本発明に係る遊技機を実施するための形態を図面に基づいて以下に説明する。
(特徴部666SKY形態)
(SKY2021-666)形態1-1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能(例えば、大当り等)な遊技機であって、
表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU等)と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出(例えば、ぐるぐる演出等の予告演出等)を実行可能であり、
前記特定演出が実行されるよりも前に、前記特定演出が実行されることを示唆する貯留演出(例えば、ストック演出等)を実行可能であり、
前記貯留演出は、
前記特定演出が実行される前の貯留期間(例えば、ストック期間等)において特殊画像(例えば、ストック獲得画像666SKY005~666SKY008や、先読み変動中ストック画像666SKY001~666SKY004や、ストック画像666SKY009~666SKY012等)を貯留表示可能な第1パート(例えば、ストック演出の期間である図34の(E4)~(H4)等)と、
前記特定演出が実行される前のタイミングにおいて前記特殊画像に関連した前段演出(例えば、ストック放出カットイン画像等)を実行することで該特定演出の実行を示唆する第2パート(例えば、ストック演出の期間である図35の(I4)等)と、
で構成され、
前記演出実行手段は、
前記特定演出が実行される所定可変表示(例えば、当該変動等)よりも前の特定可変表示(例えば、先読み変動等)において前記第1パートを実行可能であり、
前記特定演出が実行される所定可変表示において前記第1パートを実行可能であり、
前記表示手段は、
特定可変表示において前記第1パートが実行される場合に、第1表示領域(例えば、先読み変動中ストック滞留表示領域等)において前記特殊画像を第1表示態様(例えば、先読み変動中ストック画像等)で表示可能であり、
所定可変表示において前記第1パートが実行される場合に、第2表示領域(例えば、当該変動中ストック滞留表示領域等)において前記特殊画像を第2表示態様(例えば、ストック画像等)で表示可能であり、
特定可変表示において前記第1パートが実行され、その後、所定可変表示において前記第2パートが実行され前記特定演出が実行されるとき(例えば、先読み変動でストック演出が実行され、ストック画像からストック放出カットイン画像を表示し、ぐるぐる演出を実行する等)の方が、所定可変表示において前記第1パートが実行され、その後、該所定可変表示において前記第2パートが実行され前記特定演出が実行されるとき(例えば、当該変動でストック演出が実行され、ストック画像からストック放出カットイン画像を表示し、ぐるぐる演出を実行する等)よりも有利状態に制御される期待度が高い。
この特徴によれば、特定可変表示において第1パートが実行された場合の方が、所定可変表示において第1パートが実行された場合よりも有利状態に制御される期待度が高いため、第1パートが実行されるタイミングに注目させることができ、さらに、第1パートが実行されるタイミングによって特殊画像が表示される表示領域および表示態様が異なるため、特定可変表示において第1パートが実行されたことを示唆することができる。
形態1-2の遊技機は、形態1-1に記載の遊技機であって
発光手段(例えば、メインランプや枠ランプ等)と、
前記発光手段を制御可能な発光制御手段(例えば、ランプ制御基板等)と、を備え、
前記発光制御手段は、前記特定可変表示において前記第1表示領域に前記第1表示態様の前記特殊画像が表示されているときと、前記所定可変表示において前記第2表示領域に前記第2表示態様の前記特殊画像が表示されているときとで、異なる発光態様(例えば、ピンクの発光態様、紫の発光態様、緑の発光態様等)により前記発光手段を発光させることが可能である。
この特徴によれば、発光手段の発光態様により特定演出が実行される可変表示を特定することができ、遊技興趣を高めることができる。
形態1-3の遊技機は、形態1-1に記載の遊技機であって
音出力手段(例えば、音声制御基板等)を備え、
前記音出力手段は、前記特定可変表示において前記第1パートが実行されて前記特殊画像が表示されたときと、前記所定可変表示において前記第1パートが実行されて前記特殊画像が表示されたときとで、異なる種類の演出音(例えば、所定効果音と特別効果音等)を出力可能である。
この特徴によれば、演出音の種類によって特定可変表示と所定可変表示とのいずれにおいて特殊画像が表示されたかを特定することができ、遊技興趣を高めることができる。
形態1-4の遊技機は、形態1-1~形態1-3のいずれかに記載の遊技機であって、
音出力手段を備え、
前記特殊画像は、第1特殊画像(例えば、ストック獲得画像666SKY005等)と第2特殊画像(例えば、ストック獲得画像666SKY008等)とを含み、
前記音出力手段は、前記第1特殊画像が表示されたときと、前記第2特殊画像が表示されたときとで、異なる種類の演出音(例えば、特別効果音Aと特別効果音D)を出力可能である。
この特徴によれば、演出音の種類によって第1特殊画像と第2特殊画像とのいずれが表示されたかを特定することができ、遊技興趣を高めることができる。
形態1-5の遊技機は、形態1-1~形態1-4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特殊画像は、第1特殊画像(例えば、ストック画像666SKY05等)と第2特殊画像(例えば、ストック画像666SKY008等)とを含み、
前記第2特殊画像が表示されるときの方が、前記第1特殊画像が表示されるときよりも前記有利状態に制御される期待度が高く、
前記特定可変表示において前記第1表示領域に前記第1表示態様で表示される前記第1特殊画像と前記第2特殊画像とは同一の大きさである一方、所定可変表示において前記第2表示領域に前記第2表示態様で表示される前記第1特殊画像と前記第2特殊画像とは異なる大きさ(例えば、図29のストック画像等)である。
この特徴によれば、第1特殊画像と第2特殊画像との大きさによって特定可変表示であるか所定可変表示であるかの特定が容易となり、さらに、所定可変表示において第1特殊画像と第2特殊画像とのいずれが有利な画像であるかの特定が容易となる。
形態1-6の遊技機は、形態1-1~形態1-5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定可変表示が終了し、前記所定可変表示が開始されたときに、前記第1表示領域に前記第1表示態様で表示されている前記特殊画像に関連するキャラクタによる特殊演出(例えば、カットイン画像等)が実行され、前記第2表示領域に前記第2表示態様で前記特殊画像が表示される。
この特徴によれば、特殊演出によって特殊画像を第1表示領域から第2表示領域に表示するときの演出効果を高めることができる。
形態1-7の遊技機は、形態1-1~形態1-6のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特殊画像は、第1特殊画像(例えば、ストック画像666SKY05等)と第2特殊画像(例えば、ストック画像666SKY008等)とを含み、
前記第1表示領域内に、前記第1特殊画像を貯留表示可能な第1貯留表示位置(例えば、先読み変動中ストック滞留表示領域の一番左の表示位置等)と、前記第2特殊画像を貯留表示可能な第2貯留表示位置(例えば、先読み変動中ストック滞留表示領域の一番右の表示位置等)と、があり、
前記特定可変表示において、前記第1貯留表示位置に前記第1特殊画像が貯留表示され、前記第2貯留表示位置に前記第2特殊画像が貯留表示されない場合に、該第2貯留表示位置に該第2特殊画像が貯留表示されていないことを示す所定画像(例えば、シルエット画像)を表示可能である。
この特徴によれば、第1表示領域における貯留表示の状況を好適に特定することができ、遊技興趣を高めることができる。
形態1-8の遊技機は、形態1-1~形態1-7のいずれかに記載の遊技機であって、
可動体(例えば、可動体32等)と、
前記可動体の動作を制御可能な可動体制御手段(例えば、演出制御基板等)と、を備え、
前記可動体が動作可能な範囲内に、前記第2表示領域が設けられ、
前記可動体制御手段は、前記第2表示領域に前記第2表示態様の前記特殊画像が表示されている場合に、前記可動体の動作を制限(例えば、ストック画像がストックされているときに可動体32の動作を制限する等)する。
この特徴によれば、可動体の動作によって第2表示領域に表示されている特殊画像が視認困難となってしまうことを防ぐことができる。
(特徴部666SKY形態)
(SKY2021-667)形態2-1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能(例えば、大当り等)な遊技機であって、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU等)を備え、
前記演出実行手段は、
前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出(例えば、ぐるぐる演出等の予告演出等)を実行可能であり、
前記特定演出が実行されるよりも前に、前記特定演出が実行されることを示唆する貯留演出(例えば、ストック演出等)を実行可能であり、
前記貯留演出は、
前記特定演出が実行される前の貯留期間(例えば、ストック期間等)において特殊画像(例えば、ストック獲得画像666SKY005~666SKY008や、先読み変動中ストック画像666SKY001~666SKY004や、ストック画像666SKY009~666SKY012等)を貯留表示可能な第1パート(例えば、ストック演出の期間である図34の(E4)~(H4)等)と、
前記特定演出が実行される前のタイミングにおいて前記特殊画像に関連した前段演出(例えば、ストック放出カットイン画像等)を実行することで該特定演出の実行を示唆する第2パート(例えば、ストック演出の期間である図35の(I4)等)と、
で構成され、
前記特定演出は、第1特定演出(例えば、激熱カットイン等)と第2特定演出(例えば、ぐるぐる演出等)とを含み、
前記特殊画像は、第1特殊画像(例えば、ストック画像666SKY012等)と第2特殊画像(例えば、ストック画像666SKY010等)と第3特殊画像(例えば、ストック画像666SKY009等)とを含み、
前記貯留演出の実行パターンとして、
前記第1特定演出が実行される前のタイミングにおいて前記第1特殊画像に関連した前段演出を実行し、該第1特定演出の実行を示唆する第1実行パターン(例えば、図55等)と、
前記第2特定演出が実行される前のタイミングにおいて前記第2特殊画像に関連した前段演出を実行し、該第2特定演出の実行を示唆する第2実行パターン(例えば、ぐるぐる演出はストック画像666SKY010も実行可能、図30等)と、
前記第2特定演出が実行される前のタイミングにおいて前記第3特殊画像に関連した前段演出を実行し、該第2特定演出の実行を示唆する第3実行パターン(例えば、図50等)と、
があり、
前記貯留演出が前記第1実行パターンで実行されるときと、前記貯留演出が前記第2実行パターンで実行されるときと、前記貯留演出が第3実行パターンで実行されるときとで、前記有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、「激熱カットイン」>「強SPリーチ移行」>「タイトル変化(色)」>「ぐるぐる演出後昇格」>「保留変化」>「期待度アップ(星)」>「ぐるぐる演出」の順に大当り期待度が高い設計になっている、図49の先読みと当該等)。
この特徴によれば、第1特定演出を示唆対象とする特殊画像と、第2特定演出を示唆対象とする特殊画像と、があり、いずれの特殊画像かによって有利状態に制御される期待度が異なり、さらに、第2特定演出を示唆対象とする特殊画像が複数種類あり、該特殊画像の種類によっても有利状態に制御される期待度が異なるため、特殊画像への注目度合いをより一層高めることができる。
形態2-2の遊技機は、形態2-1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記第2特定演出において該第2特定演出に関連した第3特定演出(例えば、ぐるぐる演出後昇格等)を実行可能であり、
前記第3特定演出の実行を含む前記第2特定演出が実行されるときの方が、前記第3特定演出の実行を含まない前記第2特定演出が実行されるときよりも前記有利状態に制御される期待度が高く(例えば、「ぐるぐる演出」を実行する第1パターンと「ぐるぐる演出前昇格」を含まず「ぐるぐる演出後昇格」を含む「ぐるぐる演出」を実行する第3パターンがあり、大当り変動パターンによって可変表示が実行される場合、「ぐるぐる演出」実行されるときには、第3パターン>第1パターンの順に実行される割合が高い)、
前記第3特殊画像が表示されずに前記第2特殊画像が表示されたときの方が、前記第2特殊画像が表示されずに前記第3特殊画像が表示されたときよりも前記有利状態に制御される期待度が高く(例えば、図49のSKY1-1、SKY1-2等)、
一の可変表示中において、前記第2特定演出と前期第3特定演出とが実行される場合に、複数回の前記貯留演出を実行可能(例えば、複数のストック画像が貯留されるパターンが本件には存在等)であり、
前記貯留演出の実行パターンとして、前記第3特定演出が実行される前のタイミングにおいて前記第2特殊画像に関連した前段演出を実行し、該第3特定演出が実行されることを示唆する第4実行パターン(例えば、待機画像がストック放出カットイン画像に変化するとともに暗転演出が実行され、「ジャム」のストック画像が予告対象とする「ぐるぐる演出後昇格」が実行、図52等)があり、
前記第4実行パターンによる前記貯留演出は、前記第3実行パターンによる前記貯留演出の後に実行(例えば、「ぐるぐる演出」が終了した後に、(B11)のときまで表示されていた待機画像がストック放出カットイン画像に変化するとともに暗転演出が実行され、「ジャム」のストック画像が予告対象とする「ぐるぐる演出後昇格」が実行等)される。
この特徴によれば、貯留演出が複数回実行されたときの実行パターンに注目させることができる。
形態2-3の遊技機は、形態2-1、形態2-2に記載の遊技機であって、
前記第3特定演出の実行期間は、前記第2特定演出の実行期間よりも短い。(例えば、ぐるぐる演出の実行時間は7秒、ぐるぐる演出後昇格は5秒等)
この特徴によれば、第2特定演出とともに第3特定演出が実行されたときに実行期間が長くなってしまうことで、遊技興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
形態2-4の遊技機は、形態2-1~形態2-3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1特定演出は、前記第2特殊画像および前記第3特殊画像の示唆対象外であり、前記第1特殊画像のみが示唆対象とする演出(例えば、激熱カットイン、図55等)である。
この特徴によれば、第1特殊画像が表示されたときの期待感を高めることができる。
形態2-5の遊技機は、形態2-1~形態2-4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定演出は、第3特定演出(例えば、保留変化演出等)と第4特定演出(例えば、期待度アップ(星)等)とを含み、
前記第2特殊画像は、前記第1特殊画像および前記第3特殊画像の示唆対象ではない前記第3特定演出を示唆対象に含み(例えば、「ジャム」のストック画像が予告対象とする保留変化演出は他のストック画像は実行しない等)、前記第3特殊画像は、前記第1特殊画像および前記第2特殊画像の示唆対象ではない前記第4特定演出を示唆対象に含む(例えば、「ナナ」のストック画像が予告対象とする期待度アップ(星)は他のストック画像は実行しない等)。
この特徴によれば、第2特殊画像または第3特殊画像が表示されたときの期待感を高めることができる。
形態2-6の遊技機は、形態2-1~形態2-5のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者の動作を検出可能な動作検出手段(例えば、プッシュボタン31B等)を備え、
前記第2特定演出は、前記動作検出手段を用いない演出であり、前記第1特定演出は、前記動作検出手段を用いる演出(例えば、激熱カットイン等)である。
この特徴によれば、第1特定演出の特別感を高めることができる。
形態2-7の遊技機は、形態2-1~形態2-6のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記前段演出の実行時に該前段演出を強調するための特別演出(例えば、暗転演出等)を実行可能であり、
前記特別演出は、前記前段演出によって表示される前段画像以外の演出画像の視認性を低下させる演出である。
この特徴によれば、前段演出への注目度合いを高めることができる。
形態2-8の遊技機は、形態2-1~形態2-7のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定演出の実行前に前記貯留演出を実行しない場合があり、前記貯留演出を実行する場合の方が、前記貯留演出を実行しない場合よりも前記有利状態に制御される期待度が高い(例えば、大当り変動パターンによって可変表示が実行される場合、「ぐるぐる演出」が実行されるときには、「ぐるぐる演出」の実行前に「ストック演出」が実行される期待度が高くなるように設計されている等)。
この特徴によれば、貯留演出が実行されたときの期待感を高めることができる。
前記特殊画像は、複数貯留表示可能であり、
前記特殊画像を複数貯留表示するときの順番として、前記第2特殊画像または前記第3特殊画像よりも先に前記第1特殊画像を貯留表示する第1パターンと、前記第2特殊画像または前記第3特殊画像よりも後に前記第1特殊画像を貯留表示する第2パターンと、があり、前記第1パターンにより前記第1特殊画像が貯留表示されたときの方が、前記第2パターンにより前記第1特殊画像が貯留表示されたときよりも前記有利状態に制御される期待度が高い(例えば、ストック画像の獲得する順番によって大当り期待度が異なるようにしてもよい。例えば、先読み、当該、どのタイミングでも単体で大当り期待度が高いストック画像を獲得した方が有利状態に制御される期待度を高くする設計等)。
この特徴によれば、複数の特殊画像が貯留表示されるときの順番に注目させることができる。
(特徴部666SKY形態)
(SKY2021-668)形態3-1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能(例えば、大当り等)な遊技機であって、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制用CPU等)を備え、
前記演出実行手段は、
前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出(例えば、ぐるぐる演出等の予告演出等)を実行可能であり、
前記特定演出が実行されるよりも前に、前記特定演出が実行されることを示唆する貯留演出(例えば、ストック演出等)を実行可能であり、
前記貯留演出は、
前記特定演出が実行される前の貯留期間(例えば、ストック期間等)において特殊画像(例えば、ストック獲得画像666SKY005~666SKY008や、先読み変動中ストック画像666SKY001~666SKY004や、ストック画像666SKY009~666SKY012等)を貯留表示可能な第1パート(例えば、ストック演出の期間である図34の(E4)~(H4)等)と、
前記特定演出が実行される前のタイミングにおいて前記特殊画像に関連した前段演出(例えば、ストック放出カットイン画像等)を実行することで該特定演出の実行を示唆する第2パート(例えば、ストック演出の期間である図35の(I4)等)と、
で構成され、
前記特定演出は、第1特定演出(例えば、タイトル変化(色)等)と第2特定演出(例えば、ぐるぐる演出等)とを含み、
前記特殊画像は、第1特殊画像(例えば、ストック画像666SKY011等)と第2特殊画像(例えば、ストック画像666SKY010等)と第3特殊画像(例えば、ストック画像666SKY009等)とを含み、
前記貯留演出の実行パターンとして、
前記第1特定演出が実行される前のタイミングにおいて前記第1特殊画像に関連した前段演出を実行し、該第1特定演出の実行を示唆する第1実行パターン(例えば、図54等)と、
前記第2特定演出が実行される前のタイミングにおいて前記第2特殊画像に関連した前段演出を実行し、該第2特定演出の実行を示唆する第2実行パターン(例えば、ぐるぐる演出はストック画像666SKY010も実行可能、図50等)と、
前記第2特定演出が実行される前のタイミングにおいて前記第3特殊画像に関連した前段演出を実行し、該第2特定演出の実行を示唆する第3実行パターン(例えば、図50等)と、
があり、
前記演出実行手段は、
前記第1特殊画像と前記第2特殊画像とを貯留表示する第1貯留パターンにより前記第1パートを実行することが可能であり(例えば、図48のSKY2-2)、
前記第2特殊画像と前記第3特殊画像とを貯留表示する第2貯留パターンにより前記第1パートを実行することが可能であり(例えば、図48のSKY2-1、SKY2-4)、
前記第2貯留パターンにより前記第1パートが実行されるときの方が、前記第1貯留パターンにより前記第1パートが実行されるときよりも前記有利状態に制御される期待度が高い(例えば、「ぐるぐる演出」と「ぐるぐる演出後昇格」とを予告対象としてストック演出が実行されるときは、付随表示を表示するSKY2-4が選択されやすく、「ぐるぐる演出」と「保留変化」とを予告対象としてストック演出が実行されるときは、付随表示を表示しないSKY2-1が選択されやすい。これは、複数のストック画像が予告対象とする予告演出の関連性に基づいており、関連性の高い「ぐるぐる演出」および「ぐるぐる演出後昇格」が実行される場合には、ストックキャラが同一であってもSKY2-1よりもSKY2-4が選択されやすい等)。
この特徴によれば、特殊画像を複数貯留表示する場合に、第2貯留パターンであるときの方が第1貯留パターンであるときよりも有利状態に制御される期待度が高いため、特殊画像を複数貯留表示するときの貯留パターンに注目させることができる。
形態3-2の遊技機は、形態3-1に記載の遊技機であって、
前記第1特殊画像の示唆対象として前記第1特定演出が実行されたときの方が、前記第2特殊画像または前記第3特殊画像の示唆対象として前記第2特定演出が実行されたときよりも前記有利状態に制御される期待度が高い(例えば、「激熱カットイン」>「強SPリーチ移行」>「タイトル変化(色)」>「ぐるぐる演出後昇格」>「保留変化」>「期待度アップ(星)」>「ぐるぐる演出」の順に大当り期待度が高い設計になっている、図49の先読みと当該等)。
この特徴によれば、第1特殊画像の示唆対象である第1特定演出が実行されることに注目させ、遊技興趣を高めることができる。
形態3-3の遊技機は、形態3-1に記載の遊技機であって、
前記第2特殊画像の示唆対象として前記第2特定演出が実行されたときの方が、前記第3特殊画像の示唆対象として前記第2特定演出が実行されたときよりも前記有利状態に制御される期待度が高い(例えば、、「リム」>「ムム」>「ジャム」>「ナナ」の順に大当り期待度が高くなるように設計されている、図49の先読みと当該等)。
この特徴によれば、第2特殊画像と第3特殊画像とのいずれにより第2特定演出の実行が示唆されたかに注目させ、遊技興趣を高めることができる。
形態3-4の遊技機は、形態3-1に記載の遊技機であって、
前記特殊画像は、複数貯留表示可能であり、
前記特殊画像が複数貯留表示されたときの該特殊画像の組合せに応じて特別画像(例えば、付随表示等)を表示することが可能である。
この特徴によれば、特殊画像の組合せに注目させることができる。
形態3-5の遊技機は、形態3-1~形態3-4に記載の遊技機であって、
前記特別画像は、第1特別画像(例えば、付随表示「GREAT」666SKY062等)と該第1特別画像よりも前記有利状態に制御される期待度が高い第2特別画像(例えば、付随表示「EXCELLENT」666SKY063等)とを含み、
一の前記特殊画像の組合せ(例えば、ナナ、ムム、ジャムのストック画像の組合せ等)により、前記第1特別画像と前記第2特別画像といずれかを表示可能である。
この特徴によれば、一の組合せで複数の特殊画像が表示されたときにいずれの特別画像が表示されるか注目させることができる。
形態3-6の遊技機は、形態3-5に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記前段演出の実行時に該前段演出を強調するための特別演出(例えば、暗転演出等)を実行可能であり、
前記特別演出は、前記前段演出によって表示される前段画像以外の演出画像の視認性を低下させる演出である。
この特徴によれば、前段演出への注目度合いを高めることができる。
(特徴部666SKY形態)
(SKY2021-669)形態4-1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能(例えば、大当り等)な遊技機であって、
表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU等)を備え、
前記演出実行手段は、
前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出(例えば、ぐるぐる演出等の予告演出等)を実行可能であり、
前記特定演出が実行されるよりも前に、前記特定演出が実行されることを示唆する貯留演出(例えば、ストック演出等)を実行可能であり、
前記貯留演出は、
前記特定演出が実行される前の貯留期間(例えば、ストック期間等)において特殊画像(例えば、ストック獲得画像666SKY005~666SKY008や、先読み変動中ストック画像666SKY001~666SKY004や、ストック画像666SKY009~666SKY012等)を貯留表示可能な第1パート(例えば、ストック演出の期間である図34の(E4)~(H4)等)と、
前記特定演出が実行される前のタイミングにおいて前記特殊画像に関連した前段演出(例えば、ストック放出カットイン画像等)を実行することで該特定演出の実行を示唆する第2パート(例えば、ストック演出の期間である図35の(I4)等)と、
で構成され、
前記特殊画像は、第1特殊画像(例えば、ストック画像666SKY009等)と第2特殊画像(例えば、ストック画像666SKY010等)とを含み、
第1パートにおける貯留表示パターンとして、前記第1特殊画像と前記第2特殊画像との両方を貯留表示する特定貯留表示パターン(例えば、SKY2-1、SKY2-4等)があり、
前記表示手段は、前記特定貯留表示パターンにより前記第1パートが実行されたときに、特別画像(例えば、付随表示等)を表示可能であり、
前記特定貯留表示パターンにより前記第1パートがされ前記特別画像が表示される場合の方が、前記特定貯留表示パターンにより前記第1パートが実行され前記特別画像が表示されないときよりも前記有利状態に制御される期待度が高い(例えば、SKY2-1、SKY2-4等)。
この特徴によれば、特殊画像を複数貯留表示する場合に、特別画像の表示の有無にも注目させ、特別画像が表示されることに期待させることで、遊技興趣を高めることができる。
形態4-2の遊技機は、形態4-1に記載の遊技機であって、
前記特別画像は、第1特別画像(例えば、付随表示「GREAT」666SKY062等)と該第1特別画像よりも前記有利状態に制御される期待度が高い第2特別画像(例えば、付随表示「EXCELLENT」666SKY063等)とを含む。
この特徴によれば、いずれの特別画像が表示されるか注目させることができる。
形態4-3の遊技機は、形態4-1に記載の遊技機であって、
前記特別画像は、所定位置から所定方向に向かって表示(例えば、画像表示装置5の右上側から左下側に向かってカットイン態様で表示される等)される。
この特徴によれば、特別画像の見せ方に特徴を持たせることによって注目することができる。
形態4-4の遊技機は、形態4-1に記載の遊技機であって、
前記特別画像が表示されるタイミングは、複数の前記特殊画像が所定の組合せで貯留表示されたとき(例えば、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027内にストック画像(「ナナ」「ジャム」)が2つ表示されたときに等)である。
この特徴によれば、特殊画像が複数貯留表示されるタイミングに注目させることができる。
形態4-5の遊技機は、形態4-1に記載の遊技機であって、
前記第1特別画像が表示されるときと、前記第2特別画像が表示されるときとで、表示に伴い出力される演出音(例えば、「EXCELLENT」>「GREAT」>「GOOD」の順に出力期間が長くなるように設計等)が異なる。
この特徴によれば、特別画像の種類に応じて、特別画像が表示されたときの演出音を異ならせることで、いずれの特別画像が表示されたかを聴覚的に認識させることができる。
(特徴部666SKY形態)
(SKY2021-670)形態5-1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能(例えば、大当り等)な遊技機であって、
