以下、図1~図37を用いて、本発明を適用することができる遊技台(例えば、スロットマシン100等の回胴遊技機やパチンコ機等の弾球遊技機)について詳細に説明する。なお、図1~図37に示す符号は、原則として図1~図37を用いた説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、図1~図37を用いた説明では図1~図37に示す符号を優先する。
[実施形態A]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役及びその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
<全体構成>
まず、図1を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、リール窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、リール窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114は、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインある。例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効となるようにしてもよい。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、中段の水平入賞ラインの1ラインとしてもよい。また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入(ベット操作)することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、及び払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序など)を報知する演出装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作という。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、ストップボタン137(左ストップボタンと称する場合がある)を操作することによって左リール110を停止させることができ、ストップボタン138(中ストップボタンと称する場合がある)を操作することによって中リール111を停止させることができ、ストップボタン139(右ストップボタンと称する場合がある)を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを中リール111とする停止操作とする操作順序を「中押し操作順序」または単に「中押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、本実施形態では、停止操作、及び第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作の組み合わせによる操作順序を略記する場合がある。例えば、第1停止リールを左リール110とする停止操作を「左」、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作を「左中右」と表記する場合がある。なお、各ストップボタン137~139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
メダル払出口155の横には音孔181が設けられている。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部にも音孔143が設けられている。音孔181,143は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、後述する演出を実行する演出装置としても機能する。例えば、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビを実行する。
情報表示ボタン191は、ユーザメニュー(例えば、遊技者個人による種々の情報を設定するためのメニュー)を呼び出して操作するための操作ボタンである。情報表示ボタン191は、十字キーボタン191aと、OKボタン191bと、から構成される。十字キーボタン191aは、遊技者が複数の選択肢の中からいずれか一つを選択する場合に使用される選択ボタンである。十字キーボタン191aは、上下左右の矢印キーで構成されており、それぞれの矢印キーを操作することにより、矢印の方向にカーソルを移動させることができる。OKボタン191bは、カーソルが位置付けられている選択肢を確定させるボタンである。本実施形態では、例えば、ユーザメニューによる情報設定の場合、音量設定や光量設定などを行う場合、ボーナス入賞後に実行される演出のキャラクタ(ステージ)選択などに用いられる。本実施形態では、情報表示ボタン191を十字ボタン191と表記する場合がある。
演出ボタン192は、当該ボタンの操作を促す演出を実行する場合に操作可能となるボタンである。本実施形態では、演出ボタン192が操作された場合、その応答演出として、ATにおける上乗せ枚数などの特典付与を示唆する演出が実行される。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
図2は、スロットマシン100の内部構成を示す図であり、同図(a)は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図、同図(b)は、前面扉102に配設されている扉中継基板290を拡大した図である。
本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112を備えたリールユニット700が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリールユニット700の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する情報出力回路334が取り付けられている。
また、リールユニット700の右側には、スロットマシン100の設定値(遊技モードともいう)の変更を行ったり、変更した設定値の確認をしたりする設定キースイッチ281が設けられている。ここで、設定値とは、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合を調整するための値であり、いわゆる「払出率」と称されるものであり、複数段階の設定値、例えば、設定「1」~設定「6」まで設定可能である。
設定キースイッチ281は、所定の設定キー(図示省略)を差し込んで回転することにより電気的にON/OFFするキースイッチである。具体的には、設定キースイッチ281に所定の設定キーを差し込んで右回転すると、設定キースイッチ281に設けられている設定キースイッチセンサがON状態を検出し、左回転すると、設定キースイッチセンサがOFF状態を検出する。
そして、下面板264には、ホッパーユニット180(バケットに溜まったメダルを払出する装置)が配設され、このホッパーユニット180の上方、即ちリールユニット700の下方には、電圧監視回路330(図3参照)を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源スイッチ244は、電源装置252と電気的に接続されたトグルスイッチである。この電源スイッチ244によりスロットマシン100の電源投入(電源ON)又は電源遮断(電源OFF)を行うことができる。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
ホッパーユニット180の右側には、ホッパーユニット180から溢れたメダルを収容するメダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、リール窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272を設けている。リール窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。なお、前面扉102の背面には、開放センサ294が設けられている。開放センサ294は、前面扉102が閉まった状態ではL(OFF)、開いた状態ではH(ON)になるように構成されている。
前面扉102の背面には、リール窓113の下方に扉中継基板290が配設されている。この扉中継基板290は、図2(b)に示すように、リセットスイッチ291、設定変更ボタン292、設定値表示器293が設けられている。
リセットスイッチ291は、プッシュボタン式のスイッチであり、このリセットスイッチ291を押下(短期押下)することによりスロットマシン100のエラー解除を行うことができる。
設定変更ボタン292も、リセットスイッチ291と同様なプッシュボタン式のスイッチである。この設定変更ボタン292による設定値変更の操作手順については、後述する。
設定値表示器293は、7セグメントLED等の表示器である。この設定値表示器293は、設定変更ボタン292により設定された設定値(遊技モード)1~6を数字で表示することができる。
なお、設定値表示器293は、電源投入状態(電源ON)において設定キーを設定キースイッチ281に挿入して右回し(設定キーOFF→ON)にすると、現在設定されている設定値が数字で表示されるので、現在設定されている設定値の確認をするのに使用することができる。すなわち、電源投入状態(電源ON)において設定キーを設定キースイッチ281に挿入して右回し(設定キーOFF→ON)にすると、設定値を確認できる設定値確認処理が開始され、設定キースイッチ281に挿入して左回し(設定キーON→OFF)にすると、設定値確認処理は終了する。
ここで、設定値変更の操作手順を説明する。設定キースイッチ281に設定キー(図示省略)を挿入して右回し(設定キーOFF→ON)をし、電源スイッチ244を電源遮断状態(電源OFF)から電源投入状態(電源ON)とすることにより設定値変更が有効となり(設定値変更処理が開始される)、設定変更ボタン292を押下する毎に設定値が1~6まで順番に変わり、所望の設定値を選択することができる。なお、スタートレバー135を操作することにより、その時に選択されていた設定値が確定する。そして、最後に設定キーを左回し(設定キーON→OFF)することで、設定値変更処理は終了する。
<制御部の回路構成>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、情報表示ボタン191センサ、演出ボタン192センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、及び、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、及びベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。情報表示ボタン191センサは、情報表示ボタン191の操作を検出し、演出ボタン192センサは、演出ボタン192の操作を検出する。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、及びリール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプ及びスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、告知ランプ123等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、液晶表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図4を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号1~20の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号1~20は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「ベル」の図柄、中リール111の番号1のコマには「スイカ」の図柄、右リール112の番号2のコマには「セブン1」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<スロットマシンの処理>
次に、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、ステップS101では、各種の初期設定処理を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではベットボタン130~132による電子的なメダル投入操作、または、メダル投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合には、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックをセンサ回路320の検出に基づいて行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS103では、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS104では乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、入賞役の内部抽選処理を行う。入賞役の内部抽選処理では、現在の遊技状態(RT系の遊技状態)に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置(フラグ)を作動させる(その入賞役のフラグがONになる)。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、スイカに内部当選した場合には、スイカに内部当選したことを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(入賞役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
なお、入賞役の内部当選確率について概説すると、各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果、得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この入賞役内部抽選処理では、設定値ごとに用意された6つの抽選データの中から現在の設定値に応じた抽選データが使用される。設定値ごとに用意された6つの抽選データでは、少なくとも1つの役の当選確率が異なっている。
ステップS106では、ステップS105の入賞役内部抽選の結果等に基づき、リール停止データを選択する。停止操作順序が問われる入賞役のリール停止データについては、その操作条件も設定されており、これらに対応するリール停止データが選択されると、その操作条件も設定されたことになる。
ステップS107では、スタート操作に基づいて、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理を実行する。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止データを参照し、停止データに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止した場合は、ステップS109へ進む。なお、このステップS108では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、ストップボタン137~139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行い、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。メダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。また、ステップS110では、第1副制御部400に対してメダルの払出枚数を示すメダル払出コマンドを送信する準備を行う。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態(RT系の遊技状態、AT系の遊技状態)を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞の場合には次回からBB遊技を開始できるように準備する。また、このステップS111では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図6のステップS206)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図7を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図7(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図7(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図7(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図7(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS303の処理に移行する。
ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS304では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS305では、演出制御処理(詳しくは後述)を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS308では、ステップS305の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。
ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302へ戻る。
次に、図7(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図7(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図7(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS502では、ステップS309で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図8を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図8(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図8(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図8(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図8(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図8(a)のステップS3001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM518内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS603の処理に移行する。
ステップS603では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS604では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404から受信した各コマンドを判別する。
ステップS605では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS604で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS605で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS602へ戻る。
次に、図8(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図8(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図8(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS602において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS802では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図8(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が液晶表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS902では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS903に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS903では、演出シナリオ構成テーブル及びアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS904では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS905では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS906に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS906では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<遊技性>
次に、本実施形態の遊技性について説明する。図9(a)は、全体的なゲームフローを示す図であり、主制御部300の演出に関する遊技状態(AT系の遊技状態ともいい、以下、遊技状態と略記する)の遷移図である。
・有利区間/非有利区間
遊技状態は、まず、非有利区間と有利区間に大別される。非有利区間は初期状態であり、操作ナビが実行不可な期間である。非有利区間には、非有利区間通常状態が存在する。一方、有利区間は、操作ナビが実行可能な期間である。ここで、操作ナビとは、液晶表示装置157や払出枚数表示器127を用いて、入賞を手助けする停止操作内容を報知する演出であり、停止操作順序や停止操作タイミング(内部当選した役の示唆)を報知する演出である。有利区間には、有利区間通常状態と、チャレンジゾーン(以下、CZと略記する)と、通常AT状態と、特化ゾーンと、引き戻しチャンスゾーンと、エンディング状態と、が存在する。本実施形態では、非有利区間通常状態と、有利区間通常状態と、CZと、を総称して「通常状態」という。また、通常AT状態と、特化ゾーンと、引き戻しチャンスゾーンと、エンディング状態と、を総称して「AT状態」という。
非有利区間と有利区間の状態遷移に関しては、非有利区間通常状態において所定の条件が成立した場合(例えば、入賞役内部抽選処理の当選役に基づき、ハズレ以外の場合など)、有利区間通常状態に移行する(図9(a)の経路R1参照)。一方、有利区間のAT状態が終了した場合、非有利区間の非有利区間通常状態に移行する(図9(a)の経路R2参照)。しかしながら、AT状態が終了しても非有利区間に移行しない場合があってもよい(例えば、AT状態が終了し、有利区間通常状態に移行する場合など)。なお、本実施形態のAT状態は、差枚数管理型のAT状態であり、AT状態における差枚数が規定枚枚に到達すると、AT状態は終了する。ここで、差枚数とは、遊技媒体(例えば、メダル)の払出数と投入数の差をいう。
・キャラ同行状態
なお、本実施形態では、主人公キャラクタ(殿)にいずれのキャラクタが同行するかという観点から遊技状態を分類可能である。以下、この遊技状態をキャラ同行状態という。キャラ同行状態には、殿だけが演出に登場する「非同行状態」と、殿に姫が同行して演出に登場する「姫同行状態」と、殿に爺が同行して演出に登場する「爺同行状態」と、殿に姫と爺が同行して演出に登場する「爺&姫同行状態」と、が存在する。姫同行状態、爺同行状態、及び爺&姫同行状態を総称して「同行状態」ともいう。本実施形態では、非同行状態よりも同行状態の方が遊技者にとって有利な状態となっている。例えば、現在の遊技状態からより有利な遊技状態に移行する確率が高く設定されていたり(例えば、有利区間通常状態からCZ状態への移行、CZからAT状態への移行、AT状態から特化ゾーンへの移行などの確率が高い)、有利な遊技状態の継続がより長くなるように設定されたり(例えば、ATの上乗せが行われ、AT状態の終了条件がより有利に設定される)、特別な演出(例えば、後述する同行キャラの対応役に当選した場合に実行される対応役当選報知演出など)が実行されたりする。
図10は、それぞれのキャラ同行状態において液晶表示装置157に表示されるキャラクタを示している。詳しくは、図10(a)は、非同行状態におけるキャラクタ、図10(b)は、姫同行状態におけるキャラクタ、図10(c)は、爺同行状態におけるキャラクタ、図10(d)は、爺&姫同行状態におけるキャラクタを示している。
本実施形態では、図9(b)に示すように、有利区間通常状態と、CZと、通常AT状態と、において、キャラ同行状態が存在する。図9(b)は、図9(a)に示した遊技状態とキャラ同行状態の対応関係を示す図である。例えば、有利区間通常状態には、非同行状態と、姫同行状態と、爺同行状態と、爺&姫同行状態と、が存在し、CZには、姫同行状態と、爺同行状態と、が存在し、通常AT状態には、非同行状態と、姫同行状態と、爺同行状態と、爺&姫同行状態と、が存在する。しかしながら、有利区間通常状態、CZ、又は通常AT状態以外の遊技状態においてキャラ同行状態が設定されるようにしてもよい。例えば、エンディング状態においてキャラ同行状態が設定されるようにしてもよい。
・有利区間通常状態
有利区間通常状態では、毎遊技、CZ状態に移行するか否かを決定するCZ移行抽選処理を実行する。CZ移行抽選に当選した場合、有利区間通常状態からCZに移行する(図9(a)の経路R3参照)。なお、レアなケースとしては、特別な条件が成立した場合(例えば、レア役に当選した場合など)には、有利区間通常状態からCZ状態を経由せず、有利区間通常状態から直接AT状態に移行する場合が存在する(図9(a)の経路R4参照)。
図11(a)は、有利区間通常状態の同行抽選処理(より具体的には、同行抽選処理に用いられる同行抽選テーブル)を模式的に示す表であり、図11(b)は、有利区間通常状態のCZ移行抽選処理(より具体的には、CZ移行抽選処理に用いられるCZ突入抽選テーブル)を模式的に示す表である。
同行抽選処理は、同行キャラクタを決定する抽選処理であり、毎遊技、実行される。本実施形態では、図11(a)に示すように、入賞役内部抽選処理の当選役に基づいて同行抽選処理を実行する。例えば、スイカに当選した場合には、25%の選択率で同行キャラとして爺が選択され、チャンス目に当選した場合には、100%の選択率で同行キャラとして爺が選択され、弱チェリーに当選した場合には、25%の選択率で同行キャラとして姫が選択され、強チェリーに当選した場合には、100%の選択率で同行キャラとして姫が選択される。
なお、有利区間通常状態における初期のキャラ同行状態は、非同行状態である。また、一旦設定された同行状態(例えば、姫同行状態、爺同行状態、爺&姫同行状態)は、保証ゲーム数(例えば、本実施形態では20ゲーム)の間は維持され、保証ゲーム数を経過した後に毎遊技実行される同行終了抽選(具体的には、姫同行状態では姫同行状態を終了させる姫同行終了抽選、爺同行状態では爺同行状態を終了させる爺同行終了抽選、爺&姫同行状態では、姫同行状態を終了させる姫同行終了抽選及び爺同行状態を終了させる爺同行終了抽選)の結果に基づいて同行状態が終了するか継続するかを決定する。例えば、同行終了抽選は、ベット操作又はスタートレバー操作に基づく当選確率1/2の抽選としてもよいし、入賞役内部抽選処理の当選役がリプレイの場合に同行状態が終了するようにしてもよい。また2人のキャラクタが同行している状態、つまり爺&姫同行状態では、2遊技連続して同行状態が終了しないように規制をしている。遊技者の落胆を軽減するための措置である。例えば、爺&姫同行状態において、Nゲーム目で爺同行状態が終了した場合、N+1ゲーム目で姫同行状態が終了することはないように規制している。以下、この規制を同行終了規制ともいう。なお、本実施形態では、同行終了規制を2遊技連続して同行状態が終了しない規制としたが、これに限定されない。例えば、一の同行終了抽選に当選した場合には、所定の遊技数(例えば、5ゲームなど)の間、他の同行終了抽選に当選しないように規制をしてもよい。
図11(a)に示すように、本実施形態では、同行キャラクタと当選役が対応付けられている。具体的には、スイカ及びチャンス目に対応付けられたキャラクタは爺となっており、弱チェリー及び強チェリーに対応付けられたキャラクタは、姫となっている。以下、同行キャラクタと対応付けられた当選役を「同行キャラの対応役」という。
また、本実施形態では、図11(b)に示すように、キャラ同行状態及び入賞役内部抽選処理の当選役に基づいてCZ移行抽選処理を実行する。例えば、非同行状態の場合には、スイカ又は弱チェリーに当選したときのCZへの当選確率は0%、チャンス目又は強チェリーに当選したときのCZへの当選確率は2%である。また、例えば、爺同行状態の場合には、スイカに当選したときのCZへの当選確率は25%、チャンス目に当選したときのCZへの当選確率は55%、弱チェリー又は強チェリーに当選したときのCZへの当選確率は0%である。
図11(b)に示すように、本実施形態では、非同行状態よりも同行状態の方が、CZへの移行が容易となっている。また、同行状態であっても、一人のキャラクタの同行状態(姫同行状態、爺同行状態)よりも二人のキャラクタの同行状態(爺&姫同行状態)の方が、CZへの移行が容易となっている。また、同行状態の入賞役内部抽選処理において、同行キャラの対応役に当選した場合には、その他の役に当選した場合に比べて、CZへの移行が容易となっている。
なお、本実施形態では、爺同行状態において爺の対応役(スイカ、チャンス目)に当選してCZに移行する確率と、姫同行状態において姫の対応役(弱チェリー、強チェリー)に当選してCZに移行する確率と、を同一としているが、同一とせず、一の同行状態において同行キャラの対応役に当選した場合を、他の同行状態において同行キャラの対応役に当選した場合よりも優位に扱ってもよい。
・有利区間通常状態の遊技進行
次に、図12を用いて、有利区間通常状態の遊技進行について説明する。
図12(a)は、非同行状態から同行状態に移行した後、非同行状態に移行する場合の遊技進行の様子を時系列に示すタイムチャート及び演出例を示す図である。
図12(a)は、M+1遊技目において同行抽選に当選したので(弱チェリー当選に基づく同行抽選に当選した場合。図11(a)参照)、M+1遊技目から姫同行状態が開始され、M+21遊技目に姫同行状態の保証ゲーム数が終了した場合を示している。なお、M+1遊技目から姫同行状態は開始されているが、M+1遊技目の液晶表示装置157では、姫同行前兆演出が実行されている(例えば、姫が画面に半分だけ登場している。図12(a-1)参照)。このようにキャラ同行状態と液晶表示装置157上での演出の状態とは必ずしも一致するものではない。なお、液晶表示装置157において姫同行前兆演出が実行されていても、キャラ同行状態は姫同行状態となっているので、姫同行状態に基づいてCZ移行抽選は行われている(図11(b)参照)。しかしながら、前兆演出を実行している場合には、非同行状態に基づいてCZ移行抽選を行うようにしてもよい。
また、図12(a)は、M+21遊技目に姫同行状態の保証ゲーム数が終了したので、M+22遊技目から同行終了抽選(姫同行終了抽選)を開始し、M+23ゲーム目に同行終了抽選(姫同行終了抽選)に当選したので、M+23ゲーム目から非同行状態が開始された場合を示している。なお、M+22遊技目は、同行終了抽選(姫同行終了抽選)に非当選だったので、液晶表示装置157には姫同行状態の画像が表示され(図12(a-2)参照)、M+23遊技目は、同行終了抽選(姫同行終了抽選)に当選したので、同行終了抽選後には、液晶表示装置157にはブラックアウト画像が表示され、(図12(a-3)参照)、その後、非同行状態の画像が表示される(図12(a-4)参照)。
このように本実施形態では、同行状態が終了する場合、ブラックアウトやホワイトアウトの終了画像を経由して、同行キャラクタを消去した後、非同行状態の画像を表示するようにしている。遊技者にキャラ同行状態が変化したことを明確に認識させることができる。なお、同行状態の画像から非同行状態の画像に移行する場合には、この方法に限定されず、例えば、襖やシャッタを用いて一旦液晶表示装置157の画面を遮断した後、移行してもよいし、同行状態が終了した場合には、ステージを変更してキャラ同行状態が変更されたことを明確に報知してもよい。
図12(b)は、2人のキャラクタの同行状態から非同行状態に移行する場合の遊技進行の様子を時系列に示すタイムチャートである。
図12(b)は、姫同行状態(残り20ゲームの状態)のN遊技目を経て、N+1遊技目で同行抽選に当選したので(スイカ当選に基づく同行抽選に当選した場合。図11(a)参照)、N+1遊技目から爺&姫同行状態が開始され、N+21遊技目に姫同行状態の保証ゲーム数が終了し、N+22遊技目に爺同行状態の保証ゲーム数が終了した場合を示している。
また、図12(b)は、N+21遊技目に姫同行状態の保証ゲーム数が終了したので、N+22遊技目から同行終了抽選(姫同行終了抽選)を開始し、当該N+22遊技目に同行終了抽選(姫同行終了抽選)に当選したので、N+22遊技目は爺同行状態となった場合を示している。
また、図12(b)は、N+22遊技目に爺同行状態の保証ゲーム数が終了したので、N+23遊技目から同行終了抽選(爺同行終了抽選)を開始し、当該N+23遊技目に同行終了抽選(爺同行終了抽選)に当選したが、上述した同行終了規制により、爺同行状態を維持した場合を示している。しかしながら、次遊技のN+24遊技目の同行終了抽選(爺同行終了抽選)において当選したので、爺同行状態を終了し、N+24遊技目は、非同行状態が開始される場合を示している。このように本実施形態では、連続した2遊技に亘って同行状態が終了することを規制しているので、遊技者が極端に落胆することを防止することができる。
・有利区間通常状態の演出
次に、図13及び図14を用いて、有利区間通常状態の演出について説明する。図13及び図14は、有利区間通常状態の所定の一遊技における演出例を示している。
図13(a)は、非同行状態(図13(a-1)のキャラクタ参照)の遊技の入賞役内部抽選処理において弱チェリーに当選し、弱チェリーに入賞した場合の液晶表示装置157に表示される画像例である。図13(a)に示す演出例によれば、開始操作に基づいて、弱チェリー又はスイカのいずれかの当選を示唆する弱チェリー/スイカ当選示唆演出を実行し(図13(a-2)の画像d1参照)、第3停止操作後、弱チェリー入賞に基づいて、弱チェリー当選を報知する弱チェリー当選報知演出を実行する(図13(a-3)の画像d2参照)。
図13(b)は、姫同行状態(図13(b-1)のキャラクタ参照)の遊技の入賞役内部抽選処理において弱チェリーに当選し、弱チェリーに入賞した場合の液晶表示装置157に表示される画像例である。図13(b)に示す演出例によれば、開始操作に基づいて、弱チェリー又はスイカのいずれかの当選を示唆する弱チェリー/スイカ当選示唆演出を実行し(図13(b-2)の画像d1参照)、第3停止操作後、弱チェリー入賞に基づいて、弱チェリー当選を報知する弱チェリー当選報知演出を実行する(図13(b-3)の画像d2参照)とともに姫同行状態専用の弱チェリー当選報知演出を実行する(図13(b-3)の画像d3参照。例えば、姫が停止状態とは異なり、微笑んでいる表情をしている画像d3)。このように同行状態において同行キャラの対応役に当選した場合には、同行キャラクタ(姫)の対応役(弱チェリー)当選を示唆する対応役当選報知演出を実行する。なお、姫同行状態では強チェリーも同行キャラの対応役であるため、姫同行状態の遊技の入賞役内部抽選処理において強チェリーに当選し、強チェリーに入賞した場合も画像d3を表示し、同行キャラクタの対応役(強チェリー)当選を示唆する対応役当選報知演出(図13(b-3)の画像d3参照)を実行する。
この結果、姫同行状態において弱チェリー又は強チェリーに当選することが有利であることを知らない遊技者、つまり同行キャラの対応役に当選することが有利であることを知らない遊技者に対しては、対応役当選報知演出が実行されることにより、特別な演出が実行されたことを認識させ、同行キャラの対応役に当選することが有利であることを認識させることができる。また、姫同行状態において弱チェリー又は強チェリーに当選することが有利であることを知っている遊技者、つまり同行キャラの対応役に当選することが有利であることを知っている遊技者に対しては、対応役当選報知演出が実行されることにより、同行キャラの対応役に当選したことを強調して遊技者の遊技意欲を駆り立てることができる。
図13(c)は、姫同行状態(図13(c-1)のキャラクタ参照)の遊技の入賞役内部抽選処理においてスイカに当選し、スイカに入賞した場合の液晶表示装置157に表示される画像例である。図13(c)に示す演出例によれば、開始操作に基づいて、弱チェリー又はスイカのいずれかの当選を示唆する弱チェリー/スイカ当選示唆演出を実行し(図13(c-2)の画像d1参照)、第3停止操作後、スイカ入賞に基づいて、スイカ当選を報知するスイカ当選報知演出を実行する(図13(c-3)の画像d4参照)。姫同行状態においてスイカは同行キャラの対応役ではないため、図13(b)と異なり、対応役当選報知演出は実行されない。
図14(a)は、爺同行状態(図14(a-1)のキャラクタ参照)の遊技の入賞役内部抽選処理においてスイカに当選し、スイカに入賞した場合の液晶表示装置157に表示される画像例である。図14(a)に示す演出例によれば、開始操作に基づいて、弱チェリー又はスイカのいずれかの当選を示唆する弱チェリー/スイカ当選示唆演出を実行し(図14(a-2)の画像d1参照)、第3停止操作後、スイカ入賞に基づいて、スイカ当選を報知するスイカ当選報知演出を実行する(図14(a-3)の画像d4参照)とともに爺同行状態専用のスイカ当選報知演出を実行する(図14(a-3)の画像d5参照。例えば、爺が停止状態とは異なり、笑っている表情をしている画像d5)。このように同行状態において同行キャラの対応役に当選した場合には、同行キャラクタの対応役(スイカ)当選を示唆する対応役当選報知演出((図14(a-3)の画像d5参照)を実行する。なお、爺同行状態ではチャンス目も同行キャラの対応役であるため、爺同行状態の遊技の入賞役内部抽選処理においてチャンス目に当選し、チャンス目に入賞した場合も画像d5を表示し、同行キャラクタの対応役(チャンス目)当選を示唆する対応役当選報知演出を実行する。
この結果、爺同行状態においてスイカ又はチャンス目に当選することが有利であることを知らない遊技者、つまり同行キャラの対応役に当選することが有利であることを知らない遊技者に対しては、対応役当選報知演出が実行されることにより、特別な演出が実行されたことを認識させ、同行キャラの対応役に当選することが有利であることを認識させることができる。また、爺同行状態においてスイカ又はチャンス目に当選することが有利であることを知っている遊技者、つまり同行キャラの対応役に当選することが有利であることを知っている遊技者に対しては、対応役当選報知演出が実行されることにより、同行キャラの対応役に当選したことを強調して遊技者の遊技意欲を駆り立てることができる。
図14(b)は、爺&姫同行状態(図14(b-1)のキャラクタ参照)の遊技の入賞役内部抽選処理において弱チェリーに当選し、弱チェリーに入賞した場合の液晶表示装置157に表示される画像例である。図14(b)に示す演出例によれば、開始操作に基づいて、弱チェリー又はスイカのいずれかの当選を示唆する弱チェリー/スイカ当選示唆演出を実行し(図14(b-2)の画像d1参照)、第3停止操作、弱チェリー入賞に基づいて、弱チェリー当選を報知する弱チェリー当選報知演出を実行する(図14(b-3)の画像d2参照)とともに爺&姫同行状態専用の弱チェリー当選報知演出を実行する(図13(b-3)の画像d3及び画像d5参照。例えば、爺及び姫が停止状態とは異なり、姫が微笑んでいる表情をしている画像d3及び爺が笑っている表情をしている画像d5)。このように同行状態において同行キャラの対応役に当選した場合には、同行キャラクタ(姫)の対応役(弱チェリー)当選を示唆する対応役当選報知演出((図13(b-3)の画像d3及び画像d5参照)を実行する。なお、爺&姫同行状態では強チェリー、チャンス目及びスイカも同行キャラの対応役であるため、爺&姫同行状態の遊技の入賞役内部抽選処理において強チェリー、チャンス目、又はスイカに当選し、チェリー、チャンス目、又はスイカに入賞した場合も画像d3及び画像d5を表示し、同行キャラクタの対応役(強チェリー、チャンス目、スイカ)当選を示唆する対応役当選報知演出を実行する。
図14(c)は、爺&姫同行状態(図14(c-1)のキャラクタ参照)の遊技の入賞役内部抽選処理においてスイカに当選し、スイカに入賞した場合の液晶表示装置157に表示される画像例である。図14(c)に示す演出例によれば、開始操作に基づいて、弱チェリー又はスイカのいずれかの当選を示唆する弱チェリー/スイカ当選示唆演出を実行し(図14(c-2)の画像d1参照)、第3停止操作後の、スイカ入賞に基づいて、スイカ当選を報知するスイカ当選報知演出を実行する(図14(c-3)の画像d4参照)とともに爺&姫同行状態専用のスイカ当選報知演出を実行する(図13(c-3)の画像d3及び画像d5参照。例えば、爺及び姫が停止状態とは異なり、姫が微笑んでいる表情をしている画像d3及び爺が笑っている表情をしている画像d5)。このように同行状態において同行キャラの対応役に当選した場合には、同行キャラクタ(爺)の対応役(スイカ)当選を示唆する対応役当選報知演出(図13(c-3)の画像d3及び画像d5参照)を実行する。
このように、爺&姫同行状態においてスイカ、チャンス目、弱チェリー又は強チェリーに当選することが有利であることを知らない遊技者、つまり同行キャラの対応役に当選することが有利であることを知らない遊技者に対しては、対応役当選報知演出が実行されることにより、特別な演出が実行されたことを認識させ、同行キャラの対応役に当選することが有利であることを認識させることができる。また、爺&姫同行状態においてスイカ、チャンス目、弱チェリー又は強チェリーに当選することが有利であることを知っている遊技者、つまり同行キャラの対応役に当選することが有利であることを知っている遊技者に対しては、対応役当選報知演出が実行されることにより、同行キャラの対応役に当選したことを強調して遊技者の遊技意欲を駆り立てることができる。特に、2人のキャラクラが同行している状態は、1人のキャラクタが同行している状態よりも有利なので(図11(b)参照)、2人の同行キャラによる対応役当選報知演出が実行された場合には、遊技者の興趣をより向上させることができる。
なお、爺&姫同行状態では、対応役当選報知演出として姫同行状態における対応役報知演出で表示される画像d3及び爺同行状態における対応役報知演出で表示される画像d5を表示するようにしていたが、画像d3及び画像d5に限らず、爺&姫同行状態でしか表示されることがない画像を表示するようにしてもよい。
・CZ
CZは、予め定められた期間(例えば、本実施形態の場合は20ゲーム)においてポイント獲得を目指す遊技状態である。CZは、予め定められた期間の終了後、該予め定められた期間に獲得したポイントの合計値に基づいて通常AT状態に移行するか否かを決定するAT抽選処理を実行する。CZにおいてAT抽選処理に当選した場合には、AT通常状態に移行し(図9(a)の経路R5参照)、AT抽選処理に当選しなかった場合には、有利区間通常状態に移行する(図9(a)の経路R3参照)。図15(c)は、AT抽選処理(より具体的には、AT抽選処理に用いられるポイント別AT抽選テーブル)を模式的に示す表である。
図15(c)に示すように、本実施形態では、20ゲームの期間において獲得したポイントの合計値が500ポイント又は0~50ポイントの場合には、100%の確率、つまり確実にAT状態に移行するようになっている。また、51ポイント以上の場合には、500ポイントに向けて獲得したポイントの合計値が高いほどAT状態に移行する確率は高くなっている。
CZのキャラ同行状態は、有利区間通常状態からの移行時に、同行抽選処理を実行し、決定する。決定された同行キャラクタは20ゲームの期間、同一である。詳しくは、同行抽選処理では、姫又は爺のいずれか一方が決定されるので、姫同行状態又は爺同行状態が設定されてCZは開始される(図9(b)参照)。つまり、CZでは、非同行状態や爺&姫同行状態が設定されることはない。
このように設定された同行状態のCZにおいてポイントが付与される仕組みについて図15(a)及び図15(b)、並びに図17を用いて説明する。なお、図17は、CZの所定の一遊技における演出例を示している。
CZでは、毎遊技のベット操作時に各リールに対応したキャラクタをキャラクタ配列抽選処理により決定する。図15(a)は、キャラクタ配列抽選処理(より具体的には、キャラクタ配列抽選処理に用いられるキャラクタ配列パターン抽選テーブル)を模式的に示す表である。本実施形態では、図15(a)に示すように、パターン1が80%の確率で選択され、パターン2が20%の確率で選択される。パターン1が選択された場合には、左リール110に非同行キャラが対応付けられ、中リール111に殿が対応付けられ、右リール112に同行キャラが対応付けられる。一方、パターン2が選択された場合には、左リール110に忍が対応付けられ、中リール111に殿が対応付けられ、右リール112に同行キャラが対応付けられる。つまり、いずれの場合であっても、キャラクタ配列抽選処理において設定された同行キャラクタが右リール112に対応付けられるようになっている。例えば、図17(a)に示す遊技では、姫同行状態においてパターン1が選択され、姫が右リール112に対応付けられた場合を示している(図17(a-1)参照)。なお、図17(b)に示す遊技及び図17(c)に示す遊技も、姫同行状態においてパターン1が選択され、姫が右リール112に対応付けられた場合を示している(図17(b-1)、図17(c-1)参照)。
このようなキャラクタ配列後のCZの遊技において、押し順ベルに内部当選し、第1停止操作の内容が操作ナビの報知内容と一致した場合には、当該遊技の第1停止リールに対応付けられたキャラクタに基づくポイント数を獲得できるようになっている。
ここで、まず、図16を用いて、本実施形態の押し順ベルについて説明する。図16は、本実施形態の押し順ベルの抽選確率、正解操作の場合の払出枚数、操作内容ごとの表示態様と払出枚数を示す表である。押し順ベルは、重複役で構成され、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選した場合、停止操作の内容(例えば、停止操作の順序)に応じて入賞役が異なり、払出枚数も異なるように構成されている。正解の停止操作順序で停止操作を行なった場合に最大の払出枚数を付与する。なお、(1)左中右の停止操作をLCR操作、(2)左右中の停止操作をLRC操作、(3)中左右の停止操作をCLR操作、(4)中右左の停止操作をCRL操作、(5)右左中の停止操作をRLC操作、(6)右中左の停止操作をRCL操作と表記する場合がある。
本実施形態の押し順ベルは、(1)LCR操作を正解の操作とする押し順ベル_LCR、(2)LRC操作を正解の操作とする押し順ベル_LRC、(3)CLR操作を正解の操作とする押し順ベル_CLR、(4)CRL操作を正解の操作とする押し順ベル_CRL、(5)RLC操作を正解の操作とする押し順ベル_RLC、(6)RCL操作を正解の操作とする押し順ベル_RCLの6つに細分化されている。例えば、押し順ベル_LCRに内部当選し、LCR操作が行われた場合には、正解の停止操作であるLCR操作が行われた場合、6枚のメダルが払い出され押し順ベル_CRLに内部当選し、正解の停止操作であるCRL操作が行われた場合、13枚のメダルが払い出され、押し順ベル_RCLに内部当選し、正解の停止操作であるRCL操作が行われた場合、13枚のメダルが払い出される。
また、CZでは、押し順ベルに内部当選した場合、操作ナビが実行されるようになっている。そのため、CZの押し順ベルに内部当選した遊技において、操作ナビの報知内容に従った正解の停止操作を行えば、当該遊技において付与可能な最大の払出枚数を獲得することができるとともに第1停止リールに対応付けられたキャラクタのポイント数を獲得することができる。ここで、第1停止リールに対応付けられたキャラクタ(以下、選択キャラクタともいう)に基づくポイント数は、選択キャラクタポイント抽選処理により決定される。図15(b)は、選択キャラクタポイント抽選処理(より具体的には、選択キャラクタポイント抽選処理に用いられる選択キャラクタ毎のポイント抽選テーブル)を模式的に示す表である。本実施形態では、図15(b)に示すように、選択キャラクタが非同行キャラの場合、80%の選択確率でポイント数25が付与され、20%の選択確率でポイント数55が付与される。また、選択キャラクタが同行キャラの場合、10%の選択確率でポイント数25が付与され、45%の選択確率でポイント数55が付与され、35%の確率でポイント数100が付与され、10%の確率でポイント数200が付与される。
図15(b)に示すように、本実施形態では、選択キャラクタが非同行キャラの場合(ポイント期待値31)よりも選択キャラクタが殿又は忍の場合(いずれもポイント期待値は61.25)の方が、獲得されるポイント期待値が大きく、また、選択キャラクタが殿又は忍の場合よりも選択キャラクタが同行キャラの場合(ポイント期待値は82.25)の方が、獲得されるポイント期待値が大きくなるように設定されている。このように本実施形態では、選択キャラクタが同行キャラクタである場合に高ポイントを獲得しやすいようになっている。つまり、第1停止操作右を正解とする押し順ベルである押し順ベル_RCL又は押し順ベル_RCLに当選し、第1停止リールを右とした場合に獲得されるポイント期待値が大きくなるように設定されている。
・CZの演出
図17(a)は、姫同行状態(正確には、キャラクタ配列抽選処理においてパターン1が選択され、爺が左リール110、殿が中リール111、姫が右リール112に対応付けられた姫同行状態)において、押し順ベル_CRLに内部当選し、遊技者が操作ナビの報知内容に従った停止操作を行った場合の演出例であり、選択キャラクタポイント抽選処理により、55ポイントが選択された場合の演出を示している。つまり、図15(b)に示す選択キャラクタポイント抽選処理において、選択キャラクタが殿であり、選択率55%のポイント数55が選択された場合の演出を示している。
この場合には、ベット操作(MAXBET操作)に基づいて、各リールにキャラクタが配置表示され、開始操作(スタートレバー操作)に基づいて、操作ナビの演出画像が表示され(例えば、図17(a-2)に示すように、正解の停止操作順序に基づいて312の数字を対応リールの位置に合わせて表示。なお、第1停止操作の数字は他の停止操作の数字よりも大きく表示)、第1停止操作後には選択キャラクタとともに獲得したポイント数を表示し(例えば、殿の画像とともに55Ptなどの文字を表示する)、第3停止操作後には、CZにおいて獲得した合計ポイント数が表示される(例えば、画面右上に55Ptなどの表示)。
図17(b)は、姫同行状態(正確には、キャラクタ配列抽選処理においてパターン1が選択され、爺が左リール110、殿が中リール111、姫が右リール112に対応付けられた姫同行状態)において、押し順ベル_RCLに内部当選し、遊技者が操作ナビの報知内容に従った停止操作を行った場合の演出例であり、選択キャラクタポイント抽選処理により、200ポイントが選択された場合の演出を示している。つまり、図15(b)に示す選択キャラクタポイント抽選処理において、選択キャラクタが姫(同行キャラクタ)であり、選択率10%のポイント数200が選択された場合の演出を示している。
この場合には、ベット操作(MAXBET操作)に基づいて、各リールにキャラクタが配置表示され、開始操作(スタートレバー操作)に基づいて、操作ナビの演出画像が表示され(例えば、図17(b-2)に示すように、正解の停止操作に基づいて321の数字を対応リールの位置に合わせて表示。なお、第1停止操作の数字は他の停止操作の数字よりも大きく表示)、第1停止操作後には選択キャラクとともに獲得したポイント数を表示し(例えば、姫の画像とともに「200Ptゲットよ」などの文字を表示する)、第3停止操作後には、CZにおいて獲得した合計ポイント数が表示される(例えば、画面右上に200Ptなどの表示)。
図17(c)は、姫同行状態(正確には、キャラクタ配列抽選処理においてパターン1が選択され、爺が左リール110、殿が中リール111、姫が右リール112に対応付けられた姫同行状態)において、押し順ベル_LCRに内部当選し、遊技者が操作ナビの報知内容に従った停止操作を行った場合の演出例であり、選択キャラクタポイント抽選処理により、25ポイントが選択された場合の演出を示している。つまり、図15(b)に示す選択キャラクタポイント抽選処理において、選択キャラクタが爺(非同行キャラクタ)であり、選択率80%のポイント数25が選択された場合の演出を示している。
この場合には、ベット操作(MAXBET操作)に基づいて、各リールにキャラクタが配置表示され、開始操作(スタートレバー操作)に基づいて、操作ナビの演出画像が表示され(例えば、図17(c-2)に示すように、正解の停止操作に従って123の数字を対応リールの位置に合わせて表示。なお、第1停止操作の数字は他の停止操作の数字よりも大きく表示)、第1停止操作後には選択キャラクとともに獲得したポイント数を表示し(例えば、爺の画像とともに「25Ptゲットじゃ」などの文字を表示する)、第3停止操作後には、CZにおいて獲得した合計ポイント数が表示される(例えば、画面右上に250Ptなどの表示)。
なお、図17では、CZにおいて押し順ベルに内部当選した遊技について説明をしたが、CZにおいて押し順ベルに内部当選していない遊技であっても、キャラクタ配列抽選処理は実行され、各リールに対応するキャラクタが配列表示されるが、選択キャラクタポイント抽選処理が実行されないので、ポイントが付与されることはない。
また、上記説明では、CZを固定期間(例えば、本実施形態では20ゲーム)としたが、これに限定されない。例えば、入賞役内部抽選処理においてレア役に当選した場合には、CZの遊技期間を延長したり、ゲーム数をカウントしないようにしたりしてもよい。
・通常AT状態
通常AT状態は、初期状態としては、AT状態の差枚数が初期の終了差枚数(例えば、本実施形態では、1セット300枚)に到達した場合に終了するように設定されている。通常AT状態では、毎遊技、初期の終了差枚数に枚数を加算する枚数上乗せ抽選処理、及び特化ゾーンに移行するか否かを決定する特化ゾーン抽選処理を実行する。枚数上乗せ抽選に当選した場合には、初期の終了差枚数に枚数上乗せ抽選で決定された枚数を加算する。この加算された差枚数を上乗せの終了差枚数という。通常AT状態において、差枚数が初期の終了差枚数又は上乗せの終了差枚数に到達した場合に、通常AT状態は終了する。通常AT状態が終了した場合には、引き戻しチャンスゾーンに移行する(図9(a)の経路R6参照)。また、通常AT状態において特化ゾーン抽選処理に当選した場合には、特化ゾーンに移行する(図9(a)の経路R7参照)。なお、特化ゾーンは、枚数上乗せが容易な遊技者にとって有利な遊技状態であり、特化ゾーンで付与された上乗せ枚数は上記上乗せの終了差枚数に加算される。また、通常AT状態において差枚数が所定の閾値(例えば、本実施形態の場合、2000枚)以上となった場合には、エンディング状態に移行する(図9(a)の経路R8参照)。
図18(a)は、通常AT状態の同行抽選処理(より具体的には、同行抽選処理に用いられる同行抽選テーブル)を模式的に示す表であり、同行抽選処理は、同行キャラクタを決定する抽選処理である。図18(a)に示す同行抽選テーブルの内容は、有利区間通常状態の同行抽選テーブルの内容と同一であるため、説明を省略する。つまり、本実施形態では、通常AT状態でも同行キャラクタと当選役が対応付けられている。なお、通常AT状態通の初期のキャラ同行状態は、非同行状態である。
図18(b)は、枚数上乗せ抽選処理及び特化ゾーン抽選処理(より具体的には、枚数上乗せ抽選処理に用いられる枚数上乗せ選テーブル、及び特化ゾーン抽選処理に用いられる特化ゾーン抽選テーブル)を模式的に示す表である。枚数上乗せ抽選処理及び特化ゾーン抽選処理は、それぞれ、キャラ同行状態及び入賞役内部抽選処理の当選役に基づいて実行される。例えば、枚数上乗せ抽選処理では、非同行状態の場合、スイカ又は弱チェリーに内部当選したとき、1%の当選確率で枚数上乗せが行われ、チャンス目又は強チェリーに内部当選したとき、10%の当選確率で枚数上乗せが行われる。また、例えば、枚数上乗せ抽選処理では、爺同行状態の場合、スイカに内部当選したとき、20%の当選確率で枚数上乗せが行われ、チャンス目に内部当選したとき、40%の当選確率で枚数上乗せが行われ、弱チェリーに内部当選したとき、1%の当選確率で枚数上乗せが行われ、強チェリーに内部当選したとき、10%の当選確率で枚数上乗せが行われる。なお、枚数上乗せ抽選処理において付与される上乗せの枚数は、所定数(例えば、20枚、50枚など)である。
また、例えば、特化ゾーン抽選処理では、非同行状態の場合、スイカ又は弱チェリーに内部当選したとき、0.5%の当選確率で特化ゾーンに移行し、チャンス目又は強チェリーに内部当選したとき、1%の当選確率で特化ゾーンに移行する。また、例えば、特化ゾーン抽選処理では、姫同行状態の場合、スイカに内部当選したとき、0.5%の当選確率で特化ゾーンに移行し、チャンス目に内部当選したとき、1%の当選確率で特化ゾーンに移行し、弱チェリーに内部当選したとき、5%の当選確率で特化ゾーンに移行し、強チェリーに内部当選したとき、10%の当選確率で特化ゾーンに移行する。
図18(b)に示すように、本実施形態では、非同行状態よりも同行状態の方が、枚数上乗せの確率が高くなっており、また、特化ゾーンへの移行が容易となっている。また、同行状態の入賞役内部抽選処理において、同行キャラの対応役に当選した場合には、その他の役に当選した場合に比べて、枚数上乗せの確率が高くなっており、また、特化ゾーンへの移行が容易となっている。なお、同行状態であっても、1キャラクタの同行状態よりも2キャラクタの同行状態の方が、枚数上乗せの確率が高くなっており、また、特化ゾーンへの移行が容易となっている。
なお、本実施形態では、爺同行状態において爺の対応役(スイカ、チャンス目)に当選して枚数上乗せ抽選処理又は特化ゾーン抽選処理に当選する確率と、姫同行状態において姫の対応役(弱チェリー、強チェリー)に当選して枚数上乗せ抽選処理又は特化ゾーン抽選処理に当選する確率と、を同一としているが、同一とせず、一の同行状態において同行キャラの対応役に当選した場合を、他の同行状態において同行キャラの対応役に当選した場合よりも優位に扱ってもよい。
・引き戻しチャンスゾーン
引き戻しチャンスゾーンは、予め定められた期間(例えば、本実施形態では、30ゲーム)であって通常AT状態に戻る可能性がある遊技状態である。引き戻しチャンスゾーンでは、通常AT状態に戻るか否かを決定するAT引き戻し抽選処理を実行する。予め定められた期間におけるAT引き戻し抽選処理において当選した場合、通常AT状態に移行する(図9(a)の経路R6参照)一方、予め定められた期間におけるAT引き戻し抽選に当選しなかった場合には、非有利区間通常状態に移行する(図9(a)の経路R2参照)。AT引き戻し抽選は、例えば、入賞役内部抽選処理の当選役に基づいて決定されるようにしてもよい。引き戻しチャンスゾーンは、通常AT状態よりも操作ナビの実行頻度が低くなっている遊技状態である。
・エンディング状態
AT状態の差枚数が第一の閾値(例えば、本実施形態の場合、2000枚)以上となった場合、通常AT状態からエンディング状態に移行する(図9(a)の経路R8参照)。エンディング状態では、枚数上乗せは実行されない遊技状態である。また、エンディング状態においてAT状態の差枚数が第二の閾値(例えば、本実施形態の場合、2400枚)に到達した場合、エンディング状態を終了して、非有利区間通常状態に移行する(図9(a)の経路R2参照)。
・特化ゾーン
特化ゾーンは、予め定められた遊技期間(例えば、本実施形態の場合、5ゲーム)で構成され、枚数上乗せが容易な遊技状態である。特化ゾーンにおいて枚数上乗せが付与された場合には、付与された上乗せの枚数を上乗せの終了差枚数に加算する。特化ゾーンのゲーム数をすべて消化した場合には、通常AT状態に移行する(図9(a)の経路R7参照)。特化ゾーンでは、押し順ベルに内部当選し、内部当選した押し順ベルに入賞した場合、操作順序を示す数字(詳しくは、操作ナビで報知される3桁の数字。例えば、押し順ベル_LCRの場合には、123)の枚数がそのまま上乗せ枚数となる。また、特化ゾーンにおいて押し順ベルに内部当選した遊技では、操作ナビを発生させる前にフリーズを発生させて、遊技者の期待感を向上させるようにしている。フリーズとは、次の操作の受付けタイミングを遅延させるための待機状態であり、フリーズ期間は、スタートレバー135を操作してもリール11~112が回転開始しなかったり、ストップボタン137~139を受け付けなかったりなど、遊技者の操作を受け付けない。フリーズ期間の演出をフリーズ演出と表記する。なお、本実施形態のフリーズ時間は、複数の時間パターンを備えており、フリーズ時間が長くなるに従って上乗せ枚数が増加する傾向がある。
・特化ゾーンの演出
以下、図19~図21を用いて、特化ゾーンの演出について説明する。なお、図19~図21において、上段は、特化ゾーンの所定の一遊技の遊技進行を示すタイムチャートであり、下段は、上段のタイムチャートの各時点のリール110~112の態様及び液晶表示装置157に表示される演出を示す図である。
図19は、特化ゾーンにおいて押し順ベル_LCRに当選して、LCR操作が行われ、上段ベルに入賞し、123枚の上乗せ枚数を獲得した遊技を示している。図19は、スタートレバー操作(開始操作)に基づいてリール110~112が開始するとともにフリーズが発生し、所定時間t1経過後にフリーズが終了する場合を示している。なお、図19において、時点a-1は開始操作の時点、時点a-2は開始操作後のフリーズ中の時点、時点a-3は操作ナビを開始した時点、時点a-4はフリーズ終了の時点であり、ストップボタン137~139に対する操作受付が可能となる開始時点、時点a-5は十字ボタン191に対する操作受付が可能となる開始時点、時点a-6は第1停止操作の時点、時点a-7は第2停止操作の時点、時点a-8は第3停止操作の時点、時点a-9は第3停止操作後の全リール110~112が停止中の時点である。
図19に示す遊技では、まず、開始操作に基づいてリール110~112が回転開始し(上段及び下段の時点a-1参照)、液晶表示装置157には、液晶表示装置157には、殿が残念そうにしている画像が表示される(下段の時点a-1参照)。つまり、実際はフリーズ中であるが、リール110~112が回転開始することに加えて液晶表示装置157には、殿が残念そうにしている画像が表示されることで、遊技者にフリーズが発生していないと勘違いさせることができる。次いで、フリーズ中の時点a-2では、リール110~112は回転中であるが、ストップボタン137~139、演出ボタン191及び十字ボタン192のいずれも操作受付が不可な状態にある(上段の時点a-2参照)。したがって、フリーズ中は音量設定や光量設定などの設定操作も不可能である。また、液晶表示装置157には、フリーズ中であり、ボタン操作が不可であることを示す画像が表示される(下段の時点a-2参照)。
次いで、時点a-3になると、フリーズ中であるが操作ナビが開始され(上段の時点a-3参照)、液晶表示装置157には、操作ナビの画像が表示される(下段の時点a-3参照)。図19に示す遊技では、押し順ベル_LCRに当選したので、具体的には、正解の停止操作であるLCR操作を示す123の数字が液晶表示装置157に表示される。
次いで、フリーズが終了する時点a-4となると、ストップボタン137~139に対する停止操作が可能となり(上段の時点a-4参照)、ストップボタン137に対する第1停止操作が行われると(上段の時点a-6参照)、左リール110が停止し、液晶表示装置157には、第1停止操作後の操作ナビの画像が表示される(上段及び下段の時点a-6参照)。
次いで、ストップボタン138に対する第2停止操作が行われ(上段の時点a-7参照)、ストップボタン139に対する第3停止操作が行われた(上段の時点a-8参照)後、時点a-9となると、全リール110~112は停止中となり(上段及び下段の時点a-9参照)、液晶表示装置157には、上乗せ枚数を示す演出画像が表示される(下段の時点a-9参照)。図19に示す遊技では、具体的には、操作ナビが報知する123の数字に基づいて123枚の上乗せが行われる。
以上、図19に示す遊技によれば、開始操作直後は、フリーズが発生していないと遊技者が勘違いし、その後、ストップボタン138等の操作手段を操作することで(操作しても操作を受け付けないので)、フリーズ中であることを認識することとなる。このようにすることで、遊技者に驚きを与えることが可能となると共に、上乗せが行われる期待感を向上させることができる。また、フリーズ後に操作ナビが実行され、停止操作後に上乗せ枚数が報知されるので、遊技者は停止操作の前に上乗せ枚数を把握することができる。また、ストップボタン138の受付不可状態が終了する前に、操作ナビを表示するので、ストップボタン138の操作ミスを防止することができる。
図20は、特化ゾーンにおいて押し順ベル_RLCに当選して、RLC操作が行われ、下段ベルに入賞し、231枚の上乗せ枚数を獲得した遊技を示している。図20は、スタートレバー操作(開始操作)に基づいてフリーズが発生してリール110~112の回転開始はウェイト中となり、所定時間t2(>所定時間t1)経過後にフリーズが終了してリール110~112が回転開始する場合を示している。なお、図20において、時点b-1は開始操作の時点、時点b-2は開始操作後のフリーズ中の時点であって演出ボタン192に対する操作受付が可能となる開始時点、時点b-3は時点b-2後であって演出ボタン192に対する操作受付が不可となる開始時点、時点b-4はフリーズ終了の時点であり、リール110~112が回転開始する時点、十字ボタン191及び演出ボタン192に対する操作受付が可能となる開始時点、時点b-5はストップボタン137~139に対する操作受付が可能となる開始時点であり、操作ナビを開始した時点、時点b-6は第1停止操作の時点、時点b-7は第2停止操作の時点、時点b-8は第3停止操作の時点、時点b-9は第3停止操作後の全リール110~112が停止中の時点である。
図20に示す遊技では、まず、開始操作に基づいてフリーズが発生し、リール110~112はウェイト中となるとともに(上段及び下段の時点b-1参照)、第1のボタン操作促進演出が実行され、液晶表示装置157には、第1のボタン操作促進演出の初期画像d21が表示される(下段の時点b-1参照)。第1のボタン操作促進演出は、演出ボタン192の操作を促す演出であり(例えば、液晶表示装置157にメーターの画像とともに「ボタン連打でメーターを貯めろ!!」など文言が表示される)、時間経過により終了する演出である。なお、時点b-1では、演出ボタン192に対する操作受付は不可となっている(上段の時点b-1参照)。
次いで、時点b-2になり、演出ボタン192に対する操作受付が可能となり(上段の時点b-2参照)、演出ボタン192に対する操作が行われると、液晶表示装置157には、第1のボタン操作促進演出の画像d22が表示される(下段の時点b-2参照)。画像d22は、操作促進を示す画像(例えば、「ボタン連打でメーターを貯めろ!!」などの文言とともにボタン操作を促す画像)、操作応答を示す画像(例えば、演出ボタン192の操作に応じてメーターの値が上昇する画像)及び演出ボタン192の操作有効期間を示す画像(例えば、演出ボタン192に対する操作が有効な時間を示すゲージの画像)を含んで構成される。
ここで、第1のボタン操作促進演出は、所定時間の経過に基づいて終了する演出であるため、所定時間の経過に基づいて終了することがない演出と比べると、遊技者が見落とし易いという問題がある。しかしながら、本実施形態では、フリーズ中に第1のボタン操作促進演出を実行するので、遊技者が第1のボタン操作促進演出を見落とすことなく、遊技者を第1のボタン操作促進演出に集中させることができるとともに、特別感を与えることができ、遊技を盛り上げることができる。
すなわち、フリーズ状態において開始された第1のボタン操作促進演出の実行中は、演出ボタン192以外のボタン操作(例えば、ストップボタン137~139に対する操作、十字ボタン191に対する操作、スタートレバー135に対する操作、ベットボタン130~132に対する操作、精算ボタン134に対する操作など)は無効となっているので、遊技者が第1のボタン操作促進演出を見落とすことなく、遊技者を第1のボタン操作促進演出に集中させることができる。
次いで、時点b-3になり、演出ボタン192に対する操作受付が再度可能となると(上段の時点b-3参照)、第2のボタン操作促進演出が実行され、液晶表示装置157には、第2のボタン操作促進演出の画像d23が表示される(下段の時点b-1参照)。第2のボタン操作促進演出は、演出ボタン192に対する操作を再び促す操作促進演出である(例えば、液晶表示装置157にフルメーターの画像とともに演出ボタン192の操作を促す画像が表示される)。第2のボタン操作促進演出は、時間経過により終了することがない演出であり、演出ボタン192に対する操作が行われた場合に終了する演出である。
次いで、時点b-4になり、フリーズが終了して、リール110~112が回転を開始し、演出ボタン192の操作受付が不可能となり、演出ボタン192に対する操作が行われると(上段及び下段の時点b-4参照)、第2のボタン操作促進演出は終了し、液晶表示装置157には、上乗せ枚数を示す演出画像d12が表示される(下段の時点b-4参照)。図20に示す遊技では、具体的には、この後、実行される操作ナビが報知する231の数字に基づいて231枚の上乗せを示す画像が表示される。
このように本実施形態では、フリーズ状態において開始された第2のボタン操作促進演出により操作を促される演出ボタン192の操作有効期間は、フリーズ状態が終了した後に開始されるようになっている。本実施形態では、フリーズ中に2つのボタン操作促進演出(第1のボタン操作促進演出、第2のボタン操作促進演出)を実行開始するようにしているため、フリーズ状態が長くなり演出が冗長なものになってしまうおそれがある。そのため、第1のボタン操作促進演出の後に実行される第2のボタン操作促進演出は、フリーズ中に実行開始するが、操作の対象となる演出ボタン192の操作有効期間は、フリーズが終了した後に開始されるようにしている。これにより、フリーズ状態が長くなることを防止し、第2のボタン操作促進演出を見落としがたくしている。
次いで、時点b-5になり、ストップボタン137~139の操作受付が可能となり、操作ナビが開始されると(上段の時点b-5参照)、液晶表示装置157には、操作ナビの画像が表示される(下段の時点b-5参照)。図20に示す遊技では、押し順ベル_RLCに当選したので、具体的には、正解の停止操作であるRLC操作を示す231の数字が液晶表示装置157に表示される。
次いで、ストップボタン137に対する第1停止操作が行われると(上段の時点b-6参照)、右リール112が停止し、液晶表示装置157には、第1停止操作後の操作ナビの画像d11が表示される(上段及び下段の時点b-6参照)。
次いで、ストップボタン137に対する第2停止操作が行われ(上段の時点b-7参照)、ストップボタン138に対する第3停止操作が行われた(上段の時点b-8参照)後、時点b-9となると、全リール110~112は停止中となる(上段の時点b-9参照)。
以上、図20に示す遊技によれば、開始操作とともにフリーズが発生するので、当該遊技において枚数の上乗せが行われる期待感を向上させることができる。また、フリーズ後に上乗せ枚数が報知され、その後に操作ナビが実行されるので、遊技者は報知された上乗せ枚数から正解の停止操作の内容を把握することができる。また、ストップボタン138の受付不可状態が終了する前に、操作ナビを表示するので、ストップボタン138の操作ミスを防止することができる。
図21は、特化ゾーンにおいて押し順ベル_RCLに当選して、RCL操作が行われ、下段ベルに入賞し、321枚の上乗せ枚数を獲得した遊技を示している。図21は、スタートレバー操作(開始操作)に基づいてフリーズが発生してリール110~112の回転開始はウェイト中となり、所定時間t3(>所定時間t2)経過後にフリーズが終了してリール110~112が回転開始する場合を示している。なお、図21において、時点c-1は開始操作の時点、時点c-2は開始操作後のフリーズ中の時点であって演出ボタン192に対する操作受付が可能となる開始時点、時点c-3は時点c-2後であり、演出ボタン192に対する操作受付が不可となる開始時点であり、操作ナビが開始される時点、時点c-4はフリーズ終了の時点であり、リール110~112が回転開始する時点、及びストップボタン137~139に対する操作受付が可能となる開始時点、時点c-5は、十字ボタン191に対する操作受付が可能となる開始時点、時点c-6は第1停止操作の時点、時点c-7は第2停止操作の時点、時点c-8は第3停止操作の時点、時点c-9は第3停止操作後の全リール110~112が停止中の時点である。
図21に示す遊技では、まず、開始操作に基づいてフリーズが発生し、リール110~112はウェイト中となるとともに(上段及び下段の時点c-1参照)、液晶表示装置157には、初期画像d31(例えば、殿と侍が対決する画像など)が表示され(下段の時点c-1参照)、その後、液晶表示装置157には、第1のボタン操作促進演出の画像d32が表示される。画像d32は、操作促進を示す画像(例えば、「一撃で決めろ!!」の文言とともにボタン操作を促す画像、)、及び演出ボタン192の操作有効期間を示す画像(例えば、演出ボタン192に対する操作が有効な時間を示すゲージの画像)を含んで構成される。第1のボタン操作促進演出は、演出ボタン192の操作を促す操作促進演出であり、時間経過により終了する演出である。なお、時点c-1では、演出ボタン192に対する操作受付は不可となっている(上段の時点c-1参照)。
次いで、時点c-2になり、演出ボタン192に対する操作受付が可能となる(上段の時点c-2参照)。液晶表示装置157には、第1のボタン操作促進演出の画像d32が表示されている(下段の時点c-2参照)。
ここで、第1のボタン操作促進演出は、所定時間の経過に基づいて終了する演出であるため、所定時間の経過に基づいて終了することがない演出と比べると、遊技者が見落とし易いという問題がある。しかしながら、本実施形態では、フリーズ中に第1のボタン操作促進演出を実行するので、遊技者が第1のボタン操作促進演出を見落とすことなく、遊技者を第1のボタン操作促進演出に集中させることができるとともに、特別感を与えることができ、遊技を盛り上げることができる。
すなわち、フリーズ状態において開始された第1のボタン操作促進演出の実行中は、演出ボタン192以外のボタン操作(例えば、ストップボタン137~139に対する操作、十字ボタン191に対する操作、スタートレバー135に対する操作、ベットボタン130~132に対する操作、精算ボタン134に対する操作など)は無効となっているので、遊技者が第1のボタン操作促進演出を見落とすことなく、遊技者を第1のボタン操作促進演出に集中させることができる。
次いで、時点c-3になり、演出ボタン192に対する操作が不可になると(上段の時点c-3参照)、操作ナビが開始され(上段の時点c-3参照)、液晶表示装置157には、操作ナビの画像d11が表示される(下段の時点c-3参照)。図21に示す遊技では、押し順ベル_RCLに当選したので、具体的には、正解の停止操作であるRCL操作を示す321の数字が液晶表示装置157に表示される。つまり、図21に示す遊技における操作ナビは、フリーズ中に開始される演出であり、ストップボタン137~139に対する操作を促す操作促進演出でもあるから、第2のボタン操作促進演出ともいえる。この第2のボタン操作促進演出(操作ナビ)は、時間経過により終了することがない演出であり、ストップボタン137~139に対する操作が行われた場合に終了する演出である。
次いで、時点c-4となり、フリーズが終了すると、リール110~112が回転を開始し、ストップボタン137~139に対する停止操作が可能となり(上段及び下段の時点c-4参照)、時点c-5となると、十字ボタン191の操作受付が可能となる(上段の時点c-5参照)。
このように本実施形態では、フリーズ状態において開始された第2のボタン操作促進演出(操作ナビ)により操作を促されるストップボタン137~139の操作有効期間は、フリーズ状態が終了した後に開始されるようになっている。本実施形態では、フリーズ中に2つのボタン操作促進演出(第1のボタン操作促進演出、第2のボタン操作促進演出)を実行開始するようにしているため、フリーズ状態が長くなり演出が冗長なものになってしまうおそれがある。そのため、第1のボタン操作促進演出の後に実行される第2のボタン操作促進演出は、フリーズ中に実行開始するが、操作の対象となる演出ボタン192の操作有効期間は、フリーズが終了した後に開始されるようにしている。これにより、フリーズ状態が長くなることを防止し、第2のボタン操作促進演出を見落としがたくしている。
次いで、ストップボタン139に対する第1停止操作が行われると、右リール112が停止し(上段の時点c-6参照)、液晶表示装置157には、第1停止操作後の操作ナビの画像d11が表示される(下段の時点c-6参照)。
次いで、ストップボタン138に対する第2停止操作が行われ(上段の時点c-7参照)、ストップボタン137に対する第3停止操作が行われた(上段の時点c-8参照)後、時点c-9となると、全リール110~112は停止中となり(上段及び下段の時点c-9参照)、液晶表示装置157には、上乗せ枚数を示す演出画像d12が表示される(下段の時点c-9参照)。図21に示す遊技では、具体的には、操作ナビが報知する321の数字に基づいて321枚の上乗せが行われる。
以上、図21に示す遊技によれば、開始操作とともにフリーズが発生するので、当該遊技において枚数の上乗せが行われる期待感を向上させることができる。また、フリーズ後に操作ナビが実行され、停止操作後に上乗せ枚数が報知されるので、遊技者は停止操作の前に上乗せ枚数を把握することができる。また、ストップボタン138の受付不可状態が終了する前に、操作ナビを表示するので、ストップボタン138の操作ミスを防止することができる。
なお、図20及び図21において説明した第1のボタン操作促進演出は、演出ボタン192に対する操作を促す演出であるが、演出ボタン192に対する操作の有無や回数に関係なく、予め定められた所定の時間経過に基づいて終了する演出である。一方、図20及び図21において説明した第2のボタン操作促進演出(操作ナビ)は、予め定められた所定の時間経過に基づいて終了することはない演出である。したがって、第1のボタン操作促進演出は、第2のボタン操作促進演出と比べて特別感があり、遊技に対する興趣を向上させることができる。しかしながら、時間経過に基づいて終了する第1のボタン操作促進演出は、遊技者が見落としやすいという懸念点があるため、本実施形態では、フリーズ中に第1のボタン操作促進演出を実行し、第1のボタン操作促進演出に注目させるようにしている。
また、図19~図21では、フリーズ期間以外では、音量設定を実行可能(十字ボタン191を受付可)としていたが、リール110~112の回転中などの遊技中においても音量設定を実行不可能(十字ボタン191を受付不可)とし、リール110~112が停止している非遊技中において音量設定を実行可能(十字ボタン191を受付可)としてもよい。
<実施形態Aの小括>
(1)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施形態A)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技を進行する遊技進行手段(例えば、主制御部300)と、
前記遊技進行手段からの指示に基づいて演出を実行する演出制御手段(例えば第1副制御部400、第2副制御部500)と、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、演出ボタン192、情報表示ボタン191、ストップボタン137~139など)と、を備えた遊技台であって、
前記遊技進行手段は、
遊技の進行を待機させるフリーズ状態を発生可能であり(例えば、図19~図21のフリーズ)、
前記演出制御手段は、
所定時間が経過することに基づいて終了することがある第一操作促進演出(例えば、図20(b-2)、図21(c-2)の第1のボタン操作促進演出)を実行可能なものであり、
前記遊技進行手段によって前記フリーズ状態が開始された後に、前記第一操作促進演出を開始する場合がある(例えば、図20(b-2)、図21(c-2))ことを第1の基本的構成とする。
第1の基本的構成によれば、フリーズ状態において所定時間が経過することに基づいて終了することがある第一操作促進演出を実行するので、第一操作促進演出を見落とすことなく第一操作促進演出に注目させることができ、遊技者に特別感を味わわせることができる。
第1の基本的構成において、
前記演出制御手段は、
前記フリーズ状態において開始した前記第一操作促進演出を該フリーズ状態において終了する手段である、ことを好適な構成1とする。
好適な構成1によれば、フリーズ状態において開始した第一操作促進演出はフリーズ状態において終了するので、第一操作促進演出を見落とすことなく第一操作促進演出に注目させることができ、遊技者に特別感を味わわせることができる。
第1の基本的構成、好適な構成1において、
前記操作手段は、操作に基づいて実行中の前記演出を変化させることが可能な第一操作手段(例えば、演出ボタン192など)を含み、
前記第一操作促進演出は、
前記第一操作手段の操作を促す演出である、ことを好適な構成2とする。
好適な構成2によれば、第一操作手段の操作を促す第一操作促進演出に注目させることができ、遊技者に特別感を味わわせることができる 第1の基本的構成、好適な構成1、2において、
前記演出制御手段は、
所定時間が経過することに基づいて終了することがない第二操作促進演出(例えば、図20(b-3)、図21(c-3)の第2のボタン操作促進演出)を実行可能なものであり、
前記演出制御手段は、
前記フリーズ状態が開始された後に開始した前記第一操作促進演出を終了した後であって、該フリーズ状態において前記第二操作促進演出を開始する場合がある(例えば、図20(b-3)、図21(c-3))ことを好適な構成3とする。
好適な構成3によれば、フリーズ状態において所定時間が経過することに基づいて終了することがない第二操作促進演出を実行するので、第二操作促進演出を見落とすことなく第二操作促進演出に注目させることができ、遊技者に特別感を味わわせることができる。
好適な構成3において、
前記第二操作促進演出は、
前記第一操作手段の操作を促す演出である(例えば、図20(b-3))、ことを好適な構成4とする。
好適な構成4によれば、同一の操作手段に対して操作を促す2つの操作促進演出を続けて実行するので、遊技に対する期待感を向上させることができる。
好適な構成3において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールの回転を開始させるために操作される開始操作手段(例えば、スタートレバー135)と、をさらに備え、
前記操作手段は、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける第二操作手段(例えば、ストップボタン137~139)を含み、
前記第二操作促進演出は、
前記第二操作手段の停止操作を促す演出である(例えば、図21(c-3))、ことを好適な構成5とする。
好適な構成5によれば、異なる操作手段に対して操作を促す2つの操作促進演出を続けて実行するので、遊技の進行を促すとともに遊技に対する期待感を向上させることができる。
(2)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施形態A)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の役の当選の当否を抽選により決定する抽選手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
遊技状態の移行を制御する遊技状態移行手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理)と、
演出実行手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500、液晶表示装置157など)と、を備えた遊技台であって、
前記遊技状態移行手段は、第一の期間(例えば、有利区間通常状態)の第一の状態(非同行状態)において第一の移行条件が成立した場合(例えば、弱チェリー又は強チェリーに当選し、かつ同行抽選処理において当選した場合、図11(a))、第二の状態(例えば、姫同行状態)に移行する手段であり、
前記抽選手段により第一の役(例えば、弱チェリー又は強チェリー)に当選した場合の前記第二の状態は、前記抽選手段により前記第一の役に当選した場合の前記第一の状態よりも有利な状態であり(例えば、CZ当選確率が高い、図11(b))、
前記演出実行手段は、前記第一の期間の前記第二の状態において前記第一の役に当選した場合には、前記第一の役に当選したことを示唆する第一の示唆演出(例えば、対応役当選報知演出、図13(b)の画像d3)を実行する一方、前記第一の期間の前記第一の状態において前記第一の役に当選した場合には、前記第一の示唆演出を実行しない(例えば、図13(a)に画像d3はない)、ことを第2の基本的構成とする。
第2の基本的構成によれば、第二の状態が第一の役に当選すると有利な状態であることを知らない遊技者に対しては、第一の役に当選した際に第一の示唆演出を実行することにより、特別感を演出することができ、第二の状態が第一の役に当選すると有利な状態であることを示唆することができる。また、また、第二の状態が第一の役に当選すると有利な状態であることを知っている遊技者に対しては、第一の役に当選した際に第一の示唆演出を実行することにより、第一の役に当選したことを見逃さないようにし、ドキドキさせることができる。
第2の基本的構成において、
前記遊技状態移行手段は、前記第一の期間の前記第一の状態において第二の移行条件が成立した場合(例えば、スイカ又はチャンス目に当選し、かつ同行抽選処理において当選した場合、図11(a))、第三の状態(例えば、爺同行状態)に移行する手段であり、
前記抽選手段により第二の役(例えば、スイカ又はチャンス目)に当選した場合の前記第三の状態は、前記抽選手段により前記第二の役に当選した場合の前記第一の状態よりも有利な状態であり(例えば、CZ当選確率が高い、図11(b))、
前記演出実行手段は、前記第一の期間の前記第三の状態において前記第二の役に当選した場合には、前記第二の役に当選したことを示唆する第二の示唆演出(例えば、対応役当選報知演出、図14(a)の画像d5)を実行する一方、前記第一の期間の前記第一の状態において前記第二の役に当選した場合には、前記第二の示唆演出を実行しない、ことを好適な構成11とする。
好適な構成11によれば、第三の状態が第二の役に当選すると有利な状態であることを知らない遊技者に対しては、第二の役に当選した際に第二の示唆演出を実行することにより、特別感を演出することができ、第三の状態が第二の役に当選すると有利な状態であることを示唆することができる。また、また、第三の状態が第二の役に当選すると有利な状態であることを知っている遊技者に対しては、第二の役に当選した際に第二の示唆演出を実行することにより、第二の役に当選したことを見逃さないようにし、ドキドキさせることができる。
好適な構成11において、
前記遊技状態移行手段は、前記第一の期間の前記第二の状態において第三の移行条件が成立した場合(例えば、スイカ又はチャンス目に当選し、かつ同行抽選処理において当選した場合、図11(a))、第四の状態(例えば、爺&姫同行状態)に移行する手段であり、
前記抽選手段により前記第一の役に当選した場合の前記第四の状態は、前記抽選手段により前記第一の役に当選した場合の前記第二の状態よりも有利な状態であり(例えば、CZ当選確率が高い、図11(b))、
前記演出実行手段は、前記第一の期間の前記第四の状態において前記第一の役に当選した場合には、前記第一の役に当選したことを示唆する第三の示唆演出(例えば、対応役当選報知演出、図14(a)の画像d3、d5)を実行する、ことを好適な構成12とする。
好適な構成12によれば、第四の状態が第一の役に当選すると第二の状態よりも有利な状態であることを知らない遊技者に対しては、第一の役に当選した際に第三の示唆演出を実行することにより、特別感を演出することができ、第四の状態が第一の役に当選すると有利な状態であることを示唆することができる。また、また、第四の状態が第一の役に当選すると第二の状態よりも有利な状態であることを知っている遊技者に対しては、第一の役に当選した際に第三の示唆演出を実行することにより、第一の役に当選したことを見逃さないようにし、ドキドキさせることができる。
なお、前記第三の条件は、前記第二の条件と同一でもよい。
好適な構成12において、
前記第一の状態は、第一のキャラクタ画像(例えば、姫画像)及び第二のキャラクタ画像(例えば、爺画像)のいずれも表示されない状態であり(例えば、図10(a))、
前記第二の状態は、前記第一のキャラクタ画像が表示されている状態であり(例えば、図10(b))、
前記第三の状態は、前記第二のキャラクタ画像が表示されている状態であり(例えば、図10(c))、
前記第四の状態は、第一のキャラクタ画像及び第二のキャラクタ画像のいずれも表示されている状態である(例えば、図10(d))、ことを好適な構成13とする。
好適な構成13によれば、遊技者は第一の期間の各状態をキャラクタ画像により明確に判断することができる。
好適な構成12、又は13において、
前記遊技状態移行手段は、前記第一の期間の前記第四の状態において第一の転落条件が成立した場合(例えば、保証ゲーム数経過後の爺同行終了抽選で当選した場合)、前記第二の状態に移行する手段であり、
前記遊技状態移行手段は、前記第一の期間の前記第四の状態において第二の転落条件が成立した場合(例えば、保証ゲーム数経過後の姫同行終了抽選で当選した場合)、前記第三の状態に移行する手段であり、
前記遊技状態移行手段は、前記第一の期間の前記第二の状態において前記第二の転落条件が成立した場合、前記第一の状態に移行する手段であり、
前記遊技状態移行手段は、前記第一の期間の前記第三の状態において前記第一の転落条件が成立した場合、前記第一の状態に移行する手段である、ことを好適な構成14とする。
好適な構成14によれば、有利な状態から不利な状態に移行する場合があるので、より刺激的で緊迫感があって面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
好適な構成11、12、13、又は14において、
前記第一の期間とは異なる第二の期間(例えば、CZ)を備え、
前記第二の期間において、前記第二の状態となる場合があり、
前記第二の期間において、前記第三の状態となる場合もある、ことを好適な構成15とする。
好適な構成15によれば、第一の期間とは異なる第二の期間でも、第二の状態又は第三の状態に移行するので、遊技の多様性を遊技者に提供するとともに興趣を向上させることができる。
なお、前記第一の役及び前記第二の役のいずれとも異なる第三の役(例えば、押し順ベル)を備え、
前記第二の期間において、前記抽選手段により前記第三の役に当選した場合の前記第二の状態又は前記第三の状態は、第一の特典が付与され(例えば、AT移行の当選確率が高くなる)、
前記第一の期間において、前記抽選手段により前記第一の役に当選した場合の前記第二の状態又は前記抽選手段により前記第二の役に当選した場合の前記第三の状態は、第二の特典が付与されるようにしてもよい(例えば、CZ移行の当選確率が高くなる)。
この構成によれば、同一の状態であっても、期間が異なると特典付与の条件が異なるとともに特典も異なるので、多様性に富んだ演出及び遊技を提供することができる。
<設定示唆演出>
続いて、設定示唆演出について詳述する。
実施形態Aのスロットマシン100では、上述のごとく設定1~6といった6種類の設定値が用意されている。設定1は、設定値表示器293に最初に表示されるデフォルトの設定値である。すなわち、工場出荷直後、設定値を記憶する記憶領域(主制御部のRAM)を含むRAMクリア後あるいは設定値を記憶する記憶領域の記憶を継続するバックアップ電源が消失した場合に、デフォルトの設定値として設定1が設定される。
遊技者の利益獲得についての有利度合い(あるいは払出率についての有利度合いは)は、設定1よりも設定2が高く、設定2よりも設定3が高く、設定3よりも設定4が高く、設定4よりも設定5が高く、設定5よりも設定6が高い。すなわち、設定6が遊技者の利益獲得については最も有利な設定である(あるいは設定6の払出率が最も高い設定である)。
なお、設定3の代わりに設定bを設けてもよい。この設定bは、設定1よりも遊技者の利益獲得については不利な設定である。すなわち、設定bが遊技者の利益獲得については最も不利な設定である(あるいは設定bの払出率が最も低い設定である)。スロットマシン100では、前面扉102の背面に、リセットスイッチや設定変更ボタンとともに設定値表示器が設けられており、前面扉102を開けなければ設定値表示器は見ることができない。この設定値表示器は、7セグメントLED等の表示器である。設定値表示器は、設定変更ボタンにより設定された設定値を数字で表示する。設定bは、7セグメントLEDの設定値表示器の表示において、設定6と1セグメント分しか差がない表示になり、しかも、最も有利な設定6の次に表示されるようになっている。すなわち、6種類の設定値の中で最後に表示される。前面扉102を不正に開けた不正者が最後に表示される設定が最も有利な設定であると思って不正操作を行った結果、設定値表示器に設定bが表示された場合、不正者は設定6と見間違えて設定bへ設定変更してしまう場合がある。この場合には、不正者に不利益を与えることができる。
