JP7395984B2 - 無線ネットワーク通信装置設定システム - Google Patents

Description

本開示は、無線ネットワーク通信装置を有する電子機器に関する。本開示は、さらに、上記電子機器の無線ネットワーク通信装置をアクティベートするのに用いられる無線ネットワーク設定サーバー装置に関する。本開示は、さらに、上記電子機器及び上記無線ネットワーク設定サーバー装置を有する無線ネットワーク通信装置設定システムに関する。

電子機器の無線ネットワーク通信装置をアクティベートするには、電子機器が設置される国の国コードを無線ネットワーク通信装置に設定する必要がある。何故なら、各国の電波法により、無線ネットワーク通信装置が使用する周波数帯域が異なるためである。

特開２００４－３５７０８２号公報

電子機器の無線ネットワーク通信装置に、国コードを適切に設定することが望ましい。

本開示の一形態に係る無線ネットワーク通信装置設定システムは、
第１の制御回路と、有線ネットワーク通信装置と、無線ネットワーク通信装置と、電子機器を一意に識別するシリアル番号及び複数の国コードそれぞれを暗号化した複数のハッシュ値を含むハッシュ値リストを記憶する第１の記憶装置とを有する前記電子機器と、
第２の制御回路と、ネットワーク通信装置と、第２の記憶装置とを有し、前記ネットワーク通信装置を介して前記電子機器と通信可能に接続された無線ネットワーク設定サーバー装置と
を具備し、
前記電子機器の前記第１の制御回路は、
前記電子機器のＩＰ（Internet Protocol）アドレス及び前記シリアル番号を含むアクティベーション要求を生成し、
前記アクティベーション要求を前記無線ネットワーク設定サーバー装置に送信し、
前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
前記アクティベーション要求を受信し、前記アクティベーション要求に含まれる前記ＩＰアドレスが使用される国の国コードを判断し、
前記アクティベーション要求に含まれる前記シリアル番号及び前記国コードを互いに関連付けて前記第２の記憶装置に記憶し、
前記アクティベーション要求に含まれる前記シリアル番号及び前記国コードを暗号化したハッシュ値であるアクティベーションキーを生成し、
前記アクティベーションキーを前記電子機器に送信し、
前記電子機器の前記第１の制御回路は、
前記アクティベーションキーを受信し、
前記アクティベーションキーである前記ハッシュ値が、前記ハッシュ値リストに含まれるか否かを判断し、
前記アクティベーションキーである前記ハッシュ値が前記ハッシュ値リストに含まれると判断すると、前記ハッシュ値により特定される前記国コードを、前記無線ネットワーク通信装置に設定し、前記無線ネットワーク通信装置をアクティベートする。

（１）本実施形態によれば、電子機器の無線ネットワーク通信装置に設定すべき国コードを特定するために、電子機器は、ＩＰアドレスを無線ネットワーク設定サーバー装置に送信し、無線ネットワーク設定サーバー装置は、このＩＰアドレスが使用される国の国コードを判断する。これにより、電子機器のＧＰＳ装置を使用せずに、電子機器が使用される国の国コードを特定することができる。また、無線ネットワーク設定サーバー装置が、国コードを一括で管理する。電子機器は、電子機器が設置される予定の国に拘わらず、共通のハッシュ値リスト（電子機器が設置及び使用されると想定される国の数と同じ数のハッシュ値を含む）を記憶しておけばよい。このため、電子機器の無線ネットワーク通信装置に、電子機器が設置される予定の国の国コードを、工場出荷前に予め設定しておく必要がない。これにより、電子機器の工場出荷前のマンパワー及びコストの削減を図れる。また、無線ネットワーク通信装置をアクティベートするために、無線ネットワーク設定サーバー装置が発行したアクティベーションキーを利用してアクティベートする必要があるので、電波法に違反するような、不正な行為を防止できる。

前記電子機器は、ＧＰＳ（Global Positioning System）装置をさらに有し、
前記電子機器の前記第１の制御回路は、
前記無線ネットワーク通信装置に国コードが設定済みであるか否かを判断し、
前記無線ネットワーク通信装置に前記国コードが設定済みであると判断すると、前記ＧＰＳ装置を用いてＧＰＳ位置情報を取得し、
前記ＧＰＳ位置情報及び前記シリアル番号を前記無線ネットワーク設定サーバー装置に送信し、
前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
前記ＧＰＳ位置情報及び前記シリアル番号を受信し、
前記ＧＰＳ位置情報により特定される国を識別する国コード及び前記シリアル番号が互いに関連付けて前記第２の記憶装置に記憶されているか否かを判断し、
前記ＧＰＳ位置情報により特定される前記国を識別する前記国コード及び前記シリアル番号が互いに関連付けて前記第２の記憶装置に記憶されていると判断すると、利用許可通知を前記電子機器に送信し、
前記電子機器の前記第１の制御回路は、
前記利用許可通知を受信すると、前記無線ネットワーク通信装置をアクティベートする。

（２）本実施形態によれば、電子機器の２回目以降の起動時（この場合、無線ネットワーク通信装置に、何らかの国コードが設定済みである）には、電子機器は、原則、アクティベーションキーを再度取得する必要は無い。無線ネットワーク設定サーバー装置は、電子機器が以前にアクティベートされた国と同じ国で使用されているとＧＰＳ位置情報により特定できれば、アクティベーションキーを再発行すること無く、電子機器に利用許可通知を送信する。これにより、電子機器の２回目以降の起動時には、アクティベーションキーの再発行処理が不要となり、同時に、無線ネットワーク通信装置に設定済みの国コードが適切であるとＧＰＳ位置情報に基づき判断されるため、国コードが適正であることも担保される。

前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
前記ＧＰＳ位置情報により特定される前記国を識別する前記国コード及び前記シリアル番号が互いに関連付けて前記第２の記憶装置に記憶されていないと判断すると、前記アクティベーション要求を前記無線ネットワーク設定サーバー装置に送信するためのアクティベーション要求送信要求を、前記電子機器に送信し、
前記電子機器の前記第１の制御回路は、
前記アクティベーション要求送信要求を受信すると、前記電子機器の前記ＩＰアドレス及び前記シリアル番号を含む前記アクティベーション要求を生成し、
前記アクティベーション要求を前記無線ネットワーク設定サーバー装置に送信する。

