がない。なお、第1~3のパチンコ遊技機と同様に、2種類の特別図柄(第1特別
図柄と第2特別図柄)を備えてもよい。
以降、第5のパチンコ遊技機の実施形態を説明するにあたり、第1のパチンコ遊技機と
同様の構成要件については同じ符号および同じステップ番号を付して、その構成や処理に
関する詳しい説明を省略する。
[7-1.遊技盤ユニット]
図144を参照して、第5のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット5010について
説明する。この遊技盤ユニット5010も、第1のパチンコ遊技機と同様に、保護ガラス
43(図2参照)の後方に位置するようにベースドア3(図2参照)の前方に配置される
図144は、第5のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット5010の外観を示す正面
図の一例である。遊技盤ユニット5010は、遊技パネル5100を備え、遊技パネル5
100に各種部材が配置され、遊技パネル5100の前側面には、発射された遊技球が転
動流下可能な遊技領域105が形成されている。
図144に示されるように、第5のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット5010は
、第1のパチンコ遊技機と比して、主に、第1通過口5126Aと、第2通過口5126
Bと、始動口5140と、普通電動役物ユニット5145と、特別電動役物ユニット51
30との構成や配置が異なっている。以下に、それぞれの構成やその配置について説明す
る。
(第1通過口)
第1通過口5126Aは、表示装置7の表示領域の下方に配置されており、左打ちされ
た遊技球が通過可能(右打ちされた遊技球が通過困難または不可能)となるように配置さ
れている。また、第1通過口5126Aには、第1通過口5126Aへの遊技球の通過を
検出する第1通過口スイッチ5127A(後述の図145参照)が備えられている。そし
て、第1通過口5126Aを通過した遊技球は、遊技パネル5100の裏側の流路を流下
して機外に排出される。
(第2通過口)
第2通過口5126Bは、右側領域107の後述する普通電動役物ユニット5145の
上方に配置されており、右打ちされた遊技球のみが通過できるように配置されている。ま
た、第2通過口5126Bには、第2通過口5126Bへの遊技球の通過を検出する第2
通過口スイッチ5127B(後述の図145参照)が備えられている。そして、第2通過
口5126Bを通過した遊技球は、普通電動役物ユニット5145に向けて右側領域10
7を流下する。
第1通過口5126Aまたは第2通過口5126B(以下、適宜「通過口5126A、
5126B」ともいう)に遊技球が通過すると、普通図柄抽選や、普通図柄の可変表示が
行われる。
特に、第5のパチンコ遊技機においては、遊技球が第1通過口5126Aを通過したと
き(第1通過口スイッチ5127Aが遊技球を検出したとき)には、所定数の賞球(例え
ば3個の遊技球)が払い出され、遊技球が第2通過口5126Bを通過したとき(第2通
過口スイッチ5127Bが遊技球を検出したとき)には、賞球は払い出されないように構
成されている。
なお、遊技球が第2通過口5126Bを通過したときには、所定数の賞球が払い出され
るように構成してもよいし、遊技球が第1通過口5126Aを通過したときには、賞球は
払い出されないように構成してもよい。
(始動口)
始動口5140は、右打された遊技球が入球可能(左打ちされた遊技球が入球困難また
は不可能)となるように、右側領域107に配置されている。また、第2通過口5126
Bを通過した遊技球が、始動口5140に入球可能となるように、始動口5140の下方
に配置されている。また、始動口5140には、始動口5140への遊技球の入球を検出
する始動口スイッチ5141が備えられている。
始動口5140に遊技球が入球すると、特別図柄抽選や、特別図柄の可変表示が行われ
たり、所定数の賞球(例えば1個の遊技球)が払い出されたりすることになる。
(普通電動役物ユニット)
普通電動役物ユニット5145は、始動口5140と、始動口5140への遊技球の入
球を検出する始動口スイッチ5141と、普通電動役物5146とを一体化したユニット
体であって、右側領域107に配置されている。
普通電動役物5146は、前後方向に進退可能な突出板型の普電用シャッタ5147と
、この普電用シャッタ5147を作動させる普電用ソレノイド5148(後述の図145
参照)とを備える。普通電動役物5146すなわち普電用シャッタ5147は、始動口5
140への遊技球の入球が可能または容易な開放状態と、始動口5140への遊技球の入
球が不可能または困難な閉鎖状態とに状態移行可能に構成される。
具体的には、普電用シャッタ5147は、始動口5140の入口前に配置された略三角
形の入球防止部と始動口5140に向けて傾斜した板状の入球誘導部とで構成されている
。普電用シャッタ5147が開放状態であるときには、略三角形の入球防止部は、遊技パ
ネル5100の表面から遊技球の直径よりも長い距離にある遊技球非接触個所に移動して
始動口5140への遊技球の入球を阻害せず、板状の入球誘導部は、遊技パネル5100
の表面から遊技球の直径以下の距離にある遊技球接触個所に移動して、右側領域107に
流下している遊技球を受け入れ、受け入れた遊技球を始動口5140へ誘導する。一方、
普電用シャッタ5147が閉鎖状態であるときには、略三角形の入球防止部は、遊技球接
触個所に移動して始動口5140への遊技球の入球を阻害し、板状の入球誘導部は、遊技
パネル5100に埋没し、右側領域107に流下している遊技球の受け入れることなく、
遊技球の流下を阻害しない。なお、前後方向に進退可能な上記の普電用シャッタ5147
に代えて、所謂電チューと呼ばれる可動部材を採用してもよい。
(特別電動役物ユニット)
特別電動役物ユニット5130は、大入賞口5131と、大入賞口5131への遊技球
の入球を検出する大入賞口カウントスイッチ5132と、特別電動役物5133とを一体
化したユニット体である。特別電動役物ユニット5130は、右側領域107において下
方に配置されている。なお、特別電動役物ユニット5130を第1通過口5126Aの下
方に配置したり、センター役物115の上部において配置したりするようにしてもよい。
大入賞口5131は、閉鎖状態から開放状態に移行可能な入賞口である。大入賞口51
31が閉鎖状態から開放状態に移行するのは、特別図柄当り判定処理の結果が「大当り」
または「小当り」であることを示す停止表示態様が導出された場合のときである。大入賞
口5131は、大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御されているときに規定個数(
例えば10個)までの遊技球が入球可能となり、この大入賞口5131に遊技球が入球す
ると、大入賞口5131に応じた賞球(例えば15個の遊技球)が払い出されることにな
る。
特別電動役物5133は、前後方向に進退可能な突出板型の特電用シャッタ5134と
、この特電用シャッタ5134を作動させる特電用ソレノイド5135(後述の図145
参照)とを備える。特別電動役物5133すなわち特電用シャッタ5134は、大入賞口
5131への遊技球の入球が可能または容易な開放状態と、大入賞口5131への遊技球
の入球が不可能または困難な閉鎖状態とに移行可能に構成される。
具体的には、特電用シャッタ5134は、アウト口178側に向けて緩やかに傾斜(例
えば5~10度)した板状の屋根部で構成されている。特電用シャッタ5134が開放状
態であるときには、屋根部が遊技パネル5100に埋没して大入賞口5131が開口し、
右側領域107を流下している遊技球や、屋根部の上に転動してる遊技球が入球可能とな
る。特電用シャッタ5134が閉鎖状態であるときには、屋根部が遊技パネル5100か
ら突出しており、大入賞口5131への遊技球の入球が不可能または困難となる。
特に、第5のパチンコ遊技機においては、特電用シャッタ5134を緩やかに傾斜した
板状の屋根部とし、特電用シャッタ5134が閉鎖状態であるときには、屋根部の上に遊
技球が転動可能であるように構成したことから、小当り遊技状態に制御され、大入賞口5
131が極めて短い時間だけ開口されるとしても、屋根部の上に転動してる1又は複数の
遊技球を大入賞口5131に向けて落下させ、大入賞口5131への遊技球の入球を可能
にしている。
[7-2.電気的構成]
次に、図145を参照して、第5のパチンコ遊技機の制御回路について説明する。図1
45は、第5のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。
図145に示されるように、第5のパチンコ遊技機は、第1のパチンコ遊技機と同様、
主に、遊技の制御を行う主制御回路200と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ
制御回路300と、払出・発射制御回路400と、電源供給回路450と、から構成され
る。
しかしながら、第5のパチンコ遊技機は、第1のパチンコ遊技機と比して、主制御回路
200に接続されるデバイスの構成が一部異なっている。具体的には、第5のパチンコ遊
技機は、特別図柄表示部5160、特別図柄用保留表示部5161、普電用ソレノイド5
148、特電用ソレノイド5135、始動口スイッチ5141、第1通過口スイッチ51
27A、第2通過口スイッチ5127B、大入賞口カウントスイッチ5132の構成が一
部異なっている。また、第5のパチンコ遊技機は、確変制御を実行しないため、第1のパ
チンコ遊技機における確変報知用表示部167は備えられていない。以下に、それぞれの
構成やその配置について説明する。
(特別図柄表示部)
特別図柄表示部5160は、特別図柄の当り判定処理の結果を表示するものであって、
LEDユニット160において複数のLEDから構成されている。具体的には、特別図柄
表示部5160は、第1のパチンコ遊技機の特別図柄表示部5160に相当する8個のL
ED163a~163hからなるLED群から構成されている(図5参照)。
特別図柄の可変表示を開始するための条件(以下、「特別図柄の始動条件」と称する)
が成立すると、特別図柄表示部5160を構成する8個のLED163a~163hの全
部または一部が交互または相互に点灯・消灯を繰り返す特別図柄の可変表示が開始される
。特別図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示が停
止し、特別図柄の当り判定処理の結果が導出される。
(特別図柄用保留表示部)
特別図柄用保留表示部5161は、特別図柄の始動情報すなわち特別図柄の可変表示が
保留されている場合、保留されている特別図柄の可変表示の数(以下、「特別図柄の保留
数」と称する)を表示するものであって、LEDユニット160において複数のLEDか
ら構成されている。具体的には、特別図柄用保留表示部5161は、第1のパチンコ遊技
機の第1特別図柄用保留表示部165に相当する2個のLED165a,165bからな
るLED群から構成されている(図5参照)。ここで、「特別図柄の可変表示が保留され
ている」とは、始動口5140への遊技球の通過が検出されて特別図柄の始動情報が抽出
されてから、特別図柄の始動条件が成立するまでの状態をいう。
特別図柄用保留表示部5161は、第1のパチンコ遊技機の第1特別図柄用保留表示部
165と同様に、2個のLED165a,165bの点灯・消灯の組み合わせによって特
別図柄の可変表示の保留数を表示する。
(普電用ソレノイド)
普電用ソレノイド5148は、普電用シャッタ5147を作動させる電磁ソレノイドで
ある。普電用ソレノイド5148は、メインCPU201により通電が行われる(ONで
ある)と、普電用シャッタ5147を前方に進出させて始動口5140を開放状態とさせ
、メインCPU201により通電が行われないと(OFFであると)と、普電用シャッタ
5147を後方に退出させて始動口5140を閉鎖状態とさせる。
(特電用ソレノイド)
特電用ソレノイド5135は、特電用シャッタ5134を作動させる電磁ソレノイドで
ある。特電用ソレノイド5135は、メインCPU201により通電が行われる(ONで
ある)と、特電用シャッタ5134を後方に退出させ大入賞口5131を開放状態とさせ
、メインCPU201により通電が行われないと(OFFであると)と、特電用シャッタ
5134を前方に進出させて大入賞口5131を閉鎖状態とさせる。
(始動口スイッチ)
始動口スイッチ5141は、始動口5140への遊技球の入球を検出する貫通型の近接
スイッチである。始動口スイッチ5141が始動口5140への遊技球の入球を検出する
と、メインCPU201は、特別図柄の始動情報(大当り判定用乱数値、図柄乱数値、演
出選択用乱数値等)を抽出し、抽出した特別図柄の始動情報を特別図柄の当り判定処理に
用いたり、特別図柄の可変表示処理を行ったり、所定の賞球(例えば1個の遊技球)の払
い出し処理を払出・発射制御回路400に指示したりすることになる。
(第1通過口スイッチ)
第1通過口スイッチ5127Aは、第1通過口5126Aへの遊技球の通過を検出する
貫通型の近接スイッチである。第1通過口スイッチ5127Aが第1通過口5126Aへ
の遊技球の通過を検出すると、メインCPU201は、普通図柄の始動情報(普通図柄当
り判定用乱数値、普通図柄の図柄乱数値、普通図柄演出選択用乱数値等)を抽出し、抽出
した普通図柄の始動情報を普通図柄の当り判定処理に用いたり、普通図柄の可変表示処理
を行ったり、所定の賞球(例えば3個の遊技球)の払い出し処理を払出・発射制御回路4
00に指示したりすることになる。
(第2通過口スイッチ)
第2通過口スイッチ5127Bは、第2通過口5126Bへの遊技球の通過を検出する
貫通型の近接スイッチである。第2通過口スイッチ5127Bが第2通過口5126Bへ
の遊技球の通過を検出すると、メインCPU201は、普通図柄の始動情報(普通図柄当
り判定用乱数値、普通図柄の図柄乱数値等)を抽出し、抽出した普通図柄の始動情報を普
通図柄の当り判定処理に用いたり、普通図柄の可変表示処理を行ったりすることになる。
なお、第2通過口スイッチ5127Bにより第2通過口5126Bへの遊技球の通過が検
出されたとしても、賞球の払い出し処理を払出・発射制御回路400に指示することは行
われない。
(大入賞口カウントスイッチ)
大入賞口カウントスイッチ5132は、大入賞口5131への遊技球の入球を検出する
貫通型の近接スイッチである。大入賞口カウントスイッチ5132が大入賞口5131へ
の遊技球の入球を検出すると、メインCPU201は、1ラウンドあたりの遊技球の入球
数をカウントするとともに、大入賞口5131に応じた賞球(例えば15個の遊技球)の
払い出し処理を払出・発射制御回路400に指示したりすることになる。
(表示装置)
表示装置7(図144参照)は、第1のパチンコ遊技機と同様の装置であるが、表示装
置7の表示領域には、通常遊技状態において特別図柄に対応する演出用識別図柄を可変表
示させるのではなく、通常遊技状態において普通図柄に対応する演出用識別図柄を可変表
示させる点が異なっている。
[7-3.基本仕様]
次に、図146~図153を参照して、第5のパチンコ遊技機の基本仕様について説明
する。なお、第5のパチンコ遊技機は設定機能付きのパチンコ遊技機であってもよいが、
以下では、設定機能にかかわる記載は省略する。
第5のパチンコ遊技機では、確変制御が実行されないものの、時短制御が実行される時
短遊技状態及び時短制御が実行されない通常遊技状態が用意されており、メインCPU2
01は、通常遊技状態または時短遊技状態において遊技を進行させることが可能となって
いる。なお、この第5のパチンコ遊技機では、確変制御が実行されないが、これは必須で
はなく、例えば大当りの種類等に応じて確変フラグがオンにセットされるようにして確変
制御を実行可能としてもよい。
本実施形態において、通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされ、A時短遊技状
態及びC時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされる。サブCPU301は、正規
な遊技態様とされる打ち方を、例えば表示装置7の表示領域に表示する制御を実行する。
なお、第5のパチンコ遊技機では、B時短遊技状態が実行されないものの、B時短遊技状
態を実行可能としてもよい。
[7-3-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図146は、第5のパチンコ遊技機における特別図柄の当り判定テーブルの一例である
。なお、図146に示す特別図柄の当り判定テーブルは、第5のパチンコ遊技機が備える
主制御回路200のメインROM202に記憶されている
特別図柄の当り判定テーブルには、始動口5140への入球に基づいて実行される特別
図柄の当り判定処理に用いられるデータとして、「大当り」、「小当り」または「時短当
り」に決定される大当り判定用乱数値の範囲(幅)と、それに対応する判定値データ(「
大当り判定値データ」、「小当り判定値データ」、「時短当り判定値データ」)とが対応
付けて規定されている。なお、大当り判定用乱数値の総乱数値は65536である。すな
わち、上記の大当り判定用乱数値は0~65535の範囲(幅)で発生する。
図146に示すように、始動口5140に遊技球が入球した場合、メインCPU201
は、特別図柄の大当り判定用乱数値を用いた特別図柄の当り判定処理に基づいて、特別図
柄の当り判定処理の結果を、「大当り」、「小当り」または「時短当り」に決定する。
本実施形態では、始動口5140に遊技球が入球し「小当り」が決定され、小当り遊技
状態に移行しても、大入賞口5131に遊技球が入球可能であり、所定数の遊技球(例え
ば、150個)の払い出しが可能となっている。また、「時短当り」が決定されたとして
もC時短遊技状態に移行して、再び遊技球を始動口5140に入球させることができる。
このため、遊技球が始動口5140に入球すれば、「大当り」または「小当り」を契機
とした遊技球の払い出しが行われることになるので、通常遊技状態においては、始動口5
140を開放させて、始動口5140に遊技球を入球させることを目標としたゲームが行
われることになる。
なお、特別図柄の当り判定処理が行われた場合に、「ハズレ」が決定されるように構成
してもよい。「ハズレ」に決定されるようにした場合、「ハズレ」よりも「小当り」また
は「時短当り」の方が高い確率で決定されるように規定することが好ましい。
なお、第5のパチンコ遊技機が設定機能付きパチンコ遊技機である場合、例えば、大当
り確率または/および小当り確率を、低設定よりも高設定の方が高くなるようにするとよ
い。この場合、例えば、大当り確率および小当り確率の両方を、低設定よりも高設定の方
が高くなるようにしてもよいし、小当り確率を設定値にかかわらず一定とし、大当り確率
を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよいし、大当り確率を設定値にかかわ
らず一定とし、小当り確率を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよい。ただ
し、第5のパチンコ遊技機が設定機能付きパチンコ遊技機であったとしても、例えば、時
短当り確率については、全設定で共通する確率とすることが好ましい。
[7-3-2.特別図柄判定テーブル]
図147は、第5のパチンコ遊技機における特別図柄判定テーブルの一例である。なお
、図147に示す特別図柄判定テーブルは、第5のパチンコ遊技機が備える主制御回路2
00のメインROM202に記憶されている
特別図柄判定テーブルは、始動口5140に遊技球が入球した際に抽出される特別図柄
の図柄乱数値と先述の判定値データとに基づいて、停止図柄を決定付ける「選択図柄コマ
ンド」および「図柄指定コマンド」を選択する際に参照されるテーブルである。
「選択図柄コマンド」は、特別図柄の当り判定処理の結果が当りであった場合に、当り
種類に応じて定められる当り図柄を指定するためのコマンドであり、「図柄指定コマンド
」は、特別図柄の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。
特別図柄の図柄乱数値は、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図147に示す特別図柄判定テーブルによれば、特別図柄の当り判定処理の結果として
大当り判定値データが得られた場合、特別図柄の図柄乱数値が0~49のいずれかである
場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z1」を選択し、図柄指定コマ
ンドとして「zA1」を選択する。また、特別図柄の図柄乱数値が50~99のいずれか
である場合、メインCPU201は、選択図柄コマンドとして「z2」を選択し、図柄指
定コマンドとして「zA1」を選択する。
また、特別図柄の当り判定処理の結果として小当り判定値データが得られた場合、特別
図柄の図柄乱数値が0~49のいずれかである場合、メインCPU201は、選択図柄コ
マンドとして「z3」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選択する。また、
特別図柄の図柄乱数値が50~99のいずれかである場合、メインCPU201は、選択
図柄コマンドとして「z4」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA2」を選択する。
また、特別図柄の当り判定処理の結果として時短当り判定値データが得られた場合、メ
インCPU201は、特別図柄の図柄乱数値が例えば0~99のいずれであっても、選択
図柄コマンドとして「z5」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA3」を選択する。
なお、第5のパチンコ遊技機では説明を省略するが、主制御回路200のメインROM
202には、第1のパチンコ遊技機において説明した特別図柄停止態様決定テーブル(図
12(A)参照)に相当する特別図柄停止態様決定テーブルが記憶されている。特別図柄
停止態様決定テーブルは、特別図柄の可変表示が停止したときに特別図柄表示部5160
(図145参照)に導出される特別図柄の停止態様を、選択図柄コマンドに応じて決定す
る際に参照されるテーブルである。また、特別図柄表示部5160には、特別図柄の当り
判定処理の結果に基づいて、時短当りの表示態様、大当りの表示態様、小当りの表示態様
またはハズレの表示態様が導出される。また、第1のパチンコ遊技機において説明した装
飾図柄停止態様決定テーブル(図12(B)参照)に相当する装飾図柄停止態様決定テー
ブルについても、サブ制御回路300のプログラムROM302に記憶されている。
[7-3-3.当り種類決定テーブル]
図148は、第5のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に
記憶されている当り種類決定テーブルの一例である。なお、図148に示す当り種類決定
テーブルは、第5のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記
憶されている。
図148に示されるように、当り種類決定テーブルには、選択図柄コマンドに対して、
大当り遊技状態の態様と、小当り遊技状態の態様と、遊技状態の態様(時短フラグおよび
時短回数)とが対応付けられている。
メインCPU201は、当り種類決定テーブルを参照し、選択図柄コマンドに基づいて
、大当り遊技状態の態様、小当り遊技状態の態様、遊技状態の態様(時短フラグおよび時
短回数)を決定する。
ここで、「大当り遊技状態」においては、大入賞口5131の閉鎖状態から開放状態へ
の状態移行が所定数のラウンド数にわたって行われる。1回のラウンドに対して、大入賞
口5131が開放している開放時間が経過するか、規定個数(10個)の遊技球が大入賞
口5131に入球すると、大入賞口5131を開放状態から閉鎖状態に移行させ、1回の
ラウンドが終了する。そして、所定数のラウンド数が終了すると、大当り遊技状態が終了
することになる。
「大当り遊技状態の態様」は、大当り遊技状態のときに開放される大入賞口5131の
開放態様を示し、本実施形態では、大当り遊技状態におけるラウンド数と1回のラウンド
あたりの開放時間を示している。なお、1回のラウンドあたりに大入賞口5131を複数
回開閉させるように開放回数を決定してもよいし、複数の大入賞口を備え、開放する大入
賞口を決定してもよい。
本実施形態においては、1回のラウンドに対して10個の遊技球が大入賞口5131に
入球すると1回のラウンドが終了し、大入賞口5131に遊技球が入球する毎に15個の
遊技球(賞球)が払い出されるように設定されている。このため、図148に示すように
、特別図柄の当り判定処理の結果として「大当り」に対応する選択図柄コマンド「z1」
であるときには、10ラウンドが決定され、10ラウンド×10個×15賞球=1500
個の遊技球が払い出し可能になり、選択図柄コマンド「z2」であるときには、4ラウン
ドが決定され、4ラウンド×10個×15賞球=600個の遊技球が払い出し可能になる
また、「小当り遊技状態」においては、大入賞口5131の閉鎖状態から開放状態への
状態移行が所定数の開放回数にわたって行われる。1回の小当り遊技状態に対して、所定
数の開放回数が終了するか、規定個数の遊技球が大入賞口5131に入球すると、大入賞
口5131を開放状態から閉鎖状態に移行させ、1回の小当り遊技状態が終了する。
「小当り遊技状態の態様」は、小当り遊技状態のときに開放される大入賞口5131の
開放態様を示し、本実施形態では、小当り遊技状態における開放回数と開放時間を示して
いる。なお、複数の大入賞口を備え、開放する大入賞口を決定してもよい。
本実施形態においては、1回の小当り遊技状態に対して10個の遊技球が大入賞口51
31に入球すると1回の小当り遊技状態が終了し、大入賞口5131に遊技球が入球する
毎に15個の遊技球(賞球)が払い出されるように設定されている。このため、図148
に示すように、特別図柄の当り判定処理の結果として「小当り」に対応する選択図柄コマ
ンド「z3、z4」であるときには、10回または8回の開放回数が決定され、10個×
15賞球=150個の遊技球が払い出し可能になる。
また、大当り遊技状態における1ラウンドの開放時間(例えば、29秒)よりも、小当
り遊技状態における1回の開放時間(例えば、0.15秒)の方が短く設定されており、
大当り遊技状態においては有利な「第1開放態様」により大入賞口5131が開放し、小
当り遊技状態においては第1開放態様よりも不利な「第2開放態様」により大入賞口51
31が開放するといえる。さらに、1回の大当り遊技状態において払い出し可能な遊技球
の総数(例えば、1500個または600個)よりも、1回の小当り遊技状態において払
い出し可能な遊技球の総数(例えば、150個)の方が少なく設定されており、大当り遊
技状態が「有利な特別遊技状態」であり、小当り遊技状態が大当り遊技状態よりも「不利
な特別遊技状態」であるといえる。
「遊技状態の態様」は、大当り遊技状態終了後または時短当り後の遊技状態の態様を示
し、「時短フラグ」及び「時短回数」の設定を示している。なお、特別図柄の当り判定処
理の結果が時短当りである場合は、大当り遊技状態に制御されることなくC時短遊技状態
に制御され、「時短フラグ」及び「時短回数」が設定される。
「時短フラグ」とは、時短遊技状態の実行の有無と、実行する時短遊技状態の種類を示
すフラグであり、時短フラグ=0は通常遊技状態を示し、時短フラグ=1はA時短遊技状
態を示し、時短フラグ=3はC時短遊技状態を示している。なお、本実施形態では、B時
短遊技状態が実行されないものの、B時短遊技状態を実行可能とする場合には、時短フラ
グ=2がB時短遊技状態を示すことになる。
また、「時短回数」とは、時短遊技状態において、特別図柄の当り判定処理が行われる
回数、すなわち、特別図柄の可変表示の回数である。この時短回数は、特別図柄の当り判
定処理が行われたとき、すなわち、特別図柄の可変表示が開始されたときに減算され、時
短回数=0になると、時短遊技状態から通常遊技状態に移行することになる。
図148に示すように、特別図柄の当り判定処理の結果として「大当り」に対応する選
択図柄コマンド「z1、z2」であるときには、メインCPU201は、「時短フラグ」
としてA時短遊技状態を示す「1」を決定し、「時短回数」として「10回」を決定する
ように構成されている。
図148に示すように、特別図柄の当り判定処理の結果として「時短当り」に対応する
選択図柄コマンド「z5」であるときには、メインCPU201は、「時短フラグ」とし
てC時短遊技状態を示す「3」を決定し、「時短回数」として「1回」を決定するように
構成されている。
図148に示すように、特別図柄の当り判定処理の結果として「時短当り」に対応する
選択図柄コマンド「z5」であるときには、メインCPU201は、「時短回数」として
「1回」を決定するように構成されている。
本実施形態においては、大当りのときには時短回数として10回を決定し、時短当りの
ときには時短回数として1回を決定するように構成したのは、特別図柄の当り判定処理の
結果として「大当り」が決定される確率が低く、プレミア的な状況であるところ、大当り
遊技状態終了後に時短回数として10回のA時短遊技状態に移行させることにより、10
回のA時短遊技状態に制御されている間に、より多くの小当り遊技状態に移行できるよう
に構成したものである。すなわち、本実施形態においては、時短回数を多く設定すること
により、時短遊技状態でより多くの小当り遊技状態に移行させ、多くの遊技球を払い出し
可能にすることができる。
なお、特別図柄の当り判定処理の結果として「大当り」に対応する選択図柄コマンド「
z1、z2」であるときには、「時短当り」に対応する選択図柄コマンド「z5」である
ときと同様に、「時短回数」として「1回」を決定するように構成してもよい。
[7-3-4.特別図柄の変動パターンテーブル]
図149は、第5のパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンテーブルの一例である。
なお、図149に示す特別図柄の変動パターンテーブルは、第5のパチンコ遊技機が備え
る主制御回路200のメインROM202に記憶されている。
図149に示されるように、特別図柄の変動パターンテーブルは、特別図柄の当り判定
処理の結果と、演出選択用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の可変表示時
間とが対応付けられている。なお、演出選択用乱数値は例えば0~99(100種類)の
中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上記に限られない。また、図149
の「備考」の欄は、分かりやすいように便宜上示したものである。
メインCPU201は、図149に示す特別図柄の変動パターンテーブルを参照し、特
別図柄の当り判定処理の結果と演出選択用乱数値とに基づいて、特別図柄の変動パターン
と特別図柄の可変表示時間とを決定する。なお、本実施形態においては、通常遊技状態、
時短遊技状態(A時短遊技状態、C時短遊技状態)に関わらず、図149に示す特別図柄
の変動パターンテーブルを参照しているが、遊技状態に応じて、参照する変動パターンテ
ーブルを異ならせてもよい。
そして、メインCPU201は、特別図柄の変動パターンを決定すると、決定した特別
図柄の変動パターンに対応した特別図柄の変動パターンコマンドをサブCPU301に送
信する。サブCPU301は、メインCPU201から送信された特別図柄の変動パター
ンコマンドに基づいて、表示装置7の表示領域に表示される表示演出や、スピーカ32か
ら出力される音演出を制御する。
図149の「備考」の欄に示される「巻き戻し演出」とは、複数回の小当り遊技状態に
わたって行われる共通の「ボーナスタイム基本演出(特別演出)」が、巻き戻り、小当り
遊技状態がさらに継続する可能性があることを示唆する演出である。この「巻き戻し演出
」及び「ボーナスタイム基本演出」については、詳しくは図170を用いて後述する。「
全回転リーチ」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りであることを事前に報知する
演出である。「大当り報知用リーチ」は、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りとなる
可能性があることを示唆する演出であり、具体的には、「無敵」の文字からなる3つの装
飾図柄が揃うか否かの演出が行われる。「短縮変動」とは、特別図柄の可変表示時間が短
い変動であるが、短縮変動と小当り遊技状態とが行われているあいだには、演出上は「ボ
ーナスタイム基本演出またはボーナスタイム特化演出(特別演出)」が行われることにな
る。
図149に示す特別図柄の変動パターンテーブルにおいては、特別図柄の当り判定処理
の結果が「時短当り」であるときには、「巻き戻し演出」を行うための特別図柄の変動パ
ターンと特別図柄の可変表示時間とが決定されるように構成されている。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「大当り」であるときには、「全回転リーチ」
または「大当り報知用リーチ」を行うための特別図柄の変動パターンと特別図柄の可変表
示時間とが決定されるように構成されている。
また、特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」であるときには、「短縮変動」また
は「大当り報知用リーチ」を行うための特別図柄の変動パターンと特別図柄の可変表示時
間とが決定されるように構成されている。
特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」であるときには、「短縮変動」を行うため
の特別図柄の変動パターンが決定されやすく、「短縮変動」を行うための特別図柄の変動
パターンが決定されることにより、短い可変表示時間が決定されるように構成されている
。このため、特別図柄の可変表示時間として短い可変表示時間が決定されることにより、
複数回の小当り遊技状態を短い時間で移行させることができる。
また、「大当り報知用リーチ」を行うための特別図柄の変動パターンが決定されること
により、A時短遊技状態またはC時短遊技状態が実行されているときには、特別図柄の抽
選に対応した演出を行うことができる。
なお、本実施形態では、特別図柄の当り判定処理の結果が「小当り」であるときに、「
大当り報知用リーチ」を行うための特別図柄の変動パターンが決定されるように構成して
いるが、特別図柄の当り判定処理の結果として「ハズレ」を設け、特別図柄の当り判定処
理の結果が「ハズレ」であるときに、「大当り報知用リーチ」を行うための特別図柄の変
動パターンが決定されるように構成してもよい。
[7-3-5.普通図柄の当り判定テーブル]
図150は、第5のパチンコ遊技機における普通図柄の当り判定テーブルの一例である
。なお、図150に示す普通図柄の当り判定テーブルは、第5のパチンコ遊技機が備える
主制御回路200のメインROM202に記憶されている。
普通図柄の当り判定テーブルは、普通図柄の当り判定処理において参照されるテーブル
であり、すなわち、遊技状態と、通過口5126A、5126Bを遊技球が通過した際に
抽出される普通図柄当り判定用乱数値とに基づいて「普通図柄当り」または「普通図柄ハ
ズレ」を抽選により決定する際に参照されるテーブルである。
図150に示す普通図柄の当り判定テーブルには、遊技状態と、普通図柄当り判定用乱
数値の範囲(幅)と、当落判定値データ(「普通図柄当り」または「普通図柄ハズレ」)
とが対応づけられて規定されている。
普通図柄の当り判定用乱数値は、上述したとおり、普通図柄の当り判定処理に用いられ
る乱数値である。本実施形態において、メインCPU201は、普通図柄の当り判定用乱
数値を、0~99(100種類)の中から抽出する。ただし、発生する乱数値の範囲は上
記に限られない。
メインCPU201は、図150に示す普通図柄の当り判定テーブルを参照し、遊技状
態と、普通図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とに基づいて、当落判定値データを決定す
る。
本実施形態では、通常遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄
の当り判定用乱数値が0~97のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、当落
判定値データを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、通常遊技状態において
、メインCPU201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が98、99のいずれ
かである場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する
また、A時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄の当り判
定用乱数値が0~98のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、当落判定値デ
ータを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、A時短遊技状態において、メイ
ンCPU201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が99である場合は「ハズレ
」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、C時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄の当り判
定用乱数値が0~97のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、当落判定値デ
ータを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、C時短遊技状態において、メイ
ンCPU201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が98、99のいずれかであ
る場合は「ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
このように、本実施形態では、通常遊技状態、A時短遊技状態、およびC時短遊技状態
のなかで、A時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率(図150に示される選択率
)が最も高い。
また、C時短遊技状態における普通図柄当りの当選確率は、通常遊技状態における普通
図柄当りの当選確率と同じである。したがって、通常遊技状態とC時短遊技状態との間で
遊技状態が移行したとしても、普通図柄の当選確率は変更されないこととなる。
なお、普通図柄当りの当選確率を、通常遊技状態とA時短遊技状態とC時短遊技状態と
で同じにしてもよい。この場合、普通図柄当りの当選確率を変えることなく、後述する普
通図柄の種類の割合を状態毎で異ならせるようにするだけでよくなるため、制御処理を簡
略化できる。
[7-3-6.普通図柄判定テーブル]
図151は、第5のパチンコ遊技機における普通図柄判定テーブルの一例である。なお
、図151に示す普通図柄判定テーブルは、第5のパチンコ遊技機が備える主制御回路2
00のメインROM202に記憶されている。
普通図柄判定テーブルは、上述の普通図柄の当落判定値データと、通過口5126A、
5126Bを遊技球が通過した際に抽出される普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、普通
図柄の停止図柄を決定付ける「普通図柄当り時選択図柄コマンド」を選択する際に参照さ
れるテーブルである。
「普通図柄当り時選択図柄コマンド」は、普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当
りであった場合に、普通図柄当り種類に応じて定められる普通図柄の当り図柄を指定する
ためのコマンドである。
図151に示される普通図柄判定テーブルには、普通図柄の当落判定値データ(「普通
図柄当り」または「ハズレ」)と、普通図柄の図柄乱数値と、普通図柄当り時選択図柄コ
マンドとが対応づけられて規定されている。
また、図151の「参考」の欄は、通常遊技状態における普通図柄の当り判定の選択率
(図150参照)と、「普通図柄当り時選択図柄コマンド」の選択率との合算選択率を参
考として図示したものであり、通常遊技状態において「普通図柄当り」と判定され、かつ
、後述するように通常遊技状態において普通電動役物5146(普電用シャッタ5147
)が有利に開放する「普通図柄当り時選択図柄コマンドfz1」が判定されるときの「通
常遊技状態の合算選択率」を説明するためのものである。
メインCPU201は、図151に示される普通図柄判定テーブルを参照し、普通図柄
の当落判定値データと普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、普通図柄当り時選択図柄コマ
ンドを決定する。
図151に示される普通図柄判定テーブルによれば、普通図柄の当落判定値データの結
果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、例えば、普通図柄当り時選択図柄コ
マンドは以下のように選択される。
例えば、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場
合、メインCPU201は、普通図柄の図柄乱数値が0~162のいずれかであれば普通
図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz1」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が163
~65535のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz2」を選
択する。
そして、図151の「参考」の欄に示すように、通常遊技状態において普通図柄当り判
定値データの選択率は「98/100」(図150参照)であり、「普通図柄当り時選択
図柄コマンドfz1」の選択率は約「1/402.06」であるところ、通常遊技状態に
おいて最終的に「普通図柄当り時選択図柄コマンドfz1」が決定されるための「通常遊
技状態の合算選択率」は、約「1/410.3」に設定されている。
また、本実施形態においては、第1のパチンコ遊技機とは異なり、「普通図柄当り時選
択図柄コマンド」を選択するにあたり、遊技状態によらずに、普通図柄の当落判定値デー
タ(普通図柄の当り判定処理の結果)と普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、選択される
ように構成されている。
本実施形態において、メインCPU201は、先ず、普通図柄の当り判定テーブル(図
150参照)を参照して、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値に基づいて普通図柄の
当落判定値データを決定し、その後、普通図柄判定テーブル(図151参照)を参照して
、普通図柄の図柄乱数値に基づいて普通図柄当り時選択図柄コマンドを決定するようにし
ているが、これに限られない。例えば、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値と普通図
柄の図柄乱数値とに基づいて、普通図柄の当落、および普通図柄当り時選択図柄コマンド
をあわせて決定するようにしてもよい。
[7-3-7.普通図柄当り種類決定テーブル]
図152は、第5のパチンコ遊技機における普通図柄当り種類決定テーブルの一例であ
る。なお、図152に示す普通図柄当り種類決定テーブルは、第5のパチンコ遊技機が備
える主制御回路200のメインROM202に記憶されている。
普通図柄当り種類決定テーブルは、遊技状態と、普通図柄当り時選択図柄コマンドとに
応じて、普通電動役物5146(普電用シャッタ5147)の開放パターンを決定する際
に参照される。
図152に示される普通図柄当り種類決定テーブルには、遊技状態と、普通図柄当り時
選択図柄コマンドと、普通電動役物5146の開放パターンとが対応づけられて規定され
ている。
メインCPU201は、図152に示される普通図柄当り種類決定テーブルを参照し、
遊技状態と、普通図柄当り時選択図柄コマンドとに基づいて、普通電動役物5146の開
放パターンを決定する。その後、メインCPU201は、決定した普通電動役物5146
の開放パターンに対応する普通電動役物の開放パターンコマンドをサブCPU301に送
信する。
本実施形態では、メインCPU201は、通常遊技状態である場合に、普通図柄当り時
選択図柄コマンドが「fz1」であると、1回目の開放時間2000msec、ウェイト
時間500msec、2回目の開放時間3000msecに決定する。また、メインCP
U201は、通常遊技状態である場合に、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」
であると、1回目の開放時間100msec、ウェイト時間なし、2回目の開放時間なし
に決定する。
このため、通常遊技状態であっても、普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」が選
択された場合には、普通電動役物5146の有利な開放パターンが決定され、始動口51
40への遊技球の入球が可能になっている。
また、通常遊技状態において普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」が選択された
場合には、1回目の開放が行われる前に、所定時間(例えば、10000msec)の開
放待機時間を設定するようにしてもよい。この開放待機時間を設定することにより、遊技
者に普通電動役物5146への入球を促す促進演出(例えば、右を狙え!と表示するよう
な演出)を実行するための時間を確保することができる。この促進演出を実行することに
より、普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」が選択されたにもかかわらず、普通電
動役物5146に遊技球が入球されないという、所謂パンクが発生することを回避しやす
くなるため、遊技の興趣の低下を抑制することができるようになる。
また、本実施形態では、メインCPU201は、A時短遊技状態またはC時短遊技状態
である場合に、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz1」であると、1回目の開放時
間2000msec、ウェイト時間500msec、2回目の開放時間3000msec
に決定する。また、メインCPU201は、A時短遊技状態またはC時短遊技状態である
場合に、普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」であると、1回目の開放時間25
00msec、ウェイト時間500msec、2回目の開放時間2500msecに決定
する。
このように、本実施形態では、同じ普通図柄当り時選択図柄コマンド(例えば、「fz
2」)であったとしても、遊技状態に応じて、普通電動役物5146の開放パターンが異
なるように構成されている。
そして、A時短遊技状態またはC時短遊技状態である場合には、いずれの普通図柄当り
時選択図柄コマンドであっても、普通電動役物5146の有利な開放パターンが決定され
、始動口5140への遊技球の入球が可能になっている。
なお、A時短遊技状態またはC時短遊技状態において普通図柄当り時選択図柄コマンド
「fz1」または「fz2」が選択された場合にも、1回目の開放が行われる前に、所定
時間(例えば、5000msec)の開放待機時間を設定するようにしてもよい。
[7-3-8.普通図柄の変動パターンテーブル]
図153は、第5のパチンコ遊技機における普通図柄の変動パターンテーブルの一例で
ある。なお、図153に示す普通図柄の変動パターンテーブルは、第5のパチンコ遊技機
が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている。
図153に示す普通図柄の変動パターンテーブルは、遊技状態と、普通図柄の当落判定
値データと、普通図柄当り時選択図柄コマンドと、通過口5126A、5126Bを遊技
球が通過した際に抽出される普通図柄演出選択用乱数値と、普通図柄の変動パターンと、
普通図柄の可変表示時間とが対応付けられている。また、図153の「備考」の欄は、分
かりやすいように便宜上示したものである。
メインCPU201は、図153に示す普通図柄の変動パターンテーブルを参照し、遊
技状態と、普通図柄の当落判定値データと、普通図柄当り時選択図柄コマンドと、普通図
柄演出選択用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動パターンと普通図柄の可変表示時間と
を決定する。
そして、メインCPU201は、普通図柄の変動パターンを決定すると、決定した普通
図柄の変動パターンに対応した普通図柄の変動パターンコマンドをサブCPU301に送
信する。サブCPU301は、メインCPU201から送信された普通図柄の変動パター
ンコマンドに基づいて、表示装置7の表示領域に表示される表示演出や、スピーカ32か
ら出力される音演出を制御する。
ここで、図153の「普通図柄当り時選択図柄コマンド」において図示された「ロング
開放」とは、普通電動役物5146の開放時間が長い有利な開放パターン(図152参照
)をいい、本実施形態では、通常遊技状態における普通図柄当り時選択図柄コマンド「f
z1」、A時短遊技状態またはC時短遊技状態における普通図柄当り時選択図柄コマンド
「fz1」、「fz2」をいう。また、「ショート開放」とは、普通電動役物5146の
開放時間が短い不利な開放パターン(図152参照)をいい、本実施形態では、通常遊技
状態における普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz2」をいい、A時短遊技状態または
C時短遊技状態においては行われない。
図153の「備考」の欄に示される「ノーマルリーチ」とは、通常遊技状態において普
通電動役物5146が有利に開放する普通図柄当り時選択図柄コマンドfz1が決定され
た可能性があることを示唆する演出である。また、「スーパーリーチ」とは、通常遊技状
態において普通電動役物5146が有利に開放する普通図柄当り時選択図柄コマンドfz
1が決定された可能性が高いことを示唆する演出である。また、「スペシャルリーチ」と
は、通常遊技状態において普通電動役物5146が有利に開放する普通図柄当り時選択図
柄コマンドfz1が決定された可能性が極めて高いことを示唆する演出である。すなわち
、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」及び「スペシャルリーチ」は、通常遊技状態
において「ロング開放」が決定された可能性を示唆する演出であり、始動口5140への
遊技球の入球が可能になることを示唆する演出であるともいえる。
また、「通常変動」とは、普通図柄の可変表示時間が通常の変動であり、「短縮変動」
とは、普通図柄の可変表示時間が短い変動である。
図153に示す普通図柄の変動パターンテーブルにおいては、通常遊技状態である場合
に、普通図柄の当落判定値データが「普通図柄当り判定値データ」、かつ普通図柄当り時
選択図柄コマンドが「fz1」であるときには、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ
」または「スペシャルリーチ」を行うための普通図柄の変動パターンと普通図柄の可変表
示時間とが決定されるように構成されている。
また、通常遊技状態である場合に、普通図柄の当落判定値データが「普通図柄当り判定
値データ」、かつ普通図柄当り時選択図柄コマンドが「fz2」であるときには、「通常
変動」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」または「スペシャルリーチ」を行うた
めの普通図柄の変動パターンと普通図柄の可変表示時間とが決定されるように構成されて
いる。
また、通常遊技状態である場合に、普通図柄の当落判定値データが「普通図柄ハズレ判
定値データ」であるときには、「通常変動」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」
または「スペシャルリーチ」を行うための普通図柄の変動パターンと普通図柄の可変表示
時間とが決定されるように構成されている。
また、A時短遊技状態またはC時短遊技状態である場合には、「短縮変動」を行うため
の普通図柄の変動パターンと普通図柄の可変表示時間とが決定されるように構成されてい
る。
A時短遊技状態またはC時短遊技状態である場合に、普通図柄の可変表示時間として短
い可変表示時間が決定されることにより、第2通過口5126Bを遊技球が通過した際に
、普通電動役物5146を素早く作動をさせて、単位時間あたりの始動口5140への遊
技球の入球率を高めることができる。
[7-4.主制御処理]
第5のパチンコ遊技機において、主制御回路200のメインCPU201により実行さ
れる各種処理(各種モジュール)は、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS3
9で行われる特別図柄制御処理、普通図柄制御処理及びサブ制御回路処理が一部異なるも
のの、その他の処理については同様である。そこで、以下では、特別図柄制御処理、普通
図柄制御処理及びサブ制御回路処理について説明し、メインCPU201により実行され
るその他の処理についての説明は省略する。
なお、第5のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理において行われる処理には、第
1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理もあるが、以下では、第1のパチン
コ遊技機において行われる処理と同じ処理も含めて、ステップ番号を代えて改めて説明す
る。
[7-4-1.特別図柄制御処理]
次に、図154を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS39で行
われる特別図柄制御処理について説明する。図154は、第5のパチンコ遊技機における
特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
図154に示されるように、メインCPU201は、先ず、S5001において、特別
図柄の制御状態番号をロードする。特別図柄の制御状態番号は、特別図柄の可変表示(特
別図柄ゲーム)に関する制御処理の状態(ステータス)を示す番号である。メインCPU
201は、S5001の処理を実行した後、処理をS5002に移す。
なお、図示しないが、メインCPU201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、
S5001の処理に先だって、メインRAM203内の特別図柄の作業領域等のアドレス
を所定のレジスタにセットするアドレス設定処理を行う。
S5002において、メインCPU201は、S5001でロードした特別図柄の制御
状態番号が0であるか否か、すなわち特別図柄の可変表示待ち状態であるか否かを判定す
る。
S5002において特別図柄の制御番号が0でないと判定された場合(S5002がN
O判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5004に移す。
一方、S5002において特別図柄の制御番号が0であると判定された場合(S500
2がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5003に移す。
S5003において、メインCPU201は、特別図柄が可変表示開始であるか否かを
判定する。
S5003において特別図柄が可変表示開始でないと判定された場合(S5003がN
O判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイ
ン処理(図20~図23参照)に戻す。
一方、S5003において特別図柄が可変表示開始であると判定された場合(S500
3がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5004に移す。
S5004において、メインCPU201は、特別図柄管理処理を行う。この特別図柄
管理処理の詳細については、図155を参照して後述する。メインCPU201は、S5
003の処理を実行した後、特別図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイン処理(図2
0~図23参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込み禁止区間を設定し、上述の特別図柄制御処理(S
5001~S5004)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[7-4-2.特別図柄管理処理]
次に、図155を参照して、特別図柄制御処理(図154参照)中のS5004でメイ
ンCPU201により実行される特別図柄管理処理について説明する。図155は、第5
のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一例を示すフローチャートである。
また、図155に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「5」)は、
処理対象となる特別図柄の制御状態番号である。メインCPU201は、制御状態番号に