遊技者は、通常、設定値を知ることができず、設定値が現在どの設定値に設定されているかは遊技者の関心事の一つである。そこで、スロットマシン100では、現在設定されている設定値を示唆する設定示唆演出が実行される場合がある。設定値を示唆するといっても、曖昧に設定値を示唆する場合(設定関連演出、設定関連報知)も含まれる。さらに、設定値を示唆するといっても、或る設定値であることが100%本当であることを報知する場合(設定確定報知)も含まれる。すなわち、設定示唆演出には複数種類の設定示唆演出がある。この設定示唆演出は、AT状態(図9参照)の最終ゲームにおいて第3停止操作が行われた後に実行される場合がある。
図22(a)は、設定示唆演出Aの抽選テーブルを示す図である。
図22(a)に示す抽選テーブルは、図2に示す第1副制御部400のROM406に記憶されている。設定値の変更(設定)は、主制御部300側で行われ、設定された設定値を表す情報は主制御部300から第1副制御部400に送信される。また、主制御部300では差枚数の管理も行っている。差枚数とは、遊技の結果として付与された遊技価値量(メダルの払出枚数)から遊技に用いられた遊技価値量(メダルの投入枚数)を減算した遊技価値量の獲得差数のことをいう。差枚数には、累積差枚数とAT状態における差枚数等がある。累積差枚数は、同日のうち最も早いタイミングでスロットマシン100の電源投入が行われてからの累積枚数であって、瞬間的な電断による復電の電源投入は無視される。累積差枚数は、日付を跨ぐ主電源オフでリセットされる(0に戻される)。また、RAMクリアや設定変更が行われた場合にもリセットされる。なお、主電源がオンされてから所定時間が経過した後の主電源オフでリセットされてもよい。なお、リセットするタイミングは主電源オフのタイミングではなく、主電源オンのタイミングであっても良い。最新の累積差枚数を表す情報も、主制御部300から第1副制御部400に送信される。なお、差枚数は、主制御部300に加えて他の制御部(例えば、第1副制御部400)においても計数するようにしても良いし、主制御部300に代えて他の制御部(例えば、第1副制御部400)において計数するようにしてもよい。第1副制御部400のCPU404は、AT状態の最終ゲームにおいて、現在設定されている設定値と、累積差枚数とに基づいて、図22(a)に示す抽選テーブルに従って抽選処理を実行する。なお、累積差枚数に代えてAT状態における差枚数を用いてもよい。AT状態の最終ゲームには、図9に示す引き戻しチャンスゾーンにおける最終ゲーム(引き戻しチャンスゾーンに移行してからAT引き戻し抽選に当選せずに迎えた30ゲーム目となるゲーム)であったり、図9に示すエンディング状態における最終ゲーム(AT状態における差枚数が第二の閾値(例えば、本実施形態の場合、2400枚)に到達した際のゲーム)があげられる。
設定示唆演出Aでは、累積差枚数が0枚以上か0枚未満かによって演出の実行確率が異なる。また、現在設定されている設定値によっても演出の実行確率が異なる。図22(A)に示す抽選テーブルによれば、設定示唆演出Aが実行されない確率は、低い設定値に設定されているほど高くなる傾向になる。この傾向は、累積差枚数が0枚以上の場合でも0枚未満の場合でも同じである。ただし、累積差枚数が0枚以上の場合よりも0枚未満の場合の方が、設定示唆演出Aが実行されない確率は高くなっている。
設定示唆演出Aが実行される場合には、液晶表示装置157にキャラクタが出現するが、示唆内容毎に出現するキャラクタが異なる。子パンダのキャラクタは、設定6確定を示唆するキャラクタであり、パンダのキャラクタは、設定5確定を示唆するキャラクタであり、姫のキャラクタは、設定4確定を示唆するキャラクタである。これら3つのキャラクタが出現する設定示唆演出Aは、現在の設定値が或る設定値であることが確定であることを示唆する設定示唆演出である。また、設定1~設定6のうち設定4以上は高設定である。したがって、これら3つのキャラクタが出現する設定示唆演出Aは、高設定が確定であることを示唆する設定示唆演出でもある。以上説明した設定示唆演出Aは、具体的高設定値確定の設定示唆演出Aである。これら3つの具体的高設定値確定の設定示唆演出Aでは、累積差枚数が0枚以上の場合には5%の実行確率で実行されるが、0枚未満の場合には1%の実行確率でしか実行されない。すなわち、累積差枚数が0枚以上の場合よりも0枚未満の場合の方が実行されにくい。累積差枚数が0枚未満ということは、遊技者は負けている状態である。設定値が高設定に設定されていても累積差枚数が0枚未満である場合(負けている場合)には、設定6確定あるいは設定5確定あるいは設定4確定の設定示唆演出を実行してしまうと、遊技者に通常よりも多大な喪失感やガッカリ感を与えてしまう。加えて、遊技しているスロトマシン100に対して良くない印象を抱かせてしまう恐れがある。そこで、設定値が高設定に設定されている場合であって累積差枚数が0未満である状態では、具体的高設定値確定の設定示唆演出Aの実行確率を累積差枚数が1以上である状態よりも低く抑えている。なお、累積差枚数が0未満である状態の実行確率を1%ではなく0%にしてもよい。また、累積差枚数が0未満である状態の実行確率は1%に揃えられているが、設定4確定(姫のキャラクタが出現)の設定示唆演出よりも設定5確定(パンダのキャラクタが出現)の設定示唆演出の方が実行確率を低くし、設定5確定の設定示唆演出よりも設定6確定(子パンダのキャラクタが出現)の設定示唆演出の方が実行確率を低くしてもよい。例えば、累積差枚数が0未満である状態における、設定4確定の設定示唆演出の実行確率を3%、設定5確定の設定示唆演出の実行確率を2%、設定6確定の設定示唆演出の実行確率を1%にしてもよい。
一方、浪人のキャラクタは、設定値2以上であることを示唆するキャラクタであり、具体的設定値は不明であるが、設定1であることはない。爺のキャラクタは、高設定の可能性があることを示唆するキャラクタであり、具体的設定値は不明である。また、高設定でない場合(偽の場合)も含まれている。殿のキャラクタは、設定4以上であることを示唆するキャラクタであり、具体的設定値は不明であるが、設定3以下であることはない。これら3つのキャラクタが出現する設定示唆演出Aは、現在の設定値が具体的にどの設定値であるかが不明な設定示唆演出である。すなわち、具体的な設定値を示唆することなく、或る設定値である可能性があることを示唆するに留まる具体的設定値不明の設定示唆演出である。設定値2以上であることを示唆する浪人のキャラクタが出現する設定示唆演出では、設定値が低設定(設定1~3)の場合には、累積差枚数が0枚以上の場合であっても0枚未満の場合であっても実行確率は同じ(但し、設定1は実行確率0%)であるが、設定値が高設定(設定4~6)の場合には、累積差枚数が0枚以上の場合よりも0枚未満の場合の方が実行確率が高く、0枚未満の場合の方が設定示唆演出が実行されやすい。高設定の可能性があることを示唆する爺のキャラクタが出現する設定示唆演出では、設定値が低設定の場合には、累積差枚数が0枚未満の場合よりも0枚以上の場合の方が実行確率が高く、0枚以上の場合の方が設定示唆演出が実行されやすいが、設定値が高設定の場合には、反対に、累積差枚数が0枚以上の場合よりも0枚未満の場合の方が実行確率が高く、0枚未満の場合の方が設定示唆演出が実行されやすい。設定4以上であることを示唆する殿のキャラクタが出現する設定示唆演出では、設定3以下の場合には実行確率が0%であり、設定4以上の場合には、累積差枚数が0枚以上の場合よりも0枚未満の場合の方が実行確率が高く、0枚未満の場合の方が設定示唆演出が実行されやすい。
以下に、図22(a)に示す設定示唆演出Aの抽選テーブルについてこれまでの説明と重複する説明も含めてもう一度まとめて記す。
設定示唆演出Aは、設定値と差枚数に応じて実行確率を異ならせる演出である。設定4~6に設定されている場合であって、差枚数が0枚以上の場合は、差枚数が0枚未満の場合よりも確定系(設定6確定、設定5確定、設定4確定)の設定示唆演出Aの実行確率が高くなっている。なお、設定値が最高設定(遊技にとって最も有利な設定、以下同じ)の設定値(この例では設定6)に設定されている場合に限って、差枚数が0枚以上の場合は、差枚数が0枚未満の場合よりも設定6確定の設定示唆演出Aの実行確率が高くなるようにしてもよい。
また、設定4~6に設定されている場合であって、差枚数が0枚以上の場合は、差枚数が0枚未満の場合よりも曖昧な設定示唆演出A(設定4以上や設定2以上、高設定の可能性の設定示唆演出A)の実行確率が低くなっている。なお、設定値が高設定の設定値(この例では設定4~6)に設定されている場合に、差枚数が0枚以上の場合は、差枚数が0枚未満の場合よりも、設定4以上の設定示唆演出Aに限ってその実行確率が高くなるようにしてもよい。
設定値が高設定(設定4~6)あるいは最高設定(設定6)に設定されている場合であって差枚数が0枚未満である場合に、設定示唆演出として確定系設定示唆であることを報知する設定示唆演出を実行してしまうと、遊技者に通常よりも多大な喪失感やガッカリ感を与えてしまう上に遊技しているスロットマシン100に対して良くない印象を抱かせてしまう恐れがある。そこで、設定値が高設定あるいは最高設定に設定されている場合であって差枚数が0枚未満である場合は、設定示唆演出として、確定系の設定示唆演出の実行割合を低くし、曖昧な設定示唆演出の実行割合を高くすることで、遊技者に通常よりも多大な喪失感やガッカリ感を与えてしまうことを抑えることができ、遊技しているスロットマシン100に対して良くない印象を抱かせてしまう恐れを低減させることもできる。
また、設定値が低設定(設定1~3)に設定されている場合であって差枚数が0枚以上の場合は、差枚数が0枚未満の場合よりも高設定の可能性の設定示唆演出Aの実行確率が高くなっている。なお、設定値が最低設定(遊技にとって最も不利な設定、以下同じ)の設定値(この例では設定1)に設定されている場合に限って、差枚数が0枚以上の場合は、差枚数が0枚未満の場合よりも高設定の可能性の設定示唆演出Aの実行確率が高くなるようにしてもよい。低設定であっても差枚数が0枚以上であれば、高設定の可能性の設定示唆演出Aを実行し易くすることで、高設定かもと遊技者に推測させ、長時間遊技を促すことができる。
図22(b)は、設定示唆演出Bの抽選テーブルを示す図である。
図22(b)に示す抽選テーブルも、図2に示す第1副制御部400のROM406に記憶されている。この抽選テーブルを用いた抽選では、現在設定されている設定値には基づくものの累積差枚数に基づかずに抽選が行われる。したがって、設定示唆演出Bでも、現在設定されている設定値によって演出の実行確率は異なるが、設定示唆演出Bでは、累積差枚数が0枚以上であっても0枚未満であっても演出の実行確率は同じである。設定示唆演出Bは、液晶表示装置157の背景画像を用いた演出になる。設定示唆演出Bが実行されない場合は、液晶表示装置157の背景画像は背景画像Aになる。図22(B)に示す抽選テーブルによれば、設定示唆演出Bが実行されない確率は、低い設定値に設定されているほど高くなる傾向になる。
背景画像Bは、設定値が偶数の可能性があることを示唆する背景画像であり、具体的設定値は不明である。また、設定値が奇数の場合(偽の場合)も含まれている。背景画像Cは、設定値が奇数の可能性があることを示唆する背景画像であり、具体的設定値は不明である。また、設定値が偶数の場合(偽の場合)も含まれている。背景画像D及びFは、設定値が高設定の可能性があることを示唆する背景画像であり、具体的設定値は不明である。また、高設定でない場合(偽の場合)も含まれている。背景画像Gは、設定4以上であることを示唆する背景画像であり、具体的設定値は不明であるが、設定3以下であることはない。以上説明した背景画像B~Gの設定示唆演出Bは、具体的な設定値を示唆することなく、或る設定値である可能性があることを示唆するに留まる具体的設定値不明の設定示唆演出である。一方、背景画像Hは、設定6確定を示唆する背景画像であり、この背景画像Hの設定示唆演出Bは、具体的高設定値確定の設定示唆演出である。設定示唆演出Bでは、具体的高設定値確定の設定示唆演出の種類よりも具体的設定値不明の設定示唆演出の種類の方が多く、具体的高設定値確定の設定示唆演出よりも具体的設定値不明の設定示唆演出の方が実行されやすい。
また、設定示唆演出Bの背景画像Aと設定示唆演出Aの実行無しとを比較すると、設定示唆演出Aは、設定示唆演出Bよりも実行されにくい演出といえる。一方、設定示唆演出Bにおける設定6確定を示唆する背景画像Hと、設定示唆演出Aにおける設定6確定を示唆する子パンダのキャラクタとを比較した場合、累積差枚数が0以上であれば、設定示唆演出Bの方が設定示唆演出Aよりも実行されにくいといえるが、累積差枚数が0未満であると、設定示唆演出Bの方が設定示唆演出Aよりも実行されやすくなっている。
以上説明したように、設定示唆演出Bは、差枚数に関わらずに実行される演出であり、設定示唆演出Aよりも実行頻度が高い。また、設定示唆演出Bの方が、設定示唆演出Aよりも、具体的設定値不明の設定示唆演出(曖昧な設定示唆演出)の種類が多い。
図23は、設定示唆演出Bが実行された後、設定示唆演出Aが実行される一例を段階的に示す図である。
図23(a)は、図9に示す引き戻しチャンスゾーンに移行してからAT引き戻し抽選に当選せずに30ゲーム目である最終ゲームが開始されたときの液晶表示装置157を示す図である。この図23(a)に示す液晶表示装置157では、月面ステージの背景画像として地球が見える月面の背景画像が表示され、その月面の上を殿が走っているアニメーションが表示されている。この最終ゲームでは、押し順ベル_RCLに当選し、正解の停止操作であるRCL操作を示す321の数字が液晶表示装置157に表示される。
図23(a)に続く同図(b)では、第3停止操作が行われ、液晶表示装置157には、AT状態の結果表示ATRが表示されている。AT状態の結果表示ATRは、AT状態におけるメダル獲得枚数の表示であり、この例では1080枚であったことが表示されている。また、この例では、第3停止操作が行われると、液晶表示装置157の背景画像が、月面ステージの背景画像から設定示唆演出Bの背景画像Dに切り替わる。すなわち、累積差枚数の値に関係のない設定示唆演出Bが実行され、液晶表示装置157には、設定値が高設定の可能性があることを示唆する背景画像D(海の背景画像)が表示されている。
図23(b)に続く同図(c)では、第3停止操作が行われてから所定時間経過度の液晶表示装置157を示す図である。この図23(c)に示す状態では、AT状態から通常状態に移行している。より具体的には非有利区間通常状態に移行している。ただし、通常状態に移行してからの1ゲーム目は開始されていない。図23(c)に示す液晶表示装置157には、海の背景画像にAT状態の結果表示ATRが表示されており、さらに左下に、設定示唆演出Aのキャラクタ表示が行われている。この例では、設定4以上であることを示唆する殿のキャラクタ表示SS4Uが行われている。設定示唆演出Aのキャラクタ表示(殿のキャラクタ表示SS4U)は、AT状態の結果表示ATRに重ならない位置に表示されている。また、設定示唆演出Bの背景画像(海の背景画像)よりも手前のレイヤに表示されている。
やがて、スタートレバー135が操作され、非有利区間通常状態に移行してからの1ゲーム目が開始される。1ゲーム目が開始されると、図23(d)に示すように、液晶表示装置157では、設定示唆演出Bの背景画像(海の背景画像)が消えるとともに設定示唆演出Aのキャラクタ表示(殿のキャラクタ表示SS4U)も消え、液晶表示装置157の全面にはステージチェンジ表示が表示されている。図23(d)における液晶表示装置157の全面には、非有利区間通常状態のステージである●×▲ステージに突入したことを報知するステージチェンジ表示SC1が表示されている。
以上説明したよう、設定示唆演出Bと設定示唆演出Aは同じ契機(例えば、AT状態の終了を契機)に実行される。また、設定示唆演出Aと設定示唆演出Bが並行して実行される場合があり、この場合には、設定示唆演出Aを設定示唆演出Bの上に表示する。すなわち、実行頻度が低い演出の方を優先して表示する。また、上述のごとく、設定示唆演出Aの方が、設定示唆演出Bよりも、具体的設定値不明の設定示唆演出(曖昧な設定示唆演出)の種類が少なく、具体的設定値不明の設定示唆演出(曖昧な設定示唆演出)の種類が少ない設定示唆演出Aの方を設定示唆演出Bよりも優先して表示する。
続いて、図22(a)に示す設定示唆演出Aの抽選テーブルの変形例について説明する。以下、図22(a)に示す設定示唆演出Aの抽選テーブルとの相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する場合がある。
図24(a)は、設定示唆演出Aの抽選テーブルの第1変形例を示す図である。
第1変形例の抽選テーブルでも、図22(a)に示す抽選テーブルと同じく、累積差枚数が0枚以上と0枚未満で実行確率が異なっている。この第1変形例の抽選テーブルにおける累積差枚数が0枚以上の実行確率は、図22(a)に示す抽選テーブルの累積差枚数が0枚未満の実行確率になっており、第1変形例の抽選テーブルにおける累積差枚数が0枚未満の実行確率は、図22(a)に示す抽選テーブルの累積差枚数が0枚以上の実行確率になっている。したがって、高設定が確定であることを示唆する設定示唆演出(姫、パンダ、子パンダ)では、累積差枚数が0枚未満の場合には5%の実行確率で実行されるが、0枚以上の場合には1%の実行確率でしか実行されない。すなわち、累積差枚数が0枚未満の場合よりも0枚以上の場合の方が実行されにくい。負けている場合(累積差枚数が0枚未満の阿合)であっても、設定6に設定されていることを示唆することで、遊技者には遊技意欲が芽生え、あと少しすれば勝ちに転じる可能性があることを期待させることができる。
図24(b)は、設定示唆演出Aの抽選テーブルの第2変形例を示す図である。
図22(a)に示す抽選テーブルに含まれていた設定値2以上であることを示唆する浪人のキャラクタが、第2変形例の抽選テーブルでは、設定1確定を示唆するキャラクタになっている。この設定1確定を示唆する浪人のキャラクタが出現する設定示唆演出Aの実行確率は30%である。すなわち、遊技者にとって有利度が最も低い設定値が設定されていることが確定であることを示唆する設定示演出の実行確率は所定の確率であり、例えば、100%未満の所定確率であってもよいが、100%であってもよい。言い換えれば、設定値が最低設定(この例では設定1)の場合は差枚数に関係なく(差枚数が0枚以上であっても0枚未満であっても)同じ実行確率で、設定1確定を示唆する設定示唆演出Aを実行し、設定1確定を示唆する設定示唆演出Aを実行する場合があってもよいし、必ず実行するようにしてもよい。設定値が最低設定(この例では設定1)の場合は、勝っているときでも負けているときでも、設定値が最低設定であることを示唆してあげることは遊技者にとってありがたいことであり、高設定や最高設定の場合とは異なり、差枚数に関係なく設定示唆演出を実行してあげることが遊技者に好かれる遊技台になる。
なお、この第2変形例においても、累積差枚数が0枚以上の実行確率と、累積差枚数が0枚未満の実行確率を、第1変形例のように入れ替えてもよい。
図25は、設定示唆演出Aの抽選テーブルの第3変形例を示す図である。
図22(a)に示す抽選テーブルでは、累積差枚数が0枚以上か0枚未満かによって設定示唆演出Aの実行確率が異なっていたが、この第3変形例では、累積差枚数が0枚以上であっても2つに区分され、累積差枚数が0枚未満であっても2つに区分される。すなわち、累積差枚数が、0枚以上1500枚未満と1500枚以上および0枚未満-1500枚以上と-1500枚未満といった4区分ごとに設定示唆演出Aの実行確率が異なる。これら4区分は、遊技者の勝ち負けの程度で見れば、0枚以上1500枚未満は遊技者が小勝ちの状態であり、1500枚以上は遊技者が大勝ちの状態であり、0枚未満-1500枚以上は遊技者が小負けの状態であり、-1500枚未満は遊技者が大負けの状態である。設定示唆演出Aの実行確率は、累積差枚数が1500枚以上の大勝ちの状態では、累積差枚数が0枚以上1500枚未満の小勝ちの状態よりも、設定値が高設定(設定4~6)の場合には高いが、設定値が低設定(設定1~3)の場合には反対に低くなっている。また、設定示唆演出Aの実行確率は、累積差枚数が-1500枚未満の大負の状態では、累積差枚数が0枚未満-1500枚以上の小負けの状態よりも、設定値が低設定(設定1~3)の場合には高いが、設定値が高設定(設定4~6)の場合には反対に低くなっている。なお、これら4区分のいずれの状態であっても、設定値が高いほど設定示唆演出Aの実行確率は高くなっている。
また、設定値2以上であることを示唆する浪人のキャラクタが出現する設定示唆演出A、設定4以上であることを示唆する殿のキャラクタが出現する設定示唆演出A、設定4確定を示唆する姫のキャラクタが出現する設定示唆演出A、設定5確定を示唆するパンダのキャラクタが出現する設定示唆演出Aおよび設定6確定を示唆する子パンダのキャラクタが出現する設定示唆演出Aそれぞれでは、累積差枚数が0枚以上1500枚未満の小勝ちの場合の実行確率が、図22(a)に示す抽選テーブルの累積差枚数が0枚以上の場合の実行確率と同じである。さらに、設定値2以上であることを示唆する浪人のキャラクタが出現する設定示唆演出Aおよび設定4以上であることを示唆する殿のキャラクタが出現する設定示唆演出Aそれぞれでは、累積差枚数が0枚未満-1500枚以上の小負けの場合の実行確率が、図22(a)に示す抽選テーブルの累積差枚数が0枚未満の場合の実行確率と同じである。また、設定4確定を示唆する姫のキャラクタが出現する設定示唆演出A、設定5確定を示唆するパンダのキャラクタが出現する設定示唆演出Aおよび設定6確定を示唆する子パンダのキャラクタが出現する設定示唆演出Aそれぞれでは、累積差枚数が-1500枚未満の大負けの場合の実行確率が、図22(a)に示す抽選テーブルの累積差枚数が0枚未満の場合の実行確率と同じである。
なお、この第3変形例においても、累積差枚数が0枚以上の実行確率と、累積差枚数が0枚未満の実行確率を、第1変形例のように入れ替えてもよい。
また、第3変形例では、差枚数の段階を4区分(4段階)に分けていたが、4段階に限らず3段階や5段階以上の複数段階に分けてもよい。
続いて、設定示唆演出Aの抽選テーブルの第4変形例について説明する。この第4変形例における設定示唆演出Aは、設定値とゲーム数に応じて実行確率を異ならせる演出である。すなわち、設定値が設定4~6に設定されている場合であって、ゲーム数が1000ゲーム以上の場合は、ゲーム数が1000ゲーム未満の場合よりも、確定系(設定6確定、設定5確定、設定4確定)の設定示唆演出Aの実行確率が高くなっている。ゲーム数が多くなれば、確定系の設定示唆演出Aの実行確率が高くなるので、長時間遊技を促すことができる。なお、ここにいうゲーム数とは、累積ゲーム数のことである。累積ゲーム数は、同日のうち最も早いタイミングでスロットマシン100の電源投入が行われてからの累積ゲーム数であって、瞬間的な電断による復電の電源投入は無視される。累積ゲーム数は、日付を跨ぐ主電源オフでリセットされる(0に戻される)。また、RAMクリアや設定変更が行われた場合にもリセットされる。あるいは、主電源がオンされてから所定時間が経過した後の主電源オフでリセットされてもよい。なお、リセットするタイミングは主電源オフのタイミングではなく、主電源オンのタイミングであってもよい。また、累積ゲーム数の代わりにAT状態におけるゲーム数であってもよいし、AT状態のうちの通常AT状態におけるゲーム数であってもよいし、その他の所定状態のゲーム数であってもよいし、特定期間のゲーム数であってもよい。また、ゲーム数は、1000ゲームに限らず所定ゲーム数であればよく、所定ゲーム数より多い場合と所定ゲーム数以下の場合とで分けてもよい。
設定値が設定4~6に設定されている場合であって、ゲーム数が1000ゲーム以上の場合は、ゲーム数が1000ゲーム未満の場合よりも、曖昧な設定示唆(設定4以上や設定2以上、高設定の可能性)の設定示唆演出Aの実行確率が低くなっている。なお、設定値が高設定の設定値(この例では設定4~6)に設定されている場合に、ゲーム数が1000ゲーム数以上の場合は、ゲーム数が1000ゲーム数未満の場合よりも、設定4以上の設定示唆演出Aおよび高設定の可能性の設定示唆演出Aに限って実行確率を高くしてもよい。
また、ゲーム数の区分を1000ゲーム以上と1000ゲーム未満とに区分する以外にさらに細かく区分し、ゲーム数が多くなるほど確定系の設定示唆演出Aが実行されやすくなるようにしてもよい。例えば、1000Gまでは1%の実行確率で確定系の設定示唆演出Aを実行し、1001G~3000Gまでは5%の実行確率で確定系の設定示唆演出Aを実行し、3001G以降は10%の実行確率で確定系の設定示唆演出Aを実行するようにしてもよい。
また、設定値が最低設定値(この例では設定1)の場合はゲーム数に関係なく(ゲーム数がいくつでも同じ実行確率で)、最低設定値確定(この例では設定1確定)を示唆する設定示唆演出Aを実行するようにしてもよい。なお、設定値が最低設定値の場合はゲーム数に関係なく、最低設定値確定を示唆する設定示唆演出Aを必ず実行するようにしてもよい。
また、ゲーム数が1000ゲーム数以上の場合は、ゲーム数が1000ゲーム数未満の場合よりも、設定示唆演出A全体の実行確率が高くなるようにしてもよい。
さらに、設定示唆演出Aを、設定値とゲーム数と差枚数とに応じて実行確率を異ならせた演出としてもよい。例えば、1000ゲームまでは差枚数に関係なく、確定系の設定示唆演出Aの実行割合を低くし、1001ゲーム以降は、図22(a)に示す抽選テーブルのように差枚数に応じて実行確率を異ならせた演出としてもよい。あるいは、1000ゲームまでは差枚数に関係なく、曖昧な設定示唆の設定示唆演出Aの実行割合を高くし、1001ゲーム以降は、図22(a)に示す抽選テーブルのように差枚数に応じて実行確率を異ならせた演出としてもよい。つまり、この第4変形例と図22(a)の本実施形態や第1変形例、第2変形例、第3変形例のような設定値と差枚数に応じて実行確率を異ならせる例を組み合わせてもよい。
さらに、この第4変形例においても、ゲーム数が1000ゲーム以上の実行確率と、ゲーム数が1000ゲーム未満の実行確率を、第1変形例のように入れ替えてもよい。
次に、設定示唆演出Aの抽選テーブルの第5変形例について説明する。この第5変形例における設定示唆演出Aは、設定値と時間帯に応じて実行確率を異ならせる演出である。すなわち、設定値が設定4~6に設定されている場合であって、昼の12時以前の場合は、昼の12時より後の場合よりも、確定系(設定6確定、設定5確定、設定4確定)の設定示唆演出Aの実行確率が低くなっている。昼の12時より後になれば、確定系の設定示唆演出Aの実行確率が高くなるので、午後の遊技機の稼働率を向上させることができる。なお、設定値が最高設定の設定値(この例では設定6)に設定されている場合に限って、昼の12時より後は、昼の12時以前よりも、設定6確定の設定示唆演出Aの実行確率が高くなるようにしてもよい。あるいは、設定値が設定4~6に設定されている場合に限らず全設定において、昼の12時より後は、昼の12時以前よりも、設定示唆演出A全体の実行確率が高くなるようにしてもよい。
また、設定値が設定4~6に設定されている場合であって、昼の12時以前の場合は、昼の12時より後の場合よりも、曖昧な設定示唆(設定4以上や設定2以上、高設定の可能性)の設定示唆演出Aの実行確率が高くなっている。なお、設定値が最高設定の設定値(この例では設定6)に設定されている場合に限って、昼の12時より後は、昼の12時以前よりも、設定6を含んだ曖昧な設定示唆(設定4以上や設定2以上、高設定の可能性)の設定示唆演出Aの実行確率が高くなるようにしてもよい。
また、時間帯の区分をさらに細かく区分してもよい。例えば、時間帯が遅くなればなるほど、確定系の設定示唆演出Aが実行されすくなるようにしてもよいし、曖昧な設定示唆の設定示唆演出Aが実行されすくなるようにしてもよい。より具体的には、昼の12時までは1%の実行確率で確定系の設定示唆演出Aを実行し、12時~17時までは5%の実行確率で確定系の設定示唆演出Aを実行し、17時以降は10%の実行確率で確定系の設定示唆演出Aを実行するようにしてもよい。あるいは所定時間(例えば、3時間)ごとに実行確率が高くなるようにしてもよい。
また、設定値が最低設定値(この例では設定1)の場合は時間帯に関係なく(時間帯がいつでも同じ実行確率で)、最低設定値確定(この例では設定1確定)を示唆する設定示唆演出Aを実行するようにしてもよい。なお、設定値が最低設定値の場合は時間帯に関係なく、最低設定値確定を示唆する設定示唆演出Aを必ず実行するようにしてもよい。
さらに、設定示唆演出Aを、設定値と時間帯と差枚数とに応じて実行確率を異ならせた演出としてもよい。例えば、17時までは差枚数に関係なく、確定系の設定示唆演出Aの実行割合を低くし、17時以降は、図22(a)に示す抽選テーブルのように差枚数に応じて実行確率を異ならせた演出としてもよい。あるいは、17時までは差枚数に関係なく、曖昧な設定示唆の設定示唆演出Aの実行割合を高くし、17時以降は、図22(a)に示す抽選テーブルのように差枚数に応じて実行確率を異ならせた演出としてもよい。
また、この第5変形例においても、時間帯が12時以前の場合の実行確率と、12時より後の場合の実行確率を、第1変形例のように入れ替えてもよい。
なお、これまでの説明において実行確率を低くするとは0%にすることも含まれる。
また、これまでに説明した設定示唆演出Aの抽選テーブルで累積差枚数に応じて実行確率を異ならせていたものは、累積差枚数に代えて、AT状態の差枚数に応じて実行確率を異ならせてもよいし、AT状態のうちの通常AT状態の差枚数に応じて実行確率を異ならせてもよいし、その他の所定状態の差枚数に応じて実行確率を異ならせてもよいし、特定期間の差枚数に応じて実行確率を異ならせてもよい。また、差枚数を、0枚以上と0枚未満で区別していたことに代えて、0枚より多い場合と、0枚以下の場合とで区別してもよい。
さらに、以上の設定示唆演出の説明は、スロットマシン100についての説明であったが、パチンコ機にも適用することができる。あるいは、スロットマシン100は、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり(以下、遊技価値ともいう)、遊技価値の投入は、所定の外部装置(貸出しされたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能や、入賞によって獲得されたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能を備えた電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技価値の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
<設定示唆演出のまとめ>
以上の記載によれば、
『 複数の設定値[例えば、設定1~6]のうちの一の設定値を設定可能な設定手段[例えば、設定変更ボタン292]と、
設定されている前記設定値について示唆する設定示唆演出を実行可能な演出手段[例えば、液晶表示装置157]と、
を備えた遊技台であって、
前記設定値は、第一の設定値[例えば、設定6]と、該第一の設定値よりも遊技者にとって有利度が低い第二の設定値[例えば、設定2]と、を含み、
前記演出手段は、少なくとも前記第一の設定値に関する示唆を行う第一の設定示唆演出[例えば、設定6確定を示唆する子パンダのキャラクタが出現する設定示唆演出A]を実行可能なものであり、
前記演出手段は、前記第一の設定示唆演出を、第一の条件[例えば、累積差枚数が0枚以上の条件]が成立した場合に第一の確率[例えば、5%]で実行し、第二の条件[例えば、累積差枚数が0枚未満の条件]が成立した場合に第二の確率[例えば、1%]で実行するものであり、
前記第二の確率は、前記第一の確率よりも低い確率である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、前記第一の設定示唆演出を異なる条件のもと異なる実行確率で行うため、遊技者に遊技意欲を与えたり遊技者を失望させることがないような条件設定にしておくことで、該第一の設定示唆演出を有効に利用することができる。
前記第一の設定値は、前記複数の設定値のうち、遊技者にとって有利度が最も高い設定値(例えば、設定6)であってもよい。
前記演出手段は、前記第一の条件および前記第二の条件が成立したか否かに関わらず、設定されている前記設定値に関する第三の設定示唆演出(例えば、液晶表示装置157の背景画像を用いた設定示唆演出B)を実行可能なものであってもよい。前記第三の設定示唆演出は、設定されている前記設定値が、いずれかの設定値である可能性があることを示唆する演出(例えば、背景画像B~Gの背景画像演出)であってもよいし、特定の設定値であることを示唆する演出(例えば、背景画像Hの背景画像演出)であってもよい。
前記演出手段は、設定されている前記設定値が前記第二の設定値であることを示唆する第四の設定示唆演出(例えば、図24(b)に示す、設定1確定を示唆する浪人のキャラクタが出現する設定示唆演出A)を実行可能なものであり、前記演出手段は、前記第四の設定示唆演出を、前記第一の条件(例えば、累積差枚数が0枚以上の条件)が成立した場合に第五の確率(例えば、30%)で実行し、前記第二の条件(例えば、累積差枚数が0枚未満の条件)が成立した場合に第六の確率(例えば、30%)で実行するものであってもよい。なお、記第五の確率は、前記第一の確率よりも高い確率であってもよいし、前記第二の確率よりも高い確率であってもよい。記第六の確率も、前記第一の確率よりも高い確率であってもよいし、前記第二の確率よりも高い確率であってもよい。また、前記第五の確率は、前記第六の確率と同じ確率であってもよい。
図24(a)の抽選テーブルを用いて説明したように、前記第一の条件は、遊技の結果として付与された遊技価値量から遊技に用いられた遊技価値量を減算した遊技価値量の獲得差数が0未満の数であることを含んだ条件であり、前記第二の条件は、遊技の結果として付与された遊技価値量から遊技に用いられた遊技価値量を減算した遊技価値量の獲得差数が0以上の数であることを含んだ条件であってもよい。
前記第一の設定示唆演出は、設定されている前記設定値がいくつであるかについて、前記第二の設定示唆演出よりも曖昧度を低くして示唆する演出(例えば、確定系の設定示唆演出A)であってもよい。言い換えれば、前記第一の設定示唆演出は、設定されている前記設定値がいくつであるかについて、前記第二の設定示唆演出よりも具体的に特定可能に示唆する演出であってもよい。例えば、前記第一の設定示唆演出は、設定されている前記設定値が特定の設定値(例えば、前記第一の設定値)であることを示唆する演出であってもよい。
前記第一の設定示唆演出は、設定されている前記設定値が、相対的に高い設定値の可能性があることを示唆する演出(例えば、具体的設定値不明の設定示唆演出A)であってもよいし、相対的に高い設定値であることを示唆する演出(例えば、具体的高設定値確定の設定示唆演出A)であってもよい。前記第二の設定示唆演出は、設定されている前記設定値が、相対的に低い設定値の可能性があることを示唆する演出(例えば、具体的設定値不明の設定示唆演出A)であってもよいし、設定されている前記設定値が相対的に低い設定値であることを示唆する演出(例えば、確定系の設定示唆演出A)であってもよいし、相対的に低い設定値が含まれている可能性があること(例えば、相対的に低い設定値が含まれていない場合もあること)を示唆する演出であってもよいし、相対的に低い設定値が含まれていること(例えば、相対的に低い設定値は必ず含まれていること)を示唆する演出であってもよい。
また、
『 前記演出手段は、少なくとも前記第一の設定値に関する示唆を行う第二の設定示唆演出[例えば、設定4以上であることを示唆する殿のキャラクタが出現する設定示唆演出A]を実行可能なものであり、
前記第二の設定示唆演出は、前記第一の設定示唆演出で示唆される設定値のうちの最も遊技者にとって有利度が低い設定値[例えば、設定6]よりも遊技者にとって有利度がさらに低い設定値[例えば、設定4及び5]に関する示唆も含んだ演出であり、
前記演出手段は、前記第二の設定示唆演出を、前記第一の条件[例えば、累積差枚数が0枚以上]が成立した場合に第三の確率で[例えば、2%]実行し、前記第二の条件[例えば、累積差枚数が0枚未満]が成立した場合に第四の確率[例えば、3%]で実行するものであり、
前記第四の確率は、前記第三の確率よりも高い確率である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第一の設定示唆演出は、設定されている前記設定値が前記第一の設定値であることを示唆する第一の演出[例えば、具体的高設定値確定の設定示唆演出Aあるいは確定系の設定示唆演出A]であってもよい。また、前記第二の設定示唆演出は、設定されている前記設定値が前記第一の設定値の可能性があることを示唆する第二の演出[例えば、具体的設定値不明の設定示唆演出Aあるいは曖昧な設定示唆演出A]であってもよい。
さらに、前記第一の設定示唆演出が確定系の設定示唆演出Aであり、前記第二の設定示唆演出が具体的設定値不明の設定示唆演出Aである場合の一例として、前記第一の設定示唆演出が設定5確定を示唆する設定示唆演出Aであり、前記第二の設定示唆演出が、設定4以上を示唆する設定示唆演出Aあるいは高設定の可能性があることを示唆する設定示唆演出Aである例があげられる。また、前記第一の設定示唆演出が具体的設定値不明の設定示唆演出Aであり、前記第二の設定示唆演出も具体的設定値不明の設定示唆演出Aである場合の一例として、前記第一の設定示唆演出が設定5か設定6のいずれか一方の設定であることを示唆する設定示唆演出Aであり、前記第二の設定示唆演出が、設定4以上を示唆する設定示唆演出A、高設定の可能性があることを示唆する設定示唆演出A、設定値が偶数の可能性があることを示唆する設定示唆演出Aあるいは設定値が奇数の可能性があることを示唆する設定示唆演出Aである例があげられる。すなわち、前記第一の設定示唆演出は、前記第二の設定示唆演出よりも曖昧度が低く、設定が高いことを示唆する演出であればよい。
また、設定値の高低を無視し、前記第二の設定示唆演出は、少なくとも前記第一の設定示唆演出よりも曖昧度が高い演出であればよいとすることもできる。例えば、前記第一の設定示唆演出は、具体的設定値不明の偽の場合を含まない設定示唆演出Aであり、前記第二の設定示唆演出は、具体的設定値不明の偽の場合を含む設定示唆演出Aである場合の例として、前記第一の設定示唆演出が設定4以上を示唆する設定示唆演出Aであり、前記第二の設定示唆演出が、高設定の可能性があり高設定でない場合(偽の場合)も含まれている設定示唆演出Aである例があげられる。
また、
『 前記第一の条件は、遊技の結果として付与された遊技価値量[例えば、メダルの払出枚数]から遊技に用いられた遊技価値量[例えば、メダルの投入枚数]を減算した遊技価値量の獲得差数が0以上の数[例えば、遊技者が負けていない状態]であることを含んだ条件であり、
前記第二の条件は、遊技の結果として付与された遊技価値量から遊技に用いられた遊技価値量を減算した遊技価値量の獲得差数が0未満の数[例えば、遊技者が負けている状態]であることを含んだ条件である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記遊技価値量の獲得差数は、同日のうち最も早いタイミングでこの遊技台の主電源がオンされてからの累積であって、日付を跨ぐ主電源オフでリセットされる(0に戻される)。また、RAMクリアや設定変更が行われた場合にもリセットされる。さらに、主電源がオンされてから所定時間が経過した後の主電源オフでリセットされてもよい。なお、リセットするタイミングは主電源オフのタイミングではなく、主電源オンのタイミングであってもよい。
前記第一の条件は、前記遊技価値量の獲得差数が0以上の数である条件のみであってもよいし、前記第二の条件は、前記遊技価値量の獲得差数が0未満の数である条件のみであってもよい。
なお、前記第一の条件は、少なくとも、前記遊技価値量の獲得差数が1以上の数である条件であり、前記第二の条件は、少なくとも、遊技価値量の獲得差数が0以下の数である条件であってもよい。
図25の抽選テーブルを用いて説明したように、前記第一の条件は、遊技価値量の獲得差数が0以上の数である条件に加えて他の条件が含まれていてもよいし、前記第二の条件は、遊技価値量の獲得差数が0未満の数である条件に加えて他の条件が含まれていてもよい。例えば、前記第一の条件は、前記遊技価値量の獲得差数の条件に、該獲得差数が第一の枚数(例えば、+1500枚)未満であるか該第一の枚数以上であるかといった条件を加えた条件であってもよく、前記第二の条件は、前記遊技価値量の獲得差数の条件に、該獲得差数が第二の枚数(例えば、-1500枚)以上であるか該第二の枚数未満であるといった条件を加えた条件であってもよい。なお、この場合、前記遊技価値量の獲得差数が0以上の数であってかつ該獲得差数が前記第一の枚数未満の数である場合には、前記第一の設定示唆演出(例えば、設定6確定を示唆する子パンダのキャラクタが出現する設定示唆演出A)を第七の確率(例えば、5%)で実行し、該遊技価値量の獲得差数が該第一の枚数以上の数である場合には、該第一の設定示唆演出を第八の確率(例えば、7%)で実行し、該遊技価値量の獲得差数が0未満の数であってかつ該獲得差数が前記第二の枚数以上の数である場合には、該第一の設定示唆演出を第九の確率(例えば、2%)で実行し、該遊技価値量の獲得差数が該第二の枚数未満の数である場合には、該第一の設定示唆演出を第十の確率(例えば、1%)で実行し、前記第八の確率は、前記第七の確率よりも高い確率であり、前記第九の確率は、前記第十の確率よりも高い確率であり、前記第七の確率は、前記第九の確率よりも高い確率である。さらに、前記第八の確率は、前記第一の確率よりも高い確率であり、前記第九の確率は、前記第二の確率よりも高い確率であってもよい。
前記第一の条件および前記第二の条件は、前記遊技価値量の獲得差数の条件に、遊技回数(ゲーム数)の条件を加えた条件であってもよい。例えば、前記第一の条件は、少なくとも、前記遊技価値量の獲得差数が0より大きい数であり、かつ遊技回数が所定回数(例えば、1000ゲーム)以上である条件であり、前記第二の条件は、少なくとも、前記遊技価値量の獲得差数が0より小さい数であり、かつ遊技回数が該所定回数未満であるといった条件であってもよい。あるいは、前記第一の条件および前記第二の条件は、前記遊技価値量の獲得差数の条件に代えて、遊技回数(ゲーム数)の条件であってもよい。例えば、前記第一の条件は、少なくとも、遊技回数が所定回数(例えば、1000ゲーム)以上であるといった条件であり、前記第二の条件は、少なくとも、遊技回数が該所定回数未満であるといった条件であってもよい。また、前記第一の条件は、遊技回数が所定回数(例えば、1000ゲーム)以上であるといった条件であり、前記第二の条件は、遊技回数が該所定回数未満であるといった条件であってもよい。また、前記所定回数についての一例として、最低設定での当たり確率(ATやボーナス等)の分母の数よりも大きい数とすることが好ましい。例えば、最低設定での当たり確率が1/300であれば前記所定回数は300ゲームを超えるゲーム数とすることが好ましい。遊技回数を条件にすることは、長時間遊技してくれた遊技者に対して前記第一の設定示唆演出を実行されやすくしてあげることが目的であったり、長時間遊技を促してあげることが目的であったりするため、目安として1回は当たるまでとすることが好ましい。
前記第一の条件および前記第二の条件は、前記遊技価値量の獲得差数の条件に、現在時刻の条件を加えた条件であってもよい。例えば、前記第一の条件は、少なくとも、前記遊技価値量の獲得差数が0より大きい数であり、かつ現在時刻が所定時刻(例えば、昼の12時)より後であるといった条件であり、前記第二の条件は、少なくとも、前記遊技価値量の獲得差数が0より小さい数であり、かつ現在時刻が該所定時刻以前であるといった条件であってもよい。あるいは、前記第一の条件および前記第二の条件は、前記遊技価値量の獲得差数の条件に代えて、現在時刻の条件であってもよい。例えば、前記第一の条件は、少なくとも、現在時刻が所定時刻より後であるといった条件であり、前記第二の条件は、少なくとも、現在時刻が該所定時刻以前であるといった条件であってもよい。また、前記第一の条件は、現在時刻が所定時刻より後であるといった条件であり、前記第二の条件は、現在時刻が該所定時刻以前であるといった条件であってもよい。
なお、これまでの説明で以上と未満の区分けは、より多くと以下の区分けであってもよい。また、より後と以前の区分けは、以降とより前の区分けであってもよい。
なお、第2変形例では、設定1確定を示唆する浪人のキャラクタが出現する設定示唆演出Aは差枚数に関係なく(差枚数が0枚以上であっても0枚未満であっても)同じ実行確率で実行するようにしていたが、設定1を示唆するのではなく、上述の設定bを示唆する演出としても良い。
なお、これまで記載した、設定示唆演出の説明の中における作用および効果は、最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明における作用および効果は、ここに記載した作用および効果に限定されるものではない。また、以上説明した、実施形態や変形例や各種の例等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や変形例や各種の例等に適用してもよい。すなわち、適用させることを妨げる要因がない限りは、実施形態や変形例や各種の例等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件を他の、実施形態や変形例や各種の例等に適用しても、一つのまとまりのある技術的思想として成り立つ。
<数値に関する表示>
続いて、数値に関する表示について詳述する。
上述のごとく、通常AT状態および特化ゾーンでは、通常AT状態の終了の条件になるメダルの終了差枚数に枚数上乗せが行われる場合がある。このメダルの枚数上乗せの上乗せ演出については、図18~図21に記載の枚数上乗せの他にも、いくつかの演出態様があり、以下、更新表示が行われる上乗せ演出1について説明する。
図26は、上乗せ演出1における上乗せ枚数と表示態様の関係を示した図である。
上乗せ演出1における上乗せ枚数は、30枚以上500枚以下の範囲で10枚単位で定められている。したがって、最低上乗せ枚数は30枚であり、最高上乗せ枚数は500枚になる。図18(b)に示す抽選テーブルにしたがって枚数上乗せ抽選に当選した場合には、主制御部300のCPU304は、30枚以上500枚以下の範囲で10枚単位で定められていた複数の上乗せ枚数の中から、今回の上乗せ演出1で上乗せする最終的な枚数(最終上乗せ枚数)を決定する。ここで決定された最終上乗せ枚数を示す数字画像は、液晶表示装置157で上乗せ演出1の最後に表示される。その際、30枚以上490枚以下の最終上乗せ枚数を示す数字画像は金色で表示され、500枚の最終上乗せ枚数を示す数字画像は虹色で表示される。
また、上乗せ演出1では、更新表示が区間ごとに行われる。更新表示では、数値を示唆する表示が、図1に示す演出ボタン192の1回の押下に応じて表示される。より具体的には、演出ボタン192が1回押下される度に、予め定められた数だけ加算された数字画像が更新表示される。主制御部300のCPU304で決定された最終上乗せ枚数は第1副制御部400に送信される。第1副制御部400のCPUは、最終上乗せ枚数に応じて、区間をどのように設定するかを決定する。最後の区間では、区間の終わりの枚数が最終上乗せ枚数になる。第1区間は、30枚、40枚、50枚、60枚、70枚、80枚および90枚の中から決定され、その後に続く第2区間以降は、最低区間長を30枚として10枚単位で任意に決定される。例えば、最終上乗せ枚数が90枚の場合には、第1区間を90枚にし第1区間のみにしてもよいし、第1区間を30枚、第2区間も30枚、第3区間も30枚にして3つの区間となるようにしてもよい。
図27は、第1区間が80枚の場合の更新間隔決定の具体例を示す図である。
第1副制御部400のCPU404は、区間を設定するとともに各区間ごとの更新表示における更新間隔も決定する。上乗せ演出における更新間隔は、加算間隔であって図27では「加算数」として示されている。
更新表示では、演出ボタン192が1回押下される度に、数値が表示される。更新表示が第1区間のみで終了する場合は、第1区間の最後の値が最終上乗せ枚数になる。一方、第2区間以降が用意されている場合には、第1区間の最後の値は、加算途中の値にすぎない。
図27では、演出ボタン192が1回押下される度に表示される数値を「表示数」として記している。図27に示す複数の表示数の数値には、最終上乗せ枚数(80枚であってもよいし80枚を超える枚数であってもよい。)に向けて段階的に近付いていく複数の数値が含まれている。また、最終上乗せ枚数に近付くにつれてその前の数値との差分が小さくなる場合がある。すなわち、最終上乗せ枚数に近付くにつれて加算数が小さくなる場合がある。なお、次の区間に継続した場合には、上記差分(加算数)は一旦広くなり、区間の最後の値に向けて小さくなっていく場合がある。
図27に示す例では、演出ボタン192を10回連打することで、最終更新数字画像が表示され、演出ボタン192が10回を超えて連打されても、それ以上大きな数値を示す数字画像は表示されない。
まず、演出ボタン192が5回押されるまでは、第1区間の最後の数値である「80」を6で除して四捨五入した値(「13」)を加算していく。この結果、更新表示で表示される数字画像は「13」の倍数になる。6回目の演出ボタン192の押下で加算する値については後述することにし、7回目の演出ボタン192の押下では、「80」を6で除した値をさらに半分にした値から3を差し引いた値を四捨五入した値(「4」)を加算する。8回目から10回目の演出ボタン192の押下では、最小加算数に相当する「1」が加算される。6回目の演出ボタン192の押下で加算する値は、「80」から、これまで説明した加算する値を差し引いた値(「8」)が加算される。以上説明したように、最後の3回を最小加算数にすることで、最終上乗せ枚数若しくは第1区間の終わりの値に近付いていることを遊技者に認識させ、ハラハラドキドキ感を与えることができる。
図28は、図27を用いて説明した80枚までの更新表示が行われる上乗せ演出1における液晶表示装置157の様子を段階的に示す図である。
図28(a)に示す液晶表示装置157には、上乗せ演出1のオープニング表示が表示されている。この上乗せ演出1では、遊技者に図1に示す演出ボタン192を連打することが促される。
図28(b)に示す液晶表示装置157には、殿のキャラクタUNTが表示されている。この殿のキャラクタUNTは、この後、演出ボタン192の操作有効期間の間、表示され続けている。
図28(c)に示す液晶表示装置157では、演出ボタン192の操作促進表示192iの表示が開始される。この操作促進表示192iには、演出ボタン192を模したボタン画像と、押下することを指示する下向きの矢印画像と、PUSHという文字画像が含まれている。操作促進表示192iも、演出ボタン192の操作有効期間の間、表示され続けている。
図28(d)では1回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、液晶表示装置157では、更新表示が開始され、加算中上乗せ枚数表示AUNとして「13」の数字画像が表示される。更新表示では、この加算中上乗せ枚数表示AUNが、演出ボタン192が所定回(この例では10回)押下されるまで、押下される度に値を更新して表示される。以降も表示される加算中上乗せ枚数表示AUNは、殿のキャラクタUNTの表示よりも手前のレイヤに表示され、殿のキャラクタUNTの表示よりも優先して表示されている。一方、加算中上乗せ枚数表示AUNは、操作促進表示192iよりも奥のレイヤに表示され、操作促進表示192iよりは優先して表示されていない。なお、加算中上乗せ枚数表示AUNを操作促進表示192iよりも手前のレイヤに表示してもよい。
図28(e)では2回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、液晶表示装置157には、更新された加算中上乗せ枚数表示AUNが表示されている。すなわち、これまでの加算中上乗せ枚数表示AUNに13が加算された「26」の数字画像が表示されている。以降、演出ボタン192が連打され(押下操作が繰り返され)、加算中上乗せ枚数表示AUNが更新され新たな数字画像が表示されていく。具体的には、3回目操作の図28(f)では13が加算された「39」の数字画像が表示され、4回目操作の同図(g)では同じく13が加算された「52」の数字画像が表示され、5回目操作の同図(h)ではさらに13が加算された「65」の数字画像が表示される。続く6回目操作の図28(i)では8が加算された「73」の数字画像が表示される。7回目操作の図28(j)では4が加算された「77」の数字画像が表示され、加算値(更新間隔)が徐々に狭くなってきている。8回目操作の図28(k)では1のみが加算された「78」の数字画像が表示され、9回目操作の同図(l)では同じく1のみが加算された「79」の数字画像が表示される。
上述のごとく最低上乗せ枚数は30枚であるので、「30」未満の数値は、最終上乗せ枚数として表示され得ない数値である。また、最終上乗せ枚数は10枚刻みであるため、1桁目が1~9になる数値は最終上乗せ枚数として表示され得ない数値である。加算中上乗せ枚数表示AUNでは、最終上乗せ枚数として表示され得ない数値が表示される。最終上乗せ枚数が10枚刻みであることを知っている遊技者は、1桁目が0でない数値が表示されている間は、最終上乗せ枚数の表示ではなく加算中上乗せ枚数表示AUNであることがわかり、最終上乗せ枚数の表示に向けて期待をもって遊技を進めることができ、遊技の興趣が向上する場合がある。
図29は、図28からの続きを示す図である。
図29(a)では10回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、液晶表示装置157には、図28(l)に表示された「79」の数字画像に1のみが加算された「80」の数字画像が表示されている。この「80」の数字画像は、最終更新数字画像FUNであり、通常サイズで表示されている。第1区間の最後の数値が最終上乗せ枚数である場合には、最終更新数字画像FUNは、最終上乗せ枚数を示す数字画像の一種になり、第二の数字画像の一例に相当する。最終更新数字画像FUNも、殿のキャラクタUNTの表示よりも手前のレイヤに表示され、殿のキャラクタUNTの表示よりも優先して表示されているが、操作促進表示192iよりも奥のレイヤに表示され、操作促進表示192iよりは優先して表示されていない。
以上説明した更新表示では、9個の加算中上乗せ枚数表示AUNの数字画像と、1個の最終更新数字画像FUNの数字画像が表示される。すなわち、10個の数字画像が表示される。この10個の個数は、図27を用いて説明したように第1副制御部400のCPU404によって予め決められていた個数になり、0を含めずに80までを数えた場合の整数の個数である80よりも少ない個数である。こうすることで、演出データ量の削減と処理負荷の軽減を行うことができる。また、更新表示の進みがテンポ良く行われている印象を与えることができる。
演出ボタン192の操作有効期間は、演出ボタン192が規定回数(例えば、20回)操作されるまでの期間である。なお、演出ボタン192の操作有効期間は、所定時間が経過で終了するようにしてもよいし、規定回数よりも少ない特定回数(例えば、10回)操作され、且つ、所定時間経過で終了するようにしてもよい。なお、操作回数が10回を超えると数値が新たな数値に更新されない期間の為、特定回数は10回以上にすることが望ましい。
また、例えば、更新表示が第2区間まで実行される場合、第1区間の終了時に操作有効期間を一旦終了し、第2区間の開始時(後述する継続表示の終了後)に操作有効期間を再開するようにしてもよいし、第1区間の終了時に操作有効期間を一旦終了させずに第2区間における最後の操作(第2区間における20回目の操作)が行われるまで継続するようにしてもよい。
また、更新表示中(操作有効期間中)にベットボタン130~132やスタートレバー135が操作され、次の遊技が開始された場合は、規定回数操作されていなくても、操作有効期間が終了し後述する結果表示が表示されることとなる。
この例では、演出ボタン192が所定時間内に20回押下され(図29(b)~同図(c))、操作有効期間が終了する。
更新表示は、最終更新数字画像FUNが表示されると終了になる。したがって、最終更新数字画像FUNは、更新表示の最後に表示される画像になる。
第1区間の最後の数値が最終上乗せ枚数である場合には、図29(d)に示すように、液晶表示装置157から、殿のキャラクタUNTも操作促進表示192iも最終更新数字画像FUNも消え、液晶表示装置157には数値拡大表示VLIが表示される。この数値拡大表示VLIは、最終上乗せ枚数を示す数字画像の一種であって、最終更新数字画像FUNよりも大きな画像であり、第三の数字画像の一例に相当する。数値拡大表示VLIが表示されることで、上乗せされた最終上乗せ枚数以上に上乗せ演出1を盛り上げることができる。なお、図29(d’)に示すように、数値拡大表示VLIを最終更新数字画像FUNとは角度を変えて表示してもよい。ただし、90度以上は角度を変えずに表示する。
数値拡大表示VLIが表示された後、液晶表示装置157には上乗せ演出1の結果表示が表示される。図29(e)に示す液晶表示装置157には、上乗せ演出1の結果表示が表示されている。図29(e)に示すように、この結果表示は、最終上乗せ枚数である「80」の枚数表示RUN1と、「TOTAL」の表示RUN2と、「+」の記号表示RUN3と、「枚」の単位表示RUN4で構成されている。「80」の枚数表示RUN1は、最終上乗せ枚数を示す数字画像の一種であり、或る数字画像の一例に相当する。この「80」の枚数表示RUN1は、数値拡大表示VLIよりも小さな画像であって、金色で表示されている。表示サイズの大きな数値拡大表示VLIを事前に表示しておくことで、「80」の枚数表示RUN1の数値(「80」)を認識させやすくすることができる。また、「80」の枚数表示RUN1に、「TOTAL」の表示RUN2、「+」の記号表示RUN3、「枚」の単位表示RUN4を付加することで、上乗せ演出1の結果表示であること、すなわち今回の上乗せ演出1における最終的な上乗せ枚数を遊技者が認識しやすくなる。「TOTAL」の表示RUN2や「+」の記号表示RUN3や「枚」の単位表示RUN4は、付加画像の一例に相当する。
一方、最終上乗せ枚数が90枚以上であって、第1区間では終わらずに第2区間以降に続く場合は、図29(c)から同図(f)へと進む。すなわち、第2区間に続く場合にも、液晶表示装置157から、殿のキャラクタUNTも操作促進表示192iも最終更新数字画像FUNも消えるが、数値拡大表示VLIは表示されず、代わりに継続表示が表示される。図29(f)に示す液晶表示装置157には、殿のキャラクタが再び登場し「まだまだ」といった文字表示が表示された継続表示CTIが表示されている。
図29(c)に示すように、液晶表示装置157に最終更新数字画像FUNが表示されると、遊技者は、最終更新数字画像FUNの数値が最終上乗せ枚数であるか否かに注目し、図29(f)に示す次区分への継続を願う。ここで、最終更新数字画像FUNの数値は1桁目が0の数値であり、加算中上乗せ枚数表示AUNでは1桁目が0の数値は表示されないことから、遊技者は、1桁目が0の数値が表示されれば最終更新数字画像FUNが表示されたことに気付く。ただし、加算中上乗せ枚数表示AUNでも1桁目が0の数値(例えば、最低上乗せ枚数未満の10や最低上乗せ枚数以上の40等)が表示されるようにしてもよい。
次区分へ継続した場合には、続く図29(g)に示す液晶表示装置157では、演出ボタン192の操作促進表示192iの表示が開始されており、継続後1回目の演出ボタン192の押下操作が行われている。ここでの押下操作は、第2区間の1回目の押下操作に相当する。第2区間についても、図27を用いて説明したような加算数の決定が行われている。図29(g)では、第2区間における更新表示の加算中上乗せ枚数表示AUNとして、第1区間の最後の数値であった「80」に18が加算された「98」の数字画像が表示されている。
また、2回目の演出ボタン192の押下操作が行われると、図29(h)に示すように、加算中上乗せ枚数表示AUNが更新され、18が再び加算された「116」の新たな数字画像が表示される。以降、更新表示が継続され、やがて第2区間が終了する。第2区間の最後の数値が最終上乗せ枚数である場合には、液晶表示装置157に、数値拡大表示VLI(図29(d)参照)が表示され、最後に上乗せ演出1の結果表示(図29(e)参照)が表示される。一方、第2区間でも終わらずに第3区間に続く場合には、液晶表示装置157に、継続表示CTI(図29(f)参照)が表示され、第3区間が開始される。
続いて、上乗せ演出1における更新表示の変形例について説明する。
図29(a)に示すように10回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、液晶表示装置157には、「80」の数字画像である最終更新数字画像FUNが表示される。最終更新数字画像FUNは、標準サイズで表示を開始するが、演出ボタン192が20回操作されるまでの間、拡縮表示が行われる。
図30(a)は、第1変形例である拡縮表示を示す図である。
図30(a)における拡縮表示では、最終更新数字画像FUNの表示サイズが、標準サイズから拡大サイズに変化し、次いで、拡大サイズから標準サイズに一旦戻り、今度は、標準サイズから縮小サイズに変化し、縮小サイズから標準サイズに再び戻り、また、標準サイズから拡大サイズに変化するといった表示を繰り返す。
図30(b)は、第2変形例である拡大表示を示す図である。
図30(b)における第2変形例では、標準サイズと拡大サイズが交互に表示され、縮小サイズは表示されない。
第1変形例にしても第2変形例にしても、表示サイズの変化のタイミングは、所定時間毎であってもよいし、演出ボタン192の押下操作のタイミングであってもよい。すなわち、演出ボタン192が押下される度に表示サイズが変化してもよい。
また、拡縮表示における拡大サイズであっても拡大表示における拡大サイズであっても、図29(d)における数値拡大表示VLIである「80」の数字画像の表示サイズよりは小さい。
さらに、最終更新数字画像FUNについて拡縮表示や拡大表示が行われることを説明したが、加算中上乗せ枚数表示AUNについても拡縮表示や拡大表示が行われてもよい。
続いて、上乗せ演出1における更新表示の更新間隔(加算間隔)を変更した例について説明する。
図31は、上乗せ演出1における更新表示の更新間隔(加算間隔)を変更した例を示す図である。
この例では、最終上乗せ枚数として3桁の数値まで許容される。加算中上乗せ枚数表示AUNは、1桁の数値は飛ばし、2桁の数値からスタートする。
図31(ア)は、2桁および3桁の加算中上乗せ枚数表示AUNの1桁目の取り得る数値を示す表である。
1桁目の数値としては、0、3、5または9を取り得る。
図31(イ)は、3桁の加算中上乗せ枚数表示AUNの2桁目の取り得る数値を示す表である。
2桁目の数値としては、1、4、6または8を取り得る。
なお、加算中上乗せ枚数表示AUNの最大桁は、1から1つずつ増加する数値になる。したがって、2桁の加算中上乗せ枚数表示AUNの場合の2桁目は1~9の数値を取り得ることになり、3桁の加算中上乗せ枚数表示AUNの場合の3桁目も1~9の数値を取り得ることになる。
図31(a)に示す液晶表示装置157には、図28(a)と同じく、上乗せ演出1のオープニング表示が表示され、遊技者は、図1に示す演出ボタン192を連打することが促されている。
図31(b)に示す液晶表示装置157では、殿のキャラクタUNTが表示され、さらに、演出ボタン192の操作促進表示192iの表示も開始されている。
図31(c)では1回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、液晶表示装置157には、加算中上乗せ枚数表示AUNとして2桁の数値である「10」の数字画像が表示される。2回目操作の図31(d)では1桁目が3の「13」の数字画像が表示され、3回目操作の図31(e)では1桁目が5の「15」の数字画像が表示され、4回目操作の図31(f)では1桁目が9の「19」の数字画像が表示される。続く、5回目操作の図31(g)では、最大桁の2桁目が1つ繰り上がり、1桁目が0の「20」の数字画像が表示される。
なお、加算中上乗せ枚数表示AUNとして「99」の数字画像が表示された後には、「110」の数字画像が表示され、加算中上乗せ枚数表示AUNとして「189」の数字画像が表示された後には、「210」の数字画像が表示される。
こうして加算中上乗せ枚数表示AUNの表示を行い、次の加算中上乗せ枚数表示AUNに更新すると、最終上乗せ枚数を超えてしまう場合には、次の加算中上乗せ枚数表示AUNの代わりに、最終上乗せ枚数を示す数字画像の最終更新数字画像FUNを表示する。例えば、最終上乗せ枚数が200枚であった場合には、加算中上乗せ枚数表示AUNとして「189」の数字画像が表示された後に、最終更新数字画像FUNとして「200」の数字画像が表示される。
上乗せ演出1の別実施形態について説明する。
上乗せ演出1の第2実施形態では、上乗せ枚数は、110枚以上500枚以下の範囲で10枚単位で定められている。したがって、最低上乗せ枚数は110枚であり、最高上乗せ枚数は500枚になる。すなわち、この第2実施形態における最終上乗せ枚数は、図26に示す上乗せ演出1における上乗せ枚数と表示態様の関係を示した図における30~500の最終上乗せ枚数それぞれの値に80を加算した値になる。第1区間は、110枚、120枚、130枚、140枚、150枚、160枚および170枚の中から決定され、その後に続く第2区間以降は、最低区間長を30枚として10枚単位で任意に決定される。
また、この第2実施形態では、更新表示によって80の値に到達した場合に、第一の条件が成立するまでの間は、演出ボタン192が操作されても値が更新されず、第一の条件が成立した後は、更新表示が必ず継続され、演出ボタン192の操作に応じて値が再び更新される。第一の条件とは、演出ボタン192が規定回数(20回)操作されたという条件である。あるいは、第一の条件は、所定時間が経過したという条件でもよいし、規定回数よりも少ない特定回数(例えば、10回)操作され、且つ、所定時間が経過したという条件でもよい。なお、操作回数が10回を超えると数値が新たな数値に更新されない期間の為、特定回数は10回以上にすることが望ましい。
図29(b)から同図(c)に示すように、演出ボタン192が所定時間内に20回操作されると、操作有効期間は終了になり、図29(f)に示す継続表示CTIが必ず表示される。すなわち、80の値が表示された場合には、更新表示が一旦止まった後、次区分への継続が必ず行われ、新たな更新表示が演出ボタン192の操作に応じて行われる(図29(g)以降参照)。
上乗せ演出1では、最小の最終上乗せ枚数(110)の値よりも小さな値(この例では80の値)で更新表示が必ず一旦止まるようにしてもよいし、止まる場合と止まらない場合とがあるようにしてもよい。
なお、更新表示が一旦止まる、最小の最終上乗せ枚数(110)の値よりも小さな値は80といった一つの所定の値に限ってもよいし、80以外にも複数の値(例えば、50)を設けてもよい。ただし、最小の最終上乗せ枚数の値よりも小さな値で更新表示が一旦止まった場合には、最小の最終上乗せ枚数の値以上に向けての更新表示が必ず継続される。一方、最小の最終上乗せ枚数の値以上で更新表示が一旦止まる場合には、図29を用いて説明したように、継続されずに更新表示が終了になる場合(図29(d)および同図(e)の場合)と、継続表示CTIが表示されて新たに更新表示が開始される場合(図29(f)および同図(g)の場合)とがある。最小の最終上乗せ枚数を知らない、この遊技台に詳しくない遊技者に対して、80の値で更新表示が一旦止まり、演出ボタン192を操作しても更新表示が行われないことで、継続するか否かの分岐を煽る効果があり、演出効果が高められる。
図32は、図29に示す上乗せ演出1の第3実施形態を示す図である。図32(f1)にしても同図(f2)にしても同図(f3)にしても、図29(c)から続く継続表示になる。
この第3実施形態では、継続表示CTIが2種類用意されている。図32(f1)に示す継続表示1CTI1では、図29(c)に示す、最終更新数字画像FUNを含む表示と同じ表示に稲妻画像LGTが追加されており、稲妻画像LGTが継続表示1CTI1を表す画像になっている。この継続表示1CTI1では、殿のキャラクタUNTの画像の一部に最終更新数字画像FUNの一部がオーバラップし、その最終更新数字画像FUNの一部に操作促進表示192iの画像の一部がオーバラップし、その操作促進表示192iの画像の一部に稲妻画像LGTの一部がオーバラップしている。したがって、稲妻画像LGTが最も手前に表示されている。各画像どうしは一部がオーバラップしているため、各画像を識別することは可能である。例えば、最終更新数字画像FUNの一部は視認可能である。以上説明した継続表示1CTI1は、通常の継続表示であり、第1区間から第2区間へ継続する際にも、第2区間から第3区間へ継続する際にも、それ以降の区間継続する際にも表示される可能性がある継続表示である。
継続後1回目の演出ボタン192の押下操作が行われると、図32(g1)に示すように、稲妻画像LGTが消え、加算中上乗せ枚数表示AUNとして、第1区間の最後の数値であった「80」に18が加算された「98」の数字画像が表示される。続く図32(h1)では継続後2回目の演出ボタン192の押下操作が行われた様子が示されており、加算中上乗せ枚数表示AUNが更新され、18が再び加算された「116」の新たな数字画像が表示されている。
2種類の継続表示CTIのうちのもう1種類の継続表示CTIは、図32(f2)に示す継続表示2CTI2になる。この継続表示2CTI2は、図29(f)に示す継続表示CTIと同じ継続表示であるが、図32(f1)に示す継続表示1CTI1と比べて以下のような相違点がある。継続表示2CTI2は、継続表示1CTI1よりも最終上乗せ枚数の値が高くなりやすい継続表示である。すなわち、最終上乗せ数枚数の値が高い方が継続表示として継続表示2CTI2が選択されやすい。また、継続表示1CTI1では最終更新数字画像FUNが視認可能であったが、継続表示2CTI2では最終更新数字画像FUNが視認不可能になっている。これは、画面全体を継続表示2CTI2のレイヤーで覆っている(例えば、画面全体に拡がる背景画像によって覆われている)ためであるが、継続表示2CTI2が表示されている間、最終更新数字画像FUNを非表示にしてもよい。
図32(f2)に示す継続表示2CTI2が表示された後は、継続後1回目の、演出ボタン192の押下操作が行われると、継続表示2CTI2が消え、殿のキャラクタUNTの画像、最終更新数字画像FUNおよび操作促進表示192iが表示される。図32(g2)では継続後1回目の演出ボタン192の押下操作が行われた様子が示されており、加算中上乗せ枚数表示AUNとして、第1区間の最後の数値であった「80」に18が加算された「98」の数字画像が表示されている。また、図32(h2)では継続後2回目の演出ボタン192の押下操作が行われた様子が示されている。
図32(f3)にも継続表示2CTI2が表示された様子が示されおり、同図(g3)では、継続後1回目の演出ボタン192の押下操作が行われた様子が示されている。この例では、継続後1回目の演出ボタン192の押下操作が行われた場合であっても、継続表示2CTI2が消えず、加算中上乗せ枚数表示AUN等が表示されない。すなわち、数字更新中も継続表示2CTI2が表示され続けている。なお、継続表示2CTI2が表示され続けるのは、所定期間が経過するまでであってもよいし、演出ボタン192が継続後に所定回数操作されるまでであってもよい。継続後2回目の演出ボタン192の押下操作が行われた図32(h3)では、継続表示2CTI2が終了し、加算中上乗せ枚数表示AUとともに演出ボタン192の操作促進表示192iおよび殿のキャラクタUNTの画像も表示されている。この例では、「80」の値から一気に「116」の値に増えたように見え、遊技の興趣が高まりやすい。
図32(h1)~同図(h3)のいずれの場合であっても、最終的には、液晶表示装置157に、最終上乗せ枚数の値が数値拡大表示VLI(図29(d)参照)として表示され、最後に、上乗せ演出1の結果表示として枚数表示RUN1等が表示される(図29(e)参照)が表示される。最終上乗せ枚数の値は、通常AT状態の終了の条件になるメダルの終了差枚数に上乗せされる枚数を意味する値であるが、この意味以外にも他の意味を持たせてもよい。例えば、設定示唆演出における設定示唆の意味を持たせてもよい。より具体的には、最終上乗せ枚数の値としてゾロ目等の特別な値(例えば「666」)の数字画像が表示されると、設定6確定の示唆であったり、高設定示唆であるようにしてもよい。あるいは、継続するか終了するかの分岐数値としてゾロ目等の特別な値(例えば「66」)の数字画像が表示されると、設定6確定の示唆であったり、高設定示唆であるようにしてもよい。こうすることで、上乗せ演出により注目せることができるようになる。
また、継続表示2CTI2を、第2実施形態で説明した、最小の最終上乗せ枚数の値よりも小さな値で更新表示が一旦止まった後に表示される継続表示、すなわち必ず継続する場合の継続表示に限って表示され得るようにし、継続表示1CTI1を、必ず継続する場合の継続表示としても表示される得るようにし、最小の最終上乗せ枚数の値以上の値で更新表示が一旦止まった後に表示される継続表示、すなわち継続するか否かの分岐時の継続表示としても表示され得るようにしてもよい。必ず継続する場合の継続表示であっても、必ず継続することを知らない遊技者に対しては遊技の興趣を高めることができる意義があるが、必ず継続することを知っている、この遊技台に詳しい遊技者には上記意義が薄れてしまう。しかしながら、継続表示2CTI2は、この遊技台に詳しい遊技者をも注目させる表示である。しかも上述のごとく、継続表示2CTI2は継続表示1CTI1よりも最終上乗せ枚数の値が高くなりやすいため、遊技の興趣がより高められる。
なお、継続表示2CTI2を、継続するか否かの分岐時の継続表示としても表示され得るようにしてもよいが、このようにする場合は、必ず継続する場合の継続表示として表示する割合よりも継続するか否かの分岐時の継続表示として表示する割合の方が低い割合とすることが望ましい。
以上、上乗せ演出1について種々説明したが、特徴的な事項等について以下にまとめておく。
操作促進表示192iの画像と数字画像は重なって表示されるが、操作促進表示192iの画像の上に数字画像は表示されない。
また、キャラクタ画像(殿のキャラクタUNTの画像)の上に数字画像が表示される。
さらに、操作促進表示192iの画像と数字画像とキャラクタ画像が重なって表示される。数字画像を大きく表示(例えば、操作促進表示192iの画像よりも大きく表示)すると共に操作促進表示192iの画像を数字画像の上に表示(例えば、両画像をズラして表示)することで、操作促進表示192iの画像の視認性を担保しつつも、数字画像の視認性も一定程度担保することができ、更新表示の演出効果を高めることができる。
また、継続するか終了するかの分岐数値には、必ず継続する或る数値(例えば、「80」数値)がある。この必ず継続する或る数値でも、演出ボタン192の押下操作が行われても数字画像が新たな数字画像に更新表示されない期間(例えば、図29(a)~同図(c)の期間)がある。必ず継続される或る数値でも更新表示されない期間を設けることで、この期間が継続の分岐を煽る期間であることを理解させることができ、本遊技台に詳しくない遊技者に対しても更新されない期間の演出効果を高めることができる。
継続するか終了するかの分岐数値には、必ず継続する数値と、最終上乗せ枚数の数値が含まれるが、必ず継続する数値はこれらの分岐数値のうち最も小さい数値になる。
図32を用いて説明したように、継続表示CTIには、継続表示1CTI1と継続表示2CTI2との2種類の表示があり、継続表示2CTI2は、最終的な数値(最終上乗せ数値)が、継続表示1CTI1が表示された場合よりも大きな数値になりやすいことを示唆する表示である。
この継続表示2CTI2では、特定の画像(例えば、起立した殿のキャラクタの左右に「まだ」といった文字表示が表示された画像(図32(f2)参照))が表示され、この特定の画像の表示中は数字画像を視認可能に表示しない、あるいは数字画像自体を表示しないようにしてもよい。必ず分岐する場面であっても、この特定の画像が表示される可能性があるので、遊技台に詳しい遊技者も表示画面に注目する演出とすることができる。また、この特定の画像の表示中には数字画像が非表示であるが、演出ボタン192の押下操作に応じて数値は更新されており、或るタイミングで更新された数値の数字画像が表示される。このため、遊技者は、表示画面から目が離せなくなる。
また、上乗せ演出1の実行中に、設定示唆を実行してもよい。例えば、ゾロ目等の特別な値の数字画像(例えば、「66」の分岐数値や「666」の数値拡大表示VLI)が表示されると設定6確定の示唆であったり、高設定示唆であるようにしてもよい。数字画像に2つの意味合いを持たせることで、上乗せ演出により注目させることができる。
なお、上乗せ演出1では、1区間当りの演出ボタン192の押下回数(規定回数)を20回としていたが、この回数は20回に限定されるものではなく、20回より多くても良いし、少なくてもよい。
続いて、上乗せ演出2について説明する。上乗せ演出1で説明したことと重複する説明は省略する場合がある。また、上乗せ演出1で説明したものと同じ名称のものには上乗せ演出1の説明で使用した符号と同じ符号を用いる。
これまで説明した上乗せ演出1では、更新表示において加算中上乗せ枚数表示AUNが更新表示されていた。すなわち、上乗せ枚数そのものが表示されていた。これに対して上乗せ演出2では、加算数(増加数値)を表す上乗せ分枚数表示が表示される。
図33(a)は、上乗せ演出2における最終上乗せ枚数と表示態様の関係を示した図である。
上乗せ演出2における最終上乗せ枚数は、30枚以上200枚以下の範囲で10枚単位で定められている。したがって、最低上乗せ枚数は30枚であり、最高上乗せ枚数は200枚になる。最終上乗せ枚数は、上乗せ演出2の最後に上乗せ演出2の結果表示として数字画像で表示される。この際、最終上乗せ枚数が、2桁の場合には金色で表示され、3桁の場合には虹色で表示される。
図33(b)は、増加数値と上乗せ分枚数表示の表示態様の関係を示した図である。
上乗せ演出2では、増加数値(加算数)として4つ値が用意されている。増加数値を表す上乗せ分枚数表示では、増加数値が1であることを表す「+1」の数字画像と、増加数値が5であることを表す「+5」の数字画像が表示される。これらの上乗せ分枚数表示は、青色で表示される。また、上乗せ分枚数表示では、増加数値が10であることを表す「+10」の数字画像と、増加数値が20であることを表す「+20」の数字画像も表示される。これらの上乗せ分枚数表示は、赤色で表示される。すなわち、上乗せ分枚数表示は、1桁の増加数値の場合には青色の表示態様で表示され、2桁の増加数値の場合には赤色の表示態様で表示される。
上述のごとく、上乗せ演出2でも最低上乗せ枚数は30枚であることから、増加数値は、最終上乗せ枚数として表示され得ない数値で構成されている。ただし、30の増加数値を追加してもよい。
また、上乗せ分枚数表示が「+1」の数字画像のみで構成されないように規制されており、「+5」の数字画像や「+10」の数字画像や「+20」の数字画像も出現することで、更新表示の進みがテンポ良く行われるようになっている。
図33(c)は、上乗せ分枚数表示の表示態様の変形例を示した図である。
この変形例では、2桁の増加数値の場合には、上乗せ分枚数表示である増加数値の数字画像が、図30(a)を用いて説明した拡縮表示で表示され、1桁の増加数値の場合には、増加数値の数字画像は、標準サイズで表示される。なお、拡縮表示に代えて、図30(b)を用いて説明した拡大表示で表示されてもよい。
図34は、上乗せ演出2における液晶表示装置157の様子を段階的に示す図である。
図34(a)に示す液晶表示装置157には、上乗せ演出2のオープニング表示が表示されている。この上乗せ演出2でも、遊技者に図1に示す演出ボタン192を連打することが促される。
図34(b)に示す液晶表示装置157には、パンダのキャラクタUNPが表示されている。このパンダのキャラクタUNPは、この後、演出ボタン192の操作有効期間の間、表示され続けている。
図34(c)に示す液晶表示装置157では、演出ボタン192の操作促進表示192iの表示が開始され、1回目の演出ボタン192の押下操作が行われている。この結果、演出ボタン192の押下操作に応じて、液晶表示装置157には、上乗せ分枚数表示PUNである青色の「+1」の数字画像が表示される。
図34(d)では2回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、液晶表示装置157には、2回目の演出ボタン192の押下操作に応じた上乗せ分枚数表示PUNである赤色の「+10」の数字画像が表示されている。なお、1回目の演出ボタン192の押下操作に応じた上乗せ分枚数表示PUNである青色の「+1」の数字画像も表示されているが、この数字画像に、後から表示された赤色の「+10」の数字画像がオーバーラップして表示されている。このように、上乗せ分枚数表示PUNどうしがオーバーラップして表示される場合がある。図34(d’)を用いて、このオーバーラップについて詳述する。図34(d’)には、先に表示された「+1」の数字画像の縦方向の表示範囲を表す矢印PUN1vと、その横方向の表示範囲を表す矢印PUN1sそれぞれが示されている。また、後に表示された「+10」の数字画像の縦方向の表示範囲を表す矢印PUN2vと、その横方向の表示範囲を表す矢印PUN2sそれぞれも示されている。縦方向では、先に表示された「+1」の数字画像と後に表示された「+10」の数字画像のオーバーラップ分が矢印OLvで示されている。一方、横方向では、先に表示された「+1」の数字画像が、後に表示された「+10」の数字画像の表示範囲内に全て収まっており、「+1」の数字画像の横方向の表示範囲が横方向のオーバーラップ分(矢印PUN1s参照)になる。上乗せ演出2において表示される2つの上乗せ分枚数表示PUNの数字画像では、縦方向のオーバーラップ分は数字画像の半分の範囲を超えることはなく、横方向のオーバーラップ分は数字画像の半分の範囲を超える場合がある。なお、この関係とは逆の関係を採用してもよく、横方向のオーバーラップ分は数字画像の半分の範囲を超えることはなく、縦方向のオーバーラップ分は数字画像の半分の範囲を超える場合があるようにしてもよい。
図34(e)では3回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、液晶表示装置157には、3回目の演出ボタン192の押下操作に応じた上乗せ分枚数表示PUNである赤色の「+20」の数字画像が表示されている。この赤色の「+20」の数字画像は、演出ボタン192の操作促進表示192iの表示よりも奥のレイヤに表示され、操作促進表示192iにオーバーラップされており、一部が視認困難になっている。なお、上乗せ分枚数表示PUNの数字画像が操作促進表示192iにオーバーラップしてもよい。また、1回目の演出ボタン192の押下操作に応じた上乗せ分枚数表示PUNである青色の「+1」の数字画像は消えている。上乗せ分枚数表示PUNは一定時間経過で消える表示である。一方、2回目の押下操作に応じた赤色の「+10」の数字画像は依然として表示されている。
図34(g)では10回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、液晶表示装置157には、10回目の演出ボタン192の押下操作に応じた上乗せ分枚数表示PUNである青色の「+5」の数字画像が表示されている。更新表示は、演出ボタン192の操作回数が規定回数(ここでは10回)に到達すると終了になる。あるいは、所定時間が経過すると終了になってもよいし、規定回数よりも少ない特定回数操作され、且つ、所定時間が経過すると終了になってもよい。
続く図34(h)の液晶表示装置157では、パンダのキャラクタUNPも操作促進表示192iも上乗せ分枚数表示PUNも消え、更新表示の終了エフェクト表示が画面全体に表示されている。したがって、上乗せ演出2における更新表示では、最終上乗せ枚数を示す数字画像は表示されず、これまで表示された上乗せ分枚数表示PUNの数値の合算値が最終上乗せ枚数になる。
更新表示の終了エフェクト表示が表示された後、図34(i)に示すように、液晶表示装置157には、数値拡大表示VLIが表示される。この数値拡大表示VLIは、最終上乗せ枚数を示す数字画像の一種であって、上乗せ分枚数表示PUNよりも大きな画像であり、第三の数字画像の一例に相当する。なお、ここでの数値拡大表示VLIも、上乗せ分枚数表示PUNとは角度を変えて表示してもよい。ただし、90度以上は角度を変えずに表示する。
数値拡大表示VLIが表示された後、液晶表示装置157には上乗せ演出2の結果表示が表示される。図34(j)に示す液晶表示装置157には、上乗せ演出2の結果表示として、最終上乗せ枚数である「60」の枚数表示RUN1と、「TOTAL」の表示RUN2と、「+」の記号表示RUN3と、「枚」の単位表示RUN4で構成されている。「60」の枚数表示RUN1は、最終上乗せ枚数を示す数字画像の一種であり、或る数字画像の一例に相当する。この「60」の枚数表示RUN1は、数値拡大表示VLIよりも小さな表示サイズであって、金色で表示されている。
続いて、上乗せ演出2における上乗せ分枚数表示PUNの表示の仕方を変更した例について説明する。
この例では、上乗せ分枚数表示PUNは一定時間経過では消えずに更新表示の終了エフェクト表示が表示されるまで表示され続ける。
図35は、上乗せ演出2の変形例における液晶表示装置157の様子を段階的に示す図である。
図35(a)から同図(d)までは、図34(a)から図34(d)までと同じである。
図35(e)では3回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、液晶表示装置157には、3回目の演出ボタン192の押下操作に応じた上乗せ分枚数表示PUNである赤色の「+20」の数字画像が表示されている。この例では、2回目の押下操作に応じた赤色の「+10」の数字画像の他、1回目の演出ボタン192の押下操作に応じた青色の「+1」の数字画像も消えずに表示されたままである。この結果、後に表示された数字画像である「+10」の数字画像が、先に表示されていた数字画像である「+1」の数字画像の上に重なって表示されているが、先に表示されていた「+1」の数字画像の一部は視認可能であり、「+1」であることを認識可能である。
図35(g)では10回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、液晶表示装置157には、10回目の演出ボタン192の押下操作に応じた上乗せ分枚数表示PUNである青色の「+5」の数字画像が表示されている。また、1回目の操作から9回目の操作それぞれに応じて表示されてきた上乗せ分枚数表示PUNである数字画像も全て消えずに表示されたままである。図35(g)に示す液晶表示装置157には、全部で10個の上乗せ分枚数表示PUNの数字画像が表示されている。このため、上乗せ分枚数表示PUNの数字画像どうしがオーバーラップしている場合もある。上乗せ分枚数表示PUNの数字画像どうしのオーバーラップでは、後から表示された数字画像が先に表示されていた数字画像にオーバーラップして表示される。なお、10個の上乗せ分枚数表示PUNの数字画像はいずれも演出ボタン192の操作促進表示192iにはオーバーラップしておらず、操作促進表示192iが最も手前のレイヤに表示されている。なお、上乗せ分枚数表示PUNの数字画像が操作促進表示192iにオーバーラップしてもよい。
続く図35(h)の液晶表示装置157では、パンダのキャラクタUNPも操作促進表示192iも10個の上乗せ分枚数表示PUNの数字画像も全て消え、更新表示の終了エフェクト表示が画面全体に表示されている。なお、遊技者は、更新表示の終了エフェクト表示が表示されるまで、更新表示が終了するか否かは分からないが、図35(g)の液晶表示装置157に表示されていた10個の上乗せ分枚数表示PUNの数値を合算すれば、最終上乗せ枚数が事前にわかることになる。一方で、10個の上乗せ分枚数表示PUNが表示されることで、一見すると最終上乗せ枚数はかなりの数まで上乗せされた印象を与えることができ、遊技の興趣が向上する場合がある。
更新表示の終了エフェクト表示が表示された後、液晶表示装置157には、数値拡大表示VLIが表示され(図35(i)参照)、ここで初めて最終上乗せ枚数の報知が行われる。最後に、上乗せ演出2の結果表示として、最終上乗せ枚数である「60」の枚数表示RUN1、「TOTAL」の表示RUN2、「+」の記号表示RUN3および「枚」の単位表示RUN4が表示される(図35(j)参照)。
図35(d’)は、上乗せ分枚数表示PUNが角度を変えて表示されている例を示す。複数の上乗せ分枚数表示PUNが表示されている場合には、異なる方向に角度を変えて表示してもよい。こうすることで、上乗せ分枚数表示PUNどうしがオーバーラップすることを避けることができる場合もある。なお、角度を変える場合であっても、90度以上は角度を変えない。
続いて、上乗せ演出2の別実施形態について説明する。
図36は、図34や図35を用いて説明した上乗せ演出2の別実施形態を示す図である。以下、図34や図35を用いて説明した上乗せ演出2との相違点を中心に説明する。
図34(e)を用いて説明したように数字画像は表示が開始されてから一定時間が経過すると消える表示であったが、図36における実施形態でも、数字画像は一定期間が経過すると消える。まず、上乗せ演出2のオープニング表示が表示(図36(a)参照)された後に、パンダのキャラクタUNPが出現し(図36(b)参照)、演出ボタン192の操作促進表示192iの表示が開始され、1回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、上乗せ分枚数表示PUNである黒色の「+1」の数字画像NI1が表示される(図36(c)参照)。ここで一定期間(例えば、1秒)が経過すると、図36(d)に示すように、「+1」の数字画像NI1が消える。この一定期間が経過するまでの間に2回目の演出ボタン192の押下操作が行われなかったことにより、数字画像は一つも表示されていない状態になる。なお、「+1」の数字画像NI1が消えても、パンダのキャラクタUNPの画像および演出ボタン192の操作促進表示192iは表示されたままである。次いで、図36(e)では、2回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、上乗せ分枚数表示PUNである青色の「+10」の数字画像NI2が表示される。ここから演出ボタン192の連打が行われ、演出ボタン192が7回まで押下操作される。図36(g)に示すように、7回の押下操作が終了した時点で、2回目の押下操作に基づく「+10」の数字画像NI2の他、黒色の「+1」の数字画像が2つ、黒色の「+2」の数字画像も2つ、黒色の「+5」の数字画像が1つ表示されている。一例としては、3回目の押下操作に基づき、左下に「+2」の数字画像NI3が表示され、4回目の押下操作に基づき、右下に「+5」の数字画像NI4が表示され、5回目の押下操作に基づき、左上に「+1」の数字画像NI5が表示され、6回目の押下操作に基づき、その「+1」の数字画像NI5にオーバラップするように「+1」の数字画像NI6が表示され、7回目の押下操作に基づき、右上に「+2」の数字画像NI7が表示される。この7回目の「+2」の数字画像NI7は全体が表示画面内に表示されておらず、右端部分が切り欠かれている。しかしながら、「+2」の数字画像であることは認識可能である。
また、後から表示された「+1」の数字画像NI6の一部が、先に表示されていた「+1」の数字画像NI5の一部にオーバラップして表示されているが、後から表示された「+1」の数字画像NI6にしても先に表示されていた「+1」の数字画像NI5にしてもそれぞれ認識可能である。
また、図36(g)に示すように、このように「+1」の数字画像NI5、NI6どうしが重なり合って表示された画像OVIと、数字画像どうしが重なり合って表示されていない、「+10」の数字画像NI2、「+2」の数字画像NI3、「+5」の数字画像NI4、「+2」の数字画像NI7との双方が同時に表示される場合もある。
さらに、後に表示された「+1」の数字画像NI6が先に表示されていた「+1」の数字画像NI5の上に重なって表示されることはあるが、操作促進表示192iの画像よりも後から表示された各数字画像NI1~NI7がその操作促進表示192iの画像の上に重なって表示されることはない。特に、図36(g)では、後に表示された「+5」の数字画像NI4の一部が先に表示されていた操作促進表示192iの画像の下に認識可能に表示され、「+5」の数字画像NI4の一部に操作促進表示192iが重なって表示されている。
図36(g)から続く同図(h)では、2回目の演出ボタン192の押下操作に応じて表示された「+10」の数字画像NI2が消えている。この例では、「+10」の数字画像NI2は、別の数字画像が複数(ここでは5個)表示される期間が経過すると消去される。つまり、演出ボタン192の連打が行われると、少なくとも、一定期間(例えば、1秒)が経過するまでの間に5個の数字画像が表示可能となっていると言える。なお、一定期間は1秒に限定されないが、少なくとも、一定期間内に複数の数字画像を表示可能な期間長とすればよい。
また、8回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、青色の「+20」の数字画像NI8が表示されている。この「+20」の数字画像NI8は、表示前から表示されていた数字画像や操作促進表示192iの画像やパンダのキャラクタUNPの画像のいずれにもオーバラップすることなく表示されている。
その後、左下に表示されていた「+2」の数字画像NI3が消え、次いで、右下に表示されていた「+5」の数字画像NI4が消える。この間に9回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、黒色の「+1」の数字画像NI9が表示されている。この「+10」の数字画像NI9は、表示前から表示されていたのキャラクタUNPの画像にオーバラップして表示されているが、他の数字画像や操作促進表示192iの画像にはオーバラップすることなく表示されている。
図36(i)では、10回目の演出ボタン192の押下操作が行われ、青色の「+10」の数字画像NI10が右下に表示開始されている。ここでは、数字画像の表示開始から表示完了までを詳しく示している。数字画像は、表示開始から表示完了までの間に拡大アニメーションによって徐々に拡大表示される。図36(i)に示す「+10」数字画像NI10は、既に表示が完了している他の数字画像よりも小さい大きさで表示されている。図36(j)では、「+10」の数字画像NI10の表示が完了している。図36(i)に示す「+10」数字画像NI10は、他の数字画像と同じ大きさになっている。これまでの説明では、数字画像は表示が完了した様子を示しており、他の数字画像も表示開始から表示完了までの間に拡大アニメーションによって徐々に拡大表示される。なお、ここで表示された「+10」の数字画像NI10は、更新表示における最後の数字画像(終了エフェクト表示が表示される前の最後の数字画像)であり、表示開始から表示完了までの間に拡大アニメーションによって徐々に拡大表示されるのは、更新表示における最後の数字画像に限り、それまでの数字画像は、表示開始から拡大された大きさで表示されるようにしてもよい。こうすることで、更新表示が終了することの予告になる。ただし、最後の数字画像に限らずに偽予告として拡大表示が行われるようにしてもよい。
