JP7418016B2 - レーザ加工方法、レーザ加工装置、および、太陽電池の製造方法 - Google Patents

レーザ加工方法、レーザ加工装置、および、太陽電池の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、レーザ加工方法、レーザ加工装置、および、太陽電池の製造方法に関する。
従来、複数層の積層体からなる薄膜に対して、レーザ光を用いて、各層に対して選択的加工を行う事が知られている。
特許文献1は、集積型薄膜太陽電池の電極層、および、半導体層への分割溝形成において、レーザ光を用いた加工を行う事を開示している。
特開2001―15786号公報
薄膜太陽電池等のデバイスのレーザ加工においては、薄膜の表面に鉛直方向に傾斜の少ない、テーパの小さな加工が求められる。テーパの小さな加工により、薄膜太陽電池における変換効率など、デバイス特性を向上させることができる場合がある。
一方、複数層の薄膜積層体の選択的レーザ加工においては、加工非対象層に与えるダメージを抑制する必要があり、ビームスポットの単位面積当たりのレーザ出力を十分大きくできない場合がある。そのような場合に、テーパの十分小さなレーザを実現することは難しい。本開示は、このような積層体の選択的レーザ加工において、テーパの小さなレーザ加工を実現することを目的とする。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本開示の第1態様に係るレーザ加工方法は、第1層と、前記第1層上の第2層とを有する積層体に対して、前記第2層を選択的に加工するレーザ加工方法である。レーザ加工方法は、以下のステップを備える。
(a)前記第2層に第1集光径を有する第1レーザ光を照射して、前記第2層に第1溝を形成するステップと、
(b)前記第1溝の内部であって、前記第1溝の中央の両側に、それぞれ、第1集光径より小さな第2集光径を有する第2レーザ光を照射して、前記第2層に第2溝を形成するステップと、
(c)前記第2溝の内部に、前記第2集光径より大きな第3集光径を有する第3レーザ光を照射して、前記第2層に第3溝を形成するステップ、
とである。なお、ここで、第2溝とは、第1レーザ光および第2レーザ光によって形成された溝を指し、第2レーザ光だけで形成された溝を指すのではない。同様に、第3溝とは、第1レーザ光、第2レーザ光および第3レーザ光によって形成された溝を指し、第3レーザ光だけで形成された溝を指すのではない。
上記のレーザ加工方法では、ステップ(a)で、比較的大きな第1集光径を有する第1レーザ光を用いて溝形成を行った後で、ステップ(b)で、第1溝の中央の両側に、第1集光径より小さな第2集光径を有する第2レーザ光を用いてさらに溝形成を行うことにより、テーパの小さな溝形成を行うことができる。
また、さらにステップ(c)で、第2集光径より大きな第3集光径の第3レーザ光を用いて溝加工を行うことにより、溝の形状を整えることができる。
上記ステップ(a)、(b)において、第1集光径は、第2集光径の2倍以上としてもよい。
第1集光径に比べて、第2集光径の大きさを十分小さくすることにより、溝の形状を好ましい形状にすることができる。
上記ステップ(a)、(b)において、第1レーザ光のレーザ出力は、複数の前記第2レーザ光のレーザ出力の合計より、2倍以上大きくしてもよい。
第1レーザ光のレーザ出力に比べて、第2レーザ光のレーザ出力の大きさを十分小さくすることにより、溝の形状を好ましい形状にすることができる。
ステップ(c)において、第3溝の前記第1層との界面側の幅は、5μm以上200μm以下、好ましくは10μm以上50μm以下である。
第3溝の前記第1層との界面側の幅を5μm以上200μm以下、好ましくは10μm以上50μm以下とすることにより、テーパ幅の小さい積層体の選択加工が可能になる。
第2層は、金属、金属酸化物、シリコン、炭化ケイ素、窒化ガリウム、インジウム燐からなる群から選択された1の材料または組み合わせであってもよい。
第2層を、金属、金属酸化物、半導体で構成することにより、テーパ幅の小さい積層体の選択加工が容易になる。
本開示の第2態様は、第1電極層と、第2電極層と、前記第1電極層と前記第2電極層の間に配置された光電変換層と、を備えた太陽電池の製造方法である。太陽電池の製造方法は、