（３）本実施形態によれば、電子機器の２回目以降の起動時（この場合、無線ネットワーク通信装置に、何らかの国コードが設定済みである）に、無線ネットワーク設定サーバー装置は、電子機器が以前にアクティベートされた国と異なる国で使用されているとＧＰＳ位置情報により特定できれば、アクティベーション要求送信要求を、電子機器に送信する。これにより、電子機器の２回目以降の起動時に、電子機器が以前にアクティベートされた国と異なる国で使用されている場合には、アクティベーションキーの再発行が必要となるため、国コードが適正であることが担保される。また、電子機器の２回目以降の起動時に、ＧＰＳ装置が故障していたり、電子機器が衛星からの電波を受信しにくい場所（地下等）に設置されていたりする場合に、アクティベーションキーの再発行が必要となるため、国コードが適正であることが担保される。

前記電子機器の前記第１の制御回路は、
前記無線ネットワーク通信装置に国コードが設定済みであるか否かを判断し、
前記無線ネットワーク通信装置に前記国コードが設定済みでないと判断すると、前記アクティベーション要求を生成して前記無線ネットワーク設定サーバー装置に送信する。

（４）本実施形態によれば、電子機器の初回起動時には、ＧＰＳ位置情報を用いること無く、必ず、電子機器は、ＩＰアドレス及びシリアル番号を含むアクティベーション要求を生成し、無線ネットワーク設定サーバー装置は、アクティベーションキーを発行する。ＧＰＳ位置情報を用いないため、ＧＰＳ装置が故障していたり、電子機器が衛星からの電波を受信しにくい場所（地下等）に設置されていたりする場合に、国コードを特定できない、という事態が生じるおそれが無い。

前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
前記アクティベーション要求に含まれる前記シリアル番号が真正であるか否かを判断し、
前記シリアル番号が真正であると判断すると、前記アクティベーション要求に含まれる前記ＩＰアドレスが使用される国の国コードを判断する。

（５）本実施形態によれば、電子機器のシリアル番号が改竄される等の不正な場合には、アクティベーションキーが発行されないため、無線ネットワーク通信装置を不正にアクティベートすることを防止できる。

前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
前記電子機器の前記シリアル番号を管理するシリアル番号管理サーバー装置に、前記アクティベーション要求に含まれる前記シリアル番号を問い合わせることにより、前記シリアル番号が真正であるか否かを判断する。

（６）本実施形態によれば、無線ネットワーク設定サーバー装置は、容易かつ確実にシリアル番号が真正であるか否かを判断することができる。

前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
ＩＣＡＮＮ（Internet Corporation for Assigned Names and Numbers）サーバー装置に、前記アクティベーション要求に含まれる前記ＩＰアドレスが使用される前記国の前記国コードを問い合わせることにより、前記アクティベーション要求に含まれる前記ＩＰアドレスが使用される前記国の前記国コードを判断する。

（７）本実施形態によれば、ＩＰアドレスは国に依存するため、無線ネットワーク設定サーバー装置は、容易かつ確実に国コードを判断することができる。

本開示の一形態に係る電子機器は、
第１の制御回路と、
第２の制御回路と、ネットワーク通信装置と、第２の記憶装置とを有する無線ネットワーク設定サーバー装置と通信可能に接続された有線ネットワーク通信装置と、
無線ネットワーク通信装置と、
電子機器を一意に識別するシリアル番号及び複数の国コードそれぞれを暗号化した複数のハッシュ値を含むハッシュ値リストを記憶する第１の記憶装置と、
を具備する前記電子機器であって、
前記電子機器の前記第１の制御回路は、
前記電子機器のＩＰ（Internet Protocol）アドレス及び前記シリアル番号を含むアクティベーション要求を生成し、
前記アクティベーション要求を前記無線ネットワーク設定サーバー装置に送信し、
前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
前記アクティベーション要求を受信し、前記アクティベーション要求に含まれる前記ＩＰアドレスが使用される国の国コードを判断し、
前記アクティベーション要求に含まれる前記シリアル番号及び前記国コードを互いに関連付けて前記第２の記憶装置に記憶し、
前記アクティベーション要求に含まれる前記シリアル番号及び前記国コードを暗号化したハッシュ値であるアクティベーションキーを生成し、
前記アクティベーションキーを前記電子機器に送信し、
前記電子機器の前記第１の制御回路は、
前記アクティベーションキーを受信し、
前記アクティベーションキーである前記ハッシュ値が、前記ハッシュ値リストに含まれるか否かを判断し、
前記アクティベーションキーである前記ハッシュ値が前記ハッシュ値リストに含まれると判断すると、前記ハッシュ値により特定される前記国コードを、前記無線ネットワーク通信装置に設定し、前記無線ネットワーク通信装置をアクティベートする。

本開示の一形態に係る無線ネットワーク設定サーバー装置は、
第２の制御回路と、
第１の制御回路と、有線ネットワーク通信装置と、無線ネットワーク通信装置と、電子機器を一意に識別するシリアル番号及び複数の国コードそれぞれを暗号化した複数のハッシュ値を含むハッシュ値リストを記憶する第１の記憶装置とを有する前記電子機器と通信可能に接続されたネットワーク通信装置と、
第２の記憶装置と
を具備する無線ネットワーク設定サーバー装置であって、
前記電子機器の前記第１の制御回路は、
前記電子機器のＩＰ（Internet Protocol）アドレス及び前記シリアル番号を含むアクティベーション要求を生成し、
前記アクティベーション要求を前記無線ネットワーク設定サーバー装置に送信し、
前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
前記アクティベーション要求を受信し、前記アクティベーション要求に含まれる前記ＩＰアドレスが使用される国の国コードを判断し、
前記アクティベーション要求に含まれる前記シリアル番号及び前記国コードを互いに関連付けて前記第２の記憶装置に記憶し、
前記アクティベーション要求に含まれる前記シリアル番号及び前記国コードを暗号化したハッシュ値であるアクティベーションキーを生成し、
前記アクティベーションキーを前記電子機器に送信し、
前記電子機器の前記第１の制御回路は、
前記アクティベーションキーを受信し、
前記アクティベーションキーである前記ハッシュ値が、前記ハッシュ値リストに含まれるか否かを判断し、
前記アクティベーションキーである前記ハッシュ値が前記ハッシュ値リストに含まれると判断すると、前記ハッシュ値により特定される前記国コードを、前記無線ネットワーク通信装置に設定し、前記無線ネットワーク通信装置をアクティベートする。

