以下、本発明に係るぱちんこ遊技機の実施例について説明する。なお、ここでは先ず、本実施例のぱちんこ遊技機の基本構成について説明し、その後に、本実施例のぱちんこ遊技機における遊技手順、演出、及び、制御態様などについて説明する。
<ぱちんこ遊技機の基本構成>
図1は、本実施例に係るぱちんこ遊技機10の前面構成を示している。ぱちんこ遊技機10においては、後述する遊技機枠11に遊技盤50が装着されている。これらのうち、遊技盤50は、ぱちんこ遊技機10の機種に応じて付属機器や意匠等といった構成要素を異ならせているものである。更に、遊技盤50は、遊技機枠11との電気的な接続関係や、構造的な接続関係を解除することにより、遊技機枠11から分離できるようになっている。
また、複数機種の遊技盤50について、遊技機枠11との構造的及び電気的な接続関係を共通化することにより、異機種間で遊技機枠11を共用する所謂機種変更が可能となっている。なお、以下では先ず、遊技機枠11について説明し、その後に遊技盤50の盤面構成について説明する。
上述の遊技機枠11は、外枠12、前枠(「内枠」や「本体枠」などともいう)13、及び、下部前板(「幕板」などともいう)14を有している。更に、前枠13には、ガラス扉15、及び、皿ユニット16が装着されている。これらのうち外枠12は、ぱちんこ遊技機10を、遊技場(遊技店舗)内の島設備における所定位置に固定するために用いられる矩形の枠体であり、図1中に示すように、ガラス扉15や皿ユニット16を有する前枠13と、上述の下部前板14とにより、前面側が閉じられる開口部分を有している。
また、外枠12を島設備に設置するための工法として、釘打ちが行われるのが一般的である。そして、外枠12の、少なくとも、島設備への固定のための部位の材質として、木材が用いられている。なお、木材に代えて、例えば釘打ちが可能なプラスチック材を採用することが可能である。また、外枠12を島設備に設置するための工法として、釘打ち以外の工法を採用することも可能である。
前枠13は、外枠12の開口部分に整合する外形を備えた構造であり、図1中の左側に示すヒンジ機構15A、15Bを介して、外枠12に装着されている。そして、前枠13は、外枠12に対する閉鎖状態から、図1中の左側縁部を固定端とし、右側縁部を自由端として、前方へ揺動することで開放状態となる。更に、前枠13は、開放状態から後方へ揺動し、外枠12内に入り込んで係止することにより、再び閉鎖状態となる。そして、前枠13は、閉鎖時に、外枠12の上短部から、上述の下部前板14までの間の部位を塞ぐようになっている。
前枠13の外枠12への係止と、外枠12からの解放は、錠装置(図示略)を介して行われている。すなわち、図1中に示すように、前枠13の自由端側の下方の部位には、錠装置のシリンダ部17が配置されており、このシリンダ部17は、前枠13の下部を覆った前述の皿ユニット16を通して、鍵穴をぱちんこ遊技機10の前方へ向けている。そして、遊技場店員が、鍵をシリンダ17部の鍵穴に挿入し、この鍵を、例えば反時計回りに回すと、前枠13の自由端側が錠装置から解放され、前枠13が開放状態となる。
このような前枠13に対して、前述の下部前板14は、前枠13のような開閉のための構成は備えておらず、外枠12に、動くことないよう固定されている。そして、下部前板14は、外枠12の前面の下端部を常に塞いでいる。
前枠13の前部に配置されたガラス扉15と、皿ユニット16とは、ヒンジ機構(図示略)を介して、前枠13に装着されている。更に、ガラス扉15と、皿ユニット16とは、いずれも、図1中の左側縁部を固定端とし、右側縁部を自由端として、各々独立に揺動可能である。そして、ガラス扉15と、皿ユニット16とは、例えば遊技場店員が、前方に水平に揺動させることで開放状態となり、開放状態から後方へ水平に揺動させ、前枠13に係止させることにより閉鎖状態となる。
ガラス扉15の前枠13への係止と、前枠13からの解放は、前述の錠装置(図示略)を介して行われている。すなわち、遊技場店員が、鍵を前述のシリンダ17部の鍵穴に挿入し、この鍵を、例えば前枠13の開放時とは逆の時計回りに回すと、ガラス扉15の自由端側が錠装置から解放され、ガラス扉15が開放状態となる。そして、開放状態にあるガラス扉15を、前枠13に重なるように押し戻し、ガラス扉15が前枠13と平行になるように押し込むことで、錠装置が作動して、ガラス扉15が再び前枠13に係止する。
また、ガラス扉15を開放することで、皿ユニット16の係止機構(図示略)が現れて操作可能となり、この係止機構の操作部(図示略)を遊技場店員が、例えば下方向に押し込み操作することで、皿ユニット16が開放状態となる。更に、開放状態にある皿ユニット16を、前枠13に重なるように押し戻し、皿ユニット16が前枠13と平行になるように押し込むことで、係止機構が作動して、皿ユニット16が再び前枠13に係止する。
更に、ガラス扉15は、例えば平行な2枚の透明板を脱着可能に保持しており、閉鎖状態にある場合に、これらの透明板を通して、ぱちんこ遊技機10の前方から遊技盤50を視認できるようにしている。透明板としては、ガラス板のほか、透明な樹脂板なども利用することができる。また、ガラス扉15を開放することで、遊技盤保持機構(図示略)により前枠13に保持された遊技盤50の前面が露出するようになっている。更に、図示は省略するが、前枠13は、遊技媒体である遊技球を誘導や回収するための遊技球通路等を有している。
皿ユニット16は、その前面に、上球皿18、下球皿19、及び、発射ハンドル20等を有している。これらのうち、上球皿18には、遊技球の貯留、発射ハンドル20を介して操作される発射装置43(図2及び図4参照)への遊技球の供給、下球皿19への遊技球の排出といった各種機能のための機構が備えられている。また、下球皿19には、遊技球の貯留、上球皿18から送られてきた遊技球の受入れ、ぱちんこ遊技機10の外部に置かれた玉箱(所謂ドル箱)への遊技球の排出といった各種機能のための機構が備えられている。なお、玉箱が、島設備に一体的に備えられている場合もある。
また、本実施例においては、ガラス扉15の上隅部や、下部前板14などといった部位に、各種のスピーカ21が設けられており、これらのスピーカ21を通して、遊技状態や演出パターンなどに応じたBGMや各種効果音などが出力されるようになっている。
更に、上球皿18の、遊技者に向かう部分には、遊技者により操作が可能な操作ボタン22が設けられている。この操作ボタン22は、上球皿18の上部の外壁面に設けられており、上球皿18の左右方向の中央近傍に位置している。更に、操作ボタン22は、内部に操作ボタン用発光体(図示略)を備えており、実行される演出パターンに応じて光出力を行うようになっている。
なお、操作ボタン22を、例えばモータ等の駆動源を用いて、所定の場合に上方に突出するようにしてもよい。本実施例における操作ボタン22は、詳細は図示しないが昇降モータの駆動により操作ボタン22の先端が上方へ突出する態様に変位し、傾倒による入力を実施可能な操作レバー入力部を形成することが可能であり、操作レバーの駆動系に振動を発生するための半月状の偏心カムを有している。
また、図20(a)に示すように、操作ボタン22のほかに十字キー96が備えられており、この十字キー96を用いて遊技者による各種の環境設定が可能となっている。そして、環境設定の内容としては、スピーカ21の音量調節(音量調整)、後述する演出表示の輝度調節(輝度調整)や光量調節(光量調整)、或いは、後述する演出モードの変更などを例示できる。更に、環境設定の内容として、遊技者が操作ボタン22を操作しなくても操作したのと同様な演出が進行するようにしておく演出用自動ボタン操作(単に「自動ボタン操作」と称する場合もある)の設定なども例示できる。また、遊技機枠11の、例えば前枠13等に、遊技に係る演出や、上述の環境設定に係る表示を行うことが可能な表示器を設けることが可能である。ここで、環境設定の行い方や、環境設定に係る各種の演出態様や制御態様については後述する。
更に、十字キー以外にも、例えば、レバー状の操作手段や、各種方式のタッチパネル等を用いることが可能である。また、図20(a)中に符号97で示すのは玉貸ボタンであり、符号98で示すのは返却ボタンである。更に、図20(a)中に符号98で示すのは上球皿18用の球抜ボタンである。
<ぱちんこ遊技機の背面構成>
次に、ぱちんこ遊技機10の背面側における基本的な構成を説明する。図2に示すように前枠13の背面には、遊技球を誘導又は回収するための遊技球通路等を備え、賞球路形成機構となるセット基盤(「裏セット盤」などともいう)31が取着されており、このセット基盤31の下方に、遊技機全体に電源を供給するための電源ユニット32、遊技機枠側の制御を行う払出制御(「賞球制御」などともいう)基板103が、それぞれ専用の透明ケースに収められた状態で取り付けられている。また、遊技盤50の背面側においては、遊技全体を統括制御するメイン基板(主制御基板)102や、メイン基板102からの制御コマンドに基づいて演出制御を実行するサブ基板104が、それぞれ専用の透明ケースに収められ、セット基盤31の開口に対応する位置関係で設けられている。更に、セット基盤31には、発射装置43や、発射装置43を制御する発射制御基板105も備えている。
セット基盤31においては、上述の開口の上部に賞球タンク33が設けられている。この賞球タンク33は、島設備から供給されて賞球となる遊技球を貯留する。更に、賞球タンク33の下方には、賞球通路34、払出ユニット35、賞球排出通路36が設けられている。そして、これらの賞球通路34、払出ユニット35、賞球排出通路36は、図2中に示すようにぱちんこ遊技機10を背面視した場合における、遊技盤50の上方から右側部に沿って配置されている。
上述の賞球通路34は、賞球タンク33に貯留された遊技球を下流側へ整流案内するものである。また、上述の払出ユニット35は、賞球通路34と連絡し賞球タンク33内に貯留された球を1球単位で下方に排出可能である。更に、賞球排出通路36は、払出ユニット35から流下された遊技球を賞球として球皿(上球皿18又は下球皿19)に案内する。
前述の電源ユニット32は、図2中に示すようにぱちんこ遊技機10を背面視した場合における、セット基盤31の左下の部位に設けられている。そして、電源ユニット32は、遊技機外部から供給される交流電源を、遊技機中において使用する各種の電圧に変換して、払出制御基板103、メイン基板102、サブ基板104等へ供給する。また、電源ユニット32を作動させるための電源スイッチ40は、図中右下の部位に隠れ線(破線)で示すように、他の機器の背後に配置されている。この電源スイッチ40は、落下した遊技球が直撃してもオフにならないように、電源スイッチ40の中央より下が押されて下側に傾倒したときにオンとなるよう設置されている。
前述の払出制御基板103は、図2中に示すようにぱちんこ遊技機10を背面視した場合における、セット基盤31の右下の部位に配置されている。そして、払出制御基板103は、メイン基板102からの払出に係る指令や外部からの貸出要求に応じて払出ユニット35を制御する払出制御機能を有している。また、前述の発射制御基板105は、発射ハンドル20(図1参照)の操作量に応じた強度で遊技球(打球)を遊技領域に発射するよう、発射装置43を制御する発射制御機能を備えている。
前述のメイン基板102は、遊技盤50の背面側における中央下部に配置されており、主に、各種の抽選機能や設定変更機能、払出制御基板103及びサブ基板104に対する制御機能などのように、ぱちんこ遊技機10における中心的な処理機能を備えている。前述のサブ基板104は、遊技盤50の背面側における中央上部に配置されており、主に、後述する各種の演出を制御するための機能を備えている。
サブ基板104については、演出制御の主体的な機能を担う主サブ基板(本実施例ではサブメイン基板301)と、画像作成などの特定の演出機能に特化した副サブ基板(本実施例ではサブサブ基板302)とに分かれているが、「サブ基板」の用語はこれらを包含したものである。また、セット基盤31の背面側における右下部には、メイン基板102や払出制御基板103等からの信号をぱちんこ遊技機10の外部の機器へ中継する外部中継端子基板(「枠中継端子板」などともいう)46が設けられている。
前述のメイン基板102における設定変更の機能は、理論上の当り易さ(遊技者の有利度合い)を規定する設定値を変更できる機能である。本実施例では、設定値として、整数値である「1」~「6」の6種類が設けられており、これらの設定値毎に、理論上の大当りや小当りに係る確率値、及び、出玉率が異なるようになっている。このような設定値の変更や、設定値毎の大当り確率等については後述する。
<遊技盤の盤面構成>
次に、前述の遊技盤50や、遊技盤50の盤面に配置された部品(盤面部品)について説明する。本実施例においては、遊技盤50は、透明な樹脂材質(例えば透明アクリル樹脂など)や木材(ベニヤ板)からなる複数の部品により構成されている。また、遊技盤50は、板状に形成されており、遊技球を遊技盤50の裏側に導く遊技球通路や、所定の空間などを有している。そして、遊技盤50は、各種の盤面部品が装着された板面を前方に向けた状態で、遊技機枠11の前枠13に装着されており、閉鎖状態にあるガラス扉15等により、その前方を覆われるようになっている。更に、遊技盤50の前面側においては、湾曲した帯状に成形された内レールや外レールを組み合せて遊技領域52が区画形成されている。
図1中に示すように、遊技領域52には、第1始動入賞口62と第2始動入賞口63、大入賞口装置90(アタッカーユニット)、作動口68、複数の一般入賞口72、及び、遊技領域52の最下部に配置され図1中では操作ボタン22の背後に隠れているアウト口(58)等が備えられている。更に、遊技領域52には、演出のための表示を行うことが可能な液晶表示装置からなる演出表示装置60や、この演出表示装置60の周辺を装飾するセンター飾り64等が備えられている。
また、遊技領域52には、図示しない多数の遊技釘や、風車などの機構が備えられている。なお、風車を設けないようにすることも可能である。更に、遊技盤50の、遊技領域52の左下の外部には、主制御表示装置53が設けられている。なお、この主制御表示装置53の具体的な構成や機能については後述する。また、遊技盤50の上述のような盤面構成は、例えば、ぱちんこ遊技機10に採用されたゲーム性等に応じて種々に異なり得るものである。
<盤面部品の機能>
続いて、上述した個々の盤面部品に係る具体的な機能や構成について説明する。先ず、前述の第1始動入賞口62は、第1遊技に係る始動入賞口であり、遊技球の入口を常時開き、且つ、遊技球の入口の大きさを変化させないタイプのものである。更に、第1始動入賞口62は、第1始動入賞口62への遊技球の入球を検出する第1始動入賞検出装置74(センサ)を有しており、このセンサの出力信号は、前述のメイン基板102に入力されている。
前述の第2始動入賞口63は、第2遊技に係る始動入賞口であり、第1始動入賞口62の右側に配置されている。第2始動入賞口63は、普通電動役物(所謂「電動チューリップ」或いは「電チュー」)に係る始動口となっており、後述する普通図柄が当りの態様で停止表示された場合に、片側(図1中の右側)に開放動作する羽根(開閉羽根)を備えている。そして、第2始動入賞口63が、普通電動役物の作動に基づき、開閉羽根を所定時間に亘り開放動作させて拡開することにより、遊技球の第2始動入賞口63への入球が可能となる。なお、本実施例の態様に限らず、第2遊技に係る始動口に普通電動役物を設けない構成としたり、第1遊技に係る始動口について普通電動役物を配置する構成としてもよい。
更に、第2始動入賞口63は、図3中に示すように、第2始動入賞検出装置75(センサ)と、上述の開閉羽根を開閉させるための普通電動役物ソレノイド76とを備えている。第2始動入賞検出装置75の出力信号は、メイン基板102に入力されている。
また、本実施例では、第2始動入賞口63を開放する態様として、複数種類が設けられている。そして、これらの開放態様には、比較的短時間(例えば0.2秒程度)の態様(「ショート開放」や「短開放」などと称する)や、比較的長時間(例えば5秒程度)の態様(「ロング開放」や「長開放」などと称する)などがある。また、ショート開放とロング開放の間の開放時間に設定されたミドル開放の態様を設けることも可能である。
前述の一般入賞口72は、図3中に示すように、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73(センサ)を備えている。一般入賞検出装置73は、の出力信号はメイン基板102に入力されている。
そして、一般入賞検出装置73を複数の一般入賞口72で共用する場合には、複数の一般入賞口72へ入球した遊技球を、一般入賞検出装置73が配置された箇所に集合させて、検出することが可能である。また、複数の一般入賞口72について、位置関係毎に、または賞球個数毎にグループ化(一般入賞検出装置73の共用)することも可能である。
前述の大入賞口装置90は、透明な合成樹脂製の部品を組み合わせてケース状に形成されており、図示は省略するが、その内側に、遊技者から視認可能な大入賞口を備えている。大入賞口は、横長の長方形状に形成された開口を有しており、この開口を開閉するための開閉扉91(図1に破線にて示す)を内部に備えている。そして、大入賞口は所定の当りが発生した場合に、所定の態様で開放動作を行う。ここで、本実施例では、大入賞口は上向きに開口しており、開閉扉91は前後方向へのスライドが可能となっている。
また、大入賞口装置90は、図3中に示すように、遊技球の入球を検出するための大入賞検出装置78や、上述の開閉扉91を開閉駆動する大入賞口(開放)ソレノイド80を備えている。これらのうち、大入賞検出装置78は、大入賞口装置90への遊技球の入球を検出するセンサを有しており、その出力信号はメイン基板102に入力されている。
なお、大入賞口装置90としては種々のものを採用可能である。例えば、大入賞口装置90として、大入賞口を前向きに開口したものや、上向きに開口したものなどを採用することが可能である。また、大入賞口装置90として、大入賞口を開閉する上述の開閉扉91に係る動作パターン(開閉パターン)を複数種類備え、特別遊技が実行される大当り遊技中に、複数種類の異なる動作パターンで開閉扉91を動作させるものなどを採用することが可能である。更に、大入賞口装置90として、大入賞口を複数備え、遊技の状況に応じて、遊技球を各大入賞口へ振り分けるものなども採用が可能である。
前述の作動口68は、図3中に示すように、通過検出装置69を備えており、この通過検出装置69は、作動口68における遊技球の通過を検出するセンサを有している。そして、通過検出装置69、におけるセンサの出力信号は、メイン基板102に入力されており、通過検出装置69は、入球の有無に応じて、センサの出力信号を変化させる。
前述のアウト口58は、図3中に示すように、アウト球検出装置(アウト口センサ)82を備えている。このアウト口センサ82は、遊技領域52で入賞球(セーフ球)とならずアウト口58に入った遊技球(アウト球)の検出を行うようになっている。そして、アウト口センサ82の検出結果は、アウト球の計数や、後述する性能表示部(後述する図5の入球状態表示器808)での表示(ベース表示)に利用されるようになっている。
前述のセンター飾り64は、演出の機能等を有しており、センター飾り64の内部には、多数のチップ型LEDが実装されたLED基板が設けられている。そして、センター飾り64のLEDを駆動することで、LEDの光がセンター飾り64を透過し、センター飾り64が光装飾(光演出)を行うようになっている。更に、センター飾り64における光装飾は、遊技中のみでなく、遊技開始を待つ待機中や、遊技者が光量調整(光量設定)などを行うための遊技準備中などにも行われる。
また、センター飾り64の背面(内側)には、複数の可動演出部材が設けられており、これらの可動演出部材が、演出用のギミックを構成している。これらの可動演出部材は、通常は図1に示すようにセンター飾り64の内側に隠れている。しかし、所定の演出が行われる場合には、図示は省略するが、これらの可動演出部材が演出表示装置60の前に出現する。
また、本実施例においては、可動演出部材においても光装飾(光演出)が行われるようになっている。更に、可動演出部材における光装飾は、遊技中のみでなく、遊技開始を待つ待機中や、遊技者が光量調整などを行うための遊技準備中などにも行われる。
更に、センター飾り64の、正面から見て右側の部位には遊技球通路部65が形成されており、センター飾り64は、上述のような演出機能のほかに、遊技球の流路の機能を有している。
また、センター飾り64には、導光板88が備えられている。この導光板88としては、図示は省略するが、例えば、板面を前後に向けて平行に並べられた2枚の透明板を備えたものを採用することが可能である。更に、導光板88は、センター飾り64に装着されており、演出表示装置60の前方において、センター飾り64の外側と内側との間を遮蔽している。そして、導光板88は、センター飾り64において、演出表示装置60の保護カバーとしても機能している。
この導光板88は、例えば、以下のように構成することが可能である。すなわち、センター飾り64の内部において、透明板の、例えば左右の端面のうちの一方の端面に向い合うように、光源となる複数のLEDを、それぞれ帯状に並べて配置する。そして、通常時には、演出表示装置60の画面に他の像を重ねることなく、演出表示装置60の表示内容を、遊技者が視認できるように透明板の外側に透過させている。
しかし、導光板88を構成する各透明板の内部には、通常の環境の下では視認できない程度の細かな凹凸が形成されている。そして、所定の演出の実行時に、例えば、いずれか一方の透明板の端面に面した上述の光源が駆動され、当該透明板の端面から、光源の光が、透明板の内部に向けて照射される。更に、光を照射された透明板の凹凸により光が拡散し、拡散光により、所定のイラストなどが、遊技者に認識可能なように発色して浮かび上がる。
また、導光板88の2枚の透明板のうち、他方の透明板には、上述のイラスト等とは異なる像を形成するための凹凸が刻まれている。そして、所定の演出時に、端面に面した光源を駆動することにより、上述のものとは異なるイラストなどが、遊技者に認識可能なように浮かび上がる。
ここで、透明板の左右のうちの一方の端面だけではなく、上下のうちの一方の端面にも光源を向い合せ、この光源の光により、他のイラスト等を映し出すことも可能である。このようにすることで、1枚の透明板につき2種類の画像を表示することが可能となる。また、透明板の数は、1枚であっても、3枚以上であってもよい。また、導光板88に代えて、或いは併せて、透過液晶表示体を用いることも可能である。
前述の主制御表示装置53は、図7に示すように、LED表示灯を多数配置した図柄表示基板(メイン図柄表示基板)256を備えるものである。図柄表示基板256には、前述の普通図柄を表示する普通図柄表示部59、第1遊技に対応する第1特別図柄(後述する)を表示する第1特別図柄表示部70、第2遊技に対応する第2特別図柄(後述する)を表示する第2特別図柄表示部71、及び、その他の各種表示部が遊技機正面から遊技者に視認可能に形成されている。なお、上述の普通図柄表示部59は普通図柄表示装置を構成している。また、第1特別図柄表示部70は第1特別図柄表示装置を構成しており、第2特別図柄表示部71は第2特別図柄表示装置を構成している。
なお、以下では、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「第1特図」や「特図1」、「特1」、第2特別図柄を「第2特図」や「特図2」、「特2」、などと称する場合がある。更に、第1特別図柄については「特別図柄1」や「図柄1」などと称し、第2特別図柄については「特別図柄2」や「図柄2」などと称する場合がある。
また、上述の主制御表示装置53は、遊技盤50に備えられたものを意味しているが、後述するようにメイン基板102に設けられた設定表示部(後述する図5(a)の設定表示器807)や性能表示部(後述する図5(a)の入球状態表示器808)などを含めて、主制御表示装置とすることも可能である。そして、その場合は、メイン基板102に設けられた設定表示部や性能表示部を、例えば「メイン基板側主制御表示装置」などと称することも可能である。
<基本的な遊技手順>
続いて、本実施例のぱちんこ遊技機10における遊技手順について説明する。先ず、前述の上球皿18に遊技球が供給された状況で、遊技者が、前述の発射ハンドル20を操作して回動させると、その回動角度に応じた強度で、上球皿18に貯留された遊技球が1球ずつ所定間隔で発射される。そして、遊技球は、前述の内レールと外レールにより案内され、遊技領域52の上部に達し、内レールと外レールとの間から遊技領域52へ放出される。
通常の遊技においては、遊技者は、遊技球が遊技領域52の左側で流下するように発射を行い、遊技領域52の下方中央部に位置する第1始動入賞口62を狙う。このような遊技領域52の左側を主に使用する発射の態様は、所謂左打ちと呼ばれる。また、遊技球の発射は、遊技者が発射ハンドル20を操作している間、前述の発射装置43により、所定の時間間隔(例えば1分間に100発を超えない程度の間隔)で繰り返される。そして、遊技領域52に連続して放出された遊技球は、複数の遊技釘や風車などに干渉しながら、その速度や入射角度(又は反射角度)等の要因に応じた方向へ落下する。
遊技球が、前述の一般入賞口72や第1始動入賞口62などの各種の入賞口へ落入すると、入球が検出され、遊技球の払出制御が行われる。そして、入球した入賞口の種類に応じて、所定数の遊技球が、前述の払出ユニット35を介し、賞球として上球皿18に払出される。また、上球皿18が多くの遊技球により満たされ、払出された後続の遊技球が上球皿18に進入できない場合には、これらの遊技球は、溢れ球として下球皿19に導かれる。
また、各種の入賞口に落入した遊技球はセーフ球となり、遊技盤50の表面側から裏面側に案内される。また、セーフ球とならなかった遊技球は、遊技領域52の下端部に達してアウト口(58)に落入し、遊技盤50の裏面側に案内される。そして、遊技盤50の裏面側に達した遊技球は、所定の案内樋やセット基盤31内の遊技球通路を通って下方に導かれ、ぱちんこ遊技機10から、前述の島設備の側へ向けて排出される。
前述の作動口68は、上述のセーフ球を発生させる入賞口と異なり、遊技球が通過するゲートとなっている。なお、以下では作動口68を含めて「入賞口」とし、本実施例における「落入」、「入球」、「入賞」の用語は、特に説明がない場合には、ゲートに係る「通過」の意味を含むものとする。
大当りに当選した状況ではない遊技状況において、遊技球が、作動口68に入球して検出された場合、後述するような所定の変動開始条件(普図変動開始条件)が成立していれば、主制御表示装置53において、普通図柄(後述する)が変動表示される。主制御表示装置53で表示される普通図柄は、作動口68への入球に基づき実行される乱数抽選(普図抽選)の結果を示すものであり、所定の変動時間を経たのちに停止表示される。
遊技球が、始動口(ここでは第1始動入賞口62又は第2始動入賞口63)に入球した場合、後述するような所定の変動開始条件(特図変動開始条件)が成立していれば、主制御表示装置53において、特別図柄(後述する)が変動表示される。主制御表示装置53で表示される特別図柄は、始動口への入球に基づき実行される乱数抽選(大当り抽選)の結果を示すものであり、所定の変動時間を経たのちに停止表示される。
前述の演出表示装置60においては、特別図柄に係る演出表示が行われる。この演出表示は、特別図柄が変動表示中であるか、停止表示中であるか、といった違いや、特別図柄の停止表示態様が大当りのものであるか、はずれのものであるか、といった違いに関係して、予め定められた各種の態様の演出を行うものである。
特別遊技が実行される大当り遊技においては、大入賞口装置90が作動し大入賞口(図示略)が開放される単位遊技が複数回繰り返される。更に、特別遊技には、単位遊技が最大回数に亘り繰り返されるものと、単位遊技が最大回数よりも少ない回数に亘り繰り返されるものとがある。最大回数としては、15回(15R(ラウンド))などを例示でき、最大回数よりも少ない回数としては、5回(5R)などを例示できる。また、最大回数を10回(10R)とし、最大回数よりも少ない回数を6回(6R)や2回(2R)とすることなども例示できる。なお、大入賞口装置90を作動させる遊技として他にも小当り遊技を設けることが可能である。
各単位遊技においては、対応する大入賞口において、所定数(例えば10個)の遊技球が検出された場合、又は、合計の開放時間が所定時間(例えば約30秒)に達した場合に、終了条件が成立して、大入賞口が閉鎖される。単位遊技の終了条件として、合計の開放時間とするのは、1回の単位遊技中で複数回の大入賞口の開放を分割して行う場合であっても上限値を定めていることを示している。大入賞口の開放を単位遊技内で複数行うことにより、技術介入性を高めたり、1回の開放で行うことにより容易に出玉を獲得できるなど大当り中の遊技性に幅を持たせるため、大入賞口の開放態様は予め設定されているパターンの中から選択可能としている。
更に、本実施例のぱちんこ遊技機10においては、上述のように、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数(ここでは2つ)混在するゲーム性が採用されている。つまり、本実施例においては、上述の複数の遊技を、第1始動入賞口62が使用される第1遊技と、第2始動入賞口63が使用される第2遊技とに分けることができる。そして、第2遊技が第1遊技よりも優先されており、同時に遊技の開始条件を満たした状況においては、第2遊技を優先して実行させ、第1遊技を保留しておくことにより、第1遊技と第2遊技とが同時に実行されないようになっている。
なお、これに限るものではなく、例えば、第1遊技と第2遊技の間に優先順位を設けず、第1遊技と第2遊技すなわち第1特別図柄と第2特別図柄の変動表示が並列に実行されるようなゲーム性を採用することも可能である。そして、このようなゲーム性を採用した場合には、第1遊技と第2遊技とが(第1特別図柄と第2特別図柄の変動表示が)同時に実行される状況も生じ得る。
また、本実施例のぱちんこ遊技機10においては、前述の大当り抽選の結果に応じて、特別遊技の終了後に、特定遊技が実行される場合がある。この特定遊技は、前述の特別遊技とは別な態様で、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態となるものである。本実施例においては、特定遊技として、確率変動遊技(以下「確変」と称する)、変動時間短縮遊技(以下「時短」と称する)、及び、入球容易化遊技が設けられている。特定遊技として、確変、時短、入球容易化遊技の何れか1のみ実行するものもあれば、複数の特定遊技を同時に行うものもあり、それらの組み合わせによって異なる遊技性を創出するものである。
特定遊技が実行される場合には、演出表示装置60の画像や音声などによって推奨される遊技球の発射位置、発射タイミングに関する報知(例えば、右打ちを促す右打ち演出)が実行される。そして、遊技者が、発射ハンドル20の回動量を時計回りに増やして発射力を強め、遊技球を遊技領域52の右側の領域に向けて発射すると、センター飾り64の上方を通った遊技球が、センター飾り64の遊技球通路部65に進入し、センター飾り64を流下する。更に、センター飾り64から放出された遊技球は、複数の遊技釘や他の構造物に当りながらその当り方に応じた方向へ落下する。
センター飾り64から放出された多数の遊技球のうちの一部は、作動口68(図1参照)を通過して通過検出装置69(図3参照)により検出される。そして、前述のように、作動口68を遊技球が通過すると、前述の普通図柄が主制御表示装置53(図7参照)で変動表示され、普通図柄の変動表示が所定の当り態様にて停止すると、第2始動入賞口63の普通電動役物が当り態様に応じて所定時間拡開する。
本実施例においては、遊技領域52の右側に達した遊技球を、釘等によって、第2始動入賞口63や大入賞口装置90の周辺に導くことが可能となっている。更に、本実施例では、特定遊技である時短には入球容易化遊技が付加されるようになっており、時短中は、入球容易化遊技により普通電動役物の開放延長、普通電動役物の確率変動、普通電動役物の時短の組み合わせが行われ、前述の普通電動役物のロング開放が実行され易くなる。そして、時短中において、第2始動入賞口63の普通電動役物が1回拡開した際に、1個、または複数個の遊技球が第2始動入賞口63に入球し得るようになっている。
なお、大当りが発生して特別遊技が実行される際には、大入賞口装置90の大入賞口(図示略)が開放するが、この特別遊技中に、遊技者に対して右打ちを行わせることが可能である。そして、この場合には、特別遊技の開始前に、演出表示装置60の画像や音声などによって、遊技者に右打ちを促す右打ち演出を実行することが考えられる。
<大当りの種類の例:ST>
次に、上述の第1遊技及び第2遊技における大当りの種類について説明する。先ず、大当りとして、前述の単位遊技を15回繰り返す大当り(以下、適宜「15R大当り」とも称する)や、単位遊技を7回繰り返す大当り(以下、適宜「7R大当り」とも称する)が設けられている。
上述の単位遊技は、特別遊技において、大入賞口装置90における大入賞口の開放に伴って開始され、所定時間(例えば約30秒)が経過した場合や、大入賞口に所定個数(例えば10個以上)の遊技球が落入した場合に終了し、大入賞口を閉鎖する。このような単位遊技を繰り返す特別遊技は、遊技者に遊技球を獲得させることを目的とする所謂出球(出玉と記載する場合もある)あり当りに伴う遊技を基本としている。更に、各種の大当りのうち、15R大当りや7R大当りなどは、遊技者に相対的に多くの遊技球を獲得させようとするものである。
しかし、これに限定されず、大当りの1部の種類として、例えば15R大当りや15R大当りの一部に、確変にならないもの(15R通常や7R通常)を設けることが可能である。また、例えば、15R大当りであっても、大入賞口の開放期間が短く、実質的に5R大当りと同じ程度の出球しか獲得できないといったもの(15R確変(実5R))を設けたり、5R大当りであっても、出球の獲得がほとんどできない(例えば各Rにおいて最小限度程度(例えば1球)しか大入賞口装置90に入球しない)といったものを設けたりすることが可能である。
また、本実施例では、前述の確変や時短等といった特定遊技状態は、予め定められた特定の大当りについて大当り遊技が終了する際に発生するようになっている。このような特定遊技状態の発生態様として、例えば、確変、時短、及び、入球容易化遊技といった特典機能のうち、少なくとも1部を付与しない大当りを設けることが可能である。より具体的には、確変のみが伴う大当りや、時短のみが伴う大当りを設けることが考えられる。更に、確変の継続期間の相違や、時短の継続期間の相違によって、大当りの種類を異ならせることも可能である。また、時短中に電チューサポートを併せて実行する場合は、「時短の継続期間」は、「電チューサポートの継続期間」と言い換えることができる。更に、時短と電チューサポートのうち、電チューサポートのみを実行する、反対に時短と電チューサポートのうち、時短のみを実行するといったことも考えられる。
しかし、大当りと、確変や時短等との組合せについては、本実施例のものに限定されず、種々の組合せを採用することが可能である。例えば、確変が全ての大当りについて発生するようにしてもよい。この場合、本実施例における15R大当りは、全てが、確変を伴う15R大当り(15R確変)となり、7R大当りは、全てが、確変を伴う7R大当り(7R確変)となる。
<大当り以外の当り>
また、本実施例では、大当り以外の当りの種類として、小当りが設けられている。第1遊技(又は第2遊技)において、この小当りが発生した場合には、大入賞口装置90の開放を、例えば1回行う、といったゲーム性を採用することが可能である。
<主制御表示装置>
<<主制御表示装置の構成>>
次に、前述の主制御表示装置53(遊技盤側主制御表示装置)について、図7に基づき説明する。遊技盤側の主制御表示装置53は、図7に示すように、図柄表示基板256上に多数(ここでは36個)のLED表示灯を2行(上段及び下段)に分けて配置することにより構成されている。本実施例において、上段及び下段におけるLED表示灯の個数は18個となっており、各段のLED表示灯は水平方向に等間隔で配置されている。また、上下の位置関係にあるLED表示灯の間隔も、18個すべてについて一定となっている。
主制御表示装置53において、正面から見て上段における右端の10個のLED表示灯は、特図1に係る情報表示に用いられ、下段における右端の10個のLED表示灯は、特図2に係る情報表示に用いられるようになっている。そして、上段及び下段において、右端の2個のLED表示灯は保留記憶数を示す第1特別図柄記憶表示部83、第2特別図柄記憶表示部84を構成している。第1特別図柄記憶表示部83の左に並んだ8個のLED表示灯は、前述した第1特別図柄表示部70を構成しており、第2特別図柄記憶表示部84の左に並んだ8個のLED表示灯は、前述した第2特別図柄表示部71を構成している。
第1特別図柄表示部70は、横方向に一列に並んだ8個のLED表示灯の動作態様によって、第1遊技に係る第1特別図柄の変動表示及び停止表示が可能となっている。この第1特別図柄表示部70による第1特別図柄は、第1始動入賞口62への遊技球の入球を契機として行われる第1抽選の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当り態様にて停止されたときに大当りが発生し特別遊技が実行される。なお、第1特別図柄表示部70は、第1特別図柄の停止表示の際には、各LED表示灯の点灯と消灯との組み合せによって、すべて消灯する場合を除く最大で255(=2^8-1)種類の識別情報を表示可能である。具体的には、8個のLED表示灯の点灯及び消灯の組合せを停止表示させるのだが、大当りの場合もはずれの場合も(小当りを搭載している場合には小当りの場合も)全消灯ではなく少なくとも1個のLED表示灯が点灯するよう構成しているため、最大で255(=2^8-1)種類の識別情報を表示可能となる。
前述の第2特別図柄表示部71についても同様に、横方向に一列に並んだ8個のLED表示灯の動作態様によって、第2特別図柄の停止表示の際には、最大で255(=2^8-1)種類の識別情報を表示可能である。具体的には、8個のLED表示灯の点灯及び消灯の組合せを停止表示させるのだが、大当りの場合もはずれの場合も(小当りを搭載している場合には小当りの場合も)全消灯ではなく少なくとも1個のLED表示灯が点灯するよう構成しているため、最大で255(=2^8-1)種類の識別情報を表示可能となる。
更に、上段において、第1特別図柄表示部70の左に並んだ4個のLED表示灯は普通図柄(普図)に係る情報表示に用いられるようになっている。そして、上述の第1特別図柄表示部70の左に並んだ2個のLED表示灯は、普通図柄の保留記憶数を表示するための普通図柄記憶表示部85を構成しており、その左側に並んだ2個のLED表示灯は、普通図柄表示部59を構成している。
普通図柄表示部59は、2つのLED表示灯の動作態様により、普通図柄の変動表示及び停止表示を行うようになっている。そして、普通図柄表示部59は、停止表示の際には、最大で3(=2^2-1)種類の識別情報を表示可能である。具体的には、2個のLED表示灯の点灯及び消灯の組合せを停止表示させるのだが、当りの場合もはずれの場合も全消灯ではなく少なくとも1個のLED表示灯が点灯するよう構成しているため、最大で3(=2^2-1)種類の識別情報を表示可能である。但し、変形例として、普通図柄表示部59は、第1特別図柄表示部70及び第2特別図柄表示部71とは異なり、はずれの場合は全消灯としてもよく、その場合は最大で4(=2^2)種類の識別情報を表示可能である。
また、上段において普通図柄表示部59の左側に並んだ2個と、その下に位置する下段左端の2個の4個のLED表示灯により、ラウンド数表示部86が構成されている。更に下段における、ラウンド数表示部86と第2特別図柄表示部71との間の4個のLED表示灯は、左から順に第1状態表示部(状態表示灯1)87a、第2状態表示部(状態表示灯2)87b、第3状態表示部(状態表示灯3)87c、第4状態表示部(状態表示灯4)87dとなっている。
上述の第1状態表示部87aは、特図に係る確率変動機能作動時に点灯するようになっており、第2状態表示部87bは、普図に係る確率変動機能作動時に点灯するようになっている。また、第2状態表示部87bは、所謂電サポ(電チューサポート)状態時である開放延長時にも点灯するようになっている。更に、第3状態表示部87cは、打ち分け(右打ち)状態指示灯として用いられている。また、第4状態表示部87dは、エラー表示灯として用いられている。
ここで、上述の第3状態表示部87c(打ち分け状態指示灯)は、電サポ状態中のほか、大当り中などにも点灯するようになっている。なお、大当り中は、連荘中であったとしても、電サポ状態とするためのフラグ(電サポフラグ)等はオフとなっている。また、第3状態表示部87cは、これら以外の状態(通常時)の普通電動役物に係るロング開放時などにも点灯させることが可能である。
このような構成の主制御表示装置53(遊技盤側主制御表示装置)は、図3中に示すように、前述のメイン基板102に電気的に接続されている。そして、主制御表示装置53における各種の表示部は、メイン基板102によって制御される。なお、図3中では、主制御表示装置53における各種の表示部のうち、普通図柄表示部59、第1特別図柄表示部70、第2特別図柄表示部71のみを示している。
<<主制御表示装置の機能>>
前述の作動口68を遊技球が通過すると、普通図柄表示部59が点滅し、普通図柄の変動表示が実行される。そして、普通図柄の変動表示が開始されてから所定の変動時間(普図変動時間)が経過すると、普通図柄が停止表示される。そして、普通図柄が、はずれの態様(はずれ態様)で表示された場合には、所定の停止時間(普図停止固定時間)の経過の後、後続の作動口への入球があれば、普通図柄に係る次の変動表示が開始される。また、普通図柄が、所定の当りの態様(当り態様)で停止表示された場合には、はずれの場合と同様に次回の変動表示へ移行する一方で、先に停止表示された普通図柄の当り態様に応じて、第2始動入賞口63が所定時間の開放動作を行う。
この普図抽選に係る保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動表示がまだ実行されていない普図抽選の回数を示している。すなわち、普通図柄記憶表示部85において先に行われている図柄変動が終了していない場合には変動開始条件が成立していないこととなり、当該図柄変動が終了すると変動開始条件が成立し、保留記憶されていた抽選結果(保留抽選結果)に基づき、新たな図柄変動が開始されることとなる。そして、保留数の上限は4個であり、保留記憶は4個を超えて行われることがないようになっている。
普通図柄記憶表示部85による、4種類の数値の表示は、例えば、保留数が0の場合(保留がない)場合は両方を消灯し、保留数が1の場合は何れか一方を点灯して他方を消灯するといった態様で行うことが可能である。また、保留数が2の場合は両方を点灯し、保留数が3の場合は何れか一方を点灯して他方を点滅させ、保留数が4の場合は両方を点滅させる、といった態様で保留数の表示を行うことが可能である。
前述の第1特別図柄記憶表示部83による第1特別図柄の保留数の表示については、2個のLED表示灯を1組として、4種類の情報を表示することにより行われる。前述の第2特別図柄記憶表示部84による第2特別図柄の保留数の表示についても、2個のLED表示灯を1組として、4種類の情報を表示することにより行われる。
なお、前述の右打ちを行うべき遊技状況となった場合には、主制御表示装置53(図7参照)の第3状態表示部86cを用いた所定態様での表示が行われる。本実施例では、第3状態表示部86cは、左打ちすべき遊技状況である左打ち時には消灯し、右打ちすべき遊技状況である右打ち時には点灯するよう設定されている。
<演出表示装置の構成と基本的な表示内容>
続いて、前述の演出表示装置60の構成と、演出表示装置60の基本的な表示例について説明する。本実施例では、演出表示装置60として、大型(例えば15インチ程度)な液晶ディスプレイが用いられている。この演出表示装置60の表示領域194には、前述の主制御表示装置53で表示される第1特別図柄又は第2特別図柄についての演出表示や、ストーリー表示などといったその他の演出表示が行われる。なお、演出表示装置60においては多様な画像の表示が行われるが、ここでは、第1特別図柄又は第2特別図柄に直接的に関係する基本的な演出表示について説明する。
前述のように、主制御表示装置53において第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置60において、図8(a)、(b)に示すように、演出図柄(「装飾図柄」などともいう)190の変動表示を伴う変動演出が実行される。本実施例においては、演出図柄190は、左演出図柄190a、中演出図柄190b、右演出図柄190cにより構成されている。なお、以下では、左中右の演出図柄190a~190cについて、状況に応じ、「演出図柄190」や「演出図柄190a~190c」と記載する場合がある。
更に、本実施例において演出図柄190は、数字の「1」から「9」の記号の意味を有する9種類の要素図柄(記号要素演出図柄)を有している。そして、他の演出図柄である中演出図柄190b及び右演出図柄190cも、左演出図柄190aと同じく、数字の「1」から「9」を意味する9種類の要素図柄を有している。なお、上述の要素図柄の詳細については後述する。
主制御表示装置53における第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示に伴い、演出表示装置60において、上述の演出図柄190が変動表示される(図8(a)参照)。演出図柄の変動表示は、本実施例においては、左演出図柄190aから右演出図柄190cを、個々に縦方向に移動(縦スクロール)させ、上述の要素図柄を順次表示領域194中に登場させることにより実行される。なお、演出図柄190a~190cのスクロール方向としては、縦方向のほか、横方向や回転、或いは、旋回などといった種々の態様を採用することが可能である。
また、演出図柄190は、変動表示の途中段階として、所謂「リーチ」の組合せを構成する場合がある。この「リーチ」においては、演出図柄190のうち、2つの演出図柄(ここでは左演出図柄190aと右演出図柄190c)が、例えば「7」と「7」などの同じ数字の図柄、同じ意味、或いは、所定の関係を持った図柄で組合せを構成する。更に、この「リーチ」においては、リーチ(テンパイ)の組合せを構成した演出図柄190a、190c以外の、残りの1図柄(ここでは中演出図柄190b)が、他の演出図柄との組合せを構成できない変動中となっている。
なお、演出図柄190の表示態様としては、多種類の「リーチ」や、その他の種々のものを採用できるが、各種の表示態様の詳細については後述する。また、演出表示装置60においては、演出図柄190による演出以外にも種々の演出が行われるが、それらの詳細については後述する。
また、本実施例では、演出表示装置60は液晶ディスプレイを用いたものとなっているが、これに限らず、例えば、機械式のドラム体やLED表示体といった他の種類の表示体を用いたものであってもよい。更に、演出表示装置60は、1つの表示体のみを備えたものに限らず、例えば付加的な表示体が追加されて複数の表示体の組合せにより構成されるものであってもよい。
更に、このような付加的な表示体を可動演出部材として備え、付加的な表示体によるギミックを構成することも可能である。そして、通常は、付加的な表示体を、演出表示装置60の表示領域194の視認の障害とならないように、表示領域194の外側に避けて配置しておき、所定の演出パターンが実行される場合に、付加的な表示体が、表示領域194の前方に現れるようにすることが考えられる。
<設定変更機能に係る構成>
次に、前述した設定変更に係る構成や、設定変更の方法について説明する。図5(a)は、メイン基板102が透明な基板ケース801に収容された状態を一部拡大して示しており、図5(b)は、図5(a)中のA-A断面を拡大して概略的に示している。図5(a)において、基板ケース801は、無色透明なプラスチック材料により分割構造(例えば2分割の構造)の箱状に形成されている。
基板ケース801の分割構造としては、例えば、メイン基板102を保持する基板保持体にカバー体を組み合わせ、分離の際に痕跡を残すかしめ構造を介して基板保持体とカバー体とを結合するものを採用することができる。基板ケース801においては、サブメイン基板301等のような他の機器との接続に用いられるコネクタ802(一部のみ符号を付して示す)、可能な限り隙間を生じない程度の大きさで形成された開口から露出している。
メイン基板102は、透明な基板ケース801を通して視認可能となっているが、図5(a)では、CPU(メインCPU)501、試験端子搭載領域806、前述の設定表示器807、同じく前述の入球状態表示器808を破線で示し、その他の機器については図示を省略している。これらのうち試験端子搭載領域806は、製品試験段階で出玉試験等を実施する際にのみ試験端子が実装される領域であり、量産段階のメイン基板102においては、試験端子の実装は行われていない。
上述の設定表示器807は、設定変更時や設定確認時に限り、選択された設定値を表示するものである。そして、設定表示器807は、役物連続作動装置の作動確率(特別電動役物を連続的に作動させる装置の作動確率であり、いわゆる大当り確率)を異ならせるための設定値に関して、現在の設定値を表示可能である。更に、設定表示器807には1桁分の7セグ表示器が用いられている。ここで、本実施例では、図示は省略するが、設定表示器807における7セグ表示器の右下隅部にドット表示部が設けられている。
設定表示器807の近傍には、設定キーシリンダ(「設定キースイッチ」などともいう)809や設定変更ボタン(「設定変更スイッチ」などともいう)810が配置されており、設定キーシリンダ809や設定変更ボタン810等により設定変更用操作部811が構成されている。この設定変更用操作部811は、図5(b)に示すように、基板ケース801の設定変更用開閉蓋(以下「開閉蓋」と称する)812を開放することで、図5(a)に示すように露出するようになっている。
開閉蓋812は、例えば、基板ケース801に樹脂ヒンジを介して一体に成形され、突出したツマミ部813を手指により引っ張って、弾性力に抗しながら、矢印Bで示すように開放させるようなものを例示できる。また、開閉蓋812を閉じる場合には、図5(b)の状態から倒伏させ(図示略)、自由端側を基板ケース801に係止させる。
前述の入球状態表示器808は、ぱちんこ遊技機10の性能表示部として用いられており、遊技状態別のベース(発射数あたりの賞球数の値)を表示可能となっている。本実施例では、図5(a)の右下の部位に拡大して実線で示すように、入球状態表示器808には4桁分の7セグ表示器が用いられている。また、入球状態表示器808の各桁の7セグ表示器の右下隅にドット表示部(符号省略)が設けられている。
本実施例においては上述のようにCPU501、試験端子搭載領域806、入球状態表示器808、設定変更用操作部811、並びに、設定表示器807が、平面視(遊技機の背面視)においてラップしないよう(重ならないよう)に配置されている。また、表示の誤認を抑止できるように、入球状態表示器808と設定表示器807とが所定距離以上(例えば30mm以上)の間隔を介して配置されている。
なお、本実施例においては図5(b)における左側が遊技機枠11を開放する際の自由端となっており、設定変更用操作部811並びに設定表示器807を自由端側近傍に配置することにより、設定値の変更作業等を容易にできるように配慮する一方で、入球状態表示器808については、遊技機枠11を開放する際の回転軸(固定端)側に配置することで、遊技機枠を開放した際に、表示情報を意図せず遊技者に視認されることを抑止するように配慮している。無論、設定値の変更等に際して不正防止を優先する場合には、設定変更用操作部811並びに設定表示器807を、メイン基板102の正面視右側(遊技機枠11の回転軸側)に形成すればよい。
ここで、本実施例においては、上述した点を考慮し、安易に設定変更用操作部811にアクセスできないように、設定変更用操作部811に対応する部分に開閉蓋812を設け、設定値の変更作業や設定情報の確認作業等の場合を除き、設定変更用操作部811が露出しないように構成されている。以下では、設定変更用操作部811並びに設定表示器807に関して図5(b)も参照しつつ説明する。
まず、設定変更用操作部811に対応する位置関係にある基板ケース801の上面部分は、設定キーシリンダ809の設定キー差込口(符号省略)に設定キー(鍵)が挿入可能となるように、また、設定変更ボタン810の操作が可能となるように所定の大きさの開口部816が形成されている。但し、当該開口部816からメイン基板102の上面に向かって側壁等の区画壁か形成されることにより、開口部816を介してメイン基板102の他の電子部品(例えばCPU501)にアクセスできないようになっている。また、この開口部816に対応して設定キー差込口(符号省略)が形成された設定キーシリンダ809と、プッシュ式の設定変更ボタン810とが、ぱちんこ遊技機10の背面から見て上下に配設され、更に、開口部816の大きさに対応した開閉蓋812が開口部816を常に閉鎖する方向に付勢された状態で、開閉可能に基板ケース801に設けられている。
次に、設定変更等の操作方法と設定変更・設定表示の作用の概要について簡単に説明する。設定値の確認を行う際には、まず、電源スイッチ40(図2参照)を操作して電源をオフにし、その後、開閉蓋812を付勢力に抗して所定角度開放し、設定キーシリンダ809の設定キー差込口に設定キー(鍵)を挿入してキーを右方向に回転させる。そして、初期化スイッチ544を押すことなく再度電源スイッチ40(図2参照)を操作して電源をオンにする。この操作により、7セグメントLEDで形成された設定表示器807に、現在の設定値(例えば設定値の範囲が「1」~「6」であれば該当する数値)が表示され、設定表示モードであることを示すために一部のセグメント(ここではドット部分)が点灯駆動される。なお、本実施例においては、遊技機が起動している際(例えば、始動入賞口の入賞検出等、遊技の進行に係る入力に基づく制御が実行可能な状態)には、設定値の変更処理はできないように構成されている。
一方、設定値の変更を行う際には、まず、電源スイッチ40(図2参照)を操作して電源をオフにし、その後、開閉蓋812を付勢力に抗して所定角度開放し、設定キーシリンダ809の設定キー差込口に設定キー(鍵)を挿入してキーを右方向に回転させる。そして、初期化スイッチ544を押しながら再度電源スイッチ40(図2参照)を操作して電源をオンにする。この操作により、7セグメントLEDで形成された設定表示器807に、現在の設定値が点滅表示され、設定変更モードであることを示すために一部のセグメント(ここではドット部分)が消灯(消灯表示)される。
この状態で、設定変更ボタン810を押圧操作するごとに、現在の設定値に+1ずつされた新たな設定値が一時記憶され、記憶された設定値が設定表示器807に表示される。遊技場における管理者は、任意の(目的の)設定値となるように設定変更ボタン810を操作する。なお、本実施例では、電源投入時の設定値が「1」であれば、設定変更ボタン810を1回押圧操作する毎に「1」「2」・・・「5」「6」「1」のように変更される。
そして、設定変更ボタンの操作により、任意の設定値に変更(設定表示器807に任意の設定値が表示)した状態で設定キーシリンダ809に挿入されているキーを左方向に回転させると、設定変更処理が完了し、所定時間(例えば1000ms)に亘り、設定表示器807に、現在の設定値が点灯表示されるとともに一部のセグメント(ここではドット部分)が点灯表示された後、設定値及びドットの双方が消灯される。
<ぱちんこ遊技機の電気的構成>
次に、本実施例のぱちんこ遊技機10における電気的構成について説明するが、ここでは電気的構成のうちの主要なものを抽出して説明する。先ず、ぱちんこ遊技機10には、図4に示すように、電源基板251、払出制御基板103、メイン基板102、及びサブメイン基板301等が備えられている。これらのうち電源基板251には、上述の払出制御基板103、遊技球等貸出装置接続端子板106、発射制御基板107等が接続されている。また、払出制御基板103には、枠中継端子板108を介してメイン基板102が接続されている。また、メイン基板102には、前述の主制御表示装置53を構成するメイン図柄表示基板(「図柄表示基板」ともいう)256や、サブメイン基板301が接続されており、サブメイン基板301には、前述のサブサブ基板302が接続されている。
上述の各種構成のうちの電源基板251は、前述の電源ユニット32(図2参照)に備えられているものである。この電源基板251には、枠演出接続基板300や、遊技球等貸出装置接続端子板(図示略)が接続され、これらのうちの遊技球等貸出装置接続端子板(図示略)には、球貨操作に用いられる球貨操作基板等が接続される。
前述の発射制御基板105には、発射ハンドル20(図1、図20(a)参照)に備えられたタッチスイッチ310が接続されている。このタッチスイッチ310には、図示は省略するが、発射タッチレバーや、アース用の錠金具が接続されている。タッチスイッチ(「タッチセンサ」ともいう)310は、遊技者や遊技場店員等が発射ハンドル20に手指を触れた場合に、この接触を検出して出力信号の態様を変化させる。
更に、発射制御基板105には、発射強度ボリューム311、発射停止スイッチ312、前述の発射装置43が接続されている。これらのうちの発射強度ボリューム1311は、発射ハンドル20の回転操作量に応じ遊技球の発射強度を変化させるために用いられる。発射停止スイッチ312は、発射ハンドル20を把持した手指の一部(親指など)での操作を検出して発射を停止させるために用いられる。
メイン基板102には、電源基板251からの電力が、払出制御基板103や枠中継端子板を経由して供給されるようになっている。更に、メイン基板102には、図示を省略した遊技盤接続基板や遊技盤中継端子板を介して、図3に示すように、主制御表示装置53、各通過検出装置69a、69b、普通電動役物ソレノイド76、第1始動入賞検出装置74、第2始動入賞検出装置75、一般入賞検出装置73、大入賞検出装置78、大入賞口(開放)ソレノイド80、及び、磁気センサや電波センサ(図示略)等が接続されている。ここで、本実施例では、第1始動入賞検出装置74、及び、第2始動入賞検出装置75のメイン基板102への接続に関しては、遊技盤接続基板や遊技盤中継端子板を介さずに直接行われている。
サブメイン基板301には、電源基板251からの電力が、枠演出接続基板300、枠接続基板303を経由して供給されるようになっている。更に、サブメイン基板301には、上述の枠接続基板303、枠演出接続基板300のほか、ガラス枠演出接続中継基板305、ガラス枠演出接続基板306を介して、遊技機枠11における演出用の各機器が接続されている。
ぱちんこ遊技機10における演出用の各機器としては、枠電飾L2基板317、枠電飾R2基板318、(左)スピーカ21(L)、(右)スピーカ21(R)などがある。また、本実施例では、十字キー(十字ボタン)基板、演出ボタン基板、昇降モータ、演出ボタン(操作ボタン)モータ、ボタン位置センサ、なども備えられているが、図4では図が煩雑にならないよう、これらの図示も省略している。
また、サブメイン基板301には、遊技盤用の機器、画像表示用の機器、音声制御用の機器なども接続されている。これらのうち遊技盤用の機器としては、盤面電飾接続基板331がある。この盤面電飾接続基板331は、前述の枠接続基板303、演出インターフェース基板304を介してサブメイン基板301に接続されている。そして、盤面電飾接続基板331には、センター飾り64の電飾用に用いられるセンター電飾基板332が接続されている。また、盤面電飾接続基板331には、図示は省略するが、演出センサ基板、その他の電飾基板、演出用モータなども接続されている。ここで、演出インターフェース基板304には、図示は省略するが、各種の電飾基板や演出モータが接続されている。
サブメイン基板301に接続された前述の画像表示用の機器としては、サブサブ基板(画像制御基板)302があり、サブサブ基板302には、画像表示接続A基板336を介して液晶ユニット(液晶モジュールともいう)42が接続されている。ここで、本実施例では、図示は省略するが、画像表示接続B基板を介して演出インターフェース基板304に接続された他の液晶ユニットも備えられている。また、サブメイン基板301に接続された前述の音声制御用の機器としては、音声制御基板(音声基板)339や、音声ロム(ROM)基板340がある。
続いて、メイン基板102や払出制御基板103等の構成について説明する。図4に示すように、メイン基板102には、CPU(メインCPU)501、ROM(メインROM)502、RWM503が搭載されている。これらのうち、CPU501としては、例えば樹脂パッケージングがされたCPU装置(CPUデバイス)内の中央処理装置を利用可能である。なお、本実施例で説明する「ROM」や「RWM」は、CPUデバイスに内蔵されたもの、及び、CPUデバイスに対して外付けされたものの両方を含む包括的な概念のものである。
更に、図示は省略するが、メイン基板102に搭載されたCPUデバイス内には、CPU501のほかに、制御用クロック生成回路、乱数用クロック生成回路、16ビット乱数用の乱数回路、8ビットの乱数用の乱数回路等が備えられている。これらのうち16ビット乱数用の乱数回路、及び、8ビットの乱数用の乱数回路は、内蔵乱数であるハードウェア乱数を発生させるためのものである。
また、メイン基板102には、メイン基板102の外部の機器との間でデータの入出力を行う入出力ポート505が搭載されている。更に、メイン基板102には、図示は省略するが、割込回路やタイマ回路などの各種回路部が形成されている。
上述のROM502は、CPU501が遊技に係る処理を行うための遊技プログラムや、所定の制御データなどを記憶している。また、上述のRWM503は、CPU501による遊技プログラムの実行に際して、各種の処理に必要なデータや、処理中に発生したデータ等を書換え可能に記憶する。
続いて、払出制御基板103には、CPU(払出CPU)511、ROM(払出ROM)512、RWM513が搭載されている。これらのうち、CPU511としては、例えば樹脂パッケージングがされたCPU装置(CPUデバイス)内の中央処理装置を利用可能である。また、ROM512は、CPU511が払出しに係る処理を行うための払出用プログラムや、所定の制御データなどを記憶している。また、上述のRWM513は、CPU501による払出プログラムの実行に際して、各種の処理に必要なデータや、処理中に発生したデータ等を書換え可能に記憶する。
前述のサブメイン基板301は、CPU(サブメインCPU)521と、ROM(サブメインROM)522と、ワークRWM523と、入力ポート527と、出力ポート528、バスライン(図示略)などを備えている。そして、入力ポート527の入力側にはメイン基板102の出力側が接続され、入力ポート527の出力側には、CPU521、ROM522、ワークRWM523、及び、出力ポート528などが接続されている。
サブメイン基板301のCPU521は、メイン基板102から送信される図柄表示用の演出制御コマンド(指令)に基づいて演出表示装置60の表示を制御する。ROM522は、CPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRWM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
なお、前述のメイン基板102とサブメイン基板301の間におけるデータの送受信は、メイン基板102からサブメイン基板301への一方向通信(片方向通信)の態様で行われる。そして、メイン基板102とサブメイン基板301との間で、通信の一方向性が確保されているため、サブメイン基板301からメイン基板102へは、データの送信を行うことができない。したがって、メイン基板102が保有する情報は、メイン基板102がサブメイン基板301へ送信しない限り、サブメイン基板301で参照することはできない。なお、このような一方向での通信を可能とするために、例えば、メイン基板102に通信規制手段(バッファ回路など)を搭載し、サブメイン基板301へのデータ出力を、この通信規制手段を介して行うことが可能である。
前述のサブサブ基板302は、CPU531、ワークRWM532、プログラムROM533、キャラクタROM535、画像コントローラ(VDP)536、入力ポート538、出力ポート539、及び、バスライン(図示略)などを備えている。更に、画像コントローラ(VDP)536は、ビデオメモリ540を備えている。そして、入力ポート538の入力側にはサブメイン基板301の出力側が接続され、入力ポート538の出力側には、CPU531、ワークRWM532、プログラムROM533等の各機器が接続されている。
上述のビデオメモリ540は、演出表示装置60に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオメモリ540における画像データの内容を書き替えることにより、演出表示装置60の表示内容(フレーム画像)が変更される。キャラクタROM535は、演出表示装置60に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ536は、CPU531、ビデオメモリ540、出力ポート539のそれぞれの動作タイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオメモリ540に記憶される表示データを、キャラクタROM535から所定のタイミングで読み出し、更に予め優先順位を定めたレイヤの順に図柄を重ねて演出表示装置60に表示させる。
<電源供給とデータバックアップ>
前述の電源基板251は、ぱちんこ遊技機10の各部に電源を供給するための電源部541と、初期化スイッチ544を有する初期化スイッチ回路部543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、メイン基板102や払出制御基板103等に対して、各々に必要な動作電圧を供給する。より具体的には、電源部541は、外部より供給される所定の電圧を取り込み、各種スイッチ、モータ、ロジック回路等を駆動するための所定量の電圧を、メイン基板102や払出制御基板103、及び、その他の所定の機器に対して供給する。
初期化スイッチ回路部543は、電源投入時に、例えば遊技店舗の管理者によって初期化スイッチ544が押下された場合に、メイン基板102及び払出制御基板103へ、バックアップデータをクリアするための初期化信号を出力する回路を備えている。メイン基板102及び払出制御基板103においては、後述するように、電源基板への電源供給が断たれている状況においても、記憶したデータを保持(バックアップ)することが可能となっている。そして、ぱちんこ遊技機10の電源投入時に、メイン基板102及び払出制御基板103に上述の初期化信号が入力されると、メイン基板102や払出制御基板103でバックアップされていたデータ(バックアップデータ)がクリアされる。ここで、本実施形態においては、前述したとおり、電源投入時の初期化スイッチ544の入力状況と設定キーの入力状況に応じて設定変更状態に遷移するようになっているため、メイン基板は、初期化スイッチ回路部543からの信号と設定キーに係る入力信号とに応じて初期化の有無、初期化の範囲等を決定可能に構成されている。
なお、初期化スイッチ544を、メイン基板102用のものと、払出制御基板103用のものとに分け、バックアップされていたデータのクリアを、メイン基板102と払出制御基板103とで別々に行うようにしてもよい。また、例えば、電源立ち上げの際に、初期化スイッチ544を操作すると、メイン基板102用のバックアップデータと、払出制御基板103の一部のバックアップデータとがクリアされ、払出制御基板103に付加された払出用の初期化スイッチ(図示略)を更に操作すると、払出制御基板103の残りのバックアップデータがクリアされる、といった構成も採用することが可能である。
上述のように、メイン基板102におけるRWM503は、ぱちんこ遊技機10の電源の遮断後においても、電源基板251からバックアップ電圧が供給されて、データを保持(バックアップ)できるようになっている。つまり、RWM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリア(図示略)の他に、バックアップエリア503aが設けられている。このバックアップエリア503aは、停電(瞬間的な電圧降下による停電である所謂瞬停を含む)などの発生により電源が遮断された場合(電断が生じた場合)において、電源遮断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。そして、通常の電源立ち上げや、停電の解消に伴い、メイン基板102等の状態が、バックアップエリア503aの情報に基づいて、電源遮断前の状態に戻される。ここで、電源の遮断に関して、以下では「電断」のほかに「電源断」と称する場合があるが、いずれも同様の意味を有している。
バックアップエリア503aへの書き込みは、電源断処理(後述する)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時の電源投入時処理(後述する)において実行される。バックアップエリア503aとしては、CPU501に対して外付けされ、バックアップ電源の接続がされたRWM(外部RWM)を利用することが可能である。
また、払出制御基板103におけるRWM513についても、メイン基板102のRWM503と同様に、ぱちんこ遊技機10の電源の遮断後において、電源基板251からバックアップ電圧が供給されて、データを保持(バックアップ)できるようになっている。つまり、払出制御基板103のRWM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリア(図示略)の他に、バックアップエリア513aが設けられている。このバックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が遮断された場合(電断が生じた場合)において、電源遮断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。そして、通常の電源立ち上げや、停電の解消に伴い、払出制御基板103の状態が、バックアップエリア513aの情報に基づいて、電源遮断前の状態に戻される。
バックアップエリア513aへの書き込みは、払出制御基板103における電源断処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時の、払出制御基板103における電源投入時処理(制御開始処理)において実行される。バックアップエリア513aとしては、メイン基板102の場合と同様に、CPU511に対して外付けされ、バックアップ電源の接続がされたRWM(外部RWM)を利用することが可能である。
前述のメイン基板102には、上述のような停電等による電源遮断を監視する停電監視回路部506が設けられている。この停電監視回路部506は、停電等の発生による電源遮断時に、メイン基板102のCPU501や、払出制御基板103のCPU511に、停電信号(電断信号)を出力する。より具体的には、停電監視回路部506は、電源基板251の電源部541から出力される最大電圧である直流安定(例えば30ボルト)の電圧を監視し、この電圧が所定電圧未満になった場合に、停電(電源遮断)の発生を検知して、上述の電断信号を出力する。このような電断信号の入力に基づき、メイン基板102のCPU501、及び、払出制御基板103のCPU511は、所定の電源断処理を実行する。
