JP7395261B2 - 仮想通貨の送金システム - Google Patents
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Description
送金受付システムは、ユーザから、仮想通貨の送金先を含む送金指示を取得する送金指示取得部と、送金指示を登録する送金指示登録部と、ユーザから、第1の秘密コードを含む確認指示を取得する確認取得部と、を含む。
送金実行システムは、送金元のユーザに対して、送金指示により指定された送金先および第2の秘密コードを通知する確認要求部と、通知した第2の秘密コードと確認指示により指定された第1の秘密コードが適合することを条件として、仮想通貨の送金を許可する送金判定部と、を含む。
図1に示す送金システム100は、本発明者が説明のために想定した仮想事例である。送金システム100は、送金受付システム104、送金実行システム106、送金データベース108およびユーザ端末110を含む。送金受付システム104は、仮想通貨による商品購入サービスを提供する店舗等の業者(以下、「サービス提供者」とよぶ)により運営される。
決済サーバ118は、ユーザ(送金者)の秘密鍵を保有する。決済サーバ118は、送金データベース108から送金指示を読み出し、送金元となるユーザの秘密鍵を使って電子署名を作った上で送金データをブロードキャストする。送金データは、採掘者とよばれる他のユーザからの認証手続きを経て、ブロックチェーン(巨大な取引台帳)に接続され、仮想通貨の送金が完結する。
以上をまとめると、送金受付システム104のうち、ウェブサーバ114はインターネット102に対して公開されており、アプリケーションサーバ116、決済サーバ118および送金データベース108は非公開である。
また、アプリケーションサーバ116のソフトウェアに脆弱性がある場合、インターネット102からアプリケーションサーバ116不正侵入される可能性もある。アプリケーションサーバ116は、ウェブサーバ114に比べると不正侵入リスクは小さいものの不正侵入されるリスクを想定しておく必要はある。
図2は、第1実施形態における送金システム200のハードウェア構成図である。
ユーザ(送金者)は、ユーザ端末210から、送金受付システム204に「送金指示」を送信する。送金指示には、送金先、送金元および送金額が含まれる。送金指示は、ウェブサーバ214に受け付けられ、アプリケーションサーバ216は送金データベース208に送金指示を送金IDとともに登録する。ここまでは図1に示した送金システム100と同じである。
ユーザ端末210、ウェブサーバ214、アプリケーションサーバ216、決済サーバ218および送金データベース208の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
図7に示す第2実施形態における送金システム300の機能ブロックについても同様である。
ユーザ端末210は、入力部230、出力部232および通信部268を含む。入力部230は、ユーザ(送金者)からの各種入力を受け付ける。出力部232は、ユーザに対して各種情報を出力する。通信部268は、ウェブサーバ214等との通信処理を担当する。
送金情報取得部266は、二次元コードを撮像することにより、送金先を特定する情報を取得する。送金指示部234は、ユーザから送金指示を受け付ける。送金指示には、送金先を示す仮想通貨口座のID、送金元を示すユーザID(仮想通貨口座)および送金額が含まれる。確認指示部236は、ユーザから確認指示を受け付ける。確認指示には、送金IDおよび秘密コードが含まれる。確認要求取得部238は、決済サーバ218から確認要求を受信する。確認要求には、送金ID、送金先、送金元、送金額および秘密コードが含まれる。
ウェブサーバ214は、送金指示取得部242および確認取得部244を含む。送金指示取得部242は、ユーザ端末210から送金指示を受信する。送金指示取得部242は、また、送金指示をアプリケーションサーバ216に転送する。確認取得部244は、ユーザ端末210から確認指示(送金承認)を受信する。確認取得部244は、確認指示をアプリケーションサーバ216に転送する。
アプリケーションサーバ216は、送金指示登録部246、送金指示通知部248および確認指示通知部270を含む。送金指示登録部246は、送金IDとともに送金指示を送金データベース208に登録する。送金指示通知部248は、送金指示を受信したとき、送金ID、送金先、送金元、送金額を決済サーバ218に通知する(以下、「送金指示通知」とよぶ)。確認指示通知部270は、確認指示を受信したとき、確認指示に含まれる送金IDと秘密コードを決済サーバ218に通知する(以下、「確認指示通知」とよぶ)。