表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU等)と、を備え、
前記表示手段は、第1候補画像(例えば、候補画像「弱SP」666SKY040等)と第2候補画像(例えば、候補画像「強SP」666SKY041等)とを含む複数種類の候補画像(例えば、演出発展先が書かれた候補画像等)を複数表示可能であり、
前記演出実行手段は、
複数の候補画像のうちいずれかの候補画像を決定表示する決定演出(例えば、ぐるぐる演出等)を実行可能であり、
前記決定演出により前記第1候補画像が決定表示されたときに第1対応演出(例えば、SPリーチA等)を実行可能であり、
前記決定演出により前記第2候補画像が決定表示されたときに第2対応演出(例えば、SPリーチB等)を実行可能であり、
前記第1対応演出または前記第2対応演出を実行する前に、前記決定演出の実行中に候補画像の種類を昇格させる昇格演出(例えば、ぐるぐる演出前昇格、ぐるぐる演出後昇格等)を実行可能であり、
前記決定演出において複数の候補画像のうちいずれかの候補画像が決定表示される前の第1タイミング(例えば、ぐるぐる演出前昇格、図40(D5))と、前記決定演出において複数の候補画像のうちいずれかの候補画像が決定表示されたときの第2タイミング(例えば、ぐるぐる演出後昇格、図42)とで、前記昇格演出を実行可能であり、
前記決定演出において、前記第2タイミングで前記昇格演出が実行されるときの方が、前記第1タイミングで前記昇格演出が実行されるときよりも前記有利状態に制御される期待度が高い(例えば、「ぐるぐる演出」の実行パターンは、「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」を含まない「ぐるぐる演出」を実行する第1パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」を含み「ぐるぐる演出後昇格」を含まない「ぐるぐる演出」を実行する第2パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」を含まず「ぐるぐる演出後昇格」を含む「ぐるぐる演出」を実行する第3パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」を含む「ぐるぐる演出」を実行する第4パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」を含まず「ぐるぐる演出後昇格」×2を含む「ぐるぐる演出」を実行する第5パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」×2を含む「ぐるぐる演出」を実行する第6パターンと、の6種類がある。大当り変動パターンによって可変表示が実行される場合、「ぐるぐる演出」実行されるときには、第6パターン>第5パターン>第4パターン>第3パターン>第2パターン>第1パターンの順に実行される割合が高い)。
この特徴によれば、決定演出の実行中に昇格演出が実行されることへの期待感を持たせて遊技興趣を高め、さらに、複数昇格演出の実行タイミングを有するとともに期待度を異ならせ、いずれの実行タイミングで昇格演出が実行されるかに注目させ、遊技興趣が高めることができる。
形態5-2の遊技機は、形態5-1に記載の遊技機であって、
前記昇格演出を実行する場合、該昇格演出の実行前に該昇格演出が実行されることを示唆する特殊画像(例えば、ストック画像666SKY010等)を表示可能である。
この特徴によれば、特殊画像により昇格演出が実行されることへの期待感を高めることができる。
形態5-3の遊技機は、形態5-2に記載の遊技機であって、
一の可変表示において前記昇格演出を複数回実行可能であり、
前記昇格演出が複数回実行される場合の方が、前記昇格演出が1回実行される場合よりも前記有利状態に制御される期待度が高い(例えば、「ぐるぐる演出」の実行パターンは、「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」を含まない「ぐるぐる演出」を実行する第1パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」を含み「ぐるぐる演出後昇格」を含まない「ぐるぐる演出」を実行する第2パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」を含まず「ぐるぐる演出後昇格」を含む「ぐるぐる演出」を実行する第3パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」を含む「ぐるぐる演出」を実行する第4パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」を含まず「ぐるぐる演出後昇格」×2を含む「ぐるぐる演出」を実行する第5パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」×2を含む「ぐるぐる演出」を実行する第6パターンと、の6種類がある。大当り変動パターンによって可変表示が実行される場合、「ぐるぐる演出」実行されるときには、第6パターン>第5パターン>第4パターン>第3パターン>第2パターン>第1パターンの順に実行される割合が高い)。
この特徴によれば、昇格演出の実行回数に注目させ、遊技興趣を高めることができる。
形態5-4の遊技機は、形態5-3に記載の遊技機であって、
前記第2タイミングで実行される前記昇格演出の方が、前記第1タイミングで実行される前記昇格演出よりも実行期間が長い(例えば、ぐるぐる演出後昇格の実行時間は5秒、ぐるぐる演出前昇格は3秒等)。
この特徴によれば、第2タイミングで実行される昇格演出の方が有利状態に制御される期待度が高く、実行期間も長いため、遊技者の期待感を高めることができる。
形態5-5の遊技機は、形態5-2に記載の遊技機であって、
前記第1タイミングにおいて、複数の前記候補画像を対象として前記昇格演出を実行可能(例えば、ぐるぐる演出前昇格は、複数の候補表示を昇格させることができる演出等)であり、
前記第2タイミングにおいて、決定表示された前記候補画像を対象として前記昇格演出を実行可能(例えば、ぐるぐる演出後昇格は、1回目に停止表示された候補画像(候補画像「弱SP」666SKY040)よりも有利な候補画像(候補画像「強SP」666SKY041)が停止表示される等)である。
この特徴によれば、昇格演出の見せ方にバリエーションを持たせることによって遊技興趣を高めることができる。
形態5-6の遊技機は、形態5-1に記載の遊技機であって、
前記第1タイミングにおいて、第1オブジェクト画像(例えば、昇格画像666SKY053が表示等)が前記候補画像に作用して昇格演出が実行され、
前記第2タイミングにおいて、第2オブジェクト画像(例えば、目から放たれる光線666SKY064等)が前記候補画像に作用して昇格演出が実行される。
この特徴によれば、昇格演出の見せ方にバリエーションを持たせることによって遊技興趣を高めることができる。
(特徴部666SKY形態)
(SKY2021-671)形態6-1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能(例えば、大当り等)な遊技機であって、
表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU等)と、を備え、
前記表示手段は、第1候補画像(例えば、候補画像「弱SP」666SKY040等)と第2候補画像(例えば、候補画像「強SP」666SKY041等)とを含む複数種類の候補画像(例えば、演出発展先が書かれた候補画像等)を複数表示可能であり、
前記演出実行手段は、
複数の候補画像のうちいずれかの候補画像を決定表示する決定演出(例えば、ぐるぐる演出等)を実行可能であり、
前記決定演出により前記第1候補画像が決定表示されたときに第1対応演出(例えば、SPリーチA等)を実行可能であり、
前記決定演出により前記第2候補画像が決定表示されたときに第2対応演出(例えば、SPリーチB等)を実行可能であり、
前記第1対応演出または前記第2対応演出を実行する前に、前記決定演出の実行中に候補画像の種類を昇格させる昇格演出(例えば、ぐるぐる演出前昇格、ぐるぐる演出後昇格等)を実行可能であり、
前記決定演出の実行パターンとして、前記昇格演出を実行せずに前記第2候補画像を決定表示する第1パターン(例えば、昇格演出を実行しない「ぐるぐる演出」等)と、前記昇格演出を実行して前記第2候補画像を決定表示する第2パターン(例えば、昇格演出を実行する「ぐるぐる演出」等)と、があり、
前記決定演出が前記第2パターンで実行されるときの方が、前記決定演出が前記第1パターンで実行されるときよりも前記有利状態に制御される期待度が高い(例えば、同じ候補表示でも昇格演出を実行する「ぐるぐる演出」で決定された候補表示の方が大当り期待度が高い等)。
この特徴によれば、決定演出の実行中に昇格演出が実行されることへの期待感を持たせて遊技興趣を高め、さらに、決定演出が第2パターンで実行されることに期待させて遊技興趣を高めることができる。
形態6-2の遊技機は、形態6-1に記載の遊技機であって、
前記昇格演出を実行する場合、該昇格演出の実行前に該昇格演出が実行されることを示唆する特殊画像(例えば、ストック獲得画像666SKY005~666SKY008や、先読み変動中ストック画像666SKY001~666SKY004や、ストック画像666SKY009~666SKY012等)を表示可能である。
この特徴によれば、特殊画像により昇格演出が実行されることへの期待感を高めることができる。
形態6-3の遊技機は、形態6-2に記載の遊技機であって、
一の可変表示において前記昇格演出を複数回実行可能であり、
前記昇格演出が複数回実行される場合の方が、前記昇格演出が1回実行される場合よりも前記有利状態に制御される期待度が高い(例えば、「ぐるぐる演出」の実行パターンは、「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」を含まない「ぐるぐる演出」を実行する第1パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」を含み「ぐるぐる演出後昇格」を含まない「ぐるぐる演出」を実行する第2パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」を含まず「ぐるぐる演出後昇格」を含む「ぐるぐる演出」を実行する第3パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」を含む「ぐるぐる演出」を実行する第4パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」を含まず「ぐるぐる演出後昇格」×2を含む「ぐるぐる演出」を実行する第5パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」×2を含む「ぐるぐる演出」を実行する第6パターンと、の6種類がある。大当り変動パターンによって可変表示が実行される場合、「ぐるぐる演出」実行されるときには、第6パターン>第5パターン>第4パターン>第3パターン>第2パターン>第1パターンの順に実行される割合が高い等)。
この特徴によれば、昇格演出の実行回数に注目させ、遊技興趣を高めることができる。
形態6-4の遊技機は、形態6-3に記載の遊技機であって、
前記決定演出が前記第2パターンで実行されるときの方が、前記決定演出が前記第1パターンで実行されるときよりも有利な内容の前記候補画像が決定表示されやすい(例えば、「ぐるぐる演出後昇格」が実行される程、大当りに期待できる候補表示を決定表示しやすいようになっている等)。
この特徴によれば、決定演出が第2パターンで実行されることへの期待感を高めることができる。
形態6-5の遊技機は、形態6-2に記載の遊技機であって、
前記決定演出が前記第2パターンで実行されるときの方が、前記決定演出が前記第1パターンで実行されるときよりも前記有利状態に制御される期待度が高い予告演出が実行されやすい(例えば、「ぐるぐる演出後昇格」が実行される程、大当りに期待できる候補表示を決定表示しやすいようになっている、候補表示には対応の演出がある等)。
この特徴によれば、決定演出が第2パターンで実行されることへの期待感を高めることができる。
形態6-6の遊技機は、形態6-1に記載の遊技機であって、
前記決定演出により前記第2候補画像が決定表示されたときの方が、前記決定演出により前記第1候補画像が決定表示されたときよりも前記有利状態に制御される期待度が高く(例えば、ターゲット領域666SKY043に、候補画像の「激熱」>「強SP」>「弱SP」>「パワフルゾーン」>「好機」>「ブランク」の順に停止表示される期待度が高い等)、
前記第2パターンで前記決定演出が実行されるときの方が、前記第1パターンで前記決定演出が実行されるときよりも前記第2候補画像が決定表示されやすい(例えば、「ぐるぐる演出後昇格」が実行される程、大当りに期待できる候補表示を決定表示しやすいようになっている等)。
この特徴によれば、第2パターンが実行されるかに注目させ、遊技興趣を高めることができる。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
尚、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。尚、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。尚、可変表示を可変表示、変動と表現する場合がある。
尚、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。尚、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。尚、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動片が垂直位置となることにより、当該可動片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。尚、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。更に、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する後述する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。尚、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。尚、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出球率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ31が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ31は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。尚、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
尚、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「はずれ」となる。尚、本パチンコ遊技機1における「はずれ」には、大当り遊技を経由することなく次回の可変表示から高ベース状態(時短状態)に制御される「時短付きはずれ」が含まれている。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
尚、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組合せて、時短状態は低確/高ベース状態、確変状態は高確/高ベース状態、通常状態は低確/低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
尚、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。尚、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
電源基板17には、電源スイッチ91が接続されており、該電源スイッチ91を操作する(ON状態にする)ことによって、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17から主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。尚、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ31、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
尚、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、はずれ図柄などを停止表示したり、はずれ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。尚、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。表示結果が「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り開放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図9のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図9に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して原点位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図10は、演出制御プロセス処理として、図9のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読み予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読み予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、大当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
尚、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
本遊技機は、遊技機への電源投入後(RAMクリア処理が実行された場合)や、大当り発生後に、低確状態で連続して所定回数(本例では、900回)の可変表示が実行されても次の大当りが発生しなかった場合に、複数種類の時短状態のうち時短状態B(救済時短状態、救済時短ともいう)に制御される場合がある。この救済時短は、長期間に亘り遊技を行ったにもかかわらず大当りが発生しなかった遊技者を救済するため(例えば、遊技への投資金を抑制するため)に設けられているものであり、本例では「遊タイム」と呼ばれる遊技状態である。
本実施の形態では、複数種類の大当りのうち大当りAに制御された場合は、複数種類の時短状態のうち時短状態A(低確/高ベース状態)において110回の可変表示が行われるので、時短状態Aの終了後から救済時短到達までの可変表示回数が残り790回となる一方で、複数種類の大当りのうち大当りBまたは大当りCのいずれかに制御された場合は、確変状態(高確/高ベース状態)において110回の可変表示が行われるので、確変状態の終了後から救済時短到達までの可変表示回数が残り900回となる。また、本実施の形態では、救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態B(低確/高ベース状態)における可変表示回数は1100回である。
本実施の形態では、救済時短到達時の可変表示において、画像表示装置5の画面全体にシャッター画像を表示させることによって、救済時短到達前の可変表示において、背景画像として表示されていた通常状態に対応する第1背景画像の視認性を低下させた後に、背景画像として救済時短に対応する第3背景画像を表示させる。
本実施の形態では、パチンコ遊技機1の遊技盤2における画像表示装置5の左側は、遊技球が流下可能な左遊技領域に形成されており、遊技盤2における画像表示装置5の右側は、遊技球が流下可能な右遊技領域に形成されている。発射装置により弱く打ち出された遊技球は、左遊技領域の第1経路を流下し、発射装置により強く打ち出された遊技球は、右遊技領域の第2経路を流下する。
本実施の形態では、特別可変入賞球装置7には、遊技球の流下方向に沿って第1大入賞口と第2大入賞口とが形成されている。第1大入賞口は、ソレノイドの駆動によって、図示しない大入賞口扉の開閉駆動を行うことによって、遊技球が進入可能な開放状態と遊技球が進入不能な閉鎖状態とに変化可能となっている。第2大入賞口は、ソレノイドの駆動によって、図示しない大入賞口扉の開閉駆動を行うことによって、遊技球が進入可能な開放状態と遊技球が進入不能な閉鎖状態とに変化可能となっている。
更に、第1大入賞口内には、遊技球を検出可能な第1カウントスイッチ069SG023Aが設けられており、第2大入賞口内には、遊技球を検出可能な第2カウントスイッチ069SG023Bが設けられている。
つまり、左遊技領域(第1経路)を流下する遊技球は、一般入賞口10、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口、に入賞可能となっており、右遊技領域(第2経路)を流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が形成する第1大入賞口又は第2大入賞口、に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
尚、本実施の形態におけるスイッチ回路110には、第1カウントスイッチ069SG023Aと第2カウントスイッチ069SG023B及び大当り開始ゲート069SG042に内蔵されている大当り開始スイッチ069SG024が接続されている。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘が配設されている。このため、左遊技領域を流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域を流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
図9に示すように、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左下方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置069SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置069SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器069SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器069SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器069SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器069SG025C、大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器069SG131、大当り遊技状態、高確/高ベース状態(確変状態)、低確/高ベース状態(時短状態)等の遊技球を右遊技領域に向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ069SG132、高確/高ベース状態(確変状態)であるとき点灯する確変ランプ069SG133、高確/高ベース状態(確変状態)と低確/高ベース状態(時短状態)において点灯する時短ランプ069SG134が纏めて配置されている遊技情報表示部が設けられている。尚、右打ちランプ069SG132は、遊技状態が通常状態である場合については、可変表示結果が大当りとなった場合は、該可変表示が停止したタイミングから例外的に点灯する。
図9に示すように、主基板11には、図示しないターミナル基板を介して、パチンコ遊技機1が設置されている遊技場の管理コンピュータ等の外部装置に対して遊技情報(信号)を出力するための情報出力回路が搭載されている。
本実施の形態では、第2大入賞口内には、V入賞口と、該V入賞口よりも下流側にある排出口とが設けられている。また、V入賞口の上流側には可変V入賞球装置(Vフタ)が設けられている。可変V入賞球装置は、ソレノイドによって閉鎖状態と開放状態とに変化する。つまり、第2大入賞口内を流下する遊技球は、可変V入賞球装置が開放状態であるときにV入賞口を通過可能であり、可変V入賞球装置が閉鎖状態であるときにV入賞口を通過できずに排出口に流下するものとする。
図9に示すように、主基板11には、スイッチ回路110を介して、第2大入賞口の下流に備えられたV入賞口を遊技球が通過したことを検出可能なVスイッチ069SG023B1と、排出口を遊技球が通過したことを検出可能な排出スイッチ069SG023B2と、が設けられている。
また、演出制御基板12には、プッシュボタン31Bに内蔵された振動モータ61と、可動体32を動作させるための可動体モータ207とが接続されている。また、ランプ制御基板14には、右打ち操作を促すための右打ちLED069SG031と、第1特別図柄の可変表示中に点灯する第1特図用LED069SG032と、第2特別図柄の可変表示中に点灯する第2特図用LED069SG033と、第1保留記憶数が1~2の場合に点灯する第1保留用LED069SG034Aと、第1保留記憶数が3~4の場合に点灯する第1保留用LED069SG034Bと、第2保留記憶数が1~2の場合に点灯する第2保留用LED069SG035Aと、第2保留記憶数が3~4の場合に点灯する第2保留用LED069SG035Bと、プッシュボタン31Bに内蔵されるボタンLED62と、可動体32に内蔵される可動体LED208と、遊技機用枠3に設けられる枠LED9L1~9L12、9R1~9R12と、が接続されている。
図10(A)は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図10(A)に示すように、本実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1~MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施の形態では各乱数値MR1~MR5をそれぞれ図10(A)に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1~MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の可変表示態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターン判定テーブルなどが記憶されている。
図10(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブルの構成例を示している。特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。特図表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(約1/319.68)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(約1/80.02)。即ち、特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図7に示す第1特図用表示結果判定テーブルや第2特図用表示結果判定テーブルに加えて、図10(C1)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図10(C2)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
尚、本実施の形態のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出球率)が変わらない構成とされているが、設定値に応じて大当りの当選確率(出球率)が変わる構成としてもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図10(C1)及び図10(C2)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図10(C1)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図10(C1)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA~大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施の形態における大当り種別について、図10(D)を用いて説明する。本実施の形態では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において最大で110回の可変表示に亘って時短制御が実行される大当りA、大当りB、大当りCが設けられている。また、これら大当りA、大当りB、大当りCは、大当り遊技状態の1ラウンド目において遊技球が第2大入賞口に入賞した後に、V入賞口に入賞することによって、大当り遊技の終了後において最大で110回の可変表示に亘って確変制御が実行される大当りでもある。
