JP7366107B2 - 自律型搬送装置 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 令和3年6月2日にシナノケンシ株式会社のウェブサイトにて発明を公開
本発明は、駆動車輪と補助車輪を備えたベース部に支持された搭載部に荷物が搭載されて指定された地点まで自律走行可能な自律型搬送装置に関する。特に自律型搬送装置に搬送先を指示する方法に関する。
製造現場等においては、部品などを工程間で無人搬送したり倉庫に搬入したりするのに無人搬送装置が用いられている。製造現場では工程変更によるレイアウト変更が頻繁に行われ、かつ、様々な製造設備が配置されるため、搬送ラインが狭く、経路も複雑となりやすいため小回りがきき、既存工場にも導入が容易な無人搬送装置、特に自律型の無人搬送装置であるAMR(Autonomous Mobile Robot:自律搬送ロボット、自律型搬送装置)が注目されている。自律型搬送装置の経路設定の一例として以下の装置が提案されている。
搬送先に関する情報データを記憶する可搬型のIDカードと、無人車上に設置され、IDカードの記憶情報を受信するアンテナと、アンテナに接続される受信装置と、受信装置の受信した行き先情報に基づいて無人車の走行を行なう走行制御装置を備えている。作業者は、積み込みステーションに置かれている搬送物にIDカードを備えておき、搬送物の積み込み時にアンテナからIDカードの記憶情報を読み込ませて受信装置に送信する。受信装置は受信した記憶情報から搬送物の搬送先を解析して走行制御装置により無人車を走行制御して無人搬送するようになっている(特許文献1:特開平1-307808号公報)。
また別の従来技術としては、移動体管理システムは、少なくとも1台の自律型搬送装置と、自律型搬送装置の運行管理を行う運行管理装置と、ユーザによって操作される端末装置などからなる。自律型搬送装置は、自己位置推定を行い、推定の結果を端末装置および運行管理装置に送信することができる。自律型搬送装置は、運行管理装置からの指令に従って空間内を自動走行することが可能である。運行管理装置は各自律型搬送装置の位置をトラッキングし、各自律型搬送装置の走行を管理するサーバコンピュータシステムである。運行管理装置は、複数のアクセスポイントを介して、各自律型搬送装置と通信する。運行管理装置は、各自律型搬送装置が次に向かうべき位置の座標のデータを各自律型搬送装置に送信する。指示した位置に自律型搬送装置が到達すると、運行管理装置は、さらに次に向かうべき位置の座標のデータを送信する。自律型搬送装置は、端末装置に入力されたユーザの操作に応じて空間内を走行することも可能である。端末装置の一例はタブレットコンピュータである(特許文献2:特開2021-149420号公報)。
特開平1-307808号公報 特開2021-149420号公報
しかしながら、上述した無心搬送装置は、IDカードを用いるため、無人車の搬送物の搭載面より上方にアンテナやこれに接続する受信装置が露出して、搬送物の搭載スペースが減少してしまうという課題がある。また、搬送車に専用の送受信用の装置を設けるためコストも上昇する。
また、移動体管理システムのように、運行管理装置(サーバコンピュータ)、アクセスポイントおよび端末装置(タブレットコンピュータ)を介して自律型搬送装置に搬送先を指示するシステムは複雑で高コストであるため既存工場に導入することは困難であった。
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、アドレス情報入力作業を簡略化し荷物を搭載する搭載部のスペースを確保し、しかも装置コストが低減できる自律型搬送装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
駆動車輪と補助車輪を支持するベース部に支持された搭載部に荷物が搭載されて指定された地点まで自律走行して搬送可能な自律型搬送装置であって、前記ベース部と前記搭載部の間の高さ位置に周囲の環境を撮像する撮像カメラ及びレーザー光を照射して対象物までの距離を測定するレーザー距離センサが設けられ、当該レーザー距離センサの入力により自己位置推定と環境地図の作成を同時に行いながら、指定された地点までの走行ルートを所定のアルゴリズムで決定して駆動指令を送出する制御部と、前記制御部より送出された駆動指令により駆動車輪を駆動する駆動部と、を備え、前記撮像カメラは、周囲の環境を撮像する他に作業者より提示された所定の地点に対応するアドレス情報を表すマトリックス型二次元コードからなる図形パターンを読み取り、前記制御部は読み取られた前記図形パターンから前記アドレス情報を解析し、前記アドレス情報に対応する前記所定の地点までの走行ルートを決定し、当該走行ルートに基づいて前記駆動部に駆動指令を送出することを特徴とする。
