JP7411318B2 - 画像復号装置、画像符号化装置、画像処理システム及びプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、画像復号装置、画像符号化装置、画像処理システム及びプログラムに関する。
従来、イントラ予測(フレーム内予測)又はインター予測(フレーム間予測)によって生成される予測信号と入力画像信号との差分である予測残差信号を生成し、予測残差信号の変換処理及び量子化処理を行う技術(例えば、HEVC;High Efficiency Video Coding)が提案されている(例えば、非特許文献1)。
このような画像処理技術において、画像復号装置が、画像復号化装置から受信する動きベクトルを洗練化する技術(DMVR;Decoder-side Motion Vector Refinement)も提案されている。具体的には、画像復号装置は、動きベクトルに基づいて参照位置を特定し、特定された参照位置に基づいて設定される探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定する。画像復号装置は、修正参照位置に基づいて動きベクトルを修正する(例えば、非特許文献2)。
ITU-T H.265 High Efficiency Video Coding
Algorithm Description of Joint Exploration Test Model 7(JEM 7),JVET-G1001
上述した画像処理技術では、探索範囲の中から修正参照位置を特定する処理負荷が大きい。従って、動きベクトルの修正精度を落とさずに、動きベクトルの修正に伴う処理負荷を軽減することが望まれている。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、動きベクトルの修正精度を落とさずに、動きベクトルの修正に伴う処理負荷を軽減することを可能とする画像復号装置、画像符号化装置、画像処理システム及びプログラムを提供することを目的とする。
第1の特徴に係る画像復号装置は、動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測部を備える。前記予測部は、前記動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、前記探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、前記修正参照位置に基づいて前記動きベクトルを修正する洗練化処理を実行する。前記予測部は、前記洗練化処理において、前記探索範囲の少なくとも一部を構成する対象探索範囲の外枠を定義する4つの第1候補位置及び前記参照位置について前記所定コストを算出する第1処理と、前記4つの第1候補位置の中で前記所定コストが最も小さい基準第1候補位置及び前記参照位置に基づいて、前記対象探索範囲が分割された分割探索範囲の外枠を定義する2つの第2候補位置を特定し、前記2つの第2候補位置について前記所定コストを算出する第2処理と、を実行する。
第2の特徴に係る画像符号化装置は、動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測部を備える。前記予測部は、前記動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、前記探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、前記修正参照位置に基づいて前記動きベクトルを修正する洗練化処理を実行する。前記予測部は、前記洗練化処理において、前記探索範囲の少なくとも一部を構成する対象探索範囲の外枠を定義する4つの第1候補位置及び前記参照位置について前記所定コストを算出する第1処理と、前記4つの第1候補位置の中で前記所定コストが最も小さい基準第1候補位置及び前記参照位置に基づいて、前記対象探索範囲が分割された分割探索範囲の外枠を定義する2つの第2候補位置を特定し、前記2つの第2候補位置について前記所定コストを算出する第2処理と、を実行する。
第3の特徴に係る画像処理システムは、画像符号化装置及び画像復号装置を備える。前記画像符号化装置及び前記画像復号装置は、動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測部を備える。前記予測部は、前記動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、前記探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、前記修正参照位置に基づいて前記動きベクトルを修正する洗練化処理を実行する。前記予測部は、前記洗練化処理において、前記探索範囲の少なくとも一部を構成する対象探索範囲の外枠を定義する4つの第1候補位置及び前記参照位置について前記所定コストを算出する第1処理と、前記4つの第1候補位置の中で前記所定コストが最も小さい基準第1候補位置及び前記参照位置に基づいて、前記対象探索範囲が分割された分割探索範囲の外枠を定義する2つの第2候補位置を特定し、前記2つの第2候補位置について前記所定コストを算出する第2処理と、を実行する。
第4の特徴に係るプログラムは、コンピュータに、動きベクトルに基づいて予測信号を生成する予測ステップを実行させる。前記予測ステップは、前記動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、前記探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、前記修正参照位置に基づいて前記動きベクトルを修正する洗練化処理を実行するステップを含む。前記洗練化処理は、前記探索範囲の少なくとも一部を構成する対象探索範囲の外枠を定義する4つの第1候補位置及び前記参照位置について前記所定コストを算出する第1処理と、前記4つの第1候補位置の中で前記所定コストが最も小さい基準第1候補位置及び前記参照位置に基づいて、前記対象探索範囲が分割された分割探索範囲の外枠を定義する2つの第2候補位置を特定し、前記2つの第2候補位置について前記所定コストを算出する第2処理と、を含む。
一態様によれば、動きベクトルの修正精度を落とさずに、動きベクトルの修正に伴う処理負荷を軽減することを可能とする画像復号装置、画像符号化装置、画像処理システム及びプログラムを提供することができる。
