以下、図1~図41を用いて、本発明を適用することができる遊技台(例えば、パチンコ機等の弾球遊技機やスロットマシン100等の回胴遊技機)について詳細に説明する。なお、図1~図41に示す符号は、原則として図1~図41を用いた説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、図1~図41を用いた説明では図1~図41に示す符号を優先する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。図1は、パチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、所定条件が成立すると遊技者が利益を獲得することができる遊技台であって、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ104Sが設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ106Sも設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、本実施形態では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1080を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置2~4(図3参照)の演出態様に変化を与える演出ボタン136と、演出ボタン136に内蔵され、その演出ボタン136を発光させるボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。さらに、操作キーユニット190も備えている。操作キーユニット190には、上ボタン1901と下ボタン1902の間に決定ボタン1903が設けられており、この決定ボタン1903は、第2演出ボタンとして機能する場合もある。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射し、発射手段の一例に相当する。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を裏側から見た背面図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600(図4参照)へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部606を配設している。
また、本実施形態では、主基板156上に、設定変更キー192と、設定変更ボタン194及び役物比率・設定表示器196が設けられている。本実施形態では、電源投入時にRAMクリアスイッチ180が押下されることを条件に設定変更キー192が操作されると、少なくとも大当り確率が異なる複数の設定からいずれかに設定することができる設定変更モードに移行することができる。設定変更モードにおいては、現在の設定が役物比率・設定表示器196に表示され、店員は、これを確認しながら設定変更ボタン194を押下することにより設定の変更を行うことができる。なお、電源投入時にRAMクリアスイッチ180の押下がなくとも、電源投入時に設定変更キー192が操作された場合に設定変更可能な構成としてもよい。
役物比率・設定表示器196は、主基板156に実装されるとともに主基板ケース158の内部に配置される7セグLED基板であり、店員に視認可能な態様で取り付けられている。役物比率・設定表示器196は、図10(A)に示すように、2ケタの7セグLEDが上下に配置されるとともに、右側に1ケタの7セグLEDがモジュール化されたものであり、役物比率モニタは、役物比率(YH)及び連続役物比率(RY)を報知するインジケータであり、設定モニタは、現在の設定を確認するためのモニタである。役物比率・設定表示器196は、例えば、赤色の単色LEDにより構成されているが、赤・緑・オレンジの3色により発光可能なものとしてもよいし、フルカラーLEDであってもよい。なお、役物比率・設定表示器196のうちの少なくとも一部を、例えば、遊技盤200に設けて遊技者に視認可能としてもよい。
また、本実施形態では、第1副基板ケース162の背面に、ディップスイッチ基板198が配設されている。ディップスイッチ基板198の詳細については後述する。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。ここで、矢印d1~d3はパチンコ機100を設置場所に固定した状態における方向を示している。矢印d1はパチンコ機100の奥行き方向(前後方向と呼ぶ場合がある)を示し、手前側を正面又は前と呼ぶ場合があり、奥側を背面又は後と呼ぶ場合がある。矢印d2はパチンコ機100の幅方向(左右方向と呼ぶ場合がある)を示し、正面視で左手を左、右手を右と呼ぶ場合がある。矢印d3はパチンコ機100の高さ方向(上下方向と呼ぶ場合がある)を示し、高い方を上、低い方を下と呼ぶ場合がある。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
本体104に対する遊技盤200の取付構造は、様々な構造を採用可能であるが、例えば、本体104の正面視左側(ヒンジ部112側)に遊技盤200の正面視左側部200aを挿入し、ここを回動中心として遊技盤200を回動させつつ遊技盤200の正面視右側部200bを本体104に押圧し、セットする構造を採用可能であり、このような構造であれば作業性を向上できる場合がある。
遊技盤200は、板状の本体201に各種の部品が取り付けられたユニットである。本体201は、例えば、樹脂により形成され、その表面(正面)は、パチンコ機100のキャラクタ等を表示した装飾面を構成する。装飾面は、例えば、パチンコ機100のキャラクタ等を印刷したシートを貼り付けることで形成してもよい。本体201の右下方には振動センサSR3が配設されている。振動センサSR3で検出された場合、エラー処理(例えば画像や音による報知、遊技の継続を不能とする遊技停止等)を行うことができる。振動センサSR3は磁気センサ等、他の不正検出センサであってもよい。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。外レール202の一部は、本体104に着脱自在なレール部材209により形成されている。遊技領域124のうち、外レール202と内レール204との間の領域は発射された遊技球を案内する案内領域201aを形成している。
遊技盤200の遊技領域124以外の領域を非遊技領域と呼ぶ場合がある。遊技領域124と非遊技領域とは外レール202を境界として区別することができる。また、遊技球の発射強度を最大にした状態で遊技球が通過する領域よりも内側の領域は少なくとも遊技領域124と呼ぶことができる。遊技領域124は、遊技領域124内に演出装置等が存在することで遊技球が通過しない領域を含む場合がある。遊技中に遊技球が流下する点で遊技領域124を流下領域と呼び、メンテナンスやアクシデントを除いて遊技中に遊技球が流下しない点で非遊技領域を非流下領域と呼ぶ場合がある。遊技領域124は、その全域を流下領域と呼ぶことも可能であるが、演出装置等の存在により遊技球が流下することがない領域は非流下領域と呼んでもよい。
遊技領域124の略中央には、装飾図柄表示装置208を配設している。遊技領域124よりも下方には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。また、第2特別図柄保留ランプ220は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。
また、時短中ランプTL、右打ち表示ランプRLおよび高確中ランプHLも配設している。時短中ランプTLは、普図の変動表示時間が短縮されるとともに、後述する電動チューリップ(電チュー)の羽根部材232aが長時間開放しやすい時短遊技状態であることを示すためのランプである。右打ち表示ランプRLは、大当り遊技状態または時短遊技状態であって、遊技者が右打ちすることでその恩恵を得られる状態となったことを示すためのランプである。高確中ランプHLは、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプである。
装飾図柄表示装置208の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226a,226bと、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226a,226bは、遊技領域124の左右にそれぞれ1又は複数個設けられている。ここでは、遊技領域124の左側に配置された一般入賞口を一般入賞口226aと称し、遊技領域124の右側に配置された一般入賞口を一般入賞口226bと称する。一般入賞口226aに入球すると所定の球検出センサ(図示省略)が検出し、一般入賞口226aに入賞したとして、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出し、一般入賞口226bに入球すると所定の球検出センサ(図示省略)が検出し、一般入賞口226bに入賞したとして、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、1個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。本実施形態では、一般入賞口226aに入球した遊技球と一般入賞口226bに入球した遊技球とで別の球検出センサにより検出している。また、遊技領域124の左側に一般入賞口226aが複数設けられている場合には、入球した遊技球を案内する球通路を合流させて一つの共通の球検出センサにより検出させるようにしてもよいし、それぞれ別の球検出センサにより検出してもよい。また、遊技領域124の右側に一般入賞口226bが複数設けられている場合には、入球した遊技球を案内する球通路を合流させて一つの共通の球検出センサにより検出させるようにしてもよいし、それぞれ別の球検出センサにより検出してもよい。なお、一般入賞口226a,226bに入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226a,226bに入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央下部に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態の場合、第1特図始動口230の配置上、右打ちした場合には、第1特図始動口230への遊技球の入球は困難な構成となっている。そして、本実施形態では、特図1に優先して特図2の変動表示を開始する仕様(このような仕様のパチンコ機を、「特2優先変動機」などと呼ばれる場合がある。)とされている。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)により構成され、第1特図始動口230の下方に配置されており、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態の場合、普図始動口228の配置上(不図示の遊技釘により)、左打ちした場合には、普図始動口228への遊技球の入球は困難な構成となっている。したがって、左打ち中は、普図変動遊技に当選することは原則として無く、したがって羽根部材232aが開閉することも原則として無い。一方、右打ちした場合には、普図始動口228への遊技球の入球が期待できるため、普図変動遊技に当選して羽根部材232aが開閉する場合がある。すなわち、左打ち中は、第2特図始動口232への入賞の可能性はほとんどないが、右打ち中は、第2特図始動口232への入賞の可能性があるということができる。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の右側下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば2回、3回又は10回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。
本実施形態では、可変入賞口234及び一般入賞口226bが入球ユニットU1に一体的に構成され、遊技盤200の本体201に着脱自在に取り付け可能としている。入球ユニットU1には、更に、VシャッタVSとV通過スイッチVCが設けられている。V通過スイッチVCは上方に向けて開口し、遊技球が上から下に通過可能なものである。このV通過スイッチVCは、通過する遊技球を検出するものである。VシャッタVSは、そのV通過スイッチVCの上方に配置され、ソレノイドによって前後方向に進退するものである。このソレノイドは、上述した各種ソレノイド332に含まれるものであり、駆動回路334によって駆動される。VシャッタVSが前進した状態(閉状態に相当)では、遊技球はV通過スイッチVCを通過することができず、VシャッタVSが後退した状態(開状態に相当)になると、遊技球はV通過スイッチVCを通過可能になる。可変入賞口234へ入球し不図示の球検出センサを通過した遊技球は、前側に案内された後、VシャッタVSまで転動し、V通過スイッチVCを通過する場合と、通過できずにパチンコ機100の裏側に誘導される場合とがある。V通過スイッチVSは、各種センサ320(図4参照)に含まれるものであり、検出信号がセンサ回路322に入力されるように構成されている。本実施形態では、主制御部300のCPU304がV通過スイッチVCへの遊技球の通過を検出すると、V入賞があったと判定する。
本実施形態では、大当り遊技が開始されてから特定ラウンド(例えば、最終ラウンド)までは、VシャッタVSは閉状態(前進した状態)を維持し、特定ラウンドにおいてVシャッタVSが開き(後退し)、V入賞が獲得可能になる。V入賞を獲得することができれば、大当り遊技終了後に、制御状態は特図高確率状態に移行し、V入賞を獲得することができなければ、大当り遊技終了後に、制御状態は特図低確率状態のままである。すなわち、本実施形態におけるパチンコ機100では、特図高確率状態への移行は、V通過スイッチVSを遊技球が通過することによって決まる。
さらに、遊技領域124には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球等をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆および発射槌によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘等によって進行方向を変えながら下方に流下し、入賞口(一般入賞口226a,226b、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。また、本実施形態では、本体104の空間部114の下辺に、遊技盤200から排出されるすべての遊技球を受け入れる排出球受入口(図示しない)が上方に開口するように形成されるとともに、排出球受入口に受け入れられた遊技球の通過を検出するアウト球検出センサSWoutが本体104の所定位置に設けられている。なお、アウト球検出センサSWoutは、遊技盤200側に設けられてもよい。遊技盤200から排出されるすべての遊技球(アウト口240から排出された遊技球と各種入賞口に入賞した遊技球とを含む)は、この排出球受入口に受け入れられ、所定の排出通路を経由してパチンコ機100外に排出されるように構成されている。
また、遊技領域124の上部に上部演出装置2が、下部に下部演出装置3が、それぞれ配置されると共に、左側、右側にそれぞれ側方演出装置4が配置されている。本実施形態の場合、これらの演出装置2~4は、本体104に支持されている。
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の機能ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」という)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660とを備えて構成されている。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えている。基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314と、乱数値生成回路(カウンタ回路)318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)とを搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、乱数値生成回路318は、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している。なお、乱数値生成回路318は、基本回路302に内蔵したものとしているが、基本回路302に対して接続されるものであってもよい。
また、基本回路302には、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を基本回路302におけるCPU304や乱数値生成回路318等に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば、普通電動役物としての第2特図始動口232の羽根部材232aを駆動する駆動手段や、特別電動役物としての可変入賞口234の扉部材234aや、VシャッタVSを駆動する駆動手段等を含む各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、を接続している。本例では水晶発振器316aと乱数値生成回路318とが別に設けられているが、水晶発振器316aは乱数値生成回路318に含まれていてもよい。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を基本回路302における乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介し、図示しない外部端子板を経由して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インターフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インターフェースとをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300と払出制御部600との情報通信は双方向の通信である。主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。ただし、主制御部300と第1副制御部400との情報通信が双方向通信により行われるように構成してもよい。また、払出制御部600は、主制御部300にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、払出制御部600から主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成してもよい。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412と、シリアル通信制御回路424とを搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。また、ROM406が基本回路402に備えらえた構成であってもよい。シリアル通信制御回路424は、遊技盤用ランプ442の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路440と、遊技台枠用ランプ452の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路450とを接続し、遊技盤用ランプ駆動回路440及び遊技台枠用ランプ駆動回路450との間でシリアル通信による点灯制御を行う。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC(S-ROM)416と、各種(上部・下部・側方)演出装置2~4等の駆動制御を行うための駆動回路422と、センサ回路428と、スピーカ120から出力される音量を調整する音量スイッチ163と、を接続している。センサ回路428は、演出装置2~4等の現在位置を検出する各種可動体センサ430や、演出ボタン136や操作キーユニット190を構成する各種ボタンの押下を検出するボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力する。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インターフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えている。基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのメモリ508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出してVRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)516と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路502には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が接続されている。本実施形態では、一時的記憶領域としてメモリ508を用いており、メモリ508は、電源が遮断されても記憶状態を保持可能な記録媒体(例えば、EEPROMやフラッシュメモリ等)によって構成されている。これにより、例えば、大当り履歴に関する表示を表示するための情報を、主制御部300において初期化されたり設定変更が行われた場合にも保持することができる。なお、電源が遮断されると記憶情報が揮発するRAMを用いるようにしてもよい。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御するとともに、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払出しが完了したか否かを検出する。また払出制御部600は、CRインターフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。また、払出制御部600は、所定個数(例えば、10個)の賞球の払出しが行われたことを示す賞球情報や、所定個数(例えば、25個)の貸球の払出しが行われたことを示す貸球情報等を、図示しない外部端子板を経由して、情報入力回路350に出力する。また、払出制御部600には、枠センサ605が接続されている。枠センサ605には、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1044や、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ106S等が含まれており、本体104や前面枠扉106が開放されている場合にはこれらのセンサが検知し、開放信号を出力する。払出制御部600は、枠センサ605からの開放信号を出力すると、主制御部300に扉開放情報を出力する。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射ソレノイド632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧の電源を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧の電源を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧の電源を供給してもよい。
次に、図5(a)~(d)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
特図1始動口230に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを球検出センサである第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特図表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」(特図変動遊技)を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特図表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特図表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特図表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの変動表示を特図の変動表示と称することがある。この特図の変動表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)は、特図1の停止図柄態様の一例を示したものである。この図5(a)には、「特図a」から「特図c」の3種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態では、特図1の停止図柄態様として、2種類の大当り図柄(「特図a」及び「特図b」)が用意されている。「特図a」は、確変獲得を予定した3ラウンド(R)確変大当り図柄であり、「特図b」は、確変獲得のチャンスがない3R通常大当り図柄である。上述のごとく、本実施形態におけるパチンコ機100では、確変獲得(特図高確率状態への移行)は、V通過スイッチVSを遊技球が通過することで決まる。第1特図表示装置212に特図aが停止表示されると、大当り遊技の最終ラウンドとなる3ラウンドに突入すると、VシャッタVSが開き(後退し)、V通過スイッチVSを遊技球が通過可能になる。V通過スイッチVSを遊技球が通過すれば(V入賞を獲得すれば)、大当り遊技終了後に、制御状態は、特図高確率状態に移行し、移行した特図高確率状態は、大当り遊技が終了してから特図の図柄変動表示が120回行われる間、維持される。本実施形態では、VシャッタVSが開けば、開状態を維持している時間は十分にあり、V通過スイッチVSへの遊技球の通過の可能性が高く、「特図a」は、確変獲得を予定した大当りということができる(後述する「特図A」及び「特図B」においても同じ。)。一方、第1特図表示装置212に特図bが停止表示されると、大当り遊技の最終ラウンドとなる3ラウンドに突入してもVシャッタVSは開かず、V通過スイッチVSを遊技球が通過することはなく(V入賞を獲得できず)、大当り遊技終了後に、制御状態は特図低確率状態のままである。このように、特図高確率状態への移行についてはV入賞の必要があったが、普図高確率状態への移行については、大当り遊技の終了を条件に開始される。すなわち、大当りすれば、大当り遊技終了後に普図高確率状態に移行し、移行した普図高確率状態は、大当り遊技が終了してから特図の図柄変動表示が、特図aの場合であれば120回、特図bの場合であれば50回行われる間、維持される。
さらに、本実施形態では、特図1の停止図柄態様として、1種類のハズレ図柄(「特図c」)が用意されている。
図5(b)は、特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。この図5(b)には、「特図A」から「特図D」の4種類の特図が示されており、そのうち2種類の特図が大当り図柄(「特図A」及び「特図B」)となっている。「特図A」は、確変獲得を予定した10R確変大当り図柄であり、「特図B」は、確変獲得を予定した2R確変大当り図柄である。すなわち、特図Aは、10ラウンド目にV入賞を獲得すれば、大当り遊技終了後に、制御状態は、特図高確率状態普図高確率状態に移行し、大当り遊技が終了してから特図の図柄変動表示が120回行われる間、その状態が維持される。特図Bは、2ラウンド目にV入賞を獲得すれば、大当り遊技終了後に、制御状態は、特図高確率状態普図高確率状態に移行し、大当り遊技が終了してから特図の図柄変動表示がここでも120回行われる間、その状態が維持される。
さらに、本実施形態では、特図2の停止図柄態様として、2種類のハズレ図柄(「特図C」および「特図D」)が用意されている。「特図C」は、「特図c」と同じ一般的なハズレ図柄であるが、「特図D」は、時短図柄と称される特別な図柄であり、詳しくは後述する。
本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、停止する大当り図柄の決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。また、特定の期間の特図2変動遊技においては、ハードウェア乱数の抽選によって「突然時短」に当選したか否かの決定が行われ、「突然時短」に当選すれば、第2特図表示装置214に「時短図柄」が停止表示される。さらに、本実施形態では、上述のごとく、大当り遊技の終了後に普図高確率状態に移行する。普図高確率状態は、時短遊技状態(電サポ状態)と称される。ここで、時短遊技状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くする等して、遊技者の有利度が非時短遊技状態より高い所定状態のことをいう。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短遊技状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグが用意されており、その時短フラグがオンに設定されていると、時短遊技状態であり、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非時短遊技状態)では1/100であるのに対し、普図高確率状態(時短遊技状態)では99/100に上昇する。また、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非時短遊技状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が時短遊技状態では2秒に短縮される。また、時短遊技状態では、非時短遊技状態に比べて、特図2始動口232の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開放期間延長)。例えば、非時短遊技状態では0.2秒の電チュー開放期間が時短遊技状態では2秒に延長される。さらに、時短遊技状態では非時短遊技状態に比べて、羽根部材232aは多く開きやすい(電チュー開放回数増加)。例えば、普図始動口228への1回の入賞につき非時短遊技状態では1回しか開かない羽根部材232aが、時短遊技状態では2回開く(2秒開放して1秒閉鎖してまた2秒開放)。電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加により、特図2始動口232に入球する確率が高まる。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非時短遊技状態が維持される。これは、特に大当り遊技において賞球数の少ない電チューに遊技球が拾われてしまい、可変入賞口(アタッカ)234への遊技球の入賞が減ってしまうと遊技者に不利益が生じる場合があるからである。なお、本実施形態においては、単に「非時短遊技状態」と記載している場合は大当り遊技中を除くものとする。
なお、本実施形態では、時短遊技状態では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長および電チュー開放回数増加の全てが行われるが、これらのうちの少なくともいずれか一つが行われれば、遊技者の有利度が高い状態になり、時短遊技状態としてもよい。この場合、後述するa時短、b時短、c時短のそれぞれの時短遊技状態で普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長および電チュー開放回数増加のうち実行されるものを変えてもよい。例えば、a時短の場合、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長および電チュー開放回数増加の全てが行われるが、b時短やc時短では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長および電チュー開放回数増加の何れか1つや2つが実行されるようにすればよい。あるいは、特図2始動口232に入球する確率が高まる、電チュー開放期間延長または電チュー開放回数増加のうちのいずれか一方が行われれば、時短遊技状態としてもよい。非時短遊技状態では、時短遊技状態よりも遊技球が特図2始動口232に進入し難い。上述のごとく、特図2始動口232は、遊技球が進入し難い入賞困難状態と遊技球が進入しやすい入賞容易状態とに変化するものである。この特図2始動口232は、入り口が、時短遊技状態では非時短遊技状態よりも長期間にわたって入賞容易状態となる。上述のごとく、本実施形態では、「特図a」、「特図A」及び「特図B」が停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、120回の特図の変動表示が行われるまで時短遊技状態(普図高確率状態)が維持され、121回目には非時短遊技状態(普図低確率状態)に移行する。また、「特図b」が停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、50回の特図の変動表示が行われるまで時短遊技状態(普図高確率状態)が維持され、51回目には非時短遊技状態(普図低確率状態)に移行する。なお、本実施形態では、全ての特図の大当り図柄について、大当り遊技の終了後に時短遊技状態に移行するようにしたが、時短遊技状態に移行しない大当り図柄(非時短大当り図柄)を設けてもよく、非時短大当り図柄で大当りとなった場合は、当該大当り遊技の終了後に時短遊技状態に移行せず、非時短遊技状態のままとなるようにしてもよい。また、大当り図柄の他に小当り図柄を用意してもよく、小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材234aが所定回(例えば2回)作動し、その扉部材234aは、1回の作動につき開状態を最大で0.1秒間しか維持しない。なお、小当りにおける扉部材234aの開放では、例えば、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、2回目以降の開放は行われない。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない当りであり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。
図5(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」~「装飾13」の13種類がある。特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様を停止表示する。
通常大当り(「特図b」の3R通常大当り)であることを報知する場合には、左図柄表示領域208aと右図柄表示領域208cに同じ数字の装飾図柄が位置し、中図柄表示領域208bには装飾13が位置した装飾図柄の組み合わせ(例えば、「装飾1-装飾13-装飾1」や「装飾2-装飾13-装飾2」等)を停止表示する。一方、確変大当り(「特図a」の3R確変大当り、「特図A」の10R確変大当り、「特図B」の2R確変大当り)を報知する場合には、図柄表示領域208a~208cに、「装飾3-装飾3-装飾3」又は「装飾7-装飾7-装飾7」を停止表示する。また、「特図c」や「特図C」のハズレ図柄を報知する場合には、図柄表示領域208a~208cに、これまで説明した装飾図柄の組合せ以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。さらに、突然時短に当選したことを報知する場合には、「装飾1」~「装飾10」の組み合わせではなく、「装飾11」が3つ並べて表示される。
また、図1に示すパチンコ機100では、演出の一つとしてゾーン演出が実行される場合がある。ゾーン演出は、装飾図柄表示装置208に表示される背景が、ゾーンに応じた背景に変化する先読み予告演出である。ゾーン演出の実行開始タイミングは、複数種類あり、装飾図柄の変動開始時に開始される場合がある。装飾図柄の変動開始時に空ゾーン演出が開始される場合には、前の装飾図柄変動表示が終了するタイミングで「装飾12」が3つ並べて表示される。以降、「装飾12」をゾーン突入図柄と称する場合がある。なお、ゾーン突入図柄が3つ並べて表示される演出を含めてゾーン演出としてもよい。つまり、この場合、ゾーン演出の実行開始タイミングは、ゾーン突入図柄が3つ並べて表示されたタイミングである。
以下、装飾図柄表示装置208において、この「装飾図柄の変動表示」を開始してから装飾図柄の停止図柄態様を停止表示するまでの表示を装飾図柄の変動表示と称することがある。装飾図柄の変動表示は、第2副制御部500が制御することによって行われる。
図5(d)は普図の停止図柄態様の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」とはずれ図柄である「普図B」の内のいずれか一方の図柄を停止表示する。この図5(d)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの表示を普図の変動表示と称することがある。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、図4に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300のRAM308には、特図乱数値、特図ラウンド決定乱数値、特図電サポ決定乱数値および特図図柄決定乱数が記憶される。また、このRAM308には、これら各種の乱数値を生成する乱数カウンタが設けられている。さらに、RAM308には、特図の保留数、特図当選乱数値および各種の判定(抽選)結果等が記憶される。以下、RAM308における特図の保留数を記憶する領域を特図保留数記憶領域と称することがある。またさらに、RAM308には、当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた特図用の始動情報記憶部が用意されているとともに、普図用の乱数値記憶領域も用意されている。特図用の始動情報記憶部には、後述するように、複数種類の始動情報を1セットにしてこれらの始動情報が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。
上述したように、図4に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をタイマ回路312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理を実行するべくステップS113以降の処理に進む。
電断前の状態に復帰すると判定しない場合は(ステップS109;No)、その要因が図2に示す電源基板182に設けたRAMクリアスイッチ180が遊技店の店員などにより操作されたものであるか否かを判定する(ステップS113)。すなわち、RAMクリアスイッチ180が操作された場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否かを判定する。RAMクリア信号がオンと判定された場合は(ステップS113;Yes)、設定変更キー192がON側に操作されているか否かを判定する(ステップS115)、設定変更キー192がON側に操作されていると判定した場合は(ステップS115;Yes)、設定変更処理を実行する(ステップS117)。
設定変更処理が実行されると、役物比率・設定表示器196における設定モニタに対応する7セグが「1」を示して点滅し、設定変更可能であることが示される。この状態で、設定変更ボタン194が押下操作されるごとに、設定モニタの7セグがインクリメントし、設定モニタに対応する7セグが「6」を示している状態で設定変更ボタン194が押下操作されると「1」に戻るようになっている。本実施形態では、少なくとも大当り確率の異なる設定1~6のうちからいずれかを選択可能とされており、所望とする設定に変更した後で設定変更キー192をOFF側に操作することで、設定が確定する。このとき、設定モニタに表示されている設定値は消去される。その後、設定が確定した後は、設定変更ボタン194を操作することにより設定値を設定モニタに一定時間(例えば、5秒間)再表示させることができる。なお、本実施形態では、設定値を役物比率・設定表示器196の設定モニタに表示させるようにしたが、例えば、装飾図柄表示装置208に表示させたり、音声出力により報知するようにしてもよい。また、本実施形態では、設定1~6の6段階設定としているが、6段階設定以外であってもよいし、設定変更を行わないものであってもよい。また、本実施形態では、設定モニタに表示される設定の初期値を「1」としたが、電源が遮断される前の設定値が保持され、保持された設定値が表示されるようにしてもよい。
また、ステップS113において、RAMクリア信号がONであると判定しなかった場合(ステップS113;No)や、ステップS115において設定変更キー192がON側に操作されていると判定しなかった場合は(ステップS115;No)、ステップS117の設定変更処理を実行することなく、ステップS119に移行する。
ステップS119では、基本回路302を初期状態にすべく初期化処理を実行する(ステップS119)。ここでは、RAMクリア信号がONである場合、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定し、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべく初期化処理を実行する。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。なお、本実施形態では、初期化が行われた場合であっても設定変更処理(ステップS117)で設定された設定値は保持される。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンド及びステップS117で選択された設定を示す設定コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS119)が行われたことを表すコマンドであり、後述する復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS121では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタおよび特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0~99とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、このステップS121の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS121内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図2に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するタイマ回路312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図4に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域および今回検出信号記憶領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口234,226やこれらの始動口230,232,228への入賞があったと判定する。例えば、第1特図始動口230への入球を検出する第1始動口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、第1特図始動口230へ入賞があった、すなわち所定領域を通過する遊技媒体を検出したと判定し、以降の第1特図始動口230への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の第1特図始動口230への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS121で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値および特図乱数値それぞれを生成するための乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0~99とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0~99の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口234,226や始動口230,232に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。入賞受付処理では、所定の条件が満足されていれば、複数種類の始動情報を取得する。ここで取得された複数種類の始動情報は、RAM308に設けた始動情報記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。
ステップS217に続いて実行されるステップS219では、払出要求数送信処理を行う。図4に示す払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4~5に暗号化のための今回加工種別(0~3)およびビット0~3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(d)に示す普図A)およびハズレ図柄(図5(d)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、後述するように、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。なお、当り判定の結果に関わらず、所定の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
続いて、特図先読み処理(ステップS224)が実行される。特図先読み処理では、主制御部300は、特図1および特図2のそれぞれにおいて増加した始動情報を先読みして、当否判定処理よりも前に停止図柄や変動時間を事前判定し、事前判定結果(特図先読み結果)をRAM308内の先読み結果記憶部に記憶する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理では、特図2の状態に応じて、次の複数の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、10R大当りフラグ、2R大当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグおよび普図確率変動フラグ等のフラグが用意されている。これらのフラグは、後述する特図2関連抽選処理において、決定した停止図柄に基づいてオンまたはオフに設定される。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、例えば、10R大当りフラグがオンの場合には図5(b)に示す特図A、2R大当りフラグがオンの場合には特図B、ハズレフラグがオンの場合には特図C、普図確率変動フラグがオンの場合には特図Dそれぞれの態様となるように、第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置214は、10R確変大当り図柄(特図A)、2R確変大当り図柄(特図B)、ハズレ図柄(特図C)、時短図柄(特図D)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンにされる。大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するために、RAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
さらに、確変付き大当りの最終ラウンド(特図Aにあっては10ラウンド、特図Bにあっては2ラウンド)における特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば、10秒間)VシャッタVSの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、VシャッタVSを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けたVシャッタ開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。そして、所定の開放期間が終了したタイミング(Vシャッタ開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、VシャッタVSの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、VシャッタVSを閉鎖状態に保持する信号を出力する。また、遊技球がV通過スイッチVCを通過した場合には、特図確率変動フラグがオンにされる。加えて、V通過スイッチVCを遊技球が通過して確変を獲得したことを遊技者に報知する画像を表示している期間(V入賞演出期間(例えば3秒間))待機するために、RAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域にV入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)でV入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。一方、遊技球がV通過スイッチVCを通過しなかった場合には、特図確率変動フラグがオンにされることはない。
また、扉部材234aの開放・閉鎖制御を所定回数(初回を除く、9ラウンド又は1ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば、3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
また、10R大当りフラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(120回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。2R大当りフラグがオンに設定されている場合にも、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(120回)をセットするとともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(950回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態(普図確変)である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態を電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態という。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまう場合があるという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。
さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、次の複数の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図1変動表示の途中(上述の特図1表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図1状態更新処理では、第1特図表示装置212を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第1特図表示装置212は特図1の変動表示(特図1変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、3R大当りフラグA、3R大当りフラグBおよびはずれフラグ等のフラグが用意されている。これらのフラグは、後述する特図1関連抽選処理において、決定した停止図柄に基づいてオンまたはオフに設定される。特図1変動表示時間が経過したタイミング(特図1表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図1状態更新処理では、例えば、3R大当りフラグAがオンの場合には図5(a)に示す特図a、3R大当りフラグBがオンの場合には特図b、はずれフラグがオンの場合には特図cそれぞれの態様となるように、第1特図表示装置212を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図1停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第1特図表示装置212は、3R確変大当り図柄(特図a)、3R通常大当り図柄(特図b)、ハズレ図柄(特図c)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図1停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図1が所定期間停止表示され、特図1変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図1であることを示す特図1識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図1変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンにされる。大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図1停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図1状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図1作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するために、RAM308に設けた特図1待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図1待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図1状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図1状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
さらに、3R大当りフラグAがオンに設定されていれば、最終ラウンド(3ラウンド)における特図1状態更新処理では、所定の開放期間(例えば、10秒間)VシャッタVSの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、VシャッタVSを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けたVシャッタ開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。そして、所定の開放期間が終了したタイミング(Vシャッタ開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図1状態更新処理では、VシャッタVSの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、VシャッタVSを閉鎖状態に保持する信号を出力する。また、遊技球がV通過スイッチVCを通過した場合には、特図確率変動フラグがオンにされる。加えて、V通過スイッチVCを遊技球が通過して確変を獲得したことを遊技者に報知する画像を表示している期間(V入賞演出期間(例えば3秒間))待機するために、RAM308に設けた特図1待機時間管理用タイマの記憶領域にV入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)でV入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。一方、遊技球がV通過スイッチVCを通過しなかった場合には、特図確率変動フラグがオンにされることはない。
また、扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(初回を除く2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図1状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、3R大当りフラグAがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(120回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。3R大当りフラグBがオンに設定されている場合にも、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(50回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、特図1状態更新処理では、普図確率変動フラグがオンに設定されていることはない。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図1状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図1非作動中を設定する。
さらに、特図1変動遊技の結果がはずれであれば、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図1停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図1状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図1非作動中を設定する。特図1非作動中の場合における特図1状態更新処理では、何もせずに次のステップS229に移行するようにしている。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。特図2関連抽選処理は、特図1および特図2の変動遊技を行っておらず、特図1および特図2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図2変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図2乱数値記憶領域内の最先の特図2当選乱数値および特図2乱数値を用いて実行される。特図1関連抽選処理は、特図1および特図2の変動遊技を行っておらず、特図1および特図2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図1変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図1乱数値記憶領域内の最先の特図1当選乱数値および特図1乱数値を用いて実行される。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が1以上の場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の当否判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。本例示形態では、有利度の高い特図変動遊技(本例では特図2変動遊技)が有利度の低い特図変動遊技(本例では特図1変動遊技)よりも優先して行われる。このため、遊技状態の有利度に差を持たせ易くなる場合がある。
ステップS229の特図2関連抽選処理の場合には、主制御部300は、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を取得し、取得した特図2始動情報内の特図2当選乱数値などに基づいて、ROM306に記憶された当否判定用テーブルを用いて大当りとするか、あるいははずれとするかの決定(当否判定)を行う。また、特図1の当否判定にあっても、大当りとするか、あるいははずれとするかの決定を行う。次いで、主制御部300は、取得した特図2始動情報内の特図2乱数値および決定した当否判定結果などに基づいて、ROM306に記憶された特図決定用テーブルを用いて特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行う。次いで、主制御部300は、例えば、決定した当否判定結果、停止図柄、当該当否判定時の特図2保留数、取得した特図変動時間決定用乱数値等に基づいて、ROM306に記憶された各種テーブルを用いて特図2の変動表示時間(タイマ番号)の決定を行う。
主制御部300は、特図2乱数値記憶領域から最先の特図2始動情報を取り出した後、当該最先の特図2始動情報を特図2乱数値記憶領域から消去するとともに、特図2保留数記憶領域の特図2保留数を1減算する。このとき、特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2始動情報をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している特図2始動情報に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
以上のような特図2関連抽選処理(ステップS229)の後に、特図1関連抽選処理(ステップS231)が同様にして行われる。なお、特図1関連抽選処理と特図2関連抽選処理の順番は逆でもよい。
以上の説明では、有利度の高い特図2変動遊技が有利度の低い特図1変動遊技よりも優先して開始され、特図2の保留が特図1の保留よりも優先して消化される特図2優先変動を例に挙げたが、有利度の低い特図1変動遊技が有利度の高い特図2変動遊技よりも優先して開始され、特図1の保留が特図2の保留よりも優先して消化される特図1優先変動であってもよい。また、有利度の高い特図2変動遊技および有利度の低い特図1変動遊技のいずれを優先することもなく、特図1および特図2それぞれの保留に係る特図変動遊技を始動口入賞順に開始する始動口入賞順変動であってもよい。始動口入賞順変動では、保留の上限数が特図1および特図2に関わらず8つになるため、特図1および特図2のそれぞれにおいて保留の上限数が4つとなる優先変動と比較して、保留数の上限を上げることができる場合がある。
また以上の説明では、一方の特図の状態に応じて他方の特図の保留に関する抽選処理や変動遊技を行わないものとしたが、これに限定されるものではなく、前述の特図状態更新処理および特図関連抽選処理を特図1および特図2でそれぞれ独立して行うことで、複数の特図を同時に変動させるように構成してもよい。また、このように複数の特図を同時に変動させる場合には、装飾図柄表示装置208にそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の領域を設けるか、またはそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の装飾図柄表示装置を設けて、それぞれの抽選結果を別箇に表示しても良いし、1の表示が複数の特図の抽選結果を表示するように構成していても良い。また、複数の特図に関する変動が同時に行われている場合に、先に変動を停止した特図の抽選結果が後に変動を停止する特図の抽選結果に影響を与えても良い。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行う。このコマンド設定送信処理では、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11~14はコマンド種別(本例示形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、先読み結果情報コマンド、設定コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0~10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始(回転開始)コマンドの場合であればコマンドデータに、各種大当りフラグ、はずれフラグ、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止(回転停止)コマンドの場合であれば、各種大当りフラグ、はずれフラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。先読み結果情報コマンドの場合であれば、特図1および特図2の種別、先読み数記憶領域に記憶された先読み数、先読み結果記憶部に記憶された停止図柄等の情報をコマンドデータに含む。設定コマンドの場合であれば、設定の情報などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、各種大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、各種大当りフラグ、はずれフラグの値などを示す情報を設定する。
上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視する。前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合には、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して払出制御部600に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、HALT状態となる。
