<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ機10の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略しているとともに図3では後述する主制御装置60のパチンコ機10後方側の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12と、を有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は、図2及び図3に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15と、を備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
<前面側の構成>
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PAが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
<遊技盤の構成>
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。図4は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構27(図2参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿54aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は操作ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、特図ユニット37及び普図ユニット38等がそれぞれ設けられている。一般入賞口31は合計で4個設けられており、それ以外はそれぞれ1個ずつ設けられている。
スルーゲート35への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球が発生すると、所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1作動口33への1個の遊技球の入球が発生した場合又は第2作動口34への1個の遊技球の入球が発生した場合には、1個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への1個の遊技球の入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行され、特電入賞装置32への1個の遊技球の入球が発生した場合には、15個の賞球の払い出しが実行される。
なお、上記賞球個数は任意であり、例えば、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が少ない構成としてもよく、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが植設されているとともに、風車等の各種部材が配設されている。
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけではなく、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口24aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
第1作動口33及び第2作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。第1作動口33及び第2作動口34は共に上向きに開放されている。また、第1作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。第2作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての普電役物34aが設けられている。普電役物34aの閉鎖状態では遊技球が第2作動口34に入賞できず、普電役物34aが開放状態となることで第2作動口34への入賞が可能となる。
第2作動口34よりも遊技球の流下方向の上流側に、スルーゲート35が設けられている。スルーゲート35は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート35に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PAを流下する。これにより、スルーゲート35に入賞した遊技球が第2作動口34へ入賞することが可能となっている。
スルーゲート35への入賞に基づき第2作動口34の普電役物34aが閉鎖状態から開放状態に切り換えられる。具体的には、スルーゲート35への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である右下の隅部に設けられた普図ユニット38の普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が電役開放当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて普図表示部38aの変動表示が終了された場合に普電開放状態へ移行する。普電開放状態では、普電役物34aが所定の態様で開放状態となる。
なお、普図表示部38aは、LEDによる複数の表示用セグメントが所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部38aにて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
普図ユニット38において、普図表示部38aに隣接した位置には、普図保留表示部38bが設けられている。遊技球がスルーゲート35に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部38bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われる。そして、当該抽選結果は特図ユニット37及び可変表示ユニット36の図柄表示装置41における表示演出を通じて明示される。
特図ユニット37について詳細には、特図ユニット37には特図表示部37aが設けられている。特図表示部37aの表示領域は図柄表示装置41の表示面41aよりも狭い。特図表示部37aでは、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。なお、特図表示部37aは、LEDによる複数の表示用セグメントが所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特図表示部37aにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
特図ユニット37において、特図表示部37aに隣接した位置には、特図保留表示部37bが設けられている。遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、特図保留表示部37bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
図柄表示装置41について詳細には、図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置41では、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づき特図表示部37aにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。例えば、図柄表示装置41の表示面41aには、複数の表示領域として上段・中段・下段の3つの図柄列が設定され、各図柄列において「1」~「9」の数字が付された主図柄が昇順又は降順で配列された状態でスクロール表示される。このスクロール表示においては、最初に全図柄列におけるスクロール表示が開始され、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順にスクロール表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。そして、遊技結果が大当たり結果となる遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aにおいて予め設定されている有効ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示される。具体的には、後述する最有利大当たり結果となる場合には同一の奇数図柄の組み合わせが停止表示され、後述する低確大当たり結果となる場合には同一の偶数図柄の組み合わせが停止表示され、後述する低入賞高確大当たり結果となる場合には同一の図柄の組み合わせではないものの低入賞高確大当たり結果ではない場合には停止表示されない図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置41では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとした表示演出だけではなく、当たり当選となった後に移行する開閉実行モード中の表示演出などが行われる。また、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、特図表示部37a及び図柄表示装置41にて表示が開始され、所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置41にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づく当たり抽選にて大当たり当選となった場合には、特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。特電入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる図示しない大入賞口を備えているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉扉32aを備えている。開閉扉32aは、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、開閉扉32aは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。ちなみに、開閉実行モードとは、当たり結果となった場合に移行することとなるモードである。なお、閉鎖状態では入賞が不可ではないが開放状態よりも入賞が発生しづらい状態となる構成としてもよい。
<遊技球の排出に関する構成>
図5は、遊技領域PAを流下した遊技球の排出に関する構成を説明するための説明図である。
既に説明したとおり、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球した遊技球は遊技領域PAから排出される。換言すれば、遊技球発射機構27から発射されて遊技領域PAに流入した遊技球は一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球することにより遊技領域PAから排出されることとなる。一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのいずれかに入球した遊技球は遊技盤24の背面側に導かれる。
遊技盤24の背面には、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aのそれぞれに対応させて排出通路部42~48が形成されている。排出通路部42~48に流入した遊技球はその流入した排出通路部42~48を流下することにより、遊技盤24の背面側において遊技盤24の下端部に導かれ図示しない排出球回収部にて回収される。そして、排出球回収部にて回収された遊技球は、遊技ホールにおいてパチンコ機10が設置された島設備の球循環装置に排出される。
各排出通路部42~48には遊技球を検知するための各種検知センサ42a~48aが設けられている。これら排出通路部42~48及び検知センサ42a~48aについて以下に説明する。一般入賞口31は既に説明したとおり4個設けられているため、それら4個のそれぞれに対応させて排出通路部42~44が存在している。この場合、最も左の一般入賞口31に対応する第1排出通路部42及びその右隣りの一般入賞口31に対応する第2排出通路部43のそれぞれに対しては1個ずつ検知センサ42a,43aが設けられている。具体的には、第1排出通路部42の途中位置に検知範囲が存在するようにして第1入賞口検知センサ42aが設けられているとともに、第2排出通路部43の途中位置に検知範囲が存在するように第2入賞口検知センサ43aが設けられている。最も左の一般入賞口31に入球した遊技球は第1排出通路部42を通過する途中で第1入賞口検知センサ42aにて検知され、その右隣りの一般入賞口31に入球した遊技球は第2排出通路部43を通過する途中で第2入賞口検知センサ43aにて検知される。また、右側2個の一般入賞口31に対しては途中位置で合流するように形成された第3排出通路部44が設けられている。当該第3排出通路部44は、2個の一般入賞口31のそれぞれに対応する入口側領域を有しているとともに、それら入口側領域が途中で合流することで1個の出口側領域を有している。第3排出通路部44における出口側領域の途中位置に検知範囲が存在するように第3入賞口検知センサ44aが設けられている。右側2個のいずれかの一般入賞口31に入球した遊技球は第3排出通路部44を通過する途中で第3入賞口検知センサ44aにて検知される。
特電入賞装置32に対応させて第4排出通路部45が存在している。第4排出通路部45の途中位置に検知範囲が存在するようにして特電検知センサ45aが設けられており、特電入賞装置32に入球した遊技球は第4排出通路部45を通過する途中で特電検知センサ45aにて検知される。第1作動口33に対応させて第5排出通路部46が存在している。第5排出通路部46の途中位置に検知範囲が存在するようにして第1作動口検知センサ46aが設けられており、第1作動口33に入球した遊技球は第5排出通路部46を通過する途中で第1作動口検知センサ46aにて検知される。第2作動口34に対応させて第6排出通路部47が存在している。第6排出通路部47の途中位置に検知範囲が存在するようにして第2作動口検知センサ47aが設けられており、第2作動口34に入球した遊技球は第6排出通路部47を通過する途中で第2作動口検知センサ47aにて検知される。アウト口24aに対応させて第7排出通路部48が存在している。第7排出通路部48の途中位置に検知範囲が存在するようにしてアウト口検知センサ48aが設けられており、アウト口24aに入球した遊技球は第7排出通路部48を通過する途中でアウト口検知センサ48aにて検知される。
なお、各種検知センサ42a~48aのうちいずれか1個の検知センサ42a~48aにて検知対象となった遊技球は他の検知センサ42a~48aの検知対象となることはない。また、スルーゲート35に対してもゲート検知センサ49aが設けられており、遊技領域PAを流下する途中でスルーゲート35を通過する遊技球はゲート検知センサ49aにて検知される。
各種検知センサ42a~49aとしては、いずれも電磁誘導型の近接センサが用いられているが、遊技球を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。また、各種検知センサ42a~49aは後述する主制御装置60に電気的に接続されており、各種検知センサ42a~49aの検知結果は主制御装置60に出力される。具体的には、各種検知センサ42a~49aは、遊技球を検知していない状況ではLOWレベル信号を出力し、遊技球を検知している状況ではHIレベル信号を出力する。なお、これに限定されることはなくHI及びLOWの関係が逆であってもよい。
図2に示すように、上記構成の遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域PAのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部51が形成されている。窓部51は、略楕円形状をなし、窓パネル52が嵌め込まれている。窓パネル52は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル52を通じて遊技領域PAを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部51の上方には、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部53が設けられている。また、窓部51の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部54と下側膨出部55とが上下に並設されている。上側膨出部54内側には上方に開口した上皿54aが設けられており、下側膨出部55内側には同じく上方に開口した下皿55aが設けられている。上皿54aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿55aは、上皿54a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
図1に示すように、前扉枠14の前面において、窓部51の左側下部には第1装飾基板56が設けられているとともに、窓部51の上側の左右方向略中央には第2装飾基板57が設けられている。各装飾基板56,57には複数のLEDチップが実装されており、これらの装飾基板56,57では遊技状態に対応する発光演出が行われる。前扉枠14には、第1装飾基板56の前方を覆う第1装飾カバー58及び第2装飾基板57の前方を覆う第2装飾カバー59が設けられている。これらの装飾カバー58,59は、LEDチップから放出される光を透過する透明又は半透明の樹脂により形成されており、パチンコ機10前方に向けて膨出している。なお、装飾基板56,57及び装飾カバー58,59の詳細については後述する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置60が搭載されている。図6は主制御装置60の正面図である。
<主制御装置60の構成>
主制御装置60は、図6に示すように、主制御基板61が基板ボックス60aに収容されてなる。主制御基板61の一方の板面である素子搭載面には、MPU62が搭載されている。基板ボックス60aは当該基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容されたMPU62を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス60aは無色透明に形成されているが、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容されたMPU62を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されている。したがって、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面を露出させることにより、基板ボックス60aの対向壁部60bを目視することが可能となるとともに当該対向壁部60bを通じてMPU62を目視することが可能となる。
基板ボックス60aは複数のケース体60cを前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体60cには、これらケース体60cの分離を阻止するとともにこれらケース体60cの分離に際してその痕跡を残すための結合部60eが設けられている。結合部60eは、略直方体形状の基板ボックス60aにおける一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部60eを利用してケース体60cの分離を阻止している状態において当該一部の結合部60eを破壊してケース体60cを分離したとしても、その後に別の結合部60eを結合状態とすることでケース体60cの分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体60cの分離に際して結合部60eが破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部60eを目視確認することでケース体60cの分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス60aにおいて結合部60eが並設された一辺とは逆の一辺にはケース体60c間の境界を跨ぐようにして封印シール60fが貼り付けられている。封印シール60fはその引き剥がしに際して粘着層がケース体60cに残る。これにより、ケース体60cの分離に際して封印シール60fが剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
上記構成の主制御装置60において主制御基板61には、パチンコ機10の設定状態を「設定1」から「設定6」の範囲で変更する契機を生じさせるために遊技ホールの管理者が所有する設定キーが挿入されてON操作される設定キー挿入部68aと、設定キー挿入部68aに対するON操作後においてパチンコ機10の設定状態を順次変更させるために操作される更新ボタン68bと、主制御装置60のMPU62に設けられた後述する主側RAM65のデータをクリアするために操作されるリセットボタン68cと、遊技履歴の管理結果を報知するための第1~第3報知用表示装置69a~69cと、が設けられている。なお、パチンコ機10の設定状態は「設定1」~「設定6」の6段階に限定されることはなく複数段階であれば任意である。
これら設定キー挿入部68a、更新ボタン68b、リセットボタン68c、及び第1~第3報知用表示装置69a~69cはいずれも主制御基板61の素子搭載面に設けられている。また、主制御基板61の素子搭載面は既に説明したとおり基板ボックス60aの対向壁部60bと対向しているが、設定キー挿入部68a、更新ボタン68b及びリセットボタン68cは対向壁部60bにより覆われていない。つまり、対向壁部60bには設定キー挿入部68a、更新ボタン68b及びリセットボタン68cのそれぞれと対向する領域が個別の開口部とされている。これにより、基板ボックス60aの開放を要することなく、設定キー挿入部68aに設定キーを挿入することが可能であり、更新ボタン68bを押圧操作することが可能であり、リセットボタン68cを押圧操作することが可能である。
設定キー挿入部68aに設定キーを挿入して所定方向に回転操作することにより設定キー挿入部68aがON操作された状態となる。その状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始させることで(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給を開始させることで)、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態となる。そして、この状態において更新ボタン68bを1回押圧操作する度にパチンコ機10の設定状態が「設定1」~「設定6」の範囲において昇順で1段階ずつ変更される。なお、「設定6」の状態で更新ボタン68bが操作された場合には「設定1」に更新される。また、設定キー挿入部68aに挿入している設定キーをON操作の位置から所定方向とは反対方向に回転操作して初期位置に復帰させることにより設定キー挿入部68aがOFF操作された状態となる。設定キー挿入部68aがOFF操作された状態となることで上記変更可能状態が終了し、その時点における設定値の状態で遊技を行うことが可能な状態となる。つまり、変更可能状態が終了した後に更新ボタン68bを操作しても設定値を変更することはできない。
設定キー挿入部68aに対するON操作はパチンコ機10への動作電力の供給開始時(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給開始時)のみ有効とされる。したがって、主制御装置60のMPU62において動作電力の供給開始時の処理が終了した後に設定キー挿入部68aに対するON操作を行ったとしても設定値を変更することはできない。
パチンコ機10の設定状態は当該パチンコ機10における単位時間当たりの有利度を定めるものであり、「設定n」(nは「1」~「6」の整数)のnが大きい値ほど(すなわち設定値が高いほど)有利度が高くなる。詳細は後述するが大当たり結果の当選確率を決定する当否抽選モードとして相対的に当選確率が低くなる低確率モードと相対的に当選確率が高くなる高確率モードとが存在しており、設定値が高いほど低確率モードにおける大当たり結果の当選確率が高くなるように設定されている。一方、いずれの設定値であっても高確率モードにおける大当たり結果の当選確率は一定となっている。
リセットボタン68cは上記のとおり主側RAM65のデータをクリアするために操作されるが、当該データのクリアを発生させるためにはリセットボタン68cを押圧操作した状態でパチンコ機10への動作電力の供給を開始させる必要がある(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給を開始させる必要がある)。リセットボタン68cに対するON操作はパチンコ機10への動作電力の供給開始時(すなわち主制御装置60のMPU62への動作電力の供給開始時)のみ有効とされる。したがって、主制御装置60のMPU62において動作電力の供給開始時の処理が終了した後にリセットボタン68cを押圧操作したとしても主側RAM65のデータのクリアを行うことはできない。
第1~第3報知用表示装置69a~69cはいずれも、LEDによる表示用セグメントが7個配列されたセグメント表示器であるが、これに限定されることはなく多色発光タイプの単一の発光体であってもよく、液晶表示装置であってもよく、有機ELディスプレイであってもよい。第1~第3報知用表示装置69a~69cはいずれもその表示面が主制御基板61の素子搭載面が向く方向を向くようにして設置されているとともに、基板ボックス60aの対向壁部60bにより覆われている。この場合に、基板ボックス60aが透明に形成されていることにより、基板ボックス60aの外部から当該基板ボックス60a内に収容された第1~第3報知用表示装置69a~69cの表示面を目視することが可能となる。また、既に説明したとおり主制御装置60は基板ボックス60aにおいて主制御基板61の素子搭載面と対向する対向壁部60bがパチンコ機10後方を向くようにして樹脂ベース21の背面に搭載されているため、遊技機本体12を外枠11に対してパチンコ機10前方に開放させて樹脂ベース21の背面をパチンコ機10前方に露出させた場合には、対向壁部60bを通じて第1~第3報知用表示装置69a~69cの表示面を目視することが可能となる。
第1報知用表示装置69aの表示面においては「0」~「9」の数字だけではなく、アルファベット文字を含めた各種文字が表示される。一方、第2報知用表示装置69b及び第3報知用表示装置69cにおいては「0」~「9」の数字が表示される。第1~第3報知用表示装置69a~69cを利用して遊技履歴の管理結果が報知される。また、パチンコ機10の設定状態を変更することが可能な変更可能状態においては現状の設定値に対応する値が第3報知用表示装置69cにて表示される。なお、当該設定値に対応する値が第1報知用表示装置69aにて表示される構成としてもよく、第2報知用表示装置69bにて表示される構成としてもよい。また、変更可能状態となる前における設定値が第1~第3報知用表示装置69a~69cのうちの一の報知用表示装置にて表示されるとともに現状の設定値が第1~第3報知用表示装置69a~69cのうちの他の一の報知用表示装置にて表示される構成としてもよい。
内枠13の背面において主制御装置60の上方には、音声発光制御装置81が設けられている。音声発光制御装置81は、主制御装置60からの指示に従い音出力制御、発光制御及び表示制御装置82の制御を実行する。また、音声発光制御装置81は、第1装飾基板56及び第2装飾基板57に実装されているLEDチップの発光制御を実行する。
図3に示すように、主制御装置60及び音声発光制御装置81を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック72を備えており、当該裏パック72に払出機構部73及び制御装置集合ユニット74が取り付けられている。
払出機構部73は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿54a又は下皿55aに排出される。なお、払出機構部73には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット74は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源・発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源・発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
図7は装飾カバー58,59及び装飾基板56,57を取り除いた状態におけるパチンコ機10の正面図である。図1に示すように、第1装飾カバー58には、当該第1装飾カバー58の背面の上部、左下部及び右下部をパチンコ機10後方に起立させて、円柱状のカバー固定ボス58a~58cが一体形成されている。また、第2装飾カバー59には、当該第2装飾カバー59の背面の左部及び右部をパチンコ機10後方に起立させて、円柱状のカバー固定ボス59a,59bが一体形成されている。これらのカバー固定ボス58a~58c,59a,59bの起立先の端部にはネジ穴(図示略)が形成されている。図7に示すように、前扉枠14には、これらのカバー固定ボス58a~58c,59a,59bに対応させて、前扉枠14を前後に貫通する貫通孔14a~14eが形成されている。図1に示すように、第1装飾カバー58及び第2装飾カバー59は、カバー固定ボス58a~58c,59a,59bが前扉枠14の背面側からネジ固定されることにより前扉枠14に固定されている。
<装飾基板56,57の構成>
次に、装飾基板56,57の構成について説明する。
図8(a)は第1装飾基板56の一方側の板面である第1実装面84を示す平面図であり、図8(b)は第1装飾基板56に実装されているバイパスコンデンサ85の周辺領域86を拡大して示す第1装飾基板56の第1実装面84の平面図であり、図8(c)は第1装飾基板56に実装されている小型チップ抵抗器87の周辺領域88を拡大して示す第1装飾基板56の第1実装面84の平面図であり、図9は図8(a)のA-A線断面図である。また、図10(a)は第2装飾基板57の一方側の板面である第1実装面89を示す平面図であり、図10(b)は第2装飾基板57に実装されているバイパスコンデンサ97の周辺領域98を拡大して示す第2装飾基板57の第1実装面89の平面図であり、図10(c)は第2装飾基板57に実装されている小型チップ抵抗器101の周辺領域102を拡大して示す第2装飾基板57の第1実装面89の平面図である。
装飾基板56,57は、導電層と絶縁層とが交互に積層された構造を有する4層基板である。絶縁層としては、ガラスクロスの基材に熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた複合材などが用いられる。導電層は、絶縁層の上又は下に配置された銅箔プレートをエッチングすることにより形成されている。
図9に示すように、第1装飾基板56は、導電層として、第1装飾基板56の第1実装面84側に配置されている第1配線層91と、第1装飾基板56の他方側の板面である第2実装面95側に配置されている第2配線層92と、を備えている。また、第1装飾基板56は、第1配線層91及び第2配線層92の間に配置されている導電層として、GNDプレーン層93(グランドプレーン層又はグラウンドプレーン層)と、電源プレーン層94と、を備えている。第1配線層91及び第2配線層92には、銅箔プレートをエッチングすることによりランド及び配線パターンが形成されている。
図示は省略するが、第2装飾基板57は、第1装飾基板56と同様に、導電層として、第1実装面89側に配置されている第1配線層と、第2装飾基板57の他方側の板面である第2実装面側に配置されている第2配線層と、を備えている。また、第2装飾基板57は、第1装飾基板56と同様に、第1配線層及び第2配線層の間に配置されている導電層として、GNDプレーン層(グランドプレーン層又はグラウンドプレーン層)と、電源プレーン層と、を備えている。第1配線層及び第2配線層には、銅箔プレートをエッチングすることによりランド及び配線パターンが形成されている。
図1に示すように、第1装飾基板56の右側上部には、湾曲している窓部51の左下部に対応する階段状凹部56aが形成されている。また、第1装飾基板56の左側下部には、第1装飾カバー58のカバー固定ボス58bを避けるための切欠部56bが形成されている。第1装飾基板56に切欠部56bが設けられていることにより、カバー固定ボス58bを避けつつ、第1装飾カバー58後方の広い領域に第1装飾基板56を設けることが可能となっている。
第1装飾基板56は、階段状凹部56a及び切欠部56bを有する異形基板である。第1装飾基板56は、矩形及び略矩形の基板ではない。図8(a)に示すように、第1装飾基板56の第1方向DR1(図8(a)における上下方向)における寸法は、第1装飾基板56の当該第1方向DR1に直交する第2方向DR2(図8(a)における左右方向)における寸法よりも大きい。
図10(a)に示すように、第2装飾基板57は横長略楕円形に成形されている。第2装飾基板57は、矩形及び略矩形の基板ではない。第2装飾基板57の長軸方向LD(図10(a)における左右方向)における寸法は、第2装飾基板57の短軸方向SD(図10(a)における上下方向)における寸法よりも大きい。
図8(a)に示すように、階段状凹部56aの上下方向略中央には突出部56cが設けられている。第1装飾基板56の上端部左側、突出部56c、下端部左側及び下端部右側には、第1装飾基板56を厚さ方向に貫通させて、第1装飾基板56を前扉枠14の前面にネジ固定可能とする固定貫通孔56d~56gが形成されている。また、図10(a)に示すように、第2装飾基板57の左部及び右部には、第2装飾基板57を厚さ方向に貫通させて、第2装飾基板57を前扉枠14にネジ固定可能とする固定貫通孔57a,57bが形成されている。
図7に示すように、前扉枠14には、当該前扉枠14の前面に、装飾基板56,57(図8(a)及び図10(a))を固定可能とする円柱状の基板固定ボス103~108が一体形成されている。基板固定ボス103~108は、前扉枠14の前面からパチンコ機10前方に起立しており、当該基板固定ボス103~108の起立先の端部には装飾基板56,57をネジ固定可能とするネジ孔103a~108aが形成されている。装飾基板56,57は、パチンコ機10前方から基板固定ボス103~108にネジ固定されることにより、第1実装面84,89(図8(a)及び図10(a))がパチンコ機10前方を向くようにして、図1に示すように前扉枠14の前面に固定されている。
既に説明したとおり、装飾基板56,57に搭載されているLEDチップの発光制御、及びスピーカ部53の音出力制御は、音声発光制御装置81(図3)にて行われる。図8(a)に示すように、第1装飾基板56には、第1実装面84とは逆側の板面である第2実装面95(図9)に、第1コネクタ111及び第2コネクタ112が実装されている。また、図10(a)に示すように、第2装飾基板57には、第1実装面89とは逆側の板面である第2実装面に、第3コネクタ113、第4コネクタ114及び第5コネクタ115が実装されている。
第1コネクタ111には、音声発光制御装置81(図3)と第1装飾基板56とを電気的に接続するハーネス(図示略)が装着されている。第2コネクタ112及び第3コネクタ113には、第1装飾基板56と第2装飾基板57とを電気的に接続するハーネス(図示略)が装着されている。また、第4コネクタ114及び第5コネクタ115には、第2装飾基板57と左右一対のスピーカ部53とを電気的に接続するハーネス(図示略)が装着されている。音声発光制御装置81は、第1装飾基板56に対して、第1装飾基板56に実装されているLEDチップの発光制御を行うための情報を出力する。また、音声発光制御装置81は、第1装飾基板56を介して第2装飾基板57に対して、第2装飾基板57に実装されているLEDチップの発光制御を行うための情報及びスピーカ部53の音出力制御を行うための情報を出力する。
図7に示すように、前扉枠14には、第1~第5コネクタ111~115(図8(a)及び図10(a))に対応させて、前扉枠14を前後に貫通する第1~第5コネクタ挿通孔14f~14jが形成されている。装飾基板56,57(図8(a)及び図10(a))は、コネクタ111~115が対応するコネクタ挿通孔14f~14jに挿通されて前扉枠14の背面側に露出している状態で、前扉枠14に固定されている。第1~第5コネクタ111~115に対するハーネス(図示略)の着脱は、前扉枠14の背面側から行われる。
図8(a)に示すように第1装飾基板56には、第1発光回路部121、第2発光回路部122及び第3発光回路部123が設けられている。また、図10(a)に示すように第2装飾基板57には、第4発光回路部124が設けられている。これらの発光回路部121~124は、複数のLEDチップを発光制御するための回路を備えている。
発光回路部121~124の具体的な構成について、第1発光回路部121の構成を例に挙げて説明する。
図11は第1装飾基板56における第1発光回路部121の配線図である。図11に示すように、第1発光回路部121には、LEDドライバ126、バイパスコンデンサ85、16個のLEDチップ127~142及び8個の小型チップ抵抗器87,143~149が含まれている。また、図示は省略するが、第2~第4発光回路部122~124にもLEDドライバ、バイパスコンデンサ、複数のLEDチップ及び複数の小型チップ抵抗器が含まれている。なお、各発光回路部121~124に含まれるLEDチップの数は任意であり、各発光回路部121~124に含まれる小型チップ抵抗器の数はLEDドライバとLEDチップとの接続態様に応じて決まる。
図11に示すように、LEDドライバ126は、電源端子151と、クロック端子152と、データ端子153と、GND端子154(グランド端子又はグラウンド端子)と、第1~第8出力端子155~162と、を備えている。クロック端子152には、音声発光制御装置81から受信するクロック信号を入力する配線パターン164が電気的に接続されているとともに、データ端子153には、音声発光制御装置81から受信する点灯制御データを入力する配線パターン165が電気的に接続されている。また、GND端子154にはLEDドライバ126をGNDプレーン層93(図9)に電気的に接続するための第2配線パターン172bが接続されているとともに、電源端子151には、LEDドライバ126の駆動電源を供給する第4配線パターン172dが電気的に接続されている。
なお、本明細書における「端子」とは、対応するパッド(又はパット)と電気的に接続するために電子部品(後述する小型チップ部品を含む。)に設けられた線状の金属部(例えば、LEDドライバ126における電源端子151及びGND端子154(図8(b))である。また、本明細書における「電極」とは、狭義には、対応するパッド(又はパット)と電気的に面で接続させるために電子部品(後述する小型チップ部品を含む。)に設けられた金属部(例えば、バイパスコンデンサ85における後述する第1電極85a及び第2電極85b(図8(b)))であり、上記「端子」を含まない。一方、本明細書における「電極」とは、広義には、対応するパッド(又はパット)と電気的に接続するために電子部品(後述する小型チップ部品を含む。)に設けられた金属部であり、上記「端子」を含む。
LEDドライバ126は、音声発光制御装置81から受信する点灯制御データに基づいて、第1~第8出力端子155~162に接続されているLEDチップ127~142の発光制御を行う。LEDドライバ126の各出力端子155~162には、上述した16個のLEDチップ127~142のうち2つのLEDチップと、上述した8つの小型チップ抵抗器87,143~149のうち1つの小型チップ抵抗器とが電気的に接続されている。小型チップ抵抗器87,143~149は、LEDチップ127~142に流れる電流を制限するために設けられている。小型チップ抵抗器87,143~149が設けられていることによりLEDチップ127~142を許容電流以下で駆動することができる。
図12(a)はバイパスコンデンサ85の周辺を拡大して示す第1装飾基板56の第1実装面84側の斜視図であり、図12(b)は小型チップ抵抗器87の周辺を拡大して示す第1装飾基板56の第1実装面84側の斜視図である。図12(a)に示すように、バイパスコンデンサ85は、表面実装型のチップコンデンサであり、具体的には誘電体と電極とを多数積み重ねた積層セラミックコンデンサである。バイパスコンデンサ85は、略直方体であり、長手方向の両端部に一対の金属製の第1電極85a及び第2電極85bを備えている。
バイパスコンデンサ85は、当該バイパスコンデンサ85の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向(以下、「バイパスコンデンサ85の長手方向」ともいう。)の寸法が0.1mm以上であり0.9mm以下である小型チップ部品である。本明細書において、小型チップ部品とは、当該小型チップ部品の長手方向(以下、「小型チップ部品の長手方向」ともいう。)の寸法が0.1mm以上であり0.9mm以下である電子部品である。小型チップ部品の長手方向の寸法が0.9mm以下であることにより、第1装飾基板56において当該小型チップ部品が占有する面積を抑えることができる。これにより、第1装飾基板56において当該小型チップ部品以外の電子部品を実装する領域の面積を広く確保することができる。また、第1装飾基板56と電子部品の実装密度が高い基板との間で実装される電子部品を小型チップ部品に共通化することができる。小型チップ部品の長手方向の寸法が0.1mm以上であることにより、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所における機械的強度及び当該小型チップ部品自体の機械的強度が低下し過ぎてしまうことを防止できる。ここで、小型チップ部品の接続箇所には、小型チップ部品の電極に電気的に接続されるパッド、電極とパッドとを電気的に接続する半田フィレット、及びパッドから引き出されている配線パターンを含む。小型チップ部品の長手方向の寸法が0.1mm以上であることにより、小型チップ部品の実装漏れの有無を目視で確認することが困難となってしまうことを防止できる。小型チップ部品の長手方向の寸法は、0.3mm以上であり0.8mm以下であることが好ましい。小型チップ部品の長手方向の寸法が0.8mm以下であることにより、第1装飾基板56において当該小型チップ部品が占有する面積を低減することができる。小型チップ部品の長手方向の寸法が0.3mm以上であることにより、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所における機械的強度及び小型チップ部品自体の機械的強度を高めることができる。また、小型チップ部品の実装漏れの有無を確認するための工程を容易化することができる。小型チップ部品の長手方向の寸法は、0.4mm以上であり0.7mm以下であることがさらに好ましい。小型チップ部品の長手方向の寸法が0.7mm以下であることにより、第1装飾基板56において当該小型チップ部品が占有する面積をさらに低減することができる。小型チップ部品の長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所における機械的強度及び小型チップ部品自体の機械的強度を高め、当該接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、小型チップ部品の長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、小型チップ部品の実装漏れの有無を目視で確認する場合における確認精度を高めることができる。
バイパスコンデンサ85は、厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が略0.6mmであるとともに、厚さ方向に直交する平面に沿う短手方向(以下、「短手方向」ともいう。)の寸法及び厚さ方向の寸法が略0.3mmである小型チップ部品である。バイパスコンデンサ85の長手方向の寸法が0.7mm以下であることにより、第1装飾基板56において当該バイパスコンデンサ85が占有する面積を低減することができる。バイパスコンデンサ85の長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、バイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所における機械的強度及びバイパスコンデンサ85自体の機械的強度を高め、当該接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ85自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、バイパスコンデンサ85の長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、バイパスコンデンサ85の実装漏れの有無を目視で確認する場合における確認精度を高めることができる。なお、バイパスコンデンサ85の長手方向の寸法が0.6mmよりも小さい構成(例えば0.4mmである構成)であってもよく、バイパスコンデンサ85の短手方向の寸法が0.3mmよりも小さい構成(例えば0.2mmである構成)であってもよく、厚さ方向の寸法が0.3mmよりも小さい構成(例えば0.2mmである構成)であってもよい。
第1装飾基板56には、第1実装面84側に、バイパスコンデンサ85の第1電極85aに対応する第1パッド171a(又は第1パット)と、第2電極85bに対応する第2パッド171b(又は第2パット)とが設けられている。第1パッド171a及び第2パッド171bは一対である。第1パッド171aからは2本の配線パターン172a,172bが引き出されているとともに、第2パッド171bからは2本の配線パターン172c,172dが引き出されている。これらのパッド171a,171b及び配線パターン172a~172dは、1枚の銅箔プレートをエッチングすることにより一体的に形成されている。
バイパスコンデンサ85は、電極85a,85bが対応するパッド171a,171bに半田付けされることにより第1装飾基板56の第1実装面84側に実装されている。第1パッド171aの上には、第1電極85aと第1パッド171aとを電気的に接続する半田フィレット173aが形成されているとともに、第2パッド171bの上には、第2電極85bと第2パッド171bとを電気的に接続する半田フィレット173bが形成されている。半田フィレット173a,173bは、パッド171a,171b上に塗布された半田ペーストが加熱されて溶融半田となり、その後に冷却されて固化することにより形成されている。バイパスコンデンサ85の長手方向において、第1電極85aは第1パッド171aの略中央に固定されているとともに、第2電極85bは第2パッド171bの略中央に固定されている。
図8(b)に示すように、バイパスコンデンサ85の第1電極85aに接続されている第1パッド171aから引き出された第1配線パターン172aは第1装飾基板56に設けられたビアホール174を介してGNDプレーン層93(図9)に電気的に接続されているとともに、当該第1パッド171aから引き出された第2配線パターン172bはLEDドライバ126のGND端子154に電気的に接続されている。また、バイパスコンデンサ85の第2電極85bに電気的に接続されている第2パッド171bから引き出された第3配線パターン172cは第1装飾基板56に設けられたビアホール175を介して電源プレーン層94(図9)に電気的に接続されているとともに、当該第2パッド171bから引き出された第4配線パターン172dはLEDドライバ126の電源端子151に電気的に接続されている。このように、第1パッド171aはLEDドライバ126のGND端子154とGNDプレーン層93との間に配置されているとともに、第2パッド171bはLEDドライバ126の電源端子151と電源プレーン層94との間に配置されている。
バイパスコンデンサ85は、電荷を蓄積可能であり、LEDドライバ126の駆動電源に含まれているノイズ成分の山部分を充電で小さくするとともに当該ノイズ成分の谷部分を放電で小さくする。このように、バイパスコンデンサ85は、LEDドライバ126の駆動電源に含まれているノイズ成分を吸収する。
LEDドライバ126の電源端子151と電源プレーン層94との間にバイパスコンデンサ85が配置されていることにより、音声発光制御装置81からLEDドライバ126に供給される駆動電源に含まれているノイズ成分のLEDドライバ126への影響を低減することができる。図8(b)に示すように、バイパスコンデンサ85は、当該バイパスコンデンサ85とLEDドライバ126の電源端子151との間に他のICなどの電子部品が存在しないように、電源端子151に近づけて配置されている。これにより、LEDドライバ126の電源端子151に供給される駆動電源に含まれているノイズ成分がバイパスコンデンサ85に吸収される可能性を高めることができるとともに、LEDドライバ126が当該ノイズ成分の影響を受けて誤作動してしまう可能性を低減することができる。バイパスコンデンサ85と電源端子151との間に他のICが存在していない構成であるため、LEDドライバ126から発生したノイズ成分をバイパスコンデンサ85に吸収させて、当該ノイズ成分が他のICを誤作動させてしまうことを防止できる。また、バイパスコンデンサ85と電源端子151との間に他の電子部品が存在していない構成であるため、LEDドライバ126から発生したノイズ成分をバイパスコンデンサ85に吸収させて、当該ノイズ成分が他の電子部品を誤作動させてしまうことを防止できる。
図12(b)に示すように、小型チップ抵抗器87は、バイパスコンデンサ85(図12(a))と同様に、略直方体であり、長手方向の両端部に一対の金属製の第1電極87a及び第2電極87bを備えている。小型チップ抵抗器87は、バイパスコンデンサ85と同様に、当該小型チップ抵抗器87の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向(以下、「小型チップ抵抗器87の長手方向」ともいう。)の寸法が0.1mm以上であり0.9mm以下である小型チップ部品である。小型チップ抵抗器87は、厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が略0.6mmであるとともに、厚さ方向に直交する平面に沿う短手方向(以下、「短手方向」ともいう。)の寸法及び厚さ方向の寸法が略0.3mmである小型チップ部品である。小型チップ抵抗器87の長手方向の寸法が0.7mm以下であることにより、第1装飾基板56において当該小型チップ抵抗器87が占有する面積を低減することができる。小型チップ抵抗器87の長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、小型チップ抵抗器87と第1装飾基板56との接続箇所における機械的強度及び小型チップ抵抗器87自体の機械的強度を高め、当該接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ抵抗器87自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、小型チップ抵抗器87の長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、小型チップ抵抗器87の実装漏れの有無を目視で確認する場合における確認精度を高めることができる。なお、小型チップ抵抗器87の長手方向の寸法が0.6mmよりも小さい構成(例えば0.4mmである構成)であってもよく、小型チップ抵抗器87の短手方向の寸法が0.3mmよりも小さい構成(例えば0.2mmである構成)であってもよく、厚さ方向の寸法が0.3mmよりも小さい構成(例えば0.2mmである構成)であってもよい。
第1装飾基板56には、第1実装面84側に、小型チップ抵抗器87の第1電極87aに対応する第1パッド176a(又は第1パット)と、第2電極87bに対応する第2パッド176b(又は第2パット)とが設けられている。第1パッド176a及び第2パッド176bは一対である。第1パッド176aからは1本の配線パターン181aが引き出されているとともに、第2パッド176bからは1本の配線パターン181bが引き出されている。これらのパッド176a,176b及び配線パターン181a,181bは、1枚の銅箔プレートをエッチングすることにより一体的に形成されている。
小型チップ抵抗器87は、電極87a,87bが対応するパッド176a,176bに半田付けされることにより第1装飾基板56の第1実装面84側に実装されている。第1パッド176aの上には、第1電極87aと第1パッド176aとを電気的に接続する半田フィレット177aが形成されているとともに、第2パッド176bの上には、第2電極87bと第2パッド176bとを電気的に接続する半田フィレット177bが形成されている。半田フィレット177a,177bは、パッド176a,176b上に塗布された半田ペーストが加熱されて溶融半田となり、その後に冷却されて固化することにより形成されている。小型チップ抵抗器87の長手方向において、第1電極87aは第1パッド176aの略中央に固定されているとともに、第2電極87bは第2パッド176bの略中央に固定されている。
図8(c)に示すように、LEDチップ142は表面実装型のチップ部品である。LEDチップ142は、略直方体であり、長手方向の両端に一対の金属製の第1電極142a及び第2電極142bを備えている。また、第1装飾基板56には、これら第1電極142aに対応する銅製の第1パッド178a(又は第1パット)と、第2電極142bに対応する銅製の第2パッド178b(又は第2パット)とが設けられている。第1パッド178a及び第2パッド178bは一対である。