対応する各処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S5
021)。
S5021において特別図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S5021がN
O判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄管理処理を終了し、処理を特別図柄制
御処理(図154参照)に戻す。
一方、S5021において特別図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S502
1がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5022に移す。
S5022において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号をロードする。
メインCPU201は、S5022の処理を実行した後、処理をS5023に移す。なお
、メインCPU201は、S5022の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S
5023以降の処理を行う。
S5023において、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を行う。この
S5023の処理は、特別図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である
。この特別図柄可変表示開始処理の詳細については、図156を参照して後述する。特別
図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU201は、処理をS5024
に移す。
S5024において、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を行う。この
S5024の処理は、特別図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である
。この特別図柄可変表示終了処理の詳細については、図157を参照して後述する。特別
図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU201は、処理をS5025
に移す。
S5025において、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を行う。このS5
025の処理は、特別図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。こ
の特別図柄遊技判定処理の詳細については、図158を参照して後述する。特別図柄の制
御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU201は、処理をS5026に移す。
S5026において、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を行う。このS5
026の処理は、特別図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。こ
の大入賞口開放準備処理の詳細については、図160を参照して後述する。特別図柄の制
御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU201は、処理をS5027に移す。
S5027において、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を行う。このS5
027の処理は、特別図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる。この大入賞口
開放制御処理の詳細については、図161を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号
が「4」でない場合には、メインCPU201は、処理をS5028に移す。
S5028において、メインCPU201は、大当り終了処理を行う。このS5028
の処理は、特別図柄の制御状態番号が「5」である場合に行われる処理である。この大当
り終了処理の詳細については、図162を参照して後述する。
メインCPU201は、S5023~S5028の処理を終了後、処理を特別図柄制御
処理(図154参照)に戻す。なお、メインCPU201は、特別図柄管理処理が特別図
柄制御処理中のS5003で呼び出されている場合には処理をS5004に戻し、S50
06で呼び出されている場合には処理をS5007に戻し、S5009で呼び出されてい
る場合には処理をS5010に戻し、S5012で呼び出されている場合には、特別図柄
制御処理も終了する。
[7-4-3.特別図柄可変表示開始処理]
次に、図156を参照して、特別図柄管理処理(図155参照)中のS5023でメイ
ンCPU201により実行される特別図柄可変表示開始処理について説明する。図156
は、第5のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャー
トである。
図156に示されるように、メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が
「0」であるか否かを判定する(S5031)。
S5031において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S50
31がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し、
処理を特別図柄管理処理(図155参照)に戻す。
一方、S5031において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(
S5031がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5033に移す。
S5033において、メインCPU201は、特別図柄の始動情報のシフト処理を行う
。この処理では、メインRAM203の特別図柄始動記憶領域(1)に記憶された始動情
報を特別図柄判定領域(0)にシフトし、特別図柄始動記憶領域(2)~特別図柄始動記
憶領域(4)に記憶された始動情報を特別図柄始動記憶領域(1)~特別図柄始動記憶領
域(3)にシフトする。メインCPU201は、S5033の処理を実行した後、処理を
S5034に移す。
S5034において、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この処
理では、特別図柄の当り判定テーブル(図146参照)を参照し、特別図柄判定領域(0
)に記憶された特別図柄の大当り判定用乱数値を用いて特別図柄の当り判定処理が行われ
る。本実施形態では、時短当り、小当り及び大当りのうちいずれであるかが判定される。
また、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理の結果が時短当りである場合は時
短当りフラグをオンにセットし、特別図柄の当り判定処理の結果が小当りである場合は小
当りフラグをオンにセットし、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合は大当
りフラグをオンにセットする。メインCPU201は、S5034の処理を実行した後、
処理をS5035に移す。
S5035において、メインCPU201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は、
特別図柄の当り判定処理(S5034)の結果(例えば、時短当り、小当り、大当り)に
対応する特別図柄の停止図柄を決定する処理である。この処理では、特別図柄判定テーブ
ル(図147参照)を参照し、特別図柄判定領域(0)に記憶された特別図柄の図柄乱数
値を用いて、上述の「選択図柄コマンド」や「図柄指定コマンド」が判定される。メイン
CPU201は、S5035の処理を実行した後、処理をS5036に移す。
S5036において、メインCPU201は、当り種類決定処理を行う。この処理は、
特別図柄の当り判定処理の結果が例えば当り(時短当り、小当り、または大当り)である
場合に、かかる当りの種類を判定乃至決定する処理である。この処理では、当り種類決定
テーブル(図148参照)を参照し、特別図柄決定処理(S5035)で判定された「選
択図柄コマンド」に応じて当りの種類が決定される。なお、本実施形態では、当りの種類
を複数種類としているが、大当りの種類は1つであってもよいし、小当りの種類は1つで
あってもよいし、時短当りの種類は複数種類あってよい。メインCPU201は、S50
36の処理を実行した後、処理をS5037に移す。
S5037において、メインCPU201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行う
。この処理は、特別図柄の変動パターンを決定する処理である。この処理では、変動パタ
ーンテーブル(図149参照)を参照し、特別図柄の当り判定処理の結果と、特別図柄判
定領域(0)に記憶された演出選択用乱数値とに基づいて、特別図柄の変動パターンと特
別図柄の可変表示時間とを決定する。なお、本実施形態においては、遊技状態に関わらず
、図149に示す特別図柄の変動パターンテーブルを参照しているが、遊技状態に応じて
、参照する変動パターンテーブルを異ならせてもよい。メインCPU201は、S503
7の処理を実行した後、処理をS5038に移す。
S5038において、メインCPU201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行う
。この処理では、特別図柄の変動パターン決定処理(S5037)で決定された特別図柄
の可変表示時間を、メインRAM203内の特別図柄の待ち時間にセットし、特別図柄表
示部5160に特別図柄の変動表示を開始させる。この特別図柄の待ち時間は、例えば2
msec周期で行われるシステムタイマ割込処理内において特別図柄タイマカウンタとし
て減算されていくことになる。メインCPU201は、S5038の処理を実行した後、
処理をS5039に移す。
S5039において、メインCPU201は、時短終了管理処理を行う。第5のパチン
コ遊技機では、第1のパチンコ遊技機とは異なり、「特別図柄の可変表示を開始したとき
」に、時短回数が減算される。この処理では、時短回数カウンタから1を減算し、時短回
数カウンタ=0になると、時短フラグをクリアし、時短遊技状態から通常遊技状態への移
行制御を行うことになる。メインCPU201は、S5039の処理を実行した後、処理
をS5040に移す。
S5040において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセッ
トする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行
って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に、
特別図柄可変表示終了処理(図155のS5024参照)が行われることとなる。メイン
CPU201は、S5040の処理を実行した後、処理をS5041に移す。
S5041において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。この処理では、例えば、メインRAM203内の所定領域に格納されている遊技状態に
かかわるパラメータの更新処理等が行われる。そして、現在の遊技状態を示す遊技状態指
定コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された遊技状態指定コマン
ドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322
参照)において、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S5041
の処理を実行した後、処理をS5042に移す。
S5042において、メインCPU201は、遊技状態管理処理を行う。この処理では
、主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、時短フラグ等)の更新処理を行う
。メインCPU201は、S5042の処理を実行した後、処理をS5043に移す。
S5043において、メインCPU201は、特別図柄の変動パターンコマンドの送信
予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄の変動パターンコマンドは、
次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)
において、サブ制御回路1300に送信される。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開始処
理(とくに、遊技状態管理処理(S5042)および特別図柄の変動パターンコマンド送
信予約処理(S5043))を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[7-4-4.特別図柄可変表示終了処理]
次に、図157を参照して、特別図柄管理処理(図155参照)中のS5014でメイ
ンCPU201により実行される特別図柄可変表示終了処理について説明する。図157
は、第5のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了処理の一例を示すフローチャー
トである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判定す
る(S5051)。
S5051において特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判定された場合(S50
51がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、
処理を特別図柄管理処理(図155参照)に戻す。
一方、S5051において特別図柄の制御状態番号が「1」であると判定された場合(
S5051がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5052に移す。
S5052において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセッ
トする。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行うことによ
り、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄遊技判定処理(図155のS5
015参照)が行われることとなる。メインCPU201は、S5052の処理を実行し
た後、処理をS5053に移す。
S5053において、メインCPU201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約処
理を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、この
処理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の
演出制御コマンド送信処理(図45のS522参照)において、サブ制御回路300に送
信される。メインCPU201は、S5053の処理を実行した後、処理をS5054に
移す。
S5054において、メインCPU201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。
第1~3のパチンコ遊技機の説明において上述したように、図柄確定数カウンタは、特別
図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数するためのカウンタであるが、例え
ば、確変残回数や時短残回数等の特定状態下で行われた特別図柄ゲームのゲーム数を管理
してもよい。メインCPU201は、S5054の処理を実行した後、特別図柄可変表示
終了処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図155参照)に戻す。
[7-4-5.特別図柄遊技判定処理]
次に、図158を参照して、特別図柄管理処理(図155参照)中のS5025でメイ
ンCPU201により実行される特別図柄遊技判定処理について説明する。図158は、
第5のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「2」であるか否かを判定す
る(S5071)。
S5071において特別図柄の制御状態番号が「2」でないと判定された場合(S50
71がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理
を特別図柄管理処理(図155参照)に戻す。
一方、S5071において特別図柄の制御状態番号が「2」であると判定された場合(
S5071がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5072に移す。
S5072において、メインCPU201は、大当りであるか否か、すなわち停止した
特別図柄が大当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S5072において、大当りでないすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示
態様でないと判定された場合(S5072がNO判定の場合)、メインCPU201は、
処理をS5073に移す。一方、S5072において、大当りであるすなわち停止した特
別図柄が大当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S5072がYES判定の
場合)、メインCPU201は、処理をS5078に移す。
S5073において、メインCPU201は、小当りであるか否か、すなわち停止した
特別図柄が小当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S5073において、小当りでないすなわち停止した特別図柄がハズレを示す停止表示
態様であると判定された場合(S5073がNO判定の場合)、メインCPU201は、
処理をS5074に移す。一方、小当りであるすなわち停止した特別図柄が小当りを示す
停止表示態様であると判定された場合(S5073がYES判定の場合)、メインCPU
201は、処理をS5078に移す。
S5074において、メインCPU201は、時短当りであるか否か、すなわち停止し
た特別図柄が時短開放当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S5074において、時短当りでないと判定した場合、メインCPU201は、処理を
S5077に移す。一方、S5074において、時短当りであると判定した場合、メイン
CPU201は、処理をS5075に移す。
S5075において、メインCPU201は、A時短遊技状態あるか否かを判定する。
具体的には、メインCPU201は、時短フラグを参照し、A時短遊技状態を示す時短フ
ラグ=1であるか否かを判定する。そして、A時短遊技状態でないと判定した場合には、
C時短状態設定処理を行うために処理をS5076に移し、A時短遊技状態であると判定
した場合には、C時短状態設定処理を行わずに処理をS5077に移す。この処理によっ
て、A時短遊技状態中に特別図柄の抽選により「時短当り」が決定されたとしても、「時
短当り」の決定を無効とすることができる。
S5076において、メインCPU201は、C時短状態設定処理を行う。このC時短
状態設定処理では、図148に示す当り種類決定テーブルを参照し、時短当りの選択図柄
コマンド「z5」に基づいて、遊技状態の態様(時短フラグおよび時短回数)を決定し、
決定した遊技状態の態様のデータをセットする。具体的には、C時短遊技状態を示す時短
フラグ=3をセット(時短フラグをオン)するとともに、時短回数カウンタ=1をセット
する。メインCPU201は、S5076の処理を実行した後、処理をS5077に移す
S5077において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この特別
図柄遊技終了処理については、図159を参照して後述する。なお、メインCPU201
は、特別図柄遊技終了処理を行うと、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄管
理処理(図155参照)に戻す。
S5078において、メインCPU201は、大当り遊技制御処理または小当り遊技制
御処理の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板1184を介して例えばホール
コンピュータ1186(いずれも図145参照)や島コンピュータ(不図示)に出力され
る信号の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は
、特別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄にかかわる信号である。メインCPU
201は、S5078の処理を行った後、処理をS5079に移す。
S5079において、メインCPU201は、ラウンド表示LEDデータをセットする
処理を行う。その後、メインCPU201は、開放される大入賞口5131の開放回数の
上限値をセットする処理(S5080)、外部端子板1184への大当り信号セット処理
(S5081)を行う。
S5082において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「3」にセッ
トする処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理を行って制
御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞口開
放準備処理(図155のS5026参照)が行われることとなる。
S5083において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理(S5
083)を行う。この処理では、メインCPU201は、大当りであるときに、時短フラ
グ、および時短カウンタ等、各種フラグや各種カウンタをクリアする処理を行う。なお、
小当りのときには、時短フラグ、および時短カウンタ等、各種フラグや各種カウンタをク
リアする処理は行われない。そして、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドの送信
予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された遊技状態指定コマンドは、次回のシス
テムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、
サブ制御回路300に送信される。
S5084において、メインCPU201は、大当りであるときには大当り開始表示コ
マンドの送信予約処理を行い、小当りであるときには小当り開始表示コマンドの送信予約
処理を行う。なお、この処理で送信予約された大当り開始表示コマンドまたは小当り開始
表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45
のS522参照)において、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、
S5084の処理を実行した後、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄管理処
理(図155参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄遊技判定処理(
S5071~S5084)を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[7-4-6.特別図柄遊技終了処理]
次に、図159を参照して、特別図柄遊技判定処理(図158参照)中のS5077で
メインCPU201により実行される特別図柄遊技終了処理について説明する。図159
は、第5のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートで
ある。
S5092において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号に「0」をセッ
トする。このように、特別図柄の制御状態番号を「0」にセットする処理が行われると、
次回の特別図柄遊技の実行が可能となる。メインCPU201は、S5092の処理を実
行した後、処理をS5093に移す。
S5093において、メインCPU201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定
処理を行う。そして、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドの送信予約処理を行う
。その後、メインCPU201は、特別図柄遊技終了コマンドの送信予約処理(S509
4)を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄遊技終了コマンドは、次回のシス
テムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、
サブ制御回路1300に送信される。そして、S5094の処理後、メインCPU201
は、特別図柄遊技終了処理を終了し、処理を特別図柄遊技判定処理(図158参照)に戻
す。
[7-4-7.大入賞口開放準備処理]
次に、図160を参照して、特別図柄管理処理(図155参照)中のS5026でメイ
ンCPU201により実行される大入賞口開放準備処理について説明する。図160は、
第5のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「3」であるか否かを判定す
る(S5101)。
S5101において特別図柄の制御状態番号が「3」でないと判定された場合(S51
01がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理
を特別図柄管理処理(図155参照)に戻す。
一方、S5101において特別図柄の制御状態番号が「3」であると判定された場合(
S5101がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5102に移す。
S5102において、メインCPU201は、大入賞口開閉実行回数カウンタ値をロー
ドする。大入賞口開閉実行回数カウンタは、大当り遊技制御処理の実行時であれば、大当
り遊技状態のラウンド数を計数するカウンタが相当し、小当り遊技制御処理の実行時であ
れば、小当り遊技制御処理の開放回数を計数するカウンタが相当する。なお、大入賞口開
閉実行回数カウンタの計数値(大入賞口開閉実行回数カウンタ値)は、メインRAM20
3内の所定領域に格納される。メインCPU201は、S5102の処理を実行した後、
処理をS5103に移す。
S5103において、メインCPU201は、大入賞口開閉実行回数カウンタ値が上限
値であるか否かを判定する。なお、本実施形態では、図148の当り種類決定テーブルに
示したように、大当り遊技状態のラウンド数の上限値は4ラウンドまたは10ラウンドで
あり、小当り遊技状態の開放回数の上限値は8回または10回である。
S5103において大入賞口の開閉実行回数が上限値であると判定された場合(S51
03がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5104に移す。
S5104において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「5」にセッ
トする。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S5104)
を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、
大当り終了処理(図155のS5028参照)が行われることとなる。メインCPU20
1は、S5104の処理を実行した後、処理をS5105に移す。
S5105において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。そして、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドの送信予約処理を行う。
S5106において、メインCPU201は、大当りであるときには大当り終了表示コ
マンドの送信予約処理を行い、小当りであるときには小当り終了表示コマンドの送信予約
処理を行う。なお、この処理で送信予約された大当り終了表示コマンドまたは小当り終了
表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45
のS322参照)において、サブ制御回路1300に送信される。そして、S5106の
処理後、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処
理(図155参照)に戻す。
S5103に戻って、大入賞口の開閉実行回数が上限値でないと判定された場合(S5
103がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5107に移す。
S5107において、メインCPU201は、大入賞口開閉実行回数カウンタ値に1を
加算する処理を行う。メインCPU201は、S5107の処理を実行した後、処理をS
5108に移す。
S5108において、メインCPU201は、開放する大入賞口の決定処理を行う。こ
の処理では、開放する大入賞口として、大当り遊技制御処理の実行時であれば大入賞口5
131を決定し、小当り遊技制御処理の実行時であれば大入賞口5131が決定される。
メインCPU201は、S5108の処理を実行した後、処理をS5109に移す。
S5109において、メインCPU201は、大入賞口関連各種設定処理を行う。この
処理では、例えば、大入賞口5131の開放回数、大入賞口5131の最大開放時間、大
入賞口5131への最大入球個数、大入賞口入球時の賞球数等がセットされる。大入賞口
の開放回数は、大当り遊技制御処理の実行時であればラウンド数が相当し、小当り遊技制
御処理の実行時であれば大入賞口5131の開放回数が相当する。なお、1ラウンドまた
は小当り遊技制御処理において大入賞口5131が複数回開放されるものを排除する趣旨
ではない。ただしこの場合は、ラウンド数を管理する制御と、大入賞口5131の開閉回
数を管理する制御とを、別の処理として行うことが好ましい。メインCPU201は、S
5109の処理を実行した後、処理をS5110に移す。
なお、本実施形態において、大入賞口の最大開放時間は、大当り遊技制御処理の実行時
であれば例えば最大29000msecにセットされ、小当り遊技制御処理の実行時であ
れば例えば最大1500msecまたは最大2000msecにセットされる。大入賞口
への最大入球個数は、大当り遊技制御処理の実行時であれば例えば最大10個に設定され
、小当り遊技制御処理の実行時であれば例えば最大10個に設定されている。大入賞口5
131への入球時の賞球数は、例えば15個に設定されている。ただし、大入賞口関連各
種設定処理においてセットまたは設定される値は上記に限られない。
S5110において、メインCPU201は、大入賞口5131を開放させるための大
入賞口開閉制御処理を行う。メインCPU201は、S5110の処理を実行した後、処
理をS5111に移す。
S5111において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「4」にセッ
トする。このように、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする処理(S5111)
を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、
大入賞口開放制御処理(図155のS5027参照)が行われることとなる。メインCP
U201は、S5111の処理を実行した後、処理をS5112に移す。
S5112において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。そして、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドの送信予約処理を行う。メインC
PU201は、S5112の処理を実行した後、処理をS5113に移す。
S5113において、メインCPU201は、大入賞口開放中表示コマンドの送信予約
処理を行う。この処理で送信予約された大入賞口開放中表示コマンドは、次回のシステム
タイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ
制御回路1300に送信される。メインCPU201は、S5113の処理を実行した後
、大入賞口開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図155参照)に戻す。
[7-4-8.大入賞口開放制御処理]
次に、図161を参照して、特別図柄管理処理(図155参照)中のS5027でメイ
ンCPU201により実行される大入賞口開放制御処理について説明する。図161は、
第5のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「4」であるか否かを判定す
る(S5121)。
S5121において特別図柄の制御状態番号が「4」でないと判定された場合(S51
21がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理
を特別図柄管理処理(図155参照)に戻す。
一方、S5121において特別図柄の制御状態番号が「4」であると判定された場合(
S5121がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5122に移す。
S5122において、メインCPU201は、大入賞口5131に入球した遊技球の個
数が最大入球個数であるか否かを判定する。この処理では、大入賞口への遊技球の入球個
数を計数する大入賞口カウントスイッチ5132(図145参照)により計数された値が
最大入球個数の値であるか否かが判定される。なお、大入賞口カウントスイッチ5132
により計数された大入賞口入賞カウンタ値は、メインRAM203内の所定領域に格納さ
れる。
S5122において、メインCPU201は、大入賞口5131に入賞した遊技球の個
数が最大入賞個数でないと判定された場合には、処理をS5123に移し、大入賞口51
31に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であると判定された場合には、処理をS51
28-1に移す。
S5128-1において、メインCPU201は、大当り遊技状態(大当りフラグがオ
ン)であるか否かを判定する。メインCPU201は、大当り遊技状態であると判定した
場合には、処理をS5124に移し、大当り遊技状態でない(すなわち、小当り遊技状態
である)と判定した場合には、処理をS5128-2に移す。
S5123において、メインCPU201は、大入賞口5131の最大開放時間が経過
したか否かを判定する。この処理では、大入賞口関連各種設定処理(図160のS510
9参照)においてセットされた最大開放時間が経過しているか否かが判定される。
S5123において大入賞口5131の最大開放時間が経過していないと判定された場
合(S5123がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を終
了し、処理を特別図柄管理処理(図155参照)に戻す。
一方、S5123において大入賞口5131の最大開放時間が経過していると判定され
た場合(S5123がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5124に
移す。
S5124において、メインCPU201は、大入賞口5131の閉鎖処理を行う。メ
インCPU201は、S5124の処理を実行した後、処理をS5125に移す。
S5125において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「3」にセッ
トする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S
5125)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放制御処理の
終了後に、再び、大入賞口開放準備処理(図155のS5026参照)が行われることと
なる。メインCPU201は、S5125の処理を実行した後、処理をS5126に移す
S5126において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。そして、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドの送信予約処理を行う。メインC
PU201は、S5126の処理を実行した後、処理をS5127に移す。
S5127において、メインCPU201は、大当り遊技状態のときであれば、ラウン
ド間表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約されたラウンド間表示コマ
ンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS32
2参照)において、サブ制御回路1300に送信される。なお、小当り遊技状態のときに
は、ラウンド間表示コマンドの送信予約処理は行われない。そして、S5127の処理後
、メインCPU201は、大入賞口開制御処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図1
55参照)に戻す。
S5128-2において、メインCPU201は、大入賞口5131を閉鎖させるため
の閉鎖設定処理を行う。メインCPU201は、S5128-2の処理を実行した後、処
理をS5128-3に移す。
S5128-3において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「5」に
セットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理
を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放制御処理の終了後に、
大当り終了処理(図155のS5028参照)が行われることとなる。メインCPU20
1は、S5128-3の処理を実行した後、処理をS5128-4に移す。
S5128-4において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を
行う。そして、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドの送信予約処理を行う。メイ
ンCPU201は、S5128-4の処理を実行した後、処理をS5128-5に移す。
S5128-5において、メインCPU201は、小当り終了表示コマンドの送信予約
処理を行う。この処理で送信予約された小当り終了表示コマンドは、次回のシステムタイ
マ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御
回路300に送信される。そして、S5128-5の処理後、メインCPU201は、大
入賞口開制御処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す。
[7-4-9.大当り終了処理]
次に、図162を参照して、特別図柄管理処理(図155参照)中のS5028でメイ
ンCPU201により実行される大当り終了処理について説明する。図162は、第5の
パチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「5」であるか否かを判定す
る(S5131)。
S5131において特別図柄の制御状態番号が「5」でないと判定された場合(S51
31がNO判定の場合)、メインCPU201は、大当り終了処理を終了するとともに特
別図柄管理処理(図155参照)も終了し、処理を特別図柄制御処理(図154参照)に
戻す。この場合、特別図柄管理処理が呼び出された処理に戻す。
一方、S5131において特別図柄の制御状態番号が「5」であると判定された場合(
S5131がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS5132に移す。
S5132において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了設定処理を行う。この
処理では、大当り遊技状態や小当り遊技状態に関わる各種カウンタ値(大入賞口開放回数
カウンタ値、大入賞口入賞カウンタ値等)、時短当りフラグ、小当りフラグ、大当りフラ
グ、図柄確定数カウンタの値等をクリアする処理が行われる。メインCPU201は、S
5132の処理を実行した後、処理をS5133に移す。
S5133において、メインCPU201は、A時短状態設定処理を行う。このA時短
状態設定処理では、図148に示す当り種類決定テーブルを参照し、時短当りの選択図柄
コマンドに基づいて、遊技状態の態様(時短フラグおよび時短回数)を決定し、決定した
遊技状態の態様のデータをセットする。具体的には、時短当りの選択図柄コマンド「z1
」及び「z2」のいずれであっても、A時短遊技状態を示す時短フラグ=1をセット(時
短フラグをオン)するとともに、時短回数カウンタ=10をセットする。メインCPU2
01は、S5132の処理を実行した後、処理をS5034に移す。
S5134において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処理
では、図159を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。メインCPU20
1は、S5134の処理を実行した後、大当り終了処理を終了し、処理を特別図柄管理処
理(図155参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の大当り終了処理を割込禁
止区間内で行うことが好ましい。
[7-4-10.普通図柄制御処理]
次に、図163を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS40でメ
インCPU201により実行される普通図柄制御処理について説明する。なお、図163
に示される普通図柄制御処理に先だって、メインCPU201は、特別図柄制御処理と同
様に、普通図柄の始動条件が成立しているか否かの判定を行っていることは言うまでもな
い。
図163は、第5のパチンコ遊技機における普通図柄制御処理の一例を示すフローチャ
ートである。なお、図163に示すフローチャート中の各処理の右方に括弧書きで記載し
た数値(「0」~「4」)は、普通図柄の制御状態番号である。メインCPU201は、
普通図柄の制御状態番号に対応する各処理を実行することにより、普通図柄ゲームを進行
させる。
メインCPU201は、先ず、普通図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S5
300)。
S5300において普通図柄の待ち時間が0でないと判定された場合、メインCPU2
01は、普通図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイン処理のS41(図21参照)に
移す。一方、普通図柄の待ち時間が0であると判定された場合、メインCPU201は、
処理をS5301に移す。
S5301において、メインCPU201は、普通図柄の制御状態番号をロードする。
メインCPU201は、S5301の処理を実行した後、処理をS5310に移す。なお
、メインCPU201は、S5301の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S
5310以降の処理を行う。
S5310において、メインCPU201は、普通図柄可変表示開始処理を行う。この
S5310の処理は、普通図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である
。この普通図柄の可変表示開始処理の詳細については、図164を参照して後述する。な
お、普通図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU201は、処理をS
5320に移す。
S5320において、メインCPU201は、普通図柄可変表示終了処理を行う。この
S5320の処理は、普通図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である
。なお、普通図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU201は、処理
をS5330に移す。
この普通図柄可変表示終了処理において、メインCPU201は、普通図柄の可変表示
時間が終了したか否かの管理を行い、普通図柄の可変表示時間が終了したときには、普通
図柄の制御状態番号を「2」にセットする。なお、普通図柄の可変表示時間が終了してい
ない場合には、普通図柄の制御状態番号を「1」に保持し、普通図柄の可変表示時間が終
了することを待機することになる。
S5330において、メインCPU201は、普通図柄遊技判定処理を行う。このS5
330の処理は、普通図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。な
お、普通図柄の制御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU201は、処理をS
5340に移す。
この普通図柄遊技判定処理において、メインCPU201は、普通図柄の導出結果(例
えば、普通図柄当りまたは普通図柄ハズレ)の判定処理を行う。そして、普通図柄の当り
判定処理の結果が普通図柄当りである場合には普通電動役物146の開放パターン設定処
理を行い、普通図柄の制御状態番号を「3」にセットする。一方、普通図柄の当り判定処
理の結果がハズレである場合には、普通電動役物146の開放パターン設定処理を行わず
に、普通図柄の制御状態番号を「0」にセットする。
また、普通電動役物146の開放パターン設定処理では、図152に示す普通図柄当り
種類決定テーブルを参照し、遊技状態と、普通図柄当り時選択図柄コマンドとに基づいて
、普通電動役物5146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間)を決定し
、決定した開放パターンをセットする。その後、メインCPU201は、決定した普通電
動役物5146の開放パターンに対応する普通電動役物の開放パターンコマンドをサブC
PU301に送信する。
S5340において、メインCPU201は、普通電動役物開放処理を行う。このS5
340の処理は、普通図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。な
お、普通図柄の制御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU201は、処理をS
5350に移す。
この普通電動役物開放処理において、メインCPU201は、上記S5330の普通図
柄遊技判定処理において決定された普通電動役物5146の開放パターンに従って、普通
電動役物146の開放処理を行う。そして、普通電動役物146の開放処理が終了すると
、普通図柄の制御状態番号を「4」にセットする。
S5350において、メインCPU201は、普通図柄当り終了処理を行う。このS5
350の処理は、普通図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である。メ
インCPU201は、この普通図柄当り終了処理を終了すると、普通図柄制御処理を終了
し、処理を主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
この普通図柄当り終了処理において、メインCPU201は、上記S5310~S53
40において決定された普通図柄に関わる各種パラメータ、普通図柄判定領域(0)に記
憶された各種乱数値をリセット(クリア)する処理を行う。
なお、メインCPU201は、割込み禁止区間を設定し、上述の普通図柄制御処理(S
5300~S5350)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[7-4-11.普通図柄可変表示開始処理]
次に、図164を参照して、普通図柄制御処理(図163参照)中のS5310でメイ
ンCPU201により実行される普通図柄可変表示開始処理の詳細について説明する。図
164は、第5のパチンコ遊技機における普通図柄可変表示開始処理の一例を示すフロー
チャートである。
図164に示されるように、メインCPU201は、先ず、普通図柄の制御状態番号が
「0」であるか否かを判定する(S5311)。
S5311において普通図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合、メイン
CPU201は、普通図柄可変表示開始処理を終了し、処理を普通図柄制御処理(図16
3参照)に戻す。一方、普通図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合、メイ
ンCPU201は、処理をS5312に移す。
S5312において、メインCPU201は、普通図柄の始動情報のシフト処理を行う
。この処理では、メインRAM203の普通図柄始動記憶領域(1)に記憶された始動情
報を普通図柄判定領域(0)にシフトし、普通図柄始動記憶領域(2)~普通図柄始動記
憶領域(4)に記憶された始動情報を普通図柄始動記憶領域(1)~普通図柄始動記憶領
域(3)にシフトする。メインCPU201は、S5312の処理を実行した後、処理を
S5313に移す。
S5313において、メインCPU201は、普通図柄の当り判定処理を行う。この処
理では、メインCPU201は、図150に示す普通図柄の当り判定テーブルを参照し、
遊技状態と、普通図柄判定領域(0)に記憶された普通図柄当り判定用乱数値とに基づい
て、当落判定値データ(「普通図柄当り」または「普通図柄ハズレ」)を決定する。メイ
ンCPU201は、S5313の処理を実行した後、処理をS5314に移す。
S5314において、メインCPU201は、普通図柄決定処理を行う。この処理では
、メインCPU201は、図151に示す普通図柄判定テーブルを参照し、上述の当落判
定値データ(普通図柄の当り判定処理の結果)と、普通図柄判定領域(0)に記憶された
普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、「普通図柄当り時選択図柄コマンド」を決定する。
メインCPU201は、S5314の処理を実行した後、処理をS5315に移す。
S5315において、メインCPU201は、普通図柄の変動パターン決定処理を行う
。この処理では、メインCPU201は、図153に示す普通図柄の変動パターンテーブ
ルを参照し、遊技状態と、普通図柄の当落判定値データと、普通図柄当り時選択図柄コマ
ンドと、普通図柄判定領域(0)に記憶された普通図柄演出選択用乱数値とに基づいて、
普通図柄の変動パターンと普通図柄の可変表示時間とを決定する。メインCPU201は
、S5315の処理を実行した後、処理をS5316に移す。
S5316において、メインCPU201は、普通図柄の可変表示時間設定処理を行う
。この処理では、普通図柄の変動パターン決定処理(S5315)で決定された普通図柄
の可変表示時間を、メインRAM203内の普通図柄の待ち時間にセットし、普通図柄表
示部161に普通図柄の変動表示を開始させる。この普通図柄の待ち時間は、例えば2m
sec周期で行われるシステムタイマ割込処理内において普通図柄タイマカウンタとして
減算されていくことになる。メインCPU201は、S5316の処理を実行した後、処
理をS5317に移す。
S5317において、メインCPU201は、普通図柄の制御状態番号に「1」をセッ
トする処理を行う。このように、普通図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行
って制御状態番号を切り替えることにより、この普通図柄可変表示開始処理の終了後に、
普通図柄可変表示終了処理(図163のS5320参照)が行われることとなる。メイン
CPU201は、S5317の処理を実行した後、処理をS5318に移す。
S5318において、メインCPU201は、普通図柄の変動パターンコマンドの送信
予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された普通図柄の変動パターンコマンドは、
次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)
において、サブ制御回路1300に送信される。
[7-5.サブ制御処理]
次に、図165を参照して、サブ制御回路300のサブCPU301により実行される
各種処理の内容について説明する。図165は、第5のパチンコ遊技機におけるサブ制御
回路処理の一例を示すフローチャートである。
図165に示すように、サブCPU301は、先ず、初期化処理を行う(S5500)
。この初期化処理では、例えば、RAMアクセス許可、作業領域の初期化、ハードウェア
初期化、デバイス初期化、アプリケーション初期化、バックアップ復帰初期化等といった
初期化処理が行われる。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS5510
に移す。
なお、上述の初期化処理(S5500)は、電源投入時やバックアップクリア時に実行
される処理であり、電源投入後は、後述のS5510~S5580の処理が繰り返し実行
される。
S5510において、サブCPU301は、コマンド入力ポート308(図145参照
)の読込処理を行う。この処理では、コマンド入力ポート308にセットされている主制
御回路200(図145参照)から送信されたコマンドを読み出して行われる。この処理
を終了すると、サブCPU301は、処理をS5520に移す。
S5520において、サブCPU301は、コマンド解析処理を実行する。この処理で
は、S5510の処理で読み込まれたコマンドの解析が行われる。この処理を終了すると
、サブCPU301は、処理をS5530に移す。
S5530において、サブCPU301は、演出態様決定処理を実行する。この処理で
は、例えば、メインCPU201から送信されたコマンドに基づいて、演出パターンを決
定したり、決定した演出パターンに基づいて、各種演出装置を動作させるための各種リク
エスト(例えば、描画リクエスト、サウンドリクエスト、ランプリクエスト、および、役
物リクエスト等)を生成したりする。この演出態様決定処理の詳細については、図166
を参照して後述する。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS5540に
移す。
S5540において、サブCPU301は、描画制御処理を実行する。この処理におい
て、サブCPU301は、描画リクエストを表示制御回路304(図145参照)に送信
する。表示制御回路304は、サブCPU301から送信されたメッセージ(描画リクエ
スト)に基づいて、表示装置7の表示領域に画像を表示させるための描画制御を行う。こ
の処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS5550に移す。
S5550において、サブCPU301は、音声制御処理を実行する。この処理におい
て、サブCPU301は、サウンドリクエストを音声制御回路305(図145参照)に
送信する。音声制御回路305は、サブCPU301から送信されたメッセージ(サウン
ドリクエスト)に基づいて、スピーカ32に音声を出力させるための音声制御を行う。こ
の処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS5560に移す。
S5560において、サブCPU301は、LED制御処理を実行する。この処理にお
いて、サブCPU301は、LEDリクエストをLED制御回路306(図145参照)
に送信する。LED制御回路306は、サブCPU301から送信されたメッセージ(L
EDリクエスト)に基づいて、LED群46を構成するLEDの全部または一部を点灯あ
るいは点滅させるための発光制御を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は、
処理をS5570に移す。
S5570において、サブCPU301は、役物制御処理を実行する。この処理におい
て、サブCPU301は、役物リクエストを役物制御回路307(図145参照)に送信
する。役物制御回路307は、サブCPU301から送信されたメッセージ(役物リクエ
スト)に基づいて、演出用役物群58を構成する全部または一部の役物にかかる演出用駆
動モータ(不図示)を動作させるための駆動制御を行う。この処理を終了すると、サブC
PU301は、サブ制御回路メイン処理を終了する。
[7-5-1.演出態様決定処理]
次に、図166を参照して、サブ制御回路処理(図165参照)中のS5530でサブ
CPU301により実行される演出態様決定処理の詳細について説明する。図166は、
第5のパチンコ遊技機における演出態様決定処理の一例を示すフローチャートである。