これにより、SLAMに装備されている周囲の環境を撮像する撮像カメラを用いて作業者より提示されたアドレス情報が記載されたマトリックス型二次元コードからなる図形パターンを読み取らせることで、制御部は予め作成された環境地図を参照して入力されたアドレスまでの走行ルートを決定し、当該走行ルートに基づいて駆動部に駆動指令を送出するため、入力作業を簡略化することができる。また、専用の送受信部を設ける必要がないので、装置コストを削減することができる。
また、搭載部の上方のスペースは荷物の搭載用として利用することができるうえに、搬送装置の低床化に寄与することができる。
前記撮像カメラが障害物を検出した場合、前記制御部は目的地までの走行経路データを再検索して走行ルートを決定することが好ましい。
これにより、自律型搬送装置の自律搬送動作の信頼性を高めることができる。
前記撮像カメラは、ステレオカメラであってもよい。
これにより、作業者より提示されたマトリックス型二次元コードをステレオカメラが読み取ることでアドレス情報の入力が完了する。
前記撮像カメラは、垂直方向及び水平方向に所定角度で移動可能に設けられていてもよい。
これにより、撮像カメラの視野角が広がるため、作業者が撮像カメラより距離を取らなくても、図形パターンを撮像カメラに読み取らせることができる。
前記撮像カメラは、距離1m前方で走行面からの高さ50cm以上150cm以下の位置で表示される図形パターンを読み取ることができるようにしてもよい。
これにより、入力端末を使用することなく、図形パターンを作業者の膝くらいの高さから肩くらいの高さ範囲で撮像カメラに向かってかざすことで自律型搬送装置にアドレス情報を入力することができる。
前記撮像カメラの垂直方向及び水平方向の角度を検出する角度センサを備え、前記角度センサより取得した角度に応じて制御部が環境把握用プロラムの設定変更が行なわれ、前記撮像カメラが撮像により周囲の環境を撮像し、前記レーザー距離センサで距離を測定する際に、オフセット量を加味して環境地図が作製されるようにしてもよい。
これにより、撮像カメラが撮像により障害物まで距離を測定する際にオフセット量を加味して環境地図を作製することができる。
複雑で高コストな移動体管理システムを導入することなく、アドレス情報の入力作業を簡略化し荷物を搭載する搭載部のスペースを確保し、しかも装置コストが低減できる自律型搬送装置を提供することができる。
自律型搬送装置の斜視図である。 図1の自律型搬送装置の右側板及び駆動車輪を取り外した側面図である。 図1の自律型搬送装置の右側板及び前側板を取り外した斜視図である。 図3の自律型搬送装置の正面図である。 図1の自律型搬送装置の撮像カメラによるマトリックス型二次元コードを読み取り可能な最大高さ位置を示す模式図である。 読み取り可能な高さの一例を示す写真図である。 自律型搬送装置の制御系のブロック構成図である。
以下、本発明に係る自律型搬送装置の概略構成について図1乃至図7を参照して説明する。自律型搬送装置は、搭載部に作業者又は自動で荷物が積み込まれ、指定された場所まで自律走行し、作業者又は自動で荷卸しされる無軌道車両である。自律型搬送装置には、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping:自己位置推定と環境地図作成の同時実行)が搭載されている。SLAMは、入力センサの違いによって、大きく3種類に分類される。LiDAR(レーザー距離センサ)を入力として用いたLiDAR SLAM、撮像カメラを用いたVisual SLAM、ToFセンサなどからの測距情報を用いたDepth SLAMがある。本実施例の自律型搬送装置は、後述するようにLiDAR(レーザー距離センサ)による座標情報と撮像カメラの画像情報を組み合わせて用いることで、自律搬送動作の信頼性を高めている。