以下において、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
但し、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係又は比率が異なる部分が含まれている場合があることは勿論である。
[開示の概要]
開示の概要に係る画像復号装置は、動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測部を備える。前記予測部は、前記動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、前記探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、前記修正参照位置に基づいて前記動きベクトルを修正する洗練化処理を実行する。前記予測部は、前記洗練化処理において、前記探索範囲の少なくとも一部を構成する対象探索範囲の外枠を定義する4つの第1候補位置及び前記参照位置について前記所定コストを算出する第1処理と、前記4つの第1候補位置の中で前記所定コストが最も小さい基準第1候補位置及び前記参照位置に基づいて、前記対象探索範囲が分割された分割探索範囲の外枠を定義する2つの第2候補位置を特定し、前記2つの第2候補位置について前記所定コストを算出する第2処理と、を実行する。
開示の概要に係る画像復号装置は、動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測部を備える。前記予測部は、前記動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、前記探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、前記修正参照位置に基づいて前記動きベクトルを修正する洗練化処理を実行する。前記予測部は、前記洗練化処理において、前記探索範囲の少なくとも一部を構成する対象探索範囲の外枠を定義する4つの第1候補位置及び前記参照位置について前記所定コストを算出する第1処理と、前記4つの第1候補位置の中で前記所定コストが最も小さい基準第1候補位置及び前記参照位置に基づいて、前記対象探索範囲が分割された分割探索範囲の外枠を定義する2つの第2候補位置を特定し、前記2つの第2候補位置について前記所定コストを算出する第2処理と、を実行する。
開示の概要に係る画像復号装置では、対象探索範囲の外枠を定義する4つの第1候補位置及び参照位置について所定コストを算出する第1処理が実行され、対象探索範囲が分割された分割探索範囲の外枠を定義する2つの第2候補位置を特定し、2つの第2候補位置について所定コストを算出する第2処理が実行される。すなわち、対象探索範囲の外側から修正参照位置を探索することによって、所定コストを算出すべき画素数を抑制しながら、修正参照位置を適切に探索することができる。言い換えると、動きベクトルの修正精度を落とさずに、動きベクトルの修正に伴う処理負荷を軽減することができる。
開示の概要に係る画像符号化装置は、動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測部を備える。前記予測部は、前記動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、前記探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、前記修正参照位置に基づいて前記動きベクトルを修正する洗練化処理を実行する。前記予測部は、前記洗練化処理において、前記探索範囲の少なくとも一部を構成する対象探索範囲の外枠を定義する4つの第1候補位置及び前記参照位置について前記所定コストを算出する第1処理と、前記4つの第1候補位置の中で前記所定コストが最も小さい基準第1候補位置及び前記参照位置に基づいて、前記対象探索範囲が分割された分割探索範囲の外枠を定義する2つの第2候補位置を特定し、前記2つの第2候補位置について前記所定コストを算出する第2処理と、を実行する。
開示の概要に係る画像符号化装置では、対象探索範囲の外枠を定義する4つの第1候補位置及び参照位置について所定コストを算出する第1処理が実行され、対象探索範囲が分割された分割探索範囲の外枠を定義する2つの第2候補位置を特定し、2つの第2候補位置について所定コストを算出する第2処理が実行される。すなわち、対象探索範囲の外側から修正参照位置を探索することによって、所定コストを算出すべき画素数を抑制しながら、修正参照位置を適切に探索することができる。言い換えると、動きベクトルの修正精度を落とさずに、動きベクトルの修正に伴う処理負荷を軽減することができる。
開示の概要としては、上述した画像復号装置の動作に係る画像復号方法が提供されてもよく、上述した画像符号化装置の動作に係る画像符号化方法が提供されてもよい。開示の概要としては、上述した画像復号装置及び画像符号化装置を有する画像処理システムが提供されてもよい。開示の概要としては、上述した画像復号装置の動作に係るプログラムが提供されてもよく、上述した画像符号化装置の動作に係るプログラムが提供されてもよい。
[実施形態]
(画像処理システム)
以下において、実施形態に係る画像処理システムについて説明する。図1は、実施形態に係る実施形態に係る画像処理システム10を示す図である。
(画像処理システム)
以下において、実施形態に係る画像処理システムについて説明する。図1は、実施形態に係る実施形態に係る画像処理システム10を示す図である。
図1に示すように、画像処理システム10は、画像符号化装置100及び画像復号装置200を有する。画像符号化装置100は、入力画像信号を符号化することによって符号化データを生成する。画像復号装置200は、符号化データを復号することによって出力画像信号を生成する。符号化データは、画像符号化装置100から画像復号装置200に対して伝送路を介して送信されてもよい。符号化データは、記憶媒体に格納された上で、画像符号化装置100から画像復号装置200に提供されてもよい。
(画像符号化装置)
以下において、実施形態に係る画像符号化装置について説明する。図2は、実施形態に係る画像符号化装置100を示す図である。
以下において、実施形態に係る画像符号化装置について説明する。図2は、実施形態に係る画像符号化装置100を示す図である。
