JP7417616B2 - エッジ接触取付けを使用する光学素子の心出し - Google Patents

エッジ接触取付けを使用する光学素子の心出し Download PDF

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Description

本発明は、光学機械システムに関する。
光学素子または光学構成要素は、光を向ける、拡大する、合焦する、平行にする、さもなければ変換するもしくは作用させる必要があるデバイス、システム、または装置中のどこにでも存在する。光学素子は、たとえば、レンズ、ミラー、回折光学素子(DOE)、それらの組立体などによって具体化することができる。
典型的な光学系では、大部分または全部の光学素子は、通常では、それらの意図される光学的機能を適切に実施するために、正確に位置決めし位置合わせする必要がある。この位置決めおよび位置合わせは、典型的には、何らかの種類のホルダまたはマウント中に光学素子を固定することを含む。ホルダに対する光学素子の適切な位置合わせは、一般的に厳密な製造公差および注意深い取扱いが必要な、精密な動作である。
鏡筒は、光学素子のためのよく知られているタイプの機械的ホルダである。鏡筒は、典型的には、1つまたは複数の光学素子が取り付けられる円筒形の空洞を規定する。例として、レンズは、鏡筒中に取り付けられることが多い光学素子の1つのタイプである。レンズは、一般的に、数マイクロメートルの程度であってよい精度で心出しする必要がある。レンズが取り付けられて正確に心出しされる光学機械組立体が当技術分野で知られている。図1(従来技術)を参照すると、レンズ22、鏡筒24、および保持リング26を含む典型的な組立体20が示される。レンズ22は、鏡筒24の中に取り付けられ、その面S1のうちの1つの周辺がレンズ座部28と接触する。保持リング26は、典型的には、鏡筒24内にねじ込まれ、レンズ座部28に対向してレンズ22の面S2に当接し、こうしてレンズ22を組立体20の中で固定する。両方の曲率中心C1およびC2がレンズ鏡筒24の中心軸B上にあるとき、レンズは心出しされていることが当業界ではよく知られている。
レンズをレンズ鏡筒に挿入すること、次いで、レンズをねじリングで固定することからなる技法は、一般的に「ドロップイン」レンズ技法と呼ばれる。この技法から得られる心出し精度は、第1に、レンズと鏡筒の間の、最小許容径方向間隙に依存する。レンズおよび鏡筒材料それぞれの、熱膨張係数の不一致によって引き起こされる熱的効果は、やはりレンズの心出しに影響を及ぼす。レンズの直径、鏡筒空洞の直径、およびレンズのエッジに沿った厚さの差異などといった組立体の構成要素の寸法についての製造公差は、やはり、心出しの品質に影響を及ぼす。レンズの心出しに必要な精度が大きくなると、レンズと鏡筒両方の製造費用が大きくなる。
ドロップイン技法の主な利点は、組立時間を非常に短くすることができること、およびレンズが取外し可能であることである。しかし、低コストのドロップインは、心出し精度が低いという欠点を有する。ドロップイン法は、より高い精度が必要なときは好適でない可能性がある。そこで、典型的には、能動的位置合わせが選択される。この心出し方法では、レンズは、第1に、空洞の内側で位置決めされ、鏡筒の基準軸に対するレンズの偏心が測定される。レンズは、次いで、心出し誤差を減らすように動かされる。これらのステップは、レンズの位置合わせが心出し要件に適合するまで数回繰り返すことができる。ひとたび心出しされると、レンズは、接着剤または他の手段で定位置に固定される。この方法は、非常に高いレベルの心出し精度を実現するが、高価な装置を必要とする一方で時間がかかる。
引用文献1は、保持リングを使用して鏡筒内のレンズの正確な心出しを確実にするために利用することができる、自動心出し条件の概念を導入した。自動心出し条件は、リングねじおよび鏡筒ねじのねじ角度と、レンズ周辺領域に沿ったレンズの第2の面の曲率半径との間の関係を含む。この条件が満たされるとき、空洞の中心軸に対する保持リングの偏心と保持リングの対応する傾きが、中心軸に対する光学素子の心出しについての相殺効果を有する。この条件が以前の心出し技法に大きい改善をもたらす一方で、いくつかの環境では、ねじ角度と第2の面の曲率半径といった2つの主なパラメータが容易に調整可能でない場合があるために、この条件は、容易に利用可能でない場合がある。
上の議論が主にレンズに関係する一方で、他のタイプの光学素子を、保持リングを使用して鏡筒中に取り付けることができ、そのような素子は、上で議論したものと同じ問題に直面する。
米国特許第9,244,245号 米国特許出願第62/960,845号
Paul Yoder Jr.,「Mounting Optical Components in Optical Instruments」、SPIE Press (2008)
したがって、知られている技法の欠点のうちの少なくとも一部を緩和する、鏡筒中に光学素子を取り付けるための手法についての必要性が残っている。
一態様によれば、
中心軸を規定する空洞を有する鏡筒であって、1組の鏡筒ねじを備える、鏡筒と、
鏡筒の空洞中に設けられる座部と、
座部上にある第1の面および第1の面に対向する第2の面を有する光学素子であって、第2の面の側に周辺取付けエッジを有する、光学素子と、
鏡筒ねじと相補的でねじ角度を有する1組のリングねじを介して鏡筒に固定される保持リングであって、円形のエッジ接触線に沿って光学素子の周辺取付けエッジと係合する当接面を備え、それによって、座部と保持リングの間に光学素子を固定し、当接面が、空洞中で保持リングが偏心した場合に前記円形のエッジ接触線の心出しを維持するために、ねじ角度の観点から選択した曲率半径を有する球錐台形状を有する、保持リングと
を備える光学組立体が提供される。
別の態様によれば、
中心軸を規定する空洞を有する鏡筒であって、1組の鏡筒ねじを備える、鏡筒と、
鏡筒の空洞中に設けられる座部と、
座部上にある第1の面および第1の面に対向する第2の面を有する光学素子であって、第2の面の側に周辺取付けエッジを有する、光学素子と、
鏡筒ねじと相補的でねじ角度を有する1組のリングねじを介して鏡筒に固定される保持リングであって、円形のエッジ接触線に沿って光学素子の周辺取付けエッジと係合する当接面を備え、それによって、座部と保持リングの間に光学素子を固定し、当接面が、空洞中で保持リングが偏心した場合に前記円形のエッジ接触線の心出しを維持するために、ねじ角度の観点から選択した空洞の中心軸に対する傾斜角度を有する円錐台形状を有する、保持リングと
を備える光学組立体が提供される。
一態様によれば、
空洞および1組の鏡筒ねじを有する鏡筒と、
鏡筒の空洞中に設けられる座部と、
座部上にある第1の面および第1の面に対向する第2の面を有する光学素子であって、周辺取付けエッジを有する、光学素子と、
鏡筒ねじと相補的でねじ角度を有する1組のリングねじを介して鏡筒に固定される保持リングと
を備える、光学組立体が提供される。保持リングは、円形のエッジ接触線に沿って光学素子の周辺取付けエッジと係合する当接面を備え、それによって、座部と保持リングの間に光学素子を固定し、当接面が、次式によって与えられる曲率半径RRingを有する球錐台形状を有する。
