JP7362085B2 - 遊技機 - Google Patents

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JP7362085B2 JP2022004798A JP2022004798A JP7362085B2 JP 7362085 B2 JP7362085 B2 JP 7362085B2 JP 2022004798 A JP2022004798 A JP 2022004798A JP 2022004798 A JP2022004798 A JP 2022004798A JP 7362085 B2 JP7362085 B2 JP 7362085B2
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Description

本発明は、遊技機に関する。
従来の遊技機においては、表示手段を備えてゲームを実行可能な遊技機が存在している(特許文献1参照)。
特開2017-225893号公報
しかしながら、適切に制御可能な遊技機が望まれている。
本発明は、適切に制御可能な遊技機の提供を目的とする。
本発明の代表的な一形態では、ゲームを実行可能な遊技制御手段と、所定の表示手段に前記ゲームに関連する演出を表示可能な演出制御手段と、を備える遊技機において、前記遊技制御手段は、プログラムを記憶するプログラム記憶手段と、前記プログラムによって所定の演算処理を行う演算処理手段と、前記演算処理手段によって更新される情報を記憶可能な更新情報記憶手段と、を備え、前記プログラム記憶手段に、第1プログラムを記憶する第1プログラム記憶領域と、第2プログラムを記憶する第2プログラム記憶領域と、前記第1プログラム記憶領域と前記第2プログラム記憶領域の間の未使用領域と、を含み、前記更新情報記憶手段に、前記第1プログラムの作業領域として使用される第1作業領域と、前記第2プログラムの作業領域として使用される第2作業領域と、前記第1作業領域と前記第2作業領域の間の未使用領域と、を含み、前記第1作業領域に、前記第1プログラムにより書き込まれるが、前記第2プログラムからは読み出されない第1専用領域と、前記第1プログラムにより書き込まれ、前記第2プログラムにより読み出すことが可能な第1共通領域と、を含み、前記第1作業領域において、前記第1共通領域に該当する領域のうち最も前方に位置する領域よりも前に前記第1専用領域に該当する領域を配置するとともに、前記第1共通領域に該当する領域のうち最も後方に位置する領域よりも後に前記第1専用領域に該当する領域を配置し、前記第1作業領域および前記第1専用領域を初期化したときに、所定情報を前記演出制御手段に通知可能であり、前記演出制御手段は、前記所定情報にもとづいて当該遊技機で発生した異常を検出可能であり、前記異常を報知する異常報知表示を前記所定の表示手段に表示可能であり、前記ゲームに関連する演出よりも優先して前記異常報知表示を表示可能であることを特徴とする。
本発明の一形態によれば、適切に制御可能な遊技機を提供することができる。
遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の遊技制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の演出制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。 メイン処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 確率設定変更/確認処理の手順を示すフローチャートである。 特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理の手順を示すフローチャートである。 特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。 2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。 振り分け処理の手順を示すフローチャートである。 変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 普図普段処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を示すフローチャートである。 受信コマンド解析処理を示すフローチャートである。 単発系コマンド処理を示すフローチャートである。 先読み図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 先読み変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動演出設定処理を示すフローチャートである。 当り系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。 下皿ユニットを右斜め上から見た斜視図(a)と、左斜め上から見た斜視図(b)である。 遊技機の遊技制御系の変形例の構成を示すブロック図である。 遊技機の演出制御系の変形例の構成を示すブロック図である。 呼出しボタンが操作されているときの表示装置の表示画面を時系列で示した画面遷移図の一例である。 呼出しボタンの操作について説明表示を行うときの表示装置の表示画面を時系列で示した画面遷移図の一例である。 第2実施形態に係る着脱可能なパーツが遊技機に正常に取り付けられている様子を示す図である。 第2実施形態に係る着脱可能なパーツが遊技機に間違って取り付けられている様子を示す図である。 第2実施形態に係る遊技機において、エラー報知が行われた場合の様子を示す図である。 第2実施形態に係る報知情報を、特図変動表示ゲームのはずれ停止図柄を表示中の表示装置に表示する例を示す図である。 第2実施形態の遊技機の構成例を概略的に示す概略構成図である。 第2実施形態に係るパーツのロータリスイッチを示す図である。 機種指定コマンドとシリーズID(シリーズ識別情報)を対応付ける参照テーブルを示す図である。 パラレルシリアル変換部が通常のパラレルシリアル変換ICである場合のパラレルシリアル変換部の構成を示す。 パーツの識別基板の第1変形例を示す。 パーツの識別基板の第2変形例を示す。 第2実施形態の演出制御装置が実行する機種指定コマンドおよびシリーズIDの変更(追加)を行うためのID変更モードを示す図である。 第2実施形態に係るメイン処理(メインプログラム)の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行されるパーツ照合処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る機種指定コマンドと合成識別情報を対応付ける参照テーブル(図48(A))と、不適合機種の分類を示す参照テーブル(図48(B))とを示す図である。 演出制御装置によって実行されるパーツ照合処理の変形例の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る遊技制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技用マイコンと各ドライバ用ICチップの周辺の電気回路を例示する回路図である。 遊技用マイコンとソレノイドドライバ用のICチップの周辺の電気回路を例示する回路図である。 遊技用マイコンとコネクタ部の周辺の電気回路を例示する回路図である。 中継基板上において、コネクタ部とシリアルパラレル変換回路との周辺の電気回路(電子回路)を例示する回路図である。 第3実施形態に係るメイン処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態に係るタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 出力処理の手順を示すフローチャートである。 試射試験信号出力処理の手順を示すフローチャートである。 性能表示モニタ制御処理(性能表示設定処理)の手順を示すフローチャートである。 初期表示タイマ更新処理の手順を示すフローチャートである。 性能表示モニタ集計処理(性能表示編集処理)の手順を示すフローチャートである。 ROMとRAMの記憶領域の概略を例示する図である。 ROMの記憶領域の詳細を例示する図である。 RAMの記憶領域の詳細を例示する図である。 第3実施形態に係るCPUの内部構成を示すブロック図である。 出力処理プログラムのプログラム構造を示すプログラムリスト(その1)である。 出力処理プログラムのプログラム構造を示すプログラムリスト(その2)である。 出力処理プログラムのプログラム構造を示すプログラムリスト(その3)である。 性能表示モニタ制御プログラム(性能表示設定プログラム)のプログラム構造を示すプログラムリストである。 試射試験信号出力プログラムのプログラム構造を示すプログラムリストである。 ベース値の表示例を示す図である。 (A)は、ベース値の計測区間である管理区間を示す図である。(B)は、ベース値の表示態様を説明する図である。 第4実施形態に係るベースエラー報知処理の手順を示すフローチャートである。 第5実施形態の演出制御装置とこれに接続する基板等を表すブロック図である。 装飾制御装置中の回路図である。 DC32V電源、DC15V電源、DC12V電源、DC5V電源の立下りを示すタイムチャートである。 演出制御装置内のVDPと音量調節スイッチとの接続態様を示す回路図である。 演出制御装置内のVDPとモータセンサ等との接続態様を示す回路図である。 演出制御装置内のVDPと表示装置との接続態様を示す回路図である。 演出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される演出装置エラー監視処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置によって実行される可動体制御タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 モータA制御処理の手順を示すフローチャートである。 演出制御装置内のCPUが行う遅延分岐処理を示す図であり、図79(a)は遅延分岐処理が実行される場合、図79(b)は遅延分岐処理が実行されない場合を示す。 演出制御装置内のCPUのCPUエラーに係るエラー処理の手順を示す図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、遊技機の説明にお
ける前後左右とは、遊技中の遊技者から見た方向を指すものとする。
〔遊技機全体図〕
図1は、遊技機を説明する図である。
遊技機10は島設備に固定される枠11に、ヒンジを介して開閉回動自在に取り付けら
れる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠12(本体枠)及びガラス枠15によって構成さ
れている。
前面枠12には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を
覆うカバーガラス14を有するガラス枠15が取り付けられる。カバーガラス14は、遊
技盤30に形成される遊技領域32(図2参照)を視認可能とする遊技視認領域として機
能する。
前面枠12及びガラス枠15は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例
えば、ガラス枠15のみを開放することで、遊技盤30の遊技領域32にアクセスするこ
とができる。また、前面枠12をガラス枠15が開放されていない状態で開放することで
、遊技盤30の裏面側に配設された遊技制御装置(主基板)100(図3参照)等にアク
セスすることができる。
ガラス枠15のカバーガラス14周囲の縁部分には、種々の枠構成部材が配設されてい
る。
ガラス枠15の上部中央及び左側部には、遊技状態に応じて発光演出可能な装飾装置1
8a,18bが配設されている。装飾装置18a,18bは、内部にLED等の照明部材
を収容しており、遊技状態に応じた発光演出を行う。これら装飾装置18a,18bの内
部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の上右角部分及び上左角部分には、上スピーカ19aがそれぞれ配設され
る。これら上スピーカ19aとは別に遊技機10の下部には、2つの下スピーカ19bが
設けられている。下スピーカ19bは、ガラス枠15の下左角部分及び前面枠12の下右
角部分に配設されている。これら上スピーカ19a及び下スピーカ19bは、効果音や警
報音、報知音等を発するものである。
ガラス枠15の右側部には、遊技機10の上下方向に延設されるとともに、前方(遊技
者側)に向かって突出する突出演出ユニット13が配設されている。突出演出ユニット1
3は、遊技の進行状態に応じて発光演出等を行う演出装置である。突出演出ユニット13
の内部に配設される照明部材も枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の下部には、遊技球(遊技媒体)を貯留可能な上皿21を有する上皿ユニ
ットが取り付けられている。上皿21は、上面が開口した箱状に形成されている。上皿2
1に貯留されている遊技球は、一球ずつ球発射装置(図示省略)に供給される。
上皿ユニットは、遊技者からの入力操作を受け付ける演出操作装置と、遊技者からの入
力操作を受け付ける球貸操作装置と、遊技状態に応じて発光演出等を行う装飾装置22と
、をさらに備える。
演出操作装置は、演出ボタン25にタッチパネル25bを組み込んだ操作装置であり、
遊技者が操作しやすいように上皿ユニットの上部中央に設けられている。
遊技者が演出操作装置を操作することによって、表示装置41(図2参照)に表示され
る特図変動表示ゲーム(ゲーム)等において遊技者の操作を介入させた演出を行うことが
できる。例えば、演出パターン(演出態様)を選択したり、始動記憶に対応する変動表示
ゲーム(ゲーム)の結果を事前に予告する予告演出を実行したりすることができる。なお
、変動表示ゲームには特図変動表示ゲームが含まれ、単に変動表示ゲームとした場合には
、本明細書では特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、非実行中に遊技者が演出操作装置を操作す
ることによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。
なお、変動表示ゲームが実行される際の遊技状態は、複数の遊技状態からなる。通常遊
技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別
な遊技状態とは、例えば、特定遊技状態としての時短状態や変動表示ゲームにおいて特別
結果(例えば大当り)の発生確率が高い状態(確変状態、確率変動状態)、大当り状態(
特別遊技状態)である。
ここで、確変状態(特定遊技状態)は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ルー
プタイプ)、所定回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ
、ST)、及び所定の確率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)等が
ある。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが
発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよいし、特定領域を備える入賞装
置等を設け、特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態を発生させるようにしてもよい
球貸操作装置は、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する操作装置であって、上皿ユニ
ットの上部右側に設けられている。球貸操作装置は、球貸ボタン27と、返却ボタン28
と、残高表示部26と、を備えている。球貸ボタン27は遊技球を借りる場合に遊技者が
操作するボタンであり、返却ボタン28は遊技機10に隣接するように配置されるカード
ユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させる場合に遊技者が操作するボタ
ンである。残高表示部26は、プリペイドカード等の残高が表示される表示領域である。
装飾装置22は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演
出等を行う装置であって、上皿ユニットの前側部分に設けられている。装飾装置22の内
部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
上記した上皿ユニット等を備えるガラス枠15の下方であって、前面枠12の下部には
、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル24と、遊技球を貯留可
能な下皿23とが設けられている。
操作ハンドル24は、前面枠12の右下部であって、右側の下スピーカ19bの下方に
配置されている。遊技者が操作ハンドル24を回動操作することによって、球発射装置は
上皿21から供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域32に発射する。球発射装置から
発射される遊技球の発射速度は、操作ハンドル24の回動操作量が大きくなるほど速くな
るように設定されている。即ち、球発射装置は、遊技領域に遊技球を発射する勢(速度)
である発射勢を、遊技者による操作ハンドル24の操作に対応して変更でき、発射勢の異
なる種々の発射態様で遊技球を発射できる。発射態様には、遊技領域32の左側において
遊技球を流下させる左打ち(通常打ち)と、遊技領域32の右側において遊技球を流下さ
せる右打ちが含まれる。
下皿23は、上皿ユニットに対して所定の間隔をあけて、上皿ユニットの下方に配置さ
れている。下皿23は、当該下皿23の底面を上下方向に貫通する球抜き穴23aと、球
抜き穴23aを開閉するための開閉操作部23bと、を有している。遊技者が開閉操作部
23bを操作して、球抜き穴23aを開くことによって、下皿23に貯留されていた遊技
球を球抜き穴23aを通じて外部に排出することができる。
〔遊技盤〕
続いて、図2を参照して、遊技機10の遊技盤30について説明する。図2は、遊技機
10に備えられる遊技盤30の正面図である。
図2に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体3
0aを備える。遊技盤本体30aは木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30a
の前面にはガイドレール31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、
ガイドレール31で囲まれた遊技領域32内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を行
うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車
や障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えなが
ら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンター
ケース(前面構成体)40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部
の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する演出表示装置(変動表示装置)
としての表示装置41が配置されている。表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを
備え、センターケース40の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能と
なるように配置される。なお、表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず
、ELやCRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示装置41の表示画面(表示部)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変
動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される
。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エ
ンディング表示等)が表示される。
また、センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40
の内側に導くためのワープ通路40eへの流入口40aと、ワープ通路40eを通過した
遊技球が転動可能なステージ部40bとが設けられている。センターケース40のステー
ジ部40bは、始動入賞口36及び普通変動入賞装置37の上方に配置されているため、
ステージ部40b上で転動した遊技球は始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に入賞
しやすくなっている。
センターケース40の上部及び右側部には、それぞれ上部演出ユニット40c及び側部
演出ユニット40dが設けられる。上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40d
は、盤装飾装置46(図4参照)及び盤演出装置44(図4参照)の一部を構成している
センターケース40の右側方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲー
ト)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を
通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図3参照)が設けられ
ている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図
変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には一般入賞口35が配置されており、セ
ンターケース40の右下方の遊技領域32にも一般入賞口35が配置されている。これら
一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ(SW
)35a~35n(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図変動表示ゲームの開始条件を付与
する始動入賞口(第1始動入賞領域)36が設けられ、その直下には第2始動入賞口(第
2始動入賞領域)を備えた普通変動入賞装置37が設けられる。普通変動入賞装置37は
、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで、遊技球が流入し易い状態に変換する可
動部材(可動片)37bを備える。可動部材37bが閉状態である場合には遊技球が普通
変動入賞装置37に入賞できないようになっている。遊技球が始動入賞口36又は普通変
動入賞装置37に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。
可動部材37bは、所謂ベロ型の普通電動役物であり、普図変動表示ゲームの結果が所
定の停止表示態様となった場合に、普電ソレノイド37c(図3参照)を介して回動して
開いて、遊技球が普通変動入賞装置37に流入しやすい開状態(遊技者にとって有利な入
賞容易状態)に変化する。
なお、可動部材37bは、後述する遊技制御装置100によって制御される。遊技制御
装置100は、普図変動表示ゲームの変動時間を短縮したり普図変動表示ゲームの当り確
率を通常よりも高確率としたりすることで入賞容易状態の発生頻度を高めたり、通常遊技
状態で発生する入賞容易状態よりも入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、前
述の特定遊技状態として時短状態(普電サポート状態)を発生させる。なお、確変状態(
潜伏確変状態を除く)においても、重複して時短状態(普電サポート状態)が発生する。
普通変動入賞装置37の右下方の遊技領域32には、大入賞口ソレノイド39b(図3
参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで大入賞口を開放するアタッ
カ形式の開閉扉39cを有する特別変動入賞装置39が設けられている。特別変動入賞装
置39は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不
利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に変換し、大入賞口
内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与する
ようになっている。なお、大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出
手段としてカウントスイッチ39a(大入賞口スイッチ39a、図3参照)が配設されて
いる。また、大入賞口内や大入賞口近傍には、大入賞口を照らす発光部材が配設されてい
る。
第2特別変動入賞装置39の内部には、特定領域86(いわゆるV入賞口)が設けられ
ている。特定領域86(V入賞口)に遊技球が入球した場合に大当り終了後の確変状態(
高確率状態、特定遊技状態)が確定する。特定領域86は、確変大当りの場合にのみ、長
時間開放されるなどして遊技球が容易に通過できるようにしてよい。なお、遊技制御装置
100は、特定領域86への遊技球の通過(V入賞)をセンサ(後述の特定領域スイッチ
72)等を介して検知でき、V入賞を検知すると大当り終了後に確変状態に移行すること
を確定するとともに、後述の演出制御装置300にV入賞があったことを示す情報(特定
領域通過コマンド等)を送信する。そして、演出制御装置300は、V入賞を表示装置4
1などにおいて報知できる。
一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、及び特別変動入賞装置39
の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置200(図3参照)は、入賞した入賞口
の種類に応じた数の賞球を払出装置から上皿21に排出する。また、普通変動入賞装置3
7の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30
bが設けられている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体30aの右下角部には、特図変動表示ゲ
ーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行す
る一括表示装置50が設けられている。一括表示装置50は、現在の遊技状態等の情報を
表示する表示部51~60を備える。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表
示ゲーム用の第1特図変動表示部51(特図1表示器、ランプD1)及び第2特図変動表
示部52(特図2表示器、ランプD2)と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部53(普
図表示器、ランプD10、D18)と、各変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用の
記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)と、
を有している。特図1保留表示器54はランプD11、D12により構成される。特図2
保留表示器55は、ランプD13、D14により構成される。普図保留表示器56は、ラ
ンプD15、D16により構成される。
また、一括表示装置50には、右打ち時(右打ちすべき時)又は左打ち時(通常打ち時
)であることを報知する第1遊技状態表示部57(第1遊技状態表示器、ランプD8)、
時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部58(第2遊
技状態表示器、ランプD9)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態
となっていることを表示する第3遊技状態表示部59(第3遊技状態表示器、確率状態表
示部、ランプD17)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置39の開閉回数)を表
示するラウンド表示部60(ランプD3-D7)が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52において、変動表示ゲームは、識別情報(例えば
、中央のセグメント)の点灯消灯(点滅)を繰り返す変動表示によって実行される。なお
、特図1表示器51、特図2表示器52は、このようなセグメント型の表示部に限らず、
複数のLEDの集合体により構成されていてもよいし、変動表示を実行する場合に、表示
器として設けられるすべてのLEDにより全点灯全消灯(全LEDの同時点滅)や、循環
点灯(何れか1のLEDから所定時間毎に所定の順序で点灯し、消灯する)、または複数
のLEDのうちの所定数のLEDによる点灯消灯(点滅)や循環点灯によって行ってもよ
い。普図表示器53においても、変動表示ゲームは、ランプD10、D18の点灯消灯を
繰り返す変動表示(点滅)によって実行される。また、普図表示器53も特図1表示器5
1、特図2表示器52と同様に適宜構成することが可能である。
また、センターケース40の上部に設けられるランプ表示装置80は、図柄(第四特別
図柄)として点灯表示と消灯表示を繰り返す変動表示(点滅)を実行するランプ表示部(
LED)と、各特図変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用のランプ表示部(LED
)を有する。なお、ランプ表示装置80は、演出制御装置300(後述)で制御される。
各特図変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用のランプ表示部(LED)は、大当り
発生により保留数の表示を終了するが、大当り状態中以外の場合(表示装置41で後述の
リーチが発生している場合も含む)では、保留数の表示を行う。
次に、遊技機10における遊技の流れ、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームの
詳細について説明する。
遊技機10では、図示しない球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球が打ち出され
ることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置さ
れた障害釘や風車等によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲー
ト34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装
置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30bへ流入し、遊技
領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置
37、又は特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた
数の賞球が払出装置を介して上皿21に排出される。
普図始動ゲート34には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲート
スイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技球が普図始動ゲート34を通過する
と、ゲートスイッチ34aによって検出され、このときに抽出された当り判定用乱数値の
判定結果に基づき普図変動表示ゲームが実行される。
普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われて
おり当該普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当り
となって普通変動入賞装置37が開放状態に変換されている場合に、遊技球が普図始動ゲ
ート34を通過すると、普図始動記憶数が上限数未満ならば当該記憶数が加算(+1)さ
れる。
普図始動記憶には普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値
が記憶されており、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示
ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた普図表示器53で実行されるよ
うになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図)として点灯状態の場合に当り
を示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示する
ことで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は
消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート34通過時に抽出された普図乱数値が当り値である場合には、普図表示
器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普電ソレ
ノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例え
ば0.3秒間)だけ開状態に変換され、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が許容さ
れる。
遊技球の始動入賞口36への入賞及び普通変動入賞装置37への入賞は、始動口1スイ
ッチ36a(図3参照)及び始動口2スイッチ37a(図3参照)によって検出される。
始動入賞口36に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、
所定の上限数を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は特
図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶される。
特図変動表示ゲームの始動入賞球の検出時には、大当り乱数値や大当り図柄乱数値、各
変動パターン乱数値等が抽出される。これら乱数値は、遊技制御装置100の特図保留記
憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば最大で8回分
)を限度に記憶される。特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報
知用の特図1保留表示器54や特図2保留表示器55に表示されるとともに、表示装置4
1の表示画面にも表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36への入賞若しくは第1始動記憶に基づいて、特
図1表示器51で特図1変動表示ゲームを実行する。また、遊技制御装置100は、普通
変動入賞装置37への入賞若しくは第2始動記憶に基づいて、特図2表示器52で特図2
変動表示ゲームを実行する。
特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)及び特図2変動表示ゲーム(第2特
図変動表示ゲーム)は、特図1表示器51及び特図2表示器52において識別情報(特別
図柄、特図)を変動表示した後に所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、
表示装置41では、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字
、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、前述した数字等で構成される飾り特
別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の
順に変動表示(スクロール表示)を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止
させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では
、興趣向上のためにキャラクタの出現等の多様な演出表示が行われる。さらに、飾り特図
変動表示ゲームでは、他の飾り特別図柄(識別情報)として、ランプ表示装置80のラン
プ表示部(LED)において、点灯表示と消灯表示の繰り返し(点滅)によって第四特別
図柄(第4図柄)が変動する。ランプ表示部の変動表示は、開始から所定時間後に、はず
れの場合は「点灯」、大当りの場合は「消灯」で停止する。
なお、逆に、第四特別図柄(第4図柄)としてのランプ表示部(LED)の変動表示は
、はずれの場合は「消灯」、大当りの場合は「点灯」で停止する構成も可能である。また
、各ランプ表示部としてLED(第4図柄LED)を複数設けて、はずれの場合に複数の
うちの一つのLEDを点灯させ、大当りの場合に複数の全てのLEDが点灯させるような
構成も可能である。
始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなさ
れた場合(入賞検出時の大当り乱数値が大当り値である場合)には、特図1表示器51ま
たは特図2表示器52において、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の
結果態様(特別結果態様)が導出され、大当り状態(特別遊技状態)となる。これに対応
して、表示装置41の表示態様は特別結果態様(例えば「7,7,7」等の数字が揃った
状態)となる。
このとき、特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド39b(図3参照)への通電
によって、大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ閉状態から開状態に変換される。
すなわち、特別変動入賞装置39に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球
が入賞するまで大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという
特典が付与される。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52は、別々の表示器として構成してもよい
し同一の表示器として構成してもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないよ
うに設定される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特
図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし
、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲ
ーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されない
ようにする。なお、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して実行
されるようになっており、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶があ
り、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は特図2変動表示ゲームが実行
される。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しな
い場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36
a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口
スイッチ35a、カウントスイッチ39aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金
属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接セン
サ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15
等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前
面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)には、機械的な接点を有するマイ
クロスイッチを用いることができる。
〔遊技制御装置〕
図3は、遊技機10の遊技制御系のブロック図である。遊技機10は遊技制御装置10
0(主基板)を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基
板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を
有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバな
どを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続す
るデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CP
U)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み
、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有
する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモ
ータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5
Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するACDCコ
ンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧
を生成するDC-DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン11
1の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停
電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリ
セット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
本実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、
バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御
装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び
遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置
400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部43
0を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成
することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(
特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが
保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成
された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停
電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投
入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。RAM
初期化スイッチ112が押下げられてオン操作されると初期化スイッチ信号が生成され、
これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111c及び払出制御装置200内のRA
Mに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけでは
ないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン1
11が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット
信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
また、遊技制御装置100(主基板)は、設定キースイッチ93を備える。設定キース
イッチ93は、操作者の回転操作等によってオンすることによって遊技条件(遊技)に関
する設定に応じた確率設定値(設定値)を変更可能な状態にする。なお、RAM初期化ス
イッチ112は、操作者の操作に応じて確率設定値を変更可能な設定値変更スイッチとし
ても使用可能である。本実施形態では、確率設定値は、大当り確率や小当り確率(小当り
がある場合のみ)などの当選確率を設定するための設定値であるが、確率以外の他の遊技
条件(演出など)も確率設定値に応じて変更可能である。設定キースイッチ93とRAM
初期化スイッチ112は、遊技条件に関する設定(確率設定値)を変更可能な設定変更手
段(設定変更装置42)を構成する。なお、RAM初期化スイッチ112ではなく、他の
スイッチが、設定値変更スイッチを兼用してもよいし、専用に独自の設定値変更スイッチ
を設けてもよい。
設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112は、遊技機10内部の遊技制御装
置100上に設けられることによって、前面枠12(本体枠)が開放されなければ操作で
きない位置(アクセスできない位置)に配置される。即ち、一般の遊技者は、設定キース
イッチ93とRAM初期化スイッチ112にアクセスして操作することができない。
後述するように、遊技機10の電源投入(停電復旧、復電)の際に、遊技機10は、設
定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112のオン/オフ状態に応じて、確率設定
値を変更可能な設定可変状態(設定変更状態、設定変更モード)、確率設定値を確認可能
な設定確認状態(設定確認モード)などの各種状態に、移行することができる。
本実施形態において、確率設定値は、例えば6段階で規定され、確率設定値1(設定1
)、確率設定値2(設定2)、確率設定値3(設定3)、確率設定値4(設定4)、確率
設定値5(設定5)、確率設定値6(設定6)がある。一般的に、設定1が遊技者に最も
不利な設定であり、設定6が遊技者に最も有利な設定である。設定1、2が低設定であり
、設定3、4が中間の設定(中間設定)であり、設定5、6が高設定である。
確率設定変更処理では、操作者によってRAM初期化スイッチ112が押下操作される
度に、作業用設定値領域の作業用設定値(設定)が、設定値0(設定1、確率設定値1)
→設定値1(設定2、確率設定値2)→設定値2(設定3、確率設定値3)→設定値3(
設定4、確率設定値4)→設定値4(設定5、確率設定値5)→設定値5(設定6、確率
設定値6)→設定値0(設定1)→設定値1(設定2)→・・・のように変更される。こ
のように、RAM初期化スイッチ112は、設定値変更スイッチとしても機能する。なお
、説明の都合上、設定変更状態(設定変更モード)中に、作業用設定値0~5をそれぞれ
確率設定値1~6に対応して設けるが、作業用設定値と確率設定値は同じ数値範囲(即ち
0~5又は1~6)に揃えて同じものとして取り扱ってもよい(作業用設定値と確率設定
値を同じ数値にする)。
なお、RAM初期化スイッチ112(設定値変更スイッチ)の操作ではなく、設定キー
スイッチ93を所定の位置に回転操作して確率設定値を変更する構成としてもよい。また
、確率設定値は6段階に限られない。そして、選択されている0~5の作業用設定値に対
応する表示用確率設定値が、例えば4桁の7セグメント型(ドットDpを含めると8セグ
メント型)の表示器である性能表示装置152等に表示される。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111a
、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111b及び随時読出し書込み可能なRA
M(ランダムアクセスメモリ)111cを備える。
ROM111bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数
の判定値等)を不揮発的に記憶する。RAM111cは、遊技制御時にCPU111aの
作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用されるもので、遊技に関する情報(遊
技情報)が記憶され、停電が発生しても記憶された情報の記憶保持が可能な保持記憶手段
となる。ROM111b又はRAM111cとして、EEPROMのような電気的に書換
え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ
状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パター
ンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている
変動パターン乱数1~3をCPU111aが参照して変動パターンを決定するためのテー
ブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるは
ずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテ
ーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の
変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテー
ブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前
半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パター
ン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置
が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特
別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)
となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、
既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をい
う。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示
結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からは
ずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しなが
ら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態
に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示
される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に
決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条
件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表
示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情
報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものであ
る場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同
一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。他に、すべての変動表示
領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で
特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし
特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、リーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変
動表示するようにしてもよい。
そして、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様(大当り態様)が導
出される可能性が異なる(期待度が異なる)リーチ演出の系統(種類)として、ノーマル
リーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP
2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。
なお、リーチ演出の大当りの期待度(期待値)は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシ
ャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くな
るようになっている。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態
様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになって
いる。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(は
ずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発
生した状態は、リーチ状態が発生しない場合と比較して大当りとなる可能性の高い状態で
ある。
なお、演出(予告)の期待度は、その演出が選択された場合に大当りになる確率を示唆
し、大当りであるときのその演出の選択率及び大当りでないとき(はずれのとき)のその
演出の選択率などに基づいて算出することができる。
CPU111aは、ROM111b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装
置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや
表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しない
が、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数
や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、小当りの図柄を決定するための小当り
図柄乱数(小当りがある場合のみ)、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチ
やリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための
変動パターン乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(
原クロック信号)に基づいてCPU111aに対する所定周期(例えば、4msec(ミ
リ秒))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成す
るクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111b
に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテー
ブルを取得する。具体的には、CPU111aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当
りあるいははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確
率状態あるいは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブル
の中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU11
1aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111bに記憶された複数の変動
パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情
報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従っ
て、払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。
また、払出制御装置200は、カードユニット600からの貸球要求信号に基づいて払出
ユニットの払出モータ91を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技制御装置100の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波セ
ンサ62(盤電波センサ)、普図始動ゲート34のゲートスイッチ34a、第1始動入賞
口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37(普通変動入賞装置)内の始動
口2スイッチ37a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置39の
大入賞口スイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11
Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V-5Vの正論理の信号に変
換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。
さらに、インタフェースチップ(近接I/F)121は、特定領域スイッチ72、残存
球排出口スイッチ73、アウト球検出スイッチ74に接続される。特定領域スイッチ72
は、特定領域86(V入賞口)への遊技球の通過(V入賞)を検出する。残存球排出口ス
イッチ73は、特別変動入賞装置39からの遊技球を排出する残存球排出口を通過した遊
技球を検出する。アウト球検出スイッチ74は、アウト口30bを通過する遊技球のみを
検出してもよいし、遊技領域に発射されて遊技を終えた全ての遊技球を検出してもよい。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124、又は、第
4入力ポート126に供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込
まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、ゲートスイッチ34a、始動口1スイッ
チ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aの
検出信号は第3入力ポート124に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッ
チの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第2入力ポート123に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、特定領域スイッチ72、残存球排出口スイッチ
73、又は、アウト球検出スイッチ74の検出信号は第4入力ポート126に入力される
また、第2入力ポート123には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用
の磁気センサスイッチ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス
枠開放検出スイッチ63、前面枠12(本体枠)等に設けられた前面枠開放検出スイッチ
64(本体枠開放検出スイッチ)からの信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ6
5からの信号が入力される。また、第2入力ポート123には、遊技機10のガラス枠1
5等に設けられた呼出しボタンスイッチ67(後述)からの信号も入力される。
また、第2入力ポート123は、設定キースイッチ93からの設定キースイッチ信号を
取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する。
また、近接I/F121の出力のうち、第3入力ポート124への出力は、遊技制御装
置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになって
いる。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッ
チ37aの検出信号は、第3入力ポート124の他、遊技用マイコン111に入力される
ように構成されている。
前述のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル
変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動
作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている
第3入力ポート124が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第3入力ポー
ト124に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE
2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第2入力ポ
ート123、第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビ
ジー信号、払出異常を示すステータス信号、払出前の遊技球の不足を示すシュート球切れ
スイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作ハンドル24に
設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号、RAM初期化スイッチ1
12からの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する
第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊
技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される
信号である。枠電波不正信号は前面枠12(本体枠)に設けられた枠電波センサが電波を
検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコ
マンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信
号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられてお
り、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。
電源装置400からの停電監視信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバ
ス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチか
らの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部から
の信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技
用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部13
0の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中
継基板70に出力することで、試射試験装置に出力するために中継基板70のポート(図
示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。
また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置に出力可能に構成する
ようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123