決済サーバ218は、通信部250とデータ処理部252を含む。通信部250は、アプリケーションサーバ216、ユーザ端末210等との通信処理を担当する。データ処理部252は、通信部250により取得されたデータおよび送金データベース208に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部252は、通信部250および送金データベース208のインタフェースとしても機能する。
送金指示受信部256は、送金指示通知部248から送金指示通知を受信する。確認指示受信部272は、確認指示通知部270から確認指示通知を受信する。確認要求部258は、確認要求をユーザ端末210に送信する。
コード生成部260は、送金指示通知を受信したとき、秘密コードを生成する。本実施形態においては、コード生成部260は英数字をランダムに選択することで複数桁の英数字列を秘密コードとして生成する。コード生成部260は、生成した秘密コードを送金システム200において保持しておく。コード生成部260は、送金データベース208に秘密コードを生成したときにその旨を記録するが、秘密コードそのものを送金データベース208には登録することはない(図4に関連して後述)。送金判定部262は、確認要求によりユーザに通知した秘密コード(第2の秘密コード)と、確認指示通知された秘密コード(第1の秘密コード)が一致するか否かを判定する。送金実行部264は、2つの秘密コードが一致したとき、仮想通貨の送金を実行する。
送金予約テーブル280は、送金データベース208に格納される。送金予約テーブル280には、未処理の送金指示が登録される。送金指示登録部246は、送金指示が受信されるごとに送金指示を送金データベース208に登録する。このとき、送金指示を識別するための送金IDが付与される。図3によれば、送金ID=T03の送金指示(以下、「送金指示(T03)」のように表記する)は、送金元(C01)から送金先(B02)への「200(コイン)」の送金を意味する。送金指示(T03)には秘密コードが付与されていない。したがって、送金指示(T03)はアプリケーションサーバ216により受け付けられたものの決済サーバ218は秘密コードを生成していない段階にある。
ユーザ(送金者)は、まず、ユーザ端末210に送金指示を入力する。送金指示は、送金元、送金先、送金額を含む。ユーザ端末210からウェブサーバ214に送金指示がなされ(S10)、ウェブサーバ214は送金指示をアプリケーションサーバ216に転送し(S12)、アプリケーションサーバ216の送金指示登録部246は送金IDとともに送金指示を送金データベース208に登録する(S14)。また、アプリケーションサーバ216の送金指示通知部248は、決済サーバ218に送金指示通知する(S16)。コード生成部260は、送金指示通知に対応して秘密コードを生成する(S18)。
第1実施形態においては、アプリケーションサーバ216は、送金指示を受信したとき、決済サーバ218に送金指示通知をする。これを契機として、決済サーバ218は秘密コードを含む確認要求をユーザ端末210に送信する。また、アプリケーションサーバ216は、ユーザ端末210から確認指示を受信したとき、決済サーバ218に確認指示通知をする。これを契機として、決済サーバ218は秘密コードの照合を行う。このように、第1実施形態においては、アプリケーションサーバ216から決済サーバ218へのアクセスが限定的ながら許可されている。
第2実施形態においては、更に万全を期するため、アプリケーションサーバ316から決済サーバ318へのアクセス経路そのものを遮断する。
以下、第2実施形態において、第1実施形態と同一の符号を付されているものの機能および処理は同一であるものとして説明する。
送金システム300がユーザ(送金者)に提供するユーザインタフェースは第1実施形態と同じである。送金システム300においては、アプリケーションサーバ316および決済サーバ318の構成が第1実施形態から若干変更されている。
第2実施形態においては、アプリケーションサーバ316および決済サーバ318の構成が、第1実施形態のアプリケーションサーバ216および決済サーバ318から一部変更されている。
アプリケーションサーバ316は、送金指示を送金IDとともに送金データベース208に登録する送金指示登録部246を含むが、送金指示通知部248および確認指示通知部270は含まない。