(1)前記第1電極層、前記光電変換層、前記第2電極層の積層された積層体を準備するステップと、
(2)前記積層体にレーザ加工により溝を形成するステップと、
を含む。
前記ステップ(2)は、さらに、以下のステップを備える。
(a)前記光電変換層に第1集光径を有する第1レーザ光を照射して、前記光電変換層に第1溝を形成するステップ、
(b)前記第1溝の内部であって、前記第1溝の中央の両側に、それぞれ、第1集光径より小さな第2集光径を有する第2レーザ光を照射して、前記光電変換層に第2溝を形成するステップ、
(c)前記第2溝の内部に、前記第2集光径より大きな第3集光径を有する第3レーザ光を照射して、前記光電変換層に第3溝を形成するステップ。
なお、上記では、光電変換層に第1~第3溝を形成しているとしているが、光電変換層および第1電極層(または第3電極層)に、溝を形成していると言っても同じである。
本態様の太陽電池の製造方法は、テーパ幅の小さい溝加工が可能なので、特性の優れた太陽電池膜、即ち、変換効率や開放電圧が高く、発電効率が高い太陽電池膜を製造できる。
本開示の第3態様は、レーザ加工装置である。レーザ加工装置は、レーザ光を発生させるレーザ光発生部と、前記レーザ光発生部で発生したレーザ光を試料に走査させて照射する伝送光学系と、前記試料を駆動可能に配置する試料設置部と、前記試料駆動部を制御する制御部と、を備える。試料は、第1層と、前記第1層上の第2層とを有する積層体である。
制御部は、
(a)前記第2層に第1集光径を有する第1レーザ光を照射して、前記第2層に第1溝を形成し、
(b)前記第1溝の内部であって、前記第1溝の中央の両側に、それぞれ、第1集光径より小さな第2集光径を有する第2レーザ光を照射して、前記第2層に第2溝を形成し、
(c)前記第2溝の内部に、前記第2集光径より大きな第3集光径を有する第3レーザ光を照射して、前記第2層に第3溝を形成する。
本態様のレーザ加工装置は、複数層を有する積層体の選択的加工に利用でき、テーパの小さな溝加工に利用できる。
本開示のレーザ加工方法によれば、複数層からなる積層体の各層の選択的レーザ加工において、テーパの小さなレーザ加工を実現できる。
本開示のレーザ加工装置は、積層体の選択的レーザ加工において、テーパの小さな溝加工が可能である。
本開示の太陽電池の製造方法によれば、太陽電池薄膜の精度の高い選択的溝加工が可能であり、特性に優れた太陽電池が製造できる。
第1実施形態のレーザ加工装置100の構成を示す概略図である。 第1実施形態のレーザ加工方法を示すフローチャートである。 第1実施形態の積層体200の断面図である。 第1実施形態のレーザ加工方法において、ステップ(a)の後の積層体の状態を示す断面図である。 第1実施形態のレーザ加工方法において、ステップ(b)の後の積層体の状態を示す断面図である。 第1実施形態のレーザ加工方法において、ステップ(c)の後の積層体の状態を示す断面図である。 変形実施形態1Aの太陽電池210の構成を示す、概略断面図である。
<第1実施形態>
(1)レーザ加工装置100の構成
図1を用いて、レーザ加工装置100の構成を説明する。レーザ加工装置100は、試料Sにレーザ光Lを照射して溝を形成する加工を行う装置である。レーザ加工装置100は、レーザ光発生部11と、伝送光学系12と、試料設置部13と、制御部10とを備えている。
レーザ光発生部11は、レーザ発振器である。レーザ光発生部11は、試料Sに照射するレーザ光Lを発生させる。本実施形態においては、レーザ光発生部11は、波長532nm(緑色)、パルス幅ピコ秒(1~1000ピコ秒、例えば1~100ピコ秒)のパルスレーザ光Lを発生する。
本開示で用いられるレーザ光Lとしては、緑色光に限定されず、紫外光レーザ(例えば波長355nm)、赤外光レーザ(例えば波長1064nm)、炭酸ガスレーザ(例えば波長9.3~10.6μm)であってもよい。また、パルス幅としては、フェムト秒(1~1000フェムト秒、例えば1~100フェムト秒)、ナノ秒(1~1000ナノ秒、例えば1~100ナノ秒)、マイクロ秒(1~1000マイクロ秒、例えば10~1000マイクロ秒:炭酸ガスレーザの場合)であってもよい。
伝送光学系12は、レーザ光発生部11が発生したレーザ光を試料Sに導くための光学系である。伝送光学系12は、集光レンズ、複数のミラー、プリズム、ビームエキスパンダ等を有する。