本実施の形態では、可変V入賞球装置(Vフタ)の開放状態には、開放状態となる期間が短いショート開放状態(例えば、0.1秒)と、開放状態となる期間が長いロング開放状態(例えば、15秒)とがある。大当りAは、大当り遊技状態の1ラウンド目において可変V入賞球装置がショート開放状態となり、大当りB及び大当りCは、大当り遊技状態の1ラウンド目において可変V入賞球装置がロング開放状態となるものとする。
「大当りA」による大当り遊技状態は、1ラウンド目に第2大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させるとともに、2ラウンド目~6ラウンド目に第1大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させる通常開放大当りである。また、「大当りA」では、1ラウンド目に可変V入賞球装置がショート開放状態となることにより、遊技球をV入賞口に入賞させることは極めて困難であり、確変制御が実行されることが期待できないので、実質的な通常大当りとなる。
「大当りB」による大当り遊技状態は、1ラウンド目に第2大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させるとともに、2ラウンド目~6ラウンド目に第1大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させる通常開放大当りである。また、「大当りB」では、1ラウンド目に可変V入賞球装置がロング開放状態となることにより、遊技球をV入賞口に入賞させることは極めて容易であり、確変制御が実行されることが期待できるので、実質的な確変大当りとなる。
「大当りC」による大当り遊技状態は、1ラウンド目に第2大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させるとともに、2ラウンド目~10ラウンド目に第1大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させる通常開放大当りである。また、「大当りC」では、1ラウンド目に可変V入賞球装置がロング開放状態となることにより、遊技球をV入賞口に入賞させることは極めて容易であり、確変制御が実行されることが期待できるので、実質的な確変大当りとなる。
尚、本実施の形態においては、大当り種別として大当りA~大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図10(C1)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~149までが大当りAに割り当てられており、150~299までが大当りBに割り当てられている。一方で、図10(C2)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~99までが大当りBに割り当てられており、100~299までが大当りCに割り当てられている。
つまり、本実施の形態では、変動特図が第1特別図柄である場合は、50%の割合で大当り遊技状態の1ラウンド目に遊技球がV入賞口に入賞しやすい状態となることによって、大当り遊技終了後に確変制御と時短制御との両方が実施される。更に、変動特図が第2特別図柄である場合は、100%の確率で大当り遊技状態の1ラウンド目に遊技球がV入賞口に入賞しやすい状態となることによって、大当り遊技終了後に確変制御と時短制御との両方が実施される。
本例では、大当りAとなった場合であっても、Vフタがショート開放状態となったときにV入賞させることは可能であるものの極めて希有であるので、大当りAとなった場合には、V入賞せず確変制御が実行されないものとして説明する。また、大当りBおよび大当りCとなった場合であっても、Vフタがロング開放状態となったときにV入賞させられないことはあり得るものの極めて希有であるので、大当りBおよび大当りCとなった場合には、V入賞し確変制御が実行されるものとして説明する。
尚、本実施の形態では、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本実施の形態では、例えば、第2特別図柄用の大当り種別として、大当り遊技状態の終了後に110回の確変制御及び時短制御が実行可能な大当りB、Cを有する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大当り遊技状態の終了後に時短制御が1009回(確変状態:110回+時短状態A:899回)行われる大当りD等を設けてもよく、このようにすることで、ほぼ次回大当り濃厚であるため興趣向上するとともに、大当りDの終了後、110回の確変状態において大当りが発生せずに確変制御が終了した場合でも、時短状態A(低確/高ベース状態)で大当りが発生せずに899回の可変表示を実行した後、通常状態で1回の可変表示を実行するだけでさらに後述する時短状態B(救済時短状態)に制御されるため、興趣が向上する。
(時短回数)
図11は、移行契機毎の時短回数を説明するための説明図である。図11に示すように、本例では、大当りAが発生して確変領域に遊技球が入賞しなかった場合に、(1)時短制御が110回行われ、且つ、(2)低確制御が110回行われる時短状態A(本例では、時短回数110回のバトルラッシュ(BATTLE RUSH)に制御される。また、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域に遊技球が入賞した場合に、(1)時短制御が110回行われ、且つ、(2)確変制御が110回行われる確変状態(本例では、時短回数110回の極バトルラッシュ(極・BATTLE RUSH))に制御される。また、低確状態で大当りに制御されることなく900回の可変表示を行った場合に、(1)時短制御が1100回行われ、且つ、(2)低確制御が1100回行われる時短状態B(本例では、時短回数1100回の遊・1100バトルラッシュ(遊・1100 BATTLE RUSH))に制御される。ただし、時短状態Bの終了後に、低確状態で大当りに制御されることなく再び900回の変動を行った場合であっても、これに基づいて再び時短状態Bに制御されることはない。
尚、通常状態において時短付きはずれ図柄が停止表示された場合に、(1)時短制御が1100回行われ、且つ、(2)低確制御が1100回行われる時短状態B(本例では、時短回数1100回の遊・1100バトルラッシュ)に制御されるようにしてもよい。この場合、高ベース状態(確変状態、時短状態)において時短付きはずれ図柄が停止表示されても遊技状態の移行制御は行われない(時短回数1100回の時短状態に制御しない)ものである。これは、遊技者の救済度合を低下させないためである。例えば、仮に、大当りとなりやすい確変状態に制御されているときに時短付きはずれ図柄が停止表示されることにもとづいて、時短回数1100回の時短状態に制御し直す構成とした場合には、遊技者にとって有利な状態から不利な状態へ制御することとなるため、好ましくない。そこで、時短付きはずれ図柄が停止表示された際に制御されていた遊技状態が通常状態である場合にのみ、時短回数1100回の時短状態に制御するよう構成すればよい。
尚、救済時短到達率とは、救済時短を経由した時短状態に制御される割合である。救済時短を経由した時短状態は、大当り遊技状態に制御されることなくn回(本例では900回)の可変表示を行うことにより制御されるものであるから、救済時短到達率Kは、以下のようにして算出できる。
K={(1-ML)^n}×100
(K=救済時短到達率、ML=大当り確率、n=可変表示回数)
具体的には、例えば、本実施の形態における大当り確率MLが約1/319であれば救済時短到達率Kは5.9%となる。尚、設定値の設定が可能な遊技機の場合、大当り確率が低い設定値である程、救済時短到達率が高くなるようにすれば、大当り確率が低い設定値であっても遊技者を救済することができる。
(変動パターン)
図12~図15は、本実施の形態における変動パターン判定テーブルの具体例を示す説明図である。
図12は、(A)は通常状態における保留記憶数が0~2の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルの具体例、(B)は保留記憶数が3の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルの具体例、(C)保留記憶数が0~3の場合の大当り用の変動パターン判定テーブルの具体例を示している。
図12(A)に示すように、保留記憶数が0~2の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルでは、非リーチBに97個の判定値が割り当てられており、SPリーチAに2個の判定値が割り当てられ、SPリーチBに1個の判定値が割り当てられている。また、図12(B)に示すように、保留記憶数が3の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルでは、短縮非リーチBに97個の判定値が割り当てられており、SPリーチAに2個の判定値が割り当てられており、SPリーチBに1個の判定値が割り当てられている。
一方、図12(C)に示すように、保留記憶数が0~3の場合の大当り用の変動パターン判定テーブルでは、SP非経由Bに10個の判定値が割り当てられており、SPリーチAに40個の判定値が割り当てられ、SPリーチBに50個の判定値が割り当てられている。
また、図13は、(A)は確変状態における保留記憶数が0の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルの具体例、(B)は保留記憶数が1~3の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルの具体例、(C)保留記憶数が0~3の場合の大当り用の変動パターン判定テーブルの具体例を示している。
図13(A)に示すように、保留記憶数が0の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルでは、非リーチAに95個の判定値が割り当てられており、SPリーチCに2個の判定値が割り当てられ、SPリーチDに3個の判定値が割り当てられている。また、図13(B)に示すように、保留記憶数が1~3の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルでは、短縮非リーチAに85個の判定値が割り当てられており、非リーチAに10個の判定値が割り当てられており、SPリーチCに2個の判定値が割り当てられており、SPリーチDに3個の判定値が割り当てられている。
一方、図13(C)に示すように、保留記憶数が0の場合の大当り用の変動パターン判定テーブルでは、SP非経由Aに5個の判定値が割り当てられており、SPリーチCに80個の判定値が割り当てられ、SPリーチDに15個の判定値が割り当てられている。
また、図14は、(A)は時短状態Aにおける保留記憶数が0の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルの具体例、(B)は保留記憶数が1~3の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルの具体例、(C)保留記憶数が0~3の場合の大当り用の変動パターン判定テーブルの具体例を示している。
図14(A)に示すように、保留記憶数が0の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルでは、非リーチAに95個の判定値が割り当てられており、SPリーチEに5個の判定値が割り当てられている。また、図14(B)に示すように、保留記憶数が1~3の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルでは、短縮非リーチAに90個の判定値が割り当てられており、非リーチAに5個の判定値が割り当てられており、SPリーチEに5個の判定値が割り当てられている。
一方、図14(C)に示すように、保留記憶数が0~3の場合の大当り用の変動パターン判定テーブルでは、SP非経由Aに5個の判定値が割り当てられており、SPリーチEに95個の判定値が割り当てられている。
また、図15は、(A)は時短状態B(救済時短状態)における保留記憶数が0の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルの具体例、(B)は保留記憶数が1~3の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルの具体例、(C)保留記憶数が0~3の場合の大当り用の変動パターン判定テーブルの具体例を示している。
図15(A)に示すように、保留記憶数が0の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルでは、非リーチAに97個の判定値が割り当てられており、SPリーチDに3個の判定値が割り当てられている。また、図15(B)に示すように、保留記憶数が1~3の場合のはずれ用の変動パターン判定テーブルでは、超短縮非リーチに97個の判定値が割り当てられており、SPリーチDに3個の判定値が割り当てられている。
一方、図15(C)に示すように、保留記憶数が0~3の場合の大当り用の変動パターン判定テーブルでは、SPリーチDに100個の判定値が割り当てられている。
図13(A)(B)に示すように、確変状態において保留記憶数が0の場合に決定可能なはずれ用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約8.2秒{((7s×95)+(40s×2)+(25s×3))÷100=8.2}、保留記憶数が1~3の場合に決定可能なはずれ用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約4.8秒{((3s×85)+(7s×10)+(40s×2)+(25s×3))÷100=4.8}である。
ここで、確変状態が開始され1回目の可変表示は保留記憶数が0であり、2~110回の可変表示は保留記憶数が1~3となると仮定すると、確変状態において決定可能なはずれ用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約4.83秒{(8.2+(4.8×109))÷110=4.83}となる。
また、図13(C)に示すように、確変状態において保留記憶数が0~3の場合に決定可能な大当り用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約51.1秒{((22s×5)+(55s×80)+(40s×15))÷100=51.1}であるため、確変状態において決定可能な大当り用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約51.1秒である。
図14(A)(B)に示すように、時短状態Aにおいて保留記憶数が0の場合に決定可能なはずれ用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約9.15秒{((7s×95)+(50s×5))÷100=9.15}、保留記憶数が1~3の場合に決定可能なはずれ用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約5.55秒{((3s×90)+(7s×5)+(50s×5))÷100=5.55}である。
ここで、時短状態Aが開始され1回目の可変表示は保留記憶数が0であり、2~110回の可変表示は保留記憶数が1~3となると仮定すると、時短状態Aにおいて決定可能なはずれ用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約5.58秒{(9.15+(5.55×109))÷110=5.58}となる。
また、図14(C)に示すように、時短状態Aにおいて保留記憶数が0~3の場合に決定可能な大当り用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約62.8秒{((22s×5)+(55s×95))÷100=62.85}である。
図15(A)(B)に示すように、時短状態Bにおいて保留記憶数が0の場合に決定可能なはずれ用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約7.54秒{((7s×97)+(25s×3))÷100=7.54}、保留記憶数が1~3の場合に決定可能なはずれ用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約2.205秒{((1.5s×97)+(25s×3))÷100=2.205}である。
ここで、時短状態Bが開始され1回目の可変表示は保留記憶数が0であり、2~1100回の可変表示は保留記憶数が1~3となると仮定すると、時短状態Bにおいて決定可能なはずれ用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約2.2秒{(7.54+(2.205×1099))÷1100=2.20985}となる。
また、図15(C)に示すように、時短状態Bにおいて保留記憶数が0~3の場合に決定可能な大当り用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約40秒であるため、時短状態Bにおいて決定可能な大当り用の変動パターンの可変表示時間の平均時間は約40秒である。
このように、保留記憶数が0の場合に決定可能なはずれ用変動パターン数は、確変状態は3つ、時短状態Aは2つ、時短状態Bは2つであり、保留記憶数が1~3の場合に決定可能なはずれ用変動パターン数は、確変状態は4つ、時短状態Aは3つ、時短状態Bは2つである。
また、決定可能なはずれ用変動パターンの可変表示時間の平均時間は、確変状態は4.83秒、時短状態Aは5.58秒、時短状態Bは2.2秒である。
また、保留記憶数が0~3の場合に決定可能な大当り用変動パターン数は、確変状態は3つ、時短状態Aは2つ、時短状態Bは1つである。
また、決定可能な大当り用変動パターンの可変表示時間の平均時間は、確変状態は51.1秒、時短状態Aは62.8秒、時短状態Bは40秒である。
すなわち、決定可能なはずれ用変動パターンの種別数は、確変状態、時短状態A、時短状態Bの順に少なくなり(確変状態>時短状態A>時短状態B)、決定可能なはずれ用変動パターンの可変表示時間の平均時間は、確変状態、時短状態A、時短状態Bの順に短くなる(確変状態>時短状態A>時短状態B)。
また、決定可能な大当り用変動パターンの種別は、確変状態、時短状態A、時短状態Bの順に少なくなり(確変状態>時短状態A>時短状態B)、決定可能な大当り用変動パターンの可変表示時間の平均時間は、確変状態、時短状態A、時短状態Bの順に短くなる(確変状態>時短状態A>時短状態B)。このように、時短状態Bは、確変状態や時短状態Aに比べて、変動パターン種別が少ないとともに、1の可変表示期間が短い。つまり、単調で効率が良い可変表示が行われる。
尚、決定可能なはずれ用変動パターンの種別数や大当り用変動パターンの種別数は、確変状態の方が時短状態Aよりも多い形態を例示したが、時短状態Aの方が確変状態よりも多くてもよいし、確変状態と時短状態Aとで同じであってもよい。
また、図12~図15に示す各種変動パターン判定テーブルは、第1特別図柄と第2特別図柄とで共通に用いられるものである。特に時短状態Bにおいては、図15に示す変動パターン判定テーブルが第1特別図柄と第2特別図柄とで共通に用いられることで、時短状態Bにおいて第1始動入賞が発生した場合でも、確変状態や時短状態Aに比べて決定可能な変動パターン種別数が少なく、可変表示時間の平均時間が短いため、単調で効率が良い可変表示が行われる。
尚、第1特別図柄と第2特別図柄とで異なる変動パターン判定テーブルが用いられるようにしてもよい。
尚、「大当りA」による大当り遊技状態においてV入賞が発生した場合は、「大当りB」や「大当りC」と同様に、大当り遊技状態の終了後に確変制御及び時短制御が実行される確変状態に制御されるため、変動パターンについては、図13に示す変動パターン判定テーブルを用いて決定される。また、「大当りB」や「大当りC」による大当り遊技状態においてV入賞が発生しなかった場合は、「大当りA」と同様に、大当り遊技状態の終了後に時短制御のみが実行される時短状態Aに制御されるため、変動パターンについては、図14に示す変動パターン判定テーブルを用いて決定される。つまり、変動パターン判定テーブルは、大当り種別に応じた変動パターン判定テーブルが用いられるわけではなく、大当り遊技状態においてイレギュラーな状態が発生することがあるため、大当り遊技状態の終了後の状態に紐づいた変動パターン判定テーブルが用いられる。
つまり、有利状態(例えば、大当り遊技状態)において特定領域(例えば、V入賞口など)を遊技球が通過したことに基づいて該大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御可能な遊技機において、V入賞が可能な大当り遊技状態においてV入賞が発生した場合は該大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される一方で、V入賞が可能な大当り遊技状態でV入賞が発生しなかった場合は該大当り遊技状態の終了後に第1時短状態に制御され、V入賞が困難な大当り遊技状態においてV入賞が発生しなかった場合は該大当り遊技状態の終了後に第2時短状態に制御されるものにおいて、第1時短状態と第2時短状態とは共通の時短状態であって、第1時短状態と第2時短状態とにおける1の可変表示期間は、本実施の形態の時短状態Bにおける1の可変表示期間よりも短いことが好ましい。
(リーチを伴わない変動パターン)
本実施の形態において、リーチを伴わない変動パターン(「短縮非リーチA、短縮非リーチB」、「超短縮非リーチ」、「非リーチA、非リーチB」、「SP非経由A、SP非経由B」)とは、可変表示が開始された後にリーチが成立せずに可変表示結果が「はずれ」または「大当り」となることを示す飾り図柄の組合せが停止表示される変動パターンである。「短縮非リーチA、短縮非リーチB」、「超短縮非リーチ」、「非リーチA、非リーチB」、「SP非経由A、SP非経由B」をまとめて単に「非リーチ」または「非リーチ変動パターン」ともいう。尚、「SP非経由A、SP非経由B」は、リーチやSPリーチが成立せずに大当りとなる大当り用の非リーチ変動パターンである。
本実施の形態において、リーチを伴わない変動パターンのうち、「非リーチA」の変動パターンと判定された場合の可変表示期間は7000msであり、「SP非経由A」の変動パターンと判定された場合の可変表示期間は7000+15000msであり、「非リーチB」の変動パターンと判定された場合の可変表示期間は12000msであり、「SP非経由B」の変動パターンと判定された場合の可変表示期間は12000+15000msであり、「短縮非リーチA」の変動パターンと判定された場合の可変表示期間は3000msであり、「短縮非リーチB」の変動パターンと判定された場合の可変表示期間は5000msであり、「超短縮非リーチ」の変動パターンと判定された場合の可変表示期間は1500msである。このうち「超短縮非リーチ」の変動パターンは、時短状態Bでのみ決定可能な変動パターンであり、時短制御が実行される他の遊技状態(時短状態A、確変状態)に制御されているときに決定される何れの変動パターンよりも可変表示期間が短い。
(スーパーリーチを伴う変動パターン)
本実施の形態において、スーパーリーチを伴う変動パターン(「SPリーチA」、「SPリーチB」、「SPリーチC」、「SPリーチD」、「SPリーチE」)では、リーチ状態が成立した後に、SPリーチ演出として、味方キャラクタと敵キャラクタとがじゃんけんを行うことにより大当りに当選しているか否かを報知するじゃんけん演出(SPリーチA)や、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行うことにより大当りに当選しているか否かを報知するバトル演出(SPリーチB~E)が実行され、じゃんけん演出やバトル演出の終了後に最終表示結果が確定停止される。ここで、最終表示結果が「はずれ」となる場合には、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する演出(敗北演出)が実行される。一方、最終表示結果が「大当り」となる場合には、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出(勝利演出)が実行されるか、又は、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する演出(敗北演出)が実行された後に、味方キャラクタが敵キャラクタに復活勝利する演出(復活演出)が実行される。
尚、「リーチを伴わない変動パターン」とは、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様とならずに可変表示結果が表示される変動パターンである。尚、後述する「リーチ予告」のようなリーチ煽りがあっても、最終的にリーチ態様とならずに可変表示結果が表示される変動パターンを含む。また、「スーパーリーチを伴う変動パターン」とは、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となった後、リーチ演出が発展してSPリーチ演出が実行されてから表示結果が表示される変動パターンである。
また、スーパーリーチ大当り変動パターン(SPリーチA~E)は、飾り図柄の可変表示が実行される可変表示パートと、可変表示パートの勝利演出及び復活演出の終了後に、大当り遊技状態において付与される予定出球数を特定可能に報知する事後演出パートと、が含まれる。
可変表示パートの可変表示期間は、SPリーチAは45000ms、SPリーチBは80000ms、SPリーチCは40000ms、SPリーチDは25000ms、SPリーチEは50000msであり、SPリーチA~Eの種別ごとに異なっている。一方、事後演出パートの実行期間は、SPリーチA~Eで共通の15000msとなっている。本実施の形態では、事後演出パートは、可変表示期間における所定期間(例えば、15000ms)が割り当てられているが、SPリーチの種別に応じて所定期間が異なるようにしてもよい。また、大当り遊技状態におけるファンファーレ期間などを事後演出パートに割り当ててもよい。
尚、本実施の形態では、リーチを伴う変動パターンは全てスーパーリーチ変動パターンとされ、ノーマルリーチ変動パターンが設定されていない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ノーマルリーチ変動パターンが設定されていてもよい。
(メイン制御コマンド)
図16(A)は、本実施の形態におけるメイン制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。メイン制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図16(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図16(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8C00Hは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図16(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか(「時短付きはずれ」であるか)の決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当りとなる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図16(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8FXXHは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の可変表示の停止(確定)と、次の可変表示を開始するまでの図柄確定期間を指定する図柄確定指定コマンドである。
図柄確定指定コマンドでは、例えば、図16(C)に示すように、コマンド8F00Hは、特別図柄の変動を終了して図柄確定期間が0.5秒となる図柄確定A指定コマンドである。コマンド8F01Hは、特別図柄の変動を終了して図柄確定期間が20秒となる図柄確定B指定コマンドである。