まずS10からS14までの処理過程は第1実施形態(図5参照)と同様である。決済サーバ318は、定期的に送金データベース208にアクセスすることで新着の送金指示を検出する(S40)。
銀行間送金においては、銀行同士で送金元と送金先を確認できる。しかし、仮想通貨取引においては、従来、送金先に確実に送金されていることを保証する仕組みについて十分な提案がなされてこなかった。本実施形態においては、実際に送金する前に、ユーザ(送金者)に送金先を確認してもらってから仮想通貨の送金を実行する。また、確認要求には秘密コードが含まれるため、確認要求を受信したユーザしか送金を承認できない。このような制御方法により、サービス提供者が運営する送金受付システム104に不正侵入され、送金先の改ざんがなされたとしても、不正送金を未然に防ぐことができる。
本実施形態においては、ユーザ端末210から送金受付システム204,304に送金指示および確認指示を、インターネット102を経由して送信するとして説明した。送金者はこれらの指示を送金受付システム204,304が提供する入力装置に直接入力してもよい。
Claims (4)
- ユーザから仮想通貨の送金指示を受け付ける送金受付システムと、仮想通貨の送金を実行させる送金実行システムと、前記送金受付システムおよび前記送金実行システムの双方からアクセス可能な送金データベースと、を備え、
前記送金受付システムは、
ユーザから、仮想通貨の送金先を含む送金指示を取得する送金指示取得部と、
送金指示が取得されたとき、前記送金データベースに送金指示を登録する送金指示登録部と、
ユーザから、第1の秘密コードを含む確認指示を取得する確認取得部と、を含み、
前記送金実行システムは、
前記送金データベースに自発的にアクセスすることにより未実行の送金指示を検出する送金指示検出部と、
前記送金データベースから未実行の送金指示が検出されたとき、前記未実行の送金指示をした送金元のユーザに対して、前記未実行の送金指示により指定された送金先および第2の秘密コードを通知する確認要求部と、
前記第2の秘密コードを通知されたユーザから前記第1の秘密コードを含む前記確認指示が受信されたとき、前記通知した第2の秘密コードと前記確認指示により指定された前記第1の秘密コードが適合することを条件として、仮想通貨の送金を許可する送金判定部と、を含むことを特徴とする仮想通貨の送金システム。 - 前記送金受付システムの前記確認取得部は、前記第2の秘密コードの通知後に前記第1の秘密コードを含む確認指示を取得したとき、前記送金データベースに前記確認指示により指定された前記第1の秘密コードを登録し、
前記送金実行システムの前記送金指示検出部は、更に、前記送金データベースに自発的にアクセスすることにより、前記第1の秘密コードが登録され、かつ、未実行の送金指示を検出し、
前記送金判定部は、前記第1の秘密コードが登録され、かつ、未実行の送金指示が検出されたとき、前記未実行の送金指示に対応して登録されている第1の秘密コードと前記未実行の送金指示の受付け後に通知した前記第2の秘密コードが適合することを条件として、仮想通貨の送金を許可することを特徴とする請求項1に記載の仮想通貨の送金システム。 - ユーザが送金先および送金元を指定して実施する仮想通貨の送金指示が登録されるデータ格納主体に自発的にアクセスすることにより未実行の送金指示を検出する送金指示検出部と、
前記データ格納主体から未実行の送金指示が検出されたとき、前記未実行の送金指示の送金元として指定されたユーザに対して、前記未実行の送金指示で指定された送金先と第2の秘密コードを通知する確認要求部と、
前記第2の秘密コードを通知されたユーザから入力された第1の秘密コードと前記第2の秘密コードが適合することを条件として、仮想通貨の送金を許可する送金判定部と、を備えることを特徴とする仮想通貨の送金実行システム。 - 前記データ格納主体には、送金指示とともに、前記送金指示に対応してユーザから入力される第1の秘密コードが登録され、
前記送金指示検出部は、未実行であって、かつ、対応する第1の秘密コードが登録済みとなっている送金指示を検出し、
前記送金判定部は、前記未実行であって、かつ、対応する第1の秘密コードが登録済みとなっている送金指示が検出されたとき、前記未実行の送金指示に対応して登録されている第1の秘密コードと前記送金指示を対象としてユーザに通知された第2の秘密コードが適合することを条件として、仮想通貨の送金を許可することを特徴とする請求項3に記載の仮想通貨の送金実行システム。
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