先ず、図2に示すように、自律型搬送装置1は、ベース部2に支柱3を介して搭載部4が支持されている。ベース部2の左右両側には、中央部に一対の駆動車輪5が設けられ、その前後に一対の第1補助車輪6(前輪)と一対の第2補助車輪7(後輪)の合計6輪が設けられている。駆動車輪5と第1補助車輪6は、ベース部2に組み付けられた第1車輪支持部8に各々支持されている。第1車輪支持部8はベース部2に揺動可能に支持されている。第2補助車輪7は、ベース部2の左右に設けられた第2車輪支持部10に支持されている。第1補助車輪6と第2補助車輪7は、キャスター付の従動輪であって、左右の駆動車輪5の回転速度の相違によって旋回して小回りが利くようになっている。本実施例では、最小回転径が800mmで、360°旋回が可能となっている。
また、図3に示すように、ベース部2には駆動車輪5、第1補助車輪6(前輪)及び第2補助車輪7(後輪)が設けられた位置に切欠き2a及び抜孔2bが設けられており、自律型搬送装置1の低床化が図られている。図1に示すよう、搭載部4はベース部2に支持された平坦面に、作業者又は自動で荷物が搭載される。
図4に示すように、一対の駆動車輪5は、駆動モータ11a,11bの駆動軸に連結されて回転駆動される。駆動モータ11a,11bには、後述するようにモータの回転センサ16a,16bが各々設けられており、更に移動精度を高める場合はロータリエンコーダ(図示せず)を設けてもよい(図7参照)。このモータの回転信号により、左右の駆動車輪5の回転速度や回転位置が後述する制御部に送信される。
ベース部2の前方には、撮像カメラ12(環境把握用カメラ)が設けられている。撮像カメラ12は、自律走行を行うために必要な周囲の環境を撮像する他に図形パターン(マトリックス型二次元コード18など)を読み取ることにも併用する。撮像カメラ12は後述するレーザー距離センサ13がとらえられない上下の障害物を検出する。撮像カメラの種類としては単眼カメラ (広角カメラ、魚眼カメラ、全天球カメラ)、複眼カメラ (ステレオカメラ、マルチカメラ)、RGB-Dカメラ (深度カメラやToFカメラ)などが用いられるが、本実施例は、ステレオカメラが用いられている。
撮像カメラ12は、ベース部2と搭載部4の間の高さ位置に設けられていることが好ましい。これにより、搭載部4の上方のスペースは荷物の搭載用として広く利用することができ、かつ自律型搬送装置1の低床化に寄与することができる。
また、撮像カメラ12の下方には、レーザー距離センサ13(LiDAR)が設けられている。レーザー距離センサ13は、レーザースキャナから照射されたレーザー光の反射光を受光するまでの時間の差により対象物までの距離を測定する。レーザー距離センサ13は、レーザー光を照射して3D(x,y,z座標)の点群データを取得して自己位置を推定すると同時に環境地図を作成する。作成された環境地図は、後述する制御部14のデータ格納部14cに記憶され、自律型搬送装置1の荷物搬送時に位置推定や障害物を検知するためなどに用いられる。
ベース部2には、地図データに基づいて指定された地点までのルートを所定のアルゴリズムで算出して駆動指令を送出する制御部14や、レーザー距離センサ13からの測定データにより自己位置推定及び撮像カメラ12による障害物検出を行いながら指定された地点まで、一対の駆動モータ11a,11bの駆動を制御するモータ駆動装置15(駆動部)を備えている(図7参照)。
ここで、自律型搬送装置1の制御系について図7のブロック構成図を参照して説明する。制御部14は、マイクロコンピュータ14a、メモリ14b、データ格納部14c、通信回路14dと、位置推定装置14eとを有している。マイクロコンピュータ14a、メモリ14b、データ格納部14c、通信回路14dおよび位置推定装置14eは通信バス14fで接続されており、相互にデータを授受することが可能である。撮像カメラ12及びレーザー距離センサ13もまた通信インタフェース(図示せず)を介して通信バス14fに接続されており、計測結果である計測データを、マイクロコンピュータ14a、位置推定装置14eおよび/またはメモリ14bに送信する。