図36(i)に示す表示が開始された時点の「+10」の数字画像NI10は、操作促進表示192iの画像にオーバラップすることなく表示されているが、同図(j)に示すように、「+10」の数字画像NI10が拡大表示されたことにより、「+10」の数字画像NI10の一部が、操作促進表示192iの画像の下に認識可能に表示され、「+10」の数字画像NI10の一部に操作促進表示192iが重なって表示されている。続く図36(k)では、操作促進表示192iの画像が消去される。この操作促進表示192iの画像の消去は、更新表示における最後の数字画像の表示が完了すると同時に開始されてもよいし、最後の数字画像の表示が完了した後に開始されてもよい。すなわち、操作促進表示192iの画像の消去は、更新表示における最後の数字画像の表示が完了した以降に開始され、後述する終了エフェクト表示が表示されるまでの間に消去が完了する。操作促進表示192iの画像消去は、更新表示が終了することの予告になる。また、「+10」の数字画像NI10の一部が、操作促進表示192iの画像の下に表示されていたが、その操作促進表示192iの画像が消えることにより、「+10」の数字画像NI10の視認性が向上している。また、操作促進表示192iの画像消去は、更新表示が終了することの予告になるため、最後の数字画像の表示が完了する前に消去を開始してしまうと、遊技者は、最後の数字画像の表示よりも操作促進表示192iの画像消去に注目し、更新表示の終了予告により落胆しがちになるが、最後の数字画像の表示が完了するまで操作促進表示192iの画像消去を開始しないことで、最後の数字画像の表示に遊技者を注目させることができる。
さらに、図36(k)では、操作促進表示192iの画像のみが消去されたが、表示されている全ての数字画像NI5~10も操作促進表示192iの画像とともに消去されてもよい。あるいは、パンダのキャラクタUNPの画像も操作促進表示192iの画像とともに消去されてもよい。また、図36(k)の場面で、後述する図36(l)に示す終了エフェクト表示が表示されることで、操作促進表示192i、全ての数字画像NI5~10、パンダのキャラクタUNPの画像等の消去としてもよい。
その後、図36(l)に示すように終了エフェクト表示が表示され、以降は図35に示す例と同じように、液晶表示装置157に、最終上乗せ枚数の値が数値拡大表示VLIとして表示され(図35(i)参照)、最後に、上乗せ演出2の結果表示として枚数表示RUN1等が表示される(図35(j)参照)。最終上乗せ枚数の値は、通常AT状態の終了の条件になるメダルの終了差枚数に上乗せされる枚数を意味する値であるが、この意味以外にも他の意味を持たせてもよい。例えば、設定示唆演出における設定示唆の意味を持たせてもよい。より具体的には、最終上乗せ枚数の値としてゾロ目等の特別な値(例えば「666」)の数字画像が表示されると、設定6確定の示唆であったり、高設定示唆であるようにしてもよい。あるいは、上乗せ分枚数表示PUNとしてゾロ目等の特別な値(例えば「+66」)の数字画像が表示されると、設定6確定の示唆であったり、高設定示唆であるようにしてもよい。
図37(a)は、図36を用いて説明した上乗せ演出2における最終上乗せ枚数と表示態様の関係を示した図である。
図36を用いて説明した上乗せ演出2における最終上乗せ枚数は、30枚以上300枚以下の範囲で10枚単位で定められている。したがって、最低上乗せ枚数は30枚であり、最終上乗せ枚数として100枚の場合もあり、最高上乗せ枚数は300枚になる。最終上乗せ枚数は、上乗せ演出2の最後に上乗せ演出2の結果表示として数字画像で表示される。この際、最終上乗せ枚数が、190枚以下の場合には金色で表示され、200枚以上の場合には虹色で表示される。
図37(b)は、増加数値と上乗せ分枚数表示の表示態様の関係を示した図である。
図36を用いて説明した上乗せ演出2では、増加数値(加算数)として6つ値が用意されている。増加数値を表す上乗せ分枚数表示では、増加数値が1であることを表す「+1」の数字画像と、増加数値が2であることを表す「+2」の数字画像と、増加数値が5であることを表す「+5」の数字画像が表示される。これらの上乗せ分枚数表示は、通常色である黒色の表示態様で表示される。黒色の表示態様で表示される数字画像は、1桁の数字画像であって、3つの値である。また、上乗せ分枚数表示では、増加数値が10であることを表す「+10」の数字画像と、増加数値が20であることを表す「+20」の数字画像も表示される。これらの上乗せ分枚数表示は、青色で表示される。この2つの値の上乗せ分枚数表示は、青色の表示態様で表示され、2桁の数字画像である。さらに、増加数値が100であることを表す「+100」の数字画像が赤色の表示態様で表示される。この赤色の表示態様の数字画像は、1つの値のみであって、3桁の数字画像である。通常色とは異なる色(青色、赤色)の表示態様の希少性が保たれている。また、青色よりも赤色の方が遊技者に有利になる期待度が高い色であることが一般的であり、期待度が高い色の表示態様の希少性も保たれている。これらの希少性から、更新表示の演出効果が高まる。
図36を用いて説明した上乗せ演出2では、最終上乗せ枚数が100枚である場合もあり、増加数値が、最終上乗せ枚数として表示され得る数値を含んでいる。ただし、最終上乗せ枚数から100枚の数値を削除して、増加数値は、最終上乗せ枚数として表示され得ない数値で構成されるようにしてもよい。
以上、上乗せ演出2についても種々説明したが、特徴的な事項等について以下にまとめておく。
数字画像は一定期間(例えば、1秒)で消去される画像であり、一定期間とは2以上(例えば、5個)の数字画像を表示可能な期間である。上記一定期間の間に演出ボタン192の押下操作が行われなければ、他の数字画像を表示することなく、表示されていた数字画像が消去される(図36(d)参照)。こうすることで、同時に表示されている数字画像の個数を好適なものにすることができ、更新表示の演出効果を高めることができる。すなわち、演出ボタン192を適度に押下操作していれば、数字画像が、多すぎて視認性が低下することなく、少なすぎて上乗せ感が小さくなることもないようにすることができる。
数字画像と数字画像が重なって表示される場合、下の数字画像も一部は視認できるようになっている。また、数字画像と数字画像が重なって表示される場合であっても、数字画像が或る個数(例えば、3個又は4個)以上は重なって表示されることはない。さらに、操作促進表示192iの画像と数字画像も重なって表示される場合があるが、操作促進表示192iの画像と数字画像が或る個数(例えば、2個や3個)以上重なって表示されることはない。これらのようにすることで、多くの数字画像が表示されているかのように見せることができると共に、一定の視認性を担保することができ、更新表示の演出効果を高めることができる。
数字画像には、複数色(例えば、黒、青、赤など)があり、数字画像の値が、1桁なら黒、2桁なら青、3桁なら赤となっており、数字画像の値の数の多さは3桁の値<2桁の値<1桁の値となっている。例えば、赤色の数字画像の希少性を保つことができ、更新表示の演出効果を高めることができる。なお、2桁の値が最も多くなっていてもよい。
上乗せ演出2の実行中にも、設定示唆を実行してもよい。例えば、ゾロ目等の特別な値の数字画像(例えば、「+66」の上乗せ分枚数表示PUNや「666」の数値拡大表示VLI)が表示されると設定6確定の示唆であったり、高設定示唆であるようにしてもよい。数字画像に2つの意味合いを持たせることで、上乗せ演出により注目させることができる。
上乗せ演出2は、更新表示中は、合算値は表示せず、更新表示の終了後に合算値を表示する演出である。
また、上乗せ分枚数表示PUNの数字画像は、表示画面から一部が飛び出した態様(図36(g)における「+2」の数字画像NI7)で表示される場合がある。こうすることで、多くの数字画像が表示されているかのように見せることができると共に、一定の視認性を担保することができ、更新表示の演出効果を高めることができる。
さらに、図36(k)に示すように、最後の数字画像NI10の表示が完了した後に、操作促進表示192iの画像の消去を開始する。数字画像の表示の最中に操作促進表示192iの画像の消去が開始されると、数字画像への注目よりも、更新演出が終了してしまったとのガッカリ感が上回ってしまう恐れがあるが、こうすることで、その恐れをなくし、最後の数字画像まで注目させることができる。
以上の記載によれば、
『 表示手段[例えば、液晶表示装置157]と、
前記表示手段に表示する或る数値[例えば、最終上乗せ枚数の数値]を複数の数値[例えば、図26に示す30~500の数値や図33(a)に示す30~200の数値、あるいは図26に示す30~500の数値それぞれに80を加えた数値(110、120・・・)]の中から決定する決定手段[例えば、第1副制御部400のCPU404]と、
操作手段[例えば、演出ボタン192]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記決定手段によって決定された或る数値を示す或る数字画像[例えば、図29(e)に示す「80」の枚数表示RUN1や図34(j)に示す「60」の枚数表示RUN1]を表示するまでの間に、整数の数値を示す数字画像[例えば、加算中上乗せ枚数表示AUNや上乗せ分枚数表示PUN]を前記操作手段の操作[例えば、演出ボタン192の押下操作]に応じて表示可能な更新表示[例えば、図28(d)から図29(c)までの表示や図34(c)から図34(g)までの表示や図36(c)から同図(k)までの表示]を表示し、最終的に該或る数字画像を表示するものであり、
前記更新表示において表示される数字画像には、前記複数の数値のいずれの数値とも異なる数値を示す数字画像[例えば、図27における表示数の画像、図33(b)に示す増加数値の画像、図37(b)に示す増加数値の画像、]が含まれており、
前記更新表示では、特定個数[例えば、10個]の前記整数の数値それぞれを示す数字画像を表示し、
前記特定個数とは、前記決定手段によって決定された或る数値までを0を含めずに数えた場合の整数の個数[例えば、80]よりも少ない個数のことであり、
前記複数の数値には、第一の数値[例えば、80あるいは160]と、該第一の数値よりも大きい第二の数値[例えば、120あるいは200]を含み、
前記表示手段は、前記決定手段によって決定された或る数値が前記第一の数値である場合の前記更新表示では、前記数字画像が示す数値が前記第一の数値に到達するまでは表示中の数字画像から新たな数字画像に前記操作手段の操作に応じて更新して表示し[例えば、図28(d)から図29(a)までの表示]、該数字画像が示す数値が該第一の数値に到達してから第一の条件が成立[例えば、演出ボタン192の操作回数が規定回数に到達あるいは演出ボタン192の操作有効期間が終了]するまでの間は、表示中の数字画像から新たな数字画像に該操作手段を操作しても更新して表示せず[例えば、図29(a)から図29(c)までの表示]、該第一の条件が成立すると、該更新表示を終了する[例えば、図29(c)]ものであり、
前記表示手段は、前記決定手段によって決定された或る数値が前記第二の数値である場合の前記更新表示では、前記数字画像が示す数値が前記第一の数値に到達するまでは表示中の数字画像から新たな数字画像に前記操作手段の操作に応じて更新して表示し[例えば、図28(d)から図29(a)までの表示]、該数字画像が示す数値が該第一の数値に到達してから前記第一の条件が成立するまでの間は、表示中の数字画像から新たな数字画像に該操作手段を操作しても更新して表示せず[例えば、図29(a)から図29(c)までの表示]、該第一の条件の成立後は該第二の数値に到達するまで、表示中の数字画像から新たな数字画像に該操作手段の操作に応じて更新して表示する[例えば、図29(g)以降]ものであり、
前記表示手段は、前記更新表示において前記操作手段の操作を促す促進画像[例えば、操作促進表示192iの画像]を表示するものであり、
前記数字画像は、前記促進画像の上に表示されない画像である[例えば、図28(d)から図29(a)までの表示、図34(c)から同図(g)までの表示、図35(c)から同図(g)までの表示、図36(c)から同図(j)までの表示]、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、前記数字画像が示す数値が前記第一の数値に到達してから前記第一の条件が成立するまでの間は、前記操作手段を操作しても数字画像が新たな数字画像に更新されないことで、該更新表示が終了するか否かを煽ることができ、該数字画像を用いて更新表示の演出効果を高めることができる。
また、前記促進画像の上に前記数字画像が表示されないように該数字画像を表示することで、該促進画像と離れた位置に該数字画像を表示する他、該数字画像を大きく表示しようとすると該促進画像と重なってしまう場合もあるが、この場合であっても、該促進画像を該数字画像の上に表示することで、該促進画像の視認性を担保しつつも、該数字画像の視認性も一定程度担保することができ、更新表示の演出効果を高めることができる。
なお、前記第一の条件とは、前記操作手段の操作回数が規定回数に到達するといった条件であってもよい。あるいは、前記操作手段の操作有効期間が終了するといった条件であってもよく、該操作有効期間は、前記操作手段が所定時間が経過するまでに所定回数操作されると終了する期間であってもよいし、前記操作手段が該所定時間が経過するまでに該所定回数操作されなかった場合には該所定時間が経過すると終了する期間であってもよい。また、前記操作手段が上記規定回数よりも少ない特定回数操作され、且つ、所定時間が経過したという条件であってもよい。なお、前記操作手段の操作回数が所定の第一の回数に到達すると、表示中の数字画像から新たな数字画像に該操作手段を操作しても更新して表示しない場合には、前記特定回数は該所定の第一の回数以上にすることが望ましい。
また、
『 前記複数の数値には、前記第一の数値[例えば、110]よりも小さい第三の数値[例えば、80]を含み、
前記第三の数値は、前記決定手段によって或る数値[例えば、最終上乗せ枚数の数値]として決定されることがない数値であり、
前記表示手段は、前記決定手段によって決定された或る数値が前記第一の数値[例えば、110]である場合の前記更新表示では、前記数字画像が示す数値が前記第三の数値[例えば、80]に到達するまでは表示中の数字画像から新たな数字画像に前記操作手段の操作に応じて更新して表示し、該数字画像が示す数値が該第三の数値に到達してから第二の条件が成立[例えば、演出ボタン192の操作回数が規定回数に到達あるいは演出ボタン192の操作有効期間が終了]するまでの間は、表示中の数字画像から新たな数字画像に該操作手段を操作しても更新して表示せず[例えば、図29(a)から図29(c)までの表示]、該第二の条件の成立後は該第一の数値に到達するまで、表示中の数字画像から新たな数字画像に該操作手段の操作に応じて更新して表示するものである、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、必ず継続されることになる前記第三の数値でも更新されない期間を設けることで、この期間が継続の分岐を煽る期間であることを理解させることができ、本遊技台に詳しくない遊技者に対しても更新されない期間の演出効果を高めることができる。
なお、前記第二の条件とは、前記第一の条件と同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、前記第二の条件も前記第一の条件も、前記操作手段の操作回数が規定回数に到達するといった条件であってもよいし、前記操作手段の操作有効期間が終了するといった条件であってもよい。あるいは、前記第一の条件は所定時間内に前記操作手段が第一の回数操作されると終了する条件であり、前記第二の条件は該所定時間内に該操作手段が該第一の回数よりも多い第二の回数操作されると終了する条件であってもよい(この場合には、該第一の条件と該第二の条件は異なっていることになる)。
以上の記載によれば、
『 表示手段[例えば、液晶表示装置157]と、
前記表示手段に表示する或る数値[例えば、最終上乗せ枚数の数値]を複数の数値[例えば、図26に示す30~500の数値や図33(a)に示す30~200の数値]の中から決定する決定手段[例えば、第1副制御部400のCPU404]と、
操作手段[例えば、演出ボタン192]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記決定手段によって決定された或る数値を示す或る数字画像[例えば、図29(e)に示す「80」の枚数表示RUN1や図34(j)に示す「60」の枚数表示RUN1]を表示するまでの間に、整数の数値を示す数字画像[例えば、加算中上乗せ枚数表示AUNや上乗せ分枚数表示PUN]を前記操作手段の操作[例えば、演出ボタン192の押下操作]に応じて表示可能な更新表示[例えば、図28(d)から図29(c)までの表示や図34(c)から図34(g)までの表示]を表示し、最終的に該或る数字画像を表示するものであり、
前記更新表示において表示される数字画像には、前記複数の数値のいずれの数値とも異なる数値を示す数字画像[例えば、図27における表示数の画像、図33(b)に示す増加数値の画像]が含まれており、
前記更新表示では、特定個数[例えば、10個]の前記整数の数値それぞれを示す数字画像を表示し、
前記特定個数とは、前記決定手段によって決定された或る数値までを0を含めずに数えた場合の整数の個数[例えば、80]よりも少ない個数のことであり、
前記更新表示では、
前記操作手段の操作を促す促進画像[例えば、操作促進表示192iの画像]も表示し、
後に表示された数字画像[例えば、図36(g)における「+1」の数字画像NI6]が先に表示されていた数字画像[例えば、図36(g)における「+1」の数字画像NI5]の上に重なって表示されることはあるが、前記促進画像よりも後から表示された数字画像[例えば、図36(g)における各数字画像NI3~NI7]が該促進画像の上に重なって表示されることはなく[例えば、図36(g)]、
後に表示された数字画像[例えば、図36(g)における「+5」の数字画像NI4]の一部が先に表示されていた前記促進画像の下に表示され、該数字画像の一部に該促進画像が重なって表示されることはあり[例えば、図36(g)]、
前記数字画像は、表示されてから所定期間が経過すると消去される画像であり[例えば、図36(c)で表示された「+1」が同図(d)で消えている、同図(e)で表示された「+10」が同図(h)で消えている]、
前記所定期間[例えば、図36(e)~同図(g)の期間]では、表示された数字画像とは別の数字画像を複数表示可能である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、数字画像を重なり合って表示することで、実際よりも多くの数字画像が表示されているかのように見せることができ、数字画像を用いて更新表示の演出効果を高めることができる。
また、多くの数字画像が表示されているかのように見せることができると共に、該数字画像は表示されてから前記所定期間が経過すると消去される画像であることから、表示されたタイミングが遅い数字画像について一定の視認性を担保することができ、ここでも更新表示の演出効果を高めることができる。
また、
『 前記更新表示において表示される数字画像は、値の大きさに対応した、第一の表示態様[例えば、黒色(通常色)]と第二の表示態様[例えば、赤色]と、がある画像であり、
前記第二の表示態様よりも前記第一の表示態様の方が対応する値の数が多く[例えば、第二の表示態様は「10」と「20」の2つであるのに対して第一の表示態様は「1」と「2」と「5」の3つ]、
前記第一の表示態様に対応した値[例えば、1桁の値]よりも前記第二の表示態様に対応した値[例えば、2桁の値]の方が大きな値である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記第二の表示態様の希少性を保つことができ、更新表示の演出効果を高めることができる。
以上の記載によれば、
『 表示手段[例えば、液晶表示装置157]と、
前記表示手段に表示する或る数値[例えば、最終上乗せ枚数の数値]を複数の数値[例えば、図26に示す30~500の数値や図33(a)に示す30~200の数値]の中から決定する決定手段[例えば、第1副制御部400のCPU404]と、
操作手段[例えば、演出ボタン192]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記決定手段によって決定された前記或る数値を示す或る数字画像[例えば、図29(e)に示す「80」の枚数表示RUN1や図34(j)に示す「60」の枚数表示RUN1]を表示するまでの間に、整数の数値を示す数字画像[例えば、加算中上乗せ枚数表示AUNや上乗せ分枚数表示PUN]を前記操作手段の操作[例えば、演出ボタン192の押下操作]に応じて表示可能な更新表示[例えば、図28(d)から図29(c)までの表示や図34(c)から図34(g)までの表示]を表示し、最終的に該或る数字画像を表示するものであり、
前記更新表示において表示される数字画像には、前記複数の数値のいずれの数値とも異なる数値を示す数字画像[例えば、図27における表示数の画像、図33(b)に示す増加数値の画像]が含まれており、
前記更新表示では、特定個数[例えば、10個]の前記整数の数値それぞれを示す数字画像を表示し、
前記特定個数とは、前記決定手段によって決定された前記或る数値までを0を含めずに数え
た場合の整数の個数[例えば、80]よりも少ない個数のことであり、
前記更新表示では、
前記操作手段の操作を促す促進画像[例えば、操作促進表示192iの画像]も表示し、
後に表示された数字画像[例えば、図36(g)における「+1」の数字画像NI6]が先に表示されていた数字画像[例えば、図36(g)における「+1」の数字画像NI5]の上に重なって表示されることはあるが、前記促進画像よりも後から表示された数字画像[例えば、図36(g)における各数字画像NI3~NI7]が該促進画像の上に重なって表示されることはなく[例えば、図36(g)]、
後に表示された数字画像[例えば、図36(g)における「+5」の数字画像NI4]の一部が先に表示されていた前記促進画像の下に表示され、該数字画像の一部に該促進画像が重なって表示されることはあり[例えば、図36(g)]、
前記促進画像の下に一部が表示された、該促進画像よりも後に表示された数字画像(以下、「重複数字画像」という。)[例えば、図35(e)における「+20」の上乗せ分枚数表示PUN]よりも後に表示された数字画像[例えば、図35(g)における左下の「+10」の数字画像]が該重複数字画像の上に重なって表示された場合であっても、該重複数字画像の一部は視認可能である[例えば、図35(g)]、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、数字画像を重なり合って表示することで、実際よりも多くの数字画像が表示されているかのように見せることができ、数字画像を用いて更新表示の演出効果を高めることができる。
加えて、数字画像が重なり合っている場合でも、下側の数字画像も一部は視認可能であるため、下側の画像が数字であることを認識させることができ、演出効果をより高めることができる。
以上の記載によれば、
『 表示手段[例えば、液晶表示装置157]と、
前記表示手段に表示する或る数値[例えば、最終上乗せ枚数の数値]を複数の数値[例えば、図26に示す30~500の数値や図33(a)に示す30~200の数値]の中から決定する決定手段[例えば、第1副制御部400のCPU404]と、
操作手段[例えば、演出ボタン192]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記決定手段によって決定された或る数値を示す或る数字画像[例えば、図29(e)に示す「80」の枚数表示RUN1や図34(j)に示す「60」の枚数表示RUN1]を表示するまでの間に、整数の数値を示す数字画像[例えば、加算中上乗せ枚数表示AUNや上乗せ分枚数表示PUN]を前記操作手段の操作[例えば、演出ボタン192の押下操作]に応じて表示可能な更新表示[例えば、図28(d)から図29(c)までの表示や図34(c)から図34(g)までの表示]を表示し、最終的に該或る数字画像を表示するものであり、
前記更新表示において表示される数字画像には、前記複数の数値のいずれの数値とも異なる数値を示す数字画像[例えば、図27における表示数の画像、図33(b)に示す増加数値の画像]が含まれており、
前記更新表示では、特定個数[例えば、10個]の前記整数の数値それぞれを示す数字画像を表示し、
前記特定個数とは、前記決定手段によって決定された或る数値までを0を含めずに数えた場合の整数の個数[例えば、80]よりも少ない個数のことであり、
前記更新表示では、
前記操作手段の操作を促す促進画像[例えば、操作促進表示192iの画像]も表示し、
後に表示された数字画像[例えば、図36(g)における「+1」の数字画像NI6]が先に表示されていた数字画像[例えば、図36(g)における「+1」の数字画像NI5]の上に重なって表示されることはあるが、前記促進画像よりも後から表示された数字画像[例えば、図36(g)における各数字画像NI3~NI7]が該促進画像の上に重なって表示されることはなく[例えば、図36(g)]、
後に表示された数字画像[例えば、図36(g)における「+5」の数字画像NI4]の一部が先に表示されていた前記促進画像の下に表示され、該数字画像の一部に該促進画像が重なって表示されることはあり[例えば、図36(g)]、
或る数字画像(以下、「第一の数字画像」という。)[例えば、図36(g)における「+1」の数字画像NI5]と、該第一の数字画像の上に重なって表示される別の或る数字画像[例えば、図36(g)における「+1」の数字画像NI6]と、数字画像の上に別の数字画像が重なって表示されていない或る数字画像[例えば、図36(g)における「+10」の数字画像NI2]とが同時に表示される場合がある[例えば、図36(g)]、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、数字画像を重なり合って表示することで、実際よりも多くの数字画像が表示されているかのように見せることができ、数字画像を用いて更新表示の演出効果を高めることができる。
また、重なり合う数字画像ばかりにしてしまうと、多くの画像が表示されているかのように見せることはできるものの、視認性が損なわれてしまう。そこで、数字画像どうしが重なり合って表示された画像の他に、或る数字画像の上に別の数字画像が重なって表示されていない該或る数字画像も同時に表示可能とすることで、実際よりも多くの数字画像が表示されているかのように見せることができると共に、一定の視認性を担保することができ、更新表示の演出効果をより高めることができる。
以上の記載によれば、
『 表示手段[例えば、液晶表示装置157]と、
前記表示手段に表示する或る数値[例えば、最終上乗せ枚数の数値]を複数の数値[例えば、図26に示す30~500の数値や図33(a)に示す30~200の数値]の中から決定する決定手段[例えば、第1副制御部400のCPU404]と、
操作手段[例えば、演出ボタン192]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記決定手段によって決定された或る数値を示す或る数字画像[例えば、図29(e)に示す「80」の枚数表示RUN1や図34(j)に示す「60」の枚数表示RUN1]を表示するまでの間に、整数の数値を示す数字画像[例えば、加算中上乗せ枚数表示AUNや上乗せ分枚数表示PUN]を前記操作手段の操作[例えば、演出ボタン192の押下操作]に応じて表示可能な更新表示[例えば、図28(d)から図29(c)までの表示や図34(c)から図34(g)までの表示]を表示し、最終的に該或る数字画像を表示するものであり、
前記更新表示において表示される数字画像には、前記複数の数値のいずれの数値とも異なる数値を示す数字画像[例えば、図27における表示数の画像、図33(b)に示す増加数値の画像]が含まれており、
前記更新表示では、特定個数[例えば、10個]の前記整数の数値それぞれを示す数字画像を表示し、
前記特定個数とは、前記決定手段によって決定された或る数値までを0を含めずに数えた場合の整数の個数[例えば、80]よりも少ない個数のことであり、
前記更新表示では、
前記操作手段の操作を促す促進画像[例えば、操作促進表示192iの画像]も表示し、
後に表示された数字画像[例えば、図36(g)における「+1」の数字画像NI6]が先に表示されていた数字画像[例えば、図36(g)における「+1」の数字画像NI5]の上に重なって表示されることはあるが、前記促進画像よりも後から表示された数字画像[例えば、図36(g)における各数字画像NI3~NI7]が該促進画像の上に重なって表示されることはなく[例えば、図36(g)]、
後に表示された数字画像[例えば、図36(g)における「+5」の数字画像NI4]の一部が先に表示されていた前記促進画像の下に表示され、該数字画像の一部に該促進画像が重なって表示されることはあり[例えば、図36(g)]、
前記表示手段は、前記更新表示における最後の数字画像[例えば、図36(i)で表示が開始された「+10」の数字画像NI10]の表示が完了[例えば、図36(j)]した以降に前記促進画像の消去を開始[例えば、図36(k)]するものである、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、数字画像を重なり合って表示することで、実際よりも多くの数字画像が表示されているかのように見せることができ、数字画像を用いて更新表示の演出効果を高めることができる。
また、数字画像の表示の最中に促進画像の消去が開始されてしまうと、該数字画像への注目よりも、更新演出が終了してしまったとのガッカリ感が上回ってしまう恐れがあるが、更新表示における最後の数字画像の表示が完了した以降に促進画像の消去を開始することで、そのような恐れはなくなり、遊技者に最後の数字画像まで注目させることができる。
なお、以上の説明では、図29(e)に示す「80」の枚数表示RUN1や図34(j)に示す「60」の枚数表示RUN1といった数値の表示を行う例を示したが、数値を連想させるキャラクタや記号の表示であってもよいし、キャラクタの数による数値の表示であってもよい。また、図28(d)~(l)等に示す加算中上乗せ枚数表示AUNや図34(c)~(g)等に示す上乗せ分枚数表示PUNの数字画像といった数値の表示を行う例を示したが、数値を連想させるキャラクタや記号の表示であってもよいし、キャラクタの数による数値の表示であってもよい。
また、数値は、メダルの枚数であったが、ここで説明した上乗せ演出は、遊技のゲーム数であってもよいし、ステージ数であってもよいし、セット数であってもよい。また、演出において増減する数値(例えば、敵の数を表す数値や残っている体力を表す数値や残り時間を表す数値)であってもよい。あるいは、パチンコ機にも適用することができ、球数であってもよい。
また、スロットマシン100は、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり(以下、遊技価値ともいう)、遊技価値の投入は、所定の外部装置(貸出しされたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能や、入賞によって獲得されたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能を備えた電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技価値の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
また、更新表示は、演出ボタン192が1回押下される度に値を更新して表示されたが、演出ボタン192の押下なしに所定時間経過毎に値を更新して表示されてもよい。また、演出ボタン192の連打であったが、長押しでもよい。
さらに、数値が増加する上乗せ演出における更新表示ついて説明したが、数値が減少していく表示(例えば、カウントダウン演出における表示や敵を倒していくミッションで残った敵の数を表示する表示等)にも、本技術は適用可能である。
<数値に関する表示のまとめ>
以上の記載によれば、
『 表示手段[例えば、液晶表示装置157]と、
前記表示手段に表示する或る数値[例えば、最終上乗せ枚数の数値]を複数の数値[例えば、図26に示す30~500の数値や図33(a)に示す30~200の数値]の中から決定する決定手段[例えば、第1副制御部400のCPU404]と、
操作手段[例えば、演出ボタン192]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記決定手段によって決定された或る数値を示す或る数字画像[例えば、図29(e)に示す「80」の枚数表示RUN1や図34(j)に示す「60」の枚数表示RUN1]を表示するまでの間に、整数の数値を示す数字画像[例えば、加算中上乗せ枚数表示AUNや上乗せ分枚数表示PUN]を前記操作手段の操作[例えば、演出ボタン192の押下操作]に応じて表示可能な更新表示[例えば、図28(d)から図29(c)までの表示や図34(c)から図34(g)までの表示]を表示し、最終的に該或る数字画像を表示するものであり、
前記更新表示において表示される数字画像には、前記複数の数値のいずれの数値とも異なる数値を示す数字画像[例えば、図27における表示数の画像、図33(b)に示す増加数値の画像]が含まれており、
前記更新表示では、特定個数[例えば、10個]の前記整数の数値それぞれを示す数字画像を表示し、
前記特定個数とは、前記決定手段によって決定された或る数値までを0を含めずに数えた場合の整数の個数[例えば、80]よりも少ない個数のことであり、
前記更新表示では、
前記操作手段を模した操作手段画像[例えば、操作促進表示192iに含まれるボタン画像]も表示し、
後に表示された数字画像が先に表示されていた数字画像の上に重なって表示されることはあるが[例えば、図34(d)、図35(g)]、前記操作手段画像よりも後から表示された数字画像が該操作手段画像の上に重なって表示されることはなく[例えば、図34(g)、図35(g)]、
後に表示された数字画像[例えば、「+20」]の一部が先に表示されていた前記操作手段画像の下に表示され、該数字画像の一部に該操作手段画像が重なって表示されることはある[例えば、図34(e)、図35(e)]、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また、以上の記載によれば、
『 表示手段[例えば、液晶表示装置157]と、
前記表示手段に表示する或る数値[例えば、最終上乗せ枚数の数値]を複数の数値[例えば、図26に示す30~500の数値や図33(a)に示す30~200の数値]の中から決定する決定手段[例えば、第1副制御部400のCPU404]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記決定手段によって決定された或る数値を示す或る数字画像[例えば、図29(e)に示す「80」の枚数表示RUN1や図34(j)に示す「60」を表示するまでの間に、整数の数値を示す数字画像[例えば、加算中上乗せ枚数表示AUNや上乗せ分枚数表示PUN]を所定の契機[例えば、演出ボタン192の押下操作]に応じて表示可能な更新表示[例えば、図28(d)から図29(c)までの表示や図34(c)から図34(g)までの表示]を表示し、最終的に該或る数字画像を表示するものであり、
前記更新表示において表示される数字画像には、前記複数の数値のいずれの数値とも異なる数値を示す数字画像[例えば、図27における表示数の画像、図33(b)に示す増加数値の画像]が含まれており、
前記更新表示では、特定個数[例えば、10個]の前記整数の数値それぞれを示す数字画像を表示し、
前記特定個数とは、前記決定手段によって決定された或る数値までを0を含めずに数えた場合の整数の個数[例えば、80]よりも少ない個数のことであり、
前記複数の数値には、第一の数値[例えば、80]と、当該第一の数値よりも大きい第二の数値[例えば、120]を含み、
前記表示手段は、前記決定手段によって決定された或る数値が前記第一の数値である場合の前記更新表示では、前記数字画像が示す数値が前記第一の数値に到達するまでは表示中の数字画像から新たな数字画像に前記所定の契機に応じて更新して表示し[例えば、図28(d)から図29(a)までの表示]、該数字画像が示す数値が該第一の数値に到達してから所定の期間が経過するまでの間は表示中の数字画像から新たな数字画像に該所定の契機が生じても更新して表示せず[例えば、図29(a)から図29(c)までの表示]、該所定の期間が終了すると、該更新表示を終了する[例えば、図29(c)]ものであり、
前記表示手段は、前記決定手段によって決定された或る数値が前記第二の数値である場合の前記更新表示では、前記数字画像が示す数値が前記第一の数値に到達するまでは表示中の数字画像から新たな数字画像に前記所定の契機に応じて更新して表示し[例えば、図28(d)から図29(a)までの表示]、該数字画像が示す数値が該第一の数値に到達してから所定の期間が経過するまでの間は表示中の数字画像から新たな数字画像に該所定の契機が生じても更新して表示せず[例えば、図29(a)から図29(c)までの表示]、該所定の期間の経過後は該第二の数値に到達するまで、表示中の数字画像から新たな数字画像に該所定の契機に応じて更新して表示する[例えば、図29(g)以降]ものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
さらに、以上の記載によれば、
『 表示手段[例えば、液晶表示装置157]と、
前記表示手段に表示する或る数値[例えば、最終上乗せ枚数の数値]を複数の数値[例えば、図26に示す30~500の数値や図33(a)に示す30~200の数値]の中から決定する決定手段[例えば、第1副制御部400のCPU404]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記或る数値を示唆する表示[例えば、図29(e)に示す「80」の枚数表示RUN1や図34(j)に示す「60」の枚数表示RUN1]を表示するまでの間に、数値を示唆する表示を所定の契機[例えば、演出ボタン192の押下操作]に応じて表示する更新表示[例えば、図28(d)から図29(c)までの表示や図34(c)から図34(g)までの表示]を表示し、最終的に該或る数値を示唆する表示を表示するものであり、
前記更新表示において表示される、数値を示唆する表示[例えば、加算中上乗せ枚数表示AUNや上乗せ分枚数表示PUN]には、前記複数の数値のいずれの数値とも異なる数値を示唆する表示が含まれている[例えば、図27における表示数、図33(b)に示す増加数値]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記更新表示のバリエーションを豊富にすることができる。また、前記更新表示では、前記複数の数値のいずれの数値とも異なる数値を示唆する表示も表示することで、最終的な前記或る数値がばれてしまうことを防止することができる。
また、前記更新表示において表示される、数値を示唆する表示を、前記決定手段によって決定され得る前記複数の数値のみにすることに比して、表示を多様化することができる。また、前記表示手段に表示される数値を、記決定手段によって決定され得る数値だけでなく、実際には決定されることのない数値を含むことで、決定され得る数値だけでの画一的な抽選が行われるかのような印象を低減し、多様な選択候補があるかのようにランダム感をより一層発揮でき、ひいては、遊技者に、実際に決定され得る数値だけでなく、実際に決定されることがない数値についても、決定され得る可能性があるかのように思いを巡らせるよう誘起することができる。
なお、前記或る数値を示唆する表示とは、該或る数値を連想させるキャラクタや記号の表示であってもよい。
前記或る数値は、遊技媒体の数を表す数値であってもよいし、遊技のゲーム数を表す数値であってもよいし、演出において増減する数値(例えば、敵の数を表す数値や残っている体力を表す数値や残り時間を表す数値)であってもよい。
所定の契機は、操作手段の操作(例えば一操作毎)であってもよいし、所定時間の経過(例えば1秒毎)であってもよい。
前記表示手段は、前記或る数値を表示するまでの間に、所定の契機に応じて数値を表示する更新表示を表示し、最終的に該或る数値を表示するものであり、前記更新表示において表示される数値には、前記複数の数値のいずれの数値とも異なる数値が含まれていてもよい。
また、
『 前記或る数値を示唆する表示とは、前記或る数値を示す或る数字画像[例えば、図29(e)に示す「80」の枚数表示RUN1]のことであり、
前記更新表示における前記数値を示唆する表示とは、該数値を示す数字画像[例えば、加算中上乗せ枚数表示AUN]のことであり、
前記表示手段は、前記更新表示において整数の数値を示す数字画像を表示するものであり、
前記更新表示では、特定個数[例えば、10個]の前記整数の数値それぞれを示す数字画像を表示し、
前記特定個数とは、0を含めずに前記或る数値までを数えた場合の整数の個数[例えば、80]よりも少ない個数のことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、データ容量の削減や処理負担を軽減することができる。
また、前記更新表示では、0を含めずに前記或る数値までを数えた場合の整数の個数よりも少ない個数を用いた表示を行うことで、より一層高速に切り替えられているかのような印象を抱かせつつも、表示される数値の個数が限定的になってしまうことを防止することができる。
例えば、前記或る数値が「10」の場合には、0を含めずに前記或る数値までを数えた場合の整数の個数は、「1」「2」「3」・・・「10」というように10個になるが、前記特定個数とは、その10個よりも少ない個数のことである。
前記更新表示は、前記数値を示す数字画像が更新表示される度に該数字画像が示す数値が、増加していく表示であってもよいし、減少していく表示であってもよい。
前記表示手段は、前記更新表示において、前記或る数値に近付いていく整数の数値を示す数字画像[例えば、加算中上乗せ枚数表示AUN]を表示するものであってもよい。
前記更新表示で表示する前記数字画像が示す数値は、増減分を表す数値[例えば、上乗せ分枚数表示PUN]であってもよい。
前記更新表示で表示する前記数字画像は、表示後に消えてしまうもの[例えば、図34の例における上乗せ分枚数表示PUN]であってもよい。例えば、新たな数字画像が表示されると消えてしまうものであってもよいし、所定時間経過後に消えてしまうものであってもよい。
前記更新表示で表示する前記数字画像は、継続して表示されるものであってもよい[例えば、図35の例における上乗せ分枚数表示PUN]。例えば、前記或る数字画像あるいは第三の数字画像が表示されるまで継続して表示されるものであってもよいし、前記或る数字画像あるいは第三の数字画像が表示される直前まで継続して表示されるものであってもよいし、所定時間の間、継続して表示されるものであってもよい。
前記更新表示で表示する前記数字画像が示す数値には、前記或る数値[例えば、80]に向けて段階的に近付いていく複数の数値[例えば、13、26、39、52、65、73、77、78、79]が含まれていてもよい[例えば、図27の具体例]。さらに、前記或る数値に近付くにつれてその前に表示されていた数値との差分[例えば、加算数]が小さくなる場合[例えば、13から8、8から4、4から1]があってもよい。
前記更新表示で表示する前記数字画像が示す数値には、前記複数の数値のうちのいずれかの数値が含まれていてもよい。この場合には、前記複数の数値のうちのいずれかの数値を示す数字画像が表示されても前記或る数字画像が表示されたとは限らず、最後の最後まで数字画像の表示に注目させることができる。
また、
『 前記更新表示では、前記或る数字画像とは異なる、前記或る数値を示す第二の数字画像[例えば、最終更新数字画像FUN]を最後に表示し、
前記表示手段は、前記更新表示における前記第二の数字画像を表示してから前記或る数字画像を表示するまでの間に第三の数字画像[例えば、数値拡大表示VLI]を表示するものであり、
前記第三の数字画像は、前記或る数値を示す画像であって、前記第二の数字画像よりも大きな画像である[例えば、図29に示す例]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記第三の数字画像を表示することで、最終的な前記或る数値を認識させやすくすることができるとともに、該或る数値以上に盛り上げることができる。
前記表示手段は、前記更新表示で表示する前記数字画像[例えば、図35の例における上乗せ分枚数表示PUN]どうしを角度を変えて表示するものであってもよい[例えば、図35(d’)]。
前記表示手段は、前記或る数字画像を表示するにあたり、数値に応じた色[例えば、金色又は虹色]で表示するものであってもよい。
また、
『 前記或る数字画像[例えば、図29(e)に示す「80」の枚数表示RUN1]は、前記第三の数字画像[例えば、図29(d)に示す数値拡大表示VLI]よりも小さな画像であり、
前記表示手段は、前記或る数字画像を表示するにあたり、該或る数字画像であることを表す付加画像[例えば、「TOTAL」の表示RUN2、「+」の記号表示RUN3および「枚」の単位表示RUN4]とともに該或る数字画像を表示するものである[例えば、図29(e)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記付加画像によって最終的な前記或る数字画像を認識させやすくすることができる。
前記付加画像は、例えば、トータルの文字画像や+又は-の記号画像や枚等の単位を表す文字画像であってもよい。
前記表示手段は、前記更新表示で表示する前記数字画像を、通常サイズの表示から拡大表示した後、該通常サイズの表示で表示し、さらに該通常サイズの表示から縮小表示した後、該通常サイズの表示で表示するものであってもよい[例えば、図30(a)の拡縮表示]。
また、
『 前記表示手段は、前記更新表示の表示が終了してから前記或る数字画像[例えば、図34(j)に示す「60」の枚数表示RUN1]を表示するまでの間に第三の数字画像[例えば、図34(i)に示す数値拡大表示VLI]を表示するものであり、
前記第三の数字画像は、前記或る数値を示す画像であって、前記或る数字画像よりも大きな画像である[例えば、図34(i)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記第三の数字画像を表示することで、最終的な前記或る数値を認識させやすくすることができるとともに、該或る数値以上に遊技を盛り上げることができる。
前記更新表示では、前記或る数字画像とは異なる、前記或る数値を示す数字画像は表示しない。
なお、これまで記載した、設定示唆演出の説明の中における作用および効果は、最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明における作用および効果は、ここに記載した作用および効果に限定されるものではない。また、以上説明した、実施形態や変形例や各種の例等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や変形例や各種の例等に適用してもよい。すなわち、適用させることを妨げる要因がない限りは、実施形態や変形例や各種の例等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件を他の、実施形態や変形例や各種の例等に適用しても、一つのまとまりのある技術的思想として成り立つ。
続いて、図38~図66を用いて、本発明を適用することができる遊技台(例えば、スロットマシン100等の回胴遊技機やパチンコ機等の弾球遊技機)について詳細に説明する。なお、図38~図66に示す符号は、原則として図38~図66を用いた説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、図38~図66を用いた説明では図38~図66に示す符号を優先する。
本例のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役及びその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
<全体構成>
まず、図38及び図39を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図38は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図39は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。
図38に示すスロットマシン100は、本発明を適用することができる遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本例において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、各リール110~112の手前に設けられたリール窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図40(a)を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置;図柄位置1ともいう)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置;図柄位置2ともいう)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置;図柄位置3ともいう)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置;図柄位置4ともいう)に表示される図柄を中リール上段図柄、中リール111の中段(図に示す5の位置;図柄位置5ともいう)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置;図柄位置6ともいう)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置;図柄位置7ともいう)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置;図柄位置8ともいう)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置;図柄位置9ともいう)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110~112のそれぞれの図柄はリール窓113を通して各リール110~112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110~112は、複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本例では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、リール窓113に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト(図示省略)が配置されている。リールバックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
本例では左リール中段図柄(図柄位置2)、中リール中段図柄(図柄位置5)及び右リール中段図柄(図柄位置8)で構成される中段入賞ラインL1の一つの入賞ライン114が設けられている。入賞ライン114とは、リール窓113を介して視認可能となる図柄の停止位置に設定されるラインであり、入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことである。図40(a)には、この入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)114は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。本例のスロットマシン100は3枚賭け専用機であり、メダルの投入枚数が3枚未満の場合には、入賞ライン114は有効とならず、メダルの投入枚数が3枚の場合に入賞ライン114は有効になる。入賞ライン114が有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。
なお、有効ライン(入賞ライン)は、上述した中段入賞ラインL11つに限らず、例えば、左リール上段図柄(図柄位置1)、中リール上段図柄(図柄位置4)及び右リール上段図柄(図柄位置7)で構成される上段有効ライン1つでもよく、左リール下段図柄(図柄位置3)、中リール下段図柄(図柄位置6)及び右リール下段図柄(図柄位置9)で構成される下段有効ライン1つでもよい。また、左リール上段図柄(図柄位置1)、中リール中段図柄(図柄位置5)及び右リール下段図柄(図柄位置9)で構成される右下がり有効ライン1つでもよく、左リール下段図柄(図柄位置3)、中リール中段図柄(図柄位置5)及び右リール上段図柄(図柄位置7)で構成される右上がり有効ライン1つでもよい。また、左リール中段図柄(図柄位置2)、中リール中段図柄(図柄位置5)及び右リール上段図柄(図柄位置7)で構成される変則的な有効ライン1つでもよい。また、入賞ライン114の数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1のほか、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。
メダル投入ボタン(ベットボタンともいう)130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本例においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン130~132に対する操作をベット操作ともいい、ベットボタン132をMAXベットボタンともいう。本例では、ベットボタン130~132の内部に発光体(ベットボタンランプという)が設けられており、ベットボタン130~132の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることができる。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本例においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、及び払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作という。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためにストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とし、第2停止リールを中リール111とする停止操作の操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを左リール110とし、第2停止リールを右リール112とする停止操作の操作順序を「順挟み」と呼び、第1停止リールを中リール111とする停止操作の操作順序を「中押し操作順序」または単に「中押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とし、第2停止リールを中リール111とする停止操作の操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とし、第2停止リールを左リール110とする停止操作の操作順序を「逆挟み」と呼ぶ。本例では、各ストップボタン137~139の内部に発光体(停止ボタンランプという)が設けられており、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることができる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部にはタイトルパネル160および音孔143が設けられている。
リール窓113およびその周囲を含む領域には、液晶表示装置(演出画像表示装置)157が設けられている。このうち、リール窓113の内側の領域(リール窓113を覆う領域)においては、リール窓113を介してリール110~112が視認可能な所謂透過型液晶になっている。
PUSHボタン192は、所定の演出を実行する場合に操作可能なボタンである。本例では、PUSHボタン192の操作に基づいて、これまでのAT状態の獲得枚数履歴を表示することができる。なお、本例では、PUSHボタン192の内部に発光体(PUSHボタンランプという)が設けられており、PUSHボタン192の操作が可能(有効操作として受付可能)である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることができる。
図39は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264及び背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110~112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110~112の側方、すなわち、向って左側の側面板260には、内部に第1副制御部400を構成する第1副制御基板を収納した第1副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、すなわちリール110~112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源スイッチ244は前面扉102を開けることで操作可能となり、閉じた状態では操作が困難または不能である。
電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、液晶表示装置157の上部には、第2副制御部500を構成する第2副制御基板を収容する第2副基板ケース230、上部スピーカ272を設けている。液晶表示装置157の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔145に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
図38と図39を参照して、液晶表示装置157は、カラーフィルタを備えた透過型のカラー液晶パネル157Aと、カラー液晶パネル157Aを背面側から白色光で照明するバックライト157Bと、を備えた液晶ディスプレイである。液晶パネル157Aは、リール窓113の内側の領域と外側の領域の双方に延在する矩形のパネルであり、周知の液晶パネルを採用できる。液晶パネル157Aは、例えば、画素毎のR、G、B(赤、緑、青)のフィルタを備えると共に、信号線、スイッチング素子、画素電極等が形成されたガラスなどの透明基板間に液晶を封入して液晶層が構成され、この液晶層が偏光板間に挟まれて構成される。液晶パネル157Aは、液晶パネル157Aは、ノーマリ・ホワイト型でもよいが、本例ではノーマリ・ブラック型である。
バックライト157Bは、導光板、導光板に光を照射するLED等の光源、拡散シート等の光学部材等を備える。光源は、例えば、導光板の端部に沿って配置され、導光板の内部を伝搬する光が液晶パネル157Aへ反射される。本例の場合、バックライト157は、リール窓113の内側の領域に、その厚み方向に貫通する開口部157bが形成されており、遊技者は導光板等を介さずに各リール110~112を視認可能である。本例では、液晶パネル157Aと開口部157bとが重なる部分の背後からの照明は、各リール110~112に備えられたバックライトを用いる。リール帯が白色(あるいは乳白色)を有していることにより、バックライト157と大差のない照明を各リール110~112により実現可能であり、各リール110~112のバックライトはバックライト157の一部またはこれら全体をバックライトユニットということもできる。
本例の場合、開口部157bはリール窓113に輪郭を適合させた一つの矩形としているが、リール110~112の各リール間の隙間を埋めるように、各リール110~112に対応した三つの矩形としてもよい。リール間の隙間の位置に表示する画像の鮮明度を向上できる。
液晶パネル157Aにおいて、光の透過を遮ることで、遊技者から見ると黒色の画像が表示されているように見えることになる。また、バックライト光をR、G、Bで均等に透過させることで、遊技者から見ると白色の画像が表示されているように見えることになる。白色の画像を表示している場合とは、液晶パネル157Aの透過性が高まった状態であるということもでき、R、G、Bをそれぞれ最高輝度に制御した場合、最も光の透過性が高い状態であるということができる。このような黒色、白色あるいは他の色の表示は画素単位で制御可能である。
この液晶表示装置157の動作について、図40(b)~(d)を用いて説明する。同図は、液晶表示装置157の動作の一例を示す図である。
図40(b)には、スロットマシン100に電力供給がされていない場合における、液晶表示装置157の状態が示されている。上記のとおり、本例の場合、液晶表示装置157はノーマリ・ブラック型の液晶ディスプレイであり、電源断の状態では遊技者から見ると黒色の画像が表示されているように見え、リール110~112が視認困難な状態となっている。
図40(c)には、液晶表示装置157の動作の一例が示されている。この図では、液晶表示装置157全体を用いて画像を表示していることが示されている。このとき、リール窓113の内側の領域では、リール110~112からの光等がバックライトの役割を果たし、この領域において液晶表示装置157の画像が視認可能な状態となる。但し、液晶表示装置157の画像表示により、リール110~112の図柄の視認性は低下する(見えにくくなる)ことになる。
図40(d)には、図40(c)とは異なる液晶表示装置157の動作の一例が示されている。この図では、リール窓113の内側の領域が、上記(c)の例とは異なる。具体的には、リール窓113の内側の領域において白色の画像を表示することにより、リール110~112の視認性を確保した状態にしている。本例では、1遊技内においてメダルの投入があってからはこの状態となる。すなわち、リール110~112の視認性を確保するため、少なくとも、リール110~112の回転開始から停止までの間は、図40(d)に示す状態を維持する。
以上説明したように、本例では、液晶表示装置157についてリール窓113を覆う領域を設け、白色の画像を表示してリール110~112を視認可能にするとともに、白色以外の画像を表示した場合はリール110~112の視認性を低下させるようにしている。なお、リール110~112の視認性を向上させるために、リール窓113を覆う領域の画像を構成する各画素に透過率を設定可能とし、透過率を100%(透過状態)とする設定を行ってもよい。
なお、画像を表示する装置については、液晶表示装置に限らず、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認できるように構成されている。本例の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本例の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<制御部の回路構成>
次に、図41を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様であるが、本例では、データを不揮発的に記憶する記憶領域を備える記憶デバイスであるROMと、データを一時的に記憶する記憶領域を備える記憶デバイスであるRAMとを併用している。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、右リール112のインデックスセンサ、PUSHボタン192センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するメダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、および、右リール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ339(告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、遊技メダル投入可能ランプ124、ベットボタンランプ、リールバックライト、ストップボタン137~139ランプ、PUSHボタンランプ等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、センサ回路423が設けられ、CPU404は、前面扉102の開放を検知する扉センサ421の検知結果を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図42を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本例では10種類)の図柄が所定コマ数(本例では、番号0~19の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~19は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本例では、左リール110の番号0のコマには「ベル図柄」、中リール111の番号1のコマには「リプレイ図柄」、右リール112の番号1のコマには「スイカ1図柄」がそれぞれ配置されている。
なお、「青セブン2図柄」と「スイカ2図柄」には星マークが施されているが、これは、「青セブン2図柄」と「スイカ2図柄」が、「青セブン1図柄」と「スイカ1図柄」と同様のデザインであるが異なる図柄(同種の図柄とも言う)であることを意味している。「同様のデザイン」とは、描かれているキャラクタは同じであるが表情は違ったり、描かれている対象物(スイカ)は同じであるが模様が違ったりする等が該当する。そして、本例では同種の図柄の見分けをしやすくするために星マークを付している。
<入賞役の種類>
次に、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。
スロットマシン100の入賞役には、再遊技役(リプレイ)、小役がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。本例における入賞役のうち、再遊技役(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる再遊技役として、入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合がある。本例における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、再遊技役の入賞も含まれる。
再遊技役(リプレイ)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、当該遊技で設定された賭数で次遊技を行うことができ、メダルの払出は行われない。小役は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。
<内部当選役の種類>
次に、図43を用いて、スロットマシン100の内部当選役(条件装置)の一部について説明する。図43は、内部当選役のうち、共通ベルと押し順役の操作内容ごとの表示態様と払出枚数を示す表である。押し順役とは、停止操作の内容(本例では、第1停止操作から第3停止操作までの操作順序)に応じて入賞役(リール110~112の表示態様)が異なる内部当選役をいう。
なお、本例では、(1)左中右(第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作)の停止操作をLCR操作、(2)左右中(第1停止リールを左リール110、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを中リール111とする停止操作)の停止操作をLRC操作、(3)中左右(第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112とする停止操作)の停止操作をCLR操作、(4)中右左(第1停止リールを中リール111、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを左リール110とする停止操作)の停止操作をCRL操作、(5)右左中(第1停止リールを右リール112、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを中リール111とする停止操作)の停止操作をRLC操作、(6)右中左(第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする停止操作)の停止操作をRCL操作と表記する場合がある。
遊技において入賞する役はこの内部当選役に対応する役のいずれかである。これらの内部当選役は遊技の開始操作時の抽選(入賞役内部抽選)によって決定される。ここで、内部当選役の当選確率について概説すると、各々の内部当選役の当選確率は、各々の内部当選役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本例では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の内部当選役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの内部当選役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの内部当選役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
なお、設定値については、内部当選役の当選確率を各設定値で共通とする一方で、後述するATの当選確率(ATへの移行のしやすさ)を設定1~設定6で異ならせてもよく、例えば、設定1では或る内部当選役が決定された場合のAT抽選確率を確率Aとする一方で、設定6では或る内部当選役が決定された場合のAT抽選確率を確率Aよりも高い確率Bとするようにしてもよい。
例えば、入賞役内部抽選において押し順ベル_CLR1又は押し順ベル_CLR2が内部当選した場合であって、(1)LCR操作又はLRC操作が行われた場合には、ハズレまたは1枚役の入賞となり、0枚又は1枚のメダルが払い出され、(2)CLR操作が行われた場合には、ベルに入賞し、9枚のメダルが払い出され、(3)CRL操作が行われた場合には、1枚役に入賞し、1枚のメダルが払い出され、(4)RLC操作又はRCL操作が行われた場合には、ハズレまたは1枚役の入賞となり、0枚又は1枚のメダルが払い出される。つまり、押し順ベル_CLR1又は押し順ベル_CLR2は、CLR操作が行われた場合にベルに入賞し、最大数のメダル払出しが行われる。以下、押し順役に内部当選した場合において、最大数のメダルが払い出されるときの操作内容を「正解の操作」と表記する場合がある。本例では、正解の操作とは、第1停止操作から第3停止操作までの操作順序が正解であることをいう。
同様にして、押し順ベル_CRL1又は押し順ベル_CRL2は、CRL操作が正解の操作であり、CRL操作の場合、ベルに入賞し、9枚のメダルが払い出される。また、押し順ベル_RLC1又は押し順ベル_RLC2は、RLC操作が正解の操作であり、RLC操作の場合、ベルに入賞し、9枚のメダルが払い出され、押し順ベル_RCL1又は押し順ベル_RCL2は、RCL操作が正解の操作であり、RCL操作の場合、ベルに入賞し、9枚のメダルが払い出される。
一方、例えば、入賞役内部抽選において共通ベルが内部当選した場合、操作内容に関わらず、ベルに入賞し、9枚のメダルが払い出される。以下、上述した押し順ベル_CLR1、押し順ベル_CLR2、押し順ベル_CRL1、押し順ベル_CRL2、押し順ベル_RLC1、押し順ベル_RLC2、押し順ベル_RCL1及び押し順ベル_RCL2を総称して「押し順ベル」という。なお、これら「押し順ベル」のうち、押し順ベル_CLR1、押し順ベル_CLR2、押し順ベル_CRL1、押し順ベル_CRL2を説明の便宜上「中第一ベル」と呼び、押し順ベル_RLC1、押し順ベル_RLC2、押し順ベル_RCL1及び押し順ベル_RCL2を「右第一ベル」と呼ぶことがある。また、共通ベルの払い出し枚数については押し順ベルと同数の9枚としたが、これに限らず、押し順ベルよりも少ない枚数であってもよく、共通ベルの枚数を減らすことで、通常状態のメダル払出を抑制することができる。
本例では、LCR操作又はLRC操作(順押し又は順挟み)を正解とする押し順ベルは存在せず、CLR操作又はCRL操作(中押し)及びRLC操作又はRCL操作(逆押し又は逆挟み)を正解とする押し順ベルが存在する仕様となっている。
なお、内部当選役(条件装置)が1枚役1~6及びリプレイ1~7の場合の操作内容ごとの表示態様と払出枚数は、図43に示す通りである。なお、内部当選役はこれに限らず、スイカ役やチェリー役などのレア役が含まれている。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類及び遷移について説明する。図44は、スロットマシン100の主制御部300の遊技状態(詳しくは、AT系の遊技状態)の遷移図である。AT系の遊技状態は、演出に関連する遊技状態である。なお、上述した入賞役内部抽選処理に用いられる抽選データは、RT系の遊技状態(図示せず)ごとに設定されている。
スロットマシン100の遊技状態は、通常モードと、ATモードと、に大別される。通常モードは、操作ナビが実行されない状態であり、ATモードは、操作ナビが実行される場合がある状態である。ここで、操作ナビとは、停止操作態様(停止操作の内容に関する情報)を報知する報知演出であり、操作ナビの報知内容に従った停止操作を行うと遊技者に有利な結果がもたらされるようになっている。操作ナビは、大別して、(1)停止操作の操作順序(押し順)を含んだ情報を報知する押し順ナビと、(2)操作タイミング(例えば、停止目標の図柄など)を含んだ情報を報知する図柄ナビと、がある。換言すれば、押し順ナビは、目押しタイミングを含まない操作ナビであり、図柄ナビは、目押しタイミングを含む操作ナビである。本例の場合、例えば、ATモードにおいて、押し順ベルに内部当選した場合、正解の操作内容(操作順序)を報知する場合がある。
通常モードは、通常ステージと、チャレンジゾーン1(以下、CZ1と略記する)と、を備える。ATモードは、チャレンジゾーン2(以下、CZ2と略記する)と、上乗せゾーンと、AT通常状態と、エンディング状態と、を備える。
また、上述した6つの遊技状態とは別に、有利区間と、非有利区間と、いう概念を設けている。有利区間は、通常ステージの大概の期間と、CZ1と、CZ2の大概の期間と、上乗せゾーンと、AT通常状態と、エンディング状態と、の期間で構成されており、非有利区間は、通常ステージの一部の期間と、CZ2の一部の期間で構成されている。本例の有利区間は、上限ゲーム数が設定されている期間であるとともに上限差枚数が設定されている期間である。具体的には、上限遊技回数は3000ゲームであり、上限差枚数は、2400枚である。ここで、差枚数とは、一回の遊技におけるメダルの投入枚数と払出枚数との差(払出枚数-投入枚数)の累積値である。有利区間の上限遊技回数(上限ゲーム数)や上限差枚数は有利区間の終了を判定する値であり、遊技回数は一回の遊技により更新され、差枚数は一回の遊技結果により更新される。
また、本例では、上乗せゾーンと、上限差枚数または上限差枚数に近い枚数まで到達できることが特定できないAT通常状態と、上限差枚数または上限差枚数に近い枚数まで到達できることが特定可能なエンディング状態と、を総称して「AT状態」という場合がある。また、このAT状態と対比させる意味で、AT状態でない状態、つまり、通常ステージと、CZ1と、CZ2と、を総称して「通常状態」という場合がある。
一般的に、AT状態などの遊技者に有利な状態においてメダル払出を増やす遊技性を実現するためには、通常状態のメダル払出を抑制する必要がある。また、遊技台の停止操作に関しては、遊技者に対して第1停止操作を左とする停止操作(順押しや順挟み)が推奨されていることが多い。そのため、押し順役を設ける場合、通常状態のメダル払出を抑制する遊技性を実現する方法として、本例では、図43に示すような押し順ベル(第1停止操作左を正解とする押し順ベルは存在せず、第1停止操作中又は右を正解とする押し順ベルが存在する)を採用している。図43には各条件装置の当選確率を図示していないが、本例では、共通ベルの内部当選確率は、押し順ベルの内部当選確率よりも低く設定されている。例えば、共通ベルの内部当選確率を確率Xとし、中第一ベルの内部当選確率を確率Y(中第一ベルそれぞれの当選確率はY/4となる)とし、右第一ベルの内部当選確率を確率Z(右第一ベルそれぞれの当選確率はZ/4となる)とした場合、確率Xは確率Yと確率Zを合算した確率Y+Zよりも低く(確率X<確率Y+Z)なっている。なお、内部当選確率はこれに限らず、確率X<確率Y、確率X<確率Zでもよく、確率X=確率Y=確率Zでもよい。
なお、本例では、第1停止操作左を正解とする押し順ベルは存在しなかったが、これとは別に設けてもよい。この場合には、第1停止操作左を正解とする押し順ベルの内部当選確率は、第1停止操作中を正解とする押し順ベルの内部当選確率と第1停止操作右を正解とする押し順ベルの内部当選確率の合計よりも低く設定すればよい。
詳しくは後述するが、本例では、通常状態において第1停止操作を左とする停止操作(順押しや順挟み)が推奨されており、通常状態の押し順ベルに内部当選した遊技では、第1停止操作左以外(具体的には、第1停止操作中、第1停止操作右)の停止操作が行われた場合、ペナルティが付与されるようになっている。ここで、ペナルティとは、具体的には、通常状態からAT状態への移行に関するペナルティであり、本例では、当該遊技において通常状態からAT状態に移行するか否かを決定するAT抽選が行われないというペナルティとなっている。勿論、ペナルティの内容はこれに限定されず、通常状態からAT状態への移行に関するペナルティであればいずれでもよい。例えば、AT状態が終了した後の通常状態のゲーム数が所定の閾値(以下、天井ゲーム数という)に到達したときにはAT状態に移行するという遊技性を採用していた場合には、通常状態のゲーム数としてカウントしないというペナルティを採用してもよい。また、ATが既に決定している前兆中(いわゆる、本前兆中)に内部当選役に応じてストック抽選をする場合に、そのストック抽選をしないという例であったり、本前兆中に内部当選役に応じてより良いATに移行するようなAT格上げ抽選をする場合に、その格上げ抽選をしないという例であったり等の優遇処理を抑制するまたは実行しないペナルティも考えられる。
図44には、上記説明した6つの遊技状態が示されており、これらの移行条件が矢印上に記載されている。各矢印に対応する移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。
通常ステージは、設定変更後の初期状態である。通常ステージにおいて条件Aが成立した場合(詳しくは、初期状態である非有利区間の通常ステージにおいてハズレ以外の役に当選して有利区間に移行した後、有利区間の通常ステージにおいて、レア役当選に基づくCZ移行抽選に当選した場合)、CZ1に移行する。CZ1は、ゲーム数が固定された有限期間の遊技状態となっている。CZ1において条件Cが成立した場合(詳しくは、CZ1においてCZ2に移行するか否かを決定するCZ2抽選に当選した場合)、CZ2に移行し、CZ1において条件Bが成立した場合(詳しくは、CZ1においてCZ2抽選に当選しなかった場合)、通常ステージに移行する。
CZ2は、ゲーム数が固定された有限期間の遊技状態となっている。CZ2において条件Dが成立した場合(詳しくは、CZ2においてAT状態に移行するか否かを決定するAT抽選に当選した場合)、上乗せゾーンに移行し、CZ2において条件Eが成立した場合(詳しくは、CZ2においてAT抽選に当選しなかった場合)、通常ステージに移行する。
上乗せゾーンは、AT状態の遊技回数(ゲーム数)を上乗せする上乗せ抽選を実行する状態である。すなわち、AT状態では、AT抽選に当選した直後に付与された初期のATゲーム数に、この上乗せゾーンで付与されたATゲーム数が上乗せされた遊技回数分の遊技を実行することができる。上乗せゾーンは、ゲーム数が固定された有限期間の遊技状態である。上乗せゾーンにおいて条件Fが成立した場合(詳しくは、ゲーム数消化により上乗せゾーンが終了した場合)、AT通常状態に移行する。なお、AT抽選に当選した直後にATゲーム数が付与されず、上乗せゾーンにおいてATの初期ゲーム数を決定するような構成としてもよい。
AT通常状態において条件Iが成立した場合(詳しくは、付与されたAT状態のゲーム数をすべて消化した場合)、CZ2に移行し、AT通常状態において条件Gが成立した場合(詳しくは、上乗せゾーンに移行するか否かを決定する上乗せゾーン移行抽選に当選した場合)、上乗せゾーンに移行する。なお、上乗せゾーン移行抽選は入賞役内部抽選の当選役に基づく抽選である。
また、AT通常状態において条件Hが成立した場合(詳しくは、エンディング移行条件が成立した場合)、エンディング状態に移行する。ここで、エンディング移行条件が成立した場合とは、(1)有利区間の残りゲーム数が規定ゲーム数(例えば、300ゲーム)以下になった場合、(2)有利区間の差枚数が規定差枚数(例えば、2000枚)以上となった場合、(3)上乗せゾーンからAT通常状態に移行したときの上乗せゲーム数が規定ゲーム数(例えば、2500ゲーム)以上となった場合、である。
エンディング状態は、AT状態(有利区間)の最終状態である。エンディング状態において条件Jが成立した場合(詳しくは、有利区間終了条件が成立した場合)、CZ2に移行する。有利区間終了条件が成立した場合とは、(1)有利区間のゲーム数が上限ゲーム数である3000ゲームに到達した場合、(2)有利区間の差枚数が上限差枚数である2400枚に到達した場合である(なお、差枚数の上限が2400枚であるため、ATモードに至るまでのマイナス分を考慮して、2400枚を超えて有利区間が終了することも可能である)。エンディング状態が終了し、CZ2に移行する場合、有利区間から非有利区間に移行する。すなわち、エンディング状態が終了した後のCZ2状態は、非有利区間のCZ2状態となるが、本例では、即時(例えば、数ゲームの消化)にて有利区間に移行するように構成されている。例えば、演出上はCZ2であるが内部的には非有利区間である場合もある。また、CZ2に移行する際に演出上で非有利区間であるか有利区間であるかを特定可能にしてもよい。例えば、条件J成立後の非有利区間では「CZ2準備中」等の画面が表示され、有利区間への移行が決定されてからCZ2の演出が実行されるようにしてもよい。このように、CZ2に移行されるタイミングで有利区間が再設定されることで、再度AT状態への移行が可能な状態となり、有利区間を備えた遊技台において遊技興趣の向上を図ることができる。
なお、本例では、AT通常状態において条件Iが成立し、CZ2に移行する場合は、有利区間のままである。しかしながら、この場合においても有利区間から非有利区間に移行することがあってもよい。また、演出上はCZ2であっても内部的に非有利区間である場合、条件Dは成立することはなく、CZ2かつ有利区間である場合に条件Dの成立が可能となる。
本例では、AT状態(AT通常状態、エンディング状態)を終了するとCZ2に移行し、CZ2においてAT抽選に当選すると再度、AT状態に移行するという遊技性を有している。つまり、CZ2を経由してAT状態を繰り返す連荘性を有している。本例では、通常モード(通常ステージ、CZ1)を経由してAT状態に移行した場合のAT状態を、初当たり(1回目、1セット目)のAT状態という。また、AT状態から移行したCZ2を経由して再度AT状態に移行した場合を連荘といい、このようなAT状態を、N連目(N回目、Nセット目;Nは2以上の整数)のAT状態という。
<リールの停止制御>
次に、リール110~112の停止制御について概要を説明する。リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止制御データの中から、所定の条件(例えば、上述した入賞役の内部当選処理の結果)に基づいていずれかを選択し、選択したリール停止制御データに基づき行う。
本例ではいわゆる引込制御(コマ滑り制御)を行う。引込制御とは、遊技者による各ストップボタン137~139の操作があってから一定のコマ数(図柄数)の範囲(引き込み範囲;ここでは最大4コマ)でリール110~112の停止位置をずらす制御をいう。リール停止データは主制御部300のROM306に格納されている。各リール停止データは、所定の入賞役の図柄組合せが入賞ライン114上に揃って表示されることを許容する許容制御と、いずれの入賞役の図柄組合せも入賞ライン114上に揃って表示されない禁止制御と、に大別される。
許容制御が行われる例としては、例えば、ある入賞役に内部当選した場合や、BBの内部当選中(フラグ持ち越し中)の場合であり、遊技者による各ストップボタン137~139を操作するタイミングが悪くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されるように制御が行われる。但し、「許容」するだけであるから、各ストップボタン137~139を操作するタイミング次第で図柄組合せが揃わない場合もある。
例えば、スイカに内部当選した場合には、スイカ図柄は4コマを超えて配置されているので、ストップボタン137~139を操作するタイミングが好適でないと、スイカ図柄は入賞ライン114に停止しない。
なお、上述した引込制御は、通常の遊技(以下、本遊技という場合がある)のリール停止制御処理(後述する図45のステップS108)において実行される停止制御であり、本遊技とは異なる疑似遊技においては、この引込制御に限定されない。すなわち、疑似遊技では、上述した引込制御を行ってもよいし、行わなくてもよい。例えば、引込範囲を超えて所定の図柄を停止させてもよいし、リールアクションを伴って停止してもよい。疑似遊技の遊技性について説明すると、疑似遊技は、所定の条件が成立した場合(以下、疑似遊技実行条件が成立した場合ともいう)、本遊技のリール回転開始前に実行される遊技である。疑似遊技でも、スタートレバー操作により全リール110~112が回転開始し、停止操作により対応する各リール110~112がそれぞれ停止する。疑似遊技におけるリール110~112の停止態様により、本遊技に先立って遊技者の期待感を向上させることができる場合がある。
<スロットマシンの動作>
次に、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図45を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、ステップS101では、各種の初期設定処理を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではベットボタン130~132による電子的なメダル投入操作、または、メダル投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合には、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
また、規定数(3枚)のメダルが使用された状態でスタートレバー135が操作されたか否かのチェックをセンサ回路320の検出に基づいて行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数及び有効な入賞ラインを確定し、遊技を開始する。また、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS103では、入賞役の内部抽選処理を行う。入賞役の内部抽選処理では、現在の遊技状態(RT系の遊技状態)に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これと乱数発生回路316から取得した乱数値とを用いて内部抽選(役の抽選)を行い、内部当選役を決定する。内部抽選の結果、いずれかの内部当選役に内部当選した場合には、内部当選役の条件装置(フラグ)を作動させる(その内部当選役のフラグがONになる)。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、スイカに内部当選した場合には、スイカに内部当選したことを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(入賞役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
なお、内部当選コマンドには、内部当選役の情報のほか、AT抽選の結果等を特定可能な情報が含まれる。なお、上記の情報のうち、AT状態において、押し順ベルに内部当選したことを含む内部当選コマンドには、ストップボタン137~139の操作順序(押し順)を表す操作指示情報も含まれる。
ステップS104では、疑似遊技フラグがオンに設定されているか否かを判定する。疑似遊技フラグがオンの場合には、ステップS105に進み、そうでない場合にはステップS106に進む。疑似遊技フラグは、疑似遊技を実行するか否かを示すフラグであり、疑似遊技フラグはオンの場合とは、上述の疑似遊技実行条件が成立した場合を意味し、当該遊技において疑似遊技を実行する。
ステップS105では、疑似遊技関連処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS106では、ステップS105の入賞役内部抽選の結果等に基づき、リール停止データを選択する。このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS107では、スタート操作に基づいて、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理を実行する。リール回転開始処理の詳細については図51を用いて後述する。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止データを参照し、停止データに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止した場合は、ステップS109へ進む。なお、このステップS108では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、ストップボタン137~139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行い、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上にスイカに対応する図柄組合せが揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。メダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。また、ステップS110では、第1副制御部400に対してメダルの払出枚数を示すメダル払出コマンドを送信する準備を行う。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態(RT系の遊技状態、AT系の遊技状態)を移行するための制御が行われる。また、このステップS111では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図52のステップS206)において送信される。
<疑似遊技関連処理>
次に図46を用いて、疑似遊技関連処理について説明する。図46は、図45のステップS105の疑似遊技関連処理の流れを詳しく示すフローチャートである。なお、疑似遊技とは、回転しているリールを演出として停止したように見せかけている(疑似停止ともいう)リール演出の一種であり、ストップボタン137~139の操作を伴うことで回転しているリールを疑似停止することができること、または、疑似停止することができる状況のことをいう。また、このような疑似遊技においては疑似停止された停止態様に応じて遊技価値の付与は行われない。さらに、疑似停止されたリールを再始動させるための疑似的な操作を疑似開始操作とも言う。そして、このような疑似遊技と区別するために、ストップボタン137~139の操作を伴うことで回転しているリールを停止させ、該停止態様に応じた遊技価値の付与が可能な遊技を本遊技ともいう。
ステップS1001では、疑似遊技のリール停止データを選択する。例えば、所定の図柄が入賞ラインL1に揃って疑似停止するリール停止データを選択してもよい。なお、本遊技で成立する役とは異なる図柄組み合わせであれば、任意の図柄組み合わせが停止するリール停止データを用いることができる。また、このようなリール停止データを複数種類用意し、複数種類の中から選択するようにしてもよい。
ステップS1002では、疑似遊技のリール回転開始処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS1003では、疑似遊技のリール停止制御処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS1004では、疑似次遊技開始処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS1005では、ランダム遅延フラグがオンに設定する。ランダム遅延フラグは、ランダム遅延をするか否かを示すフラグであり、ランダム遅延フラグがオンの場合には、ランダム遅延のリール回転開始処理を行い、ランダム遅延フラグがオフの場合には、通常のリール回転開始処理を行う。
ステップS1006では、疑似遊技フラグをオフに設定する。
<疑似遊技のリール回転開始処理>
次に図47を用いて、疑似遊技のリール回転開始処理について説明する。図47は、図46のステップS1002の疑似遊技のリール回転開始処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1101では、各リールの加速パラメータを設定する。
ステップS1102では、第1副制御部400に対する疑似遊技開始コマンドの送信準備を実行する。
ステップS1103では、疑似遊技の回転開始を設定する。具体的にはステップS1101で設定された加速パラメータを用いてリール110~112の回転を開始させる。
ステップS1104では、リール110~112の回転速度が一定であるか否かが判定する。リール110~112の回転速度が一定である場合には、ステップS1105に進み、そうでない場合にはステップS1104を繰り返す。
ステップS1105では、ストップボタン137~139の操作を有効化する。ここでの有効化は、疑似遊技における停止操作の有効化であり、疑似停止を遊技者が可能になることを意味する。
<疑似遊技のリール停止制御処理>