,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によ
って出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセ
ットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊
技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃
棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊
技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ
132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置
200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊
技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試
験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号
などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。バッ
ファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御
装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力され
る始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さず
に中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置に
供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情
報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号とし
てデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置に供給され
る。
なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装
置に供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達
するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン11
1から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御され
たポートの信号が試射試験装置に供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され普通変動入賞装置37を開放さ
せるソレノイド(普電ソレノイド)37c、特別変動入賞装置39を開放させる大入賞口
ソレノイド39b(大入賞口ソレノイド)、レバーを動作させ特定領域86を開放させる
レバーソレノイド86bの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられ
ている。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード
端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート
135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/
オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71
に出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォト
リレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理
装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装
置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミ
ットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される普電ソレノイド37
cや大入賞口ソレノイド39bなどの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成
し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一
括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライ
バ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側の
デジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート13
7から管理装置等の外部装置に供給する外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4
ドライバ138dが設けられている。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため
、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50
のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジッ
ト線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜
くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りデジット線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたL
EDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ド
ライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給され
る。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制
御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるよう
にしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラ
ムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ13
9は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送
受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通
常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を
利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられて
いない。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力されるシリアルデータ(制
御用データ、点灯パターンデータ、キャラクタコード(文字コード)など)を受けて、性
能表示装置152(状態表示装置)を駆動するドライバ150が設けられている。本実施
形態では、性能表示装置152は、複数(4つ)の7セグメント型(ドットDpを含める
と8セグメント型)の表示器(LEDランプ)からなり、ドライバ150はLEDドライ
バであるが、これに限られるものではない。
性能表示装置152は、遊技制御装置100(主基板)上に設けられるものであるが、
他の場所に設けられてもよい。例えば、性能表示装置152は、表示用確率設定値や、性
能表示として、役物比率や出玉率や排出球数を表示可能である。
ここで、排出球数は、遊技領域32から排出された遊技球の数(アウト球数とも呼ぶ)
であり、入賞口を通過した遊技球の数(入賞数)とアウト口30bを通過した遊技球の数
との合計である。排出球数は、アウト球検出スイッチ74の信号などをカウント(計数)
することにより取得できる。本実施形態では、入賞口には、一般入賞口35、始動入賞口
36(第1始動入賞口、始動口1)、普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動口2
)、及び、特別変動入賞装置39(大入賞口)が含まれる。
出玉率は、排出球数(或は発射球数)に対する賞球数の合計の比率(割合)であり、(
獲得球数÷排出球数)×100(%)で計算される。即ち、出玉率は、排出球数100個
当りの獲得球数(賞球数の合計)となる。
例えば、役物比率は、所定期間(例えば、遊技機10の電源投入から現在まで)に入賞
口に入賞したことで得られた全賞球数(賞球の合計数)のうち、大当り状態中に大入賞口
に入賞したことで得られた賞球数(役物別獲得球数)の割合(%)(=いわゆる連続役物
比率)である。なお、役物比率は、全賞球数のうち、大入賞口に入賞したことで得られた
賞球数(大当り状態中と小当り状態中)の割合(=大入賞口比率)でもよいし、或は、大
入賞口及び普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)に入賞したことで得られた賞球数の
割合(=一般的に使用されるいわゆる役物比率(全役物比率))でもよい。
〔演出制御装置〕
次に、図4を用いて、演出制御装置300(サブ基板)の構成について説明する。図4
は、遊技機10の演出制御系のブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC
)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマン
ドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロ
セッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音
などをスピーカ19から再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えてい
る。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したP
ROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領
域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFe
RAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段を
なすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン
311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。
また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接
続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析
し、演出内容を決定してVDP312に出力映像の内容を指示したり、音源LSI314
への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理
などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理する
ためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映
像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラク
タなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデ
オRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パ
ラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを
送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することがで
きる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や
遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYN
C、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312
から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割
込み信号INT0~n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの
状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41に送信する
映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回
路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力
されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介し
て表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主
制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続
されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INT
が入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた
上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパ
ワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成さ
れた音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力さ
れる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信す
るインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。コマンドI/F3
31を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信された飾り特図保留数
コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号
(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5
Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するた
め、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられ
ているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制
御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾
装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤3
0(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41
における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体
制御回路334が設けられている。なお、盤装飾装置46には、前述のランプ表示装置8
0が含まれてよい。
ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332~334は
、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお
、ガラス枠15に設けられているモータ等の枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御
回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵さ
れている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25の表面に設けられているタッチパネ
ル25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演
出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入
力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出し
て主制御用マイコン311に検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられてい
る。
電源装置400の通常電源部410は、前述のような構成を有する演出制御装置300
やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モ
ータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モー
タやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5
Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するよう
に構成されている。
さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で
動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを
生成するためのDC-DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC-
DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マ
イコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン
311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314
、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなど
を駆動制御する制御回路332~334(IORESET信号)に供給され、これらをリ
セット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FA
N45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆
動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置1
00の遊技用マイコン111のCPU111aは、普図始動ゲート34に備えられたゲー
トスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽
出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れ
を判定する。
そして、普図表示器53に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変
動表示ゲームを表示する。普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に
特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装
置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)前述のように開放する制御を
行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う
変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示
器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の
入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲーム
の大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図
1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出
信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当
り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動
表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図1変動表示ゲームや特図2変動
表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出
力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示
した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する。すなわち、遊技制御装置100が
、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装
置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置
41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する。さらに、演出
制御装置300は、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、ス
ピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すな
わち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制
御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの
場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別
遊技状態を発生させる。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111aは、
例えば、大入賞口ソレノイド39bにより特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放さ
せ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開
放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかのいずれかの
条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンド(R)とし、これを所定ラウ
ンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技
)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合
に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲ
ームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様
を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態
の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能である。高確率状態(確変状態)は、
特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態と比較して高い状態である
。また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲーム
の結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲ
ームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態
の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能である。時短状態にお
いては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い
、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞
装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するため、普電サポート状態となる。
なお、潜伏確変状態を除く高確率状態(通常の確変状態)でも、重複して時短状態にして
普電サポートを実行する。
例えば、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)
を通常の第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間にする時間短縮変動が可能である
(例えば、10000msecが1000msec)。なお、時短状態においては、特図
変動表示ゲームの実行時間(特図変動時間)も通常より短縮され、特図変動表示ゲームの
時間短縮変動も実行する。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1
停止時間(例えば1604msec)よりも短い第2停止時間(例えば704msec)
となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置
37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば
100msec)よりも長い第2開放時間(例えば1352msec)となるように制御
することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動
入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数
(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態において
は、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の
通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普
図確率のいずれか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態
変換する時間を通常よりも延長するようにする。これにより、時短状態では、通常遊技状
態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易化して、単位時間当たりの特図変動表示ゲ
ームの実行回数が通常遊技状態よりも増加可能である。また、変化させるものが異なる複
数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材3
7bを開放しないように設定(普図確率が0)してもよい。また、当りとなった場合に第
1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放
態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、そ
れぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発
生させることも可能である。
〔電源投入時の移行状態〕
前述のように、電源投入時のRAM初期化スイッチ112及び設定キースイッチ93の
オンオフ状態によって、4つの状態(モード)へ移行する。
電源投入時に、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ93とがオンにされて
いる場合には、確率設定値(設定値)を変更可能な設定可変状態(設定変更状態、設定変
更モード)に移行する(図5BのA1027-A1036と図6B参照)。
次に、電源投入時に、設定キースイッチ93がオンにされているがRAM初期化スイッ
チ112がオフの場合には、確率設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)に
移行する(図5BのA1031-A1036と図6B参照)。
また、電源投入時に、設定キースイッチ93がオフであるがRAM初期化スイッチ11
2がオンにされている場合には、RAM初期化状態(RAMクリアモード)に移行し、R
AM初期化処理(RAMクリア処理)が実行されて、RAM111cが初期化される(図
5BのA1042-1044参照)。
電源投入時に、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112とがオフである場
合には、通常復電状態(通常復電モード)に移行し、単に復電されるだけの状態になる。
[遊技制御装置の制御]
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置
100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御
について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5A及び図5Bに示
すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図9に示すタイマ割込み
処理とからなる。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、メイン処理について説明する。図5A及び図5Bは、遊技制御装置100による
メイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、電源が投入されることで
開始される。なお、遊技制御装置100が実行する処理のフローチャートにおいて、ステ
ップの符号(番号)は「A****」と表されている。
図5Aに示すように、遊技制御装置100は、メイン処理を開始すると、まず、割込み
を禁止する処理を実行する(A1001)。さらに、割込み発生時にレジスタ等の値を退
避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理
を実行する(A1002)。
続いて、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク0を指定し(A1003)、所
定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1004)。例えば
、RAMのアドレスが0000h~01FFhの範囲である場合に、上位アドレスとして
00hをセットする。
次に、遊技制御装置100は、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設
定する(A1005)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少な
くとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が
禁止されるようになっている。その後、遊技制御装置100は、設定キースイッチ93と
RAM初期化スイッチ112の状態を読み込む(A1006)。即ち、設定キースイッチ
93とRAM初期化スイッチ112からの信号を読み込む。
さらに、遊技制御装置100は、電源ディレイタイマを設定する(A1007)。電源
ディレイタイマに所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置1
00からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出
制御装置300)のプログラムが正常に起動するまで待機するための待機時間(例えば3
秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上が
って従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコ
マンドを従制御装置に送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすことを回避する
ことができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊
技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置3
00等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象
とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる
。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のR
AM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止す
ることができる。
なお、待機時間の開始前に設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の状態
を読み込むことで、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の操作を確実に
検出できる。すなわち、待機時間の経過後に設定キースイッチ93とRAM初期化スイッ
チ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから設定キースイッチ
93とRAM初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで設定
キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しか
し、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても
、電源投入時に行った設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の操作が受け
付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定すると(A1007)、遊技制御装置100は、待機時間の
計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理とを実行する(A1008からA
1010)。
停電監視処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、電源装置400から入力
されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込むなどして、停電が発生
しているか否か判定する(A1008)。停電が発生している場合に(A1008の結果
が「Y」)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
遊技制御装置100は、停電が発生していない場合には(A1008の結果が「N」)
、電源投入ディレイタイマを-1更新し(A1009)、タイマの値が0であるか否かを
判定する(A1010)。タイマの値が0でない場合(A1010の結果が「N」)、す
なわち、待機時間が終了していない場合には、ステップA1008の処理に戻る。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電
監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせてい
る期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に
適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可さ
れておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの
停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。したがって、待機時間中に停電
が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができ
る。
一方、遊技制御装置100は、タイマの値が0である場合(A1010の結果が「Y」
)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可
能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(A1011)、全出力ポートに
オフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(A1012)。
次に、遊技制御装置100は、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載され
ているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に
使用)を設定する(A1013)。
さらに、ここで、性能表示装置152(状態表示装置)を駆動するドライバ150を初
期設定してもよい。遊技制御装置100は、初期設定の内容に対応する制御用データを含
むコマンドを、第2出力ポート134(シリアル通信回路)の送信バッファに書き込んで
ドライバ150に送信する。例えば、遊技制御装置100は、初期設定においてデューテ
ィ比を設定する。デューティ比は、性能表示装置152の各LED(各セグメント)の明
るさに対応する。遊技制御装置100は、初期設定において、性能表示装置152の使用
桁数を設定する。本実施形態では、使用桁数は4である。
次に、遊技制御装置100は、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタ
イマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer C
ircuit)回路を起動する(A1014)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内
のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113か
らの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCP
U111aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路
に供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
続いて、遊技制御装置100は、RAM(ここではRAM111c)の異常を示すRA
M異常フラグをセットする(A1015)。ここでは、一旦、異常前提のフラグを所定の
レジスタにセットしておく。
次に、遊技制御装置100は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チ
ェックデータであるか否かを判定する(A1016)。そして、正常であれば(A101
6の結果が「Y」)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデー
タであるか否かを判定する(A1017)。
さらに、遊技制御装置100は、停電検査領域2の値が正常であれば(A1017の結
果が「Y」)、RWM内の所定領域(例えば遊技制御用作業領域)のチェックサムを算出
するチェックサム算出処理を実行し(A1018)、算出されたチェックサムと電源断時
のチェックサムが一致するか否かを判定する(A1019)。チェックサムが一致する場
合には(A1019の結果が「Y」)、RAMは正常であり、RAMの異常を示すRAM
異常フラグをクリアする(A1020)。その後、ステップA1021の処理に移行する
また、遊技制御装置100は、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと
判定された場合(A1016の結果が「N」、又は、A1017の結果が「N」)、チェ
ックサムが一致しない場合には(A1019の結果が「N」)、RAM異常フラグをクリ
アすることなく、ステップA1021の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112
の両スイッチがオンであるか否かを判定する(A1021)。遊技制御装置100は、両
スイッチがオンである場合に(A1021の結果が「Y」)、設定可変状態(設定変更モ
ード)に移行し、ステップA1027-A1037の確率設定変更中の処理を実行する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の少な
くとも一方がオフである場合に(A1021の結果が「N」)、RAM(ここではRAM
111c)の異常を示すRAM異常フラグがセットされているか否か判定する(A102
2)。RAM異常フラグがセットされていない場合に(A1022の結果が「N」)、確
率設定変更中フラグがセットされているか否かを判定する(A1023)。確率設定変更
中フラグがセットされていない場合に(A1023の結果が「N」)、ステップA103
1-A1037の確率設定確認中(設定確認状態中、設定確認モード中)の処理、ステッ
プA1041-1044のRAM初期化処理(RAMクリア処理)、又は、ステップA1
041、A1045、A1046の通常の電源投入時(電源復旧時)の処理を実行する。
遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされている場合に(A1023
の結果が「Y」)、遊技制御装置100(主基板、メイン基板)に異常があったことを報
知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信する(A1024)
。メイン異常エラー報知のコマンドを受信した演出制御装置300は、遊技制御装置10
0の異常があったことを報知する。
続いて、遊技制御装置100は、遊技停止時の7セグ表示データ(図9(C)の「E1
」のエラー表示のデータ)を性能表示装置152で表示するために性能表示装置152の
ドライバ150に出力する(A1025)。そして、外部装置(遊技場内部管理装置(ホ
ールコンピュータ)や情報収集端末など)に異常を知らせるためのセキュリティ信号のオ
ンデータを外部情報端子71に出力する(A1026)。なお、ここで、大当りに関する
情報がRAM111cに残っている場合でも、大当り信号など外部情報端子71への他の
信号はオフ状態に維持される。その後、ステップA1025とA1026の処理を繰り返
して待機し、再度、設定変更の操作(設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ1
12の両方のオン操作)をして電源が投入されるのを待つ。なお、ステップA1025と
A1026の処理を繰り返して待機して待機している間、割込みは禁止されたままであり
(A1001)、特図1、2ゲーム処理や普図ゲーム処理を実行可能なタイマ割込み処理
(図7)が実行できないため、遊技(特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム)は実行
できない。
このように、設定変更の操作(設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112
の両方のオン操作)を実行していないのに、確率設定変更中フラグがセットされている場
合に異常があったとして、A1024-A1026の処理を実行する。例えば、確率設定
変更中(設定変更が完了する前)に電源がオフして再起動した場合などに、設定変更の操
作を実行していないのに、確率設定変更中フラグがセットされることがある。
一方、遊技制御装置100は、RAM異常フラグがセットされている場合も(A102
2の結果が「Y」)、遊技制御装置100(メイン基板)に異常があったことを報知する
メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信し(A1024)、遊技停
止時の7セグ表示データ(図9(C)の「E1」のエラー表示のデータ)を性能表示装置
152のドライバ150に出力し(A1025)、外部装置にRAM異常を知らせるため
に、セキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71に出力する(A1026)。なお
、前述と同様に、大当りに関する情報がRAM111cに残っている場合でも、大当り信
号など外部情報端子71への他の信号はオフ状態に維持される。その後、ステップA10
25とA1026の処理を繰り返して待機する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の両ス
イッチがオンである場合に(A1021の結果が「Y」)、確率設定変更中(設定可変状
態中)の処理を開始して、まず、RAM異常フラグがセットされているか否かを判定する
(A1027)。RAM異常フラグがセットされている場合に(A1027の結果が「Y
」)、確率設定値が正しいものであるか不明であるため、RAM111cの確率設定値領
域に記憶されている確率設定値をクリアし初期値(例えば最低設定値「1」)にしてから
(A1028)、確率設定変更中であることを示す確率設定変更中フラグをセットする(
A1029)。RAM異常フラグがセットされていない場合に(A1027の結果が「N
」)、確率設定値をクリアせずに、確率設定変更中フラグをセットする(A1029)。
次に、確率設定変更中のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1
030)、ステップA1034の処理に移行する。なお、確率設定変更中のコマンドを受
信した演出制御装置300は、確率設定変更中であることを表示装置41などにおいて報
知する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の少な
くとも一方がオフであり(A1021の結果が「N」)、RAM異常フラグがセットされ
ておらず(A1022の結果が「N」)、且つ、確率設定変更中フラグがセットされてい
ない場合に(A1023の結果が「N」)、設定キースイッチ93がオンであるか否かを
判定する(A1031)。設定キースイッチ93がオンである場合に(A1031の結果
が「Y」)、RAM初期化スイッチ112はオフということになり、確率設定確認中(設
定確認状態中)の処理が開始して、確率設定確認中であることを示す確率設定確認中フラ
グをセットする(A1032)。そして、確率設定確認中のコマンドを演出制御装置30
0(演出制御基板)に送信し(A1033)、ステップA1034の処理に移行する。な
お、確率設定変更中のコマンドを受信した演出制御装置300は、確率設定確認中である
ことを表示装置41などにおいて報知する。
ステップA1030又はステップA1033の後に、遊技制御装置100は、確率設定
変更中と確率設定確認中の共通の処理として、ステップA1034からA1040の処理
を実行する。
遊技制御装置100は、まず、確率設定変更中と確率設定確認中においてセキュリティ
信号を出力するために、セキュリティ信号制御タイマ領域に128ms(所定時間)をセ
ーブする(A1034)。なお、セキュリティ信号制御タイマのカウントとセキュリティ
信号の出力は、後述の確率設定変更/確認処理(図6B)において実行されるが、確率設
定変更又は確率設定確認が早期に終了した場合には、残りのセキュリティ信号制御タイマ
のカウントとセキュリティ信号の出力は、外部情報編集処理(A1319)で実行される
。確率設定変更中と確率設定確認中において、少なくとも50msは、セキュリティ信号
は出力される。
次に、遊技制御装置100は、割込みを許可する(A1035)。これにより、タイマ
割込み処理(図7)が実行可能となる。そして、設定キースイッチ93がオフであるか否
かを判定する(A1036)。設定キースイッチ93がオンである場合に(A1036の
結果が「N」)、停電が発生しているか否かを判定する(A1037)。停電が発生して
いない場合に(A1037の結果が「N」)、ステップA1036の処理に戻る。一方、
停電が発生している場合に(A1037の結果が「Y」)、ステップA1055-A10
61の停電発生時の処理を実行する。
このように、設定キースイッチ93がオンであり、停電が発生していない限り、確率設
定値を変更可能な設定可変状態(設定変更状態、設定変更モード)、又は、確率設定値を
確認可能な設定確認状態(設定確認モード)が継続される。
一方、遊技制御装置100は、設定キースイッチ93がオフである場合に(A1036
の結果が「Y」)、割込みを禁止し(A1038)、報知終了のコマンドを演出制御装置
300(演出制御基板)に送信する(A1039)。なお、報知終了のコマンドを受信し
た演出制御装置300は、確率設定確認中であることの報知又は確率設定変更中であるこ
との報知を終了する。
次に、遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされているか否か、即ち
、これまで確率設定変更中であったか否かを判定する(A1040)。確率設定変更中フ
ラグがセットされている場合に(A1040の結果が「Y」)、即ち、これまで確率設定
変更中であった場合に、ステップA1042-A1044のRAM初期化処理(後述)を
実行する。一方、確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(A1040の結果
が「N」)、即ち、これまで確率設定確認中であった場合に、ステップA1045以降の
電源投入時(電源復旧時)の通常の処理を実行する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93がオフである場合に(A1031の結果
が「N」)、RAM初期化スイッチ112がオンであるか否かを判定する(A1041)
。RAM初期化スイッチ112がオンである場合に(A1041の結果が「Y」)、RA
M111cにおいて、確率設定値を記憶するための確率設定値領域以外のRAM領域を0
クリアする(A1042)。即ち、確率設定値領域で記憶されている確率設定値を除いて
、RAM111cに記憶された遊技情報は0クリアされる。さらに、前述の確率設定変更
中フラグもここでクリアされる。また、ここで、確率設定値領域の他に、スタック領域や
未使用領域をクリアしない構成や、性能情報やその表示(性能表示)に関連するワークエ
リア、スタック領域をクリアしない構成も可能である。なお、性能情報は、入賞により得
られた賞球数に基づいて導出されるもの、例えば、出玉率、ベース値(通常遊技状態にお
ける出玉率)、役物比率の他、排出球数などである。
次に、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブす
る(A1043)。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御装置300(演出制御
基板)に送信し(A1044)、ステップA1047の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、RAM初期化スイッチ112がオフである場合に(A1
041の結果が「N」)、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112が両方と
もオフであるため、通常の電源投入時(電源復旧時)の処理を開始し、停電復旧処理を実
行する(A1045)。例えば、初期化すべき領域に停電復旧時(復電時)の初期値をセ
ーブする。また、前述の確率設定確認中フラグもここでクリアされる。次に、後述の特図
ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコ
マンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1046)、ステップA10
47の処理に移行する。
なお、ステップA1044の処理で送信されるRAM初期化時のコマンド及びステップ
A1046の処理で送信される停電復旧時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定
コマンド、特図1、2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コ
マンド、確率の状態(高確率状態又は低確率状態)や時短状態の有無を示す確率情報コマ
ンド、所定の演出モードで特図変動表示ゲームが実行された回数を示す演出回数情報コマ
ンド、電源投入されたこと示す停電復旧コマンドが含まれる。
さらに、RAM初期化時のコマンド及び停電復旧時のコマンドには、遊技機10の確率
設定値(設定値)の情報である設定値情報(設定情報)を示す設定値情報コマンド(確率
設定値情報コマンド)が含まれる。遊技制御装置100は、電源の復旧(投入)時に、一
度だけ設定値情報コマンドを演出制御装置300に送信するだけでよく、以降、演出制御
装置300は自身が記憶した設定値情報を参照して演出制御を行える。
なお、RAM初期化時のコマンドには、RAM初期化のコマンド(RAMクリアのコマ
ンド)も含まれる。RAM初期化のコマンドを受信した演出制御装置300は、例えば、
表示装置41に客待ちデモを表示し、盤装飾装置46等のLEDとスピーカの音でRAM
初期化(RAMクリア)の報知を30秒間行う。また、停電復旧時のコマンドには、表示
装置41の画面の表示内容を指定する画面指定のコマンドが含まれる。なお、画面指定の
コマンドは、特図1、2について共に普段処理中では(変動中でも当り中でもないとき)
、客待ちデモコマンドであり、それ以外なら復旧画面コマンドである。
ステップA1044又はステップA1046の後に、遊技制御装置100は、乱数生成
回路を起動設定する(A1047)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(C
TC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定など
がCPU111aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハ
ード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。
ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を
、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として
格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。
本実施形態では、ビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の
規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット
転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、予め用意された複数のパ
ターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても
よい。
その後、遊技制御装置100は、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフ
ト乱数レジスタ1~n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する
大当り図柄乱数の初期値(大当り図柄初期値乱数)、小当り図柄を決定する小当り図柄乱
数の初期値(小当り図柄初期値乱数)(小当りがある場合のみ)、普図の当りを決定する
当り乱数の初期値(当り初期値乱数)、転落抽選で使用する転落抽選乱数の初期値(転落
抽選初期値乱数)等)のスタート値としてRWMの所定領域にセーブし(A1048)、
割込みを許可する(A1049)。本実施形態で使用するCPU111a内の乱数生成回
路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されてい
るため、この値を各種初期値乱数のスタート値(初期値)とすることで、ソフトウェアで
生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にする
ことができる。
続いて、遊技制御装置100は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すた
めの初期値乱数更新処理を実行する(A1050)。なお、特に限定されるわけではない
が、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数は乱
数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、
大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所
謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はプログラムの処
理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(
CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である
また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数、転落抽選乱数においては、乱数が一巡するごと
に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値
変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1あるいは1によるカウンタ式更新
でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式
更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り
図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数で
ある。
続いて、遊技制御装置100は、割込みを禁止し(A1051)、性能情報やその表示
(性能表示)を編集する性能表示編集処理を実行する(A1052)。ここで、性能情報
(役物比率や出玉率など)を計算してよい。また、RAM異常フラグがレジスタにセット
されていた場合に、性能情報やその表示(性能表示)に関連するワークエリア、スタック
領域をクリアしてもよい(ステップA1042でクリアされていないなら)。その後、割
込みを許可する(A1053)。これにより、タイマ割込み処理(図7)が実行可能とな
る。
次に、遊技制御装置100は、停電が発生しているか否かを判定する(A1054)。
停電が発生していない場合に(A1054の結果が「N」)、ステップA1050の処理
に戻る。これにより、停電が発生するまで、ステップA1050-A1054の処理が繰
り返される。
停電が発生した場合に(A1054の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、停電発
生時の処理を開始し、一旦割込みを禁止し(A1055)、全出力ポートにオフデータを
出力する(1056)。その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセー
ブし(A1057)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(A
1058)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処
理を実行し(A1059)、さらに、算出したチェックサムをセーブする(A1060)
。最後に、RWMへのアクセスを禁止する処理を実行し(A1061)、遊技機の電源が
遮断されるまで待機する。
このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェ
ックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバッ
クアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図6Aは、タイマ割込み処理(割込み処理
プログラム)の手順を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、クロックジェネ
レータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111aに入力さ
れることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、タイ
マ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、使用するレジスタバ
ンクとしてレジスタバンク1を指定し(A1301)、所定のレジスタにRAM先頭アド
レスの上位アドレスをセットする(A1302)。タイマ割込み処理の開始時にメイン処
理で使用するレジスタバンク0からレジスタバンク1に切り替えることで、メイン処理で
使っているレジスタを退避したのと同等になる。なお、タイマ割込み処理が開始されると
、自動的に割込み禁止状態になる。
次に、遊技制御装置100は、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、
すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(A1303)。次に、確
率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグに基づいて、確率設定変更中又は確率設定確
認中であるか否かを判定する(A1304)。確率設定変更中又は確率設定確認中である
場合に(A1304の結果が「Y」)、確率設定値を変更又は確認するための確率設定変
更/確認処理を実行する(A1305)。
遊技制御装置100は、確率設定変更中でも確率設定確認中でもない場合に(A130
4の結果が「N」)、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(例えば
大入賞口ソレノイド39b)等のアクチュエータの駆動制御やLEDの駆動制御(発光制
御)などを行うための出力処理を実行する(A1306)。なお、メイン処理におけるス
テップA1005の処理で発射禁止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われるこ
とで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とする。
次に、遊技制御装置100は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出
制御装置200に出力する払出コマンド送信処理を実行し(A1307)、さらに、乱数
更新処理1(A1308)、乱数更新処理2(A1309)を実行する。その後、始動口
1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ
39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が
開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理を実行する(A1310
)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口で遊技球の異常排出が発生中であるか否かを判
定する(A1311)。後述の異常排出監視処理(A1318)によって異常排出発生中
フラグが設定された場合に、異常排出が発生中であると判定できる。異常排出が発生中で
ある場合に(A1311の結果が「Y」)、ステップA1315以降の処理を実行する。
遊技制御装置100は、異常排出が発生中でない場合に(A1311の結果が「N」)
、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理を実行する(A1312)。な
お、特図ゲーム処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理
を実行する(A1313)。遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関す
る各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメン
トLED編集処理を実行する(A1314)。