なお、メイン基板102等における電気的特性は、直流安定電圧が、電断信号の出力が行われる所定電圧未満になった後においても、電源断処理などの所定の処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力が正常値に維持されるよう構成されている。
また、本実施例においては図4中に示すように、電源基板の出力が、払出制御基板103を介して、メイン基板102に供給されるようになっている。しかし、これに限らず、例えば、電源基板の出力が、メイン基板102を介して払出制御基板103に供給されるようにしたり、メイン基板102と払出制御基板103とに別系統で個別に供給されるようにしてもよい。
また、前述の停電監視回路部506は、メイン基板102以外の部位に配置することも可能である。例えば、電源基板251上に停電監視回路部506を形成して、電源基板251上において停電監視回路部506から各基板へ電断信号を入力してもよい。また、メイン基板102から払出制御基板103への電断信号の入力を省略することも可能である。更に、電源基板251の機能を、メイン基板102が発揮できるようにしてもよい。この場合、電源部541をメイン基板102上に形成することなどが考えられる。
更に、停電監視回路部506を払出制御基板103に設け、払出制御基板103とメイン基板102の各々で、電断信号の出力と、電断信号に基づく電源断処理を行うようにしてもよい。また、メイン基板102と払出制御基板103のうち、払出制御基板103のみに停電監視回路部506を設け、電断信号を、払出制御基板103からメイン基板102へ送信するようにしてもよい。
ここで、前述のメインCPU501や払出CPU511などには、NMI(ノンマスカブル割込み)端子が備えられている。また、前述の電源断処理の実行の契機としては、メインCPUのNMI端子に電圧低下を示す電源断信号が入力されたことに基づきノンマスカブル割込み(NMI)を発生させるハードウェア的なものと、タイマ設定に基づく周期的な割込処理で、電圧低下が検知された際に立てた電源断フラグを確認して行うソフトウェア的なものなどがある。
本実施例においては、NMIによるハードウェア的な契機に基づき電源断処理が行われるようになっている。そして、NMI端子への信号入力は、例えば、停電監視回路部506からの電断信号をNMI端子に入力することにより行うことが可能である。ここで、NMI端子への信号入力は、停電監視回路部506から電断信号が出力された場合のほか、NMI端子に繋がる信号線へのノイズの混入などによっても生じ得るものである。なお、電源断処理への移行は、他の実施例として後述するように、ソフトウェア的な手法に基づき行うことも可能である。また、NMI端子に入力される電源断信号に基づき、電源断フラグを設定し、電源断処理の実行契機とすることも可能である。なお、ここではメイン基板102と払出制御基板103でデータバックアップを行っているが、これに限らず、例えばサブメイン基板301で記憶エリアのデータバックアップが行われるようにし、サブメイン基板301において、メイン基板102又は払出制御基板103と同様にデータバックアップを行うようにすることも可能である。
次に、メイン基板102における基本的な機能について説明する。本実施例のメイン基板102は、前述した各構成(図4参照)の働きにより、例えば、入球判定、抽選、コマンド送信などの各種の機能を果たす。
図6中には、メイン基板102、サブメイン基板301、及び、サブサブ基板302の各々における代表的な機能的手段を示している。これらのうち、メイン基板102は、入球判定手段110、第1抽選手段111、第2抽選手段112、普図抽選手段113、保留制御手段114、メイン表示制御手段115、特別遊技制御手段116、特定遊技制御手段117、開閉制御手段118、事前情報通知手段119、メインコマンド送信手段120等を備えている。そして、メイン基板102は、これらの機能的手段により、以下に順に説明するように、特別図柄に関する抽選、普通図柄に関する抽選、保留制御、主制御表示、特別遊技、特定遊技、開閉制御、事前情報通知等を実行する。
上述の入球判定手段110は、各入賞口(作動口、各種始動入賞口、大入賞口、一般入賞口、アウト口など)への遊技球の入球を各入賞口に設けられたセンサ類から出力される信号をもとに判定する。
<<特別図柄に係る当否抽選機能>>
前述の第1抽選手段111は、第1始動入賞口62への入球に基づき第1抽選を実行する。第1抽選手段111は、第1抽選値取得手段121、第1当否判定手段122、第1図柄決定手段123、第1パターン決定手段124の機能を有している。第1抽選の結果は、前述の主制御表示装置53(図7参照)の第1特別図柄表示部70において、停止表示された第1特別図柄により表される。
同様に、前述の第2抽選手段112は、第2始動入賞口63への入球に基づき第2の抽選を実行する。第2抽選手段112は、第2抽選値取得手段125、第2当否判定手段126、第2図柄決定手段127、第2パターン決定手段128の機能を有している。第2の抽選の結果は、前述の主制御表示装置53の第2特別図柄表示部71において、停止表示された第2特別図柄により表される。
前述の第1抽選手段111に備えられた第1抽選値取得手段121は、第1始動入賞口62への入球を契機に、第1抽選に係る大当り乱数の値を、第1当否抽選値として取得する。また、前述の第2抽選手段112に備えられた第2抽選値取得手段125は、第2始動入賞口63への入球を契機に、第2抽選に係る大当り乱数の値を、第2当否抽選値として取得する。
なお、本実施例では、第1当否抽選値として取得される大当り乱数、及び、第2当否抽選値として取得される大当り乱数は、ハードウェア乱数(ハード乱数)とソフトウェア乱数(ソフト乱数)とを用いた演算(加算)により生成されている。ハードウェア乱数としては、例えば16ビット用の乱数回路で生成される内蔵乱数を利用し、ソフトウェア乱数としては、ソフトウェアにおける乱数生成プログラムにより割込毎に更新される値を利用する。なお、ハードウェア乱数とソフトウェア乱数のうちのいずれか一方を使用するものであってもよい。
第1抽選手段111における第1当否判定手段122は、第1当否抽選値に基づいて当否判定を行い、第1当否抽選値が、当りとなる所定の値(当り値)に該当するか否かを判断する。同様に、第2抽選手段112における第2当否判定手段126は、上述の第2当否抽選値に基づいて当否判定を行い、第2当否抽選値が、当りとなる所定の値(当り値)に該当するか否かを判断する。第1当否判定手段122及び第2当否判定手段126による当否判定では、第1当否抽選値や第2当否抽選値と、大当り抽選の抽選結果との対応を定めた当否判定テーブル(例えば図9(a))が用いられる。ここで、図9(a)中に示す、通常時確変時大当りとは、常に大当りとなる乱数値範囲を示すものであり、確変時大当りとは、確変時のみ大当りとなる乱数値範囲であることを示している。
第1抽選手段111における第1図柄決定手段123や第2抽選手段112における第2図柄決定手段127は、第1特別図柄または第2特別図柄に係る大当り抽選でいずれかの大当りに当選した場合における、特別図柄の種類を、大当り図柄判定テーブル(図10参照)に基づき決定する。第1抽選用の大当り図柄判定テーブルは、図柄決定に係る乱数値(図柄乱数)である図柄抽選値と、特別図柄の種類との関係を規定している。
ここで、図柄抽選値は、特別図柄に係る「特別図柄当り図柄乱数」や「図柄乱数」などとも称する場合がある。また、本実施例では、当たりの種類に小当りが含まれており、第1図柄決定手段123および第2図柄決定手段127は、特別図柄に係る大当り抽選で小当りに当選した場合における、特別図柄の種類を、小当り図柄判定テーブル(図10(c)参照)に基づき決定する。
図柄抽選値は、前述の当否抽選値と同様に、始動入賞口への入球を契機に取得されるものである。また、特別図柄の種類は、当りの種類に対応付けられており、取得された図柄抽選値に紐付いて、大当りの種類や小当りの有無が定まるようになっている。
第1抽選手段111における第1パターン決定手段124や第2抽選手段112における第2パターン決定手段128は、それぞれに対応する特別図柄表示部における特別図柄の変動パターンを、特図変動パターンテーブルに基づき決定する。特図変動パターンテーブルは、多数の特図変動パターンと、特別図柄の変動パターン決定に係る乱数値(変動パターン乱数)であるパターン抽選値との関係を規定している。
パターン抽選値は、前述の当否抽選値と同様に、始動入賞口への入球を契機に取得されるものである。更に、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る変動パターンは、例えば、大当り時、はずれ時、リーチの有無、時短の有無、保留数、大当り後の変動回数などといった各種の遊技状況に応じて相違した複数の特図変動パターンテーブルが設けられている。
特別図柄に係る変動パターン(特図変動パターン)は、特別図柄の変動表示における、変動開始から停止までの時間(変動時間)を定めている。そして、特図変動パターンは、その種類によって、例えば1秒以下から数十秒度のように、長短様々な変動時間を規定している。すなわち、各特図変動パターンには、変動表示の終了条件として変動時間が定められており、前述の第1特別図柄表示部70又は第2特別図柄表示部71(図7参照)においては、特別図柄の変動表示が開始されて、規定された変動時間が経過すると、特別図柄が停止表示される。
時短時に選択対象となる特図変動パターンの多くについては、非時短時に選択対象となる特図変動パターンよりも、相対的に変動時間が短く設定されているものであって、言い換えると、時短時に選択される変動時間の1変動当りの平均値が、非時短時に選択される変動時間の1変動当りの平均値よりも短いものであるといえる。また、時短(時短遊技)については、特別図柄の変動効率が高い遊技状態(1変動に係る時間が短い状態)であるといえる。しかし、非時短時で、且つ、保留数が4個の場合に選択対象となり得る特図変動パターンには、時短時の特定の特図変動パターンに比べて、変動時間の短いものが含まれている。
また、本実施例においては、確変時等の所定の状況で選択される変動パターンは、極短い変動時間(例えば0.6秒程度)のものが大半を占めるようになっている。そして、このような状況においては、極短い時間の変動パターンに基づき、特別図柄の変動表示や、これに伴う演出が実行されるようになっている。
<<特別図柄に係る当否乱数と設定値との関係>>
続いて、特別図柄に係る当否乱数と設定値との関係について説明する。図9(a)は、本実施例における設定値「1」~「6」のうち、設定値「1」についての当否乱数について示している。図9(a)に示す設定値「1」の当否乱数テーブルに関しては、第1抽選及び第2抽選のいずれについても、乱数値範囲「0~65535」のうち、通常(確率)時の大当り値は「0~205」となっている。更に、通常時には、第1抽選及び第2抽選のいずれについても、乱数値範囲「206~64875」は、はずれ値となっている。
これに対し、高確率時(確変時)には、第1抽選及び第2抽選のいずれについても、「206~615」が大当り値となる。また、第1抽選及び第2抽選のいずれについても、乱数値範囲「616~64875」は、通常時及び確変時の両方ではずれ値となっている。更に、第1抽選及び第2抽選のいずれについても、乱数値範囲「64876~65535」は、通常時及び確変時の両方で小当り値となっている。
図12は、設定値ごとの当り値を一覧表にまとめて示すものである。これらのうち設定値「1」については、図9(a)にも示したように、「0~205」が通常時の大当り値となっている。このため、乱数値の個数は206となり、通常時の大当り確率は1/318(≒206/65536)となっている。これに対し、設定値「2」については、通常時の大当り値は「0~206」としている。このため、乱数値の個数は207となり、通常時の大当り確率は1/317(≒207/65536)となっている。
更に、設定値「3」については、通常時の大当り値は「0~207」となっている。そして、乱数値の個数は208となり、通常時の大当り確率は1/315(≒208/65536)となっている。設定値「4」については、通常時の大当り値は「0~208」となっている。そして、乱数値の個数は209となり、通常時の大当り確率は1/314(≒209/65536)となっている。
また、設定値「5」については、通常時の大当り値は「0~209」、となっている。そして、乱数値の個数は210となり、通常時の大当り確率は1/312(≒208/65536)となっている。設定値「6」については、通常時の大当り値は「0~210」となっている。そして、乱数値の個数は211となり、通常時の大当り確率は1/311(≒211/65536)としている。このように、設定値の数値が大きくなるほど大当り確率が高くなるよう、大当り値の範囲が決められている。
高確率時に関しては、設定値「1」に大当り値は「0~615」であり、大当り確率は1/106である。設定値「2」~「6」については、大当り値は順に、「0~618」、「0~621」、「0~624」、「0~627」、「0~630」となっており、概ねの大当り確率は順に、「1/106」、「1/105」、「1/105」、「1/104」、「1/104」となっている。
ここで、概ねの大当り確率が「1/105」や「1/104」のように同じ値を含んでいるように説明したのは、小数点の数字をまるめて大当り確率を表記したためである。本実施形態では、設定値の数値が大きくなるほど大当り確率が高くなるよう、大当り値の範囲が決められている。また、低確率時と高確率時との確率の倍率は、全ての設定値で「3倍」となっており共通である。
小当りについては、通常時及び高確率時のいずれも、設定値に関わらず、乱数値範囲が「64876~65535」となっている。このため、小当りの発生確率は、確率状態や設定値に関わらず、いずれも1/99となっている。更に、図12の例では、出玉率の設計値は、設定値「1」~「6」についてそれぞれ、97%、98%、99%、100%、101%、102%となっている。
なお、図9(a)や図12の例では、数値範囲の最小値である「0」を大当り値としているが、これに限らず、「0」を大当り値から除外してもよい。このようにすることで、例えば電源のリセットなどによって更新される当否乱数値を意図的に最小値にするような不正が行われた場合に備えた不正防止を図ることができる。更に、「0」を小当りに割り当てないことや、最大値(ここでは「65535」)を大当りや小当りに割り当てないようにすることが可能である。
なお、本実施例では、図9(a)や図12に示す当否乱数を用いて行われる当否抽選結果について事前判定(所謂先読み)が行われるが、当否抽選結果の事前判定については、図13(a)、(b)に基づき後述する。
<<普通図柄に係る各種抽選機能>>
続いて、前述の普図抽選手段113について説明する。この普図抽選手段113は、普図抽選値取得手段129、普図当否判定手段130、普図図柄決定手段131、普図パターン決定手段132を有している。そして、普図抽選手段113は、前述の入球判定手段110により、作動口68における遊技球の通過が検出されると、この検出結果に基づき、普通図柄に係る抽選(普図抽選)を実行する。
この普図抽選においては、普図抽選値取得手段129により、普通図柄に係る乱数(普図図柄乱数)である普図抽選値が取得され、普図図柄決定手段131により、普図判定テーブルが参照される。この普図判定テーブルには、普図抽選値と、普通図柄の種類との対応関係が定められている。そして、普図当否判定手段130により、普図抽選値に紐付けられた普通図柄が、当りに該当するものであるか否かが判定され、当りに該当する場合には、当たりの種類が判定される。
また、作動口68への入球を契機に普図パターン抽選値が取得され、取得した普図パターン抽選値を用いて普図パターン決定手段132により、普通図柄に係る変動パターン(普図変動パターン)が決定される。各普図変動パターンは、普図変動パターンに係る乱数(普図変動パターン乱数)である普図パターン抽選値と対応付けられており、取得された普図パターン抽選値に紐付いて、遊技の状況に応じた普図変動パターンが定まるようになっている。
更に、本実施例では、普通図柄に係る乱数である普図抽選値、及び、普図パターン抽選値は、ソフトウェア乱数のみを用いて作成されている。
<<特別図柄の保留に関する機能>>
続いて、前述の保留制御手段114について説明する。保留制御手段114は、第1保留手段133、第2保留手段134、普図保留手段135を有している。これらのうち第1保留手段133は、新たに第1始動入賞口62への入球があった場合に、第1特別図柄に係る所定の変動開始条件が満たされなければ、入球により取得された各種の乱数(第1当否抽選値、第1図柄抽選値など)に係る情報(第1特図保留記憶情報)を、一時的に保留記憶する。本実施例では、第1特別図柄に係る保留の上限値は4個に設定されており、この上限値を超えない範囲で、第1特別図柄に係る保留が可能となっている。
上述の入球があった際に実行されていた第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示が終了し、更に、上述の入球よりも前に発生した第1特別図柄又は第2特別図柄に係る保留が存在しない場合には、第1特別図柄に係る変動開始条件が成立し、第1特別図柄に係る新たな図柄変動が許可されることとなる。
前述の第2保留手段134についても、新たに第2始動入賞口63への入球があった場合に、第2特別図柄に係る所定の変動開始条件が満たされなければ、入球により取得された各種の乱数(第2当否抽選値、第2図柄抽選値など)に係る情報を、一時的に保留記憶する。
上述の入球があった際に実行されていた第2特別図柄の変動表示が終了した場合には、第2特別図柄に係る変動開始条件が成立し、第2特別図柄に係る新たな図柄変動が許可されることとなる。なお、本実施例では、第2特別図柄に係る保留の上限値は、第1特別図柄と同様に4個に設定されている。
上述の第1特別図柄、および第2特別図柄は、特別遊技を開始する図柄が停止して特別遊技に制御された場合は、特別遊技が終了した後に変動開始条件を判定する。
<<普通図柄の保留に関する機能>>
続いて、前述の普図保留手段135について説明する。普図保留手段135は、作動口68(図1参照)における入球があった場合に、普通図柄に係る所定の変動開始条件が満たされなければ、入球により取得された乱数(普図抽選値など)に係る情報(普図保留記憶情報)を、一時的に保留記憶する。そして、変動開始条件が成立するまで、上述の入球に係る普通図柄の変動表示を許可しない。なお、本実施例では、普通図柄に係る保留の上限値は4個に設定されており、この上限値を超えない範囲で、普通図柄に係る保留が可能となっている。
上述の入球があった際に実行されていた普通図柄の変動表示が終了し、普通電動役物が作動していない場合に、普通図柄に係る変動開始条件が成立し、普通図柄に係る新たな図柄変動が許可されることとなる。
<<主制御表示に関する機能>>
続いて、前述のメイン表示制御手段115について説明する。メイン表示制御手段115は、第1特図制御手段136、第2特図制御手段137、普図制御手段138、保留表示制御手段139、及び、その他表示制御手段140を有している。これらのうち第1特図制御手段136は、第1抽選手段111により決定された第1特別図柄の変動パターンに従い、第1特別図柄表示部70(図7参照)で、第1特別図柄の変動表示(例えば、所定の一部のLED表示灯を100msec毎に点滅させる点滅表示)を行う。そして、第1特別図柄は、変動パターンにより定められた変動時間が経過すると、第1特別図柄表示部70において、決定された図柄で停止表示する。
更に、第2特図制御手段137は、前述の第2特別図柄に係る変動開始条件が成立していれば、第2抽選手段112により決定された変動パターンに従い、第2特別図柄表示部71(図7参照)で、第2特別図柄の変動表示を行う。そして、第2特別図柄は、変動パターンにより定められた変動時間が経過すると、第2特別図柄表示部71において、決定された図柄で停止表示される。
また、普図制御手段138は、前述の普通図柄に係る変動開始条件が成立していれば、普図抽選手段113により決定された普通図柄の変動パターンに従い、普通図柄表示部59(図7参照)で、普通図柄の変動表示を行う。更に、そして、普通図柄は、変動パターンにより定められた変動時間が経過すると、普通図柄表示部59において、決定された図柄で停止表示される。
更に、保留表示制御手段139は、前述の第1特別図柄、第2特別図柄、及び、普通図柄に係る保留数の表示を行う。そして、これらの保留数の表示は、図7に示す主制御表示装置53の、第1特別図柄記憶表示部83、第2特別図柄記憶表示部84、及び、普通図柄記憶表示部85にて行われる。また、前述のその他表示制御手段140は、上述した第1特別図柄、第2特別図柄、普通図柄、及び、各種保留表示以外の、主制御表示装置53における表示を制御する。
<<特別遊技に関する機能>>
続いて、前述の特別遊技制御手段116について説明する。特別遊技制御手段116は、大当りに当選した場合に、特別図柄が所定の大当り態様で停止されると、特別遊技作動条件が成立したと判定し、前述のように大当りの種類に応じた所定の態様(予め定められた単位遊技の回数や単位遊技中の大入賞口の開放パターン)で開放させる特別遊技を実行する。
<<特定遊技に関する機能>>
続いて、前述の特定遊技制御手段117について説明する。特定遊技制御手段117は、前述の確変や時短等に係る制御を行う。特定遊技制御手段117は、大当りの種類に応じて、その特別遊技の終了後の遊技状態を、確変状態や時短状態等へ移行させる。確変状態は、全ての種類の大当りではなく、一部の種類の大当りに付帯している。更に、一部の大当りについては確変状態が次回の大当りまで継続し、確変を伴う他の大当りについては、特別遊技後の合計の変動表示回数が所定数(例えば100回)に達するまで継続される。確変状態の間は、第1抽選手段111や第2抽選手段112による大当りの当選確率が、非確変時である通常時よりも高い値のまま維持される。
また、時短状態は、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示回数の合計が、特別遊技の終了時点から数えて所定の終了条件回数(例えば100回など)に達するまで継続される。更に、時短中は、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示時間が、通常状態よりも概ね短くなるよう、第1パターン決定手段124や第2パターン決定手段128が、時短用の変動パターンを選択する。
更に、前述のように、特定遊技として時短が実行されるときに合わせて入球容易化遊技が実行され、普通電動役物の作動が容易になり、第2始動入賞口の入り口に配置された開閉羽根が開放しやすくなる。開閉羽根の開閉制御は、後述する開閉制御手段118により制御される。
<<開閉制御に関する機能>>
続いて、前述の開閉制御手段118について説明する。開閉制御手段118は、第2始動入賞口63の普通電動役物(開閉羽根)や、大入賞口装置90の開閉動作を制御する。開閉制御手段118は、普通図柄が特定の態様で停止されると、普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、第2始動入賞口63の普通電動役物を開放させる。更に、開閉制御手段118は、特別遊技において、大入賞口(開放)ソレノイド80に開放指示を送るための制御を行い、大入賞口装置90を開放させる。
<<事前情報通知に関する機能>>
続いて、前述の事前情報通知手段119について説明する。事前情報通知手段119は、第1始動入賞口62又は第2始動入賞口63に入球があった際、その入球に対応する図柄変動表示が保留されるか否かにかかわらず、取得された各種の乱数値に係る情報を、事前通知情報として、サブ基板(ここではサブメイン基板301)へ送信するための処理を行う。
上述の事前通知情報としては、取得した前述の各当否抽選値(第1当否抽選値又は第2当否抽選値)、各図柄抽選値(第1図柄抽選値又は第2図柄抽選値)、各パターン抽選値(第1パターン抽選値又は第2パターン抽選値)が、どのような当否範囲、図柄範囲、パターン範囲に属するものであるのか、といった情報を例示できる。
なお、このような事前通知情報の送信により、サブ基板104の側において、各種の先読み演出が可能となる。そして、先読み演出としては、保留予告や連続予告などを例示できるが、これらの詳細については後述する。
<<コマンド送信に関する機能>>
続いて、前述のメインコマンド送信手段120について説明する。メインコマンド送信手段120は、メイン基板102からサブメイン基板301へのコマンド(メインコマンド)の送信を行う。メイン基板102からサブメイン基板301へのコマンド送信は、始動入賞時、特別図柄の変動開始時、特別図柄の変動停止時、大当り発生時などの種々のタイミングで、種々の情報を含んで行われる。
<サブ基板の基本機能>
次に、前述のサブ基板104における基本的な機能について説明する。本実施例においてサブ基板104は、サブメイン基板301及びサブサブ基板302により構成されており、メイン基板102からのコマンド受信、演出パターン決定、演出表示制御、演出実行などの各種の機能を果たす。
図6中に示すように、サブメイン基板301は、メインコマンド受信手段141、演出パターン決定手段142、サブメインコマンド送信手段143等を有している。更に、サブメイン基板301は、スピーカ出力等の制御を行うための音制御手段144や、遊技効果ランプ出力等の制御を行う光制御手段145などの機能的手段が備えられている。
演出パターン決定手段142により決定される演出パターンは、演出表示装置60に表示される表示演出や、必要に応じ表示演出と併せて行われる音演出及び光演出を指定する情報を含んでおり、演出図柄190の変動表示中に大当りの期待度の高さを示唆する演出を実行する。ここで、本実施例における「期待度」は、「信頼度」と言い換えることが可能なものである。また、「期待度」は、例えば、広義には「遊技者に好適な(好都合な、望ましい)遊技状態(頻繁には行われない演出が行われる状況なども含む)となることを期待することが可能な度合」などとも説明することができる。以下、大当りの「期待度」については、同種の予告演出のパターンのうち出現したときの変動で大当りとなる期待感を高める演出段階(通常パターン、チャンスアップパターン、確定パターン)について述べるものや、1の演出を発生させる当り変動パターン(当り変動における変動パターン)情報およびはずれ変動パターン情報(はずれ変動における変動パターン)について確認したときに、1の演出に対応する変動パターン中に当り変動パターンが含まれる確率について述べるものの記載それぞれについて使用する場合があり、総じて「期待度が高い演出」とは、当該演出が発生した場合に大当りすることが多い演出のことをいう。また、以下の説明では、特に「大当り期待度」、「当り期待度」などと称さずに「期待度」や「発展期待度」、「演出が実行される期待度」などと称する場合には、大当りに直接的に結び付いているとまではいえない広義の「期待度」を意味していることがある。
演出パターン決定手段142により演出パターンが決定されると、決定された演出パターンを示す演出パターン情報が、サブメインコマンド送信手段143を介し、サブメインコマンドとして、サブサブ基板302へ送信される。また、サブメイン基板301からサブサブ基板302へ送信されるコマンドには、サブサブ基板のROMから音データやランプデータ等を読み出すために、音情報なども含まれる。
サブサブ基板302には、図6中に示すように、サブメインコマンド受信手段146や演出実行制御手段147などが備えられている。そして、サブサブ基板302においては、演出実行制御手段147により、サブメイン基板301からのサブメインコマンドに基づき、必要な画像データを液晶ユニット42(図4参照)に順次出力し、アニメーション画像を構成して、演出表示装置60において演出用の動画を表示する。
<特定遊技に係る具体的態様例>
次に、前述した特定遊技の具体的態様について説明する。前述のように特定遊技として、特別図柄の確率変動機能(確変)、特別図柄の変動時間短縮機能(時短)、及び、入球容易化遊技(普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、普通電動役物の開放延長機能の複合)が設けられている。そして、これらの各種特定遊技のうちの少なくともいずれか1つが、大当り抽選の結果(特別図柄の停止表示図柄)や、大当り中の遊技結果に応じて実行される。なお、本実施例では、前述した所謂ST機ではなく、一部の大当りでは次回大当りまで確変期間が継続する仕様が採用されているが、その具体的態様については後述する。
<<確率変動遊技>>
上述の確変は、大当り後の特別図柄に係る遊技の確率状態を、通常の確率状態と比べて大当りの発生確率が高くなるように変更するものである。STを採用するぱちんこ遊技機において確変状態の継続期間(確変期間)は、特別図柄の変動回数に基づき決定されている。
特別図柄の変動回数は、特別図柄の変動表示から停止表示までが1回として定まるものである。そして、STにおいて確変期間は、特別遊技終了後の第1特別図柄及び第2特別図柄の合計の変動回数が所定回数(例えば100回)に設定される。このように次回の大当りが発生する前に確変期間が終了し得るようにした機能はSTや回数切り確変などと称することが可能である。
<<変動時間短縮遊技>>
上述の時短は、前述の主制御表示装置53における特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)の変動時間を、通常遊技の場合と比べて、概ね短縮するものである。ここで、「概ね短縮する」とは、全ての場合に通常遊技よりも短縮するとは限らず、一部には、特別図柄の変動時間が通常遊技と同等な場合や、通常遊技よりも長い場合を含み得る、という意味である。そして、この時短によれば、特別図柄の変動時間が短くなることから、連続して始動入賞口(第1始動入賞口62及び第2始動入賞口63)への入賞が発生しても、特別図柄の変動表示及び停止表示を短い間隔で円滑に進めることができ、大当り抽選の機会を多く確保することが可能となる。
更に、時短状態の継続期間(時短期間)は、確変状態と同様に、特別図柄の変動回数に基づき決定されている。そして、本実施例において時短状態は、特別遊技終了後の第1特別図柄及び第2特別図柄の合計の変動回数が所定回数(例えば100回)に達するまで継続される。
なお、上述した例では、確変期間と時短期間を同じ期間に設定しているが、確変期間と時短期間を互いに異なる期間としてもよい。例えば、確変期間を104回とし、時短期間を100回とすることなどが可能である。また、確変期間や時短期間は、いずれも一定であることに限定されない。例えば、確変期間を、発生した大当りの種類に応じて4回、25回、100回などのいずれかとすることなどが可能である。また、時短期間を、発生した大当りの種類に応じて、25回、50回、75回、100回などのいずれかとすることなどが可能である。
また、所謂転落抽選の機能を備えることが可能である。この転落抽選としては、以下のようなものを例示できる。例えば、確変や時短が、上述の最大変動回数(ここでは100回)よりも少ない所定の回数(例えば50回)に達した後には、最大変動回数に達するまで毎回の特別図柄の変動毎に、確変や時短を終了させるか否かの抽選(特定遊技終了抽選)が実行される。そして、この特定遊技終了抽選に当選した場合には、確変及び時短を終了させ、次回の変動からの遊技状態が、確変や時短が伴わない通常状態に戻る。
更に、確変と時短の両方を実行することに限らず、特定遊技において、いずれか一方のみを実行することも可能である。例えば、当選した大当りの種類によっては、時短のみが付与され、確変は付与されないようにすることや、時短が付与されず、確変のみが付与されるようにすることなどが可能である。
<<入球容易化遊技>>
続いて、前述の入球容易化遊技について説明する。この入球容易化遊技は、普通電動役物に係る機能を遊技者に有利に設定し、第2始動入賞口63の開放態様が通常よりも遊技球を受け入れ易くなり得るようにする遊技状態である。入球容易化遊技が実行された場合には、普通図柄に係る時短、普通図柄に係る確率変動、普通電動役物に係る開放延長などの制御態様や、これらの制御態様の組合せにより、第2始動入賞口63への入球容易性が高められ、入球容易状態が形成される。この「入球容易化遊技」や前述の「ベース」、「電サポ」等に関係して、以下では「高ベース」、「高ベース状態」、「低ベース」、「低ベース状態」、「非電サポ」等の用語が用いられている。以下において、「低ベース状態」は「非電サポ状態」に対応しており、「高ベース状態」は「電サポ状態」に対応している。
普通図柄における上述の各種の制御態様のうち、普通図柄に係る時短は、普通図柄の変動時間が通常状態よりも短縮される制御態様であり、普通図柄に係る確率変動は、普通図柄の当選確率を通常状態よりも向上させる制御態様(普通図柄に係る確変)である。更に、普通電動役物に係る開放延長は、第2始動入賞口63の開放時間を、通常時(非特定遊技時)の開放(ショート開放)よりも長く開放(ロング開放)を行う制御態様である。
上述のように、特定遊技中の入球容易化遊技は、普通図柄の時短、開放抽選の確率変動、普通電動役物の開放延長という3つの機能を用いて第2始動入賞口63への入球容易性を高める。しかし、これに限定されず、これら3つの機能のうち、1つ又は2つの機能を用いて第2始動入賞口63への入球容易性を高める構成としてもよい。また、3つの機能のうち少なくともいずれかを、実施する期間と実施しない期間との切り替えを、遊技状態に応じて行う構成としてもよい。
このような入球容易化遊技の継続期間は、特別図柄に係る時短期間に基づいて決定することが可能である。例えば、特別図柄に係る時短中は入球容易化遊技を継続し、特別図柄に係る時短が終了すると入球容易化遊技が終了する、といった制御態様の採用が可能である。そして、このようにした場合は、特別図柄の時短が終了した以降に図柄変動が開始される普通図柄の変動パターン(普図変動パターン)は、通常時(非特定遊技時)のために設けられた変動パターンの中から決定されるようにすることが可能である。
<ぱちんこ遊技機における主な演出>
<<演出図柄の基本的表示態様>>
次に、メイン基板102からサブメイン基板301へのコマンドに基づき、サブメイン基板301及びサブサブ基板302によって実行される各種の演出について、主要なものを説明する。そして、ここでは先ず、前述の演出図柄190(図8(a)、(b)参照)の基本的な表示態様について説明する。なお、演出図柄190については、その種類、機能、用途、他の演出表示との連携などの事項に関して、極めて多様な表示態様や制御態様が定められている。しかし、ここでは説明が煩雑になるのを避けるため基本的な事項について説明し、演出図柄190に係るより詳細な事項については適宜後述する。
演出図柄190は、主制御表示装置53において特別図柄が変動表示されることに伴って、演出表示装置60上において変動表示される(図8(a)参照)。更に、演出図柄190は、主制御表示装置53において特別図柄が停止表示されることに伴って、演出表示装置60上において停止表示(図8(b)参照)される。
演出図柄190の停止に伴い表示される停止図柄は、左演出図柄190a、中演出図柄190b、右演出図柄190cの3つの図柄の組合せにより構成される。そして、メイン基板102における大当り抽選の結果が大当りとなった場合には、例えば「777」や「555」のように、3つの図柄が揃ったぞろ目の組合せが、大当りを表す停止図柄として表示される。また、大当り抽選の結果がはずれであった場合には、例えば「767」、「928」、「331」などのように、1部又は全ての演出図柄が他の演出図柄と異なる組合せで、演出図柄190が停止表示される。
ここで、本実施例における「停止図柄」や「図柄の停止」は、3つの演出図柄190が「確定停止」していることを意味している。すなわち、3つの演出図柄190a~190cが、演出表示装置60の表示領域194において、例えば「767」や「928」などの組合せを保った状態で表示されていたとしても、それだけでは「確定停止」したことには該当しない。そして、このように演出図柄190が、組合せを保ちつつ「確定停止」に至っていない状態を、「仮停止」の状態と称することが可能である。
このような「仮停止」の表示態様としては、例えば、演出図柄190が小刻みに振動している(揺れている)状態を例示できる。そして、演出図柄190が組合せを維持したまま小刻みに揺れているような仮停止の態様を、「揺れ変動」の態様などと称することが可能である。この「仮停止」における演出図柄190の揺れの態様としては、縦又は横の直線移動や水平方向の回転移動などを例示でき、移動範囲としては数ミリ程度を例示できる。
また、上述の「確定停止」の表示態様としては、仮停止の状態を経て、全ての演出図柄190a~190cが組合せを保ったまま停止した状態を例示できる。更に、この「確定停止」の際に、確定停止されたことを示す演出を行うことが可能である。そして、確定表示されたことを示す演出としては、確定停止の状態を所定時間(例えば1秒程度)維持することや、確定停止された各演出図柄190a~190cを、特殊効果が付加された状態で表示すること(図柄エフェクト)やセンター飾り64に設けられたLED(ランプ)を点灯させる等を例示できる。
このように仮停止(仮停止表示)の演出を行うことで、1回の変動中に複数回の変動を実行しているようにみせることができる。また、仮停止の演出により、遊技者に対し、確定停止するか否か(換言すると、確定停止せずに再変動するか、確定停止して当りとなるか、確定停止してはずれとなるか等)の期待を煽ることが可能となる。
ここで、図柄エフェクトとしては、各演出図柄190a~190cを瞬間的(例えば0.5秒程度)に限り光らせる、各演出図柄190a~190cの周りに輝点を1回或いは複数回周回させる、演出図柄190a~190cを拡大又は縮小する、演出図柄190a~190cを数ミリ程度移動させて元の位置に戻す、などといった種々の態様を採用することが可能である。
また、前述の「リーチ」の表示態様において、リーチの組合せを保った演出図柄が、前述の「仮停止」の態様で表示される場合がある。そして、この「仮停止」によるリーチ表示の後に、変動表示されていた図柄(ここでは中演出図柄190b)が、はずれの組合せ(はずれリーチの組合せ)を構成して「仮停止」し、組合せを保ったまま「確定停止」が行われて変動表示が終了する、といった演出を例示することができる。また、3つの演出図柄190a~190cが、はずれリーチの組合せによる「仮停止」を行っている状態から、所定のカットイン画像の表示(カットイン演出)を経て、中演出図柄190bが変動を再開して、リーチ演出が高信頼度のもの(大当りに係る信頼度が相対的に高いもの)に発展する、といった演出(後半リーチ)も例示できる。
なお、演出図柄190のスクロール表示の態様としては、上述の縦スクロールに限定されるものではなく、種々の表示態様を採用することが可能である。そして、他の表示態様としては、例えば、横方向(右から左など)への横スクロール態様や、左演出図柄190aから右演出図柄190cを、個々に、鉛直軸まわりに回転(自転)させて、変動表示を行う回転態様を例示できる。また、例えば、左演出図柄190aから右演出図柄190cが、表示領域194中で、後方から前方、即ち画面の奥から手前に向って、直線軌道或いは曲線(旋回)軌道に沿って、拡大されながら順次繰り出される、といった表示態様も例示できる。更に、後方から前方へ向う演出図柄が、上方から下方手前へ降りてくる、といったスクロール表示の態様を採用することも可能である。
また、スクロールの態様は、前述したような各種の態様のいずれか1つを採用することに限らず、例えば、所定の演出が実行される場合に、所定のスクロール態様から他のスクロール態様に切り替えることなども可能である。また、複数の演出モードについて、演出モード毎に、スクロール態様を異ならせることなども可能である。
更に、大当りを確定的に報知するスクロール態様として、全回転演出が行われる場合がある。この全回転演出では、演出図柄190a~190c等の装飾図柄が、揃ったまま、低速でスクロール変動する。
また、リーチの発生時に、音出力として、リーチボイスの出力が可能となっている。このリーチボイスは、リーチが成立した際又はリーチが成立して所定時間(例えば1秒)経過後に発生するサウンドによって、当り期待度等を示唆する予告である。このリーチボイスの実行により、リーチとなった際に、画像表示や役物可動等と複合して当り期待度等を示唆することができる。
また、図8(a)、(b)においては、演出図柄190の組合せが、表示領域194の上下方向の中段でのみ停止表示される表示態様が例示されており、有効ラインは、横方向の1ラインのみとなっている。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、有効ラインの数を2ラインや5ラインとすることなども可能である。
更に、演出図柄190は、図8(b)に例示するように、数字などの所定の記号を意味する部分(前述の記号要素演出図柄である要素図柄)と、所定の記号以外を表す絵柄からなる部分(非記号要素演出図柄である要素図柄)との組合せにより構成することが可能である。そして、所定の記号以外を表す絵柄からなる部分としては、各種のデザイン画や人物画、及び、これらの組合せ等を例示でき、更に、記号に組合される各種のデザイン画や人物画を、動画とすることも可能である。図8(b)の例では、所定の記号以外を表す絵柄としてハートの絵柄が採用されている。
更に、図8(a)、(b)に示す例では、前述した縮小演出図柄表示領域361が画面中に重畳されている。この縮小演出図柄表示領域361は、各演出図柄190a~190cに対応する演出用の図柄(「ミニ演出図柄」や「ミニ図柄」などとも称する)を、各演出図柄190a~190cよりも小さいサイズで示すことができるものである。縮小演出図柄表示領域361にミニ図柄を表示することで、各演出図柄190a~190cが変動中であるか否かの状況や、各演出図柄190a~190cの停止時の状況(仮停止時の状況を含んでいてもよい)を、各演出図柄190a~190cとは別に目立たないよう示すことができる。
また、縮小演出図柄表示領域361の表示を行うことで、演出図柄190a~190cに係る演出パターンとして透明度が上がり遊技者に視認できなくなるようなものを設けて演出を多様化したとしても、演出図柄190a~190cの状況を遊技者に示すことが可能である。例えば、画面全体を覆うような背景予告演出(背景に特定のキャラクタが大きく表示される大当り期待度が高い演出)などを行う場合、この背景予告演出を演出図柄190a~190cよりも優先して表示したい、つまり遊技者に見てもらいため、演出図柄190a~190cの透明度を上げることで、背景予告演出の視認性を大きく下げることはなく、それでいて縮小演出図柄表示領域361の表示があるからこそ、変動状況や停止状況などを把握することができる。
更に、このような縮小演出図柄表示領域361に加えて、各演出図柄190a~190cが変動中であるか否かや、特図1及び特図2のうちのどちらの表示を行っているかを、例えば小型な1桁の数字の違いによって示す図柄の表示を、目立たないように行うことも可能である。このような図柄は、「保障図柄」等と称することが可能なものである。この保障図柄の表示位置は、可動演出部材が単数又は複数で演出表示装置60の前に出現した際でも隠れないような位置とすることが可能である。更に、保障図柄の表示は、いずれの可動演出部材が登場しても隠れない位置を設けてその位置に行うことや、登場する可動演出部材に合わせて変更することなどが可能である。
<<演出パターンの例示>>
続いて、前述の演出パターンについて説明する。演出パターンは、メイン基板102で決定される変動パターンに関連付けられた状態で多数設けられている。更に、演出パターンには、演出図柄190を含む演出の態様が規定されている。より具体的には、演出パターンには、選択された演出図柄190に対する変動開始から変動停止までの変動過程や、演出図柄190と組合せて表示される背景及びストーリー展開などといった演出過程が定義されている。そして、演出パターンには、前述の「リーチあり」や「リーチなし」に対応したものがある。
これらのうち、「リーチあり」の演出パターンが実行される場合は、あと1つの演出図柄(ここでは中演出図柄190b)が揃えば大当りとなるリーチ演出が、演出表示装置60において行われる。そして、特別図柄に係る当否抽選の結果が大当りである場合には、大当りの種類に応じた「777」や「333」などのぞろ目の表示が、確定停止した演出図柄190によって行われる。また、特別図柄に係る当否抽選の結果がはずれである場合には、例えば「767」や「515」などのはずれを示す組合せが、確定停止した演出図柄190によって行われる。
更に、「リーチなし」の演出パターンが実行される場合は、例えば「928」や「331」などのように、左演出図柄190aと右演出図柄190cがリーチの組合せとならないリーチなしの組合せが、確定停止した演出図柄190によって行われる。
これらの演出パターンには、長短様々な変動時間をもつものがあり、特に、「リーチあり」の変動パターンには、変動時間が数分に及ぶようなものも含まれている。なお、本実施例では、前述した特別図柄に係る変動パターン(図11(a)~(c)参照)における、「リーチなし(3秒~10秒程度)」、「ノーマルリーチ(10秒~20秒程度)」、「スーパーリーチ(大当り信頼度の高いリーチ)(30秒~2分程度)」に対応した、リーチなしの演出パターン、ノーマルリーチの演出パターン、スーパーリーチの演出パターンが設けられている。そして、これらの演出パターンには、例えば、1つの変動パターンに対して複数の演出パターンが関連付けられており、演出パターン数は、前述の変動パターンよりも多岐に亘っている。更に、「スーパーリーチ」は、「SP(スペシャル)リーチ」と言い換えることが可能なものである。
<<特別図柄に係る保留演出表示>>
次に、演出表示装置60において行われる特別図柄に係る保留表示(保留演出表示)について説明する。演出表示装置60の表示領域194の下部には、図8(a)、(b)中に示すように、第1遊技における当否抽選値の保留数を示す第1保留数表示部196と、第2遊技における当否抽選値の保留数を示す第2保留数表示部197とが表示される。なお、ここでは説明や図示を簡略化するため、個々の保留表示を真円によって表しているが、保留表示を、その他の形状や色彩の組み合わせ、キャラクタ画像、アニメーション等により行ってもよい。
本実施例においては、第1遊技に係る保留が発生すると、上述の第1保留数表示部196に所定の保留表示が行われる。更に、保留数が増えると、保留表示が追加される。そして、保留数が上限に達すると、図8(a)に示すように、第1保留数表示部196において、4つの保留表示が行われる。
また、第1保留数表示部196における保留表示は、第1表示位置から第4表示位置にて行うことが可能である。つまり、第1保留数表示部196には、第1表示位置から第4表示位置が含まれており、第1保留数表示部196の、遊技者から見て右端の部位が、第1表示位置となっている。そして、左端へ向かって順に、第2表示位置、第3表示位置、第4表示位置が設けられている。更に、以下では、第1表示位置から第4表示位置で行われる保留表示を、それぞれ「保1」、「保2」、「保3」、「保4」と称する。
例えば、演出表示装置60において、第1遊技に係る演出図柄190が行われている最中で、且つ、第1保留数表示部196に1つの保留表示も行われていない状況において、保留が発生すると、右端の第1表示位置(上述の「保1」の位置)に保留表示が行われる。そして、この際には未だ他の保留表示が行われておらず、「保2」~「保4」は発生していないものとする。このように「保1」が発生している状況で、更に保留が発生すると、発生した保留に係る表示は、「保1」の左隣の「保2」の位置で行われる。そして、「保1」及び「保2」が表示され、「保3」や「保4」が表示されていない状況で、更に保留が発生すると、発生した保留数に応じて、「保3」や「保4」の表示が行われる。
そして、「保1」が発生した際に実行されていた変動表示が終了し、第1遊技に係る他の変動開始条件も成立していれば、上述の「保1」に係る保留記憶情報が消化される段階となり、「保1」の保留表示が、第1保留数表示部196の右側へ移動する。第1保留数表示部196の右側の部位には、当該変動情報表示部195が設けられている。この当該変動情報表示部195は、そのときに実行されている変動表示に係る情報(当該変動情報)を表示する領域である。つまり、「保1」の保留表示は、対応する保留記憶情報に係る変動表示が実行される際には、当該変動情報表示部195に移動して、当該変動情報表示198に変化する。
ここで、「保1」の保留表示を当該変動情報表示部195に移動させる際に、アイテムに係るサイズ、色彩、形態などといった表示要素の変更を行うようにしてもよい。図8(a)、(b)の例では、「保1」の保留表示を当該変動情報表示198に変化させる際に、サイズの拡大を行っている。また、図8(a)、(b)では、第1保留数表示部196において、「保1」~「保3」の3つの保留表示が行われている状態が例示されている。
ここで、保留が発生した場合に新たな保留表示を表す動画像の表示は、保留に係る「生起表示」や「保留生起アニメーション」などと称することが可能である。また、保留が消化される場合に、第1保留数表示部196(或いは第2保留数表示部197)において、保留表示を移動させる際の動画像の表示は、「シフト表示」や「シフトアニメーション」などと称することが可能である。また、当該変動情報表示部195における当該変動情報表示198の表示は、「保留消化伝達画像」、「変動対応画像」などとも称することが可能である。また、保留の数を数字で表す保留数表示領域367と区別するため、第1保留数表示部196及び第2保留数表示部197を、第1保留画像表示部196及び第2保留画像表示部197などとも称することも可能である。
上述のように「保1」にあった保留表示が当該変動情報表示部195に移動すると、後続の保留表示の待機順位が繰り上り、「保2」は「保1」の位置にシフトする。更に、「保3」や「保4」が存在した場合には、「保3」は「保2」の位置にシフトし、「保4」は「保3」の位置にシフトする。そして、このような状況で更に保留が発生した場合には、新たに「保4」が発生し、保留数が上限に達することとなる。また、新たな保留が発生しなければ、この次の変動表示の開始に伴い、保留表示のシフトが行われ、各保留の待機順位が繰り上がることとなる。
なお、「保1」~「保4」における保留表示から、当該変動情報表示部195における当該変動情報表示198に変化した状態を含めて、広義に、保留演出と捉えることが可能であるが、これに限らず、「保1」~「保4」における保留表示までを保留表示とし、当該変動情報表示部195における当該変動情報表示198に変化した状態は保留表示に含めない、といった取扱いを行うことも可能である。
また、演出図柄190に係る変動表示が行われておらず、保留数が0の状況で、第1始動入賞口62に入球があると、「保1」の表示は行われず(或いは一瞬表示され)、当該変動情報表示部195に、直接的に(或いはシフトアニメーションを経て)、当該変動情報表示198が行われるようになっている。そして、このような場合に限って、当該変動情報表示部195における当該変動情報表示198を保留表示に含めない、といった取扱いを行うことも可能である。
続いて、前述の第2保留数表示部197について説明するが、第1保留数表示部196と同様な点については、説明を省略する。本実施例では、第2保留数表示部197は、図中に示すように、上述の当該変動情報表示部195を挟んで、第1保留数表示部196の反対側(遊技者から見て右側)に、第1保留の画像と異なる色彩にて、「保1」~「保4」の関係が対称となるよう配置されている。
また、保留表示については、種々の遊技状態に応じた態様で行うことが可能である。例えば、大当り抽選の確率が通常確率の場合と高確率の場合などで、異なる演出モードに制御される場合に互いの保留表示の態様を異ならせることなどを例示できる。
更に、第1保留数表示部196、第2保留数表示部197、及び、当該変動情報表示部195の位置関係は、上述のものに限定されず、本実施例のように第2遊技を第1遊技に優先して実行するのではなく、第1遊技及び第2遊技に係る始動入賞の発生順に特別図柄や演出図柄190の変動表示を行うタイプのぱちんこ遊技機には、当該変動情報表示部195の左側に8つの保留表示を並べることができるようにしてもよい。また、本実施例のぱちんこ遊技機10では、保留表示や当該変動情報表示198が前述の操作ボタン22に係る操作や演出と関連付けて行われる場合もあるが、このような演出の具体的な態様については後述する。
<<特別図柄に係る保留先読み演出>>
次に、特別図柄に係る予告演出(先読み演出)の1つである、保留先読み演出について説明する。この保留先読み演出は、前述の保留記憶情報(第1特図保留記憶情報又は第2保留記憶情報)に基づき、実行される演出である。更に、保留先読み演出は、前述の事前情報通知の機能を用いて、そのときに演出図柄190等を用いて行われている演出よりも後に消化が行われる保留に対して、リーチや大当りが発生することの期待を示唆する演出として実行される。
例えば、前述の第1保留数表示部196における「保3」の位置で発生した保留表示について、保留変化がされていない基本の表示態様である表示(例えば青色)とは異なり、緑色の保留表示を行うことで、通常の青色の態様である場合に比べて、リーチが発生すること等の期待度が高いことが示される。そして、青や緑の彩色の他に、黄色、赤色、金色、虹色、所定柄などの表示態様を設け、緑色よりも、黄色、赤色、金色、虹色、所定柄の順で大当りの期待度が高いことを示す、といった演出が行われている。
ここで、上述の「所定柄」の表示態様としては、キリン等の動物模様や、所定のキャラクタ画像を含む表示態様などを例示できる。また、保留表示の彩色や柄のみでなく、真円形状以外のアイテムや人物画像等を採用することも可能である。更に、上述の各種の表示態様に点滅や発光を行っている態様を組み合せて先読み演出を行うことも可能である。また、保留先読み演出を含む先読み演出に当選した保留を、例えば「トリガ保留」などと称することが可能である。
以上説明したような保留に係る先読み演出は、第2遊技においても行われる場合がある。そして、第2遊技に関しては、基本色(オレンジ)のほかに、赤色、金色、虹色、所定柄などの表示態様を備えることが可能である。また、第2遊技に係る保留表示としても、真円形状以外のアイテムや人物画像等を採用することも可能である。
更に、上述したような第1遊技及び第2遊技において保留表示を用いる先読み演出は、「保留変化」などと称することが可能である。そして、このような「保留変化」には、保留発生の当初から上述のように基本の表示態様と異なる表示態様を示すものや、保留発生の後のタイミングで表示態様の変化を示すものなどがある。
これらのうち、保留発生の後のタイミングで表示態様の変化を示すものとしては、例えば、保留が発生して保留表示が開始され、保留の消化が進み、保留表示が、例えば「保2」、「保1」と進む間に、保留表示が変化するようなものを例示できる。そして、例えば、保留発生時には「保3」の位置に青色(第2遊技の場合はオレンジ色)で保留表示が行われ、「保1」の位置に移動した際に、緑色等の他の色に変化する、といったことが行われる。
また、第1遊技及び第2遊技の何れについても、当該変動情報表示198となった場合に、保留表示が基本色から、赤色、金色、虹色、所定柄などの表示態様や、或いは、真円形状以外のアイテムや人物画像等の表示態様に変化して、大当りの期待度を表す場合もある。
更に、上述のような保留変化に係る制御態様としては、以下のようなものを例示できる。例えば、保留発生時に、保留変化の演出パターン(保留変化パターン)を決定するための抽選(保留変化パターン抽選)を行う。この保留変化パターン抽選には、保留変化パターンテーブルが用いられ、この保留変化パターンテーブルには、保留変化の有無や、保留変化を実行する場合(保留変化ありの場合)には、どのようなタイミングでどのような表示態様を実行するか、といった演出パターンの決定に係る事項が規定されている。また、保留変化パターンとしては、第1遊技のためのものと、第2遊技のためのものとが定められている。
また、保留変化に当選した保留が、「保1」から「保4」の中に複数存在する場合に、いずれか一方の保留先読み演出をキャンセルする、といったことが可能である。より具体的には、例えば、「保4」が発生した際に、「保4」に係る保留が、緑色に変化する保留変化パターンに当選し、先に発生しているいずれかの保留が、虹色に変化する保留変化パターンに当選していれば、上述の「保4」に係る保留については、保留変化をキャンセルして実行しない、といったもの例示できる。
更に、例えば、上述の例と同様に「保4」が発生した際に、「保4」に係る保留が、虹色まで変化する保留変化パターンに当選し、先に発生している全ての保留が、虹色までは変化せず、緑色などまでしか保留変化しないものであれば、先に発生している保留については、保留変化をキャンセルして実行しない、といったもの例示できる。なお、保留変化を行う際に、保留変化が行われることを示唆する演出(「保留変化示唆演出」と称する場合もある)を実行することも可能であり、この点については別途後述する。
<<特別図柄に係る連続予告>>
次に、他の先読み演出のパターンとして、特別図柄に係る連続予告(連続演出)について説明する。この連続予告は、真正のものと擬似のものとがあり、これらのうちの真正の連続予告は、特別図柄に係る複数回の変動表示に亘り、連続性のある予告演出を行うものを意味している。また、擬似の連続予告は、特別図柄に係る1回の変動表示について、複数回の特別図柄の変動があったような断続的な予告演出(擬似連続予告)を行うものを意味している。
上述の「連続予告」としては、例えば、演出上のストーリーにおいて主人公となる登場人物が、特別図柄に係る1回の変動毎に、最終到達目的としている部屋を目指して、順次異なる部屋に移動するようなものなどを例示できる。また、その他の態様の「連続予告」としては、主人公となる登場人物が、特別図柄に係る1回の変動毎に、異なる敵と対戦して勝利し、最終目的となる敵を目指すようなものも例示できる。
更に、前述した真正の連続予告(以下では単に「連続予告」と称する場合がある)は、メイン基板102からサブメイン基板301に送信される事前通知情報に基づいて行うことが可能である。より具体的には、例えば、「保3」の保留が発生した場合に受信した事前通知情報に基づいて、サブメイン基板301が、その次以降の特別図柄に係る変動表示に対応した演出パターンとして、3回の変動表示に亘る連続予告を含んだ内容のものを選択する、といったことが可能である。
そして、1回分の保留が消化され、上述の「保3」の保留が「保2」の位置にシフトされた際には、選択された連続予告に係る演出パターンのうち、最初の1回目の予告に係る演出パターンが実行される。更に、保留が順次消化され、保留表示が、「保2」から「保1」に移動した際には、3回のうちの2回目の予告が実行され、「保1」から当該変動情報表示部195に移動した際には、最後となる3回目の予告が実行される。
なお、サブメイン基板301において、上述の「保3」の保留が発生した時点で実行されている変動表示に係る変動パターンや、それ以前に発生している「保2」又は「保1」に係る保留記憶情報を確認することも可能である。すなわち、上述の「保3」の保留が発生した際に、既に記憶されている各種の情報の中に、大当り信頼度の高い所定のリーチ演出が実行されることを表す情報や、大当りが発生することを表す情報が存在すれば、「保3」の保留が発生した際に選択した連続予告に係る演出パターンをキャンセルする、といったことが可能である。その他、「保3」に対する保留の期待度に応じて、次変動から即座に連続予告を行うものではなく、1変動待って「保1」の変動及び先読み態様となるトリガ保留の消化時の2変動に跨る連続予告とするケースも考えられる。
また、前述した擬似の連続予告(以下では「擬似連続予告」と称する場合がある)としては、特別図柄の1回の変動表示に係る演出パターンにおいて、リーチ表示が、複数回断続的に行われるようなものや、登場人物が複数回の行為を繰り返すようなもの、演出図柄190の仮停止と再変動を繰り返すものなどを例示できる。
更に、擬似連続予告の際に、擬似連示唆図柄の表示を行うことが可能である。この擬似連示唆図柄は、擬似連続予告(所謂「擬似連」)が発生するか否かの期待を煽る際に表示される特殊な装飾図柄のうちの1つである。擬似連示唆図柄としては、例えば、「NEXT」や「継続」の文字表示を伴う擬似連図柄を半透明化した演出などを例示できる。上述の擬似連図柄は、再変動図柄とも称することが可能なものであり、擬似連が発生することを、擬似連示唆図柄よりも確定的に示す特殊な装飾図柄のうちの1つである。
また、擬似連示唆図柄や擬似連図柄については、スクロール表示されるものや、一定の領域に表示されるものを例示できる。また、ここでいう「一定の領域」としては、例えば、演出表示装置60における表示画面の略中央領域や、第1保留数表示部196(又は第2保留数表示部197)の近傍などを例示できる。更に、擬似連示唆図柄や擬似連図柄を、スクロール表示を経て一定の領域に表示されるようにすることも可能である。
なお、以上説明したような連続予告の内容は、あくまでも例示であり、連続予告の内容としては、説明したもの以外にも種々のものを採用することが可能である。
<<普通図柄に係る演出図柄>>
次に、前述の普通図柄に係る演出について説明する。本実施例では、普通図柄に係る演出表示は行われていない。しかし、普通図柄に係る演出を、演出表示装置60における演出の一部として行うことが可能である。そして、このように普通図柄の演出表示を行う場合には、演出図柄としては、例えば、はずれと、当たりの種類とを識別できる程度の表示を行うことが考えられる。
また、前述のように、演出表示装置60を、複数の表示体の組合せにより構成した場合には、相対的に大型な表示体と、これに比べて小型な表示体(複数でもよい)を備えることが可能である。そして、大型な表示体を、例えば「メイン表示体」や「メイン液晶」などと称し、小型な表示体を、例えば「サブ表示体」や「サブ液晶」などと称することが可能である。更に、上述のような相対的に小型な表示体を備えた場合には、普通図柄に係る演出図柄(199)を、例えば、小型な表示体に表示するようにしてもよい。また、前述のセンター飾り64の所定の部位に、例えば、2つを1組としたLED表示灯を設け、これを普通図柄に係る演出表示装置としてもよい。
また、普通図柄に係る演出図柄を用いた演出を行う場合は、普通図柄に係る保留演出表示を、演出表示装置60における演出の一部として行うことが可能である。また、前述のように、演出表示装置60を、大型な表示体及び小型な表示体のような複数の表示体により構成した場合には、普通図柄に係る演出保留表示を、例えば、小型な表示体に表示するようにしてもよい。また、前述のセンター飾り64の所定の部位に、例えば、2つを1組としたLED表示灯を設け、これにより「1」から「4」の普通図柄に係る保留数の演出表示を行ってもよい。
<<限定頻度パターンに係る演出>>
次に、限定頻度パターンに係る演出(以下では「限定頻度パターン演出」と称する)について説明する。限定頻度パターン演出は、前述の演出パターンの一部として備えられているものである。更に、限定頻度パターン演出は、メイン基板のパターン決定手段にて特定の期間に決定される変動パターンに対応して、所定の遊技状態において出現し易くなるように設定された演出である。この限定頻度パターン演出の内容は、特定の傾向を示す演出内容となっており、限定頻度パターン演出の内容として、例えば、時短遊技中の特定の変動において、あらかじめ定められた変動パターンをメイン基板で決定し、演出として高信頼度のリーチを必ず発生させるようなものを例示できる。
また、限定頻度パターン演出が出現し易い遊技状況としては、遊技開始時、所定の演出パターンが実行された直後(例えば、小当り、出玉無大当りの直後)、所定の演出モード中(確変、時短遊技モード中)、特別遊技の終了直後などを例示することができる。また、これらに加えて、限定頻度パターン演出が出現し易い遊技状況としては、第1遊技(又は第2遊技)に係る保留数が所定数(例えば4個)に達している場合や、保留が存在しない場合なども例示できる。更に、限定頻度パターン演出が実行される状況においては、その時の状況に応じて予め設けられている限定頻度テーブルを用い、この限定頻度テーブルに定められた限定頻度パターンから、実行すべき演出パターンが選択されるようになっている。
<<操作ボタンを用いた演出>>
次に、前述の操作ボタン22(図1参照)を利用する演出(以下「ボタン演出」と称する)について説明する。なお、本実施例のぱちんこ遊技機10については、操作ボタン22に係る演出態様や、前述した音量調節等に係る環境設定との関係などについて、多様な事項が検討されている。しかし、ここでは説明が煩雑になるのを避けるため、基本的な事項について説明し、詳細な事項については後述する。
操作ボタン22は、ボタン演出が実行された場合に、遊技者によって押下操作され、遊技者に対し、自分が遊技の演出や当否抽選に参加しているような感覚を与える機能を発揮するものである。ボタン演出としては、例えば演出図柄190(図8(a)、(b)参照)の変動表示過程で、演出表示装置60の表示領域194に、操作ボタン22の図柄(ボタン画像などともいう)とともに、「ボタンを押せ」、「連打せよ」、「長押しせよ」等といった文字や、或いは、残り時間や連打量などを示す各種のインジケータの動画などの、操作を促すガイド表示を行うことを例示できる。
ここで、図31(a)にはインジケータ画像402が付帯したボタン画像401の一例を示しており、図32(a)にはインジケータ画像402の一例を示している。また、ボタン画像等の表示を行うにあたり、ボタン画像の表示の期待を煽るような予備的な演出を行うことも可能である。この予備的な演出としては、例えば、ボタン画像が半透明から徐々に濃くなってボタン画像の表示に至る演出や、半透明のままで終わって消去されボタン画像の表示に至らない演出などを挙げることができる。また、インジケータには複数種類のものがあり、その機能によって、例えば「残り時間用インジケータ」や「操作量用インジケータ」などと称して区別することが可能である。
更に、ボタン演出としては、遊技者が、上述のガイド表示に従って操作ボタン22を操作すると、登場人物がコメントを発するような演出や、味方キャラクタが敵キャラクタに対する攻撃を行うような演出を例示できる。また、操作ボタン22を操作すると、前述の可動演出部材(符号省略)が作動して、リーチとなることを報知するようなものも例示できる。更に、リーチ演出中にボタン演出が行われることもあり、その場合には、操作ボタン22を操作すると、前述の可動演出部材が作動して大当りへの期待を煽るものなども例示できる。
また、上述の操作ボタン22に関して、通常時は操作ボタン22の操作が無効となっているが、ボタン演出中は操作ボタン22の操作が有効なボタン操作有効期間となっている。ボタン操作有効期間は、予め設定された一定時間となっている。また、ボタン操作有効期間は、ボタン演出の種類に応じて複数種類設けてもよく、例えば、(1)後述する単発操作演出と連打操作演出(後述するオート連打演出を含む)とを比較すると連打操作演出のほうがボタン操作有効期間は長い(複数種類の単発操作演出と複数種類の連打操作演出とを備える場合、複数種類の単発操作演出におけるボタン操作有効期間の平均値よりも複数種類の連打操作演出におけるボタン操作有効期間の平均値のほうが相対的に長い)、(2)単発操作演出を複数種類有し、第1の単発操作演出(例えば、低ベース状態におけるリーチ前に発生する演出)よりも第2の単発操作演出(例えば、低ベース状態におけるリーチ中に発生する演出)のほうがボタン操作有効期間は長い、(3)連打操作演出を複数種類有し、第1の連打操作演出(例えば、低ベース状態におけるリーチ前に発生する演出)よりも第2の連打操作演出(例えば、高ベース状態におけるリーチ中に発生する演出)のほうがボタン操作有効期間は長い、などとしてもよい。なお、単発操作演出や連打操作演出を複数種類有するということは、例えば、リーチ前に実行される単発操作演出(例えば、ボタン押下で台詞予告が発生する演出)や連打操作演出(例えば、ボタン連打で徐々に壁を壊す演出)、リーチ後に実行される単発操作演出(例えば、ボタン押下で大当りかはずれかが報知される最終的な演出)や連打操作演出(例えば、ボタン連打でメータが0になれば大当りとなる演出)、大当り中に実行される単発操作演出(例えば、ボタン押下で可動演出部材が作動して大当り後に確率変動状態となることを報知する演出)や連打操作演出(例えば、ボタン連打で全ての敵を倒せば大当り後に確率変動状態となることを報知する演出)など、様々な態様のボタン演出を備えることを意味する。
なお、操作ボタン22に振動モータやソレノイド(図示略)を組み合わせて、操作ボタン22を振動させる振動演出や、例えばモータ等の駆動源を用いて操作ボタン22の動作範囲を拡大して、操作ボタン22を突没させるといった演出態様を採用することも可能である。更に、操作ボタン22を突没させる場合は、突出量を比較的大きく(例えば5~10cm程度)設定することも可能である。
また、操作ボタン22としては、外形寸法が小型(例えば数センチ程度)のものに限らず、十数センチ程度の半球体の形態のものなどを採用してもよい。更に、操作ボタン22のような操作入力機器(操作入力手段)としては、その他にも種々の形態のものを採用可能であり、例えば、演出内容に関連した、自動車の操作ハンドル、航空機の操作レバー、登場人物の模型(フィギュア)にタッチセンサを付加したものなども採用が可能である。また、操作入力手段としては、操作ボタン22(或いはより小型な操作ボタンなど)と、操作レバー等の形態を有するものを併設し、演出内容などの状況に応じて使い分ける、といったことも可能である。
本実施例では、操作ボタン22として、突没機構や振動機構を備え、上球皿18に対する突没動作や、上球皿18での振動動作が可能なものが採用されている。操作ボタン22は、図21(a)に示すようなレバー装置(レバー装置ユニット)184の上部に備えられている。このレバー装置184は、ベース体185に駆動源となるモータ(ここではステッピングモータ)186、可動機構部187、レバー体188を取り付けて構成されている。更に、レバー体188の上部には、操作ボタンの周囲を装飾する装飾部189が設けられている。
レバー装置184は、図1中に示すように、遊技機枠11の皿ユニット16に内蔵されており、上述の装飾部89や操作ボタン22が、上球皿18から露出している。更に、図1や図21(a)に示すように、レバー装置184は、通常状態時には、装飾部189が上球皿18の外表面とほぼ連続する面を構成するよう、レバー体188を収容している。
しかし、所定の演出が実行される場合には、図21(b)に示すように、レバー体188が突出し、装飾部189と操作ボタン22が、所定の角度と突出量で上昇する。この場合、図示は省略するが、装飾部189と操作ボタン22は、上球皿18の外表面に対して飛び出した状態となる。ここで、レバー体188と装飾部189とを併せて「レバー」と称することが可能である。また、これらに操作ボタン22を含めて「レバー」と称することも可能である。以下では、レバー体188、装飾部189、操作ボタン22を併せて「レバー」と称し、符号Lを付す。