次に、第1副制御部400の処理について説明する。図8(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図8(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS301の次のステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS305の次のステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS307の次のステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS309の次のステップS311では、チャンスボタン制御処理を行う。チャンスボタン制御処理では、演出ボタン136や操作キーユニット190の操作を検出し、その検出結果に応じて、ステップS309で更新した演出データを演出ボタン136や操作キーユニット190の操作に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS311の次のステップS313では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS313の次のステップS315では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ442,452への命令がある場合には、この命令を遊技盤用ランプ駆動回路440及び遊技台枠用ランプ駆動回路450に出力する。
ステップS315の次のステップS317では、可動体制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種演出装置2~4への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS317の次のステップS319では、情報送信処理を行う。情報送信処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。その後、ステップS303に戻る。
図8(b)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部コマンド受信割込処理(ストローブ割込処理)のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が主制御部300からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図8(c)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部タイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS341では、第1副制御部メイン処理のステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS341の次のステップS343では、第1副制御部メイン処理の情報送信処理(ステップS319)で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、第2副制御部500の処理について説明する。図9(a)は、第2副制御部500の図示しないCPUが実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図9(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM(不図示)内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS401の次のステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS405の次のステップS407では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPUは、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS407の次のステップS409では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データ(装飾図柄表示装置208による演出データ)をROM(不図示)から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS409の次のステップS411では、画像制御処理を行う。画像制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中にVDP516への命令がある場合には、この命令をVDP516に出力する(詳細は後述)。その後、ステップS403に戻る。
図9(b)は、第2副制御部500のCPUが実行するコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が第1副制御部400からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS431では、第1副制御部400から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAMに設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図9(c)は、第2副制御部500のCPUが実行するタイマ割込処理のフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。タイマ割込処理のステップS441では、第2副制御部メイン処理のステップS403において説明したRAMのタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS441の次のステップS443では、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
図9(d)は、第2副制御部メイン処理のステップS411における画像制御処理のフローチャートである。ステップS451では、画像データ(後述するムービーデータやテクスチャデータ)の転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518のフレームバッファ1とフレームバッファ2の描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていないフレームバッファに記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS451の次のステップS453では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合は(ステップS453:Yes)、ステップS455に進み、そうでない場合は(ステップS453:No)、転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS455では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS451でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518のフレームバッファ1または2に表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP516に指示する。VDP516は、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS455の次のステップS457では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS457の次のステップS459では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合は、(ステップS459:Yes)、ステップS461に進み、そうでない場合は(ステップS459:No)、生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS461では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
次に、図10を参照して役物比率・設定表示器196及びディップスイッチ基板198の具体的構成について説明する。ここで、図10(A)は、役物比率・設定表示器196の具体的構成の一例を示す図であり、図10(B)は、ディップスイッチ基板198の具体的構成の一例を示す図である。
役物比率・設定表示器196は、上述したように、役物比率モニタと設定モニタとを有して構成されており、役物比率モニタは、連続役物比率(RY)及び役物比率(YH)を表示し、設定モニタは、現在の設定値を表示している。
ここで、連続役物比率とは、獲得する遊技球(すなわち、セーフ球)の数のうち役物が連続して作動する場合における当該役物の作動によるもの(すなわち、大当り遊技中において可変入賞口234が開放して入賞したことにより獲得する遊技球の数)の割合のことをいう。なお、アウト球の数に対する可変入賞口234への入賞により獲得する遊技球の数の割合であってもよい。また、役物比率とは、獲得する遊技球(すなわち、セーフ球)の数のうち役物の作動によるもの(すなわち、第2特図始動口232及び可変入賞口234が開放して入賞したことにより獲得する遊技球の数)の割合のことをいう。
本実施形態では、連続役物比率を算出した結果、連続役物比率が60%を超えていると判定した場合は、連続役物比率を表示する2ケタの7セグLEDを点滅表示させ、その後に、セキュリティ信号(RY)を出力する。ここで、セキュリティ信号(RY)は、連続役物比率が60%を超えた場合に出力されるエラー信号であり、情報出力回路336を介してパチンコ機100外に出力される。なお、主基板156に実装可能な試験端子から出力されてもよい。これにより、遊技機の型式申請試験を円滑に行わせることができる場合がある。
また、役物比率を算出した結果、役物比率が70%を超えていると判定した場合は、役物比率を表示する2ケタの7セグLEDを点滅表示させ、その後に、セキュリティ信号(YH)を出力する。ここで、セキュリティ信号(YH)は、役物比率が70%を超えた場合に出力されるエラー信号であり、情報出力回路336を介してパチンコ機100外に出力される。
なお、本実施形態では、連続役物比率あるいは役物比率が正常値の上限を超えた場合には、所定の7セグLEDを点滅させるようにしたが、例えば、発光色を変化させるようにしてもよい。
図10(B)に示すように、ディップスイッチ基板198には、8つのディップスイッチが配設されている。各ディップスイッチは、第1副基板160に接続されており、電源投入時に各ディップスイッチの位置を読み取り、演出の出現確率を変更することができ、例えば、設定示唆を実行する頻度や、予告の出現率や、演出モードの突入率等を設定することができる。
続いて、図1に示すパチンコ機100のゲーム性について、これまで説明したことと重複する部分もあるが説明する。
図11(a)は、大当りの種類と、大当り遊技後の遊技状態についてまとめた表である。
まず、図1に示すパチンコ機100では、図6に示す設定変更処理(ステップS117)において設定1が選択された場合には、特図低確率での大当り確率は1/320になり、特図高確率での大当り確率は1/91になる。設定2が選択された場合には、特図低確率での大当り確率は1/315になり、特図高確率での大当り確率は1/90になる。設定3が選択された場合には、特図低確率での大当り確率は1/310になり、特図高確率での大当り確率は1/88になる。設定4が選択された場合には、特図低確率での大当り確率は1/305になり、特図高確率での大当り確率は1/87になる。設定5が選択された場合には、特図低確率での大当り確率は1/300になり、特図高確率での大当り確率は1/85になる。設定6が選択された場合には、特図低確率での大当り確率は1/295になり、特図高確率での大当り確率は1/84になる。設定の数値が大きくなるほど、大当りに当選しやすくなっている。
また、普図低確率での普図当選確率は1/100であるのに対して、普図高確率での普図当選確率は99/100である。
さらに、図11(a)に示すように、特図1では、特図aと特図bの内訳は均等(50%ずつ)であり、特図2では、特図Aと特図Bの内訳は7:3である。
また、特図1の特図aでは、最終ラウンドである3ラウンド目に限ってVシャッタVSが開き、V通過スイッチVCを遊技球が通過可能になる。このV通過スイッチVCを遊技球が通過した場合(確変作動領域ONの場合)には、確変付きとなるため、大当り遊技終了後の遊技状態は、特図高確率普図高確率状態になり、この状態が、特図の図柄変動表示が120回行われる間維持される。一方、V通過スイッチVCを遊技球が通過しなかった場合(確変作動領域OFFの場合)には、大当り遊技終了後の遊技状態は、特図低確率普図高確率状態になり、この状態が、特図の図柄変動表示が120回行われる間維持される。
特図1の特図bでは、最終ラウンドである3ラウンド目になってもVシャッタVSが開くことはなく、したがって、遊技球がV通過スイッチVCを通過することもない。よって、大当り遊技終了後の遊技状態は、特図低確率普図高確率状態に限られ、この状態が、特図の図柄変動表示が50回行われる間維持される。
特図2の特図Aでは最終ラウンドである10ラウンド目に限ってVシャッタVSが開き、V通過スイッチVCを遊技球が通過可能になる。特図Bでは最終ラウンドである2ラウンド目に限ってVシャッタVSが開き、V通過スイッチVCを遊技球が通過可能になる。特図Aにしても特図Bにしても、V通過スイッチVCを遊技球が通過した場合(確変作動領域ONの場合)には、大当り遊技終了後の遊技状態は、特図高確率普図高確率状態になり、この状態が、特図の図柄変動表示が120回行われる間維持される。一方、V通過スイッチVCを遊技球が通過しなかった場合(確変作動領域OFFの場合)には、大当り遊技終了後の遊技状態は、特図低確率普図高確率状態になり、この状態が、特図の図柄変動表示が120回行われる間維持される。
なお、特図高確率普図高確率状態、あるいは特図低確率普図高確率状態が所定回数維持された後は、通常状態(特図低確率普図低確率状態)に移行する。大当り遊技後に開始される時短ことはa時短と言われている。
図11(b)は、図1に示すパチンコ機100のゲームフローを示す図である。
通常状態(特図低確率普図低確率状態)では、特図1始動口230を狙うべく、遊技領域のうちの左側領域へ向けて遊技球を発射することが推奨される。すなわち、特図低確率普図低確率状態では、普図始動口228へ入球させても、ほとんど普図変動遊技に当選することはなく、右打ちを行うべきではなく、遊技者は、遊技球を左側領域へ向けて発射するべき(左打ちを行うべき)である。なお、通常状態とは非時短遊技状態のことになる。
一方、特図低確率普図高確率状態あるいは特図高確率普図高確率状態といった時短遊技状態では、普図変動遊技に当選しやすいため、普図始動口228を狙うべく、遊技領域のうちの、普図始動口228が設けられた右側領域へ向けて遊技球を発射することが推奨される。すなわち、図11(a)の内訳に示すように、特図1では確変付きの大当り(特図a)を獲得することができる確率は50%であるのに対して、特図2では確変付きの大当りを獲得することができる確率は100%である。また、大当り遊技後に時短遊技状態が維持される回数は、特図1では50回の場合があるのに対して、特図2では必ず120回である。したがって、特図1よりも特図2の方が遊技者にとって有利な大当りを獲得することができやすいため、第2特図始動口232へ入賞させて特図2での大当りを狙うべきである。そのため、遊技者は、遊技球を右側領域へ向けて発射するべき(右打ちを行うべき)である。
また、大当り遊技の場合には、可変入賞口234を狙うべく、遊技領域のうちの、可変入賞口234が設けられた右側領域へ向けて遊技球を発射すること(右打ちを行うこと)になる。図11(b)には、大当り遊技終了後に、時短遊技状態が120回維持される場合と50回維持される場合とがあることが示されている。
また、図11(b)には、特図低確率状態(時短遊技状態、非時短遊技状態)で特図の図柄変動表示が950回行われる間、一回も特図に当たらなかった場合、すなわち950回特図ハズレが連続した場合には、特図の図柄変動表示が1100回行われる間、時短遊技状態が維持されることになる。特図ハズレが所定回連続した結果、時短遊技状態が維持されるようになる期間は、遊タイムと言われ、この時短のことはb時短と言われている。b時短遊技状態へは、電源投入後初当りするまでに1回しか移行することができず、また、一度大当りした以降は、次に大当りするまでに1回しか移行することができない。したがって、b時短遊技状態において950回特図ハズレが連続した場合には、b時短遊技状態へ改めて新規に移行することはなく、これまでのb時短遊技状態が継続され、1100回特図ハズレが連続した場合には、非時短遊技状態(通常状態)に移行する。なお、b時短遊技状態への移行条件である連続ハズレ回数のカウントには、a時短遊技状態及び後述するc時短遊技状態で連続してハズレた回数も含まれる。
また、時短図柄は、図5(a)(b)に示す通り、特図2の図柄変動表示に限って停止表示される可能性がある。時短図柄が停止表示されて移行する時短遊技状態のことはc時短と言われている。この時短図柄は、時短遊技状態(特図高確率普図高確率状態、特図低確率普図高確率状態)が終了した時点で残っていた特図2の保留(以下、「特図2残保留」と称する場合がある。)が非時短遊技状態において消化される結果行われる特図2の図柄変動表示において、c時短に当選する場合がある。c時短に当選すると、第2特図表示装置214(図3参照)に時短図柄が停止表示され、装飾図柄表示装置208には、図5(c)に示す「装飾11」(時短の装飾図柄)が3つ並んで停止表示される。そして、特図の図柄変動表示が950回行われる間、時短遊技状態(特図低確率普図高確率状態)が維持されることになる。すなわち、大当り遊技を経由することなくc時短遊技状態に移行する。突然時短の当選確率は、1/90である。なお、大当り遊技が終了して開始された時短遊技状態が終了した時点の特図2残保留や、950回特図ハズレが連続して開始されたb時短遊技状態が終了した時点の特図2残保留の他、突然時短に当選して開始された時短遊技状態が終了した時点の特図2残保留においても突然時短に再度当選する場合があり得る。
また、本実施形態では、特図高確率普図高確率状態、特図低確率普図高確率状態及びb時短遊技状態においても、時短図柄に当選する場合がある。この場合にも、第2特図表示装置214(図3参照)には時短図柄が停止表示される。しかしながら、装飾図柄表示装置208には、図5(c)に示す「装飾11」(時短の装飾図柄)が3つ並んで停止表示さることはなく、ハズレを報知するバラケ目が停止表示される。そして、本実施形態では、c時短遊技状態よりも、特図高確率普図高確率状態、特図低確率普図高確率状態及びb時短遊技状態を優先するため、第2特図表示装置214に時短図柄が停止表示されても、その時短図柄は無効化され、c時短遊技状態に移行されることはない。
さらに、非時短遊技状態において右打ちを行い、1/100の確率で普図変動遊技に当選し、第2特図始動口232(電チュー)に入賞した場合にも、c時短に当選する場合があり、無効化されることなく、c時短遊技状態に移行される。すなわち、特図2残保留に限らず、新たな特図2保留であっても、c時短遊技状態に移行される場合がある。なお、非時短遊技状態において第2特図始動口232(電チュー)に入賞することが極めて困難(不可能)としても良い。例えば、普図始動口228へ遊技球が入球したとしても普図変動遊技に当選することがないようにしても良いし、普図変動遊技に当選したとしても、羽根部材232aの開放パターンを第2特図始動口232(電チュー)に入賞することが極めて困難(不可能)な開放パターンとしても良い。
また、b時短遊技状態への移行条件が、c時短遊技状態で全てハズレること(950回連続して特図ハズレになること)によって満足され、c時短遊技状態からb時短遊技状態へ移行する場合もある。
なお、本実施形態では、特図高確率普図高確率状態、特図低確率普図高確率状態及びb時短遊技状態においても第2特図表示装置214に時短図柄が停止表示されるようにしていたが、停止表示されないようにしてもよい。つまり、非時短遊技状態における特図2の図柄変動表示以外では、停止表示されることはないようにしてもよい。
続いて、図1に示すパチンコ機100における具体的なゲームの進行例について説明する。
図1に示すパチンコ機100では、複数種類のステージが用意されている。図12は、通常ステージから殿ステージへ移行する一例を段階的に示す図である。この例では、非時短遊技状態(特図低確率普図低確率状態)であって左打ちが推奨されている状態である。
図12(1)に示す装飾図柄表示装置208には、非時短遊技状態を表す背景(白地の無模様の背景)が表示されている。
また、図12(1)に示す装飾図柄表示装置208には、右上隅に、第4図柄・保留数表示領域284が設けられている。第4図柄・保留数表示領域284は、図柄変動中(あるいは図柄停止中)か否かを報知するとともに、保留数を報知するための領域であり、左上部には特図1の保留数表示領域が設けられ、左下部には特図2の保留数表示領域が設けられている。また、右上部には、特図1の図柄変動中報知領域(第4図柄)が設けられ、右下部には特図2の図柄変動中報知領域(第4図柄)が設けられている。なお、普図の図柄変動中報知領域や普図の保留数表示領域がさらに設けられてもよい。特図1の保留数表示領域に示す数値は、特図1保留ランプ218の示す保留数に整合されており、また、特図2の保留数表示領域に示す数値は、特図2保留ランプ220の示す保留数に整合されている。また、特図1の図柄変動中報知領域では、特図1の図柄停止中には、結果に応じて、例えば、大当りであれば「○」で停止表示され、はずれであれば「×」で停止表示される。また、特図1の図柄変動表示中では、「-」の表示が点滅し、特図1の図柄変動表示中であることを認識することができる場合がある。なお、特図2の図柄変動中表示領域における表示も、特図1の図柄変動中表示領域における表示と同様であり、こちらは、特図2の図柄変動表示及び停止表示に対応して表示態様が変化する。なお、第4図柄の表示態様や点灯態様や点滅態様を変化させたり、保留数表示領域に表示されている数値の表示態様を変化させることで、先読み予告や実行中の図柄変動表示に関する予告を行ってもよい。以上説明した第4図柄・保留数表示領域284については、図29に示す例まで同じである。また、第4図柄・保留数表示領域284やミニ図柄は、装飾図柄表示装置208とは別の表示手段(例えば、サブ液晶表示装置やランプ等)によって表示されてもよい。
また、図12(1)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が行われている。すなわち、変動方向である下方向への変動が高速で行われている。また、装飾図柄表示装置208の左上隅には、ミニ図柄が表示されている。このミニ図柄は、特別図柄の変動表示の開始に対応して変動表示が開始され、特別図柄の変動表示の停止に対応して停止される。つまり、特別図柄の変動表示に対応(同期)してミニ図柄の変動表示が行われるようになっており、ミニ図柄の変動状態によって特別図柄の変動表示の実行状態が遊技者に報知(示唆)されるようになっている。
また、装飾図柄表示装置208には、演出表示領域208dの中央下部に変動アイコン表示領域280が設けられている。変動アイコン表示領域280には、現在行われている図柄変動に対応した変動アイコンが表示される。図12(1)に示す変動アイコンは、丸形の無模様かつ緑色の表示態様である。図面上では、アイコンが緑色であることを、右斜め下を向いたハッチングで表す(以下、同じ)。変動アイコンは、現在行われている図柄変動表示における大当りの期待度を表示態様によって示唆する。すなわち、変動アイコンは表示態様によって通常予告としての機能を有する。緑色の表示態様は、大当り期待度が25%であることを示唆する。
また、非時短遊技状態における装飾図柄表示装置208では、変動アイコン表示領域280の右横に特図1の保留アイコン表示領域281が表示されている。
特図1の保留アイコン表示領域281には、特図1の保留を表す保留アイコンが表示される。特図1の保留数は、特図1保留ランプ218の点灯数や特図1の保留数表示領域に示される数値の他、特図1の保留アイコンの数によっても表される。すなわち、保留アイコンは、主制御部300のRAM308に記憶されている始動情報に対応したものである。以下、最も古い始動情報(最も古い入賞)に対応した保留アイコンを第1保留アイコン、2番目に古い始動情報に対応した保留アイコンを第2保留アイコン・・・と称する場合がある。特図1の保留アイコン表示領域281では、保留アイコンが横並びに表示され、変動アイコン表示領域280に近い保留アイコン(左側の保留アイコン)ほど入賞が古い保留アイコンになる。
図12(1)には、特図1の保留アイコン表示領域281に3つの特図1の保留アイコンh11,h12,h13が表示されており、第1保留アイコンh11は、丸形の無模様かつ白色の表示態様である。図面上では、アイコンが白色であることを、右斜め下を向いたハッチングで表す(以下、同じ)。また、第2保留アイコンh12は、丸形の無模様かつ赤色の表示態様である。図面上では、アイコンが赤色であることを、斜めのクロスハッチングで表す(以下、同じ)。さらに、第3保留アイコンh12は、丸形の無模様かつ緑色の表示態様であり、変動アイコンの表示態様と同じである。保留アイコンは、表示態様によって先読み予告の大当りの期待度を示唆する。すなわち、保留アイコンが表す保留が消化されて行われる図柄変動表示において大当りする期待度を示唆する。デフォルトの表示態様は、大当り期待度が5%であることを示唆する。なお、大当り期待度が0%であることを示唆するようにしてもよい。あるいは、そもそもデフォルトの表示態様では大当りの期待度を示唆していないことにしてもよい。以下の説明では、デフォルトの表示態様である場合にはその旨の説明を省略することがある。また、赤色の表示態様は、大当り期待度が50%であることを示唆する。なお、緑色の表示態様は、変動アイコンの表示態様で説明したように、大当り期待度が25%であることを示唆する。
図12(2)では、装飾図柄の変動表示において疑似連演出が開始されている。疑似連演出は、装飾図柄の変動開始及び仮停止表示を1回の特図の変動表示において複数回実行する装飾図柄の変動表示態様であって、1回の当否判定(抽選)結果の表示であるにも関わらず、あたかも複数回の当否判定結果の表示があったかのように見せかける装飾図柄の変動表示である。図12(2)に示す装飾図柄表示装置208では、中図柄表示領域208bに、疑似連演出を示唆する疑似連図柄(「NEXT」と記載された装飾図柄)が仮停止表示され、左図柄表示領域208aには「装飾6」、右図柄表示領域208cには「装飾7」がそれぞれ仮停止表示されている。装飾図柄の変動表示における高速変動では、装飾図柄がどのような図柄であるかを確認することができないが、仮停止表示では、装飾図柄がどのような図柄であるかを確認することができる。仮停止表示では、装飾図柄は、極低速で揺れ変動しており動いている。一方、左上隅のミニ図柄は変動表示を続けており、右上隅の第4図柄・保留数表示領域284では、特図1の図柄変動表示中を表す「-」の点滅表示が継続している。
図12(3)に示す装飾図柄表示装置208では、表示画面がブラックアウトし、装飾図柄が見えなくなっている。ただし、左上隅のミニ図柄と、右上隅の第4図柄・保留数表示領域284は視認可能である。この図12(3)においてもミニ図柄は変動表示を続けており、第4図柄・保留数表示領域284では、特図1の図柄変動表示中を表す「-」の点滅表示が継続している。
やがてブラックアウトが終了し、装飾図柄の再変動が開始される。図12(4)には、ブラックアウトが終了し、疑似連演出における2回目の変動(再変動)が開始される直前の様子が示されている。この図12(4)に示す装飾図柄表示装置208では、ブラックアウトが終了し、2回目の変動開始であることを表す「×2」という文字が表示されている。また、ブラックアウトが終了すると、図12(2)では、疑似連図柄が仮停止表示されていた中図柄表示領域208bには、「装飾6」が仮停止表示されている。すなわち、仮停止表示された装飾図柄の組み合わせと、再変動を開始する際の装飾図柄の組み合わせとが異なっている。ここでは、中図柄表示領域208bにおける装飾図柄の種類自体が異なっている。このように異なることで、遊技者は、仮停止表示と再変動表示の開始とを区別することが容易になる。また、仮に、仮停止表示された装飾図柄の組み合わせと、再変動を開始する際の装飾図柄の組み合わせとが同じとした場合、遊技者は、ブラックアウトが終了した際に、再び、疑似連図柄が仮停止表示されたと勘違いしてしまうことが考えられる。しかしながら、図12(2)~(4)のように、仮停止表示された装飾図柄の組み合わせと、再変動を開始する際の装飾図柄の組み合わせとが異なるようにすることで、このような遊技者の勘違いを防止することができる。図12(4)に続く同図(5)では、装飾図柄の2回目の変動(再変動)が開始されている。
図12(6)では、左図柄表示領域208aに装飾図柄が仮停止表示され、その装飾図柄が「装飾5」であることを確認することができ、同図(7)では、右図柄表示領域208cに装飾図柄が仮停止表示され、その装飾図柄が「装飾1」であることを確認することができる。続く図12(8)では、中図柄表示領域208bに装飾図柄が仮停止表示され、その装飾図柄が「装飾4」であることを確認することができる。この図12(8)では、「装飾5-装飾4-装飾1」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示(揺れ変動表示)されている。やがて、図12(9)に示すように、確定表示が行われ、「装飾5-装飾4-装飾1」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが完全停止表示される。すなわち、確定表示中は、装飾図柄は動かない。なお、この確定表示においても、装飾図柄がどのような図柄であるかを確認することが当然できる。
また、仮停止表示中は表示されていた変動アイコンh0は、確定表示が開始されると消えている。
装飾図柄の確定表示中に、ステージチェンジを行うためのワイプ演出が実行される。図12(10)ではワイプ演出が開始されている。ワイプ演出では、装飾図柄表示装置208の表示画面の左下隅と右上隅それぞれからワイプ表示wpが拡がり、ワイプ表示wpが表示画面を覆うワイプインと、表示画面からワイプ表示wpが消えていくワイプアウトが実行される。装飾図柄や保留アイコンは、ワイプ表示wpがオーバーラップし見えなくなるが、左上隅のミニ図柄と、右上隅の第4図柄・保留数表示領域284はワイプ演出中も視認可能である。図12(10)で始まったワイプインは、同図(11)で完了し、同図(11)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄や保留アイコンは見えなくなっている。続く図12(12)ではワイプアウトが行われており、装飾図柄の一部と保留アイコンは見えるようになってきている。ワイプインが完了すると、あるいはワイプアウトが開始されると、ステージチェンジが行われる。この例では、通常ステージから殿ステージにステージチェンジが行われる。ワイプアウトが開始されて見えるようになってきた装飾図柄は、変化したステージに対応した表示態様で表示されている。この表示態様については後述する。 ワイプアウトが完了するとワイプ演出は終了になる。また、ワイプ演出が終了すると、次の特図の図柄変動表示が開始される。図12(13)は、次の特図の図柄変動表示が開始された直後の様子を示した図である。この図12(13)では、第1特図表示装置212における図柄変動表示は開始され、装飾図柄表示装置208でも、装飾図柄の変動表示が開始されている。また、ミニ図柄の変動や第4図柄の点滅表示も開始されている。装飾図柄の変動表示では、変動開始時に変動表示開始時動作が行われる。図12(13)に示す装飾図柄は、この変動表示開始時動作が行われており、変動方向とは反対方向(上方向)に少し動く動作が行われている。変動開始時動作では、装飾図柄が確認可能な状態で表示される。装飾図柄の変動表示では、変動開始時動作に続いて、装飾図柄の下方向への変動表示が行われる。
また、通常ステージから殿ステージにステージチェンジが行われたことから、図12(13)に示す装飾図柄表示装置208には、変動アイコン表示領域280の左横に殿様のキャラクタYM1が表示されている。この殿様のキャラクタYM1はアニメーション表示される。また、停止表示されている装飾図柄の左下隅には、装飾図柄の種類ごとに異なるキャラクタの表示YM2が追加表示されている。装飾図柄の変動表示を開始する時点での装飾図柄の組み合わせが、装飾図柄の種類ごとに異なるキャラクタの表示YM2が追加表示された「装飾5-装飾4-装飾1」であり、この装飾図柄の組み合わせのまま変動開始時動作が行われる。この結果、先の装飾図柄変動表示で仮停止表示された装飾図柄の組み合わせ(図12(8)に示す「装飾5-装飾4-装飾1」)や、確定表示された装飾図柄の組み合わせ(図12(9)に示す「装飾5-装飾4-装飾1」)と、次の装飾図柄の変動表示を開始する際(開始時点または開始時点から開始直後)の装飾図柄の組み合わせ(図12(13)に示す、装飾図柄の種類ごとに異なるキャラクタの表示YM2が追加表示された「装飾5-装飾4-装飾1」)とは異なっていることになる。ここでは、装飾図柄同士は同じであるが、装飾図柄の種類ごとに異なるキャラクタの表示YM2の有無が異なっており、装飾図柄の種類は同じであるが、表示態様が異なっている。このように装飾図柄が相違することで、遊技者は、前回の停止表示と今回の変動表示の開始とを区別することが容易になる。また、ステージチェンジが行われたことも、より確認しやすくなる。
なお、図12(13)では、ミニ図柄や第4図柄は既に高速変動となっているが、変動開始時は確定表示されたミニ図柄や第4図柄の表示(図12(9)における表示)と同じ表示の図柄から変動が開始しているものとする。つまり、特別図柄の確定表示に応じた、ミニ図柄や第4図柄の表示(図12(9)における表示)と、特別図柄の変動表示の開始に応じた、ミニ図柄の変動表示や第4図柄の点滅表示が開始される時の表示(図12(13)の直前の表示)は同じであるといえる。
さらに、図12(13)に示す装飾図柄表示装置208では、保留アイコンのシフト移動も完了しており、これまで第1保留アイコンh11であったアイコンが変動アイコンh0になっている。図12(14)に示す変動アイコンh0は、デフォルトの表示態様のアイコンである。また、第2保留アイコンh12であったアイコンは第1保留アイコンh11になり、第3保留アイコンh12であったアイコンは第2保留アイコンh12になっている。
なお、ワイプアウトによって見え始めた部分は、発光等のエファクト表示(図14(7)参照)によって表示内容が視認困難であり、ワイプアウトが完了するとエファクト表示も終了になり、表示内容が視認可能になるようにしてもよい。あるいは、ステージチェンジは、ワイプアウトが完了した時点で行われるようにしてもよい。
図12(14)では、装飾図柄変動表示が下方向の高速変動になり、装飾図柄の確認が困難になっている。
図12(15)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾9-装飾2-装飾4」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されている。ここでも、各装飾図柄の左下隅に、装飾図柄の種類ごとに異なるキャラクタの表示YM2が追加表示されている。
図13は、図12に示す例の続きを段階的に示す図である。
図12(15)から続く図13(16)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾9-装飾2-装飾4」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。ここでも、各装飾図柄の左下隅に、装飾図柄の種類ごとに異なるキャラクタの表示YM2が追加表示されている。また、アニメーション表示されている殿様のキャラクタYM1は落ち込んでいる。
図13(17)では、第1特図表示装置212における図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208でも、装飾図柄の変動表示が開始されている。図13(17)に示す装飾図柄は変動表示開始時動作が行われている。また、ミニ図柄の変動や第4図柄の点滅表示も開始されている。また、保留アイコンのシフト移動も完了しており、これまで第1保留アイコンh11であったアイコンが変動アイコンh0になっている。図13(17)に示す変動アイコンh0は、赤色の表示態様のアイコンである。
なお、「装飾5-装飾4-装飾1」の仮停止表示が開始されてから確定表示が終了するまで期間(図12(8)~同図(12))の方が、「装飾9-装飾2-装飾4」の仮停止表示が開始されてから確定表示が終了するまで期間(図12(15)~図13(16))よりも長い。
図13(18)では、装飾図柄変動表示が下方向への高速変動になり、装飾図柄の確認が困難になっている。
続く図13(19)では、リーチ状態が成立し、左図柄表示領域208aにも右図柄表示領域208cにも「装飾2」がそれぞれ仮停止表示されている。なお、仮停止表示された「装飾2」の左下隅にはお姫様のキャラクタの表示YM2が追加表示されている。
図13(20)では、スーパー(SP)リーチに発展し、装飾図柄表示装置208では、殿様と敵侍との対決アニメーションが表示画面全体に表示される。また、殿様のキャラクタYM1のアニメーション表示、変動アイコン表示領域280および特図1の保留アイコン表示領域281は消え、それまで表示画面中央に大きく表示されていた装飾図柄が、表示画面の右下隅に縮小表示されている。なお、左上隅のミニ図柄と、右上隅の第4図柄・保留数表示領域284はスーパーリーチ中も視認可能である。
図13(21)に示す装飾図柄表示装置208では、敵侍に勝利した殿様が映し出されたアニメーションが表示され、表示画面中央には、「装飾2-装飾13-装飾2」といった通常大当り(「特図b」の3R通常大当り)の装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されている。なお、装飾13には、装飾図柄の種類ごとに異なるキャラクタの表示YM2が追加表示されていないが、追加表示されてもよい。
図13(22)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾2-装飾13-装飾2」といった通常大当りの装飾図柄の組み合わせが確定表示されており、この後、3ラウンドの大当り遊技が開始される(図13(23))。大当り遊技が終了すると、特図低確率普図高確率状態(時短遊技状態)に移行する。
図13(24)では、大当り遊技が終了し、特図低確率普図高確率状態(時短遊技状態)に移行している。この図13(24)に示す装飾図柄表示装置208には、時短遊技状態を表す城下町の背景が表示されている。
また、図13(24)では、第2特図始動口232に3球の連続入賞があり、第2特図表示装置214における図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208でも、装飾図柄の変動表示が開始されている。図13(17)に示す装飾図柄は変動表示開始時動作が行われている。装飾図柄の変動表示を開始する時点での装飾図柄の組み合わせが、「装飾2-装飾2-装飾2」であり、この装飾図柄の組み合わせのまま変動開始時動作が行われる。この結果、仮停止表示された装飾図柄の組み合わせ(図13(21)に示す「装飾2-装飾13-装飾2」)や、確定表示された装飾図柄の組み合わせ(図13(22)に示す「装飾2-装飾13-装飾2」)と、次の装飾図柄の変動表示を開始する際(開始時点または開始時点から開始直後)の装飾図柄の組み合わせ(図13(24)に示す「装飾2-装飾2-装飾2」)とは異なっている。ここでは、中図柄表示領域208bにおける装飾図柄の種類自体が異なっている。特に、次の装飾図柄の変動表示を開始する際の装飾図柄の組み合わせで装飾13が表示されないことで、遊技者に再び大当りしたという誤解を与えないですむ。
また、変動アイコンh0が表示された変動アイコン表示領域280の右横には、特図2の保留アイコン表示領域282が表示され、2つの保留アイコンh21、h22が表示されている。
また、装飾図柄表示装置208の右下隅には、時短遊技状態があと49回継続することを表す時短遊技状態残回数表示として「残49」の文字が表示されている。さらに、第4図柄・保留数表示領域284の左横には、右打ちを促す右打ち第1表示RH1が表示されている。この右打ち第1表示RH1は、時短遊技状態中は、特図の図柄変動表示が終了しても表示され続ける表示であり、デモ画面に移行しても表示され続ける。
なお、図13(24)は、既に変動を開始している場面であるが、大当り遊技の終了後に次の変動が開始するまでに装飾図柄(「装飾2-装飾2-装飾2」)、ミニ図柄(「2-2-2」)及び第4図柄が確認可能な状態で一瞬表示されるものとする。つまり、特別図柄の確定表示に応じた、ミニ図柄や第4図柄の表示(図13(22)における表示)と、特別図柄の変動表示の開始に応じた、ミニ図柄の変動表示や第4図柄の点滅表示が開始される時の表示(図13(24)の直前の表示)は同じであるといえる。
図13(25)では、装飾図柄変動表示が下方向の高速変動になり、装飾図柄の確認が困難になっている。
なお、変動表示開始時動作は、変動方向とは反対方向に少し動く動作の他に、装飾図柄が揺れる動作や装飾図柄が拡縮する動作等であってもよい。いずれにしても、装飾図柄を確認することができる動作である。
続いて、ゾーン演出の一例について説明する。図14は、海ゾーンから空ゾーンへ突入し大当りするまでの一例を段階的に示した図である。
この例では、時短遊技状態(特図高確率普図高確率状態)であって右打ちが推奨されている状態である。時短遊技状態であれば、装飾図柄表示装置208には、時短遊技状態を表す城下町の背景が表示されるが、この例では、ゾーンに応じた背景が表示される。また、第4図柄・保留数表示領域284の左横には、右打ちを促す右打ち第1表示RH1が表示される。さらに、装飾図柄表示装置208の右下隅には、時短遊技状態残回数表示も表示される。
図14(1)に示す装飾図柄表示装置208には、海ゾーンに応じた海の背景が表示されている。また、この図14(1)では、第2特図表示装置214における図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208でも、装飾図柄の変動表示が開始されている。図14(1)に示す装飾図柄は変動表示開始時動作が行われている。また、ミニ図柄の変動や第4図柄の点滅表示も開始されている。さらに、変動アイコン表示領域280には変動アイコンh0が表示され、特図2の保留アイコン表示領域282には2つの保留アイコンh21、h22が表示されている。第2保留アイコンh22は、赤色の表示態様のアイコンである。
図14(2)では、装飾図柄変動表示が下方向の高速変動になっている。
図14(3)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾12のゾーン突入図柄が3つ揃った状態で仮停止表示が行われている。なお、特図2始動口232に1つの入球があり、特図2の保留数は3に増加し、3つの目の保留アイコンh23が追加表示されている。
続く図14(4)では、第2特図表示装置214における特図2の確定表示が開始され、装飾図柄表示装置208では、「装飾12-装飾12-装飾12」といった装飾図柄の組み合わせの確定表示が開始される。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図2の第4図柄がはずれを表す「×」で停止表示され、ミニ図柄には「256」が停止表示されている。
装飾図柄の確定表示が開始されると、表示画面の左右から襖画像fsが出現し(図14(5))、襖が閉じられるアニメーションによって、表示画面全体が襖画像fsになる(図14(6))。背景画像や「装飾12-装飾12-装飾12」といった装飾図柄の組み合わせや保留アイコンh21~h23は、襖画像fsによってオーバーラップされて見えなくなるが、ミニ図柄と第4図柄・保留数表示領域284における表示は視認可能である。
図14(6)に示すように、装飾図柄表示装置208の表示画面全体が襖画像fsになると、ゾーン移行が行われ、空ゾーンに移行する。図14(7)に示す装飾図柄表示装置208では、襖が開き始め、襖の奥が見え始め、空ゾーンに応じた空の背景が表示されている。空ゾーンは、海ゾーンよりも大当りの期待度が高い先読み予告である。なお、襖が全開状態になるまで装飾図柄や背景画像がエフェクト表示などによって視認できないようになっていてもよい。なお、ゾーン移行のタイミングは、襖が全開状態になったタイミングもよいし、第2特図表示装置214における図柄変動表示の開始に応じたタイミングであってもよい。
また、襖が開き始め、襖の奥には、「装飾12-装飾12-装飾12」といった装飾図柄の組み合わせではなく、「装飾2-装飾5-装飾6」といった装飾図柄の組み合わせが停止表示されている様子が見え始めている。
続く図14(8)に示す装飾図柄表示装置208では、襖が完全に開き、襖画像fsは消えている。この図14(8)では、第2特図表示装置214における図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208でも、装飾図柄の変動表示が開始されている。図14(8)に示す装飾図柄は変動表示開始時動作が行われている。装飾図柄の変動表示を開始する時点での装飾図柄の組み合わせも、「装飾2-装飾5-装飾6」であり、この装飾図柄の組み合わせのまま変動開始時動作が行われる。この結果、仮停止表示された装飾図柄の組み合わせ(図14(3)に示す「装飾12-装飾12-装飾12」)や、確定表示が開始された時点の装飾図柄の組み合わせ(図14(4)に示す「装飾12-装飾12-装飾12」)と、次の装飾図柄の変動表示を開始する際(開始時点または開始時点から開始直後)の装飾図柄の組み合わせ(図14(8)に示す「装飾2-装飾5-装飾6」)とは異なっている。ここでは、全ての装飾図柄の種類自体が異なっている。このように、次の装飾図柄の変動表示を開始する際の装飾図柄の組み合わせで装飾12が表示されないことで、遊技者に再びゾーン突入図柄が停止したという誤解を与えないですむ。また、次の装飾図柄の変動表示を開始する際の装飾図柄の組み合わせがハズレを表すバラケ目の装飾図柄の組み合わせであることにより、遊技者に大当りしたという誤解を与えないですむ。なお、次の装飾図柄の変動表示を開始する際の装飾図柄の組み合わせは、図14(4)で停止表示したミニ図柄の組み合わせと一致している。ただし、一致していなくてもよく、次の装飾図柄の変動表示を開始する際の装飾図柄の表示が、一目でハズレとわかる表示(例えば、バラケ目の表示)であればよい。
なお、図14(8)では、ミニ図柄や第4図柄は既に高速変動となっているが、変動開始時は確定表示されたミニ図柄や第4図柄の表示(図14(4)における表示)と同じ表示の図柄から変動が開始しているものとする。つまり、特別図柄の確定表示に応じた、ミニ図柄や第4図柄の表示(図14(4)における表示)と、特別図柄の変動表示の開始に応じた、ミニ図柄の変動表示や第4図柄の点滅表示が開始される時の表示(図14(8)の直前の表示)は同じであるといえる。
なお、襖が開き始め、襖の奥が見え始めた段階(図14(7)の段階)では、装飾図柄の組み合わせは、「装飾12-装飾12-装飾12」の表示のままであり、次の装飾図柄の変動表示を開始する時点で「装飾2-装飾5-装飾6」になってもよい。
また、図14(8)に示す装飾図柄表示装置208では、ミニ図柄の変動や第4図柄の点滅表示も開始されている。さらに、保留アイコンのシフト移動も完了しており、これまで第1保留アイコンh11であったアイコンが変動アイコンh0になっている。変動アイコンh0は、緑色の表示態様である。さらに、これまで第2保留アイコンh22であったアイコンが第1保留アイコンh21になっている。第1保留アイコンh21は、赤色の表示態様である。
図14(9)では、装飾図柄変動表示が下方向の高速変動になり、装飾図柄の確認が困難になっている。また、図14(9)に示す装飾図柄表示装置208では、セリフ予告の表示sf1が表示されている。セリフ予告は、現在行われている図柄変動表示における大当りの期待度をセリフによって示唆する通常予告である。ここでのセリフ予告は、「太陽」というセリフが含まれていると大当りの期待度が高くなる。
図14(10)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾7-装飾2-装飾9」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されている。なお、特図2始動口232に2つの入球があり、特図2の保留数は4に増加し、3つの目の保留アイコンh23と4つ目の保留アイコンh24が追加表示されている。続く図14(11)では、「装飾7-装飾2-装飾9」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
図14(12)では、第2特図表示装置214における図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208でも、装飾図柄の変動表示が開始されている。図14(12)に示す装飾図柄は変動表示開始時動作が行われている。また、ミニ図柄の変動や第4図柄の点滅表示も開始されている。また、保留アイコンのシフト移動も完了しており、これまで第1保留アイコンh11であったアイコンが変動アイコンh0になっている。図14(13)に示す変動アイコンh0は、赤色の表示態様のアイコンである。また、空ゾーンのゾーン演出は継続されており、装飾図柄表示装置208の背景画像は空の背景である。
なお、「装飾12-装飾12-装飾12」の仮停止表示が開始されてから確定表示が終了するまで期間(図14(3)~同図(7))の方が、「装飾7-装飾2-装飾9」の仮停止表示が開始されてから確定表示が終了するまで期間(図14(10)~同図(11))よりも長い。
図14(13)では、装飾図柄変動表示が下方向の高速変動になっている。また、ここでも通常予告であるセリフ予告が行われている。図14(13)におけるセリフ予告の表示sf2には、「太陽」というセリフが含まれており、同図(9)におけるセリフ予告の表示sf1よりも大当りの期待度が高くなっている。
続く図14(14)では、リーチ状態が成立し、左図柄表示領域208aにも右図柄表示領域208cにも「装飾7」がそれぞれ仮停止表示されている。
図14(15)では、スーパーリーチに発展し、装飾図柄表示装置208では、殿様と敵侍との対決アニメーションが表示画面全体に表示される。また、背景表示、変動アイコン表示領域280および特図1の保留アイコン表示領域281は消え、それまで表示画面中央に大きく表示されていた装飾図柄が、表示画面の右下隅に縮小表示されている。なお、左上隅のミニ図柄と、右上隅の第4図柄・保留数表示領域284はスーパーリーチ中も視認可能である。
図15は、図14に示す例の続きを段階的に示す図である。
図14(15)から続く図15(16)に示す装飾図柄表示装置208では、敵侍に勝利した殿様が映し出されたアニメーションが表示され、表示画面中央には、「装飾7-装飾7-装飾7」といった確変大当りの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されている。
図15(17)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾7-装飾7-装飾7」といった大当りの装飾図柄の組み合わせが確定表示されており、2R確変大当り(特図B)に当選している。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図2の第4図柄が「○」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「777」の組合せで停止表示されている。
図15(18)では、大当り遊技のオープニング演出が開始されており、装飾図柄表示装置208には、大当りおめでとうという文字表示が表示されている。また、可変入賞口234は右側領域に配置されているため、右打ち第1表示RH1が表示されている。さらに、大当り遊技の開始時(オープニング演出中)には、右打ち第1表示RH1とは別に右打ちを促す右打ち第2表示RH2も表示される。この右打ち第2表示RH2は、上下に間隔をあけて並んだ右向きの矢印の間に右側に打てという文字が表示された表示態様であって、右打ち第1表示RH1よりも大きな表示である。
図15(19)では、1ラウンド目が開始されており、右打ち第2表示RH2は消えて非表示になっているが、右打ち第1表示RH1は依然として表示されている。続く図15(20)では、2ラウンド目が開始されている。2R確変大当りでは、この2ラウンド目(最終ラウンド)でVシャッタVSが開き、V入賞が獲得可能になる。2ラウンド目が開始された装飾図柄表示装置208には、V通過スイッチVSに遊技球を通過させることを促す「Vを狙え」という文字表示が表示されている。
図15(21)では、遊技球がV通過スイッチVSを通過し、装飾図柄表示装置208には、V入賞を獲得したことを報知するV入賞報知が行われている。すなわち、大当り遊技終了後に確変状態に移行することが報知されていることになる。
図15(22)では、大当り遊技の終了演出が開始されており、装飾図柄表示装置208には、大当り終了という文字表示が表示されている。また、右打ち第1表示RH1は、大当り遊技の期間中継続して表示されており、この終了演出でも表示されている。
大当り遊技が終了すると、特図高確率普図高確率状態に移行する。図15(23)では、第2特図表示装置214における図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208でも、装飾図柄の変動表示が開始されている。図15(23)に示す装飾図柄は変動表示開始時動作が行われている。装飾図柄の変動表示を開始する時点での装飾図柄の組み合わせは、先に大当りしたときの大当りの装飾図柄の組み合わせである「装飾図7-装飾7-装飾7」(図15(17)参照)と同じ装飾図柄の組み合わせであり、この装飾図柄の組み合わせのまま変動開始時動作が行われる。また、ミニ図柄の変動や第4図柄の点滅表示も開始されている。さらに、変動アイコン表示領域280には変動アイコンh0が表示され、特図2の保留アイコン表示領域282には2つの保留アイコンh21、h22が表示されている。
さらに、図15(23)に示す装飾図柄表示装置208では、時短遊技状態を表す城下町の背景が表示されている。また、装飾図柄表示装置208の右下隅には、時短遊技状態残回数表示として「残119」の文字が表示されている。
なお、図15(23)は、既に変動を開始している場面であるが、大当り遊技の終了後に次の変動が開始するまでに装飾図柄(ここでは、「装飾7-装飾7-装飾7」)、ミニ図柄(ここでは、「7-7-7」)及び第4図柄が確認可能な状態で一瞬表示されるものとする。つまり、特別図柄の確定表示に応じた、ミニ図柄や第4図柄の表示(図15(17)における表示)と、特別図柄の変動表示の開始に応じた、ミニ図柄の変動表示や第4図柄の点滅表示が開始される時の表示(図15(23)の直前の表示)は同じであるといえる。 図15(24)では、装飾図柄変動表示が下方向の高速変動になっている。
なお、大当り遊技が終了し次の装飾図柄の変動表示の開始時に表示される装飾図柄の組み合わせとして、図15(23’)に示す「装飾3-装飾7-装飾5」といったハズレを表す組み合わせが表示されるようにしてもよい。図15(23’)では、「装飾3-装飾7-装飾5」といった装飾図柄の組み合わせで変動開始時動作が行われている。こうすることで、大当り遊技が開始される前の仮停止表示された装飾図柄の組み合わせ(図15(16)に示す「装飾7-装飾7-装飾7」)や、確定表示された装飾図柄の組み合わせ(図15(17)に示す「装飾7-装飾7-装飾7」)と、次の装飾図柄の変動表示を開始する際(開始時点または開始時点から開始直後)の装飾図柄の組み合わせ(図15(23’)に示す「装飾3-装飾7-装飾5」)とが異なるようになる。図15(23’)に示す例では、左図柄表示領域208aと右図柄表示領域208cの装飾図柄が異なっており、遊技者に再度大当りしたという誤解を与えないですむ。
なお、大当り遊技が開始される前の仮停止表示された装飾図柄の組み合わせ(図15(16)に示す「装飾7-装飾7-装飾7」)や、確定表示された装飾図柄の組み合わせ(図15(17)に示す「装飾7-装飾7-装飾7」)と、次の装飾図柄の変動表示を開始する際(開始時点または開始時点から開始直後)の装飾図柄の組み合わせ(図15(23’)に示す「装飾3-装飾7-装飾5」)とが異なるようにする場合であっても、ミニ図柄や第4図柄は、大当り遊技が開始される前の確定表示と、次の装飾図柄の変動表示を開始する際(開始時点または開始時点から開始直後)の表示とは同じようにする。
続いて、図14から図15に示すゲームの進行例の変形例について説明する。
図15(3’)は、図14(3)と同じ状態であり、装飾図柄表示装置208では、装飾12のゾーン突入図柄が3つ揃った状態で仮停止表示が行われている。
続く図15(5’)では、第2特図表示装置214における図柄変動表示が続いている状態、すなわち装飾図柄の仮停止表示が続いている状態で、表示画面の左右から襖画像fsが出現している。そして、装飾図柄の仮停止表示が続いている状態のまま、襖が閉じられるアニメーションが表示される。
図15(6’)に示すように襖が完全に閉じられた状態になると、第2特図表示装置214における特図2の確定表示が開始され、第4図柄・保留数表示領域284では特図2の第4図柄がはずれを表す「×」で停止表示され、ミニ図柄には「256」が停止表示される。装飾図柄の表示は、襖画像fsによってオーバーラップされ見えなくなっている。
図15(7’)は、図14(7)と同じ状態であり、装飾図柄表示装置208では、襖が開き始め、停止表示している「装飾2-装飾5-装飾6」が見え始めている。なお、「装飾12-装飾12-装飾12」が見え始めてもよい。
以上説明したように、「装飾12-装飾12-装飾12」の仮停止表示は、装飾図柄の表示が見えなくなった状態(視認困難な状態)で終了してもよい。言い換えれば、特図表示装置における確定表示や装飾図柄の確定表示は、装飾図柄が見えなくなった状態(視認困難な状態)で開始してもよい。そして、装飾図柄の表示が視認可能になると、仮停止表示とは異なる表示になっている場合がある。なお、「装飾12」の仮停止表示に限らず、他の装飾図柄(例えば、「装飾11」や「装飾13」など)でも同様に見えなくなった状態(視認困難な状態)で終了してもよい。
なお、装飾図柄が見えなくなる演出として、ブラックアウト(図12(3))や、ワイプ演出(図12(10)~同図(12))や、襖画像fsのアニメーション(図14(5)~同図(7))や、エフェクト表示を例にあげたが、装飾図柄が見えなくなる演出は、これらに限られない。
図16は、装飾図柄の確定表示中に電断が生じたが即座に復電した場合の例を示す図である。
図16(9-1)は、図12(9)と同じ状態であり、「装飾5-装飾4-装飾1」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。この確定表示が行われている状態で電断が生じるが、即座に復電する。図16(9-2)は電断が生じたことを表す。パチンコ機100では、図6に示す復電時処理(ステップS111)が実行され、図16(9-3)に示す装飾図柄表示装置208には「復帰準備中」の文字表示が表示されている。やがて、第1特図表示装置212における図柄変動表示が開始され、図16(13’)に示すように、装飾図柄表示装置208でも、装飾図柄の変動表示が開始されている。図16(13’)に示す装飾図柄は変動表示開始時動作が行われている。この図16(13’)における復電時の装飾図柄の組み合わせは、電断時に確定表示されていた装飾図柄の組み合わせ(「装飾5-装飾4-装飾1」)とは異なり、また、電断が生じなかった場合の次の装飾図柄の変動表示を開始する際の装飾図柄の組み合わせ(図12(13)に示す装飾図柄の組み合わせ)とも異なる。「装飾1-装飾2-装飾3」といった装飾図柄の組み合わせは、初期図柄の組み合わせに相当し、復電時には必ず表示されるものである。この初期図柄の組み合わせが表示されて、装飾図柄の変動表示が開始される。なお、ミニ図柄の変動や第4図柄の点滅表示も開始されている。
また、保留アイコンのシフト移動も完了しており、これまで第1保留アイコンh11であったアイコンが変動アイコンh0になっているが、変動アイコンh0の表示態様も、保留アイコンh11、h12の表示態様もデフォルトの表示態様になっている。また、ステージチェンジも行われておらず、殿様のキャラクタYM1や、装飾図柄の種類ごとに異なるキャラクタの表示YM2は表示されていない。
なお、図16(13’)は、既に変動を開始している場面であるが、「復帰準備中」の文字表示の終了後に次の変動が開始するまでに装飾図柄(ここでは、「装飾1-装飾2-装飾3」)、ミニ図柄(ここでは、「1-2-3」)及び第4図柄が確認可能な状態で一瞬表示されるものとする。つまり、復電時のミニ図柄や第4図柄の表示は、電断時に確定表示されていたミニ図柄や第4図柄の表示(図16(9-1)における表示)とは異なり、また、電断が生じなかった場合の次の装飾図柄の変動表示を開始する際のミニ図柄や第4図柄の表示(図12(13)の直前の表示)とも異なるといえる。
図16(4-1)は、図14(4)と同じ状態であり、「装飾12-装飾12-装飾12」といった装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。ここでも、この確定表示が行われている状態で電断が生じるが、即座に復電する。図16(4-2)は電断が生じたことを表す。パチンコ機100では、図6に示す復電時処理(ステップS111)が実行され、図16(4-3)に示す装飾図柄表示装置208には「復帰準備中」の文字表示が表示されている。やがて、第1特図表示装置212における図柄変動表示が開始され、図16(8’)に示すように、装飾図柄表示装置208でも、装飾図柄の変動表示が開始されている。図16(8’)に示す装飾図柄は変動表示開始時動作が行われている。この図16(8’)における復電時の装飾図柄の組み合わせは、上述の初期図柄の組み合わせである「装飾1-装飾2-装飾3」になっている。この結果、復電して次の装飾図柄の変動表示を開始する際の装飾図柄の組み合わせ(「装飾1-装飾2-装飾3」)は、電断時に確定表示されていた装飾図柄の組み合わせ(「装飾12-装飾12-装飾12」)とは異なり、また、電断が生じなかった場合の次の装飾図柄の変動表示を開始する際の図14(8)に示す装飾図柄の組み合わせ(「装飾2-装飾5-装飾6」)とも異なる。なお、ミニ図柄の変動や第4図柄の点滅表示も開始されている。
また、図16(8’)でも、デフォルトの表示態様の変動アイコンh0と、デフォルトの表示態様の保留アイコンh21、h22が表示されている。また、ゾーン演出自体が行われておらず、時短遊技状態を表す城下町の背景が表示されている。
なお、図16(8’)は、既に変動を開始している場面であるが、「復帰準備中」の文字表示の終了後に次の変動が開始するまでに装飾図柄(ここでは、「装飾1-装飾2-装飾3」)、ミニ図柄(ここでは、「1-2-3」)及び第4図柄が確認可能な状態で一瞬表示されるものとする。つまり、復電時のミニ図柄や第4図柄の表示は、電断時に確定表示されていたミニ図柄や第4図柄の表示(図16(4-1)における表示)とは異なり、また、電断が生じなかった場合の次の装飾図柄の変動表示を開始する際のミニ図柄や第4図柄の表示(図14(8)の直前の表示)とも異なるといえる。
なお、本実施形態では、初期図柄の組合せとして「装飾1-装飾2-装飾3」としていたが、初期図柄の組合せはこの組み合わせに限られず、他の組合せでもよい。ただし、大当りを想起するような組み合わせは好ましくなく、変動表示において表示され得ない組み合せとすることが望ましい。
以上の記載によれば、
『 装飾図柄を変動表示させる装飾図柄変動表示を表示可能な表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、装飾図柄を確認可能な状態で表示する装飾図柄確認表示[例えば、装飾図柄変装表示の表示が開始する時の表示、変動表示開始時動作における表示、装飾図柄変装表示のうちの仮停止表示、装飾図柄変装表示が終了して表示される停止表示(確定表示)、仮停止表示と確定表示を合わせた表示]を実行するものであり、
装飾図柄変動表示を開始した後の装飾図柄確認表示と、次の装飾図柄変動表示を開始する際の装飾図柄確認表示とが異なる場合がある[例えば、図12(2)と同図(4)、図12(9)と同図(13)、図13(22)と同図(24)、図14(4)と同図(8)、図15(17)と同図(23’)]、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、装飾図柄変動表示を開始した後の装飾図柄確認表示が絵柄の装飾図柄であった場合には、次の装飾図柄変動表示を開始する際に、遊技者に絵柄の装飾図柄によって大当りしたという誤解を与えないですむ。また、装飾図柄変動表示を開始した後の装飾図柄確認表示が大当りを表す装飾図柄であった場合には、次の装飾図柄変動表示を開始する際に、遊技者に再度大当りしたという誤解を与えないですむ。
なお、装飾図柄の表示とは、装飾図柄の組合せによる表示であってもよい。また、装飾図柄は、数字であってもよいし、記号であってもよいし、絵柄であってもよい。
装飾図柄変動表示を開始した後の装飾図柄確認表示とは、抽選の結果を示唆する表示であってもよい。
装飾図柄変動表示を開始した後の装飾図柄確認表示は、該装飾図柄変動表示に全部が含まれていてもよいし、一部が含まれていてもよいし、該装飾図柄変動表示には含まれず、該装飾図柄変動表示に続いて開始される装飾図柄の停止表示に含まれていてもよい。
「装飾図柄変動表示を開始した後の装飾図柄確認表示と、次の装飾図柄変動表示を開始する際の装飾図柄確認表示とが異なるとは、装飾図柄の種類[例えば、装飾1~装飾13]は同じであって表示態様[例えば、キャラクタの表示YM2の有無]が異なることではなく、装飾図柄の種類が異なることであってもよい。」ここにいう装飾図柄の種類とは、数字表す種類であったり、記号の種類であったり、絵柄の種類であったりする。
装飾図柄が仮停止することで装飾図柄を確認することができる表示は前記装飾図柄確認表示に含まれる。ただし、装飾図柄の仮停止の表示(揺れ表示)が一旦消えたり、見えなくなったりした場合は、前記装飾図柄確認表示には含まれない。
また、