小型チップ抵抗器87の第1パッド176aから引き出されている第1配線パターン181aはLEDチップ142の第2パッド178bに電気的に接続されている。また、小型チップ抵抗器87の第2パッド176bから引き出されている第2配線パターン181bはLEDドライバ126の第8出力端子162に電気的に接続されている。
上述したとおり、装飾基板56,57には、コネクタ111~115、LEDドライバ126、LEDチップ127~142、バイパスコンデンサ85,97及び小型チップ抵抗器87,101,143~149などの電子部品が実装されている。これらの電子部品のうち小型チップ部品(バイパスコンデンサ85,97及び小型チップ抵抗器87,101,143~149)の外寸は他の電子部品の外寸よりも小さく、小型チップ部品の電極とパッド(又はパット)との接触面積は、他の電子部品における電極とパッド(又はパット)との接触面積よりも小さい。このため、装飾基板56,57に実装されている各種電子部品のうち小型チップ部品と装飾基板56,57との接続箇所は、他の電子部品と装飾基板56,57との接続箇所と比較して、機械的強度が低い。本明細書において、小型チップ部品と装飾基板56,57との接続箇所には、小型チップ部品の電極に電気的に接続されているパッドと、小型チップ部品の電極とパッドとを電気的に接続する半田フィレットと、パッドから引き出されている配線パターンと、を含む。具体的には、バイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所には、バイパスコンデンサ85の電極85a,85bに電気的に接続されているパッド171a,171bと、バイパスコンデンサ85の電極85a,85bとパッド171a,171bとを電気的に接続する半田フィレット173a,173bと、パッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dと、を含む。また、小型チップ抵抗器87と第1装飾基板56との接続箇所には、小型チップ抵抗器87の電極87a,87bに電気的に接続されているパッド176a,176bと、小型チップ抵抗器87の電極87a,87bとパッド176a,176bとを電気的に接続する半田フィレット177a,177bと、パッド176a,176bから引き出されている配線パターン181a,181bと、を含む。
LEDドライバ126及びLEDチップ127~142などの電子部品よりも小さい小型チップ部品(バイパスコンデンサ85,97及び小型チップ抵抗器87,101,143~149)を使用することにより装飾基板56,57においてコンデンサ及び抵抗器が占有する面積を低減することができる一方、装飾基板56,57に歪みが生じた場合に小型チップ部品と装飾基板56,57との接続箇所の破損が発生し易くなってしまうこと、及び小型チップ部品自体の破損が発生し易くなってしまうことが問題となる。本明細書において、小型チップ部品と装飾基板56,57との接続箇所の破損には、小型チップ部品の電極とパッド(又はパット)とを電気的に接続する半田フィレットにクラックが入る破損、当該半田フィレットが剥がれる破損、装飾基板56,57からパッドが剥がれる破損、及び装飾基板56,57からパッド周辺の配線パターンが剥がれる破損が含まれる。また、本明細書において、小型チップ部品自体の破損には、小型チップ部品にクラックが入る破損、及び小型チップ部品の内部構造(例えばバイパスコンデンサ85,97の積層構造)が破壊される破損が含まれる。
小型チップ部品が実装された状態の装飾基板56,57に歪みが生じ得る場合として、装飾基板56,57が前扉枠14にネジ固定される場合、装飾基板56,57の第2実装面95に実装されているコネクタ111~115に対してハーネス(図示略)が着脱される場合、及び使用中に第1装飾基板56に実装されているLEDドライバ126やLEDチップ127~142などの電子部品が発熱し、当該熱によって装飾基板56,57に熱的応力が作用する場合が挙げられる。また、複数の装飾基板56,57を含む集合基板に小型チップ部品を含む電子部品を実装した後に当該集合基板を分割して複数の装飾基板56,57を取り出す製造法において、集合基板を分割する場合にも小型チップ部品が実装された状態の装飾基板56,57に歪みが生じ得る。これらの場合には、装飾基板56,57に対して曲げ応力が作用するおそれがあるとともに、装飾基板56,57に対してねじり応力が作用するおそれがある。
図13(a)はバイパスコンデンサ85の周辺領域182(図8(b))を拡大して示す第1装飾基板56の第1実装面84の平面図であり、図13(b)は当該周辺領域182のパッド171a,171bとソルダーレジスト222との関係を説明するための説明図である。また、図13(c)は本実施形態において発生し得るバイパスコンデンサ85の移動態様を説明するための説明図であり、図13(d)は比較例において発生し得るバイパスコンデンサ85の移動態様を説明するための説明図である。なお、図13(b)ではソルダーレジスト222にハッチを付して表示している。
図13(a)に示すように、バイパスコンデンサ85の第1電極85a及び第2電極85bに対応する第1パッド171a及び第2パッド171bは略矩形に成形されている。図13(b)に示すように、第1パッド171a及び第2パッド171bは、互いに同一形状及び同一サイズである。パッド171a,171bの縦寸法LA1は、略0.35mmであり、バイパスコンデンサ85の短手方向の寸法(略0.3mm)よりも大きい。一対のパッド171a,171bが互いに同一形状及び同一サイズであることにより、当該一対のパッド171a,171b上に塗布される半田ペーストの量を略同一とすることができる。なお、パッド171a,171bの縦寸法LA1がバイパスコンデンサ85の短手方向の寸法と同一である構成としてもよく、パッド171a,171bの縦寸法LA1がバイパスコンデンサ85の短手方向の寸法よりも小さい構成としてもよい。
パッド171a,171bの横寸法LA2は略0.32mmである。第1パッド171a及び第2パッド171bは、バイパスコンデンサ85(図13(a))の長手方向(第1方向DR1)に所定の間隔LA3(具体的には略0.28mm)で離間させて設けられている。第1パッド171aの第2パッド171b側の外縁と、第2パッド171bの第1パッド171a側の外縁との距離(所定の間隔LA3)は、バイパスコンデンサ85の長手方向における寸法(略0.6mm)の略1/3(0.2mm)~略1/2(略0.3mm)の範囲に設定されている。これにより、バイパスコンデンサ85の長手方向において、当該バイパスコンデンサ85の第1電極85aが第1パッド171aの略中央に位置するとともに第2電極85bが第2パッド171bの略中央に位置する態様で、当該バイパスコンデンサ85を第1装飾基板56に実装することができる。
第1パッド171aと第2パッド171bとの間にソルダーレジスト222は塗布されていない。第1パッド171a及び第2パッド171bの間の狭い領域にソルダーレジスト222を塗布する構成とすると、ソルダーレジスト222の塗布領域にずれが生じた場合等にパッド171a,171bの一部又は全部がソルダーレジスト222に覆われる不良品の発生確率が高まってしまう。これに対して、第1パッド171aと第2パッド171bとの間にソルダーレジスト222を塗布しない構成であることにより、これらのパッド171a,171bの一部又は全部がソルダーレジスト222に覆われることを防止して、これらのパッド171a,171bの全域に半田ペーストを付着させることができる。これにより、第1パッド171aと第1電極85aとの接続面積を確保して第1パッド171aと第1電極85aとの接続箇所の機械的強度を確保することができるとともに、第2パッド171bと第2電極85bとの接続面積を確保して第2パッド171bと第2電極85bとの接続箇所の機械的強度を確保することができる。
図13(a)に示すように、一対のパッド171a,171bはバイパスコンデンサ85の長手方向である第1方向DR1に離間させて設けられているため、リフロー工程において第1装飾基板56をリフロー炉に搬送する場合には、第1装飾基板56を当該第1方向DR1に直交する第2方向DR2に搬送することにより、当該一対のパッド171a,171b上に塗布されている半田ペーストの加熱を略同時に開始させることができる。
パッド171a,171bに塗布された半田ペーストは、リフロー炉において加熱されて液状の溶融半田となる。溶融半田はバイパスコンデンサ85の電極85a,85bを浮かせて引き寄せる。半田ペーストにはフラックス成分が含まれており、溶融半田はパッド171a,171bの上で流動する。また、溶融半田からはガスが放出される。一対のパッド171a,171bのうち一方のパッド171aにおいて他方のパッド171bよりも先に半田ペーストが溶融した場合、バイパスコンデンサ85の一対の電極85a,85bのうち一方の電極85aのみが溶融半田と接触している状態となり、溶融半田の表面張力によりバイパスコンデンサ85の電極85a,85bに作用する力の均衡が崩れる。そして、バイパスコンデンサ85が第1装飾基板56の法線方向を軸として回転するバイパスコンデンサ85の回転が発生し易くなってしまうとともに、バイパスコンデンサ85が一方のパッド171aの上に一方の電極85aで略垂直に立ち上がる所謂チップ立ちが発生し易くなってしまう。このように、一対のパッド171a,171b間で半田ペーストが溶融するタイミングに差が生じた場合には、バイパスコンデンサ85の回転及びチップ立ちが発生し易くなってしまう。これに対して、リフロー工程において第1装飾基板56を第2方向DR2に搬送して一対のパッド171a,171b上に塗布されている半田ペーストの加熱を略同時に開始させることにより、当該一対のパッド171a,171b間において半田ペーストが溶融するタイミングを揃えることができるとともに、バイパスコンデンサ85の回転及びチップ立ちの発生を防止することができる。
図8(b)に示すように、バイパスコンデンサ85は、当該バイパスコンデンサ85の長手方向が第1方向DR1に平行となる態様で、第1装飾基板56に実装されている。図8(c)に示すように、小型チップ抵抗器87は、当該小型チップ抵抗器87の長手方向が第1方向DR1に平行となる態様で、第1装飾基板56に実装されている。図示は省略するが、小型チップ抵抗器143~149も、当該小型チップ抵抗器143~149の長手方向が第1方向DR1に平行となる態様で、第1装飾基板56に実装されている。このように、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149)は、当該小型チップ部品の長手方向が第1方向DR1に平行となる態様で、第1装飾基板56に実装されている。
図8(b),(c)に示すように、バイパスコンデンサ85の電極85a,85bに対応するパッド171a,171bの離間方向、及び小型チップ抵抗器87の電極87a,87bに対応するパッド176a,176bの離間方向は、第1方向DR1である。複数の小型チップ部品においてパッド171a,171b,176a,176bの離間方向が共通している。このため、リフロー工程において第1装飾基板56を当該共通の離間方向(第1方向DR1)に直交する方向(第2方向DR2)又は略直交する方向に搬送することにより、バイパスコンデンサ85の一対の電極85a,85bに対応する一対のパッド171a,171bの上に塗布されている半田ペーストの加熱が開始されるタイミングを揃えることができるとともに、小型チップ抵抗器87の一対の電極87a,87bに対応する一対のパッド176a,176bの上に塗布されている半田ペーストの加熱が開始されるタイミングを揃えることができる。これにより、複数の小型チップ部品の回転及びチップ立ちの発生を防止することができる。
バイパスコンデンサ85の電極85a,85bに対応するパッド171a,171bにおいて、配線パターン172a~172dが引き出されている箇所(配線パターン172a~172dの引き出し位置)は、熱が配線パターン172a~172dに逃げ易いため、配線パターン172a~172dが引き出されていない箇所と比較して、リフロー工程の加熱初期段階における温度上昇が遅れ易い。また、パッド171a,171bと比較して大面積であるGNDプレーン層93又は電源プレーン層94に接続されている第1配線パターン172a及び第3配線パターン172cは、当該GNDプレーン層93又は電源プレーン層94に接続されていない第2配線パターン172b及び第4配線パターン172dと比較して、加熱初期段階における温度上昇が遅れる。このため、第1パッド171aにおいてGNDプレーン層93に接続されている第1配線パターン172aが引き出されている箇所は、第2配線パターン172bが引き出されている箇所と比較して、加熱初期段階における温度上昇が遅れ易い。また、第2パッド171bにおいて電源プレーン層94に接続されている第3配線パターン172cが引き出されている箇所は、第4配線パターン172dが引き出されている箇所と比較して、加熱初期段階における温度上昇が遅れ易い。リフロー工程では、一対のパッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dの数、引き出し位置及び接続先の影響を受けて加熱初期段階におけるパッド171a,171b内の温度分布が変化する。また、一対のパッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dの引き出し方向も加熱初期段階におけるパッド171a,171b内の温度分布に影響を及ぼす可能性がある。詳細は後述するが、本実施形態における第1装飾基板56では、一対のパッド171a,171b間で加熱初期段階にパッド171a,171b内の温度分布に差が生じないように、一対のパッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dの数、引き出し位置、接続先及び引き出し方向が設定されている。
図13(d)に示すように、比較例におけるバイパスコンデンサ183では、第1パッド184a(又は第1パット)の右端から右方に向けて第1配線パターン185aが引き出されているとともに、当該第1パッド184aの左端から左方に向けて第2配線パターン185bが引き出されている。比較例における第1配線パターン185aは、既に説明した本実施形態の第1配線パターン172aと同様に、ビアホール174を介してGNDプレーン層93(図9)に電気的に接続される配線パターンであるとともに、比較例における第2配線パターン185bは、既に説明した本実施形態における第2配線パターン172bと同様に、LEDドライバ126のGND端子154に電気的に接続される配線パターンである。また、第2パッド184b(又は第2パット)の下端から下方に向けて第3配線パターン185cが引き出されているとともに、当該第2パッド184bの左端から左方に向けて第4配線パターン185dが引き出されている。比較例における第3配線パターン185cは、既に説明した本実施形態の第3配線パターン172cと同様に、ビアホール175を介して電源プレーン層94(図9)に電気的に接続される配線パターンであるとともに、比較例における第4配線パターン172dは、既に説明した本実施形態の第4配線パターン172dと同様に、LEDドライバ126の電源端子151に電気的に接続される配線パターンである。第1パッド184aにおいて、第1配線パターン185a及び第2配線パターン185bが引き出されている箇所(第1パッド184aの右端部及び左端部)は、加熱初期段階における温度上昇が遅れ易い。特に、GNDプレーン層93に接続されている第1配線パターン185aが引き出されている箇所(第1パッド184aの左端部)の温度上昇が遅れ易い。また、第2パッド184bにおいて、第3配線パターン185c及び第4配線パターン185dが引き出されている箇所(第2パッド184bの下端部及び左端部)は、加熱初期段階における温度上昇が遅れ易い。特に、電源プレーン層94に接続されている第3配線パターン185cが引き出されている箇所(第2パッド184bの下端部)の温度上昇が遅れ易い。このため、リフロー工程の加熱初期段階では、第2パッド184bの右側上部の温度が上昇し易い。第2パッド184bの右側上部のみで半田ペーストが溶融している状態が発生すると、図13(d)に示すように、第2パッド184bの右側上部が回転の中心となるとともに第1装飾基板56の法線方向が回転軸となってバイパスコンデンサ183が回転し、当該バイパスコンデンサ183が傾いた状態で第1装飾基板56に実装されてしまうおそれがある。この場合には、第1パッド184aと第1電極183aとの半田フィレット186による接続面積が小さくなってしまうため、接続不良を引き起こすおそれがある。また、バイパスコンデンサ183の回転により第1パッド184aと第1電極183aとが電気的に接触していない状態でバイパスコンデンサ183が実装されてしまう可能性もある。さらにまた、第1パッド184aの上にバイパスコンデンサ183が1つの電極183aで立ち上がるチップ立ちが発生し易くなってしまう。このように、第1パッド184a及び第2パッド184bから引き出されている配線パターン185a~185dの引き出し位置が相違している比較例では、バイパスコンデンサ183の実装不良が発生し易くなってしまう。
これに対して、本実施形態における第1装飾基板56では、図13(a)に示すように、第1配線パターン172aが第1パッド171aから右方向に引き出されているとともに、第3配線パターン172cが第2パッド171bから右方向に引き出されている。また、第2配線パターン172bが第1パッド171aから左方向に引き出されているとともに、第4配線パターン172dが第2パッド171bから左方向に引き出されている。第1パッド171a及び第2パッド171bから同じ数(具体的には2本)の配線パターン172a~172dが引き出されている構成において、第1パッド171aの中心から見て第1配線パターン172aが引き出されている当該第1パッド171aの辺が存在する方向(右方向)は、第2パッド171bの中心から見て第3配線パターン172cが引き出されている当該第2パッド171bの辺が存在する方向(右方向)と同一の方向であるとともに、第1パッド171aの中心から見て第2配線パターン172bが引き出されている当該第1パッド171aの辺が存在する方向(左方向)は、第2パッド171bの中心から見て第4配線パターン172dが引き出されている当該第2パッド171bの辺が存在する方向(左方向)と同一の方向である。これにより、リフロー工程の加熱初期段階において、一対のパッド171a,171b内の温度分布に差が生じることを防止できるとともに、バイパスコンデンサ85の回転及びチップ立ちの発生を防止できる。
第1装飾基板56には小型チップ部品よりも厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が大きいコンデンサ(図示略)が複数搭載されており、これらのコンデンサの一部では、コンデンサの第1電極に電気的に接続される第1パッド(又は第1パット)の中心から見て第1配線パターンが引き出されている当該第1パッドの辺が存在する方向が、当該コンデンサの第2電極に電気的に接続される第2パッド(第2パット)の中心から見て第3配線パターンが引き出されている当該第2パッドの辺が存在する方向とは異なっている。小型チップ部品であるバイパスコンデンサ85では、第1パッド171aの中心から見て第1配線パターン172aが引き出されている当該第1パッド171aの辺が存在する方向と、第2パッド171bの中心から見て第3配線パターン172cが引き出されている当該第2パッド171bの辺が存在する方向とを同一の方向とするとともに、第1パッド171aの中心から見て第2配線パターン172bが引き出されている当該第1パッド171aの辺が存在する方向と、第2パッド171bの中心から見て第4配線パターン172dが引き出されている当該第2パッド171bの辺が存在する方向(左方向)とを同一の方向とすることにより、当該バイパスコンデンサ85の回転及びチップ立ちの発生が防止されている。
図8(b)に示すように、第1パッド171aにおいて、ビアホール174を介してGNDプレーン層93(図9)に電気的に接続されている第1配線パターン172aの引き出し位置は当該第1パッド171aの右端における上下方向略中央であるとともに、第2パッド171bにおいて、ビアホール175を介して電源プレーン層94(図9)に電気的に接続されている第3配線パターン172cの引き出し位置は当該第2パッド171bの右端における上下方向略中央である。GNDプレーン層93は第1パッド171aよりも広い面積を有しているとともに、電源プレーン層94は第2パッド171bよりも広い面積を有している。
第1パッド171aが第1配線パターン172aを介して当該第1パッド171aよりも面積の広いGNDプレーン層93に電気的に接続されているとともに、第2パッド171bが第3配線パターン172cを介して当該第2パッド171bよりも面積の広い電源プレーン層94に電気的に接続されている構成において、第1パッド171aの4辺のうち当該第1パッド171aの中心から見て第1配線パターン172aが引き出されている辺が存在する方向(右方向)は、第2パッド171bの4辺のうち当該第2パッド171bの中心から見て第3配線パターン172cが引き出されている辺が存在する方向(右方向)と同一の方向である。これにより、リフロー工程の加熱初期段階において、一対のパッド171a,171b内の温度分布に差が生じる可能性が低減されている。
図13(a)に示すように、第1パッド171aの右端から右方に引き出されている第1配線パターン172aの幅寸法は、第2パッド171bの右端から右方に引き出されている第3配線パターン172cの幅寸法と略同一である。このため、これらの配線パターン172a,172cの幅寸法が異なる構成と比較して、リフロー工程の加熱初期段階において一対のパッド171a,171b内の温度分布に差が生じる可能性が低減されている。また、第1パッド171aの左端から左方に引き出されている第2配線パターン172bの幅寸法は、第2パッド171bの左端から左方に引き出されている第4配線パターン172dの幅寸法と略同一である。このため、これらの配線パターン172b,172dの幅寸法が異なる構成と比較して、リフロー工程の加熱初期段階において一対のパッド171a,171b内の温度分布に差が生じる可能性が低減されている。
既に説明したとおり、GNDプレーン層93に電気的に接続されている第1配線パターン172aは第1パッド171aの右端から引き出されているため、第1パッド171aの右辺は当該第1パッド171aの左辺よりも加熱初期段階における温度上昇が遅れ易い。また、電源プレーン層94に接続されている第3配線パターン172cは第2パッド171bの右端から引き出されているため、第2パッド171bの右辺は当該第2パッド171bの左辺よりも加熱初期段階における温度上昇が遅れ易い。第1パッド171aから引き出されている配線パターン172a,172cの数は第2パッド171bから引き出されている配線パターン172b,172dの数と同じである。また、第1パッド171aの4辺のうち当該第1パッド171aの中心から見て第1配線パターン172aが引き出されている辺が存在する方向は、第2パッド171bの4辺のうち当該第2パッド171bの中心から見て第3配線パターン172cが引き出されている辺が存在する方向と同一の方向であるとともに、第1パッド171aの4辺のうち当該第1パッド171aの中心から見て第2配線パターン172bが引き出されている辺が存在する方向は、第2パッド171bの4辺のうち当該第2パッド171bの中心から見て第4配線パターン172dが引き出されている辺が存在する方向と同一の方向である。これにより、第1パッド171a上の溶融半田の表面張力によりバイパスコンデンサ85の第1電極85aに作用する力と、第2パッド171b上の溶融半田の表面張力によりバイパスコンデンサ85の第2電極85bに作用する力とを均衡させることができる。このため、仮に、一対のパッド171a,171bにおいて、半田ペーストの左側部のみが先に溶融した場合においても、図13(c)に示すように、バイパスコンデンサ85の移動態様を平行移動とし、バイパスコンデンサ85の回転を阻止することができる。これにより、第1パッド171aと第1電極85aとの半田フィレット173aによる接続面積の減少の程度を抑えることができるとともに、第2パッド171bと第2電極85bとの半田フィレット173bによる接続面積の減少の程度を抑えることができる。
図14(a)は小型チップ抵抗器87の周辺領域187(図8(c))を拡大して示す第1装飾基板56の第1実装面84の平面図であり、図14(b)は当該周辺領域187のパッド176a,176bとソルダーレジスト222との関係を説明するための説明図である。また、図14(c)は本実施形態において発生し得る小型チップ抵抗器87の移動態様を説明するための説明図であり、図14(d)は比較例において発生し得る小型チップ抵抗器191の移動態様を説明するための説明図である。なお、図14(b)ではソルダーレジスト222にハッチを付して表示している。
図14(a)に示すように、小型チップ抵抗器87の第1電極87a及び第2電極87bに対応する第1パッド176a及び第2パッド176bは略矩形に成形されている。図14(b)に示すように、第1パッド176a及び第2パッド176bは、互いに同一形状及び同一サイズである。パッド176a,176bの縦寸法LB1は、略0.35mmであり、小型チップ抵抗器87の短手方向の寸法(略0.3mm)よりも大きい。一対のパッド176a,176bが互いに同一形状及び同一サイズであることにより、当該一対のパッド176a,176b上に塗布される半田ペーストの量を略同一とすることができる。なお、パッド176a,176bの縦寸法LB1が小型チップ抵抗器87の短手方向の寸法と同一である構成としてもよく、パッド176a,176bの縦寸法LB1が小型チップ抵抗器87の短手方向の寸法よりも小さい構成としてもよい。
パッド176a,176bの横寸法LB2は略0.32mmである。第1パッド176a及び第2パッド176bは、小型チップ抵抗器87(図14(a))の長手方向(第1方向DR1)に所定の間隔LB3(具体的には略0.28mm)で離間させて設けられている。第1パッド176aの第2パッド176b側の外縁と、第2パッド176bの第1パッド176a側の外縁との距離(所定の間隔LB3)は、小型チップ抵抗器87の長手方向における寸法(略0.6mm)の略1/3(0.2mm)~略1/2(略0.3mm)の範囲に設定されている。これにより、小型チップ抵抗器87の長手方向において、当該小型チップ抵抗器87の第1電極87aが第1パッド176aの略中央に位置するとともに第2電極87bが第2パッド176bの略中央に位置する態様で、当該小型チップ抵抗器87を第1装飾基板56に実装することができる。
第1パッド176aと第2パッド176bとの間にソルダーレジスト222は塗布されていない。第1パッド176a及び第2パッド176bの間の狭い領域にソルダーレジスト222を塗布する構成とすると、ソルダーレジスト222の塗布領域にずれが生じた場合等にパッド176a,176bの一部又は全部がソルダーレジスト222に覆われる不良品の発生確率が高まってしまう。これに対して、第1パッド176aと第2パッド176bとの間にソルダーレジスト222を塗布しない構成であることにより、これらのパッド176a,176bの一部又は全部がソルダーレジスト222に覆われることを防止して、これらのパッド176a,176bの全域に半田ペーストを付着させることができる。これにより、第1パッド176aと第1電極87aとの接続面積を確保して第1パッド176aと第1電極87aとの接続箇所の機械的強度を確保することができるとともに、第2パッド176bと第2電極87bとの接続面積を確保して第2パッド176bと第2電極87bとの接続箇所の機械的強度を確保することができる。
図14(d)に示すように、比較例における小型チップ抵抗器191では、第1パッド192a(又は第1パット)の右端から右方に向けて第1配線パターン193aが引き出されているとともに、第2パッド192b(又は第2パット)の左端から左方に向けて第2配線パターン193bが引き出されている。比較例における第1配線パターン193aは、既に説明した本実施形態の第1配線パターン181aと同様に、LEDチップ142の第2電極142b(図8(c))に電気的に接続される配線パターンであるとともに、比較例における第2配線パターン193bは、既に説明した本実施形態における第2配線パターン181bと同様に、LEDドライバ126の第8出力端子162に電気的に接続される配線パターンである。第1配線パターン193aが引き出されている第1パッド192aの右辺は、配線パターンが引き出されていない左辺と比較して、リフロー工程の加熱初期段階における温度上昇が遅れ易い。また、第2配線パターン193bが引き出されている第2パッド192bの左辺は、配線パターンが引き出されていない右辺と比較して、加熱初期段階における温度上昇が遅れ易い。このため、加熱初期段階では、第1パッド192aにおける半田ペーストの左側部のみ及び第2パッド192bにおける半田ペーストの右側部のみが溶融している状態が発生し易く、図14(d)に示すように、第1装飾基板56の法線方向が回転軸となって小型チップ抵抗器191が回転し、当該小型チップ抵抗器191が傾いた状態で第1装飾基板56に実装されてしまうおそれがある。小型チップ抵抗器191が傾いた状態で実装されると、第1パッド184aと第1電極183aとの半田フィレット194による接続面積が小さくなってしまうとともに、第2パッド184bと第2電極183bとの半田フィレット195による接続面積が小さくなってしまう。また、小型チップ抵抗器191の回転により第1パッド192aと第1電極191aとが電気的に接触していない状態で小型チップ抵抗器191が実装されてしまう可能性もある。さらにまた、第1パッド192aの上に小型チップ抵抗器191が1つの電極191aで立ち上がるチップ立ちが発生し易くなってしまう。このように、一対のパッド192a,192bにおいて、配線パターン193a,193bの引き出し位置が相違している比較例では、小型チップ抵抗器191の実装不良が発生し易くなってしまう。
これに対して、本実施形態における第1装飾基板56では、図14(a)に示すように、第1パッド176aの右端から右方に向けて第1配線パターン181aが引き出されているとともに、第2パッド176bの右端から右方に向けて第2配線パターン181bが引き出されている。第1配線パターン181aの引き出し位置は第1パッド176aの右端における上下方向略中央であるとともに、第2配線パターン181bの引き出し位置は第2パッド176bの右端における上下方向略中央である。第1パッド176a及び第2パッド176bから同じ数(具体的には1本)の配線パターン181a,181bが引き出されている構成において、第1パッド176aの4辺のうち当該第1パッド176aの中心から見て第1配線パターン181aが引き出されている辺が存在する方向(右方向)は、第2パッド176bの4辺のうち当該第2パッド176bの中心から見て第2配線パターン181bが引き出されている辺が存在する方向(右方向)と同一の方向である。これにより、リフロー工程の加熱初期段階において一対のパッド176a,176b内の温度分布に差が生じることを防止できるとともに、小型チップ抵抗器87の回転及びチップ立ちの発生を防止できる。
第1装飾基板56には小型チップ部品よりも厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が大きい抵抗器(図示略)が複数搭載されており、これらの抵抗器の一部では、抵抗器の第1電極に電気的に接続される第1パッド(又は第1パット)の4辺のうち当該第1パッドの中心から見て第1配線パターンが引き出されている辺が存在する方向が、当該抵抗器の第2電極に電気的に接続される第2パッド(又は第2パット)の4辺のうち当該第2パッドの中心から見て第2配線パターンが引き出されている辺が存在する方向とは異なっている。小型チップ部品である小型チップ抵抗器87では、第1パッド176aの4辺のうち当該第1パッド176aの中心から見て第1配線パターン181aが引き出されている辺が存在する方向と、第2パッド176bの4辺のうち当該第2パッド176bの中心から見て第2配線パターン181bが引き出されている辺が存在する方向とを同一の方向とすることにより、当該小型チップ抵抗器87の回転及びチップ立ちの発生が防止されている。
第1パッド176aの右端は、第1配線パターン181aの引き出し位置であるため、第1パッド176aの左端よりも加熱初期段階における温度上昇が遅れ易い。また、第2パッド176bの右端は、第2配線パターン181bの引き出し位置であるため、第2パッド176bの左端よりも加熱初期段階における温度上昇が遅れ易い。第1パッド176aから引き出されている配線パターン181aの数は、第2パッド176bから引き出されている配線パターン181bの数と同じである。第1パッド176aの4辺のうち当該第1パッド176aの中心から見て第1配線パターン181aが引き出されている辺が存在する方向(右方向)は、第2パッド176bの4辺のうち当該第2パッド176bの中心から見て第2配線パターン181bが引き出されている辺が存在する方向と同一の方向である。これにより、第1パッド176a上の溶融半田の表面張力により小型チップ抵抗器87の第1電極87aに作用する力と、第2パッド176b上の溶融半田の表面張力により小型チップ抵抗器87の第2電極87bに作用する力とを均衡させることができる。このため、仮に、一対の第1パッド176a及び第2パッド176bの半田ペーストにおける左側部のみが先に溶融した場合においても、図14(c)に示すように、小型チップ抵抗器87の移動態様を平行移動とし、小型チップ抵抗器87の回転を阻止することができる。これにより、第1パッド176aと第1電極87aとの半田フィレット177aによる接続面積の減少の程度を抑えることができるとともに、第2パッド176bと第2電極87bとの半田フィレット177bによる接続面積の減少の程度を抑えることができる。
既に説明したとおり、小型チップ抵抗器87の第1電極87aと電気的に接続されている第1パッド176aは、第1配線パターン181aを介してLEDチップ142の第2電極142bと電気的に接続されている第2パッド178bに電気的に接続されている(図8(c)参照)。また、既に説明したとおり、小型チップ抵抗器87の第2電極87bと電気的に接続されている第2パッド176bは、第2配線パターン181bを介してLEDドライバ126(図8(a))の第8出力端子162(図11)と電気的に接続されているパッド(又はパット、図示略)に電気的に接続されている。図8(a)及び図8(c)に示すように、第1パッド176aから見て接続先の第2パッド178bは上方向に存在しているとともに、第2パッド176bから見て接続先の第8出力端子162に対応するパッド(又はパット、図示略)は左上方向に存在している。第8出力端子162に対応するパッド(図示略)において第2配線パターン181bが接続される箇所は、第2パッド176bからの第2配線パターン181bの引き出し方向(図8(a),(c)における右方向)を含む1軸の方向(図8(a),(c)における第2方向DR2)で見た場合に、第2パッド176bを基準として、当該第2パッド176bからの第2配線パターン181bの引き出し方向とは逆方向に存在している。第2配線パターン181bは、第1パッド176aからの第1配線パターン181aの引き出し方向と同一の方向(右方向)に第2パッド176bから引き出された後に、当該1軸の方向(第2方向DR2)で見た場合に第2パッド176bを基準として逆方向側に引き回されている。
第2配線パターン181bが1軸の方向(第2方向DR2)で見た場合に第2パッド176bを基準として第2パッド176bからの第2配線パターン181bの引き出し方向とは逆方向に存在する箇所で接続先に接続される構成においても、第2配線パターン181bは、第1パッド176aからの第1配線パターン181aの引き出し方向と同一の方向に第2パッド176bから引き出されている。これにより、リフロー工程の加熱初期段階において一対の第1パッド176a及び第2パッド176b内の温度分布に差が生じる可能性を低減することができる。
図14(a)に示すように、第1パッド176aの右端から右方に引き出されている第1配線パターン181aの幅寸法は、第2パッド176bの右端から右方に引き出されている第2配線パターン181の幅寸法と略同一である。このため、パッド176a,176bから引き出されている配線パターン181a,181bの幅寸法が異なっている構成と比較して、リフロー工程の加熱初期段階において一対のパッド176a,176b内の温度分布に差が生じる可能性が低減されている。
図8(a)~図8(c)を参照しながら既に説明したとおり、第1装飾基板56において、小型チップ部品は、当該小型チップ部品の長手方向が第1方向DR1(第1装飾基板56の長手方向)に平行となる態様で第1装飾基板56に実装されている。このため、小型チップ部品の長手方向が第1方向DR1(第1装飾基板56の長手方向)に直交する態様で第1装飾基板56に実装されている場合と比較して、第1装飾基板56に歪みが生じた場合に小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力の最大値が低減されているとともに、小型チップ部品自体に作用し得る応力の最大値が低減されている。
上述したとおり、第1装飾基板56には小型チップ部品よりも厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が大きいコンデンサ(図示略)が複数搭載されている。これらのコンデンサの一部は、当該コンデンサの長手方向が第1方向DR1に平行とはならない態様で第1装飾基板56に実装されている。小型チップ部品は、当該小型チップ部品の長手方向が第1方向DR1に直交する態様で第1装飾基板56に実装されていることにより保護されている。
図10(b)に示すように、バイパスコンデンサ97は、当該バイパスコンデンサ97の長手方向が第2装飾基板57の長軸方向LDに平行となる態様で第2装飾基板57に実装されている。また、図10(c)に示すように、小型チップ抵抗器101は、当該小型チップ抵抗器101の長手方向が第2装飾基板57の長軸方向LDに平行となる態様で第2装飾基板57に実装されている。このように、小型チップ部品(バイパスコンデンサ97及び小型チップ抵抗器101)は、当該小型チップ部品の長手方向が第2装飾基板57の長軸方向LDに平行となる態様で第2装飾基板57に実装されているため、小型チップ部品の長手方向が第2装飾基板57の長軸方向LDに直交する態様で第2装飾基板57に実装されている場合と比較して、第2装飾基板57に歪みが生じた場合に小型チップ部品と第2装飾基板57との接続箇所に作用し得る応力の最大値が低減されているとともに、小型チップ部品自体に作用し得る応力の最大値が低減されている。
図8(b)に示すように、第1装飾基板56において、第1パッド171aから引き出されている第1配線パターン172a及び第2パッド171bから引き出されている第3配線パターン172cは、バイパスコンデンサ85の長手方向に直交する方向(バイパスコンデンサ85の短手方向の一方)に延びている。また、第1パッド171aから引き出されている第2配線パターン172b及び第2パッド171bから引き出されている第4配線パターン172dは、バイパスコンデンサ85の長手方向に直交する方向(バイパスコンデンサ85の短手方向の他方)に延びている。このように、バイパスコンデンサ85のパッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dは、当該バイパスコンデンサ85の長手方向に直交する方向(短手方向)に延びている。なお、バイパスコンデンサ85のパッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dが、当該バイパスコンデンサ85の長手方向に略直交する方向に延びている構成としてもよい。
既に説明したとおり、パッド171a,171b及び配線パターン172a~172dは一体的に形成されており、バイパスコンデンサ85の電極85a,85bは半田フィレット173a,173bによりパッド171a,171bに固定されている。パッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dがバイパスコンデンサ85の長手方向に平行となる方向に延びている構成とすると、当該長手方向に直交する方向又は略直交する方向に延びる折り線を基点として第1装飾基板56を折り曲げるような力が第1装飾基板56に作用する場合にバイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所の破損が発生し易くなってしまうとともに、バイパスコンデンサ85自体の破損が発生し易くなってしまう。また、当該構成では、第1装飾基板56の歪みによりバイパスコンデンサ85の周辺に作用する応力がバイパスコンデンサ85自体に伝わり易くなり、バイパスコンデンサ85の破損が発生し易くなってしまう。これに対して、パッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dがバイパスコンデンサ85の長手方向に直交する方向又は略直交する方向に延びている構成とすることにより、第1装飾基板56に歪みが生じた場合にバイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力の最大値が低減されているとともに、第1装飾基板56に歪みが生じた場合にバイパスコンデンサ85自体に作用し得る応力の最大値が低減されている。これにより、バイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所の破損を防止することができるとともに、バイパスコンデンサ85自体の破損を防止することができる。
上述したとおり、第1装飾基板56には小型チップ部品よりも厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が大きいコンデンサ(図示略)が複数搭載されており、これらのコンデンサの一部では、コンデンサの電極に電気的に接続されるパッド(又はパット)から引き出されている配線パターンの引き出し方向が当該コンデンサの長手方向に直交する方向及び略直交する方向とは異なる方向に引き出されている。小型チップ部品であるバイパスコンデンサ85は、パッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dがバイパスコンデンサ85の長手方向に直交する方向又は略直交する方向に延びている構成とすることにより保護されている。
既に説明したとおり、小型チップ抵抗器87のパッド176a,176bから引き出されている配線パターン181a,181bは、当該小型チップ抵抗器87の長手方向に直交する第2方向DR2(小型チップ抵抗器87の短手方向)に延びている。また、既に説明したとおり、小型チップ抵抗器87は、電極87a,87bとパッド176a,176bとを電気的に接触させる半田フィレット177a,177bによって配線パターン181a,181bに電気的に接続されている。パッド176a,176bから引き出されている配線パターン181a,181bが小型チップ抵抗器87の長手方向に平行となる方向に延びている構成とすると、第1装飾基板56の歪みによりバイパスコンデンサ85の周辺に作用する応力がバイパスコンデンサ85自体に伝わり易くなり、バイパスコンデンサ85の破損が発生し易くなってしまう。これに対して、小型チップ抵抗器87のパッド176a,176bから引き出されている配線パターン181a,181bが当該小型チップ抵抗器87の長手方向に直交する方向(小型チップ抵抗器87の短手方向)又は略直交する方向に延びている構成とすることにより、小型チップ抵抗器87に作用し得る応力の最大値を低減することができる。これにより、第1装飾基板56に歪みが生じた場合に小型チップ抵抗器87と第1装飾基板56との接続箇所の破損を防止することができる。
上述したとおり、第1装飾基板56には小型チップ部品よりも厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が大きい抵抗器(図示略)が複数搭載されており、これらの抵抗器の一部では、抵抗器の電極に電気的に接続されるパッド(又はパット)から引き出されている配線パターンの引き出し方向が当該抵抗器の長手方向に直交する方向及び略直交する方向とは異なる方向に引き出されている。小型チップ部品である小型チップ抵抗器87は、パッド176a,176bから引き出されている配線パターン181a,181bが小型チップ抵抗器87の長手方向に直交する方向又は略直交する方向に延びている構成とすることにより保護されている。
図8(a)~図8(c)に示すように、第1装飾基板56において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149(図11))は、第1実装面84側のみに実装されており、第2実装面95側には実装されていない。第1装飾基板56において、小型チップ部品が第1実装面84側に集約されている構成において、LEDチップ127~142(図11)及びLEDドライバ126も第1実装面84に実装されている。
図15(a)は第1装飾基板56の第2実装面95を示す平面図であり、図15(b)は第1発光回路部121の裏側領域205を拡大して示す第1装飾基板56の第2実装面95の平面図である。図15(b)に示すように、第2実装面95のLED裏側対応領域201に小型チップ部品は実装されていない。LED裏側対応領域201は、第1実装面84(図8(a))においてLEDチップ127~142(図9)が実装されている領域の裏側に位置する第2実装面95の領域及び当該第2実装面95の領域の外縁からの距離が1mm以内の領域である。第1実装面84においてLEDチップ127~142が実装されている領域の裏側に位置する第2実装面95の領域に小型チップ部品が実装されていない構成であることにより、LEDチップ127~142の発熱により第1装飾基板56に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響が低減されている。LED裏側対応領域201は、LEDチップ127~142の駆動時に発生する熱によって繰り返し加熱される領域であり、第1装飾基板56の熱による歪みが生じ易い領域である。LED裏側対応領域201に小型チップ部品が実装されている構成とすると、第1装飾基板56における発光演出が繰り返し実行されることによって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に熱的応力の負荷が蓄積してしまうおそれがあるとともに、小型チップ部品自体に熱的応力の負荷が蓄積してしまうおそれがある。これに対して、小型チップ部品がLED裏側対応領域201を避けて実装されていることにより、第1装飾基板56における発光演出が繰り返し実行されることが原因となって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまうことを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまうことを防止できる。
図15(b)に示すように、第2実装面95のドライバ裏側対応領域202に小型チップ部品は実装されていない。ドライバ裏側対応領域202は、第1実装面84(図8(a))においてLEDドライバ126(図8(a))が実装されている領域及びLEDドライバ126の端子に対応するパッド(又はパット)が設けられている領域の裏側に位置する第2実装面95の領域及び当該第2実装面95の領域の外縁からの距離が1mm以内の領域である。第1実装面84においてLEDドライバ126が実装されている領域の裏側に位置する第2実装面95の領域に小型チップ部品が実装されていない構成であることにより、LEDドライバ126の発熱により第1装飾基板56に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響が低減されている。ドライバ裏側対応領域202は、LEDドライバ126の駆動時に発生する熱によって繰り返し加熱される領域であり、第1装飾基板56の熱による歪みが生じ易い領域である。ドライバ裏側対応領域202に小型チップ部品が実装されている構成とすると、第1装飾基板56における発光演出が繰り返し実行されることによって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に熱的応力の負荷が蓄積してしまうおそれがあるとともに、小型チップ部品自体に熱的応力の負荷が蓄積してしまうおそれがある。これに対して、小型チップ部品がドライバ裏側対応領域202を避けて実装されていることにより、第1装飾基板56における発光演出が繰り返し実行されることが原因となって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまうことを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまうことを防止できる。
図8(a)~図8(c)に示すように、第1装飾基板56において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87)は、LEDチップ142の外縁から1mm以上の距離を置いて配置されている。小型チップ部品をLEDチップ142の外縁から1mm以上離して配置することにより、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が熱的応力によって破損してしまうことを防止することができるとともに、小型チップ部品自体が熱的応力によって破損してしまうことを防止することができる。
図8(a)~図8(c)に示すように、第1装飾基板56において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87)は、LEDドライバ126の外縁及びLEDドライバ126の端子に対応するパッドから1mm以上の距離を置いて配置されている。小型チップ部品をLEDドライバ126の外縁及びLEDドライバ126の端子に対応するパッドから1mm以上離して配置することにより、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が熱的応力によって破損してしまうことを防止することができるとともに、小型チップ部品自体が熱的応力によって破損してしまうことを防止することができる。
図8(a)~図8(c)に示すように、第1装飾基板56において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149(図11))は、貫通孔周辺領域211a~211dを避けて配置されている。貫通孔周辺領域211a~211dは、固定貫通孔56d~56gの外縁からの距離が5mm未満の領域である。第1装飾基板56を前扉枠14にネジ固定する際に、貫通孔周辺領域211a~211dには第1装飾基板56に歪みを生じさせる力が作用し得る。小型チップ部品を固定貫通孔56d~56gの外縁から5mm以上離して配置することにより、第1装飾基板56が前扉枠14にネジ固定される際に固定貫通孔56d~56g近傍に生じ得る第1装飾基板56の歪みが原因となって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまうことを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまうことを防止できる。
図8(a)に示すように、固定貫通孔56d~56gは、第1装飾基板56の角部に設けられている。このため、固定貫通孔56d~56gが第1装飾基板56の中央付近に設けられている構成と比較して、第1装飾基板56において小型チップ部品を実装できない領域の面積が低減されている。
既に説明したとおり、固定貫通孔56eは、階段状凹部56aの突出部56cに設けられている。これにより、小型チップ部品を搭載可能な領域を確保しながら第1装飾基板56を前扉枠14に対して安定的に固定することが可能となっている。
小型チップ部品が第1実装面84に集約されている構成において、図15(a)に示すように、コネクタ111,112は第2実装面95に集約されている。図8(a)に示すように、第1実装面84において、小型チップ部品はコネクタ裏側対応領域203,204を避けて配置されている。コネクタ裏側対応領域203,204は、第2実装面95(図15(a))においてコネクタ111,112が実装されている領域の裏側に位置する第1実装面84の領域及び当該第1実装面84の領域の外縁からの距離が5mm未満の領域である。第2実装面95においてコネクタ111,112が実装されている領域の裏側に位置する第1実装面84の領域に小型チップ部品が実装されていない構成であることにより、コネクタ111,112へのハーネスの着脱に際して第1装飾基板56に作用し得る応力の小型チップ部品への影響が低減されている。コネクタ裏側対応領域203,204は、コネクタ111,112にハーネス(図示略)を装着する際に引張り応力が作用し易い領域であるとともに、コネクタ111,112からハーネスを引き抜く際に圧縮応力が作用し易い領域である。コネクタ裏側対応領域203,204に小型チップ部品が実装されている構成とすると、コネクタ111,112へのハーネスの着脱に際して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に応力が作用するおそれがあるとともに、小型チップ部品自体に応力が作用するおそれがある。これに対して、小型チップ部品がコネクタ裏側対応領域203,204を避けて配置されていることにより、コネクタ111,112へのハーネスの着脱に際して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまうことが防止されているとともに、小型チップ部品自体が破損してしまうことが防止されている。