上述のレバーLは、図21(b)に示すように突出した状態で、図21(c)に示すような前方への傾倒動作が可能である。そして、例えば、所定のリーチ演出中にレバーLが、収納状態から突出状態に変化し、演出表示装置60にレバーLが倒れる様子を示した動画や「レバーを引け」の文字表示などが表示され、遊技者がレバーLを手前に倒すと、他の可動演出部材等が動作し、カットイン演出が行われ、より大当り期待度の高いSPリーチに発展したり、SPリーチが継続したり、当否抽選の結果が大当りであることが報知されたりする、といった一連の演出を行えるようになっている。
ここで、リーチの発展の際に、発展図柄を表示することが可能である。発展図柄とは、リーチ演出が発生することを示す特殊な装飾図柄のうちの1つである。発展図柄を表示することで、リーチ演出が発生することを確定的に報知することが可能である。
更に、図20(a)に要部を拡大して示すように、前述のように操作ボタン22の近傍に十字キー96が設けられており、操作ボタン22は、環境設定などを行う状況で決定キー等として用いられる場合がある。そして、本実施例では、演出表示装置60で演出図柄190等の変動表示が行われている状況や、変動表示が行われていない状況で、操作ボタン22と十字キー96を用いた演出操作が行われる場合がある。このように、十字キー96も、遊技者などによる操作が可能な操作入力手段の一種として機能するものとなっている。
続いて、前述した「ボタンを押せ」、「連打せよ」、「長押しせよ」などのガイド表示は、操作ボタン22の操作態様(ボタン操作態様)を区別して指定するものとなっている。例えば「ボタンを押せ」の文字表示などは、1回の操作(単発操作)が検出されれば、要求した操作(要求操作)が行われたものとしてその後の制御処理を進める際のガイド表示として例示される。このような単発操作を要求し単発操作が行われることで何かしらの演出を発生させるものは、例えば「単発操作演出」、「単発押し演出」、「単発演出」、「単発ボタン演出」などと称することが可能なものである。また、単発操作のことを「単発押し」などと称し、単発操作の機能のことを「単発操作機能」、「単発押し機能」、「単発機能」などと称することも可能である。
また、例えば「連打せよ」の文字表示などは、複数回の操作(連打操作)を要求操作とする際のガイド表示として例示される。このような連打操作を要求し連打操作が行われることで何かしらの演出を発生させるものは、例えば「連打操作演出」、「連打演出」、「連打ボタン演出」、「連打可能演出」などと称することが可能なものである。また、ボタン押下が断続的に行われる連打操作のことを「連打」、「連打押し」、「断続操作」などと称し、連打操作の機能のことを「連打操作機能」、「連打押し機能」、「連打機能」などと称することも可能である。
この連打操作に係る連打演出には、上述のように連打を促す演出(連打前演出)に加え、その後に連打が行われている際の演出(連打中演出)も含めて考えることがきる。この連打中演出としては、例えば、操作ボタン22の押下操作が相対的に短い間隔で繰り返される度に、操作に反応した画像の変化が生じるものなどを例示できる。このような連打中演出の具体例については後述する。
また、連打演出として、インジケータ(ここでは操作量用インジケータ)を表示し、押下操作が繰り返されるにつれてインジケータの示す量が増える、といったものなども例示できる。このようなインジケータの表示は、連打前に開始することや、連打が開始されてから開始することなどが可能である。なお、インジケータ表示の具体例については後述する。
また、例えば「長押しせよ」の文字表示などは、所定時間以上の継続操作(長押し操作)を要求操作とする際のガイド表示として例示される。このような継続操作を要求し継続操作が行われることで何かしらの演出を発生させるものは、例えば「長押し操作演出」、「長押し演出」、「長押しボタン演出」などと称することが可能なものである。また、継続操作のことを「長押し」などと称し、長押し操作の機能のことを「長押し操作機能」や「長押し機能」などと称することも可能である。
この長押し操作に係る長押し演出としては、例えば、インジケータ(ここでは残り時間用インジケータ)を表示し、操作ボタン22の押下されている時間の増加に伴いインジケータの示す量が増える、といったものを例示できる。また、長押し演出として、操作ボタン22の押下されている時間の増加に伴い、操作に反応した画像の変化の速度(或いは変化の周期など)が速まるようなものなども例示できる。更に、これらのような演出を複数組み合わせたものなども長押し演出として例示できる。
操作ボタン22等を用いる演出は、前述のように、ボタン操作を促すボタン画像等のガイド表示を伴って行われる態様(表ボタン演出)が基本となっている。図31(a)には、符号401を付してボタン画像の一例を示している。しかし、本実施例のぱちんこ遊技機10では、操作ボタン22等を用いる演出をより多様化するよう、ガイド表示を行わなかったり、ガイド表示を制限したりする演出が行われ得るようになっている。これらのような演出は、例えば「裏ボタン演出」や「隠しボタン演出」などと称することが可能なものとなっている。この裏ボタン演出や、裏ボタンの機能(裏ボタン機能)の詳細については後述する。
また、本実施例のぱちんこ遊技機10においては、操作ボタン22に係る前述の連打動作の容易化を可能とした自動連打機能(オート連打機能)が搭載されている。このオート連打機能は、連打が要求される演出の状況で、1回のボタン操作しか行われなかったり、通常よりも相当程度長い間隔での繰り返し操作が行われたりしたような場合でも、そのときの状況におけるボタン操作を、連打を行ったものとして扱う機能となっている。
より具体的には、連打演出が実行された状況で所定時間(例えば0.5秒を超える程度、例えば0.55秒や0.6秒など)の押下操作が継続するボタン操作が検出されれば、オート連打の条件(後述する第1条件及び第2条件)が満たされ、連打が行われたものとして制御が進められるようになっている。オート連打の条件を満たすようなボタン操作は、「オート連打操作」などと称することが可能である。
このようなオート連打機能を備えることにより、必ずしも連打が行われなくても、連打を行ったのと同様の演出を進めることができる。そして、実際に連打するのを億劫に感じたりする遊技者に対し、1回の継続的なボタン操作を行うだけで、連打したのと同様な演出を提示することができる。また、遊技者が連打することに過度に気を取られず、演出表示装置60等で進められている演出に注目し易いようになっている。
また、オート連打機能は、通常の連打機能(通常連打機能)と併設されているものであるので、実際に操作ボタン22を連打して連打演出や連打機能を楽しみたいという遊技者は、オート連打機能を使用せず、前述したような通常の連打操作(通常連打操作)を行うことが可能である。なお、このようなオート連打機能に関して、各種のボタン演出、環境設定、ゲーム性、電断等との相関が種々に定められているが、これらの相関の詳細については後述する。また、本明細書中では、単に「オート連打」とする用語を用いている場合があるが、この用語は、通常の連打と対比する意味で用いているものであり、例えば「オート連打機能」、「オート連打演出」、「オート連打に係る演出」等のようにオート連打に関する各種の用語の上位の概念のものである。
<<大当り発生時の演出>>
次に、大当りが発生した場合の演出について説明する。大当りが発生した場合の演出には、特別遊技開始時の演出(大当り開始デモ)、特別遊技中の演出(ラウンド演出)、最終ラウンド終了時の演出(当り終了デモ)、特別遊技の終了時の演出(大当り終了デモ)などがある。ここで、上述の大当り開始デモの演出は、大当り遊技(特別遊技)の実行開始から初回のラウンド(単位遊技)の実行開始までのアタッカー(大入賞口)の閉鎖が維持されている期間の演出であり、上述の大当り終了デモの演出は、最終回のラウンド(単位遊技)の実行終了から大当り遊技(特別遊技)の実行終了までのアタッカー(大入賞口)の閉鎖が維持されている期間の演出であるということができる。
前述の演出図柄190が確定停止されると、ファンファーレなどの音に伴い、大当りが開始される旨の表示を行う。この大当りが開始される旨の表示としては、図25(a)に示す大当り開始デモ画面の表示を例示することができる。更に、特別遊技中の打ち方指示として右打ち案内演出(右打ち指示表示)を実行し、遊技者に対し、発射ハンドル20の回動量を増やして右打ちを行うよう案内する内容のものを例示できる。また、右打ちを行うよう案内する内容の表示としては、図25(a)の右打ち案内表示領域383に、「ハンドルを右に回してね」のメッセージ表示等を行うことが可能である。
ここで、初当り(低ベースでの大当り)と連荘(高ベースでの大当り)とで、大当り開始時の演出内容が異なっていても良い。具体的には、初当りの際には「大当りスタート!」などの表示を行い、連荘の当りの際には「大当り連続!」などの表示を行うようにとしても良い。また、右打ちの案内については、初当りでは「ハンドルを右に回してね」のメッセージ表示を行うが、連荘ではそのようなメッセージ表示を行わないかそれとは異なる表示(単に「右打ち」の大きな文字が短時間表示されるなど)を行うなどのようにしても良い。このように、初当り時の大当り開始デモ演出よりも連荘時の大当り開始デモ演出の方が短くなるようにして良く、その場合は当然ながら、大当り開始デモ時間については、初当り時よりも連荘時のほうが短くなる。同様に、大当り終了デモ演出(大当り開始デモ時間)の時間値も、初当り時よりも連荘時のほうが短くなるようにしても良い。
前述の特別遊技中の演出としては、遊技者が大当りを獲得しなければ見ることができない内容の動画を例示できる。また、この際には所定の楽曲が、前述のスピーカ21(図1参照)から出力される。更に、特別遊技中の動画としては、例えば、ぱちんこ遊技機10の演出に採用された劇画における所定の登場人物が、ライバルとなる敵と戦う様子を描いたものや、僥倖を享受する様子を描いたものなどを例示できる。ここで、(図25(b))には特別遊技中の動画として、二人の女性が共に敵と戦う動画の一場面が例示されている。
なお、特別遊技中のラウンドの切換わりを、例えば、画面中の例えば下部における「1R」、「2R」、・・・、「15R」や、「1ラウンド」、「2ラウンド」、・・・といった表示により報知することが可能である。更に、特別遊技中の演出の一部として、例えば、特定遊技中に大当りが発生して、大当りが連続した場合における大当りの発生回数を表示することも可能である。
図25(b)の表示例においては、画面下部では、特図1及び特図2の保留数を区別して示す保留数表示領域367が表示されている。また、同じく図25(b)の表示例においては、縮小演出図柄表示領域361、ラウンド数表示領域368やカウント数表示領域369が表示されている。また、同じく図25(b)の表示例においては、画面の右上部分に、「確変1回目」や「獲得数:195個」のような表示により、複数回の大当り遊技に係る連荘回数や、連荘中の獲得賞球数の表示が行われている。
ここで、ラウンド中の遊技による(大入賞口(90)への入球による)賞球のみを獲得賞球数の表示対象とするのではなく、大入賞口(90)と同一の発射位置(発射方向)に配置されている一般入賞口(符号省略)への入球に基づく賞球も、獲得賞球数の表示対象としても良い。また、超過分の入賞である所謂オーバー入賞(大入賞口に対する1のラウンドにおける規定カウント数を超過した入球)が発生した場合は、該発生を示唆又は報知する演出(例としては、「やったね!」といった音出力や、演出表示における「ナイス!」などの表示)を行っても良い。
また、特別遊技中の演出として、例えば図25(c)、図26(a)~(c)に示すような特定の演出(当り中の特定の演出)を行うことが可能である。図25(c)、図26(a)~(c)には、当り中特定演出画面A~Dが例示されている。これらの当り中特定演出画面A~Dは、ストーリー展開に変化を与える契機として表示したり、大当り遊技中にラウンド数の報知や確変への昇格演出が行われる場合に、演出の分岐点として挿入したり、といった用途で用いることが可能である。
上述の昇格演出としては、演出図柄190a~190cが、例えば、非確変の組合せである非確変図柄(「666」など)から、確変の組合せである確変図柄(「777」など)に変更されるか否かの期待を煽る演出(確変昇格演出)を例示できる。また、昇格演出としては、低ラウンド当り(5R当りなど)から高ラウンド当り(15R当りなど)に変更されるか否かの期待を煽る演出(ラウンド昇格演出)も例示できる。
続いて、前述の特別遊技後の演出としては、特別遊技中の演出内容の結果に係るもの例示できる。より具体的には、登場人物同士の闘いの結果に応じて勝者が感情を表す内容などを例示できる。このような特別遊技後の演出は、エンディング演出と称することも可能である。
更に、特別遊技後の演出としては、大当りの連続回数を追加して表示するものや、そのときの特別遊技により遊技者が獲得した賞球数を表示するものなどを例示できる。また、特定遊技中に大当りが発生して、大当りが連続した場合における大当りの発生回数を追加して表示することも可能である。また、大当りの連続に関しては、大当りの発生回数が所定回数(例えば20回)に達した場合に、それ以前には選択されることがない演出パターンを実行する、といったことも可能である。
また、図示は省略するが、特別遊技の終了の際には、大当り終了デモ時の画面(大当り終了デモ画面)が表示される。この大当り終了デモ画面の一例としては、大当り遊技の終了を示す「おしまい」の文字等の表示を行うものを挙げることができる。更に、この大当り終了デモ画面中で、そのときの大当り遊技中や連荘中における獲得賞球数の表示などを行うことも可能である。
また、大当りの種類に、確変を伴わない大当りを含む場合には、特別遊技終了後に確変となるか否かの報知を、特別遊技中、或いは、特別遊技終了の際まで報知しないようにすることも可能である。
例えば、合計で10ラウンドの特別遊技が行われる場合に、8ラウンド目の終了の際までは確変に当選しているか否かを遊技者に知らせる演出を行わず、8ラウンド目の終了後に、確変に当選している場合にはその旨の演出(当り中特定演出)を1又は複数のラウンドに亘って行う、といった演出や制御態様を採用することが可能である。
同様に、確変を伴わない大当りを含むぱちんこ遊技機において、特別遊技開始前、特別遊技中、或いは、特別遊技終了の際などの所定のタイミングで、遊技球が所定の領域で検出された場合には確変となる、といった演出や制御態様を採用することも可能である。
この場合は、例えば、遊技球の検出領域を有する入球装置(ここでは「V入球装置」と称する)を、遊技領域52(図1参照)における大入賞口の下方の部位などに追加して設ける。更に、特別遊技終了の際など所定のタイミングで、V入球装置を、遊技球を受入れ可能な状態とし、この状態においてV入球装置で遊技球が検出された場合に、その後の確率状態が、所定期間に亘り確変状態となるように制御する。そして、V入球装置に遊技球が進入しなかった場合や、V入球装置内で遊技球が所定の領域に進入しなかった場合には、その後の確率状態が確変状態とならないように制御する、といったことが考えられる。
また、このような入球による確変の付与は、演出としてのみ行うことも可能である。すなわち、大当り抽選で確変ありの大当りに当選している場合に、所定のタイミングでV入球装置を、遊技球の受入れが可能な状態とする。そして、V入球装置内に振分け機構を設けておき、事前に確変ありの大当りに当選している場合には、V入球装置に進入した遊技球を確変の領域に導き、遊技者が確変を獲得した旨の演出を実行する。また、事前に確変なしの大当りに当選している場合には、遊技球を非確変(通常)の領域に導き、遊技者が確変を獲得した旨の演出を実行する、といったことが考えられる。
続いて、前述の特別遊技後の演出としては、特別遊技中の演出内容の結果に係るもの例示できる。より具体的には、登場人物同士の闘いの結果に応じて勝者が感情を表す内容などを例示できる。このような特別遊技後の演出は、エンディング演出と称することも可能である。
更に、特別遊技後の演出としては、大当りの連続回数を追加して表示するものや、そのときの特別遊技により遊技者が獲得した賞球数を表示するものなどを例示できる。また、特定遊技中に大当りが発生して、大当りが連続した場合における大当りの発生回数を追加して表示することも可能である。また、大当りの連続に関しては、大当りの発生回数が所定回数(例えば20回)に達した場合に、それ以前には選択されることがない演出パターンを実行する、といったことも可能である。
更に、小当りが発生した場合に、小当りの発生を報知する演出を行わないことや、小当り発生後の遊技中に、通常時と同様であり、確変中であるのか否かを区別できない内容の演出を行うことが考えられる。
<<複数の演出部材の重畳による演出>>
次に、本実施例のぱちんこ遊技機10において実施することが可能な各種の具体的な演出について例を挙げて説明する。先ず、演出表示装置60の表示と、前述した導光板88の表示、及び、可動演出部材の重畳による演出を行うことが可能である。この種の演出は、演出表示装置60の前方に可動演出部材を位置させ、演出表示装置60の表示内容と、可動演出部材の光装飾や動きなどとを組み合わせることによる複合的な演出となる。
一例を挙げれば、いずれかの可動演出部材が演出表示装置60の表示領域194の前に飛び出した状態において、可動演出部材の外側には演出表示装置60の表示領域194の少なくとも一部が見えており、例えば、演出表示装置60に炎が燃え盛る様子の映像を表示した場合には、炎の前方で可動演出部材が光装飾や動作を行う組合せの演出が実行されるようにする。更に、導光板88において、例えば、炎の模様が点滅するような演出や、或いは、波紋状の模様を点滅させるような演出を行うことにより、導光板88と演出表示装置60の遠近の差による視覚効果を発揮することができる。
更に、この状態において、導光板88と演出表示装置60との間で可動演出部材による演出を実行することにより、可動演出部材の様子や、演出表示装置60の映像を、導光板88の表示を部分的に障害としながら遊技者に視認させることができる。更に、可動演出部材の前後の模様状の表示の変化の合成により、複雑な状況表示を可動演出部材に重畳でき、可動演出部材の置かれた環境を複雑な態様で表現することが可能となる。
そして、これらのことにより、導光板88、可動演出部材、演出表示装置60といった限られた構成によって、より複雑な演出を行うことができ、演出を多様化することが可能となる。なお、導光板88を、例えば透過液晶表示体などに変更した場合であっても、透過液晶表示体の一部を、背後の可動演出部材や、演出表示装置60の表示内容の一部を視認できる程度の透過状態とすることで、導光板88の場合と同様に重畳による演出を行うことが可能である。
また、導光板88や透過液晶表示体など(ここでは導光板88等と称する)の利用の態様として、導光板88等を強調する態様と、演出表示装置60との組合せによる態様とを採用することが可能である。上述の「導光板88等を強調する態様」は、導光板88等の表示面の大部分を利用して所定の像を浮かび上がらせる発色表示を行い、背後にある演出表示装置60の表示内容に遊技者の意識が可能な限り向かないようにする表示態様である。
これに対し、上述の「演出表示装置60との組合せによる態様」は、導光板88等における発色表示が行われる部分の面積の割合を所定の程度に抑え、背後にある演出表示装置60の表示内容に遊技者の意識が向かうようにし、導光板88等の表示と、演出表示装置60の表示とを組み合わせた演出を遊技者に対して示す表示態様である。そして、所定の場合には、「導光板88等を強調する態様」での演出を実行し、他の所定の場合には、「演出表示装置60との組合せによる態様」での演出を実行する、といったことが可能である。
<<保留変化を示唆する演出>>
続いて、前述の保留表示を用いた演出として、種々のものを更に例示することができる。例えば、保留変化が行われることを示唆する保留変化示唆演出が例示され、図8(a)、(b)中に示す当該変動情報表示部195の当該変動情報表示198を一旦消去し、当該変動情報表示部195に、例えば、「色変化?」のように保留色が変化して期待度が高まることを示唆するような文字の情報(文字の状態遷移示唆情報)を表示する。そして、このような状態遷移示唆情報の表示の後、当該変動情報表示部195における当該変動情報表示198が、例えば赤色や虹色などといった高期待度を意味するものに変化する場合があるようにする。
また、上述の「色変化?」のような表示を、ルーレットの目の1つや、回転ドラム(リール)の1つの図柄として表示することも可能である。例えば、「変化なし」、「色変化?」、「赤」、「虹」のような情報表示をルーレットの目や、回転ドラムの図柄として採用し、当該変動情報表示部195において、ルーレットや回転ドラムのオブジェクトの表示を行う。そして、当該変動情報表示部195において、「変化なし」、「色変化?」、「赤」、「虹」の表示が順次変化し、停止した情報に対応した態様で、その後の当該変動情報表示198が行われるようにすることが考えられる。なお、当該変動情報表示198を消去せずに、ルーレットや回転ドラムのオブジェクトの表示を行うことも可能である。
また、保留表示を用いた演出の他の態様として、図8(a)、(b)中の第1保留数表示部196や第2保留数表示部197において保留変化が行われる場合に、保留変化したことや、保留変化が直後に発生することを、例えば、「保留変化」、「赤保留」、「虹保留」などといった保留変化情報を表示することで、積極的に報知することが考えられる。ここで、このような保留変化情報の表示を、演出表示装置60における表示領域194の中央で行ってもよく、或いは、第1保留数表示部196や第2保留数表示部197において、保留変化する保留表示の近傍で行ってもよい。
なお、上述のように、保留変化が行われることを示唆する保留変化示唆演出を1又は複数種類設けておき、保留変化示唆演出の実行有無、種類により保留変化がなされる割合や保留変化がなされたときの変化度合い(例えば保留色が青から赤に変化する割合が種類Aと種類Bとで異なる等)が異なるようにすることも好適である。また、複数の保留表示があり、複数の保留表示に対して保留変化が行われ得る場合には、保留変化示唆演出の開始時点では、いずれの保留の変化が行われるかがわからない状態とすることもでき、このように構成すれば、先に変化した保留が更に変化するのか、変化していない保留が変化するのかという視点での興趣向上を図ることができる。
また、保留変化示唆演出を実行する場合、保留変化のタイミングは、図柄変動中の様々なタイミングとすることができる。例えば、保留変化示唆演出を、保留変化示唆専用の領域や画像オブジェクトを用いたものとした場合には、装飾図柄(演出図柄)の確定停止の期間と重ならない任意のタイミングで複数の開始・終了タイミングを設定することができる。
一方、保留変化示唆演出を保留変化示唆専用のものとせず、装飾図柄の変動演出と連動して行う場合には、例えば、装飾図柄の表示領域を用いて保留変化を示唆する擬似的な装飾図柄(例えば「保留変化図柄」)を表示する保留変化示唆演出を実行することができる。そして、この場合には、1又は複数列の図柄が仮停止時するタイミングや停止図柄を予告するタイミングを設定することができる。
なお、ここで説明した各種の保留変化タイミングに加え、保留表示の開始時やシフト時に保留色を変化させることもできる。また、本実施例のぱちんこ遊技機10では、保留変化がボタン演出と関連付けて行われる場合もあるが、このような演出の具体的な態様については後述する。
<メイン基板からサブメイン基板へ送信される各種コマンド>
次に、メイン基板102からサブメイン基板301へ送信される各種コマンドについて主要なコマンドについて説明する。先ず、コマンドの送信タイミングとしては、初期画面表示中、客待ちデモ(待機デモ)中、特別図柄の図柄変動開始時、特別図柄の図柄確定時、特別図柄の図柄確定中、大当り開始デモ時、大当り中大入賞口開放時、大当り中大入賞口閉鎖時、当り終了デモ時、大当り終了デモ終了時などがある。このうち初期画面表示中は、ぱちんこ遊技機10の電源投入後、客待ちデモが開始されて定常状態に入るまでの期間である。また、始動入賞時、電断復帰時、及び、エラー検出時は、何れの場合であってもコマンド送信が行われる。更に、RWMクリア時にもコマンド送信が実行される。
これらのうち、RWMクリア時のコマンドとしては、演出表示器初期化、演出LED初期化、各種エラーのコマンドがある。演出表示器初期化コマンドは、演出表示装置60に所定の演出図柄を表示するためのものである。演出LED初期化コマンドは、通信が正常である場合に遊技効果ランプの一部を点灯させるものである。各種エラーコマンドは、エラーの状態に合わせた演出表示等を行うためのものである。
客待ちデモのコマンドとしては、客待ちデモコマンドがある。この客待ちデモコマンドは、演出表示装置60や遊技効果ランプを客待ちデモ用に設定し、音声を消去するためのものである。
特別図柄の図柄変動開始時のコマンドとしては、図柄1記憶数、図柄2記憶数、通信検査1、通信検査2、演出回数A~Z、演出選択状態0~2、変動付加情報、図柄1演出パターン、図柄2演出パターン、図柄1キャラクタ演出、図柄2キャラクタ演出のコマンドがある。図柄1記憶数コマンドは、第1特別図柄の保留記憶数を示すものであり、図柄2記憶数コマンドは、第2特別図柄の保留記憶数を示すものである。通信検査1コマンド及び通信検査2コマンドは、正常な通信がなされているか否かの確認のためのものである。演出回数A~Zの各種コマンドは、前述の限定頻度テーブルにしたがった演出に係る回数を示すものであり、演出選択状態0~2の各種コマンドは、限定頻度テーブルにしたがった演出の種類を示すものである。変動付加情報コマンドは、演出パターン中に例えば大当り期待度の示唆等を行う要素(演出構成要素)を付加するための情報を示すものである。図柄1演出パターンコマンドは、第1特別図柄の変動パターンに対応したコマンドを送信するためのものであり、図柄2演出パターンコマンドは、第2特別図柄の変動パターンに対応したコマンドを送信するためのものである。図柄1キャラクタ演出コマンドは、第1特別図柄の図柄に対応したコマンドを送信するためのものであり、図柄2キャラクタ演出コマンドは、第2特別図柄の図柄に対応したコマンドを送信するためのものである。
特別図柄の図柄確定時のコマンドとしては、図柄1演出パターン停止、図柄2演出パターン停止のコマンドがある。図柄1演出パターン停止コマンド、及び、図柄2演出パターン停止コマンドは、それぞれ、第1特別図柄や第2特別図柄に基づく演出図柄190を停止させるためのものである。
特別図柄の図柄確定中のコマンドとしては、変動時間短縮回数0(低確率時)、変動時間短縮回数A~Z(低確率時)、変動時間短縮回数0(高確率時)、確率変動中(所定変動回数まで)のコマンドがある。これらは、その時の遊技状態に関するコマンドを送信するためのものであり、演出モード表示や時短回数表示などに使用される。
大当り開始デモ時のコマンドとしては、図柄1大当り開始デモ、図柄2大当り開始デモ、発射位置指定のコマンドがある。図柄1大当り開始デモコマンド、及び、図柄2大当り開始デモコマンドは、第1特別図柄や第2特別図柄の大当り図柄に基づいた開始デモを表示させるためのものである。発射位置指定コマンドは、所謂左打ちや右打ちにより、遊技者に、遊技球の打ち分けを行わせる場合に発射位置を報知するためのものである。
大当り中大入賞口開放時のコマンドとしては、図柄1大当り中デモ1~16、図柄2大当り中デモ1~16のコマンドがある。これらは、第1特別図柄や第2特別図柄の大当り図柄及びラウンド数に基づいた演出を表示させるためのものである。
大当り中大入賞口閉鎖時のコマンドとしては、大入賞口閉鎖演出コマンドがある。これは、大入賞口閉鎖演出を表示させるためのものである。
大当り終了デモ時のコマンドとしては、図柄1当り終了デモ、図柄2当り終了デモのコマンドがある。これらは、第1特別図柄や第2特別図柄の当り図柄に基づいた当り終了デモ演出を表示させるためのものである。
始動入賞時のコマンドとしては、当り予告(当り予告演出)、図柄予告(当り図柄予告演出)、変動予告(パターン予告演出)、図柄1記憶数、図柄2記憶数のコマンドがある。当り予告、図柄予告、変動予告の各コマンドは、事前情報通知手段157による前述の先読み演出に係るコマンド(先読みコマンド)である。そして、当り予告コマンドは、当否乱数の乱数値範囲を送信するためものであり、抽選確率に応じた当否の情報などを含んでいる。図柄予告コマンドは、図柄乱数の乱数値範囲を送信するためのものであり、当りの種類に係る情報などを含んでいる。更に、変動予告コマンドは、変動パターンの乱数範囲を送信するためのものであり、変動パターンのグループの種別(リーチなし、ノーマルリーチ、又は、スーパーリーチなど)の指定に利用可能である。図柄1記憶数、図柄2記憶数のコマンドは、第1特別図柄や第2特別図柄の保留記憶数を伝えるためのものである。そして、本実施例では、当否抽選の結果、先読み演出の有無や期間などの情報は、当り予告、図柄予告、変動予告の各コマンドによって、サブメイン基板301に伝えられるようになっている。
電断復帰時のコマンドとしては、通信検査1、通信検査2、電断復帰用遊技状態A~E、演出回数A~Z、演出選択状態0~2、図柄1キャラクタ演出、図柄2キャラクタ演出、電断復帰当り状態、電断復帰時特別図柄1状態、電断復帰時特別図柄2状態、発射位置指定、エラーa~d、図柄1記憶数、図柄2記憶数のコマンドがある。
通信検査1、通信検査2のコマンドは、正常な通信がなされているか否かの確認のためのものである。電断復帰用遊技状態A~Eのコマンドは、電断時の遊技状態に応じて異なるコマンドを送信するためのものである。演出回数A~Zのコマンドは、前述の限定頻度テーブルにしたがった演出に係る回数を示すものであり、演出選択状態0~2のコマンドは、限定頻度テーブルにしたがった演出の種類を示すものである。図柄1キャラクタ演出、図柄2キャラクタ演出コマンドは、第1特別図柄や第2特別図柄の図柄に対応したコマンドを送信するためのものである。
電断復帰当り状態コマンドは、当り中か否かに応じて異なるコマンドを送信するためのものである。電断復帰時特別図柄1状態、電断復帰時特別図柄2状態のコマンドは、第1特別図柄や第2特別図柄の、待機中・変動中・当たり中などの状態に応じたコマンドを送信するためのものである。発射位置指定コマンドは、前述のように、状況に応じた適切な発射位置を指定するためのものである。エラーa~dは、エラーの有無及び種類を送信するためのものである。図柄1記憶数、図柄2記憶数のコマンドは、第1特別図柄や第2特別図柄の保留記憶数を伝えるためのものである。
<メイン基板の主要な制御処理>
次に、上述の構成のぱちんこ遊技機10のメイン基板102における主要な制御処理について、図14~図19等に基づいて説明する。なお、説明に先立ち、以下で用いる「特別電動役物」、「条件装置」、「役物連続作動装置」の用語について説明する。これらは何れもぱちんこ遊技機10の制御処理における概念上の機器を表しており、これらのうち「特別電動役物」は、大入賞口装置90の大入賞口を作動(開放)させることとなるものである。また、「条件装置」は、特別図柄として特定の図柄組合せが停止表示された場合に作動するものであり、「役物連続作動装置」は、特別電動役物を連続して複数回作動させることができるものである。
また、ここで説明するぱちんこ遊技機10の主要な制御処理は、図14に示す電源投入時処理(メイン基板における「制御開始処理」などともいう)、図15に示す初期設定処理、図16に示す設定変更処理、図17に示す遊技進行割込み処理、図18に示す(当否)抽選判定処理、及び、図19に示す電源断処理であり、これらはメイン基板102において実行される。
<電源投入時処理>
図14に概略的に示す電源投入時処理は、ぱちんこ遊技機10の電源投入によりCPU501の製造コードを利用したセキュリティチェックが行われた後に開始される制御処理である。この電源投入時処理においては、図中に示すように初期設定処理(S101)が実行される。初期設定処理(S101)では、設定値に関する処理などが実行されるが、初期設定処理(S101)の内容については後述する。
初期設定処理(S101)の後、RWMクリアボタン(RWMクリアスイッチ(544))が操作されたか否かの判定(S102)が実行される。このS102において、RWMクリアボタンの操作が行われていた場合には(S102:YES)、RWMクリアの処理(S103)が実行され、RWMクリア情報がサブ側(サブメイン基板301の側)へ送信される(S4)。更に、電源投入が正常に行われたことを表す情報(電源投入正常の情報)をRWMに保存し(S105)、タイマ割込みの許可を行う(S106)。このタイマ割込みの許可(S106)により、所定周期(ここでは4ms)での遊技進行割込み処理(タイマ割込み処理)が可能となる。更に、各種の乱数が、ループ処理(循環処理)が繰り返される毎に更新される(S107)。
ここで、乱数更新の処理(S107)で更新される乱数としては、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数なの各種の初期値乱数を挙げることができる。また、各種の乱数の更新にあたっては、共通の制御モジュールとして、2バイトソフト乱数更新処理を用いることが可能である。また、乱数更新の処理(S107)で更新される乱数は、前述したソフトウェア乱数であり、乱数の種類によっては、乱数更新の処理(S107)で更新されるソフトウェア乱数と、前述のハードウェア乱数との演算により乱数値を生成することも可能である。
上記S102で、RWMクリアボタンが操作されていなかった場合には(S102:NO)、電源断正常の情報がRWMに保存されているか否かの判定が行われる(S111)。そして、電源断正常の情報がRWMに保存されていた場合には(S111:YES)、RWMチェックが行われ(S112)、RWM内のデータ(所定範囲のデータ)が正常か否かの判定が行われる(S113)。このS113で、RWM内のデータが正常でなかった場合には(S113:YES)、RWMクリアの処理(S103)へ移行する。
上記S111で、電源断正常の情報がRWMに保存されていた場合(S111:NO)、及び、上記S113でRWM内のデータが正常であった場合には(S113:NO)、RWMから電源断時の各種の情報コマンドのデータを取得する(S116)。更に、取得した各種情報コマンドのデータをサブメイン基板301の側へ送信し(S117)、ソレノイドの復帰設定を行って(S118)、前述のS105(電源投入正常の情報をRWMに保存する処理)へ移行する。
<初期設定処理>
次に、前述の初期設定処理(図14のS101)について、図15に基づき説明する。この初期設定処理では、各ポート・レジスタの設定処理が実行され(S121)、設定キーの挿入操作があったか否かの判定が行われる(S122)。設定キーの挿入があった場合には(S22:YES)、設定値変更処理(S126)が行われるが、この設定値変更処理(S126)については後述する。
上記S122で、設定キーの挿入がなかった場合には(S122:NO)、設定値情報の読み込み(リード)が行われ(S123)、設定値が異常か否かの判定が行われる(S124)。設定値が異常でなかった場合には(S124:NO)、初期設定処理を終えるが、設定値が異常であった場合には(S124:YES)、設定値異常の報知を行う(S128)。そして、設定値異常情報をサブメイン基板301の側へ送信し(S129)、その後はループ状態となる。
<設定値変更処理>
次に、前述の設定値変更処理(図15のS126)について、図16に基づき説明する。この設定値変更処理では、設定値保存領域のRWMをチェックし(S131)、設定値情報が異常であるか否かの判定を行う(S132)。設定値情報に異常がなければ(S132:NO)、RWMクリアスイッチの入力があったか否かの判定を行い(S133)、RWMクリアスイッチの入力があった場合には(S133:YES)、設定値情報に応じた設定値を表示する(S134)。
上記S132で設定値情報に異常があれば(S132:YES)、設定値の強制設定を行い、設定値情報にデフォルト値(ここでは「1」)をセットする(S141)。そして、設定値強制設定情報をサブメイン基板301に送信してから(S142)、設定値の表示を行う(S133)。
上記S134の後、設定値の変更操作があったか否かの判定を行い(S135)、変更操作があれば(S135:YES)、そのときの設定値情報を+1する(S136)。更に、設定値情報が設定上限値(ここでは「6」)に達したか否かを判定し(S137)、上限値に達していれば(S137:YES)、そのときの設定値情報を「1」にセットする(S138)。そして、設定変更が完了したか否か(設定キーが抜き取られたか否か)を判定し(S139)、完了していれば(S139:YES)、設定値の表示を止め(S140で表示を消去し)、設定値変更処理を終了する。
上記S135で、変更設定がなかった場合には(S135:NO)、設定値情報の加算の処理(S136)から設定下限値(ここでは「1」)のセットの処理(S138)を行わずに、設定変更が完了したか否かのを判定処理(S139)に移行する。また、上記S137で、設定値情報が上限値に達していない場合は(S137:NO)、上記S137の設定下限値のセット処理(S138)を行わずに、設定変更が完了したか否かのを判定処理(S139)に移行する。更に、上記S139で設定変更が完了していなければ(S139:NO)、上記S134の設定値表示の処理に戻る。
上記S133において、RWMクリアスイッチの入力がなかった場合には(S133:NO)、上記S134と同様に、設定値情報に応じた設定値を表示する(S146)。更に、上記S139と同様に、設定変更が完了したか否か(設定キーが抜き取られたか否か)を判定し(S147)、完了していれば(S147:YES)、上記S139へ移行し、設定値の表示を止め(S140で表示を消去し)、設定値変更処理を終了する。上記S147で設定変更が完了していなければ(S147:NO)、上記S136の設定値表示の処理に戻る。
つまり、上記S133において、RWMクリアスイッチの入力があった場合には(S133:YES)、設定値の表示が行われ(S134)、設定値の変更のための処理(上記S135~S138等)が可能となる。しかし、上記S133において、RWMクリアスイッチの入力がなかった場合には(S133:NO)、設定値の表示(S146)が行われるものの、上記S135~S138のような設定値の変更のための処理は可能とならない状態で、設定値表示が行われる(この状態を設定表示モードと称する場合もある)。
<遊技進行割込み処理>
次に、所定周期のタイマ割込み毎に繰り返される遊技進行割込み処理(図17)について説明する。この遊技進行割込み処理(「タイマ割込み処理」などともいう)は、前述の説明では省略したが、電源投入時処理(図14)において設定された周期情報に基づき所定周期(ここでは4ms周期)で繰返される。図17に示すように、遊技進行割込み処理においては、割込み動作条件の設定(S41、S42)、割込み処理時間監視手段の再帰(S43)、遊技機の管理(S45~S70)、割込みの許可(S71)を順に行い、遊技進行割込みが発生する前の処理に復帰させる。
具体的には、割込み動作条件の設定の処理(S41、S42)においては、割込みフラグをクリアするため、割込み動作条件設定値が、遊技進行割込み制御レジスタに格納され(S41)、割込み動作条件設定値が、所定の入力端子に対応した制御レジスタにセットされる(S42)。この後、第2再帰情報がセットされ(S43)、更に第2再帰情報が割込み処理時間監視手段レジスタにセットされる(S44)。第2再帰情報は、後述するように、先にセットされた第1再帰情報とともに、割込み処理時間監視手段の監視用計時を再帰させてリスタートさせるための条件となるものである。
遊技機の管理(S45~S70)においては、遊技機の管理を行うため、以下の処理を順に実行する。先ず、特定の信号の入力を監視するため、入力処理(S45)を実行する。ここで監視の対象となっているのは、遊技盤面に取り付けられている各種スイッチ、受け皿満タンスイッチ、開放信号、磁気検知信号、電波検知信号、ガラス未検出信号、及び断線短絡電源異常検知信号である。
続いて、各種乱数更新処理(S46)を実行し、普通図柄変動パターン乱数、及び変動パターン乱数を更新する。更に、初期値更新型乱数更新処理(S47)を実行し、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新する。次に、初期値乱数更新処理(S48)を実行し、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新する。また、2バイトタイマの更新を行うため、タイマ減算処理(S49)を実行し、第2始動入賞口63の有効期間を設定するため、第2始動口の有効期間設定処理(S50)を実行する。
更に、入賞監視処理(S51)が実行され、賞球を払出す回数の記憶、盤用外部情報の出力要求の作成、及びサブ基板104に送信するコマンドの送信要求が行われる。続いて、払出制御基板103を制御するため、賞球制御処理(S52)を実行する。
次に、遊技球が普通図柄作動ゲート(作動口68)を通過したとき、普通図柄に係る乱数を記憶するため、普通図柄作動ゲート監視処理(S53)を実行し、普通図柄表示装置又は普通図柄電動役物に係る処理を行うため、普通図柄制御処理(S54)を実行する。更に、普通図柄の変動開始の監視を行うため、普通図柄変動開始監視処理(S55)を実行する。また、遊技球の第1始動入賞口62及び第2始動入賞口63の入賞の監視を行うため、始動口監視制御処理(S56)を実行し、第1特別図柄表示部70又は第2特別図柄表示部71に係る処理を行うため、特別図柄制御処理(S57)を実行する。続いて、特別電動役物に係る処理を行うため、特別電動役物制御処理(S58)を実行し、大入賞口の有効期間に係る処理を行うため、大入賞口有効期間設定処理(S59)を実行し、第1特別図柄、及び、第2特別図柄の変動開始の監視を行うため、特別図柄変動開始監視制御処理(S60)を実行する。
次に、磁気の監視、断線・短絡・電源の監視、電波の監視、ガラス枠セット・遊技盤の枠の開閉状態の監視、及びペアガラスの監視を行うため、異常検知処理(S61)を実行し、入球通過時間異常の検出を行うため、入球通過時間異常検出処理(S62)を実行する。更に、特別電動役物が連続して作動する回数、エラー状態、普通図柄表示装置の作動保留球数、及び特別図柄表示装置の作動保留球数の表示要求を行うため、遊技状態表示処理(S63)を実行し、発射ハンドル20のタッチ状態(操作量の状態を含む)の監視を行うため、ハンドル状態信号検査処理(S64)を実行する。また、特別図柄の表示、普通図柄の表示、特別図柄表示装置(70、71)の作動保留球数の表示、普通図柄表示装置の作動保留球数の表示、遊技状態の表示、特別電動役物が連続して作動する回数の表示、及びエラーの表示を行うため、LED出力処理(S65)を実行する。
続いて、遊技球の発射の禁止/許可の信号を出力するため、発射制御信号出力処理(S66)を実行し、試験装置に出力する信号を作成し出力するため、試験信号出力処理(S67)を実行する。更に、普通電動役物ソレノイド、及び、大入賞口(開放)ソレノイドの出力データの出力を行うため、ソレノイド出力処理(S68)を実行し、演出制御コマンドを送信するため、演出制御コマンド送信処理(S69)を実行し、外部端子(外部中継端子基板46(図2参照)の各種外部出力端子)に信号を出力するため、外部情報出力処理(S70)を実行する。
この後、割込み許可(S71)が実行され、制御処理がリターン(RET)に抜ける。そして、次回の遊技割込みが実行されるまでの残余時間を利用して、電源投入時処理(図14)の前述の循環処理(S107の乱数更新処理を含めて繰り返される循環処理)が実行される。
<<ハンドル状態信号検査処理>>
前述のハンドル状態信号検査処理(S64)においては、発射ハンドル20のタッチ状態の監視を行うため、ハンドル状態の検査を行い、検査の結果、ハンドル状態に変化ありと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの減算、ハンドル状態の更新、ハンドル状態監視タイマの設定、及び、ハンドル状態演出のコマンド送信要求を行う。検査の結果、ハンドル状態に変化なしと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの設定を行う。なお、ハンドル状態監視タイマの減算において、ハンドルタイマ減算中と判断した場合、ハンドル状態に関する以降の処理は行わない。
<抽選判定処理>
次に、前述の抽選判定の処理(「抽選判定処理」ともいう)について説明する。この抽選判定処理は、確率データを用いて当選か否かを判定(大当り抽選判定を行う処理)する処理である。また、抽選判定処理は、前述の遊技進行割込み処理(図17)における、例えば特別図柄変動開始監視制御処理(S60)で行うようにすることが可能である。
図18は、当否に係る抽選判定処理の一例を示すフローチャートである。この抽選判定処理においては、まず、ステップS1022に進むと、メインCPU501は、当選番号データとして所定のレジスタ(例えばCレジスタ)に1をセットして、次のステップS1024に進む。ステップS1024に進むと、メインCPU501は、繰返し回数データとして2をセットして、次のステップS1025に進む。当選番号データは、「1」が大当りを示し、「2」が小当りを示すものとなっている。
ステップS1025に進むと、メインCPU501は、抽選テーブルから確率データを取得する。具体的には、メインCPU501は、遊技状態(確率変動状態か、通常確率状態か)、及び設定値に応じた確率データのアドレスを指定し、指定したアドレスに対応する確率データを抽選テーブルから取得して、レジスタに記憶する。そして、次のステップS1026に進む。
ステップS1026に進むと、メインCPU501は、当否判定を行う。ここで、メインCPU501は、まず、始動口に入賞した際に取得した当否判定用のために乱数値を、抽選時用の比較レジスタ(例えばDEレジスタ)に記憶し、次に、ステップS1025で取得した確率データに記憶された値を比較レジスタの値から減算し、新たな比較レジスタの値とする。このようにして、比較レジスタの値を更新する。
次のステップS1027では、メインCPU501は、当選したか否かを判断する。ここで、比較レジスタ(例えばDEレジスタ)の値から確率データを減算することにより、DEレジスタの値が「0」より小さくなると(桁下がりが発生すると)、フラグレジスタのキャリーフラグに「1」がセットされる。すなわち、キャリーフラグが立つ。また、「キャリーが発生する」とは、キャリーフラグに「1」がセットされることを意味する。そして、ステップS1027では、メインCPU501は、キャリーフラグに「1」がセットされているか否かを判断することにより、当選したか否かを判断する。
ここで、キャリーフラグに「1」がセットされていないときは、メインCPU501は、当選しなかった(No)と判断し、次のステップS1028に進む。これに対し、キャリーフラグに「1」がセットされているときは、メインCPU501は、当選した(Yes)と判断し、ステップS1028~S1033をスキップして、本フローチャートによる処理を終了する。ここで、ステップS1027で「Yes」のときにセットされている当選番号データが抽選判定で決定された当選番号(例えば、当選番号1であれば大当り、当選番号2であれば小当り)を示すこととなる。
次のステップS1028では、メインCPU501は、当選番号データを更新する。具体的には、メインCPU501は、当選番号データ(例えば、Cレジスタ)の値に「1」を加算して、新たな当選番号データ(例えば、Cレジスタ)の値とする。すなわち、当選番号データ(例えば、Cレジスタ)の値を更新する。そして、次のステップS1029に進む。
ステップS1029に進むと、メインCPU501は、繰返し回数データを更新する。具体的には、メインCPU501は、繰返し回数データ(例えば、Bレジスタ)の値から「1」を減算して、新たな繰返し回数データ(例えば、Bレジスタ)の値とする。すなわち、繰返し回数データ(例えば、Bレジスタ)の値を更新する。そして、次のステップS1030に進む。
ステップS1030に進むと、メインCPU501は、繰返し回数が終了したか否かを判断する。具体的には、メインCPU501は、繰返し回数データ(例えば、Bレジスタ)の値が「0」か否かを判断する。ここで、繰返し回数データ(例えば、Bレジスタ)の値が「0」であるときは、繰返し回数が終了したことを示し、繰返し回数データ(例えば、Bレジスタ)が「0」でない(「0」より大きい)ときは、繰返し回数が終了していないことを示す。そして、ステップS1030では、メインCPU501は、繰返し回数データ(例えば、Bレジスタ)の値が「0」かを判断することにより、繰返し回数が終了したか否かを判断する。
ここで、Bレジスタの値が「0」であるときは、メインCPU501は、繰返し回数が終了した(Yes)と判断し、次のステップS1033に進む。これに対し、Bレジスタの値が「0」でないときは、メインCPU501は、繰返し回数が終了していない(No)と判断し、ステップS1025に戻る。
また、ステップS1030で「No」のときは、前回と同一の確率データを用いて、再度、ステップS1026の当否判定が行われることとなる。次のステップS1033では、メインCPU501は、当選番号データ(例えば、Cレジスタ)の値に非当選データである「00(H)」をセットして、本フローチャートによる処理を終了する。
以上のように構成することにより、ステップS1028で記載したように、当選番号データを更新する処理が抽選判定処理内にあるため、当選番号データを抽選テーブルに記憶しておく必要がない。また、繰返し回数及び同一の確率データを用いて当選番号を決定することにより、同一の確率データを抽選テーブルに繰り返し定めなくても済むので、抽選テーブルによるROMの使用量を削減することができる。
なお、本例においては、小当りと大当りに対応する当選番号を1ずつ設け、当り時には別途取得する図柄乱数によって大当りや小当りの種別を決定したが、本処理によってこれらの種別を決定することも可能である。その場合には、ステップS1024の繰返し回数データの値を種別の数に応じて変更し、当選番号毎の確率データ(当選番号毎に対応する範囲値)を設定すれば同一の判定ルーチンで対応することも可能である。
<電源断処理>
次に、電源断が生じた場合に実行される電源断処理について説明する。図19に示すように、電源断処理においては、全使用レジスタのデータをRWMに退避し(S81)、電源断前の割込み許可/禁止の状態を保存する(S82)。更に、RWMに電源投入正常の情報が保存されているか否かが判定され(S83)、保存されていない場合には(S83:NO)、電源断異常の情報をRWMに保存し(S84)、RWMアクセス禁止の処理(S88)へ移る。一方、保存されている場合には(S83:YES)、スタックポインタの値をスタックポインタバッファに保存し(S85)、電源断正常の情報をRWMに保存し(S86)、RWMのチェックサムを算出し、チェックサムデータを保存する(S87)。そして、RWMをアクセス禁止とし(S88)、制御処理をループさせながらCPU501のリセットを待つ。
また、この電源断処理においては、前述した第1再帰情報及び第2再帰情報の双方の設定が済んでいなかったとしても、CPU501が強制再帰手段として機能し、第1再帰情報及び第2再帰情報の設定が行われ、割込み処理時間監視手段の監視用計時が強制的に初期化され、計時が再帰させられる。更に、この強制的な第1再帰情報及び第2再帰情報の設定は、本実施例では、電断処理開始直後であって、全使用レジスタの退避の処理(S81)よりも前のタイミングで行われている。そして、電力供給が再開された場合には、監視用計時が再帰した状態で、制御処理が開始される。つまり、電源断発生時に監視用計時を強制的に再帰させておくことにより、電力供給を再開した直後の制御処理において、監視用計時が再帰しないまま、制御処理が進行することを防止できるようになっている。
<メイン基板に係るその他の制御処理態様>
<<コマンド送信タイミングに係る制御態様>>
本実施例では、メイン基板102からサブメイン基板301に出力される演出制御コマンドは、送信の前に、コマンド要求により、コマンドバッファに一旦格納される。コマンドバッファは、複数のバッファをリングバッファとして機能させたものであり、コマンド送信のための制御処理(ここでは演出制御コマンド送信処理(S69))において、コマンドバッファに蓄積された順に、1回の遊技進行割込み処理で1コマンド(MODE、EVENTの1対のデータ)ずつ、コマンドバッファから取出されて送信される。なお、優先順位が高く設定されたコマンドから先に送信するような手法も採用可能である。また、各種の制御処理において、送信が必要となったコマンドが発生した場合に、随時コマンド送信を行うことも可能である。このような手法を採用した場合には、1回の遊技進行割込み処理中に、例えば演出制御コマンド送信処理(S69)のような一つの制御処理モジュール内で集約的に演出コマンドの送信が行われるのではなく、コマンド送信の必要が生じる都度、各制御処理モジュール内で、逐次的にコマンド送信が行われることになる。このため、コマンド送信が次回以降の遊技進行割込み処理に持ち越されるといった事態が生じ難い。そして、例えば始動入賞時のコマンドや、特別図柄の変動開始時のコマンド送信に遅れを生じることがなく、迅速なコマンド処理が可能となる。
<<保留記憶の更新に係る制御態様>>
本実施例では、前述のように、第2遊技が優先される構成が採用されており、第1及び第2の複数の遊技の実行順序に規則性が設けられているため、保留記憶の更新は、第2遊技、或いは、第1遊技毎に順に行われる。したがって、第2遊技、或いは、第1遊技毎に、保留記憶された情報の更新のみを行えば、保留記憶された情報の更新が完了する。しかし、これに限定されず、例えば、第1遊技を優先する構成や、いずれかの遊技を優先させるのではなく、始動入賞が発生し保留記憶された順に、保留記憶を消化(入賞順消化)する構成なども採用が可能である。このうち、始動入賞が発生した順に保留記憶を消化する構成を採用した場合には、消化に応じた保留記憶情報の更新、複数の遊技の合計保留数の更新、及び、入賞順序の記憶を行うことにより、全体として、保留記憶された情報の更新を行うことができる。
また、本実施例では、保留記憶が更新されたことをサブメイン基板301に伝えるため、前述のように図柄記憶数コマンド(図柄1記憶数コマンドや図柄2記憶数コマンド)の要求が行われるが、1つのコマンドに図柄1記憶数コマンド、及び、図柄2記憶数コマンドの双方を含めることにより、必要なプログラムやメモリの容量を削減できる。
<<変動パターンの抽選に係る制御態様>>
続いて、変動パターンの抽選に係る各種態様について説明する。ここで説明する変動パターンの決定の態様は、一のぱちんこ遊技機10において、いずれかが選択されて適用されてもよく、或いは、適宜併用されていてもよい。そして、複数の態様を併用する場合には、例えば、当否結果等の要素に基づき、態様の使い分けを行うことが可能である。
本実施例では、変動パターンの決定には、前述のように、当否結果、保留球数、特別図柄(図柄群の場合もある)、及び、変動パターン選択状態(特別図柄のステイタス情報)が決定要素として用いられているが、これらの決定要素の組合せに対応した変動パターンテーブルが選択される。そして、変動パターンテーブルの決定に伴い、変動パターン乱数を使用して変動パターンと紐付けされ対になっている変動時間が決定される。更に、本実施例では、変動パターンの決定に関し、当否抽選の結果が大当りの場合と、はずれの場合とで、変動パターンテーブルを異ならせることが行われている。すなわち、大当りの場合には、保留球数などの特別図柄のステイタス情報、特別図柄(群)、当否乱数を基に、これらに紐付けされた中から変動パターンテーブルが選択される。一方、はずれの場合には、遊技状態、特別図柄、保留球数、当否乱数を基に、これらに紐付けされた中から変動パターンテーブルが選択される。このうち、大当りの場合で、演出上の再抽選の時間が付与される変動パターンについては、演出状態(特定の演出の有無など)と、特別図柄群とに基づき、再抽選の時間の付与の有無が決定され、決定された結果が、メイン基板102からサブメイン基板301へ送信される。
また、変動パターン及び変動時間の決定に際して、決定された変動パターン番号に応じた変動付加情報を決定し、変動付加情報により、後続的な変動時間の決定を行うことが可能である。例えば、選択された変動パターンが、限定頻度パターン演出に対応したものである場合に、それに応じた変動時間の延長分を事後的に決定するといったことが考えられる。
また、前述のように特別図柄の図柄変動開始時のコマンドとして変動付加情報のコマンドを設定することにより、サブメイン基板301にて、遊技状態や当り図柄といった要素に関係づけて先に決定した変動時間に、後発的に付加時間を加算する演出が行うことができる。そして、この様な態様で、総合的な演出図柄の変動時間を決定する場合には、以下のように、予め設けられる変動パターンの数を少なく抑えつつ、多様な変動パターンを作成することが可能である。すなわち、前述の擬似連続予告(所謂「擬似連」)を行う場合について考えれば、擬似連の変動パターンを単に個別に設定した場合には、演出の種類数と同じ数の変動パターンを予め設けておく必要がある。そして、このように全て個別にメイン基板102にて決定する変動パターンに対してサブメイン基板301での演出図柄等の演出パターンを用意した場合には、メイン基板102における変動パターンの合計数が大となって、例えば256個を超えるほどの数に達することも考えられる。このため、多数の変動パターンに対して識別可能な符号を与えるためには、従来よりも符号を表すためのビット数やバイト数を増やす必要が生じてしまう。
しかし、変動付加情報(変動付加パターン)を用いることにより、相対的に少ない数の基本の変動パターンに対し、例えば乱数抽選した変動付加情報を繋げて、事後的に変動パターンを形成することが可能である。そして、このことにより、変動パターンの組合せにより新たな変動パターンを形成できるので、予め設けておく変動パターンの数を過大とすることなく、多様な変動パターンを作成できる。なお、変動付加情報に係る乱数値も、先読み演出用のコマンドとして、始動入賞発生時に、メイン基板102からサブメイン基板301に送信することが可能である。また、限定頻度パターン演出が実行される場合に変動付加情報の付加が行われ易くなるよう、変動付加パターンの出現確率を設定しておくことなども可能である。なお、変動付加情報を用いる例を更に挙げれば、演出図柄190の組合せとして最初から確変図柄である「777」が表示された場合には変動付加情報の設定は行わず、演出図柄190の組合せとして、一旦非確変図柄である「666」が表示された場合には、「777」に昇格させるか否かの結果が表示されるまでの演出(例えば、揺れ変動の演出や、変動態様の展開を表す演出など)を、変動付加情報を設定して行う、といったことがある。
また、本実施例では、変動パターンは、保留球数を要素として決定されており、保留球数が幾つであるかに応じて、参照される変動パターンテーブルが異なる。変動パターンテーブルは、保留球数0~4に対応して設けられている。保留0~3の4つだけではなく、保留4に対応する変動パターンテーブルが設けられているのは、以下の理由による。例えば、保留球数が4つの状況から新たな変動表示が開始され、保留球数が3となった場合を考える。その時点で実行されている遊技進行割込み処理中の、未だ制御処理が、後の遊技進行割込み処理中の処理である変動パターンの決定に至らない段階において、保留球数が3となっている状態から新たな始動入賞が発生すると、変動パターンの決定時には、保留球数が加算されて4となっている。したがって、このような状況も変動パターンの決定の要素とし得るよう、保留球数0~4に対応して変動パターンテーブルが設けられているのである。
ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、変動パターンテーブルは、保留球数0~3に対応して設けるようにしてもよい。この場合、制御処理上、保留球数3の状態から変動パターンの決定までの間の始動入賞が加算されない構成とすることが可能である。なお、いずれの態様についても、4個以外の最大保留数(例えば8)が設定されたタイプのぱちんこ遊技機にも適用が可能である。
また、変動パターン乱数の取得タイミングとしては、変動パターン抽選時とすることが可能である。すなわち、変動パターン乱数は、特別電動役物等の役物作動に係る乱数ではないので、適正な遊技を行うための要素としては、当否乱数などに比べて、例えば公正な遊技を目指すうえでの制約を設ける必要性が低くなる。したがって、始動入賞時には敢えて変動パターン乱数の取得はせず、例えば、別途設けられたタイミングとして変動パターン抽選時に、変動パターン乱数を取得し、記憶することが考えられる。このようにすることにより、始動入賞時に記憶すべき情報の数を減らすことができ、プログラムやメモリの容量削減が可能となる。
<<図柄の指定に係る制御態様>>
図柄の抽選にあたり、図柄乱数を示す符号の上位バイトの値に基づき使用する図柄判定テーブルを決定し、その後、図柄乱数の下位バイトの値に基づき、決定した図柄判定テーブルから図柄を決定することなども可能である。本実施例では、図柄乱数の数値範囲が「0~999」に設定されているので、これらの数値の2値符号コードを利用することができる。そして、このようにすることにより、メモリやプログラムの容量を削減できる。また、当り図柄(図柄群であってもよい)に対してラウンド数や時短回数等の遊技状態の振分けを行い、当り図柄に応じて、その後のラウンド数や時短回数、大入賞口の開放時間や開放パターン等が決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、遊技状態の固有のデータの記憶や制御処理を行う必要がなく、メモリやプログラムの容量を削減できる。更に、メイン基板102からサブメイン基板301へ当り図柄等を伝えるコマンド(例えば、本実施例では、図柄1演出パターン、図柄2演出パターンの各コマンド)に、遊技状態を伝える情報(遊技状態指定情報)を付加することも可能である。このコマンドは、作成されてから直ぐにサブメイン基板301へ送信されるものではなく、作成されて一時記憶され、所定のタイミングを待ってからサブメイン基板301へ送信されるものである。
<<特別図柄と演出図柄の変動時間の関係>>
前述のように、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)と、これに対応した演出図柄190とは、互いに同期して変動開始及び変動停止するよう制御されるものであるが、状況によっては、演出図柄190の変動時間が、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動時間に対してある程度短くなり得るものである。
すなわち、特別図柄の変動や変動パターンの決定がされ、特別図柄の変動が開始される際に、メイン基板102からサブメイン基板301に対し演出図柄の変動開始コマンド(変動開始時のコマンド)が送信されるが、所定のコマンド(例えば変動開始時のコマンドの最初のコマンド)の送信及び受信に要する時間や、コマンドバッファ(本実施例ではリングバッファタイプが用いられている)にセットされ待機しているコマンド(先入れのコマンド)が全て送出されるまでの時間などの影響を受け、その分、演出図柄の変動開始が特別図柄の変動開始よりも遅延することが考えられる。更に、特別図柄の変動停止時には、変動停止コマンド(特別図柄の図柄確定時のコマンド)がサブメイン基板301に送信されるが、所定のコマンド(例えば図柄確定時変動開始時のコマンドの最初のコマンド)の送信及び受信に要する時間や、コマンドバッファの混み具合(送信待機中のコマンドの数の程度)により、演出図柄の変動停止が遅延することも考えられる。
このように、演出図柄の変動時間は、変動開始時に送信されたコマンドに基づき特別図柄の変動時間に対してある程度設定するようにし、揺れ変動を行うことによって、特別図柄が次の変動を開始した後に最後の図柄が停止表示されるといった事態を避けるようにしている。コマンドの数による処理の遅延によって揺れ変動中の表示は次変動に跨る恐れがあるが、変動終了時は変動開始時に比べてサブメイン基板301に対して送信されるコマンドが少ないことから、遅延量が抑えられ、特別図柄の表示固定時間(特別図柄に係る図柄固定時間)中に演出図柄をほぼ確実に固定できるようになっている。
<<当否抽選結果の事前判定>>
先ず、本実施例においては、前述したように(図9(a)、図12)、第1抽選及び第2抽選における当否乱数値範囲は「0~65535」であり、この当否乱数値範囲「0~65535」が、図13(a)に示すように、複数の乱数値範囲(ここではA~N)に区分けされている。
そして、図13(a)に示すように、当否乱数値範囲は「0~65535」のうち、「0~205」は先読みコードAの分類に属しており、「206」は先読みコードBの分類に属している。更に、当否乱数値「207」~「210」は、それぞれ先読みコードC~Fの分類に属している。また、当否乱数値「211~615」は、先読みコードGの分類に属しており、当否乱数値「616~618」は、先読みコードHの分類に属している。
続いて、当否乱数値「619~621」、「622~624」、「625~627」、「628~630」は、それぞれ先読みコードH~Lの分類に属している。また、当否乱数値「64874~65534」は、先読みコードMの分類に属している。更に、本実施例では、当否乱数値「631~64873」と「65534」は、先読みコードMの分類に属している。
図13(b)は、各先読みコードの内容を示している。図中に示すように、先読みコードAは設定値に関わらず、全設定で当り(大当り)となることを意味している。続いて、先読みコードBは、設定値が「2」以上である場合に、通常時であっても確変時であっても当りとなることを意味している。つまり、先読みコードBは、設定値「2」以上であれば通常確率時でも高確率時でも当りを示すこととなるが、設定値が「1」の場合ははずれを示すものとなる。更に、先読みコードC~Fは、設定値が「3」以上~「6」であれば、確率状態に関わらず、通常時及び高確率時の両方で当りとなることを意味している。
続いて、先読みコードGは、確変中であれば、どの設定値の場合であっても当りとなることを意味している。つまり、先読みコードGは、高確率時であれば当りを示すが、通常確率時にははずれを示すものとなる。更に、先読みコードHは、確変中であれば、設定値「2」以上で当りとたることを意味している。また、先読みコードI~Lは、確変中であれば、設定値「3」以上~「6」で当りとなることを意味している。また、先読みコードMは、小当りとなることを意味しており、先読みコードNは、設定値や確率状態に関わらず、外れ(はずれ)となることを意味している。
このように分類グループ化された先読みコードを用いて、例えばメイン基板102で、取得した乱数値が属する先読みコードを判定し、判定した先読みコードに対応する情報(コマンド)を前述の事前通知情報としてサブメイン基板301へ送信することが可能である。そして、サブメイン基板301の側では、保留の消化を待つことなく、先読み演出として当り予告演出を、当否判定結果に関連して行うことが可能となっている。
また、本実施例においては、特別図柄の種類の事前判定や、特別図柄に係る変動パターンの種類の事前判定にも、上述した当否抽選の結果の場合と同様に、乱数値範囲に基づく判定が行われるようになっている。そして、特別図柄の種類や、特別図柄に係る変動パターンの種類は、当否抽選の結果の種類に比べて多数設けられており、先読みコード数(グループ数)も、当否抽選の場合に比べて多くなっている。しかし、乱数値範囲に基づく事前判定の手法としては、乱数値範囲や、グループ化される抽選結果の種類は異なるものの、前述したような当否判定に係る事前判定と同様に行うことが可能である。したがって、ここでは、図柄予告演出やパターン予告演出についての、乱数値範囲に基づく事前判定についての詳細な説明は省略する。
このような乱数値範囲に基づく事前判定を行うことにより、情報のまるめが可能となり、少ない情報量で、事前判定に係るコマンドを作成することが可能となっている。つまり、乱数値の個数が256個を超える場合には、乱数値を表記するために必要なバイト数が1バイトを超えてしまう。このため、事前判定のために、乱数値の情報をそのまま(生情報として)サブメイン基板301に送信したとすると、どの乱数を送信したかを識別するための情報をMODEで送信し、乱数をEVENTに格納して送信するために2バイト構成のコマンド(MODE、EVENT)を、乱数値を通知するために2回に分けて送信しなければならない場合が生じる。
しかし、本実施例のように、取得した乱数値が属する範囲を示す情報に変換してサブメイン基板301に送信することにより、送信する情報量を乱数値の個数よりも減らすことができ、乱数値の個数が256個(1バイト)を超える場合であっても、1バイトの情報量で、取得した乱数値の属性をコマンド化することが可能となる。なお、メイン基板102の側において、後述するように先読み情報を送信したくない状況が生じる場合に備え、その旨(例えば不定であることや、未判定であること)を示すコードを設けておき、当該コードを示すコマンドをサブメイン基板301の側へ送信することも可能である。
ここで、上述の「先読み情報を送信したくない状況」としては、例えば優先消化タイプの1+1種遊技機における通常遊技中の優先消化側(例:特図2側)の保留が発生した場合等を例示できる。そして、上記説明中の「優先消化タイプ」は、例えば、前述したように第2遊技及び第1遊技のうちの一方(ここでは第2遊技)を他方(ここでは第1遊技)よりも優先したようなものを意味している。更に、上記説明中の「1+1種遊技機」は、前述したように従来の第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数(ここでは2つ)混在するゲーム性を有する遊技機を意味している。
また、その他の「先読み情報を送信したくない状況」としては、同じく優先消化タイプの1+1種遊技機における特定遊技中(高ベース中)の非優先消化側(例えば特図1側)の保留が発生した場合を挙げることができる。また、前述したような、優先消化タイプの1+1種遊技機における通常遊技中に優先消化側(例えば特図2側)の保留が発生した場合に、特図1側の保留に係る先読み演出が実行中であった場合は、その先読み演出を中止する(例:特図1の保留画像が赤色に変化していたものを、青色に戻す)などのようにしても良く、逆に、同遊技機における特定遊技中(高ベース中)に非優先消化側(例:特図1側)の保留が発生した場合は、特図2側の保留に係る先読み演出が実行中であっても、その先読み演出を中止しない(例:特図2の保留画像が赤色に変化していたものをそのまま維持する)ようにしても良い。
<サブ基板の主要な制御処理>
次に、前述のサブ基板104の主要な制御処理について説明する。ここでは、主要な制御処理として、例外処理である各種の割込み処理、及び、これらに関係する処理について、図22~24に基づき説明する。
<<割込み要因と優先レベル>>
先ず、本実施例においては、サブ基板104を構成するサブメイン基板301において、CPU521が最優先する割込み要因(要因発生元)として、CPU521に設けられたリセット端子への所定信号(リセット信号)の入力、及び、各種の異常の発生がある。これらのうち、リセット信号の入力があるのは電源立ち上げ時、外部リセットが行われる場合、ウォッチドッグタイマのタイムアウトがあった場合などであり、リセット信号の入力に伴い後述するサブメイン初期設定処理(図22参照)が実行される。