次に図48を用いて、疑似遊技のリール停止制御処理について説明する。図48は、図46のステップS1003の疑似遊技のリール停止制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1201では、疑似遊技規制タイマを設定する。疑似遊技規制タイマは、一回の疑似遊技の時間を計測するタイマである。本例では、疑似遊技規制タイマを用いて、一回の疑似遊技の実行時間を所定時間TA(具体的には約50秒)に制限している。ステップS1201では、疑似遊技規制タイマに初期値として所定時間TAに相当するタイマ値が設定される。このタイマ値は主制御部300のタイマ割込処理(図52のステップS205のタイマ更新処理)が実行されるごとにデクリメントされる。
ステップS1202では、ストップボタン137~139に対する操作があったか否かを判定する。ストップボタン137~139に対する操作があった場合には、ステップS1203に進み、そうでない場合にはステップS1206に進む。
ステップS1203では、停止操作のあったストップボタン137~139に対応するリール110~112を疑似停止させる。
ステップS1204では、第1副制御部400に送信される、ストップボタンに対する操作が受け付けられたことを示すサブコマンドの送信準備を実行する。
ステップS1205では、全リール110~112が疑似停止しているか否かを判定する。全リール110~112が疑似停止している場合には、ステップS1208に進み、そうでない場合にはステップS1202に戻る。
一方、ステップS1206では、疑似遊技規制タイマがタイムアウト、つまり、設定されたタイマ値に相当する所定時間TAが経過したか否かを判定する。疑似遊技規制タイマがタイムアウトした場合には、ステップS1207に進み、そうでない場合には、ステップ1202に戻る。
ステップS1207では、全てのストップボタン137~139が操作されずに所定時間TAが経過したので、全リール110~112を疑似停止させる。このように本例の疑似遊技では、疑似遊技の遊技進行の促進を図るため、停止操作がない場合にはリール110~112を自動疑似停止させる機能を有している。
ステップS1208では、第1副制御部400に送信される、疑似遊技入賞判定のサブコマンドの送信準備を実行する。例えば、疑似遊技において何らかの役に対応する態様が疑似停止された場合には該疑似停止された態様に対応するコマンドが送信されることになる。これにより、第1副制御部400は疑似遊技入賞判定のサブコマンドに応じた制御が可能となり、例えば、リプレイやベルに対応する図柄が疑似停止されると、対応する演出を実行するこができる。
なお、このような処理は、疑似遊技においても適切な操作タイミングでの停止操作が要求される場合に必要であり、疑似的に停止された図柄がどのような態様であるかを第1副制御部400へ通知することで疑似停止された図柄に応じた演出を行うことができ、疑似停止されていないのに疑似停止されたとして演出を実行してしまうような構成よりも演出の整合を図ることができ、本遊技と同じような感覚で遊技を提供することができる。
ステップS1209では、疑似遊技終了タイマを設定する。疑似遊技終了タイマは、疑似遊技と本遊技の間の時間間隔を計測するタイマであり、所定の演出(例えば、疑似遊技が終了した旨の演出、本遊技が開始される旨の演出など)を実行するために時間を確保するために設けられている。本例では、疑似遊技と本遊技の間の時間間隔を所定時間TC(具体的には約1秒)としているので、ステップS1209では、疑似遊技終了タイマに初期値として所定時間TCに相当するタイマ値が設定される。このタイマ値は主制御部300のタイマ割込処理(図52のステップS205のタイマ更新処理)が実行されるごとにデクリメントされる。また、ステップS1209では、疑似遊技が終了したことを示す疑似遊技終了コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
<疑似次遊技開始処理>
次に図49を用いて、疑似次遊技開始処理について説明する。図49は、図46のステップS1004の疑似次遊技開始処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
本例では、図48の疑似遊技のリール停止制御処理後、直ちに本遊技に移行せずに、ステップS102のメダル投入及びスタート操作受付の処理を疑似的に行う。これにより、本遊技により近い疑似遊技を遊技者に体感させることができる。したがって本例の疑似遊技は、広義にはこの疑似次遊技開始を含むものである。
ステップS1301では、疑似次遊技開始処理が開始されたことを示す疑似次遊技開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS1302ではMBタイマを設定する。MBタイマは、疑似ベット操作の受付可能時間を計測するタイマであり、例えば初期値として20秒に相当するタイマ値が設定される。このタイマ値は主制御部300のタイマ割込処理(図52のステップS205のタイマ更新処理)が実行されるごとにデクリメントされる。本例では、MBタイマを用いて、一回の疑似ベット操作の操作受付時間を制限し、遊技が円滑に進行するようにしている。
ステップS1303では、MAXベットボタン132が遊技者によって操作されたか否かを判定する。操作を検知した場合には、ステップS1305へ進み、操作を検知しない場合には、ステップS1304へ進む。
ステップS1304では、MBタイマが時間切れ(タイムアウト)したか否かを判定し、時間切れでなければ、ステップS1303へ戻り、時間切れであれば、ステップS1305へ進む。
ステップS1305では疑似ベット操作が受け付けられたことを示す疑似ベット受付コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。MBタイマで時間切れとなった場合も疑似ベット受付コマンドを送信し、第1副制御部400の演出処理を進行させることができる。
ステップS1306以降はスタートレバー135の疑似開始操作に関する処理を実行する。ステップS1306では、疑似開始操作待ちが開始されたことを示す疑似レバー受付待ち開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS1307では、SRタイマを設定する。SRタイマは、疑似開始操作の受付可能時間を計測するタイマであり、例えば初期値として20秒に相当するタイマ値が設定される。このタイマ値は主制御部300のタイマ割込処理(図52のステップS205のタイマ更新処理)が実行されるごとにデクリメントされる。本例では、SRタイマを用いて、一回の疑似開始操作の操作受付時間を制限し、遊技が円滑に進行するようにしている。
ステップS1308では、スタートレバー135が遊技者によって操作されたか否かを判定する。操作を検知した場合は、処理を終了する。操作を検知しない場合は、ステップS1309へ進み、SRタイマが時間切れ(タイムアウト)したか否かを判定し、時間切れでなければ、ステップS1308へ戻り、時間切れであれば、処理を終了する。
<リール回転処処理>
次に図50を用いて、リール回転開始処理について説明する。図50は、図45のステップS107のリール回転開始処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1401では、4.1秒のウエイトタイマを設定する。このタイマは遊技間の間隔を4.1秒以上あけるためのタイマであり、疑似遊技の実行の有無に関わらず、遊技間隔は4.1秒以上に制限される。遊技進行の感覚を本遊技のみの遊技と合わせることができる。
ステップS1402では、各リールの加速パラメータを設定する。
ステップS1403では、第1副制御部400に対する本遊技開始コマンドの送信準備を実行する。
ステップS1404では、7セグ設定処理を実行する。この処理では操作ナビに関する表示設定が行われる。
ステップS1405では、ランダム遅延フラグがオンに設定されているか否かを判定する。ランダム遅延フラグがオンに設定されている場合には、ステップS1407に進み、そうでない場合には、ステップS1406に進む。
ステップS1406では、ステップS1402で設定された加速パラメータを用いて、リール110~112の回転を開始させる。一方、ステップS1407では、ランダム遅延回転開始処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS1408では、リール110~112の回転速度が一定であるか否かを判定する。リール110~112の回転速度が一定である場合には、ステップS1409に進み、そうでない場合には、ステップS1408を繰り返す。
ステップS1409では、ストップボタン137~139の操作を有効化する。
<ランダム遅延回転開始処理>
次に図51を用いて、ランダム遅延回転開始処理について説明する。図51は、図50のステップS1407のランダム遅延回転開始処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS1501では、疑似遊技終了タイマの計測により所定時間TCが経過したか否かを判定する。疑似遊技終了タイマの計測により所定時間TCが経過した場合には、ステップS1502に進み、そうでない場合には、ステップS1501を繰り返す。
ステップS1502では、左リール110を回転開始し、ステップS1503では、左リール110の加速が終了したか否かを判定する。左リール110の加速が終了した場合には、ステップS1504に進み、そうでない場合には、ステップS1503を繰り返す。
ステップS1504では、中リール111の回転開始タイマを設定する。具体的には、0~756.512msに相当するタイマ値を抽選により取得し、この値を設定する。中リール111の回転開始タイマの値は、主制御部タイマ割込処理(図52のステップS205のタイマ更新処理)が実行されるたびにデクリメントされる。
ステップS1505では、中リール111の回転開始タイマがタイムアウト、つまり、初期設定されたタイマ値に相当する待機時間が経過したか否かを判定する。中リール111の回転開始タイマがタイムアウトした場合には、ステップS1506に進み、そうでない場合には、ステップS1505を繰り返す。
ステップS1506では、中リール111を回転開始する。なお、ステップS1506において中リール111は回転開始するが、回転開始するまでの間、中リール111は疑似停止の状態となっている。
ステップS1507では、中リール111の加速が終了したか否かを判定する。中リール111の加速が終了した場合には、ステップS1508に進み、そうでない場合には、ステップS1507を繰り返す。
ステップS1508では、右リール112の回転開始タイマを設定する。具体的には、0~756.512msに相当するタイマ値を抽選により取得し、この値を設定する。右リール112の回転開始タイマの値は、主制御部タイマ割込処理(図52のステップS205のタイマ更新処理)が実行されるたびにデクリメントされる。
ステップS1509では、右リール112の回転開始タイマがタイムアウト、つまり、初期設定されたタイマ値に相当する待機時間が経過したか否かを判定する。右リール112の回転開始タイマがタイムアウトした場合には、ステップS1510に進み、そうでない場合には、ステップS1509を繰り返す。
ステップS1510では、右リール112を回転開始する。なお、ステップS1510において右リール112は回転開始するが、回転開始するまでの間、右リール112は疑似停止の状態となっている。
ステップS1511では、ランダム遅延フラグをオフに設定する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図52を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本例では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本例では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本例では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図45に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図45に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図53を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図53(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図53(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図53(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図53(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS303の処理に移行する。
ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS304では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS305では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302へ戻る。
次に、図53(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図53(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図53(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS502では、ステップS309で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図54を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図54(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図54(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図54(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図54(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図54(a)のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM518内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS603の処理に移行する。
ステップS603では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS604では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404から受信した各コマンドを判別する。
ステップS605では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS604で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS605で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS602へ戻る。
次に、図54(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図54(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図54(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS602において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS802では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図54(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS606の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS902では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS903に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS903では、演出シナリオ構成テーブル及びアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS904では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS905では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS906に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS906では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<疑似遊技の演出>
次に、図55を用いて、上乗せゾーンにおいて実行される疑似遊技の演出について説明する。図55は、疑似遊技におけるリール110~112の表示態様及び液晶表示装置157に表示される演出画像を時系列に示す図である。
図55(a)は、所定の演出ライン上に桃セブン図柄が揃った場合のリール110~112の表示態様及び演出を示しており、図55(b)は、所定の演出ライン上に桃セブン図柄が揃わなかった場合のリール110~112の表示態様及び演出を示している。ここで、所定の演出ラインとは、具体的には、図40(a)に示す図柄位置1、図柄位置4、図柄位置7の上段水平演出ライン、図柄位置2、図柄位置5、図柄位置8の中段水平演出ライン、図柄位置3、図柄位置6、図柄位置9の下段水平演出ライン、図柄位置1、図柄位置5、図柄位置9の右下がり演出ライン、図柄位置3、図柄位置5、図柄位置7の右上がり演出ラインのいずれかのラインを示す。
図55(a)に示す疑似遊技では、スロットマシン100は、まず、スタートレバー操作に基づいてリール110~112が回転開始するとともに液晶表示装置157を用いて桃セブン図柄を狙う旨を示す「狙え演出」を実行開始する(図55(a)の(a1)参照)。スロットマシン100は、次に、左リール110に対する第1停止操作に基づいて、左リール110の桃セブン図柄を中段位置に停止させ(図55(a)の(a2)参照)、次いで、中リール111に対する第2停止操作に基づいて、中リール110の桃セブン図柄を中段位置に停止させる(図55(a)の(a3)参照)。すなわち、(a2)及び(a3)では、遊技者は、第1停止操作及び第2停止操作において目押し操作に成功し、桃セブン図柄を演出ライン上に停止させることができ、桃セブン図柄が聴牌した場合を示している。このように桃セブン図柄が聴牌した状態において、スロットマシン100は、次いで、右リール112に対する第3停止操作に基づいて、右リール112の桃セブン図柄を中段位置に停止させ(図55(a)の(a4)参照)、液晶表示装置157を用いて、桃セブン図柄が演出ライン上に揃ったことを示す強調演出を実行する(図55(a)の(a5)参照。例えば、画面全体に大きな桃セブン図柄を表示し、桃セブン図柄が揃ったことを強調する)。なお、桃セブン図柄が所定の演出ライン上に揃った場合には、所定の上乗せゲーム数(例えば、30ゲーム)が付与されるという特典がある。
詳しくは、本例において、所定の演出ライン上に桃セブン図柄が聴牌した状態では、遊技者の第3停止操作において目押し操作に成功した場合(桃セブン図柄を引込範囲内で停止操作できた場合)だけでなく、目押し操作に失敗した場合(桃セブン図柄を引込範囲内で停止操作できなかった場合)であっても、スロットマシン100は、桃セブン図柄が聴牌している演出ライン(以下、聴牌ラインという)上に停止させる特殊リール制御を実行するリール演出を実行する。例えば、第3停止操作に基づいて第3停止リールがリールアクションを伴って聴牌ラインに停止させる特殊リール制御を実行してもよいし、第3停止操作に基づいて第3停止リールを高速回転させて聴牌ラインに停止させる特殊リール制御を実行してもよい。
一方、図55(b)に示す疑似遊技では、スロットマシン100は、まず、疑似遊技のスタートレバー操作に基づいてリール110~112が回転開始するとともに液晶表示装置157を用いて桃セブン図柄を狙う旨を示す「狙え演出」を実行開始する(図55(b)の(b1)参照)。スロットマシン100は、次に、左リール110に対する第1停止操作に基づいて、左リール110の桃セブン図柄を中段位置に停止させ(図55(b)の(b2)参照)、次いで、中リール111に対する第2停止操作に基づいて、中リール111のスイカ1図柄を中段位置に停止させる(図55(b)の(b3)参照)。すなわち、(b2)及び(b3)では、遊技者は、第1停止操作において目押し操作に成功したが、第2停止操作において目押し操作に失敗し、桃セブン図柄を演出ライン上に聴牌させることができなかった場合を示している。このように桃セブン図柄が聴牌していない状態において、スロットマシン100は、右リール112に対する第3停止操作に基づいて、右リール112のスイカ1図柄を中段位置に停止させ(図55(b)の(b4)参照)、液晶表示装置157を用いて桃セブン図柄が演出ライン上に揃わなかったことを示す失敗演出を実行する(図55(b)の(b5)参照。例えば、画面全体を黒くした画像を表示する)。
詳しくは、本例において、所定の演出ライン上に桃セブン図柄が聴牌していない状態では、遊技者の第3停止操作の内容がいずれであっても、上述した特殊リール制御を実行することはない。
このように、本例の疑似遊技では、第1停止操作及び第2停止操作の内容、つまり第2停止操作までのリール110~112の表示態様(出目)に基づいて、桃セブン図柄を演出ライン上に揃える特殊リール制御を実行するか否かを決定し、桃セブン図柄が聴牌している場合には、第3停止操作の内容に係わらず特殊リール制御を実行して桃セブン図柄を演出ライン上に揃える一方、そうでない場合には、特殊リール制御を実行せず、桃セブン図柄を演出ライン上に揃えないように制御しているので、出目と演出の整合を図ることができ、リール110~112の表示態様の見栄えが良いリール演出を実行することができる。
図56は、図55に示した疑似遊技のリール停止制御処理を示すフローチャートである。図56は、図48の疑似遊技のリール停止制御処理のステップS1203を詳しく示したフローチャートであり、疑似停止操作が行われる度にこのフローチャートに示す処理が行われる。なお、図56は、桃セブン図柄が聴牌した場合、第3停止リールに対して4倍速の高速回転をさせて桃セブン図柄をいずれかの演出ライン上に揃える特殊リール制御を実行する場合を示している。
ステップS2001では、停止操作されたリールは高速回転するリールか否かを判定する。上述したように高速回転する可能性のあるリールは第3停止リールなので、停止操作が行われたリールが第1停止リール又は第2停止リールの場合には、ステップS2002に進み、停止操作が行われたリールが第3停止リールの場合には、ステップS2006に進む。
ステップS2002では、停止したリールのリール窓113上に桃セブン図柄が表示されたか否かを判定する。具体的には、図42に示すように、桃セブン図柄は、各リール110~112において2番の位置に配置されているので、桃セブン図柄がリール窓113上に表示されるとは、1~3番のいずれかの図柄がリール窓113上の中段位置に停止表示されることを意味する。リール窓113上に桃セブン図柄が表示された場合には、ステップS2004に進み、そうでない場合には、ステップS2003に進む。
なお、本例では、リール窓113の中段位置に停止表示される図柄の番号を、リールの停止位置という。また、本例では、各リールの0~19番が1バイトの値と対応されており、例えば、図柄番号1番は1バイトの値では「00000001」であり、図柄番号3番は「00000011」となる。また、本例では、第1停止操作及び第2停止操作により、リール窓113上に2つの桃セブン図柄が表示される場合、桃セブン図柄が聴牌しないリール制御(例えば、左リール110では桃セブン図柄が下段位置に停止し、中リール111では桃セブン図柄が上段位置に停止するようなリール制御)は行わないようになっている。
ステップS2003では、高速回転後の停止位置に128をセットする。ここで、高速回転後の停止位置とは、第3停止リールを高速回転させる場合の第3停止リールの停止位置(リール窓113の中段位置に停止する図柄の番号)を意味する。図柄番号は、図42に示すように、番号0~19で構成されているので、番号128は実際には存在しない図柄の番号である。つまり、第1停止操作又は第2停止操作において、桃セブン図柄がリール窓113上に表示されない場合、高速回転後の停止位置に128がセットされ、本来であれば0~19に収まっているかを参照すればよいところ、敢えて19を大きく超過した値をセットすることで制御処理の効率化を図っている。より具体的には、高速回転後の停止位置は、1バイトの変数で構成されているため、第7ビットに1をセットすることにより(ビット列「10000000」)、高速回転後の停止位置に128がセットされる。これにより、後述するS2006において高速回転処理が実行されないような処理となる。なお、高速回転後の停止位置は、スタートレバー135に対する操作に基づいて初期化されるようになっている。
ステップS2004では、停止操作されたリールの停止位置(リール窓113の中段位置に停止する図柄の番号)が高速回転後の停止位置であるか否かを判定する。なお、高速回転後の停止位置は、スタートレバー135に対する操作に基づいて初期化されるようになっているため、第1停止操作におけるステップS2004での高速回転後停止は「00000000」となる。停止操作されたリールの停止位置が高速回転後の停止位置である場合には、処理を終了し、停止操作されたリールの停止位置が高速回転後の停止位置でない場合には、ステップS2005に進む。
ステップS2005では、ステップS2004における高速回転後の停止位置と、停止操作されたリールの停止位置の排他的論理和(XOR)を演算し、演算値を新たな高速回転後の停止位置とする。なお、ステップS2003を経てステップS2005に進んだ場合、排他的論理和(XOR)を演算しても、高速回転後の停止位置の第7ビットは1がセットされたままである。つまり、第1停止操作又は第2停止操作において桃セブン図柄がリール窓113上に停止表示されない場合には、高速回転後の停止位置の第7ビットには1がセットされた状態となる。
例えば、第1停止リールを左リール110とし、桃セブン図柄が中段停止図柄の場合、ステップS2001:NO、ステップS2002:YES、ステップS2004:NO(中段停止図柄の番号2(1バイトの値:00000010)、高速回転後の停止位置は初期値である番号0(1バイトの値:00000000))と進んで、ステップS2005において、1バイトの値:00000000と1バイトの値:00000010の排他的論理和を演算して高速回転後の停止位置は番号2(1バイトの値:00000010)となる。
次いで、第2停止リールを中リール111とし、桃セブン図柄が中段停止図柄の場合、ステップS2001:NO、ステップS2002:YES、ステップS2004:YES(中段停止図柄の番号2(1バイトの値:00000010)、高速回転後の停止位置は番号2(1バイトの値:00000010))と進んで、処理は終了する。つまり、第2停止操作が行われ、桃セブン図柄が水平に聴牌した場合、ステップS2004はYESで処理を終了することになるので、高速回転後の停止位置は番号2(1バイトの値:00000010)のままである。なお、第1停止操作で桃セブン図柄が上段または下段に停止し、第2停止操作で桃セブン図柄が中段に停止して、桃セブン図柄が斜めに聴牌した場合、ステップS2004はNOとなり、停止操作毎に高速回転後停止位置を特定するための排他的論理和の演算が行われて、最終的な高速回転後停止位置が決定される。
一方、例えば、第1停止リールを左リール110とし、桃セブン図柄がリール窓113上に停止表示されなかった場合、ステップS2001:NO、ステップS2002:NOと進んで、ステップS2003において、高速回転後の停止位置は番号128(第7ビットは1がセット)となるので、ステップS2004:NOと進み、ステップS2005において、高速回転後の停止位置は番号128(第7ビットは1がセットされた状態)となる。
次いで、第2停止リールを中リール111とし、桃セブン図柄がリール窓113上に停止表示されなかった場合、ステップS2001:NO、ステップS2002:NOと進んで、ステップS2003において、高速回転後の停止位置は番号128となるので、ステップS2004:NOと進み、ステップS2005において、高速回転後の停止位置は番号128以上(第7ビットは1がセットされた状態)となる。つまり、第2停止操作が行われ、桃セブン図柄が聴牌していない場合、高速回転後の停止位置の第7ビットは1がセットされたままとなっている。
ステップS2001において停止操作が行われたリールが第3停止リールの場合(ステップS2001:YES)、ステップS2006では、桃セブン図柄が聴牌しているか否かを判定する。具体的には、桃セブン図柄が聴牌していない場合には、高速回転後の停止位置の第7ビットは1がセットされているので、高速回転後の停止位置の第7ビットが1であるか否かを判定する。桃セブン図柄が聴牌している場合、つまり、高速回転後の停止位置の第7ビットに1がセットされていない場合には(ステップS2006:NO)、ステップS2007に進み、桃セブン図柄が聴牌していない場合、つまり、高速回転後の停止位置の第7ビットに1がセットされている場合には(ステップS2006:YES)、処理を終了する。
ステップS2007では、桃セブン図柄が所定の水平演出ライン上に聴牌しているので、第3停止リールの速度を高速回転(4倍)に設定し、次いで、ステップS2008では、高速回転後の停止位置を、第3停止リールの停止位置に設定する。例えば、第1停止リールを左リール110とし、桃セブン図柄が中段停止図柄であり、かつ第2停止リールを中リール111とし、桃セブン図柄が中段停止図柄であった場合、高速回転後の停止位置は番号2(1バイトの値:00000010)となるので、右リール112を高速回転させて桃セブン図柄をリール窓113の中段位置に停止させる。
このように、高速回転後の停止位置を、第1停止操作~第2停止操作により停止された図柄との照らし合わせ(ステップS2004)や、排他的論理和の演算(ステップS2005)を行って、順次、高速回転後の停止位置を維持・更新させて決定することで、停止態様に応じたリールアクションを行うことができる。
なお、図55及び図56では、桃セブン図柄が聴牌している場合、第3停止操作に基づいて、リールアクション(高速回転)する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、桃セブン図柄が聴牌している場合に、第3停止操作に基づいて、ウェイト処理をしたり、ウェイト聴牌したことを音声で示す聴牌ボイスを出力したり、リールバックライトを発光させたり、サイドランプ144を発光させたり、第3停止操作をフリーズさせる処理を実行してもよい。
<連続演出>
次に、図57を用いて、CZ2において実行される連続演出について説明する。図57は、連続演出の推移を時系列に示す図である。この連続演出は、4ゲームに亘って実行される演出であり、最終遊技(4ゲーム目)においてAT状態(詳しくは、上乗せゾーン)に移行できるか否かを示す情報を報知するように構成されている。例えば、連続演出は、図57に示すように液晶表示装置157を用いた画像演出で構成され、殿様と侍が対決する演出としてもよい。この場合、殿様がこの対決に勝利したときには、「勝利」の文字を表示して次ゲームからAT状態(詳しくは、上乗せゾーン)に移行するようになっている。
本例の連続演出では、連続演出の一遊技においてペナルティが発生した場合、ペナルティが発生した遊技において実行された演出(連続演出の一部)が次遊技においても再度実行されるようになっている。本例のペナルティは、上述したように、通常状態の押し順ベル当選のゲームにおいて順押し・順挟み(第1停止左)以外の停止操作が行われた場合に発生する。
なお、本例では、通常状態の遊技において、順押し・順挟み(第1停止左)以外の停止操作が行われた場合には、推奨操作を報知する推奨操作報知を実行するようにしている。推奨操作報知は、液晶表示装置157を用いた画像演出であり、例えば、図57に示すように、矩形の領域内に「左押し推奨です」など推奨操作を示す文言を表示する画像(以下、左押し推奨表示ともいう)d1を、連続演出の画像の上に重ねて表示するようにしてもよい。この場合、連続演出の画像は、左押し推奨表示d1の背後に表示されるため、連続演出の画像の一部は視認困難な状態となる。つまり、ペナルティが発生した遊技では、左押し推奨表示d1が連続演出の画像の一部を遮蔽するため、連続演出の画像の一部は視認困難な状態となるが、この連続演出の一部が次遊技においても再度実行されるため、遊技者は、ペナルティが発生した遊技において実行された演出(連続演出の一部)の内容を把握することが可能となる。
図57(a)は、連続演出の3ゲーム目(図57(a)のN+2ゲーム目)に押し順ベルに内部当選し、かつ第1停止右の停止操作が行われたため、連続演出の3ゲーム目においてペナルティが発生した場合の連続演出の推移を示している。
図57(a)に示す連続演出では、連続演出の3ゲーム目において第1停止右の停止操作が行われたため、連続演出の3ゲーム目において推奨操作報知を実行するとともに、連続演出の3ゲーム目においてペナルティが発生したので、次ゲームである連続演出の4ゲーム目(図57(a)のN+3ゲーム目)において、連続演出の3ゲーム目の演出である演出3を再度実行する。この結果、連続演出は5ゲームに亘る演出となり、5ゲーム目(図57(a)のN+4ゲーム目)においてAT抽選の結果を報知する。
図57(b)は、連続演出の1ゲーム目(図57(b)のNゲーム目)にハズレに内部当選し、かつ第1停止右の停止操作が行われ、連続演出の3ゲーム目(図57(b)のN+2ゲーム目)に押し順ベルに内部当選し、かつ第1停止右の停止操作が行われたため、連続演出の3ゲーム目においてペナルティが発生した場合の連続演出の推移を示している。
図57(b)に示す連続演出では、連続演出の1ゲーム目において第1停止右の停止操作が行われたため、連続演出の1ゲーム目において推奨操作報知を実行する。なお、連続演出の1ゲーム目においてペナルティは発生していないので、次の遊技において演出の再実行は行われない。また、連続演出の3ゲーム目において第1停止右の停止操作が行われたため、連続演出の3ゲーム目において推奨操作報知を実行するとともに、連続演出の3ゲーム目においてペナルティが発生したので、次ゲームである連続演出の4ゲーム目(図57(a)のN+3ゲーム目)において、連続演出の3ゲーム目の演出である演出3を再度実行する。この結果、連続演出は5ゲームに亘る演出となり、5ゲーム目(図57(b)のN+4ゲーム目)においてAT抽選の結果を報知する。
図57(c)は、連続演出の2ゲーム目(図57(c)のN+1ゲーム目)及び3ゲーム目(図57(c)のN+2ゲーム目)において、それぞれ、押し順ベルに内部当選し、かつ第1停止右の停止操作が行われたため、連続演出の2ゲーム目及び3ゲーム目においてペナルティが発生した場合の連続演出の推移を示している。
図57(c)に示す連続演出では、連続演出の2ゲーム目において第1停止右の停止操作が行われたため、連続演出の2ゲーム目において推奨操作報知を実行するとともに、連続演出の2ゲーム目においてペナルティが発生したので、次ゲームである連続演出の3ゲーム目において、連続演出の2ゲーム目の演出である演出2を再度実行する。続いて、連続演出の3ゲーム目においても第1停止右の停止操作が行われたため、連続演出の3ゲーム目において推奨操作報知を実行するとともに、連続演出の3ゲーム目においてもペナルティが発生したので、次ゲームである連続演出の4ゲーム目において、連続演出の2ゲーム目の演出である演出2を再々度実行する。この結果、連続演出は6ゲームに亘る演出となり、6ゲーム目(図57(c)のN+5ゲーム目)においてAT抽選の結果を報知する。
従来、連続演出を実行する場合、連続演出のゲーム数を管理する主制御部300のカウンタMCと、連続演出の演出を管理するための第1副制御部400のカウンタSCでは、ペナルティが発生したとき、カウンタMCのカウンタ値とカウンタSCのカウンタ値がずれてしまう虞があり(例えば、ペナルティが発生すると、カウンタMCではカウンタ値の更新が行われないが、カウンタSCでは、カウンタ値の更新が行われるなど)、遊技進行と演出進行とにズレが生じてしまう(例えば、AT状態が開始されているが、AT状態の演出が開始されていないなど)おそれがあった。図66は、遊技進行と演出進行とにズレが生じてしまう場合の一例を示す図である。図66(a)は、ペナルティが行われなかった場合の連続演出の推移を示す図であり、図66(b)は、ペナルティが行われた場合の連続演出の推移を示す図である。図66(b)に示すように、ペナルティが行われたゲーム分、遊技進行と演出進行とにズレが生してしまうという不具合が生じている(例えば、AT遊技において押し順ベルが当選しても操作ナビが実行されない)。そのため、本例では、上述したように、ペナルティが発生した遊技において実行された演出を次遊技においても再度実行するようにして、遊技進行と演出進行とにズレが生じないようにしている。
なお、本例では、CZ2において実行される連続演出について説明したが、ペナルティが発生した遊技において実行された演出を次遊技においても再度実行するのは、CZ2に限定されない。例えば、CZ1の連続演出に適用してもよい。また、通常ステージにおいてCZ1に移行するか否かを告知する連続演出に適用してもよい。
図58は、ペナルティが発生しない遊技の演出推移を示すタイムチャートである。詳しくは、図58(a)は、図57(b)のNゲーム目及びN+1ゲーム目の各操作と液晶表示装置157において実行される演出の関係を示すタイムチャートであり、図58(b)は、図58(a)の各時点の液晶表示装置157の演出態様を示す図である。
スロットマシン100は、Nゲーム目のスタートレバー操作に基づいて、演出1の画像を液晶表示装置157に表示開始し(スタートレバー操作の時点A1参照)、Nゲーム目の第1停止操作が右であったので、第1停止操作に基づいて、左押し推奨表示d1を液晶表示装置157に表示開始する(第1停止操作の時点A2参照)。時点A2において液晶表示装置157の画面上には、演出1の画像及び左押し推奨表示d1が表示されている。
次いで、Nゲーム目の第2停止操作及び第3停止操作が行われると、スロットマシン100は、第3停止操作に基づいて、NEXT表示d2を左押し推奨表示d1と重ならない位置に表示開始する(第3停止操作の時点A3参照)。NEXT表示d2は、次遊技への展開を示唆する画像表示であり、例えば、矩形の枠内にNEXTの文字が表示された画像としてもよい。時点A3において液晶表示装置157の画面上には、演出1の画像、左押し推奨表示d1及びNEXT表示d2が表示されている。次に、スロットマシン100は、時点A3から所定時間T1が経過した時点A4において左押し推奨表示d1を終了させる。すなわち、ペナルティが発生しない遊技において、左押し推奨表示d1は、第1停止操作の時点A2から、第3停止操作の時点A3から所定時間T1が経過した時点A4までの間、表示されることとなり、遊技者の操作に関係なく表示が終了するようになっている。時点A4において液晶表示装置157の画面上には、演出1の画像及びNEXT表示d2が表示されている。
次いで、N+1ゲーム目のスタートレバー操作が行われると、スロットマシン100は、N+1ゲーム目のスタートレバー操作に基づいて、演出1を終了させ、演出2を開始するとともに、NEXT表示d2を終了させる(スタートレバー操作の時点A5参照)。つまり、NEXT表示d2は、第3停止操作の時点A3からスタートレバー操作の時点A5までの間、表示されることとなる。時点A5において液晶表示装置157の画面上には、演出2の画像が表示されている。
図59は、ペナルティが発生した遊技の演出推移を示すタイムチャートである。詳しくは、図59(a)は、図57(b)のN+2ゲーム目及びN+3ゲーム目の各操作と液晶表示装置157において実行される演出の関係を示すタイムチャートであり、図59(b)は、図59(a)の各時点の液晶表示装置157の演出態様を示す図である。
スロットマシン100は、N+2ゲーム目のスタートレバー操作に基づいて、演出3の画像を液晶表示装置157に表示開始し(スタートレバー操作の時点A1参照)、N+2ゲーム目の第1停止操作が右であったので、第1停止操作に基づいて、左押し推奨表示d1を液晶表示装置157に表示開始する(第1停止操作の時点A2参照)。時点A2において液晶表示装置157の画面上には、演出3の画像及び左押し推奨表示d1が表示されている。
次いで、N+2ゲーム目の第2停止操作及び第3停止操作が行われると、スロットマシン100は、第3停止操作に基づいて、暗転表示d3を左押し推奨表示d1の背景画像として表示開始する(第3停止操作の時点A3参照)。暗転表示d3は、左押し推奨表示d1の背景として表示されていた演出3の画像を暗転させた画像である。これにより、遊技者は、当該遊技がペナルティを付与された遊技であることを把握することができる。時点A3において液晶表示装置157の画面上には、左押し推奨表示d1及び暗転表示d3が表示されている。
次いで、N+3ゲーム目のスタートレバー操作が行われると、スロットマシン100は、N+3ゲーム目のスタートレバー操作に基づいて、演出3を終了させ、再度、演出3を開始するとともに、左押し推奨表示d1を終了させ、また、暗転表示d3を終了させる(スタートレバー操作の時点A4参照)。すなわち、ペナルティが発生した遊技において、左押し推奨表示d1は、第1停止操作の時点A2からスタートレバー操作の時点A4までの間、表示されることとなり、遊技者の操作に基づいて表示が終了するようになっている。また、暗転表示d3は、第3停止操作の時点A3からスタートレバー操作の時点A4までの間、表示されることとなる。なお、ペナルティが発生した遊技では、NEXT表示d2は表示されない。時点A4において液晶表示装置157の画面上には、演出3の画像が表示されている。
このようにペナルティが発生しない遊技とペナルティが発生した遊技とでは、左押し推奨表示d1の表示期間が異なるが、第1停止操作から少なくとも第3停止操作までは継続して表示されるようになっている。一瞬の瞬間的な表示では、停止操作を契機とする演出と混同してしまうためである。
なお、本例では、図58に示すように、ペナルティが発生しない遊技では、スタートレバー操作に基づいてNEXT表示d2が終了したが、ベット操作に基づいてNEXT表示d2が終了してもよい。また、図59に示すように、ペナルティが発生した遊技では、スタートレバー操作に基づいて左押し推奨表示d1が終了したり、暗転表示d3が終了したりしたが、ベット操作に基づいて左押し推奨表示d1が終了したり、暗転表示d3が終了したりしてもよい。
<ペナルティ遊技>
次に、図60を用いて、本例のペナルティ遊技について説明する。図60(a)は、上述した連続演出の推移を時系列に示す図であり、図60(b)は、連続演出でない演出(以下、非連続演出という場合がある)の推移を時系列に示す図である。本例のペナルティは、通常状態の遊技において押し順ベルに内部当選した遊技において、第1停止操作左以外(具体的には、第1停止操作中、第1停止操作右)の停止操作が行われた場合に発生するようになっているが、演出処理の再実行は、演出実行中かつペナルティ発生時に行われる処理になっている。
図60(a)は、連続演出の3ゲーム目(図60(a)のN+2ゲーム目)に押し順ベルに内部当選し、かつ第1停止右の停止操作が行われたため、連続演出の3ゲーム目においてペナルティが発生した場合の連続演出の推移を示している。これに関しては上述した通りなので、説明は省略する。
一方、図60(b)に示す非連続演出では、非連続演出のN+1ゲーム目において押し順ベルに内部当選し、かつ第1停止右の停止操作が行われたため、非連続演出のN+1ゲーム目において推奨操作報知を実行するとともに、非連続演出のN+1ゲーム目においてペナルティが発生したことを示している。しかしながら、連続演出を実行中ではないので、次ゲームの非連続演出のN+2ゲームにおいて、N+1ゲーム目において実行された演出を再実行することはない。
また、図60(b)に示す非連続演出では、非連続演出のN+3ゲーム目においてチェリーに内部当選し、かつ第1停止右の停止操作が行われたため、非連続演出のN+3ゲーム目において推奨操作報知を実行するが、ペナルティは発生していない。同様にして、非連続演出のN+5ゲーム目においてリプレイに内部当選し、かつ第1停止右の停止操作が行われたため、非連続演出のN+5ゲーム目において推奨操作報知を実行するが、ペナルティは発生していない。
このように本例では、非連続演出を実行中にペナルティが発生しても、ペナルティが発生したゲームの演出を次ゲームにおいて再実行することはない。非連続演出を実行している場合には、遊技進行と演出進行の同期を取る必要はないからである。
なお、図60に示したように、本例の左押し推奨表示d1は、背景に表示されている演出の画像に関係なく(例えば、背景に表示される画像が、(A)殿と侍が対決する連続演出の一画像であっても、(B)殿と爺が対座している連続演出の一画像であっても)、同一の表示態様(例えば、画面中央に演出画像に重ねて矩形の枠画面を表示し、「枠内に左押し推奨です」の文言を表示する)で表示されるようになっている。これにより、左押し推奨表示d1は期待感演出の一種であるとの誤認を遊技者に与えることがない。
また、本例では、連続演出中にペナルティが発生した場合、ペナルティが発生した遊技の連続演出を次遊技においても再度実行するようにしたが、ペナルティが発生した遊技の演出を次遊技においても再度実行する場合はこれに限定されない。例えば、AT状態移行への期待感を高める前兆状態を備え、前兆状態においてAT状態移行への期待感を高める前兆演出を実行する場合には、この前兆演出中にペナルティが発生した場合、ペナルティが発生した遊技の前兆演出を次遊技においても再度実行するようにしてもよい。
また、本例では、連続演出中にペナルティが発生した場合、ペナルティが発生した遊技の演出と同一の演出を次遊技においても再度実行するようにしたが、同一の演出に限定される必要はなく、同一の演出に関する処理を再度実行すればよい。例えば、同一の演出に関する処理として、同一の演出抽選処理を実行するようにしてもよい。この演出抽選処理では、複数の演出の中からいずれか一つを抽選処理により決定し、決定した演出を実行するという構成を採用するので、次遊技において、ペナルティが発生した遊技の演出と異なる演出が実行される場合があってもよい。例えば、ペナルティをした遊技ではチャンスアップパターンを含む演出が行われたが、次の遊技ではチャンスアップパターンを含まない演出が実行される場合があってもよい。このようにペナルティが発生した場合、次遊技において同一の演出処理を実行するようにしてもよい。
また、ペナルティが発生した遊技の次遊技において特殊処理を実行する場合があってもよい。この特殊処理には、次遊技においてレア役回避ナビ(例えば、レア役に内部当選してもレア役に入賞しない押し順ナビをするなど)を実行したり、優遇処理を実行したりしない(例えば、ペナルティが発生していなければ、AT抽選に加えてAT上乗せ抽選も実行する場合、AT上乗せ抽選を実行しないなど)ことが含まれる。特殊処理を実行することにより、遊技者が過度に不利益を被らないようにすることができる。
<推奨操作報知の報知態様>
次に、図61を用いて、左押し推奨表示d1の表示態様について説明する。図61(a)~(d)は、左押し推奨表示d1の液晶表示装置157における表示態様の一例を示す図である。
図61(a)は、図40(c)と同一であり、液晶表示装置157全体を用いて画像を表示している場合を示している。この場合には、リール110~112の図柄の視認性は低下している(見えにくくなっている)。図61(b)は、図40(d)と同一であり、ルール110~112の回転中の状態であり、リール窓113の内側の領域において、リール110~112の視認性を確保した状態を示している。なお、リール窓113の外側上方の領域では、連続演出の画像が表示されている。
図61(c1)は、図61(b)の状態において、連続演出のセリフd5がリール窓113の外側上方の領域に表示されている場合を示している。また、図61(c2)は、図61(c1)の状態において第1停止操作が行われ、ペナルティが発生した場合を示している。具体的には、連続演出中に押し順ベルに内部当選し、かつ第1停止操作中が行われたため、当該遊技において左押し推奨表示d1が表示された場合を示している。図61(c1)及び(c2)に示すように、左押し推奨表示d1は、液晶表示装置157に表示されたセリフd5、遊技価値(メダル)に関する表示である貯留枚数表示d6、投入枚数表示d7及び払出枚数表示d8の表示領域が重畳しないようになっている。
図61(d)は、スロットマシン100においてエラーが発生した場合の液晶表示装置の表示態様を示している。この場合、エラー表示d4の画像領域は、リール窓113の外側の領域全体であり、エラー表示d4の文言部分の画像領域は、左押し推奨表示d1の画像領域と少なくとも一部が重畳するようになっている。
図61(c3)は、図61(c2)に示した左押し推奨表示d1の表示態様の変形例を示している。図61(c3)に示した左押し推奨表示d1の画像領域は、リール窓113の外側の領域全体となっている。このように左押し推奨表示d1をリール窓113の外側の領域全体に亘って表示してもよい。なお、「左押し推奨です」という文言の代わりに、「注意」であったり、「!」マークであったり、推奨していない操作がされたことを特定可能な表示であればよく、文言やマークを表示せずに画面全体をグレーアウトさせるようにしてもよい。
<推奨操作報知を実行中に電断又はエラーが発生した場合の動作>
図62(a)は、推奨操作報知を実行中に電断/復電が発生した場合のその後の液晶表示装置157の動作を示す図であり、図62(b)は、推奨操作報知を実行中にエラーが検知された場合のその後の液晶表示装置157の動作を示す図である。
図62(a1)は、リール110~112が停止している状態において、左押し推奨表示d1を表示している最中に電断/復電が発生した場合の一例を示している。この場合、スロットマシン100は、まず起動中の画面d11を表示し、次いでデモ画面d12を表示した後、次遊技の開始操作に基づいて次遊技の演出画面を実行する。したがってこの場合には、復電後、再度、左押し推奨表示d1が表示されることはない。なお、デモ画面d12の代わりに復電時用の専用画面が表示されてもよい。
図62(a2)は、リール110~112が回転している状態において、左押し推奨表示d1を表示している最中に電断/復電が発生した場合の一例を示している。この場合、スロットマシン100は、まず起動中の画面d11を表示し、次いで復帰画面d13を表示した後、次遊技の開始操作に基づいて次遊技の演出を実行する。したがってこの場合には、復電後、再度、左押し推奨表示d1を表示されることはない。
図62(a3)は、リール110~112が回転している状態において、左押し推奨表示d1を表示している最中に電断/復電が発生した場合の別の一例を示している。この場合、スロットマシン100は、まず起動中の画面d11を表示し、次いで電断時の演出画面を再び表示した後、次遊技の開始操作に基づいて次遊技の演出を実行する。したがってこの場合には、復電後、電断時の演出画面に復帰するが、再度、左押し推奨表示d1が表示されることはない。
図62(a4)は、リール110~112が回転している状態において、左押し推奨表示d1を表示している最中に電断/復電が発生した場合のさらに別の一例を示している。この場合、スロットマシン100は、まず起動中の画面d11を表示し、次いで電断時の演出画面を再び表示するとともに左押し推奨表示d1を再度表示し、次遊技の開始操作に基づいて次遊技の演出を実行する。したがってこの場合には、復電後、電断時の演出画面とともに左押し推奨表示d1は再度表示されることとなる。なお、復電後の左押し推奨表示d1は、第3停止操作後、所定時間T1が経過した後に終了する場合(電断したゲームにおいてペナルティが発生していなかった場合、図58参照)と、次遊技の開始操作に基づいて終了する場合(電断したゲームにおいてペナルティが発生していた場合、図59参照)と、が存在する。
図62(b1)は、ペナルティが発生したゲームのリール110~112が停止している状態において、左押し推奨表示d1を表示している最中にエラーが検知された場合の一例を示している。この場合、スロットマシン100は、まずエラー検知したときにエラー画面d14を表示し、次いでエラー復帰したときに電断時の演出画面を再び表示するとともに左押し推奨表示d1を再度表示し、次遊技の開始操作に基づいて次遊技の演出を実行する。再表示された左押し推奨表示d1は、次遊技の開始操作に基づいて終了する。これは、図59において説明したように、ペナルティが発生したゲームで表示された左押し推奨表示d1は、次遊技の開始操作により終了することに基づいている。
図62(b2)は、ペナルティが発生していないゲームのリール110~112が停止している状態において、左押し推奨表示d1を表示している最中にエラーが検知された場合の一例を示している。この場合、スロットマシン100は、まずエラー検知したときにエラー画面d14を表示し、次いでエラー復帰したときには、(a)エラー復帰が第3停止操作から所定時間T1以内の場合には、電断時の演出画面を再び表示するとともに左押し推奨表示d1を再度表示する一方、(b)エラー復帰が第3停止操作から所定時間T1を超えている場合には、電断時の演出画面を再び表示するだけであり、左押し推奨表示d1を再度表示しない。これは、図58において説明したように、ペナルティが発生しないゲームの左押し推奨表示d1は、第3停止操作から所定時間T1が経過した後に終了することに基づいている。したがって、(a)の場合、再度表示された左押し推奨表示d1は、第3停止操作から所定時間T1が経過した後に終了する。
また、近時、スロットマシンにおいてはメダルや遊技球等の遊技媒体を用いずに、電子的に記憶可能な情報によって管理する、いわゆる、メダルレス(コインレス)のスロットマシンも想定されている。メダルレスのスロットマシンにおいては、遊技者が持ち運び可能なカードに遊技者が所有する遊技価値の量が記憶され、スロットマシンと接続されているカードユニットにそのカードを挿入することで遊技者所有の遊技価値の量がスロットマシンに転送されて、その遊技価値を用いて遊技が可能となる。遊技を止めるときは、スロットマシンからカードユニットへ遊技価値の量を転送(計数)することで、スロットマシンに記憶されていた遊技価値の量をカードへ記憶できる。そして、本例における左押し推奨表示d1は、メダルレスの遊技台であっても表示されるものであるが、左押し推奨表示d1を表示中であっても、上述した計数は可能であり、計数を行う計数ボタンを押したときであっても、左押し推奨表示d1ともに計数中である旨の報知(計数中報知)は液晶表示装置157や各種スピーカから表示や報知が行われる。なお、計数中を表す表示は、左押し推奨表示d1と重畳しない位置で表示されてもよいし、左押し推奨表示d1と重畳する位置において計数中を表す表示を優先的に表示するようにしてもよい。
<ペナルティ発生時の他の対処方法>
本例では、連続演出を実行中にペナルティが発生した場合、図63(a)に示すように、ペナルティが発生したゲームにおいて実行された演出(図63(a)の演出2)を次ゲームにおいて再度実行することにより、遊技進行と演出進行のゲーム数のずれが生じないように対処したが、連続演出を実行中にペナルティが発生した場合の対処方法はこの方法に限定されない。
例えば、図63(b)に示すように、演出進行を管理する演出上のゲーム数カウンタを液晶表示装置157上に表示した場合、この演出上のゲーム数カウンタの更新方法に工夫を施してもよい。なお、前提として、ペナルティが発生したゲームでは遊技進行を管理するゲーム数カウンタは、カウンタ値を更新しないものとする。
この場合、ペナルティが発生しないゲーム及びペナルティが発生したゲームのいずれにおいても、スタートレバー操作に基づいて演出上のゲーム数カウンタを加算更新する一方(例えば、1加算する)、ペナルティが発生したゲームでは、第3停止操作に基づいてカウンタを元に戻す減算更新を行う(例えば、1減算する)ようにしてもよい。これにより、ペナルティが発生した当該ゲームにおいて、遊技進行と演出進行のゲーム数のずれは解消される。遊技者は、ペナルティが発生した当該遊技において、演出上のゲーム数カウンタの加算及び減算が行われるので、ペナルティが当該遊技で発生したことを明確に把握することができる。
また、例えば、図63(c)に示すように、ペナルティが発生しても連続演出をストーリ通りに最後まで遅滞なく実行し、最終の演出(図63(c)では、AT確定)を再度実行するようにしてもよい。つまり、連続演出が終了しても、ペナルティが発生したゲームの分だけ、連続演出の最終の演出を余分に再度実行するようにして遊技進行と演出進行のゲーム数のずれを解消してもよい。なお、最終の演出として、余分にAT確定画面を液晶表示装置157に表示する場合には「待機中」などの表示を行って、演出進行を調整していることを遊技者に把握させるようにしてもよい。
なお、図63(b)及び図63(c)に示した変形例においても、左押し推奨表示d1は共通の態様で表示されるものであり、左押し推奨表示d1は少なくとも第3停止操作までは表示されるようになっている。また、同様にして、図63(b)及び図63(c)に示した変形例においても、左押し推奨表示d1は、エラーに関する表示とは少なくとも一部が重畳するが、遊技価値に関する表示とは重畳しないようになっている。
<AT状態の獲得枚数表示>
次に、図64を用いて、AT状態の獲得枚数表示について説明する。図64(a)は、1連目のAT状態における液晶表示装置157の表示態様を示している。なお、図64(a)に示すゲームでは、押し順ベルに内部当選したので操作ナビの画像d21も表示されている。AT状態では、図64(a)に示すように、押し順役に内部当選した場合には操作ナビの画像d21、AT状態のセット数を示すATセット数表示d22、当該AT状態の残りゲーム数d23、当該AT状態において獲得したメダルの枚数(獲得枚数)d24など含んだAT画面d20を表示する。獲得枚数は、差枚数であり、払出枚数-投入枚数の合計である。
図64(b)は、図64(a)に示したAT画面d20において、PUSHボタン192が操作された場合に表示される獲得枚数履歴画面d30を示している。図64(a)に示すAT状態は、1連目のAT状態であったので、獲得枚数履歴画面d30では、1連目のAT状態であることを示すアイコンd31を表示するとともに1連目のAT状態の現在の獲得枚数d32を表示する。1連目のAT状態にあるので、獲得枚数d24と獲得枚数d32は同一値となる。
図64(c)は、3連目のAT状態におけるAT画面d20を示している。なお、図64(c)に示したAT画面d20では、上述したAT回数表示d22、残りゲーム数d23、獲得枚数d24とともに、獲得枚数履歴画面d30への遷移方法を示す説明画像d25が表示されている。
図64(d)は、図64(c)に示したAT画面d20において、PUSHボタン192が操作された場合に表示される獲得枚数履歴画面d30を示している。図64(c)に示すAT状態は、3連目のAT状態であったので、獲得枚数履歴画面d30では、1連目、2連目及び3連目のAT状態であることをそれぞれ示すアイコンd31A、アイコンd31B及びアイコンd31Cを表示するとともに、1連目、2連目及び3連目のAT状態でそれぞれ獲得した獲得枚数d32A、d32B及びd32Cを表示する。このように、獲得枚数履歴画面d30では、連荘しているAT状態それぞれの獲得枚数を確認することができる。
図64(e)は、AT画面d20の変形例を示している。図64(e)に示すように、上述したAT画面d20の表示項目に加えて全AT状態の獲得枚数の合計d25を表示するAT画面d20Aとしてもよい。2セット目以降のAT状態では、当該セットのAT状態の獲得枚数と、全セットのAT状態の獲得枚数の合計値を把握することができる。つまり、一の演出画像表示装置の画面上に獲得枚数d24と合計d25を表示してもよい。
なお、本例では、規定枚数到達表示(例えば、獲得枚数が250枚ごとに「XXX枚OVER」などの規定枚数に到達したことを示す表示)を表示するようにしているが、1連目のAT状態では獲得枚数d24の数値に基づいて実行し、2連目以降のAT状態では合計d25の数値に基づいて実行するようにしてもよい。毎セット同一の数値の規定枚数到達表示を行うことを回避して遊技者に煩わしさを感じさせないためである。また、規定枚数到達表示により設定値示唆(例えば、「456枚表示など」)を行ってもよい。この場合には、例えば、1連目のときには獲得枚数d24の数値に基づいて設定値示唆を行ってもよいし、2連目以降のときには合計d25の数値に設定値示唆を行ってもよい。
図64(f)は、図64(e)と同様に、合計値d25を表示する変形例であるが、合計値d25を液晶表示装置157とは別の表示手段(例えば、筐体上部に設けられた7セグや液晶表示装置)を用いて表示する場合を示している。別の表示手段にて合計値d25を表示する場合、(a)合計値d25をAT状態のみ表示し、CZ2では表示しないようにしてもよいし、(b)合計値d25をAT状態及びCZ2の双方にて表示するようにしてもよい。また、別の表示手段において規定枚数到達表示を行ってもよい。このとき、別の表示手段で表示される数字の大きさは、獲得枚数d24や合計値d25で表示される数字の大きさよりも大きいサイズとなることが好ましい。このように、合計値d25を別の表示手段を用いて表示することで、遊技価値の獲得状況を周囲へアピールすることができる。また、近時では、メダルや遊技球等の遊技媒体を用いない遊技台も想定されているところ、遊技媒体を用いていたときは獲得した遊技媒体をドル箱に収容することで獲得出玉の状況を周囲へアピールできたが、遊技媒体を用いない遊技台ではこのようなことができない。しかし、本例のように別の表示手段を用いて合計値d25を表示することで、遊技媒体を用いない遊技台であっても、獲得出玉の状況をアピールすることができる。
図65は、AT状態が連荘した場合の差枚数の増減の一例を示すグラフである。図65は、AT状態が3連荘した場合を示している。なお、図65は、1回目のAT状態、2回目のAT状態、及び3回目のAT状態において、それぞれ、差枚数が有利区間の上限差枚数2400に到達したので、AT状態(有利区間)が終了し、CZ2に移行した場合を示している。
本例では、図65に示すように、1回目のAT状態は、AT状態が開始したときからAT状態が終了するまでの獲得枚数を計数し、計数した獲得枚数がAT画面d20において獲得枚数d24として表示されるようになっている。この結果、初回のAT状態では、獲得枚数d24として2400枚以上(例えば、図65では3400枚)の表示が可能となる。これに対して、2回目以降のAT状態では、CZ2(有利区間になった後のCZ2)が開始したときからAT状態が終了するまでの獲得枚数を計数し、計数した獲得枚数がAT画面d20において獲得枚数d24として表示されるようになっている。2回目以降のAT状態における獲得枚数の計数期間をAT状態が開始した後としているのは、CZ2においてメダルが増加してしまうと、獲得枚数d24の表示が2400枚に到達する前に有利区間が終了してしまうので、有利区間を完走したのに2400枚に届かなかったという遊技者の不満を防止するためである。
なお、初回のAT状態における獲得枚数d24の表示では、AT状態のみの獲得枚数が対象となっており、CZ2での獲得枚数は含まれていなかったが、エンディング状態以降においては、CZ2での獲得枚数も含んだ枚数が獲得枚数d24として表示される場合がある。例えば、CZ2においてメダルの獲得枚数>0の場合、AT状態の獲得枚数が2400枚以下にてAT状態(有利区間)を終了してしまうので、有利区間の上限まで遊技価値を獲得することができたという満足感を遊技者に与えるためである。
<その他遊技台>
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(貸出しされたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能や、入賞によって獲得されたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能を備えた電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。このようなメダルレスのスロットマシンの場合、いつでも遊技媒体に関する計数が可能であるため、例えば、上述した推奨操作報知を実行している場合でも、計数は可能であり、計数に関する報知が行われる。
<本例の総括>
(1)遊技台においては、リールを用いた演出を実行するものがある。例えば、特開2013-094347号公報には、特定役に当選し、かつ特定の操作順序で停止操作を行った場合、リール演出を実行する遊技機が開示されている。
しかしながら、上記文献のリール演出においては、リール演出の実行条件を具備すれば、目押し操作に失敗した場合でもリール演出を実行してしまうので、リール演出が効果的でなく、リールの表示態様が綺麗なリール演出とならないという問題がある。
本例はこのような事情を鑑みてなされたものであり、リール演出を実行する場合、リールの表示態様の見栄えが良い遊技台を提供する。
本例の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される図柄表示手段(例えば、リール110~112)と、
前記図柄表示手段を視認可能な表示領域(例えば、リール窓113)と、
特定事象(例えば、リールアクションなどのリール演出、音声出力、ランプ演出、フリーズ処理など)を実行可能な特定事象実行手段(例えば、主制御部300、疑似遊技関連処理S105など)と、
を備えた遊技台であって、
前記特定事象実行手段は、特定状況(例えば、聴牌の状況)である場合、前記特定事象を実行する手段であり、
前記特定事象実行手段は、前記特定状況でない場合、前記特定事象を実行しない手段であり、
前記特定状況は、前記図柄表示手段が前記表示領域において特定の表示態様となっている状況である、
ことを第1の基本的構成とする。
第1の基本的構成によれば、図柄表示手段の表示態様が特定の表示態様にある場合、特定事象を実行し、特定の表示態様にない場合には特定事象を実行しないので、図柄表示手段の表示態様と特定事象実行の不整合を未然に防ぐことができる。すなわち、第1の基本的構成によれば、出目と演出の整合性を図ることができ、図柄表示手段の表示態様の見栄えが良い遊技台を提供することができる。
第1の基本的構成において、
前記特定状況は、第一の時点(例えば、第2停止操作の時点)において、前記図柄表示手段が前記表示領域において前記特定の表示態様(例えば、所定の演出ライン上に桃セブン図柄が聴牌している表示態様)となっている状況であり、
前記特定事象実行手段は、前記第一の時点において前記特定状況である場合、前記第一の時点より後の第二の時点(例えば、第3停止操作の時点)において、前記特定事象を実行する手段であり、
前記特定事象実行手段は、前記第一の時点において前記特定状況でない場合、前記第二の時点において、前記特定事象を実行しない手段である、
ことを好適な構成A1とする。
好適な構成A1によれば、第一の時点における図柄表示手段の表示態様と第二の時点における特定事象実行の不整合を未然に防ぐことができる。
好適な構成A1において、
前記図柄表示手段は、複数のリール(例えば、リール110~112)で構成され、
前記複数のリールのそれぞれを停止させる停止操作を受け付ける複数の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137~139)を備え、
前記第一の時点は、前記複数のリールに対する最初の停止操作の後かつ最終の停止操作前の時点であり、
前記第二の時点は、前記最終の停止操作の時点である、
ことを好適な構成A2とする。
好適な構成A2によれば、最終停止操作前の表示態様に応じて、最終の停止操作に基づく特定事象の実行の有無を決定することができるので、遊技者の期待感を向上させることができる。
好適な構成A2において、
前記複数種類の図柄には、特定の図柄(例えば、桃セブン図柄)が含まれ、
前記特定の表示態様は、前記表示領域において前記特定の図柄が聴牌している表示態様である、
ことを好適な構成A3とする。
好適な構成A3によれば、特定の図柄が聴牌している表示態様の場合に特定事象を実行するので、遊技者の興趣を向上させることができる。
好適な構成A3において、
前記特定事象実行手段は、前記表示領域において前記特定の図柄が聴牌しているラインがいずれのラインであっても、前記特定事象を実行する手段である、
ことを好適な構成A4とする。
好適な構成A4によれば、遊技者の停止操作のタイミングに自由度を与えることができ、遊技の多様性を楽しむことができる。
好適な構成A4において、
前記特定事象は、前記複数のリールに関する演出である、
ことを好適な構成A5とする。
好適な構成A5によれば、リールの表示態様とリール演出の不整合を防止することができる。
好適な構成A5において、
前記特定事象は、前記表示領域において前記特定の図柄が聴牌しているライン上に、前記最終の停止操作に基づいて前記特定の図柄を表示させる演出である、
ことを好適な構成A6とする。
好適な構成A6によれば、特定の図柄が聴牌しているライン上に最終の停止操作に基づいて特定の図柄を停止させるリール演出を実行するので、達成感と特別感を遊技者に味わわせることができる。
好適な構成A6において、
前記特定事象実行手段は、前記複数のリールのうちのいずれのリールに対して前記最終の停止操作が行われても、前記特定事象を実行する手段である、
ことを好適な構成A7とする。
好適な構成A7によれば、遊技者の停止操作の順序に自由度を与えることができ、遊技の多様性を楽しむことができる。
好適な構成A1、好適な構成A2、好適な構成A3、好適な構成A4、好適な構成A5、好適な構成A6、又は好適な構成A7において、
前記第一の時点より前の時点において、前記特定事象実行手段が前記特定事象を実行することを許容する許容手段(例えば、主制御部300、疑似遊技フラグなど)を備え、
前記特定事象実行手段は、前記許容手段が前記特定事象を実行することを許容し、かつ前記特定状況にある場合、前記特定事象を実行する手段であり、
前記特定事象実行手段は、前記許容手段が前記特定事象を実行することを許容し、かつ前記特定状況にない場合、前記特定事象を実行しない手段である、
ことを好適な構成A8とする。
好適な構成A8によれば、事前に特定事象の実行を許容しておくことで、第一の時点や第二の時点の制御負荷を軽減することができる。
(2)遊技台においては、推奨しない停止操作が行われた場合にペナルティが付与されるものがある(例えば、特開2011-125640号公報、特開2016-107129号公報)。
しかしながら、このようなペナルティを付与する遊技機では、ペナルティを付与する際に注意メッセージを報知するように構成されているが、一律の報知となっており、遊技進行に即した報知となっていない場合がある。
本例はこのような事情を鑑みてなされたものであり、ペナルティを付与する場合であっても、遊技進行に配慮した遊技台を提供する。
本例の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
前記操作手段に関する所定の報知(例えば、推奨操作報知)を実行可能な報知手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
特定事象(例えば、連続演出などの演出、連続演出などの演出を実行するための演出処理)を実行可能な特定事象実行手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
を備えた遊技台であって、
前記特定事象実行手段は、前記特定事象を実行した第一の遊技において前記報知手段が前記所定の報知を実行した場合、前記第一の遊技の次の遊技において、再度、前記特定事象を実行する場合がある手段である(例えば、図57)、
ことを第2の基本的構成とする。
第2の基本的構成によれば、第一の遊技において特定事象と所定の報知が実行された場合、次遊技にて再度特定事象を実行するので、遊技者が特定事象の内容を把握することができる。
第2の基本的構成において、
前記操作手段の操作態様には、推奨される推奨操作態様(例えば、順押し(第1停止操作左))があり、
前記所定の報知は、前記推奨操作態様に関する報知であり、
前記報知手段は、前記推奨操作態様とは異なる非推奨操作態様(例えば、中押し(第1停止操作中)、逆押し(第1停止操作右))の操作が行われた場合、前記所定の報知を実行する手段であり、
前記特定事象は、第一の演出処理(例えば、連続演出を実行するための演出処理)である、
ことを好適な構成B1とする。
好適な構成B1によれば、第一の演出処理が実行される遊技で遊技者が推奨操作とは異なる操作をしてしまい所定の報知が行われても、次の遊技において再度第一の演出処理が実行されるため、遊技者の操作ミスで第一の演出処理の内容が把握できなくなっても、次の遊技で第一の演出処理の内容を把握することができる。
好適な構成B1において、
前記報知手段は、前記所定の報知として、前記推奨操作態様に関する所定の表示(例えば、左押し推奨表示d1)を表示部(例えば、液晶表示装置157の表示画面)に表示可能な表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)であり、
前記特定事象実行手段は、前記第一の演出処理の実行に基づく第一の演出表示(例えば、連続演出の演出画像)を前記表示部に表示可能な第一の演出表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)であり、
前記表示手段は、前記第一の演出表示の表示領域に重畳して前記所定の表示を表示可能な手段であり(例えば、図57など)、
前記表示手段が前記第一の演出表示の表示領域に重畳して前記所定の表示を表示した場合、前記第一の演出表示の少なくとも一部が視認困難である(例えば、図57など)、
ことを好適な構成B2とする。
好適な構成B2によれば、所定の表示によって第一の演出表示の一部が把握できなくなっても、次遊技において第一の演出表示の内容を把握することができる。
好適な構成B2において、
抽選情報に基づいて役の抽選結果を決定する抽選結果手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)を備え、
前記抽選結果手段は、前記抽選結果として特定の抽選結果(例えば、押し順ベル当選)を決定可能であり、
前記第一の遊技は、前記抽選結果として前記特定の抽選結果が決定された遊技であり、
前記特定の抽選結果は、前記操作手段の操作態様に応じて付与される遊技価値の数量(例えば、メダルの払出枚数)が異なる抽選結果である、
ことを好適な構成B3とする。
好適な構成B3によれば、第一の演出表示を再実行する条件を限定することにより、徒に第一の演出表示が繰り返されることを防止することができる。
好適な構成B3において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)を備え、
前記操作手段は、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン137~139)であり、
前記特定の抽選結果は、前記複数のリールのうち特定のリール(例えば、左リール110)に対応する前記停止操作手段を最初に操作する特定の操作態様(例えば、順押し、第1停止操作左)で操作された場合よりも、前記複数のリールのうち前記特定のリール以外の他のリールに対応する前記停止操作手段を最初に操作する非特定の操作態様で操作された場合の方が付与される遊技価値の数が多い抽選結果である(例えば、前者はメダルの払出し0枚又は1枚に対して、後者は9枚など)、
ことを好適な構成B4とする。
好適な構成B4によれば、停止操作手段に対する操作態様によって付与される遊技価値の量が異なる特定の抽選結果を設けることで遊技価値の付与のベースを下げることができる。
好適な構成B4において、
第一の遊技状態(例えば、通常状態)と、該第一の遊技状態より有利な遊技状態であって、操作態様の報知が実行される第二の遊技状態(例えば、AT状態)と、を備え、前記第一の遊技状態と前記第二の遊技状態との間の移行を制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理S111)を備え、
前記特定の操作態様は、前記推奨操作態様であり、
前記非特定の操作態様は、前記非推奨操作態様であり、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の遊技状態の前記第一の遊技において前記非特定の操作態様の操作が行われた場合、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態への移行制御に関して第一の処理(例えば、AT抽選をしない処理、AT抽選の実行確率が低くなる、前遊技までにAT当選していた場合に上乗せ抽選をしない又は抑制される、天井へのゲーム数をカウントしないなどの処理)を実行する手段であり、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の遊技状態の前記第一の遊技において前記特定の操作態様の操作が行われた場合、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態への移行制御に関して第二の処理(例えば、AT抽選をする処理、AT抽選の実行確率が高くなる、前遊技までにAT当選していた場合に上乗せ抽選をする、天井へのゲーム数をカウントするなどの処理)を実行する手段であり、
前記第二の処理は、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態への移行制御に関して前記第一の処理よりも有利な処理である、
ことを好適な構成B5とする。
好適な構成B5によれば、第一の数の遊技価値が付与されないが移行制御に関して不利にならない操作態様を推奨操作態様とすることにより、第一の遊技状態における遊技価値付与のベースを下げつつ、その分、第二の遊技状態において獲得できる遊技価値の量を増やすことができる。
好適な構成B5において、
前記報知手段は、前記第一の遊技状態において前記非特定の操作態様の操作が行われた場合、前記抽選結果に関わらず前記所定の報知を実行する、
ことを好適な構成B6とする。
好適な構成B6によれば、非特定の操作態様の操作が行われた場合には抽選結果に関わらず推奨操作態様に関する所定の報知を実行するので、推奨操作態様の操作に対する周知を図ることができる。
好適な構成B4において、
前記特定の抽選結果は、第一の特定の抽選結果(例えば、押し順ベル_CLR、CRLに当選)と、第二の特定の抽選結果(例えば、押し順ベル_RLC、RCLに当選)と、を備え、
前記第一の特定の抽選結果は、前記複数のリールのうち第一のリール(例えば、左リール110)に対応する操作手段を最初に操作する第一の特定の操作態様(例えば、順押し)で操作された場合、第一の数量(例えば、9枚)の遊技価値が付与されず、前記複数のリールのうち第二のリール(例えば、中リール111)に対応する操作手段を最初に操作する第一の非特定の操作態様(例えば、中押し)で操作された場合、前記第一の数量の遊技価値が付与される抽選結果であり、
前記第二の特定の抽選結果は、前記第一の特定の操作態様で操作された場合、前記第一の数量の遊技価値が付与されず、前記複数のリールのうち第三のリール(例えば、右リール112)に対応する操作手段を最初に操作する第二の非特定の操作態様(例えば、逆押し)で操作された場合、前記第一の数量の遊技価値が付与される抽選結果であり、
前記抽選結果手段は、抽選結果として所定の抽選結果(例えば、共通ベル、左ベルなど)を決定可能であり、
前記所定の抽選結果は、前記第一の特定の操作態様で操作された場合、所定の数量(例えば、9枚、9枚よりも少ない枚数など)の遊技価値が付与される抽選結果であり、
前記抽選結果手段は、前記第一の特定の抽選結果を決定する第一の確率と、前記第二の特定の抽選結果を決定する第二の確率とを合算した第三の確率よりも低い第四の確率で前記所定の抽選結果を決定可能である、
ことを好適な構成B7とする。
好適な構成B7によれば、第一の遊技状態において獲得できる遊技価値の量を減らして、その分、第二の遊技状態において獲得できる遊技価値の量を増やすことができる。
好適な構成B2、好適な構成B3、好適な構成B4、好適な構成B5、好適な構成B6、又は好適な構成B7において、
第二の演出表示(例えば、非連続演出の演出画像)を前記表示部に表示可能な第二の演出表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)を備え、
前記第一の演出表示は、複数の遊技に亘って行われる一連の演出のうち或る遊技で行われる演出表示であり(例えば、図60(a)など)、
前記第二の演出表示は、複数の遊技に亘って行われず単数の遊技にて行われる演出表示であり(例えば、図60(b)など)、
前記第一の演出表示手段は、前記第一の演出表示が表示される前記第一の遊技において前記所定の表示が表示された場合、前記第一の遊技の次の遊技において、前記第一の演出表示を表示する場合がある手段であり(例えば、図60(a)など)、
前記第二の演出表示手段は、前記第二の演出表示が表示される第二の遊技において前記所定の表示が表示された場合、前記第二の遊技の次の遊技で前記第二の演出表示を表示しない手段である(例えば、図60(b)など)、
ことを好適な構成B8とする。
好適な構成B8によれば、一連の演出の途中において所定の表示と重畳した場合には、演出の内容が把握できなくなるため、次遊技において演出を再度行うが、単遊技の演出を次遊技でも再度行うと、冗長となる虞や遊技台の不具合と誤認されたりする虞があるため、演出を再度実行しないようにしている。その結果、演出の内容を把握できるとともに遊技者の誤認を防ぐことができる。
(3)遊技台においては、有利な状態のメダルの獲得枚数を表示し、該有利な状態が終了しても所定の期間以内に連続して有利な状態が開始された場合、今回の有利な状態において、前回の有利な状態からの獲得枚数を引き継いで表示する遊技機が存在する(例えば、特開2013-220228号公報)。
しかしながら、今回の有利な状態において、前回の有利な状態からの獲得枚数を引き継いで表示する場合、射幸心を煽ってしまうという問題がある。
本例はこのような事情を鑑みてなされたものであり、射幸心を抑制しつつ、獲得枚数を把握できる遊技台を提供する。
本例の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
所定事象(例えば、遊技価値の付与)に関する更新処理を実行する更新手段(例えば、主制御部300)と、
前記更新手段により更新された前記所定事象に関する第一の表示(例えば、獲得枚数d31、d32の表示)を行う表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
複数の遊技状態の間の移行を制御する遊技状態制御手段((例えば、主制御部300、遊技状態制御処理S111)と、を備えた遊技台であって、
前記複数の遊技状態には、遊技者に有利な第一の遊技状態(例えば、AT状態)が含まれ、
前記表示手段は、前記第一の遊技状態において前記第一の表示を表示可能な手段であり、
前記更新手段は、初当たりの前記第一の遊技状態(以下、「初当たりの第一の遊技状態」という。)において、第一のタイミング(例えば、AT状態を開始したタイミング)から前記更新処理を開始する手段であり、
前記更新手段は、前記初当たりの第一の遊技状態から連荘しているとされた二連目以降の前記第一の遊技状態(以下、「二連目以降の第一の遊技状態」という。)において、前記第一のタイミングとは異なる第二のタイミング(例えば、有利区間におけるCZ2状態を開始したタイミング)から前記更新処理を開始する手段である、
ことを第三の基本的構成とする。
第三の基本的構成によれば、初当たりの第一の遊技状態と二連目以降の第一の遊技状態とで更新処理の開始タイミングが異なっているので、所定事象に関する更新について区切りを設けるとともに、連荘中であることを考慮した更新を行うことができる。すなわち、射幸心を抑制しつつ、第一の遊技状態における所定事象の更新値を把握することができる。
第三の基本的構成において、
前記複数の遊技状態には、第二の遊技状態(例えば、通常状態(CZ2))が含まれ、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の遊技状態と前記第二の遊技状態の間の移行制御が可能な手段であり、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の遊技状態から移行されていない、或る前記第二の遊技状態(以下、「或る第二の遊技状態」という。)において所定の条件が成立した場合(例えば、AT抽選に当選した場合)、前記初当たりの第一の遊技状態に移行制御する手段であり、
前記遊技状態制御手段は、前記初当たりの第一の遊技状態が終了した場合、新たな前記第二の遊技状態(以下、「新たな第二の遊技状態」という。)に移行制御する手段であり、
前記遊技状態制御手段は、前記新たな第二の遊技状態において前記所定の条件が成立した場合、前記二連目以降の第一の遊技状態に移行制御する手段であり、
前記第一のタイミングは、前記初当たりの第一の遊技状態が開始されたタイミングであり、
前記第二のタイミングは、前記新たな第二の遊技状態の開始に関連するタイミングである、
ことを好適な構成C1とする。
好適な構成C1によれば、連荘中は、途中の第二の遊技状態での所定事象の更新度合いを考慮した更新を行うことができる。
好適な構成C1において、
前記表示手段は、少なくとも前記二連目以降の第一の遊技状態において、連荘している状況下の前回までの前記第一の遊技状態(以下、「連荘している第一の遊技状態」という。)における前記第一の表示を表示可能な手段である(例えば、図64(d))、
ことを好適な構成C2とする。
好適な構成C2によれば、連荘している状況下の前回までの第一の遊技状態までの第一の表示の履歴を確認することができる。
好適な構成C2において、前記連荘とは、前記新たな第二の遊技状態において前記所定の条件が成立して、前記第一の遊技状態に移行することである、
ことを好適な構成C3とする。
好適な構成C3によれば、第一の遊技状態と第二の遊技状態との間の移行を反復することにより、連荘中の第一の表示を履歴として表示することができる。
好適な構成C3において、
前記所定事象は、遊技価値の付与に関するものであり、
前記第一の表示は、前記連荘している第一の遊技状態ごとの、付与された前記遊技価値の合計獲得数に関する表示である、
ことを好適な構成C4とする。
好適な構成C4によれば、遊技者は有利な第一の遊技状態ごとの遊技価値の合計獲得数を把握することができる。
好適な構成C1、好適な構成C2、好適な構成C3、又は好適な構成C4において、
前記遊技状態制御手段は、有利区間(例えば、有利区間)において、前記第一の遊技状態と前記第二の遊技状態の間の移行制御が可能であり、
前記遊技状態制御手段は、前記初当たりの第一の遊技状態が終了した場合、前記有利区間を終了する場合がある手段であり(例えば、図44の条件Jが成立した場合)、
前記遊技状態制御手段は、新たな前記有利区間の開始に関連して、前記新たな第二の遊技状態を開始する手段である(例えば、図44の条件Jが成立した後のCZ2での遊技消化)、
ことを好適な構成C5とする。
好適な構成C5によれば、第一の遊技状態が終了することにより、新たな有利区間が開始されるので、上限を備えた有利区間であっても遊技興趣の減退を防ぐことができる。
好適な構成C5において、
前記有利区間は、所定のリミッタ条件が成立した場合(例えば、図44の条件Jが成立した場合)に終了する期間であり、
前記表示手段は、前記初当たりの第一の遊技状態において、前記所定のリミッタ条件が成立する前は、前記或る第二の遊技状態における前記所定事象を反映しない前記第一の表示を表示可能な手段であり、
前記表示手段は、前記初当たりの第一の遊技状態において、前記所定のリミッタ条件が成立した後は、前記或る第二の遊技状態における前記所定事象を反映した前記第一の表示を表示可能な手段である、
ことを好適な構成C6とする。
好適な構成C6によれば、有利区間を完走する場合には、有利区間の上限まで遊技価値を獲得することができたという満足感を与えることができる。
(4)遊技台においては、推奨しない停止操作が行われた場合にペナルティが付与されるものがある(例えば、特開2011-125640号公報、特開2016-107129号公報)。
しかしながら、このようなペナルティを付与する遊技機では、ペナルティを付与する際に注意メッセージを報知するように構成されているが、一律の報知となっており、遊技進行に即した報知となっていない場合がある。
本例はこのような事情を鑑みてなされたものであり、ペナルティを付与する場合であっても、遊技進行に配慮した遊技台を提供する。
本例の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
前記操作手段に関する所定の報知(例えば、推奨操作報知)を実行可能な報知手段(例えば、液晶表示装置157,第1副制御部400、第2副制御部500)と、
複数種類の特定事象(例えば、複数種類の連続演出(殿が侍と対決する連続演出、殿が爺を追いかける連続演出など)、複数種類の連続演出を実行するための演出処理)を実行可能な特定事象実行手段と、
を備えた遊技台であって、
前記特定事象実行手段は、前記複数種類の特定事象のうちの一の特定事象(例えば、殿と侍が対決している連続演出)を実行した第一の遊技において前記報知手段が前記所定の報知を実行した場合、前記第一の遊技の次の遊技において、再度、前記一の特定事象を実行する場合がある手段であり、
前記報知手段は、前記第一の遊技で実行される前記一の特定事象が前記複数種類のうちいずれの種類であるかに関わらず、前記所定の報知を同一の報知態様で実行する、
ことを第四の基本的構成とする。
第四の基本的構成によれば、第一の遊技において特定事象と所定の報知が実行された場合、次遊技にて再度特定事象を実行するので、遊技者が特定事象の内容を把握することができる。また、実行される特定事象の種類に関わらず、所定の報知を同一の報知態様で実行するので、特定事象とは別の報知として明確に認識させることができ、所定の報知を期待感演出とは誤認させることがない。
第四の基本的構成において、
前記操作手段の操作態様には、推奨される推奨操作態様(例えば、順押し(第1停止操作左))があり、
前記所定の報知は、前記推奨操作態様に関する報知であり、
前記報知手段は、前記推奨操作態様とは異なる非推奨操作態様(例えば、中押し(第1停止操作中)、逆押し(第1停止操作右))のの操作が行われた場合、前記所定の報知を実行する手段であり、
前記一の特定事象は、第一の演出処理(例えば、連続演出を実行するための演出処理)である、
ことを好適な構成D1とする。
好適な構成D1によれば、第一の演出処理が実行される遊技で遊技者が推奨操作とは異なる操作をしてしまい所定の報知が行われても、次の遊技において再度第一の演出処理が実行されるため、遊技者の操作ミスで第一の演出処理の内容が把握できなくなっても、次の遊技で第一の演出処理の内容を把握することができる。
好適な構成D1において、
前記報知手段は、前記所定の報知として、前記推奨操作態様に関する所定の表示(例えば、左押し推奨表示d1)を表示部(例えば、液晶表示装置157の表示画面)に表示可能な表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)であり、
前記特定事象実行手段は、前記第一の演出処理の実行に基づく第一の演出表示(例えば、連続演出の演出画像)を前記表示部に表示可能な第一の演出表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)であり、
前記表示手段は、前記第一の演出表示の表示領域に重畳して前記所定の表示を表示可能な手段であり(例えば、図57など)、
前記表示手段が前記第一の演出表示の表示領域に重畳して前記所定の表示を表示した場合、前記第一の演出表示の少なくとも一部が視認困難である(例えば、図57など)、
ことを好適な構成D2とする。
好適な構成D2によれば、所定の表示によって第一の演出表示の一部が把握できなくなっても、次遊技において第一の演出表示の内容を把握することができる。
好適な構成D2において、
抽選情報に基づいて役の抽選結果を決定する抽選結果手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)を備え、
前記抽選結果手段は、前記抽選結果として特定の抽選結果(例えば、押し順ベル当選)を決定可能であり、
前記第一の遊技は、前記抽選結果として前記特定の抽選結果が決定された遊技であり、
前記特定の抽選結果は、前記操作手段の操作態様に応じて付与される遊技価値の数量(例えば、メダルの払出枚数)が異なる抽選結果である、
ことを好適な構成D3とする。
好適な構成D3によれば、第一の演出表示を再実行する条件を限定することにより、徒に第一の演出表示が繰り返されることを防止することができる。
好適な構成D3において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)を備え、
前記操作手段は、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン137~139)であり、
前記特定の抽選結果は、前記複数のリールのうち特定のリール(例えば、左リール110)に対応する前記停止操作手段を最初に操作する特定の操作態様(例えば、順押し、第1停止操作左)で操作された場合よりも、前記複数のリールのうち前記特定のリール以外の他のリールに対応する前記停止操作手段を最初に操作する非特定の操作態様で操作された場合の方が付与される遊技価値の数が多い抽選結果である(例えば、前者はメダルの払出し0枚又は1枚に対して、後者は9枚など)、
ことを好適な構成D4とする。
好適な構成D4によれば、停止操作手段に対する操作態様によって付与される遊技価値の量が異なる特定の抽選結果を設けることで遊技価値の付与のベースを下げることができる。
好適な構成D4において、
第一の遊技状態(例えば、通常状態)と、該第一の遊技状態より有利な遊技状態であって、操作態様の報知が実行される第二の遊技状態(例えば、AT状態)と、を備え、前記第一の遊技状態と前記第二の遊技状態との間の移行を制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理S111)を備え、
前記特定の操作態様は、前記推奨操作態様であり、