本実施の形態では、(i)RAMクリア処理が実行された後に救済時短に到達した場合と、(ii)大当り後、900回の可変表示で救済時短に到達した場合とで、救済時短到達変動において異なるEXTデータが設定された図柄確定指定コマンドが送信される。具体的には、(i)RAMクリア処理が実行された後に救済時短に到達した場合には、救済時短到達変動において図柄確定期間が0.5秒となる図柄確定A指定コマンドが送信される。また、(ii)大当り後、900回の可変表示で救済時短に到達した場合には、救済時短到達変動において図柄確定期間が20秒となる図柄確定B指定コマンドが送信される。
コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えば、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンドE1XXHは、救済時短を除いた時短状態(時短状態A)における残り時短制御回数を通知する残り時短回数通知コマンドである。コマンドE2XXHは、確変状態における残り確変制御回数を通知する残り確変回数通知コマンドである。
コマンドF100Hは、右打ちLED069SG031の点灯を通知する右打ちLED点灯通知コマンドである。コマンドF101Hは、右打ちLED069SG031の消灯を通知する右打ちLED消灯通知コマンドである。
コマンド91XXHは、復旧時救済時短回数指定コマンドであり、電源復旧時に救済時短カウンタの値を16進数に変換して指定する演出制御コマンドである。復旧時救済時短回数指定コマンドでは、例えば、図16(D)に示すように、電源復旧時の救済時短カウンタの値(4桁の値)の各位(1桁目、2桁目、3桁目、4桁目)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
復旧時救済時短回数指定コマンドでは、例えば、図16(D)に示すように、コマンド9100H~コマンド910FHは、救済時短回数の値の1桁目を指定する復旧時救済時短回数指定1コマンドである。コマンド9110H~コマンド911FHは、救済時短回数の値の2桁目を指定する復旧時救済時短回数指定2コマンドである。コマンド9130H~コマンド913FHは、救済時短回数の値の3桁目を指定する復旧時救済時短回数指定3コマンドである。コマンド9140H~コマンド914FHは、救済時短回数の値の4桁目を指定する復旧時救済時短回数指定4コマンドである。
コマンド94XXHは、救済時短回数指定コマンドであり、救済時短となるまでの残りの可変表示回数(126回以下の回数)を指定する演出制御コマンドである。救済時短回数指定コマンドでは、例えば、図16(E)に示すように、救済時短となるまでの残りの可変表示回数(126回以下の回数)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
救済時短回数指定コマンドでは、例えば、図16(E)に示すように、コマンド9400Hは、救済時短に到達していることを指定する救済時短回数A指定コマンドである。コマンド9401Hは、救済時短に到達するまで残り1~125回であることを指定する救済時短回数B指定コマンドである。コマンド947EHは、救済時短に到達するまで残り126回であることを指定する救済時短回数C指定コマンドである。コマンド947FHは、救済時短に到達するまで残り127回以上であることを指定する救済時短回数D指定コマンドである。
コマンド96XXHは、救済時短回数2指定コマンドであり、救済時短となるまでの残りの可変表示回数(100回単位の回数)を指定する演出制御コマンドである。救済時短回数2指定コマンドでは、例えば、救済時短回数2指定コマンドのEXTデータに救済時短となるまでの残りの可変表示回数(100回単位の回数)に応じた値がセットされる。例えば、救済時短となるまでの残りの可変表示回数が100回である場合には、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9601Hが送信され、残りの可変表示回数が700回である場合には、救済時短回数1指定コマンドとしてコマンド9607Hが送信される。コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する客待ちデモ表示指定コマンドである。
(遊技制御メイン処理)
図17は、本実施の形態における遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。本例において、ステップS1~S7の処理、ステップS8~S9の処理、およびステップS10~S12の処理は、図4で示したそれらの処理と同様である。
本例では、ステップS7において電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短となるまでの残りの可変表示回数をカウントするための救済時短回数カウンタの値を確認し、現在の救済時短回数カウンタの値を16進数に変換した値をセットして復旧時救済時短回数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ069SGS0013)。
次いで、CPU103は、現在の救済時短回数カウンタの値に応じた値をセットして救済時短回数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ069SGS0014)。例えば、現在の救済時短回数カウンタの値が1~125回である場合には、CPU103は、救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9401Hを送信する制御を行う。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行されず復旧処理が実行された場合には、救済時短回数指定コマンドが送信されて、現在の救済時短までの残りの可変表示回数が通知される。
尚、本例では、電断復旧時に、復旧時のコマンドとは別に、復旧時救済時短回数指定コマンド及び救済時短回数指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ステップS7で送信される復旧時のコマンド(例えば、電源投入指定コマンド)のEXTデータに、救済時短となるまでの残り回数に応じた値をセットして送信するように構成してもよい。
また、ステップS3においてRAMクリアが要求されたとき、ステップS4においてバックアップデータがない場合、ステップS5においてバックアップRAMに異常があったときに、ステップS8の初期化処理において、救済時短回数カウンタの領域も含めた領域にクリア処理を実行する。
また、ステップS9において初期化を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短回数カウンタに「900」をセットする(ステップ069SGS0015)。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された場合には、救済時短回数カウンタに「900」がセットされる。すなわち、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された後、900回の可変表示を実行しても大当りが発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態Bに制御されることになる。尚、本例では、ステップS9において送信する初期化を指示する演出制御コマンドと、救済時短回数カウンタにセットされる初期値(「900」)とが対応しているため、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドの送信にもとづいて、救済時短回数カウンタにセットする初期値を特定可能でもある。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタの値(本例では「900」となっている)を確認し、現在の救済時短回数カウンタの値を16進数に変換した値をセットして復旧時救済時短回数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ069SGS0016)。
このように、救済時短回数カウンタの設定は、遊技の進行処理であるタイマ割込み処理が実行される前に実行されることで、救済時短回数カウンタの設定前に可変表示が開始されること等ないため、救済時短までの回数の管理を確実に行うことができる。
尚、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行されたときに救済時短回数カウンタに「900」をセットして初期設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、RAMクリア処理が実行されたときに救済時短回数カウンタの初期設定を行わないように構成してもよい。そのように構成すれば、前日の救済時短回数カウンタの値の続きの状態から遊技を開始できるので、救済時短となるまでの投資額を減らすことができ、遊技者にとって不利にならないように構成することができる。
また、上記のように構成する場合、クリアスイッチのオンを検出(ステップS3;Yes)してRAMクリア処理が実行されたときにのみ救済時短回数カウンタの初期設定を行わないように構成し、RAM異常を検出(ステップS4,S5;No)してRAMクリア処理が実行されたときには、救済時短回数カウンタの初期設定を行うように構成してもよい。
(時短フラグ、確変フラグ)
本実施の形態では、時短状態に制御されるためのいずれかの条件が成立した場合に、時短フラグをセット可能である。時短フラグには、時短フラグAと、時短フラグBとがある。尚、以下の説明において、フラグを消去(又はクリア)することを、フラグをリセットすると記載する場合がある。
時短フラグAは、大当りA経由の時短状態Aに制御されているときにセットされている。この時短フラグAは、大当りAの大当り遊技状態が終了するときにセットされ、時短状態Aが終了するとき(時短状態A中に大当りとなったタイミング、110回の時短制御が終了して通常状態に制御されたタイミング)で消去される。
時短フラグBは、救済時短経由で制御された時短状態Bに制御されているときにセットされている。この時短フラグBは、RAMクリアから表示結果が大当り図柄とならない900回の可変表示が実行されたとき、又は、大当り遊技状態終了後に低確状態で表示結果が大当り図柄とならない900回の可変表示が実行されたときにセットされ、時短状態Bが終了するとき(時短状態B中に大当りとなったタイミング、1100回の時短制御が終了して通常状態に制御されたタイミング等)で消去される。
確変フラグは、確変状態に制御されているときにセットされている。本実施の形態では、大当り遊技の1ラウンド目にV入賞した場合に、当該大当り遊技が終了するときに、遊技状態が確変状態に制御されることに伴い確変フラグがセットされるものとする。この確変フラグは、確変状態が終了するタイミング(確変状態中に大当りとなったタイミング、110回目の確変制御が実行されて通常状態に制御されるタイミング等)で消去される。例えば、確変フラグは、後述する図19のステップ069SGS69AでYESと判定された場合に、当該可変表示が確変状態に制御されてから110回目であることに基づいて消去される。
(特別図柄通常処理)
図18および図19は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップ069SGS51)。具体的には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ069SGS52)。具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ069SGS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ069SGS54)。
本実施の形態では、ステップ069SGS52~S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の可変表示に対して、第2特別図柄の可変表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の可変表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の可変表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
尚、本例で示した態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口および第2始動入賞口に遊技球が入賞した順に第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示を実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ069SGS55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ069SGS56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ069SGS57)。尚、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から当り判定用乱数を読み出し(ステップ069SGS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ069SGS62)。尚、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値と当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。この場合、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされていなければ(低確率状態であれば)、低確率用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。また、CPU103は、確変フラグがセットされていれば(高確率状態であれば)、高確率用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。CPU103は、当り判定用乱数の値がいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。
大当りとすることに決定した場合には(ステップ069SGS63;Yes)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップ069SGS64)そして、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(大当りA、大当りB、大当りC)を大当りの種別に決定する(ステップ069SGS65)。尚、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。そして、ステップ069SGS70に移行する。一方、大当りとすることに決定しなかった場合には(ステップ069SGS63;No)、ステップ069SGS66に移行する。
本例では、特別図柄通常処理を行うことにより、可変表示結果(大当り、はずれ)にかかわらず救済時短に制御するための救済時短条件(救済時短回数カウンタの値を減算して「0」となること)が発生し得る構成となっている。本例では、大当りAとなったことにもとづいて時短状態Aに、所定回数(本例では、900回)の可変表示を終了しても次の大当りが発生しなかったことにもとづいて時短状態Bに制御されるようになっているが、救済時短条件が成立した可変表示の可変表示結果が大当りとなる場合が想定される。そこで、救済時短条件が成立した可変表示の可変表示結果が大当りとなる場合には、大当りとなることにもとづく時短状態Aに制御するよう構成されている。
次いで、CPU103は、時短状態中の可変表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ069SGS66)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU103は、時短回数カウンタの値を1減算し(ステップ069SGS67)、減算後の時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ069SGS68)。減算後の時短回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、可変表示終了時に時短状態を終了することを示す時短終了フラグをセットする(ステップ069SGS69)。
尚、本例では、ステップ069SGS71以降の救済時短までの可変表示回数のカウント処理の前にステップ069SGS66~069SGSS69を実行して時短回数カウンタの減算処理を行う場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、ステップ069SGS71以降の救済時短までの可変表示回数のカウント処理を実行した後に時短回数カウンタの減算処理を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、救済時短となる可変表示である場合には、時短回数カウンタに「110」をセット(ステップ069SGS172参照)した後に減算処理を実行してしまうと時短回数カウンタの値が1余分に減算されてしまうことから、救済時短となる可変表示では減算処理の後に再び時短回数カウンタの値を1加算するように構成してもよい。また、あらかじめ時短回数カウンタに1多い「111」をセットするように構成してもよい。
次いで、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ069SGS69A)。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、ステップ069SGS84に移行する。本例では、ステップ069SGS69Aの処理が実行されることによって、確変状態中である場合には、ステップ069SGS70以降の処理(特にステップ069SGSS71の処理)を行わないので、遊技状態が確変状態であるとき(本例では、極・バトルラッシュ中)に可変表示が実行されても、救済時短回数カウンタの値が減算されない。確変フラグがセットされていなければ(すなわち、非確変状態であれば)、ステップ069SGSS70に移行する。
尚、本実施の形態では、確変フラグがセットされている場合に、ステップ069SGSS70以降の処理が実行されることなく、ステップ069SGS84に移行する構成としているが、このような形態に限らず、確変フラグがセットされている場合に、ステップ069SGSS70に移行するものの、ステップ069SGSS71の処理は実行されないようにしてもよい。すなわち、救済時短回数カウンタの値は更新されないものの、更新されていない救済時短回数カウンタの値に対応した救済時短回数指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドが送信されるようにしてもよい。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップ069SGS70;Yes)。救済時短回数カウンタの値が0である場合には(ステップ069SGS70;Yes)、ステップ069SGS84へ移行する。この時点で救済時短回数カウンタの値が0である場合とは、既に救済時短経由の時短状態(時短状態B)に制御された後のタイミング(時短状態Bに制御されているか、または時短状態Bにおいて1100回の変動を行った後に通常状態に制御されているタイミング)であり、救済時短回数カウンタに900がセットされる契機である大当りが発生していない状態である。また、救済時短回数カウンタの値が0でない場合には(ステップ069SGS70;No)、救済時短回数カウンタの値を1減算する(ステップ069SGS71)。また、本例では、ステップ069SGS71の処理が実行されることによって、第1特別図柄の可変表示が実行される場合であるか第2特別図柄の可変表示が実行される場合であるかに関係なく、一律に救済時短回数カウンタの値が更新される。
次いで、CPU103は、減算後の救済時短回数カウンタの値が127以上であるか否かを確認する(ステップ069SGS72)。減算後の救済時短回数カウンタの値が126以下であれば(ステップ069SGS72;No)、CPU103は、救済時短回数カウンタの値に応じた値をEXTデータにセットして、救済時短回数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ069SGS73)。例えば、救済時短回数カウンタの値が1である場合には、CPU103は、救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9401Hを送信する制御を行う。また、救済時短回数カウンタの値が126である場合には、CPU103は、救済時短回数指定コマンドとしてコマンド947EHを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ069SGS74)。減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっていなければ、ステップ069SGS84に移行する。減算後の救済時短回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、救済時短が発生したことにもとづき変動終了時に時短状態Bに制御することを示す救済時短決定フラグをセットする(ステップ069SGS75)。そして、ステップ069SGS84に移行する。
一方、減算後の救済時短回数カウンタの値が127以上であれば(ステップ069SGS72;Yes)、CPU103は、EXTデータとして一律に7FHをセットして、救済時短回数指定コマンドとしてコマンド957FHを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ069SGS76)。次いで、CPU103は、救済時短までの残りの可変表示回数が100回単位の回数(本例では、100回、200回、300回、400回、500回、600回、700回、又は800回)となっているか否かを確認する(ステップ069SGS77)。尚、救済時短までの残りの可変表示回数が100回単位の回数となっているか否かは、救済時短回数カウンタの値を確認することにより判定できる。救済時短までの残りの可変表示回数が100回単位の回数となっていれば、CPU103は、救済時短回数カウンタの値に応じた値をEXTデータにセットして、救済時短回数2指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ069SGS78)。例えば、救済時短回数カウンタの値が100である場合には、CPU103は、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9601Hを送信する制御を行う。また、救済時短回数カウンタの値が800である場合には、CPU103は、救済時短回数2指定コマンドとしてコマンド9608Hを送信する制御を行う。そして、ステップ069SGS84に移行する。
尚、本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)側で救済時短までの残り可変表示回数をカウントし、救済時短回数指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、演出制御用CPU120側で救済時短までの残り可変表示回数をカウントして後述する煽り演出やカウントダウン演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、救済時短となったタイミングで救済時短回数カウンタの設定(「900」をセット)も行い、救済時短を連続して発生可能に構成する場合、1回目に救済時短となったときのみ救済時短回数指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信するように構成し、2回目以降に救済時短となったときには救済時短回数指定コマンドや救済時短回数2指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
次いで、CPU103は、大当り種別の決定結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ069SGS84)。この場合、例えば、大当りAとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「2」と決定し、大当りBとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「3」と決定し、大当りCとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「7」と決定し、はずれとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「-」と決定する。また、CPU103は、決定した特別図柄の停止図柄をRAM102に設けられた停止図柄記憶領域に記憶させる(ステップ069SGS85)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ069SGS86)。
(特別図柄停止処理)
図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、図柄確定期間タイマの値を1減算し(ステップ069SGS131)、減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ069SGS132)。
減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていなければ(すなわち、まだ第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していなければ)、特別図柄停止処理を終了する。減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていれば(すなわち、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していれば)、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ069SGS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、時短フラグA、時短フラグB、救済時短決定フラグ、時短状態中の可変表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする(ステップ069SGS134)。
次いで、CPU103は、救済時短回数カウンタに「900」をセットする(ステップ069SGS135)。従って、本例では、大当りを契機として救済時短回数カウンタに「900」がセットされ、大当り遊技終了後に低確状態において900回の可変表示を実行しても次の大当りが発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態Bに制御されることになる。
尚、本例では、ステップ069SGS135の処理を実行することによって、大当りとなった場合に、その大当りのファンファーレ期間の開始時に救済時短回数カウンタに「900」をセットして初期設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技のラウンド中に救済時短回数カウンタに「900」をセットしてもよく、大当り遊技のエンディング期間の開始時や終了時に救済時短回数カウンタに「900」をセットして初期設定するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、右打ちランプ069SG132の点灯を開始する制御を行う(ステップ069SGS136)。また、CPU103は、右打ちLED069SG031の点灯を通知する右打ちLED点灯通知コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ069SGS137)。
次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ069SGS138)。次いで、CPU103は、第1大入賞口069SG007Aや第2大入賞口069SG007Bを開状態に制御するまでの大入賞口開放前時間(ファンファーレ時間)を計測するための大入賞口開放前時間タイマをセットする(ステップ069SGS139)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS144)に対応した値に更新する(ステップ069SGS140)。