S5531において、サブCPU301は、演出態様決定処理を実行する。この処理で
は、メインCPU201から送信されたコマンドに基づいて、表示装置7に表示される表
示演出の態様や、スピーカ32から出力される音演出の態様等を定めた演出パターンが決
定される。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS5532に移す。
S5532において、サブCPU301は、アニメーションリクエストの生成処理を実
行する。この処理では、上記S5531において決定された演出パターンに基づいてアニ
メーションリクエストを生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を
S5533に移す。
S5533において、サブCPU301は、描画リクエストの生成処理を実行する。こ
の処理では、S5532において生成されたアニメーションリクエストに基づいて描画リ
クエストを生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS5534に
移す。
S5534において、サブCPU301は、サウンドリクエストの生成処理を実行する
。この処理では、S5532において生成されたアニメーションリクエストに基づいてサ
ウンドリクエストを生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS5
535に移す。
S5535において、サブCPU301は、ランプリクエストの生成処理を実行する。
この処理では、S5532において生成されたアニメーションリクエストに基づいてラン
プリクエストを生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS553
6に移す。
S5536において、サブCPU301は、役物リクエストの生成処理を実行する。こ
の処理では、S5532において生成されたアニメーションリクエストに基づいて役物リ
クエストを生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、演出態様決定処理を
終了し、処理を描画制御処理(図165参照)に戻す。
[7-5-2.演出パターン決定処理]
次に、図167を参照して、演出態様決定処理(図166参照)中のS5531でサブ
CPU301により実行される演出パターン決定処理の詳細について説明する。図167
は、第5のパチンコ遊技機における演出パターン決定処理の一例を示すフローチャートで
ある。
S5531-1において、サブCPU301は、メインCPU201から送信されたコ
マンドが「普通図柄の変動パターンコマンド」であるか否かを判定する。
S5531-1において「普通図柄の変動パターンコマンド」であると判定された場合
、サブCPU301は、処理をS5531-2に移す。一方、「普通図柄の変動パターン
コマンド」でないと判定された場合、サブCPU301は、処理をS5531-3に移す
S5531-2において、サブCPU301は、演出用識別図柄の変動演出決定処理を
行う。この「演出用識別図柄の変動演出」とは、普通電動役物5146の「ロング開放」
が決定されたことを示唆する演出として、演出用識別図柄を所定の変動態様で変動表示さ
せる演出である。この処理を終了すると、サブCPU301は、演出パターン決定処理を
終了し、処理を演出態様決定処理(図166参照)に戻す。
S5531-3において、サブCPU301は、メインCPU201から送信されたコ
マンドが「ロング開放に対応した普通電動役物の開放パターンコマンド」であるか否かを
判定する。
「ロング開放に対応した普通電動役物の開放パターンコマンド」とは、上述したように
、通常遊技状態における普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」、A時短遊技状態ま
たはC時短遊技状態における普通図柄当り時選択図柄コマンド「fz1」、「fz2」を
いう。
S5531-3において「ロング開放に対応した普通電動役物の開放パターンコマンド
」であると判定された場合、サブCPU301は、処理をS5531-4に移す。一方、
「ロング開放に対応した普通電動役物の開放パターンコマンド」でないと判定された場合
、サブCPU301は、処理をS5531-5に移す。
S5531-4において、サブCPU301は、始動口開放演出決定処理を行う。この
「始動口開放演出」とは、普通電動役物5146の「ロング開放」が行われ、始動口51
40への遊技球の入球が可能になっていることを報知する演出である。この処理を終了す
ると、サブCPU301は、演出パターン決定処理を終了し、処理を演出態様決定処理(
図166参照)に戻す。
S5531-5において、サブCPU301は、メインCPU201から送信されたコ
マンドが「特別図柄の変動パターンコマンド」であるか否かを判定する。
S5531-5において「特別図柄の変動パターンコマンド」であると判定された場合
、サブCPU301は、処理をS5531-6に移す。一方、「特別図柄の変動パターン
コマンド」でないと判定された場合、サブCPU301は、処理をS5531-11に移
す。
S5531-6において、サブCPU301は、特別演出決定処理を行う。この「特別
演出」とは、特別図柄の可変表示、小当り遊技状態中に行われる背景演出であり、複数回
の小当り遊技状態にわたって行われる共通する演出である。この特別演出としては、「ボ
ーナスタイム基本演出」と「ボーナスタイム特化演出」とを有しており、サブCPU30
1は、遊技状態を参照し、通常遊技状態またはC時短遊技状態であるときには「ボーナス
タイム基本演出」を決定し、A時短遊技状態であるときには「ボーナスタイム特化演出」
を決定する。この処理を終了すると、サブCPU301は、演出パターン決定処理を終了
し、処理を演出態様決定処理(図166参照)に戻す。
S5531-7において、サブCPU301は、メインCPU201から送信された特
別図柄の変動パターンコマンドの種類に応じて、後述するボーナスタイムにおける特別図
柄の変動演出を決定するボーナスタイム変動演出決定処理を行う。
このボーナスタイム変動演出決定処理においては、図149の「備考」の演出に対応す
るように、「時短当りの変動パターンコマンド」であるときには「巻き戻し演出」を行う
ための演出パターンを決定し、「大当りの変動パターンコマンド」であるときには「全回
転リーチ」または「大当り報知用リーチ」を行うための演出パターンを決定し、「小当り
の変動パターンコマンド」であるときには「短縮変動」または「大当り報知用リーチ」を
行うための演出パターンを決定する。この処理を終了すると、サブCPU301は、演出
パターン決定処理を終了し、処理を演出態様決定処理(図166参照)に戻す。
S5531-8において、サブCPU301は、メインCPU201から送信されたコ
マンドが「小当り開始表示コマンド」であるか否かを判定する。
S5531-8において「小当り開始表示コマンド」であると判定された場合、サブC
PU301は、処理をS5531-9に移す。一方、「小当り開始表示コマンド」でない
と判定された場合、サブCPU301は、処理をS5531-10に移す。
S5531-9において、サブCPU301は、特別演出決定処理を行う。この処理は
、上記S5531-6と同様であり、通常遊技状態またはC時短遊技状態であるときには
「ボーナスタイム基本演出」を決定し、A時短遊技状態であるときには「ボーナスタイム
特化演出」を決定する。この処理を終了すると、サブCPU301は、演出パターン決定
処理を終了し、処理を演出態様決定処理(図166参照)に戻す。
S5531-10において、サブCPU301は、メインCPU201から送信された
コマンドが「大当り開始表示コマンド」であるか否かを判定する。
S5531-10において「大当り開始表示コマンド」であると判定された場合、サブ
CPU301は、処理をS5531-11に移す。一方、「大当り開始表示コマンド」で
ないと判定された場合、サブCPU301は、処理をS5531-12に移す。
S5531-11において、サブCPU301は、「ボーナスタイム特化演出」を決定
するボーナスタイム特化演出決定処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU301
は、演出パターン決定処理を終了し、処理を演出態様決定処理(図166参照)に戻す。
S5531-12において、サブCPU301は、メインCPU201から送信された
コマンドが「遊技状態指定コマンド」であるか否かを判定する。
S5531-12において「遊技状態指定コマンド」であると判定された場合、サブC
PU301は、処理をS5531-13に移す。一方、「遊技状態指定コマンド」でない
と判定された場合、サブCPU301は、処理をS5531-14に移す。
S5531-13において、サブCPU301は、遊技状態指定コマンドの種類に応じ
て遊技状態を設定する遊技状態設定処理を行う。具体的には、通常遊技状態を示す遊技状
態指定コマンドであれば、通常遊技状態データをワークRAM303の状態記憶領域にセ
ットし、A時短遊技状態を示す遊技状態指定コマンドであれば、A時短遊技状態データを
ワークRAM303の状態記憶領域にセットし、C時短遊技状態を示す遊技状態指定コマ
ンドであれば、C時短遊技状態データをワークRAM303の状態記憶領域にセットする
。この処理を終了すると、サブCPU301は、演出パターン決定処理を終了し、処理を
演出態様決定処理(図166参照)に戻す。
S5531-14において、サブCPU301は、その他、メインCPU201から送
信された各種コマンドに応じた演出パターンを決定する。その後、サブCPU301は、
S5084の処理を実行した後、演出パターン決定処理を終了し、処理を演出態様決定処
理(図166参照)に戻す。
上述した「ボーナスタイム基本演出またはボーナスタイム特化演出(特別演出)」、「
巻き戻し演出」及び「始動口開放演出」については、詳しくは図170を用いて後述する
[7-6.遊技状態の移行図]
次に、図168を参照して、第5のパチンコ遊技機における遊技状態の移行について説
明する。図168は、第5のパチンコ遊技機における遊技状態の移行を示す遊技状態移行
図の一例である。
上述したように、本実施形態においては、通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様と
され、A時短遊技状態及びC時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされる。
このため、通常遊技状態においては、第1通過口5126Aに遊技球が入球したことを
契機として、普通図柄の抽選(普通図柄の当り判定)により「普通図柄当り」が判定され
、普通電動役物5146の「ロング開放」に対応した普通図柄当り時選択図柄コマンドf
z1が決定されること(約1/420.3の確率)で、始動口5140への遊技球の入球
が可能になる。
始動口5140に遊技球が入球すると、特別図柄の始動情報が抽出される。そして、本
実施形態においては、特別図柄の保留数は4つであることから、始動口5140に5個以
上の遊技球が入球すると、当該判定の特別図柄判定領域(0)、4つの特別図柄始動記憶
領域(1)~(4)に始動情報が記憶され、合計5回の特別図柄の抽選(特別図柄の当り
判定)が行われることになる。
特別図柄の抽選(特別図柄の当り判定)により、第1の確率(約1/319の確率)で
「大当り」と判定されると、大当り遊技状態に移行する。本実施形態においては、上述し
たように、10ラウンドの大当り遊技状態であれば、1500個の遊技球が払い出し可能
になり、4ラウンドの大当り遊技状態であれば、600個の遊技球が払い出し可能に構成
されている。
特別図柄の抽選(特別図柄の当り判定)により、第2の確率(約1/1.64の確率)
で「小当り」と判定されると、小当り遊技状態に移行する。本実施形態においては、上述
したように、小当り遊技状態であれば、150個の遊技球が払い出し可能に構成されてい
る。なお、小当り遊技状態に移行したことを契機として、遊技状態が移行することはない
特別図柄の抽選(特別図柄の当り判定)により、第3の確率(約1/2.59の確率)
で「時短当り」と判定されると、C時短遊技状態に移行する。
大当り遊技状態に移行した後には、A時短遊技状態に移行する。このA時短遊技状態は
、A時短遊技状態の終了条件として、「時短回数10回終了(図148参照)」と「大当
り遊技状態への移行」とのいずれかの条件が成立したことに設定されている。
C時短遊技状態は、C時短遊技状態の終了条件として、「時短回数1回終了(図148
参照)」と「大当り遊技状態への移行」とのいずれかの条件が成立したことに設定されて
いる。
また、本実施形態では、「時短回数」の計数は、特別図柄の可変表示が開始したときに
行われているが、特別図柄の可変表示が終了したときに行われてもよい。
A時短遊技状態及びC時短遊技状態では、普通電動役物5146の「ロング開放」が行
われるので(図152参照)、始動口5140への遊技球の入球が可能になり、再び特別
図柄の抽選を受けることができる。
本実施形態においては、特別図柄の抽選においてハズレが決定されず、始動口5140
に遊技球が入球すると、「大当り」、「小当り」または「時短当り」のいずれかが決定さ
れる。そして、「大当り」または「小当り」が決定されれば所定数の遊技球の払い出しの
機会(以下「ボーナスタイム」という)が付与され、「時短当り」が決定されればC時短
遊技状態に移行して、再び遊技球を始動口5140に入球させて、さらに「ボーナスタイ
ム」を延長させることができる。なお、上述したように、特別図柄の抽選において相対的
に低い確率で「ハズレ」が決定されるように構成してもよい。
ところで、A時短遊技状態はC時短遊技状態と比べて時短回数が多くなるように設定さ
れている。そのため、A時短遊技状態中に特別図柄の抽選により「時短当り」が決定され
た場合に、当該「時短当り」の決定に伴い滞在中のA時短遊技状態からC時短遊技状態に
移行させてしまうと、実行され得るはずの時短回数が少なくなってしまう恐れがあり、結
果として遊技者に不利になってしまう可能性がある。
そこで、第5のパチンコ遊技機においては、A時短遊技状態中に特別図柄の抽選により
「時短当り」が決定されたとしても、当該「時短当り」の決定を無効とする処理(図15
8に示すS5075の処理)を実行することによって、A時短遊技状態からC時短遊技状
態に移行しないように制御される。このため、A時短遊技状態中に特別図柄の抽選により
「時短当り」が決定されたとしても、実行中のA時短遊技状態が継続して実行され得るよ
うに構成されている。
なお、A時短遊技状態の終了後に「時短当り」が決定される始動情報が保留記憶の中に
残って記憶されている場合には、この「時短当り」が決定される始動情報に基づいてC時
短遊技状態に移行可能となっているため、A時短遊技状態に移行した場合であっても、時
短遊技状態が再継続する可能性が維持されるように構成されている。
なお、C時短遊技状態中に特別図柄の抽選により「時短当り」が決定された場合には、
第1のパチンコ遊技機と同様に、新たなC時短遊技状態を重ねて実行するように構成する
ことが理想だが、制御処理を簡略化するためにA時短遊技状態と同様に、C時短遊技状態
中にC時短当りの決定を無効とするように構成してもよい。
なお、第5のパチンコ遊技機においては、時短遊技状態として、A時短遊技状態及びC
時短遊技状態の2つの時短遊技状態を備えているが、第1のパチンコ遊技機のように、A
時短遊技状態、B時短遊技状態及びC時短遊技状態の3つの時短遊技状態を備えてもよい
[7-7.ボーナスタイムの説明]
上述したように、始動口5140に遊技球が入球することにより「ボーナスタイム」が
設けられている。この「ボーナスタイム」の仕組みについて説明する。図169は、第5
のパチンコ遊技機におけるボーナスタイムを説明する説明図の一例である。
ここで、図169においては、上から順に、特別図柄の抽選の「判定順番」、特別図柄
判定領域(0)を示す「当該」及び特別図柄始動記憶領域(1)~(4)を示す「保留記
憶」を図示し、「当該」及び「保留記憶」に記憶されてる始動情報を「丸」で図示してい
る。また、始動情報の「丸」には、小当りが決定される始動情報であるときには「小」、
時短当りが決定される始動情報であるときには「時」、大当りが決定される始動情報であ
るときには「大」を図示している。
図169(a)は、普通電動役物5146の「ロング開放」が行われ、始動口5140
に5個以上の遊技球が入球し、すべての特別図柄の抽選において「小当り」と決定される
ときの一例である。
図169(a)に示すように、すべての特別図柄の抽選において「小当り」と決定され
た場合には、合計5回の小当り遊技が行われて、ボーナスタイムが終了している。図16
9(a)に示した場合には、小当り遊技×5回=150×5=600個の遊技球が払い出
し可能となっている。
図169(b)は、普通電動役物5146の「ロング開放」が行われ、始動口5140
に5個以上の遊技球が入球し、5番目の特別図柄の抽選で「時短当り」と決定されるとき
以降の一例である。
図169(b)に示すように、1~4番目の特別図柄の抽選においては、「小当り」と
決定され、小当り遊技が行われていき、5番目の特別図柄の抽選においては、「時短当り
」と決定され、その特別図柄の可変表示の終了後にC時短遊技状態に移行する。
C時短遊技状態に移行すると、第2通過口5126Bに遊技球が通過したことを契機と
して、普通電動役物5146の「ロング開放」が行われ、再び遊技球を始動口5140に
入球させることが可能になる。
5番目の特別図柄の抽選後は、「当該」及び「保留記憶1~4」はデフォルトデータ(
空白データ)になっている(「当該」及び「保留記憶1~4」の始動情報をすべて消化し
ている)ことから、始動口5140に5個以上の遊技球が入球することにより、C時短遊
技状態を契機として、「当該」及び「保留記憶」に5つの始動情報が新たに記憶されるこ
とになる。
図169(b)に示すように、6番目と7番目の特別図柄の抽選においては、「小当り
」と決定され、小当り遊技が行われていき、8番目の特別図柄の抽選においては、再び「
時短当り」と決定され、その特別図柄の可変表示の終了後にC時短遊技状態に移行する。
C時短遊技状態に移行すると、第2通過口5126Bに遊技球が通過したことを契機と
して、普通電動役物5146の「ロング開放」が行われ、再び遊技球を始動口5140に
入球させることが可能になる。
8番目の特別図柄の抽選後は、「当該」及び「保留記憶1」には始動情報が既に記憶さ
れており、「保留記憶2~4」はデフォルトデータ(空白データ)になっていることから
、始動口5140に3個以上の遊技球が入球することにより、C時短遊技状態を契機とし
て、「保留記憶2~4」に3つの始動情報が新たに記憶されることになる。
その後、9~13番目の特別図柄の抽選においては、「小当り」と決定され、小当り遊
技が行われていき、ボーナスタイムが終了する。
図169(b)に示した場合には、小当り遊技×11回=150×11=1650個の
遊技球が払い出し可能となっている。
図169(c)は、普通電動役物5146の「ロング開放」が行われ、始動口5140
に5個以上の遊技球が入球し、5番目の特別図柄の抽選で「大当り」と決定されるとき以
降の一例である。
図169(c)に示すように、1~4番目の特別図柄の抽選においては、「小当り」と
決定され、小当り遊技が行われていき、5番目の特別図柄の抽選においては、「大当り」
と決定され、その大当り遊技状態の終了後にA時短遊技状態に移行する。
上述したように、A時短遊技状態は10回の時短回数が設定され(図148等参照)、
10回の特別図柄の抽選が行われるまで、A時短遊技状態が継続可能となっている。A時
短遊技状態においては、第2通過口5126Bに遊技球が通過したことを契機として、普
通電動役物5146の「ロング開放」が行われ、再び遊技球を始動口5140に入球させ
ることが可能になる。
そして、5番目の特別図柄の抽選において「大当り」と決定され、その大当り遊技状態
の終了後にA時短遊技状態に移行すると、6~15番目の10回の特別図柄の抽選をA時
短遊技状態において行うことになる。
ここで、A時短遊技状態中の9番目と13番目の特別図柄の抽選においては、「時短当
り」と決定されている。しかしながら、上述したように、A時短遊技状態中に特別図柄の
抽選により「時短当り」が決定されたとしても、「時短当り」の決定を無効とする処理(
図158に示すS5075の処理)を実行することによって、A時短遊技状態からC時短
遊技状態に移行させずに、A時短遊技状態を継続して実行することができる。
16~19番目の特別図柄の抽選は、A時短遊技状態の終了後に「保留記憶1~4」に
記憶されている始動情報(以下、適宜「残存保留情報」ともいう)に基づいて行われる特
別図柄の抽選である。
残存保留情報に基づく19番目の特別図柄の抽選においては、「時短当り」と決定され
ている。この19番目の特別図柄の抽選は、A時短遊技状態が終了して通常遊技状態にお
いて行われていることから、「時短当り」と決定された後には、その特別図柄の可変表示
の終了後にC時短遊技状態に移行することになる。このため、A時短遊技状態が終了した
場合であっても、残存保留情報に基づいて再び時短遊技状態が継続可能となっており、A
時短遊技状態が終了したことによる遊技の興趣の低下を抑制することができる。
C時短遊技状態に移行すると、第2通過口5126Bに遊技球が通過したことを契機と
して、普通電動役物5146の「ロング開放」が行われ、再び遊技球を始動口5140に
入球させることが可能になる。
19番目の特別図柄の抽選後は、「当該」及び「保留記憶1~4」はデフォルトデータ
(空白データ)になっていることから、始動口5140に5個以上の遊技球が入球するこ
とにより、C時短遊技状態を契機として、「当該」及び「保留記憶」に5つの始動情報が
新たに記憶されることになる。
その後、20~24番目の特別図柄の抽選においては、「小当り」と決定され、小当り
遊技が行われていき、ボーナスタイムが終了する。
図169(c)に示した場合には、5番目の特別図柄の抽選における「大当り」が「1
0R」であれば、大当り遊技(10R)×1回=1500×1=「1500個」と、小当
り遊技×20回=150×20=「3000個」とを加算した合計「4500個」の遊技
球が払い出し可能となっている。なお、5番目の特別図柄の抽選における「大当り」が「
4R」であれば、大当り遊技(4R)×1回=600×1=「600個」と、小当り遊技
×20回=150×20=「3000個」とを加算した合計「3600個」の遊技球が払
い出し可能となっている。
このように、第5のパチンコ遊技機においては、特別図柄の抽選で「時短当り」が決定
されれば「ボーナスタイム」を延長させることができる。これにより、「ボーナスタイム
」の終了時期を可変にさせることができ、遊技者にボーナスタイムがどこまで継続される
のかを楽しませ、より遊技の興趣の向上を図ることができる。なお、ボーナスタイムの終
了条件は、「特別図柄の抽選において小当りが5回連続して決定されること」でもある。
[7-8.ボーナスタイムの演出]
次に、「ボーナスタイム」の演出について説明する。図170は、第5のパチンコ遊技
機におけるボーナスタイムの演出を説明する表示画像の一例である。
(ボーナスタイム中において時短当りとなったときの演出)
図170の左列の(a-1)~(d-1)は、ボーナスタイム中において「時短当り」
となったときの演出を説明する表示画像の一例であり、上述した図169(b)の1~6
番目の特別図柄の抽選に対応するものである。
図170(a-1)は、表示装置7の表示領域に表示される「ボーナスタイム基本演出
」の表示画像の一例であり、上述した図169(b)の1~4番目の特別図柄の抽選に対
応するものである。
「ボーナスタイム基本演出」は、通常遊技状態またはC時短遊技状態の特別図柄の可変
表示中と小当り遊技状態のときで共通に行われる演出である。より具体的には、「ボーナ
スタイム基本演出」は、通常遊技状態またはC時短遊技状態を示す遊技状態指定コマンド
を受信し、通常遊技状態またはC時短遊技状態である場合において特別図柄の変動パター
ンコマンドを受信したときと、通常遊技状態またはC時短遊技状態である場合において小
当り開始表示コマンドを受信したときとで行われる演出である。
図170(a-1)に示すように、「ボーナスタイム基本演出」として、表示領域の左
上部には「残りラウンド数」が表示され、表示領域の中央上部には「ボーナスタイム」が
表示され、表示領域の右上部には正規な遊技態様を報知するために「右打ち」が表示され
ている。また、表示領域の中央部には所定のキャラクタ画像が表示され、表示領域の右下
部には「累計ラウンド数」と「獲得ポイント」が表示されている。
ここで、「残りラウンド数」は、ボーナスタイムの終了条件が「特別図柄の抽選におい
て小当りが5回連続して決定されること」に対応して、5Rから1Rずつ減算されて表示
されるものである。また、「累計ラウンド数」は、これまでに小当り遊技状態に制御され
た累計回数及び大当り遊技状態にて実行されたラウンド回数の合計値が表示されるもので
ある。「獲得ポイント」は、大入賞口5131に遊技球が入球する毎に払い出された遊技
球の累計払出数が表示されるものである。
図170(b-1)は、特別図柄の抽選により時短当りが決定されたときに、表示装置
7の表示領域に表示される「巻き戻し演出」の表示画像の一例であり、上述した図169
(b)の5番目の特別図柄の抽選に対応するものである。
「巻き戻し演出」は、時短当りの特別図柄の変動パターンコマンドを受信したときに行
われる演出であり(図149参照)、ボーナスタイム基本演出が巻き戻り、小当り遊技状
態がさらに継続する可能性があることを示唆する演出である。図170(b-1)に示す
ように、巻き戻し演出として、今までのボーナスタイム基本演出の動画が巻き戻されるか
のような表示が行われる。
図170(c-1)は、図170(b-1)に示す巻き戻し演出が行われた後、表示装
置7の表示領域に表示される「始動口開放演出」の表示画像の一例である。
「始動口開放演出」は、始動口5140への遊技球の入球が可能になっていることを報
知する演出である。具体的には、「始動口開放演出」は、時短当りの特別図柄の可変表示
が終了し、C時短遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを受信しているときや、遊技球が
第2通過口5126Bを通過し、普通電動役物5146のロング開放が行われる普通図柄
当り時選択図柄コマンドを受信したときに行われる演出である。図170(c-1)に示
すように、始動口開放演出として、遊技者に始動口5140への遊技球の入球を報知する
ために「チャンス始動口を狙え!」という表示が行われる。なお、表示領域の右上部には
引き続き「右打ち」が表示されている。
図170(d-1)は、遊技球が再び始動口5140に入球したときに、表示装置7の
表示領域に表示される「ボーナスタイム基本演出」の表示画像の一例であり、上述した図
169(b)の6番目の特別図柄の抽選に対応するものである。
図170(d-1)に示すように、「始動口開放演出」の後に、再び遊技球が始動口5
140に入球すると、再び「ボーナスタイム基本演出」が行われる。この「ボーナスタイ
ム基本演出」においては、「残りラウンド数」が増加された(巻き戻った)表示が行われ
、キャラクタ画像は、ボーナスタイムが延長されたことを報知する表示を行っている。
このように、時短当りが決定されたときの「巻き戻し演出」により、ボーナスタイムが
延長されたことを報知することができ、遊技者にボーナスタイムがどこまで継続されるの
かを楽しませ、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
(ボーナスタイム中において大当りとなったときの演出)
図170の右列の(a-2)~(d-2)は、ボーナスタイム中において「大当り」と
なったときの演出を説明する表示画像の一例であり、上述した図169(c)の1~16
番目の特別図柄の抽選に対応するものである。
図170(a-2)は、表示装置7の表示領域に表示される「ボーナスタイム基本演出
」の表示画像の一例であり、上述した図169(c)の1~4番目の特別図柄の抽選に対
応するものである。図170(a-2)に示す「残りラウンド数」、「ボーナスタイム」
、「右打ち」、「累計ラウンド数」及び「獲得ポイント」等の表示内容は、図170(a
-1)と同様である。
図170(b-2)は、特別図柄の抽選により大当りが決定されたときに、表示装置7
の表示領域に表示される「大当り報知用リーチ」の表示画像の一例であり、上述した図1
69(c)の5番目の特別図柄の抽選に対応するものである。
「大当り報知用リーチ」は、大当りの特別図柄の変動パターンコマンドを受信したとき
に行われる演出であり(図149参照)、「無敵」の文字からなる3つの装飾図柄が揃う
か否かの演出である。図170(b-2)に示すように、大当りであるときには大当り報
知用リーチの演出結果として、「無敵」「無敵」「無敵」の3つの装飾図柄が揃って停止
表示される。なお、大当りでないときには大当り報知用リーチの演出結果として、「無敵
」「×」「無敵」のような装飾図柄が停止表示されることになる。
図170(c-2)は、表示装置7の表示領域に表示される「ボーナスタイム特化演出
」の表示画像の一例であり、上述した図169(c)の6~15番目の特別図柄の抽選に
対応するものである。
「ボーナスタイム特化演出」は、大当り遊技状態と、A時短遊技状態における特別図柄
の可変表示中と、A時短遊技状態における小当り遊技状態のときとで共通に行われる演出
である。より具体的には、「ボーナスタイム特化演出」は、大当り開始表示コマンドを受
信したときと、A時短遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを受信し、A時短遊技状態で
ある場合において特別図柄の変動パターンコマンドを受信したときと、A時短遊技状態で
ある場合において小当り開始表示コマンドを受信したときとで行われる演出である
図170(c-2)に示すように、「ボーナスタイム特化演出」として、表示領域の中
央には「無敵モード」が表示され、表示領域の右上部には正規な遊技態様を報知するため
に「右打ち」が表示されている。そして、表示領域の右下部には、「ボーナスタイム基本
演出」から引き続き、「累計ラウンド数」と「獲得ポイント」が表示されている。この「
累計ラウンド数」には、これまでに小当り遊技状態に制御された累計回数及び大当り遊技
状態にて実行されたラウンド回数の合計値が表示され、「獲得ポイント」には、小当り遊
技状態及び大当り遊技状態のときに大入賞口5131に遊技球が入球する毎に払い出され
た遊技球の累計払出数が表示されている。
図170(d-2)は、A時短遊技状態が終了して4つの残存保留情報があるときに、
表示装置7の表示領域に表示される「ボーナスタイム基本演出」の表示画像の一例であり
、上述した図169(c)の16番目の特別図柄の抽選に対応するものである。
図170(d-2)に示すように、ボーナスタイム特化演出の終了後の「ボーナスタイ
ム基本演出」においては、ボーナスタイム特化演出から引き続いた「残りラウンド数」、
「累計ラウンド数」及び「獲得ポイント」が継続表示され、キャラクタ画像は、ボーナス
タイムが再開されたことを報知する表示を行っている。
また、「残りラウンド数」は、4つの残存保留情報に対応して「4R」が表示されてお
り、A時短遊技状態の終了後に残存保留情報が3つであれば「3R」が表示され、A時短
遊技状態の終了後に残存保留情報が2つであれば「2R」が表示され、A時短遊技状態の
終了後に残存保留情報が1つであれば「1R」が表示され、A時短遊技状態の終了後に残
存保留情報がなければ、「終了」が表示されることになる。
このように、大当り中とA時短遊技状態中であるときに行われる「ボーナスタイム特化
演出」により、ボーナスタイムが終了しない保証期間を演出することができ、安心してボ
ーナスタイムを楽しませ、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
このように、第5のパチンコ遊技機においては、通常遊技状態においては特別図柄の抽
選からなる「特別図柄ゲーム」ではなく、普通図柄の抽選からなる「普通図柄ゲーム」を
主のゲームとし、特別図柄の抽選では「ハズレ」を決定させずに、特別図柄の抽選を所定
数の遊技球の払い出しが付与される機会としての「ボーナスタイム」と扱うことができる
ので、従来にない新たな遊技性を創出し、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、特別図柄の抽選で「時短当り」が決定されれば、時短遊技状態(C時短遊技状態
)に移行して再び始動口5140に遊技球が入球可能になり、ボーナスタイムを延長させ
ることができる。これにより、ボーナスタイムの終了時期を可変にさせることができ、よ
り遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、第5のパチンコ遊技機においては、特別図柄の抽選で小当りが決定されて特別図
柄の短縮変動が行われているときの演出と、小当り遊技状態に制御されているときに行わ
れる演出とを共通の「特別演出(ボーナスタイム基本演出またはボーナスタイム特化演出
)」とし、かつ、連続する短縮変動及び小当り遊技状態にわたる演出も共通の「特別演出
(ボーナスタイム基本演出またはボーナスタイム特化演出)」としていることから、複数
の小当り遊技状態を1つのボーナスタイムとしての演出を行うことができる。
また、第5のパチンコ遊技機においては、特別図柄の抽選で「時短当り」が決定され、
特別図柄の可変表示が行われているときには、ボーナスタイム基本演出が巻き戻り、小当
り遊技状態がさらに継続する可能性があることを示唆する「巻き戻し演出」が行われる。
これにより、特別図柄の可変表示が行われているときにも、遊技の興趣の向上を図ること
ができる。
<第5のパチンコ遊技機の変形例>
次に、第5のパチンコ遊技機の実施形態の変形例について説明する。
第5のパチンコ遊技機においては、ボーナスタイムの演出として、図170等に示すよ
うに、時短当りの特別図柄の可変表示が行われているときに「巻き戻し演出」としてボー
ナスタイム基本演出が巻き戻り、次回のボーナスタイム基本演出において「残りラウンド
数」が増加された(巻き戻った)演出を行うように構成しているが、ボーナスタイム基本
演出において「残りラウンド数」を表示せずに、小当り遊技状態を実行可能な回数として
「最大ラウンド数」を表示し、時短当りの特別図柄の可変表示が行われているときに「最
大ラウンド数追加演出」として、最大ラウンド数が追加するような演出を行うように構成
してもよい。
また、ボーナスタイム基本演出として、味方キャラクタと敵キャラクタが戦うバトル演
出を行い、ボーナスタイムの終了条件が「特別図柄の抽選において小当りが5回連続して
決定されること」に対応して、味方キャラクタのHPを5ポイントとし、小当り遊技状態
に制御される毎に敵キャラクタが味方キャラクタを攻撃してHPを1減算し、時短当りの
特別図柄の可変表示が行われているときに味方キャラクタのHPが回復するような演出を
行うように構成してもよい。
第5のパチンコ遊技機においては、ボーナスタイムの特別演出として、ボーナスタイム
基本演出とボーナスタイム特化演出との両者の演出が実行可能となるように構成したが、
ボーナスタイム特化演出をボーナスタイム基本演出にまとめるような演出として構成して
もよい。この場合には、大当り遊技状態のときには、大当り遊技状態用の「大当り中演出
」を実行可能とし、A時短遊技状態のときには、ボーナスタイム基本演出の「残りラウン
ド数」にA時短遊技状態の時短回数を加算したり、「残りラウンド数」に「HOLD」や
「STOP」のような表示を行うようにしたりすればよい。
第5のパチンコ遊技機においては、図148に示すように、時短当りのときには時短回
数として1回を決定するように構成したが、2回以上の時短回数を決定するように構成し
てもよい。さらには、時短当りに対応する複数種類の特別図柄(複数種類の選択図柄コマ
ンド)を設け、複数種類の時短回数を決定するように構成してもよい。特に、本実施形態
においては、時短回数を多く設定することにより、時短遊技状態でより多くの小当り遊技
状態に移行させ、多くの遊技球を払い出し可能にすることができる。
また、第5のパチンコ遊技機においては、所謂1種タイプのパチンコ遊技機であるが、
第3のパチンコ遊技機のように、1種2種混合機と称されるパチンコ遊技機として構成し
てもよい。第5のパチンコ遊技機においては、1種2種混合機として構成する場合には、
大入賞口5131(または追加する他の大入賞口)の内部に特定領域と非特定領域とを設
け、遊技球が特定領域を通過することにより、大当り遊技状態を制御させるように構成す
ればよい。
(その他)
上述の第5のパチンコ遊技機は、変形例を含めて各実施形態同士で互いの技術を適用す
ることができる。上述の実施形態は、本発明の内容を限定するものではなく、特許請求の
範囲を逸脱しない程度に変更を加えることができる。
また、第5のパチンコ遊技機に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を
列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の各実施形態に記載されたものに限定さ
れるものではない。
更に、上記[4.拡張例]は、第5のパチンコ遊技機にも、その遊技性や制御に齟齬を
生じえない限り適用可能である。
[8.第6のパチンコ遊技機]
次に、第6のパチンコ遊技機について説明する。第6のパチンコ遊技機は、第2のパチ
ンコ遊技機と同様に、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能な所謂1種
タイプのパチンコ遊技機である。ただし、第6のパチンコ遊技機は、第2のパチンコ遊技
機と比して、遊技性の基本仕様が異なっており、それに伴い遊技領域に配置される各種部
材の構成が一部異なっている。
以降、第6のパチンコ遊技機の実施形態を説明するにあたり、第1のパチンコ遊技機と
同様の構成要件については同じ符号および同じステップ番号を付して、その構成や処理に
関する詳しい説明を省略する。
なお、第6のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可
能な「同時変動機」であるが、第1特別図柄の始動条件及び第2特別図柄の始動条件のい
ずれかの始動条件を優先して成立する「優先変動機」であってもよいし、第1始動口およ
び第2始動口を含めて入賞順に始動条件が成立する「順次変動機」であってもよい。
[8-1.外観構成]
図171を参照して、第6のパチンコ遊技機の外観構成について説明する。図171は
、第6のパチンコ遊技機を前方向右斜め上から見たときの外観を示す斜視図の一例である
図171に示されるように、第6のパチンコ遊技機の外観構成は、第1のパチンコ遊技
機と比して、上皿51に設けられた演出ボタン装置6310(第1演出操作部6311)
の構成が異なっている。
演出ボタン装置6310は、遊技者が演出に対する操作を行うことができる操作装置で
ある。特に、第6のパチンコ遊技機の演出ボタン装置6310は、その操作態様が変化可
能に構成されており、演出ボタン装置6310の操作態様の変化により演出機能を向上さ
せることができる。
以下に、演出ボタン装置6310の操作態様の変化について説明する。
[8-2.演出ボタン装置の操作態様]
図172は、第6のパチンコ遊技機の演出ボタン装置の操作態様の変化を示す概念図の
一例である。
図172(a)は、初期の操作態様としての第1操作態様にあるときの演出ボタン装置
6310の概念図の一例である。
図172(a)に示すように、演出ボタン装置6310の第1操作態様は、遊技者が操
作可能な第1演出操作部6311が上面側に位置した操作態様となっている。演出ボタン
装置6310が第1操作態様であるときには、遊技者が第1演出操作部6311を押下す
る操作が可能となっている。
図172(b)は、第1操作態様から変化した第2操作態様にあるときの演出ボタン装
置6310の概念図の一例である。
図172(b)に示すように、演出ボタン装置6310の第2操作態様は、モータ等の
駆動装置により操作駆動部6313が保護ガラス43側に向けて約45度程度回動し、遊
技者が操作可能な第2演出操作部6312が前面側に位置した操作態様となっている。演
出ボタン装置6310が第2操作態様であるときには、遊技者が第2演出操作部6312
を斜めに押下する操作が可能となっている。
図172(c)は、第2操作態様から変化した第3操作態様にあるときの演出ボタン装
置6310の概念図の一例である。
図172(c)に示すように、演出ボタン装置6310の第3操作態様は、操作駆動部
6313が保護ガラス43側に向けて約90度程度回動し、第2演出操作部6312が上
面側に位置した操作態様となっている。演出ボタン装置6310が第3操作態様であると
きには、遊技者が第2演出操作部6312を真下に押下する操作が可能となっている。
図172(d)は、第3操作態様から変化した第4操作態様にあるときの演出ボタン装
置6310の概念図の一例である。
図172(d)に示すように、演出ボタン装置6310の第4操作態様は、第2演出操
作部6312が操作駆動部6313から上方に突出した操作態様となっている。演出ボタ
ン装置6310が第4操作態様であるときには、遊技者が上方に突出した第2演出操作部
6312を真下に押下する操作が可能となっている。
図172(e)は、第4操作態様から変化した第5操作態様にあるときの演出ボタン装
置6310の概念図の一例である。
図172(e)に示すように、演出ボタン装置6310の第5操作態様は、操作駆動部
6313が保護ガラス43側に向けて約120度程度まで回動し、突出した第2演出操作
部6312が後方側に倒れこむような操作態様となっている。演出ボタン装置6310が
第5操作態様であるときには、後方側に倒れこんだ第2演出操作部6312を手前側に引
く操作が可能となっている。
さらに、演出ボタン装置6310には、図示しない振動装置が内蔵されており、演出ボ
タン装置6310が振動可能に構成されている。このため、より詳しくは、演出ボタン装
置6310の演出態様としては、第1操作態様~第5操作態様と、振動態様との組み合わ
せから構成できることになる。
なお、演出ボタン装置6310の操作態様は、上述の操作態様及びその変化数に限られ
なない。例えば、演出ボタン装置6310が前後、左右に移動する操作態様であってもよ
いし、上方に突出するだけの操作態様であってもよい。さらに、演出ボタン装置6310
は、振動装置を内蔵せずに振動しなくてもよい。
[8-3.遊技盤ユニット]
図173を参照して、第6のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット6010について
説明する。この遊技盤ユニット6010も、第1のパチンコ遊技機と同様に、保護ガラス
43(図2参照)の後方に位置するようにベースドア3(図2参照)の前方に配置される
図173は、第6のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット6010の外観を示す正面
図の一例である。遊技盤ユニット6010は、遊技パネル6100を備え、遊技パネル6
100に各種部材が配置され、遊技パネル6100の前側面には、発射された遊技球が転
動流下可能な遊技領域105が形成されている。
図173に示されるように、第6のパチンコ遊技機が備える遊技盤ユニット6010は
、第1のパチンコ遊技機と比して、主に、玉通路6108と、減速壁部6109と、遊技
領域105の略中央部に配置されるセンター役物6115と、第1始動口(中)6120
Aと、第1始動口(右)6120Bと、第2始動口6140と、通過ゲート6126と、
普通電動役物ユニット6145と、大当り役物ユニット6130と、小当り役物ユニット
6150と、との構成や配置が異なっている。以下に、それぞれの構成やその配置につい
て説明する。
(玉通路)
玉通路6108は、右側領域107に配置されており、下方に向けて傾斜した平板状の
板部で構成され、板部の上で遊技球が転動可能になっている。この玉通路6108の板部
は、透明な樹脂で形成されるとともに、遊技球が転動する接触面にはシボ加工がなされて
いる。玉通路6108にシボ加工を行うことにより、転動している遊技球を減速させるこ
とができることに加え、透明な樹脂にシボ加工を行うことで、LED等から発光される光
が乱反射し、装飾性を高めることもできる。なお、玉通路6108を透明な樹脂で形成せ
ずに、非透光性を有する部材で形成してもよい。
(減速壁部)
減速壁部6109は、玉通路6108の上方に配置されており、遊技パネル6100の
表面にシボ加工がなされた表面加工部である。遊技パネル6100の表面に加工された減
速壁部6109により、転動している遊技球を減速させることができることに加え、遊技
パネル6100を透明な樹脂で構成することにより、LED等から発光される光が乱反射
し、装飾性を高めることもできる。
(センター役物)
センター役物6115は、遊技パネル6100の開口(参照符号なし)にはめ込まれる
ように構成されており、上方には円弧状のセンターレール116を備えている。遊技領域
105に向けて発射された遊技球は、センターレール116によって左右に振り分けられ
る。
センター役物6115は、第1のパチンコ遊技機と同様に、ワープ入口117、ステー
ジ118に、チャンス入口119を備えているが、第1のパチンコ遊技機と異なり、表示
装置7の前面側に環状の演出区画部6116も備えている。
演出区画部6116は、表示装置7の表示領域の前面側に配置されており、表示装置7
の表示領域を区画し、演出区画部6116の内側に、表示装置7の表示領域として上部表
示領域7aを形成している。
また、表示装置7の表示領域には、第1のパチンコ遊技機と同様に、特別図柄が可変表
示しているあいだには、演出用識別図柄(例えば、装飾図柄)を可変表示させて特別図柄
の当り判定処理の結果を表示したり、特別図柄の当り判定処理の結果に応じた演出画像、
大当り遊技状態中の演出画像、デモ演出画像、特別図柄の可変表示の保留状況を示す保留
画像等を表示したりする。
(第1始動口)
第1始動口(中)6120Aは、表示装置7の表示領域の下方に配置されており、左打
ちされた遊技球が入球可能(右打ちされた遊技球が入球困難または不可能)となっている
。第1始動口(中)6120Aに遊技球が入球すると、第1始動口スイッチ6121A(
後述の図174参照)により遊技球が検出される。
第1始動口(右)6120Bは、右側領域107に配置されるとともに、後述する普通
電動役物ユニット6145に設けられており、第1始動口(右)6120Bが開放状態と
なると、右打ちされた遊技球が入球可能となる(左打ちされた遊技球が入球困難または不
可能である)。第1始動口(右)6120Bに遊技球が入球すると、第1始動口スイッチ
6121Bにより遊技球が検出される。
なお、実施形態において、第1始動口(中)6120Aと第1始動口(右)6120B
とをまとめて「第1始動口6120A、6120B」ともいい、第1始動口スイッチ61
21Aと第1始動口スイッチ6121Bとをまとめて「第1始動口スイッチ6121A、
6121B」ともいう。
第1始動口スイッチ6121A、6121Bにより第1始動口6120A、6120B
への遊技球の入球(通過)が検出されると、第1特別図柄の始動情報(大当り判定用乱数
値、図柄乱数値、第1演出選択用乱数値、第2演出選択用乱数値等)が抽出され、抽出さ
れた第1特別図柄の始動情報は「第1の保留個数(例えば4個)」まで保留される。保留
された第1特別図柄の始動情報は、特別図柄の始動条件が成立すると、第1特別図柄の当
り判定処理に供される。また、第1始動口6120A、6120Bに遊技球が入球すると
第1の賞球個数(例えば3個)の遊技球が払い出される。ただし、第1始動口6120A
、6120Bへの遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
(第2始動口)
第2始動口6140は、右側領域107であって後述する普通電動役物ユニット614
5の下方(下流側)に配置されており、右打ちされた遊技球が入球可能(左打ちされた遊
技球が入球困難または不可能)となっている。第2始動口6140に遊技球が入球すると
、第2始動口スイッチ6141(後述の図174参照)により遊技球が検出される。
また、本実施形態においては、第2始動口6140は、普通電動役物ユニット6145
(第1始動口(右)6120B)の下流側に配置されているところから、第1始動口(右
)6120Bが開放状態にあるときには、右側領域107を流下した遊技球は、第2始動
口6140に到達する前に、上流側に設けられた第1始動口(右)6120Bに入球して
しまい、第2始動口6140に入球することが困難となっている。このことは、第1始動
口(右)6120Bが開放状態となりやすい時短遊技状態であるときにも同様である。
第2始動口スイッチ6141により第2始動口6140への遊技球の入球(通過)が検
出されると、第2特別図柄の始動情報が抽出され、抽出された第2特別図柄の始動情報(
大当り判定用乱数値、図柄乱数値、第1演出選択用乱数値、第2演出選択用乱数値等)は
、第1の保留個数よりも少ない「第2の保留個数(例えば2個)」まで保留される。保留
された第2特別図柄の始動情報は、特別図柄の始動条件が成立すると、第2特別図柄の当
り判定処理に供される。また、第2始動口6140に遊技球が入球すると、第1の賞球個
数よりも少ない第2の賞球個数(例えば1個)の遊技球が払い出される。ただし、第2始
動口6140への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球数はこれに限られない。
本実施形態においては、第2始動口6140に遊技球が入球したときには、第1始動口
6120A、6120Bに遊技球が入球したときよりも、始動情報を保留する保留個数が
少なく、払い出される賞球個数も少なく設定されている。しかしながら、第2始動口61
40に遊技球が入球したときと、第1始動口6120A、6120Bに遊技球が入球した
ときとで、同じ保留個数や同じ賞球個数となるように設定してもよいし、第2始動口61
40に遊技球が入球したときの方が、多い保留個数や多い賞球個数となるように設定して
もよい。
(通過ゲート)
通過ゲート6126は、右側領域107であって後述する普通電動役物ユニット614
5の上方に配置されており、右打ちされた遊技球がほぼ通過可能となるように配置されて
いる。また、通過ゲート6126には、通過ゲート6126への遊技球の通過を検出する
通過ゲートスイッチ6127(後述の図174参照)が備えられている。そして、通過ゲ
ート6126を通過した遊技球は、普通電動役物ユニット6145に向けて右側領域10
7を流下する。
通過ゲートスイッチ6127により通過ゲート6126への遊技球の通過が検出される
と、普通図柄の始動情報が抽出され、抽出された普通図柄の始動情報(普通図柄当り判定
用乱数値、普通図柄の図柄乱数値等)は、第3の保留個数(例えば4個)まで保留される
。保留された普通図柄の始動情報は、普通図柄の始動条件が成立すると、普通図柄の当り
判定処理(普通図柄の抽選)に供される。また、遊技球が通過ゲート6126を通過して
も、遊技球は払い出されないように構成されている。なお、遊技球が通過ゲート6126
を通過したときには、所定数の遊技球が払い出されるように構成してもよい。
また、通過ゲート6126を、役物連続作動装置を作動させるための契機となるように
機能させてもよい。ここで、大当り遊技状態への移行条件は、条件装置および役物連続作
動装置の両方が作動することであるが、大当りであることを示す停止表示態様(図柄組合
せ)が導出された際に、条件装置については作動させるものの役物連続作動装置について
は作動させないようにすることができる。そして、条件装置が作動していることを前提と
して、通過ゲート6126への遊技球の通過すなわち通過ゲートスイッチ6127(後述
の図174参照)により遊技球が検出されたことをもって役物連続作動装置を作動させて
、大当り遊技状態に移行するようにしてもよい。
(普通電動役物ユニット)
普通電動役物ユニット6145は、右側領域107であって第2始動口6140の上方
(上流側)、かつ、通過ゲート6126の下方に配置されており、右打ちされた遊技球が
ほぼ通過できるように配置されている。普通電動役物ユニット6145は、第1始動口(
右)6120Bと、第1始動口(右)6120Bへの遊技球の入球を検出する第1始動口
スイッチ6121Bと、普通電動役物6146とを一体化したユニット体である。
普通電動役物6146は、前後方向に進退可能な突出板型の普電用シャッタ6147と
、この普電用シャッタ6147を作動させる普電用ソレノイド6148(後述の図174
参照)とを備える。普通電動役物6146すなわち普電用シャッタ6147は、第1始動
口(右)6120Bへの遊技球の入球が可能または容易な開放状態と、第1始動口(右)
6120Bへの遊技球の入球が不可能または困難な閉鎖状態とに状態移行可能に構成され
る。
普電用シャッタ6147は、第2始動口6140側に向けて緩やかに傾斜(例えば5~
10度)した平板状の屋根部で構成されている。普電用シャッタ6147が開放態様であ
るときには、普電用シャッタ6147が遊技パネル6100に埋没して第1始動口(右)
6120Bが開放状態となり、右側領域107を流下している遊技球や、普電用シャッタ
6147の上に転動している遊技球が第1始動口(右)6120Bに入球可能となる。普
電用シャッタ6147が閉鎖態様であるときには、普電用シャッタ6147が遊技パネル
6100から突出して第1始動口(右)6120Bが閉鎖し、第1始動口(右)6120
Bへの遊技球の入球が不可能または困難となる。また、普電用シャッタ6147が閉鎖態
様であるときには、普電用シャッタ6147の上に転動している遊技球を第2始動口61
40または後述する小当り役物ユニット6150へと誘導する。なお、前後方向に進退可
能な上記の普電用シャッタ6147に代えて、所謂電チューと呼ばれる左右方向に可動可
能な羽根部材を採用してもよい。
(大当り役物ユニット)
大当り役物ユニット6130は、右側領域107であって通過ゲート6126の上方に
配置されている。大当り役物ユニット6130は、第1大入賞口6131と、第1大入賞
口6131への遊技球の入球を検出する第1大入賞口カウントスイッチ6132と、大当
り役物6133とを一体化したユニット体である。
第1大入賞口6131は、閉鎖状態から開放状態に移行可能な入賞口である。本実施形
態において、第1大入賞口6131が閉鎖状態から開放状態に移行するのは、特別図柄当
り判定処理の結果が「大当り」であることを示す停止表示態様が導出された場合のときで
ある。第1大入賞口6131は、大当り遊技状態に制御されているときに第1の規定個数
(例えば10個)までの遊技球が入球可能となり、この第1大入賞口6131に遊技球が
入球すると、第1大入賞口6131に応じた賞球個数(例えば15個)の遊技球が払い出
されることになる。
大当り役物6133は、前後方向に進退可能な突出板型の大当り用シャッタ6134と
、この大当り用シャッタ6134を作動させる大当り用ソレノイド6135(後述の図1
74参照)とを備える。大当り役物6133すなわち大当り用シャッタ6134は、第1
大入賞口6131への遊技球の入球が可能または容易な開放状態と、第1大入賞口613
1への遊技球の入球が不可能または困難な閉鎖状態とに移行可能に構成される。
大当り用シャッタ6134は、通過ゲート6126側に向けて緩やかに傾斜(例えば5
~10度)した平板状の屋根部で構成されている。大当り用シャッタ6134が開放態様
であるときには、大当り用シャッタ6134が遊技パネル6100に埋没して第1大入賞
口6131が開放状態となり、右側領域107を流下している遊技球や、大当り用シャッ
タ6134の上に転動してる遊技球が第1大入賞口6131に入球可能となる。大当り用
シャッタ6134が閉鎖態様であるときには、大当り用シャッタ6134が遊技パネル6
100から突出して第1大入賞口6131が閉鎖状態となり、第1大入賞口6131への
遊技球の入球が不可能または困難となる。また、大当り用シャッタ6134が閉鎖態様で
あるときには、大当り用シャッタ6134の上に転動している遊技球を下流側の通過ゲー
ト6126へと誘導する。
大当り役物6133が作動する「大当り遊技状態」においては、第1大入賞口6131
の閉鎖状態から開放状態への状態移行が、最大ラウンド数まで行われる。1回のラウンド
に対して、第1大入賞口6131が開放している最大開放時間が経過するか、第1の規定
個数(例えば10個)の遊技球が第1大入賞口6131に入球すると、第1大入賞口61
31を開放状態から閉鎖状態に移行させ、1回のラウンドが終了する。そして、最大ラウ
ンド数が終了すると、大当り遊技状態が終了することになる。第1大入賞口6131に遊
技球が入球する毎に第1大入賞口6131に応じた賞球個数(例えば15個)の遊技球が
払い出されることから、大当り遊技状態は、多量の遊技球を払い出すことを可能にした遊
技状態である。
(小当り役物ユニット)
小当り役物ユニット6150は、右側領域107であって第2始動口6140の上方、
かつ、普通電動役物ユニット6145の下方に配置されている。小当り役物ユニット61
50は、第2大入賞口6151と、第2大入賞口6151への遊技球の入球を検出する第
2大入賞口カウントスイッチ6152と、小当り役物6153とを一体化したユニット体
である。
第2大入賞口6151は、閉鎖状態から開放状態に移行可能な入賞口である。本実施形
態において、第2大入賞口6151が閉鎖状態から開放状態に移行するのは、特別図柄当
り判定処理の結果が「小当り」であることを示す停止表示態様が導出された場合のときで
ある。第2大入賞口6151は、小当り遊技状態に制御されているときに第2の規定個数
(例えば4個)までの遊技球が入球可能となり、この第2大入賞口6151に遊技球が入
球すると、第2大入賞口6151に応じた賞球個数(例えば14個)の遊技球が払い出さ
れることになる。
小当り役物ユニット6150は、前後方向に進退可能な突出板型の小当り用シャッタ6
154と、この小当り用シャッタ6154を作動させる小当り用ソレノイド6155(後