前記非特定の操作態様は、前記非推奨操作態様であり、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の遊技状態の前記第一の遊技において前記非特定の操作態様の操作が行われた場合、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態への移行制御に関して第一の処理(例えば、AT抽選をしない処理、AT抽選の実行確率が低くなる、前遊技までにAT当選していた場合に上乗せ抽選をしない又は抑制される、天井へのゲーム数をカウントしないなどの処理)を実行する手段であり(例えば、AT抽選をしない、第一の遊技状態のゲーム数のカウントをしないなど)、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の遊技状態の前記第一の遊技において前記特定の操作態様の操作が行われた場合、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態への移行制御に関して第二の処理(例えば、AT抽選をする処理、AT抽選の実行確率が高くなる、前遊技までにAT当選していた場合に上乗せ抽選をする、天井へのゲーム数をカウントするなどの処理)を実行する手段であり(例えば、AT抽選をする、第一の遊技状態のゲーム数のカウントをするなど)、
前記第二の処理は、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態への移行制御に関して前記第一の処理よりも有利な処理である、
ことを好適な構成D5とする。
好適な構成D5によれば、第一の数の遊技価値が付与されないが移行制御に関して不利にならない操作態様を推奨操作態様とすることにより、第一の遊技状態における遊技価値付与のベースを下げつつ、その分、第二の遊技状態において獲得できる遊技価値の量を増やすことができる。
好適な構成D5において、
前記報知手段は、前記第一の遊技状態において前記非特定の操作態様の操作が行われた場合、前記抽選結果に関わらず前記所定の報知を実行する、
ことを好適な構成D6とする。
好適な構成D6によれば、非特定の操作態様の操作が行われた場合には抽選結果に関わらず推奨操作態様に関する所定の報知を実行するので、推奨操作態様の操作に対する周知を図ることができる。
好適な構成D4において、
前記特定の抽選結果は、第一の特定の抽選結果(例えば、押し順ベル_CLR、CRLに当選)と、第二の特定の抽選結果(例えば、押し順ベル_RLC、RCLに当選)と、を備え、
前記第一の特定の抽選結果は、前記複数のリールのうち第一のリール(例えば、左リール110)に対応する操作手段を最初に操作する第一の特定の操作態様で操作された場合(例えば、順押し)、第一の数量(例えば、9枚)の遊技価値が付与されず、前記複数のリールのうち第二のリール(例えば、中リール111)に対応する操作手段を最初に操作する第一の非特定の操作態様(例えば、中押し)で操作された場合、前記第一の数量の遊技価値が付与される抽選結果であり、
前記第二の特定の抽選結果は、前記第一の特定の操作態様で操作された場合、前記第一の数量の遊技価値が付与されず、前記複数のリールのうち第三のリール(例えば、右リール112)に対応する操作手段を最初に操作する第二の非特定の操作態様(例えば、逆押し)で操作された場合、前記第一の数量の遊技価値が付与される抽選結果であり、
前記抽選結果手段は、抽選結果として所定の抽選結果(例えば、共通ベル、左ベルなど)を決定可能であり、
前記所定の抽選結果は、前記第一の特定の操作態様で操作された場合、所定の数量(例えば、9枚、9枚よりも少ない枚数など)の遊技価値が付与される抽選結果であり、
前記抽選結果手段は、前記第一の特定の抽選結果を決定する第一の確率と、前記第二の特定の抽選結果を決定する第二の確率とを合算した第三の確率よりも低い第四の確率で前記所定の抽選結果を決定可能である、ことを好適な構成D7とする。
好適な構成D7によれば、第一の遊技状態において獲得できる遊技価値の量を減らして、その分、第二の遊技状態において獲得できる遊技価値の量を増やすことができる。
好適な構成D2、好適な構成D3、好適な構成D4、好適な構成D5、好適な構成D6、又は好適な構成D7において、
第二の演出表示(例えば、非連続演出の演出画像)を前記表示部に表示可能な第二の演出表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)を備え、
前記第一の演出表示は、複数の遊技に亘って行われる一連の演出のうち或る遊技で行われる演出表示であり(図60(a)など)、
前記第二の演出表示は、複数の遊技に亘って行われず単数の遊技にて行われる演出表示であり(図60(b)など)、
前記第一の演出表示手段は、前記第一の演出表示が表示される前記第一の遊技において前記所定の表示が表示された場合、前記第一の遊技の次の遊技において、前記第一の演出表示を表示する場合がある手段であり(図60(a)など)、
前記第二の演出表示手段は、前記第二の演出表示が表示される第二の遊技において前記所定の表示が表示された場合、前記第二の遊技の次の遊技で前記第二の演出表示を表示しない手段である(図60(b)など)、
ことを好適な構成D8とする。
好適な構成D8によれば、一連の演出の途中において所定の表示と重畳した場合には、演出の内容が把握できなくなるため、次遊技において演出を再度行うが、単遊技の演出を次遊技でも再度行うと、冗長となる虞や遊技台の不具合と誤認されたりする虞があるため、演出を再度実行しないようにしている。その結果、演出の内容を把握できるとともに遊技者の誤認を防ぐことができる。
(5)遊技台においては、推奨しない停止操作が行われた場合にペナルティが付与されるものがある(例えば、特開2011-125640号公報、特開2016-107129号公報)。
しかしながら、このようなペナルティを付与する遊技機では、ペナルティを付与する際に注意メッセージを報知するように構成されているが、一律の報知となっており、遊技進行に即した報知となっていない場合がある。
本例はこのような事情を鑑みてなされたものであり、ペナルティを付与する場合であっても、遊技進行に配慮した遊技台を提供する。
本例の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
前記操作手段に関する所定の報知(例えば、推奨操作報知)を実行可能な報知手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
特定事象(例えば、例えば、連続演出などの演出、連続演出などの演出を実行するための演出処理)を実行可能な特定事象実行手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
を備えた遊技台であって、
前記特定事象実行手段は、前記特定事象を実行した第一の遊技において前記報知手段が前記所定の報知を実行した場合、前記第一の遊技の次の遊技において、再度、前記特定事象を実行する場合がある手段であり(例えば、図57)、
前記報知手段は、少なくとも所定時間(例えば、図58の所定時間T1)が経過するまで、前記所定の報知の実行を継続する(例えば、図58)、
ことを第5の基本的構成とする。
第5の基本的構成によれば、第一の遊技において特定事象と所定の報知が実行された場合、次遊技にて再度特定事象を実行するので、遊技者が特定事象の内容を把握することができる。また、所定の報知を所定時間の間、継続するので、操作を契機に一瞬だけ表示される演出と区別をすることができる。
また、本例の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な複数の操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
前記操作手段に関する所定の報知(例えば、推奨操作報知)を実行可能な報知手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
特定事象(例えば、連続演出などの演出を実行するための演出処理)を実行可能な特定事象実行手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
を備えた遊技台であって、
前記特定事象実行手段は、前記特定事象を実行した第一の遊技において前記報知手段が前記所定の報知を実行した場合、前記第一の遊技の次の遊技において、再度、前記特定事象を実行する場合がある手段であり(例えば、図57)、
前記報知手段は、少なくとも前記複数の操作手段のうち最後の操作となる前記操作手段への操作が行われるまで、前記所定の報知の実行を継続する(例えば、図59)、
ことを第6の基本的構成とする。
第6の基本的構成によれば、第一の遊技において特定事象と所定の報知が実行された場合、次遊技にて再度特定事象を実行するので、遊技者が特定事象の内容を把握することができる。また、所定の報知を複数の操作のうちの最後の操作まで継続するので、操作を契機に一瞬だけ表示される演出と区別をすることができる。
第5の基本的構成又は第6の基本的構成において、
前記操作手段の操作態様には、推奨される推奨操作態様(例えば、順押し(第1停止操作左))があり、
前記所定の報知は、前記推奨操作態様に関する報知であり、
前記報知手段は、前記推奨操作態様とは異なる非推奨操作態様(例えば、中押し(第1停止操作中)、逆押し(第1停止操作右))の操作が行われた場合、前記所定の報知を実行する手段であり、
前記特定事象は、第一の演出処理(例えば、連続演出を実行するための演出処理)である、
ことを好適な構成E1とする。
好適な構成E1によれば、第一の演出処理が実行される遊技で遊技者が推奨操作とは異なる操作をしてしまい所定の報知が行われても、次の遊技において再度第一の演出処理が実行されるため、遊技者の操作ミスで第一の演出処理の内容が把握できなくなっても、次の遊技で第一の演出処理の内容を把握することができる。
好適な構成E1において、
前記報知手段は、前記所定の報知として、前記操作手段に関する所定の表示(例えば、左押し推奨表示d1)を表示部(例えば、液晶表示装置157の表示画面)に表示可能な表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)であり、
前記特定事象実行手段は、前記第一の演出処理の実行に基づく第一の演出表示(例えば、連続演出の演出画像)を前記表示部に表示可能な第一の演出表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)であり、
前記表示手段は、前記第一の演出表示の表示領域に重畳して前記所定の表示を表示可能な手段であり(例えば、図57など)、
前記表示手段が前記第一の演出表示の表示領域に重畳して前記所定の表示を表示した場合、前記第一の演出表示の少なくとも一部が視認困難である(例えば、図57など)、
ことを好適な構成E2とする。
好適な構成E2によれば、所定の表示によって第一の演出表示の一部が把握できなくなっても、次遊技において第一の演出表示の内容を把握することができる。
好適な構成E2において、
抽選情報に基づいて役の抽選結果を決定する抽選結果手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)を備え、
前記抽選結果手段は、前記抽選結果として特定の抽選結果(例えば、押し順ベル当選)を決定可能であり、
前記第一の遊技は、前記抽選結果として前記特定の抽選結果が決定された遊技であり、
前記特定の抽選結果は、前記操作手段の操作態様に応じて付与される遊技価値の数量(例えば、メダルの払出枚数)が異なる抽選結果である、
ことを好適な構成E3とする。
好適な構成E3によれば、第一の演出表示を再実行する条件を限定することにより、徒に第一の演出表示が繰り返されることを防止することができる。
好適な構成E3において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)を備え、
前記操作手段は、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン137~139)であり、
前記特定の抽選結果は、前記複数のリールのうち特定のリール(例えば、左リール110)に対応する前記停止操作手段を最初に操作する特定の操作態様(例えば、順押し、第1停止操作左)で操作された場合よりも、前記複数のリールのうち前記特定のリール以外の他のリールに対応する前記停止操作手段を最初に操作する非特定の操作態様で操作された場合の方が付与される遊技価値の数が多い抽選結果である(例えば、前者はメダルの払出し0枚又は1枚に対して、後者は9枚など)、
ことを好適な構成E4とする。
好適な構成E4によれば、停止操作手段に対する操作態様によって付与される遊技価値の量が異なる特定の抽選結果を設けることで遊技価値の付与のベースを下げることができる。
好適な構成E4において、
第一の遊技状態(例えば、通常状態)と、該第一の遊技状態より有利な遊技状態であって、操作態様の報知が実行される第二の遊技状態(例えば、AT状態)と、を備え、前記第一の遊技状態と前記第二の遊技状態との間の移行を制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理S111)を備え、
前記特定の操作態様は、前記推奨操作態様であり、
前記非特定の操作態様は、前記非推奨操作態様であり、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の遊技状態の前記第一の遊技において前記非特定の操作態様の操作が行われた場合、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態への移行制御に関して第一の処理(例えば、AT抽選をしない処理、AT抽選の実行確率が低くなる、前遊技までにAT当選していた場合に上乗せ抽選をしない又は抑制される、天井へのゲーム数をカウントしないなどの処理)を実行する手段であり(例えば、AT抽選をしない、第一の遊技状態のゲーム数のカウントをしないなど)、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の遊技状態の前記第一の遊技において前記特定の操作態様の操作が行われた場合、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態への移行制御に関して第二の処理(例えば、AT抽選をする処理、AT抽選の実行確率が高くなる、前遊技までにAT当選していた場合に上乗せ抽選をする、天井へのゲーム数をカウントするなどの処理)を実行する手段であり(例えば、AT抽選をする、第一の遊技状態のゲーム数のカウントをするなど)、
前記第二の処理は、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態への移行制御に関して前記第一の処理よりも有利な処理である、
ことを好適な構成E5とする。
好適な構成E5によれば、第一の数の遊技価値が付与されないが移行制御に関して不利にならない操作態様を推奨操作態様とすることにより、第一の遊技状態における遊技価値付与のベースを下げつつ、その分、第二の遊技状態において獲得できる遊技価値の量を増やすことができる。
好適な構成E5において、
前記報知手段は、前記第一の遊技状態において前記非特定の操作態様の操作が行われた場合、前記抽選結果に関わらず前記所定の報知を実行する、
ことを好適な構成E6とする。
好適な構成E6によれば、非特定の操作態様の操作が行われた場合には抽選結果に関わらず推奨操作態様に関する所定の報知を実行するので、推奨操作態様の操作に対する周知を図ることができる。
好適な構成E5において、
前記特定の抽選結果は、第一の特定の抽選結果(例えば、押し順ベル_CLR、CRLに当選)と、第二の特定の抽選結果(例えば、押し順ベル_RLC、RCLに当選)と、を備え、
前記第一の特定の抽選結果は、前記複数のリールのうち第一のリール(例えば、左リール110)に対応する操作手段を最初に操作する第一の特定の操作態様(例えば、順押し)で操作された場合、第一の数量(例えば、9枚)の遊技価値が付与されず、前記複数のリールのうち第二のリール(例えば、中リール111)に対応する操作手段を最初に操作する第一の非特定の操作態様(例えば、中押し)で操作された場合、前記第一の数量の遊技価値が付与される抽選結果であり、
前記第二の特定の抽選結果は、前記第一の特定の操作態様(例えば、順押し)で操作された場合、前記第一の数量の遊技価値が付与されず、前記複数のリールのうち第三のリール(例えば、右リール112)に対応する操作手段を最初に操作する第二の非特定の操作態様(例えば、逆押し)で操作された場合、前記第一の数量の遊技価値が付与される抽選結果であり、
前記抽選結果手段は、前記抽選結果として所定の抽選結果果(例えば、共通ベル、左ベルなど)を決定可能であり、
前記所定の抽選結果は、前記第一の特定の操作態様(例えば、順押し)で操作された場合、所定の数量(例えば、9枚、9枚よりも少ない枚数など)の遊技価値が付与される抽選結果であり、
前記抽選結果手段は、前記第一の特定の抽選結果を決定する第一の確率と、前記第二の特定の抽選結果を決定する第二の確率とを合算した第三の確率よりも低い第四の確率で前記所定の抽選結果を決定可能である、
ことを好適な構成E7とする。
好適な構成E7によれば、通常状態において獲得できる遊技価値の量を減らして、その分、AT状態において獲得できる遊技価値の量を増やすことができる。
好適な構成E2、好適な構成E3、好適な構成E4、好適な構成E5、好適な構成E6、又は好適な構成E7において、
第二の演出表示(例えば、非連続演出の演出画像)を前記表示部に表示可能な第二の演出表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)を備え、
前記第一の演出表示は、複数の遊技に亘って行われる一連の演出のうち或る遊技で行われる演出表示であり(例えば、図60(a)など)、
前記第二の演出表示(例えば、非連続演出の演出画像)は、複数の遊技に亘って行われず単数の遊技にて行われる演出表示であり(例えば、図60(b)など)、
前記第一の演出表示手段は、前記第一の演出表示が表示される前記第一の遊技において前記所定の表示が表示された場合、前記第一の遊技の次の遊技において、前記第一の演出表示を表示する場合がある手段であり(例えば、図60(a)など)、
前記第二の演出表示手段は、前記第二の演出表示が表示される第二の遊技において前記所定の表示が表示された場合、前記第二の遊技の次の遊技で前記第二の演出表示を表示しない手段である(例えば、図60(b)など)、
ことを好適な構成E8とする。
好適な構成E8によれば、一連の演出の途中において所定の表示と重畳した場合には、演出の内容が把握できなくなるため、次遊技において演出を再度行うが、単遊技の演出を次遊技でも再度行うと、冗長となる虞や遊技台の不具合と誤認されたりする虞があるため、演出を再度実行しないようにしている。その結果、演出の内容を把握できるとともに遊技者の誤認を防ぐことができる。
(6)遊技台においては、推奨しない停止操作が行われた場合にペナルティが付与されるものがある(例えば、特開2011-125640号公報、特開2016-107129号公報)。
しかしながら、このようなペナルティを付与する遊技機では、ペナルティを付与する際に注意メッセージを報知するように構成されているが、一律の報知となっており、遊技進行に即した報知となっていない場合がある。
本例はこのような事情を鑑みてなされたものであり、ペナルティを付与する場合であっても、遊技進行に配慮した遊技台を提供する。
本例の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
特定事象(例えば、連続演出などの演出、連続演出などの演出を実行するための演出処理)を実行可能な特定事象実行手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
前記操作手段に関する所定の表示(例えば、推奨操作報知の左押し推奨表示d1)を、表示部(例えば、液晶表示装置157の表示画面)の第一の位置(例えば、画面の中央位置)に表示可能な第一の表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
エラーに関する表示(例えば、エラー表示d4)を、前記表示部の第二の位置(例えば、画面の中央位置)に表示可能な第二の表示手段と、
遊技価値に関する表示(例えば、貯留枚数表示d6、投入枚数表示d7、払出枚数表示d8)を、前記表示部の第三の位置(例えば、画面の左右両端の下部に表示可能な第三の表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記特定事象実行手段は、前記特定事象を実行した第一の遊技において前記第一の表示手段が前記所定の表示を表示した場合、前記第一の遊技の次の遊技において、再度、前記特定事象を実行する場合がある手段であり(例えば、図57)、
前記第一の位置と前記第二の位置は、重畳する一方、前記第一の位置と前記第三の位置は、重畳しない(例えば、図61)、
ことを第7の基本的構成とする。
第7の基本的構成によれば、第一の遊技において特定事象と所定の表示が実行された場合、次遊技にて再度特定事象を実行するので、遊技者が特定事象の内容を把握することができる。また、所定の表示は、遊技価値に関する報知とは重畳しない位置に表示されるので、遊技価値に関する賭け数や払出しの報知の内容も把握することができる。
第7の基本的構成において
前記操作手段の操作態様には、推奨される推奨操作態様(例えば、順押し(第1停止操作左))があり、
前記所定の表示は、前記推奨操作態様に関する表示であり、
前記第一の表示手段は、前記推奨操作態様とは異なる非推奨操作態様(例えば、中押し(第1停止操作中)、逆押し(第1停止操作右))の操作が行われた場合、前記所定の表示を表示する手段であり、
前記特定事象は、第一の演出処理(例えば、連続演出を実行するための演出処理)
である、
ことを好適な構成F1とする。
好適な構成F1によれば、第一の演出処理が実行される遊技で遊技者が推奨操作とは異なる操作をしてしまい所定の表示が行われても、次の遊技において再度第一の演出処理が実行されるため、遊技者の操作ミスで第一の演出処理の内容が把握できなくなっても、次の遊技で第一の演出処理の内容を把握することができる。
好適な構成F1において、
前記特定事象実行手段は、前記第一の演出処理の実行に基づく第一の演出表示(例えば、連続演出の演出画像)を前記表示部に表示可能な第一の演出表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)であり、
前記第一の表示手段は、前記第一の演出表示の表示領域に重畳して前記所定の表示を表示可能な手段であり(例えば、図57など)、
前記第一の表示手段が前記第一の演出表示の表示領域に重畳して前記所定の表示を表示した場合、前記第一の演出表示の少なくとも一部が視認困難である(例えば、図57など)、
ことを好適な構成F2とする。
好適な構成F2によれば、所定の表示によって第一の演出表示の一部が把握できなくなっても、次遊技において第一の演出表示の内容を把握することができる。
好適な構成F2において、
抽選情報に基づいて役の抽選結果を決定する抽選結果手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)を備え、
前記抽選結果手段は、前記抽選結果として特定の抽選結果(例えば、押し順ベル当選)を決定可能であり、
前記第一の遊技は、前記抽選結果として前記特定の抽選結果が決定された遊技であり、
前記特定の抽選結果は、前記操作手段の操作態様に応じて付与される遊技価値の数量(例えば、メダルの払出枚数)が異なる抽選結果である、
ことを好適な構成F3とする。
好適な構成F3によれば、第一の演出表示を再実行する条件を限定することにより、徒に第一の演出表示が繰り返されることを防止することができる。
好適な構成F3において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)を備え、
前記操作手段は、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン137~139)であり、
前記特定の抽選結果は、前記複数のリールのうち特定のリール(例えば、左リール110)に対応する前記停止操作手段を最初に操作する特定の操作態様(例えば、順押し、第1停止操作左)で操作された場合よりも、前記複数のリールのうち前記特定のリール以外の他のリールに対応する前記停止操作手段を最初に操作する非特定の操作態様で操作された場合の方が付与される遊技価値の数が多い抽選結果である(例えば、前者はメダルの払出し0枚又は1枚に対して、後者は9枚など)、、
ことを好適な構成F4とする。
好適な構成F4によれば、停止操作手段に対する操作態様によって付与される遊技価値の量が異なる特定の抽選結果を設けることで遊技価値の付与のベースを下げることができる。
好適な構成F4において、
第一の遊技状態(例えば、通常状態)と、該第一の遊技状態より有利な遊技状態であって、操作態様の報知が実行される第二の遊技状態(例えば、AT状態)と、を備え、前記第一の遊技状態と前記第二の遊技状態との間の移行を制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理S111)をを備え、
前記特定の操作態様は、前記推奨操作態様であり、
前記非特定の操作態様は、前記非推奨操作態様であり、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の遊技状態の前記第一の遊技において前記非特定の操作態様の操作が行われた場合、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態への移行制御に関して第一の処理(例えば、AT抽選をしない処理、AT抽選の実行確率が低くなる、前遊技までにAT当選していた場合に上乗せ抽選をしない又は抑制される、天井へのゲーム数をカウントしないなどの処理)を実行する手段であり(例えば、AT抽選をしない、第一の遊技状態のゲーム数のカウントをしないなど)、
前記遊技状態制御手段は、前記第一の遊技状態の前記第一の遊技において前記特定の操作態様の操作が行われた場合、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態への移行制御に関して第二の処理(例えば、AT抽選をする処理、AT抽選の実行確率が高くなる、前遊技までにAT当選していた場合に上乗せ抽選をする、天井へのゲーム数をカウントするなどの処理)を実行する手段であり(例えば、AT抽選をする、第一の遊技状態のゲーム数のカウントをするなど)、
前記第二の処理は、前記第一の遊技状態から前記第二の遊技状態への移行制御に関して前記第一の処理よりも有利な処理である、
ことを好適な構成F5とする。
好適な構成F5によれば、第一の数の遊技価値が付与されないが移行制御に関して不利にならない操作態様を推奨操作態様とすることにより、第一の遊技状態における遊技価値付与のベースを下げつつ、その分、第二の遊技状態において獲得できる遊技価値の量を増やすことができる。
好適な構成F5において、
前記第一の表示手段は、前記第一の遊技状態において前記非特定の操作態様の操作が行われた場合、前記抽選結果に関わらず前記所定の表示を表示する、
ことを好適な構成F6とする。
好適な構成F6によれば、
非特定の操作態様の操作が行われた場合には抽選結果に関わらず推奨操作態様に関する所定の表示を表示するので、推奨操作態様の操作に対する周知を図ることができる。
好適な構成F4において、
前記特定の抽選結果は、第一の特定の抽選結果(例えば、押し順ベル_CLR、CRLに当選)と、第二の特定の抽選結果(例えば、押し順ベル_RLC、RCLに当選)と、を備え、
前記第一の特定の抽選結果は、前記複数のリールのうち第一のリール(例えば、左リール110)に対応する操作手段を最初に操作する第一の特定の操作態様(例えば、順押し)で操作された場合、第一の数量の遊技価値が(例えば、9枚)付与されず、前記複数のリールのうち第二のリール(例えば、中リール111)に対応する操作手段を最初に操作する第一の非特定の操作態様(例えば、中押し)で操作された場合、前記第一の数量の遊技価値が付与される抽選結果であり、
前記第二の特定の抽選結果は、前記第一の特定の操作態様(例えば、順押し)で操作された場合、前記第一の数量の遊技価値が付与されず、前記複数のリールのうち第三のリール(例えば、右リール112)に対応する操作手段を最初に操作する第二の非特定の操作態様(例えば、逆押し)で操作された場合、前記第一の数量の遊技価値が付与される抽選結果であり、
前記抽選結果手段は、抽選結果として所定の抽選結果(例えば、共通ベル、左ベルなど)を決定可能であり、
前記所定の抽選結果は、前記第一の特定の操作態様(例えば、順押し)で操作された場合、所定の数量(例えば、9枚、9枚よりも少ない枚数など)の遊技価値が付与される抽選結果であり、
前記抽選結果手段は、前記第一の特定の抽選結果を決定する第一の確率と、前記第二の特定の抽選結果を決定する第二の確率とを合算した第三の確率よりも低い第四の確率で前記所定の抽選結果を決定可能である、
ことを好適な構成F7とする。
好適な構成F7によれば、第一の遊技状態において獲得できる遊技価値の量を減らして、その分、第二の遊技状態において獲得できる遊技価値の量を増やすことができる。
好適な構成F2、好適な構成F3、好適な構成F4、好適な構成F5、好適な構成F6、又は好適な構成F7において、
第二の演出表示(例えば、非連続演出の演出画像)を前記表示部に表示可能な第二の演出表示手段(例えば、液晶表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)を備え、
前記第一の演出表示は、複数の遊技に亘って行われる一連の演出のうち或る遊技で行われる演出表示であり(例えば、図60(a)など)、
前記第二の演出表示は、複数の遊技に亘って行われず単数の遊技にて行われる演出表示であり(例えば、図60(b)など)、
前記第一の演出表示手段は、前記第一の演出表示が表示される前記第一の遊技において前記所定の表示が表示された場合、前記第一の遊技の次の遊技において、前記第一の演出表示を表示する場合がある手段であり(例えば、図60(a)など)、
前記第二の演出表示手段は、前記第二の演出表示が表示される第二の遊技において前記所定の表示が表示された場合、前記第二の遊技の次の遊技で前記第二の演出表示を表示しない手段である(例えば、図60(b)など)、
ことを好適な構成F8とする。
好適な構成F8によれば、一連の演出の途中において所定の表示と重畳した場合には、演出の内容が把握できなくなるため、次遊技において演出を再度行うが、単遊技の演出を次遊技でも再度行うと、冗長となる虞や遊技台の不具合と誤認されたりする虞があるため、演出を再度実行しないようにしている。その結果、演出の内容を把握できるとともに遊技者の誤認を防ぐことができる。
以上、本発明を適用することができる遊技台について説明してきたが、本発明を適用することができる遊技台は、上述した例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、上述した例に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、上述の説明に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、上述の説明に記載されたものに限定されるものではない。
次に、図67~図99を用いて、これまで説明した遊技台とは別の、本発明を適用することができる遊技台(例えば、スロットマシン100等の回胴遊技機やパチンコ機等の弾球遊技機)について詳細に説明する。なお、図67~図99に示す符号は、原則として図67~図99を用いた説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、図67~図99を用いた説明では図67~図99に示す符号を優先する。
<全体構成>
まず、図67を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図67は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図67に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102(扉体)と、を備える。なお、前面扉102(扉体)については、図68を用いて後述する。
本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている(図70(a)参照)。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、各リール110~112の手前に設けられた図柄表示窓113から縦方向に概ね三つ表示され、合計九つの図柄が見えるようになっている。
そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は、複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサともいう。図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中(特別遊技状態中)であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン(以下、「1枚ベットボタン」という場合がある。)130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン(以下、「2枚ベットボタン」という場合がある。)131が押下されると2枚投入され、ベットボタン(以下、「MAXベットボタン」という場合がある。)132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
メダル投入口141の左側には、後述する管理者用画面SD等において、メニューの選択や音量調整等を行うための操作手段である十字キー193a(第一の操作手段。上ボタン、下ボタン、右ボタン、左ボタンの4つで構成される。以下、「音量ボタン」という場合がある。)やOKボタン193b(以下、これらを総称して「十字ボタン193」という場合がある。)、各種演出において遊技者の操作を受け付ける演出ボタン(第一の操作手段)156を配置している。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器であり、押順演出を行うための指示モニタとしても利用される。本例では、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器で構成している。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン(停止ボタン)137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作といい、最初の停止操作を第1停止操作(以下、「1停」や「第1停止」ともいう。)、次の停止操作を第2停止操作(以下、「2停」や「第2停止」ともいう。)、最後の停止操作を第3停止操作(以下、「3停」や「第3停止」ともいう。)という。
また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを、順に第1停止リール、第2停止リール、第3停止リールという。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を、操作順序(または、押順)という。
ストップボタン137~139の操作順序(押順)は、左ストップボタン137を「左またはR」、中ストップボタン138を「中またはC」、右ストップボタン139を「右またはR」で表した場合、(1)左→中→右の操作順序(左中右またはLCR),(2)左→右→中の操作順序(左右中またはLRC),(3)中→左→右の操作順序(中左右またはCLR),(4)中→右→左の操作順序(中右左またはCRL),(5)右→左→中の操作順序(右左中またはRLC),(6)右→中→左の操作順序(右中左またはRCL)の6種類である。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
なお、本例では、精算ボタン134は、前面扉102の垂直面102b(スロットマシン100において遊技者に対して略垂直方向となり、遊技者に対向する外面。図92(a)参照)から手前(遊技者側。前面扉102を開く方向)に突出するように配設されているが、演出ボタン156等のように、前面扉102の水平面102aから上方(前面扉102を開く方向に対して垂直の方向)に突出するように配設してもよい。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。
この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(表示手段。以下、「演出画像表示装置」ともいう)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、表示手段は、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<内部構造>
次に、図68(a)を用いて、スロットマシン100の内部構造について説明する。図68(a)は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。
本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。
主制御基板収納ケース210に収容された主制御基板には、各種の遊技情報が報知可能な主基板表示器(発光手段)190が配設されている。詳細は図68(b)を用いて後述するが、この主基板表示器190は、前面扉102を開けないと視認不可能であり、スロットマシン(遊技台)100の外観からは視認困難な位置(スロットマシン100の内部であって遊技者からは視認困難な位置)に設けられている。
本例によれば、主基板表示器(発光手段)190はスロットマシン(遊技台)100の外観からは視認困難な位置に設けられているため、主基板表示器(発光手段)190を遊技者から見えないようにすることで、主基板表示器(発光手段)190の発光が演出の一部であるとの誤認を遊技者に与えることを未然に防止することができ、遊技者に不利益を与えることが無い。
また、主基板表示器190の近傍(本例では、前面扉102の回動中心となるヒンジ装置276が取り付けられている、本体101内部の左側の側面板260)には、主基板表示器190が備える複数のLED(発光部)の各々が、どの操作手段に対応するLEDであるかを示すLED対応シール(第一の表示部)192が配設されている。なお、LED対応シール(第一の表示部)192の詳細については、図68(c)を用いて後述する。
本例によれば、本遊技台に詳しくない管理者であっても、取扱説明書等を確認することなく、遊技台に設けられたLED対応シール192を確認することで、主基板表示器190の何れのLED(発光部)が何れの操作手段に対応しているかを把握することが可能となり、遊技店の店員等の利便性を向上することができる。
特に、LED対応シール192が主基板表示器190の近傍に配設されているため、主基板表示器190のLEDと操作手段の対応関係が見やすく、確認が容易となるため、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、LED対応シール192が、前面扉102の回動中心となるヒンジ装置276が取り付けられる側面板260に配設されているため、前面扉102を開いた際にLED対応シール192が目につき易い上に、LED対応シール192の表示が確認し易く、遊技店の店員等の作業性を高めることができる。
主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
また、本体101の内部には、回転操作により、オン(第二の操作状態。以下、「ON」という場合がある。)とオフ(第一の操作状態。以下、「OFF」という場合がある。)に切り替え可能な設定キースイッチ(操作手段。以下、「設定キーSW」ともいう。図示省略)が設けられている。この設定キーSWは、後述する設定値(本例では設定1~設定6)の設定変更や設定確認を開始するための操作手段である。
また、本体101の内部には、押下操作により、設定変更を行うための操作(設定値変更操作)が可能なリセットスイッチ(以下、「リセットSW」や「リセットボタン」ともいう。)243が設けられている。このリセットSW243は、後述する各種エラーを解消する操作(エラー解消操作)が可能なエラー解除スイッチとしても機能する操作手段である。
これらの設定キーSWとリセットSW243は、前面扉102(扉体)が開放状態(開状態)の場合にのみ操作可能な位置に設けられた操作手段であり、前面扉102(扉体)が閉鎖状態の場合には操作が困難または不能である。換言すれば、遊技店の管理者(店員等)のみが操作可能な操作手段であり、遊技者が操作不能な操作手段である。
また、本体101の内部には、設定値の表示が可能な設定値表示装置101a(図83(b)参照)が設けられている。本例では、設定値表示装置101aを7セグメント表示器で構成している。詳細は後述するが、設定変更の操作が行われた場合には、設定値表示装置101aにおいて、設定値(設定1~設定6のいずれか)が表示されるとともに、スタートレバー135の操作によって設定値が確定すると、設定値は非表示となる。一方、設定確認の操作が行われた場合には、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値を示す数値が表示される。
下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置(電力供給手段)252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ(以下、「電源SW」という場合がある。)244を配設している。電源装置(電力供給手段)252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード264を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード264が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、本体101に対して開閉可能な扉体である。
本例では、ドアキー孔140(図67参照)に、遊技店の管理者が保有するキーを挿入することで、閉鎖状態でロックされた前面扉102を、開放状態にすることができる。このため、管理者は、前面扉102を解錠する(閉鎖状態から開放状態にする)ことができるが、管理者以外の者(例えば遊技者)は、前面扉102を解錠することはできない。
本体101の右側の側面板260には、投光部と受光部から成る光学式センサ(検出手段。以下、「開閉センサ」ともいう。図示省略)が設けられており、この開閉センサの投光部と受光部の間を、前面扉102に設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。
主制御部300は、後述する主制御タイマ割込み処理のデバイス監視処理において、この開閉センサを含む各種センサ318の状態を監視している。前面扉102が閉鎖状態となり、前面扉102の遮光片が、本体101の開閉センサの投光部からの光を遮光する位置に移動すると、開閉センサは、閉鎖検出状態であることを示す信号(例えばローレベルの信号)を主制御部300に向けて出力する。
一方、前面扉102が開放状態となり、前面扉102の遮光片が、本体101の開閉センサの投光部からの光を遮光しない位置に移動すると、開閉センサは、開放検出状態であることを示す信号(例えばハイレベルの信号)を主制御部300に向けて出力する。
すなわち、開閉センサは、前面扉(扉体)102の開閉状態を検出可能な検出手段であり、前面扉102が閉鎖状態(閉状態)の場合に、検出状態が閉鎖検出状態になり、前面扉102が開放状態(開状態)の場合に、検出状態が開放検出状態になる。
なお、本発明に係る「検出手段」は、光学式センサに限定されず、例えば、磁気センサ、近接スイッチ、マイクロ・スイッチ、ホール素子等であってもよい。また、扉体の開閉に伴って開放検出状態と閉鎖検出状態が必ず切り替わるものに限定されず、扉体が開放状態であっても、検出状態が閉鎖検出状態になることが可能なものであってもよいし、反対に、扉体が閉鎖状態であっても、検出状態が開放検出状態になることが可能なものであってもよい。
ここで、本例に係る開閉センサは、所定の操作が行われることで、前面扉(扉体)102が開放状態であっても、検出状態が閉鎖検出状態になるように構成されている。具体的には、前面扉102が開放状態にある場合に、本体101の開閉センサの投光部と受光部の間に、一定の長さの遮光片を挿入してテープ等で固定し、本体101の開閉センサの投光部からの光を遮光することで、前面扉102が開放状態であっても、開閉センサの検出状態を強制的に閉鎖検出状態にすることができる。
なお、本発明に係る「所定の操作」は、本例に限定されず、例えば、開閉センサを閉鎖検出状態にするDIPスイッチを設け、所定の操作として、このDIPスイッチの操作を行ってもよい。また、検出手段を磁気センサで構成した場合には、磁石を近接させることで、開閉センサの検出状態を閉鎖検出状態にしてもよい。
図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、スピーカ272を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置にはスピーカ277を設けている。
<主基板表示器、LED対応シール>
次に、図68(b)、(c)を用いて、主基板表示器190とLED対応シール192について説明する。図68(b)は、主基板表示器190の一例を示す正面図であり、同図(c)は、LED対応シール192の一例を示す正面図である。
主基板表示器(発光手段)190は、複数(本例では、8個)のLED(発光部)からなる表示器であり、8個のLEDa~hのうちの1つ、複数、または、全てを点灯することで、予め定めた遊技情報が報知可能である。なお、本願発明に係る「発光手段」は、LEDで構成された表示器に限定されず、ランプ、7セグメント表示器、液晶表示装置等を適用してもよい。また、本願発明に係る「発光手段」によって報知可能な遊技情報は、8種類に限定されないことは言うまでもない。
主基板表示器190のLEDaは、MAXベットボタン132の操作中(本例では、主制御部300のベットボタン132センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯されるLEDである。
図68(b)に示すように、主基板表示器190のLEDaの下方(LEDaからの光が届く範囲)には、LEDaを識別するための識別情報(本例では、「LED1」という文字列)が印刷され、同図(c)に示すように、LED対応シール192におけるLEDaに対応する位置には、LEDaの識別情報(「LED1」という文字列)に対応する数字(本例では、1)と、LEDaに対応する操作手段を識別するための識別情報(本例では、「MAXベットボタン」という文字列)が印刷されている。
主基板表示器190のLEDbは、1枚ベットボタン130の操作中(本例では、主制御部300の1枚ベットボタン130センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯されるLEDである。
図68(b)に示すように、主基板表示器190のLEDbの下方(LEDbからの光が届く範囲)には、LEDbを識別するための識別情報(本例では、「LED2」という文字列)が印刷され、同図(c)に示すように、LED対応シール192におけるLEDbに対応する位置には、LEDbの識別情報(「LED2」という文字列)に対応する数字(本例では、2)と、LEDbに対応する操作手段を識別するための識別情報(本例では、「1枚ベットボタン」という文字列)が印刷されている。
主基板表示器190のLEDcは、精算ボタン134の操作中(本例では、主制御部300の精算ボタン134センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯されるLEDである。
図68(b)に示すように、主基板表示器190のLEDcの下方(LEDcからの光が届く範囲)には、LEDcを識別するための識別情報(本例では、「LED3」という文字列)が印刷され、同図(c)に示すように、LED対応シール192におけるLEDcに対応する位置には、LEDcの識別情報(「LED3」という文字列)に対応する数字(本例では、3)と、LEDcに対応する操作手段を識別するための識別情報(本例では、「精算ボタン」という文字列)が印刷されている。
主基板表示器190のLEDdは、スタートレバー135の操作中(本例では、主制御部300のスタートレバー135センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯されるLEDである。
図68(b)に示すように、主基板表示器190のLEDdの下方(LEDdからの光が届く範囲)には、LEDdを識別するための識別情報(本例では、「LED4」という文字列)が印刷され、同図(c)に示すように、LED対応シール192におけるLEDdに対応する位置には、LEDdの識別情報(「LED4」という文字列)に対応する数字(本例では、4)と、LEDdに対応する操作手段を識別するための識別情報(本例では、「スタートレバー」という文字列)が印刷されている。
主基板表示器190のLEDeは、左停止ボタン137の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン137センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯されるLEDである。
図68(b)に示すように、主基板表示器190のLEDeの下方(LEDeからの光が届く範囲)には、LEDeを識別するための識別情報(本例では、「LED5」という文字列)が印刷され、同図(c)に示すように、LED対応シール192におけるLEDeに対応する位置には、LEDeの識別情報(「LED5」という文字列)に対応する数字(本例では、5)と、LEDeに対応する操作手段を識別するための識別情報(本例では、「左停止ボタン」という文字列)が印刷されている。
主基板表示器190のLEDfは、中停止ボタン138の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン138センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯されるLEDである。
図68(b)に示すように、主基板表示器190のLEDfの下方(LEDfからの光が届く範囲)には、LEDfを識別するための識別情報(本例では、「LED6」という文字列)が印刷され、同図(c)に示すように、LED対応シール192におけるLEDfに対応する位置には、LEDfの識別情報(「LED6」という文字列)に対応する数字(本例では、6)と、LEDfに対応する操作手段を識別するための識別情報(本例では、「中停止ボタン」という文字列)が印刷されている。
主基板表示器190のLEDgは、右停止ボタン139の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯されるLEDである。
図68(b)に示すように、主基板表示器190のLEDgの下方(LEDgからの光が届く範囲)には、LEDgを識別するための識別情報(本例では、「LED7」という文字列)が印刷され、同図(c)に示すように、LED対応シール192におけるLEDgに対応する位置には、LEDgの識別情報(「LED7」という文字列)に対応する数字(本例では、7)と、LEDgに対応する操作手段を識別するための識別情報(本例では、「右停止ボタン」という文字列)が印刷されている。
主基板表示器190のLEDhは、リセットボタン243の操作中(本例では、主制御部300のリセットSW243センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯されるLEDである。
図68(b)に示すように、主基板表示器190のLEDhの下方(LEDhからの光が届く範囲)には、LEDhを識別するための識別情報(本例では、「LED8」という文字列)が印刷され、同図(c)に示すように、LED対応シール192におけるLEDhに対応する位置には、LEDhの識別情報(「LED8」という文字列)に対応する数字(本例では、8)と、LEDgに対応する操作手段を識別するための識別情報(本例では、「リセットボタン」という文字列)が印刷されている。
本例によれば、本遊技台に詳しくない管理者であっても、取扱説明書等を確認することなく、遊技台に設けられたLED対応シール192を確認することで、主基板表示器190の何れのLED(発光部)が何れの操作手段に対応しているかを把握することが可能となり、遊技店の店員等の利便性を向上することができる。
また、主基板表示器190のLEDの下方(発光部からの光が届く範囲)には、LEDを識別するための識別情報が施されているため、発光しているLEDの識別が容易になる上に、識別情報をLEDで照らすことで識別情報の視認性を高めることができ、遊技店の店員等の作業性を高めることができる。
なお、各LEDa~hによる報知態様は、LEDの点灯に限定されず、LEDの点滅や消灯によってそれぞれの状態を報知するものであってもよい。また、主基板表示器190は、遊技に関する情報が報知可能なものであればよく、例示した操作手段以外の操作手段の操作状況や、各種エラーや、例示した操作情報以外の情報(例えば、遊技状態、入賞役、当選役)を報知するものであってもよい。また、LEDの配置や数、LEDや操作手段を識別するための識別情報の名称等も本例に限定されるものではない。
また、本例では、主基板表示器(発光手段)190を主制御基板に配設する例を示したが、本発明に係る「発光手段」は、他の基板(例えば、副制御基板や電源基板)に配設してもよい。
<制御部>
次に、図69を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部(メイン制御手段)300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aが出力するクロック信号を受信する度に0~65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路316(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
乱数値生成回路316は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路316における乱数値の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数値として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数値の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数値として導出する。二つ目の方法は、0~65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数値として導出する。乱数値生成回路316では、各種センサ318からセンサ回路320に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路316は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数値の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、リール112の光学式センサ、開閉センサ、設定キーSWセンサ、リセットSW243センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、および、リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
上述の通り、開閉センサは、前面扉(扉体)102の開閉状態を検出可能なセンサである。前面扉102が閉鎖状態になると、開閉センサは、閉鎖検出状態であることを示す信号(例えばローレベルの信号)をCPU304に向けて出力する。一方、前面扉102が開放状態になると、開閉センサは、開放検出状態であることを示す信号(例えばハイレベルの信号)をCPU304に向けて出力する。
設定キーSWセンサ、および、リセット243SWセンサは、各々のSWに設置されており、遊技店の店員等によるSWの操作を検出する。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127、主基板表示器190)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源装置(電力供給手段)252(図68参照)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には、入力インタフェースを介して、十字ボタン193(十字キー(音量ボタン)193a,OKボタン193b)や演出ボタン156の押下操作を検知可能な各種センサ428(十字ボタン193センサ,演出ボタン156センサ)を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとに、十字ボタン193(十字キー(音量ボタン)193a,OKボタン193b)と演出ボタン156センサの状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、液晶表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には、入力インタフェースを介して、シャッタ163の位置を検知可能なシャッタセンサ538を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538の状態を監視している。
<図柄配列>
図70(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図70(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。
本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技役(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7-白7-白7」、BB2が「青7-青7-青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7-白7-白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7-青7-青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス-ボーナス-ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー-ANY-ANY」、スイカが「スイカ-スイカ-スイカ」、ベルが「ベル-ベル-ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー-ANY-ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技役(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、「リプレイ-リプレイ-リプレイ」である。
<RT系の遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100におけるRT系の遊技状態の種類および変遷について説明する。
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態(RT1)は、スロットマシン100の電源投入直後等に最初に設定されるデフォルトのRT系の遊技状態(以下、「通常遊技状態」ともいう。)であって、遊技者にとって他の遊技状態よりも相対的に不利な遊技状態である。
本例では、この再遊技低確率状態(RT1)において、再遊技役2(昇格リプレイ1)または再遊技役3(昇格リプレイ2)に入賞した場合に、後述する再遊技高確率状態(RT2)に移行する。また、この再遊技低確率状態(RT1)において、特別役に内部当選した場合に、後述する特別役内部当選状態(RT3)に移行する。
<再遊技高確率状態(RT2)>
再遊技高確率状態は、再遊技の内部当選確率が再遊技低確率状態(RT1)よりも高い遊技状態である。
本例では、この再遊技高確率状態(RT2)において、特別役に内部当選した場合に、後述する特別役内部当選状態(RT3)に移行する。
<特別役内部当選状態(RT3)>
特別役内部当選状態(RT3)は、特別役に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応する特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。
本例では、この特別役内部当選状態(RT3)において、特別役に入賞した場合に、後述する特別遊技状態(RT4)に移行する。
<特別遊技状態(RT4)>
特別遊技状態(RT4)は、全ての遊技状態中で最も遊技者に有利な遊技状態である。本例では、特別遊技状態(RT4)において、規定枚数(例えば200枚)が払い出された場合に再遊技低確率状態(RT1)に移行する。
なお、本例では、特別遊技状態(RT4)の終了条件は、特に限定されず、例えば、所定役に内部当選した場合や、所定回数(例えば、8回)の入賞があった場合や、所定回数(例えば、6回)の遊技が行われた場合であってもよい。
<主制御部メイン処理>
まず、図71を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定処理を行う。詳細は後述するが、この初期設定処理では、初期設定、設定変更、復帰処理等に関する処理等を行う。
ステップS102では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではベットボタン130~132による電子的なメダル投入操作、または、メダル投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合には、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックをセンサ回路320の検出に基づいて行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS103では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する入賞ライン確定処理を行う。
ステップS104では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する乱数取得処理を行い、次のステップS105では、入賞役内部抽選処理を行う。この入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これと取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS106では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択するリール停止データ選択処理を行う。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。また、ステップS106では、選択されたリール停止データに関する情報を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。ステップS107では、リール回転開始処理が実行され、全リール110~112の回転を開始させる。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止するとステップS109へ進む。
なお、このステップS108では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、入賞判定を行う入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル-ベル-ベル」が揃っていたならば小役(ベル)に入賞したと判定される。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。メダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、RT系の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行させる。また、現在のRT系の遊技状態を示す情報を含む遊技状態コマンドを送信するための準備を行う。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(ステップS206)において送信される。
<初期設定処理>
次に、図72を用いて、図71を用いて説明した主制御部メイン処理における初期設定処理(ステップS101)について説明する。なお、同図は初期設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、起動時初期設定を行う。この起動時初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS202では、RAM308に異常があるか無いかを判定し、異常がある場合にはステップS207に進んで初期化処理を実行し、異常が無い場合にはステップS203に進む。
ステップS203では、前面扉102が開放状態(扉開放中)であるか否かを判定し、扉開放中の場合にはステップS204に進み、扉開放中でない場合にはステップS205に進んで復帰処理を実行する。また、ステップS204では、設定キーSWがONかOFFかを判定し、ONの場合にはステップS206に進んで設定変更処理を実行し、OFFの場合にはステップS205に進んで復帰処理を実行する。
ステップS205の復帰処理では、スロットマシン100を電断前の状態に復帰させる処理(例えば、主制御部タイマ割込み処理のステップS411の電断処理において、RAM308に退避した復帰データの復帰等)を実行した後に、初期設定処理を終了する。
ステップS206では、設定変更処理を行った後に、ステップS207に進む。詳細は後述するが、この設定変更処理では、設定変更に関する処理等を行う。
ステップS207では、初期化処理を行う。この初期化処理では、RAM308のデータを初期化する処理(RAMクリア)等を実行した後に、初期設定処理を終了する。
<設定変更処理>
次に、図73を用いて、図72を用いて説明した初期設定処理における設定変更処理(ステップS206)について説明する。なお、同図は設定変更処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100は、前面扉(扉体)102を開放し、本体101の内部に設けられた設定キーSWをオン(第二の操作状態)にする操作が行われた状態で電源を投入した場合(または、電源の投入後、所定時間が経過する前(主制御部300が設定キーSWのオン・オフの状態を確認する前)に設定キーSWをオンにした場合)に、設定値の変更(設定変更)が可能な状態(設定変更モード)に移行可能である。
ステップS301では、RAM308のデータを初期化する処理(RAMクリア)を行い、次のステップS302では、設定変更を開始することを示す設定変更開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。第1副制御部400は、この設定変更開始コマンドを主制御部300から受信した場合に、管理者用画面の表示を開始する処理を実行する。
ステップS303では、割込みステータスを設定変更中に設定する。これにより、後述する主制御部タイマ割込処理のステップS404の各種遊技処理では、設定変更中に応じた処理が実行される。
ステップS304では、設定値表示装置101aを用いて現在の設定値を表示し、例えば、現在の設定値が設定6であれば、設定6を示す数字の6を表示する。ステップS305では、リセットSW243の操作があったか否かを判定し、操作があった場合には、現在の設定値を変更し、操作が無い場合には、ステップS307においてスタートレバー135の操作を受け付けるまで、ステップS305の処理を繰り返し実行する。
より具体的には、ステップS305~S307の処理では、リセットSW243の操作を1回検出する毎に、現在設定されている設定値1~6に対して1ずつ加算更新し、設定値が6を超えると1に戻すことを繰り返して実行することで、設定値を変更する。また、ステップS307において、スタートレバー135の操作があったと判定した場合には、リセットSW243による設定値の変更操作を終了して、ステップS308に進む。
なお、リセットSW243の押下操作を行わずにスタートレバー135の操作を実行した場合や、リセットSW243の押下操作を繰り返すことにより設定値が1周(例えば、設定5→設定6→設定1→…→設定5)してスタートレバー135の操作を実行した場合には、前回の設定と同じ設定となる。
ステップS308では、設定値表示装置101aに表示されている設定値を、新たな設定値としてRAM308に記憶し(設定値を確定し)、次のステップS309では、設定値表示装置101aの表示を消去し、設定値を非表示にする。
なお、本例では、スタートレバー135の操作を受け付けた場合に、設定値を確定するように構成したが、前面扉102が開放状態であるか否かの判定処理を加え、前面扉102が開放状態の場合にのみ、設定値を確定するように構成してもよい。この場合、前面扉102が閉鎖状態の場合には設定値を確定することはできないが、管理者用画面の表示を継続してもよい。
ステップS310では、設定キーSWがOFFかONかを判定し、ONの場合には、ステップS310の処理を繰り返し実行し、OFFの場合には、設定変更を終了すべく、ステップS311に進む。ステップS311では、設定変更を終了することを示す設定変更終了コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。第1副制御部400は、この設定変更終了コマンドを主制御部300から受信した場合に、管理者用画面の表示を終了する処理を実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図74を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS401では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS402では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS403では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。ステップS404では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。ステップS405では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS406では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS407では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS408では、デバイス監視処理を行う。詳細は後述するが、このデバイス監視処理では、設定値確認処理、扉開放監視処理、精算処理等を行う。
ステップS409では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS411に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS410に進む。
ステップS410では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS401で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する処理等を行い、主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS411では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、主制御部メイン処理に復帰する。
<デバイス監視処理>
次に、図75を用いて、図74を用いて説明した主制御部タイマ割込み処理におけるデバイス監視処理(ステップS408)について説明する。なお、同図はデバイス監視処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS501では、設定値確認処理を行った後にステップS502に進む。この設定値確認処理では、設定確認に関する処理を行う。
スロットマシン100は、前面扉(扉体)102を開放し、電源を投入した後に、本体101の内部に設けられた設定キーSWをオン(第二の操作状態)にする操作が行われた場合に、設定値の確認(設定確認)が可能な状態(設定確認モード)に移行可能である。
ここで、設定確認とは、遊技台の設定値を確認することをいい、本例では、操作手段(設定スイッチ)による押下操作によって、初期設定された設定値(例えば、設定1)、または、設定変更によって設定された設定値(設定1~設定6のいずれか)を払出枚数表示器127に表示することで、設定値を確認することが可能である。
また、設定確認モードにおいて、設定キーSWをオフ(第一の操作状態)にする操作が行われ(または、設定キーSWをオフにする操作が行われた後に設定キーSWが抜かれ)、前面扉102が閉鎖されると、設定値が確認可能な状態(設定確認モード)が終了し、遊技の進行が可能な遊技可能状態(通常遊技状態)に移行する。
ステップS502では、扉開放監視処理を行う。主制御部300は、扉開放監視処理(判定手段)において、開閉センサの状態を監視し、閉鎖検出状態であることを示す信号を検知すると、前面扉102の閉鎖(閉状態)を検知したことを示す閉鎖検知情報をRAM308に記憶するとともに、前面扉102の閉鎖を検知したことを示す扉閉鎖検知コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。第1副制御部400は、この扉閉鎖検知コマンドを主制御部300から受信した場合に、前面扉102の閉鎖を検知したことを示す閉鎖検知情報(本例では、「閉鎖」を示す情報と、閉鎖の日時)をRAM408に時系列で履歴情報として記憶する。
一方、主制御部300は、扉開放監視処理において、開閉センサの状態を監視し、開放検出状態であることを示す信号を検知すると、前面扉102の開放(開状態)を検知したことを示す開放検知情報をRAM308に記憶するとともに、前面扉102の開放を検知したことを示す扉開放検知コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。第1副制御部400は、この扉開放検知コマンドを主制御部300から受信した場合に、前面扉102の開放を検知したことを示す開放検知情報(本例では、「開放」を示す情報と、開放の日時)をRAM408に時系列で履歴情報として記憶するとともに、扉開放報知を行う。
扉開放報知については後述するが、本例では、前面扉102が扉体開放状態になった場合に、発光体(各種ランプ420等)を開放発光態様で発光し、音出力手段(スピーカ272,277)から開放音(例えば、「扉開放中です」という音声)を出力する。なお、扉開放報知の態様は特に限定されず、例えば、液晶表示装置157の表示領域に「扉開放中です」という文字列を表示してもよい。
ステップS503では、精算処理を行った後に、ステップS504に進む。この精算処理では、主制御部300は、精算ボタン134の有効期間(例えば、遊技が開始可能となってからスタートレバー135の操作を受け付けるまでの期間)において、精算ボタン134センサの状態を監視し、精算ボタン134が操作されたことを示す信号を検知すると、電子的に貯留されているメダルを精算する処理を行うとともに、メダルを精算する処理を実行したことを示す精算コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS504では、その他のデバイス監視処理を行った後に、デバイス監視処理を終了する。その他のデバイス監視処理では、エラー報知開始処理、エラー報知終了処理等を行う。
ここで、本実施形態に係るスロットマシン100において発生し得るエラーとしては、ドアオープンエラー(扉開放エラー)、ホッパーエンプティエラー、メダル投入異常1(メダルセレクターエラー)、メダル投入異常2~4、メダル払出異常1~3、オーバーフロー異常、RAM不良、入賞異常等が挙げられる。
ドアオープンエラー(扉開放エラー)は、遊技台の扉開放を報知するエラーであり、前面扉102が開けられた場合に発生し(エラー検知状態となり)、前面扉102が閉められた場合に解消する(エラー非検知状態となる)。
上述の通り、主制御部300は、扉開放監視処理において、開閉センサの状態を監視し、閉鎖検出状態であることを示す信号を検知すると、扉閉鎖検知コマンドを第1副制御部400に送信し、第1副制御部400は、閉鎖検知情報(本例では、「閉鎖」を示す情報と、閉鎖の日時)をRAM408に時系列で履歴情報として記憶する一方で、開放検出状態であることを示す信号を検知すると、扉開放検知コマンドを第1副制御部400に送信し、第1副制御部400は、開放検知情報(本例では、「開放」を示す情報と、開放の日時)をRAM408に時系列で履歴情報として記憶するとともに、扉開放報知を行う。
ホッパーエンプティエラーは、メダルの払出に関する払出エラーであり、本体101の内部に収容されたホッパーに貯留されたメダルの枚数が規定枚数以下になった場合に発生し(エラー検知状態となり)、規定枚数以上のメダルをホッパーに補充することで解消する(エラー非検知状態となる)。
メダル投入異常1(メダルセレクターエラー)は、投入されたメダルがメダルセレクタ等に滞留した場合に発生し(エラー検知状態となり)、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ(本例では、リセットSW243)の操作を受け付けた場合に解消する(エラー非検知状態となる)。メダル投入異常2は、メダル投入枚数が規定枚数以上の場合に発生し(エラー検知状態となり)、設定値変更またはRAMクリアにより解消する(エラー非検知状態となる)。
メダル投入異常3は、メダル投入処理中以外に投入センサ1または投入センサ2のいずれかがオンになった場合に発生し(エラー検知状態となり)、メダル投入異常4は、投入されたメダルが投入センサ1および投入センサ2を正常に通過しなかった場合に発生し(エラー検知状態となり)、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ(本例では、リセットSW243)の操作を受け付けた場合に解消する(エラー非検知状態となる)。
メダル払出異常1は、メダル払出装置の駆動時に一定時間、メダルの払出が無い場合に発生し(エラー検知状態となり)、メダル払出異常2は、メダル払出装置の駆動時にメダルが滞留した場合に発生し(エラー検知状態となり)、メダル払出異常3は、メダル払出処理中以外に払出センサ1または払出センサ2のいずれかがオンになった場合に発生し(エラー検知状態となり)、いずれも、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ(本例では、リセットSW243)の操作を受け付けた場合に解消する(エラー非検知状態となる)。
オーバーフロー異常は、メダル補助収容庫のオーバーフロー端子がオン状態になった場合に発生し(エラー検知状態となり)、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ(本例では、リセットSW243)の操作を受け付けた場合に解消する(エラー非検知状態となる)。RAM不良は、RAMの確認により異常が検出された場合に発生し(エラー検知状態となり)、エラー解除スイッチ(本例では、リセットSW243)の操作を受け付けた場合に解消する(エラー非検知状態となる)。入賞異常は、リール110~112の停止後に、内部抽選により確定した入賞と異なる入賞図柄が入賞した場合に発生し(エラー検知状態となり)、エラー解除スイッチ(本例では、リセットSW243)の操作を受け付けた場合に解消する(エラー非検知状態となる)。
なお、本発明に係る遊技台は、スロットマシンに限定されず、パチンコ機に適用することもできる。ぱちんこ機において発生し得るエラーとしては、例えば、下受け皿満タンエラー、払出装置エラー、払出超過エラー、不正払出エラー、主制御部通信エラー、磁気異常エラー、磁界異常エラー、枠開放エラー、RAMクリアエラー、衝撃センサエラー等が挙げられ、これらのエラーも、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。
主制御部300は、いずれかのエラーを検出した場合に、割込みステータスをエラー検知状態に設定した後、払出枚数表示器127に、エラーに対応するエラーコードを表示するとともに、検知したエラーに対応するエラーコマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。第1副制御部400は、このエラーコマンドを主制御部300から受信した場合に、エラー報知を開始する処理を実行する。
例えば、セレクターエラーが発生した場合には、表示手段(液晶表示装置157)の表示領域に、「セレクターエラー発生!!」という文字列の表示と、「遊技店員をお呼びください。」という文字列を表示し、発光体(各種ランプ420等)をエラー発光態様で発光し、音出力手段(スピーカ272,277)から、エラー音(「エラーが発生しました。遊技店員をお呼びください」といった音声)を出力する。なお、エラー報知の態様は、特に限定されず、例えば、可動手段(リール110~112)の動きによってエラー報知を行ってもよい。
また、主制御部300は、エラー報知終了条件が成立した場合(例えば、エラーを解除する操作(本例では、リセットSW243をONにする操作)を受け付けた場合)には、割込みステータスに記憶したエラー検知状態を消去した後、エラー報知終了処理を実行する。このエラー報知終了処理では、主制御部300は、払出枚数表示器127に表示していたエラーコードを消去するとともに、解消したエラーに対応するエラー解消コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。第1副制御部400は、このエラー解消コマンドを主制御部300から受信した場合に、実行中のエラー報知を終了する処理を実行する。
<ボタン押下状態での復電>
次に、図76を用いて、ボタン押下状態での復電について説明する。
図76(a)は、電源投入時の各ボタンの制御状況を示した図であり、同図(b)は、電源投入時(エラー検知状態)の各ボタンの制御状況を示した図であり、同図(c)は、設定変更を伴う電源投入時の各ボタンの制御状況を示した図である。
スロットマシン100では、第一の操作手段が操作されていない状態で電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されている状態で電断から復帰して該第一の操作手段の操作が有効化される状態になったとしても、該第一の操作手段の操作に対する制御を実行しないが、第二の操作手段が操作されていない状態で電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第二の操作手段が操作されている状態で電断から復帰して該第二の操作手段の操作が有効化される状態になると、該第二の操作手段の操作に対する制御を実行するように構成している。
以下、「第一の操作手段の操作に対する制御を実行しない」ことを、「無効」という場合があり、「第一の操作手段」を、「無効ボタン」という場合がある。また、「第二の操作手段の操作に対する制御を実行する」ことを、「有効」という場合がある。「第二の操作手段」を、「有効ボタン」という場合がある。
<ボタン押下状態での復電/MAXベットボタン>
図67を用いて説明したMAXベットボタン132は、図76(a)に示すように、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となる(当該操作に対する制御が実行される)有効ボタン(第二の操作手段)の一つであり、本例では、主制御部300によって制御される。
本例では、MAXベットボタン132(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、MAXベットボタン132(第二の操作手段)が操作されている状態で電断から復帰してMAXベットボタン132(第二の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のベットボタン132センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態および設定変更中のいずれにも該当しない状態)になると、主制御部300は、MAXベットボタン132(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を3枚分投入する処理)を実行する。
一方、主制御部300は、ベットボタン132センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態に該当する場合には、図76(b)に示す電源投入時(エラー検知状態)の各ボタンの制御状態に従って、MAXベットボタン132の操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。また、主制御部300は、ベットボタン132センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスが設定変更中に該当する場合(設定変更を伴う電源投入が行われた場合)には、図76(c)に示す設定変更を伴う電源投入時の各ボタンの制御状態に従って、MAXベットボタン132の操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。
遊技価値のベットが可能な状態(例えば、遊技価値のベットがされていない非遊技状態)においてMAXベットボタン132が操作されると、メダル3枚分の遊技価値のベットが実行されるが、続いて精算ボタン134が操作されると、メダル3枚分の遊技価値のベットを含む、全ての遊技価値が精算され(メダルであれば、全てのメダルが排出され)、MAXベットボタン132が操作される直前の、遊技価値のベットが可能な状態に復帰することが可能である。
すなわち、MAXベットボタン132(操作手段)の操作に対する制御(例えば、メダル3枚分の遊技価値をベットする処理)が実行されても、或る操作(例えば、精算ボタン134による操作)によって該制御が実行される前の状態(遊技価値のベットが可能な状態)に復帰可能である。
<ボタン押下状態での復電/1枚ベットボタン>
図67を用いて説明した1枚ベットボタン130は、図76(a)に示すように、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となる(当該操作に対する制御が実行される)有効ボタン(第二の操作手段)の一つであり、本例では、主制御部300によって制御される。
本例では、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)が操作されている状態で電断から復帰して1枚ベットボタン130(第二の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のベットボタン130センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態および設定変更中のいずれにも該当しない状態)になると、主制御部300は、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を1枚分投入する処理)を実行する。
一方、主制御部300は、ベットボタン130センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態に該当する場合には、図76(b)に示す電源投入時(エラー検知状態)の各ボタンの制御状態に従って、1枚ベットボタン130の操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。また、主制御部300は、ベットボタン130センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスが設定変更中に該当する場合(設定変更を伴う電源投入が行われた場合)には、図76(c)に示す設定変更を伴う電源投入時の各ボタンの制御状態に従って、1枚ベットボタン130の操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。
遊技価値のベットが可能な状態(例えば、遊技価値のベットがされていない非遊技状態)において1枚ベットボタン130が操作されると、メダル1枚分の遊技価値のベットが実行されるが、続いて精算ボタン134が操作されると、メダル1枚分の遊技価値のベットを含む、全ての遊技価値が精算され(メダルであれば、全てのメダルが排出され)、1枚ベットボタン130が操作される直前の、遊技価値のベットが可能な状態に復帰することが可能である。
すなわち、1枚ベットボタン130(操作手段)の操作に対する制御(例えば、メダル1枚分の遊技価値をベットする処理)が実行されても、或る操作(例えば、精算ボタン134による操作)によって該制御が実行される前の状態(遊技価値のベットが可能な状態)に復帰可能である。
<ボタン押下状態での復電/2枚ベットボタン>
なお、本例では、3種類のベットボタン130~132のうち、MAXベットボタン132と1枚ベットボタン130を、有効ボタン(第二の操作手段)としたが、2枚ベットボタン131を、有効ボタン(第二の操作手段)に加えてもよい。
この場合、2枚ベットボタン131(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、2枚ベットボタン131(第二の操作手段)が操作されている状態で電断から復帰して2枚ベットボタン131(第二の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のベットボタン131センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態および設定変更中のいずれにも該当しない状態)になると、主制御部300は、2枚ベットボタン131(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を2枚分投入する処理)を実行する。
一方、主制御部300は、ベットボタン131センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態に該当する場合、または、ベットボタン131センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスが設定変更中に該当する場合(設定変更を伴う電源投入が行われた場合)には、2枚ベットボタン131の操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。
また、MAXベットボタン132、1枚ベットボタン130、および、2枚ベットボタン131の少なくとも一つのボタンが、無効ボタン(第一の操作手段)であってもよい。
遊技価値のベットが可能な状態(例えば、遊技価値のベットがされていない非遊技状態)において2枚ベットボタン131が操作されると、メダル2枚分の遊技価値のベットが実行されるが、続いて精算ボタン134が操作されると、メダル2枚分の遊技価値のベットを含む、全ての遊技価値が精算され(メダルであれば、全てのメダルが排出され)、2枚ベットボタン131が操作される直前の、遊技価値のベットが可能な状態に復帰することが可能である。
すなわち、2枚ベットボタン131(操作手段)の操作に対する制御(例えば、メダル2枚分の遊技価値をベットする処理)が実行されても、或る操作(例えば、精算ボタン134による操作)によって該制御が実行される前の状態(遊技価値のベットが可能な状態)に復帰可能である。
<ボタン押下状態での復電/精算ボタン>
図67を用いて説明した精算ボタン134は、図76(a)に示すように、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となる(当該操作に対する制御が実行される)有効ボタン(第二の操作手段)の一つであり、本例では、主制御部300によって制御される。
本例では、精算ボタン134(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、精算ボタン134(第二の操作手段)が操作されている状態で電断から復帰して精算ボタン134(第二の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300の精算ボタン134センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態および設定変更中のいずれにも該当しない状態)になると、主制御部300は、精算ボタン134(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を精算(払い出し)する処理)を実行する。
一方、主制御部300は、精算ボタン134センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態に該当する場合には、図76(b)に示す電源投入時(エラー検知状態)の各ボタンの制御状態に従って、精算ボタン134の操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。また、主制御部300は、精算ボタン134センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスが設定変更中(設定変更を伴う電源投入が行われた場合)に該当する場合には、図76(c)に示す設定変更を伴う電源投入時の各ボタンの制御状態に従って、精算ボタン134の操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。
遊技価値がベットされた状態において精算ボタン134が操作されると、全ての遊技価値が精算(メダルであれば、全てのメダルが排出)され、遊技価値がベットされていない状態となるが、続いてベットボタン(1枚ベットボタン130、2枚ベットボタン131、または、MAXベットボタン132)が操作されると、精算ボタン134が操作される直前の、遊技価値がベットされた状態に復帰することが可能である。
すなわち、精算ボタン134(操作手段)の操作に対する制御(例えば、ベットされている遊技価値を精算(払い出し)する処理)が実行されても、或る操作(例えば、1枚ベットボタン130、2枚ベットボタン131、または、MAXベットボタン132による操作)によって該制御が実行される前の状態(遊技価値がベットされた状態)に復帰可能である。
