JP7429496B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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本発明は、画像処理装置及び画像処理方法に関する。
従来、3次元コンピュータグラフィックスにおいて3次元モデルを平面上に描画する場合、ラスタライズと呼ばれるレンダリング技法が用いられてきた。ラスタライズとは、3次元モデルをイメージプレーン上に射影する投影方式であり、例えばコンピュータゲーム等におけるリアルタイムレンダリングに広く使用されてきた技術である。
また、トゥーンレンダリングと呼ばれるレンダリング技法が知られている。トゥーンレンダリングとは、3次元モデルをイメージプレーン上に描画する際に3次元モデルの影をデフォルメさせて様々な模様、例えば2階調化、水玉、斜線等を施すことによって3次元モデルを描画する技術である。特に3次元モデルの影を斜線で表現するものは、ハッチングと呼ばれる。このトゥーンレンダリングは、3次元コンピュータグラフィックスの写実的な質感に2次元のテイストを取り入れさせるものである(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、3次元画像に対応するポリゴンの頂点データを用いて射影変換を行うとともに、3次元画像に輪郭を付けるための処理である輪郭処理を行う頂点処理部と、射影変換後の頂点データと輪郭処理後の頂点データとを用いてラスタライズを行うラスタライズ部と、ラスタライズの結果得られる画素データを用いて各画素の輝度値を決定し、その各画素の輝度と画素データとを用いて3次元画像を表示させるピクセル処理部とを備えた表示制御装置に係る技術が開示されている。特許文献1に係る技術によれば、3次元の画像の表示方法を手書きの表示方法に容易に変更することができる。
特開2007-183832号公報
ところで、上記従来のレンダリング技法によって平面上に描画される3次元モデルの影は、3次元モデルから地面に落ちた影であるドロップシャドウと、3次元モデル自身に落ちた影であるセルフシャドウとに大別される。
これらドロップシャドウとセルフシャドウに関し、上記従来のラスタライズとトゥーンレンダリングの両レンダリング技法を組み合わせて描画を行う場合、影がドロップシャドウであるかセルフシャドウであるかで処理が変わるなど描画アルゴリズムが複雑になっていた。そのため、特に3次元モデルが複雑な形状である場合には、正確な3次元モデルの影を描画できない、全体として処理速度が遅くなってしまう等の問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、高速な処理速度並びに3次元モデルの影に係る見栄えの向上を実現することが可能な画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明に係る画像処理装置は、3次元コンピュータグラフィックスに係る画像を生成する画像処理装置であって、視点に届く光線を追跡することにより前記視点における画像を描画するレイトレーシング手段と、前記レイトレーシング手段により描画される画像中の影に対し、点、線、所定の形状の図形を規則正しく配置したもの、所定の形状の図形を不規則に配置したもの、径の異なる複数の円または楕円を同心円状に配置したもの、あるいはモアレのいずれかである模様を施す加工処理を行う画像加工手段と、前記レイトレーシング手段及び前記画像加工手段による処理をプログラム可能なGPUを有するグラフィックボードと、を備えたことを特徴とする。
また上記の目的を達成するために、前記レイトレーシング手段は、前記視点からイメージプレーンに向けて生成された光線が物体に衝突するまでのレイ長さを取得し、前記画像加工手段は、取得されたレイ長さに応じて加工処理の態様を変更することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る画像処理方法は、GPUを有するグラフィックボードを備え、3次元コンピュータグラフィックスに係る画像を生成する画像処理装置における画像処理方法であって、前記方法は、視点に届く光線を追跡することにより前記視点における画像を描画するレイトレーシング工程と、前記レイトレーシング工程における画像の描画と同時、または該描画の後において、前記描画される画像中の影に対し、点、線、所定の形状の図形を規則正しく配置したもの、所定の形状の図形を不規則に配置したもの、径の異なる複数の円または楕円を同心円状に配置したもの、あるいはモアレのいずれかである模様を施す加工処理を行う画像加工工程と、を含むことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するために、前記レイトレーシング工程では、前記視点からイメージプレーンに向けて生成された光線が物体に衝突するまでのレイ長さを取得し、前記画像加工工程では、取得されたレイ長さに応じて加工処理の態様を変更することを特徴とする。