本開示によれば、電子機器の無線ネットワーク通信装置に、国コードを適切に設定することを図れる。

なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。

本開示の一実施形態に係る無線ネットワーク通信装置設定システムを示す。 電子機器のハードウェア構成を示す。 無線ネットワーク設定サーバー装置のハードウェア構成を示す。 シリアル番号管理サーバー装置のハードウェア構成を示す。 ＩＣＡＮＮサーバー装置のハードウェア構成を示す。 無線ネットワーク通信装置設定システムの機能的構成を示す。 電子機器の動作フローを示す。 無線ネットワーク設定サーバー装置の第１の動作フローを示す。 無線ネットワーク設定サーバー装置の第２の動作フローを示す。

以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。

１．無線ネットワーク通信装置設定システム

図１は、本開示の一実施形態に係る無線ネットワーク通信装置設定システムを示す。

無線ネットワーク通信装置設定システム１は、電子機器１０と、無線ネットワーク設定サーバー装置２０と、シリアル番号管理サーバー装置３０と、ＩＣＡＮＮサーバー装置４０とを有する。電子機器１０と、無線ネットワーク設定サーバー装置２０と、シリアル番号管理サーバー装置３０と、ＩＣＡＮＮサーバー装置４０とは、インターネットを含むネットワークＮに接続される。

電子機器１０は、有線ネットワーク通信装置及び無線ネットワーク通信装置を有すれば、如何なる電子機器でもよい。電子機器１０は、例えば、電子機器（ＭＦＰ、Multifunction Peripheral）でよい。電子機器１０は、有線ネットワーク通信装置を介して、無線ネットワーク設定サーバー装置２０と通信可能に接続される。電子機器１０の無線ネットワーク通信装置は、未だアクティベートされていない。

無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、電子機器１０の無線ネットワーク通信装置をアクティベートするのに用いられる。無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、電子機器１０と、シリアル番号管理サーバー装置３０と、ＩＣＡＮＮサーバー装置４０と、それぞれ通信可能に接続される。

シリアル番号管理サーバー装置３０は、電子機器１０を一意に識別するシリアル番号を管理する。

ＩＣＡＮＮサーバー装置４０は、ＩＰアドレスと、ＩＰアドレスが使用される国の国コードとを関連付けて管理する。

２．電子機器のハードウェア構成

図２は、電子機器のハードウェア構成を示す。

電子機器１０が画像形成装置である場合のハードウェア構成を説明する。は、制御回路１００を備える。制御回路１００は、プロセッサーであるＣＰＵ１１ａ（Central Processing Unit）、ＲＡＭ１１ｂ（Random Access Memory）、メモリーであるＲＯＭ１１ｃ（Read Only Memory）及び専用のハードウェア回路等から構成され、電子機器１０の全体的な動作制御を司る。ＣＰＵ１１ａは、ＲＯＭ１１ｃが記憶する情報処理プログラムをＲＡＭ１１ｂにロードして実行する。ＲＯＭ１１ｃは、ＣＰＵ１１ａが実行するプログラムやデータなどを固定的に記憶する。ＲＯＭ１１ｃは、非一過性のコンピューター読み取り可能な記録媒体の一例である。

制御回路１００は、ＧＰＳ装置１１、画像読取部１２（イメージスキャナー）、画像処理部１４（ＧＰＵ（Graphics Processing Unit）を含む）、画像メモリー１５、画像形成部１６（プリンター）、表示部１７ａを備える操作部１７（タッチパネル）、ＨＤＤ（Hard Disk Drive）やＳＳＤ（Solid State Drive）等の大容量の不揮発性の記憶装置１８、ファクシミリ通信部１９、有線ネットワーク通信装置１３ａ及び無線ネットワーク通信装置１３ｂ等と接続されている。制御回路１００は、接続されている上記各部の動作制御や、各部との間での信号又はデータの送受信を行う。操作部１７（タッチパネル）は、入力装置の一形態であり、入力装置として、マイクロフォンを含む音声入力装置が設けられてもよい。

電子機器１０は、有線ネットワーク通信装置１３ａを介して、ネットワークＮに接続される。

一方、無線ネットワーク通信装置１３ｂは、未だアクティベートされていない。無線ネットワーク通信装置１３ｂをアクティベートするには、電子機器１０が設置される国の国コードを無線ネットワーク通信装置１３ｂに設定する必要がある。しかしながら、電子機器１０は国コードを未だ取得しておらず、無線ネットワーク通信装置１３ｂは、未だアクティベートされていない。

ＧＰＳ装置１１は、電子機器１０のＧＰＳ位置情報を示す信号を受信する。

３．無線ネットワーク設定サーバー装置のハードウェア構成

図３は、無線ネットワーク設定サーバー装置のハードウェア構成を示す。

無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、ＣＰＵ２１、ＲＯＭ２２、ＲＡＭ２３、記憶装置２４、ネットワーク通信装置２５（有線でも無線でもよい）、操作装置２６及び表示装置２７と、これらを相互に接続するバス２８とを有する。

ＣＰＵ２１、ＲＯＭ２２、及びＲＡＭ２３は、制御回路２００を構成する。ＣＰＵ２１は、ＲＯＭ２２が記憶する情報処理プログラムをＲＡＭ２３にロードして実行する。ＲＯＭ２２は、ＣＰＵ２１が実行するプログラムやデータなどを固定的に記憶する。ＲＯＭ２２は、非一過性のコンピューター読み取り可能な記録媒体の一例である。

４．シリアル番号管理サーバー装置のハードウェア構成

図４は、シリアル番号管理サーバー装置のハードウェア構成を示す。

シリアル番号管理サーバー装置３０は、ＣＰＵ３１、ＲＯＭ３２、ＲＡＭ３３、記憶装置３４、ネットワーク通信装置３５（有線でも無線でもよい）、操作装置３６及び表示装置３７と、これらを相互に接続するバス３８とを有する。

ＣＰＵ３１、ＲＯＭ３２、及びＲＡＭ３３は、制御回路３００を構成する。ＣＰＵ３１は、ＲＯＭ３２が記憶する情報処理プログラムをＲＡＭ３３にロードして実行する。ＲＯＭ３２は、ＣＰＵ３１が実行するプログラムやデータなどを固定的に記憶する。ＲＯＭ３２は、非一過性のコンピューター読み取り可能な記録媒体の一例である。