さらに、遊技制御装置100は、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックし
て異常がないか否かを判定する磁石不正監視処理を実行する(A1315)。さらに、遊
技盤の電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する電波不
正監視処理(盤電波不正監視処理)を実行する(A1316)。
その後、遊技制御装置100は、振動センサ65からの入力に基づいて振動による不正
を監視する振動不正監視処理を実行する(A1317)。次に、大入賞口からの異常排出
を監視する異常排出監視処理を実行する(A1318)。異常排出監視処理では、特別変
動入賞装置39における大入賞口スイッチ39a、特定領域スイッチ72(V入賞口スイ
ッチ)、残存球排出口スイッチ73からの入力に基づいて、特別変動入賞装置39の異常
排出を監視し、異常排出が発生した場合に異常排出発生中フラグが設定される。なお、特
別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39aを通過した遊技球は、特定領域スイッチ7
2(V入賞口スイッチ)又は残存球排出口スイッチ73を通過して排出される。
次に、遊技制御装置100は、各種外部装置に出力する信号を出力バッファにセットす
る外部情報編集処理を実行する(A1319)。そして、性能表示装置152の表示を制
御する性能表示モニタ制御処理を実行する(A1320)。その後、タイマ割込み処理を
終了する。
なお、タイマ割込み処理のリターンの際、割込み禁止状態の復元やレジスタバンクの指
定の復元は、自動的に行われる構成とするが、使用するCPUによっては、外部情報編集
処理の後に、割込みを許可する処理やレジスタバンクの指定をレジスタバンク0に戻す処
理を行ってもよい。
〔確率設定変更/確認処理〕
次に、タイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理(A1305)の詳細につい
て説明する。図6Bは、確率設定変更/確認処理の手順を示すフローチャートである。確
率設定変更/確認処理では、確率設定値が変更又は確認できる。
遊技制御装置100は、まず、確率設定値が正常範囲内であるか否かを判定する(A2
401)。ここでの確率設定値は、RAM111cの確率設定値領域に記憶されている。
遊技制御装置100は、確率設定値が正常範囲内である場合に(A2401の結果が「
Y」)、確率設定値に対応する確率設定値表示データを設定して(A2402)、性能表
示装置152にドライバ150を介して出力する(A2404)。確率設定値が正常範囲
内でない場合に(A2401の結果が「N」)、確率設定値表示データとして消灯データ
を設定して(A2403)、性能表示装置152にドライバ150を介して出力する(A
2404)。
ここで、確率設定値表示データは、性能表示装置152で表示される表示用確率設定値
のデータであり、確率設定値表示データ領域に記憶されている。なお、ホール関係者等の
混乱を防止するため、確率設定値が異なっても同じ大当り確率(及び小当たり確率)であ
れば、表示用確率設定値を大当り確率(及び小当たり確率)に対応付けて同じにしてよい
。即ち、同じ表示用確率設定値は、同じ大当り確率(及び小当たり確率)を意味してよい
次に、遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0でなければ-1更新す
る(A2405)。セキュリティ信号制御タイマは、ステップA1034で設定された1
28ms(所定時間)である。続いて、外部装置(遊技場内部管理装置(ホールコンピュ
ータ)など)に異常を知らせるためのセキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71
に出力する(A1026)。なお、ここで、大当り信号など外部情報端子71への他の信
号はオフ状態に維持される。
その後、遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされているか否かを判
定する(A2407)。確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(A2407
の結果が「N」)、即ち、確率設定確認中である場合に、何もせずに確率設定変更/確認
処理を終了する。
遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされている場合に(A2407
の結果が「Y」)、即ち、確率設定変更中である場合に、電源投入後の最初のタイマ割込
み処理であるか否かを判定する(A2408)。電源投入後の最初のタイマ割込み処理で
ある場合に(A2408の結果が「Y」)、確率設定変更/確認処理を終了する。これは
、RAM初期化スイッチ112を押しっぱなしだった場合に、意図せずに確率設定値の更
新がされる事態を防止するためである。
遊技制御装置100は、電源投入後の最初のタイマ割込み処理でない場合に(A240
8の結果が「N」)、RAM初期化スイッチ112の入力があるか否かを判定する(A2
409)。RAM初期化スイッチの入力がない場合に(A2409の結果が「N」)、確
率設定変更/確認処理を終了する。
遊技制御装置100は、RAM初期化スイッチ112の入力がある場合に(A2409
の結果が「Y」)、作業用設定値領域(RAM111c内又はレジスタ)の作業用設定値
を0~5の範囲で+1更新するとともに、作業用設定値に対応して確率設定値領域の確率
設定値1~6を+1更新する(A2410)。これにより、RAM初期化スイッチ112
が操作される度に、確率設定値領域の確率設定値が1ずつ更新される。その後、確率設定
変更/確認処理を終了する。なお、設定変更モードに入ったときに作業用設定値を格納す
る作業用設定値領域(RAM111c内又はレジスタ)に、確率設定値領域から読み出し
た確率設定値に対応する値(確率設定値から1減算した値)が格納されてよい。
なお、上記では、RAM初期化スイッチ112が操作される度に、作業用設定値の更新
に対応して確率設定値領域の確率設定値を直接更新するようにしたが、RAM111cの
作業用設定値領域に設定変更中の確率設定値(作業用設定値)を記憶するようにし、設定
キースイッチ93がオフになり設定変更作業が完了したときに(A1036の結果が「Y
」)、作業用設定値領域の作業用設定値に対応する値をはじめて確率設定値領域に格納す
るようにしてもよい。このようにすれば、設定変更中に停電が発生した場合(A1037
の結果が「Y」)に、遊技制御や演出制御等に使用される確率設定値(確率設定値領域に
記憶される確率設定値)が意図しない値で変更される事態を防止できる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(A1312)の詳細について
説明する。図7は、特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。特図ゲーム処理
では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表
示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの
入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を実行する(A2601)。始動口スイッチ監視
処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球が入賞
すると、各種乱数(大当り乱数など)を抽出し、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの
開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、
始動口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ監視処理を実行する(A2602)。
大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置39内に設けられたカウントスイッチ
39aでの遊技球の検出を監視する。なお、大入賞口スイッチ監視処理の詳細については
後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0でなければ-1更新する(1
だけ減算する)(A2603)。特図ゲーム処理タイマは、-1更新によって、タイマ割
込み処理の割込み周期(4msec)の分だけ計時されることになる。なお、特図ゲーム
処理タイマの最小値は0に設定されている。次に、特図ゲーム処理タイマが0であるか否
かを判定する(A2604)。特図ゲーム処理タイマが0でない場合(A2604の結果
が「N」)、ステップA2619の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0である場合(A2604の結果が「
Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、特図ゲー
ム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブ
ルをレジスタに設定する(A2605)。さらに、特図ゲームシーケンス分岐テーブルを
用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A2606)。
続いて、特図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、特図ゲーム処理番号に
応じたゲーム分岐処理を実行する(A2607)。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、
特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定、演出の
設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理を実行する
(A2608)。なお、特図普段処理の詳細については、図10にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「1」の場合には、
特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特
図変動中処理を実行する(A2609)。例えば、特図変動中処理では、特別図柄の停止
を示す図柄停止コマンドや停止図柄パターンに対応する停止表示時間など必要な情報を設
定して、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブ
する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「2」の場合には、
特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレ
コマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定
、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示
中処理を実行する(A2610)。例えば、特図表示中処理では、特図変動表示ゲームの
結果が大当りであれば、ファンファーレコマンドやファンファーレ時間など必要な情報を
設定して、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号「3」を設定し特図ゲー
ム処理番号領域にセーブする。特図変動表示ゲームの結果が大当りでなければ、特図普段
処理に係る処理番号「0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「3」の場合には、
大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情
報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理を実行する(A2611)。例え
ば、ファンファーレ/インターバル中処理では、実行するラウンド遊技のラウンドに対応
するラウンドコマンドや大入賞口の開放時間など必要な情報を設定して、大入賞口開放中
処理に係る処理番号「4」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「4」の場合には、
大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラ
ウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うため
に必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理を実行する(A2612)。例えば、大
入賞口開放中処理では、インターバルコマンドやエンディングコマンドなど必要な情報を
設定して、大入賞口残存球処理に係る処理番号「5」を設定し特図ゲーム処理番号領域に
セーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「5」の場合には、
大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間
を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存
球処理を実行する(A2613)。例えば、大入賞口開放中処理では、最終ラウンドでな
ければインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、ファンファーレ/イン
ターバル中処理に係る処理番号「3」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。最
終ラウンドであればエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、大当り終
了処理に係る処理番号「6」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「6」の場合には、
特図普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理を実行する(A
2614)。例えば、大当り終了処理では、特図変動表示ゲームの停止図柄番号(大当り
図柄番号)に対応する確率変動判定データに基づいて、大当り状態終了後の確率状態や大
当り状態終了後の普電サポート状態(時短状態)など必要な情報の設定を行い、特図普段
処理に係る処理番号「0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。確率変動判定
データには、大当り状態終了後の確率状態(高確率/低確率)、及び、大当り状態終了後
の普電サポート状態(時短状態)の継続ゲーム回数(時間短縮変動回数、電サポ回数)の
情報が含まれる。
特図ゲーム処理番号に基づく処理が終了すると、遊技制御装置100は、特図1表示器
51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備した後(A2615)、特図
1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(A2616)。そして、特図2表示器
52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備した後(A2617)、特図
2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行する(A2618)。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(A2601)の詳細について
説明する。図8は、始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動入賞口36(始動口1)に対する入賞監視テーブル
を準備し(A2701)、ハード乱数取得処理を実行し(A2702)、始動入賞口36
への入賞があるか否かを判定する(A2703)。始動入賞口36への入賞がない場合(
A2703の結果が「N」)には、ステップA2709以降の処理を実行する。一方、始
動入賞口36への入賞がある場合(A2703の結果が「Y」)、特図時短中(普電サポ
ート状態中)であるか否かを判定する(A2704)。
遊技制御装置100は、特図時短中(普電サポート状態中)でないと判定した場合(A
2704の結果が「N」)、ステップA2707以降の処理を実行する。一方、特図時短
中(普電サポート状態中)である場合(A2704の結果が「Y」)、右打ち指示報知コ
マンドを演出コマンドとして準備して(A2705)、演出コマンド設定処理を実行する
(A2706)。演出コマンド設定処理では、シリアル送信バッファに演出コマンドを書
き込み、演出コマンドが演出制御装置300に送信されることになる。
即ち、普電サポート状態(時短状態)であれば、変動表示ゲームの確率状態(高確率状
態/低確率状態)にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して、演出コマンド設定
処理を実行する。本実施形態の場合、始動入賞口36へは左打ちの方が入賞し易く、普通
変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。また、右打ちでないと、遊技球が普図
始動ゲート34を通過しない。したがって、普電サポート状態(時短状態)は、左打ちよ
りも右打ちの方が有利となるが、普電サポート状態中に始動入賞口36に入賞があった場
合(すなわち、普電サポート状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンド
を演出制御装置300に送信し、演出制御装置300は、右打ちするよう指示する報知(
警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、始動入賞口36(始動口1)による保留の情報を設定す
るテーブルを準備した後(A2707)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(A2
708)。そして、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)に対する入賞監視テーブル
を準備し(A2709)、ハード乱数取得処理を実行し(A2710)、第2始動入賞口
への入賞があるか否かを判定する(A2711)。第2始動入賞口への入賞がない場合(
A2711の結果が「N」)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、第2始動入賞口への入賞がある場合(A2711の結果
が「Y」)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中であるか否か、すなわ
ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを
判定する(A2712)。普通電動役物が作動中である場合(A2712の結果が「Y」
)、ステップA2714の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、普通電動役物が作動中でない場合(A2712の結果が
「N」)、普電不正発生中であるかを判定する(A2713)。普通変動入賞装置37へ
の不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に普電不正発生中である
と判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態で
のみ遊技球が入賞可能である。従って、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や
不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を
不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生
判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
遊技制御装置100は、普電不正発生中でない場合(A2713の結果が「N」)、第
2始動入賞口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した
後(A2714)、特図始動口スイッチ共通処理を実行し(A2715)、始動口スイッ
チ監視処理を終了する。また、A2713にて、普電不正発生中である(A2713の結
果が「Y」)と判定した場合にも、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2
始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(A2708、A
2715)の詳細について説明する。図9は、特図始動口スイッチ共通処理の手順を示す
フローチャートである。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動
口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理で
ある。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの
うち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理
装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(A2901)、ロード
した値を+1更新して(A2902)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する
(A2903)。出力回数がオーバーフローしない場合(A2903の結果が「N」)、
更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(A2904)、ステップA
2905の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(A2903の結
果が「Y」)、ステップA2905の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力
回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした
値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数が
オーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの
うち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留数(始動記憶数)が上限
値未満か否かを判定する(A2905)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合
(A2905の結果が「N」)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、更新
対象の特図保留数が上限値未満である場合(A2905の結果が「Y」)は、更新対象の
特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(A2906)、対象の始
動口入賞フラグをセーブする(A2907)。
次に、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱
数格納領域のアドレスを算出して(A2908)、ステップA2805にて準備した大当
り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(A2909)。次に、監視対象の始
動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(A2910)、RWMの大当り図柄
乱数格納領域にセーブする(A2911)。
次に、遊技制御装置100は、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パタ
ーン乱数格納領域にセーブして(A2912)、特図保留情報判定処理を実行する(A2
913)。特図保留情報判定処理では、セーブした大当り乱数や大当り図柄乱数に基づく
停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドや、セーブした変動パターン乱数1から
3に基づく前半変動番号(リーチ前変動の番号)及び後半変動番号(リーチ後変動の番号
)に対応する先読み変動パターンコマンドを演出コマンドとして設定する。そして、監視
対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを演出コマンド
として準備し(A2914)、演出コマンド設定処理(A2915)を実行して、特図始
動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111c)は、始動入賞口36や普通変動入賞装
置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲー
ムの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、
始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球
の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第
2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値
を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図普段処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図普段処理(A2608)の詳細について説明する。
図10は、特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かを判
定する(A3201)。特図2保留数が0である場合(A3201の結果が「Y」)、特
図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かを判定する(A3206)。そして、特
図1保留数が0である場合(A3206の結果が「Y」)、客待ちデモが開始済みである
か否かを判定し(A3211)、客待ちデモが開始済みでない場合(A3211の結果が
「N」)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(A3212)。
続けて、遊技制御装置100は、客待ちデモコマンドを演出コマンドとして準備して(
A3213)、演出コマンド設定処理を行い(A3214)、ステップA3215の処理
に移行する。一方、ステップA3211にて、客待ちデモが開始済みである場合(A32
11の結果が「Y」)、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(A3215
)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(A3216)、変動図柄判別フラ
グ領域をクリアする(A3217)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監
視期間中フラグをセーブして(A3218)、特図普段処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図2保留数が0でない場合(A3201の結果が「N
」)、特図2変動開始処理を実行し(A3202)、特図2保留数に対応する飾り特図保
留数コマンド(飾り特図2保留数コマンド)を演出コマンドとして準備して(A3203
)、演出コマンド設定処理を実行する(A3204)。そして、特図2の特図変動中処理
移行設定処理を実行し(A3205)、特図普段処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図1保留数が0でない場合(A3206の結果が「N
」)、特図1変動開始処理を実行し(A3207)、特図1保留数に対応する飾り特図保
留数コマンド(飾り特図1保留数コマンド)を演出コマンドとして準備して(A3208
)、演出コマンド設定処理を実行する(A3209)。そして、特図1の特図変動中処理
移行設定処理を実行し(A3210)、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで
、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(A3202)が実行されること
となる。すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される
こととなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)
に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動
記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図1変動開始処理(A3207)の詳細について説明す
る。図11は、特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図1変動開始
処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
遊技制御装置100は、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す
特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(A3401)。続いて、特図1変動
表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り
情報を設定する大当りフラグ1設定処理を実行する(A3402)。大当りフラグ1設定
処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームに関する特図1停止図柄(図柄情
報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理を実行する(A3403)。特図1停止図柄設
定処理では、はずれ時又は大当り時の停止図柄番号と、この停止図柄番号に対応するはず
れ停止図柄パターン又は大当り停止図柄パターンをセーブする。そして、停止図柄パター
ンに対応する飾り特図コマンドを演出コマンドとして準備して、演出コマンド設定処理を
実行する。また、停止図柄番号に対応するラウンド数情報(ラウンド上限値)と停止図柄
番号に対応する確率変動判定データを取得してセーブする。
さらに、遊技制御装置100は、変動パターンを設定するためのパラメータである特図
情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3404)。
続いて、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する
種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情
報テーブルを準備する(A3405)。
その後、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パ
ターン(変動パターン番号)を設定する変動パターン設定処理を実行する(A3406)
。次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動
開始情報設定処理を実行し(A3407)、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情
報設定処理では、変動パターン(変動パターン番号)に対応する変動時間値を取得し、特
図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。そして、変動パターン番号に対応する変動コマン
ド(MODE、ACTION)を演出コマンドとして準備して、演出コマンド設定処理を
行う。また、変動開始情報設定処理では、これから開始する特図変動表示ゲームの特図種
別(特図1又は特図2)に係る特図保留数を-1更新する(1だけ減少する)。
〔特図2変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図2変動開始処理(A3202)の詳細について説明す
る。図12は、特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図2変動開始
処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図11に示した特図1変動
開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)
を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(A3501)。続いて、特図
2変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や
大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理を実行する(A3502)。
次に、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームに関する特図2停止図柄(図柄情
報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理を実行する(A3503)。さらに、変動パタ
ーンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する
(A3504)。続いて、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情
報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブ
ルを準備する(A3505)。
その後、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動
パターン設定処理を実行する(A3506)。最後に、特図2変動表示ゲームの変動開始
の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(A3507)、特図2変動開始処理を
終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(A3402)の詳細につ
いて説明する。図13は、大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(A36
01)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロー
ドし、準備して(A3602)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリ
アする(A3603)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうち
で最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備
した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定す
る大当り判定処理を実行する(A3604)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3604)の判定結果が大当りである場合
(A3605の結果が「Y」)、ステップA3601にてはずれ情報をセーブした大当り
フラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3606)、大当りフラグ1設定処
理を終了する。一方、大当り判定処理(A3605)の判定結果が大当りでない場合(A
3605の結果が「N」)、大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、本実施形
態において、特図1変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れか
となる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(A3502)の詳細につ
いて説明する。図14は、大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。
この処理は、図13に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動
記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(A37
01)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロー
ドし、準備して(A3702)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリ
アする(A3703)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうち
で最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備
した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定す
る大当り判定処理を実行する(A3704)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りである場合
(A3705の結果が「Y」)、ステップA3701にてはずれ情報をセーブした大当り
フラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3706)、大当りフラグ2設定処
理を終了する。一方、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りでない場合(A
3705の結果が「N」)、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ
2設定処理を終了する。このように、本実施形態において、特図2変動表示ゲームの結果
は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理と大当りフラグ2設定処理等における大当り判定処理(
A3605、A3704)の詳細について説明する。図15は、大当り判定処理の手順を
示すフローチャートである。なお、大当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される
他の処理における大当り判定処理に共通する処理であり、特図保留情報判定処理のステッ
プA3004などでも実行される。
遊技制御装置100は、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(A3801)、対
象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かを判定する(A3802)。なお、大
当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続す
る複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、か
つ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定さ
れる。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(A380
2の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定し(A3807)、大
当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合には(A3
802の結果が「N」)、大当りの発生確率が高確率状態(確変状態)であるか否かを判
定する(A3803)。そして、高確率状態である場合には(A3803の結果が「Y」
)、高確率中の上限判定値を設定する(A3804)。一方、高確率状態でない場合には
(A3803の結果が「N」)、低確率中の上限判定値を設定する(A3805)。
遊技制御装置100は、大当り乱数の値の上限判定値を設定すると、対象の大当り乱数
の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(A3806)。大当り乱数の値が上限判
定値より大きい場合(A3806の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外
)を設定する(A3807)。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(
A3806の結果が「N」)、判定結果として大当りを設定する(A3808)。判定結
果を設定すると、大当り判定処理を終了する。
〔特図情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理と特図2変動開始処理における特図情報設定処理(A340
4、A3504)の詳細について説明する。図16は、特図情報設定処理の手順を示すフ
ローチャートである。本実施形態において、確率状態(低確率/高確率、時短あり/なし
)は変動の振り分けに直接影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変
動の振り分けに影響する。演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲー
ムの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようにな
っている。
遊技制御装置100は、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(A
4201)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する(A4
202)。次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(A4203)
、対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)と停止図柄パターンに対応するオ
フセットデータを取得する(A4204)。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加
算して(A4205)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(A4206
)。これにより変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基
づいて生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リ
ーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グル
ープを選択するために用いられる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に
変動時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果とし
て保留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パター
ンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さら
にこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次に、遊技制御装置100は、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(A
4207)、演出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(A4
208)。次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(A4209)
、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(A42
10)。
次に、遊技制御装置100は、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加
算して(A4211)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(A4212
)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類
、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変
動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるための
テーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、はず
れの場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生
率が低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに
影響しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動パターン設定処理(A
3406、A3506)の詳細について説明する。図17は、変動パターン設定処理の手
順を示すフローチャートである。
変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様であ
る前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態
様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パ
ターンを設定する。
遊技制御装置100は、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(A430
1)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備し
て(A4302)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン
乱数1をロードし、準備する(A4303)。本実施形態において、後半変動グループテ
ーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサ
イズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低
く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当り用は1バイトサイズに
なっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使
用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多様な演出を出現さ
せたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるかを判定し
(A4304)、はずれである場合(A4304の結果が「Y」)、2バイト振り分け処
理(A4305)を行って、ステップA4307の処理に移行する。また、はずれでない
場合(A4304の結果が「N」)、振り分け処理(A4306)を行って、ステップA
4307の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブル(後
半変動パターン選択テーブル)のアドレスを取得し、準備して(A4307)、対象の変
動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する
(A4308)。そして、振り分け処理を実行し(A4309)、振り分けられた結果得
られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(A4310)。この処理
により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループテーブルを設定し(A4311)、変
動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(A4312)。そ
して、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブル(前半変動パターン選択テーブ
ル)のアドレスを取得し、準備して(A4313)、対象の変動パターン乱数3格納領域
(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードし、準備する(A4314)。その後、
振り分け処理(A4315)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し
、前半変動番号領域にセーブして(A4316)、変動パターン設定処理を終了する。こ
の処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定
されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パタ
ーンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(A4305)の詳細につ
いて説明する。図18は、2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。2
バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特
図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、選択テーブル(A4302にて準備した後半変動グルー
プテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェ
ックする(A4401)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変
動選択テーブルと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「
リーチなし」となる後半変動選択テーブルのみを規定する後半変動グループテーブル(例
えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要
がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されてい
る。
そして、遊技制御装置100は、選択テーブル(後半変動グループテーブル)の先頭の
データが振り分けなしのコードである場合(A4402の結果が「Y」)は、振り分けた
結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4407)、2バイト振り分け処理を終
了する。一方、選択テーブル(後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けな
しのコードでない場合(A4402の結果が「N」)は、選択テーブル(後半変動グルー
プテーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4403)。
続けて、ステップA4303にて準備した乱数値(変動パターン乱数1の値)からステ
ップA4403にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(A4404)
、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(A4405)。そして
、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(A4405の結果が「N」)は、次の振
り分け値のアドレスに更新した後(A4406)、ステップA4403の処理に移行して
、それ以降の処理を行う。すなわち、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に次に
規定されている振り分け値を取得し(A4403)、その後、前回のステップA4405
にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(A44
04)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4405)。
上記の処理をステップA4405にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(A4
405の結果が「Y」)するまで実行する。これにより、選択テーブル(後半変動グルー
プテーブル)に規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の
後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA4405にて、新たな乱数値が
「0」よりも小さいと判定すると(A4405の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応
するデータのアドレスに更新して(A4407)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
次に、変動パターン設定処理における振り分け処理(A4306、A4309、A43
15)の詳細について説明する。図19は、振り分け処理の手順を示すフローチャートで
ある。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変
動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パ
ターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図
変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
遊技制御装置100は、まず、対象の選択テーブル(A4302にて準備した後半変動
グループテーブル、ステップA4307にて準備した後半変動選択テーブル、又はステッ
プA4313にて準備した前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコー
ド(すなわち「0」)であるかをチェックする(A4501)。ここで、後半変動グルー
プテーブル、後半変動選択テーブル、及び前半変動選択テーブルは、少なくとも一の後半
変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番
号)と対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブ
ルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている
そして、遊技制御装置100は、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後
半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードで
ある場合(A4502の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに
更新して(A4507)、振り分け処理を終了する。一方、対象の選択テーブル(後半変
動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)の先頭のデータが
振り分けなしのコードでない場合(A4502の結果が「N」)、対象の選択テーブル(
後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に最初に規
定されている一の振り分け値を取得する(A4503)。
続けて、遊技制御装置100は、ステップA4303やA4308やA4314にて準
備した乱数値(変動パターン乱数1や変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)か
らステップA4503にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(A45
04)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(A4505)。
そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(A4505の結果が「N」)は、
次の振り分け値のアドレスに更新した後(A4506)、ステップA4503の処理に移
行して、それ以降の処理を行う。
すなわち、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや
前半変動選択テーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(A4503)、その
後、前回のステップA4505にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新
たな乱数値を算出して(A4504)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否
かを判定する(A4505)。上記の処理をステップA4505にて新たな乱数値が「0
」よりも小さいと判定(A4505の結果が「Y」)するまで実行する。これにより、対
象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テ
ーブル)に規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後
半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)の中から何れか一の後半変動選択テー
ブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)が選択さ
れる。
そして、遊技制御装置100は、ステップA4505にて、新たな乱数値が「0」より
も小さいと判定すると(A4505の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータ
のアドレスに更新して(A4507)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(A
3407、A3507)の詳細について説明する。図20は、変動開始情報設定処理の手
順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の変動パターン乱数1~3の乱数格納領域をクリア
する(A4601)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(A4602)、前半変動
番号に対応する前半変動時間値を取得する(A4603)。さらに、後半変動時間値テー
ブルを設定し(A4604)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(A4
605)。
そして、遊技制御装置100は、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(A460
6)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4607)。その後、前半変
動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(A4608)、後半変動番号に対
応する変動コマンド(ACTION)を演出コマンドとして準備して(A4609)、演
出コマンド設定処理を行う(A4610)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保
留数を-1更新して(A4611)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアド
レスを設定する(A4612)。次いで、乱数格納領域をシフトし(A4613)、シフ
ト後の空き領域をクリアして(A4614)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、
遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値
の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づ
いて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パ
ターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に
送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基
づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設
定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数
)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コ
マンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間
の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装
置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信すること
で、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔普図ゲーム処理〕
次に、タイマ割込み処理における普図ゲーム処理(A1310)の詳細について説明す
る。図21は、普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。普図ゲーム処理では
、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、
普図の表示の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイ
ッチ監視処理を実行する(A7601)。
続いて、遊技制御装置100は、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入
賞スイッチ監視処理を実行する(A7602)。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマが0でなければ-1更新する(1
だけ減算する)(A7603)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されて
いる。そして、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0となったか否かを
判定する(A7604)。
遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0である場合(A7604の結果
が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、普
図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐
テーブルをレジスタに設定する(A7605)。
さらに、遊技制御装置100は、設定された普図ゲームシーケンス分岐テーブルに基づ
いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A7606)。そ
して、普図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、普図ゲーム処理番号に応
じたゲーム分岐処理を実行する(A7607)。
遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、
普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の
設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理を実行する
(A7608)。普図普段処理の詳細については、図22にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「1」の場合
には、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理を実行する
(A7609)。例えば、普図変動中処理では、普図表示中処理に移行するために、ゲー
ム処理番号として「2」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図表示時
間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「2」の場合
には、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電
開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処