図8(a)に示すように、LEDドライバ126は、第1装飾基板56の外縁から10mm未満の領域を含む領域に配置されている一方、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149(図11))は、第1装飾基板56の外縁から10mm以上離して配置されている。既に説明したとおり、第1装飾基板56に実装されている各種電子部品のうち小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所は、他の電子部品と第1装飾基板56との接続箇所と比較して、機械的強度が低い。小型チップ部品が第1装飾基板56の外縁から10mm以上離して配置されていることにより、第1装飾基板56を取り扱う際に作業者の手が小型チップ部品に触れる等して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまう可能性が低減されているとともに、小型チップ部品自体が破損してしまう可能性が低減されている。
小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149(図11))が貫通孔周辺領域211a~211d及び第1装飾基板56の外縁からの距離が10mm未満の領域を避けて配置されている構成において、固定貫通孔56d~56gは第1装飾基板56の外縁からの距離が10mm未満の領域に設けられている。このため、固定貫通孔56d~56gが第1装飾基板56の外縁から10mm以上離れた位置に設けられている構成と比較して、第1装飾基板56において小型チップ部品を搭載可能な領域の面積が広く確保されている。
図8(b)に示すように、第1装飾基板56においてLEDドライバ126の周囲には、LEDドライバ126の搭載位置を把握可能とする外形シルク213と、搭載されている電子部品がLEDドライバ126であることを把握可能とする識別用シルク214(「IC1」という表示)と、が設けられている。また、図8(c)に示すように、LEDチップ142の周囲には、LEDチップ142の搭載位置を把握可能とする外形シルク215と、搭載されている電子部品がLEDチップ142であることを把握可能とする識別用シルク216(「LED16」という表示)と、が設けられている。図9に示すように、第1配線層91はソルダーレジスト222により被覆されている。外形シルク213及び識別用シルク214は、第1実装面84から凸となる態様で印刷されている。外形シルク213,215及び識別用シルク214,216の印刷は、第1装飾基板56に電子部品が実装される前に行われる。
第1装飾基板56に小型チップ部品を含む電子部品を実装した後に、電子部品の実装漏れが発生していないことを目視により確認する場合、作業者は外形シルク213,215が設けられている場所と電子部品(LEDドライバ126及びLEDチップ142)が実装されている場所とを比較することにより、電子部品が正確な位置に実装されているか否かを把握することができる。また、作業者は、識別用シルク214,216の表示内容に基づいて、実装されている電子部品(LEDドライバ126及びLEDチップ142)の種類を把握することができる。
図8(b)に示すように、バイパスコンデンサ85の周囲には、実装されている電子部品がバイパスコンデンサ85であることを確認可能とする識別用シルク217(「C1」という表示)のみが設けられており、バイパスコンデンサ85の搭載位置を把握可能とする外形シルクは設けられていない。既に説明したとおり、バイパスコンデンサ85の外寸(縦寸法、横寸法及び高さ寸法)は、小型チップ部品以外の電子部品(LEDドライバ126及びLEDチップ127~142等)の外寸と比較して小さい。このため、第1装飾基板56にバイパスコンデンサ85の外形シルクを印刷すると、電子部品の実装後に実際にはバイパスコンデンサ85の実装漏れが発生しているにも関わらず外形シルクのみを見てバイパスコンデンサ85が実装されていると作業者が誤って認識してしまうおそれがある。これに対して、バイパスコンデンサ85の周囲には外形シルクを設けない構成とすることにより、電子部品の実装後にバイパスコンデンサ85の実装漏れを把握し易くすることができる。また、バイパスコンデンサ85の周囲に識別用シルク217が設けられていることにより、当該識別用シルク217の周辺に搭載されている部品がバイパスコンデンサ85であることを把握可能とすることができる。
既に説明したとおり、小型チップ抵抗器87の外寸は、バイパスコンデンサ85の外寸と同様に、小型チップ部品以外の電子部品の外寸と比較して小さい。図8(c)に示すように、小型チップ抵抗器87の周囲には、実装されている電子部品が小型チップ抵抗器87であることを確認可能とする識別用シルク218(「R8」という表示)のみが設けられており、小型チップ抵抗器87の搭載位置を確認可能とする外形シルクは設けられていない。これにより、小型チップ抵抗器87の実装漏れを把握し易くすることができる。また、小型チップ抵抗器87の周囲に識別用シルク218が設けられていることにより、当該識別用シルク218の周辺に搭載されている電子部品が小型チップ抵抗器87であることを把握可能とすることができる。なお、自動搭載装置を利用して電子部品を第1装飾基板56に搭載する場合、自動搭載装置は第1装飾基板56における基準位置からの座標制御により電子部品の搭載を行うため、小型チップ部品の周辺に外形シルクを設けない構成としても当該小型チップ部品の搭載位置がずれることはない。
小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87)の周囲に設けられている識別用シルク217,218の文字寸法は、小型チップ部品よりも大きい電子部品(LEDドライバ126及びLEDチップ142)の周囲に設けられた識別用シルク214,216の文字寸法と同一の寸法である。これにより、小型チップ部品の周囲に設けられている識別用シルク217,218の目視による確認が容易化されている。
図16(a)は本実施形態における第1装飾基板56の断面図であり、図16(b)は比較例における第1装飾基板224の断面図である。既に説明したとおり、バイパスコンデンサ85の一対の電極85a,85bに対応する一対のパッド171a,171bは、バイパスコンデンサ85の長手方向に略0.28mmの間隔を置いて形成されている。また、既に説明したとおり、第1パッド171aと第2パッド171bとの間にソルダーレジスト222は塗布されていない(図16(a)参照)。第1装飾基板56に半田ペーストを塗布する工程では、開口部が形成されたメタルマスク226により第1装飾基板56の第1実装面84及び第2実装面95(図9)がマスキングされる。メタルマスク226は、例えば厚さ略150μmの金属薄板である。メタルマスク226には、第1装飾基板56のパッド(又はパット)に対応する位置に、当該メタルマスク226を厚さ方向に貫通する開口部が設けられている。半田ペーストは、メタルマスク226の開口部からパッドの上に塗布される。メタルマスク226の厚さは均一であることにより各パッドに半田ペーストを均一に塗布することが可能となっている。
図16(b)に示すように、外形シルク225a,225bはソルダーレジスト222の表面に対して凸となるため、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87(図8(b)及び図8(c)))の周囲に外形シルク225a,225bが設けられている構成とすると、第1実装面84とメタルマスク226との間に外形シルク225a,225bが存在することとなり、第1実装面84とメタルマスク226との距離が拡大してしまう。当該構成においては、第1パッド171aと第2パッド171bとの間に存在する空隙に半田ペースト227が回り込み、第1パッド171aと第2パッド171bとが電気的に接続されてしまうおそれがある。特に、多数の第1装飾基板56に対して連続的に半田ペースト221を塗布する場合には、メタルマスク226の開口部の縁に溜まった半田ペースト221が当該開口部の裏側に回り込み易くなり、第1パッド171aと第2パッド171bとが電気的に接続され易くなってしまう。これに対して、本実施形態では、図16(a)に示すように、小型チップ部品の周囲に外形シルクは設けられていない。これにより、第1実装面84とメタルマスク226との距離が離れすぎてしまうことを防止することができるとともに、半田ペースト221がパッド171a,171b間に入り込んでしまう半田不良の発生を防止することができる。また、小型チップ部品の一部が外形シルクの上に載って半田不良の原因となってしまうことが防止されている。
次に、装飾基板56,57を製造する方法について説明する。
第1装飾基板56を効率的に製造する方法として、複数の第1装飾基板56を含む集合基板(電子部品が実装される前のプリント配線板)に電子部品を実装した後に当該集合基板を分割して電子部品が実装された状態の第1装飾基板56を一度に複数枚取り出す方法が考えられる。また、第2装飾基板57を効率的に製造する方法として、複数の第2装飾基板57を含む集合基板(電子部品が実装される前のプリント配線板)に電子部品を実装した後に当該集合基板を分割して電子部品が実装された状態の第2装飾基板57を一度に複数枚取り出す方法が考えられる。これらの方法で装飾基板56,57を製造することにより、電子部品が実装された状態の装飾基板56,57を1枚ずつ製造する場合と比較して、電子部品を実装する工程の実行回数を低減することができるとともに、装飾基板56,57の製造効率を高めることができる。以下では、装飾基板56,57を製造する方法について、第1装飾基板56を効率的に製造する方法を例に挙げて説明する。
図17(a)は集合基板231の一方側の板面である第1板面268を示す平面図であり、図17(b)は第1板面268が谷形状(凹)となるように集合基板231を割る谷割りを説明するための説明図であり、図17(c)は第1板面268が山形状(凸)となるように集合基板231を割る山割りを説明するための説明図である。なお、実際には集合基板231に含まれている第1装飾基板56のそれぞれに複数の電子部品が実装されているとともに配線パターン等も形成されているが、図17(a)~図17(c)では図面の煩雑化を避けるために簡略化して図示してある。
集合基板231は、既に説明した装飾基板56,57と同様に、導電層と絶縁層とが交互に積層された構造を有する4層基板である。図17(a)に示すように、集合基板231は、略正方形に成形された1枚のプリント配線板の一部を、側面に刃の付いたドリル状の刃具(ルータ)を回転させながら加工するルータ加工等によって切り抜くとともに当該プリント配線板に分割溝232~247及びスリット251~258を形成することにより作成される。
集合基板231は、分割溝232~247及びスリット251~258によって4つの第1装飾基板56と、7つの捨て基板261~267とに区画されている。集合基板231に分割溝232~247及びスリット251~258を形成する加工は、集合基板231に電子部品が搭載される前に行われる。集合基板231の分割は、分割溝232~247及びスリット251~258を利用して行われる。
分割溝232~247は、例えば高速で回転する円盤状の刃を用いて集合基板231が切削加工されることにより直線状に形成されている。分割溝232~247は、その断面が集合基板231の板厚を減少させるV字形になっており、分割溝232~247の底部は最も板厚が小さい部分となっている。集合基板231において分割溝232~247が形成されている領域は、分割溝232~247が形成されていない領域と比較して、機械的強度が低くなっている。このため、分割溝232~247を基点として集合基板231を分割することにより、集合基板231を分割する際に第1装飾基板56に作用する応力を低減することができる。これにより、集合基板231を分割する際に小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149)と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用し得る応力を低減することができる。また、分割の基点が分割溝232~247からずれてしまうことを防止できる。なお、分割溝232~247の断面形状はV字形に限定されることはない。分割溝232~247の断面形状は、外力で集合基板231を容易に切り離し可能とする形状であれば、矩形であってもよく、U字形であってもよい。
分割溝232~247が直線状に形成されていることにより、分割溝232~247が曲線状に形成されている構成と比較して、集合基板231の分割の際に第1装飾基板56に作用し得る応力が低減されている。
本実施形態において、分割溝232~247は、第1板面268と、当該第1板面268とは逆側の板面である第2板面269(図17(b))とを見分け易くして基板分割工程の作業性を向上させるために、集合基板231の第1板面268側のみに形成されている。スリット251~258は、例えば上述したルータ加工によって形成されている。スリット251~258は、細長い長孔状であり、分割溝232~247よりも幅広に形成されている。
図17(a)に示すように、集合基板231の左右方向中央には縦長略矩形の中央捨て基板261が設けられている。分割溝232,233を挟んで中央捨て基板261の左側には一対の第1装飾基板56が設けられているとともに、分割溝234,235を挟んで中央捨て基板261の右側には一対の第1装飾基板56が設けられている。4つの第1装飾基板56は面一であり、これらの第1装飾基板56の第1実装面84は集合基板231の第1板面268側に存在している。
既に説明したとおり、第1装飾基板56には階段状凹部56a及び切欠部56bが形成されている。左下の第1装飾基板56において、階段状凹部56aは中央捨て基板261側に設けられているとともに、切欠部56bは後述する左側捨て基板263側に設けられている。左上の第1装飾基板56において、階段状凹部56aは左側捨て基板263側に設けられているとともに、切欠部56bは中央捨て基板261側に設けられている。一対の第1装飾基板56の階段状凹部56aは対向している。これらの階段状凹部56aの間は切り抜かれており、階段状凹部56a同士は連結されていない。
右下の第1装飾基板56において、階段状凹部56aは後述する右側捨て基板266側に設けられているとともに、切欠部56bは中央捨て基板261側に設けられている。右上の第1装飾基板56において、階段状凹部56aは中央捨て基板261側に設けられているとともに、切欠部56bは右側捨て基板266側に設けられている。一対の第1装飾基板56の階段状凹部56aは対向している。これらの階段状凹部56aの間は切り抜かれており、階段状凹部56a同士は連結されていない。
中央捨て基板261の左側において、一対の第1装飾基板56の下側、左側及び上側には、左下捨て基板262、縦長略矩形の左側捨て基板263及び左上捨て基板264が設けられている。左下捨て基板262は、分割溝236,237を介して左側捨て基板263及び中央捨て基板261と連結されているとともに、左上捨て基板264は、分割溝238,239を介して左側捨て基板263及び中央捨て基板261と連結されている。左下捨て基板262と左上の第1装飾基板56との間にはスリット251が形成されており、左下捨て基板262及び左上の第1装飾基板56は連結されていない。また、左上捨て基板264と右上の第1装飾基板56との間にはスリット252が形成されており、左上捨て基板264及び右上の第1装飾基板56は連結されていない。左側捨て基板263は、分割溝240,241を介して左下の第1装飾基板56及び左上の第1装飾基板56と連結されている。
中央捨て基板261の右側において、一対の第1装飾基板56の下側、右側及び上側には、右下捨て基板265、縦長略矩形の右側捨て基板266及び右上捨て基板267が設けられている。右下捨て基板265は、分割溝242,243を介して中央捨て基板261及び右側捨て基板266と連結されているとともに、右上捨て基板267は、分割溝244、245を介して中央捨て基板261及び右側捨て基板266と連結されている。右下捨て基板265と左下の第1装飾基板56との間にはスリット253が形成されており、右下捨て基板265及び左下の第1装飾基板56は連結されていない。また、右上捨て基板267と右下の第1装飾基板56との間にはスリット254が形成されており、右上捨て基板267及び右下の第1装飾基板56は連結されていない。右側捨て基板266は、分割溝246,247を介して左下の第1装飾基板56及び右下の第1装飾基板56と連結されている。
このように、集合基板231の外周には全周に亘って捨て基板262~267が設けられており、4つの第1装飾基板56は捨て基板262~267によって囲われている。これにより、電子部品搭載後に第1装飾基板56に搭載されている電子部品に触れずに集合基板231を取り扱うことが可能となっている。よって、作業者の手が電子部品に接触するなどして電子部品が破損してしまうことが防止されている。なお、集合基板231に含まれる第1装飾基板56の数は「4」に限定されることはない。集合基板231に含まれている第1装飾基板56の数が「4」よりも多い構成(例えば「6」)としてもよく、集合基板231に含まれている第1装飾基板56の数が「4」よりも少ない構成(例えば「2」)としてもよい。
中央捨て基板261の左側に階段状凹部56aを対向させて一対の第1装飾基板56が設けられているとともに、中央捨て基板261の右側に階段状凹部56aを対向させて一対の第1装飾基板56が設けられていることにより、4つの第1装飾基板56を含む集合基板231の上下方向の寸法が低減されている。
次に、装飾基板56,57の製造工程について、第1装飾基板56の製造工程を例に挙げて説明する。
第1装飾基板56の製造工程では、まず集合基板231の第2板面269(第2実装面95側、図17(b)参照)が上を向いている状態で、集合基板231の第2板面269に設けられたパッド(又はパット)に半田ペーストを塗布する半田塗布工程、コネクタ固定用の接着剤を塗布する接着剤塗布工程、自動搭載装置(図示略)を用いてコネクタ111,112(図8(a))を集合基板231の第2板面269側に搭載する部品搭載工程、集合基板231をリフロー炉に搬送して加熱するリフロー工程、及び集合基板231を常温まで冷却する冷却工程が行われる。これにより、集合基板231の第2板面269側にコネクタ111,112が実装される。接着剤が硬化することにより2回目のリフロー工程においてコネクタ111,112の落下が防止される。
その後、集合基板231の第1板面268が上を向いている状態として、集合基板231の第1板面268側(第1実装面84側)に設けられたランドの上に半田ペーストを塗布する半田塗布工程、自動搭載装置(図示略)を用いて小型チップ部品を含む電子部品を集合基板231の第1板面268側に搭載する部品搭載工程、集合基板231をリフロー炉に搬送して加熱するリフロー工程、集合基板231を常温まで冷却する冷却工程、電子部品実装後の集合基板231を分割する基板分割工程、及び第1装飾基板56について電子部品の実装漏れが無いかを目視で確認する実装確認工程等が行われる。これにより、集合基板231の第1板面268側に小型チップ部品を含む電子部品が実装される。
図17(a)に示すように、左側捨て基板263及び右側捨て基板266には、集合基板231を厚さ方向に貫通させて、第1搭載基準孔271及び第2搭載基準孔272が形成されている。第1搭載基準孔271は、電子部品を第1板面268側に搭載する部品搭載工程において、集合基板231の位置合わせに利用されるとともに、第2搭載基準孔272は、電子部品を第2板面269側に搭載する部品搭載工程において、集合基板231の位置合わせに利用される。自動搭載装置は、集合基板231の位置合わせを行った後、座標制御により小型チップ部品の電極が対応するパッド(又はパット)に塗布された半田ペーストの上に載るように当該小型チップ部品を第1装飾基板56上にセットする。
集合基板231の分割方法としては、作業者が手作業により集合基板231を割る方法及びプレス機等を用いて機械的に集合基板231を切断する方法が知られている。このうち、手作業による分割方法を採用することにより、設備費用を抑えながら複数種類の集合基板に臨機応変に対応することが可能となる。
集合基板231の割り方として、分割溝232~247を基点として小型チップ部品が集約されている第1板面268が谷形状(凹)となるように集合基板231を割る谷割りと、当該第1板面268が山形状(凸)となるように集合基板231を割る山割りと、が考えられる。基板分割工程では、図17(b)に示すように、分割溝232~247を基点として第1板面268を谷形状(凹)とする谷割りで集合基板231が分割されて複数枚(具体的には4枚)の第1装飾基板56が取り出される。
既に説明したとおり、第1装飾基板56において小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149)は、第1実装面84側に集約されている。集合基板231において小型チップ部品は、第1板面268側(第1実装面84側)に集約されており、第2板面269側(第2実装面95側)には実装されていない。また、既に説明したとおり、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所は、他の電子部品と第1装飾基板56との接続箇所よりも機械的強度が低い。図17(c)に示すように集合基板231を山割りする場合、集合基板231の第1板面268側(第1実装面84側)に作用し得る力は引張り応力となるとともに、第2板面269側(第2実装面95側)に作用し得る力は圧縮応力となる。一方、図17(b)に示すように集合基板231を谷割りする場合、集合基板231の第1板面268側(第1実装面84側)に作用し得る力は圧縮応力となるとともに、第2板面269側(第2実装面95側)に作用し得る力は引張り応力となる。
集合基板231を分割する際の応力は、谷形状(凹)となる板面よりも山形状(凸)となる板面に対して大きく作用する。小型チップ部品が集約されている第1板面268側(第1実装面84側)が谷形状(凹)となるように集合基板231を谷割りすることにより、集合基板231の分割に際して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用し得る応力を低減することができる。これにより、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまう可能性を低減できるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまう可能性を低減できる。このように、基板分割工程において小型チップ部品の接触不良が発生する可能性を低減することにより、第1装飾基板56の製造効率を向上させることができる。
小型チップ部品のうちバイパスコンデンサ85として使用されている積層セラミックコンデンサは、引張り応力に弱く、バイパスコンデンサ85に引張り応力が作用した場合にはバイパスコンデンサ85自体にクラックが生じ易い。バイパスコンデンサ85を含む小型チップ部品が集約されている第1板面268側(第1実装面84側)が谷形状(凹)となるように集合基板231を谷割りすることにより、バイパスコンデンサ85に作用し得る力を圧縮応力として、バイパスコンデンサ85に引張り応力が作用することを回避できる。これにより、集合基板231の分割に際してバイパスコンデンサ85自体が破損してしまう可能性を低減できる。
既に説明したとおり、分割溝232~247を基点として集合基板231を分割することにより、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力を最小限に抑えることができるとともに、小型チップ部品に作用し得る応力を最小限に抑えることができる。一方、分割の基点が分割溝232~247からずれてしまうと、これらの応力が増大してしまう。分割の基点が分割溝232~247からずれてしまうことを防止するとともに基板分割工程の作業性を向上させるために、分割治具が用いられる。
図18(a)は本実施形態における集合基板231の分割に使用される分割治具281の斜視図であり、図18(b)は分割治具281の正面図であり、図18(c)は分割治具281を用いて集合基板231を分割する様子を説明するための説明図である。図18(a)に示すように、分割治具281は、分割溝232~247に当接されて集合基板231を分割する際に支点となる金属製の薄刃282と、当該薄刃282を支持する基部283と、を備えている。基部283は、横長直方体状に成形された樹脂製の基台部283aと、基台部283aの一方側の板面から起立させて一体形成されている直方体状の起立部283bと、を備えている。
薄刃282は、プレート状の刃部282aと、フランジ部282bとを備えている。薄刃282は、フランジ部282bが起立部283bにネジ固定されることにより基部283に固定されている。刃部282aは、起立部283bの上側平面から上方に突出しており、起立部283bの長手方向に延在している。
起立部283bの長手方向における略中央には、刃部282aが分割溝232~247に当接するように、刃部282aに対する集合基板231の位置合わせを補助するための突起部283cが一体形成されている。突起部283cは、起立部283bの上側平面から上方に、刃部282aよりも大きな突出寸法で突出している。図17(a)に示すように、左側捨て基板263の右部及び中央捨て基板261の左部において、一対の第1装飾基板56の間には突起部283cを挿通可能とする凹部284,285が設けられている。また、中央捨て基板261の右部及び右側捨て基板266の左部において、一対の第1装飾基板56の間には突起部283cを挿通可能とする凹部286,287が設けられている。
作業者は、図18(c)に示すように、集合基板231の第1板面268(第1実装面84)を下に向け、中央捨て基板261、左側捨て基板263及び右側捨て基板266のいずれか(図18(c)では中央捨て基板261)を起立部283bの上に固定する。このとき、突起部283cを捨て基板261,263,266に設けられた凹部284~287(図17(a))に挿通することにより分割の基点とする分割溝232~247が刃部282aに当接している状態を容易に作り出すことができる。当該状態において、第2板面269側に下向きの力を加えて起立部283bから右方にはみ出している部分を下方に押し込むことにより、第1板面268が谷形状(凹)となる態様で、分割溝232~247を基点として集合基板231を谷割りすることができる。
作業者は、例えば、まず集合基板231(図17(a))を、左側の一対の第1装飾基板56、左下捨て基板262、左側捨て基板263及び左上捨て基板264を含む第1ユニットと、右側の一対の第1装飾基板56、中央捨て基板261、右下捨て基板265、右側捨て基板266及び右上捨て基板267を含む第2ユニットと、に分割する。その後、第1ユニットにおいて、一対の第1装飾基板56と左側捨て基板263とを分割することにより2枚の第1装飾基板56を取り出すことができる。また、第2ユニットにおいて、一対の第1装飾基板56と中央捨て基板261とを分割するとともに、当該一対の第1装飾基板56と右側捨て基板266とを分割することにより、2枚の第1装飾基板56を取り出すことができる。なお、4つの第1装飾基板56を取り出すために集合基板231を分割する順番は任意である。
分割の基点とする分割溝232~247に刃部282aを当接させた状態で、当該刃部282aを支点として集合基板231を谷割りすることにより、分割の基点が分割溝232~247からずれてしまうことを防止できる。これにより、集合基板231の分割に際して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力を最小限に抑えることができるとともに、小型チップ部品自体に作用し得る応力を最小限に抑えることができる。
第2実装面95を下方に押し込むことで集合基板231を谷割りする構成であることにより、第2実装面95を上方に引き上げることで集合基板231を谷割りする構成と比較して、作業者が集合基板231を分割するための力をかけ易くなっている。また、中央捨て基板261、左側捨て基板263及び右側捨て基板266において、凹部284~287(図17(a))が一対の第1装飾基板56の間に設けられていることにより、第1装飾基板56に搭載されている電子部品に作用する応力が増大してしまうことを防止しながら、分割治具281に集合基板231を固定することが可能となっている。
図8(a)を参照しながら既に説明したとおり、第1装飾基板56には固定貫通孔56d~56gが設けられており、小型チップ部品は貫通孔周辺領域211a~211dを避けて配置されている。このため、図18(c)に示すように、第1板面268(第1実装面84)を下に向けて中央捨て基板261、左側捨て基板263及び右側捨て基板266のいずれかを起立部283bに固定した状態で第2板面269側に下向きの力を加えて起立部283bからはみ出している部分を下方に押し込んで集合基板231を分割する際に、下方に押し込む箇所として当該固定貫通孔56d~56g付近を選択することができる。これにより、第1板面268側(第1実装面84側)に実装されている小型チップ部品に作用し得る応力を最小限に抑えることができる。
既に説明したとおり、分割溝232~247は、集合基板231の第1板面268側のみに形成されており、第2板面269側には形成されていない。このため、作業者は、分割溝232~247が形成されている側の板面(第1板面268)を下向きにして集合基板231を分割治具281にセットすればよく、誤って集合基板231が山割りされてしまう可能性が低減されている。
図17(a)に示すように、集合基板231内に存在する16個の分割溝232~247は第1方向DR1に延在している。これらの分割溝232~247の延在方向は互いに平行である。また、図8(a)~図8(c)を参照しながら既に説明したとおり、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149(図11))は、当該小型チップ部品の長手方向が集合基板231内に存在する16個の分割溝232~247に平行となる態様で、第1装飾基板56に実装されている。このため、小型チップ部品の長手方向が分割溝232~247の延在方向に直交する構成と比較して、分割溝232~247を基点として集合基板231が分割される際に小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力が低減されているとともに、小型チップ部品自体に作用し得る応力が低減されている。
図17(a)に示すように、集合基板231において、バイパスコンデンサ85が搭載されている領域に対応する箇所にはスリット255~258が設けられている。既に説明したとおり、スリット255~258は、細長い長孔状であり、分割溝233,234,240,247よりも幅広に形成されている。分割溝232~247を基点として集合基板231が谷割りされる際にスリット255~258の周辺に作用し得る応力は、分割溝232~247の周辺に作用し得る応力よりも小さい。バイパスコンデンサ85の搭載領域の対応箇所にスリット255~258が設けられていることにより、集合基板231が分割される際にバイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力が低減されているとともに、バイパスコンデンサ85自体に作用し得る応力が低減されている。
図8(a),(b)に示すように、バイパスコンデンサ85は、LEDドライバ126よりも階段状凹部56a側に配置されている。図17(a)を参照しながら既に説明したとおり、集合基板231において階段状凹部56a側には分割溝233,234,240,247は設けられていない。バイパスコンデンサ85がLEDドライバ126を挟んで分割溝233,234,240,247の逆側に配置されていることにより、分割溝233,234,240,247を基点として集合基板231が分割される際にバイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ85自体に作用し得る応力を低減することができる。これにより、集合基板231を分割する際に、バイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所が破壊されてしまう可能性が低減されているとともに、バイパスコンデンサ85自体が破壊される可能性が低減されている。
図8(b),(c)を参照しながら既に説明したとおり、バイパスコンデンサ85の電極85a,85bに対応するパッド171a,171bの離間方向、及び小型チップ抵抗器87の電極87a,87bに対応するパッド176a,176bの離間方向は、第1方向DR1である。リフロー工程において集合基板231を当該共通の離間方向(第1方向DR1)に直交する方向(第2方向DR2)又は略直交する方向に搬送することにより、バイパスコンデンサ85の一対の電極85a,85bに対応する一対のパッド171a,171bの上に塗布されている半田ペーストの加熱が開始されるタイミングを揃えることができるとともに、小型チップ抵抗器87の一対の電極87a,87bに対応する一対のパッド176a,176bの上に塗布されている半田ペーストの加熱が開始されるタイミングを揃えることができる。これにより、複数の小型チップ部品の回転及びチップ立ちの発生を防止することができる。図17(a)に示すように、左側捨て基板263の第1板面268側には、リフロー工程における集合基板231の搬送方向を確認可能とする認識マーク288が設けられている。また、図示は省略するが、左側捨て基板263の第2板面269側にも、リフロー工程における集合基板231の搬送方向を確認可能とする認識マークが設けられている。これにより、作業者が集合基板231の搬送方向を間違えてしまう可能性が低減されている。
図8(a)を参照しながら既に説明したとおり、LEDドライバ126が第1装飾基板56の外縁から10mm未満の領域を含む領域に配置されている構成において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149(図11))は第1装飾基板56の外縁から10mm以上離して配置されている。既に説明したとおり、第1装飾基板56に実装されている各種電子部品のうち小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所は、他の電子部品と第1装飾基板56との接続箇所と比較して、機械的強度が低い。また、第1装飾基板56の外縁から10mm以内の領域は、集合基板231(図17)において分割溝232~247(図17)の近傍に存在している可能性のある領域であるとともに、集合基板231を谷割りするために力が加えられる可能性のある領域である。第1装飾基板56の外縁から10mm以上離して小型チップ部品が配置されていることにより、集合基板231の分割に際して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力の最大値が低減されているとともに、小型チップ部品自体に作用し得る応力の最大値が低減されている。
<パチンコ機10の電気的構成>
図19は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板67と、を具備している。主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である主側CPU63の他に、主側ROM64及び主側RAM65が内蔵されている。なお、MPU62には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
主側ROM64は、NOR型フラッシュメモリ及びNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)であり、読み出し専用として利用される。主側ROM64は、主側CPU63により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
主側RAM65は、SRAM及びDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)であり、読み書き両用として利用される。主側RAM65は、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に主側ROM64よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。主側RAM65は、主側ROM64内に記憶されている制御プログラムの実行に対して各種のデータなどを一時的に記憶する。
主側CPU63では遊技履歴を管理するための処理が実行される。主側CPU63は、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びアウト口24aへの遊技球の入球履歴を把握するとともに、その把握した入球履歴に応じて一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球頻度を把握する。また、主側CPU63は後述する開閉実行モード及び高頻度サポートモードの発生頻度を把握する。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には主制御装置60に設けられた停電監視基板67及び払出制御装置77が接続されている。停電監視基板67には動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置78が接続されており、MPU62には停電監視基板67を介して動作電力が供給される。
MPU62の入力側には、各入球検知センサ42a~49aといった各種センサが接続されている。各入球検知センサ42a~49aには、既に説明したとおり、第1入賞口検知センサ42a、第2入賞口検知センサ43a、第3入賞口検知センサ44a、特電検知センサ45a、第1作動口検知センサ46a、第2作動口検知センサ47a、アウト口検知センサ48a及びゲート検知センサ49aが含まれる。これら入球検知センサ42a~49aの検知結果に基づいて、主側CPU63にて各入球部への入球判定が行われる。また、主側CPU63では第1作動口33への入賞に基づいて各種抽選が実行されるとともに第2作動口34への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU62の入力側には、主制御基板61に設けられた設定キー挿入部68a、更新ボタン68b及びリセットボタン68cが設けられている。設定キー挿入部68aには図示しないセンサが設けられており、当該センサにより当該設定キー挿入部68aがON操作の位置及びOFF操作の位置のいずれに配置されているのかが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいて設定キー挿入部68aがON操作の位置及びOFF操作の位置のいずれに配置されているのかを特定する。更新ボタン68bには図示しないセンサが設けられており、当該センサにより更新ボタン68bが押圧操作されているか否かが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいて更新ボタン68bが押圧操作されているか否かを特定する。リセットボタン68cには図示しないセンサが設けられており、当該センサによりリセットボタン68cが押圧操作されているか否かが検知される。そして、主側CPU63はそのセンサからの検知結果に基づいてリセットボタン68cが押圧操作されているか否かを特定する。
MPU62の出力側には、停電監視基板67、払出制御装置77及び音声発光制御装置81が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入球部のうち入球の発生が遊技球の払い出しに対応する賞球対応入球部に遊技球が入球したことに基づいて賞球コマンドが出力される。音声発光制御装置81には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。
MPU62の出力側には、特電入賞装置32の開閉扉32aを開閉動作させる特電用の駆動部32b、第2作動口34の普電役物34aを開閉動作させる普電用の駆動部34b、特図ユニット37及び普図ユニット38が接続されている。ちなみに、特図ユニット37には、特図表示部37a及び特図保留表示部37bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。同様に、普図ユニット38には、普図表示部38a及び普図保留表示部38bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部及び各種表示部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては特電入賞装置32が開閉されるように、主側CPU63において特電用の駆動部32bの駆動制御が実行される。また、普電役物34aの開放状態当選となった場合には、普電役物34aが開閉されるように、主側CPU63において普電用の駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、主側CPU63において特図表示部37aの表示制御が実行される。また、普電役物34aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、主側CPU63において普図表示部38aの表示制御が実行される。また、第1作動口33若しくは第2作動口34への入賞が発生した場合、又は特図表示部37aにおいて変動表示が開始される場合に、主側CPU63において特図保留表示部37bの表示制御が実行され、スルーゲート35への入賞が発生した場合、又は普図表示部38aにおいて変動表示が開始される場合に、主側CPU63において普図保留表示部38bの表示制御が実行される。
MPU62の出力側には第1~第3報知用表示装置69a~69cが接続されている。第1~第3報知用表示装置69a~69cでは、遊技履歴の管理結果の表示が行われる。また、パチンコ機10の設定状態の変更に際しては第3報知用表示装置69cにて現状の設定値の表示が行われる。第1~第3報知用表示装置69a~69cは主側CPU63により表示制御される。
停電監視基板67は、主制御基板61と電源・発射制御装置78とを中継し、電源・発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置76により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置78は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源・発射制御装置78にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60の主側RAM65及び払出制御装置77に記憶保持用の電力が供給される。また、電源・発射制御装置78は遊技球発射機構27の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構27は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、払出機構部73には既に説明したとおり電源スイッチが設けられており、電源スイッチがON操作されることによりパチンコ機10への動作電力の供給が開始され、電源スイッチがOFF操作されることによりパチンコ機10への動作電力の供給が停止される。
音声発光制御装置81は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられたスピーカ部53を駆動制御する。また、既に説明したとおり、音声発光制御装置81は、第1装飾基板56に実装されているLEDチップ127~142及び第2装飾基板57に実装されているLEDチップの発光制御を行う。さらにまた、音声発光制御装置81は、表示制御装置82を制御する。表示制御装置82は、音声発光制御装置81から受信したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。
<主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主側CPU63にて各種抽選を行うための電気的な構成について図20を用いて説明する。
主側CPU63は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、特図表示部37aの表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、普図表示部38aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図20に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部37a及び図柄表示装置41における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、第2作動口34の普電役物34aを普電開放状態とするか否かの抽選に使用する普電役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、主側RAM65の各種カウンタエリア65bに設けられている。
各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後に「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、主側RAM65に取得情報記憶手段として設けられた保留格納エリア65aに格納される。
保留格納エリア65aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、第1作動口33又は第2作動口34への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組合せが保留情報として、いずれかの保留エリアRE1~RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4には、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1~RE4が設けられていることにより、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、特図表示部37aの変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
まず、普電役物開放カウンタC4について説明する。普電役物開放カウンタC4は、例えば、0~250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。普電役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングで主側RAM65の普電保留エリア65cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電役物開放カウンタC4の値によって普電役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
本パチンコ機10では、普電役物34aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PAに同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2作動口34の普電役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、普電役物開放カウンタC4を用いた普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、普電開放状態当選となった際に普電役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて普電開放状態当選となり普電役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、普図表示部38aにおける1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動口34よりも第1作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動口33よりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、第2作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに普電開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき普図表示部38aにて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
ここで、既に説明したとおりパチンコ機10には「設定1」~「設定6」の設定状態が存在しているが、低頻度サポートモードにおける普電役物34aの開放頻度及び開放態様はいずれの設定値であっても同一であるとともに、高頻度サポートモードにおける普電役物34aの開放頻度及び開放態様もいずれの設定値であっても同一となっている。但し、これに限定されることはなく、低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードの少なくとも一方について普電役物34aの開放頻度及び開放態様の少なくとも一方がパチンコ機10の設定状態に応じて変動する構成としてもよい。例えば設定値が高いほど、低頻度サポートモードにおいて普電役物34aの開放頻度が高くなる構成としてもよく、低頻度サポートモードにおいて普電役物34aが1回開放状態となる場合における第2作動口34への遊技球の入球確率が高くなる構成としてもよい。また、設定値が高いほど、高頻度サポートモードにおいて普電役物34aの開放頻度が高くなる構成としてもよく、高頻度サポートモードにおいて普電役物34aが1回開放状態となる場合における第2作動口34への遊技球の入球確率が高くなる構成としてもよい。
次に、当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、例えば0~7999の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~7999)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで主側RAM65の保留格納エリア65aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、主側ROM64に当否テーブルとして記憶されている。図19に示すように、主側ROM64には当否テーブル記憶エリア64aが設けられている。当否テーブル記憶エリア64aには、当否テーブルとして、低確率モード用の低確当否テーブルと、高確率モード用の高確当否テーブルとが記憶されている。
低確当否テーブルは、「設定1」~「設定6」の設定状態に1対1で対応させて設けられている。つまり、パチンコ機10の設定状態が「設定1」である場合に参照される設定1用の低確当否テーブルと、パチンコ機10の設定状態が「設定2」である場合に参照される設定2用の低確当否テーブルと、パチンコ機10の設定状態が「設定3」である場合に参照される設定3用の低確当否テーブルと、パチンコ機10の設定状態が「設定4」である場合に参照される設定4用の低確当否テーブルと、パチンコ機10の設定状態が「設定5」である場合に参照される設定5用の低確当否テーブルと、パチンコ機10の設定状態が「設定6」である場合に参照される設定6用の低確当否テーブルと、が存在している。
これら低確当否テーブルは高い設定値ほど大当たり結果の当選確率が高くなるように設定されている。具体的には、設定1用の低確当否テーブルが参照された場合には1/320で大当たり結果となり、設定2用の低確当否テーブルが参照された場合には約1/308で大当たり結果となり、設定3用の低確当否テーブルが参照された場合には約1/278で大当たり結果となり、設定4用の低確当否テーブルが参照された場合には約1/286で大当たり結果となり、設定5用の低確当否テーブルが参照された場合には約1/276で大当たり結果となり、設定6用の低確当否テーブルが参照された場合には約1/267で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態が高い設定値である方が低確率モードにおいて大当たり結果が発生し易くなり、遊技者にとって有利となる。
一方、高確当否テーブルは、「設定1」~「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となるように1種類のみ設けられている。高確当否テーブルは「設定1」~「設定6」のいずれの設定状態であっても低確当否テーブルよりも大当たり結果の当選確率が高くなるように設定されている。具体的には、高確当否テーブルが参照された場合には約1/30で大当たり結果となる。これにより、パチンコ機10の設定状態に関係なく高確率モードを低確率モードよりも有利な状態とすることが可能となる。また、最も低い設定状態である「設定1」であっても高確率モードとなることで最も高い設定状態である「設定6」の低確率モードよりも大当たり結果となる確率を高くすることが可能となる。また、高確率モードについてはパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となるとともに、高確当否テーブルを主側ROM64にて予め記憶するための記憶容量を抑えることが可能となる。
大当たり種別カウンタC2は、0~29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで保留格納エリア65aに格納される。
本パチンコ機10では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の第2作動口34の普電役物34aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードのいずれであっても、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行される。
ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続期間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が特電入賞装置32に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。また、大当たり結果が契機となった開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり結果の種類がいずれであっても固定ラウンド回数で同一となっている。具体的には、いずれの大当たり結果となった場合であっても、ラウンド遊技の上限回数は15ラウンドに設定されている。