Figure 0007417616000001
ここで、
ringは、リングねじに沿った保持リングの直径であり、
φthreadは、ねじ角度の値であり、
Yは、周辺取付けエッジの半径であり、
hは、(i)光学素子に近接した、鏡筒ねじとリングねじの第1の接点と、(ii)エッジ接触線との間の距離であり、
Tは、(i)光学素子に近接した、鏡筒ねじとリングねじの第1の接点と、(ii)第1の接点に対して直径方向反対側の、光学素子から最も遠い、鏡筒ねじとリングねじの最後の接点との間の距離である。
いくつかの実装形態では、周辺取付けエッジは、第2の面と光学素子の周辺側壁との接合部に位置する。他の実装形態では、光学素子は、第2の面を光学素子の周辺側壁に接合するベベル面を備える。いくつかの変形形態では、周辺取付けエッジは、ベベル面と第2の面の接合部、または、前記ベベル面と周辺側壁との接合部のいずれかに位置する。他の変形形態では、第1および第2の周辺取付けエッジは、ベベル面と周辺側壁および第2の面とのそれぞれの接合部に規定され、当接面は、第1および第2の周辺取付けエッジの両方と係合する。
いくつかの実装形態では、座部は、鏡筒の内壁から突出する環状の肩、追加光学素子の後方に面する面、光学素子の前方の空洞内側に挿入される追加保持リングのうちの1つを含むことができる。
いくつかの実装形態では、光学素子は、座部上に第1の面があるレンズ、ミラー、回折光学素子またはピンホール、および、空洞中に設けられて保持リングと前記レンズ、ミラー、回折光学素子またはピンホールとの間に位置するスペーサを含むことができ、周辺取付けエッジはスペーサ上に設けられる。
いくつかの実装形態では、
光学素子の第2の面が凹面であり、
鏡筒ねじが鏡筒の外壁上に延在し、
保持リングが鏡筒の外側に延在しリングねじを備える外側環状区間を備え、前記リングねじが鏡筒に向かい、保持リングが、空洞の内側に延在し当接面を備える内側環状区間をさらに備える。
別の態様によれば、
空洞および1組の鏡筒ねじを有する鏡筒であって、空洞が長手方向中心軸を有する、鏡筒と、
鏡筒の空洞中に設けられる座部と、
座部上にある第1の面および第1の面に対向する第2の面を有する光学素子であって、第2の面に沿って周辺取付けエッジを有する、光学素子と、
鏡筒ねじと相補的でねじ角度を有する1組のリングねじを介して鏡筒に固定される保持リングであって、円形のエッジ接触線または帯に沿って光学素子の周辺取付けエッジと係合する当接面を備え、それによって、座部と保持リングの間に光学素子を固定し、当接面が、次式によって与えられる空洞の長手方向中心軸に垂直な面に対する傾斜角度αを有する円錐台形状を有する、保持リングと
を備える光学組立体が提供される。
Figure 0007417616000002
ここで、
Yは、周辺取付けエッジの半径であり、
ringは、リングねじに沿った保持リングの直径であり、
φthreadは、ねじ角度の値であり、
hは、(i)光学素子に近接した、鏡筒ねじとリングねじの第1の接点と、(ii)エッジ接触線との間の距離であり、
Tは、(i)光学素子に近接した、鏡筒ねじとリングねじの第1の接点と、(ii)第1の接点に対して直径方向反対側の、光学素子から最も遠い、鏡筒ねじとリングねじの最後の接点との間の距離である。
いくつかの実装形態では、周辺取付けエッジは、第2の面と周辺側壁との接合部に位置する。
いくつかの実装形態では、光学素子は、第2の面を周辺側壁に接合するベベル面を備え、周辺取付けエッジは、ベベル面と第2の面の接合部、または、ベベル面と周辺側壁との接合部のいずれかに位置する。他の変形形態では、ベベル面が周辺取付けエッジを規定し、ベベル面が、長手方向中心軸に垂直な面に対する円錐台形状と同じ傾斜角度αを有する。
いくつかの実装形態では、座部は、鏡筒の内壁から突出する環状の肩、追加光学素子の後方に面する面、光学素子の前方の空洞内側に挿入される追加保持リングのうちの1つを含む。
いくつかの実装形態では、光学素子は、座部上ある第1の面を規定する面を有するレンズ、ミラー、回折光学素子またはピンホール、および、保持リングと前記レンズ、ミラー、回折光学素子またはピンホールとの間の空洞中に設けられるスペーサを備え、周辺取付けエッジはスペーサ上に設けられる。
いくつかの実装形態では、
光学素子の第2の面が凹面であり、
鏡筒ねじが鏡筒の外壁上に延在し、
保持リングが鏡筒の外側に延在しリングねじを備える外側環状区間を備え、前記リングねじが鏡筒に向かい、保持リングが、空洞の内側に延在し当接面を含む内側環状区間をさらに備える。
別の態様によれば、鏡筒ねじおよび座部を備える鏡筒の空洞中に光学素子を固定するための保持リングが提供され、光学素子は、半径Yを有する周辺取付けエッジを有する。保持リングは、
保持リングを鏡筒に固定するために鏡筒ねじと係合可能な1組のリングねじであって、ねじ角度を有する、1組のリングねじと、
円形のエッジ接触線に沿って光学素子の周辺取付けエッジと係合可能な当接面と
を備え、それによって、座部と保持リングの間に光学素子を固定し、当接面が、次式によって与えられる曲率半径RRingを有する球錐台形状を有する。
Figure 0007417616000003
ここで、
ringは、リングねじに沿った保持リングの直径であり、
φthreadは、ねじ角度の値であり、
hは、(i)光学素子に近接した、鏡筒ねじとリングねじの第1の接点と、(ii)エッジ接触線との間の距離であり、
Tは、(i)光学素子に近接した、鏡筒ねじとリングねじの第1の接点と、(ii)第1の接点に対して直径方向反対側の、光学素子から最も遠い、鏡筒ねじとリングねじの最後の接点との間の距離である。
いくつかの実装形態では、リングねじは、保持リングの外辺部に沿って配設され、そのため、保持リングを空洞の内側にねじ込むことができる。
いくつかの実装形態では、保持リングは、
鏡筒の外側に延在するように構成され、リングねじを備える鏡筒に面する壁を有する外側環状区間と、
空洞の内側に延在するように構成され、当接面を含む内側環状区間と
を備える。
さらに別の実装形態によれば、鏡筒ねじおよび座部を備える鏡筒の空洞中に光学素子を固定するための保持リングが提供され、光学素子は半径Yを有する周辺取付けエッジを有し、空洞は長手方向中心軸を有する。保持リングは、
保持リングを鏡筒に固定するために鏡筒ねじと係合可能な1組のリングねじであって、ねじ角度を有する、1組のリングねじと、
円形のエッジ接触線に沿って光学素子の周辺取付けエッジと係合可能な当接面と
を備え、それによって、座部と保持リングの間に光学素子を固定し、当接面が、次式によって与えられる空洞の長手方向中心軸に垂直な面に対する傾斜角度αを有する円錐台形状を有する。
Figure 0007417616000004
ここで、
ringは、リングねじに沿った保持リングの直径であり、
φthreadは、ねじ角度の値であり、
hは、(i)光学素子に近接した、鏡筒ねじとリングねじの第1の接点と、(ii)エッジ接触線との間の距離であり、
Tは、(i)光学素子に近接した、鏡筒ねじとリングねじの第1の接点と、(ii)第1の接点に対して直径方向反対側の、光学素子から最も遠い、鏡筒ねじとリングねじの最後の接点との間の距離である。