理を実行する(A7610)。例えば、普図表示中処理では、普図変動表示ゲームの結果
が当りの場合に、普図当り中処理に移行するために、ゲーム処理番号として「3」を設定
して普図ゲーム処理番号領域にセーブする一方、はずれの場合に、普図普段処理に移行す
るために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「3」の場合
は、普図当り中処理の継続、あるいは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を
行う普図当り中処理を実行する(A7611)。例えば、普図当り中処理では、所定回数
だけ普通変動入賞装置37を開放するための設定を行った後、普電残存球処理に移行する
ために、ゲーム処理番号として「4」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「4」の場合
は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理を実行する
(A7612)。例えば、普電残存球処理では、普図当り終了処理に移行するために、ゲ
ーム処理番号として「5」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図エン
ディング時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「5」の場合
は、普図普段処理(A7608)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処
理を実行する(A7613)。例えば、普図当り終了処理では、普図普段処理に移行する
ために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
その後、遊技制御装置100は、普図表示器53による普通図柄の変動を制御するため
の普図変動制御テーブルを準備する(A7614)。その後、普図表示器53による普通
図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理を実行し(A7615)、普図ゲーム処理を終
了する。
一方、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(A7604
の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、ステップA7614以
降の処理を実行する。
〔普図普段処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図普段処理(A7608)の詳細について説明する。
図22は、普図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図保留数が0であるか否かを判定する(A7901)
。普図保留数が0である場合には(A7901の結果が「Y」)、普図普段処理移行設定
処理1を実行し(A7923)、普図普段処理を終了する。普図普段処理移行設定処理1
では、普図普段処理に移行するために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲー
ム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、普図保留数が0でない場合には(A7901の結果が「
N」)、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードし、RWM
の普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から当り図柄乱数をロードする(A7902)
。そして、普図当り乱数格納領域(保留数1用)と普図当り図柄乱数格納領域(保留数1
用)を0クリアする(A7903)。さらに、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確
率が通常よりも高い普図高確率中(高確率状態中)であるか否か、すなわち、時短状態(
普電サポート状態)であるか否かを判定する(A7904)。なお、高確率中の普図当り
確率は250/251であり、低確率中での普図当り確率は0/251である。
遊技制御装置100は、普図高確率中でない場合(A7904の結果が「N」)、普図
低確率中の下限判定値である低確率下限判定値(ここでは251)を設定し(A7905
)、普図高確率中である場合(A7904の結果が「Y」)、普図高確率中の下限判定値
である高確率下限判定値(ここでは1)を設定し(A7906)、ステップA7907の
処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が上限判定値(ここでは251)以上であるか否か判
定する(A7907)。なお、ここでの上限判定値は、普図高確率中と普図低確率中とで
共通する。当り乱数が上限判定値以上である場合(A7907の結果が「Y」)、即ち、
はずれの場合、ステップA7909の処理に移行する。当り乱数が上限判定値未満である
場合(A7907の結果が「N」)、当り乱数が下限判定値未満であるか否かを判定する
(A7908)。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満である場合(A7908の結果が「
Y」)、即ち、はずれの場合、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブする(A7909)
。さらに、普図停止図柄番号としてはずれ停止図柄番号を設定し(A7910)、はずれ
図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A7911)、ステップA7915の処理
に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満でない場合(A7908の結果が「
N」)、即ち、当りの場合、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(A7912)、ロー
ドした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(A7913)、当り停止図柄
番号に対応する当り停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A7914)、ス
テップA7915の処理に移行する。なお、当り停止図柄は、数種類存在してよい。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(A791
5)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(A7916)。次に、普図
変動表示ゲームに関連する情報(特に普図変動表示ゲームの当り/はずれの情報)に対応
する普図コマンドを演出コマンドとして準備して(A7917)、演出コマンド設定処理
を実行する(A7918)。そして、普図当り乱数格納領域をシフトし(A7919)、
シフト後の空き領域を0クリアした後(A7920)、普図保留数を-1更新する(A7
921)。
すなわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い
、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2~4の順位を1つずつ繰り上げる。
この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普
図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして
、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメ
ントされる。
次に、遊技制御装置100は、普図変動中処理移行設定処理を実行し(A7922)、
普図普段処理を終了する。普図変動中処理移行設定処理では、普図変動中処理に移行する
ために、ゲーム処理番号として「1」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他
、普図変動時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
[演出制御装置の制御]
以下に、演出制御装置300が演出制御用プログラムによって実行する制御(処理)を
説明する。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
最初に、演出制御装置300によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図23
は、演出制御装置300によって実行されるメイン処理(メインプログラム)の手順を示
すフローチャートである。メイン処理は、遊技機10に電源が投入されると主制御用マイ
コン311(演出用マイコン)によって実行される。なお、演出制御装置300が実行す
る処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「B****」と表されて
いる。
演出制御装置300は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(
B0001)。次にCPU311及びVDP312の初期設定を実行し(B0002、B
0003)、割込みを許可する(B0004)。割込みが許可されると、遊技制御装置1
00から送信されたコマンドを受信するコマンド受信割込み処理を実行可能な状態となる
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する表示用データの生成を許可し
(B0005)、乱数生成に用いる乱数シードを設定する(B0006)。そして、初期
化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(B0007)。
続いて、演出制御装置300は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(B0
008)。WDTは、上述したCPU初期設定(B0002)で起動され、CPU311
が正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされな
い場合は、WDTがタイムアップしてCPU311がリセットされる。
その後、演出制御装置300は、RTC(リアルタイムクロック)338から時刻の情
報を読み込むRTC読込処理を実行する(B0009)。
RTC読込処理では、所定の周期(例えば2時間おき)でRTC338から時刻の情報
を読み込む構成としてもよく、ステップB0009へ処理が移行する度に時刻の情報を読
み込む必要はない。演出制御装置300への電源投入(即ち遊技機10への電源投入)の
際に、一度だけ、RTC読込処理を実行する構成としてもよい(RTC読込処理の位置を
変えて、例えばステップB0003とB0004の間で実行してもよい)。演出制御装置
300は、RAM内のタイマ領域に時刻を計時する時刻用タイマ(計時手段)を設定し、
所定の周期でRTC338から時刻の情報を読み込んだ際又は電源投入時に一度だけRT
C338から時刻の情報を読み込んだ際に、時刻用タイマ(計時手段)をRTC338の
時刻に合わせるよう調整してよい。そして、演出制御装置300は、時刻用タイマを使用
して各種処理を実行してもよい。このようにすれば、RTC338から時刻を読み込む処
理の回数を低減でき、CPU311の負荷が減少する。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25の操作信号(演出ボタンス
イッチ25a又はタッチパネル25bの信号)を検出したり、検出した信号に応じて演出
内容(設定)を変更したりする演出ボタン入力処理を実行する(B0010)。続いて、
遊技場(遊技店)の責任者や遊技者等によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作
を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を実行する(B0011)。ホール・遊技者
設定モード処理において、後述の演出ポイントに応じて、遊技者は演出をカスタマイズす
ることができる。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントの加算やクリアを実行する演出ポイント制
御処理を実行する(B0012)。演出ポイント制御処理では、演出ポイントの加算対象
となる演出や操作が実行されることで演出ポイントが加算される処理がされ、また、演出
ポイントを次回の遊技に繰り越せるよう遊技終了時などに、例えば、演出ポイントの情報
等を含む情報がQRコード(登録商標)として表示装置41に表示される。例えば、演出
制御装置300は、ホール・遊技者設定モード処理において、QRコード(登録商標)を
表示装置41に表示できる。
次に、演出制御装置300は、演出乱数などの乱数を更新するための乱数更新処理を実
行し(B0013)、遊技制御装置100から受信した受信コマンドを解析して対応する
受信コマンドチェック処理を実行する(B0014)。なお、受信コマンドチェック処理
の詳細については、図24にて後述する。
続いて、演出制御装置300は、表示装置41で表示される客待ちデモの内容を編集し
て制御する客待ちデモ編集処理を実行し(B0015)、客待ち中の遊技機10の節電状
態を制御する節電制御処理を実行する(B0016)。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等の表示装置(表示手段)に表示する内容
に合わせて各種データの更新を行ったり、表示装置41に表示する描画を表示フレームバ
ッファに設定したりする演出表示編集処理を実行する(B0017)。このとき設定され
る描画データは、フレーム周期1/30秒(約33.3msec)以内にVDP312が
描画を完了することができるものであれば問題なく表示装置41の画像を更新することが
できる。そして、表示フレームバッファへの描画準備を完了させて描画コマンド準備終了
設定を実行する(B0018)。
続いて、演出制御装置300は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(B
0019)。フレーム切替タイミングでない場合は(B0019の結果が「N」)、フレ
ーム切替タイミングになるまでB0019の処理を繰り返し、フレーム切替タイミングで
ある場合は(B0019の結果が「Y」)、表示装置41への画面描画を指示する(B0
020)。本実施形態のフレーム周期は1/30秒なので、例えば1/60秒(フレーム
周期の1/2)毎の周期的なVブランク(画像更新)が2回実行されるとフレームの切り
替えが行われる。なお、1/60秒で画像を更新せず、さらに間隔を大きくしてもよい。
また、演出制御装置300は、スピーカ19から出力される音を制御するサウンド制御
処理を実行する(B0021)。
また、演出制御装置300は、LED等からなる装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装
置18)を制御する装飾制御処理を実行する(B0022)。装飾制御処理では、例えば
、LED等の装飾装置の輝度制御(発光制御)を実行する。
さらに、演出制御装置300は、モータ及びソレノイドで駆動される電動役物などの演
出装置(盤演出装置44)を制御する可動体制御処理を実行する(B0023)。可動体
制御処理では、例えば、モータを駆動する役物動作演出を設定する。
そして、演出制御装置300は、前述のB0023の処理を終えると、B0008の処
理に戻る。以降、B0008からB0023までの処理を繰り返す。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、図24を参照して、上述したメイン処理(図23)における受信コマンドチェッ
ク処理(B0014)の詳細について説明する。図24は、演出制御装置300によって
実行される受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、遊技制御装置100から受信したコマンド数をチェック
するためにRAMのコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタの値をコマンド受
信数としてロードする(B1101)。そして、コマンド受信数が0でないか否かを判定
する(B1102)。コマンド受信数が0である場合、すなわち、遊技制御装置100か
ら受信したコマンドがない場合には(B1102の結果が「N」)、解析するコマンドが
ないので、受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、コマンド受信数が0でない場合、すなわち、遊技制御装
置100からコマンドを受信している場合には(B1102の結果が「Y」)、コマンド
受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値をコマンド受信数分減算した後(B1103
)、RAMの受信コマンドバッファの内容を解析用のコマンド領域にコピーする(B11
04)。ここで、受信コマンドバッファはリングバッファなので、バッファ内の内容をコ
マンド領域にコピーする前にコマンド受信数を減算しても問題ない。また、コピー中に新
たにコマンドを受信してもデータが上書きされることはない。
そして、演出制御装置300は、コマンド読出インデックスを0~31の範囲で+1更
新(1だけ加算)する(B1105)。受信コマンドバッファは受信したコマンドを32
個まで保存できるよう構成されている。受信したコマンドは、コマンド読出インデックス
0~31の順に受信コマンドバッファに格納されており、ここではインデックス順に受信
したコマンドを読み出して、解析用のコマンド領域にコピーする。なお、解析用のコマン
ド領域へのコピーが完了したタイミングで、読みだしたコマンド読出インデックスに対応
する受信コマンドバッファの格納領域内はクリアされる。
演出制御装置300は、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分の
コマンドのコピーが完了したか否かを判定し(B1106)、コピーが完了していない場
合は(B1106の結果が「N」)、ステップB1104からB1106の処理を繰り返
す。
遊技制御装置100から送信されたコマンドを演出制御装置300が受信すると、受信
コマンドバッファに受信したコマンドの内容が保存されると同時にコマンド受信カウンタ
領域のコマンド受信カウンタ値が加算更新される。受信コマンドバッファには32個分の
コマンドを保存することができるが、受信したコマンドの解析は、別途、解析用のコマン
ド領域で行われる。そして、解析用のコマンド領域に受信したコマンドの内容がコピーさ
れると、受信コマンドバッファ及びコマンド受信カウンタ値はクリアされる。このように
、受信コマンドバッファ内で直接解析を行わずに常に空き領域を確保しておくことで、コ
マンドの大量受信に備えることができる。
続いて、演出制御装置300は、コピーが完了した場合には(B1106の結果が「Y
」)、解析用のコマンド領域の受信したコマンド内容をロードし(B1107)、内容を
解析する受信コマンド解析処理を実行する(B1108)。なお、受信コマンド解析処理
の詳細については、次の図25にて後述する。また、解析用のコマンド領域のアドレスを
更新する(B1109)。その後、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受
信数分のコマンドの解析が完了したか否かを判定し(B1110)、解析が完了していな
い場合は(B1110の結果が「N」)、ステップB1107からB1110の処理を繰
り返す。解析が完了した場合には(B1110の結果が「Y」)、受信コマンドチェック
処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、図25を参照して、前述した受信コマンドチェック処理(図24)における受信
コマンド解析処理(B1108)の詳細について説明する。図25は、演出制御装置30
0によって実行される受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したコマンドの上位バイトをMODE部、下位バイ
トをACTION部(ACT部)として分離する(B1201)。遊技制御装置100か
ら演出制御装置300に送信されるコマンドは、MODE部(MODEコマンド)及びA
CTION部(ACTIONコマンド)によって構成されており、通常、コマンドの種類
を示すMODE部から連続して送信される。従って、受信したコマンドの上位、下位はM
ODE部、ACTION部の順に構成される。
次に、演出制御装置300は、MODE部が正常範囲であるか否かを判定する(B12
02)。すなわち、コマンドの種類を示すMODE部が取り得る値(種類を示すコマンド
仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、MODE部が正常範囲
である場合には(B1202の結果が「Y」)、同様にACTION部が正常範囲である
か否かを判定する(B1203)。すなわち、コマンドの内容(具体的な演出指示等)を
示すACTION部が取り得る値(内容を示すコマンド仕様として割り当てられた値)で
あるか否かを判定する。そして、ACTION部が正常範囲である場合には(B1203
の結果が「Y」)、さらに、MODE部に対するACTION部は正しい組み合せか否か
を判定する(B1204)。すなわち、ACTION部の値が、MODE部によって特定
される種類のコマンドが取り得る値であるのか否かを判定する。そして、正しい組み合せ
である場合には(B1204の結果が「Y」)、B1205以降の処理でコマンドの系統
に応じたコマンド処理を実行する。
演出制御装置300は、まず、MODE部の値が変動系コマンドの範囲か否かを判定す
る(B1205)。なお、変動系コマンドは、飾り特別図柄の変動パターンなどを指令す
るコマンドであり、例えば変動コマンド(A3407)がある。そして、MODE部が変
動系コマンドを表す場合には(B1205の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を実行
し(B1206)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が変動系コマンドを表していない場合には(B12
05の結果が「N」)、次に、MODE部が大当り系コマンドの範囲か否かを判定する(
B1207)。なお、大当り系コマンドは、大当り中の演出に関する動作(ファンファー
レ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドであり、例えば、ファンファーレ
画面を指令するためのファンファーレコマンド(A2610)、ラウンド画面を指令する
ためのラウンドコマンド(A2611)、インターバル画面を指令するためのインターバ
ルコマンド(A2612)、エンディング画面を指令するためのエンディングコマンド(
A2612)などである。そして、MODE部が大当り系コマンドを表す場合には(B1
207の結果が「Y」)、大当り系コマンド処理を実行し(B1208)、受信コマンド
解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が大当り系コマンドを表していない場合には(B1
207の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(
B1209)。なお、図柄系コマンドには、例えば、停止図柄パターンに対応する飾り特
図コマンド(A3403、A3503)がある。そして、MODE部が図柄系コマンドを
表す場合には(B1209の結果が「Y」)、図柄系コマンド処理を実行し(B1210
)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が図柄系コマンドを表していない場合には(B12
09の結果が「N」)、次に、MODE部が単発系コマンドの範囲か否かを判定する(B
1211)。そして、MODE部が単発系コマンドを表す場合には(B1211の結果が
「Y」)、単発系コマンド処理を実行し(B1212)、受信コマンド解析処理を終了す
る。
演出制御装置300は、MODE部が単発系コマンドを表していない場合には(B12
11の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み図柄系コマンドの範囲か否かを判定す
る(B1213)。先読み図柄系コマンドには、例えば、先読み停止図柄コマンド(A2
913)がある。そして、MODE部が先読み図柄系コマンドを表す場合には(B121
3の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド処理を実行し(B1214)、受信コマンド
解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が先読み図柄系コマンドを表していない場合には(
B1213の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み変動系コマンドの範囲か否かを
判定する(B1215)。先読み変動系コマンドには、例えば、先読み変動パターンコマ
ンド(A2913)がある。そして、MODE部が先読み変動系コマンドを表す場合には
(B1215の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド処理を実行し(B1216)、受
信コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、MODE部が先読み変動系コマンドを表していない場合
には(B1215の結果が「N」)、予期しないコマンド(例えば、テストモード中のみ
使用するコマンド)を受信した可能性があるので、受信コマンド解析処理を終了する。ま
た、MODE部が正常範囲でない場合(B1202の結果が「N」)、ACTION部が
正常範囲でない場合(B1203の結果が「N」)、もしくは、MODE部に対するAC
TION部が正しい組合せでない場合も(B1204の結果が「N」)、受信コマンド解
析処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
次に、図26を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における単発系コ
マンド処理(B1212)の詳細について説明する。図26は、演出制御装置300によ
って実行される単発系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、MODE部が遊技機の種類を示す機種指定コマンドを表
すか否かを判定する(B1301)。そして、MODE部が機種指定コマンドを表す場合
には(B1301の結果が「Y」)、遊技機の種類を設定する機種設定処理を実行し(B
1302)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が機種指定コマンドを表していない場合には(B1
301の結果が「N」)、次に、MODE部がRAM初期化のコマンドを表すか否かを判
定する(B1303)。そして、MODE部がRAM初期化のコマンドを表す場合には(
B1303の結果が「Y」)、RAM初期化の報知等を行うRAM初期化設定処理を実行
し(B1304)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がRAM初期化のコマンドを表していない場合には
(B1303の結果が「N」)、次に、MODE部が停電復旧コマンドを表すか否かを判
定する(B1305)。そして、MODE部が停電復旧コマンドを表す場合には(B13
05の結果が「Y」)、停電復旧設定処理を実行し(B1306)、単発系コマンド処理
を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が停電復旧コマンドを表していない場合には(B1
305の結果が「N」)、次に、MODE部が客待ちデモコマンドを表すか否かを判定す
る(B1307)。そして、MODE部が客待ちデモコマンドを表す場合には(B130
7の結果が「Y」)、客待ちデモ設定処理を実行し(B1308)、単発系コマンド処理
を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が客待ちデモコマンドを表していない場合には(B
1307の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表すか否か
を判定する(B1309)。そして、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表す場合
には(B1309の結果が「Y」)、特図1保留情報設定処理を実行し(B1310)、
単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表していない場合に
は(B1309の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表す
か否かを判定する(B1311)。そして、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表
す場合には(B1311の結果が「Y」)、特図2保留情報設定処理を実行し(B131
2)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表していない場合に
は(B1311の結果が「N」)、次に、MODE部が確率情報コマンドを表すか否かを
判定する(B1313)。そして、MODE部が確率情報コマンドを表す場合には(B1
313の結果が「Y」)、確率情報設定処理を実行し(B1314)、単発系コマンド処
理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が確率情報コマンドを表していない場合には(B1
313の結果が「N」)、次に、MODE部がエラー/不正系/呼出しのコマンドを表す
か否かを判定する(B1315)。なお、エラー/不正系/呼出しのコマンドとして、例
えば、不正発生コマンド、不正解除コマンド、状態オフコマンド、状態オンコマンド、磁
石不正報知コマンド(磁気エラーコマンド)、盤電波不正報知コマンド(盤電波エラーコ
マンド)、呼出しコマンドがある。なお、遊技制御装置100は、呼出しボタンスイッチ
67からのオン信号が入力された場合に、外部情報編集処理(A1319)で外部装置(
特にホールコンピュータ)への信号を設定するとともに、演出制御装置300への呼出し
コマンドを生成してよい。不正発生コマンドとして、始動口1スイッチ36a、始動口2
スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aの信号に基づく不正入
賞の発生を示すコマンドがある。不正解除コマンドは、不正の解除を示すコマンドである
。入賞口スイッチ/状態監視処理(A1310)において、不正入賞の発生と不正の解除
が監視されて、不正発生コマンドと不正解除コマンドが送信され得る。状態オンコマンド
として、ガラス枠開放検出スイッチ63からの信号の発生(ガラス枠開放エラー)や、前
面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)からの信号の発生(本体枠開放エ
ラー、前面枠開放エラー)を示すコマンドがある。また、状態オフコマンドは、エラーの
不発生を示す。入賞口スイッチ/状態監視処理(A1310)において状態オンコマンド
と状態オフコマンドが送信され得る。磁気センサスイッチ61からの検出(磁石不正)が
あった場合に、磁石不正監視処理(A1315)において磁石不正報知コマンドが送信さ
れる。電波センサ62からの検出(電波不正)があった場合に、電波不正監視処理(A1
316)において盤電波不正報知コマンドが送信される。
そして、MODE部がエラー/不正系/呼出しのコマンドを表す場合には(B1315
の結果が「Y」)、エラーや不正や呼出しの報知や報知解除をするためのエラー/不正/
呼出し設定処理を実行し(B1316)、単発系コマンド処理を終了する。エラー/不正
/呼出し設定処理では、エラーや不正や呼出しの報知音を発生したり、エラー/不正系/
呼出しのコマンドに対応する表示又は表示解除を表示装置41で実行するよう設定する。
演出制御装置300は、MODE部がエラー/不正系/呼出しのコマンドを表していな
い場合には(B1315の結果が「N」)、次に、MODE部が演出モード切替用のコマ
ンド(特図表示中処理等で設定)を表すか否かを判定する(B1317)。そして、MO
DE部が演出モード切替用のコマンドを表す場合には(B1317の結果が「Y」)、演
出モード切替設定処理を実行し(B1318)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表していない場合
には(B1317の結果が「N」)、次に、MODE部がアウト球数を示すアウト球数コ
マンドを表すか否かを判定する(B1319)。そして、MODE部がアウト球数コマン
ドを表す場合には(B1319の結果が「Y」)、アウト球数受信時処理を実行し(B1
320)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がアウト球数コマンドを表していない場合には(B
1319の結果が「N」)、次に、MODE部がカウントのコマンド(大入賞口カウント
コマンド)を表すか否かを判定する(B1321)。そして、MODE部が大入賞口スイ
ッチのカウントのコマンドを表す場合には(B1321の結果が「Y」)、カウント情報
設定処理を実行し(B1322)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がカウントのコマンドを表していない場合には(B
1321の結果が「N」)、MODE部が設定値情報コマンド(確率設定値情報コマンド
)を表すか否かを判定する(B1323)。設定値情報コマンドは、図6BのステップA
1046の停電復旧時のコマンド及びステップA1044の処理で送信されるRAM初期
化時のコマンドに含まれる。そして、MODE部が設定値情報コマンドを表す場合には(
B1323の結果が「Y」)、設定値受信時処理を実行し(B1324)、単発系コマン
ド処理を終了する。設定値受信時処理では、設定値(確率設定値)をRAM等の記憶部に
記憶するとともに必要な処理を実行する。
演出制御装置300は、MODE部が設定値情報コマンドを表していない場合には(B
1323の結果が「N」)、MODE部が設定変更系のコマンドを表すか否かを判定する
(B1325)。設定変更系のコマンドとして、例えば、確率設定変更中のコマンド(A
1030)がある。そして、MODE部が設定変更系のコマンドを表す場合には(B13
25の結果が「Y」)、設定変更系情報設定処理を実行し(B1326)、単発系コマン
ド処理を終了する。設定変更系情報設定処理では、設定変更系のコマンドの内容を記憶し
、コマンドに対応する処理を実行する。例えば、確率設定変更中のコマンドを受信した場
合に、設定変更系情報設定処理では、遊技者に設定変更中であること報知する設定変更中
表示を表示装置41に表示する。
演出制御装置300は、MODE部が設定変更系のコマンドを表していない場合には(
B1325の結果が「N」)、MODE部が設定確認系のコマンドを表すか否かを判定す
る(B1327)。設定確認系のコマンドとして、例えば、確率設定確認中のコマンド(
A1033)がある。そして、MODE部が設定確認系のコマンドを表す場合には(B1
327の結果が「Y」)、設定確認系情報設定処理を実行し(B1328)、単発系コマ
ンド処理を終了する。設定確認系情報設定処理では、設定確認系のコマンドの内容を記憶
し、コマンドに対応する処理を実行する。例えば、確率設定確認中のコマンドを受信した
場合に、設定確認系情報設定処理では、遊技者に設定確認中であること報知する設定確認
中表示を表示装置41に表示する。
次に、MODE部が図柄停止のコマンドを表すか否かを判定する(B1329)。なお
、図柄停止のコマンドには、例えば、特図1の図柄停止コマンド(飾り特図1停止コマン
ド)と特図2の図柄停止コマンド(飾り特図2停止コマンド)がある。そして、MODE
部が図柄停止のコマンドを表す場合には(B1329の結果が「Y」)、演出制御装置3
00は、次に、MODE部のコマンドが正常なコマンドであるか否かを判定する(B13
30)。
MODE部のコマンドが正常なコマンドである場合には(B1330の結果が「Y」)
、演出制御装置300は、対応する特図の停止態様を設定し(B1331)、全図柄が停
止した後に遊技状態フラグを通常状態に設定して(B1332)、単発系コマンド処理を
終了する。B1332の処理では、一例として、遊技状態フラグを通常状態に設定してい
るが、本処理が実行されるタイミングによって、遊技状態フラグは、「変動中」「大当り
中」「小当り中」のフラグが設定される。
一方、MODE部が図柄停止のコマンドを表していない場合(B1329の結果が「N
」)、または、MODE部のコマンドが正常ではない場合(B1330の結果が「N」)
には、演出制御装置300は、単発系コマンド処理を終了する。
その他、演出制御装置300は、図26には記載されていないコマンドに対する処理を
実行してよい。例えば、演出制御装置300は、始動入賞口36及び/又は普通変動入賞
装置37に入賞があったことを示す始動入賞コマンドを遊技制御装置100から受信して
、始動入賞コマンドに対応してスピーカから始動入賞があったことを遊技者に報知する始
動入賞音を発生させるように設定してよい。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
次に、図27を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における先読み図
柄系コマンド処理(B1214)の詳細について説明する。図27は、演出制御装置30
0によって実行される先読み図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、最新保留情報が特図1保留(特図1始動記憶)の情報で
あるか否か、例えば、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図1保留数コマン
ドであるか否かを判定する(B1601)。最新保留情報が特図1保留の情報である場合
(B1601の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特
図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1602)。
演出制御装置300は、最新保留情報が特図1保留の情報でない場合(B1601の結
果が「N」)、即ち、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図2保留数コマン
ドである場合、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図2保留数に対応
する特図2先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1603)。
演出制御装置300は、ステップB1602とB1603の後、先読み変動系コマンド
の受信待ちであることを示す先読み変動系コマンド受信待ちフラグを設定する(B160
4)。これは、先読み図柄系コマンドと先読み変動系コマンドがセットになっているため
、遊技制御装置100から先読み図柄系コマンドに続いて先読み変動系コマンドが送信さ
れるためである。その後、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
〔先読み変動系コマンド処理〕
次に、図28を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における先読み変
動系コマンド処理(B1216)の詳細について説明する。図28は、演出制御装置30
0によって実行される先読み変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、先読み変動系コマンド(先読み変動パターンコマンド)
の受信待ち中であるか否かを判定する(B1701)。前述の先読み変動系コマンド受信
待ちフラグ(B1604)が設定されている場合、先読み変動系コマンドの受信待ち中で
あると判定できる。先読み変動系コマンドの受信待ち中でない場合(B1701の結果が
「N」)、先読み変動系コマンド処理を終了する。先読み変動系コマンドの受信待ち中で
ある場合(B1701の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド受信待ちフラグをクリア
する(B1702)。
次に、演出制御装置300(サブ基板)は、最新保留情報の図柄(特図1又は特図2)
の保留数に対応する先読み変動MODE変換テーブルを設定し(B1703)、先読み変
動系コマンドのMODE部に対応してサブ内先読み変動コマンドMODE部を取得する(
B1704)。次に、先読み変動ACT変換テーブルを設定し(B1705)、先読み変
動系コマンドのACTION部(ACT部)に対応するサブ内先読み変動コマンドACT
部を取得する(B1706)。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変
動コマンドMODE部とACT部)が共に0以外であるか否かを判定する(B1707)
。なお、正常(有効)なコマンドであれば0以外に変換される。変換後のMODE部、A
CT部が共に0以外である場合(B1707の結果が「Y」)、変換後のMODE部とA
CT部から構成される変換後のコマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コ
マンド領域(特図1先読み変動コマンド領域又は特図2先読み変動コマンド領域)にセー
ブする(B1708)。そして、先読みコマンド整合チェック処理を実行して(B170
9)、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常であるか否か判定する(B1710
)。
なお、保留が変動表示ゲームを開始するときの保留数によって、MODE部に対応する
前半変動の時間が変化する。保留が変動表示ゲームを開始するときに、保留が他になけれ
ば長めの前半変動になり、新たに保留が発生して保留数が多ければ短めの前半変動となる
。従って、前半変動の時間値が遷移しても、演出制御装置300の内部コマンドが同じに
扱えるように、受信した先読み変動系コマンドのMODE部をサブ内先読み変動コマンド
MODE部に変換しておく。
また、リーチの種類は保留数に関係ないため、サブ内先読み変動コマンドACT部に対
応する後半変動は保留数に依存しない。しかし、同一系統のリーチにも種類があるため、
仮に先読み変動系コマンドのACT部(後半変動の値)を変換せずに、演出制御装置30
0がそのまま使うと数が多くなりチェックが困難になる。例えば、ノーマルリーチにも、
ノーマルリーチ-1停止はずれ、ノーマルリーチ+1停止はずれなどの種類が存在する。
従って、同一系統のリーチを示すACT部を、同じサブ内先読み変動コマンドACT部に
変換することで、数を減らし、先読みコマンド整合チェック処理等のチェック処理の負担
を軽減する。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変
動コマンドMODE部とACT部)の少なくとも一方が0である場合(B1707の結果
が「N」)、又は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常でない場合(B171
0の結果が「N」)、変換後のコマンドに異常があるとして、先読み変動系コマンド処理
を終了する。
演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常である場合(B
1710の結果が「Y」)、先読み対象の保留情報(最新保留の情報)を先読み変動コマ
ンド領域からロードし(B1711)、最新保留の先読み演出に関する先読み抽選処理を
実行する(B1712)。先読み演出としては、例えば、連続予告演出(チャンス目先読
み演出を含む)、先読みゾーン演出、保留変化予告などがある。続いて、最新保留の先読
み演出(保留変化予告等)が発生するか否かを判定する(B1713)。最新保留の先読
み演出が発生する場合(B1713の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対応する
ポイント情報を設定する(B1714)。
次に、演出制御装置300は、発生する先読み演出(保留変化予告等)が直ちに開始す
る演出であるか否か判定する(B1715)。発生する先読み演出が直ちに開始する演出
である場合(B1715の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対応する表示を設定
する(B1716)。発生する先読み演出が直ちに開始する演出でない場合(B1715
の結果が「N」)、保留シフト時(保留表示の移動時、保留数減少時)の先読み演出に対
応する表示を設定、保存する(B1717)。そして、先読み変動系コマンド処理を終了
する。
一方、演出制御装置300は、最新保留の先読み演出が発生しない場合(B1713の
結果が「N」)、又は、発生する先読み演出が直ちに開始する演出でない場合(B171
5の結果が「N」)、そのまま。先読み変動系コマンド処理を終了する。
〔図柄系コマンド処理〕
次に、図29を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における図柄系コ
マンド処理(B1210)の詳細について説明する。図29は、演出制御装置300によ
って実行される図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した図柄系コマンド(飾り特図1コマンド又は飾り特図2
コマンド)のMODE部に対応する特図種別を設定する(B1801)。特図種別は、特
図1又は特図2である。そして、図柄系コマンドのMODE部とACTION部(ACT
部)の組合せに対応する図柄種別を設定し、RAM等の所定領域にセーブする(B180
2)。ここで、特図1と特図2では、図柄の振分け割合が変わるので、MODE毎にテー
ブルを使用して、図柄種別を設定する。なお、本実施形態において、図柄種別は、はずれ
図柄や、4R確変大当り図柄(4R-A1、図柄1)、4R通常大当り図柄(4R-A2
、図柄2)、8R確変大当り図柄(8R-A1、図柄3)、8R通常大当り図柄(8R-
A2、図柄4)、12R確変大当り図柄(12R-A1、図柄5)、12R通常大当り図
柄(12R-A2、図柄6)などに対応する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、図30を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における変動系コ
マンド処理(B1206)の詳細について説明する。図30は、演出制御装置300によ
って実行される変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した変動系コマンド(変動コマンド)の特図種別(特図1
又は特図2)が未確定であるか否かを判定する(B1901)。特図種別が未確定である
場合(B1901の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。特図種別が未確定
でない場合(B1901の結果が「N」)、受信した変動系コマンドと図柄系コマンドの
組合せをチェックし(B1902)、変動系コマンドと図柄種別が不整合であるか否かを
判定する(B1903)。ここで、不整合とは、はずれの変動系コマンドを受信したのに
大当り図柄の図柄系コマンドを受信していた場合など、演出を行う上で矛盾してしまうこ
とである。変動系コマンドと図柄種別が不整合である場合(B1903の結果が「Y」)
、変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変動系コマンドと図柄種別が不整合でない場合(B1903の
結果が「N」)、変動系コマンド(変動コマンド)から変動パターン種別を判別し(B1
904)、変動中の演出である変動演出を設定する変動演出設定処理を実行する(B19
05)。なお、同じ変動系コマンドに対して、複数の演出が存在する。続いて、遊技状態
(P機状態)を示す遊技状態フラグに特図変動中を設定し(B1906)、連続演出等の
先読み演出回数が0でなければ-1更新する(B1907)。
〔変動演出設定処理〕
次に、図31を参照して、前述した変動系コマンド処理(図30)における変動演出設
定処理(B1905)の詳細について説明する。図31は、演出制御装置300によって
実行される変動演出設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、変動パターン種別が、リーチなし変動(リーチ状態にな
らない変動)であるか否かを判定する(B2001)。変動パターン種別がリーチなし変
動である場合(B2001の結果が「Y」)、演出ポイントのポイント数、機種コード、
特図種別、演出モード、設定情報(設定値)に対応する前半予告振分グループアドレステ
ーブルを設定し(B2002)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と特図種
別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B2003
)。リーチなし変動の場合、保留数が多いほど変動時間が短縮されるため、保留数に対応
するテーブルのアドレスを取得している。
演出制御装置300は、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(B2001の
結果が「N」)、即ち、リーチあり変動である場合、演出ポイントのポイント数、機種コ
ード、特図種別、演出モード、図柄種別、設定情報(設定値)に対応する前半予告振分グ
ループアドレステーブルを設定し(B2004)、変動系コマンド(変動コマンド)のM
ODE部と変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得
する(B2005)。
演出制御装置300は、ステップB2003、B2005の後、前半変動中(リーチ前
)に出現する予告の抽選を行う(B2006)。続いて、演出ポイントのポイント数、機
種コード、特図種別、演出モード、図柄種別、設定情報(設定値)に対応する後半予告振
分グループアドレステーブルを設定し(B2007)、変動系コマンドのACT部に対応
する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(B2008)、後半変動中(リ
ーチ中)に出現する予告の抽選を行う(B2009)。その後、変動系コマンド(変動コ
マンド)のMODE部、ACT部に対応する変動演出の内容を決定する(B2010)。
なお、変動系コマンドから変動時間や主なリーチ内容などがわかる。
次に、演出制御装置300は、予告の抽選結果に対応する演出(予告演出)の内容を決
定する(B2011)。その後、リーチ演出等の変動演出や予告演出の内容に応じて、飾
り特図変動表示ゲームの停止図柄を決定する(B2012)。ここで、はずれ図柄の場合
にばらけ目を決定するなど、飾り停止図柄を具体的に決定する。
次に、演出制御装置300は、変動演出の表示設定を行い(B2013)、予告演出の
表示設定を行う(B2014)。続いて、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行い
、例えば、今回変動する飾り特図に対応する保留表示が減る表示が設定される(B201
5)。続いて、スピーカの音声による演出態様(音出力態様)を定める音声番号、装飾装
置の発光による演出態様を定める装飾番号を設定する(B2016)。装飾装置(盤装飾
装置46、枠装飾装置18)は、複数の装飾用発光部(装飾LED等)を有し、装飾番号
で定められる発光態様(各LEDの色や発光タイミング等)で発光する。
なお、音声番号や装飾番号を演出内容だけでなく設定情報(設定値)に基づいて設定す
ることも可能である。このようにすると、遊技者は、装飾装置の発光態様、即ち、装飾用
発光部(LED)の発光態様から遊技機10の設定情報(設定値)を推測することを楽し
める。
次に、演出制御装置300は、特図種別に対応する飾り特図変動の表示設定を行い(B
2017)、表示装置41で変動する前述の第一から第三の特別図柄以外に第四特別図柄
(第4図柄、識別情報)に関する第4図柄変動の表示設定を行う(B2018)。なお、
第4図柄変動は、表示装置41以外に設けた前述のランプ表示装置80のランプ表示部1
、2(LED)で表示されてもよいし、表示装置41の表示画面上で実行されてもよい。
〔当り系コマンド処理〕
次に、図32を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における当り系コ
マンド処理(B1208)の詳細について説明する。図32は、演出制御装置300によ
って実行される当り系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信した当り系コマンドのMODE部がファンファーレ
を表すか否かを判定する(B2101)。当り系コマンドのMODE部がファンファーレ
を表す場合(B2101の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドが大当りファンファー
レコマンド(又は小当りがあるなら小当りファンファーレコマンド)である場合、ファン
ファーレ演出を設定するためのファンファーレ演出設定処理を実行する(B2102)。
なお、ファンファーレコマンドには、今回の大当りのラウンド数上限値の情報が含まれて
いる。続いて、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにファン
ファーレ中を設定し(B2103)、当り系コマンド処理を終了する。なお、ラウンド数
上限値は、図柄系コマンド(停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンド)から判定さ
れる図柄種別からも得ることができる。
演出制御装置300は、受信した当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表さ
ない場合には(B2101の結果が「N」)、当り系コマンドのMODE部がラウンドを
表すか否かを判定する(B2104)。MODE部がラウンドを表す場合(B2104の
結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドがラウンドコマンド(又は小当りがあるなら小当
り開放中コマンド)である場合、演出制御装置300は、ラウンド演出設定処理を実行し
、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにラウンド中を設定し
(B2105、B2106)、当り系コマンド処理を終了する。
受信した当り系コマンドのMODE部がラウンドを表さない場合には(B2104の結
果が「N」)、演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がインターバルを表
すか否かを判定する(B2107)。MODE部がインターバルを表す場合(B2107
の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドがインターバルコマンドである場合、演出制御
装置300は、インターバル演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機
状態)を示す遊技状態フラグにインターバル中を設定し(B2108、B2109)、当
り系コマンド処理を終了する。(なお、小当りがあって小当りで大入賞口が一回だけ開放
される場合、即ち、小当りが1ラウンドである場合、インターバルコマンドはない。)
受信した当り系コマンドのMODE部がインターバルを表さない場合には(B2107
の結果が「N」)、演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がエンディング
を表すか否かを判定する(B2110)。MODE部がエンディングを表す場合(B21
10の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドがエンディングコマンド(又は小当りがあ
るなら小当り終了画面コマンド)である場合、演出制御装置300は、エンディング演出
を設定するためのエンディング演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P
機状態)を示す遊技状態フラグにエンディング中を設定し(B2111、B2112)、
当り系コマンド処理を終了する。
なお、受信した当り系コマンドのMODE部がエンディングを表さない場合には(B2
110の結果が「N」)、演出制御装置300は、いずれの処理も実行せずに、当り系コ
マンド処理を終了する。
〔下皿ユニット〕
図33を参照して、下皿ユニット29の詳細な構成を説明する。図33は、下皿ユニッ
ト29を右斜め上から見た斜視図(a)と、左斜め上から見た斜視図(b)を示す。
下皿23等を備える下皿ユニット29は、上皿ユニットと形状的に適合しており上下方
向に重ねて並べて配置される。下皿ユニット29は、前面枠12に取り付けられる。下皿
ユニット29は、背面側の下皿ベース453と、下皿ベース453に前方から接続する左
側ケース部456、中央ケース部458、及び右側ケース部460と、を備える。
また、下皿ユニット29は、左側ケース部456の前方に、遊技場(遊技店)の係員を
呼び出すための呼出しボタン454を備える。したがって、遊技中の遊技者は、座ってい
る状態で下皿ユニット29に手を伸ばすことで、容易に呼出しボタン454を押下(操作
)することができる。また、呼出しボタン454は、光を透過可能なケース部材に覆われ
、当該ケース部材には例えば「呼出」という文字が描かれている。したがって、遊技者は
、当該文字を視認することで、呼出しボタン454が遊技場の係員を呼び出すためのボタ
ン(操作手段)であることを認識し易くなる。呼出しボタン454には、すなわち呼出し
ボタン454のケース部材の下方には、枠装飾装置18のLED(発光ダイオード)が発
光手段として設けられる(図示省略)。
呼出しボタン454に備えられた呼出しボタンスイッチ67からのオン信号(呼出し信
号)は、遊技制御装置100(図3)に入力され、外部情報として外部情報端子板71か
らデータランプに送られることで、遊技情報等の表示装置であるデータランプが発光する
とともに、外部装置(特にホールコンピュータ)にも送られる。また、遊技制御装置10
0に入力された呼出しボタンスイッチ67からのオン信号(呼出し信号)は、オン信号に
対応する呼出しコマンド(演出コマンド)に変換されて演出制御装置300にも送信され
る。
演出制御装置300は、ステップB1315の処理で呼出しコマンド(エラー/不正系
/呼出しのコマンド)を受信することで、呼出しボタン454のLEDを発光(点灯また
は点滅)させたり、当該LEDの発光を解除させたりできる。なお、演出制御装置300
は、呼出しコマンドを受信することで、表示装置41の表示画面に対応する表示または表
示の解除を行うこともできる。
中央ケース部458の前方には、下皿ユニット29の右前側を装飾する右飾り部466
aが設けられる。下皿23の前方には、下皿ユニット29の左前側を装飾する左飾り部4
66bが設けられる。
中央ケース部458は、略上下方向に延在する縦部分458aと略左右方向に延在する
横部分458bを有する。中央ケース部458の縦部分458aと右側ケース部460の
間には、下スピーカ19bと操作ハンドル24の軸部24aが配置される。
下皿ユニット29は、大きく分けて、左右方向に延在する平坦部29aと、平坦部29
aの右側で上方に突出する右側突出部29bからなる。平坦部29aは、下皿23、左側
ケース部456、及び、中央ケース部458の横部分458bを含む。平坦部29aの上
方には、上皿ユニット20の底板部(図示省略)が対面して配置される。右側突出部29
bは、中央ケース部458の縦部分458a、右側ケース部460、下スピーカ19b、
及び、操作ハンドル24を含む。
下皿ユニット29の下皿ベース453の背面には、遊技球の第1入口461と第2入口
465が設けられる。第1入口461には、球発射装置(図示省略)から打ち出されたが
遊技領域32に到達せずに戻ってきたようなファール球(落下球)が流入するとともに、
上皿21が満タン(満杯)になった際に払出ユニットからの遊技球(賞球)が流入してよ
い。第2入口465には、上皿21から抜かれた遊技球が流入してよい。遊技球は、第1
入口461と第2入口465から通路462を通って、通路462の出口463から下皿
23に流入する。なお、下皿23が満タンとなった場合に、通路462に遊技球が貯留さ
れる。通路462は、第1入口461と第2入口465に連通するために、一部が、左側
ケース部456と中央ケース部458の内部又は下側を通過してよい。通路462の上端
には、通路462を上方から覆う透明な部材であるカバー464が設けられる。カバー4
64が透明であることから、ガラス枠15を前面枠12に対して開放した場合に通路46
2内を視認可能となる。
左側ケース部456の前方、且つ、下側ケース部459の上方には、下皿23の底部と
前部を構成する皿部455が配置される。なお、左側ケース部456は、一体的に形成さ
れた上板456aと前板456bを有し、前板456bが下皿23の背板を構成する。左
側ケース部456の前板456b(下皿23の背板)は、下側に行くほど奥側に位置する
ような傾斜を有することによって、遊技者が斜め上の前方から下皿23の遊技球を手で掻
き出し易くなる。
下皿23の底部(即ち皿部455の底部)には、円環状の開口部455aと、開口部4
55aから4方に放射状に延びる谷部455bが設けられる。通路462の出口463か
ら下皿23に流入した遊技球は、通り易い谷部455bを通って開口部455aに落ちる
。開口部455aは、開閉部材457によって通常は閉じられているが、開閉操作部23
bの操作によって開閉部材457が開く。開閉部材457が開くと、遊技球は、開口部4
55a(球抜き穴23a)を通過して、遊技機10の外部に排出される。
〔遊技制御装置の変形例〕
次に、図34を用いて、遊技制御装置100(主基板)の変形例の構成について説明す
る。遊技制御装置100は、図34に示すように構成されてもよい。図34は、遊技機1
0の遊技制御系の変形例の構成を示すブロック図である。なお、以下のブロック図の説明
では、図3と重複する内容を適宜省略して説明する。
遊技制御装置100の変形例の構成では、図34に示すように、出力部130の第3出
力ポート135は、一括表示装置50に表示する内容や呼出しボタンスイッチ67から第
2入力ポート123に入力される信号に応じて、LEDのアノード端子が接続されている
セグメント線のオン/オフデータを出力する。
また、出力部130の第4出力ポート136は、一括表示装置50や呼出しボタンスイ
ッチ67のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力
する。
そして、第2ドライバ138bは、一括表示装置50とともに呼出しボタン454のセ
グメント線を駆動する。また、第3ドライバ138cは、一括表示装置50とともに呼出
しボタン454のデジット線を駆動する。
したがって、変形例の構成によれば、遊技制御装置100は、一括表示装置50のLE
Dと同様に演出制御装置300を介することなく、呼出しボタンスイッチ67からの入力
に応じて呼出しボタン454のLEDを発光(点灯または点滅)させることができる。
なお、第4出力ポート136と第5出力ポート137とを用いて、呼出しボタンスイッ
チ67からの検出信号に対応する外部情報信号を外部情報端子板71に出力するとともに
、呼出しボタン454のLEDにオン/オフデータを出力してもよい。また、第2出力ポ
ート134を用いて、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド39bなどの開閉デー
タ信号を出力するとともに、呼出しボタン454のLEDにオン/オフデータを出力して
もよい。なお、呼出しボタン454の1回(奇数回)の押下で呼出しボタン454のLE
Dにオンデータを出力し、呼出しボタン454の2回(偶数回)の押下で呼出しボタン4
54のLEDにオフデータを出力してよい。
また、第2入力ポート123に呼出しボタンスイッチ67からの信号が入力されると、
演出制御装置300にも対応するデータが呼出しコマンド(エラー/不正系/呼出しのコ
マンド)として送信される。そのため、演出制御装置300は、呼出しボタン454が押
された際に、表示装置41の表示画面に対応する表示を表示可能となる。
〔演出制御装置の変形例〕
図35を用いて、演出制御装置300(サブ基板)の変形例の構成について説明する。
図35は、遊技機10の演出制御系の変形例の構成を示すブロック図である。例えば遊技
制御装置100(図3参照)は、第2入力ポート123に呼出しボタンスイッチ67から
の信号が入力されると、演出制御装置300にも対応するデータを呼出しコマンドとして
送信可能であり、当該呼出しコマンドには、呼出しボタン454のLEDのオン/オフデ
ータも含めることができる。
そして、演出制御装置300は、遊技制御装置100から呼出しコマンドを受信すると
、枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333に
呼出しボタン454のLEDのオン/オフデータを含めた信号を出力することができる。
なお、呼出しボタン454のLEDは、枠装飾装置18の一部として構成されてもよい。
また、呼出しコマンドには、呼出しボタン454の1回(奇数回)の押下で呼出しボタン
454のLEDをオンする情報が含まれ、呼出しボタン454の2回(偶数回)の押下で
呼出しボタン454のLEDをオフする情報が含まれるようにしてよい。
したがって、枠装飾装置18は、ガラス枠15に設けられているLEDとともに、呼出