図2に示すように、画像符号化装置100は、インター予測部111と、イントラ予測部112と、減算器121と、加算器122と、変換・量子化部131と、逆変換・逆量子化部132と、符号化部140と、インループフィルタ処理部150と、フレームバッファ160と、を有する。
インター予測部111は、インター予測(フレーム間予測)によって予測信号を生成する。具体的には、インター予測部111は、符号化対象のフレーム(以下、対象フレーム)とフレームバッファ160に格納される参照フレームとの比較によって、参照フレームに含まれる参照ブロックを特定し、特定された参照ブロックに対する動きベクトルを決定する。インター予測部111は、参照ブロック及び動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を予測ブロック毎に生成する。インター予測部111は、予測信号を減算器121及び加算器122に出力する。参照フレームは、対象フレームとは異なるフレームである。
イントラ予測部112は、イントラ予測(フレーム内予測)によって予測信号を生成する。具体的には、イントラ予測部112は、対象フレームに含まれる参照ブロックを特定し、特定された参照ブロックに基づいて予測信号を予測ブロック毎に生成する。イントラ予測部112は、予測信号を減算器121及び加算器122に出力する。参照ブロックは、予測対象のブロック(以下、対象ブロック)について参照されるブロックである。例えば、参照ブロックは、対象ブロックに隣接するブロックである。
減算器121は、入力画像信号から予測信号を減算し、予測残差信号を変換・量子化部131に出力する。ここで、減算器121は、イントラ予測又はインター予測によって生成される予測信号と入力画像信号との差分である予測残差信号を生成する。
加算器122は、逆変換・逆量子化部132から出力される予測残差信号に予測信号を加算し、フィルタ処理前復号信号をイントラ予測部112及びインループフィルタ処理部150に出力する。フィルタ処理前復号信号は、イントラ予測部112で用いる参照ブロックを構成する。
変換・量子化部131は、予測残差信号の変換処理を行うとともに、係数レベル値を取得する。さらに、変換・量子化部131は、係数レベル値の量子化を行ってもよい。変換処理は、予測残差信号を周波数成分信号に変換する処理である。変換処理では、離散コサイン変換(DCT;Discrete Cosine Transform)に対応する基底パターン(変換行列)が用いられてもよく、離散サイン変換(DST;Discrete Sine Transform)に対応する基底パターン(変換行列)が用いられてもよい。
逆変換・逆量子化部132は、変換・量子化部131から出力される係数レベル値の逆変換処理を行う。ここで、逆変換・逆量子化部132は、逆変換処理に先立って、係数レベル値の逆量子化を行ってもよい。逆変換処理及び逆量子化は、変換・量子化部131で行われる変換処理及び量子化とは逆の手順で行われる。
符号化部140は、変換・量子化部131から出力された係数レベル値を符号化し、符号化データを出力する。例えば、符号化は、係数レベル値の発生確率に基づいて異なる長さの符号を割り当てるエントロピー符号化である。
符号化部140は、係数レベル値に加えて、復号処理で用いる制御データを符号化する。制御データは、符号化ブロックサイズ、予測ブロックサイズ、変換ブロックサイズなどのサイズデータを含んでもよい。
インループフィルタ処理部150は、加算器122から出力されるフィルタ処理前復号信号に対してフィルタ処理を行うとともに、フィルタ処理後復号信号をフレームバッファ160に出力する。例えば、フィルタ処理は、ブロック(符号化ブロック、予測ブロック又は変換ブロック)の境界部分で生じる歪みを減少するデブロッキングフィルタ処理である。
フレームバッファ160は、インター予測部111で用いる参照フレームを蓄積する。フィルタ処理後復号信号は、インター予測部111で用いる参照フレームを構成する。
(インター予測部)
以下において、実施形態に係るインター予測部について説明する。図3は、実施形態に係るインター予測部111を示す図である。
以下において、実施形態に係るインター予測部について説明する。図3は、実施形態に係るインター予測部111を示す図である。
図3に示すように、インター予測部111は、動きベクトル探索部111Aと、洗練化部111Bと、予測信号生成部111Cと、を有する。インター予測部111は、動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測部の一例である。
動きベクトル探索部111Aは、対象フレームと参照フレームとの比較によって、参照フレームに含まれる参照ブロックを特定し、特定された参照ブロックに対する動きベクトルを探索する。動きベクトルの探索方法については、既知の手法を採用することが可能であるため、その詳細については省略する。
洗練化部111Bは、動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、修正参照位置に基づいて動きベクトルを修正する洗練化処理を実行する。
洗練化部111Bは、所定条件が満たされる場合に、洗練化処理を実行してもよい。所定条件は、予測ブロックが双方向予測を行うブロックであり、一方の参照フレームが対象フレームよりも時間的に過去のフレームであり、他方の参照フレームが対象フレームよりも時間的に未来のフレームであるという条件を含んでもよい。所定条件は、予測ブロックのブロックサイズが予め定められたサイズ未満であるという条件を含んでもよい。ブロックサイズは、予測ブロックの水平方向の画素数であってもよく、予測ブロックの垂直方向の画素数であってもよい。ブロックサイズは、水平方向及び垂直方向の小さい方の画素数であってもよい。ブロックサイズは、ブロック内の全画素数(すなわち、水平方向の画素数と垂直方向の画素数を乗算して得られる値)であってもよい。
所定条件は、動きベクトルがマージモードで符号化されているという条件を含んでもよい。マージモードは、予測ブロックに隣接する符号化済みブロックの動きベクトルのインデックスのみが伝送されるモードである。所定条件は、動きベクトルがアフィン変換を用いた動き補償予測が適用されていないという条件を含んでもよい。
実施形態では、洗練化部111Bは、以下の手順で洗練化処理を行う。ここでは、洗練化処理において、過去方向及び未来方向において動きベクトルの変位が互いに連動するケースについて例示する。言い換えると、過去方向の変位の符号は、未来方向の変位の符号と反転する。例えば、過去方向の変位が(-2,2)である場合に、未来方向の変位は(2,-2)である。