また、本パチンコ機10では、特電入賞装置32の1回の開放態様が、特電入賞装置32が開放されてから閉鎖されるまでの開放継続時間を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、開放継続時間が長時間である29秒に設定された長時間態様と、開放継続時間が上記長時間よりも短い短時間である0.06秒に設定された短時間態様と、が設定されている。
本パチンコ機10では、発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6秒に1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が9個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の開放継続時間が設定されている。したがって、長時間態様で1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32に対して、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32への入賞が発生しないこと又は入賞が発生するとしても1個程度となることが期待される。
高頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において長時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。一方、低頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において短時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける特電入賞装置32の開閉回数、ラウンド遊技の回数、1回の開放に対する開放継続時間及び1回のラウンド遊技における上限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。
図19に示すように、主側ROM64には振分テーブル記憶エリア64bが設けられている。振分テーブル記憶エリア64bには、大当たり種別カウンタC2に対する大当たり結果の振分先が設定されている振分テーブルが記憶されている。振分テーブルにおいては大当たり結果となった場合における大当たり結果の振分先として、低確大当たり結果と、低入賞高確大当たり結果と、最有利大当たり結果とが設定されている。
低確大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
低入賞高確大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
最有利大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、開閉実行モードではなく、さらに当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。また、遊技結果として、低入賞高確大当たり結果が設定されていない構成としてもよい。また、低入賞高確大当たり結果における開閉実行モードでは、ラウンド遊技の回数が低確大当たり結果及び最有利大当たり結果の場合よりも少ない回数である構成としてもよい。
振分テーブルでは、「0~29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~9」が低確大当たり結果に対応しており、「10~14」が低入賞高確大当たり結果に対応しており、「15~29」が最有利大当たり結果に対応している。
振分テーブルは、「設定1」~「設定6」のいずれの設定状態であっても共通となるように1種類のみ設けられている。これにより、大当たり結果の振分態様についてパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となるとともに、振分テーブルを主側ROM64にて予め記憶するための記憶容量を抑えることが可能となる。
なお、パチンコ機10の設定状態に応じて大当たり結果の振分態様が相違する構成としてもよい。例えば、高い設定値ほど最有利大当たり結果に振り分けられる確率を高くする構成としてもよく、高い設定値ほど最有利大当たり結果又は低入賞高確大当たり結果に振り分けられる確率を高くする構成としてもよい。この場合、高い設定値ほど大当たり結果となった後に高確率モードとなる確率を高くすることが可能となる。また、高い設定値ほど低入賞高確大当たり結果に振り分けられる確率を低くする構成としてもよく、高い設定値では低入賞高確大当たり結果に振り分けられないのに対して低い設定値では低入賞高確大当たり結果に振り分けられ得る構成としてもよい。この場合、高い設定値ほど高頻度入賞モードの開閉実行モードが発生する確率を高くすることが可能となる。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。本パチンコ機10には、図柄表示装置41における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組合せが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置41の表示面41aにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示が行われる場合の方がリーチ表示が行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組合せが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、同一の図柄の組合せが停止表示されない大当たり結果に対応した遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行されない。また、外れ結果に対応した遊技回では、主側ROM64に記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置81において行われる。この場合、音声発光制御装置81は、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置41にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
ここで、外れ結果となる遊技回においてリーチ表示の発生となる確率は「設定1」~「設定6」のいずれの設定状態であっても同一である。これにより、外れ結果となる遊技回においてリーチ表示が発生する確率に関してパチンコ機10の設定状態による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。但し、これに限定されることはなく、高い設定値ほど外れ結果となる遊技回においてリーチ表示が発生する確率が高くなる構成としてもよい。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部37aにおける表示継続時間と、図柄表示装置41における図柄の表示継続時間とを主側CPU63において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述するタイマ割込み処理が1回実行される毎に1回更新され、次回のタイマ割込み処理が実行されるまでの残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特図表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
<主側CPU63の処理構成について>
次に、主側CPU63にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかる主側CPU63の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4ミリ秒周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
まず、図21のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
メイン処理では、まず電源投入ウエイト処理を実行する(ステップS101)。当該電源投入ウエイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウエイト用の所定時間(具体的には1秒)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウエイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。その後、主側RAM65のアクセスを許可する(ステップS102)。
その後、設定キー挿入部68aがON操作されているか否かを判定する(ステップS103)。設定キー挿入部68aがON操作されていない場合(ステップS103:NO)、リセットボタン68cが押圧操作されているか否かを判定する(ステップS104)。リセットボタン68cが押圧操作されている場合(ステップS104:YES)、主側RAM65においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリアを除いて、主側RAM65の各エリアを「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う(ステップS105)。つまり、設定キー挿入部68aのON操作を伴わずにリセットボタン68cを押圧操作しながらパチンコ機10への動作電力の供給が開始された場合には設定値の情報についてはパチンコ機10への動作電力の供給が停止される前の状態に維持したまま主側RAM65のクリア処理が実行されるとともにそのクリア処理が実行された記憶エリアに対して初期設定が行われる。これにより、設定値の変更を要することなく主側RAM65の他のエリアを初期化させることが可能となる。なお、ステップS105では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を行う。
リセットボタン68cが押圧操作されていない場合(ステップS104:NO)、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS106)。停電フラグは主側RAM65に設けられており、主側CPU63への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、チェックサムの算出結果が電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否かすなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する(ステップS107)。ステップS105の処理を実行した場合、又はステップS107にて肯定判定をした場合、主側RAM65を確認することでパチンコ機10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS108)。具体的には、設定値が「設定1」~「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は7以上である場合に異常であると判定する。
ステップS106~ステップS108のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行した後に(ステップS109)、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、後述する全部クリア処理(ステップS115)が実行されることにより解除される。
ステップS106~ステップS108の全てにおいて肯定判定をした場合には電源投入設定処理を実行する(ステップS110)。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった主側RAM65の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置81に送信する。
なお、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、メイン処理が開始された段階においてはタイマ割込み処理の発生が禁止されている。このタイマ割込み処理の発生が禁止された状態はステップS110の処理が完了してステップS111の処理が実行される前のタイミングで解除され、タイマ割込み処理の実行が許可される。これにより、主側CPU63への動作電力の供給が開始された場合にはステップS110の電源投入設定処理が終了して、ステップS111の処理が開始される前の段階までタイマ割込み処理は実行されない。よって、当該状況となるまでは主側CPU63にて遊技を進行させるための処理が開始されないこととなる。
その後、ステップS111~ステップS114の残余処理に進む。つまり、主側CPU63はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS111~ステップS114の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS111~ステップS114の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、まずステップS111にて、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。続くステップS112では、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS113にて変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する。これらの更新処理では、主側RAM65の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値を超えた際にそれぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS114にて、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップS114の処理を実行した場合、ステップS111に戻り、ステップS111~ステップS114の処理を繰り返す。
一方、設定キー挿入部68aがON操作されている場合(ステップS103:YES)には、全部クリア処理を実行する(ステップS115)。全部クリア処理では、主側RAM65においてパチンコ機10の設定状態を示す設定値の情報が設定されたエリアも含めて、主側RAM65の全てのエリアを「0」クリアするとともにその「0」クリアしたエリアに対して初期設定を行う。つまり、パチンコ機10の設定状態を変更するための操作が行われている場合にはリセットボタン68cが押圧操作されていなくても主側RAM65の全てのエリアが「0」クリアされるとともにそのクリア処理が実行された記憶エリアに対して初期設定が行われる。また、ステップS115では主側CPU63の各種レジスタも「0」クリアした後に初期設定を行う。なお、これに限定されることはなく、パチンコ機10の設定状態を変更するための操作が行われている場合であってもリセットボタン68cが押圧操作されていない場合には主側RAM65の全部クリア処理が実行されずに、パチンコ機10の設定状態を変更するための操作が行われているとともにリセットボタン68cが押圧操作されている場合に全部クリア処理が実行される構成としてもよい。
その後、ステップS116にて設定値更新処理を実行した後に、ステップS110の処理に移行する。設定値更新処理(ステップS116)では、まず主側RAM65に設けられた設定値カウンタに「1」をセットする。設定値カウンタはパチンコ機10の設定状態がいずれの設定値であるのかを主側CPU63にて特定するためのカウンタである。設定値カウンタに「1」がセットされることにより、設定値更新処理が実行される場合にはそれまでの設定値に関係なく設定値が「設定1」となる。その後、「設定1」に対応する「1」の数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は設定値の変更に際しては第3報知用表示装置69cを確認することでパチンコ機10の現状の設定状態を把握することが可能となる。その後、更新実行処理を実行する。
更新実行処理では、設定キー挿入部68aがOFF操作されていないことを条件として、更新ボタン68bが1回押圧操作されたか否かを判定し、更新ボタン68bが1回押圧操作されている場合には主側RAM65の設定値カウンタの値を1加算する。また、当該1加算後における設定値カウンタの値が「6」を超えた場合には、設定値カウンタに「1」をセットする。これにより、更新ボタン68bが1回押圧操作される度に1段階上の設定値に更新され、「設定6」の状況で更新ボタン68bが1回押圧操作された場合には「設定1」に戻ることになる。更新実行処理では、設定値カウンタの値を更新した場合、主側RAM65の設定値カウンタの値に対応する数字が表示されるように第3報知用表示装置69cを表示制御する。遊技ホールの管理者は第3報知用表示装置69cを確認することで更新ボタン68bを押圧操作した後のパチンコ機10の設定状態を把握することが可能となる。設定値更新処理(ステップS116)では、設定キー挿入部68aのOFF操作が行われるまで、更新実行処理を繰り返し実行する。そして、設定キー挿入部68aのOFF操作が行われた場合には、第3報知用表示装置69cにおける設定値の表示を終了させて、本設定値更新処理を終了する。
<タイマ割込み処理>
次に、図22のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。タイマ割込み処理は定期的(例えば4ミリ秒周期)に実行される。
タイマ割込み処理では、まず停電情報記憶処理を実行する(ステップS201)。停電情報記憶処理では、停電監視基板67から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行した後に無限ループとなる。停電時処理では、主側RAM65の停電フラグに「1」をセットするとともに、チェックサムを算出しその算出したチェックサムを保存する。
その後、抽選用乱数更新処理を実行する(ステップS202)。抽選用乱数更新処理では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値を超えた際にそれぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS203ではステップS112と同様に乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS204にてステップS113と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する。
その後、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する(ステップS205)。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していることを確認することで、主側RAM65に設けられた遊技停止フラグに「1」をセットする。続くステップS206では、上記遊技停止フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定する。ステップS206にて否定判定をした場合に、ステップS207以降の処理を実行する。
ステップS207では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32b,34bに行うための処理を実行する。例えば、特電入賞装置32を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部32bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2作動口34の普電役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には普電用の駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
その後、読み込み処理を実行する(ステップS208)。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
その後、入球検知処理を実行する(ステップS209)。当該入球検知処理では、各入球検知センサ42a~49aから受信している信号を読み込み、その読み込み結果に基づいて、アウト口24a、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入球の有無を特定する。
その後、主側RAM65に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する(ステップS210)。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
その後、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する(ステップS211)。発射操作装置28への発射操作が継続されている状況では、所定の発射周期である0.6秒に1個の遊技球が発射される。続くステップS212では、入力状態監視処理として、ステップS208の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入球検知センサ42a~49aの断線確認や、遊技機本体12や前扉枠14の開放確認を行う。
その後、遊技回の実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する(ステップS213)。特図特電制御処理については後に詳細に説明する。
その後、普図普電制御処理を実行する(ステップS214)。普図普電制御処理では、スルーゲート35への入賞が発生している場合に普図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、普図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、第2作動口34の普電役物34aを開閉させる処理を実行する。この場合、サポートモードが低頻度サポートモードであればそれに対応する処理が実行され、サポートモードが高頻度サポートモードであればそれに対応する処理が実行される。また、開閉実行モードである場合にはその直前のサポートモードが高頻度サポートモードであったとしても低頻度サポートモードとなる。
続くステップS215では、直前のステップS213及びステップS214の処理結果に基づいて、特図表示部37aに係る保留情報の増減個数を特図保留表示部37bに反映させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aに係る保留情報の増減個数を普図保留表示部38bに反映させるための出力情報の設定を行う。また、ステップS215では、直前のステップS213及びステップS214の処理結果に基づいて、特図表示部37aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
その後、払出制御装置77から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する(ステップS216)。また、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する(ステップS217)。また、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する(ステップS218)。その後、遊技領域PAにおける遊技球の入球結果に対応する情報を第1~第3報知用表示装置69a~69cにて表示するための管理用処理を実行して(ステップS219)、本タイマ割込み処理を終了する。
<特図特電制御処理>
次に、ステップS213の特図特電制御処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
まず保留情報の取得処理を実行する(ステップS301)。保留情報の取得処理では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生しているか否かを判定し、入賞が発生している場合には保留格納エリア65aにおける保留数が上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。保留数が上限値未満である場合には、保留数を1加算するとともに、前回のステップS202にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、保留用エリアREの空き保留エリアRE1~RE4のうち最初の保留エリアに格納する。なお、第1作動口33及び第2作動口34への入賞が同時に発生している場合には、保留情報の取得処理を1回実行する範囲内において、上記保留情報を取得するための処理を複数回実行する。また、保留情報の新たな取得が行われた場合にはそれに対応する取得時コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信した場合、図柄表示装置41における保留情報の個数を示す画像の表示を保留情報の増加に対応する表示内容に更新させる。
その後、主側RAM65に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出すとともに(ステップS302)、主側ROM64に設けられた特図特電アドレステーブルを読み出す(ステップS303)。そして、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得し(ステップS304)、ステップS306~ステップS312の処理のうちその取得した開始アドレスが示す処理にジャンプする(ステップS305)。特図特電カウンタは、ステップS306~ステップS312の各種処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側CPU63にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルは、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、ステップS306~ステップS312の処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。
ステップS306では特図変動開始処理を実行する。図24は特図変動開始処理を示すフローチャートである。
特図変動開始処理では保留用エリアREに格納されている保留情報の個数が1以上であることを条件として(ステップS401:YES)、データ設定処理を実行する(ステップS402)。データ設定処理では、まず保留数を1減算するとともに、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。その後、保留用エリアREの各保留エリアRE1~RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であり、詳細には、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータをシフトさせた後に第4保留エリアRE4を「0」クリアする。この際、保留エリアのデータのシフトが行われたことを認識させるためのシフト時コマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81は当該コマンドを受信した場合、図柄表示装置41における保留情報の個数を示す画像の表示を保留情報の減少に対応する表示内容に更新させる。
データ設定処理を実行した後は当否テーブルを主側ROM64の当否テーブル記憶エリア64aから読み出す(ステップS403)。既に説明したとおり、当否テーブル記憶エリア64aには、当否テーブルとして、設定1用低確当否テーブル~設定6用低確当否テーブル及び高確当否テーブルが記憶されている。ステップS403では、まず主側RAM65の当否抽選モードを示す情報を読み出すことにより現状の当否抽選モードを把握する。高確率モードである場合には当否テーブル記憶エリア64aから高確当否テーブルを読み出す。一方、低確率モードである場合には主側RAM65の設定値カウンタの値を読み出すことによりパチンコ機10の設定状態を把握する。そして、その把握した設定値に対応する低確当否テーブルを当否テーブル記憶エリア64aから読み出す。
その後、ステップS403にて読み出した当否テーブルを参照して当否判定処理を実行する(ステップS404)。当否判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が、ステップS403にて読み出した当否テーブルに設定された大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
当否判定処理の結果が大当たり当選結果である場合には(ステップS405:YES)、振分判定処理を実行する(ステップS406)。振分判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を読み出す。そして、主側ROM64の振分テーブル記憶エリア64bに設けられた振分テーブルを参照して、上記読み出した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、低確大当たり結果、低入賞高確大当たり結果及び最有利大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
その後、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS407)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部37aに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に書き込む。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、特図表示部37aに停止表示される絵柄の態様の情報が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されている。
その後、振分判定結果に対応したフラグセット処理を実行する(ステップS408)。具体的には、主側RAM65には各大当たり結果の種類に対応したフラグが設けられており、ステップS408では、それら各大当たり結果の種類に対応したフラグのうち、ステップS406の振分判定処理の結果に対応したフラグに「1」をセットする。
一方、ステップS405にて大当たり当選結果ではないと判定した場合には、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS409)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部37aに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM64に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM65に書き込む。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS408及びステップS409のいずれかの処理を実行した後は、遊技回の継続期間の把握処理を実行する(ステップS410)。かかる処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が低確大当たり結果又は最有利大当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの大当たり結果でもなく、さらに実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の継続期間を取得する。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、主側ROM64に記憶されているリーチ非発生用継続期間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した遊技回の継続期間を取得する。ちなみに、リーチ非発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の継続期間は、リーチ発生用継続期間テーブルを参照して取得され得る遊技回の継続期間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における遊技回の継続期間は、保留用エリアREに格納されている保留情報の数が多いほど遊技回の継続期間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い遊技回の継続期間が選択されるようにリーチ非発生用継続期間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、保留情報の数やサポートモードに応じて遊技回の継続期間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における遊技回の継続期間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に継続期間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた遊技回の継続期間の振分が行われることとなる。
その後、ステップS410にて取得した遊技回の継続期間の情報を、主側RAM65に設けられた特図特電タイマカウンタにセットする(ステップS411)。特図特電タイマカウンタにセットされた数値情報の更新は、タイマ更新処理(ステップS210)にて実行される。ちなみに、遊技回用の演出として、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示と図柄表示装置41における図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(図柄表示装置41では有効ライン上に所定の図柄の組合せが待機された状態)で最終停止期間(例えば0.5秒)に亘って最終停止表示される。この場合に、ステップS410にて取得される遊技回の継続期間は1遊技回分のトータル時間となっている。
その後、変動用コマンド及び種別コマンドを音声発光制御装置81に送信する(ステップS412)。変動用コマンドには、遊技回の継続期間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用継続期間テーブルを参照して取得される遊技回の継続期間は、リーチ発生用継続期間テーブルを参照して取得される遊技回の継続期間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、音声発光制御装置81では遊技回の継続期間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。
音声発光制御装置81は変動用コマンド及び種別コマンドを主側CPU63から受信した場合、装飾基板56,57、スピーカ部53及び図柄表示装置41において遊技回用の演出が実行されるようにする。この場合、当該遊技回用の演出は変動用コマンド及び種別コマンドの内容に対応する態様で行われる。また、図柄表示装置41では遊技回用の演出として図柄の変動表示が行われ、当該遊技回用の演出が終了する場合には当否判定処理及び振分判定処理の結果に対応する図柄の組み合わせが停止表示される。
その後、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示を開始させる(ステップS413)。そして、特図特電カウンタを1加算して(ステップS414)、本特図変動開始処理を終了する。特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「0」である。ステップS414にて「1」が加算されることにより当該特図特電カウンタの数値情報は「1」となる。
特図特電制御処理(図23)の説明に戻り、ステップS307では特図変動中処理を実行する。特図変動中処理では、遊技回の継続時間中であって最終停止表示前のタイミングであるか否かを判定し、最終停止表示前であれば特図表示部37aにおける絵柄の表示態様を規則的に変化させるための処理を実行する。最終停止表示させるタイミングとなった場合には、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図変動中処理に対応したものから特図確定中処理に対応したものに更新する。なお、本実施形態においては主側CPU63から音声発光制御装置81に最終停止コマンドは送信されない。
ステップS308では特図確定中処理を実行する。特図確定中処理では、特図表示部37aにおける絵柄の表示態様を今回の遊技回の抽選結果に対応した表示態様とする。また、特図確定中処理では、最終停止期間が経過したか否かを判定し、当該期間が経過している場合には開閉実行モードへの移行が発生するか否かの判定を行う。開閉実行モードへの移行が発生しない場合には特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアする。開閉実行モードへの移行が発生する場合には特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図確定中処理に対応したものから特電開始処理に対応したものに更新する。
ステップS309では特電開始処理を実行する。特電開始処理では今回の開閉実行モードにおけるオープニング期間を開始させるための処理を未だ実行していない場合、オープニング期間のセット処理を実行する。また、オープニングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はオープニングコマンドを受信することにより、装飾基板56,57、スピーカ部53及び図柄表示装置41にてオープニング演出が実行されるようにする。オープニング期間が経過している場合、最初のラウンド遊技を開始させるための開始用処理を実行する。当該開始用処理では、特電入賞装置32を開放状態とするとともにラウンド遊技の終了条件を設定する。この終了条件の設定に際しては、今回の最初のラウンド遊技において特電入賞装置32を開放状態に継続させる場合の上限継続期間をセットするとともに、今回の最初のラウンド遊技において特電入賞装置32に入賞可能な遊技球の上限個数を主側RAM65に設けられた入賞個数カウンタにセットする。
ステップS310では特電開放中処理を実行する。特電開放中処理ではラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを判定する。終了条件が成立している場合には特電入賞装置32を閉鎖状態とする。そして、今回終了したラウンド遊技が最後の実行回のラウンド遊技でなければ特図特電カウンタの数値情報を1加算することで当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電閉鎖中処理に対応したものに更新し、今回終了したラウンド遊技が最後の実行回のラウンド遊技であれば特図特電カウンタの数値情報を2加算することで当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電終了処理に対応したものに更新する。
ステップS311では特電閉鎖中処理を実行する。特電閉鎖中処理では、ラウンド遊技間のインターバル期間が経過したか否かを判定する。インターバル期間は前回のラウンド遊技が終了する場合に設定される。インターバル期間が経過した場合には、特電入賞装置32を開放状態とするとともにラウンド遊技の終了条件を設定する。そして、特図特電カウンタの数値情報を1減算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
ステップS312では特電終了処理を実行する。特電終了処理では、今回の開閉実行モードにおけるエンディング期間を開始させるための処理を未だ実行していない場合、エンディング期間(例えば5秒)をセットするとともに、エンディングコマンドを音声発光制御装置81に送信する。音声発光制御装置81はエンディングコマンドを受信することにより、装飾基板56,57、スピーカ部53及び図柄表示装置41にてエンディング演出が実行されるようにする。エンディング期間が経過した場合には、開閉実行モードの終了後における当否抽選モード及びサポートモードのそれぞれを、今回の開閉実行モードの開始契機となった大当たり結果に対応するモードに設定する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1装飾基板56では、バイパスコンデンサ85の一対の電極85a,85bに対応する一対のパッド171a,171bから同じ数(具体的には2本)の配線パターン172a~172dが引き出されている。第1パッド171aの4辺のうち当該第1パッド171aの中心から見て第1配線パターン172aが引き出されている辺が存在する方向(右方向)は、第2パッド171bの4辺のうち当該第2パッド171bの中心から見て第3配線パターン172cが引き出されている辺が存在する方向(右方向)と同一の方向である。また、第1パッド171aの4辺のうち当該第1パッド171aの中心から見て第2配線パターン172bが引き出されている辺が存在する方向(左方向)は、第2パッド171bの4辺のうち当該第2パッド171bの中心から見て第4配線パターン172dが引き出されている辺が存在する方向(左方向)と同一の方向である。これにより、リフロー工程の加熱初期段階において、一対のパッド171a,171b内の温度分布に差が生じることを防止できるとともに、バイパスコンデンサ85の回転及びチップ立ちの発生を防止できる。
バイパスコンデンサ85は、長手方向の寸法が略0.6mmであるとともに、短手方向の寸法及び厚さ方向の寸法が略0.3mmである小型チップ部品である。バイパスコンデンサ85の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が0.7mm以下であることにより、第1装飾基板56において当該バイパスコンデンサ85が占有する面積を低減することができる。バイパスコンデンサ85の当該長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、バイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所における機械的強度及びバイパスコンデンサ85自体の機械的強度を高め、当該接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ85自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、バイパスコンデンサ85の当該長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、バイパスコンデンサ85の実装漏れの有無を目視で確認する場合における確認精度を高めることができる。
小型チップ抵抗器87の一対の電極87a,87bに対応する一対のパッド176a,176bから同じ数(具体的には1本)の配線パターン181a,181bが引き出されている構成において、第1パッド176aの4辺のうち当該第1パッド176aの中心から見て第1配線パターン181aが引き出されている辺が存在する方向(右方向)は、第2パッド176bの4辺のうち当該第2パッド176bの中心から見て第2配線パターン181bが引き出されている辺が存在する方向(右方向)と同一の方向である。これにより、リフロー工程の加熱初期段階において一対のパッド176a,176b内の温度分布に差が生じることを防止できるとともに、小型チップ抵抗器87の回転及びチップ立ちの発生を防止できる。
小型チップ抵抗器87は、バイパスコンデンサ85と同様に、部品の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法(小型チップ抵抗器87の長手方向の寸法)が0.1mm以上であり0.9mm以下である小型チップ部品である。小型チップ抵抗器87は、長手方向の寸法が略0.6mmであるとともに、短手方向の寸法及び厚さ方向の寸法が略0.3mmである小型チップ部品である。小型チップ抵抗器87の当該長手方向の寸法が0.7mm以下であることにより、第1装飾基板56において当該小型チップ抵抗器87が占有する面積を低減することができる。小型チップ抵抗器87の当該長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、小型チップ抵抗器87と第1装飾基板56との接続箇所における機械的強度及び小型チップ抵抗器87自体の機械的強度を高め、当該接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ抵抗器87自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、小型チップ抵抗器87の当該長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、小型チップ抵抗器87の実装漏れの有無を目視で確認する場合における確認精度を高めることができる。
バイパスコンデンサ85の第1電極85aに対応する第1パッド171aは第1配線パターン172aを介して当該第1パッド171aよりも面積の広いGNDプレーン層93に電気的に接続されているとともに、バイパスコンデンサ85の第2電極85bに対応する第2パッド171bは第3配線パターン172cを介して当該第2パッド171bよりも面積の広い電源プレーン層94に電気的に接続されている。第1パッド171aの4辺のうち当該第1パッド171aの中心から見て第1配線パターン172aが引き出されている辺が存在する方向(右方向)は、第2パッド171bの4辺のうち当該第2パッド171bの中心から見て第3配線パターン172cが引き出されている辺が存在する方向(右方向)と同一の方向である。これにより、リフロー工程の加熱初期段階において、一対のパッド171a,171b内の温度分布に差が生じる可能性が低減されている。
バイパスコンデンサ85の第1電極85aに対応する第1パッド171aから引き出されている第1配線パターン172aの幅寸法は、第2電極85bに対応する第2パッド171bから引き出されている第3配線パターン172cの幅寸法と略同一である。このため、これらの配線パターン172a,172cの幅寸法が異なる構成と比較して、リフロー工程の加熱初期段階において一対のパッド171a,171b内の温度分布に差が生じる可能性が低減されている。また、第1パッド171aから引き出されている第2配線パターン172bの幅寸法は、第2パッド171bから引き出されている第4配線パターン172dの幅寸法と略同一である。このため、これらの配線パターン172b,172dの幅寸法が異なる構成と比較して、リフロー工程の加熱初期段階において一対のパッド171a,171b内の温度分布に差が生じる可能性が低減されている。
小型チップ抵抗器87の第1電極87aに対応する第1パッド176aから引き出されている第1配線パターン181aの幅寸法は、第2電極87bに対応する第2パッド176bから引き出されている第2配線パターン181の幅寸法と略同一である。このため、パッド176a,176bから引き出されている配線パターン181a,181bの幅寸法が異なっている構成と比較して、リフロー工程の加熱初期段階において一対のパッド176a,176b内の温度分布に差が生じる可能性が低減されている。
バイパスコンデンサ85の一対の電極85a,85bに対応する一対のパッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dの数及び引き出し位置が共通化されているため、第1パッド171a上の溶融半田の表面張力によりバイパスコンデンサ85の第1電極85aに作用する力と、第2パッド171b上の溶融半田の表面張力によりバイパスコンデンサ85の第2電極85bに作用する力とを均衡させることができる。このため、仮に、一対のパッド171a,171bにおいて、半田ペーストの左側部のみが先に溶融した場合においても、バイパスコンデンサ85の移動態様を平行移動とし、バイパスコンデンサ85の回転を阻止することができる。これにより、第1パッド171aと第1電極85aとの半田フィレット173aによる接続面積の減少の程度を抑えることができるとともに、第2パッド171bと第2電極85bとの半田フィレット173bによる接続面積の減少の程度を抑えることができる。
小型チップ抵抗器87の一対の電極87a,87bに対応する一対のパッド176a,176bから引き出されている配線パターン181a,181bの数及び引き出し位置が共通化されているため、第1パッド176a上の溶融半田の表面張力により小型チップ抵抗器87の第1電極87aに作用する力と、第2パッド176b上の溶融半田の表面張力により小型チップ抵抗器87の第2電極87bに作用する力とを均衡させることができる。このため、仮に、一対の第1パッド176a及び第2パッド176bの半田ペーストにおける左側部のみが先に溶融した場合においても、小型チップ抵抗器87の移動態様を平行移動とし、小型チップ抵抗器87の回転を阻止することができる。これにより、第1パッド176aと第1電極87aとの半田フィレット177aによる接続面積の減少の程度を抑えることができるとともに、第2パッド176bと第2電極87bとの半田フィレット177bによる接続面積の減少の程度を抑えることができる。
小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87)は、当該小型チップ部品の長手方向が第1方向DR1に平行となるようにして第1装飾基板56に実装されている。第1装飾基板56の第1方向DR1における寸法は、第1装飾基板56の当該第1方向DR1に直交する第2方向DR2における寸法よりも大きい。小型チップ部品の長手方向が第1方向DR1に直交するようにして当該小型チップ部品が第1装飾基板56に実装されている構成とすると、第1方向DR1に延びる境界線を基点として第1装飾基板56を折り曲げるような力が第1装飾基板56に作用する場合に、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に対して当該接続箇所を破損させるような応力が作用してしまうおそれがあるとともに、小型チップ部品自体に対して当該小型チップ部品を破損させるような応力が作用してしまうおそれがある。これに対して、小型チップ部品の長手方向が第1方向DR1に直交するようにして当該小型チップ部品が第1装飾基板56に実装されている構成であることにより、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に対して作用し得る応力の最大値が低減されているとともに、小型チップ部品に対して作用し得る応力の最大値が低減されている。よって、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所の破損が防止されているとともに、小型チップ部品自体の破損が防止されている。
小型チップ部品(バイパスコンデンサ97及び小型チップ抵抗器101)は、当該小型チップ部品の長手方向が長軸方向LDに平行となるようにして第2装飾基板57に実装されている。第2装飾基板57の長軸方向LDにおける寸法は、第2装飾基板57の当該長軸方向LDに直交する短軸方向SDにおける寸法よりも大きい。小型チップ部品の長手方向が長軸方向LDに直交するようにして当該小型チップ部品が第2装飾基板57に実装されている構成とすると、長軸方向LDに延びる境界線を基点として第2装飾基板57を折り曲げるような力が第2装飾基板57に作用する場合に、小型チップ部品と第2装飾基板57との接続箇所に対して当該接続箇所を破損させるような応力が作用してしまうおそれがあるとともに、小型チップ部品自体に対して当該小型チップ部品を破損させるような応力が作用してしまうおそれがある。これに対して、小型チップ部品の長手方向が長軸方向LDに直交するようにして当該小型チップ部品が第2装飾基板57に実装されている構成であることにより、小型チップ部品と第2装飾基板57との接続箇所に対して作用し得る応力の最大値が低減されているとともに、小型チップ部品に対して作用し得る応力の最大値が低減されている。よって、小型チップ部品と第2装飾基板57との接続箇所の破損が防止されているとともに、小型チップ部品自体の破損が防止されている。
バイパスコンデンサ85の電極85a,85bは半田フィレット173a,173bによりパッド171a,171bに固定されている。パッド171a,171b及び配線パターン172a~172dは、銅箔プレートをエッチングすることにより一体的に形成されている。パッド171a,171bから引き出された配線パターン172a~172dは、当該バイパスコンデンサ85の長手方向に直交する方向(短手方向)又は略直交する方向に延びている。パッド171a,171bから引き出された配線パターン172a~172dがバイパスコンデンサ85の長手方向に平行となる方向に延びている構成とすると、バイパスコンデンサ85の長辺方向に直交する境界線又は略直交する境界線を基点として第1装飾基板56を折り曲げる方向に第1装飾基板56の歪みが生じる場合に、バイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所に対して当該接続箇所を破損させるような応力が作用するおそれがあるとともに、バイパスコンデンサ85自体に対して当該バイパスコンデンサ85を破損させるような応力が作用するおそれがある。これに対して、パッド171a,171bから引き出された配線パターン172a~172dがバイパスコンデンサ85の長手方向に直交する方向又は略直交する方向に延びている構成とすることにより、第1装飾基板56に歪みが生じた場合にバイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ85自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。