しボタン454のLEDの発光を制御することができる。
なお、呼出しボタンスイッチ67からの信号は、演出役物SW47等とともに、演出制
御装置300のスイッチ入力回路336を介して主制御用マイコン311に直接入力され
てもよい。このように、呼出しボタンスイッチ67からの信号を演出制御装置300に送
ることによって、遊技制御装置100を介さずに演出制御装置300が、呼出しボタン4
54が操作されたことを直接検出できるようになるので、呼出しボタン454の操作に対
する応答性(反応性)を向上させることができる。そのため、呼出しボタン454を押し
た際にすぐに呼出しボタン454のLEDが発光するので、応答(反応)がないと遊技者
が誤認することを防げて、呼出しボタン454の操作が連続して行われることを抑制でき
る。
〔呼出しボタンが操作されているときの画面遷移図の一例〕
図36は、呼出しボタン454が操作されているときの表示装置41の表示画面を時系
列で示した画面遷移図の一例である。
なお、図36に示すように、表示装置41の表示画面の上方に、呼出しボタン454の
LEDと同期して発光可能な発光部材180を設けることもできる。
発光部材180は、例えば、リボン状に形成され、ガラス枠15の上部または上方に設
けられるLEDである。データランプを見ようとガラス枠15の上方に視線を向けた際に
、遊技者は発光部材180を容易に視認することができる。なお、データランプは、ガラ
ス枠15の上方に設けた枠装飾装置18の部材によって遮られることで、遊技中(着席中
)の遊技者から直接視認し難い場合がある。
また、図36では、発光部材180の発光状態をハッチング(斜線)で表し、非発光状
態をハッチングなしで表している。なお、発光部材180は、枠装飾装置18の一部とし
て構成されてもよい。
図36(A)は、大当り中の演出としてファンファーレ演出181が実行されたときの
表示装置41の表示画面である。図36(A)では、発光部材180は、非発光状態とな
っている。なお、ファンファーレ演出181は、大当り開始の際(直後)に実行される。
ここで、大当り状態(特別遊技状態)において大入賞口が開放されるラウンド遊技が開
始されると、遊技球が大入賞口に入賞する毎に、払出装置から上皿21に所定数の賞球(
遊技球)が排出される。上皿21に貯まった遊技球は、球抜き穴(不図示)と第2入口4
65を通過することで下皿23へと移動可能であるが、下皿23に遊技球が所定量以上貯
留された(満杯になった)ことが検出されるとオーバーフロースイッチ信号が払出制御装
置200から遊技制御装置100へ出力される(図3参照)。
そして、例えばファンファーレ演出後に開始されるラウンド遊技に備えて上皿21や下
皿23に貯留された遊技球を予め取り出すために、遊技者が呼出しボタン454を押下(
操作)すると、係員(店員、ホールスタッフ)を呼び出すための係員呼出し状態となり、
図36(B)に示すように、表示装置41の表示画面に係員呼出し表示345が表示され
る。
図36(B)は、遊技者が呼出しボタン454を押下することで、係員呼出し表示34
5が表示されたときの表示装置41の表示画面である。また、係員呼出し表示345の表
示とともに、図36(B)に示すように、発光部材180も発光する。なお、発光部材1
80の発光に合わせて、図示しないが呼出しボタン454のLEDも発光可能である。
係員呼出し表示345には、例えば、係員を呼出し中であることを示す文字表示345
aと、係員を呼出し中となってからの時間がカウントダウン表示される時間表示345b
とが、表示される。なお、時間表示345bのカウントダウンに合わせて、四角枠内のゲ
ージが短く変化するゲージ表示を行うようにしてもよい。
文字表示345aには、例えば「係員を呼出し中です。」という文字を表示させること
ができる。
また、時間表示345bには、所定の時間(例えば30秒)から0秒に向かうカウント
ダウン表示を表示させることができる。なお、時間表示345bは、係員を呼出し中とな
ってからの時間が0秒から増えるようにカウントアップ表示としてもよい。このように、
時間表示345bの時間が変化することで、係員の呼出しが行われている状態が維持され
ていることを遊技者が認識し易くなる。なお、時間表示345bのカウントダウン表示が
0になることで、すなわち所定の時間(例えば30秒)の経過によって、係員の呼出し状
態が解除されるようにしてもよい。また、所定の時間が経過した後も、係員の呼出し状態
を維持してもよい。
また、係員の呼出しが行われている状態が維持されていることを遊技者がより認識し易
くなるように、係員呼出し表示345の吹き出しや文字(例えば文字表示345aや時間
表示345b)を点滅表示にしてもよい。
発光部材180は、リボン状の部材と当該リボン状の部材の周りに配置される複数の文
字(例えば「ペカ」)状の部材とから構成されてもよく、リボン状の部材とともに当該文
字状の部材を発光させてもよい。また、当該文字状の部材の発光に合せて、上スピーカ1
9aや下スピーカ19bから例えば「ペカ、ペカ、ペカ」という文字状の部材が示す文字
に対応する音(音声)を発して、発光部材180が発光していることを強調してもよい。
なお、遊技制御装置100は、払出制御装置200からオーバーフロースイッチ信号を
受信すると、下皿23に貯留された遊技球を取り出すことを促す表示を表示装置41の表
示画面に表示させるために当該オーバーフロースイッチ信号に対応するコマンドを演出制
御装置300に送信するが、外部情報端子板71にも当該オーバーフロースイッチ信号に
対応する信号(1ビットのオンオフ)を外部情報信号(全部で数ビット)に含めて送信し
てもよい。
このように、遊技制御装置100が外部情報端子板71にオーバーフロースイッチ信号
に対応する信号を送信することによって、下皿23に遊技球が所定量以上貯留された(満
杯になった)際に、遊技者が呼出しボタン454を押下しなくても、自動で係員を呼出す
ことができる。そのため、遊技に不慣れな初心者の遊技者であっても安心して遊技を行う
ことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
その後、遊技者が呼出しボタン454を再度押下すると(2回目の押下)、図36(C
)に示すように、表示装置41の表示画面に表示されていた係員呼出し表示345は非表
示になる。
図36(C)は、遊技者が呼出しボタン454を再度押下した(2回目の押下の)際の
、表示装置41の表示画面である。係員呼出し表示345の非表示に合わせて、発光部材
180も非発光状態になる。また、図示しないが呼出しボタン454のLEDも非発光と
なる。なお、呼出しボタン454が再度押されること(2回目の押下)によって、係員の
呼出し状態も解除(中断)可能である。
そして、遊技者が呼出しボタン454を再び押下すると(3回目の押下)。図36(D
)に示すように、表示装置41の表示画面に係員呼出し表示345が再表示され、発光部
材180が再び発光状態になる。また、図示しないが呼出しボタン454のLEDも発光
状態にできる。
図36(D)は、遊技者が呼出しボタン454を再び押下した(3回目の押下の)際の
、表示装置41の表示画面である。係員呼出し表示345が再表示されると、時間表示3
45bのカウントダウン表示が、係員の呼出し状態が解除(中断)された時点から(例え
ば25秒から)、再開される。そのため、遊技者は、呼出し開始からの総経過時間が分か
り易くなる。なお、時間表示345bは、係員呼出し表示345が再表示される毎にリセ
ットされ、例えば30秒からカウントダウン表示されるようにしてもよい。このような態
様によれば、遊技者は、再度呼出しを行っていることが認識し易くなる。
このように、遊技者が2回目の呼出しボタン454の押下の後、再度3回目の押下を行
うことで、係員呼出し表示345の再表示等を行うことができる。
すなわち、遊技者による呼出しボタン454の押下回数が奇数回(1、3、5、…2n
+1)であるときに、係員呼出し状態となって、係員呼出し表示345の表示等が行われ
る。また、遊技者による呼出しボタン454の押下回数が偶数回(2、4、6、…2n)
であるときに、係員呼出し状態が解除されて、係員呼出し表示345の表示等が非表示(
非発光(消灯))状態になる。
このように、呼出しボタンスイッチ67からの信号を遊技制御装置100が受け付ける
毎に、演出制御装置300は、係員呼出し表示345を表示または非表示に切り替えるこ
とができる。なお、遊技者による呼出しボタン454の押下が行われる前(0回)は、係
員呼出し状態は解除されており、図36(A)に示すように係員呼出し表示345の表示
等も行われない。
なお、遊技制御装置100は、ファンファーレ演出中に限らず、遊技中(遊技状態)で
あるときに、遊技者による呼出しボタン454の押下を検出することができる。したがっ
て、遊技者は、通常遊技状態や特定遊技状態(時短状態等)、特別遊技状態(大当り時の
ラウンド遊技中やエンディング演出中等)に呼出しボタン454を押下することで、係員
の呼出しを行うことができる。また、当該係員の呼出しに合わせて、遊技制御装置100
は、演出制御装置300を介して係員呼出し状態であることを報知することができ、例え
ば表示装置41の表示画面に係員呼出し表示345の表示等を行うことができる。
〔呼出しボタンの操作について説明表示を行うときの画面遷移図の一例〕
図37は、呼出しボタン454の操作について説明表示を行うときの表示装置41の表
示画面を時系列で示した画面遷移図の一例である。なお、図36の内容と重複する説明は
適宜省略する。
例えば、演出制御装置300は、図37(A)に示すように大当り中の演出としてファ
ンファーレ演出181が実行されたときに、図37(B)に示すように呼出しボタン45
4の操作を説明する説明表示182を表示装置41の表示画面に表示することができる。
図37(A)は大当り中の演出として大当り開始の際にファンファーレ演出181が実
行されたときの表示装置41の表示画面であり、図37(B)は呼出しボタン454の操
作を説明する説明表示182が表示されたときの表示装置41の表示画面である。
説明表示182は、例えば図37(B)に示すように、「呼出しボタンTips」や「
押すごとに呼出しON/OFFが切り替わるよ。」という文字からなる。なお、説明表示
182は、文字に限らず、図や写真等の画像や動画でもよい。
演出制御装置300は、ファンファーレ演出181中に説明表示182を行うことで、
遊技に不慣れな遊技者に係員の呼び出し方を教示できるとともに、係員を呼び出すことに
注意を向けさせることができる。そのため、ファンファーレ演出後に出球が期待できるラ
ウンド遊技が開始されても、遊技者は係員を呼び出して上皿21や下皿23に貯留された
遊技球と取り出し易くなるので、安心して遊技を行えるようになり、遊技の興趣を向上さ
せることができる。
なお、演出制御装置300は、ファンファーレ演出181中以外にも、説明表示182
を行うことができる。例えば、演出制御装置300は、ラウンド遊技中、SPリーチ中、
特定領域86(いわゆるV入賞口)に遊技球が入球した後、大当り終了後の確変状態(高
確率状態、特定遊技状態)の確定時などの出球が期待できるタイミング、すなわち変動表
示ゲームの結果が特別結果(大当り)となる場合や特別結果となる期待度が高い場合に説
明表示182を表示させることができる。
また、演出制御装置300は、説明表示182において、呼出しボタン454の操作を
説明する表示を行うが、例えば下皿23からの遊技球の取り出し方や呼出しボタン454
を押すごとに係員の呼出し状態が切り替わることなどの他の説明や、右打ち指示、特定領
域86へ遊技球を入球させる指示などを、表示するようにしてもよい。
その後、所定の時間(例えば10秒)が経過すると、図37(C)に示すように、説明
表示182は非表示になる。なお、呼出しボタンスイッチ67等からの信号が検出された
ことに対応するコマンドを受け取ることで、演出制御装置300は、説明表示182を非
表示にしてもよい。
さらに、説明表示182を非表示にしてから所定の時間(例えば10秒)が経過した際
に、演出制御装置300は、図37(D)に示すように、注意喚起のために説明表示18
2を再表示してもよい。したがって、図37(B)の説明表示182を遊技者が見逃した
場合であっても、図37(D)に示す再表示された説明表示182を確認することができ
るので、安心して遊技を行えるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、再表示される説明表示182(図37(D))は、1回目に表示される説明表示
182(図37(B))よりも小さく表示されてもよい。再表示される説明表示182が
1回目に表示される説明表示182と比べて小さく表示されることによって、遊技者はフ
ァンファーレ演出181を楽しみやすくなり、遊技の興趣を向上させることができる。ま
た、再表示された説明表示182は、徐々に小さくなるように表示してから消してもよい
[第1実施形態の作用・効果]
本実施形態に係る遊技機10は、ゲーム(変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム)を実
行可能な遊技制御手段(遊技制御装置100)と、ゲームに関連する演出を実行可能な演
出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、ゲームの結果が特別結果(大当り)とな
る場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能である。遊技機10は、ゲームを表示
可能な表示装置41と、遊技中の遊技者による操作を受け付け可能な操作手段(呼出しボ
タン454)と、操作が行われると、所定の信号(呼出しボタンスイッチ67からのオン
信号(呼出し信号)、外部情報)を当該遊技機10の外部(例えば外部情報端子板71)
に出力可能な信号出力手段(遊技制御装置100)と、を備える。演出制御手段は、操作
手段が操作を受け付けると、当該操作が受け付けられていることを示す操作受付表示(係
員呼出し表示345の文字表示345a)を表示装置41に表示可能であり、操作手段が
操作を受け付ける毎に、操作受付表示を表示または非表示に切り替える。
このような遊技機10によれば、操作手段が操作を受け付ける毎に、表示装置41に操
作受付表示が表示されたり非表示にされたりするので、遊技者は、係員の呼出しを行って
いる状態であるのか否かを確認しやすくなる。そのため、遊技者は安心して遊技を行い易
くなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態に係る遊技機10では、演出制御手段(演出制御装置300)は、操
作受付表示(係員呼出し表示345の文字表示345a)とともに、操作が受け付けられ
てからの時間を示す受付時間表示(係員呼出し表示345の時間表示345b)を、表示
装置41に表示可能であり、操作が受け付けられてから所定時間(例えば30秒)が経過
すると、操作受付表示および受付時間表示を非表示にする。
このような遊技機10によれば、係員の呼び出しが行われている状態が維持されている
ことを遊技者が認識し易くなり、安心して遊技を行い易くなるので、遊技の興趣を向上さ
せることができる。
また、本実施形態に係る遊技機10では、演出制御手段(演出制御装置300)は、操
作手段(呼出しボタン454)が操作を受け付ける毎に操作受付表示(係員呼出し表示3
45の文字表示345a)が表示または非表示に切り替わることを、説明する説明表示1
82を表示装置41に表示可能である。
このような遊技機10によれば、表示装置41に表示される説明表示182によって、
遊技に不慣れな遊技者に係員の呼び出し方等を教示できるとともに、係員を呼び出すこと
に注意を向けさせられるので、安心して遊技を行えるようになり、遊技の興趣を向上させ
ることができる。
また、本実施形態に係る遊技機10では、操作手段(呼出しボタン454)は、操作と
して呼出し操作を受け付け可能であり、信号出力手段(遊技制御装置100)は、呼出し
操作が行われた際に、所定の信号(呼出しボタンスイッチ67からのオン信号、外部情報
)として呼出し信号を出力可能である。
このような遊技機10によれば、同様に、呼出し操作が受け付けられる毎に、表示装置
41に操作受付表示(係員呼出し表示345の文字表示345a)が表示されたり非表示
にされたりするので、遊技者は係員の呼び出し状態を確認し易くなり、遊技の興趣を向上
させることができる。
本実施形態に係る遊技機10は、遊技中(遊技機10の前で着席中)の遊技者による操
作を受け付け可能な操作手段(呼出しボタン454)と、操作手段と重なる位置に設けら
れる発光手段(呼出しボタン454のLED)と、を備える。演出制御手段(演出制御装
置300)は、操作手段が操作を受け付けると、当該操作を受け付けられていることに対
応して発光手段を発光させる。
このような遊技機10によれば、呼出しボタン454を押すことで、呼出しボタン45
4のLEDが発光するので、操作をしたことが分かり易く、遊技の興趣を向上させること
ができる。
[第2実施形態]
図38から図49を参照して第2実施形態の遊技機10について説明する。なお、以下
で述べる以外の構成は、第1実施形態と同様でよい。また、以下の実施形態では、第1実
施形態と同じ機能を果たす構成には同一の符号を用い、重複する記載を適宜省略して説明
する。
第2実施形態では、演出制御装置300は、着脱可能なパーツ(部品、部材)510の
パーツ識別情報(第1識別情報、ユニットID)と、遊技機10の機種やシリーズに対応
する合成識別情報(合成識別データ)が不一致である場合に、不一致であることエラーと
して報知する。合成識別情報は、遊技機10の機種に対応する機種識別情報(第2識別情
報、機種ID)と、遊技機10のシリーズに対応するシリーズ識別情報(第3識別情報、
シリーズID)との、合成により得られる値である。
演出制御装置300は、例えば遊技機10が機種Aメイン機である場合に、機種Aに対
応する機種識別情報(第2識別情報、機種ID)とメイン機(遊技機10のシリーズ)に
対応するシリーズ識別情報(第3識別情報、シリーズID)とを合成し、当該合成により
得られた値(合成識別情報)を保持する。
〔遊技機のパーツ〕
図38は、第2実施形態に係る着脱可能なパーツ510が遊技機10に正常に取り付け
られている様子を示す図である。図39は、第2実施形態に係る着脱可能なパーツ510
が遊技機10に間違って取り付けられている様子を示す図である。
パーツ510は、電気的に読取り可能なパーツ識別情報が割り当てられている。例えば
、パーツ510は、取り付けられるべき遊技機10の機種情報(機種ロゴ等)が表示され
た板状の部材でもよいし、また、枠演出装置や盤演出装置44を構成する可動役物でも、
枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDを有する装飾部材でもよい。パーツ510は、
遊技場(遊技店)への搬入時の邪魔になる等の理由によって遊技場において遊技機10に
取り付け可能なものであり、不慣れな係員が間違った機種に取り付ける可能性がある。
図38に示すように、例えば、機種Aメイン機用のパーツ510Aが遊技機10の機種
Aメイン機の遊技盤30に正常に取り付けられている場合に問題は生じない。しかし、例
えば、図39(A)のように機種A甘デジ機用のパーツ510Bが遊技機10の機種Aメ
イン機の遊技盤30に取り付けられている場合や、図39(B)のように機種Bメイン機
用のパーツ510Cが遊技機10の機種Aメイン機の遊技盤30に取り付けられている場
合には、問題が生じるので、演出制御装置300はスピーカ19a、19bや表示装置4
1を介してエラー報知する。なお、甘デジ機とは、大当りの発生確率がメイン機よりも高
い機種である。
〔遊技機10のエラー報知態様〕
図40は、第2実施形態に係る遊技機10において、エラー報知が行われた場合の様子
を示す図である。演出制御装置300は、例えば図40に示すように、音声情報(「ユニ
ットエラーです」という音声)や文字による報知情報345(文字情報、「ユニットエラ
ー」という文字)によってエラー報知を実行することができる。
なお、音声情報は、演出ボタン25を操作することにより、その出力を停止することが
できる。また、報知情報345は、初期化に関する画像または停電復旧に関する画像より
も優先して表示される。
図41は、第2実施形態に係る報知情報345を、特図変動表示ゲームのはずれ停止図
柄を表示中の表示装置41に表示する例を示す図である。図41に示すように、「ユニッ
トエラー」を報知する報知情報345は、例えば機種Aメイン機の遊技機10の合成識別
情報(機種識別情報とシリーズ識別情報との合成値)と異なるパーツ識別情報を持つパー
ツ510Bやパーツ510Cが取り付けられている限り、表示装置41に表示され、遊技
中(変動表示ゲーム中)においても同様に表示される。
特図変動表示ゲーム中において、大図柄の変動表示が行われる変動表示領域610(第
1変動表示領域)に報知情報345が重ねて表示されるが、小図柄の変動表示が行われる
変動表示領域615(第2変動表示領域)に重ねて表示されることはない。これにより、
報知情報345(「ユニットエラー」)が表示されても遊技者は特図変動表示ゲームの経
過及び結果を変動表示領域615において確認することができる。
〔遊技機10の構成例〕
図42Aは、第2実施形態の遊技機10の構成例を概略的に示す概略構成図である。図
42Bは、第2実施形態に係るパーツ510のロータリスイッチ521を示す図である。
遊技制御装置100は、遊技機10の電源投入の際などに、遊技機10のシリーズを示
す機種指定コマンドを演出制御装置300に送信する(A1044、A1046)。演出
制御装置300は、受信した機種指定コマンド(B1301)からシリーズID(シリー
ズ識別情報)を、参照テーブル(図42C)を用いて検索する。参照テーブル(図42C
)は、メモリ(例えばRAM322やFeRAM323等)に記憶され、機種指定コマン
ドとシリーズID(シリーズ識別情報)を対応付ける。また、演出制御装置300は、予
め記憶部(FeRAM323等)に記憶されている機種IDを取得する。なお、機種指定
コマンドに機種(種類)の情報も含まれている場合には、演出制御装置300は、当該機
種指定コマンドに対応する機種識別情報(機種ID)を選択して設定してもよい。そして
、演出制御装置300は、機種識別情報(機種ID)とシリーズ識別情報(シリーズID
)とを合成し、当該合成によって得られた値を合成識別情報(合成識別データ)としてメ
モリ(RAM322やFeRAM323等)に保持する。なお、第2実施形態において、
演出コマンドとしての機種指定コマンドは、MODE部とACTION部のうち、特にA
CTION部を意味するものとする。
シリーズIDは、8ビットの機種指定コマンド(特に下位2ビット:最下位ビットから
2桁)の値を、メモリに記憶された参照テーブル(図42C)等を参照して変換して取得
することができる。例えば、機種指定コマンド(ACTION部)が「00000001
B」(16進数で01h)と「00000010B」(16進数で02h)であれば、シ
リーズIDは「00000000B」(00h)となり、機種指定コマンドが「0000
0011B」(03h)であれば、シリーズIDは「00000001B」(01h)と
なる。
機種指定コマンドに機種(種類)の情報とシリーズを示す情報の両方が含まれている場
合には、例えば、機種IDは、8ビットの機種指定コマンドの上位6ビット(最上位ビッ
トから6桁)から把握でき、下位2ビットを0でマスクして0に置き換えることによって
取得可能である。例えば、機種指定コマンドが「00000101B」であれば、機種I
Dは000001となり、機種指定コマンドが「00010001B」であれば、機種I
Dは000100となる。なお、これら000001や000100は表示装置41の表
示画面で表示されるなどして視認させる場合の数値であり、CPU311内で扱う8ビッ
トの数値としては「00000100B」や「00010000B」となる。
合成識別情報は、機種識別情報(機種ID)とシリーズ識別情報(シリーズID)との
和をとって合成したものである(合成識別情報=機種ID+シリーズID)。例えば、機
種IDが「00000100B」でシリーズIDが「00000000B」であれば、合
成識別情報は「00000100B」(04h)となる。例えば、機種IDが「0001
0000B」でシリーズIDが「00000001B」であれば、合成識別情報は「00
010001B」(11h)となる。
また、演出制御装置300は、保持している合成識別情報を、パーツ510(機種パー
ツ510)から読取ったパーツ識別情報と比較する。パーツ510は、パーツ識別情報を
保持する識別基板513を有する。そして、演出制御装置300は、パーツ識別情報(第
1識別情報)と合成識別情報(合成識別データ)とが不一致である場合に、不一致である
ことエラーとして報知する。
パーツ510の識別基板513において、パーツ識別情報は、所定の電圧が印加された
一又は複数の配線519(電線)とロータリスイッチ521とによって設定される(ロー
タリSW(ID設定))。
パーツ510のロータリスイッチ521は、遊技機10の機種やシリーズに対応するパ
ーツ識別情報(第1識別情報、ユニットID)の選択に使用され、例えば図42Bに示す
ように、上位ビット用のロータリスイッチ521aと下位ビット用のロータリスイッチ5
21bとによって構成される。2つのロータリスイッチ521a、521bは、16進数
(0~F)表示で1回路16ポジション(ステップ、ダイヤル)となるようにそれぞれ構
成される。
例えば、ロータリスイッチ521aのポジションの矢印は「0」を指しており、ロータ
リスイッチ521bのポジションの矢印は「4」を指している。
また、図42Aに示すように、複数の配線519(複数の電線)の各々は、ロータリス
イッチ521によって所定の電圧又は接地電圧となり、パラレルシリアル変換部516に
おける複数(例えば8個)の端子(ポート)のうちの所定の端子に接続され、パーツ識別
情報の各ビット(「1」又は「0」)の情報が入力される。
なお、配線519は、プルアップ抵抗を介して所定の電圧にプルアップされているが、
プルアップ抵抗を設けなくてもよい。なお、パーツ510への電源(電圧)は、パーツ5
10が取り付けられた場合に、例えば、演出制御装置300又は電源装置400から供給
される。
図42Aの例では、ロータリスイッチ521がオンになっている配線519に接続され
る端子は接地電圧(値「0」のビット)となり、ロータリスイッチ521がオフになって
いる配線519に接続される端子は所定の電圧(値「1」のビット)となる。
このようにして、各々の配線519におけるロータリスイッチ521のオン・オフによ
って、所定の電圧が入力される所定の端子を値「1」のビットとし、所定の電圧が入力さ
れない端子(接地電圧に接続される)を値「0」のビットとして、例えば「000001
00」のようなパーツ識別情報がパラレルシリアル変換部516を介して送信できる。
即ち、識別基板513は、複数の配線519によって、パラレルデータ(例えば「00
000100」)としてのパーツ識別情報が割り当てられている。パーツ識別情報に割り
当てられるパラレルデータ(例えば「00000100」)は、図42Bに示すようにロ
ータリスイッチ521a、521bのポジションの値(例えば16進数の「04h」)に
対応する2進数のデータである。
パーツ識別情報に割り当てられる8ビットのパラレルデータ(例えば「0000010
0」)のうち上位4ビット(例えば「0000」)は、上位ビット用のロータリスイッチ
521aのポジションの値(例えば図42Bの値「0」)によって設定される。
また、パーツ識別情報に割り当てられる8ビットのパラレルデータ(例えば「0000
0100」)のうち下位4ビット(例えば「0100」)は、下位ビット用のロータリス
イッチ521bのポジションの値(例えば図42Bの値「4」)によって設定される。
そして、パラレルシリアル変換部516は、入力されたパーツ識別情報(パラレルデー
タ)をシリアルデータに変換して、シリアル通信(ここではIC)によって、演出制御
装置300に送信する。
〔パラレルシリアル変換部〕
図43は、パラレルシリアル変換部516が通常のパラレルシリアル変換ICである場
合のパラレルシリアル変換部516の構成を示す。
パラレルシリアル変換部516は、複数のD型フリップフロップ516a(D-FF)
を備える通常のパラレルシリアル変換ICの構成を有する。パラレルシリアル変換部51
6は、端子0~7(ポート0~7)から入力されたパーツ識別情報としてのパラレルデー
タ(例えば「00000100」)をシリアルデータに変換して、シリアル通信(ここで
はIC通信)によって接続線SDA(データ線)を介して演出制御装置300に送信す
る。演出制御装置300は、IC通信におけるマスタIC300aを有し、複数のD型
フリップフロップ516a用のクロック信号を、接続線SCL(タイミング信号線)を介
してパラレルシリアル変換部516に入力する。
複数のD型フリップフロップ516a(D-FF)は、クロック信号に同期して右から
左にパラレルデータの各ビットデータが移動するシフトレジスタを構成している。あるク
ロックタイミングにおける各D型フリップフロップ516aのビットデータは、次のクロ
ックタイミングで、隣のD型フリップフロップ516aに移動する。パラレルデータの各
ビットデータは、あるクロックタイミングで、複数のD型フリップフロップ516aに取
り込まれ、順次、左端のD型フリップフロップ516aからシリアルデータとして出力さ
れる。即ち、パラレルデータが取り込まれてから8クロックで、シリアルデータの出力が
完了する。
〔識別基板の第1変形例〕
図44Aは、パーツ510の識別基板513の第1変形例を示す。第1変形例では、識
別基板513のパラレルシリアル変換部516が、通常のパラレルシリアル変換ICでは
なく、入力用のICI/Oエクスパンダ815(スレーブIC)である。入力用のI
CI/Oエクスパンダ815は、演出制御装置300のマスタIC300aにポート0~
7から入力されたパーツ識別情報をデータとして入力する。
CI/Oエクスパンダ815(スレーブIC)は、接続線SDAに接続されるトラ
ンジスタ830、接続線SDAに接続されるフィルタ831、接続線SDAに接続される
ドライバ832、接続線SCLに接続されるフィルタ833、バスコントローラ834、
及びリセット信号発生回路839を備える。さらに、他のICI/Oエクスパンダ81
5によって接続線SDAが占有されているか否かを判断するためのバス監視WDT(ウォ
ッチドッグタイマ)840、及びICI/Oエクスパンダ815自身が接続線SDAを
占有しているか否かを判断するための自己占有WDT841を備えている。
接続線SDAは、演出制御装置300のマスタIC300aとICI/Oエクスパン
ダ815(スレーブIC)との間でデータ信号を授受するための接続線であり、データ線
として機能する。接続線SCLは、接続線SDAでのデータ通信に用いられるクロック信
号を入出力するための接続線であり、タイミング信号線として機能する。
フィルタ831は、接続線SDAに接続され、接続線SDAから入力されたデータ(こ
こでは返答信号やアドレスデータ等)のノイズを除去し、ノイズが除去されたデータをバ
スコントローラ834に出力する。
ドライバ832は、接続線SDAからマスタIC300aにデータ(ここではパーツ識
別情報等)を出力する場合に、トランジスタ830が動作可能な電圧をトランジスタ83
0に印加する。
トランジスタ830は、電力消費を抑えるために電界効果トランジスタ(FET)が用
いられており、トランジスタ830のゲートはドライバ832に接続され、ドレインはプ
ルアップ抵抗Rにより所定の電圧が印加された接続線SDAに接続され、ソースは接地さ
れている。
ドライバ832は、データ(パーツ識別情報等)をマスタIC300aに接続線SDA
から出力する場合に、トランジスタ830にドレインとソースとの間に電流を流すために
トランジスタ830のゲートにトランジスタ830が動作可能な値の電圧を印加する。そ
して、ドライバ832は、接続線SDAの電圧をHIGHからLOWへ繰り返し変化させ
ることによって、データを接続線SDAから出力する。
フィルタ833は、接続線SCLに接続され、接続線SCLから入力されたデータのノ
イズを除去し、ノイズが除去されたデータをバスコントローラ834に出力する。
また、ICI/Oエクスパンダ815には、当該ICI/Oエクスパンダ815に
備わるアドレス設定用端子A0~A3によって固有のアドレスが設定されており、バスコ
ントローラ834に入力されている。さらに、ICI/Oエクスパンダ815をリセッ
トするためのアドレスも、あらかじめ設定されている。
CI/Oエクスパンダ815の固有のアドレス(8ビット)は、上位3ビットから
なる固定アドレス部及び下位5ビットからなる可変アドレス部によって構成される。固定
アドレス部は、所定の値(例えば「110」)が予め設定され、ICI/Oエクスパン
ダ815によって変更することができない。
可変アドレス部は、ICI/Oエクスパンダ815のA0~A3の端子に設定されて
いるパターンに対応した4ビットのICI/Oエクスパンダアドレスと、データが読み
出し要求であるのか書き込み要求であるのかを示す1ビットのR/W識別データとによっ
て構成される。入力用のICI/Oエクスパンダ815では、読み出し要求に対応して
、R/W識別データには、通常「1」が登録される。
バスコントローラ834は、接続線SDAから入力されたデータのアドレスがICI
/Oエクスパンダ815に設定された固有のアドレスと一致するか否かを判定し、一致し
ている場合に、接続線SDAからマスタIC300aにデータ(パーツ識別情報)を出力
する。ICI/Oエクスパンダ815における8個のポート0~7(端子0~7)のう
ちの所定のポート(ここでは1つ)には、複数の配線519のうち対応する配線519が
接続されることによって所定の電圧が印加される。従って、バスコントローラ834には
、8個のポート0~7を介して8ビットのパーツ識別情報(例えば、「00000100
」)がパラレルデータとして入力される。なお、所定の電圧が入力される所定のポートが
値「1」のビットに対応し、それ以外の端子が値「0」のビットに対応する。
また、バスコントローラ834は、接続線SDAから入力されたデータのアドレスがI
CI/Oエクスパンダ815に設定されたリセット用のアドレスと一致するか否かを判
定し、一致している場合に当該データを初期化指示データ(初期化コマンドRES)とし
て取り込み、当該ICI/Oエクスパンダ815を初期化する。
また、接続線SCLの信号レベルのLOWからHIGHへの変化回数が8回に達し、8
ビット目のデータ(パーツ識別情報)をバスコントローラ834が出力した後、接続線S
CLの信号レベルがHIGHからLOWへ変化すると、マスタIC300aは、返答信号
を接続線SDAからバスコントローラ834に出力する。さらに、接続線SCLの信号レ
ベルがLOWからHIGHへ変化することが確認され、再度接続線SCLの信号レベルが
HIGHからLOWへ変化すると、接続線SDAを開放する。つまり、マスタIC300
aは、接続線SCLの信号レベルのLOWからHIGHへの変化回数が9回になるタイミ
ングで返答信号を出力する。
リセット信号発生回路839には、ICI/Oエクスパンダ815に電源を供給する
接続線Vccに接続されるVcc端子、及び外部からのリセット信号を受け付けるRES
ET端子が接続されている。
リセット信号発生回路839は、ICI/Oエクスパンダ815に電源が投入され、
電圧が所定値まで立ち上がると、リセット信号を発生させ、発生させたリセット信号をバ
スコントローラ834に入力することによって初期化する。
したがって、ハーネスを抜くとロジック用の電源を供給するための接続線Vccが一時
的に断線し、ハーネスを再度差し込むと電源供給が復帰して、リセット信号発生回路83
9がリセット信号を出力することになる。なお、ロジック用の電源を供給するための接続
線Vcc、接続線SDA、接続線SCL、及び接地線GNDなどを束ねたものをハーネス
という。
バス監視WDT840は、他のICI/Oエクスパンダ815が接続線SDAを占有
していることを検出するために用いられる。バス監視WDT840は、リセット信号発生
回路839に接続されており、接続線SDAが占有されてから所定の時間が経過すると、
自身のリセット信号発生回路839を作動させて、当該ICI/Oエクスパンダ815
を初期化する。
自己占有WDT841は、自身(ICI/Oエクスパンダ815)による接続線SD
Aの占有を検出するために使用される。自己占有WDT841が一定時間連続して作動す
ると、自己占有WDT841は、リセット信号発生回路839にリセット信号を発生させ
て当該ICI/Oエクスパンダ815を初期化する。
〔識別基板の第2変形例〕
図44Bは、パーツ510の識別基板513の第2変形例を示す。第2変形例では、識
別基板513のパラレルシリアル変換部516が、通常のパラレルシリアル変換ICでは
なく、出力用のICI/Oエクスパンダ815(スレーブIC)である。また、第2変
形例では、パーツ510は演出装置を備え演出を実行できる。演出装置は、例えばLED
(発光部)等の装飾装置であるが、可動役物でもよい。
出力用のICI/Oエクスパンダ815は、演出制御装置300のマスタIC300
aから受信した演出制御データに基づいて、パーツ510に設けられた演出装置(ここで
はLED、発光部)の出力状態(ここでは発光状態)を出力側のポート0~15を介して
制御する。なお、ICI/Oエクスパンダ815は、ICI/Oエクスパンダ815
の固有のアドレス(8ビット)をパーツ識別情報として利用して、演出制御装置300の
マスタIC300aに入力する。
出力用のICI/Oエクスパンダ815は、入力用のICI/Oエクスパンダ81
5(図44A)に、出力設定レジスタ835、出力コントローラ836、ICI/Oエ
クスパンダ815の出力側の各ポート0~15(端子0~15)に接続されるドライバ8
37、各ポート0~15に接続されるトランジスタ838A~838Pが追加されたもの
である。このため、入力用のICI/Oエクスパンダ815(図44A)と同じ構成に
ついては、適宜説明を省略する。
フィルタ831は、接続線SDAに接続され、接続線SDAから入力されたデータ(こ
こでは演出制御データや返答信号等)のノイズを除去し、ノイズが除去されたデータをバ
スコントローラ834に出力する。
ドライバ832は、接続線SDAからマスタIC300aにデータ(ここではパーツ識
別情報や返答信号等)を出力する場合に、トランジスタ830が動作可能な電圧をトラン
ジスタ830に印加する。
ドライバ832は、データ(パーツ識別情報や返答信号等)を接続線SDAから出力す
る場合に、トランジスタ830にドレインとソースとの間に電流を流すためにトランジス
タ830のゲートにトランジスタ830が動作可能な値の電圧を印加する。そして、ドラ
イバ832は、接続線SDAの電圧をHIGHからLOWへ繰り返し変化させることによ
って、データを接続線SDAから出力する。
バスコントローラ834は、識別基板513のパーツ識別情報(第1識別情報)が格納
されたROM834aを備えている。バスコントローラ834は、接続線SDAから入力
されたデータのアドレスがICI/Oエクスパンダ815に設定された固有のアドレス
(A3,A2,A1,A0により定まるアドレス)と一致するか否かを判定し、一致して
いる場合に、接続線SDAからマスタIC300aにROM834aに記憶されたデータ
(パーツ識別情報(第1識別情報)や返答信号等)を出力する。
マスタIC300aに出力するパーツ識別情報は、前述のようにICI/Oエクスパ
ンダ815の固有のアドレス(8ビット)であるか、固有のアドレスとは異なる別途設定
された識別情報(第1変形例のようにポートを介して設定されるか記憶部(メモリ)に記
憶されたもの)である。なお、バスコントローラ834からマスタIC300aにパーツ
識別情報を出力することは必ずしも必要でなく、演出制御装置300は、バスコントロー
ラ834からの返答信号を受信すると、送信したデータのアドレスをパーツ識別情報と認
識するように構成してもよい。
また、バスコントローラ834は、接続線SCLの信号レベルのLOWからHIGHへ
の変化回数が8回に達し、8ビット目の演出制御データを接続線SDAから取り込んだ後
、接続線SCLの信号レベルがHIGHからLOWへ変化すると、返答信号を接続線SD
AからマスタIC300aに出力する。さらに、接続線SCLの信号レベルがLOWから
HIGHへ変化することが確認され、再度接続線SCLの信号レベルがHIGHからLO
Wへ変化すると、接続線SDAを開放する。つまり、バスコントローラ834は、接続線
SCLの信号レベルのLOWからHIGHへの変化回数が9回になるタイミングで返答信
号を出力する。
出力設定レジスタ835には、当該ICI/Oエクスパンダ815の動作モードやポ
ート0~15の出力状態が設定される。バスコントローラ834が接続線SDAから初期
化指示データを取り込んで、当該ICI/Oエクスパンダ815が初期化された場合に
は、出力設定レジスタ835には、すべてのポート0~15に電流が流れないように初期
状態が設定される。
出力コントローラ836は、出力設定レジスタ835に設定されたデータに基づいて、
ポートドライバ837を介して、各ポート0~15に接続された演出装置(ここではLE
D、発光部)に電流を流すこと(点灯データの出力)によって、演出装置の出力状態(こ
こでは発光状態)を実際に制御する。この出力状態は、バスコントローラ834が接続線
SDAから演出制御データを取り込むと、当該演出制御データに指定されている内容に更
新される。
すなわち、マスタIC300aから受信した演出制御データに基づいて、出力設定レジ
スタ835に設定し、ストップコンディションを受信した時点で、各ポート0~15の出
力状態を更新して演出装置に反映させる。
ドライバ837は、ポートに電流を流す場合に、電流を流すポートに接続されるトラン
ジスタ838A~838Pが動作可能な電圧を当該トランジスタに印加する。
トランジスタ838A~838Pのゲートはドライバ837に接続され、ドレインは演
出装置を動作させるための電圧が印加された接続線に接続するポート端子に接続され、ソ
ースは接地されている。
トランジスタ838A~838Pのゲートに印加される電圧がトランジスタ838を動
作させる所定値以上であれば、駆動電源からゲートに印加されている所定の電圧が、トラ
ンジスタ838のドレインを介して接地されているソースへ電流が流れることによって、
ポート端子に接続された演出装置(ここではLED)の出力状態を制御できる。
〔機種指定コマンドおよびシリーズIDの変更(追加)モード〕
図45は、第2実施形態の演出制御装置300が実行する機種指定コマンドおよびシリ
ーズIDの変更(追加)を行うためのID変更モード(識別情報設定状態)を示す図であ
る。
演出制御装置300がID変更モード(識別情報設定状態)を実行すると、表示装置4
1の表示画面には、例えば図45に示すような表(テーブル)が表示され、受信可能な機
種指定コマンドやシリーズIDやこれらの対応関係の変更(追加)が行えるようになる。
ID変更モードは、例えば、開発時(出荷時)のデバッグモード中に移行することができ
る。デバッグモード中のID変更モードでは、演出制御装置300のコマンドI/F33
1に、遊技制御装置100ではなくコマンド送信装置を接続して、専用の書き替えコマン
ドをCPU311に送信することによって、シリーズID等の変更(追加)が行える。
なお、ID変更モードは、例えばホール設定モード(B0011)中に演出ボタン25
を操作するなどして移行できるようにしてもよい。このように、メモリ(例えばRAM3
22やFeRAM323等)に記憶された参照テーブル(図42C)の機種指定コマンド
とシリーズIDとの対応付けが、搬入時や停電時等によってクリア(削除)された場合に
、遊技場(遊技店)で復元(再作成)を行うことができる。また、同様に、ホール設定モ
ード中にID変更モードに移行できるようにすることで、メモリ(例えばRAM322や
FeRAM323等)に記憶された参照テーブル(図48)の機種指定コマンドと合成識
別情報との対応付けが、搬入時や停電時等によってクリア(削除)された場合に、遊技場
(遊技店)で復元(再作成)を行うこともできる。
ID変更モードが実行されると、例えば図45(A)に示すように、機種指定コマンド
の変更(追加)が可能になる。そして、開発者や遊技場(遊技店)の責任者(遊技場管理
者)が演出ボタン25の演出ボタンスイッチ25aやタッチパネル25a等(十字キーや
音量調整キーでもよい)を操作することで、図45(A)の表に示すように、機種指定コ
マンドを変更(追加)できる。
例えば、図45(A)の表には、遊技機10の機種が「RW1」であり、機種IDが「
000001」(CPU311内で扱う数値としては「00000100B」(04h)
)であることが示される。また、遊技機10の機種指定(いわゆるスペック)として「Z
」、「F」、「M」、「GL」、「SP」が用意されており、予備に用意できる機種指定
として「予備1」、「予備2」が設けられている。
そして、例えば、機種指定が「Z」である場合には、機種指定コマンドには「01h」
が設定され、シリーズIDは「00」(00000000B)に設定される。また、機種
指定が「GL」である場合には、機種指定コマンドには「03h」が指定され、シリーズ
IDは「01」(00000001B)に設定される。なお、機種指定コマンドやシリー
ズIDの設定のないものは「――」と表示されるが、非表示(「 」)にしてもよい。
また、図45(A)において、例えば選択中の機種指定「M」の機種指定コマンドは点
滅表示(”[――]”)される。したがって、機種指定コマンドの変更(追加)を行うた
めに操作中の開発者や遊技場管理者は、どの機種指定コマンドが選択中であるかを認識し
易く、作業効率を向上させることができる。なお、選択中の機種指定コマンドは、点滅表
示に限らず、色を変更してもよく(例えば黒字から赤字)、フォントを変更してもよい(
例えば太字)。
そして、図45(B)に示すように、任意の機種指定コマンド(例えば「00h」)が
設定されると、当該機種指定コマンドに対応する同行(機種指定「M」の行)のシリーズ
ID「10」が選択中([10](00000010B))になる。
その後、選択中のシリーズIDを例えば「10」に設定してから、ID変更モードを終
了することによって、機種指定コマンドおよびシリーズIDの変更(追加)を、機種指定
コマンドとシリーズIDを対応付ける参照テーブル(図42C)に反映させ記憶すること
ができる。
なお、既に設定されている機種指定コマンド(例えば「01h」)やシリーズID(例
えば「00」)を選択して、別の機種指定コマンド(例えば「02h」)やシリーズID
(例えば「11」)に変更することもできる。
また、演出制御装置300は、機種ID(第2識別情報、例えば「00000100B
」(表示上は「000001」))を新たに追加されたシリーズID(第3識別情報、例
えば「00000010B」(表示上は「10」))と合成することで、新たな合成識別
情報(「00000110B」(16進数で「06h」))を得て参照テーブル(図48
)内の情報としてメモリに記憶することができる。例えば、新たな合成識別情報(「00
000110B」)は、上位6桁(6ビット)が機種ID(表示上「000001」)に
なり、下位2桁(2ビット)がシリーズID(表示上「10」)になる。
そのため、遊技機10の機種Aメイン機の機種指定(スペック)が変更され(例えば通
常のミドルスペックからライトミドルスペックに変更)、シリーズIDが変わった場合に
(例えば「00」から「10」)、当該シリーズIDから新たに得られた合成識別情報に
対応するパーツ識別情報(「00000110B」)のパーツ510を取り付けて遊技の
演出に用いることができる。
したがって、遊技盤30全体を入れ替えることなく、一部の部品(例えばパーツ510
)を対応するものに取り替えることで、簡便かつ安価に遊技機10の機種指定(スペック
)を変更することができる。また、簡便かつ安価に遊技機10のスペックを変更できるの
で、例えば遊技場管理者は、遊技機10の人気に応じて遊技場に並ぶ遊技機10のスペッ
クを適宜変更(調整)して、人気のあるスペックの遊技機10を増やすことで売上の向上
を図ることができる。また、遊技者は、人気のあるスペックの遊技機10が遊技場内に増
えることで当該遊技機10を台選択し易くなるので、遊技の興趣を向上させることができ
る。
なお、ID変更モード(識別情報設定状態)では、機種指定コマンドに対応するシリー
ズID(第3識別情報、シリーズ識別情報)の変更(追加)以外に、機種指定コマンドに
対応する機種識別情報(第2識別情報、機種ID)の変更(追加)を行えるようにしても
よい。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
図46は、第2実施形態に係るメイン処理(メインプログラム)の手順を示すフローチ
ャートである。メイン処理は、遊技機10に電源が投入(復旧)されると、演出制御装置
300(主制御用マイコン311)によって実行される。
第2実施形態のメイン処理は、図23のメイン処理に対して、パーツ照合処理(B50
00)を追加したものであり、その他の処理は図23と同じであるため同じステップ番号
を付して説明を省略する。
パーツ照合処理では、パーツ510から読取ったパーツ識別情報(第1識別情報)と、
機種指定コマンド(B1301)に対応する合成識別情報(機種識別情報とシリーズ識別
情報との合成値)とを比較して、パーツ識別情報と合成識別情報が不一致である場合に、
エラー報知によって警告する。本実施形態では、パーツ照合処理(B5000)は、受信
コマンドチェック処理(B0014)の後に実行される。
パーツ照合処理(B5000)は、遊技機10の電源投入の際に最初に実行され、その
後、ステップB0008からB0023までのループ処理によって、繰り返し実行される
〔パーツ照合処理〕
次に、図47を参照して、メイン処理(図46)におけるパーツ照合処理(B5000
)の詳細について説明する。図47は、演出制御装置300によって実行されるパーツ照
合処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、照合時間タイマ(計時手段)が0でなければ-1更新す
る(B5001)。照合時間タイマは、パーツ識別情報を読取って機種識別情報と照合(
比較)する照合タイミング或は照合時間間隔を定めるものである。そして、照合時間タイ
マが0であるか否かを判定する(B5002)。照合時間タイマが0でない場合に(B5
002の結果が「N」)、照合タイミングでないため、パーツ照合処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、照合時間タイマが0である場合に(B5002の結果が
「Y」)、照合タイミングであるため、パーツ510からパーツ識別情報を読取る(B5
003)。そして、パーツ識別情報(第1識別情報)と合成識別情報(機種識別情報(第
2識別情報)とシリーズ識別情報(第3識別情報)との合成値)とを比較(照合)する(
B5004)。なお、機種識別情報およびシリーズ識別情報は、遊技機10の電源投入の
際の機種設定処理(B1302)において、遊技機の種類(機種)やシリーズを示す情報
として、機種指定コマンドに基づいてそれぞれ設定されている。前述のように、演出制御
装置300は、予め記憶部(FeRAM323等)に記憶された機種IDを取得するとと
もに、電源投入の際に受信した機種指定コマンドからシリーズIDを検索して、合成識別
情報(機種IDとシリーズIDの和)を取得できる。
また、演出制御装置300は、参照テーブル(図48)を参照することによって、電源
投入の際に受信した機種指定コマンドから合成識別情報を取得(把握)することもできる
。演出制御装置300は、メモリ(例えばRAM322やFeRAM323等)には、後
述する図48に示すような機種指定コマンドと合成識別情報とが対応付けられている参照
テーブルが記憶されており、遊技機の機種やシリーズに対応する合成識別情報を保持して
いる。
次に、演出制御装置300は、パーツ識別情報と合成識別情報とが一致するか否かを判
定する(B5005)。パーツ識別情報と合成識別情報とが一致しない場合に(B500
5の結果が「N」)、エラー報知によって、パーツ識別情報と合成識別情報とが不一致で
あることを報知する(B5006)。即ち、パーツ510が、パーツ510に適合(対応
)しない間違った機種やシリーズに取り付けられていることを報知する。演出制御装置3
00は、スピーカ19a、19bから音を発生させたり、表示装置41に文字を表示する
ことで、エラー報知(警告)を実行してもよい。また、ここで、演出制御装置300は、
図48の参照テーブルを参照して、エラー報知と共に、パーツ510に適合(対応)する
正しい機種やシリーズを報知してもよい。正しい機種やシリーズは、パーツ510のパー
ツ識別情報と同一の合成識別情報となる機種である。
続いて、演出制御装置300は、照合時間タイマの初期値を設定し(B5007)、パ
ーツ照合処理を終了する。従って、電源投入時を初回として、照合時間タイマの初期値に
相当する時間が経過する度に、定期的に、パーツ識別情報と合成識別情報とが比較(照合
)されることになる。照合時間タイマの初期値は、例えば、数分に相当する時間であるが
、これに限られない。
一方、演出制御装置300は、パーツ識別情報と合成識別情報が一致する場合に(B5
005の結果が「Y」)、パーツ510がパーツ510に適合(対応)する正しい機種に
取り付けられているため、エラー報知せずに、照合時間タイマの初期値を設定し(B50
07)、パーツ照合処理を終了する。
なお、変形例として、演出制御装置300は、メモリ(例えばRAM322やFeRA
M323)内に、図48の参照テーブルではなく、一種類の機種およびシリーズに対応す
る合成識別情報のみを保持してよい。この場合にも、演出制御装置300は、パーツ51
0から読取ったパーツ識別情報と、保持した合成識別情報とを比較して、パーツ識別情報
と合成識別情報とが不一致である場合に、不一致であることエラーとして報知する。
〔参照テーブル〕
図48は、第2実施形態に係る機種指定コマンドと合成識別情報を対応付ける参照テー
ブル(図48(A))と、不適合機種の分類を示す参照テーブル(図48(B))とを示
す図である。
図48(A)に示すように、演出制御手段300のメモリ(RAM322やFeRAM
323(図4)等)には、遊技機10のタイプ(例えばタイプA-D)、および当該タイ
プの遊技機10の機種やシリーズに対応する機種指定コマンドや合成識別情報のテーブル
が記憶されている。
例えば、タイプAには、遊技機10の機種Aメイン機に対応する機種指定コマンドAと
合成識別情報(例えば「00000100」(16進数で「04h」))が対応付けられ
ている。
また、タイプBには、遊技機10の機種A甘デジ機に対応する機種指定コマンドBと合成
識別情報(例えば「00000101」(16進数で「05h」))が対応付けられてい
る。
タイプCには遊技機10の機種Bメイン機に対応する機種指定コマンドCと合成識別情
報(例えば「00010000」(16進数で「10h」))が対応付けられており、タ
イプDには遊技機10の機種B甘デジ機に対応する機種指定コマンドDと合成識別情報(
例えば「00010001」(16進数で「11h」))が対応付けられている。
したがって、例えば、合成識別情報の上位6桁が「000001」であるタイプA、B
の遊技機10の機種は機種Aになり、上位6桁が「000100」であるタイプC、Dの
遊技機10の機種は機種Bになる。また、例えば、合成識別情報の下位2桁が「00」で
あるタイプA、Cの遊技機10のシリーズはメイン機になり、「01」であるタイプB、
Dの遊技機10のシリーズは甘デジ機になる。
そして、上述した図47のパーツ照合処理が実行されることで、例えば、機種Aメイン
機用のパーツ510Aが、遊技機10の機種Aメイン機に取り付けられている場合には(
図38)、合成識別情報(例えば「00000100」)とパーツ識別情報(例えば「0
0000100」)とが一致し、パーツ510が遊技機10に適合する規格品と判断され
て、エラー報知が実行されない。そのため、枠装飾装置18(または盤装飾装置46)の
駆動(発光)が許可される。
他方で、機種A甘デジ機用のパーツ510Bや機種Bメイン機用のパーツ510Cが、
遊技機10の機種Aメイン機に取り付けられている場合には(図39(A)(B))、合
成識別情報(例えば「00000100」)とパーツ識別情報(例えば「0000010
1」や「00010000」)とが不一致となり、パーツ510が遊技機10に適合しな
いと判断されて、エラー報知が実行される。また、エラー報知とともに、枠装飾装置18
(または盤装飾装置46)の駆動(発光)も禁止される。
なお、エラー報知とともに、パーツ510Bに適合する正しいシリーズ(甘デジ機)や
パーツ510Cに適合する正しい機種(機種B)を報知してもよい。
また、パーツ識別情報がタイプA-Dの合成識別情報のいずれにも一致しない場合には
、パーツ510は遊技機10と互換性のない規格外品(不適合機種、不適合品)であると
判別される。
なお、パーツ識別情報と合成識別情報とが一致しない場合(不適合機種である場合)で
も、パーツ識別情報がタイプA-Dの合成識別情報のいずれかに一致すれば、パーツ51
0を遊技機10と互換性のある規格品(一部適合品)であるか否かを、図48(B)に示
すように不適合機種の第1~第3分類に分類して判別することができる。
例えば、従来の遊技機では、低コストで遊技機を提供するための工夫として、枠装飾装
置18の一部(機種要素)として部品(パーツ510)を変更することが行われていたが
、遊技場で変更した場合に部品(パーツ510)が正しくないと故障の原因となる可能性
があった。また枠装飾装置18が間違ったまま使用される可能性があった。
しかしながら、第2実施形態の遊技機10では、間違ったユニット(パーツ510Bや
パーツ510C)が取り付けられたとしても、必ずしも枠装飾装置18(または盤装飾装
置46)の駆動を禁止する必要はなく、また、遊技の進行に影響がない範囲でパーツ51
0の一部の駆動を許容することで、故障の要因を減らす対応も可能である。
したがって、図48(B)に示すように、演出制御装置300のメモリ(RAM322
やFeRAM323(図4)等)には、パーツ510のパーツ識別情報が遊技機10の合
成識別情報と一致しない場合に、パーツ510が遊技機10に互換性のある規格品(一部
適合品)であるか否かを判定し分類するためのエラー分類用の参照テーブルが記憶されて
いる。
パーツ510は、遊技盤30(図2)を装飾するものであるが、演出制御装置300に
より制御可能なLEDや可動部材を備えている。図48(B)に示すように、パーツ51
0は、対応するパーツ識別情報により、LEDのみを備えているものと、LED及び可動
部材を備えているものに分類することができる。
例えば、パーツ識別番号の上位2桁が「00」または「01」である場合は、パーツ5
10はLEDのみ備えているものと判断することができる。また、パーツ識別情報の上位
2桁が「10」または「11」である場合には、パーツ510はLED及び可動部材を備
えていると判断することができる。
なお、図84(A)に示すように、パーツ識別情報が、上位2桁で対応する遊技機10
のタイプA-Dを識別できるような形態となっているが、上位2桁以外の任意の2桁で遊
技機10のタイプA-Dを識別できる形態としてもよい。この場合は、パーツ識別情報の
上位2桁以外の任意の2桁でパーツ510がLEDのみを備えるか、LED及び可動部材
を備えるかを判断することができる。このようにパーツ識別情報の一部を比較することに
より、パーツ510のタイプを分類することができる。
具体的には、パーツ510が不適合品である場合には、図48(B)に示すように、互
換性のある規格品であってLEDのみ備える第1分類と、互換性のある規格品であってL
ED及び可動部材を備える第2分類と、規格外品となる第3分類とに、分類することがで
きる。
第1分類に関して、パーツ510が互換性のある規格品である限り、パーツ510のL
EDの定格は遊技機10に対応しているため、LEDの点灯を許容することができる。
第2分類に関して、パーツ510のLED及び可動部材は、パーツ510が規格品であ
る限りその定格も遊技機10に対応するため、駆動させることが可能である。しかし、往
復動作、周回動作等、機種の相違により遊技機10に対応する可動部材の動作態様が異な
る場合には、パーツ510が破損するおそれがある。よって、第2分類では、LEDの駆
動(発光)を許容しつつも、パーツ510の可動部材の駆動(移動、回転など)を禁止す
る必要がある。
第3分類に関して、パーツ510が互換性のない規格外品である場合には、LED及び
可動部材の定格が遊技機10と異なる可能性があり、これらを駆動させると遊技機10側
の基板等が破損するおそれがあるため、パーツ510のLED及び可動部材の駆動を、そ
の有無に関わらず禁止する必要がある。
なお、パーツ510が、盤装飾装置46の一部として構成されている場合、主制御用マ
イコン311は、盤装飾装置46に送信する信号のうち、パーツ510に関する信号だけ
を制限すればよく、例えば、パーツ510が第2分類に属するときは、パーツ510のL
EDに係る信号の送信を許容するとともに可動部材に係る信号の送信を禁止し、例えば、
パーツ510が第3分類に属するときは、パーツ510のLED及び可動部材に係る信号
の送信を禁止すればよい。
例えば、図44Bに示すICI/Oエクスパンダ815が盤装飾装置46を駆動する
場合において、例えば、PORT1がパーツ510のLEDを駆動するポートであり、P
ORT2がパーツ510の可動部材(モータ)を駆動するポートである場合は、PORT
1及びPORT2のアドレスに属する信号の出力を禁止すればよい。
また、パーツ510が、盤装飾装置46から独立したものとして構成されている場合、
主制御用マイコン311は、パーツ510が第2分類に属するときは、パーツ510のL
EDに係る信号の送信を許容するとともに可動部材に係る信号の送信を禁止し、パーツ5
10が第3分類に属するときは、パーツ510のLED及び可動部材に係る信号の送信を
禁止すればよい。
以上より、演出制御装置300(主制御用マイコン311)は、パーツ510から送信
されたパーツ識別情報(第1識別情報)と演出制御装置300が備える合成識別情報(第
2識別情報と第3識別情報との合成値)とを比較し、パーツ510が、遊技機10に適合
する適合機種(規格品、適合品)であるか、適合しない不適合機種(規格外品、不適合品
)であるかを判別することができる。
また、パーツ510が、遊技機10に適合しない不適合機種である場合には、図48(
B)に示すテーブルを参照して、遊技機10とどの程度の互換性がある規格品(一部適合
品)であるかを判別し分類するエラー分類を行うことができる。
〔パーツ照合処理の変形例〕
図49は、演出制御装置300によって実行されるパーツ照合処理の変形例の手順を示
すフローチャートである。図49のパーツ照合処理の変形例では、演出制御装置300は
、パーツ510のエラー分類を行うことで駆動(発光)制限を変化させる。
なお、図49のパーツ照合処理の変形例では、図47のパーツ照合処理と同様の処理が
実行されるが、エラー報知(B5006)を行った後に、パーツ識別情報のエラー分類処
理が行われる(B5006b)。また、図49と同様に、ステップB5006とB500
6bとの間で、枠装飾装置18の駆動を禁止するために枠装飾装置作動禁止(B5006
a)を実行してもよい。
演出制御装置300は、エラー分類処理(B5006b)において、パーツ識別情報が
第1分類に属すると判別した場合には、パーツ510のLEDの駆動(発光)を許容する
(B5006c)。
また、演出制御装置300は、エラー分類処理(B5006b)において、パーツ識別
情報が第2分類に属すると判別した場合には、パーツ510のLEDの駆動(発光)を許
容する一方パーツ510の可動部材の駆動を禁止する(B5006d)。
また、演出制御装置300は、エラー分類処理(B5006b)において、パーツ識別
情報が第3分類に属すると判別した場合には、パーツ510のLED及び可動部材の駆動
(発光)を禁止する(B5006e)。
このように、取り付けたパーツ510が間違ったまま使用された場合であっても、演出
制御装置300が実行するエラー分類によって、遊技の進行に影響がないようにパーツ5
10の駆動(発光)を制限でき故障する要因を減らせるので、長寿命化につなげることが
できる。
[第2実施形態の作用・効果]
本実施形態に係る遊技機10は、ゲーム(変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム)を実
行可能な遊技制御手段(遊技制御装置100)と、ゲームに関連する演出を実行可能な演
出制御手段(演出制御装置300)と、を備える。遊技機10は、電気的に読取り可能な
第1識別情報(パーツ識別情報、ユニットID)が割り当てられた着脱可能な部品(パー
ツ510)を備える。演出制御手段は、当該遊技機10の機種に対応する第2識別情報(
機種識別情報、機種ID)と、当該遊技機10のシリーズに対応する第3識別情報(シリ
ーズ識別情報、シリーズID)とを、設定可能であり、設定が行われると、第2識別情報
と第3識別情報とを合成し、当該合成により得られた値を合成識別情報(合成識別データ
)として保持し、部品(パーツ510)の第1識別情報を読取って合成識別情報と比較し
、第1識別情報と合成識別情報とが不一致である場合に、不一致であることを報知する(
エラー報知)。
このような遊技機10によれば、部品(パーツ510)の第1識別情報(パーツ識別情
報、ユニットID)を読取って合成識別情報(合成識別データ)と比較し、第1識別情報
と合成識別情報とが不一致である場合に、不一致であることを報知するエラー報知が行わ
れるので、遊技機10の機種やシリーズに対応しない部品が取り付けられた際に、遊技機
10に取り付けられた部品の取り違いを迅速且つ容易に判断できる
また、本実施形態に係る遊技機10では、演出制御手段(演出制御装置300)は、設
定を行える識別情報設定状態(ID変更モード)へ移行可能であり、識別情報設定状態中
に、第2識別情報(機種識別情報、機種ID)または第3識別情報(シリーズ識別情報、
シリーズID)として設定可能な値を変更または追加可能である。
このような遊技機10によれば、遊技盤30全体を入れ替えることなく、一部の部品(
例えばパーツ510)を対応するものに取り替えることで、簡便かつ安価に遊技機10の
機種指定(スペック)を変更することができる。
[第3実施形態]
図50から図69を参照して第3実施形態の遊技機10について説明する。なお、以下
で述べる以外の構成は、第1実施形態又は第2実施形態と同様でよい。また、以下の実施
形態では、第1実施形態又は第2実施形態と同じ機能を果たす構成には同一の符号を用い