いくつかの実装形態では、リングねじは、保持リングの外辺部に沿って配設され、そのため、保持リングを空洞の内側にねじ込むことができる。
いくつかの実装形態では、保持リングは、
鏡筒の外側に延在するように構成され、リングねじを備える鏡筒に面する壁を有する外側環状区間と、
空洞の内側に延在するように構成され、当接面を含む内側環状区間と
を備える。
本発明の他の特徴および利点は、添付図面を参照して、本発明の実施形態を読むと、より良好に理解されることとなる。
従来技術による、レンズ鏡筒中に取り付けられる両凸レンズを示すレンズ組立体の図である。 1つの実施形態による、エッジ取付けを介した鏡筒の空洞中に取り付けられる光学素子を含む光学組立体の概略垂直断面図である。 図2の一部の拡大図である。 図2Aの一部の拡大図である。 光学素子の面と座部の間の係合の1つのタイプの概略図である。 光学素子の面と座部の間の係合の別のタイプの概略図である。 光学素子の面と座部の間の係合の別のタイプの概略図である。 光学素子の面と座部の間の係合の別のタイプの概略図である。 光学素子の面と座部の間の係合の別のタイプの概略図である。 ねじ形状の1つのタイプを図示する図である。 ねじ形状の別のタイプを図示する図である。 ねじ形状の別のタイプを図示する図である。 ねじ形状の別のタイプを図示する図である。 仮想的な球Sthreadsに沿った保持リングの2つの異なる部分を示すことによって、球錐台形状を有する保持リングによる光学素子のエッジ取付けを図示する図である。 この心出し手法の結果として、中心軸上での第1の面S1および第2の面S2の曲率中心の位置合わせを示す図である。 1つの曲率半径の第2の面を有するレンズを心出しするためにある保持リングが使用される、光学組立体の部分垂直断面図である。 別の曲率半径の第2の面を有するレンズを心出しするために同じ保持リングが使用される、光学組立体の部分垂直断面図である。 別の曲率半径の第2の面を有するレンズを心出しするために同じ保持リングが使用される、光学組立体の部分垂直断面図である。 保持リングの当接面が円錐台形状を有する、光学組立体の部分垂直断面図である。 光学素子の第2の面が面取りを備え、周辺取付けエッジが面取りと第2の面との接合部に設けられる実施形態を図示する図である。 光学素子の第2の面が面取りを備え、周辺取付けエッジが面取りと光学素子の周辺壁との接合部に設けられる実施形態を図示する図である。 光学素子の第2の面が面取りを備え、周辺取付けエッジが面取り自体に設けられる実施形態を図示する図である。 レンズの第2の面が保持リングの軌道をブロックするために、エッジ取付け手法が物理的に可能でない場合を図示する図である。 図9Aに示される問題を回避することを可能にするスペーサの使用を示す図である。 光学素子のエッジ取付けについての締付角度の位置を示す図である。 エッジ接触取付けを可能にするため、座部が第1の面S1のエッジと係合する変形形態を図示する図である。 凹面を有する光学素子を心出しするためエッジ取付けを使用する実施形態を図示する図である。 凹面を有する光学素子を心出しするためエッジ取付けを使用する実施形態を図示する図である。
下の記載は、鏡筒中の光学素子の心出しを可能にし、そのような光学素子の取付けおよび位置合わせを簡単にする光学組立体を対象とする。本発明の実施形態は、鏡筒内に光学素子を取り付ける光学組立体および方法の両方に関する。
図2、図2A、および図2Bを参照すると、1つの実装形態による光学組立体20が示される。光学組立体20は、一般的に、空洞32を有する鏡筒24と、鏡筒24の空洞32の中に設けられる座部28と、空洞32内に取り付けられる光学素子22と、保持リング26とを含む。光学素子22は、座部28と保持リング26の間に固定される。
光学素子22は、たとえば、光線を向けるもしくは光線の方向を変える、光を合焦するもしくは拡大する、平行にする、フィルタ処理する、さもなければ変形もしくは影響を及ぼすため、何らかの仕方で光に作用する任意の構成要素によって具体化することができる。光学素子22の例としては、たとえば、平凸、両凸、平凹、両凹、正または負のメニスカスレンズなどといった、任意のタイプのレンズが挙げられる。上にリスト化されたタイプの接合複レンズまたは接合三重レンズを、やはり考えることができる。光学素子22は、回折レンズ、ミラー、回折光学素子(DOE)、ピンホール、レチクルなどによって具現化することもできる。光学素子22は、球面または非球面の面を有する場合があり、軸外しの外形を有する場合がある。光学素子22は、1つまたは2つの平面を有することもできる。
他の実施形態では、光学素子は、たとえば、内部スリーブ中に取り付けられる1つまたは複数のレンズ、スパイダ中に取り付けられるミラーまたはレンズ、光学ベンチ上にそれ自体が取り付けられる光学マウント中に取り付けられるレンズまたはレンズ鏡筒などといった光学構成要素のより複雑な下位組立体によって具現化することができる。他の変形形態では、光学素子22は、プリズム、波長板、またはカメラなどといった光学組立体の典型的な構成要素によって具現化することができる。他の可能性としては、光ファイバ、検出器、コーナキューブ、レーザ、LED、LCD、電球などの光源、またはたとえばデジタル光処理(DLP)システムなどのマイクロ光電気機械システム(MOEM)が挙げられる。
光学素子22は、第1の面S1および第1の面S1に対向する第2の面S2を有する。本記載にわたって、「第1の」面は、慣例により、座部28に面する面を示し、一方「第2の」面は、保持リング26の側に延在することに留意されたい。この慣例は、参照しやすいようにのみ使用され、いずれかの面への、何らかの特定のランク付けまたは好ましい方位もしくは特性を与えることを意味しないことが理解されよう。
図示される実施形態では、光学素子22は平凸であり、すなわち、第1の面S1が平であり、第2の面S2が凸であり、一定の曲率半径を有する。様々な他の実施形態では、光学素子の面の一方または両方が、種々の可能な組合せで、部分的または全体的に、凸または凹のいずれかで湾曲する場合がある。上で説明したように、本発明の実施形態は、非球面レンズ、複合レンズまたは他のタイプのレンズ、ミラー、DOE、ピンホールなど、より複雑な構造を有する光学素子に適用することができる。平凸以外の形状を有する光学素子を含む変形形態がさらに下で説明されることになる。
光学素子は、第2の面S2に沿った周辺取付けエッジ27をやはり有する。いくつかの変形形態では、第2の面S2は、周辺取付けエッジ27によって区切られる。いくつかの実施形態では、光学素子が周辺側壁45を含む場合があり、周辺取付けエッジ27は、第2の面S2と周辺側壁45の間に位置することができる。図2、図2A、および図2Bの図示された実施形態では、周辺取付けエッジ27は、第2の面S2と周辺壁45との接合部に位置する。他の変形形態では、光学素子は、(図8Aおよび図8Bに示され、下でさらに説明されるように)面取りすることができる。すなわち、光学素子は、第2の面S2と周辺壁45を接合するベベル面を含む。そのような場合には、周辺取付けエッジ27は、ベベル面と第2の面S2の接合部(図8A)、またはベベル面と周辺壁45の接合部(図8B)のいずれかに位置することができる。光学素子の外形がより複雑な構造を規定する場合、周辺取付けエッジは、光学素子の異なる面間の境界によって規定できることを理解されよう。