なお、精算ボタン134が操作されると、全ての遊技価値が精算(メダルであれば、全てのメダルが排出(例えば、最大ベット枚数である50枚のメダルがベットされていた場合には、この50枚のメダルの全てが排出))されるため、精算ボタン134が操作される直前の、遊技価値がベットされた状態に復帰するためには、排出されたメダルを投入することで、精算された分の遊技価値を再度、ベットする必要があり、復帰までに時間を要してしまうことになる。
なお、精算ボタン134が、精算ボタン134を操作すると、ベットされている遊技価値をベットされていない状態にするボタンであった場合でも、1枚ベットボタン130や2枚ベットボタン131を操作して、再度、ベットされた状態に復帰させる場合には、復帰させるまでに2回以上の操作を要してしまうことになる。
これに対して、ベットボタン(1枚ベットボタン130、2枚ベットボタン131、または、MAXベットボタン132)が操作されても、続けて精算ボタン134を1回操作すれば、ベットボタンが操作される直前の、遊技価値のベットが可能な状態に復帰することが可能である。
すなわち、精算ボタン134(操作手段)の操作に対する制御(例えば、ベットされている遊技価値を精算(払い出し)する処理)が実行された場合よりも、ベットボタン(1枚ベットボタン130、2枚ベットボタン131、または、MAXベットボタン132)の操作に対する制御(例えば、所定枚数分の遊技価値をベットする処理)が実行された場合の方が、該制御が実行される前の状態に復帰するのが容易である。
<ボタン押下状態での復電/スタートレバー>
図67を用いて説明したスタートレバー135は、図76(a)~同図(c)に示すように、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が無効となる(当該操作に対する制御が実行されない)無効ボタン(第一の操作手段)の一つであり、本例では、主制御部300によって制御される。
本例では、スタートレバー135(第一の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、スタートレバー135(第一の操作手段)が操作されている状態で電断から復帰してスタートレバー135(第一の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のスタートレバー135センサの検出信号の状態がオンである状態)になったとしても、主制御部300は、スタートレバー135(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行しない。
遊技が開始可能な状態(例えば、全てのリール110~112が停止した状態で規定枚数のメダルが投入された状態)においてスタートレバー135が操作されると、全てのリール110~112が回転した状態となるが、当該遊技においては、スタートレバー135が操作される直前の、遊技が開始可能な状態に復帰すること(開始された遊技をキャンセルすること)は、基本的に不可能である。
また、遊技が開始可能な状態(例えば、全てのリール110~112が停止した状態で規定枚数のメダルが投入された状態)においてスタートレバー135が操作され、全てのリール110~112が回転した状態において、例えば、リセットボタン243が操作された場合に、当該遊技において、スタートレバー135が操作される直前の、遊技が開始可能な状態に復帰すること(開始された遊技をキャンセルすること)が可能な仕様であったとしても、遊技者はリセットボタン243を操作できないことから、スタートレバー135が操作される直前の、遊技が開始可能な状態に復帰することは、困難である。
すなわち、スタートレバー135(操作手段)の操作に対する制御(例えば、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)が実行されると、該制御が実行される前の状態(当該遊技において、スタートレバー135が操作される直前の、遊技が開始可能な状態)に復帰が困難又は不可能である。
なお、スタートレバー135の操作に対する制御(全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)が実行された或る遊技の次遊技を行えば、遊技が開始可能な状態に移行することは可能であるが、或る遊技において、スタートレバー135が操作される直前の、遊技が開始可能な状態に再度、復帰するわけではないため、「スタートレバー135の操作に対する制御が実行された或る遊技において、遊技が開始可能な状態に復帰した」とはいうことはできない。
<ボタン押下状態での復電/停止ボタン>
図67を用いて説明した停止ボタン(ストップボタン)137~139は、図76(a)~同図(b)に示すように、状況に応じて、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となる(当該操作に対する制御が実行される)有効ボタン(第二の操作手段)となる場合と、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が無効となる(当該操作に対する制御が実行されない)無効ボタン(第一の操作手段)となる場合がある有効/無効ボタン(第一の操作手段または第二の操作手段)の一つであり、本例では、主制御部300によって制御される。
本例では、複数の停止ボタン(停止操作手段)137~139が操作されることによって複数のリール110~112が第一の停止態様で停止され、且つ、複数の停止ボタン(停止操作手段)137~139のうちの最後に操作された停止ボタン(停止操作手段)が操作されている状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、該最後に操作された停止ボタン(停止操作手段)の操作が継続されている状態で電断から復帰しても、演出手段による該第一の停止態様に応じた入賞演出を実行しないが、該最後に操作された停止ボタン(停止操作手段)が操作されていない状態になると、停止ボタン137~139は、有効ボタン(第二の操作手段)として機能し、演出手段による該第一の停止態様に応じた入賞演出を実行する。
一方、複数のリール110~112のうちの少なくとも一つのリールが回転し、且つ、複数の停止ボタン(停止操作手段)137~139が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、停止ボタン(停止操作手段)137~139が操作されている状態で電断から復帰して該停止操作手段の操作が有効化される状態になったとしても、停止ボタン(停止操作手段)137~139は、無効ボタン(第一の操作手段)として機能し、停止ボタン137~139(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、操作が行われた停止ボタン137~139に対応するリール110~112を停止させるリール停止制御処理)を実行しない。
本例によれば、停止操作手段の操作の状況に応じて、当該操作に対する制御を変化させることができ、誤操作によって遊技者が不利益を被る恐れがあるリールの停止制御は復電時には無効とすることで、誤操作による不利益を被ることを防止することができる一方で、復電時の入賞演出の保留制御を有効にし、最後に操作された停止操作手段の操作が継続している間は入賞演出を実行しないことで、入賞演出の見逃しを防止することができ、遊技者の満足度高めることができる。
リール110~112のいずれかが回転している状態において、回転中のリール110~112に対応する停止ボタン137~139のいずれかが操作されると、操作された停止ボタン137~139に対応するリール110~112のいずれかが停止した状態となるが、当該遊技においては、停止ボタン137~139が操作される直前の、停止したリール110~112が再度、回転した状態に復帰することは、基本的に不可能である。
また、回転中のリール110~112に対応する停止ボタン137~139のいずれかが操作され、操作された停止ボタン137~139に対応するリール110~112のいずれかが停止した状態において、例えば、リセットボタン243が操作された場合に、当該遊技において、停止ボタン137~139が操作される直前の、停止したリール110~112が再度、回転した状態に復帰することが可能な仕様であったとしても、遊技者はリセットボタン243を操作できないことから、停止ボタン137~139が操作される直前の、停止したリール110~112が回転した状態に復帰することは、困難である。
すなわち、停止ボタン137~139(操作手段)の操作に対する制御(例えば、操作が行われた停止ボタン137~139に対応するリール110~112を停止させるリール停止制御処理)が実行されると、該制御が実行される前の状態(停止ボタン137~139が操作される直前の、停止したリール110~112が回転した状態)に復帰が困難又は不可能である。
なお、停止ボタン137~139の操作に対する制御(操作が行われた停止ボタン137~139に対応するリール110~112を停止させるリール停止制御処理)が実行された或る遊技の次遊技を行えば、全てのリール110~112が回転した状態に移行することは可能であるが、或る遊技において停止した状態のリールを、当該或る遊技において再度、回転した状態に戻すわけではないため、「停止ボタン137~139の操作に対する制御が実行された或る遊技において、全てのリール110~112が回転した状態に復帰した」とはいうことはできない。
<ボタン押下状態での復電/リセットボタン>
図68を用いて説明したリセットボタン(リセットSW)243は、状況に応じて、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となる(当該操作に対する制御が実行される)有効ボタン(第二の操作手段)となる場合と、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が無効となる(当該操作に対する制御が実行されない)無効ボタン(第一の操作手段)となる場合がある有効/無効ボタン(第一の操作手段または第二の操作手段)の一つであり、本例では、主制御部300によって制御される。
本例では、リセットボタン243が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、リセットボタン243が操作されている状態で電断から復帰してリセットボタン243の操作が有効化される状態(本例では、設定変更を伴う電源投入で電断から復帰してリセットSW243センサの検出信号の状態がオンになった状態)になったとしても、リセットボタン243は、無効ボタン(第一の操作手段)として機能し、主制御部300は、リセットボタン243(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、設定値変更操作やエラー解消操作に対応する処理)を実行しない。
一方、リセットボタン243が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、リセットボタン243が操作されている状態で電断から復帰してリセットボタン243の操作が有効化される状態(本例では、エラー検知状態で電断から復帰してリセットSW243センサの検出信号の状態がオンになった状態)になると、リセットボタン243は、有効ボタン(第二の操作手段)として機能し、主制御部300は、リセットボタン243(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、エラー解消操作に対応する処理)を実行する。
本例によれば、リセットボタンの操作の状況に応じて、当該操作に対する制御を変化させることができ、例えば、設定値の変更については、復電時に設定値の変更を行ってしまうと、それまで設定していた設定値がわからなくなってしまう恐れがあるので、設定値変更操作に基づく制御を行わないようにする一方で、エラー解除については、エラーの原因が解消していなければエラー解除はできないので、復電時にエラーの原因が解消できていれば、エラー解消操作に基づく制御を行うことで、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
或る状態(例えば、エラー検知状態)においてリセットボタン243が操作されると、エラーが解消された状態となるが、リセットボタン243が操作される直前の、エラー検知状態に復帰することは、基本的に不可能である。
また、或る状態(例えば、エラー検知状態)においてリセットボタン243が操作され、エラーが解消された状態となった場合に、遊技者が故意にエラーを発生させることで、リセットボタン243が操作される直前の、エラー検知状態に復帰することが可能であったとしても、遊技者が全てのエラーを任意に発生させることは不可能であることから、リセットボタン243が操作される直前の、エラー検知状態に復帰することは、困難である。
すなわち、リセットボタン243(操作手段)の操作に対する制御(エラー解消操作に対応する処理)が実行されると、該制御が実行される前の状態(リセットボタン243が操作される直前の、エラー検知状態)に復帰が困難又は不可能である。
<ボタン押下状態での復電/演出ボタン>
図67を用いて説明した演出ボタン156は、図76(a)~同図(c)に示すように、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が無効となる(当該操作に対する制御が実行されない)無効ボタン(第一の操作手段)の一つであり、本例では、第1副制御部400によって制御される。
本例では、演出ボタン156(第一の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、演出ボタン156(第一の操作手段)が操作されている状態で電断から復帰して演出ボタン156(第一の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、第1副制御部400の演出ボタン156センサの検出信号の状態がオンである状態)になったとしても、第1副制御部400は、演出ボタン156(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、各種演出において、遊技者の操作に応じて演出を行う処理)を実行しない。
或る状態(例えば、メニュー表示が可能な状態)において演出ボタン156が操作されると、演出ボタン156の操作に基づいてメニュー表示が表示されるが、本例では、所定時間内に演出ボタン156が操作されると、メニュー表示がキャンセル(消去)され、演出ボタン156が操作される直前の、メニュー表示が可能な状態に復帰することが可能である。
すなわち、演出ボタン156(操作手段)の操作に対する制御(例えば、メニュー表示を行う処理)が実行されても、或る操作(例えば、演出ボタン156による操作)によって該制御が実行される前の状態(メニュー表示が可能な状態)に復帰可能である。
なお、設定変更状態や設定確認状態においては、演出ボタン156や十字キー193a等を用いて当該状態におけるメニュー操作等を行うことができる状態であるものとする。つまり、設定変更状態や設定確認状態に移行すると、演出ボタン156や十字キー193aの操作が有効となると言える。
<ボタン押下状態での復電/音量ボタン>
図67を用いて説明した音量ボタン(十字キー)193aは、図76(a)~同図(c)に示すように、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が無効となる(当該操作に対する制御が実行されない)無効ボタン(第一の操作手段)の一つであり、本例では、第1副制御部400によって制御される。
本例では、音量ボタン193a(第一の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、音量ボタン193a(第一の操作手段)が操作されている状態で電断から復帰して音量ボタン193a(第一の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、第1副制御部400の十字ボタン193センサの検出信号の状態がオンである状態)になったとしても、第1副制御部400は、音量ボタン193a(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、音量の調整を行う処理)を実行しない。
或る状態(例えば、音量が或る音量に設定された状態)において音量ボタン193a(右)が操作されると、音量ボタン193a(右)の操作に基づいて或る音量が1段階増加するが、続いて音量調整ボタン193a(左)が操作されると、或る音量が1段階減少し、音量ボタン193a(右)が操作される直前の、音量が或る音量に設定された状態に復帰することが可能である。
すなわち、ボタン193a(右)(操作手段)の操作に対する制御(例えば、或る音量を1段階増加させる処理)が実行されても、或る操作(例えば、音量調整ボタン193a(左)による操作)によって該制御が実行される前の状態(音量が或る音量に設定された状態)に復帰可能である。
なお、本例では、リセットボタン243が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、リセットボタン243が操作されている状態で電断から復帰してリセットボタン243の操作が有効化される状態になったとしても、リセットボタン243の操作に対する制御(設定値変更操作やエラー解消操作に対応する処理)を実行しないように構成したが、本願発明は、本例に限定されず、リセットボタン243が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、リセットボタン243が操作されている状態で電断から復帰してリセットボタン243の操作が有効化される状態になった場合に、リセットボタン243の操作に対する制御(設定値変更操作やエラー解消操作に対応する処理)を実行する(または実行可能)に構成してもよい。
換言すれば、本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン)は、電力を供給する電源装置(例えば、図68に示す電源装置252)と、第一の操作手段(例えば、図67に示すスタートレバー135)と、第二の操作手段(例えば、図67に示すMAXベットボタン132、1枚ベットボタン130)と、第三の操作手段(例えば、リセットボタン243)と、を備えた遊技台であって、前記第一の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第一の操作手段の操作が有効化される制御状態になったとしても、該第一の操作手段の該操作に対する制御(例えば、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行せず、前記第二の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第二の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第二の操作手段の操作が有効化される制御状態になると、該第二の操作手段の該操作に対する制御(例えば、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を投入する処理)を実行し、前記第三の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第三の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第三の操作手段の操作が有効化される制御状態になると、該第三の操作手段の該操作に対する制御(例えば、設定値変更操作やエラー解消操作に対応する処理)を実行し、前記第一の操作手段の操作に対する制御が実行されると、該制御が実行される前の状態に復帰が困難又は不可能であり、前記第二の操作手段の操作に対する制御が実行されても、該制御が実行される前の状態に復帰可能であり、前記第三の操作手段の操作に対する制御が実行されると、該制御が実行される前の状態に復帰が困難又は不可能であり、前記第三の操作手段は、遊技者が操作困難な位置(例えば、本体101の内部)に設けられた操作手段である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
本実施形態に係る遊技台によれば、復帰が困難又は不可能な操作手段(第一の操作手段、第三の操作手段)に関しては、誤操作の場合を考慮して復電時に操作されている状態であっても操作に対する制御を行わないようにする。また、復帰が可能な操作手段(第二の操作手段)関しては、誤操作であっても復帰が可能なので復電時に操作されている状態であれば操作に対する制御を行うようにする。また、復帰が困難又は不可能な操作手段であっても、遊技者が操作困難な位置に設けられたボタンであれば管理者が敢えて操作している可能性が高いため、復電時に操作されている状態であれば操作に対する制御を行うようにする。このようにすることで、誤操作等に配慮しつつも、いち早く遊技に復帰可能な利便性の高い遊技台を提供することが可能となる。
また、第四の操作手段(例えば、図67に示す精算ボタン134)を備え、前記第四の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第四の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第四の操作手段の操作が有効化される制御状態になると、該第四の操作手段の該操作に対する制御を実行し、前記第二の操作手段と前記第四の操作手段とが操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第二の操作手段と該第四の操作手段とが操作されているときに電断から復帰して該第二の操作手段と該第四の操作手段との操作が有効化される制御状態になると、該第二の操作手段の該操作に対する制御例えば、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を投入する処理)を実行する一方、該第四の操作手段の該操作に対する制御(例えば、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を精算(払い出し)する処理)を実行せず(例えば、図78(a)参照)、前記第四の操作手段の操作に対する制御が実行されると、該制御が実行される前の状態に復帰可能であり前記第二の操作手段は、遊技価値をベット可能な手段であり、前記第四の操作手段は、ベットされた制御状態からベットされていない制御状態とすることが可能な操作手段であってもよい。
このような構成とすれば、第二の操作手段(遊技価値をベット可能な手段)と第四の操作手段(ベットされた状態からベットされていない状態とすることが可能な手段)とが操作されている状態で電断から復帰して該第二の操作手段と該第四の操作手段との操作が有効化される状態になると、該第二の操作手段の操作に対する制御を実行する一方、該第四の操作手段の操作に対する制御を実行しないため、第四の操作手段に対応する制御(ベットされた状態からベットされていない状態とする制御)よりも、第二の操作手段に対応する制御(遊技価値をベットする制御)を優先して実行することができる。
例えば、第二の操作手段(遊技価値をベット可能な手段)が操作され、遊技価値がベットされた場合に、遊技価値がベットされる前の状態(第二の操作手段が操作される前の状態)に戻すには第四の操作手段(ベットされた状態からベットされていない状態とすることが可能な手段)を操作すればよい。一方、第四の操作手段(ベットされた状態からベットされていない状態とすることが可能な手段)が操作され、ベットされた状態からベットされていない状態になった場合に、ベットされていない状態になる前の状態(第四の操作手段が操作される前の状態)に戻すにはベットされていた枚数分の遊技価値をベットする動作(三枚ベットされていればメダルを三枚投入する動作)を行う必要がある。つまり、誤って第二の操作手段を操作したときよりも、誤って第四の操作手段を操作したときの方が、誤った操作前の状態に復帰するために余計な手間や時間がかかることとなる。そこで、本願発明では、第二の操作手段と第四の操作手段とが同時に操作されている状態で電断から復帰して該第二の操作手段と該第四の操作手段との操作が有効化される状態になった場合、第四の操作手段に対応する制御よりも、第二の操作手段に対応する制御を優先して実行するようにして、遊技者の利便性が低下することを防止している。
また、第二の操作手段に対応する制御(遊技価値をベットする制御)よりも、第四の操作手段に対応する制御(ベットされた状態からベットされていない状態とする制御)を優先して実行するように構成した場合、第二の操作手段の操作を行ったのにも関わらず、遊技価値がベットされないことになるため、遊技者に不安感を与えてしまうおそれがある上に、遊技者は、再度、遊技価値をベットする操作を行う必要があり、余計な手間や時間がかかり、遊技者の利便性が著しく低下してしまうおそれがあるが、本願発明によれば、第二の操作手段に対応する制御(遊技価値をベットする制御)を優先して実行するため、遊技者に不安感を与えることがなく、遊技者の利便性が低下することを防止することができる。
<設定変更状態終了時の各ボタンの制御状況>
次に、図77(a)を用いて、設定変更状態終了時の各ボタンの制御状況について説明する。図77(a)は、設定変更状態終了時の各ボタンの制御状況の一例を示した図である。
図73等を用いて説明したように、スロットマシン100は、前面扉(扉体)102を開放し、本体101の内部に設けられた設定キーSWをオンにする操作が行われた状態で電源を投入した場合(または、電源の投入後、所定時間が経過する前(主制御部300が設定キーSWのオン・オフの状態を確認する前)に設定キーSWをオンにした場合)に、複数の設定値のうちから一の設定値を設定することが可能な設定変更状態(設定変更モード)に移行可能である。
また、スロットマシン100は、設定変更状態に設定されている状態であって第二の操作手段が操作されている状態で該設定変更状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して該第二の操作手段の操作が有効化される状態になったとしても、該第二の操作手段の操作に対する制御を実行しないように構成している。
例えば、主制御部300は、設定変更モード(設定変更状態)に設定されている状態であってMAXベットボタン132(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定変更状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行してMAXベットボタン(第二の操作手段)132の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のベットボタン132センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、エラー検知状態、設定確認状態および設定変更状態のいずれにも該当しない状態)になったとしても、図77(a)に示す設定変更状態終了時の各ボタンの制御状況に従って、MAXベットボタン132の操作を無効と判定し、MAXベットボタン132の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を3枚分投入する処理)を実行しない。
また、主制御部300は、設定変更モード(設定変更状態)に設定されている状態であって1枚ベットボタン130(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定変更状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して1枚ベットボタン130の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のベットボタン130センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、エラー検知状態、設定確認状態および設定変更状態のいずれにも該当しない状態)になったとしても、図77(a)に示す設定変更状態終了時の各ボタンの制御状況に従って、1枚ベットボタン130の操作を無効と判定し、1枚ベットボタン130の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を1枚分投入する処理)を実行しない。
また、主制御部300は、設定変更モード(設定変更状態)に設定されている状態であって精算ボタン134(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定変更状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して精算ボタン134の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300の精算ボタン134センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、エラー検知状態、設定確認状態および設定変更状態のいずれにも該当しない状態)になったとしても、図77(a)に示す設定変更状態終了時の各ボタンの制御状況に従って、精算ボタン134の操作を無効と判定し、精算ボタン134の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を精算(払い出し)する処理)を実行しない。
また、第1副制御部400は、設定変更モード(設定変更状態)に設定されている状態であって演出ボタン156(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定変更状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して演出ボタン156の操作が有効化される状態(本例では、第1副制御部400の演出ボタン156センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、エラー検知状態、設定確認状態および設定変更状態のいずれにも該当しない状態)になったとしても、図77(a)に示す設定変更状態終了時の各ボタンの制御状況に従って、演出ボタン156の操作を無効と判定し、演出ボタン156の操作に対する制御(本例では、各種演出において、遊技者の操作に応じて演出を行う処理)を実行しない。
また、第1副制御部400は、設定変更モード(設定変更状態)に設定されている状態であって音量ボタン193a(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定変更状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して音量ボタン193aの操作が有効化される状態(本例では、第1副制御部400の十字ボタン193センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、エラー検知状態、設定確認状態および設定変更状態のいずれにも該当しない状態)になったとしても、図77(a)に示す設定変更状態終了時の各ボタンの制御状況に従って、音量ボタン193aの操作を無効と判定し、音量ボタン193aの操作に対する制御(本例では、音量の調整を行う処理)を実行しない。
なお、スタートレバー135、停止ボタン(ストップボタン)137~139、および、リセットボタン243は、設定変更モード(設定変更状態)から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行しただけでは、操作が有効化される状態とはならない(操作受付時間が設けられる場合がない)ことから、設定変更モード(設定変更状態)から遊技可能状態への移行時に、いずれかのボタンが操作された場合であっても、当該操作は受け付けられることがなく無効であり、当該ボタンの操作に対する制御は実行しない。
本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン)は、電力を供給する電源装置(例えば、図68に示す電源装置252)と、第一の操作手段(例えば、図67に示すスタートレバー135)と、第二の操作手段(例えば、図67に示すMAXベットボタン132、1枚ベットボタン130、精算ボタン134)と、複数の設定値のうちの一の設定値に基づいて遊技に関する制御を行うメイン制御手段(例えば、図69に示す主制御部300)と、を備えた遊技台であって、前記メイン制御手段は、遊技の進行が可能な遊技可能状態(例えば、通常遊技状態)、現在設定されている設定値を確認することが可能な設定確認状態(例えば、設定確認モード)、及び、前記複数の設定値のうちから一の設定値を設定することが可能な設定変更状態(例えば、設定変更モード)を少なくとも含む複数の状態のうちから一の状態を設定可能であり、前記第一の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第一の操作手段の操作が有効化される制御状態になったとしても、該第一の操作手段の該操作に対する制御(例えば、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行しないが、前記第二の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第二の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第二の操作手段の操作が有効化される制御状態になると、該第二の操作手段の該操作に対する制御(例えば、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を投入する処理、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を精算(払い出し)する処理)を実行し、前記第一の操作手段の操作に対する制御が実行されると、該制御が実行される前の状態に復帰が困難又は不可能であり、前記第二の操作手段の操作に対する制御が実行されても、該制御が実行される前の状態に復帰可能であり、前記設定変更状態に設定されている場合であって前記第二の操作手段が操作されているときに該設定変更状態から前記遊技可能状態に移行して該第二の操作手段の操作が有効化される制御状態になったとしても、該第二の操作手段の該操作に対する制御を実行しない(例えば、図77(a)参照)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、復帰が困難又は不可能な操作手段(第一の操作手段)に関しては、誤操作の場合を考慮して復電時に操作されている状態であっても操作に対する制御を行わないようにする。また、復帰が可能な操作手段(第二の操作手段)に関しては、誤操作であっても復帰が可能なため、復電時に操作されている状態であれば操作に対する制御を行うようにする。このようにすることで、誤操作等に配慮しつつも、いち早く遊技に復帰可能な利便性の高い遊技台を提供することが可能となる。また、設定変更状態とは、原則、管理者の操作で移行する状態であり、設定変更状態からの復帰に関しても管理者の操作で行うものであり、いち早く遊技に復帰可能にする必要がない場面となるので、誤操作のみを考慮して操作に対する制御を行わないようにしている。また、設定変更状態では管理者は設定変更に集中しており、誤操作に気づかない恐れがあり、例えば、音量等の設定が管理者が意図していない設定となったままになってしまう可能性があるため、設定変更状態からの復帰時には、操作に対する制御を行わないようにしている。
<設定確認状態終了時の各ボタンの制御状況>
次に、図77(b)を用いて、設定確認状態終了時の各ボタンの制御状況について説明する。図77(b)は、設定確認状態終了時の各ボタンの制御状況の一例を示した図である。
図75等を用いて説明したように、スロットマシン100は、前面扉(扉体)102を開放し、電源を投入した後に、本体101の内部に設けられた設定キーSWをオン(第二の操作状態)にする操作が行われた場合に、現在設定されている設定値を確認することが可能な設定確認状態(設定確認モード)に移行可能である。
また、スロットマシン100は、設定確認状態に設定されている状態であって第二の操作手段が操作されている状態で該設定確認状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して該第二の操作手段の操作が有効化される状態になったとしても、該第二の操作手段の操作に対する制御を実行しないように構成している。
例えば、主制御部300は、設定確認モード(設定確認状態)に設定されている状態であってMAXベットボタン132(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定確認状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行してMAXベットボタン(第二の操作手段)132の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のベットボタン132センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、エラー検知状態、設定確認状態および設定変更状態のいずれにも該当しない状態)になったとしても、図77(b)に示す設定確認状態終了時の各ボタンの制御状況に従って、MAXベットボタン132の操作を無効と判定し、MAXベットボタン132の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を3枚分投入する処理)を実行しない。
また、主制御部300は、設定確認モード(設定確認状態)に設定されている状態であって1枚ベットボタン130(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定確認状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して1枚ベットボタン130の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のベットボタン130センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、エラー検知状態、設定確認状態および設定変更状態のいずれにも該当しない状態)になったとしても、図77(b)に示す設定確認状態終了時の各ボタンの制御状況に従って、1枚ベットボタン130の操作を無効と判定し、1枚ベットボタン130の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を1枚分投入する処理)を実行しない。
また、主制御部300は、設定確認モード(設定確認状態)に設定されている状態であって精算ボタン134(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定確認状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して精算ボタン134の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300の精算ボタン134センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、エラー検知状態、設定確認状態および設定変更状態のいずれにも該当しない状態)になったとしても、図77(b)に示す設定確認状態終了時の各ボタンの制御状況に従って、精算ボタン134の操作を無効と判定し、精算ボタン134の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を精算(払い出し)する処理)を実行しない。
また、第1副制御部400は、設定確認モード(設定確認状態)に設定されている状態であって演出ボタン156(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定確認状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して演出ボタン156の操作が有効化される状態(本例では、第1副制御部400の演出ボタン156センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、エラー検知状態、設定確認状態および設定変更状態のいずれにも該当しない状態)になったとしても、図77(b)に示す設定確認状態終了時の各ボタンの制御状況に従って、演出ボタン156の操作を無効と判定し、演出ボタン156の操作に対する制御(本例では、各種演出において、遊技者の操作に応じて演出を行う処理)を実行しない。
また、第1副制御部400は、設定確認モード(設定確認状態)に設定されている状態であって音量ボタン193a(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定確認状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して音量ボタン193aの操作が有効化される状態(本例では、第1副制御部400の十字ボタン193センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、エラー検知状態、設定確認状態および設定変更状態のいずれにも該当しない状態)になったとしても、図77(b)に示す設定確認状態終了時の各ボタンの制御状況に従って、音量ボタン193aの操作を無効と判定し、音量ボタン193aの操作に対する制御(本例では、音量の調整を行う処理)を実行しない。
なお、スタートレバー135、停止ボタン(ストップボタン)137~139、および、リセットボタン243は、設定確認モード(設定確認状態)から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行しただけでは、操作が有効化される状態とはならない(操作受付時間が設けられる場合がない)ことから、設定確認モード(設定確認状態)から遊技可能状態への移行時に、いずれかのボタンが操作された場合であっても、当該操作は受け付けられることがなく無効であり、当該ボタンの操作に対する制御は実行しない。
本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン)は、電力を供給する電源装置(例えば、図68に示す電源装置252)と、第一の操作手段(例えば、図67に示すスタートレバー135)と、第二の操作手段(例えば、図67に示すMAXベットボタン132、1枚ベットボタン130、精算ボタン134)と、複数の設定値のうちの一の設定値に基づいて遊技に関する制御を行うメイン制御手段(例えば、図69に示す主制御部300)と、を備えた遊技台であって、前記メイン制御手段は、遊技の進行が可能な遊技可能状態(例えば、通常遊技状態)、現在設定されている設定値を確認することが可能な設定確認状態(例えば、設定確認モード)、及び、前記複数の設定値のうちから一の設定値を設定することが可能な設定変更状態(例えば、設定変更モード)を少なくとも含む複数の状態のうちから一の状態を設定可能であり、前記第一の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第一の操作手段の操作が有効化される制御状態になったとしても、該第一の操作手段の該操作に対する制御(例えば、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行しないが、前記第二の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第二の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第二の操作手段の操作が有効化される制御状態になると、該第二の操作手段の該操作に対する制御(例えば、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を投入する処理、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を精算(払い出し)する処理)を実行し、前記設定確認状態に設定されている場合であって前記第二の操作手段が操作されているときに該設定確認状態から前記遊技可能状態に移行して該第二の操作手段の操作が有効化される制御状態になったとしても、該第二の操作手段の該操作に対する制御を実行しない(例えば、図77(b)参照)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、復帰が困難又は不可能な操作手段(第一の操作手段)に関しては、誤操作の場合を考慮して復電時に操作されている状態であっても操作に対する制御を行わないようにする。また、復帰が可能な操作手段(第二の操作手段)に関しては、誤操作であっても復帰が可能なため、復電時に操作されている状態であれば操作に対する制御を行うようにする。このようにすることで、誤操作等に配慮しつつも、いち早く遊技に復帰可能な利便性の高い遊技台を提供することが可能となる。また、設定確認状態とは、原則、管理者の操作で移行する状態であり、設定確認状態からの復帰に関しても管理者の操作で行うものであり、いち早く遊技に復帰可能にする必要がない場面となるので、誤操作のみを考慮して操作に対する制御を行わないようにしている。また、設定確認状態では管理者は設定確認に集中しており、誤操作に気づかない恐れがあり、例えば、音量等の設定が管理者が意図していない設定となったままになってしまう可能性があるため、設定確認状態からの復帰時には、操作に対する制御を行わないようにしている。
<電源投入時の有効ボタン(第二の操作手段)の同時操作>
次に、図78(a)を用いて、電源投入時の有効ボタン(第二の操作手段)の同時操作について説明する。
図78(a)は、電源投入時の有効ボタン(第二の操作手段)が同時操作された場合の制御の一例を示した図である。
上述の通り、スロットマシン100は、有効ボタン(第二の操作手段)として、少なくとも、MAXベットボタン132と、1枚ベットボタン130と、精算ボタン134を備える。
本例では、MAXベットボタン132(第二の操作手段)と1枚ベットボタン130(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、MAXベットボタン132(第二の操作手段)と1枚ベットボタン130(第二の操作手段)が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰してMAXベットボタン132(第二の操作手段)と1枚ベットボタン130(第二の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のベットボタン132センサとベットボタン130センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態および設定変更中のいずれにも該当しない状態)になると、主制御部300は、MAXベットボタン132(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を3枚分投入する処理)を優先して実行し、1枚ベットボタン130に対する制御は実行しない(MAXベットボタン優先)。
また、MAXベットボタン132(第二の操作手段)と精算ボタン134(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、MAXベットボタン132(第二の操作手段)と精算ボタン134(第二の操作手段)が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰してMAXベットボタン132(第二の操作手段)と精算ボタン134(第二の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のベットボタン132センサと精算ボタン134センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態および設定変更中のいずれにも該当しない状態)になると、主制御部300は、MAXベットボタン132(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を3枚分投入する処理)を優先して実行し、精算ボタン134に対する制御は実行しない(MAXベットボタン優先)。
また、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)と精算ボタン134(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)と精算ボタン134(第二の操作手段)が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰して1枚ベットボタン130(第二の操作手段)と精算ボタン134(第二の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のベットボタン130センサと精算ボタン134センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態および設定変更中のいずれにも該当しない状態)になると、主制御部300は、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を1枚分投入する処理)を優先して実行し、精算ボタン134に対する制御は実行しない(1枚ベットボタン優先)。
<電源投入時(エラー検知状態)の有効ボタン(第二の操作手段)の同時操作>
次に、図78(b)を用いて、電源投入時(エラー検知状態)の有効ボタン(第二の操作手段)の同時操作について説明する。
図78(b)は、電源投入時(エラー検知状態)の有効ボタン(第二の操作手段)が同時操作された場合の制御の一例を示した図である。
上述の通り、スロットマシン100は、有効ボタン(第二の操作手段)として、少なくとも、MAXベットボタン132と、1枚ベットボタン130と、精算ボタン134を備えるとともに、無効ボタン(第一の操作手段)として、少なくとも、リセットボタン(リセットSW)243を備える。
本例では、MAXベットボタン132(第二の操作手段)と1枚ベットボタン130(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、MAXベットボタン132(第二の操作手段)と1枚ベットボタン130(第二の操作手段)が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰したが、割込みステータスがエラー検知状態である場合には、主制御部300は、MAXベットボタン132の操作と1枚ベットボタン130の操作をいずれも無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。
また、MAXベットボタン132(第二の操作手段)と精算ボタン134(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、MAXベットボタン132(第二の操作手段)と精算ボタン134(第二の操作手段)が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰したが、割込みステータスがエラー検知状態である場合には、主制御部300は、MAXベットボタン132の操作と精算ボタン134の操作をいずれも無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。
一方、MAXベットボタン132(第二の操作手段)とリセットボタン243(第一の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、MAXベットボタン132(第二の操作手段)とリセットボタン243(第一の操作手段)が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰したが、割込みステータスがエラー検知状態である場合には、リセットボタン243(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、エラー解消操作に対応する処理)を優先して実行し、MAXベットボタン132に対する制御は実行しない(リセットボタン優先)。
また、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)と精算ボタン134(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)と精算ボタン134(第二の操作手段)が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰したが、割込みステータスがエラー検知状態である場合には、主制御部300は、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)の操作と精算ボタン134(第二の操作手段)の操作をいずれも無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。
一方、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)とリセットボタン243(第一の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)とリセットボタン243(第一の操作手段)が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰したが、割込みステータスがエラー検知状態である場合には、リセットボタン243(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、エラー解消操作に対応する処理)を優先して実行し、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)に対する制御は実行しない(リセットボタン優先)。
また、精算ボタン134(第二の操作手段)とリセットボタン243(第一の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、精算ボタン134(第二の操作手段)とリセットボタン243(第一の操作手段)が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰したが、割込みステータスがエラー検知状態である場合には、リセットボタン243(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、エラー解消操作に対応する処理)を優先して実行し、精算ボタン134(第二の操作手段)に対する制御は実行しない(リセットボタン優先)。
<或る操作手段の操作状態における各ボタンの操作>
次に、図79を用いて、或る操作手段の操作状態における各ボタンの操作について説明する。
<MAXベットボタンの操作状態における各ボタンの操作>
図79(a)は、MAXベットボタン132の操作状態での各ボタンの制御状態の一例を示した図である。
本例では、MAXベットボタン132(第二の操作手段)の操作状態(本例では、主制御部300のベットボタン132センサの検出信号の状態がオンの状態)において、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)、精算ボタン134(第二の操作手段)、または、停止ボタン137~139(第一の操作手段または第二の操作手段)のいずれかの操作を検出した場合に(本例では、対応するセンサの検出信号の状態がオンになった場合)は、当該操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。
一方、MAXベットボタン132(第二の操作手段)の操作状態(本例では、主制御部300のベットボタン132センサの検出信号の状態がオンの状態)において、スタートレバー135(第一の操作手段)、リセットボタン243(第一の操作手段)、演出ボタン156(第一の操作手段)、または、音量ボタン193a(第一の操作手段)のいずれかの操作を検出した場合に(本例では、対応するセンサの検出信号の状態がオンになった場合)は、当該操作を有効と判定し、当該操作に対する制御を実行する。
<1枚ベットボタンの操作状態における各ボタンの操作>
図79(b)は、1枚ベットボタン130の操作状態での各ボタンの制御状態の一例を示した図である。
本例では、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)の操作状態(本例では、主制御部300のベットボタン130センサの検出信号の状態がオンの状態)において、精算ボタン134(第二の操作手段)、または、停止ボタン137~139(第一の操作手段または第二の操作手段)のいずれかの操作を検出した場合に(本例では、対応するセンサの検出信号の状態がオンになった場合)は、当該操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。
一方、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)の操作状態(本例では、主制御部300のベットボタン130センサの検出信号の状態がオンの状態)において、MAXベットボタン132(第二の操作手段)、スタートレバー135(第一の操作手段)、リセットボタン243(第一の操作手段)、演出ボタン156(第一の操作手段)、または、音量ボタン193a(第一の操作手段)のいずれかの操作を検出した場合に(本例では、対応するセンサの検出信号の状態がオンになった場合)は、当該操作を有効と判定し、当該操作に対する制御を実行する。
<精算ボタンの操作状態における各ボタンの操作>
図79(c)は、精算ボタン134の操作状態での各ボタンの制御状態の一例を示した図である。
本例では、精算ボタン134(第二の操作手段)の操作状態(本例では、主制御部300のベットボタン130センサの検出信号の状態がオンの状態)において、MAXベットボタン132(第二の操作手段)、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)、スタートレバー135(第一の操作手段)、または、停止ボタン137~139(第一の操作手段または第二の操作手段)のいずれかの操作を検出した場合に(本例では、対応するセンサの検出信号の状態がオンになった場合)は、当該操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。
一方、精算ボタン134(第二の操作手段)の操作状態(本例では、主制御部300の精算ボタン134センサの検出信号の状態がオンの状態)において、リセットボタン243(第一の操作手段)、演出ボタン156(第一の操作手段)、または、音量ボタン193a(第一の操作手段)のいずれかの操作を検出した場合に(本例では、対応するセンサの検出信号の状態がオンになった場合)は、当該操作を有効と判定し、当該操作に対する制御を実行する。
<スタートレバーの操作状態における各ボタンの操作>
図79(d)は、スタートレバー135の操作状態での各ボタンの制御状態の一例を示した図である。
本例では、スタートレバー135(第一の操作手段)の操作状態(本例では、主制御部300のスタートレバー135センサの検出信号の状態がオンの状態)において、停止ボタン137~139(第一の操作手段または第二の操作手段)のいずれかの操作を検出した場合に(本例では、対応するセンサの検出信号の状態がオンになった場合)は、当該操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。
一方、スタートレバー135(第一の操作手段)の操作状態(本例では、主制御部300のスタートレバー135の検出信号の状態がオンの状態)において、MAXベットボタン132(第二の操作手段)、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)、精算ボタン134(第二の操作手段)、リセットボタン243(第一の操作手段)、演出ボタン156(第一の操作手段)、または、音量ボタン193a(第一の操作手段)のいずれかの操作を検出した場合に(本例では、対応するセンサの検出信号の状態がオンになった場合)は、当該操作を有効と判定し、当該操作に対する制御を実行する。
<停止ボタンの操作状態における各ボタンの操作>
図79(e)は、停止ボタン137~139の操作状態での各ボタンの制御状態の一例を示した図である。
本例では、停止ボタン137~139(第一の操作手段または第二の操作手段)の操作状態(本例では、主制御部300のストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、または、ストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの状態)において、精算ボタン134(第二の操作手段)、または、スタートレバー135(第一の操作手段)のいずれかの操作を検出した場合に(本例では、対応するセンサの検出信号の状態がオンになった場合)は、当該操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。
一方、停止ボタン137~139(第一の操作手段または第二の操作手段)の操作状態(本例では、主制御部300のストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、または、ストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの状態)において、MAXベットボタン132(第二の操作手段)、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)、リセットボタン243(第一の操作手段)、演出ボタン156(第一の操作手段)、または、音量ボタン193a(第一の操作手段)のいずれかの操作を検出した場合に(本例では、対応するセンサの検出信号の状態がオンになった場合)は、当該操作を有効と判定し、当該操作に対する制御を実行する。
<リセットボタン,演出ボタン,音量ボタンの操作状態における各ボタンの操作>
図79(f)は、リセットボタン243,演出ボタン156、音量ボタン193aの操作状態での各ボタンの制御状態の一例を示した図である。
本例では、リセットボタン243(第一の操作手段)、演出ボタン156(第一の操作手段)、または、音量ボタン193a(第一の操作手段)の操作状態(本例では、主制御部300のリセットSW243センサ、第1副制御部400の演出ボタン156センサ、または、十字ボタン193センサの検出信号の状態がオンの状態)において、MAXベットボタン132(第二の操作手段)、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)、スタートレバー135(第一の操作手段)、停止ボタン137~139(第一の操作手段または第二の操作手段)、演出ボタン156(第一の操作手段)、または、音量ボタン193a(第一の操作手段)のいずれかの操作を検出した場合に(本例では、対応するセンサの検出信号の状態がオンになった場合)は、当該操作を有効と判定し、当該操作に対する制御を実行する。
<ボタン押下状態での復電の具体例>
次に、図80~図83を用いて、ボタン押下状態での復電の具体例について説明するが、当該説明に先立って、図68を用いて説明した主基板表示器190の機能について、再度説明する。
図80~図83に示す主基板表示器190は、複数のLED(本例では、8個)からなる表示器であり、8個のLEDa~hのうちの1つ、複数、または、全てを点灯することで、予め定めた遊技情報が報知可能である。
本例では、主基板表示器190のLEDaは、MAXベットボタン132の操作中(本例では、主制御部300のベットボタン132センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯され、LEDbは、1枚ベットボタン130の操作中(本例では、主制御部300の1枚ベットボタン130センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯され、LEDcは、精算ボタン134の操作中(本例では、主制御部300の精算ボタン134センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯され、LEDdは、スタートレバー135の操作中(本例では、主制御部300のスタートレバー135センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯される。
また、LEDeは、左停止ボタン137の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン137センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯され、LEDfは、中停止ボタン138の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン138センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯され、LEDgは、右停止ボタン139の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯され、LEDhは、リセットボタン243の操作中(本例では、主制御部300のリセットSW243センサの検出信号の状態がオンの場合)に点灯される。
本例によれば、復電時に操作手段が操作されている場合に、該操作に基づく制御を行わない操作手段であっても、LEDを発光させることができるため、制御が無効となっているから操作に基づく制御を行わないのか、故障しているから操作に基づく制御を行わないのかを、視覚によって一目で判別することができる。
本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン100)は、電力を供給する電源装置(例えば、図68に示す電源装置252)と、第一の操作手段(例えば、図67に示すスタートレバー135)と、第二の操作手段(例えば、図67に示す音量ボタン193a)と、発光手段(例えば、図68(b)や図80に示す主基板表示器190)と、を備えた遊技台であって、前記第一の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第一の操作手段の操作が有効化される制御状態になったとしても、該第一の操作手段の該操作に対する制御(例えば、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行しないが、前前記第二の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第二の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第二の操作手段の操作が有効化される制御状態になると、該第二の操作手段の該操作に対する制御(例えば、音量の調整を行う処理)を実行し、前記第一の操作手段の操作に対する制御が実行されると、該制御が実行される前の状態に復帰が困難又は不可能であり、前記第二の操作手段の操作に対する制御が実行されても、該制御が実行される前の状態に復帰可能であり、前記発光手段は、前記第一の操作手段が操作されていることに対応して発光する第一の発光部(例えば、図68(b)や図80に示す主基板表示器190のLEDd)を備える一方、前記第二の操作手段が操作されていることに対応して発光する発光部を備えておらず、前記第一の発光部は、前記第一の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されているときに電断から復帰した場合においても発光することを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作に対する制御が無効となる操作手段(第一の操作手段)については、操作することで発光する発光部を設けることで、故障したか否かが容易に確認可能となっている。また、操作に対する制御が無効とならない操作手段(第二の操作手段)については、発光部を設けなくとも、操作に対する制御が実行されないことで故障を把握することが可能なため、発光部を設けないことで、コストを削減することができる。
また、前記第一の操作手段(例えば、図67や図92(a)に示すスタートレバー135)の操作面は、前記第二の操作手段(例えば、図67に示す音量ボタン193a)の操作面よりも前記遊技台の外面から突出しているものであってもよい。
このような構成とすれば、第二の操作手段よりも第一の操作手段の方が誤操作の可能性が高くなるが、第一の操作手段は、操作に対する制御が無効となる操作手段であるため、全体として誤操作による弊害を減らすことができる。
<ボタン押下状態での復電の具体例/MAXベットボタン>
次に、図80(a)を用いて、MAXベットボタン132の押下状態での復電について説明する。
図80(a)は、電断が発生してから、MAXベットボタン132の押下状態で復電するまでの流れを時系列で示した図である。
図80(a)において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がON、MAXベットボタン132が操作されていない(非押下)状態、クレジットが10枚、ベット状況が0枚の状態である。
同状態では、図80(a-1)に示すように、クレジットが10枚であることから、貯留枚数表示器125において、数字の10に対応するセグメントを点灯し、MAXベットボタン132,2枚ベットボタン131,1枚ベットボタン130の全てが操作されていない(非押下)状態であり、ベット状況が0枚であることから、遊技メダル投入ランプ129を消灯している。また、MAXベットボタン132が操作されていない(非押下)状態(本例では、主制御部300のベットボタン132センサの検出信号の状態がオフ)であることから、主基板表示器190のLEDaを消灯している。
続く符号T2で示す状態は、MAXベットボタン132が操作されていない(非押下)状態、クレジットが10枚、ベット状況が0枚の状態において、電源装置252の電源がONからOFFに変化した状態である。
同状態では、MAXベットボタン132が操作されていない(非押下)状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止したことから、貯留枚数表示器125、遊技メダル投入ランプ129、主基板表示器190等の表示が非表示となっている。
続く符号T3で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、クレジットが10枚、ベット状況が0枚の状態において、MAXベットボタン132が操作(押下)された状態である。
同状態では、MAXベットボタン132が操作(押下)された状態であるが、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止していることから、MAXベットボタン132(第二の操作手段)の操作が有効化されていない状態であるとともに、図80(a-2)に示すように、貯留枚数表示器125、遊技メダル投入ランプ129、主基板表示器190等の表示が非表示となっている。
続く符号T4で示す状態は、クレジットが10枚、ベット状況が0枚、MAXベットボタン132が操作(押下)された状態において、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
同状態では、MAXベットボタン132(第二の操作手段)が操作(押下)されている状態で電断から復帰してMAXベットボタン132(第二の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のベットボタン132センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態および設定変更中のいずれにも該当しない状態)になったことから、主制御部300は、MAXベットボタン132(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を3枚分投入する処理)を実行する。
同状態では、MAXベットボタン132(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、電子的に貯留されているメダル(クレジット)を3枚分投入する処理)を実行することで、図80(a-3)に示すように、クレジットが10枚から7枚に減少したことから、貯留枚数表示器125において、数字の7に対応するセグメントを点灯し、MAXベットボタン132が操作(押下)され、ベット状況が3枚になったことから、遊技メダル投入ランプ129において、3枚ベットに対応するLEDを点灯している。また、MAXベットボタン132の操作中(本例では、主制御部300のベットボタン132センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、主基板表示器190のLEDaを点灯している。
続く符号T5で示す状態は、電源装置252の電源がON、クレジットが7枚、ベット状況が3枚の状態において、MAXベットボタン132の押下操作が解除され、MAXベットボタン132が操作されていない(非押下)状態に変化した状態である。
同状態では、MAXベットボタン132が操作されていない(非押下)状態であることから、図示は省略するが、主基板表示器190のLEDaを消灯し、遊技メダル投入ランプ129の点灯は継続している。
<ボタン押下状態での復電の具体例/スタートレバー>
次に、図80(b)を用いて、スタートレバー135の押下状態での復電について説明する。
図80(b)は、電断が発生してから、スタートレバー135の押下状態で復電するまでの流れを時系列で示した図である。
図80(b)において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がON、ベット状況が3枚、スタートレバー135が操作されていない(非押下)状態、リール110~112が停止中の状態である。
同状態では、図80(b-1)に示すように、ベット状況が3枚、スタートレバー135が操作されていない(非押下)状態であることから、全てのリール110~112が停止している。また、スタートレバー135が操作されていない(非押下)状態(本例では、主制御部300のスタートレバー135センサの検出信号の状態がオフ)であることから、主基板表示器190のLEDdを消灯している。
続く符号T2で示す状態は、ベット状況3枚、スタートレバー135が操作されていない(非押下)状態、リール110~112が停止中の状態において、電源装置252の電源がONからOFFに変化した状態である。
同状態では、スタートレバー135が操作されていない(非押下)状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止したことから、主基板表示器190等の表示が非表示となっている。
続く符号T3で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、ベット状況が3枚、リール110~112が停止中の状態において、スタートレバー135が操作(押下)された状態である。
同状態では、スタートレバー135が操作(押下)された状態であるが、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止していることから、スタートレバー135(第一の操作手段)の操作が有効化されていない状態であるとともに、図80(b-2)に示すように、主基板表示器190等の表示が非表示となっている。
続く符号T4で示す状態は、ベット状況が3枚、スタートレバー135が操作(押下)された状態、リール110~112が停止中の状態において、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
同状態では、スタートレバー135(第一の操作手段)が操作(押下)されている状態で電断から復帰してスタートレバー135(第一の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のスタートレバー135センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態および設定変更中のいずれにも該当しない状態)になったが、主制御部300は、スタートレバー135(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行しない。
同状態では、スタートレバー135(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行しないことで、図80(b-3)に示すように、リール110~112は回転されず、停止中のままとなる。なお、スタートレバー135(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行しないが、スタートレバー135の操作中(本例では、主制御部300のスタートレバー135センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、主基板表示器190のLEDdを点灯している。
本例によれば、復電時に操作手段が操作されている場合に、該操作に基づく制御を行わない操作手段であっても、LEDを発光させることができるため、制御が無効となっているから操作に基づく制御を行わないのか、故障しているから操作に基づく制御を行わないのかを、視覚によって一目で判別することができる。
続く符号T5で示す状態は、電源装置252の電源がON、ベット状況が3枚、リール110~112が停止中の状態において、スタートレバー135の押下操作が解除され、スタートレバー135が操作されていない(非押下)状態に変化した状態である。
同状態では、スタートレバー135が操作されていない(非押下)状態であることから、図示は省略するが、主基板表示器190のLEDaを消灯している。
続く符号T6で示す状態は、電源装置252の電源がON、ベット状況が3枚、リール110~112が停止中の状態において、スタートレバー135が操作(押下)された状態である。
同状態では、スタートレバー135が操作(押下)された状態(本例では、主制御部300のスタートレバー135センサの検出信号の状態がオンの状態)であることから、主制御部300は、スタートレバー135(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行し、図80(b-4)に示すように、全てのリール110~112を回転させる。また、スタートレバー135の操作中(本例では、主制御部300のスタートレバー135センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、主基板表示器190のLEDdを点灯している。
<ボタン押下状態での扉開放の具体例/停止ボタンの第3停止操作状態での扉開放>
次に、図81(a)を用いて、設定キーSWがON、前面扉102が閉鎖状態、停止ボタン137~139の第3停止操作状態での扉開放について説明する。
図81(a)は、設定キーSWがON、前面扉102が閉鎖状態において停止ボタン137~139の第3停止操作がされている状態で、前面扉102を開放した後、停止ボタン137~139の第3停止操作がされていない状態となるまでの流れを時系列で示した図である。
図81(a)において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がON、設定キーSWがON、前面扉102が閉鎖状態、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態、リール110~111が停止中、リール112が回転中の状態である。
同状態では、図81(a-1)に示すように、リール110~111が停止中、リール112に対応する停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態であることから、リール112のみが回転している。また、停止ボタン137~139が操作されていない(非押下)状態(本例では、主制御部300の停止ボタン137~139センサの検出信号の状態がオフ)であることから、主基板表示器190のLEDe、LEDf、LEDgを消灯している。
また、同状態では、リール110とリール111の有効ライン上に、小役(ベル)に対応する図柄組合せ(本例では、「ベル-ベル-ベル」)の一部が揃っており、小役(ベル)のリーチ状態となっている。
続く符号T2で示す状態は、電源装置252の電源がON、設定キーSWがON、前面扉102が閉鎖状態、リール110~111が停止中、リール112が回転中の状態において、停止ボタン139が操作(押下)された状態である。
同状態では、停止ボタン139が操作(押下)された状態(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの状態)であることから、主制御部300は、停止ボタン139(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、操作が行われた停止ボタン139に対応するリール112を停止させるリール停止制御処理)を実行し、図81(a-2)に示すように、リール112を停止させる。また、停止ボタン139の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、主基板表示器190のLEDgを点灯している。
また、同状態では、リール110~112の有効ライン上に、小役(ベル)に対応する図柄組合せ(本例では、「ベル-ベル-ベル」)が揃っており、小役(ベル)に入賞した状態となっているが、小役(ベル)に対応する入賞演出は実行していない。
続く符号T3で示す状態は、設定キーSWがON、前面扉102が閉鎖状態、停止ボタン139が操作(押下)された状態、リール110~112が停止中の状態、小役(ベル)に対応する入賞演出が非実行の状態において、前面扉102が閉鎖状態から開放状態に変化した状態である。
同状態では、設定キーSWがONの状態で前面扉102が開放されたが、設定確認状態に移行せず、また、リール110~112の有効ライン上に、小役(ベル)に対応する図柄組合せ(本例では、「ベル-ベル-ベル」)が揃っているが、小役(ベル)に対応する入賞演出は実行することなく保留している。
なお、同状態では、小役(ベル)に対応する入賞演出は実行しないが、停止ボタン139の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、主基板表示器190のLEDgを点灯している。また、前面扉102が閉鎖状態から開放状態に変化したことから、前面扉102の開放を知らせる扉開放報知(本例では、スピーカ272,277から「扉が開いています」という音声を出力する報知)を開始している。
続く符号T4で示す状態は、電源装置252の電源がON、設定キーSWがON、前面扉102が開放状態、リール110~112が停止中、停止ボタン139が操作(押下)された状態、小役(ベル)に対応する入賞演出が非実行の状態において、停止ボタン139の押下操作が解除され、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態に変化した状態である。
同状態では、停止ボタン139の押下操作が解除されたことから、小役(ベル)に対応する入賞演出(本例では、リール110~112のバックライトを点灯させる演出と、スピーカ272,277から入賞音を出力する演出)を開始している。また、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態であることから、主基板表示器190のLEDgを消灯している。
なお、ここで、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態となり、入賞演出が実行された後であっても、設定確認状態に移行することはない。
<ボタン押下状態での復電の具体例/停止ボタンの第3停止操作状態での復電>
次に、図81(b)を用いて、設定キーSWがON、前面扉102が閉鎖状態、停止ボタン137~139の第3停止操作状態での復電について説明する。
図81(b)は、設定キーSWがON、前面扉102が閉鎖状態において停止ボタン137~139の第3停止操作がされている状態で、前面扉102を開放した後、第3停止操作状態で復電するまでの流れを時系列で示した図である。
図81(b)において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がON、設定キーSWがON、前面扉102が閉鎖状態、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態、リール110~111が停止中、リール112が回転中の状態である。
続く符号T2で示す状態は、電源装置252の電源がON、設定キーSWがON、前面扉102が閉鎖状態、停止ボタン139が操作(押下)された状態、リール110~112が停止中の状態、小役(ベル)に対応する入賞演出が非実行の状態において、前面扉102が閉鎖状態から開放状態に変化した状態である。
同状態では、設定キーSWがONの状態で前面扉102が開放されたが、設定値の確認が可能な設定確認状態に移行せず、また、リール110~112の有効ライン上に、小役(ベル)に対応する図柄組合せ(本例では、「ベル-ベル-ベル」)が揃っているが、小役(ベル)に対応する入賞演出は実行することなく保留している。
なお、小役(ベル)に対応する入賞演出は実行しないが、停止ボタン139の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、図81(b-1)に示すように、主基板表示器190のLEDgを点灯している。また、前面扉102が閉鎖状態から開放状態に変化したことから、同図(b-1)に示すように、前面扉102の開放を知らせる扉開放報知(本例では、スピーカ272,277から「扉が開いています」という音声を出力する報知)を開始している。
続く符号T3で示す状態は、電源装置252の電源がON、設定キーSWがON、前面扉102が開放状態、停止ボタン139が操作(押下)された状態、リール110~112が停止中の状態、小役(ベル)に対応する入賞演出が非実行の状態において、電源装置252の電源がONからOFFに変化した状態である。
同状態では、電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止したことから、図81(b-2)に示すように、主基板表示器190等の表示が非表示となっている。
続く符号T4で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、設定キーSWがON、前面扉102が開放状態、停止ボタン139が操作(押下)された状態、リール110~112が停止中の状態、小役(ベル)に対応する入賞演出が非実行の状態において、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
同状態では、設定キーSWがON、前面扉102が開放状態で電源がOFFからONになったことから、設定値の変更が可能な設定変更状態に移行し、また、リール110~112の有効ライン上に、小役(ベル)に対応する図柄組合せ(本例では、「ベル-ベル-ベル」)が揃っているが、小役(ベル)に対応する入賞演出は実行していない。
なお、同状態では、小役(ベル)に対応する入賞演出は実行しないが、停止ボタン139の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、図81(b-3)に示すように、主基板表示器190のLEDgを点灯している。また、設定変更状態に移行したことから、図81(b-3)に示すように、設定変更が可能であることを知らせる設定変更報知(本例では、スピーカ272,277から「設定変更中です」という音声を出力する報知)を開始している。
続く符号T4で示す状態は、電源装置252の電源がON、設定キーSWがON、前面扉102が開放状態、リール110~112が停止中、停止ボタン139が操作(押下)された状態、小役(ベル)に対応する入賞演出が非実行の状態において、停止ボタン139の押下操作が解除され、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態に変化した状態である。
同状態では、停止ボタン139の押下操作が解除されたが、設定変更状態が維持されることから、図81(b-4)に示すように、設定変更報知(本例では、スピーカ272,277から「設定変更中です」という音声を出力する報知)を継続し、入賞演出を実行しないようになっている。
なお、符号T5で示す状態の後に設定変更状態が終了したとしても(設定変更状態が終了し、遊技可能状態に移行したとしても)、入賞演出は実行しないようになっている。
<ボタン押下状態での復電の具体例/無効ボタンとして機能する停止ボタン>
次に、図82(a)を用いて、無効ボタンとして機能する停止ボタン137~139の押下状態での復電について説明する。
図82(a)は、リール112の回転中に電断が発生してから、停止ボタン139の押下状態で復電するまでの流れを時系列で示した図である。
図82(a)において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がON、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態、リール110~111が停止中、リール112が回転中の状態である。
同状態では、図82(a-1)に示すように、リール110~111が停止中、リール112に対応する停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態であることから、リール112のみが回転している。また、停止ボタン137~139が操作されていない(非押下)状態(本例では、主制御部300の停止ボタン137~139センサの検出信号の状態がオフ)であることから、主基板表示器190のLEDgを消灯している。
続く符号T2で示す状態は、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態、リール110~111が停止中、リール112が回転中の状態において、電源装置252の電源がONからOFFに変化した状態である。
同状態では、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止したことから、回転中のリール112が停止され、主基板表示器190等の表示が非表示となっている。
続く符号T3で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、リール110~112が停止中の状態において、停止ボタン139が操作(押下)された状態である。
同状態では、停止ボタン139が操作(押下)された状態であるが、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止していることから、停止ボタン139(第一の操作手段)の操作が有効化されていない状態であるとともに、図82(a-2)に示すように、主基板表示器190等の表示が非表示となっている。
続く符号T4で示す状態は、停止ボタン139が操作(押下)された状態、リール110~112が停止中の状態において、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
同状態では、停止ボタン139(第一の操作手段)が操作(押下)されている状態で電断から復帰して停止ボタン139(第一の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、主制御部300のストップボタン137~139センサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態および設定変更中のいずれにも該当しない状態)になったが、主制御部300は、停止ボタン139(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、操作が行われた停止ボタン139に対応するリール112を停止させるリール停止制御処理)を実行しない。
同状態では、停止ボタン139(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、操作が行われた停止ボタン139に対応するリール112を停止させるリール停止制御処理)を実行しないことで、図82(a-3)に示すように、停止ボタン139に対応するリール112は停止されず、回転中のままとなる。なお、停止ボタン139(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、操作が行われた停止ボタン139に対応するリール112を停止させるリール停止制御処理)を実行しないが、停止ボタン139の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、主基板表示器190のLEDgを点灯している。
本例によれば、復電時に操作手段が操作されている場合に、該操作に基づく制御を行わない操作手段であっても、LEDを発光させることができるため、制御が無効となっているから操作に基づく制御を行わないのか、故障しているから操作に基づく制御を行わないのかを、視覚によって一目で判別することができる。
続く符号T5で示す状態は、電源装置252の電源がON、リール110~111が停止中、リール112が回転中の状態において、停止ボタン139の押下操作が解除され、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態に変化した状態である。
同状態では、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態であることから、図示は省略するが、主基板表示器190のLEDgを消灯している。
続く符号T6で示す状態は、電源装置252の電源がON、リール110~111が停止中、リール112が回転中の状態において、停止ボタン139が操作(押下)された状態である。
同状態では、停止ボタン139が操作(押下)された状態(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの状態)であることから、主制御部300は、停止ボタン139(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、操作が行われた停止ボタン139に対応するリール112を停止させるリール停止制御処理)を実行し、図82(a-4)に示すように、リール112を停止させる。また、停止ボタン139の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、主基板表示器190のLEDgを点灯している。
<ボタン押下状態での復電の具体例/有効ボタンとして機能する停止ボタン>