このような前提下において、所定コストは、過去方向の参照ブロック(変位済み)に含まれる画素の値と未来方向の参照ブロック(変位済み)に含まれる画素の値との差分の絶対値和である。差分は、互いに対応する位置に存在する画素の値の差分である。なお、これはあくまで一例であり、差分の二乗和など、過去方向の参照ブロックに含まれる画素の値及び未来方向の参照ブロックに含まれる画素の値から計算できる指標(値)であれば、上記以外の指標も所定コストとして用いることが可能である。
以下においては、対象探索範囲が探索範囲と同様であり、対象探索範囲が水平方向及び垂直方向においいて±2の整数画素の範囲であるケースを例示する。対象探索範囲は、正方形形状を有する。
第1に、洗練化部111Bは、探索範囲の少なくとも一部を構成する対象探索範囲の外枠(例えば、4隅)を定義する4つの第1候補位置及び参照位置について所定コストを算出する第1処理を実行する。
具体的には、図4に示すように、洗練化部111Bは、動きベクトルに基づいて参照位置(図4では、P0)を特定する。洗練化部111Bは、参照位置を基準として対象探索範囲を設定する。洗練化部111Bは、対象探索範囲の外枠を定義する4つの第1候補位置(図4では、P1~P4)及び参照位置(図4では、P0)について所定コストを算出する。
第2に、洗練化部111Bは、4つの第1候補位置の中で所定コストが最も小さい基準第1候補位置及び参照位置に基づいて、対象探索範囲が分割された分割探索範囲の外枠(例えば、4隅)を定義する2つの第2候補位置を特定し、2つの第2候補位置について所定コストを算出する第2処理を実行する。
具体的には、P2の所定コストが最も小さいケースについて例示する。言い換えると、P2が基準第1候補位置である。図5に示すように、洗練化部111Bは、基準第1候補位置(図5では、P2)及び参照位置(図5では、P0)に基づいて、対象探索範囲が分割された分割探索範囲を特定する。分割対象領域は、P0からP2までの直線を対角線として有する正方形形状を有する。洗練化部111Bは、分割探索範囲の外枠を定義する2つの第2候補位置(図5では、P5、P6)を特定し、2つの第2候補位置について所定コストを算出する。
ここで、洗練化部111Bは、算出済み候補位置(P0、P2、P5、P6)の中で所定コストが最も小さい位置を修正参照位置として特定し、修正参照位置に基づいて動きベクトルを修正(変位)してもよい。但し、実施形態では、洗練化部111Bは、以下の処理を継続する。
第3に、洗練化部111Bは、分割探索範囲の外枠(例えば、4隅)を定義する4つの算出済み候補位置の中で所定コストが小さい基準第2候補位置に基づいて第3候補位置を特定し、第3候補位置について所定コストを算出する第3処理を実行する。ここでは、基準第2候補位置として2つの基準第2候補位置が選択され、2つの基準第2候補位置で挟まれる直線上に配置される画素が第3候補位置として特定されるケースについて説明する。
例えば、図6に示すように、分割探索範囲の外枠を定義する4つの算出済み候補位置(図6では、P0、P2、P5、P6)の中から、所定コストが小さい順に2つの基準第2候補位置(図6では、P0,P2)が選択されるケースについて説明する。このようなケースにおいて、洗練化部111Bは、2つの基準第2候補位置で挟まれる直線上に配置される画素(図6では、P7、P8、P9)を第3候補位置として特定する。洗練化部111Bは、第3候補位置(図6では、P7、P8、P9)について所定コストを算出する。ここで、P7及びP9は、1/2画素であり、整数画素によって補間される値を有する。すなわち、第3候補位置は、1/2画素を含む。
或いは、図7に示すように、分割探索範囲の外枠を定義する4つの算出済み候補位置(図7では、P0、P2、P5、P6)の中から、所定コストが小さい順に2つの基準第2候補位置(図7では、P0,P6)が選択されるケースについて説明する。このようなケースにおいて、洗練化部111Bは、2つの基準第2候補位置で挟まれる直線上に配置される画素(図7では、P7、P8、P9)を第3候補位置として特定する。洗練化部111Bは、第3候補位置(図7では、P7、P8、P9)について所定コストを算出する。ここで、P7及びP9は、1/2画素であり、整数画素によって補間される値を有する。すなわち、第3候補位置は、1/2画素を含む。
洗練化部111Bは、算出済み候補位置(P0、P2、P5~P9)の中で所定コストが最も小さい位置を修正参照位置として特定し、修正参照位置に基づいて動きベクトルを修正(変位)する。
予測信号生成部111Cは、動きベクトルに基づいて予測信号を生成する。具体的には、予測信号生成部111Cは、動きベクトルが修正されない場合には、動きベクトル探索部111Aから入力される動きベクトルに基づいて予測信号を生成する。一方で、予測信号生成部111Cは、動きベクトルが修正される場合には、洗練化部111Bから入力される修正済みの動きベクトルに基づいて予測信号を生成する。
(画像復号装置)
以下において、実施形態に係る画像復号装置について説明する。図8は、実施形態に係る画像復号装置200を示す図である。
以下において、実施形態に係る画像復号装置について説明する。図8は、実施形態に係る画像復号装置200を示す図である。
図8に示すように、画像復号装置200は、復号部210と、逆変換・逆量子化部220と、加算器230と、インター予測部241と、イントラ予測部242と、インループフィルタ処理部250と、フレームバッファ260と、を有する。
復号部210は、画像符号化装置100によって生成される符号化データを復号し、係数レベル値を復号する。例えば、復号は、符号化部140で行われるエントロピー符号化とは逆の手順のエントロピー復号である。
復号部210は、符号化データの復号処理によって制御データを取得してもよい。上述したように、制御データは、符号化ブロックサイズ、予測ブロックサイズ、変換ブロックサイズなどのサイズデータを含んでもよい。制御データは、第2成分の予測サンプルの生成に用いる入力ソースを示す情報要素を含んでもよい。
逆変換・逆量子化部220は、復号部210から出力される係数レベル値の逆変換処理を行う。ここで、逆変換・逆量子化部220は、逆変換処理に先立って、係数レベル値の逆量子化を行ってもよい。逆変換処理及び逆量子化は、変換・量子化部131で行われる変換処理及び量子化とは逆の手順で行われる。