、重複する記載を適宜省略して説明する。
〔遊技制御装置〕
図50は、第3実施形態に係る遊技制御系の構成例を示すブロック図である。図50で
は、第1実施形態の図3と異なり、遊技制御装置100(主基板、メイン基板)において
、出力ポート134-137が存在せず電気回路が簡略化され、また、配線数(信号数)
が減少して、電子部品等を配置するスペース(場所)を十分に確保できる。これは、以下
のように、遊技用マイコン111(CPU111a)と、各ドライバ138a-138d
、150や中継基板70との間の通信を従来のパラレル通信ではなくシリアル通信で行う
ようにしたためである。なお、遊技用マイコン111と演出制御装置300の間、遊技用
マイコン111と払出制御装置200の間、遊技用マイコン111と検査装置500の間
で、シリアル通信が行われることは、第1実施形態と変わりない。
遊技用マイコン111のシリアルポート173a(第1シリアルポート)からのデータ
は、シリアル信号線174aを介してシリアル通信(シリアル方式)でドライバ138a
-138d、ドライバ150に送信される。遊技用マイコン111のシリアルポート17
3b(第2シリアルポート)からのデータは、シリアル信号線174bを介してシリアル
通信(シリアル方式)で中継基板70に送信される。なお、第1実施形態の図3では、遊
技用マイコン111からデータバス140を介してパラレル通信(パラレル方式)でデー
タが送信される。本実施形態において、シリアル通信は、同期式シリアル通信であり、例
えばSPI(シリアル・ペリフェラル・インタフェース)によって行われるが、これに限
られるものではない。
本実施形態において、ドライバ138c、138dは、各々、一つのドライバ用ICチ
ップ156(集積回路チップ、電子部品)の一部となっている。ドライバ138b、15
0は、各々、一つのドライバ用ICチップ157(集積回路チップ、電子部品)の一部と
なっている。なお、各ドライバを一つのICチップとして設けてもよい。
遊技制御装置100(主基板)は、試射試験装置への試射試験信号を供給する中継基板
70と接続するためのコネクタ部160(CN1)を有するとともに、中継基板70は、
遊技制御装置100(主基板)と接続するためのコネクタ部162(CN2)を有する。
コネクタ部160とコネクタ部162は、ケーブル(又はハーネス)等の電線の差込口で
あり、ケーブル等によって互いに電気的に接続される。なお、バッファ133と同様に、
コネクタ部160(CN1)も遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ
遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。
〔遊技制御装置の回路図〕
図51と図52は、第3実施形態に係る遊技制御装置100(主基板、メイン基板)に
設けられる電気回路(電子回路)の一部を例示する回路図である。なお、回路図における
電子部品(ICチップなど)や素子や端子などの位置と、実際にこれらが基板に配置され
る位置は無関係でよい。なお、端子は、例えばピンであってよい。本実施形態において、
基板は、プリント基板等の回路基板を意味する。
遊技用マイコン111のシリアルポート173aは、シリアルデータ信号(TXA)用
の端子A1、シリアルクロック信号(CKA)用の端子A2、チップセレクト信号(SA
0)(スレーブセレクト信号)用の端子A3を含む(図51参照)。端子A1に接続する
配線は、シリアルデータ信号(TXA)を伝送するためのデータ線194(194a,1
94b)となり、端子A2に接続する配線は、シリアルクロック信号(CKA)を伝送す
るためのクロック線195(195a,195b)となり、端子A3,A4に接続する配
線は、チップセレクト信号(SA0,SA1)を伝送するためのチップセレクト線196
(196a,196b)となる。なお、シリアル通信によって遊技用マイコン111(マ
スタ)からはシリアルデータの出力だけが行われるため、端子A1はシリアルデータ出力
用の端子であり、スレーブからのシリアルデータ入力用の端子は省略されている。チップ
セレクト信号は、入力動作又は出力動作を可能とするスレーブ(ICチップ)を選択する
ための信号である。
遊技用マイコン111のシリアルポート173aからのシリアル信号線174a(図5
0)は、少なくともシリアルデータ信号(TXA)を伝送するためのデータ線194(信
号線)と、シリアルクロック信号(CKA)を伝送するためのクロック線195(信号線
)から構成される。
遊技用マイコン111のシリアルポート173bは、シリアルデータ信号(TXB)用
の端子B1、シリアルクロック信号(CKB)用の端子B2、チップセレクト信号(SB
0)(スレーブセレクト信号)用の端子B3を含む(図52参照)。端子B1に接続する
配線は、シリアルデータ信号(TXB)を伝送するためのデータ線211となり、端子B
2に接続する配線は、シリアルクロック信号(CKB)を伝送するためのクロック線21
2となり、端子B3に接続する配線は、チップセレクト信号(SB0)を伝送するための
チップセレクト線218となる。
なお、シリアル通信によって遊技用マイコン111(マスタ)からはシリアルデータの
出力だけが行われるため、端子B1はシリアルデータ出力用の端子であり、スレーブから
のシリアルデータ入力用の端子は省略されている。また、シリアルポート173bが一つ
だけのICチップ(スレーブ)とシリアル通信を行う場合には、チップセレクト信号とそ
のチップセレクト線218は省略可能である。
遊技用マイコン111のシリアルポート173bからのシリアル信号線174b(図5
0)は、少なくともシリアルデータ信号(TXB)を伝送するためのデータ線211(信
号線)と、シリアルクロック信号(CKB)を伝送するためのクロック線212(信号線
)から構成される。
〔遊技用マイコンとドライバとの間のシリアル通信に係る回路図〕
図51Aは、遊技制御装置100における遊技用マイコン111と各ドライバとの間の
シリアル通信に係る回路図であり、また、遊技用マイコン111と各ドライバ用ICチッ
プの周辺の電気回路(電子回路)を例示する回路図である。図51Aは、遊技用マイコン
111のシリアルポート173aからの外部情報信号、一括表示装置50のLED駆動信
号、性能表示装置152へのLED駆動信号の伝送の状況などを示す。LED駆動信号は
、一括表示装置50又は性能表示装置152のデジット線とセグメント線への信号である
ドライバ用ICチップ156,157は、各々、遊技用マイコン111のシリアルポー
ト173aからのシリアルデータ信号(TXA)をパラレルデータ信号に変換する16ビ
ットのシリアルパラレル変換回路である。ドライバ用ICチップ156,157は、シフ
トレジスタと、パラレルデータラッチ回路(データレジスタ)とを有する一般的なもので
よい。シフトレジスタは、例えば複数のD型フリップフロップから構成され、シリアルク
ロック信号(CKA)に同期して、一のD型フリップフロップのビットデータが隣のD型
フリップフロップに移動して行く。パラレルデータラッチ回路は、例えば複数のD型フリ
ップフロップから構成され、ラッチ信号を受信する所定のラッチタイミングで、シフトレ
ジスタの16ビットのデータをラッチ(保持)して取り込む(セットする)。
ドライバ用ICチップ156,157は、カスケード接続(多段接続)され、ドライバ
用ICチップ156が第1段、ドライバ用ICチップ157が第2段を構成する。遊技用
マイコン111からデータ線194aによって送信されたシリアルデータ信号(TXA)
は、ドライバ用ICチップ156の入力端子DINに入力し、ドライバ用ICチップ15
6のシフトレジスタを通過して、出力端子DOUTから出力可能とされる。ドライバ用I
Cチップ156の出力端子DOUTから出力したシリアルデータ信号(TXA)は、ドラ
イバ用ICチップ157の入力端子DINに入力し、ドライバ用ICチップ157のシフ
トレジスタを通過する。
ドライバ用ICチップ156,157には、クロック線195aからの同じシリアルク
ロック信号(CKA)、チップセレクト線196aからの同じチップセレクト信号(SA
0)、リセット線197aからの同じリセット信号(RESET)が並列的にそれぞれの
入力端子SCK、入力端子/CS、入力端子/RESETに入力される。なお、「/」は
負論理の端子を示す。ドライバ用ICチップ156,157のシフトレジスタは、同じシ
リアルクロック信号(CKA)で同期して動作する。ドライバ用ICチップ156,15
7のパラレルデータラッチ回路は、ラッチ信号として同じチップセレクト信号(SA0)
を受信したタイミング(ラッチタイミング)で、シフトレジスタのデータを取り込む。ド
ライバ用ICチップ156,157のパラレルデータラッチ回路に取り込まれたデータは
、16ビットのパラレルデータとして、パラレル出力端子(PA0-PA7,PB0-P
B7)から同時に出力される。従って、2つのドライバ用ICチップ156,157は、
合わせて合計32ビットのシリアルパラレル変換回路となり、シリアルデータ信号(TX
A)を32ビットのパラレルデータに変換することになる。また、ドライバ用ICチップ
156,157は、シュミットバッファ125からのリセット信号によって、同時にリセ
ット(初期化)され、内部のデータがクリアされる。
ドライバ用ICチップ156のパラレル出力端子のうち端子PA0-PA7,PB0-
PB2は、それぞれ、コネクタ部181(CN3)の端子S17-S7に接続する。コネ
クタ部181(CN3)の端子S17-S7は、ケーブル等の電線によって外部情報端子
71に接続する。従って、ドライバ用ICチップ156のパラレル出力端子PA0-PA
7,PB0-PB2からの信号は、外部情報A-K(外部情報信号)として、外部情報端
子71に送信される。このように、ドライバ用ICチップ156のシフトレジスタ、パラ
レルデータラッチ回路、及び、パラレル出力端子PA0-PA7,PB0-PB2は、ド
ライバ138d(図50)を構成する。また、ドライバ用ICチップ156のパラレル出
力端子のうち端子PB3は、ガラス枠15等の開放を示すドア信号を供給する。
例えば、外部情報A-Kは、各々、呼出し信号、アウト信号、セキュリティ信号、メイ
ン賞球信号、大当り4信号、大当り3信号、大当り2信号、大当り1信号、始動口信号、
図柄確定回数信号、扉・枠開放信号である。呼出し信号は、遊技場(ホール)の係員を呼
び出すための信号であり、アウト信号は、アウト球検出スイッチ74の検出に基づく信号
である。セキュリティ信号は、磁石不正や電波不正などの不正やエラーがあった場合に送
信される信号である。メイン賞球信号は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予
定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に生成される信号である。
大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、大当り4信号は、大当り情報として、機
種により定義される信号であってよく、大当りの開始時にオンし、大当り終了時や時短の
終了時にオフするような信号である。始動口信号は、始動口1スイッチ36aや始動口2
スイッチ37aの検出に基づく始動口の入賞信号であり、図柄確定回数信号は、特図変動
表示ゲームの実行回数(図柄確定の回数)を示す信号であり、扉・枠開放信号は、ガラス
枠開放検出スイッチ63や前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)によ
るガラス枠15や前面枠(遊技枠)12の開放を示す信号である。
なお、セキュリティ信号、メイン賞球信号、始動口信号、扉・枠開放信号、図柄確定回
数信号は、タイマ割込み処理の外部情報編集処理(A1319)で設定されてよい。
ドライバ用ICチップ156のパラレル出力端子のうち端子PB4-PB7は、それぞ
れ、ゲートドライバ183を介して、コネクタ部185(CN4)の端子L9-L12に
接続する。コネクタ部185(CN4)は、ケーブル等の電線によって一括表示装置50
に接続する。パラレル出力端子PB4-PB7は、一括表示装置50のLEDランプ(D
1-D18)のカソード端子が接続されるデジット線(LEDデジット0-3)に電気的
に接続することになる。このように、ドライバ用ICチップ156のシフトレジスタ、パ
ラレルデータラッチ回路、及び、パラレル出力端子PB4-PB7は、ドライバ138c
(図50)を構成する。
一括表示装置50の第1特図変動表示部51(ランプD1)と第2特図変動表示部52
(ランプD2)は7セグメント型(ドットDpを入れると8セグメント型)の表示器であ
るため、一括表示装置50を4桁×8セグメントのLED表示器とみなして制御可能であ
る。この場合に、デジット線(LEDデジット0-3)は、桁(デジット)を選択するこ
とになる。
ゲートドライバ183は、信号の増幅などに用いられるとともに、端子PB4-PB7
からの配線を二方向に分岐する。また、端子PB4-PB7からの配線には、プルアップ
抵抗R1が接続されている。ゲートドライバ183の入力端子I3とI7は、ドライバ用
ICチップ156の端子PB4からの配線に接続し、入力端子I2とI5は、ドライバ用
ICチップ156の端子PB5からの配線に接続し、入力端子I1とI8は、ドライバ用
ICチップ156の端子PB6からの配線に接続し、入力端子I4とI6は、ドライバ用
ICチップ156の端子PB7からの配線に接続する。入力端子I1―I8の信号は、増
幅されて、出力端子O1-O8から出力される。デジット線に係る出力端子O5-O7は
、コネクタ部185(CN4)の端子L9-L12に接続する一方、デジット線に係る出
力端子O1-O4は、4桁の7セグメント型(ドットDpを含めると8セグメント型)の
LED表示器である性能表示装置152のデジット線(デジット0-3)に接続する。な
お、端子PB4-PB7を性能表示装置152のデジット線(デジット0-3)と一括表
示装置50のデジット線(LEDデジット0-3)とで共用化することによって、コスト
が削減できる。
ドライバ用ICチップ157のパラレル出力端子のうち端子PA0-PA7は、それぞ
れ、抵抗R2を介してコネクタ部185(CN4)の端子L1-L8に接続する。コネク
タ部185(CN4)は、ケーブル等の電線によって一括表示装置50に接続する。パラ
レル出力端子PA0-PA7は、一括表示装置50のLEDランプのアノード端子が接続
されるセグメント線(LEDセグメント0-7)に電気的に接続することになる。このよ
うに、ドライバ用ICチップ157のシフトレジスタ、パラレルデータラッチ回路、及び
、パラレル出力端子PA0-PA7は、ドライバ138b(図50)を構成する。
一括表示装置50のセグメント線(LEDセグメント0-7)を介してLEDのアノー
ド端子に電流を流し込み、接地電位を出力するカソード端子よりデジット線(LEDデジ
ット0-3)を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式(ダイナミック点灯
方式)で順次選択されたLEDに電流が流れて点灯される。
また、ドライバ用ICチップ157のパラレル出力端子のうち端子PB0-PB7は、
それぞれ、4桁の7セグメント型(ドットDpを含めると8セグメント型)のLED表示
器である性能表示装置152のセグメント線(a―g、Dp)に電気的に接続する。この
ように、ドライバ用ICチップ157のシフトレジスタ、パラレルデータラッチ回路、及
び、パラレル出力端子PB0-PB7は、ドライバ150(図50)を構成する。
性能表示装置152のセグメント線(a―g、Dp)を介してLED(発光部材、セグ
メント)のアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力するカソード端子よりデジッ
ト線(デジット0-3)を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選
択されたLEDに電流が流れて点灯される。このようにして、性能表示装置152は、確
率設定値を表示できる他、性能表示として、役物比率や出玉率やベース値(通常遊技状態
における出玉率)や排出球数などの性能情報を表示できるが、本実施形態では、特にベー
ス値を表示する。なお、性能表示装置152がベース値以外の性能情報を表示する場合に
も本実施形態を適用可能である。なお、性能情報のうち、役物比率や出玉率やベース値は
、賞球数に関する情報となる。
以上のように、外部情報信号、一括表示装置50のLED駆動信号(デジット線とセグ
メント線への信号)、性能表示装置152のLED駆動信号(デジット線とセグメント線
への信号)は、遊技用マイコン111によって、出力処理(A1306)等で合成される
シリアルデータ信号(TXA)に含めて送信され、ドライバ用ICチップ156,157
によってパラレルデータ信号として出力される。
図51Bは、遊技制御装置100における遊技用マイコン111とソレノイドドライバ
138aとの間のシリアル通信に係る回路図であり、また、遊技用マイコン111とソレ
ノイドドライバ用のICチップの周辺の電気回路(電子回路)を例示する回路図である。
遊技用マイコン111のシリアルポート173aからのソレノイド駆動信号の伝送の状況
などを示す。
ソレノイドドライバ用のICチップ138a-1,138a-2は、パラレルデータ信
号としてのソレノイド駆動信号を生成し出力するドライバ(駆動回路)138a(図50
)を構成する。ICチップ138a-1は、シフトレジスタとパラレルデータラッチ回路
(データレジスタ)とを有する一般的な8ビットのシリアルパラレル変換回路である。I
Cチップ138a-2は、複数のトランジスタを直結したダーリントン接続によってIC
チップ138a-1からの電流信号を増幅するダーリントン電流増幅器である。
遊技用マイコン111からデータ線194bによって送信されたシリアルデータ信号(
TXA)は、ICチップ138a-1の入力端子SIに入力し、ICチップ138a-1
のシフトレジスタを通過する。ICチップ138a-1の入力端子SCK、入力端子/G
、入力端子/SCLRには、各々、シリアルクロック信号(CKA)、イネーブル信号と
してのゲート信号(GATE)、シュミットバッファ125からのリセット信号が、クロ
ック線195b、イネーブル信号線198b(198)、リセット線197bによって入
力されている。なお、データ線194bは、データ線194a(図61A)から分岐した
ものよく、クロック線195bは、クロック線195a(図51A)から分岐したもので
よい。
ICチップ138a-1のシフトレジスタは、シリアルクロック信号(CKA)によっ
て動作する。ICチップ138a-1のパラレルデータラッチ回路は、入力端子RCKに
入力するチップセレクト信号(SA1)によってシフトレジスタのデータを取り込む。こ
こでのチップセレクト信号(SA1)は、ラッチ信号として機能する。ICチップ138
a-1のパラレルデータラッチ回路に取り込まれたデータは、ゲート信号(GATE)が
入力している場合に、8ビットのパラレルデータ信号としてパラレル出力端子(QA-Q
H)から出力される。ゲート信号(GATE)は、ICチップ138a-1の出力を可能
にするイネーブル信号として機能している。ゲート信号(GATE)がスリーステートバ
ッファ等の出力回路に入力することにより、出力動作が可能になった出力回路を介してパ
ラレルデータ信号がパラレル出力端子(QA-QH)から出力される。また、ICチップ
138a-1は、リセット信号によって、リセットされ、内部のデータがクリアされる。
ICチップ138a-1によってシリアルデータ信号(TXA)から生成されたパラレ
ルデータ信号のうち、パラレル出力端子QEからの信号は、球発射装置による遊技球の発
射を許可するための発射許可信号として払出制御装置200に向けて出力される。パラレ
ル出力端子QA-QCからの信号は、それぞれ、大入賞口ソレノイド駆動信号、レバーソ
レノイド駆動信号、普電ソレノイド駆動信号として出力される。別な言い方では、大入賞
口ソレノイド駆動信号、レバーソレノイド駆動信号、普電ソレノイド駆動信号は、遊技用
マイコン111からシリアルデータ信号(TXA)に含めて送信され、ICチップ138
a-1によってパラレルデータ信号として出力される。ソレノイドの数が遊技機10の機
種ごとに異なっても、ソレノイドに対する駆動信号は遊技用マイコン111(CPU11
1a)からシリアル通信で出力されることになるため、パラレル通信の場合に必要であっ
た配線が削減できるとともに、異なる機種間で遊技制御装置100(遊技制御手段)を共
通化し易くなる。
ここで、大入賞口ソレノイド駆動信号は、特別変動入賞装置39を開放させる大入賞口
ソレノイド39bを駆動するための信号であり、レバーソレノイド駆動信号は、特定領域
86を開放させるレバーソレノイド86bを駆動するための信号であり、普電ソレノイド
駆動信号は普通変動入賞装置37の可動部材37bを開放させる普電ソレノイド37cを
駆動するための信号である。
ICチップ138a-2は、ICチップ138a-1のパラレル出力端子QA-QCか
らの大入賞口ソレノイド駆動信号、レバーソレノイド駆動信号、普電ソレノイド駆動信号
を増幅する。ICチップ138a-1のパラレル出力端子QA-QCからの駆動信号は、
各々、ICチップ138a-2の入力端子J1-J3に抵抗R4を介して入力して、増幅
後に出力端子K1-K3から出力する。出力端子K1-K3からの大入賞口ソレノイド駆
動信号、レバーソレノイド駆動信号、普電ソレノイド駆動信号は、各々、大入賞口ソレノ
イド39b、レバーソレノイド86b、普電ソレノイド37cに送信されるだけでなく、
中継基板70にも送信される(図50)。
〔遊技用マイコンと中継基板との間のシリアル通信に係る回路図〕
図52は、遊技制御装置100(主基板)内で遊技用マイコン111と中継基板70と
の間のシリアル通信に係る回路図を例示し、また、遊技用マイコン111とコネクタ部1
60(CN1)の周辺の電気回路(電子回路)を例示する回路図である。
遊技用マイコン111のシリアルポート173bの端子B1-B3から出力されるシリ
アル信号として、シリアルデータ信号(TXB)とシリアルクロック信号(CKB)とチ
ップセレクト信号(SB0)は、各々、コネクタ部160(CN1)のシリアルデータ信
号(TXB)用の端子D7(信号端子)、シリアルクロック信号(CKB)用の端子D6
(信号端子)、チップセレクト信号(SB0)用の端子D3(チップセレクト端子)にバ
ッファ133を介して伝送される。なお、シリアルポート173bが一つだけのICチッ
プ(スレーブ)とシリアル通信を行う場合には、チップセレクト信号と、チップセレクト
信号が伝送されるチップセレクト線218は、省略可能な場合もある。
シリアルデータ信号(TXB)は、コネクタ部160(CN1)と電気的に接続する中
継基板70へ送信される試射試験信号を含む。遊技機10に関する試射試験信号は、従来
のパラレルデータ信号と異なり、中継基板70へ遊技用マイコン111からシリアルデー
タ信号(TXB)として送信される。試射試験信号は、図50の各種スイッチのオンオフ
の情報など、試射試験に必要な情報が、遊技用マイコン111(CPU111a)で取り
込まれてシリアルデータとしてまとめられて送信される信号である。従って、スイッチの
数が遊技機10の機種ごとに異なっても、パラレル通信の場合に必要であったスイッチ毎
の配線が削減できるとともに、異なる機種間で遊技制御装置100(遊技制御手段)を共
通化し易くなる。
シリアルデータ信号(TXB)は、中継基板70において、パラレルデータ信号に変換
された後、試射試験を実施する試射試験装置に出力される。従って、中継基板70(中継
手段)に予めシリアル通信に必要な配線を準備しておくだけで、異なる機種間で中継基板
70を共通化し易くなる。
上記の各種スイッチとしては、ゲートスイッチ34a、始動口1スイッチ36a、始動
口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39a、特定領域スイッ
チ72、残存球排出口スイッチ73などがある。なお、試射試験信号としてのソレノイド
駆動信号は、前述のようにドライバ138aから別のルートで中継基板70に送信される
図6Aのタイマ割込み処理(割込み処理プログラム、遊技制御用プログラムの一部)に
おいて、各種スイッチのオンオフの情報(オンオフ信号)は遊技用マイコン111(CP
U111a)に入力され取り込まれ(入力処理(A1303)、入賞口スイッチ/状態監
視処理(A1310))、その後シリアルデータの試射試験信号として送信処理される(
後述の試射試験信号出力処理(図57))。
また、試射試験信号出力処理(図57)で送信処理される試射試験信号として、普図変
動表示ゲームの停止図柄番号に対応する図柄1信号(A7916で設定)、特図1変動表
示ゲームの停止図柄番号に対応する図柄2信号(A3403で設定)、特図2変動表示ゲ
ームの停止図柄番号に対応する図柄3信号(A3503で設定)、普図(普通図柄、普通
識別情報)の変動開始に関する普図1変動中信号(A7922で設定)、特図1と特図2
の変動開始に関する特図1、2変動中信号(A3205、A3210で設定)、特図1と
特図2の変動終了に関する信号(A2609で設定)、普図の当りの開始に関する普1当
り信号(A7610で設定)、特図1と特図2の大当りの開始に関する特1、2当り信号
(A2610で設定)、右打ち指示又は左打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1の
オンオフ)(A2610やA2614などで設定)、大入賞口の開放開始と開放終了に関
する信号(特別電動役物1作動中信号のオンオフ)(A2611、A2613で設定)が
ある。
さらに、試射試験信号出力処理(図57)で送信処理される試射試験信号として、普通
変動入賞装置37の作動開始と普電作動終了に関する信号(普通電動役物1作動中信号の
オンオフ)、高確率状態の開始終了に関する信号(特別図柄1高確率状態信号のオンオフ
、特別図柄2高確率状態信号のオンオフ)、時短の開始と終了に関する信号(特別図柄1
変動時間短縮状態信号のオンオフ、特別図柄2変動時間短縮状態信号のオンオフ、普通図
柄1高確率状態信号のオンオフ、普通図柄1変動時間短縮状態信号のオンオフなど)、遊
技機10のエラーの発生を示す遊技機エラー状態信号などがある。
なお、試射試験信号出力処理(図57)を実行する前に、上記の各試射試験信号のデー
タは、RAM111cの第1のRAM領域内(図63)にある試験信号出力データ領域に
記憶、設定されている。
遊技機10に関する試射試験信号は、シリアルデータ信号(TXB)としてコネクタ部
160(CN1)を介して中継基板70に送信される。
また、遊技用マイコン111は、中継基板70に設けられるシリアルパラレル変換回路
192(所定回路)の動作を可能とするイネーブル線214(イネーブル配線)が接続す
る端子OEを有する。遊技用マイコン111の端子OEから出力するイネーブル信号(O
E)は、コネクタ部160(CN1)のイネーブル信号用の端子D2(イネーブル端子)
にバッファ133を介して伝送される。なお、イネーブル信号が伝送される配線をイネー
ブル線214とする。イネーブル線214は、バッファ133に接続する前にプルアップ
抵抗Rが接続されている。
さらに、シュミットバッファ125からのリセット信号(RESET)は、コネクタ部
160(CN1)のリセット信号用の端子D10(リセット端子)にバッファ133を介
して伝送される。なお、リセット信号が伝送される配線をリセット線216(リセット配
線)とする。
なお、その他に、コネクタ部160(CN1)は、接地された接地用の接地端子D1,
D4,D5,D8,D9と、5Vの電圧が供給される電源端子D11,D12を有する。
バッファ133は、スリーステートバッファであり、/1G端子への入力がLレベル(
GND)である場合に、入力端子1A1-1A4への入力の論理値(L又はH)をそのま
ま出力端子1Y1-1Y4から出力し、/1G端子への入力がHレベルである場合に、入
力端子1A1-1A4と出力端子1Y1-1Y4の間が高インピーダンス状態となり電気
的に切り離される。バッファ133は、/2G端子への入力がLレベル(GND)である
場合に、入力端子2A1-2A4への入力の論理値(L又はH)をそのまま出力端子2Y
1-2Y4から出力し、/2G端子への入力がHレベルである場合に、入力端子2A1-
2A4と出力端子2Y1-2Y4の間が高インピーダンス状態となり電気的に切り離され
る。なお、「/」は負論理の端子を示す。
バッファ133は、論理値の電圧(Lレベル又はHレベル)を補正して出力するもので
ありオプションで設けられ、遊技用マイコン111とコネクタ部160(CN1)との配
線が短い場合などは、バッファ133は不要になる。
図52では、/1G端子と/2G端子への入力がLレベル(GND)であるため、入力
端子1A1-1A4,2A1-2A4へ入力した信号は、各々、出力端子1Y1-1Y4
,2Y1-2Y4から出力する。従って、リセット信号(RESET)、シリアルデータ
信号(TXB)、シリアルクロック信号(CKB)、チップセレクト信号(SB0)、イ
ネーブル信号(OE)は、各々、バッファ133の入力端子1A1,1A3,1A2,1
A4,2A1に入力して、出力端子1Y1,1Y3,1Y2,1Y4,2Y1からコネク
タ部160(CN1)に向けて出力する。リセット信号(RESET)用の出力端子1Y
1、シリアルデータ信号(TXB)用の出力端子1Y3、シリアルクロック信号(CKB
)用の出力端子1Y2、チップセレクト信号(SB0)用の出力端子1Y4、イネーブル
信号(OE)用の出力端子2Y1は、それぞれ、コネクタ部160(CN1)の端子D1
0、端子D7、端子D6、端子D3、端子D2に配線によって接続する。
〔中継基板〕
図53は、中継基板70に係る回路図を例示し、また、コネクタ部162(CN2)と
シリアルパラレル変換回路192との周辺の電気回路(電子回路)を例示する回路図であ
る。
本実施形態において、中継基板70も、遊技制御装置100の基板(主基板)と同様に
、両面のプリント基板(両面基板)である。本実施形態では、回路部品(ICやコネクタ
などの電子部品)を中継基板70の上面に配置する。なお、回路部品を中継基板70の両
面又は下面に配置するようにしてもよい。中継基板70において、データ線211、クロ
ック線212、イネーブル線214、リセット線216、チップセレクト線218等の配
線やこれらが接続する端子は、上面(表側、上層)と下面(裏側、下層)のうち上面に配
置される(下面でも良い)。なお、中継基板70は、一般的な多層のプリント基板(多層
基板)でもよい。この場合には、中継基板70において、データ線211、クロック線2
12、イネーブル線214、リセット線216、チップセレクト線218等の配線やこれ
らが接続する端子は外層(最上層、表面層)に配置され、内側の2層(内層)が電源層お
よびグラウンド層(接地層、GND層)となる。
中継基板70のコネクタ部162(CN2)は、遊技制御装置100(主基板)のコネ
クタ部160(CN1)とケーブル等の電線によって接続する。コネクタ部162(CN
2)の端子F1-F12は、それぞれ、コネクタ部160(CN1)の端子D1-D12
に対応し電気的に接続する。コネクタ部162(CN2)は、接地された接地用の接地端
子F1,F4,F5,F8,F9と、5Vの電圧が供給される電源端子F11,F12を
有する。
本実施形態において、中継基板70(両面基板)において、上面の接地端子F1,F4
,F5,F8,F9は、下面(裏側、下層)に存在する接地線(図示せず)にスルーホー
ルや貫通ビアなどによって接続されて接地されている。上面の電源端子F11,F12は
、下面(裏側、下層)に存在する電源線(図示せず)にスルーホールや貫通ビアなどによ
って接続される。なお、これら接地端子が接続する接地線(図示せず)や電源端子が接続
する電源線(図示せず)は、上面(表側、上層)に存在してもよい。また、中継基板70
が多層基板である場合には、接地端子F1,F4,F5,F8,F9は、内部のグラウン
ド層(接地層、GND層)にスルーホールや貫通ビアなどによって接続される。また、電
源端子F11,F12は、内部の電源層にスルーホールや貫通ビアなどによって接続され
る。
コネクタ部160(CN1)からのシリアルデータ信号(TXB)、シリアルクロック
信号(CKB)、チップセレクト信号(SB0)、イネーブル信号(OE)、リセット信
号(RESET)は、各々、コネクタ部162(CN2)の端子F7,F6,F3,F2
,F10からデータ線211、クロック線212、チップセレクト線218、イネーブル
線214、リセット線216に伝送される。
シリアルデータ信号(TXB)、シリアルクロック信号(CKB)、チップセレクト信
号(SB0)、イネーブル信号(OE)、リセット信号(RESET)は、バッファ19
1を介して、シリアルパラレル変換回路192に入力する。シリアルパラレル変換回路1
92は、シリアルデータ信号(TXB)に含まれる試射試験信号(シリアルデータ)を、
パラレルデータ信号に変換してパラレルデータとしての試射試験信号を出力する。
バッファ191は、バッファ133と同様にスリーステートバッファであり、論理値の
電圧(Lレベル又はHレベル)を補正して出力する。バッファ191は、/1G端子及び
/2G端子への入力がともにLレベル(GND)である場合に、入力端子NA1-NA8
への入力の論理値(L又はH)をそのまま出力端子NY1-NY8から出力し、/1G端
子及び/2G端子への入力のいずれかがHレベルである場合に、入力端子NA1-NA8
と出力端子NY1-NY8の間が高インピーダンス状態となり電気的に切り離される。な
お、「/」は負論理の端子を示す。図53では、/1G端子と/2G端子への入力がとも
にLレベル(GND)であり、入力端子NA1-NA8した信号は、各々、出力端子NY
1-NY8から出力する。
コネクタ部162(CN2)からのリセット線216とデータ線211は、バッファ1
91の入力端子NA1,NA2に接続する。リセット線216のリセット信号(RESE
T)とデータ線211のシリアルデータ信号(TXB)は、各々、バッファ191の入力
端子NA1,NA2に入力して、出力端子NY1,NY2からシリアルパラレル変換回路
192に向けて出力する。
一方、クロック線212は二股に分岐してバッファ191の入力端子NA3,NA4に
接続する。クロック線212のシリアルクロック信号(CKB)は、バッファ191の入
力端子NA3,NA4に入力して、出力端子NY3,NY4からシリアルクロック信号C
KB1,CKB2として、シリアルパラレル変換回路192に向けて出力する。
チップセレクト線218は二股に分岐してバッファ191の入力端子NA5,NA6に
接続する。チップセレクト線218のチップセレクト信号(SB0)は、バッファ191
の入力端子NA5,NA6に入力して、出力端子NY5,NY6からチップセレクト信号
SB01,SB02として、シリアルパラレル変換回路192に向けて出力する。
イネーブル線214は二股に分岐してバッファ191の入力端子NA7,NA8に接続
する。イネーブル線214のイネーブル信号(OE)は、バッファ191の入力端子NA
7,NA8に入力して、出力端子NY7,NY8からイネーブル信号OE1,OE2とし
て、シリアルパラレル変換回路192に向けて出力する。
なお、バッファ191に接続する前に、データ線211、クロック線212、イネーブ
ル線214、リセット線216、チップセレクト線218には、プルアップ抵抗Rが接続
されている。
シリアルパラレル変換回路192は、カスケード接続された10個の8ビットシリアル
パラレル変換ICチップ192a-192jからなり、最大8×10ビットのシリアルデ
ータ信号(TXB)をパラレルデータ信号に変換して試射試験信号として出力可能である
。シリアルデータ信号(TXB)は、順次シリアルパラレル変換ICチップ192a-1
92jを通過する。
5個の8ビットシリアルパラレル変換ICチップ192a-192e(第1グループ)
と5個の8ビットシリアルパラレル変換ICチップ192f-192j(第2グループ)
には、各々、分岐したシリアルクロック信号CKB1,CKB2、チップセレクト信号S
B01,SB02、イネーブル信号OE1,OE2が並列的に同時に入力する。このため
、第1グループのシリアルパラレル変換ICチップ192a-192eと第2グループの
シリアルパラレル変換ICチップ192f-192jは、同期して動作するとともに、イ
ネーブル信号OE1,OE2によって同時にパラレルデータ信号(試射試験信号)を出力
する。また、各シリアルパラレル変換ICチップ192a-192jには並列的に同時に
リセット信号(RESET)が入力可能である。即ち、シリアルパラレル変換回路192
に対するリセット信号によって、各シリアルパラレル変換ICチップ192a-192j
は同時にリセット(初期化)され、内部のデータがクリアされる。
各シリアルパラレル変換ICチップ192a-192jは、シフトレジスタとパラレル
データラッチ回路(データレジスタ)とを有する一般的な8ビットのシリアルパラレル変
換回路である。チップセレクト信号SB01,SB02(SB0)は、ラッチ信号として
機能する。パラレルデータラッチ回路は、チップセレクト信号SB01,SB02によっ
てシフトレジスタのデータを取り込む。各シリアルパラレル変換ICチップ192a-1
92jのパラレルデータラッチ回路に取り込まれたデータは、イネーブル信号OE(OE
1又はOE2)が入力している場合に、8ビットのパラレルデータ信号として出力される
。イネーブル信号OEがスリーステートバッファ等の出力回路に入力されることにより、
出力動作が可能になった出力回路を介してパラレルデータ信号が出力される。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
図54は、第3実施形態に係るメイン処理の後半部分の手順を示すフローチャートであ
る。なお、ステップA1043a以外の処理は、第1実施形態のメイン処理(図5B)と
同じであり、説明を省略する。
遊技制御装置100は、ステップA1043とA1044の間で、ステップA1043
aにおいて、通常ベース状態判定領域(通常ベース状態判定フラグ領域)に通常ベース状
態情報をセーブする。ここで、通常ベース状態情報は、ベース値(通常遊技状態における
出玉率)が得られる通常遊技状態を示す値(例えば、55h=01010101B)であ
る。
RAM初期化(RAMクリア)の際(A1041の結果が「Y」)や、設定可変状態(
設定変更モード)が終了した場合(A1040の結果が「Y」)は、ステップA1042
-A1043のRAM初期化処理が実行されるため、ステップA1043の後の遊技状態
は、通常遊技状態となる。
なお、通常遊技状態以外の特別遊技状態(大当り状態)や特定遊技状態(確変状態、時
短状態)において、通常ベース状態判定領域には、通常以外ベース状態情報がセーブされ
る。通常以外ベース状態情報は、ベース値(通常遊技状態における出玉率)が得られない
特別遊技状態や特定遊技状態を示す値(例えば、00h=00000000B)である。
〔タイマ割込み処理〕
図55は、第3実施形態に係るタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。
なお、ステップA1319a、A1321-A1323以外の処理は、第1実施形態のタ
イマ割込み処理(図6A)と同じであり、説明を省略する。
遊技制御装置100は、ステップA1319の後で、ステップA1319aにおいて、
後述のフラグレジスタ1200(図64参照)の情報(値)をRAM111cのスタック
領域に退避(PUSH)する。スタック領域は、例えば、後述の遊技制御用スタック領域
である。そして、性能表示装置152の表示を制御する性能表示モニタ制御処理(性能表
示設定処理)を実行する(A1320)。なお、第3実施形態に係る性能表示モニタ制御
処理(性能表示設定処理)の詳細については、後述する。
その後、遊技制御装置100は、退避していたフラグレジスタ1200の情報をRAM
111cのスタック領域から復帰(POP)する(A1321)。
次に、遊技制御装置100は、初期表示設定フラグがオンであるか否かを判定する(A
1322)。初期表示設定フラグは、RAM111cの初期表示設定フラグ領域(図63
)に格納され、遊技機10の電源投入(又は電源復旧)の際において、例えばRAM初期
化時の初期値として、オン状態に設定されている(A1043)。初期表示設定フラグが
オンに設定されることにより、電源投入後の性能表示(性能情報)の表示開始直前に、性
能表示装置152で初期表示が所定期間(例えば約5000ms)だけ実行される。初期
表示は、後述の初期表示タイマ更新処理(図59)で実行され、性能表示装置152の各
桁の全セグメントの動作を確認するためのものである。
遊技制御装置100は、初期表示設定フラグがオンである場合に(A1322の結果が
「Y」)、初期表示設定フラグをクリアして(A1323)、タイマ割込み処理を終了す
る。初期表示設定フラグがオフである場合に(A1322の結果が「N」)、そのままタ
イマ割込み処理を終了する。これにより、遊技機10の電源投入(又は電源復旧)後の最
初のタイマ割込み処理の終了時には、初期表示設定フラグはオフ状態に設定されている。
即ち、電源投入直後のみ、初期表示設定フラグがオンに設定されて一度だけ性能表示装置
152で初期表示が実行される。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(A1306)の詳細について説明す
る。図56は、第3実施形態に係る出力処理の手順を示すフローチャートである。
なお、遊技制御用プログラムは、メイン処理(図5、図54)に対応するメインプログ
ラムと、タイマ割込み処理に対応する割込み処理プログラムを含む。そして、割込み処理
プログラムのサブルーチンであり出力処理に対応する出力処理プログラムは、ROM11
1bの第1のROM領域(図62)に格納(記憶)される遊技制御用プログラムの一部と
なる。
遊技制御装置100は、まず、性能表示装置152及び一括表示装置(LED)50の
セグメント(a―g、Dp、LEDセグメント0-7)のデータを出力するポートにオフ
データを出力しリセットする(A1501)。本実施形態では、このポートは、ドライバ
用ICチップ157に向けてデータを出力可能なシリアルポート173aである。
性能表示装置152のセグメントのオフデータは、図51Aのドライバ用ICチップ1
57のパラレル出力端子PB0-PB7を介して、性能表示装置152のセグメント線(
a―g、Dp)に出力される。一括表示装置(LED)50のセグメントのオフデータは
、ドライバ用ICチップ157のパラレル出力端子PA0-PA7を介して、一括表示装
置(LED)50のセグメント線(LEDセグメント0-7)に出力される。
次に、遊技制御装置100は、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の
出力データとしてデジット出力データを取得する(A1502)。例えば、デジット出力
データは、現時点のデジットカウンタの値0~3に対して、「11100000B」「1
1010000B」「10110000B」「01110000B」である。次に、取得
したデジット線のデジット出力データと外部情報データを合成し(A1503)、合成し
たデータをデジット・外部情報出力ポートに出力する(A1504)。本実施形態では、
デジット・外部情報出力ポートは、シリアルポート173aである。
図51Aのように、デジット出力データは、ドライバ用ICチップ156の共用化され
たパラレル出力端子PB4-PB7を介して、一括表示装置50のデジット線(LEDデ
ジット0-3)と性能表示装置152のデジット線(デジット0-3)に出力される。こ
こでのデジット出力データは、後述のステップA1506でデジットカウンタの値を+1
更新する前に選択されていた桁(点灯桁、表示桁)を、セグメントのオフデータで消灯す
るためのものである。ここでの外部情報データは、ドア信号、扉・枠開放信号、図柄確定
回数信号、始動口信号に対応し、ドライバ用ICチップ156のパラレル出力端子PB0
-PB3を介して、外部情報端子71等に出力される。
続いて、遊技制御装置100は、外部情報ポートに出力する外部情報の各種出力データ
を合成し、出力する(A1505)。本実施形態では、外部情報ポートは、シリアルポー
ト173aである。
ここでの外部情報の各種出力データは、図51Aのように、大当り1信号、大当り2信
号、大当り3信号、大当り4信号、メイン賞球信号、セキュリティ信号、アウト信号、呼
出し信号に対応し、ドライバ用ICチップ156のパラレル出力端子PA0-PA7を介
して、外部情報端子71に出力される。
なお、前述のように、ドライバ用ICチップ156,157は、同じチップセレクト信
号(SA0)を受信したタイミングで、データをパラレル出力端子(PA0-PA7,P
B0-PB7)から同時に出力するため、合わせて合計32ビットのシリアルパラレル変
換回路となり、シリアルデータ信号(TXA)を32ビットのパラレルデータに変換する
ことになる。
このため、一括表示装置(LED)50及び性能表示装置152のセグメントのオフデ
ータ、デジット出力データ、外部情報データ(始動口信号、図柄確定回数信号、扉・枠開
放信号、ドア信号、呼出し信号、アウト信号、セキュリティ信号、メイン賞球信号、大当
り4信号、大当り3信号、大当り2信号、大当り1信号)は、連続して、シリアルポート
173aから32ビットのシリアルデータ信号(TXA)として出力される。従って、ス
テップA1501-A1505(後述するステップA1508-A1514についても同
様)は、連続する纏まった処理になる。
その後、遊技制御装置100は、一括表示装置(LED)50及び性能表示装置152
のデジット線(LEDデジット0-3、デジット0-3)を順次スキャンするためのデジ
ットカウンタの値を0~3の範囲で+1更新する(A1506)。なお、「3」である場
合には+1更新によって更新後の値は「0」になる。
なお、前述のように、一括表示装置50のデジット線(LEDデジット0-3)と性能
表示装置152のデジット線(デジット0-3)は、ドライバ用ICチップ156の共用
化されたパラレル出力端子PB4-PB7からの共通の駆動信号によって駆動される。そ
して、デジットカウンタの値が0桁を示す0の場合にLEDデジット0とデジット0が、
デジットカウンタの値が1桁を示す1の場合にLEDデジット1とデジット1が、デジッ
トカウンタの値が2桁を示す2の場合にLEDデジット2とデジット2が、デジットカウ
ンタの値が3桁を示す3の場合にLEDデジット3とデジット3が、セグメント線から電
流を引き抜く電圧(接地電位)を出力する。従って、デジットカウンタの値を更新するこ
とによって、一括表示装置(LED)50の8セグメントのLED(一桁に対応付けられ
る8個のLED)と性能表示装置152の桁が、共に順次選択される。そして、ダイナミ
ック駆動方式(ダイナミック点灯方式)で、順次選択された桁(点灯桁、表示桁)のLE
Dが通電されて点灯する。
次に、遊技制御装置100は、初期表示設定フラグがオンであるか否かを判定する(A
1507)。初期表示設定フラグがオンである場合に(A1507の結果が「Y」)、ス
テップA1515の処理に移行する。一方、初期表示設定フラグがオフである場合に(A
1507の結果が「N」)、性能表示出力処理として、性能表示装置152の更新後のデ
ジットカウンタに対応する桁の出力データ(表示データ)を、0桁目~3桁目出力データ
領域の対応するいずれか一つからロードして桁出力ポートに出力し(A1508)、ステ
ップA1509の処理に移行する。
即ち、デジットカウンタが0であれば0桁目出力データ領域から出力データをロードし
、デジットカウンタが1であれば1桁目出力データ領域から出力データをロードし、デジ
ットカウンタが2であれば2桁目出力データ領域から出力データをロードし、デジットカ
ウンタが3であれば3桁目出力データ領域から出力データをロードし、桁出力ポートに出
力する。これにより、性能表示装置152の0桁~3桁(デジット0~3)に、デジット
カウンタの更新によって表示データが高速で順次表示されて性能情報の性能表示が行える
なお、性能表示の0桁目~3桁目出力データ領域は、RAM111cの第2のRAM領
域内(図63)の領域外用作業領域にある。なお、0桁目~3桁目出力データ領域をまと
めて性能表示データ領域と呼ぶ。
本実施形態では、桁出力ポートは、シリアルポート173aである。桁の出力データは
、1つの桁の全セグメントのオン/オフデータであり、ドライバ用ICチップ157のパ
ラレル出力端子PB0-PB7を介して、性能表示装置152のセグメント線(a―g、
Dp)に出力される。例えば、桁の出力データ(Dp,g,f,e,d,c,b,a)は
、この桁に「0」の数値を表示するには、「00111111B」(1はオン、0はオフ
)となり、「3」の数値を表示するには、「01001111B」となる。
次に、遊技制御装置100は、更新後のデジットカウンタの値に対応するセグメント領
域から、一括表示装置(LED)50のセグメント線(LEDセグメント0-7)の出力
データをロードし(A1509)、ロードしたデータをセグメント出力用のポートに出力
する(A1510)。セグメント領域は、RAM111cの遊技制御用作業領域にある(
図63参照)。本実施形態では、セグメント出力用のポートは、シリアルポート173a
である。
続いて、遊技制御装置100は、A1502-A1504と同様に、更新後のデジット
カウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データとしてデジット出力データを取
得し(A1511)、取得したデジット線のデジット出力データと外部情報データを合成
し(A1512)、合成したデータをデジット・外部情報出力ポートに出力する(A15
13)。本実施形態では、デジット・外部情報出力ポートは、シリアルポート173aで
ある。例えば、デジット出力データは、A1506で更新後のデジットカウンタの値0~
3の各々に対して、「11100000B」「11010000B」「10110000
B」「01110000B」である。
次に、遊技制御装置100は、A1505と同様に、外部情報ポートに出力する外部情
報の各種出力データを合成し、出力する(A1514)。本実施形態では、外部情報ポー
トは、シリアルポート173aである。
その後、遊技制御装置100は、ソレノイド信号出力ポートに出力するソレノイド駆動
信号データを合成する(A1515)。ここで、各ソレノイド駆動信号データは、図51
Bのソレノイドドライバ用のICチップ138a-1のパラレル出力端子QA-QCを介
して出力される大入賞口ソレノイド駆動信号、レバーソレノイド駆動信号、普電ソレノイ
ド駆動信号のデータである。
続いて、遊技制御装置100は、さらに、合成したデータと発射許可の出力データを合
成し(A1516)、最終的に合成したデータをソレノイド信号・発射許可信号出力ポー
トに出力する(A1517)。本実施形態では、ソレノイド信号・発射許可信号出力ポー
ト(ソレノイド信号出力ポート及び発射許可信号出力ポート)は、ドライバ138a-1
に向けてデータを出力可能なシリアルポート173aである。
その後、遊技制御装置100は、後述のフラグレジスタ1200(図64参照)の情報
(値)をRAM111cのスタック領域に退避(PUSH)する(A1518)。本実施
形態において、ここでのスタック領域は、後述の遊技制御用スタック領域である。
次に、遊技制御装置100は、試射試験信号出力処理を実行する(A1519)。試射
試験信号出力処理では、試射試験装置への試射試験信号を出力する中継基板70上の各試
験端子出力ポートに向けて送信するデータをロードして合成し、試験信号出力ポートに合
成したデータを出力する。中継基板70上の各試験端子出力ポートは、図53の各シリア
ルパラレル変換ICチップ192a-192jである。本実施形態では、試験信号出力ポ
ートは、中継基板70ひいてはシリアルパラレル変換回路192に向けてデータを出力可
能なシリアルポート173bであり、シリアルポート173aではない。即ち、試射試験
信号出力処理で使用される出力ポートであるシリアルポート173b(第2シリアルポー
ト)は、A1501、A1504、A1505、A1508、A1510、A1513、
A1514、A1517の処理で使用される出力ポートであるシリアルポート173a(
第1シリアルポート)とは異なる。
このように、中継基板70(中継手段)へ送信する試射試験信号(シリアルデータ信号
)を、シリアルポート173aと異なるシリアルポート173bから出力する。このため
、試射試験に関する部品(例えば、前述のようにバッファ133やコネクタ部160)が
量産時(試射試験の際以外)に未実装となったとしても、シリアルポート173aにドラ
イバ138a-138d、150(駆動手段)を介して接続される外部情報端子71、一
括表示装置50、ソレノイド39b、37c、86b、性能表示装置152等の制御に影
響を与えることがない。
その後、遊技制御装置100は、退避していたフラグレジスタ1200の情報をRAM
111cのスタック領域から復帰(POP)する(A1520)。
〔試射試験信号出力処理〕
次に、前述の出力処理における試射試験信号出力処理(A1519)の詳細について説
明する。図57は、試射試験信号出力処理の手順を示すフローチャートである。なお、試
射試験信号出力処理に対応する試射試験信号出力プログラムは、出力処理プログラムから
呼び出し命令(CALL命令)によって呼び出されるサブルーチンである。試射試験信号
出力プログラム自体は、ROM111bの第2のROM領域(図62)に格納(記憶)さ
れ、ROM111bの第1のROM領域に格納(記憶)されない。
遊技制御装置100は、まず、スタックポインタをスタックポインタ格納領域(図63
)にセーブする(A1701)。スタックポインタ格納領域は、RAM111cの第2の
RAM領域内(図63)に設けられる領域外用作業領域(第2ワークエリア)内の最後尾
のアドレスにあり、そのアドレスよりも後のアドレスの領域を領域外用スタック領域とし
て切り分ける。その後、スタックポインタに、領域外用の初期値、即ち、領域外用スタッ
ク領域(図63)の先頭アドレスを設定する(A1702)。
そして、遊技制御装置100は、CPU111aの全レジスタの情報(値)を領域外用
スタック領域(図63)に退避(PUSH)する(A1703)。ここで全レジスタとは
、レジスタバンク0の汎用レジスタ(WA,BC,DE,HL,IX,IY)とレジスタ
バンク1の汎用レジスタ(WA,BC,DE,HL,IX,IY)(図64参照)である
このように、以下のステップA1704-A1709において試射試験信号のデータを
出力する前に、CPU111a(演算処理手段)が備えるレジスタの情報(値)を、RA
M111c(更新情報記憶手段)のスタック領域に退避させる。CPU111aのレジス
タは、試射試験信号のデータの出力中に中継基板70や試射試験装置などの遊技機外部の
装置からノイズ等によって影響を受ける可能性があるが、レジスタの情報をスタック領域
に退避させて保護しておく。なお、性能情報の表示データを出力する性能表示出力処理(
A1508)など、遊技機外部の装置とは関連しない出力の処理の前には、レジスタの情
報を保護する必要はなく、CPU111aのレジスタの情報(値)をスタック領域に退避
させず、退避させるデータの容量を少なくできる。
次に、遊技制御装置100は、試射試験装置への試射試験信号を出力する試験端子出力
ポート1に送信するデータをロードして合成し、試験信号出力ポートとしてのシリアルポ
ート173bに合成したデータを出力する(A1704)。試験端子出力ポート1は、中
継基板70の8ビットシリアルパラレル変換ICチップ192fに対応する。試験端子出
力ポート1から試射試験装置へ出力される試射試験信号は、普図変動表示ゲームの停止図
柄番号を示す図柄1信号だけである。なお、ロードされる各試射試験信号のデータは、R
AM111cの第1のRAM領域内(図63)にある試験信号出力データ領域に記憶、設
定されている。
次に、遊技制御装置100は、試射試験装置への試射試験信号を出力する試験端子出力
ポート2に送信するデータをロードして合成し、試験信号出力ポートとしてのシリアルポ
ート173bに合成したデータを出力する(A1705)。試験端子出力ポート2は、中
継基板70の8ビットシリアルパラレル変換ICチップ192eに対応する。試験端子出
力ポート2から試射試験装置へ出力される試射試験信号は、特図2変動表示ゲームの停止
図柄番号に対応する図柄3信号と、特図2変動中信号であり、これら信号が合成される。
なお、図柄3信号と特図2変動中信号は、8ビットのデータ中で異なるビットで定義され
干渉しない。
続いて、遊技制御装置100は、試射試験装置への試射試験信号を出力する試験端子出
力ポート3に送信するデータをロードして合成し、試験信号出力ポートとしてのシリアル
ポート173bに合成したデータを出力する(A1706)。試験端子出力ポート3は、
中継基板70の8ビットシリアルパラレル変換ICチップ192dに対応する。試験端子
出力ポート3から試射試験装置へ出力される試射試験信号は、特図1変動表示ゲームの停
止図柄番号に対応する図柄2信号と、特図1変動中信号であり、これら信号が合成される
。なお、図柄2信号と特図1変動中信号は、8ビットのデータ中で異なるビットで定義さ
れ干渉しない。
その後、遊技制御装置100は、試射試験装置への試射試験信号を出力する試験端子出
力ポート4に送信するデータをロードして合成し、試験信号出力ポートとしてのシリアル
ポート173bに合成したデータを出力する(A1707)。試験端子出力ポート4は、
中継基板70の8ビットシリアルパラレル変換ICチップ192cに対応する。試験端子
出力ポート4から試射試験装置へ出力される試射試験信号は、普図1変動中信号と、普通
図柄1高確率状態信号(普1高確)と、特図1の時短を示す特別図柄1変動時間短縮状態
信号と、特図2の時短を示す特別図柄2変動時間短縮状態信号とであり、これら信号が合
成される。なお、これら信号は、8ビットのデータ中で異なるビットで定義され干渉しな
い。
次に、遊技制御装置100は、試射試験装置への試射試験信号を出力する試験端子出力
ポート5に送信するデータをロードして合成し、試験信号出力ポートとしてのシリアルポ
ート173bに合成したデータを出力する(A1708)。試験端子出力ポート5は、中
継基板70の8ビットシリアルパラレル変換ICチップ192bに対応する。試験端子出
力ポート5から試射試験装置へ出力される試射試験信号は、普図の当りの開始に関する普
1当り信号と、普通変動入賞装置37の作動開始に関する普通電動役物1作動中信号と、
特図1の小当りの開始に関する特1小当り信号(特図1の小当りが存在する場合)と、特
図1の大当りの開始に関する特1当り信号と、特図2の小当りの開始に関する特2小当り
信号(特図2の小当りが存在する場合)と、特図2の大当りの開始に関する特2当り信号
と、特別変動入賞装置39の大入賞口の開放開始に関する信号(特別電動役物1作動中信
号)と、他の特別変動入賞装置(特別変動入賞装置39以外に存在する場合)の大入賞口
の開放開始に関する信号(特別電動役物2作動中信号)とであり、これら信号が合成され
る。なお、これら信号は、8ビットのデータ中で異なるビットで定義され干渉しない。
続いて、遊技制御装置100は、試射試験装置への試射試験信号を出力する試験端子出
力ポート6に送信するデータをロードして合成し、試験信号出力ポートとしてのシリアル
ポート173aに合成したデータを出力する(A1709)。試験端子出力ポート6は、
中継基板70の8ビットシリアルパラレル変換ICチップ192aに対応する。試験端子
出力ポート6から試射試験装置へ出力される試射試験信号は、右打ち指示又は左打ち指示
のいずれかを示す信号(発射位置指定信号1)と、遊技機10のエラーの発生を示す遊技
機エラー状態信号と、条件1有効信号と、役物1有効信号と、V入賞の発生を示す条件装
置作動中信号と、特別変動入賞装置が連続して作動すること(役物連続作動)を示す役物
作動中信号とであり、これら信号が合成される。なお、これら信号は、8ビットのデータ
中で異なるビットで定義され干渉しない。
なお、ステップA1709の終了時において、中継基板70のシリアルパラレル変換回
路192に対して、チップセレクト信号SB01,SB02、イネーブル信号OE1,O
E2が並列的に同時に入力する。このため、シリアルパラレル変換回路192の8ビット
シリアルパラレル変換ICチップ192f-192aは、同時に試射試験信号(パラレル
データ信号)を出力する。なお、使用されない8ビットシリアルパラレル変換ICチップ
192g-192jには、試射試験信号(シリアルデータ信号)が送信されないため、各
8ビットシリアルパラレル変換ICチップ192g-192jからは、ゼロの8ビットデ
ータ「00000000B」がパラレルデータ信号として出力される。
次に、遊技制御装置100は、CPU111aの全レジスタの情報(値)を領域外用ス
タック領域(図63)から復帰(POP)する(A1710)。そして、スタックポイン
タ格納領域(図63)の値をスタックポインタにロードし(A1711)、出力処理を終
了する。
なお、A1704-A1709の各ステップにおいて、遊技制御装置100は、試射試
験装置への試射試験信号を出力する試験端子出力ポート1~6(8ビットシリアルパラレ
ル変換ICチップ192f-192a)の各々に送信するデータをロードして合成し、試
験信号出力ポートとしてのシリアルポート173aに合成したデータを出力する。なお、
8ビットシリアルパラレル変換ICチップ192g-192jも使用する場合には、試験
端子出力ポート7~10(8ビットシリアルパラレル変換ICチップ192j-192g
)の各々に送信するデータをロードして合成し、シリアルポート173aに合成したデー
タを出力する。
〔性能表示モニタ制御処理(性能表示設定処理)〕
次に、前述のタイマ割込み処理における性能表示モニタ制御処理(性能表示設定処理)
(A1320)の詳細について説明する。図58は、性能表示モニタ制御処理の手順を示
すフローチャートである。
なお、性能表示モニタ制御処理に対応する性能表示モニタ制御プログラム(性能表示設
定プログラム)は、割込み処理プログラムから呼び出し命令(CALL命令)によって呼
び出されるサブルーチンである。性能表示モニタ制御プログラム自体は、そのサブルーチ
ン(A1904、A1905、A1907等の処理のプログラム)も含めて、ROM11
1bの第2のROM領域(図62)に格納(記憶)され、ROM111bの第1のROM
領域に格納(記憶)されない。
遊技制御装置100は、まず、スタックポインタをスタックポインタ格納領域(図63
)にセーブする(A1901)。スタックポインタ格納領域は、RAM111cの第2の
RAM領域内(図63)に設けられる領域外用作業領域(第2ワークエリア)内の最後尾
のアドレスにあり、そのアドレスよりも後のアドレスの領域を領域外用スタック領域(性
能表示用スタック領域等)として切り分ける。その後、スタックポインタに、性能表示制
御用の初期値、即ち、領域外用スタック領域(性能表示用スタック領域等)(図63)の
先頭アドレスを設定する(A1902)。
次に、遊技制御装置100は、CPU111aの全レジスタの情報(値)を領域外用ス
タック領域(図63)に退避(PUSH)する。ここで全レジスタとは、レジスタバンク
0の汎用レジスタ(WA,BC,DE,HL,IX,IY)とレジスタバンク1の汎用レ
ジスタ(WA,BC,DE,HL,IX,IY)(図64参照)である(A1903)。
A1901-A1903の処理は、A1701-A1703と同様の処理である。
その後、遊技制御装置100は、RAM111cの第2のRAM領域内(図63)にあ
る領域外用作業領域(第2ワークエリア)をチェック(検査)する第2ワークRAMチェ
ック処理を実行する(A1904)。第2ワークRAMチェック処理では、領域外用作業
領域(第2ワークエリア)のチェックを行い、異常があれば領域外用作業領域の制御用領
域を0クリアし、0以外の初期値が必要な領域に初期値を設定する。なお、スタックポイ
ンタ格納領域と領域外用スタック領域はクリアしない。
続いて、遊技制御装置100は、前述の初期表示に関する制御を実行する初期表示タイ
マ更新処理(図59)を実行する(A1905)。
その後、遊技制御装置100は、RAM111cの第1のRAM領域内(図63)にあ
る遊技制御用作業領域(第1ワークエリア)のスイッチ検出情報(SW検出情報)を、第
2のRAM領域内にある領域外用作業領域(第2ワークエリア)にコピーする処理を実行
する(A1906)。この処理において、入力ポート122,123,124,126の
信号に検出状態(オン状態)への変化のあったスイッチのスイッチ検出情報(立上がりエ
ッジ)をコピーする。
コピーの際、ベース値(通常遊技状態における出玉率)の算出に関係のないスイッチの
スイッチ検出情報は消去する。ベース値の算出に関係のないスイッチは、基本的に検出が
あっても賞球のないスイッチ又はセンサ(ゲートスイッチ34a、電波センサ62、前面
枠開放検出スイッチ64など)であるが、アウト球検出スイッチ74はベース値の算出に
関係するため除かれる。即ち、本実施形態では、始動口1スイッチ36a、始動口2スイ
ッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39a、アウト球検出スイッチ7
4のうち、検出状態(オン状態)への変化のあったスイッチのスイッチ検出情報(立上が
りエッジ)をコピーする。
上記のコピーによって、性能表示の表示内容の更新に関する処理(性能表示モニタ制御
処理の表示内容更新処理、性能表示モニタ集計処理)において、第2のRAM領域内にあ
る領域外用作業領域(第2ワークエリア)のみにアクセスすれば良いので、性能表示に関
するプログラム(後述の性能表示モニタ制御プログラム、性能表示モニタ集計プログラム
)を作成し易くなるとともに、理解し易くなる。
次に、遊技制御装置100は、表示内容更新処理を実行する(A1907)。表示内容
更新処理では、性能表示装置152に表示する表示態様を管理し、性能表示モニタ集計処
理(性能表示編集処理、メイン処理のA1052)で計算等した性能情報(本実施形態で
はベース値)に基づいて、性能表示装置152の桁の出力データ(表示データ)を0桁目
~3桁目出力データ領域に設定する。0桁目~3桁目出力データ領域は、RAM111c
の第2のRAM領域内(図63)に設けられる領域外用作業領域(第2ワークエリア)内
にある。
続いて、遊技制御装置100は、CPU111aの全レジスタの情報(値)を領域外用
スタック領域(図63)から復帰(POP)する(A1908)。そして、スタックポイ
ンタ格納領域(図63)の値をスタックポインタにロードし(A1909)、性能表示モ
ニタ制御処理を終了する。
〔初期表示タイマ更新処理〕
次に、前述の性能表示モニタ制御処理(性能表示設定処理)における初期表示タイマ更