一方、各種異常の発生時の割込みは、ウォッチドッグタイマの機能(ウォッチドッグ機能)が有効に設定されているか否かに応じて実行されるものである。すなわち、ウォッチドッグ機能が有効であれば、対象となるような所定の異常が発生した場合に、処理時間がウォッチドッグタイマの設定時間を超えるように、CPU521の処理が例えば所定の無限ループに移行する。そして、ウォッチドッグ機能におけるタイムアウトにより暴走検知がされると、後述するサブメイン初期設定処理(図22参照)が実行される。そして、上述の各種異常と、リセット信号の入力とが同時に発生した場合には、リセット信号の入力によるリセット(サブメイン初期設定処理)が優先される。
サブメイン基板301におけるその他の割込み発生要因として、メイン基板102からのコマンド(メインコマンド)の受信がある。メイン基板102からのコマンドの受信中であることは、メイン基板102からのストローブ信号(タイミング信号となる演出データストローブ信号)の立ち上がりを検出することにより判定される。このメインコマンド受信割込みが発生すると、メインコマンド受信処理(図示略)が実行される。そして、メインコマンド受信割込みの優先レベルは、上述の最優先の次に高いレベル7に設定されている。
また、前述のウォッチドッグ機能が有効に設定されている場合に、前述の各種異常の発生時のように、故意にタイムアウトさせるような処理を経ずに、CPU521についての暴走検知がされると割込み(暴走検知割込み)が発生し、後述するサブメイン初期設定処理(図22参照)が実行される。このような通常のウォッチドッグタイマによる割込みの優先レベルは、上述のレベル7よりも4段階低いレベル3である。なお、本実施例では、このレベル3と上述のレベル7との間となるレベル4~6の割込みは、実行されないようになっている。
また、他の割込み発生要因として、サブサブ基板302との送受信がある。このサブサブ基板302との送受信に係る割込み(サブサブコマンド受信割込み)は、サブサブ基板302からの受信コマンド(サブサブコマンド)が入力された場合に発生する。サブサブ基板302からの受信コマンドは、サブサブ基板302が、サブメイン基板301からコマンド(サブメインコマンド)を受信した場合に、正常にコマンド受信した旨をサブメイン基板301伝えるものである。そして、サブサブ基板302との送受信に係る割込みが発生すると、コマンド送受信管理処理が実行される。なお、サブメイン基板301からサブサブ基板302へのコマンド送信は、後述するように、サブサブ基板302からの監視用トグル信号が正常に送られてきた場合に行われるものである。このサブサブ基板302との送受信に係る割込みの優先順位は、レベル2となっている。
また、他の割込み発生要因として、サブサブ基板302との通信がある。サブサブ基板302との通信に係る割込み(サブサブ通信割込み)は、後述するように所定周期(本実施例では500μs)毎に発生する。そして、サブサブ基板302との通信に係る割込みが発生すると、サブサブ基板との通信処理が実行される。このサブサブ基板302との通信に係る割込みの優先順位は、上述のサブサブ基板302との送受信に係る割込みと同じレベル2である。
更に、他の割込み発生要因としては、RTCクロック(リアルタイムクロック)との通信、タイマ割込み(サブメインタイマ割込み)の発生、各種ランプ類の割込み要求、などがあり、これらの優先順位は最も低いレベル1に設定されている。これらのうち、RTCクロックとの通信に係る割込みの際には、RTCクロックとの通信処理が実行される。また、上述のタイマ割込みは、ソレノイド出力処理、モータ出力処理、遊技用タイマ管理処理等、遊技演出全般で利用するためのものである。タイマ割込みの起動は、初期化時の設定(初期設定)で直ちに行われ、タイマ割込みは所定の周期(本実施例では約1ms)毎に繰り返される。そして、タイマ割込みが発生した場合には、後述するタイマ割込み処理(図24参照)が実行される。
<<サブメイン初期設定処理>>
ぱちんこ遊技機10の電源投入がされた場合のように、サブメイン基板301の電源がオンされると、図22に示すサブメイン初期設定処理が実行される。このサブメイン初期設定処理においては、先ず、所定のアドレスがスタックポインタとしてセットされ(S201)、続いて各種の初期設定が完了するまですべての割込みが禁止される(S202)。更に、ハードウェア初期設定処理(S203)において、ハードウェアに関する基本的な設定(レジスタ設定やポート初期化など)が行われ、RWM初期化処理(S204)において、所定の条件に応じてRWM初期化が行われる。そして、このRWM初期化においては、初期値付き変数には初期値が準備され、初期値なし変数については0クリアがされる。また、RWM初期化処理(S204)においては、RWMへのROMデータ(制御プログラム等)の展開なども行われる。
更に、S205において、メインコマンドの受信以外の割込み禁止がされ、続いて、各種エラー情報の設定を行う電断復帰エラー検出処理(S206)が実行される。この電断復帰エラー検出処理(S206)においては、ゲーム性等の事情に応じた処理が行われる。つまり、サブメイン基板301においては、振動エラーや電波エラー等を含めた各種のエラーに対処する機能が備えられている。しかし、これらの各種エラーに対処する機能は予め選択されており、有効とされているエラーに対してのみ、エラー検出の機能が発揮されるようになっている。例えば、所謂1種と2種のゲーム性を組合せた1種2種タイプや、所謂球確スペックなどのように、遊技球が特定の領域を通過することで所定の当りが発生するか否かが決まるような機種では、振動エラーの検出機能が有効とされる。しかし、本実施例に係るぱちんこ遊技機のように、当否抽選が乱数抽選のみにより行われるタイプの機種では、振動エラー検出機能を有していても、その機能は予め選択的に無効とされており、振動エラー等についての特別な対処は行われない。
続いて、全ランプ消灯処理(S207)において、全ランプ消灯を行うために消灯リクエストが行われ、ウォッチドッグタイマ動作開始処理(S208)において、ウォッチドッグタイマをウォッチドッグタイマとして使用する設定に基づき、ウォッチドッグタイマが起動される。なお、図22においては、S201からS208までの処理にメイン処理(S209)を繋げて記載しているが、S201からS208までの処理がサブメイン初期設定処理となっており、メイン処理(S209)は、このサブメイン初期設定処理(S201~S208)の後に続いて行われるものとなっている。更に、メイン処理(S209)において、遊技の主たる処理の管理などが行われるが、このメイン処理(S209)の詳細については後述する。
メイン処理(S209)の後には、スリープ処理(S210)が配置されている。通常であれば、メイン処理(S209)からサブメイン初期設定処理を行うリセット動作に復帰することはないため、このスリープ処理(S210)は実行されないが、図中に破線の矢印で示すように、何らかの原因によってこのスリープ処理(S210)が実行されることになった場合には、小消費電力モードへの移行が行われる。
<<サブメイン基板におけるメイン処理>>
前述のメイン処理(S209)においては、図23に示すように、RWM配置アドレス取得処理(S221)が実行され、このRWM配置アドレス取得処理(S221)においては、RWMに展開されたプログラム領域をチェックできるように、展開されたプログラム領域の先頭アドレスの取得が行われる。
次に、以降の処理での割込みを可能とするため、すべての割り込みが許可される(S222)。更に、デバイス初期化処理(S223)において、モータ、ソレノイド、ランプ類等の各種デバイスの初期化動作が行われる。続くウォッチドッグクリア処理(S224)において、ウォッチドッグタイマを使用する設定が行われていれば、ウォッチドッグタイマがクリアされる。更に、図柄更新処理(S225)において、演出図柄190a~190cに係るはずれ図柄がカウンタにより決定される。
ここで用いられるカウンタとしては、「111」から「999」の3桁のカウンタを例示でき、例えば、取得されたカウンタ値が「757」であった場合には、停止表示される演出図柄190a~190が「757」となるようにすることが可能である。取得されたカウンタ値が「111」のようなぞろ目の組合せであった場合には、例えば「121」のように所定の桁の数値をオフセットして、はずれの組合せとすることが可能である。
この図柄更新処理(S225)は、採用されたはずれ図柄の決定方式によっては実行されない場合がある。例えば、はずれ図柄を抽選で決定する場合は実行されず、具体的なものとしては、全ての図柄組合せを組み込んだ抽選シート(抽選テーブル)のデータを持ち、該抽選シートを使用してはずれ図柄を決定するような制御態様を例示できる。
続くエラー演出管理処理(S226)においては、エラー状態の監視が行われ、監視結果に応じて各種エラー報知が実行される。
次に、予告抽選管理処理(S228)においては、予告演出を決定するための抽選が実行されるが、この予告演出の抽選は、メイン処理(S209)における後述のループ処理の効率(メインループ処理効率)を上げるため、数回に分けて行われる。すなわち、1回の変動中に複数回の予告演出が実行されるような場合、複数回の予告演出に関する抽選の工程は、1回のメインループで全て行われるのではなく、複数回のメインループに分けた複数回の抽選を経て実行される。また、抽選のタイミングは、変動中における予告演出出現タイミングに関係付けられている。例えば、変動開始直後のように相対的に早いタイミングで出現する予告演出については、抽選時期の優先順位が高く設定されており、優先順位に従ったタイミングで抽選を行うことにより、極力早く画像制御側であるサブサブ基板302にコマンド送信できるようになっている。なお、予告抽選管理処理(S228)において行われる各種の処理については後述する。
次に、デバイス管理処理(S229)においては、リアルタイムクロック(RTC)、ランプ、スピーカ類等のデバイス動作要求があった場合に、該当するデバイスを動作させるための処理が実行される。
更に、コマンド解析処理(S230)においては、メイン基板102から受信したコマンド(メインコマンド)に応じるための処理を開始する必要や、前述のコマンドバッファにコマンドデータが存在する場合に、コマンドの解析を行う。そして、コマンドの解析が行われた場合(S231:YES)には、処理がウォッチドッグクリア処理(S224)に戻り、メインループが実行される。メイン基板102からのコマンド受信の直後はコマンドバッファにコマンドデータがあるため、メインループを実行し、ウォッチドッグクリア処理(S224)以降の処理に戻る。しかし、メインループが繰返されて、後述する次回のタイマ割込みが実行されるまでの間に、コマンドバッファが空になると、コマンド解析を行う必要がなくなり、コマンド解析を行わないことになる。このような場合には、メインループに進まず(S231:NO)、生じた時間を利用して、コマンド解析に比べれば優先順位が低い乱数更新処理(S232)が実行される。この乱数更新処理(S232)は、ソフト乱数更新処理である。また、このコマンド解析処理(S230)においては、サブメイン基板301における変動パターン(サブ変動パターン)の決定を行う。また、全ての図柄組合せを組み込んだ抽選シート(抽選テーブル)のデータを持ち、該抽選シートを使用してはずれ図柄を決定するような制御態様を採用した場合は、コマンド解析処理(S230)で演出図柄の決定を行う。
これらのコマンド解析に係る処理(S230、S231)については、言い換えれば、或るコマンドについて、コマンド受信直後には、以降に配置された処理(ここでは乱数更新処理(S232))に進まずにメインループ処理(S224~S232)内のそれ以外の処理(S224~S231)を繰り返し、コマンドバッファにコマンドがなくなれば、以降に配置された処理へ進み、この結果、或るメインコマンドについて、コマンド解析処理(S230)の開始直後には、コマンド解析が実行されるので、後に配置されたプログラムモジュールへは進まず、コマンド解析処理(S230)においてコマンド解析が行われなくなると、後に配置されたプログラムモジュールへ進むものであるということができる。なお、コマンド解析したか否かの判定処理(S231)の後に、例えばチェックサムの算出などの処理を行う場合には、この処理についても乱数更新処理(S232)と同様に、コマンド受信直後は実行されない処理であるということがいえる。
乱数更新処理(S232)においては、演出に係る抽選用乱数(ソフトウェア乱数)の更新が行われ、この乱数更新処理(S232)が実行される度にサブメイン基板301に係るソフトウェア乱数は新たな値に更新される。そして、乱数更新処理(S232)で逐次更新される値は、前述の予告抽選管理処理(S228)などにおいて、各種の演出態様の抽選のための乱数として用いられる。更に、乱数更新処理(S232)で生成される値は、前述のメイン基板102における所定の乱数の生成と同様に、各種の演出態様の抽選のためのハードウェア乱数との演算を経て、抽選用の乱数として用いられることもある。
<<サブメインタイマ割込み処理>>
次に、タイマ割り込み処理について、図24に基づき説明する。タイマ割込み処理は、所定周期である1ms毎に発生する。このタイマ割り込み処理は、優先度が一番低いレベル1の割込み処理であるため、図中に示すように、先ず、優先レベル2以上の割り込みが許可される(S261)。更に、ポート入力処理(S262)が実行され、ポートデータの入力処理や出力処理が行われる。このポート入力処理(S262)においては、各種センサ(磁気センサ、振動センサ、可動演出部材の位置センサ、プッシュボタンの入力検出センサ等)に接続されたポートを確認する処理(入力処理)、及び、各種デバイス(モータ、ソレノイド、ランプ等)に接続されたポートからの情報出力(出力処理)が行われている。
また、ポート入力処理(S262)では、これらのポート以外にも、電断時に電断を示す旨の信号(電断信号)が入力される電源電圧監視用のポートに係る処理も行われている。そして、この電断信号が入力されると、CPU521の処理は、全ての割込み処理を禁止し、記憶された情報のバックアップを行うための転送処理へ移行する。なお、このサブメイン基板301のバックアップ機能については後述する。
続いて、デバイス制御データ出力処理(S263)が実行され、各種モータ、ソレノイド、ランプ類等を駆動するためのデバイス制御データ出力が行われる。例えば、図23に示すメイン処理のデバイス管理処理(S229)において、所定のモータに対し100ms間の励磁の後、100ms間の消磁を行うという駆動制御パターンが決定されていた場合には、このデバイス制御データ出力処理(S263)において、100msの時間のカウント処理が行われる。
更に、演出用タイマ更新処理(S264)が実行され、各種演出における所定のタイミングを計るためのタイマ値の更新処理(S265)が行われる。そして、ボタン制御タイマ更新が実行され、プッシュボタン(操作ボタン22)の操作が有効となる期間の管理のための有効時間管理タイマが更新される。
更に、プッシュボタン監視制御処理(S266)が実行される。このプッシュボタン監視制御処理(S266)は、演出用サブボタン(プッシュボタン)である前述の操作ボタン22に係る制御のためのものであり、操作ボタン22の入力状態(操作状態)に応じた処理を実行する。
次に、タスク制御カウンタの更新(S267)が実行され、所定の複数のタスクに用いられる制御用カウンタ(マルチタスク用カウンタ)が更新される。この制御用カウンタは、16回を1単位として、タイマ割込み周期である1ms毎に1回のカウント値の更新を行うものである。そして、タスク制御用カウンタは、本実施例では、0~15までの値を1ms毎に順にカウントするとともに、この0~15の値のカウントをループさせている。
また、所定のタスクの一つとして、遊技効果ランプに係るものを例示できる。遊技効果ランプの駆動態様には、演出表示装置60における画像と同期して行われるものも多く、動画の1フレーム(1単位の画像フレーム)の表示の切換えは約16ms又は約32ms(約33msである場合もある)といった周期で行われることが多い(本実施例では16ms周期)。このため、遊技効果ランプに係る制御用カウンタの生成周期が、動画表示における制御単位時間(16msや32ms)と整数倍や整数分の1といった関係を形成するよう、制御用カウンタの設計が行われている。この結果、画像とタイミングを合わせたランプ演出の設計が容易となる。
また、制御用カウンタに関しては、例えば遊技効果ランプに係る或る処理が16ms間隔で行われるとすると、制御用カウンタの値が3等の一つの所定の値にとなるタイミングで当該処理が行われる。また、後述する画像CPU暴走監視処理のように8ms間隔で行われる処理については、制御用カウンタが1となる場合及び9となる場合のように、差が8である2箇所のタイミングで処理が行われる。
また、制御用カウンタが生成する周期を、例えばタイマ割込み(サブメインタイマ割込み)の1周期(1ms)のように比較的短い周期に合せた場合、エラー報知等の制御のように、30秒間程度の比較的長い時間をカウントする制御を行うと、30秒を計数するのに確保すべきデータ長が長くなり、必要なメモリ数も大となる。このため、制御用カウンタの周期を、タイマ割込みの1周期(1ms)よりも長く設定するとともに、重畳される他の演出(画像演出)に係る制御周期と整数倍或いは整数分の1の関係となるよう、制御用カウンタが一周する周期を所定周期(ここでは16ms)に設定している。なお、このタスク制御カウンタの更新の処理(S267)で更新される制御用カウンタの他の用途としては、サブサブ基板302に対する暴走監視(後述する)がある。
次に、画像CPU暴走監視処理(S268)が実行され、サブサブ基板302の画像CPUに対する暴走監視処理が行われる。ここで、本実施例においては、サブサブ基板302のCPUは、図4中の画像コントローラ526に一体化されている。前述のように、サブサブ基板302からは、動画制御の1つのフレーム表示毎にオンとオフを繰り返す所定の信号(監視用トグル信号)が出力されている。このサブサブ基板302からのトグル信号が、所定期間(例えば50~100フレーム程度に相当する1600ms)連続して変化しない場合に、画像CPUの暴走のような異常が発生していると判断され、サブメイン基板301からサブサブ基板302に対してリセット信号(外部リセット信号)が送信される。サブサブ基板302では、このリセット信号の受信後、サブサブ基板302の状態初期化のためのリセット処理(サブメイン初期設定処理)が実行される。
この画像CPU暴走監視処理(S268)に続いて、エラー管理タイマ処理(S269)が実行される。このエラー管理タイマ処理(S269)においては、エラー管理タイマの減算が行われ、タイムアウト時には所定の処理を実行する。タイムアウト時の処理としては、前述のエラー報知を終了させる処理などを挙げることができる。なお、このエラー管理タイマは、16回のタイマ割込みにつき1回のカウントを行うものであり、エラー管理タイマを用いたエラー管理に係る処理も、前述の制御用カウンタを用いる所定のタスクのうちの一つである。このエラー管理タイマ処理が終わるとサブメインのメイン処理(図23参照)の、タイマ割込み前の元の処理へ戻る。ここで、前述のS261において割込み許可の対象に制限をかけているため、図示は省略するが、全ての割込みを許可してから、サブメインのメイン処理へ戻るようになっている。
<<サブサブ基板との通信処理>>
次に、前述のサブサブ基板302との通信処理について説明する。サブメイン基板301からサブサブ基板302へのコマンド送信(サブメインコマンドの送信)は、サブサブ基板302との通信に係る割込み(サブ通信割込み)を一定間隔(ここでは500μs)毎に発生させ、割込みの度にサブサブ基板302との通信処理を実行することにより行われている。このサブサブ基板302との通信処理においては、順に、バッファチェックが行われて送信すべきデータの存在が確認され、データがあればこのデータが読み込まれる。そして、読み込まれたデータが送信バッファにセットされ、コマンド送信に係る設定が更新されて、サブサブとの通信処理が終了する。
<<コマンド送受信管理処理>>
また、サブメイン基板301がサブサブ基板302へコマンド送信した際には、サブサブ基板302側から、正常にコマンド(サブメインコマンド)を受信できた旨を示す前述の受信コマンド(サブサブコマンド)がサブメイン基板301側に送信される。このコマンド送受信管理処理においては、コマンドの読み込みが行われ、コマンド解析が実行された後、コマンドの保存が行われる。サブサブコマンドの受信にあたっては、サブサブ基板302においてコマンド受信割込み処理が実行されるが、このコマンド受信割込み処理は、前述のサブ通信割込み内で、コマンド受信割込み処理を実行するためのフラグを設定することにより実行される。つまり、サブサブ基板302からのサブサブコマンドの入力は、サブメイン基板301からのサブメインコマンドの送信後に発生するものであるため、コマンド受信割込み処理は、サブ通信割込みに係る処理に対し付帯的に行われるものとなっている。
<<サブサブ基板における制御処理>>
サブサブ基板302においては、サブメイン基板301と同様に、電源立ち上げ後に開始されるサブサブ初期設定処理、このサブサブ初期設定処理後に実行されるメイン処理、メイン処理に対し所定周期で発生するサブサブタイマ割込みに伴って実行されるタイマ割込み処理、サブメインコマンドの受信に伴って発生する割込み処理であるサブメインコマンド受信処理、などが実行される。これらのうち、サブメインコマンド受信処理においては、サブメイン基板301からのサブメインコマンドを受信すると、正常にサブメインコマンドを受信できた旨を示す前述の受信コマンド(サブサブコマンド)を送信する処理が実行される。
<操作入力に係る演出制御態様>
<<オート連打機能の具体的態様>>
1.次に、操作入力に係る演出の各種の演出態様や制御態様について説明する。なお、ここで説明する「操作入力」は、前述した操作ボタン22、レバーL、十字キー96などの各種の操作入力手段に対する人的な操作により、信号を発生させることや、信号のレベルを変化させることなどの意味を有している。
本実施例では、前述したように、操作ボタン22に関するオート連打機能が搭載されている。このオート連打機能が発揮される操作ボタン22の操作態様(ボタン操作態様)は、所定時間以上の継続操作(長押し操作、押下継続)となっている。そして、連打の有効期間中(例えば3秒程度の間)に、所定時間(例えば0.5秒)を超える長押し操作が検出されると、所定時間以降の長押し操作(所定時間以降も継続される長押し操作)に対して連打操作がされたものとみなした制御が行われる。ここで、長押し操作を開始した時点(長押し操作開始タイミング)で、実際に単発操作が1回行われていることになるため、その単発操作に対応した演出が実行される。そして、長押し操作が所定時間に到達した時点(例えば、長押し操作が0.5秒継続した時点)で、連打操作における1回分の単発操作が行われたと見做され(実際の単発操作は行われていないが、0.5秒経過したことで単発操作が行われたと見做され)、所定時間を超えた分の長押し操作は、特定時間毎(例えば0.2秒)に1回分の単発操作が行われたと見做され(実際の単発操作は行われていないが、0.5秒経過以降に0.2秒経過するごとに単発操作が行われたと見做され)、この「見做された単発操作」が複数回行われることがオート連打(オート連打演出、オート連打機能)である。
図27(c)には、オート連打操作が行われる場合の遊技の流れ(進行)がタイムチャートによって例示されている。また、図27(a)、(b)には、(c)に示すオート連打操作との比較のため、単発操作が行われる場合の遊技の進行例(図27(a))と、連打操作(通常の連打操作である通常連打操作)が行われる場合の遊技の進行例(図27(b))が示されている。
先ず、ボタン操作の基本的な操作態様である単発操作の例(図27(a)の例)では、変動演出が開始(変動開始)され、ノーマルリーチが発生し(ノーマルリーチ演出が実行開始され)、遊技者に単発操作を促すボタン演出が実行されている。ここでのボタン演出は、前述した単発演出となっている。そして、遊技者によりボタン操作が行われると、ボタン操作を契機とした演出が実行され、演出が発展し、SP(ここではスペシャル)リーチの演出状態に移行している。
ここで、ボタン操作を契機とした演出としては、例えば、演出表示装置60の表示内容が次の状況へ移行するものや、センター飾り64の内側に隠れていた可動演出部材が演出表示装置60の前面に表れて変形や合体のための動作を行うもの、及び、これらを組合せたもの、などを例示できる。また、ボタン演出に関しては、ボタン操作が行われるまでの演出を、例えば「前半演出」や「操作前演出」などと称し、ボタン操作が行われた後(ボタン操作を契機とした演出が開始された後)の演出を、例えば「後半演出」や「操作後演出」などと称することが可能である。
続いて、図27(b)に示す通常の連打操作の例では、変動演出が開始(変動開始)され、ノーマルリーチが発生した後に、ボタン演出が実行されている。このボタン演出は、「連打せよ」の文字等を伴って遊技者に連打操作を促すものとなっている。更に、ボタン操作が行われる前の段階におけるボタン演出は、例えば「連打前演出」などと称することができるものである。
そして、遊技者により短時間毎(例えば0.2秒程度毎)のボタン押下が繰り返されると、画像を短時間毎に変化させるボタン演出が実行される。このような操作が行われた際のボタン演出は、例えば「連打中演出」等と称することができるものである。この「連打中演出」の具体例については後述する。そして、図27(b)の例では、その後に演出が発展し、SP(ここではスペシャル)リーチの演出状態に移行している。
このような連打操作(通常連打操作)に対して、図27(c)に示すオート連打操作では、ノーマルリーチ発生後のボタン演出として、遊技者に連打操作を促すボタン演出が実行されている。この段階の演出は、上述した通常の連打操作に係る連打前演出と同様なものとすることができる。
そして、ボタン演出が開始された後に、遊技者により所定時間以上の長押し操作が行われると、その後はボタンの押下を継続すれば、連打操作を行わなくても、上述した通常の連打操作に係る連打中演出と同様な演出(ここでは同じ或いは類似した演出を意味している)が実行される。そして、図27(c)の例では、図27(b)と同様に、その後に演出が発展してSP(ここではスペシャル)リーチの演出状態に移行している。
図27(b)、(c)に例示した通常の連打操作やオート連打操作にあたっては、ボタン操作の検出のため、例えば、操作ボタン22の押下が継続する時間(押下継続時間)を計測することが可能である。そして、これらのうち通常の連打操作(図27(b))の場合には、連打演出が行われている状況(連打演出フラグがセットされている状況など)で、操作ボタン22の押下継続時間が短時間(例えば0.5秒未満や0.5秒など)であった場合に、通常の連打操作(断続操作)が1回分行われた(つまり、連打操作演出において単発操作が1回行われた)と判定し、この短時間の押下継続が複数回行われる(短時間の押下継続後に一旦押下を解除しその後に再度短時間の押下継続を行うことを繰り返す)ことで、通常の連打操作に係る制御を行うことが可能である。
これに対し、オート連打操作(図27(c))の場合には、ボタン操作の検出のため、例えば、連打演出が行われている状況(連打演出フラグがセットされている状況など)で、操作ボタン22の押下継続時間が所定時間(例えば0.5秒など)を超えた場合に、長押し操作が行われたと判定し、オート連打操作に係る制御を行うことが可能である。このオート連打操作に係る制御は、操作ボタン22の押下継続時間が所定時間(例えば0.5秒など)に達してオート連打操作に係る第1条件が成立した以降も、第2条件となる押下継続を維持することで、その押下継続が解除されるまで、又は、その押下継続している状況でボタン操作有効期間に到達するまで、オート連打操作に係る制御を行うことになる。更に、上記第1条件の成立後、一旦押下を止めてその後改めて押下継続する場合も、再度所定の押下継続時間(例えば0.5秒)を超えて上記第2条件が成立するまではオート連打判定にならない。
図27(c)では、操作ボタン22の押下開始タイミングに「ボタン押下(所定時間以上の長押し)」と記載しているが、この後(第1条件の成立後)も押下継続して第2条件を成立させることで、この押下継続中において、最初の所定時間(例えば0.5秒)を超えた以降は、通常の連打操作をしていないにもかかわらず(代わりに押下継続をしている状況ではあるが)、特定時間の間隔(例えば、0.2秒)で、通常の連打操作を行った際と同様の演出を発生させることができる。
つまり、図27(b)に示すような通常の連打操作で操作ボタン22の単発操作を5回連続で行った場合の1回目の単発操作、2回目の単発操作、3回目の単発操作、4回目の単発操作、5回目の単発操作のそれぞれで発生する演出を、演出1、演出2、演出3、演出4、演出5とした場合(但し、演出1~5について、全て異なる態様でなくてもよく、つまりはいずれかの態様が同一であってもよく、例えば、演出1、2は青エフェクト表示、演出3は緑エフェクト表示、演出4、5は赤エフェクト表示などでもよい)、図27(c)に示すようなオート連打操作で操作ボタン22の押下継続時間が所定時間(例えば0.5秒など)を超える場合の押下開始タイミングで発生する演出は演出1となり、押下継続時間が所定時間(例えば0.5秒など)に到達したタイミングで発生する演出は演出2となり、そこから特定時間の間隔(例えば、0.2秒)の各タイミング(例えば、押下継続時間が0.7秒、0.9秒、1.1秒に到達したタイミング)で発生する演出はそれぞれ演出3,演出4,演出5となる。
換言すれば、オート連打操作を行った場合、操作ボタン22の押下開始時が単発操作1回目(1回目の連打)と見做され、その後の押下継続時間が0.5秒に到達したタイミングが単発操作2回目(2回目の連打)と見做され、それ以降は0.2秒押下継続するごとに、3,4,5,・・・N回目の単発操作(N回目の単発操作)と見做されることになる。
なお、「オート連打操作」の用語は、上述の第1条件を成立させるための操作(ここでは0.5秒以上のボタン押下継続)を意味するものとすることができる。更に、第1条件成立後も継続してボタン押下が行われること(上述の第2条件)を含めて、「オート連打操作」と称することも可能である。以下では、「オート連打操作」の用語は、第1条件を成立させる操作があったうえで、その後にボタン操作の継続が検出されたことを意味するものとしている。また、本実施形態では、第1条件の成立に0.5秒を要するものとしているが、第1条件の成立に要する時間はこれに限らない。
ここで、図27(a)~(c)は、オート連打機能の特徴的事項を例示するため、単発機能や連打機能と並べて概略的に示しているものである。そして、オート連打機能や, 単発機能、連打機能については、ここで例示したものに限られず、種々の態様を採用することが可能である。
図28(a)には、上述したオート連打機能に係るボタン操作や演出の流れについて、より具体的な例(オート連打操作時の具体例)が示されている。この図28(a)においては、メイン基板102で抽選された変動パターンの変動時間が数十秒以上(例えば60秒程度)であり、サブ側においてこの変動パターンに対応した演出が実行される場合における、演出の流れの一部が示されている。
図28(a)の例では、図中の左端部に示すように、演出表示装置60において図柄変動が開始されている。その後、所定時間(ここでは3秒)は、操作ボタン22の操作が無効とされるボタン操作無効期間となっている、つまり、ボタン演出が発生しない期間となっている。変動開始から3秒間が経過し、上述のボタン操作無効期間が経過すると、ボタン操作有効期間となる、つまり、ボタン演出が発生する(開始する)期間となる。ここでは、このボタン操作有効期間は、オート連打有効期間となる。
この時点で、ボタン画像等のガイド表示を伴う演出を開始して表ボタン演出を行うことが可能であり、図28(a)の例では、オート連打有効期間の開始に伴い、ボタン演出として連打演出(連打前演出)が行われている。この連打前演出については、図31(a)に連打前演出の一例が示されている。
連打前演出は、ガイド表示を伴う表ボタン演出として開始されている。ここで、オート連打有効期間と連打前演出の表示を、同じタイミングで開始させることが可能である。しかし、これに限らず、両者の開始タイミングを異ならせてもよい。両者の開始タイミングを異ならせる場合は、例えば、オート連打有効期間の開始から所定時間後(例えば開始から0.5~1秒後など)に連打前演出が始まるようにすることが考えられる。
また、連打前演出をオート連打有効期間よりも所定時間(例えば0.5~1秒など)早く開始するといったことも考えられる。更に、図28(a)の例では、ボタン操作有効期間とオート連打有効期間が一致しているが、これに限られるものではなく、例えば、ボタン操作有効期間よりも所定時間(例えば1秒など)遅れてオート連打有効期間が開始されるようにすることも可能である。
サブメイン基板301のサブメインCPU521(図4)により、操作ボタン22へのボタン操作が検出されると、ボタン操作の継続時間に係る計時が行われる。そして、ボタン操作の継続時間が所定時間(ここでは0.5秒)に達すると、第1条件が成立し、長押しによりオート連打の開始条件が満たされた旨の判定が行われ、それ以降のボタン操作の継続(第2条件を満たす0.5秒以上の押下継続)は通常の連打操作と見做されて連打中演出が実行される。例えば、ボタン操作の継続時間が所定時間(ここでは0.5秒)に達した以降のボタン操作の継続(第2条件を満たす押下継続)は、前述したように、特定時間の間隔(ここでは0.2秒の間隔)の通常の連打操作がなされていると見做され、あたかも特定時間の間隔で通常の連打操作がなされているように連打中演出が実行される。
上述の連打中演出(ここではオート連打に係る連打中演出)としては、図31(b)に示すようなものを例示できる。図31(b)においては、ボタン画像401の周辺にエフェクト要素となる光輝画像404が表示されている。図中の光輝画像404は、ボタン画像401から周辺に放たれた光輝を表現するものとなっている。そして、光輝画像404の彩色を白色又は白色系などとし、相対的に短時間の周期(例えばオート連打の間隔と同じ0.2秒間隔)で、光輝画像404が出現したり消滅したりする表示(点滅の表示)を、連打演出の間に繰り返す。但し、ボタン操作の開始時と、ボタン操作の継続時間が所定時間(ここでは0.5秒)に達したタイミング(前述の第1条件が満たされたタイミング)でも、光輝画像404を点滅させることができる。つまり、オート連打が開始されるまで(0.2秒の特定間隔でオート連打となるまで)におけるボタン操作開始時(初回ボタン操作時)はそもそもボタン操作(単発操作)を実際に行っているため、光輝画像404を点滅させ、その後のオート連打の開始条件(第1条件)が充足されたタイミング(ボタン操作の継続時間が所定時間である0.5秒に達したタイミング)から実際にボタン操作(単発操作)を行っていなくてもボタン操作(単発操作)が行われたものと見做され、その後は0.2秒の特定間隔でオート連打となる(単発操作が0.2秒間隔で行われると見做される)。
なお、エフェクト要素としては、出現したり消滅したりするものに限らず、例えば、ボタン画像401の一部のエフェクト要素として点滅等を行わせることも可能である。また、ボタン画像401や光輝画像404以外の画像をエフェクト要素とすることも可能である。ここで、ボタン画像401と光輝画像404の両者を併せて、1つのボタン画像401として捉えることも可能である。
このような連打中演出の光輝画像404は、オート連打に係る連打中演出に限らず、通常の連打(実際の連打)が行われた場合にも表示されるものとなっている。つまり、オート連打に係る連打中演出と、通常の連打に係る連打中演出は、表示される画像を共通とすることが可能である。そして、通常の連打に係る連打中演出においては、ボタン操作に反応したタイミングで光輝画像404を点滅させることができる。また、オート連打が可能である連打演出は、通常の連打が可能である連打演出である。変形例として、通常の連打が可能である連打演出の一部については、オート連打が不可能である連打演出であってもよい。
また、これに限らず、通常の連打に係る連打中演出であっても、最初のボタン操作に反応して光輝画像404を表示した後は、自動的に一定の周期で光輝画像404の点滅の表示を行うようにすることも可能である。このような演出制御の態様は、オート連打に係る連打中演出と、通常の連打に係る連打中演出とを、同一の態様としたものということができる。
<<<オート連打有効期間とボタン連打有効期間との関係(同一の場合)>>>
更に、オート連打の有効期間(オート連打有効期間)については、以下のような制御を行うことも可能である。例えば、図28(a)にも示したように、オート連打有効期間を、通常の連打有効期間(ここでは「ボタン連打有効期間」と称する)と同じにすることが可能である。そして、オート連打有効期間とボタン連打有効期間とを、開始タイミングと終了タイミングが同じであるものとすることも可能である。このような仕様におけるボタン操作有効期間は、オート連打有効期間でもあるし、ボタン連打有効期間であると言える。つまり、その期間内でオート連打も通常の連打も可能であるような期間については、単に「ボタン操作有効期間」と称することが好適である(便宜上分けて記載する場合もあるが、「ボタン操作有効期間」は、「オート連打有効期間」でもあり「ボタン連打有効期間」でもある期間と言える)。ここで、オート連打有効期間とボタン連打有効期間とを異ならせることも可能であるが、このような例(図28(b)の例など)については後述する。
また、オート連打有効期間とボタン連打有効期間の区別を設けず、両者を共通の連打有効期間として設けることも可能である。図28(a)の例は、オート連打有効期間とボタン連打有効期間が、ここでいう共通の連打有効期間として設けられているものであるということができる。
<<<オート連打演出(オート連打中演出)と通常連打中演出との関係>>>
また、オート連打に係る連打中演出は、光輝画像404の点滅が所定回数(例えば10回)繰り返されて終了するものとすることができるし、その他の仕様としては、光輝画像404の点滅がボタン操作有効期間の終了までボタン操作によって複数回(繰り返し)実行するものとすることができる。ここで、このオート連打に係る連打中演出は、例えば「オート連打中演出」や「オート連打演出」などと称することが可能である。以下では、オート連打に係る連打中演出を説明する場合は、「オート連打演出」の用語を優先して用い、使い分ける必要がある場合には、「オート連打中演出」の用語を用いることとする。
また、通常の連打に係る連打中演出についても、同様に、所定回数(例えば10回)のボタン押下が検出されることで終了するようにすることができるし、その他の仕様としては、ボタン操作有効期間の終了までボタン操作によって複数回(繰り返し)実行するものとすることができる。ここで、この通常の連打に係る連打中演出は、例えば「通常連打中演出」などと称することが可能である。以下の説明においては、必要に応じて「通常連打中演出」の用語を用い、「オート連打演出」(及び「オート連打中演出」)と区別する。
<<<オート連打有効期間とボタン連打有効期間との関係(相違の場合)>>>
更に、前述したようなオート連打有効期間とボタン連打有効期間との関係について、開始タイミングや終了タイミング、或いは、期間の長さなどうちの少なくとも1つにおいて異なるようにしてもよい。例えば、図28(b)は、オート連打有効期間とボタン連打有効期間とを異ならせた場合の一例を示している。なお、ここでの説明は図28(a)に示したオート連打操作時の具体例を基にしているため、同様の部分については適宜説明を省略する。
図28(b)に示す制御例においては、先ず、図柄変動が開始されてから所定期間(ここでは図28(a)の例と同様に3秒間)に亘り、操作ボタン22の操作は無効となっている。その後、オート連打有効期間となり、オート連打操作が行われ、所定時間(ここでは第1条件の成立に係る0.5秒)を超える時間に亘りボタン押下が継続すると(第1条件の成立に続けて0.5秒以上の押下継続がされて第2条件が成立すると)、オート連打に係る連打中演出(オート連打演出)が実行される。
このとき、通常の連打操作に係るボタン連打有効期間は、図中において右側に幾分偏った状態で示すように、未だ開始されていない。そして、オート連打有効期間となってから所定時間(ここでは2秒)後に、ボタン連打有効期間が開始されている。図28(b)では、ボタン連打有効期間の開始タイミングが2点鎖線によって示されている。このように、オート連打有効期間とボタン連打有効期間に相違を設けた制御例は、オート連打有効期間とボタン連打有効期間とを非共通の連打有効期間として設けたものであるということができる。
また、図28(b)の例では、オート連打有効期間とボタン連打有効期間とが、所定時間(例えば8秒)後に、同じタイミングで終了している。しかし、これに限らず、例えば、オート連打有効期間がボタン連打有効期間より先に(又は後に)終了するようにしてもよい。更に、オート連打有効期間が、ボタン連打有効期間よりも後に開始されるようにしてもよい。
<<<オート連打有効期間とボタン連打有効期間のその他の関係>>>
また、図示は省略するが、例えば、オート連打有効期間やボタン連打有効期間が、1回の変動中に複数回存在してもよい。この場合は、連打操作に係るボタン操作有効期間(オート連打有効期間やボタン連打有効期間の組)を1セットとし、これらのセットを1回の変動期間中に、ボタン操作無効期間を挟んで例えば3回備える、といったことが考えられる。
また、1回の変動中における1回のボタン演出中において、オート連打に係る連打中演出(ここの説明では「オート連打中演出」と称する)と、通常の連打に係る連打中演出(通常連打中演出)とが、時間軸以上で重ならないように、時期をずらして行われる場合も考えられる。例えば、遊技者が先に通常の連打操作を行ったが、途中で気が変わりオート連打操作に切り替えた場合や、この逆の場合等を例示できる。これらのような場合には、通常連打中演出の後にオート連打中演出を続けることや、これとは逆に、オート連打中演出の後に通常連打中演出を続けて実行することなどが可能である。通常連打中演出の後にオート連打中演出を続ける場合、通常連打中演出に係る連打回数(単発操作の回数)とその後のオート連打中演出に係る連打回数(オート連打操作を行うためのボタン押下開始時を連打1回目、所定時間経過が2回目、その後の特定間隔が3回目以降となる回数)との合算が1回のボタン演出中(連打演出中)における連打回数となり、オート連打中演出の後に通常連打中演出を続ける場合、オート連打中演出に係る連打回数(オート連打操作を行うためのボタン押下開始時を連打1回目、所定時間経過が2回目、その後の特定間隔が3回目以降となる回数)とその後の通常連打中演出に係る連打回数(単発操作の回数)との合算が1回のボタン演出中(連打演出中)における連打回数となる。
なお、ここで説明したようにガイド表示を伴う連打演出を、例えば「表ボタン演出としての連打演出」などと称することが可能である。しかし、これに限らず、少なくともボタン操作前の時期にガイド表示を伴わない裏ボタン演出(後述する)を行うことも可能である。このようにガイド表示を伴わない連打演出を、例えば「裏ボタン演出としての連打演出」などと称することが可能である。そして、この「裏ボタン演出としての連打演出」については後述する。
<<連打操作と他の態様のボタン操作との関係>>
2.次に、連打操作(ここではオート連打操作と通常の連打操作の両方を含む)に関して、操作ボタン22に係る他の態様のボタン操作との関係を考えることができる。例えば、連打操作に係るボタン操作有効期間(ここではオート連打有効期間とボタン連打有効期間のうちの少なくとも何れか一方となっている期間である連打操作有効期間)を6秒から10秒程度とする。これに対して、単発操作に係るボタン操作有効期間(単発操作有効期間)を3秒程度とする。つまり、連打操作有効期間を、単発操作有効期間に対し相対的に長く定めることが可能である。また、ボタン操作有効期間は、前述したとおりボタン演出の種類に応じて複数種類設けてもよく、例えば、単発操作演出と連打操作演出とを比較すると連打操作演出のほうがボタン操作有効期間は長くなるよう構成することが可能である(複数種類の単発操作演出と複数種類の連打操作演出とを備える場合、複数種類の単発操作演出におけるボタン操作有効期間の平均値よりも複数種類の連打操作演出におけるボタン操作有効期間の平均値のほうが相対的に長くなるよう構成することが可能である)。
<<裏ボタン機能とオート連打機能の組み合わせ>>
3.次に、オート連打機能と前述した裏ボタン機能とを組み合わせた演出態様や制御態様について考えることができる。裏ボタン演出は、前述のようにガイド表示を行わなかったり、ガイド表示を制限したりする演出である。そして、例えば、オート連打機能を有効としつつ、裏ボタン演出を実行することが可能である。
図29(a)には、オート連打機能と裏ボタン演出との関係について、概略的に例示している。なお、ここでの説明は図28(a)に示した表ボタン演出の場合を基にしているため、同様の部分については適宜説明を省略する。図29(a)の例では、図中の左端部に示すように、演出表示装置60において図柄変動が開始され、ボタン操作無効期間を経てボタン操作有効期間(連打操作の有効期間)となっている。
そして、この時点では、ボタン画像等のガイド表示を伴う演出がなく、連打前演出は行われていない。その後、操作ボタン22へのボタン操作が検出されると、サブメインCPU521(図4)により、所定時間(0.5秒など)を超える長押しによりオート連打機能の条件(第1条件)が満たされた旨の判定が行われ、前述したように、所定時間以降のボタン操作の継続(更に第2条件を満たす0.5秒以上の押下継続)を行うことにより、連打中演出として、オート連打中の演出であるオート連打演出が実行される。
また、長押しではなく、より短時間(0.2秒など)のボタン操作が検出された場合には、サブメインCPU521により、通常の連打の条件(複数回の単発操作にて構成される連打操作のうちの1回分の単発操作の条件)が満たされた旨の判定が行われ、ボタン操作が繰り返されるのにしたがって、連打中演出として、通常の連打中における演出である通常連打中演出が実行される。
裏ボタン演出に係る演出の具体例を挙げれば、先ず、所定の演出(例えば、所定のキャラクタが出現するなど)が実行された際に、ボタン画像等のガイド表示を伴う演出がないにもかかわらずボタン操作有効期間中となっており、操作ボタン22が遊技者によって操作される。このときの所定の演出が行われている状況にて操作ボタン22が遊技者によって操作されると、例えば動画上において、所定のキャラクタが特定の動作(例えば、走り出す、手を振る、或は、所定のアイテムを手に取るなどの内のいずれかの動作)を行ったり、所定のキャラクタよりも前面に所定の映像が突然挿入されるカットイン画像の表示(カットイン表示)を行ったりする、などを例示できる。本実施例においては、主に連打操作に係る裏ボタン演出について後述するが、単発操作に係る裏ボタン演出を搭載してもよい。つまり、ボタン画像等のガイド表示を伴う演出がないにもかかわらずボタン操作有効期間中となっており、そのボタン操作有効期間中に単発操作が行われることで、前述したような、所定のキャラクタが特定の動作(例えば、走り出す、手を振る、或は、所定のアイテムを手に取るなどの内のいずれかの動作)を行ったり、所定のキャラクタよりも前面に所定の映像が突然挿入されるカットイン画像の表示(カットイン表示)を行ったり、大当り期待度に応じた特別な音声を出力したりしてもよい(連打操作を必要とせず、単発操作にて演出が発生する)。ここで、所定のキャラクタの動作態様によって(例えば、走り出すのか手を振るのか)、また、カットイン表示の態様によって(例えば、カットインが青色か赤色か)、また、特別な音声の態様によって(例えば、「大当り期待度10%!」や「大当り期待度90%!」などの音声)、大当り期待度が相違することが好適である。この場合、連打操作に係る裏ボタン演出において連打操作がなされることで発生する演出(例えば、前述したような光輝画像404がSPリーチ中に出現したり消滅したりする点滅の表示)と、単発操作に係る裏ボタン演出において単発操作がなされることで発生する演出(例えば、SPリーチ発展前に所定のキャラクタが出現したタイミングで単発操作を行うことで前述したように所定のキャラクタが特定の動作を行ったり、カットイン画像を表示したり、特別な音声が出力されたりする演出)とを異ならせることが好適である。
操作ボタン22を操作したときの遊技者の行動は、ボタン操作を契機とした演出が実行されるかどうかは分からないが、勘に基づいて試しに操作してみる、といったものである。また、裏ボタン演出のうち、前述のガイド表示を制限したりする演出としては、LEDの発光のみによるものなども例示できる。つまり、ボタン画像等のガイド表示は行わず、LEDの発光(例えば、操作ボタン22に取り付けられた発光部材や装飾体の発光)のみが行われるものなどが例示できる。
ここで、このようなガイド表示を伴わない又は制限した連打演出を、前述したように「裏ボタン演出としての連打演出」などと称することが可能である。また、裏ボタン機能をオート連打機能と組み合わせて演出を行うようにしたサブメインCPU521の制御態様は、裏ボタン演出として連打演出を有しオート連打機能の実行を可能としたものである、などということが可能である。更に、このような制御態様は、裏ボタン機能とオート連打機能(裏ボタンとオート連打)を組み合せたものであるということができる。
また、裏ボタン演出としての連打演出においても、前述したように、ボタン操作がある前(或いはボタン操作まで)の演出を前半演出(操作前演出)とし、ボタン操作及びそれ以降(或いはボタン操作以降のみ)の演出を後半演出(操作後演出)とすることなどが可能である。より具体的な例を挙げれば、前半演出(操作前演出)において、変動開始後にノーマルリーチの演出が行われている状況で、遊技者によって連打又はオート連打のボタン操作が行われる。そして、演出が後半演出(操作後演出)となり、ノーマルリーチからSPリーチに発展する。この場合、ボタン操作中の演出は、本実施形態では、後半演出の一部を構成するものとしている。例えば、ボタン操作に伴って図柄エフェクト等の表示が行われ、その後にSPリーチへ発展する場合には、ボタン操作中の演出である図柄エフェクト等の表示や、ボタン操作後に進行するSPリーチの演出を含めて、後半演出とすることが可能である。ただしこれに限定されず、ボタン操作を契機として行われるボタン操作中の演出を、例えば、「操作時演出」や「中盤演出」などと称して、後半演出と区別することも可能である。
ここで、前述のような裏ボタン演出は、表ボタン演出と比較して、相対的に目立たない演出であるということができる。例えば、裏ボタン演出は、表ボタン演出におけるボタン画像の表示のように積極的に行われる演出ではなく、遊技者に特定の操作を具体的に促すことは行わない演出であるということができる。また、裏ボタン演出は、遊技者が演出のどの部分がボタン操作に関係する演出であるかを特定できないような演出を、裏ボタン演出であるということが可能である。更に、動画上において所定のキャラクタが特定の動作(例えば、走り出す、手を振る等の動作)を行った状況や、所定のカットイン表示があった状況などにおける演出を裏ボタン演出と称することが可能である。
また、前述の前半演出を裏ボタン演出と称することが可能である。この場合、前半演出における一部の期間(ここでは終盤)の演出について、裏ボタン演出と称することも可能である。
更に、前述の後半演出を裏ボタン演出と称することや、後半演出における一部の期間(例えば序盤や、序盤から中盤の期間)の演出を裏ボタン演出と称することも可能である。また、これらの捉え方よりも広義な捉え方としては、前半演出及び後半演出を併せて一連の裏ボタン演出と称するも可能である。また、裏ボタン演出を消極的な演出と捉え、ボタン画像等のガイド表示を伴う表ボタン演出を積極的な演出と捉えることなども可能である。
更に、ボタン操作を契機として行われる演出(前半演出から後半演出に移行する際の演出)としては、例えば、演出表示装置60の表示内容が次の状況へ移行するものや、センター飾り64の内側に隠れていた可動演出部材が演出表示装置60の前面に表れて変形や合体のための動作を行うもの、及び、これらを組合せたもの、などを例示できる。なお、ボタン操作を契機として行われる演出(前半演出から後半演出に移行する際の演出)は、本実施形態では、前述のように、後半演出の一部を構成するものとしている。ただしこれに限定されず、ボタン操作を契機として行われる演出(前半演出から後半演出に移行する際の演出)を、例えば、「操作時演出」や「中盤演出」などと称して、後半演出と区別することも可能である。
また、例えばSPリーチの状況でボタン演出が行われた場合には、後半演出でSPリーチが継続した(或いは昇格した)、などと言い表すことが可能である。更に、ボタン操作(オート連打操作を含む)があってもリーチの発展やSPリーチの継続がない場合もあるが、このような場合の演出については、後半演出に進まない演出であるということができる。
なお、ここでは、裏ボタン演出としてのオート連打演出について説明しているが、裏ボタン演出としての他のボタン演出も実行し得るものである。例えば、裏ボタン演出としての通常連打中演出や、裏ボタン演出としての単発ボタン演出など実行することが可能である。
<<裏ボタン演出としてのオート連打演出とその後の演出との関係>>
4.続いて、上述のように裏ボタン演出としてのオート連打機能において、連打中演出の態様に応じて、そのときの変動(当該変動)におけるその後の特定の演出が発生する可能性や演出発展の可能性を異ならせることが考えられる。この連打中演出は、ここでは主にオート連打演出として説明するが、オート連打が可能である連打演出は、通常の連打が可能である連打演出であるため、オート連打だけでなく通常の連打でも演出発生が可能である(連打中演出が実行される)ことを補足しておく。
例えば、オート連打による連打中演出の態様と、その後の演出(連打中演出が終了した後に行われる可能性がある連打演出後演出)について、それぞれ複数種類を設けておく。そして、オート連打による連打中演出として複数種類のうちから所定の態様の演出が選択された場合(実際には、連打が行われることで、つまりは操作が繰り返されることで、段階的に演出の態様が変化する場合)には、その後の演出(連打演出後演出)として、オート連打による連打中演出の態様に対応したものが実行される。このような演出における連打中演出については、「裏ボタン演出としてのオート連打演出」であるということができ、これに対して、表ボタン演出として同様の演出を行う場合は、「表ボタン演出としてのオート連打演出」であるということができる。
具体例を挙げれば、オート連打演出のために、エフェクト要素のみが異なる複数種類の演出用の動画を設けておく。エフェクト要素としては、前述した光輝画像404(図31(b))における彩色などを適用できるが、その他の種々のものも採用可能である。そして、先ず、光輝画像404の基本の彩色を淡色である白色又は白色系などとし、オート連打操作が有効となってからは(それまでは、前述したとおりではあるが、ボタン押下開始のタイミング及び所定時間経過のタイミングにて操作がなされたと判定され、各タイミングにおいても点滅の表示が行われる)、実際の連打操作を模すよう定められた周期(例えば0.2秒間隔)で、光輝画像404が出現したり消滅したりする点滅の表示を、連打中演出の間に繰り返す。
更に、ノーマルリーチ中のオート連打演出において、上述のエフェクト要素(ここでは光輝画像404)が、白色又は白色系以外に、例えば、青色や青色系の彩色、黄色や黄色系の彩色、緑色や緑色系の彩色、赤色や赤色系の彩色、更にはキリン柄などでも点滅する場合があるようにする。
更に、このエフェクト要素については、連打が行われることで、つまりは操作を繰り返されることで、段階的に演出の態様が変化し得るよう構成される。例えば、連打1~3回目は白色又は白色系であるが、連打4回目は青色や青色系、連打5回目は黄色や黄色系などのように、態様が変化することが望ましい。また、詳細は後述するが、最終的な態様(ここではボタン操作有効期間内において最後に表示された色の種類)に応じて、その後の演出(連打演出後演出)が実行されるか否かの期待度が異なるよう構成され、また、その後の演出が実行される場合にはどのようなその後の演出が実行されるかの傾向が異なるよう構成される。
その後の演出が実行される期待度については、白色又は白色系<青色又は青色系<黄色又は黄色系<緑色又は緑色系<赤色又は赤色系<キリン柄の順で高くなる。また、どのようなその後の演出が実行されるかの傾向について、実行可能性のあるその後の演出候補が、例えば演出A、演出B、演出Cがあるとした場合(例えば、演出A~Cはそれぞれ種類が異なるSPリーチ演出であり、大当り期待度は、演出A<演出B<演出Cの順で高くなる)、大当り期待度の高いその後の演出が実行される期待度については、白色又は白色系<青色又は青色系<黄色又は黄色系<緑色又は緑色系<赤色又は赤色系<キリン柄の順で高くなる。更に、ボタン押下を行う度に演出抽選を行い、当選した場合に所定の演出(例えば高期待度の演出)を実行することも可能であり、また、ボタン押下を行う度に演出昇格抽選を行い、当選した場合に現在の態様からより期待度の高い態様へと昇格させる(例えば、青色から黄色へ昇格する、緑色から赤色に昇格するなど)ことも可能である。
また、ノーマルリーチからSPリーチ前半に発展可能であり、SPリーチ前半に裏ボタン演出としてのオート連打演出があり、SPリーチ前半からSPリーチ後半に更に発展可能であるといった一連の演出を例にして説明する。SPリーチ前半中のオート連打演出において、上述のエフェクト要素(ここでは光輝画像404)が、白色又は白色系以外に、例えば、青色や青色系の彩色、黄色や黄色系の彩色、緑色や緑色系の彩色、赤色や赤色系の彩色、更にはキリン柄などでも点滅する場合があるようにする。なお、ノーマルリーチ中のオート連打演出は表ボタン演出であり、SPリーチ前半中のオート連打演出は裏ボタン演出であってよく、その場合、ノーマルリーチ中のオート連打演出とSPリーチ前半中のオート連打演出は別対応であることが好ましい(例えば、ノーマルリーチ中におけるオート連打演出は上述のボタン画像401に発生するエフェクト要素であるが、SPリーチ前半中におけるオート連打演出は特定のキャラクタに発生するエフェクト要素であってよい)。もしくは、ノーマルリーチ中はオート連打演出を行わず、SPリーチ前半において裏ボタン演出としてのオート連打演出を行ってもよい。
更に、このエフェクト要素については、ノーマルリーチ中のオート連打演出と同様に、連打が行われることで、つまりは操作を繰り返されることで、段階的に演出の態様が変化し得るよう構成される。例えば、連打1~3回目は白色又は白色系であるが、連打4回目は青色や青色系、連打5回目は黄色や黄色系などのように、態様が変化することが望ましい。また、詳細は後述するが、最終的な態様(ここではボタン操作有効期間内において最後に表示された色の種類)に応じて、その後の演出(連打演出後演出)が実行されるか否かの期待度が異なるよう構成され、また、その後の演出が実行される場合にはどのようなその後の演出が実行されるかの傾向が異なるよう構成される。
その後の演出が実行される期待度については、ノーマルリーチ中のオート連打演出と同様に、白色又は白色系<青色又は青色系<黄色又は黄色系<緑色又は緑色系<赤色又は赤色系<キリン柄の順で高くなる。また、どのようなその後の演出が実行されるかの傾向について、実行可能性のあるその後の演出候補が、例えば演出A、演出B、演出Cがあるとした場合(例えば、演出A~Cはそれぞれ種類が異なるSPリーチ後半演出であり、大当り期待度は、演出A<演出B<演出Cの順で高くなる)、大当り期待度の高いその後の演出が実行される期待度については、白色又は白色系<青色又は青色系<黄色又は黄色系<緑色又は緑色系<赤色又は赤色系<キリン柄の順で高くなる。更に、ボタン押下を行う度に演出抽選を行い、当選した場合に所定の演出(例えば高期待度の演出)を実行することも可能であり、また、ボタン押下を行う度に演出昇格抽選を行い、当選した場合に現在の態様からより期待度の高い態様へと昇格させる(例えば、青色から黄色へ昇格する、緑色から赤色に昇格するなど)ことも可能である。
上述したとおり、エフェクト要素(光輝画像404)が、赤色や赤色系(赤エフェクト)、或いは、キリン柄(キリン柄エフェクト)で表示された場合のほうが、その他の色の彩色で表示された場合よりも、オート連打操作が行われた際に、高い割合でSPリーチに発展するようにすることが考えられる。この場合、赤エフェクト表示は、白エフェクト表示や青エフェクト等よりも高期待度態様での表示であるということができる。
また、エフェクト要素(光輝画像404)が、赤エフェクトとなった場合よりも、キリン柄エフェクトとなった場合のほうが、オート連打操作が行われた際に、高い割合でSPリーチに発展するようにすることが考えられる。この場合、キリン柄エフェクト表示は、赤エフェクト表示よりも高期待度態様での表示であるということができる。
また、エフェクト表示が所定の態様(例えば赤色や赤色系、キリン柄など)で行われた場合は、SPリーチへの発展が確定する、といった態様で演出を行うことも可能である。この場合は、赤色や赤色系のエフェクト表示、或は、キリン柄のエフェクト表示が、他の色(例えば青色や青色系、黄色や黄色系、緑色や緑色系など)に比べて、リーチ発展に係る高期待度態様のエフェクト表示となる。
更に、リーチ発展の期待度(リーチ発展期待度)に限らず、オート連打演出の態様の違いによって、その後の演出についての大当り期待度を異ならせることも可能である。例えば、オート連打演出に係るエフェクト表示が所定の態様(例えばキリン柄)で行われた場合は、100%に近い割合で大当りとなる、といった態様で演出を行うことが可能である。この大当り期待度の場合には、例えばキリン柄のエフェクト表示のほうが、上述の赤色や赤色系のエフェクト表示よりも高期待度態様の演出であるということができる。
なお、前述したようなノーマルリーチとSPリーチとの間の関係や、SPリーチ前半とSPリーチ後半との関係に限らず、ノーマルリーチとSPリーチ後半との関係や、リーチ前の演出とノーマルリーチ、リーチ前の演出とSPリーチ前半、及び、リーチ前の演出とSPリーチ後半との関係等に対して、これまでに説明したような、エフェクト表示と大当り期待度との関係を適用することも可能である。
また、前述の演出A~Cについて、これらをSPリーチ後半に適用する場合は、例えばSPリーチ後半演出A、SPリーチ後半演出B、SPリーチ後半演出Cなどと称することが可能である。そして、この後の説明にも「SPリーチ後半演出」の用語が用いられているが、いずれの「SPリーチ後半演出」の用語も、所定のタイミングや演出の状況を基準としてSPリーチを前半と後半に分けて考えた場合の後の部分の演出を指している、という点において同様の意味で用いられている。
また、SPリーチ前半とSPリーチ後半との関係については、以下のようなものも例示できる。例えば、「SPリーチ前半」は所定時間(30秒程度など)のSPリーチであり、「SPリーチ後半」よりも相対的に大当り期待度が低く、「SPリーチ前半」にて遊技者が大当りに係る当選が報知されることを望むよりも「SPリーチ後半」への移行を期待する演出であり、「SPリーチ後半」は、「SPリーチ前半」の上記所定時間(30秒程度など)よりも長い所定時間(60秒程度など)のリーチ演出であり、「SPリーチ前半」よりも相対的に大当り期待度が高く、遊技者が大当りに係る当選の報知を期待する演出である。
<<裏ボタン演出に係る各種態様>>
上述したような裏ボタン演出については、これまでに説明した事項以外にも種々の演出態様や制御態様を採用することができる。例えば、オート連打演出として、光輝画像404(図31(b))の点滅周期を所定時間(0.2秒)とする例について前述したが、裏ボタン演出としてのオート連打演出の場合には、表ボタン演出としてのオート連打演出とは異なり、光輝画像404の点滅周期を他の所定時間(例えば0.5秒)とすることが考えられる(この場合、表ボタン演出としてのオート連打演出においては0.2秒間隔となる)。
このようにすることで、裏ボタン演出としてのオート連打演出と、前述した表ボタン演出としてのオート連打演出とを、異なる態様で行うこと(連打間隔と異ならせて行うこと)が可能である。そして、このように裏ボタン演出と表ボタン演出とで演出態様を異ならせる場合には、これ以外にも種々の要素の違いにより、演出態様を相違させるようにしてもよい。例えば、光輝画像404の形状や形態を異ならせたり、例えば裏ボタン演出としての連打演出に光輝画像404以外のエフェクト要素を用いたりすることも可能である。また、裏ボタン演出としてのオート連打演出は光輝画像404を点滅させる演出であるが、表ボタン演出としてのオート連打演出はそれとはまったく異なり、メータ画像におけるメータを徐々に上昇させていく演出でよく、単にオート連打時の連打間隔を異ならせる(前者は0.5秒、後者は0.2秒とする)よう構成してもよい。
更に、裏ボタン演出におけるオート連打有効期間の開始タイミングは、最初のリーチ(ここではノーマルリーチ)の発生タイミング(実行開始タイミング)の前であっても後であってもよい。また、裏ボタン演出におけるオート連打有効期間は、表ボタン演出におけるオート連打有効期間よりも長時間であってもよい(この裏ボタン演出としてのオート連打演出と表ボタン演出としてのオート連打演出とは別物の演出であり、例えば、表ボタン演出としてのオート連打演出はノーマルリーチが発生する前に実行される)。裏ボタン演出としてのオート連打演出は、ガイド表示がなされない又は制限されるものであるため、遊技者が気付かない恐れがあるため、相対的に長時間とすることが望ましい。但し、変形例として、裏ボタン演出としてのオート連打演出は知っている遊技者だけが操作できる程度(つまり、偶発的には操作され難い程度)のオート連打有効期間とするため、相対的に短時間としてもよい。
また、裏ボタン演出としてのオート連打演出として、複数種類のオート連打演出(例えばオート連打演出Aとオート連打演出Bなど)を設けておき、オート連打演出の種類によって光輝画像404の点滅周期が相違する、といった演出の態様を採用することが可能である。このような演出としては、例えば、オート連打演出A(第1オート連打演出)の実行時には0.5秒毎に光輝画像404を点滅させ、オート連打演出B(第2オート連打演出)の実行時には0.2秒毎に光輝画像404を点滅させる、といったものを例示できる。また、裏ボタン演出としてのオート連打演出だけでなく、表ボタン演出としてのオート連打演出にて同構成を適用してもよい。つまり、表ボタン演出としてのオート連打演出として、複数種類のオート連打演出(例えばオート連打演出Cとオート連打演出Dなど)を設けておき、オート連打演出の種類によって光輝画像404の点滅周期が相違する、といった演出の態様を採用することが可能である。このような演出としては、例えば、オート連打演出C(第3オート連打演出)の実行時には0.5秒毎に光輝画像404を点滅させ、オート連打演出D(第4オート連打演出)の実行時には0.2秒毎に光輝画像404を点滅させる、といったものを例示できる。
また、このようにオート連打演出の種類によって演出態様が異なるようにした場合には、オート連打演出Aのボタン操作有効期間(オート連打有効期間)と、オート連打演出Bのボタン操作有効期間(オート連打有効期間)とで、時間の長さを相違させることが可能である。また、オート連打操作が行われる前の演出として、例えばカットイン表示が複数連続して行われ得るような場合に、オート連打演出Aとオート連打演出Bとで、カットイン表示の回数を異ならせる、といったことも考えられる。
更に、裏ボタン演出が実行される場合には、遊技者が表ボタン演出の際にはオート連打操作となる態様(ここでは長押し)でボタン操作を行っても、オート連打演出が実行されないようにすることも可能である。このようにすることで、裏ボタン演出時には、オート連打操作を無効とし、遊技者が通常の連打操作(断続操作)を行わなければ、連打演出が実行されないようにすることが可能となる。
<<前段階演出である当該変動予告演出とオート連打演出との関係>>
5.続いて、同様に裏ボタン演出としてのオート連打演出の表示態様が高期待度態様になる可能性(割合)と、このオート連打演出の前段階に行われる演出との関係について考えることが可能である。なお、裏ボタン演出としての仕様を以降で説明しているが、表ボタン演出についても同様の構成を適用可能であることを補足しておく。
例えば、そのときの変動(当該変動)において、変動開始してから、表ボタン演出を行わずに裏ボタン演出に係るボタン操作有効期間となった状況(裏ボタン機能が実行されている状況)を考える(図示する関係上、表ボタン演出を行わずにボタン操作有効期間となった状況にて説明しているが、表ボタン演出を行って、その後ボタン操作無効期間となり、その後に裏ボタン演出に係るボタン操作有効期間となった状況でもよい)。図29(b)には、当該変動における予告演出(例えば、大当り期待度を示唆する台詞予告やステップアップ予告などの当該変動予告演出)とオート連打演出との組合せにより行われる一連の演出の流れ(オート連打機能と当該変動予告演出の関係)について、概略的に例示している。なお、ここでの説明は図28(a)に示したオート連打操作時の具体例を基にしているため、同様の部分については適宜説明を省略する。
図29(b)の例では、オート連打演出が行われるそのときの変動(当該変動)において、当該変動予告演出が実行されている。更に、この当該変動予告演出は、複数種類設けられた中から選択されたものとなっている。例えば、文字表示に彩色を付帯させた態様の予告(台詞予告)演出を用い、台詞予告グループとして白色台詞予告、青色台詞予告、赤色台詞予告などがあり、ステップアップ予告グループとして白色ステップアップ予告、青色ステップアップ予告、赤色ステップアップ予告などがあり、台詞予告グループの中からいずれを選択する又は選択せず、更にステップアップ予告グループの中からいずれを選択する又は選択しないよう構成し、当該変動予告演出として、一切予告演出が実行されないか、少なくとも台詞予告又はステップアップ予告のいずれかが実行されるよう構成される。
そして、選択された当該変動予告演出の種類に応じて、その後におけるオート連打による連打中演出の態様が相対的に高期待度態様となる可能性(エフェクト要素が、白色又は白色系や青色又は青色系よりも赤色又は赤色系やキリン柄になる可能性)が異なるようにしたり、その後の演出(連打演出後演出)が実行されるか否かの期待度が異なるようにしたり、その後の演出が実行される場合にはどのようなその後の演出が実行されるかの傾向が異なるよう構成される。その後の演出が実行される期待度については、台詞予告グループでは、白色台詞予告<青色台詞予告<赤色台詞予告の順で高くなり、ステップアップ予告グループでは、白色ステップアップ予告<青色ステップアップ予告<赤色ステップアップ予告の順で高くなる。また、どのようなその後の演出が実行されるかの傾向について、実行可能性のあるその後の演出候補が、例えば演出A、演出B、演出Cがあるとした場合(例えば、演出A~Cはそれぞれ種類が異なるSPリーチ演出であり、大当り期待度は、演出A<演出B<演出Cの順で高くなる)、大当り期待度の高いその後の演出が実行される期待度については、台詞予告グループでは、白色台詞予告<青色台詞予告<赤色台詞予告の順で高くなり、ステップアップ予告グループでは、白色ステップアップ予告<青色ステップアップ予告<赤色ステップアップ予告の順で高くなる。つまり、当該変動中、ボタン操作有効期間の前段階における演出と、その後に実行されるオート連打演出とに対し、当該変動予告演出として実行される演出(例えば所定のカットイン表示やキャラクタの特定の行動などを例示できる)を基(基礎や基点などともいえる)にして、演出の発展(或いは大当り)に係る相関を持たせるようにすることが可能である。