述の図174参照)とを備える。小当り役物ユニット6150すなわち小当り用シャッタ
6154は、第2大入賞口6151への遊技球の入球が可能または容易な開放状態と、第
2大入賞口6151への遊技球の入球が不可能または困難な閉鎖状態とに移行可能に構成
される。
小当り用シャッタ6154は、第2始動口6140側に向けて緩やかに傾斜(例えば5
~10度)した平板状の屋根部で構成されている。小当り用シャッタ6154が開放態様
であるときには、小当り用シャッタ6154が遊技パネル6100に埋没して第2大入賞
口6151が開放状態となり、右側領域107を流下している遊技球や、小当り用シャッ
タ6154の上に転動してる遊技球が第2大入賞口6151に入球可能となる。小当り用
シャッタ6154が閉鎖態様であるときには、小当り用シャッタ6154が遊技パネル6
100から突出して第2大入賞口6151が閉鎖状態となり、第2大入賞口6151への
遊技球の入球が不可能または困難となる。また、小当り用シャッタ6154が閉鎖態様で
あるときには、小当り用シャッタ6154の上に転動している遊技球を下流側の第2始動
口6140へと誘導する。
小当り役物ユニット6150が作動する「小当り遊技状態」においては、第2大入賞口
6151の閉鎖状態から開放状態への状態移行が所定数の開放回数にわたって行われる。
1回の小当り遊技状態に対して、所定数の開放回数が終了するか、大当り遊技状態の第1
の規定個数(例えば10個)よりも少ない第2の規定個数(例えば4個)の遊技球が第2
大入賞口6151に入球すると、第2大入賞口6151を開放状態から閉鎖状態に移行さ
せ、1回の小当り遊技状態が終了する。第2大入賞口6151に遊技球が入球する毎に、
第1大入賞口6131に応じた賞球個数(例えば15個)よりも少ない第2大入賞口61
51に応じた賞球個数(例えば14個)の遊技球が払い出されることから、小当り遊技状
態は、所定数の遊技球を払い出すことを可能にした遊技状態である。
なお、本実施形態では、小当り遊技状態の第2の規定個数(例えば4個)を大当り遊技
状態の第1の規定個数(例えば10個)よりも少なく設定しているが、小当り遊技状態の
第2の規定個数を大当り遊技状態の第1の規定個数と同数にしてもよいし、大当り遊技状
態の第1の規定個数よりも多く設定してもよい。ただし、小当り遊技状態の第2の規定個
数は、10個以内に設定することが望ましい。
また、本実施形態では、第2大入賞口6151に応じた賞球個数(例えば14個)を第
1大入賞口6131に応じた賞球個数(例えば15個)よりも少なく設定しているが、第
2大入賞口6151に応じた賞球個数を第1大入賞口6131に応じた賞球個数と同数に
してもよいし、第1大入賞口6131に応じた賞球個数よりも多く設定してもよい。ただ
し、第2大入賞口6151に応じた賞球個数は、15個以内に設定することが望ましい。
さらに、本実施形態では、第1大入賞口6131と第2大入賞口6151とをそれぞれ
別に設けているが、これに限られず、大当り遊技制御処理の実行時に開放される大入賞口
と、小当り遊技制御処理の実行時に開放される大入賞口とを、同じ大入賞口としてもよい
[8-4.電気的構成]
次に、図174を参照して、第6のパチンコ遊技機の制御回路について説明する。図1
74は、第6のパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図の一例である。
図174に示されるように、第6のパチンコ遊技機は、第1のパチンコ遊技機と同様、
主に、遊技の制御を行う主制御回路200と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ
制御回路300と、払出・発射制御回路400と、電源供給回路450と、から構成され
る。
しかしながら、第6のパチンコ遊技機は、第1のパチンコ遊技機と比して、主制御回路
200に接続されるデバイス及びサブ制御回路300の構成が一部異なっている。以下に
、それぞれの構成やその配置について説明する。
[8-4-1.主制御回路]
第6のパチンコ遊技機は、第1のパチンコ遊技機と比して、主制御回路200に接続さ
れる普電用ソレノイド6148、大当り用ソレノイド6135、小当り用ソレノイド61
55、第1始動口スイッチ6121A、6121B、第2始動口スイッチ6141、通過
ゲートスイッチ6127、第1大入賞口カウントスイッチ6132、第2大入賞口カウン
トスイッチ6152の構成が一部異なっている。
(普電用ソレノイド)
普電用ソレノイド6148は、普電用シャッタ6147を作動させる電磁ソレノイドで
ある。普電用ソレノイド6148は、メインCPU201により通電が行われる(ONで
ある)と、普電用シャッタ6147を後方に退出させて第1始動口(右)6120Bを開
放状態にさせ、メインCPU201により通電が行われないと(OFFであると)と、普
電用シャッタ6147を前方に進出させて第1始動口(右)6120Bを閉鎖状態にさせ
る。
(大当り用ソレノイド)
大当り用ソレノイド6135は、大当り用シャッタ6134を作動させる電磁ソレノイ
ドである。大当り用ソレノイド6135は、メインCPU201により通電が行われる(
ONである)と、大当り用シャッタ6134を後方に退出させ第1大入賞口6131を開
放状態にさせ、メインCPU201により通電が行われないと(OFFであると)と、大
当り用シャッタ6134を前方に進出させて第1大入賞口6131を閉鎖状態にさせる。
(小当り用ソレノイド)
小当り用ソレノイド6155は、小当り用シャッタ6154を作動させる電磁ソレノイ
ドである。小当り用ソレノイド6155は、メインCPU201により通電が行われる(
ONである)と、小当り用シャッタ6154を後方に退出させ第2大入賞口6151を開
放状態にさせ、メインCPU201により通電が行われないと(OFFであると)と、小
当り用シャッタ6154を前方に進出させて第2大入賞口6151を閉鎖状態にさせる。
(第1始動口スイッチ)
第1始動口スイッチ6121A、6121Bは、第1始動口6120A、6120Bへ
の遊技球の入球を検出する貫通型の近接スイッチである。第1始動口スイッチ6121A
が第1始動口(中)6120Aへの遊技球の入球を検出し、第1始動口スイッチ6121
Bが第1始動口(右)6120Bへの遊技球の入球を検出する。
(第2始動口スイッチ)
第2始動口スイッチ6141は、第2始動口スイッチ6140への遊技球の入球を検出
する貫通型の近接スイッチである。
(通過ゲートスイッチ)
通過ゲートスイッチ6127は、通過ゲートスイッチ6126への遊技球の入球を検出
する貫通型の近接スイッチである。
(第1大入賞口カウントスイッチ)
第1大入賞口カウントスイッチ6132は、第1大入賞口6131への遊技球の入球を
検出する貫通型の近接スイッチである。第1大入賞口カウントスイッチ6132が第1大
入賞口6131への遊技球の入球を検出すると、メインCPU201は、1ラウンドあた
りの遊技球の入球数をカウントするとともに、第1大入賞口6131に応じた第1の賞球
(例えば15個の遊技球)の払い出し処理を払出・発射制御回路400に指示したりする
ことになる。
(第2大入賞口カウントスイッチ)
第2大入賞口カウントスイッチ6152は、第2大入賞口6151への遊技球の入球を
検出する貫通型の近接スイッチである。第2大入賞口カウントスイッチ6152が第2大
入賞口6151への遊技球の入球を検出すると、メインCPU201は、1回の小当り遊
技状態あたりの遊技球の入球数をカウントするとともに、第2大入賞口6151に応じた
第2の賞球(例えば14個の遊技球)の払い出し処理を払出・発射制御回路400に指示
したりすることになる。
[8-4-2.サブ制御回路]
サブ制御回路300は、第1のパチンコ遊技機と同様に、サブCPU301、プログラ
ムROM302、ワークRAM303、表示制御回路304、音声制御回路305、LE
D制御回路306、役物制御回路307およびコマンド入力ポート308を備えることは
共通であるが、ボタン制御回路310と演出ボタン装置6310とを更に備えていること
が相違している。
(ボタン制御回路310)
ボタン制御回路310は、演出ボタン装置6310を駆動させるための回路である。す
なわち、ボタン制御回路310は、演出ボタン装置6310の操作態様を変化させたり、
演出ボタン装置6310を振動させたりするための回路である。ボタン制御回路310は
、サブCPU301からの駆動命令に応じて、演出ボタン装置6310を駆動させること
になる。
また、ボタン制御回路310は、演出ボタン装置6310が検出した遊技者の操作に関
する操作信号を入力するための回路でもある。ボタン制御回路310は、演出ボタン装置
6310から操作信号を入力すると、サブCPU301に所定の操作情報を出力すること
になる。
(演出ボタン装置)
演出ボタン装置6310は、図172に示すように、第1演出操作部6311と、第2
演出操作部6312と、操作駆動部6313とを外部構成として備えることに加え、図示
しない内部構成として、第1演出操作部6311に対する遊技球の操作を検出する第1操
作部検出スイッチ、第2演出操作部6312に対する遊技球の操作を検出する第2操作部
検出スイッチ、操作駆動部6313に対する遊技球の操作を検出する第3操作部検出スイ
ッチ、操作駆動部6313を回動させるための回動モータ、第2演出操作部6312を突
出させるためのボタン用ソレノイド、振動体を振動させるための振動モータを備えて構成
されている。
[8-5.基本仕様]
次に、図175~図185を参照して、第6のパチンコ遊技機の基本仕様について説明
する。なお、第6のパチンコ遊技機は設定機能付きのパチンコ遊技機であってもよいが、
以下では、設定機能にかかわる記載は省略する。
第6のパチンコ遊技機では、低確遊技状態かつ非時短遊技状態が制御される「通常遊技
状態」、高確遊技状態かつ時短遊技状態が制御される「高確時短遊技状態」、高確遊技状
態かつ非時短遊技状態が制御される「高確非時短遊技状態」、低確遊技状態かつ時短遊技
状態が制御される「低確時短遊技状態」が用意されており、メインCPU201は、これ
らの遊技状態のうちいずれかの遊技状態において遊技を進行させることが可能となってい
る。ただし、メインCPU201の制御によって進行される遊技状態はこれに限られず、
通常遊技状態、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態のうちい
ずれかの遊技状態については進行されないようにしてもよい。
本実施形態において、通常遊技状態では左打ちが正規な遊技態様とされ、高確時短遊技
状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態では右打ちが正規な遊技態様とされる
。サブCPU301は、正規な遊技態様(例えば、右打ちすべきか左打ちすべきか)を、
例えば表示装置7の表示領域に表示する制御を実行する。
また、実施形態において、第1始動口と第2始動口とをまとめて「始動口」ともいい、
第1特別図柄と第2特別図柄とをまとめて「特別図柄」ともいう。第1特別図柄の当り判
定処理を「第1特別図柄の抽選」、第2特別図柄の当り判定処理を「第2特別図柄の抽選
」ともいい、第1特別図柄の抽選と第2特別図柄の抽選とをまとめて「特別図柄の抽選」
ともいう。
[8-5-1.特別図柄の当り判定テーブル]
図175は、第6のパチンコ遊技機における特別図柄の当り判定テーブルの一例である
。なお、図175に示す特別図柄の当り判定テーブルは、第6のパチンコ遊技機が備える
主制御回路200のメインROM202に記憶されている。
特別図柄の当り判定テーブルは、「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を抽選によ
り決定するためのテーブルである。
特別図柄の当り判定テーブルには、特別図柄の種類(始動口の種類)と、確変フラグ(
確変制御の実行の有無)と、第1始動口6120A、6120Bまたは第2始動口614
0への入球に基づいて抽出(取得)される大当り判定用乱数値と、特別図柄の当り判定処
理に用いられるデータとして、「大当り」、「小当り」または「ハズレ」に対応する当落
判定値データ(「大当り判定値データ」、「小当り判定値データ」、「ハズレ判定値デー
タ」)とが対応付けて規定されている。なお、大当り判定用乱数値の総乱数値は6553
6である。
図175に示すように、第1特別図柄に対応する第1始動口6120A、6120Bに
遊技球が入球した場合、メインCPU201は、確変フラグと特別図柄の大当り判定用乱
数値とに基づいて、第1特別図柄の抽選結果として「大当り」または「ハズレ」を決定す
る。ここで、第1特別図柄の抽選において、確変フラグが1であるとき(確変制御が実行
されているとき)には、確変フラグが0であるとき(確変制御が実行されているとき)よ
りも、高い選択率で「大当り」を決定するように大当り判定用乱数値が規定されている。
第2特別図柄に対応する第2始動口6140に遊技球が入球した場合、メインCPU2
01は、確変フラグと特別図柄の大当り判定用乱数値とに基づいて、第2特別図柄の抽選
結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を決定する。ここで、第2特別図柄
の抽選において、確変フラグが1であるときには、確変フラグが0であるときよりも、高
い選択率で「大当り」を決定するように大当り判定用乱数値が規定されているが、「小当
り」を決定する選択率は、確変フラグに関わらず同じ選択率となるように大当り判定用乱
数値が規定されている。
なお、第6のパチンコ遊技機が設定機能付きパチンコ遊技機である場合、例えば、大当
り確率または/および小当り確率を、低設定よりも高設定の方が高くなるようにするとよ
い。この場合、例えば、大当り確率および小当り確率の両方を、低設定よりも高設定の方
が高くなるようにしてもよいし、小当り確率を設定値にかかわらず一定とし、大当り確率
を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよいし、大当り確率を設定値にかかわ
らず一定とし、小当り確率を低設定よりも高設定の方が高くなるようにしてもよい。
[8-5-2.特別図柄判定テーブル]
図176は、第6のパチンコ遊技機における特別図柄判定テーブルの一例である。なお
、図176に示す特別図柄判定テーブルは、第6のパチンコ遊技機が備える主制御回路2
00のメインROM202に記憶されている。
特別図柄の当り判定テーブルは、停止図柄を決定付ける「選択図柄情報」および「図柄
指定コマンド」を選択するテーブルである。
「選択図柄情報」は、特別図柄の抽選結果が当りであった場合に、当り種類に応じて定
められる当り図柄を指定するための図柄情報であり、「図柄指定コマンド」は、特別図柄
の可変表示の停止時に表示される図柄を指定するためのコマンドである。
特別図柄判定テーブルには、特別図柄の種類(始動口の種類)と、第1始動口6120
A、6120Bまたは第2始動口6140への入球に基づいて抽出(取得)される特別図
柄の図柄乱数値と、上述した当落判定値データと、停止図柄を決定付ける「選択図柄情報
」および「図柄指定コマンド」とが対応付けて規定されている。特別図柄の図柄乱数値は
、例えば0~99(100種類)の中から抽出される。
図176に示すように、第1特別図柄に対応する第1始動口6120A、6120Bに
遊技球が入球した場合、メインCPU201は、当落判定値データが大当り判定値データ
であるときには、特別図柄の図柄乱数値に基づいて、30/100の選択率で選択図柄情
報「z1」を選択し、30/100の選択率で選択図柄情報「z2」を選択し、40/1
00の選択率で選択図柄情報「z3」を選択する。そして、選択図柄情報「z1」が選択
されたときには図柄指定コマンドとして「zA1」を選択し、選択図柄情報「z2」が選
択されたときには図柄指定コマンドとして「zA2」を選択し、選択図柄情報「z3」が
選択されたときには図柄指定コマンドとして「zA3」を選択することになる。
また、第1特別図柄に対応する第1始動口6120A、6120Bに遊技球が入球した
場合、メインCPU201は、当落判定値データがハズレ判定値データであるときには、
選択図柄情報「z4」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA4」を選択することにな
る。
また、第2特別図柄に対応する第2始動口6140に遊技球が入球した場合、メインC
PU201は、当落判定値データが大当り判定値データであるときには、選択図柄情報「
z5」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA5」を選択することになる。
また、第2特別図柄に対応する第2始動口6140に遊技球が入球した場合、メインC
PU201は、当落判定値データが小当り判定値データであるときには、選択図柄情報「
z6」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA6」を選択することになる。
また、第2特別図柄に対応する第2始動口6140に遊技球が入球した場合、メインC
PU201は、当落判定値データがハズレ判定値データであるときには、選択図柄情報「
z7」を選択し、図柄指定コマンドとして「zA7」を選択することになる。
なお、第6のパチンコ遊技機では説明を省略するが、主制御回路200のメインROM
202には、第1のパチンコ遊技機において説明した特別図柄停止態様決定テーブル(図
12(A)参照)に相当する特別図柄停止態様決定テーブルが記憶されている。特別図柄
停止態様決定テーブルは、特別図柄の可変表示が停止したときに第1特別図柄表示部16
3または第2特別図柄表示部164(図174参照)に導出される特別図柄の停止態様を
、選択図柄情報に応じて決定する際に参照されるテーブルである。また、第1特別図柄表
示部163及び第2特別図柄表示部164には、特別図柄の抽選結果に基づいて、大当り
の表示態様、小当りの表示態様またはハズレの表示態様が導出される。また、第1のパチ
ンコ遊技機において説明した装飾図柄停止態様決定テーブル(図12(B)参照)に相当
する装飾図柄停止態様決定テーブルについても、サブ制御回路300のプログラムROM
302に記憶されている。
[8-5-3.当り種類決定テーブル]
図177は、第6のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に
記憶されている当り種類決定テーブルの一例である。なお、図177に示す当り種類決定
テーブルは、第6のパチンコ遊技機が備える主制御回路200のメインROM202に記
憶されている。
当り種類決定テーブルは、「大当り遊技状態の態様」、「小当り遊技状態の態様」およ
び「その後の遊技状態の態様(確変フラグ、確変回数、時短フラグ、時短回数)」を決定
するテーブルである。
「大当り遊技状態の開放態様」は、大当り遊技状態のときに開放される第1大入賞口6
131の開放態様を示している。本実施形態では、大当り遊技状態において1回のラウン
ドあたりの最大開放時間(例えば28秒)と閉鎖時間(例えば2秒)とはあらかじめ規定
されており、第1大入賞口6131の開放態様として、大当り遊技状態における最大ラウ
ンド数を示している。なお、1回のラウンドあたりの最大開放時間を決定してもよいし、
各ラウンドの閉鎖時間(ラウンドインターバル時間)を決定してもよい。さらには、1回
のラウンドあたりに第1大入賞口6131を複数回開閉させるように開放回数と開放時間
を決定してもよい。
「小当り遊技状態の開放態様」は、小当り遊技状態のときに開放される第2大入賞口6
151の開放態様を示している。本実施形態では、小当り遊技状態において1回の開放あ
たりの最大開放時間(例えば0.1秒)と閉鎖時間(例えば0.6秒)とはあらかじめ規
定されており、小当り遊技状態における最大開放回数を示している。なお、1回の開放あ
たりの最大開放時間を決定してもよいし、各開放回数の閉鎖時間を決定してもよい。
ここで、大当り遊技状態における1ラウンドの最大開放時間(例えば28秒)よりも、
小当り遊技状態における1回の最大開放時間(例えば0.1秒)の方が短く設定されてお
り、大当り遊技状態においては有利な「第1開放態様」により第1大入賞口6131が開
放し、小当り遊技状態においては第1開放態様よりも不利な「第2開放態様」により第2
大入賞口6151が開放するといえる。
また、1回の大当り遊技状態において払い出し可能な遊技球の総数(例えば、3R×1
0個(第1の規定個数)×15個(賞球個数)=450個)よりも、1回の小当り遊技状
態において払い出し可能な遊技球の総数(例えば、小当り1回×4個(第2の規定個数)
×14個(賞球個数)=56個)の方が少なく設定されており、大当り遊技状態が有利な
「第1特別遊技」であり、小当り遊技状態が大当り遊技状態よりも利益の低い「第2特別
遊技」であるといえる。
「その後の遊技状態の態様」は、大当り遊技状態の終了後の遊技状態の態様を示し、「
確変フラグ」、「確変回数」、「時短フラグ」及び「時短回数」の設定を示している。
「確変フラグ」とは、低確遊技状態であるか高確遊技状態であるかを示すフラグであり
、確変フラグ=0は「低確遊技状態」を示し、確変フラグ=1は「高確遊技状態」を示し
ている。また、「確変回数」とは、高確遊技状態における特別図柄の抽選回数、すなわち
、特別図柄の可変表示の回数を示している。
「時短フラグ」とは、非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを示すフラグであ
り、時短フラグ=0は「非時短遊技状態」を示し、時短フラグ=1は「時短遊技状態」を
示している。また、「時短回数」とは、時短遊技状態における特別図柄の抽選回数、すな
わち、特別図柄の可変表示の回数を示している。また、本実施形態においては、「時短回
数」は、大当りと判定されたときの当選時の遊技状態(「通常遊技状態」か「それ以外」
の遊技状態か)に応じて、異なる時短回数が決定可能になるように当り種類決定テーブル
が構成されている。
図177に示すように、当り種類決定テーブルには、選択図柄情報に対して、「大当り
遊技状態の開放態様」と、「小当り遊技状態の開放態様」と、その後の遊技状態の態様と
して「確変フラグ」と「確変回数」と「時短フラグ」と「時短回数」とが対応付けて規定
されている。
メインCPU201は、選択図柄情報に基づいて、「大当り遊技状態の開放態様」と、
「小当り遊技状態の開放態様」と「確変フラグ」と「確変回数」と「時短フラグ」と「時
短回数」とを決定する。なお、特別図柄の抽選結果が「ハズレ」である場合(例えば、選
択図柄情報が「z4」の場合、および「z7」の場合)、大当り遊技状態の態様、小当り
遊技状態の態様およびその後の遊技状態の態様のいずれも決定されないため、本来、図1
77の当り種類決定テーブルに設けられていない。ただし、本実施形態では、特別図柄の
抽選結果が「ハズレ」である場合、大当り遊技状態の態様、小当り遊技状態の態様および
その後の遊技状態の態様のいずれも決定されないことを明示するために、便宜上、図17
7に図示したものである。
メインCPU201は、特別図柄の抽選結果として「大当り」が判定された場合、大当
り遊技状態の開始前に、図177に示す当り種類決定テーブルを参照し、第1特別図柄の
大当りに対応する選択図柄情報「z1」であるときには、「大当り遊技状態の開放態様」
として「10R」を決定し、第1特別図柄の大当りに対応する選択図柄情報「z2」であ
るときには、「大当り遊技状態の開放態様」として「5R」を決定し、第1特別図柄の大
当りに対応する選択図柄情報「z3」であるときには、「大当り遊技状態の開放態様」と
して「3R」を決定し、第2特別図柄の大当りに対応する選択図柄情報「z5」であると
きには、「大当り遊技状態の開放態様」として「2R」を決定する。
そして、メインCPU201は、大当り遊技状態の終了後に、図177に示す当り種類
決定テーブルを参照し、第1特別図柄の大当りに対応する選択図柄情報「z1~z3」で
あるときには、「確変フラグ」として高確遊技状態を示す「1」を決定し、「確変回数」
として「120回」を決定し、「時短フラグ」として時短遊技状態を示す「1」を決定し
、「時短回数」として「100回」を決定する。また、第2特別図柄の大当りに対応する
選択図柄情報「z5」であるときには、「確変フラグ」として高確遊技状態を示す「1」
を決定し、「確変回数」として「120回」を決定し、「時短フラグ」として時短遊技状
態を示す「1」を決定する。そして、第2特別図柄の大当りに対応する選択図柄情報「z
5」である場合に、大当りと判定されたときの当選時の遊技状態が通常遊技状態であった
ときには、「時短回数」として「100回」を決定し、大当りと判定されたときの当選時
の遊技状態が通常遊技状態でなければ、「時短回数」として「10000回」を決定する
また、メインCPU201は、第2特別図柄の抽選結果として「小当り」が判定された
場合、小当り遊技状態の開始前に、図177に示す当り種類決定テーブルを参照し、選択
図柄情報「z6」であるときには、「小当り遊技状態の開放態様」として「6回」を決定
する。
なお、小当り遊技状態の終了後には、第2特別図柄の小当りに対応する選択図柄情報「
z5」であったとしても、その後の遊技状態の態様は決定されない。すなわち、小当り遊
技状態を契機としては、遊技状態が移行(変化)しないことになる。
このように、本実施形態においては、すべての大当り遊技状態の終了後には、時短遊技
状態と高確遊技状態の両方が実行される「高確時短遊技状態」に移行することになる。こ
のため、すべての大当り遊技状態の終了後には、再び大当り遊技状態に移行する機会を高
め(いわゆる連荘の機会を与え)、遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態においては、すべての大当り遊技状態の終了後には、高確遊技状態の
確変回数(120回)は必ずしも大当り遊技状態に移行することを保証する回数に設定さ
れていないことから、特別図柄の可変表示の回数が確変回数となるまでに、大当り遊技状
態に移行することを期待させて、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態においては、第1特別図柄の大当り遊技状態の終了後には、確変回
数(120回)よりも時短回数(100)の方が短い回数に設定されている。このため、
第1特別図柄の大当り遊技状態の終了後には、前半(1~100回)の「高確時短遊技状
態」に移行した後、再び大当り遊技状態に移行しなければ、後半(101~120回)の
「高確非時短遊技状態」に移行することができる。
特に、本実施形態においては、後半の「高確非時短遊技状態」に移行すると、後述する
ように、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技球数の期待値が1を超えう
る「小当りRUSH」に突入することができる。ここで、高確遊技状態の確変回数(12
0回)が必ずしも大当り遊技状態に移行することを保証する回数に設定されていない場合
、特別図柄の可変表示の回数が確変回数に近づくごとに、再び大当り遊技状態に移行する
ことの期待値(いわゆる連荘の期待値)が減少していき、遊技の興趣が低下していくこと
が一般的である。しかしながら、本実施形態においては、特別図柄の可変表示の回数が確
変回数に近づくごとに、「小当りRUSH」に突入する期待値を高めていくので、大当り
遊技状態に移行することの期待値の減少を「小当りRUSH」に突入する期待値が補完し
ていき、遊技の興趣の向上の維持を図ることができる。
また、本実施形態においては、第2特別図柄の大当り遊技状態の終了後に、大当りと判
定されたときの当選時の遊技状態が「通常遊技状態」でなければ、すなわち正規な遊技態
様として右打ちをしているときの「高確時短遊技状態」、「高確非時短遊技状態」および
「低確時短遊技状態」であったときには、時短遊技状態の時短回数(10000回)が大
当り遊技状態に移行することを保証する回数に設定される。このため、右打ちをしている
「高確時短遊技状態」、「高確非時短遊技状態」および「低確時短遊技状態」(特に「高
確非時短遊技状態」)であるときには、第2特別図柄の大当りを期待させ、より遊技の興
趣の向上を図ることができる。
ここで、本実施形態においては、第2特別図柄の抽選契機となる第2始動口6140へ
の遊技球の入球は、右打ちをしている非時短遊技状態であるとき、すなわち「高確非時短
遊技状態」のときが主な機会となっている。このため、大当り遊技状態の終了後の後半に
移行可能な「高確非時短遊技状態」すなわち「小当りRUSH」においては、遊技球の払
い出しを期待させるとともに、次回の大当り遊技状態への移行が保証される第2特別図柄
の大当りも期待させて、さらなる遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態においては、第2特別図柄の大当り遊技状態の終了後に、大当りと判
定されたときの当選時の遊技状態が「通常遊技状態」であったときには、時短遊技状態の
時短回数(100回)は必ずしも大当り遊技状態に移行することを保証する回数に設定さ
れていない。これは、「通常遊技状態」であるときには、正規な遊技態様として左打ちを
行っており、第2始動口6140への遊技球の入球を本実施形態の遊技性として認めてお
らず、「イレギュラーな大当り」に相当するためである。
なお、本実施形態においては、第2特別図柄の大当り遊技状態の終了後に、大当りと判
定されたときの当選時の遊技状態が「通常遊技状態」であったとき(イレギュラーな大当
りであったとき)には、時短遊技状態の時短回数(100回)として、第1特別図柄の大
当り遊技状態の終了後に設定される時短遊技状態の時短回数(100回)と同数の回数を
設定しているが、第1特別図柄の大当り遊技状態の終了後に設定される時短遊技状態の時
短回数よりも少ない回数に設定してもよいし、時短フラグ及び時短回数を設定しなくても
よい(時短回数を0回としてもよい)。
[8-5-4.遊技状態の移行図]
次に、図178を参照して、図177において説明した遊技状態の移行について整理し
て説明する。図178は、第6のパチンコ遊技機における遊技状態の移行を示す遊技状態
移行図の一例である。
上述したように、本実施形態においては、「通常遊技状態」では左打ちが正規な遊技態
様とされ、「高確時短遊技状態」、「高確非時短遊技状態」および「低確時短遊技状態」
では右打ちが正規な遊技態様とされる。
(通常遊技状態)
左打ちを行う通常遊技状態においては、第1始動口(中)6120Aに遊技球が入球可
能となるように構成されている(図173参照)。
通常遊技状態において、第1始動口(中)6120Aに遊技球が入球したことを契機と
して第1特別図柄の抽選により「大当り」が判定されると、第1特別図柄の大当り遊技状
態の終了後には、時短回数を「100回」、確変回数を「120回」に設定した「高確時
短遊技状態」に移行することになる。
(高確時短遊技状態)
右打ちを行う高確時短遊技状態においては、通過ゲートスイッチ6126に遊技球が通
過可能に構成され、時短遊技状態が制御されていることから、通過ゲートスイッチ612
6に遊技球が通過すると、普通電動役物6146により第1始動口(右)6120Bが開
放状態となり、第1始動口(右)6120Bに遊技球が入球可能となるように構成されて
いる(図173参照)。
高確時短遊技状態において、第1始動口(右)6120Bに遊技球が入球したことを契
機として第1特別図柄の抽選により「大当り」が判定されると、第1特別図柄の大当り遊
技状態の終了後には、時短回数及び確変回数等がリセットされ、再び高確時短遊技状に移
行することになる(いわゆる連荘)。
ここで、高確時短遊技状態においては、時短遊技状態が制御されていることから、普通
電動役物6146により第1始動口(右)6120Bが開放状態となることにより、第1
始動口(右)6120Bの下流側に設けられた第2始動口6140に遊技球が入球するこ
とが困難となっている。このため、高確時短遊技状態においては、第2始動口6140に
遊技球が入球したことを契機とする第2特別図柄の抽選が行われることが困難となってお
り、第1始動口(右)6120Bに遊技球が入球したことを契機とする第1特別図柄の抽
選が行われることになる。
そして、高確時短遊技状態においては、特別図柄の抽選で大当りと判定されず、特別図
柄の抽選回数が設定した時短回数(時短回数の100回終了)となると、時短遊技状態の
制御が終了し、「高確非時短遊技状態」に移行することになる。
(高確非時短遊技状態)
右打ちを行う高確非時短遊技状態においては、時短遊技状態が制御されていないことか
ら、普通電動役物6146により第1始動口(右)6120Bはほぼ閉鎖状態となり、普
電用シャッタ6147の上に転動している遊技球を小当り役物ユニット6150または第
2始動口6140へと誘導し、第2大入賞口6151または第2始動口6140に遊技球
が入球可能となるように構成されている(図173参照)。
このため、高確非時短遊技状態においては、第1始動口(右)6120Bに遊技球が入
球したことを契機とする第1特別図柄の抽選が行われることが困難となっており、第2始
動口6140に遊技球が入球したことを契機とする第2特別図柄の抽選が行われることに
なる。
高確非時短遊技状態において、第2始動口6140に遊技球が入球したことを契機とし
て第2特別図柄の抽選により「小当り」が判定されると、第2大入賞口6151が開放状
態となり、第2大入賞口6151に遊技球が入球する毎に第2大入賞口6151に応じた
賞球個数(例えば14個)の遊技球が払い出される。第2特別図柄の抽選においては、図
175に示すように、「ハズレ」と判定されるよりも「小当り」と判定される方の確率が
高く設定されていること等により、後述する「小当りRUSH」が実行され、遊技球の獲
得が増加していくことになる。
高確非時短遊技状態において、第2始動口6140に遊技球が入球したことを契機とし
て第2特別図柄の抽選により「大当り」が判定されると、第2特別図柄の大当り遊技状態
の終了後には、時短回数を大当り遊技状態に移行することを保証する「10000回」、
確変回数を「120回」に設定した「高確時短遊技状態」に移行することになる。
高確非時短遊技状態において、特別図柄の抽選で大当りと判定されず、第1特別図柄の
大当り遊技状態の終了後からの特別図柄の抽選回数が設定した確変回数(確変回数の12
0回終了)となると、高確遊技状態の制御が終了し、左打ちを行う「通常遊技状態」に戻
ることになる。
(低確時短遊技状態)
右打ちを行う低確時短遊技状態は、第2特別図柄の大当り遊技状態の終了後に移行した
「高確時短遊技状態」において、特別図柄の抽選で大当りと判定されず、第2特別図柄の
大当り遊技状態の終了後からの特別図柄の抽選回数が設定した確変回数(確変回数の12
0回終了)となると、移行される遊技状態である。
低確時短遊技状態においては、高確時短遊技状態と同様に、時短遊技状態が制御されて
いることから、通過ゲートスイッチ6126に遊技球が通過すると、普通電動役物614
6により第1始動口(右)6120Bが開放状態となり、第1始動口(右)6120Bに
遊技球が入球可能となるように構成されている(図173参照)。
そして、低確時短遊技状態においても、高確時短遊技状態と同様に、時短遊技状態が制
御されていることから、第2始動口6140に遊技球が入球したことを契機とする第2特
別図柄の抽選が行われることが困難となっており、第1始動口(右)6120Bに遊技球
が入球したことを契機とする第1特別図柄の抽選が行われることになる。
この低確時短遊技状態に移行したとしても、時短回数の残り回数は「9880回」とな
っていることから、時短遊技状態が終了せずに、再び大当り遊技状態に移行することが保
証されている。
このように、本実施形態においては、遊技盤ユニットの構成(図173参照)、特別図
柄の抽選内容(図175参照)、遊技状態への移行規則(図177参照)等を有機的に関
連付けて、従来にない遊技性を創出し、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
なお、第6のパチンコ遊技機において、右打ちが正規な遊技態様とされる「高確時短遊
技状態」、「高確非時短遊技状態」および「低確時短遊技状態」をまとめて、適宜「右打
ち遊技状態」ともいう。
[8-5-5.特別図柄の変動パターンテーブル]
図179~図181は、第6のパチンコ遊技機の特別図柄の変動パターンを決定するた
めの変動パターンテーブルの一例である。図179は、第6のパチンコ遊技機における通
常遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルの一例であり、図180は、第6のパ
チンコ遊技機における通常遊技状態の特別図柄の後半変動パターンテーブルの一例である
。また、図181は、第6のパチンコ遊技機における右打ち遊技状態(「高確時短遊技状
態」、「高確非時短遊技状態」または「低確時短遊技状態」のいずれかの遊技状態)の特
別図柄の前半変動パターンテーブルと後半変動パターンテーブルの一例である。なお、図
179~図181に示す特別図柄の変動パターンテーブルは、第6のパチンコ遊技機が備
える主制御回路200のメインROM202に記憶されている。
また、第6のパチンコ遊技機の「特別図柄の変動パターン」は、特別図柄の可変表示の
前半に対応する「前半変動パターン」と、特別図柄の可変表示の後半に対応する「後半変
動パターン」との2つの組み合わせにより構成されている。なお、第1のパチンコ遊技機
のように、前半変動パターンと後半変動パターンとをまとめて1つの変動パターンで構成
してもよい。また、第6のパチンコ遊技機において、前半変動パターンと後半変動パター
ンとをまとめて、適宜「変動パターン」ともいう。
(通常遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブル)
図179に示されるように、通常遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルは、
特別図柄の種類(始動口の種類)と、特別図柄の抽選結果である当落と、第1始動口61
20A、6120Bまたは第2始動口6140への入球に基づいて取得される第1演出選
択用乱数値と、前半変動パターンを示す「前半変動パターン番号」と、前半変動パターン
における特別図柄の「前半可変表示時間」とが対応付けられている。なお、第1演出選択
用乱数値は例えば0~249(250種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数
値の範囲は上記に限られない。また、図179の「備考」の欄は、分かりやすいように演
出内容を便宜上示したものである。
メインCPU201は、通常遊技状態であるときには、図179に示す通常遊技状態の
特別図柄の前半変動パターンテーブルを参照し、特別図柄の種類(始動口の種類)と、特
別図柄の抽選結果と、第1演出選択用乱数値とに基づいて、特別図柄の前半変動パターン
と特別図柄の前半可変表示時間とを決定する。メインCPU201は、第1始動口612
0A、6120Bへの遊技球の入球に基づくときは第1特別図柄の前半変動パターンと前
半可変表示時間とを決定し、第2始動口6140への遊技球の入球に基づくときは第2特
別図柄の前半変動パターンと前半可変表示時間とを決定する。
ここで、図179の「備考」の欄に示される「擬似連」とは、特別図柄が可変表示して
いるあいだに、変動表示している装飾図柄を一時的に仮停止表示させて、その仮停止表示
させた装飾図柄を再び変動表示させる「擬似連演出」を示している。なお、「仮停止表示
」とは、装飾図柄が小さく揺れ動いたり、装飾図柄が小さく変形したりして、遊技者に装
飾図柄が停止しているかのようにみせている態様をいう。この擬似連演出は複数回行うこ
とが可能となっており、その「擬似連X回」として擬似連演出が行われる回数を示してい
る。また、「擬似連煽り」とは、擬似連演出が行われるか否かを煽る演出を示している。
「NR」とは、ノーマルリーチの略称を示している。また、「長変動」とは、特別図柄の
可変表示時間が極めて長く設定された変動である。
「決戦への道」及び「極決戦への道」とは、同種の特定の演出であり、遊技者に演出ボ
タン装置6310への操作を所定回数行わせ、特定個数(10個)までの「キャラアイコ
ン」を集める演出である。「前半アイコン個数」は、決戦への道または極決戦への道が行
われるまでに表示可能な「キャラアイコン」の数を示している。この決戦への道、極決戦
への道及びキャラアイコン等については、詳しくは図220~図222を用いて後述する
図179に示す通常遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルによれば、第1始
動口6120A、6120Bへの遊技球の入球に基づくとき(第1特別図柄のとき)には
、第1特別図柄の前半変動パターンとして、「通常変動」、「擬似連X回」、「決戦への
道」及び「極決戦への道」のいずれかに対応した前半変動パターンと前半可変表示時間と
が決定される。
そして、図179に示す通常遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルによれば
、「擬似連X回」において、
「擬似連1回」<「擬似連2回」<「擬似連3回」の順に大当りとなる期待度が高くなる
ように、第1演出選択用乱数値が設定されている。
そして、図179に示す通常遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルによれば
、「決戦への道」及び「極決戦への道」において、
「決戦への道」<「極決戦への道」の順に大当りとなる期待度が高くなるように、第1演
出選択用乱数値が設定されている。
また、図179に示す通常遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルによれば、
第2始動口6140への遊技球の入球に基づくとき(第2特別図柄のとき)には、特別図
柄の可変表示時間が極めて長く設定された「長変動」の前半変動パターンが決定される。
ここで、第6のパチンコ遊技機においては、通常遊技状態であるときは左打ちが正規な
遊技態様とされ、左打ちを行っている場合には第2始動口6140に遊技球が入球するこ
とは困難または不可能であるが、意図しない遊技態様として仮に右打ちを行った場合には
、第2始動口6140に遊技球が入球することが可能になる。しかしながら、図179に
示す通常遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルによれば、第2始動口6140
への遊技球の入球に基づくときは、特別図柄の可変表示時間が極めて長く設定された「長
変動」の前半変動パターンが決定されるので、単位時間当たりの第2特別図柄の抽選回数
を極めて小さくし、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行う実益はないように構成さ
れている。
(通常遊技状態の特別図柄の後半変動パターンテーブル)
図180に示されるように、通常遊技状態の特別図柄の後半変動パターンテーブルは、
前半変動パターン番号と、特別図柄の抽選結果である当落と、第1始動口6120A、6
120Bまたは第2始動口6140への入球に基づいて取得される第2演出選択用乱数値
と、後半変動パターンを示す「後半変動パターン番号」と、後半変動パターンにおける特
別図柄の「後半可変表示時間」とが対応付けられている。なお、第2演出選択用乱数値は
例えば0~99(100種類)の中から抽出される。ただし、発生する乱数値の範囲は上
記に限られない。また、図180の「備考」の欄は、分かりやすいように演出内容を便宜
上示したものである。
メインCPU201は、通常遊技状態であるときには、図180に示す通常遊技状態の
特別図柄の後半変動パターンテーブルを参照し、既に決定した前半変動パターン番号と、
特別図柄の抽選結果と、第2演出選択用乱数値とに基づいて、特別図柄の後半変動パター
ンと特別図柄の後半可変表示時間とを決定する。メインCPU201は、第1始動口61
20A、6120Bへの遊技球の入球に基づくときは第1特別図柄の後半変動パターンと
後半可変表示時間とを決定し、第2始動口6140への遊技球の入球に基づくときは第2
特別図柄の後半変動パターンと後半可変表示時間とを決定することになる。
メインCPU201は、通常遊技状態であるときに、前半変動パターンと後半変動パタ
ーンとを決定すると、特別図柄の種別が識別できるように、前半変動パターンと後半変動
パターンとを組み合わせた特別図柄の変動パターンコマンドをサブCPU301に送信す
る。具体的には、「第1特別図柄の変動パターンコマンド」として「83H」と「前半変
動パターン番号」と「後半変動パターン番号」とからなる3バイトの変動パターンコマン
ド(例えば、83H00H00H)を送信し、「第2特別図柄の変動パターンコマンド」
として「84H」と「前半変動パターン番号」と「後半変動パターン番号」とからなる3
バイトの変動パターンコマンド(例えば、84HF1H00H)を送信する。そして、メ
インCPU201は、通常遊技状態であるときには、前半可変表示時間と後半可変表示時
間とを合算した合計可変表示時間を算出する。サブCPU301は、メインCPU201
から送信された特別図柄の変動パターンコマンドに基づいて、表示装置7の表示領域に表
示される表示演出や、スピーカー32から出力される音演出を制御することになる。
ここで、図180の「備考」の欄に示される「なし」とは、特別図柄の後半変動パター
ンと後半可変表示時間とが決定されないことを意味しており、特別図柄の後半変動パター
ンが決定されない場合には、特別図柄の前半変動パターンのみ実行されることになる。ま
た、「ノーマルリーチ」、「忍者リーチ」、「対決リーチ」及び「大決戦リーチ」とは、
通常遊技状態において、特別図柄の抽選結果が大当りの可能性があることを示唆するリー
チ演出である。「後半アイコン個数」は、決戦への道または極決戦への道が行われてから
表示可能な「キャラアイコン」の数を示している。この対決リーチ及びキャラアイコン等
については、詳しくは後述する。
図180に示す通常遊技状態の特別図柄の後半変動パターンテーブルによれば、第1始
動口6120A、6120Bへの遊技球の入球に基づくときには、第1特別図柄の後半変
動パターンとして、「なし(前半変動のみ)」、「ノーマルリーチ」、「忍者リーチ」、
「対決リーチ」及び「大決戦リーチ」のいずれかに対応した後半変動パターンと後半可変
表示時間とが決定される。
そして、図180に示す通常遊技状態の特別図柄の後半変動パターンテーブルによれば
、「ノーマルリーチ」、「忍者リーチ」、「対決リーチ」及び「大決戦リーチ」において

「ノーマルリーチ」<「忍者リーチ」<「対決リーチ」<「大決戦リーチ」の順に大当り
となる期待度が高くなるように、第2演出選択用乱数値が設定されている。
また、図180に示す通常遊技状態の特別図柄の後半変動パターンテーブルによれば、
第2始動口6140への遊技球の入球に基づくときには、特別図柄の後半変動パターンと
後半可変表示時間とが決定されない。このため、通常遊技状態において、第2始動口61
40に遊技球が入球したときには、特別図柄の前半変動パターンである「長変動」に対応
した前半変動パターンのみ実行されることになる。
(右打ち遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブル)
図181(a)は、第6のパチンコ遊技機における右打ち遊技状態(「高確時短遊技状
態」、「高確非時短遊技状態」または「低確時短遊技状態」のいずれかの遊技状態)の特
別図柄の前半変動パターンテーブルの一例である。図181(b)は、第6のパチンコ遊
技機における右打ち遊技状態の特別図柄の後半変動パターンテーブルの一例であるが、本
実施形態では、右打ち遊技状態において特別図柄の後半変動パターンと後半可変表示時間
とは決定されず、本テーブルを備える必要はないが、右打ち遊技状態において特別図柄の
後半変動パターンと後半可変表示時間とは決定されないことを明示するために、便宜上図
示したものである。
図181(a)に示されるように、右打ち遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテー
ブルは、特別図柄の種類(始動口の種類)と、特別図柄の抽選結果である当落と、第1始
動口6120A、6120Bまたは第2始動口6140への入球に基づいて取得される第
1演出選択用乱数値と、前半変動パターンを示す「前半変動パターン番号」と、前半変動
パターンにおける特別図柄の「前半可変表示時間」とが対応付けられている。
メインCPU201は、右打ち遊技状態であるときには、図181(a)に示す右打ち
遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルを参照し、特別図柄の種類(始動口の種
類)と、特別図柄の抽選結果と、第1演出選択用乱数値とに基づいて、特別図柄の前半変
動パターンと特別図柄の前半可変表示時間とを決定する。メインCPU201は、第1始
動口6120A、6120Bへの遊技球の入球に基づくときは第1特別図柄の前半変動パ
ターンと前半可変表示時間とを決定し、第2始動口6140への遊技球の入球に基づくと
きは第2特別図柄の前半変動パターンと前半可変表示時間とを決定する。
メインCPU201は、右打ち遊技状態であるときに、特別図柄の前半変動パターンを
決定すると、後半変動パターンと後半可変表示時間とを決定せずに、前半変動パターンと
後半変動パターンを実行しないことを示すデフォルトの後半変動パターン番号(00H)
とを組み合わせた特別図柄の変動パターンコマンドをサブCPU301に送信する。そし
て、メインCPU201は、右打ち遊技状態であるときには、前半可変表示時間を合計可
変表示時間として算出する。サブCPU301は、メインCPU201から送信された特
別図柄の変動パターンコマンドに基づいて、表示装置7の表示領域に表示される表示演出
や、スピーカー32から出力される音演出を制御することになる。
ここで、図181(a)の「備考」の欄に示される「合戦チャレンジ」、「合戦リーチ
」、「扉開放演出」及び「開眼演出」とは、右打ち遊技状態において、特別図柄の抽選結
果が大当りの可能性があることを示唆するリーチ演出である。また、「超短縮変動」とは
、特別図柄の可変表示時間が極めて短く設定された変動である。
図181(a)に示す右打ち遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルによれば
、第1始動口6120A、6120Bへの遊技球の入球に基づくとき(第1特別図柄のと
き)には、第1特別図柄の前半変動パターンとして、「超短縮変動」、「合戦チャレンジ
」及び「合戦リーチ」のいずれかに対応した前半変動パターンと前半可変表示時間とが決
定される。このため、「合戦チャレンジ」及び「合戦リーチ」は、右打ち遊技状態におい
て、第1特別図柄の抽選結果が大当りの可能性があることを示唆するリーチ演出でもある
そして、図181(a)に示す右打ち遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブル
によれば、「合戦チャレンジ」及び「合戦リーチ」において、
「合戦チャレンジ」<「合戦リーチ」の順に大当りとなる期待度が高くなるように、第1
演出選択用乱数値が設定されている。
図181(a)に示す右打ち遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルによれば
、第2始動口6140への遊技球の入球に基づくとき(第2特別図柄のとき)には、第1
特別図柄の前半変動パターンとして、「超短縮変動」、「扉開放演出」及び「開眼演出」
のいずれかに対応した前半変動パターンと前半可変表示時間とが決定される。このため、
「扉開放演出」及び「開眼演出」は、右打ち遊技状態において、第2特別図柄の抽選結果
が大当りの可能性があることを示唆するリーチ演出でもある。
そして、図181(a)に示す右打ち遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブル
によれば、「扉開放演出」及び「開眼演出」において、
「扉開放演出」<「開眼演出」の順に大当りとなる期待度が高くなるように、第1演出選
択用乱数値が設定されている。
また、図181(a)に示す右打ち遊技状態の特別図柄の前半変動パターンテーブルに
よれば、リーチ演出を行わないときには、特別図柄の可変表示時間が極めて短く設定され
た「超短縮変動」の前半変動パターンが決定される。さらに、第2特別図柄の抽選結果が
「小当り」であるときには、リーチ演出を行う前半変動パターンを決定せずに、すべて「
超短縮変動」の前半変動パターンが決定される。
このため、右打ち遊技状態にあるときには、通常遊技状態とは異なり、単位時間あたり
の第1特別図柄の抽選回数及び第2特別図柄の抽選回数を大きくし、右打ち遊技状態にお
いて遊技者が右打ちを行う実益があるように構成されている。
ここで、第2特別図柄の抽選契機となる第2始動口6140への遊技球の入球は、右打
ち遊技状態の1つである高確非時短遊技状態が主な契機となっており、第2特別図柄の抽
選においては「小当り」と判定されやすく(図175参照)、第2特別図柄の抽選結果が
「小当り」であれば、すぐさま第2大入賞口6151を開放状態に移行させることが可能
となっている(図181参照)。このため、高確非時短遊技状態において、単位時間あた
りの第2大入賞口6151への遊技球の入球率を高めた「小当りRUSH」を実現するこ
とができる。
[8-5-6.普通図柄の当り判定テーブル]
図182は、第6のパチンコ遊技機における普通図柄の当り判定テーブルの一例である
。なお、図182に示す普通図柄の当り判定テーブルは、第6のパチンコ遊技機が備える
主制御回路200のメインROM202に記憶されている。
普通図柄の当り判定テーブルは、普通図柄の当り判定処理において参照されるテーブル
であり、すなわち、遊技状態と、通過ゲート6126を遊技球が通過した際に抽出される
普通図柄当り判定用乱数値とに基づいて「普通図柄当り」または「普通図柄ハズレ」を抽
選により決定する際に参照されるテーブルである。
図182に示す普通図柄の当り判定テーブルには、遊技状態と、普通図柄当り判定用乱
数値の範囲(幅)と、当落判定値データ(「普通図柄当り」または「普通図柄ハズレ」)
とが対応づけられて規定されている。
普通図柄の当り判定用乱数値は、上述したとおり、普通図柄の当り判定処理に用いられ
る乱数値である。本実施形態において、メインCPU201は、普通図柄の当り判定用乱
数値を、0~99(100種類)の中から抽出する。ただし、発生する乱数値の範囲は上
記に限られない。
メインCPU201は、図182に示す普通図柄の当り判定テーブルを参照し、遊技状
態と、普通図柄当り判定用乱数値の範囲(幅)とに基づいて、当落判定値データを決定す
る。
本実施形態では、非時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図
柄の当り判定用乱数値が0である場合は「普通図柄当り」と判定し、当落判定値データを
「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、通常遊技状態において、メインCPU
201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が1~99のいずれかである場合は「
ハズレ」と判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
また、時短遊技状態において、メインCPU201は、抽出された普通図柄の当り判定
用乱数値が0~98のいずれかである場合は「普通図柄当り」と判定し、当落判定値デー
タを「普通図柄当り判定値データ」に決定する。また、時短遊技状態において、メインC
PU201は、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値が99である場合は「ハズレ」と
判定し、判定値データを「ハズレ判定値データ」に決定する。
[8-5-7.普通図柄判定テーブル]
図183は、第6のパチンコ遊技機における普通図柄判定テーブルの一例である。なお
、図183に示す普通図柄判定テーブルは、第6のパチンコ遊技機が備える主制御回路2
00のメインROM202に記憶されている。
普通図柄判定テーブルは、上述の普通図柄の当落判定値データと、通過ゲート6126
を遊技球が通過した際に抽出される普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、普通図柄の停止
図柄を決定付ける「普通図柄当り時選択図柄コマンド」を選択する際に参照されるテーブ
ルである。
「普通図柄当り時選択図柄コマンド」は、普通図柄の当り判定処理の結果が普通図柄当
りであった場合に、普通図柄当り種類に応じて定められる普通図柄の当り図柄を指定する
ためのコマンドである。
図183に示される普通図柄判定テーブルには、普通図柄の当落判定値データ(「普通
図柄当り」または「ハズレ」)と、普通図柄の図柄乱数値と、普通図柄当り時選択図柄コ
マンドとが対応づけられて規定されている。
メインCPU201は、図183に示される普通図柄判定テーブルを参照し、普通図柄
の当落判定値データと普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、普通図柄当り時選択図柄コマ
ンドを決定する。
図183に示される普通図柄判定テーブルによれば、普通図柄の当落判定値データの結
果として普通図柄当り判定値データが得られた場合、例えば、普通図柄当り時選択図柄コ
マンドは以下のように選択される。
例えば、普通図柄の当り判定処理の結果として普通図柄当り判定値データが得られた場
合、メインCPU201は、普通図柄の図柄乱数値が0~49のいずれかであれば普通図
柄当り時選択図柄コマンドとして「fz1」を選択し、普通図柄の図柄乱数値が50~1
00のいずれかであれば普通図柄当り時選択図柄コマンドとして「fz2」を選択する。
また、本実施形態においては、第1のパチンコ遊技機とは異なり、「普通図柄当り時選
択図柄コマンド」を選択するにあたり、遊技状態によらずに、普通図柄の当落判定値デー
タ(普通図柄の当り判定処理の結果)と普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、「普通図柄