大当りフラグがセットされていなければ(ステップ069SGS133;No)、CPU103は、救済時短決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ069SGS170)。救済時短決定フラグがセットされていれば、CPU103は、救済時短決定フラグをリセットし(ステップ069SGS171)、セットされている場合には、時短フラグBをセットし、時短状態に制御する(ステップ069SGS171A)。そして、時短回数カウンタに「1100」をセットする(ステップ069SGS172)。
また、CPU103は、時短状態B指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ069SGS174)。また、CPU103は、右打ちランプ069SG132の点灯を開始する制御を行うとともに(ステップ069SGS174A)、右打ちLED069SG031の点灯を通知する右打ちLED点灯通知コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ069SGS174B)。その後、ステップ069SGS175へ移行する。
尚、本例では、救済時短となったタイミングでは時短状態Bに制御するだけで救済時短回数カウンタの設定は行わない例を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短となったタイミングで時短状態Bに制御するとともに救済時短回数カウンタの設定(「900」をセット)も行うように構成してもよい。そのような構成によれば、救済時短を連続して発生させることが可能となり、救済時短が一度発生すれば大当りが発生するまで時短状態を継続するように構成することができる。
また、本例では、救済時短回数カウンタを設定する際に「900」をセットし、可変表示を実行するごとに救済時短回数カウンタの値を1ずつ減算して救済時短回数カウンタの値が「0」となったことにもとづいて救済時短を発生させる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、救済時短回数カウンタを設定する際に「0」をセットし、可変表示を実行するごとに救済時短回数カウンタの値を1ずつ加算して救済時短回数カウンタの値が「900」となったことにもとづいて救済時短を発生させるように構成してもよい。
また、本例では、ステップ069SGS172の処理が実行されることによって、救済時短が発生するまでの可変表示回数(900回)よりも多い値の1100回を時短回数としてセットする場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ステップ069SGS172において時短回数カウンタに「900」と同じ値や少ない値をセットしてもよい。
また、ステップ069SGS172において、複数種類の時短回数に応じた値を時短回数カウンタにセット可能に構成してもよい。例えば、1回目に救済時短となった場合には時短回数カウンタに「110」をセットし、2回目に救済時短となった場合には時短回数カウンタに「1100」をセットするように構成してもよい。
また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を行って時短回数を決定するように構成し、ステップ069SGS172において、抽選処理で決定した時短回数に応じた値を時短回数カウンタにセットするように構成してもよい。この場合、例えば、時短回数として、10%の確率で110回と決定し、90%の確率で1100回と決定するように構成してもよい。また、時短回数を抽選処理により決定する場合、大当り種別や時短種別の決定に用いる種別判定用乱数を兼用で用いて時短回数を決定してもよいし、専用の乱数を用いて時短回数を決定してもよい。
また、ステップ069SGS170において救済時短決定フラグがセットされていなければ、CPU103は、時短終了フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ069SGS141)。時短終了フラグがセットされていれば、CPU103は、時短終了フラグをリセットする(ステップ069SGS142)。
次いで、CPU103は、セットされているいずれかの時短フラグ(時短フラグA~Bのいずれか)をリセットし、時短状態を終了する(ステップ069SGS145)。そして、CPU103は、右打ちランプ069SG132の点灯を終了する制御を行う(ステップ069SGS150)。また、CPU103は、右打ちLED069SG031の消灯を通知する右打ちLED消灯通知コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ069SGS151)。また、CPU103は、通常状態指定コマンド(遊技状態指定コマンドの一種)を演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ069SGS152)。そして、ステップ069SGS175に移行する。
尚、本例では、ステップ069SGS141~S152の処理が実行されることによって、時短最終変動において図柄確定期間の終了時に通常状態に移行するとともに右打ち報知を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、時短最終変動において変動開始時や図柄確定期間の開始時に通常状態に移行して右打ち報知を終了するように構成してもよい。
また、ステップ069SGS141において、時短終了フラグがセットされていなければ(ステップ069SGS141;No)、ステップ069SGS175に移行する。
ステップ069SGS175では、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新する(ステップ069SGS175)。
(状態遷移)
次に、本実施の形態における状態遷移について説明する。図22は、本実施の形態における状態遷移を説明するための状態遷移図である。
図22に示すように、通常状態(低確/低ベース状態)において、大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御され、大当りAが発生した場合には、時短状態A(大当り経由の時短状態(低確/高ベース状態))に制御される。尚、図示していないが、大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合にも、時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。また、はずれとなる場合であっても、救済時短となった場合((P)(P-1)RAMクリア処理後や、(P-2)確変状態終了後に、次の大当りが発生することなく可変表示回数が900回に到達した場合、又は(Q)(Q-1)時短状態Aにおける110回の可変表示の終了後に、次の大当りが発生することなく可変表示回数が790回に到達した場合)には時短状態B(救済時短経由の時短状態(低確/高ベース状態))に制御される。
また、図22に示すように、確変状態(高確/高ベース状態)において、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には再び確変状態に制御される。尚、図示していないが、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。
また、図22に示すように、時短状態A(低確/高ベース状態)において、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御される。尚、図示していないが、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には再び時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。また、時短状態Aにおいて、大当りが発生することなく110回の可変表示を終了した場合には通常状態に制御される。
また、図22に示すように、時短状態B(低確/高ベース状態)において、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御される。尚、図示していないが、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には再び時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。また、時短状態Bにおいて、大当りが発生することなく1100回の可変表示を終了した場合には通常状態に制御される。さらに、はずれとなる場合であっても、救済時短となった場合((P)(P-1)RAMクリア処理後や、(P-2)確変状態終了後に、次の大当りが発生することなく可変表示回数が900回に到達した場合、又は(Q)(Q-1)時短状態Aにおける110回の可変表示の終了後に、次の大当りが発生することなく可変表示回数が790回に到達した場合)には時短状態B(救済時短経由の時短状態)に制御される。
尚、本例では、時短状態B中に大当りが発生して確変領域へ遊技球が入賞しなかった場合に一律に時短状態Aに移行する場合を示しているが、そのような制御態様にかぎられない。例えば、現在の時短回数の残り回数と確変領域へ遊技球が入賞しなかった場合に対応した時短回数(本例では、110回)とを比較し、現在の時短回数の残り回数の方が多ければ、そのまま現在の時短状態Bを継続するように構成してもよい。
尚、本例では、時短状態中や確変状態中に第1特別図柄の可変表示を実行することは可能であるものの、遊技者にとって不利な遊技となるため、時短状態中や確変状態中に第1特別図柄の可変表示が実行されることは想定せずに状態遷移の説明を行っている。
(遊タイムの説明)
次に、本実施の形態における時短状態B(救済時短状態)である「遊タイム」の特徴について、図23~図25に基づいて説明する。図23は、(A1)(A2)は「遊タイム」非搭載の場合の一例を示す図、(B1)(B2)は「遊タイム」搭載の場合の一例を示す図である。図24は、(A)~(D)は通常状態におけるはずれ変動の一例を示す図である。図25は、(E1)(E2)は変動効率が通常状態と変わらない遊タイムの説明図、(F1)~(F4)は変動効率が通常状態よりも高い本件の遊タイムの説明図である。尚、図23~図25においては、「遊タイム」の特徴を説明する便宜上、以下において説明する演出画像とは異なる説明用の画像を用いて説明することとする。
まず、本実施の形態の「遊タイム」が非搭載のパチンコ遊技機の場合、例えば、図23(A1)(A2)に示すように、大当りの終了後、低確状態(例えば、通常状態(低確/低ベース状態))で大当りに制御されることなく所定回数(例えば、大当り確率が約1/300の場合で900回など、大当り確率分母の約3倍)の可変表示が行われた場合でも、「遊タイム」、つまり、時短状態に制御されることはない。この時点で既に大当り確率分母の約3倍もはまっているため、遊技者は長時間にわたり大当りがない状態で遊技を続けており、投資も嵩んでいる。しかし、大当りが発生するまではこの通常状態(低確/低ベース状態)が続き、さらなる投資が必要となるため、遊技者の遊技意欲が著しく低下してしまう可能性があった。
一方、本実施の形態の「遊タイム」が搭載のパチンコ遊技機の場合、図23(B1)(B2)に示すように、大当りの終了後、低確状態(例えば、通常状態(低確/低ベース状態))で大当りに制御されることなく所定回数(例えば、大当り確率分母の約2.5~3倍)の可変表示が行われた場合に「遊タイム」となり、特定回数(例えば、1100回など、最大で大当り確率分母の約3.8倍など)の可変表示にわたり時短状態Bに制御されることになる。この時点で既に大当り確率の約3倍もはまっていることで、遊技者は長時間にわたり大当りがない状態で遊技を続けており、投資もかなり嵩んでいる。しかし、「遊タイム」、つまり、時短状態Bに制御されることで、追加投資が抑制され、かつ、大当り発生の可能性が高まるため、遊技意欲の低下を抑制できる。
また、図24(A)~(D)に示すように、遊技者は、大当りの終了後から「遊タイム」に制御されるまでの期間にわたり、大当りがない状態で遊技を続けており(「はまっている」)、その期間には様々な予告演出が実行されて煽られ続けている。また、900回の可変表示となると、例えば、大当り終了後から可変表示が第1回数(例えば、105回)実行されたとき(図24(A)参照)、可変表示が第2回数(例えば、213回)実行されたとき(図24(B)参照)、可変表示が第3回数(例えば、506回)実行されたとき(図24(C)参照)、可変表示が第4回数(例えば、882回)実行されたときなど(図24(D)参照)、少なくともSPリーチといった大当り期待度の高い演出(例えば、「激熱」のSPリーチ演出など)が所定回数実行され、これらSPリーチ演出がことごとくはずれ続けているため、かなり気が滅入っている可能性が高い。
よって、図25(E1)(E2)に示すように、900回の可変表示を経由してようやく「遊タイム」(時短状態B)に制御される場合でも、この時短状態Bが、通常状態(低確/低ベース状態)のように変動効率が低い状態である場合、無駄な打ち球数も増えてさらなる追加投資と遊技の長期化が考えられる。また、900回の可変表示においてSPリーチ演出がことごとくはずされてかなり気が滅入っているので、「遊タイム」においても煽り演出が頻発すると遊技意欲が低下してしまう。
そこで、図25(F1)~(F4)に示すように、本実施の形態の「遊タイム」(時短状態B)は、通常状態(低確/低ベース状態)よりも変動効率が高くなる時短状態であるため、追加投資を抑えつつ遊技を続けることができる。また、時短制御は可変表示が特定回数(例えば、1100回など、最大で大当り確率の約3.8倍の回数)実行されることで、時短状態Bに制御されている期間に大当りに制御される確率が高い(例えば、約97%など)ため、安心して遊技を行うことができる。例えば、大当り確率が1/319.9である場合、1回の可変表示で大当りにならない確率は約99%{(319.9-1)÷319.9=0.996874}であり、1100回転以内に大当りにならない確率は約3%(0.996874^1100=0.031937)になる。よって、1100回転以内に大当りになる確率は約97%(1-0.031937=0.968063)である。
さらに、「遊タイム」では、選択される変動パターンの可変表示期間が短いので他の時短状態よりも変動効率が高いため、はずれ可変表示を効率よく消化して短期間のうちに大当りを引く可能性が高いとともに、右打ち遊技により第2特図ゲームでの大当りとなることで、遊技者にとって有利な大当り(例えば、大当りBや大当りCなど)が付与される可能性が高い有利な状態である。また、後述するような予告演出やSPリーチ演出などが実行されにくく、はずれ演出で煽られる機会が少ないため、遊技意欲の低下を好適に抑制することができる。つまり、本実施の形態の「遊タイム」は、確変状態や時短状態Aのように、演出などを楽しみながら次の大当りを待つための遊技状態とは異なり、演出を楽しむことよりもはずれ変動を効率よく消化して次の大当りを引き当てることを優先する遊技状態である。
図26は、図8のステップS161にて実行される先読み予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す先読み予告設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける記憶内容をチェックする(ステップS701)。そして、始動入賞時のコマンドのうち、少なくともいずれかとなる新たな受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS702)。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファに少なくとも始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドまたは保留記憶数通知コマンドのうち、いずれかが新たに格納されているか否かを確認することにより受信コマンドの有無を判定できる。いずれのコマンドも新たに受信していなければ(ステップS702;No)、そのまま先読み予告決定処理を終了する。
ステップS702にて受信コマンドがあると判定された場合には(ステップS702;Yes)、既に先読み予告演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS703)。
この実施の形態では、既に先読み予告演出を実行中であるときには、さらに先読み予告演出を実行するための処理が行われないようにして、既に決定した演出態様で先読み予告演出が実行される。一方、可変表示態様が「非リーチ」に決定される旨の入賞時判定結果に基づき先読み予告演出が実行されているときに、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の入賞時判定結果やリーチを伴う変動パターンに決定される旨の入賞時判定結果が得られたときには、実行中の先読み予告演出からスーパーリーチや大当りの予告演出へと切り替えてもよい。なお、既に実行されている先読み予告演出の演出態様にかかわらず、さらに先読み予告演出を実行可能にしてもよい。
ステップS703にて先読み予告演出が実行中ではない場合には(ステップS703;No)、先読み予告演出の実行が制限される先読み予告制限中であるか否かを判定する(ステップS704)。ステップS704にて先読み予告制限中ではない場合には(ステップS704;No)、始動入賞の発生に基づく受信コマンドの順序と内容をチェックして(ステップS706)、正常に受信できたか否かを判定する(ステップS707)。ステップS707の処理では、例えば始動入賞時の受信コマンドが順番通りであるか否か、欠落なくすべて受信できたか否か、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合しているか否か、始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドとの内容が整合しているか否かなどの確認を行い、いずれか1つでも否定された場合には、正常に受信できなかったと判定すればよい。なお、いずれか1つでも否定された場合に異常が発生したと判定するものに限定されず、例えばいずれか2つが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。あるいは、すべてが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。
ステップS707にて正常に受信できたと判定された場合には(ステップS707;Yes)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている前回までの変動カテゴリコマンドをチェックして(ステップS708)、現在の保留記憶数が「3」または「4」であり、かつ、前回までの変動カテゴリが非リーチハズレとなるもののみであるか否かを判定する(ステップS709)。即ち、この実施の形態では、可変表示結果が「非リーチハズレ」となる保留データが2つまたは3つある場合には、その保留データを利用して連続予告演出を実行するようにしている。
なお、保留記憶数が連続予告演出を実行するのに十分な数であれば(例えば2以上であれば)、連続予告演出を実行できるようにしてもよい。例えば、後述する先読み予告パターンSYP3-1の連続予告演出(先読み予告演出)のように、演出態様が変化する予告パターン以外では、一連の演出であることを報知できる保留記憶数である場合に連続予告演出を実行するようにしてもよい。このようにすることで、連続予告演出を総合的な実行頻度を向上させることができる。
また、停止図柄予告以外の先読み予告演出を実行する場合には、可変表示結果が「非リーチハズレ」となる保留データが含まれている場合にも、連続予告演出を実行するようにしてもよい。このようにした場合、連続予告演出の実行途中でリーチが発生したり、「大当り」となることがあるので、意外性のある演出を実行できる。可変表示結果が「非リーチハズレ」となる保留データが含まれている場合に連続予告演出を実行するようする場合に、例えば、リーチを伴う可変表示においては、停止図柄予告以外の演出態様の連続予告演出が選択されるようにすればよい。このようにすることで、先読みの対象となる可変表示が実行さえる前の表示結果に関わらず連続予告演出を実行することができる。
例えば、ステップS708の処理では、最新の変動カテゴリコマンドよりも1つ前までに受信して始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているデータの数、及び、変動カテゴリコマンドにより指定された変動カテゴリを読み取る。ステップS709の処理では、ステップS708における読取結果により、データの数が「3」または「4」であるか、非リーチハズレに対応した変動カテゴリを指定するもの(変動カテゴリコマンドC600)のみであるか否かを判定する。
ステップS709にて、現在の保留記憶数が「3」または「4」であり前回までの変動カテゴリが非リーチハズレとなるもののみであると判定された場合には、(ステップS709;Yes)、先読み予告演出を実行するか否かと、先読み予告演出を実行する場合における先読み予告演出の演出態様に対応した先読み予告パターンとを決定する(ステップS710)。
一例として、ステップS710の処理では、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された先読み予告決定テーブルを選択してセットする。先読み予告決定テーブルでは、予告対象となる可変表示に対応する始動入賞の発生に基づいて送信された変動カテゴリコマンドの指定内容などに応じて、先読み予告種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、先読み予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、先読み予告演出を実行する場合における複数の先読み予告パターンなどに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した先読み予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、先読み予告決定テーブルを参照することにより、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとを決定すればよい。
ステップS710の処理では、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとが決定されればよい。
ステップS710の処理による決定に基づいて、先読み予告演出を実行しない「実行なし」であるか否かを判定する(ステップS711)。このとき、「実行なし」以外であれば(ステップS711;No)、決定した先読み予告パターンに応じた先読み予告演出の実行を開始するための設定を行う(ステップS712)。ステップS712では、先読み予告演出を実行する可変表示の回数を示す先読み予告実行回数カウンタに特図保留記憶数をカウント初期値として設定し、例えば先読み予告実行中フラグをオン状態にセットするといった、先読み予告演出が実行中であることに対応した設定を行う。また、ステップS710にて決定された先読み予告パターンや、現在の特図保留記憶数に対応した先読み予告演出制御パターンをセットする。
ステップS712の処理を実行した後や、ステップS703にて先読み予告演出が実行中であると判定されたとき(ステップS703;Yes)、ステップS704にて先読み
予告制限中であると判定されたとき(ステップS704;Yes)、ステップS709にて現在の保留記憶数が「3」または「4」でないと判定されたとき、または、前回までの
変動カテゴリが非リーチハズレとなるもののみでないと判定されたとき(ステップS709;No)、あるいは、ステップS711にて「実行なし」と判定されたときには(ステップS711;Yes)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている最新の始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS713)。
ステップS713にて第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS713;Yes)、始動入賞記憶表示エリアにおける保留表示として、第1特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を更新する制御を行う(ステップS714)。ステップS714では、始動入賞記憶表示エリアにおける保留表示を通常の表示態様(例えば丸型の白色表示)で更新する制御を行う。その後、先読み予告決定処理を終了する。
一方、ステップS713にて第1始動口入賞指定コマンドではないと判定された場合に
は(ステップS713;No)、始動入賞記憶表示エリアにおける保留表示として、第2特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を更新する制御を行う(ステップS715)。ステップS715では、始動入賞記憶表示エリアにおける保留表示を通常の表示態様(例えば丸型の白色表示)で更新する制御を行う。その後、先読み予告決定処理を終了する。
ステップS707にて始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかったと判定されたときには(ステップS707;No)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける最新のコマンドに対応して、未判定情報をセットする(ステップS731)。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおけるバッファ番号ごとに、未判定情報の格納領域を設け、最新のコマンドに対応するバッファ番号の未判定情報を「1」(またはオン状態)にセットすればよい。
ステップS731の処理を実行した後には、始動入賞記憶表示エリアにおける保留表示として、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を示す表示部位をそれぞれ、共通の非正常時の表示態様(例えば丸型の灰色表示)に変更して、新たに保留されたことに対応する表示部位も共通の非正常時の表示態様で表示する(ステップS732)。なお、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)を正常に受信できなかった場合でも、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を正常に受信できていれば、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを特定することができるので、通常の表示態様で保留表示を更新してもよい。非正常時の表示態様は、通常の表示態様であるときとは表示部位の表示色や表示形状、表示キャラクタなどの一部または全部を異ならせることにより、始動入賞時のコマンドに取りこぼしが生じたことを認識可能に報知できればよい。なお、新たに保留されたことに対応する表示部位のみを非正常時の表示態様とする一方で、その他の表示部位における表示態様は変更しなくてもよい。
ステップS732の処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた先読み予告制限フラグをオン状態にセットするといった、先読み予告制限中の設定を行ってから(ステップS733)、先読み予告決定処理を終了する。
こうした先読み予告決定処理では、ステップS707にて始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかったと判定したときに、ステップS710の処理を実行しないことで、先読み予告演出を実行しないように制限される。これにより、例えば第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する保留記憶情報としての保留記憶数通知コマンドを正常に受信することができなかったときには、先読み予告演出の実行を制限することができる。
なお、始動口入賞指定コマンドのみが欠落している場合や、保留記憶数通知コマンドのみが欠落している場合、あるいは、始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドとが整合しない場合にも、先読み予告演出を実行しないように制限されてもよい。すなわち、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを認識可能に指定する保留記憶情報を取りこぼしたときには、先読み予告演出の実行を制限できればよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドといった、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを認識可能に指定する保留記憶情報の一部または全部を取りこぼしたときには、その保留記憶に対応する可変表示の実行が終了するまで、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、先読み予告演出と可変表示結果との整合がとれなくなることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった、始動入賞の発生時における判定結果を認識可能に指定する判定結果情報の一部または全部を取りこぼしたときには、その保留記憶に対応する可変表示の実行が終了するまで、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、先読み予告演出と可変表示結果との整合が取れなくなることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった判定結果情報の一部を取りこぼした場合に、その他の判定結果情報によって判定結果を認識可能な場合であっても、その判定結果に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感