鏡筒24は、1つまたは複数の光学素子を取り付けて心出しできる任意の構造によって具現化することができる。図2に図示されたものなどといった典型的な鏡筒は、内壁34と外壁36を有する中空円筒形筐体30を含む。鏡筒24は、光学組立体20が使用されることになる状況によって必要とされるような他の構造と係合し、接続し、さもなければ相互作用するように適合される、任意の形状、機械的な特徴、または追加の構成要素を有することができることは、容易に理解されよう。たとえば、鏡筒24の外壁36は、本発明の範囲から逸脱することなく、ねじ、穴、ピン、突起、フランジなどを備えることができる。あるいは、鏡筒24は、カメラの対物レンズまたは顕微鏡の対物レンズなどといったより大きい光学組立体の一体部分であってよい。下でさらに議論するように、他の変形形態では、鏡筒は、典型的にはレンズなどを保持するために光学ベンチおよびセットアップ上で使用されるなどといった光学マウントによって具現化することができる。
空洞32は、そこに光学素子22を受け入れるように適合される任意の形状を有してよい。空洞32は、その対称軸として規定される中心軸Bを有する。光学素子22は、すべての曲面S1およびS2の曲率中心が中心軸B上にあるとき、鏡筒24内で適正に位置合わせされたと考えることができる。
上で述べたように、光学組立体20は、空洞32の中に設けられる座部28を含む。光学素子22の第1の面S1は、座部28の上にある。いくつかの実施形態では、座部28は、空洞32内の内壁34から突出する環状の肩38によって規定される。いくつかの実施形態では、肩38は、鏡筒24の内壁34に対して直角を形成する場合がある。いくつかの実施形態では、第1の面S1は、肩38の角のエッジにあってよい。任意選択で、角のエッジは、光学素子22の第1の面S1に損傷を与えることを避けるため、研磨または機械加工によって丸めるまたは面取りをすることができる。他の変形形態では、第1の面は、肩38の面上にあってよい。他の実施形態では、第1の面S1と座部28の間の接点が異なる可能性があることは容易に理解されよう。さらに、いくつかの実施形態では、座部28が鏡筒の内壁34の全周に沿って延在する必要はなく、欠けた部分または他の不連続部を含む場合があり、または内壁に沿って離間される複数の径方向に位置合わせされた突起によって具現化することができる。他の実装では、座部28は、たとえば、鏡筒にねじ留めされる、さもなければ鏡筒に固定されるリング形状の構成要素などの、鏡筒に固定される別個の構造によって具現化することができる。他の実施形態では、座部28は、追加光学素子の後方に面する面、または光学素子22の前方の空洞内側に挿入される保持リングから構成することができる。
図3A~図3Eを参照すると、たとえば、光学素子の第1の面と本光学組立体の鏡筒の座部との係合を具現化することができる、面Sと座部28との間の可能な係合方式の異なるタイプが概略的に図示される。図3Aは、曲面Sが座部28のエッジ上にあるエッジ接点を示す。エッジが直角を規定する必要がないことに留意することができる。図3Bは、接点において面Sの接線に沿って向けられる座部の壁上に曲面Sがある、接線接点を示す。図3Cおよび図3Dの変形形態において、図3Cでは、面Sと座部28がトロイダル接触であるような、面Sの曲率と反対の曲率で、図3Dの例では、球状接触を規定するため、面Sの曲率と一致する曲率で、座部28自体が湾曲する。後者の例では、接点は接触面となる。最後に、いくつかの実施形態では、面Sは、少なくとも面Sが座部28に当接する領域で平面であって、図3Eに示されるような平面(面)接触を可能にすることができる。
図2、図2A、および図2Bに戻って参照して、鏡筒24は、1組の鏡筒ねじ42aを備える。保持リング26は、鏡筒ねじ42aと相補的な1組のリングねじ42bを介して鏡筒24に固定される。「ねじ」という表現は、一方の構成要素を他方上に、または他方内にねじ込むことを可能にする、2つの構成要素上の、係合可能ならせん形の突起を指していることを意味する。慣例により、単一のねじは、一般的に、ねじ1回転に対応するらせん形の突起の部分であると考えられ、一方、ねじ経路全体を規定する突起の長さは、ねじ切りまたは1組のねじといわれる。それらの名前が含意するように、鏡筒ねじは、鏡筒の壁に沿って設けられ、一方、リングねじは、保持リングの壁に沿って設けられる。図示される実施形態では、鏡筒ねじは、鏡筒24の内壁34に沿って配設され、一方、リングねじは、保持リング26の外辺部に沿っている。そのため、保持リングを空洞32の内側にねじ込むことができる。代わりに、ねじ42a、42bは、他の実施形態に関して下で説明されるように、保持リングが鏡筒の外側にねじ込まれるように位置決めすることができる。各組のねじは、空洞の内側に座部に向けて面するねじ前面、および空洞の外側に座部から離れる方に面するねじ後面によって規定することができる。ねじ42a、42bの両方の組がねじ経路の全体に沿って連続である必要はなく、相補形のねじの係合を可能にするように十分な接点が設けられる限り、欠けた区間または他の不連続部を含む場合があることが容易に理解されよう。
鏡筒ねじ42aとリングねじ42bは、共通のねじ断面形状、ねじ角度およびピッチを有する。規定によって、ねじ角度は、断面で見たときの、ねじの対向する壁により形成される角度であり、一方、ねじの組のピッチは、ねじの組の中の2つの連続した頂点間の間隔である。「相補形」という用語により、鏡筒ねじ42aおよびリングねじ42bの外形は、それらを共にねじ込むことができるようなものであり、これは通常、(それらの適正な係合および相対的な回転を可能にする機械的公差内の)同じピッチを含むことが理解される。図示される実施形態中で、鏡筒ねじ42aおよびリングねじ42bが、同じ全体的な形状を有するように示されるが、他の変形形態では、それらは、上で説明したような相補形条件を満たす限り異なる形状を有することができる。図4A~図4Dを参照すると、例として、様々なねじ形状の断面が図示される。図4Aは、通常のねじ規格を表す、60°のねじ角度を有する切頭三角形のねじ形状を示す。各ねじの頂点は切頭されて示されるが、異なる実施形態では、ねじ形状は、標準的な三角形を規定する場合がある。図4Bの例では、ねじの頂点および溝が丸められた形状を有するものとして示され、ねじ角度は、55°として示される。図4Aおよび図4Bに示されるねじ形状は、光学構成要素を取り付けるために通常使用される。しかし、台形の外形(図4C)、または標準的な三角形の外形(図4D)など、他のねじ外形も当技術分野で知られている。他の変形形態では、ねじ形状は非対称的である場合があり、すなわち、ねじの対向する壁が、空洞の中心軸に垂直な平面に対して異なる角度に向けられる場合がある。もちろん、本明細書で示される形状およびねじ角度は、単に例のために与えられ、可能なねじ外形の網羅的な表現と考えるべきでない。
図2、図2A、および図2Bを再び参照し、追加で図5Aおよび図5Bを参照すると、保持リング26は、光学素子22の周辺取付けエッジ27を係合する当接面44を有する。当業者なら容易に理解するように、周辺取付けエッジの1次元の性質によって、保持リングと光学素子の間に円形のエッジ接触線がもたらされる。この係合は、本明細書では、「エッジ取付け」または「エッジ接触取付け」とも記載される。