当り時選択図柄コマンド」を選択するように構成されている。
本実施形態において、メインCPU201は、先ず、普通図柄の当り判定テーブル(図
182参照)を参照して、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値に基づいて普通図柄の
当落判定値データを決定し、その後、普通図柄判定テーブル(図183参照)を参照して
、普通図柄の図柄乱数値に基づいて普通図柄当り時選択図柄コマンドを決定するようにし
ているが、これに限られない。例えば、抽出された普通図柄の当り判定用乱数値と普通図
柄の図柄乱数値とに基づいて、普通図柄の当落、および普通図柄当り時選択図柄コマンド
をあわせて決定するようにしてもよい。
[8-5-8.普通図柄当り種類決定テーブル]
図184は、第6のパチンコ遊技機における普通図柄当り種類決定テーブルの一例であ
る。なお、図184に示す普通図柄当り種類決定テーブルは、第6のパチンコ遊技機が備
える主制御回路200のメインROM202に記憶されている。
普通図柄当り種類決定テーブルは、遊技状態と、普通図柄当り時選択図柄コマンドとに
応じて、普通電動役物6146(普電用シャッタ6147)の開放パターンを決定する際
に参照される。
図184に示される普通図柄当り種類決定テーブルには、遊技状態と、普通図柄当り時
選択図柄コマンドと、普通電動役物6146の開放パターンとが対応づけられて規定され
ている。
メインCPU201は、図184に示される普通図柄当り種類決定テーブルを参照し、
遊技状態と、普通図柄当り時選択図柄コマンドとに基づいて、普通電動役物6146の開
放パターンを決定する。その後、メインCPU201は、決定した普通電動役物6146
の開放パターンに対応する普通電動役物の開放パターンコマンドをサブCPU301に送
信する。
本実施形態では、メインCPU201は、非時短遊技状態である場合に、普通図柄当り
時選択図柄コマンドが「fz1」または「fz2」であると、普通電動役物6146の開
放パターン「01H」を決定し、その開放パターンに対応する普通電動役物6146の開
放時間として210msecを決定する。
このため、非時短遊技状態である場合には、いずれの普通図柄当り時選択図柄コマンド
であっても、普通電動役物6146の不利な開放パターンが決定され、第1始動口(右)
6120Bへの遊技球の入球が困難または不可能になっている。
本実施形態では、メインCPU201は、時短遊技状態である場合に、普通図柄当り時
選択図柄コマンドが「fz1」または「fz2」であると、普通電動役物6146の開放
パターン「02H」を決定し、その開放パターンに対応する普通電動役物6146の開放
時間として5820msecを決定する。
このため、時短遊技状態である場合には、いずれの普通図柄当り時選択図柄コマンドで
あっても、普通電動役物6146の有利な開放パターンが決定され、第1始動口(右)6
120Bへの遊技球の入球が可能になっている。
なお、第6のパチンコ遊技機においては、普通電動役物6146の開放パターンとして
、1回の開放しか行わないように構成されているが、ウェイト時間を設定し、複数の開放
を行うように構成してもよい。
[8-5-9.普通図柄の変動パターンテーブル]
図185は、第6のパチンコ遊技機における普通図柄の変動パターンテーブルの一例で
ある。なお、図185に示す普通図柄の変動パターンテーブルは、第6のパチンコ遊技機
が備える主制御回路200のメインROM202に記憶されている。
図185に示す普通図柄の変動パターンテーブルは、遊技状態と、普通図柄の当落判定
値データと、普通図柄当り時選択図柄コマンドと、普通図柄の変動パターンと、普通図柄
の可変表示時間とが対応付けられている。
メインCPU201は、図185に示す普通図柄の変動パターンテーブルを参照し、遊
技状態と、普通図柄の当落判定値データと、普通図柄当り時選択図柄コマンドとに基づい
て、普通図柄の変動パターンと普通図柄の可変表示時間とを決定する。
そして、メインCPU201は、普通図柄の変動パターンを決定すると、決定した普通
図柄の変動パターンに対応した普通図柄の変動パターンコマンドをサブCPU301に送
信する。サブCPU301は、メインCPU201から送信された普通図柄の変動パター
ンコマンドに基づいて、表示装置7の表示領域に表示される表示演出や、スピーカー32
から出力される音演出を制御する。
本実施形態では、単位時間あたりの普通図柄の抽選回数が大きくなるように、相対的に
短い普通図柄の可変表示時間が決定されるように構成されている。特に、時短遊技状態で
あれば、普通図柄の抽選結果が「当り」であれば、すぐさま第1始動口(右)6120B
を開放状態に移行させることが可能になっており、単位時間あたりの第1始動口(右)6
120Bへの遊技球の入球率を高めることができる。
[8-6.主制御処理]
第6のパチンコ遊技機において、主制御回路200のメインCPU201により実行さ
れる各種処理(各種モジュール)は、主制御メイン処理(図20~図23参照)中で行わ
れる特別図柄制御処理、普通図柄制御処理及びサブ制御回路処理が一部異なるものの、そ
の他の処理については同様である。そこで、以下では、特別図柄制御処理、普通図柄制御
処理及びサブ制御回路処理について説明し、メインCPU201により実行されるその他
の処理についての説明は省略する。
なお、第6のパチンコ遊技機における特別図柄制御処理、普通図柄制御処理及びサブ制
御回路処理において行われる処理には、第1のパチンコ遊技機において行われる処理と同
じ処理もあるが、以下では、第1のパチンコ遊技機において行われる処理と同じ処理も含
めて、ステップ番号を代えて改めて説明する。
[8-6-1.特別図柄制御処理]
次に、図186を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)中のS39で行
われる特別図柄制御処理について説明する。図186は、第6のパチンコ遊技機における
特別図柄制御処理の一例を示すフローチャートである。
図186に示されるように、メインCPU201は、先ず、S6001において、第2
特別図柄の制御状態番号をロードする。特別図柄の制御状態番号は、各特別図柄の可変表
示(特別図柄ゲーム)に関する制御処理の状態(ステータス)を示す番号である。メイン
CPU201は、S6001の処理を実行した後、処理をS6002に移す。
なお、図示しないが、メインCPU201は、特別図柄制御処理を実行するにあたり、
S6001の処理に先だって、メインRAM203内の各特別図柄の作業領域等のアドレ
スを所定のレジスタにセットするアドレス設定処理を行う。
また、同じく図示しないが、メインCPU201は、特別図柄制御処理を実行するにあ
たり、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数をチェックする処理も行う。そ
して、メインCPU201は、第1特別図柄の保留数が一定時間以上にわたって「0」で
ある場合、第1特別図柄についてのデモ表示コマンドの送信予約処理を行い、第2特別図
柄の保留数が一定時間以上にわたって「0」である場合、第2特別図柄についてのデモ表
示コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約されたデモ表示コマンドは
、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照
)において、サブ制御回路300に送信される。そして、デモ表示コマンドをサブ制御回
路300が受信すると、かかるデモ表示コマンドが主特別図柄のデモ表示コマンドである
場合、サブCPU301はデモ表示演出を行う。
なお、第6のパチンコ遊技機は、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可
能であるものの、サブCPU301は、第1特別図柄および第2特別図柄のうちいずれか
一方の特別図柄を主特別図柄とするとともに他方を副特別図柄とし、主特別図柄について
の演出制御を主として行う。本実施形態では、通常遊技状態、時短遊技状態(高確時短遊
技状態、低確時短遊技状態)では第1特別図柄が主特別図柄とされ、高確非時短遊技状態
では第2特別図柄が主特別図柄とされる。そして、サブCPU301は、主特別図柄につ
いての装飾図柄の変動表示およびキャラクタ等の表示演出や、主特別図柄についての音声
演出等を行う。例えば副特別図柄の当り判定処理の結果が例えば大当り等である場合には
、例えば、主特別図柄の演出を行いつつ副特別図柄の演出も行うようにしてもよい。
S6002において、メインCPU201は、S6001でロードした第2特別図柄の
制御状態番号に基づいて、第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判定
する。
S6002において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合
(S6002がNO判定の場合)、すなわち第2特別図柄にかかわる何れかの処理が実行
されている場合、メインCPU201は、処理をS6003に移す。例えば、第2特別図
柄の当り判定処理の結果に基づく大当り遊技制御処理の実行中は、S6002においてN
O判定される。
S6003において、メインCPU201は、特別図柄管理処理を行う。この特別図柄
管理処理の詳細については、図187を参照して後述する。メインCPU201は、S6
003の処理を実行した後、処理をS6004に移す。
一方、S6002において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定され
た場合(S6002がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6004に
移す。
S6004において、メインCPU201は、第1特別図柄の制御状態番号をロードす
る。メインCPU201は、S6004の処理を実行した後、処理をS6005に移す。
S6005において、メインCPU201は、S6004でロードした第1特別図柄の
制御状態番号に基づいて、第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判定
する。
S6005において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合
(S6005がNO判定の場合)、すなわち第1特別図柄にかかわる何れかの処理が実行
されている場合、メインCPU201は、処理をS6006に移す。例えば、第1特別図
柄の当り判定処理の結果に基づく大当り遊技制御処理の実行中は、S6005においてN
O判定される。
S6006において、メインCPU201は、特別図柄管理処理を行う。上述したとお
り、特別図柄管理処理の詳細については、図187を参照して後述する。メインCPU2
01は、S6006の処理を実行した後、処理をS6007に移す。
一方、S6005において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定され
た場合(S6005がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6007に
移す。
S6007において、メインCPU201は、第2特別図柄の制御状態番号をロードす
る。メインCPU201は、S6007の処理を実行した後、処理をS6008に移す。
S6008において、メインCPU201は、S6007でロードした第2特別図柄の
制御状態番号に基づいて、第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判定
する。
S6008において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合
(S6008がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6010に移す。
一方、S6008において第2特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定され
た場合(S6008がYES判定の場合)、すなわち第2特別図柄にかかわる処理が何ら
実行されておらず可変表示を開始可能である場合、メインCPU201は、処理をS60
09に移す。
S6009において、メインCPU201は、特別図柄管理処理を行う。上述したとお
り、特別図柄管理処理の詳細については、図187を参照して後述する。メインCPU2
01は、S6009の処理を実行した後、処理をS6010に移す。
S6010において、メインCPU201は、第1特別図柄の制御状態番号をロードす
る。メインCPU201は、S6010の処理を実行した後、処理をS6011に移す。
S6011において、メインCPU201は、S6010でロードした第1特別図柄の
制御状態番号に基づいて、第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであるか否かを判定
する。
S6011において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングでないと判定された場合
(S6011がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄制御処理を終了し、
処理を主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
一方、S6011において第1特別図柄が可変表示開始のタイミングであると判定され
た場合(S6011がYES判定の場合)、すなわち第1特別図柄にかかわる処理が何ら
実行されておらず可変表示を開始可能である場合、メインCPU201は、処理をS60
12に移す。
S6012において、メインCPU201は、特別図柄管理処理を行う。上述したとお
り、特別図柄管理処理の詳細については、図187を参照して後述する。メインCPU2
01は、S6012の処理を実行した後、特別図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイ
ン処理(図20~図23参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄制御処理(S6
001~S6012)を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
このように、本実施形態では、第2特別図柄にかかわる何れかの処理が実行されている
場合、第1特別図柄にかかわる何れかの処理が実行されている場合、第2特別図柄にかか
わる処理が何ら実行されておらず可変表示を開始可能である場合、第1特別図柄にかかわ
る処理が何ら実行されておらず可変表示を開始可能である場合、の優先順位で、後述の特
別図柄管理処理が実行されるようにしている。
[8-6-2.特別図柄管理処理]
次に、図187を参照して、特別図柄制御処理(図186参照)中のS6003、S6
006、S6009、S6012でメインCPU201により実行される特別図柄管理処
理について説明する。図187は、第6のパチンコ遊技機における特別図柄管理処理の一
例を示すフローチャートである。
なお、例えば、特別図柄管理処理が特別図柄制御処理中のS6003またはS6009
で呼び出されて実行される場合には第2特別図柄が処理対象となり、特別図柄管理処理が
特別図柄制御処理中のS6006またはS6012で呼び出されて実行される場合には第
1特別図柄が処理対象となる。
また、図187に示す各処理の右方に括弧書きで記載した数値(「0」~「5」)は、
処理対象となる特別図柄の制御状態番号である。メインCPU201は、制御状態番号に
対応する各処理を実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S6
021)。
S6021において特別図柄の待ち時間が0でないと判定された場合(S6021がN
O判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄管理処理を終了し、処理を特別図柄制
御処理(図186参照)に戻す。
一方、S6021において特別図柄の待ち時間が0であると判定された場合(S602
1がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6022に移す。
S6022において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号をロードする。
メインCPU201は、S6022の処理を実行した後、処理をS6023に移す。なお
、メインCPU201は、S6022の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S
6023以降の処理を行う。
S6023において、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を行う。この
S6023の処理は、特別図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である
。この特別図柄可変表示開始処理の詳細については、図188を参照して後述する。特別
図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU201は、処理をS6024
に移す。
S6024において、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を行う。この
S6024の処理は、特別図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である
。この特別図柄可変表示終了処理の詳細については、図189および図190を参照して
後述する。特別図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU201は、処
理をS6025に移す。
S6025において、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を行う。このS6
025の処理は、特別図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。こ
の特別図柄遊技判定処理の詳細については、図191を参照して後述する。特別図柄の制
御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU201は、処理をS6026に移す。
S6026において、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を行う。このS6
026の処理は、特別図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。こ
の大入賞口開放準備処理の詳細については、図193を参照して後述する。特別図柄の制
御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU201は、処理をS6027に移す。
S6027において、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を行う。このS6
027の処理は、特別図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる。この大入賞口
開放制御処理の詳細については、図194を参照して後述する。特別図柄の制御状態番号
が「4」でない場合には、メインCPU201は、処理をS6028に移す。
S6028において、メインCPU201は、大当り終了処理を行う。このS6028
の処理は、特別図柄の制御状態番号が「5」である場合に行われる処理である。この大当
り終了処理の詳細については、図195を参照して後述する。
メインCPU201は、S6023~S6028の処理を終了後、処理を特別図柄制御
処理(図186参照)に戻す。なお、メインCPU201は、特別図柄管理処理が特別図
柄制御処理中のS6003で呼び出されている場合には処理をS6004に戻し、S60
06で呼び出されている場合には処理をS6007に戻し、S6009で呼び出されてい
る場合には処理をS6010に戻し、S6012で呼び出されている場合には、特別図柄
制御処理も終了する。
[8-6-3.特別図柄可変表示開始処理]
次に、図188を参照して、特別図柄管理処理(図187参照)中のS6023でメイ
ンCPU201により実行される特別図柄可変表示開始処理について説明する。図188
は、第6のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示開始処理の一例を示すフローチャー
トである。
なお、特別図柄可変表示開始処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS6023で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可
変表示開始処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS6023で呼び
出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。
図188に示されるように、メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が
「0」であるか否かを判定する(S6031)。
S6031において特別図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合(S60
31がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を終了し、
処理を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す。
一方、S6031において特別図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合(
S6031がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6032に移す。
S6032において、メインCPU201は、特別図柄休止フラグ値をロードし、ロー
ドした特別図柄休止フラグ値に基づいて、特別図柄休止フラグがオフであるか否かを判定
する。特別図柄休止フラグは、次の処理に進まないように遊技の進行を止めるフラグであ
る。したがって、このS6032では、たとえS6031がYES判定であったとしても
(すなわち、特別図柄の始動条件が成立していたとしても)、特別図柄休止フラグがオフ
でない、すなわちオンである場合(S6032がNO判定である場合)、特別図柄可変表
示開始処理が進行せずに終了する。
S6032において特別図柄休止フラグがオフでないすなわちオンであると判定された
場合(S6032がNO判定の場合)、上述したとおり、特別図柄可変表示開始処理が進
行せず、メインCPU201は、特別図柄可変表示開始処理を終了する。その後、メイン
CPU201は、処理を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す。
一方、S6032において特別図柄休止フラグがオフであると判定された場合(S60
32がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6033に移す。
S6033において、メインCPU201は、特別図柄の始動情報のシフト処理を行う
。第1特別図柄を処理対象とする第1特別図柄の始動情報のシフト処理では、第1特別図
柄の保留個数は4個であることから、メインRAM203の第1特別図柄始動記憶領域(
1)に記憶された始動情報を第1特別図柄判定領域(0)にシフトし、第1特別図柄始動
記憶領域(2)~第1特別図柄始動記憶領域(4)に記憶された始動情報を第1特別図柄
始動記憶領域(1)~第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフトする。また、第2特別図
柄を処理対象とする第2特別図柄の始動情報のシフト処理では、第2特別図柄の保留個数
は2個であることから、メインRAM203の第2特別図柄始動記憶領域(1)に記憶さ
れた始動情報を第2特別図柄判定領域(0)にシフトし、第2特別図柄始動記憶領域(2
)に記憶された始動情報を第2特別図柄始動記憶領域(1)にシフトする。メインCPU
201は、S6033の処理を実行した後、処理をS6034に移す。
S6034において、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理を行う。この処
理では、特別図柄の当り判定テーブル(図175参照)を参照し、遊技状態(確変フラグ
の有無)と、特別図柄判定領域(0)に記憶された特別図柄の大当り判定用乱数値とに基
づいて、特別図柄の当り判定処理が行われる。本実施形態では、第1特別図柄については
、大当りおよびハズレのうちいずれであるかが判定され、第2特別図柄については、大当
り、小当りおよびハズレのうちいずれであるかが判定される。また、メインCPU201
は、特別図柄の当り判定処理の結果が小当りである場合は小当りフラグをオンにセットし
、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りである場合は大当りフラグをオンにセットする
。メインCPU201は、S6034の処理を実行した後、処理をS6035に移す。
S6035において、メインCPU201は、特別図柄決定処理を行う。この処理は、
特別図柄の当り判定処理(S6034)の結果(例えば、小当り、大当りまたはハズレ)
に対応する特別図柄の停止図柄を決定する処理である。この処理では、特別図柄判定テー
ブル(図176参照)を参照し、上述の特別図柄の当り判定処理の判定結果(当落)と、
特別図柄判定領域(0)に記憶された特別図柄の図柄乱数値とに基づいて、「選択図柄情
報」や「図柄指定コマンド」が決定される。本実施形態では、ハズレの種類が1種類であ
るため、特別図柄の当り判定処理がハズレの場合に停止図柄を決定する必要がないが、ハ
ズレを複数種類設けて、特別図柄の当り判定処理の結果がハズレの場合に停止図柄を決定
するようにしてもよい。メインCPU201は、S6035の処理を実行した後、処理を
S6036に移す。
S6036において、メインCPU201は、当り種類決定処理を行う。この処理は、
特別図柄の当り判定処理の結果が例えば当り(小当りまたは大当り)である場合に、かか
る当りの種類を決定する処理である。この処理では、当り種類決定テーブル(図177参
照)を参照し、特別図柄決定処理(S6035)で決定された「選択図柄情報」に応じて
当りの種類が決定される。なお、本実施形態では、当りの種類を複数種類としているが、
大当りの種類は1つであってもよいし、小当りの種類は複数種類であってもよい。さらに
は、当りの種類を複数種類とすることに代えてまたは加えて、他の当り(例えば、時短当
り)の種類を複数設けるようにしてもよいし、ハズレの種類を複数設けるようにしてもよ
い。メインCPU201は、S6036の処理を実行した後、処理をS6037に移す。
S6037において、メインCPU201は、特別図柄の変動パターン決定処理を行う
。この処理は、特別図柄の変動パターンを決定する処理である。この特別図柄の変動パタ
ーン決定処理では、まず、前半変動パターン決定処理を行った後に、後半変動パターン決
定処理を行う。
前半変動パターン決定処理では、通常遊技状態であれば図179に示す特別図柄の前半
変動パターンテーブルを決定し、右打ち遊技状態であれば図181(a)に示す特別図柄
の前半変動パターンテーブルを決定し、決定した特別図柄の前半変動パターンテーブルを
参照し、上述の特別図柄の当り判定処理の判定結果(当落)と、特別図柄判定領域(0)
に記憶された第1演出選択用乱数値とに基づいて、特別図柄の前半変動パターンを決定す
る。
後半変動パターン決定処理では、通常遊技状態であれば図180に示す特別図柄の後半
変動パターンテーブルを参照し、前半変動パターン決定処理で決定した前半変動パターン
と上述の特別図柄の当り判定処理の判定結果(当落)と、特別図柄判定領域(0)に記憶
された第2演出選択用乱数値とに基づいて、特別図柄の後半変動パターンを決定する。ま
た、右打ち遊技状態であるときには、後半変動パターンを実行しないことを示すデフォル
トの後半変動パターン番号(00H)を決定する。メインCPU201は、S6037の
処理を実行した後、処理をS6038に移す。
S6038において、メインCPU201は、特別図柄の可変表示時間設定処理を行う
。この処理では、通常遊技状態であるときには、図179及び図180の特別図柄の変動
パターンテーブルを参照し、前半変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンの
前半可変表示時間と後半変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンの後半可変
表示時間とを合算した合計可変表示時間を算出する。また、右打ち遊技状態であるときに
は、図181(a)に示す前半変動パターンテーブルを参照し、前半変動パターン決定処
理で決定された前半変動パターンの前半可変表示時間を合計可変表示時間として算出する
。そして、算出した合計可変表示時間を、メインRAM203内の特別図柄の待ち時間に
セットし、特別図柄表示部163、164に特別図柄の可変表示を開始させる。この特別
図柄の待ち時間は、例えば2msec周期で行われるシステムタイマ割込処理内において
特別図柄タイマカウンタとして減算されていくことになる。メインCPU201は、S6
038の処理を実行した後、処理をS6039に移す。
S6039において、メインCPU201は、時短確変回数減算処理を行う。この処理
では、確変フラグ=1(高確遊技状態)であるか否かを判定し、確変フラグ=1であれば
、確変回数から1を減算する。なお、確変フラグ=1であれば、確変回数は減算しない。
また、時短フラグ=1(時短遊技状態)であるか否かを判定し、時短フラグ=1であれば
、時短回数から1を減算する。なお、時短フラグ=0であれば、時短回数は減算しない。
S6040において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号に「1」をセッ
トする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行
って制御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示開始処理の終了後に、
特別図柄可変表示終了処理(図187のS6024参照)が行われることとなる。メイン
CPU201は、S6040の処理を実行した後、処理をS6041に移す。
S6041において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。この処理では、例えば、メインRAM203内の所定領域に格納されている遊技状態に
かかわるパラメータの更新処理等が行われる。そして、現在の遊技状態を示す遊技状態指
定コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された遊技状態指定コマン
ドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322
参照)において、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S6041
の処理を実行した後、処理をS6042に移す。
S6042において、メインCPU201は、遊技状態管理処理を行う。この処理では
、主に、遊技状態の管理に関する各種フラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ等)の更
新処理を行う。メインCPU201は、S6042の処理を実行した後、処理をS604
3に移す。
S6043において、メインCPU201は、特別図柄演出開始コマンドの送信予約処
理を行う。この処理では、特別図柄演出開始コマンドとして、「図柄指定コマンド」及び
「特別図柄の変動パターンコマンド」の送信予約処理を行う。図柄指定コマンドの送信予
約処理としては、S6035で決定された図柄指定コマンドの送信予約処理を行う。また
、特別図柄の変動パターンコマンドの送信予約処理としては、特別図柄の種別がわかるよ
うに、S6037で決定された前半変動パターンと後半変動パターンとを組み合わせた特
別図柄の変動パターンコマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された
特別図柄演出開始コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信
処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄可変表示開始処
理(とくに、遊技状態管理処理(S6042)および特別図柄演出開始コマンド送信予約
処理(S6043))を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[8-6-4.特別図柄可変表示終了処理]
次に、図189および図190を参照して、特別図柄管理処理(図187参照)中のS
6024でメインCPU201により実行される特別図柄可変表示終了処理について説明
する。図189および図190は、第6のパチンコ遊技機における特別図柄可変表示終了
処理の一例を示すフローチャートである。
なお、特別図柄可変表示終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS6024で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄可
変表示終了処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS6024で呼び
出された場合、第2特別図柄が処理対象となる。また、以下に説明する特別図柄可変表示
終了処理において、処理対象である方の特別図柄を単に「特別図柄」と称し、処理対象で
ない方の特別図柄を「他方の特別図柄」と称する。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「1」であるか否かを判定す
る(S6051)。
S6051において特別図柄の制御状態番号が「1」でないと判定された場合(S60
51がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、
処理を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す。
一方、S6051において特別図柄の制御状態番号が「1」であると判定された場合(
S6051がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6052に移す。
S6052において、メインCPU201は、特別図柄休止フラグ値をロードし、ロー
ドした特別図柄休止フラグ値に基づいて、特別図柄休止フラグがオフであるか否かを判定
する。
S6052において特別図柄休止フラグがオフでないすなわちオンであると判定された
場合(S6052がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処
理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す。
一方、S6052において特別図柄休止フラグがオフであると判定された場合(S60
52がYES判定の場合)、メインCPU201は処理をS6053に移す。
S6053において、メインCPU201は、特別図柄の図柄確定時間設定処理を行う
。この処理では、予め定められた特別図柄の図柄確定時間(例えば、540msec)を
、メインRAM203内の特別図柄の待ち時間にセットし、特別図柄表示部163、16
4に特別図柄の可変表示を停止させる。この特別図柄の待ち時間は、例えば2msec周
期で行われるシステムタイマ割込処理内において特別図柄タイマカウンタとして減算され
ていくことになる。メインCPU201は、S6053の処理を実行した後、処理をS6
054に移す。
なお、特別図柄の図柄確定時間は、当りの種類によって異なってもよいし、遊技状態に
応じて異なっていてもよい。例えば、特別図柄の当り判定処理の結果が大当りまたはハズ
レである場合には、第1の図柄確定時間(例えば、540msec)とし、特別図柄の当
り判定処理の結果が小当りである場合には、第1の図柄確定時間より短い第2の図柄確定
時間(例えば、24msec)としてもよい。特に、第6のパチンコ遊技機のように、小
当りRUSHを創出するようときには、小当りである場合の図柄確定時間を極めて短くす
ることが望ましい。
S6054において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「2」にセッ
トする。このように、特別図柄の制御状態番号を「2」にセットする処理を行って制御状
態番号を切り替えることにより、この特別図柄可変表示終了処理の終了後に、特別図柄遊
技判定処理(図187のS6025参照)が行われることとなる。メインCPU201は
、S6054の処理を実行した後、処理をS6055に移す。
S6055において、メインCPU201は、特別図柄演出停止コマンドの送信予約処
理を行う。この処理では、特別図柄の可変表示を停止させる処理も行われる。なお、この
処理で送信予約された特別図柄演出停止コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の
演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送
信される。メインCPU201は、S6055の処理を実行した後、処理をS6056に
移す。
S6056において、メインCPU201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。
図柄確定数カウンタは、特別図柄の確定回数(特別図柄ゲームの実行回数)を計数するた
めのカウンタであり、その計数値は、メインRAM203内の所定領域に格納される。例
えば、確変回数や時短回数等の特定状態下で行われた特別図柄ゲームのゲーム数を管理す
るカウンタを設けてもよいが、図柄確定数カウンタにより特定状態下での特別図柄ゲーム
のゲーム数を管理してもよい。メインCPU201は、S6056の処理を実行した後、
処理をS6057に移す。
S6057において、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理(図188のS
6034参照)の結果が小当りであるか否かを判定する。
S6057において、特別図柄の当り判定処理(図188のS6034参照)の結果が
小当りでないと判定された場合(S6057がNO判定の場合)、メインCPU201は
、処理をS6059に移す。
一方、S6057において、特別図柄の当り判定処理(図188のS6034参照)の
結果が小当りであると判定された場合(S6057がYES判定の場合)、メインCPU
201は、処理をS6058に移す。
S6058において、メインCPU201は、他方の特別図柄に対して特別図柄休止フ
ラグをセットする。この処理が行われることにより、小当り遊技制御処理の実行中に他方
の特別図柄の可変表示を開始乃至停止しないようにすることができる。メインCPU20
1は、S6058の処理を実行した後、処理をS6059に移す。
S6059において、メインCPU201は、特別図柄の当り判定処理(図188のS
6034参照)の結果が大当りであるか否かを判定する。
S6059において、特別図柄の当り判定処理(図188のS6034参照)の結果が
大当りでないと判定された場合(S6059がNO判定の場合)、メインCPU201は
、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す
一方、S6059において、特別図柄の当り判定処理(図188のS6034参照)の
結果が大当りであると判定された場合(S6059がYES判定の場合)、メインCPU
201は、処理をS6060に移す。
S6060において、メインCPU201は、他方の特別図柄に対して特別図柄休止フ
ラグをセットする。この処理が行われることにより、大当り遊技制御処理の実行中に他方
の特別図柄の可変表示を開始しないようにすることができる。メインCPU201は、S
6060の処理を実行した後、処理をS6061に移す。
S6061において、メインCPU201は、他方の特別図柄が可変表示中であるか否
かを判定する。
S6061において他方の特別図柄が可変表示中でないと判定された場合(S6061
がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理
を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す。
一方、S6061において他方の特別図柄が可変表示中であると判定された場合(S6
061がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6062に移す。
S6062において、メインCPU201は、図柄確定数カウンタの値を1加算する。
メインCPU201は、S6062の処理を実行した後、処理をS6063に移す。
S6063において、メインCPU201は、可変表示停止フラグをセットする。この
処理が行われると、試射試験信号が外部に出力されるようになる。この試射試験信号は、
他方の特別図柄が強制的にハズレで停止されたことを示す信号である。メインCPU20
1は、S6063の処理を実行した後、処理をS6064に移す。
S6064において、メインCPU201は、他方の特別図柄の当りフラグを強制的に
ハズレに変えてセットする。この処理を行うことにより、処理対象の特別図柄の当り判定
処理(図188のS6034参照)の結果が大当りまたは小当りである場合、他方の特別
図柄が可変表示中であって、この他方の特別図柄の当り判定処理の結果が大当りまたは小
当りであったとしても、他方の特別図柄が強制的にハズレで停止することとなる。メイン
CPU201は、S6064の処理を実行した後、処理をS6065に移す。
S6065において、メインCPU201は、他方の特別図柄の可変表示に関連する作
業領域をクリアする処理を行う。メインCPU201は、S6065の処理を実行した後
、処理をS6066に移す。
S6066において、メインCPU201は、他方の特別図柄の図柄確定時間設定処理
を行う。この処理では、所定の図柄確定時間(例えば、540msec)を、メインRA
M203内の他方の特別図柄の待ち時間にセットし、特別図柄表示部163、164に他
方の特別図柄の可変表示を停止させる。メインCPU201は、S6066の処理を実行
した後、処理をS6067に移す。
S6067において、メインCPU201は、他方の特別図柄の制御状態番号に「2」
をセットする。メインCPU201は、S6067の処理を実行した後、処理をS606
8に移す。
S6068において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。そして、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドの送信予約処理を行う。なお、こ
の処理で送信予約された遊技状態指定コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演
出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信
される。メインCPU201は、S6068の処理を実行した後、処理をS6069に移
す。
S6069において、メインCPU201は、他方の特別図柄演出停止コマンドの送信
予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された他方の特別図柄演出停止コマンドは、
次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)
において、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、S6069の処理
を実行した後、特別図柄可変表示終了処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図187
参照)に戻す。
このように、本実施形態の特別図柄可変表示終了処理では、処理対象である特別図柄に
対して特別図柄休止フラグがセットされておらず、この特別図柄の当り判定処理(図18
8のS6034参照)の結果が大当りであり、且つ、他方の特別図柄が可変表示中である
場合には、他方の特別図柄の可変表示を強制的にハズレで停止させる処理が行われる。
[8-6-5.特別図柄遊技判定処理]
次に、図191を参照して、特別図柄管理処理(図187参照)中のS6025でメイ
ンCPU201により実行される特別図柄遊技判定処理について説明する。図191は、
第6のパチンコ遊技機における特別図柄遊技判定処理の一例を示すフローチャートである
なお、この特別図柄遊技判定処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS6025で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、特別図柄遊
技判定処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS6025で呼び出さ
れた場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「2」であるか否かを判定す
る(S6071)。
S6071において特別図柄の制御状態番号が「2」でないと判定された場合(S60
71がNO判定の場合)、メインCPU201は、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理
を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す。
一方、S6071において特別図柄の制御状態番号が「2」であると判定された場合(
S6071がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6072に移す。
S6072において、メインCPU201は、大当りであるか否か、すなわち停止した
特別図柄が大当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S6072において、大当りでないすなわち停止した特別図柄が大当りを示す停止表示
態様でないと判定された場合(S6072がNO判定の場合)、メインCPU201は、
処理をS6073に移す。一方、S6072において、大当りであるすなわち停止した特
別図柄が大当りを示す停止表示態様であると判定された場合(S6072がYES判定の
場合)、メインCPU201は、処理をS6075に移す。
S6073において、メインCPU201は、小当りであるか否か、すなわち停止した
特別図柄が小当りを示す停止表示態様であるか否かを判定する。
S6073において、小当りでないすなわち停止した特別図柄がハズレを示す停止表示
態様であると判定された場合(S6073がNO判定の場合)、メインCPU201は、
処理をS6082に移す。
一方、S6073において、小当りであるすなわち停止した特別図柄が小当りを示す停
止表示態様であると判定された場合(S6073がYES判定の場合)、メインCPU2
01は、処理をS6075に移す。
S6075において、メインCPU201は、大当り遊技制御処理または小当り遊技制
御処理の開始設定処理を行う。この処理では、外部端子板184を介して例えばホールコ
ンピュータ186(いずれも図174参照)や島コンピュータ(不図示)に出力される信
号の生成および更新が行われる。なお、この処理で生成および更新が行われる信号は、特
別図柄遊技判定処理の処理対象である特別図柄にかかわる信号である。メインCPU20
1は、S6075の処理を行った後、処理をS6076に移す。
S6076において、メインCPU201は、ラウンド表示LEDデータをセットする
処理を行う。その後、メインCPU201は、開放される第1大入賞口6131の開放回
数の上限値をセットする処理(S6077)、外部端子板1184への大当り信号セット
処理(S6078)を行う。
S6079において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「3」にセッ
トする処理を行う。なお、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理を行って制
御状態番号を切り替えることにより、この特別図柄遊技判定処理の終了後に、大入賞口開
放準備処理(図187のS6026参照)が行われることとなる。
S6080において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。この処理では、メインCPU201は、大当りであるときに、確変フラグ、確変回数、
時短フラグ、および時短回数等、各種フラグや各種カウンタをクリアする処理も行う。な
お、小当りのときには、確変フラグ、確変回数、時短フラグ、および時短回数等、各種フ
ラグや各種カウンタをクリアする処理は行われない。そして、現在の遊技状態を示す遊技
状態指定コマンドの送信予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された遊技状態指定
コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS
322参照)において、サブ制御回路300に送信される。
S6081において、メインCPU201は、大当りであるときには大当り開始表示コ
マンドの送信予約処理を行い、小当りであるときには小当り開始表示コマンドの送信予約
処理を行う。なお、この処理で送信予約された大当り開始表示コマンドまたは小当り開始
表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45
のS522参照)において、サブ制御回路300に送信される。メインCPU201は、
S6081の処理を実行した後、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄管理処
理(図187参照)に戻す。
S6082において、メインCPU201は、遊技状態移行判定処理を行う。この遊技
状態移行判定処理では、低確遊技状態への移行の判定を行う「低確遊技状態移行判定処理
」と非時短遊技状態への移行の判定を行う「非時短遊技状態移行判定処理」との両方の処
理が行われる。メインCPU201は、S6082の処理を実行した後、処理をS608
3に移す。
低確遊技状態移行判定処理においては、確変フラグ=1(高確遊技状態)であるか否か
を判定し、確変フラグ=1であれば、次に確変回数=0であるか否かを判定し、確変回数
=0であれば、確変フラグ=0(低確遊技状態)をセットし、高確遊技状態から低確遊技
状態に移行させる。また、確変フラグ=0であれば低確遊技状態移行判定処理を終了し、
確変回数=0でなければ、確変フラグ=1を保持したまま、低確遊技状態移行判定処理を
終了する。
非時短遊技状態移行判定処理においては、時短フラグ=1(時短遊技状態)であるか否
かを判定し、時短フラグ=1であれば、次に時短回数=0であるか否かを判定し、時短回
数=0であれば、時短フラグ=0(非時短遊技状態)をセットし、時短遊技状態から非時
短遊技状態に移行させる。また、時短フラグ=0であれば非時短遊技状態移行判定処理を
終了し、時短回数=0でなければ、時短フラグ=1を保持したまま、非時短遊技状態移行
判定処理を終了する。
S6083において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この特別
図柄遊技終了処理については、図192を参照して後述する。なお、メインCPU201
は、特別図柄遊技終了処理を行うと、特別図柄遊技判定処理を終了し、処理を特別図柄管
理処理(図187参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の特別図柄遊技判定処理(
S6071~S6081)を、割込禁止区間内で行うことが好ましい。
[8-6-6.特別図柄遊技終了処理]
次に、図192を参照して、特別図柄遊技判定処理(図191参照)中のS6083で
メインCPU201により実行される特別図柄遊技終了処理について説明する。図192
は、第6のパチンコ遊技機における特別図柄遊技終了処理の一例を示すフローチャートで
ある。
S6092において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号に「0」をセッ
トする。このように、特別図柄の制御状態番号を「0」にセットする処理が行われると、
次回の特別図柄遊技の実行が可能となる。メインCPU201は、S6092の処理を実
行した後、処理をS6093に移す。
S6093において、メインCPU201は、特別図柄の遊技状態指定パラメータ設定
処理を行う。そして、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドの送信予約処理を行う
。なお、この処理で送信予約された遊技状態指定コマンドは、次回のシステムタイマ割込
処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路3
00に送信される。メインCPU201は、S6093の処理を実行した後、処理をS6
094に移す。
S6094において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了コマンドの送信予約処
理を行う。なお、この処理で送信予約された特別図柄遊技終了コマンドは、次回のシステ
ムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サ
ブ制御回路300に送信される。そして、S6094の処理後、メインCPU201は、
特別図柄遊技終了処理を終了し、処理を特別図柄遊技判定処理(図191参照)に戻す。
なお、特別図柄の当り判定処理(図188のS6034参照)の結果がハズレである場合
、メインCPU201は、確変フラグおよび時短フラグのいずれについてもセットまたは
リセットしない。そのため、ハズレの表示態様が導出されたとしても遊技状態は移行しな
い。
[8-6-7.大入賞口開放準備処理]
次に、図193を参照して、特別図柄管理処理(図187参照)中のS6026でメイ
ンCPU201により実行される大入賞口開放準備処理について説明する。図193は、
第6のパチンコ遊技機における大入賞口開放準備処理の一例を示すフローチャートである
なお、この大入賞口開放準備処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS6026で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、大入賞口開
放準備処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS6026で呼び出さ
れた場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「3」であるか否かを判定す
る(S6101)。
S6101において特別図柄の制御状態番号が「3」でないと判定された場合(S61
01がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放準備処理を終了し、処理
を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す。
一方、S6101において特別図柄の制御状態番号が「3」であると判定された場合(
S6101がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6102に移す。
S6102において、メインCPU201は、大入賞口開放回数カウンタ値をロードす
る。大入賞口開放回数カウンタ値は、大当り遊技制御処理の実行時であれば、大当り遊技
状態のラウンド数を計数する計数値が相当し、小当り遊技制御処理の実行時であれば、小
当り遊技制御処理の開放回数を計数する計数値が相当する。なお、大入賞口開放回数カウ
ンタ値は、メインRAM203内の大入賞口開放回数カウンタに格納される。メインCP
U201は、S6102の処理を実行した後、処理をS6103に移す。
S6103において、メインCPU201は、大入賞口開放回数カウンタ値が上限値で
あるか否かを判定する。なお、本実施形態では、図177に示す当り種類決定テーブルに
示したように、大当り遊技状態のラウンド数の上限値は、3、5、10ラウンドのいずれ
かであり、小当り遊技状態の開放回数の上限値は6回である。
S6103において大入賞口開放回数カウンタ値が上限値であると判定された場合(S
6103がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6104に移す。
S6104において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「5」にセッ
トする。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理(S6104)
を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、
大当り終了処理(図187のS6028参照)が行われることとなる。メインCPU20
1は、S6104の処理を実行した後、処理をS6105に移す。