５．ＩＣＡＮＮサーバー装置のハードウェア構成

図５は、ＩＣＡＮＮサーバー装置のハードウェア構成を示す。

ＩＣＡＮＮサーバー装置４０は、ＣＰＵ４１、ＲＯＭ４２、ＲＡＭ４３、記憶装置４４、ネットワーク通信装置４５（有線でも無線でもよい）、操作装置４６及び表示装置４７と、これらを相互に接続するバス４８とを有する。

ＣＰＵ４１、ＲＯＭ４２、及びＲＡＭ４３は、制御回路４００を構成する。ＣＰＵ４１は、ＲＯＭ４２が記憶する情報処理プログラムをＲＡＭ４３にロードして実行する。ＲＯＭ４２は、ＣＰＵ４１が実行するプログラムやデータなどを固定的に記憶する。ＲＯＭ４２は、非一過性のコンピューター読み取り可能な記録媒体の一例である。

６．無線ネットワーク通信装置設定システムの機能的構成

図６は、無線ネットワーク通信装置設定システムの機能的構成を示す。

電子機器１０の制御回路１００において、ＣＰＵ１１ａは、ＲＯＭ１１ｃが記憶する情報処理プログラムをＲＡＭ１１ｂにロードして実行することにより、起動部１０１、接続管理部１０２、アクティベーション要求生成部１０３、アクティベーションキー受信部１０９、アクティベーションキー判断部１０４、国コード設定部１０５、国コード設定判断部１０６、ＧＰＳ位置情報取得部１０７及び利用応答受信部１０８として動作する。

無線ネットワーク設定サーバー装置２０の制御回路２００において、ＣＰＵ２１は、ＲＯＭ２２が記憶する情報処理プログラムをＲＡＭ２３にロードして実行することにより、接続管理部２０１、アクティベーション要求受信部２０２、シリアル番号確認部２０３、国コード判断部２０４、アクティベーションキー生成部２０５及びＧＰＳ位置情報確認部２０６として動作する。

７．無線ネットワーク通信装置設定システムの動作フロー

図７は、電子機器の動作フローを示す。

電子機器１０の起動部１０１は、ユーザーより電子機器１０の電源が投入されることにより、起動する（ステップＳ１０１）。起動部１０１は、今回の電子機器１０の起動が、初回の起動であるか否かを判断する（ステップＳ１０２）。以下、（１）初回の起動である場合（ステップＳ１０２、ＹＥＳ）と、（２）２回目以降の起動である場合（ステップＳ１０２、ＮＯ）とに場合分けして説明する。

（１）電子機器１０の起動が初回の起動である場合（ステップＳ１０２、ＹＥＳ）

電子機器１０の接続管理部１０２は、有線ネットワーク通信装置１３ａを介して、無線ネットワーク設定サーバー装置２０の接続管理部２０１にアクセスを試みる（ステップＳ１０３）。無線ネットワーク設定サーバー装置２０にアクセスするための情報は、予め、電子機器１０のファームウェアに組み込まれている。

無線ネットワーク設定サーバー装置２０へのアクセスに失敗すると（ステップＳ１０４、ＮＯ）、接続管理部１０２は、ネットワーク設定の変更を促すメッセージを、表示部１７ａに表示する（ステップＳ１０５）。ユーザーは、操作部１７を介して、ネットワーク設定を変更するための操作を入力する。接続管理部１０２は、この操作を検出すると、ネットワーク設定を変更する（ステップＳ１０６、ＹＥＳ）。すると、接続管理部１０２は、再び、無線ネットワーク設定サーバー装置２０にアクセスを試みる（ステップＳ１０３）。接続管理部１０２は、無線ネットワーク設定サーバー装置２０へのアクセスに成功するまで（ステップＳ１０４、ＹＥＳ）、無線ネットワーク設定サーバー装置２０へのアクセスを試みる（ステップＳ１０３乃至ステップＳ１０６のループ）。

無線ネットワーク設定サーバー装置２０へのアクセスに成功すると（ステップＳ１０４、ＹＥＳ）、アクティベーション要求生成部１０３は、アクティベーション要求（パケット）を生成する。アクティベーション要求は、電子機器１０のＩＰアドレス及び電子機器１０を一意に識別するシリアル番号を含む。アクティベーション要求生成部１０３は、生成したアクティベーション要求を、無線ネットワーク設定サーバー装置２０にネットワークＮを介して送信する（ステップＳ１０７）。

図８は、無線ネットワーク設定サーバー装置の第１の動作フローを示す。

無線ネットワーク設定サーバー装置２０のアクティベーション要求受信部２０２は、アクティベーション要求を、電子機器１０からネットワークＮを介して受信する（ステップＳ２０１）。アクティベーション要求は、電子機器１０のＩＰアドレス及び電子機器１０のシリアル番号を含む。

無線ネットワーク設定サーバー装置２０のシリアル番号確認部２０３は、受信したアクティベーション要求に含まれるシリアル番号が真正であるか否かを判断する（ステップＳ２０２）。具体的には、シリアル番号確認部２０３は、シリアル番号管理サーバー装置３０に、アクティベーション要求に含まれるシリアル番号を問い合わせることにより、シリアル番号が真正であるか否かを判断する。

シリアル番号管理サーバー装置３０は、電子機器１０を一意に識別するシリアル番号を管理（記憶）する。シリアル番号管理サーバー装置３０は、問い合わせに含まれるシリアル番号を管理（記憶）していれば、このシリアル番号が真正であることを示す応答を、無線ネットワーク設定サーバー装置２０のシリアル番号確認部２０３に返す。一方、シリアル番号管理サーバー装置３０は、問い合わせに含まれるシリアル番号を管理（記憶）していなければ、このシリアル番号が真正でないであることを示す応答を、無線ネットワーク設定サーバー装置２０のシリアル番号確認部２０３に返す。

シリアル番号確認部２０３は、シリアル番号管理サーバー装置３０から、シリアル番号が真正でないとの応答を受信すると、シリアル番号が真正でないと判断する（ステップＳ２０３、ＮＯ）。シリアル番号が真正でない場合、無線ネットワーク設定サーバー装置２０のシリアル番号確認部２０３は、異常応答を、電子機器１０にネットワークＮを介して送信する（ステップＳ２０４）。

一方、無線ネットワーク設定サーバー装置２０のシリアル番号確認部２０３は、シリアル番号管理サーバー装置３０から、シリアル番号が真正であるとの応答を受信すると、シリアル番号が真正であると判断する（ステップＳ２０３、ＹＥＳ）。