マイクロコンピュータ14aは、自律型搬送装置1の動作制御するための演算を行うプロセッサまたは制御回路(コンピュータ)である。典型的にはマイクロコンピュータ14aは半導体集積回路である。マイクロコンピュータ14aは、制御信号であるPWM(Pulse Width Modulation)信号をモータ駆動装置15に送信してモータ駆動回路15a,15bを駆動制御し、駆動モータ11a,11bに印加する電圧を調整する。これにより一対の駆動モータ11a,11bの各々を所望の回転速度で回転させることができる。モータ駆動回路15a,15bはインバータ回路を備えており、マイクロコンピュータ14aから送出されたPWM信号により駆動モータ11a,11bに流れる電流が制御される。
尚、左右の駆動モータ11a,11bの駆動を制御する1つ以上の制御回路(たとえばマイコン)を設けてもよい。たとえば、モータ駆動装置15が、駆動モータ11a,11bの駆動をそれぞれ制御する2つのマイコンを備えていてもよい。それらの2つのマイコンは、回転センサ16a,16bから出力されたエンコーダ情報を用いた座標計算をそれぞれ行い、初期位置からの自律型搬送装置1の移動距離を推定してもよい。また、当該2つのマイコンは、エンコーダ情報を利用してモータ駆動回路15a,15bを制御してもよい。
メモリ14bは、マイクロコンピュータ14aが実行するコンピュータプログラムを記憶する揮発性の記憶装置である。メモリ14bは、入力されたデータを一時記憶し、マイクロコンピュータ14aおよび位置推定装置14eが演算を行う際のワークエリアとしても利用され得る。
データ格納部14cは、不揮発性の半導体メモリ装置(データベース)である。尚、データ格納部14cは、ハードディスクに代表される磁気記録媒体、または、光ディスクに代表される光学式記録媒体であってもよい。さらに、データ格納部14cは、いずれかの記録媒体にデータを書き込みおよび/または読み出すためのヘッド装置および当該ヘッド装置の制御装置を含んでもよい。
データ格納部14cは、自律型搬送装置1が走行する移動空間の環境地図(地図データM)、および、1または複数の走行経路のデータ(走行経路データR)を記憶する。地図データMは、自律型搬送装置1が環境地図作成モードで走行することによって作成され、データ格納部14cに随時記憶される。1または複数の走行経路データRは、地図データMが作成された後にデータ格納部14cに記憶される。本実施形態では、地図データMおよび走行経路データRは同じデータ格納部14cに記憶されているが、異なるデータ格納部14cに記憶されてもよい。
通信回路14dは、たとえば、無線LANや無線WANに準拠した無線通信を行う無線通信回路である。たとえば自律型搬送装置1を走行させて環境地図を作成する環境地図作成モードでは、通信回路14dは、無線LANや無線WANに準拠した無線通信を行い、端末17と1対1で無線通信する。なお、端末17は例えばタブレットコンピュータなどが用いられる。
自律型搬送装置1は、予め作成された環境地図(地図データM)と走行中に取得されたレーザー距離センサ13が出力した点群データとを比較して自己位置を推定しながら、走行経路データRより決定された走行ルートに沿って走行する。
位置推定装置14eは、環境地図の作成処理、および、荷物搬送時には自己位置の推定処理を行う。位置推定装置14eは、自律型搬送装置1の走行位置及びレーザー距離センサ13の走査結果により、移動空間の地図データM(3D座標の点群データ)を作成する。荷物搬送時には、位置推定装置14eは、レーザー距離センサ13から3D座標データを受け取り、データ格納部14cに記憶された地図データMを読み出す。作成された局所的地図データ(3D座標の点群データ)を、より広範囲の地図データMとのマッチングを行うことにより、位置推定装置14eは、地図データM上における自己位置を推定する。
本実施例では、撮像カメラ12は、自律走行を行なうために必要な周囲の環境を撮像する他に、作業者より提示されたマトリックス型二次元コード18を読み取ることにも併用する。このため、搬送先を指示するための送受信装置を別途設ける必要が無い。また、マトリックス型二次元コード18には作業者が指定する地点に対応するアドレス情報が付加されている。制御部14は撮像カメラ12が読み取ったアドレス情報から指定された地点のアドレスを地図データM上で確認し、当該指定された地点までの走行ルートを所定のアルゴリズムで決定する。制御部14は、決定された走行経路データRに基づいてモータ駆動装置15に駆動指令を送出する。