1つの態様によれば、保持リングの当接面44が球錐台形状を有する、すなわち、当接面44は、保持リングの中心軸の周りに回転対称性を有する円弧の短い区間を規定する。当接面の曲率半径は、下でさらに説明されるように、空洞の中心軸に対して保持リングの偏心がある場合でさえ前記エッジ接触線の心出しを維持するために、ねじ角度の観点から選択される。
当技術分野で知られているように、係合可能なねじの組は、それらの相対的な運動を可能にするため、それらの間にある程度の遊びを有する。本文脈では、この遊びによって、空洞内での保持リングの潜在的な偏心がもたらされ、この偏心は、保持リングの傾きを伴う。保持リングが光学素子に対してねじ込まれるときの、空洞中の保持リングの横への動きは、それらの中心Cが空洞の中心軸B上に位置する共通の点にほぼ位置決めされる、仮想的な球Sthreads1、Sthreads2、…の面に沿って制限されることを呈示することができる。これらの球面Sthreadsは、鏡筒ねじの前面67とリングねじの後面68との間の接線の軌道を表す。
鏡筒24のねじ内に保持リング26の動きを表す球Sthreadsと同心の球Sabutを規定する曲率半径Rringを有する球錐台形状を保持リング26の当接面44に設けることによって、当接面44と周辺取付けエッジの交線によって規定されるエッジ接触線は、空洞中の保持リングが偏心する可能性があるにもかかわらず、同じ場所のままとなる。これは、たとえば、仮想的な球Sthreadsに沿った保持リング26の2つの異なる部分26aおよび26bを示すことによって、図2Aに図示される。2つの場所において、エッジ接触線29は当接面44上の異なる部分に沿って延在するが、常に空洞に対して同じ位置のままとなる。光学素子22の周辺取付けエッジ27は、したがって、保持リング26が偏心する可能性があるにもかかわらず、保持リング26によって常に心出しされる。図5Bは、上で記載した心出し手法の結果として、中心軸上での第1の面S1および第2の面S2の曲率中心の位置合わせも示す。
当接面の曲率半径Rringが次式から決定される場合、上の条件を満たすことができるということを呈示することができる。
Figure 0007417616000005
ここで、
ringは、保持リングの当接面の曲率半径であり、
ringは、リングねじに沿った保持リングの直径であり、
φthreadは、ねじ角度の値であり、
Yは、周辺取付けエッジの半径であり、
hは、(i)光学素子に近接した、鏡筒ねじとリングねじの第1の接点と、(ii)エッジ接触線との間の距離であり、
Tは、(i)光学素子に近接した、鏡筒ねじとリングねじの第1の接点と、(ii)光学素子から最も遠く、第1の接点と径方向に反対の、鏡筒ねじとリングねじの最後の接点との間の距離である。
有利なことに、上で記載したエッジ取付け技法は、光学素子の第2の面S2の広い範囲の幾何寸法について、ほぼ同じ心出し精度を実現することができる。このことは、図6A~図6Cから最も良好に理解される。図6A~図6Cでは、異なる曲率半径の第2の面を有するレンズ22を心出しするために同じ保持リング26を使用できることが示される。
図7を参照して、いくつかの実装形態では、保持リング26と鏡筒24の間の遊びは、エッジ接触線の心出しが、円錐台形状を有する当接面44でほぼ維持することができるのに十分小さくてよい。すなわち、当接面44は、保持リング26の中心軸の周りで回転対称性を有する斜めの直線区間Lを規定する。空洞の横断面P(中心軸に垂直な面)に対する当接面44の傾斜角度αは、保持リング26が空洞32中で偏心する場合にエッジ接触線29の心出しを維持するため、ねじ角度の観点から選択される。次式が成立する場合、この条件が満足されることを呈示することができる。
Figure 0007417616000006
ここで、
αは、空洞の横断面に対する当接面の傾斜角度であり、
Yは、レンズ取付けエッジの半径であり、
Ringは、上で説明したように、保持リングの動きを表す仮想的な球Sthreadsと同心の球Sringを規定する保持リングの等価な球錐台形状の曲率半径である。したがって、RRingは、式(1)によって与えられ、リングねじに沿った保持リングの直径dring、ねじ角度の値Φthread、周辺取付けエッジの半径Y、および距離hおよびTに依存する。
式(1)と(2)を組み合わせると次式が得られる。
Figure 0007417616000007
図8A、図8B、および図8Cを参照して、いくつかの実装形態では、光学素子22は、面取り46としても知られている、第2の面S2と周辺側壁45とを接合するベベル面を含むことができる。いくつかのレンズは、典型的には、欠けやひびをもたらす可能性があるシャープエッジを回避するために面取りが設けられる。そのような文脈中での面取りとは、典型的には、45°の角度で傾斜しているが、他の角度値が可能である。図8Aを参照して、いくつかの実装形態では、当接面44は、第2の面S2と面取り46との接合部に取り付けることができ、これが次いで周辺取付けエッジを規定する。あるいは、図8Bに示されるように、周辺取付けエッジは、周辺側壁45と面取り46との接合部として規定される。最終的に、図8Cを参照して、さらに別の変形形態では、ベベル面または面取り46が周辺取付けエッジを規定することができる。この場合、ベベル面は、長手方向中心軸に垂直な面に対して、円錐台形状と同じ傾斜角度αを有する。この変形形態では、したがって、当接面44とベベル面の間の接触が、線の代わりに、円形の接触帯、または、面取り46の断面長に対応する太さの「太線」を規定する。代わりに、当接面44が球錐台形状であった場合、第1および第2の周辺取付けエッジがベベル面と周辺側壁および第2の面とのそれぞれの接合部にあるようにベベル面が規定し、当接面が第1および第2の周辺取付けエッジの両方と係合することができる。
いくつかの実装形態では、ねじ角度は、90°以上の程度であってよい。90°のねじ角度を使用することによって、45°に近い、保持リング上の局所的な接触角度がもたらされ、このことによって、特に、温度変動および振動などといった環境の制約下で、組立体の頑丈さを向上させることができる。ねじ角度が90°より大きい接触角度をもたらす実施形態では、図8Bに示されるように、周辺取付けエッジは、周辺側壁と面取りとの接合部として規定することができる。
小さい曲率半径の第2の面S2を有するレンズでは、当接面44と周辺取付けエッジ27によってなされるタンジェント角がより大きくなることに留意されたい。この角度が45°に近い場合には、レンズは、一般的に面取りを備えない。したがって、そのような場合の周辺取付けエッジは、好ましくは、図6A~図6Cに示されるように、周辺側壁45と第2の面S2との接合部として規定される。
いくつかの事例では、球錐台当接面の曲率半径または球錐台当接面の傾斜角度によって、レンズの第2の面S2が保持リングの軌道をブロックすることになるため、エッジ取付け手法が物理的に可能でない状況がもたらされる場合がある。これは、たとえば、図9Aに図示される。そのような場合には、保持リング26および空洞32のパラメータを変えること、たとえばねじ角度を増やすことによって、本記載のエッジ接触取付けを実施することを可能にすることができる。他の変形形態では、たとえば、標準的なねじ角度の使用が望まれるまたは必要である場合、この問題は、レンズと保持リングの間の空洞中にスペーサを使用して回避することができる。