加算器230は、逆変換・逆量子化部220から出力される予測残差信号に予測信号を加算し、フィルタ処理前復号信号をイントラ予測部262及びインループフィルタ処理部250に出力する。フィルタ処理前復号信号は、イントラ予測部262で用いる参照ブロックを構成する。
インター予測部241は、インター予測部111と同様に、インター予測(フレーム間予測)によって予測信号を生成する。具体的には、インター予測部241は、符号化データから復号した動きベクトルと参照フレームに含まれる参照信号に基づいて予測信号を予測ブロック毎に生成する。インター予測部241は、予測信号を加算器230に出力する。
イントラ予測部262は、イントラ予測部112と同様に、イントラ予測(フレーム内予測)によって予測信号を生成する。具体的には、イントラ予測部262は、対象フレームに含まれる参照ブロックを特定し、特定された参照ブロックに基づいて予測信号を予測ブロック毎に生成する。イントラ予測部262は、予測信号を加算器230に出力する。
インループフィルタ処理部250は、インループフィルタ処理部150と同様に、加算器230から出力されるフィルタ処理前復号信号に対してフィルタ処理を行うとともに、フィルタ処理後復号信号をフレームバッファ260に出力する。例えば、フィルタ処理は、ブロック(符号化ブロック、予測ブロック又は変換ブロック)の境界部分で生じる歪みを減少するデブロッキングフィルタ処理である。
フレームバッファ260は、フレームバッファ160と同様に、インター予測部241で用いる参照フレームを蓄積する。フィルタ処理後復号信号は、インター予測部241で用いる参照フレームを構成する。
(インター予測部)
以下において、実施形態に係るインター予測部について説明する。図9は、実施形態に係るインター予測部241を示す図である。
以下において、実施形態に係るインター予測部について説明する。図9は、実施形態に係るインター予測部241を示す図である。
図9に示すように、インター予測部241は、動きベクトル復号部241Aと、洗練化部241Bと、予測信号生成部241Cと、を有する。インター予測部241は、動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測部の一例である。
動きベクトル復号部241Aは、画像符号化装置100から受信する制御データの復号によって動きベクトルを取得する。
洗練化部241Bは、洗練化部111Bと同様に、動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、修正参照位置に基づいて動きベクトルを修正する洗練化処理を実行する。
予測信号生成部241Cは、予測信号生成部111Cと同様に、動きベクトルに基づいて予測信号を生成する。
(作用及び効果)
開示の概要に係る画像符号化装置100及び画像復号装置200では、象探索範囲の外枠を定義する4つの第1候補位置及び参照位置について所定コストを算出する第1処理が実行され、対象探索範囲が分割された分割探索範囲の外枠を定義する2つの第2候補位置を特定し、2つの第2候補位置について所定コストを算出する第2処理が実行される。すなわち、対象探索範囲の外側から修正参照位置を探索することによって、所定コストを算出すべき画素数を抑制しながら、修正参照位置を適切に探索することができる。言い換えると、動きベクトルの修正精度を落とさずに、動きベクトルの修正に伴う処理負荷を軽減することができる。
開示の概要に係る画像符号化装置100及び画像復号装置200では、象探索範囲の外枠を定義する4つの第1候補位置及び参照位置について所定コストを算出する第1処理が実行され、対象探索範囲が分割された分割探索範囲の外枠を定義する2つの第2候補位置を特定し、2つの第2候補位置について所定コストを算出する第2処理が実行される。すなわち、対象探索範囲の外側から修正参照位置を探索することによって、所定コストを算出すべき画素数を抑制しながら、修正参照位置を適切に探索することができる。言い換えると、動きベクトルの修正精度を落とさずに、動きベクトルの修正に伴う処理負荷を軽減することができる。
開示の概要に係る画像符号化装置100及び画像復号装置200では、第1処理及び第2処理に続けて、分割探索範囲の外枠(例えば、4隅)を定義する4つの算出済み候補位置の中で所定コストが小さい基準第2候補位置に基づいて第3候補位置を特定し、第3候補位置について所定コストを算出する第3処理が実行される。第3候補位置は、2つの基準第2候補位置で挟まれる直線上に配置される画素である。すなわち、所定コストが小さいと想定される位置についてのみ所定コストを算出することによって、所定コストを算出すべき画素数を抑制しながら、修正参照位置を適切に探索することができる。
[変更例1]
以下において、実施形態の変更例1について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
以下において、実施形態の変更例1について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
実施形態では、第2処理の結果、基準第2候補位置として2つの基準第2候補位置が選択されるケースについて例示した。これに対して、第2処理の結果、基準第2候補位置として1つの基準第2候補位置が選択されるケースについて説明する。
具体的には、洗練化部(洗練化部111B及び洗練化部241B)は、第3処理において、基準第2候補位置として参照位置を選択する場合に、分割探索範囲において参照位置に隣接する画素を第3候補位置として特定する。
例えば、図10に示すように、P0の所定コストがP2、P5、P6のそれぞれの所定コストの代表値(最小値、最大値又は平均値)の一定割合(例えば、50%)よりも小さいケースを想定した場合に、基準第2候補位置として参照位置(図9では、P0)のみが選択されてもよい。このようなケースにおいて、洗練化部は、分割探索範囲において参照位置に隣接する画素(図10では、P7、P8、P9)を第3候補位置として特定する。ここで、P7~P9は、1/2画素であり、整数画素によって補間される値を有する。すなわち、第3候補位置は、1/2画素を含む。
図10では、第3候補位置が1/2画素であるケースを例示したが、変更例1はこれに限定されるものではない。分割探索範囲において参照位置に隣接する第3候補位置は整数画素であってもよい。
[変更例2]