本発明によれば、高速な処理速度並びに3次元モデルの影に係る見栄えの向上を実現することができる。
本実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成例を示す図である。 本実施形態に係る画像処理装置の機能構成例を示す図である。 本実施形態に係るレイトレーシング部の概要を説明する図である。 本実施形態に係る画像加工部の概要を説明する図である。 本実施形態に係る画像処理装置による所定の画像(静止画)を生成する処理の制御ロジックを示すフローチャートである。 本実施形態に係る画像処理装置による所定の画像(静止画)を生成する処理の制御ロジックの変形例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る画像処理装置の変形例を説明する図である。
まず、本発明の実施形態の前提となるレンダリング技法であるレイトレーシングについて説明する。
本実施形態では、従来のラスタライズではなくレイトレーシングと呼ばれるレンダリング技法を用いる。レイトレーシングとは、光線(以下、「レイ」ともいう。)の伝搬を追跡することで、所定の視点において観測される像等をシミュレートする手法である。具体的には、視点からレイを飛ばして、イメージプレーン上の各画素に3次元モデル表面との交差点の色を割り当てるサンプリング方式の処理を行うことによって、写真のような表現を得るものである。
なお、広義のレイトレーシングは、物体に当たったレイの反射方向を確率的に扱い大量のシミュレーションの平均値を以て画面に出す色を決定するパストレーシングや、光源からの光をフォトン(光子)として大量に飛ばし、その後視点からのレイトレースによりフォトンを収集していく双方向のレンダリング手法であるフォトンマッピング等の技術を含む。
このレイトレーシングによれば、上記従来のラスタライズよりも写実的な高品質な画質での描画が可能となる。そのため、例えば映画産業において1枚の絵を多くのマシンと長い時間をかけて現実と区別がつかないほどリアルな絵をレンダリングするために用いられている。
そして、このようなレイトレーシングはコンピュータに非常に高い負荷がかかるため、従来はコンピュータゲーム等におけるリアルタイムレンダリングに適したものではなかったものの、2018年には例えば米Microsoft社がDirectXにレイトレーシングを取り入れるAPI(Application Programming Interface)セットであるDirectX Raytracing(DXR)を発表し、同年に米Nvidia社がDXRをサポートする専用ハードウェアであるGeForce RTXプラットフォームを発表した。これにより、リアルタイム性(即時応答性)が要求される分野でレイトレーシングを活用できるようになってきている。
本実施形態に係る画像処理装置及び画像処理方法では、このようなレイトレーシング対応の専用ハードウェアであるグラフィックボード16(図1参照)が用いられるものとする。以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図1に示す画像処理装置1は、バス19を介して接続されたCPU(Central Processing Unit)11、GPU(Graphics Processing Unit)12、メモリ13、HDD(Hard Disc Drive)14、入力装置15、グラフィックボード16、表示装置17、インターフェース装置18を備える。この画像処理装置1は、3次元コンピュータグラフィックスに係る画像を生成する。
CPU11は、メモリ13に記憶された各種プログラムを実行する中央演算装置である。GPU12は、メモリ13に記憶された各種プログラムやCPU11からの指示に従って3次元グラフィックス等の画像処理に係る演算を並列処理にて行うプロセッサである。
メモリ13は、CPU11やGPU12によって実行されるプログラム及びプログラムによって使用されるデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶装置である。なお、ここでいうプログラムとは、特に図5や図6を用いて後述する制御ロジックを実現する画像処理プログラムである。このような画像処理プログラムは、例えば当該画像処理プログラムが記憶された記憶媒体を介して当該画像処理装置1にインストールされる。