シリアル番号確認部２０３が、シリアル番号が真正であると判断すると（ステップＳ２０３、ＹＥＳ）、国コード判断部２０４は、受信したアクティベーション要求からＩＰアドレスを抽出する（ステップＳ２０５）。国コード判断部２０４は、アクティベーション要求に含まれるＩＰアドレスが使用される国の国コードを判断する（ステップＳ２０６）。具体的には、国コード判断部２０４は、ＩＣＡＮＮサーバー装置４０に、アクティベーション要求に含まれるＩＰアドレスが使用される国の国コードを問い合わせる。

ＩＣＡＮＮサーバー装置４０は、ＩＰアドレスと、ＩＰアドレスが使用される国の国コードとを関連付けて管理（記憶）する。ＩＣＡＮＮサーバー装置４０は、問い合わせに含まれるＩＰアドレスに関連付けられた国コードを含む応答を、無線ネットワーク設定サーバー装置２０の国コード判断部２０４に返す。

無線ネットワーク設定サーバー装置２０の国コード判断部２０４は、ＩＣＡＮＮサーバー装置４０から、問い合わせに含まれるＩＰアドレスが使用される国の国コードを受信する。国コード判断部２０４は、ＩＣＡＮＮサーバー装置４０から受信した国コードを、アクティベーション要求に含まれるＩＰアドレスが使用される国の国コードとして判断する（ステップＳ２０６）。

無線ネットワーク設定サーバー装置２０のアクティベーションキー生成部２０５は、アクティベーション要求に含まれるシリアル番号及び国コードを互いに関連付けて記憶装置２４に記憶する。アクティベーションキー生成部２０５は、アクティベーション要求に含まれるシリアル番号及び国コードを、ハッシュアルゴリズムを用いて暗号化したハッシュ値であるアクティベーションキーを生成する（ステップＳ２０７）。アクティベーションキー生成部２０５は、生成したアクティベーションキーを含む応答を、電子機器１０にネットワークＮを介して送信する（ステップＳ２０８）。

図７を参照する。電子機器１０のアクティベーションキー受信部１０９は、応答を、無線ネットワーク設定サーバー装置２０からネットワークＮを介して受信する（ステップＳ１０８）。アクティベーションキー受信部１０９は、受信した応答が、アクティベーションキーを含むか否かを判断する（ステップＳ１０９）。

無線ネットワーク設定サーバー装置２０のアクティベーションキー生成部２０５がアクティベーションキーを含む応答を送信した場合は（ステップＳ２０８）、電子機器１０のアクティベーションキー受信部１０９が受信した応答は、アクティベーションキーを含む（ステップＳ１０９、ＹＥＳ）。一方、無線ネットワーク設定サーバー装置２０のシリアル番号確認部２０３が異常応答を送信した場合は（ステップＳ２０４）、電子機器１０のアクティベーションキー受信部１０９が受信した応答は、アクティベーションキーを含まない（ステップＳ１０９、ＮＯ）。

受信した応答がアクティベーションキーを含む場合（ステップＳ１０９、ＹＥＳ）、電子機器１０のアクティベーションキー判断部１０４は、受信した応答に含まれるアクティベーションキーであるハッシュ値が、ＲＯＭ１１ｃ又は記憶装置１８等の記憶装置に記憶されたハッシュ値リスト１１０に含まれるか否かを判断する（ステップＳ１１０）。

ハッシュ値リスト１１０は、電子機器１０を一意に識別するシリアル番号及び複数の国コードそれぞれを、ハッシュアルゴリズムを用いて暗号化した複数のハッシュ値を含む。言い換えれば、ハッシュ値リスト１１０は、電子機器１０が設置及び使用されると想定される国の数と同じ数のハッシュ値を含む。１個のハッシュ値は、シリアル番号及び１個の国コードを、ハッシュアルゴリズムを用いて暗号化した値である

電子機器１０のアクティベーションキー判断部１０４は、アクティベーションキーであるハッシュ値がハッシュ値リスト１１０に含まれる（即ち、ハッシュ値リスト１１０に含まれる１個のハッシュ値と一致する）と判断する（ステップＳ１１１、ＹＥＳ）。すると、国コード設定部１０５は、ハッシュ値により特定される国コードを、無線ネットワーク通信装置１３ｂに設定し（ステップＳ１１２）、無線ネットワーク通信装置１３ｂをアクティベートする（ステップＳ１１３）。

アクティベーションキーであるハッシュ値がハッシュ値リスト１１０に含まれない（即ち、ハッシュ値リスト１１０に含まれる何れのハッシュ値とも一致しない）（ステップＳ１１１、ＮＯ）場合は、国コードを無線ネットワーク通信装置１３ｂに設定せず、異常終了する（ステップＳ１１４）。また、電子機器１０のアクティベーションキー受信部１０９が受信した応答がアクティベーションキーを含まない（ステップＳ１０９、ＮＯ）場合も、国コードを無線ネットワーク通信装置１３ｂに設定せず、異常終了する（ステップＳ１１４）。

（２）電子機器１０の起動が２回目以降の起動である場合（ステップＳ１０２、ＮＯ）

電子機器１０の国コード設定判断部１０６は、無線ネットワーク通信装置１３ｂに国コードが設定済みであるか否かを判断する（ステップＳ１１５）。

国コード設定判断部１０６が、無線ネットワーク通信装置１３ｂに国コードが設定済みでない判断すると（ステップＳ１１５、ＮＯ）、電子機器１０は、ステップＳ１０３以下の処理を実行する。即ち、接続管理部１０２は無線ネットワーク設定サーバー装置２０にアクセスし（ステップＳ１０３乃至ステップＳ１０６）、アクティベーション要求生成部１０３はアクティベーション要求を生成して無線ネットワーク設定サーバー装置２０に送信する（ステップＳ１０７）。

一方、国コード設定判断部１０６が、無線ネットワーク通信装置１３ｂに国コードが設定済みである判断すると（ステップＳ１１５、ＹＥＳ）、ＧＰＳ位置情報取得部１０７は、ＧＰＳ装置１１を起動する（ステップＳ１１６）。ＧＰＳ位置情報取得部１０７は、ＧＰＳ装置１１を用いて、電子機器１０のＧＰＳ位置情報を取得する。