を与えないようにすることができる。
例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった複数の判定結果情報から認識可能な判定結果が整合しない場合に、いずれかの判定結果情報によって認識可能な判定結果に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
図27は、可変表示開始設定処理として、図8のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS522)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS522;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS523)。
ステップS523にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS523;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS524の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組合せの確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS523にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS523;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS522にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS522;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS528)。一例として、ステップS528の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無などに応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄または確変図柄のうちからいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せまたは確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出などにより確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS524、S525、S527、S528の処理のいずれかを実行した後には、先読み予告実行設定処理を実行する(ステップS535)。図28は、先読み予告実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す先読み予告実行設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読み予告実行中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS601)。先読み予告実行中フラグがオフ状態であれば(ステップS601;No)、先読み予告実行設定処理を終了する。
先読み予告実行中フラグがオン状態であれば(ステップS601;Yes)、先読み予告実行回数カウンタの値を1減算する(ステップS602)。そして、先読み予告実行回数カウンタの値とセットされている先読み予告演出制御パターンに基づいて、先読み予告演出を実行するための設定を行う(ステップS603)。
続いて、先読み予告実行回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS604)。先読み予告実行回数カウンタの値が0でなければ(ステップS604;No)、先読み予告実行設定処理を終了する。
先読み予告実行回数カウンタの値が0であれば(ステップS604;Yes)、先読み
予告実行中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS605)。先読み予告実行回数カウンタの値が0である場合とは、今回の変動が先読み予告演出の対象となる変動であって、先読み予告演出が終了する場合である。その後、先読み予告実行設定処理を終了する。
ステップS535で先読み予告実行設定処理を実行した後には、変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に対応した変動中予告パターンとを決定する(ステップS529)。一例として、ステップS529の処理では、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された変動中予告決定テーブルを選択してセットする。変動中予告決定テーブルでは、可変表示結果通知コマンドから特定される可変表示結果や、変動パターン指定コマンドから特定される変動パターンなどに応じて、変動中予告種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、変動中予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、変動中予告演出を実行する場合における複数の変動中予告パターンなどに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した変動中予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、変動中予告決定テーブルを参照することにより、変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定すればよい。
ステップS529の処理を実行した後には、その他の可変表示中における演出の実行設定を行う(ステップS530)。一例として、ステップS530の処理では、先読み予告演出や変動中予告演出とは異なる演出を実行するための設定が行われてもよい。そのような演出としては、例えば可変表示の開始時や実行中における所定のタイミングにて、スピーカ8L、8Rから所定の効果音(例えばアラーム音やチャイム音、サイレン音など)が出力されるような態様の演出や、遊技効果ランプ9などに含まれるフラッシュランプが光るような態様の演出のうち、一部または全部を含む所定態様の演出を実行することにより、可変表示結果が「大当り」となることを直ちに告知(確定的に報知)する一発告知態様の演出が実行されてもよい。あるいは、そのような演出として、可変表示結果が「大当り」となることに対応した特別な演出画像(プレミアム画像)を表示する演出が実行されてもよい。
他の一例として、ステップS530の処理では、可変表示結果が「大当り」となる可能性などにはかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出を実行するための設定が行われてもよい。より具体的には、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプが光るような態様の演出といった、所定態様の演出を実行できればよい。
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS531)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えばキャラクタ表示予告の先読み予告演出を実行するための設定がなされた場合には、その設定に対応した予告演出制御パターンが選択されてもよい。
ステップS531の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS532)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS533)。このときには、例えばステップS531にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である"2"に更新してから(ステップS534)、可変表示開始設定処理を終了する。
[特徴部666SKYに関する説明]
次に、本実施の形態における特徴部666SKYのパチンコ遊技機1について、図29~56に基づいて説明する。まず前提として、本遊技機には、キャラクタが多数登場する。キャラクタは、味方キャラクタと敵キャラクタの2種類が存在する。味方キャラクタとは、例えば、SPリーチ等の演出で敵キャラクタに勝利することによって大当りを報知するキャラクタである。敵キャラクタとは、SPリーチ等の演出で味方キャラクタに勝利することによってはずれを報知するキャラクタである。つまり、遊技者がSPリーチ等で活躍を望むキャラクタ(大当りに導くキャラクタ)のことを味方キャラクタであり、遊技者がSPリーチ等で活躍を望まないキャラクタ(はずれに導くキャラクタ)のことを敵キャラクタである。キャラクタの種類は、ムム(666SKY073)、ジャム(666SKY045)、ナナ(666SKY042)、リム(666SKY004)、ストッキー(666SKY051)、敵キャラクタ(666SKY046)、爆チュー(後述する、候補表示のブランク画像に描かれているキャラクタ)等が存在する。本遊技機は、基本的に味方キャラクタが敵キャラクタよりも有利な状況(例えば、敵キャラクタと戦って敵キャラクタを倒す)や、キャラクタが関連する演出(例えば、ストック演出)が多数実行された状況の方が大当り期待度が高い設計になっている。また、キャラクタ同士でも相性があり、ナナ・ジャム、ナナ・ムム、ナナ・ムム・リムの組合せが相性の良いキャラクタの組合せであり、味方キャラクタ、敵キャラクタに関係なく相性が良いキャラクタの組合せがある。また、後述する付随表示は、相性の良いキャラクタの組合せのときに表示される可能性があるようになっている。
本遊技機は、ストック演出(貯留演出)を搭載している。ストック演出は、図26に記載した先読み予告設定処理のS710の処理において、決定される先読みパターンである。ストック演出は、ストック(特殊画像)を獲得し、そのストックを放出することで、ストックに対応する演出が実行される一連の流れにより構成される演出である。また、ストック期間(貯留期間)は、ストックが開放されたときに実行される演出が開始される前までの期間であり、例えば、後述する「ぐるぐる演出」が実行される場合は、ぐるぐる演出が実行される前までの期間のことを指す。図29は、先読み予告演出として、「先読みストック演出」(後述の「ストックチャンス」)が開始されたときに画像表示装置に表示される画像についての図である。まず、画像表示装置5の中央に表示されている球状の画像はストック獲得画像といい、「ストック演出」が開始されたときに表示される画像であり、666SKY005~666SKY008の4種類の態様を有する。666SKY017は、先読み変動中ストック滞留表示領域といい、先読み変動中にストック演出が実行されたときに獲得したストック画像を、先読み変動中において先読み変動中ストック画像として滞留表示可能な表示領域である。ストック画像とは、ぐるぐる演出等の予告演出が実行されることに対応して表示される画像であり、予告対象とする予告演出が実行されるタイミングを示唆することができる。「先読みストック演出」の実行中に伴い表示されたストック獲得画像は、先読み変動中ストック滞留表示領域に移動表示され、ストック獲得画像の態様(後述の「キャラクタ」)に応じて予め定められた表示位置に、先読み変動中ストック画像として滞留表示される。例えば、「先読みストック演出」の実行中に伴いストック獲得画像666SKY005が表示された場合、ストック獲得画像666SKY005は先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017の一番左の表示位置に向かって移動表示を行い、先読み変動中ストック画像666SKY001に変化し、滞留表示される。666SKY027は、当該変動中ストック滞留表示領域といい、当該変動中に「ストック演出」が実行されたときに獲得したストック画像を、後述の「ぐるぐる演出」等の実行タイミングが到来するまでストック画像として滞留表示可能な表示領域である。「ストック演出」の実行中に伴い表示されたストック獲得画像は、当該変動中ストック滞留表示領域に移動表示され、ストック獲得画像の態様に応じて予め定められた表示位置に、ストック画像として滞留表示される。例えば、「ストック演出」の実行中に伴いストック獲得画像666SKY006が表示された場合、ストック獲得画像666SKY006は当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027の左から二番目の表示位置に向かって移動表示を行い、ストック画像666SKY010に変化し、滞留表示される。尚、当該変動中ストック滞留表示領域には、ストック獲得画像の4種類の態様に応じて、4箇所の表示位置(666SKY013~666SKY016)が設けられており、ストック獲得画像666SKY005は表示位置666SKY013にてストック画像666SKY009に変化して滞留表示され、ストック画像666SKY006は表示位置666SKY014にてストック画像666SKY010に変化して滞留表示され、ストック獲得画像666SKY007は表示位置666SKY015にてストック画像666SKY011に変化して滞留表示され、ストック獲得画像666SKY008は表示位置666SKY016にてストック画像666SKY012に変化して滞留表示される。また、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027は、先読み変動または当該変動において常時表示されるのに対し、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017は、常時表示ではなく、先読み変動において「先読みストック演出」の実行中に表示される。尚、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017に表示される先読み変動中ストック画像666SKY001~666SKY004の大きさは同一である一方、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027に表示されるストック画像666SKY009~666SKY012の大きさは同一ではない。具体的に、ストック画像666SKY009~666SKY011の大きさは同一であるが、ストック画像666SKY012の大きさはストック画像666SKY009~011よりも大きく設計されている。これは後述のストックキャラの大当り期待度に対応しており、大当りへの期待度が最も高いストック画像666SKY012が一目見て期待できるものであることが分かりやすくなっている。先読み変動中ストック画像が表示される表示領域は、ストック画像が表示される表示領域とは別の場所に表示されており、先読み変動中ストック画像が表示される表示領域は、可動体32が動作することによって遊技者が先読み変動中ストック画像が表示される表示領域を視認しづらくなってしまう場所に表示されているが、先読み変動中ストック画像がストックされている場合、可動体32の動作が制限される。また、ストック画像がストックされているときも同様に可動体32の動作が制限される。また、先読み変動中ストック画像やストック画像がストックされていないときは可動体の動きは制限されない。これにより、先読み変動中ストック画像をいつでも視認しやすくすることができる。
図30は、ストック画像に描かれたキャラクタ(「ストックキャラ」ともいう。)と、キャラクタに対応して実行される予告演出についての図である。本実施の形態において、ストック獲得画像およびストック画像には、「ナナ」、「ジャム」、「ムム」、「リム」のキャラクタが描かれた4種類の態様があり、「ストック演出」が開始されたときにいずれのキャラクタが描かれたストック画像を獲得したかに応じて、その後の大当りへの期待度が異なる。具体的に、「リム」>「ムム」>「ジャム」>「ナナ」の順に大当り期待度が高くなるように設計されている。そのため、「リム」のストック画像は、視覚的に大当り期待度が高いことが分かりやすいように「ナナ」、「ジャム」、「ムム」のストック画像よりも大きく設計されている。また、ストック画像は、予告演出(後述の「ぐるぐる演出」等)の実行を当該予告演出が実行されるよりも前に予告するために表示される画像であり、ストック画像に描かれているストックキャラの種類に応じて、予告対象となる予告演出の種類が異なるように設計されている。例えば、「ストック演出」の開始に伴い「リム」のストック画像を獲得した場合、「リム」の画像は、「激熱カットイン」または「強SPリーチ」といった予告演出が実行される直前のタイミングで後述のカットイン態様に変化し、「激熱カットイン」または「強SPリーチ」が実行されることを予告する。これにより、遊技者は「ストック演出」が開始されたときにストック画像に描かれたキャラクタに注目するようになり、実行される予告演出を推測し、予告演出が実行されることへの期待を膨らませることになる。尚、予告対象となる予告演出は、「ぐるぐる演出」、「期待度アップ(星)」、「ぐるぐる演出後昇格」、「保留変化」、「タイトル変化(色)」、「強SPリーチ移行」、「激熱カットイン」の7種類があり、大当り変動パターンによって可変表示が実行される場合、「激熱カットイン」>「強SPリーチ移行」>「タイトル変化(色)」>「ぐるぐる演出後昇格」>「保留変化」>「期待度アップ(星)」>「ぐるぐる演出」の順に大当り期待度が高い。また、ストックキャラの種類に応じて予告対象とする予告演出の種類が異なる旨を説明したが、ストックキャラの種類によっては、同じ予告演出を予告対象とするものがある。例えば、「ナナ」は、「ぐるぐる演出」と「期待度アップ(星)」(ぐるぐる演出よりも期待度高)の予告演出が実行されることを予告し、「ジャム」は、「ナナ」と同様に「ぐるぐる演出」が実行されることを予告する他、「ぐるぐる演出後昇格」や、特有の「タイトル変化(色)」(「ぐるぐる演出」および「ぐるぐる演出後昇格」よりも期待度高)といった予告演出が実行されることを予告し、「ムム」は、「ナナ」と「ジャム」と同様に「ぐるぐる演出」が実行されることを予告する他、「ジャム」と同様に「ぐるぐる演出後昇格」や、特有の「タイトル変化(色)」(「ぐるぐる演出」および「ぐるぐる演出後昇格」よりも期待度高)といった予告演出が実行されることを予告する。また、当該変動において「ぐるぐる演出」が実行される場合、「ぐるぐる演出」を予告対象として例えば、「ジャム」のストック画像と「ムム」のストック画像との両方が「ぐるぐる演出」が実行される直前のタイミングでカットイン態様に変化することはない。また、「ナナ」、「ジャム」、「ムム」のどのキャラが「ぐるぐる演出」を開始したとしてもその前に実行されるストック放出カットイン画像の態様は変わらない。また、「ぐるぐる演出」を予告対象として「ムム」のストック画像が表示されるとき方が、「ナナ」のストック画像または「ジャム」のストック画像が表示されるときよりも大当りへの期待度が高くなるように設計されている。「リム」の画像は、他のストック画像が実行することができる予告演出とは異なる(他のストック画像が実行できず、「リム」のみ実行可能)演出を実行することができるため、遊技者に「リム」のストック画像が特別なものであると認識させることが可能である。また、「ナナ」、「ジャム」、「ムム」のように1つ共通の予告(ぐるぐる演出)とそれぞれ固有の予告(タイトル変化(色)、保留変化等)を実行することができるため、ストック画像がどのタイミングで予告演出を実行するか注目することができる。ストック画像が予告する演出の単体の期待度は上記したとおりだが、複数のストック画像が貯留されるパターンが本件には存在し、その時は、同じストック画像を複数獲得していても、演出の関連性によって大当り期待度が異なる。例えば、「ナナ」、「ジャム」、「ムム」を貯留しており、「ナナ」が「ぐるぐる演出」、「ジャム」が「保留変化演出」、「ムム」が「タイトル変化(色)」を実行するパターン1の場合と、「ナナ」、「ジャム」、「ムム」を貯留しており、「ナナ」が「ぐるぐる演出」、「ジャム」が「ぐるぐる演出後昇格」、「ムム」が「ぐるぐる演出後昇格」を実行するパターン2の場合では、パターン2の方が大当りになる実行パターンが選択されやすい(大当り期待度が高い)。このようにすることにより、関連する演出に注目することができストック画像が実行する演出に注目することができる。本件には、「カットイン画像」、「ストック画像開放」、「ストック放出カットイン画像」、「付随表示」、「激熱カットイン」等、画面を遮る形でキャラクタや文字を表示する演出が存在するが、文字やキャラクタの背面には、その文字やキャラクタに対応した背景(例えば、ナナのカットイン画像ならハートの背景)があるが、その背景が対応している文字やキャラクタと異なる表示だった場合、対応している背景の場合よりも大当り期待度が高い表示であってもよい。これにより、遊技者がこの演出を見たときに違和感を与えるため、より注目して表示を見ることができる。
図31は、先読み変動において先読み予告演出として「先読みストック演出」が開始されたときの図である。尚、「先読みストック演出」とは、「ぐるぐる演出」等の予告演出が実行される変動よりも前の先読み変動においてストック画像を獲得したときから、ストック画像に対応した予告演出を実行する前にストック画像が使用されるまで予告演出である。(A1)は、保留記憶数が3の状態で可変表示が停止している状況を示した図である。666SKY019は、現在滞在している背景ステージを示す背景ステージ名称画像である。666SKY020~666SKY022は、特別図柄の可変表示に対応して可変表示を行うことが可能な飾り図柄である。666SKY023は、特別図柄の可変表示に対応して可変表示を行う常時小図柄である。666SKY024は、アクティブ表示領域である。666SKY025は、現在の保留記憶数が3であることを示す保留表示である。尚、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027は、可変表示が行われていない期間においても常時表示され、アクティブ表示領域666SKY024との見分けが容易にできるように、アクティブ表示領域666SKY024と大きさや形状等の態様が異なるように設計されている。(B1)は、保留記憶数が3から1減算されて可変表示が開始されたときの状況を示した図である。尚、アクティブ表示領域666SKY024には、保留記憶数の減算に伴いアクティブ表示666SKY026が表示されている。(C1)は、先読み予告演出として「先読みストック獲得示唆演出」が開始されたときの状況を示した図である。可変表示の開始後、背景ステージ画像や背景ステージ名称画像666SKY019、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027の視認性を低下させる暗転演出が開始されるとともに、画像表示装置5の中央に「ストックチャンス」の文字画像666SKY028が表示され、さらに、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017が表示される。尚、この段階では、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017内にシルエット画像が4つ表示されるため、未だにいずれのストック画像も獲得できていないことを容易に把握することができる。また、文字画像666SKY028および先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017は、暗転演出によって視認性が低下することなく表示される。これにより、遊技者は「先読みストック獲得示唆演出」が開始されたことを明確に把握することができる。また、「ストックチャンス」の文字態様を複数種類備え、文字態様に応じてストック画像の獲得期待度を異ならせてもよい。例えば、チャンス態様の「ストックチャンス」が表示されるときの方が通常態様の「ストックチャンス」が表示されるときよりもストック画像の獲得期待度が高くなるようにしてもよい。これにより、遊技者を「ストックチャンス」の文字態様に注目させ、興趣を高めることができる。また、暗転演出は、暗転演出を実行するきっかけとなった演出に関連する表示は、視認性を低下させないようにしてもよい。例えば、(C1)のように「ストックチャンス」の文字画像666SKY028が表示されたときに暗転演出が開始されるが、先読み変動において「先読みストック演出」が開始されたときなので「先読みストック演出」に関連している先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017は暗転演出の対象にはならず、通常の視認性を保っている。また、アクティブ表示や常時小図柄の表示は、暗転演出の対象にはならず視認性を保っている。これにより、関連表示に注目することができるだけでなく、アクティブ表示や常時小図柄をいつでも確認することができ当該変動が実行されていることを確認できる。(D1)は、文字画像666SKY028が非表示となり、画像表示装置5の中央にストック画像を獲得できるか否かを煽るための表示領域666SKY029とストック獲得煽り画像666SKY030とボタン長押し操作促進画像666SKY031が表示されたときの状況を示した図である。遊技者がボタン長押し操作促進画像666SKY031にしたがってプッシュボタン31Bに対して長押し操作を開始すると、ストック獲得煽り画像666SKY030の態様が下側から上側に向かって黒い態様から徐々にキャラクタが描かれた態様に変化していき、ストック獲得煽り画像666SKY030の態様が完全にキャラクタが描かれた態様に変化したときに演出成功となる。尚、ボタン長押し操作促進画像666SKY031の態様を複数種類備え、態様に応じてストック画像の獲得期待度を異ならせてもよい。例えば、チャンス態様のボタン長押し操作促進画像666SKY031が表示されるときの方が通常態様のボタン長押し操作促進画像666SKY031が表示されるときよりもストック画像の獲得期待度が高くなるようにしてもよい。これにより、遊技者をボタン長押し操作促進画像666SKY031の態様に注目させ、興趣を高めることができる。(E1)は、「先読みストック獲得示唆演出」の演出成功によってストック獲得画像666SKY007が表示されたときの状況を示した図である。ストック獲得煽り画像666SKY030の態様が完全にキャラクタが描かれた態様に変化したときに、画像表示装置5の中央にストック獲得画像666SKY007と強調エフェクト画像666SKY032が表示される。先読み変動においてストック獲得画像が表示されたときには、スピーカ8L、8Rから「先読みストック獲得示唆演出」によって「先読みストック演出」が開始されストック画像を獲得したことを特定可能な所定効果音が出力される。所定効果音は、ストック獲得画像666SKY005~666SKY008のいずれが表示される場合であっても同様に出力されるようになっている。これにより、先読み変動においてストック画像を獲得したことを好適に報知することができる。また、強調エフェクト画像666SKY032の態様は、ストック獲得画像666SKY005~666SKY008のいずれが表示されても同じであってもよいし、キャラクタの種類に応じて異ならせてもよい。(F1)は、ストック獲得画像666SKY007が先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017に向かって移動しているときの状況を示した図である。ストック獲得画像666SKY007は、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017に向かって移動するにあたって徐々に縮小するように変化していき、最終的に先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017内のストック獲得画像666SKY007専用の表示位置(右から2番目の表示位置)に滞留表示される。尚、暗転演出は、「先読みストック獲得示唆演出」が開始されてからストック獲得画像666SKY005~666SKY008が先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017内の表示位置に滞留表示されるまで継続して実行される。これにより、遊技者を「先読みストック獲得示唆演出」と「先読みストック演出」に注目させ続けることができる。また、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017内において先読み変動中ストック画像が表示されていない表示位置には、シルエット画像が継続して表示されるため、先読み変動中ストック画像の獲得状況を容易に把握することができる。(G1)は、ストック獲得画像666SKY007が表示された後、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017に先読み変動中ストック画像666SKY003が表示されたときの状況を示した図である。ストック獲得画像666SKY007が先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017内のストック獲得画像666SKY007専用の表示位置に向かって移動表示を行った後、ストック獲得画像666SKY007専用の表示位置には、先読み変動中ストック画像666SKY003が表示され、その後、アクティブ表示領域666SKY024内のアクティブ表示666SKY026が非表示となり、可変表示が停止する。