以下において、実施形態の変更例2について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
以下において、実施形態の変更例2について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
実施形態では、第3処理において、1/2画素(例えば、図6に示すP7、P9)についても所定コストが算出される。これに対して、変更例2では、洗練化部(洗練化部111B及び洗練化部241B)は、1/2画素について所定コストを算出せずに、整数画素についてのみ所定コストを算出する。
例えば、図11に示すように、P0及びP2の双方の所定コストがP5、P6の所定コストの代表値(最小値、最大値又は平均値)の一定割合(例えば、50%)よりも小さい場合に、P0からP2までの直線上において、1/2画素のコストが算出されず、整数画素(図11では、P7)の所定コストが算出されてもよい。或いは、P5及びP6の双方の所定コストがP0、P2の所定コストの代表値(最小値、最大値又は平均値)の一定割合(例えば、50%)よりも小さい場合に、P5からP6までの直線上において、1/2画素のコストが算出されず、整数画素(図11では、P7)の所定コストが算出されてもよい。
[変更例3]
以下において、実施形態の変更例3について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
以下において、実施形態の変更例3について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
実施形態では、探索範囲が対象探索範囲と同じであるケースについて例示した。これに対して、変更例3では、探索範囲(例えば、水平方向及び垂直方向において±4の整数画素の範囲)が対象探索範囲よりも大きいケースについて説明する。このようなケースにおいて、洗練化部(洗練化部111B及び洗練化部241B)は、洗練化処理において、探索範囲の中から対象探索範囲を特定する処理を実行する。このような処理は、上述した第1処理よりも前に実行される。
例えば、図12に示すように、洗練化部は、探索範囲を対象探索範囲A~対象探索範囲Dに区切るとともに、各対象探索範囲について実施形態と同様の処理を行ってもよい。
或いは、洗練化部は、対象探索範囲A~対象探索範囲Dの中から所定コストが最も小さい対象探索範囲を特定し、特定された対象探索範囲について実施形態と同様の処理を行ってもよい。対象探索範囲の所定コストは、各対象探索範囲の代表点(例えば、中心点(P4、P5、P8、P9)、或いは、4隅(P1、P3、P10、P12))の所定コストであってもよい。或いは、対象探索範囲の所定コストは、各対象探索範囲の2以上の抽出点(例えば、対象探索範囲Aであれば、P0、P1、P2、P4、P6)の所定コストの剛健であってもよい。
上述したように、探索範囲の中から対象探索範囲を特定することによって、探索範囲が対象探索範囲よりも大きいケースにも上述した実施形態を適用することが可能である。言い換えると、水平方向及び垂直方向において±4以上の整数画素の範囲が探索範囲であっても上述した実施形態を適用することが可能である。
[変更例4]
以下において、実施形態の変更例4について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
以下において、実施形態の変更例4について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
予測ブロックのブロックサイズが予め定められたブロックサイズより大きい場合、予め定められたサイズ未満となるサブブロック群に分割して、サブブロックごとに動きベクトルの洗練化処理を行ってもよい。分割方法として正方形の場合は4分割、それ以外の場合は2分割としてもよい。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
実施形態では、対象探索範囲が水平方向及び垂直方向においいて±2の整数画素の範囲であるケースについて説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。対象探索範囲は、水平方向及び垂直方向においいて±1の整数画素の範囲であってもよい。このようなケースにおいて、第1処理及び第2処理によって、分割探索範囲に含まれる全ての整数画素の所定コストが算出される。第3処理によって、5つの1/2画素の候補の中から選択された1つの1/2画素の所定コストが算出される。或いは、対象探索範囲は、水平方向及び垂直方向においいて±3の整数画素の範囲であってもよい。
実施形態では、洗練化処理において、過去方向及び未来方向において動きベクトルの変位が互いに連動するケースについて説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。過去方向及び未来方向において動きベクトルの変位は互いに連動していなくてもよい。
実施形態では特に触れていないが、画像符号化装置100及び画像復号装置200が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。
或いは、画像符号化装置100及び画像復号装置200が行う各処理を実行するためのプログラムを記憶するメモリ及びメモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサによって構成されるチップが提供されてもよい。
10…画像処理システム、100…画像符号化装置、111…インター予測部、111A…動きベクトル探索部、111B…洗練化部、111C…予測信号生成部、112…イントラ予測部、121…減算器、122…加算器、131…変換・量子化部、132…逆変換・逆量子化部、140…符号化部、150…インループフィルタ処理部、160…フレームバッファ、200…画像復号装置、210…復号部、220…逆変換・逆量子化部、230…加算器、241…インター予測部、241A…動きベクトル復号部、241B…洗練化部、241C…予測信号生成部、242…イントラ予測部、250…インループフィルタ処理部、260…フレームバッファ
Claims (5)
- 動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測部を備え、