『 装飾図柄変動表示を開始した後の装飾図柄確認表示と、次の装飾図柄変動表示を開始する際の装飾図柄確認表示とが同じ場合もある[例えば、図13(16)と同図(17)、図14(11)と同図(12)、図15(17)と同図(23)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
「前記表示手段は、装飾図柄変動表示を開始した後の装飾図柄確認表示を表示中に電断復旧した場合には、該装飾図柄確認表示として所定の表示(初期表示)[例えば、図16(13’)や同図(8’)に示す「装飾1-装飾2-装飾3」といった装飾図柄の組み合わせ]を行うものであってもよい。すなわち、装飾図柄変動表示を開始した後の装飾図柄確認表示である装飾図柄の第一の表示[例えば、図12(9)の「装飾5-装飾4-装飾1」あるいは図14(4)の「装飾12-装飾12-装飾12」]と、次の装飾図柄変動表示を開始する際の装飾図柄確認表示である装飾図柄の第二の表示[例えば、図12(13)の「装飾5-装飾4-装飾1」あるいは図14(8)の「装飾2-装飾5-装飾6」]とが異なる場合があり、前記表示手段は、装飾図柄変動表示を開始した後の装飾図柄確認表示を表示中に電断復旧した場合には、該装飾図柄確認表示として、前記第一の表示とも前記第二の表示とも異なる第三の表示[例えば、図16(13’)の「装飾1-装飾2-装飾3」あるいは図16(8’)の「装飾1-装飾2-装飾3」]を表示するものであってもよい。」
「装飾図柄変動表示を開始した後の第一の装飾図柄確認表示と、次の装飾図柄変動表示を開始する際の第二の装飾図柄確認表示とが異なるときの方が、前記第一の装飾図柄確認表示と、前記第二の装飾図柄確認表示とが同じときよりも、前記第一の装飾図柄確認表示の表示時間[例えば、図12(8)~同図(12)の期間の方が図12(15)~図13(16)の期間よりも長い、図14(3)~同図(7)の期間の方が図14(10)~同図(11)の期間よりも長い、]が長くてもよい。」
また、装飾図柄変動表示を開始した後の装飾図柄確認表示とは、装飾図柄の仮停止の表示(揺れ表示)であってもよいし、装飾図柄の本停止の表示(確定表示)であってもよいし、装飾図柄の仮停止の表示を開始してから本停止の表示が終了するまでの表示であってもよい。なお、装飾図柄の仮停止の表示は、表示時間が異なる場合がある。例えば、0秒の場合もあれば、1秒以上10秒以下の表示時間である場合もある。一方、装飾図柄の本停止の表示は、表示時間が一定であってもよい。ただし、装飾図柄の本停止の表示は、特定の第1表示(例えば、小当りを報知する表示)の場合には短くてもよいし、特定の第2表示(例えば、大当りを報知する表示やステージ移行やゾーンチェンジ等の演出が行われる表示)の場合には長くてもよい。
また、
『 前記表示手段は、装飾図柄とは別の別図柄を変動表示させる別図柄変動表示[例えば、第4図柄(第4図柄・保留数表示領域284における図柄変動中報知領域)、ミニ図柄]も実行可能なものであり、
前記表示手段は、別図柄を確認可能な状態で表示する別図柄確認表示[例えば、図12(9)~同図(12)や同図(13)の直前の表示]を実行するものであり、
別図柄変動表示を開始した後の別図柄確認表示[例えば、図12(9)~同図(12)における第4図柄やミニ図柄]と、次の別図柄変動表示を開始する際の別図柄確認表示[例えば、図12(13)の直前の第4図柄やミニ図柄]とは同じである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
「装飾図柄変動表示を開始した後の装飾図柄確認表示における装飾図柄の第一の表示は、別図柄変動表示を開始した後の別図柄確認表示で表示されることがない表示[例えば、装飾11~装飾13や、疑似連図柄(「NEXT」と記載された装飾図柄)]であってもよい。」
なお、別図柄の表示(別図柄変動表示、別図柄確認表示)とは、別図柄の組合せによる表示であってもよいし、一つの別図柄による表示であってもよい。また、別図柄は、数字であってもよいし、記号であってもよい。
また、別図柄の表示(別図柄変動表示、別図柄確認表示)は、前記表示手段以外で表示される表示であってもよい。例えば、別図柄専用の第二の表示手段(液晶表示装置やランプ)であってもよいし、前記表示手段を主表示手段とした場合の副表示手段であってもよい。
続いて、ハズレリーチ演出終了後に実行される事象先読み予告について説明する。
図17は、事象先読み予告の一例を段階的に示す図である。この例では、非時短遊技状態(特図低確率普図低確率状態)であって左打ちが推奨されている状態である。
図17(1)では、第1特図表示装置212における図柄変動表示が行われており、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が行われている。また、図17(1)に示す装飾図柄表示装置208では、変動アイコン表示領域280にデフォルトの表示態様の変動アイコンh0が表示され、特図1の保留アイコン表示領域281には3つの保留アイコンh11~h13が表示されている。これら3つの保留アイコンh11~h13もデフォルトの表示態様である。
なお、図17(1)に示す装飾図柄の変動表示では、後述する保留アイコン変化予告や、図14~図15を用いて説明したゾーン演出が実行されている場合がある。
図17(2)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾5-装飾4-装飾1」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されており、続く図17(3)では、「装飾5-装飾4-装飾1」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
また、図17(1)~同図(2)に示す装飾図柄の変動表示は通常変動であり、この通常変動よりも装飾図柄変動表示の時間長が短い(例えば、5秒)短縮変動が行われる場合があり、ハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示の期間は、通常変動よりも短縮変動の方が短くなる。さらに、短縮変動には、仮停止表示の期間が0秒となる超短縮変動も含まれている。また、短縮変動では、装飾図柄の変動表示開始時動作は行われない。
図17(4)では、第1特図表示装置212における図柄変動表示が開始され、装飾図柄の変動表示も開始されている。また、保留アイコンのシフト移動も完了しており、これまで第1保留アイコンh11であったアイコンが変動アイコンh0になっている。また、これまで第2保留アイコンh12であったアイコンが第1保留アイコンh11になっている。この新たに第1保留アイコンh11になったアイコンは、シフト移動の際に表示態様が、デフォルトの表示態様から緑色の表示態様に変化しており、保留アイコン変化予告が開始されている。この保留アイコン変化予告は、表示態様が変化した保留アイコンが表す保留が消化されて開始する図柄変動表示で大当りする可能性があることを示唆する先読み予告の一種である。大当りの期待度は、表示態様によって異なり、デフォルトの表示態様よりも緑色の表示態様の方が大当りの期待度が高い。保留アイコン変化予告の実行開始タイミングは、保留増加時であったり、シフト移動時であったりするが、装飾図柄の仮停止表示が行われている期間や、装飾図柄の確定表示が行われている期間に保留アイコン変化予告が開始されることはない。これらの期間に保留増加があった場合には、保留アイコン変化予告は、シフト移動時に行われる。
図17(5)では、特図1始動口230に入球があり、特図1の保留数が3に増加し、3つの目の保留アイコンh13が追加表示されている。ここでの保留増加時にも保留アイコン変化予告が開始されており、増加した3つ目の保留アイコンh13の表示態様は緑色の表示態様である。また、通常予告の一種であるボタン予告も開始されている。ボタン予告では、装飾図柄表示装置208に、演出ボタン136に関連した画像が表示される。ここでは、演出ボタン136を操作有効期間内に押下することを促す画像が表示されている。より具体的には、演出ボタン136を模したボタン画像136aと、上記操作有効期間の残期間を表すメータ表示136bと、押下を促す「押せ」という文字表示136cが表示されている。この例では、操作有効期間内に演出ボタン136が押下される。演出ボタン136が押下されると、装飾図柄表示装置208よりも上方の初期位置にある上部演出装置2が、装飾図柄表示装置208の手前に降下してくる。ボタン予告では、上部演出装置2がどこまで降下してくるかによって大当りの期待度が異なり、上部演出装置2が大きく降下すればするほど、大当りの期待度は高くなる。図17(6)では、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cいずれにおいても装飾図柄の高速変動が行われている状態で上部演出装置2が少し降下している。続く図17(7)では、上部演出装置2が初期位置まで上昇し、装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾3-装飾5-装飾8」が仮停止表示されている。そして、図17(8)では、「装飾3-装飾5-装飾8」が確定表示されている。
図17(9)では、第1特図表示装置212における図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208でも、装飾図柄の変動表示が開始されている。図17(9)に示す装飾図柄は変動表示開始時動作が行われている。また、ミニ図柄の変動や第4図柄の点滅表示も開始されている。さらに、保留アイコンのシフト移動も完了しており、緑色の表示態様であった第1保留アイコンh11が、同じく緑色の表示態様の変動アイコンh0になり、今度は、通常予告が行われていることになる。
図17(10)では、装飾図柄変動表示が下方向の高速変動になっている。
図17(11)では、リーチ演出が開始され、左図柄表示領域208aにも右図柄表示領域208cにも「装飾1」がそれぞれ仮停止表示されている。すなわち、ノーマルリーチが開始されている。
図17(12)では、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展することはなく、中図柄表示領域208bには「装飾4」が仮停止表示する。図17(12)に続く同図(13)では、「装飾1-装飾4-装飾1」といったハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示が継続している状態で、事象先読み予告が行われている。リーチが成立した場合のハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示の期間(図17(12)~同図(13))は、リーチが成立しなかった場合のハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示の期間(図17(2))よりも長い。また、図17(13)における事象先読み予告は、バイクに乗ったキャラクタが登場し、リベンジと唱えるアニメーション表示jsである。この例における事象先読み予告は、現在開始することが保留されている1又は複数の図柄変動表示のうちのいずれかの図柄変動表示で生じる事象を予告するものであり、大当り図柄の確定表示、すなわち大当りを予告する場合もあれば、今回行われたリーチパターンよりも大当りの期待度が高いリーチパターンが行われることを予告する場合もある。ここでは、ノーマルリーチ止まりであったことから、2つの保留のうちのいずれか一方の保留が消化されて開始される図柄変動表示でスーパーリーチまたはスペシャルスーパーリーチに発展することが予告されている。なお、事象先読み予告は、事象の予告に加えて大当りの期待度も報知するものであってもよい。例えば、アニメーション表示jsの種類によって大当りの期待度を報知するようにすればよい。また、事象の予告ではなく、大当りの期待度のみを報知するようにしてもよい。また、事象先読み予告が実行されても、スーパーリーチまたはスペシャルスーパーリーチに発展しない場合があってもよい(所謂ガセ予告)。
また、第2保留アイコンh12による保留アイコン変化予告は継続されている。
図17(14)では、「装飾1-装飾4-装飾1」といったハズレの装飾図柄の組み合わせの確定表示が行われている。
図17(15)では、第1特図表示装置212における図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208でも、装飾図柄の変動表示が開始されている。図17(15)に示す装飾図柄は変動表示開始時動作が行われている。また、ミニ図柄の変動や第4図柄の点滅表示も開始されている。さらに、保留アイコンのシフト移動も完了しており、デフォルトの表示態様であった第1保留アイコンh11が、同じくデフォルトの表示態様の変動アイコンh0になっている。
図18は、図17に示す例の続きを段階的に示す図である。
図17(15)から続く図18(16)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄変動表示が下方向の高速変動になっている。
図18(17)では、特図1始動口230に2つの入球があり、特図1の保留数は3に増加し、2つの目の保留アイコンh12と3つ目の保留アイコンh13が追加表示されている。また、リーチ演出が開始され、左図柄表示領域208aにも右図柄表示領域208cにも「装飾4」がそれぞれ仮停止表示されている。すなわち、ノーマルリーチが開始されている。続く図18(18)では、事象先読み予告通り、スーパー(SP)リーチに発展し、装飾図柄表示装置208では、殿様と敵侍との対決アニメーションが表示画面全体に表示される。図18(19)に示す装飾図柄表示装置208には、スペシャルスーパーリーチに発展することなく、殿様が敵侍に敗北した様子が映し出されたアニメーションが表示され、表示画面中央には、「装飾4-装飾6-装飾4」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されている。この図18(19)に続く同図(20)では、「装飾4-装飾6-装飾4」といったハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示が継続している状態で、事象先読み予告が行われている。スーパーリーチまで発展した場合のハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示の期間(図18(19)~同図(20))は、リーチが成立しなかった場合のハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示の期間(図17(2))よりも長く、リーチが成立してもスーパーリーチに発展しなかった場合のハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示の期間(図17(12)~同図(13))よりも長い。図18(20)における事象先読み予告も、図17(13)における事象先読み予告と同じアニメーション表示jsである。図18(20)におけるスーパーリーチ止まりの事象先読み予告は、3つの保留のうちのいずれか一つの保留が消化されて開始される図柄変動表示で、スーパーリーチよりも大当りの期待度が高いスペシャルスーパーリーチに発展することが予告されている。
図18(21)では、「装飾4-装飾6-装飾4」といったハズレの装飾図柄の組み合わせの確定表示が行われている。
なお、図17(15)~図18(20)に示す装飾図柄の変動表示でも、保留アイコン変化予告や、図14~図15を用いて説明したゾーン演出が実行される場合がある。
図18(22)では、第1特図表示装置212における図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208でも、装飾図柄の変動表示が開始されている。図18(22)に示す装飾図柄は変動表示開始時動作が行われている。また、ミニ図柄の変動や第4図柄の点滅表示も開始されている。さらに、保留アイコンのシフト移動も完了しており、緑色の表示態様であった第1保留アイコンh11が、同じく緑色の表示態様の変動アイコンh0になっている。また、これまで第2保留アイコンh12であったアイコンが第1保留アイコンh11になっている。この新たに第1保留アイコンh11になったアイコンは、シフト移動の際に表示態様が、デフォルトの表示態様から赤色の表示態様に変化しており、先読み予告である保留アイコン変化予告が開始されている。赤色の表示態様の保留アイコンによる先読み予告は、緑色の表示態様の保留アイコンによる先読み予告よりも大当りの期待度が高い。
図18(23)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄変動表示が下方向の高速変動になっている。
図18(24)では、リーチ演出が開始され、左図柄表示領域208aにも右図柄表示領域208cにも「装飾3」がそれぞれ仮停止表示されている。すなわち、ノーマルリーチが開始されている。また、リーチ状態が成立した図18(24)に示す装飾図柄表示装置208では、通常予告の一種であるセリフ予告の表示sf3も表示されている。続く図18(25)では、スーパーリーチに発展し、装飾図柄表示装置208では、殿様と敵侍との対決アニメーションが表示画面全体に表示される。さらに、図18(26)に示す装飾図柄表示装置208では、大当りの期待度を表す赤色の閃光表示fl1が表示され、図18(20)における事象先読み予告通り、スペシャルスーパー(SPSP)リーチに発展している。しかしながら、図18(27)に示す装飾図柄表示装置208には、赤色の閃光表示fl1の中から、仮停止表示されている「装飾3-装飾6-装飾3」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが出現し、続く同図(28)では、「装飾3-装飾6-装飾3」といったハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示が継続している。その後、図18(29)では、復活演出としてワイプ演出が開始され、ワイプインが完了した図18(30)では、ワイプ表示wpによって、装飾図柄の表示が見えなくなっている。
図19は、図18に示す例の続きを段階的に示す図である。
図18(30)から続く図19(31)に示す装飾図柄表示装置208では、ワイプアウトが始まっており、装飾図柄の一部が見えるようになってきている。続く図19(32)では、ワイプ演出が終了し、「装飾3-装飾6-装飾3」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが依然として仮停止表示されており、復活演出は失敗に終わっている。また、図19(32)では、アニメーション表示jsが表示されることで、事象先読み予告が実行されている。ここでは、次に消化される保留を対象に実行されたこととし、事象先読み予告が実行された変動表示では、スペシャルスーパーリーチが実行されていたことから大当りすることが予告されている。
なお、ワイプ演出が開始される前の図18(28)で開始されてもよい。
図19(33)では、「装飾3-装飾6-装飾3」といったハズレの装飾図柄の組み合わせの確定表示が行われている。
スペシャルスーパーリーチまで発展した場合のハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示の期間(図18(28)~図19(32))は、リーチが成立しなかった場合のハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示の期間(図17(2))よりも長く、リーチが成立してもスーパーリーチに発展しなかった場合のハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示の期間(図17(12)~同図(13))よりも長い。さらには、スペシャルスーパーリーチまで発展した場合のハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示の期間(図18(28)~図19(32))は、スーパーリーチまで発展してもスペシャルスーパーリーチにまでは発展しなかった場合のハズレの装飾図柄の組み合わせの仮停止表示の期間(図18(19)~同図(20))よりも長い場合がある。
図19(34)では、第1特図表示装置212における図柄変動表示が開始され、装飾図柄の変動表示も開始されている。また、保留アイコンのシフト移動も完了しており、赤色の表示態様であった第1保留アイコンh11が、同じく赤色の表示態様の変動アイコンh0になっており、通常予告が開始されている。
図19(35)では、通常予告の一種であるボタン予告も開始されており、装飾図柄表示装置208には、ボタン画像136aと、メータ表示136bと、「押せ」という文字表示136cが表示されている。操作有効期間内に演出ボタン136が押下され、上部演出装置2が、初期位置から装飾図柄表示装置208の手前に降下してくる。図19(36)では、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cいずれにおいても装飾図柄の高速変動が行われている状態で、上部演出装置2が図17(6)のときよりも大きく降下しており、大当りの期待度が高い。やがて、図19(37)では、リーチ演出が開始され、左図柄表示領域208aにも右図柄表示領域208cにも「装飾7」がそれぞれ仮停止表示されている。すなわち、ノーマルリーチが開始されている。続く図19(38)では、スーパーリーチに発展し、装飾図柄表示装置208では、殿様と敵侍との対決アニメーションが表示画面全体に表示される。さらに、図19(39)に示す装飾図柄表示装置208では、大当りの期待度を表す虹色の閃光表示fl2が表示され、スペシャルスーパー(SPSP)リーチに発展している。虹色は、赤色よりも大当りの期待度が高く、大当り確定を表す色である。図19(40)に示す装飾図柄表示装置208には、虹色の閃光表示fl2の中から、仮停止表示されている「装飾7-装飾6-装飾7」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが出現するが、続く同図(41)では、復活演出としてワイプ演出が開始される。ワイプインが完了した図19(42)では、ワイプ表示wpによって装飾図柄の表示が完全に一旦見えなくなっている。ワイプインが完了するとワイプアウトが始まり、装飾図柄の一部が見えるようになり、図19(43)では、ワイプ演出が終了し、「装飾7-装飾13-装飾7」といった通常大当り(「特図b」の3R通常大当り)の装飾図柄の組み合わせが仮停止表示され、復活演出は成功している。図19(44)に示す装飾図柄表示装置208では、その通常大当りの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
なお、復活演出は、スペシャルスーパーリーチが終了すると必ず生じる演出であってもよいし、生じる場合と生じない場合がある演出であってもよい。また、ワイプアウトによって見え始めた部分は、発光等のエファクト表示ef(図14(7)参照)によって表示内容が視認困難になり、ワイプアウトが完了するとエファクト表示も終了し、表示内容が視認可能になるようにしてもよい。あるいは、ワイプ演出中は再変動による高速変動が行われ、ワイプアウトによって見え始めた部分から装飾図柄を確認することは困難であり、ワイプ演出が終了すると再変動も終了し、装飾図柄の仮停止表示が行われるようにしてもよい。さらに、ワイプ演出は行われず、復活演出として再変動の高速変動が行われてもよい。
以上図17~図19に示すゲームの進行例では、演出態様が同じ事象先読み予告のアニメーション表示jsが、リーチパターン(リーチ種別)が異なる各ハズレリーチごとに実行され、次変動が先読み予告の対象変動になっていたが、このように事象先読み予告のアニメーション表示jsが連続した装飾図柄の変動表示で都度行われるばかりではなく、単発で行われる場合もある。この場合、2つ先の変動が先読み予告の対象変動になったり、3つ先の変動が先読み予告の対象変動になったり、4つ先の変動が先読み予告の対象変動になったりすることもある。なお、2つ以上の保留がある場合には、いずれの変動が先読み予告の対象変動であるかは遊技者にはわからない。
さらに、事象先読み予告の実行リーチパターンと、事象先読み予告の対象となる事象(示唆する内容)の関係を図19(a)にまとめて示す。
ノーマルリーチハズレで事象先読み予告が実行された場合には、その事象先読み予告は、スーパー(SP)リーチまたはスペシャルスーパー(SPSP)リーチが行われることを予告する演出になる。
スーパー(SP)リーチハズレで事象先読み予告が実行された場合には、その事象先読み予告は、スペシャルスーパー(SPSP)リーチが行われることを予告する演出になる。
スペシャルスーパー(SPSP)リーチまで発展しながらハズレて事象先読み予告が実行された場合には、その事象先読み予告は、大当り確定を予告する演出になる。
なお、ノーマルリーチハズレの場合には、事象先読み予告が実行されないようにしてもよい。
また、特図低確率状態(非確変遊技状態)におけるリーチ演出のパターンでハズレの場合には、事象先読み予告が実行されず、特図高確率状態におけるリーチ演出のパターンでハズレの場合には、事象先読み予告が実行されるようにしてもよいし、反対に、特図高確率状態におけるリーチ演出のパターンでハズレの場合には、事象先読み予告が実行されず、特図低確率状態(非確変遊技状態)におけるリーチ演出のパターンでハズレの場合には、事象先読み予告が実行されるようにしてもよい。
また、普図低確率状態(非時短遊技状態)におけるリーチ演出のパターンでハズレの場合には、事象先読み予告が実行されず、普図高確率状態におけるリーチ演出でハズレの場合には、事象先読み予告が実行されるようにしてもよいし、反対に、普図高確率状態におけるリーチ演出でハズレの場合には、事象先読み予告が実行されず、普図低確率状態(非時短遊技状態)におけるリーチ演出のパターンでハズレの場合には、事象先読み予告が実行されるようにしてもよい。
また、有利状態(特図高確率状態普図高確率状態、特図高低確率状態普図低確率状態、特図低確率状態普図高確率状態)におけるリーチ演出のパターンでハズレの場合には、事象先読み予告が実行されず、通常状態(特図低確率状態普図低確率状態)におけるリーチ演出のパターンでハズレの場合には、事象先読み予告が実行されるようにしてもよいし、反対に、通常状態(特図低確率状態普図低確率状態)におけるリーチ演出のパターンでハズレの場合には、事象先読み予告が実行されず、有利状態(特図高確率状態普図高確率状態、特図高低確率状態普図低確率状態、特図低確率状態普図高確率状態)におけるリーチ演出のパターンでハズレの場合には、事象先読み予告が実行されるようにしてもよい。
また、事象先読み演出は、リーチの示唆ではなく、大当りの期待度の示唆(図20参照)であってもよい。さらには、事象先読み演出に代えて、図6のステップS117の設定変更処理で変更される設定値を示唆する演出を実行するようにしてもよい。
さらに、リーチハズレが生じても、事象先読み予告は必ず実行されるのではなく、実行されない場合もある。例えば、ノーマルリーチハズレが生じて、次の変動でスーパーリーチに発展する場合であっても、事象先読み予告が実行されない場合もある。あるいは、予め定められた状態の装飾図柄の変動表示(例えば、b時短遊技状態(遊タイム中)における装飾図柄の変動表示や、時短遊技状態あるいは確変遊技状態が維持される最後の装飾図柄の変動表示等)においては、リーチハズレが生じても、事象先読み予告が実行されないようにしてもよい。
また、ノーマルリーチハズレが生じて事象先読み予告が実行された場合には、事象先読み予告の対象になる変動まで、事象先読み予告が繰り返し実行されてもよい。すなわち、毎変動ごと(毎仮停止表示期間ごと)に同じ事象先読み予告が実行されてもよい。
また、事象先読み予告は、バイクに乗ったキャラクタが登場し、リベンジと唱えるアニメーション表示jsの特定表示であったが、特定音や特定発光であってもよい。
続いて、図17~図19に示すゲームの進行例の変形例について説明する。
図20は、事象先読み予告の変形例を段階的に示す図である。
図20(19’)は、図18(19)と同じ状態であり、スペシャルスーパーリーチに発展することなく、装飾図柄表示装置208には、殿様が敵侍に敗北した様子が映し出されたアニメーションが表示され、表示画面中央には、「装飾4-装飾6-装飾4」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されている。続く図20(20’)では、事象先読み予告の代わりに事象混合予告が開始されている。この事象混合予告では、表示画面全体に、遊技者の視線を釘付けにするようなキャラクタの一枚絵ecが表示され、キャラクタがセリフを発していれば、復活演出が行われるか、保留内に大当りがあることが濃厚になる。すなわち、復活演出が行われることの予告は事象通常予告に相当し、保留内に大当りがあることの予告は、事象先読み予告に相当する。図20(20’)において表示された一枚絵ecでは、「まだまだぁ」というセリフが発せられており、図20(21’)では、復活演出としてワイプ演出が開始され、ワイプインが完了した図20(22’)では、ワイプ表示wpによって一枚絵ecが見えなくなる。次いで、ワイプアウトが行われ、図20(23’)では、ワイプ演出が終了している。この図20(23’)に示す装飾図柄表示装置208には、「装飾4-装飾13-装飾4」といった通常大当り(「特図b」の3R通常大当り)の装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されており、復活演出は成功している。そして、図20(24’)に示す装飾図柄表示装置208では、その通常大当りの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
図20(19’’)も、図18(19)と同じ状態であり、スペシャルスーパーリーチに発展することなく、装飾図柄表示装置208には、殿様が敵侍に敗北した様子が映し出されたアニメーションが表示され、表示画面中央には、「装飾4-装飾6-装飾4」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されている。続く図20(20’’)では、事象先読み予告が開始されている。この事象先読み予告では、いずれかの保留についての先読み予告ではなく、予告対象となる変動が定まった先読み予告である。すなわち、キャラクタが親指をたてたポーズをしていると、次変動で大当りする可能性があることの先読み予告になり、キャラクタがセリフを発すると、次変動で大当り確定であることの先読み予告になる。図20(20’’)に示す装飾図柄表示装置208には、キャラクタが親指をたてたポーズの表示cpが表示されている。
図20(21’’)では、「装飾4-装飾6-装飾4」といったハズレの装飾図柄の組み合わせの確定表示が行われている。
図20(22’’)では、事象先読み予告の予告対象であった次変動が開始され、まず、第1特図表示装置212における図柄変動表示が開始され、続く同図(23’’)では、装飾図柄の変動表示が開始されている。この次変動では、図20(24’’)においてリーチ状態が成立し、同図(25’’)ではスーパーリーチに発展し、同図(26’’)では、「装飾4-装飾13-装飾4」といった通常大当りの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
以上の記載によれば、
『 複数種類の先読み演出を実行する先読み演出手段[例えば、装飾図柄表示装置208]と、
現在行われている図柄変動表示における予告演出[例えば、ボタン予告、セリフ予告]を実行する予告演出手段[例えば、装飾図柄表示装置208]と、
を備えた遊技台であって、
前記複数種類の先読み演出のうちの一の種類の先読み演出は、第一の先読み演出[例えば、保留アイコン変化予告、ゾーン演出]であり、
前記複数種類の先読み演出のうちの一の種類の先読み演出は、第二の先読み演出[例えば、事象先読み予告]であり、
前記先読み演出手段は、前記第一の先読み演出を前記予告演出と並行して実行する場合があるものであり[例えば、図14(9)における、第1保留アイコンh11による先読み予告とセリフ予告の表示sf1、図14(13)における、空ゾーンによる先読み予告とセリフ予告の表示sf2]、
前記先読み演出手段は、前記第二の先読み演出を前記予告演出と並行して実行する場合がないものである[例えば、図17(13)、図18(20)、図18(28)~同図(32)では予告演出は実行されておらず事象先読み予告のみが実行されている]、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、前記第二の先読み予告を目立たせることができる。
なお、前記予告演出は、いわゆる通常予告であるが、この予告演出に代えて、前記第一の先読み演出および前記第二の先読み演出以外の先読み演出が行われるようにしてもよい。
また、前記予告演出、前記第一の先読み演出、前記第二の先読み演出は、表示であったが、表示に限らず、音、発光、あるいは可動体動作等であってもよい。
また、
『 前記先読み演出手段は、第一の期間[例えば、装飾図柄の仮停止表示が開始されてから装飾図柄の確定表示が開始されるまでの期間]では、前記第一の先読み演出[例えば、保留アイコン変化予告]の実行を開始する場合がない[例えば、第一の期間で保留増加があった場合には開始されずにシフト移動時に開始される]ものであり、
前記先読み演出手段は、前記第一の期間では、前記第二の先読み演出の実行を開始する場合があるものである[例えば、図17(13)、図18(20)、図19(32)]、ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第一の期間は、期間長が異なるものであってもよい。
また、
『 装飾図柄の表示を変動表示させる装飾図柄変動表示を実行可能な表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を備え、
装飾図柄変動表示は、当否判定の結果を示唆する示唆期間[例えば、装飾図柄の仮停止表示中の期間(図18(28)および図19(32)]が含まれている場合があり、
前記第一の期間とは、前記示唆期間を含む期間[例えば、図18(28)~図19(32)までの期間であって、装飾図柄の仮停止表示が見えない期間(図18(29)~図19(31))も含む]のことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
ここで、前記表示手段は、装飾図柄変動表示に続いて装飾図柄の停止表示を実行可能なものであり、前記第一の期間は、装飾図柄の停止表示が行われている期間(例えば、図19(33)の装飾図柄の確定表示の期間)は含まない期間であってもよい。なお、装飾図柄の停止表示も、当否判定の結果を示唆するものであるともいえるが、装飾図柄の停止表示は、当否判定の結果を報知するものであるともいえる。
また、前記第一の期間は、装飾図柄の仮停止の表示(揺れ表示)が表示されている期間を含む期間であってもよい。より具体的には、前記第一の期間は、装飾図柄の仮停止の表示(揺れ表示)が表示され始めてから、該仮停止の表示が一旦見えなくなった後、該仮停止の表示が再び見えるようになって本停止の表示(確定表示)が表示されるまでの期間であってもよい。あるいは、前記第一の期間は、装飾図柄の仮停止の表示(揺れ表示)が表示され始めてから、該仮停止の表示が一旦見えなくなり、該仮停止の表示が再び見えるようになることなく本停止の表示(確定表示)が表示されるまでの期間であってもよい。すなわち、前記第一の期間は、装飾図柄の仮停止の表示(揺れ表示)が表示され始めてから本停止の表示(確定表示)が表示されるまでの期間であってもよい。
また、
『 装飾図柄変動表示は、複数種類の変動表示のパターン[例えば、リーチパターンを含む変動パターン]があるものであり、
前記第二の先読み演出は、この後に開始される装飾図柄変動表示においてどのようなことが生じるか[例えば、どのようなリーチパターンが実行されるのか、あるいは大当りするのか]を示唆する演出であり、
前記第二の先読み演出は、前記パターンによって示唆する内容が異なる演出である[例えば、図19(a)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
「前記複数種類のパターンのうちの一の種類のパターンは、第一のパターン[例えば、リーチが成立しない変動パターン]であり、前記複数種類のパターンのうちの一の種類のパターンは、第二のパターン[例えば、ノーマルリーチの変動パターン]であり、前記第二のパターンは、前記第一のパターンよりも前記示唆期間が長いものであり[例えば、図17(2)よりも図17(12)~同図(13)の方が長い]、前記先読み演出手段は、前記第一のパターンでは前記第二の先読み演出を実行する場合がないものであり[例えば、図17(2)]、前記先読み演出手段は、前記第二のパターンでは前記第二の先読み演出を実行する場合があるものであり[例えば、図18(20)]、前記先読み演出手段は、前記第一のパターンでも前記第二のパターンでも前記第一の先読み演出[例えば、保留アイコン変化予告]を実行する場合がある[例えば、図17(1)で保留アイコン変化予告が実行されている場合があり、図17(12)~同図(13)では第2保留アイコンh12による保留アイコン変化予告が実行されている]ものであってもよい。」さらに、前記第二のパターンは、リーチ演出(2つの同じ装飾図柄が確認することができる状態で3つ目の装飾図柄が確認できない状態を続ける変動表示の演出)のパターンであり、前記第一のパターンは、非リーチ演出(異なる2つの装飾図柄を確認することができる状態で3つ目の装飾図柄が確認できない状態を続ける変動表示の演出)のパターンであってもよい。
「前記複数種類のパターンのうちの一の種類のパターンは、第一のリーチ演出のパターンであり、前記複数種類の変動表示のパターンのうちの一の種類の変動表示のパターンは、第二のリーチ演出のパターンであり、前記先読み演出手段は、前記第一のリーチ演出のパターンでは前記第二の先読み演出を実行する場合がないものであり、前記先読み演出手段は、前記第二のリーチ演出のパターンでは前記第二の先読み演出を実行する場合があるものであってもよい。」さらに、前記第二のリーチ演出のパターンは、前記第一のリーチ演出のパターンよりも大当りの期待度が高いリーチ演出のパターンである。例えば、前記第二のリーチ演出のパターンは、スーパーリーチや、スペシャルスーパーリーチのパターンであり、第一のリーチ演出のパターンは、ノーマルリーチのパターンであってもよい。また、前記第二のリーチ演出のパターンは、特図高確率状態(確変遊技状態)におけるリーチ演出のパターンであり、第一のリーチ演出のパターンは、特図低確率状態(非確変遊技状態)におけるリーチ演出のパターンであってもよい。あるいは反対に、前記第二のリーチ演出のパターンは、特図低確率状態におけるリーチ演出のパターンであり、第一のリーチ演出のパターンは、特図高確率状態におけるリーチ演出のパターンであってもよい。また、前記第二のリーチ演出のパターンは、普図高確率状態(時短遊技状態)におけるリーチ演出のパターンであり、第一のリーチ演出のパターンは、普図低確率状態(非時短遊技状態)におけるリーチ演出のパターンであってもよい。あるいはここでも反対に、前記第二のリーチ演出のパターンは、普図低確率状態におけるリーチ演出のパターンであり、第一のリーチ演出のパターンは、普図高確率状態におけるリーチ演出のパターンであってもよい。さらに、前記第二のリーチ演出のパターンは、有利状態(特図高確率状態普図高確率状態、特図高低確率状態普図低確率状態、特図低確率状態普図高確率状態)におけるリーチ演出のパターンであり、第一のリーチ演出のパターンは、通常状態(特図低確率状態普図低確率状態)におけるリーチ演出のパターンであってもよい。あるいはここでも反対に、前記第二のリーチ演出のパターンは、上記通常状態におけるリーチ演出のパターンであり、第一のリーチ演出のパターンは、上記有利状態におけるリーチ演出のパターンであってもよい。
「前記先読み演出手段は、前記パターンの種類によって、示唆する内容[例えば、事情先読み予告の対象となる事象]は異なるが演出態様は同じ[例えば、バイクに乗ったキャラクタが登場し、リベンジと唱えるアニメーション表示js]前記第二の先読み演出を実行可能なものであってもよい。」すなわち、前記第二の先読み演出は、前記パターンの種類によって示唆する内容は異なるが、演出態様は同じであってもよい。
「前記先読み演出手段は、リーチ演出が行われて前記示唆期間で当否判定の結果がハズレであることが示唆されると、前記第二の先読み演出として、該リーチ演出よりも上位のリーチ演出(例えば、該リーチ演出よりも大当りの期待度が高いリーチ演出であったり、該リーチ演出よりも演出時間長が長いリーチ演出)が実行されることを示唆する先読み演出を実行し、最も上位のリーチ演出が行われて該示唆期間で当否判定の結果がハズレであることが示唆されると、該第二の先読み演出として、保留内で大当りする装飾図柄変動表示が実行されることを示唆する先読み演出を実行するものであってもよい。」
「前記先読み演出手段は、リーチ演出が行われて前記示唆期間で当否判定の結果がハズレであることが示唆されると、前記第二の先読み演出を実行する場合もあるが、予め定められた状態の図柄変動表示(例えば、遊タイムにおける図柄変動表示や、時短遊技状態あるいは確変遊技状態が維持される最後の図柄変動表示等)においては、リーチ演出が行われて前記示唆期間で当否判定の結果がハズレであることが示唆されても、該第二の先読み演出を実行しないものであってもよい。」
次に、役物振動演出について説明する。役物振動演出には、役物振動演出Aと役物振動演出Bの2種類の演出がある通常予告である。いずれの振動演出も、共通の役物(上部演出装置2)が振動する演出である。
図21(a)は、役物振動演出Aに関するテーブルを示した図である。役物振動演出Aは、スーパー(SP)リーチの実行中に行われる場合と、スペシャルスーパー(SPSP)リーチの実行中に行われる場合とがある。このテーブルに示すように、役物振動演出Aが、スーパー(SP)リーチの実行中に行われた場合の大当りの期待度は40%であり、スペシャルスーパー(SPSP)リーチの実行中に行われた場合の大当りの期待度は55%である。このように、役物振動演出Aは、実行タイミングによって大当りの期待度が異なる通常予告の演出である。また、役物振動演出Aは、演出(振動)開始前に装飾図柄表示装置208に、振動する役物(上部演出装置2)に関連した画像が表示される。
図21(b)は、役物振動演出Bに関するテーブルを示した図である。役物振動演出Bは、スーパー(SP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示中に行われる場合と、スペシャルスーパー(SPSP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示中に行われる場合とがある。上述の役物振動演出Aでは、1回の装飾図柄の変動表示における実行タイミングが1つしか用意されていないのに対して、役物振動演出Bでは、1回の装飾図柄の変動表示における実行タイミングは複数用意されている。そして、それらの実行タイミングごとに大当りの期待度が異なる。すなわち、スーパー(SP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示では、役物振動演出Bが、装飾図柄の変動開始時に行われた場合には大当りの期待度は70%であり、最初にリーチ状態が成立したリーチ中(スーパーリーチ発展前)に行われた場合には大当りの期待度は35%であり、スーパーリーチ中(スーパーリーチに発展した以降であって装飾図柄の仮停止表示前)に行われた場合には大当りの期待度は45%であり、ハズレを表す装飾図柄の組み合わせの仮停止表示中(復活演出の実行中)に行われた場合には大当りの期待度は100%である。なお、大当りの期待度が100%ということで、ハズレを表す装飾図柄の組み合わせの仮停止表示中とは、最終的に大当りになる復活演出の実行中ということになる。また、スペシャルスーパー(SPSP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示では、スーパーリーチ中とは、スーパーリーチに発展した以降であってスペシャルスーパーリーチに発展する前のことであり、スペシャルスーパーリーチ中という実行タイミングが加えられている。このスペシャルスーパーリーチ中とは、スペシャルスーパーリーチに発展した以降であって装飾図柄の仮停止表示前のことであり、役物振動演出Bが、スペシャルスーパーリーチ中に行われた場合には大当りの期待度は55%になる。また、役物振動演出Bでは、振動する役物(上部演出装置2)の振動期間は、実行タイミングが異なっても同じである。
なお、図21に示すテーブルにおける「リーチ中」とは、リーチ成立時であってもよいし、リーチ変動中であってもよい。また、「SPリーチ中」とは、スーパーリーチ発展時であってもよいし、スーパーリーチの変動中であってもよい。さらに、「SPSPリーチ中」とは、スペシャルスーパーリーチ発展時であってもよいし、スペシャルスーパーリーチの変動中であってもよい。
また、役物振動演出Bは、役物振動演出Aが実行されないタイミングで実行される場合がある。すなわち、装飾図柄の変動開始時、最初にリーチ状態が成立したリーチ中およびハズレを表す装飾図柄の組み合わせの仮停止表示中(復活演出の実行中)は、役物振動演出Aが実行されない、役物振動演出Bの実行タイミングである。
さらに、役物振動演出Aと役物振動演出Bは、振動の仕方(振動態様)が同じであるが、異なってもよい。例えば、役物振動演出Aが短い振動を繰り返すのに対して、役物振動演出Bは長い振動1回で終わってもよい。
また、役物振動演出Aおよび役物振動演出Bは、上部演出装置2に代えて、下部演出装置3が振動する演出であってもよい。あるいは、役物振動演出Aは上部演出装置2が振動する演出であり、役物振動演出Bは下部演出装置3が振動する演出であってもよい。また、役物振動演出Aおよび役物振動演出Bで振動する演出装置は前面枠扉106に設けられていてもよい。
また、図21に示す大当りの期待度は、遊技状態(例えば、確変遊技状態、時短遊技状態、非確変遊技状態、非時短遊技状態、あるいはこれらの組み合わせ)に応じて、変わってもよいし、遊技状態には関係なく同じであってもよい。
図22は、役物振動演出Aが行われる場合と行われなかった場合とをそれぞれ段階的に示す図である。図22に示す例では、非時短遊技状態(特図低確率普図低確率状態)であって左打ちが推奨されている状態である。
この図22では、装飾図柄表示装置208の上方に上部演出装置2が示されている。この上部演出装置2は、ボタン予告によって初期位置から降下する役物(図17(7)や図19(36)参照)であったが、初期位置で振動演出も行う。
図22(1)は、ハズレを示す「装飾3-装飾6-装飾3」が停止表示されている場面である。
図22(2)では、装飾図柄の変動表示が開始されている。また、保留アイコンのシフト移動も完了しており、これまで第1保留アイコンh11であったアイコンが変動アイコンh0になっている。図22(2)に示す変動アイコンh0は、赤色の表示態様のアイコンである。
図22(3)では、リーチ演出が開始され、左図柄表示領域208aにも右図柄表示領域208cにも「装飾7」がそれぞれ仮停止表示されている。すなわち、ノーマルリーチが開始されている。続く図22(4)では、スーパー(SP)リーチに発展し、装飾図柄表示装置208では、殿様と敵侍との対決アニメーションが表示画面全体に表示される。図22(5)に示す装飾図柄表示装置208には、殿様と敵侍が互いに構えて向き合う様子が表示され、表示画面の上部には、上部演出装置2に関連した振動演出関連画像2hgが表示されている。この振動演出関連画像2hgは、チュートリアル的な画像であり、矢印表示2hg1と、上部演出装置2に注目させるとともに「振動すれば大チャンス」といった文字表示が含まれている。また、振動演出関連画像2hgは、上部演出装置2に遊技者の注意を引く画像であり、上部演出装置2に遊技者の関心を集める画像でもある。
なお、振動演出関連画像2hgが表示される前に、振動演出関連画像2hgが表示される可能性があることを示唆する示唆演出が実行される場合があってもよい。この示唆演出としては、表示演出であってもよいし、音演出であってもよいし、発光演出であってもよいが、例えば、表示演出である場合には、半透明な上向きの矢印表示が出現し、徐々に実体化していき、最終的には矢印表示2hg1になる表示演出であってもよい。なお、実体化されず消えてしまう場合も有り得る。この場合には、振動演出関連画像2hgは表示されず、役物振動演出Aも実行されない。また、矢印表示2hg1が表示されても(上記示唆演出が実行されても)、上部演出装置2に注目させるとともに「振動すれば大チャンス」といった文字表示は表示されず、結局、振動演出関連画像2hgは表示されない場合があってもよい。
図22(5)から続く図22(6)では、振動演出関連画像2hgが消えた後、初期位置にある上部演出装置2が振動を開始している。装飾図柄表示装置208には、殿様と敵侍が斬り合った後の様子が表示されるとともに、大当りを期待させる「大チャンス」という演出表示も表示されている。上部演出装置2は、スーパーリーチ演出が終了するまで(装飾図柄の仮停止表示が行われるまで)振動を続ける。ここで行われた上部演出装置2による役物振動演出Aは、大当りの期待度が40%の通常予告である。図22(7)に示す装飾図柄表示装置208には、殿様が敵侍に勝利した様子が表示され、表示画面中央には、「装飾7-装飾7-装飾7」といった大当りの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されており、2R確変大当り(特図B)に当選している。図22(7)に示す上部演出装置2は、この直前まで振動を続けていたが、図22(7)のタイミングでは振動を終了し、静止状態である。図22(8)に示す装飾図柄表示装置208では、その2R確変大当りの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
なお、上部演出装置2の振動は、大当りを期待させる「大チャンス」という演出表示よりも先に終了してもよい。
また、振動演出関連画像2hgが表示されても、役物振動演出Aが実行されない場合があってもよい。さらに、振動演出関連画像2hgが表示された後に、役物振動演出Aが実行された場合の方が、役物振動演出Aが実行されなかった場合よりも、大当りの期待度が高くてもよい。
また、振動演出関連画像2hgは、装飾図柄の変動表示の開始時(図22(2))に表示され、スーパーリーチ中の役物振動演出Aの実行タイミングとして、スーパーリーチ発展時(図22(4)のタイミング)で振動する場合と、スーパーリーチ発展後のタイミング(図22(6)のタイミング)で振動する場合とがあってもよい。すなわち、役物振動演出Aは、スーパーリーチ中あるいはスペシャルスーパーリーチ中において、異なるタイミングで実行を開始する場合があってもよい。
一方、図22(5)から続く図22(6’)では、振動演出関連画像2hgが消えた後、初期位置にある上部演出装置2は振動を開始せず、役物振動演出Aは実行されなかった例になる。図22(6’)に示す装飾図柄表示装置208には、殿様と敵侍が斬り合った後の様子が表示されている。図22(7’)に示す装飾図柄表示装置208には、殿様が敵侍に敗北した様子が表示され、表示画面中央には、「装飾7-装飾6-装飾7」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されている。図22(8’)に示す装飾図柄表示装置208では、そのハズレの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
図23は、図22(3)から続く別の例を段階的に示す図である。
図22(3)から続く図23(4)に示す装飾図柄表示装置208では、スーパー(SP)リーチに発展している。続く図23(5’’)に示す装飾図柄表示装置208には、殿様と敵侍が互いに構えて向き合う様子は表示されているが、図22(5)に示す振動演出関連画像2hgは表示されていない。
図23(6’’)では、初期位置にある上部演出装置2が振動している。装飾図柄表示装置208には、殿様と敵侍が斬り合った後の様子が表示されている。この例では、上部演出装置2の振動期間は短く、スーパーリーチ演出が終了する前に上部演出装置2は停止状態になる。ここで行われた上部演出装置2による役物振動演出は、役物振動演出Bに相当し、図22で行われた役物振動演出Aよりも、同じスーパーリーチ中でありながら、大当りの期待度は少し高い。しかしながら、図23(6’’)に示す装飾図柄表示装置208には、図22(6)に示す大チャンスという演出表示は表示されていない。役物振動演出Bは、実行前に振動演出関連画像2hgも表示されず、振動期間も役物振動演出Aに比べて短く、大チャンスという演出表示も表示されないため、役物振動演出Bを以前から知っているこのパチンコ機100に詳しい遊技者がわかる通常予告であるといえる。一方、役物振動演出Aは、このパチンコ機100に詳しくない遊技者でもわかる通常予告であるといえる。
図23(7’’)に示す装飾図柄表示装置208には、殿様が敵侍に勝利した様子が表示され、表示画面中央には、「装飾7-装飾7-装飾7」といった大当りの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されており、2R確変大当り(特図B)に当選している。図23(8)に示す装飾図柄表示装置208では、その2R確変大当りの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
図24は、役物振動演出Bが行われる他の例を段階的に示す図である。ここでの例でも、非時短遊技状態(特図低確率普図低確率状態)であって左打ちが推奨されている状態である。
図24(1)は、図22(1)と同じく、ハズレを示す「装飾3-装飾6-装飾3」が停止表示されている場面である。図24(2)では、図22(2)と同じく、装飾図柄の変動表示が開始されている。ここでの装飾図柄の変動表示では、図22(1)~同図(4)に示すようなスーパーリーチに発展する変動表示である。装飾図柄の変動表示の開始時に、上部演出装置2が振動し、役物振動演出Bが実行されている。ここでの役物振動演出Bは、大当りの期待度が70%の通常予告である。役物振動演出Bでは、リーチ中やスーパーリーチ中よりも装飾図柄の変動表示開始時の実行タイミングの方が、大当りの期待度が高い。装飾図柄の変動表示開示時には、そもそもリーチが成立するかもわからない状態であるが、このパチンコ機100に詳しい遊技者は、変動表示開示時に上部演出装置2が振動すると、変動開始時から熱い期待を持って装飾図柄の変動表示に注目することになる。図24(3)では、スーパーリーチ演出に発展し、同図(4)では、「装飾7-装飾7-装飾7」といった確変大当りの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
図24(3-1)は、図22(2)から続く状態であり、リーチ演出が開始され、左図柄表示領域208aにも右図柄表示領域208cにも「装飾7」がそれぞれ仮停止表示されている。すなわち、ノーマルリーチが開始されている。このリーチ中に、上部演出装置2が振動し、役物振動演出Bが実行されている。ここでの役物振動演出Bは、大当りの期待度が35%の通常予告である。図24(3-2)では、スーパーリーチ演出に発展しているが、同図(4’)では、「装飾7-装飾6-装飾7」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
図24(6-1)は、図23(5’’)から続く状態であり、スーパーリーチ演出が終了し、図24(6-1)に示す装飾図柄表示装置208には、殿様が敵侍に敗北した様子が表示され、表示画面中央には、「装飾7-装飾6-装飾7」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されている。また、上部演出装置2が振動し、役物振動演出Bが実行されている。ここでの役物振動演出Bは、大当りの期待度が100%の通常予告であって、続く図24(6-2)では復活演出であるワイプ演出が開始されている。図24(6-3)に示すワイプインの完了を経て、ワイプアウトが行われ、復活演出であるワイプ演出が終了し、図24(4’’)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾7-装飾13-装飾7」といった通常大当りの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
以上説明した、役物振動演出Aにしても役物振動演出Bにしても、大当りの期待度を示唆する演出動作であったが、上部演出装置2は、大当りの期待度を示唆する振動演出とは異なる振動動作を実行可能であってもよい。この大当りの期待度とは無関係な振動動作は、振動の強さが、役物振動演出Aの振動動作よりも弱くてもよく、役物振動演出Bの振動動作よりも弱くてもよい。あるいは、大当りの期待度とは無関係な振動動作は、振動時間が、役物振動演出Aの振動動作よりも短くてもよく、役物振動演出Bの振動動作よりも短くてもよい。さらに、大当りの期待度とは無関係な振動動作は、保留が所定数まで貯まった場合に実行される報知動作であってもよい。例えば、保留満タンの一歩手前の保留数が3になった時点で、上部演出装置2は振動動作を実行してもよい。この振動動作は、止め打ちを示唆するものになる。
続いて、演出ボタン136が振動するボタン振動演出について説明する。ボタン振動演出も、役物振動演出と同じく、通常予告の演出である。また、ボタン振動演出も、役物振動演出Bと同じく、演出ボタン136に関連した画像が表示されることはない。この点は、図17(6)や図19(35)に示すボタン画像136a等が表示されるボタン予告とも異なる。
図25は、ボタン振動演出に関するテーブルを示した図である。ボタン振動演出は、リーチ演出と疑似連演出が組み合わさった装飾図柄の変動表示で実行される場合がある。ノーマルリーチの場合であっても、疑似連演出による1回目の仮停止時(図12(2)参照)に実行され、この実行タイミングでの大当りの期待度は13%である。
また、ボタン振動演出は、役物振動演出Bと同じく、スーパー(SP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示中に行われる場合と、スペシャルスーパー(SPSP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示中に行われる場合とがある。ボタン振動演出も、実行タイミングごとに大当りの期待度が異なる通常予告である。すなわち、スーパー(SP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示では、ボタン振動演出が、装飾図柄の変動開始時に行われた場合には大当りの期待度は50%であり、疑似連演出による1回目の仮停止表示時に行われた場合には大当りの期待度は13%であり、疑似連演出による2回目の仮停止表示時に行われた場合には大当りの期待度は15%であり、疑似連演出による3回目の仮停止表示時に行われた場合には大当りの期待度は30%であり、スーパーリーチ発展時に行われた場合には大当りの期待度は36%である。また、ハズレを表す装飾図柄の組み合わせの仮停止表示中(復活演出の実行中)に行われた場合には大当りの期待度は100%である。これは、役物振動演出Bと同じく、大当りの期待度が100%ということで、最終的に大当りになる復活演出の実行中ということになる。また、スペシャルスーパー(SPSP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示では、スペシャルスーパーリーチ発展時の実行タイミングが加えられている。ボタン振動演出が、このスペシャルスーパーリーチ発展時に行われた場合には大当りの期待度は48%になる。
図26は、ボタン振動演出の一例を段階的に示す図である。この例でも、非時短遊技状態(特図低確率普図低確率状態)であって左打ちが推奨されている状態である。また、図26には、装飾図柄表示装置208の左下に演出ボタン136が示されている。
図26(1)~同図(9)に示す装飾図柄表示装置208における演出は、図12(1)~同図(9)に示す装飾図柄表示装置208における演出と同じである。すなわち、図26(1)では、特図1の装飾図柄の変動表示が開始されている。図26(2)では、疑似連演出が開始され、中図柄表示領域208bに、疑似連演出を示唆する疑似連図柄(「NEXT」と記載された装飾図柄)が仮停止表示され、左図柄表示領域208aには「装飾6」、右図柄表示領域208cには「装飾7」がそれぞれ仮停止表示され、1回目の仮停止表示が行われている。図26(2)には、この1回目の仮停止表示時に、演出ボタン136が振動している様子が示されており、ボタン振動演出が行われている。この実行タイミングにおけるボタン振動演出の大当りの期待度は13%である。図26(3)では、表示画面がブラックアウトし、続く図26(4)には、疑似連演出における2回目の変動(再変動)が開始される直前の様子が示されている。図26(5)では、装飾図柄の2回目の変動(再変動)が開始されている。
ボタン振動演出によって振動した演出ボタン136を所定期間内に押下すると、装飾図柄表示装置208に応答表示(例えば、「熱いぞ」の文字表示)が表示されてもよい。
図26(6)では、左図柄表示領域208aに「装飾5」の装飾図柄が仮停止表示され、図26(7)では、右図柄表示領域208cに「装飾1」の装飾図柄が仮停止表示されている。続く図26(8)では、中図柄表示領域208bに「装飾4」の装飾図柄が仮停止表示され、「装飾5-装飾4-装飾1」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示(揺れ変動表示)され、同図(9)では、そのハズレの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
図26(ア)~同図(オ)に示す装飾図柄表示装置208における演出は、図13(18)~同図(22)に示す装飾図柄表示装置208における演出と同じである。すなわち、図26(ア)では、殿ステージのもと特図1の装飾図柄の変動表示が開始され、同図(イ)では、リーチ状態が成立し、左図柄表示領域208aにも右図柄表示領域208cにも「装飾2」がそれぞれ仮停止表示されている。図26(ウ)では、スーパーリーチに発展している。図26(ウ)には、スーパーリーチ発展時に、演出ボタン136が振動している様子が示されており、ボタン振動演出が行われている。この実行タイミングにおけるボタン振動演出の大当りの期待度は36%である。
図26(エ)に示す装飾図柄表示装置208では、敵侍に勝利した殿様が映し出されたアニメーションが表示され、表示画面中央には、「装飾2-装飾13-装飾2」といった通常大当りの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示され、同図(オ)では、その通常大当りの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
以上説明したボタン振動演出も、演出ボタン136に関連した画像が表示されることはなく、振動期間も役物振動演出Aに比べて短く、ボタン振動演出に合わせた演出表示も表示されないため、ボタン振動演出を以前から知っているこのパチンコ機100に詳しい遊技者がわかる通常予告であるといえる。
なお、ボタン振動演出は、演出ボタン136に代えて決定ボタン1903が振動する演出であってもよい。
また、演出ボタン136も、上部演出装置2の説明で記載した、大当りの期待度とは無関係な振動動作と同じ振動動作を行う場合があってもよい。
以上の記載によれば、
『 第一の振動動作[例えば、役物振動演出A]を実行可能な第一の振動手段[例えば、上部演出装置2]と、
前記第一の振動手段に関連した第一の画像[例えば、振動演出関連画像2hg]を表示可能な表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、第一のリーチ演出[例えば、ノーマルリーチ演出]を表示可能であり、
前記表示手段は、前記第一のリーチ演出よりも大当り遊技が実行される期待度が高い第二のリーチ演出[例えば、SPリーチ演出]を表示可能であり、
前記第一の振動手段は、前記第一の画像が表示された後に前記第一の振動動作の実行を開始可能なものであり[例えば、図22(6)]、
前記表示手段は、前記第一の画像を表示した後に当否判定結果に関する或る画像[例えば、「大チャンス」という演出表示]を表示可能なものであり[例えば、図22(6)]、
前記第一の画像の表示を開始した後の第一のタイミング[例えば、図22(4)のスーパーリーチ発展時のタイミング]に前記第一の振動動作が実行される第一の場合と、該第一のタイミングよりも遅い第二のタイミング[例えば、スーパーリーチ発展後のタイミング(図22(6)のタイミング)]に該第一の振動動作が実行される第二の場合と、前記第一の画像の表示を開始[例えば、図22(5)]しても前記第二のリーチ演出の実行中において前記第一の振動動作が実行されない第三の場合[例えば、図22(6’)]と、があり、
前記表示手段は、前記第一の場合では、前記第一の画像の表示を開始した後に前記或る画像を表示し、前記第二の場合でも、該第一の画像の表示を開始した後に該或る画像を表示する[例えば、図22(6)]ものであり、
前記第一の振動手段は、前記第一の場合と前記第二の場合の何れの場合であっても、前記或る画像の表示の終了よりも前に前記第一の振動動作を終了するものであり、
前記第一の振動手段は、第二の振動動作[例えば、役物振動演出B]を実行可能なものであり、
前記第二の振動動作よりも前記第一の振動動作の方が振動している時間が長く[例えば、スーパーリーチ演出が終了するまで(装飾図柄の仮停止表示が行われるまで)振動を続ける]、
前記第一の振動手段は、第二の振動動作を実行可能なものであり、
前記第二の振動動作は、所定数目の保留[例えば、保留満タンの一歩手前の3つ目の保留]が記憶された場合に実行される動作であり、
前記第二の振動動作は、前記第一の振動動作よりも振動している時間が短く、
前記第一のタイミングは、前記第二のリーチ演出の実行中のタイミング[例えば、図22(4)のスーパーリーチ発展時のタイミング]であり、
前記第二のタイミングは、前記第二のリーチ演出の実行中のタイミング[例えば、図22(6)のスーパーリーチ中のタイミング]であり、
前記第三の場合よりも前記第一の場合の方が、前記大当り遊技が実行され易く、
前記第三の場合よりも前記第二の場合の方が、前記大当り遊技が実行され易い、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また、
『 前記表示手段は、前記第二の振動動作の実行が開始される前に、前記第一の画像を表示しないものである[例えば、図23(6’’)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の画像の表示を開始しても前記第一の振動動作が実行されない第三の場合[例えば、図22(6’)]があり、