小型チップ抵抗器87の電極87a,87bは半田フィレット177a,177bによりパッド176a,176bに固定されている。パッド176a,176b及び配線パターン181a,181bは、銅箔プレートをエッチングすることにより一体的に形成されている。パッド176a,176bから引き出された配線パターン181a,181bは、当該小型チップ抵抗器87の長手方向に直交する方向(短手方向)又は略直交する方向に延びている。パッド176a,176bから引き出された配線パターン181a,181bが小型チップ抵抗器87の長手方向に平行となる方向に延びている構成とすると、小型チップ抵抗器87の長辺方向に直交する線又は略直交する線を境界として第1装飾基板56を折り曲げるような曲げ応力が第1装飾基板56に作用した場合に、小型チップ抵抗器87と第1装飾基板56との接続箇所に対して当該接続箇所を破損させるような応力が作用するおそれがあるとともに、小型チップ抵抗器87自体に対して当該小型チップ抵抗器87を破損させるような応力が作用するおそれがある。これに対して、パッド176a,176bから引き出された配線パターン181a,181bが小型チップ抵抗器87の長手方向に直交する方向又は略直交する方向に延びている構成とすることにより、第1装飾基板56に歪みが生じた場合に小型チップ抵抗器87と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、小型チップ抵抗器87自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。
小型チップ抵抗器87の第1電極87aと電気的に接続されている第1パッド176aは、第1配線パターン181aを介してLEDチップ142の第2電極142bと電気的に接続されている第2パッド178bに電気的に接続されている(図8(c)参照)。また、小型チップ抵抗器87の第2電極87bと電気的に接続されている第2パッド176bは、第2配線パターン181bを介してLEDドライバ126(図8(a))の第8出力端子162(図11)と電気的に接続されているパッド(図示略)に電気的に接続されている。第8出力端子162に対応するパッド(図示略)において第2配線パターン181bが接続される箇所は、第2パッド176bからの第2配線パターン181bの引き出し方向(図8(a),(c)における右方向)を含む1軸の方向(図8(a),(c)における第2方向DR2)で見た場合に、第2パッド176bを基準として、当該第2パッド176bからの第2配線パターン181bの引き出し方向とは逆方向に存在している。第2配線パターン181bは、第1パッド176aからの第1配線パターン181aの引き出し方向と同一の方向(右方向)に第2パッド176bから引き出された後に、当該1軸の方向(第2方向DR2)で見た場合に第2パッド176bを基準として逆方向側に引き回されている。第2配線パターン181bが1軸の方向(第2方向DR2)で見た場合に第2パッド176bを基準として第2パッド176bからの第2配線パターン181bの引き出し方向とは逆方向に存在する箇所で接続先に接続される構成においても、第2配線パターン181bは、第1パッド176aからの第1配線パターン181aの引き出し方向と同一の方向に第2パッド176bから引き出されている。これにより、リフロー工程の加熱初期段階において一対の第1パッド176a及び第2パッド176b内の温度分布に差が生じる可能性を低減することができる。
小型チップ部品の一対の電極に対応する一対のパッドは、互いに同一形状及び同一サイズである。このため、半田塗布工程において一対のパッドの上に塗布される半田ペーストの量を揃えることができるとともに、当該一対のパッド上に生じる溶融半田の量を揃えることができる。これにより、第1パッド上の溶融半田の表面張力により小型チップ部品の第1電極に作用する力と、第2パッド上の溶融半田の表面張力により小型チップ部品の第2電極に作用する力との均衡を図ることができる。よって、小型チップ部品の回転及び小型チップ部品のチップ立ちを防止することができる。
バイパスコンデンサ85は、当該バイパスコンデンサ85の長手方向が第1方向DR1に平行となるようにして第1装飾基板56に実装されている。バイパスコンデンサ85の一対の電極85a,85bに対応する一対のパッド171a,171bはバイパスコンデンサ85の長手方向に離間させて設けられている。また、小型チップ抵抗器87は、当該小型チップ抵抗器87の長手方向が第1方向DR1に平行となるようにして第1装飾基板56に実装されている。小型チップ抵抗器87の一対の電極87a,87bに対応する一対のパッド176a,176bは、小型チップ抵抗器87の長手方向に離間させて設けられている。このように、複数の小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87)において、一対のパッド176a,176bの離間方向が共通している。このため、リフロー工程において第1装飾基板56を当該共通の離間方向に直交する方向又は略直交する方向に搬送することにより、バイパスコンデンサ85の一対の電極85a,85bに対応する一対のパッド171a,171bの上に塗布されている半田ペーストの加熱が開始されるタイミングを揃えることができるとともに、小型チップ抵抗器87の一対の電極87a,87bに対応する一対のパッド176a,176bの上に塗布されている半田ペーストの加熱が開始されるタイミングを揃えることができる。これにより、複数の小型チップ部品の回転及びチップ立ちの発生を防止することができる。
小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87)が第1装飾基板56の第1実装面84に集約されている構成において、コネクタ111,112は当該第1装飾基板56の第2実装面95のみに実装されている。第1実装面84において、小型チップ部品は、コネクタ裏側対応領域203,204(第2実装面95においてコネクタ111,112が搭載されている領域及びその周辺領域に対応する第1実装面84の領域)を避けて配置されている。これにより、コネクタ111,112にハーネスを装着する際に小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る引張り応力の最大値を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用し得る引張り応力の最大値を低減することができる。また、コネクタ111,112からハーネスを引き抜く際に小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る圧縮応力の最大値を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用し得る圧縮応力の最大値を低減することができる。
第1装飾基板56において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149(図11))は、固定貫通孔56d~56gの外縁から5mm以上の距離を置いて配置されている。貫通孔周辺領域211a~211dに小型チップ部品は搭載されていない。小型チップ部品を固定貫通孔56d~56gの外縁から5mm以上離して配置することにより、第1装飾基板56が前扉枠14にネジ固定される際に固定貫通孔56d~56g近傍に生じ得る第1装飾基板56の歪みが原因となって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまうことを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまうことを防止できる。
第1装飾基板56の第2実装面95におけるLED裏側対応領域201に小型チップ部品は実装されていない。LED裏側対応領域201は、第1実装面84においてLEDチップ127~142が実装されている領域の裏側に位置する第2実装面95の領域及び当該第2実装面95の領域の外縁からの距離が1mm以内の領域である。第1実装面84においてLEDチップ127~142が実装されている領域の裏側に位置する第2実装面95の領域に小型チップ部品が実装されていない構成であることにより、LEDチップ127~142の発熱により第1装飾基板56に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響が低減されている。小型チップ部品がLED裏側対応領域201を避けて実装されていることにより、第1装飾基板56における発光演出が繰り返し実行されることが原因となって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまうことを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまうことを防止できる。
第2実装面95のドライバ裏側対応領域202に小型チップ部品は実装されていない。ドライバ裏側対応領域202は、第1実装面84においてLEDドライバ126が実装されている領域及びLEDドライバ126の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第2実装面95の領域及び当該第2実装面95の領域の外縁からの距離が1mm以内の領域である。第1実装面84においてLEDドライバ126が実装されている領域及びLEDドライバ126の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第2実装面95の領域に小型チップ部品が実装されていない構成であることにより、LEDドライバ126の発熱により第1装飾基板56に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響が低減されている。小型チップ部品がドライバ裏側対応領域202を避けて実装されていることにより、第1装飾基板56における発光演出が繰り返し実行されることが原因となって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまうことを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまうことを防止できる。
第1装飾基板56において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87)は、LEDチップ142の外縁から1mm以上の距離を置いて配置されている。小型チップ部品をLEDチップ142の外縁から1mm以上離して配置することにより、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に対する熱的応力の影響を最小限に抑えることができるとともに、小型チップ部品自体に対する熱的応力の影響を最小限に抑えることができる。また、小型チップ部品をLEDチップ142の外縁から1mm以上離して配置することにより、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が熱的応力によって破損してしまうことを防止することができるとともに、小型チップ部品自体が熱的応力によって破損してしまうことを防止することができる。
第1装飾基板56において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87)は、LEDドライバ126の外縁及びLEDドライバ126の端子に対応するパッドから1mm以上の距離を置いて配置されている。小型チップ部品をLEDドライバ126の外縁及びLEDドライバ126の端子に対応するパッドから1mm以上離して配置することにより、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が熱的応力によって破損してしまうことを防止することができるとともに、小型チップ部品自体が熱的応力によって破損してしまうことを防止することができる。
第1装飾基板56において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149(図11))は、貫通孔周辺領域211a~211dを避けて配置されている。貫通孔周辺領域211a~211dは、固定貫通孔56d~56gの外縁からの距離が5mm未満の領域である。小型チップ部品を固定貫通孔56d~56gの外縁から5mm以上離して配置することにより、第1装飾基板56が前扉枠14にネジ固定される際に固定貫通孔56d~56g近傍に生じ得る第1装飾基板56の歪みが原因となって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまうことを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまうことを防止できる。
第1実装面84において、小型チップ部品はコネクタ裏側対応領域203,204を避けて配置されている。コネクタ裏側対応領域203,204は、第2実装面95においてコネクタ111,112が実装されている領域の裏側に位置する第1実装面84の領域及び当該第1実装面84の領域の外縁からの距離が5mm未満の領域である。第2実装面95においてコネクタ111,112が実装されている領域の裏側に位置する第1実装面84の領域に小型チップ部品が実装されていない構成であることにより、コネクタ111,112へのハーネスの着脱に際して第1装飾基板56に作用し得る応力の小型チップ部品への影響が低減されている。小型チップ部品がコネクタ裏側対応領域203,204を避けて配置されていることにより、コネクタ111,112へのハーネスの着脱に際して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまうことが防止されているとともに、小型チップ部品自体が破損してしまうことが防止されている。
LEDドライバ126は、第1装飾基板56の外縁から10mm未満の領域を含む領域に配置されている一方、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149(図11))は、第1装飾基板56の外縁から10mm以上離して配置されている。第1装飾基板56に実装されている各種電子部品のうち小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所は、他の電子部品と第1装飾基板56との接続箇所と比較して、機械的強度が低い。小型チップ部品が第1装飾基板56の外縁から10mm以上離して配置されていることにより、第1装飾基板56を取り扱う際に作業者の手が小型チップ部品に触れる等して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまう可能性が低減されているとともに、小型チップ部品自体が破損してしまう可能性が低減されている。また、集合基板231の分割に際して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力の最大値が低減されているとともに、小型チップ部品自体に作用し得る応力の最大値が低減されている。
小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149(図11))が貫通孔周辺領域211a~211d及び第1装飾基板56の外縁からの距離が10mm未満の領域を避けて配置されている構成において、固定貫通孔56d~56gは第1装飾基板56の外縁からの距離が10mm未満の領域に設けられている。このため、固定貫通孔56d~56gが第1装飾基板56の外縁から10mm以上離れた位置に設けられている構成と比較して、第1装飾基板56において小型チップ部品を搭載可能な領域の面積が広く確保されている。
LEDドライバ126の電源端子151と電源プレーン層94との間には、バイパスコンデンサ85が配置されている。これにより、音声発光制御装置81からLEDドライバ126に供給される駆動電源に含まれているノイズ成分のLEDドライバ126への影響が低減されている。バイパスコンデンサ85は、当該バイパスコンデンサ85と電源端子151との間に他のICなどの電子部品が存在しないように、電源端子151に近づけて配置されている。これにより、LEDドライバ126の電源端子151に供給される駆動電源に含まれているノイズ成分がバイパスコンデンサ85に吸収される可能性を高めることができるとともに、LEDドライバ126が当該ノイズ成分の影響を受けて誤作動してしまう可能性を低減することができる。バイパスコンデンサ85と電源端子151との間に他のICが存在していない構成であるため、LEDドライバ126から発生したノイズ成分をバイパスコンデンサ85に吸収させて、当該ノイズ成分が他のICを誤作動させてしまうことを防止できる。また、バイパスコンデンサ85と電源端子151との間に他の電子部品が存在していない構成であるため、LEDドライバ126から発生したノイズ成分をバイパスコンデンサ85に吸収させて、当該ノイズ成分が他の電子部品を誤作動させてしまうことを防止できる。
バイパスコンデンサ85の周囲には、実装されている電子部品がバイパスコンデンサ85であることを確認可能とする識別用シルク217(「C1」という表示)のみが設けられており、バイパスコンデンサ85の搭載位置を把握可能とする外形シルクは設けられていない。バイパスコンデンサ85の外寸(縦寸法、横寸法及び高さ寸法)は、小型チップ部品以外の電子部品(LEDドライバ126及びLEDチップ127~142等)の外寸と比較して小さい。このため、第1装飾基板56にバイパスコンデンサ85の外形シルクを印刷すると、電子部品の実装後に実際にはバイパスコンデンサ85の実装漏れが発生しているにも関わらず外形シルクのみを見てバイパスコンデンサ85が実装されていると作業者が誤って認識してしまうおそれがある。これに対して、バイパスコンデンサ85の周囲には外形シルクを設けない構成とすることにより、電子部品の実装後にバイパスコンデンサ85の実装漏れを把握し易くすることができる。また、バイパスコンデンサ85の周囲に識別用シルク217が設けられていることにより、当該識別用シルク217の周辺に搭載されている部品がバイパスコンデンサ85であることを把握可能とすることができる。
小型チップ抵抗器87の外寸は、バイパスコンデンサ85の外寸と同様に、小型チップ部品以外の電子部品の外寸と比較して小さい。小型チップ抵抗器87の周囲には、実装されている電子部品が小型チップ抵抗器87であることを確認可能とする識別用シルク218(「R8」という表示)のみが設けられており、小型チップ抵抗器87の搭載位置を確認可能とする外形シルクは設けられていない。これにより、小型チップ抵抗器87の実装漏れを把握し易くすることができる。また、小型チップ抵抗器87の周囲に識別用シルク218が設けられていることにより、当該識別用シルク218の周辺に搭載されている電子部品が小型チップ抵抗器87であることを把握可能とすることができる。
外形シルク225a,225bはソルダーレジスト222の表面に対して凸となるため、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87)の周囲に外形シルク225a,225bが設けられている構成とすると、第1実装面84とメタルマスク226との間に外形シルク225a,225bが存在することとなり、第1実装面84とメタルマスク226との距離が拡大してしまう。当該構成においては、第1パッド171aと第2パッド171bとの間に存在する空隙に半田ペースト227が回り込み、第1パッド171aと第2パッド171bとが電気的に接続されてしまうおそれがある。特に、多数の第1装飾基板56に対して連続的に半田ペースト221を塗布する場合には、メタルマスク226の開口部の縁に溜まった半田ペースト221が当該開口部の裏側に回り込み易くなり、第1パッド171aと第2パッド171bとが電気的に接続され易くなってしまう。これに対して、本実施形態では、小型チップ部品の周囲に外形シルクは設けられていない。これにより、第1実装面84とメタルマスク226との距離が離れすぎてしまうことを防止することができるとともに、半田ペースト221がパッド171a,171b間に入り込んでしまう半田不良の発生を防止することができる。また、小型チップ部品の一部が外形シルクの上に載って半田不良の原因となってしまうことが防止されている。
なお、第1装飾基板56の第2実装面95において小型チップ部品が実装されないLED裏側対応領域201は、第1実装面84(図8(a))においてLEDチップ127~142(図9)が実装されている領域の裏側に位置する第2実装面95の領域及び当該第2実装面95の領域の外縁からの距離が1mm以内の領域に限定されることはない。LED裏側対応領域201を、第1実装面84においてLEDチップ127~142が実装されている領域の裏側に位置する第2実装面95の領域及び当該第2実装面95の領域の外縁からの距離が2mm以内の領域としてもよい。これにより、LEDチップ127~142の発熱により第1装飾基板56に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響をさらに低減することができる。よって、第1装飾基板56における発光演出が繰り返し実行されることが原因となって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまう可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまう可能性を低減することができる。
・第1装飾基板56の第2実装面95において小型チップ部品が実装されないドライバ裏側対応領域202は、第1実装面84(図8(a))においてLEDドライバ126(図8(a))が実装されている領域及びLEDドライバ126の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第2実装面95の領域及び当該第2実装面95の領域の外縁からの距離が1mm以内の領域に限定されることはない。ドライバ裏側対応領域202を、第1実装面84においてLEDドライバ126が実装されている領域及びLEDドライバ126の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第2実装面95の領域及び当該第2実装面95の領域の外縁からの距離が2mm以内の領域としてもよい。これにより、LEDドライバ126の発熱により第1装飾基板56に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響をさらに低減することができる。よって、第1装飾基板56における発光演出が繰り返し実行されることが原因となって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまう可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまう可能性を低減することができる。
・第1装飾基板56において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149(図11))が実装されない貫通孔周辺領域211a~211dは、固定貫通孔56d~56gの外縁からの距離が5mm未満の領域に限定されることはない。貫通孔周辺領域211a~211dを、固定貫通孔56d~56gの外縁からの距離が7mm未満の領域としてもよい。これにより、第1装飾基板56が前扉枠14にネジ固定される際に固定貫通孔56d~56g近傍に生じ得る第1装飾基板56の歪みが原因となって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまう可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、貫通孔周辺領域211a~211dを、固定貫通孔56d~56gの外縁からの距離が4mm未満の領域としてもよい。これにより、第1装飾基板56が前扉枠14にネジ固定される際に小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用する応力及び小型チップ部品自体に作用する応力を低減しながら、第1装飾基板56において小型チップ部品を搭載可能な領域の面積を広く確保することができる。
・第1装飾基板56の第1実装面84において、小型チップ部品が実装されないコネクタ裏側対応領域203,204は、第2実装面95(図15(a))においてコネクタ111,112が実装されている領域の裏側に位置する第1実装面84の領域及び当該第1実装面84の領域の外縁からの距離が5mm未満の領域に限定されることはない。コネクタ裏側対応領域203,204を、第2実装面95においてコネクタ111,112が実装されている領域の裏側に位置する第1実装面84の領域及び当該第1実装面84の領域の外縁からの距離が7mm未満の領域としてもよい。これにより、コネクタ111,112へのハーネスの着脱に際して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損してしまう可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、コネクタ裏側対応領域203,204を、第2実装面95においてコネクタ111,112が実装されている領域の裏側に位置する第1実装面84の領域及び当該第1実装面84の領域の外縁からの距離が4mm未満の領域としてもよい。これにより、コネクタ111,112へのハーネスの着脱に際して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所及び小型チップ部品自体に作用する応力を低減しながら、第1装飾基板56において小型チップ部品を搭載可能な領域の面積を広く確保することができる。
・第1装飾基板56において小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87,143~149(図11))が実装されない基板外縁付近の領域は、第1装飾基板56の外縁からの距離が10mm未満の領域に限定されることはない。小型チップ部品が実装されない基板外縁付近の領域を、第1装飾基板56の外縁からの距離が12mm未満の領域としてもよい。これにより、第1装飾基板56を取り扱う際に作業者の手が小型チップ部品に触れること等が原因となって小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損する可能性を低減することができる。また、複数の第1装飾基板56を含む集合基板231を分割して第1装飾基板56を取り出す場合に、集合基板231の分割時に小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用する応力を低減することができる。また、小型チップ部品が実装されない基板外縁付近の領域を、第1装飾基板56の外縁からの距離が8mm未満の領域としてもよい。これにより、小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所が破損する可能性及び小型チップ部品自体が破損する可能性を低減しながら、第1装飾基板56において小型チップ部品を搭載可能な領域の面積を広く確保することができる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、第1装飾基板56に実装されている小型チップ部品のうち一部の小型チップ部品の長手方向が第1方向DR1に直交する点において上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図25(a)は本実施形態における第1装飾基板56の第1実装面84を示す平面図であり、図25(b)は第1装飾基板56に実装されているバイパスコンデンサ291の周辺領域292を拡大して示す第1装飾基板56の第1実装面84の平面図である。上記第1の実施形態と同様に、図25(a)に示すように第1方向DR1における第1装飾基板56の寸法は、当該第1方向DR1に直交する方向における第1装飾基板56の寸法よりも大きい。
図25(b)に示すようにバイパスコンデンサ291は、上記第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85と同様に、バイパスコンデンサ291の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向(以下、「バイパスコンデンサ291の長手方向」ともいう。)の寸法が0.1mm以上であり0.9mm以下である小型チップ部品である。バイパスコンデンサ291は、厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が略0.6mmであるとともに、厚さ方向に直交する平面に沿う短手方向(以下、「短手方向」ともいう。)の寸法及び厚さ方向の寸法が略0.3mmである小型チップ部品である。バイパスコンデンサ291の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が0.7mm以下であることにより、発光基板301において当該バイパスコンデンサ291が占有する面積を低減することができる。バイパスコンデンサ291の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、バイパスコンデンサ291と発光基板301との接続箇所における機械的強度及びバイパスコンデンサ291自体の機械的強度を高め、当該接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ291自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、バイパスコンデンサ291の当該長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、バイパスコンデンサ291の実装漏れの有無を目視で確認する場合における確認精度を高めることができる。なお、バイパスコンデンサ291の長手方向の寸法が0.6mmよりも小さい構成(例えば0.4mmである構成)であってもよく、バイパスコンデンサ291の短手方向の寸法が0.3mmよりも小さい構成(例えば0.2mmである構成)であってもよく、厚さ方向の寸法が0.3mmよりも小さい構成(例えば0.2mmである構成)であってもよい。
バイパスコンデンサ291の第1電極291aに対応する第1パッド293a(又は第1パット)から引き出された第1配線パターン294aは第1装飾基板56に設けられたビアホール295を介してGNDプレーン層93(図9)に電気的に接続されているとともに、当該第1パッド293aから引き出された第2配線パターン294bはLEDドライバ296のGND端子297(グランド端子又はグラウンド端子)に電気的に接続されている。また、バイパスコンデンサ291の第2電極291bに対応する第2パッド293b(又は第2パット)から引き出された第3配線パターン294cは第1装飾基板56に設けられたビアホール298を介して電源プレーン層94(図9)に電気的に接続されているとともに、当該第2パッド293bから引き出された第4配線パターン294dはLEDドライバ296の電源端子299に電気的に接続されている。このように、第1パッド293aはLEDドライバ296のGND端子297とGNDプレーン層93との間に配置されているとともに、第2パッド293bはLEDドライバ296の電源端子299と電源プレーン層94との間に配置されている。
バイパスコンデンサ291は、当該バイパスコンデンサ291の長手方向が第1方向DR1に直交又は略直交するようにして第1装飾基板56に実装されている。第1配線パターン294aは第1パッド293aの上端から上方向に向けて引き出されているとともに、第2配線パターン294bは第1パッド293aの下端から下方向に向けて引き出されている。また、第3配線パターン294cは第2パッド293bの上端から上方向に向けて引き出されているとともに、第4配線パターン294dは第2パッド293bの下端から下方向に向けて引き出されている。
このように、バイパスコンデンサ291の一対の電極291a,291bに対応する一対のパッド293a,293bから引き出されている配線パターン294a~294dは、バイパスコンデンサ291の長手方向に直交する方向又は略直交する方向に延びている。このため、一対のパッド293a,293bから引き出されている配線パターン294a~294dがバイパスコンデンサ291の長手方向に平行となる方向に延びている構成と比較して、第1装飾基板56に歪みが生じた場合にバイパスコンデンサ291と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ291自体に作用し得る応力を低減することができる。例えば、集合基板231を分割する際にバイパスコンデンサ291と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ291自体に作用し得る応力を低減することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1方向DR1における第1装飾基板56の寸法は、当該第1方向DR1に直交する方向における第1装飾基板56の寸法よりも大きい。バイパスコンデンサ291の長手方向が第1方向DR1に直交している構成において、バイパスコンデンサ291の一対の電極291a,291bに対応する一対のパッド293a,293bから引き出されている配線パターン294a~294dは、バイパスコンデンサ291の長手方向に直交する方向又は略直交する方向に延びている。このため、一対のパッド293a,293bから引き出されている配線パターン294a~294dがバイパスコンデンサ291の長手方向に平行となる方向に延びている構成と比較して、第1装飾基板56に歪みが生じた場合にバイパスコンデンサ291と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ291自体に作用し得る応力を低減することができる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、両方の板面にLEDチップが搭載されている発光基板を備えている点において上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
遊技盤24(図4)の前面側において図柄表示装置41の右方には可動物(図示略)が設けられている。可動物は、遊技球が流下しない領域に配置されている。可動物は、両方の板面にLEDチップが実装されている発光基板301(図26)と、当該発光基板301を収容する基板ケース(図示略)とを備えている。
図26は本実施形態における発光基板301の第1発光面302の平面図であり、図27は発光基板301の第2発光面303の平面図である。図26では第1発光面302に形成されている配線パターンの図示を省略しているとともに、図27では第2発光面303に形成されている配線パターンの図示を省略している。図26に示すように、発光基板301は、縦長略楕円形に成形されている。発光基板301は、上記第1の実施形態における第1装飾基板56と同様に、導電層と絶縁層とが交互に積層された構造を有する4層基板である。図示は省略するが、発光基板301は、上記第1の実施形態における第1装飾基板56と同様に、第1発光面302側に配置されている第1配線層と、第2発光面303側に配置されている第2配線層と、を備えている。また、発光基板301は、上記第1の実施形態における第1装飾基板56と同様に、第1配線層及び第2配線層の間に配置されている導電層として、GNDプレーン層(グランドプレーン層又はグラウンドプレーン層)と、電源プレーン層と、を備えている。
図26に示すように発光基板301の第1発光面302には、LEDチップ304~313と、これらのLEDチップ304~313の発光制御を行う第1LEDドライバ314とが実装されている。また、図27に示すように発光基板301の第2発光面303には、LEDチップ315~325と、これらのLEDチップ315~325の発光制御を行う第2LEDドライバ326とが実装されている。図26に示すようにLEDチップ304~313は第1発光面302における中心付近の領域に配置されているとともに、図27に示すようにLEDチップ315~325は第2発光面303における外縁付近の領域に配置されている。
図27に示すように、発光基板301の第2発光面303には、音声発光制御装置81(図19)から点灯制御データを受信するためのコネクタ327が実装されている。コネクタ327には、発光基板301と音声発光制御装置81とを電気的に接続するハーネス(図示略)が装着される。第1LEDドライバ314は、音声発光制御装置81から受信する点灯制御データに基づいて第1発光面302に実装されているLEDチップ304~313の発光制御を行うとともに、第2LEDドライバ326は、音声発光制御装置81から受信する点灯制御データに基づいて第2発光面303に実装されているLEDチップ315~325の発光制御を行う。
基板ケース(図示略)は、LEDチップ304~313,315~325から放出される光を透過する透明又は半透明の樹脂により形成されている。基板ケースは、遊技盤24の前面側に軸支されており、鉛直方向に延びる軸を中心として回転可能である。開閉実行モード以外の遊技状態において、発光基板301の第1発光面302はパチンコ機10前方を向いている。当該遊技状態では、第1発光面302に実装されているLEDチップ304~313の発光制御が行われることにより、第1発光面302の中心付近の領域が発光する。遊技状態が開閉実行モードに移行すると、可動物(図示略)は発光基板301の第2発光面303がパチンコ機10前方を向くように、軸を中心として180度回転する。開閉実行モードでは、第2発光面303に実装されているLEDチップ315~325の発光制御が行われることにより、第2発光面303の外縁付近の領域が発光する。可動物は、開閉実行モードが終了すると、第1発光面302がパチンコ機10前方を向くように、軸を中心として開閉実行モードの開始時とは逆方向に180度回転する。開閉実行モードでは、可動物において開閉実行モード以外の遊技状態とは異なる発光演出が行われる構成であることにより、開閉実行モード中の演出の興趣向上が図られている。
図26に示すように、発光基板301の第1発光面302には、バイパスコンデンサ328と、小型チップ抵抗器331~335とが実装されている。上記第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85と同様に、バイパスコンデンサ328は、略直方体である。バイパスコンデンサ328は、上記第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85と同様に、当該バイパスコンデンサ328の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向(以下、「バイパスコンデンサ328の長手方向」ともいう。)の寸法が0.1mm以上であり0.9mm以下である小型チップ部品である。バイパスコンデンサ328は、厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が略0.6mmであるとともに、厚さ方向に直交する平面に沿う短手方向(以下、「短手方向」ともいう。)の寸法及び厚さ方向の寸法が略0.3mmである小型チップ部品である。バイパスコンデンサ328の長手方向の寸法が0.7mm以下であることにより、発光基板301において当該バイパスコンデンサ328が占有する面積をさらに低減することができる。バイパスコンデンサ328の長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、バイパスコンデンサ328と発光基板301との接続箇所における機械的強度及びバイパスコンデンサ328自体の機械的強度を高め、当該接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ328自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、バイパスコンデンサ328の長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、バイパスコンデンサ328の実装漏れの有無を目視で確認する場合における確認精度を高めることができる。なお、バイパスコンデンサ328の長手方向の寸法が0.6mmよりも小さい構成(例えば0.4mmである構成)であってもよく、バイパスコンデンサ328の短手方向の寸法が0.3mmよりも小さい構成(例えば0.2mmである構成)であってもよく、厚さ方向の寸法が0.3mmよりも小さい構成(例えば0.2mmである構成)であってもよい。
上記第1の実施形態における小型チップ抵抗器87と同様に、小型チップ抵抗器331~335は、略直方体である。小型チップ抵抗器331~335は、上記第1の実施形態における小型チップ抵抗器87と同様に、当該小型チップ抵抗器331~335の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向(以下、「小型チップ抵抗器331~335の長手方向」ともいう。)の寸法が0.1mm以上であり0.9mm以下である小型チップ部品である。小型チップ抵抗器331~335は、厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が略0.6mmであるとともに、小型チップ抵抗器331~335の短手方向(以下、「短手方向」ともいう。)の寸法及び厚さ方向の寸法が略0.3mmである小型チップ部品である。小型チップ抵抗器331~335の長手方向の寸法が0.7mm以下であることにより、発光基板301において当該小型チップ抵抗器331~335が占有する面積をさらに低減することができる。小型チップ抵抗器331~335の長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、小型チップ抵抗器331~335と発光基板301との接続箇所における機械的強度及び小型チップ抵抗器331~335自体の機械的強度を高め、当該接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ抵抗器331~335自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、小型チップ抵抗器331~335の長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、小型チップ抵抗器331~335の実装漏れの有無を目視で確認する場合における確認精度を高めることができる。なお、小型チップ抵抗器331~335の長手方向の寸法が0.6mmよりも小さい構成(例えば0.4mmである構成)であってもよく、小型チップ抵抗器331~335の短手方向の寸法が0.3mmよりも小さい構成(例えば0.2mmである構成)であってもよく、厚さ方向の寸法が0.3mmよりも小さい構成(例えば0.2mmである構成)であってもよい。
発光基板301において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)は、第1発光面302側に集約されており、第2発光面303側には実装されていない。このため、発光基板301の第1発光面302側に作用する応力が第2発光面303側に作用する応力よりも小さくなるように発光基板301を取り扱うことにより、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損する可能性を低減することができる。例えば、複数の発光基板301を含む集合基板(図示略)を分割して発光基板301を取り出す場合に、第1発光面302側が谷形状(凹)となる態様で集合基板を分割することにより小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に引張り応力が作用することを防止できる。これにより、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
図27に示すように、発光基板301の第2発光面303には、LEDチップ315~325に流れる電流を制限するチップ抵抗器336~346が実装されている。当該チップ抵抗器336~346が設けられていることによりLEDチップ315~325を許容電流以下で駆動することができる。チップ抵抗器336~346は、略直方体であり、長手方向の両端部に一対の金属製の第1電極及び第2電極(図示略)を備えている。チップ抵抗器336~346は、長手方向の寸法が1mmであるとともに、短手方向の寸法及び厚さ方向の寸法が0.5mmである表面実装型の抵抗器である。チップ抵抗器336~346の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法(チップ抵抗器336~346の長手方向の寸法である1mm)は0.9mmよりも大きく、チップ抵抗器336~346は小型チップ部品ではない。なお、チップ抵抗器336~346の長手方向の寸法は1mmよりも大きい寸法(例えば1.6mm)であってもよく、短手方向の寸法は0.5mmよりも大きい寸法(例えば0.8mm)であってもよく、厚さ方向の寸法は0.5mmよりも大きい寸法(例えば0.8mm)であってもよい。
第2LEDドライバ326の駆動電源は、音声発光制御装置81からコネクタ327を介して第2LEDドライバ326の電源端子348に供給される。発光基板301の第2発光面303には、第2LEDドライバ326の駆動電源に含まれているノイズ成分を吸収するためのバイパスコンデンサ352が実装されている。バイパスコンデンサ352は、略直方体であり、長手方向の両端部に一対の金属製の第1電極352a及び第2電極352bを備えている。バイパスコンデンサ352は、長手方向の寸法が1mmであるとともに、短手方向の寸法及び厚さ方向の寸法が0.5mmである表面実装型のコンデンサである。バイパスコンデンサ352の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法(バイパスコンデンサ352の長手方向の寸法である1mm)は0.9mmよりも大きく、バイパスコンデンサ352は小型チップ部品ではない。なお、バイパスコンデンサ352の長手方向の寸法は1mmよりも大きい寸法(例えば1.6mm)であってもよく、短手方向の寸法は0.5mmよりも大きい寸法(例えば0.8mm)であってもよく、厚さ方向の寸法は0.5mmよりも大きい寸法(例えば0.8mm)であってもよい。
バイパスコンデンサ352の第1電極352aは第2LEDドライバ326のGND端子349及びGNDプレーン層(図示略)に電気的に接続されているとともに、第2電極352bは第2LEDドライバ326の電源端子348及び電源プレーン層(図示略)に電気的に接続されている。バイパスコンデンサ352が電源端子348と電源プレーン層との間に配置されていることにより、音声発光制御装置81から第2LEDドライバ326に供給される駆動電源に含まれているノイズ成分の第2LEDドライバ326への影響が低減されている。
発光基板301の第2発光面303におけるチップ抵抗器340は、第1発光面302においてドライバ裏側対応領域353を含む領域に配置されている。ドライバ裏側対応領域353は、第1発光面302(図26)において第1LEDドライバ314(図26)が実装されている領域及び第1LEDドライバ314の端子に対応するパッド(又はパット)が設けられている領域の裏側に位置する第2発光面303の領域及び当該第2発光面303の領域からの距離が1mm以内の領域である。既に説明したとおり、当該チップ抵抗器340は小型チップ部品ではない。チップ抵抗器340と発光基板301との接続箇所は、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所と比較して、機械的強度が高い。また、チップ抵抗器340自体は、小型チップ部品自体と比較して、機械的強度が高い。第2発光面303において、チップ抵抗器340をドライバ裏側対応領域353を含む領域に配置することにより、LEDチップ319をドライバ裏側対応領域353付近に配置することができる。一方、図26に示すように、発光基板301の第1発光面302における小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)は、ドライバ裏側対応領域354を避けて配置されている。ドライバ裏側対応領域354は、第2発光面303(図27)において第2LEDドライバ326(図27)が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッド(又はパット)が設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域からの距離が1mm以内の領域である。第2発光面303において第2LEDドライバ326が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域に小型チップ部品が実装されていない構成であることにより、第2LEDドライバ326の発熱により発光基板301に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響が低減されている。小型チップ部品がドライバ裏側対応領域354を避けて配置されていることにより、第2LEDドライバ326の発熱による熱的応力の影響を受けて小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
図27に示すように、発光基板301の第2発光面303におけるチップ抵抗器343は、第1発光面302においてLED裏側対応領域355を含む領域に配置されている。LED裏側対応領域355は、第1発光面302(図26)においてLEDチップ310,311(図26)が実装されている領域の裏側に位置する第2発光面303の領域及び当該第2発光面303の領域の外縁からの距離が1mm以内の領域である。第2発光面303において、チップ抵抗器343をLED裏側対応領域355を含む領域に配置することにより、LEDチップ322をLED裏側対応領域355付近に配置することができる。一方、図26に示すように、発光基板301の第1発光面302における小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)は、LED裏側対応領域361~371を避けて配置されている。LED裏側対応領域361~371は、第2発光面303(図27)においてLEDチップ315~325(図27)が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域の外縁からの距離が1mm以内の領域である。第2発光面303においてLEDチップ315~325が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域に小型チップ部品が実装されていない構成であることにより、LEDチップ315~325の発熱により発光基板301に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響が低減されている。小型チップ部品がLED裏側対応領域361~371を避けて配置されていることにより、LEDチップ315~325の発熱による熱的応力の影響を受けて小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
図26に示すように、発光基板301の第1発光面302における中央付近には、LEDチップ310が実装されている。LEDチップ310の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が0.9mmよりも大きく、LEDチップ310は小型チップ部品ではない。図26に示すように、LEDチップ310は、第1発光面302においてLED裏側対応領域368を含む領域に実装されている。LEDチップ310は、当該LED裏側対応領域368のうち、第2発光面303(図27)においてLEDチップ322(図27)が搭載されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域を含む領域に実装されている。発光基板301の第1発光面302において、小型チップ部品ではない電子部品の一部(LEDチップ310)が、第2発光面303(図27)においてLEDチップ322(図27)が搭載されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域を含む領域に実装されていることにより、第1発光面302において小型チップ部品以外の電子部品を実装可能な領域の面積が広く確保されている。
小型チップ部品ではない電子部品の一部(LEDチップ310)が、第2発光面303(図27)においてLEDチップ322(図27)が搭載されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域を含む領域に実装されている発光基板301において、小型チップ部品はLED裏側対応領域361~371を避けて配置されている。これにより、熱的応力の影響を受けて小型チップ部品と発光基板301との接続箇所、及び小型チップ部品自体が破損してしまう可能性が低減されている。