上述した以外にも、ボタン操作有効期間前に行われる当該変動予告演出として、前述の当該変動情報表示部195(図8(a)、(b))における当該変動情報表示198の彩色を変化させるものを例示できる。この場合、ボタン操作有効期間の前に、当該変動情報表示198が赤色や赤色系の彩色で表示された場合よりも、キリン柄で表示された場合の場合(高期待度態様で表示された場合)のほうが、連打操作(ここではオート連打操作)が行われた際に、高い割合で、高期待度態様のオート連打演出が行われるようにする。その後は、前述したのと同様に、オート連打演出が高期待度態様の演出となった場合のほうが、そうでない場合に比べて、SPリーチ発展(或いは大当り)する割合が高くなるようにする。
また、これに限らず、当該変動予告演出(ここでは当該変動情報表示198の彩色による予告)が所定の態様(例えば赤色や赤色系)で行われた場合は、オート連打操作の後にSPリーチへ発展することが確定する、といった態様で演出を行うことも可能である。この場合は、当該変動予告演出が、他の色(例えば青色や青色系、黄色や黄色系、緑色や緑色系など)で行われた場合に比べて、リーチ発展に係る高期待度態様の表示であることになる。
更に、リーチ発展の期待度(リーチ発展期待度)に限らず、当該変動予告演出の違いによって、オート連打操作があった後の演出についての大当り期待度を異ならせることも可能である。例えば、当該変動予告演出が所定の態様(例えばキリン柄)で行われた場合は、100%に近い割合で大当りとなり、赤色や赤色系のエフェクト表示で行われた場合は、60%の割合で大当りとなる、といった態様で演出を行うことが可能である。大当り期待度をこのようにした場合には、キリン柄のエフェクト表示のほうが、赤色等のエフェクト表示よりも、大当りに関して高期待度態様の演出であるということができる。
<<前段階演出である先読み演出とオート連打演出との関係>>
6.また、当該変動予告演出と、その後のオート連打演出との上述のような各種の関係に加え、他の演出との関係を追加することも可能である。例えば、保留先読み演出と、先読みの対象であった保留が消化対象となった場合の変動(当該変動として行われる変動)との関係を定めておくことが可能である。
図30(a)には、先読み予告演出を経由したうえでオート連打演出が行われる当該変動に到達した場合の一連の演出の流れ(オート連打機能と先読み予告演出との関係)について、概略的に例示している。なお、ここでの説明は図28(a)に示したオート連打操作時の具体例を基にしているため、同様の部分については適宜説明を省略する。
図30(a)の例では、オート連打演出が行われる変動(当該変動)を対象として、2つ前の変動で保留先読み予告が開始されている。ここで、先読みの対象であった保留が消化対象となった場合(当該変動となった場合)の変動は、「ターゲット変動」などと称することが可能である。
例えば、保留先読み演出である保留変化として、青色の保留変化が行われ、その後、青色に保留変化した保留が消化された際の変動(ターゲット変動)では、当該変動予告演出(ここでは当該変動情報表示198の彩色による予告)が青色となり、当該変動における連打演出で、青色や青色系の彩色の演出(ここでは前述のエフェクト表示)が行われた場合を考える。前述のように青色や青色系の演出は、リーチ発展期待度や大当り期待度が相対的に低い演出として用いることが可能である。このような演出を、例えば、弱演出と称することが可能である。そして、保留先読み演出、及び、当該変動予告演出(ここでは当該変動情報表示198の彩色による予告)の両方で青色や青色系となる演出態様については、例えば、弱演出から弱演出となる演出と称することが可能である。
また、保留先読み演出である保留変化としては同様に青色の保留変化が行われるが、その後の当該変動予告演出(ここでは当該変動情報表示198の彩色による予告)では、赤色となる場合を考える。赤色や赤色系の演出(或いはそれ以上のキリン柄の演出など)は、リーチ発展期待度や大当り期待度が相対的に高い演出となっており、このような演出を、例えば、強演出と称することが可能である。そして、保留先読み演出で青色や青色系となり、当該変動予告演出で赤色や赤色系となる演出態様については、例えば、弱演出から強演出となる演出と称することが可能である。
また、弱演出から弱演出となる演出については、先読み演出が弱演出であり、ターゲット変動も弱演出である演出ということができる。更に、これとは異なり、弱演出から強演出となる演出については、先読み演出が弱演出であり、ターゲット変動が強演出である演出ということができる。上述した例では、当該変動予告演出として当該変動情報表示198の彩色による予告を示したが、当該変動予告演出として台詞予告(弱演出は白色台詞予告、強演出は赤色台詞予告が該当する)としても良い。その場合、弱演出から弱演出となる演出というのは、先読み演出では青保留で当該変動予告演出としては白色台詞となる演出であり、弱演出から強演出となる演出というのは、先読み演出では青保留で当該変動予告演出としては赤色台詞となる演出である。更に、これとは異なり、強演出から弱演出となる演出については、例えば、保留先読み演出である保留変化として、赤色の保留変化が行われ、その後、赤色に保留変化した保留が消化された際の変動(ターゲット変動)では、当該変動予告演出として白台詞予告が実行されるものは、先読み演出が強演出であり、ターゲット変動が弱演出である演出ということができる。また、オート連打演出についても、青色や青色系の演出は、リーチ発展期待度や大当り期待度が相対的に低い弱演出であるということができ、赤色や赤色系(或いはそれ以上のキリン柄の演出など)の演出は、強演出であるということができる。
そして、保留先読み演出と、その後に実行されるオート連打演出とに、演出の発展(或いは大当り)に係る相関を持たせるようにする場合には、保留先読み演出が弱演出であったとしても、当該変動予告演出が強演出であれば、オート連打演出が高期待度態様となり易いように、各種の演出の選択割合を定めておくことが可能である(弱・強・高の関係)。
また、これとは異なり、保留先読み演出が強演出であれば、当該変動予告演出が弱演出であっても、オート連打演出が高期待度態様となり易いように、各種の演出の選択割合を定めておくことが可能である(強・弱・高の関係)。更に、保留先読み演出、及び、当該変動予告演出の両方が弱演出であれば、オート連打演出が高期待度態様となり難く(弱・弱・高の関係)、両方が強演出であれば、相対的に高い割合(80%以上など)でオート連打演出が高期待度態様となるようにすることも可能である(強・強・高の関係、更に言えば、強・強・超高の関係であり、保留先読み演出又は当該変動予告演出のいずれかのみが強演出である場合よりもオート連打演出が高期待度態様になりやすい関係)。ここで、オート連打演出に係る高期待度態様の演出は、オート連打演出に係る強演出などと称することも可能である。
なお、ここでは先読み演出として保留先読み演出を例としたが、これに限らず、他の種類の先読み演出を採用することも可能である。例えば、先読み演出として前述の連続予告(ここでは真正のもの)を採用し、連続予告の内容や、エフェクト表示(このエフェクト表示は真正の連続予告として表示されるエフェクト表示であり、例えば、画面の四隅に小さく表示されるエフェクト表示であり、連打演出におけるエフェクト表示とは異なる)の態様を異ならせて、弱演出と強演出とを区分けしておくことが可能である。また、真正の連続予告については、単に先読み連続予告と称してもよく、擬似の連続予告については、単に擬似連続予告(擬似連続演出、擬似連演出)と称してもよい。
ここで、先の<<裏ボタン演出としてのオート連打演出とその後の演出との関係>>の項で、一連の演出の例として、ノーマルリーチからSPリーチ前半に発展可能であり、SPリーチ前半に裏ボタンがあり、SPリーチ前半からSPリーチ後半に更に発展可能であるという演出を説明した。このような演出に関しても、前述した「弱・弱・高」の関係を適用する音が可能である。つまり、保留先読み演出が弱演出で、リーチ前又はノーマルリーチ時の当該変動予告演出が弱演出であり、更に、SPリーチ前半のオート連打演出が高期待度態様となり易いように、各種の演出の選択割合を定めておくことが可能である。
続いて、同様に先読み演出、当該変動予告演出、オート連打演出の関係について、先読み演出を基準として、演出選択の傾向を定めておくことも可能である。例えば、保留先読み演出の種類に応じて、オート連打演出が高期待度態様の演出となる割合を異ならせておくことができる。そして、保留先読み演出が弱演出であれば、ターゲット変動におけるオート連打演出が高期待度態様で行われ難く(弱・低の関係)、保留先読み演出が強演出であれば、ターゲット変動における連打演出が高期待度態様で行われ易くなるように(強・強の関係)、両演出の選択割合を定めておくことが可能である。
更に、先読み演出を基準とした場合でも、当該変動予告演出との組み合わせによって、オート連打演出の傾向が異なるようにすることも可能である。例えば、先読み予告演出が弱演出であれば、当該変動予告演出が弱演出であっても、強演出であっても、オート連打演出が高期待度態様となる割合が相対的に低くなるように、各種の演出の選択割合を定めておくことが可能である(弱・不問・高の関係)。この場合、ターゲット変動における変動パターンが特定の変動パターンである(例えば、30秒以上の変動時間である、特定のSPリーチ演出(前述した演出C)に発展予定の変動パターンである)ことが好適である。
また、これと異なり、先読み予告演出が強演出であれば、当該変動予告演出が弱演出であっても、強演出であっても、オート連打演出が高期待度態様となる割合が相対的に高くなるように、各種の演出の選択割合を定めておくことも可能である(強・不問・高の関係)。
なお、これらに限らず、例えば、先読み予告演出が弱演出の場合に、当該変動予告演出が弱演出であるよりも、当該変動予告演出が強演出であったほうが、オート連打演出が高期待度態様となる割合が相対的に高くなるように、各種の演出の選択割合を定めておくことが可能である(弱・強有利・相対的高の関係)。
また、これと異なり、例えば、先読み予告演出が強演出の場合に、当該変動予告演出が弱演出であるよりも、当該変動予告演出が強演出であったほうが、オート連打演出が高期待度態様となる割合が相対的に高くなるように、各種の演出の選択割合を定めておくことも可能である(強・強有利・相対的高の関係)。
<<オート連打演出に組み合されるインジケータ演出の一例>>
7.次に、オート連打機能と、前述したインジケータの表示(インジケータ表示)の機能との関係について考えることができる。インジケータ表示は、操作ボタン22に係るボタン操作有効期間の残り時間や、連打の程度である連打量、或いは、長押しの継続時間、といった操作ボタン22の各種の利用形態において、物理的な量や概念的な量の増加や減少を表すことが可能な演出(インジケータ演出)となっている。各利用形態において、その表示態様が異なり、同一のインジケータで複数の役割を持たせるのではなく(例えば、1つのインジケータ表示で、ボタン操作有効期間の残り時間や、連打の程度である連打量の両方を示すのではなく)、各利用形態においてそれぞれ専用のインジケータ表示を持つことが好適である。また、インジケータ演出は、連打演出として用いられる場合には、連打回数を正確に表す態様、連打が検出されていれば一定の割合で連打量が増加する態様など、種々の態様を採用可能である。
図32(a)~(d)は、操作ボタンの連打量を示す場合のインジケータ演出の一例を示している。このインジケータ演出においては、インジケータ画像402が、ボタン画像401との組み合わせにより表示(組合せ表示)されている。ここで、このようにインジケータ画像402とボタン画像401の組み合わせによる演出は、インジケータ画像402を伴ったボタン演出、或いは、ボタン画像401を伴ったインジケータ演出などと称することが可能である。
インジケータ画像402(ここでは連打量を示す操作量用インジケータ画像)は、所定のインジケータ画像表示領域内に表示されているものであり、ボタン画像表示領域に表示されたボタン画像と上下に組み合わせて表示されている。インジケータ画像402は、操作ボタン画像(ボタン画像)401の下部に横長の帯状に表示され、内側にメータ部403を有している。このインジケータ画像402の表示が開始された時点では、メータ部403の全体を使って所定の彩色(黒色など)による空(エンプティ)状態の表示が行われている(図32(a)参照)。
図32(a)に示す空状態で「連打せよ」等のガイド表示が行われ、連打有効期間が開始され、遊技者による連打が行われると、時間の経過とともに、図32(b)~図32(d)に示すように、ハッチングを施して示すような連打量表示が所定の彩色(緑色など)で行われる。この連打量表示は、先端が徐々に図中の左端から右端へ連続的に移動する態様で行われる。そして、連打量表示の面積が徐々に増加し、図32(d)に示すように右端に到達すると、連打量が満量(フル)に達したことを示すようになっている。
ここで、図32には、(a)~(d)の順に連打量が全体の20%、50%、100%となった状態を例示している。このような連打量表示は、必ずしも実際の連打量の変化に合わせて行う必要はない。例えば、連打量変化の序盤から中盤まではある程度の高速で連打量が増加するが、終盤では連打量の増加速度が鈍ってなかなか満量(フル)にならず、遊技者に対して、連打量が満量(フル)となる期待を煽る、といった演出を行うことも可能である。また、当りの場合や高期待度の変動(SPリーチ演出Cが実行されるような変動)であれば、連打量が満量(フル)となるが、はずれの場合や低期待度の変動(SPリーチ演出が実行されない変動、又は、SPリーチ演出Aが実行されるような変動)であれば、連打量が満量(フル)とならない。つまり、連打量とは見かけの連打量であり、実際の連打量に対応した増加するものではなく、実際の連打量に加えて、当否判定の結果や選択された変動パターンに応じた増加態様を採る。
また、インジケータとしては、図32(a)~(d)に示すようなものに限らず、種々の態様を採用可能である。例えば、多数の模様を配して構成されているキリン柄、豹柄、シマウマ柄といった動物柄における模様の数を、連打量の増加とともに徐々に増やす(或いは減らす)ことによって連打量の感覚を遊技者に与え得るようにすることが考えられる。なお、動物柄に限らず、例えば動物の足跡の数の変化などを目盛表示として用い、連打量を報知する、といったことも可能である。
また、上述のようなインジケータ演出は、当否抽選の結果を遊技者に示す際の演出の一部として設けられているものである。当否抽選の結果を遊技者に示す際の演出は、例えば「抽選結果報知用演出」などと称することが可能なものであり、抽選結果報知用演出に用いられるインジケータ演出については、例えば「抽選結果報知関連インジケータ演出」などと称することができる。
更に、図示は省略するが、インジケータ演出において、操作ボタン22の連打回数が増えるにしたがって指示量が増加するような演出を行う場合には、操作ボタン22の押下回数を検出し、押下回数が増えるペースに合わせて指示量を増やすことが可能である。しかし、これに限られるものではなく、連打が検出されている間には、実際の連打を想定し予め定められたペースで指示量を増やすようなことも可能である。
更に、このような場合には、例えば、指示量増加の終盤では増加速度が鈍ってなかなか最大量(満タン)にならず、遊技者に対して満タンになる期待を煽る、といった演出を行うことが可能である。また、指示量が増加するものの、満タンには到達せず、インジケータ演出が終わってしまう、といった演出を行うことも可能である。
そして、満タンになった場合には、満タンにならなかった場合よりも、リーチ発展や大当りの期待度が高くなるようにすることが考えられる。また、増加量が相対的に少ないままインジケータ演出が終わった場合よりも、満タン或いは相対的に満タンに近い状況でインジケータ演出が終わった場合のほうが、リーチ発展や大当りの期待度が高くなるようにすることが考えられる。
また、これらのようなインジケータ演出を、オート連打に係る連打量を表す演出に用いることも可能である。ここで、図32(a)~(d)では、インジケータ画像402が指示量(ここでは時間)の増加を表す演出を例示している。しかし、これに限らず、例えば、残り時間等のように現象し得る指示量を表す演出を行うことも可能である。
<<オート連打演出と抽選結果報知関連インジケータ演出との関係の多様化>>
8.続いて、インジケータ演出については、上述した以外にもオート連打演出との関係を定めておくことが可能である。先ず、連打演出(ここでは連打前演出)において、インジケータ画像402を伴うボタン画像401の表示を行う。そして、オート連打操作が行われ、オート連打演出に移行すると、前述したように、オート連打演出の経過時間が増えるに従いインジケータの指示量が増えるようにする。但し、前述したとおり、連打量を示すインジケータ表示(操作量用インジケータの表示)とは経過時間を示すインジケータ表示(残り時間用インジケータの表示)とは異なるインジケータ表示とすること(別表示とすること)が望ましく、且つ、連打量を示すインジケータ表示と経過時間を示すインジケータ表示とを同時に表示することが望ましい。この場合、連打量を示すインジケータ表示のほうが、経過時間を示すインジケータ表示よりも、ボタン画像から遠い位置に表示されることが望ましく、連打量を示すインジケータ表示のほうが、経過時間を示すインジケータ表示よりも、表示領域が大きいことが望ましい。
更にオート連打演出において、エフェクト表示の実行期間を複数種類設けておく。ここでいうエフェクト表示の実行期間は、光輝画像404画の点滅周期(1周期の長さ)ではなく、光輝画像404の点滅が繰り返される期間(継続期間)の長さである。そして、オート連打演出が実行される際には、いずれかの長さの連打演出が選択されるようにする。
更に、オート連打演出の種類が異なっていても、同じ(共通の)表示態様のインジケータ画像402を用いる(兼用する)ことが可能である(このインジケータ画像は、経過時間を示すインジケータ表示である)。ここでいう「同じ(共通の)表示態様」としては、外観もサイズも全く同じ(同一である)もの、又は、外観のみが同じでサイズが異なるものを例示できる。この場合、オート連打演出の種類が異なっていても、ボタン画像とインジケータ画像の双方が外観もサイズも同じである、又は、ボタン画像とインジケータ画像の双方が外観のみが同じでサイズが異なるものとなる。ここで、オート連打演出を複数種類有し、第1のオート連打演出(例えば、低ベース状態におけるリーチ前に発生する演出)よりも第2のオート連打演出(例えば、高ベース状態におけるリーチ中に発生する演出)のほうがボタン操作有効期間は長い(例えば、前者は5秒であり、後者は10秒である)場合でも、上述のとおり、同一のインジケータ画像を用いる(兼用する)。そのため、インジケータ画像における指示量(残り時間)の増減の速度を異ならせる、つまり、第1のオート連打演出においては相対的に速い速度とし、第2のオート連打演出においては相対的に遅い速度とする。このようにすることで、指示量(残り時間)の増減の速度(変化速度)によって種類の違いを表現したインジケータ演出を行うことが可能となる。また、ボタン画像401については、連打操作(オート連打操作又は通常の連打操作)がなされている場合と、連打操作がなされていない場合とで、ボタンを正確に押下しているかどうかが認識できるよう、表示態様が異なるよう構成することが望ましい(例えば、連打操作時は赤色で、非連打操作時は青色など)。なお、ここで記載したインジケータ画像は、経過時間を示すインジケータ画像である。
また、上述の「同じ(共通の)表示態様」とは、全く同じものに限定されず、例えば、均等といえるようなものも含めることが可能である。そして、均等といえるようなものとしては、例えば、外観については、相似形であるものや、全く同一とまではいえないが全体として類似しているといい得るようなものなどを例示できる。
更に、上述の「同じ(共通の)表示態様」とは、例えば、ボタン画像401は同一だが、インジケータ画像402には違いがあるものなどを含めてもよい。また、オート連打演出時と通常連打中演出時とで、ボタン画像とインジケータ画像の両方(又は何れか一方)を兼用することも可能である。更に、連打演出時と、他のボタン演出時(単発演出時や長押し演出時)とで、ボタン画像とインジケータ画像の両方(又は何れか一方)を兼用することも可能である。
また、これ以外にも、通常連打中演出時には、インジケータ画像402(このインジケータ画像は、経過時間を示すインジケータ表示である)がボタン画像401に組み合わせ表示されるが、オート連打演出時にはインジケータ画像402が表示されない、といった演出を行うことも可能である。更に、単発演出時のみ(又は長押し演出時のみ)は、インジケータ画像402がボタン画像401に組み合わせ表示されるが、連打演出時にはインジケータ画像402が表示されない、といった演出を行うことも可能である。なお、ここで記載したインジケータ画像は、経過時間を示すインジケータ画像である。
続いて、インジケータ演出を用いたオート連打演出に係るより具体的な演出例として、以下のようなものを挙げることができる。例えば、オート連打演出として、図33(a)に例示したように、インジケータ画像402がボタン画像401に組み合わせ表示される。更に、遊技者がオート連打操作を行うことにより、ボタン画像401でのオート連打演出(図31(b)に示した光輝画像404の点滅など)が行われる一方で、インジケータ画像402の指示量が増える。そして、操作ボタン22の押下回数が所定回数(例えば10回など)に到達すると、インジケータ画像402の表示が満タンとなり、インジケータ画像402とボタン画像401がともに消去される。また、例えば、インジケータ表示に係る演出抽選に当選した場合に、インジケータ画像402やボタン画像401の消去を行うようにすることも可能である。具体的には、ボタン押下を行う度に満タンになるか否かの演出抽選を行い、当選した場合に画像を消去する、といったことが考えられる。なお、ここで記載したインジケータ画像は、連打量を示すインジケータ表示である。但し、残り時間を示すインジケータ表示も行っていた場合、残り時間を示すインジケータ表示も同タイミングで消去することが望ましい。
ここで、インジケータ画像402とボタン画像401がともに消去される時期に関しては、満タンとなったときに限らず、例えば、満タンに対して25%のとき、50%のとき、75%のとき、などのように複数の時期を設けておくことが可能である。このような複数の時期にインジケータ画像402等の消去を行う例については後述する。なお、ここで記載したインジケータ画像は、連打量を示すインジケータ表示である。但し、残り時間を示すインジケータ表示も行っていた場合、残り時間を示すインジケータ表示も同タイミングで消去することが望ましい。
また、例えば、インジケータ表示に係る演出抽選に当選した場合に、インジケータ画像402やボタン画像401の消去を行うようにすることも可能である。具体的には、ボタン押下を行う度に満タンになるか否かの演出抽選を行い、当選した場合に画像を消去する、といったことが考えられる。なお、ここで記載したインジケータ画像は、連打量を示すインジケータ表示である。但し、残り時間を示すインジケータ表示も行っていた場合、残り時間を示すインジケータ表示も同タイミングで消去することが望ましい。
この後、図示は省略するが、前述のレバーL(図21(b))を簡略化して模式的に表す画像(レバー画像)が、演出表示装置60の画面中に、遊技者にレバーLの操作を促す表示(例えば「レバーを引け」などの文字表示)とともに現れる。このようなレバー演出を経て遊技者が、レバーLに対して所定の操作(例えば手前に引くなど)を行うと、所定のカットイン演出が行われると共に、ノーマルリーチからSPリーチへの発展、或いは、SPリーチの継続(つまりはSPリーチ前半からSPリーチ後半への発展)がある。
ここで、上述したようなSPリーチの継続が行われる場合は、レバー演出までの演出をSPリーチ前半演出(或いは「SPリーチ前演出」など)と称し、それ以降の演出をSPリーチ後半演出(或いは「SPリーチ後演出」など)などと称することができる。そして、SPリーチ後半演出においては、連打演出に係るような裏ボタン演出を実行しないようにすることが可能である。もしくは、SPリーチ前半演出では前述したような裏ボタン演出を採用する(連打演出に係るような裏ボタン演出を実行可能とする)、つまり、連打演出として段階的に進行し得るエフェクト表示を行い、その後の演出(連打演出後演出、ここではSPリーチ後半演出)の実行可能性、及び/又は、その後の演出が実行される場合の実行内容を示唆するが、SPリーチ後半演出ではそのような連打演出に係るような裏ボタン演出を実行せず、代わりに表ボタン演出としての単発操作演出又は連打操作演出を行い、その表ボタン演出にて発生する演出(表ボタン演出における操作後演出)にて大当りかはずれを報知可能なよう構成してもよい。更にまた、裏ボタン演出としてのオート連打演出の演出結果に応じて、リーチ発展の期待度や、大当り期待度が異なるようにすることが可能である。
また、前述したように、インジケータ画像402とボタン画像401がともに消去される時期を複数設けることが可能である。この場合には、インジケータ画像402等の消去される時期の違いによって、演出発展や大当りの期待度が異なるようにすることが考えられる。例えば、インジケータ画像402等の消去される時期が、指示量表示が満タンに対して近い時期であるほど(指示量が多いほど)、演出発展や大当りの期待度が高くなるようにすることが可能である。なお、ここで記載したインジケータ画像は、連打量を示すインジケータ表示である。但し、残り時間を示すインジケータ表示も行っていた場合、残り時間を示すインジケータ表示も同タイミングで消去することが望ましい。
<<オート連打演出と環境設定関連インジケータ演出との関係>>
<<<音量調節や光量調節に係る基本的事項>>>
9.続いて、オート連打演出と、上述したインジケータ演出とは別途設けられたインジケータ演出との関係を定めることも可能である。前述したように、当否抽選の結果報知に係るボタン演出に伴って表示されるインジケータ演出は、「抽選結果報知関連インジケータ演出」などと称することができるものである。しかし、例えば、音量調節(音量調整)や光量調節(光量調整)のような環境設定においてもインジケータの表示が行われるようになっている。
このようなインジケータの表示は、当否抽選の結果報知に係るインジケータ演出とは異なり、環境設定に用いられるインジケータ演出であるということができる。そして、このような環境設定に係るインジケータ演出は、例えば「環境設定関連インジケータ演出」などと称することができるものである。
この環境設定関連インジケータ演出として、具体的には、音量調節用のインジケータ演出である音量調節用インジケータ演出や、光量調節用のインジケータ演出である光量調節用インジケータ演出などを挙げることができる。なお、「光量調節」の用語は「輝度調節」同様な意味で用いており、本実施例のぱちんこ遊技機10の説明に関しては、「光量調節」を「輝度調節」と言い換えることが可能である。
図34(a)は、音量調節時の表示(音量調節画面表示)の一例を示しており、図34(b)は、光量調節時の表示(光量調節画面表示)の一例を示している。これらのような環境設定に係る表示については、遊技者に示すという観点から、演出として捉えることができるものである。このため、以下では、音量調節のための表示であり現在設定されている音量レベルを示すための表示を「音量調節演出」と称し、光量調節のための表示であり現在設定されている光量レベルを示すための表示を「光量調節演出」と称する。その他、音量調節のための表示であり現在設定されている音量レベルを示すための表示を「音量調節表示」と称し、光量調節のための表示であり現在設定されている光量レベルを示すための表示を「光量調節表示」と称することも可能である。
図34(a)に示す音量調節演出や、図34(b)に示す光量調節演出は、例えば演出表示装置60において、他の演出に重畳されて表示される。更に、音量調節演出や光量調節演出は、基本的には、演出図柄190a~190c等に係る変動開始を待っている変動待機中や、演出図柄190a~190c等に係る変動演出が行われている変動中などに、表示させることができるようになっている。そのため、音量調節演出や光量調節演出については、少なくとも、変動中の演出図柄や停止中の演出図柄に対して重畳表示される。また、前述した当該変動予告演出(台詞予告、ステップアップ予告)とも重畳表示される。このような場合、音量調節演出や光量調節演出は、演出図柄や当該変動予告演出よりも表示優先度が高い(前面側に表示される)。但し、その中でも例外はあり、現在変動中であることを示す当該変動予告演出である当該変動情報表示198の彩色による予告や、現在変動中であること又は停止中であることを示す前述したミニ演出図柄については、音量調節演出や光量調節演出と重畳表示しない。
ここで、「変動待機中」とは、特別図柄や演出図柄が変動していない状態であるといえる。更に、変動待機中については、変動停止中(確定停止中)、或いは、変動停止状態(確定停止状態)と称することも可能である。そして、変動待機中の表示(装飾図柄が停止している状態であり、保留表示(保留画像)も存在しない状況の画面表示)等によって、遊技が進行中でないことを報知することができる。
また、「変動待機中」については、遊技機の状態のうち、遊技待機中の状態の一種であるといえる。そして、遊技待機中の状態には、「変動待機中」のほか、デモ画面中(客待ちデモ中)、調整画面中(環境設定の表示中)、初期化報知中、所定の異常報知中、等を含めることができる。これらのうち、所定の異常報知中には、エラー解除があれば電源再投入を行わずに遊技機の制御状態を正常状態に復帰させることができるエラー(「復帰可能エラー」などと称することが可能である)についての報知中を意味している。
また、上述の客待ちデモ(待機デモ)中に、音量調節演出と光量調節演出の両方を表示することも可能である。客待ちデモ中には、遊技者に変動中でないことを示す動画像(待機中ムービー)が表示される。この待機中ムービーを表示することで、ぱちんこ遊技機10が所謂空き台となっており遊技可能であることを報知できる。待機中ムービーの表示中は、後述する第1装飾図柄は表示されないが、後述する第2装飾図柄は表示可能である。または、第1装飾図柄も第2装飾図柄も表示されないよう構成してもよい。この客待ちデモ中における待機中ムーピーは、非電サポ状態でも電サポ状態でも表示可能であり、電サポ状態時においては、この待機中ムーピーと右打ち演出とが重畳表示するよう構成することが好適であり(右打ち演出の方が表示優先度は高く、前面に表示される)、それにより客待ちデモ中であっても、右打ち演出を確認することで、現在の遊技状態が電サポ状態であることが、第1装飾図柄の変動状況(電サポ状態中は時短状態でもあるため、変動時間が非電サポ状態よりも短縮されている)を見ずとも認識できる。
このような客待ちデモ中には、図示は省略するが、後述するような十字キー96の操作がなくても、音量調節演出の画像と光量調節演出の画像を横一列に並べて表示することが考えられる(逆に、変動中や変動待機中においては、十字キー96の操作が行われることで、非表示であった音量調節演出の画像や光量調節演出の画像が表示される)。但し、客待ちデモ中であっても、十字キー96の操作がないと、音量調節演出の画像と光量調節演出の画像を表示しないよう構成してもよく、そのように構成した場合、客待ちデモ中に十字キー操作が行われても、客待ちデモが解除されることはなく(待機中ムービーの表示が維持されたままであり)、客待ちデモ中である待機中ムービーの前面に音量調節演出の画像や光量調節演出の画像が表示される(待機中ムービーと重畳表示されるが、表示優先度は待機中ムービーよりも高い)。また、これらに加えて、前述の自動ボタン操作を選択するための演出(自動ボタン操作設定演出)の画像を、例えば横一列に並べた選択メニュー画面(図示略)を表示することなどが考えられる。
<<<音量調節演出の一例>>>
そして、先ず、図34(a)に示した音量調節演出は、変動待機中や変動中に、十字キー96(図20(a))のうちの音量ボタン(ここでは左方向キー96c、又は、右方向キー96d)が操作された場合に表示されるようになっている。図34(a)に示すように、音量調節演出においては、スピーカを表すスピーカマーク406、音量レベルを表す音量レベルマーク407が表示されている(音量レベルマーク演出が行われている)。更に、スピーカマーク406の下方には、十字キーを表す十字キーマーク408が表示されており、十字キーマーク408の下方には、「音量調節」の文字が表示されている。
十字キーマーク408においては、音量の増減に用いられる左方向キー96c(図20(a))や右方向キー96d(同じく図20(a))に対応する部分が、反転表示などの方法により強調表示されている。また、音量レベルマーク407の下方には、操作ボタンを表す操作ボタンマーク409が表示されており、操作ボタンマーク409の下方には、音量設定の終了を意味する「終了」の文字が表示されている。
図34(a)における音量調節の表示例においては、音量レベルは最小(MIN)のレベル1となっており、音量レベルを表すマーク407の複数の円弧のうち、最も左側の円弧のみが明るい色で反転表示されている。図34(a)の例では、最も左側の円弧の輪郭を太線によって描くことで、反転表示がされていることを示している。
この状態で右方向キー96dを1回押下すると、音量レベルはレベル2となり、右隣のマークも反転表示され(図示略)、反転表示されるマークの数が2つとなる。この際、ぱちんこ遊技機10のスピーカ21からの音出力は、音量レベルの変化に応じて高まり、音量が増加する。更に、右方向キー96dを1回押下すると、音量レベルはレベル3となり、反転表示されるマークの数が3つとなる。
これとは逆に、図34(a)に示す音量レベル(レベル1)の状態から、左方向キー96cを1回押下しても、音量レベルは変化せずレベル1のままとなる。また、例えば、音量レベルがレベル2以上の状況で、左方向キー96cを押下すると、音量レベルは、押下した回数に応じて、最大でレベル1まで減少する。また、本実施例では、音量レベルの最大値(MAX)は5となっており、5段階の音量調節が可能となっている。
更に、音量レベルが5となっている状況で、右方向キー96dを1回押下しても、音量レベルに変化はないようになっている。しかし、これに限定されず、例えば、音量レベルがレベル5となっている状況で右方向キー96dを1回押下すると、光量レベルが最小のレベル1に一気に下がるようにしてもよい。
なお、本実施例では、電源投入時などの初期段階では、音量レベルは常に同じ値(ここでは最低レベルであるレベル1)とされている。つまり、電源断前の音量レベルがいずれであっても、その後電源断し、その後電源投入された場合は、必ず予め定められた値になる。この電源投入時などの初期段階における音量レベル(デフォルトの音量レベル)は、後述するように、遊技機裏音量ボリューム416の設定に応じて異なるよう構成される。更に、音量レベルを変化させて音量調節を終了し、再度音量調節するような場合には、終了時にサブメイン基板301(或いはサブサブ基板302)のRWMに記憶された直前の音量レベルから調整を開始できるようになっている。
ここで、電源投入時などの初期段階における音量レベルの値は、最低レベルに限らず、例えば中央レベル(ここではレベル3)や、最高レベル(ここではレベル5)などのように、常に同じ値となるようにしてもよい。また、電断時に音量レベルの情報をバックアップしておき、初期化せずに電源投入がされた場合に、バックアップされた音量レベルから調整を開始できるようにすることも可能である。
また、左方向キー96c、及び、右方向キー96dによる音量調節の機能は、本実施例では、音量調節演出が表示されている間は有効となっている。そして、音量調節演出が表示された状態で、音量調節のための操作が入力されず、所定時間が経過した場合に音量調節演出が消去される。また、音量調節演出が表示されている際に操作ボタン22を押下すると、音量調節が終了し、音量調節演出が消去されるよう構成してもよい。
<<<光量調節演出の一例>>>
続いて、図34(b)に示した光量調節演出は、変動待機中や変動中に、十字キー96(図20(a))のうちの光量ボタン(ここでは上方向キー96a、又は、下方向キー96b)が操作された場合に表示されるようになっている。図34(b)に示す光量調節においては、光量レベルを表す光量レベルマーク411が表示されている(光量レベルマーク演出が行われている)。更に、光量レベルマーク411の下方(図中の左下方)には、十字キーを表す十字キーマーク412が表示されており、十字キーマーク412の下方には、「光量調節」の文字が表示されている。
上述の十字キーマーク412においては、光量の増減に用いられる上方向キー96aや下方向キー96bに対応する部分が、反転表示などの方法により強調表示されている。また、光量レベルマーク411の下方(図中の右下方)には、操作ボタンを表す操作ボタンマーク409が表示されており、操作ボタンマーク409の下方には、音量設定の終了を意味する「終了」の文字が表示されている。
図34(b)における光量調節の表示例においては、光量レベルは最小(MIN)のレベル1となっており、光量レベルマーク411の全体が明るい色で反転表示されている。この状態で、上方向キー96aを1回押下すると、図示は省略するが、光量レベルはレベル2となり、光量レベルマーク411がより明るく表示される。
これとは逆に、図34(b)に示す光量レベル(レベル1)の状態から、下方向キー96bを1回押下しても、光量レベルは変化せずレベル1のままとなる。また、例えば、光量レベルがレベル2やレベル3の状況で、下方向キー96bを押下すると、音量レベルは、押下した回数に応じて、最大でレベル1まで減少する。そして、本実施例では、光量レベルの最大値(MAX)は3となっており、3段階の光量調節が可能となっている。また、上方向キー96a、及び、下方向キー96bによる光量調節の機能は、本実施例では、図34(b)に示す光量調節メニューが表示されている間は有効となっている。
更に、光量レベルが3となっている状況で、上方向キー96aを1回押下しても、光量レベルに変化はないようになっている。しかし、これに限定されず、例えば、光量レベルが3となっている状況で上方向キー96aを1回押下すると、光量レベルが最小のレベル1に一気に下がるようにしてもよい。
なお、本実施例では、電源投入時などの初期段階では、光量レベルは常に同じ値(ここでは最低レベルであるレベル1)とされている。つまり、電源断前の光量レベルがいずれであっても、その後電源断し、その後電源投入された場合は、必ず予め定められた値になる。更に、電源投入を行ってから光量レベルを変化させて光量調節を終え、再度光量調節が行われるような場合には、サブメイン基板301(或いはサブサブ基板302)のRWMに記憶された直前の光量レベルから調整を開始できるようになっている。ここで、電源投入時などの初期段階における光量レベルの値は、最低レベルに限らず、例えば中央レベル(ここではレベル2)や、最高レベル(ここではレベル3)などとしてもよい。
また、上方向キー96a、及び、下方向キー96bによる光量調節の機能は、本実施例では、光量調節演出が表示されている間は有効となっている。そして、光量調節演出が表示された状態で、光量調節のための操作が入力されず、所定時間が経過した場合に光量調節演出が消去される。また、光量調節演出が表示されている際に操作ボタン22を押下すると、光量調節が終了し、光量調節演出が消去されるよう構成してもよい。
<<<環境設定に係る演出と他の基本的な表示画像との関係>>>
図35(a)、(b)は、変動待機中(ここでは変動の確定停止中)に音量調節演出や光量調節演出が行われる場合の表示例を、要部のみを抽出して概略的に例示している。また、図35(a)、(b)に示す変動待機状態は、確変中や時短中(電サポ状態中)などの特定遊技の状況ではなく、左打ちすべき遊技状況である通常遊技状態のものである。そして、図中には、変動開始前の停止した演出図柄190a~190cが表示されている。
また、図35(a)、(b)中には、縮小演出図柄表示領域361や、保留数表示領域367も表示されている。これらのうち縮小演出図柄表示領域361には、演出図柄190a~190の表示状態に係る視認性を担保できるよう、演出図柄190a~190cの表示態様に比較して極小さい演出図柄(ミニ図柄)が表示されている。
ミニ図柄の表示は、演出図柄190a~190cの変動表示や停止表示の状態に合わせて行われる。このようなミニ図柄の表示を行うことで、例えば、演出図柄190a~190cが、変動中に演出上、透明化されて視認できなくなったような状況でも、演出図柄190a~190cが変動中であることを遊技者が認識できるようにしている。
また、保留数表示領域367には、特図1や特図2に係る保留数表示の視認性を担保できるよう、極小さい1桁の数値が、2つ並べて表示されている。図35(a)、(b)に示す例では、左側の数値が特図1に係る保留数(ここでは0個)を示しており、左側の数値が特図2に係る保留数(ここでは0個)を示している。このように保留数表示領域367での保留数の表示を行うことで、例えば、第1保留数表示部196や第2保留数表示部197が、変動中に演出上、透明化されて視認できなくなったような状況でも、特図1や特図2に係る保留数を遊技者が認識できるようにしている。
ここで、図35(a)、(b)は、変動待機中を例示するものであり、保留は発生しておらず、第1保留数表示部196、及び、第2保留数表示部197は視認できるようになっていない。しかし、図35(a)、(b)には、この後の説明の理解をできるだけ容易にするため、二点鎖線によって仮想的に、第1保留数表示部196、及び、第2保留数表示部197を示している。
図35(a)、(b)に示す表示例において、演出図柄190a~190cの表示、第1保留数表示部196や第2保留数表示部197における表示、図示を省略している登場人物の表示、などは演出の趣向性を高める機能を有するものである。そして、これらの表示は、演出の状況によっては、透明化や縮小が行われて遊技者が視認できなくなり得るものとなっている。
これに対して、縮小演出図柄表示領域361や保留数表示領域367における表示は、演出図柄190a~190cの表示、及び、第1保留数表示部196や第2保留数表示部197の表示に係る視認性を担保しようとするものである。そして、縮小演出図柄表示領域361の表示、及び、保留数表示領域367の表示は、演出図柄190a~190cの表示、及び、第1保留数表示部196や第2保留数表示部197の表示などと、機能上異なるものである。
そして、これらの区別に基づき、演出図柄190a~190cを、例えば「第1装飾図柄」などと称し、縮小演出図柄表示領域361における表示を、例えば「第2装飾図柄」などと称することが可能である。以下では、必要に応じて、「第1装飾図柄」、「第2装飾図柄」の用語を用いることとする。
上述の第1装飾図柄や第2装飾図柄については、より詳細に、以下のようにも説明できる。例えば、第1装飾図柄は、遊技者が視認し易いよう表示される装飾図柄である。そして、第1装飾図柄を設けることにより、変動中の演出の興趣性を向上させることができる。また、第1装飾図柄を確定停止表示することで、遊技の結果を報知することができる。
そして、第1装飾図柄により、変動中であること、変動待機中であること、当否抽選の結果等を遊技者が認識し易くすることができる。また、第1装飾図柄により、変動中の演出の興趣性を向上させることができる。更に、第1装飾図柄を確定停止表示させることで、遊技の結果を報知することができる。
続いて、第2装飾図柄は、例えば常時、第1装飾図柄の表示状態(まだ変動表示中であるか、確定停止しているか)を表すことが可能なようにすることができる。つまり、特別図柄が変動中であるか停止中であるかを示す役割を持っている。また、これとは異なり、第2装飾図柄は、遊技者が第1装飾図柄を視認し難いような場合や、遊技者が第1装飾図柄を視認できないような場合に限って表示することも可能なものである。そして、第2装飾図柄を常時表示することにより、確定停止表示によって遊技の結果を報知することができる。
また、第1装飾図柄を視認し難い場合、又は、視認できない場合には、第2装飾図柄を変動表示し、第1装飾図柄が確定停止表示される際に、第2装飾図柄も確定停止表示することが可能である。
更に、第2装飾図柄に関しては、以下のようにも説明することができる。例えば、第2装飾図柄の個々の表示領域(ここでは縮小演出図柄表示領域361)の面積は、第1装飾図柄の表示領域(ここでは演出図柄190a~190cの個々の表示領域)の合計の面積よりも小さくなっている。
また、SPリーチ等が実行されている場合には、ストーリー展開を示す画像等のような動画像を遊技者に見せるために、第1装飾図柄が非表示となったり、動画像と重畳表示したりして(動画像のほうが、表示優先度が高く前面に表示される)、視認できなくなったり、視認し難くなったりすることがある。そして、このような場合でも、特別図柄が変動中であること(現在の変動がまだ終了していないこと)を示すため、変動を継続している第2装飾図柄が、表示画面の隅部等に表示される。また、第2装飾図柄を、このように確定停止以外は常に変動している仕様とせずに、どの演出図柄190a~190cに係るリーチであるか等の情報を遊技者が認識可能となるように、第2装飾図柄が、リーチ状態(第2装飾図柄の右図柄と左図柄とが同図柄であり中図柄のみが変動を継続している状態)にて表示画面の隅部等に表示されるよう構成してもよい。
ここで、第1装飾図柄を表示するための表示領域を、例えば「メイン領域」などと称することが可能である。また、第2装飾図柄を表示するための表示領域を、例えば「サブ領域」などと称することが可能である。そして、このように呼称した場合には、サブ領域に関しては、例えば、サブ領域内で第2装飾図柄が変動表示又は停止表示される、などと説明することが可能である。
続いて、これらの第1装飾図柄や第2装飾図柄と、前述の音量調節演出や光量調節演出との関係について説明する。先ず、図35(a)、(b)の例では、音量調節演出や光量調節演出が、第1装飾図柄と重畳して表示されている。更に、図35(a)、(b)の例では、第1装飾図柄及び第2装飾図柄や、図示を省略している第1装飾図柄の後面に表示されるストーリー画像やキャラクタ画像などのレイヤが半透明化され、音量調節演出や光量調節演出のレイヤが重畳されている。
ここで、音量調節演出や光量調節演出の視認性が不十分になる等の事情がなければ、第1装飾図柄や第2装飾図柄等の半透明化を行わなくてもよい。また、半透明化に視認性が低下することは好ましくないため、具現性を考慮すれば、変動停止中・変動中・客待ちデモ中のいずれであっても、レイヤを半透明にせず、音量調節演出や光量調節演出の表示の優先順位(表示プライオリティ)を相対的に高くし(少なくとも、第1装飾図柄や図示を省略している第1装飾図柄の後面に表示されるストーリー画像やキャラクタ画像などよりも高くし)、前面に表示することが考えられる。更に、この場合に、ミニ図柄(第2装飾図柄)については、表示プライオリティを更に高くし、必ず遊技者が視認できるようにすることが考えられる。
また、音量調節演出や光量調節演出は、常にいずれか一方のみを画面上に表れるようにする必要はなく、両方を同時に表示することも可能である。この場合、音量調節演出や光量調節演出が表示上競合しないよう(重畳表示されないよう)、各演出の態様や配置を考えることができる。具体的には、例えば、左方向キー96c、又は、右方向キー96dの操作により音量調節演出が表示され、表示中(例えば表示開始から所定時間経過まで)に上十字キー96a、又は、下十字キー96bの操作により光量調節演出が、音量調節演出と同時に表示されるようにする。そして、先に表示された音量調節演出は、再度左方向キー96c、又は、右方向キー96dの操作がない限りは、先に非表示となるようにすることが考えられる。
また、音量調節演出や光量調節演出の画像を単純化するとともに単色(例えば鮮やかな蛍光色など)又は第1装飾図柄や第2装飾図柄で使用される色よりも少ない色で描画し、多様な彩色が施された第1装飾図柄や第2装飾図柄等とのコントラスト(対比)を強調して、音量調節演出や光量調節演出の識別力を確保することも可能である。
更に、音量調節演出や光量調節演出を、第1装飾図柄及び第2装飾図柄のうちの一部の画像とは重畳しないように表示してもよい。例えば、音量調節演出(又は光量調節演出)を、第1装飾図柄とは重畳するが、第2装飾図柄とは重畳しない、といった位置関係で表示することが考えられる。このようにすることで、特に視認性を担保したい表示(ここでは第2装飾図柄)を除き、他の表示との重畳を許容する、といった表示を行うことができる。
また、図示は省略するが、例えば、変動中、変動待機中(変動停止中)、客待ちデモ中、といった状況の違いに関わらず、いずれの状況でも同じ態様(同じサイズや彩色など)で、音量調節演出(又は光量調節演出)を表示することが可能である。更に、これに限らず、音量調節演出(又は光量調節演出)を、変動中には変動待機中(変動停止中)よりも縮小して表示する、といったことも可能である。ここで、表示を縮小するための具体的態様としては、例えば、音量調節演出(又は光量調節演出)の全体を、相似関係を保ったまま、所定の倍率で単に縮小したものを例示することができる。
音量調節演出の場合には、例えば、前述のスピーカマーク406、音量レベルマーク407、十字キーマーク408、及び、「音量調節」の文字等が、所定の倍率で縮小されることとなる。また、光量調節演出の場合には、前述の光量レベルマーク411、十字キーマーク412、「光量調節」の文字等が、所定の倍率で縮小されることとなる。
また、表示の縮小にあたっては、上述の例に限らず、例えば、音量調節演出をスピーカマーク406と音量レベルマーク407の表示のみで行ったり、これに十字キーマーク408をのみを付加して行ったりすることも可能である。更に、光量調節演出を、光量レベルマーク411の表示のみで行ったり、これに十字キーマーク412のみを付加して行ったりすることも可能である。
また、表示の縮小にあたっては、変動中の各図形と、変動待機中の各図形とが相似形でないようにすること、言い換えれば、変動中の各図形と変動待機中の各図形とを非相似形とすることも可能である。更に、変動中においても、縮小された音量調節演出(又は光量調節演出)を、第2装飾図柄と重畳しないよう配置することが考えられる。また、変動中の縮小された音量調節演出を、第2装飾図柄とは重畳せず、第1装飾図柄とは重畳するよう配置することも考えられる。
また、縮小された音量調節演出(又は光量調節演出)についても、変動中に表示されていない状況で、対応する十字キー96が操作されると画面上に現れるようにすることが可能である。
<<<オート連打演出と環境設定に係る演出との関係性>>>
続いて、音量調節演出(又は光量調節演出)において、残り時間を示すインジケータ演出を行わないようにすることが考えられる。例えば、ボタン画像401の表示や、通常連打演出、オート連打演出などといった演出には、操作有効期間を示すためのインジケータ表示が付帯する(併せて表示される)が、音量調節演出や光量調節演出などには、残り時間を示すインジケータ表示は付帯しないようにすることが考えられる。この場合、音量レベルや光量レベルを示すインジケータ画像(図34(a)、(b)の符号407や411)は表示する一方で、音量調節演出や光量調節演出に係る残り時間(調節可能時間)を示すインジケータ画像は表示されないこととなる。
また、音量調節演出(又は光量調節演出)において、音量レベルや光量レベルを示すインジケータ画像(図34(a)、(b)の符号407や411)は、表示しないようにすることも考えられる。すなわち、これまでに説明した音量調節演出の音量レベルマーク407の表示や、光量調節演出の光量レベルマーク411の表示は、量の増減を表す機能を有している。このため、音量レベルマーク407の表示や、光量レベルマーク411の表示は、前述した抽選結果報知関連インジケータ演出と同様に、インジケータ演出の一種(環境設定関連インジケータ演出)である。そして、このような環境設定関連インジケータ演出についても、オート連打演出との関係を定めることが可能である。
例えば、オート連打演出においては、図32(a)や図33(a)に示したように、ボタン画像401とインジケータ画像402とを組み合わせて表示するが、これに対して音量調節演出では、オート連打演出のインジケータ画像に相当する画像を除いて表示を行う、といったことが考えられる。音量調節演出において、オート連打演出のインジケータ画像に相当する表示としては、音量レベルマーク407の画像である音量レベルマーク画像を例示できる。
図33(b)は、このような音量レベルマーク画像を省略した音量調節演出の一例を示している。図33(b)の例では、変動中に音量調節演出が行われている。そして、十字キーマーク408、スピーカマーク406、「音量調節」の文字等は表示されているが、図34(a)に示した音量レベルマーク407の画像は表示されていない。このようにすることで、音量調節演出によって隠される表示領域を低減でき、音量調節演出以外の表示についての視認性を向上できる。なお、図33(a)の例では、図34(a)中などにあった操作ボタンマーク409などの表示も省略されている。このことによって、音量調節演出以外の表示についての視認性をより一層向上することが可能となる。
また、例えば、オート連打演出が行われ得る変動中(第1装飾図柄等の変動中)に、音量調節演出が表示される場合には、上述のように音量レベルマーク画像(音量レベルマーク407の画像)等を含まずに音量調節演出が行われる一方で、演出の停止中(確定停止中)には、音量レベルマーク画像(音量レベルマーク407の画像)等を含んだ音量調節演出が表示される、といった演出態様も考えることができる。
なお、前述の光量調節演出(図34(b))における光量レベルマーク411についても、光量レベルを明るさによって表すインジケータであるということができる。そして、光量調節演出(図34(b))についても、音量調節演出と同様に、インジケータ演出との関係を定めることが可能である。
また、光量レベルマーク411の表示を行わず、その他の画像(操作ボタンマーク409など)のみを表示する、といったことが考えられる。そして、この場合において、例えば通常は、光量調節に係るレベルメータ表示として、ボタン演出のインジケータ画像402(図32(b)~(d))と同様の画像が表示されるが、特定の場合には、図34(b)に例示したような光量のレベルマーク411が表示される、といったことが考えられる。
<<<環境設定に係る演出と他の基本的な表示画像とに係る表示プライオリティ>>>
また、音量調節演出や、前述の第1装飾図柄における各表示(演出図柄190a~190c各表示)、同じく前述の第2装飾図柄について、表示の優先順位(表示プライオリティ)を定めておくことが可能である。例えば、表示プライオリティを高い順から、第2装飾図柄>音量調節演出(及び光量調節演出)>第1装飾図柄>第1保留数表示部196の表示(及び第2保留数表示部197の表示及び当該変動情報表示部195の表示)、とすることが可能である。前述の保留数表示領域367については、表示プライオリティを、第2装飾図柄と同じとしたり、第2装飾図柄の次などとしたりすることが可能である。また、第2装飾図柄と、音量調節演出(及び光量調節演出)と、保留数表示領域367については、それぞれが重畳表示しないため、同一の表示プライオリティとしてもよい(その場合、これらの表示プライオリティを、最も高い表示プライオリティとしてもよい)。
ここで、表示プライオリティは、演出表示装置60に表示する画像及び動画像の表示のための各レイヤについて、重畳の優先度(画面の前面側から表示する順序)を示している。このような表示プライオリティを定めることで、複数の画像又は動画像が重畳して表示される場合に、遊技者が画像や動画像を選択的に視認し易いよう構成することが容易になる。なお、ここでは表示プライオリティの大小関係を、不等号や等号によって示している。
また、上述の表示プライオリティは、第1装飾図柄<第1保留数表示部196の表示(及び第2保留数表示部197の表示及び当該変動情報表示部195の表示)、となるよう入れ替えたりすることが可能である。更に、光量調節演出についても、音量調節演出と同様に表示プライオリティを定めておくことが可能である。
ここまで通常遊技状態における音量調節演出及び光量調節演出について説明した。しかし、時短中(電サポ状態中)などの特定遊技の状況でも音量調節演出や光量調節演出を行うことが可能である(通常遊技状態と同様に、特定遊技状態における変動停止中も変動中も客待ちデモ中も、音量調節演出や光量調節演出を行うことが可能である)。例えば、時短中(電サポ状態中)などの場合には、前述したように右打ちを促す右打ち演出が行われるが、この右打ち演出、第1装飾図柄、第2装飾図柄、第1保留数表示部196の表示、第2保留数表示部197の表示、当該変動情報表示部195の表示、保留数表示領域367等とともに、音量調節演出(又は光量調節演出)を行うことが可能である。なお、通常遊技状態においては第1保留数表示部196の表示(第1特別図柄に係る保留表示)は行う一方で第2保留数表示部197の表示(第2特別図柄に係る保留表示)は行わず、特定遊技状態においては第2保留数表示部197の表示(第2特別図柄に係る保留表示)は行う一方で第1保留数表示部196の表示(第1特別図柄に係る保留表示)は行わないよう構成してもよい。そのように構成した場合、通常遊技状態でも特定遊技状態でも、保留数表示領域367(第1特別図柄に係る保留数を示す表示及び第2特別図柄に係る保留数を示す表示を行う表示領域)は必ず表示するよう構成してもよい。
上述のような右打ち演出は、「右打ち指示表示」や「右打ち警告表示」などと称することも可能である。更に、この右打ち演出とは異なり、遊技者に左打ちを促すような演出を行うことが可能である。このような左打ちを促す演出は、例えば時短終了時(非電サポ状態終了時)等のように、右打ちから左打ちに戻すべき状況で表示することが可能なものである。このような左打ちを促す演出は、「左打ち演出」や、「左打ち指示表示」、「左打ち警告表示」などと称することが可能である。
右打ち演出(右打ち警告表示)と、左打ち演出(左打ち警告表示)とを併せて、例えば「打ち方演出」や「打ち方警告表示」などと称することが可能である。これらのような打ち方演出(打ち方警告表示)を行うことで、遊技者に対し、そのときの遊技状態において推奨される打ち方を実行するよう促すことができる。
そして、時短中(非電サポ状態)等に音量調節演出が行われる場合の表示プライオリティを、右打ち指示表示>第2装飾図柄>音量調節演出(及び光量調節演出)>第1装飾図柄>第1保留数表示部196の表示(及び第2保留数表示部197の表示及び当該変動情報表示部195の表示)、とすることが可能である。また、第2装飾図柄と、音量調節演出(及び光量調節演出)と、保留数表示領域367については、それぞれが重畳表示しないため、同一の表示プライオリティとしてもよい(その場合、最も高い表示プライオリティとしてもよい)。
また、上述の表示プライオリティは、第1装飾図柄<第1保留数表示部196の表示(及び第2保留数表示部197の表示及び当該変動情報表示部195の表示)、となるよう入れ替えたりすることが可能である。更に、光量調節演出についても、音量調節演出と同様に表示プライオリティを定めておくことが可能である。
<<音量ボタン画像の非表示>>
10.続いて、ボタン演出と音量調節演出との関係について、演出の出現タイミングの関係を異ならせることが可能である。例えば、裏ボタン演出のような特定のボタン演出を除いては、ボタン画像401等が出現した後にボタン操作(操作ボタン22の操作)が行われ、そのときに決定されている演出パターンに応じて、ボタン操作を契機とした演出の実行(演出変化)があるようになっている。
このようなボタン演出に対して、音量調節演出においては、音量ボタンとして機能する操作ボタン(ここでは左方向キー96c、又は、右方向キー96dの操作)が行われて初めて、音量調節演出の表示が開始されるようになっている。このことについて別な言い方をすれば、ボタン演出では、裏ボタン演出の場合を除き、ボタン画像401が表示された状況においてボタン操作が行われるが、音量調節演出では、ボタン画像(ここでは十字キーマーク408)が表示されていない状況でボタン操作が行われるよう、ボタン演出と音量調節演出との関係が決められている。
更に、別な言い方をすれば、ボタン演出では、裏ボタン演出の場合を除き、ボタン操作開始のタイミングでは既にボタン画像401が表示されているが、音量調節演出では、ボタン操作開始のタイミング(直前のタイミング)では未だボタン画像(ここでは十字キーマーク408)が表示されていない。このようなボタン演出と音量調節演出との関係について、更に別な言い方をすれば、音量調節演出は、ボタン画像(ここでは十字キーマーク408)の表示タイミングがボタン演出におけるボタン画像401の表示と比べて相対的に遅くなる演出態様で実行される、ということができる。
このようにすることで、例えば、複数の環境設定項目の中から音量調節を選択可能とするためのメニュー画面の表示や、音量調節の有効期間中であることを示す表示(有効期間表示)などのような音量調節の前段の演出(音量調節前段演出)を行うことなく、即座に音量調節演出を表示することができる。そして、音量調節について、調節のための操作の迅速性を高めることが可能である。
また、ここで説明したような関係を定めるにあたり、変動中と変動停止中とで別な演出態様を採用することも可能である。例えば、変動中の音量調節演出については、上述のように、ボタン画像(ここでは十字キーマーク408)の表示タイミングがボタン演出におけるボタン画像401の表示と比べて相対的に遅くなる演出態様を採用するが、変動停止中の音量調節演出については、ボタン画像(ここでは十字キーマーク408)の表示が、ボタン操作(ここでは左方向キー96c、又は、右方向キー96dの操作)よりも前に開始される演出態様を採用する、といったことも可能である。
なお、これまで環境設定に関しては、音量調節演出を主なものとして説明を行ってきたが、これは以下のような理由による。すなわち、本実施例のぱちんこ遊技機10では、十字キー96のうち、左方向キー96cや右方向キー96dは、音量調節に専用のものとして設けられている。これに対し、上方向キー96aや下方向キー96bは、前述した光量調節のほか、演出のステージ(「演出ステージ」や「演出モード」などともいう)を選択するのに用いられる場合があるようになっている。
具体的には、図示は省略するが、変動演出に係る所定の状況で上方向キー96aや下方向キー96bが押下された場合には、演出のステージの種類を示すアイコン画像が複数(例えば4つなど)表示される。そして、上方向キー96a又は下方向キー96bが押下操作される度に、アイコン画像が順に、反転表示などの手法により強調表示される。
そして、遊技者が好んだアイコンが強調表示された状態で、例えば操作ボタン22が押下されると演出ステージが決定され、決定された演出ステージについて定められた演出が、遊技中に展開される。このような演出ステージの変更は、「ステージチェンジ」や「ステチェン」などと呼ばれることがある。また、演出ステージの変更は、変動中と変動停止中の両方で行えるようにしたり、いずれか一方でのみ(例えば変動停止中のみ)行えるようにするしたりすることができる。
上述のような演出ステージは、背景画像により示される演出態様とすることができる。例えば、演出ステージAに対応した背景画像Aと演出ステージBに対応した背景画像Bなどを有し、選択された演出ステージに対応した背景画像が表示され、選択された演出ステージに対応した第1装飾図柄(例えば、演出ステージAであればキャラクタAと数字を組み合わせた装飾図柄であり、演出ステージBであればキャラクタBと数字を組み合わせた装飾図柄である)や予告の種類(例えば、演出ステージAであれば台詞予告が発生可能であるがステップアップ予告は発生不可能であり、演出ステージBであればステップアップ予告が発生可能であるが台詞予告は発生不可能である)等を異ならせた各種の演出を行うことができる。
つまり、音量調節や光量調節のような環境設定項目のうち、音量調節は、他の選択可能な項目(選択可能項目)の影響を受けず、使用可能な状況に関して、高い自由度を有している。そして、このように自由度の高い環境設定項目について、調節のための操作の迅速性が高いものとして定め、割り当てられた十字キー96(ここでは左方向キー96c及び右方向キー96d)の操作前には、音量調節演出の表示は行わないようにしている。
これに対し光量調節については、他の選択可能項目(ここでは演出ステージ)と十字キー96を兼用することで、光量調節の可能な時期が制約され、光量調節についての自由度が低くなっている。ここで、環境設定項目の自由度の相違に基づき、「第1環境設定項目」、「第2環境設定項目」などの用語により区別することも可能である。例えば、ここでは自由度の高い音量調節を第1環境設定項目と称し、相対的に自由度の低い光量調節を第2環境設定項目と称することなどが可能である。なお、ここでは上方向キー96aや下方向キー96bにて演出のステージを選択する場合を示したが、それ以外にも、上方向キー96aや下方向キー96bにて演出カスタムの設定(例えば、先読み演出ありにするか先読み演出なしにするか、台詞予告の出現率を高くするか低くするかその中間にするか、などの設定)をしてもよいし、上方向キー96aや下方向キー96bにてBGMを選択してもよい。
なお、このように音量調節の自由度を光量調節よりも高めた場合の電源断発生時の処理(電源断処理)において、そのときの音量の設定(電源断前の音量レベル)に係る情報を一時記憶し、これに対して光量の設定(電源断前の光量レベル)に係る情報は一時記憶しないよう構成することが可能である。また、これに限らず、いずれの情報も一時記憶するようにすることも可能である。
また、音量調節の自由度を相対的に高めることに限らず、光量調節の自由度を音量調節よりも高めることが可能である。例えば、光量調節について十字キー96(ここでは上方向キー96a及び下方向キー96b)を専用のものとし、他の十字キー96(ここでは左方向キー96c及び右方向キー96d)を音量調節と他の機能(ここでは演出のステージチェンジ機能)とで兼用してもよい。このように、光量調節の時期的な制約がないようにし、常時光量調節を行えるようにすることで、常時、光刺激を最適化し得るようになる。そして、てんかん防止効果をより一層向上することが可能となる。
また、このように光量調節の自由度を音量調節よりも高めた場合の電源断発生時の処理(電源断処理)において、そのときの光量の設定(電源断前の光量レベル)に係る情報を一時記憶し、これに対して音量の設定(電源断前の音量レベル)に係る情報は一時記憶しないよう構成することが可能である。また、これに限らず、いずれの情報も一時記憶するようにすることも可能である。
更に、ここでは、十字キーが光量調節(又は音量調節)と兼用される選択可能な項目(選択可能項目)として、演出ステージを例示したが、これに限られるものではなく、例えば楽曲などを選択可能項目とすることも可能である。
<<オート連打機能と単発機能との関係の多様化>>
11.続いて、オート連打機能と単発機能との関係についての多様化を考えることができる。例えば、オート連打操作の受付が可能となるオート連打有効期間について、図36(a)に示すように、終盤の期間を考える。オート連打有効期間が終了するN秒前を基準タイミングT1(終盤タイミング)とし、この基準タイミングT1よりも後に操作ボタン22の押下操作が検出され、オート連打操作の時間的な条件(例えば第1条件に係る0.5秒+第2条件に係る押下継続)を満たす操作が開始されたとしても、オート連打操作が行われたものと判定しないことが考えられる。より具体的には、N=0.45とした場合の基準タイミングT1以降からオート連打操作の時間的な条件(例えば0.5秒を超える押下継続)を満たす操作が開始された場合(図36(a)における「ボタン押下(0.5秒超)」の矢印におけるタイミングから押下継続が開始された場合)であっても、操作開始時にはその操作(単発操作)に応じたその後の演出(例えば、前述したエフェクト表示など)が行われるが、以降の押下継続に係るオート連打がなされることはない。なお、これは表ボタン演出および裏ボタン演出のいずれにも適用可能であるが、表ボタン演出においては、表ボタン演出が行われている期間(図36(a)における「表ボタン演出」のタイムブロック内)では、ボタン操作前に限らずボタン操作中及びボタン操作後も遊技者に連打操作を促すボタン画像が表示されている。
しかし、上述の基準タイミングT1より後であっても、図36(b)に示すように、オート連打有効期間が終了するまでの間に、単発操作(ここでは0.5秒未満の押下継続であり、遊技者が意図的に長押ししたと見做されない程度の押下継続である、つまりは押下して即座に離す操作である)が検出されれば、CPU521の制御処理上、単発操作が行われた旨の判定が行われる。より具体的には、N=0.45とした場合の基準タイミングT1以降に単発操作を行った場合、例えばその単発操作が0.2秒間隔だった場合、単発操作が3回可能であるため(0.45秒前、0.25秒前、0.05秒前の3回可能であるため)、その3回の単発操作に応じたその後の演出(例えば、前述したエフェクト表示3回分など)が行われる。なお、これは表ボタン演出および裏ボタン演出のいずれにも適用可能であるが、表ボタン演出においては、表ボタン演出が行われている期間(図36(b)における「表ボタン演出」のタイムブロック内)では、ボタン操作前に限らずボタン操作中及びボタン操作後も遊技者に連打操作を促すボタン画像が表示されている。
また、基準タイミングT1よりも前に操作ボタン22の押下操作が検出された場合についても考えることができる。図36(c)に示すように、例えば、基準タイミングT1よりも前に開始されたボタン操作について、基準タイミングT1よりも前に開始されたボタン操作タイミングからオート連打有効期間が終了する間の期間であるN+M秒間(M=基準タイミングT1よりも前に開始されたボタン操作タイミングから、基準タイミングT1までの時間)の間に、オート連打操作の時間的な条件(例えば0.5秒超の押下継続)を満たした操作であると判定されたとする(この場合においても、図36(a)(b)と同様に、N=0.45とする)。このため、ボタン操作開始タイミングを基準として、そこから押下継続が0.5秒に到達したタイミング、そこから押下継続が更に0.2秒経過したタイミング毎、のそれぞれにおいて単発操作の扱いとなり、オート連打がなされる(ここで、図36(c)においては、「ボタン押下(T後0.5秒超)」のタイムブロック開始から0.5秒後、つまり押下継続の開始から0.5秒後に、「オート連打演出」のタイムブロックが開始されることを図示している)。より具体的には、例えば、オート連打有効期間が終了する1.0秒前がボタン操作開始タイミングである場合、ボタン操作開始タイミングが単発操作1回目(実際の単発操作)に該当し(この時点ではオート連打有効期間が終了するまで1.0秒)、そこから押下継続が0.5秒に到達したタイミングが単発操作2回目(実際に単発操作をしているわけではないが、単発操作されたと見做されている)に相当し(この時点ではオート連打有効期間が終了するまで0.5秒)、そこから押下継続が更に0.2秒経過したタイミングが単発操作3回目(実際に単発操作をしているわけではないが、単発操作されたと見做されている)に相当し(この時点ではオート連打有効期間が終了するまで0.3秒)、そこから押下継続が更に0.2秒経過したタイミングが単発操作4回目(実際に単発操作をしているわけではないが、単発操作されたと見做されている)に相当し(この時点ではオート連打有効期間が終了するまで0.3秒)、その後はオート連打有効期間が終了するまで0.1秒しかないため、そこから押下継続が更に0.2秒経過したとしても、オート連打有効期間外であるため、オート連打とならない(単発操作されたと見做されない)。なお、これは表ボタン演出および裏ボタン演出のいずれにも適用可能であるが、表ボタン演出においては、表ボタン演出が行われている期間(図36(c)における「表ボタン演出」のタイムブロック内)では、ボタン操作前に限らずボタン操作中及びボタン操作後も遊技者に連打操作を促すボタン画像が表示されている。