図32は、保留記憶数が0のときに第1始動入賞口に遊技球が進入して開始された変動において、予告演出として「ストック演出」が開始されたときの図である。尚、「ストック演出」とは、「ぐるぐる演出」等の予告演出が実行される変動(当該変動ともいう。)において「ぐるぐる演出」等の予告演出が実行されるよりも前に、ストック画像を獲得したときから、ストック画像に対応した予告演出を実行する前にストック画像が使用されるまでの予告演出である。(A2)~(C2)は図示の通り、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに伴い可変表示が開始され、リーチが成立したときの状況を示した図である。(D2)は、リーチ成立後、予告演出として「ストック獲得示唆演出」が開始されたときの状況を示した図である。画像表示装置5の中央にボタン単押し操作促進画像666SKY034が表示され、遊技者がボタン単押し操作促進画像666SKY034にしたがってプッシュボタン31Bに対して単押し操作を行うと、演出成功の場合、(E2)の通り、暗転演出が実行されるとともに、画像表示装置5の中央にストック獲得画像666SKY007と強調エフェクト画像666SKY032が表示される。当該変動においてストック獲得画像が表示されたときには、スピーカ8L、8Rから「ストック獲得示唆演出」によってストック画像を獲得したことを特定可能な特別効果音が出力される。特別効果音は、特別効果音A~Dの4種類があり、ストック獲得画像666SKY005が表示されたときには特別効果音Aが出力され、ストック獲得画像666SKY006が表示されたときには特別効果音Bが出力され、ストック獲得画像666SKY007が表示されたときには特別効果音Cが出力され、ストック獲得画像666SKY008が表示されたときには特別効果音Dが出力される。尚、音の認識度合い(大きさ、派手さ等)は、特別効果音D>C>B>Aの順に高い。これにより、当該変動においてストック画像を獲得したことを好適に報知することができる。また、ボタン単押し操作促進画像666SKY034の態様を複数種類備え、態様に応じてストック画像の獲得期待度を異ならせてもよい。例えば、チャンス態様のボタン単押し操作促進画像666SKY034が表示されるときの方が通常態様のボタン単押し操作促進画像666SKY034が表示されるときよりもストック画像の獲得期待度が高くなるようにしてもよい。これにより、遊技者をボタン単押し操作促進画像666SKY034の態様に注目させ、興趣を高めることができる。(F2)は、ストック獲得画像666SKY007が表示された後、カットイン画像666SKY035が表示されたときの状況を示した図である。当該変動においてストック獲得画像が表示された場合、先読み変動においてストック獲得画像が表示された場合とは異なり、ストック獲得画像の表示後、ストック獲得画像の態様に応じたカットイン画像が表示される。例えば、ストック獲得画像666SKY007が表示された場合、その後、図示の通り、カットイン画像666SKY035が表示される。カットイン画像666SKY035の表示の幅はどのカットイン画像も共通の大きさで表示されるが、大当りになりやすい程大きくしたり小さくしたりしてもよい。これにより、カットイン画像に注目することができる。その後、(G2)の通り、カットイン画像666SKY035が当該変動中ストック滞留表示領域027内の表示位置666SKY015に向かって吸い込まれるように移動表示され、その後、(H2)の通り、表示位置666SKY015にストック画像666SKY011が表示される。尚、当該変動においてストック獲得画像が表示された後に表示される画像は、カットイン画像に限らず他の画像であってもよい。例えば、ストック獲得画像666SKY007が表示された後、ストック獲得画像666SKY007からストックキャラである「ムム」が飛び出すように表示され、「ムム」が表示位置666SKY015に向かって移動する動作を行った後、表示位置666SKY015にストック画像666SKY011が表示されるようにしてもよい。
図33は、先読み変動において先読み予告演出として「先読みストック演出」が実行された後、先読み変動後の変動において予告演出として「ストック演出」が開始されたときの図である。(A3)は、上述の(E1)の通りである。(B3)は、上述の(F1)の通りである。(C3)は、上述の(G1)の通りである。(D3)は、先読み変動が終了した後、「ぐるぐる演出」等の予告演出が実行される変動が開始されたときの状況を示した図である。可変表示の開始後、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017に滞留表示されていた先読み変動中ストック画像666SKY003が再度ストック獲得画像666SKY007に変化するとともに、ストック獲得画像666SKY007が画像表示装置5の中央に向かって徐々に拡大されながら移動する表示が行われる。これにより、遊技者は当該変動においてぐるぐる演出が実行されることを推測することができる。その後、(E3)~(G3)の通りに演出が進行する。尚、(C3)および(G3)において、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017に先読み変動中ストック画像が滞留表示されているときと当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027にストック画像が滞留表示されているときとで、遊技効果ランプ9を用いた発光演出が実行される。具体的に、通常、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017に先読み変動中ストック画像が滞留表示されていないときは、先読み変動中の背景ステージ画像に応じた発光態様で遊技効果ランプ9が発光するが、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017に先読み変動中ストック画像が滞留表示されているときは、遊技効果ランプ9の発光態様が消灯態様となる。これにより、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017に先読み変動中ストック画像が滞留表示されていることが強調されるため、今後の演出展開に注目させることができる。また、通常、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027にストック画像が滞留表示されていないときは、当該変動中の背景ステージ画像に応じた発光態様で遊技効果ランプ9が発光するが、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027にストック画像が滞留表示されているときは、遊技効果ランプ9がストックキャラに応じた発光態様で発光する。例えば、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027にストック画像666SKY009が滞留表示されているときは、遊技効果ランプ9がピンクの発光態様で発光し、ストック画像666SKY010が滞留表示されているときは、遊技効果ランプ9が紫の発光態様で発光し、ストック画像666SKY011が滞留表示されているときは、遊技効果ランプ9が緑の発光態様で発光し、ストック画像666SKY012が滞留表示されているときは、遊技効果ランプ9が金の発光態様で発光する。これにより、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027にストック画像が滞留表示されているときの演出効果を高めるとともに、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027にいずれのストック画像が滞留表示されているかを一目で把握することができる。尚、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017に先読み変動中ストック画像が滞留表示されているときは、遊技効果ランプ9の発光態様が消灯態様となるようにしたが、これに限らず、先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017に先読み変動中ストック画像が滞留表示されていないときと同様に、先読み変動中の背景ステージ画像に応じた発光態様で遊技効果ランプ9を発光させ、ランプ製作のコストカットを図るようにしてもよい。
図34~38は、「ぐるぐる演出」が実行される可変表示において「ストック演出」が実行される場合の図である。(A4)~(D4)は、上述の(A2)~(D2)の通りである。(E4)は、遊技者のプッシュボタン31Bに対する単押し操作に対応して、暗転演出が実行されるとともに、画像表示装置5の中央にストック獲得画像666SKY005と強調エフェクト画像666SKY032が表示されたときの状況を示した図である。ストック獲得画像666SKY005が表示された後は、(F4)、(G4)の通り、カットイン画像666SKY036が表示され、カットイン画像666SKY036が当該変動中ストック滞留表示領域027内の表示位置666SKY013に向かって吸い込まれるように移動表示される。その後、(H4)の通り、表示位置666SKY013にストック画像666SKY009が表示される。(I4)は、リーチ発展のタイミングでストック放出カットイン画像666SKY037が表示されたときの状況を示した図である。ストック放出カットイン画像666SKY037は、表示位置666SKY013に滞留表示されているストック画像666SKY009が変化したものである。ストック放出カットイン画像は、ストック画像が予告対象とする予告演出の実行タイミング直前に表示される画像である。すなわち、ストック放出カットイン画像が表示されたことに対応して予告対象の予告演出が実行される。尚、ストック放出カットイン画像の態様は、ストックキャラの種類に応じて異なる。また、ストック放出カットイン画像が表示されるときには、同時に暗転演出も実行される。これにより、予告演出が実行されることに注目させることができる。ストック画像がストック放出カットイン画像の態様になるときには、秒数を予め表示したり、カウントダウンをしたり、ストック画像がストック放出カットイン画像の態様になることを示す表示(例えば、「変化」、「行きます」等の文字表示)を表示したり、ストック画像が使用される前にストック画像が特定の動作(例えば、ストック画像が上下に動いたり、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027からストック画像が表示領域外に出ようとする動作)をすることによって遊技者にどのタイミングでストック画像がストック放出カットイン画像の態様になるかを報知してもよい。これにより、ストック画像がどのタイミングで使用されるかわかりやすくなり遊技興趣を向上することができる。また、ストック放出カットイン画像の大きさによって大当り期待度を異ならせるようにしてもよい。例えば、(I4)では、背景ステージ名称画像の上部から当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027の「ムム」のストック画像を表示するところの上部までストック放出カットイン画像666SKY037が表示されているが、大当りに制御されるチャンスアップパターンとして、画面全体にストック放出カットイン画像を表示したり、逆に(I4)に表示されているストック放出カットイン画像よりも小さい表示でもチャンスアップパターンとして表示してもよい。これにより遊技者が、ストック画像がストック放出カットイン画像の態様になるときに注目することができる。(J4)は、ストック画像の予告対象である「ぐるぐる演出」が実行されたときの状況を示した図である。「ぐるぐる演出」とは、演出発展先が書かれた候補画像「好機」666SKY038、候補画像「パワフルゾーン」666SKY039、候補画像「弱SP」666SKY040、候補画像「強SP」666SKY041、候補画像「激熱」666SKY054を大当り期待度に応じた組合せで4つ表示し、所定態様(ぐるぐる)での移動表示を開始し、いずれの候補画像をターゲット領域666SKY043に停止表示するかを煽る演出であり、候補画像の停止表示後には、停止表示された候補画像に書かれた内容にしたがって演出が発展する。ストック放出カットイン画像666SKY037の表示後、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027が非表示となり、ストックキャラである「ナナ」666SKY042が登場する「ぐるぐる演出」が開始される。すなわち、ストック画像666SKY009の予告対象が「ぐるぐる演出」であったことが報知されるとともに、「ぐるぐる演出」の実行タイミングが示唆される。ストックキャラ「ナナ」は、「ぐるぐる演出」と「期待度アップ(星)」とのいずれかを予告対象とするキャラクタであり、「ぐるぐる演出」を予告対象にストックキャラ「ナナ」の「ストック演出」が実行される場合、「ぐるぐる演出」は「ナナ」が登場する演出態様で実行される。これにより、演出の関連性が高まり、遊技興趣を向上することができる。尚、「ぐるぐる演出」は、「先読みストック演出」または「ストック演出」の予告対象とならない場合においても実行可能な予告演出である(後述の図39)。(K4)は、候補画像「好機」666SKY038、候補画像「パワフルゾーン」666SKY039、候補画像「弱SP」666SKY040、候補画像「強SP」666SKY041が所定態様で移動表示しているときの状況を示した図であり、(L4)は、候補画像「強SP」666SKY041が停止表示されたことによって演出発展先として「SPリーチ演出B」が決定したときの状況を示した図である。(M4)~(X4)は、図示の通りである。(R4)の後、大当り変動パターンであれば(U4)が実行される。(R4)の後、はずれ変動パターンまたは、救済変動パターンであれば(V4)が実行される。(T4)、(U4)のように、SPリーチBの結果として、大当りであることが報知された後は、(Y4)~(AA4)の流れで変動が進行する。より具体的には、(T4)のように、敵キャラクタ666SKY046が倒れ、味方キャラクタ666SKY045が喜んだ顔でアップになり、「勝利!」という文字が表示されることにより、遊技者に大当りであることが報知され、その後、(U4)のように、(T4)の背景の上に、飾り図柄が揃った表示(333)が強調表示されつつ表示されることにより、3の図柄が揃って大当りしたことが報知される。なお、(U4)の表示においては、「勝利!」という文字が表示されない。これにより、文字を表示することによって飾り図柄が見にくくなってしまうことを防止することができる。また、図34~38では、SPリーチBが実行される場合に、キャラクタ666SKY045は味方キャラクタ、キャラクタ666SKY046は敵キャラクタとなっているが、リーチによって味方キャラクタと敵キャラクタは変わる。(V4)、(W4)のように、SPリーチBの結果として、はずれであることが報知された後は、(AB4)~(AD4)の流れで変動が進行する。より具体的には、(V4)のように、敵キャラクタが倒れず、味方キャラクタが困った顔でアップになり、「敗北・・・」という文字が表示されることにより、遊技者にはずれであることが報知され、その後、(W4)のように、(V4)の背景の上に、飾り図柄が揃っていない表示(343)が表示されることにより、はずれであることが報知される。なお、(W4)の表示においては、「敗北・・・」という文字が表示されない。これにより、文字を表示することによって、飾り図柄が見にくくなってしまうことを防止することができる。その後、通常状態であれば、(AB4)のように、(W4)のSPリーチBに対応した背景から通常状態の背景(今回の変動が始まったときに表示されていたステージに対応した背景)に切り替わり、その上で、飾り図柄が揃っていない表示(343)が表示される。その後、(AC4)のように、飾り図柄が停止表示され、その後、(AD4)のように、次の始動入賞に対応した変動が開始される。(V4)、(X4)のように、SPリーチBの結果として、はずれであることが報知された後、一旦はずれと見せた上で大当りであることを報知するパターンがある。救済演出の流れは、(AE4)~(AI4)の通りである。「ぐるぐる演出」の移動表示は、回転したり、ランダムに散らばったりと停止している候補表示よりも視認が難しくなるようになればよい。また、「ぐるぐる演出」の移動表示は、「ぐるぐる演出」中に表示されている「ナナ」よりも激しく移動表示していればよい。
図39は、「ぐるぐる演出」に対応して「ストック演出」が実行されなかったときの「ぐるぐる演出」の図である。「ぐるぐる演出」の実行前に「ストック演出」が実行されない場合、「ぐるぐる演出」は、「ストック演出」におけるストックキャラが登場する演出態様で実行されない。すなわち、遊技者は、「ぐるぐる演出」の演出態様によって「ぐるぐる演出」の実行前に「ストック演出」が実行されたかを容易に判別できる。尚、大当り変動パターンによって可変表示が実行される場合、「ぐるぐる演出」が実行されるときには、「ぐるぐる演出」の実行前に「ストック演出」が実行される期待度が高くなるように設計されている。ストック画像を貯留表示しておらず、図39のように「ぐるぐる演出」が開始されたときは、(A8)から(B8)のように当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027が「ぐるぐる演出」が開始されたときに表示されなくなる。これにより、ストック画像が貯留されていないことが明確になり「ぐるぐる演出」に注目させることができる。また、「ぐるぐる演出」だけが上記の対象ではなく他の演出もその対象にしてもよい。
図40~図42は、「ぐるぐる演出」内で起こる演出を説明した図である。後述する「ぐるぐる演出前昇格」、「ぐるぐる演出後昇格」は、「ぐるぐる演出」内で実行される昇格演出であり、「ぐるぐる演出」の前半で実行される昇格演出を「ぐるぐる演出前昇格」、「ぐるぐる演出」の後半で実行される昇格演出を「ぐるぐる演出後昇格」と名称している。図40は、「ぐるぐる演出」において「ぐるぐる演出前昇格」が実行されたときの図である。(A5)~(C5)は、上述の(H4)~(J4)の通りである。(D5)、(E5)は、「ぐるぐる演出前昇格」が実行されたときの状況を示した図である。「ぐるぐる演出前昇格」とは、事前に「ストック演出」が実行されていたか否かに関わらず、「ぐるぐる演出」の実行時に実行される可能性がある予告演出であり、「ぐるぐる演出」における4つの候補画像にそれぞれ書かれている演出発展先の内容を、所定態様の移動表示(ぐるぐる)が開始されるよりも前に、昇格画像666SKY053を表示して書き換える予告演出である。候補画像「好機」666SKY038、候補画像「パワフルゾーン」666SKY039、候補画像「弱SP」666SKY040、候補画像「強SP」666SKY041を覆い隠すように昇格画像666SKY053が表示された後、候補画像「好機」666SKY038が候補画像「パワフルゾーン」666SKY039に変化し、候補画像「パワフルゾーン」666SKY039が候補画像「弱SP」666SKY040に変化し、候補画像「弱SP」666SKY040が候補画像「強SP」666SKY041に変化し、候補画像「強SP」666SKY041が候補画像「激熱」666SKY054に変化する。「ぐるぐる演出前昇格」の実行後において、演出発展先として大当り期待度が最も低い候補画像「好機」666SKY038が決定されることが無くなる。大当り変動パターンによって可変表示が実行される場合、「ぐるぐる演出」が実行されるときには、「ぐるぐる演出前昇格」が実行されない期待度よりも「ぐるぐる演出前昇格」が実行される期待度の方が高い。尚、「ぐるぐる演出前昇格」は、「ストック演出」の予告対象として含まれない予告演出である。(F5)~(H5)は、所定態様(ぐるぐる)で4つの候補画像の移動表示が開始された後、停止表示されるまでを示した図である。候補画像「パワフルゾーン」666SKY039、候補画像「弱SP」666SKY040、候補画像「強SP」666SKY041、候補画像「激熱」666SKY054の所定態様での移動表示が開始された後、次第に移動表示が加速していき、ストックキャラ「ナナ」による停止表示アクションが実行され、その後、ターゲット領域666SKY043に候補画像「強SP」666SKY041が停止表示される。「ぐるぐる演出前昇格」は、図40の実施例では1つの候補表示しか昇格させることができなかったが、複数の候補表示を昇格させることができる演出になっている。これにより、昇格する前の候補表示と昇格した後の候補表示に注目することができ遊技興趣が向上する。
図41、図42は、「ぐるぐる演出」において「ぐるぐる演出後昇格」が実行されたときの図である。(A6)は、「ストック獲得示唆演出」が開始されたときの状況を示した図である。(B6)~(E6)は、「ストック獲得示唆演出」の演出成功により、ストック画像を2つ同時に獲得したときの「ストック演出」の状況を示した図である。遊技者のプッシュボタン31Bに対する単押し操作にもとづいて、ストック獲得画像666SKY005とストック獲得画像666SKY006とが同時に表示されるとともに、強調エフェクト画像666SKY032の表示と暗転演出が実行される。尚、このときに表示される強調エフェクト画像666SKY032の態様は、ストック獲得画像が1つ表示されるときとは異なる態様として、遊技者に対して特別感を与えるようにしてもよい。その後、ストック獲得画像666SKY005とストック獲得画像666SKY006とが同時に表示されたことに対応して、カットイン画像666SKY057が表示された後、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027内の表示位置666SKY013と表示位置666SKY014とに吸い込まれるように移動表示され、表示位置666SKY013にストック画像666SKY009が表示されるとともに、表示位置666SKY014にストック画像666SKY010が表示される。(C6)では、カットイン画像666SKY057のように一つのカットイン画像で表示しているが、これに限らず、キャラクタ毎にカットイン画像を表示させてもよい。また、キャラクタ毎にカットイン画像を表示する場合は同時に表示したり、タイミングをずらして表示してもよい。この様にすれば、カットイン画像の表示に対して注目することができる。(F6)~(N6)は、ストック画像666SKY009の予告対象である「ぐるぐる演出」において、ストック画像666SKY010の予告対象である「ぐるぐる演出昇格後」が実行されたときの状況を示した図である。ストック画像666SKY009がストック放出カットイン画像に変化した後、「ぐるぐる演出」が開始され、4つの候補画像のうちの1つがターゲット領域666SKY043に停止表示するまでの流れは、基本的に上述の(I4)~(L4)、(G5)と同じであるが、この例では、ストック画像666SKY009の予告対象であった「ぐるぐる演出」が開始されるよりも前に、ストック画像666SKY010が表示されていたため、「ぐるぐる演出」において、ストック画像666SKY010は、待機画像666SKY058に変化して表示される。これにより、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027が非表示となったにも関わらず、ストック画像666SKY010が表示され続けてしまうことを防ぎ、演出上の見た目の違和感を無くすことができる。待機画像は何かの演出が実行されたとき(例えば、ぐるぐる演出やSPリーチ)にストック画像が待機画像に変化する。また、ターゲット領域666SKY043には、一旦、候補画像666SKY040が停止表示されるが、直後に待機画像666SKY058がストック放出カットイン画像666SKY059に変化するとともに暗転演出が実行され、ストック画像666SKY010(待機画像666SKY058)が予告対象とする「ぐるぐる演出後昇格」が実行される。「ぐるぐる演出後昇格」とは、「ストック演出」によってストック画像666SKY010またはストック画像666SKY011が表示される場合に限り実行される演出であり、ストック画像に対応するストックキャラ(「ジャム」または「ムム」)が再度「ぐるぐる演出」を実行し、必ず1回目よりも遊技者にとって有利な(大当り期待度が高い)候補画像をターゲット領域666SKY043に停止表示させる予告演出である。1回目の「ぐるぐる演出」と同様に、4つの候補表示が再表示された後、所定態様の移動表示が開始され、次第に移動表示が加速していき、ストックキャラ「ジャム」による停止表示アクションが実行され、1回目に停止表示された候補画像(候補画像「弱SP」666SKY040)よりも有利な候補画像(候補画像「強SP」666SKY041)が停止表示される。「ぐるぐる演出」と「ぐるぐる演出後昇格」とで、共通にストックキャラによる停止表示アクション表示(図42の実施例であれば、ジャムの目から放たれる光線666SKY064)が実行されるが、停止表示アクションの態様は、ストックキャラの種類(「ジャム」または「ムム」)に応じて異なる。上述の通り、「ぐるぐる演出前昇格」と「ぐるぐる演出後昇格」とでは、候補画像を昇格させるときの態様がまるで異なるものとなっているとともに、後述の通り、「ぐるぐる演出後昇格」の方が「ぐるぐる演出前昇格」よりも実行時間が長いため、「ぐるぐる演出前昇格」と「ぐるぐる演出後昇格」とで注目度合いを異ならせ、興趣を高めることができる。尚、図示してはいないが、一の「ぐるぐる演出」において、「ぐるぐる演出前昇格」と「ぐるぐる演出後昇格」との両方を実行可能である。また、図示の範囲では、「ぐるぐる演出後昇格」について、一回のみ実行される例となっているが、「ぐるぐる演出」の実行前に「ストック演出」によってストック画像666SKY011が滞留表示されていた場合には、1回目の「ぐるぐる演出後昇格」の後に、ストックキャラ「ムム」が描かれたストック放出カットインが表示され、2回目の「ぐるぐる演出後昇格」が実行される可能性が有る。すなわち、「ぐるぐる演出」の実行パターンは、「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」を含まない「ぐるぐる演出」を実行する第1パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」を含み「ぐるぐる演出後昇格」を含まない「ぐるぐる演出」を実行する第2パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」を含まず「ぐるぐる演出後昇格」を含む「ぐるぐる演出」を実行する第3パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」を含む「ぐるぐる演出」を実行する第4パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」を含まず「ぐるぐる演出後昇格」×2を含む「ぐるぐる演出」を実行する第5パターンと、「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」×2を含む「ぐるぐる演出」を実行する第6パターンと、の6種類がある。大当り変動パターンによって可変表示が実行される場合、「ぐるぐる演出」実行されるときには、第6パターン>第5パターン>第4パターン>第3パターン>第2パターン>第1パターンの順に実行される割合が高い(すなわち、大当り期待度が高い)。これにより、「ぐるぐる演出」がいずれの実行パターンにより実行されるかに注目させ、遊技興趣を高めることができる。図示してはいないが、「ぐるぐる演出前昇格」よりも「ぐるぐる演出後昇格」が実行された時の方が大当り期待度が高い設計になっている。これにより、遊技者がどのタイミングで昇格演出が実行されるのかを注目することができる。また、昇格演出を実行しない「ぐるぐる演出」において決定された候補表示と、昇格演出を実行する「ぐるぐる演出」において決定された候補表示とでは、同じ候補表示でも昇格演出を実行する「ぐるぐる演出」で決定された候補表示の方が大当り期待度が高い。これにより、遊技者が「ぐるぐる演出」と昇格演出に注目することができ遊技興趣が向上する。また、昇格演出を実行する「ぐるぐる演出」の方が、昇格演出を実行しない「ぐるぐる演出」に比べて、大当りに期待できる候補表示(後に説明する候補表示「激熱」や、候補表示「強SP」)が決定表示されやすい。これにより、昇格演出の実行の有無に注目することができ遊技興趣が向上する。さらに、昇格演出を実行する「ぐるぐる演出」の方が、昇格演出を実行しない「ぐるぐる演出」に比べて、チャンスアップが起こりやすくしてもよい。これにより、昇格演出を実行する「ぐるぐる演出」か、昇格演出を実行しない「ぐるぐる演出」か注目することができる。また、昇格演出を実行してもしていなくても、候補表示が表示している演出の内容は異ならない。これにより、遊技機のデータ容量を抑えることができる。上記に「ぐるぐる演出後昇格」が2回実行される可能性があると記載したが、実行される順番は、大当り期待度が低いストック画像から演出を実行してもよい。例えば、ストック画像「ナナ」、「ジャム」、「ムム」を獲得しており、すべてが「ぐるぐる演出」に関わるストック演出を実行したときの順番は、「ナナ」(「ぐるぐる演出」実行)→「ジャム」(「ぐるぐる演出後昇格」実行1回目)→「ムム」(「ぐるぐる演出後昇格」実行2回目)の順になる。このような仕様にすることにより、大当り期待度が低い順番から使われていくことによって、後から使われるストック画像により注目することができ遊技興趣が向上する。また、「ぐるぐる演出後昇格」が実行される程、大当りに期待できる候補表示を決定表示しやすいようになっている。これにより、遊技者は「ぐるぐる演出後昇格」に注目することができる。