図27に示すように、発光基板301の第2発光面303におけるチップ抵抗器341は、コネクタ周辺領域372を含む領域に配置されている。コネクタ周辺領域372は、コネクタ327の外縁から5mm未満の領域である。第2発光面303において、チップ抵抗器341をコネクタ周辺領域372を含む領域に配置することにより、コネクタ周辺領域372を避けて配置する場合と比較して、発光基板301上にLEDチップ315~325を広く分散させることができるとともに、第2発光面303の発光面積を広げることができる。一方、図26に示すように、発光基板301の第1発光面302における小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)は、コネクタ裏側対応領域373を避けて配置されている。コネクタ裏側対応領域373は、第2発光面303(図27)においてコネクタ327が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域の外縁からの距離が5mm未満の領域である。第2発光面303においてコネクタ327が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域に小型チップ部品が実装されていない構成であることにより、コネクタ327へのハーネスの着脱に際して発光基板301に作用し得る応力の小型チップ部品への影響が低減されている。小型チップ部品がコネクタ裏側対応領域373を避けて配置されていることにより、コネクタ327へのハーネス(図示略)の着脱に際して小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用する応力を低減することができる。よって、コネクタ327へのハーネスの着脱に際して小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
図27に示すように、発光基板301の第2発光面303におけるチップ抵抗器336は、第2発光面303側の基板外縁領域374を含む領域に配置されている。第2発光面303側の基板外縁領域374は、第2発光面303において発光基板301の外縁から10mm未満の領域である。第2発光面303において、チップ抵抗器336を基板外縁領域374を含む領域に配置することにより、基板外縁領域374を避けて配置する場合と比較して、発光基板301上にLEDチップ315~325を広く分散させることができる。一方、図26に示すように、発光基板301の第1発光面302における小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)は、第1発光面302側の基板外縁領域375を避けて配置されている。第1発光面302側の基板外縁領域375は、第1発光面302において発光基板301の外縁から10mm未満の領域である。第1発光面302において、基板外縁領域375を避けて小型チップ部品を配置することにより、発光基板301を取り扱う際に作業者の手が小型チップ部品に触れること等が原因となって小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。また、複数の発光基板301を含む集合基板を分割して発光基板301を取り出す場合に、集合基板の分割時に小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用する応力を低減することができる。よって、集合基板の分割時に小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
図26及び図27に示すように、発光基板301には、当該発光基板301を厚さ方向に貫通させて、発光基板301を基板ケース体(図示略)にネジ固定可能とする固定貫通孔301a,301bが形成されている。図27に示すように、発光基板301の第2発光面303におけるチップ抵抗器346は、固定貫通孔周辺領域376を含む領域に配置されている。固定貫通孔周辺領域376は、固定貫通孔301bの外縁から5mm未満の領域である。第2発光面303において、チップ抵抗器346を固定貫通孔周辺領域376を含む領域に配置することにより、固定貫通孔周辺領域376を避けて配置する場合と比較して、発光基板301上にLEDチップ315~325を広く分散させることができる。一方、図26に示すように、発光基板301の第1発光面302における小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)は、固定貫通孔周辺領域377,378を避けて配置されている。固定貫通孔周辺領域377,378は、第1発光面302において固定貫通孔301a,301bの外縁から5mm未満の領域である。第1発光面302において、固定貫通孔周辺領域377,378を避けて小型チップ部品を配置することにより、発光基板301を基板ケース体(図示略)に固定する際に、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用する応力を低減することができる。よって、発光基板301を基板ケース体に固定する際に、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
図27に示すように、LEDチップ317,324の厚さ方向に直交する平面に沿った長手方向の寸法は0.9mmよりも大きく、LEDチップ317,324は小型チップ部品ではない。また、チップ抵抗器338,345の厚さ方向に直交する平面に沿った長手方向の寸法は0.9mmよりも大きく、チップ抵抗器338,345は小型チップ部品ではない。発光基板301において、LEDチップ317,324は、当該LEDチップ317,324の厚さ方向に直交する平面に沿った長手方向が発光基板301の長軸方向LDAに直交する短軸方向SDAに平行となる態様で発光基板301に実装されている。また、チップ抵抗器338,345は、当該チップ抵抗器338,345の厚さ方向に直交する平面に沿った長手方向が発光基板301の長軸方向LDAに直交する短軸方向SDAに平行となる態様で発光基板301に実装されている。一方、図26に示すように、発光基板301において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)は、当該小型チップ部品の厚さ方向に直交する平面に沿った長手方向が発光基板301の長軸方向LDAに平行となる態様で発光基板301に実装されている。これにより、小型チップ部品の長手方向が長軸方向LDAに直交する短軸方向SDAに平行となる態様で発光基板301に実装されている場合と比較して、発光基板301に歪みが生じた場合に小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力の最大値が低減されているとともに、小型チップ部品自体に作用し得る応力の最大値が低減されている。
小型チップ部品と発光基板301との接続箇所の機械的強度は、小型チップ部品よりも大きい電子部品と発光基板301との接続箇所の機械的強度よりも低い。また、小型チップ部品自体の機械的強度は、小型チップ部品よりも大きい電子部品自体の機械的強度よりも低い。小型チップ部品よりも大きい電子部品の一部は当該電子部品の長手方向が発光基板301の長軸方向LDAに平行ではない態様で発光基板301に搭載されている構成において、小型チップ部品は当該小型チップ部品の長手方向が発光基板301の長軸方向LDAに平行となる態様で発光基板301に搭載されている。これにより、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所及び小型チップ部品自体が保護されている。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
発光基板301の第2発光面303においてチップ抵抗器340がドライバ裏側対応領域353を含む領域に配置されている構成において、第1発光面302における小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)は、ドライバ裏側対応領域354を避けて配置されている。ドライバ裏側対応領域354は、第2発光面303において第2LEDドライバ326が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域からの距離が1mm以内の領域である。第2発光面303において第2LEDドライバ326が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域に小型チップ部品が実装されていない構成であることにより、第2LEDドライバ326の発熱により発光基板301に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響が低減されている。小型チップ部品がドライバ裏側対応領域354を避けて配置されていることにより、第2LEDドライバ326の発熱による熱的応力の影響を受けて小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
発光基板301の第2発光面303におけるチップ抵抗器343がLED裏側対応領域355を含む領域に配置されている構成において、発光基板301の第1発光面302における小型チップ部品は、LED裏側対応領域361~371を避けて配置されている。LED裏側対応領域361~371は、第2発光面303においてLEDチップ315~325が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域の外縁からの距離が1mm以内の領域である。第2発光面303においてLEDチップ315~325が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域に小型チップ部品が実装されていない構成であることにより、LEDチップ315~325の発熱により発光基板301に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響が低減されている。小型チップ部品がLED裏側対応領域361~371を避けて配置されていることにより、LEDチップ315~325の発熱による熱的応力の影響を受けて小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
小型チップ部品ではない電子部品の一部(LEDチップ310)が、第2発光面303(図27)においてLEDチップ322(図27)が搭載されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域を含む領域に実装されている発光基板301において、小型チップ部品はLED裏側対応領域361~371を避けて配置されている。これにより、熱的応力の影響を受けて小型チップ部品と発光基板301との接続箇所、及び小型チップ部品自体が破損してしまう可能性が低減されている。
発光基板301の第2発光面303におけるチップ抵抗器341がコネクタ周辺領域372を含む領域に配置されている構成において、発光基板301の第1発光面302における小型チップ部品は、コネクタ裏側対応領域373を避けて配置されている。コネクタ裏側対応領域373は、第2発光面303においてコネクタ327が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域の外縁からの距離が5mm未満の領域である。第2発光面303においてコネクタ327が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域に小型チップ部品が実装されていない構成であることにより、コネクタ327へのハーネスの着脱に際して発光基板301に作用し得る応力の小型チップ部品への影響が低減されている。小型チップ部品がコネクタ裏側対応領域373を避けて配置されていることにより、コネクタ327へのハーネス(図示略)の着脱に際して小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用する応力を低減することができる。よって、コネクタ327へのハーネスの着脱に際して小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
発光基板301の第2発光面303におけるチップ抵抗器336が基板外縁領域374を含む領域に配置されている構成において、発光基板301の第1発光面302における小型チップ部品は、第1発光面302側の基板外縁領域375を避けて配置されている。これにより、発光基板301の取り扱いに際して作業者の手が小型チップ部品に触れること等が原因となって小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。また、複数の発光基板301を含む集合基板を分割して発光基板301を取り出す場合に、集合基板の分割時に小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用する応力を低減することができる。よって、集合基板の分割時に小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
発光基板301の第2発光面303におけるチップ抵抗器346が固定貫通孔周辺領域376を含む領域に配置されている構成において、発光基板301の第1発光面302における小型チップ部品は、固定貫通孔周辺領域377,378を避けて配置されている。これにより、発光基板301を基板ケース体に固定する際に、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用する応力を低減することができる。よって、発光基板301を基板ケース体に固定する際に、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
小型チップ部品よりも大きい電子部品の一部は当該電子部品の長手方向が発光基板301の長軸方向LDAに平行ではない態様で発光基板301に搭載されている構成において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)は、当該小型チップ部品の厚さ方向に直交する平面に沿った長手方向が発光基板301の長軸方向LDAに平行となる態様で発光基板301に実装されている。これにより、小型チップ部品の長手方向が長軸方向LDAに直交する短軸方向SDAに平行となる態様で発光基板301に実装されている場合と比較して、発光基板301に歪みが生じた場合に小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力の最大値が低減されているとともに、小型チップ部品自体に作用し得る応力の最大値が低減されている。
なお、発光基板301の第1発光面302において、小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)が実装されないドライバ裏側対応領域354は、第2発光面303(図27)において第2LEDドライバ326(図27)が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域からの距離が1mm以内の領域に限定されることはない。ドライバ裏側対応領域354を、第2発光面303において第2LEDドライバ326が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域からの距離が2mm以内の領域としてもよい。これにより、第2LEDドライバ326の発熱により発光基板301に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響をさらに低減することができる。よって、第2LEDドライバ326の発熱による熱的応力の影響を受けて小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損する可能性を低減することができる。また、ドライバ裏側対応領域354を、第2発光面303において第2LEDドライバ326が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域からの距離が0.5mm以内の領域としてもよい。これにより、第2LEDドライバ326の発熱により発光基板301に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響を低減しながら、発光基板301の第1発光面302において小型チップ部品を搭載可能な領域の面積を広く確保することができる。
・発光基板301の第1発光面302において小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)が実装されないLED裏側対応領域361~371は、第2発光面303(図27)においてLEDチップ315~325(図27)が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域の外縁からの距離が1mm以内の領域に限定されることはない。LED裏側対応領域361~371を、第2発光面303においてLEDチップ315~325が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域の外縁からの距離が2mm以内の領域としてもよい。これにより、LEDチップ315~325の発熱により発光基板301に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響をさらに低減することができる。よって、LEDチップ315~325の発熱による熱的応力の影響を受けて小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損する可能性を低減することができる。また、LED裏側対応領域361~371を、第2発光面303においてLEDチップ315~325が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域の外縁からの距離が0.5mm以内の領域としてもよい。これにより、LEDチップ315~325の発熱により発光基板301に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響を低減しながら、発光基板301の第1発光面302において小型チップ部品を搭載可能な領域の面積を広く確保することができる。
・発光基板301の第1発光面302において小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)実装されないコネクタ裏側対応領域373は、第2発光面303(図27)においてコネクタ327が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域の外縁からの距離が5mm未満の領域に限定されることはない。コネクタ裏側対応領域373を、第2発光面303においてコネクタ327が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域の外縁からの距離が7mm未満の領域としてもよい。これにより、コネクタ327へのハーネスの着脱に際して小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用する応力を低減することができる。よって、コネクタ327へのハーネスの着脱に際して小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損する可能性を低減することができる。また、コネクタ裏側対応領域373を、第2発光面303においてコネクタ327が実装されている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域の外縁からの距離が4mm未満の領域としてもよい。これにより、コネクタ327へのハーネスの着脱に際して小型チップ部品と発光基板301との接続箇所及び小型チップ部品自体に作用する応力を低減しながら、発光基板301の第1発光面302において小型チップ部品を搭載可能な領域の面積を広く確保することができる。
・発光基板301の第1発光面302において小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)が実装されない固定貫通孔周辺領域377,378は、第1発光面302において固定貫通孔301a,301bの外縁から5mm未満の領域に限定されることはない。固定貫通孔周辺領域377,378を、第1発光面302において固定貫通孔301a,301bの外縁から7mm未満の領域としてもよい。これにより、発光基板301を基板ケース体(図示略)に固定する際に、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用する応力を低減することができる。よって、発光基板301を基板ケース体に固定する際に、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損する可能性を低減することができる。また、固定貫通孔周辺領域377,378を、第1発光面302において固定貫通孔301a,301bの外縁から4mm未満の領域としてもよい。これにより、発光基板301を基板ケース体(図示略)に固定する際に、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所及び小型チップ部品自体に作用する応力を低減しながら、発光基板301の第1発光面302において小型チップ部品を搭載可能な領域の面積を広く確保することができる。
・発光基板301の第1発光面302において小型チップ部品(バイパスコンデンサ328及び小型チップ抵抗器331~335)が実装されない第1発光面302側の基板外縁領域375は、第1発光面302において発光基板301の外縁から10mm未満の領域に限定されることはない。第1発光面302側の基板外縁領域375を、第1発光面302において発光基板301の外縁から12mm未満の領域としてもよい。これにより、発光基板301を取り扱う際に作業者の手が小型チップ部品に触れること等が原因となって小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損する可能性を低減することができる。また、複数の発光基板301を含む集合基板を分割して発光基板301を取り出す場合に、集合基板の分割時に小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用する応力を低減することができる。また、第1発光面302側の基板外縁領域375を、第1発光面302において発光基板301の外縁から8mm未満の領域としてもよい。これにより、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損する可能性及び小型チップ部品自体が破損する可能性を低減しながら、発光基板301の第1発光面302において小型チップ部品を搭載可能な領域の面積を広く確保することができる。
<第4の実施形態>
本実施形態では、発光基板301の第2発光面303側に実装されている第2LEDドライバ326の駆動電源に含まれているノイズ成分を吸収するためのバイパスコンデンサが第1発光面302側に実装されている点において上記第3の実施形態と相違している。以下、上記第3の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第3の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図28(a)は本実施形態における発光基板301の第1発光面302の平面図である。図28(a)に示すように、発光基板301の第1発光面302側には、第2発光面303側(図29(a))に実装されている第2LEDドライバ326(図29(a))の駆動電源に含まれているノイズ成分を吸収するためのバイパスコンデンサ381が実装されている。図28(b)はバイパスコンデンサ381の周辺領域388を拡大して示す発光基板301の第1発光面302の平面図である。
上記第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85と同様に、バイパスコンデンサ381は、図28(b)に示すように、略直方体であり、長手方向の両端部に一対の金属製の第1電極381a及び第2電極381bを備えている。バイパスコンデンサ381は、上記第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85と同様に、当該バイパスコンデンサ381の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向(以下、「バイパスコンデンサ381の長手方向」ともいう。)の寸法が0.1mm以上であり0.9mm以下である小型チップ部品である。バイパスコンデンサ381は、厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の寸法が略0.6mmであるとともに、厚さ方向に直交する平面に沿う短手方向(以下、「短手方向」ともいう。)の寸法及び厚さ方向の寸法が略0.3mmである小型チップ部品である。バイパスコンデンサ381の長手方向の寸法が0.7mm以下であることにより、発光基板301において当該バイパスコンデンサ381が占有する面積をさらに低減することができる。バイパスコンデンサ381の長手方向の寸法が0.4mm以上であることにより、バイパスコンデンサ381と発光基板301との接続箇所における機械的強度及びバイパスコンデンサ381自体の機械的強度を高め、当該接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ381自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、バイパスコンデンサ381の実装漏れの有無を目視で確認する場合における確認精度を高めることができる。なお、バイパスコンデンサ381の長手方向の寸法が0.6mmよりも小さい構成(例えば0.4mmである構成)であってもよく、バイパスコンデンサ381の短手方向の寸法が0.3mmよりも小さい構成(例えば0.2mmである構成)であってもよく、厚さ方向の寸法が0.3mmよりも小さい構成(例えば0.2mmである構成)であってもよい。
発光基板301の第1発光面302には、バイパスコンデンサ381における第1電極381aに対応する金属製(具体的には銅製)の第1パッド382a(又は第1パット)と、第2電極381bに対応する金属製(具体的には銅製)の第2パッド382b(又は第2パット)とが設けられている。第1パッド382a及び第2パッド382bは一対である。第1電極381aは第1パッド382aに電気的に接続されているとともに、第2電極381bは第2パッド382bに電気的に接続されている。
図29(a)は発光基板301の第2発光面303の平面図である。上記第3の実施形態において既に説明したとおり、第2LEDドライバ326は電源端子348及びGND端子349を備えている。図29(b)は電源端子348及びGND端子349の周辺領域389を拡大して示す発光基板301の第2発光面303の平面図である。図28(b)及び図29(b)に示すように、発光基板301には、バイパスコンデンサ381の第1電極381aに対応する第1パッド382a(図28(b))と第2LEDドライバ326のGND端子349(図29(b))とを電気的に接続する第1スルーホール383が設けられているとともに、バイパスコンデンサ381の第2電極381bに対応する第2パッド382b(図28(b))と第2LEDドライバ326の電源端子348(図29(b))とを電気的に接続する第2スルーホール384が設けられている。これらのスルーホール383,384は発光基板301を厚さ方向に貫通させて形成されているとともに、これらのスルーホール383,384の内周は銅等の金属によってメッキされている。
図28(b)に示すように、発光基板301の第1発光面302には、第1パッド382aと発光基板301に設けられたGNDビアホール385(グランドビアホール又はグラウンドビアホール)とを電気的に接続する第1配線パターン386aが設けられているとともに、第1パッド382aと第1スルーホール383とを電気的に接続する第2配線パターン386bが設けられている。バイパスコンデンサ381の第1電極381aに対応する第1パッド382aは、第1配線パターン386a及びGNDビアホール385を介してGNDプレーン層(図示略)に電気的に接続されているとともに、第2配線パターン386b及び第1スルーホール383を介して第2LEDドライバ326のGND端子349(図29(b))に電気的に接続されている。
発光基板301の第1発光面302には、第2パッド382bと発光基板301に設けられた電源ビアホール387とを電気的に接続する第3配線パターン386cが設けられているとともに、第2パッド382bと第2スルーホール384とを電気的に接続する第4配線パターン386dが設けられている。バイパスコンデンサ381の第2電極381bに対応する第2パッド382bは、第3配線パターン386c及び電源ビアホール387を介して電源プレーン層(図示略)に電気的に接続されているとともに、第4配線パターン386d及び第2スルーホール384を介して第2LEDドライバ326の電源端子348(図29(b))に電気的に接続されている。
バイパスコンデンサ381が第2LEDドライバ326の電源端子348と電源プレーン層(図示略)との間に配置されていることにより、音声発光制御装置81から第2LEDドライバ326に供給される駆動電源に含まれているノイズ成分の第2LEDドライバ326への影響を低減することができる。バイパスコンデンサ381(図28(b))は、当該バイパスコンデンサ381と第2LEDドライバ326の電源端子348(図29(b))との間に他のICなどの電子部品が存在しないように、電源端子348に近づけて配置されている。これにより、第2LEDドライバ326の電源端子348に供給される駆動電源に含まれているノイズ成分がバイパスコンデンサ381に吸収される可能性を高めることができるとともに、第2LEDドライバ326が当該ノイズ成分の影響を受けて誤作動してしまう可能性を低減することができる。また、第2LEDドライバ326から発生したノイズ成分をバイパスコンデンサ381に吸収させることにより、当該ノイズ成分が他のICなどの電子部品を誤作動させてしまうことを防止できる。
発光基板301において、バイパスコンデンサ381を含む小型チップ部品は、第1発光面302側(図28(a))に集約されており、第2発光面303側(図29(a))には実装されていない。このため、発光基板301の第1発光面302側に作用する応力が第2発光面303側に作用する応力よりも小さくなるように発光基板301を取り扱うことにより、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損する可能性を低減することができる。例えば、複数の発光基板301を含む集合基板(図示略)を分割して発光基板301を取り出す場合に、第1発光面302側が谷形状(凹)となる態様で集合基板を分割することにより小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に引張り応力が作用することを防止できる。これにより、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
図29(a),(b)に示すように、発光基板301の第2発光面303において、第1スルーホール383及び第2スルーホール384は、第2LEDドライバ326の外縁から略0.8mm離れた位置に設けられている。また、図28(a),(b)に示すように、バイパスコンデンサ381は、第2LEDドライバ326(図28(a),(b))から離れる方向に、第1スルーホール383及び第2スルーホール384から略0.8mm離れた位置に実装されている。
図28(a)に示すように、バイパスコンデンサ381は、ドライバ裏側対応領域391を避けて配置されている。ドライバ裏側対応領域391は、第2発光面303(図29)において第2LEDドライバ326(図29)が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッド(又はパット)が設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域からの距離が1mm以内の領域である。第2発光面303において第2LEDドライバ326が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域にバイパスコンデンサ381が実装されていない構成であることにより、第2LEDドライバ326の発熱により発光基板301に作用し得る熱的応力のバイパスコンデンサ381への影響が低減されている。バイパスコンデンサ381がドライバ裏側対応領域391を避けて配置されていることにより、第2LEDドライバ326の発熱による熱的応力の影響を受けてバイパスコンデンサ381と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、バイパスコンデンサ381自体が破損することを防止できる。
図28(b)に示すように、発光基板301の第1発光面302において、バイパスコンデンサ381の第1電極381aに対応する第1パッド382aとGNDビアホール385とを電気的に接続する第1配線パターン386aは、第1パッド382aの左端から左方に引き出されている直線状の配線パターンである。また、バイパスコンデンサ381の第2電極381bに対応する第2パッド382bと電源ビアホール387とを電気的に接続する第3配線パターン386cは、第2パッド382bの左端から左方に引き出されている直線状の配線パターンである。
第1パッド382aの4辺のうち当該第1パッド382aの中心から見て第1配線パターン386aが引き出されている辺が存在する方向(左方向)は、第2パッド382bの4辺のうち当該第2パッド382bの中心から見て第3配線パターン386cが引き出されている辺が存在する方向(左方向)と同一の方向である。このため、リフロー工程の加熱初期段階において一対の第1パッド382a及び第2パッド382b内の温度分布に差が生じることを防止することができる。第1パッド382aからの第1配線パターン386aの引き出し方向は、第2パッド382bからの第3配線パターン386cの引き出し方向と同一の方向(左方向)である。このため、加熱初期段階において一対の第1パッド382a及び第2パッド382b内に生じ得る温度分布の差を低減することができる。
第1配線パターン386a及び第3配線パターン386cは、バイパスコンデンサ381の長手方向に直交する方向又は略直交する方向に引き出されている。このため、発光基板301に歪みが生じた場合にバイパスコンデンサ381と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ381自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。また、第1配線パターン386a及び第3配線パターン386cは、バイパスコンデンサ381の長手方向に直線状に延びている。このため、発光基板301に生じ得る歪みの影響を受けてバイパスコンデンサ381と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減できるとともに、バイパスコンデンサ381自体が破損する可能性を低減できる。
発光基板301の第1発光面302において、バイパスコンデンサ381の第1電極381aに対応する第1パッド382aと第1スルーホール383とを電気的に接続する第2配線パターン386bは、第1パッド382aの右端から右方に引き出されている直線状の配線パターンである。また、バイパスコンデンサ381の第2電極381bに対応する第2パッド382bと第2スルーホール384とを電気的に接続する第4配線パターン386dは、第2パッド382bの右端から右方に引き出されている直線状の配線パターンである。
第1パッド382aの4辺のうち当該第1パッド382aの中心から見て第2配線パターン386bが引き出されている辺が存在する方向(右方向)は、第2パッド382bの4辺のうち当該第2パッド382bの中心から見て第4配線パターン386dが引き出されている辺が存在する方向(右方向)と同一の方向である。このため、リフロー工程の加熱初期段階において一対の第1パッド382a及び第2パッド382b内の温度分布に差が生じることを防止することができる。第1パッド382aからの第2配線パターン386bの引き出し方向(右方向)は、第2パッド382bからの第4配線パターン386dの引き出し方向(右方向)と同一の方向である。このため、加熱初期段階において一対の第1パッド382a及び第2パッド382b内に生じ得る温度分布の差を低減することができる。
第2配線パターン386b及び第4配線パターン386dは、バイパスコンデンサ381の長手方向に直交する方向又は略直交する方向に引き出されている。このため、発光基板301に歪みが生じた場合にバイパスコンデンサ381と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ381自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。また、第2配線パターン386b及び第4配線パターン386dは、バイパスコンデンサ381の長手方向に直線状に延びている。このため、発光基板301に生じ得る歪みの影響を受けてバイパスコンデンサ381と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減できるとともに、バイパスコンデンサ381自体が破損する可能性を低減できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
発光基板301の第2発光面303側に実装されている第2LEDドライバ326の駆動電源に含まれているノイズ成分を吸収するためのバイパスコンデンサ381は、第2発光面303とは逆側の板面である第1発光面302側に実装されている。バイパスコンデンサ381は小型チップ部品である。バイパスコンデンサ381の第2電極381bに対応する第2パッド382bは、第3配線パターン386c及び電源ビアホール387を介して電源プレーン層に電気的に接続されているとともに、第4配線パターン386d及び第2スルーホール384を介して第2LEDドライバ326の電源端子348に電気的に接続されている。バイパスコンデンサ381が第2LEDドライバ326の電源端子348と電源プレーン層との間に配置されていることにより、音声発光制御装置81から第2LEDドライバ326に供給される駆動電源に含まれているノイズ成分の第2LEDドライバ326への影響を低減することができる。
バイパスコンデンサ381は、当該バイパスコンデンサ381と第2LEDドライバ326の電源端子348との間に他のICなどの電子部品が存在しないように、電源端子348に近づけて配置されている。これにより、第2LEDドライバ326の電源端子348に供給される駆動電源に含まれているノイズ成分がバイパスコンデンサ381に吸収される可能性を高めることができるとともに、第2LEDドライバ326が当該ノイズ成分の影響を受けて誤作動してしまう可能性を低減することができる。また、第2LEDドライバ326から発生したノイズ成分をバイパスコンデンサ381に吸収させることにより、当該ノイズ成分が他のICなどの電子部品を誤作動させてしまうことを防止できる。
バイパスコンデンサ381の第1電極381aに対応する第1パッド382aが第1スルーホール383を介して第2LEDドライバ326のGND端子349に電気的に接続されているとともに、バイパスコンデンサ381の第2電極381bに対応する第2パッド382bが第2スルーホール384を介して第2LEDドライバ326の電源端子348に電気的に接続されている。このため、第2発光面303側に実装されている第2LEDドライバ326の駆動電源に含まれているノイズ成分を吸収するためのバイパスコンデンサ381を第2発光面303とは逆側の板面である第1発光面302側に配置することができる。バイパスコンデンサ381が小型チップ部品である構成において、当該バイパスコンデンサ381を第1発光面302側に配置することにより、発光基板301において小型チップ部品を第1発光面302側に集約させることができる。このため、発光基板301の第1発光面302側に作用する応力が第2発光面303側に作用する応力よりも小さくなるように発光基板301を取り扱うことにより、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損する可能性を低減することができる。例えば、複数の発光基板301を含む集合基板(図示略)を分割して発光基板301を取り出す場合に、第1発光面302側が谷形状(凹)となる態様で集合基板を分割することにより小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に引張り応力が作用することを防止できる。これにより、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
バイパスコンデンサ381は、ドライバ裏側対応領域391を避けて配置されている。ドライバ裏側対応領域391は、第2発光面303において第2LEDドライバ326が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域からの距離が1mm以内の領域である。第2発光面303において第2LEDドライバ326が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域にバイパスコンデンサ381が実装されていない構成であることにより、第2LEDドライバ326の発熱により発光基板301に作用し得る熱的応力のバイパスコンデンサ381への影響が低減されている。バイパスコンデンサ381がドライバ裏側対応領域391を避けて配置されていることにより、第2LEDドライバ326の発熱による熱的応力の影響を受けてバイパスコンデンサ381と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、バイパスコンデンサ381自体が破損することを防止できる。
バイパスコンデンサ381の第1電極381aに対応する第1パッド382aの4辺のうち当該第1パッド382aの中心から見て第1配線パターン386aが引き出されている辺が存在する方向は、バイパスコンデンサ381の第2電極381bに対応する第2パッド382bの4辺のうち当該第2パッド382bの中心から見て第3配線パターン386cが引き出されている辺が存在する方向と同一の方向である。このため、リフロー工程の加熱初期段階において一対の第1パッド382a及び第2パッド382b内の温度分布に差が生じることを防止することができる。第1パッド382aからの第1配線パターン386aの引き出し方向は、第2パッド382bからの第3配線パターン386cの引き出し方向と同一の方向である。このため、加熱初期段階において一対の第1パッド382a及び第2パッド382b内の温度分布の差を低減することができる。
第1配線パターン386a及び第3配線パターン386cは、バイパスコンデンサ381の長手方向に直交する方向又は略直交する方向に引き出されている。このため、発光基板301に歪みが生じた場合にバイパスコンデンサ381と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ381自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。また、第1配線パターン386a及び第3配線パターン386cは、バイパスコンデンサ381の長手方向に直線状に延びている。このため、発光基板301に生じ得る歪みの影響を受けてバイパスコンデンサ381と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減できるとともに、バイパスコンデンサ381自体が破損する可能性を低減できる。
バイパスコンデンサ381の第1電極381aに対応する第1パッド382aの4辺のうち当該第1パッド382aの中心から見て第2配線パターン386bが引き出されている辺が存在する方向は、バイパスコンデンサ381の第2電極381bに対応する第2パッド382bの4辺のうち当該第2パッド382bの中心から見て第4配線パターン386dが引き出されている辺が存在する方向と同一の方向である。このため、リフロー工程の加熱初期段階において一対の第1パッド382a及び第2パッド382b内の温度分布に差が生じることを防止することができる。第1パッド382aからの第2配線パターン386bの引き出し方向は、第2パッド382bからの第4配線パターン386dの引き出し方向と同一の方向である。このため、加熱初期段階において一対の第1パッド382a及び第2パッド382b内の温度分布の差を低減することができる。
第2配線パターン386b及び第4配線パターン386dは、バイパスコンデンサ381の長手方向に直交する方向又は略直交する方向に引き出されている。このため、発光基板301に歪みが生じた場合にバイパスコンデンサ381と発光基板301との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ381自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。また、第2配線パターン386b及び第4配線パターン386dは、バイパスコンデンサ381の長手方向に直線状に延びている。このため、発光基板301に生じ得る歪みの影響を受けてバイパスコンデンサ381と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減できるとともに、バイパスコンデンサ381自体が破損する可能性を低減できる。
なお、発光基板301の第1発光面302において、バイパスコンデンサ381が実装されないドライバ裏側対応領域391は、第2発光面303(図29)において第2LEDドライバ326(図29)が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域からの距離が1mm以内の領域に限定されることはない。ドライバ裏側対応領域391を、第2発光面303において第2LEDドライバ326が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域からの距離が2mm以内の領域としてもよい。これにより、第2LEDドライバ326の発熱により発光基板301に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響をさらに低減することができる。よって、第2LEDドライバ326の発熱による熱的応力の影響を受けてバイパスコンデンサ381と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ381自体が破損する可能性を低減することができる。また、ドライバ裏側対応領域391を、第2発光面303において第2LEDドライバ326が実装されている領域及び第2LEDドライバ326の端子に対応するパッドが設けられている領域の裏側に位置する第1発光面302の領域及び当該第1発光面302の領域からの距離が0.5mm以内の領域としてもよい。これにより、第2LEDドライバ326の発熱により発光基板301に作用し得る熱的応力の小型チップ部品への影響を低減しながら、発光基板301の第1発光面302において小型チップ部品を搭載可能な領域の面積を広く確保することができる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)上記第1の実施形態において、コネクタ111,112及び小型チップ部品を含む全ての電子部品が第1装飾基板56の一方側の板面である実装面に集約されているとともに、当該実装面において小型チップ部品がコネクタ111,112の周辺領域を避けて配置されている構成としてもよい。具体的には、第1装飾基板56の一方側の板面である実装面に第1コネクタ111、第2コネクタ112及び小型チップ部品(バイパスコンデンサ85,97及び小型チップ抵抗器87,101,143~149)を含む全ての電子部品が集約されている。第1装飾基板56において実装面の逆側の板面である裏側板面に電子部品は実装されていない。第1装飾基板56において、第1コネクタ111の外縁からの距離が所定距離未満(具体的には5mm未満)である第1コネクタ周辺領域に小型チップ部品は実装されていない。第1コネクタ周辺領域は、第1コネクタ111にハーネスを装着する際に引張り応力が作用し易い領域であるとともに、第1コネクタからハーネスを取り外す際に圧縮応力が作用し易い領域である。また、第2コネクタ112からの距離が所定距離未満(具体的には5mm未満)である第2コネクタ周辺領域に小型チップ部品は実装されていない。第2コネクタ周辺領域は、第2コネクタ112にハーネスを装着する際に引張り応力が作用し易い領域であるとともに、第2コネクタ112からハーネスを取り外す際に圧縮応力が作用し易い領域である。コネクタ周辺領域に小型チップ部品が実装されている構成とすると、コネクタ111,112へのハーネスの着脱に際して当該小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に破損が生じるおそれがあるとともに、当該小型チップ部品自体の破損が生じるおそれがある。これに対して、小型チップ部品がコネクタ周辺領域を避けて配置されていることにより、コネクタ111,112へのハーネスの着脱に際して当該小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所の破損が防止されているとともに、当該小型チップ部品自体の破損が防止されている。
このように、第1装飾基板56の実装面に全ての電子部品が集約されている構成において、小型チップ部品が当該実装面においてコネクタ111,112の周辺領域を避けて配置されている構成であることにより、コネクタ111,112へのハーネスの着脱に際して当該小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所の破損を防止することができるとともに、当該小型チップ部品自体の破損を防止することができる。
(2)上記第1の実施形態において、一対のパッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dの引き出し方向が異なっている構成としてもよい。具体的には、バイパスコンデンサ85の第1電極85aに対応する第1パッド171aの右端における上下方向略中央から右斜め上方向に第1配線パターンが引き出されているとともに、第2電極に対応する第2パッド171bの右端における上下方向略中央から右斜め下方向に第3配線パターンが引き出されている。パッド171a,171bから引き出されている第1配線パターン及び第3配線パターンの引き出し方向が相違している構成であっても、第1パッド171aの4辺のうち当該第1パッド171aの中心から見て第1配線パターンが引き出されている辺が存在する方向と、第2パッド171bの4辺のうち当該第2パッド171bの中心から見て第3配線パターンが引き出されている辺が存在する方向とが共通している構成とすることにより、リフロー工程の加熱初期段階においてパッド171a,171b内の温度分布に差が生じる可能性を低減できる。
(3)上記第1の実施形態において、パッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dの一部がバイパスコンデンサ85の長手方向に直交しない方向に延びている構成としてもよい。具体的には、上記第1の実施形態と同様に、第1配線パターン172aがバイパスコンデンサ85の第1電極85aに対応する第1パッド171aの右端から右方に引き出されているとともに、第2配線パターン172bが第1パッド171aの左端から左方に引き出されている。また、上記第1の実施形態と同様に、第4配線パターン172dがバイパスコンデンサ85の第2電極85bに対応する第2パッド171bの左端から左方に引き出されている。本構成における第3配線パターンは、第2パッド171bの右端から右斜め下方向に引き出されている。このように、パッド171a,171bから引き出されている配線パターン172a~172dの一部がバイパスコンデンサ85の長手方向に直交しない方向に延びている構成であっても、パッド171a,171bから引き出されている配線パターンがバイパスコンデンサ85の長手方向に延びている構成と比較して、第1装飾基板56に歪みが生じた場合にバイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ85自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。
(4)上記第1の実施形態において、第1装飾基板56がGNDプレーン層93に代えてGNDベタパターン(グランドベタパターン又はグラウンドベタパターン)を備えているとともに、電源プレーン層94に代えて電源ベタパターンを備えている構成としてもよい。具体的には、第1装飾基板は、第1実装面及び第2実装面を有する2層基板である。第1装飾基板の第2実装面には、配線パターン172a~172dよりも大面積であるGNDベタパターン及び電源ベタパターンが形成されている。バイパスコンデンサ85の第1パッド171aから引き出された第1配線パターン172aは第1装飾基板に設けられたスルーホールを介してGNDベタパターンに電気的に接続されているとともに、当該第1パッド171aから引き出された第2配線パターン172bはLEDドライバ126のGND端子154に電気的に接続されている。また、バイパスコンデンサ85の第2パッド171bから引き出された第3配線パターン172cは第1装飾基板に設けられたスルーホールを介して電源ベタパターンに電気的に接続されているとともに、当該第2パッド171bから引き出された第4配線パターン172dはLEDドライバ126の電源端子151に電気的に接続されている。第1パッド171aよりも大面積であるGNDベタパターンに接続されている第1配線パターン172aは、当該GNDベタパターンに接続されていない第2配線パターン172bと比較して、加熱初期段階における温度上昇が遅れる。また、第2パッド171bよりも大面積である電源ベタパターンに接続されている第3配線パターン172cは、当該電源ベタパターンに接続されていない第4配線パターン172dと比較して、加熱初期段階における温度上昇が遅れる。本構成においても、第1パッド171a及び第2パッド171bから同じ数(具体的には2本)の配線パターン172a~172dが引き出されている構成において、第1パッド171aの4辺のうち当該第1パッド171aの中心から見て第1配線パターン172aが引き出されている辺が存在する方向は、第2パッド171bの4辺のうち当該第2パッド171bの中心から見て第3配線パターン172cが引き出されている辺が存在する方向と同一の方向である。また、第1パッド171aの4辺のうち当該第1パッド171aの中心から見て第2配線パターン172bが引き出されている辺が存在する方向は、第2パッド171bの4辺のうち当該第2パッド171bの中心から見て第4配線パターン172dが引き出されている辺が存在する方向と同一の方向である。これにより、リフロー工程の加熱初期段階において、一対のパッド171a,171b内の温度分布の差を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ85の回転及びチップ立ちの発生を防止することができる。