S6105において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。その後、メインCPU201は、当り終了表示コマンドの送信予約処理として、大当り
遊技状態の終了後であれば、大当り終了表示コマンドの送信予約処理を行い、小当り遊技
状態の終了後であれば、小当り終了表示コマンドの送信予約処理を行う(S6106)。
なお、この処理で送信予約された大当り終了表示コマンドは、次回のシステムタイマ割込
処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路3
00に送信される。そして、S6106の処理後、メインCPU201は、大入賞口開放
準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す。
S6103に戻って、大入賞口開放回数カウンタ値が上限値でないと判定された場合(
S6103がNO判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6107に移す。
S6107において、メインCPU201は、大入賞口開放回数カウンタ値に1を加算
する処理を行う。メインCPU201は、S6107の処理を実行した後、処理をS61
08に移す。
S6108において、メインCPU201は、開放する大入賞口の選択処理を行う。こ
の処理では、開放する大入賞口として、大当り遊技制御処理の実行時であれば第1大入賞
口6131が選択され、小当り遊技制御処理の実行時であれば第2大入賞口6151が選
択される。メインCPU201は、S6108の処理を実行した後、処理をS6109に
移す。
S6109において、メインCPU201は、大入賞口関連各種設定処理を行う。この
処理では、例えば、大入賞口の開放回数、大入賞口の最大開放時間、大入賞口への最大入
賞個数、大入賞口入賞時の賞球数等がセットされる。なお、1ラウンドまたは小当り遊技
制御処理において大入賞口が複数回開放されるものを排除する趣旨ではない。ただしこの
場合は、ラウンド数を管理する制御と、大入賞口の開閉回数を管理する制御とを、別の処
理として行うことが好ましい。メインCPU201は、S6109の処理を実行した後、
処理をS6110に移す。
なお、本実施形態において、大入賞口の最大開放時間は、大当り遊技制御処理の実行時
であれば例えば最大28000msecにセットされ、小当り遊技制御処理の実行時であ
れば例えば最大100msecにセットされる。大入賞口への最大入賞個数は、大当り遊
技制御処理の実行時であれば例えば最大10個にセットされ、小当り遊技制御処理の実行
時であれば例えば最大4個にセットされる。大入賞口入賞時の賞球数は、第1大入賞口6
131については15個がセットされ、および第2大入賞口6151については14個が
セットされる。ただし、大入賞口関連各種設定処理においてセットされる値は上記に限ら
れない。
S6110において、メインCPU201は、大入賞口(第1大入賞口6131、第2
大入賞口6151)を開放させるための大入賞口開放設定処理を行う。メインCPU20
1は、S6110の処理を実行した後、処理をS6111に移す。
S6111において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「4」にセッ
トする。このように、特別図柄の制御状態番号を「4」にセットする処理(S6111)
を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放準備処理の終了後に、
大入賞口開放制御処理(図187のS6027参照)が行われることとなる。メインCP
U201は、S6111の処理を実行した後、処理をS6112に移す。
S6112において、メインCPU201は、大入賞口開放中表示コマンドの送信予約
処理を行う。この処理で送信予約された大入賞口開放中表示コマンドは、次回のシステム
タイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ
制御回路300に送信される。メインCPU201は、S6112の処理を実行した後、
大入賞口開放準備処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す。
[8-6-8.大入賞口開放制御処理]
次に、図194を参照して、特別図柄管理処理(図187参照)中のS6027でメイ
ンCPU201により実行される大入賞口開放制御処理について説明する。図194は、
第6のパチンコ遊技機における大入賞口開放制御処理の一例を示すフローチャートである
なお、この大入賞口開放制御処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中
のS6027で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、大入賞口開
放制御処理が第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS6027で呼び出さ
れた場合、第2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「4」であるか否かを判定す
る(S6121)。
S6121において特別図柄の制御状態番号が「4」でないと判定された場合(S61
21がNO判定の場合)、メインCPU201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理
を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す。
一方、S6121において特別図柄の制御状態番号が「4」であると判定された場合(
S6121がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6122に移す。
S6122において、メインCPU201は、大入賞口(第1大入賞口6131、第2
大入賞口6151)に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であるか否かを判定する。こ
の処理では、大入賞口への遊技球の入賞個数を計数する大入賞口入賞カウンタにより計数
された値が最大入賞個数の値であるか否かが判定される。なお、大入賞口入賞カウンタに
より計数された大入賞口入賞カウンタ値は、メインRAM203内の所定領域に格納され
る。
S6122において、メインCPU201は、大入賞口(第1大入賞口6131、第2
大入賞口6151)に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数でないと判定された場合には
、処理をS6123に移し、大入賞口(第1大入賞口6131、第2大入賞口6151)
に入賞した遊技球の個数が最大入賞個数であると判定された場合には、処理をS6128
-1に移す。
S6128-1において、メインCPU201は、大当り遊技状態(大当りフラグがオ
ン)であるか否かを判定する。メインCPU201は、大当り遊技状態であると判定した
場合には、処理をS6124に移し、大当り遊技状態でない(すなわち、小当り遊技状態
である)と判定した場合には、処理をS6128-2に移す。
S6123において、メインCPU201は、大入賞口(第1大入賞口6131、第2
大入賞口6151)の最大開放時間が経過したか否かを判定する。この処理では、大入賞
口関連各種設定処理(図193のS6109参照)においてセットされた最大開放時間が
経過しているか否かが判定される。
S6123において大入賞口(第1大入賞口6131、第2大入賞口6151)の最大
開放時間が経過していないと判定された場合(S6123がNO判定の場合)、メインC
PU201は、大入賞口開放制御処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図187参照
)に戻す。
一方、S6123において大入賞口(第1大入賞口6131、第2大入賞口6151)
の最大開放時間が経過していると判定された場合(S6123がYES判定の場合)、メ
インCPU201は、処理をS6124に移す。
S6124において、メインCPU201は、大入賞口(第1大入賞口6131、第2
大入賞口6151)を閉鎖させるための閉鎖設定処理を行う。メインCPU201は、S
6124の処理を実行した後、処理をS6125に移す。
S6125において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「3」にセッ
トする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「3」にセットする処理(S
6125)を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放制御処理の
終了後に、再び、大入賞口開放準備処理(図187のS6026参照)が行われることと
なる。メインCPU201は、S6125の処理を実行した後、処理をS6126に移す
S6126において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を行う
。メインCPU201は、S6126の処理を実行した後、処理をS6127に移す。
S6127において、メインCPU201は、大当り遊技状態のときであれば、ラウン
ド間表示コマンドの送信予約処理を行う。この処理で送信予約されたラウンド間表示コマ
ンドは、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS32
2参照)において、サブ制御回路300に送信される。なお、小当り遊技状態のときには
、ラウンド間表示コマンドの送信予約処理は行われない。そして、S6127の処理後、
メインCPU201は、大入賞口開制御処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図18
7参照)に戻す。
S6128-2において、メインCPU201は、大入賞口(第1大入賞口6131、
第2大入賞口6151)を閉鎖させるための閉鎖設定処理を行う。メインCPU201は
、S6128-2の処理を実行した後、処理をS6128-3に移す。
S6128-3において、メインCPU201は、特別図柄の制御状態番号を「5」に
セットする処理を行う。このように、特別図柄の制御状態番号を「5」にセットする処理
を行って制御状態番号を切り替えることにより、この大入賞口開放制御処理の終了後に、
大当り終了処理(図187のS6028参照)が行われることとなる。メインCPU20
1は、S6128-3の処理を実行した後、処理をS6128-4に移す。
S6128-4において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理を
行う。メインCPU201は、S6128-4の処理を実行した後、処理をS6128-
5に移す。
S6128-5において、メインCPU201は、小当り終了表示コマンドの送信予約
処理を行う。この処理で送信予約された小当り終了表示コマンドは、次回のシステムタイ
マ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御
回路300に送信される。そして、S6128-5の処理後、メインCPU201は、大
入賞口開制御処理を終了し、処理を特別図柄管理処理(図187参照)に戻す。
[8-6-9.大当り終了処理]
次に、図195を参照して、特別図柄管理処理(図187参照)中のS6028でメイ
ンCPU201により実行される大当り終了処理について説明する。図195は、第6の
パチンコ遊技機における大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この大当り終了処理が第1特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS6
028で呼び出された場合、第1特別図柄が処理対象となる。同様に、大当り終了処理が
第2特別図柄を処理対象とする特別図柄管理処理中のS6028で呼び出された場合、第
2特別図柄が処理対象となる。
メインCPU201は、先ず、特別図柄の制御状態番号が「5」であるか否かを判定す
る(S6131)。
S6131において特別図柄の制御状態番号が「5」でないと判定された場合(S61
31がNO判定の場合)、メインCPU201は、大当り終了処理を終了するとともに特
別図柄管理処理(図187参照)も終了し、処理を特別図柄制御処理(図186参照)に
戻す。この場合、特別図柄管理処理が呼び出された処理に戻す。
一方、S6131において特別図柄の制御状態番号が「5」であると判定された場合(
S6131がYES判定の場合)、メインCPU201は、処理をS6132に移す。
S6132において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了設定処理を行う。この
処理では、大当り遊技状態や小当り遊技状態に関わる各種カウンタ値(大入賞口開放回数
カウンタ値、大入賞口入賞カウンタ値等)、小当りフラグ、大当りフラグ、図柄確定数カ
ウンタの値、特別図柄休止フラグ等をクリアする処理が行われる。メインCPU201は
、S6132の処理を実行した後、処理をS6133に移す。
S6133において、メインCPU201は、遊技状態設定処理を行う。この遊技状態
設定処理では、図177に示す当り種類決定テーブルを参照し、選択図柄情報に基づいて
、確変フラグ、確変回数、時短フラグ及び時短回数を設定する。具体的には、図177の
当り種類決定テーブルに示すように、第1特別図柄の大当り遊技状態の終了後には、確変
フラグ=1(高確遊技状態)を設定し、確変回数=120を設定し、時短フラグ=1(時
短遊技状態)を設定し、時短回数=100を設定する。また、第2特別図柄の大当り遊技
状態の終了後には、確変フラグ=1(高確遊技状態)を設定し、確変回数=120を設定
し、時短フラグ=1(時短遊技状態)を設定し、大当りと判定されたときの当選時の遊技
状態が通常遊技状態であったときには、時短回数=100を設定し、大当りと判定された
ときの当選時の遊技状態が通常遊技状態でなければ、時短回数=10000を設定する。
なお、小当り遊技状態の終了後には、確変フラグ、確変回数、時短フラグ及び時短回数の
いずれのデータも設定されない。すなわち、小当り遊技状態を契機としては、遊技状態が
移行(変化)しないことになる。メインCPU201は、S5133の処理を実行した後
、処理をS6034に移す。
S6134において、メインCPU201は、特別図柄遊技終了処理を行う。この処理
では、図192を参照して説明した特別図柄遊技終了処理が行われる。メインCPU20
1は、S6134の処理を実行した後、大当り終了処理を終了し、処理を特別図柄管理処
理(図187参照)に戻す。
なお、メインCPU201は、割込禁止区間を設定し、上述の大当り終了処理を割込禁
止区間内で行うことが好ましい。
[8-6-10.普通図柄制御処理]
次に、図196を参照して、主制御メイン処理(図20~図23参照)でメインCPU
201により実行される普通図柄制御処理について説明する。なお、図196に示される
普通図柄制御処理に先だって、メインCPU201は、特別図柄制御処理と同様に、普通
図柄の始動条件が成立しているか否かの判定を行っていることは言うまでもない。
図196は、第6のパチンコ遊技機における普通図柄制御処理の一例を示すフローチャ
ートである。なお、図196に示すフローチャート中の各処理の右方に括弧書きで記載し
た数値(「0」~「4」)は、普通図柄の制御状態番号である。メインCPU201は、
普通図柄の制御状態番号に対応する各処理を実行することにより、普通図柄ゲームを進行
させる。
メインCPU201は、先ず、普通図柄の待ち時間が0であるか否かを判定する(S6
300)。
S6300において普通図柄の待ち時間が0でないと判定された場合、メインCPU2
01は、普通図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイン処理のS41(図21参照)に
移す。一方、普通図柄の待ち時間が0であると判定された場合、メインCPU201は、
処理をS6301に移す。
S6301において、メインCPU201は、普通図柄の制御状態番号をロードする。
メインCPU201は、S6301の処理を実行した後、処理をS6310に移す。なお
、メインCPU201は、S6301の処理で読み出された制御状態番号に基づいて、S
6310以降の処理を行う。
S6310において、メインCPU201は、普通図柄可変表示開始処理を行う。この
S6310の処理は、普通図柄の制御状態番号が「0」である場合に行われる処理である
。この普通図柄の可変表示開始処理の詳細については、図197を参照して後述する。な
お、普通図柄の制御状態番号が「0」でない場合には、メインCPU201は、処理をS
6320に移す。
S6320において、メインCPU201は、普通図柄可変表示終了処理を行う。この
S6320の処理は、普通図柄の制御状態番号が「1」である場合に行われる処理である
。なお、普通図柄の制御状態番号が「1」でない場合には、メインCPU201は、処理
をS6330に移す。
この普通図柄可変表示終了処理において、メインCPU201は、普通図柄の可変表示
時間が終了したか否かの判定を行い、普通図柄の可変表示時間が終了したと判定したとき
には、予め定められた普通図柄の図柄確定時間(例えば、540msec)を、メインR
AM203内の普通別図柄の待ち時間にセットし、普通図柄の制御状態番号を「2」にセ
ットする。この普通図柄の待ち時間は、例えば2msec周期で行われるシステムタイマ
割込処理内において普通図柄タイマカウンタとして減算されていくことになる。なお、普
通図柄の可変表示時間が終了していない場合には、普通図柄の制御状態番号を「1」に保
持し、普通図柄の可変表示時間が終了することを待機することになる。
なお、普通図柄の図柄確定時間は、当りの種類によって異なってもよいし、遊技状態に
応じて異なっていてもよい。例えば、通常遊技状態である場合には、第1の図柄確定時間
(例えば、540msec)とし、時短遊技状態である場合には、第1の図柄確定時間よ
り短い第2の図柄確定時間(例えば、132msec)としてもよい。特に、第6のパチ
ンコ遊技機のように、小当りRUSHを創出するようときには、時短遊技状態である場合
の図柄確定時間を極めて短くすることが望ましい。
S6330において、メインCPU201は、普通図柄遊技判定処理を行う。このS6
330の処理は、普通図柄の制御状態番号が「2」である場合に行われる処理である。な
お、普通図柄の制御状態番号が「2」でない場合には、メインCPU201は、処理をS
6340に移す。
この普通図柄遊技判定処理において、メインCPU201は、普通図柄の導出結果(例
えば、普通図柄当りまたは普通図柄ハズレ)の判定処理を行う。そして、普通図柄の当り
判定処理の結果が普通図柄当りである場合には普通電動役物6146の開放パターン設定
処理を行い、普通図柄の制御状態番号を「3」にセットする。一方、普通図柄の当り判定
処理の結果がハズレである場合には、普通電動役物6146の開放パターン設定処理を行
わずに、普通図柄の制御状態番号を「0」にセットする。
この普通電動役物6146の開放パターン設定処理では、図184に示す普通図柄当り
種類決定テーブルを参照し、遊技状態と、普通図柄当り時選択図柄コマンドとに基づいて
、普通電動役物6146の開放パターン(開放回数、開放時間、ウェイト時間等)を決定
し、決定した開放パターンをセットする。その後、メインCPU201は、決定した普通
電動役物6146の開放パターンに対応する普通電動役物の開放パターンコマンドをサブ
CPU301に送信する。
S6340において、メインCPU201は、普通電動役物開放処理を行う。このS6
340の処理は、普通図柄の制御状態番号が「3」である場合に行われる処理である。な
お、普通図柄の制御状態番号が「3」でない場合には、メインCPU201は、処理をS
6350に移す。
この普通電動役物開放処理において、メインCPU201は、上記S6330の普通図
柄遊技判定処理において決定された普通電動役物6146の開放パターンに従って、普通
電動役物6146の開放処理を行う。そして、普通電動役物6146の開放処理が終了す
ると、普通図柄の制御状態番号を「4」にセットする。
S6350において、メインCPU201は、普通図柄当り終了処理を行う。このS6
350の処理は、普通図柄の制御状態番号が「4」である場合に行われる処理である。メ
インCPU201は、この普通図柄当り終了処理を終了すると、普通図柄制御処理を終了
し、処理を主制御メイン処理(図20~図23参照)に戻す。
この普通図柄当り終了処理において、メインCPU201は、上記S6310~S63
40において決定された普通図柄に関わる各種パラメータ、普通図柄判定領域に記憶され
た各種乱数値をリセット(クリア)する処理を行う。
なお、メインCPU201は、割込み禁止区間を設定し、上述の普通図柄制御処理(S
6300~S6350)を、割込み禁止区間内で行うことが好ましい。
[8-6-11.普通図柄可変表示開始処理]
次に、図197を参照して、普通図柄制御処理(図196参照)中のS6310でメイ
ンCPU201により実行される普通図柄可変表示開始処理の詳細について説明する。図
197は、第6のパチンコ遊技機における普通図柄可変表示開始処理の一例を示すフロー
チャートである。
図197に示されるように、メインCPU201は、先ず、普通図柄の制御状態番号が
「0」であるか否かを判定する(S6311)。
S6311において普通図柄の制御状態番号が「0」でないと判定された場合、メイン
CPU201は、普通図柄可変表示開始処理を終了し、処理を普通図柄制御処理(図19
6参照)に戻す。一方、普通図柄の制御状態番号が「0」であると判定された場合、メイ
ンCPU201は、処理をS6312に移す。
S6312において、メインCPU201は、普通図柄の始動情報のシフト処理を行う
。この処理では、メインRAM203の普通図柄始動記憶領域(1)に記憶された始動情
報を普通図柄判定領域(0)にシフトし、普通図柄始動記憶領域(2)~普通図柄始動記
憶領域(4)に記憶された始動情報を普通図柄始動記憶領域(1)~普通図柄始動記憶領
域(3)にシフトする。メインCPU201は、S6312の処理を実行した後、処理を
S6313に移す。
S6313において、メインCPU201は、普通図柄の当り判定処理を行う。この処
理では、メインCPU201は、図182に示す普通図柄の当り判定テーブルを参照し、
遊技状態と、普通図柄判定領域(0)に記憶された普通図柄当り判定用乱数値とに基づい
て、当落判定値データ(「普通図柄当り」または「普通図柄ハズレ」)を決定する。メイ
ンCPU201は、S6313の処理を実行した後、処理をS6314に移す。
S6314において、メインCPU201は、普通図柄決定処理を行う。この処理では
、メインCPU201は、図183に示す普通図柄判定テーブルを参照し、上述の当落判
定値データ(普通図柄の当り判定処理の結果)と、普通図柄判定領域(0)に記憶された
普通図柄の図柄乱数値とに基づいて、「普通図柄当り時選択図柄コマンド」を決定する。
メインCPU201は、S6314の処理を実行した後、処理をS6315に移す。
S6315において、メインCPU201は、普通図柄の変動パターン決定処理を行う
。この処理では、メインCPU201は、図185に示す普通図柄の変動パターンテーブ
ルを参照し、遊技状態と、普通図柄の当落判定値データと、普通図柄当り時選択図柄コマ
ンドとに基づいて、普通図柄の変動パターンと普通図柄の可変表示時間とを決定する。メ
インCPU201は、S6315の処理を実行した後、処理をS6316に移す。
S6316において、メインCPU201は、普通図柄の可変表示時間設定処理を行う
。この処理では、普通図柄の変動パターン決定処理(S6315)で決定された普通図柄
の可変表示時間を、メインRAM203内の普通図柄の待ち時間にセットし、普通図柄表
示部161に普通図柄の変動表示を開始させる。この普通図柄の待ち時間は、例えば2m
sec周期で行われるシステムタイマ割込処理内において普通図柄タイマカウンタとして
減算されていくことになる。メインCPU201は、S6316の処理を実行した後、処
理をS6317に移す。
S6317において、メインCPU201は、普通図柄の制御状態番号に「1」をセッ
トする処理を行う。このように、普通図柄の制御状態番号を「1」にセットする処理を行
って制御状態番号を切り替えることにより、この普通図柄可変表示開始処理の終了後に、
普通図柄可変表示終了処理(図196のS6320参照)が行われることとなる。メイン
CPU201は、S6317の処理を実行した後、処理をS6318に移す。
S6318において、メインCPU201は、普通図柄の変動パターンコマンドの送信
予約処理を行う。なお、この処理で送信予約された普通図柄の変動パターンコマンドは、
次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御コマンド送信処理(図45のS322参照)
において、サブ制御回路1300に送信される。
[8-7.小当りRUSH]
上述した第6のパチンコ遊技機では、「小当りRUSH」を実現することができる。以
下に、小当りRUSHの仕組みについて説明する。
第6のパチンコ遊技機では、高確非時短遊技状態において、第2大入賞口6151への
遊技球の入球頻度が他の遊技状態(例えば、通常遊技状態、高確時短遊技状態、低確時短
遊技状態)と比べて高められることによって、単位時間あたりの発射球数に対して払い出
される遊技価値(例えば賞球数等)の期待値が1を超えうる小当りRUSHとなる。
図173に示すように、右打ちされた遊技球は、ほぼ通過ゲート6126及び普通電動
役物ユニット6145を通過する。高確非時短遊技状態においては、非時短遊技状態が制
御されていることから、普電用シャッタ6147が開放態様となることは困難であり(図
182~図184参照)、普電用シャッタ6147が遊技パネル6100から突出した状
態の閉鎖態様となり、普電用シャッタ6147の上に転動している遊技球を第2大入賞口
6151及び第2始動口6140へと誘導する。
そのため、第2大入賞口6151が開放されていれば、右打ちされた遊技球が普電用シ
ャッタ6147に誘導されて、第2大入賞口6151に入球可能となる。この第2大入賞
口6151に遊技球が入球する毎に、例えば14個の遊技球が払い出されることになる。
そして、第2始動口6140に遊技球が入球すると、特別図柄の当り判定テーブル(図
175参照)に示されるように1/1.07(概算)といった極めて高い確率で小当りを
示す停止表示態様が導出されるだけでなく、右打ち遊技状態の特別図柄の変動パターンテ
ーブル(図181(a)参照)に示されるように可変表示時間が極めて短い超短縮変動が
実行されるため、第2大入賞口6151への遊技球の入球頻度が他の遊技状態(例えば、
通常遊技状態、高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)と比べて高められる。
このようにして、高確非時短遊技状態においては、単位時間あたりの発射球数に対して
払い出される遊技価値(例えば賞球数等)の期待値が1を超えうる小当りRUSHの実現
が可能となっている。
一方、時短遊技状態が制御される遊技状態(高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)で
は、普電用シャッタ6147が遊技パネル6100に埋没した開放態様となりやすく(図
182~図184参照)、右打ちされた遊技球の殆どが第1始動口(右)6120Bに入
球してしまう。そのため、たとえ第2大入賞口6151が開放されていたとしても、第2
大入賞口6151に遊技球が入賞する期待値は低くなっている。しかも、上述したように
、第1始動口(右)6120Bに遊技球が入球したとしても例えば1個の賞球しか払い出
されない。
このように、時短遊技状態が制御される遊技状態(高確時短遊技状態、低確時短遊技状
態)では、単位時間あたりの発射球数に対して払い出される遊技価値(例えば賞球数等)
の期待値が1を超えないようになっている。
また、通常遊技状態では、左打ちが正規な遊技態様とされるが、仮に右打ちを行った場
合、非時短遊技状態が制御されていることから、右打ちされた遊技球が第2始動口614
0に遊技球が入球することが可能になる。しかしながら、上述したように、通常遊技状態
の特別図柄の前半変動パターンテーブル(図179参照)に示されるように、第2始動口
6140への遊技球の入球に基づくときは、特別図柄の可変表示時間が極めて長く設定さ
れた「長変動」の前半変動パターンが決定されるので、単位時間当たりの第2特別図柄の
抽選回数を極めて小さくし、通常遊技状態において遊技者が右打ちを行う実益はないよう
に構成されている。
なお、本実施形態では、高確非時短遊技状態において小当りRUSHとなるように構成
したが、これに限られない。例えば、普通電動役物6146を作動させて第1始動口(右
)6120Bを開放状態とする頻度を高める電サポ制御を実行せずに、特別図柄の可変表
示時間を短縮させる特図短縮制御が実行される高確時短遊技状態において小当りRUSH
となるようにしてもよい。
[8-8.演出フロー]
次に、第6のパチンコ遊技機において行われる演出について、演出全体のフローを用い
て概略を説明する。図198は、第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の演出フロ
ーの一例である。また、図199は、第6のパチンコ遊技機における右打ち遊技状態の演
出フローの一例である。
(通常遊技状態における演出フロー)
左打ちを行う通常遊技状態においては、第1始動口(中)6120Aに遊技球が入球可
能であり、第1特別図柄についての装飾図柄の変動表示およびキャラクタ等の表示演出や
、音声演出、演出ボタン装置6310の操作態様の変化演出等を行う。なお、本実施形態
においては、装飾図柄として、左図柄、中図柄、右図柄の3つの主図柄とその主図柄より
も極めて小さい副図柄とで構成されている。なお、装飾図柄の数および種類はこれに限定
されない。
また、第6のパチンコ遊技機の通常遊技状態においては、主として、「キャラアイコン
」を集めていき、大当りを目指すというゲーム性となっている。
第1始動口(中)6120Aに遊技球が入球すると、表示装置7の表示領域では、全て
の装飾図柄がバラバラで高速で変動表示を開始する(「全図柄の変動開始」)。
全ての装飾図柄が変動表示を行っているときには、「セリフ予告」と「ボタンチャレン
ジ予告」と「桜蓄積予告」のいずれかの予告演出を行うことが可能となっている。なお、
その他の予告が可能であってもよい。
「セリフ予告」は、例えば、複数のキャラクタからいずれかのキャラクタが表示され、
表示されたキャラクタのセリフによって、第1特別図柄の抽選結果が大当りの可能性があ
ることを示唆する予告演出である。
「ボタンチャレンジ予告」は、例えば、演出ボタン装置6310を複数回操作(連打)
して、所定数の「キャラアイコン」、または大当りの期待度(例えば、激熱)や発展する
リーチ内容(例えば、SP)を示した「文字アイコン」を獲得できるか否かを表示する予
告演出である。なお、「ボタンチャレンジ予告」は、いずれのアイコンも獲得できない場
合もある。
「桜蓄積予告」は、例えば、表示装置7の表示領域の全体に桜が舞い、表示装置7の上
部表示領域7a(図173参照)に桜が吸い込まれ、桜を段階的に蓄積していく予告演出
である。そして、蓄積された桜が放出されると、所定数の「キャラアイコン」か「極決戦
への道」へ発展することを示した「極道アイコン」が表示され、「極道アイコン」が表示
されると「極決戦への道」へと発展する。この桜は、当該変動、または先読みによる複数
回の変動にわたって、3段階まで蓄積可能となっており、桜が蓄積すればするほど、「極
道アイコン」が表示される期待度や、表示される「キャラアイコン」の数が多くなるよう
に設定されている。この「桜蓄積予告」の演出内容については、詳しくは図215及び図
216を用いて後述する。
そして、これまでに表示された「キャラアイコン」の数が5個(「キャラアイコン5個
獲得」)であると、「決戦への道」へと発展する。
全図柄の変動開始後、左図柄と右図柄とが仮停止表示(「左右図柄仮停止」)した後に
は、全図柄が停止表示を行う「ハズレ」となるか、「擬似連煽り演出」か「ノーマルリー
チ」かのいずれかの演出を行うことが可能となっている。
「擬似連煽り演出」は、仮停止表示している右図柄が再び変動表示を行い(右図柄スベ
リ)となり、中図柄の位置に「キャラアイコン」が停止するか否かを煽る演出である。そ
して、中図柄の位置に「キャラアイコン」が停止すると、上述した「擬似連演出」が行わ
れ、中図柄の位置に「キャラアイコン」が停止しないと「ハズレ」となる。なお、中図柄
の位置には、複数の「キャラアイコン」も停止可能となっている。
「ノーマルリーチ」は、左図柄と右図柄とが同種の図柄であると行われるリーチ演出で
あり、例えば、中図柄が低速で変動表示を行うリーチ演出である。そして、「ノーマルリ
ーチ」においては、中図柄が左右図柄と異なる種類の図柄で停止表示すると「ハズレ」と
なり、中図柄が左右図柄と同種の図柄で停止表示すると「大当り」となる。また、「ノー
マルリーチ」においては、中図柄が停止表示されずに、中図柄の位置に「キャラアイコン
」が停止すると「擬似連演出」へと発展し、中図柄が高速変動を行うと「忍者リーチ」へ
と発展する。
「忍者リーチ」は、ノーマルリーチよりも大当りの期待度が高いリーチ演出であり、例
えば、忍者キャラクタが左右図柄と同種の中図柄を止めようとするリーチ演出である。そ
して、「忍者リーチ」においては、中図柄が左右図柄と異なる種類の図柄で停止表示する
と「ハズレ」となり、中図柄が左右図柄と同種の図柄で停止表示すると「大当り」となる
。また、「忍者リーチ」においては、中図柄が停止表示されずに、中図柄の位置に「大決
戦アイコン」が停止すると「大決戦リーチ」へと発展する。
また、「キャラアイコン」が停止して「擬似連演出」を行う際に、これまでに表示され
た「キャラアイコン」の数が5個(キャラアイコン5個獲得)であると、「擬似連演出」
を行わずに、「決戦への道」へと発展する。
「決戦への道」及び「極決戦への道」とは、遊技者に演出ボタン装置6310への操作
を所定回数行わせ、特定個数(10個)までの「キャラアイコン」を集める同種の特定の
演出である。この「決戦への道」及び「極決戦への道」においては、詳しくは図220~
図222を用いて後述する。
「決戦への道」は、既に5個のキャラアイコンを獲得していることから、遊技者に演出
ボタン装置6310への操作を5回行わせ、残り5個の「キャラアイコン」を集める演出
である。
「極決戦への道」は、未だキャラアイコンを獲得していないことから、遊技者に演出ボ
タン装置6310への操作を10回行わせ、10個の「キャラアイコン」を集める演出で
ある。
そして、「決戦への道」または「極決戦への道」において、集めた「キャラアイコン」
が10未満(「キャラアイコン10個未満獲得」)であれば「対決リーチ」へと発展し、
集めた「キャラアイコン」が10個(「キャラアイコン10個獲得」)であれば「大決戦
リーチ」へと発展する。
「対決リーチ」は、忍者リーチよりも大当りの期待度が高いリーチ演出であり、例えば
、味方キャラクタが敵キャラクタと対決して、勝利すれば「大当り」となり、敗北すれば
「ハズレ」となるリーチ演出である。さらに、「対決リーチ」においては、「決戦への道
」で集めた「キャラアイコン」を用いたリーチ演出が行われる。また、「対決リーチ」に
おいては、中図柄の位置に「大決戦アイコン」が停止すると、「対決リーチ」から「大決
戦リーチ」へと発展する。この「対決リーチ」においては、詳しくは図223及び図22
4を用いて後述する。
「大決戦リーチ」は、通常遊技状態におけるリーチ演出の中で最も大当りの期待度が高
いリーチ演出であり、例えば、自軍と敵軍とが対決して、自軍が勝利すれば「大当り」と
なり、自軍が敗北すれば「ハズレ」となるリーチ演出である。
(右打ち遊技状態における演出フロー)
右打ち遊技状態のうち、「高確時短遊技状態」及び「低確時短遊技状態」では第1始動
口(右)6120Bに遊技球が入球可能であり、装飾図柄に対応する特別図柄としては第
1特別図柄を優先対応させて、第1特別図柄についての装飾図柄の変動表示およびキャラ
クタ等の表示演出や、音声演出、演出ボタン装置6310の操作態様の変化演出等を行う
。また、「高確非時短遊技状態」では第2始動口6140に遊技球が入球可能であり、装
飾図柄に対応する特別図柄としては第2特別図柄を優先対応させて、第2特別図柄につい
ての装飾図柄の変動表示およびキャラクタ等の表示演出や、音声演出、演出ボタン装置6
310の操作態様の変化演出等を行う。なお、右打ち遊技状態において、第1特別図柄の
み、または第2特別図柄のみが可変表示を行っている場合には、装飾図柄に対応する特別
図柄として可変表示を行っている特別図柄を対応させてもよい。
「高確時短遊技状態」または「低確時短遊技状態」において第1始動口(右)6120
Bに遊技球が入球すると、表示装置7の表示領域では、全ての装飾図柄がバラバラで高速
で変動表示を開始する(「全図柄の変動開始」)。また、「高確非時短遊技状態」におい
て第2始動口6140に遊技球が入球すると、表示装置7の表示領域では、全ての装飾図
柄がバラバラで高速で変動表示を開始する(「全図柄の変動開始」)。
全ての装飾図柄が変動表示を行っているときには、「宝珠内予告」と「蓮の花予告」と
のいずれかの予告演出を行うことが可能となっている。
「宝珠内予告」は、例えば、表示装置7の上部表示領域7a(図173参照)に大当り
の期待度(例えば、激熱)を表示する予告演出である。
「蓮の花予告」は、例えば、つぼみが表示され、つぼみが開くことにより「扉開放演出
」に発展することを示唆する予告演出である。つぼみの表示は、先読みによる複数回の変
動にわたって表示可能となっており、小当り遊技状態が行われているときであっても、つ
ぼみの表示は継続されている。この「蓮の花予告」の演出内容については、詳しくは図2
25を用いて後述する。
また、「高確時短遊技状態」または「低確時短遊技状態」においては、「合戦チャレン
ジ」または「合戦リーチ」のリーチ演出を行うことが可能となっている。
「合戦チャレンジ」は、演出ボタン装置6310が第4操作態様に変化し(図172(
d)参照)、上方に突出した第2演出操作部6312を1回操作(一撃)して、演出用役
物群58(図173参照)が落下すると、第1特別図柄の大当りとなるリーチ演出である
「合戦リーチ」は、味方キャラクタと敵ボスとが対決して、味方キャラクタが攻撃する
毎に、演出ボタン装置6310が操作態様に変化(成長)していき、最終的な演出ボタン
装置6310の操作態様で操作を行い、演出用役物群58(図173参照)が落下すると
、第1特別図柄の大当りとなるリーチ演出である。この「合戦リーチ」の演出内容につい
ては、詳しくは図226及び図227を用いて後述する。
また、「高確非時短遊技状態」においては、「扉開放演出」または「開眼演出」のリー
チ演出を行うことが可能となっている。
「扉開放演出」は、演出ボタン装置6310を複数回操作(連打)して、扉が徐々に開
放していき、扉が完全に開放すると、第2特別図柄の大当りとなるリーチ演出である。
「開眼演出」は、味方キャラクタが徐々に開眼していき、開眼が成功すると、第2特別
図柄の大当りとなるリーチ演出である。
なお、上述した「発展」とは、遊技や演出が進行する際に必要な情報を表示することや
、遊技や演出が進行すること自体を含み、直接的または間接的に遊技や演出が進行するこ
とを含む概念である。また、遊技や演出が進行する際に必要な情報を表示する「発展」に
おいては、所定の発展情報(例えば、アイコン等)を表示したり、表示した発展情報を加
算または減算して表示したりすることも含まれる概念である。
[8-9.サブ制御回路]
以上のような演出を実行するために、主制御回路200からサブ制御回路300に送信
される各種のコマンド等に基づいたサブ制御回路300の制御内容について説明する。
まず、サブ制御回路300のプログラムROM302に記憶されている各種テーブルの
詳細について、図200~図209を用いて説明する。
[8-9-1.通常遊技状態の図柄演出パターン決定テーブル]
通常遊技状態において図柄演出パターンを決定するための図柄演出パターン決定テーブ
ルについて説明する。図200は、第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の図柄演
出パターン決定テーブルの一例である。
「図柄演出パターン」とは、特別図柄についての装飾図柄の変動態様を中心として、そ
れに関連するおよびキャラクタ等の表示演出や、音声演出、演出ボタン装置6310の操
作態様の変化演出等を定めた情報をいう。なお、図柄演出パターンの他に、予告演出パタ
ーン等の各種の表示演出が重畳して実行可能となっている。
また、第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の図柄演出パターンは、特別図柄の
前半変動パターンに対応した「リーチ前演出パターン」と、特別図柄の後半変動パターン
に対応した「リーチ演出パターン」との組み合わせにより構成されている。
図200に示されるように、通常遊技状態の図柄演出パターン決定テーブルは、第1特
別図柄において、第1特別図柄の変動パターンコマンドの「前半変動パターン番号」と、
後述するキャラアイコンが後半に表示される「後半アイコン個数」と「リーチ前演出パタ
ーン」とが対応付けられており、第1特別図柄の変動パターンコマンドの「後半変動パタ
ーン番号」と「後半アイコン個数」と「リーチ演出パターン」とが対応付けられている。
なお、後半変動パターン番号「00H」であるときには、リーチ演出パターンとして、リ
ーチ前演出パターンのみを実行するように「演出終了情報」が決定されることになる。
本実施形態においては、前半変動パターン番号(09H~10H)と後半変動パターン
番号(14H~16H、24H~26H)との組み合わせにより、「決戦への道」または
「極決戦への道」のリーチ前演出パターン9~32のいずれかの実行後には、「対決リー
チ」または「大決戦リーチ」のリーチ演出パターン4~8、12~16のいずれかが実行
可能となっている。そして、「決戦への道」または「極決戦への道」のリーチ前演出パタ
ーン9~32も、「対決リーチ」または「大決戦リーチ」のリーチ演出パターン4~8、
12~16も、「後半アイコン個数」に基づいて決定されるため、両者の演出を「後半ア
イコン個数」により関連付けて、後半アイコン個数が10個であれば「大決戦リーチ」の
リーチ演出パターン8、16を実行し、後半アイコン個数が8、9個であれば「対決リー
チ」のリーチ演出パターン4~7、12~15を実行可能となっている。
通常遊技状態の図柄演出パターン決定テーブルは、第2特別図柄においては、全ての第
2特別図柄の変動パターンコマンドが「待機演出パターン」と対応付けられている。
この「待機演出パターン」とは、装飾図柄として、左図柄、中図柄、右図柄の3つの主
図柄を変動表示させずに待機(停止表示)させたまま、第2特別図柄に対応する副図柄の
みを点滅表示させるものである。この待機演出パターンが実行されても、第2特別図柄が
可変表示していることに遊技者が着目することなく、いわゆるイレギュラーな変動をひっ
そりと終了させることができる。
[8-9-2.右打ち遊技状態の図柄演出パターン決定テーブル]
右打ち遊技状態において図柄演出パターンを決定するための図柄演出パターン決定テー
ブルについて説明する。図201は、第6のパチンコ遊技機における右打ち遊技状態の図
柄演出パターン決定テーブルの一例である。
図201に示されるように、右打ち遊技状態の図柄演出パターン決定テーブルは、特別
図柄の変動パターンコマンド(前半変動パターン番号、後半変動パターン番号)と、選択
率(第1乱数値)と、「図柄演出パターン」とが対応付けられている。
ここで、「選択率」とは、第1の乱数範囲からなる第1乱数値に対して、取得された第
1乱数値が所定の範囲内にあることに対応しているが、説明の便宜上、選択率に読み替え
て記載している。なお、選択率については1~100%の他に0%が含められていてもよ
く、0%の選択率という文言を排除するものではない。以上のことは、図202~図20
9等に示すテーブルにおける「選択率」についても同様である。本実施形態においては、
異なる乱数範囲の複数種類の乱数値を多数備えており、適宜、乱数値の種類の説明を省略
する。
また、第1特別図柄の変動パターンコマンドに基づいて第1図柄演出パターンが決定さ
れ、第2特別図柄の変動パターンコマンドに基づいて第2図柄演出パターンが決定される
が、第1図柄演出パターン及び第2図柄演出パターンの両者が同時に実行される場合(第
1特別図柄と第2特別図柄とが同時変動しているとき等)には、「高確時短遊技状態」ま
たは「低確時短遊技状態」においては、第1図柄演出パターンの実行を優先し、「高確非
時短遊技状態」においては、第2図柄演出パターンの実行を優先することになる。、
[8-9-3.通常遊技状態の後半アイコン個数決定テーブル]
通常遊技状態において、後半アイコン個数を決定するための後半アイコン個数決定テー
ブルについて説明する。図202は、第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の後半
アイコン個数決定テーブルの一例である。なお、後半アイコン個数の決定は、通常遊技状
態の図柄演出パターン(図200参照)を決定する前に先だって行われる。
「後半アイコン個数」とは、「決戦への道」や「極決戦への道」において、キャラアイ
コンが最終的に表示される合計個数をいい、本実施形態においては10個を最大個数とし
ているが、その個数は限定されない。また、「後半アイコン個数」には、後述する「前半
アイコン個数」を含んだ個数となっており、「後半アイコン個数」=「前半アイコン個数
」+αという関係式が成立する。
図202に示されるように、後半アイコン個数決定テーブルは、第1特別図柄の変動パ
ターンコマンド(後半変動パターン番号)と、選択率(第2乱数値)と、「後半アイコン
個数」とが対応付けられている。
本実施形態においては、後半変動パターン番号(16H、26H)に対応して「大決戦
リーチ(リーチ演出パターン8、16:図200参照)」が行われるときには、後半アイ
コン個数として最大個数である10個が決定されるように、後半アイコン個数決定テーブ
ルが構成されている。これにより、「決戦への道」や「極決戦への道」において、キャラ
アイコンが最終的に10個表示されると、「大決戦リーチ」が行われることになる。
[8-9-4.通常遊技状態の前半アイコン個数決定テーブル]
通常遊技状態において、前半アイコン個数を決定するための前半アイコン個数決定テー
ブルについて説明する。図203は、第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の前半
アイコン個数決定テーブルの一例である。
「前半アイコン個数」とは、「通常変動」や「擬似連演出」において、キャラアイコンが
最終的に表示される合計個数をいい、本実施形態においては5個を最大個数としているが
、その個数は限定されない。
図203に示されるように、前半アイコン個数決定テーブルは、第1特別図柄の入賞コ
マンド(前半変動パターン番号)と、選択率(第3乱数値)と、「前半アイコン個数」と
が対応付けられている。
ここで、「第1特別図柄の入賞コマンド」とは、第1のパチンコ遊技機において説明し
たように、第1特別図柄の保留個数を1増加する情報や、第1特別図柄の変動パターン情
報(すなわち第1特別図柄の変動パターンコマンド)等を含むコマンドである。この第1
特別図柄の入賞コマンドは、第1始動口6120A、6120Bに遊技球が入球したとき
に送信予約され(図52のS397参照)、次回のシステムタイマ割込処理中の演出制御
コマンド送信処理(図45のS322参照)において、サブ制御回路300に送信される
。このことは、後述する「第2特別図柄の入賞コマンド」についても同様である(図52
のS403参照)。
本実施形態においては、前半変動パターン番号(09H~0FH)に対応して「決戦へ
の道」が行われるときには、前半アイコン個数として最大個数である5個が決定されるよ
うに、前半アイコン個数決定テーブルが構成されている。これにより、「通常変動」や「
擬似連演出」において、キャラアイコンが最終的に5個表示されると、「決戦への道」が
行われることになる。
[8-9-5.通常遊技状態の前半アイコン個数決定テーブル]
通常遊技状態において、前半アイコン表示シナリオを決定するための前半アイコン表示
シナリオ決定テーブルについて説明する。図204は、第6のパチンコ遊技機における通
常遊技状態の前半アイコン表示シナリオ決定テーブルの一例である。
「前半アイコン表示シナリオ」とは、前半アイコン個数のキャラアイコンを、どこで、
いつ、何個表示するのか等の表示契機、表示時期及び表示個数を定めた情報をいう。
図204に示されるように、前半アイコン表示シナリオ決定テーブルは、第1特別図柄
の入賞コマンド(前半変動パターン番号)と、決定された前半アイコン個数と、選択率(
第4乱数値)と、「前半アイコン表示シナリオ」とが対応付けられている。
また、前半アイコン表示シナリオ決定テーブルの最右欄には、参考として「前半アイコ
ン表示シナリオの内容」を図示している。また、「当該変動」とは、前半アイコン表示シ
ナリオの決定の対象となった始動情報についての特別図柄の抽選が行われ、その抽選に基
づいて行われる装飾図柄の変動表示をいう。
本実施形態においては、前半アイコン表示シナリオは、1~3回の擬似連演出が行われ
るときには、擬似連演出が行われる毎に、1または複数のキャラアイコンを表示可能に構
成されている。これにより、擬似連演出が行われる毎に、キャラアイコンが追加されてい
くことに期待を持たせることができる。
また、本実施形態においては、前半アイコン表示シナリオは、擬似連演出が行われる前
には、「桜蓄積予告」または「ボタンチャレンジ予告」において、1または複数のキャラ
アイコンを表示可能に構成されている。「桜蓄積予告」と「ボタンチャレンジ予告」とは
実行タイミングが異なっており、両者が実行可能に構成されている。
[8-9-6.通常遊技状態の前半アイコン集合順序シナリオ決定テーブル]
通常遊技状態において、前半集合順序シナリオを決定するための前半アイコン集合順序
シナリオ決定テーブルについて説明する。図205は、第6のパチンコ遊技機における通
常遊技状態の前半アイコン集合順序シナリオ決定テーブルの一例である。
「前半集合順序シナリオ」とは、前半アイコン個数に対応した種類のキャラアイコンを
、どのような表示順番で表示するかを定めた情報をいう。
図205に示されるように、前半アイコン集合順序シナリオ決定テーブルは、第1特別
図柄の入賞コマンドと、決定された前半アイコン個数と、選択率(第5乱数値)と、「前
半集合順序シナリオ」とが対応付けられている。
また、前半アイコン表示シナリオ決定テーブルの最右欄には、参考として「前半集合順
序シナリオの内容」を図示している。そして、後述する「西軍モード」におけるキャラア
イコンA~Eを「A」~「E」と図示し、後述する「東軍モード」におけるキャラアイコ
ンF~Jを「F」~「J」と図示している。また、詳しくは図214を用いて後述するが
、「A」と「F」、「B」と「G」、「C」と「H」、「D」と「I」、「E」と「J」
の表示位置は対応しており、同様の役割を有している。
図205に示される前半集合順序シナリオの末尾番号は、「前半アイコン個数」-「表
示順所パターン」を示しており、前半集合順序シナリオ1-1であれば、「前半アイコン
個数1」-「表示順序パターン1」を示していることになる。
本実施形態においては、前半集合順序シナリオの「表示順序パターン」として、
「A→B→C→D→E(F→G→H→I→J)」のような、A(F)から上へと順番(図
214参照)にキャラアイコンが表示される「表示順序パターン1」と、
「D→C→B→A→E(I→H→G→F→J)」のような、E(J)を最後とし、D(I
)から下へと順番(図214参照)にキャラアイコンが表示される「表示順序パターン2
」と、
「D→A→B→C→E(I→F→G→H→J)」のような、D(I)を表示した後に、A
(F)に戻り、A(F)から上へと順番(図214参照)にキャラアイコンが表示される
「表示順序パターン3」と、
「E→D→C→B→A(J→I→H→G→F)」のような、E(J)から下へと順番(図
214参照)にキャラアイコンが表示される「表示順序パターン4」とを有している。な
お、表示順序パターンの数や順序内容は、上記に限定されない。
そして、本実施形態においては、「表示順序パターン1」を通常の表示順序パターンと
して、「表示順序パターン2」を大当りの期待度が向上する表示順序パターン、「表示順
序パターン3」を擬似連予告が行われることを示唆する表示順序パターン、「表示順序パ
ターン4」を決戦の道または極決戦の道の演出が行われることを示唆する表示順序パター
ンとしている。このように、本実施形態においては、キャラクタの表示される順番によっ
ても、今後の遊技内容に対して興味を与え、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
[8-9-7.通常遊技状態の桜蓄積予告決定テーブル]
通常遊技状態において、桜蓄積予告を決定するための桜蓄積予告決定テーブルについて
説明する。図206は、第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態の桜蓄積予告決定テ
ーブルの一例である。
図206に示されるように、桜蓄積予告決定テーブルは、「第1特別図柄の入賞コマン
ド(前半変動パターン番号)」と、「第1特別図柄の保留個数」と、前半アイコン表示シ
ナリオにより決定された桜蓄積予告で表示される「キャラアイコンの表示個数」(図20
4参照)と、選択率(第6乱数値)と、「桜蓄積予告演出パターン」とが対応付けられて
いる。
また、桜蓄積予告決定テーブルの最右欄には、参考として「桜蓄積予告演出パターンの
内容」を図示している。また、「当該変動」とは、桜蓄積予告演出パターンの決定の対象
となった始動情報についての特別図柄の抽選が行われ、その抽選に基づいて行われる装飾
図柄の変動表示をいう。「事前変動」とは、「当該変動」前に開始される装飾図柄の変動
表示をいう。この事前変動に関しては、第1特別図柄の保留個数に応じて複数回実行され
、第1特別図柄の保留個数が4であれば次回の変動から3回の事前変動が実行されること
になり、第1特別図柄の保留個数が3であれば次回の変動から2回の事前変動が実行され
ることになり、第1特別図柄の保留個数が2であれば次回の変動から1回の事前変動が実
行されることになる。本実施形態では、最大2回の事前変動が実行可能に構成しているが
、最大3回の事前変動を実行可能に構成してもよい。
上述したように、「桜蓄積予告」は、桜を段階的に蓄積していく予告演出であり、蓄積
された桜が放出されると、所定数の「キャラアイコン」か「極道アイコン」が表示される
内容である。このため、「桜蓄積予告」は、桜を段階的に蓄積する段階演出と、アイコン
を表示するアイコン表示演出とで構成されているともいえる。
そして、桜蓄積予告の段階演出は、事前変動及び当該変動にわたって実行可能に構成さ
れており、桜蓄積予告のアイコン表示演出は当該変動において実行可能に構成されている
また、桜蓄積予告においては、表示装置7の表示領域の全体に桜が舞い、表示装置7の
上部表示領域7a(図173参照)に桜が吸い込まれようとするが、桜を蓄積することに
失敗する予告演出(桜蓄積0段階予告-YK0)も実行可能となっている。これにより、
桜蓄積予告全体の出現率を高め、桜が蓄積するか否かに興味を与えることができる。
本実施形態においては、桜蓄積予告の段階演出が発展していく毎(桜蓄積1段階予告<
桜蓄積2段階予告<桜蓄積3段階予告の順に)に、「極道アイコン」が表示される期待度
や、表示される「キャラアイコン」の数が多くなるように、桜蓄積予告決定テーブルが構
成されている。これにより、段階演出が発展していくこと(桜が蓄積していくこと)に興
味を与え、より遊技の興趣の向上を図ることができる。特に、桜蓄積予告の段階演出は、
事前変動及び当該変動にわたって実行可能に構成されていることから、複数の変動にわた
って遊技の興趣の向上を図ることができる。
[8-9-8.通常遊技状態の対決リーチの援護アイコン表示シナリオ決定テーブル]
通常遊技状態において、対決リーチで援護アイコンを表示するための援護アイコン表示
シナリオ決定テーブルについて説明する。図207は、第6のパチンコ遊技機における通
常遊技状態の対決リーチの援護アイコン表示シナリオ決定テーブルの一例である。
「援護アイコン表示シナリオ」とは、対決リーチにおいて、遊技者の演出ボタン装置6
310の操作を契機として援護アイコンにより表示される表示内容であって、演出ボタン
装置6310の操作回数と表示内容と対応付けて定めた情報をいう。また、対決リーチの
「援護アイコン」については、詳しくは図223及び図224を用いて後述する。
図207に示されるように、援護アイコン表示シナリオ決定テーブルは、対決リーチに
対応するリーチ演出パターン(図200参照)と、決定された後半アイコン個数と、選択
率(第7乱数値)と、「援護アイコン表示シナリオ」とが対応付けられている。
また、援護アイコン表示シナリオ決定テーブルの最右欄には、参考として「援護アイコ
ン表示シナリオ」を図示している。ここで、「セリフ」とは、援護アイコンに応じたキャ
ラクタのセリフが表示されることをいい、「好機」とは、好機の文字が表示され大当りの
期待があること示し、「激熱」とは、激熱の文字が表示され「好機」よりも大当りの期待
が高いこと示している。また、「LED」とは、LED群46が所定の発光を行うことを
いい、「大決戦」とは、「大決戦アイコン」が表示されることをいう。なお、「援護アイ
コン表示シナリオ」により表示される内容は上記に限定されず、保留画像の表示態様を変
化させる「保留画像の変化」、演出用役物群58(図173参照)を落下させる「演出用
役物」、演出ボタン装置6310の操作態様を変化させる「演出ボタンの変化」等の文字
を表示させてもよい。
本実施形態においては、対決リーチから大決戦リーチに発展するリーチ演出パターン6