試料設置部13は、試料Sを設置し、試料Sを移動させる。試料設置部13は、ベッド14と、加工テーブル15と、移動装置16とを有している。試料Sは加工テーブル15上に設置される。移動装置16は、加工テーブル15をベッド14に対して水平方向に移動させる。移動装置16は、ガイドレール、移動テーブル、モータ等を有する機構である。
本開示においては、試料Sの表面の1点に円状のレーザ光を集光させる。伝送光学系12および/または移動装置16により、レーザ光Lを走査させ、試料Sの表面に直線状の溝加工を行う。
制御部10は、コンピュータである。コンピュータは、CPU、記憶装置(RAM、ROM)、各種インタフェースを有する。制御部10は、記憶装置に保存されたプログラムによって各種制御及び計測を行う。
制御部10は、レーザ光発生部11を制御して、レーザ光発生部11から発生させるレーザ光の出力を調整する。また、制御部10は、移動装置16及び/又は伝送光学系12を制御して、レーザ光の試料Sへの照射位置を調整する。
(2)積層体200の構成
本実施形態において、レーザ加工の対象となる試料Sは、積層体200である。積層体200は、図3に示すように、第1層201と第2層202とを有する。第2層202は、第1層201上に形成されている。第2層202上に、第1層201が形成されていてもよい。本実施形態においては、第2層202は、加工対象(溝形成対象)であり、第1層201は、非加工対象である。レーザ光Lは、第2層202側から照射される。積層体200は、さらに別の層を含んでいてもよい。
第1層、第2層の材料は、金属、金属酸化物、半導体、樹脂などである。半導体としては、シリコン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、インジウム燐などである。シリコンとしては、単結晶シリコン、アモルファスシリコン、多結晶シリコンのいずれでもよい。樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエチレン、COP(シクロオレフィンポリマー)などである。第2層の材料は、半導体であってもよい。
第2層202の厚みT2は、1μm以上500μm以下、好ましくは5μm以上200μm以下、さらに好ましくは5μm以上100μm以下である。第2層202の厚みT2は、第1層201の厚みT1より大きい。第2層202の厚みT2が大きいほど、レーザ加工時のテーパが大きくなりやすい。
第2層は、複数層から構成されていてもよい。
(3)レーザ加工装置100を用いた積層体200への溝加工方法
図2のフローチャートを参照して、レーザ加工装置100を用いた積層体200への溝加工方法について説明する。
最初に、試料Sとして積層体200をレーザ加工装置100にセットする。
そして、ステップ(a)では、積層体200の第2層202に対して、図4Aに示すように、第1集光径φ1を有する第1レーザ光L1を照射する。図面の奥行方向に直線的に第1レーザ光L1を走査させることにより、直線的な第1溝G1を形成する。第1レーザ光L1の第2層における集光部の中心が、第1溝G1の中心Cとなる。第1レーザ光L1のレーザ出力は、0.1W以上50W以下、好ましくは0.1W以上10W以下である。第1レーザ光L1の走査速度は、たとえば、1mm/s以上500mm/s以下、好ましくは10mm/s以上50mm/s以下である。ステップ(a)においては、第1レーザ光L1の走査は、同じ第1溝G1に対して1~10回行われる。
第1集光径φ1は、10μm以上200μm以下、好ましくは40μm以上160μm以下である。第1集光径φ1は、図4Aの第1溝G1の幅W1に影響を与える。すなわち、第1集光径φ1を小さくすることによって第1溝G1の幅W1を狭くすることができる。第1溝G1の幅W1とは、第2層202の第1層201と接さない表面における第1溝G1の幅である。本開示においては、たとえば、ステップ(a)~(c)を重ねても第1溝の幅W1、第2溝の幅W2、第3溝の幅W3は、ほとんど変化しないようにすることで、本開示の溝加工後の第2層202の表面における幅Waは、第1溝の幅W1と概略等しくすることができるが、必要に応じて幅W1、幅W2、幅W3を変化させることによって、幅Waを幅W1と異ならせることもできる。