前記表示手段は、前記第三の場合では、前記第一の画像の表示を開始した後に前記或る画像を表示しない[例えば、図22(6’)]ものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以上の記載によれば、
『 第一の振動動作[例えば、役物振動演出A]を実行可能な第一の振動手段[例えば、上部演出装置2]と、
表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記第一の振動動作の実行が開始される前に、前記第一の振動手段に関連した第一の画像[例えば、振動演出関連画像2hg]の表示を開始するものである、ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、遊技者が前記第一の振動動作を見落としにくくなる。また、遊技者は、前記第一の振動動作に期待して遊技を進め、遊技の興趣が向上する場合がある。
なお、前記第一の振動動作は、演出動作であってもよいし報知動作であってもよい。
また、前記第一の画像は、前記第一の振動手段に注意を引く画像であってもよいし、前記第一の振動手段に関心が集まる画像であってもよい。
また、前記表示手段は、前記第一の振動動作の実行が開始される前であって、リーチ演出が開始された以降に前記第一の画像の表示を開始するものであってもよい[例えば、図22(5)]。
また、前記第一の画像の表示を開始する前に、該第一の画像が表示される可能性があることを示唆する演出(例えば、表示演出であってもよいし音演出であってもよいし発光演出であってもよい)を実行可能であってもよい。なお、この演出が実行されても前記第一の画像が表示されない場合があってもよい。
また、
『 前記表示手段は、前記第一の振動動作の実行が開始される前に、前記第一の画像の表示を終了するものである[例えば、図22(5)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の振動手段は、第二の振動動作[例えば、役物振動演出B]を実行可能なものであり、
前記表示手段は、前記第二の振動動作の実行が開始される前に、前記第一の画像を表示しないものである[例えば、図23(6’’)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、前記第二の振動動作は、前記第一の振動動作とは振動開始のタイミングが異なる動作であってもよいし[例えば、図21(b)に示す変動開示時、リーチ中、ハズレ図柄仮停止中]、前記第一の振動動作とは振動の仕方が異なる動作であってもよい。
また、
『 前記第一の振動動作は、前記第二の振動動作よりも振動している時間が長い[例えば、スーパーリーチ演出が終了するまで(装飾図柄の仮停止表示が行われるまで)振動を続ける]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の振動手段とは異なる第二の振動手段[例えば、演出ボタン136や決定ボタン1903]を備え、
前記第二の振動手段は、第三の振動動作[例えば、ボタン振動演出]を実行可能なものであり、
前記表示手段は、前記第三の振動動作の実行が開始される前に、前記第二の振動手段に関連した画像を表示しないものである[例えば、図26(1)および図26(イ)ではいずれも表示されていない]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
「前記第一の振動手段は、前記表示手段に前記第一の画像が表示された場合であっても、前記第一の振動動作を実行しない場合があってもよい。」また、前記第一の画像が表示された後に、前記第一の振動動作が実行された場合の方が、該第一の振動動作が実行されなかった場合よりも、大当りの期待度が高くてもよい。
「前記第一の振動手段は、前記表示手段に前記第一の画像が表示[例えば、図22(2)の装飾図柄の変動表示の開始時に表示]された後に、第一のタイミング[例えば、図22(4)のスーパーリーチ発展時のタイミング]で前記第一の振動動作の実行を開始する場合と、該第一のタイミングよりも遅い第二のタイミング[例えば、スーパーリーチ発展後のタイミング(図22(6)のタイミング)]で該第一の振動動作の実行を開始する場合とがあってもよい。」すなわち、前記第一の振動手段は、前記表示手段に前記第一の画像が表示された後に、異なるタイミングで前記第一の振動動作の実行を開始する場合があってもよい。
「前記第一の振動手段[例えば、上部演出装置2]は、扉部材[例えば、前面枠扉106]に配置されたものであり、前記扉部材が閉じた状態でも開いた状態でも振動可能なものであってもよい。」また、前記第一の振動手段は、扉部材に配置されたものであり、前記扉部材が閉じた状態で開始した前記第一の振動動作を該扉部材が開いた状態になっても継続するものであってもよい。あるいは、前記第一の振動手段[例えば、上部演出装置2]は、扉部材とは別の部材[例えば、本体104]に配置されたものであり、前記扉部材が閉じた状態でも開いた状態でも振動可能なものであってもよい。また、前記第一の振動手段[例えば、上部演出装置2]は、扉部材とは別の部材[例えば、本体104]に配置されたものであり、前記扉部材が閉じた状態で開始した前記第一の振動動作を該扉部材が開いた状態になっても継続するものであってもよい。前記第二の振動手段[例えば、演出ボタン136あるいは決定ボタン1903]は、扉部材[例えば、球貯留皿付扉108]に配置されたものであり、前記扉部材が閉じた状態でも開いた状態でも振動可能なものであってもよい。また、前記第二の振動手段[例えば、演出ボタン136あるいは決定ボタン1903]は、扉部材[例えば、球貯留皿付扉108]に配置されたものであり、前記扉部材が閉じた状態で開始した前記第一の振動動作を該扉部材が開いた状態になっても継続するものであってもよい。あるいは、前記第二の振動手段[例えば、下部演出装置3]は、扉部材[例えば、球貯留皿付扉108]とは別の部材[例えば、本体104]に配置されたものであり、前記扉部材が閉じた状態でも開いた状態でも振動可能なものであってもよい。また、前記第二の振動手段[例えば、下部演出装置3]は、扉部材[例えば、球貯留皿付扉108]とは別の部材[例えば、本体104]に配置されたものであり、前記扉部材が閉じた状態で開始した前記第一の振動動作を該扉部材が開いた状態になっても継続するものであってもよい。
「前記表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]は、前記第一の画像[例えば、振動演出関連画像2hg]の表示を終了した後、第三の画像[例えば、「熱いぞ」の文字表示]の表示を開始するものであってもよい。」前記第三の画像は、前記第一の振動手段[例えば、演出ボタン136]が操作されたことに対する応答表示であってもよい。
「前記第一の振動手段[例えば、上部演出装置2]は、第四の振動動作を実行可能なものであり、前記第一の振動動作[例えば、役物振動演出A]は、大当りの期待度[例えば、図21(a)に示す大当りの期待度]を示唆する演出動作であり、前記第二の振動動作[例えば、役物振動演出B]も、大当りの期待度[例えば、図21(b)に示す大当りの期待度]を示唆する演出動作であり、前記第四の振動動作は、大当りの期待度を示唆する演出動作ではなくてもよい。」また、前記第四の振動動作は、振動の強さが、前記第一の振動動作よりも弱くてもよく、前記第二の振動動作よりも弱くてもよい。あるいは、前記第四の振動動作は、振動時間が、前記第一の振動動作よりも短くてもよく、前記第二の振動動作よりも短くてもよい。さらに、前記第四の振動動作は、保留が所定数まで貯まった場合に実行される報知動作であってもよい。
次いで、ボタン振動演出と同様な通常予告の演出である背景演出について説明を加える。ここでは、背景演出の実行(開始)タイミングと、大当りの期待度について説明する。
図27(a)は、背景演出に関するテーブルを示した図である。背景演出も、リーチ演出と疑似連演出が組み合わさった装飾図柄の変動表示で実行(開始)される場合がある。背景演出は、ノーマルリーチが行われる装飾図柄の変動表示中には実行されないが、スーパー(SP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示中と、スペシャルスーパー(SPSP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示中に実行(開始)される場合がある。すなわち、スーパー(SP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示では、背景演出が、装飾図柄の変動開始時に行われた場合には大当りの期待度は20%であり、疑似連演出による2回目の仮停止表示時に行われた場合には大当りの期待度は25%であり、スーパーリーチ中に行われた場合には大当りの期待度は35%である。また、スペシャルスーパー(SPSP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示では、スペシャルスーパーリーチ中の実行タイミングが加えられている。背景演出が、このスペシャルスーパーリーチ中に行われた場合には大当りの期待度は40%になる。
続いて、ミニキャラ演出について説明する。ミニキャラ演出には、ミニキャラAが出現する演出とミニキャラBが出現する演出がある。なお、さらに異なる種類のミニキャラが出現する演出があってもよい。ミニキャラ演出も、通常予告の演出であるが、出現するミニキャラが代わっても大当りの期待度は同じである。ただし、出現するミニキャラが代われば大当りの期待度も代わるようにしてもよい。また、実行タイミングもミニキャラが代わっても同じであるが、ミニキャラが代われば実行タイミングも代わるようにしてもよい。さらに、演出モードによって表示されるミニキャラが変化するようにしてもよいし、演出モードとは無関係に内部抽選の結果、表示されるミニキャラが変化するようにしてもよい。
図27(b)は、ミニキャラ演出に関するテーブルを示した図である。このテーブルは、ミニキャラAとミニキャラB共通のテーブルである。
ミニキャラ演出は、役物振動演出と同じく、スーパー(SP)リーチの実行中に行われる場合と、スペシャルスーパー(SPSP)リーチの実行中に行われる場合とがある。図27(b)のテーブルに示すように、ミニキャラ演出では、1回の装飾図柄の変動表示における実行タイミングは複数用意されている。しかしながら、いずれの実行タイミングであっても大当りの期待度は共通である。すなわち、スーパー(SP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示では、ミニキャラ演出が、最初にリーチ状態が成立する前に実行される場合であっても、スーパーリーチ中(スーパーリーチに発展した以降であって装飾図柄の仮停止表示前)に行われる場合であっても、装飾図柄の仮停止表示中に行われる場合であっても、大当りの期待度は55%である。また、スペシャルスーパー(SPSP)リーチが行われる装飾図柄の変動表示では、スーパーリーチ中とは、スーパーリーチに発展した以降であってスペシャルスーパーリーチに発展する前のことであり、スペシャルスーパーリーチ中という実行タイミングが加えられている。このスペシャルスーパーリーチ中とは、スペシャルスーパーリーチに発展した以降であって装飾図柄の仮停止表示前のことである。ミニキャラ演出が、このスペシャルスーパーリーチ中に行われる場合であっても、大当りの期待度は55%である。
図28は、ミニキャラ演出の一例を段階的に示す図である。図28に示す例では、非時短遊技状態(特図低確率普図低確率状態)であって左打ちが推奨されている状態である。
図28(1)は、ハズレを示す「装飾3-装飾6-装飾3」が停止表示されている場面である。続く図28(2)では、装飾図柄の変動表示が開始されている。この図28(2)に示す装飾図柄表示装置208では、表示画面の上部に、ミニキャラ演出に関連したミニキャラ関連画像mcgが表示されている。このミニキャラ関連画像mcgには、ミニキャラ演出が開始されるかもしれないことの予告とチュートリアル的な「登場すれば熱いぞ」といった文字表示が含まれている。
図28(3)に示す装飾図柄表示装置208では、ミニキャラ関連画像mcgは消え、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cいずれにおいても装飾図柄の高速変動が行われている状態で、表示画面の左端部の上方にミニキャラAmcrの一部が見え始めている。図28(4)に示す装飾図柄表示装置208では、ミニキャラAmcrの全体が表示されている。このミニキャラAmcrはロケットのキャラクタであり、右側に向かって飛行している。
図28(5)では、リーチ演出が開始され、左図柄表示領域208aにも右図柄表示領域208cにも「装飾1」がそれぞれ仮停止表示されている。すなわち、ノーマルリーチが開始されている。ミニキャラAmcrは、飛行を継続しているが、高度を下げている。
図28(6)では、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展している。スーパーリーチに発展した画面でも、ミニキャラAmcrは表示されており、ミニキャラAmcrは飛行を続けている。続く図28(7)に示す装飾図柄表示装置208には、殿様と敵侍が互いに構えて向き合う様子が表示され、ミニキャラAmcrは、飛行を継続しているが、今度は高度を上げている。
図28(8)に示す装飾図柄表示装置208では、殿様と敵侍が斬り合った後の様子が表示されるとともに、ミニキャラAmcrは依然として表示されている。図28(3)のリーチ成立前に出現したミニキャラAmcrは、スーパーリーチ演出が終了するまで、すなわち、仮停止表示の表示が開始されるまで表示され続ける。図28(9)に示す装飾図柄表示装置208には、殿様が敵侍に勝利した様子が表示され、表示画面中央には、「装飾1-装飾13-装飾1」といった通常大当りの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されており、ミニキャラAmcrは消えているが、ミニキャラAmcrはこの直前まで表示されていた。図28(10)では、その通常大当りの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
なお、ミニキャラAmcrは、スーパーリーチ演出の終了(仮停止表示の表示開始)と同時に消えたが、スーパーリーチ演出が終了する前(仮停止表示が表示される前)に消えてもよい。また、ミニキャラAmcrは、出現した後、一旦見えなくなり、再出現する場合があってもよい。
図28(3’)は、同図(2)から続く別の例であり、同図(2)でミニキャラ関連画像mcgが表示されたが、同図(3’)に示す装飾図柄表示装置208には、同図(3)に示す装飾図柄表示装置208とは異なり、ミニキャラAmcrの一部が見えていない。図28(5’)ではリーチ演出が開始され、リーチ成立前にはミニキャラAmcrは出現しなかった。図28(7’)ではスーパーリーチ演出が行われているが、ミニキャラAmcrは出現しておらず、結局、ミニキャラは出現しないままスーパーリーチ演出も終了し、図28(9’)に示す装飾図柄表示装置208には、殿様が敵侍に敗北した様子が表示され、表示画面中央には、「装飾1-装飾4-装飾1」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されている。図28(10’)では、そのハズレの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
図29は、役物振動演出Bとミニキャラ演出が行われる例を段階的に示す図である。この図29では、装飾図柄表示装置208の上方に上部演出装置2が示されている。
図29(7-1)では、スーパーリーチ演出に発展後、装飾図柄表示装置208には、殿様と敵侍が互いに構えて向き合う様子が表示されるとともにミニキャラ関連画像mcgも表示されている。なお、ミニキャラ関連画像mcgは、図28(2)に示すように、装飾図柄の変動表示が開始されると表示されてもよい。続く図29(7-2)に示す装飾図柄表示装置208でも殿様と敵侍が互いに構えて向き合う様子が表示されているが、ミニキャラ関連画像mcgは消え、表示画面の左端部の上方にミニキャラAmcrの一部が見え始めている。また、図29(7-2)に示す上部演出装置2は振動しており、役物振動演出Bが行われている。このように、スーパーリーチ中では、ミニキャラ演出と役物振動演出Bが並行して実行される場合がある。こうすることで、2種類の通常予告が重なることによって熱い演出が可能になる。ただし、ミニキャラ演出の実行と役物振動演出Bの実行を同時に開始することはない。すなわち、ミニキャラ演出の実行の開始タイミングと役物振動演出Bの実行の開始タイミングとはずれている。図29(8’’)に示す装飾図柄表示装置208では、殿様と敵侍が斬り合った後の様子が表示され、ロケットのミニキャラAmcrが右側に向かって飛行している。なお、図29(8’’)に示す上部演出装置2は、振動を終え静止状態である。図29(9’’)に示す装飾図柄表示装置208では、ミニキャラAmcrは消え、表示画面中央には、「装飾1-装飾4-装飾1」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されており、図示省略するが、図28(10’)と同じように、「装飾1-装飾4-装飾1」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが確定表示される。
図29(7-1’)は、図29(7-1)と同じ状態であり、スーパーリーチ演出に発展後、装飾図柄表示装置208には、ミニキャラ関連画像mcgが表示されている。続く図29(7-2’)に示す装飾図柄表示装置208では、ミニキャラ関連画像mcgは消え、表示画面の左端部の上方にミニキャラBmcuの一部が見え始めている。一方、図29(7-2’)に示す上部演出装置2は振動しておらず、初期位置で静止状態のままである。図29(8’’’)に示す装飾図柄表示装置208では、殿様と敵侍が斬り合った後の様子が表示され、ミニキャラBmcuが右側に向かって飛行している。ミニキャラBmcuはUFOのキャラクタである。図29(9-1)に示す装飾図柄表示装置208では、ミニキャラBmcuは消え、表示画面中央には、「装飾1-装飾4-装飾1」といったハズレの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示されている。なお、この例では、ミニキャラBmcuが出現したが、ミニキャラAmcrが出現する場合でも同じである。また、図29(9-1)に示す上部演出装置2は振動しており、役物振動演出Bが行われている。
続く図29(9-2)では、仮停止表示が終了し、復活演出であるワイプ演出が開始されている。なお、図29(9-2)に示す上部演出装置2は、振動を終え静止状態である。続く図29(9-3)ではワイプインが完了している。ワイプインが完了するとワイプアウトが始まり、装飾図柄の一部が見えるようになり、図29(9-4)では、ワイプ演出が終了し、「装飾1-装飾13-装飾1」といった通常大当りの装飾図柄の組み合わせが仮停止表示され、復活演出は成功している。図29(10’’)に示す装飾図柄表示装置208では、その通常大当りの装飾図柄の組み合わせが確定表示されている。
以上説明したように、スーパーリーチ中とは異なり、ハズレ図柄仮停止中では、ミニキャラ演出と役物振動演出Bが並行して実行されることはない。これは、ハズレ図柄仮停止中に役物振動演出が行われると、大当り確定であるため、あえて2種類の通常予告を行わなくても、十分に遊技が盛り上がるからである。
また、役物振動演出Bは、開始タイミングが異なっても、演出の実行期間長(振動期間長)は同じ演出であるのに対して、ミニキャラ演出は、開始タイミングが異なると、演出の実行期間長(表示期間長)も異なる演出である。すなわち、ミニキャラ演出が、リーチ成立前に開始された場合は図28(3)~同図(9)の直前までの実行期間になり、スーパーリーチ中に開始された場合は図29(7-2)~同図(9’’)の直前までの実行期間になり、両実行期間の長さは異なっている。
以上の記載によれば、
『 装飾図柄変動表示を実行可能な表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段[例えば、上部演出装置2、装飾図柄表示装置208]と、
を備えた遊技台であって、
前記複数種類の演出のうちの一の演出は、大当りの期待度を示唆する第一の演出[例えば、役物振動演出B]であり、
前記複数種類の演出のうちの一の演出は、大当りの期待度を示唆する第二の演出[例えば、ミニキャラ演出等装飾図柄表示装置208で実行される演出]であり、
前記演出手段は、前記第一の演出を、一回の装飾図柄変動表示における複数の開始タイミング[例えば、図21(b)に示す複数の実行タイミング]のうちの一の開始タイミングで実行する場合があるものであり、
前記演出手段は、前記第二の演出を、一回の装飾図柄変動表示における複数の開始タイミング[例えば、図27(b)に示す複数の実行タイミング]のうちの一の開始タイミングで実行する場合があるものであり、
前記第一の演出は、いずれの開始タイミングで実行するかによって、示唆する大当り期待度が異なる演出であり[例えば、図21(b)に示す大当り期待度]、
前記第二の演出は、いずれの開始タイミングで実行しても、示唆する大当り期待度が異ならない演出であり[例えば、図27(b)に示す大当り期待度]、
前記第一の演出は、或るリーチ[例えば、図21(b)に示すSPリーチ]が実行される装飾図柄変動表示における該或るリーチの開始前の第一の開始タイミング[例えば、図21(b)の変動開始時のタイミング]で実行されても、該或るリーチの開始後の第二の開始タイミング[例えば、図21(b)のSPリーチ中の或るタイミング]で実行されても演出期間の長さが異ならない演出であり、
前記第二の演出は、前記或るリーチが実行される装飾図柄変動表示における該或るリーチの開始前の第三の開始タイミング[例えば、図27(b)のリーチ成立前の或るタイミング]で実行された場合の方が、該或るリーチの開始後の第四の開始タイミング[例えば、図27(b)のSPリーチ中の或るタイミング]で実行された場合よりも演出期間の長さが長くなる演出であり、
前記第二の演出の期待度[例えば、大当り期待度55%]は、前記第一の演出が前記第二の開始タイミングで実行された場合の期待度[例えば、大当り期待度45%]よりも高く、
前記第二の演出[例えば、ミニキャラAmcrの演出]を前記第三の開始タイミング[例えば、図28(3)のタイミング]で実行する場合の演出期間[例えば、図28(3)~同図(9)の直前]は、前記第二の開始タイミング[例えば、上部演出装置2の振動演出が実行されている図29(7-2)のタイミング]も含む期間である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また、
『 前記演出手段は、前記第一の演出を第五の開始タイミング[例えば、図21(b)のハズレ図柄仮停止中の或るタイミング]で実行する場合は、前記第二の演出を該第一の演出と並行して実行不可能[例えば、ミニキャラ演出はハズレ図柄仮停止時に消える]である[例えば、ミニキャラBmcuの代わりにミニキャラAmcrが出現した場合の図29(9-1)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、以上の記載によれば、
『 装飾図柄変動表示を実行可能な表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段[例えば、上部演出装置2、装飾図柄表示装置208]と、
を備えた遊技台であって、
前記複数種類の演出のうちの一の演出は、大当りの期待度を示唆する第一の演出[例えば、役物振動演出B]であり、
前記複数種類の演出のうちの一の演出は、大当りの期待度を示唆する第二の演出[例えば、ミニキャラ演出等装飾図柄表示装置208で実行される演出]であり、
前記演出手段は、前記第一の演出を、一回の装飾図柄変動表示における複数の開始タイミング[例えば、図21(b)に示す複数の実行タイミング]のうちの一の開始タイミングで実行可能なものであり、
前記演出手段は、前記第二の演出を、一回の装飾図柄変動表示における複数の開始タイミング[例えば、図27(b)に示す複数の実行タイミング]のうちの一の開始タイミングで実行可能なものであり、
前記第一の演出は、いずれの開始タイミングで実行するかによって、示唆する大当り期
待度が異なる演出であり[例えば、図21(b)に示す大当り期待度]、
前記第二の演出は、いずれの開始タイミングで実行しても、示唆する大当り期待度が異ならない演出である[例えば、図27(b)に示す大当り期待度]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以上の記載によれば、
『 装飾図柄変動表示を実行可能な表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段[例えば、上部演出装置2、装飾図柄表示装置208]と、
を備えた遊技台であって、
前記複数種類の演出のうちの一の演出は、大当りの期待度を示唆する第一の演出[例えば、役物振動演出B]であり、
前記複数種類の演出のうちの一の演出は、大当りの期待度を示唆する第二の演出[例えば、ミニキャラ演出等装飾図柄表示装置208で実行される演出]であり、
前記演出手段は、前記第一の演出を、一回の装飾図柄変動表示における複数の開始タイミング[例えば、図21(b)に示す複数の実行タイミング]のうちの一の開始タイミングで実行可能なものであり、
前記演出手段は、前記第二の演出を、一回の装飾図柄変動表示における複数の開始タイミング[例えば、図27(b)に示す複数の実行タイミング]のうちの一の開始タイミングで実行可能なものであり、
前記第一の演出は、いずれの開始タイミングで実行するかによって、示唆する大当り期待度が異なる演出であり[例えば、図21(b)に示す大当り期待度]、
前記第二の演出は、いずれの開始タイミングで実行しても、示唆する大当り期待度が異ならない演出である[例えば、図27(b)に示す大当り期待度]、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、二種類の演出によって、遊技の興趣を向上することができる場合がある。
また、
『 前記演出手段は、前記第一の演出[例えば、役物振動演出B]を第一の開始タイミング[例えば、スーパーリーチ中の或るタイミング]で実行する場合は、前記第二の演出[例えば、ミニキャラA演出]を該第一の演出と並行して実行可能であり[例えば、図29(7-2)]、
前記演出手段は、前記第一の演出を第二の開始タイミング[例えば、ハズレ図柄仮停止中の或るタイミング]で実行する場合は、前記第二の演出を該第一の演出と並行して実行不可能[例えば、ミニキャラ演出はハズレ図柄仮停止時に消える]である[例えば、ミニキャラBmcuの代わりにミニキャラAmcrが出現した場合の図29(9-1)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記演出手段は、前記第一の演出[例えば、役物振動演出B]を、大当りになる装飾図柄変動表示においても[例えば、図24(2)]ハズレになる装飾図柄変動表示においても[例えば、図29(7-2)]実行可能であるものであり、
前記演出手段は、前記第二の演出[例えば、ミニキャラA演出]も、大当りになる装飾図柄変動表示においても[例えば、図28(3)~同図(9)の直前]ハズレになる装飾図柄変動表示においても[例えば、図29(7-2)~同図(9’’)の直前]実行可能であるものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
「前記第一の演出は、開始タイミングが異なっても、演出の実行期間長は異ならない演出であり、前記第二の演出は、開始タイミングが異なると、演出の実行期間長も異なる演出であってもよい[例えば、リーチ成立前に開始された場合は図28(3)~同図(9)の直前までであり、SPリーチ中に開始された場合は図29(7-2)~同図(9’’)の直前まで]。」
「前記複数種類の演出のうちの一の演出は、大当りの期待度を示唆する第三の演出[例えば、ミニキャラB演出]であり、前記演出手段は、前記第三の演出も、一回の装飾図柄変動表示における複数の開始タイミング[例えば、図27(b)に示す複数の実行タイミング]の中から選択された一の開始タイミングで実行するものであり、前記第三の演出は、実行の開始タイミングが異なっても、示唆する大当り期待度は同じである演出であり[例えば、図27(b)に示す大当り期待度]、前記第三の演出が示唆する大当りの期待度は、前記第二の演出が示唆する大当りの期待度と同じであってもよい。」あるいは、前記第二の演出は、複数の演出態様[例えば、ミニキャラAmcrが出現する演出態様と、ミニキャラBmcuが出現する演出態様]がある演出であってもよい。
「前記演出手段は、前記第一の演出を、大当りになる装飾図柄変動表示においても[例えば、図24(2)]ハズレになる装飾図柄変動表示においても[例えば、図29(7-2)]実行可能であるが、ハズレになる装飾図柄変動表示における特定のタイミング[例えば、最終的にハズレになる復活演出の実行中のタイミング]では実行不可能であってもよい[例えば、図27(b)に示す複数の実行タイミング]。」
「前記演出手段は、前記第一の演出の実行と前記第二の演出の実行を同時に開始することはないものであってもよい。」すなわち、前記第一の演出の実行の開始タイミングと前記第二の演出の実行の開始タイミングとはずれていてもよい。
「前記演出手段は、第一の演出手段[例えば、上部演出装置2]と、第二の演出手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を含むものであってもよい。」この場合は、前記第一の演出手段は、前記第一の演出を実行可能であり、前記第二の演出手段は、前記第二の演出を実行可能であってもよい。あるいは、前記演出手段は、複数種類の演出手段を含むものであり、前記第一の演出と前記第二の演出は、異なる演出手段によって実行可能であってもよいし、該複数種類の演出手段のうちの一部の演出手段[例えば、遊技盤用ランプ442あるいは遊技台枠用ランプ452]では、前記第一の演出と前記第二の演出の少なくとも一部を共通に実行可能[例えば、前記第一の演出の開始時に発光し、前記第二の演出の開始時にも発光する]であってもよい。
「前記第一の演出[例えば、役物振動演出B]は、第二の遊技状態[例えば、確変遊技状態、時短遊技状態、あるいは確変かつ時短遊技状態]において実行された場合の方が、第一の遊技状態[例えば、非確変遊技状態、非時短遊技状態、あるいは通常遊技状態(非確変かつ非時短遊技状態)]において実行された場合よりも、示唆する大当りの期待度が高くてもよい。」「前記第二の演出[例えば、ミニキャラ演出]も、前記第二の遊技状態において実行された場合の方が、前記第一の遊技状態において実行された場合よりも、示唆する大当りの期待度が高くてもよい。」あるいは、前記第一の演出は、前記第二の遊技状態において実行された場合であっても、前記第一の遊技状態において実行された場合にあっても、示唆する大当りの期待度は同じであってもよい。前記第二の演出も、前記第二の遊技状態において実行された場合であっても、前記第一の遊技状態において実行された場合であっても、示唆する大当りの期待度は同じであってもよい。前記第二の遊技状態は、前記第一の遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であってもよい。なお、ここでは遊技状態という文言を用いたが、遊技状態に基づく演出モードを有する場合には、遊技状態を演出モードと読み替えることができる。
なお、前記演出手段は、前記第一の演出を、リーチ変動表示における複数の開始タイミング[例えば、リーチ成立時、スーパーリーチ発展時、スーパーリーチ発展後、スペシャルスーパーリーチ発展時、スペシャルスーパーリーチ発展後]の中から選択された一の開始タイミングで実行するものであってもよく、前記演出手段は、前記第二の演出も、リーチ変動表示における複数の開始タイミング[例えば、リーチ成立時、スーパーリーチ発展時、スーパーリーチ発展後、スペシャルスーパーリーチ発展時、スペシャルスーパーリーチ発展後]の中から選択された一の開始タイミングで実行するものであってもよい。
図30は、時短遊技状態が終了する少し前から時短遊技状態が終了し非時短遊技状態に移行した例を段階的に示す図である。
図30に示す各図には、装飾図柄表示装置208と、時短中ランプTLと、右打ち表示ランプRLと、高確中ランプHLが示されている。各ランプは、点灯状態を黒色で表し、消灯状態を白色で表す(図40に示す例まで同じ)。また、図30(a)に示す装飾図柄表示装置208には、右上隅に、第4図柄・保留数表示領域284が設けられている。第4図柄・保留数表示領域284は、図柄変動中(あるいは図柄停止中)か否かを報知するとともに、保留数を報知するための領域であり、左上部には特図1の保留数表示領域が設けられ、左下部には特図2の保留数表示領域が設けられている。また、右上部には、特図1の図柄変動中報知領域が設けられ、右下部には特図2の図柄変動中報知領域が設けられている。なお、普図の図柄変動中報知領域や普図の保留数表示領域がさらに設けられてもよい。特図1の保留数表示領域に示す数値は、特図1保留ランプ218の示す保留数に整合されており、また、特図2の保留数表示領域に示す数値は、特図2保留ランプ220の示す保留数に整合されている。また、特図1の図柄変動中報知領域では、特図1の図柄停止中には、結果に応じて、例えば、大当りであれば「○」で停止表示され、はずれであれば「×」で停止表示される。また、特図1の図柄変動表示中では、「-」の表示が点滅し、特図1の図柄変動表示中であることを認識することができる場合がある。なお、特図2の図柄変動中表示領域における表示も、特図1の図柄変動中表示領域における表示と同様であり、こちらは、特図2の図柄変動表示及び停止表示に対応して表示態様が変化する。なお、第4図柄の表示態様や点灯態様や点滅態様を変化させたり、保留数表示領域に表示されている数値の表示態様を変化させることで、先読み予告や実行中の図柄変動表示に関する予告を行ってもよい。以上説明した第4図柄・保留数表示領域284については、図40に示す例まで同じである。
また、図30(a)に示す装飾図柄表示装置208には、「装飾4-装飾1-装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、装飾図柄表示装置208の左上隅には、ミニ図柄が表示されており、表示画面中央に大きく表示されている装飾図柄に合わせて変動表示及び停止表示が行われる。
また、装飾図柄表示装置208には、演出表示領域208dの中央下部に変動アイコン表示領域280が設けられている。変動アイコン表示領域280には、現在行われている図柄変動に対応した変動アイコンが表示される。図30(a)では、特図の図柄変動表示が終了しているため、変動アイコンは消え非表示である。
図30(a)に示す制御状態(遊技状態)は、時短遊技状態である。より具体的には、特図低確率普図高確率状態である。図30(a)に示す時短中ランプTLは点灯しており、高確中ランプHLは消灯している。また、図11(b)を用いて説明したように、時短遊技状態では右打ちが推奨され、図30(a)に示す右打ち表示ランプRLも点灯している。加えて、図30(a)に示す装飾図柄表示装置208の第4図柄・保留数表示領域284の左横には、右打ちを促す右打ち第1表示RH1が表示されている。この右打ち第1表示RH1は、時短遊技状態中は、特図の図柄変動表示が終了しても表示され続ける表示であり、デモ画面に移行しても表示され続ける。なお、デモ画面に移行した後も右打ち表示ランプRLも点灯を続ける。
図30(a)における時短遊技状態は、V通過スイッチVCを遊技球が通過せずに大当り遊技が終了して開始された時短遊技状態(a時短遊技状態)、又は950回特図ハズレが連続して開始された時短遊技状態(b時短遊技状態)である。図30(a)に示す装飾図柄表示装置208の背景は、時短遊技状態を表す城下町の背景である。また、図30(a)における状態は、特図の図柄変動表示があと4回行われると時短遊技状態から非時短遊技状態に移行してしまう状態である。図30(a)に示す装飾図柄表示装置208の右下隅には、時短遊技状態は残り4回しか継続しないことを表す時短遊技状態残回数表示として「残4」の文字が表示されている。なお、大当り遊技が終了して開始された時短遊技状態(a時短遊技状態)、950回特図ハズレが連続して開始された時短遊技状態(b時短遊技状態)、突然時短に当選して開始された時短遊技状態(c時短遊技状態)によって、装飾図柄表示装置208における背景が異なってもよいし、時短遊技状態残回数表示の表示態様も異なってもよい。また、特図高確率普図高確率状態と特図低確率普図高確率状態とでも、装飾図柄表示装置208における背景が異なってもよいし、時短遊技状態残回数表示の表示態様も異なってもよい。
また、時短遊技状態における装飾図柄表示装置208では、変動アイコン表示領域280の左横に特図2の保留アイコン表示領域282が表示されている。
特図2の保留アイコン表示領域282には、特図2の保留を表す保留アイコンが表示される。特図2の保留数は、特図2保留ランプ220の点灯数や特図2の保留数表示領域に示される数値の他、特図2の保留アイコンの数によっても表される。すなわち、保留アイコンは、主制御部300のRAM308に記憶されている始動情報に対応したものである。以下、最も古い始動情報(最も古い入賞)に対応した保留アイコンを第一の保留アイコン、2番目に古い始動情報に対応した保留アイコンを第二の保留アイコン・・・と称する場合がある。特図2の保留アイコン表示領域282では、保留アイコンが横並びに表示され、変動アイコン表示領域280に近い保留アイコン(右側の保留アイコン)ほど入賞が古い保留アイコンになる。
図30(a)には、特図2の保留アイコン表示領域282に3つの特図2の保留アイコンh21,h22,h23が表示されており、これら3つの特図2の保留アイコンh11,h12,h23はいずれも、デフォルトの表示態様(通常の表示態様)で表示されている。デフォルトの表示態様は、丸形の無模様かつ白色の表示態様である。図面上では、白色を、左斜め下を向いたハッチングで表す。保留アイコンは、表示態様によって先読み予告の大当りの期待度を示唆する。すなわち、保留アイコンが表す保留が消化されて行われる図柄変動表示において大当りする期待度を示唆する。デフォルトの表示態様は、大当り期待度が5%であることを示唆する。なお、大当り期待度が0%であることを示唆するようにしてもよい。あるいは、そもそもデフォルトの表示態様では大当りの期待度を示唆していないことにしてもよい。以下の説明では、デフォルトの表示態様である場合にはその旨の説明を省略することがある。
なお、図30(a)では、特図2の保留アイコン表示領域282に4つの保留アイコンが表示されることをわかりやすくするために、実際には表示されていない保留アイコンも点線で示してある。
図30(b)では、特図2の図柄変動表示が開始されている。すなわち、この図では不図示の第2特図表示装置214(図3参照)における図柄変動が開始され、さらに第4図柄及びミニ図柄の変動表示も開始され、保留アイコンの移動も終了し、装飾図柄の変動表示も開始されている。第4図柄・保留数表示領域284における特図2の保留数表示領域に示す数値は2になり、特図2の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。また、保留アイコンは右側に一つずれ、それまで第一の保留アイコンであった保留アイコンh21が、変動アイコン表示領域280において変動アイコンh0として表示されている。この変動アイコンの表示態様もデフォルトの表示態様(丸形の無模様かつ白色の表示態様)である。加えて、装飾図柄表示装置208の右下隅に表示された時短遊技状態残回数表示は一つ減って「残3」の表示になっている。
さらに、特図の図柄変動表示が開始されると、特図2の保留アイコン表示領域282の上には、スピーカ120から出力される楽曲を選択することができる楽曲選択表示MCの表示が開始される。図30(b)に示す装飾図柄表示装置208に表示された楽曲選択表示MCでは「楽曲1」の曲名が表示されており、ここでは不図示のスピーカ120からは楽曲1が出力されている。この楽曲出力については、詳しくは図35以降で説明する。
図30(c)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾3-装飾5-装飾8」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図2の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「358」の組合せで停止表示されている。なお、楽曲選択表示MCは、装飾図柄が停止表示される度に一旦消え、装飾図柄の変動表示が開始される度に表示が再開される。
図30(d)では、特図2の図柄変動表示が再び開始され、装飾図柄が変動表示している。第4図柄・保留数表示領域284における特図2の保留数表示領域に示す数値は1になり、特図2の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。また、保留アイコンは右側に一つずれ、特図2の保留アイコン表示領域282には1つの保留アイコンh21のみが表示されている。加えて、装飾図柄表示装置208の右下隅に表示された時短遊技状態残回数表示は一つ減って「残2」の表示になっている。
図30(e)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾8-装飾1-装飾4」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図2の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「814」の組合せで停止表示されている。
図30(f)では、時短遊技状態を維持できる最後の特図の図柄変動表示が開始され、装飾図柄が変動表示している。第4図柄・保留数表示領域284における特図2の保留数表示領域に示す数値は0になり、特図2の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。また、保留アイコンは右側に一つずれ、特図2の保留アイコン表示領域282には保留アイコンが一つも表示されておらず、保留数が0になってしまっている。また、それまで第一の保留アイコンであったデフォルトの表示態様の保留アイコンh21は、変動アイコン表示領域280において変動アイコンh0として表示されている。図30(f)に示す変動アイコンh0は、デフォルトの表示態様とは異なる赤色の表示態様である。図面上では赤色を斜線のクロスハッチングで表す。赤色の表示態様の変動アイコンh0は、現在行われている図柄変動表示において大当りする期待度が50%であることを示唆し、いわゆる通常予告が実行されている。また、装飾図柄表示装置208には、右打ち第1表示RH1が継続して表示されており、その横には、時短遊技状態を維持できる最後の特図の図柄変動表示であることを表す「LAST」の文字が表示されている。なお、装飾図柄表示装置208の右下隅に表示されていた時短遊技状態残回数表示は消えて非表示になっているが「残1」として表示されていてもよい。さらに、図30(f)に示す装飾図柄表示装置208では、右打ち第1表示RH1とは異なる表示態様の右打ちを促す右打ち第2表示RH2の表示が開始されている。右打ち第2表示RH2は、右向きの矢印の図形の中に、第2特図始動口232(電チュー)を狙って特図2の保留を貯めておくことが記されている。これは、突然時短当選につながる特図2残保留を獲得しておくことを勧める報知である。図30(f)の段階では、特図2の保留数が0であるが、仮に特図2の保留数が満タン(4個)であっても右打ち第2表示RH2は表示される。さらに、スピーカ120からも、右打ちを促し特図2の保留を貯めることの右打ち報知(「右打ちして保留を貯めろ」の音声出力)が開始されている。また、スピーカ120からは継続して楽曲1も出力されている。なお、右打ち報知の音声が出力されている間は、楽曲1の出力音を低下させてもよいし、楽曲1を完全に消音してもよい。右打ち第2表示RH2による右打ち報知にしても、スピーカ120からの右打ち報知にしても、時短遊技状態を維持できる最後の特図の図柄変動表示が開始されると、実行が開始される。なお、右打ち第2表示RH2の表示開始タイミングは、最後の特図の図柄変動表示に対応した装飾図柄の変動表示の開始タイミングと同一であってもよいし、装飾図柄の変動表示が開始された後のタイミングであってもよい。また、スピーカ120からの右打ち報知の開始タイミングも、最後の特図の図柄変動表示に対応した装飾図柄の変動表示の開始タイミングと同一であってもよいし、装飾図柄の変動表示が開始された後のタイミングであってもよいし、不図示の第2特図表示装置214(図3参照)における図柄変動が開始されてから装飾図柄の変動表示が開始される前のタイミングであってもよい。
図30(g)では、第2特図始動口232に2回の入賞があり特図2の保留が2つ増え、第4図柄・保留数表示領域284における特図2の保留数表示領域に示す数値は2になり、特図2の保留アイコン表示領域282には2つの保留アイコンh21,h22が表示されている。
図30(h)では、装飾図柄の変動表示においてリーチ状態に突入している。また、第2特図始動口232にさらに1回の入賞があり特図2の保留が1つ増え、第4図柄・保留数表示領域284における特図2の保留数表示領域に示す数値は3になり、特図2の保留アイコン表示領域282には3つ目の保留アイコンh23も表示されている。
図30に示す例では、同図(h)でリーチ状態に突入したもののスーパーリーチには発展せず、同図(i)に示す装飾図柄表示装置208には、「装飾4-装飾3-装飾4」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図2の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「434」の組合せで停止表示されている。また、図30(i)に示す装飾図柄表示装置208の中央上部には、時短遊技状態を維持できる最後の特図の図柄変動表示が終了したことを表す「終了」の文字が表示されている。最後の特図の図柄変動表示が終了すると、それまで表示されていた、右打ち第1表示RH1および右打ち第2表示RH2は消えて非表示になる。また、スピーカ120からそれまで出力されていた右打ち報知も終了している。なお、これらの終了タイミングは、装飾図柄の変動表示の終了と同時であってもよいし、装飾図柄の変動表示が終了した後であってもよい。あるいは、最後の特図の図柄変動表示が終了してから装飾図柄の変動表示が終了する前のタイミングであってもよいし、最後の特図の図柄変動表示が終了する前のタイミングであってもよい。特図2の保留は、最終的に4つまで貯まり、満タン状態に達している。図30(i)に示す第4図柄・保留数表示領域284における特図2の保留数表示領域に示す数値は4になり、特図2の保留アイコン表示領域282には4つ目の保留アイコンh24も表示されている。
なお、特図2の保留が4つ貯まったことに応じて右打ち第2表示RH2を非表示とするようにし(消去し)、特図2の保留が4つ貯まったことを示唆する表示(例えば、保留満タンとの文字表示や準備完了との文字表示等である)を行うようにしても良い。このようにした場合に、装飾図柄の変動表示が終了までに特図2の保留が4つ貯まらなかった場合は装飾図柄の変動表示の終了に応じて右打ち第2表示RH2を非表示とするようにすれば良い(消去すればよい)。
図30(j)では、時短遊技状態から非時短遊技状態(特図低確率普図低確率状態)に移行する。図30(j)に示す時短中ランプTLは消灯しており、高確中ランプHLも消灯している。時短遊技状態から非時短遊技状態に移行すると、特図2の保留が残っている場合には、特図2優先変動機であるため、特図2残保留が優先的に消化される。上述の如く、特図2残保留が非時短遊技状態において消化される結果行われる特図2の図柄変動表示に限って、図5(c)に示す時短図柄が停止表示される可能性がある。特図2残保留が非時短遊技状態において消化される結果行われる特図2の図柄変動表示が行われている期間(以下、「引き戻し期間」という。)では、装飾図柄表示装置208の背景は専用背景になる。この例では、主人公の殿様が走っているアニメーションが表示され、一発逆転という文字表示が表示されている。
また、引き戻し期間では、特図2残保留が消化されるため、特図2の保留があと何個残っているかをより明確に報知するため、特図2の保留アイコン表示領域282が時短遊技状態から引き続いて表示されている。なお、特図1の保留アイコン表示領域281が合わせて表示されてもよいし、特図1の保留アイコン表示領域281も特図2の保留アイコン表示領域282も表示されないようにしても良い。
図30(j)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されており、特図2の保留アイコン表示領域282には、3つの保留アイコンh21~h23が表示されている。なお、第4図柄・保留数表示領域284における特図2の保留数表示領域に示す数値も3になり、特図2の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。
また、図11(b)を用いて説明したように、非時短遊技状態では左打ちが推奨され、図30(j)に示す右打ち表示ランプRLも消灯し、図30(j)に示す装飾図柄表示装置208には右打ち第1表示RH1も表示されていない。しかしながら、引き戻し期間では、非時短遊技状態でありながら、左打ちを促す左打ち報知が規制される。
図30(j)に示すように、時短遊技状態から非時短遊技状態に移行したとしても、引き戻し期間では、左打ち報知が実行されていない。図30(k)では、これまでの右打ちが継続され、遊技領域124のうちの右側領域に向けて遊技球が発射されている。なお、右打ちから左打ちに変更したものの、たまたま勢い余って右打ちになってしまった場合も同様である。非時短遊技状態では、遊技球が、右側領域に設けられた普図始動口228を通過したことが検出された場合には、左打ち報知(左打ち第2表示LH2)が実行される(図31(m)等参照)。図30(l)では、遊技球が普図始動口228を通過したことが検出されたが、左打ち報知は実行されていない。これは、図5(a)を用いて説明したように特図1には時短図柄が用意されておらず、左打ちを行ったところで、突然時短を獲得することができないため、あえて左打ちを推奨しない。ただし、右打ちを行ったところで、普図当りに当選し特図2始動口232に入賞することは極めて稀であるため、右打ちも推奨されるものではない。結局のところ、この引き戻し期間は遊技球を発射しないことが得策ということになる。
なお、引き戻し期間において電断が発生し、復旧した場合における復旧表示中においても、左打ち報知を実行しない。また、この復旧中に、遊技球が普図始動口228を通過したことが検出されたとしても、左打ち報知を実行しない。一方、引き戻し期間ではない非時短遊技状態において電断が発生し、復旧した場合における復旧表示中においては、遊技球が普図始動口228を通過したことが検出されたら、左打ち報知を実行する。なお、この復旧表示中の左打ち報知は図31等で後述する左打ち報知と同様に、左打ち表示と左打ち報知音とで報知するものでも良いし、左打ち表示を表示するだけの報知であっても良いし、左打ち報知音を報知するだけの報知であっても良い。 図30(m)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾5-装飾4-装飾1」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されており、突然時短には当選しなかった。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図2の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「541」の組合せで停止表示されている。
図30(n)では、特図2の図柄変動表示が再び開始され、装飾図柄が変動表示している。第4図柄・保留数表示領域284における特図2の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。この図30(n)では、特図2残保留の数が1つ減って、第4図柄・保留数表示領域284における特図2の保留数表示領域に示す数値は2になり、特図2の保留アイコン表示領域282には2つの保留アイコンh21,h22が表示されている。
図30(o)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾2-装飾4-装飾5」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されており、ここでも突然時短には当選しなかった。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図2の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「245」の組合せで停止表示されている。
図31は、図30に示す例の続きを段階的に示す図である。
図30(o)から続く図31(a)では、特図2の図柄変動表示が開始され、装飾図柄が変動表示している。第4図柄・保留数表示領域284における特図2の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。この図31(a)では、特図2残保留の数がまた1つ減って、第4図柄・保留数表示領域284における特図2の保留数表示領域に示す数値は1になり、特図2の保留アイコン表示領域282には1つの保留アイコンh21しか表示されていない。
図31(b)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾1-装飾9-装飾5」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されており、ここでも突然時短には当選しなかった。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図2の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「195」の組合せで停止表示されている。
図31(c)では、最後の特図2残保留の図柄変動表示が開始され、装飾図柄が変動表示している。第4図柄・保留数表示領域284における特図2の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始され、特図2の保留数表示領域に示す数値は0になり、特図2の保留アイコン表示領域282には保留アイコンが一つも表示されていない。
図31(d)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾2-装飾6-装飾1」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されており、結局、この例では突然時短には当選しなかった。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図2の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「261」の組合せで停止表示されている。この図31(d)をもって引き戻し期間は終了になる。この例では引き戻し期間は、図30(j)~図31(d)の期間になる。なお、引き戻し期間は、特図2残保留の数や、一回一回の特図の図柄変動表示の時間長によって長さが異なる期間である。
図31(e)では、引き戻し期間が終了したことで、装飾図柄表示装置208の背景が変化している。図31(e)に示す装飾図柄表示装置208には、非時短遊技状態を表す背景(白地の無模様の背景)が表示されている。また、引き戻し期間が終了したことで、特図2の保留アイコン表示領域282に代わって、変動アイコン表示領域280の右横に特図1の保留アイコン表示領域281が表示されている。
さらに、引き戻し期間が終了すると、左打ち報知期間にわたって、左打ちを促す左打ち第1表示LH1が表示される。図31(e)に示す装飾図柄表示装置208には、装飾図柄の変動表示の上に左打ち第1表示LH1が表示されている。この左打ち第1表示LH1の表示態様は、左向きの矢印をデフォルメした図形内に左打ちという文字が記された表示態様である。さらに、スピーカ120からも、左打ちを促す左打ち報知(「左打ちしてください」の音声出力)が開始されている。図31(e)では、1つ残っていた特図1の保留の図柄変動表示が開始され、装飾図柄が変動表示している。第4図柄・保留数表示領域284における特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始され、特図1の保留数表示領域に示す数値は0になっている。また、新たに表示された特図1の保留アイコン表示領域281には保留アイコンが一つも表示されていない。
遊技者は、左打ち第1表示LH1を見て、左打ちを開始し、特図1始動口230を狙う。図31(f)では、特図1の保留が2つ増え、第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は2になり、特図1の保留アイコン表示領域281には2つの保留アイコンh11,h12が表示されている。
図31(g)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾9-装飾2-装飾3」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「923」の組合せで停止表示されている。また、特図1の保留がさらに1つ増え、第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は3になり、特図1の保留アイコン表示領域281には3つ目の保留アイコンh13も表示されている。
図31(h)では、新たな特図1の図柄変動表示が開始され、装飾図柄が変動表示している。第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は2になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。また、保留アイコンは左側に一つずれ、特図1の保留アイコン表示領域281には2つの保留アイコンh11,h12が表示されている。新たな特図1の図柄変動表示が開始されても、装飾図柄表示装置208には左打ち第1表示LH1が表示されているが、図31(i)に示す装飾図柄表示装置208では、その左打ち第1表示LH1が消え非表示になっている。引き戻し期間が終了すると開始される左打ち報知期間は、時間長が予め定められた所定期間であり、特図の図柄変動表示の時間長によって、一回の図柄変動表示内で終了する場合もあれば、複数回の図柄変動表示にまたがって表示される場合もある。なお、左打ち報知期間を、所定回(例えば、1回)の図柄変動表示で終了するようにしてもよいし、特図1の保留が所定数(例えば、1つあるいは4つ)貯まると終了するようにしてもよい。こうした場合には、左打ち報知期間は不定期間になる。
なお、左打ち報知期間において電断が発生し復旧した場合には、左打ち第1表示LH1の実行を継続する。また、左打ち報知期間における左打ち報知は、左打ち第1表示LH1のみで行うものでも良いし、スピーカ120からの左打ち報知のみで行うものでも良い。
図31(i)では、特図1の保留がさらに2つ増え、第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は4になり、特図1の保留アイコン表示領域281には4つの保留アイコンh11~h14が表示されている。
図31(j)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾7-装飾2-装飾9」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「729」の組合せで停止表示されている。
図31(k)では、特図1の図柄変動表示が再び開始され、装飾図柄が変動表示している。第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は3になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。また、保留アイコンは左側に一つずれ、特図1の保留アイコン表示領域281には3つの保留アイコンh11~h13が表示されている。
図31(l)では、遊技球が普図始動口228を通過したことが検出される。すなわち、右打ちが検出される。すると、図31(m)に示すように、装飾図柄表示装置208には、左打ちを促す左打ち第2表示LH2が表示される。この左打ち第2表示LH2は、左打ち第1表示LH1とは異なる表示態様の表示であって、「左打ちに戻して下さい」といった文字表示である。左打ち第2表示LH2は、右打ちが検出される度に一定期間表示される。なお、この左打ち第2表示LH2が表示されるとともに、スピーカ120から左打ち報知(例えば、左打ちに戻してください)を行うようにしても良い。
図31(n)に示す装飾図柄表示装置208では、左打ち第2表示LH2は消え、特図1の保留が再び増加し、第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は4になり、特図1の保留アイコン表示領域281には4つの保留アイコンh11~h14が表示されている。また、「装飾9-装飾2-装飾4」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示され、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「924」の組合せで停止表示されている。
図32は、図31に示す例と引き戻し期間の期間長が異なる例を段階的に示す図である。以下、図31に示す例との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する場合がある。
図31に示す例では、特図2残保留の数が4つであったのに対し、この図32に示す例では、特図2残保留の数が1つしかない。すなわち、図32(f)において特図2の保留球数が0で開始された、時短遊技状態を維持できる最後の特図2の図柄変動表示で、特図2始動口232に1回しか入賞しなかった。この結果、最後の特図の図柄変動表示が終了した図32(i)に示す装飾図柄表示装置208に表示された第4図柄・保留数表示領域284における特図2の保留数表示領域に示す数値は1であり、特図2の保留アイコン表示領域282には1つの保留アイコンh21しか表示されていない。この状態で、図32(j)に示すように、時短遊技状態から非時短遊技状態(特図低確率普図低確率状態)に移行する。図32(j)では、1つしかない特図2残保留の図柄変動表示が早速開始され、装飾図柄が変動表示している。すなわち、引き戻し期間が開始されている。この引き戻し期間中にも、右打ちが検出されるが(図32(k))、左打ち第2表示LH2は実行されず(図32(l))、やがて、特図2残保留の図柄変動表示が終了し、図32(m)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾5-装飾4-装飾1」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。この例でも、突然時短には当選しなかった。この図32(m)をもって引き戻し期間は終了になる。この例における引き戻し期間は、図32(j)~図32(m)の期間になり、図31に示す例の引き戻し期間よりも短い期間である。ただし、1つしかない特図2残保留の図柄変動表示の期間長が非常に長い場合には、図31に示す例の引き戻し期間よりも長い引き戻し期間になる場合もある。また、特図2残保留の数が2つの場合や3つの場合でも、図31に示す例の引き戻し期間よりも長い引き戻し期間になる場合もあれば、図32に示す例の引き戻し期間よりも短い引き戻し期間になる場合もある。
図32に示す例でも、引き戻し期間が終了したことで、同図(n)に示すように、装飾図柄表示装置208の背景が非時短遊技状態を表す背景(白地の無模様の背景)に変化している。また、引き戻し期間が終了したことで、特図2の保留アイコン表示領域282に代わって、変動アイコン表示領域280の右横に特図1の保留アイコン表示領域281が表示されている。
さらに、引き戻し期間が終了したことにより、左打ち第1表示LH1の表示が開始されている。さらに、スピーカ120からも、左打ちを促す左打ち報知(「左打ちしてください」の音声出力)が開始されている。図32(n)では、1つ残っていた特図1の保留の図柄変動表示が開始され、装飾図柄の変動表示も開始されており、同図(o)でも、装飾図柄の変動表示は継続している。
図33は、図32に示す例の続きを段階的に示す図である。
図32(o)から続く図33(a)では、引き戻し期間が終了して最初の特図1の図柄変動表示が終了し、装飾図柄表示装置208には、「装飾9-装飾2-装飾3」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。この例では、特図1の図柄変動表示が開始(左打ち第1表示LH1の表示が開始)されてから、その図柄変動表示が終了するまでの間に、特図1始動口230への入賞が1回もなく、特図1の保留を貯めることができなかった。このため、図33(a)に続いてすぐに特図1の図柄変動表示は開始されず、図33(b)に示すように、装飾図柄も停止表示されたままになる。特図1の図柄変動表示が開始されなくても、左打ち第1表示LH1は、所定の期間(例えば、30秒)である左打ち報知期間が終了するまで表示されたままである。図33(b)に示す装飾図柄表示装置208には、左打ち第1表示LH1が表示され続けている。この間も遊技者は左打ちを継続し、特図1始動口230への入賞を狙い続けているが、未だに、特図1始動口230への入賞はなく、やがて左打ち報知期間が終了し、左打ち第1表示LH1が消えて非表示になる(図33(c))。左打ち第1表示LH1が消えても、特図1始動口230への入賞はなく、図33(d)において、特図1始動口230へやっと入賞があり、特図1の図柄変動表示が開始され、装飾図柄も変動表示を開始する。
図33に示す例でも、遊技球が普図始動口228を通過したことが検出されると(図33(g))、同図(h)に示すように、装飾図柄表示装置208には、左打ちを促す左打ち第2表示LH2が表示される。
図34は、引き戻し期間がない場合の例を段階的に示す図である。以下、図31に示す例との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する場合がある。