ＧＰＳ位置情報取得部１０７が、ＧＰＳ装置１１を用いて、ＧＰＳ位置情報を取得できない場合がある（ステップＳ１１７、ＮＯ）。ＧＰＳ装置１１が故障していたり、電子機器１０が衛星からの電波を受信しにくい場所（地下等）に設置されていたりする場合である。この場合、電子機器１０は、ステップＳ１０３以下の処理を実行する。即ち、接続管理部１０２は無線ネットワーク設定サーバー装置２０にアクセスし（ステップＳ１０３乃至ステップＳ１０６）、アクティベーション要求生成部１０３はアクティベーション要求を生成して無線ネットワーク設定サーバー装置２０に送信する（ステップＳ１０７）。

一方、ＧＰＳ位置情報取得部１０７は、ＧＰＳ装置１１を用いて、ＧＰＳ位置情報を取得する（ステップＳ１１７、ＹＥＳ）。すると、ＧＰＳ位置情報取得部１０７は、ＧＰＳ位置情報及び電子機器１０のシリアル番号を、無線ネットワーク設定サーバー装置２０にネットワークＮを介して送信する（ステップＳ１１８）。なお、電子機器１０が無線ネットワーク設定サーバー装置２０にアクセスできない場合は、上記のステップＳ１０３乃至ステップＳ１０６のループと同様の処理を実行すればよい。

図９は、無線ネットワーク設定サーバー装置の第２の動作フローを示す。

無線ネットワーク設定サーバー装置２０のＧＰＳ位置情報確認部２０６は、ＧＰＳ位置情報及びシリアル番号を、電子機器１０からネットワークＮを介して受信する（ステップＳ３０１）。ＧＰＳ位置情報確認部２０６は、受信したＧＰＳ位置情報により特定される国を識別する国コード及びシリアル番号が互いに関連付けて記憶装置２４に記憶されているか否かを判断する（ステップＳ３０２）。

電子機器１０から受信したＧＰＳ位置情報により特定される国を識別する国コード及び電子機器１０から受信したシリアル番号が互いに関連付けて記憶装置２４に記憶されている状態とは、このシリアル番号及び国コードを暗号化したハッシュ値であるアクティベーションキーを生成済みである（ステップＳ２０７）ことを意味する。即ち、このシリアル番号により識別される電子機器１０が、以前にアクティベーションされた国（国コードにより識別される）に設置及び使用されていることを意味する。

一方、電子機器１０から受信したＧＰＳ位置情報により特定される国を識別する国コード及び電子機器１０から受信したシリアル番号が互いに関連付けて記憶装置２４に記憶されていない状態とは、このシリアル番号及び国コードを暗号化したハッシュ値であるアクティベーションキーを生成済みでないことを意味する。即ち、このシリアル番号により識別される電子機器１０が、以前にアクティベーションされた国（国コードにより識別される）とは異なる国に設置及び使用されていることを意味する。

無線ネットワーク設定サーバー装置２０のＧＰＳ位置情報確認部２０６は、国コード及びシリアル番号が互いに関連付けて記憶装置２４に記憶されていると判断すると（ステップＳ３０２、ＹＥＳ）、利用許可応答を電子機器１０にネットワークＮを介して送信する（ステップＳ３０３）。

一方、無線ネットワーク設定サーバー装置２０のＧＰＳ位置情報確認部２０６は、国コード及びシリアル番号が互いに関連付けて記憶装置２４に記憶されていないと判断すると（ステップＳ３０２、ＮＯ）、アクティベーション要求を無線ネットワーク設定サーバー装置２０に送信するためのアクティベーション要求送信要求を含む応答を、電子機器１０にネットワークＮを介して送信する（ステップＳ３０４）。なお、電子機器１０から受信したＧＰＳ位置情報がヌルの場合も、ＧＰＳ位置情報確認部２０６は、国コード及びシリアル番号が互いに関連付けて記憶装置２４に記憶されていないと判断する（ステップＳ３０２、ＮＯ）。

図７を参照する。電子機器１０の利用応答受信部１０８は、応答を受信する（ステップＳ１１９）。利用応答受信部１０８は、受信した応答が、利用許可応答（ステップＳ３０３）であるか、アクティベーション要求送信要求を含む応答（ステップＳ３０４）であるかを判断する（ステップＳ１２０）。

利用応答受信部１０８が利用許可応答を受信した場合（ステップＳ１２０、ＹＥＳ）、電子機器１０の国コード設定部１０５は、以前設定済みの国コードを用いて、無線ネットワーク通信装置１３ｂをアクティベートする（ステップＳ１１３）。

一方、利用応答受信部１０８がアクティベーション要求送信要求を含む応答を受信した場合（ステップＳ１２０、ＮＯ）、電子機器１０のアクティベーション要求生成部１０３は、ＩＰアドレス及びシリアル番号を含むアクティベーション要求を生成し、無線ネットワーク設定サーバー装置２０に送信する（ステップＳ１０７）。

８．結語

電子機器の無線ネットワーク通信装置をアクティベートするには、電子機器が設置される国の国コードを無線ネットワーク通信装置に設定する必要がある。何故なら、各国の電波法により、無線ネットワーク通信装置が使用する周波数帯域が異なるためである。無線ネットワーク通信装置に国コードを設定することにより、無線ネットワーク通信装置が出力する周波数が、適切な周波数に限定される。典型的には、電子機器のＧＰＳ装置を用いて電子機器が設置される国を特定し、この国を識別する国コードを無線ネットワーク通信装置に設定することで、無線ネットワーク通信装置が使用する周波数を、適切な周波数に限定する。しかしながら、ＧＰＳ装置を用いる技術では、ＧＰＳ装置が故障していたり、電子機器が衛星からの電波を受信しにくい場所（地下等）に設置されていたりする場合には、電子機器が設置される国を特定することができない。この場合は、代替手段を用いて、無線ネットワーク通信装置に国コードを設定する必要がある。代替手段の一例として、無線ネットワーク通信装置が、周囲のアクセスポイント等から発信されるビーコンに含まれている国コードを読み取り、国コードを設定する技術が考えられる。しかしながら、仮に、不正に改造されたアクセスポイントが使用された場合、電子機器が、本来の国コードとは異なる不正な国コードを含んだビーコンを受信すると、不正な周波数情報が無線ネットワーク通信装置に設定される。この様に、電子機器がＧＰＳ位置情報を取得できずに代替手段を用いた場合、電子機器が設置された国の電波法に違反するような不正な周波数が、無線ネットワーク通信装置に設定されるおそれがある。