尚、撮像カメラ12が地図データMにない障害物を検出した場合には、制御部14は、モータ駆動装置15へ駆動停止指令を送出し、駆動モータ11a、11bに駆動を停止させる。そして、周囲の状況を確認してから目的地までの走行経路データRを再検索して走行ルートを決定する。これにより、自律型搬送装置1の自律搬送動作の信頼性を高めることができる。なお、障害物、通路の幅などの状況に応じて一時停止を行うことなく再検索した走行ルートを走行することもできる。
図5は自律型搬送装置1の撮像カメラ12によるマトリックス型二次元コード18を読み取り可能な最大高さ位置を示す模式図である。
撮像カメラ12は、自律型搬送装置1の前方に走行面より高さ11cmの位置に設けられている。本実施例ではステレオカメラの一例として、Intel RealSense Depth Camera D400シリーズの、深度計測が可能なステレオビジョンの深度カメラが用いられている。深度センサ(二つ)、RGBセンサ、IR投射器を搭載し、USB給電で動作可能である。深度センサ視野角(水平 x 垂直 x 斜め)85.2°x 58°x 94°(±3°) RGBセンサ視野角(水平 x 垂直 x 斜め)69.4° x 42.5° x 77°(±3°)である。RGB側の視野角が狭いため、結局のところ垂直方向で利用できるのは 42.5°で、水平より上方向では 21.25°となる。
実使用上はおおよそ自律型搬送装置1と作業者との間隔(水平距離)はおおよそ1mくらいが多い。距離1mでは、tan21.25°で約39cm、そこに撮像カメラ12の高さ11cmが加わるため 地平面から約50cmとなる。図6は自律型搬送装置1と作業者との間隔を1m空いている状態で撮像カメラ12を用いて撮影した写真図である。図6に示すように、平均的な作業者で太もも、膝くらいの位置になります。このように無理のない姿勢でマトリックス型二次元コード18を撮像カメラ12に提示することができる。本発明ではレーザー距離センサ13よりも撮像カメラ12を高い位置に設置することで実現している。一方、地平面から50cm未満の場合では作業者は無理な姿勢でマトリックス型二次元コード18を撮像カメラ12に提示することになるため好適でない。撮像カメラ12の高さをもっと高い位置に変更することで撮像範囲を高くすることも可能であるが、搬送を目的とした自律型搬送装置の特性上可能な限り低床化、低重心化することが望まれており限度がある。なお、本発明の自律型搬送装置とは異なる用途で設計された自律型搬送装置ならば低床化、低重心化が必須では無いため、撮像カメラ12の高さをもっと高い位置に変更しても良い。また、搭載部4上に撮像カメラ12を設置しては搬送スペースが狭くなってしまうため好適ではない。または搭載部4の投影面外に撮像カメラ12を飛び出すように設置することも考えられるが、そうすると作業者もいる工場内では事故の発生が予想されるため好適ではない。
また、自律型搬送装置1と作業者との間隔が1m空いている状態では、マトリックス型二次元コード18と自律型搬送装置1との直線距離は約112cmである。工場ラインの照明など含めた再現実験によれば、紙に印刷されたマトリックス型二次元コード18のサイズが1辺10cm程度のものでも、読取精度は十分であった。
このように自律型搬送装置1と作業者との間隔(水平距離)はおおよそ1mで、地平面から50cm以上に提示されたマトリックス型二次元コード18を読み取れるように設計することで作業者は搬送先の指示作業を無理な姿勢を取らずにおこなうことができる。
以上説明したように、作業者による自律型搬送装置1のアドレス情報入力作業を簡略化することができる。また、専用の送受信部を設ける必要がないので、装置コストを削減することができる。撮像カメラ12は、搭載部4の投影面内でかつベース部2と搭載部4の間の高さ位置に設けられているので、搭載部4の上方のスペースは荷物の搭載用として広く利用することができる。
撮像カメラ12は、水平方向に80度の視野角で撮像できるため、通信アンテナに比べて位置精度は必要なく、組み付け位置の自由度が高い。また、行き先情報の入力作業を確実に行うため、撮像カメラ12が、マトリックス型二次元コード18の読み取りに成功或いは失敗したことを作業者に報知する手段(例えば異色のランプを点灯等)を自律型搬送装置1に設けておいてもよい。