更に、このオート連打操作の終盤期間の間に、ボタン押下が一旦終了した後、再度のボタン押下(ここでは「後続のボタン押下」と称する)が行われたとする。この後続のボタン押下が、オート連打操作の残余期間となる終盤期間の間に開始されたものであれば、後続のボタン押下について、単発操作である旨の判定が行われ、前述のように、単発操作に応じたその後の演出が行われる。
ここで、このようなオート連打機能と単発機能との関係については、例えば、オート連打有効期間の終了前の所定期間(ここではN秒前の期間)内では、操作ボタン22の長押しを開始しても、オート連打として検出されることがないものであるということができる(ボタン操作開始時においては単発操作となるが、それ以降の押下継続で連打と見做されることはない、つまり押下継続の時間経過に伴って累積的に単発操作と見做されていくことはない)。一方で、オート連打有効期間の終了前の所定期間(ここではN秒前の期間)内に2回の単発押しが行われた場合には、実際の連打として検出される場合があり得るものであるということができる。
言い方を変えれば、オート連打有効期間の終了前の所定期間(ここではN秒前の期間)内において、2回の単発押しが行われた場合には、実際の連打として検出される場合があり得るが、操作ボタン22を長押しした場合には、連打として検出されることがないものであるということができる。
<<オート連打機能とエラーとの関係>>
12.次に、オート連打機能とエラーとの関係について考えることができる。例えば、オート連打演出中に所定の種類のエラー(第1エラー)が発生した場合は、オート連打演出は中断されないようにする。しかし、他の所定の種類のエラー(第2エラー)が発生した場合は、オート連打演出が中断されるようにする。
より具体的には、ぱちんこ遊技機10の作動中に遊技機枠11(例えば前枠13)が開放されて前述の開放信号が検出された場合のエラーである「扉開放エラー」や、下球皿19に関し前述の受け皿満タンスイッチの信号に基づき検出される「満タン検知エラー」などを第1エラーとし、これらの第1エラーが発生した場合には、オート連打演出が続行されるものとする。ここで、第1エラーを、例えば、エラー原因を解除すれば電源をオフしなくても遊技が可能な状態に復帰するエラー(復帰可能エラー)などとしてもよい。
これに対し、磁気センサ等により前述の磁気検知信号が検出された場合のエラーである「磁気検知エラー」などを第2エラーとし、これらの第2エラーが発生した場合には、オート連打演出が中断され、演出表示装置60の画面の全体を使って、エラーが発生した旨の報知(全画面エラー報知)が行われるものとする。
ここで、第2エラーとして、電波センサにより前述の電波検知信号が検出された場合のエラーである「電波検知エラー」や、各種の入賞口の断線や短絡が検出された場合のエラーである「入賞口断線・短絡エラー」、及び、入球個数の異常や検知した場合のエラーである「過剰払出し検知エラー」などを、第2エラーに含めることも可能である。更に、第2エラーを、例えば、電源をオフして再投入しなければ遊技が可能な状態に復帰しないエラー(復帰不可能エラー)などとしてもよい。
このように、第2エラーが発生した場合にオート連打演出を中断することで、演出表示装置60の画面を最大限に活用した大々的なエラー報知を行うことが可能となる。このときの大々的なエラー報知としては、画面全体に黒の背景を表示し、エラーが発生した旨を報知する文字や図形のみを表示したものなどが考えられる。なお、エラーの分類は上述のものに限らず、例えば、扉開放エラーなどの所定のエラーも第2エラーに含め、発生した場合にはオート連打演出を中断しエラー報知を行うようにしてもよい。
また、オート連打演出を完全に中断することに限定されず、オート連打演出を継続しながら(中断せずに)、エラー報知の画像を演出用の画像に重畳して行うことや、オート連打演出の画像の透明度を上げて半透明化し、エラー報知の画像を表示することなども可能である。また、オート連打演出が行われている表示体(表示装置)の画面とは異なる画面を利用し、オート連打演出を継続しながらエラー報知を行うことや、同じくオート連打演出を継続しながら音声によるエラー報知を行うことなども可能である。特に、第1エラーであっても第2エラーであっても、実行中の演出を阻害することがないように、エラー報知(エラー音の出力及び/又はエラー画面の表示)を行いつつ、連打演出(オート連打演出)におけるボタン画像の表示なども継続して表示可能である(エラー報知としてエラー状態の違いによって(或いはエラーの種類によって)対応したエラー音が出力される場合はエラー音の出力中にボタン画像が表示され、エラー報知としてエラー画面が表示される場合はエラー画面とボタン画像とが同時に表示される)よう構成することも好適であり、そのように構成した場合、第1エラーである場合は、ボタン画像を表示するとともにボタン操作が有効である(長押しによるオート連打機能が作動する)よう構成され(連打操作によりその後の演出が実行され)、第2エラーである場合は、ボタン画像を表示する一方でボタン操作が無効である(長押しによるオート連打機能が作動しない)よう構成される(連打操作をしてもその後の演出が実行されない)。
<<オート連打機能と環境設定機能との並列的取扱い>>
13.次に、オート連打と環境設定との並列的な関係を有するものとすることが考えられる。例えば、オート連打演出中に、音量調節演出に係るボタン操作(ここでは左方向キー96c、又は、右方向キー96dの操作)があれば、音量調節演出が開始されるようにする。この場合は、オート連打演出の画像(ボタン画像や、連打操作によるその後に実行される演出でありエフェクト表示など)に、音量調節演出を上から重畳して表示することが考えられる。更に、オート連打演出の画像の透明度を上げ(半透明化し)、音量調節演出の方を強調表示することも考えられる。いずれの構成を採用するにかかわらず、音量調節演出の表示優先度の方が、オート連打演出の画像の表示優先度よりも高くなるよう構成される。
そして、この状況において音量調節演出に係るボタン操作(ここでは左方向キー96c、又は、右方向キー96dの操作)への操作が検出されれば、操作内容に応じた音量レベルマーク407の表示態様の変更や、音量レベルの変更が行われるようにすることが可能である。このようにすることで、オート連打演出と音量調節演出の両方を尊重した演出表示が可能となる。更に、演出表示を、オート連打演出と音量調節演出の両方を尊重しつつも、音量調節を優先したものとすることが可能となる。
オート連打演出においては、実際に連打操作を行わなくても連打操作を行ったのと同様な演出が実行される。このため、オート連打演出中には、通常の連打演出中と異なり、遊技者の少なくとも発射ハンドル20の操作(ハンドル操作)を行っていない側の手である左手が空いていると考えられる。そして、空いている手指を使って左方向キー96c、又は、右方向キー96dの操作が可能であり、このような状況に備えて、オート連打演出中に音量調節演出を即座に並行して表示できるようにしておく。このようにすることで、オート連打演出と音量調節演出に係る制御の適正化が可能となる。なお、光量調節演出についても、音量調節演出と同様の構成を備えてよい、つまり、上述したような関係性や構成を、光量調節演出にも適用しよい。
14.続いて、上述のようにオート連打演出中に音量調節演出(及び/又は光量調節演出)を並行して実行した状況で、オート連打演出に係る動画の進行が継続される(中断されない、或は、割り込まれない)ようにすることが可能である。つまり、音量調節演出(及び光量調節演出)が表示されても、オート連打演出の進行には何ら影響がないようにし、音量調節演出(及び光量調節演出)を強調しつつも、オート連打演出を活かした演出表示が可能となる。
ここで、音量調節演出(及び光量調節演出)中には、前述したようにオート連打演出の透明度を上げることも可能であるが、このようなオート連打演出の変更は、見た目上の影響は及び得るが、演出の進行には影響のないものであるということができる。
15.続いて、上述のようにオート連打演出と音量調節演出(及び光量調節演出)とを互いに並行して進行させた状況において、更にボタン操作(ここでは操作ボタン22の操作)が検知されても、音量調節演出(及び光量調節演出)の表示がそのまま継続され、音量調節演出(及び光量調節演出)が消去されないようにすることが考えられる。このようにすることで、音量調節演出(及び光量調節演出)を、操作ボタン22への連打のための操作によっては消去されないものとすることができる。また、音量調節演出(及び光量調節演出)の表示中に操作ボタン22への連打のための操作が行われたとしても、音量調節演出(及び光量調節演出)については、音量調節(及び光量調節)の操作がなければ、表示開始されてから所定時間(例えば3秒)後に消去されるようにする(非表示とする)。
更に、この状態で音量調節(及び光量調節)の操作がなければ、音量調節演出(及び光量調節演出)は、表示開始されてから所定時間(例えば3秒)後に消去されるようにする(非表示とする)ことが考えられる。また、音量調節演出(及び光量調節演出)が表示されてから音量調節(及び光量調節)の操作があった場合でも、その後に音量調節(及び光量調節)の操作がなければ、最後に音量調節(及び光量調節)の操作があってから所定時間(例えば3秒)後に消去されるようにすることが考えられる。
このようにオート連打演出と音量調節演出(及び光量調節演出)とを互いに並行して進行させるためには、例えば、サブメインCPU521における前述のサブメインタイマ割込み処理(図24)内で、操作ボタン22の操作に係る処理と、十字キー96の操作に係る処理の両方を行うようにすることが考えられる。より具体的には、操作ボタン22の操作に係る処理を、前述のプッシュボタン監視制御処理(S266)で行い、十字キー96の操作に係る処理を、デバイス制御データ出力処理(S263)で行うことが考えられる。
サブメインタイマ割込み処理は、前段で割込み禁止の処理が行われた場合等でなければ、所定周期(ここでは1ms)毎に繰り返されるものである。このため、操作ボタン22の操作に係る処理のモジュールと、十字キー96の操作に係る処理のモジュールのそれぞれを、サブメインタイマ割込み処理内に直列に配置することで、オート連打演出に係る処理と、音量調節演出(及び光量調節演出)に係る処理の両方を独立して確実に実行できるようになる。
16.続いて、先に音量調節演出(及び光量調節演出)が表示され、その後にオート連打演出が行われた状況について考えることができる。このような状況においては、音量調節演出(及び光量調節演出)の表示を継続し、オート連打操作がされてオート連打演出が実行されても、音量調節演出(及び光量調節演出)の表示を消去せずに更に継続することが可能である。また、この場合も音量調節演出(及び光量調節演出)を、音量調節(及び光量調節)の操作がなければ、表示開始されてから、或は、最後に音量調節の操作があってから、所定時間(例えば3秒)後に消去されるようにすることが可能である。
17.続いて、音量調節演出(及び光量調節演出)について、ボタン画像401や、オート連打演出(ボタン押下で発生するその後の演出)よりも、表示プライオリティが高いものとすることが考えられる。つまり、音量調節演出の表示に係るレイヤを、ボタン画像401やオート連打演出の表示に係るレイヤよりも上に重畳して演出表示を行う。
ここで、音量調節演出、前述の第1装飾図柄における各表示(演出図柄190a~190c各表示)、同じく前述の第2装飾図柄の間の表示プライオリティについて、いくつかの例を前述したが、オート連打演出を考慮した場合、例えば、第2装飾図柄>音量調節演出(及び光量調節演出)>オート連打演出>第1装飾図柄>第1保留数表示部196の表示(及び第2保留数表示部197の表示及び当該変動情報表示部195の表示)、とすることが可能である。
このようにすることで、オート連打演出と音量調節演出(及び光量調節演出)とが競合した場合にも、視認性を損なうことなく音量調節演出の表示を行うことができる。
なお、音量調節演出の表示を構成するレイヤが複数である場合には、音量調節演出の表示に係る全てのレイヤの表示プライオリティを、オート連打演出に係るレイヤよりも高くすることが考えられる。また、これに限らず、音量調節演出の表示に係るレイヤの内の一部のレイヤのみ(例えば、スピーカマーク406と音量レベルマーク407に係るレイヤのみ)の表示プライオリティを、オート連打演出に係るレイヤよりも高くすることが考えられる。
更に、この場合には、音量調節演出の表示に係るレイヤの内の一部のレイヤのみ(例えば、スピーカマーク406と音量レベルマーク407に係るレイヤのみ)表示することも考えられる。
なお、ここではオート連打機能と環境設定との並列的取扱いとして、オート連打演出と音量調節演出との関係について説明した。しかし、これに限定されるものではなく、オート連打演出と光量調節演出との関係を、オート連打演出と音量調節演出との関係と同様なものとすることも可能である。
<<オート連打演出と音量演出の変動跨ぎについての具体的態様>>
18.次に、オート連打演出と音量調節演出の変動跨ぎに係る具体的態様について考えることができる。例えば、オート連打演出は、変動を跨がないようにすることが考えられる。より具体的には、表ボタン演出において、オート連打演出時のボタン画像401が表示された場合、そのときの変動中(遅くとも次の変動が開始されるまで)には、このボタン画像401が消去されるようにする。また、裏ボタン演出である場合にも、変動を跨いで連打操作(通常の連打又はオート連打)が可能となるようには構成しておらず、前述したような裏ボタン演出としてのエフェクト表示などは、変動を跨いで実行されることはない。
これに対して音量調節演出については、変動中に音量調節演出が表示されている場合、そのときの変動が確定停止して次の変動が開始されても、音量調節演出の表示が継続する所定時間内(例えば表示開始又は最後のボタン操作から3秒以内)であれば、消去されず画面中に残るようにする。別な言い方をすれば、変動停止時(前述した図柄固定時間中や変動待機中を含む)にも、音量調節演出が表示され、音量調節が可能となるようにする。このように、音量調節演出が変動を跨ぎ得るようにすることで、より多様な状況において音量調節が可能となる。
なお、音量調節演出について、音量調節演出の表示が継続する所定時間内(例えば表示開始又は最後のボタン操作から3秒以内)であったとしても、図柄固定時間中及び(或いは「又は」)変動待機中になると一旦消去され(つまり、表示開始から3秒未満で図柄固定中又は変動待機中となった場合は一旦非表示となり)、その後に、表示が再開するようにすることも可能である。この場合には、音量調節演出の表示が継続する所定時間(例えば表示開始又は最後のボタン操作から3秒)のうちの残り時間(残余時間)に限り表示を再開させることが考えられる。或いは、再開後の表示継続時間を、残余時間よりも長い時間(例えば音量調節演出の表示が継続する上記所定時間としての3秒)とすることなども考えられる。その他、音量調節演出について、音量調節演出の表示が継続する所定時間内(例えば表示開始又は最後のボタン操作から3秒以内)であったとしても、図柄固定時間中及び(或いは「又は」)変動待機中になると消去され(つまり、表示開始から3秒未満で図柄固定中又は変動待機中となった場合は強制的に非表示となり)、再度ボタン操作が行われるまでは表示されないよう構成してもよい。
また、オート連打演出と音量調節演出との関係について説明したが、これに限定されるものではなく、オート連打演出と光量調節演出との関係を、ここで説明した関係と同様なものとすることも可能である。
<<19.オート連打演出と音量調節演出の大当り跨ぎについての具体的態様>>
次に、オート連打演出と音量調節演出の大当り跨ぎに係る具体的態様について考えることができる。例えば、大当りとなる当該変動(大当り変動)においてオート連打演出が行われた場合、このオート連打演出は、大当り変動と大当り遊技とを跨がないようにすることが考えられる。より具体的には、表ボタン演出において、オート連打演出時のボタン画像401が表示された場合、そのときの変動が大当り変動である場合も、このボタン画像401は、変動中(遅くとも大当り遊技に係る開始デモが開始されるまで)には消去されるようにする。また、裏ボタン演出である場合にも、大当り変動と大当り遊技とを跨いで連打操作(通常の連打又はオート連打)が可能となるようには構成しておらず、前述したような裏ボタン演出としてのエフェクト表示などは、大当り変動と大当り遊技とを跨いで実行されることはない。
これに対して音量調節演出については、大当り変動中に音量調節演出が表示されている場合、そのときの変動が確定停止して大当り遊技が開始されても、音量調節演出の表示が継続する所定時間内(例えば表示開始又は最後のボタン操作から3秒以内)であれば、消去されず画面中に残るようにする。別な言い方をすれば、大当り変動に係る変動停止時(図柄固定時間中や大当り遊技の待機中を含む)にも、音量調節演出が表示され、音量調節が可能となるようにする。このように、音量調節演出が大当り変動と大当り遊技の間を跨ぎ得るようにすることで、より多様な状況において音量調節が可能となる。
なお、音量調節演出について、音量調節演出の表示が継続する所定時間内(例えば表示開始又は最後のボタン操作から3秒以内)であったとしても、図柄固定時間中及び(或いは「又は」)大当り遊技の待機中になると一旦消去され(つまり、表示開始から3秒未満で図柄固定中又は大当り遊技の待機中となった場合は一旦非表示となり)、その後に、表示が再開するようにすることも可能である。この場合には、音量調節演出の表示が継続する所定時間(例えば表示開始又は最後のボタン操作から3秒)のうちの残り時間(残余時間)に限り表示を再開させることが考えられる。或いは、再開後の表示継続時間を、残余時間よりも長い時間(例えば音量調節演出の表示が継続する上記所定時間としての3秒)とすることなども考えられる。その他、音量調節演出について、音量調節演出の表示が継続する所定時間内(例えば表示開始又は最後のボタン操作から3秒以内)であったとしても、図柄固定時間中及び(或いは「又は」)大当り遊技の待機中になると消去され(つまり、表示開始から3秒未満で図柄固定中又は大当り遊技の待機中となった場合は強制的に非表示となり)、再度ボタン操作が行われるまでは表示されないよう構成してもよい。
また、オート連打演出と音量調節演出との関係について説明したが、これに限定されるものではなく、オート連打演出と光量調節演出との関係を、ここで説明した関係と同様なものとすることも可能である。
<<オート連打演出と大当り当選時における電断との関係>>
20.次に、オート連打演出と大当り当選時における電断との関係について考えることができる。例えば、大当りとなる当該変動(大当り変動)中に、変動の残り時間が例えば10秒程度の状況で電断が発生し、その後、10秒以内に電源投入がされて電断復帰が行われたような場合を考える。この場合において、そのときの大当り変動に係る演出が、電断が無ければ(通常であれば)オート連打演出を実行し得るものであったとしても、電源断復帰後の残りの変動ではオート連打演出は実行しないようにすることが考えられる。
このようにするためには、例えば、変動中の電断からの電断復帰が行われた旨がフラグの状態などによって判定された場合に、オート連打操作があっても、オート連打演出に進行させないようにすることが考えられる。また、サブメイン基板301やサブサブ基板302における制御上は、オート連打演出が選択され、オート連打のための処理が行われているが、オート連打演出の表示に係るレイヤを透明化するなどの手法により、オート連打演出の表示は行われないようにする、といったことも考えられる。
そして、上述のようにオート連打演出を表示しないことにより、電断復帰時の表示を簡素化できる。また、電断が無かった場合との表示の差別化を図ることができ、電断復帰中であることを遊技者に知覚させることが可能になる。更に、電断復帰中に、例えば、電断復帰時専用の画面表示を行う場合には、オート連打演出によって、専用の画面表示の視認性が妨げられることがなくなる。ここで、電断復帰時専用の画面表示としては、画面全体に黒の背景を表示し、電断復帰中である旨を報知する文字や図形のみを表示したものなどを例示できる。
また、電断復帰時の処理が、電断復帰後の変動(ここでは上述の残り10秒の変動)が終了した後に移行する大当り遊技の期間(例えば大当り開始デモの開始から大当り終了デモの終了までの間の期間)内に及ぶことも考えられる。そして、大当り遊技の期間内に、確変への昇格(確変昇格)の演出や、ラウンド数決定の演出などが行われる様にした場合には、ボタン演出として連打演出を実行することも可能である。
そして、このような場合にオート連打操作があっても、オート連打演出が表示されない(オート連打演出が行われない)ようにすることが可能である。つまり、大当り変動中に電源断がなかった場合は、電源断復帰後に再開するその大当り変動後の大当り遊技ではボタン演出として連打演出を実行可能であるが、大当り変動中に電源断があった場合には、電源断復帰後に再開するその大当り変動後の大当り遊技ではボタン演出として連打演出を実行しないようにすることが可能である。このように、大当り変動で電断復帰した場合は大当り遊技中にオート連打演出を表示しない(オート連打演出を行わない)ものとすることで、変動中の場合と同様に、電断復帰時の表示の簡素化や、電断が無かった場合との表示の差別化を図ることができる。更に、電断復帰時専用の画面表示(大当り遊技中ではなく大当り変動中に電源断した場合であっても、その大当り遊技中は電断復帰時専用の大当り遊技の画面表示とする)を行う場合には、オート連打演出によって、専用の画面表示の視認性が妨げられることがなくなる。
なお、電断が発生した際の変動が、先読みの対象となっていた変動(ターゲット変動)よりも前の変動であって、その前の変動にて電源断から復帰し、且つ、先読みの対象となっていた変動が上述のように大当り変動である場合には、電断復帰後において到達した先読みの対象となっていた変動にてオート連打演出を発生可能であり、尚且つ、その後の大当り遊技でもオート連打演出を発生可能とする、といったことも可能である。また、電断発生時の保留数に係る情報を電断復帰に判定し、保留数が所定数以上(例えば1個以上)であれば、電断が無かった場合と同様に、オート連打演出を表示する、といったことも可能である。
21.続いて、オート連打演出と大当り中(ここでは大当り遊技中)の電断との関係について考えることができる。なお、前述した大当り変動中の電断からの電源復帰の場合と同様な事項については、適宜説明を省略する。
例えば、大当りとなった旨の報知が行われて大当り遊技の開始デモが始まった後(大当りのラウンド中も含む)となった際に電断が発生し、その後に電源投入がされて電断復帰が行われた場合、大当り遊技中に行われる連打演出が、電断が無ければ(通常であれば)オート連打演出を実行し得るものであったとしても、オート連打演出は実行しないようにする。
このようにすることで、前述した大当り変動中の電断からの電源復帰の場合と同様に、電断復帰時の表示の簡素化や、電断が無かった場合との表示の差別化を図ることができる。更に、電断復帰時専用の画面表示を行う場合には、オート連打演出によって、専用の画面表示の視認性が妨げられることがなくなる。
なお、電断が発生した際の変動が、先読みの対象となっていた変動(ターゲット変動)よりも前の変動であって、その前の変動にて電源断から復帰し、且つ、先読みの対象となっていた変動が上述のように大当り変動である場合には、電断復帰後において到達した先読みの対象となっていた変動後の大当り遊技でもオート連打演出を発生可能とする、といったことも可能である。また、複数種類の先読み予告演出のうち、所定の態様(キリン柄や虹色など)での先読み予告演出が行われていた場合に限り、電断復帰後にオート連打演出を発生させる、といったことも可能である。
<<電源投入と音量調節との関係>>
22.次に、電源投入に関しては、音量調節との関係についても考えることができる。例えば、前述したように、電源投入時などの初期段階では、音量レベルを常に同じ値(例えば、レベル1、レベル3、又は、レベル5など)とすることが可能である。これに加えて、音量ボタン(ここでは十字キー96の左方向キー96c、又は、右方向キー96d)を押下したまま電源投入したような場合であっても、初期の音量レベルが維持され、音量の増減がされないようにすることが考えられる。
つまり、例えば、初期段階の音量レベルをレベル3とし、通常の電源投入においては、音量レベルが常にレベル3となるように設計が行われている場合に、右方向キー96dを押しながら電源投入がされたとしても、レベル3からレベル4へと変更される音量調節演出の表示がなされるのではなく、レベル3の音量調節演出の表示がなされるか、もしくはそもそも音量調節演出を表示しないようにする。また、これとは異なり、初期段階の音量レベルをレベル5とした場合には、左方向キー96cを押しながら電源投入がされたとしても、レベル5からレベル4へと変更される音量調節演出の表示がなされるのではなく、レベル5の音量調節演出の表示がなされるか、もしくはそもそも音量調節画面を表示しないようにする。これらのようにすることで、電源投入時の音量レベルに関する自由度を制限でき、電源投入時の音量レベルを安定させることができる。
このようにするために、例えば、図20(b1)に示すように、電源投入に伴い音量ボタン(ここでは十字キー96の左方向キー96c、又は、右方向キー96d)が押下されている状況を考える。図20(b1)においては、電源投入がある前から音量ボタンの押下が継続されている。
そして、電源投入に伴い、図20(b2)に示すように、信号パルスP(矩形波)を生成し、この信号パルスPの、先に発生するエッジ(ここでは立ち上がりのエッジ)E1の発生タイミングT2ではなく、後に発生するエッジ(ここでは立ち下りのエッジ)E2の発生タイミングT3で、音量ボタンの操作を有効なものとして検出し、検出結果に基づいて音量レベルを変化させることが可能である。
なお、このような音量レベルの安定を優先させないような場合には、先に発生する立ち上がりのエッジが検出されたタイミングで、音量ボタンの操作を有効なものとし、最初から音量レベルを変化させるようにしてもよい。また、電源投入と音量調節との関係について説明したが、これに限定されるものではなく、電源投入と光量調節との関係を、ここで説明した関係と同様なものとすることも可能である。
<<音量ボタンの長押しとオート連打機能との関係>>
23.続いて、音量ボタンの長押しとオート連打機能との関係について考えることができる。例えば、音量ボタン(ここでは十字キー96の左方向キー96c、又は、右方向キー96d)が長押しされている状況では、操作ボタン22の場合とは異なり、音量ボタンが複数回操作されたとみなすような制御は行われないようにすることが考えられる。
つまり、音量ボタンである左方向キー96c(又は右方向キー96d)を長押ししても、長押ししている間に音量レベルが複数段階現象(又は増加)するような制御は行われない。このような制御は、音量ボタンの長押しを1回の操作として扱うものである。そして、このような制御は、環境設定に関しては、長押ししてもオート連打機能が有効とならないものであるということができる。
なお、このような音量ボタンの長押しを1回の操作として扱う制御を採用しない場合には、音量ボタンの長押しにより、音量レベルが複数段階増減するようにしてもよい。また、ここで説明したような関係は、音量調節に限らず、光量調節にも適用が可能である。
24.続いて、上述のように音量ボタンを長押しした場合に関して、音量ボタン操作が複合した状況について考えることができる。例えば、音量レベルを下げるための音量ボタン(ここでは左方向キー96c)の長押しがされている状況において、何らかの事情で、もう一方の音量ボタン(ここでは右方向キー96d)が操作されたとする。
先に行われている左方向キー96cの長押しの操作により、音量レベルは1段階低下する。この状況で、更にもう一方の音量ボタンである右方向キー96dが1回押下操作(単発押しでも長押しでもよい)されることにより、音量レベルが1段階増加し、音量レベルは、左方向キー96cの長押しを行う前の値に戻るようにする。つまり、音量レベルの増減に係る複数の音量ボタンが独立に機能するようにすることが考えられる。このようにすることで、ボタン操作に対する応答性の良い音量調節を行うことが可能となる。
<<オート連打演出のボタン操作有効期間と音量調節演出の表示時間との関係>>
25.次に、オート連打演出のボタン操作有効期間と音量調節演出の表示時間との関係について考えることができる。例えば、変動中に音量調節演出が表示され、音量調節に係る最後の操作演出が表示されてから、前述のように新たな音量調節の操作がなく所定時間(例えば3秒)が経過し、音量調節演出が消去される場合を考える。或いは、変動中に音量調節演出が表示され、そのまま音量調節の操作がなく、所定時間(例えば3秒)が経過し、音量調節演出が消去される場合を考える。
これらのように、音量ボタンの操作が終わってから(又は操作がないまま)音量調節演出が消去されるまでの期間(ここでは3秒)に対して、オート連打演出のボタン操作が有効となっている期間を、例えば6秒から10秒程度とする。このオート連打演出のボタン操作が有効となっている期間は、前述した連打操作有効期間(オート連打有効期間とボタン連打有効期間のうちの少なくとも何れか一方となっている期間)に対応するものである。
このようにすることで、変動中の音量調節演出の表示時間(ここでは3秒)よりも、オート連打演出のボタン操作有効期間(ここでは6~10秒程度)のほうが長くなる。そして、音量調節演出をオート連打演出に重畳して表示され得るようにしても、ボタン操作有効期間中に音量調節演出が消去されるようになり、オート連打演出の視認性を確保することが可能となる。
<<図柄固定時間と音量調節演出の表示時間との関係>>
26.また、音量調節演出の上述のような表示時間(ここでは3秒)に対し、前述した図柄固定時間との関係を考えることができる。例えば、図柄固定時間は、変動演出が確定停止している時間であり、その時間は例えば0.3~0.5秒程度などである。このため、音量調節演出の表示時間は、図柄固定時間よりも長くなっている。
<<音量カスタマイズ手段と遊技機裏音量調節手段との関係>>
27.次に、音量カスタマイズ手段と管理用音量調節手段との関係について考えることができる。先ず、ここでいう音量カスタマイズ手段は、これまでに説明したように、音量ボタン(ここでは十字キー96のうちの左方向キー96c、又は、右方向キー96d)のような操作入力手段を用いて、遊技者が音量に係る環境設定を行える機能を実現した各機器により構成される手段である。
これに対して遊技機裏音量調節手段は、ぱちんこ遊技機10の背面側(図2参照)に配置された遊技機裏音量ボリューム416を用いて、遊技場店員が基本音量を設定できる機能を実現した各機器により構成される手段である。更に、この遊技機裏音量調節手段は、上述の音量カスタマイズ手段により調節される音量を、音量が大又は小となるようにシフトさせることができるものである。
より具体的に例を挙げて説明すると、遊技機裏音量調節手段と上述の音量カスタマイズ手段とには相関関係があり、音量カスタマイズ手段による音量レベル1~5の実際の音量(絶対的音量)は、遊技機裏音量調節手段の調節値により変化するようになっている。例えば、遊技機裏音量調節手段の遊技機裏音量ボリューム416が、「大」、「中」、「小」の3段階設定が可能なものであるとする。そして、この場合、遊技機裏音量調節手段と音量カスタマイズ手段との相互作用による音量(合成音量)は、音量カスタマイズ手段が「大」の場合の5段階の音量、「中」の場合の5段階の音量、「小」の場合の5段階の音量に区別することができるものとなる。
更に、合成音量を最小レベルから最大レベルの間で均等に分け、1~95の数値により区別した場合には、遊技機裏音量調節手段が「大」の場合の音量レベル1~5での合成音量は、それぞれ「85」、「89」、「92」、「95」、「95」の値で表されるものとする(単位はデジベルである)。更に、この場合の音量カスタマイズ手段におけるデフォルトの音量レベル(電源投入時の音量レベル)を「5」とする。
これに対して、遊技機裏音量調節手段が「中」の場合の音量レベル1~5での合成音量は、それぞれ「85」、「89」、「92」、「95」、「95」とする。更に、この場合の音量カスタマイズ手段におけるデフォルトの音量レベルを「1」とする。また、遊技機裏音量調節手段が「小」の場合の音量レベル1~5での合成音量は、それぞれ「1」、「1」、「78」、「82」、「95」とする。更に、この場合の音量カスタマイズ手段におけるデフォルトの音量レベルを「4」とする。
更に、遊技機裏音量調節手段が「大」である場合のみ、現在設定されている音量レベルにかかわらず、遊技待機中が所定時間以上継続した場合(例えば、客待ちデモ中となった場)には、音量カスタマイズ手段におけるデフォルトの音量レベル(電源投入時の音量レベル)である「5」へと強制的に変更することが考えられる。
<<連打操作有効期間前からの長押しとオート連打機能との関係>>
28.続いて、連打操作有効期間前からの長押しとオート連打機能との関係について考えることができる。例えば、連打操作に係るボタン操作有効期間(前述した連打操作有効期間)を6秒から10秒程度とする。連打操作有効期間は、前述したように、オート連打有効期間とボタン連打有効期間のうちの少なくとも何れか一方の期間とすることができるが、ここではボタン連打有効期間に一致している。
そして、図30(b)に示すように、この連打操作有効期間の開始前のタイミングで操作ボタン22が押下操作され、この押下操作が、連打操作有効期間が開始され連打操作有効期間が継続中となっている状況でも、長押しの態様で継続しているものとする。このような状況で、オート連打の有効期間(前述のオート連打有効期間)は、連打操作有効期間の開始後に開始されている。
そして、このオート連打有効期間となってから、オート連打の条件を満たす時間以上の長押しが検出された場合には、オート連打操作が有効となり、例えばオート連打演出が開始されるようにする。ここで、図30(b)は、図28(a)に示したオート連打操作時の具体例を基にしているため、同様の部分については適宜説明を省略する。また、図30(b)においては、オート連打有効期間よりも、ボタン連打有効期間の方が先に開始されており、図30(b)は非共通な連打有効期間が設けられたものの一例となっている。このような場合、所定時間の押下継続(ここでは、前述したとおり0.5秒)が行われることでオート連打判定が有効となるが、オート連打有効期間の所定時間以上前からボタン押下を継続している場合は、オート連打有効期間到達後においては、特定の間隔(ここでは、前述したとおり0.2秒間隔)でオート連打がなされる。オート連打有効期間内から押下継続を開始した場合は、所定時間経過に特定間隔のオート連打となるが、それとは異なりスムーズ且つ均等的な(0.2秒間隔の)オート連打が可能とすることができる。
このようにすることで、オート連打機能を適正化できる。また、例えば、遊技者が裏ボタン機能を想定し、表ボタン演出がない状況で長押しを開始し、長押し中にその後に連打に係る表ボタン演出が開始されたような場合でも、オート連打演出を適正なタイミングで開始でき、オート連打演出に円滑に繋げることができる。なお、これに限らず、オート連打有効期間を、連打操作有効期間と同時に開始させてもよい。
29.また、上述のように連打操作有効期間の開始前から長押しが開始された場合には、オート連打有効期間とせず、オート連打機能を作動させることができないようにすることも可能である。更に、この場合には、通常の連打操作は有効とし、通常連打中演出は行い得るが、オート連打有効期間にはならず、オート連打演出が行われないようにすることが可能である。
<<SPリーチと裏ボタン機能との関係(連打演出を実行しない態様)>>
30.続いて、SPリーチと裏ボタン機能との関係について考えることができる。例えば、SPリーチ中に、裏ボタン演出としての連打演出を行う場合があるようにする。更に、裏ボタン演出では、オート連打機能は適用されない(作動しない)ようにする。この結果、SPリーチ中に通常の連打機能は発揮される場合があるが、オート連打機能は発揮されないものとなる。
更に、裏ボタン演出を行うタイミング(裏ボタン機能が発揮される時期)は、SPリーチの前半(SPリーチの状態で行われる演出の序盤や中盤など)とする。また、SPリーチの前半は、ボタン画像などのガイド表示が出現しない(表ボタン演出が行われない裏ボタン演出となる)ようにする。裏ボタン演出中に遊技者が通常の連打操作を行っている間は、ガイド表示が出現しないが、連打中演出(前述したエフェクト表示など)が行われるが、オート連打操作を行った場合は連打中演出が行われない。
また、SPリーチの前半から後半へ発展する演出パターンは、発展しない演出に比べて大当り期待度が高くなるようにする。更に、裏ボタン演出の結果(操作ボタン22の操作を契機として現れる演出、前述したエフェクト表示)に係る態様(色)の違いに応じて、演出の発展に係る期待度や、演出が発展する場合においてはどのような演出に発展するか(前述した演出Cのような高期待度の演出に発展するかどうか)が異なるようにする。また、SPリーチの後半は、裏ボタン演出としての連打演出は、通常の連打に係るものであるか、オート連打に係るものであるかを問わず、遊技者の操作があっても行われないようにする(つまり、SPリーチの後半は、連打演出としての裏ボタン演出が行われない、但し、表ボタン演出としての連打演出や単発操作演出は実行可能である)。
このようにすることで、SPリーチと裏ボタン機能との関係について多様化を図り、ぱちんこ遊技機10に係る趣向性を向上させることができる。変形例としては、SPリーチ前半の裏ボタンにおいても、オート連打を実行可能としてよい。
<<SPリーチと裏ボタン機能との関係(連打演出を実行する態様)>>
31.SPリーチと裏ボタン機能との関係については、上述のようにオート連打演出を実行しないようにすることに限らず、オート連打演出を実行するようにしてもよい。例えば、上述の場合と同様に、SPリーチ中に、裏ボタン演出としての連打演出を行う場合があるようにする。更に、上述の場合とは異なり、裏ボタン演出でも、オート連打機能が適用される(作動する)ようにする。この結果、SPリーチ中に通常の連打機能と、オート連打機能の両方が発揮され得るようになる。
更に、裏ボタン演出としての連打演出の際に、他の種類(単発押しや長押しなど)のボタン演出に係るガイド表示(表ボタン演出)が行われる場合があるようにする。また、裏ボタン演出としての連打演出が行われている状況で、操作ボタン22の長押しされた場合、他の種類(単発押しや長押しなど)のボタン演出について、前述の自動ボタン操作に係る制御が行われるようにする。ここで、自動ボタン操作は、前述したように、遊技者が操作ボタン22を操作しなくても操作したのと同様な演出が進行するよう、遊技者が予め設定しておくことができるようにした機能である。
また、裏ボタン演出が所定の段階で進行するものとしてもよい。その場合、裏ボタン演出が、A、B、Cの3段階(Aが最初の段階である)で進行するものとする。このA~Cの段階のうち、所定回数(例えば複数回)以上のボタン操作があり、連打操作(ここでは通常の連打及びオート連打の両方)があったと判定された場合、大当り期待度が最も高いのはA段階であるようにする。つまり、所定回数の連打操作があったにもかかわらず、Aの段階から一切段階が上がらなかった場合は、逆に大当り期待度を最も高くするという斬新な遊技性を実現できる。
これらのようにすることで、SPリーチと裏ボタン機能との関係について多様化を図り、ぱちんこ遊技機10に係る興趣を向上させることが可能となる。
<<オート連打機能と電サポ機能との関係>>
32.続いて、オート連打機能と電サポ機能との関係について考えることができる。例えば、非電サポ状態、電サポ状態、大当り状態(大当り中)のいずれの遊技状態でも、オート連打機能が発揮されるようにする。そして、オート連打操作が行われた場合には、オート連打演出が行われるようにする。
例えば、「連打せよ」の文字表示などにより連打操作を要求する際の演出(連打演出)として、態様の異なる複数種類の連打演出を設けておく。更に、オート連打演出としても、表示態様や前述した連打操作有効期間の異なる複数種類のオート連打演出を設けておく。そして、非電サポ状態においては、電サポ状態の場合と比べて、選択され得る連打演出(以下では「連打可能演出」と称する)の種類が相対的に多いが、その中だと特定時間以上(例えば、10秒以上)のオート連打有効期間となる長い演出の割合は相対的に少なくなるように、非電サポ状態の場合の連打可能演出の選択割合を定める。
電サポ状態においては、連打可能演出の種類が相対的に少なく、その中だと特定時間以上(例えば、10秒以上)のオート連打有効期間となる長い演出の割合も相対的に少なくなるように、選択割合を定める。更に、大当り状態(大当り中)においては、連打可能演出の種類が相対的に少なく、その中だと特定時間以上(例えば、10秒以上)のオート連打有効期間となる演出の割合は相対的に多くなるように、選択割合を定める。
更に、連打可能演出として、所定のミッションに成功(又は失敗)したり、バトルに勝利(又は敗北)したりする態様の演出を行い得るようにする。そして、非電サポ状態よりも、電サポ状態の方が、連打可能演出においてミッションに成功したり、バトルに勝利した場合に、大当りの期待度が高くなるようにすることが可能である。
これらのようにすることで、オート連打機能と電サポ機能との関係について多様化を図り、ぱちんこ遊技機10に係る興趣を向上させることが可能となる。
<<タッチ検知と演出との関係>>
33.続いて、発射ハンドル20へのタッチ検知と演出との関係について考えることができる。例えば、遊技が行われていない非遊技状態時において、遊技者により発射ハンドル20の接触があり、タッチ検知があると、所定演出を実行可能であるようにすることができる。所定の演出としては種々のものを採用可能である。例えば、画像として表示されるものもあれば、音声として出力されるものも採用可能である。
また、所定演出の種類は複数とし、非電サポ状態では所定演出を実行可能であるが、電サポ状態では所定演出は実行されないようにすることが可能である。この所定演出は、通常連打中演出やオート連打演出と同時に実行されることはないが、音量調節演出や光量調節演出と並行して実行可能である(変動待機中又は客待ちデモ中に並行して実行可能である)。更に、所定演出とは別の区分の演出である特定演出も実行可能であり、その特定演出は非電サポ状態では実行されないが、電サポ状態では実行可能である演出であり、前述の右打ち案内演出(右打ち演出)とすることが可能である。更に、特定演出は、通常連打中演出やオート連打演出と並行して実行可能であり(変動中に実行可能である)、或いは、音量調節演出や光量調節演出と並行して実行可能である(変動待機中又は客待ちデモ中に並行して実行可能である)。この特定演出としての右打ち演出は、前述したとおり、電サポ状態における客待ちデモ中(待機中ムービー中)にも表示されるものである。
34.続いて、タッチ検知と演出との関係として、タッチ検知と待機デモの演出である待機中ムービー(待機デモ演出)との関係を考えることができる。例えば、変動停止(確定停止)状態であり、且つ、発射ハンドル20のタッチ非検知の状態である期間が、所定期間に到達した場合、待機デモ演出を表示することが考えられる。なお、ここでの待機デモ演出とは、前述した待機中ムービーである。
また、待機デモ演出中の音量は、無音もしくは、それまで(図柄変動中などの待機デモ演出開始前)の音量よりも低い(小さい)ものとする。更に、待機デモ演出の期間(表示期間)は、待機デモ演出表示前における上述の所定期間(タッチ非検出の状態で待機デモ演出が開始されるまでの時間)よりも長いものとする。また、待機デモ演出の表示期間中(待機デモ演出の表示期間中)に、いずれかの始動口(ここでは第1始動入賞口62、又は、第2始動入賞口63)への入球がなくとも、発射ハンドル20でのタッチ検知があれば、待機デモ演出から変動停止中の表示に移行する。
非電サポ状態でも電サポ状態でも待機デモ演出表示が行われるが、変形例としては、更に電サポ状態では低い(小さい)音量での音出力を行うのみであり、待機デモ演出表示は行われないようにするよう構成してもよい。また、特定の遊技状態(ここでは右打ちすべき遊技状態)である場合、所定状況下(ここでは待機デモ演出表示時)であって、且つ、発射ハンドル20へのタッチ検知があると、複数種類の右打ち案内演出のうち、特定の右打ち案内演出表示もしくは、特定の音声出力を行うようにしてもよい。
更に、待機デモ演出中は、操作ボタン22、或いは、十字キー96の操作があると、環境設定用の前述したメニュー画面に移行する。これに対し、待機デモ演出中に、発射ハンドル20へのタッチ検知があれば、変動停止画面に移行するがまた、待機デモ演出中は、待機デモ演出を維持したまま(待機中ムービーの表示を維持したまま並行して)、十字キー96の操作で(遊技者の操作を契機として)音量調節且つ音量調節演出の表示が可能であり、同じく光量調節且つ光量調節演出の表示が可能である。
<<環境設定機能とエラー音量との関係>>
35.続いて、環境設定機能とエラー音量との関係について考えることができる。例えば、これまでにも説明したように、環境設定において演出に係る音量調節が可能となっているが、エラー音量については遊技者による設定ができないようにする(遊技機裏音量調節手段によらなければ設定不可能とする)ことなどが考えられる。エラー音量は、ぱちんこ遊技機10の工場出荷段階などには設定が可能であるが、遊技者による変更はできないようにする。このようにすることで、異常発生時に音量が過度に低く設定されていて、遊技者や遊技場店員が異常を察知できないといった事態が生じるのを防止できる。但し、前述した第2エラーについては、遊技者が設定可能な音量レベルに応じた音量とすることはできないが、前述した第1エラーについては、遊技者が設定可能な音量レベルに応じた音量とすることができるよう構成してもよい。
<<環境設定と変動表示との関係>>
36.続いて、環境設定と変動表示との関係についての変形例を考えることができる。例えば、音量又は光量の調節中に変動を開始した場合、音量又は光量の決定の操作(ここでは操作ボタン22の押下)がされていなくても、変動が開始された時点で選択していた音量又は光量の設定を反映させるようにする。このようにすることで、遊技者を速やかに変動演出に注目させ得るようになる。
<<環境設定と演出モード変更との関係>>
37.続いて、環境設定と演出モード変更との関係について考えることができる。例えば、音量ボタン(ここでは左方向キー96cや右方向キー96d)は、音量調節のみに利用可能とし、光量ボタン(ここでは上方向キー96aや下方向キー96b)は、光量調節に加えて、演出モードの切り替えにも使用されるものとする。そして、光量ボタンについては、変動中と変動停止中とで機能に違いを持たせる。
更に、演出モードの切り替えに関し、変動中と変動停止中の両方で、光量ボタンの操作によって、演出モードの切り替えが可能であるようにする。そして、変動中は、音量調節と、演出モードの切り替えを可能とするが、光量調節はできないものとする。しかし、変動停止中(待機デモ中も含む)には、音量調節、光量調節、及び、演出モードの切り替えが、いずれも可能となるようにする。
なお、変動停止中に光量調節、及び、演出モードの切り替えの両方ができるようにするためには、十字キー96のみでは選択の機能が不足することも考えられる。このため、他のボタンも併せて使用したり、上下左右の4方向である十字キー96に変えて、より多方向の選択が可能なボタン装置を用いたりすることが考えられる。
<<待機デモ演出への移行条件となるタイマ値について>>
38.次に、前述の待機デモ演出に関して、待機デモ演出への移行条件となるタイマ値について考えることができる。例えば、保留がない状況における変動停止から待機デモ演出に移行するまでの期間(予め決められたタイマ値)を、環境設定用の前述したメニュー画面から変動停止中の表示(通常画面)に移行したタイミングを起点として、待機デモ演出に移行するまでの期間(予め決められたタイマ値)と、互いに同一とすることが可能である。
更に、タイマ値のインクリメント(又はデクリメント)中に、特定条件を充足した場合は、タイマ値をクリアすることが可能である。この場合の特定条件としては、例えば、普通図柄に係る始動入賞(普図入賞)を例示できる。更に、タイマ値をクリアした際に、このタイマクリアを契機とする演出表示画面上での変化は生じないものとすることができる。
また、保留がない状況における変動停止から待機デモ演出に移行するまでの期間に係るタイマ値のインクリメント(又はデクリメント)が所定値に達し、待機デモ演出に移行し、待機デモ演出の実行中に上述の特定条件が充足されても、待機デモ演出は中断されないものとすることができる。
また、上述の特定条件とは異なる所定条件が充足された場合は、タイマ値をクリアし、このタイマクリアを契機とする演出表示画面上での変化が生じるものとすることができる。この場合の所定条件としては、例えば、特図1又は特図2に係る始動入賞(特図入賞)を例示できる。更に、画面上の変化としては、変動演出の開始を例示できる。
また、タイマ値の経過後、待機デモ演出に移行した後、待機デモ演出中に上述の所定条件が充足された場合には、待機デモ演出中をデモムービーは中断されるものとすることが可能である。
<実施例に係るまとめ>
以上、ぱちんこ遊技機10における演出について様々な態様を例示したが、これらについては以下のようにまとめることができる。
<まとめ1>
本実施形態に係る発明は、遊技媒体(遊技球など)を用いた遊技が行われ、遊技に係る演出として図柄を変動表示させた後に停止表示させることが可能であり、停止表示した図柄が所定の表示態様である場合に遊技者に利益を付与可能な特別遊技を行う遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御手段(メイン基板など)と、
前記主制御手段と通信可能に接続され、前記主制御手段から送信される送信情報(メインコマンドなど)に応じた制御処理を行う副制御手段(サブメイン基板など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出の出力を行う演出出力手段(演出表示装置など)と、
遊技者が操作可能な操作手段(操作ボタンなど)と、を備え、
前記操作手段の遊技者操作を契機として演出を表示させ得る操作演出を実行可能であり、
操作演出の種類として、単数回の遊技者操作を受け付け可能な単発操作演出と、複数回の遊技者操作を受け付け可能な連打操作演出とがあり、
遊技者操作を促すための促進演出(ボタン画像の表示など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われる場合、複数回の遊技者操作に応じた演出(通常連打中演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われなくても、単数回の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われる場合には複数回の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出(オート連打演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において遊技者操作の受け付けが可能となる連打操作有効期間は、前記単発操作演出において遊技者操作の受け付けが可能となる単発操作有効期間(ボタン連打有効期間など)よりも相対的に長く、
前記連打操作演出を実行するに際して前記促進演出を表示する第1演出パターン(表ボタン演出など)と、前記連打操作演出を実行するに際して前記促進演出を表示しない第2演出パターン(裏ボタン演出など)とを有し、
前記第2演出パターンにおける前記連打操作演出において遊技者操作の受け付けが可能となる連打操作有効期間は、前記第1演出パターンにおける前記連打操作演出において遊技者操作の受け付けが可能となる連打操作有効期間よりも相対的に長く、
前記第2演出パターンにおける前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われることで表示される演出の態様を複数種類有し、
前記第2演出パターンにおける前記連打操作演出が実行される際に並行して表示される所定の演出(連打演出に係る光輝画像の表示など)と、前記所定の演出が表示された後に表示される場合がある特定の演出(SPリーチ後半の演出など)とを有し、
前記所定の演出が表示される際の前記第2演出パターンにおける前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われることで表示される演出の態様(エフェクト要素など)の種類(色の違いなど)に応じて、前記所定の演出が表示された後に前記特定の演出が表示される可能性が異なり、
1回の図柄変動内で、前記所定の演出と、前記特定の演出と、前記所定の演出よりも前に表示され得る事前演出(当該変動予告演出など)とを表示可能であり、
前記事前演出の態様を複数種類有し、
1回の図柄変動内で前記事前演出が表示された後に前記所定の演出が表示される場合、前記事前演出の態様(台詞の文字表示に付帯する色など)の種類に応じて、前記所定の演出が表示される際の前記第2演出パターンにおける前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われることで表示される演出の態様の種類がいずれの種類の態様となるかの傾向が異なる
ことを特徴とする遊技機である。
<まとめ2>
本実施形態に係る発明は、遊技媒体(遊技球など)を用いた遊技が行われ、遊技に係る演出として図柄を変動表示させた後に停止表示させることが可能であり、停止表示した図柄が所定の表示態様である場合に遊技者に利益を付与可能な特別遊技を行う遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御手段(メイン基板など)と、
前記主制御手段と通信可能に接続され、前記主制御手段から送信される送信情報(メインコマンドなど)に応じた制御処理を行う副制御手段(サブメイン基板など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出の出力を行う演出出力手段(演出表示装置など)と、
遊技者が操作可能な操作手段(操作ボタンなど)と、を備え、
前記操作手段の遊技者操作を契機として演出を表示させ得る操作演出を実行可能であり、
操作演出の種類として、単数回の遊技者操作を受け付け可能な単発操作演出と、複数回の遊技者操作を受け付け可能な連打操作演出とがあり、
遊技者操作を促すための促進演出(ボタン画像の表示など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われる場合、複数回の遊技者操作に応じた演出(通常連打中演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われなくても、単数回の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われる場合には複数回の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出(オート連打演出など)を表示可能であり、
遊技機に対して異常が発生することでエラー状態となり、エラー状態として、第1エラー状態(復帰可能エラーの状態など)と第2エラー状態(復帰不可能エラーの状態など)とを少なくとも有し、
前記連打操作演出において単数回の遊技者操作が所定時間以上継続して行われている最中に第1エラー状態となった場合、当該第1エラー状態において当該単数回の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われていると、当該単数回の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出を表示可能である一方で、
前記連打操作演出において単数回の遊技者操作が所定時間以上継続して行われている最中に第2エラー状態となった場合、当該第2エラー状態において当該単数回の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われていても、当該単数回の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出は表示されないことを特徴とする遊技機である。
<まとめ3>
本実施形態に係る発明は、遊技媒体(遊技球など)を用いた遊技が行われ、遊技に係る演出として図柄を変動表示させた後に停止表示させることが可能であり、停止表示した図柄が所定の表示態様である場合に遊技者に利益を付与可能な特別遊技を行う遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御手段(メイン基板など)と、
前記主制御手段と通信可能に接続され、前記主制御手段から送信される送信情報(メインコマンドなど)に応じた制御処理を行う副制御手段(サブメイン基板など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出の出力を行う演出出力手段(演出表示装置など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出音の出力を行う演出音出力手段(スピーカなど)と、
遊技者が操作可能な第1操作手段(操作ボタンなど)と、
遊技者が操作可能であり前記第1操作手段とは異なる操作手段である第2操作手段(十字キーなど)と、を備え、
前記第1操作手段の遊技者操作を契機として演出を表示させ得る操作演出を実行可能であり、
操作演出の種類として、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な単発操作演出と、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な連打操作演出とがあり、
前記第1操作手段の遊技者操作を促すための促進演出(ボタン画像の表示など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われる場合、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作に応じた演出(通常連打中演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われなくても、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われる場合には複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出(オート連打演出など)を表示可能であり、
前記第2操作手段の遊技者操作を契機として演出音の音量レベルを調節可能であり、
演出音の音量レベルを調節する際には、現在の演出音の音量レベルを遊技者が把握可能な音量レベル表示(音量レベルマークなど)を表示可能であり、
前記連打操作演出において単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることで複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出が表示されている状況下において、前記第2操作手段の遊技者操作を契機とした演出音の音量レベルの調節が可能であるとともに、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出と前記音量レベル表示とを並行して表示可能であることを特徴とする遊技機である。
<まとめ4>
本実施形態に係る発明は、遊技媒体(遊技球など)を用いた遊技が行われ、遊技に係る演出として図柄を変動表示させた後に停止表示させることが可能であり、停止表示した図柄が所定の表示態様である場合に遊技者に利益を付与可能な特別遊技を行う遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御手段(メイン基板など)と、
前記主制御手段と通信可能に接続され、前記主制御手段から送信される送信情報(メインコマンドなど)に応じた制御処理を行う副制御手段(サブメイン基板など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出の出力を行う演出出力手段(演出表示装置など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出音の出力を行う演出音出力手段(スピーカなど)と、
遊技者が操作可能な第1操作手段(操作ボタンなど)と、
遊技者が操作可能であり前記第1操作手段とは異なる操作手段である第2操作手段(十字キーなど)と、を備え、
前記第1操作手段の遊技者操作を契機として演出を表示させ得る操作演出を実行可能であり、
操作演出の種類として、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な単発操作演出と、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な連打操作演出とがあり、
前記第1操作手段の遊技者操作を促すための促進演出(ボタン画像の表示など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われる場合、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作に応じた演出(通常連打中演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われなくても、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われる場合には複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出(オート連打演出など)を表示可能であり、
前記第2操作手段の遊技者操作を契機として演出音の音量レベルを調節可能であり、
演出音の音量レベルを調節する際には、現在の演出音の音量レベルを遊技者が把握可能な音量レベル表示(音量レベルマークなど)を表示可能であり、
或る図柄変動にて表示された前記促進演出は、当該或る図柄変動の次の変動に跨って継続表示されない一方で、
或る図柄変動にて表示された前記音量表示は、当該或る図柄変動の次の変動に跨って継続表示可能であることを特徴とする遊技機である。
<まとめ5>
本実施形態に係る発明は、遊技媒体(遊技球など)を用いた遊技が行われ、遊技に係る演出として図柄を変動表示させた後に停止表示させることが可能であり、停止表示した図柄が所定の表示態様である場合に遊技者に利益を付与可能な特別遊技を行う遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御手段(メイン基板など)と、
前記主制御手段と通信可能に接続され、前記主制御手段から送信される送信情報(メインコマンドなど)に応じた制御処理を行う副制御手段(サブメイン基板など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出の出力を行う演出出力手段(演出表示装置など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出音の出力を行う演出音出力手段(スピーカなど)と、
遊技者が操作可能な第1操作手段(操作ボタンなど)と、
遊技者が操作可能であり前記第1操作手段とは異なる操作手段である第2操作手段(十字キーなど)と、を備え、
前記第1操作手段の遊技者操作を契機として演出を表示させ得る操作演出を実行可能であり、
操作演出の種類として、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な単発操作演出と、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な連打操作演出とがあり、
前記第1操作手段の遊技者操作を促すための促進演出(ボタン画像の表示など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われる場合、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作に応じた演出(通常連打中演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われなくても、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われる場合には複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出(オート連打演出など)を表示可能であり、
前記第2操作手段の遊技者操作を契機として演出音の音量レベルを調節可能であり、
演出音の音量レベルを調節する際には、現在の演出音の音量レベルを遊技者が把握可能な音量レベル表示(音量レベルマークなど)を表示可能であり、
前記連打操作演出において単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることで複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出が表示されている状況下において、前記第2操作手段の遊技者操作を契機とした演出音の音量レベルの調節が可能であるとともに、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出と前記音量レベル表示とを並行して表示可能であり、
電源断が発生し且つその後に電源断から復帰した場合、当該電源断中に前記第2操作手段の遊技者操作を開始し且つ当該電源断から復帰した後も当該遊技者操作を継続していたとしても、当該電源断の復帰後における当該遊技者操作を契機とした音量レベルの調節はなされないことを特徴とする遊技機である。
<まとめ6>
本実施形態に係る発明は、遊技媒体(遊技球など)を用いた遊技が行われ、遊技に係る演出として図柄を変動表示させた後に停止表示させることが可能であり、停止表示した図柄が所定の表示態様である場合に遊技者に利益を付与可能な特別遊技を行う遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御手段(メイン基板など)と、
前記主制御手段と通信可能に接続され、前記主制御手段から送信される送信情報(メインコマンドなど)に応じた制御処理を行う副制御手段(サブメイン基板など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出の出力を行う演出出力手段(演出表示装置など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出音の出力を行う演出音出力手段(スピーカなど)と、
遊技者が操作可能な第1操作手段(操作ボタンなど)と、
遊技者が操作可能であり前記第1操作手段とは異なる操作手段である第2操作手段(十字キーなど)と、を備え、
前記第1操作手段の遊技者操作を契機として演出を表示させ得る操作演出を実行可能であり、
操作演出の種類として、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な単発操作演出と、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な連打操作演出とがあり、
前記第1操作手段の遊技者操作を促すための促進演出(ボタン画像の表示など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われる場合、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作に応じた演出(通常連打中演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われなくても、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われる場合には複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出(オート連打演出など)を表示可能であり、
前記第2操作手段の遊技者操作を契機として演出音の音量レベルを調節可能であり、
演出音の音量レベルを調節する際には、現在の演出音の音量レベルを遊技者が把握可能な音量レベル表示(音量レベルマークなど)を表示可能であり、
前記連打操作演出において単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることで複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出が表示されている状況下において、前記第2操作手段の遊技者操作を契機とした演出音の音量レベルの調節が可能であるとともに、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出と前記音量レベル表示とを並行して表示可能であり、
単数回の前記第2操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われても、複数回の前記第2操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されないことを特徴とする遊技機である。
<まとめ7>
本実施形態に係る発明は、遊技媒体(遊技球など)を用いた遊技が行われ、遊技に係る演出として図柄を変動表示させた後に停止表示させることが可能であり、停止表示した図柄が所定の表示態様である場合に遊技者に利益を付与可能な特別遊技を行う遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御手段(メイン基板など)と、
前記主制御手段と通信可能に接続され、前記主制御手段から送信される送信情報(メインコマンドなど)に応じた制御処理を行う副制御手段(サブメイン基板など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出の出力を行う演出出力手段(演出表示装置など)と、
遊技者が操作可能な操作手段(操作ボタンなど)と、を備え、
前記操作手段の遊技者操作を契機として演出を表示させ得る操作演出を実行可能であり、
操作演出の種類として、単数回の遊技者操作を受け付け可能な単発操作演出と、複数回の遊技者操作を受け付け可能な連打操作演出とがあり、