（１）以上のような事情に鑑み、本実施形態によれば、電子機器１０は、ＩＰアドレス及びシリアル番号を含むアクティベーション要求を生成し、無線ネットワーク設定サーバー装置２０に送信する。無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、受信したアクティベーション要求に含まれるＩＰアドレスが使用される国の国コードを判断する。このように、電子機器１０の無線ネットワーク通信装置１３ｂに設定すべき国コードを特定するために、電子機器１０は、ＩＰアドレスを無線ネットワーク設定サーバー装置２０に送信し、無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、このＩＰアドレスが使用される国の国コードを判断する。これにより、電子機器１０のＧＰＳ装置１１を使用せずに、電子機器１０が使用される国の国コードを特定することができる。また、無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、シリアル番号及び国コードを暗号化したハッシュ値であるアクティベーションキーを生成し、電子機器１０に送信する。電子機器１０は、シリアル番号及び複数の国コードそれぞれを暗号化した複数のハッシュ値を含むハッシュ値リスト１１０を記憶する。電子機器１０は、受信したアクティベーションキーであるハッシュ値がハッシュ値リスト１１０に含まれると判断すると、ハッシュ値により特定される国コードを、無線ネットワーク通信装置１３ｂに設定し、アクティベートする。このように、無線ネットワーク設定サーバー装置２０が、国コードを一括で管理する。電子機器１０は、電子機器１０が設置される予定の国に拘わらず、共通のハッシュ値リスト１１０（電子機器１０が設置及び使用されると想定される国の数と同じ数のハッシュ値を含む）を記憶しておけばよい。このため、電子機器１０の無線ネットワーク通信装置１３ｂに、電子機器１０が設置される予定の国の国コードを、工場出荷前に予め設定しておく必要がない。これにより、電子機器１０の工場出荷前のマンパワー及びコストの削減を図れる。また、無線ネットワーク通信装置１３ｂをアクティベートするために、無線ネットワーク設定サーバー装置２０が発行したアクティベーションキーを利用してアクティベートする必要があるので、電波法に違反するような、不正な行為を防止できる。

（２）本実施形態によれば、電子機器１０は、無線ネットワーク通信装置１３ｂに国コードが設定済みである場合、ＧＰＳ装置１１を用いて取得したＧＰＳ位置情報及びシリアル番号を無線ネットワーク設定サーバー装置２０に送信する。無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、受信したＧＰＳ位置情報により特定される国を識別する国コード及びシリアル番号が互いに関連付けて記憶されていると判断すると、利用許可通知を電子機器１０に送信する。電子機器１０は、利用許可通知を受信すると、無線ネットワーク通信装置１３ｂをアクティベートする。これにより、電子機器１０の２回目以降の起動時（この場合、無線ネットワーク通信装置１３ｂに、何らかの国コードが設定済みである）には、電子機器１０は、原則、アクティベーションキーを再度取得する必要は無い。無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、電子機器１０が以前にアクティベートされた国と同じ国で使用されているとＧＰＳ位置情報により特定できれば、アクティベーションキーを再発行すること無く、電子機器１０に利用許可通知を送信する。これにより、電子機器１０の２回目以降の起動時には、アクティベーションキーの再発行処理が不要となり、同時に、無線ネットワーク通信装置１３ｂに設定済みの国コードが適切であるとＧＰＳ位置情報に基づき判断されるため、国コードが適正であることも担保される。

（３）本実施形態によれば、無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、ＧＰＳ位置情報により特定される国を識別する国コード及びシリアル番号が互いに関連付けて記憶されていないと判断すると、アクティベーション要求を無線ネットワーク設定サーバー装置２０に送信するためのアクティベーション要求送信要求を、電子機器１０に送信する。このように、電子機器１０の２回目以降の起動時（この場合、無線ネットワーク通信装置１３ｂに、何らかの国コードが設定済みである）に、無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、電子機器１０が以前にアクティベートされた国と異なる国で使用されているとＧＰＳ位置情報により特定できれば、アクティベーション要求送信要求を、電子機器１０に送信する。これにより、電子機器１０の２回目以降の起動時に、電子機器１０が以前にアクティベートされた国と異なる国で使用されている場合には、アクティベーションキーの再発行が必要となるため、国コードが適正であることが担保される。また、電子機器１０の２回目以降の起動時に、ＧＰＳ装置１１が故障していたり、電子機器１０が衛星からの電波を受信しにくい場所（地下等）に設置されていたりする場合に、アクティベーションキーの再発行が必要となるため、国コードが適正であることが担保される。

（４）本実施形態によれば、電子機器１０は、無線ネットワーク通信装置１３ｂに国コードが設定済みでない場合、アクティベーション要求を生成する。これにより、電子機器１０の初回起動時には、ＧＰＳ位置情報を用いること無く、必ず、電子機器１０は、ＩＰアドレス及びシリアル番号を含むアクティベーション要求を生成し、無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、アクティベーションキーを発行する。ＧＰＳ位置情報を用いないため、ＧＰＳ装置１１が故障していたり、電子機器１０が衛星からの電波を受信しにくい場所（地下等）に設置されていたりする場合に、国コードを特定できない、という事態が生じるおそれが無い。

（５）本実施形態によれば、無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、アクティベーション要求に含まれるシリアル番号が真正である場合に、アクティベーション要求に含まれるＩＰアドレスが使用される国の国コードを判断する。これにより、電子機器１０のシリアル番号が改竄される等の不正な場合には、アクティベーションキーが発行されないため、無線ネットワーク通信装置１３ｂを不正にアクティベートすることを防止できる。

（６）本実施形態によれば、無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、シリアル番号管理サーバー装置３０に問い合わせることにより、シリアル番号が真正であるか否かを判断する。これにより、無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、容易かつ確実にシリアル番号が真正であるか否かを判断することができる。

（７）本実施形態によれば、無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、ＩＣＡＮＮサーバー装置４０に、アクティベーション要求に含まれるＩＰアドレスが使用される国の国コードを問い合わせることにより、アクティベーション要求に含まれるＩＰアドレスが使用される国の国コードを判断する。ＩＰアドレスは国に依存するため、無線ネットワーク設定サーバー装置２０は、容易かつ確実に国コードを判断することができる。

本技術の各実施形態及び各変形例について上に説明したが、本技術は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