図43は、「ぐるぐる演出」において表示される候補画像の種類を説明した図である。候補画像「ブランク」は、ターゲット領域666SKY043に停止表示されたときに、当該変動がはずれの変動パターンであることを報知する。候補画像「好機」は、ターゲット領域666SKY043に停止表示されたときに、大当り期待度が低いことを示唆する。候補画像「パワフルゾーン」は、ターゲット領域666SKY043に停止表示されたときに、「パワフルゾーン演出」という予告演出が実行されることを示唆する。候補画像「弱SP」は、ターゲット領域666SKY043に停止表示されたときに、弱SPリーチが実行されることを示唆する。候補画像「弱SP」は、SPリーチAの対応画像になっている。候補画像「強SP」は、ターゲット領域666SKY043に停止表示されたときに、強SPリーチが実行されることを示唆する。候補画像「強SP」は、SPリーチBの対応画像になっている。候補画像「激熱」は、ターゲット領域666SKY043に停止表示されたときに、当該変動が大当りの変動パターンであることを報知する。尚、大当り変動パターンによって可変表示が実行される場合、「ぐるぐる演出」が実行されるときには、ターゲット領域666SKY043に、候補画像の「激熱」>「強SP」>「弱SP」>「パワフルゾーン」>「好機」>「ブランク」の順に停止表示される期待度が高い。
図44は、「ぐるぐる演出前昇格」、「ぐるぐる演出」、「ぐるぐる演出後昇格」の実行時間について説明した図である。「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」が実行されないときの「ぐるぐる演出」(図44(2)におけるTB2~TB5)の実行時間は、6秒である。具体的に、TB2は2秒間に亘って実行され、TB3は1秒間に亘って実行され、TB4は2秒間に亘って実行され、TB5は1秒間に亘って実行される。また、「ぐるぐる演出」を予告対象に「ストック演出」が実行されていたときの「ぐるぐる演出」(図44(2)におけるTB1~TB5)の実行時間は、7秒である。具体的に、TB1は1秒間に亘って実行され、TB2~TB5は上述の通りである。「ぐるぐる演出前昇格」が実行され、「ぐるぐる演出後昇格」が実行されないときの「ぐるぐる演出」(図44(1)におけるTA2~TA4、図44(2)におけるTB2~TB5)の実行時間は、8秒である。具体的に、TA2は1秒間に亘って実行され、TA3は0.5秒間に亘って実行され、TA4は0.5秒間に亘って実行され、TB2~TB5は上述の通りである。また、「ぐるぐる演出」を予告対象に「ストック演出」が実行されていたときの「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出」(図44(1)におけるTA1~TA4、図44(2)におけるTB2~TB5)の実行時間は、9秒である。具体的に、TA1は1秒間に亘って実行され、TA2~TA4およびTB2~TB5は上述の通りである。「ぐるぐる演出前昇格」が実行されず、「ぐるぐる演出後昇格」が実行されるときの「ぐるぐる演出」(図44(2)におけるTB2~TB5、図44(3)におけるTC1~TC4)の実行時間は、11秒である。具体的に、TB2~TB5は上述の通りであり、TC1は1秒間に亘って実行され、TC2は1秒間に亘って実行され、TC3は2秒間に亘って実行され、TC4は1秒間に亘って実行される。また、「ぐるぐる演出」を予告対象に「ストック演出」が実行されていたときの「ぐるぐる演出」および「ぐるぐる演出後昇格」(図44(2)におけるTB1~TB5、図44(3)におけるTC1~TC4)の実行時間は、12秒である。「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出後昇格」が実行されるときの「ぐるぐる演出」(図44(1)におけるTA2~TA4、図44(2)におけるTB2~TB5、図44(3)におけるTC1~TC4)の実行期間は、13秒である。また、「ぐるぐる演出」を予告対象に「ストック演出」が実行されていたときの「ぐるぐる演出前昇格」および「ぐるぐる演出」および「ぐるぐる演出後昇格」(図44(1)におけるTA1~TA4、図44(2)におけるTB2~TB5、図44(3)におけるTC1~TC4)の実行時間は、14秒である。各実行時間を比べてみると、「ぐるぐる演出前昇格」よりも「ぐるぐる演出」の実行時間は長く、演出内容が似ている「ぐるぐる演出後昇格」よりも「ぐるぐる演出」の実行時間は長く設計されている。これにより、同じ演出(ぐるぐる演出)内で、ストック画像が使用されたとき、「ぐるぐる演出」と同じ演出内容にしてしまうと演出時間が長くなってしまい、同じ演出を複数回行うことにより、遊技者の興趣を損ねてしまう可能性があるが、演出時間を特定の演出(ぐるぐる演出)よりも短くすることにより、演出をスムーズに視認可能になり遊技興趣が向上する。また、「ぐるぐる演出前昇格」よりも「ぐるぐる演出後昇格」の方が実行時間を長くしており、「ぐるぐる演出後昇格」の方が大当り期待度が高いことがわかりやすく、「ぐるぐる演出前昇格」よりも期待感を持たせることができる。
図45は、ストック画像を複数獲得した場合に表示される可能性がある付随表示について説明した図である。(A7)の通り、画像表示装置5の中央にボタン単押し操作促進画像が表示され、遊技者がボタン単押し操作促進画像にしたがってプッシュボタン31Bに対して単押し操作を行うと、(B7)の通り、ストック獲得画像が2つ(「ナナ」「ジャム」)同時に表示されるとともに、暗転演出が開始される。その後、(C7)の通り、2つのストック獲得画像に関連したカットイン画像666SKY057が表示され、(D7)の通り、カットイン画像666SKY057が当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027内に向かって吸い込まれるように移動表示される。その後、(E7)の通り、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027内にストック画像(「ナナ」「ジャム」)が2つ表示されたときに、付随表示「GOOD」666SKY061が画像表示装置5の右上側から左下側に向かってカットイン態様で表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから付随表示「GOOD」666SKY061に対応した音声が出力される。その後、(F7)の通り、表示位置666SKY013および表示位置666SKY015に2つのストック画像が表示され、リーチが成立する。(G7)は、リーチ発展のタイミングでストック放出カットイン画像666SKY037が表示されたときの状況である。尚、図示の範囲では、ストック画像を2つ同時獲得したときに付随表示が表示される例となっているが、例えば、先にストック画像666SKY009を獲得している場合に、後からストック画像666SKY011を獲得したときにも、付随表示「GOOD」666SKY061を表示することが可能である。
図46は、図45(E7)で表示された付随表示について詳細に説明している図である。付随表示とは、所定の組合せで複数のストック画像を獲得した場合に表示される可能性がある表示であり、所定の組合せで複数のストック画像を獲得した場合に付随表示が表示されるときの方がされないときよりも大当り期待度が高くなるように設計されている。付随表示には、付随表示「GOOD」666SKY061、付随表示「GREAT」666SKY062、付随表示「EXCELLENT」666SKY063の3種類がある。付随表示「GOOD」666SKY061は、例えば、ストック画像666SKY009とストック画像666SKY010とを獲得したときに表示される可能性がある。付随表示「GREAT」666SKY062は、例えば、ストック画像666SKY009とストック画像666SKY011とを獲得したときに表示される可能性がある。付随表示「EXCELLENT」666SKY063は、例えば、ストック画像666SKY009とストック画像666SKY011とストック画像666SKY012とを獲得したときに表示される可能性がある。このように、獲得したストック画像の組合せによって表示される付随表示が異なるので、ストック画像の組合せに注目させることができる。さらに、複数のストック画像を獲得していたとしても付随表示が表示されないパターンや、「リム」、「ムム」、「ジャム」組合せのように、複数のストック画像を獲得していても付随表示の表示条件を満たしていない場合は、付随表示が表示されないので、付随表示が表示される組合せを推測させ、興趣を高めることができる。尚、付随表示の表示サイズは、「EXCELLENT」>「GREAT」>「GOOD」の順に大きくなっており、表示サイズが大きいほど大当り期待度が高い設計となっている。また、付随表示が表示されたときには、スピーカ8L、8Rから表示された付随表示に対応する音声が出力され、「EXCELLENT」>「GREAT」>「GOOD」の順に出力期間が長くなるように設計されている。これにより、視覚的だけでなく、聴覚的にも付随表示の種類の区別することができる。
図47は、ストック演出(「先読みストック演出」と「ストック演出」との両方を含む)の実行割合について示した図である。ストック演出を実行するときの方が、実行しないときと比べて大当り期待度が高いことがわかる。図48は、ストック画像の組合せと、各組合せに応じた付随表示の有無について示した図である。図49は、ストック画像の組合せに応じた大当り期待度について示した図である。図48、図49の表をもとに説明すると、「ぐるぐる演出」等の予告演出が実行される変動(当該変動、ターゲット変動ともいう。)において「ぐるぐる演出」等の予告演出を予告対象としたストック画像を獲得し、ターゲット変動で予告対象の予告演出が実行される場合よりも、「ぐるぐる演出」等の予告演出が実行される変動よりも前に実行される先読み変動において「ぐるぐる演出」等の予告演出を予告対象としたストック画像を獲得し、先読み変動後のターゲット変動で予告対象の予告演出が実行される場合の方が大当り期待度が高くなるように設計されている。尚、先読み変動においてストック画像を獲得した後、ターゲット変動においてさらに異なるストック画像を獲得する場合の大当り期待度の参照先は、先読みの大当り期待度となる。例えば、先読み変動においてストックキャラ「ナナ」のストック画像を獲得した後、ターゲット変動においてストックキャラ「リム」のストック画像を獲得した場合の大当り期待度は、21.85%となる。これにより、どのタイミングでストック画像が獲得されるかに注目させるとともに、ストック画像の獲得を示す表示領域(先読み変動中ストック滞留表示領域666SKY017、当該変動中ストック滞留表示領域666SKY027)がターゲット変動と先読み変動とで異なるため、その違いから先読み変動で獲得されたストック画像であることを示唆することができる。ストック画像単体の大当り期待度は、SKY1-1~SKY1-3、SKY1-4を参照すると、「リム」>「ムム」>「ジャム」>「ナナ」の順に高い。中でも、ストックキャラ「リム」は、ストック画像単体では大当り期待度が最も高く、ストックキャラ「リム」を含まない組合せであり複数のストック画像を獲得しているときよりも大当り期待度が高いものとなっている。これにより、ストック画像666SKY012が貯留表示されることに注目させることができる。さらに、図示はしていないが、ストック画像単体の演出は複数あり、上記の通り、「激熱カットイン」>「強SPリーチ移行」>「タイトル変化(色)」>「ぐるぐる演出後昇格」>「保留変化」>「期待度アップ(星)」>「ぐるぐる演出」の順に大当り期待度が高い設計になっているため、例えば、SKY1-4(「リム」単体)のパターンが選ばれたときに、「激熱カットイン」または「強SPリーチ移行」が実行されることが予告され、大当り変動パターンによる可変表示では、「強SPリーチ移行」よりも「激熱カットイン」の方が実行されやすい。次に、複数ストック画像を獲得した場合の大当り期待度は、SKY2-1~SKY4-3のようになっている。ストック画像を複数獲得するパターンの大当り期待度について、例えば、ストックキャラ「ナナ」、「ジャム」、「ムム」の3つのストック画像を獲得するSKY3-1とSKY3-2とでは、ストックキャラの組合せは同じであるものの付随表示の有無によって大当り期待度が異なっており、付随表示を表示するパターンの方が大当り期待度が高くなるように設計されている。これにより、ストック画像の組合せに注目させるとともに、付随表示が表示されるかされないかにも注目させることができる。一方、付随表示を表示するパターンよりもしないパターンの方が大当り期待度が高い場合もある。例えば、付随表示を表示するSKY2-4、SKY2-5、SKY3-2、SKY3-3よりも、付随表示を表示しないSKY2-6~SKY2-8、SKY3-4~SKY3-6の方が大当り期待度が高い設計となっており、ストックキャラ「リム」を含むように複数のストック画像を獲得する方が遊技者にとって有利であることを示している。また、SKY3-7~SKY3-9は、ストックキャラ「リム」のストック画像を獲得、かつ付随表示を表示するパターンであり、付随表示の種類とストック画像単体での大当り期待度によって大当り期待度が異なっている。これにより、いずれの付随表示が表示されるか注目させることができる。SKY4-1~SKY4-3は、ストック画像を全て獲得した場合の大当り期待度を示しており、ストック画像を全て獲得した場合は、必ず何らかの付随表示が表示される設計になっており、その付随表示の種類によって大当り期待度が異なっている。SKY4-3は、大当り変動パターンによって可変表示が実行される場合に選択されるパターンとなっている。また、例えば、「ぐるぐる演出」と「ぐるぐる演出後昇格」とを予告対象としてストック演出が実行されるときは、付随表示を表示するSKY2-4が選択されやすく、「ぐるぐる演出」と「保留変化」とを予告対象としてストック演出が実行されるときは、付随表示を表示しないSKY2-1が選択されやすい。これは、複数のストック画像が予告対象とする予告演出の関連性に基づいており、関連性の高い「ぐるぐる演出」および「ぐるぐる演出後昇格」が実行される場合には、ストックキャラが同一であってもSKY2-1よりもSKY2-4が選択されやすい。これにより、ストックキャラの組合せと付随表示の有無とで、実行される予告演出の推測ができ、遊技興趣を高めることができる。また、ストック画像の獲得する順番によって大当り期待度が異なるようにしてもよい。例えば、先読み、当該、どのタイミングでも単体で大当り期待度が高いストック画像を獲得した方が有利状態に制御される期待度を高くする設計にすることによってストック画像を獲得したときから大当りに期待することができ、遊技興趣が向上する。
図50~図56は、各キャラクタのストック画像が実行することができる演出を詳細に図示したものである。図50は、「ぐるぐる演出」についての説明図である。(A9)は、リーチ発展のタイミングでストック放出カットイン画像が表示されたときの状況を示した図である。ストック放出カットイン画像が表示されたことに対応して予告対象の予告演出が実行される。尚、ストック放出カットイン画像の態様は、ストックキャラの種類に応じて異なる。また、ストック放出カットイン画像が表示されるときには、同時に暗転演出も実行される。これにより、予告演出が実行されることに注目させることができる。(B9)は、ストック画像の予告対象である「ぐるぐる演出」が実行されたときの状況を示した図である。ストック放出カットイン画像の表示後、当該変動中ストック滞留表示領域が非表示となり、ストックキャラである「ナナ」が登場する「ぐるぐる演出」が開始される。すなわち、ストック画像の予告対象が「ぐるぐる演出」であったことが報知されるとともに、「ぐるぐる演出」の実行タイミングが示唆される。ストックキャラ「ナナ」は、「ぐるぐる演出」と「期待度アップ(星)」とのいずれかを予告対象とするキャラクタであり、「ぐるぐる演出」を予告対象にストックキャラ「ナナ」の「ストック演出」が実行される場合、「ぐるぐる演出」は「ナナ」が登場する演出態様で実行される。これにより、演出の関連性が高まり、遊技興趣を向上することができる。尚、「ぐるぐる演出」は、「先読みストック演出」または「ストック演出」の予告対象とならない場合においても実行可能な予告演出である。(C9)は、候補画像「パワフルゾーン」、候補画像「弱SP」、候補画像「強SP」、候補画像「激熱」が所定態様で移動表示しているときの状況を示した図であり、(D9)のように次第に移動表示が加速していき、ストックキャラ「ナナ」による停止表示アクション666SKY056が実行され、(E9)は、候補画像「強SP」666SKY041が停止表示されたことによって演出発展先として「強SPリーチ」が決定したときの状況を示した図である。「ぐるぐる演出」は、「ナナ」の他にも「ジャム」、「ムム」も実行することが可能であり、「ジャム」、「ムム」も(D9)のように停止表示アクションを実行するが、キャラクタによってそれぞれ停止アクションが異なる。後述するが、「ジャム」、「ムム」は、「ぐるぐる演出後昇格」を実行することが可能であり、「ぐるぐる演出後昇格」でも停止表示アクションを実行するが、その停止表示アクションは、「ぐるぐる演出」で実行される各キャラの停止表示アクションと同様の演出が実行される。
図51は、「期待度アップ(星)」についての説明図である。(A10)は、SPリーチ演出Bのタイトルが表示されており、タイトルの下にこのリーチの期待度を示す画像666SKY068が星の形で表示されており、今回のSPリーチ演出Bは、3つ目の星まで点灯している表示がされており、画像表示装置5の右下に「ナナ」の待機画像が表示されている状態が図示されている。(B10)では、(A10)で表示されたタイトルが表示されて遊技者がどのSPリーチ演出が行われるか認識できる一定期間後(約1秒)、待機画像666SKY064がストック放出カットイン画像666SKY065に変化するとともに暗転演出が実行され、「ナナ」のストック画像が予告対象とする「期待度アップ(星)」が実行される。(C10)では、ストック放出カットイン画像が表示されたあと、キャラクタ「ナナ」666SKY042が表示されると同時にキャラクタ「ナナ」を強調するエフェクト画像666SKY066が表示される。その後、(D10)のように、キャラクタ「ナナ」がリーチの期待度を示す画像に作用することによりエフェクト666SKY067が生じ、(E10)のように、リーチの期待度を示す画像666SKY068の星が3から3.5に変化したことが図示されている。「期待度アップ(星)」は、「ナナ」固有の演出になっている。
図52は、「ぐるぐる演出後昇格」についての説明図である。(A11)、(B11)は、「ぐるぐる演出」の図であり、「ぐるぐる演出」が終了した後に、(B11)のときまで表示されていた待機画像がストック放出カットイン画像に変化するとともに暗転演出が実行され、「ジャム」のストック画像が予告対象とする「ぐるぐる演出後昇格」が実行される。(C11)~(F11)では、「ぐるぐる演出」と同様の演出が実行される。「ぐるぐる演出」と異なる点は、演出が開始される時に「ぐるぐる」演出では、候補表示が停止表示して表示されているのに対し、「ぐるぐる演出後昇格」は、候補表示が所定態様で移動表示している表示から開始される。これは、「ぐるぐる演出」から「ぐるぐる演出後昇格」が実行される流れで同じような演出を繰り返す見せることで遊技者の興趣が低下してしまう恐れがあるため、演出尺を短くしつつ昇格することを伝えるためにあえて演出の開始タイミングを異ならせている。「ぐるぐる演出後昇格」は、「ムム」も実行することが可能であり、「ぐるぐる演出後昇格」でも停止表示アクションを実行するが、その停止表示アクションは、「ぐるぐる演出」で実行される「ムム」の停止表示アクションと同様の演出が実行される。
図53は、「保留変化演出」についての説明図である。(A12)は、SPリーチ演出Bのタイトルが表示されており、画像表示装置5の右下に「ジャム」の待機画像が表示されている状態が図示されている。(B12)のときまで表示されていた待機画像がストック放出カットイン画像に変化するとともに暗転演出が実行され、「ジャム」のストック画像が予告対象とする「保留変化演出」が実行される。ストック放出カットイン画像が表示されたあと、(C12)のように、キャラクタ「ジャム」666SKY045が表示されると同時にキャラクタ「ジャム」を強調するエフェクト画像666SKY066が表示される。その後、(D12)のように、キャラクタ「ジャム」がアクティブ表示に作用することを示すエフェクト666SKY069が生じ、(E12)のように、アクティブ表示が白色のアクティブ表示666SKY026から青色のアクティブ表示666SKY070に変化する。「保留変化演出」は、「ジャム」固有の演出になっている。
図54は、「タイトル変化演出」についての説明図である。(A13)は、SPリーチ演出Bのタイトルが表示されており、画像表示装置5の右下に「ムム」の待機画像が表示されている状態が図示されている。(B13)のときまで表示されていた待機画像がストック放出カットイン画像に変化するとともに暗転演出が実行され、「ムム」のストック画像が予告対象とする「タイトル変化演出」が実行される。ストック放出カットイン画像が表示されたあと、(C13)のように、キャラクタ「ムム」666SKY073が表示されると同時にキャラクタ「ムム」を強調するエフェクト画像666SKY066が表示される。そして、「ムム」がタイトルの色が変化することを示唆する表示666SKY074を表示させ、(D13)のように、タイトルの色が変化することを示唆する表示666SKY074がタイトルに作用し、白文字だったタイトルが、赤色の文字のタイトル666SKY075に変化する。「タイトル変化演出」は、「ムム」固有の演出になっている。
図55は、「激熱カットイン演出」についての説明図である。(A14)は、SPリーチ演出Bのタイトルが表示されており、画像表示装置5の右下に「リム」の待機画像666SKY076が表示されている状態が図示されている。(B14)では、SPリーチ演出Bのバトル演出が始まり、(C14)(D14)でバトルが始まり、バトルの勝敗(大当りのジャッジ演出)が決定されようとしている。(D14)の「次で決着だ!」が表示された後、(E14)のように、「リム」の待機画像がストック放出カットイン画像に変化するとともに暗転演出が実行される。(F14)のようにストック放出カットイン画像と暗転演出が終了したときに、ボタン単押し操作促進画像666SKY034が表示され、ボタン単押し操作促進画像が示している操作時間の間にプッシュボタン31Bを操作する、もしくは、ボタン単押し操作促進画像が示している操作時間が終了した瞬間に、(G14)のように激熱カットイン666SKY078が表示される。この演出は、図35の(P4)から図36の(Q4)の間に実行される。「激熱カットイン演出」は、「リム」固有の演出になっている。
図56は、「強SPリーチ移行演出」についての説明図である。(A15)は、SPリーチ演出Aのタイトルが表示されており、画像表示装置5の右下に「リム」の待機画像が表示されている状態が図示されている。(B15)では、SPリーチ演出Aのじゃんけん対決が始まろうとしており、じゃんけん演出は、味方キャラクタの「ムム」が敵キャラクタの「ジャム」にじゃんけんを挑み、じゃんけんに勝利することによって大当りを報知する演出であり、じゃんけんをする演出に移るタイミングで(C15) のように「リム」の待機画像がストック放出カットイン画像に変化するとともに暗転演出が実行される。(D15)のように、ストック放出カットイン画像と暗転演出が終了したときに、ボタン単押し操作促進画像666SKY034が表示され、ボタン単押し操作促進画像が示している操作時間の間にプッシュボタン31Bを操作する、もしくは、ボタン単押し操作促進画像が示している操作時間が終了した瞬間に、(E15)のようにリムが表示されている画面666SKY079とジャムが表示されている画面666SKY079が画面をフェードアウトするように画面の領域外に移動し、(F15)のようにSPリーチ演出Bが開始される旨を示すタイトル表示を表示する。「強SPリーチ移行演出」は、必ず実行されているリーチ演出よりも大当り期待度が高いリーチ演出を実行する演出となっており、「リム」固有の演出になっている。また、図56では、SPリーチAが実行される場合に、キャラクタ「ムム」は味方キャラクタ、キャラクタ「ジャム」は敵キャラクタとなっているが、SPリーチBでは味方キャラクタだった「ジャム」が図56では敵キャラクタになっている。このように、リーチによって味方キャラクタと敵キャラクタは変わる。
(ストック演出が実行されるときの制御について)
図31において説明した「先読みストック演出」が実行される流れ、図32において説明した当該変動で「ストック演出」が実行される流れについて、図26~図28の制御フローを用いて、制御面を交えた説明をする。
図31(A1)に示される、3つ目の保留が始動入賞したタイミングで、図26の先読み予告設定処理が実行され、S710の処理において、先読み予告を実行する決定および先読み予告パターンを「先読みストック演出」とする決定が行われる。その後、図31(B1)に示されるように、図31(A1)の状況から保留がシフトし、変動が開始されるタイミングにおいて、図27の可変表示開始設定処理が実行され、S535の処理において、設定された先読みパターン(「先読みストック演出」)が実行される。この処理を行うことで図31(C1)~(F1)のような「先読みストック演出」が展開される。
図32(A2)は、保留記憶数が0の状況において始動入賞が発生したタイミングを示しており、このタイミングで、図27の可変表示開始設定処理が実行され、S529の処理において、変動中の予告として「ストック演出」を実行する決定が行われる。その後、図32(B2)~(G2)のような「ストック演出」が展開される。
以上のように、本遊技機においては、「先読みストック演出」は先読み予告設定処理において実行することが決定され、「ストック演出」は可変表示開始設定処理において実行することが決定される。
(リムの演出について)
各キャラクタのストック画像が実行することができる演出(図50~56の演出)を記載したが、「リム」のストック画像の演出のみ、必ずボタン操作促進演出が表示されるように設計されている。これにより、「リム」のストック画像が実行することができる演出に特別感を持たせることができ遊技興趣が向上する。また、各キャラクタのストック画像の演出は、必ずストック放出カットイン画像を表示してから演出が実行されるように設計されている。これにより、どのタイミングで各キャラクタのストック演出が実行されるかが明確に判断することができ、遊技興趣が向上する。
(「ストック演出」と遊タイムの関係性)
本遊技機は、上記の通り遊タイムという状態が存在しており、遊タイム中に「ストック演出」を実行するようにしても良い。遊タイム中に「ストック演出」を実行する場合は、「ストック演出」が実行されたときに大当りが確定するような設計にしても良い。また、遊タイム中は変動時間が短い設計となっているため、「先読みストック演出」は実行しないようにしても良い。このようにすることで、遊タイム中は極力遊技者を煽る演出を少なくすることができ、通常状態において長時間大当りすることなく、遊技を続けてきた遊技者に対して、無駄な煽りをすることが減るため、遊技者に不満を与えてしまうことを防止することができる。
また、実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
本発明の遊技機は、遊技媒体を封入し入賞の発生にもとづいて得点を付与する封入式遊技機やスロットマシンなどにも適用することができる。また、遊技が可能な遊技機とは、少なくとも遊技を行うものであれば良く、パチンコ遊技機やスロットマシンに限らず、一般ゲーム機であっても良い。