次に、図82(b)を用いて、有効ボタンとして機能する停止ボタン137~139の押下状態での復電について説明する。
図82(b)は、リール110~112が第一の停止態様で停止中に電断が発生してから、停止ボタン139の押下状態で復電するまでの流れを時系列で示した図である。
図82(b)において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がON、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態、リール110~111が停止中、リール112が回転中の状態である。
同状態では、図82(b-1)に示すように、リール110~111が停止中、リール112に対応する停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態であることから、リール112のみが回転している。また、停止ボタン137~139が操作されていない(非押下)状態(本例では、主制御部300の停止ボタン137~139センサの検出信号の状態がオフ)であることから、主基板表示器190のLEDgを消灯している。
また、同状態では、リール110とリール111の有効ライン上に、小役(ベル)に対応する図柄組合せ(本例では、「ベル-ベル-ベル」)の一部が揃っており、小役(ベル)のリーチ状態となっている。
続く符号T2で示す状態は、電源装置252の電源がON、リール110~111が停止中、リール112が回転中の状態において、停止ボタン139が操作(押下)された状態である。
同状態では、停止ボタン139が操作(押下)された状態(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの状態)であることから、主制御部300は、停止ボタン139(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、操作が行われた停止ボタン139に対応するリール112を停止させるリール停止制御処理)を実行し、図82(b-2)に示すように、リール112を停止させる。また、停止ボタン139の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、主基板表示器190のLEDgを点灯している。
また、同状態では、リール110~112の有効ライン上に、小役(ベル)に対応する図柄組合せ(本例では、「ベル-ベル-ベル」)が揃っており、小役(ベル)に入賞した状態となっているが、小役(ベル)に対応する入賞演出は実行していない。
続く符号T3で示す状態は、リール110~112が停止中、停止ボタン139が操作(押下)された状態、小役(ベル)に対応する入賞演出が非実行の状態において、電源装置252の電源がONからOFFに変化した状態である。
同状態では、停止ボタン139が操作されている(押下)状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止したことから、図示は省略するが、主基板表示器190等の表示が非表示となっている。
続く符号T4で示す状態は、停止ボタン139が操作(押下)された状態、リール110~112が停止中の状態、小役(ベル)に対応する入賞演出が非実行の状態において、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
同状態では、リール110~112の有効ライン上に、小役(ベル)に対応する図柄組合せ(本例では、「ベル-ベル-ベル」)が揃っており、停止ボタン139(第一の操作手段)が操作(押下)されている状態で電断から復帰したが、小役(ベル)に対応する入賞演出は実行することなく保留している。なお、小役(ベル)に対応する入賞演出は実行しないが、停止ボタン139の操作中(本例では、主制御部300のストップボタン139センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、主基板表示器190のLEDgを点灯している。
続く符号T5で示す状態は、電源装置252の電源がON、リール110~112が停止中、停止ボタン139が操作(押下)された状態、小役(ベル)に対応する入賞演出が非実行の状態において、停止ボタン139の押下操作が解除され、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態に変化した状態である。
同状態では、停止ボタン139の押下操作が解除されたことから、小役(ベル)に対応する入賞演出(本例では、リール110~112のバックライトを点灯させる演出と、スピーカ272,277から入賞音を出力する演出)を開始している。また、停止ボタン139が操作されていない(非押下)状態であることから、主基板表示器190のLEDgを消灯している。
図82(a),(b)を用いて説明したように、本例によれば、停止操作手段の操作の状況に応じて、当該操作に対する制御を変化させることができ、誤操作によって遊技者が不利益を被る恐れがあるリールの停止制御は復電時には無効とすることで、誤操作による不利益を被ることを防止することができる一方で、復電時の入賞演出の保留制御を有効にし、最後に操作された停止操作手段の操作が継続している間は入賞演出を実行しないことで、入賞演出の見逃しを防止することができ、遊技者の満足度高めることができる。
本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン100)は、電力を供給する電源装置(例えば、図68に示す電源装置252)と、回転駆動される複数のリール(例えば、図67に示すリール110~112)と、第一の操作手段(例えば、図67に示すスタートレバー135)と、第二の操作手段(例えば、図67に示す音量ボタン193a)と、第三の操作手段(例えば、図67に示す停止ボタン137~139)と、発光手段(例えば、図68(b)や図80に示す主基板表示器190)と、を備えた遊技台であって、前記第一の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第一の操作手段の操作が有効化される制御状態になったとしても、該第一の操作手段の該操作に対する制御(例えば、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行しないが、前記第二の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第二の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第二の操作手段の操作が有効化される制御状態になると、該第二の操作手段の該操作に対する制御(例えば、音量の調整を行う処理)を実行し、前記リールが回転している状態において前記第三の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第三の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第三の操作手段の操作が有効化される制御状態になったとしても、該第三の操作手段の該操作に対する制御(例えば、回転中のリールを停止させる処理)を実行しないが、前記第三の操作手段が操作され前記リールが停止している状態において未だ前記第三の操作手段の操作が継続されているときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第三の操作手段が操作されているときに電断から復帰すると、該第三の操作手段の該操作に対する制御を実行する場合があり、前記発光手段は、前記第一の操作手段が操作されていることに対応して発光する第一の発光部(例えば、図68(b)や図82に示す主基板表示器190のLEDd)と、前記第三の操作手段が操作されていることに対応して発光する第二の発光部(例えば、図68(b)や図82に示す主基板表示器190のLEDe、LEDf、LEDg)と、を備える一方、前記第二の操作手段が操作されていることに対応して発光する発光部を備えておらず、前記第一の発光部は、前記第一の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されているときに電断から復帰した場合においても発光し、前記第二の発光部は、前記第三の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第三の操作手段が操作されているときに電断から復帰した場合においても発光し、該第三の操作手段が操作されている状態で電断から復帰した場合においても発光し、前記発光手段は、遊技台の外観からは視認困難な位置(例えば、前面扉102の内部)に設けられている、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作に対する制御が無効となる操作手段(第一の操作手段)については、操作することで発光する発光部を設けることで、故障したか否かが容易に確認可能となっている。また、操作に対する制御が無効とならない操作手段(第二の操作手段)については、発光部を設けなくとも、操作に対する制御が実行されないことで故障を把握することが可能なため、発光部を設けないことで、コストを削減することができる。また、発光手段が遊技台の外観からは視認困難な位置に設けられているため、発光手段を遊技者から見えないようにすることで、発光手段の発光が演出の一部であるとの誤認を遊技者に与えることを未然に防止することができ、遊技者に不利益を与えることが無い。
また、第一の表示部(例えば、図68(c)に示すLED対応シール192)を備え、前記第一の表示部は、前記第一の発光部が前記第一の操作手段に対応していることを示す表示部であって、前記第二の発光部が前記第三の操作手段に対応していることを示す表示部であってもよい。
このような構成とすれば、本遊技台に詳しくない管理者であっても、取扱説明書等を確認しなくても、遊技台に設けられた第一の表示部を確認することで、何れの発光部が何れの操作手段に対応しているかが把握することが可能となり、遊技店の店員等の利便性を向上することができる。
なお、第一の表示部を発光手段の近傍に配設すれば、発光部と操作手段の対応関係が見やすく、確認が容易となるため、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、遊技台の扉体の回動中心となる部位(例えば、ヒンジ装置276が取り付けられる側面板260)に第一の表示部を配設すれば、扉体を開いた際に第一の表示部が目につき易い上に、第一の表示部の表示が確認し易く、遊技店の店員等の作業性を高めることができる。
また、前記第一の操作手段(例えば、図67や図92(a)に示すスタートレバー135)の操作面は、前記第二の操作手段(例えば、図67に示す音量ボタン193a)の操作面よりも前記遊技台の外面から突出しているものであってもよい。
このような構成とすれば、第二の操作手段よりも第一の操作手段の方が誤操作の可能性が高くなるが、第一の操作手段は、操作に対する制御が無効となる操作手段であるため、全体として誤操作による弊害を減らすことができる。
<ボタン押下状態での復電の具体例/エラー検知状態におけるリセットボタン>
次に、図83(a)を用いて、エラー検知状態におけるリセットボタン243の押下状態での復電について説明する。
図83(a)は、エラー検知状態で電断が発生してから、リセットボタン243の押下状態で復電するまでの流れを時系列で示した図である。
図83(a)において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がON、エラー検知状態、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態である。
同状態では、図83(a-1)に示すように、エラー(本例では、セレクタエラー)が発生している状態であることから、液晶表示装置157において、エラー(本例では、セレクタエラー)を報知するエラー報知(本例では、「セレクタエラーです」という文字列を含む表示)を実行している。また、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態(本例では、主制御部300のリセットSW243センサの検出信号の状態がオフ)であることから、主基板表示器190のLEDhを消灯している。
続く符号T2で示す状態は、エラー検知状態、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態において、電源装置252の電源がONからOFFに変化した状態である。
同状態では、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止したことから、液晶表示装置157、主基板表示器190等の表示が非表示となっている。
続く符号T3で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、エラー検知状態において、リセットボタン243が操作(押下)された状態である。
同状態では、リセットボタン243が操作(押下)された状態であるが、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止していることから、リセットボタン243の操作が有効化されていない状態であるとともに、図83(a-2)に示すように、液晶表示装置157、主基板表示器190等の表示が非表示となっている。
続く符号T4で示す状態は、リセットボタン243が操作(押下)された状態、エラー検知状態において、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
同状態では、リセットボタン243が操作(押下)されている状態で電断から復帰してリセットボタン243の操作が有効化される状態(本例では、エラー検知状態で電断から復帰してリセットSW243センサの検出信号の状態がオンになった状態)になったことから、リセットボタン243は、有効ボタン(第二の操作手段)として機能し、主制御部300は、リセットボタン243(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、エラー解消操作に対応する処理)を実行する。
同状態では、リセットボタン243(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、エラー解消操作に対応する処理)を実行することで、図83(a-3)に示すように、セレクタエラーが解消され、液晶表示装置157において、他のエラー(本例では、扉開放エラー)を報知するエラー報知(本例では、「扉が開いています」という文字列を含む表示)を実行している。また、リセットボタン243の操作中(本例では、主制御部300のリセットSW243センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、主基板表示器190のLEDhを点灯している。
続く符号T5で示す状態は、電源装置252の電源がON、エラー非検知状態において、リセットボタン243の押下操作が解除され、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態に変化した状態である。
同状態では、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態であることから、図示は省略するが、主基板表示器190のLEDhを消灯している。
<ボタン押下状態での復電の具体例/設定変更可能状態におけるリセットボタン>
次に、図83(b)を用いて、設定変更可能状態におけるリセットボタン243の押下状態での復電について説明する。
図83(b)は、リセットボタン243の押下状態で設定変更可能状態への移行を伴う電源投入を行う流れを時系列で示した図である。
図83(b)において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がON、設定変更可能状態、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態である。
同状態では、図83(b-1)に示すように、設定確認状態であることから、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値を示す数値(本例では、2)を表示している。また、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態(本例では、主制御部300のリセットSW243センサの検出信号の状態がオフ)であることから、主基板表示器190のLEDhを消灯している。
続く符号T2で示す状態は、設定確認状態、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態において、設定キーSWがONからOFFに変化した状態である。
同状態では、設定キーSWがOFFになったことから、図83(b-2)に示すように、設定値表示装置101aにおける表示を消去し、設定確認状態を終了している。
続く符号T3で示す状態は、設定キーSWがOFFの状態、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態において、電源装置252の電源がONからOFFに変化した状態である。
同状態では、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止したことから、設定値表示装置101a、主基板表示器190等の表示が非表示となっている。
続く符号T4で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、設定キーSWがOFFの状態において、設定キーSWがOFFからONに変化するとともに、リセットボタン243が操作(押下)された状態である。
同状態では、リセットボタン243が操作(押下)された状態であるが、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止していることから、リセットボタン243の操作が有効化されていない状態であるとともに、図83(b-3)に示すように、設定値表示装置101a、主基板表示器190等の表示が非表示となっている。
続く符号T5で示す状態は、設定キーSWがONの状態、リセットボタン243が操作(押下)された状態において、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
同状態では、設定キーSWがONの状態で電断から復帰したことから設定変更可能状態になるとともに、リセットボタン243が操作されている状態で電断から復帰してリセットボタン243の操作が有効化される状態(本例では、リセットSWセンサの検出信号の状態がオンであり、かつ、割込みステータスがエラー検知状態に該当しない状態)になったが、リセットボタン243は、無効ボタン(第一の操作手段)として機能し、主制御部300は、リセットボタン243(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、設定値変更操作に対応する処理)を実行しない。
同状態では、リセットボタン243(第一の操作手段)の操作に対する制御(本例では、設定値変更操作に対応する処理)を実行しないことから、設定値の変更(本例では、設定2から設定3の変更)を実行せず、図83(b-4)に示すように、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値を示す数値(本例では、2)を表示している。また、リセットボタン243の操作中(本例では、主制御部300のリセットSW243センサの検出信号の状態がオンの場合)であることから、主基板表示器190のLEDhを点灯している。
続く符号T6で示す状態は、電源装置252の電源がON、設定変更可能状態において、リセットボタン243の押下操作が解除され、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態に変化した状態である。
同状態では、リセットボタン243が操作されていない(非押下)状態であることから、図示は省略するが、主基板表示器190のLEDhを消灯している。
続く符号T7で示す状態は、電源装置252の電源がON、設定変更可能状態において、リセットボタン243が操作(押下)された状態である。
同状態では、リセットボタン243が電源投入時ではない状態において操作(押下)され、リセットボタン243の操作に対する制御(本例では、設定変更操作に対応する処理)を実行することから、設定値の変更(本例では、設定2から設定3の変更)を実行した後に、図83(b-5)に示すように、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値を示す数値(本例では、3)を表示している。
以上説明した通り、主基板表示器190は、各ボタンが操作されている場合にLEDが点灯する表示器であり、仮に、操作が無効となっている期間であっても、ボタンが操作されていれば、この主基板表示器190のLEDが点灯することとなる。
本例によれば、復電時に操作手段が操作されている場合に、該操作に基づく制御を行わない操作手段であっても、主基板表示器190のLEDを発光させることができるため、制御が無効となっているから操作に基づく制御を行わないのか、故障しているから操作に基づく制御を行わないのかを、視覚によって一目で判別することができる。
<ボタン押下状態での復電(変形例)>
次に、図84を用いて、ボタン押下状態での復電(変形例)について説明する。なお、重複した説明を回避するために、ここでは、図76を用いて説明した内容と異なる内容についてのみ説明することとする。
<ボタン押下状態での復電(変形例)/電源投入時>
図84(a)は、電源投入時の各ボタンの制御状態(変形例)を示した図であり、図76(a)に対応する図である。
図76(a)を用いて説明した例では、MAXベットボタン132、1枚ベットボタン130、および、精算ボタン134は、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となる(当該操作に対する制御が実行される)有効ボタン(第二の操作手段)としたが、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が無効となる(当該操作に対する制御が実行されない)無効ボタン(第一の操作手段)であってもよい。
また、図76(a)を用いて説明した例では、演出ボタン156および音量ボタン193aは、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が無効となる(当該操作に対する制御が実行されない)無効ボタン(第一の操作手段)としたが、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となる(当該操作に対する制御が実行される)有効ボタン(第二の操作手段)であってもよい。
本例によれば、主制御部300に制御され、相対的に重要度が高い操作手段(例えば、MAXベットボタン132、1枚ベットボタン130、精算ボタン134、スタートレバー135、停止ボタン137~139)は、復電時に操作に基づいた制御を行わないことで、重大な誤操作を防止することができる。
一方、第1副制御部400に制御され、相対的に重要度が低い操作手段(例えば、演出ボタン156、音量ボタン193b)は、復電時に操作に基づいた制御を行うことで、利便性を高めることができる。
また、主制御基板(主制御部300)と、副制御基板(第1副制御部400)で、基板毎に制御内容を統一(共通化)することで、制御が複雑になることがなく、制御負担を軽減することができる。
なお、本例では、リセットボタン243が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、リセットボタン243が操作されている状態で電断から復帰してリセットボタン243の操作が有効化される状態になったとしても、リセットボタン243の操作に対する制御(設定値変更操作やエラー解消操作に対応する処理)を実行しないように構成したが、本願発明は本例に限定されず、リセットボタン243が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、リセットボタン243が操作されている状態で電断から復帰してリセットボタン243の操作が有効化される状態になった場合に、リセットボタン243の操作に対する制御(設定値変更操作やエラー解消操作に対応する処理)を実行する(または実行可能)に構成してもよい。
換言すれば、本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン)は、電力を供給する電源装置(例えば、図68に示す電源装置252)と、第一の操作手段(例えば、図67に示すスタートレバー135)と、第二の操作手段(例えば、図67に示す演出ボタン156、音量ボタン193a)と、第三の操作手段(例えば、リセットボタン243)と、を備えた遊技台であって、前記第一の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第一の操作手段の操作が有効化される制御状態になったとしても、該第一の操作手段の該操作に対する制御(例えば、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行せず、前記第二の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第二の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第二の操作手段の操作が有効化される制御状態になると、該第二の操作手段の該操作に対する制御(例えば、各種演出において遊技者の操作に応じて演出を行う処理、音量の調整を行う処理)を実行し、前記第三の操作手段が操作されていないときに前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第三の操作手段が操作されているときに電断から復帰して該第三の操作手段の操作が有効化される制御状態になると、該第三の操作手段の該操作に対する制御(例えば、設定値変更操作やエラー解消操作に対応する処理)を実行し、前記第一の操作手段の操作に対する制御が実行されると、該制御が実行される前の状態に復帰が困難又は不可能であり、前記第二の操作手段の操作に対する制御が実行されても、該制御が実行される前の状態に復帰可能であり、前記第三の操作手段の操作に対する制御が実行されると、該制御が実行される前の状態に復帰が困難又は不可能であり、前記第三の操作手段は、遊技者が操作困難な位置に設けられた操作手段である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
本実施形態に係る遊技台によれば、復帰が困難又は不可能な操作手段(第一の操作手段、第三の操作手段)に関しては、誤操作の場合を考慮して復電時に操作されている状態であっても操作に対する制御を行わないようにする。また、復帰が可能な操作手段(第二の操作手段)関しては、誤操作であっても復帰が可能なので復電時に操作されている状態であれば操作に対する制御を行うようにする。また、復帰が困難又は不可能な操作手段であっても、遊技者が操作困難な位置に設けられたボタンであれば管理者が敢えて操作している可能性が高いため、復電時に操作されている状態であれば操作に対する制御を行うようにする。このようにすることで、誤操作等に配慮しつつも、いち早く遊技に復帰可能な利便性の高い遊技台を提供することが可能となる。
<ボタン押下状態での復電(変形例)/電源投入時(エラー検知状態)>
図84(b)は、電源投入時(エラー検知状態)の各ボタンの制御状態(変形例)を示した図であり、図76(b)に対応する図である。
図76(b)を用いて説明した例では、リセットボタン243は、エラー検知状態で電断から復帰してリセットSWセンサの検出信号の状態がオンになった状態になると、有効ボタン(第二の操作手段)として機能する例を示したが、無効ボタン(第一の操作手段)として機能し、リセットボタン243の操作に対する制御(本例では、エラー解消操作に対応する処理)を実行しなくてもよい。
<ボタン押下状態での復電(変形例)/設定変更を伴う電源投入時>
図84(c)は、設定変更を伴う電源投入時の各ボタンの制御状態(変形例)を示した図であり、図76(c)に対応する図である。
図76(c)を用いて説明した例では、リセットボタン243は、設定変更を伴う電源投入で電断から復帰してリセットSWセンサの検出信号の状態がオンになった状態になると、無効ボタン(第一の操作手段)として機能する例を示したが、有効ボタン(第二の操作手段)として機能し、リセットボタン243の操作に対する制御(本例では、設定値変更操作に対応する処理)を実行してもよい。
<設定変更状態終了時の各ボタンの制御状況>
図85(a)は、設定変更状態終了時の各ボタンの制御状況の一例を示した図であり、図77(a)に対応する図である。
図85(a)は、図77(a)と同一であるため、その詳細な説明は省略するが、図84(a)に示す例では、演出ボタン156は、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となり、当該操作に対する制御(本例では、各種演出において、遊技者の操作に応じて演出を行う処理)が実行されるのに対して、図85(a)に示すように、設定変更モード(設定変更状態)に設定されている状態であって演出ボタン156(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定変更状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して演出ボタン156の操作が有効化される状態になったとしても、演出ボタン156の操作に対する制御(本例では、各種演出において、遊技者の操作に応じて演出を行う処理)を実行しない。
また、図84(a)に示す例では、音量ボタン193aは、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となり、当該操作に対する制御(本例では、音量の調整を行う処理)が実行されるのに対して、図85(a)に示すように、設定変更モード(設定変更状態)に設定されている状態であって音量ボタン193a(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定変更状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して音量ボタン193aの操作が有効化される状態になったとしても、音量ボタン193aの操作に対する制御(本例では、音量の調整を行う処理)を実行しない。
本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン)は、電力を供給する電源装置(例えば、図68に示す電源装置252)と、第一の操作手段(例えば、図67に示すスタートレバー135)と、第二の操作手段(例えば、図67に示す演出ボタン156、音量ボタン193a)と、複数の設定値のうちの一の設定値に基づいて遊技に関する制御を行うメイン制御手段(例えば、図69に示す主制御部300)と、を備えた遊技台であって、前記メイン制御手段は、遊技の進行が可能な遊技可能状態(例えば、通常遊技状態)、現在設定されている設定値を確認することが可能な設定確認状態(例えば、設定確認モード)、及び、前記複数の設定値のうちから一の設定値を設定することが可能な設定変更状態(例えば、設定変更モード)を少なくとも含む複数の状態のうちから一の状態を設定可能であり、前記第一の操作手段が操作されていない状態で前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されている状態で電断から復帰して該第一の操作手段の操作が有効化される状態になったとしても、該第一の操作手段の操作に対する制御(例えば、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行しないが、前記第二の操作手段が操作されていない状態で前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第二の操作手段が操作されている状態で電断から復帰して該第二の操作手段の操作が有効化される状態になると、該第二の操作手段の操作に対する制御(例えば、各種演出において遊技者の操作に応じて演出を行う処理、音量の調整を行う処理)を実行し、前記第一の操作手段の操作に対する制御が実行されると、該制御が実行される前の状態に復帰が困難又は不可能であり、前記第二の操作手段の操作に対する制御が実行されても、該制御が実行される前の状態に復帰可能であり、前記設定変更状態に設定されている状態であって前記第二の操作手段が操作されている状態で該設定変更状態から前記遊技可能状態に移行して該第二の操作手段の操作が有効化される状態になったとしても、該第二の操作手段の操作に対する制御を実行しない(例えば、図85(a)参照)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、復帰が困難又は不可能な操作手段(第一の操作手段)に関しては、誤操作の場合を考慮して復電時に操作されている状態であっても操作に対する制御を行わないようにする。また、復帰が可能な操作手段(第二の操作手段)に関しては、誤操作であっても復帰が可能なため、復電時に操作されている状態であれば操作に対する制御を行うようにする。このようにすることで、誤操作等に配慮しつつも、いち早く遊技に復帰可能な利便性の高い遊技台を提供することが可能となる。また、設定変更状態とは、原則、管理者の操作で移行する状態であり、設定変更状態からの復帰に関しても管理者の操作で行うものであり、いち早く遊技に復帰可能にする必要がない場面となるので、誤操作のみを考慮して操作に対する制御を行わないようにしている。また、設定変更状態では管理者は設定変更に集中しており、誤操作に気づかない恐れがあり、例えば、音量等の設定が管理者が意図していない設定となったままになってしまう可能性があるため、設定変更状態からの復帰時には、操作に対する制御を行わないようにしている。
<設定確認状態終了時の各ボタンの制御状況>
図85(b)は、設定確認状態終了時の各ボタンの制御状況の一例を示した図であり、図77(b)に対応する図である。
図85(b)は、図77(b)と同一であるため、その詳細な説明は省略するが、図84(a)に示す例では、演出ボタン156は、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となり、当該操作に対する制御(本例では、各種演出において、遊技者の操作に応じて演出を行う処理)が実行されるのに対して、図85(b)に示すように、設定確認モード(設定確認状態)に設定されている状態であって演出ボタン156(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定確認状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して演出ボタン156の操作が有効化される状態になったとしても、演出ボタン156の操作に対する制御(本例では、各種演出において、遊技者の操作に応じて演出を行う処理)を実行しない。
また、図84(a)に示す例では、音量ボタン193aは、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となり、当該操作に対する制御(本例では、音量の調整を行う処理)が実行されるのに対して、図85(b)に示すように、設定確認モード(設定確認状態)に設定されている状態であって音量ボタン193a(第二の操作手段)が操作されている状態で該設定確認状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して音量ボタン193aの操作が有効化される状態になったとしても、音量ボタン193aの操作に対する制御(本例では、音量の調整を行う処理)を実行しない。
本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン)は、電力を供給する電源装置(例えば、図68に示す電源装置252)と、第一の操作手段(例えば、図67に示すスタートレバー135)と、第二の操作手段(例えば、図67に示す演出ボタン156、音量ボタン193a)と、複数の設定値のうちの一の設定値に基づいて遊技に関する制御を行うメイン制御手段(例えば、図69に示す主制御部300)と、を備えた遊技台であって、前記メイン制御手段は、遊技の進行が可能な遊技可能状態(例えば、通常遊技状態)、現在設定されている設定値を確認することが可能な設定確認状態(例えば、設定確認モード)、及び、前記複数の設定値のうちから一の設定値を設定することが可能な設定変更状態(例えば、設定変更モード)を少なくとも含む複数の状態のうちから一の状態を設定可能であり、前記第一の操作手段が操作されていない状態で前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されている状態で電断から復帰して該第一の操作手段の操作が有効化される状態になったとしても、該第一の操作手段の操作に対する制御(例えば、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理)を実行しないが、前記第二の操作手段が操作されていない状態で前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第二の操作手段が操作されている状態で電断から復帰して該第二の操作手段の操作が有効化される状態になると、該第二の操作手段の操作に対する制御(例えば、各種演出において遊技者の操作に応じて演出を行う処理、音量の調整を行う処理)を実行し、前記第一の操作手段の操作に対する制御が実行されると、該制御が実行される前の状態に復帰が困難又は不可能であり、前記第二の操作手段の操作に対する制御が実行されても、該制御が実行される前の状態に復帰可能であり、前記設定確認状態に設定されている状態であって前記第二の操作手段が操作されている状態で該設定確認状態から前記遊技可能状態に移行して該第二の操作手段の操作が有効化される状態になったとしても、該第二の操作手段の操作に対する制御を実行しない(例えば、図85(b)参照)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、復帰が困難又は不可能な操作手段(第一の操作手段)に関しては、誤操作の場合を考慮して復電時に操作されている状態であっても操作に対する制御を行わないようにする。また、復帰が可能な操作手段(第二の操作手段)に関しては、誤操作であっても復帰が可能なため、復電時に操作されている状態であれば操作に対する制御を行うようにする。このようにすることで、誤操作等に配慮しつつも、いち早く遊技に復帰可能な利便性の高い遊技台を提供することが可能となる。また、設定確認状態とは、原則、管理者の操作で移行する状態であり、設定確認状態からの復帰に関しても管理者の操作で行うものであり、いち早く遊技に復帰可能にする必要がない場面となるので、誤操作のみを考慮して操作に対する制御を行わないようにしている。また、設定確認状態では管理者は設定確認に集中しており、誤操作に気づかない恐れがあり、例えば、音量等の設定が管理者が意図していない設定となったままになってしまう可能性があるため、設定確認状態からの復帰時には、操作に対する制御を行わないようにしている。
<電源投入時の有効ボタンの同時操作>
次に、図86(a)を用いて、電源投入時の有効ボタンの同時操作について説明する。
図86(a)は、電源投入時の有効ボタンが同時操作された場合の制御の他の一例を示した図である。
図84(a)を用いて説明したように、本例に係るスロットマシンは、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となる(当該操作に対する制御が実行される)有効ボタンとして、演出ボタン156と、音量ボタン193aを備え、有効になる場合がある有効ボタンとして、停止ボタン137~139を備える。
本例では、演出ボタン156と音量ボタン193a(音量ボタン193a(右)または音量ボタン193a(左))が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、演出ボタン156と音量ボタン193aが同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰して演出ボタン156と音量ボタン193aの操作が有効化される状態になると、主制御部300は、演出ボタン156の操作と音量ボタン193aの操作をいずれも有効と判定し、先に、演出ボタン156の操作に対する制御(例えば、メニュー表示を行う処理)を実行し、続けて、音量ボタン193aに対する制御(例えば、メニュー表示のカーソルを移動させる処理)を実行する。
なお、演出ボタン156の操作と音量ボタン193aの操作をいずれも無効と判定してもよいし、演出ボタン156の操作に対する制御(例えば、メニュー表示を行う処理)と音量ボタン193aに対する制御(例えば、メニュー表示のカーソルを移動させる処理)の一方のみを実行するように構成してもよい。
また、音量ボタン193a(右)と音量ボタン193a(左)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、音量ボタン193a(右)と音量ボタン193a(左)が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰して音量ボタン193a(右)と音量ボタン193a(左)の操作が有効化される状態になると、主制御部300は、音量ボタン193a(右)と音量ボタン193a(左)の操作をいずれも有効と判定し、先に、音量ボタン193a(右)の操作に対する制御(例えば、音量を増加させる処理)を実行し、続けて、音量ボタン193a(左)に対する制御(例えば、音量を減少させる処理)を実行する。
なお、先に、音量ボタン193a(左)の操作に対する制御(例えば、音量を減少させる処理)を実行し、続けて、音量ボタン193a(右)に対する制御(例えば、音量を増加させる処理)を実行してもよいし、音量ボタン193a(右)と音量ボタン193a(左)の操作をいずれも無効と判定してもよいし、音量ボタン193a(右)の操作に対する制御(例えば、音量を増加させる処理)と音量ボタン193a(左)に対する制御(例えば、音量を減少させる処理)の一方のみを実行するように構成してもよい。
また、停止ボタン137~139のいずれかと音量ボタン193a(音量ボタン193a(右)または音量ボタン193a(左))が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、停止ボタン137~139のいずれかと音量ボタン193aが同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰して停止ボタン137~139のいずれかと音量ボタン193aの操作が有効化される状態になると、主制御部300は、復電時に停止ボタン137~139が有効ボタンとして機能する場合には、停止ボタン137~139のいずれかの操作と音量ボタン193aの操作をいずれも有効と判定し、先に、停止ボタン137~139のいずれかの操作に対する制御(例えば、対応するリールを停止させる処理)を実行し、続けて、音量ボタン193aに対する制御(例えば、音量の調整を行う処理)を実行する。
一方、主制御部300は、復電時に停止ボタン137~139が有効ボタンとして機能しない場合には、停止ボタン137~139のいずれかの操作を無効と判定し、停止ボタン137~139のいずれかの操作に対する制御(例えば、対応するリールを停止させる処理)を実行せず、音量ボタン193aに対する制御(例えば、音量の調整を行う処理)のみを実行する。
なお、停止ボタン137~139のいずれかの操作と音量ボタン193aの操作をいずれも無効と判定してもよいし、復電時に停止ボタン137~139が有効ボタンとして機能する場合に、音量ボタン193aに対する制御(例えば、音量の調整を行う処理)を実行せず、停止ボタン137~139のいずれかの操作に対する制御(例えば、対応するリールを停止させる処理)のみを実行するように構成してもよい。
また、図示は省略するが、演出ボタン156と停止ボタン137~139のいずれかが操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、演出ボタン156と停止ボタン137~139のいずれかが同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰して演出ボタン156と停止ボタン137~139のいずれかの操作が有効化される状態になると、主制御部300は、演出ボタン156の操作と停止ボタン137~139のいずれかの操作をいずれも無効と判定する。
<電源投入時(エラー検知状態)の有効ボタンの同時操作>
次に、図86(b)を用いて、電源投入時(エラー検知状態)の有効ボタンの同時操作について説明する。
図86(b)は、電源投入時(エラー検知状態)の有効ボタンが同時操作された場合の制御の他の一例を示した図である。
図84(a)を用いて説明したように、本例に係るスロットマシンは、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となる(当該操作に対する制御が実行される)有効ボタンとして、演出ボタン156と、音量ボタン193aを備え、有効になる場合がある有効ボタンとして、停止ボタン137~139を備える一方で、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が無効となる(当該操作に対する制御が実行されない)無効ボタンとして、リセットボタン(リセットSW)243を備える。
本例では、演出ボタン156と音量ボタン193a(音量ボタン193a(右)または音量ボタン193a(左))が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、演出ボタン156と音量ボタン193aが同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰したが、エラー検知状態である場合には、主制御部300は、演出ボタン156と音量ボタン193aの操作をいずれも無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。なお、エラー検知状態であっても、演出ボタン156と音量ボタン193aの操作をいずれも有効と判定し、当該操作に対する制御を実行するように構成してもよい。
また、音量ボタン193a(右)と音量ボタン193a(左)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、音量ボタン193a(右)と音量ボタン193a(左)が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰したが、エラー検知状態である場合には、主制御部300は、音量ボタン193a(右)と音量ボタン193a(左)の操作をいずれも無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しない。なお、エラー検知状態であっても、音量ボタン193a(右)と音量ボタン193a(左)の操作をいずれも有効と判定し、当該操作に対する制御を実行するように構成してもよい。
また、停止ボタン137~139のいずれかと音量ボタン193a(音量ボタン193a(右)または音量ボタン193a(左))が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、停止ボタン137~139のいずれかと音量ボタン193aが同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰したが、エラー検知状態である場合には、主制御部300は、復電時に停止ボタン137~139が有効ボタンとして機能する場合には、停止ボタン137~139のいずれかの操作に対する制御(例えば、エラー解消操作に対応する処理)を優先して実行し、音量ボタン193aに対する制御は実行しない(停止ボタン優先)。
一方、主制御部300は、復電時に停止ボタン137~139が有効ボタンとして機能しない場合には、停止ボタン137~139のいずれかの操作を無効と判定し、停止ボタン137~139のいずれかの操作に対する制御(例えば、対応するリールを停止させる処理)を実行せず、音量ボタン193aに対する制御(例えば、音量の調整を行う処理)のみを実行する。
また、演出ボタン156とリセットボタン243が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、演出ボタン156とリセットボタン243が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰したが、エラー検知状態である場合には、主制御部300は、リセットボタン243の操作に対する制御(例えば、エラー解消操作に対応する処理)を優先して実行し、演出ボタン156に対する制御は実行しない(リセットボタン優先)。
また、音量ボタン193a(音量ボタン193a(右)または音量ボタン193a(左))とリセットボタン243が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、音量ボタン193aとリセットボタン243が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰したが、エラー検知状態である場合には、主制御部300は、リセットボタン243の操作に対する制御(例えば、エラー解消操作に対応する処理)を優先して実行し、音量ボタン193aに対する制御は実行しない(リセットボタン優先)。
また、停止ボタン137~139のいずれかとリセットボタン243が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、停止ボタン137~139のいずれかとリセットボタン243が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰したが、エラー検知状態である場合には、主制御部300は、停止ボタン137~139のいずれかとリセットボタン243の操作をいずれも有効と判定し、停止ボタン137~139のいずれかの操作に対する制御(例えば、対応するリールを停止させる処理)と、リセットボタン243の操作に対する制御(例えば、エラー解消操作に対応する処理)を実行する。
なお、停止ボタン137~139のいずれかとリセットボタン243の操作をいずれも有効と判定する場合、停止ボタン137~139のいずれかの操作に対する制御(例えば、対応するリールを停止させる処理)を実行した場合にのみ、リセットボタン243の操作に対する制御(例えば、エラー解消操作に対応する処理)を実行するように構成してもよい。
一方、主制御部300は、復電時に停止ボタン137~139が有効ボタンとして機能しない場合には、停止ボタン137~139のいずれかの操作を無効と判定し、停止ボタン137~139のいずれかの操作に対する制御(例えば、対応するリールを停止させる処理)を実行せず、リセットボタン243の操作に対する制御(例えば、エラー解消操作に対応する処理)のみを実行する。
<或る操作手段の操作状態における各ボタンの操作(変形例)>
次に、図87を用いて、或る操作手段の操作状態における各ボタンの操作(変形例)について説明する。なお、重複した説明を回避するために、ここでは、図79を用いて説明した内容と異なる内容についてのみ説明することとする。
<或る操作手段の操作状態における各ボタンの操作(変形例)/MAXベットボタン>
図87(a)は、MAXベットボタン132の操作状態での各ボタンの制御状態の変形例を示した図であり、図79(a)に対応する図である。
図79(a)を用いて説明した例では、MAXベットボタン132(第二の操作手段)の操作状態(主制御部300のベットボタン132センサの検出信号の状態がオンの状態)において、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)の操作を検出した場合には、当該操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しないように構成したが、当該操作を有効と判定し、当該操作に対する制御を実行するように構成してもよい。
また、図79(a)を用いて説明した例では、MAXベットボタン132(第二の操作手段)の操作状態(主制御部300のベットボタン132センサの検出信号の状態がオンの状態)において、スタートレバー135(第一の操作手段)の操作を検出した場合には、当該操作を有効と判定し、当該操作に対する制御を実行するように構成したが、当該操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しないように構成してもよい。
<或る操作手段の操作状態における各ボタンの操作(変形例)/1枚ベットボタン>
図87(b)は、1枚ベットボタン130の操作状態での各ボタンの制御状態の変形例を示した図であり、図79(b)に対応する図である。
図79(b)を用いて説明した例では、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)の操作状態(主制御部300のベットボタン130センサの検出信号の状態がオンの状態)において、精算ボタン134(第二の操作手段)の操作を検出した場合には、当該操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しないように構成したが、当該操作を有効と判定し、当該操作に対する制御を実行するように構成してもよい。
また、図79(b)を用いて説明した例では、1枚ベットボタン130(第二の操作手段)の操作状態(主制御部300のベットボタン130センサの検出信号の状態がオンの状態)において、スタートレバー135(第一の操作手段)の操作を検出した場合には、当該操作を有効と判定し、当該操作に対する制御を実行するように構成したが、当該操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しないように構成してもよい。
<或る操作手段の操作状態における各ボタンの操作(変形例)/スタートレバー>
図87(d)は、スタートレバーの操作状態での各ボタンの制御状態の変形例を示した図であり、図79(d)に対応する図である。
図79(d)を用いて説明した例では、スタートレバー135(第二の操作手段)の操作状態(主制御部300のスタートレバー135センサの検出信号の状態がオンの状態)において、MAXベットボタン132(第二の操作手段)または1枚ベットボタン130(第二の操作手段)の操作を検出した場合には、当該操作を有効と判定し、当該操作に対する制御を実行するように構成したが、当該操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しないように構成してもよい。
<或る操作手段の操作状態における各ボタンの操作(変形例)/停止ボタン>
図87(e)は、停止ボタンの操作状態での各ボタンの制御状態の変形例を示した図であり、図79(e)に対応する図である。
図79(e)を用いて説明した例では、停止ボタン137~139(第二の操作手段)の操作状態(主制御部300の停止ボタン137~139センサの検出信号の状態がオンの状態)において、MAXベットボタン132(第二の操作手段)または1枚ベットボタン130(第二の操作手段)の操作を検出した場合には、当該操作を有効と判定し、当該操作に対する制御を実行するように構成したが、当該操作を無効と判定し、当該操作に対する制御は実行しないように構成してもよい。
<演出ボタン操作と音量ボタンの操作に対する制御の具体例>
次に、図88を用いて、演出ボタン操作157と音量ボタン193aの操作に対する制御の具体例について説明する。
<演出ボタン操作と音量ボタンの操作に対する制御の具体例1>
図88(a)は、演出ボタン156に対する制御と、音量ボタン193aに対する制御の一例を時系列で示した図である。
図88(a)において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がON、演出ボタン156と音量ボタン193aが操作されていない(非押下)状態である。
同状態は、図88(a-1)に示すように、液晶表示装置157において、現在の遊技状態(例えば、通常遊技)に対応する演出(例えば、通常演出)を実行しており、メニュー表示を表示していない状態である。
続く符号T2で示す状態は、電源装置252の電源がON、音量ボタン193aが操作されていない(非押下)状態、メニュー表示を表示していない状態において、演出ボタン156が押下された状態である。
同状態では、メニュー表示を表示していない状態において、演出ボタン156が押下されたことから、演出ボタン156に対する制御として、図88(a-2)に示すように、液晶表示装置157において、メニュー表示のトップ画面表示を開始している。
メニュー表示のトップ画面表示の内容は、特に限定されないが、本例では、メニュー表示であることを示す表示(本例では、「メニュー」という文字列の表示)と、メニュー表示において表示や設定が可能なメニュー(項目)の表示(本例では、「音量設定」、「光量設定」、「遊技説明」という文字列の表示)と、仮選択されているメニュー(項目)を指し示すカーソルを表示している。
続く符号T3で示す状態は、電源装置252の電源がON、演出ボタン156が操作されていない(非押下)状態、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)において、音量ボタン193a(下)が押下された状態である。
同状態では、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)において、「音量設定」がカーソルによって仮選択されている状態で音量ボタン193a(下)が押下されたことから、音量ボタン193a(下)に対する制御として、図88(a-3)に示すように、カーソルを、「音量設定」の位置から、下方の「光量設定」の位置に移動させている。
続く符号T4で示す状態は、電源装置252の電源がON、演出ボタン156が操作されていない(非押下)状態、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)において、音量ボタン193a(上)が押下された状態である。
同状態では、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)において、「光量設定」がカーソルによって仮選択されている状態で音量ボタン193a(上)が押下されたことから、音量ボタン193a(上)に対する制御として、図88(a-4)に示すように、カーソルを、「光量設定」の位置から、上方の「音量設定」の位置に移動させている。
続く符号T5で示す状態は、電源装置252の電源がON、音量ボタン193aが操作されていない(非押下)状態、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)において、演出ボタン156が押下された状態である。
同状態では、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)において、「音量設定」がカーソルによって仮選択されている状態で演出ボタン156が押下されたことから、演出ボタン156に対する制御として、図88(a-5)に示すように、液晶表示装置157において、メニュー表示のトップ画面表示を、次の階層の音量設定表示に切り替え、音量設定表示を表示している状態(状態2)に移行している。
音量設定表示の内容は、特に限定されないが、本例では、音量設定表示であることを示す表示(本例では、「音量設定」という文字列の表示)と、現在の音量を示す音量レベル表示と、音量ボタン193a(右)と音量ボタン193a(左)の操作によって音量調整が可能なことを示す、音量ボタン193aの外観を模した画像を表示している。
<演出ボタン操作と音量ボタンの操作に対する制御の具体例2>
図88(b)は、演出ボタン156に対する制御と、音量ボタン193aに対する制御の他の一例を時系列で示した図である。
なお、図88(b)において符号T1~T2に示す状態は、同図(a)において符号T1~T2に示す状態と同じであるため、その説明は省略し、以下、同図(b)において符号T3に示す状態から説明する。
図88(b)において符号T3で示す状態は、電源装置252の電源がON、演出ボタン156が操作されていない(非押下)状態、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)である。
符号T2に示す状態では、メニュー表示を表示していない状態において、演出ボタン156が押下されたことから、演出ボタン156に対する制御として、図88(b-2)に示すように、液晶表示装置157において、メニュー表示のトップ画面表示を開始したが、符号T3に示す状態では、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)を維持している。
続く符号T4で示す状態は、電源装置252の電源がON、演出ボタン156と音量ボタン193aが操作されていない(非押下)状態、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)において、電源装置252の電源がONからOFFに変化した状態であり、続く符号T5で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、音量ボタン193aが操作されていない(非押下)状態において、演出ボタン156が押下された状態である。
符号T4,T5に示す状態では、電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止したことから、図88(b-4)に示すように、液晶表示装置157の表示が非表示となっている。
続く符号T6で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、音量ボタン193aが操作されていない(非押下)状態、演出ボタン156が押下された状態において、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
同状態では、演出ボタン156が押下された状態で復電したことから、演出ボタン156に対する制御として、図88(b-5)に示すように、液晶表示装置157において、メニュー表示のトップ画面表示を開始し、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)に移行している。
すなわち、図88(b)を用いて説明した例では、メニュー表示を表示していない状態において演出ボタン156が押下されたことから、同図(b-2)に示すように、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)に移行し、このメニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)で、電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、演出ボタン156が押下された状態で復電したが、次の階層の音量設定表示を表示している状態(状態2)に移行することなく、電断・復電前と同じメニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)から開始される。
本例によれば、復電時における遊技者の誤操作によって演出ボタン156による操作が有効になった場合であっても、電断・復電前と同じメニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)から操作を開始することができ、遊技者を混乱させることがない上に、電断・復電前に行うつもりであった操作を直ぐに行うることができ、遊技者の利便性を高めることができる。
なお、本例では、メニュー表示を表示していない状態において演出ボタン156が押下され、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)で、電源装置252の電源が遮断される電断が発生した例を示したが、メニュー表示を表示していない状態(例えば、図88(b)において符号T1で示す状態)で、電源装置252の電源が遮断される電断が発生した場合も、音量設定表示を表示している状態(状態2)に移行することなく、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)に移行するように構成してもよい。
また、メニュー表示のトップ画面表示を表示している状態(状態1)で、電源装置252の電源が遮断される電断が発生した例を示したが、音量ボタン193aが押下され、音量設定表示(または光量設定表示)における音量(または光量)を表示している状態で、電源装置252の電源が遮断される電断が発生した場合に、音量(または光量)を増加(または減少)することなく(音量ボタン193aの操作が有効になることなく)、音量設定表示(または光量設定表示)における音量(または光量)を表示している状態に移行するように構成してもよい。
<遊技台(変形例)>
次に、図89を用いて変形例に係るスロットマシン1100の基本構成と、貸出機1700の基本構成について説明する。図89は、変形例に係るスロットマシン1100と貸出機1700を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
なお、重複した説明を回避するために、ここでは、図67を用いて説明したスロットマシン100と異なる構成についてのみ説明することとする。
遊技メダル数表示装置1170は、5桁の7セグメント(SEG)表示器であり、図90に示すメダル数制御部1350で記録されている遊技メダル数を表示する装置である。
計数ボタン1171は、図90に示すメダル数制御部1350で記録されている遊技メダル数の情報を貸出機1700へ送信するための操作手段である。
図89に示す貸出機1700は、カードユニットと称される場合もあり、本発明の遊技媒体管理装置の一例に相当する。この貸出機1700は、スロットマシン1100と1対1の関係で設置されている。
貸出機1700は、カードを受け付ける。ここにいう「カード」には2種類のカードがある。一つは、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記憶媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(一般カードとも言う)である。もう一つは、遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記憶媒体である会員カードである。カードとしては、ICカードが用いられる。
カードには、有価価値が記憶されている。カードに記憶された有価価値としては、「持ちメダル数」と、プリペイドされた金銭の残高である「金銭残高」とがある。カードを受付けた貸出機1700は、カードに記憶されている「持ちメダル数」を、「遊技メダル数(クレジット数)」に変換する機能を有する。
「遊技メダル数(クレジット数)」とは、賭数設定に使用可能であるとともに、「持ちメダル数」に変換可能なデータである。「遊技メダル数」は、カードの「金銭残高」、あるいは「持ちメダル数」を引き落とすことで得られる。また、「遊技メダル数」には、入賞によって獲得したメダル数も含まれる。この「遊技メダル数」は、図90に示すメダル数制御部1350によって管理されており、電磁的に記憶された電子メダルの数(電子的な遊技価値の量)である。ベットボタン130、132による投入操作を行うことで、「遊技メダル数」は減算される。
「持ちメダル数」とは、「遊技メダル数(クレジット数)」を計数変換した値である。この「持ちメダル数」は、遊技者のカードによって特定可能に記憶されている。すなわち、計数ボタン1171を操作することで、「遊技メダル数」は「持ちメダル数」に変換され、カードに記憶させることが可能になる。なお、「持ちメダル数」を、遊技場に設置された持ちメダル数管理用の管理装置で管理してもよい。
貸出機1700の前面側には、上方に紙幣を挿入するための紙幣挿入口1701、下方にカードを挿入するためのカード挿入口1702が設けられている。このカード挿入口1702に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタに受付けられ、そのカードに記憶されている情報が読み取られる。紙幣挿入口1701に挿入された紙幣は、その真贋や紙幣種別の識別がなされ、紙幣の額面の金額が、カード挿入口1702に挿入されたカードに「金銭残高」として記憶される。
紙幣挿入口1701の下方には、情報表示器1703が設けられている。この情報表示器1703は、貸出機1700の操作案内やスロットマシン1100の状態等を文字や画像により提供するための表示器である。なお、表面がタッチパネルで構成され、表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるようにしてもよい。
情報表示器1703の下には、金銭残高表示器1705とメダル数残高表示器1706が上下二段に配置されている。金銭残高表示器1705には、カード挿入口1702に挿入されたカードに記憶されている「金銭残高」が金額として表示される。一方、メダル数残高表示器1706には、カード挿入口1702に挿入されたカードに記憶されている「持ちメダル数」がメダル枚数として表示される。
貸出機1700の上下方向中央部分には、貸出ボタン1707とカード返却ボタン1708が設けられている。貸出ボタン1707は、カード挿入口1702に挿入されたカードに記憶されている「金銭残高」を引き落として「遊技メダル数」を得るための操作を行う操作手段である。具体的には、カード挿入口1702に挿入されているカードに「金銭残高」が存在する場合には、貸出ボタン1707に内蔵のLEDランプが引出可を表す態様で点灯する。この状態で貸出ボタン1707を操作することで、引き落とされる金銭に応じて「遊技メダル数」が加算される。
例えば、所定金額として1000円相当分の「遊技メダル数」が加算される。また、カードの「金銭残高」が所定金額未満(例えば1000円未満)の場合には、現残高から所定レートで換算される「遊技メダル数」だけが加算される。なお、カードの「金銭残高」が所定金額未満であっても、カードに記憶されている「持ちメダル数」から補充して、所定金額分の「遊技メダル数」が加算されるようにしてもよい。
カード返却ボタン1708は、遊技者が遊技を終了するときに操作され、カード挿入口1702に挿入されているカードに、遊技終了時に確定した「持ちメダル数」を記憶させて排出するための操作手段である。遊技終了時に確定した「持ちメダル数」とは、カード挿入口1702に挿入されたカードに記憶されていた「持ちメダル数」から「遊技メダル数」へ変換したメダル数を減算した上で、計数操作によって計数された遊技メダル数を加算したメダル数になる。
以上説明した、「金銭残高」、「持ちメダル数」、「遊技メダル数」の各データは、「金銭残高」及び「持ちメダル数」→「遊技メダル数」→「持ちメダル数」といった順序で変換されることになる。このように、カードで特定される「持ちメダル数」に応じて「遊技メダル数」に変換し、本例のスロットマシン1100では、その「遊技メダル数」を用いて賭数設定が可能となるため、実物のメダルの貸し出しを受けて、その実物のメダルを投入してクレジットを確保し、そのクレジットを用いて賭数設定が行なわれるような従来のスロットマシンに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、実物のメダルを用いない新たなスロットマシン(管理遊技機)による遊技を提供することができる。
なお、本明細書では、「貯メダル数」について触れていないが、この「貯メダル数」は、カードに記憶させるのではなく、遊技場に預け入れられた持ちメダル数である。遊技場では、遊技者が遊技で獲得した持ちメダル数を、ホール管理端末やその他の管理コンピュータによって、当日中は「持点」として管理し、獲得した翌日以降は「貯メダル数」として管理するようにしてもよい。「貯メダル数」と「持ちメダル数」との双方が記憶されている場合には、「持ちメダル数」から優先的に引落とされる。また、「持ちメダル数」と「貯メダル数」の双方を、上位サーバにカード番号と対応付けて記憶させてもよい。ビジターカードの場合も、「持ちメダル数」は、ビジターカードに直接記憶させているが、「持ちメダル数」を上位サーバにカード番号と対応させて記憶させてもよい。
この上位サーバにカード番号と対応させて記憶させる際に、上位サーバに記憶させた時刻を特定できるデータをカード(会員カード、ビジターカード)に書込んで排出してもよい。また、「金銭残高」についてはカード(会員カード、ビジターカード)に直接書込んで排出する。「持ちメダル数」を、カード(会員カード、ビジターカード)、または上位サーバに記憶させるタイミングは、例えば、計数ボタン1171が操作されて計数処理が行なわれるタイミングである。しかしながら、これに代えて、カードを返却するときに一括して記憶させるようにしてもよい。さらには、遊技者が遊技を終えて貸出機1700からカードを返却したときには、貸出機1700に記憶させていた「持ちメダル数」が一旦貯メダルとしてホール管理端または別の貸出機1700にカードを挿入したときには、一旦貯メダルとして記憶された当日分の「持ちメダル数」のみが再びその貸出機700に記憶され、その「持ちメダル数」の範囲で「遊技メダル数」を加算し、遊技できるようにしてもよい。
<制御部>
次に、図90を用いて、変形例に係るスロットマシン1100の制御部の回路構成について詳細に説明する。図90は、変形例に係るスロットマシン1100の制御部の回路ブロック図を示したものである。
なお、重複した説明を回避するために、ここでは、図69を用いて説明したスロットマシン100の制御部と異なる構成(主として、図90において符号Aで示す矩形領域に属する構成)についてのみ説明することとする。
主制御部300は、遊技の進行を制御する遊技制御部302と遊技者所有の遊技メダル数に関する制御を行うメダル数制御部1350を有する。遊技制御部302は、遊技制御手段の一例に相当し、メダル数制御部1350は遊技価値数制御手段の一例に相当する。
メダル数制御部1350も、遊技制御部302と同じように、CPU1354と、ROM1356と、RAM1358と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1360と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1362を搭載している。
メダル数制御部1350の基本回路には、5桁の7セグメント(SEG)表示器で構成された遊技メダル数表示装置1170、計数ボタン1171、および遊技メダル数クリアボタン1172が接続されている。
また、メダル数制御部1350の基本回路には、貸出機接続端子板1790を介して貸出機1700も接続されている。メダル数制御部1350は、貸出機1700と双方向の通信を行う。
メダル数制御部1350は、遊技制御部302に対して各種のコマンドを送信する。また、遊技制御部302もメダル数制御部1350に対して各種のコマンドを送信する。すなわち、メダル数制御部1350と遊技制御部302との通信も双方向通信である。
また、メダル数制御部1350は、RAM1358の所定領域に「遊技メダル数」を記憶する。具体的には、「遊技メダル数」はクレジットカウンタに記憶されている。メダル数制御部350は、加算処理または減算処理によって、RAM1358の所定領域に記憶されている「遊技メダル数」を更新する。加算処理としては、遊技制御部302から送信されてくる払出コマンドに基づく処理や、遊技制御部302から送信されてくる精算コマンドに基づく処理や、貸出機1700から送信されてくる貸出通知に基づく処理があげられる。一方、減算処理としては、計数ボタン1171が操作されたことに基づく計数処理や、遊技制御部302から送信されてくる投入コマンドに基づく処理があげられる。
なお、図90に示す遊技メダル数クリアボタン1172は、遊技客が操作することができない位置(例えば、前面扉102を開けないと操作することができない位置)に設けられており、RAM1358の所定領域に記憶されている「遊技メダル数」をクリアするための操作手段である。
例えば、遊技メダル数に「2」が残ったまま遊技客が不在となると、「2」を残した遊技客が遊技を継続する意思があるのか無いのか判断が困難になり、別の遊技客が遊技を開始できない事態となったが、店員の操作によって遊技メダル数のクリアが可能であれば、別の遊技客を早期に迎えることができる。なお、遊技メダル数クリアボタン1172が操作された場合に、必ず「遊技メダル数」をクリアするものとせず、例えば、遊技メダル数が2枚以下の場合にクリアするようにし、3枚以上あれば、計数ボタン1171が操作された場合と同様に計数を行ってもよい。計数ボタン1171に故障等があり計数ボタン1171に操作があったことを認識できない事態となると、「遊技メダル数」を「持ちメダル数」に変換できなくなり遊技者に不利益を与える虞があったが、店員の操作によっても計数が可能であれば、遊技者に不利益を与えず済む。
更に、店員用の計数ボタンを新たに設ける必要がないためコスト増になることがない。なお、遊技メダル数を判断してクリアと計数を分けるものでなく、遊技メダル数クリアボタン1172の操作方法によってクリアと計数を分けてもよい。例えば、短押しされた場合にクリアし、長押しされた場合に計数する。遊技メダル数によらずクリアと計数の一方を容易に選択できる。また、遊技メダル数クリアボタン1172のみが操作された場合にクリアし、遊技メダル数クリアボタン1172と他のボタンが同時に操作された場合に計数する。操作を誤ってしまう可能性が低く、クリアと計数の一方を容易に選択できる。
<ボタン押下状態での復電/計数ボタン,遊技メダル数クリアボタン>
次に、図91(a)を用いて、計数ボタン1171と遊技メダル数クリアボタン1172のボタン押下状態での復電について説明する。
図91(a)は、電源投入時の計数ボタン,遊技メダル数クリアボタンの制御状態を示した図である。
<ボタン押下状態での復電/計数ボタン>
図89を用いて説明した計数ボタン1171は、図91(a)に示すように、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となる(当該操作に対する制御が実行される)有効ボタン(第二の操作手段)の一つであり、本例では、メダル数制御部1350によって制御される。
本例では、計数ボタン1171(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、計数ボタン1171(第二の操作手段)が操作されている状態で電断から復帰して計数ボタン1171(第二の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、メダル数制御部1350の計数ボタン1171センサの検出信号の状態がオンになっている状態)になると、メダル数制御部1350は、計数ボタン1171(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、計数ボタン1171が操作されたことに基づく計数処理)を実行する。
或る状態(例えば、遊技メダル数(クレジット数)が残存している状態)において計数ボタン1171が操作されると、「遊技メダル数(遊技価値)」を外部の貸出機1700に送信する計数処理(「遊技メダル数」を「持ちメダル数」に変換する計数処理)が実行されるが、続いて、貸出機1700によってカードに記憶されている「持ちメダル数」を「遊技メダル数(クレジット数)」に変換する操作を行えば、計数ボタン1171が操作される直前の、遊技メダル数(クレジット数)が残存している状態に復帰することが可能である。
すなわち、計数ボタン1171(操作手段)の操作に対する制御(例えば、「遊技メダル数」を「持ちメダル数」に変換する計数処理)が実行されても、或る操作(例えば、貸出機1700によってカードに記憶されている「持ちメダル数」を「遊技メダル数(クレジット数)」に変換する操作)によって該制御が実行される前の状態(遊技メダル数(クレジット数)が残存している状態)に復帰可能である。
なお、エラー検知状態において計数ボタン1171(第二の操作手段)が操作されている状態で電源が投入されて電断から復帰した場合も、計数ボタン1171(第二の操作手段)が操作されている状態で設定変更を伴う電源投入が行われて電断から復帰した場合も同様に、メダル数制御部1350は、計数ボタン1171(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、計数ボタン1171が操作されたことに基づく計数処理)を実行する。
<ボタン押下状態での復電/遊技メダル数クリアボタン>
図90を用いて説明した遊技メダル数クリアボタン1172は、図91(a)に示すように、電断からの復電時に操作が行われている場合に当該操作が有効となる(当該操作に対する制御が実行される)有効ボタン(第二の操作手段)の一つであり、本例では、メダル数制御部1350によって制御される。
本例では、遊技メダル数クリアボタン1172(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、遊技メダル数クリアボタン1172(第二の操作手段)が操作されている状態で電断から復帰して遊技メダル数クリアボタン1172(第二の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、メダル数制御部1350の遊技メダル数クリアボタン1172センサの検出信号の状態がオンになっている状態)になると、メダル数制御部1350は、遊技メダル数クリアボタン1172(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、RAM1358の所定領域に記憶されている「遊技メダル数」をクリアする処理)を実行する。
或る状態(例えば、遊技メダル数(クレジット数)が残存している状態)において遊技メダル数クリアボタン1172が操作されると、RAM1358の所定領域に記憶されている「遊技メダル数」をクリアする処理が実行されるが、遊技メダル数クリアボタン1172は、遊技者が操作することができない位置(前面扉102を開けないと操作することができない位置)に設けられていることから、遊技者の操作によっては、遊技メダル数(クレジット数)が残存している状態に復帰することは、基本的に不可能である。
また、或る状態(例えば、遊技メダル数(クレジット数)が残存している状態)において遊技メダル数クリアボタン1172が操作され、RAM1358の所定領域に記憶されている「遊技メダル数」をクリアする処理が実行された場合に、例えば、遊技店の店員によって遊技メダル数(クレジット数)が残存している状態に復帰することが可能であったとしても、遊技者は遊技メダル数クリアボタン1172を操作できないことから、遊技メダル数クリアボタン1172が操作される直前の、遊技メダル数(クレジット数)がある状態に復帰することは、困難である。
すなわち、遊技メダル数クリアボタン1172(操作手段)の操作に対する制御(例えば、RAM1358の所定領域に記憶されている「遊技メダル数」をクリアする処理)が実行されると、該制御が実行される前の状態(遊技メダル数(クレジット数)が残存している状態)に復帰が困難又は不可能である。
なお、エラー検知状態において遊技メダル数クリアボタン1172(第二の操作手段)が操作されている状態で電源が投入されて電断から復帰した場合も、遊技メダル数クリアボタン1172(第二の操作手段)が操作されている状態で設定変更を伴う電源投入が行われて電断から復帰した場合も同様に、メダル数制御部1350は、遊技メダル数クリアボタン1172(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、RAM1358の所定領域に記憶されている「遊技メダル数」をクリアする処理)を実行する。
<設定変更状態終了時の計数ボタン,遊技メダル数クリアボタン>
次に、図91(b)を用いて、設定変更状態終了時の計数ボタン1171と遊技メダル数クリアボタン1172について説明する。
図91(b)は、設定変更状態終了時の計数ボタン,遊技メダル数クリアボタンの制御状態を示した図である。
本例では、設定変更モード(設定変更状態)に設定されている状態であって計数ボタン1171(操作手段)が操作されている状態で該設定変更状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して計数ボタン1171の操作が有効化される状態になった場合、計数ボタン1171の操作に対する制御(本例では、計数ボタン1171が操作されたことに基づく計数処理)を実行する。
また、設定変更モード(設定変更状態)に設定されている状態であって遊技メダル数クリアボタン1172(操作手段)が操作されている状態で該設定変更状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して遊技メダル数クリアボタン1172の操作が有効化される状態になった場合、遊技メダル数クリアボタン1172の操作に対する制御(本例では、RAM1358の所定領域に記憶されている「遊技メダル数」をクリアする処理)を実行する。
<設定確認状態終了時の計数ボタン,遊技メダル数クリアボタン>
次に、図91(c)を用いて、設定確認状態終了時の計数ボタン1171と遊技メダル数クリアボタン1172について説明する。
図91(c)は、設定確認状態終了時の計数ボタン,遊技メダル数クリアボタンの制御状態を示した図である。
本例では、設定確認モード(設定確認状態)に設定されている状態であって計数ボタン1171(操作手段)が操作されている状態で該設定確認状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して計数ボタン1171の操作が有効化される状態になった場合、計数ボタン1171の操作に対する制御(本例では、計数ボタン1171が操作されたことに基づく計数処理)を実行する。
また、設定確認モード(設定確認状態)に設定されている状態であって遊技メダル数クリアボタン1172(操作手段)が操作されている状態で該設定確認状態から、遊技の進行が可能な遊技可能状態に移行して遊技メダル数クリアボタン1172の操作が有効化される状態になった場合、遊技メダル数クリアボタン1172の操作に対する制御(本例では、RAM1358の所定領域に記憶されている「遊技メダル数」をクリアする処理)を実行する。
<計数ボタンと遊技メダル数クリアボタンの同時操作>
次に、図91(d)を用いて、計数ボタンと遊技メダル数クリアボタンの同時操作について説明する。
図91(d)は、計数ボタンと遊技メダル数クリアボタンが同時操作された場合の制御の一例を示した図である。
本例では、計数ボタン1171(第二の操作手段)と遊技メダル数クリアボタン1172(第二の操作手段)が操作されていない状態で電源装置252の電源が遮断される電断が発生し、計数ボタン1171(第二の操作手段)と遊技メダル数クリアボタン1172(第二の操作手段)が同時操作(同時に押下操作)されている状態で電断から復帰して計数ボタン1171(第二の操作手段)と遊技メダル数クリアボタン1172(第二の操作手段)の操作が有効化される状態(本例では、メダル数制御部1350の計数ボタン1171センサと遊技メダル数クリアボタン1172センサの検出信号の状態がオンになっている状態)になると、メダル数制御部1350は、計数ボタン1171(第二の操作手段)の操作に対する制御(本例では、計数ボタン1171が操作されたことに基づく計数処理)を優先して実行し、遊技メダル数クリアボタン1172に対する制御は実行しない(計数ボタン優先)。
本例によれば、計数ボタンと遊技メダル数クリアボタンの同時操作においては、計数ボタンを優先するため、誤操作によって遊技メダル数がクリアされてしまうことがなく、遊技者が不利益を被ることを未然に防止することができる。
<計数ボタンの操作状態における遊技メダル数クリアボタンの操作>
次に、図91(e)を用いて、計数ボタンの操作状態における遊技メダル数クリアボタンの操作について説明する。図91(e)は、計数ボタンの操作状態での遊技メダル数クリアボタンの制御状態の一例を示した図である。
本例では、計数ボタン1171(第二の操作手段)の操作状態(本例では、メダル数制御部1350の計数ボタン1171センサの検出信号の状態がオンになっている状態)において、遊技メダル数クリアボタン1172の操作を検出した場合には、当該操作を無効と判定し、遊技メダル数クリアボタン1172の操作に対する制御(本例では、RAM1358の所定領域に記憶されている「遊技メダル数」をクリアする処理)は実行しない。
本例によれば、計数ボタンの操作状態における遊技メダル数クリアボタンの操作においては、遊技メダル数クリアボタンの操作に対する処理を実行しないため、誤操作によって遊技メダル数がクリアされてしまうことがなく、遊技者が不利益を被ることを未然に防止することができる。
<遊技メダル数クリアボタンの操作状態における計数ボタンの操作>
次に、図91(f)を用いて、遊技メダル数クリアボタンの操作状態における計数ボタンの操作について説明する。図91(f)は、遊技メダル数クリアボタンの操作状態での計数ボタンの制御状態の一例を示した図である。
本例では、遊技メダル数クリアボタン1172(第二の操作手段)の操作状態(本例では、メダル数制御部1350の遊技メダル数クリアボタン1172センサの検出信号の状態がオンになっている状態)において、計数ボタン1171の操作を検出した場合には、当該操作を無効と判定し、計数ボタン1171の操作に対する制御(本例では、計数ボタン1171が操作されたことに基づく計数処理)は実行しない。
本例によれば、遊技メダル数クリアボタンの操作状態における計数ボタンの操作においては、遊技メダル数クリアボタンの操作に対する処理を実行しないため、誤操作によって遊技メダル数がクリアされてしまうことがなく、遊技者が不利益を被ることを未然に防止することができる。
<各ボタンの操作面の最大突出高さ>
次に、図92(a)を用いて、各ボタンの操作面の最大突出高さについて説明する。図92(a)は、スロットマシン100の正面図から各ボタンを抜き出して、各ボタンの操作面の最大突出高さを示した図である。
1枚ベットボタン130は、前面扉102の水平面102a(スロットマシン100において遊技者に対して略水平方向となり、遊技者に対向しない外面)から上方(前面扉102を開く方向に対して垂直の方向)に突出するように配設されており、1枚ベットボタン130の操作面を水平面102aに向かって下方に押下することで、1枚ベットボタン130の操作(押下操作)が可能である。
図92(a)において符号h1で示す高さは、前面扉102の水平面102aから、1枚ベットボタン130の操作面における頂点までの最大距離(1枚ベットボタン130の未操作時における最大突出高さ)である。
MAXベットボタン132は、前面扉102の水平面102aから上方(前面扉102を開く方向に対して垂直の方向)に突出するように配設されており、MAXベットボタン132の操作面を水平面102aに向かって下方に押下することで、MAXベットボタン132の操作(押下操作)が可能である。
図92(a)において符号h2で示す高さは、前面扉102の水平面102aから、MAXベットボタン132の操作面における頂点までの最大距離(MAXベットボタン132の未操作時における最大突出高さ)である。
スタートレバー135は、前面扉102の垂直面102b(スロットマシン100において遊技者に対して略垂直方向となり、遊技者に対向する外面)から手前(遊技者側。前面扉102を開く方向)に突出するように配設されており、スタートレバー135の操作面を下方に押下することで、スタートレバー135の操作(押下操作)が可能である。
図92(a)において符号h3で示す高さは、前面扉102の垂直面102bから、スタートレバー135の操作面における頂点までの最大距離(スタートレバー135の未操作時における最大突出高さ)である。
停止ボタン137~139は、前面扉102の垂直面102bから手前(遊技者側。前面扉102を開く方向)に突出するように配設されており、停止ボタン137~139の操作面を垂直面102bに向かって奥側に押下することで、停止ボタン137~139の操作(押下操作)が可能である。
図92(a)において符号h4で示す高さは、前面扉102の垂直面102bから、停止ボタン137~139の操作面における頂点までの最大距離(停止ボタン137~139の未操作時における最大突出高さ)である。
演出ボタン156は、前面扉102の水平面102aから上方(前面扉102を開く方向に対して垂直の方向)に突出するように配設されており、演出ボタン156の操作面を水平面102aに向かって下方に押下することで、演出ボタン156の操作(押下操作)が可能である。
図92(a)において符号h5で示す高さは、前面扉102の水平面102aから、演出ボタン156の操作面における頂点までの最大距離(演出ボタン156の未操作時における最大突出高さ)である。
精算ボタン134は、前面扉102の垂直面102bから手前(遊技者側。前面扉102を開く方向)に突出するように配設されており、精算ボタン134の操作面を垂直面102bに向かって奥側に押下することで、精算ボタン134の操作(押下操作)が可能である。
図92(a)において符号h6で示す高さは、前面扉102の垂直面102bから、精算ボタン134の操作面における頂点までの最大距離(精算ボタン134の未操作時における最大突出高さ)である。
本例では、1枚ベットボタン130の未操作時における最大突出高さh1と、精算ボタン134の未操作時における最大突出高さh6が、ほぼ同じ高さであり(h1≒h6)、MAXベットボタン132の未操作時における最大突出高さh2と、停止ボタン137~139の未操作時における最大突出高さh4が、ほぼ同じ高さである(h2≒h4)。
また、1枚ベットボタン130の未操作時における最大突出高さh1と、精算ボタン134の未操作時における最大突出高さh6よりも、MAXベットボタン132の未操作時における最大突出高さh2と、停止ボタン137~139の未操作時における最大突出高さh4の方が高く(h1≒h6<h2≒h4)、これらのボタンよりも演出ボタン156の未操作時における最大突出高さh5の方が高く(h1≒h6<h2≒h4<h5)、このボタンよりもスタートレバー135の未操作時における最大突出高さh3の方が高くなっている(h1≒h6<h2≒h4<h5<h3)。
本例によれば、操作面の突出高さが相対的に高い操作手段(例えば、スタートレバー135)は、遊技者や他の部材に当たりやすく、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性があるため、復電時に操作されている状態であっても、当該操作に対する制御を行わないことで、誤操作や誤操作に伴う制御負担の増加を未然に防止することができる。
一方、操作面の突出高さが相対的に低い操作手段(例えば、MAXベットボタン132、1枚ベットボタン130、精算ボタン134)は、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性が低いため、復電時に操作されている状態であれば、当該操作に対する制御を行うことで、復電後に一早く遊技を進行することができ、遊技者の利便性や満足度を高めることができる。