無線ネットワーク通信装置設定システム１
電子機器１０
無線ネットワーク設定サーバー装置２０
シリアル番号管理サーバー装置３０
ＩＣＡＮＮサーバー装置４０
起動部１０１
接続管理部１０２
アクティベーション要求生成部１０３
アクティベーションキー判断部１０４
国コード設定部１０５
国コード設定判断部１０６
ＧＰＳ位置情報取得部１０７
利用応答受信部１０８
アクティベーションキー受信部１０９
ハッシュ値リスト１１０
接続管理部２０１
アクティベーション要求受信部２０２
シリアル番号確認部２０３
国コード判断部２０４
アクティベーションキー生成部２０５
ＧＰＳ位置情報確認部２０６

Claims (7)

1. 第１の制御回路と、有線ネットワーク通信装置と、無線ネットワーク通信装置と、電子機器を一意に識別するシリアル番号及び複数の国コードそれぞれを暗号化した複数のハッシュ値を含むハッシュ値リストを記憶する第１の記憶装置とを有する前記電子機器と、
   第２の制御回路と、ネットワーク通信装置と、第２の記憶装置とを有し、前記ネットワーク通信装置を介して前記電子機器と通信可能に接続された無線ネットワーク設定サーバー装置と
   を具備し、
   前記電子機器の前記第１の制御回路は、
   前記電子機器のＩＰ（Internet Protocol）アドレス及び前記シリアル番号を含むアクティベーション要求を生成し、
   前記アクティベーション要求を前記無線ネットワーク設定サーバー装置に送信し、
   前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
   前記アクティベーション要求を受信し、前記アクティベーション要求に含まれる前記ＩＰアドレスが使用される国の国コードを判断し、
   前記アクティベーション要求に含まれる前記シリアル番号及び前記国コードを互いに関連付けて前記第２の記憶装置に記憶し、
   前記アクティベーション要求に含まれる前記シリアル番号及び前記国コードを暗号化したハッシュ値であるアクティベーションキーを生成し、
   前記アクティベーションキーを前記電子機器に送信し、
   前記電子機器の前記第１の制御回路は、
   前記アクティベーションキーを受信し、
   前記アクティベーションキーである前記ハッシュ値が、前記ハッシュ値リストに含まれるか否かを判断し、
   前記アクティベーションキーである前記ハッシュ値が前記ハッシュ値リストに含まれると判断すると、前記ハッシュ値により特定される前記国コードを、前記無線ネットワーク通信装置に設定し、前記無線ネットワーク通信装置をアクティベートする
   無線ネットワーク通信装置設定システム。
2. 請求項１に記載の無線ネットワーク通信装置設定システムであって、
   前記電子機器は、ＧＰＳ（Global Positioning System）装置をさらに有し、
   前記電子機器の前記第１の制御回路は、
   前記無線ネットワーク通信装置に国コードが設定済みであるか否かを判断し、
   前記無線ネットワーク通信装置に前記国コードが設定済みであると判断すると、前記ＧＰＳ装置を用いてＧＰＳ位置情報を取得し、
   前記ＧＰＳ位置情報及び前記シリアル番号を前記無線ネットワーク設定サーバー装置に送信し、
   前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
   前記ＧＰＳ位置情報及び前記シリアル番号を受信し、
   前記ＧＰＳ位置情報により特定される国を識別する国コード及び前記シリアル番号が互いに関連付けて前記第２の記憶装置に記憶されているか否かを判断し、
   前記ＧＰＳ位置情報により特定される前記国を識別する前記国コード及び前記シリアル番号が互いに関連付けて前記第２の記憶装置に記憶されていると判断すると、利用許可通知を前記電子機器に送信し、
   前記電子機器の前記第１の制御回路は、
   前記利用許可通知を受信すると、前記無線ネットワーク通信装置をアクティベートする
   無線ネットワーク通信装置設定システム。
3. 請求項２に記載の無線ネットワーク通信装置設定システムであって、
   前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
   前記ＧＰＳ位置情報により特定される前記国を識別する前記国コード及び前記シリアル番号が互いに関連付けて前記第２の記憶装置に記憶されていないと判断すると、前記アクティベーション要求を前記無線ネットワーク設定サーバー装置に送信するためのアクティベーション要求送信要求を、前記電子機器に送信し、
   前記電子機器の前記第１の制御回路は、
   前記アクティベーション要求送信要求を受信すると、前記電子機器の前記ＩＰアドレス及び前記シリアル番号を含む前記アクティベーション要求を生成し、
   前記アクティベーション要求を前記無線ネットワーク設定サーバー装置に送信する
   無線ネットワーク通信装置設定システム。
4. 請求項１乃至３の何れか一項に記載の無線ネットワーク通信装置設定システムであって、
   前記電子機器の前記第１の制御回路は、
   前記無線ネットワーク通信装置に国コードが設定済みであるか否かを判断し、
   前記無線ネットワーク通信装置に前記国コードが設定済みでないと判断すると、前記アクティベーション要求を生成して前記無線ネットワーク設定サーバー装置に送信する
   無線ネットワーク通信装置設定システム。
5. 請求項１乃至４の何れか一項に記載の無線ネットワーク通信装置設定システムであって、
   前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
   前記アクティベーション要求に含まれる前記シリアル番号が真正であるか否かを判断し、
   前記シリアル番号が真正であると判断すると、前記アクティベーション要求に含まれる前記ＩＰアドレスが使用される国の国コードを判断する
   無線ネットワーク通信装置設定システム。
6. 請求項５に記載の無線ネットワーク通信装置設定システムであって、
   前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
   前記電子機器の前記シリアル番号を管理するシリアル番号管理サーバー装置に、前記アクティベーション要求に含まれる前記シリアル番号を問い合わせることにより、前記シリアル番号が真正であるか否かを判断する
   無線ネットワーク通信装置設定システム。
7. 請求項１乃至６の何れか一項に記載の無線ネットワーク通信装置設定システムであって、
   前記無線ネットワーク設定サーバー装置の前記第２の制御回路は、
   ＩＣＡＮＮ（Internet Corporation for Assigned Names and Numbers）サーバー装置に、前記アクティベーション要求に含まれる前記ＩＰアドレスが使用される前記国の前記国コードを問い合わせることにより、前記アクティベーション要求に含まれる前記ＩＰアドレスが使用される前記国の前記国コードを判断する
   無線ネットワーク通信装置設定システム。

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