図9Bを参照すると、レンズ22と保持リング26の間にスペーサ140が設けられるそのような変形形態が示される。この文脈では、光学素子は、レンズ22とスペーサ140の組合せであると考えられ、レンズは、座部上にある第1の面S1を規定する面を有する一方で、周辺取付けエッジがスペーサ140上に設けられる。この実装形態では、したがって、上で説明したような球錐台または円錐台の当接面を有する保持リング26の当接面44は、その周辺取付けエッジ27のエッジ取付けを介してスペーサと係合する。レンズの代わりに、ミラー、回折光学素子、またはピンホールを使用することができる。
いくつかの実装形態では、スペーサ140は、引用文献2に規定されるものなどといった弾性スペーサである。弾性スペーサ140は、円筒形壁145ならびに対向する前方リム147および後方リム148を含む全体として円筒形形状を有することができる。(空洞中に挿入されると座部に向かう)前方リム147がレンズ22の第2の面S2と係合し、一方で、(空洞中に挿入されると座部と反対方向に向かう)後方リム148が周辺取付けエッジ27を規定する、または周辺取付けエッジ27を含む。いくつかの実装形態によれば、弾性スペーサ140は、空洞内に弾性スペーサ140を挿入するのがその外形寸法によって可能になる圧縮状態と、弾性スペーサの円筒形壁145が拡大した直径を有して空洞の内壁に接触するバイアス状態とに弾性的に変形可能であってよい。したがって、圧縮状態のとき、弾性スペーサ140は、レンズ22の第2の面S2に当接する所望の位置に達するまで空洞の中へと摺動させることができる。ひとたび圧縮状態から解放されると、弾性スペーサ140のばね定数によって、弾性スペーサ140を外向きに付勢する結果となり、そのため、円筒形壁145の外面が空洞の内壁に向けて押され、したがって、弾性スペーサ140の位置上の横方向の遊びがなくなる。いくつかの実装形態では、弾性スペーサは、その全長に沿って、円筒形壁の一部を通して機械加工されたスリットを含む場合がある。弾性スペーサ40は、好ましくは、金属またはプラスチックなどといった弾性材料でできている。
弾性スペーサ140がレンズの所望の心出しを実現するために、好ましくは、2つの条件が満たされる。一方で、保持リングの当接面は、好ましくは、空洞内で正確に心出しされる円形のエッジ接触線に沿って、スペーサ140の後方リム148と係合する。これは、上で説明した条件を満たす適正に選択された球錐台形状または円錐台形状を介して達成することができる。他方で、スペーサ140と保持リング26の当接面44およびレンズ素子の第2の面S2の係合は、好ましくは、弾性スペーサ140に結果的に外向きの力を印可する。図9Bで図示される実施形態では、当接面44が凹であるので、レンズの第2の面S2の曲率半径は、好ましくは凸であり、保持リング26の当接面44の曲率半径より大きい。したがって、有利なことに、この手法は、光学素子の第2の面S2の曲率半径が小さすぎるために古典的なエッジ取付けが不可能となるすべての場合で有用となる。
本明細書を全体として読めば、光学組立体は光学素子の第1の面S1と座部28との間、ならびに光学素子の第2の面S2と保持リングとの間で、何らかの動きを可能にするものであることを、当業者は容易に理解するであろう。いくつかの実施形態では、このことは、当技術分野で知られているいわゆる「自己心出し」基準を光学素子が満たすことを暗示する。自己心出しとは、光学素子が座部28上で転がるまたは滑る能力のことをいう。光学素子の回転または並進運動を可能にするのに十分小さい、座部および保持リングに対する摩擦係数を有する光学素子を「自己心出し」と呼ぶことが知られている。たとえば、非特許文献1から知られているように、摩擦係数についての閾値は、以下のように表すことができる。
Figure 0007417616000008
ここで、
μは、光学素子と座部または保持リングとの間の摩擦係数であり、
c1は、光学素子の第1の面S1と座部との接点の半径であり、
c2は、光学素子の第2の面S2と保持リングとの接点の半径であり、
は、座部上に直接取り付けたときの、光学素子の第1の面の曲率半径であって、第1の面のエッジ取付けでは、Rは、座部の曲率半径であり、
ringは、上のとおりである。
式(4)において、第1の面S1の曲率半径Rは、凸面については正の値、凹面については負の値を有すること、保持リングの等価な球錐台形状の曲率半径Rringは、凸面については負の値、凹面については正の値を有することに留意されたい。
図10Aを参照して、エッジ接触線29における当接面44に対する接線Tと、座部28上にある光学面S1の部分に対する接線Tとの間の角度として規定されるクランプ角θは、光学素子22の心出しに関係のある別のパラメータである。いくつかの実施形態では、光学素子22の心出しを可能にするために、クランプ角θは、軸方向の力を受けるときに、摩擦に打ち勝って光学素子22が径方向に摺動するのを可能にするのに十分大きくすべきである。光学素子が凹形状の座部28上に取り付けられる場合、いくつかの事例では、クランプ角θは、小さすぎて光学素子22の変位を可能にすることができない。いくつかの変形形態では、ねじ角度は、クランプ角θを増加させるために、たとえば、60°の代わりに90°を使用して調整する場合がある。他の変形形態では、座部28は、たとえば図10Bに示されるものなどといった、第1の面S1のエッジと係合して、より小さいねじ角度について第2の面S2のエッジ接触取付けを可能にするように修正される場合がある。
平均で、本明細書に記載される手法を使用して得られる心出しは、レンズの直径または鏡筒の内径に製造誤差がない場合、ドロップイン技法の結果のように正確になることができる。したがって、レンズと鏡筒の間に遊びがない仮想的な場合での比較を行うことができる。得られる心出しの精度に影響を及ぼす唯一の要因は、レンズの製造からもたらされる場合があるウェッジエラーである。典型的な実装形態では、ドロップイン手法と比較して、レンズの心出しの著しい改善が期待される。エッジ厚差(ETD)で表される典型的なレンズウェッジは、高精度公差級の0.005mmから市販品公差級の0.05mmの範囲である。このレンズウェッジエラーに加えて、エッジ接触取付け式に含まれるパラメータの製造誤差が、ひとたび取り付けられたレンズの最終的な心出しにやはり影響を及ぼす。以下の市販品の製造公差を使用して、レンズウェッジ以外の製造公差によって引き起こされるレンズ偏心は、典型的には、約5μm以内となる。
ねじ角度公差: ±1°
保持リングの外径: ±0.1mm
保持リングの当接部の直径: ±0.1mm
第2の面の曲率半径: ±1%