また、配設位置が遊技者に対向する位置であったり、操作面が前面扉102を開く方向に向いていたりする操作手段(例えば、スタートレバー135、停止ボタン137~139)は、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性があるため、復電時に操作されている状態であっても、当該操作に対する制御を行わないことで、誤操作や誤操作に伴う制御負担の増加を未然に防止することができる。
一方、配設位置が遊技者に対向しない位置であったり、操作面が前面扉102を開く方向に向いていなかったりする操作手段(例えば、MAXベットボタン132、1枚ベットボタン130、精算ボタン134)は、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性が低いため、復電時に操作されている状態であれば、当該操作に対する制御を行うことで、復電後に一早く遊技を進行することができ、遊技者の利便性や満足度を高めることができる。
なお、図示は省略するが、スロットマシン1100の計数ボタン1171の最大突出高さは、1枚ベットボタン130の未操作時における最大突出高さh1と、精算ボタン134の未操作時における最大突出高さh6と、ほぼ同じ高さである。
本例によれば、操作面の突出高さが相対的に低い操作手段(例えば、計数ボタン1171)は、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性が低いため、復電時に操作されている状態であれば、当該操作に対する制御を行うことで、復電後に一早く遊技を進行することができ、遊技者の利便性や満足度を高めることができる。
また、MAXベットボタン132、1枚ベットボタン130、精算ボタン134は、操作する前の状態に復帰することができる(操作のキャンセルが可能な)操作手段であるが、スタートレバー135、停止ボタン137~139は、操作する前の状態に復帰することができない(操作のキャンセルが不可能な)操作手段である。
なお、例えば、MAXベットボタン132、1枚ベットボタン130が操作され、メダルがベットされた状況となっても、精算ボタン134を操作することで、ベットを解除することが可能であり、MAXベットボタン132、1枚ベットボタン130を操作する前の状態に復帰することができると言える。また、精算ボタン134が操作され、メダルが返却されても、再びメダルを投入すれば、精算ボタン134が操作される前の状態に復帰することができる。
本例によれば、操作する前の状態に復帰することができる(操作のキャンセルが可能な)操作手段は、復電時において操作に基づく制御を行うことで、利便性を高めることができ、操作する前の状態に復帰することができない(操作のキャンセルが不可能な)操作手段は、復電時において操作に基づく制御を行わないことで、重大な誤操作を防止することができる。
また、遊技者からの距離に着目すれば、1枚ベットボタン130の操作面、MAXベットボタン132の操作面、演出ボタン156の操作面、精算ボタン134の操作面、停止ボタン137~139の操作面、スタートレバー135の操作面の順番で、遊技者からの最大距離が短く、遊技者に近い位置に配設されている。
本例によれば、操作面からの距離が相対的に遊技者に近い操作手段(例えば、スタートレバー135、停止ボタン137~139)は、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性があるため、復電時に操作されている状態であっても、当該操作に対する制御を行わないことで、誤操作や誤操作に伴う制御負担の増加を未然に防止することができる。
一方、操作面からの距離が相対的に遊技者から遠い操作手段(例えば、MAXベットボタン132、1枚ベットボタン130)は、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性が低いため、復電時に操作されている状態であれば、当該操作に対する制御を行うことで、復電後に一早く遊技を進行することができ、遊技者の利便性や満足度を高めることができる。
<各ボタンの操作面の面積>
次に、図92(b)を用いて、各ボタンの操作面の面積について説明する。図92(b)は、スロットマシン100の正面図から各ボタンを抜き出して、各ボタンの操作面の面積を示した図である。
図92(b)において符号s1で示す部位は、1枚ベットボタン130の操作面であり、同図において符号s2で示す部位は、MAXベットボタン132の操作面である。また、同図において符号s3で示す部位は、スタートレバー135の操作面であり、同図において符号s4で示す部位は、停止ボタン137~139の操作面である。
また、図92(b)において符号s5で示す部位は、演出ボタン156の操作面であり、同図において符号s6で示す部位は、精算ボタン134の操作面である。また、同図において符号s7で示す部位は、音量ボタン193bの操作面であり、同図において符号s8で示す部位は、リセットボタン243の操作面である。
本例では、1枚ベットボタン130の操作面の面積s1と、精算ボタン134の操作面の面積s6と、音量ボタン193bの操作面の面積s7、リセットボタン243の操作面の面積s8が、ほぼ同じ大きさであり(s1≒s6≒s7≒s8)、MAXベットボタン132の操作面の面積s2、停止ボタン137~139の操作面の面積s4が、ほぼ同じ大きさである(s2≒s4) また、1枚ベットボタン130の操作面の面積s1と、精算ボタン134の操作面の面積s6と、音量ボタン193bの操作面の面積s7と、リセットボタン243の操作面の面積s8よりも、MAXベットボタン132の操作面の面積s2と、停止ボタン137~139の操作面の面積s4の方が大きく(s1≒s6≒s7≒s8<s2≒s4)、これらのボタンよりも演出ボタン156の操作面の面積s5の方が大きく(s1≒s6≒s7≒s8<s2≒s4<s5)、このボタンよりもスタートレバー135の操作面の面積s3の方が大きい(s1≒s6≒s7≒s8<s2≒s4<s5<s3)。
本例によれば、操作面の面積が相対的に大きい操作手段(例えば、演出ボタン156)は、遊技者や他の部材に当たりやすく、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性があるため、復電時に操作されている状態であっても、当該操作に対する制御を行わないことで、誤操作や誤操作に伴う制御負担の増加を未然に防止することができる。
一方、操作面の面積が相対的に小さい操作手段(例えば、1枚ベットボタン130、精算ボタン134)は、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性が低いため、復電時に操作されている状態であれば、当該操作に対する制御を行うことで、復電後に一早く遊技を進行することができ、遊技者の利便性や満足度を高めることができる。
なお、図示は省略するが、スロットマシン1100の計数ボタン1171と遊技メダル数クリアボタン1172の操作面の面積は、1枚ベットボタン130の操作面の面積s1等と同じ大きさである。
本例によれば、操作面の面積が相対的に小さい操作手段(例えば、計数ボタン1171)は、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性が低いため、復電時に操作されている状態であれば、当該操作に対する制御を行うことで、復電後に一早く遊技を進行することができ、遊技者の利便性や満足度を高めることができる。
<ボタン押下状態での復電/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン100)は、電力を供給する電源装置(例えば、図68に示す電源装置252)と、第一の操作手段(例えば、図67に示すスタートレバー135、演出ボタン156)と、第二の操作手段(例えば、図67に示すMAXベットボタン132、1枚ベットボタン130、精算ボタン134)と、を備えた遊技台であって、前記第一の操作手段が操作されていない状態で前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されている状態で電断から復帰して該第一の操作手段の操作が有効化される状態になったとしても、該第一の操作手段の操作に対する制御を実行しないが、前記第二の操作手段が操作されていない状態で前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第二の操作手段が操作されている状態で電断から復帰して該第二の操作手段の操作が有効化される状態になると、該第二の操作手段の操作に対する制御を実行し、前記第一の操作手段の操作面は、前記第二の操作手段の操作面よりも前記遊技台の外面から突出している、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作面の突出高さが相対的に高い操作手段は、遊技者や他の部材に当たりやすく、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性があるため、復電時に操作されている状態であっても、当該操作に対する制御を行わないことで、誤操作や誤操作に伴う制御負担の増加を未然に防止することができる。また、操作面の突出高さが相対的に低い操作手段は、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性が低いため、復電時に操作されている状態であれば、当該操作に対する制御を行うことで、復電後に一早く遊技を進行することができ、遊技者の利便性や満足度を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン100)は、電力を供給する電源装置(例えば、図68に示す電源装置252)と、第一の操作手段(例えば、図67に示すスタートレバー135、停止ボタン137~139、演出ボタン156、音量ボタン193a、リセットボタン243)と、第二の操作手段(例えば、図67に示すMAXベットボタン132、1枚ベットボタン130、精算ボタン134)と、を備えた遊技台であって、前記第一の操作手段が操作されていない状態で前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第一の操作手段が操作されている状態で電断から復帰して該第一の操作手段の操作が有効化される状態になったとしても、該第一の操作手段の操作に対する制御を実行しないが、前記第二の操作手段が操作されていない状態で前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該第二の操作手段が操作されている状態で電断から復帰して該第二の操作手段の操作が有効化される状態になると、該第二の操作手段の操作に対する制御を実行し、前記第一の操作手段の操作面は、前記第二の操作手段の操作面よりも面積が大きい、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作面の面積が相対的に大きい操作手段は、遊技者や他の部材に当たりやすく、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性があるため、復電時に操作されている状態であっても、当該操作に対する制御を行わないことで、誤操作や誤操作に伴う制御負担の増加を未然に防止することができる。また、操作面の面積が相対的に小さい操作手段は、予期しないタイミングで操作されてしまう可能性が低いため、復電時に操作されている状態であれば、当該操作に対する制御を行うことで、復電後に一早く遊技を進行することができ、遊技者の利便性や満足度を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン100)は、電力を供給する電源装置(例えば、図68に示す電源装置252)と、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、図67に示すリール110~112)と、回転駆動している前記リールを停止するための複数の停止操作手段(例えば、図67に示す停止ボタン137~139)と、演出手段(例えば、図67に示す液晶表示装置157、図68に示すスピーカ272,277、各種ランプ)と、を備えた遊技台であって、前記複数の停止操作手段が操作されることによって前記複数のリールが第一の停止態様で停止され、該複数の停止操作手段が操作されていない状態になった場合、前記演出手段によって該第一の停止態様に応じた入賞演出を実行するように構成されており、前記複数のリールのうちの少なくとも一つのリールが回転し、且つ、前記複数の停止操作手段が操作されていない状態で前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、前記停止操作手段が操作されている状態で電断から復帰しても、回転中の該リールを停止させないが、前記複数の停止操作手段が操作されることによって前記複数のリールが前記第一の停止態様で停止され、且つ、該複数の停止操作手段のうちの最後に操作された停止操作手段が操作されている状態で前記電源装置の電源が遮断される電断が発生し、該最後に操作された停止操作手段の操作が継続されている状態で電断から復帰した場合、該最後に操作された停止操作手段の操作が継続されている間は前記演出手段による該第一の停止態様に応じた前記入賞演出を実行しないように構成されている、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、停止操作手段の操作の状況に応じて、当該操作に対する制御を変化させることができ、誤操作によって遊技者が不利益を被る恐れがあるリールの停止制御は復電時には無効とすることで、誤操作による不利益を被ることを防止することができる一方で、復電時の入賞演出の保留制御を有効にし、最後に操作された停止操作手段の操作が継続している間は入賞演出を実行しないことで、入賞演出の見逃しを防止することができ、遊技者の満足度高めることができる。
なお、本例では、各種ランプやLED等の光量を設定することが可能な光量ボタンを設けていなかったが、光量ボタンを設けてもよい。光量ボタンを設ける場合、図76~図87で説明した電源投入時の制御や同時操作における光量ボタンの制御などは、上述した音量ボタンと同様の制御とすればよい。
<扉閉鎖状態での設定変更操作>
次に、扉閉鎖状態での設定変更操作について説明するが、当該説明に先立って、管理者用画面、設定変更モード、および、設定確認モードについて説明する。
<管理者用画面>
管理者用画面とは、遊技店の店員等の管理者がスロットマシン100に関する各種設定を行うために用いる画面のことである。管理者用画面の表示内容は特に限定されないが、本例では、液晶表示装置157を用いて、例えば、図93(a-1)等に示す管理者用画面SDの表示が可能である。
本例の管理者用画面SDは、管理者用の画面であることを示す「システム設定」というタイトル表示と、複数種類のメニュー表示で構成される。本例のメニュー表示には、時刻設定、エラー履歴設定、設定履歴、省電力設定等があり、遊技店の店員等の管理者は、図67を用いて説明した十字キー193a(上キー、下キー、右キー、左キー)やOKボタン193bを操作することで、メニュー表示のいずれかの項目を任意に選択することが可能である。
例えば、管理者用画面SDにおいて、時刻設定の項目が選択されると、日付や時刻の設定が可能であり、エラー履歴の項目が選択されると、当該遊技台において過去に発生したエラーの履歴や、前面扉102の開放閉鎖履歴、電源投入・電断復電の履歴等を表示することが可能である。また、設定履歴の項目が選択されると、過去の設定変更や設定確認の履歴を表示することが可能であり、また、管理者用画面SDにおいて、省電力設定の項目が選択されると、省電力モードの設定(例えば、スピーカ272,277の音量設定やLEDや各種ランプの輝度等の簡易設定)等が可能である。
なお、管理者用画面SDにおいて選択可能な項目は、本例に限定されず、例えば、遊技店の管理者のみが設定可能な最大音量や、エラー(例えば、前面扉102の開放)の発生時に出力するエラー音等の設定が可能であってもよいし、LEDや各種ランプの光量の設定等が可能であってもよい。
<設定変更モード>
次に、図93(a)を用いて、通常の設定変更モードについて説明する。図93(a)は、通常の設定変更モードの流れを時系列で示した図である。
<設定変更モード/電源OFFで設定キーSWをON>
図93(a)において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、前面扉102が扉体開放状態(開状態)において、遊技店の管理者によって設定キーSWをOFFからONにする操作が行われ、設定キーSWがONになっている状態である。
同状態では、電源装置252の電源がOFFであり、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止していることから、図示は省略するが、液晶表示装置157、設定値表示装置101a、払出枚数表示器127等の表示は非表示であり、スピーカ272,277の出力音は非出力である。
<設定変更モード/設定変更モードの開始>
図93(a)において符号T2で示す状態は、同図において符号T1で示す設定キーSWがONの状態において、遊技店の管理者によって電源SW244による操作が行われ、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
スロットマシン100は、電源装置252(電力供給手段)による電力供給が開始された際に、前面扉102(扉体)が開状態であるとの条件と、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されているとの条件との双方の条件を満たしている場合には、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することが可能である。
換言すれば、スロットマシン100は、前面扉102(扉体)が開状態であって設定キーSWをOFF(第一の操作状態)からON(第二の操作状態)にする操作が行われている状態で電源が投入されると、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)に移行するように構成されている。
具体的には、主制御部300は、図72を用いて説明した初期設定処理のステップS203~S204において、前面扉102が開放状態、且つ、設定キーSWがONと判定した場合に、図73を用いて説明した設定変更処理を開始する。
続いて、主制御部300は、この設定変更処理のステップS302において、設定変更を開始することを示す設定変更開始コマンドを第1副制御部400に送信し、第1副制御部400は、この設定変更開始コマンドを主制御部300から受信した場合に、管理者用画面の表示を開始する処理を実行する。
これにより、図93(a-1)に示すように、液晶表示装置157において、管理者用画面SDが表示されるとともに、設定変更モードに移行したことから、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値(本例では、設定2)を示す数値(本例では、2)を表示し、スピーカ272,277から設定変更音(本例では、設定変更中であることを報知する「設定変更中です」という音声)を出力している。
また、前面扉102が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
<設定変更モード/設定値の変更>
図93(a)において符号T3,T4で示す状態は、設定変更モードにおいて、遊技店の管理者によってリセットSW243による押下操作が1回、行われた状態である。
主制御部300は、設定変更処理のステップS305~S307において、リセットSW243の操作を1回検出する毎に、現在設定されている設定値1~6に対して1ずつ加算更新し、設定値が6を超えると1に戻すことを繰り返して実行することで、設定値を変更する。
図93(a)において符号T3,T4で示す状態では、リセットSW243の操作を1回検出したことから、設定値の変更(本例では、設定2から設定3の変更)を実行した後に、図93(a-2)に示すように、設定値表示装置101aにおいて、更新後の設定値(本例では、設定3)を示す数値(本例では、3)を表示している。
また、設定変更モードであることから、スピーカ272,277からの設定変更音の出力を継続するとともに、前面扉102が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157による扉開放報知と、払出枚数表示器127による扉開放報知を継続している。
<設定変更モード/設定値の確定>
図93(a)において符号T5,T6で示す状態は、設定変更モードにおいて、遊技店の管理者によってスタートレバー135による押下操作が1回、行われた状態である。
主制御部300は、設定変更処理のステップS307において、スタートレバー135の操作があったと判定した場合には、続くステップS308~S309において、設定値表示装置101aに表示されている設定値を、新たな設定値として記憶(確定)し、設定値表示装置101aの表示を消去し、設定値を非表示にする。
図93(a)において符号T5,T6で示す状態では、設定変更モードにおいてスタートレバー135の操作を検出したことから、設定値表示装置101aに表示されている設定値(本例では、設定3)を、新たな設定値として記憶(確定)した後、図93(a-3)に示すように、設定値表示装置101aにおける設定値の表示を消去する。
また、同状態は、設定変更モードであることから、スピーカ272,277からの設定変更音の出力を継続するとともに、前面扉102が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157による扉開放報知と、払出枚数表示器127による扉開放報知を継続している。
<設定変更モード/設定変更モードの終了>
図93(a)において符号T7で示す状態は、設定変更モードにおいて遊技店の管理者によって設定キーSWをONからOFFにする操作が行われ、設定キーSWがOFFになった状態である。
スロットマシン100は、設定変更モードにおいて設定キーSWをON(第二の操作状態)からOFF(第一の操作状態)にする操作が行われると、設定変更モードを終了するように構成されている。
具体例には、主制御部300は、設定変更処理のステップS310において、設定キーSWがOFFであると判定した場合には、設定変更を終了することを示す設定変更終了コマンドを第1副制御部400に送信し、第1副制御部400は、この設定変更終了コマンドを主制御部300から受信した場合に、管理者用画面SDの表示を終了する処理を実行する。
これにより、図93(a-4)に示すように、液晶表示装置157において表示していた管理者用画面SDは消去されるが、前面扉102が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157において表示していた扉開放報知を、液晶表示装置157の表示領域に拡大して表示する。
また、この液晶表示装置157による扉開放報知に加えて、払出枚数表示器127による扉開放報知を継続するとともに、スピーカ272,277から扉開放報知音(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「扉が開いています」という音声)を出力している。
なお、図93(a)において符号T8で示す状態は、前面扉102が閉鎖された状態である。同状態では、前面扉102が扉開放状態(開状態)から扉体閉鎖状態(閉状態)に変化したことから、図示は省略するが、液晶表示装置157による扉開放報知、払出枚数表示器127による扉開放報知、スピーカ272,277による扉開放報知音の出力を全て終了するとともに、通常遊技状態(遊技可能状態)に移行する。
<設定確認モード>
次に、図93(b)を用いて、通常の設定確認モードについて説明する。図93(b)は、通常の設定確認モードの流れを時系列で示した図である。
<設定確認モード/前面扉:扉体閉鎖状態>
図93(b)において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がON、前面扉102が扉体閉鎖状態において、通常遊技を実行している状態である。
同状態では、通常遊技中であることから、液晶表示装置157において、通常演出を実行し、スピーカ272,277から通常演出BGMを出力している。
<設定確認モード/前面扉:扉体閉鎖状態→扉体開放状態>
図93(b)において符号T2で示す状態は、同図において符号T1で示す扉体閉鎖状態において、前面扉102が開放され、前面扉102が扉体閉鎖状態から扉体開放状態になった状態である。
同状態では、前面扉102が扉体開放状態になったことから、図示は省略するが、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行する。
また、この液晶表示装置157による扉開放報知に加えて、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行し、スピーカ272,277から扉開放報知音(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「扉が開いています」という音声)を出力している。
<設定確認モード/電源ON,前面扉(扉体開放状態)で設定キーSWをON>
図93(b)において符号T3で示す状態は、同図において符号T2で示す電源装置252の電源がON、前面扉102が扉体開放状態において、遊技店の管理者によって設定キーSWをOFFからONにする操作が行われ、設定キーSWがONになった状態である。
スロットマシン100は、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉開放状態(開状態)であると判定された場合において、設定キーSW(操作手段)がOFF(第一の操作状態)からON(第二の操作状態)に操作されると、設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始することが可能である。
換言すれば、スロットマシン100は、電源が投入されている状態で設定キーSWをOFF(第一の操作状態)からON(第二の操作状態)にする操作が行われると、設定値の確認が可能な状態(設定確認モード)に移行するように構成されている。
具体的には、主制御部300は、予め定めた設定値確認有効期間(例えば、MAXベット状態(一遊技が開始可能な枚数(本例では3枚)のメダルがベットされている状態、または、リプレイによる再遊技状態)ではない期間)であり、且つ、設定キーSWがONであると判定した場合に、設定確認処理を開始する。
続いて、主制御部300は、この設定確認処理において、設定確認を開始することを示す設定確認開始コマンドを第1副制御部400に送信し、第1副制御部400は、この設定確認開始コマンドを主制御部300から受信した場合に、管理者用画面の表示を開始する処理を実行する。
これにより、図93(b-2)に示すように、液晶表示装置157において、管理者用画面SDが表示されるとともに、設定確認モードに移行したことから、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値(本例では、設定3)を示す数値(本例では、3)を表示し、スピーカ272,277から設定確認音(本例では、設定確認中であることを報知する「設定確認中です」という音声)を出力している。
また、前面扉102が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
<設定確認モード/リセットSWの押下操作>
図93(b)において符号T4,T5で示す状態は、設定確認モードにおいて、遊技店の管理者によってリセットSW243による押下操作が1回、行われた状態である。
設定確認モードでは、リセットSW243による設定値の変更は無効であることから、設定値の変更(更新)は実行していない。
<設定確認モード/設定確認モードの終了>
図93(b)において符号T6で示す状態は、設定確認モードにおいて遊技店の管理者によって設定キーSWをONからOFFにする操作が行われ、設定キーSWがOFFになった状態である。
スロットマシン100は、設定確認モードにおいて設定キーSWをON(第二の操作状態)からOFF(第一の操作状態)にする操作が行われると、設定確認モードを終了するように構成されている。
具体例には、主制御部300は、設定値確認処理において、設定キーSWがOFFであると判定した場合には、設定確認を終了することを示す設定確認終了コマンドを第1副制御部400に送信し、第1副制御部400は、この設定確認終了コマンドを主制御部300から受信した場合に、管理者用画面の表示を終了する処理を実行する。
これにより、図93(b-4)に示すように、液晶表示装置157において表示していた管理者用画面SDは消去されるが、前面扉102が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157において表示していた扉開放報知を、液晶表示装置157の表示領域に拡大して表示する。
また、この液晶表示装置157による扉開放報知に加えて、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行し、スピーカ272,277から扉開放報知音(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「扉が開いています」という音声)を出力している。
さらに、設定確認モードが終了したことから、設定値表示装置101aにおける設定値の表示を消去する。
<設定確認モードにおける扉閉鎖>
次に、図94(a)を用いて設定確認モードにおける扉閉鎖について説明する。図94(a)は、設定確認モードにおいて前面扉102が閉鎖された場合に遊技可能状態となる例を時系列で示した図である。
なお、図94(a)において符号T1で示す状態は、設定キーSWがONであることを除き、図93(b)において符号T1で示す通常遊技状態と同じであるため、その説明は省略する。
<設定確認モードにおける扉閉鎖/前面扉:扉体閉鎖状態→扉体開放状態>
図94(a)において符号T2で示す状態は、同図において符号T1で示す扉体閉鎖状態において、前面扉102が開放され、前面扉102が扉体閉鎖状態から扉体開放状態になった状態である。
スロットマシン100は、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定され、且つ、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されている場合の遊技可能状態において、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉開放状態(開状態)であると判定されると、設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始するように構成されている。
図94(a)において符号T2で示す状態では、通常遊技状態(遊技可能状態)から設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始する条件を満たし、設定確認モード(設定確認状態)に移行することから、図94(a-2)に示すように、液晶表示装置157において、管理者用画面SDが表示されるとともに、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値(本例では、設定3)を示す数値(本例では、3)を表示し、スピーカ272,277から設定確認音(本例では、設定確認中であることを報知する「設定確認中です」という音声)を出力している。
また、前面扉102が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
<設定確認モードにおける扉閉鎖/前面扉:扉体開放状態→扉体閉鎖状態>
図94(a)において符号T3で示す状態は、同図において符号T2で示す扉体開放状態において、前面扉102が閉鎖され、前面扉102が扉体開放状態から扉体閉鎖状態になった状態である。
本例のスロットマシン100は、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉開放状態(開状態)であると判定され、且つ、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されている場合の設定確認モード(設定確認状態)において、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定されると、遊技可能状態への制御を開始するように構成されている。
図94(a)において符号T3で示す状態では、設定確認モード(設定確認状態)から通常遊技状態(遊技可能状態)への制御を開始する条件を満たし、通常遊技状態(遊技可能状態)に移行することから、図94(a-3)に示すように、液晶表示装置157において、通常演出を実行し、スピーカ272,277から通常演出BGMを出力している。
なお、図94(a)において符号T4で示す状態は、同図において符号T2で示す状態と同じであるため、その説明は省略する。
<設定確認モードにおける扉閉鎖(変形例)>
次に、図94(b)を用いて設定確認モードにおける扉閉鎖(変形例)について説明する。図94(b)は、設定確認モードにおいて前面扉102が閉鎖された場合に設定確認モードを維持する例を時系列で示した図である。
なお、図94(b)において符号T1,T2で示す状態は、図94(a)において符号T1,T2で示す状態と同じであるため、その説明は省略する。
<設定確認モードにおける扉閉鎖(変形例)/前面扉:扉体開放状態→扉体閉鎖状態>
図94(b)において符号T3で示す状態は、同図において符号T2で示す扉体開放状態において、前面扉102が閉鎖され、前面扉102が扉体開放状態から扉体閉鎖状態になった状態である。
本例のスロットマシン100は、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉開放状態(開状態)であると判定され、且つ、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されている場合の設定確認モード(設定確認状態)において、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定された場合であっても、設定確認モード(設定確認状態)を維持するように構成されている。
図94(a)において符号T3で示す状態では、設定確認モード(設定確認状態)を維持する条件を満たし、設定確認モード(設定確認状態)を維持することから、図94(b-3)に示すように、液晶表示装置157において、管理者用画面SDの表示を継続するとともに、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値(本例では、設定3)を示す数値(本例では、3)の表示を継続し、スピーカ272,277から設定確認音(本例では、設定確認中であることを報知する「設定確認中です」という音声)の出力を継続している。
一方、前面扉102は扉体開放状態から扉閉鎖状態に変化したことから、液晶表示装置157による扉開放報知と、払出枚数表示器127による扉開放報知を終了している。
なお、図94(b)において符号T4で示す状態は、同図において符号T2で示す状態と同じであるため、その説明は省略する。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例1)>
次に、図95を用いて、扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例1)について説明する。図95は、扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例1)が行われた場合の制御の一例を時系列で示した図である。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例1)/電源OFFで設定キーSWをON>
図95において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、前面扉102が扉体開放状態(開状態)において、遊技店の管理者によって設定キーSWをOFFからONにする操作が行われた後に、前面扉102が閉鎖(閉状態)された状態である。
同状態では、電源装置252の電源がOFFであり、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止していることから、図示は省略するが、液晶表示装置157、設定値表示装置101a、払出枚数表示器127等の表示は非表示であり、スピーカ272,277の出力音は非出力である。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例1)/扉体閉鎖状態で電源ON>
図95において符号T2で示す状態は、同図において符号T1で示す、扉体閉鎖状態且つ設定キーSWがONの状態において、遊技店の管理者によって電源SW244による操作が行われ、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
スロットマシン100は、電源装置252(電力供給手段)による電力供給が開始された際に、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されているとの条件を満たしている場合であっても、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定されている場合には、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することなく、通常遊技状態(遊技可能状態)への制御を開始するように構成されている。
図95において符号T2で示す状態では、電源装置252の電源がOFFからONに変化し、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が開始された際に、設定キーSWがONであるが、前面扉102が扉閉鎖状態であることから、設定変更モードに移行することなく、通常遊技状態に移行し、図95(a)に示すように、液晶表示装置157において、通常演出を実行し、スピーカ272,277から通常演出BGMを出力している。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例1)/前面扉:扉体閉鎖状態→扉体開放状態>
図95において符号T3で示す状態は、同図において符号T2で示す扉体閉鎖状態において、前面扉102が開放され、前面扉102が扉体閉鎖状態から扉体開放状態になった状態である。
スロットマシン100は、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定され、且つ、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されている場合の遊技可能状態において、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉開放状態(開状態)であると判定されると、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始せずに、設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始するように構成されている。
図95において符号T3で示す状態では、通常遊技状態(遊技可能状態)から設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始する条件を満たし、設定確認モード(設定確認状態)に移行することから、図95(b)に示すように、液晶表示装置157において、管理者用画面SDが表示されるとともに、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値(本例では、設定2)を示す数値(本例では、2)を表示し、スピーカ272,277から設定確認音(本例では、設定確認中であることを報知する「設定確認中です」という音声)を出力している。
また、同状態では、前面扉102が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
本例によれば、扉体が閉状態、且つ、操作手段が第二の操作状態に操作されているイレギュラーな状態において扉体が開放された場合に、設定変更状態へ移行させずに設定確認状態に移行することができるため、設定値を不正に変更するような不正行為等を未然に防止することができる上に、設定確認作業を行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
なお、通常遊技状態(遊技可能状態)から設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始する条件を満たした場合に、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始せずに、設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始するように構成したが、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定され、且つ、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されている場合の遊技可能状態において、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉開放状態(開状態)であると判定されると、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始せずに、遊技可能状態を維持するように構成してもよい。
このような構成とすれば、扉体が閉状態、且つ、操作手段が第二の操作状態に操作されているイレギュラーな状態において扉体が開放された場合に、設定変更状態へ移行させずに遊技可能状態を維持することができるため、設定値を不正に変更するような不正行為等を未然に防止することができる。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例1)/リセットSWの押下操作>
図95において符号T4,T5で示す状態は、設定確認モードにおいて、遊技店の管理者によってリセットSW243による押下操作が1回、行われた状態である。
設定確認モードでは、リセットSW243による設定値の変更は無効であることから、設定値の変更は実行していない。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例1)/前面扉:扉体開放状態→扉体閉鎖状態>
図95において符号T6で示す状態は、同図において符号T5で示す扉体開放状態において、前面扉102が閉鎖され、前面扉102が扉体開放状態から扉体閉鎖状態になった状態である。
図94(a)を用いて説明したように、本例のスロットマシン100は、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉開放状態(開状態)であると判定され、且つ、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されている場合の設定確認モード(設定確認状態)において、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定されると、遊技可能状態への制御を開始するように構成されている。
図95において符号T6で示す状態では、設定確認モード(設定確認状態)から通常遊技状態(遊技可能状態)への制御を開始する条件を満たし、通常遊技状態(遊技可能状態)に移行することから、図95(d)に示すように、液晶表示装置157において、通常演出を実行し、スピーカ272,277から通常演出BGMを出力している。
なお、図94(b)を用いて説明したように、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉開放状態(開状態)であると判定され、且つ、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されている場合の設定確認モード(設定確認状態)において、開閉センサ(判定手段)により前面扉102(扉体)が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定された場合であっても、設定確認モード(設定確認状態)を維持するように構成してもよい。
このように構成した場合、図95(d´)に示すように、液晶表示装置157において、管理者用画面SDの表示を継続するとともに、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値(本例では、設定3)を示す数値(本例では、3)の表示を継続し、スピーカ272,277から設定確認音(本例では、設定確認中であることを報知する「設定確認中です」という音声)の出力を継続する一方で、前面扉102は扉体開放状態から扉閉鎖状態に変化したことから、液晶表示装置157による扉開放報知と、払出枚数表示器127による扉開放報知を終了する。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例1)/電源ON→電源OFF>
図95において符号T7で示す状態は、同図において符号T6で示す設定確認モード、扉体閉鎖状態において、遊技店の管理者によって電源SW244による操作が行われ、電源装置252の電源がONからOFFに変化した状態である。
同状態では、電源装置252の電源がOFFであり、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止していることから、図95(e)に示すように、液晶表示装置157、設定値表示装置101a、払出枚数表示器127等の表示は非表示であり、スピーカ272,277の出力音は非出力である。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例1)/設定変更モードの開始>
図95において符号T8で示す状態は、同図において符号T7で示す設定キーSWがONの状態において、遊技店の管理者によって電源SW244による操作が行われ、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
スロットマシン100は、電源装置252(電力供給手段)による電力供給が開始された際に、前面扉102(扉体)が開状態であるとの条件と、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されているとの条件との双方の条件を満たしている場合には、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することが可能である。
換言すれば、スロットマシン100は、設定キーSWをOFF(第一の操作状態)からON(第二の操作状態)にする操作が行われている状態で電源が投入されると、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)に移行するように構成されている。
図95において符号T8で示す状態では、設定変更モードに移行したことから、図95(f)に示すように、液晶表示装置157において、管理者用画面SDが表示されるとともに、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値(本例では、設定2)を示す数値(本例では、2)を表示し、スピーカ272,277から設定変更音(本例では、設定変更中であることを報知する「設定変更中です」という音声)を出力している。
また、前面扉102が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
本例によれば、扉体が閉状態、且つ、操作手段が第二の操作状態に操作されているイレギュラーな状態を解消して、設定変更状態に移行することができるため、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例1)/設定値の変更>
図95において符号T9,T10で示す状態は、設定変更モードにおいて、遊技店の管理者によってリセットSW243による押下操作が1回、行われた状態である。
同状態では、リセットSW243の操作を1回検出したことから、設定値の変更(本例では、設定2から設定3の変更)を実行した後に、図95(g)に示すように、設定値表示装置101aにおいて、更新後の設定値(本例では、設定3)を示す数値(本例では、3)を表示している。
また、同状態では、設定変更モードであることから、スピーカ272,277からの設定変更音の出力を継続するとともに、前面扉102が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157による扉開放報知と、払出枚数表示器127による扉開放報知を継続している。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例2)>
次に、図96を用いて、扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例2)について説明する。図96は、扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例2)が行われた場合の制御の一例を時系列で示した図である。
なお、図示は省略するが、本例のスロットマシンは、本体101に対して開閉可能な上扉(扉体)と下扉(扉体)を備えている。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例2)/電源OFFで設定キーSWをON>
図96において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、上扉が扉体閉鎖状態(閉状態)、下扉が扉体開放状態(開状態)において、遊技店の管理者によって設定キーSWをOFFからONにする操作が行われた状態である。
同状態では、電源装置252の電源がOFFであり、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止していることから、図示は省略するが、液晶表示装置157、設定値表示装置101a、払出枚数表示器127等の表示は非表示であり、スピーカ272,277の出力音は非出力である。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例2)/上扉閉状態、下扉開状態で電源ON>
図96において符号T2で示す状態は、同図において符号T1で示す、上扉閉状態、下扉開状態且つ設定キーSWがONの状態において、遊技店の管理者によって電源SW244による操作が行われ、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
本例のスロットマシンは、電源装置252(電力供給手段)による電力供給が開始された際に、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されているとの条件を満たしている場合であっても、開閉センサ(判定手段)により上扉(扉体)と下扉(扉体)のいずれか一方が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定されている場合には、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することなく、遊技不可能状態への制御を開始するとともに扉開放報知を行うように構成されている。
図96において符号T2で示す状態では、電源装置252の電源がOFFからONに変化し、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が開始された際に、設定キーSWがONであるが、上扉が扉閉鎖状態であることから、設定変更モードに移行することなく、遊技不可能状態に移行するとともに、図96(a)に示すように、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行し、スピーカ272,277から扉開放報知音(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「扉が開いています」という音声)を出力している。
なお、この液晶表示装置157による扉開放報知と、スピーカ272,277による扉開放報知音の出力に加えて(または代えて)、払出枚数表示器127において、例えば、図96(c)に示す扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行してもよい。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例2)/上扉閉状態、下扉開状態→下扉開状態>
図96において符号T3で示す状態は、同図において符号T2で示す上扉閉状態および下扉開状態において、下扉が開状態から閉状態になった状態である。
本例のスロットマシンは、開閉センサ(判定手段)により上扉(扉体)と下扉(扉体)のいずれか一方が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定され、且つ、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されている場合の遊技不可能状態において、開閉センサ(判定手段)により上扉(扉体)と下扉(扉体)の両方が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定されても、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することなく、通常遊技(遊技可能状態)への制御を開始するように構成されている。
図96において符号T3で示す状態では、遊技不可能状態から通常遊技状態(遊技可能状態)への制御を開始する条件を満たすことから、設定変更モードに移行することなく、通常遊技状態に移行し、図96(b)に示すように、液晶表示装置157において、通常演出を実行し、スピーカ272,277から通常演出BGMを出力している。
本例によれば、扉体のいずれか一方が閉状態、且つ、操作手段が第二の操作状態に操作されているイレギュラーな状態において扉体の両方が閉鎖された場合に、設定変更状態へ移行させずに遊技可能状態に移行することができるため、設定値を不正に変更するような不正行為等を未然に防止することができる。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例2)/上扉下扉閉状態→上扉下扉開状態>
図96において符号T4で示す状態は、同図において符号T3で示す上扉閉状態および下扉閉状態において、上扉および下扉が閉状態から開状態になった状態である。
本例のスロットマシンは、開閉センサ(判定手段)により上扉(扉体)と下扉(扉体)のいずれか一方が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定され、且つ、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されている場合の遊技不可能状態において、開閉センサ(判定手段)により上扉(扉体)と下扉(扉体)の両方が扉開放状態(開状態)であると判定されても、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することなく、設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始するように構成されている。
図96において符号T4で示す状態では、遊技不可能状態から設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始する条件を満たすことから、設定変更モードに移行することなく、設定確認モード(設定確認状態)に移行し、図96(c)に示すように、液晶表示装置157において、管理者用画面SDが表示されるとともに、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値(本例では、設定2)を示す数値(本例では、2)を表示し、スピーカ272,277から設定確認音(本例では、設定確認中であることを報知する「設定確認中です」という音声)を出力している。
また、前面扉102が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、前面扉102が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
本例によれば、扉体のいずれか一方が閉状態、且つ、操作手段が第二の操作状態に操作されているイレギュラーな状態において扉体の両方が開放された場合に、設定変更状態へ移行させずに設定確認状態に移行することができるため、設定値を不正に変更するような不正行為等を未然に防止することができる上に、設定確認作業を行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
なお、以降の図96において符号T6~T10で示す状態は、前面扉102の扉閉鎖状態が、上扉および下扉の扉閉鎖状態に置き換わり、前面扉102の扉開放状態が、上扉および下扉の扉開放状態に置き換わることを除き、図95において符号T6~T10で示す状態と同じであるため、その説明は省略する。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例3)>
次に、図97を用いて、扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例3)について説明する。図97は、扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例3)が行われた場合の制御の一例を時系列で示した図である。
なお、図示は省略するが、本例のスロットマシンは、本体101に対して開閉可能な上扉(扉体)と下扉(扉体)を備えている。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例3)/電源OFFで設定キーSWをON>
図97において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、上扉が扉体開放状態(開状態)、下扉が扉体開放状態(開状態)において、遊技店の管理者によって設定キーSWをOFFからONにする操作が行われた状態である。
同状態では、電源装置252の電源がOFFであり、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止していることから、図示は省略するが、液晶表示装置157、設定値表示装置101a、払出枚数表示器127等の表示は非表示であり、スピーカ272,277の出力音は非出力である。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例3)/上扉下扉開状態で電源ON>
図97において符号T2で示す状態は、同図において符号T1で示す、上扉開状態、下扉開状態且つ設定キーSWがONの状態において、遊技店の管理者によって電源SW244による操作が行われ、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例3)/上扉下扉開状態→上扉下扉閉状態>
図97において符号T3で示す状態は、同図において符号T2で示す上扉閉状態および下扉開状態且つ電源ONの直後に、上扉および下扉が開状態から閉状態になった状態である。
本例のスロットマシンは、電源装置252(電力供給手段)による電力供給が開始された際に、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されているとの条件を満たしている場合であっても、開閉センサ(判定手段)により上扉(扉体)と下扉(扉体)のいずれか一方(本例では、下扉)が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定されている場合には、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することなく、遊技可能状態への制御を開始する一方で、扉開放報知を行わないように構成されている。
図97において符号T3で示す状態では、通常遊技状態(遊技可能状態)への制御を開始する条件を満たし、通常遊技状態(遊技可能状態)に移行することから、図97(a)に示すように、液晶表示装置157において、通常演出を実行し、スピーカ272,277から通常演出BGMを出力している。
また、同状態では、扉開放報知を行わないことから、液晶表示装置157による扉開放報知、払出枚数表示器127による扉開放報知、および、スピーカ272,277による扉開放報知音の出力をいずれも実行していない。
本例によれば、扉体のいずれか一方が閉状態、且つ、操作手段が第二の操作状態に操作されているイレギュラーな状態では、設定変更状態へ移行させずに遊技可能状態に移行することができるため、設定値を不正に変更するような不正行為等を未然に防止することができる。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例3)/上扉下扉閉状態→上扉下扉開状態>
図97において符号T4で示す状態は、同図において符号T3で示す上扉閉状態および下扉閉状態において、上扉および下扉が閉状態から開状態になった状態である。
本例のスロットマシンは、開閉センサ(判定手段)により上扉(扉体)と下扉(扉体)のいずれか一方が扉閉鎖状態(閉状態)であると判定され、且つ、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されている場合の遊技可能状態において、開閉センサ(判定手段)により上扉(扉体)と下扉(扉体)の両方が扉開放状態(開状態)であると判定されても、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することなく、設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始するように構成されている。
図97において符号T4で示す状態では、遊技可能状態から設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始する条件を満たすことから、設定変更モードに移行することなく、設定確認モード(設定確認状態)に移行し、図97(b)に示すように、液晶表示装置157において、管理者用画面SDが表示されるとともに、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値(本例では、設定2)を示す数値(本例では、2)を表示し、スピーカ272,277から設定確認音(本例では、設定確認中であることを報知する「設定確認中です」という音声)を出力している。
また、上扉および下扉が開状態であることから、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、上扉および下扉が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、上扉および下扉が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
本例によれば、扉体のいずれか一方が閉状態、且つ、操作手段が第二の操作状態に操作されているイレギュラーな状態において扉体の両方が開放された場合に、設定変更状態へ移行させずに設定確認状態に移行することができるため、設定値を不正に変更するような不正行為等を未然に防止することができる上に、設定確認作業を行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例3)/エラー検知状態>
図97において符号T5,T6で示す状態は、設定確認モードにおいてエラーを検知した状態である。
同状態では、主制御部300は、セレクタエラーを検出したことから、割込みステータスをエラー検知状態に設定した後、払出枚数表示器127に、エラーに対応するエラーコードを表示する(本例では、セレクタエラーを表す「CE」の文字に対応するセグメントを点灯する)とともに、検知したエラーに対応するエラーコマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
第1副制御部400は、このエラーコマンドを主制御部300から受信した場合に、エラー報知を開始する処理を実行するが、本例では、エラー報知よりも管理者用画面SDの表示を優先することから、液晶表示装置157において、エラー(本例では、セレクタエラー)を報知するエラー報知(本例では、「セレクタエラーです」という文字列を含む表示)を実行していない。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例3)/上扉下扉開状態→下扉閉状態>
図97において符号T7で示す状態は、同図において符号T6で示す上扉下扉開状態において、下扉が開状態から閉状態になった状態である。
同状態では、下扉が開状態から閉状態になったことから、設定確認モードを終了し、液晶表示装置157に表示していた管理者用画面SDを消去している。また、エラー検知状態であることから、払出枚数表示器127によるエラー報知を継続しつつ、液晶表示装置157において、保留していたエラー報知(本例では、「セレクタエラーです」という文字列を含む表示)を実行するとともに、スピーカ272,277からエラー報知音(本例では、セレクタエラーであることを報知する「セレクタエラーです」という音声)を出力している。
また、上扉が開状態であることから、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、上扉が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行している。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例3)/上扉開状態→上扉閉状態>
図97において符号T8で示す状態は、同図において符号T7で示す上扉開状態において、上扉が開状態から閉状態になった状態である。
同状態では、エラー検知状態であることから、払出枚数表示器127によるエラー報知、液晶表示装置157によるエラー報知、および、スピーカ272,277によるエラー報知音の出力を継続しつつ、上扉および下扉が閉状態になったことから、液晶表示装置157による扉開放報知を終了している。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例3)/上扉下扉閉状態→上扉下扉開状態>
図97において符号T9で示す状態は、同図において符号T8で示す上扉下扉閉状態において、上扉および下扉が閉状態から開状態になった状態である。
同状態では、エラー検知状態であることから、払出枚数表示器127によるエラー報知、液晶表示装置157によるエラー報知、および、スピーカ272,277によるエラー報知音の出力を継続しつつ、上扉および下扉が開状態になったことから、液晶表示装置157による扉開放報知を再開している。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例3)/エラー解消>
図97において符号T10,T11で示す状態は、遊技店の管理者によってリセットSW243によるエラー解消操作が1回、行われた状態である。
同状態では、主制御部300は、エラー報知終了条件が成立した(本例では、リセットSW243によるエラー解除操作を受け付けた)ことから、割込みステータスに記憶したエラー検知状態を消去するとともに、設定確認モードに移行したことから、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値(本例では、設定2)を示す数値(本例では、2)を表示し、スピーカ272,277から設定確認音(本例では、設定確認中であることを報知する「設定確認中です」という音声)を出力している。
また、上扉および下扉が開状態であることから、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、上扉および下扉が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、上扉および下扉が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例4)>
次に、図98を用いて、扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例4)について説明する。図98は、扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例4)が行われた場合の制御の一例を時系列で示した図である。
なお、図示は省略するが、本例のスロットマシンは、本体101に対して開閉可能な上扉(扉体)と下扉(扉体)を備え、上扉(扉体)は、下扉(扉体)が開状態の場合にのみ、開放可能に構成されている。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例4)/電源OFFで設定キーSWをON>
図98において符号T1で示す状態は、電源装置252の電源がOFF、上扉が扉体閉鎖状態(閉状態)、下扉が扉体開放状態(開状態)において、遊技店の管理者によって設定キーSWをOFFからONにする操作が行われた状態である。
同状態では、電源装置252の電源がOFFであり、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止していることから、図示は省略するが、液晶表示装置157、設定値表示装置101a、払出枚数表示器127等の表示は非表示であり、スピーカ272,277の出力音は非出力である。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例4)/上扉閉状態、下扉開状態で電源ON>
図98において符号T2で示す状態は、同図において符号T1で示す、上扉閉状態、下扉開状態且つ設定キーSWがONの状態において、遊技店の管理者によって電源SW244による操作が行われ、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
本例のスロットマシンは、電源装置252(電力供給手段)による電力供給が開始された際に、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されているとの条件を満たしている場合であっても、開閉センサ(判定手段)により上扉(扉体)と下扉(扉体)のいずれか一方(本例では、下扉)が扉開放状態(開状態)であると判定されている場合には、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することなく、遊技可能状態への制御を開始するとともに、扉開放報知を行うように構成されている。
換言すれば、本例では、上扉(扉体)と下扉(扉体)のうちの下扉(扉体)が扉開放状態(開状態)であることを、「設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することなく、遊技可能状態への制御を開始するとともに、扉開放報知を行う」ための条件としている。なお、上扉(扉体)が扉開放状態(開状態)であることを、「設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することなく、遊技可能状態への制御を開始するとともに、扉開放報知を行う」ための条件としてもよい。
図98において符号T2で示す状態では、通常遊技状態(遊技可能状態)への制御を開始する条件を満たし、通常遊技状態(遊技可能状態)に移行することから、図98(a)に示すように、液晶表示装置157において、通常演出を実行している。
また、下扉が開状態であることから、スピーカ272,277から扉開放報知音を出力し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、下扉が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
本例によれば、扉体のいずれか一方が閉状態、且つ、操作手段が第二の操作状態に操作されているイレギュラーな状態では、設定変更状態へ移行させずに遊技可能状態に移行することができるため、設定値を不正に変更するような不正行為等を未然に防止することができる。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例4)/下扉開状態→下扉閉状態>
図98において符号T3で示す状態は、同図において符号T2で示す上扉閉状態および下扉開状態において、下扉が閉鎖され、上扉閉状態および下扉閉状態になった状態である。
同状態では、下扉が閉状態であることから、図98(b)に示すように、液晶表示装置157による扉開放報知、払出枚数表示器127による扉開放報知、および、スピーカ272,277による扉開放報知音の出力をいずれも実行していない。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例4)/上扉閉状態→上扉開状態、下扉閉状態→下扉開状態>
図98において符号T4で示す状態は、同図において符号T3で示す上扉閉状態および下扉閉状態において、上扉および下扉が開放され、上扉開状態および下扉開状態になった状態である。
同状態では、下扉が開状態であることから、図98(c)に示すように、スピーカ272,277から扉開放報知音を出力し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、下扉が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
なお、本例では、電源装置252(電力供給手段)による電力供給が開始された際に、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されているとの条件を満たしている場合であっても、開閉センサ(判定手段)により上扉(扉体)と下扉(扉体)のいずれか一方(本例では、下扉)が扉開放状態(開状態)であると判定されている場合には、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作され、且つ、上扉(扉体)と下扉(扉体)の両方が扉開放状態(開状態)になった場合であっても、設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始しないように構成している。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例4)/電源ON→電源OFF>
図98において符号T5で示す状態は、同図において符号T4で示す上扉開状態および下扉開状態において、下扉が閉鎖され、上扉開状態および下扉閉状態になるとともに、遊技店の管理者によって電源SW244による操作が行われ、電源装置252の電源がONからOFFに変化した状態である。
同状態では、図示は省略するが、電源装置252の電源がOFFであり、主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置への電源供給が停止していることから、液晶表示装置157、設定値表示装置101a、払出枚数表示器127等の表示は非表示であり、スピーカ272,277の出力音は非出力である。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例4)/上扉開状態、下扉閉状態で電源ON>
図98において符号T6で示す状態は、同図において符号T5で示す、上扉開状態、下扉閉状態且つ設定キーSWがONの状態において、遊技店の管理者によって電源SW244による操作が行われ、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
本例のスロットマシンは、電源装置252(電力供給手段)による電力供給が開始された際に、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されているとの条件を満たしている場合であっても、開閉センサ(判定手段)により上扉(扉体)と下扉(扉体)のいずれか一方(本例では、上扉)が扉開放状態(開状態)であると判定されている場合には、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することなく、遊技可能状態への制御を開始するとともに、扉開放報知を行わないように構成されている。
換言すれば、本例では、上扉(扉体)と下扉(扉体)のうちの上扉(扉体)が扉開放状態(開状態)であることを、「設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することなく、遊技可能状態への制御を開始するとともに、扉開放報知を行わない」ための条件としている。なお、下扉(扉体)が扉開放状態(開状態)であることを、「設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することなく、遊技可能状態への制御を開始するとともに、扉開放報知を行わない」ための条件としてもよい。
同状態では、下扉が閉状態であることから、図98(d)に示すように、液晶表示装置157による扉開放報知、払出枚数表示器127による扉開放報知、および、スピーカ272,277による扉開放報知音の出力をいずれも実行していない。
本例によれば、扉体のいずれか一方が閉状態、且つ、操作手段が第二の操作状態に操作されているイレギュラーな状態では、設定変更状態へ移行させずに遊技可能状態に移行することができるため、設定値を不正に変更するような不正行為等を未然に防止することができる。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例4)/下扉閉状態→下扉開状態>
図98において符号T7で示す状態は、同図において符号T6で示す上扉開状態および下扉閉状態において、下扉が開放され、上扉開状態および下扉開状態になった状態である。
同状態では、下扉が開状態であることから、図98(e)に示すように、スピーカ272,277から扉開放報知音を出力し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、下扉が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
なお、本例では、電源装置252(電力供給手段)による電力供給が開始された際に、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されているとの条件を満たしている場合であっても、開閉センサ(判定手段)により上扉(扉体)と下扉(扉体)のいずれか一方(本例では、下扉)が扉開放状態(開状態)であると判定されている場合には、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作され、且つ、上扉(扉体)と下扉(扉体)の両方が扉開放状態(開状態)になった場合であっても、設定確認モード(設定確認状態)への制御を開始しないように構成している。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例5)>
次に、図99を用いて、扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例5)について説明する。図99は、扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例5)が行われた場合の制御の一例を時系列で示した図である。
なお、図示は省略するが、本例のスロットマシンは、本体101に対して開閉可能な上扉(扉体)と下扉(扉体)を備えている。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例5)/設定変更モードの開始>
図99において符号T1で示す状態は設定キーSWがONの状態において、遊技店の管理者によって電源SW244による操作が行われ、電源装置252の電源がOFFからONに変化した状態である。
本例のスロットマシンは、電源装置252(電力供給手段)による電力供給が開始された際に、上扉(扉体)および下扉(扉体)が開状態であるとの条件と、設定キーSW(操作手段)がON(第二の操作状態)に操作されているとの条件との双方の条件を満たしている場合には、設定変更モード(設定変更状態)への制御を開始することが可能である。
換言すれば、本例のスロットマシンは、上扉(扉体)および下扉(扉体)が開状態であって設定キーSWをOFF(第一の操作状態)からON(第二の操作状態)にする操作が行われている状態で電源が投入されると、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)に移行するように構成されている。
図99において符号T1で示す状態では、設定変更モードに移行する条件を満たし、設定変更モードに移行したことから、図99(a)に示すように、液晶表示装置157において、管理者用画面SDが表示されるとともに、設定値表示装置101aにおいて、現在の設定値(本例では、設定2)を示す数値(本例では、2)を表示し、スピーカ272,277から設定変更音(本例では、設定変更中であることを報知する「設定変更中です」という音声)を出力している。
また、同状態は、上扉および下扉が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、上扉および下扉が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、上扉および下扉が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例5)/設定値の変更>
図99において符号T2,T3で示す状態は、設定変更モードにおいて、遊技店の管理者によってリセットSW243による押下操作が1回、行われた状態である。
同状態では、リセットSW243の操作を1回検出したことから、設定値の変更(本例では、設定2から設定3の変更)を実行した後に、図99(b)に示すように、設定値表示装置101aにおいて、更新後の設定値(本例では、設定3)を示す数値(本例では、3)を表示している。
また、設定変更モードであることから、スピーカ272,277からの設定変更音の出力を継続するとともに、上扉および下扉が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157による扉開放報知と、払出枚数表示器127による扉開放報知を継続している。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例5)/電断・復電>
図99において符号T4,T5で示す状態は、設定変更モードにおいて、電源装置252の電源がONからOFFに変化して電断した後、再びONに変化して復電した状態である。
本例のスロットマシンは、設定変更モード(設定変更状態)においてスタートレバー135の操作(設定値を確定する操作)を行う前に電源装置252(電力供給手段)による電力供給を遮断した後、電源装置252(電力供給手段)による電力供給を開始した際に上扉(扉体)および下扉(扉体)が開状態である場合に、電力供給を遮断する前に設定(確定)した設定値を表示するように構成されている。
図99において符号T4,T5で示す状態は、設定変更モード(設定変更状態)においてスタートレバー135の操作(設定値を確定する操作)を行う前に電断・復電し、復電の際の上扉(扉体)および下扉(扉体)が開状態であることから、図99(c)に示すように、設定値表示装置101aにおいて、電力供給を遮断する前に設定(確定)した設定値(本例では、設定2)を示す数値(本例では、2)を表示するとともに、スピーカ272,277から設定変更音(本例では、設定変更中であることを報知する「設定変更中です」という音声)を出力している。
また、同状態は、上扉および下扉が扉体開放状態であることから、液晶表示装置157において、扉開放報知(本例では、上扉および下扉が開状態であることを報知する「扉が開いています」という文字列の表示)を実行し、払出枚数表示器127において、扉開放報知(本例では、上扉および下扉が開状態であることを報知する「dr」という文字に対応するセグメントの点灯)を実行している。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例5)/設定値の変更>
図99において符号T6,T7で示す状態は、設定変更モードにおいて、遊技店の管理者によってリセットSW243による押下操作が1回、行われた状態である。
同状態では、リセットSW243の操作を1回検出したことから、設定値の変更(本例では、設定2から設定3の変更)を実行した後に、図99(d)に示すように、設定値表示装置101aにおいて、更新後の設定値(本例では、設定3)を示す数値(本例では、3)を表示している。
また、設定変更モードであることから、スピーカ272,277からの設定変更音の出力を継続するとともに、上扉および下扉が開状態であることから、液晶表示装置157による扉開放報知と、払出枚数表示器127による扉開放報知を継続している。
<扉閉鎖状態での設定変更操作(実施例5)/電断・復電>
図99において符号T8,T9で示す状態は、設定変更モードにおいて、電源装置252の電源がONからOFFに変化して電断した後、再びONに変化して復電した状態である。
本例のスロットマシンは、設定変更モード(設定変更状態)においてスタートレバー135の操作(設定値を確定する操作)を行う前に電源装置252(電力供給手段)による電力供給を遮断した後、電源装置252(電力供給手段)による電力供給を開始した際に上扉(扉体)および下扉(扉体)の少なくとも一方が閉状態(本例では、上扉および下扉)である場合に、電力供給を遮断する直前に表示していた(未確定の)設定値を表示するように構成されている。
図99において符号T8,T9で示す状態は、設定変更モード(設定変更状態)においてスタートレバー135の操作(設定値を確定する操作)を行う前に電断・復電し、復電の際の上扉(扉体)および下扉(扉体)が閉状態であることから、図99(e)に示すように、設定値表示装置101aにおいて、電力供給を遮断する直前に表示していた(未確定の)設定値(本例では、設定3)を示す数値(本例では、3)を表示するとともに、スピーカ272,277から設定変更音(本例では、設定変更中であることを報知する「設定変更中です」という音声)を出力している。
また、同状態は、上扉および下扉が閉状態であることから、液晶表示装置157による扉開放報知と、払出枚数表示器127による扉開放報知を終了している。
本例によれば、設定変更状態において設定値を確定する操作を行う前に電力供給手段による電力供給を遮断した後、電力供給手段による電力供給を開始した際に上扉(扉体)および下扉(扉体)の少なくとも一方が閉状態である場合に、電力供給を遮断する直前に表示していた(未確定の)設定値を表示するため、設定変更等の作業中に一旦、作業を中断する場合に、電源をOFFにして扉体を閉めておくことで、設定変更等の作業の途中から再開することができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
なお、本例では、設定変更モード(設定変更状態)においてスタートレバー135の操作(設定値を確定する操作)を行う前に電断・復電し、復電の際の上扉(扉体)および下扉(扉体)が閉状態の場合に、電力供給を遮断する直前に表示していた(未確定の)設定値を表示する例を示したが、復電の際の上扉(扉体)および下扉(扉体)のいずれか一方が閉状態の場合に、電力供給を遮断する直前に表示していた(未確定の)設定値を表示してもよい。
<扉閉鎖状態での設定変更操作/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン100)は、複数の設定値のうちの一の設定値に基づいて遊技に関する制御を行うメイン制御手段(例えば、図69に示す主制御部300)と、前記メイン制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、図68に示す電源装置252)と、遊技台の前面に設けられ、開閉可能な扉体(例えば、図67に示す前面扉102)と、前記扉体の開閉状態を判定する判定手段(例えば、開閉センサ)と、操作状態として第一の操作状態(例えば、OFFの状態)と第二の操作状態(例えば、ONの状態)を有する操作手段(例えば、設定キーSW)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段は、前記扉体が開状態の場合にのみ操作可能な位置に設けられた手段であり、前記メイン制御手段は、遊技の進行が可能な遊技可能状態(例えば、通常遊技状態)、現在設定されている設定値を確認することが可能な設定確認状態(例えば、設定確認モード)、及び、前記複数の設定値のうちから一の設定値を設定することが可能な設定変更状態(例えば、設定変更モード)を少なくとも含む複数の状態のうちから一の状態を設定可能であり、前記判定手段により前記扉体が開状態であると判定された場合において、前記操作手段が前記第一の操作状態から前記第二の操作状態に操作されると、前記設定確認状態への制御を開始することが可能であり、前記電力供給手段による電力供給が開始された際に、前記扉体が開状態であるとの条件と、前記操作手段が前記第二の操作状態に操作されているとの条件との双方の条件を満たしている場合(例えば、図93(a)において符号T2で示す、前面扉102が扉開放状態かつ設定キーSWがONの状態)には、前記設定変更状態への制御を開始することが可能であり、前記電力供給手段による電力供給が開始された際に、前記操作手段が前記第二の操作状態に操作されているとの条件を満たしている場合であっても、前記判定手段により前記扉体が閉状態であると判定されている場合(例えば、図95において符号T2で示す、設定キーSWがONの状態であるが前面扉102が扉閉鎖状態)には、前記設定変更状態への制御を開始することなく、前記遊技可能状態への制御を開始し、前記判定手段により前記扉体が閉状態であると判定され、且つ、前記操作手段が前記第二の操作状態に操作されている場合の前記遊技可能状態において、該判定手段により該扉体が開状態であると判定されても、前記設定変更状態への制御を開始せずに、該遊技可能状態を維持する、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、扉体が閉状態、且つ、操作手段が第二の操作状態に操作されているイレギュラーな状態において扉体が開放された場合に、設定変更状態へ移行させずに遊技可能状態を維持することができるため、設定値を不正に変更するような不正行為等を未然に防止することができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図67に示すスロットマシン100)は、複数の設定値のうちの一の設定値に基づいて遊技に関する制御を行うメイン制御手段(例えば、図69に示す主制御部300)と、前記メイン制御手段に電力を供給可能な電力供給手段(例えば、図68に示す電源装置252)と、遊技台の前面に設けられ、開閉可能な扉体(例えば、図67に示す前面扉102)と、前記扉体の開閉状態を判定する判定手段(例えば、開閉センサ)と、操作状態として第一の操作状態(例えば、OFFの状態)と第二の操作状態(例えば、ONの状態)を有する操作手段(例えば、設定キーSW)と、を備えた遊技台であって、前記操作手段は、前記扉体が開状態の場合にのみ操作可能な位置に設けられた手段であり、前記メイン制御手段は、遊技の進行が可能な遊技可能状態(例えば、通常遊技状態)、現在設定されている設定値を確認することが可能な設定確認状態(例えば、設定確認モード)、及び、前記複数の設定値のうちから一の設定値を設定することが可能な設定変更状態(例えば、設定変更モード)を少なくとも含む複数の状態のうちから一の状態を設定可能であり、前記判定手段により前記扉体が開状態であると判定された場合において、前記操作手段が前記第一の操作状態から前記第二の操作状態に操作されると、前記設定確認状態への制御を開始することが可能であり、前記電力供給手段による電力供給が開始された際に、前記扉体が開状態であるとの条件と、前記操作手段が前記第二の操作状態に操作されているとの条件との双方の条件を満たしている場合(例えば、図93(a)において符号T2で示す、前面扉102が扉開放状態かつ設定キーSWがONの状態の場合)には、前記設定変更状態への制御を開始することが可能であり、前記電力供給手段による電力供給が開始された際に、前記操作手段が前記第二の操作状態に操作されているとの条件を満たしている場合であっても、前記判定手段により前記扉体が閉状態であると判定されている場合(例えば、図95において符号T2で示す、設定キーSWがONの状態であるが前面扉102が扉閉鎖状態の場合)には、前記設定変更状態への制御を開始することなく、前記遊技可能状態への制御を開始し、前記判定手段により前記扉体が閉状態であると判定され、且つ、前記操作手段が前記第二の操作状態に操作されている場合の前記遊技可能状態において、該判定手段により前記扉体が開状態であると判定されると、前記設定確認状態への制御を開始する(例えば、図95において符号T3で示す状態では、前面扉102が扉開放状態と判定され、設定確認モードに移行する)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、扉体が閉状態、且つ、操作手段が第二の操作状態に操作されているイレギュラーな状態において扉体が開放された場合に、設定変更状態へ移行させずに設定確認状態に移行することができるため、設定値を不正に変更するような不正行為等を未然に防止することができる上に、設定確認作業を行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、前記判定手段により前記扉体が閉状態であると判定され、且つ、前記操作手段が前記第二の操作状態に操作されている場合の前記遊技可能状態において、前記電力供給手段による電力供給を遮断して前記扉体を開状態にした後、該電力供給手段による電力供給を開始すると、前記設定変更状態への制御を開始する(例えば、図95において符号T8で示す状態では、前面扉102を扉開放状態にした後に復電すると、設定変更モードに移行する)ものであってもよい。
このような構成とすれば、扉体が閉状態、且つ、操作手段が第二の操作状態に操作されているイレギュラーな状態を解消して、設定変更状態に移行することができるため、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
また、本願明細書中の「〇〇可能である」または「〇〇する場合がある」という語句は、「(必ず)〇〇する」という語句に置き換え可能であり、「(必ず)〇〇する」というという語句は、「〇〇可能である」または「〇〇する場合がある」という語句に置き換え可能である。