図31に示す例では、特図2残保留の数が4つであり、図32に示す例では、特図2残保留の数が1つであったのに対し、この図34に示す例では、特図2残保留の数が0である。すなわち、図34(f)において特図2の保留球数が0で開始された、時短遊技状態を維持できる最後の特図2の図柄変動表示で、特図2始動口232に1回も入賞がなかった。この結果、最後の特図の図柄変動表示が終了した図34(i)に示す装飾図柄表示装置208に表示された第4図柄・保留数表示領域284における特図2の保留数表示領域に示す数値は0であり、特図2の保留アイコン表示領域282には1つの保留アイコンも表示されていない。この状態で、時短遊技状態から非時短遊技状態(特図低確率普図低確率状態)に移行すると、引き戻し期間はなく、図34(j)に示すように、装飾図柄表示装置208の背景が、時短遊技状態を表す城下町の背景から非時短遊技状態を表す白地の無模様の背景に変化する。また、特図2の保留アイコン表示領域282に代わって、変動アイコン表示領域280の右横に特図1の保留アイコン表示領域281が表示される。さらに、左打ち第1表示LH1の表示が開始されている。さらに、スピーカ120からも、左打ちを促す左打ち報知(「左打ちしてください」の音声出力)が開始されている。
図34(j)では、1つ残っていた特図1の保留の図柄変動表示が開始され、装飾図柄の変動表示も開始されており、続く同図(k)では、その特図1の図柄変動表示が終了し、装飾図柄表示装置208には、「装飾9-装飾2-装飾3」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。図34に示す例でも、先の図33に示す例と同じく、特図1の図柄変動表示が開始(左打ち第1表示LH1の表示が開始)されてから、その図柄変動表示が終了するまでの間に、特図1始動口230への入賞が1回もなく、特図1の保留を貯めることができなかった。このため、図34(k)に続いてすぐに特図1の図柄変動表示は開始されず、しかもこの例では、特図の図柄変動表示が終了してからデモ表示が開始される所定期間(例えば30秒)の間にも、特図1始動口230への入賞が1回もなく、装飾図柄表示装置208ではデモ表示が開始される。図34(l)に示す装飾図柄表示装置208では、図柄デモが表示されている。デモ表示では、図1に示す演出ボタン136を操作することで、装飾図柄表示装置208に設定メニューが表示される。設定メニューからは、例えば、スピーカ120の音量調整や枠ランプ122の輝度調整等が可能である。図34(l)に示すように、デモ表示に移行しても、左打ち報知期間が経過するまでは左打ち第1表示LH1は継続して表示される。
図34(m)に示すように、左打ち報知期間が経過すると、左打ち第1表示LH1が消えて非表示になる。この例では、依然として特図1始動口230への入賞はなく、デモ表示が表示され続けている。デモ表示が表示されている状態で、遊技球の発射を続け、遊技球が普図始動口228を通過したことが検出されると(図34(n))、同図(o)に示すように、デモ表示の画面の中に、左打ちを促す左打ち第2表示LH2が表示される。なお、デモ表示における左打ち報知は、表示と合わせて音を出力してもよいし、表示の代わりに音のみを出力するようにしてもよい。また、図34に示す例では、デモ表示として図柄デモが表示されているが、アニメデモが表示されている場合でも同様である。
また、右打ち報知は、装飾図柄表示装置208における表示やスピーカ120からの音声出力の他、枠ランプ122の右側ランプを点滅させることによっても可能である。また、左打ち報知も、装飾図柄表示装置208における表示の他、スピーカ120からの音声出力や、枠ランプ122の左側ランプを点滅させることによっても可能である。
さらに、左打ち報知期間における左打ち第1表示LH1と、遊技球が普図始動口228を通過したことが検出されて表示される左打ち第2表示LH2とは、表示態様が異なっていたが、同じ表示態様であってもよい。また、左打ち第1表示LH1の表示期間長と左打ち第2表示LH2の表示期間長も異なっているが、同じ期間長であってもよい。
また、電断が生じ復旧中の打ち方報知については、実際の遊技状態に依存して実行される。例えば、引き戻し期間中の復旧であれば、右打ちが検出されても左打ち報知は実行されない。一方、非時短遊技状態における特図の図柄変動中の復旧であれば、右打ちが検出されれば、左打ち報知が実行される。
続いて、楽曲の選択について詳述する。図1に示すパチンコ機100では、スピーカ120から出力される楽曲を、図1に示す操作キーユニット190の上ボタン191又は下ボタン192を操作することで選択することができる。選択することができる楽曲は、所定条件が成立しているか否かによって変わる。このパチンコ機100では、図2に示す設定変更ボタン194を押下操作することで、大当り確率が異なる設定値を変更することができる。通常は、いずれの設定値が設定されているか遊技者はわからない。いずれの設定値が設定されているかは遊技者にとって重要な関心事であり、このパチンコ機100では、設定値を示唆する設定示唆が楽曲を利用して行われる。特図2残保留が非時短遊技状態において消化される結果行われる特図2の図柄変動表示において大当りに当選するまでは、上記所定条件は不成立である。したがって、時短遊技状態における特図2の図柄変動表示において大当りに当選しても所定条件は成立しない。つまり、非時短遊技状態において消化される結果行われる特図2の図柄変動表示において大当りに当選することが所定条件である。
なお、所定条件としては、特図2残保留で大当りすることに代えて、もしくは特図2残保留で大当りすることに加えて、大当り遊技中の保留の中に先読みの結果、再度大当りになる保留があること(いわゆる保留連荘)であってもよい。あるいは、遊技者とって最も有利な大当り(例えば、ラウンド数が最大の大当りであったり、時短回数が最大の大当り)に当選することであってもよい。このパチンコ機100では、遊技者とって最も有利な大当りは、10R確変大当りである特図Aになる。反対に、遊技者とって最も不利な大当り(例えば、ラウンド数が最小の大当り(2R確変大当りである特図B)であったり、時短回数が最小の大当り(3R通常大当りである特図b)に当選することであってもよい。また、10連荘目の大当りに当選することであってもよい。
また、設定値を示唆する設定示唆に代えて、あるいは設定示唆に加えて、大当り遊技中の保留の中に先読みの結果、再度大当りになる保留があること(いわゆる保留連荘)を示唆する楽曲であってもよいし、当たり種別(例えば、確変付きか否か、あるいはラウンド昇格が発生すること等)を示唆する楽曲であってもよいし、10連荘目の大当りであることを示唆する楽曲であってもよい。さらには、楽曲による遊技情報の示唆は、通常では遊技者が知ることができない遊技情報であれば、示唆内容が有益なものになる。
図35(a)は、所定条件不成立の場合に選択することができる楽曲のリストを示す図である。
楽曲選択が可能な時期は、大当り遊技状態、時短遊技状態、非時短遊技状態になる。特図の図柄停止中は、楽曲選択することができず、したがって、デモ表示中も楽曲選択することができない。ただし、上述の設定メニューから楽曲選択ができるようにしてもよい。
なお、特図の図柄停止中であっても、楽曲選択可能としても良い。
また、所定条件不成立の場合は、設定値を示唆する楽曲は選択不能であるため、パチンコ機100がいずれの設定値(設定1~6)に設定されていても選択できる楽曲に変わりはない。
所定条件不成立の場合に選択することができる楽曲は、楽曲1~楽曲5までの5曲である。楽曲1は、デフォルトの楽曲であり、RAMクリアされるとこの楽曲1が設定される。また、非時短遊技状態に移行する度にこの楽曲1が設定される。例えば、図30に示す例では最初から楽曲1に設定されたままであるが、楽曲1以外が選択されていた場合は、図30(j)のタイミングで楽曲1が設定されることになる。
図35(b)は、所定条件が成立した場合に選択される楽曲の一覧を示す図である。所定条件は、特図2残保留が非時短遊技状態において消化される結果行われる特図2の図柄変動表示において大当りに当選すると成立し、当選した大当り遊技中に1曲の楽曲が内部抽選の結果選択され、設定される。すなわち、遊技者が選択するのではなく、パチンコ機100側で自動的に選択される。図35(b)に示す選択率は、抽選による振分率に相当する。ここで選択された楽曲の中には、設定値を示唆する楽曲が含まれている。楽曲6は、楽曲1~楽曲5と同じように設定値を示唆する楽曲ではないが、楽曲7は、設定3以上であることを示唆する楽曲であり、実際にパチンコ機100が設定3以上に設定されていないと選択されない。楽曲8は、設定5又は6であることを示唆する楽曲であり、実際にパチンコ機100が設定5又は6に設定されていないと選択されない。なお、実際にパチンコ機100が設定1又は2に設定されている場合には、100%の確率で楽曲6が選択される。
所定条件が1回成立した後も、所定条件が再度成立する場合もあり、2回目以降の所定条件成立でも同じように抽選によって楽曲が選択される。複数回の所定条件成立では、同じ楽曲が選択される場合もある。なお、楽曲数を増やし、1回選択された楽曲は選択されないようにすることも可能である。
以上、図35を用いて説明した楽曲数は一例であって、もっと多くの楽曲が用いられていてもよい。この場合であっても、スピーカ120から出力可能な楽曲数は、所定条件が成立した場合の方が、所定条件が成立しなかった場合よりも少なくなる関係にある。また、この関係のもとであれば、楽曲1~5に楽曲6~8を含んでいてもよい。さらには、所定条件成立時には、1曲のみが抽選によって選択されているが、上記関係のもと、複数の楽曲が抽選によって選択され、遊技者が最終的に1曲に選ぶ態様であってもよい。
図36は、所定条件が1回でも成立した以降に選択される楽曲の一覧を示す図である。なお、所定条件成立時の大当り遊技状態では図35(b)が参照され、図36における大当り遊技状態とは、所定条件が1回でも成立した以降であって、所定条件不成立時の大当り遊技状態のことである。
非時短遊技状態では、図35(a)を用いて説明したように、楽曲1~楽曲5が操作キーユニット190の上ボタン191又は下ボタン192を遊技者が操作することで選択することができる。また、所定条件が成立することで開始された大当り遊技の中で楽曲6が1回でも抽選で選ばれていれば、この楽曲6は、RAMクリアがあるまで解放され、楽曲1~楽曲5と同じように、操作キーユニット190を操作することで選択することができる。なお、所定条件が1回でも成立し、楽曲7又は楽曲8が選択されたとしても、非時短遊技状態では、楽曲7及び楽曲8は解放されず、遊技者の操作によって選択することができない。すなわち、楽曲6が解放されている場合には、上ボタン191の操作を繰り返すと、楽曲選択表示MCには、楽曲1~楽曲6の曲名が順番に表示され、楽曲6の曲名が表示されている状態で上ボタン191が操作されると楽曲1の曲名に戻り、楽曲選択表示MCにそもそも楽曲7の曲名や楽曲8の曲名が表示されることはない。
時短遊技状態、あるいは所定条件が成立しなかった大当り遊技状態(例えば、時短遊技状態における特図2の図柄変動表示において大当りに当選して開始された大当り遊技状態等)では、楽曲1~楽曲5までは、非時短遊技状態と同様に操作キーユニット190を操作することで選択することができる。また、楽曲6が解放されていれば、楽曲1~楽曲5と同じように、操作キーユニット190を操作することで選択することができる。さらに、実際にパチンコ機100が設定1又は2に設定されている場合には、所定条件が成立しても楽曲7及び楽曲8は抽選で選ばれることがないため、解放されることもない。実際にパチンコ機100が設定3又は4に設定されている場合には、所定条件が成立すると楽曲7は抽選で選ばれることがあり、選ばれていれば解放され、操作キーユニット190を操作することで選択することができるが、楽曲8は抽選で選ばれることがないため、解放されることもない。実際にパチンコ機100が設定5又は6に設定されている場合には、所定条件が成立すると楽曲7又は楽曲8は抽選で選ばれることがあり、選ばれていれば解放され、操作キーユニット190を操作することで選択することができる。以上説明したように、楽曲6~楽曲8は、時短遊技状態、あるいは所定条件が成立しなかった大当り遊技状態では、1回抽選で選ばれていれば、以降は遊技者が選択することができるが、1回も抽選で選ばれていなければ、遊技者が選択することはできない。ここでも同じように、楽曲6が解放され、楽曲7及び楽曲8は選択不可である場合には、上ボタン191の操作を繰り返すと、楽曲選択表示MCには、楽曲1~楽曲6の曲名が順番に表示され、楽曲6の曲名が表示されている状態で上ボタン191が操作されると楽曲1の曲名に戻り、楽曲選択表示MCにそもそも楽曲7の曲名や楽曲8の曲名が表示されることはない。
図37は、図30(h)から続く、図30に示す例とは異なる例を段階的に示した図である。
図30(h)から続く図37(a)に示す装飾図柄表示装置208には、図30(i)に示す装飾図柄表示装置208と同じく、「装飾4-装飾3-装飾4」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示され、時短遊技状態を維持できる最後の特図の図柄変動表示が終了したことを表す「終了」の文字が表示されている。
また、図37(a)に示す第三の保留アイコンh23は、デフォルトの表示態様から、金色の表示態様に変化している。図面上では金色を縦線と横線のクロスハッチングで表す。金色の表示態様の保留アイコンは、その保留アイコンが表す保留の図柄変動表示において大当りする期待度が75%であることを示唆するいわゆる先読み予告に相当する。
図37(b)では、図30(j)と同じく、時短遊技状態から非時短遊技状態(特図低確率普図低確率状態)に移行し、時短中ランプTLは消灯しており、高確中ランプHLも消灯している。また、装飾図柄表示装置208の背景は、一発逆転という文字表示が表示された専用背景に変わり、楽曲選択表示MCの表示が開始されている。スピーカ120からは、継続して楽曲1が出力されている。
さらに、図37(b)に示す第一の保留アイコンh21は、表示態様がデフォルトの表示態様から時短表示態様に変化している。この時短表示態様は、突然時短に当選することを示唆する先読み予告の表示態様であり、非時短遊技状態に移行したこと(特図2残保留の消化に入ったこと)を契機に、デフォルトの表示態様から変化した表示態様である。すなわち、突然時短に当選することを示唆する先読み予告は、引き戻し期間が開始されたことを契機に開始される。なお、金色の表示態様の保留アイコンは第二の保留アイコンh22になっている。
図37(c)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾5-装飾4-装飾1」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されており、続く同図(d)では、特図2の図柄変動表示が再び開始され、装飾図柄が変動表示している。変動アイコン表示領域280には、時短表示態様の変動アイコンh0が表示されており通常予告が実行されている。すなわち、現在行われている図柄変動表示において突然時短に当選する期待度が75%であることが示唆されている。なお、金色の表示態様の保留アイコンは第一の保留アイコンh21になっている。
図37(e)では、第2特図表示装置214に図5(b)に示す時短図柄(特図D)が停止表示する。図37(e)に示す装飾図柄表示装置208では、成功の文字が表示され、図5(c)に示す「装飾11」(時短の装飾図柄)が3つ並んで停止表示されている。すなわち、突然時短に当選したことが報知されている。ただし、突然時短には当選したが、大当りに当選したわけではないため、第4図柄・保留数表示領域284における特図2の第4図柄は「×」で停止表示されている。さらに、ミニ図柄は、装飾11の組み合わせではなく数字の特定の組合せ(321)で停止表示されている。なお、この特定の組合せは、ハズレの時や大当りの時には、停止表示されない時短図柄に当選したときにのみ停止表示する組合せである。
突然時短に当選したことにより、大当り遊技を経由することなく時短遊技状態に移行する。図37(f)に示す時短中ランプTLは点灯しており、装飾図柄表示装置208の背景は、時短遊技状態を表す城下町の背景である。さらに、装飾図柄表示装置208の右下隅には、時短遊技状態があと949回継続することを表す時短遊技状態残回数表示として「残949」の文字が表示されている。また、時短遊技状態に移行したことにより、右打ち第1表示RH1が表示され、右打ち表示ランプRLも点灯している。加えて、これまで第一の保留アイコンh21であった金色の表示態様のアイコンが変動アイコンh0になっており、装飾図柄の変動表示が開始されている。金色の表示態様の変動アイコンh0は、ここで開始された図柄変動表示において大当りする期待度が75%であることを示唆する通常予告である。なお、スピーカ120からは、継続して楽曲1が出力されており、楽曲選択表示MCの表示も開始されている。
図37(g)では、装飾図柄の変動表示においてリーチ状態に突入している。そして、図37(h)ではスーパーリーチに発展し、特図2の保留アイコン表示領域282および変動アイコン表示領域280が消えるとともに、楽曲選択表示MCも「残949」といった時短遊技状態残回数表示も消えている。また、装飾図柄の変動表示は右下隅に縮小表示されている。スピーカ120からは、これまで出力し続けてきた楽曲1に代わって、スーパーリーチ専用の楽曲Aが出力されている。
図37(i)に示す装飾図柄表示装置208では、右下の縮小表示から元の大きさに戻って、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cに装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。ここでは、「装飾7-装飾7-装飾7」の大当りの装飾図柄の組み合わせが停止表示されており、2R確変大当り(特図B)に当選している。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図2の第4図柄が「○」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「777」の組合せで停止表示されている。ここでの大当りは、特図2残保留における大当りではあるが、先に突然時短に当選し時短遊技状態に移行していることから、所定条件は不成立である。
図37(j)では、大当り遊技のオープニング演出が開始されており、装飾図柄表示装置208には、大当りおめでとうという文字表示が表示されている。また、可変入賞口234は右側領域に配置されているため、右打ち第1表示RH1が表示されるとともに、右打ち表示ランプRLも点灯している。なお、時短中ランプTLは消灯している。さらに、大当り遊技の開始時(オープニング演出中)には、右打ち第1表示RH1とは別に右打ちを促す右打ち第2表示RH2も表示される。この右打ち第2表示RH2は、上下に間隔をあけて並んだ右向きの矢印の間に右側に打てという文字が表示された表示態様であって、右打ち第1表示RH1よりも大きな表示である。加えて、スピーカ120からは「右側に打て」という右打ち報知の音声が出力されている。
また、所定条件が成立せずに開始された大当り遊技であることから少なくとも楽曲1~楽曲5が選択可能であり、大当り遊技中の一部の期間を除いて楽曲選択表示MCが表示される。楽曲選択表示MCには、図1に示す操作キーユニット190の上ボタン191及び下ボタン192を模した表示UDが表示されており、楽曲選択表示MCが表示されている期間では、上ボタン191又は下ボタン192を操作することで楽曲を選択することができる。図37(j)に示す装飾図柄表示装置208に表示された楽曲選択表示MCでは「楽曲1」の曲名が表示されており、スピーカ120からは、右打ち報知の音声出力とともに楽曲1が出力されている。なお、右打ち報知の音声が出力されている間は、楽曲1の出力音を低下させてもよいし、楽曲1を完全に消音してもよい。
図37(k)では、1ラウンド目が開始されており、右打ち第2表示RH2は消えて非表示になっているが、右打ち第1表示RH1は依然として表示されている。また、スピーカ120からも、右打ち報知の音声は出力されなくなり、楽曲1のみが出力されている。さらに、1ラウンド目が開始された装飾図柄表示装置208には、スピーカ120から出力される楽曲1に応じた楽曲動画が表示されている。ここでの楽曲動画は、主人公の殿様が楽曲1に合わせて剣術を披露するアニメーションであり、楽曲1の歌詞も表示されている。また、楽曲選択表示MCも表示されている。
図37(l)では、2ラウンド目が開始されている。2R確変大当りでは、この2ラウンド目(最終ラウンド)でVシャッタVSが開き、V入賞が獲得可能になる。2ラウンド目が開始された装飾図柄表示装置208には、V通過スイッチVSに遊技球を通過させることを促す「Vを狙え」という文字表示が表示されており、楽曲動画は継続して表示されているものの、楽曲選択表示MCは消えて非表示になっている。すなわち、V入賞が獲得可能になるラウンド(最終ラウンド)では、楽曲選択を行うことができない。なお、スピーカ120では楽曲1の出力が継続している。
図37(m)では、遊技球がV通過スイッチVSを通過し、装飾図柄表示装置208には、V入賞を獲得したことを報知するV入賞報知が行われている。すなわち、大当り遊技終了後に確変状態に移行することが報知されていることになる。V入賞報知が行われると、楽曲動画は非表示になるが、V入賞報知とともに表示され続けてもよい。一方、スピーカ120からは楽曲1が出力され続けているが、スピーカ120からもV入賞報知音が楽曲1とともに出力されてもよいし、楽曲1に代えてV入賞報知音が出力されてもよい。また、V入賞を獲得した後も、2ラウンドが終了するまで、楽曲選択を行うことはできないが、V入賞を獲得さえすれば、2ラウンドの残りの期間で楽曲選択を行うことができるようにしてもよい。
図37(n)では、大当り遊技の終了演出が開始されており、装飾図柄表示装置208には、大当り終了という文字表示が表示されている。また、右打ち第1表示RH1は、大当り遊技の期間中継続して表示されており、この終了演出でも表示されている。また、楽曲1も、大当り遊技の期間中継続してスピーカ120から出力されており、この終了演出でも出力されている。さらに、終了演出では、楽曲選択表示MCの表示が再開されており、上ボタン191又は下ボタン192を操作することで楽曲を選択することができる。ただし、終了演出も、V入賞が獲得可能になるラウンドと同じく楽曲選択を行うことができないようにしてもよい。このように、大当り遊技中の一部の期間では、楽曲選択を行うことができない。また、図37(h)のスーパーリーチが行われている期間では、楽曲選択を行うことができない。さらに、図37(a)、同図(c)や、同図(i)に示すように、特図の図柄停止中も楽曲選択を行うことができない。なお、特定モードに設定されているときや、設定メニューが表示されているときにも、楽曲選択を行うことができない。
大当り遊技の期間中に右打ちすることで、第2特図始動口232にも入賞し、特図2の保留は4つまで貯まっている。大当り遊技が終了すると、特図高確率普図高確率状態に移行し、4つまで貯まった特図2の保留が消化されて変動表示が開始される。図37(o)に示す装飾図柄表示装置208では、時短遊技状態を表す城下町の背景が表示され、装飾図柄の変動表示が開始されている。また、装飾図柄表示装置208の右下隅には、時短遊技状態があと119回継続することを表す時短遊技状態残回数表示として「残119」の文字が表示されている。さらに、図37(o)に示す時短中ランプTLおよび高確中ランプHLも点灯している。また、装飾図柄表示装置208には右打ち第1表示RH1も表示されており、右打ち表示ランプRLも点灯している。加えて、「楽曲1」の曲名が表示された楽曲選択表示MCも表示されており、スピーカ120からは楽曲1が出力されている。
図38は、時短遊技状態を維持できる最後の特図の図柄変動表示が終了した時点における特図2の保留アイコンのうち第一の保留アイコンh21が金色の表示態様である例を段階的に示す図である。
図37に示す例では、最後の特図の図柄変動表示が終了した時点における特図2の保留アイコンのうち第三の保留アイコンh21が金色の表示態様であったが、この例では、第一の保留アイコンh21が金色の表示態様である。以下、図37に示す例との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する場合がある。
図38(a)に示す金色の表示態様の第一の保留アイコンh21は、特図2残保留の消化が開始されると(引き戻し期間が開始されると)、金色の表示態様の変動アイコンh0になっている(図38(b)参照)。
ここで、先読みの結果を示すと、現在行われている特図2図柄変動表示(金色の表示態様の変動アイコンh0が対応する図柄変動表示)は大当りの図柄変動表示である。また、次に開始される特図2図柄変動表示(図38(b)に示す第一の保留アイコンh21が対応する図柄変動表示)では突然時短に当選する。この先読みの結果、先行する図柄変動表示で大当りに当選することから、この第一の保留アイコンh21が対応する図柄変動表示は、時短遊技状態において行われることになり、大当りで獲得した時短遊技状態を、突然時短で更新するのではなく、大当りで獲得した時短遊技状態を優先すべく、突然時短の当選は無効化される。このため、図37(b)に示す第一の保留アイコンh21のように時短表示態様で表示されることはなく、図38(b)では、第一の保留アイコンh21はデフォルトの表示態様で表示されている。すなわち、時短図柄に当選予定の保留があっても、その保留消化前に大当りに当選する保留がある場合、時短図柄に対する先読み予告は禁止される。
図38(c)では、装飾図柄の変動表示においてリーチ状態に突入している。そして、図38(d)ではスーパーリーチに発展し、スピーカ120からは、これまで出力し続けてきた楽曲1に代わって、スーパーリーチ専用の楽曲Aが出力されている。そして、図38(e)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾7-装飾7-装飾7」の大当りの装飾図柄の組み合わせが停止表示されており、2R確変大当り(特図B)に当選している。ここでの大当りは、特図2残保留が非時短遊技状態において消化される結果行われた特図2の図柄変動表示における大当りであり、所定条件が成立する。
図38(f)では、大当り遊技のオープニング演出が開始されている。所定条件が成立したことにより、楽曲選択表示MCではなく、楽曲選択決定表示MDが表示されている。この例では、楽曲選択決定表示MDに楽曲8の曲名が表示されており、この楽曲8が抽選により選ばれたことが報知されている。また、スピーカ120からは、楽曲8が出力されている。楽曲8は、設定5又は6であることを示唆する楽曲であり、このことを知っている遊技者は、現在遊技しているパチンコ機100が高設定のパチンコ機であることが分かる。また、楽曲8は実際に設定5又は6に設定されているパチンコ機100に限って選択される場合がある楽曲であって選択率も低いことからレアな楽曲であり、楽曲8を聞けたことで遊技の興趣が向上する場合もある。なお、図38(f)に示す装飾図柄表示装置208には、右打ち第1表示RH1と右打ち第2表示RH2が表示されており、スピーカ120からは、楽曲8とともに「右側に打て」という右打ち報知の音声も出力されている。
図38(g)では、1ラウンド目が開始されており、右打ち第2表示RH2は消えて非表示になっているが、右打ち第1表示RH1は依然として表示されている。また、スピーカ120からも、右打ち報知の音声は出力されなくなり、楽曲8のみが出力されている。さらに、1ラウンド目が開始された装飾図柄表示装置208には、スピーカ120から出力される楽曲8に応じた楽曲動画が表示されている。ここでの楽曲動画は、ふんどしスタイルの番長が楽曲8に合わせてポーズを決めるアニメーションであり、楽曲8の歌詞も表示されている。図37(k)や同図(l)に示す、設定示唆がない楽曲1の歌詞表示は第一の色の文字表示(例えば黒文字表示)であるが、高設定を示唆する楽曲8の歌詞表示は第二の色の文字表示(例えば金文字表示)である。なお、楽曲7の歌詞表示は第三の色の文字表示(例えば赤文字表示)であってもよい。また、図38(g)でも楽曲選択決定表示MDは表示されている。
図38(h)では、2ラウンド目が開始されている。図38における例でも「Vを狙え」という文字表示が表示されており、楽曲動画は継続して表示されているものの、楽曲選択決定表示MDは消えて非表示になっている。なお、スピーカ120では楽曲8の出力が継続している。
図38(i)では、遊技球がV通過スイッチVSを通過し、装飾図柄表示装置208には、V入賞を獲得したことを報知するV入賞報知が行われ、楽曲動画が非表示になる。また、楽曲選択決定表示MDも非表示になったままである。一方、スピーカ120からは楽曲8が出力され続けている。
図38(j)では、大当り遊技の終了演出が開始されており、楽曲選択決定表示MDの表示が再開されている。また、楽曲8も、大当り遊技の期間中継続してスピーカ120から出力されており、この終了演出でも出力されている。
図38(k)では、時短遊技状態に移行し、特図2の保留が消化されて変動表示が開始されており、装飾図柄表示装置208では、時短遊技状態を表す城下町の背景が表示され、装飾図柄の変動表示が開始されている。また、所定条件が成立して楽曲8が抽選で選ばれたことにより、時短遊技状態において楽曲8の曲名が表示された楽曲選択表示MCの表示も開始される。スピーカ120からは、大当り遊技から継続して楽曲8が出力されている。
図38(l)では、特図2の図柄変動表示が停止表示され、装飾図柄表示装置208には、「装飾3-装飾5-装飾8」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。この停止表示された特図2の図柄変動表示は、特図2残保留の消化が開始された時点(引き戻し期間が開始された時点)における第一の保留アイコンh21が表す保留の図柄変動表示である。上述のごとく、本来であれば突然時短に当選する図柄変動表示であったが、時短付きの大当りに先に当選していることから、装飾図柄表示装置208には、時短図柄は停止表示されず、時短図柄に基づく時短遊技状態には移行しない。すなわち、時短遊技状態では時短図柄の停止表示に規制がかかり、時短図柄は、非時短遊技状態に限って停止表示される図柄であるといえる。ただし、時短図柄は時短遊技状態であっても停止表示されるようにしてもよい。
図38(l)から続く同図(m)では、時短遊技状態残回数表示の数が一つ減少し、「残118」の文字が表示され、装飾図柄の変動表示が開始され、同図(n)では、「装飾8-装飾1-装飾4」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。
また、図38(o)では、時短遊技状態残回数表示の数がさらに一つ減少し、「残117」の文字が表示され、装飾図柄の変動表示が開始されている。なお、楽曲8の曲名が表示された楽曲選択表示MCが表示されており、スピーカ120からも楽曲8の出力が継続されている。
図39は、楽曲選択表示MCが表示されている状態で操作キーユニット190を操作する例を段階的に示す図である。
これまでの例では、楽曲選択表示MCが表示されていても操作キーユニット190が操作されることはなかったが、図39に示す例では、操作キーユニット190が操作される。以下、図38に示す例との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する場合がある。
図39(a)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾4-装飾3-装飾4」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示され、時短遊技状態を維持できる最後の特図の図柄変動表示が終了している。
図39(b)では、図30(j)と同じく、時短遊技状態から非時短遊技状態(特図低確率普図低確率状態)に移行し、時短中ランプTLは消灯しており、高確中ランプHLも消灯している。また、装飾図柄表示装置208の背景は、一発逆転という文字表示が表示された専用背景に変わり、楽曲1の曲名が表示された楽曲選択表示MCの表示が開始されている。スピーカ120からは、楽曲1が出力されている。
図39(c)では、遊技者が、操作キーユニット190の上ボタン191を1回押下する。すると、図39(d)に示すように、楽曲選択表示MCには、楽曲2の曲名が表示され、上ボタン191を押下してから所定時間(例えば3秒)経過後にスピーカ120から楽曲2の出力が開始される。すなわち、操作キーユニット190を操作してから所定時間(例えば3秒)経過後に楽曲が決定される。なお、所定時間経過前に操作キーユニット190が再度操作されれば、楽曲選択表示MCにおける楽曲の曲名も変更され、スピーカ120から出力される楽曲も変更される。また、所定時間経過前であっても、操作キーユニット190のOKボタンが押下されれば楽曲が決定されるようにしてもよい。
図39(e)では、装飾図柄の変動表示においてリーチ状態に突入し、続く同図(f)ではスーパーリーチに発展し、スピーカ120からは、新たに設定された楽曲2に代わって、スーパーリーチ専用の楽曲Aが出力されている。そして、図39(g)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾7-装飾7-装飾7」の大当りの装飾図柄の組み合わせが停止表示されており、2R確変大当り(特図B)に当選し、所定条件が成立する。
図39(h)では、大当り遊技のオープニング演出が開始されている。所定条件が成立したことにより、楽曲選択表示MCではなく、楽曲選択決定表示MDが表示されている。この例では、楽曲選択決定表示MDに楽曲6の曲名が表示されている。また、スピーカ120からは、楽曲6が出力されている。楽曲6は、設定を示唆しない楽曲である。なお、図39(h)に示す装飾図柄表示装置208には、右打ち第1表示RH1と右打ち第2表示RH2が表示されており、スピーカ120からは、楽曲6とともに「右側に打て」という右打ち報知の音声も出力されている。
図39(i)では、1ラウンド目が開始されており、スピーカ120からは、右打ち報知の音声は出力されなくなり、楽曲6のみが出力されている。さらに、1ラウンド目が開始された装飾図柄表示装置208には、スピーカ120から出力される楽曲6に応じた楽曲動画が表示されている。ここでの楽曲動画は、学らんスタイルの番長が楽曲6に合わせてポーズを決めるアニメーションであり、楽曲6の歌詞も表示されている。また、図39(i)でも、楽曲選択決定表示MDは表示されている。
図39(j)では、2ラウンド目が開始されている。図39における例でも「Vを狙え」という文字表示が表示されており、楽曲動画は継続して表示されているものの、楽曲選択決定表示MDは消えて非表示になっている。なお、スピーカ120では楽曲6の出力が継続している。
この例では、遊技球がV通過スイッチVSを通過せずV入賞報知は行われずに、図39(k)では、大当り遊技の終了演出が開始されている。大当り遊技の終了演出では、楽曲選択決定表示MDの表示が再開されている。また、楽曲6も、大当り遊技の期間中継続してスピーカ120から出力されており、この終了演出でも出力されている。
図39(l)では、時短遊技状態に移行し、特図2の保留が消化されて変動表示が開始されており、装飾図柄表示装置208では、時短遊技状態を表す城下町の背景が表示され、装飾図柄の変動表示が開始されている。なお、V入賞がなかったことから、確変状態にはなっておらず、高確中ランプHLは消灯したままである。
また、所定条件が成立して楽曲6が抽選で選ばれたことにより、時短遊技状態において楽曲6の曲名が表示された楽曲選択表示MCの表示が開始される。スピーカ120からは、大当り遊技から継続して楽曲6が出力されている。
図39(m)では、遊技者が、操作キーユニット190の上ボタン191を1回押下する。すると、図39(n)に示すように、楽曲選択表示MCには、デフォルトの楽曲1の曲名が表示され、所定時間経過後にその楽曲1に決定されると、スピーカ120から楽曲1の出力が開始される。この例では、楽曲7及び8は解放されておらず、楽曲6の次は楽曲1に戻る。
なお、特定期間(例えば、図39(h)に示す大当り遊技中のオープニング演出の期間)に特定操作(例えば、下ボタン192の押下操作や、OKボタンの長押し操作等)を行うと、所定条件成立していなくても、楽曲6が解放されるようにしてもよい。このようにする場合であっても、設定示唆楽曲については解放されないようにすることが望ましい。
図40は、所定条件が成立せずに開始された大当り遊技中に操作キーユニット190を操作する例を段階的に示す図である。
図40(a)は、図38これまでの例とは異なり、非時短遊技状態において特図の図柄変動表示が終了し、装飾図柄表示装置208には、「装飾4-装飾3-装飾4」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。図40(a)に示す装飾図柄表示装置208には、非時短遊技状態を表す白地の無模様の背景に、特図1の保留アイコン表示領域281が表示されている。特図1の保留アイコン表示領域281には、3つの保留アイコンh11~h13が表示されており、その内、第一の保留アイコンh11は金色の表示態様である。また、時短中ランプTL、右打ち表示ランプRL、および高確中ランプHLはいずれも消灯している。さらに、図40(a)に示すスピーカ120からは楽曲1が出力されている。
図40(b)では、金色の表示態様の第一の保留アイコンh11が表す保留の図柄変動表示が開始され、同図(b)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。また、変動アイコン表示領域280には、金色の表示態様の変動アイコンh0が表示されており、通常予告が行われている。
図40(c)では、装飾図柄の変動表示においてリーチ状態に突入している。そして、図40(d)ではスーパーリーチに発展し、スピーカ120からは、楽曲1に代わって、スーパーリーチ専用の楽曲Aが出力されている。図40(e)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾7-装飾7-装飾7」の大当りの装飾図柄の組み合わせが停止表示されており、3R確変大当り(特図a)に当選している。ここでの大当りは、特図2残保留における大当りではないため、所定条件は不成立である。また、この例では、この大当りが初当りであり、電源投入後(RAMクリアがされてから)これまでに1回も所定条件が成立していない。
図40(f)では、大当り遊技のオープニング演出が開始されている。所定条件が不成立であることにより、楽曲選択決定表示MDではなく、楽曲選択表示MCが表示されている。図40(f)に示す楽曲選択表示MCでは「楽曲1」の曲名が表示されており、スピーカ120からは、右打ち報知の音声出力とともに楽曲1が出力されている。
図40(g)では、1ラウンド目が開始されており、スピーカ120からは、右打ち報知の音声は出力されなくなり、楽曲1のみが出力されている。また、装飾図柄表示装置208には、「楽曲1」の曲名が表示された楽曲選択表示MCが表示されるとともに、その楽曲1に応じた、主人公の殿様が登場した楽曲動画が表示されている。
図40(h)に示すよう、遊技者が、1ラウンド目の途中で操作キーユニット190の上ボタン191を4回押下する。楽曲選択表示MCでは、楽曲2の曲名、楽曲3の曲名、楽曲4の曲名、楽曲5の曲名の順に表示が切り替わり、図40(i)に示す装飾図柄表示装置208には、「楽曲5」の曲名が表示された楽曲選択表示MCが表示され、楽曲5に応じた歌詞表示付きの楽曲動画が表示されている。また、スピーカ120からは、楽曲5が出力されている。
図40(j)では、遊技者が、操作キーユニット190の上ボタン191を1回押下する。2ラウンド目が開始された図40(k)に示す装飾図柄表示装置208には、「楽曲1」の曲名が表示された楽曲選択表示MCが表示され、楽曲1に応じた歌詞表示付きの楽曲動画が表示されている。すなわち、1ラウンド目に出力されていた楽曲1に戻っており、ここでは、1ラウンド目に途中まで出力されていた楽曲1の続きから楽曲1の出力が再開されている。ただし、楽曲が選択される度に、楽曲の最初から出力されるようにしてもよい。
最終ラウンドの3ラウンド目が開始された図40(l)に示す装飾図柄表示装置208では、楽曲選択表示MCが消え、楽曲選択を行うことができない。装飾図柄表示装置208には、楽曲1に応じた歌詞表示付きの楽曲動画が表示され続けている。また、スピーカ120からは楽曲1が出力されている。
図40(m)では、遊技球がV通過スイッチVSを通過し、装飾図柄表示装置208には、V入賞を獲得したことを報知するV入賞報知が行われ、楽曲動画が非表示になる。また、楽曲選択表示MCも非表示になったままである。一方、スピーカ120からは楽曲1が出力され続けている。
図40(n)では、大当り遊技の終了演出が開始されており、楽曲選択表示MCの表示が再開されている。また、スピーカ120からは楽曲1が出力されている。
図40(o)では、時短遊技状態に移行し、特図2の保留が消化されて変動表示が開始されており、装飾図柄表示装置208では、時短遊技状態を表す城下町の背景が表示され、装飾図柄の変動表示が開始されている。この装飾図柄表示装置208には、「楽曲1」の曲名が表示された楽曲選択表示MCが継続して表示されており、スピーカ120からも楽曲1が、大当り遊技から非時短遊技状態や時短遊技状態に切り替わる際に途切れることなく継続して出力されている。なお、大当り遊技から非時短遊技状態や時短遊技状態に切り替わる際に、楽曲変更がない場合であっても、楽曲を連続して出力せず、一旦途切れた後に再開する態様であったり、非時短遊技状態や時短遊技状態に切り替わると、楽曲の最初から出力し直す態様であってもよい。
なお、楽曲選択に関する所定条件は、特図2残保留が非時短遊技状態において消化される結果行われる特図2の図柄変動表示において大当りに当選することであったが、例えば、10R大当りの大当り遊技中は、図40(h)や同図(j)に示すように楽曲選択できて、2R大当りの大当り遊技中は、図38(f)等に示すように楽曲選択ができない態様であってもよい。
また、本発明は、時短遊技状態において小当りし、アタッカ内のV入賞領域に入球したことで大当りを獲得する、いわゆる一種二種混合機にも適用することができる。
以上の記載では、
『 報知手段[例えば、装飾図柄表示装置208、スピーカ120、枠ランプ122等]を備えた遊技台であって、
前記報知手段は、非時短遊技状態では、第一の遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第一の報知[例えば、左打ち第1表示LH1や左打ち第2表示LH2等の左打ち報知]を実行する場合があり、
前記報知手段は、時短遊技状態から前記非時短遊技状態へ移行する際に第一の条件[例えば、特図2残保留が4つあること]が成立している場合、
前記時短遊技状態から前記非時短遊技状態へ移行後の第一の期間[例えば、特図2残保留が非時短遊技状態において消化される結果行われる特図2の図柄変動表示が行われている期間(引き戻し期間)であって、図30(j)~同図(o)~図31(d)の期間]に前記第一の報知を実行しないものであり[例えば、図30(l)]、
前記第一の期間が終了した後、第二の期間[例えば、図31(e)~同図(h)の左打ち報知期間]に亘って前記第一の報知[例えば、左打ち第1表示LH1の左打ち報知]を実行するものである、
ことを特徴する遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、遊技状況に応じて適切な報知を行うことが可能になっている。
なお、前記第二の期間では、前記第一の報知が必ず実行される。
また、前記報知手段は、前記第一の期間に電断が発生し、その後復電した場合にも、前記第一の報知を実行しないものであってもよい。
また、
『 前記報知手段[例えば、装飾図柄表示装置208]は、前記時短遊技状態から前記非時短遊技状態へ移行する際に第二の条件[例えば、特図2残保留が1つしかないこと]が成立している場合、
前記時短遊技状態から前記非時短遊技状態へ移行後の、前記第一の期間より短い第三の期間[例えば、図32(j)~同図(m)の期間]に、前記第一の報知を実行しないものであり[例えば、図32(l)]、
前記第三の期間が終了した後、前記第二の期間[例えば、図32(n)~同図(o)~図33(b)の左打ち報知期間]に亘って前記第一の報知[例えば、左打ち第1表示LH1の左打ち報知]を実行するものである、
ことを特徴する遊技台。』
についても説明した。
この遊技台においても、遊技状況に応じて適切な報知を行うことが可能になっている。
また、
『 前記報知手段[例えば、装飾図柄表示装置208]は、前記時短遊技状態から前記非時短遊技状態へ移行する際に前記第一の条件及び前記第二の条件が成立していない場合[例えば、特図2残保留が0の場合]、該時短遊技状態から該非時短遊技状態へ移行後に前記第二の期間[例えば、図34(j)~同図(l)の期間]に亘って前記第一の報知[例えば、左打ち第1表示LH1の左打ち報知]を実行する場合[例えば、図34に示す例のように実行される場合もあれば、特図2残保留が2又は3の場合にはすぐには左打ち第1表示LH1は実行されないといった場合もある]がある、
ことを特徴する遊技台。』
についても説明した。
この遊技台においても、遊技状況に応じて適切な報知を行うことが可能になっている。
また、
『 第二の遊技領域[例えば、右側領域]に配置された第二の始動口[例えば、第2特図始動口232]と、
前記第二の始動口への入賞に基づいて第二の図柄変動表示[例えば、特図2の図柄変動表示]を実行可能な第二の図柄表示手段[例えば、第2特図表示装置214]と、
を備え、
前記報知手段[例えば、装飾図柄表示装置208]は、前記時短遊技状態では、前記第二の遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第二の報知[例えば、右打ち第1表示RH1]を実行するものであり、
前記報知手段は、前記第二の図柄変動表示の保留数を表す保留数報知[例えば、第4図柄・保留数表示領域284の左下部になる特図2の保留数表示領域における数報知]を実行するものであり、
前記報知手段は、前記時短遊技状態における最後の前記第二の図柄変動表示(以下、「最後の第二の図柄変動表示」という。)の実行中[例えば、図30(f)~同図(h)]に、前記第二の報知とは異なる報知態様であって前記第二の遊技領域に向けた遊技球の発射を促す第三の報知[例えば、右打ち第2表示RH2]を実行するものであり、
前記報知手段は、前記最後の第二の図柄変動表示において、前記第三の報知を実行する一方、該最後の第二の図柄変動表示が開始されるよりも前から実行していた前記保留数報知の報知態様を変えずに実行するものである[例えば、図30(f)~同図(h)]、
ことを特徴する遊技台。』
についても説明した。
前記最後の第二の図柄変動表示では、前記第二の図柄変動表示の保留を貯めておかなければ遊技者が損をしてしまう。まず、前記保留数報知が報知態様を変えずに実行されるため、遊技者は、該第二の図柄変動表示の保留数を確認することができる。そして、前記第三の報知といった特別な報知を実行することで、前記第二の遊技領域に向けた遊技球の発射を強調し、遊技者が損をしてしまうことを防止することができる。
なお、前記報知手段は、前記最後の第二の図柄変動表示の実行中に、前記第三の報知を必ず実行するものであってもよい。
また、前記報知手段は、前記第二の期間が終了した後の前記非時短遊技状態では、前記第二遊技領域に向けて遊技球が発射されていることが検出されたことに応じて前記第一の報知を実行するものであり、
前記報知手段は、前記第一の期間では、前記第二遊技領域に向けて遊技球が発射されていることが検出されたとしても前記第一の報知を実行しないものである。
また、
『 前記第一の遊技領域[例えば、左側領域]に配置された第一の始動口[例えば、第1特図始動口230]と、
前記第一の始動口への入賞に基づいて第一の図柄変動表示[例えば、特図1の図柄変動表示]を実行可能な第一の図柄表示手段[例えば、第1特図表示装置212]と、
を備え、
前記第一の図柄表示手段は、前記非時短遊技状態における前記第一の図柄変動表示において時短図柄[例えば、図5(b)に示す時短図柄(特図D)]を停止表示する場合がないものであり、
前記第二の図柄表示手段は、前記非時短遊技状態における前記第二の図柄変動表示において前記時短図柄を停止表示する場合があるものであり[例えば、図37(e)]、
前記第二の図柄変動表示において前記時短図柄が停止表示されると、大当り遊技を経由することなく前記時短遊技状態に移行する[例えば、図37(f)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
同じ非時短遊技状態であっても、前記第二の図柄変動表示では、保留がある場合には、前記時短図柄に当選することがあり、保留がない場合に比べて、再び前記時短遊技状態へ移行する可能性が高い。このため、前記第一の報知を行わないようにして、遊技者に前記第一の始動口を無駄に狙わせることを防止している。
なお、前記時短図柄が停止表示されることを示唆する先読み予告を実行可能な先読み予告手段を備え、
前記先読み予告手段は、前記時短図柄を停止表示する前記第二の図柄変動表示の保留(以下、「第二の保留」という。)よりも先に消化される保留が或る種類の大当りに当選している場合に、該第二の保留について前記先読み予告を実行しないものであってもよい。
また、前記第二の保留よりも先に消化される保留が確変大当りに当選していた場合に、該確変大当りの大当り遊技後に該第二の保留が消化されても前記時短図柄に基づく前記時短遊技状態には移行しないものであってもよい。
すなわち、確変大当りの大当り遊技の終了後に前記時短遊技状態に移行しており、該第二の保留が消化されても前記時短図柄が停止表示されることはない。また、前記第二の保留が消化された時点で既に前記時短遊技状態である。
また、本発明は封入式のパチンコ機にも適用可能である。封入式のパチンコ機では、所定数の遊技媒体(例えば、遊技球)を遊技台内部で循環させる。すなわち、発射手段から遊技領域に発射された遊技媒体が、遊技領域から排出されて再び発射手段へ供給可能としている。また、遊技媒体の数(賞球、貸球、総持玉数等)の情報や、その他の情報を表示する表示手段が遊技台前面の遊技領域の下方に配設されており、図1に示す上皿126や下皿128は設けられていない。
以上説明したように、この封入式のパチンコ機は、球を封入し、封入した球をパチンコ機内で循環させて使用するものであって、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
次に、図41を用いて本発明に適用可能な遊技台としてのスロットマシン(回胴遊技機)について説明する。ここで、図41は、本発明に適用可能なスロットマシン1000を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図41に示すスロットマシン1000は、本体1001と、本体1001の正面に取付けられ、本体1001に対して開閉可能な前面扉1002と、を備える。本体1001の中央内部には、(図41において図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール1010、中リール1011、右リール1012)収納され、スロットマシン1000の内部で回転できるように構成されている。これらのリール1010~1012はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
図41に示すスロットマシン1000では、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール1010~1012が構成されている。リール1010~1012上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓1013から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール1010~1012を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール1010~1012は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、図41に示すスロットマシン1000では、3個のリールをスロットマシン1000の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール1010~1012の背面には、図柄表示窓1013に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト(図示省略)が配置されている。リールバックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン1000内部において各々のリール1010~1012の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール1010~1012を停止させる。
入賞ライン表示ランプ1020は、有効となる入賞ライン1014を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン1014は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン1014の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。以下、有効となる入賞ラインを有効ラインと呼ぶ場合がある。
告知ランプ1023は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ1024は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ1022は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ1028は演出用のランプである。
メダル投入ボタン1030~1032は、スロットマシン1000に電子的に貯留されているメダル(クレジットと言う)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、メダル投入ボタン1030が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン1031が押下されると2枚投入され、メダル投入ボタン1032が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、メダル投入ボタン1032はMAXメダル投入ボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ1029は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ1021が点灯する。
メダル投入口1041は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン1030~1032により電子的に投入することもできるし、メダル投入口1041から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器1025は、スロットマシン1000に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器1027は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。図41に示すスロットマシン1000においては、貯留枚数表示器1025、遊技情報表示器1026、および払出枚数表示器1027は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー1035は、リール1010~1012の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口1041に所望するメダル枚数を投入するか、メダル投入ボタン1030~1032を操作して、スタートレバー1035を操作すると、リール1010~1012が回転を開始することとなる。スタートレバー1035に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット1036には、操作手段の一例としてのストップボタン1037~1039が設けられている。ストップボタン1037~1039は、スタートレバー1035の操作によって回転を開始したリール1010~1012を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール1010~1012に対応づけられている。以下、ストップボタン1037~1039に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。なお、各ストップボタン1037~1039の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン1037~1039の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン1033は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン1034は、スロットマシン1000に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口1055から排出するためのボタンである。ドアキー孔1040は、スロットマシン1000の前面扉1002のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口1055は、メダルを払出すための払出口である。
メダル投入ボタン1032の右側には、操作手段の一例としてのチャンスボタン1100が設けられている。チャンスボタン1100は、リール1010~1012の動作に関連する操作が可能であったり、液晶表示装置1057の表示に関連する操作が可能であったりする。また、チャンスボタン1100は、上記実施例によるパチンコ機100と同様に複数の状態を取ることが可能であり、チャンスボタン1100の操作有効期間中に状態変化可能であってもよい。
情報表示ボタンユニット1050には、情報表示ボタン1046が設けられている。情報表示ボタン1046は、例えば、ユーザメニュー(例えば、遊技者個人の遊技履歴情報を設定するためのメニュー)を呼び出すための操作ボタンであり、複数のボタンから構成されている。情報表示ボタン1046は、操作手段に相当する。
ストップボタンユニット1036の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル1062が設けられており、タイトルパネルランプ1064は、タイトルパネル1062を点灯するランプである。タイトルパネル1062の下部には、メダル払出口1055、メダルの受皿1061が設けられている。
音孔1081はスロットマシン1000内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉1002の左右各部に設けられたサイドランプ1044は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉1002の上部には演出装置1060が配設されており、演出装置1060の上部には音孔1043が設けられている。この演出装置1060は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ1063a、左シャッタ1063bからなるシャッタ(遮蔽装置)1063と、このシャッタ1063の奥側に配設された液晶表示装置1057(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ1063a、左シャッタ1063bが液晶表示装置1057の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置1057(図示省略)の表示画面がスロットマシン1000正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。図41に示すスロットマシン1000の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。また、表示画面は平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
さらに、本発明は、遊技台としてパチンコ機およびスロットマシンを例にあげたが、これに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用してもよい。
なお、楽曲選択に関する所定条件は、図41に示すスロットマシン1000であれば、n連荘目のボーナスに当選すること、特定の図柄(例えば赤7図柄)が揃ってボーナスに入賞すること、特定の入賞ライン(例えば中段の水平入賞ライン)に図柄が揃ってボーナスに入賞すること、10連荘目のATに当選すること、所定のセット数あるいは所定のゲーム数の上乗せに当選すること、所定の役を揃えるATに当選すること等があげられる。
また、図30~図40に示した例における大当り遊技状態は、図41に示すスロットマシン1000であれば、ボーナス遊技状態、ART状態、AT状態等になる。また、時短遊技状態は、大当り遊技状態をボーナス遊技状態とした場合には、ART状態、やAT状態等になり、大当り遊技状態をART状態とした場合には、AT状態やRT状態等になる。
また、楽曲解放情報のリセットタイミングは、RAMクリア時であったが、日付を跨いだ電断復帰が行われると、リセットされてもよいし、日付を跨いでいても或る特定時間(例えば、午前6時)までの電断復帰ならリセットされないようにしてもよい。
さらに、電断から復帰すると、選択楽曲は予め設定されている初期楽曲が選択された状態になる。
以上の記載では、
『 楽曲を出力可能な音出力手段[例えば、スピーカ120]を備えた遊技台であって、
前記音出力手段は、第一の有利状態[例えば、大当り遊技状態、ボーナス遊技状態、ART状態]において楽曲を出力可能なものであり、
前記第一の有利状態とは、遊技者にとって有利な状態のことであり、
所定条件[例えば、特図2残保留が非時短遊技状態において消化される結果行われる特図2の図柄変動表示において大当りに当選すること、大当り遊技中の保留の中に先読みの結果、再度大当りになる保留があること(いわゆる保留連荘)、遊技者とって最も有利な大当り(例えば、ラウンド数が最大の大当りであったり時短回数が最大の大当り)に当選すること、遊技者とって最も不利な大当り(例えば、ラウンド数が最小の大当りであったり時短回数が最小の大当り)に当選すること、n連荘目の大当りに当選すること、n連荘目のボーナスに当選すること、特定の図柄(例えば赤7図柄)が揃ってボーナスに入賞すること、特定の入賞ライン(例えば中段の水平入賞ライン)に図柄が揃ってボーナスに入賞すること、10連荘目のATに当選すること、所定のAT開始条件の成立(例えば、所定のセット数あるいは所定のゲーム数の上乗せに当選すること、所定の役を揃えるATに当選すること等)]が不成立である場合の前記第一の有利状態において前記音出力手段が出力可能な第一の楽曲数[例えば、図35(a)では「5」、所定条件が1回でも成立した以降であれば「5以上8以下」(図36参照)]と、該所定条件が成立した場合の該第一の有利状態において該音出力手段が出力可能な第二の楽曲数[例えば、図35(b)に示すように抽選によって決定される1曲の「1」]とは異なる、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、前記所定条件を達成した場合に未達成時とは異なる数の楽曲数となることで、該所定条件達成時の前記第一の有利状態における特別感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、
『 前記第二の楽曲数[例えば、1]は、前記第一の楽曲数[例えば、5以上8以下]よりも少ない数である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記所定条件を達成した場合の前記第一の有利状態では出力可能な楽曲を少なくすることで、該所定条件達成時の前記第一の有利状態における特別感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、
『 表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を備え、
前記音出力手段は、第二の有利状態においても楽曲を出力可能なものであり、
前記第二の有利状態とは、前記第一の有利状態とは異なる、遊技者にとって有利な状態のことであり[例えば、時短遊技状態、第一の有利状態がボーナス遊技状態である場合にはART状態やAT状態、第一の有利状態がART状態である場合にはAT状態やRT状態]、
前記表示手段は、前記第二の有利状態では前記音出力手段が出力する楽曲に応じた動画を表示しないものであり[例えば、図30(a)~同図(i)、図38(k)~同図(o)]、
前記表示手段は、前記第一の有利状態では前記音出力手段が出力する楽曲に応じた動画を表示するものである[例えば、図38(g)~同図(h)、図40(g)~同図(k)]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記第一の有利状態では楽曲の出力と共に動画を表示することで遊技を盛り上げることができ、前記第二の有利状態では楽曲の出力で遊技を盛り上げつつも、例えば、当選するか否かを報知する変動演出を妨げることを防止することができる。
また、
『 前記所定条件が成立している場合の前記第一の有利状態において前記音出力手段により出力される楽曲によって遊技情報[例えば、設定値、大当り遊技中の保留の中に先読みの結果、再度大当りになる保留があること(いわゆる保留連荘)、当り種別(確変付きか否か)、連荘数]を示唆することが可能である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記所定条件を達成した場合において遊技情報を示唆することで、該所定条件を達成したいとの遊技意欲を高めることができる。
なお、前記遊技情報とは、遊技者が通常知ることができない遊技に関する情報のことであってもよい。
また、
『 操作手段[例えば、操作キーユニット190]を備え、