、7、14、15であるときには、必ず「大決戦アイコン」が表示されるように、援護ア
イコン表示シナリオ決定テーブルが構成されている。これにより、対決リーチの援護アイ
コンにより「大決戦アイコン」が表示されると、大決戦リーチを行うことができる。
[8-9-9.右打ち遊技状態の蓮の花予告決定テーブル]
右打ち遊技状態において、蓮の花予告を決定するための蓮の花予告決定テーブルについ
て説明する。図208は、第6のパチンコ遊技機における右打ち遊技状態の蓮の花予告決
定テーブルの一例である。
図208に示されるように、蓮の花予告決定テーブルは、「第2特別図柄の入賞コマン
ド(前半変動パターン番号及び後半変動パターン番号)」と、「第2特別図柄の保留個数
」と、選択率(第8乱数値)と、「蓮の花予告演出パターン」とが対応付けられている。
上述したように、「蓮の花予告」は、つぼみが表示され、つぼみが開くことにより「扉
開放演出」に発展することを示唆する予告演出である。つぼみの表示は、複数回の変動(
事前変動)にわたって表示可能となっている。
また、蓮の花予告演出パターンは、「蓮の花成功予告」の予告演出パターンと、「蓮の
花失敗予告」の予告演出パターンとが用意されている。「蓮の花成功予告」の予告演出パ
ターンは、第2特別図柄の入賞コマンドを契機とした蓮の花予告演出パターンの決定後の
次回の変動(事前変動)からつぼみが表示され、当該変動になるとつぼみが開く演出パタ
ーンとなっている。また、「蓮の花失敗予告」の予告演出パターンは、第2特別図柄の入
賞コマンドを契機とした蓮の花予告演出パターンの決定後の次回の変動(事前変動)から
つぼみが表示され、当該変動になるとつぼみが消去する演出パターンとなっている。
本実施形態においては、前半変動パターン番号(41H、45H)に対応して「扉開放
演出」が行われるときには、所定の選択率で「蓮の花成功予告」の予告演出パターンが決
定されるように、蓮の花予告決定テーブルが構成されている。これにより、蓮の花成功予
告が行われた後には、扉開放演出が行われることになる。
[8-9-10.大当り遊技状態の扇子予告決定テーブル]
大当り遊技状態において、扇子予告を決定するための扇子予告決定テーブルについて説
明する。図209は、第6のパチンコ遊技機における大当り遊技状態の扇子予告決定テー
ブルの一例である。
大当り遊技状態における「扇子予告」は、第1特別図柄の大当り遊技状態において、第
1大入賞口6131に遊技球が入球する毎に、表示装置7の表示領域から扇子が落下して
いき、扇子の色によって、特別図柄始動記憶領域に記憶されている始動情報が大当りであ
るか否かを示唆する予告である。すなわち、第1特別図柄の大当り遊技状態において、い
わゆる保留連荘を示唆する予告である。なお、本実施形態では、第1特別図柄の大当り遊
技状態においてのみ「扇子予告」を行うように構成しているが、第2特別図柄の大当り遊
技状態においても「扇子予告」を行うように構成してもよい。
また、「扇子予告」は、第2特別図柄の保留個数が上限個数の2個であること(第2特
別図柄始動記憶領域(1)~(2)のそれぞれに始動情報が記憶されていること)を条件
として行われるものである。なお、第2特別図柄の保留個数に関わらず、「扇子予告」が
行われるように構成してもよい。
図209に示されるように、扇子予告決定テーブルは、第1特別図柄始動記憶領域(1
)~(4)に記憶されている始動情報(大当り情報、ラウンド情報)と、第2特別図柄始
動記憶領域(1)~(2)に記憶されている始動情報(大当り情報、ラウンド情報)と、
選択率(第9乱数値)と、「扇子予告演出パターン」とが対応付けられている。
また、大当り情報は、大当りと判定される大当り判定用乱数値を意味し、ラウンド情報
は、大当り遊技状態におけるラウンド数を決定するための図柄乱数値を意味している。
また、扇子予告演出パターンは、白い扇子が落下する「白扇子予告」の予告演出パター
ンと、赤い扇子が落下する「赤扇子予告」の予告演出パターンと、虹色の扇子が落下する
「虹扇子予告」の予告演出パターンと、金色の扇子が落下する「金扇子予告」の予告演出
パターンとが用意されている。
本実施形態においては、「赤扇子予告」の予告演出パターンは、第1特別図柄始動記憶
領域に3R以上(3R、5R、10R)の大当りの始動情報が記憶されていることを示唆
し、「虹扇子予告」の予告演出パターンは、第1特別図柄始動記憶領域に10Rの大当り
の始動情報が記憶されていることを示唆するように、蓮の花予告決定テーブルが構成され
ている。
また、「金扇子予告」の予告演出パターンは、第2特別図柄始動記憶領域に2Rの大当
りの始動情報が記憶されていることを示唆するように、蓮の花予告決定テーブルが構成さ
れている。
このため、「赤扇子予告」の予告演出パターンと「虹扇子予告」の予告演出パターンと
は、第1特別図柄の大当りを示唆している扇子予告であり、「金扇子予告」の予告演出パ
ターンは、第2特別図柄の大当りを示唆している扇子予告であるともいえる。
本実施形態においては、第1特別図柄始動記憶領域と第2特別図柄始動記憶領域との両
方に大当りの始動情報が記憶されている場合には、第2特別図柄の大当りを示唆する「金
扇子予告」の予告演出パターンが決定できずに、第1特別図柄の大当りを示唆する「赤扇
子予告」の予告演出パターンまたは「虹扇子予告」の予告演出パターンが決定可能となる
ように、蓮の花予告決定テーブルが構成されている。
[8-9-11.サブ制御回路処理]
次に、図210を参照して、サブ制御回路300のサブCPU301により実行される
各種処理の内容について説明する。図210は、第6のパチンコ遊技機におけるサブ制御
回路処理の一例を示すフローチャートである。
図210に示すように、サブCPU301は、先ず、初期化処理を行う(S6500)
。この初期化処理では、例えば、RAMアクセス許可、作業領域の初期化、ハードウェア
初期化、デバイス初期化、アプリケーション初期化、バックアップ復帰初期化等といった
初期化処理が行われる。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS6510
に移す。
なお、上述の初期化処理(S6500)は、電源投入時やバックアップクリア時に実行
される処理であり、電源投入後は、後述のS6510~S6580の処理が繰り返し実行
される。
S6510において、サブCPU301は、データを入力するデータ入力処理を行う。
このデータ入力処理では、コマンド入力ポート308の読込処理と、演出ボタン装置63
10の入力処理との両方の処理が行われる。
コマンド入力ポート308の読込処理では、コマンド入力ポート308にセットされて
いる主制御回路200から送信されたコマンドを読み出す。
また、演出ボタン装置6310の入力処理では、演出ボタン装置6310によって検出
された遊技者の操作に関する操作情報をボタン制御回路310から入力する。また、サブ
CPU301は、ボタン制御回路310から操作情報を入力すると、入力した操作情報を
有効とするか無効として破棄するかを判定するとともに、現在の演出等の状況に応じて、
操作情報の入力を許可する受付時間、入力した操作情報を有効とする有効時間、入力した
操作情報を無効とする無効期間を設定する。
コマンド入力ポート308の読込処理と、演出ボタン装置6310の入力処理とが終了
すると、サブCPU301は、処理をS6520に移す。
S6520において、サブCPU301は、コマンド解析処理を実行する。この処理で
は、S6510の処理で読み込まれたコマンドの解析が行われる。この処理を終了すると
、サブCPU301は、処理をS6530に移す。
S6530において、サブCPU301は、演出態様決定処理を実行する。この処理で
は、例えば、メインCPU201から送信されたコマンドに基づいて、演出パターンを決
定したり、決定した演出演出パターンに基づいて、各種演出装置を動作させるための各種
リクエスト(例えば、描画リクエスト、サウンドリクエスト、ランプリクエスト、および
、役物リクエスト、演出ボタン駆動リクエスト等)を生成したりする。この演出態様決定
処理の詳細については、図211を参照して後述する。この処理を終了すると、サブCP
U301は、処理をS6540に移す。
S6540において、サブCPU301は、描画制御処理を実行する。この処理におい
て、サブCPU301は、描画リクエストを表示制御回路304(図174参照)に送信
する。表示制御回路304は、サブCPU301から送信されたメッセージ(描画リクエ
スト)に基づいて、表示装置7の表示領域に画像を表示させるための描画制御を行う。こ
の処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS6550に移す。
S6550において、サブCPU301は、音声制御処理を実行する。この処理におい
て、サブCPU301は、サウンドリクエストを音声制御回路305(図174参照)に
送信する。音声制御回路305は、サブCPU301から送信されたメッセージ(サウン
ドリクエスト)に基づいて、スピーカー32に音声を出力させるための音声制御を行う。
この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS6560に移す。
S6560において、サブCPU301は、LED制御処理を実行する。この処理にお
いて、サブCPU301は、LEDリクエストをLED制御回路306(図174参照)
に送信する。LED制御回路306は、サブCPU301から送信されたメッセージ(L
EDリクエスト)に基づいて、LED群46を構成するLEDの全部または一部を点灯あ
るいは点滅させるための発光制御を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は、
処理をS6570に移す。
S6570において、サブCPU301は、役物制御処理を実行する。この処理におい
て、サブCPU301は、役物リクエストを役物制御回路307(図174参照)に送信
する。役物制御回路307は、サブCPU301から送信されたメッセージ(役物リクエ
スト)に基づいて、演出用役物群58を構成する全部または一部の役物にかかる演出用駆
動モータ(不図示)を動作させるための駆動制御を行う。この処理を終了すると、サブC
PU301は、処理をS6580に移す。
S6580において、サブCPU301は、演出ボタン制御処理を実行する。この処理
において、サブCPU301は、演出ボタン駆動リクエストをボタン制御回路310(図
174参照)に送信する。ボタン制御回路310は、サブCPU301から送信されたメ
ッセージ(演出ボタン駆動リクエスト)に基づいて、演出ボタン装置6310の操作態様
を変化させたり、演出ボタン装置6310を振動させたりする駆動制御を行う。この処理
を終了すると、サブCPU301は、サブ制御回路処理を終了する。
[8-9-12.演出態様決定処理]
次に、図211を参照して、サブ制御回路処理(図210参照)中のS6530でサブ
CPU301により実行される演出態様決定処理の詳細について説明する。図211は、
第6のパチンコ遊技機における演出態様決定処理の一例を示すフローチャートである。
S6531において、サブCPU301は、演出態様決定処理を実行する。この処理で
は、メインCPU201から送信されたコマンドに基づいて、表示装置7に表示される表
示演出の態様や、スピーカー32から出力される音演出の態様、演出ボタン装置6310
の操作態様等を定めた演出パターンが決定される。この演出態様決定処理の詳細について
は、図212及び図213を参照して後述する。この処理を終了すると、サブCPU30
1は、処理をS6532に移す。
S6532において、サブCPU301は、アニメーションリクエストの生成処理を実
行する。この処理では、上記S6531において決定された演出パターンに基づいてアニ
メーションリクエストを生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理を
S6533に移す。
S6533において、サブCPU301は、描画リクエストの生成処理を実行する。こ
の処理では、S6532において生成されたアニメーションリクエストに基づいて描画リ
クエストを生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS6534に
移す。
S6534において、サブCPU301は、サウンドリクエストの生成処理を実行する
。この処理では、上記S6531において決定された演出パターンに基づいてサウンドリ
クエストを生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS6535に
移す。
S6535において、サブCPU301は、ランプリクエストの生成処理を実行する。
この処理では、上記S6531において決定された演出パターンに基づいてランプリクエ
ストを生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS6536に移す
S6536において、サブCPU301は、役物リクエストの生成処理を実行する。こ
の処理では、上記S6531において決定された演出パターンに基づいて役物リクエスト
を生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、処理をS6537に移す。
S6537において、サブCPU301は、演出ボタン駆動リクエストの生成処理を実
行する。この処理では、上記S6531において決定された演出パターンに基づいて演出
ボタン駆動リクエストを生成する。この処理を終了すると、サブCPU301は、演出態
様決定処理を終了し、処理を描画制御処理(図210参照)に戻す。
[8-9-13.演出パターン決定処理]
次に、図212及び図213を参照して、演出態様決定処理(図211参照)中のS6
531でサブCPU301により実行される演出パターン決定処理の詳細について説明す
る。図212及び図213は、第6のパチンコ遊技機における演出パターン決定処理の一
例を示すフローチャートである。
S6531-1において、サブCPU301は、メインCPU201から送信されたコ
マンドが「第1特別図柄の入賞コマンド」であるか否かを判定する。
S6531-1において「第1特別図柄の入賞コマンド」であると判定された場合、サ
ブCPU301は、処理をS6531-2に移す。一方、「第1特別図柄の入賞コマンド
」でないと判定された場合、サブCPU301は、処理をS6531-7に移す。
S6531-2において、サブCPU301は、第1特別図柄の保留個数を更新して、
第1特別図柄の保留個数に対応する保留画像を更新表示させるための第1保留更新表示処
理を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は処理をS6531-3に移す。
S6531-3において、サブCPU301は、現在の遊技状態が「通常遊技状態」で
あるか否かを判定する。
S6531-3において「通常遊技状態」であると判定された場合、サブCPU301
は、処理をS6531-4に移す。一方、「通常遊技状態」でないと判定された場合、サ
ブCPU301は、サブCPU301は処理をS6531-7に移す。
S6531-4において、サブCPU301は、通常遊技状態における前半アイコン個
数を決定する前半アイコン個数決定処理を行う。
前半アイコン個数決定処理では、図203に示す前半アイコン個数決定テーブルを参照
し、第1特別図柄の入賞コマンドと第3乱数値とに基づいて、前半アイコン個数を決定す
る。この処理を終了すると、サブCPU301は処理をS6531-5に移す。
S6531-5において、サブCPU301は、アイコンシナリオ決定処理を行う。こ
のアイコンシナリオ決定処理では、前半アイコン表示シナリオを決定する前半アイコン表
示シナリオ決定処理と、前半集合順序シナリオを決定する前半集合順序シナリオ決定処理
との両方の処理が行われる。
前半アイコン表示シナリオ決定処理では、図204に示す前半アイコン表示シナリオ決
定テーブルを参照し、第1特別図柄の入賞コマンドと、上記S6531-4で決定された
前半アイコン個数と、第4乱数値とに基づいて、前半アイコン表示シナリオを決定する。
前半集合順序シナリオ決定処理では、図205に示す前半アイコン集合順序シナリオ決
定テーブルを参照し、第1特別図柄の入賞コマンドと、上記S6531-4で決定された
前半アイコン個数と、第5乱数値とに基づいて、前半集合順序シナリオを決定する。
前半アイコン表示シナリオ決定処理と前半集合順序シナリオ決定処理との両方の処理が
終了すると、サブCPU301は処理をS6531-6に移す。
S6531-6において、サブCPU301は、通常遊技状態における桜蓄積予告を決
定する桜蓄積予告決定処理を行う。
桜蓄積予告決定処理では、図206に示す桜蓄積予告決定テーブルを参照し、第1特別
図柄の保留個数と、上記S6531-5で決定された前半アイコン表示シナリオによる桜
蓄積予告で表示されるキャラアイコンの表示個数と、第6乱数値とに基づいて、桜蓄積予
告演出パターンを決定する。この処理を終了すると、サブCPU301は演出パターン決
定処理を終了し、処理をアニメーションリクエストの生成処理(図211参照)に移す。
S6531-7において、サブCPU301は、メインCPU201から送信されたコ
マンドが「第2特別図柄の入賞コマンド」であるか否かを判定する。
S6531-7において「第2特別図柄の入賞コマンド」であると判定された場合、サ
ブCPU301は、処理をS6531-8に移す。一方、「第2特別図柄の入賞コマンド
」でないと判定された場合、サブCPU301は、処理をS6531-10に移す。
S6531-8において、サブCPU301は、第2特別図柄の保留個数を更新して、
第2特別図柄の保留個数に対応する保留画像を更新表示させるための第2保留更新表示処
理を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は処理をS6531-9に移す。
S6531-9において、サブCPU301は、右打ち遊技状態における蓮の花予告を
決定する蓮の花予告決定処理を行う。
蓮の花予告決定処理では、図208に示す蓮の花予告決定テーブルを参照し、第2特別
図柄の入賞コマンドと、第2特別図柄の保留個数と第8乱数値とに基づいて、蓮の花予告
演出パターンを決定する。この処理を終了すると、サブCPU301は演出パターン決定
処理を終了し、処理をアニメーションリクエストの生成処理(図211参照)に移す。
S6531-10において、サブCPU301は、メインCPU201から送信された
コマンドが「大入賞口の入賞コマンド」であるか否かを判定する。
S6531-10において「大入賞口の入賞コマンド」であると判定された場合、サブ
CPU301は、処理をS6531-11に移す。一方、「大入賞口の入賞コマンド」で
ないと判定された場合、サブCPU301は、処理をS6531-20に移す。
S6531-11において、サブCPU301は、大当り遊技状態における扇子予告を
決定する扇子予告決定処理を行う。
扇子予告決定処理では、まず第1特別図柄の大当り遊技状態であるか否かを判定し、第
1特別図柄の大当り遊技状態でなければ、扇子予告決定処理を終了する。次に、第1特別
図柄の大当り遊技状態であれば、第2特別図柄の保留個数が上限個数の2個であるか否か
を判定し、第2特別図柄の保留個数が上限個数の2個でなければ、扇子予告決定処理を終
了する。そして、第1特別図柄の大当り遊技状態であり、かつ、第2特別図柄の保留個数
が上限個数の2個であると、図209に示す扇子予告決定テーブルを参照し、第1特別図
柄始動記憶領域に記憶されている始動情報と、第2特別図柄始動記憶領域に記憶されてい
る始動情報と、第9乱数値とに基づいて、扇子予告演出パターンを決定する。この処理を
終了すると、サブCPU301は演出パターン決定処理を終了し、処理をアニメーション
リクエストの生成処理(図211参照)に移す。
S6531-20において、サブCPU301は、メインCPU201から送信された
コマンドが「特別図柄の変動パターンコマンド」であるか否かを判定する。
S6531-20において「特別図柄の変動パターンコマンド」であると判定された場
合、サブCPU301は、処理をS6531-21に移す。一方、「特別図柄の変動パタ
ーンコマンド」でないと判定された場合、サブCPU301は、処理をS6531-30
に移す。
S6531-21において、サブCPU301は、通常遊技状態における後半アイコン
個数を決定する後半アイコン個数決定処理を行う。
後半アイコン個数決定処理では、図202に示す後半アイコン個数決定テーブルを参照
し、第1特別図柄の変動パターンコマンドと第2乱数値とに基づいて、後半アイコン個数
を決定する。この処理を終了すると、サブCPU301は処理をS6531-22に移す
S6531-22において、サブCPU301は、図柄演出パターンを決定する図柄演
出パターン決定処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は処理をS653
1-23に移す。
図柄演出パターン決定処理では、まず遊技状態を参照し、通常遊技状態であれば図20
0に示す図柄演出パターン決定テーブルを決定し、右打ち遊技状態であれば図201に示
す図柄演出パターン決定テーブルを決定する。
図200に示す図柄演出パターン決定テーブルを決定した場合には、決定した図200
に示す図柄演出パターン決定テーブルを参照し、第1特別図柄の変動パターンコマンドで
あれば、第1特別図柄の変動パターンコマンドと上記S6531-21で決定された後半
アイコン個数とに基づいて、リーチ前演出パターンとリーチ演出パターンとを決定する。
また、通常遊技状態であり、第2特別図柄の変動パターンコマンドであれば、待機演出パ
ターンを決定する。
また、通常遊技状態において、リーチ演出パターンを決定した場合には、図207に示
す援護アイコン表示シナリオ決定テーブルを参照し、リーチ演出パターンと上記S653
1-21で決定された後半アイコン個数とに基づいて、援護アイコン表示シナリオを決定
する。
図201に示す図柄演出パターン決定テーブルを決定した場合には、決定した図201
に示す図柄演出パターン決定テーブルを参照し、特別図柄の変動パターンコマンドと第1
乱数値とに基づいて、図柄演出パターンを決定する。
S6531-23において、サブCPU301は、セリフ予告及びボタンチャレンジ予
告を決定するその他予告演出パターン決定処理を行う。この処理を終了すると、サブCP
U301は演出パターン決定処理を終了し、処理をアニメーションリクエストの生成処理
(図211参照)に移す。
その他予告演出パターン決定処理におけるセリフ予告においては、表示されたキャラク
タのセリフによって大当りの可能性を示唆できるように、図示しないセリフ予告決定テー
ブルを参照し、第1特別図柄の変動パターンコマンドと所定の選択率(第10乱数値等)
とに基づいて、セリフ予告演出パターンを決定する。
また、その他予告演出パターン決定処理におけるボタンチャレンジ予告においては、ま
ず、上記S6531-5で決定された前半アイコン表示シナリオを参照し、前半アイコン
表示シナリオによりボタンチャレンジ予告で表示されるキャラアイコンの表示個数があれ
ば、表示個数のキャラアイコンが表示される第1ボタンチャレンジ予告演出パターンを決
定する。この第1ボタンチャレンジ予告演出パターンにおいては、遊技者が演出ボタン装
置6310を複数回操作することにより、表示個数のキャラアイコンが表示されていくが
、遊技者が演出ボタン装置6310を操作しなかった場合であっても、演出ボタン装置6
310の受付時間の終了後に、表示個数のキャラアイコンが表示される。
一方、その他予告演出パターン決定処理におけるボタンチャレンジ予告において、前半
アイコン表示シナリオによりボタンチャレンジ予告で表示されるキャラアイコンの表示個
数がなければ、大当りの期待度や発展するリーチ内容を示した文字アイコンが表示可能と
なるように、図示しないボタンチャレンジ予告決定テーブルを参照し、第1特別図柄の変
動パターンコマンドと所定の選択率(第11乱数値等)とに基づいて、第2ボタンチャレ
ンジ予告演出パターンを決定する。この第2ボタンチャレンジ予告演出パターンにおいて
は、遊技者が演出ボタン装置6310を複数回操作することにより文字アイコンが表示さ
れていく。なお、第2ボタンチャレンジ予告演出パターンにおいては、遊技者が演出ボタ
ン装置6310を操作しなかった場合には、文字アイコンが表示されないが、演出ボタン
の受付時間の終了後に、文字アイコンが表示されるようにしてもよい。
S6531-30において、サブCPU301は、メインCPU201から送信された
コマンドが「図柄指定コマンド」であるか否かを判定する。
S6531-30において「図柄指定コマンド」であると判定された場合、サブCPU
301は、処理をS6531-31に移す。一方、「図柄指定コマンド」でないと判定さ
れた場合、サブCPU301は、処理をS6531-40に移す。
S6531-31において、サブCPU301は、図柄指定コマンドの種類に応じて停
止表示させる装飾図柄を決定する装飾図柄決定処理を行う。また、図柄指定コマンドの種
類が大当り図柄に対応するコマンドである場合には、大当りのラウンド数データをセット
する。この処理を終了すると、サブCPU301は演出パターン決定処理を終了し、処理
をアニメーションリクエストの生成処理(図211参照)に移す。
S6531-40において、サブCPU301は、メインCPU201から送信された
コマンドが「特別図柄演出停止コマンド」であるか否かを判定する。
S6531-40において「特別図柄演出停止コマンド」であると判定された場合、サ
ブCPU301は、処理をS6531-41に移す。一方、「特別図柄演出停止コマンド
」でないと判定された場合、サブCPU301は、処理をS6531-50に移す。
S6531-41において、サブCPU301は、装飾図柄を停止表示させるための装
飾図柄の停止処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU301は演出パターン決定
処理を終了し、処理をアニメーションリクエストの生成処理(図211参照)に移す。
S6531-50において、サブCPU301は、メインCPU201から送信された
コマンドが「大当り開始表示コマンド」であるか否かを判定する。
S6531-50において「大当り開始表示コマンド」であると判定された場合、サブ
CPU301は、処理をS6531-51に移す。一方、「大当り開始表示コマンド」で
ないと判定された場合、サブCPU301は、処理をS6531-60に移す。
S6531-51において、サブCPU301は、大当り演出を行うための大当り演出
演出パターンを決定する大当り演出決定処理を行う。この大当り演出決定処理では、上記
S6531-31でセットされた大当りのラウンド数データに応じて大当り演出演出パタ
ーンを決定する。この処理を終了すると、サブCPU301は演出パターン決定処理を終
了し、処理をアニメーションリクエストの生成処理(図211参照)に移す。
S6531-60において、サブCPU301は、メインCPU201から送信された
コマンドが「遊技状態指定コマンド」であるか否かを判定する。
S6531-60において「遊技状態指定コマンド」であると判定された場合、サブC
PU301は、処理をS6531-61に移す。一方、「遊技状態指定コマンド」でない
と判定された場合、サブCPU301は、処理をS6531-70に移す。
S6531-61において、サブCPU301は、遊技状態指定コマンドの種類に応じ
て遊技状態を設定する遊技状態設定処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU30
1は処理をS6531-62に移す。
S6531-62において、サブCPU301は、演出モードを決定する演出モード決
定処理を行う。
この演出モード決定処理では、「高確時短遊技状態」のときには演出モードとして「合
戦モード」を設定し、「高確非時短遊技状態」のときには演出モードとして「黄金の刻モ
ード」を設定し、「低確時短遊技状態」のときには演出モードとして「夢幻モード」を設
定する。また、「通常遊技状態」のときには、所定の移行率(第12乱数値等)に基づい
て、「西軍モード」と「東軍モード」とを交互に移行する。また、「通常遊技状態」のと
きに所定の移行率(第12乱数値等)によらず、特別図柄の所定の変動回数によって、「
西軍モード」と「東軍モード」とを移行するように構成してもよい。なお、通常遊技状態
においては、「西軍モード」と「東軍モード」との2つの演出モードに限られず、3以上
の演出モードを移行可能に構成してもよい。この処理を終了すると、サブCPU301は
演出パターン決定処理を終了し、処理をアニメーションリクエストの生成処理(図211
参照)に移す。
S6531-70において、サブCPU301は、メインCPU201から送信された
コマンドが「デモ表示コマンド」であるか否かを判定する。
S6531-70において「デモ表示コマンド」であると判定された場合、サブCPU
301は、処理をS6531-71に移す。一方、「デモ表示コマンド」でないと判定さ
れた場合、サブCPU301は、処理をS6531-73に移す。
S6531-71において、サブCPU301は、遊技の待機中の演出を行うためのデ
モ表示演出パターンを決定するデモ表示演出パターン決定処理を行う。この処理を終了す
ると、サブCPU301は処理をS6531-72に移す。
S6531-73において、サブCPU301は、演出ボタン装置6310の操作態様
を、初期の操作態様としての第1操作態様(図172(a)参照)に戻すことをボタン制
御回路310に指示する演出ボタン初期化処理を行う。この処理を終了すると、サブCP
U301は演出パターン決定処理を終了し、処理をアニメーションリクエストの生成処理
(図211参照)に移す。
なお、演出ボタン初期化処理は、「デモ表示コマンド」を受信したときに行われるよう
に構成しているが、これに加え、少なくとも「特別図柄の入賞コマンド」、「特別図柄の
変動パターンコマンド」、「特別図柄演出停止コマンド」または「大当り開始表示コマン
ド」のいずれかのコマンドを受信したときにも行われるように構成してもよい。
また、現在の遊技状態と各種のコマンドに応じて、演出ボタン初期化処理が行われるよ
うに構成してもよい。例えば、演出ボタン初期化処理は、「デモ表示コマンド」を受信し
たときには遊技状態に関わらず行うものの、通常遊技状態における「特別図柄の入賞コマ
ンド」、「特別図柄の変動パターンコマンド」または「特別図柄演出停止コマンド」のい
ずれかのコマンドを受信したときにも行われるように構成してもよい。特に、遊技状態に
よって特別図柄の平均変動時間等が異なることや、演出ボタン装置6310の操作頻度が
異なることから、その遊技状態を鑑みながら演出ボタン装置6310の初期化を行うこと
ができる。
S6531-13において、サブCPU301は、その他、メインCPU201から送
信された各種コマンドに応じた演出パターンを決定する。この処理を終了すると、サブC
PU301は演出パターン決定処理を終了し、処理をアニメーションリクエストの生成処
理(図211参照)に移す。
[8-10.演出内容]
以上の主制御回路200及びサブ制御回路300等の制御により実行される演出につい
て、表示装置7の表示領域に表示される表示画像の演出内容の一例について説明する。
(通常表示画像)
まず、通常遊技状態における「西軍モード」及び「東軍モード」の通常表示画像につい
て説明する。図214は、第6のパチンコ遊技機における通常遊技状態における西軍モー
ド及び東軍モードの通常表示画像の一例であり、図214(a)は、通常遊技状態におけ
る西軍モードの通常表示画像の一例であり、図214(b)は、通常遊技状態における東
軍モードの通常表示画像の一例である。
図173で上述したように、第6のパチンコ遊技機においては、表示装置7の表示領域
の前面側に環状の構造物である演出区画部6116が配置されており、演出区画部611
6の内側に、表示装置7の表示領域として上部表示領域7aが形成されてる。この上部表
示領域7aには、後述する各種アイコン、文字等が表示されることになる。
図214(a)に示すように、通常遊技状態における西軍モードの通常表示画像におい
ては、表示装置7の表示領域の中央側に、第1特別図柄に対応した装飾図柄の主図柄とし
ての左図柄6071L、中図柄6071C、右図柄6071Rが表示可能に構成されてい
る。また、表示装置7の表示領域の右隅には、第1特別図柄に対応した装飾図柄の副図柄
としての第1副図柄6071A、第2特別図柄に対応した装飾図柄の副図柄としての第2
副図柄6072Aが小さく表示可能に構成されている。通常遊技状態においては、第1特
別図柄の可変表示が行われる場合には、左図柄6071L、中図柄6071C、右図柄6
071R及び第1副図柄6071Aの変動表示が行われるが、第2特別図柄の可変表示が
行われる場合には、第2副図柄6072Aのみの変動表示が行われることになる。
また、西軍モードの通常表示画像においては、表示装置7の表示領域の左下に、第1特
別図柄の保留個数が表示可能となっており、第1特別図柄の保留個数に応じて、第1特別
図柄始動記憶領域(1)に始動情報が記憶されていることを示す特1第1保留画像607
2a、第1特別図柄始動記憶領域(2)に始動情報が記憶されていることを示す特1第2
保留画像6072b、第1特別図柄始動記憶領域(3)に始動情報が記憶されていること
を示す特1第3保留画像6072c、第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動情報が記憶
されていることを示す特1第4保留画像6072dが表示可能に構成されている。なお、
本実施形態には、第2特別図柄の保留個数が表示されていないが、第2特別図柄の保留個
数を表示する数字等も表示可能に構成されている。
そして、西軍モードの通常表示画像においては、表示装置7の表示領域の左側に、キャ
ラアイコンが表示されたことを示す西軍アイコン表示部6074Lが形成されている。こ
の西軍アイコン表示部6074Lは、キャラアイコンA(例えば、西軍将軍A参戦)が表
示されたことを示すアイコンA表示画像6074a、キャラアイコンB(例えば、西軍将
軍B参戦)が表示されたことを示すアイコンB表示画像6074b、キャラアイコンC(
例えば、西軍将軍C参戦)が表示されたことを示すアイコンC表示画像6074c、キャ
ラアイコンD(例えば、西軍将軍D参戦)が表示されたことを示すアイコンD表示画像6
074d、キャラアイコンE(例えば、西軍将軍E参戦)が表示されたことを示すアイコ
ンE表示画像6074eが表示可能に構成されている。詳しくは、後述するが、各キャラ
アイコンが表示されると、そのキャラアイコンに対応した西軍アイコン表示部6074L
のアイコン表示画像が点灯表示されることになる。
図214(b)に示すように、通常遊技状態における東軍モードの通常表示画像におい
ては、西軍モードと同様に、左図柄6071L、中図柄6071C、右図柄6071R、
第1副図柄6071A、第2副図柄6072A、特1第1保留画像6072a、特1第2
保留画像6072b、特1第3保留画像6072c、特1第4保留画像6072dが表示
可能に構成されている。
そして、東軍モードの通常表示画像においては、表示装置7の表示領域の右側に、キャ
ラアイコンが表示されたことを示す東軍アイコン表示部6074Rが形成されている。こ
の東軍アイコン表示部6074Rは、キャラアイコンF(例えば、東軍将軍F参戦)が表
示されたことを示すアイコンF表示画像6074f、キャラアイコンG(例えば、東軍将
軍G参戦)が表示されたことを示すアイコンG表示画像6074g、キャラアイコンH(
例えば、東軍将軍H参戦)が表示されたことを示すアイコンH表示画像6074h、キャ
ラアイコンI(例えば、東軍将軍I参戦)が表示されたことを示すアイコンI表示画像6
074i、キャラアイコンJ(例えば、東軍将軍J参戦)が表示されたことを示すアイコ
ンJ表示画像6074jが表示可能に構成されている。詳しくは、後述するが、各キャラ
アイコンが表示されると、そのキャラアイコンに対応した東軍アイコン表示部6074R
のアイコン表示画像が点灯表示されることになる。
本実施形態では、通常遊技状態の西軍モードにおいては、キャラアイコンA~キャラア
イコンEが上述した「前半アイコン」に相当しており、西軍アイコン表示部6074Lで
点灯表示されるアイコン表示画像の個数が、上述した「前半アイコン個数」に相当してい
る。また、通常遊技状態の東軍モードにおいては、キャラアイコンF~キャラアイコンJ
が「前半アイコン」に相当しており、東軍アイコン表示部6074Rで点灯表示されるア
イコン表示画像の個数が、上述した「前半アイコン個数」に相当している。
なお、本実施形態では、西軍アイコン表示部6074L及び東軍アイコン表示部607
4Rを所定の表示画像として表示装置7を用いて構成しているが、複数個所を個別に点灯
可能な演出用のLED表示器を別途備え、演出用のLED表示器を用いて構成してもよい
(桜蓄積予告の演出)
次に、「桜蓄積予告」の演出について説明する。図215及び図216は、第6のパチ
ンコ遊技機における桜蓄積予告の演出を説明する表示画像の一例である。
なお、桜蓄積予告の演出を説明においては、図214で付した符号は文字が小さくなり
視認性に欠け、演出内容の説明の邪魔になる恐れがあるため、符号の図示は省略する。ま
た、極めて小さく表示される第1副図柄6071A、第2副図柄6072Aの図示につい
ても省略する。このことは、図217~図227で説明する演出においても同様である。
図215及び図216を用いて、桜を段階的に蓄積する段階演出が事前変動と当該変動
の変動開始との2段階にわたって行われ、当該変動で「2個のキャラアイコン」を表示す
る桜蓄積2段階予告-YK7の予告演出パターン(図206参照)に対応した桜蓄積予告
の演出、または、桜を段階的に蓄積する段階演出が事前変動と当該変動の変動開始との2
段階にわたって行われ、当該変動で「極道アイコン」を表示する桜蓄積2段階予告-YK
24の予告演出パターン(図206参照)に対応した桜蓄積予告の演出の一例について説
明する。
図215(a)は、第1特別図柄の保留個数が2個であるときに装飾図柄が停止表示を
行っているときの表示画像の一例である。また、図215(a)に示すように、西軍アイ
コン表示部には、いずれのアイコン表示画像が点灯表示されていない。
図215(b)は、図215(a)の状態から事前変動として、装飾図柄の変動表示が
開始されたときの表示画像の一例である。図215(b)に示すように、装飾図柄の変動
表示が開始されると、事前変動の変動開始において、表示装置7の表示領域の全体に桜が
舞い、上部表示領域7aに桜が吸い込まれようとする表示画像の演出が行われる。
図215(c)は、図215(b)の状態から上部表示領域7aに桜が吸い込まれ、装
飾図柄が停止表示を行っているときの表示画像の一例である。図215(c)に示すよう
に、上部表示領域7aに桜が吸い込まれると、上部表示領域7aに桜が1段階蓄積された
ことを示す1段階蓄積画像が表示され、その後に、装飾図柄が停止表示を行う。なお、上
部表示領域7aに桜が吸い込まれようとするが、桜を蓄積することに失敗する桜蓄積予告
(桜蓄積0段階予告-YK0)である場合には、上部表示領域7aに1段階蓄積画像が表
示されないことになる。
図215(d)は、図215(c)の状態か当該変動として、装飾図柄の変動表示が開
始されたときの表示画像の一例である。図215(d)に示すように、装飾図柄の変動表
示が開始されると、当該変動の変動開始において、表示装置7の表示領域の全体に桜が舞
い、上部表示領域7aに桜が吸い込まれようとする表示画像の演出が行われる。
図216(e)は、図215(d)の状態から上部表示領域7aに桜が吸い込まれたと
きの表示画像の一例である。図216(e)に示すように、上部表示領域7aに新たに桜
が吸い込まれると、上部表示領域7aに桜が2段階蓄積されたことを示す2段階蓄積画像
が表示される。
図216(f)は、図216(e)の状態からボタンチャレンジ予告等よってキャラア
イコンA(例えば、西軍将軍A参戦)が表示されたときの表示画像の一例である。図21
6(f)に示すように、桜蓄積予告とは異なるボタンチャレンジ予告等よってキャラアイ
コンA(例えば、西軍将軍A参戦)が表示されると、西軍アイコン表示部にアイコンA表
示画像が点灯表示され、上部表示領域7aに2段階蓄積画像とキャラアイコン数を示す文
字画像として「1人結集中」とが表示される。
図216(g)は、上部表示領域7aに蓄積された桜が放出されたときの表示画像の一
例である。図216(g)に示すように、リーチ前等の所定のタイミングになると、上部
表示領域7aに蓄積された桜が放出され、表示領域の全体を桜が覆い隠すような表示が行
われる。なお、上部表示領域7aに蓄積された桜が放出されるタイミングは、適宜設計変
更自由である。
図216(h-1)は、桜が放出された後に、極決戦への道へと発展することを示す「
極道アイコン」が表示されたときの表示画像の一例である。図216(h-1)に示すよ
うに、桜蓄積2段階予告-YK24である場合には、放出された桜が消えると、極決戦へ
の道へと発展することを示す「極道アイコン」が表示される。その後、極決戦への道の演
出が行われることになる。
図216(h-2)は、桜が放出された後に、2個のキャラアイコンが表示されたとき
の表示画像の一例である。図216(h-2)に示すように、桜蓄積2段階予告-YK7
である場合には、放出された桜が消えると、キャラアイコンB(例えば、西軍将軍B参戦
)とキャラアイコンC(例えば、西軍将軍C参戦)との2個のキャラアイコンが表示され
る。そして、西軍アイコン表示部にアイコンB表示画像及びアイコンC表示画像が点灯表
示され、上部表示領域7aにキャラアイコン数を示す文字画像として「3人結集中」が表
示される。
なお、図215及び図216においては、桜蓄積2段階予告-YK7及び桜蓄積2段階
予告-YK24の予告演出パターンに対応した桜蓄積予告の演出の一例について説明した
が、桜蓄積予告の他の予告演出パターン(図206参照)についても同様である。
このように、本実施形態の桜蓄積予告は、事前変動及び当該変動にわたって(または当
該変動のみで)段階演出が発展していくことにより遊技の期待感を段階的に向上させてい
き、その表示結果にも興味を沸かせて、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
(擬似連演出の演出)
次に、「擬似連演出」の演出について説明する。図217~図219は、第6のパチン
コ遊技機における擬似連演出を説明する表示画像の一例である。
図217~図219を用いて、2回の擬似連演出を行い、5個のキャラアイコンが表示
されて決戦への道へと発展する前半アイコン表示シナリオA38、A39(図204参照
)に対応する擬似連演出の一例について説明する。また、図217~図219を用いて説
明される擬似連演出のキャラアイコンの表示順序は、表示順序パターン1に対応した前半
集合順序シナリオ5-1(図205参照)に基づくものである。
図217(a)は、左図柄、中図柄及び右図柄のすべての装飾図柄が変動表示を行って
るときの表示画像の一例である。図217(a)に示すように、西軍アイコン表示部のア
イコンA表示画像及びアイコンB表示画像が点灯表示され、上部表示領域7aにキャラア
イコン数を示す文字画像として「2人結集中」が表示されている。
図217(b)は、左図柄が仮停止表示を行った後、右図柄も仮停止表示を行ったとき
の表示画像の一例である。
図217(c)は、図217(b)の状態から、仮停止表示している右図柄が再び変動
表示を開始(右図柄スベリ)したときの表示画像の一例である。
図217(d)は、中図柄の位置に所定のキャラアイコンが停止するか否かを煽る1回
目の擬似連煽り演出が行われているときの表示画像の一例である。図217(d)に示す
ように、右図柄の変動表示が行われているときに、中図柄の位置に「キャラアイコンC(
西軍将軍C参戦)」が停止するか否かを煽る表示が行われる。
図218(e)は、中図柄の位置に所定のキャラアイコンが停止して、1回目の擬似連
煽り演出が成功したときの表示画像の一例である。図218(e)に示すように、擬似連
煽り演出が成功して、中図柄の位置に「キャラアイコンC(西軍将軍C参戦)」が停止す
ると、西軍アイコン表示部にアイコンC表示画像が点灯表示され、上部表示領域7aにキ
ャラアイコン数を示す文字画像として「3人結集中」が表示される。
なお、1回目の擬似連煽り演出が失敗したときには、「キャラアイコンC(西軍将軍C
参戦)」が消去され、右図柄が左図柄と異なる種類の図柄で仮停止表示を行った後、すべ
ての装飾図柄が停止表示して「ハズレ」となる。
図218(f)は、中図柄の位置に所定のキャラアイコンが停止して、1回目の擬似連
演出が行われているときの表示画像の一例である。図218(f)に示すように、1回目
の擬似連演出として、1回目の擬似連演出を示す「擬似×1回」が表示されるとともに、
左図柄、中図柄及び右図柄のすべての装飾図柄が変動表示を開始する。
図218(g)は、2回目の擬似連煽り演出が行われているときの表示画像の一例であ
る。図218(g)に示すように、左図柄の仮停止表示が行われると、中図柄の位置に「
キャラアイコンD(西軍将軍D参戦)」及び「キャラアイコンE(西軍将軍E参戦)」が
停止するか否かを煽る表示が行われる。
図218(h)は、中図柄の位置に所定のキャラアイコンが停止して、2回目の擬似連
煽り演出が成功したときの表示画像の一例である。図218(h)に示すように、中図柄
の位置に「キャラアイコンD(西軍将軍D参戦)」及び「キャラアイコンE(西軍将軍E
参戦)」が停止すると、西軍アイコン表示部にアイコンD表示画像及びアイコンE表示画
像が点灯表示され、上部表示領域7aにキャラアイコン数を示す文字画像として「5人結
集中」が表示される。
また、2回目の擬似連煽り演出が失敗したときには、「キャラアイコンD(西軍将軍D
参戦)」及び「キャラアイコンE(西軍将軍E参戦)」が消去され、右図柄が左図柄と同
種の図柄で仮停止表示を行い、ノーマルリーチを行うことになる。
図219(i)は、中図柄の位置に所定のキャラアイコンが停止して、2回目の擬似連
演出が行われているときの表示画像の一例である。図219(i)に示すように、2回目
の擬似連演出として、2回目の擬似連演出を示す「擬似×2回」が表示されるとともに、
左図柄、中図柄及び右図柄のすべての装飾図柄が変動表示を開始する。
図219(j)は、西軍アイコン表示部にすべてのアイコン表示画像が点灯表示され、
決戦への道へと発展することを示す「道アイコン」が表示されたときの表示画像の一例で
ある。図219(j)に示すように、2回目の擬似連演出が開始後に、西軍アイコン表示
部にすべてのアイコン表示画像が点灯表示されたことに伴い、決戦への道へと発展するこ
とを示す「道アイコン」が表示される。その後、決戦への道の演出が行われることになる
なお、図217~図219においては、前半アイコン表示シナリオA38またはA39
と、前半集合順序シナリオ5-1とに対応する擬似連演出の一例について説明したが、他
の前半アイコン表示シナリオ(図204参照)や他の前半集合順序シナリオ(図205参
照)に対応する擬似連演出についても同様である。
このように、本実施形態の擬似連演出は、単に再変動が行われるか否かだけではなく、
再変動の際に表示されるキャラアイコンの数やキャラアイコンの種類、キャラアイコンの
表示順番等にも新たな興味を与え、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
(決戦への道の演出)
次に、「決戦への道」の演出について説明する。図220及び図221は、第6のパチ
ンコ遊技機における決戦への道の演出を説明する表示画像の一例である。
図220及び図221を用いて、西軍モードから発展して行われる決戦への道の演出で
あって、8個のキャラアイコンが表示されて対決リーチへと発展するリーチ前演出パター
ン9、12、15、18、21、24、27、30(図200参照)に対応した決戦への
道の演出の一例について説明する。
ここで、決戦への道は、所定時間が終了するまでに、遊技者に第1操作回数の演出ボタ
ン装置6310の操作を行わせ、10個のキャラアイコンを集めることを目指す演出であ
り、第1操作回数の演出ボタン装置6310の操作を行うことが可能な「操作演出時間」
が設定されている。本実施形態においては、演出ボタン装置6310の受付時間3秒とそ
の操作結果により所定のアイコンを表示する表示時間1秒とを1セット(4秒)として、
第1操作回数として5回の演出ボタン装置6310の操作が行えるように、「決戦への道
の操作演出時間」は20秒に設定されている。この決戦への道の操作演出時間や演出ボタ
ン装置6310の受付時間の構成等に関しては、詳しくは、図228を用いて後述する。
図220及び図221に示すように、西軍モードから発展して行われる決戦への道の演
出においては、西軍アイコン表示部のすべてのアイコン表示画像が点灯表示されているこ
とが前提であるので、西軍アイコン表示部の近傍には、西軍アイコン表示部のすべてのア
イコン表示画像が点灯表示されていることを示す「西軍結集」の文字画像が表示されてい
る。また、表示装置7の表示領域の左下方に「決戦への道の操作演出時間」が終了するま
での秒数をカウントダウンする「カウントダウン表示画像」が表示されている。なお、本
実施形態においては、「カウントダウン表示画像」は、演出ボタン装置6310の最大操
作回数を示唆していることになる(図228参照)が、カウントダウン表示画像に代わり
、演出ボタン装置6310の最大操作回数を示す回数画像を表示してもよい。
図220(a)は、演出ボタン装置6310の1回目の操作を行うことが可能であると
きの表示画像の一例である。図220(a)に示すように、演出ボタン装置6310の操
作を行うことが可能であるときには、遊技者に演出ボタン装置6310の操作を促すため
の演出ボタン画像と、演出ボタン画像の下に演出ボタン装置6310の受付時間を示すゲ
ージ画像とが表示される。このことは、極決戦への道の演出においても同様である。
図220(b)は、演出ボタン装置6310の1回目の操作が行われたときに、所定の
アイコンとして「キャラアイコンH(東軍将軍H参戦)」が表示されたときの一例である
。図220(b)に示すように、「キャラアイコンH(東軍将軍H参戦)」が表示される
と、東軍アイコン表示部にアイコンH表示画像が点灯表示され、上部表示領域7aにキャ
ラアイコン数を示す文字画像として「6人結集中」が表示される。
図220(c)は、演出ボタン装置6310の2回目の操作を行うことが可能であると
きの表示画像の一例である。
図220(d)は、演出ボタン装置6310の2回目の操作が行われたときに、所定の
アイコンとして「接近中!?」が表示されたときの表示画像の一例である。この「接近中
!?」のアイコンは、キャラアイコンが表示されずに、いわゆるハズレに相当するアイコ
ンであり、最終的に予め定められた個数のキャラアイコンが表示されるように、選択率や
シナリオ等により表示されるアイコンが調整される。
図221(e)は、演出ボタン装置6310の3~4回目の操作が終了し、演出ボタン
装置6310の5回目(最終回)の操作を行うことが可能であるときの表示画像の一例で
ある。
図221(f)は、演出ボタン装置6310の5回目(最終回)の操作が行われたとき
に、所定のアイコンが表示されたときの表示画像の一例である。図221(f)に示すよ
うに、所定のアイコンとして「キャラアイコンG(東軍将軍G参戦)」及び「キャラアイ
コンF(東軍将軍F参戦)」が表示されると、東軍アイコン表示部にアイコンG表示画像
及びアイコンF表示画像が点灯表示され、上部表示領域7aにキャラアイコン数を示す文
字画像として「8人結集中」が表示される。
図221(g)は、カウントダウン表示画像がゼロになり、最終的なキャラアイコン数
が表示されたときの表示画像の一例である。
図221(h)は、最終的なキャラアイコン数が表示された後に、対決リーチに発展す
ることを示す文字画像が表示されたときの表示画像の一例である。ここで、対決リーチに
おいては、表示されたキャラアイコンを用いた演出を行うため、図221(h)に示すよ
うに、上部表示領域7aには継続してキャラアイコン数を示す文字画像が表示されている
。図221(h)に示す表示が行われた後には、対決リーチの演出が行われることになる
なお、図220及び図221おいては、西軍モードから発展して行われる決戦への道の
演出であって、リーチ前演出パターン9、12、15、18、21、24、27、30に
対応した決戦への道の演出の一例について説明したが、東軍モードから発展して行われる
決戦への道の演出や、決戦への道を行う他のリーチ前演出パターン(図200参照)につ
いても同様である。
このように、本実施形態の決戦への道の演出は、所定時間が終了するまでに、遊技者の
演出ボタン装置6310の操作によって10個のキャラアイコンを集めることを目指す演
出であり、遊技者に積極的に遊技への参加を促し、より遊技の興趣の向上を図ることがで
きる。
(極決戦への道の演出)
次に、「極決戦への道」の演出について説明する。図222は、第6のパチンコ遊技機
における極決戦への道の演出を説明する表示画像の一例である。
図222は、西軍モードから発展して行われる極決戦への道の演出であって、10個の
キャラアイコンが表示されて大決戦リーチへと発展するリーチ前演出パターン32(図2
00参照)に対応した極決戦への道の演出の一例について説明する。
ここで、極決戦への道は、決戦への道と同種の特定の演出であり、所定時間が終了する
までに、遊技者に第2操作回数の演出ボタン装置6310の操作を行わせ、10個のキャ
ラアイコンを集めることを目指す演出であり、第2操作回数の演出ボタン装置6310の
操作を行うことが可能な「操作演出時間」が設定されている。本実施形態においては、演
出ボタン装置6310の受付時間3秒とその操作結果により所定のアイコンを表示する表
示時間1秒とを1セット(4秒)として、第1操作回数よりも多い第2操作回数として1
0回の演出ボタン装置6310の操作が行えるように、「極決戦への道の操作演出時間」
は40秒に設定されている。
図222に示すように、西軍モードから発展して行われる極決戦への道の演出において
は、表示装置7の表示領域の左下方に「極決戦への道の操作演出時間」が終了するまでの
秒数をカウントダウンする「カウントダウン表示画像」が表示されている。なお、本実施
形態においては、「カウントダウン表示画像」は、演出ボタン装置6310の最大操作回
数を示唆していることになるが、カウントダウン表示画像に代わり、演出ボタン装置63
10の最大操作回数を示す回数画像を表示しもよい。
図222(a)は、演出ボタン装置6310の1回目の操作を行うことが可能であると
きの表示画像の一例である。極決戦への道の演出の開始時においては、極決戦への道の演
出が開始されるまでに、西軍アイコン表示部に点灯表示されたアイコン表示画像は継続し
て表示されている。図222(a)においては、極決戦への道の演出が開始されるまでに
キャラアイコンAが既に表示され、西軍アイコン表示部にはアイコンA表示画像の点灯表
示が継続されている。
図222(b)は、演出ボタン装置6310の1回目の操作が行われたときに、所定の
キャラアイコンDが表示されたときの表示画像の一例である。図222(b)に示すよう
に、所定のアイコンとして「キャラアイコンD(西軍将軍D参戦)」及び「キャラアイコ
ンH(西軍将軍H参戦)」が表示されると、西軍アイコン表示部のアイコンD表示画像及
び東軍アイコン表示部のアイコンH表示画像が点灯表示され、上部表示領域7aにキャラ
アイコン数を示す文字画像として「3人結集中」が表示される。
図222(c)は、演出ボタン装置6310の10回目の操作が終了し、カウントダウ
ン表示画像がゼロになり、最終的なキャラアイコン数が表示されたときの表示画像の一例
である。図222(c)においては、西軍アイコン表示部と東軍アイコン表示部のすべて
のアイコン表示画像が点灯表示されている。
図222(d)は、最終的なキャラアイコン数が表示された後に、大決戦リーチに発展
することを示す文字画像が表示されたときの表示画像の一例である。このときに、上部表
示領域7aに表示されたキャラアイコン数を示す文字画像は消去されることになる。図2
22(d)に示す表示が行われた後には、大決戦リーチの演出が行われることになる。
なお、図222おいては、西軍モードから発展して行われる極決戦への道の演出であっ
て、10個のキャラアイコンが表示されて大決戦リーチへと発展するリーチ前演出パター
ン32に対応した極決戦への道の演出の一例について説明したが、東軍モードから発展し
て行われる極決戦への道の演出や、大決戦への道を行う他のリーチ前演出パターン(図2
00参照)についても同様である。
本実施形態では、決戦への道の演出または極決戦への道の演出において、西軍アイコン
表示部と東軍アイコン表示部とで点灯表示されるアイコン表示画像の個数が、上述した「
後半アイコン個数」に相当している。
(対決リーチの演出)
次に、「対決リーチ」の演出について説明する。図223及び図224は、第6のパチ
ンコ遊技機における対決リーチの演出を説明する表示画像の一例である。
図223及び図224を用いて、8個のキャラアイコンが表示された後に、対決リーチ
を行うリーチ演出パターン4、6、12、14(図200参照)に対応した演出の一例に
ついて説明する。
図223(a)は、対決リーチが開始されるときの表示画像の一例である。図223(
a)(及び図221(h))に示すように、上部表示領域7aには、決戦への道や極決戦
への道の演出において表示されたキャラアイコン数を示す文字画像が継続して表示されて
いる。
図223(b)は、上部表示領域7aに表示されたキャラアイコンの個数が、表示装置
7の表示領域の左上方に表示された援護アイコンの個数に変換されるときの表示画像の一
例である。なお、装飾図柄は、キャラクタの演出を損なわないように、表示装置7の表示
領域の右下方に小さく移動表示される。
図223(b)は、キャラアイコンの個数が援護アイコンの個数に変換表示されるとき
の表示画像の一例である。図223(b)に示すように、上部表示領域7aに8個のキャ
ラアイコンを示す文字画像として「8人結集中」が、援護アイコンの個数としての「援護
×8」に変換表示される表示画像の演出が行われる。なお、上部表示領域7aに9個のキ