ここで工場ラインにおける自律型搬送装置1の動作について説明する。工場ラインA1では単独または複数の作業者イが電子部品などの作業対象物aに対して加工作業や組立作業などを行っている。工場ラインとしては例えば電子部品、機械部品などの加工組立作業などを行うものであるがこれに限定されるものではない。所定の作業を施された作業対象物aは工場ラインA1から別の工場ラインA2に搬送しなければならない。自律型搬送装置1は端末17により予め指示された時刻に合わせ工場ラインA1に自律的に移動してくる。指定された時刻としては工場ラインA1の目標とする作業完了時刻などであるが所定の間隔でも良い。作業者イは自律型搬送装置1が工場ラインA1に到着していることを確認し、搭載部4に作業対象物aを搭載する。なお、搭載部4が作業対象物aを自動で搭載する構造となっていても良い。作業者イは搭載が完了したことを確認し、工場ラインA1に備えられたマトリックス型二次元コード18が記載された紙面を自律型搬送装置1に提示する。マトリックス型二次元コード18には搬送先である工場ラインA2に対応するアドレス情報が記載されている。撮像カメラ12を通じて制御部14がアドレス情報を解析し、工場ラインA2のアドレスであることを特定する。制御部14が工場ラインA2までの走行ルートを決定する。決定された走行経路データRに基づいてモータ駆動装置15に駆動指令を送出し、自律型搬送装置1により作業対象物aを工場ラインA2まで搬送する。工場ラインA2では別の作業者ロが作業対象物aを受け取り、所定の作業を行う。
次に工場ラインA1から作業対象物bを一時保管場所Bに搬送する際の手順を説明する。なお、先述の作業対象物aと同じ手順の部分は省略する。作業者イは自律型搬送装置1に作業対象物bを搭載した後、一時保管場所Bに対応するアドレス情報が記載されたマトリックス型二次元コード18が記載された紙面を自律型搬送装置1に提示する。その後、自律型搬送装置1は作業対象物bを一時保管場所Bまで搬送する。一時保管場所Bでは別の作業者ハが作業対象物bを受け取り、荷下ろし作業を行い保管する。
搬送先(上記の例では工場ラインA2、一時保管場所B)を端末17により自律型搬送装置1に指示することも可能であるが、そうすると全ての工場ラインに端末17を備えなければならない。また、端末17を操作する方法を作業者に対して訓練する必要があるためコストが増加してしまう。また、端末17で搬送先を指示する場合複雑な操作が必要であるため操作ミスが発生してしまう。一方、本発明のマトリックス型二次元コードが記載された紙面は容易に用意することができ、また作業者の自律型搬送装置1に対する指示方法も非常に単純であるため訓練する必要が無いためコスト面で非常に有効である。また、上記のように指示方法も非常に単純である操作ミスが発生する可能性は低い。また、1つの工場ラインで多品種の作業対象物を作業し、作業対象物毎に搬送先を変更する場合(上記の例では工場ラインA2、一時保管場所B)も、搬送先毎のマトリックス型二次元コードが記載された紙面を用意するだけであるため搬送指示作業を円滑に行う事ができ、搬送先が増えたり変更したりするときも柔軟に対応することができる。
尚、撮像カメラ12は、垂直方向及び水平方向に所定角度で移動可能に設けられていてもよい。即ち、チルト軸を中心に回転させてチルト動作を行うチルト機構と、チルト機構をチルト軸と直交するパン軸を中心に回転させてパン動作を行うパン機構とを備えたパンチルト装置により垂直方向及び水平方向に移動させてもよい。これにより、撮像カメラ12の視野角が広がるため、作業者が撮像カメラ12より距離を取らなくても、マトリックス型二次元コード18を撮像カメラ12に読み取らせることができる。例えば、平均的な作業者で肩くらいの位置になる約150cmに提示されたマトリックス型二次元コード18を読み込む場合、自律型搬送装置1と作業者との間隔を1mである場合、撮像カメラ12の高さ11cmを加味すると撮像範囲は水平から上方向に54.25°となる。先述までの撮像方向を水平方向に取った実施例では撮像カメラ12の撮像範囲は水平より上方向に21.25°であったため、撮像カメラ12を水平から垂直方向に33°傾けることで撮像範囲を水平から上方向に54.25°にすることができる。