他の光学組立体構成を思い描くことが可能であることが容易に理解されよう。いくつかの例では、レンズまたは他の光学素子は、2つの保持リングの間に取り付けることができ、両方のリングの当接面は、上で記載した条件を満たす。たとえば図11および図12を参照すると、いくつかの実施形態では、凹面を有する光学素子22は、上で説明したエッジ取付け原理を使用して心出しすることができる。一例では、図11に図示されるように、内向きのリングねじ42bを有し、外向きの鏡筒ねじ42aに係合する保持リング26を使用して、凹形状を有する第2の面S2を係合することができる。保持リング26は、内向きのリングねじ42bを備える外側環状区間48を含み、外側環状区間は、鏡筒24の外側に延びる。リングねじ42bは、したがって、外側環状区間48の鏡筒に向いた壁50上に設けられる。鏡筒ねじ42aは、鏡筒24の外壁36上にある。保持リング26は、空洞の内側に延び、当接部44を含む、内側環状区間52をさらに含む。わかるように、図示された実施形態において、当接部44は、単に、内側環状区間52のエッジによって規定される。図12に示される別の例では、第1の光学素子22aは、座部と、上で説明したような球錐台当接面を有する保持リング26との間に取り付けられて示され、第2の光学素子22bは、第2の光学素子の第1の面S1にとって座部として働く、当接面44の反対の保持リング26の面上に取り付けられて示される。上の原理は、座部28上で第2の光学素子22bの心出しを確かにするために適用することができる。
1つの態様によれば、本明細書に記載される心出し原理に従った、鏡筒、光学素子、および保持リングを備える光学組立体キットを適合させるための方法が提供される。方法は、保持リングが空洞中で偏心した場合にエッジ接触線の心出しを維持するためにねじ角度の観点から選択された曲率半径を有する球錐台形状、または保持リングが空洞中で偏心した場合にエッジ接触線の心出しを維持するためにねじ角度の観点から選択された傾斜角度を有する円錐台形状を有するために、リングの当接面を機械加工するステップを含む。
いくつかの実装形態では、上で記載されたような光学組立体で使用するように適合された保持リングは、組立体の他の構成要素とは別個に設けることができる。異なる曲率半径を有する光学素子を取り付けるために同じ保持リングが使用できるために、保持リングは、組立体の範囲の中で使用可能であるのに十分汎用性があってよく、組立体中では、固定される光学素子は、保持リングの球錐台形状の曲率半径または保持リングの円錐台形状の傾斜角度を計算するのに使用される値に対応する半径Yを有する周辺取付けエッジを規定する。有利なことに、特定の光学素子の心出しについての必要な精度の程度に依存して、保持の当接面の外形計算で使用されるYの値からの、心出しした光学素子の半径のある量の偏差を許容することができる。
例として、エッジ接触取付け方法の興味深い用途は、研究室で使用されることが多い鏡筒システムおよびプロトタイプ開発のためとなろう。エッジ取付けは、ねじ角度を変える必要なしに、異なる曲率半径を有するレンズを心出しすることを可能にする。したがって、異なる幾何寸法および異なる曲率半径を有する同じ直径のレンズを、同じリングが心出しすることができる。これは、12.7mm、25mm、および50mmの直径を有する任意の市販のレンズと組み合わせて使用される鏡筒システムを、エッジ接触取付けリングを使用して、受動的で正確に心出しすることができることを意味する。
もちろん、本発明の範囲から逸脱することなく、上に記載された実施形態に、多くの変更を行うことができる。
20 組立体、光学組立体
22 レンズ、光学素子
22a 第1の光学素子
22b 第2の光学素子
24 鏡筒
26 保持リング
26a 部分
26b 部分
27 周辺取付けエッジ
28 レンズ座部座部
29 エッジ接触線
30 中空円筒形筐体
32 空洞
34 内壁
36 外壁
38 環状の肩
42a 鏡筒ねじ
42b リングねじ
44 当接面
45 周辺側壁、周辺壁
46 面取り
48 外側環状区間
50 壁
52 内側環状区間
140 スペーサ、弾性スペーサ
145 円筒形壁
147 前方リム
148 後方リム

Claims (22)

  1. 空洞および1組の鏡筒ねじを有する鏡筒と、
    前記鏡筒の前記空洞の中に設けられる座部と、
    前記座部上にある第1の面および前記第1の面に対向する第2の面を有する光学素子であって、周辺取付けエッジを有する、光学素子と、
    前記鏡筒ねじと相補的でねじ角度を有する1組のリングねじを介して前記鏡筒に固定される保持リングと、
    を備え、
    前記保持リングが、円形のエッジ接触線に沿って前記光学素子の前記周辺取付けエッジと係合する当接面を備え、それによって、前記座部と前記保持リングの間に前記光学素子を固定し、前記当接面が、次式によって与えられる曲率半径RRingを有する球錐台形状を有し、
    ここで、
    ringが、前記リングねじに沿った前記保持リングの直径であり、
    φthreadが、前記ねじ角度の値であり、
    Yが、前記周辺取付けエッジの半径であり、
    hが、(i)前記光学素子に近接した、前記鏡筒ねじと前記リングねじの第1の接点と、(ii)前記エッジ接触線との間の距離であり、
    Tが、(i)前記光学素子に近接した、前記鏡筒ねじと前記リングねじの前記第1の接点と、(ii)前記第1の接点に対して直径方向反対側の、前記光学素子から最も遠い、前記鏡筒ねじと前記リングねじの最後の接点との間の距離である、光学組立体。
  2. 前記周辺取付けエッジが、前記第2の面と前記光学素子の周辺側壁との接合部に位置する、請求項1に記載の光学組立体。
  3. 前記光学素子が、前記第2の面を前記光学素子の周辺側壁に接合するベベル面を備え、前記周辺取付けエッジが、前記ベベル面と前記第2の面との接合部に位置する、請求項1に記載の光学組立体。
  4. 前記光学素子が、前記第2の面を前記光学素子の周辺側壁に接合するベベル面を備え、前記周辺取付けエッジが、前記ベベル面と前記周辺側壁との接合部に位置する、請求項1に記載の光学組立体。
  5. 前記光学素子が、前記第2の面を前記光学素子の周辺側壁に接合するベベル面を備え、第1および第2の周辺取付けエッジが、前記ベベル面と前記周辺側壁および前記第2の面とのそれぞれの接合部に規定され、前記当接面が前記第1および第2の周辺取付けエッジの両方と係合する、請求項1に記載の光学組立体。
  6. 前記座部が、前記鏡筒の内壁から突出する環状の肩、前記空同内に取り付けられた追加光学素子の後方に面する面、前記光学素子の前方の前記空洞の内側に挿入される追加保持リングのうちの1つを備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の光学組立体。
  7. 前記光学素子が、
    前記座部上に前記第1の面があるレンズ、ミラー、回折光学素子またはピンホール、および、
    前記空洞の中に設けられて前記保持リングと前記レンズ、ミラー、回折光学素子またはピンホールとの間に位置するスペーサ
    を備え、前記周辺取付けエッジが前記スペーサ上に設けられる、請求項1から6のいずれか一項に記載の光学組立体。
  8. 前記光学素子の前記第2の面が凹面であり、
    前記鏡筒ねじが前記鏡筒の外壁上に延在し、
    前記保持リングが前記鏡筒の外側に延在し前記リングねじを備える外側環状区間を備え、前記リングねじが前記鏡筒に向かい、前記保持リングが、前記空洞の内側に延在し前記当接面を含む内側環状区間をさらに備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の光学組立体。