前記所定条件が不成立である場合の前記第一の有利状態では、前記音出力手段により出力される楽曲を、前記操作手段を用いて選択可能である[例えば、図40(h)や同図(j)]が、該所定条件が成立している場合の該第一の有利状態では、該音出力手段により出力される楽曲を、該操作手段を用いて選択不能[例えば、図39(h)等に示す楽曲選択決定表示MDが表示されて選択不能]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記所定条件を達成した場合の前記第一の有利状態では楽曲が選択不可能とすることで、この楽曲が特別な楽曲(情報の示唆を行っている楽曲)であることを示唆することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、表示手段を備え、前記表示手段は、遊技者が選択可能な楽曲を表す楽曲選択表示を表示可能なものであってもよい。
また、前記表示手段は、前記所定条件が成立している場合の前記第一の有利状態において前記楽曲選択表示を表示しないものであり、
前記表示手段は、前記所定条件が不成立である場合の前記第一の有利状態において前記楽曲選択表示を表示可能なものであってもよい。
また、前記表示手段は、前記第二の有利状態において、前記音出力手段から出力されている楽曲の歌詞を表示しないものであり、
前記表示手段は、前記第一の有利状態において、前記音出力手段から出力されている楽曲の歌詞を表示する場合があるものであってもよい。
前記所定条件が成立すると、該所定条件が成立した以降の或る有利状態[例えば、大当り遊技状態、あるいは時短遊技状態]において遊技者が選択可能な楽曲として第一の楽曲[例えば、楽曲7又は楽曲8]が追加され、該第一の有利状態において、該第一の楽曲を選択可能であるが、通常遊技状態[例えば、非時短遊技状態]においては、該第一の楽曲を選択不能であってもよい[例えば、図36]。
前記第一の有利状態[例えば、大当り遊技状態]における一部の期間[例えば、V入賞が獲得可能になるラウンド(最終ラウンド)]では、前記操作手段を用いた楽曲の選択ができない態様であってもよい。
前記第二の有利状態[例えば、時短遊技状態]における一部の期間[例えば、スーパーリーチの期間や特図の図柄が停止表示している期間やデモ表示が実行されている期間やデモ表示においてメニュー表示が実行されている期間]でも、前記操作手段を用いた楽曲の選択ができない態様であってもよい。
あるいは、通常遊技状態[例えば、非時短遊技状態]における一部の期間では、前記操作手段を用いた楽曲の選択ができない態様であってもよい。
また、楽曲が選択された状態で電断が発生し、その後復電した場合には、予め設定されている初期楽曲が選択された楽曲として扱われる態様であってもよい。
以下、これまで説明したことを含めて付記する。
(付記1)
特別遊技中(例えば、大当り遊技等)において楽曲を出力可能であり、
所定条件が不成立である場合の特別遊技中に出力可能な楽曲の数は所定数であるが、所定条件が成立である場合の特別遊技中に出力可能な楽曲の数は特定数である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1に記載の遊技台であって、
特定数は、所定数よりも少ない数である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1又は2に記載の遊技台であって、
有利遊技中(例えば、時短遊技等)においても所定数の楽曲を出力可能であり、
特別遊技中では出力中の楽曲の種類に応じた動画が表示されるが、有利遊技中では出力中の楽曲の種類に応じた動画が表示されない、
ことを特徴とする遊技台。
(付記4)
付記1乃至3のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
所定条件が成立である場合の特別遊技中に出力する楽曲によって遊技に係わる所定の情報を示唆する場合がある、
ことを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記1乃至4のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
所定条件が不成立である場合の特別遊技中は遊技者が操作手段を用いて出力する楽曲を選択可能だが、所定条件が成立である場合の特別遊技中は遊技者が操作手段を用いて出力する楽曲を選択不可能である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記6)
非時短遊技状態は、
第一遊技領域(左側領域)に向けて遊技球を発射するべき遊技状態であり、
時短遊技状態は、
第二遊技領域(右側領域)に向けて遊技球を発射するべき遊技状態であり、
時短遊技状態から非時短遊技状態へ移行する際に第一条件が成立している場合は、
時短遊技状態から非時短遊技状態へ移行後の第一期間に第一遊技領域に発射するべきことを報知する第一の打ち方報知(左打ち報知)の実行を規制し、
第一期間が終了した後、第三期間に亘って第一の打ち方報知を実行する、
ことを特徴する遊技台。
(付記7)
付記6に記載の遊技台であって、
時短遊技状態から非時短遊技状態へ移行する際に第一条件とは異なる第二条件が成立している場合は、
時短遊技状態から非時短遊技状態へ移行後の第一期間よりも短い第二期間において前記第一の打ち方報知の実行を規制し、
前記第二期間が終了した後、前記第三期間に亘って前記第一の打ち方報知を実行する、ことを特徴とする遊技台。
(付記8)
付記6又は7に記載の遊技台であって、
時短遊技状態から非時短遊技状態へ移行する際に第一条件及び第二条件が成立していない場合は、
時短遊技状態から非時短遊技状態へ移行後に前記第三期間に亘って前記第一の打ち方報知を実行する場合がある、
ことを特徴とする遊技台。
(付記9)
付記6乃至8のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
第一条件とは、第一数の特二保留を記憶していることであり、
第二条件とは、第一数より少ない第二数の特二保留を記憶していることである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記10)
付記6乃至9のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
非時短遊技状態から時短遊技状態へ移行した場合、第二遊技領域に発射するべきことを報知する第二の打ち方報知(右打ち報知)を実行し、
時短遊技状態における最終変動においては、
最終変動以前の変動において実行していた前記第二の打ち方報知とは異なる態様であって前記第二遊技領域に発射するべきことを報知する第三の打ち方報知(保留貯めろ報知)を実行する一方、該最終変動以前の変動において表示していた数字保留と同じ態様で数字保留を表示する、
ことを特徴とする遊技台。
(付記11)
付記6乃至10のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
非時短遊技状態における特一に基づく特別遊技判定においては特殊図柄(時短図柄)に当選することがない一方、非時短遊技状態における特二(特図2残保留)に基づく特別遊技判定においては該特殊図柄に当選することがあり、
前記特殊図柄に当選すると、特別遊技を経由することなく、時短遊技状態に移行する、ことを特徴とする遊技台。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。なお、以上説明した、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等に適用してもよい。すなわち、適用させることを妨げる要因がない限りは、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件を他の、実施形態や実施例や変形例や各種の例や付記等に適用しても、一つのまとまりのある技術的思想として成り立つ。
続いて、図42~図62を用いて、本発明を適用することができる遊技台(例えば、パチンコ機等の弾球遊技機やスロットマシン100等の回胴遊技機)について詳細に説明する。なお、図42~図62に示す符号は、原則として図42~図62を用いた説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、図42~図62を用いた説明では図42~図62に示す符号を優先する。
<全体構成>
まず、図42を用いて、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を前方側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、所定条件が成立すると遊技者が利益を獲得することができる遊技台であって、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や左枠ランプ122L、右枠ランプ122R、および上部枠ランプ122Uが取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。前面枠扉106は、扉体の一例に相当する。なお、本実施形態では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている球貯留皿126と、球貯留皿126に貯留された遊技球を遊技者の操作によって球貯留皿126から排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置の演出態様に変化を与える演出ボタン136と、演出ボタン136に内蔵され、その演出ボタン136を発光させるボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、を備える。また、図42では不図示であるが、球貸操作ボタン140の右横には、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタンも設けられている。さらに、十字キーや決定ボタンが配置された操作キーユニット190も備えている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射し、発射手段の一例に相当する。
図43は、図42のパチンコ機100を裏側から見た背面図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600(図45参照)へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した球貯留皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図45参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図45参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図45参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図45参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図45参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660(図45参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うインタフェース部606を配設している。
また、本実施形態では、主基板156上に、設定変更キー192と、設定変更ボタン194及び役物比率・設定表示器196が設けられている。本実施形態では、電源投入時にRAMクリアスイッチ180が押下されることを条件に設定変更キー192が操作されると、少なくとも大当り確率が異なる複数の設定からいずれかに設定することができる設定変更モードに移行することができる。設定変更モードにおいては、現在の設定が役物比率・設定表示器196に表示され、店員は、これを確認しながら設定変更ボタン194を押下することにより設定の変更を行うことができる。なお、電源投入時にRAMクリアスイッチ180の押下がなくとも、電源投入時に設定変更キー192が操作された場合に設定変更可能な構成としてもよい。
役物比率・設定表示器196は、主基板156に実装されるとともに主基板ケース158の内部に配置される7セグLED基板であり、店員に視認可能な態様で取り付けられている。役物比率・設定表示器196は、図421(A)に示すように、2ケタの7セグLEDが上下に配置されるとともに、右側に1ケタの7セグLEDがモジュール化されたものであり、役物比率モニタは、役物比率(YH)及び連続役物比率(RY)を報知するインジケータであり、設定モニタは、現在の設定を確認するためのモニタである。役物比率・設定表示器196は、例えば、赤色の単色LEDにより構成されているが、赤・緑・オレンジの3色により発光可能なものとしてもよいし、フルカラーLEDであってもよい。なお、役物比率・設定表示器196のうちの少なくとも一部を、例えば、遊技盤200に設けて遊技者に視認可能としてもよい。
また、本実施形態では、第1副基板ケース162の背面に、ディップスイッチ基板198が配設されている。ディップスイッチ基板198の詳細については後述する。
図44(a)は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。ここで、矢印d2及びd3はパチンコ機100を設置場所に固定した状態における方向を示している。矢印d2はパチンコ機100の幅方向(左右方向と呼ぶ場合がある)を示し、正面視で左手を左、右手を右と呼ぶ場合がある。矢印d3はパチンコ機100の高さ方向(上下方向と呼ぶ場合がある)を示し、高い方を上、低い方を下と呼ぶ場合がある。なお、図44では図示しないが、パチンコ機100の奥行き方向(前後方向と呼ぶ場合がある)では、遊技者側になる手前側を前方側又は正面側と呼ぶ場合があり、奥側を後方側又は背面側と呼ぶ場合がある。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
本体104に対する遊技盤200の取付構造は、様々な構造を採用可能であるが、例えば、本体104の正面視左側(ヒンジ部112側)に遊技盤200の正面視左側部200aを挿入し、ここを回動中心として遊技盤200を回動させつつ遊技盤200の正面視右側部200bを本体104に押圧し、セットする構造を採用可能であり、このような構造であれば作業性を向上できる場合がある。
遊技盤200は、板状の本体となる遊技板201に各種の部品が取り付けられたユニットである。遊技板201は、例えば、樹脂により形成され、その表面(正面)は、パチンコ機100のキャラクタ等を表示した装飾面を構成する。装飾面は、例えば、パチンコ機100のキャラクタ等を印刷したシートを貼り付けることで形成してもよい。遊技板201の右下方には振動センサSR3が配設されている。振動センサSR3で検出された場合、エラー処理(例えば画像や音による報知、遊技の継続を不能とする遊技停止等)を行うことができる。振動センサSR3は磁気センサ等、他の不正検出センサであってもよい。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。外レール202の一部は、本体104に着脱自在なレール部材209により形成されている。遊技領域124のうち、外レール202と内レール204との間の領域は発射された遊技球を案内する案内領域201aを形成している。
遊技盤200の遊技領域124以外の領域を非遊技領域と呼ぶ場合がある。遊技領域124と非遊技領域とは外レール202を境界として区別することができる。また、遊技球の発射強度を最大にした状態で遊技球が通過する領域よりも内側の領域は少なくとも遊技領域124と呼ぶことができる。遊技領域124は、遊技領域124内に演出装置等が存在することで遊技球が通過しない領域を含む場合がある。遊技中に遊技球が流下する点で遊技領域124を流下領域と呼び、メンテナンスやアクシデントを除いて遊技中に遊技球が流下しない点で非遊技領域を非流下領域と呼ぶ場合がある。遊技領域124は、その全域を流下領域と呼ぶことも可能であるが、演出装置等の存在により遊技球が流下することがない領域は非流下領域と呼んでもよい。
遊技領域124の略中央には、装飾図柄表示装置208を配設している。装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
遊技領域124よりも下方には、主制御ランプ基板254が設けられている。
図44(b)は、主制御ランプ基板254に実装された各種ランプを拡大して表した図である。
図44(b)に示すように、主制御ランプ基板254上には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、特別図柄1保留ランプ218と、特別図柄2保留ランプ220と、高確中ランプRKと、電サポ中ランプRDと、右打ちランプRMと、ラウンド表示ランプRRとを配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では縦2つのLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態ではそれぞれ上下2段、合計8つのLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。また、特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。
また、高確中ランプRKは、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプである。電サポ中ランプRDは、普通図柄の変動表示時間が短縮されるとともに、後述する電動チューリップ(電チュー)の羽根部材2311が長時間開放しやすい電サポ状態であることを示すためのランプである。右打ち表示ランプRMは、大当り遊技状態、確変状態及び電サポ状態であって、遊技者が右打ちすることでその恩恵を得られる状態となったことを示すためのランプである。ラウンド表示ランプRRは、大当りとなった場合に、当該大当りに係る大当り遊技におけるラウンド数を示すためのランプである。
図44(a)に示す遊技盤200には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244が設けられている。ワープ装置242は、装飾図柄表示装置208の左側に設けたワープ入口242aに入った遊技球をワープ出口242bからステージ244に排出する。ステージ244は、装飾図柄表示装置208よりも、下方でかつ前方側に設けられたものであり、ワープ装置242を抜けた遊技球が、往復動や回転運動等の動きをみせる舞台である。このステージ244では、遊技球が往復動や回転運動することで遊技球の滞留時間が長くなる。
また、遊技領域124の上部には、本体104に支持されて第1演出可動体7が配置されている。第1演出可動体7には、フルカラーで発光可能な複数の発光ダイオードが配置された矩形状の発光部71が設けられている。さらに、遊技領域124の右側には、人の右腕を模した第2演出可動体8が配置されている。この第2演出可動体8は、上腕部81と前腕部82とからなり、肩の位置に上腕部を回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部を回動させる不図示の前腕モータと、5本の指を曲げたり伸ばしたりする不図示の指モータを備える。第2演出可動体8は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を可動領域として移動する。
図44(a)に示すように、遊技領域124の上部の一部は、装飾上カバー203で覆われている。また、遊技領域124の右上部は、装飾右上カバー205で覆われており、装飾右上カバー205の奥(後方側)には、普図始動口228が配置されている。普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は、遊技島側に排出することはないが、入球した場合に所定の個数(例えば、1個)の賞球を払い出すとともに、入球した遊技球をパチンコ機100の裏側に誘導して遊技島側に排出するようにしてもよい。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
また、本実施形態では遊技盤200の中央下部に第1特図始動口230が1つ配設されている。その第1特図始動口230の真下には星形の演出ランプ206が配置されている。さらに、第1特図始動口230の左横にはサブ液晶表示装置207が配置されている。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図43に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として球貯留皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。また、本実施形態では、遊技領域124の右下部にアタッカユニット23が設けられており、このアタッカユニット23にも電チュータイプの第1特図始動口が別途設けられている。以下、遊技盤200の中央下部に設けられた第1特図始動口230を第1特図始動口(固定)230と称し、アタッカユニット23に別途設けられた電チュータイプの第1特図始動口を第1特図始動口(可変)231と称して両者を区別する場合がある。第1特図始動口(可変)231の羽根部材2311は、前後方向に進退し、進出した状態では球通路を形成し入賞困難状態であり、後退した状態では入賞容易状態になる。以下の説明では、この羽根部材2311が進出していることを閉鎖と称し、後退していることを開放と称する場合がある。また、アタッカユニット23にも、フルカラーで発光可能な発光ダイオード(図示省略)が配置されている。
また、アタッカユニット23には、第1特図始動口(可変)231の他に、第2特図始動口232、第1可変入賞口234、および第2可変入賞口235も設けられている。これらの可変入賞口を「アタッカ」という場合がある。第1可変入賞口(アタッカ)234の第1扉部材2341は、前後方向に進退し、進出した状態では球通路を形成し入賞困難状態であり、後退した状態では入賞容易状態になる。以下の説明では、第1扉部材2341が進出していることを閉鎖と称し、後退していることを開放と称する場合がある。第2可変入賞口(アタッカ)235の第2扉部材2351も、前後方向に進退するが、第1扉部材2341とは異なり、進出した状態では球通路を形成しつつ入賞容易状態であり、後退した状態では入賞困難状態になる。以下の説明では、第2扉部材2351が進出していることを開放と称し、後退していることを閉鎖と称する場合がある。
図44(a)に示す、中央下部に設けられた第1特図始動口(固定)230は、その配置上、右打ちした場合には、遊技球の入球が困難な構成となっている。一方、上述したステージ244の中央部には、ステージ244に到達した球が、遊技盤200の中央下部に設けられた第1特図始動口(固定)230へ入球し易くなるスペシャルルート244aが設けられている。なお、ステージ244を経由しなくても、左側から第1特図始動口(固定)230を狙うこともできる。したがって、遊技盤200の中央下部に設けられた第1特図始動口(固定)230は、左打ちを行うことで入球を期待することができる始動口である。
さらに、遊技領域124には、図示省略したが、一般入賞口が複数設けられている。一般入賞口に入球すると所定の球検出センサ(図示省略)が検出し、一般入賞口に入賞したとして、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として球貯留皿126に排出する。なお、一般入賞口に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
加えて、遊技領域124には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100では、遊技者が球貯留皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆および発射槌によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘等によって進行方向を変えながら下方に流下し、各種の入賞口や始動口に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。また、本実施形態では、本体104の空間部114の下辺に、遊技盤200から排出されるすべての遊技球を受け入れる排出球受入口(図示しない)が上方に開口するように形成されるとともに、排出球受入口に受け入れられた遊技球の通過を検出するアウト球検出センサSWoutが本体104の所定位置に設けられている。なお、アウト球検出センサSWoutは、遊技盤200側に設けられてもよい。本実施形態では、遊技盤200から排出されるすべての遊技球(アウト口240から排出された遊技球と各種入賞口に入賞した遊技球とを含む)は、この排出球受入口に受け入れられ、所定の排出通路を経由してパチンコ機100外に排出されるように構成されているが、アウト口240から排出された遊技球のみがアウト球検出センサSWoutを通過するようにしてもよい。
次に、図45を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の機能ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」という)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660とを備えて構成されている。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えている。基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314と、乱数値生成回路(カウンタ回路)318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)とを搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、乱数値生成回路318は、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している。なお、乱数値生成回路318は、基本回路302に内蔵したものとしているが、基本回路302に対して接続されるものであってもよい。
また、基本回路302には、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや球貯留皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を基本回路302におけるCPU304や乱数値生成回路318等に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプRK、電サポ中ランプRD、右打ちランプRM、ラウンド表示ランプRR等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば、普通電動役物としての第1特図始動口(可変)231の羽根部材2311を駆動する駆動手段や、特別電動役物としての第1可変入賞口234の第1扉部材2341や第2可変入賞口235の第2扉部材2351を駆動する駆動手段等を含む各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、を接続している。本例では水晶発振器316aと乱数値生成回路318とが別に設けられているが、水晶発振器316aは乱数値生成回路318に含まれていてもよい。
なお、第1特図始動口230,231に球が入賞したことを球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を基本回路302における乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230,231に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介し、図示しない外部端子板を経由して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースとをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300と払出制御部600との情報通信は双方向の通信である。主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。ただし、主制御部300と第1副制御部400との情報通信が双方向通信により行われるように構成してもよい。また、払出制御部600は、主制御部300にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、払出制御部600から主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成してもよい。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412と、シリアル通信制御回路424とを搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。また、ROM406が基本回路402に備えらえた構成であってもよい。シリアル通信制御回路424は、遊技盤用ランプ442の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路440と、遊技台枠用ランプ452の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路450とを接続し、遊技盤用ランプ駆動回路440及び遊技台枠用ランプ駆動回路450との間でシリアル通信による点灯制御を行う。なお、遊技盤用ランプ442には、星形の演出ランプ206や、第1演出可動体7に設けられた発光部71や、アタッカユニット23に配置された不図示の発光ダイオード等が含まれている。また、遊技台枠用ランプ452には、左枠ランプ122L、右枠ランプ122R、上部枠ランプ122U、および演出ボタン136を発光させるボタンランプ138等が含まれている。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC(S-ROM)416と、図44(a)に示す上部の第1演出可動体7、右側の第2演出可動体8といった各種演出装置のモータ等の駆動制御を行うための駆動回路422と、センサ回路428と、スピーカ120から出力される音量を調整する音量スイッチ163と、を接続している。センサ回路428は、各種演出装置等の現在位置を検出する各種可動体センサ430や、演出ボタン136や操作キーユニット190を構成する各種ボタンの押下を検出するボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力する。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えている。基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのメモリ508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出してVRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208およびサブ液晶表示装置207に画像を表示するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)516と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路502には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が接続されている。本実施形態では、一時的記憶領域としてメモリ508を用いており、メモリ508は、電源が遮断されても記憶状態を保持可能な記録媒体(例えば、EEPROMやフラッシュメモリ等)によって構成されている。これにより、例えば、大当り履歴に関する表示を表示するための情報を、主制御部300において初期化されたり設定変更が行われた場合にも保持することができる。なお、電源が遮断されると記憶情報が揮発するRAMを用いるようにしてもよい。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御するとともに、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払出しが完了したか否かを検出する。また払出制御部600は、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。また、払出制御部600は、所定個数(例えば、10個)の賞球の払出しが行われたことを示す賞球情報や、所定個数(例えば、25個)の貸球の払出しが行われたことを示す貸球情報等を、図示しない外部端子板を経由して、情報入力回路350に出力する。また、払出制御部600には、枠センサ605が接続されている。枠センサ605には、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041や、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061等が含まれており、本体104や前面枠扉106が開放されている場合にはこれらのセンサが検知し、開放信号を出力する。払出制御部600は、枠センサ605からの開放信号を出力すると、主制御部300に扉開放情報を出力する。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射ソレノイド632の制御や、球貯留皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧の電源を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧の電源を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧の電源を供給してもよい。
次に、図46(a)~(d)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
特図1始動口230,231に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを球検出センサである第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特図表示装置212は、8つのランプのうちの一部のランプ(例えば、左から1番目の下段のランプ)を点滅させる「特図1の変動表示」(特図変動遊技)を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特図表示装置214は、8つのランプのうちの一部のランプ(例えば、左から1番目の下段のランプ)を点滅させる「特図2の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特図表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特図表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの変動表示を特図の変動表示と称することがある。この特図の変動表示は複数回、連続して行われることがある。
また、本実施形態では、特図1と特図2とで一方の特図が他方の特図の変動表示を行っているか否かにかかわらず、特図の変動表示を開始する仕様(このような仕様のパチンコ機を、「同時変動機」などと呼ばれる場合がある。)とされている。
図46(a)は、特図1の停止図柄態様の一例を示したものである。この図46(a)には、「特図A」から「特図D」の4種類の特図が示されている。図46(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するランプを示し、黒塗りの部分が点灯するランプを示している。
本実施形態では、特図1の停止図柄態様として、2種類の大当り図柄(「特図A」及び「特図B」)が用意されている。「特図A」は6ラウンド(R)通常大当り図柄であり、「特図A」が停止表示されると第1可変入賞口234が開放する大当り遊技状態に移行し、当該大当り遊技が終了した後、制御状態が特図低確率普図高確率状態になる。また、「特図B」は6R確変大当り図柄であり、「特図B」が停止表示されると第1可変入賞口234が開放する大当り遊技状態に移行し、大当り遊技が終了した後、制御状態が特図高確率普図低確率状態になる。なお、本実施形態では、2種類の大当り図柄を用意しているが、3種類以上の大当り図柄を用意してもよいことは言うまでもない。また、一部のラウンドで実質的に入賞が困難(例えば、短開放により入賞が困難)な大当りを用意してもよい。
本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、通常大当りとするか確変大当りとするかの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。通常大当りと確変大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(確変大当り)か低い(通常大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態(以下、「特図確変」または単に「確変」という場合がある)と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。なお、本実施形態では、後述するように、特図低確率状態と特図高確率状態とで大当り確率にほとんど差はなく、特図低確率状態と特図高確率状態とで特図の変動時間が大きく異なるように構成されている。また、大当り遊技の終了後に時短状態(電サポ状態)に移行する場合がある。ここで、電サポ状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くする等して、遊技者の有利度が非電サポ状態より高い所定状態のことをいう。時短については詳しくは後述するが、時短状態のことを普図高確率状態(以下、「普図確変」という場合がある)と称し、時短状態でない状態のことを普図低確率状態と称する。このように、電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグが用意されており、その時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では0/100(すなわち、必ずはずれとなる。)であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では100/100(すなわち、必ず当りとなる。)に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では2秒に短縮される。また、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて、特図1始動口(可変)231の羽根部材2311の1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開放期間延長)。例えば、非電サポ状態では0.5秒の電チュー開放期間が電サポ状態では2秒に延長される。さらに、電サポ状態では非電サポ状態に比べて、羽根部材2311は多く開きやすい(電チュー開放回数増加)。例えば、普図始動口228への1回の入賞につき非電サポ状態では1回しか開かない羽根部材2311が、電サポ状態では2回開く(2秒開放して1秒閉鎖してまた2秒開放)。電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加により、特図1始動口(可変)231に入球する確率が高まる。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。これは、特に大当り遊技において賞球数の少ない電チューに遊技球が拾われてしまい、第1可変入賞口234あるいは第2可変入賞口235への遊技球の入賞が減ってしまうと遊技者に不利益が生じる場合があるからである。なお、本実施形態では、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長、および電チュー開放回数増加の総てが行われるが、これらのうちの少なくともいずれか一つが行われれば、遊技者の有利度が高い状態になり、電サポ状態(時短状態)としてもよい。あるいは、特図1始動口(可変)231に入球する確率が高まる、電チュー開放期間延長または電チュー開放回数増加のうちのいずか一方が行われれば、電サポ状態(時短状態)としてもよい。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が特図1始動口(可変)231に進入し難い。上述のごとく、特図1始動口(可変)231は、遊技球が進入し難い入賞困難状態と遊技球が進入しやすい入賞容易状態とに変化するものである。この特図1始動口(可変)231は、入り口が、電サポ状態では非電サポ状態よりも長期間にわたって入賞容易状態となる。本実施形態では、「特図A」が停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、特図変動遊技が50回行われる間、電サポ状態が維持され、51回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。一方、電サポ無しの大当り(「特図B」)に当選した場合には、大当り遊技終了後に電サポ状態に移行しない。
このように、本実施形態では、「特図A」が停止表示されると、大当り遊技が終了した後、制御状態が特図低確率普図高確率状態になる。また、「特図B」が停止表示されると、大当り遊技が終了した後、制御状態が特図高確率普図低確率状態になる。
また、本実施形態では、特図1について、大当り図柄の他に小当り図柄(「特図C」)も用意されている。「特図C」で小当りした場合は、図柄の停止後に第2可変入賞口235の第2扉部材2351が0.06秒の開放を12回行う。なお、第2扉部材2351の開放時間及び開放回数は適宜設定することができる。小当り遊技では、第2可変入賞口235に遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、小当り遊技が終了し、それ以降の第2扉部材2351の開放は行われない。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない当りであり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。
なお、本実施形態では、上述したように、同時変動機であるので、特図1で小当りとなって小当り遊技に移行する場合に、特図2が変動表示中である状況が起こりうる。この場合は、特図1で小当りとなると特図2の変動表示が中断され、当該小当りに係る小当り遊技が終了すると特図2の変動表示が再開される。また、特図1で大当りとなって大当り遊技に移行する場合に特図2が変動表示中である状況や、特図2で大当りとなって大当り遊技に移行する場合に特図1が変動表示中である状況が起こりうるが、この場合は、一方の特図で大当りとなると他方の特図の変動表示は強制的に終了され、変動表示の結果が破棄されてはずれの結果が表示されることとなる。
さらに、本実施形態では、ハズレ図柄として1種類の停止図柄が用意されている。「特図D」はハズレ図柄である。
図46(b)は、特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。この図46(b)には、「特図a」から「特図e」の5種類の特図が示されており、そのうち3種類の特図が大当り図柄(「特図a」~「特図c」)となっている。「特図a」は6R通常大当り図柄であり、「特図a」が停止表示されると第1可変入賞口234が開放する大当り遊技状態に移行し、当該大当り遊技が終了した後、制御状態が特図低確率普図高確率状態になる。また、「特図b」は6R確変大当り図柄であり、「特図b」が停止表示されると第1可変入賞口234が開放する大当り遊技状態に移行し、大当り遊技が終了した後、制御状態が特図高確率普図低確率状態になる。「特図c」は、10R確変大当り図柄であって、「特図c」が停止表示されると第1可変入賞口234が開放する大当り遊技状態に移行し、当該大当り遊技が終了した後、制御状態が特図高確率普図低確率状態になる。なお、一部のラウンドで実質的に入賞が困難(例えば、短開放により入賞が困難)な大当りを用意してもよい。また、特図2では、3種類の大当り図柄を用意しているが、3種類以上の大当り図柄を用意してもよい。
また、特図2でも、大当り図柄の他に小当り図柄(「特図d」)が用意されている。「特図d」で小当りした場合は、図柄の停止後に第2可変入賞口235の第2扉部材2351が0.06秒の開放を1回だけ行う。ここで、特図1の小当り図柄(「特図C」)と比較すると、特図2で小当り(「特図d」が停止表示)した場合よりも、特図1で小当り(特図C」が停止表示)した場合の方が、第2可変入賞口235により多くの遊技球が入球しやすく、より多くの出球を獲得することができるようになっている。換言すれば、特図2の小当りでは出球を与えず、特図1の小当りで出球を与えるといったゲーム性になる。なお、第2扉部材2351の開放時間及び開放回数は適宜設定することができる。
さらに、特図2でも、ハズレ図柄として1種類の停止図柄が用意されている。「特図e」はハズレ図柄である。
図46(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」~「装飾10」の10種類がある。特図1始動口(固定)230、特図1始動口(可変)231あるいは特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口(固定)230あるいは特図1始動口(可変)231に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、もしくは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う場合がある。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様を停止表示する。なお、本実施形態では、特図1が主として変動表示が行われる通常遊技状態及び電サポ状態においては、特図1の変動表示に合わせて装飾図柄の変動表示が行われ、特図2が主として変動表示が行われる確変状態では、特図2の変動表示に合わせて装飾図柄の変動表示が行われる。一方で、通常遊技状態及び電サポ状態では、特図2の変動表示が行われても装飾図柄の変動表示は行われず、後述する第4図柄や第2特図表示装置214においてのみ図柄変動表示が行われ、確変状態では、特図1の変動表示が行われても装飾図柄の変動表示は行われず、第4図柄や第1特図表示装置212においてのみ図柄変動表示が行われる。
通常遊技状態あるいは電サポ状態において第1特図表示装置212で6R確変大当りを確定報知する場合、確変状態において第2特図表示装置214で10R確変大当りであることを確定報知する場合以外の態様で大当り又は小当りを報知する場合には、図柄表示領域208a~208cに、「装飾3-装飾3-装飾3」及び「装飾7-装飾7-装飾7」以外の同じ数字の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組み合わせ(例えば、「装飾1-装飾1-装飾1」や「装飾4-装飾4-装飾4」等)を停止表示する。また、通常遊技状態あるいは電サポ状態において第1特図表示装置212で6R確変大当り(「特図B」)を確定報知する場合、確変状態において第2特図表示装置214で10R確変大当り(「特図c」)であることを確定報知する場合には、図柄表示領域208a~208cに、「装飾3-装飾3-装飾3」又は「装飾7-装飾7-装飾7」を停止表示する。また、「特図D」あるいは「特図e」のハズレ図柄を報知する場合には、図柄表示領域208a~208cに、これまで説明した装飾図柄の組合せ以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。
以下、装飾図柄表示装置208において、この「装飾図柄の変動表示」を開始してから装飾図柄の停止図柄態様を停止表示するまでの表示を装飾図柄の変動表示(「装飾図柄変動表示」という場合もある。)と称することがある。装飾図柄の変動表示は、第2副制御部500が制御することによって行われる。
図46(d)は普図の停止図柄態様の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、上下に並んだ2つのLEDを交互に点灯させる「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」とはずれ図柄である「普図B」の内のいずれか一方の図柄を停止表示する。この図46(d)においても、図中の白抜きの部分が消灯するランプの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するランプの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの表示を普図の変動表示と称することがある。
<主制御部メイン処理>
次に、図47を用いて、図45に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図45に示す主制御部300のRAM308には、特図乱数値、特図ラウンド決定乱数値、特図電サポ決定乱数値、および特図図柄決定乱数値等が記憶される。また、このRAM308には、これら各種の乱数値を生成する乱数カウンタが設けられている。さらに、RAM308には、特図の保留数、特図当選乱数値、および各種の判定(抽選)結果等が記憶される。以下、RAM308における特図の保留数を記憶する領域を特図保留数記憶領域と称することがある。またさらに、RAM308には、当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた特図用の始動情報記憶部が用意されているとともに、普図用の乱数値記憶領域も用意されている。特図用の始動情報記憶部には、後述するように、複数種類の始動情報を1セットにしてこれらの始動情報が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。
上述したように、図45に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図47に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をタイマ回路312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理を実行するべくステップS113以降の処理に進む。
電断前の状態に復帰すると判定しない場合は(ステップS109;No)、その要因が図43に示す電源基板182に設けたRAMクリアスイッチ180が遊技店の店員などにより操作されたものであるか否かを判定する(ステップS113)。すなわち、RAMクリアスイッチ180が操作された場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否かを判定する。RAMクリア信号がオンと判定された場合は(ステップS113;Yes)、設定変更キー192がON側に操作されているか否かを判定する(ステップS115)、設定変更キー192がON側に操作されていると判定した場合は(ステップS115;Yes)、設定変更処理を実行する(ステップS117)。
設定変更処理が実行されると、役物比率・設定表示器196における設定モニタに対応する7セグが「1」を示して点滅し、設定変更可能であることが示される。この状態で、設定変更ボタン194が押下操作されるごとに、設定モニタの7セグがインクリメントし、設定モニタに対応する7セグが「6」を示している状態で設定変更ボタン194が押下操作されると「1」に戻るようになっている。本実施形態では、少なくとも大当り確率の異なる設定1~6のうちからいずれかを選択可能とされており、所望とする設定に変更した後で設定変更キー192をOFF側に操作することで、設定が確定する。このとき、設定モニタに表示されている設定値は消去される。その後、設定が確定した後は、設定変更ボタン194を操作することにより設定値を設定モニタに一定時間(例えば、5秒間)再表示させることができる。なお、本実施形態では、設定値を役物比率・設定表示器196の設定モニタに表示させるようにしたが、例えば、装飾図柄表示装置208に表示させたり、音声出力により報知するようにしてもよい。また、本実施形態では、設定1~6の6段階設定としているが、6段階設定以外であってもよいし、設定変更を行わないものであってもよい。また、本実施形態では、設定モニタに表示される設定の初期値を「1」としたが、電源が遮断される前の設定値が保持され、保持された設定値が表示されるようにしてもよい。
また、ステップS113において、RAMクリア信号がONであると判定しなかった場合(ステップS113;No)や、ステップS115において設定変更キー192がON側に操作されていると判定しなかった場合は(ステップS115;No)、ステップS117の設定変更処理を実行することなく、ステップS119に移行する。
ステップS119では、基本回路302を初期状態にすべく初期化処理を実行する(ステップS119)。ここでは、RAMクリア信号がONである場合、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定し、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべく初期化処理を実行する。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。なお、本実施形態では、初期化が行われた場合であっても設定変更処理(ステップS117)で設定された設定値は保持される。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンド及びステップS117で選択された設定を示す設定コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS119)が行われたことを表すコマンドであり、後述する復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS121では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0~99とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、このステップS121の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS121内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図43に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図48を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図45に示す主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するタイマ回路312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図45に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記憶領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図45に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235、第1特図始動口(固定)230、第1特図始動口(可変)231、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、一般入賞口、これらの可変入賞口234,235、これらの始動口230,231,232,228への入球があったと判定する。例えば、第1特図始動口(固定)230への入球を検出する第1始動口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、第1特図始動口(固定)230へ入賞があった、すなわち所定領域を通過する遊技媒体を検出したと判定し、以降の第1特図始動口(固定)230への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の第1特図始動口(固定)230への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS121で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値および特図乱数値それぞれを生成するための乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0~99とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0~99の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口234、235や始動口230,231,232に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。入賞受付処理では、所定の条件が満足されていれば、複数種類の始動情報を取得する。ここで取得された複数種類の始動情報は、RAM308に設けた始動情報記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。
ステップS217に続いて実行されるステップS219では、払出要求数送信処理を行う。図45に示す払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4~5に暗号化のための今回加工種別(0~3)、およびビット0~3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する2つのLEDの交互点滅を行う点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する2つのLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する2つのLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図46(d)に示す普図A)およびハズレ図柄(図46(d)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第1特図始動口(可変)231の羽根部材2311の開閉駆動用のソレノイド(図45に示す各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材2311を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、アタッカユニット23に設けられた第1特図始動口(可変)231の羽根部材2311の開閉駆動用のソレノイド(図45に示す各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材2311を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、後述するように、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第1特図始動口(可変)231の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。なお、当り判定の結果に関わらず、所定の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
続いて、特図先読み処理(ステップS224)が実行される。特図先読み処理では、主制御部300は、特図1および特図2のそれぞれにおいて増加した始動情報を先読みして、当否判定処理よりも前に停止図柄や変動時間を事前判定し、事前判定結果(特図先読み結果)をRAM308内の先読み結果記憶部に記憶する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理では、特図2の状態に応じて、次の複数の処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する8つのLEDのうちの所定のLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算する。
また、主制御部300のRAM308には、10R大当りフラグ、6R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグ等のフラグが用意されている。これらのフラグは、後述する特図2関連抽選処理において、決定した停止図柄に基づいてオンまたはオフに設定される。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、例えば、10R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグがオフの場合には図46(b)に示す特図c、6R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオフの場合には特図b、6R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図a、小当りフラグがオンの場合には特図d、ハズレフラグがオンの場合には特図eそれぞれの態様となるように、特図2表示装置214を構成するLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、10R確変大当り図柄(特図e)、6R確変大当り図柄(特図b)、6R通常大当り図柄(特図a)、小当り図柄(特図d)、ハズレ図柄(特図e)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。なお、同時変動機である本実施形態に係るパチンコ機100では、特図2の変動表示中に特図1の変動表示が行われている場合があるが、特図2変動表示時間が経過したタイミングで大当り図柄が停止表示される場合には、特図1の抽選結果のいかんにかかわらず、特図2の大当り図柄表示のタイミングで特図1では抽選結果が破棄されてはずれ図柄が停止表示されることとなる。また、特図2の変動表示中に特図1の変動表示が行われている場合において、特図2変動表示時間が経過したタイミングで小当り図柄が停止表示される場合には、特図2の小当り図柄表示のタイミングで特図1の変動表示時間の進行が中断されることとなり、その結果、特図1の変動表示が開始してから特図1の図柄が停止表示されるまでの時間は、特図2の小当り図柄の停止表示から小当り遊技の終了までの時間だけ延ばされることとなる。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が0であって時短フラグがオンであれば、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または第1可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)第1可変入賞口234の第1扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(図45に示す各種ソレノイド332の一部)に、第1扉部材2341を開放状態(後退状態)に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)第1可変入賞口234の第1扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(図45に示す各種ソレノイド332の一部)に、第1扉部材2341を閉鎖状態(進出状態)に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本例示形態では、10ラウンド又は6ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば、50回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。また、特図確率変動フラグがオンに設定されていれば、大当り遊技の終了と同時、RAM308に設けられた確変フラグをオンにする。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態(普図確変)である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図1始動口(可変)231の羽根部材2311の1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、羽根部材2311は多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態を電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態という。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に第1可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図1始動口(可変)231に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数(出球数)が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。なお、本実施形態では、特図1始動口(可変)231への入賞に対する賞球数が「1」であるので、実質的に大当り遊技中の出球数が多くなることがないので、大当り遊技中においても時短フラグをオンのままにしてもよい。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。
以上、第1可変入賞口234を用いた大当り遊技の例について説明したが、第2可変入賞口235を用いた小当り遊技についても同様である。
さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同様であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。特図2関連抽選処理(ステップS229)は、特図2の変動遊技を行っておらず、特図2の状態が非作動中であり、特図1及び特図2のいずれの大当り遊技中でもなく、かつ保留している特図2変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図2乱数値記憶領域内の最先の特図2当選乱数値および特図2乱数値を用いて実行される。特図1関連抽選処理は、特図1の変動遊技を行っておらず、特図1の状態が非作動中であり、特図1及び特図2のいずれの大当り遊技中でもなく、かつ保留している特図1変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図1乱数値記憶領域内の最先の特図1当選乱数値および特図1乱数値を用いて実行される。すなわち、本実施形態では、特図1は、特図2が変動遊技中であるか否かにかかわらず、変動遊技を開始することができ、特図2は、特図1が変動遊技中であるか否かにかかわらず、変動遊技を開始することができるように構成されている(同時変動機)。
装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の当否判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、本実施形態では、確変状態においては、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口(固定)230、特図1始動口(可変)231への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われ、通常遊技状態及び時短状態においては、特図1始動口(固定)230、特図1始動口(可変)231への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。しかしながら、確変状態における特図1変動遊技の抽選結果が大当りとなる場合には、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知と並行して、または、一旦特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を中断して特図1始動口(固定)230、特図1始動口(可変)231への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が実行される場合がある。また、通常遊技状態及び時短状態における特図2変動遊技の抽選結果が大当りとなる場合には、特図1始動口(固定)230、特図1始動口(可変)231への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知と並行して、または、特図1始動口(固定)230、特図1始動口(可変)231への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を中断して特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が実行される場合がある。
ステップS229の特図2関連抽選処理の場合には、主制御部300は、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を取得し、取得した特図2始動情報内の特図2当選乱数値およびRAM308内の特図確率変動フラグの値などに基づいて、ROM306に記憶された当否判定用テーブルを用いて大当りとするか、小当りとするか、あるいははずれとするかの決定(当否判定)を行う。次いで、主制御部300は、取得した特図2始動情報内の特図2乱数値および決定した当否判定結果などに基づいて、ROM306に記憶された特図決定用テーブルを用いて特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行う。次いで、主制御部300は、例えば、決定した当否判定結果、停止図柄、当該当否判定時の特図2保留数、取得した特図変動時間決定用乱数値等に基づいて、ROM306に記憶された各種テーブルを用いて特図2の変動表示時間(タイマ番号)の決定を行う。
主制御部300は、特図2乱数値記憶領域から最先の特図2始動情報を取り出した後、当該最先の特図2始動情報を特図2乱数値記憶領域から消去するとともに、特図2保留数記憶領域の特図2保留数を1減算する。このとき、特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2始動情報をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している特図2始動情報に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
以上のような特図2関連抽選処理(ステップS229)の後に、特図1関連抽選処理(ステップS231)が同様にして行われる。なお、特図1関連抽選処理と特図2関連抽選処理の順番は逆でもよい。
以上の説明では、前述の特図状態更新処理および特図関連抽選処理を特図1および特図2でそれぞれ独立して行うことで、複数の特図を同時に変動させるように構成したが、これに限定されるものではなく、一方の特図の状態に応じて他方の特図の保留に関する抽選処理や変動遊技を行わないものとしてもよい。本実施形態では、後述するように、複数の特図を同時に変動させる場合には、通常遊技状態及び時短状態では、特図1の変動表示に合わせた演出表示を装飾図柄表示装置208に行わせる一方で特図2の変動表示に関しては演出表示を行わず、確変状態では、特図2の変動表示に合わせた演出表示を装飾図柄表示装置208に行わせる一方で特図1の変動表示に関しては演出表示を行わないようにしたが、装飾図柄表示装置208にそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の領域を設けるか、またはそれぞれの特図の抽選結果を表示する複数の装飾図柄表示装置を設けて、それぞれの抽選結果を別箇に表示しても良い。また、複数の特図に関する変動が同時に行われている場合に、先に変動を停止した特図の抽選結果が後に変動を停止する特図の抽選結果に影響を与えても良い。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行う。このコマンド設定送信処理では、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11~14はコマンド種別(本例示形態では、基本コマンド、入賞口入賞コマンド、アウト球コマンド、発射位置コマンド、特図変動開始コマンド、特図変動停止コマンド、特図停止種別コマンド(特図1及び特図2の変動開始時に送信されるコマンドであって、特図1と特図2のいずれかが先に停止表示するかを特定するコマンド)、特図当り開始コマンド、特図当り終了コマンド、大入賞口開放コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、先読み結果情報コマンド、設定コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0~10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が特図変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、各種大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、さらに本実施形態では、特図変動開始コマンドがセットされるに際し、停止図柄を特定可能な停止図柄情報が含まれる。特図変動停止コマンドの場合であれば、各種大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口(固定)230への入賞の有無、特図1始動口(可変)231への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、第1可変入賞口234への入賞の有無、第2可変入賞口235への入賞の有無などを含む。先読み結果情報コマンドの場合であれば、特図1および特図2の種別、先読み数記憶領域に記憶された先読み数、先読み結果記憶部に記憶された停止図柄等の情報をコマンドデータに含む。設定コマンドの場合であれば、設定の情報などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、各種大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、各種大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグの値などを示す情報を設定する。
上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・サブ液晶表示装置207・各種ランプ(442,452)・スピーカ120に出力する演出制御情報、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・サブ液晶表示装置207・各種ランプ(442,452)・スピーカ120に出力する演出制御情報、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または球貯留皿満タンエラーの有無などを監視する。前面枠扉開放エラーまたは球貯留皿満タンエラーを検出した場合には、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または球貯留皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第1特図始動口(可変)231や、第1可変入賞口234や第2可変入賞口235の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して払出制御部600に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図47に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、HALT状態となる。
次に、図48に示される主制御部タイマ割込処理における普図関連抽選処理(ステップS223)、特図2関連抽選処理(ステップS229)及び特図1関連抽選処理(ステップS231)で用いられる判定用テーブルについて、図49を参照しながら説明する。ここで、図49(a)は、普図当否判定用テーブルの内容の一例を示す図であり、図49(b)は、特図1・2当否判定用テーブルの内容の一例を示す図であり、図49(c)は、特図決定用振分けテーブルの内容の一例を示す図である。
図49(a)に示す普図当否判定用テーブルは、普図当否判定時に用いられる普図用の当否判定用テーブルである。なお、このテーブルは、主制御部300のROM306に記憶されている。図49(a)に示すように、この当否判定用テーブルが用いられた場合、普図低確率状態では、当りとなる値は存在せず、すなわち、当りの確率は0%であり、普図高確率状態では、乱数の取りうる範囲は0~65535であって、当りとなる値は0~65535となっている。すなわち、当りの確率は65536/65536(つまり、100%)である。なお、普図低確率状態(時短非作動時)においては、一定の確率(例えば、1%)で当りとなるようにしてもよいし、普図高確率状態(時短作動時)においては、一定の確率(例えば、1%)ではずれとなるようにしてもよい。
図49(b)に示す特図1・2当否判定用テーブルは、特図1及び特図2の当否判定を行う際に参照されるテーブルであって、設定1~6のいずれであるか、特図低確率状態であるか特図高確率状態であるかによって参照するレコードを選択する。なお、このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。
設定1の特図低確率状態では、特図1及び特図2の大当り抽選の当否判定の結果として329/65536の確率(約1/200)で大当りが選択され、特図高確率状態では、特図1及び特図2の大当り抽選の当否判定の結果として330/65536の確率(約1/199)で大当りが選択される。
設定2の特図低確率状態では、特図1及び特図2の大当り抽選の当否判定の結果として341/65536の確率(約1/193)で大当りが選択され、特図高確率状態では、特図1及び特図2の大当り抽選の当否判定の結果として342/65536の確率(約1/192)で大当りが選択される。
設定3の特図低確率状態では、特図1及び特図2の大当り抽選の当否判定の結果として363/65536の確率(約1/181)で大当りが選択され、特図高確率状態では、特図1及び特図2の大当り抽選の当否判定の結果として364/65536の確率(約1/180)で大当りが選択される。
設定4の特図低確率状態では、特図1及び特図2の大当り抽選の当否判定の結果として375/65536の確率(約1/175)で大当りが選択され、特図高確率状態では、特図1及び特図2の大当り抽選の当否判定の結果として377/65536の確率(約1/174)で大当りが選択される。
設定5の特図低確率状態では、特図1及び特図2の大当り抽選の当否判定の結果として451/65536の確率(約1/146)で大当りが選択され、特図高確率状態では、特図1及び特図2の大当り抽選の当否判定の結果として452/65536の確率(約1/145)で大当りが選択される。
設定6の特図低確率状態では、特図1及び特図2の大当り抽選の当否判定の結果として701/65536の確率(約1/94)で大当りが選択され、特図高確率状態では、特図1及び特図2の大当り抽選の当否判定の結果として703/65536の確率(約1/93)で大当りが選択される。
また、設定1~6のいずれにかかわらず、また、特図高確率状態であるか特図低確率状態であるかにかかわらず、特図1の大当り抽選の当否判定の結果として6580/65536の確率(約1/10)で12回開閉の小当りが選択され、特図1の大当り抽選の当否判定の結果として6580/65536の確率(約1/10)で1回開閉の小当りが選択される。なお、特図1で小当りが発生しないようにして、特図2でのみ小当り(12回開放の小当りと1回開閉の小当り)が発生するようにしてもよい。また、小当りの確率を設定毎に異ならせるようにしてもよい。
このように、本実施形態では、設定1~6のいずれにおいても、特図高確率状態における大当り確率の方が特図低確率状態における大当り確率よりもわずかに高いが、ほとんど同じ確率と同視しうるように設定されている。また、本実施形態では、設定により大当り確率が異なっており、設定が高いほど大当りがしやすく、設定が低いほど大当りがし難くなっている。したがって、設定が低いほど、大当りとなり難いが、確変状態に移行した場合には、高設定よりも小当りの発生回数が多くなる傾向があり、異なるゲーム性を持たせることができる場合がある。
本実施形態では、いずれの設定においても、特図高確率状態と特図低確率状態とで大当り確率がほとんど同じに設定されているが、大きく異なる点として、特図2の変動表示時間が挙げられる。本実施形態では、特図高確率状態における特図2の変動時間は、例えば、1~5秒の変動時間が選択されるようになっている。特図高確率状態では、右打ちした場合には、第2特図始動口232へ多数の遊技球が入球しやすくなっており、特図2の変動表示を多数行うことができ、その結果、小当りの発生頻度が高くなるような仕組みとなっている。本実施形態では、特図高確率状態では小当りの発生頻度が高まる状態ということができるため、「小当りラッシュ」という場合がある。また、保留されている特図2の図柄変動表示が4つ(満タン)である状態において、全ての特図2の図柄変動表示を消化するのにかかる時間よりも特図1の1回の図柄変動表示を消化するのにかかる時間の方が長いので、特図1で大当りが発生しにくいようになっている。一方、特図低確率状態における特図2の変動時間は、例えば、580秒の変動時間が選択されるようになっている。したがって、特図低確率状態では、右打ちすれば特図2始動口232への入球頻度も小当り確率も変わらないものの、特図2の変動表示の結果が表示されるまでの時間がおよそ10分毎ということになるので、右打ちしても、遊技者にとっては実質的に不利益となる。なお、特図低確率状態における、特図2の変動時間は、はずれ及び小当りにあっては580秒に設定されているが、大当りとなる場合の変動時間は、それよりも短く、例えば、227秒に設定されている。
図49(c)は、特図決定用振分けテーブルの一例を示すものであり、上述したようにして特図1あるいは特図2の当否判定結果に基づいて、停止図柄を決定する。なお、このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図決定用振分けテーブルは、当否判定結果ごとに特図の停止図柄態様(図46(a)、同図(b)参照)に対応した乱数範囲が規定されている。
まず、特図1当否判定の結果が大当りであれば、「特図A」と「特図B」からいずれか一方が選択される。上述したように、「特図A」は、第1可変入賞口234が開放する6R通常大当りであり、「特図B」は、第1可変入賞口234が開放する6R確変大当りである。各選択率は設定に関係なく1/2ずつとなっている。
また、特図1当否判定の結果が小当りであれば、「特図C」が選択される。上述したように、「特図C」は、第2可変入賞口235が最大で12回の短開放を繰り返す小当りである。
次に、特図2当否判定の結果が大当りであれば、「特図a」~「特図c」のうちいずれか一つが選択される。上述したように、「特図a」は、第1可変入賞口234が開放する6R通常大当りであり、「特図b」は、第1可変入賞口234が開放する6R確変大当りであり、「特図c」は、第1可変入賞口234が開放する10R確変大当りである。各選択率は、設定に関係なく、「特図a」は60/100、「特図b」は5/100、「特図c」は35/100となっている。
また、特図2当否判定の結果が小当りであれば、「特図d」が選択される。上述したように、「特図d」は、第2可変入賞口235が1回短開放する小当りである。
次に、第1副制御部400の処理について説明する。図50(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図50(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS301の次のステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS305の次のステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS307の次のステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS309の次のステップS311では、チャンスボタン制御処理を行う。チャンスボタン制御処理では、演出ボタン136や操作キーユニット190の操作を検出し、その検出結果に応じて、ステップS309で更新した演出データを演出ボタン136や操作キーユニット190の操作に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS311の次のステップS313では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS313の次のステップS315では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ442,452への命令がある場合には、この命令を遊技盤用ランプ駆動回路440及び遊技台枠用ランプ駆動回路450に出力する。こうして、演出ボタン136を発光させるボタンランプ138や、星形の演出ランプ206や、第1演出可動体7に設けられた発光部71や、アタッカユニット23に配置された発光ダイオード(図示省略)の発光制御が行われる。
ステップS315の次のステップS317では、可動体制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に、図44(a)に示す上部の第1演出可動体7や、右側に配置された第2演出可動体8への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS317の次のステップS319では、情報送信処理を行う。情報送信処理では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。その後、ステップS303に戻る。
図50(b)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部コマンド受信割込処理(ストローブ割込処理)のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が主制御部300からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図50(c)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部タイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS341では、第1副制御部メイン処理のステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS341の次のステップS343では、第1副制御部メイン処理の情報送信処理(ステップS319)で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、第2副制御部500の処理について説明する。図51(a)は、第2副制御部500の図示しないCPUが実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図51(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM(不図示)内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS401の次のステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS405の次のステップS407では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPUは、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS407の次のステップS409では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データ(装飾図柄表示装置208で表示される演出データやサブ液晶表示装置207で表示される演出データ)をROM(不図示)から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS409の次のステップS411では、画像制御処理を行う。画像制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中にVDP516への命令がある場合には、この命令をVDP516に出力する(詳細は後述)。その後、ステップS403に戻る。
図51(b)は、第2副制御部500のCPUが実行するコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が第1副制御部400からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS431では、第1副制御部400から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAMに設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図51(c)は、第2副制御部500のCPUが実行するタイマ割込処理のフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。タイマ割込処理のステップS441では、第2副制御部メイン処理のステップS403において説明したRAMのタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS441の次のステップS443では、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
図51(d)は、第2副制御部メイン処理のステップS411における画像制御処理のフローチャートである。ステップS451では、画像データ(後述するムービーデータやテクスチャデータ)の転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518のフレームバッファ1とフレームバッファ2の描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていないフレームバッファに記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208あるいはサブ液晶表示装置207に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS451の次のステップS453では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合は(ステップS453:Yes)、ステップS455に進み、そうでない場合は(ステップS453:No)、転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS455では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS451でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518のフレームバッファ1または2に表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP516に指示する。VDP516は、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS455の次のステップS457では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS457の次のステップS459では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合は、(ステップS459:Yes)、ステップS461に進み、そうでない場合は(ステップS459:No)、生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS461では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
次に、図52を参照して役物比率・設定表示器196及びディップスイッチ基板198の具体的構成について説明する。ここで、図52(A)は、役物比率・設定表示器196の具体的構成の一例を示す図であり、図52(B)は、ディップスイッチ基板198の具体的構成の一例を示す図である。
役物比率・設定表示器196は、上述したように、役物比率モニタと設定モニタとを有して構成されており、役物比率モニタは、連続役物比率(RY)及び役物比率(YH)を表示し、設定モニタは、現在の設定値を表示している。
ここで、連続役物比率とは、獲得する遊技球(すなわち、セーフ球)の数のうち役物が連続して作動する場合における当該役物の作動によるもの(すなわち、大当り遊技中において第1可変入賞口234が開放して入賞したことにより獲得する遊技球の数)の割合のことをいう。なお、アウト球の数に対する第1可変入賞口234への入賞により獲得する遊技球の数の割合であってもよい。また、役物比率とは、獲得する遊技球(すなわち、セーフ球)の数のうち役物の作動によるもの(すなわち、第1特図始動口(可変)231、第1可変入賞口234及び第2可変入賞口235が開放して入賞したことにより獲得する遊技球の数)の割合のことをいう。なお、アウト球の数に対する第1可変入賞口234、第2可変入賞口235、第1特図始動口(固定)230、第1特図始動口(可変)231、第2特図始動口232及び一般入賞口への入賞により獲得する遊技球の数の割合であってもよい。
本実施形態では、連続役物比率を算出した結果、連続役物比率が60%を超えていると判定した場合は、連続役物比率を表示する2ケタの7セグLEDを点滅表示させ、その後に、セキュリティ信号(RY)を出力する。ここで、セキュリティ信号(RY)は、連続役物比率が60%を超えた場合に出力されるエラー信号であり、情報出力回路336を介してパチンコ機100外に出力される。なお、主基板156に実装可能な試験端子から出力されてもよい。これにより、遊技機の型式申請試験を円滑に行わせることができる場合がある。
また、役物比率を算出した結果、役物比率が70%を超えていると判定した場合は、役物比率を表示する2ケタの7セグLEDを点滅表示させ、その後に、セキュリティ信号(YH)を出力する。ここで、セキュリティ信号(YH)は、役物比率が70%を超えた場合に出力されるエラー信号であり、情報出力回路336を介してパチンコ機100外に出力される。
なお、本実施形態では、連続役物比率あるいは役物比率が正常値の上限を超えた場合には、所定の7セグLEDを点滅させるようにしたが、例えば、発光色を変化させるようにしてもよい。
図52(B)に示すように、ディップスイッチ基板198には、8つのディップスイッチが配設されている。各ディップスイッチは、第1副基板160に接続されており、電源投入時に各ディップスイッチの位置を読み取り、演出の出現確率を変更することができ、例えば、設定示唆を実行する頻度や、予告の出現率や、演出モードの突入率等を設定することができる。
なお、以上説明したパチンコ機100では、第2可変入賞口235のアタッタは大当り遊技では開放せず、小当り遊技でのみ開放したが、第2可変入賞口235のアタッタが開放する大当りを用意してもよい。例えば、特図2の大当りとして、第1可変入賞口234のアタッタではなく、第2可変入賞口235のアタッタが開放する、3R大当り(実質1R大当り)や、6R大当り等を用意してもよい。
また、特図1と特図2の両方に小当りが用意されていたが、特図2にのみ小当りを設けてもよい。すなわち、特図2に限って、第2可変入賞口235が、最大で或る回数(例えば、12回)の短開放を繰り返す小当りと、1回しか短開放しない小当りを設けてもよい。こうすることで、特図高確率普図低確率状態では、特図1始動口(可変)231が入賞容易状態にならず、第1可変入賞口234のアタッカが入賞困難状態であって、第2可変入賞口235のアタッカも入賞困難状態であれば、右打ちされた遊技球の多くは、第2特図始動口232に入球し、特図2変動遊技において大当りあるいは小当りを獲得することができる。特に、大当り遊技の当選確率よりも小当り遊技の当選確率の方が高い(例えば、およそ10倍程度高い)ことから、第2可変入賞口235が最大で或る回数(例えば、12回)の短開放を繰り返す小当りに当選しやすく、この小当り遊技で出球を稼ぐことが期待できる。
次に、図42に示すパチンコ機100において実行される演出の具体例について説明する。
図53は、図42に示すパチンコ機の装飾図柄表示装置208を中心とした演出の一例を段階的に示す図である。
図53には、装飾図柄表示装置208が示されている。なお、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、普通図柄表示装置210、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、および普図保留ランプ216については図示を省略している(図60に示す例まで同じ)。
また、図53には、遊技盤用ランプ442の一つである星形の演出ランプ206が図示されている。
また、図53(a)に示す装飾図柄表示装置208には、「装飾4-装飾1-装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。なお、ここでの背景は白地の無模様であるが、デフォルトの背景画像が表示されている。以下の説明においても、背景が白地の無模様の場合には、特に断らない限り、デフォルトの背景画像が表示されている。なお、デフォルトの背景画像とは異なる様々な背景画像(例えば、モードに応じた背景画像等)を表示してもよい。また、表示領域の左上には、ミニ図柄が表示されており、表示画面中央に大きく表示されている装飾図柄に合わせて変動表示及び停止表示が行われる。
装飾図柄表示装置208には、右上隅に、第4図柄・保留数表示領域284が設けられている。第4図柄・保留数表示領域284は、図柄変動中(あるいは図柄停止中)か否かを報知するとともに、保留数を報知するための領域であり、表示領域の左上には特図1の保留数表示領域が設けられ、左下には特図2の保留数表示領域が設けられている。また、表示領域の右上には、特図1の図柄変動中報知領域が設けられ、右下には特図2の図柄変動中報知領域が設けられている。なお、普図の図柄変動中報知領域や普図の保留数表示領域がさらに設けられてもよい。特図1の保留数表示領域に示す数値は、特図1保留ランプ218の示す保留数に整合されており、また、特図2の保留数表示領域に示す数値は、特図2保留ランプ220の示す保留数に整合されている。また、特図1の図柄変動中報知領域では、特図1の図柄停止中には、結果に応じて、例えば、大当りであれば「○」で停止表示され、小当りであれば「△」で停止表示され、はずれであれば「×」で停止表示される。また、特図1の図柄変動表示中では、「-」の表示が点滅し、特図1の図柄変動表示中であることを認識することができる場合がある。なお、特図2の図柄変動中表示領域における表示も、特図1の図柄変動中表示領域における表示と同様であり、こちらは、特図2の図柄変動表示及び停止表示に対応して表示態様が変化する。なお、第4図柄の表示態様や点灯態様や点滅態様を変化させたり、保留数表示領域に表示されている数値の表示態様を変化させることで、先読み予告や実行中の図柄変動表示に関する予告を行ってもよい。以上説明した第4図柄・保留数表示領域284についても、図60に示す例まで同じである。
また、装飾図柄表示装置208には、演出表示領域208dの中央下部に変動アイコン表示領域280が設けられている。変動アイコン表示領域280には、現在行われている図柄変動に対応した変動アイコンが表示される。
さらに、図53に示す制御状態(遊技状態)は、通常遊技状態(特図低確率普図低確率状態)である。この通常遊技状態における装飾図柄表示装置208には、変動アイコン表示領域280の左横に特図1の保留アイコン表示領域281が設けられている(図60に示す例まで同じ)。なお、通常遊技状態における装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコン表示領域の明示を省略しているが、特図2の保留アイコン表示領域が設けられるようにしてもよい。
特図1の保留アイコン表示領域281には、特図1の保留を表す保留アイコンが表示される。特図1の保留数は、特図1保留ランプ218の点灯数や特図1の保留数表示領域に示される数値の他、特図1の保留アイコンの数によっても表され、特図2の保留数は、特図2保留ランプ220の点灯数や特図2の保留数表示領域に示される数値によって表される。なお、特図2の保留アイコンの数によっても表されるようにしてもよい。すなわち、保留アイコンは、主制御部300のRAM308に記憶されている始動情報に対応したものである。以下、最も古い始動情報(最も古い入賞)に対応した保留アイコンを第一の保留アイコン、2番目に古い始動情報に対応した保留アイコンを第二の保留アイコン・・・と称する場合がある。特図1の保留アイコン表示領域281では、保留アイコンが横並びに表示され、右側の保留アイコンほど入賞が古い保留アイコンになる。
図53(a)には、特図1の保留アイコン表示領域281に2つの特図1の保留アイコンh11,h12が表示されており、これら2つの特図1の保留アイコンh11,h12はいずれも、デフォルトの表示態様(通常の表示態様)で表示されている。
図54は、図42に示すパチンコ機100において表示される保留アイコンの表示態様を示す図である。図54に示す保留アイコンはいずれも丸形であるが、この丸形から変形する場合もある、例えば、キャラクタのアイコンに変形する場合がある。
図54(a)には、表示態様A(デフォルトの表示態様)の保留アイコンが示されている。表示態様A(デフォルトの表示態様)は、無模様かつ白色の表示態様である。図面上では、白色を、左斜め下を向いたハッチングで表す。保留アイコンは、表示態様によって先読み予告の大当りの期待度を示唆する。すなわち、保留アイコンが表す保留が消化されて行われる図柄変動表示において大当りする期待度を示唆する。表示態様A(デフォルトの表示態様)は、大当り期待度が5%であることを示唆する。なお、大当り期待度が0%であることを示唆するようにしてもよい。あるいは、そもそもデフォルトの表示態様では大当りの期待度を示唆していないことにしてもよい。
図54(b)には、表示態様Bの保留アイコンが示されている。表示態様Bは、無模様かつ緑色の表示態様である。図面上では、緑色を、右斜め下を向いたハッチングで表す。この表示態様Bは、大当り期待度が25%であることを示唆する。
図54(c)には、表示態様Cの保留アイコンが示されている。表示態様Cは、無模様かつ赤色の表示態様である。図面上では、赤色を、斜線のクロスハッチングで表す。この表示態様Cは、大当り期待度が50%であることを示唆する。
図54(d)には、表示態様Dの保留アイコンが示されている。表示態様Dは、白地に緑色と黄色の水玉模様(メーカ柄)からなる表示態様である。なお、図面上では、黄色を、縦のハッチングで表す。この表示態様Dは、図42に示すパチンコ機100を製造したパチンコ機製造メーカ(会社)を象徴する表示態様である。すなわち、この第2表示態様を見ると遊技者の多くが或る特定のパチンコ機製造メーカを想像するといった表示態様であり、パチンコ機製造メーカを認識可能な表示態様であるといえる。言い換えれば、或る特定のパチンコ機製造メーカが使用することで有名な表示態様である。また、パチンコ機製造メーカの固有の表示態様であるともいえるし、パチンコ機製造メーカが同一であれば、複数の機種に亘って同一のメーカ柄が共通使用される表示態様であるともいえる。この第2表示態様は、メーカ柄と称される。メーカ柄としては、アニマル柄などの動物を模した柄、花柄や果物などの植物を模した柄、花火柄、ストライプ柄(縞柄)、チェック柄(格子柄)、その他幾何学模様等、複数の構成単位が規則的(あるいは不規則的)に配置された繰り返し模様等があげられる。また、メーカ柄は、複数の色を用いて表現された柄であるため、広義に解釈すると「色」に含まれる。なお、或る特定の色一色がパチンコ機製造メーカを象徴する場合もあり、この場合はメーカ色になる。この第2表示態様は、大当り期待度が75%であることを示唆する。なお、パチンコ機製造メーカの他に、パチンコ機販売メーカ(会社)であってもよく、さらには、メーカではなく機種(機種柄)であってもよい。
図54(e)には、表示態様Eの保留アイコンが示されている。表示態様Eは、虹色の表示態様である。この虹色とは、表示色が連続的に1色ずつ変化して虹を構成する7色(赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色、紫色)それぞれの色が表示される態様であってもよいが、ここでは、虹を構成する7色が一度に表示領域を区切って表示されている態様のことをいう。図面上では、この虹色を、縦線と横線のクロスハッチングで表す。この表示態様Eは、大当り期待度が100%であることを示唆する。すなわち、大当り確定を示唆することになる。
なお、表示態様Fとして、無模様かつ金色の表示態様であって、大当り期待度が70%であることを示唆する表示態様をさらに用意してもよい。
以上説明した5つの表示態様は、大当りの期待度が高いほど、出現頻度は低くなるが、表示態様D(メーカ柄)に限っては、表示態様E(虹色)よりも出現頻度が低くてもよい。すなわち、表示態様D(メーカ柄)の保留アイコンが最も出現頻度が低くてもよい。
また、図54に示す5つの表示態様は、保留アイコンが変化する変動アイコンにも用いられ、その変動アイコンに対応した装飾図柄の変動表示の予告(通常予告)として機能する。
さらに、第1特図始動口(固定)230の真下に設けられた星形の演出ランプ206は、保留アイコンおよび変動アイコンの表示態様を表す発光態様で発光可能である。
図54の右端には、星形の演出ランプ206の発光態様が示されている。演出ランプ206は、保留アイコンおよび変動アイコンの表示態様A(デフォルトの表示態様)を表す発光態様A(白色の発光態様)で発光可能である。また、演出ランプ206は、保留アイコンおよび変動アイコンの表示態様B(緑色の表示態様)を表す発光態様B(緑色の発光態様)でも発光可能である。また、演出ランプ206は、保留アイコンおよび変動アイコンの表示態様C(赤色の表示態様)を表す発光態様C(赤色の発光態様)でも発光可能である。さらに、演出ランプ206は、保留アイコンおよび変動アイコンの表示態様E(虹色の表示態様)を表す発光態様D(虹色の発光態様)でも発光可能である。演出ランプ206における虹色の発光態様は、虹を構成する7色が一度に発光領域を区切って発光表示される態様である。これらの発光態様も、保留アイコンおよび変動アイコンの表示態様と同じ大当りの期待度を示唆する。
なお、装飾図柄表示装置208に表示される色、すなわち保留アイコンおよび変動アイコンの色と、演出ランプ206の発光色とでは、厳密には、表示媒体が異なることから色合いが異なることになるが、両者の色は、同一又は類似の範囲に含まれているものもとして説明する。
一方、演出ランプ206には、保留アイコンおよび変動アイコンの第2表示態様(メーカ柄)を表す発光態様は用意されておらず、演出ランプ206がメーカ柄と同一又は類似の発光態様で発光することはない。
なお、発光態様Eとして、金色の発光態様であって、大当り期待度が70%であることを示唆する発光態様をさらに用意してもよい。
また、装飾図柄表示装置208におけるその他の表示(例えば、タイトルの背景表示等)においても、図54に示す表示態様を用いて表示される場合がある。その他の表示においても、表示態様によって大当りの期待度が示唆するようにしてもよいし、その他の表示における表示態様は、大当りの期待度とは無関係であってもよい。
また、サブ液晶表示装置207における表示(例えば、殿様の着物等)においても、第2表示態様(メーカ柄)を除いた図54に示す表示態様を用いて表示される場合がある。サブ液晶表示装置207における表示においても、表示態様によって大当りの期待度が示唆するようにしてもよいし、大当りの期待度とは無関係であってもよい。
また、演出ランプ206以外のランプ(図45に示す遊技盤用ランプ442や遊技台枠用ランプ452)でも、第2表示態様を除いたその他の表示態様を表す発光態様で発光可能である。例えば、第1演出可動体7に設けられた発光部71や、アタッカユニット23に配置された不図示の発光ダイオードでも、白色、緑色、赤色、および虹色それぞれの発光を可能である。なお、虹色は、虹を構成する7色が一度に発光領域を区切って発光表示される場合の他、発光色が連続的に1色ずつ変化して虹を構成する7色それぞれの色が発光表示される場合もある。このような虹色の変化発光は、演出ランプ206の発光態様Dとしても行われてもよい。演出ランプ206以外のランプの発光態様も、保留アイコンおよび変動アイコンの表示態様と同じ大当りの期待度を示唆するようにしてもよいし、演出ランプ206以外のランプの発光態様は、大当りの期待度とは無関係な発光態様であってもよい。
さらに、表示態様D(メーカ柄)および表示態様E(虹色)を除いて、装飾体の色としても用いられている。
図55は、第2演出可動体8が備える装飾体を示す図である。
人の右腕を模した第2演出可動体8では、第5指(小指)を除いた4本の指が装飾体になる。これら4本の指はいずれも、曲げている状態では視認困難であるが、伸ばすと手のひら側に設けられた装飾が視認可能になる。
図55(a)には、前腕部82を持ち上げた状態で第4指(薬指)824を伸ばした第2演出可動体8が示されている。図55(a)に示す第2演出可動体8では、第4指824の手のひら側に装飾A(白色)が施されている。すなわち、白色に塗られている。
図55(b)には、前腕部82を持ち上げた状態で第3指(中指)823を伸ばした第2演出可動体8が示されている。図55(b)に示す第2演出可動体8では、第3指823の手のひら側に装飾B(緑色)が施されている。すなわち、緑色に塗られている。
図55(c)には、前腕部82を持ち上げた状態で第2指(人差し指)822を伸ばした第2演出可動体8が示されている。図55(c)に示す第2演出可動体8では、第2指822の手のひら側に装飾C(赤色)が施されている。すなわち、赤色に塗られている。
図55(d)には、前腕部82を持ち上げた状態で第1指(親指)821を伸ばした第2演出可動体8が示されている。図55(d)に示す第2演出可動体8では、第1指821の手のひら側に装飾D(金色)が施されている。すなわち、金色に塗られている。
なお、第2演出可動体8では、第5指(小指)825の手のひら側には何も装飾が施されていない。
なおここでも、装飾図柄表示装置208に表示される色と、装飾体の色は、厳密には、表示媒体が異なることから色合いが異なるが、これらの色は、同一又は類似の範囲に含まれているものとして説明する。
また、第2演出可動体8に施された各装飾は、保留アイコンや変動アイコンと同じく、大当りの期待度を示唆するものである。したがって、第4指(薬指)824が伸ばされた場合は大当りの期待度が5%であることが示唆され、第3指(中指)823が伸ばされた場合は大当りの期待度が25%であることが示唆され、第2指(人差し指)822が伸ばされた場合は大当りの期待度が50%であることが示唆され、第1指(親指)821が伸ばされた場合は大当りの期待度が70%であることが示唆される。
一方、装飾体としては、メーカ柄の装飾体や、虹色の装飾体は設けられていない。よって、装飾体による予告では、大当り期待度が75%以上の高確率予告は行われない。
なお、保留アイコンや変動アイコンと同じく大当りの期待度を示唆するものの期待度の値は保留アイコンや変動アイコンの値と異なるようにしてもよい。例えば、装飾B(緑色)は30%、装飾C(赤色)は60%、装飾D(金色)は90%であってもよい。
図53に戻って説明を続けると、同図(a)では、特図1の保留アイコン表示領域281に4つの保留アイコンが表示されることをわかりやすくするために、実際には表示されていない保留アイコンも点線で示してある。
一方、第4図柄・保留数表示領域284における特図2の保留数表示領域に示す数値は0であり、特図2の保留は1つもない。これは、上述のごとく、図53に示す制御状態(遊技状態)は、通常遊技状態(特図低確率普図低確率状態)であるため、特図2の変動表示時間が、ほとんどの場合(はずれとなる場合、小当りとなる場合)、極端に長く(例えば、500秒)、特図2始動口232への入賞があまり意味をなさないためである。図53における第4図柄・保留数表示領域284では、特図2の保留数表示領域に示す数値は0のままであり、特図2の第4図柄は「×」の停止表示のままである。
本実施形態のパチンコ機100では、制御状態(遊技状態)に応じて、特図1と特図2で表示結果が表示されやすい方の特図の保留アイコン表示領域が表示される。すなわち、本実施形態では、制御状態が通常遊技状態あるいは電サポ状態(特図低確率普図高確率状態)である場合には、上述したように、特図1の表示結果が表示されやすいので、図53(a)に示すように、特図1の保留アイコン表示領域281が演出表示領域208dに表示され、制御状態が確変状態(特図高確率普図低確率状態)である場合には、反対に、特図2の保留アイコン表示領域が表示される。
ここでは不図示であるが、特図2の保留アイコンのデフォルトの表示態様は、特図1の保留アイコンのデフォルトの表示態様と同じであるが、異なってもよい。
また、図53(a)に示す演出ランプ206は、保留アイコンh11,h12の表示態様を表す発光態様であるデフォルトの発光態様(白色の発光態様)で点灯している。
本実施形態では、特図の図柄変動表示の開始は、特図表示装置における変動開始→第4図柄の変動表示開始→保留アイコンの移動アニメーション開始又は消去→装飾図柄の変動開始の順で行われるが、この順番は前後してもよい。
図53(b)では、特図1の図柄変動表示が開始されている。すなわち、第1特図表示装置212における図柄変動が開始され、さらに第4図柄及びミニ図柄の変動表示も開始され、保留アイコンの移動も終了し、装飾図柄の変動表示も開始されている。第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は1になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。また、保留アイコンは右側に一つずれ、それまで第一の保留アイコンであった保留アイコンh11が、変動アイコン表示領域280において変動アイコンh0として表示されている。
図53(c)では、第1特図始動口(固定)230に1球入賞し、特図1の保留アイコンが増加している。この増加した保留アイコンは、第二の保留アイコンh12の表示位置において赤色(表示態様C)で表示されており、先読み予告として機能している。赤色(表示態様C)の保留アイコンh12の表示開始のタイミングに合わせて、スピーカ120からは8分音符で表した演出音(出現音)が出力されている。また、この赤色(表示態様C)の保留アイコンh12が表す保留が増加したことに応じて、これまでデフォルトの発光態様(白色の発光態様)で発光していた星形の演出ランプ206は、増加した保留を表す保留アイコンh12の表示態様を表した発光態様C(赤色の発光態様)に変化する。すなわち、演出ランプ206の発光態様は、保留アイコンh12の赤色と同一又は類似の色による発光態様になる。赤色(表示態様C)の保留アイコンh12の表示開始のタイミングと、星形の演出ランプ206の発光態様Cへの変化タイミングは、同時であってもよいし、保留アイコンh12の方が早くてもよいし、演出ランプ206の方が早くてもよい(図60に示す例までにおいても同じ)。図では、保留アイコンh12の大きさと演出ランプ206の大きさは同程度に記されているが、実際には、演出ランプ206の方が大きい。このため、演出ランプ206の方が保留アイコンh12よりも目立ちやすく、演出ランプ206の変化タイミングの方が早ければ、赤色が示唆する大当り期待度をより強く遊技者に与えることができる場合がある。なお、第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は1つ増えて2になっている。
図53(d)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾3-装飾5-装飾8」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「358」の組合せで停止表示されている。星形の演出ランプ206は、発光態様C(赤色の発光態様)による発光を継続している。
図53(e)では、特図1の図柄変動表示が再び開始され、装飾図柄が変動表示している。第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は1になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。赤色(表示態様C)の保留アイコンは、一つ移動して第一の保留アイコンの表示位置に表示されている(保留アイコンh11)。また、星形の演出ランプ206は、発光態様C(赤色の発光態様)による発光を継続している。
図53(f)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾8-装飾1-装飾4」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「814」の組合せで停止表示されている。星形の演出ランプ206は、発光態様C(赤色の発光態様)による発光を継続している。
図53(g)では、赤色(表示態様C)の保留アイコンが表す保留が消化され、特図1の図柄変動表示が開始されている。すなわち、装飾図柄が変動表示しており、赤色(表示態様C)の保留アイコンは、変動アイコン表示領域280において、赤色(表示態様C)の変動アイコンh0として表示されている。また、星形の演出ランプ206は、依然として発光態様Cによる発光を継続している。なお、第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は0になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。
図53(h)では、装飾図柄の変動表示においてリーチ状態に突入し、同図(i)では、背景画像が、デフォルトの背景画像から非表示に切り替わり、変動アイコン表示領域280や特図1の保留アイコン表示領域281が消えている。すなわち、図53(i)では、赤色(表示態様C)の変動アイコンh0が非表示になり、この変動アイコンh0の非表示に応じて、星形の演出ランプ206も消灯している。図53~図58では、演出ランプ206が消灯している状態を、ハッチングを施さない無地の状態で表す。変動アイコンh0が非表示になるタイミングと、星形の演出ランプ206が消灯するタイミングは、同時であってもよいし、変動アイコンh0の方が早くてもよいし、演出ランプ206の方が早くてもよい(図60に示す例までにおいても同じ)。なお、第4図柄・保留数表示領域284は表示されている。また、これまで左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cそれぞれで行われていた装飾図柄の変動表示が、右下隅に移動し、縮小表示されている。一方、左上のミニ図柄は継続して表示されている。
図53(j)では、スーパーリーチ(じいリーチ)に発展している。図53(j)に示す装飾図柄表示装置208には、リーチタイトルLT1が表示されている。ここでのリーチタイトルLT1の表示は、緑色の背景表示に黒色の文字で「じいリーチ」と記されている。このリーチタイトルLT1では、背景が保留アイコンや装飾体で大当りの期待度を示唆する緑色と同一又は類似の色となっているが、図61に示すように、「じいリーチ」のリーチタイトルLT1の背景色は緑色以外の色が選択されることはないようになっている。つまり、リーチタイトルLT1の背景色の種類によって大当りの期待度を示唆するものではなく、この緑色は、大当りの期待度を示唆するものではないと言える。
図53(k)に示す装飾図柄表示装置208には、爺のキャラクタが登場し、この後、爺のキャラクタのアニメーションが表示される。爺のキャラクタのアニメーション表示に続く図53(l)に示す装飾図柄表示装置208では、落ち込んでいるように見える爺のキャラクタが表示されている。また、右下隅に縮小表示された装飾図柄の変動表示では、「装飾4-装飾3-装飾4」の装飾図柄の組み合わせの揺れ変動が表示されている。なお、変動アイコン表示領域280や特図1の保留アイコン表示領域281の表示は消えたままであるが、第4図柄・保留数表示領域284やミニ図柄は表示されている。ミニ図柄は、図柄が確定表示されるまで、いずれの図柄についても変動表示が継続して行われている。
図53(m)に示す装飾図柄表示装置208では、右下の縮小表示から元の大きさに戻って、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cに装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。ここでは、「装飾4-装飾3-装飾4」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「434」の組合せで停止表示されている。この図53(m)では、背景は非表示になっているが、実際には、デフォルトとは異なる背景画像が表示されている。
変動アイコンh0の非表示に応じて消灯した星形の演出ランプ206は、消灯状態を装飾図柄の確定表示が行われるまで維持しているが、スーパーリーチに発展するまで(図53(j)のタイミングまで)発光態様Cによる発光を継続してもよい。あるいは、背景表示が切り替わって右下隅で縮小表示された装飾図柄の変動表示が揺れ変動を開始するまで(図53(l)のタイミングまで)発光態様Cによる発光を継続してもよい。さらには、装飾図柄の確定表示が行われるまで(図53(m)のタイミングまで)発光態様Cによる発光を継続してもよい。
以上説明した図53に示す例は、保留アイコンの表示態様と、遊技盤用ランプ442の一つである星形の演出ランプ206の発光態様が関連している例である。
図56は、変動アイコンの表示態様と、リーチタイトルの表示における背景の表示態様が関連している演出の一例を段階的に示す図である。
図56にも装飾図柄表示装置208と演出ランプ206が示されている。図56(a)に示す装飾図柄表示装置208には、「装飾4-装飾1-装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。
また、図56(a)には、特図1の保留アイコン表示領域281に1つの特図1の保留アイコンh11が表示されており、この特図1の保留アイコンh11は、デフォルトの表示態様で表示されている。また、図56(a)に示す演出ランプ206は、その保留アイコンh11の表示態様を表す発光態様であるデフォルトの発光態様A(白色の発光態様)で点灯している。
図56(b)では、特図1の図柄変動表示が開始されている。すなわち、第1特図表示装置212における図柄変動が開始され、さらに第4図柄及びミニ図柄の変動表示も開始され、保留アイコンの移動も終了し、装飾図柄の変動表示も開始されている。第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は1から0になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。また、保留アイコンは右側に一つずれ、それまで第一の保留アイコンの表示位置にあった保留アイコンh11が、変動アイコン表示領域280において変動アイコンh0として表示されている。デフォルトの表示態様であった保留アイコンh11が変動アイコン表示領域280に表示される時、すなわち変動アイコンh0に変化する時に表示態様が表示態様D(メーカ柄)に変化し、変動アイコンh0は、表示態様D(メーカ柄)で表示されている。表示態様D(メーカ柄)に変化した変動アイコンh0は、通常予告として機能している。表示態様D(メーカ柄)の変動アイコンh0の表示開始のタイミング(表示態様変化のタイミング)に合わせて、スピーカ120からは4分音符で表した演出音(変化音)が出力されている。また、これまでデフォルトの発光態様A(白色の発光態様)で発光していた星形の演出ランプ206は、表示態様D(メーカ柄)の変動アイコンh0の出現に応じて、発光態様C(赤色の発光態様)に変化している。すなわち、演出ランプ206は、変動アイコンh0の表示態様を表した発光態様とは異なる発光態様に変化しており、表示態様D(メーカ柄)と同一又は類似の柄の発光態様では発光していない。より具体的には、演出ランプ206は、変動アイコンh0の表示態様Dが示唆する大当りの期待度よりも低い期待度を示唆する発光態様に変化している。なお、演出ランプ206は、変動アイコンh0の表示態様Dが示唆する大当りの期待度よりも高い期待度を示唆する発光態様(発光態様D(虹色))に変化してもよいし、保留アイコンや変動アイコンにおいて用いられていない色で発光するようにしても良いし、保留アイコンや変動アイコンにおいて用いられている色であっても、発光態様が異なるように発光しても良い(例えば、赤色で点滅発光など)。また、変動アイコンh0の表示開始のタイミングと、演出ランプ206の変化タイミングは、同時であってもよいし、変動アイコンh0の方が早くてもよいし、演出ランプ206の方が早くてもよい(図60に示す例までにおいても同じ)。図では、変動アイコンh0の大きさと演出ランプ206の大きさも保留アイコンと同じく同程度に記されているが、実際には、演出ランプ206の方が大きい。このため、演出ランプ206の方が変動アイコンh0よりも目立ちやすく、演出ランプ206の変化タイミングの方が早ければ、遊技者は、まず、赤色が示唆する大当り期待度を認識し、次いで、変動アイコンh0のメーカ柄を見ることで、大当りの期待度が一層高まる。また、演出ランプ206では、表示態様D(メーカ柄)と同一又は類似の柄の発光態様で発光しないことにより、期待度が高いメーカ柄の希少性が向上し、メーカ柄の期待感や特別感を高めることができる。
図56(c)では、装飾図柄の変動表示においてリーチ状態に突入し、同図(d)では、背景画像が、デフォルトの背景画像から非表示に切り替わり、変動アイコン表示領域280や特図1の保留アイコン表示領域281が消えている。すなわち、図56(d)では、表示態様D(メーカ柄)の変動アイコンh0が非表示になり、この変動アイコンh0の非表示に応じて、星形の演出ランプ206も消灯している。なお、第4図柄・保留数表示領域284は表示されている。また、これまで左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cそれぞれで行われていた装飾図柄の変動表示が、右下隅に移動し、縮小表示されている。一方、左上のミニ図柄は継続して表示されている。
図56(e)では、スーパーリーチ(剣豪リーチ)に発展している。図56(e)に示す装飾図柄表示装置208には、リーチタイトルLT2が表示されている。ここでのリーチタイトルLT2の表示は、虹色の背景表示に黒色の文字で「剣豪リーチ」と記されている。すなわち、保留アイコンや変動アイコンの表示態様として用いられる表示態様と同じ表示態様がリーチタイトルLT2の背景表示にも用いられ、大当りの期待度が示唆されている。また、装飾図柄表示装置208の上方に配置されていた第1演出可動体7が、装飾図柄表示装置208の表示画面よりも前側で、その表示画面にオーバーラップする位置まで下降している。さらに、その第1演出可動体7に配置された矩形状の発光部71は、虹色を表した発光態様D(虹色の発光態様)で点灯している。すなわち、第1演出可動体7の発光部71は、リーチタイトルLT2の背景表示の虹色と同一又は類似の発光態様で発光しており、大当りの期待度を示唆している。また、リーチタイトルLT2の背景表示は、保留アイコンや変動アイコンの表示態様である表示態様E(虹色)を表す表示態様であってもよい。すなわち、リーチタイトルLT2の背景表示は、表示態様E(虹色)と同一又は類似の態様であって、例えば、保留アイコンや変動アイコンの表示態様として用いられる表示態様E(虹色)とは一色の表示領域の形状が少し異なっていても、遊技者が表示態様E(虹色)をイメージすることができれば表示態様E(虹色)に類似する表示態様になる(後述する図58(j)におけるリーチタイトルLT3においても同じ)。
このリーチタイトルLT2の背景色は、図61(a)に示すように、「白色」、「赤色」、「メーカ柄」、「虹色」から選択されるようになっており、「白色」の大当りの期待度は「20%」、「赤色」の大当りの期待度は「35%」、「メーカ柄」の大当りの期待度は「75%」、「虹色」の大当りの期待度は「100%」となっている。つまり、上述した「じいリーチ」とは異なり、リーチタイトルLT2の背景色の種類によって大当りの期待度を示唆するものである。
また、発光部71の発光色は、図61(b)に示すように、「白色」、「赤色」、「虹色」から選択されるようになっており、「白色」の大当りの期待度は「20%」、「赤色」の大当りの期待度は「45%」、「虹色」の大当りの期待度は「100%」となっている。つまり、リーチタイトルLT2の背景色の種類とは異なり、発光部71の発光色の種類には、「メーカ柄」は設定されていないようになっている。なお、リーチタイトルLT2の背景色と発光部71の発光色とは互いに関係(同じ色)しているものであってもよい。ただし、その場合であっても、発光部71の発光色として「メーカ柄」は設定されず、他の色で発光するものとする(例えば、「メーカ柄」の代わりに「金色点灯」や「赤色点滅」を設定する)。
図56(e)に示す状態では、リーチタイトルLT2における背景表示に、下降してきた第1演出可動体7がオーバーラップしていないが、第1演出可動体7はその背景表示にオーバーラップする位置まで下降可能であった場合に、背景表示の表示態様がメーカ柄であるときには、その背景表示にオーバーラップしない位置までしか下降しない。さらに、背景表示に限らず、メーカ柄の保留アイコンや変動アイコンにも、演出可動体が被らないように構成されている。
リーチタイトルLT2における背景表示の表示態様は、メーカ柄である場合もあるが、第1演出可動体7における発光部71では、メーカ柄を表した発光態様では点灯することができず、加えて、虹色を表した発光態様でも点灯することができないようにしてもよい。こうした場合には、発光部71は、消灯したままであってもよいし、赤色を表した発光態様で発光してもよい。
図56(f)に示す装飾図柄表示装置208では、主人公の殿様と敵役の剣豪との決闘シーンのアニメーションの表示が開始されている。このアニメーションは、図56(i)まで続く。図56(i)では、主人公の殿様が敵役の剣豪に勝利し、右下隅に縮小表示された装飾図柄の変動表示では、「装飾4-装飾4-装飾4」の装飾図柄の組み合わせの揺れ変動が表示されている。なお、変動アイコン表示領域280や特図1の保留アイコン表示領域281の表示は消えたままであるが、第4図柄・保留数表示領域284やミニ図柄は表示されている。ミニ図柄は、図柄が確定表示されるまで、いずれの図柄についても変動表示が継続して行われている。
図56(j)に示す装飾図柄表示装置208では、右下の縮小表示から元の大きさに戻って、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cに装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。ここでは、「装飾4-装飾4-装飾4」の大当りの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「○」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「444」の組合せで停止表示されている。この図56(j)では、背景は非表示になっているが、実際には、デフォルトとは異なる背景画像が表示されている。
図57は、ゾーン演出によってサブ液晶表示装置にアニメーションが表示される演出の一例を段階的に示す図である。