新処理(A1905)の詳細について説明する。図59は、初期表示タイマ更新処理の手
順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、初期表示設定フラグがオンであるか否かを判定する(A
2001)。初期表示設定フラグがオフの場合に(A2001の結果が「N」)、ステッ
プA2005の処理に進む。
遊技制御装置100は、初期表示設定フラグがオンの場合に(A2001の結果が「Y
」)、初期表示タイマ領域にタイマ初期値(例えば約5000msに相当)をセーブし(
A2002)、点滅制御タイマ領域にタイマ初期値(例えば約300msに相当)をセー
ブし(A2003)、点滅制御ポインタ領域に初期値をセーブする(A2004)。
なお、初期表示タイマ領域、点滅制御タイマ領域、及び、点滅制御ポインタ領域は、R
AM111cの第2のRAM領域内(図63)にある領域外用作業領域(第2ワークエリ
ア)に設けられる。
次に、遊技制御装置100は、初期表示タイマが0であるか否かを判定する(A200
5)。初期表示タイマが0でない場合に(A2005の結果が「N」)、初期表示タイマ
を-1更新する(A2006)。初期表示タイマが0である場合に(A2005の結果が
「Y」)、即ち、初期表示タイマがタイムアップした又は既にタイムアップしていた場合
には、初期表示タイマ更新処理を終了する。
なお、前述の表示内容更新処理(A1907)において、点滅制御タイマ領域の点滅制
御タイマは更新されて点滅制御タイマがタイプアップした場合に、点滅制御ポインタ領域
の点滅制御ポインタが更新される。点滅制御ポインタは、点灯状態のデータと消灯状態の
データを交互に示す。これにより、遊技機10の電源投入直後に、性能表示装置152の
各桁の全セグメント(全LED、全発光部材)の点滅によって、初期表示が所定期間(例
えば約5000ms)だけ実行される。点滅周期は、点滅制御タイマ領域のタイマ初期値
の2倍(例えば約300ms×2)であり、点滅の繰り返し回数は、5000/600≒
8回である。このような、初期表示によって、電源投入の際に、性能表示装置152の各
桁の全セグメントが正常に動作するか否かを確認することができる。
〔性能表示モニタ集計処理(性能表示編集処理)〕
次に、前述のメイン処理(図54)における性能表示編集処理(A1052)の一例と
して、性能表示モニタ集計処理について説明する。図60は、性能表示モニタ集計処理(
性能表示編集処理)の手順を示すフローチャートである。
なお、性能表示モニタ集計処理に対応する性能表示モニタ集計プログラム(性能表示編
集プログラム)は、メインプログラムから呼び出し命令(CALL命令)によって呼び出
されるサブルーチンである。性能表示モニタ集計プログラム自体は、そのサブルーチン(
A2204、A2209等の処理のプログラム)も含めて、ROM111bの第2のRO
M領域(図62)に格納(記憶)され、ROM111bの第1のROM領域に格納(記憶
)されない。
遊技制御装置100は、A1901-A1904と同様に、まず、スタックポインタを
スタックポインタ格納領域にセーブし(A2201)、その後、スタックポインタに、性
能表示制御用の初期値、即ち、領域外用スタック領域(性能表示用スタック領域等)の先
頭アドレスを設定し(A2202)、CPU111aの全レジスタの情報(値)を領域外
用スタック領域に退避(PUSH)し(A2203)、RAM111cの第2のRAM領
域内にある領域外用作業領域(第2ワークエリア)をチェック(検査)する第2ワークR
AMチェック処理を実行する(A2204)。
次に、遊技制御装置100は、現在、管理区間の切り替わりであるか否かを判定する(
A2205)。管理区間とは、所定範囲のアウト球数(排出球数)に対して定義される計
測区間であり、複数の管理区間が連続して設けられている(図69参照)。ここでのアウ
ト球数は、全遊技状態でのアウト球数である総アウト球数である。全遊技状態は、通常遊
技状態の他、通常遊技状態以外の遊技状態(特別遊技状態と特定遊技状態等)も含む。
本実施形態において、ベース値の計測区間である管理区間として、遊技場(遊技店)の
開場時(開店時)の電源投入からの総アウト球数Xに対して、区間A(0≦X<300)
、区間B(300≦X<60300)、区間C(60300≦X<120300)、区間
D(120300≦X<180300)、区間E(180300≦X<240300)、
・・・・が設けられる(図69参照)。管理区間の切り替わりは、隣り合う管理区間の境
界であり、本実施形態において電源投入からの総アウト球数=300、60300、12
0300、180300個などである。
区間Aの範囲(幅)は300個であり、それ以外の区間の範囲(幅)は60000個で
ある。従って、各管理区間内における総アウト球数のカウント値を示す総アウトカウント
SOUTが、所定値(区間Aでは300、それ以外の区間では60000)に到達すると
、隣の管理区間に移行して切り替わる。
そして、遊技制御装置100は、管理区間の切り替わりである場合に(A2205の結
果が「Y」)、区間切り替わり時の初期設定を実行して(A2206)、ステップA22
10の処理に移行する。区間切り替わり時の初期設定として、総アウトカウンタSOUT
、通常アウトカウンタTOUT、及び、通常賞球数カウンタNSHOをクリアし、各管理
区間の最終ベース値(又は最新ベース値)を隣の管理区間のベース値格納領域にシフト(
移動)する。なお、現在の管理区間と1,2,3回前の管理区間の最終ベース値(又は最
新ベース値)は、第2のRAM領域内の領域外用作業領域におけるベース値格納領域0~
3に記憶される。
ここで、総アウトカウンタSOUTが、各管理区間内において全遊技状態でのアウト球
数をカウント(計数)したカウント値を示すのに対して、通常アウトカウンタTOUTは
、各管理区間内において通常遊技状態でのアウト球数(排出球数)をカウントしたカウン
ト値を示す。通常賞球数カウンタNSHOは、各管理区間内において通常遊技状態での全
賞球数(獲得球数)をカウントしたカウント値を示す。
本実施形態において、アウト球は、遊技領域32から排出された遊技球、即ち、遊技領
域32に発射されて遊技を終えた遊技球であり、アウト球検出スイッチ74によって検出
される。そして、遊技制御装置100は、アウト球検出スイッチ74からの検出の入力が
あった場合に、後述のように、総アウトカウンタSOUTと通常アウトカウンタTOUT
のカウンタ値を+1更新する(1だけ加算する)。
一方、遊技制御装置100は、管理区間の切り替わりでない場合に(A2205の結果
が「N」)、監視対象のスイッチの何れかに検出(入力)があったか否かを判定する(A
2207)。本実施形態において、監視対象のスイッチは、検出によって賞球が発生する
各入賞スイッチ、及び、アウト球検出スイッチ74である。本実施形態では、入賞スイッ
チは、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入
賞口スイッチ39aである。
そして、遊技制御装置100は、監視対象のスイッチの何れにも検出(入力)がなかっ
た場合に(A2207の結果が「N」)、ベース値を算出するための除算処理を行う除算
タスク処理を実行する(A2208)。除算タスク処理では、通常遊技状態における出玉
率であるベース値として、(通常賞球数カウンタNSHOのカウンタ値)÷(通常アウト
カウンタTOUTのカウンタ値)×100(%)を算出する。なお、この算出において、
小数点第1位は四捨五入される。
一方、遊技制御装置100は、監視対象のスイッチの何れかに検出(入力)があった場
合に(A2207の結果が「Y」)、監視対象のスイッチの検出(スイッチからの入力)
に対応する種々の処理を行う賞球加算判定処理を実行する(A2209)。
賞球加算判定処理において、いずれかの入賞スイッチに検出があった場合には、遊技制
御装置100は、当該入賞スイッチの検出に対応して払い出される賞球数を通常賞球数カ
ウンタNSHOのカウント値に加算する。例えば、始動入賞口36(始動口1スイッチ3
6a)、普通変動入賞装置37(始動口2スイッチ37a)、一般入賞口35(入賞口ス
イッチ35a)、特別変動入賞装置39(大入賞口スイッチ39a)の各々に対して、賞
球数は、4個、1個、3個、10個である。
また、賞球加算判定処理において、アウト球検出スイッチ74に検出があった場合には
、遊技制御装置100は、総アウトカウンタSOUTと通常アウトカウンタTOUTのカ
ウンタ値を+1更新する(1だけ加算する)。
なお、賞球加算判定処理において、遊技制御装置100は、ベース値を計算する上で、
検出(入力)が有効な期間か否かを判定する。検出が有効な期間以外では、監視対象のス
イッチに検出があっても、遊技制御装置100はこの検出を無効にする。なお、有効な期
間は、出玉率がベース値(通常ベースとも呼ばれる)と扱われる期間、即ち、通常遊技状
態の期間である。また、入賞口スイッチ/状態監視処理(図55のA1310)などにお
いて、特別変動入賞装置39への大入賞口不正又は普通変動入賞装置37への普電不正が
検知された場合には、遊技制御装置100は、対象スイッチである大入賞口スイッチ39
a又は始動口2スイッチ37aの検出は無効とする。
さらに、賞球加算判定処理では、1回の処理で、1スイッチ分の検出に対応する処理が
行われる。そして、検出に対応する処理を行ったスイッチの検出情報(入力情報)はクリ
アされる。従って、極短期間に監視対象の複数のスイッチに検出(入力)があった場合に
は、先の1スイッチ分の検出に対応する処理が行われ当該スイッチの検出情報はクリアさ
れることになるが、後の1スイッチ分の検出に対応する処理は次回の賞球加算判定処理(
次回の性能表示モニタ集計処理内)で行われ、それまで当該スイッチの検出情報は維持さ
れることになる。このようにして、処理されていない検出情報は維持される。
その後、遊技制御装置100は、A1908-A1909と同様に、CPU111aの
全レジスタの情報(値)を領域外用スタック領域から復帰(POP)する(A2210)
。そして、スタックポインタ格納領域の値をスタックポインタにロードし(A2211)
、性能表示モニタ集計処理を終了する。
〔ROMとRAMの記憶領域〕
図61から図63を参照して、遊技制御装置100のROM111bとRAM111c
の記憶領域について説明する。図61は、ROM111bとRAM111cの記憶領域の
概略を例示する図である。図62は、ROM111bの記憶領域の詳細を例示する図であ
る。図63は、RAM111cの記憶領域の詳細を例示する図である。なお、見易くする
ため、図61から図63において、各領域の幅は、実際のアドレスの幅に比例せずに描か
れている。
遊技制御装置100において、CPU111aは、プログラムによって所定の演算処理
を行う演算処理手段を構成し、ROM111bは、プログラムを記憶するプログラム記憶
手段を構成し、RAM111cは、演算処理手段によって更新される情報(演算結果等)
を記憶可能な更新情報記憶手段を構成する。
図61のように、ROM111b(プログラム記憶手段)は、アドレス8000h~9
ADBhの第1のROM領域(第1プログラム記憶領域)と、アドレス9C10h~A1
F2hの第2のROM領域(第2プログラム記憶領域)と、第1のROM領域と第2のR
OM領域の間の未使用領域(アドレス9ADCh~9C0Fh、第1未使用ROM領域)
と、を備える。第1のROM領域と第2のROM領域は、アドレス9ADCh~9C0F
hの当該未使用領域を挟むようにアドレス空間(又は、メモリ空間)において位置する。
遊技制御用プログラムの不正な改変を行うと遊技制御用プログラムのサイズが大きくな
ることもあるが、当該未使用領域(第1未使用ROM領域)の存在により、第1のROM
領域の遊技制御用プログラムの不正な改変が難しくなる。なお、全ての未使用領域のアド
レスには、制御で使用されることのない所定の数値が格納されてもよい。また、CPU1
11aは、当該未使用領域(第1未使用ROM領域)が使用されると、リセットするよう
にしてもよい。
また、第2のROM領域の後にも、アドレスA1F3h~BF1Fhの未使用領域(第
2未使用ROM領域)があり、さらにその後に、ハードウェア(HW)パラメータやベク
タテーブル等を格納するアドレスBF20h~BFFFhのプログラム管理エリアがある
。第2のROM領域とプログラム管理エリアは、アドレスA1F3h~BF1Fhの当該
未使用領域を挟むようにアドレス空間において位置する。
RAM111c(更新情報記憶手段)は、アドレス0000h~012Fhの第1のR
AM領域(第1情報記憶領域)と、アドレス01B0h~01FFhの第2のRAM領域
(第2情報記憶領域)と、第1のRAM領域と第2のRAM領域の間の未使用領域(アド
レス0130h~01AFh、第1未使用RAM領域)と、を備える。第1のRAM領域
と第2のRAM領域は、アドレス0130h~01AFhの当該未使用領域を挟むように
アドレス空間(又は、メモリ空間)において位置する。また、第2のRAM領域の後にも
、アドレス0200h~03FFhの未使用領域(第2未使用RAM領域)がある。
なお、第2のRAM領域の後に未使用領域を設けず、第2のRAM領域の最後のアドレ
スをRAM111cの最後のアドレスに一致させて、第2のRAM領域をアドレス03B
0h~03FFhの領域に設ける構成も可能である。
図62のように、第1のROM領域では、アドレス8000h~8BA8hが遊技制御
用プログラムの格納される遊技制御用プログラム領域となり、アドレス8BA9h~8F
FFhが未使用領域(第3未使用ROM領域)となり、アドレス9000h~9ADBh
が遊技制御用プログラムによって使用される遊技制御用データが格納される遊技制御用デ
ータ領域となる。なお、遊技制御用プログラム領域と遊技制御用データ領域の間に未使用
領域(第3未使用ROM領域)を設けない構成も可能である。遊技制御用データ領域には
、各種のテーブルやデータ等が記憶されている。
第1のROM領域は、遊技制御用プログラムとその遊技制御用データが格納される領域
である。なお、遊技制御用プログラムの概念には遊技制御用データを含めてもよい。遊技
制御用プログラムは、遊技を制御するためのプログラム(コード又は命令の集まり)であ
る。遊技制御用プログラムは、所定の領域外プログラムを除いて、メイン処理(図5)に
対応するメイン処理プログラムとそのサブルーチンのプログラム、タイマ割込み処理に対
応する割込み処理プログラムとそのサブルーチンのプログラムを含む。
前述のように、タイマ割込み処理内の各処理(例えば、特図1停止図柄設定処理、特図
2停止図柄設定処理、普図普段処理等)において、試射試験信号のデータを設定する試射
試験信号設定処理(例えばA3403、A3503、A7916など)が含まれている。
このため、遊技制御用プログラムは、試射試験信号設定処理に対応する試射試験信号設定
プログラム(試射試験信号設定コード)を含む。試射試験信号設定プログラム(試射試験
信号設定コード)の実行によって、CPU111aは、各試射試験信号(前述)のデータ
を、出力前にRAM111cの第1のRAM領域内にある試験信号出力データ領域に記憶
、設定する(図61の#1に対応)。
また、遊技制御用プログラムは、出力処理(図56)の性能表示出力処理(A1508
)に対応する性能表示出力プログラム(性能表示出力コード)を含む。従って、性能表示
出力プログラムも第1のROM領域内に記憶される。性能表示出力プログラムの実行によ
って、CPU111aは、遊技機に係る性能情報の表示データであって、第2のRAM領
域の0桁目~3桁目出力データ領域に記憶された表示データ(出力データ)を、レジスタ
にロード(参照、取得)して出力する(図61の#4に対応)。これにより、性能表示装
置152の0桁~3桁(デジット0~3)に性能情報の性能表示がなされる。なお、本実
施形態で、性能情報はベース値であるが、他の性能情報として役物比率や排出球数(アウ
ト球数)を表示してもよい。
また、遊技制御用プログラムは、確率設定変更/確認処理(図6B)のステップA24
10の処理に対応する設定値変更プログラム(設定値変更コード)を含む。従って、設定
値変更プログラムも、第1のROM領域内に記憶される。設定値変更プログラムの実行に
よって、CPU111aは、第1のRAM領域(第1情報記憶領域)の確率設定値領域の
確率設定値を更新して、更新後の確率設定値を当該確率設定値領域に記憶、設定する(図
61の#1に対応)。
第2のROM領域は、第1のROM領域の遊技制御用プログラム以外の領域外プログラ
ムが格納される領域であり、第1のROM領域の外にある。なお、領域外プログラムの概
念には領域外プログラムが使用するデータ(性能表示用データなど)を含めてもよい。領
域外プログラムは、性能表示モニタ制御処理に対応する性能表示モニタ制御プログラム(
性能表示設定プログラム)とそのサブルーチンのプログラム、性能表示モニタ集計処理に
対応する性能表示モニタ集計プログラム(性能表示編集プログラム)とそのサブルーチン
のプログラム、及び、試射試験信号出力処理に対応する試射試験信号出力プログラムとそ
のサブルーチンのプログラムを含む。
性能表示モニタ制御プログラム(性能表示設定プログラム)の実行によって、CPU1
11aは、性能表示モニタ集計プログラムによって計算された性能情報(ベース値)に基
づいて、第2のRAM領域の0桁目~3桁目出力データ領域(性能表示データ領域)に表
示データ(出力データ)を記憶、設定する(図61の#3に対応)。
性能表示モニタ集計プログラム(性能表示編集プログラム)の実行によって、CPU1
11aは、いずれかの入賞スイッチに検出があった場合に入賞スイッチごとの賞球数を加
算して通常賞球数カウンタNSHOを更新し、アウト球検出スイッチ74に検出があった
場合に通常アウトカウンタTOUTを+1更新して、さらに、通常賞球数カウンタNSH
Oと通常アウトカウンタTOUTのカウンタ値に基づいて性能情報(ベース値)を計算す
る。また、性能表示モニタ集計プログラムによって、CPU111aは、アウト球検出ス
イッチ74に検出があった場合に総アウトカウンタSOUTを+1更新して、総アウトカ
ウンタSOUTのカウンタ値に基づいて各管理区間の切り替わりを管理し、管理区間ごと
に通常賞球数カウンタNSHOと通常アウトカウンタTOUTをカウントして性能情報(
ベース値)を計算する。
試射試験信号出力プログラムの実行によって、CPU111aは、第1のRAM領域内
の試験信号出力データ領域に設定された各試射試験信号のデータを、レジスタにロード(
参照、取得)してシリアルデータとしてシリアルポート173bに出力する(図61の#
2に対応)。
以上のように、領域外プログラムとして、試射試験信号出力プログラムは、第2のRO
M領域(第2プログラム記憶領域)に格納されて、第1のROM領域(第1プログラム記
憶領域)から未使用領域(第1未使用ROM領域)を介して分離されている。即ち、試射
試験信号出力プログラムは、試射試験信号設定プログラムや性能表示出力プログラム等の
遊技制御用プログラムが格納される第1のROM領域とは別の場所となる第2のROM領
域に置かれる。従って、試射試験信号出力プログラムに相当する部分が分かり易くなり他
の遊技機への使い回し(他の遊技機との共用化)ができ、遊技機10で使用されるプログ
ラムの開発効率を向上できる。なお、試射試験信号を出力するだけの処理を行う試射試験
信号出力プログラムは、遊技機の機種によらずアルゴリズムが同じであるため、共通に同
じものを使用可能であり、異なる機種でも使い回しが容易である。
しかし、入賞口の種類や数、時短状態や確変状態が存在するか否かなどの遊技機の仕様
に応じて試射試験信号は遊技機の機種ごとに異なるため、試射試験信号のデータを設定す
る試射試験信号設定プログラムは、遊技機の機種ごとに異なり、異なる機種間での使い回
しが困難である。また、性能情報の表示データと変動表示ゲームの表示データはLED表
示器である性能表示装置152及び一括表示装置50の桁ごとに略同時に出力が行われ、
出力処理プログラムにおいて、性能情報の表示データを出力する性能表示出力プログラム
(A1508に対応)は、変動表示ゲームの表示データを出力するセグメント出力プログ
ラム(A1509、A1510に対応)などと渾然一体となっており、遊技機の異なる機
種間での使い回しが困難である。従って、試射試験信号設定プログラム又は性能表示出力
プログラムと、試射試験信号出力プログラムとが、ROM111bの記憶領域において混
在すると、使い回しが容易な試射試験信号出力プログラムに相当する部分が分かり難くな
り、遊技機の制御プログラムの開発効率が低下する可能性があった。
また、試射試験信号出力プログラムと同様に、性能表示モニタ制御プログラム(性能表
示設定プログラム)と性能表示モニタ集計プログラム(性能表示編集プログラム)も、遊
技機の機種によらずアルゴリズムが同じであるため、共通に同じものを使用可能であり、
異なる機種でも使い回しが容易である。このため、性能表示モニタ制御プログラムと性能
表示モニタ集計プログラムは、第2のROM領域(第2プログラム記憶領域)に格納され
て、第1のROM領域(第1プログラム記憶領域)から未使用領域(第1未使用ROM領
域)を介して分離されている。即ち、性能表示モニタ制御プログラムと性能表示モニタ集
計プログラムは、試射試験信号設定プログラムや性能表示出力プログラム等の遊技制御用
プログラムが格納される第1のROM領域とは別の場所となる第2のROM領域に置かれ
る。従って、性能表示モニタ制御プログラムと性能表示モニタ集計プログラムに相当する
部分が分かり易くなり他の遊技機への使い回し(他の遊技機との共用化)ができ、遊技機
10で使用されるプログラムの開発効率を向上できる。
図63のように、第1のRAM領域では、アドレス0000h~00F6hが遊技制御
用作業領域(第1ワークエリア)となり、アドレス00F7h~012Fhが遊技制御用
スタック領域となる。
遊技制御用作業領域の先頭アドレス(アドレス0000h)には、確率設定値を格納す
る確率設定値領域があり、続いて、停電検査領域1(アドレス0001h)がある。なお
、確率設定値領域のアドレスが、RAM111cの先頭アドレス且つ第1のRAM領域の
先頭アドレスであるため、図54のステップA1042とA1043におけるRAMクリ
ア処理(RAM初期化処理)において、確率設定値領域を除いてRAM111c又は第1
のRAM領域の少なくとも一部をクリア(初期化)する場合に、確率設定値領域より前の
領域をRAMクリア処理(RAM初期化処理)の対象に設定する必要がなくなり、RAM
クリア処理(RAM初期化処理)が簡単になる。
また、遊技制御用作業領域の最後から一つ前には停電検査領域2(アドレス00F5h
)があり、遊技制御用作業領域の最後にはチェックサムを格納するチェックサム領域(ア
ドレス00F6h)がある。
また、第1のRAM領域の停電検査領域1と停電検査領域2の間には、確率設定モード
フラグ領域(アドレス0002h)、通常ベース状態判定領域(アドレス0004h)、
初期表示設定フラグ領域(アドレス0005h)が存在する。確率設定モードフラグ領域
には、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグが格納される。通常ベース状態判
定領域には、通常遊技状態であれば通常ベース状態情報が設定され、通常遊技状態以外の
遊技状態(特別遊技状態、特定遊技状態等)であれば通常ベース状態情報は設定されない
。初期表示設定フラグ領域には、初期表示設定フラグが格納される。
その他、第1のRAM領域の停電検査領域1と停電検査領域2の間には、試験信号出力
データ領域や変動パターン乱数領域など、遊技制御等に必要な情報を格納する種々の領域
が存在する。なお、試験信号出力データ領域は、まとめて設けずに、試射試験信号の種類
(図柄1信号、普図1変動中信号、発射位置指定信号1など)に応じた位置に点在しても
よい。
図63のように、第2のRAM領域では、アドレス01B0h~01D0hが領域外用
作業領域となり、アドレス01D2h~01FFhが領域外用スタック領域となる。領域
外用作業領域(第2ワークエリア)は、遊技制御用作業領域(第1ワークエリア)以外の
作業領域となり、領域外用スタック領域は、遊技制御用スタック領域以外のスタック領域
となる。領域外用スタック領域は、性能表示に関連して使用される性能表示用スタック領
域等を含む。
領域外用作業領域において、先頭から順に、通常賞球数カウンタ領域(アドレス01B
0h、01B1h)、通常アウトカウンタ領域(アドレス01B2h、01B3h)、総
アウトカウンタ領域(アドレス01B4h、01B5h)が設けられる。通常賞球数カウ
ンタ領域、通常アウトカウンタ領域、総アウトカウンタ領域は、各々、通常賞球数カウン
タNSHO、通常アウトカウンタTOUT、総アウトカウンタSOUTのカウント値が格
納され、2バイトの領域である。これら2バイトのカウンタは、0から65535までカ
ウント(計数)できる。
なお、管理区間の範囲(幅)は総アウトカウントSOUTに対して60000個又は3
00個であるため、管理区間内で通常アウトカウンタTOUTと総アウトカウンタSOU
Tはオーバフローしない(最大値65535に到達しない)。また、ベース値は典型的に
は30(%)であるため、管理区間内で通常賞球数カウンタNSHOもオーバフローしな
い(最大値65535に到達しない)。即ち、管理区間を設けることによって、2バイト
の通常アウトカウンタTOUT、総アウトカウンタSOUT、通常賞球数カウンタNSH
Oがオーバフローしない(最大値65535に到達しない)ので、正確にベース値等の性
能情報を計算できる。
また、領域外用作業領域において、最後には、領域外用作業領域と領域外用スタック領
域とを分ける2バイトのスタックポインタ格納領域(アドレス01D0h、01D1h)
が設けられる。カウンタ領域とスタックポインタ格納領域との間には、性能表示の0桁目
~3桁目出力データ領域(性能表示データ領域)が設けられる。
このように、賞球数又はアウト球数に関連する性能情報に係るデータ(通常アウトカウ
ンタTOUT、総アウトカウンタSOUT、通常賞球数カウンタNSHOのカウンタ値)
とその性能表示のデータ(0桁目~3桁目出力データ、桁の出力データ)を、未使用領域
によって第1のRAM領域から区別できる第2のRAM領域に記憶することによって、性
能情報又は性能表示に関するプログラム(性能表示出力プログラム、性能表示モニタ制御
プログラム、性能表示モニタ集計プログラム)の開発が容易になるとともにプログラムが
理解し易くなる。
なお、本実施形態において、遊技制御装置100は、電源投入(電源復旧)の際に、所
定の条件が成立する場合に第1のRAM領域(第1情報記憶領域)の少なくとも一部(例
えば、確率設定値領域以外のRAM領域)を初期化するが、第2のRAM領域(第2情報
記憶領域)を初期化しない。ここで所定の条件とは、図54のステップA1040又はA
1041の結果が「Y」となることであり、例えば、RAM初期化処理(RAMクリア処
理)を実行するために、RAM初期化スイッチ112がオンにされていることである。こ
れにより、遊技場の開場中(開店中)に不正などがあって、RAM初期化スイッチ112
をオンして電源投入(電源復旧)しても、性能情報(ベース値)の計算に用いる情報が記
憶されるカウンタ領域(アドレス01B0h~01B5h)と性能表示の0桁目~3桁目
出力データ領域は、クリアも初期化もされず、性能情報(ベース値)の表示の継続性が維
持できる。本実施形態では、性能情報(ベース値)の計算に用いる情報は、少なくとも通
常賞球数カウンタNSHOのカウンタ値(賞球数に関する情報)と通常アウトカウンタT
OUTのカウンタ値である。
〔CPUの構成〕
図64は、第3実施形態に係る遊技用マイコン111のCPU111aの内部構成を示
すブロック図である。第3実施形態においては、CPU111aは、CPUコア102と
して示されている。CPUコア102はZ80系のCPUとして構成されている。
図64に示すCPUコア102(CPU111a)は、それぞれ8ビットの幅を有する
、Wレジスタ1201A、Aレジスタ1202A、Bレジスタ1204A、Cレジスタ1
205A、Dレジスタ1207A、Eレジスタ1208A、Hレジスタ1210A、Lレ
ジスタ1211Aを備えている。
これらの汎用レジスタは、Wレジスタ1201AとAレジスタ1202Aとを組み合わ
せて、16ビットの幅を有するWAレジスタ1203A(ペアレジスタ、レジスタペア)
として使用することも可能である。同様に、Bレジスタ1204AとCレジスタ1205
Aとを組み合わせたBCレジスタ1206A(ペアレジスタ、レジスタペア)、Dレジス
タ1207AとEレジスタ1208Aとを組み合わせたDEレジスタ1209A(ペアレ
ジスタ、レジスタペア)、Hレジスタ1210AとLレジスタ1211Aとを組み合わせ
たHLレジスタ1212A(ペアレジスタ、レジスタペア)を使用することも可能である
さらに、CPUコア102(CPU111a)は、それぞれ16ビットの幅を有する、
IXレジスタ1231a、IYレジスタ1232aを備えている。IXレジスタ1231
a、IYレジスタ1232aは、命令解釈実行回路1242がデータにアクセスする際の
インデックスとして用いられる。また、IYレジスタ1232aは、アドレス空間(又は
、メモリ空間)におけるRAM111c(更新情報記憶手段)の先頭アドレスを設定する
ための先頭アドレス指定レジスタとして使用できる。
なお、これらの汎用レジスタは、1つの汎用レジスタ群(レジスタバンク0のレジスタ
群)1220Aを形成している。一方、CPUコア102は、レジスタバンク0のレジス
タ群1220Aに含まれる汎用レジスタと同一(又は同様)の構成を有する、もう1つの
汎用レジスタ群(レジスタバンク1のレジスタ群)1220Bを備えている。
このレジスタバンク1のレジスタ群1220Bには、レジスタバンク0のWレジスタ1
201A~Lレジスタ1211Aと同一の機能を有する、Wレジスタ1201B~Lレジ
スタ1211Bを備えている。これらのレジスタも、レジスタバンク0同様に、WAレジ
スタ1203B~HLレジスタ1212Bとして、16ビットのレジスタとして使用する
ことが可能である。また、レジスタバンク1のレジスタ群1220Bには、IXレジスタ
1231a、IYレジスタ1232aと同一の機能を有する、IXレジスタ1231b、
IYレジスタ1232bを備えている。
さらに、CPUコア102は、8ビットの幅を有するフラグレジスタ1200を備えて
いる。
フラグレジスタ1200は、レジスタを用いた演算結果が格納される。また、フラグレ
ジスタ1200のビットであるレジスタバンクセレクタ(RBS)によって、2つの汎用
レジスタ群1220A、1220Bのうちのいずれを、演算対象として用いるかが選択さ
れる。
レジスタバンクセレクタ(RBS)により選択されたレジスタ群に属する各レジスタは
、命令解釈実行回路1242によって演算に用いられる。一方、選択されていないレジス
タ群に属する各レジスタは、レジスタバンクセレクタ(RBS)の値が変更されて選択対
象となるまでは、値を保持する。
また、CPUコア102は、DPレジスタ1230を備えている。DPレジスタ123
0は、例えば、アドレス空間(又は、メモリ空間)におけるROM111bの遊技制御用
データ領域の先頭アドレスを格納するために使用できる。
さらに、CPUコア102は、それぞれ16ビットの幅を有する、スタックポインタと
して機能するSPレジスタ1233、及びプログラムカウンタとして機能するPCレジス
タ1234を備えている。
スタックポインタ1233は、スタック領域にデータを格納する(又はデータを取り出
す)際の領域の位置を示す。プログラムカウンタ1234は、命令解釈実行回路1242
で実行されている命令が格納されているアドレスを示している。
命令解釈実行回路1242は、プログラム(遊技制御用プログラム又は領域外プログラ
ム)を実行して、CPUコア102内部の各レジスタを用いた演算処理を行う。具体的に
は、ROM111bにて、プログラムカウンタ1234に示されるアドレスに記憶された
データを読み出すとともに、読み出したデータをコードと見なして、コードに対応する命
令を実行する。命令解釈実行回路1242は、所定の命令セットに含まれる命令を解釈実
行である。
故に、本実施形態においては、CPUコア102(CPU111a)自体を演算処理手
段として例示しているが、CPUコア102の内部では、命令解釈実行回路1242が主
体となって演算処理手段の機能を果たしている。なお、RAM111cは、演算処理手段
(CPU111a、CPUコア102)によって更新される情報が記憶される更新情報記
憶手段となるとともに、バックアップ電源によって停電が発生したとしても記憶された情
報の記憶保持が可能な保持記憶手段となる。
なお、命令解釈実行回路1242は、プログラムの命令に対応して、アクセス回路12
43、アドレスバス721、及びデータバス722を介して、CPUコア102外部のR
OM111b、RAM111c、及び他の回路との間で、データの授受を行う場合もある
。アドレスバス721は、16ビットの信号線によって構成され、CPUコア102は、
アドレスバス721に指定したアドレスを出力し、データバス722を介して指定したア
ドレス(ROM111b、RAM111c等のアドレス)に格納されたデータを入出力す
る。
また、命令解釈実行回路1242は、ROM111bの命令を1つずつ実行する毎に、
次の命令が格納されているアドレスをプログラムカウンタ1234に格納する。このよう
にして命令の実行と、プログラムカウンタ1234の更新を繰り返すことで、遊技制御プ
ログラムが順次実行される。なお、遊技用マイコン111に設けられている割込制御回路
724からの割込信号を受け付けると、プログラムカウンタ1234の値は、予め設定さ
れた割込処理のアドレスの値に切り替えられる。
この命令解釈実行回路1242及びCPUコア102に備える各レジスタは、内部バス
1235によって、データが授受される。
初期値設定回路1241は、CPUコア102に備える各レジスタに初期値をハード的
に設定する回路である。
内蔵リセット回路1240は、遊技用マイコン111に設けられているセキュリティ回
路725からのリセット信号を受信すると、初期値設定回路1241を起動させ、CPU
コア102に備える各レジスタに初期値を設定させたのちに、命令解釈実行回路1242
を起動させる。
〔プログラムリスト〕
図65-図67は、第3実施形態に係る遊技制御装置100のCPU111a(CPU
コア102)が実行する出力処理プログラム、性能表示モニタ制御プログラム(性能表示
設定プログラム、試射試験信号出力プログラムのプログラム構造を例示するプログラムリ
ストである。図65-図67は、あくまでプログラム構造を一例として示すものであり、
適宜、コードの削除や追加など改変可能である。各プログラムリストは、8ビットマイク
ロプロセッサであるZ80に対応したアセンブリ言語による命令(ソースコード)のリス
トであり、擬似命令(アセンブラに対する命令)等を除いて、ROM111bに記憶され
る機械語命令(マシンコード)に1対1に対応する。いずれの命令も機械語命令として命
令解釈実行回路1242が解釈実行可能な命令セットに含まれる。
各プログラムリストにおける一行の記載は、左側より、便宜のために付した「行番号」
、「ROM111b内のアドレス」、「コードの機械語データ(機械語命令)」、「アセ
ンブリ言語のコード」、説明の便宜のために付した「コメント」からなる。「アセンブリ
言語のコード」は、操作内容(演算内容)を示す「ニーモニック」、命令対象の「オペラ
ンド」に分けられる。プログラムリストの命令は、サブルーチンを呼び出す命令やジャン
プ命令(分岐命令)等がない限り、基本的に行番号の順に(小さなものから大きなものへ
)プログラムリストの上から下へ実行される。
〔出力処理プログラム〕
図65A-図65Cは、出力処理プログラムのプログラム構造を示すプログラムリスト
である。
行番号2924は、サブルーチンとしての出力処理プログラムのラベルを示す。
行番号2931では、IYレジスタの値同士について排他的論理和をとることによって
、RAM111cの先頭アドレスとしてIYレジスタの値をクリアして0に設定しておく
(コード「XOR IY,IY」)。
行番号2934では、Aレジスタの値同士について排他的論理和をとることによって、
性能表示の消灯データとしてAレジスタの値をクリアして0に設定しておく(コード「X
OR A,A」)。
行番号2935では、シリアルポート173aに対応する送受信バッファレジスタC_
SPIBUFA0(即ち、ラベルC_SPIBUFA0に対応する数値の番号の送受信バ
ッファレジスタ)にAレジスタの値0を出力する(コードOUT (C_SPIBUFA
0),A)。これにより、性能表示装置152の現在のデジットカウンタに対応する桁が
消灯する。
行番号2938では、再度、シリアルポート173aに対応する送受信バッファレジス
タC_SPIBUFA0(即ち、ラベルC_SPIBUFA0に対応する数値の番号の送
受信バッファレジスタ)にAレジスタの値0を出力する(コードOUT (C_SPIB
UFA0),A)。これにより、一括表示装置50の現在のデジットカウンタに対応する
桁が消灯する。行番号2934、行番号2935、行番号2938の処理は、出力処理(
図56)のステップA1501の処理に対応する。
行番号2941では、テーブルD_DIGTBLの先頭アドレスに対応する数値をHL
レジスタにロードする(コードLD HL,D_DIGTBL)。
行番号2942では、デジットカウンタ(アドレスR_DIGCNT+00H)の数値
(0~3)をAレジスタにロードする(コードLD A,(IY+R_DIGCNT+0
0H))。なお、ここでIYレジスタの値は0である。
行番号2943では、サブルーチンV_GET_BYTEを呼び出して、テーブルD_
DIGTBLに基づいて、デジットカウンタR_DIGCNTの数値に対応するデジット
出力データをAレジスタに取得する(コードCALLV V_GET_BYTE)。行番
号2943の処理は、出力処理のステップA1502の処理に対応する。
行番号2945では、2バイトの外部情報データ領域(アドレスR_INFBF2+0
0H)から外部情報データとしてドア信号、扉・枠開放信号、図柄確定回数信号、始動口
信号のデータをHLレジスタにロードする(コードLD HL,(IY+R_INFBF
2+00H))。ドア信号、扉・枠開放信号のデータは、Hレジスタにロードされ、図柄
確定回数信号、始動口信号のデータは、Lレジスタにロードされる。
行番号2946では、Lレジスタの図柄確定回数信号、始動口信号のデータとAレジス
タのデジット出力データを合成して、Aレジスタに格納する(コードOR A,L)。
行番号2947では、さらに、Hレジスタのドア信号、扉・枠開放信号のデータとAレ
ジスタのデータを合成して、Aレジスタに格納する(コードOR A,H)。これにより
、Aレジスタにデジット出力データと外部情報データ(ドア信号、扉・枠開放信号、図柄
確定回数信号、始動口信号のデータ)が合成される。行番号2945-行番号2947の
処理は、出力処理のステップA1503の処理に対応する。
行番号2948では、シリアルポート173aに対応する送受信バッファレジスタC_
SPIBUFA0にAレジスタの合成データを出力する(コードOUT (C_SPIB
UFA0),A)。これにより、デジット出力データと外部情報データの合成データがシ
リアルポート173aに出力される。行番号2948の処理は、出力処理のA1504の
処理に対応する。
行番号2950では、BレジスタにAレジスタの合成データをロードする(コードLD
B,A)。Bレジスタの値は、後で、スタック領域に退避される。
行番号2953では、2バイトの外部情報データ領域(アドレスR_INFBF1+0
0H)から外部情報データとして、メイン賞球信号、セキュリティ信号、アウト信号、呼
出し信号のデータをWAレジスタにロードする(コードLD WA,(IY+R_INF
BF1+00H))。セキュリティ信号、アウト信号、メイン賞球信号のデータは、Aレ
ジスタにロードされ、呼出し信号のデータは、Wレジスタにロードされる。
行番号2954では、2バイトの外部情報データ領域(アドレスR_INFBF1+0
2H)から外部情報データとして、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、大当り
4信号のデータをHLレジスタにロードする(コードLD HL,(IY+R_INFB
F1+02H))。大当り1信号、大当り4信号は、Lレジスタにロードされ、大当り2
信号、大当り3信号は、Hレジスタにロードされる。
行番号2955から行番号2957では、AレジスタとWレジスタとLレジスタとHレ
ジスタの値を合成して、Aレジスタに格納する(コードOR A,W;コードOR A,
L;コードOR A,H)。これにより、外部情報の各種出力データ(大当り1信号、大
当り2信号、大当り3信号、大当り4信号、メイン賞球信号、セキュリティ信号、アウト
信号、呼出し信号のデータ)が合成されてAレジスタに格納される。
行番号2958では、シリアルポート173aに対応する送受信バッファレジスタC_
SPIBUFA0にAレジスタの合成データを出力する(コードOUT (C_SPIB
UFA0),A)。行番号2953から行番号2958の処理は、出力処理のA1505
の処理に対応する。
行番号2962では、CレジスタにAレジスタの合成データをロードする(コードLD
B,A)。Cレジスタの値は、後で、スタック領域に退避される(コードLD C,A
)。
行番号2963では、BCレジスタの値をスタック領域に退避する(コードPUSH
BC)。これにより、デジット出力データと外部情報データの合成データと、外部情報の
各種出力データの合成データがスタック領域に退避され、後で復帰させて使用可能となる
行番号2971では、デジットカウンタのアドレスR_DIGCNT+00HをEレジ
スタにロードする(コードLD E,R_DIGCNT+00H)。
行番号2972では、C_DIG_MAXの値をBレジスタにロードする(コードLD
B,C_DIG_MAX)。C_DIG_MAXは、デジットカウンタ上限値である3
に1を加えた値であり、本実施形態では4である。
行番号2973では、サブルーチンV_INC_BYTEを呼び出して、デジットカウ
ンタ(アドレスR_DIGCNT+00H)の値をC_DIG_MAXにならない限り+
1更新してAレジスタに格納し、デジットカウンタ上限値を超えてC_DIG_MAXに
なった場合には0をAレジスタに格納する(コードCALLV V_INC_BYTE)
。行番号2971から行番号2973の処理は、出力処理のA1506の処理に対応する
行番号2976では、性能表示データ領域(0桁目~3桁目出力データ領域)の先頭ア
ドレス(R_EDVBF1+00H)をHLレジスタに格納する(コードLD HL,R
_EDVBF1+00H)。
行番号2977では、現在Aレジスタに格納されている更新後のデジットカウンタの値
をBレジスタにロードする(コードLD B,A)。
行番号2978では、サブルーチンV_GET_BYTEを呼び出して、Aレジスタの
値をHLレジスタに加算して得たアドレスに記憶された数値をAレジスタに格納する(コ
ードCALLV V_GET_BYTE)。これにより、更新後のデジットカウンタに対
応する桁の出力データ(表示データ)を、0桁目~3桁目出力データ領域の対応する一つ
からロードして、Aレジスタに格納する。
行番号2986では、シリアルポート173aに対応する送受信バッファレジスタC_
SPIBUFA0にAレジスタの値(桁の出力データ)を出力する(コードOUT (C
_SPIBUFA0),A)。行番号2976から行番号2986の処理は、性能表示出
力プログラムとなり、出力処理のA1508の処理に対応する。
行番号2989では、セグメント領域の先頭アドレス(R_SEGBF+00H)をH
Lレジスタに格納する(コードLD HL,R_SEGBF+00H)。
行番号2990では、現在Bレジスタに格納されている更新後のデジットカウンタの値
をAレジスタにロードする(コードLD A,B)。
行番号2991では、サブルーチンV_GET_BYTEを呼び出して、Aレジスタの
値をHLレジスタに加算して得たアドレスに記憶された数値をAレジスタに格納する(コ
ードCALLV V_GET_BYTE)。これにより、更新後のデジットカウンタに対
応するセグメント領域のデータをAレジスタに格納する。行番号2989から行番号29
91の処理は、出力処理のA1509の処理に対応する。
行番号2999では、シリアルポート173aに対応する送受信バッファレジスタC_
SPIBUFA0にAレジスタのデータを出力する(コードOUT (C_SPIBUF
A0),A)。これにより、更新後のデジットカウンタに対応するセグメント領域から、
一括表示装置(LED)50のセグメント線(LEDセグメント0-7)の出力データが
出力される。行番号2999の処理は、出力処理のA1510の処理に対応する。
行番号3002では、テーブルD_DIGTBLの先頭アドレスに対応する数値をHL
レジスタにロードする(コードLD HL,D_DIGTBL)。
行番号3003では、現在Bレジスタに格納されている更新後のデジットカウンタの値
をAレジスタにロードする(コードLD A,B)。
行番号3004では、サブルーチンV_GET_BYTEを呼び出して、テーブルD_
DIGTBLに基づいて、Aレジスタの値(更新後のデジットカウンタの値)に対応する
デジット出力データをAレジスタに取得する(コードCALLV V_GET_BYTE
)。行番号3002から行番号3004の処理は、出力処理のA1511の処理に対応す
る。
行番号3005では、スタック領域に退避していた値をBCレジスタに復帰する(コー
ドPOP BC)。これにより、デジット出力データと外部情報データの合成データがB
レジスタに、外部情報の各種出力データの合成データがCレジスタに格納される。
行番号3006では、00001111BでマスクしてBレジスタの上位4ビットの値
をゼロにしてBレジスタに格納する(コードAND B,00001111B)。これに
より、Bレジスタに外部情報データが取得される。
行番号3007では、Aレジスタの更新後のデジットカウンタの値に対応するデジット
出力データと、Bレジスタの外部情報データとを合成して、Aレジスタに格納する(コー
ドOR A,B)。行番号3002から行番号3007の処理は、出力処理のA1512
の処理に対応する。
行番号3008では、シリアルポート173aに対応する送受信バッファレジスタC_
SPIBUFA0にAレジスタの合成データを出力する(コードOUT (C_SPIB
UFA0),A)。これにより、デジットカウンタの更新後のデジット出力データと外部
情報データの合成データがシリアルポート173aに出力される。行番号3008の処理
は、出力処理のA1513の処理に対応する。
行番号3011では、現在Cレジスタに格納されている外部情報の各種出力データの合
成データを、Aレジスタに格納する(コードLD A,C)。
行番号3012では、シリアルポート173aに対応する送受信バッファレジスタC_
SPIBUFA0にAレジスタの合成データを出力する(コードOUT (C_SPIB
UFA0),A)。行番号3011から行番号3012の処理は、出力処理のA1514
の処理に対応する。
行番号3019では、Aレジスタの値同士について排他的論理和をとることによって、
Aレジスタの値をクリアして0に設定しておく(コードXOR A,A)。
行番号3024では、アドレス(R_FSOLBF+00H)に記憶された普電ソレノ
イド駆動信号のデータを、現在0の値であるAレジスタに加算して格納する(コードOR
A,(IY+R_FSOLBF+00H))。なお、ここでIYレジスタの値は0であ
る。
行番号3025では、Aレジスタの普電ソレノイド駆動信号のデータと、アドレス(R
_TSOLBF+00H)に記憶された大入賞口ソレノイド駆動信号のデータを合成して
、Aレジスタに格納する(コードOR A,(IY+R_TSOLBF+00H))。
行番号3026では、Aレジスタのデータと、アドレス(R_LSOLBF+00H)
に記憶されたレバーソレノイド駆動信号のデータを合成して、Aレジスタに格納する(コ
ードOR A,(IY+R_LSOLBF+00H))。これにより、ソレノイド信号出
力ポートに出力するソレノイド駆動信号データが合成される。行番号3019から行番号
3026の処理は、出力処理のA1515の処理に対応する。
行番号3027では、Aレジスタの合成データと、発射許可の出力データC_SHOT
_OKを合成して、Aレジスタに格納する(コードOR A,C_SHOT_OK)。行
番号3027の処理は、出力処理のA1516の処理に対応する。
行番号3030では、シリアルポート173aに対応する送受信バッファレジスタC_
SPIBUFA1に、Aレジスタの最終的な合成データを出力する(コードOUT (C
_SPIBUFA1),A)。行番号3030の処理は、出力処理のA1517の処理に
対応する。
行番号3035では、フラグレジスタ1200の情報(値)を遊技制御用スタック領域
に退避する(コードPUSH PSW)。行番号3035の処理は、出力処理のA151
8の処理に対応する。
行番号3036では、試射試験信号出力プログラムをサブルーチンP_SOUTPUT
として呼び出す(コードCALL P_SOUTPUT)。行番号3036の処理は、出
力処理のA1519の処理に対応する。なお、性能表示出力プログラム等を含む出力処理
プログラムは、第1のROM領域に格納されているが、試射試験信号出力プログラム自体
は、第2のROM領域に格納されている。
行番号3037では、退避していたフラグレジスタ1200の情報を遊技制御用スタッ
ク領域から復帰(POP)する(コードPOP PSW)。行番号3037の処理は、出
力処理のA1520の処理に対応する。
行番号3039では、サブルーチンとしての出力処理プログラムを終了して、割込み処
理プログラムに戻る(コードRET)。
〔性能表示モニタ制御プログラム(性能表示設定プログラム)〕
図66は、性能表示モニタ制御プログラム(性能表示設定プログラム)のプログラム構
造を示すプログラムリストである。性能表示モニタ制御プログラム(性能表示設定プログ
ラム)は、領域外プログラムとして、第2のROM領域に格納されている。
行番号9522では、サブルーチンとしての性能表示モニタ制御プログラムのラベルを
示す。(コードP_SHYMT:)。
行番号9532では、アドレス(R_ESTCKPT+00H)のスタックポインタ格
納領域にスタックポインタSPの値を格納する(コードLD (R_ESTCKPT+0
0H),SP)。行番号9532の処理は、性能表示モニタ制御処理のA1901の処理
に対応する。
行番号9533では、スタックポインタに、領域外用スタック領域(性能表示用スタッ
ク領域等)の先頭アドレスをロードする(コードLD SP,C_S_STKTOP)。
行番号9533の処理は、性能表示モニタ制御処理のA1902の処理に対応する。
行番号9534では、レジスタバンクセレクタ(RBS)に0を設定し、レジスタバン
ク0を選択する(コードLD RBS,0)。
行番号9535では、レジスタバンク0のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ
、HLレジスタ、IXレジスタ、IYレジスタの情報(値)を領域外用スタック領域に退
避する(コードPUSH WA,BC,DE,HL,IX,IY)。
行番号9536では、レジスタバンクセレクタ(RBS)に1を設定し、レジスタバン
ク1を選択する(コードLD RBS,1)。
行番号9537では、レジスタバンク1のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ
、HLレジスタ、IXレジスタ、IYレジスタの情報(値)を領域外用スタック領域に退
避する(コードPUSH WA,BC,DE,HL,IX,IY)。行番号9534から
行番号9537の処理は、性能表示モニタ制御処理のA1903の処理に対応する。
行番号9540では、第2ワークRAMチェック処理のサブルーチンP_RWMCCK
を呼び出す(コードCALL P_RWMCCK)。行番号9540の処理は、性能表示
モニタ制御処理のA1904の処理に対応する。
行番号9541では、初期表示タイマ更新処理のサブルーチンP_INITTM_PR
Cを呼び出す(コードCALL P_INITTM_PRC)。行番号9541の処理は
、性能表示モニタ制御処理のA1905の処理に対応する。
行番号9544では、スイッチ関連のアドレステーブル(D_TBL_SWINF1)
の先頭アドレスをHLレジスタにロードする(コードLD HL,D_TBL_SWIN
F1)。
行番号9546では、ROM111b内の所定アドレス(9C2B)にラベルP_SH
YMT_10を割り当てる(コードP_SHYMT_10:)。
行番号9547では、HLレジスタ内のアドレス(最初はスイッチ関連のアドレステー
ブルの先頭アドレス)に記憶されたアドレス値をDEレジスタにロードする(コードLD
DE,(HL+))。「HL+」は、ロード後にHLレジスタ内のアドレスを次のアド
レスに更新することを意味する。
行番号9548では、DEレジスタに終了コード0000Hがロードされた場合にラベ
ルP_SHYMT_20の処理に分岐(ジャンプ)する(コードJR Z,P_SHYM
T_20)。
行番号9551では、DEレジスタに格納されたアドレス値(例えば005Bh)に記
憶された今回のスイッチ検出情報を、Aレジスタにロードする(コードLD A,(DE
))。なお、今回のスイッチ検出情報は、第1のRAM領域内の遊技制御用作業領域(第
1ワークエリア)に記憶されている。
行番号9552では、現在のHLレジスタ内のアドレスに記憶されたマスク値と、Aレ
ジスタの今回のスイッチ検出情報との論理積をとって、今回のスイッチ検出情報からベー
ス値の算出に関係のないスイッチのスイッチ検出情報は消去する(コードAND A,(
HL+))。そして、HLレジスタの値を+1更新する。
行番号9553では、現在のHLレジスタ内のアドレスに記憶されたアドレス値(例え
ば01CAh)をDEレジスタにロードする(コードLD DE,(HL+))。なお、
このアドレス値は、第2のRAM領域内の領域外用作業領域(第2ワークエリア)にあり
、前回のスイッチ検出情報が記憶されている。そして、HLレジスタの値を+1更新する
行番号9554では、DEレジスタに格納されたアドレス値(例えば01CAh)に記
憶された前回のスイッチ検出情報と、Aレジスタの今回のスイッチ検出情報の論理和をと
って、Aレジスタに格納する(コードOR A,(DE))。なお、前回のスイッチ検出
情報は、賞球加算判定処理(A2209)で検出に対応する処理を行ったスイッチの検出
情報(ビット)はクリアされているが、検出に対応する処理を行っていないスイッチの検
出情報(ビットの値1)は維持されている。従って、Aレジスタには、今回のスイッチ検
出情報を含めて未処理のスイッチの検出情報が格納されている。
行番号9555では、Aレジスタの値をDEレジスタに格納されたアドレス値(例えば
01CAh)にロードする(コードLD (DE),A)。これにより、遊技制御用作業
領域(第1ワークエリア)の今回のスイッチ検出情報は、ベース値の算出に関係のないス
イッチのスイッチ検出情報を消去した形で、第2のRAM領域内にある領域外用作業領域
(第2ワークエリア、例えばアドレス01CAh)にコピーされる。なお、コピーされた
今回のスイッチ検出情報は、次回の性能表示モニタ制御プログラムの実行においては、前
回のスイッチ検出情報として取り扱われる。
行番号9556では、ラベルP_SHYMT_10の処理に戻るよう分岐(ジャンプ)
する(コードJR P_SHYMT_10)。従って、終了コード0000Hが検出され
るまで、行番号9546から行番号9556までの処理が繰り返され、必要なスイッチの
スイッチ検出情報が領域外用作業領域にコピーされる。行番号9546から行番号955
6までの処理は、性能表示モニタ制御処理のA1906の処理に対応する。
行番号9559では、ROM内の所定アドレス(9C39)にラベルP_SHYMT_
10を割り当てる(コードP_SHYMT_20:)
行番号9560では、表示内容更新処理のサブルーチンP_DSPSHMを呼び出す(
コードCALL P_DSPSHM)。性能表示装置152の桁の出力データ(表示デー
タ)を0桁目~3桁目出力データ領域に設定する。行番号9560の処理は、性能表示モ
ニタ制御処理のA1907の処理に対応する。
行番号9563では、レジスタバンク1のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ
、HLレジスタ、IXレジスタ、IYレジスタの情報(値)を領域外用スタック領域から
復帰する(コードPOP WA,BC,DE,HL,IX,IY)。
行番号9564では、レジスタバンクセレクタ(RBS)に0を設定し、レジスタバン
ク0を選択する(コードLD RBS,0)。
行番号9565では、レジスタバンク0のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジスタ
、HLレジスタ、IXレジスタ、IYレジスタの情報(値)を領域外用スタック領域から
復帰する(コードPOP WA,BC,DE,HL,IX,IY)。行番号9563から
行番号9565の処理は、性能表示モニタ制御処理のA1908の処理に対応する。
行番号9567では、スタックポインタ格納領域の値をスタックポインタにロードする
(コードLD SP,(R_ESTCKPT+00H))。行番号9567の処理は、性
能表示モニタ制御処理のA1909の処理に対応する。
行番号9569では、サブルーチンとしての性能表示モニタ制御プログラムを終了して
、割込み処理プログラムに戻る(コードRET)。
〔性能表示モニタ制御プログラム(性能表示設定プログラム)〕
図67は、試射試験信号出力プログラムのプログラム構造を示すプログラムリストであ
る。試射試験信号出力プログラムは、領域外プログラムとして、第2のROM領域に格納
されている。
行番号10538では、サブルーチンとしての試射試験信号出力プログラムのラベルを
示す。(コードP_SOUTPUT:)。
行番号10540では、アドレス(R_ESTCKPT+00H)のスタックポインタ
格納領域にスタックポインタSPの値を格納する(コードLD (R_ESTCKPT+
00H),SP)。行番号10540の処理は、試射試験信号出力処理のA1701の処
理に対応する。
行番号10541では、スタックポインタに、領域外用スタック領域(性能表示用スタ
ック領域)の先頭アドレスをロードする(コードLD SP,C_S_STKTOP)。
行番号10541の処理は、試射試験信号出力処理のA1702の処理に対応する。
行番号10542では、レジスタバンクセレクタ(RBS)に0を設定し、レジスタバ
ンク0を選択する(コードLD RBS,0)。
行番号10543では、レジスタバンク0のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジス
タ、HLレジスタ、IXレジスタ、IYレジスタの情報(値)を領域外用スタック領域に
退避する(コードPUSH WA,BC,DE,HL,IX,IY)。
行番号10544では、レジスタバンクセレクタ(RBS)に1を設定し、レジスタバ
ンク1を選択する(コードLD RBS,1)。
行番号10545では、レジスタバンク1のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジス
タ、HLレジスタ、IXレジスタ、IYレジスタの情報(値)を領域外用スタック領域に
退避する(コードPUSH WA,BC,DE,HL,IX,IY)。行番号10542
から行番号10545の処理は、試射試験信号出力処理のA1703の処理に対応する。
行番号10550では、Aレジスタの値同士について排他的論理和をとることによって
、試射試験信号の0クリアデータとしてAレジスタの値をクリアして0に設定しておく(
コードXOR A,A)。
行番号10551では、シリアルポート173bに対応する送信バッファレジスタC_
SPIBUFB(即ち、ラベルC_SPIBUFBに対応する数値の番号の送受信バッフ
ァレジスタ)に試射試験信号の0クリアデータを出力する(コードOUT (C_SPI
BUFB),A)。
行番号10558では、アドレステーブルD_SKNDAT2の先頭アドレスを、HL
レジスタにロードする(コードLD HL,D_SKNDAT2)。アドレステーブルD
_SKNDAT2は、各試射試験信号が記憶される試験信号出力データ領域のアドレスを
定義する。
行番号10559では、サブルーチンP_SNK_OUTを呼び出して、HLレジスタ
のアドレス値を所定の回数だけ+1更新しながらそのアドレス値に記憶されたデータを順
次合成し、シリアルポート173bに合成したデータを出力する(コードCALL P_
SNK_OUT)。ここでは、試験端子出力ポート1に送信するデータを合成して出力す
る。行番号10559の処理は、試射試験信号出力処理のA1704の処理に対応する。
行番号10560では、サブルーチンP_SNK_OUTを呼び出して、行番号105
59と同様に、試験端子出力ポート2に送信するデータを合成し、シリアルポート173
bに合成したデータを出力する(コードCALL P_SNK_OUT)。行番号105
60の処理は、試射試験信号出力処理のA1705の処理に対応する。
行番号10561では、サブルーチンP_SNK_OUTを呼び出して、行番号105
59と同様に、試験端子出力ポート3に送信するデータを合成し、シリアルポート173
bに合成したデータを出力する(コードCALL P_SNK_OUT)。行番号105
61の処理は、試射試験信号出力処理のA1706の処理に対応する。
行番号10562では、サブルーチンP_SNK_OUTを呼び出して、行番号105
59と同様に、試験端子出力ポート4に送信するデータを合成し、シリアルポート173
bに合成したデータを出力する(コードCALL P_SNK_OUT)。行番号105
62の処理は、試射試験信号出力処理のA1707の処理に対応する。
行番号10563では、サブルーチンP_SNK_OUTを呼び出して、行番号105
59と同様に、試験端子出力ポート5に送信するデータを合成し、シリアルポート173
bに合成したデータを出力する(コードCALL P_SNK_OUT)。行番号105
63の処理は、試射試験信号出力処理のA1708の処理に対応する。
行番号10564では、サブルーチンP_SNK_OUTを呼び出して、行番号105
59と同様に、試験端子出力ポート6に送信するデータを合成し、シリアルポート173
bに合成したデータを出力する(コードCALL P_SNK_OUT)。行番号105
64の処理は、試射試験信号出力処理のA1709の処理に対応する。
行番号10569では、レジスタバンク1のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジス
タ、HLレジスタ、IXレジスタ、IYレジスタの情報(値)を領域外用スタック領域か
ら復帰する(コードPOP WA,BC,DE,HL,IX,IY)。
行番号10570では、レジスタバンクセレクタ(RBS)に0を設定し、レジスタバ
ンク0を選択する(コードLD RBS,0)。
行番号10571では、レジスタバンク0のWAレジスタ、BCレジスタ、DEレジス
タ、HLレジスタ、IXレジスタ、IYレジスタの情報(値)を領域外用スタック領域か
ら復帰する(コードPOP WA,BC,DE,HL,IX,IY)。行番号10569
から行番号10571の処理は、試射試験信号出力処理のA1710の処理に対応する。
行番号10573では、スタックポインタ格納領域の値をスタックポインタにロードす
る(コードLD SP,(R_ESTCKPT+00H))。行番号10573の処理は
、試射試験信号出力処理のA1711の処理に対応する。
行番号10575では、サブルーチンとしての試射試験信号出力プログラムを終了して
、出力処理プログラム(割込み処理プログラム内)に戻る(コードRET)。
〔ベース値の表示態様〕
図68と図69を参照して、性能表示装置152で性能情報として表示されるベース値
の表示態様を説明する。
図68は、前述の性能表示モニタ制御処理(性能表示設定処理)(図58)と性能表示
モニタ集計処理(性能表示編集処理)(図60)によって設定され、性能表示出力処理(
図56のA1508)によって表示データが出力されて表示されるベース値の表示例を示
す図である。
図68のように、ベース値は、5秒(所定期間)ごとに、種類を切り換えて循環的に表
示される。例えば、表示されるベース値の種類は、計測中のリアルタイム値(即ち、現在
計測中の管理区間の最新ベース値(最終のベース値))→1回前の管理区間全体を通して
計測したベース値(即ち、1回前の管理区間の最終ベース値)→2回前の管理区間全体を
通して計測したベース値(即ち、2回前の管理区間の最終ベース値)→3回前の管理区間
全体を通して計測したベース値(即ち、3回前の管理区間の最終ベース値)→計測中のリ
アルタイム値→・・・のように、切り換えられる。
なお、前述のように、ベース値の計測中のリアルタイム値は、ベース値格納領域0に記
憶される。1,2,3回前の管理区間全体を通して計測したベース値は、ベース値格納領
域1,2,3に記憶される。そして、管理区間の切り替わりの際に隣のベース値格納領域
にシフト(移動)して記憶される(図60のA2206)。
ここで、桁0と桁1は、ベース値の種類を識別して示す識別セグ(識別用セグメント)
に対応する。桁2と桁3は、ベース値を比率(%)として示す比率セグ(比率用セグメン
ト、数値用セグメント)に対応する。電源投入の際に、桁0から桁3において、前述の初
期表示(全桁の全セグメントの点滅)を表示する。
なお、識別セグ(桁0と桁1)は、ベース値の計測中のリアルタイム値に対応して、「
bL.」と表示し、1回前の管理区間全体を通して計測したベース値に対応して、「b1
.」と表示し、2回前の管理区間全体を通して計測したベース値に対応して、「b2.」
と表示し、3回前の管理区間全体を通して計測したベース値に対応して、「b3.」と表
示する。
なお、比率セグ(桁2と桁3)は、四捨五入後のベース値が100以上の場合には「9
9.」と表示し、通常アウトカウンタTOUTのカウンタ値が0の場合には「00」と表
示する。
図69(A)は、ベース値の計測区間である管理区間を示す。管理区間は、総アウト球
数が300個又は60000個増加するごとに、遊技場(遊技店)の開場時(開店時)の
電源投入から区間A→区間B→区間C→区間D→区間E→・・・のように、切り替わる。
なお、前述のように、不正などがあってRAMクリア(RAM初期化)が実行されても、
通常賞球数カウンタNSHO、通常アウトカウンタTOUT、総アウトカウンタSOUT
をクリアせず継続してカウントして、各管理区間(区間A~E)が変更を受けないように
するとともに、性能情報(ベース値)が急に変化しないようにしてよい。
図69(B)は、区間A~Eに対して、ベース値の計測中のリアルタイム値(bL.)