次に、ステップ(b)では、図4Bに示すように、第1溝G1の内部であって、第1溝G1の中央にある中心Cの両側で距離D1離れた両側部に、第2レーザ光L2を照射する。図面の奥行方向に直線的に第2レーザ光L2を走査させることにより、直線的な第2溝G2を形成する。第2レーザ光L2の第2集光径は、第1集光径に比べて小さい。具体的には、第2集光径φ2は、1μm以上100μm以下、好ましくは5μm以上50μm以下である。第1集光径は、第2集光径の2倍以上としてもよい。第1集光径に比べて、第2集光径の大きさを十分小さくすることにより、溝の形状を好ましい形状にすることができる。第2レーザ光L2のレーザ出力(1つ分の出力)は、それぞれ、0.001W以上10W以下、好ましくは0.01W以上1W以下である。第1レーザ光のレーザ出力は、複数の第2レーザ光のレーザ出力の合計より、2倍以上大きくしてもよい。第1レーザ光のレーザ出力に比べて、第2レーザ光のレーザ出力の大きさを十分小さくすることにより、溝の形状を好ましい形状にすることができる。第2レーザ光L2の走査速度は、たとえば、1mm/s以上500mm/s以下、好ましくは10mm/s以上50mm/s以下である。ステップ(b)においては、第2レーザ光L2の走査は、同じ第1溝G1に対して、例えば1~5回行われる。図4B、4Aに示すように、第2溝G2の形状は、第1溝G1に比べて、溝の底部の平滑性が改善している。
次に、ステップ(c)では、図4Cに示すように、第2溝G2の内部に、第3集光径φ3を有する第3レーザ光L3を照射する。第3レーザ光L3の照射位置は、第1レーザ光L1の照射位置と概略同じとしてもよく、また、必要に応じて意図的に僅かにずらしてもよい。つまり、第3レーザ光L3の集光部の中心は、第1溝G1の中心Cと概略一致させてもよく、必要に応じて僅かにずらしてもよい。図面の奥行方向に直線的に第3レーザ光L3を走査させることにより、直線的な第3溝G3を形成する。第3レーザ光L3の第3集光径φ3は、第2集光径φ2に比べて大きい。具体的には、第3集光径φ3は、10μm以上200μm以下、好ましくは40μm以上160μm以下である。第3レーザ光L3のレーザ出力は、0.01W以上50W以下、好ましくは0.1W以上10W以下である。第3レーザ光L3の走査速度は、たとえば、1mm/s以上500mm/s以下、好ましくは10mm/s以上50mm/s以下である。ステップ(c)においては、第3レーザ光L3の走査は、同じ第2溝G2に対して、例えば1~10回行われる。図4C、4Bに示すように、第3溝G3の形状は、第2溝G2に比べて、溝の底部の平滑性がさらに改善している。
なお、本開示においては、加工後の溝G3が、溝が積層体200の表面に対して、鉛直に近い角度で形成できたか否かを示す指標として、図4Cに示す、テーパTPを用いる。テーパTPは、第3溝G3の第2層202の表面側の幅Waと、第1層201との界面側の幅Wbとの差の半分である。
本開示において、作成する溝の第2層202の界面側の幅Wbは、5μm以上200μm以下、好ましくは10μm以上50μm以下である。
本実施形態の方法により、第3溝G3を作成すれば、テーパTPを50μm以下にすることができる。より好ましくは、30μm以下である。
(4)変形実施形態1A
実施形態1においては、溝加工の対象として、積層体200を用いる場合について説明した。溝加工の対象として用いる試料Sとしては、様々な薄膜積層体で構成されたデバイスが使用できる。デバイスとしては、太陽電池であってもよい。
変形実施形態1Aは、図5に示す、太陽電池210に対して、溝加工を行う例である。太陽電池210は、半導体基板212と、半導体基板の両側に形成された第1電極層211と第2電極層213とを備えている。太陽電池210は、さらに別の層を備えていてもよい。半導体基板212は、光電変換層を含む。半導体基板212は、p層、i層、n層を含む。半導体基板212の材料は、シリコン、炭化ケイ素であっても、化合物半導体であってもよい。シリコンとしては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンであってもよい。化合物半導体としては、窒化ガリウム、インジウム燐であってもよい。
第1電極層211は、金属電極であってもよい。
第2電極層213は、透明電極であってもよい。透明電極としては、ITO(酸化インジウム・スズ)、酸化亜鉛、酸化スズであってもよい。