遊技者操作を促すための促進演出(ボタン画像の表示など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われる場合、複数回の遊技者操作に応じた演出(通常連打中演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われなくても、単数回の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われる場合には複数回の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出(オート連打演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において遊技者操作の受け付けが可能となる連打操作有効期間は、前記単発操作演出において遊技者操作の受け付けが可能となる単発操作有効期間(ボタン連打有効期間など)よりも相対的に長く、
前記連打操作演出を実行するに際して前記促進演出を表示する第1演出パターン(表ボタン演出など)と、前記連打操作演出を実行するに際して前記促進演出を表示しない第2演出パターン(裏ボタン演出など)とを有し、
前記第2演出パターンにおける前記連打操作演出において遊技者操作の受け付けが可能となる連打操作有効期間は、前記第1演出パターンにおける前記連打操作演出において遊技者操作の受け付けが可能となる連打操作有効期間よりも相対的に長く、
前記第2演出パターンにおける前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われることで表示される演出の態様を複数種類有し、
前記第2演出パターンにおける前記連打操作演出が実行される際に並行して表示される所定の演出(連打演出に係る光輝画像の表示など)と、前記所定の演出が表示された後に表示される場合がある特定の演出(SPリーチ後半の演出など)とを有し、
前記所定の演出が表示される際の前記第2演出パターンにおける前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われることで表示される演出の態様(エフェクト要素など)の種類(色の違いなど)に応じて、前記所定の演出が表示された後に前記特定の演出が表示される可能性が異なり、
1回の図柄変動内で、前記所定の演出と、前記特定の演出と、前記所定の演出よりも前に表示され得る事前演出(当該変動予告演出など)とを表示可能であり、
前記事前演出の態様を複数種類有し、
1回の図柄変動内で前記事前演出が表示された後に前記所定の演出が表示される場合、前記事前演出の態様(台詞の文字表示に付帯する色など)の種類に応じて、前記所定の演出が表示される際の前記第2演出パターンにおける前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われることで表示される演出の態様の種類がいずれの種類の態様となるかの傾向が異なり、
前記第1演出パターンにおける前記連打操作演出において遊技者操作の受け付けが可能となる連打操作有効期間内に単数回の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われている場合であっても、当該単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が当該連打操作有効期間の開始前から行われている場合には、複数回の遊技者操作が行われたものと見做されない
ことを特徴とする遊技機である。
<まとめ8>
本実施形態に係る発明は、遊技媒体(遊技球など)を用いた遊技が行われ、遊技に係る演出として図柄を変動表示させた後に停止表示させることが可能であり、停止表示した図柄が所定の表示態様である場合に遊技者に利益を付与可能な特別遊技を行う遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御手段(メイン基板など)と、
前記主制御手段と通信可能に接続され、前記主制御手段から送信される送信情報(メインコマンドなど)に応じた制御処理を行う副制御手段(サブメイン基板など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出の出力を行う演出出力手段(演出表示装置など)と、
遊技者が操作可能な操作手段(操作ボタンなど)と、を備え、
前記操作手段の遊技者操作を契機として演出を表示させ得る操作演出を実行可能であり、
操作演出の種類として、単数回の遊技者操作を受け付け可能な単発操作演出と、複数回の遊技者操作を受け付け可能な連打操作演出とがあり、
遊技者操作を促すための促進演出(ボタン画像の表示など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われる場合、複数回の遊技者操作に応じた演出(通常連打中演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の遊技者操作が行われなくても、単数回の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われる場合には複数回の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出(オート連打演出など)を表示可能であり、
遊技機に対して異常が発生することでエラー状態となり、エラー状態として、第1エラー状態(復帰可能エラーの状態など)と第2エラー状態(復帰不可能エラーの状態など)とを少なくとも有し、
前記連打操作演出において単数回の遊技者操作が所定時間以上継続して行われている最中に第1エラー状態となった場合、当該第1エラー状態において当該単数回の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われていると、当該単数回の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出を表示可能である一方で、
前記連打操作演出において単数回の遊技者操作が所定時間以上継続して行われている最中に第2エラー状態となった場合、当該第2エラー状態において当該単数回の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われていても、当該単数回の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出は表示されず、
前記連打操作演出の態様を複数種類有し、
特別遊技への移行容易性が異なる第1遊技状態(非電サポ状態、電サポ状態、大当り状態(大当り中)のうちのいずれかなど)と第2遊技状態(非電サポ状態、電サポ状態、大当り状態(大当り中)のうち第1遊技状態と異なるものなど)とを少なくとも有し、
前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とでは、前記連打操作演出の種類数が異なる
ことを特徴とする遊技機である。
<まとめ9>
本実施形態に係る発明は、遊技媒体(遊技球など)を用いた遊技が行われ、遊技に係る演出として図柄を変動表示させた後に停止表示させることが可能であり、停止表示した図柄が所定の表示態様である場合に遊技者に利益を付与可能な特別遊技を行う遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御手段(メイン基板など)と、
前記主制御手段と通信可能に接続され、前記主制御手段から送信される送信情報(メインコマンドなど)に応じた制御処理を行う副制御手段(サブメイン基板など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出の出力を行う演出出力手段(演出表示装置など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出音の出力を行う演出音出力手段(スピーカなど)と、
遊技者が操作可能な第1操作手段(操作ボタンなど)と、
遊技者が操作可能であり前記第1操作手段とは異なる操作手段である第2操作手段(十字キーなど)と、を備え、
前記第1操作手段の遊技者操作を契機として演出を表示させ得る操作演出を実行可能であり、
操作演出の種類として、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な単発操作演出と、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な連打操作演出とがあり、
前記第1操作手段の遊技者操作を促すための促進演出(ボタン画像の表示など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われる場合、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作に応じた演出(通常連打中演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われなくても、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われる場合には複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出(オート連打演出など)を表示可能であり、
前記第2操作手段の遊技者操作を契機として演出音の音量レベルを調節可能であり、
演出音の音量レベルを調節する際には、現在の演出音の音量レベルを遊技者が把握可能な音量レベル表示(音量レベルマークなど)を表示可能であり、
前記連打操作演出において単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることで複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出が表示されている状況下において、前記第2操作手段の遊技者操作を契機とした演出音の音量レベルの調節が可能であるとともに、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出と前記音量レベル表示とを並行して表示可能であり、
前記第1演出パターンにおける前記連打操作演出において遊技者操作の受け付けが可能となる連打操作有効期間内に単数回の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われている場合であっても、当該単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が当該連打操作有効期間の開始前から行われている場合には、複数回の遊技者操作が行われたものと見做されず、
遊技機に対して異常が発生することでエラー状態となり、エラー状態として、複数種類のエラー状態(第1エラーや第2エラーの状態など)を有し、
複数種類のエラー状態のうち少なくとも特定のエラー状態においては、前記特定のエラー状態であることを報知する特定エラー報知音を出力可能であり、
前記特定エラー報知音は、現在の演出音の音量レベルの調節内容にかかわらず、予め定められた音量(遊技機裏音量調節手段により調節された音量など)にて出力される
ことを特徴とする遊技機である。
<まとめ10>
本実施形態に係る発明は、遊技媒体(遊技球など)を用いた遊技が行われ、遊技に係る演出として図柄を変動表示させた後に停止表示させることが可能であり、停止表示した図柄が所定の表示態様である場合に遊技者に利益を付与可能な特別遊技を行う遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御手段(メイン基板など)と、
前記主制御手段と通信可能に接続され、前記主制御手段から送信される送信情報(メインコマンドなど)に応じた制御処理を行う副制御手段(サブメイン基板など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出の出力を行う演出出力手段(演出表示装置など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出音の出力を行う演出音出力手段(スピーカなど)と、
遊技者が操作可能な第1操作手段(操作ボタンなど)と、
遊技者が操作可能であり前記第1操作手段とは異なる操作手段である第2操作手段(十字キーなど)と、を備え、
前記第1操作手段の遊技者操作を契機として演出を表示させ得る操作演出を実行可能であり、
操作演出の種類として、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な単発操作演出と、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な連打操作演出とがあり、
前記第1操作手段の遊技者操作を促すための促進演出(ボタン画像の表示など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われる場合、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作に応じた演出(通常連打中演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われなくても、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われる場合には複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出(オート連打演出など)を表示可能であり、
前記第2操作手段の遊技者操作を契機として演出音の音量レベルを調節可能であり、
演出音の音量レベルを調節する際には、現在の演出音の音量レベルを遊技者が把握可能な音量レベル表示(音量レベルマークなど)を表示可能であり、
或る図柄変動にて表示された前記促進演出は、当該或る図柄変動の次の変動に跨って継続表示されない一方で、
或る図柄変動にて表示された前記音量表示は、当該或る図柄変動の次の変動に跨って継続表示可能であり、
前記第1操作手段とも前記第2操作手段とも異なる操作手段である第3操作手段(遊技機裏音量調節手段など)を備え、
演出音の音量レベルは、前記第2操作手段だけでなく前記第3操作手段によっても調節可能である
ことを特徴とする遊技機である。
<まとめ11>
本実施形態に係る発明は、遊技媒体(遊技球など)を用いた遊技が行われ、遊技に係る演出として図柄を変動表示させた後に停止表示させることが可能であり、停止表示した図柄が所定の表示態様である場合に遊技者に利益を付与可能な特別遊技を行う遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御手段(メイン基板など)と、
前記主制御手段と通信可能に接続され、前記主制御手段から送信される送信情報(メインコマンドなど)に応じた制御処理を行う副制御手段(サブメイン基板など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出の出力を行う演出出力手段(演出表示装置など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出音の出力を行う演出音出力手段(スピーカなど)と、
遊技者が操作可能な第1操作手段(操作ボタンなど)と、
遊技者が操作可能であり前記第1操作手段とは異なる操作手段である第2操作手段(十字キーなど)と、を備え、
前記第1操作手段の遊技者操作を契機として演出を表示させ得る操作演出を実行可能であり、
操作演出の種類として、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な単発操作演出と、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な連打操作演出とがあり、
前記第1操作手段の遊技者操作を促すための促進演出(ボタン画像の表示など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われる場合、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作に応じた演出(通常連打中演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われなくても、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われる場合には複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出(オート連打演出など)を表示可能であり、
前記第2操作手段の遊技者操作を契機として演出音の音量レベルを調節可能であり、
演出音の音量レベルを調節する際には、現在の演出音の音量レベルを遊技者が把握可能な音量レベル表示(音量レベルマークなど)を表示可能であり、
前記連打操作演出において単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることで複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出が表示されている状況下において、前記第2操作手段の遊技者操作を契機とした演出音の音量レベルの調節が可能であるとともに、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出と前記音量レベル表示とを並行して表示可能であり、
電源断が発生し且つその後に電源断から復帰した場合、当該電源断中に前記第2操作手段の遊技者操作を開始し且つ当該電源断から復帰した後も当該遊技者操作を継続していたとしても、当該電源断の復帰後における当該遊技者操作を契機とした音量レベルの調節はなされず、
前記第1操作手段とも前記第2操作手段とも異なる操作手段である第3操作手段(遊技機裏音量調節手段など)を備え、
演出音の音量は、前記第2操作手段だけでなく前記第3操作手段によっても調節可能であることを特徴とする遊技機。
<まとめ12>
本実施形態に係る発明は、遊技媒体(遊技球など)を用いた遊技が行われ、遊技に係る演出として図柄を変動表示させた後に停止表示させることが可能であり、停止表示した図柄が所定の表示態様である場合に遊技者に利益を付与可能な特別遊技を行う遊技機であって、
遊技の進行を制御する主制御手段(メイン基板など)と、
前記主制御手段と通信可能に接続され、前記主制御手段から送信される送信情報(メインコマンドなど)に応じた制御処理を行う副制御手段(サブメイン基板など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出の出力を行う演出出力手段(演出表示装置など)と、
前記副制御手段の制御の下で演出音の出力を行う演出音出力手段(スピーカなど)と、
遊技者が操作可能な第1操作手段(操作ボタンなど)と、
遊技者が操作可能であり前記第1操作手段とは異なる操作手段である第2操作手段(十字キーなど)と、を備え、
前記第1操作手段の遊技者操作を契機として演出を表示させ得る操作演出を実行可能であり、
操作演出の種類として、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な単発操作演出と、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作を受け付け可能な連打操作演出とがあり、
前記第1操作手段の遊技者操作を促すための促進演出(ボタン画像の表示など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われる場合、複数回の前記第1操作手段の遊技者操作に応じた演出(通常連打中演出など)を表示可能であり、
前記連打操作演出において複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われなくても、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上(0.5秒を超える時間など)継続して行われる場合には複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出(オート連打演出など)を表示可能であり、
前記第2操作手段の遊技者操作を契機として演出音の音量レベルを調節可能であり、
演出音の音量レベルを調節する際には、現在の演出音の音量レベルを遊技者が把握可能な音量レベル表示(音量レベルマークなど)を表示可能であり、
前記連打操作演出において単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることで複数回の前記第1操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されて、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出が表示されている状況下において、前記第2操作手段の遊技者操作を契機とした演出音の音量レベルの調節が可能であるとともに、単数回の前記第1操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われることに応じた演出と前記音量レベル表示とを並行して表示可能であり、
単数回の前記第2操作手段の遊技者操作が所定時間以上継続して行われても、複数回の前記第2操作手段の遊技者操作が行われたものと見做されず、
図柄停止後に新たな図柄変動が行われずに特定時間が経過した場合、所定の待機デモ演出を表示可能であり、
前記所定の待機デモ演出の表示中は、図柄変動中と比べて演出音の音量が低減されている又は演出音が消音されており(無音となっていることなど)、
前記所定の待機デモ演出の表示中であり且つ図柄変動中と比べて演出音の音量が低減されている又は演出音が消音されている状況下であっても、前記所定の待機デモ演出の表示を維持しつつ前記第2操作手段の遊技者操作を契機として演出音の音量レベルを調節可能であり、且つ、前記所定の待機デモ演出の表示を維持しつつ前記音量レベル表示も並行して表示可能である
ことを特徴とする遊技機である。
<その他の実施形態>
なお、本発明は上述した各種の実施態様に限定されるものではなく、種々に変形が可能なものである。例えば、これまでの説明では、説明が冗長にならないよう逐一補足することは避けたが、適用に支障がない限り、音量調節演出に係る事項を光量調節演出に適用したり、オート連打演出に係る事項を通常連打中演出に適用したりすることが可能である。また、特に支障がない限り、オート連打演出を中心として、音量調節演出、光量調節演出、右打ち演出、待機デモ演出等の各種の演出を複合させることが可能である。また、これは表ボタン演出及び裏ボタン演出に関する各種の実施形態についても、特に支障が無い限り、それぞれの事項を相互に適用することが可能である。
更に、前述のように、演出表示装置60を、複数の表示体の組合せにより構成した場合には、例えば、相対的に大型な表示体(ここでは「第1演出表示装置」とする)に待機デモ演出を表示している際に、他方の小型な表示体(ここでは「第2演出表示装置」とする)に、環境設定に係る表示(設定音量調節演出や光量調節演出など)を表示する、といったことも可能である。この場合、待機デモ演出が表示される状況であることから、保留表示は行わないことが可能である。
更に、環境設定に係る表示を、第2演出表示装置に常時表示するようにしてもよい。また、図柄変動中には、第2演出表示装置に、環境設定に係る表示とともに保留表示を行う、といったことも可能である。また、音量調節演出、及び、光量調節演出の両方を、第2演出表示装置に常時表示することも可能である。
更に、第2演出表示装置を複数備え、環境設定に係る音量調節演出や光量調節演出を別々な第2演出表示装置に表示することも可能である。また、音量調節演出や光量調節演出を1つの第2演出表示装置で行い、他の第2演出表示装置には他の表示(予告演出など)を行う、といったことも可能である。
更に、変動中に、第1演出表示装置で演出図柄(装飾図柄)190の表示を行い、第2演出表示装置で環境設定に係る表示を行うことが可能である。このようにすることで、遊技の進行にとって重要度の高い表示を、遊技者に対してより視認し易くすることが可能となる。
また、遊技者が自らの操作によって変更可能な項目として、遊技球数の表示を採用することが可能である。例えば、特別遊技中に演出表示装置60に、遊技者が獲得した遊技球数を表示するぱちんこ遊技機10において、表示される遊技球数が示す意味を選択できるようにする。そして、遊技者が、十字キー96や操作ボタン22を操作することで、表示される遊技球数を、大入賞口への入賞により払い出された遊技球数(総数)とするのか、大入賞口への入賞により払い出された遊技球数から特別遊技中に遊技者が発射した遊技球数を減算した、特別遊技中に増加した遊技球数(減算数)とするのかを変更できるようにする。
このような選択可能項目に係る決定ができる時期としては、環境設定可能な時期、大当り開始時、大当り中、特定の図柄変動中(例えば、時間短縮遊技状態における図柄変動中)、変動停止中などの種々の時期を挙げることができる。また、選択可能項目に係る決定を行えるものは、遊技者に限らず、遊技場の管理者(遊技場店員など)であってもよい。また、遊技者と管理者の両方が決定できるようにしてもよい。
更に、遊技機としては、これまでに説明したようなぱちんこ遊技機に限らない。例えば、本発明は、遊技者が獲得した遊技媒体としての遊技球を、前述のように、遊技者に対し直接的に払出して遊技者が賞球に触れることができるようにしているぱちんこ遊技機に限られず、例えば、遊技機内部で遊技球を循環させて使用する封入循環式のぱちんこ遊技機(管理遊技機)にも適用が可能である。更に、封入循環式のぱちんこ遊技機としては、遊技媒体の出入りを電磁的に記録することが可能なものを例示できる。
また、本発明は、所定数の図柄が配列された複数のリールを備え、遊技者の操作に基づきリールの回転開始と回転停止の制御を行い、当選した入賞役に応じて遊技メダル等の遊技媒体の払出し(貯留装置への貯留を含む)を行うスロットマシン(回胴式遊技機)にも適用が可能なものである。スロットマシンに本発明を適用する場合には、ハンドル操作検出に代えて、賭け設定の際に遊技者に操作され得るベットボタンの操作の検出や、同じく賭け設定の際に遊技者によって行われ得る遊技メダルの投入の検出に基づき、遊技機の状態に応じた演出出力を適用することが可能である。更に、本発明は、例えばカジノ施設に設置されるカジノマシンなどにも適用が可能である。
<その他の追加検討事項>
更に、発明者は、これまでに説明したような各種のボタン演出に関して、他の事項(追加検討事項)を検討した。以下では、これらの追加検討事項について順に説明する。なお、ここで説明する各追加検討事項は、特に支障がない限り、これまでに説明した各実施形態や変形例、各追加検討事項同士、各追加検討事項内の技術事項同士で、適宜な形態で組み合わせることが可能なものである。また、以降の説明において、演出の実行や表示に関する確率の高低、割合の高低、頻度の高低(実行され易さ)などについて、相対的に高いものは100%を、低いものは0%の場合を含めて検討することが可能である。この点は、これ以前に説明した各種の演出の実行や表示に関する確率の高低、割合の高低、頻度の高低(実行され易さ)などについても同様である。
<<追加検討事項1(オート連打演出の種別に関連付けた演出の多様性拡大1)>>
先ず、自動連打機能であるオート連打機能に関して、オート連打演出を複数種類設け、オート連打演出の種別に関連付けて演出の多様性を拡大することを考える。
オート連打演出を複数種類設けることに関しては、先の<<裏ボタン演出に係る各種態様>>の項(本願明細書の段落0520~0525)において、裏ボタン演出としてのオート連打演出Aとオート連打演出Bを設け、演出上の点滅周期を互いに異ならせる例を説明した(本明細書の段落0523など)。更に、表ボタン演出としてのオート連打演出Cとオート連打演出Dについても、同様に、演出上の点滅周期を互いに異ならせる例を説明した(本明細書の同じく段落0523など)。
また、その他に説明した<<裏ボタン演出としてのオート連打演出とその後の演出との関係>>の項(本願明細書の段落0505~0519)では、一連のリーチ演出について、ノーマルリーチからSPリーチ前半に発展可能であり、このSPリーチ前半において「裏ボタン演出としてのオート連打演出」が実行され、更にSPリーチ前半からSPリーチ後半に発展可能である、といった演出例を説明した(本明細書の段落0511など)。
また、オート連打演出が複数種類備えられている場合に、オート連打演出の態様の違いによって、その後の演出についての大当り期待度を異ならせることについても説明した(本明細書の段落0517など)。更に、「SPリーチ後半演出」の用語は、所定のタイミングや演出の状況を基準としてSPリーチを前半と後半に分けて考えた場合の後の部分の演出を指している、という点についても説明した(本明細書の段落0519など)。
そして、ここでは、SPリーチ前半における裏ボタン演出としてのオート連打演出、SPリーチ後半における表ボタン演出としてのオート連打演出、及び、オート連打演出後の演出についての大当り期待度を関係付けた演出制御について説明する。なお、以下では、前述したオート連打A~Dと区別するため、裏ボタン演出としてのオート連打演出を「オート連打演出A1」や「第5オート連打演出」などと称し、表ボタン演出としてのオート連打演出を「オート連打演出C1」や「第6オート連打演出」などと称することとする。なお、これら連打演出(オート連打演出)については、先に段落0481や段落0482などでも説明したように、オート連打のみならず通常連打が可能な演出であり、オート連打又は通常の連打によって連打中演出が発生する。連打中演出は、オート連打又は通常の連打によって発生可能な演出(連打が行われている際の演出)であり、オート連打中演出であっても通常連打中演出であっても共通の連打中演出を実行可能である(換言すると、オート連打であっても通常の連打であっても、連打によって発生する演出内容や演出候補は共通している)ことを補足しておく。なお、「連打中演出」は、連打に基づく演出であるため、「連打を契機とした演出」や「連打に基づく演出」と称してもよい。
先ず、1回の変動に係る変動演出を、「SPリーチ前半」における「裏ボタン演出」としてのオート連打演出A1と、「SPリーチ後半」における「表ボタン演出」としてのオート連打演出C1とのうちの、いずれか一方、或いは、両方が行われる場合があるものとする。
上述の「SPリーチ前半」や「SPリーチ後半」は、これまでの説明と同様に、所定のタイミングや演出の状況を基準としてSPリーチを前半と後半に分けて表現するものである。そして、「SPリーチ前半」や「SPリーチ後半」については、例えば、演出の進行が、その時点で出現する可能性がある複数種類の演出のうち、いずれかに移行する(分岐する)ポイント(分岐点)の前の時期を「SPリーチ前半」と称し、後の時期を「SPリーチ後半」と称することも可能である。また、SPリーチ前半とSPリーチ後半については、例えば、「SPリーチ前半」は所定時間(30秒程度など)のSPリーチであり、「SPリーチ後半」よりも相対的に大当り期待度が低く、「SPリーチ前半」にて遊技者が大当りに係る当選が報知されることを望むよりも「SPリーチ後半」への移行を期待する演出であり、「SPリーチ後半」は、「SPリーチ前半」の上記所定時間(30秒程度など)よりも長い所定時間(60秒程度など)のリーチ演出であり、「SPリーチ前半」よりも相対的に大当り期待度が高く、遊技者が大当りに係る当選の報知を期待する演出であるものとすることができる。
更に、「SPリーチ前半」や「SPリーチ後半」については、「SPリーチ前半」から分岐点を経て「SPリーチ後半」へ移行する(或いは遷移する)、などと表現することも可能である。
また、分岐点に関しては、「SPリーチ前半」又は「SPリーチ後半」のいずれかに含まれるものと考えることも可能である。更に、分岐点でいずれかの演出に移行することを「演出分岐」などと称することが可能である。そして、遊技者に相対的に有利な演出と、相対的に不利な演出とのうちのいずれかに移行し得る場合の分岐点を、当選(大当り)又は落選(はずれ)に係る「当落分岐」などと称することも可能である。なお、SPリーチに発展した場合の大当りパターンとしては、(1)「SPリーチ前半」から「SPリーチ後半」に移行せずに「SPリーチ前半」にて当選を報知するパターン、(2)「SPリーチ前半」から「SPリーチ後半」に移行したうえで「SPリーチ後半」にて当選を報知するパターン、(3)「SPリーチ前半」が発生せずいきなり「SPリーチ後半」に発展したうえで「SPリーチ後半」にて当選を報知するパターンがあり、(1)は(2)や(3)に比べて選択される確率が低い希少な演出パターンである。また、SPリーチに発展した場合の大当りパターンとしては、(4)「SPリーチ前半」から「SPリーチ後半」に移行せずに「SPリーチ前半」にて落選を報知するパターン、(5)「SPリーチ前半」から「SPリーチ後半」に移行したうえで「SPリーチ後半」にて落選を報知するパターン、(6)「SPリーチ前半」が発生せずいきなり「SPリーチ後半」に発展したうえで「SPリーチ後半」にて落選を報知するパターンがあり、(5)や(6)は(4)に比べて選択される確率が相対的に低い演出パターンである。
また、「SPリーチ前半」の演出と、「SPリーチ後半」の演出は、必ずしも1回の変動中(1回の変動演出中)に両方が含まれる必要はない。そして、「SPリーチ前半」の演出、及び、「SPリーチ後半」の演出のうちの少なくとも一方が、複数回の変動に亘って実行される場合があってもよい。このような場合は、少なくとも「SPリーチ前半」の演出では、当否抽選の結果がはずれであるはずれ変動を利用することが考えられる。
更に、複数回の変動を「SPリーチ前半」の演出や「SPリーチ後半」の演出に使用する場合も、前述の分岐点(演出分岐の実行点)が、「SPリーチ前半」の演出、及び、「SPリーチ後半」の演出のうちのどちらか一方に含まれるようにすることが可能である。
また、演出分岐を表す演出のために、1回の変動(或いは複数回の変動)を使用することも考えられる。この場合は、「SPリーチ前半」の演出、演出分岐を表す演出、及び、「SPリーチ後半」の演出のために、少なくとも1回ずつの変動を使用することとなる。そして、「SPリーチ前半」の演出から「SPリーチ後半」の演出にかけ、演出分岐を表す演出が行われる変動の回(演出分岐のための変動回)を含めて、少なくとも3回の変動が使用されることとなる。
以上を前提とし、本追加検討事項1における一の実施形態においては、前述したオート連打演出A1(SPリーチ前半、裏ボタン演出)と、オート連打演出C1(SPリーチ後半、表ボタン演出)の各々の操作有効期間(オート連打有効期間)に関して、オート連打演出A1のほうが、オート連打演出C1よりも、操作有効期間(オート連打有効期間)が長くなるように、各々の操作有効期間の関係を定める。具体例としては、例えば、オート連打演出A1における操作有効期間(オート連打有効期間)は、SPリーチ前半が開始してから1秒後に開始し且つSPリーチ前半が終了する9秒前に終了する期間である20秒間であり、オート連打演出C1における操作有効期間(オート連打有効期間)は、SPリーチ後半が開始してから30秒後に開始し且つSPリーチ後半が終了する10秒前に終了する期間である5秒間である、といったようにする。このようにすることで、SPリーチ前半における裏ボタン演出を有効に活用することが可能となる。なお、変形例としては、SPリーチ後半においては、オート連打演出ではなく、単発操作演出を行ってもよいし、SPリーチ後半においてはボタン演出を設けなくてもよい。
ここで、オート連打有効期間は、基本的には、ボタン操作有効期間中に一致するよう決められているものである(本明細書の段落0470、図28(a)、図29(a)、(b)、図30(a)など)。しかし、状況によっては、オート連打有効期間が、ボタン操作有効期間よりも短くなる場合がある(図28(b)、図30(b)など)。
更に、本追加検討事項1においては、いずれのオート連打演出(A1、C1)にも、100%に近い割合で大当りとなるよう乱数値が割り当てられた連打中演出(ここでは便宜上「大当り確定態様の連打中演出」と称するが、「最も大当り期待度が高い表示態様」である連打中演出と称してもよいし、これ以上は表示態様が変化しないため、後述するような「最終表示態様」である連打中演出と称してもよい)を含むものとすることが考えられる。別な言い方をすれば、いずれのオート連打演出(A1、C1)においても、大当り期待度がほぼ100%となるよう、該当する乱数値の配置(置数)が決められた連打中演出(これも「大当り確定態様の連打中演出」であるが、「最も大当り期待度が高い表示態様」である連打中演出と称してもよいし、これ以上は表示態様が変化しないため、後述するような「最終表示態様」である連打中演出と称してもよい)を有するものとすることが考えられる。なお、変形例として、いずれのオート連打演出(A1、C1)にも、100%の割合で大当りとなるよう乱数値が割り当てられた連打中演出を含むよう構成してもよい。
また、例えば、オート連打演出A1(SPリーチ前半、裏ボタン演出)では、大当り確定態様の連打中演出として、演出画像中の所定の画像オブジェクトが虹色で発光(虹発光)する態様の演出が実行される。より具体的には、オート連打演出A1に関して、ボタン画像の表示がない状況でオート連打が進行するにしたがい(1回の押下を表す演出が繰り返されるにしたがい)、オート連打演出に係る連打中演出であるエフェクト表示の彩色が、白色(初盤のエフェクト表示)→青色(次段のエフェクト表示であり大当り期待度1%)→黄色(大当り期待度5%)→緑色(大当り期待度15%)→赤色(大当り期待度35%)→虹色(大当り期待度100%)へと変化する(所謂成り上がる)可能性がある演出であり、大当りとなる変動表示においては虹色で発光(虹発光)する場合があるよう構成されているものなどを例示できる。これに対して、オート連打演出C1(SPリーチ後半、表ボタン演出)では、大当り確定態様の連打中演出として、所定の登場人物が多数の敵と戦い、すべての敵を倒す態様の演出(敵殲滅の演出)を行うことなどを例示できる。
そして、本追加検討事項1においては、両オート連打演出(A1、C1)における大当り確定態様の連打中演出の実行割合に関しては、以下のように互いの関係を定めておく。例えば、大当りとなる変動表示において、オート連打演出A1(SPリーチ前半、裏ボタン演出)における大当り確定態様の連打中演出の実行割合は、オート連打演出C1(SPリーチ後半、表ボタン演出)における大当り確定態様の連打中演出の実行割合に比べて相対的に低く(小さく、少なく)する。逆に言えば、オート連打演出C1(SPリーチ後半、表ボタン演出)における大当り確定態様の連打中演出の実行割合は、オート連打演出A1(SPリーチ前半、裏ボタン演出)における大当り確定態様の演出の実行割合に比べて相対的に高く(大きく、多く)なっている。具体例としては、大当りとなる変動表示において、オート連打演出A1(SPリーチ前半、裏ボタン演出)における大当り確定態様の連打中演出の実行割合は20%であり(残りの80%は大当り確定態様の連打中演出とならず)、オート連打演出C1(SPリーチ後半、表ボタン演出)における大当り確定態様の連打中演出の実行割合は90%である(残りの10%は大当り確定態様の連打中演出とならない)。なお、大当りとなる変動表示において、オート連打演出C1(SPリーチ後半、表ボタン演出)における大当り確定態様の連打中演出が実行されなかった場合、残りの10%のうち3%はSPリーチ後半にて当選を報知する(つまり、大当り確定態様の連打中演出が実行されなかったにもかかわらず、当選が報知される意外性のある演出となる)とともに、残りの10%のうち2%はSPリーチ後半にて偽の落選を報知してSPリーチ後半が終了してから、「実は・・・大当り!」という文字が画面上に表示されることで当選が報知される(つまり、大当り確定態様の連打中演出が実行されず、更にSPリーチ後半で当選が報知されなかったにもかかわらず、その後に当選が報知される更に意外性のある演出となる)。ここで、大当りとなる変動表示におけるオート連打演出A1(SPリーチ前半、裏ボタン演出)の大当り確定態様の連打中演出の実行割合と、オート連打演出C1(SPリーチ後半、表ボタン演出)の大当り確定態様の連打中演出の実行割合は、各々の操作有効期間(オート連打有効期間)において、少なくとも所定回数の連打が行われた場合の割合である(例えば、オート連打演出A1であれば50回、オート連打演出C1であれば10回が行われた場合の割合である)。
なお、いずれのオート連打演出(A1、C1)においても、大当り確定態様となった場合には、前述したような「実は・・・大当り!」の文字の表示といった意外性のある演出(「意外性演出」、「特殊演出」などと称してもよい)は発生しないよう構成される。そのため、オート連打演出(A1、C1)において大当り確定態様となった場合は、オート連打演出(A1、C1)において大当り確定態様とならずにその後に意外性演出が発生するよりも、意外性演出が実行されない分、短時間で(素直に)大当りとなる(換言すれば、変動時間が短くなる)。なお、意外性演出としては、前述したような「実は・・・大当り!」の文字の表示以外にも、例えば、登場人物が、一旦は敵に敗北しそうになるが、何らかの切っ掛けを挟んで復活し、覇気を取り戻す、といった態様の演出であってもよい。なお、SPリーチの種類(SPリーチ後半演出A~Cのいずれか)によって、SPリーチの演出態様(登場人物やストーリー)が異なり、当選を報知する際の演出や落選を報知する際の演出が異なるが、意外性演出については、偽の落選が報知されたSPリーチの種類(SPリーチ後半演出A~Cのいずれか)にかかわらず、共通の演出である。変形例として、意外性演出の後には必ずバトルに勝利するといった演出態様や、意外性演出の後、最終的にバトルに敗北するといった演出態様を考えることができる。また、意外性演出を経由して当選が報知される場合の方が、意外性演出を経由せずに当選が報知される(SPリーチ後半にて当選が報知される)よりも、遊技者にとって有利な大当り(確変となる大当り、ラウンド数が多い大当り)である場合が多くなるよう構成されている。
以上説明したような追加検討事項1に係る発明の実施形態によれば、オート連打演出の種別に応じ、順次変化していく連打中演出の傾向(演出変化傾向)を異ならせることができる。そして、オート連打演出の種別という特殊な条件を形成したうえで、操作有効期間や、大当り確定態様の演出等といった各種のゲーム性構成要素を関係付けることにより、演出傾向の違いを生み出すことができる。
このことによって、複数種類のオート連打演出に関して、その後の演出の展開を多様化でき、ボタン機能を有効活用することが可能となる。そして、ボタン機能をより一層適正化でき、更に、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
このため、一様的な演出変化とせずに多様性のある演出変化とすることができ、尚且つ、その変化後の演出(変化後演出)に対応した最終的な演出内容(大当りの演出やはずれの演出など)へと導く(移行させる)ことで、基本的には違和感のない演出としつつ、一部の希少な状況(大当り確定態様の演出を実行する状況)においては、意外性のある演出(敵残滅の演出)へと導く(移行させる)ことができる。そして、ボタン演出自体を多様化しつつも、それに伴う演出の流れを必要以上に複雑化しないながらも、ある程度の適度な多様性を与えることが可能となる。
なお、前述の例では、オート連打演出A1に係る大当り確定態様の演出(例えば虹発光)について説明した。しかし、オート連打演出A1は、オート連打演出C1の前段階で実行され得る演出であり、理論上、オート連打演出A1に係る大当り確定態様の演出の実行割合は、オート連打演出C1に係る大当り確定態様の演出の実行割合との積により定まることとなる。
そして、オート連打演出A1の大当り確定態様の演出の実行割合については、オート連打演出C1に係る大当り確定態様の演出の実行割合の影響を受けることから、大当り期待度がほぼ100%となるように設計するのが難しくなることも考えられる。したがって、両オート連打演出(A1、C1)の大当り確定態様の比較によって発明を規定するのではなく、例えば、オート連打演出A1の最終表示態様と、オート連打演出C1の大当り確定態様との比較によって、発明を規定してもよい。
例えば、オート連打演出A1(SPリーチ前半、裏ボタン演出)は、最終表示態様の演出となり難いが、オート連打演出C1(SPリーチ後半、表ボタン演出)は大当り確定態様の演出となり易くなるように、両オート連打演出(A1、C1)における高期待度(遊技者に好適な遊技状態となることを期待することが可能な度合)の演出の実行割合の関係を定めておくことが可能である。そして、オート連打演出A1に係る最終表示態様の演出は、大当り確定態様とまでは言えないが、その後の演出の発展を期待できるような演出であるということができる。
更に具体例を挙げれば、例えば、オート連打演出A1に関して、SPリーチ前半の裏ボタン演出が、SPリーチ後半への発展期待度を示唆する演出であり、ボタン画像の表示がない状況でオート連打が進行するにしたがい(1回の押下を表す演出が繰り返されるにしたがい)、オート連打演出に係る連打中演出であるエフェクト表示の彩色が、白色(初盤のエフェクト表示)→青色(次段のエフェクト表示)→黄色(SPリーチ後半への発展期待度低)→緑色(SPリーチ後半への発展期待度中)→赤色(SPリーチ後半への発展確定)へと変化する(所謂成り上がる)可能性があるようにする。しかし、このオート連打演出A1では、虹発光や所定柄等のように、多くの遊技者に大当り確定態様の演出として認識され得るようなエフェクト表示への変化はないようにすることが好適である。なお、SPリーチ後半への発展期待度が高いということは、SPリーチ前半よりも高期待度の演出が実行される可能性が高いということであるため、このように構成した場合でも、オート連打演出に係る連打中演出であるエフェクト表示の彩色が、大当り期待度を示唆していると言えることを補足しておく。なお、このように構成した場合におけるオート連打演出A1における連打中演出の変形例として、虹発光や所定柄等のエフェクト表示への変化が合ってもよく、その場合は、大当りが確定してもよい(当選を報知する役割であってよい)。
一方、オート連打演出C1に関しては、例えば、SPリーチ後半の表ボタン演出として、「連打して敵を殲滅しろ!」との指令が文字表示された後に、ボタン画像(例えば、図31(a)に符号401で示すようなもの)と「連打!」の文字が表示され、そこから「1000人」の文字の初期表示がされ、オート連打が進行するにしたがい、数値が「1000人」から順次減算され、「0人」に達すると大当り確定になる、といったものを例示することができる。また、メータ表示を空(或いは、満タン)の態様で開始し、オート連打が進行するにしたがい、メータ表示の指示量が増え(或いは、減り)、メータ表示が満タン(或いは、空)になることで大当り確定になる、といったものも例示できる。
また、この他にも、オート連打演出として、以下のようにして、大当り確定態様の演出とまではいえない最終表示態様に至る演出変化を示すものを例示できる。例えば、SPリーチに発展するよりも前のタイミングにて発生する予告演出として「連打してシャッターを開けて「NEXT」をゲットしろ!」といった文字表示が行われる。そして、オート連打が進行するにしたがい、可動演出部材として設けられた扉が徐々に開き、扉が全開して扉の先に見える「NEXT」のロゴ(ロゴタイプ)を遊技者が獲得した内容の演出が行われれば、所謂擬似連の実行が確定する。なお、このように構成した場合、裏ボタン演出ではなく、表ボタン演出(例えば、オート連打演出A1)であることが好適である。
一方、オート連打演出として、例えば、「連打してパネルをできるだけ多く破壊しろ!」のような文字表示が行われ、オート連打が進行するにしたがい、5枚のパネルのうち最終のパネル(5枚目のパネル)まで到達すれば大当り確定態様の演出である全回転リーチ(全回転演出)が実行される(なお、1枚目は必ず破壊され、2枚目到達でSPリーチ後半演出Aが、3枚目到達でSPリーチ後半演出Bが、4枚目到達でSPリーチ後半演出Cが実行される)、といったものも例示できる。なお、このように構成した場合、裏ボタン演出ではなく、表ボタン演出(例えば、オート連打演出A1)であることが好適である。また、以上に説明した各オート連打演出の連打中演出における大当り確定態様を、オート連打演出の最終表示態様と称することも可能である。そして、最終表示態様については、各々のオート連打演出において、最も大当り期待度が高い表示態様(演出態様)であると説明することができる。当然ながら、オート連打演出の連打中演出において大当り確定ではない表示態様(大当り期待度が相対的に高くても大当り確定ではない表示態様)を有していない場合は、最も大当り期待度が高い表示態様(演出態様)を最終表示態様と称することが好適である。つまり、大当り確定の表示態様の連打中演出を有していても有していなくても、最も大当り期待度が高い表示態様(演出態様)を最終表示態様と称する。
なお、オート連打演出A1としては、例えば、前述した白色や青色のエフェクト表示などのように、相対的に目立ち難いように行われる演出(エフェクト表示以外のオート連打演出も同様)が含まれる。このため、オート連打演出A1としては、オート連打演出C1に比べて、一般的に目立ち難い各種の演出を採用することが可能である。そして、オート連打演出A1には、オート連打演出C1との関係において特に支障が生じない限りは、これまでに説明した種々のオート連打演出を採用することが可能である。
また、本追加検討事項1の発明においても、前述したのと同様に、オート連打判定を行うことが可能である。そして、例えば、図27(c)に示したのと同様に制御する場合には、操作ボタン22の押下継続時間が所定時間(例えば0.5秒など)に達してオート連打操作に係る第1条件が成立した以降も、第2条件となる押下継続を維持することで、オート連打操作に係る制御を行うことが可能である。
更に、オート連打判定に関しては、段落0454で説明したように、長押し操作(押下継続)を開始した時点(長押し操作開始タイミング)で、実際に単発操作が1回行われていることになる。この状況は、単発操作1回目であり、連打操作1回目の状況であるが、未だオート連打には至っていない状況である。そして、長押し操作の開始から0.5秒経過時が単発操作2回目が行われたと見做されるタイミング、つまりは連打操作2回目が行われると見做されるタイミングであり、ここから、このときの押下操作をオート連打操作(オート連打1回目)とする制御が行われることとなる。そして、0.5秒を超えた分の長押し操作は、0.2秒に1回分の単発操作が行われたと見做され(実際の単発操作は行われていないが、0.5秒経過以降に0.2秒経過するごとに単発操作が行われたと見做され)、この「見做された単発操作」が複数回行われることが、オート連打(オート連打演出、オート連打機能)が実行されていることに相当している。
また、上述のようなオート連打操作に係る演出が行われるまでに要する時間(ここでは第2条件を満たすのに必要な0.5秒超の時間)は、「オート連打判定時間」などと称することが可能なものであるが、この「オート連打判定時間」と、前述した単発ボタン演出(「単発操作演出」、「単発押し演出」、又は、「単発演出」などともいう)との関係を定めておくことも可能である。例えば、単発ボタン演出において、遊技者によるボタン操作を契機とした演出が実行(開始)されるまでの時間を例えば0.1~0.5秒とし、上述のオート連打判定時間(第2条件を満たす0.5秒超の時間)よりも短くすることが考えられる。
ここで、遊技者によるボタン操作を契機とした演出が実行されるまでの時間は、ボタン操作により演出に変化が表われるまでの時間や、演出が切り替わるまでの時間などと言い表すことができるものであり、これらの時間を、例えば「演出切り替わり時間」などと称することが可能である。
また、単発ボタン演出において、演出切り替わり後に、当該切り替わり後の演出が継続する時間(演出表示継続時間)を、オート連打判定時間よりも長くすることが考えられる。
更に、ボタン演出として、ボタン画像(例えば、図31(a)に符号401で示すようなもの)を表示する各種の例について前述したが、このようなボタン画像401が出現する前の時間(出現前時間)と、オート連打判定時間との関係を定めておくことが考えられる。そして、ボタン画像の出現前時間を、オート連打判定時間よりも長くすることが可能である。ここで、ボタン画像の「出現前時間」は、以下のように定めることができる。
例えば、ボタン画像の「出現前時間」は、所謂エフェクト集合の演出(複数の半透明のボタン画像401aが上下左右の四方から集合して最終的に1つの非透過のボタン画像が形成される演出)に要する時間とすることができる。そして、このボタン画像に係る「エフェクト集合」としては、例えば、図37(a)に要部のみを抽出して示すように、複数の半透明のボタン画像401aが画面中に表われた後に、二点鎖線の矢印により仮想的に示すように、1か所に集合して重なり、図37(b)に同じく要部のみを示すように、1つのボタン画像に変化(1つの非透過のボタン画像を形成)するものを例示することができる。なお、ここでの出現前時間は2秒に設定されている。或いは、図示は省略するが、ボタン画像に係る部品(各パーツ)の画像が画面中に表われた後に集合して合体し、1つのボタン画像になるものなども例示できる(例えば、「PUSH」と書かれた押下部分のパーツ画像、その周りの装飾体のパーツ画像、操作ボタン内部に組み込まれているネジ・バネ・操作ボタンモータなどを模したパーツ画像が上下左右から集合して最終的に1つのボタン画像が形成される)。
また、このようなボタン画像に係るエフェクト集合を行う場合、エフェクト集合の開始タイミングを、「出現前時間」の開始タイミングとし、エフェクト集合の終了タイミングを、「出現前時間」の終了タイミングとすることが可能である。更に、エフェクト集合の終了タイミングを、ボタン画像の完成のタイミングとすることも可能である。
また、前述したボタン操作有効期間が開始されるまではエフェクト集合の演出を行い、ボタン画像が完成するとボタン操作有効期間が開始されるように、エフェクト集合とボタン操作有効期間の関係を定めることが可能である。換言すれば、エフェクト集合中においてはボタン操作有効期間ではないため、ボタン操作(単発操作、通常の連打、オート連打など)を行っても、当該ボタン操作に伴う演出は発生しない。なお、連打操作演出ではエフェクト集合を伴わずにボタン画像が出現するが、単発操作演出ではエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する場合があるよう構成される、もしくは、連打操作演出よりも単発操作演出の方がエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する場合が多いよう構成されている。また、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する場合のほうが、エフェクト集合を伴わずボタン画像が出現するよりも大当り期待度が高くなるよう構成されている。変形例として、四方から半透明のボタン画像が集合するエフェクト集合以外にも、八方から半透明のボタン画像が集合するエフェクト集合を設け、四方から半透明のボタン画像が集合するエフェクト集合よりも、八方から半透明のボタン画像が集合するエフェクト集合の方が、非透過のボタン画像が形成されるまでの時間(エフェクト集合の演出時間であり、前述した出現前時間)が長く(例えば、2秒よりも長い4秒など)、更に、大当り期待度も高くなるよう構成してもよい。なお、本発明に係るぱちんこ遊技機の実施例においては、連打操作演出における操作有効期間は演出の種類に応じて多岐に亘っているが(例えば、5秒や20秒など)、単発操作演出における操作有効期間は一律3秒で設定されている。但し、これに限らず、単発操作演出においても、操作有効期間の種類を複数設けてもよいが、連打操作演出における操作有効期間の種類数よりも少ないことが好適である。
<<追加検討事項2(オート連打演出の種別に関連付けた演出の多様性拡大2)>>
続いて、オート連打演出の種別に関連付けて演出の多様性を拡大する他の策について考える。なお、前述の各追加検討事項と同様な事項を適用することが可能であるが、同様な事項については適宜説明を省略する。
本追加検討事項2の発明に係る実施形態においては、前述した追加検討事項1と同様に、オート連打演出A1(SPリーチ前半、裏ボタン演出)と、オート連打演出C1(SPリーチ後半、表ボタン演出)とを用いることが可能である。更に、追加検討事項1と同様に、オート連打演出A1のほうが、オート連打演出C1よりも、操作有効期間(オート連打有効期間)が長くなるように、各々の操作有効期間の関係を定めておく。
また、いずれのオート連打演出(A1、C1)にも、追加検討事項1と同様に、大当り確定態様(又は、最も大当り期待度が高い表示態様である最終表示態様)の演出を含むものとする。そして、オート連打演出A1では、大当り確定態様(又は、最も大当り期待度が高い表示態様である最終表示態様)の演出として、例えば、演出画像中の所定の画像オブジェクトが虹発光する態様の演出が実行され、オート連打演出C1では、大当り確定態様(又は、最も大当り期待度が高い表示態様である最終表示態様)の演出として、敵殲滅の演出を行うようにする。この大当り確定態様(又は、最も大当り期待度が高い表示態様である最終表示態様)は(特に、オート連打演出A1については)、追加検討事項1と同様に、前述した最終表示態様として考えることが可能なものである。
以上の各事項は追加検討事項1に係る発明と同様であるが、追加検討事項2の特徴的事項として、オート連打有効期間の残り時間が、前述のオート連打判定時間(ここでは0.5秒超である0.55~0.6秒程度)に満たない状況で長押し操作が開始された場合を考える。そして、この場合に、前述した図36(a)、(b)の例と異なり、オート連打演出を実行可能なようにする。更に、オート連打演出A1については大当り確定態様(或いは最終表示態様)とならない(又は、なり難い)が、オート連打演出C1については、大当り確定態様(或いは最終表示態様)となる(又は、なり易い)ように、それ以前の演出(単発操作演出)と、オート連打演出C1や大当り確定態様(或いは最終表示態様)との関係を定める。
例えば、操作有効期間が残り0.5秒未満などのタイミングで長押しを開始した場合、その長押し開始時が単発操作(これから連打される場合は連打1回目の扱いとなる単発操作)となるため、この単発操作にて演出が発生することになり、この発生した演出が最終表示態様(換言すれば、最初から最終表示態様)となりやすいのが、オート連打演出C1である、といったようにする。別の態様としては、(1)操作有効期間終了に伴い自動的に連打中演出と同じ演出が1回発生するよう構成した場合、オート連打演出C1のほうが、操作有効期間終了に伴い最終表示演出が強制的に発生し易いようにする、(2)オート連打演出C1のみ、操作有効期間終了に伴い最終表示演出が強制的に発生する場合がある(オート連打演出A1は操作有効期間終了でも何も発生しない)、などが挙げられる。
このようにすることで、オート連打判定の条件に満たないオート連打操作(長押し)がされた状況であっても、オート連打演出の種別に応じて、大当り確定態様(或いは最終表示態様)への変化の割合(実行割合)が異なっている、といった態様で演出を行うことが可能である。そして、ボタン操作が、オート連打が間に合わない状況であっても、確実に演出に変化(動き)が生じるようにすることができる。更に、その一方で、オート連打演出と最終的には異なる態様で演出が行われることとなり、その結果、ボタン操作の違いに対する演出の違いを遊技者に示すことができ、遊技者に対しボタン押下の意識付けを行うことが可能となる。
そして、オート連打判定の条件に満たないオート連打操作(長押し)がされた状況という特殊な条件に対し、オート連打演出の種別という条件を付加して演出傾向の違いを醸し出すことが可能である。そして、このことによって、ボタン機能をより一層適正化でき、更に、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
なお、オート連打演出(ここではA1、C1)に関して、ボタン操作が検出された当初(例えば、オート連打判定時間(ここでは0.5秒である0.55~0.6秒程度)に満たない時間内など)には、例えば、1回しか、ボタン操作を表すエフェクト表示が行われず、前述のように単発操作による演出となることが考えられる。そして、この単発操作による演出(ここでは1回目のエフェクト表示)で、高期待度の態様での演出(虹や所定柄の演出など)が行われることがないようにすることが考えられる。更に、前述したように、このときに単発操作による演出が、最終表示態様(換言すれば、最初から最終表示態様)となりやすいのが、オート連打演出C1である、といったようにする。或いは、前述した、別の態様(1)、(2)のようにすることが考えられる。
<<追加検討事項3(ボタンバイブ演出の多様性拡大)>>
続いて、前述した操作ボタン22の振動演出(ボタンバイブ演出)の多様化について検討する。なお、特に支障がない限り、前述の各追加検討事項と同様な事項を適用することが可能であるが、同様な事項については適宜説明を省略する。
追加検討事項3においては、例えば、ボタンバイブ演出が関連する演出として、少なくとも、演出パターンAと演出バターンBがあるものとする。これらのうち演出パターンAは、遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっていないボタンバイブ演出である。つまり、演出パターンAは、遊技者が操作ボタン22を操作していない状況で、操作ボタン22が振動する演出(つまり、遊技者が操作ボタン22を操作せずとも自動的に操作ボタン22が振動する演出)である。
そして、この演出パターンAとしては、前述の先読み演出(特別図柄に係る予告演出)として実行されるもの(ターゲット変動が高期待度であることを示唆する先読みボタンバイブ演出)、ボタン画像401の出現時に実行されるもの(ボタン押下によって高期待度の演出が発生する可能性が高いことを示唆するボタン画像出現時ボタンバイブ演出)、変動表示の開始と略同時に実行されるもの(当該変動表示が高期待度であることを示唆する変動開始時ボタンバイブ演出)、及び、前述した「実は・・・大当り!」という文字が画面上に表示される状況で実行されるもの(意外性演出時ボタンバイブ演出)、等を例示することが可能である。
一方、演出パターンBは、遊技者による操作ボタン22の操作が契機となるボタンバイブ演出とする。つまり、演出パターンBは、遊技者が操作ボタン22を操作すると、操作ボタン22が振動する演出であるものとする。この演出パターンBは、演出パターンAに比べて、ボタンバイブ演出に対する遊技者の関与の程度(関与度)が高いものであるということができる。
そして、この演出パターンBとしては、前述の当落分岐の状況において、ボタン画像とともに、「決めろ!」の文字が表示され、その後に操作ボタン22が操作されることで、現在の変動表示が大当りの変動表示であれば当選を報知する演出を実行(例えば、「勝利!」の文字が表示)するともに、操作ボタン22を振動させる演出である。なお、「決めろ!」の文字は、遊技者に対して操作ボタン22の操作を間接的に促す促進演出であるが、通常のボタン画像(当落分岐前の状況にて出現するボタン画像)では表示されない促進演出である(通常のボタン画像では、そもそも促進演出としてはボタン画像のみである、もしくは、単発操作演出であれば「押せ!」、連打操作演出であれば「連打しろ!」などの文字表示が付帯するのみである)。また、現在の変動表示が大当りの変動表示でなければ(はずれの変動表示であれば)落選を報知する演出を実行(例えば、「敗北!」の文字が表示)するが、その際に操作ボタン22を振動させることはない。操作ボタン22を振動させる演出(当落分岐ボタンバイブ演出)等を例示することが可能である。例えば、当落分岐演出がまた、当落分岐ボタンバイブ演出としては、前述のレバーLを突出させ(図21(b)、(c))、操作ボタン22を上昇させて、操作ボタン22を振動させる演出を含めることが可能である。なお、当落分岐ボタンバイブ演出以外にも、SPリーチに発展する前において、ボタン画像401の出現時には実行されないが、ボタン押下を契機にボタン画像401が消去されるとともに実行される「ボタン画像消去後予告発生時ボタンバイブ演出」も備えている(例えば、リーチ成立後にボタン画像401が出現し、ボタン押下することでボタン画像401が消去され、ボタンバイブ演出が発生するとともに、大当り確定ではないが大当り期待度が高い予告演出である「次回予告(SPリーチ演出の種別を報知する予告演出)」や、大当り確定である虹色の台詞予告や大当り確定ではないが大当り期待度が高い所定柄の台詞予告などが発生する)。また、演出パターンBにおけるボタン演出は、表ボタン演出である単発操作演出であることが好適であるが、表ボタン演出である単発操作演出としての演出パターンB以外にも、表ボタン演出である連打操作演出としての演出パターンBを設けてもよい。そのように構成する場合、単発操作演出としての演出パターンBは、例えば、SPリーチ後半演出Aの当落分岐ボタンバイブ演出、SPリーチ後半演出Cの当落分岐ボタンバイブ演出、前述した2種のボタン画像消去後予告発生時ボタンバイブ演出(次回予告及び台詞予告)であり、連打操作演出としての演出パターンBは、例えば、SPリーチ後半演出Bの当落分岐ボタンバイブ演出のみとするなど、単発操作演出としての演出パターンBの種類数が相対的に多くなるよう構成することが望ましい。
更に、演出パターンA、Bの組み合わせについて、より具体的な例としては、例えば、演出パターンAを、先読みボタンバイブ演出で、該演出の発生により、先読みの対象であった保留が消化対象となる変動(ターゲット変動)の大当り期待度が50%であるとする。これに対し、演出パターンBは、当落分岐ボタンバイブ演出で、該演出の発生で大当り確定態様であるとする、といったものを例示できる。
3-1.追加検討事項3に係る実施形態1(演出パターンA、Bの実行割合の関係)
上述した演出パターンA(遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっていないボタンバイブ演出)や演出パターンB(遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっているボタンバイブ演出)に関して、互いの関係を、所定の遊技状況において、実行される割合が相違するものとする。
例えば、先読みの対象であるターゲット変動を基準とし、ターゲット変動よりも前の変動(ターゲット前変動)においては、演出パターンAの実行される割合が、演出パターンBが実行される割合(0%を含む)よりも高くなるように、乱数値の置数を定める。
また、別な態様として、或る保留記憶情報に係る先読み演出が実行される状況において、当該或る保留記憶情報に対応した変動表示(ターゲット変動の変動表示など)よりも前の変動であって且つ先読み演出が行われる変動表示(先読み演出が行われるターゲット前変動の変動表示など)においては、演出パターンBよりも演出パターンAが実行される割合が高くなるよう、換言すれば、演出パターンAよりも演出パターンBのほうが実行される割合が低くなる(0%を含む)ように乱数値の置数を定めることが可能である。
更に、或る保留記憶情報に係る先読み演出が実行されたうえで、この当該保留記憶情報に対応した変動表示が開始した場合における当該変動表示(ターゲット変動の変動表示など)では、先読み演出が実行されずに当該変動表示が開始した場合における当該変動表示よりも、演出パターンBが実行される割合が高くなるように乱数値の置数を定める(先読み演出が実行されずに当該変動表示が開始した場合における当該変動表示では演出パターンBが実行されないよう乱数値の置数を定めることを含む)ことが可能である。
また、演出パターンA、Bは、いずれも変動表示内における各々の所定のタイミングにて実行可能なものであるが、或る変動表示において演出パターンAが上記の所定のタイミングにて実行されなかったとしても、当該或る変動表示における上記の所定タイミングよりも後のタイミング(ここでは「特定タイミング」とする)において、演出パターンBが実行される場合があるように乱数値の置数を定めることが可能である。
ここで、ターゲット前変動のうち、先読み演出が実行されるターゲット前変動を「先読みターゲット前変動」などと称することが可能である。
これらのいずれかのようにしたり、これらを適宜組み合わせたりすることで、ボタンバイブ演出に対する遊技者の関与度と、ターゲット変動とを関連付けることができる。そして、ボタンバイブ演出に対する遊技者の関与度の違いにより、その後の演出傾向の違いを醸し出すことが可能である。このことによって、ボタン機能をより一層適正化でき、更に、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
3-2.追加検討事項3に係る実施形態2(演出パターンAの実行割合と先読み演出との関係)
また、他にも、演出パターンA(遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっていないボタンバイブ演出)について、演出パターンAの実行割合を、演出パターンB以外の先読み演出(ここでは先読み演出Dとする)の実行の有無との関係において定めることが考えられる。なお、ここで説明する先読み演出の符号を「D」としているのは、後述する他の追加検討事項(追加検討事項6以降)で説明する先読み演出に符号「A」~「C」を使用するためである。
また、上述の演出パターンA(遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっていないボタンバイブ演出)も、先読み演出として実行される場合には、後述する先読み演出A~Cと同様に、先読み演出の一種となる。そして、その場合には、上述の演出パターンAを、例えば「先読み演出α」などと称して、先読み演出A~Cと区別することが可能である。なお、演出パターンAや、先読み演出A~Dは、説明が煩雑にならないよう各演出を区別するための名称であり、演出パターンA(遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっていないボタンバイブ演出)が先読み演出として実行される場合における演出パターンAと、先読み演出A~Dとの関係においては、特に支障がない限りは、各々の具体的な演出内容として、互いに重複するようなものが含まれていてもよい。つまり、演出パターンA(遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっていないボタンバイブ演出)を先読み演出として行うことも可能であり、先読み演出A~Dにおいて、遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっていないボタンバイブ演出を行うことも可能である。
演出パターンAと先読み演出Dとの関係に係る一例として、例えば、先読み演出Dが、或る保留記憶情報に対応するターゲット変動の前における変動(或るターゲット前変動)において実行され、その後のターゲット変動において演出パターンBが実行される場合と、実行されない場合とがあるように乱数値の置数を定める。また、上記の先読み演出Dがターゲット前変動において実行された場合に、その後のターゲット変動において演出パターンAが実行される場合と、実行されない場合とがあるようにも乱数値の置数を定める。更に、上記の先読み演出Dがターゲット前変動において実行された場合に、その後のターゲット変動において演出パターンA、Bが両方とも実行される場合と、片方が実行される場合、両方とも実行されない場合もあるようにする、といったことが考えられる。
また、例えば、ターゲット前変動において、先読み演出Dが実行された場合には、実行されなかった場合に比べて、先読みの対象であるターゲット変動において、演出パターンBよりも、演出パターンAが実行され易い(演出パターンBが実行されないことを含む)ようにすることも考えられる。