ャラアイコン数を示す文字画像として「9人結集中」が表示されている場合には、援護ア
イコンの個数としての「援護×9」に変換表示される表示画像の演出が行われることにな
る。
図223(c)は、敵キャラクタが登場したときの表示画像であって、図223(b)
に引き続き、8個のキャラアイコンが8個の援護アイコンに変換表示されたときの表示画
像の一例である。
図223(d)は、味方キャラクタが敵キャラクタと対決しているときの表示画像であ
って、上部表示領域7aに援護アイコンが表示されているときの表示画像の一例である。
図223(d)に示すように、上部表示領域7aには、遊技者に演出ボタン装置6310
の操作を促すための「PUSH」の文字画像と、決戦への道や極決戦への道において既に
表示されたキャラアイコンに対応するの顔画像(例えば、西軍将軍Aの顔)とからなる援
護アイコンが表示される。
図224(e)は、味方キャラクタが敵キャラクタと対決しているときの表示画像であ
って、演出ボタン装置6310の操作が行われて、上部表示領域7aに所定の演出結果が
表示されているときの表示画像の一例である。図224(e)においては、上部表示領域
7aに援護アイコンが表示されているときに、演出ボタン装置6310の操作が行われて
、所定の演出結果として「好機」の文字が表示されている。なお、所定の演出結果として
表示されるのは「好機」であることに限定されず、援護アイコン表示シナリオ(図207
参照)に基づいて「セリフ」、「好機」、「激熱」、「LED」、「大決戦アイコン」の
いずれかが表示可能に構成されている。
図224(f)は、味方キャラクタが敵キャラクタと対決しているときの表示画像であ
って、演出ボタン装置6310の操作が行われて、上部表示領域7aに「大決戦アイコン
」が表示されたときの表示画像の一例である。図224(f)に示す表示が行われた後に
は、大決戦リーチの演出が行われることになる。
図224(g)は、援護アイコンがなくなり、味方キャラクタが敵キャラクタと対決し
て最終結果を表示するときの表示画像の一例である。図224(h-1)に示すように、
味方キャラクタが勝利すると大当りとなり、図224(h-2)に示すように、味方キャ
ラクタが敗北するとハズレとなる。
なお、図223及び図224においては、対決リーチを行うリーチ演出パターン4、6
、12、14に対応した演出の一例について説明したが、9個のキャラアイコンが表示さ
れた後に対決リーチを行う演出を行う他のリーチ演出パターン(図200参照)の演出に
ついても同様である。
このように、本実施形態の対決リーチの演出は、対決リーチに至るまで(決戦への道の
演出または極決戦への道)に集めたキャラアイコンの個数によって操作演出を行うことが
でき、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
(蓮の花予告の演出)
次に、「蓮の花予告」の演出について説明する。図225は、第6のパチンコ遊技機に
おける蓮の花予告の演出を説明する表示画像の一例である。
図225を用いて、蓮の花成功予告の予告演出パターン(図208参照)に対応した蓮
の花予告の演出の一例について説明する。
図225(a)は、高確非時短遊技状態である「黄金の刻モード」において、事前変動
においてつぼみが表示されているときの表示画像の一例である。
図225(a)に示すように、高確非時短遊技状態である「黄金の刻モード」において
は、黄金の刻モードを示す文字画像「黄金の刻」と、右打ち状態である場合に第1大入賞
口6131及び第2大入賞口6151に遊技球が入球して払い出された個数を累計してカ
ウントするカウント表示画像「珠」と、右打ちを行わせるための操作指示画像「右打ち」
とが表示されている。
図225(b)は、事前変動が終了したものの、つぼみが継続して表示されているとき
の表示画像の一例である。また、事前変動から継続表示されたつぼみは、当該変動の変動
開始のときにも継続して表示されることになる。
ここで、事前変動から継続表示されたつぼみは、事前変動が小当りに対応した変動であ
ったとしても、事前変動~小当り遊技状態~当該変動にわたって継続して表示されること
になる。このため、本実施形態の蓮の花予告の演出では、第2始動口6140に遊技球が
入球したときに移行しやすい小当り遊技状態によって、演出を途切れさせることなく、継
続して蓮の花予告を楽しむことができる。
図225(c)は、当該変動が開始され所定時間が経過したときに、つぼみが開いて表
示されたときの表示画像の一例である。このつぼみが開くことにより、図225(d)に
示す「扉開放演出」に発展することが示唆される。
なお、図225においては、蓮の花成功予告の予告演出パターンに対応した蓮の花予告
の演出の一例について説明したが、蓮の花失敗予告の予告演出パターン(図208参照)
に対応した蓮の花予告の演出についても同様である。
(合戦リーチの演出)
次に、「合戦リーチ」の演出について説明する。図226及び図227は、第6のパチ
ンコ遊技機における合戦リーチの演出を説明する表示画像の一例である。
図226及び図227を用いて、演出ボタン装置6310の最終的な操作態様が第4操
作態様または第5操作態様に変化する第1図柄演出パターン3、4、8、9(図201参
照)に対応した合戦リーチの演出の一例について説明する。
図226(a)は、合戦リーチが開始されたときに行われるボタン昇格チャンス演出の
表示画像の一例である。合戦リーチにおいては、最初にボタン昇格チャンス演出が行うこ
とが可能となっている。
図226(a)に示すように、表示装置7の表示領域の上方には、演出ボタン装置63
10の操作態様を示す「ボタン操作アイコン」が左から右へとスクロール表示されている
。また、表示装置7の表示領域の中央には、現在の演出ボタン装置6310の操作態様の
状態を示す「演出ボタン状態画像」が表示されている。
図226(b)は、ボタン操作アイコンが停止表示され、演出ボタン装置6310の操
作態様が変化したときの表示画像の一例である。
図226(b)に示すように、上部表示領域7aには演出ボタン装置6310の第3操
作態様を示す「Lv3連打」のボタン操作アイコンが停止表示されている。それに対応し
て、表示装置7の表示領域の中央には、演出ボタン装置6310の第3操作態様の状態を
示す演出ボタン状態画像が変化して表示される。
図226(c)は、味方キャラクタと敵ボスとが対決しているときの表示画像の一例で
ある。
図226(c)に示すように、上部表示領域7aには演出ボタン装置6310の第3操
作態様を示す「Lv3連打」のボタン操作アイコンが継続表示されている。
図226(d)は、味方キャラクタの攻撃が敵ボスにヒットしたときの表示画像の一例
である。
図226(d)に示すように、味方キャラクタの攻撃が敵ボスにヒットすると、上部表
示領域7aに表示されていたボタン操作アイコンが1段階上昇し、演出ボタン装置631
0の第4操作態様を示す「Lv4一撃」のボタン操作アイコンに変化して表示される。な
お、味方キャラクタの攻撃が敵ボスにヒットしなかったり、敵ボスが味方キャラクタに攻
撃したりした場合には、上部表示領域7aに表示されるボタン操作アイコンは変化しない
図227(e)は、図226(d)に引き続き、演出ボタン装置6310の操作態様が
変化したときの表示画像の一例である。
図226(e)に示すように、上部表示領域7aに表示されていたボタン操作アイコン
が「Lv4一撃」のボタン操作アイコンに変化したことから、表示装置7の表示領域の中
央には、演出ボタン装置6310の第4操作態様の状態を示す演出ボタン状態画像が変化
して表示される。
図227(f-1)は、味方キャラクタと敵ボスとの対決が繰り返され、演出ボタン装
置6310の操作態様が最終的に第4操作態様となり、遊技者が演出ボタン装置6310
の操作を行うときの表示画像の一例である。
図227(f-2)は、味方キャラクタと敵ボスとの対決が繰り返され、演出ボタン装
置6310の操作態様が最終的に第5操作態様となり、遊技者が演出ボタン装置6310
の操作を行うときの表示画像の一例である。
図227(g-1)は、図227(f-1)または図227(f-1)の状態から遊技
者が演出ボタン装置6310の操作を行い、演出用役物群58(図173参照)が落下し
(図示せず)、大当りとなったことを示す表示画像の一例である。
図227(g-2)は、図227(f-1)または図227(f-1)の状態から遊技
者が演出ボタン装置6310の操作を行い、演出用役物群58(図173参照)が落下せ
ず(図示せず)、ハズレとなったことを示す表示画像の一例である。
なお、図226及び図227においては、第1図柄演出パターン3、4、8、9に対応
した合戦リーチの演出の一例について説明したが、第1図柄演出パターン2、7(図20
1参照)に対応した合戦リーチの演出についても同様である。
このように、本実施形態の合戦リーチの演出は、演出内容の結果に応じて、演出ボタン
装置6310の操作態様を変化させていくので、遊技者がこれから直接的に操作を行うこ
とになる演出ボタン装置6310の操作態様の変化(演出ボタンの成長)に新たな興味を
沸かせ、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
[8-11.操作演出時間と受付時間の構成]
次に、決戦への道の操作演出時間や演出ボタン装置6310の受付時間等について説明
する。図228は、第6のパチンコ遊技機における決戦への道の操作演出時間と演出ボタ
ン装置の受付時間の構成を説明する構成図の一例である。
図228(1)は、決戦への道の操作演出時間の構成を説明する構成図である。
図228(1)に示すように、決戦への道の演出において1回の演出ボタン装置631
0の操作時間は、受付時間3秒とその操作結果により所定のアイコンを表示する表示時間
1秒とを加算した4秒で構成され、5回の演出ボタン装置6310の操作が行えるように
、「決戦への道の操作演出時間」は20秒に設定されている。このため、図220及び図
221に示したように、「決戦への道の操作演出時間」が終了するまでの秒数をカウント
ダウンする「カウントダウン表示画像」によって、演出ボタン装置6310の最大操作回
数を示唆していることになる。このことは、操作回数は異なるものの、極決戦への道の演
出においても同様である。
また、受付時間内に演出ボタン装置6310の操作が行われると、操作時から表示時間
の終了時期まで、所定のアイコンが継続して表示され、受付時間内に演出ボタン装置63
10の操作が行われないと、受付時間の終了時期から表示時間の終了時期まで、所定のア
イコンが表示されることになる。
このような受付時間内に演出ボタン装置6310の操作が行われると、受付時間が終了
して操作時から所定の画像が表示される(所定の演出が行われる)ような、演出ボタン装
置6310に関する演出を「1回操作演出」といい、極決戦への道の演出等においても同
様である。
図228(2a)は、1回操作演出の受付時間の構成を説明する構成図である。
図228(2a)に示すように、1回操作演出の演出ボタン装置6310の受付時間は
、受付時間から開始直後の第1の期間(例えば、3フレーム、3/60秒等)を演出ボタ
ン装置6310の操作を無効と判定される「開始無効期間」として設定され、受付時間の
終了直前の第2の期間(例えば、3フレーム、3/60秒等)を演出ボタン装置6310
の操作を無効と判定する「終了無効期間」として設定され、「開始無効期間」から「終了
無効期間」のあいだを演出ボタン装置6310の操作を有効と判定する「有効期間」とし
て設定されている。
なお、図228(2b)に示すように、「開始無効期間」と「終了無効期間」とを受付
時間に含めずに、受付時間の開始直前の期間を「開始無効期間」として設定してもよいし
、受付時間の終了直後の期間を「終了無効期間」と設定してもよい。この場合には、受付
時間がそのまま「有効時間」に相当することになる。
これに対し、受付時間内に演出ボタン装置6310の操作が行われても、受付時間が終
了せずに、受付時間内に複数回の演出ボタン装置6310の操作が行えるような「連打操
作演出(例えば、ボタンチャレンジ予告、扉開放演出、演出ボタン装置6310の操作態
様が最終的に第3操作態様(Lv3連打)となったときの合戦リーチ等)」においては、
その受付時間の構成が異なる。
図228(3)は、連打操作演出の受付時間の構成を説明する構成図である。
図228(3)に示すように、連打操作演出の受付時間に、「開始無効期間」と「終了
無効期間」と「有効期間(当初)」が設定されているのは、1回操作演出の受付時間の構
成と同様である。
そして、「有効期間(当初)」内に演出ボタン装置6310の操作が行われると、その
操作後から所定の期間を演出ボタン装置6310の操作を無効と判定する「操作無効期間
」が、サブCPU301により新たに設定される。
この「操作無効期間」は、演出ボタン装置6310の操作を契機とした演出内容に応じ
て、サブCPU301により異なる期間が設定される。例えば、演出が進行するような演
出進行時には、演出ボタン装置6310が振動し、「操作無効期間」として第3の期間(
例えば、5フレーム、5/60秒等)が設定される。これに対し、演出が進行しないよう
な演出非進行時には、演出ボタン装置6310は振動せずに、「操作無効期間」として第
3の期間よりも短い第4の期間(例えば、4フレーム、4/60秒等)が設定される。
このように、連打操作演出においては、演出ボタン装置6310の操作を契機とした演
出内容に応じて異なる期間が設定されるので、演出ボタン装置6310の操作を契機とし
た演出内容を確実に行わせることができる。
[8-12.機外に出力される信号]
次に、外部端子板184(図6参照)から第6のパチンコ遊技機の機外(例えば、ホー
ルコンピュータ186(図6参照)、各島に設けられる島コンピュータ(不図示))に出
力される信号について説明する。
本実施形態において、メインCPU201は、遊技状態指定パラメータ設定処理におい
て「外部情報1」~「外部情報8」を生成し、生成した「外部情報1」~「外部情報8」
を外部端子板184に出力することになる。外部端子板184(図6参照)は、第1のパ
チンコ遊技機と同様に、第6のパチンコ遊技機の機外に信号を出力するためのコネクタと
してCH1~CH12を有する。外部端子板184の各CHから第6のパチンコ遊技機の
機外に出力される信号は、例えば、「賞球情報1」、「扉・枠開放」、「外部情報1」~
「外部情報8」、「賞球情報2」および「セキュリティ」の各種信号である。ただし、各
CHから第6のパチンコ遊技機の機外に出力される信号の種類は、これらに限られず、こ
れらの信号の他に機外に出力される信号があってもよいし、これらのうちのいずれかの信
号が出力されないように構成されていてもよい。
図229は、第6のパチンコ遊技機の機外に出力される信号の出力条件の一例を示す表
である。第6のパチンコ遊技機においては、第1のパチンコ遊技機と同様に(図65参照
)、各CHから「賞球情報1」、「扉・枠開放」、「外部情報1」~「外部情報8」、「
賞球情報2」および「セキュリティ」の各種信号が第6のパチンコ遊技機の機外に出力さ
れる。しかしながら、第6のパチンコ遊技機は、第1のパチンコ遊技機と比して、コネク
タのCH3から出力される「外部情報3」の信号の出力条件が一部相違している。以下に
、「外部情報3」の出力条件等について説明する。
図229に示すように、「外部情報3」は、第1のパチンコ遊技機と同様に「すべての
大当り中、確変中及び時短中に出力」することに加え、「確変中に変動を開始した特別図
柄の当該変動終了まで出力」するという新たな出力条件が付加されている。
ここで、第1特別図柄と第2特別図柄とが並行して可変表示可能な「同時変動機」にお
いては、高確時短遊技状態、高確非時短遊技状態および低確時短遊技状態からなる特定遊
技状態から第1特別図柄及び第2特別図柄の可変表示が開始されたものの、第1特別図柄
または第2特別図柄の可変表示が終了するときに、先に可変表示が終了した特別図柄によ
って遊技状態を通常遊技状態に移行させてしまい、後に可変表示が終了する特別図柄が通
常遊技状態における大当り・ハズレ等と判断されてしまうエラーケースが発生しうる。「
外部情報3」に上述した新たな出力条件が付加されたことにより、上記エラーケースの発
生を無くし、「同時変動機」においては特定遊技状態を契機として大当りとなった大当り
回数や連荘回数等を正確に計測することができる。これについては、「外部情報3」の信
号のタイミングチャートを例に挙げて具体的に説明する。
図230は、第6のパチンコ遊技機の機外に出力される信号のうち、「外部情報3」の
信号のタイミングチャートの一例である。
図230は、第1特別図柄の可変表示及び停止表示と、第2特別図柄の可変表示及び停
止表示と、外部情報3の出力及び停止と、遊技状態の移行とを上下に図示している。
図230に示すように、特定遊技状態の1つである高確非時短遊技状態において、第1
特別図柄は大当り遊技状態の終了後から119回転目の可変表示を開始する。その後、高
確非時短遊技状態において、第2特別図柄は大当り遊技状態の終了後から120回転目の
可変表示を開始する。
第2特別図柄は、第1特別図柄よりも先に可変表示が終了して停止表示を行う。この第
2特別図柄が停止されると、遊技状態が高確非時短遊技状態から通常遊技状態に移行する
第1特別図柄は、高確非時短遊技状態から可変表示が行われたが、通常遊技状態におい
て停止表示を行う。
外部情報3は、高確非時短遊技状態から通常遊技状態に移行したとしても、「確変中に
変動を開始した特別図柄の当該変動終了まで出力」するという新たな出力条件により、第
1特別図柄の可変表示が終了するまで、出力を継続する。
これにより、119回転目の第1特別図柄で大当りとなったとしても、特定遊技状態を
契機とした大当り回数として計測することができる。
このように、第6のパチンコ遊技機においては、図178等において説明したように、
遊技盤ユニットの構成(図173参照)、特別図柄の抽選内容(図175参照)、遊技状
態への移行規則(図177参照)等を有機的に関連付けて、すべての大当り遊技状態の終
了には、大当りの連荘の期待度が高い「(前半の)高確時短遊技状態」に移行させ、高確
遊技状態が終了して大当りの連荘を期待度が低くなると「(後半の)高確非時短遊技状態
:小当りRUSH」に移行させ、その移行した「高確非時短遊技状態:小当りRUSH」
においては、遊技球の払い出しを期待させるとともに、次回の大当り遊技状態への移行が
保証される第2特別図柄の大当りも期待させることができるので、従来にない遊技性を創
出し、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、第6のパチンコ遊技機においては、図198等において説明したように、桜蓄積
予告を行うことにより極道アイコンが表示されると、極決戦への道の演出に発展し、擬似
連演出を行うことにより5個のキャラアイコンが収集されると、決戦への道の演出に発展
する。そして、極決戦への道の演出または決戦への道の演出に発展すると、同種の特定の
演出(10個のキャラアイコンを集めることを目指す演出)を実行可能である。このため
、様々な演出を関連付けて、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、第6のパチンコ遊技機において、「桜蓄積予告」は、桜を段階的に蓄積していく
段階演出と、蓄積された桜が放出して所定数の「キャラアイコン」か「極道アイコン」を
表示するアイコン表示演出とで構成されている。そして、桜蓄積予告の段階演出は、事前
変動及び当該変動にわたって実行可能に構成されており、桜蓄積予告のアイコン表示演出
は当該変動において実行可能に構成されている。また、桜蓄積予告の段階演出は、桜が蓄
積すればするほど、「極道アイコン」が表示される期待度や、表示される「キャラアイコ
ン」の数が多くなるように設定されている。
このため、本実施形態の「桜蓄積予告」は、事前変動及び当該変動にわたって(または
当該変動のみで)段階演出が発展していくことにより遊技の期待感を段階的に向上させて
いき、その表示結果にも興味を沸かせて、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、第6のパチンコ遊技機において「擬似連演出」は、複数のキャラアイコンのうち
いずれかが停止すると擬似連演出が行われ、擬似連演出が行われる毎に、1または複数の
キャラアイコンを収集することが可能となっている。そして、5個のキャラアイコンが収
集されると、決戦への道の演出に発展する。また、収集するキャラアイコンの数やキャラ
アイコンの種類、キャラアイコンの収集順番(表示順番)等によって、今後の遊技の内容
を示唆している。
このため、本実施形態の「擬似連演出」は、単に再変動が行われるか否かだけではなく
、再変動の際に表示されるキャラアイコンの数やキャラアイコンの種類、キャラアイコン
の表示順番等にも新たな興味を与え、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、第6のパチンコ遊技機において「決戦への道の演出」及び「極決戦への道の演出
」は、所定時間が終了するまでに、遊技者の演出ボタン装置6310の操作によって10
個のキャラアイコンを集めることを目指すことができる演出となっている。そして、10
個のキャラアイコンが収集されると、最も大当りの期待度が高い大決戦リーチに発展する
。また、収集するキャラアイコンの数やキャラアイコンの種類、キャラアイコンの収集順
番(表示順番)等によって、今後の遊技の内容を示唆することも可能である。
このため、本実施形態の「決戦への道の演出」及び「極決戦への道の演出」は、遊技者
に積極的に遊技への参加(演出ボタン装置6310の操作)を促し、より遊技の興趣の向
上を図ることができる。
また、第6のパチンコ遊技機において「対決リーチ」は、対決リーチに至るまで(決戦
への道の演出または極決戦への道)に集めたキャラアイコンを援護アイコンに変換して、
演出ボタン装置6310の操作により援護アイコンによる演出が可能となっている。
このため、本実施形態の「対決リーチ」は、対決リーチに至るまでに収集したアイコン
によって操作演出を行うことができ、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、第6のパチンコ遊技機において「蓮の花予告」は、事前変動及び当該変動にわた
って実行可能に構成されており、事前変動が小当りに対応した変動であったとしても、事
前変動~小当り遊技状態~当該変動にわたって継続して表示されるように構成されている

このため、本実施形態の「蓮の花予告」は、第2始動口6140に遊技球が入球したと
きに移行しやすい小当り遊技状態によって、演出を途切れさせることなく、継続して蓮の
花予告を楽しむことができる。
また、第6のパチンコ遊技機において「合戦リーチ」は、演出内容の結果に応じて、演
出ボタン装置6310の操作態様を変化させていく演出となっている。
このため、本実施形態の「合戦リーチ」は、遊技者がこれから直接的に操作を行うこと
になる演出ボタン装置6310の操作態様の変化(演出ボタンの成長)に新たな興味を沸
かせ、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
(その他)
上述の第6のパチンコ遊技機は、変形例を含めて各実施形態同士で互いの技術を適用す
ることができる。上述の実施形態は、本発明の内容を限定するものではなく、特許請求の
範囲を逸脱しない程度に変更を加えることができる。
また、第6のパチンコ遊技機に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を
列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の各実施形態に記載されたものに限定さ
れるものではない。
更に、上記[4.拡張例]は、第6のパチンコ遊技機にも、その遊技性や制御に齟齬を
生じえない限り適用可能である。
以下、本発明に関連する技術について付記する。
<付記1:第4のパチンコ遊技機>
〔背景技術〕
従来、始動口への遊技球の入球を契機に、図柄表示装置で特別図柄を変動表示し、その
表示結果が予め定めた特定表示態様となることを条件として大当り遊技状態を制御させる
もの(所謂1種タイプのパチンコ遊技機)や、始動口への遊技機の入球に基づき、可変入
賞装置(大入賞口)の可動部材を遊技球が入賞困難な状態から入賞し易い状態に変化させ
、可変入賞装置に入球した遊技球が可変入賞装置内に設けられた特定領域に入球すること
を条件として大当り遊技状態を制御させる遊技機が知られている(所謂2種タイプの遊技
機)。
また、上記大入賞口や始動口以外にも、遊技領域には普通図柄を作動させる通過ゲート
が設けられており、当該通過ゲートに遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われる。
この普通図柄の抽選に当選すると、特定の始動口に設けられた可動部材(所謂電動チュー
リップ)が開放する。
そして、こうした可動部材を備えた遊技機のほとんどが、遊技の興趣を高めるために、
可動部材が単位時間あたりに開放しやすくなる時短遊技状態と、可動部材が単位時間あた
りに開放し難い非時短遊技状態とを有している(特許文献1参照)。
〔先行技術文献〕
〔特許文献〕
〔特許文献1〕特開2009-273866号公報
〔発明の概要〕
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、特定の始動口に設けられた可動部材の作動に対しては、時短遊技状態で
あるときに遊技球が通過ゲートを通過したか、非時短遊技状態であるときに遊技球が通過
ゲートを通過したかにしか興味を与えておらず、遊技の興趣の向上を図るには、一層の改
善点があった。
本発明の目的は、より遊技の興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機は、遊技球が流下する遊技領域が形成
された遊技盤(例えば、遊技パネル3100,4100)と、前記遊技領域に設けられた
始動領域(例えば、第1始動口3120)への遊技球の進入を検出する始動領域検出手段
(例えば、第1始動口スイッチ3121)と、前記遊技領域に設けられた通過領域(第1
通過ゲート3126A)への遊技球の進入を検出する通過領域検出手段(例えば、第1通
過ゲートスイッチ3127A)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球を受け入れやすい開
放状態と受け入れ難い閉鎖状態とに変化可能な始動可変入賞装置(例えば、普通電動役物
3146)と、前記通過領域検出手段によって遊技球が検出されたことを条件に、前記始
動可変入賞装置を閉鎖状態から開放状態に変化させるか否かの開閉判定を行う普通遊技判
定手段(例えば、メインCPU201)と、普通図柄表示装置に普通図柄の可変表示を開
始させ、所定の可変表示時間の経過後に、普通図柄表示装置に普通図柄を停止表示させる
制御を行う普通図柄表示制御手段(例えば、メインCPU201)と、前記始動可変入賞
装置を前記開放状態と前記閉鎖状態とに変化させる開放態様を決定する開放態様決定手段
(例えば、メインCPU201)と、前記普通図柄表示制御手段によって特定の普通図柄
が停止表示されると、前記開放態様決定手段により決定された開放態様により、前記始動
可変入賞装置を前記開放状態と前記閉鎖状態とに変化させる開閉制御を行う始動開閉制御
手段(例えば、メインCPU201)と、前記始動領域検出手段によって遊技球が検出さ
れたことを契機とした特別条件(例えば、C時短図柄が停止表示されること)が成立する
ことにより、所定の遊技状態(例えば、C時短遊技状態)に移行させ、移行させた遊技状
態の制御を行う遊技状態制御手段(例えば、メインCPU201)と、を備え、
前記普通遊技判定手段は、前記普通図柄表示制御手段によって普通図柄の可変表示が開
始されるときの遊技状態に基づいて、前記開閉判定を行い、前記開放態様決定手段は、前
記普通図柄表示制御手段によって特定の普通図柄が停止表示されたときの遊技状態に基づ
いて、前記開放態様を決定可能であることを特徴とする。
好適には、本発明に係る遊技機は、前記始動可変入賞装置への遊技球の進入を検出する
始動可変入賞装置検出手段(例えば、第2始動口スイッチ3141)と、前記始動領域検
出手段によって遊技球が検出されたことを契機として、第1の移行条件(例えば、「大当
り」であることを示す停止表示態様が導出された場合)が成立すると、遊技者にとって有
利な特別遊技の制御を行う第1特別遊技制御手段(例えば、メインCPU201)と、前
記始動可変入賞装置検出手段によって遊技球が検出されたことを契機として、第2の移行
条件(例えば、Vアタッカー3152に進入した遊技球がV入賞口を通過した場合)が成
立すると、前記特別遊技の制御を行う第2特別遊技制御手段(例えば、メインCPU20
1)と、を備え、
前記第1の移行条件よりも前記第2の移行条件の方が成立しやすく設定されていること
が望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機は、前記始動領域検出手段によって遊技球が検出された
ことを条件に、遊技者にとって有利な特別遊技の制御を行うか否かの判定を行う特別遊技
判定手段(例えば、メインCPU201)と、特別図柄表示装置に特別図柄の可変表示を
開始させ、所定の可変表示時間の経過後に、特別図柄表示装置に特別図柄を停止表示させ
る制御を行う特別図柄表示制御手段(例えば、メインCPU201)と、を備え、
前記遊技状態制御手段は、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技の制御を行わない
と判定され、前記特別図柄表示制御手段によって特定の特別図柄(例えば、C時短図柄等
)が停止表示されると、特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態、B時短遊技状態及びC
時短遊技状態からなる時短遊技状態)に移行させ、特定遊技状態の制御可能であることが
望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機は、普通図柄の可変表示時間よりも長い特別図柄の第1
可変表示時間と、普通図柄の可変表示時間よりも短い特別図柄の第2可変表示時間とが少
なくとも含まれた複数の特別図柄の可変表示時間に対して、それぞれの特別図柄の可変表
示時間の選択率が異なって規定された複数の変動時間テーブル(例えば、図113~図1
16に示す特別図柄の変動パターンテーブル)を記憶している変動時間テーブル記憶手段
(例えば、メインROM202)と、 所定の変更条件(例えば、小当り図柄切替情報や
リミッタ機能の作動の有無等)により、前記変動時間テーブル記憶手段に記憶された複数
の変動時間テーブルの中から1つの変動時間テーブルを決定する変動時間テーブル決定手
段(例えば、メインCPU201)と、特別図柄の可変表示時間を決定する特別図柄変動
時間決定手段(例えば、メインCPU201)と、を備え、
前記特別図柄変動時間決定手段は、前記変動時間テーブル決定手段によって決定された
変動時間テーブルに基づいて、特別図柄の可変表示時間を決定可能であることが望ましい
好適には、本発明に係る遊技機は、前記特別遊技判定手段による判定結果に応じて、特
別図柄表示装置に停止表示させる特別図柄の種類を決定する特別図柄決定手段(例えば、
メインCPU201)と、を備え、
前記特別図柄決定手段は、前記特別遊技判定手段により第1の利益を付与することが可
能な第1の特別遊技の制御を行うと判定されると第1の特別の特別図柄(例えば、大当り
図柄)を決定し、前記第1の利益よりも利益率の低い第2の利益を付与することが可能な
第2の特別遊技の制御を行うと判定されると第2の特別の特別図柄(例えば、小当り図柄
切替情報に対応する「役物開放当り」の図柄)を決定可能であり、前記変動時間テーブル
決定手段は、前記特別図柄表示制御手段によって前記第2の特別の特別図柄が停止表示さ
れると、次回以降の特別図柄の可変表示時間を決定するに際し、前記変動時間テーブル記
憶手段に記憶された複数の変動時間テーブル(例えば、図113(1)~(3)に示す通
常遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルT1~T3、図114(1)~(3)に示
すC時短遊技状態の特別図柄の変動パターンテーブルC1~C3)の中から特殊の変動時
間テーブルを決定可能であることが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機は、特定条件(A時短遊技状態)下における前記特別遊
技の制御が行われた回数を計数する特別遊技回数計数手段(例えば、メインCPU201
)と、を備え、
前記遊技状態制御手段は、前記特別遊技回数計数手段によって特定の回数(例えば、リ
ミッタ回数)が計数されると、遊技者にとって不利な通常遊技状態に移行可能であり、前
記変動時間テーブル決定手段は、前記特別遊技回数計数手段によって特定の回数が計数さ
れると、所定の終了条件が成立するまでは、前記特別図柄の第1可変表示時間よりも前記
特別図柄の第2可変表示時間の方を実行する割合が高い特定の変動時間テーブル(例えば
、図116に示す特別図柄の変動パターンテーブルZ1、Z2)を決定可能であることが
望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機は、前記遊技状態制御手段は、前記特別図柄表示制御手
段によって前記特定の特別図柄(例えば、C時短図柄)が停止表示されると、前記特定遊
技状態(例えば、A時短遊技状態、B時短遊技状態及びC時短遊技状態からなる時短遊技
状態であって、主としてC時短遊技状態)に移行させ、第1終了条件の成立後(例えば、
1回の特別図柄の可変表示)に、前記特定遊技状態の制御を終了し、前記特別図柄表示制
御手段によって前記第1の特別の特別図柄(例えば、大当り図柄)が停止表示されると、
前記特定遊技状態(例えば、A時短遊技状態、B時短遊技状態及びC時短遊技状態からな
る時短遊技状態であって、主としてA時短遊技状態)に移行させ、第2終了条件の成立後
(例えば、100回の特別図柄の可変表示)に、前記特定遊技状態の制御を終了し、前記
第1終了条件と前記第2終了条件とが異なる終了条件であることが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機は、前記遊技盤は、前記始動領域を、前記通過領域を通
過した遊技球の進行方向であって、前記通過領域に近接して前記遊技領域に設けられ、前
記通過領域を通過した遊技球は、前記始動領域を通過可能に構成されていることが望まし
い。
〔発明の効果〕
本発明によれば、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
<付記2:第5のパチンコ遊技機>
〔背景技術〕
従来から、遊技球が流下する遊技領域には始動口や大入賞口が設けられており、始動口
への遊技球の入球を契機に、特別図柄の抽選が行われ、この特別図柄の抽選に当選すると
、大当り遊技状態を制御させるもの(所謂1種タイプのパチンコ遊技機)や、始動口への
遊技機の入球を契機に、大入賞口を開放状態に変化させ、大入賞口に入球した遊技球が特
定領域に入球することを条件として大当り遊技状態を制御させる遊技機が知られている(
所謂2種タイプの遊技機)。こうした大当り遊技状態に制御されると、遊技球の入球が容
易となるような有利な開放態様(例えば、開放時間29秒×10ラウンド等)で大入賞口
が開放され、当該大入賞口に入球した遊技球に対応する賞球が払い出され、遊技者が遊技
球を獲得可能に構成されている。
また、上記大入賞口や始動口以外にも、遊技領域には普通図柄を作動させる通過口が設
けられており、当該通過口に遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われる。この普通
図柄の抽選に当選すると、特定の始動口に設けられた可動部材(所謂電動チューリップ)
が開放する。そして、こうした可動部材を備えた遊技機のほとんどが、遊技の興趣を高め
るために、可動部材が単位時間あたりに開放しやすくなる時短遊技状態と、可動部材が単
位時間あたりに開放し難い非時短遊技状態とを有し、時短遊技状態においては特別図柄の
抽選機会を増やしている(特許文献1参照)。
〔先行技術文献〕
〔特許文献〕
〔特許文献1〕特開2009-273866号公報
〔発明の概要〕
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、特許文献1のように時短遊技状態を備えた遊技機にしても、遊技者が遊
技球を獲得可能な契機を特別図柄の抽選のみにしてしまうと、遊技性が単調になってしま
うことから、遊技の興趣の向上を図るには、一層の改善点があった。
本発明の目的は、より遊技の興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機においては、遊技球が流下する遊技領
域が形成された遊技盤(例えば、遊技パネル5100)と、前記遊技領域に設けられた通
常領域(例えば、第1通過口5126A、第2通過口5126B)への遊技球の進入を検
出する通常領域検出手段(例えば、第1通過口スイッチ5127A、第2通過口スイッチ
5127B)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球を受け入れやすい開放状態と受け入れ
難い閉鎖状態とに変化可能な第1可変入賞装置(例えば、普通電動役物5146)と、前
記遊技領域に設けられ、遊技球を受け入れやすい開放状態と受け入れ難い閉鎖状態とに変
化可能な第2可変入賞装置(例えば、特別電動役物5133)と、前記通常領域検出手段
によって遊技球が検出されたことを条件に、前記第1可変入賞装置を開放状態に変化させ
るか否かの開閉判定を行う通常開閉判定手段(例えば、メインCPU201)と、前記第
1可変入賞装置への遊技球の進入を検出する第1可変入賞装置検出手段(例えば、始動口
スイッチ5141)と、前記第1可変入賞装置検出手段によって遊技球が検出されたこと
を条件に、前記第2可変入賞装置を開放状態にさせる特別利益(例えば、小当り)と、前
記第2可変入賞装置を開放状態にさせずに、所定の遊技状態を制御可能にさせる状態利益
(例えば、時短当り)と、が含まれた複数種類の利益から、いずれかの利益を付与するか
否かを判定する利益付与判定手段(例えば、メインCPU201)と、前記第1可変入賞
装置が開放状態になりにくい通常遊技状態、または前記第1可変入賞装置が開放状態にな
りやすい特定遊技状態(例えば、時短遊技状態)を実行する制御を行う遊技状態制御手段
(例えば、メインCPU201)と、を備え、
前記利益付与判定手段は、前記特別利益または前記状態利益のいずれの利益も付与しな
いと判定するよりも、前記特別利益または前記状態利益のいずれかの利益を付与すると判
定しやすく、前記遊技状態制御手段は、前記利益付与判定手段によって前記状態利益を付
与すると判定されると、前記特定遊技状態を実行可能となることを特徴とする。
好適には、本発明に係る遊技機においては、前記利益付与判定手段は、第1の開放態様
により前記第2可変入賞装置を開放状態と閉鎖状態とに変化させる第1の特別遊技(例え
ば、大当り遊技状態)と、前記第1の開放態様によりも遊技者にとって不利な第2の開放
態様により前記第2可変入賞装置を開放状態と閉鎖状態とに変化させる第2の特別遊技(
例えば、小当り遊技状態)と、前記状態利益とが含まれた複数種類の利益から、いずれか
の利益を付与するか否かを判定するとともに、前記第1の特別遊技よりも、前記第2の特
別遊技を付与すると判定しやすいことが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機においては、前記特定遊技状態において前記利益付与判
定手段によって所定回数(例えば、1回の時短回数)の判定が行われると、前記特定遊技
状態から前記通常遊技状態を実行可能であり、前記所定回数の判定が行われる前に前記利
益付与判定手段によって前記状態利益を付与すると判定された場合には、再度所定回数の
判定が行われるまで前記特定遊技状態を実行可能となることが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機においては、前記特定遊技状態は、前記利益付与判定手
段によって前記特別利益を付与すると判定された後に実行可能な第1特定遊技状態(例え
ば、A時短遊技状態)と、前記利益付与判定手段によって前記状態利益を付与すると判定
された後に実行可能な第2特定遊技状態(例えば、C時短遊技状態)と、を含み、前記第
1特定遊技状態は、前記第2特定遊技状態よりも遊技者にとって有利な(例えば、時短回
数が多い)遊技状態であり、前記遊技状態制御手段は、前記第1特定遊技状態を実行して
いるときに、前記利益付与判定手段によって前記状態利益を付与すると判定された場合に
は、前記第2特定遊技状態を実行することなく前記第1特定遊技状態を継続して実行可能
であることが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機においては、所定の演出を行う演出手段(例えば、表示
装置7、スピーカー32及びLED群46を制御するサブ制御回路300、サブCPU3
01)と、を備え、
前記演出手段は、前記特別利益が付与されているときには、複数の前記特別利益にわた
って実行可能な共通の特別演出(例えば、ボーナスタイム基本演出、またはボーナスタイ
ム特化演出)を行うことが可能であり、前記利益付与判定手段によって前記状態利益を付
与すると判定されたときには、前記特別演出がさらに延長して継続される旨を示唆する継
続特別演出(例えば、巻き戻し演出)を行うことが可能であることが望ましい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
<付記3:第6のパチンコ遊技機>
〔背景技術〕
従来から、遊技球が流下する遊技領域には始動口や大入賞口が設けられており、始動口
への遊技球の入球を契機に、特別図柄の抽選が行われ、この特別図柄の抽選に当選すると
、大当り遊技状態を制御させるもの(所謂1種タイプのパチンコ遊技機)や、始動口への
遊技機の入球を契機に、大入賞口を開放状態に変化させ、大入賞口に入球した遊技球が特
定領域に入球することを条件として大当り遊技状態を制御させる遊技機が知られている(
所謂2種タイプの遊技機)。こうした大当り遊技状態に制御されると、遊技球の入球が容
易となるような有利な開放態様(例えば、開放時間29秒×10ラウンド等)で大入賞口
が開放され、当該大入賞口に入球した遊技球に対応する賞球(遊技球)が払い出し可能に
構成されている。
そして、特別図柄の抽選の結果に基づいて、遊技の興趣の向上を図るために、第1のリ
ーチ演出(ロングリーチ、SPリーチ)を行った後に、発展的に第2のリーチ演出(SP
SPリーチ)を行う遊技機が知られている(特許文献1参照)。
〔先行技術文献〕
〔特許文献〕
〔特許文献1〕特開2013-236850号公報
〔発明の概要〕
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、第1のリーチ演出や第2のリーチ演出等の関連性を高め、リーチ演出等
の演出をさらに向上させることにより、より遊技の興趣の向上を図ることが望まれていた
本発明の目的は、より遊技の興趣の向上を図ることが可能な遊技機を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機は、所定の始動条件が成立すると識別
図柄の変動表示を行うことが可能な遊技機であって、
前記識別図柄の変動表示が行われているときに所定の演出を行う演出実行手段(例えば
、表示装置7、スピーカー32、LED群46、演出用役物群58及び演出ボタン装置6
310を制御するサブ制御回路300、サブCPU301)と、を備え、
前記演出実行手段は、
第1の演出(例えば、桜蓄積予告)を行うことにより第1の演出実行条件(例えば、極
決戦への道アイコンの獲得)が成立すると、第2の演出(例えば、極決戦への道)を実行
可能であり、
前記第1の演出とは異なる第3の演出(例えば、擬似連演出)を行うことにより第2の
演出実行条件(例えば、5個のキャラアイコンの表示)が成立すると、第4の演出(例え
ば、決戦への道)を実行可能であり、
前記第2の演出と前記第4の演出とは、同種の特定の演出(例えば、10個のキャラア
イコンを集めることを目指す演出)を実行可能であることを特徴とする。
好適には、本発明に係る遊技機において、前記演出実行手段は、
前記第1の演出として、演出が段階的に進行する段階演出(例えば、桜蓄積予告)と、
所定の発展情報(例えば、キャラアイコン)を表示することが可能な第1発展表示演出(
例えば、キャラアイコン数を示す文字画像の「1人結集中」等を表示したり、西軍アイコ
ン表示部等にアイコン表示画像が点灯表示されたりする演出)と行うことが可能であるこ
とが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機において、前記演出実行手段は、
前記第3の演出として、変動表示している前記識別図柄を一時的に仮停止表示させて、
その仮停止表示させた前記識別図柄を再び変動表示させる擬似連演出を複数回行うことが
可能であるとともに、前記擬似連演出を行うごとに、所定の発展情報(例えば、キャラア
イコン)を表示することが可能な第2発展表示演出(例えば、1または複数のキャラアイ
コンが停止表示されたり、西軍アイコン表示部等にアイコン表示画像が点灯表示されたり
する演出)を行うことが可能であることが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機において、遊技者が演出に対する操作を行うことができ
る演出操作部(例えば、演出ボタン装置6310が有する第1演出操作部6311と、第
2演出操作部6312)と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定の演出として、遊技者に前記演出操作部への所定の操作回数の操作を行わせる
操作演出(例えば、決戦への道または極決戦への道における1回操作演出)を行うことが
可能であり、前記第2の演出における前記操作演出の操作回数の方が、前記第4の演出に
おける前記操作演出の操作回数よりも、操作回数が多いことが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機において、前記演出実行手段は、
前記第2の演出または前記第4の演出を行うことにより第3の演出実行条件(例えば、
キャラアイコンの10個未満)が成立すると、第5の演出(例えば、対決リーチ)を実行
可能であり、
前記特定の演出として、所定の発展情報を表示し、表示した発展情報に応じて進行して
いく発展進行演出(例えば、10個のキャラアイコンを集めることを目指す演出)を行う
ことが可能であり、
前記第5の演出として、前記発展進行演出において進行して表示された前記発展情報と
関連した発展演出(例えば、援護アイコンによる演出)を行うことが可能であることが望
ましい。
好適には、本発明に係る遊技機において、前記所定の始動条件が成立すると始動情報を
取得する始動情報取得手段(例えば、メインCPU201)と、前記始動情報取得手段に
よって取得された始動情報に基づいて、遊技者にとって有利な第1の特別遊技(例えば、
大当り遊技)の制御を行うか否かの判定を行う第1特別遊技判定手段(例えば、メインC
PU201)と、前記始動情報取得手段によって取得された始動情報に基づいて、前記第
1の特別遊技よりも利益の低い第2の特別遊技(例えば、小当り遊技)の制御を行うか否
かの判定を行う第2特別遊技判定手段(例えば、メインCPU201)と、前記第1特別
遊技判定手段によって前記第1特別遊技の制御を行うと判定されることを条件に前記第1
特別遊技の制御を行い、前記第2特別遊技判定手段によって前記第2特別遊技の制御を行
うと判定されることを条件に前記第2特別遊技の制御を行う特別遊技制御手段(例えば、
メインCPU201)と、前記第1特別遊技判定手段及び前記第2特別遊技判定手段が判
定を行うことができない状態で前記所定の始動条件が成立すると、前記始動情報取得手段
によって取得された始動情報を所定の保留個数まで記憶することが可能な保留記憶手段(
例えば、特別図柄始動記憶領域を有するメインRAM203)と、前記第1特別遊技判定
手段及び前記第2特別遊技判定手段が判定を行うよりも前に、前記保留記憶手段に記憶さ
れた始動情報に基づいて、前記第1特別遊技または前記第2特別遊技の制御を行うか否か
の判定を行うことが可能な事前判定手段(例えば、メインCPU201)と、前記事前判
定手段による判定結果に基づいて、所定の演出期間にわたって事前演出(例えば、蓮の花
予告)を行うことが可能な事前演出実行手段(例えば、表示装置7、スピーカー32、L
ED群46、演出用役物群58及び演出ボタン装置6310を制御するサブ制御回路30
0、サブCPU301)と、を備え、
前記事前演出実行手段は、
前記所定の演出期間の間に、前記特別遊技制御手段によって前記第2の特別遊技の制御
が行われたとしても、前記事前演出を継続して行うことが可能であることが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機において、第1の始動条件または第2の始動条件が成立
すると始動情報を取得する始動情報取得手段(例えば、メインCPU201)と、前記始
動情報取得手段によって取得された始動情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技
の制御を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段(例えば、メインCPU201)と、
前記特別遊技判定手段が判定を行うことができない状態で前記第1の始動条件が成立する
と、前記始動情報取得手段によって取得された始動情報を第1の保留個数まで記憶するこ
とが可能な第1保留記憶手段(例えば、第1特別図柄始動記憶領域(1)~(4)を有す
るメインRAM203)と、前記特別遊技判定手段が判定を行うことができない状態で前
記第2の始動条件が成立すると、前記始動情報取得手段によって取得された始動情報を第
2の保留個数まで記憶することが可能な第2保留記憶手段(例えば、第2特別図柄始動記
憶領域(1)及び(2)を有するメインRAM203)と、前記特別遊技判定手段が判定
を行うよりも前に、前記第1保留記憶手段または前記第2保留記憶手段に記憶された始動
情報に基づいて、前記特別遊技の制御を行うか否かの判定を行うことが可能な事前判定手
段(例えば、メインCPU201)と、前記事前判定手段による判定結果に基づいて、保
留事前演出(例えば、扇子予告)を行うことが可能な事前演出実行手段(例えば、表示装
置7、スピーカー32、LED群46、演出用役物群58及び演出ボタン装置6310を
制御するサブ制御回路300、サブCPU301)と、を備え、
前記事前演出実行手段は、
前記第2保留記憶手段に所定の保留個数(例えば、2個)の始動情報が記憶されている
ときに、前記第1保留記憶手段に記憶された始動情報に基づいた保留事前演出を行うこと
が可能であることが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機において、遊技者が演出に対する操作を行うことができ
る演出操作部(例えば、演出ボタン装置6310が有する第1演出操作部6311と、第
2演出操作部6312)と、前記演出操作部に対する操作を検出する操作検出手段(例え
ば、演出ボタン装置6310が有する第1~3操作部検出スイッチ)と、前記操作検出手
段によって検出された操作を有効であるか無効であるかを判定する操作判定手段(例えば
、サブCPU301)と、を更に備え、
前記操作判定手段は、前記演出操作部に対する複数回の操作を受け付けることができる
受付時間があるとき、前記受付時間の開示時期に設定された開始準備期間は、前記演出操
作部に対する操作を無効と判定し、前記受付時間の終了時期に設定された終了準備期間は
、前記演出操作部に対する操作を無効と判定し、前記開始準備期間の終了から終了準備期
間の開始までに設定された操作有効期間は、前記演出操作部に対する操作を有効と判定す
るが、前記操作有効期間に検出された操作を有効と判定してから、次回の操作を有効と判
定するまでの操作無効期間を設定可能であり、
前記操作無効期間は、前記操作有効期間に有効と判定された操作に基づく演出によって
、異なる期間に設定されることが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機において、遊技者が演出に対する操作を行うことができ
、複数種類の操作態様を実行可能な演出操作部(例えば、演出ボタン装置6310)と、
前記演出操作部を表示する操作表示演出(例えば、演出ボタン状態画像の表示)を行うこ
とが可能な操作表示演出実行手段(例えば、表示装置7、スピーカー32、LED群46
、演出用役物群58及び演出ボタン装置6310を制御するサブ制御回路300、サブC
PU301)と、を備え、
前記操作表示演出実行手段は、操作すべき前記演出操作部の操作態様の変化に応じて、
前記操作表示演出を行うことが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機において、遊技者が演出に対する操作を行うことができ
、複数種類の操作態様を実行可能な演出操作部(例えば、演出ボタン装置6310)と、
遊技者によって所定の遊技が行われたときから所定時間が経過したことを含む所定条件が
成立すると、前記演出操作部の操作態様を初期の操作態様に戻す操作態様復帰手段(例え
ば、ボタン制御回路310、サブ制御回路300及びサブCPU301)と、を備えるこ
とが望ましい。
好適には、本発明に係る遊技機において、第1の始動条件が成立すると、第1報知図柄
(例えば、第1特別図柄)の変動表示を開始させ、所定の変動時間が経過すると、第1報
知図柄を所定の停止態様で停止表示させる第1報知図柄表示制御手段(例えば、メインC
PU201)と、第2の始動条件が成立すると、第2報知図柄(例えば、第2特別図柄)
の変動表示を開始させ、所定の変動時間が経過すると、第2報知図柄を所定の停止態様で
停止表示させる第2報知図柄表示制御手段(例えば、メインCPU201)と、前記第1
報知図柄表示制御手段によって特定の停止態様で第1報知図柄が停止表示されるか、前記
第2報知図柄表示制御手段によって特定の停止態様で第2報知図柄が停止表示されると、
通常遊技状態から特定遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、メインCPU20
1)と、遊技に関する外部情報を所定の外部装置に出力する外部情報出力手段(例えば、
外部端子板184)と、を備え、
前記第1報知図柄表示制御手段による第1報知図柄の変動表示と、前記第2報知図柄表
示制御手段による第2報知図柄の変動表示とを並行して実行可能であり、
前記遊技状態制御手段は、前記特定遊技状態において、前記第1報知図柄及び前記第2
報知図柄の停止表示が所定回数行われると、前記特定遊技状態から前記通常遊技状態を制
御し、
前記外部情報出力手段は、前記遊技状態制御手段によって前記特定遊技状態が制御され
てから前記通常遊技状態が制御されるまでの出力期間に特定の外部情報(例えば、外部情
報3)を継続して出力することに加え、前記特定遊技状態が制御されている場合に前記第
1報知図柄表示制御手段による第1報知図柄の変動表示が開始された場合には、第1報知
図柄の停止表示が行われるまでの第1追加期間と、前記特定遊技状態が制御されている場
合に前記第2報知図柄表示制御手段による第2報知図柄の変動表示が開始された場合には
、第2報知図柄の停止表示が行われるまでの第2追加期間とでも、前記特定外部情報を継
続して出力することが望ましい。
また、「発展情報」とは、遊技や演出が進行する際に表示される情報であり、これから
進行する演出内容が示された文字情報、所定のキャラクタが表示されたキャラアイコン情
報、表示されたキャラアイコンの個数を表示する個数情報、既に行われた擬似連回数を表
示する回数情報、これから進行する演出までの時間情報等の情報であり、数字、文字、図
形、記号等からなる発展図柄を意味するものである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
7 表示装置
7a 上部表示領域
201 メインCPU
202 メインROM
203 メインRAM
301 サブCPU
310 ボタン制御回路
6100 遊技パネル
6120A 第1始動口(中)
6120B 第1始動口(右)
6140 第2始動口
6126 通過ゲート
6131 第1大入賞口
6151 第2大入賞口
6310 演出ボタン装置

Claims (1)

  1. 所定の始動条件が成立すると識別図柄の変動表示を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行可能な遊技機であって、
    前記識別図柄の変動表示が行われているときに所定の演出を行うことが可能な演出実行手段と、を備え、
    前記演出実行手段は、
    第1の演出を行うことにより第1の演出実行条件が成立すると、第2の演出を実行可能であり、
    前記第1の演出とは異なる第3の演出を行うことにより前記第1の演出実行条件とは異なる第2の演出実行条件が成立すると、第4の演出を実行可能であり、
    前記第2の演出と前記第4の演出とは、前記特別遊技状態の移行に関する期待度が異なるとともに、前記第2の演出と前記第4の演出とは、操作手段に関連した同種の特定の演出を実行可能であり、
    前記第2の演出または前記第4の演出を行うことにより、第3の演出実行条件が成立すると、特殊の演出を実行せずに、前記特殊の演出とは異なる第5の演出を実行可能であるとともに、前記第3の演出実行条件が成立していないときには、前記第5の演出を実行せずに、前記特殊の演出を実行可能であり、
    前記特定の演出として、所定の発展情報を表示し、表示した発展情報に応じて進行していく発展進行演出を行うことが可能であり、
    前記第5の演出として、前記発展情報と関連した発展演出を行うことが可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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