HDD14は、各種データ等を記憶する記憶装置である。SSD(Solid State Drive)であってもよい。入力装置15は、ユーザが各種情報を入力するための装置、例えばキーボード、マウスである。
グラフィックボード16は、リアルタイムレイトレーシング対応のGPUを搭載したグラフィックスカード、例えばるGeForce RTX 2070、GeForce RTX 2080等の専用ハードウェアである。表示装置17は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等の表示装置である。インターフェース装置18は、インターネット等の外部ネットワークに接続するためのインターフェース装置である。
以上に示すように、本実施形態に係る画像処理装置1は、GPU12と、リアルタイムレイトレーシング用にプログラム可能なGPUを搭載したグラフィックボード16とを備えるものである。
なお、上記の画像処理装置1は、単体のGPU12と、グラフィックボード16に搭載されたGPUとの少なくともいずれか一方を備えていても良い。また、画像処理装置1は、物理的に1台のコンピュータである場合に限定されるものではない。複数台のコンピュータを組み合わせることにより構成されてもよい。
図2は、本実施形態に係る画像処理装置の機能構成例を示す図である。なお、以下の説明において、前述と同様の構成要素については同一の符号を付して適宜重複する説明を省略する。
図2に示す画像処理装置1は、制御部21、レイトレーシング部22、画像加工部23を備える。図3は、本実施形態に係るレイトレーシング部の概要を示す図である。図4は、本実施形態に係る画像加工部の概要を示す図である。
制御部21は、レイトレーシング部22によるレイトレーシングに係る処理や、画像加工部23による画像加工に係る処理を制御する。この制御部21は、図1のCPU11等によって実現される。
レイトレーシング部22は、レイトレーシングに係る処理を行う。このレイトレーシング部22は、図1のGPU12やグラフィックボード16に搭載されたGPUによって実現される。図3を用いてレイトレーシングに係る処理について説明する。
まずレイトレーシング部22は、生成すべきフレーム(静止画)毎に3次元空間内に図3に示される視点301、イメージプレーン302、及びオブジェクト(ここでは物体303、地面304)を配置し、次に視点301からイメージプレーン302上の各画素に対して飛ばすレイ(一次光線)R1-1、R1-2等を生成する。なお、図3では説明の便宜上、二つの画素X1、X2のそれぞれに対してレイR1-1、R1-2を生成した場合を例示して以下説明するが、これら画素X1、X2以外の各画素に対しても同様の処理を行うものとする。生成されたレイR1-1、R1-2は、3次元空間を通過して物体や地面、壁等に衝突する。図3に示す例では、具体的にはレイR1-1は物体303と交差点Aにおいて衝突し、レイR1-2は地面304と交差点Bにおいて衝突する。
続いて、レイトレーシング部22は、交差点A、Bのそれぞれから光源305に向けて飛ばすシャドーレイ(二次光線)R2-1、R2-2を生成する。レイR2-1は3次元空間を通過して光源305に直接衝突し、レイR2-2は光源305との間に配置された物体303に衝突する。交差点Aのように当該交差点Aと光源305との間に他の物体がない場合、レイトレーシング部22は、交差点Aは遮蔽されていないとみなし、画素X1に対して影の描画は行わない。一方、交差点Bのように当該交差点Bと光源305との間に他の物体がある場合、レイトレーシング部22は、交差点Bは遮蔽されているとみなし、画素X2は影に含まれる画素と決定する。よって、画素X2には、影(所望の影の色に対応するRGBの階調)に対応する色が割り当てられる。
以上のように、レイトレーシング部22は、視点301に届くレイを逆方向に追跡することにより視点301における画像を描画するものであり、すなわちイメージプレーン302上の各画素に対するレイを生成するとともに、生成されたレイを追跡する処理を行うことによって各画素の色を決定する。なお、影の描画に際しては、物体が複雑な形状であるかどうかや、影がドロップシャドウであるかセルフシャドウであるかに関わらず、同一の描画アルゴリズムによって当該処理を行うことができる。
なお、上記でいう逆方向とは、光源305から物体303等その後物体303等から視点301に向かう方向を正方向とした場合の逆方向を示している。また、レイトレーシング部22によって行われるレイトレーシングは、視点301に届くレイを逆方向に追跡する場合に限定されるものではなく、視点301・光源305のそれぞれから双方向に追跡するものであってもよい。