また、先読み演出Dには、ボタンバイブ演出に限らず、前述した各種の保留先読み予告や各種の先読み連続予告などといった種々の先読み演出(可動演出部材を用いるものを含む)を採用することも可能である。
このようにすることで、ボタンバイブ演出に対する遊技者の関与度が相対的に低い演出パターンAに関する予兆を、先読み演出によって与えることが可能となる。そして、ボタンバイブ演出に対する遊技者の関与度が相対的に低い演出であっても、先読み演出との組み合せによって、より有効に活用することが可能となる。この結果、ボタン機能をより一層適正化でき、更に、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
3-3.追加検討事項3に係る実施形態3(演出パターンAの実行の有無に係る演出パターンBの実行割合)
また、演出パターンA(遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっていないボタンバイブ演出)と、演出パターンB(遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっているボタンバイブ演出)の相互関係については、演出パターンAの実行の有無によって、その後の変動での演出パターンBの実行割合が異なるようにする。例えば、そのときの変動(当該変動)よりも前の変動にて演出パターンAが実行されている状況(実行済の状況)では、そのときの変動(当該変動)よりも前の変動にて演出パターンAが実行されていない状況(非実行の状況)よりも、当該変動にて演出パターンBが実行され易くなる(そのときの変動(当該変動)よりも前の変動にて演出パターンAが実行されていない状況(非実行の状況)では、当該変動にて演出パターンBが実行されないことを含む)ようにする。
ここで、当該変動よりも前の変動にて演出パターンAが実行済の状況としては、例えば、当該変動を含めずに、当該変動よりも前の連続した3変動以内に、演出パターンAが少なくとも1回実行されている状況を例示することができる。なお、当該変動よりも前の連続した3変動以内が、当該変動をターゲットとした先読み演出を実行中の先読みターゲット前変動であることが望ましい。
更に、このような状況で演出パターンBが実行され易くなるようにする制御態様として、例えば、サブメインCPU521が、演出パターンAが実行されるとフラグを立ててその旨を示す情報を記憶するようにする。そして、サブメインCPU521により、そのときの変動(当該変動)を含む以降の数変動(例えば4回の変動の各々)において、演出パターンAが実行されたことを示す上記フラグが立っているか否かの判定を行う。そして、上記フラグが立っている旨の判定がされれば、演出パターンBの占める割合が他の演出よりも相対的に多くなるよう定められたテーブルを選択し、当該テーブルを用いて演出の抽選を行う。
このようにすることで、演出パターンAの実行の有無、及び、演出パターンAと演出パターンBとの時系列な組合せにより、ボタンバイブ演出をより有効に活用することが可能となる。この結果、ボタン機能をより一層適正化でき、更に、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
3-4.追加検討事項3に係る実施形態4(演出パターンAの実行の有無に係る演出パターンA、Bの組み合わせの演出の実行割合)
また、同じく演出パターンA(遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっていないボタンバイブ演出)と、演出パターンB(遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっているボタンバイブ演出)の相互関係について、当該変動よりも前に演出パターンAが実行されているか否かによって、その後の変動中における演出パターンAと演出パターンBの組み合わせの演出の実行割合が異なるようにすることも考えられる。
つまり、上述の実施形態(3-3.追加検討事項3に係る実施形態3)では、当該変動よりも前の演出パターンAに対する「演出パターンBの実行割合」を規定しているが、この実施形態では、当該変動よりも前の演出パターンAに対する「演出パターンAと演出パターンBの組み合わせの演出」の実行割合を規定する。言い換えれば、当該変動よりも前の演出パターンAと、「演出パターンAと演出パターンBの組み合わせの演出」との実行割合の関係を規定する。
例えば、当該変動において、演出パターンA及び演出パターンBの両方が実行され得るものとする。なお、その場合、演出パターンAの実行タイミングよりも後に演出パターンBの実行タイミングが設定されている(例えば、変動表示開始から3秒後のタイミングであり、リーチ成立前のタイミングにて演出パターンAが実行され、その後、リーチ成立後でありSPリーチ後半の当落分岐タイミングにて演出パターンBが実行される)。そして、当該変動において、演出パターンAが実行されなくても、その後に演出パターンBが実行される場合があり、当該変動におけるそのような時系列(演出パターンA非実行→演出パターンB実行)の演出パターンに係る実行期待度(その演出パターンが実行される期待度)は、当該変動よりも前の変動(この前の変動においては、当該変動をターゲットとした先読み演出を実行中の先読みターゲット前変動であることが望ましい)にて演出パターンAが実行済の状況であるか否かによって異なるようにする。つまり、当該変動よりも前の変動にて演出パターンAが実行済の状況である場合は、当該変動よりも前の変動にて演出パターンAが実行済の状況でない場合よりも、当該変動にて演出パターンA非実行→演出パターンB実行の時系列の演出パターンが実行されやすくする。それ以外にも、当該変動よりも前の変動にて演出パターンAが実行済の状況である場合は、当該変動よりも前の変動にて演出パターンAが実行済の状況でない場合よりも、当該変動にて演出パターンA実行→演出パターンB実行の時系列の演出パターンが実行されやすくしてもよい。
より具体的には、例えば、演出パターンAについては、前述したボタン画像401の出現時に実行されるもの(ボタン画像出現時バイブ演出)であるとする。このボタン画像出現時バイブ演出について、より詳しく説明すれば、ボタン画像出現時バイブ演出は、遊技者によるボタン操作よりも前のタイミングであるボタン画像の出現時に、操作ボタン22が振動しているものである。
このボタン画像出現時バイブ演出の一例として、例えば、何らかの(任意の)遊技状態に係る予告演出(例えば、前述した次回予告や、虹色や所定柄の台詞予告などでもよいし、それ以外の予告演出である虹色や所定柄のステップアップ予告でもよい)の開始契機となるボタン画像が出現する。そして、この際に、遊技者が操作ボタン22を操作する前から、所定の割合で、稀にボタンバイブ演出が行われている。そして、ボタン画像出現時バイブ演出が行われた場合、該演出の発生により、当該変動(及び当該変動における演出)に係る大当り期待度は33%程度である、といったものを挙げることができる。
これに対して、演出パターンB(遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっているボタンバイブ演出)については、当落分岐ボタンバイブ演出であり、該演出の発生で大当り確定態様であるとする。
当該変動における演出パターンA、Bをこのような組合せとした場合、前述した「演出パターンA非実行」は、当該変動における「ボタン画像出現時ボタンバイブ演出なし」の演出態様であるということができる。更に、「演出パターンA非実行」は、演出パターンAに係る前段階の演出(ここではボタン画像の表示)は行われるが、演出パターンA(ここではボタン画像出現時ボタンバイブ演出)は行われない状況、もしくは、演出パターンAに係るボタン画像が表示され得るタイミング(例えば、変動表示開始から3秒後のタイミングであり、リーチ成立前のタイミング)にてボタン画像が表示されない状況を意味しているということができる。
また、演出パターンBは、当落分岐ボタンバイブ演出であることから、当該変動の比較的最後のほう(終盤)に行われることとなり、演出パターンAが実行された(或いは、演出パターンAが実行されなかった)期間よりも後に実行されることとなる。
そして、演出パターンAと演出パターンBとの関係については、時系列の演出パターンとして、以下の類型(1)~(3)を考えることができる。ここで、演出パターンAにおいても、演出パターンBにおいても、なお、「演出パターンA非実行→演出パターンB非実行」の時系列については割愛する。
類型(1)演出パターンA実行→演出パターンB実行
具体例:変動表示開始から3秒後にボタン画像出現時ボタンバイブ演出実行→リーチ成立→SPリーチ後半に当落分岐ボタンバイブ演出実行
類型(2)演出パターンA非実行→演出パターンB実行
具体例:変動表示開始から3秒後にボタン画像が出現するが、その際にボタン画像出現時ボタンバイブ演出実行なし→リーチ成立→SPリーチ後半に当落分岐ボタンバイブ演出実行
類型(3)演出パターンBのみ実行
具体例:変動表示開始から3秒後にボタン画像の出現なし(同タイミングにてボタン画像出現時ボタンバイブ演出も実行なし)→リーチ成立→SPリーチ後半に当落分岐ボタンバイブ演出実行
更に、この「3-4.追加検討事項3に係る実施形態4」においては、当該変動よりも前に演出パターンAが実行されているか否かによって、上記類型(1)や類型(2)の時系列の演出パターンに係る実行期待度が異なるものとなっている。つまり、当該変動よりも前に演出パターンAが実行されているほうが、当該変動よりも前に演出パターンAが実行されていない場合よりも、上記類型(1)や類型(2)の時系列の演出パターンに係る実行期待度が高くなるように構成している。そして、当該変動よりも前に演出パターンAが実行されている場合には、実行されていない場合に比べて、時系列の演出パターンが多く実行されるようにすることが可能である。また、これに限らず、当該変動よりも前に演出パターンAが実行されている場合には、実行されていない場合に比べて、時系列の演出パターンが少なく実行されるようにすることも可能である。なお、当該変動よりも前に演出パターンAが実行されているほうが、当該変動よりも前に演出パターンAが実行されていない場合よりも、上記類型(1)や類型(2)の時系列の演出パターンに係る実行期待度が低くなるよう構成してもよい。
ここで、「実行期待度」は、その演出パターンが実行される期待度のほか、その演出パターンが実行される確率などとも言い表すことが可能である。また、上記類型(1)又は類型(2)の各々毎の実行期待度を定めることに限らず、上記類型(1)及び類型(2)の合計での実行期待度が、当該変動よりも前に演出パターンAが実行されているか否かによって異なるように定めてもよい。
更に、当該変動よりも前の変動における演出パターンAの実行と、当該変動における時系列の演出パターンとにより効果的に演出を行うため、当該変動よりも前の変動表示(当該変動をターゲットとした先読み演出を実行中の先読みターゲット前変動であることが望ましい)に、時系列の演出パターンによる演出(つまり、演出パターンA実行→演出パターンB実行、演出パターンA非実行→演出パターンB実行、演出パターンBのみ実行)が行われていないことが望ましい。但し、当該変動よりも前の変動表示において、演出パターンBが実行されない演出パターンによる演出(つまり、演出パターンA実行→演出パターンB非実行、もしくは、演出パターンAのみ実行)が行われることは問題ない。
そして、このようにするため、例えば、サブメインCPU521により、演出パターンBが実行された場合にフラグを立て、変動毎にこのフラグの状態を判定する。更に、このフラグを参照し、当該変動を含めずに、当該変動よりも前の連続した3変動以内に、演出パターンBが実行されていたことが、当該変動において判定されれば、当該変動において、時系列の演出パターンを実行しないようにする、といったことが考えられる。
また、時系列の演出パターンを行わないようにするために、時系列の演出パターンに対応する数値を含んだテーブルを使用せずに演出の抽選を行うことや、時系列の演出パターンが抽選されたとしてもキャンセルして他の演出変更すること、などが考えられる。
このようにすることで、演出パターンAと、演出パターンA及びBの組合せの演出との一連の繋がりにより、ボタンバイブ演出をより有効に活用することが可能となる。この結果、ボタン機能をより一層適正化でき、更に、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
また、遊技者操作を伴わないボタンバイブ演出(演出バターンA)と、遊技者操作を伴うボタンバイブ演出(演出パターンB)との関係を、複数変動(当該変動とそれ以前の変動)について定めることで、いずれのタイミングでボタンバイブ演出が発生するのか、遊技者自身のボタン操作が必要であるのか否か、といった点を分かりづらくすることができる。そして、ボタンバイブ演出の発生を、より一層、予測不能(或いは予測困難)なものとすることが可能となる。
なお、このような当該変動よりも前に演出パターンAが実行されている場合には、実行されていない場合に比べて、時系列の演出パターンが行われる割合が異なるようにするにあたり、当該変動内に、「演出パターンA非実行→演出パターンB非実行」との関係を定めておくことも可能である。
このような「演出パターンA非実行→演出パターンB非実行」の演出パターンは、時系列の演出パターンの類型の1つ(例えば類型(4))として考えることも可能である。そして、具体的には、当該変動において、演出パターンAも、演出パターンBも実行されず、その他の演出が実行されるものである。
ここで、この「演出パターンA非実行→演出パターンB非実行」の演出パターンには、当初は上記(2)の具体例のように、ボタン画像が出現するが、その際にボタン画像出現時ボタンバイブ演出の実行がなく、その後に当落分岐ボタンバイブ演出の実行もない、といった演出パターンを含めることができる。また、ボタン画像の出現、ボタン画像出現時ボタンバイブ演出、当落分岐ボタンバイブ演出のいずれも実行されない、といった演出パターンを、この類型(4)に含めることも可能である。
また、当該変動よりも前の変動において実行され得る演出パターンA(遊技者による操作ボタン22の操作が実行の契機となっていないボタンバイブ演出)としては、ここで例示したものに限らず、種々の演出(先読み演出)を適用することが可能である。また、時系列の演出パターンとしても、種々の演出パターンの組み合わせを適用することが可能である。更に、ここで説明したボタン画像の出現や各種のボタンバイブ演出は、いずれも裏ボタン演出として実行されるものであってもよい。
なお、本追加検討事項3に係る各種の実施形態1~4に関して、ボタンバイブ演出における振動は、例えば1秒間に数回以上といった比較的短い周期のものに限らず、例えば1秒間に1回未満といった比較的長い周期のものであってもよい。また、一定の周期で繰り返す動作に限らず、周期が変化するような動作のものであってもよい。
更に、演出用のギミックを構成する可動演出部材は、操作ボタン22と異なり、遊技者が触れることができないよう、遊技領域内に配置されているが、この可動演出部材が、動作時に振動(往復運動動)を行うようになっている場合には、可動演出部材の動作周期に対して、操作ボタン22の振動動作の周期が短く(小さく)なるようにすることが考えられる。また、可動演出部材の振幅に対して、遊技者が触れることができる操作ボタン22の振動動作の振幅が小さくなるようにすることが考えられる。
<<追加検討事項4(オート連打演出C1の多様性拡大1)>>
続いて、前述したオート連打演出C1(SPリーチ後半、表ボタン演出)の多様化について考える。なお、特に支障がない限り、前述の各追加検討事項と同様な事項を適用することが可能であるが、同様な事項については適宜説明を省略する。
本追加検討事項4においては、例えば、オート連打演出C1が実行されている状況では、これまでに説明したようなボタン画像(例えば、図31(a)に符号401で示すようなもの)が出現し、連打操作に対応した演出及びエフェクトが実行される。つまり、オート連打の条件(ここでは0.5秒を超える長押し)が成立して、遊技者の手が長押しを継続したまま(或いは操作ボタンから離されて)、これまでに説明したようなオート連打演出や、オート連打演出に係るエフェクト表示などが行われる。
ここで、エフェクト表示については、画面上で行われる画像演出以外にも、遊技機枠11(操作ボタン22も含む)や遊技盤50(特に遊技領域52)に搭載された発光部材(LEDなどの発光体)の作動態様による演出も「エフェクト表示」に含まれるものとする。これらの発光部材による作動態様による演出は、発光部材による「エフェクト」や、「電飾エフェクト」などと称することが可能である。
また、発光部材によるエフェクト表示(電飾エフェクト)としては、例えば、オート連打時であれば、特定の間隔(ここでは、前述した0.2秒間隔)ごとに、発光体が白や赤などの特定色で点滅すること(1色のみならず2色にて点滅してもよい)や、白で開始されたエフェクト表示が高信頼度を示唆する赤に変化する(オート連打継続時において、最初は0.2秒間隔にて白で点滅していたものが、0.2秒間隔にて青で点滅、0.2秒間隔にて黄で点滅、0.2秒間隔にて緑で点滅、0.2秒間隔にて赤で点滅するように徐々に変化する)といったもの(所謂成り上がり)を例示できる。なお、オート連打ではなく、通常の連打である場合は、実際に遊技者が操作ボタン22を押下したタイミングにてエフェクト表示(発光体が特定の色にて点滅)するよう構成される。
また、オート連打演出C1の実行中に、前述した環境設定のうち、光量調節(光量調整)を並行して行えるものとする。そして、この際には、図34(b)に例示したような光量調節演出の画像が、図38に要部のみを抽出して例示するように、上述のオート連打演出C1画像(ここではボタン画像401)とともに表示される。このように光量調節演出の画像をオート連打演出C1画像に重畳する場合には、前述の<<オート連打機能と環境設定機能との並列的取扱い>>の項で説明したような、各種の表示態様や制御態様を採用することが可能である。
ここで、光量調節の画像のほうがオート連打演出C1画像(ボタン画像も操作に基づくエフェクト画像も含み得る)よりも表示優先度が高い(レイヤが前面である)ようにすることが可能である。更に、光量調節演出の画像の少なくとも一部が、オート連打演出C1画像の少なくとも一部の上に重畳されるよう、両画像の位置関係を定めることも可能である。
また、光量調節により、遊技機枠11の操作ボタン22に備えられた操作ボタン用発光体(図示略)の光量が変更される。操作ボタン用発光体は、表ボタン演出における操作有効期間中においては白色にて発光することで、遊技者に対して操作有効期間中であることを報知しているが、操作有効期間中でない場合は発光しない又は青色に発光することで、遊技者に対して操作有効期間中でないことを報知している。そして、オート連打演出C1に係るボタン画像(例えば符号401のボタン画像)が表示され且つ操作ボタン用発光体が白色に発光され、当該ボタン画像の表示中に、上述のように光量調整が行われると、上述の操作ボタン用発光体(LED、図示略)の光量(明るさ)は変更されるが、ボタン画像の光量(明るさ)は変更されない(変化しない)ようにする。
ボタン画像の光量(明るさ)が変更されないようにするにあたっては、例えば、演出表示装置60に内蔵されているバックライト(図示略)の光量(明るさ)を変更しないようにすることが考えられる。演出表示装置60のバックライト(図示略)としては、通常液晶表示装置等に備えられているものと同様のものが適用される。
この場合に、例えば、サブメインCPU521が、少なくともオート連打演出C1の実行中であれば、操作ボタン用発光体(図示略)に係る光量調節の機能と、上述のバックライトに係る光量調節の機能とを切り離した制御を行うことが考えられる。そして、遊技者による光量調節の操作があると、サブメインCPU521が、オート連打演出C1の実行中であるか否かを判定し、オート連打演出C1の実行中であれば、バックライトに係る光量(明るさ)を変更せず、操作ボタン用発光体(図示略)に係る光量(明るさ)を変更させる、といったことが可能である。
なお、サブメインCPU521が、少なくともオート連打演出C1の実行中であれば、操作ボタン用発光体(図示略)に係る光量(明るさ)を変更し、サブサブ基板302のCPU531が、サブメインCPU521からのコマンド(サブメインコマンド)に基づいて、バックライトに係る光量(明るさ)を変更する、といった制御態様も採用が可能である。
また、ボタン画像の光量(明るさ)が変更されないようにするにあたっての他の手法としては、以下のようなものも考えられる。例えば、遊技者が光量調整すると、演出表示装置60の画面中において、ボタン画像以外の部分の光量(明るさ)は変化するが、画面中のボタン画像だけは見た目上、光量変化しないよう、ボタン画像のレイヤを選択的に制御する。より具体的には、サブサブ基板302のCPU531が、ボタン画像のレイヤの明るさが光量調整前と同様に見えるような画像処理を行う。
また、オート連打演出C1の実行中、光量調節が行われている状況(光量調節演出の画像が表示され光量調節が可能となっている状況)において、操作ボタン22が押下されると、押下に応じて操作ボタン用発光体(図示略)の発光態様(操作ボタン用発光体(図示略)のエフェクト)を変化させるようにすることも考えられる。例えば、通常の連打において、1回の押下に応じて、発光態様が白から赤に変化する(0.1秒間のみ赤に変化し、その後は白に戻る)よう構成し、オート連打演出中であれば、0.2秒間隔で白から赤に変化する(白から赤に0.1秒間変化し、その後0.1秒間白に戻り、再度赤に0.1秒間変化することを、オート連打演出中に繰り返す)よう構成する。
更に、操作ボタン22が押下されると、押下に応じて、ボタン画像の表示態様(ボタン画像のエフェクト表示など)は変化するようにすることも考えられる(インジケータ画像は操作有効期間の減少に伴って変化するものであるため、ここでは除くこととする)。例えば、ボタン画像が白色のボタンを模した画像である場合、通常の連打において、1回の押下に応じて、ボタン画像が点滅したり震えるようなエフェクトが発生したりするよう構成し、オート連打演出中であれば、ボタン画像が点滅したり震えるようなエフェクトが発生したりすることを、オート連打演出中に0.2秒間隔で繰り返すよう構成する。
また、別な態様としては、オート連打演出に係るボタン画像の表示が開始され(ボタン画像発生)、このボタン画像発生のタイミングとほぼ同時に、操作ボタン22においても白色での発光(白色発行)が行われる。続いて、操作ボタン22の長押しにより実行されるオート連打演出にて、ボタン画像の表示態様、操作ボタン22の発光態様、各種発光部材の発光態様が、上述したような0.2秒間隔で繰り返す態様(ボタン画像であれば点滅したり震えたりするエフェクトが発生し、操作ボタン22やその他の発光部材であれば点滅したり色変化したりするエフェクトが発生する態様)へと変化する。更に、オート連打操作中(長押し継続中)に、十字キー96の操作で光量調整も並行して実行できるようになる。また、オート連打と光量調整とが並行して実行されることで、操作ボタン22の発光態様、発光部材の発光態様については、0.2秒間隔の態様変化を行いつつ、明るさが変化する(例えば、白点滅中に明るさが変わったり、赤点滅中に明るさが変わったりする)が、ボタン画像(ここではボタン画像に係る上述の0.2秒間隔の態様変化)については明るさが変わらないように制御する。
これらの各種の演出態様のようにすることで、操作ボタン22自体の光量(明るさ)の変化によって光量調整されていることを遊技者に示すことができるようにしつつ、画面上のボタン画像については、光量(明るさ)が変化しないものとすることができる。そして、このことによって、画面上の画像に違和感を生じることなく、実際に光量変更されていることを遊技者に示すことができるようになる。
更に、遊技者が十字キー96等を操作して光量の調整を行っている状況において、オート連打演出C1に係る演出や遊技者の操作を滞りなく進行させることができる。そして、遊技者が片手(例えば左手)で迅速に、十字キー96等や操作ボタン22の操作(十字キー96、操作ボタン22、十字キー96の順の操作など)を行うことができる。
また、連打操作演出においては、複数回又は単数回の遊技者操作に応答して演出が行われるため、遊技者が、画面や光装飾が明る過ぎると感じたりすることも考えられる。そのような場合、実際に遊技者操作を行っている状況や連打操作演出が終了してからでないと音量レベルの調節ができない仕様であれば、遊技者の趣味嗜好を即座に反映させることができない。しかし、本追加検討事項4のようにすることで、オート連打演出C1と光量レベル表示とが並行して表示されることから、実際に遊技者操作を行っている状況で光量調整を行い得ることとなり、遊技者の趣味嗜好を即座に反映させることが可能となる。
なお、ここではオート連打演出C1を例として説明したが、オート連打演出に限定されず、他のボタン演出に適用することも可能である。また、操作ボタン22と十字キー96の押下に必要な力の関係についても検討することが可能である。例えば、操作ボタン22をON検知させるために必要な押下の力と、十字キー96をON検知させるために必要な押下の力では、前者の操作ボタン22をON検知させるために大きな力が必要となるよう、互いのばね力やその他の機械的構成を設計することが考えられる。このようにすることで、演出中に相対的に多用される機器(ここでは操作ボタン22)のほうが、環境設定のために操作される機器(ここでは十字キー96)よりも、操作に強い力を要するようにすることができる。
<<追加検討事項5(オート連打演出C1の多様性拡大2)>>
続いて、前述したオート連打演出C1(SPリーチ後半、表ボタン演出)を多様化する他の策について考える。なお、特に支障がない限り、前述の各追加検討事項と同様な事項を適用することが可能であるが、同様な事項については適宜説明を省略する。
本追加検討事項5においては、前述した追加検討事項4と同様に、例えば、オート連打演出C1が実行されている状況では、これまでに説明したようなボタン画像(例えば、図31(a)に符号401で示すようなもの)が出現し、連打操作に対応した演出及びエフェクトが実行される。
また、オート連打演出C1の実行中に、前述した環境設定のうち、光量調節(光量調整)を並行して行えるものとする。そして、この際には、前述した追加検討事項4と同様に、図38に例示したような光量調節演出の画像が、上述のオート連打演出C1画像(ここではボタン画像401)の上に重畳して行われる。
また、この追加検討事項5においては、前述した追加検討事項4と異なり、この場合の光量調節によっては、操作ボタン用発光体(図示略)の光量も、ボタン画像(画面全体)の光量(明るさ)も、いずれも変更されないようにする。ただし、操作ボタン22が押下されると、押下に応じて、操作ボタン用発光体(図示略)の発光態様(操作ボタン用発光体(図示略)のエフェクト)を変化させる。
更に、操作ボタン22が押下されると、押下に応じて、ボタン画像の表示態様(ボタン画像のエフェクト表示など)は変化するようにすることも考えられる。
また、別な態様としては、オート連打演出に係るボタン画像の表示が開始され(ボタン画像発生)、このボタン画像発生のタイミングとほぼ同時に、操作ボタン22においても白色での発光(白色発行)が行われる。続いて、操作ボタン22の長押しにより実行されるオート連打演出にて、ボタン画像の表示態様、操作ボタン22の発光態様、各種発光部材の発光態様が、上述したような0.2秒間隔で繰り返す態様(ボタン画像であれば点滅したり震えたりするエフェクトが発生し、操作ボタン22やその他の発光部材であれば点滅したり色変化したりするエフェクトが発生する態様)へと変化する。更に、オート連打操作中(長押し継続中)に、十字キー96の操作で光量調整も並行して実行できるようになる。また、オート連打と光量調整とが並行して実行されることで、ボタン画像や、操作ボタン22の発光部材を除く各種の発光部材の発光態様については、上述のような0.2秒間隔の態様変化を行いつつ、明るさが変化する(例えば、白点滅中に明るさが変わったり、赤点滅中に明るさが変わったりする)が、ボタン画像や操作ボタン22の発光態様(ボタン画像や、操作ボタン22の発光部材における0.2秒間隔の態様変化)については、明るさが変わらないよう制御する。
これらのようにすることで、遊技者の手指により隠されて見えづらくなる操作ボタン22とボタン画像について、光量調整がされても、演出中に変化が表われないようになる。この結果、操作ボタン22のボタン演出時の状態を変化させることがなくなる。特に、操作ボタン22において、例えば、促進演出中などに特有な態様で操作ボタン用発光体(図示略)が駆動されている場合には、促進演出中などである旨の報知態様を変わらない光量(明るさ)で維持できる。そして、遊技者に違和感を与えることなく、ボタン演出が行われている状況であることを報知することが可能となる。
なお、ここではオート連打演出C1を例として説明したが、オート連打演出に限定されず、他のボタン演出に適用することも可能である。
<<追加検討事項6(先読み演出とボタン演出の関係1(電断復帰後のボタン演出))>
続いて、先読み演出と電断復帰後のボタン演出との関係について検討する。なお、特に支障がない限り、前述の各追加検討事項と同様な事項を適用することが可能であるが、同様な事項については適宜説明を省略する。
本追加検討事項6においては、例えば、先読み演出には、少なくとも、先読み演出Bと先読み演出Cの2種類が含まれるものとする。これらのうち、先読み演出Bは、先読み演出の一種であり、例えば、演出ステージAに対応した背景画像Aや演出ステージBに対応した背景画像Bなどとは異なる特殊背景画像(例えば、「チャンス!」の文字や「激熱!」の文字が大きく表示される背景画像)が表示されることで、ターゲット変動が潜んでいること及び当該ターゲット変動が高期待度であることを示唆する「背景先読み演出」であるとする。
この背景先読み演出は、ターゲット変動に係る保留の発生時(保留が発生した変動途中)、もしくは、ターゲット変動に係る保留が発生した変動の次変動以降の変動開始時に背景が変化する先読み予告である。そして、背景先読み演出は、演出表示装置60に表示される画像における背景の態様の違いにより、その後の遊技状態に係る示唆や予告を行う演出である。
そして、背景先読み演出の一種である先読み演出Bは、大当り期待度が相対的に高いもの(例えば80%以上のもの)とする。このような先読み演出Bは、例えば「激熱背景先読み演出」などと称することが可能なものであり、例えば、「激熱!」の文字が大きく表示される背景画像を表示する先読み演出である。それ以外にも、後述する大当り期待度100%の虹色の星の形状をした保留表示などを、先読み演出Bとしてもよい。
一方、先読み演出Cは、前述した保留先読み演出に係る「所定のキャラクタ画像を含む表示態様」等の一種として、図39(a)に示すように、操作ボタン22を意味する画像(ボタン保留表示)421を模した保留表示の演出(以下では「ボタン保留演出」と称する)を行うものとする。なお、保留先読み演出が行われていない(保留変化していない)保留表示については、基本の表示態様であり、その表示態様が白色の星の形状をしており(なお、図面上では、保留表示の存在を示すため、便宜上、黒塗りの星の形状としている)、保留先読みが行われている(保留変化している)保留表示については、基本の態様とは異なる表示態様であり、その表示態様が期待度順で青色の星の形状(大当り期待度5%)、緑色の星の形状(大当り期待度15%)、赤色の星の形状(大当り期待度30%)、所定柄の星の形状(大当り期待度50%)、虹色の星の形状(大当り期待度100%)をしている。それ以外にも、保留変化している保留表示の演出である「ボタン保留演出」を有しており、例えば、ボタン保留表示421を模した保留表示へと保留変化することで、白色以外の色の星の形状の保留表示へと変化することを示唆する。このボタン保留表示が表示されている状況で、操作ボタン22の操作が行われることによって、表示されているボタン保留表示が、遊技者にとって好適な状況への期待度が相対的に低い青色の星の形状の保留表示や、相対的に高期待度を意味する赤色の星の形状の保留表示へと変化するよう構成されている。なお、ボタン保留表示がいずれの保留表示へと変化するかに応じて期待度は異なるが、平均すると、ボタン保留表示が表示された場合の大当り期待度は40%である。
なお、この先読み演出Cとしては、ボタン保留表示421によるものに限らず、例えば、前述の「激熱背景先読み演出」よりも、大当り期待度が相対的に低い保留先読み演出であれば、種々のものを適用できる。そして、先読み演出Cとしては、「激熱背景先読み演出」よりも低期待度な位置付けとされた背景先読み演出を適用することができる。そして、このような背景先読み演出として、「チャンス!」の文字が大きく表示される背景画像であり、大当り期待度が30%である「チャンス背景先読み演出」などを例示できる。
また、これ以外にも、先読み演出Cとして、演出図柄190(190a~190c)の停止組合せによる先読み演出を適用することも可能である。このような先読み演出としては、例えば、所謂「チャンス目先読み演出」を例示できる。そして、この「チャンス目先読み演出」としては、例えば、リーチにならない演出図柄(左及び中の演出図柄190a、190b)や、中及び右の演出図柄(190b、190c)の組み合わせに関して、同じ図柄を停止(仮停止を含んでもよい)させるようなもの(例えば、「223」や「455」など)や、全ての演出図柄が同じ色の演出図柄の組み合わせ(例えば、偶数の演出図柄が青色で奇数の演出図柄が赤色である場合、「246」や「351」など)、順目や逆順目の演出図柄の組み合わせ(例えば、「123」や「654」など)を例示できる。
本追加検討事項6では、これらのような先読み演出B又は先読み演出Cが、或るターゲット前変動において行われる場合を考える。この場合のターゲット前変動は、先読み演出が行われるターゲット前変動であることから、前述したように「先読みターゲット前変動」と称することが可能である。そして、本追加検討事項6では、その後の対応する変動(ターゲット変動)において、ボタン演出(ここでは操作ボタン22に係る演出全般を意味している)が行われる割合について考える。
また、本追加検討事項6では、これに対し、図39(b)に示すように、上述の或るターゲット前変動(ここでは「ターゲット前変動A」や「ターゲット前変動B」とする)が行われている期間中から、ターゲット変動(当該変動)が行われるまで(開始されるまで)の間に、電源断が発生し、電断復帰(「電源復帰」ともいう)した場合を組み合わせて考える。
そして、上述した或るターゲット前変動Aがターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動である場合、先読み演出Bが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される割合は、先読み演出Bが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生せずにターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される割合よりも高くなるように、そして、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される割合は、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生せずにターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される割合よりも低くなるように、ボタン演出の抽選に係る置数を定める(先読み演出Bが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生せずにターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される割合や、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される割合が0%であることを含む)。また、上述した或るターゲット前変動Aがターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動である場合、先読み演出Bが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合は、先読み演出Bが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生せずにターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合よりも高くなるように、そして、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合は、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生せずにターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合よりも低くなる(先読み演出Bが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生せずにターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合や、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合が0%であることを含む)ように構成されてもよい。
更に、上述した或るターゲット前変動Aがターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動である場合、先読み演出Bが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合、ターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bよりも、ターゲット変動の方が、ボタン演出が実行される割合が高くなるように、そして、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される割合は、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生しなかった場合、ターゲット前変動Bよりも、ターゲット変動の方が、ボタン演出が実行される割合が低くなるように、ボタン演出の抽選に係る置数を定めてもよい(先読み演出Bが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される割合や、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される割合が0%であることを含む)。換言すれば、或る保留記憶情報に対応した変動表示(ここではターゲット変動の変動表示)よりも前の変動表示(ここではターゲット前変動の変動表示)にて当該或る保留記憶情報に係る第1先読み演出(ここでは先読み演出B)が実行されている状況において電源断が発生してその後電源復帰した場合、或る保留記憶情報に対応した変動表示よりも前の変動表示(ターゲット前変動の変動表示)よりも、当該或る保留記憶情報に対応した変動表示(ターゲット変動の変動表示)の方が、操作演出(ボタン演出)の実行割合が相対的に高い一方で、或る保留記憶情報に対応した変動表示(ターゲット変動の変動表示)よりも前の変動表示(ターゲット前変動の変動表示)にて当該或る保留記憶情報に係る第2先読み演出(ここでは先読み演出C)が実行されている状況において電源断が発生してその後電源復帰した場合、当該或る保留記憶情報に対応した変動表示(ターゲット前変動の変動表示)よりも前の変動表示よりも、当該或る保留記憶情報に対応した変動表示(ターゲット変動の変動表示)の方が、操作演出の実行割合が相対的に低いように構成する。また、上述した或るターゲット前変動Aがターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動である場合、先読み演出Bが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合、ターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bよりも、ターゲット変動の方が、ボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合が高くなるように、そして、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される割合は、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生しなかった場合、ターゲット前変動Bよりも、ターゲット変動の方が、ボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合が低くなる(先読み演出Bが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット前変動Bにおけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合や、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動Aにて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合が0%であることを含む)よう構成してもよい。更に、上述した或るターゲット前変動Aがターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動である場合、先読み演出Bが実行されているターゲット前変動A(もしくは、ターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動B)にて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される割合は、先読み演出Bが実行されているターゲット前変動A(もしくは、ターゲット前変動B)にて電源断が発生しなかった場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される割合よりも高くなるように、そして、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動A(もしくは、ターゲット前変動B)にて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される割合は、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動A(もしくは、ターゲット前変動B)にて電源断が発生しなかった場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される割合よりも低くなるように、ボタン演出の抽選に係る置数を定めてもよい(先読み演出Bが実行されているターゲット前変動A(もしくは、ターゲット前変動B)にて電源断が発生しなかった場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される割合や、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動A(もしくは、ターゲット前変動B)にて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される割合が0%であることを含む)。また、上述した或るターゲット前変動Aがターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動である場合、上述した或るターゲット前変動Aがターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動である場合、先読み演出Bが実行されているターゲット前変動A(もしくは、ターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動B)にて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合は、先読み演出Bが実行されているターゲット前変動A(もしくは、ターゲット前変動B)にて電源断が発生しなかった場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合よりも高くなるように、そして、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動A(もしくは、ターゲット前変動B)にて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合は、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動A(もしくは、ターゲット前変動B)にて電源断が発生しなかった場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合よりも低くなる(先読み演出Bが実行されているターゲット前変動A(もしくは、ターゲット前変動B)にて電源断が発生しなかった場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合や、先読み演出Cが実行されているターゲット前変動A(もしくは、ターゲット前変動B)にて電源断が発生して電断復帰した場合のターゲット変動におけるボタン演出が実行される場合にエフェクト集合を伴ってボタン画像が出現する割合が0%であることを含む)ように構成してもよい
ここで図39(b)では、電源復帰後にターゲット前変動Aが再開されるが、先読み演出B(又はC)は再開されない状況を例示している。更に、図39(b)では、ターゲット前変動Aに続くターゲット前変動Bの後にターゲット変動がある状況を例示している。また、ボタン演出は、ターゲット前変動B中に現れている。
このようにすることで、先読み演出の種類(例えば先読み演出B又は先読み演出C)に応じて、電源断復帰後のボタン演出の発生頻度を異ならせることができる。そして、遊技者(或いは遊技場店員が)、電源復帰後のボタン演出の状況を目視することで、電源断発生前の(電源断発生直前の)演出がどのようなものであったかを推察することが可能となる。
また、ゲーム性に係る指標の1つとして、「先読みの種類に応じた電源復帰後のボタン演出の傾向の違い」を生じさせることが可能となる。そして、これらの結果、ボタン機能をより一層適正化でき、更に、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
更に、電源断前の先読み演出の状況から、電源復帰後のボタン演出の傾向の違いを或る程度推測することができ、このことによっても、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
なお、「電源断前に先読み演出Bが実行されていた」ことの判定を、電源復帰後に、メイン基板102からサブメイン基板301に再度送信されるコマンドに基づいて、サブメインCPU521にて行うことが考えられる。このようにすることで、サブメイン基板301の側において、データバックアップを行わずに、「電源断前に先読み演出Bが実行されていた」ことの判定を行うことが可能となる。
また、これに限定されず、例えば、サブメイン基板301の側で電源断時に演出データをバックアップしておき、電源復帰時に、サブメインCPU521が、バックアップされていたデータを確認する、といったことも考えられる。
<<追加検討事項7(先読み演出とボタン演出の関係2(ターゲット変動前のボタン演出1))>>
続いて、ターゲット変動前のボタン演出について検討する。なお、特に支障がない限り、前述の各追加検討事項と同様な事項を適用することが可能であるが、同様な事項については適宜説明を省略する。
本追加検討事項7においては、例えば、先読み演出には、少なくとも、先読み演出Aと先読み演出Bの2種類が含まれるものとする。これらのうち、先読み演出Aは、保留先読み演出の一種であり、ここでは、青色のように、全体の中では相対的に期待度の低い保留先読み演出であるものとする。ここで、前述のように、保留表示に係る基本の表示態様を白色としている場合には、例えば、次段階や次々段階の期待度を示す彩色(例えば青色や赤色など)であってもよい。
一方、先読み演出Bは、上述の追加検討事項6と同様に、背景先読み演出とする。そして、ここでも先読み演出Bは、大当り期待度が相対的に高い(例えば80%以上)の「激熱背景先読み演出」などであるものとする。
そして、先読み演出A(ここでは青の保留先読み演出)が行われた場合と、先読み演出B(ここでは激熱背景先読み演出)が行われた場合とを比べて、先読み演出Aが行われた場合には、先読み演出Bが行われた場合よりも、その後の「ターゲット前変動」において、ボタン演出(ここでは単発ボタン演出)が発生し易くなるようにする。例えば、ターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動であるターゲット前変動Aにて先読み演出Aが行われた場合には、ターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動であるターゲット前変動Aにて先読み演出Bが行われた場合よりも、ターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにてボタン演出(ここでは単発ボタン演出)が発生し易くなるようにする。更に、ターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動であるターゲット前変動Aにて先読み演出Aが行われた場合には、ターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動であるターゲット前変動Aにて先読み演出Bが行われた場合よりも、ターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにてボタン演出(ここでは単発ボタン演出)が発生する場合に、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現し易くなるようにしてもよい。なお、これらについては、ターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動であるターゲット前変動Aにて先読み演出Bが行われた場合に、ターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにてボタン演出(ここでは単発ボタン演出)が発生しないことや、ターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動であるターゲット前変動Aにて先読み演出Bが行われた場合に、ターゲット前変動Aの次変動のターゲット前変動Bにてボタン演出(ここでは単発ボタン演出)が発生する場合に、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現しないことを含んでいる。
これに対し、先読み演出Bが行われた場合は、先読み演出Aが行われた場合よりも、その後「ターゲット変動」において、上述のボタン演出(ここでは単発ボタン演出)が発生し易くなるようにする。例えば、ターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動であるターゲット前変動Aにて先読み演出Aが行われた場合には、ターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動であるターゲット前変動Aにて先読み演出Bが行われた場合よりも、ターゲット前変動Aの次々変動のターゲット変動にてボタン演出(ここでは単発ボタン演出)が発生し易くなるようにする。更に、ターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動であるターゲット前変動Aにて先読み演出Aが行われた場合には、ターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動であるターゲット前変動Aにて先読み演出Bが行われた場合よりも、ターゲット前変動Aの次々変動のターゲット変動にてボタン演出(ここでは単発ボタン演出)が発生する場合に、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現し易くなるようにしてもよい。なお、これらについては、ターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動であるターゲット前変動Aにて先読み演出Bが行われた場合に、ターゲット前変動Aの次々変動のターゲット変動にてボタン演出(ここでは単発ボタン演出)が発生しないことや、ターゲット変動よりも2変動前のターゲット前変動であるターゲット前変動Aにて先読み演出Bが行われた場合に、ターゲット前変動Aの次々変動のターゲット変動にてボタン演出(ここでは単発ボタン演出)が発生する場合に、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現しないことも含んでいる。
このようにすることで、先読みの種類に応じて、ボタン演出(ここでは単発ボタン演出)が、「ターゲット前変動」にて実行され易くなるのか、「ターゲット変動」にて実行され易くなるのか、といった違いが生じることとなる。そして、ゲーム性に係る指標の1つとして、「先読みの種類に応じたボタン演出の傾向の違い」を生じさせることが可能となる。この結果、ボタン機能をより一層適正化でき、更に、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
なお、上述の「ボタン演出の傾向の違い」は、「ターゲット前変動」でボタン演出が行われ易い、或いは、「ターゲット変動」でボタン演出が行われ易い、といった傾向の違いとなる。また、ここでいう「ボタン演出の傾向の違い」は、「ボタン演出に係る発生確率の差」として表すことも可能なものである。この「ボタン演出に係る発生確率の差」について、より具体的には、以下のような例を挙げることができる。
例えば、ターゲット変動前の先読み演出A(ここでは青の保留先読み演出)に対するターゲット変動では、リーチ前のボタン演出(ここでは単発ボタン演出)は30%の割合で発生し、リーチ後のボタン演出(ここではオート連打ボタン演出)は5%で発生するものとする(「ボタン演出に係る発生確率の差」に係るパターン1)。また、リーチ前のボタン演出よりも、リーチ後のボタン演出の方が、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現しやすい。なお、リーチ前とは、SPリーチ演出へ発展する前のタイミングであり、リーチ後とは、SPリーチ演出(SPリーチ後半)中のタイミングであってよい。これは、以降についても同様である。
これに対し、ターゲット変動前の先読み演出B(ここでは激熱背景先読み演出)に対するターゲット変動では、リーチ前のボタン演出(ここでは単発ボタン演出)は40%の割合で発生し、リーチ後のボタン演出(ここではオート連打ボタン演出)は50%で発生するものとする(「ボタン演出に係る発生確率の差」に係るパターン1)。また、リーチ前のボタン演出よりも、リーチ後のボタン演出の方が、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現しやすい。
このように、先読み演出Aに係るターゲット変動でのリーチ前及びリーチ後のボタン演出の発生割合(実行割合、30%と5%)と、先読み演出Bに係るターゲット変動でのリーチ前及びリーチ後のボタン演出の発生割合(実行割合、40%と50%)との差(発生確率の差)を設けることが可能である。
ここで、例えば、先読み演出Aに係るターゲット変動でのリーチ前及びリーチ後のボタン演出の発生割合を30%及び5%とし、先読み演出Bに係るターゲット変動でのリーチ前及びリーチ後のボタン演出の発生割合を30%及び50%とする、といったことも可能である。
<<追加検討事項8(先読み演出とボタン演出の関係3(ターゲット変動でのボタン演出1))>>
続いて、ターゲット変動でのボタン演出について検討する。なお、特に支障がない限り、前述の各追加検討事項と同様な事項を適用することが可能であるが、同様な事項については適宜説明を省略する。
本追加検討事項8においては、例えば、先読み演出には、少なくとも、先読み演出B(ここでは激熱背景先読み演出)が含まれるものとする。そして、「ターゲット変動」は「先読みターゲット前変動」よりも、ボタン演出が発生し易くなるようにする。これについては、「先読みターゲット前変動」にてボタン演出が発生しないことも含む。更に、ボタン演出の種類は、オート連打演出と単発ボタン演出の少なくともいずれかであるものとする。
また、ゲーム性に係る指標として、「先読みターゲット前変動とターゲット変動とを比較した場合におけるオート連打演出の発生確率の差」や、「先読みターゲット前変動とターゲット変動とを比較した場合における単発ボタン演出の発生確率の差」を考える。これらは、いずれも、「先読みターゲット前変動とターゲット変動とを比較した場合」における、ボタン演出の発生確率の差を意味している。そして、前者は、ボタン演出を「オート連打演出」としたものであり、後者は、ボタン演出を「単発ボタン演出」としたものである。なお、発生確率は、0%から100%の間で設定されている。
そして、本追加検討事項8としては、「先読みターゲット前変動とターゲット変動とを比較した場合」における、「オート連打演出の発生確率の差」と、「単発ボタン演出の発生確率の差」とを互いに異ならせる。
別な言い方をすれば、本追加検討事項8として、「先読みターゲット前変動におけるオート連打演出の発生確率A1」及び「ターゲット変動におけるオート連打演出の発生確率B1」の差である差(B1-A1)と、「先読みターゲット前変動における単発ボタン演出の発生確率A2」及び「ターゲット変動における単発ボタン演出の発生確率B2」の差である差(B2-A2)とを、互いに異ならせる。
このようにすることで、先読み中であるかどうかに応じて(先読みターゲット前変動かターゲット変動かの違いに応じて)、ボタン演出(ここではオート連打演出及び単発ボタン演出のそれぞれ)の発生頻度(発生確率)や、発生するボタン演出の傾向を異ならせることができる。そして、ボタン演出に係る演出表示の有無と、表示態様とについての組み合わせに係る多様性を向上することが可能となる。この結果、ボタン機能をより一層適正化でき、更に、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
ここで、上述した「発生するボタン演出の傾向」は、オート連打演出により示される傾向や、単発ボタン演出により示される傾向のことであり、例えば、発生するボタン演出がオート連打演出であるか単発ボタン演出であるかや、ボタン演出発生時にボタン押下で発生する演出内容がどのようなものであるかも、「発生するボタン演出の傾向」に含む。
なお、変動開始時の保留数が4個の場合に選択対象となり得る特図変動パターンには、時短時の特定の特図変動パターンに比べて、変動時間の短いものが含まれている点について前述した(本明細書の段落0168など)。このように、変動開始時の保留数によって変動時間が変わり得るようにすることは、一般によく行われている。
そして、変動開始時の保留数が、相対的に多い場合(例えば4個や3個などの場合)に、相対的に少ない場合(例えば2個や1個などの場合)に比べて、変動時間が短くなるよう変動パターンの決定を行う制御が一般に行われている。本願の各発明の説明においても、このような制御の採用が前提とされている。
そして、本追加検討事項8に係る他の実施形態として、以下のようなものを考えることができる。例えば、変動開始時の保留数によって変動時間が変わり得ることから、ターゲット前変動においても、変動開始時の保留数によって変動時間が可変する(変わり得る)。これに対する適正化を図るため、オート連打演出よりも単発ボタン演出の実行を優先した制御を行い、オート連打演出よりも単発ボタン演出の実行割合を高く(大きく、多く)する。但し、ターゲット変動においては、変動開始時の保留数によって変動時間が可変しないため、変動開始時の保留数が異なっていてもオート連打演出や単発ボタン演出の実行割合が可変しない。
或いは、変動開始時の保留数が相対的に少ない場合(例えば2個や1個などの場合)に限り、オート連打演出が実行されるようにする。そして、変動開始時の保留数が相対的に多い場合(例えば4個や3個などの場合)におけるオート連打演出の実行割合を、0%(或いは5%未満など)とする。但し、ターゲット変動においては、変動開始時の保留数によって変動時間が可変しないため、変動開始時の保留数が異なっていてもオート連打演出や単発ボタン演出の実行割合が可変しない。
これらのようにすることで、変動開始時の保留数により変動時間が変動することに対応して、ボタン機能をより一層適正化することができる。そして、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
<<追加検討事項9(先読み演出とボタン演出の関係4(ターゲット変動前のボタン演出2))>>
続いて、前述した追加検討事項7に関連して、ターゲット変動前のボタン演出に係る他の例について検討する。なお、特に支障がない限り、前述の各追加検討事項と同様な事項を適用することが可能であるが、同様な事項については適宜説明を省略する。
本追加検討事項9においては、例えば、先読み演出には、少なくとも、先読み演出Aと先読み演出Bの2種類が含まれるものとする。これらのうち、先読み演出Aは、保留先読み演出の一種であり、ここでは、青色のように、全体の中では相対的に期待度の低い保留先読み演出であるものとする。ここで、前述のように、保留表示に係る基本の表示態様を白色としている場合には、例えば、次段階や次々段階の期待度を示す彩色(例えば青色や赤色など)であってもよい。
一方、先読み演出Bは、上述の追加検討事項6と同様に、背景先読み演出とする。そして、ここでも先読み演出Bは、大当り期待度が相対的に高い(例えば80%以上)の「激熱背景先読み演出」などであるものとする。
そして、先読み演出A(ここでは青の保留先読み演出)が行われた場合と、先読み演出B(ここでは激熱背景先読み演出)が行われた場合とを比べて、先読み演出Aが行われた場合には、先読み演出Bが行われた場合よりも、その後の「ターゲット前変動」において、ボタン演出(ここでは表ボタン演出)が発生し易くなるようにする。ここで、「表ボタン演出」は、前述したように、ボタン画像等のガイド表示を伴うボタン演出である。また、先読み演出Aが行われた場合には、先読み演出Bが行われた場合よりも、その後の「ターゲット前変動」においてボタン演出が発生する場合、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現しやすい(先読み演出Bが行われた場合、その後の「ターゲット前変動」においてボタン演出が発生する場合に、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現ないことを含む)。
これに対し、先読み演出Bが行われた場合は、先読み演出Aが行われた場合よりも、その後「ターゲット変動」において、上述のボタン演出(ここでは裏ボタン演出)が発生し易くなるようにする。ここで、「裏ボタン演出」は、前述したように、ボタン画像等のガイド表示を行わなかったり、ガイド表示を制限したりするボタン演出である。また、先読み演出Bが行われた場合は、先読み演出Aが行われた場合よりも、その後「ターゲット変動」においてボタン演出が発生する場合、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現しやすい。
このようにすることで、先読みの種類に応じて、ボタン演出(ここでは表ボタン演出又は裏ボタン演出)が、「ターゲット前変動」にて実行され易くなるのか、「ターゲット変動」にて実行され易くなるのか、といった違いが生じることとなる。そして、ゲーム性に係る指標の1つとして、「先読みの種類に応じたボタン演出の傾向の違い」を生じさせることが可能となる。更に、先読みの種類に応じて、裏ボタン演出の発生の期待度を異ならせるといったゲーム性を創出することができる。この結果、ボタン機能をより一層適正化でき、更に、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
なお、上述の「ボタン演出の傾向の違い」は、「ターゲット前変動」でボタン演出が行われ易い、或いは、「ターゲット変動」でボタン演出が行われ易い、といった傾向の違いとなる。また、ここでいう「ボタン演出の傾向の違い」は、「ボタン演出に係る発生確率の差」として表すことも可能なものである。この「ボタン演出に係る発生確率の差」について、より具体的には、以下のような例を挙げることができる。
例えば、ターゲット変動前の先読み演出A(ここでは青の保留先読み演出)に対するターゲット変動では、リーチ前のボタン演出(ここでは表ボタン演出)は30%の割合で発生し、リーチ後のボタン演出(ここでは裏ボタン演出)は5%で発生するものとする(「ボタン演出に係る発生確率の差」に係るパターン1)。また、リーチ前のボタン演出よりも、リーチ後のボタン演出の方が、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現しやすい。
これに対し、ターゲット変動前の先読み演出B(ここでは激熱背景先読み演出)に対するターゲット変動では、リーチ前のボタン演出(ここでは表ボタン演出)は40%の割合で発生し、リーチ後のボタン演出(ここでは裏ボタン演出)は50%で発生するものとする(「ボタン演出に係る発生確率の差」に係るパターン1)。また、リーチ前のボタン演出よりも、リーチ後のボタン演出の方が、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現しやすい。
このように、先読み演出Aに係るターゲット変動でのリーチ前及びリーチ後のボタン演出の発生割合(実行割合、30%と5%)と、先読み演出Bに係るターゲット変動でのリーチ前及びリーチ後のボタン演出の発生割合(実行割合、40%と50%)との差(発生確率の差)を設けることが可能である。
ここで、例えば、先読み演出Aに係るターゲット変動でのリーチ前及びリーチ後のボタン演出の発生割合を30%及び5%とし、先読み演出Bに係るターゲット変動でのリーチ前及びリーチ後のボタン演出の発生割合を30%及び50%とする、といったことも可能である。
<<追加検討事項10(先読み演出とボタン演出の関係5(ターゲット変動でのボタン演出2))>>
続いて、前述した追加検討事項8に関連して、ターゲット変動でのボタン演出に係る他の例について検討する。なお、特に支障がない限り、前述の各追加検討事項と同様な事項を適用することが可能であるが、同様な事項については適宜説明を省略する。
本追加検討事項10においては、例えば、先読み演出には、少なくとも、先読み演出B(ここでは激熱背景先読み演出)が含まれるものとする。そして、「ターゲット変動」は「先読みターゲット前変動」よりも、ボタン演出が発生し易くなるようにする。更に、ボタン演出の種類は、裏ボタン演出と表ボタン演出であるものとする。また、「ターゲット変動」は「先読みターゲット前変動」よりも、ボタン演出が発生する場合、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現しやすい(「先読みターゲット前変動」にて、ボタン演出が発生する場合に、エフェクト集合を伴ってボタン画像が出現しないことを含む)。
また、ゲーム性に係る指標として、「先読みターゲット前変動とターゲット変動とを比較した場合におけるオート連打演出の発生確率の差」や、「先読みターゲット前変動とターゲット変動とを比較した場合における単発ボタン演出の発生確率の差」を考える。これらは、いずれも、「先読みターゲット前変動とターゲット変動とを比較した場合」における、ボタン演出の発生確率の差を意味している。そして、前者は、ボタン演出を「裏ボタン演出」としたものであり、後者は、ボタン演出を「裏ボタン演出」としたものである。
そして、本追加検討事項10としては、「先読みターゲット前変動とターゲット変動とを比較した場合」における、「裏ボタン演出の発生確率の差」と、「表ボタン演出の発生確率の差」とを互いに異ならせる。
別な言い方をすれば、本追加検討事項10として、「先読みターゲット前変動における裏ボタン演出の発生確率C1」及び「ターゲット変動における裏ボタン演出の発生確率D1」の差である差(D1-C1)と、「先読みターゲット前変動における単発ボタン演出の発生確率C2」及び「ターゲット変動における単発ボタン演出の発生確率D2」の差である差(D2-C2)とを、互いに異ならせる。
このようにすることで、先読み中であるかどうかに応じて(先読みターゲット前変動かターゲット変動かの違いに応じて)、ボタン演出(ここでは裏ボタン演出及び表ボタン演出のそれぞれ)の発生頻度(発生確率)や、発生するボタン演出の傾向を異ならせることができる。そして、ボタン演出に係る演出表示の有無と、表示態様とについての組み合わせに係る多様性を向上することが可能となる。この結果、ボタン機能をより一層適正化でき、更に、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。
ここで、上述した「発生するボタン演出の傾向」は、裏ボタン演出により示される傾向や、表ボタン演出により示される傾向のことである。
なお、変動開始時の保留数が4個の場合に選択対象となり得る特図変動パターンには、時短時の特定の特図変動パターンに比べて、変動時間の短いものが含まれている点について前述した(本明細書の段落0168など)。このように、変動開始時の保留数によって変動時間が変わり得るようにすることは、一般によく行われている。
そして、変動開始時の保留数が、相対的に多い場合(例えば4個や3個などの場合)に、相対的に少ない場合(例えば2個や1個などの場合)に比べて、変動時間が短くなるよう変動パターンの決定を行う制御が一般に行われている。本願の各発明の説明においても、このような制御の採用が前提とされている。
そして、本追加検討事項10に係る他の実施形態として、以下のようなものを考えることができる。例えば、変動開始時の保留数によって変動時間が変わり得ることから、ターゲット前変動においても、変動開始時の保留数によって変動時間が可変する(変わり得る)。これに対する適正化を図るため、裏ボタン演出よりも表ボタン演出の実行を優先した制御を行い、裏ボタン演出よりも表ボタン演出の実行割合を高く(大きく、多く)する。但し、ターゲット変動においては、変動開始時の保留数によって変動時間が可変しないため、変動開始時の保留数が異なっていても裏ボタン演出や表ボタン演出の実行割合が可変しない。
或いは、変動開始時の保留数が相対的に少ない場合(例えば2個や1個などの場合)に限り、裏ボタン演出が実行されるようにする。そして、変動開始時の保留数が相対的に多い場合(例えば4個や3個などの場合)における裏ボタン演出の実行割合を、0%(或いは5%未満など)とする。但し、ターゲット変動においては、変動開始時の保留数によって変動時間が可変しないため、変動開始時の保留数が異なっていても裏ボタン演出や表ボタン演出の実行割合が可変しない。
これらのようにすることで、変動開始時の保留数により変動時間が変動することに対応して、ボタン機能をより一層適正化することができる。そして、新規で多様なゲーム性を創出することが可能となる。