変形実施形態1Aにおいては、図5の太陽電池210の第2電極層213の側からレーザ光Lを照射する。そして、加工対象としては、第2電極層213および半導体基板212に対して溝を形成する。溝の形成方法については、第1実施形態と同じである。
本開示の方法で、太陽電池210に対して溝加工を行うことにより、テーパTPの小さな加工を行うことができる。これによって、例えば、変換効率が高いなどの特性の優れた太陽電池を製造することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本開示は、太陽電池などのデバイスの作成において、レーザ光を照射して複数層の積層体に対して選択的に溝加工を行う場合に広く適用できる。
10 制御部
11 レーザ光発生部
12 伝送光学系
13 試料設置部
14 ベッド
15 加工テーブル
16 移動装置
100 レーザ加工装置
200 積層体
201 第1層
202 第2層
210 太陽電池
211 第1電極層
212 半導体層
213 第2電極層

Claims (7)

  1. 第1層と、前記第1層上の第2層とを有する積層体に対して、前記第2層を選択的に加工するレーザ加工方法であって、
    (a)前記第2層に第1集光径を有する第1レーザ光を照射して、前記第2層に第1溝を形成するステップと、
    (b)前記第1溝の内部であって、前記第1溝の中央の両側に、それぞれ、第1集光径より小さな第2集光径を有する第2レーザ光を照射して、前記第2層に第2溝を形成するステップと、
    (c)前記第2溝の内部に、前記第2集光径より大きな第3集光径を有する第3レーザ光を照射して、前記第2層に第3溝を形成するステップと、
    を備えるレーザ加工方法。
  2. 前記第1集光径は、前記第2集光径の2倍以上である、
    請求項1に記載のレーザ加工方法。
  3. 前記第1レーザ光のレーザ出力は、複数の前記第2レーザ光のレーザ出力の合計より、2倍以上大きい、
    請求項1または2に記載のレーザ加工方法。
  4. 前記第3溝の前記第1層との界面側の幅は、5μm以上200μm以下である、請求項1~3のいずれかに記載のレーザ加工方法。
  5. 前記第2層は、金属、金属酸化物、シリコン、炭化ケイ素、窒化ガリウム、インジウム燐からなる群から選択された1の材料または組み合わせである、
    請求項1~4のいずれかに記載のレーザ加工方法。
  6. 第1電極層と、第2電極層と、前記第1電極層と前記第2電極層の間に配置された光電変換層と、を備えた太陽電池の製造方法であって、
    (1)前記第1電極層、前記光電変換層、前記第2電極層の積層された積層体を準備するステップと、
    (2)前記積層体にレーザ加工により溝を形成するステップと、
    を含み、
    前記ステップ(2)は、
    (a)前記光電変換層に第1集光径を有する第1レーザ光を照射して、前記光電変換層に第1溝を形成するステップと、
    (b)前記第1溝の内部であって、前記第1溝の中央の両側に、それぞれ、第1集光径より小さな第2集光径を有する第2レーザ光を照射して、前記光電変換層に第2溝を形成するステップと、
    (c)前記第2溝の内部に、前記第2集光径より大きな第3集光径を有する第3レーザ光を照射して、前記光電変換層に第3溝を形成するステップと、
    を含む、
    太陽電池の製造方法。
  7. レーザ光を発生させるレーザ光発生部と、
    前記レーザ光発生部で発生したレーザ光を試料に走査させて照射する伝送光学系と、
    前記試料を駆動可能に配置する試料設置部と、
    前記試料設置部を制御する制御部と、
    を備えたレーザ加工装置であって、
    前記試料は、第1層と、前記第1層上の第2層とを有する積層体であり、
    前記制御部は、
    (a)前記第2層に第1集光径を有する第1レーザ光を照射して、前記第2層に第1溝を形成し、
    (b)前記第1溝の内部であって、前記第1溝の中央の両側に、それぞれ、第1集光径より小さな第2集光径を有する第2レーザ光を照射して、前記第2層に第2溝を形成し、
    (c)前記第2溝の内部に、前記第2集光径より大きな第3集光径を有する第3レーザ光を照射して、前記第2層に第3溝を形成する、
    レーザ加工装置。
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