前記予測部は、所定条件が満たされる場合に、前記動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、前記探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、前記修正参照位置に基づいて前記動きベクトルを修正する洗練化処理を実行し、
前記予測部は、前記洗練化処理において、
前記探索範囲の中から第1候補位置を選択し、
前記第1候補位置及び前記参照位置の中から第2候補位置を選択し、
前記参照位置の所定コストが前記第1候補位置のそれぞれの所定コストの最小値の一定割合より小さい場合、前記第2候補位置として前記参照位置のみを選択し、
前記第2候補位置として選択された前記参照位置に隣接する画素を第3候補位置として特定し、
前記第1候補位置、前記第2候補位置及び前記第3候補位置の中で前記所定コストが最も小さい位置を前記修正参照位置として特定し、
前記所定条件は、前記予測ブロックが双方向予測を行うブロックであり、一方の参照フレームが対象フレームよりも時間的に過去のフレームであり、他方の参照フレームが前記対象フレームよりも時間的に未来のフレームであるという条件であり、
前記一方の参照フレームにおける前記第1候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第1候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記一方の参照フレームにおける前記第2候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第2候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記一方の参照フレームにおける前記第3候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第3候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記所定コストは、前記一方の参照フレームにおける参照ブロック内の画素値と、前記他方の参照フレームにおける参照ブロック内の画素値との差分の絶対値和であり、
前記予測部は、前記予測ブロックのブロックサイズが予め定められたブロックサイズより大きい場合、サブブロック群に分割して、前記サブブロックごとに前記洗練化処理を行う、画像復号装置。 - 動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測部を備え、
前記予測部は、所定条件が満たされる場合に、前記動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、前記探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、前記修正参照位置に基づいて前記動きベクトルを修正する洗練化処理を実行し、
前記予測部は、前記洗練化処理において、
前記探索範囲の中から第1候補位置を選択し、
前記第1候補位置及び前記参照位置の中から第2候補位置を選択し、
前記参照位置の所定コストが前記第1候補位置のそれぞれの所定コストの最小値の一定割合より小さい場合、前記第2候補位置として前記参照位置のみを選択し、
前記第2候補位置として選択された前記参照位置に隣接する画素を第3候補位置として特定し、
前記第1候補位置、前記第2候補位置及び前記第3候補位置の中で前記所定コストが最も小さい位置を前記修正参照位置として特定し、
前記所定条件は、前記予測ブロックが双方向予測を行うブロックであり、一方の参照フレームが対象フレームよりも時間的に過去のフレームであり、他方の参照フレームが前記対象フレームよりも時間的に未来のフレームであるという条件であり、
前記一方の参照フレームにおける前記第1候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第1候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記一方の参照フレームにおける前記第2候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第2候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記一方の参照フレームにおける前記第3候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第3候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記所定コストは、前記一方の参照フレームにおける参照ブロック内の画素値と、前記他方の参照フレームにおける参照ブロック内の画素値との差分の絶対値和であり、
前記予測部は、前記予測ブロックのブロックサイズが予め定められたブロックサイズより大きい場合、サブブロック群に分割して、前記サブブロックごとに前記洗練化処理を行う、画像符号化装置。 - 画像符号化装置及び画像復号装置を備える画像処理システムであって、
前記画像符号化装置及び前記画像復号装置は、動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測部を備え、
前記予測部は、所定条件が満たされる場合に、前記動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、前記探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、前記修正参照位置に基づいて前記動きベクトルを修正する洗練化処理を実行し、
前記予測部は、前記洗練化処理において、
前記探索範囲の中から第1候補位置を選択し、
前記第1候補位置及び前記参照位置の中から第2候補位置を選択し、
前記参照位置の所定コストが前記第1候補位置のそれぞれの所定コストの最小値の一定割合より小さい場合、前記第2候補位置として前記参照位置のみを選択し、
前記第2候補位置として選択された前記参照位置に隣接する画素を第3候補位置として特定し、
前記第1候補位置、前記第2候補位置及び前記第3候補位置の中で前記所定コストが最も小さい位置を前記修正参照位置として特定し、
前記所定条件は、前記予測ブロックが双方向予測を行うブロックであり、一方の参照フレームが対象フレームよりも時間的に過去のフレームであり、他方の参照フレームが前記対象フレームよりも時間的に未来のフレームであるという条件であり、