(5)上記第3の実施形態において、第2発光面303のLEDチップ315~325の発光制御を行うための第2LEDドライバ326と、当該第2LEDドライバ326の駆動電源に含まれているノイズ成分を吸収するためのノイズ吸収コンデンサとが第1発光面302に実装されている構成としてもよい。本構成におけるノイズ吸収コンデンサは、上記第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85と同様に、小型チップ部品である。ノイズ吸収コンデンサを第1発光面302に実装することにより、ノイズ吸収コンデンサを小型チップ部品としながら、発光基板301に実装されている全ての小型チップ部品を第1発光面302側に集約させることができる。このため、発光基板301の第1発光面302側に作用する応力が第2発光面303側に作用する応力よりも小さくなるように発光基板301を取り扱うことにより、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損する可能性を低減することができるとともに、小型チップ部品自体が破損する可能性を低減することができる。例えば、複数の発光基板301を含む集合基板(図示略)を分割して発光基板301を取り出す場合に、第1発光面302側が谷形状(凹)となる態様で集合基板を分割することにより小型チップ部品と発光基板301との接続箇所に引張り応力が作用することを防止できる。これにより、小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
(6)上記第3の実施形態及び第4の実施形態において、発光基板301が基板ケースにネジ固定される構成に代えて、発光基板301が前面側及び背面側から基板ケースに挟持される構成としてもよい。基板ケースは、前面側ケース体及び背面側ケース体を備えている。前面側ケース体には背面側に起立させて前面側固定突起部が設けられているとともに、背面側ケース体には前面側に起立させて背面側固定突起部が設けられている。発光基板301は、前面側固定突起部及び背面側固定突起部に挟持されることにより基板ケースに固定される。発光基板301において、小型チップ部品は、前面側固定突起部及び背面側固定突起部による挟持部から5mm以上離して配置されている。これにより、挟持部付近に生じ得る発光基板301の歪みの影響を受けて小型チップ部品と発光基板301との接続箇所が破損することを防止できるとともに、小型チップ部品自体が破損することを防止できる。
(7)上記各実施形態において、第1パッド(又は第1パット)の4辺のうち当該第1パッドの中心から見て配線パターンが引き出されている辺が存在する方向と、第2パッド(又は第2パット)の4辺のうち当該第2パッドの中心から見て配線パターンが引き出されている辺が存在する方向とが同一の方向であれば、第1パッドにおいて配線パターンが引き出されている辺における当該配線パターンの引き出し位置と、第2パッドにおいて配線パターンが引き出されている辺における当該配線パターンの引き出し位置とが同一ではない構成であってもよい。例えば、上記第1の実施形態において、小型チップ抵抗器87の第1電極87aに電気的に接続されている矩形の第1パッド176aの右辺における上下方向の中央よりも上寄りの位置から右方に第1配線パターン181aが引き出されているとともに、第2電極87bに電気的に接続されている矩形の第2パッド176bの右辺における上下方向の中央よりも下寄りの位置から右方に第2配線パターン181bが引き出されている構成としてもよい。このような構成においても、第1パッド176aの4辺のうち当該第1パッド176aの中心から見て第1配線パターン181aが引き出されている辺が存在する方向(右方向)と、第2パッド176bの4辺のうち当該第2パッド176bの中心から見て第2配線パターン181bが引き出されている辺が存在する方向(右方向)とが同一の方向であるため、リフロー工程の加熱初期段階における第1パッド176a及び第2パッド176bの温度分布に差が生じる可能性を低減することができる。
(8)上記各実施形態において、小型チップ部品の第1電極に電気的に接続される第1パッド(又は第1パット)並びに第2電極に電気的に接続される第2パッド(又は第2パット)の形状は矩形に限定されることはなく、六角形及び八角形等の多角形であってもよい。例えば、第1パッド及び第2パッドの形状が六角形である構成において、第1パッドの6辺のうち当該第1パッドの中心から見て第1配線パターンが引き出されている辺が存在する方向を、第2パッドの6辺のうち当該第2パッドの中心から見て第2配線パターンが引き出されている辺が存在する方向と同一の方向とすることにより、リフロー工程の加熱初期段階において第1パッド及び第2パッド内の温度分布に差が生じる可能性を低減することができる。
(9)上記各実施形態において、小型チップ部品(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85,97、小型チップ抵抗器87,101、第2の実施形態におけるバイパスコンデンサ291、第4の実施形態におけるバイパスコンデンサ381)に狭義の電極(第1電極85a,87a,97a,101a,291a,381a及び第2電極85b,87b,97b,101b,291b,381b)が設けられている構成に代えて、当該小型チップ部品に端子が設けられている構成としてもよい。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、「端子」とは、対応するパッド(又はパット)と電気的に接続するために電子部品(小型チップ部品を含む。)に設けられた線状の金属部であるとともに、「電極」とは、狭義には、対応するパッド(又はパット)と電気的に面で接続させるために電子部品(小型チップ部品を含む。)に設けられた金属部であり、上記「端子」を含まない。
具体的には、バイパスコンデンサ85,97,291,381に、当該バイパスコンデンサ85,97,291,381の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の一端から当該長手方向の一方側に延びる線状の第1端子が設けられているとともに、当該バイパスコンデンサ85の当該長手方向の上記一端とは逆側の他端から当該長手方向の上記一方側とは逆側の他方側に延びる線状の第2端子が設けられている構成としてもよい。また、小型チップ抵抗器87,101に、当該小型チップ抵抗器87,101の厚さ方向に直交する平面に沿う長手方向の一端から当該長手方向の一方側に延びる線状の第1端子が設けられているとともに、当該小型チップ抵抗器87の当該長手方向の上記一端とは逆側の他端から当該長手方向の上記一方側とは逆側の他方側に延びる線状の第2端子が設けられている構成としてもよい。
(10)上記各実施形態において、LEDドライバ126,314,326に端子が設けられている構成に代えて、当該LEDドライバ126,314,326に狭義の電極が設けられている構成としてもよい。上記第1の実施形態において既に説明したとおり、「端子」とは、対応するパッド(又はパット)と電気的に接続するために電子部品(小型チップ部品を含む。)に設けられた線状の金属部であるとともに、「電極」とは、狭義には、対応するパッド(又はパット)と電気的に面で接続させるために電子部品(小型チップ部品を含む。)に設けられた金属部であり、上記「端子」を含まない。具体的には、LEDドライバ126,314,326の略直方体の筐体において、パッド(又はパット)に対向する箇所に狭義の電極が設けられており、当該パッドと当該電極とが半田により電気的に接続される構成としてもよい。
(11)上記第1の実施形態では、集合基板231においてバイパスコンデンサ85が搭載されている領域に対応する箇所にスリット255~258が設けられている構成としたが、これに限定されることはなく、当該箇所に通常の第1分割溝よりも深い第2分割溝(底部が薄い分割溝)が形成されている構成としてもよい。第1分割溝及び第2分割溝は直線状に形成されている。第2分割溝の底部の板厚は第1分割溝の底部の板厚よりも小さく、第2分割溝の機械的強度は第1分割溝の機械的強度よりも低い。このため、一直線上に存在する第1分割溝及び第2分割溝を基点として集合基板231が谷割りされる際に、第2分割溝の周辺に作用する応力は第1分割溝の周辺に作用する応力よりも小さい。集合基板231においてバイパスコンデンサ85が搭載されている領域に対応する箇所に第2分割溝が設けられている構成とすることにより、集合基板231の分割に際してバイパスコンデンサ85と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、バイパスコンデンサ85自体に作用し得る応力を低減することができる。
(12)上記第1の実施形態では、分割溝232~247が集合基板231の第1板面268側のみに形成されている構成としたが、これに限定されることはなく、分割溝232~247が第1板面268側及び第2板面269側の両方に設けられている構成としてもよい。分割溝232~247は、集合基板231の第1板面268側及び第2板面269側のそれぞれに1本ずつ形成されており、その形成位置は第1板面268側及び第2板面269側で略一致させてある。本構成において、捨て基板261~267には、集合基板231を谷割りする際に山形状(凸)となる板面を確認可能とする山側面表示がシルク印刷により設けられている。山側面表示は、第2板面269側に設けられている。作業者は、山側面表示が印刷されている側を上向きにして集合基板231を分割治具281にセットすることにより、第1板面268が谷形状(凹)となるようにして集合基板231を谷割りすることができる。山側面表示は捨て基板のみに印刷されており、集合基板231から取り出される第1装飾基板56には印刷されていない。このように、捨て基板261~267に山側面表示が印刷されている構成とすることにより、集合基板231が誤って山割りされてしまうことを防止することができる。
(13)上記第1の実施形態では集合基板231において第1装飾基板56と捨て基板261,263,266との境界に分割溝232~235,240,241,246,247が形成されている構成としたが、これに限定されることはなく、第1装飾基板56と捨て基板261,263,266との境界に、第1装飾基板56及び捨て基板261,263,266が連結されている部分と連結されていない部分とが交互に存在するミシン目が形成されている構成としてもよい。集合基板231のミシン目における機械的強度は、当該ミシン目の周辺領域における機械的強度よりも低い。第1装飾基板56と捨て基板261,263,266との境界にミシン目を設けることにより、集合基板231の分割に際して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、小型チップ部品自体に作用し得る応力を低減することができる。
(14)上記第1の実施形態では、集合基板231に第1装飾基板56が複数設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、集合基板231に複数種類の基板が設定されている構成としてもよい。これにより、1枚の集合基板231から複数種類の基板を取り出すことを可能とすることができる。
(15)上記第1の実施形態において、集合基板231を谷割りするために力を加えるべき場所を示す押し位置表示が集合基板231にシルク印刷されている構成としてもよい。作業者は、集合基板231を分割治具281に固定した後、押し位置表示が印刷されている部分を指で下方に押し込むことにより当該集合基板231を分割することができる。押し位置表示によって集合基板231を谷割りするために力を加えるべき場所を指定することにより、集合基板231の分割に際して小型チップ部品と第1装飾基板56との接続箇所に作用し得る応力を最小限に抑えることができるとともに、小型チップ部品自体に作用し得る応力を最小限に抑えることができる。
(16)上記第1の実施形態及び第2の実施形態では、発光演出を実行するための装飾基板56,57に小型チップ部品(バイパスコンデンサ85及び小型チップ抵抗器87)が実装されている構成としたが、これに限定されることはなく、例えばパチンコ機10を振動させる振動演出を実行するためのモータ制御基板に小型チップ部品が実装されている構成であってもよい。また、主制御装置60が備えている主制御基板61、音声発光制御装置81が備えている音声発光制御基板、払出制御装置77が備えている払出制御基板、電源・発射制御装置78が備えている電源・発射制御基板及び表示制御装置82が備えている表示制御基板のうち少なくとも1つ以上の基板に小型チップ部品が実装されている構成としてもよい。
(17)主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置81により表示制御装置82が制御される構成に代えて、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、表示制御装置82が音声発光制御装置81を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置81と表示制御装置82とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。また、主制御装置60から音声発光制御装置81に送信されるコマンドの内容や、音声発光制御装置81から表示制御装置82に送信されるコマンドの内容も任意である。
(18)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.所定電子部品(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85,97、小型チップ抵抗器87,101、第2の実施形態におけるバイパスコンデンサ291、第4の実施形態におけるバイパスコンデンサ381)が実装されている所定基板(第1の実施形態における第1装飾基板56、第2装飾基板57、第4の実施形態における発光基板301)を備えた遊技機において、
前記所定電子部品は、一対の電極として、第1所定電極(第1電極85a,87a,291a,381a)及び第2所定電極(第2電極85b,87b,291b,381b)を備えており、
前記所定基板は、
前記第1所定電極が電気的に接続される第1所定接続部(第1パッド171a,176a,293a,382a)と、
前記第1所定接続部から引き出されている第1所定配線パターン(第1配線パターン172a,181a,294a,386a、第2配線パターン172b,294b,386b)と、
前記第2所定電極が電気的に接続される第2所定接続部(第2パッド171b,176b,293b,382b)と、
前記第2所定接続部から引き出されている第2所定配線パターン(第2配線パターン181b、第3配線パターン172c,294c,386c、第4配線パターン172d,294d,386d)と、
を備えており、
前記第1所定接続部の中心から見て前記第1所定配線パターンが引き出されている当該第1所定接続部の辺が存在する方向は、前記第2所定接続部の中心から見て前記第2所定配線パターンが引き出されている当該第2所定接続部の辺が存在する方向と同一の方向であることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、第1所定接続部の中心から見て第1所定配線パターンが引き出されている当該第1所定接続部の辺が存在する方向は、第2所定接続部の中心から見て第2所定配線パターンが引き出されている当該第2所定接続部の辺が存在する方向と同一の方向である。このため、リフロー工程の加熱初期段階における一対の第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができるとともに、当該第1所定接続部及び第2所定接続部の上に塗布された半田ペーストが溶融する態様を揃えることができる。これにより、所定基板の法線方向を回転軸として所定電子部品が回転することを防止できるとともに、所定電子部品が1つの接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)の上に1つの電極(第1所定電極又は第2所定電極)のみで立ち上がる所謂チップ立ちが発生することを防止できる。よって、第1所定電極と第1所定接続部との電気的な接続面積を確保することができるとともに、第2所定電極と第2所定接続部との電気的な接続面積を確保することができる。
特徴A2.前記第1所定配線パターンの前記第1所定接続部からの引き出し方向は、前記第2所定配線パターンの前記第2所定接続部からの引き出し方向と同一の方向であることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、リフロー工程の加熱初期段階において第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布に差が生じる可能性を低減することができる。
特徴A3.前記第1所定接続部は、前記第1所定配線パターンを介して当該第1所定接続部よりも面積の広い第1金属領域(GNDプレーン層93)に電気的に接続されており、
前記第2所定接続部は、前記第2所定配線パターンを介して当該第2所定接続部よりも面積の広い第2金属領域(電源プレーン層94)に電気的に接続されていることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、所定接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)において面積の広い金属領域(第1金属領域又は第2金属領域)に電気的に接続されている所定配線パターン(第1所定配線パターン又は第2所定配線パターン)の引き出し部が存在する辺はリフロー工程の加熱初期段階において温度上昇が遅れ易いが、第1所定接続部の中心から見て加熱初期段階にて温度上昇が遅れやすい辺が存在している方向は、第2所定接続部の中心から見て加熱初期段階にて温度上昇が遅れやすい辺が存在している方向と同一の方向である。これにより、当該加熱初期段階における第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができる。
特徴A4.前記第1所定接続部から引き出されている配線パターンは、前記第1所定配線パターンのみであり、
前記第2所定接続部から引き出されている配線パターンは、前記第2所定配線パターンのみであることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、加熱初期段階における一対の第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布に差が生じる可能性を低減することができる。
特徴A5.前記所定基板は、
前記第1所定接続部から引き出されている第3所定配線パターン(第2配線パターン172b,294b,386b)と、
前記第2所定接続部から引き出されている第4所定配線パターン(第4配線パターン172d,294d,386d)と、
を備えており、
前記第1所定接続部の中心から見て前記第3所定配線パターンが引き出されている当該第1所定接続部の辺が存在する方向は、前記第2所定接続部の中心から見て前記第4所定配線パターンが引き出されている当該第2所定接続部の辺が存在する方向と同一の方向であることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、上記特徴A1の構成を備え、第1所定接続部の中心から見て第1所定配線パターンが引き出されている当該第1所定接続部の辺が存在する方向は、第2所定接続部の中心から見て第2所定配線パターンが引き出されている当該第2所定接続部の辺が存在する方向と同一の方向である構成において、第1所定接続部の中心から見て第3所定配線パターンが引き出されている当該第1所定接続部の辺が存在する方向は、第2所定接続部の中心から見て第4所定配線パターンが引き出されている当該第2所定接続部の辺が存在する方向と同一の方向である。このため、リフロー工程の加熱初期段階における一対の第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができるとともに、これら第1所定接続部及び第2所定接続部の上に塗布された半田ペーストが溶融する態様を揃えることができる。これにより、所定基板の法線方向を回転軸として所定電子部品が回転することを防止できるとともに、所定電子部品が一方の接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)の上に一方の電極(第1所定電極又は第2所定電極)のみで立ち上がる所謂チップ立ちが発生することを防止できる。よって、第1所定電極と第1所定接続部との電気的な接続面積を確保することができるとともに、第2所定電極と第2所定接続部との電気的な接続面積を確保することができる。
特徴A6.前記第3所定配線パターンの前記第1所定接続部からの引き出し方向は、前記第4所定配線パターンの前記第2所定接続部からの引き出し方向と同一の方向であることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、リフロー工程の加熱初期段階にて一対の第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布に差が生じる可能性を低減することができる。
特徴A7.前記第1所定接続部は、前記第1所定配線パターンを介して当該第1所定接続部よりも面積の広い第1金属領域(GNDプレーン層93)に電気的に接続されており、
前記第3所定配線パターンは、前記第1所定接続部よりも面積の広い金属領域には電気的に接続されておらず、
前記第2所定接続部は、前記第2所定配線パターンを介して当該第2所定接続部よりも面積の広い第2金属領域(電源プレーン層94)に電気的に接続されており、
前記第4所定配線パターンは、前記第2所定接続部よりも面積の広い金属領域には電気的に接続されていないことを特徴とする特徴A5又はA6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、所定接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)において面積の広い金属領域(第1金属領域又は第2金属領域)に電気的に接続されている所定配線パターン(第1所定配線パターン又は第2所定配線パターン)の引き出し部が存在する辺はリフロー工程の加熱初期段階において温度上昇が遅れ易いが、第1所定接続部の中心から見て加熱初期段階にて温度上昇が遅れやすい辺が存在している方向は、第2所定接続部の中心から見て加熱初期段階にて温度上昇が遅れやすい辺が存在している方向と同一の方向である。また、第1所定接続部の中心から見て当該第1所定接続部から面積の広い金属領域に電気的に接続されていない第3所定配線パターンが引き出されている辺が存在している方向は、第2所定接続部の中心から見て当該第2所定接続部から面積の広い金属領域に電気的に接続されていない第4所定配線パターンが引き出されている辺が存在している方向と同一の方向である。このため、当該加熱初期段階における第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができる。
特徴A8.前記第2所定配線パターンを利用して前記第2所定接続部と電気的に接続される接続対象(LEDドライバ126の第8出力端子162に電気的に接続されているパッド)において前記第2所定配線パターンが接続される箇所は、前記第2所定接続部からの前記第2所定配線パターンの引き出し方向を含む所定の1軸の方向(図8(a)及び図8(c)における第2方向DR2)で見た場合に、前記第2所定接続部を基準として、当該第2所定接続部からの前記第2所定配線パターンの引き出し方向とは逆方向に存在しており、
前記第2所定配線パターンは、前記第1所定接続部からの前記第1所定配線パターンの引き出し方向と同一の方向に前記第2所定接続部から引き出された後に、前記所定の1軸の方向で見た場合に前記第2所定接続部を基準として前記逆方向側に引き回されていることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、第2所定配線パターンが所定の1軸の方向で見た場合に第2所定接続部を基準として第2所定接続部からの第2所定配線パターンの引き出し方向とは逆方向に存在する箇所で接続対象に接続される構成においても、第2所定配線パターンは、第1所定接続部からの第1所定配線パターンの引き出し方向と同一の方向に第2所定接続部から引き出されている。これにより、リフロー工程の加熱初期段階において一対の第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布に差が生じる可能性を低減することができる。
特徴A9.前記所定電子部品は、当該所定電子部品の厚みの方向に直交する第1方向の寸法が、当該所定電子部品の厚みの方向に直交する第2方向の寸法よりも大きい構成であり、
前記第1所定配線パターンの前記第1所定接続部からの引き出し方向及び前記第2所定配線パターンの前記第2所定接続部からの引き出し方向の少なくとも一方は、前記第1方向に直交する方向又は略直交する方向であることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。これにより、所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴A10.前記第1所定接続部、前記第2所定接続部、前記第1所定配線パターン及び前記第2所定配線パターンは、前記所定基板における一方側の板面である所定実装面(第1装飾基板56の第1実装面84)に設けられており、
前記第1所定配線パターン及び前記第2所定配線パターンの少なくとも一方は、前記所定実装面において直線状に延びる配線パターンであることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、第1所定配線パターン及び第2所定配線パターンの少なくとも一方は、所定実装面において直線状に延びている。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。これにより、所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴A11.前記所定基板は、前記所定実装面から当該所定基板の厚みの方向に延びる非貫通の所定ビアホール(ビアホール174,175)又は当該所定基板を厚みの方向に貫通する所定スルーホール(第1スルーホール383、第2スルーホール384)を備えており、
前記第1所定配線パターン及び前記第2所定配線パターンの少なくとも一方は、前記所定実装面において前記第1所定接続部又は前記第2所定接続部と、前記所定ビアホール又は前記所定スルーホールとを電気的に接続する直線状の配線パターンであることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、所定基板に所定ビアホール又は所定スルーホールを設け、第1所定配線パターン及び第2所定配線パターンの少なくとも一方を直線状の配線パターンとすることにより、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。
特徴A12.前記所定基板は、
前記第1所定接続部から引き出されている第3所定配線パターン(第2配線パターン172b,294b,386b)と、
前記第2所定接続部から引き出されている第4所定配線パターン(第4配線パターン172d,294d,386d)と、
を備えており、
前記所定電子部品は、当該所定電子部品の厚みの方向に直交する第1方向の寸法が、当該所定電子部品の厚みの方向に直交する第2方向の寸法よりも大きい構成であり、
前記第1所定配線パターンの前記第1所定接続部からの引き出し方向、前記第2所定配線パターンの前記第2所定接続部からの引き出し方向、前記第3所定配線パターンの前記第1所定接続部からの引き出し方向及び前記第4所定配線パターンの前記第2所定接続部からの引き出し方向は、前記第1方向に直交する方向又は略直交する方向であることを特徴とする特徴A1乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A12によれば、所定電子部品の第1方向の寸法が第2方向の寸法よりも大きい構成において、第1所定配線パターンの第1所定接続部からの引き出し方向、第2所定配線パターンの第2所定接続部からの引き出し方向、第3所定配線パターンの第1所定接続部からの引き出し方向及び第4所定配線パターンの第2所定接続部からの引き出し方向は、第1方向に直交する方向又は略直交する方向である。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。
特徴A13.前記所定電子部品は、コンデンサ(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85,97、第2の実施形態におけるバイパスコンデンサ291、第4の実施形態におけるバイパスコンデンサ381)又は抵抗器(第1の実施形態における小型チップ抵抗器87,101)であることを特徴とする特徴A1乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、上記特徴A1の構成を備え、第1所定接続部の中心から見て第1所定配線パターンが引き出されている当該第1所定接続部の辺が存在する方向は、第2所定接続部の中心から見て第2所定配線パターンが引き出されている当該第2所定接続部の辺が存在する方向と同一の方向である。このため、リフロー工程の加熱初期段階における一対の第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができるとともに、当該第1所定接続部及び第2所定接続部の上に塗布された半田ペーストが溶融する態様を揃えることができる。これにより、所定基板の法線方向を回転軸としてコンデンサ又は抵抗器が回転することを防止できるとともに、コンデンサ又は抵抗器が1つの接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)の上に1つの電極(第1所定電極又は第2所定電極)のみで立ち上がる所謂チップ立ちが発生することを防止できる。よって、第1所定電極と第1所定接続部との電気的な接続面積を確保することができるとともに、第2所定電極と第2所定接続部との電気的な接続面積を確保することができる。
特徴A14.所定電子部品(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85,97、小型チップ抵抗器87,101、第2の実施形態におけるバイパスコンデンサ291、第4の実施形態におけるバイパスコンデンサ381)が実装されている所定基板(第1の実施形態における第1装飾基板56、第2装飾基板57、第4の実施形態における発光基板301)を備えた遊技機において、
前記所定電子部品は、一対の電極として、第1所定電極(第1電極85a,87a,291a,381a)及び第2所定電極(第2電極85b,87b,291b,381b)を備えており、
前記所定基板は、
前記第1所定電極が電気的に接続される第1所定接続部(第1パッド171a,176a,293a,382a)と、
前記第1所定接続部から引き出されている第1所定配線パターン(第1配線パターン172a,181a,294a,386a、第2配線パターン172b,294b,386b)と、
前記第2所定電極が電気的に接続される第2所定接続部(第2パッド171b,176b,293b,382b)と、
前記第2所定接続部から引き出されている第2所定配線パターン(第2配線パターン181b、第3配線パターン172c,294c,386c、第4配線パターン172d,294d,386d)と、
を備えており、
前記第1所定配線パターンの前記第1所定接続部からの引き出し方向は、前記第2所定配線パターンの前記第2所定接続部からの引き出し方向と同一の方向であることを特徴とする遊技機。
特徴A14によれば、第1所定配線パターンの第1所定接続部からの引き出し方向が、第2所定配線パターンの第2所定接続部からの引き出し方向と同一の方向であるため、リフロー工程の加熱初期段階において一対の第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布に差が生じる可能性を低減することができるとともに、当該第1所定接続部及び第2所定接続部の上に塗布された半田ペーストが溶融する態様を揃えることができる。これにより、所定基板の法線方向を回転軸として所定電子部品が回転することを防止できるとともに、所定電子部品が1つの接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)の上に1つの電極(第1所定電極又は第2所定電極)のみで立ち上がる所謂チップ立ちが発生することを防止できる。よって、第1所定電極と第1所定接続部との電気的な接続面積を確保することができるとともに、第2所定電極と第2所定接続部との電気的な接続面積を確保することができる。
なお、特徴A1~A14の構成に対して、特徴A1~A14、特徴B1~B12、特徴C1~C12、特徴D1~D12、特徴E1~E6、特徴F1~F15、特徴G1、特徴H1のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.所定電子部品(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85,97、小型チップ抵抗器87,101、第2の実施形態におけるバイパスコンデンサ291、第4の実施形態におけるバイパスコンデンサ381)が実装されている所定基板(第1の実施形態における第1装飾基板56、第2装飾基板57、第4の実施形態における発光基板301)を備えた遊技機において、
前記所定電子部品は、当該所定電子部品の厚みの方向に直交する第1方向の寸法が、当該所定電子部品の厚みの方向に直交する第2方向の寸法よりも大きい構成であり、
前記所定基板は、
前記所定電子部品の電極(第1電極85a,87a,291a,381a、第2電極85b,87b,291b,381b)が電気的に接続される所定接続部(第1パッド171a,176a,293a,382a、第2パッド171b,176b,293b,382b)と、
当該所定接続部から引き出されている所定配線パターン(第1配線パターン172a,181a,294a,386a、第2配線パターン172b,294b,386b、第2配線パターン181b、第3配線パターン172c,294c,386c、第4配線パターン172d,294d,386d)と、
を備え、
前記所定配線パターンの前記所定接続部からの引き出し方向は、前記第1方向に対して直交する方向又は略直交する方向であることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、所定配線パターンの所定接続部からの引き出し方向は、第1方向に対して直交する方向又は略直交する方向である。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。これにより、所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できる。また、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することにより、所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴B2.前記所定接続部及び前記所定配線パターンは、前記所定基板における一方側の板面である所定実装面(第1装飾基板56の第1実装面84)に設けられており、
前記所定配線パターンは、前記所定実装面において直線状に延びる配線パターンであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、所定配線パターンは所定実装面において直線状に延びている。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。これにより、所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴B3.前記所定基板は、前記所定実装面から当該所定基板の厚みの方向に延びる非貫通の所定ビアホール(ビアホール174,175)又は前記所定基板を厚みの方向に貫通する所定スルーホール(第1スルーホール383、第2スルーホール384)を備えており、
前記所定配線パターンは、前記所定実装面において前記所定接続部と前記所定ビアホール又は前記所定スルーホールとを電気的に接続する直線状の配線パターンであることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、所定基板に所定ビアホール又は所定スルーホールを設け、所定配線パターンを直線状の配線パターンとすることにより、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。
特徴B4.前記所定電子部品は、第1所定電極(第1電極85a,87a,291a,381a)及び第2所定電極(第2電極85b,87b,291b,381b)を備えており、
前記所定基板は、
前記第1所定電極が電気的に接続される前記所定接続部である第1所定接続部(第1パッド171a,176a,293a,382a)と、
前記第1所定接続部に電気的に接続されている前記所定配線パターンである第1所定配線パターン(第1配線パターン172a,181a,294a,386a、第2配線パターン172b,294b,386b)と、
前記第2所定電極が電気的に接続される前記所定接続部である第2所定接続部(第2パッド171b,176b,293b,382b)と、
前記第2所定接続部に電気的に接続されている前記所定配線パターンである第2所定配線パターン(第2配線パターン181b、第3配線パターン172c,294c,386c、第4配線パターン172d,294d,386d)と、
を備えており、
前記第1所定配線パターンの前記第1所定接続部からの引き出し方向及び前記第2所定配線パターンの前記第2所定接続部からの引き出し方向は、前記第1方向に直交する方向又は略直交する方向であることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、第1所定配線パターンの第1所定接続部からの引き出し方向及び第2所定配線パターンの第2所定接続部からの引き出し方向は、第1方向に直交する方向又は略直交する方向である。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。これにより、所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できる。また、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することにより、所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴B5.前記第1所定接続部の中心から見て前記第1所定配線パターンが引き出されている当該第1所定接続部の辺が存在する方向は、前記第2所定接続部の中心から見て前記第2所定配線パターンが引き出されている当該第2所定接続部の辺が存在する方向と同一の方向であることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、リフロー工程の加熱初期段階における第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができるとともに、第1所定接続部及び第2所定接続部の上に塗布された半田ペーストが溶融する態様を揃えることができる。これにより、所定基板の法線方向を回転軸として所定電子部品が回転することを防止できるとともに、所定電子部品が1つの接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)の上に1つの電極(第1所定電極又は第2所定電極)のみで立ち上がる所謂チップ立ちが発生することを防止できる。よって、第1所定電極と第1所定接続部との電気的な接続面積を確保することができるとともに、第2所定電極と第2所定接続部との電気的な接続面積を確保することができる。
特徴B6.前記所定電子部品は、一対の電極として、前記第1所定電極及び前記第2所定電極を備えていることを特徴とする特徴B4又はB5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、上記特徴B4の構成を備え、第1所定接続部の中心から見て第1所定配線パターンの第1所定接続部からの引き出し位置が存在する方向は、第2所定接続部の中心から見て第2所定配線パターンの第2所定接続部からの引き出し位置が存在する方向と同一の方向であるため、リフロー工程の加熱初期段階における一対の第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができるとともに、当該一対の第1所定接続部及び第2所定接続部の上に塗布された半田ペーストが溶融する態様を揃えることができる。これにより、所定基板の法線方向を回転軸として所定電子部品が回転することを防止できるとともに、所定電子部品が1つの接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)の上に1つの電極(第1所定電極又は第2所定電極)のみで立ち上がる所謂チップ立ちが発生することを防止できる。よって、第1所定電極と第1所定接続部との電気的な接続面積を確保することができるとともに、第2所定電極と第2所定接続部との電気的な接続面積を確保することができる。
特徴B7.前記第1所定接続部は、前記第1所定配線パターンを介して当該第1所定接続部よりも面積の広い第1金属領域(GNDプレーン層93)に電気的に接続されており、
前記第2所定接続部は、前記第2所定配線パターンを介して当該第2所定接続部よりも面積の広い第2金属領域(電源プレーン層94)に電気的に接続されていることを特徴とする特徴B4乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、所定接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)において面積の広い金属領域(第1金属領域又は第2金属領域)に電気的に接続されている所定配線パターン(第1所定配線パターン又は第2所定配線パターン)の引き出し部が存在する辺はリフロー工程の加熱初期段階において温度上昇が遅れ易いが、第1所定接続部の中心から見て加熱初期段階にて温度上昇が遅れやすい辺が存在している方向は、第2所定接続部の中心から見て加熱初期段階にて温度上昇が遅れやすい辺が存在している方向と同一の方向である。これにより、当該加熱初期段階における第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができる。
特徴B8.前記第1所定接続部から引き出されている配線パターンは、前記第1所定配線パターンのみであり、
前記第2所定接続部から引き出されている配線パターンは、前記第2所定配線パターンのみであることを特徴とする特徴B4乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、上記特徴B4の構成を備え、第1所定配線パターンの第1所定接続部からの引き出し方向及び第2所定配線パターンの第2所定接続部からの引き出し方向が第1方向に直交する方向又は略直交する方向である構成において、第1所定接続部から引き出されている配線パターンは第1所定配線パターンのみであるとともに、第2所定接続部から引き出されている配線パターンは第2所定配線パターンのみである。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。
特徴B9.前記所定基板は、
前記第1所定接続部から引き出されている第3所定配線パターン(第2配線パターン172b,294b,386b)と、
前記第2所定接続部から引き出されている第4所定配線パターン(第4配線パターン172d,294d,386d)と、
を備えており、
前記第3所定配線パターンの前記第1所定接続部からの引き出し方向及び前記第4所定配線パターンの前記第2所定接続部からの引き出し方向は、前記第1方向に直交する方向又は略直交する方向であることを特徴とする特徴B4乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B9によれば、第1所定配線パターン、第2所定配線パターン、第3所定配線パターン及び第4所定配線パターンは、第1方向に直交する方向又は略直交する方向に延びている。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。これにより、所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴B10.前記第1所定接続部の中心から見て前記第1所定配線パターンが引き出されている当該第1所定接続部の辺が存在する方向は、前記第2所定接続部の中心から見て前記第2所定配線パターンが引き出されている当該第2所定接続部の辺が存在する方向と同一の方向であり、
前記第1所定接続部の中心から見て前記第3所定配線パターンが引き出されている当該第1所定接続部の辺が存在する方向は、前記第2所定接続部の中心から見て前記第4所定配線パターンが引き出されている当該第2所定接続部の辺が存在する方向と同一の方向であることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、上記特徴B4の構成を備え、第1所定接続部の中心から見て第1所定配線パターンの第1所定接続部からの引き出し位置が存在する方向は、第2所定接続部の中心から見て第2所定配線パターンの第2所定接続部からの引き出し位置が存在する方向と同一の方向である構成において、第1所定接続部の中心から見て第3所定配線パターンの第1所定接続部からの引き出し位置が存在する方向は、第2所定接続部の中心から見て第4所定配線パターンの第2所定接続部からの引き出し位置が存在する方向と同一の方向である。このため、リフロー工程の加熱初期段階における第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができるとともに、これら第1所定接続部及び第2所定接続部の上に塗布された半田ペーストが溶融する態様を揃えることができる。これにより、所定基板の法線方向を回転軸として所定電子部品が回転することを防止できるとともに、所定電子部品が一方の所定接続部の上に一方の所定電極のみで立ち上がる所謂チップ立ちが発生することを防止できる。よって、所定電極と所定接続部との電気的な接続面積を確保することができる。
特徴B11.前記第1所定接続部は、前記第1所定配線パターンを介して当該第1所定接続部よりも面積の広い第1金属領域(GNDプレーン層93)に電気的に接続されており、
前記第3所定配線パターンは、前記第1所定接続部よりも面積の広い金属領域には接続されておらず、
前記第2所定接続部は、前記第2所定配線パターンを介して当該第2所定接続部よりも面積の広い第2金属領域(電源プレーン層94)に電気的に接続されており、
前記第4所定配線パターンは、前記第2所定接続部よりも面積の広い金属領域には接続されていないことを特徴とする特徴B9又はB10に記載の遊技機。
特徴B11によれば、第1所定接続部から引き出されている第1所定配線パターン及び第3所定配線パターンのうち第1所定配線パターンのみが第1所定接続部よりも面積の広い金属領域に接続されているとともに、第2所定接続部から引き出されている第2所定配線パターン及び第4所定配線パターンのうち第2所定配線パターンのみが第2所定接続部よりも面積の広い金属領域に接続されている。このため、リフロー工程の加熱初期段階において、第1所定配線パターンの温度が上昇する態様と、第2所定配線パターンの温度が上昇する態様とに差が生じる可能性を低減することができる。また、第1所定接続部から引き出されている第3配線パターン及び第2所定接続部から引き出されている第4所定配線パターンは、面積の広い金属領域には電気的に接続されていない。このため、リフロー工程の加熱初期段階において、第3所定配線パターンの温度が上昇する態様と、第4所定配線パターンの温度が上昇する態様とに差が生じる可能性を低減することができる。これにより、第1所定接続部内の温度分布と第2所定接続部内の温度分布とに差が生じてしまうことを防止することができる。
特徴B12.前記所定電子部品は、コンデンサ(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85,97、第2の実施形態におけるバイパスコンデンサ291、第4の実施形態におけるバイパスコンデンサ381)又は抵抗器(第1の実施形態における小型チップ抵抗器87,101)であることを特徴とする特徴B1乃至B11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B12によれば、上記特徴B1の構成を備え、所定配線パターンの所定接続部からの引き出し方向は、第1方向に対して直交する方向又は略直交する方向である。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、コンデンサ又は抵抗器と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、コンデンサ又は抵抗器自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。コンデンサ又は抵抗器と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することにより、コンデンサ又は抵抗器と所定基板との接続箇所が破損することを防止できる。また、コンデンサ又は抵抗器自体に作用し得る応力の最大値を低減することにより、コンデンサ又は抵抗器自体が破損することを防止できる。
なお、特徴B1~B12の構成に対して、特徴A1~A14、特徴B1~B12、特徴C1~C12、特徴D1~D12、特徴E1~E6、特徴F1~F15、特徴G1、特徴H1のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.第1所定電子部品(第1の実施形態におけるコネクタ111,112、第3の実施形態における第2LEDドライバ326、コネクタ327、LEDチップ315~325)及び当該第1所定電子部品よりも小さい第2所定電子部品(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85、小型チップ抵抗器87、第3の実施形態におけるバイパスコンデンサ328、小型チップ抵抗器331~335)が実装されている所定基板(第1装飾基板56、発光基板301)を備えた遊技機において、
前記第1所定電子部品は、前記所定基板の一方側の板面である第1所定板面(第2実装面95、第2発光面303)側に実装されており、
前記第2所定電子部品は、前記所定基板の前記第1所定板面とは逆側の第2所定板面(第1実装面84、第1発光面302)側に実装されており、
前記第2所定板面において前記第1所定板面における前記第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域には、前記第2所定電子部品が搭載されていないことを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、第2所定板面において第1所定板面における第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域には、第2所定電子部品が搭載されていないため、当該裏側の領域に所定基板を歪ませる応力が作用した場合に、当該応力の影響を受けて第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴C2.前記第2所定板面において前記第1所定板面における前記第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域からの距離が所定距離未満の領域(コネクタ裏側対応領域203,204、ドライバ裏側対応領域354、LED裏側対応領域361~371)にも前記第2所定電子部品が搭載されていないことを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、第2所定板面において、第1所定板面における第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域からの距離が所定距離未満の領域にも第2所定電子部品が搭載されていない構成であるため、当該裏側の領域からの距離が所定距離未満の領域に所定基板を歪ませる応力が作用した場合に、当該応力の影響を受けて第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴C3.前記所定基板の前記第2所定板面側には、前記第2所定電子部品よりも大きい特定電子部品(LEDチップ310)が実装されており、
前記第2所定板面において前記第1所定板面における前記第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域からの距離が所定距離未満の領域(LED裏側対応領域368)に、前記特定電子部品が搭載されていることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、上記特徴C2の構成を備え、第2所定板面において第1所定板面における第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域からの距離が所定距離未満の領域に第2所定電子部品が搭載されていない構成において、当該裏側の領域からの距離が所定距離未満の領域に特定電子部品が搭載されている。これにより、第2所定板面において第2所定電子部品よりも大きい特定電子部品を配置可能な領域の面積を広く確保することができる。