画像加工部23は、レイトレーシング部22によりレイトレーシングが行われた画像の影に所定の模様を施すよう加工する。この画像加工部23は、レイトレーシング部22と同様に、図1のGPU12やグラフィックボード16に搭載されたGPUによって実現される。図4を用いて画像加工に係る処理を説明する。
画像加工部23は、レイトレーシング部22により描画される画像中の影が描画されることとなった画素(図3の例では、画素X2を含む)に、図4に示すような水玉模様等の模様を施す加工処理を行う。なお、画像加工の態様は水玉模様への加工に限定されるものではなく、様々な模様、例えばハッチングといった斜線模様、木目模様、2つ以上の所定の模様を重ね合わせたモアレへの加工等であっても良い。本発明で重要なことは、どんな模様にするかではなく、リアルタイムで行うレイトレーシングにおいて、少なくとも1つの影(指定された影、任意の影、全ての影等)に対して模様を施すことにある。よって施される模様は、点、線(直線や曲線)、所定の形状の図形を規則正しく配置したもの/不規則に配置したもの、径の異なる複数の円や楕円を同心円状に配置したもの、モアレ等、いずれであっても良いのである。
以上に示す構成により、本実施形態に係る画像処理装置1では、レイトレーシング部22がレイトレーシングに係る処理を行うとともに、画像加工部23がレイトレーシング部22によって生成された画像中の影を加工する。なお、画像加工部23によって影に画像加工が施された画像は表示装置17に表示される。
図5は、本実施形態に係る画像処理装置による所定の画像(静止画)を生成する処理の制御ロジックを示すフローチャートである。以下では、図2や図3を適宜参照しながら画像処理装置1の動作を説明する。
まず所定の画像を生成するにあたり、レイトレーシング部22は、3次元空間における視点の位置、方向、各物体の座標、物体の形状、各物体の表面の色、光源305の位置を取得すると、図5に示す処理は開始される。なお、これら情報の取得については、本処理を適用する場面に応じて従来から行われている様々な手法から適宜選択して行えばよい。
レイトレーシング部22は、上記取得した情報に基づいて、3次元空間内に視点301、物体(図3における物体303等)、光源305を配置する(S1)。次にレイトレーシング部22は、視点301からレイを生成する(S2)。ステップS2では、ステップS1で決定された視点301からイメージプレーン302の所定の画素に対するレイが生成される。なお、ステップS2~S6の処理は、イメージプレーン上の各画素に対して並列に行われる。
続いてステップS3に進み、レイトレーシング部22は、ステップS2で生成されたレイと物体との交差点を抽出する(S3)。ステップS3でいう物体とは、立体物に加え、地面、壁等も含む。その後ステップS4に進み、レイトレーシング部22は、ステップS3で抽出された交差点から光源305に向かうレイを生成する(S4)。
続いてステップS5に進み、レイトレーシング部22は、ステップS4で生成されたレイが光源305以外の物体と交差するかどうかを判定する(S5)。ステップS5においてレイが光源305以外の物体と交差する場合(S5においてYES)、レイトレーシング部22は、本画素は影を描写すべき画素(影に含まれる画素)であると判定する。このとき、上述のように本画素と同時に他の画素についても同様の判定が並列して行われており、各画素について自身の画素が影を描写すべき画素かの判定が行われ、その結果、レイトレーシング部22は、イメージプレーン上においてどの領域が影であるかを抽出することになる。またレイトレーシング部22は、上述のように影に含まれる画素と判定された画素に対して、その画素の色を影の色(予め設定された色)となるように設定する(S6)。このとき、他の画素でも影と判定された画素は影の色が割り当てられるので、ステップS6においてレイトレーシング部22は、影を描写することになる。このようにして、レイトレーシング部22は、描画される画像において影とすべき領域を判定し、該判定された領域に影の色を付与することにより、影を生成するのである。
次いで画像加工部23は、ステップS6にて描画された影に対して所定の模様を施す加工処理を行う(S7)。例えば、施される模様が水玉模様である場合、画像加工部23は、ステップS5にて抽出された影に対して、水玉模様を施す処理を行う。
一方、ステップS5においてレイが光源305以外の物体と交差しない場合(S5においてNO)、レイトレーシング部22は、ステップS3で抽出された交差点は所定の物体の表面にあるものと判定し、シェーディングの処理を行う(S8)。その際、その物体の色となるように本画素に色を割り当てることにより、対象の物体に色が付与される。