  9. 空洞および1組の鏡筒ねじを有する鏡筒であって、前記空洞が長手方向中心軸を有する、鏡筒と、
    前記鏡筒の前記空洞の中に設けられる座部と、
    前記座部上にある第1の面および前記第1の面に対向する第2の面を有する光学素子であって、前記第2の面に沿って周辺取付けエッジを有する、光学素子と、
    前記鏡筒ねじと相補的でねじ角度を有する1組のリングねじを介して前記鏡筒に固定される保持リングと
    を備え、前記保持リングが円形のエッジ接触線または帯に沿って前記光学素子の前記周辺取付けエッジと係合する当接面を備え、それによって、前記座部と前記保持リングの間に前記光学素子を固定し、前記当接面が、次式によって与えられる前記空洞の前記長手方向中心軸に垂直な面に対する傾斜角度αを有する円錐台形状を有しており、
    ここで、
    Yが、前記周辺取付けエッジの半径であり、
    ringが、前記リングねじに沿った前記保持リングの直径であり、
    φthreadが、前記ねじ角度の値であり、
    hが、(i)前記光学素子に近接した、前記鏡筒ねじと前記リングねじの第1の接点と、(ii)前記エッジ接触線との間の距離であり、
    Tが、(i)前記光学素子に近接した、前記鏡筒ねじと前記リングねじの前記第1の接点と、(ii)前記第1の接点に対して直径方向反対側の、前記光学素子から最も遠い、前記鏡筒ねじと前記リングねじの最後の接点との間の距離である、光学組立体。
  10. 前記周辺取付けエッジが、前記第2の面と前記光学素子の周辺側壁との接合部に位置する、請求項9に記載の光学組立体。
  11. 前記光学素子が、前記第2の面を前記光学素子の周辺側壁に接合するベベル面を備え、前記周辺取付けエッジが、前記ベベル面と前記第2の面との接合部に位置する、請求項9に記載の光学組立体。
  12. 前記光学素子が、前記第2の面を前記光学素子の周辺側壁に接合するベベル面を備え、前記周辺取付けエッジが、前記ベベル面と前記周辺側壁との接合部に位置する、請求項9に記載の光学組立体。
  13. 前記光学素子が、前記第2の面を前記光学素子の周辺側壁に接合するベベル面を備え、前記ベベル面が前記周辺取付けエッジを規定し、前記ベベル面が、前記長手方向中心軸に垂直な面に対する前記円錐台形状と同じ傾斜角度αを有する、請求項9に記載の光学組立体。
  14. 前記座部が、前記鏡筒の内壁から突出する環状の肩、前記空洞内に取り付けられた追加光学素子の後方に面する面、前記光学素子の前方の前記空洞の内側に挿入される追加保持リングのうちの1つを備える、請求項9から13のいずれか一項に記載の光学組立体。
  15. 前記光学素子が、
    前記座部上にある前記第1の面を規定する面を有する、レンズ、ミラー、回折光学素子またはピンホール、および、
    前記空洞の中で前記保持リングと前記レンズ、ミラー、回折光学素子またはピンホールとの間に設けられるスペーサ
    を備え、前記周辺取付けエッジが前記スペーサ上に設けられる、請求項9から14のいずれか一項に記載の光学組立体。
  16. 前記光学素子の前記第2の面が凹面であり、
    前記鏡筒ねじが前記鏡筒の外壁上に延在し、
    前記保持リングが前記鏡筒の外側に延在し前記リングねじを備える外側環状区間を備え、前記リングねじが前記鏡筒に向かい、前記保持リングが、前記空洞の内側に延在し前記当接面を含む内側環状区間をさらに備える、請求項9から15のいずれか一項に記載の光学組立体。
  17. 鏡筒ねじおよび座部を備える鏡筒の空洞の中に光学素子を固定するための保持リングであって、前記光学素子が半径Yを有する周辺取付けエッジを有し、前記保持リングが、
    前記保持リングを前記鏡筒に固定するために前記鏡筒ねじと係合可能な1組のリングねじであって、ねじ角度を有する、1組のリングねじと、
    円形のエッジ接触線に沿って前記光学素子の前記周辺取付けエッジと係合可能な当接面と
    を備え、それによって、前記座部と前記保持リングの間に前記光学素子を固定し、前記当接面が、次式によって与えられる曲率半径RRingを有する球錐台形状を有し、
    ここで、
    ringが、前記リングねじに沿った前記保持リングの直径であり、
    φthreadが、前記ねじ角度の値であり、
    hが、(i)前記光学素子に近接した、前記鏡筒ねじと前記リングねじの第1の接点と、(ii)前記エッジ接触線との間の距離であり、
    Tが、(i)前記光学素子に近接した、前記鏡筒ねじと前記リングねじの前記第1の接点と、(ii)前記第1の接点に対して直径方向反対側の、前記光学素子から最も遠い、前記鏡筒ねじと前記リングねじの最後の接点との間の距離である、保持リング。
  18. 前記リングねじが、前記保持リングの外辺部に沿って配設され、そのため、前記保持リングを前記空洞の内側にねじ込むことができる、請求項17に記載の保持リング。
  19. 前記鏡筒の外側に延在するように構成され、前記リングねじを備える鏡筒に面する壁を有する外側環状区間と、
    前記空洞の内側に延在するように構成され、前記当接面を含む内側環状区間と
    を備える、請求項17に記載の保持リング。
  20. 鏡筒ねじおよび座部を備える鏡筒の空洞の中に光学素子を固定するための保持リングであって、前記光学素子が半径Yを有する周辺取付けエッジを有し、前記空洞が長手方向中心軸を有し、前記保持リングが、
    前記保持リングを前記鏡筒に固定するために前記鏡筒ねじと係合可能な1組のリングねじであって、ねじ角度を有する、1組のリングねじと、
    円形のエッジ接触線に沿って前記光学素子の前記周辺取付けエッジと係合可能な当接面と、
    を備え、
    それによって、前記座部と前記保持リングの間に前記光学素子を固定し、前記当接面が、次式によって与えられる前記空洞の前記長手方向中心軸に垂直な面に対する傾斜角度αを有する円錐台形状を有しており、
    ここで、
    ringが、前記リングねじに沿った前記保持リングの直径であり、
    φthreadが、前記ねじ角度の値であり、
    hが、(i)前記光学素子に近接した、前記鏡筒ねじと前記リングねじの第1の接点と、(ii)前記エッジ接触線との間の距離であり、
    Tが、(i)前記光学素子に近接した、前記鏡筒ねじと前記リングねじの前記第1の接点と、(ii)前記第1の接点に対して直径方向反対側の、前記光学素子から最も遠い、前記鏡筒ねじと前記リングねじの最後の接点との間の距離である、保持リング。
  21. 前記リングねじが、前記保持リングの外辺部に沿って配設され、そのため、前記保持リングを前記空洞の内側にねじ込むことができる、請求項20に記載の保持リング。
  22. 前記鏡筒の外側に延在するように構成され、前記リングねじを備える鏡筒に面する壁を有する外側環状区間と、
    前記空洞の内側に延在するように構成され、前記当接面を含む内側環状区間と、
    を備える、請求項20に記載の保持リング。
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