このようにして自律型搬送装置1と作業者との間隔を1mである場合、平均的な作業者であれば太もも、膝くらいの位置にあたる地平面から約50cmから、肩くらいの位置にあたる150cmまでを撮像範囲とすることができる。なお、撮像範囲が150cmを超える範囲まで拡張することも当然できるが天井に設置されている照明器具が撮像カメラ12に映り込んだり、逆光がきつくなったりするためマトリックス型二次元コード18の読み取り精度悪化する場合がある。また、先述のように撮像カメラ12はレーザー距離センサ13がとらえられない上下の障害物を検出する役割もあるが、垂直方向に傾けるほど遠距離の障害物がその撮影範囲から外れてしまうため障害物を検出出来なくなる。そのため、撮像範囲は150cm程度にしておくのが良い。
この場合、撮像カメラ12の垂直方向及び水平方向の角度を検出する角度センサを備え、角度センサより取得した角度に応じて制御部14が環境把握用プログラムの設定変更が行われるようにしてもよい。
これにより、撮像カメラ12が撮像により周囲の環境を撮像し、レーザー距離センサ13で距離を測定する際に、オフセット量を加味して地図を作製することができる。
尚、自律型搬送装置1に対する外部入力は、端末17を用いて行ったが、携帯型のノートパソコンやデスクトップタイプのパソコンを用いて行ってもよい。
また、自律型搬送装置1は、無人牽引車、各種サービスロボットなど撮像カメラ12を用いて自律型搬送を行なう他の装置に適用してもよい。
1 自律型搬送装置 2 ベース部 2a 切欠き 2b 抜孔 3 支柱 4 搭載部 5 駆動車輪 6 第1補助車輪 7 第2補助車輪 8 第1車輪支持部 10 第2車輪支持部 11a,11b 駆動モータ 12 撮像カメラ 13 レーザー距離センサ 14 制御部 14a マイクロコンピュータ 14b メモリ 14c データ格納部 14d 通信回路 14e 位置推定装置 14f 通信バス 15 モータ駆動装置 15a,15b モータ駆動回路 16a,16b エンコーダ 17 端末 18 マトリックス型二次元コード

Claims (6)

  1. 駆動車輪と補助車輪を支持するベース部に支持された搭載部に荷物が搭載されて指定された地点まで自律走行して搬送可能な自律型搬送装置であって、
    前記ベース部と前記搭載部の間の高さ位置に周囲の環境を撮像する撮像カメラ及びレーザー光を照射して対象物までの距離を測定するレーザー距離センサが設けられ、当該レーザー距離センサの入力により自己位置推定と環境地図の作成を同時に行いながら、指定された地点までの走行ルートを所定のアルゴリズムで決定して駆動指令を送出する制御部と、
    前記制御部より送出された駆動指令により駆動車輪を駆動する駆動部と、を備え、
    前記撮像カメラは、周囲の環境を撮像する他に作業者より提示された所定の地点に対応するアドレス情報を表すマトリックス型二次元コードからなる図形パターンを読み取り、前記制御部は読み取られた前記図形パターンから前記アドレス情報を解析し、前記アドレス情報に対応する前記所定の地点までの走行ルートを決定し、当該走行ルートに基づいて前記駆動部に駆動指令を送出することを特徴とする自律型搬送装置。
  2. 前記撮像カメラが障害物を検出した場合、前記制御部は目的地までの走行経路データを再検索して走行ルートを決定する請求項1記載の自律型搬送装置。
  3. 前記撮像カメラは、ステレオカメラである請求項1記載の自律型搬送装置。
  4. 前記撮像カメラは、垂直方向及び水平方向に所定角度で移動可能に設けられている請求項1又は請求項2記載の自律型搬送装置。
  5. 前記撮像カメラは、距離1m前方で走行面からの高さ50cm以上150cm以下の位置で表示される図形パターンを読み取ることができる請求項1又は請求項2記載の自律型搬送装置。
  6. 前記撮像カメラの垂直方向及び水平方向の角度を検出する角度センサを備え、前記角度センサより取得した角度に応じて制御部が環境把握用プロラムの設定変更が行なわれ、前記撮像カメラが撮像により周囲の環境を撮像し、前記レーザー距離センサで距離を測定する際に、オフセット量を加味して環境地図が作製される請求項1又は請求項2記載の自律型搬送装置。
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