このような処理を終えると、影に所定の模様が施された各フレームに対応する静止画が生成される。なお、本処理において、ステップS8を行わないことにより、影のみの画像を生成することができる。
以上に示す処理により、本実施形態に係る画像処理装置1では、レイトレーシング部22がレイトレーシングに係る処理を行うとともに、画像加工部23がレイトレーシング部22によって生成された画像の影に模様を施す。これらレイトレーシング部22及び画像加工部23の各処理はGPUの並列処理によって生成すべき画像の各画素に対して同時に処理を行うため、所謂リアルタイムといった高速にレイトレーシングによる、影に模様が施された画像を生成することができる。
また、本実施形態に係る画像処理装置1によれば、上述の制御ロジックにより、レイトレーシング部22が同一のアルゴリズムによってドロップシャドウとセルフシャドウの2種類の影を効率良く描画することができる。更には、物体が複雑な形状であっても、レイトレーシングの影描画の利点を利用して当該物体の正確な形状の影を生成し、且つ、生成された影に模様を施す等の画像加工を行うことができるので、物体の影に係る見栄えの向上を実現することが可能となる。
そしてさらに重要なことであるが、本実施形態によれば、GPUといった並列処理を実行できるデバイスを使い、生成すべき画像の各々について同時にレイトレーシングを行い、該レイトレーシングで生成される画像における影の部分に模様を施しているので、新しい趣向の映像を高速に生成することができる。すなわち、通常レイトレーシングは、物理法則に則った光線の挙動、動きをシミュレートして描画するものであるので、より実写のような画像を生成するものであり、生成される画像はよりリアルに指向するものである。これに対して本実施形態では、レイトレーシングで生成される影の部分に模様を施している。この模様は、水玉模様やハッチング等であるので、現実世界の影にはあり得ないものであり、よりリアルさを追求する画像において、バーチャルな表現を組み込むことができる。よって、非常にリアルの画像の中にアニメのようなテイストを付与することができ、コンテンツの表現の幅を拡げることができる。
図6は、本実施形態に係る画像処理装置による所定の画像(静止画)を生成する処理の制御ロジックの変形例を示すフローチャートである。図7は、本実施形態に係る画像処理装置の変形例を説明する図である。
以下では、図6に示す制御ロジックのうち図5の制御ロジックと異なる処理、すなわちステップS11及びステップS12の処理について、図2や図3を適宜参照しながら説明する。
ステップS3からステップS11に進んだ場合、レイトレーシング部22は、該当する画素に対するレイの長さを取得する(S11)。ステップS11では、レイトレーシング部22は、レイトレーシングにおいて影を生成する際に用いるレイの長さ、すなわち視点301からイメージプレーン302に向けて生成されたレイが物体に衝突するまでの長さ、すなわち視点301からレイと物体との交差点までの距離を深度として取得する。その後、ステップS11からステップS4に進む。すなわち、本実施形態では、視点301から物体に衝突するまでのレイの長さを、視点301からの深さ(奥行きの長さ)に相当する定義する。本ステップにおいて、レイトレーシング部22は、視点301から物体に衝突するまでのレイの長さを取得することにより、視点301から各物体までの深度を取得しているとも言える。
また、ステップS6からステップS12に進んだ場合、画像加工部23は、各影に対して模様を施す処理を行うが、各影についてレイの長さに応じた模様を施す(S12)。ステップS12では、画像加工部23は、ステップS11で取得されたレイの長さ(深度)に応じて各影の加工処理の模様を変更する。
ステップS12に係る処理について具体的に説明する。画像加工部23は、影に対して2階調化したり、水玉模様に変更したり、斜線を施す等の加工処理を行う際に、レイの長さに応じて影の加工態様を変える。例えばレイの長さが短い手前側の影はグレースケール(濃淡)を薄くし、レイの長さが長い奥側の影はグレースケールを濃くするように、レイの長さに応じてグレースケールを変更する(図7参照)。
図7に示す画像70は、ステップS12に係る処理が施された後の画像である。この画像70において、レイの長さが短いL1、L3に係る影領域Y1、Y3は、レイの長さが長いL2、L4に係る影領域Y2、Y4よりも薄く明暗付けされた態様で描画される。このように複数の影があった場合に、それぞれの影を生成する際に用いられたレイの長さに応じて影毎に加工態様が変更される。