特徴C4.前記所定基板の前記第2所定板面側には、前記第2所定電子部品よりも大きい特定電子部品(LEDチップ310)が実装されており、
前記第2所定板面において前記第1所定板面における前記第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域に、前記特定電子部品が搭載されていることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、上記特徴C1の構成を備え、第2所定板面において第1所定板面における第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域に第2所定電子部品が搭載されていない構成において、当該裏側の領域に特定電子部品が搭載されている。これにより、第2所定板面において第2所定電子部品よりも大きい特定電子部品を配置可能な領域の面積を広く確保することができる。
特徴C5.前記所定基板は、
前記第1所定電子部品の電極に接続される特定接続部(第2LEDドライバ326の電源端子348に接続されるパッド、GND端子349に接続されるパッド)と、
前記第2所定電子部品の電極(バイパスコンデンサ381の電極381a,381b)に接続される所定接続部(第1パッド382a、第2パッド382b)と、
前記所定接続部及び前記特定接続部を電気的に接続する所定配線パターン(第2配線パターン386b、第4配線パターン386d)と、
を備えており、
前記所定配線パターンは、前記第2所定板面において前記第1所定板面における前記第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域の外で前記所定接続部と電気的に接続されており、
前記第2所定板面において前記第1所定板面における前記第1所定電子部品が搭載された領域(第2LEDドライバ326の搭載領域)の裏側の領域には、前記第2所定電子部品が搭載されていないことを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、所定配線パターンを、第2所定板面において第1所定板面における第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域の外まで引き延ばして所定接続部と電気的に接続させることにより、当該裏側の領域に第2所定電子部品が配置されないようにすることができる。
特徴C6.前記所定基板の外縁からの距離が所定の距離未満である所定外縁領域(第1装飾基板56の外縁から10mm未満の領域)には、前記第2所定電子部品が実装されていないことを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、所定基板において、第2所定電子部品は所定外縁領域を避けて配置されている。このため、所定基板を取り扱う際に作業者の手が誤って第2所定電子部品に触れる等して第2所定電子部品と所定基板との接続箇所又は第2所定電子部品自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、複数枚の所定基板が含まれている集合基板を分割して複数枚の所定基板を取り出す所定基板の製造方法において、集合基板を分割する際に第2所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、第2所定電子部品自体に作用し得る応力を低減することができる。これにより、集合基板を分割する際に第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴C7.前記所定外縁領域に前記第1所定電子部品が実装されていることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、上記特徴C6の構成を備え、所定外縁領域には第2所定電子部品が実装されていない構成において、当該所定外縁領域に第1所定電子部品を実装することにより、所定外縁領域に第2所定電子部品及び第1所定電子部品の両方が実装されていない構成と比較して、所定基板において第1所定電子部品を実装可能な領域の面積を広く確保することができる。
特徴C8.前記所定基板には、当該所定基板を固定するための基板固定部(固定貫通孔56d~56g)が設けられており、
前記基板固定部からの距離が特定距離未満の固定部周辺領域(貫通孔周辺領域211a~211d)には前記第2所定電子部品が実装されていないことを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、第2所定電子部品が固定部周辺領域を避けて配置されていることにより、所定基板が固定される際に第2所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、第2所定電子部品自体に作用し得る応力を低減することができる。
特徴C9.前記固定部周辺領域に前記第1所定電子部品が実装されていることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
特徴C9によれば、上記特徴C8の構成を備え、固定部周辺領域には第2所定電子部品が実装されていない構成において、当該固定部周辺領域に第1所定電子部品を実装することにより、固定部周辺領域に第2所定電子部品及び第1所定電子部品の両方が実装されていない構成と比較して、所定基板において第1所定電子部品を実装可能な領域の面積を広く確保することができる。
特徴C10.前記所定基板の前記第1所定板面において、前記所定基板の外縁からの距離が所定の距離未満である所定外縁領域(第1装飾基板56の外縁から10mm未満の領域)には、前記第2所定電子部品が実装されておらず、
前記基板固定部は、前記所定外縁領域に設けられていることを特徴とする特徴C8又はC9に記載の遊技機。
特徴C10によれば、第2所定電子部品を配置できない所定外縁領域に固定部を配置することにより、所定基板において第2所定電子部品を実装可能な領域の面積を広く確保することができる。また、複数枚の所定基板が含まれている集合基板を分割して複数枚の所定基板を取り出す所定基板の製造方法において、集合基板を分割する際に第2所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、第2所定電子部品自体に作用し得る応力を低減することができる。これにより、集合基板を分割する際に第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。固定部が外縁部に設けられていることにより、所定基板において第2所定電子部品が実装できない領域の面積を低減することができる。
特徴C11.前記第1所定電子部品は、コネクタ(コネクタ111,112,327)、IC(第2LEDドライバ326)又はLEDチップ(LEDチップ315~325)であることを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C11によれば、第1所定電子部品がコネクタである場合、コネクタにハーネスを装着する際に第2所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る引張り応力を低減することができるとともに、コネクタからハーネスを取り外す際に第2所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る圧縮応力を低減することができる。これにより、コネクタへのハーネスの着脱に際して、第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。また、第1所定電子部品がICである場合、ICが所定裏側領域を避けて配置されている構成であるため、ICが発熱して所定基板に熱的応力が作用した場合に、当該応力の影響を受けて第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。さらにまた、第1所定電子部品がLEDチップを備えている場合、LEDチップが所定裏側領域を避けて配置されている構成であるため、LEDチップが発熱して所定基板に熱的応力が作用した場合に、当該応力の影響を受けて第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴C12.前記第2所定電子部品は、コンデンサ(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85,97、第2の実施形態におけるバイパスコンデンサ291、第4の実施形態におけるバイパスコンデンサ381)又は抵抗器(第1の実施形態における小型チップ抵抗器87,101)であることを特徴とする特徴C1乃至C11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C12によれば、上記特徴C1の構成を備え、第2所定板面において第1所定板面における第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域には、コンデンサ又は抵抗器が搭載されていない構成であるため、当該裏側の領域に所定基板を歪ませる応力が作用した場合に、当該応力の影響を受けてコンデンサ又は抵抗器と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、コンデンサ又は抵抗器自体が破損することを防止できる。
なお、特徴C1~C12の構成に対して、特徴A1~A14、特徴B1~B12、特徴C1~C12、特徴D1~D12、特徴E1~E6、特徴F1~F15、特徴G1、特徴H1のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.所定基板(第1装飾基板56、第2装飾基板57、発光基板301)を備えた遊技機において、
前記所定基板には、第1所定電子部品(第1の実施形態におけるコネクタ111,112、第3の実施形態における第2LEDドライバ326、コネクタ327、LEDチップ315~325)と、当該第1所定電子部品よりも小さい複数の第2所定電子部品(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85、小型チップ抵抗器87、第3の実施形態におけるバイパスコンデンサ328、小型チップ抵抗器331~335)と、が実装されており、
前記複数の第2所定電子部品は、前記所定基板の一方の板面である第1板面(第1実装面84、第1発光面302)側に実装されており、前記所定基板における前記第1板面とは逆側の板面である第2板面(第2実装面95、第2発光面303)側には実装されていないことを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、第2所定電子部品は、所定基板の第1板面側に集約されており、第2板面側には実装されていない。このため、所定基板の第1板面側に作用する応力が最小限の応力となるように所定基板を取り扱うことにより、第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。例えば、複数の所定基板が連結されている集合基板を分割して複数の所定基板を取り出す所定基板の製造方法において、第2所定電子部品が実装されている第1板面が谷形状(凹)となるように集合基板を割ることにより、第2所定電子部品と所定基板との接続箇所に引張り応力が作用することを防止することができるとともに、第2所定電子部品自体に引張り応力が作用することを防止することができる。また、第2所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、第2所定電子部品自体に作用し得る応力を低減することができる。これにより、集合基板の分割に際して、第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴D2.前記所定基板には、複数の前記第1所定電子部品が実装されており、
前記複数の第1所定電子部品のうち一部の前記第1所定電子部品は前記第2板面側に実装されており、
前記複数の第1所定電子部品のうち他の一部の前記第1所定電子部品は前記第1板面側に実装されていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、第1所定電子部品が所定基板の第1板面側及び第2板面側の両方に実装されている構成において、上記特徴D1の構成を備え、複数の第2所定電子部品は、所定基板の第1板面側に集約されており、第2板面側には実装されていない構成である。所定基板における第1板面側及び第2板面側の両方に第1所定電子部品が実装されている構成であっても、所定基板の第1板面側に第2所定電子部品が集約されている構成であるため、所定基板の第1板面側に作用する応力が最小限の応力となるように所定基板を取り扱うことにより、第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。また、所定基板における第1板面側及び第2板面側の両方に第1所定電子部品が実装されている構成とすることにより、所定基板における第1所定電子部品の配置の自由度を高めることができる。
特徴D3.前記第1板面において前記第2板面における前記第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域には、前記第2所定電子部品が搭載されていないことを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、第1板面において第2板面における第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域に所定基板を歪ませる応力が作用した場合に、当該応力の影響を受けて第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴D4.前記所定基板は、
前記第1所定電子部品の電極に電気的に接続されている特定接続部(第2LEDドライバ326の電源端子348に接続されるパッド、GND端子349に接続されるパッド)と、
前記第2所定電子部品の電極(バイパスコンデンサ381の電極381a,381b)に電気的に接続されている所定接続部(第1パッド382a、第2パッド382b)と、
を備えており、
前記所定接続部及び前記特定接続部は電気的に接続されていることを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、第2板面側に実装されている第1所定電子部品と電気的に接続される第2所定電子部品を、当該第2板面とは逆側の第1板面側に配置することにより、第1板面側に第2所定電子部品を集約することができるとともに、第2板面側に第2所定電子部品が実装されていない構成とすることができる。
特徴D5.前記所定基板は、
前記第1所定電子部品の電極に接続される特定接続部(第2LEDドライバ326の電源端子348に接続されるパッド、GND端子349に接続されるパッド)と、
前記第2所定電子部品の電極(バイパスコンデンサ381の電極381a,381b)に接続される所定接続部(第1パッド382a、第2パッド382b)と、
前記所定接続部及び前記特定接続部を電気的に接続する所定配線パターン(第2配線パターン386b、第4配線パターン386d)と、
を備えており、
前記所定配線パターンは、前記第1板面において前記第2板面における前記第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域の外で前記所定接続部と電気的に接続されており、
前記第1板面において前記第2板面における前記第1所定電子部品が搭載された領域(第2LEDドライバ326の搭載領域)の裏側の領域には、前記第2所定電子部品が搭載されていないことを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、所定配線パターンを、第1板面において第2板面における第1所定電子部品が搭載された領域の裏側の領域の外まで引き延ばして所定接続部と電気的に接続させることにより、当該裏側の領域に第2所定電子部品が配置されないようにすることができる。
特徴D6.前記第2所定電子部品は、コンデンサ(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85,97、第2の実施形態におけるバイパスコンデンサ291、第4の実施形態におけるバイパスコンデンサ381)又は抵抗器(第1の実施形態における小型チップ抵抗器87,101)であることを特徴とする特徴D1乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D6によれば、上記特徴D1の構成を備え、コンデンサ又は抵抗器は、所定基板の第1板面側に集約されており、第2板面側には実装されていない。このため、所定基板の第1板面側に作用する応力が最小限の応力となるように所定基板を取り扱うことにより、コンデンサ又は抵抗器と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、コンデンサ又は抵抗器自体が破損することを防止できる。例えば、複数の所定基板が連結されている集合基板を分割して複数の所定基板を取り出す所定基板の製造方法において、コンデンサ又は抵抗器が実装されている第1板面が谷形状(凹)となるように集合基板を割ることにより、コンデンサ又は抵抗器と所定基板との接続箇所に引張り応力が作用することを防止することができるとともに、コンデンサ又は抵抗器自体に引張り応力が作用することを防止することができる。また、コンデンサ又は抵抗器と所定基板との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、コンデンサ又は抵抗器自体に作用し得る応力を低減することができる。これにより、集合基板の分割に際して、コンデンサ又は抵抗器と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、コンデンサ又は抵抗器自体が破損することを防止できる。
特徴D7.前記所定基板の外縁からの距離が所定の距離未満である所定外縁領域(第1装飾基板56の外縁から10mm未満の領域)には、前記第2所定電子部品が実装されていないことを特徴とする特徴D1乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D7によれば、所定基板において、第2所定電子部品は所定外縁領域を避けて配置されている。このため、所定基板を取り扱う際に作業者の手が誤って第2所定電子部品に触れる等して第2所定電子部品と所定基板との接続箇所又は第2所定電子部品自体が破損してしまう可能性を低減することができる。また、複数枚の所定基板が含まれている集合基板を分割して複数枚の所定基板を取り出す所定基板の製造方法において、集合基板を分割する際に第2所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、第2所定電子部品自体に作用し得る応力を低減することができる。これにより、集合基板を分割する際に第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴D8.前記所定外縁領域に前記第1所定電子部品が実装されていることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
特徴D8によれば、上記特徴D7の構成を備え、所定外縁領域には第2所定電子部品が実装されていない構成において、当該所定外縁領域に第1所定電子部品を実装することにより、所定外縁領域に第2所定電子部品及び第1所定電子部品の両方が実装されていない構成と比較して、所定基板において第1所定電子部品を実装可能な領域の面積を広く確保することができる。
特徴D9.前記所定基板には、当該所定基板を固定するための基板固定部(固定貫通孔56d~56g)が設けられており、
前記第2所定電子部品は、前記基板固定部からの距離が特定距離未満の固定部周辺領域(貫通孔周辺領域211a~211d)を避けて配置されていることを特徴とする特徴D1乃至D8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D9によれば、第2所定電子部品が固定部周辺領域を避けて配置されていることにより、所定基板が固定される際に第2所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、第2所定電子部品自体に作用し得る応力を低減することができる。
特徴D10.前記固定部周辺領域に前記第1所定電子部品が実装されていることを特徴とする特徴D9に記載の遊技機。
特徴D10によれば、上記特徴D9の構成を備え、固定部周辺領域には第2所定電子部品が実装されていない構成において、当該固定部周辺領域に第1所定電子部品を実装することにより、固定部周辺領域に第2所定電子部品及び第1所定電子部品の両方が実装されていない構成と比較して、所定基板において第1所定電子部品を実装可能な領域の面積を広く確保することができる。
特徴D11.前記所定基板の前記第1板面において、前記所定基板の外縁からの距離が所定の距離未満である所定外縁領域(第1装飾基板56の外縁から10mm未満の領域)には、前記第2所定電子部品が実装されておらず、
前記基板固定部は、前記所定外縁領域に設けられていることを特徴とする特徴D9又はD10に記載の遊技機。
特徴D11によれば、第2所定電子部品を配置できない所定外縁領域に固定部を配置することにより、所定基板において第2所定電子部品を実装可能な領域の面積を広く確保することができる。また、複数枚の所定基板が含まれている集合基板を分割して複数枚の所定基板を取り出す所定基板の製造方法において、集合基板を分割する際に第2所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、第2所定電子部品自体に作用し得る応力を低減することができる。これにより、集合基板を分割する際に第2所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、第2所定電子部品自体が破損することを防止できる。固定部が外縁部に設けられていることにより、所定基板において第2所定電子部品が実装できない領域の面積を低減することができる。
特徴D12.前記所定基板の前記第2板面側に前記第1所定電子部品として特定コンデンサ(第3の実施形態におけるバイパスコンデンサ352)が実装されており、前記所定基板の前記第1板面側に前記第2所定電子部品として所定コンデンサ(第3の実施形態におけるバイパスコンデンサ328)が実装されている構成、及び前記所定基板の前記第2板面側に前記第1所定電子部品として特定抵抗器(第3の実施形態におけるチップ抵抗器336~346)が実装されており、前記所定基板の前記第1板面側に前記第2所定電子部品として所定抵抗器(第3の実施形態における小型チップ抵抗器331~335)が実装されている構成のうち、少なくとも一方の構成を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D12によれば、所定基板に第1所定電子部品である特定コンデンサと第2所定電子部品である所定コンデンサとが実装されている構成において、所定コンデンサを第1板面側に配置することにより、第2所定電子部品を第1板面側に集約させることができるとともに、第2板面側には第2所定電子部品が実装されていない状態とすることができる。また、所定基板に第1所定電子部品である特定抵抗器と第2所定電子部品である所定抵抗器とが実装されている構成において、所定抵抗器を第1板面側に配置することにより、第2所定電子部品を第1板面側に集約させることができるとともに、第2板面側には第2所定電子部品が実装されていない状態とすることができる。
なお、特徴D1~D12の構成に対して、特徴A1~A14、特徴B1~B12、特徴C1~C12、特徴D1~D12、特徴E1~E6、特徴F1~F15、特徴G1、特徴H1のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.所定基板(第1装飾基板56)を備えた遊技機において、
前記所定基板には、第1所定電子部品(LEDドライバ126、LEDチップ142)と、当該第1所定電子部品よりも小さい第2所定電子部品(バイパスコンデンサ85、小型チップ抵抗器87)と、が実装されており、
前記所定基板において前記第1所定電子部品の複数の電極(端子151~162、第1電極142a、第2電極142b)が電気的に接続される複数の接続部(第1パッド178a、第2パッド178b)間にはレジストが設けられており、
前記所定基板において前記第2所定電子部品の複数の電極(第1電極85a,87a、第2電極85b,87b)が電気的に接続される複数の接続部(第1パッド171a、第1パッド176a、第2パッド171b、第2パッド176b)間には前記レジストが設けられておらず、
前記所定基板において前記第1所定電子部品が搭載された領域の周囲には、当該領域を区画する外形表示(外形シルク213,215)が設けられており、
前記所定基板において前記第2所定電子部品が搭載された領域の周囲には、当該領域を区画する外形表示が設けられていないことを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、第1所定電子部品及び第2所定電子部品を実装した後の目視確認において、第1所定電子部品の周囲に設けられた外形表示を利用して、第1所定電子部品の実装漏れが発生しているか否かを確認することができるとともに、第1所定電子部品の位置ずれが発生しているか否かを確認することができる。第2所定電子部品の周囲に外形表示を設けない構成とすることにより、当該第2所定電子部品が搭載される領域において所定基板とメタルマスクとの間に隙間が生じることを防止することができる。これにより、レジストが塗布されていない接続部の間に半田ペーストが回り込んで2つの接続部が電気的に接触してしまうことを防止できる。
特徴E2.前記所定基板において、前記第2所定電子部品が搭載されている領域の外には、当該領域に搭載されている電子部品が前記第2所定電子部品であることを示す部品識別表示(識別用シルク217,218)が設けられていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、部品識別表示に基づいて所定基板に実装されている電子部品が第2所定電子部品であることを目視により確認可能とすることができる。また、上記特徴E1の構成を備え、所定基板において第2所定電子部品が搭載された領域の周囲には当該領域を区画する外形表示が設けられていない構成において、部品識別表示に基づいて第2所定電子部品の実装の有無を確認可能とすることができる。
特徴E3.前記所定基板において前記第1所定電子部品が搭載されている領域の外には、当該領域に搭載されている電子部品が前記第1所定電子部品であることを示す第1部品識別表示(識別用シルク214,216)が設けられており、
前記所定基板において前記第2所定電子部品が搭載されている領域の外には、当該領域に搭載されている電子部品が前記第2所定電子部品であることを示す第2部品識別表示(識別用シルク217,218)が設けられており、
前記第2部品識別表示の文字サイズは、前記第1部品識別表示の文字サイズと同一であることを特徴とする特徴E1又はE2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、第1部品識別表示に基づいて所定基板に実装されている電子部品が第1所定電子部品であることを目視により確認可能とすることができるとともに、第2部品識別表示に基づいて所定基板に実装されている電子部品が第2所定電子部品であることを目視により確認可能とすることができる。また、上記特徴E1の構成を備え、所定基板において第2所定電子部品が搭載された領域の周囲には当該領域を区画する外形表示が設けられていない構成において、部品識別表示に基づいて第2所定電子部品の実装の有無を確認可能とすることができる。
上記特徴E1の構成を備え、第2所定電子部品は第1所定電子部品よりも小さい構成であるが、第2部品識別表示の文字サイズは、第1部品識別表示の文字サイズと同一である。このため、所定基板に実装されている電子部品が第2所定電子部品であることを目視により容易に確認可能とすることができる。
特徴E4.前記所定基板には、所定制御部品(第1の実施形態におけるLEDドライバ126、第4の実施形態における第2LEDドライバ326)が実装されており、
前記所定基板は、
前記第2所定電子部品の電極(バイパスコンデンサ85の第2電極85b、バイパスコンデンサ381の第2電極381b)に電気的に接続される所定接続部(第2パッド171b,382b)と、
前記所定制御部品の所定の端子(電源端子151,348)に電気的に接続される特定の接続部(電源端子151に電気的に接続されるパッド、電源端子348に電気的に接続されるパッド)と、
を備えており、
前記所定接続部及び前記特定の接続部は電気的に接続されており、
前記所定の端子と当該第2所定電子部品との間に、前記所定制御部品以外の制御部品(IC)は配置されていないことを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E4によれば、所定制御部品の所定の端子におけるノイズ成分の影響を受けて他の制御部品が誤作動してしまうことを防止できる。
特徴E5.前記所定の端子と前記第2所定電子部品との間には、前記所定制御部品以外の電子部品は配置されていないことを特徴とする特徴E4に記載の遊技機。
特徴E5によれば、所定制御部品の所定の端子におけるノイズ成分の影響を受けて他の電子部品が誤作動してしまうことを防止できる。
特徴E6.前記第2所定電子部品は、コンデンサ(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85,97、第2の実施形態におけるバイパスコンデンサ291、第4の実施形態におけるバイパスコンデンサ381)又は抵抗器(第1の実施形態における小型チップ抵抗器87,101)であることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E6によれば、上記特徴E1の構成を備え、コンデンサ又は抵抗器が搭載される領域において所定基板とメタルマスクとの間に隙間が生じることを防止することができる。これにより、レジストが塗布されていない接続部の間に半田ペーストが回り込んで2つの接続部が電気的に接触してしまうことを防止できる。
なお、特徴E1~E6の構成に対して、特徴A1~A14、特徴B1~B12、特徴C1~C12、特徴D1~D12、特徴E1~E6、特徴F1~F15、特徴G1、特徴H1のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴F群>
特徴F1.所定電子部品(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85,97、小型チップ抵抗器87,101、第4の実施形態におけるバイパスコンデンサ381)が実装されている所定基板(第1装飾基板56、第2装飾基板57、発光基板301)を備えた遊技機において、
前記所定電子部品は、当該所定電子部品の厚みの方向に直交する第1方向(バイパスコンデンサ85,97,381の長手方向、小型チップ抵抗器87,101の長手方向)の寸法が、当該所定電子部品の厚みの方向に直交する第2方向(バイパスコンデンサ85,97,381の短手方向、小型チップ抵抗器87,101の短手方向)の寸法よりも大きい構成であり、
前記所定基板は、当該所定基板の板面に沿った所定方向(第1方向DR1、長軸方向LD,LDA)の寸法が、当該所定基板の板面に沿った方向であって前記所定方向に直交する方向である特定方向(第2方向DR2、短軸方向SD,SDA)の寸法よりも大きい構成であり、
前記所定電子部品は、当該所定電子部品の前記第1方向が前記所定基板の前記所定方向と平行になるようにして前記所定基板に実装されていることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、所定電子部品の第1方向が所定基板の所定方向と平行になるようにして所定電子部品が所定基板に実装されている構成であるため、所定電子部品の第1方向が所定基板の所定方向と平行にならない態様で所定電子部品が所定基板に実装されている構成と比較して、所定基板に歪みが生じる場合に所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力を低減することができる。これにより、所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できる。また、所定基板に歪みが生じる場合に所定電子部品自体に作用し得る応力を低減することにより、所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴F2.前記所定基板は、前記所定電子部品よりも大きい特定電子部品(LEDチップ317,324、チップ抵抗器338,345)を備えており、
前記特定電子部品は、当該特定電子部品の厚みの方向に直交する特定第1方向(LEDチップ317,324の長手方向、チップ抵抗器338,345の長手方向)の寸法が、当該特定電子部品の厚みの方向に直交する特定第2方向(LEDチップ317,324の短手方向、チップ抵抗器338,345の短手方向)の寸法よりも大きい構成であり、
前記特定電子部品は、当該特定電子部品の前記特定第1方向が前記所定基板の前記所定方向と平行ではない態様で前記所定基板に実装されていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、特定電子部品の特定第1方向が所定基板の所定方向に平行ではない態様で当該特定電子部品が所定基板に実装されている構成において、上記特徴F1の構成を備え、所定電子部品は、当該所定電子部品の第1方向が所定基板の所定方向に平行となるようにして所定基板に実装されている。このため、所定基板に歪みが生じる場合に所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力及び所定電子部品自体に作用し得る応力が低減されている構成において、所定基板における特定電子部品の実装の自由度を高めることができる。
特徴F3.前記所定基板の外形は、矩形及び略矩形ではないことを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、所定基板の外形が矩形及び略矩形ではない構成において、上記特徴F1の構成を備え、所定電子部品は、当該所定電子部品の第1方向が所定基板の所定方向に平行となるようにして所定基板に実装されている。このため、所定電子部品の第1方向が所定基板の所定方向に直交している構成と比較して、所定基板に歪みが生じる場合に所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力を低減することができる。
特徴F4.前記所定電子部品は、コンデンサ(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85,97、第2の実施形態におけるバイパスコンデンサ291、第4の実施形態におけるバイパスコンデンサ381)又は抵抗器(第1の実施形態における小型チップ抵抗器87,101)であることを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F4によれば、上記特徴F1の構成を備え、コンデンサ又は抵抗器の第1方向が所定基板の所定方向と平行にならない態様でコンデンサ又は抵抗器が所定基板に実装されている構成と比較して、所定基板に歪みが生じる場合にコンデンサ又は抵抗器と所定基板との接続箇所に作用し得る応力を低減することができるとともに、コンデンサ又は抵抗器自体に作用し得る応力を低減することができる。所定基板に歪みが生じる場合にコンデンサ又は抵抗器と所定基板との接続箇所に作用し得る応力を低減することにより、コンデンサ又は抵抗器と所定基板との接続箇所が破損することを防止できる。また、所定基板に歪みが生じる場合にコンデンサ又は抵抗器自体に作用し得る応力を低減することにより、コンデンサ又は抵抗器自体が破損することを防止できる。
特徴F5.前記所定基板は、
前記所定電子部品の電極(第1電極85a,87a,291a,381a、第2電極85b,87b,291b,381b)が電気的に接続される所定接続部(第1パッド171a,176a,293a,382a、第2パッド171b,176b,293b,382b)と、
前記所定接続部から引き出されている所定配線パターン(第1配線パターン172a,181a,294a,386a、第2配線パターン172b,294b,386b、第2配線パターン181b、第3配線パターン172c,294c,386c、第4配線パターン172d,294d,386d)と、
を備えており、
前記所定配線パターンの前記所定接続部からの引き出し方向は、前記第1方向に直交する方向又は略直交する方向であることを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F5によれば、所定配線パターンは第1方向に直交する方向又は略直交する方向に延びている。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。これにより、所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴F6.前記所定接続部及び前記所定配線パターンは、前記所定基板における一方側の板面である所定実装面(第1装飾基板56の第1実装面84)に設けられており、
前記所定配線パターンは、前記所定実装面において直線状に延びる配線パターンであることを特徴とする特徴F5に記載の遊技機。
特徴F6によれば、所定配線パターンは所定実装面において直線状に延びている。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。これにより、所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴F7.前記所定基板は、前記所定実装面から前記所定基板の厚みの方向に延びる非貫通の所定ビアホール(ビアホール174,175)又は前記所定基板を厚みの方向に貫通する所定スルーホール(第1スルーホール383、第2スルーホール384)を備えており、
前記所定配線パターンは、前記所定実装面において前記所定接続部と前記所定ビアホール又は前記所定スルーホールとを電気的に接続する直線状の配線パターンであることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
特徴F7によれば、所定基板に所定ビアホール又は所定スルーホールを設け、所定配線パターンを直線状の配線パターンとすることにより、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。
特徴F8.前記所定電子部品は、第1所定電極(第1電極85a,87a,291a,381a)及び第2所定電極(第2電極85b,87b,291b,381b)を備えており、
前記所定基板は、
前記第1所定電極が電気的に接続される第1所定接続部(第1パッド171a,176a,293a,382a)と、
前記第1所定接続部に電気的に接続されている第1所定配線パターン(第1配線パターン172a,181a,294a,386a、第2配線パターン172b,294b,386b)と、
前記第2所定電極が電気的に接続される第2所定接続部(第2パッド171b,176b,293b,382b)と、
前記第2所定接続部に電気的に接続されている第2所定配線パターン(第2配線パターン181b、第3配線パターン172c,294c,386c、第4配線パターン172d,294d,386d)と、
を備えており、
前記第1所定配線パターンの前記第1所定接続部からの引き出し方向及び前記第2所定配線パターンの前記第2所定接続部からの引き出し方向は、前記所定電子部品の前記第1方向に直交する方向又は略直交する方向であることを特徴とする特徴F1乃至F7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F8によれば、第1所定配線パターンの第1所定接続部からの引き出し方向及び第2所定配線パターンの第2所定接続部からの引き出し方向は、第1方向に直交する方向又は略直交する方向である。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。これにより、所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴F9.前記第1所定接続部の中心から見て前記第1所定配線パターンが引き出されている当該第1所定接続部の辺が存在する方向は、前記第2所定接続部の中心から見て前記第2所定配線パターンが引き出されている当該第2所定接続部の辺が存在する方向と同一の方向であることを特徴とする特徴F8に記載の遊技機。
特徴F9によれば、リフロー工程の加熱初期段階における第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができるとともに、第1所定接続部及び第2所定接続部の上に塗布された半田ペーストが溶融する態様を揃えることができる。これにより、所定基板の法線方向を回転軸として所定電子部品が回転することを防止できるとともに、所定電子部品が1つの接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)の上に1つの電極(第1所定電極又は第2所定電極)のみで立ち上がる所謂チップ立ちが発生することを防止できる。よって、第1所定電極と第1所定接続部との電気的な接続面積を確保することができるとともに、第2所定電極と第2所定接続部との電気的な接続面積を確保することができる。
特徴F10.前記所定電子部品は、一対の電極として、前記第1所定電極及び前記第2所定電極を備えていることを特徴とする特徴F8又はF9に記載の遊技機。
特徴F10によれば、上記特徴F8の構成を備え、第1所定接続部の中心から見て第1所定配線パターンの第1所定接続部からの引き出し位置が存在する方向は、第2所定接続部の中心から見て第2所定配線パターンの第2所定接続部からの引き出し位置が存在する方向と同一の方向であるため、リフロー工程の加熱初期段階における一対の第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができるとともに、当該一対の第1所定接続部及び第2所定接続部の上に塗布された半田ペーストが溶融する態様を揃えることができる。これにより、所定基板の法線方向を回転軸として所定電子部品が回転することを防止できるとともに、所定電子部品が1つの接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)の上に1つの電極(第1所定電極又は第2所定電極)のみで立ち上がる所謂チップ立ちが発生することを防止できる。よって、第1所定電極と第1所定接続部との電気的な接続面積を確保することができるとともに、第2所定電極と第2所定接続部との電気的な接続面積を確保することができる。
特徴F11.前記第1所定接続部は、前記第1所定配線パターンを介して当該第1所定接続部よりも面積の広い第1金属領域(GNDプレーン層93)に電気的に接続されており、
前記第2所定接続部は、前記第2所定配線パターンを介して当該第2所定接続部よりも面積の広い第2金属領域(電源プレーン層94)に電気的に接続されていることを特徴とする特徴F8乃至F10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F11によれば、所定接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)において面積の広い金属領域(第1金属領域又は第2金属領域)に電気的に接続されている所定配線パターン(第1所定配線パターン又は第2所定配線パターン)の引き出し部が存在する辺はリフロー工程の加熱初期段階において温度上昇が遅れ易いが、第1所定接続部の中心から見て加熱初期段階にて温度上昇が遅れやすい辺が存在している方向は、第2所定接続部の中心から見て加熱初期段階にて温度上昇が遅れやすい辺が存在している方向と同一の方向である。これにより、当該加熱初期段階における第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができる。
特徴F12.前記第1所定接続部から引き出されている配線パターンは、前記第1所定配線パターンのみであり、
前記第2所定接続部から引き出されている配線パターンは、前記第2所定配線パターンのみであることを特徴とする特徴F8乃至F11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F12によれば、上記特徴F8の構成を備え、第1所定配線パターンの第1所定接続部からの引き出し方向及び第2所定配線パターンの第2所定接続部からの引き出し方向が第1方向に直交する方向又は略直交する方向である構成において、第1所定接続部から引き出されている配線パターンは、第1所定配線パターンのみであり、第2所定接続部から引き出されている配線パターンは、第2所定配線パターンのみである。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。
特徴F13.前記所定基板は、
前記第1所定接続部から引き出されている第3所定配線パターン(第2配線パターン172b,294b,386b)と、
前記第2所定接続部から引き出されている第4所定配線パターン(第4配線パターン172d,294d,386d)と、
を備えており、
前記第3所定配線パターンの前記第1所定接続部からの引き出し方向及び前記第4所定配線パターンの前記第2所定接続部からの引き出し方向は、前記所定電子部品の前記第1方向に直交する方向又は略直交する方向であることを特徴とする特徴F8乃至F11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F13によれば、第1所定配線パターン、第2所定配線パターン、第3所定配線パターン及び第4所定配線パターンは、第1方向に直交する方向又は略直交する方向に延びている。このため、所定基板に歪みが生じる場合において、所定電子部品と所定基板との接続箇所に作用し得る応力の最大値を低減することができるとともに、所定電子部品自体に作用し得る応力の最大値を低減することができる。これにより、所定電子部品と所定基板との接続箇所が破損することを防止できるとともに、所定電子部品自体が破損することを防止できる。
特徴F14.前記第1所定接続部の中心から見て前記第1所定配線パターンが引き出されている当該第1所定接続部の辺が存在する方向は、前記第2所定接続部の中心から見て前記第2所定配線パターンが引き出されている当該第2所定接続部の辺が存在する方向と同一の方向であり、
前記第1所定接続部の中心から見て前記第3所定配線パターンが引き出されている当該第1所定接続部の辺が存在する方向は、前記第2所定接続部の中心から見て前記第4所定配線パターンが引き出されている当該第2所定接続部の辺が存在する方向と同一の方向であることを特徴とする特徴F13に記載の遊技機。
特徴F14によれば、リフロー工程の加熱初期段階における一対の第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができるとともに、これら第1所定接続部及び第2所定接続部の上に塗布された半田ペーストが溶融する態様を揃えることができる。これにより、所定基板の法線方向を回転軸として所定電子部品が回転することを防止できるとともに、所定電子部品が一方の所定接続部の上に一方の所定電極のみで立ち上がる所謂チップ立ちが発生することを防止できる。よって、所定電極と所定接続部との電気的な接続面積を確保することができる。
特徴F15.前記第1所定接続部は、前記所定配線パターンを介して当該第1所定接続部よりも面積の広い第1金属領域(GNDプレーン層93)に電気的に接続されており、
前記第3所定配線パターンは、前記第1所定接続部よりも面積の広い金属領域には電気的に接続されておらず、
前記第2所定接続部は、前記所定配線パターンを介して当該第2所定接続部よりも面積の広い第2金属領域(電源プレーン層94)に電気的に接続されており、
前記第4所定配線パターンは、前記第2所定接続部よりも面積の広い金属領域には電気的に接続されていないことを特徴とする特徴F13又はF14に記載の遊技機。
特徴F15によれば、所定接続部(第1所定接続部又は第2所定接続部)において面積の広い金属領域(第1金属領域又は第2金属領域)に電気的に接続されている所定配線パターン(第1所定配線パターン又は第2所定配線パターン)の引き出し部が存在する辺はリフロー工程の加熱初期段階において温度上昇が遅れ易いが、第1所定接続部の中心から見て加熱初期段階にて温度上昇が遅れやすい辺が存在している方向は、第2所定接続部の中心から見て加熱初期段階にて温度上昇が遅れやすい辺が存在している方向と同一の方向である。また、第1所定接続部の中心から見て当該第1所定接続部から面積の広い金属領域に電気的に接続されていない第3所定配線パターンが引き出されている辺が存在している方向は、第2所定接続部の中心から見て当該第2所定接続部から面積の広い金属領域に電気的に接続されていない第4所定配線パターンが引き出されている辺が存在している方向と同一の方向である。このため、当該加熱初期段階における第1所定接続部及び第2所定接続部内の温度分布を揃えることができる。
なお、特徴F1~F15の構成に対して、特徴A1~A14、特徴B1~B12、特徴C1~C12、特徴D1~D12、特徴E1~E6、特徴F1~F15、特徴G1、特徴H1のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴G群>
特徴G1.所定制御部品(第1の実施形態におけるLEDドライバ126、第4の実施形態における第2LEDドライバ326)及び所定コンデンサ(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85、第4の実施形態におけるバイパスコンデンサ381)が実装されている所定基板(第1装飾基板56、発光基板301)を備えた遊技機において、
前記所定基板は、前記所定制御部品の所定の端子(電源端子151,348)に当該所定制御部品の駆動電源を供給する電源供給配線パターン(第3配線パターン172c,386c、第4配線パターン172d,386d)を備えており、
前記所定コンデンサは、前記電源供給配線パターン及びグランド(GNDプレーン層93)に電気的に接続されており、
前記所定の端子と当該所定コンデンサとの間には、前記所定制御部品以外の制御部品(IC)は配置されていないことを特徴とする遊技機。
特徴G1.所定制御部品の所定の端子に供給される駆動電源のノイズ成分を所定コンデンサに吸収させることにより、所定制御部品が当該ノイズ成分の影響を受けて誤作動してしまうことを防止できる。また、所定制御部品から発生したノイズ成分を所定コンデンサに吸収させることにより、当該ノイズ成分の影響を受けて他の電子部品が誤作動してしまうことを防止できる。
なお、特徴G1の構成に対して、特徴A1~A14、特徴B1~B12、特徴C1~C12、特徴D1~D12、特徴E1~E6、特徴F1~F15、特徴G1、特徴H1のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴H群>
特徴H1.所定基板(第1装飾基板56)を備えた遊技機において、
前記所定基板には、第1所定電子部品(第1の実施形態におけるLEDドライバ126、LEDチップ142)と、当該第1所定電子部品よりも小さい第2所定電子部品(第1の実施形態におけるバイパスコンデンサ85、小型チップ抵抗器87)と、が実装されており、
前記所定基板において前記第1所定電子部品が搭載された領域の周囲には、当該領域を区画する外形表示(外形シルク213,215)が設けられており、
前記所定基板において前記第2所定電子部品が搭載された領域の周囲には、当該領域を区画する外形表示が設けられていないことを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、第1所定電子部品及び第2所定電子部品を実装した後の目視確認において、第1所定電子部品の周囲に設けられている外形表示を利用して、第1所定電子部品の実装漏れが発生しているか否かを確認することができるとともに、第1所定電子部品の位置ずれが発生しているか否かを確認することができる。第2所定電子部品は第1所定電子部品よりも小さい構成において、第2所定電子部品の周囲に外形表示を設けないことにより、当該目視確認において、実際には所定電子部品の実装漏れが発生しているにも関わらず外形表示のみを見て所定電子部品が実装されていると作業者が誤って認識してしまうことを防止できる。
なお、特徴H1の構成に対して、特徴A1~A14、特徴B1~B12、特徴C1~C12、特徴D1~D12、特徴E1~E6、特徴F1~F15、特徴G1、特徴H1のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群、上記特徴D群、上記特徴E群、上記特徴F群、上記特徴G群及び上記特徴H群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて抽選が行われ、当該抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。これらの遊技機は、遊技を進行させるための電子部品や演出を実行するための電子部品が搭載されている基板を備えている。
パチンコ機について具体的には、例えば遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球したことに基づいて抽選が行われ、表示装置の表示面にて絵柄の変動表示が行われ、抽選にて当選結果となった場合には表示面にて特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示され、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する構成等が知られている。そして、特別遊技状態に移行した場合には、例えば遊技領域に設けられた入球装置等の開閉が開始され、当該入球装置への入球に基づき遊技球の払出等が行われるようになっている。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、電子部品を基板に好適に実装する必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。