図57にも装飾図柄表示装置208と演出ランプ206が示されている。図57(a)に示す装飾図柄表示装置208には、「装飾4-装飾1-装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、図57(a)に示す演出ランプ206は消灯している状態である。加えて、この図57には、第1特図始動口(固定)230の左横に配置されたサブ液晶表示装置207も表示されている。図57(a)に示すサブ液晶表示装置207は何も表示されていない状態である。
また、図57(a)には、特図1の保留アイコン表示領域281に2つの特図1の保留アイコンh11,h12が表示されており、これら2つの特図1の保留アイコンh11,h12はいずれも、デフォルトの表示態様で表示されている。
図57(b)では、特図1の図柄変動表示が開始されている。すなわち、第1特図表示装置212における図柄変動が開始され、さらに第4図柄及びミニ図柄の変動表示も開始され、保留アイコンの移動も終了している。保留アイコンは右側に一つずれ、それまで第一の保留アイコンであった保留アイコンh11が、変動アイコン表示領域280において、この例では表示態様を変化させることなくデフォルトの表示態様のまま変動アイコンh0として表示されている。また、図57(b)に示す装飾図柄表示装置208では、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cそれぞれで装飾図柄の変動表示が開始されているが、この装飾図柄の変動表示にオーバーラップするようにゾーン演出のタイトルを表すゾーンタイトルZTが表示され、装飾図柄の変動表示は視認困難になっている。ゾーンタイトルZTの表示は、楕円の青無地の背景に赤色の文字で「トレーニングゾーン」と記されている。このゾーンタイトルZTでは、保留アイコンや装飾体で大当りの期待度を示唆する赤色と同一又は類似の色で「トレーニングゾーン」と記されている。しかしながら、この赤色は、大当りの期待度を示唆するものではない。すなわち、このゾーンタイトルZTが表示される場合には、必ず赤色の文字で「トレーニングゾーン」と記されており、他の色で「トレーニングゾーン」と記されることはない。なお、図53(j)に示すリーチタイトルLT1の文字色にしても、このゾーンタイトルZTの文字色にしても、大当りの期待度を示唆するものではないが、文字色で大当りの期待度を示唆する場合があってもよい。一方、メーカ柄は、大当りの期待度を示唆する場合しかなく、大当りの期待度を示唆しない場合はない。したがって、遊技台において遊技者が変更できる各種の設定(例えば、スピーカ120からの音調や遊技モード等)に関する表示や遊技回数の表示や大当りの連荘数の表示等でもメーカ柄が用いられることはない。メーカ柄が表示された場合は、必ず、大当りの期待度が示唆されており、かなりの高確率で大当りを期待することができる。仮に、大当りの期待度を示唆しない場合に、期待度が高いメーカ柄が用いられると、遊技者は、大当りの期待度が高いと勘違いして過度に期待してしまうが、大当たの期待度を示唆しない場合には、期待度が高いメーカ柄を用いないようにすることで、大当りの期待度が高いとの遊技者の勘違いを防止することができ、期待感を過度に煽ってしまうことを軽減させることができる。
以上説明したゾーンタイトルZTが装飾図柄表示装置208に表示された図57(b)では、サブ液晶表示装置207において、ゾーン演出のアニメーションの表示が開始されており、赤色の着物を着た主人公の殿様が剣術のトレーニングを行っているアニメーションが表示されている。この殿様の着物の色は、図61(c)に示すように、「白色」、「緑色」、「赤色」、「虹色」から選択されるようになっており、「白色」の大当りの期待度は「20%」、「緑色」の大当りの期待度は「30%」、「赤」の大当りの期待度は「45%」、「虹色」の大当りの期待度は「100%」となっている。なお、「メーカ柄」では表示されないようになっている。このアニメーションは、図57(i)まで続く。なお、図57(b)に示す第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は2から1になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。
図57(c)に示す装飾図柄表示装置208では、背景表示がトレーニングゾーンの背景表示である荒野の背景表示に切り替わっている。この荒野の背景表示も、図57(i)まで続く。また、図57(c)に示す装飾図柄表示装置208では、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cそれぞれで行われている装飾図柄の変動表示が視認可能である。また、図57(c)では、第1特図始動口(固定)230に1球入賞し、特図1の保留アイコンが増加している。この増加した保留アイコンh12は、第二の保留アイコンの表示位置において緑色(表示態様B)で表示されており、先読み予告として機能している。緑色(表示態様B)の保留アイコンh12の表示開始のタイミングに合わせて、スピーカ120からは16分音符で表した演出音(出現音)が出力されている。この例では、緑色(第5表示態様)の保留アイコンh12が表す保留が増加したことに応じて演出ランプ206が点灯することはなく、演出ランプ206は消灯したままである。なお、第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は1つ増えて2になっている。
図57(d)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾3-装飾5-装飾8」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「358」の組合せで停止表示されている。星形の演出ランプ206は、消灯したままである。
図57(e)では、特図1の図柄変動表示が再び開始され、装飾図柄が変動表示している。第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は1になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。緑色(表示態様B)の保留アイコンは、一つ移動して第一の保留アイコンの表示位置に表示されている(保留アイコンh11)。また、星形の演出ランプ206は、消灯したままである。
図57(f)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾8-装飾1-装飾4」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「814」の組合せで停止表示されている。星形の演出ランプ206は、依然として消灯したままである。
図57(g)では、緑色(表示態様B)の保留アイコンが表す保留が消化され、特図1の図柄変動表示が開始されている。すなわち、装飾図柄が変動表示しており、緑色(表示態様B)の保留アイコンは、変動アイコン表示領域280において、緑色(表示態様B)の変動アイコンh0として表示されている。消灯状態にあった星形の演出ランプ206は、これまで表示されていた緑色(表示態様B)の保留アイコンが表す保留に基づく、第1特図表示装置212による図柄変動表示の開始に応じて、緑色(表示態様B)を表した発光態様B(緑色の発光態様)による発光を開始する。すなわち、演出ランプ206は、変動アイコンh0の緑色と同一又は類似の色による発光態様による発光を開始する。この例では、予告の対象になる変動が開始されるまで演出ランプ206は発光を開始しなかったことになる。緑色(表示態様B)の変動アイコンh0の表示開始のタイミングと、星形の演出ランプ206の発光態様Bによる発光開始のタイミングは、同時であってもよいし、変動アイコンh0の方が早くてもよいし、演出ランプ206の方が早くてもよい。なお、第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は0になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。
図57(h)では、装飾図柄の変動表示においてリーチ状態に突入するが、この例ではスーパーリーチには発展せず、同図(i)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾4-装飾3-装飾4」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「434」の組合せで停止表示されている。また、緑色(第5表示態様)の変動アイコンh0は、第1特図表示装置212による図柄変動表示の終了に応じて非表示になる。図柄変動表示の終了タイミングと、変動アイコンh0が非表示になるタイミングは、同時であってもよいし、図柄変動表示の方が早くてもよいし、変動アイコンh0の方が早くてもよい。また、緑色(表示態様B)の変動アイコンh0の非表示に応じて演出ランプ206も消灯している。
サブ液晶表示装置207(第2表示手段)で実行される演出は、上述したゾーン演出のアニメーションの表示に限られず、様々な演出を行ってもよい。例えば、疑似連続予告において一旦仮停止表示させた装飾図柄を再び変動させる際に、サブ液晶表示装置207に殿様を表示して、その殿様の着物の色で大当りの期待度を示唆する演出を行ってもよい。この場合であっても、「メーカ柄」では表示しないようにする。つまり、サブ液晶表示装置207では、いかなる場合であっても「メーカ柄」を表示しないようにしている。このように、サブ液晶表示装置207において、「メーカ柄」を表示しないようにすることで、期待度が高いメーカ柄の希少性が向上し、メーカ柄の期待感や特別感を高めることができる。なお、「擬似連続予告」とは、1回の大当たりの抽選に対応する特別図柄の変動表示中に、装飾図柄を一旦仮停止表示させた後に再び変動させる予告を意味しており、装飾図柄の変動表示と仮停止表示とを複数回行う場合がある予告である。
図58は、保留アイコンの表示態様と星形の演出ランプ206の発光態様が関連し、さらにスーパーリーチが行われる演出の一例を段階的に示す図である。
図58にも装飾図柄表示装置208と演出ランプ206が示されている。図58(a)に示す装飾図柄表示装置208には、「装飾4-装飾1-装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。
また、図58(a)には、特図1の保留アイコン表示領域281に2つの特図1の保留アイコンh11,h12が表示されており、これら2つの特図1の保留アイコンh11,h12はいずれも、デフォルトの表示態様で表示されている。
また、図58(a)に示す演出ランプ206は、保留アイコンh11,h12の表示態様を表す発光態様であるデフォルトの発光態様(白色の発光態様)で点灯している。
図58(b)では、特図1の図柄変動表示が開始されている。すなわち、第1特図表示装置212における図柄変動が開始され、さらに第4図柄及びミニ図柄の変動表示も開始され、保留アイコンの移動も終了し、装飾図柄の変動表示も開始されている。第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は2から1になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。また、保留アイコンは右側に一つずれ、それまで第一の保留アイコンであった保留アイコンh11が、変動アイコン表示領域280において変動アイコンh0として表示されている。
図58(c)では、第1特図始動口(固定)230に1球入賞し、特図1の保留アイコンが増加している。この増加した保留アイコンは、第二の保留アイコンh12の表示位置において赤色(表示態様C)で表示されており、先読み予告として機能している。赤色(表示態様C)の保留アイコンh12の表示開始のタイミングに合わせて、スピーカ120からは8分音符で表した演出音(出現音)が出力されている。また、図53に示す例と同じく、この例でも、これまでデフォルトの発光態様(白色の発光態様)で発光していた星形の演出ランプ206は、増加した保留を表す保留アイコンh12の表示態様を表した発光態様C(赤色の発光態様)に変化する。なお、第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は1つ増えて2になっている。
図58(d)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾3-装飾5-装飾8」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「358」の組合せで停止表示されている。星形の演出ランプ206は、発光態様Cによる発光を継続している。
図58(e)では、特図1の図柄変動表示が再び開始され、装飾図柄が変動表示している。第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は1になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。赤色(表示態様C)の保留アイコンは、一つ移動して第一の保留アイコンの表示位置に表示されている(保留アイコンh11)。赤色(表示態様C)であった保留アイコンが第一の保留アイコンの表示位置に表示される時に表示態様が表示態様D(メーカ柄)に変化し、保留アイコンh11は、表示態様D(メーカ柄)で表示されている。保留アイコンの表示態様の変化タイミングに合わせて、スピーカ120からは4分音符で表した演出音(変化音)が出力されている。一方、赤色の発光態様(発光態様C)で発光していた演出ランプ206は、その発光態様を維持し、保留アイコンの表示態様が変化しても発光態様は変化しない。保留アイコンよりも目立つ演出ランプ206は、発光態様が変化しないが、実はよく見ると、出現頻度が最も低い表示態様D(メーカ柄)の保留アイコンh11が表示されており、これを発見した遊技者は遊技の興趣が大きく向上する場合がある。なお、保留アイコンh11が表示態様D(メーカ柄)に変化したことに応じて、演出ランンプ206も、表示態様D(メーカ柄)を表す発光態様とは異なる発光態様(例えば、発光態様F(金色の発光態様))に変化する場合があってもよい。
図58(f)に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾8-装飾1-装飾4」のハズレの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「×」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「814」の組合せで停止表示されている。保留アイコンh11は、表示態様D(メーカ柄)で表示されており、演出ランプ206は、発光態様Cによる発光を継続している。
図58(g)では、表示態様D(メーカ柄)の保留アイコンh11が表す保留が消化され、特図1の図柄変動表示が開始されている。図58(g)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されており、保留アイコンh11は、変動アイコン表示領域280において変動アイコンh0として表示されている。この例では、表示態様D(メーカ柄)であった保留アイコンh11が変動アイコン表示領域280に表示される時、すなわち変動アイコンh0に変化する時に表示態様が表示態様E(虹色)に変化し、変動アイコンh0は、表示態様E(虹色)で表示されている。表示態様E(虹色)の変動アイコンh0は、大当り確定の通常予告として機能している。ここでの保留アイコンの表示態様の変化タイミングに合わせても、スピーカ120から2分音符で表した演出音(変化音)が出力されている。また、表示態様E(虹色)の変動アイコンh0の出現に応じて、これまで発光態様Cで発光していた星形の演出ランプ206は、虹色(表示態様E)を表した発光態様D(虹色の発光態様)に変化する。すなわち、変動アイコンh0の虹色と同一又は類似の色による発光態様による発光を開始する。なお、第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は0になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。
なお、この例では、表示態様D(メーカ柄)から表示態様E(虹色)に表示態様が変化しているが、表示態様D(メーカ柄)から表示態様E(虹色)に表示態様が変化することはなく(変化割合が0%)、表示態様D(メーカ柄)を除く他の表示態様(デフォルトの表示態様、表示態様B、表示態様C、表示態様F)からのみ表示態様E(虹色)に変化するようにしてもよい。あるいは、表示態様D(メーカ柄)から表示態様E(虹色)に変化する割合よりも、上記他の表示態様から表示態様E(虹色)に変化する割合の方が高くてもよい。
図58(h)では、装飾図柄の変動表示においてリーチ状態に突入し、同図(i)では、背景画像が、デフォルトの背景画像から非表示に切り替わり、変動アイコン表示領域280や特図1の保留アイコン表示領域281が消えている。図58(i)では、表示態様E(虹色)の変動アイコンh0が非表示になるが、星形の演出ランプ206は発光態様D(虹色の発光態様)による発光を継続する。このように、演出ランプ206は、大当り確定の発光態様D(虹色の発光態様)で発光している場合に限って、変動アイコンh0が非表示になっても発光を継続してもよい。なお、演出ランプ206は、発光態様に関わらず、演出抽選の結果に基づいて発光を継続する場合と消灯する場合があってもよい。なお、第4図柄・保留数表示領域284は表示されている。また、これまで左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cそれぞれで行われていた装飾図柄の変動表示が、右下隅に移動し、縮小表示されている。一方、左上のミニ図柄は継続して表示されている。
図58(j)では、スーパーリーチ(殿リーチ)に発展している。星形の演出ランプ206は、発光態様D(虹色)による発光を継続している。また、図58(j)に示す装飾図柄表示装置208には、リーチタイトルLT3が表示されている。ここでのリーチタイトルLT3の表示は、虹色の背景表示に黒色の文字で「殿リーチ」と記されている。このリーチタイトルLT3の背景色は、図61(a)に示すように、「白色」、「赤色」、「メーカ柄」、「虹色」から選択されるようになっており、「白色」の大当りの期待度は「20%」、「赤色」の大当りの期待度は「35%」、「メーカ柄の大当りの期待度は「75%」、「虹色」の大当りの期待度は「100%」となっている。つまり、上述した「じいリーチ」とは異なり、リーチタイトルLT3の背景色の種類によって大当りの期待度を示唆するものである。また、演出ランプ206の発光態様である発光態様D(虹色の発光態様)は、リーチタイトルLT3における背景表示の表示態様と同一又は類似の発光態様になる。
図58(k)に示す装飾図柄表示装置208には、殿のキャラクタのアニメーションが表示されており、続く図58(l)に示す装飾図柄表示装置208では、得意気に見える殿のキャラクタが表示されている。また、右下隅に縮小表示された装飾図柄の変動表示では、「装飾4-装飾4-装飾4」の装飾図柄の組み合わせの揺れ変動が表示されている。なお、変動アイコン表示領域280や特図1の保留アイコン表示領域281の表示は消えたままであるが、第4図柄・保留数表示領域284やミニ図柄は表示されている。ミニ図柄は、図柄が確定表示されるまで、いずれの図柄についても変動表示が継続して行われている。
図58(m)に示す装飾図柄表示装置208では、右下の縮小表示から元の大きさに戻って、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cに装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。ここでは、「装飾4-装飾4-装飾4」の大当りの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「○」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「444」の組合せで停止表示されている。この図58(m)では、背景は非表示になっているが、実際には、デフォルトとは異なる背景画像が表示されている。
図58に示す例では、スーパーリーチ(殿リーチ)が開始されても発光態様D(虹色)による発光を継続していた演出ランプ206は、スーパーリーチ中も発光態様D(虹色)による発光を継続し、装飾図柄の組み合わせが停止表示されてもその発光をさらに継続しており、この後の大当り遊技開始演出が開始されるまで発光態様D(虹色)による発光を続ける。なお、演出ランプ206は、第1特図表示装置212による図柄変動表示の終了に応じて消灯するようにしてもよい。
図59は、保留アイコンの表示態様と第2演出可動体8が備える装飾体の表示態様が関連している演出の一例を段階的に示す図である。
図59にも装飾図柄表示装置208が示されている。また、図59では、星形の演出ランプ206は図示省略されており、代わりに装飾図柄表示装置208の右側に配置された第2演出可動体8が示されている。演出ランプについては、これまで説明したように保留アイコンや変動アイコンの表示態様に合わせて発光態様を変化させて発光してもよい。あるいは、この例では演出ランプ206は、消灯したままであってもよいし、デフォルトの発光態様(白色の発光態様)のままであってもよい。
図59(a)に示す装飾図柄表示装置208には、「装飾4-装飾1-装飾7」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、図59(a)には、特図1の保留アイコン表示領域281に1つの特図1の保留アイコンh11が表示されており、この特図1の保留アイコンh11は、デフォルトの表示態様で表示されている。
図59(a)に示す第2演出可動体8は、初期位置に位置している。初期位置に位置した第2演出可動体8は、装飾図柄表示装置208の表示画面に前側からオーバーラップしない、その表示画面を避けた位置にあり、上腕部81にしても前腕部82にしても下方を向いている。
図59(b)では、特図1の図柄変動表示が開始されている。すなわち、第1特図表示装置212における図柄変動が開始され、さらに第4図柄及びミニ図柄の変動表示も開始され、保留アイコンの移動も終了し、装飾図柄の変動表示も開始されている。第4図柄・保留数表示領域284における特図1の保留数表示領域に示す数値は1から0になり、特図1の第4図柄では「-」の表示の点滅が開始されている。また、保留アイコンは右側に一つずれ、それまで第一の保留アイコンの表示位置にあった保留アイコンh11が、変動アイコン表示領域280において変動アイコンh0として表示されている。デフォルトの表示態様であった保留アイコンh11は、変動アイコンh0に変化してもデフォルトの表示態様のままである。
図59(b)に示す第2演出可動体8は、初期位置に位置したままである。
装飾図柄の変動表示が開始された装飾図柄表示装置208では、ボタン演出が開始される。図59(c)に示す装飾図柄表示装置208には、演出ボタン136を有効期間内に押下することを促す操作促進報知画像136Pが表示されている。この操作促進報知画像136Pでは、殿様のキャラクタ画像の右横に、演出ボタン136の画像136P1と、上記有効期間の残時間を表す残時間表示バー136P2が表示されている。装飾図柄の変動表示は、操作促進報知画像136Pによって隠されてしまっているが、遊技者は、第4図柄・保留数表示領域284等によって特図が変動中であることを認識することができる。なお、装飾図柄が隠されないように、装飾図柄の表示位置を操作促進報知画像136Pとは重ならない位置に移動させるようにしてもよい。
図59(d)に示す残時間表示バー136P2では、上記有効期間が減っており、同図(e)では、遊技者が、演出ボタン136を押下している。演出ボタン136が上記有効期間内に押下されると、ボタン演出の成否結果が報知される。この例では、変動アイコンh0の表示態様がランクアップすれば成功であり、図59(f)に示す変動アイコン表示領域280には、デフォルトの表示態様から表示態様C(赤色)に変化した変動アイコンh0が表示されている。すなわち、ボタン演出に成功し、通常予告が開始されている。変動アイコンh0の表示態様の変化タイミングに合わせて、スピーカ120からは8分音符で表した演出音(変化音)が出力されている。また、演出ボタン136のボタンランプ138も赤色の発光態様で発光してもよい。なお、ボタン演出に失敗した場合は、演出ボタン136が上記有効期間内に押下されても変動アイコンh0の表示態様は変化しない。ボタン演出ではこの他、成功するとリーチ状態に突入する予告が報知される場合等がある。
図59(f)に示すように、ボタン演出の成否結果が報知されても、第2演出可動体8は、依然として初期位置に位置したままであるが、図59(g)に示すように、装飾図柄の変動表示においてリーチ状態に突入すると、第2演出可動体8が動作を開始する。すなわち、上腕部81が上方に向けて回転を開始するとともに前腕部82も上方に向けて回転を開始する。この結果、第2演出可動体8が、装飾図柄表示装置208の表示画面の一部に前側からオーバーラップし始める。続く図59(h)では、背景画像が、デフォルトの背景画像から非表示に切り替わり、変動アイコン表示領域280や特図1の保留アイコン表示領域281が消えている。この結果、表示態様C(赤色)の変動アイコンh0も非表示になる。第2演出可動体8の上腕部81はさらに上方に向けて回動し、前腕部82は大きく持ち上がっている。なお、第4図柄・保留数表示領域284は表示されている。また、これまで左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cそれぞれで行われていた装飾図柄の変動表示が、右下隅に移動し、縮小表示されている。一方、左上のミニ図柄は継続して表示されている。
図59(i)では、スーパーリーチ(殿リーチ)に発展している。図59(i)に示す装飾図柄表示装置208には、リーチタイトルLT4が表示されている。ここでのリーチタイトルLT4の表示は、赤色の背景表示に黒色の文字で「殿リーチ」と記されている。また、図59(i)に示す第2演出可動体8では、前腕部82を高く持ち上げた状態で前腕部82が振動し、さらに第2指(人差し指)822が伸ばされ、装飾C(赤色)が視認可能になっている。この装飾Cは、赤色を表した表示態様であって、ボタン演出で変化した変動アイコンh0の表示態様であった表示態様C(赤色)と同一又は類似の態様である。第2指(人差し指)822における装飾も、大当りの期待度を示唆するものである。なお、この例では、リーチタイトルLT4における背景表示の表示態様と、第2演出可動体8の装飾体の表示態様は、同一又は類似の表示態様であるが、異なる表示態様であってもよい。
また、リーチタイトルLT4の背景表示は、赤色を表す表示態様であってもよい。すなわち、リーチタイトルLT4の背景表示は、表示態様C(赤色)と同一又は類似の態様であって、例えば、保留アイコンや変動アイコンの表示態様である表示態様C(赤色)と少し異なる色合いであっても、遊技者が表示態様C(赤色)をイメージすることができれば表示態様C(赤色)に類似する表示態様になる。
図59(j)に示す装飾図柄表示装置208には、殿のキャラクタのアニメーションが表示されており、前腕部82を高く持ち上げた状態で第2指(人差し指)822が伸ばされていた第2演出可動体8は、初期位置に向けての戻り動作を開始している。続く図59(k)に示す装飾図柄表示装置208では、得意気に見える殿のキャラクタが表示され、第2演出可動体8は初期位置に戻っている。また、右下隅に縮小表示された装飾図柄の変動表示では、「装飾4-装飾4-装飾4」の装飾図柄の組み合わせの揺れ変動が表示されている。なお、変動アイコン表示領域280や特図1の保留アイコン表示領域281の表示は消えたままであるが、第4図柄・保留数表示領域284やミニ図柄は表示されている。ミニ図柄は、図柄が確定表示されるまで、いずれの図柄についても変動表示が継続して行われている。
図59(l)に示す装飾図柄表示装置208では、右下の縮小表示から元の大きさに戻って、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cに装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。ここでは、「装飾4-装飾4-装飾4」の大当りの装飾図柄の組み合わせが停止表示されている。また、第4図柄・保留数表示領域284では特図1の第4図柄が「○」で停止表示されているとともに、ミニ図柄も「444」の組合せで停止表示されている。この図59(l)では、背景は非表示になっているが、実際には、デフォルトとは異なる背景画像が表示されている。
図60は、図59に示す第2演出可動体8が動作する演出と似た演出の一例を段階的に示す図であり、図59に示した演出の一例との相違点を中心に説明する。
図60(a)から同図(e)までは、図59(a)から同図(e)までと同じであり、ボタン演出が実行されている。
図60(f)でもボタン演出に成功し、変動アイコン表示領域280には、デフォルトの表示態様から表示態様D(メーカ柄)に変化した変動アイコンh0が表示されている。また、変動アイコンh0の表示態様の変化タイミングに合わせて、スピーカ120からは4分音符で表した演出音(変化音)が出力されている。なお、演出ボタン136のボタンランプ138はメーカ柄を表す発光態様では発光せず、赤色の発光態様で発光してもよい。
続く図60(g)では、図59(g)と同じく、装飾図柄の変動表示においてリーチ状態に突入し、第2演出可動体8が動作を開始している。なお、例えば、変動アイコンh0が表示態様B(緑色)で表示されていた場合には、第2演出可動体8が動作せず、依然として初期位置で静止したままである場合があってもよい。すなわち、表示態様D(メーカ柄)の表示が行われているときの方が、表示態様B(緑色)の表示が行われているときよりも第2演出可動体8の動作演出が行われやすくてもよい。また、表示態様D(メーカ柄)の表示が行われているときの方が、図59(g)に示した表示態様C(赤色)の表示が行われているときよりも第2演出可動体8の動作演出が行われやすくてもよい。つまり、大当りの期待度が高いほど、第2演出可動体8の動作演出が行われやすくなっているほうが好ましい。なお、表示態様D(メーカ柄)の表示が行われているときは、第2演出可動体8の動作演出が必ず行われるようにしてもよい。
図60(h)は、図59(h)と同じく、背景画像が、デフォルトの背景画像から非表示に切り替わっており、この例では、表示態様D(メーカ柄)の変動アイコンh0も非表示になっている。また、図59(h)と同じく、第2演出可動体8の前腕部82は大きく持ち上がっている。
図60(i)では、スーパーリーチ(殿リーチ)に発展し、装飾図柄表示装置208には、リーチタイトルLT5が表示されている。ここでのリーチタイトルLT5の表示は、メーカ柄の背景表示に黒色の文字で「殿リーチ」と記されている。また、図60(j)に示す第2演出可動体8は、図59(j)に示した第2演出可動体8と同じく、前腕部82を高く持ち上げた状態で前腕部82が振動し、さらに第2指(人差し指)822が伸ばされている。この結果、装飾Cが視認可能になっているが、装飾Cは、赤色を表した表示態様であって、ボタン演出で変化した変動アイコンh0の表示態様であった表示態様D(メーカ柄)とは異なる態様の装飾である。すなわち、大当りの期待度でいえば1段低い装飾になる。なお、第1指(親指)821が伸ばされ、大当りの期待度が70%の装飾D(図55(e)参照)が視認可能になるようにしてもよい。ただし、この場合であっても、表示態様D(メーカ柄)が示唆する大当り期待度(75%)よりも低い。遊技者は、出現頻度が最も低い表示態様D(メーカ柄)の変動アイコンh0を見ることができ、さらに、リーチタイトルLT5における背景表示の表示態様でも、メーカ柄を見ることができているため、十分に熱い気持ちになっており、第2演出可動体8の装飾によって遊技者の気持ちを少し落ち着かせることができる場合もある。
なお、リーチタイトルLT5の背景表示は、保留アイコンや変動アイコンの表示態様である表示態様D(メーカ柄)を表す表示態様であってもよい。すなわち、リーチタイトルLT5の背景表示は、メーカ柄と同一又は類似の態様であって、例えば、保留アイコンや変動アイコンの表示態様である表示態様D(メーカ柄)と水玉の形状が少し異なる模様であっても、遊技者が表示態様D(メーカ柄)をイメージすることができれば表示態様D(メーカ柄)に類似する表示態様になる。
これ以降の図60(i)から同図(l)は、図59(i)から同図(l)と同じであり、「装飾4-装飾4-装飾4」の大当りの装飾図柄の組み合わせが停止表示されて、大当りになる。
図61(a)は、第2副制御部500のROM506に記憶されたリーチのタイトル背景色決定テーブルを示す図である。
第2副制御部500のCPU504は、図51(a)に示す演出制御処理(ステップS409)において、図61(a)に示すリーチのタイトル背景色決定テーブルを用いて、背景色を決定する。この際、上述のごとく、「じいリーチ」のリーチタイトルLT1の背景色は、必ず緑色が選択され、この背景色は、大当りの期待度を示唆するものではない。一方、「剣豪リーチ」のリーチタイトルLT2の背景色及び「殿リーチ」のリーチタイトルLT3(LT4)の背景色は、大当りの期待度を示唆するものであり、CPU504は、第1副制御部400から受信したコマンドに基づき背景色を決定する。「剣豪リーチ」のリーチタイトルLT2にしても「殿リーチ」のリーチタイトルLT3にしても、背景色にメーカ柄が含まれている。なお、両リーチタイトルLT2、LT3では、背景色と大当り期待度の関係として共通のものが用いられているが、異なるものが用いられてもよい。
図61(b)は、第1副制御部400のROM406に記憶された発光色決定テーブルを示す図である。
第1副制御部400のCPU0404は、図50(a)に示す演出制御処理(ステップS309)において、図61(b)に示す発光色決定テーブルを用いて、第1演出可動体7における発光部71の発光色を決定する。発光部71の発光色は、大当りの期待度を示唆するものであり、CPU404は、主制御部300から受信したコマンドに基づき発光色を決定する。発光色は、白色、赤色、および虹色が用意されており、メーカ柄の発光色は用意されていない。また、赤色の発光色が示唆する大当り期待度と、上述のリーチタイトルの赤色の背景色が示唆する大当り期待度とは、期待度の大きさが異なっている。さらに、図54を用いて説明した、保留アイコンや変動アイコンにおける赤色の表示態様が示唆する大当り期待度とも、期待度の大きさが異なっている。
図61(c)は、第2副制御部500のROM506に記憶された、殿様の着物色決定テーブルを示す図である。
この決定テーブルは、図57を用いて説明したゾーン演出においてサブ液晶表示装置207に表示される殿様の着物の色を決定するテーブルになる。上述の背景色の決定と同じく、第2副制御部500のCPU504は、図51(a)に示す演出制御処理(ステップS409)において、第1副制御部400から受信したコマンドに基づき殿様の着物の色を決定する。この際、図61(c)に示す決定テーブルが用いられる。上述のごとく、サブ液晶表示装置207ではメーカ柄は表示されないため、殿様の着物の色としても、メーカ柄は用意されていない。殿様の着物の色も大当りの期待度を示唆するものである。
なお、以上の説明では、保留アイコンや変動アイコンの出現音や表示態様の変化音といった演出音がスピーカ120から出力されているが、表示態様B(緑色)に対応して16分音符の最も短い演出音が出力され(図57(c))、表示態様C(赤色)に対応して8分音符の短めの演出音が出力され(図53(c),図58(c),図59(f))、表示態様D(メーカ柄)に対応して4分音符の長めの演出音が出力され(図56(b),図58(e),図60(f))、表示態様E(虹色)に対応して2分音符の最も長い演出音が出力され(図58(g))ていた。すなわち、大当りの期待度が高くなるほど出力時間が長い演出音が出力されている。なお、表示態様ごとに演出音は異なっていたが、大当りの期待度が相対的に高い表示態様(50%より高い表示態様Dおよび表示態様E)と、大当りの期待度が相対的に低い表示態様(50%以下の表示態様Bおよび表示態様C)とで、演出音を異ならせてもよい。すなわち、大当りの期待度が相対的に高い場合に限って特別な演出音を出力するようにしてもよい。さらには、表示態様D(メーカ柄)の保留アイコンや変動アイコンの出現音や、表示態様D(メーカ柄)への変化音に限って、他の表示態様のときとは異なる特定演出音を出力するようにしてもよい。ここでの特定演出音は、表示態様D(メーカ柄)に関係する演出音や表示態様D(メーカ柄)を表す演出音であってもよく、例えば、メーカ柄がアニマル柄である場合には、そのアニマル柄の動物の鳴き声が特定演出音として出力されてもよい。
また、上述の説明では、図53(j)に示すリーチタイトルLT1の文字色や、図57(b)に示すゾーンタイトルZTの文字色は、大当りの期待度を示唆するものではなく、反対に、図56(e)に示すリーチタイトルLT2の背景表示や図58(j)に示すリーチタイトルLT3の背景表示や図59(i)に示すリーチタイトルLT4の背景表示や図60(i)に示すリーチタイトルLT5の背景表示は、大当りの期待度を示唆するものであった。しかしながら、タイトルの文字の表示態様が大当りの期待度を示唆する場合があってもよく、この場合には、タイトルの文字が、大当りの期待度に応じて異なる表示態様で表示されることになる。また、反対に、タイトルの背景表示が、大当りの期待度を示唆しない場合があってもよく、この場合には、タイトルの背景表示が常に同じ表示態様で表示されることになる。
さらに、タイトルの文字や背景表示の表示態様の他、カットイン予告表示の文字や背景表示や枠表示の表示態様、あるいは台詞予告の文字や背景表示や吹き出し線表示の表示態様が、保留アイコンや変動アイコンの表示態様(色や柄)によって大当りの期待度を示唆する場合があってもよい。例えば、これらの予告では第2表示態様(メーカ柄)の表示が出現する。一方、第2表示態様(メーカ柄)の表示はデモ演出中は出現しない。
また、大当り遊技中は、発光手段(演出ランプ206、第1演出可動体7の発光部71、アタッカユニット23に配置された不図示の発光ダイオード等の遊技盤用ランプ442、左枠ランプ122L、右枠ランプ122R、上部枠ランプ122U、ボタンランプ138等の遊技台枠用ランプ452等)が虹色の発光態様で発光する場合がある。このため、図柄変動表示中でなければ、虹色の発光態様(発光態様D)も大当りの期待度を示唆しない場合があることになる。なお、大当り遊技中であっても、発光手段は、メーカ柄(表示態様D)を表す発光態様で発光することはない。
また、第1遊技状態(例えば、特図低確率状態)よりも第2遊技状態(例えば、特図高確率状態)の方がメーカ柄の出現頻度が高くなってもよい。また、メーカ柄の出現頻度は、遊技者の設定操作によっては変更できない仕様であってもよいが、カスタムモードでは変更できる仕様である場合には、第1モード(例えば、非カスタムモード(通常モード))よりも第2モード(例えば、カスタムモード)の方がメーカ柄の出現頻度が高くなる場合がある。
また、本実施形態のパチンコ機100のように特図低確率状態で右打ちすると特図2の変動表示の結果が表示されるまで長時間かかって遊技者にとって不利になる場合にはメーカ柄が出現せず、小当りラッシュが期待できる特図高確率状態ではメーカ柄が出現する可能性があるようにしてもよい。あるいは、小当り経由でV入賞する1種2種混合機では、通常遊技状態で小当たりに当選している変動演出においてはメーカ柄が出現せず、時短遊技状態で小当たりに当選している変動演出においてはメーカ柄が出現する可能性があるようにしてもよい。
また、メーカ柄が最も出現頻度が低いが、その出現頻度を、虹色の出現頻度と同じにしてもよい。あるいは、メーカ柄の出現頻度を、赤色の出現頻度よりは低いが虹色の出現頻度よりは高くしてもよい。なお、上述のごとく、この出現頻度は、遊技者の設定操作によっては変更可能であってもよい。
また、これまで装飾図柄表示装置208に表示されていたものは、サブ液晶表示装置207にも表示されてもよく、装飾図柄表示装置208に代えてサブ液晶表示装置207に表示されてもよい。
また、サブ液晶表示装置207に代わる表示手段として、遊技盤200あるいは遊技領域124よりも前側に、遊技盤200あるいは遊技領域124を覆う透明又は半透明の導光板(第2表示手段)を設置してもよい。この導光板は、側方から入射した光を前方に向けて出射する光学部材であって、入射した光の色によって発光態様を切り替えることができ、また、前方に向けて出射するにあたり、模様や絵柄を表示することが可能である。なお、サブ液晶表示装置207に代えて導光板を代用する場合でも、メーカ柄を表示しないようにする。
また、図53から図60までの説明では、大当りの期待度を表すことがある(表さない場合もある)白色、緑色、赤色、金色、虹色、大当りの期待度を必ず表すメーカ柄、大当りの期待度を表すことがない青色を用いて記載したが、それぞれその他の色や柄が用いられてもよい。
また、保留アイコンや変動アイコンの表示態様の変化では、デフォルトの表示態様から表示態様D(メーカ柄)に変化する場合はないようにする一方、デフォルトの表示態様から表示態様E(虹色)に変化する場合はあるようにしてもよく、この場合は、表示態様D(メーカ柄)は、表示態様C(赤色)からしか変化することができないようにしてもよいし、表示態様C(赤色)および表示態様B(緑色)から変化することができるようにしてもよい。また、反対に、デフォルトの表示態様から表示態様E(虹色)に変化する場合はないようにする一方、デフォルトの表示態様から表示態様D(メーカ柄)に変化する場合はあるようにしてもよい。この場合は、表示態様E(虹色)は、表示態様C(赤色)からしか変化することができないようにしてもよいし、表示態様C(赤色)および表示態様B(緑色)から変化することができるようにしてもよい。また、表示態様D(メーカ柄)も、デフォルトの表示態様の他、表示態様C(赤色)からも、表示態様B(緑色)からも変化することができるようにしてもよい。
以上のように、色を用いた様々な演出を説明したが、装飾図柄表示装置208において表示する所定の色(リーチタイトルの背景表示、保留アイコン、変動アイコン、ゾーンタイトルで表示される所定の色)と、発光手段(演出ランプ206、第1演出可動体7の発光部71、アタッカユニット23に配置された不図示の発光ダイオード等の遊技盤用ランプ442、左枠ランプ122L、右枠ランプ122R、上部枠ランプ122U、ボタンランプ138等の遊技台枠用ランプ452等)において発光する所定の色と、サブ液晶表示装置207において表示する所定の色(殿様の着物)と、第2演出可動体8が備える装飾体の装飾の所定の色は、表示媒体や演出が異なることから、厳密には、それぞれの表示で色合いが異なることになる。
しかしながら、少し異なる色合いであっても、遊技者が「所定の色」(例えば、赤色)であることをイメージすることができればそれぞれの表示の「所定の色」は同じ「所定の色」を表していると言えるし、同一又は類似する「所定の色」ともいえる。
図62は、本発明を適用可能なスロットマシンを正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
このスロットマシン1000は、本体1001と、本体1001の正面に取付けられ、本体1001に対して開閉可能な前面扉1002と、を備える。本体1001の中央内部には、(図62において図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール1010、中リール1011、右リール1012)収納され、スロットマシン1000の内部で回転できるように構成されている。これらのリール1010乃至1012はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
図62に示すスロットマシン1000では、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール1010乃至1012が構成されている。リール1010乃至1012上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓1013から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール1010乃至1012を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール1010乃至1012は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、図62に示すスロットマシン1000では、3個のリールをスロットマシン1000の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール1010乃至1012の裏面には、図柄表示窓1013に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図62において図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン1000内部において各々のリール1010乃至1012の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール1010乃至1012を停止させる。
入賞ライン表示ランプ1020は、有効となる入賞ライン1014を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン1014は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン1014の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。
告知ランプ1023は、例えば、内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ1024は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ1022は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ1028は演出用のランプである。
ベットボタン1030乃至1032は、スロットマシン1000に電子的に貯留されているメダル(クレジットという。)を所定の枚数分投入するためのボタンである。図62に示すスロットマシン1000においては、ベットボタン1030が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン1031が押下されると2枚投入され、ベットボタン1032が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン1032はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ1029は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ1021が点灯する。
メダル投入口1034は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン1030乃至1032により電子的に投入することもできるし、メダル投入口1034から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器1025は、スロットマシン1000に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器1026は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器1027は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。
スタートレバー1035は、リール1010乃至1012の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口1034に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン1030乃至1032を操作して、スタートレバー1035を操作すると、リール1010乃至1012が回転を開始することとなる。スタートレバー1035に対する操作を遊技の開始操作と言う。このスロットマシン1000では、スタートレバー1035が操作されたことに基づいて、複数種類の役のうち、いずれの役に当選しているか否かの抽選を行う内部抽選処理が実行され、スロットマシン1000を遊技者にとって相対的に有利な状態とするかあるいは相対的に不利な状態にするかが決定される。
ストップボタンユニット1036には、ストップボタン1037乃至1039が設けられている。ストップボタン1037乃至10310は、スタートレバー1035の操作によって回転を開始したリール1010乃至1012を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール1010乃至1012に対応づけられている。以下、ストップボタン1037乃至1039に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン1037乃至1039の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン1037乃至1039の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン1033は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン1043は、スロットマシン1000に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口1055から排出するためのボタンである。ドアキー孔1040は、スロットマシン1000の前面扉1002のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口1055は、メダルを払出すための払出口である。
また、図62に示すスロットマシン1000には、図42に示すパチンコ機100に設けられていた操作キーユニット181と同じ操作キーユニット1090が、MAXベットボタン1032とメダル投入口1034の間に設けられている。この操作キーユニット1090も、十字キーとOKボタンとキャンセルボタンを有する。さらに、その操作キーユニット1090の横には、図42に示すパチンコ機100に設けられていたチャンスボタン136と同じ演出ボタン1091が設けられており、この演出ボタン1091も、不図示のボタンランプで発光する。
音孔1060はスロットマシン1000内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉1002の左右各部に設けられたサイドランプ1044は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉1002の上部には演出装置1080が配設されている。この演出装置1080は、水平方向に開閉自在な2枚の右扉1063a、左扉1063bからなる扉(シャッタ)部材1063と、この扉部材1063の奥側に配設された液晶表示装置1057と、図42に示すパチンコ機100に設けられていた第2演出可動体8と同じ演出可動体1058を備えており、2枚の右扉1063a、左扉1063bが液晶表示装置1057の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置1057(図示省略)の表示画面がスロットマシン1000正面(遊技者側)に出現するとともに、その右側には演出可動体1058も出現する構造となっている。右扉1063aおよび左扉1063bには、フルカラーで発光可能な発光ダイオード(図示省略)が配置されている。また、図62に示す演出可動体1058も、図55を用いて説明した装飾体を備えている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。図62に示すスロットマシン1000では、表示画面は長方形の平坦面であるが、正方形の平坦面でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。さらに、表示画面は曲面をなしていてもよい。
なお、図62に示すスロットマシン1000においても、液晶表示装置1057とは別にサブ液晶表示装置を設けてもよい。
液晶表示装置1057または/およびサブ液晶表示装置には、タイトルの文字表示、タイトルの背景表示、予告の背景表示、予告の枠表示、予告の文字表示等で表示態様A~表示態様Eの表示が用いられる。すなわち、表示態様Dのメーカ柄の表示も用いられる。スロットマシン1000においては、表示態様A~表示態様Eの各表示は、AT状態へ移行する期待度やボーナス獲得の期待度を示唆する示唆画像になる。また、サイドランプ1044や、右扉1063aおよび左扉1063bに配置された不図示の発光ダイオードや、演出ボタン1091を発光させる不図示のボタンランプ等は、発光態様A~発光態様Eで発光可能であるが、メーカ柄を表す発光態様では発光しない。
また、本発明は封入式のパチンコ機にも適用可能である。封入式のパチンコ機では、所定数の遊技媒体(例えば、遊技球)を遊技台内部で循環させる。すなわち、発射手段から遊技領域に発射された遊技媒体が、遊技領域から排出されて再び発射手段へ供給可能としている。また、遊技媒体の数(賞球、貸球、総持玉数等)の情報や、その他の情報を表示する表示手段が遊技台前面の遊技領域の下方に配設されており、図42に示す球貯留皿126は設けられていない。この封入式のパチンコ機は、球を封入し、封入した球をパチンコ機内で循環させて使用するものであって、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
以上の記載によれば、
『 遊技者が有利になる期待度[例えば、大当りの期待度、AT状態へ移行する期待度、ボーナス獲得の期待度等]を示唆する示唆画像[例えば、保留アイコン、変動アイコン、タイトルの文字表示、タイトルの背景表示、予告の背景表示、予告の枠表示、予告の文字表示等]を表示可能な表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208、サブ液晶表示装置207、液晶表示装置1057等]と、
複数の発光態様で発光可能な発光手段[例えば、図44に示す、演出ランプ206、第1演出可動体7の発光部71、アタッカユニット23に配置された不図示の発光ダイオード等の遊技盤用ランプ442(図45参照)、図44に示す、左枠ランプ122L、右枠ランプ122R、上部枠ランプ122U、ボタンランプ138等の遊技台枠用ランプ452(図45参照)、図62に示す、サイドランプ1044、右扉1063aおよび左扉1063bに配置された不図示の発光ダイオードや、演出ボタン1091を発光させる不図示のボタンランプ等]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記示唆画像を第一の表示態様[例えば、図54(a)、図61(a)に示す白色の表示態様、図54(b)に示す緑色の表示態様や図54(c)、図61(a)に示す赤色の表示態様等]で表示可能なものであり、
前記表示手段は、前記示唆画像を第二の表示態様[例えば、図54(d)、図61(a)に示す白地に緑色と黄色の水玉模様(メーカ柄)の表示態様]で表示可能なものであり、
前記第二の表示態様は、前記第一の表示態様よりも前記期待度が高いこと[例えば、75%]を示唆する表示態様であり、
前記発光手段は、前記第一の表示態様を表した第一の発光態様[例えば、図54(a)、図61(b)に示す白色の発光態様、図54(b)に示す緑色の発光態様や図54(c)、図61(b)に示す赤色の発光態様等]で発光する場合があるものであり、
前記発光手段は、前記第二の表示態様を表した第二の発光態様[例えば、白地に緑色と黄色の水玉模様の発光態様]では発光する場合がないものである、
ことを特徴とする遊技台[例えば、図42に示すパチンコ機100、図62に示すスロットマシン1000]。』
について説明した。
この遊技台によれば、期待度が高い前記第二の表示態様の希少性が向上し、該第二の表示態様の期待感や特別感を高めることができる場合がある。
なお、前記期待度は、大当りの期待であってもよい。
また、前記発光手段は、盤面ランンプであってもよいし、枠ランプであってもよい。あるいは、可動手段等の役物に設けられた発光体であってもよい。
また、前記第一の発光態様は、前記第一の表示態様と多少異なっていても該第一の表示態様との関係性が一般的に認められればよい。さらに、前記発光手段は、前記第二の表示態様との関係性が一般的に認められる発光態様では発光しない。
また、前記表示手段は、前記示唆画像を第四の表示態様で表示可能なものであり、前記第一の表示態様は、前記第四の表示態様よりも前記期待度が高いことを示唆する表示態様であってもよい。前記第四の表示態様は、通常の表示態様、すなわちデフォルトの表示態様であってもよい。前記第四の表示態様は、前記第一の表示態様よりも前記期待度が低いことを示唆する表示態様であってもよいし、前記期待度が0%であることを示唆する表示態様であってもよいし、前記期待度を示唆するものではない表示態様であってもよい。
また、
『 前記表示手段は、前記示唆画像を第三の表示態様[例えば、図54(e)、図61(a)に示す虹色の表示態様]で表示可能なものであり、
前記第三の表示態様は、前記第二の表示態様よりも前記期待度が高いこと[例えば、100%]を示唆する表示態様であり、
前記発光手段は、前記第三の表示態様を表した第三の発光態様[例えば、図54(e)、図61(b)に示す虹色の発光態様]で発光する場合があるものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の発光態様は、前記第一の表示態様と同一又は類似の発光態様であり、
前記第二の発光態様は、前記第二の表示態様と同一又は類似の発光態様であり、
前記第三の発光態様は、前記第三の表示態様と同一又は類似の発光態様である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第一の発光態様は、前記第一の表示態様に関係する発光態様であり、前記第二の発光態様は、前記第二の表示態様に関係する発光態様であり、前記第三の発光態様は、前記第三の表示態様に関係する発光態様であってもよい。
例えば、前記第一の発光態様と前記第一の表示態様とが、前記発光手段と前記表示手段といった媒体の違いに起因した違いだけであれば、前記第一の発光態様は、前記第一の表示態様と同一の発光態様であるといえ、前記第三の発光態様は、前記第三の表示態様と同一の発光態様であるといえる。
また、
『 前記第二の表示態様は、複数の色[例えば、黄色と緑色]を用いた表示態様であり、
前記第三の表示態様も、複数の色[例えば、虹を構成する7色(赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色、紫色)]を用いた表示態様である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第三の表示態様は、前記期待度が100%であることを示唆する表示態様である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
例えば、前記第三の表示態様は、大当り確定を示唆する表示態様であってもよい。
また、
『 前記第二の表示態様は、遊技台の製造会社又は販売会社を象徴する表示態様[例えば、メーカ柄あるいはメーカ色]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第二の表示態様は、遊技台の製造会社又は販売会社を認識可能な表示態様であってもよい。
以上の記載によれば、
『 遊技者が有利になる期待度[例えば、大当りの期待度、AT状態へ移行する期待度、ボーナス獲得の期待度等]を示唆する示唆画像[例えば、保留アイコン、変動アイコン、タイトルの文字表示、タイトルの背景表示、予告の背景表示、予告の枠表示、予告の文字表示等]を表示可能な表示手段[例えば、図44に示す装飾図柄表示装置208、サブ液晶表示装置207、図62に示す液晶表示装置1057等]と、
前記表示手段よりも遊技者側が可動領域になる可動手段[例えば、図44に示す第1演出可動体7、第2演出可動体8、図62に示す、右扉1063aおよび左扉1063b、演出可動体1058]と、
を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、前記示唆画像を第一の表示態様[例えば、図54(a)、図61(a)に示す白色の表示態様、図54(b)に示す緑色の表示態様や図54(c)、図61(a)に示す赤色の表示態様]で表示可能なものであり、
前記表示手段は、前記示唆画像を第二の表示態様[例えば、図54(d)、図61(a)に示す白地に緑色と黄色の水玉模様(メーカ柄)の表示態様]で表示可能なものであり、
前記第二の表示態様は、前記第一の表示態様よりも前記期待度が高いこと[例えば、75%]を示唆する表示態様であり、
前記可動手段は、前記第一の表示態様を表した表示態様による第一の装飾[例えば、図55(a)に示す白色の装飾、図55(b)に示す緑色の装飾や図55(c)に示す赤色の装飾]を含むものであり、
前記可動手段は、前記第二の表示態様を表した表示態様による第二の装飾[例えば、白地に緑色と黄色の水玉模様(メーカ柄)の装飾]を含まないものである[例えば、図55参照]、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
この遊技台によれば、期待度が高い前記第二の表示態様の希少性が向上し、該第二の表示態様の期待感や特別感を高めることができる場合がある。また、前記表示手段よりも遊技者側が可動領域になる前記可動手段が前記第二の装飾を含まないものであるため、第二の表示態様が出現したとの誤解を防止することができ、期待感を過度に煽ってしまうことを軽減させることができる。
なお、前記期待度は、大当りの期待であってもよい。
また、前記可動手段は、演出可動手段(役物)であってもよい。
また、前記第一の装飾は、前記第一の表示態様と多少異なっていても該第一の表示態様との関係性が一般的に認められればよい。さらに、前記可動手段は、前記第二の表示態様との関係性が一般的に認められる装飾は設けられていない。
前記装飾は、色や柄が塗られた部位であってもよい。すなわち、色や柄が変わらない部位であってもよい。あるいは、色や柄を表示する部位(液晶表示装置や発光ダイオード等)であってもよく、色や柄を変えて表示することが可能な部位であってもよい。
また、前記表示手段は、前記示唆画像を第四の表示態様で表示可能なものであり、前記第一の表示態様は、前記第四の表示態様よりも前記期待度が高いことを示唆する表示態様であってもよい。前記第四の表示態様は、通常の表示態様、すなわちデフォルトの表示態様であってもよい。前記第四の表示態様は、前記第一の表示態様よりも前記期待度が低いことを示唆する表示態様であってもよいし、前記期待度が0%であることを示唆する表示態様であってもよいし、前記期待度を示唆するものではない表示態様であってもよい。
また、
『 前記表示手段は、前記示唆画像を第三の表示態様[例えば、図54(e)、図61(a)に示す虹色の表示態様]で表示可能なものであり、
前記第三の表示態様は、前記第二の表示態様よりも前記期待度が高いこと[例えば、100%]を示唆する表示態様であり、
前記可動手段は、前記第三の表示態様を表した表示態様による第三の装飾[例えば、虹色の装飾]を含まないものである[例えば、図55参照]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記可動手段は、前記第一の表示態様を表した表示態様による表示が表示された第一の部位[例えば、第2指(人差し指)822]が設けられたものであり、前記可動手段は、前記第一の部位が遊技者から視認不能な状態と該第一の部位が遊技者から視認可能な状態をとり得るものであり、前記可動手段は、前記第二の表示態様を表した表示態様による表示が表示された第二の部位が設けられていないものであってもよい。また、前記可動手段は、前記第三の表示態様を表した表示態様による表示が表示された第三の部位も設けられていないものであってもよい(図55参照)。
また、
『 前記第一の装飾は、前記第一の表示態様と同一又は類似の表示態様による装飾であり、
前記第二の装飾は、前記第二の表示態様と同一又は類似の表示態様による装飾であり、
前記第三の装飾は、前記第三の表示態様と同一又は類似の表示態様による装飾である、ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、前記第一の装飾は、前記第一の表示態様に関係する表示態様による装飾であり、前記第二の装飾は、前記第二の表示態様に関係する表示態様による装飾であり、前記第三の装飾は、前記第三の表示態様に関係する表示態様による装飾であってもよい。
例えば、前記第一の装飾と前記第一の表示態様とが、前記可動手段と前記表示手段といった媒体の違いに起因した違いだけであれば、前記第一の装飾は、前記第一の表示態様と同一の表示態様であるといえる。
また、前記第二の表示態様は、複数の色を用いた表示態様であり、前記第三の表示態様も、複数の色を用いた表示態様であってもよい。
さらに、前記第三の表示態様は、前記期待度が100%であることを示唆する表示態様であってもよい。
また、
『 前記可動手段は、前記表示手段に、前記第一の表示態様の前記示唆画像が表示された場合[例えば、図59(g)]よりも、前記第二の表示態様の前記示唆画像が表示された場合[例えば、図60(g)]の方が、可動しやすいものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第二の表示態様は、遊技台の製造会社又は販売会社を象徴する表示態様である、ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第二の表示態様は、遊技台の製造会社又は販売会社を認識可能な表示態様であってもよい。
なお、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、以上説明した、実施形態や実施例や変形例や各種の例等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や実施例や変形例や各種の例等に適用してもよい。すなわち、適用させることを妨げる要因がない限りは、実施形態や実施例や変形例や各種の例等の記載それぞれにのみ含まれている構成要件を他の、実施形態や実施例や変形例や各種の例等に適用しても、一つのまとまりのある技術的思想として成り立つ。