また例えば、影に施される模様が統一されている場合、その影までの深度に応じて施す模様の密度を変えても良い。例えば、施す模様がハッチングである場合、レイの長さが短い手前側の影はハッチングの密度を低くし、レイの長さが長い奥側の影はハッチングの密度を高くするように、レイの長さに応じてハッチングの密度を変更してもよい。更には、レイの長さが所定の閾値以上である場合には模様Aを適用し、レイの長さが所定の閾値未満である場合には模様Bを適用するように、レイの長さに応じて模様を変更してもよい。なお、レイの長さ以外の要素、例えば反射率に応じて影の加工態様を変更してもよい。
以上に示す処理により、本変形例に係る画像処理装置1では、図5を用いて説明した制御ロジックに係る作用に加え、レイトレーシング部22がレイトレーシングにおいて影を生成する際に用いるレイの長さを取得し、画像加工部23がレイトレーシング部22によって取得されたレイの長さに応じて影の加工態様を変更している。
これにより、以下の利点を奏する。その利点とは、従来のラスタライズでは上記のレイの長さのような深度に係る情報を深度テクスチャ又はデプスバッファから取得するための工程を追加する必要があったが、本変形例に係る画像処理装置1によれば、このような深度を取得するための工程を追加することなく、影を生成するための工程と深度を取得するための工程とを同一の工程で行うことができることである。
なお、上述の実施形態では、影を描画する工程(例えばステップS6)と、影に模様を施す工程(例えば、ステップS7やS12)とを別個に行っているが、実質的に同時に行っても良い。すなわち、レイトレーシング部22は、影を描画する時点で、対応する模様を描画するのである。なお、このように、模様が施された影を描画する(影の生成と模様の生成とを実質的に同時に行う)場合においても、通常のレイトレーシングにて生成された画像の影に対しては、上記模様が施されたものが生成されるので、描画される画像中の影に対し所定の加工処理が施されていると言えるであろう。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例を示したものであり、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1 画像処理装置
12 GPU
16 グラフィックボード
21 制御部
22 レイトレーシング部
23 画像加工部

Claims (4)

  1. 3次元コンピュータグラフィックスに係る画像を生成する画像処理装置であって、
    視点に届く光線を追跡することにより前記視点における画像を描画するレイトレーシング手段と、
    前記レイトレーシング手段により描画される画像中の影に対し、点、線、所定の形状の図形を規則正しく配置したもの、所定の形状の図形を不規則に配置したもの、径の異なる複数の円または楕円を同心円状に配置したもの、あるいはモアレのいずれかである模様を施す加工処理を行う画像加工手段と、
    前記レイトレーシング手段及び前記画像加工手段による処理をプログラム可能なGPUを有するグラフィックボードと、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記レイトレーシング手段は、前記視点からイメージプレーンに向けて生成された光線が物体に衝突するまでのレイ長さを取得し、
    前記画像加工手段は、取得されたレイ長さに応じて加工処理の態様を変更すること、
    を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. GPUを有するグラフィックボードを備え、3次元コンピュータグラフィックスに係る画像を生成する画像処理装置における画像処理方法であって、
    前記方法は、
    視点に届く光線を追跡することにより前記視点における画像を描画するレイトレーシング工程と、
    前記レイトレーシング工程における画像の描画と同時、または該描画の後において、前記描画される画像中の影に対し、点、線、所定の形状の図形を規則正しく配置したもの、所定の形状の図形を不規則に配置したもの、径の異なる複数の円または楕円を同心円状に配置したもの、あるいはモアレのいずれかである模様を施す加工処理を行う画像加工工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  4. 前記レイトレーシング工程では、前記視点からイメージプレーンに向けて生成された光線が物体に衝突するまでのレイ長さを取得し、
    前記画像加工工程では、取得されたレイ長さに応じて加工処理の態様を変更すること、
    を特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
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