前記一方の参照フレームにおける前記第1候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第1候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記一方の参照フレームにおける前記第2候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第2候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記一方の参照フレームにおける前記第3候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第3候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記所定コストは、前記一方の参照フレームにおける参照ブロック内の画素値と、前記他方の参照フレームにおける参照ブロック内の画素値との差分の絶対値和であり、
前記予測部は、前記予測ブロックのブロックサイズが予め定められたブロックサイズより大きい場合、サブブロック群に分割して、前記サブブロックごとに前記洗練化処理を行う、画像処理システム。 - プログラムであって、コンピュータに、
動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測ステップを実行させ、
前記予測ステップは、所定条件が満たされる場合に、前記動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、前記探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、前記修正参照位置に基づいて前記動きベクトルを修正する洗練化処理を実行するステップを含み、
前記洗練化処理を実行するステップにおいて、
前記探索範囲の中から第1候補位置を選択し、
前記第1候補位置及び前記参照位置の中から第2候補位置を選択し、
前記参照位置の所定コストが前記第1候補位置のそれぞれの所定コストの最小値の一定割合より小さい場合、前記第2候補位置として前記参照位置のみを選択し、
前記第2候補位置として選択された前記参照位置に隣接する画素を第3候補位置として特定し、
前記第1候補位置、前記第2候補位置及び前記第3候補位置の中で前記所定コストが最も小さい位置を前記修正参照位置として特定し、
前記所定条件は、前記予測ブロックが双方向予測を行うブロックであり、一方の参照フレームが対象フレームよりも時間的に過去のフレームであり、他方の参照フレームが前記対象フレームよりも時間的に未来のフレームであるという条件であり、
前記一方の参照フレームにおける前記第1候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第1候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記一方の参照フレームにおける前記第2候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第2候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記一方の参照フレームにおける前記第3候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第3候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記所定コストは、前記一方の参照フレームにおける参照ブロック内の画素値と、前記他方の参照フレームにおける参照ブロック内の画素値との差分の絶対値和であり、
前記ステップにおいて、前記予測ブロックのブロックサイズが予め定められたブロックサイズより大きい場合、サブブロック群に分割して、前記サブブロックごとに前記洗練化処理を行う、プログラム。 - 画像処理方法であって、
動きベクトルに基づいて予測ブロックに含まれる予測信号を生成する予測ステップを含み、
前記予測ステップは、所定条件が満たされる場合に、前記動きベクトルによって特定される参照位置を基準として探索範囲を設定し、前記探索範囲の中から所定コストが最も小さい修正参照位置を特定し、前記修正参照位置に基づいて前記動きベクトルを修正する洗練化処理を実行するステップを含み、
前記洗練化処理を実行するステップにおいて、
前記探索範囲の中から第1候補位置を選択し、
前記第1候補位置及び前記参照位置の中から第2候補位置を選択し、
前記参照位置の所定コストが前記第1候補位置のそれぞれの所定コストの最小値の一定割合より小さい場合、前記第2候補位置として前記参照位置のみを選択し、
前記第2候補位置として選択された前記参照位置に隣接する画素を第3候補位置として特定し、
前記第1候補位置、前記第2候補位置及び前記第3候補位置の中で前記所定コストが最も小さい位置を前記修正参照位置として特定し、
前記所定条件は、前記予測ブロックが双方向予測を行うブロックであり、一方の参照フレームが対象フレームよりも時間的に過去のフレームであり、他方の参照フレームが前記対象フレームよりも時間的に未来のフレームであるという条件であり、
前記一方の参照フレームにおける前記第1候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第1候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記一方の参照フレームにおける前記第2候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第2候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記一方の参照フレームにおける前記第3候補位置と前記参照位置との変位の符号は、前記他方の参照フレームにおける前記第3候補位置と前記参照位置との変位の符号と反転し、
前記所定コストは、前記一方の参照フレームにおける参照ブロック内の画素値と、前記他方の参照フレームにおける参照ブロック内の画素値との差分の絶対値和であり、
前記ステップにおいて、前記予測ブロックのブロックサイズが予め定められたブロックサイズより大きい場合、サブブロック群に分割して、前記サブブロックごとに前記洗練化処理を行う、画像処理方法。
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