、及び、1~3回前の管理区間全体を通して計測したベース値(b1.~b3.)の表示
態様を説明する図である。
リアルタイム値(bL.)に関して、識別セグ(桁0と桁1)は、区間Aでは「bL.
」を点滅させて表示し、区間B以降の区間では、通常アウトカウンタTOUTが0~59
99の場合に「bL.」を点滅表示し、通常アウトカウンタが6000以上の場合に「b
L.」を点灯表示する。これにより、リアルタイム値が安定しない間は「bL.」を点滅
表示することになる。リアルタイム値(bL.)に関して、比率セグ(桁2と桁3)は、
区間Aではリアルタイム値を計算(計測)しても「--」と表示し、区間B以降の区間で
はそのまま計算したリアルタイム値を表示する。区間Aではリアルタイム値が安定しない
ため表示しない。
1回前の管理区間全体を通して計測したベース値(b1.)に関して、識別セグ(桁0
と桁1)は、区間A、Bでは「b1.」を点滅させて表示し、区間C以降の区間では「b
1.」を点灯表示する。ベース値(b1.)に関して、比率セグ(桁2と桁3)は、区間
Aと区間Bでは「--」と表示し、区間C~Eでは、それぞれ、区間B~Dの最終ベース
値(リアルタイム値の最終値)をそのまま表示する。
2回前の管理区間全体を通して計測したベース値(b2.)に関して、識別セグ(桁0
と桁1)は、区間A~Cでは「b2.」を点滅させて表示し、区間D以降の区間では「b
2.」を点灯表示する。ベース値(b2.)に関して、比率セグ(桁2と桁3)は、区間
A~Cでは「--」と表示し、区間D、Eでは、それぞれ、区間B、Cの最終ベース値(
リアルタイム値の最終値)をそのまま表示する。
3回前の管理区間全体を通して計測したベース値(b3.)に関して、識別セグ(桁0
と桁1)は、区間A~Dでは「b3.」を点滅させて表示し、区間E以降の区間では「b
3.」を点灯表示する。ベース値(b3.)に関して、比率セグ(桁2と桁3)は、区間
A~Dでは「--」と表示し、区間Eでは、それぞれ、区間Bの最終ベース値をそのまま
表示する。
[第3実施形態の作用・効果]
第3実施形態に係る遊技機10は、ゲーム(変動表示ゲーム)を実行可能な遊技制御手
段(例えば遊技制御装置100)を備え、ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者
に有利な特別遊技状態を発生可能である。遊技制御手段は、プログラムを記憶するプログ
ラム記憶手段(例えばROM111b)と、プログラムによって所定の演算処理を行う演
算処理手段(例えばCPU111a)と、演算処理手段によって更新される情報が記憶可
能な更新情報記憶手段(例えばRAM111c)と、を備える。プログラム記憶手段は、
第1プログラム記憶領域(例えば第1のROM領域)と、第2プログラム記憶領域(例え
ば第2のROM領域)と、第1プログラム記憶領域と第2プログラム記憶領域の間の未使
用領域(例えば第1未使用ROM領域)と、を備える。演算処理手段(例えばCPU11
1a)は、第1プログラム記憶領域内に記憶される試験信号設定プログラムによって、当
該遊技機に係る試験信号(例えば試射試験信号)のデータを設定し、第2プログラム記憶
領域内に記憶される試験信号出力プログラムによって、試験信号のデータを出力する。
このような遊技機10によると、試験信号出力プログラムは、試験信号設定プログラム
が格納される第1プログラム記憶領域(例えば第1のROM領域)とは別の場所と認識可
能な第2プログラム記憶領域(例えば第2のROM領域)に置かれる。従って、試験信号
出力プログラムに相当する部分が分かり易くなり他の遊技機への使い回し(他の遊技機と
の共用化)ができ、遊技機10で使用されるプログラムの開発効率を向上できる。
また、第3実施形態に係る遊技機10では、演算処理手段は、試験信号のデータをシリ
アルデータとして出力する。従って、遊技制御手段(例えば遊技制御装置100)におい
て、配線数(信号数)やコネクタの端子数(ピン数)が減少し、電子部品等を配置するス
ペース(場所)を十分に確保でき、コスト削減にもつながる。なお、試験信号のデータを
パラレルデータとして出力する場合には、送信するデータの種類に応じた配線や端子を設
ける必要があるため、配線数(信号数)やコネクタの端子数(ピン数)が大きくなる。
第3実施形態に係る遊技機10において、更新情報記憶手段(例えばRAM111c)
は、第1情報記憶領域(例えば第1のRAM領域)と、第2情報記憶領域(例えば第2の
RAM領域)と、第1情報記憶領域と第2情報記憶領域の間の未使用領域(例えば第1未
使用RAM領域)と、を備える。演算処理手段(例えばCPU111a)は、第1プログ
ラム記憶領域(例えば第1のROM領域)内に記憶される性能表示出力プログラムによっ
て、第2情報記憶領域(例えば第2のRAM領域)に記憶された当該遊技機に係る性能情
報の表示データを出力し、第2プログラム記憶領域(例えば第2のROM領域)内に記憶
される試験信号出力プログラムによって、第1情報記憶領域(例えば第1のRAM領域)
に記憶された当該遊技機に係る試験信号のデータを出力する。
このような遊技機10によると、試験信号出力プログラムに相当する部分が分かり易く
なり他の遊技機への使い回し(他の遊技機との共用化)ができ、遊技機10で使用される
プログラムの開発効率を向上できる。また、性能情報の表示データと試験信号のデータが
、未使用領域によって区別できる異なる領域(第1情報記憶領域、第2情報記憶領域)に
記憶されることによって、これらデータの取り扱いが簡単になり、性能表示出力プログラ
ムと試験信号出力プログラムの開発が簡単になるとともに理解し易くなる。
また、第3実施形態に係る遊技機10において、演算処理手段(例えばCPU111a
)は、試験信号のデータを出力する前に、演算処理手段が備えるレジスタの値を、更新情
報記憶手段のスタック領域に退避させ、性能情報の表示データを出力する前には、演算処
理手段が備えるレジスタの値を、更新情報記憶手段のスタック領域に退避させない。
このような遊技機10によると、演算処理手段(例えばCPU111a)のレジスタは
、試射試験信号のデータの出力中に中継基板70や試射試験装置などの遊技機外部の装置
から影響を受ける可能性があるが、試験信号のデータを出力する前にレジスタの値をスタ
ック領域に退避させて保護することができる。なお、遊技機外部の装置とは関連しない性
能情報の表示データの出力の前には、レジスタの値をスタック領域に退避させず、退避さ
せるデータの容量を少なくできる。
また、第3実施形態に係る遊技機10において、演算処理手段は、性能情報の表示デー
タと試験信号のデータをシリアルデータとして、互いに異なる出力ポートから出力する。
このため、試射試験に関する部品が量産時(試射試験の際以外)に未実装となったとして
も、性能情報の表示データの出力に影響を与えることがない。
また、第3実施形態に係る遊技機10において、遊技に関する設定に応じた設定値(確
率設定値)を変更可能な設定変更手段(例えば設定変更装置42)を備え、演算処理手段
は、第1プログラム記憶領域(例えば第1のROM領域)内に記憶される設定値変更プロ
グラムによって、設定値を第1情報記憶領域(例えば第1のRAM領域)に設定する。従
って、設定値変更プログラムの実行によって、演算処理手段は、確率設定値領域の確率設
定値を更新して、更新後の確率設定値を第1情報記憶領域の確率設定値領域に記憶、設定
することができる。
また、第3実施形態に係る遊技機10において、演算処理手段は、電源投入の際に、所
定の条件下で第1情報記憶領域の少なくとも一部を初期化するが、第2情報記憶領域を初
期化しない。従って、遊技場の開場中(開店中)に不正などがあって、更新情報記憶手段
(例えばRAM111c)の初期化が実行されても、第2情報記憶領域はクリアも初期化
もされず、性能情報(例えばベース値)の表示データの継続性(連続性)が維持でき、性
能情報を確認するものに違和感を与えない。
[第4実施形態]
図70を参照して第4実施形態の遊技機10について説明する。なお、以下で述べる以
外の構成は、第1実施形態と同様でよい。また、以下の実施形態では、第1実施形態と同
じ機能を果たす構成には同一の符号を用い、重複する記載を適宜省略して説明する。
なお、第4実施形態で示すベース値は、遊技機10の性能値(性能情報)であり、通常
遊技状態における出玉率である。また、一般に、ベース値は遊技機ごとに設定値(固定値
)が定められている。第4実施形態では、遊技機10の設定値(設計ベース値)を遊技用
マイコン111のROM111b(図3)に格納しておく例を示す。また、遊技用マイコ
ン111のCPU111a(図3)は、出玉率の計算(ベース計算)を行うことにより、
実射におけるベース値(計測ベース値)を取得する。なお、出玉率は、上述したように、
(獲得球数÷排出球数)×100(%)で計算される。
〔ベースエラー報知処理〕
まず、ベースエラー報知処理について説明する。図70は、遊技制御装置100による
ベースエラー報知処理の手順を示すフローチャートである。ベースエラー報知処理は、性
能表示編集処理(図5BのA1052)の一環として実行されてもよい。或は、タイマ割
込み処理(図6A)のステップA1318とA1319の間で実行されてもよい。
図70に示すように、遊技制御装置100は、ベースエラー報知処理を開始すると、ま
ず、アウト球数が規定数以上であるか否かを判定する(A10101)。なお、アウト球
数(排出球数)は、アウト球検出スイッチ74(図3)の信号などをカウント(計数)す
ることにより取得できる。また、取得したアウト球数は、アウト球数領域(例えば、遊技
用マイコン111のRAM111c(図3)内の領域)に格納される。また、規定数は、
60000個である。規定数は、一定でなくてもよく、状況(例えば遊技機10の電源投
入からの時間や遊技状態)に応じて変更されてよい。
アウト球数が規定数未満である場合(A10101の結果が「N」)には、アウト球数
が規定数以上であるか否かの判定を繰り返し行う(A10101)。一方、アウト球数が
規定数以上である場合(A10101の結果が「Y」)には、遊技制御装置100は、遊
技用マイコン111のROM111b(図3)に記憶されている設計ベース値を取得する
(A10102)。なお、アウト球数を格納するアウト球数領域は、規定数に到達すると
(すなわち、A10101の結果が「Y」になると)ゼロクリアされる。
次に、遊技制御装置100は、出玉率の計算(ベース計算)を行うことにより、実射に
おけるベース値(計測ベース値)を取得する(A10103)。なお、ベース値(計測ベ
ース値)は、性能値(性能情報)として性能表示編集処理において計算されている(A1
052)。次に、遊技制御装置100は、取得した計測ベース値と、遊技用マイコン11
1のROM111b(図3)から取得した設計ベース値との差分(絶対値)を算出する(
A10104)。具体的には、(計測ベース値)-(設計ベース値)を計算し、その計算
結果の値の絶対値を求める。
次に、遊技制御装置100は、計測ベース値と設計ベース値との差分(絶対値)が設計
ベース値の0~10%の範囲内にあるか否かを判定する(A10105)。すなわち、計
測ベース値と設計ベース値との差分(絶対値)の、設計ベース値に対する割合を計算する
。具体的には、{(計測ベース値と設計ベース値との差分(絶対値))÷(設計ベース値
)}×100(%)を計算する。そして、その計算結果が設計ベース値の0~10%の範
囲内にあるか否かを判定する。
計測ベース値と設計ベース値との差分(絶対値)が設計ベース値の0~10%の範囲内
にある場合(A10105の結果が「Y」)には、ベースエラー報知処理を終了する。こ
のように、計測ベース値と設計ベース値との乖離の程度が微少である場合には、遊技機1
0に対する不正や遊技機10の故障、または、遊技機10の障害釘の状態が出荷時と異な
る、などのおそれも少ないと考えられるため、ベースエラー報知を行わずに、ベースエラ
ー報知処理を終了する。
一方、計測ベース値と設計ベース値との差分(絶対値)が設計ベース値の10%を超え
ている場合(A10105の結果が「N」)には、遊技制御装置100は、計測ベース値
と設計ベース値との差分(絶対値)が設計ベース値の21%以上であるか否かを判定する
(A10106)。計測ベース値と設計ベース値との差分(絶対値)が設計ベース値の2
1%以上である場合(A10106の結果が「Y」)には、遊技制御装置100は、所定
のレジスタに強エラーフラグを設定する(A10107)。
このように、強エラーフラグが設定されると、遊技制御装置100は、強エラーを表示
させるためのデータを性能表示装置152のドライバ150に出力し、さらに、外部装置
(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に強エラーを知らせ
るための強エラー信号のオンデータを外部情報端子71に出力する。
例えば、強エラーフラグが設定されると、外部情報編集処理(図6AのA1319)に
よって、強エラー信号のオンデータが外部情報出力データ領域にセーブされて外部装置に
報知される。例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(
ホールコンピュータ)など)に報知され、その外部装置から、計測ベース値と設計ベース
値が大きく異なる旨の強エラー報知情報が音声や画像表示などによって出力される。この
強エラー報知情報の出力により、ホール関係者等が遊技機10の不正や故障を速やかに判
断することが可能となる。
或は、強エラーフラグが設定されると、性能表示モニタ制御処理(図6AのA1320
)によって、強エラーを表示させるためのデータをドライバ150に出力して、強エラー
が性能表示装置152において報知(表示)される。このように、性能表示装置152に
おいて、計測ベース値と設計ベース値が大きく異なる旨の強エラー報知情報が報知(表示
)されることにより、ホール関係者等が遊技機10の不正や故障を速やかに判断すること
が可能となる。
一方、計測ベース値と設計ベース値との差分(絶対値)が設計ベース値の21%未満(
すなわち、10%を超えているが21%未満)である場合(A10106の結果が「N」
)には、遊技制御装置100は、所定のレジスタに弱エラーフラグを設定する(A101
08)。
このように、弱エラーフラグが設定されると、遊技制御装置100は、弱エラーを表示
させるためのデータを性能表示装置152のドライバ150に出力し、さらに、外部装置
(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に弱エラーを知らせ
るための弱エラー信号のオンデータを外部情報端子71に出力する。
例えば、弱エラーフラグが設定されると、外部情報編集処理(図6AのA1319)に
よって、弱エラー信号のオンデータが外部情報出力データ領域にセーブされて外部装置に
報知される。例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(
ホールコンピュータ)など)に報知され、その外部装置から、計測ベース値と設計ベース
値が軽微に異なる旨の弱エラー報知情報が音声や画像表示などによって出力される。この
弱エラー報知情報の出力により、ホール関係者等が遊技機10の不正や故障、または、遊
技機10の障害釘の状態が出荷時と異なることなどを速やかに判断することが可能となる
或は、弱エラーフラグが設定されると、性能表示モニタ制御処理(図6AのA1320
)によって、弱エラーを表示させるためのデータをドライバ150に出力して、弱エラー
が性能表示装置152において報知(表示)される。このように、性能表示装置152に
おいて、計測ベース値と設計ベース値が軽微に異なる旨の弱エラー報知情報が報知(表示
)されることにより、ホール関係者等が遊技機10の不正や故障、または、遊技機10の
障害釘の状態が出荷時と異なることなどを速やかに判断することが可能となる。
なお、強エラー報知情報と弱エラー報知情報の報知の態様は異なる。例えば、前述のよ
うに性能表示装置152が4桁の7セグメント型の表示器である場合において、強エラー
報知情報は、4桁を使って目立つように「EEEE」と表示され、弱エラー報知情報は目
立たないように「----」のように表示されてよい。また、例えば、外部装置において
、強エラー報知情報は、スピーカからの大きな音声やモニタへの大きな画像表示によって
報知され、弱エラー報知情報は、小さな音声やモニタへの小さな画像表示によって報知さ
れてよい。
[第4実施形態の作用・効果]
第4実施形態に係る遊技機10は、ゲーム(普図変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム
)を実行可能であり、ゲームの結果が特別結果(大当り)となる場合に、遊技者に有利な
特別遊技状態(大当り状態)を発生可能な遊技機である。また、遊技機10は、遊技機1
0の性能値(ベース値(通常遊技状態における出玉率))を計測する性能値計測手段(遊
技制御装置100(特に遊技用マイコンCPU111a))と、その計測された性能値(
計測ベース値)と所定の設計値(設計ベース値)との差分(計測ベース値と設計ベース値
との差分(絶対値))を算出する演算手段(遊技制御装置100(特に遊技用マイコンC
PU111a))と、その差分の所定の設計値に対する割合が所定値(例えば、10%)
よりも大きい場合に、エラー(弱エラー、強エラー)を報知するエラー報知手段(遊技制
御装置100(特に遊技用マイコンCPU111a)など)と、を備える。
このような遊技機10によれば、遊技機10の性能値(ベース値)を計測し、その計測
された性能値(計測ベース値)と所定の設計値(設計ベース値)との差分を算出し、その
差分の所定の設計値に対する割合が所定値(例えば、10%)よりも大きい場合(かつ、
21%未満の場合)に、弱エラーを報知することができるため、遊技機10の不正や故障
、または、遊技機10の障害釘の状態が出荷時と異なることなどを速やかに発見すること
ができる。
また、このような遊技機10によれば、遊技機10の性能値(ベース値)を計測し、そ
の計測された性能値(計測ベース値)と所定の設計値(設計ベース値)との差分を算出し
、その差分の所定の設計値に対する割合が所定値(例えば、21%)以上の場合に、強エ
ラーを報知することができるため、遊技機10の不正や故障を速やかに発見することがで
きる。
また、第4実施形態に係る遊技機10において、遊技領域から排出された遊技球の排出
球数が規定数となった場合に、演算手段(遊技制御装置100)は差分を算出し、エラー
報知手段(遊技制御装置100など)はエラーを報知可能である。従って、常に差分を算
出したりエラーを報知するわけでなく、演算手段やエラー報知手段の負荷が軽減される。
[第5実施形態]
図71から図82を参照して、第5実施形態について説明する。なお、以下で述べる以
外の構成は、第1実施形態から第4実施形態までの実施形態と同様でよい。
〔第5実施形態の演出制御装置〕
図71は、第5実施形態の遊技機10を構成する演出制御装置300とこれに接続する
基板等を表すブロック図である。図71に示すように、本実施形態の遊技機10は、電源
装置400、遊技制御装置100(遊技制御手段、不図示)、演出制御装置300(演出
制御手段)を備え、演出制御装置300に盤面中継基板915、枠中継基板916、冷却
ファン45、LVDS基板918、ROM基板920等がハーネス及びコネクタ(CN)
を介して接続された形をとっている。
演出制御装置300は、電源装置400に接続され、直流電源(32V、15V、12
V、5V)、停電監視信号(5V)、リセット信号(5V)が入力される。また演出制御
装置300には、解析ポート955等が接続できるようになっている。
演出制御装置300には、電圧生成部800(電圧生成手段)が設けられている。電圧
生成部800は、電源装置400からの直流電源(5V)から、1.05V、1.5V、
3.3Vの出力電圧を生成する。電圧生成部800の詳細については後述する。
盤面中継基板915は、盤面モータドライバ44a(盤演出装置44の一部)、盤面モ
ータセンサ47a(演出役物スイッチ47)、盤面装飾LEDドライバ46a(盤装飾装
置46の一部)との間で信号を送受信するための中継基板である。また、盤面中継基板9
15には、演出制御装置300を介して電源装置400から直流電源(32V,15V,
12V,5V)が供給される。
枠中継基板916は、枠モータドライバ44b(枠演出装置の一部)、演出ボタンスイ
ッチ25a、枠モータセンサ47b、第1枠スピーカ(上スピーカ19a)、第2枠スピ
ーカ(下スピーカ19b)、枠装飾LEDドライバ18a(枠装飾装置18の一部)との
間で信号を送受信するための中継基板である。また、枠中継基板916には、演出制御装
置300を介して電源装置400から直流電源(12V,5V)が供給される。
冷却FAN45は、演出制御装置300を介して電源装置400から直流電源(12V
)が供給されることで動作する。
LVDS基板918は、演出制御装置300と、表示装置41とを中継する中継基板で
ある。LVDS基板918には、演出制御装置300を介して電源装置400から直流電
源(32V,12V,5V)が供給される。またLVDS基板918には、電圧生成部8
00から直流電源(3.3V)が供給され、当該直流電源を表示装置41に出力する。
LVDS基板918には、電源生成回路919を設けることができる。電源生成回路9
19は、電源装置400から供給された直流電源(32V)を直流電源(12V)に変換
して表示装置41(LEDバックライト917)に出力する。これにより、接続する表示
装置41の規格に応じて電源生成回路919を設計することができ、表示装置41を交換
する場合でも、LVDS基板918を取り替えるだけで演出制御装置300の改造を行う
必要がないので、その分、表示装置41の交換を容易に行うことができる。
ROM基板920は、画像ROM325を備え、画像ROM325に記憶された画像情
報をVDP312(ビデオディスプレイプロセッサ、演算回路)に出力するものである。
ROM基板920には、電圧生成部800から直流電源(3.3V)が供給される。
演出制御装置300には、第1VDP-RAM923(記憶手段)及び第2VDP-R
AM924(記憶手段)が設けられている。第1VDP-RAM923及び第2VDP-
RAM924は、VDP312でデコードされた画像情報(動画、静止画)を一時的に格
納する記憶媒体であり、電圧生成部800から直流電源(1.5V)が供給されることで
動作する。
演出制御装置300を構成するVDP312(汎用ポート942)は、外部との信号の
送受信を3.3Vの信号により行う。しかし、VDP312を構成する内蔵ホストCPU
(CPU311、画像処理手段、VDPコア、演算処理手段)は、1.05Vで動作し、
第1VDP-RAM923(記憶手段)及び第2VDP-RAM924(記憶手段)に接
続するDRAMI/F940は1.5Vで動作する。よって、VDP312は、電圧生成
部800から直流電源(1.05V、1.5V、3.3V)が供給されることで動作する
VDP312の入力側として、演出制御装置300には、電源装置400(停電監視信
号、リセット信号)の信号のレベル変換(5.0V→3.3V)を行うレベル変換回路9
21、遊技制御装置100(演出コマンド)の信号のレベル変換(5.0V→3.3V)
を行うレベル変換回路922、盤面モータセンサ47aからの信号のレベル変換(5.0
V→3.3V)を行うレベル変換回路926、演出ボタンスイッチ25a及び枠モータセ
ンサ47bからの信号のレベル変換(5.0V→3.3V)を行うレベル変換回路929
が設けられている。
また、VDP312の出力側として、演出制御装置300には、盤面中継基板915(
盤面モータドライバ44a、盤面モータセンサ47a)に送信する信号のレベル変換(3
.3V→5.0V)を行うレベル変換回路925、枠中継基板916(枠モータドライバ
44b、演出ボタンスイッチ25a、枠モータセンサ47b)に送信する信号のレベル変
換(3.3V→5.0V)を行うレベル変換回路928、LVDS基板918を介して表
示装置41(LEDバックライト917)に送信する信号のレベル変換(3.3V→5.
0V)を行うレベル変換回路934が設けられている。
さらに、VDP312の双方向通信用として、演出制御装置300には、盤面装飾LE
Dドライバ46aとI2C通信方式により双方向で送信する信号のレベルシフト(3.3
V⇔5.0V)を行うレベルシフト回路927と、枠装飾LEDドライバ18a(枠装飾
装置18)とI2C通信方式により双方向で送信する信号のレベルシフト(3.3V⇔5
.0V)を行うレベルシフト回路932が設けられている。
演出制御装置300には、電源装置400からの直流電源(15V)が供給され、VD
P312から出力される音声データを増幅するアンプ回路337(第1アンプ回路930
、第2アンプ回路931)が設けられている。第1アンプ回路930は、第1枠スピーカ
(上スピーカ19a)に増幅後の音声データを出力し、第2アンプ回路931は、第2枠
スピーカ(下スピーカ19b)に増幅後の音声データを出力する。
演出制御装置300には、VDP312から出力されるLVDS信号を安定化させる保
護回路933が設けられ、保護回路933は、LVDS基板918を介して表示装置41
にLVDS信号(3.3V)を出力する。
なお、演出制御装置300には、VDP312の動作を監視するウォッチドッグタイマ
回路324、VDP312が実行するプログラムや各種データを格納したPROM321
、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、音量調節ス
イッチ335(入力回路)等が設けられている。また、LVDS基板918には、レベル
シフト回路932の高電圧(5V)側に接続されたリアルタイムクロック回路338が設
けられている。
VDP312は、遊技制御装置100から送信された演出コマンドを解析するCPU3
11(内蔵ホストCPU)、CPU311の作業領域を提供するRAM322(内蔵CP
Uワークメモリ)、CPU311とVDP312内のデータの送受信を行うCPUI/F
937、PROM321内のデータをCPU311に送信するとともにCPU311が演
出コマンドを解析して得られる各種コマンド(ディスプレイリスト、モータコマンド、ラ
ンプコマンド、サウンドコマンド)を出力するHOSTCPUI/F938、VDP31
2の初期設定を行うシステム制御レジスタ939を有する。
VDP312は、外部と信号を送受信する汎用ポート942、画像ROM325から画
像情報を読み取るCGバスI/F941、第1VDP-RAM923及び第2VDP-R
AM924との間で画像情報(動画、静止画)の送受信を行うDRAMI/F940を有
する。
VDP312は、モータコマンドに基づいてモータ制御データを出力し、ランプコマン
ドに基づいてLED制御データを出力するコントローラ943を有する。コントローラ9
43は、モータコマンドに基づいてモータ制御データを生成し、これを盤面モータドライ
バ44a、盤面モータセンサ47a、枠モータドライバ44b、枠モータセンサ47bに
互いに識別できる形で出力する。
また、コントローラ943は、ランプデコーダ944に基づいてランプコマンドをデコ
ードしてLED制御データを生成し、これを盤面装飾LEDドライバ46a、枠装飾LE
Dドライバ18a(枠装飾装置18の一部)に互いに識別できる形で出力する。
VDP312は、サウンドコマンドに基づいて音声データを出力する音ROM327を
有する。音ROM327は、サウンドコマンドに基づいて自身が記憶している音声データ
を選択するとともに、音源LSI314(サウンドデコーダ)に基づいて音声データをデ
コードし、ポストエフェクタ945及び音量調節スイッチ335による音質調整を介して
第1枠スピーカ(上スピーカ19a)及び第2枠スピーカ(下スピーカ19b)に出力す
る。
VDP312は、ディスプレイリストに基づいて画像処理を行う画像処理回路を備えて
いる。画像処理回路は、ディスプレイリストに基づいて画像ROM325またはVRAM
326(記憶手段)から画像情報を読み出すプリローダ回路946と、読み出した画像情
報をVRAM326(または、第1VDP-RAM923、第2VDP-RAM924)
にデコードするグラフィックスデコーダ947と、VRAM326(または、第2VDP
-RAM924)上のフレームバッファに画像情報を描画する描画回路948と、当該画
像情報の座標設定を行うジオメトリエンジン949と、VRAM326(または、第1V
DP-RAM923、第2VDP-RAM924)において記憶領域を割り当てるインデ
ックステーブル回路950と、VRAM326(または、第1VDP-RAM923、第
2VDP-RAM924)に記憶されたフレームバッファデータ等を表示出力する表示回
路951(表示A、表示B、表示C)と、フレームバッファデータ等を出力選択回路95
2を介してLVDS方式等で表示装置41に出力する信号変換回路313と、その他画像
処理回路内のデータの送受信を行うデータ転送回路953と、を有し、これらがバス95
4を通じて相互にデータの送受信を行っている。
VDP312は、アドレスバス935、データバス936を有している。アドレスバス
935は、HOSTCPUI/F938、システム制御レジスタ939、DRAMI/F
940、CGバスI/F941、汎用ポート942、コントローラ943、音ROM32
7、グラフィックスデコーダ947、データ転送回路953、プリローダ回路946、表
示回路951、描画回路948の間でアドレスの送受信を行っている。データバス936
は、HOSTCPUI/F938、DRAMI/F940、VRAM326、CGバスI
/F941、コントローラ943、音ROM327、グラフィックスデコーダ947、デ
ータ転送回路953、プリローダ回路946、表示回路951、描画回路948の間でデ
ータの送受信を行っている。
本実施形態では、第1VDP-RAM923及び第2VDP-RAM924は、DRA
MI/F940に接続する共通のアドレスバス959a及びデータバス959bを有する
。第1VDP-RAM923は、データバス959bを介して画像情報(16ビット)の
上位8ビットにアクセス可能であり、第2VDP-RAM924は、データバス959b
を介して画像情報の下位8ビットにアクセス可能な構成となっている。
ここで、画像情報(16ビット)は、一つのアドレスに動画(上位8ビット)のデータ
と静止画(下位8ビット)のデータが関連付けられる。よって、動画のデータが第1VD
P-RAM923に記憶され、静止画のデータが第2VDP-RAM924に記憶される
これにより、表示回路951が読み出し用に一つのアドレスを指定すると、第1VDP
-RAM923に記憶された動画のデータと、第2VDP-RAM924に記憶された静
止画のデータと、を同時に読み出すことができるので、表示装置41への画像情報(動画
のデータ、静止画のデータ)の転送速度を向上させることができる。
〔装飾制御装置〕
図72は、装飾制御装置750の回路図である。ここで、装飾制御装置750(演出装
置)は、前記の盤面中継基板915(盤面モータドライバ44a)または枠中継基板91
6(枠モータドライバ44b)に相当する。
装飾制御装置750は、演出制御装置300に電気的に接続され、電源装置400から
32V、15V、12V、5Vの電源供給を受けている。また、装飾制御装置750には
、VDP312(CPU311)からシリアルデータ信号(SDATA)、シリアルクロ
ック信号(SCLK)、ラッチ信号(LATCH)、イネーブル信号(ENBL)が入力
される。
装飾制御装置750には、ドライバ751、ドライバ752、ドライバ753が配置(
ドライバの個数は任意)されている。ドライバ751,752は、役物を動作させるモー
タM1,M2(第1の被駆動部)(ステッピングモータ(不図示))を駆動させるもので
あり、ドライバ753は、役物を動作させるソレノイドS(第2の被駆動部、不図示)を
駆動させるものであるが、それぞれ同様の構成を有している。
ドライバ751,752,753にはそれぞれVDP312(CPU311)(図71
)からシリアルデータ信号(SDATA)、シリアルクロック信号(SCLK)、ラッチ
信号(LATCH)、イネーブル信号(ENBL)が入力される。これらの信号はHig
h(5V)、Low(0V)の2値の羅列により表現され、例えばシリアルデータ信号(
SDATA)は12ビットで表現される。
ドライバ751,752,753には、シリアルデータ信号(SDATA)が送信され
る信号線754A、シリアルクロック信号(SCLK)が送信される信号線754B、ラ
ッチ信号(LATCH)が送信される信号線754C、イネーブル信号(ENBL)が送
信される信号線754Dが接続される。
信号線754A-754Dには、High(5V)及びLow(0V)を安定化させる
ための素子、すなわちプルアップ抵抗755A-755D、ツェナーダイオード756A
-756D、抵抗757A-757D、コンデンサ758A-758D、バッファ759
A-759D(シングル・シュミットトリガ・バッファ)、抵抗760A-760Dが取
り付けられている。
プルアップ抵抗755A-755Dは、一端が5V端子(電源装置400(DC5V)
)に接続され、他端が信号線754A-754Dに接続され、各信号がHIGHのときに
信号線754A-754Dの電圧を5Vに引き上げるものである。
ツェナーダイオード756A-756Dは、カソード側が信号線754A-754Dに
接続され、アノード側が接地されている。ツェナーダイオード756A-756Dは、各
信号がHIGHのときに信号線754A-754Dの電圧が5Vを超えないように、ツェ
ナー電圧(ツェナー降伏電圧)が5Vに設定されたものが適用されている。
抵抗757A-757Dは、プルアップ抵抗755A-755Dの信号線754A-7
54Dとの接続位置よりも信号の下流となる位置において信号線754A-754Dに介
装されている。
コンデンサ758A-758Dは、一端が信号線754A-754Dにおいて抵抗75
7A-757Dよりも信号の下流となる位置に接続され、他端が接地されている。
抵抗757A-757D及びコンデンサ758A-758Dは、ドライバ751,75
2,753を出力先とするローパスフィルタとして機能する。
バッファ759A-759Dは、信号線754A-754Dにおいて、コンデンサ75
8A-758Dの信号線754A-754Dとの接続位置よりも信号の下流となる位置に
介装され、各信号(電圧)の揺らぎを解消するものである。抵抗760A-760Dは、
信号線754A-754Dにおいてバッファ759A-759Dが介装された位置よりも
信号の下流となる位置に介装され、ドライバ751,752,753に入力される電流(
信号)を調整するものである。
ドライバ751,752,753は入力側として、駆動電圧入力端子VM、クランプ電
圧入力端子VCLAMP、シリアルデータ入力端子SDATAIN、シリアルクロック入
力端子SCLK、ラッチ信号入力端子LATCH、イネーブル信号入力端子ENBL、リ
セット端子RESETを有する。また、ドライバ751,752,753は出力側として
、第1出力端子OUT1、第2出力端子OUT2、第3出力端子OUT3、第4出力端子
OUT4、シリアルデータ出力端子SDATAOを有し、さらにグランド端子GNDを有
する。各ドライバ751,752,753は、シフトレジスタとラッチ回路等からなり、
入力端子SDATAINからのシリアルデータをラッチ信号によって取り込んで、第1出
力端子OUT1、第2出力端子OUT2、第3出力端子OUT3、第4出力端子OUT4
から出力できる。
信号線754Aは、ドライバ751のシリアルデータ入力端子SDATAINに接続さ
れている。信号線754Bは、先端で分岐してドライバ751,752,753のシリア
ルクロック入力端子SCLKにそれぞれ接続されている。信号線754Cは、先端で分岐
してドライバ751,752,753のラッチ信号入力端子LATCHにそれぞれ接続さ
れている。信号線754Dは、先端で分岐してドライバ751,752,753のイネー
ブル信号入力端子ENBLにそれぞれ接続されている。ドライバ751,752,753
において、イネーブル信号がHighのとき第1出力端子OUT1、第2出力端子OUT
2、第3出力端子OUT3、第4出力端子OUT4の出力が禁止され、Lowのときに当
該出力が許容される。
ドライバ751の第1出力端子OUT1、第2出力端子OUT2、第3出力端子OUT
3、第4出力端子OUT4は、例えば役物のモータM1(ステッピングモータ(不図示)
)に接続され、同様にドライバ752の第1出力端子OUT1、第2出力端子OUT2、
第3出力端子OUT3、第4出力端子OUT4は前記モータM1とは異なる他のモータM
2(ステッピングモータ(不図示))に接続されている。ドライバ753の第1出力端子
OUT1(他の出力端子でもよい)は、例えば役物のソレノイドS(不図示)に接続され
ている。ドライバ753の第2出力端子OUT2、第3出力端子OUT3、第4出力端子
OUT4は未使用としているが、他のソレノイドの駆動用に用いてもよい。
なお、モータM1、モータM2は回転力により役物等を駆動させるものであり、ソレノ
イドSは往復運動により役物等を駆動させるものであり、駆動態様が互いに異なる。
ドライバ751,752,753の駆動電圧入力端子VMには12V端子(電源装置4
00(DC12V))が接続され、ドライバ751,752,753のリセット端子RE
SETにはコンデンサ761を介して12V端子(電源装置400(DC12V))が接
続されている。リセット端子RESETには、通常接地電位が供給されるが、12V端子
からの高周波ノイズ信号などによる電圧上昇に起因するリセット信号が入力され、リセッ
ト信号はドライバ751,752,753内部の構成要素(シフトレジスタ、ラッチ回路
等)を初期化する。
ドライバ751,752のクランプ電圧入力端子VCLAMPにはツェナーダイオード
762(逆流防止手段)を介して15V端子(電源装置400(DC15V))が接続さ
れている。ツェナーダイオード762はアノード側が15V端子に接続されカソード側が
クランプ電圧入力端子に接続され、15V端子に対する電流の逆流を防止する。一方、ド
ライバ753のクランプ電圧入力端子には32V端子(電源装置400(DC32V))
が接続されている。
ドライバ751のシリアルデータ出力端子SDATAOはドライバ752のシリアルデ
ータ入力端子ADATAINに接続され、ドライバ752のシリアルデータ出力端子SD
ATAOはドライバ753のシリアルデータ入力端子SDATAINに接続されている。
シリアルデータ信号(SDATA)(例えば12ビット)は、シリアルクロック信号(
SCLK)をトリガとしてドライバ751(例えば4ビット取り込み可能)に先頭ビット
から順に取り込まれ、ドライバ752(例えば4ビット取り込み可能)、ドライバ753
(例えば4ビット取り込み可能)へと送り出され、シリアルデータ信号(SDATA)全
体がドライバ751、ドライバ752、ドライバ753に亘って取り込まれた段階でラッ
チ信号(LATCH)(HIGH)がドライバ751、ドライバ752、ドライバ753
に同時に入力される。これにより、ドライバ751の第1出力端子OUT1、第2出力端
子OUT2、第3出力端子OUT3、第4出力端子OUT4からモータS1を駆動する電
圧(HighまたはLow)が出力され、ドライバ752の第1出力端子OUT1、第2
出力端子OUT2、第3出力端子OUT3、第4出力端子OUT4からモータS2を駆動
する電圧(HighまたはLow)が出力され、ドライバ753の第1出力端子OUT1
からソレノイドSを駆動する電圧(HighまたはLow)が出力される。
よって、本実施形態では、一つのシリアルデータ信号(SDATA)で駆動態様の異な
る複数の被駆動部(モータM1,M2、ソレノイドS)を同時に駆動制御できるので、演
出制御装置300は、複数の(複数種類の)役物の駆動制御を容易に行うことができる。
ここで、ドライバ751,752は、それぞれモータM1,M2(不図示)に取り付け
られている。モータM1を駆動する4つのコイル(不図示)について、各コイル(不図示
)の一端は、15V端子に接続され、他端がドライバ751の第1出力端子OUT1、第
2出力端子OUT2、第3出力端子OUT3、第4出力端子OUT4において互いに異な
る出力端子に接続されている。同様に、モータM2を駆動する4つのコイル(不図示)に
ついて、各コイル(不図示)の一端は、15V端子に接続され、他端がドライバ752の
第1出力端子OUT1、第2出力端子OUT2、第3出力端子OUT3、第4出力端子O
UT4において互いに異なる出力端子に接続されている。
よって、ドライバ751,752において、第1出力端子OUT1、第2出力端子OU
T2、第3出力端子OUT3、第4出力端子OUT4の出力がそれぞれ0V(Low)の
ときに各コイルが駆動し、それぞれ15V(High)のときに各コイルの駆動は停止す
る。
同様に、ドライバ753は、ソレノイドS(不図示)に取り付けられているが、ソレノ
イドSの一端は32V端子に接続され、他端が第1出力端子OUT1(他の出力端子でも
よい)に接続されている。よって、第1出力端子OUT1の出力が0V(Low)のとき
にソレノイドSが駆動し、32V(High)のときにソレノイドSの駆動は停止する。
本実施形態では、駆動電圧入力端子VMに入力されるドライバ751,752,753
の駆動電圧(V2=12V)を、クランプ電圧入力端子VCLAMPに入力されるクラン
プ電圧(V3=15V,32V)よりも低い電圧に設定している。
これにより、モータM1,M2への電力を供給して電力消費の高いクランプ電圧の電力
供給源(電源装置400のDC15Vを出力するDC15V電源やDC32Vを出力する
DC32V電源)に対する負担を軽減することで、ドライバ751,752,753と被
駆動物(モータM1,M2、ソレノイドS)を安定的に動作させることができる。またド
ライバ751,752,753の駆動電圧(V2)をクランプ電圧(V3)よりも低くす
ることでドライバ751,752,753を構成するIC(シフトレジスタ、ラッチ回路
等を含む集積回路)の発熱を低減することができる。なお、上記電力供給源に対する負担
が小さい場合には、ドライバ751,752,753の駆動電圧の電力供給源を、クラン
プ電圧の電力供給源(15V,32V)と同じにしてもよい。
また本実施形態では、ドライバ751,752,753の駆動電圧(V2=12V)を
、シリアルデータ信号SDATA等の信号を送信する信号線754A-754Dの電圧(
V1=5V)よりも高くしている。これにより、通信用の電力供給源と駆動用の電力供給
源が別になるので、データの送信とドライバ751,752,753の動作を安定化させ
ることができる。以上より、V3(クランプ電圧)≧V2(駆動電圧)>V1(データの
出力電圧)の関係を満たすことで、電力配分が適正となり、データの送信、ドライバ75
1,752,753の駆動、ドライバ751,752,75に係る被駆動物(モータM1
,M2、ソレノイドS)の駆動を安定化させることができる。
なお、ドライバ753のシリアルデータ出力端子SDATAOは未使用としているが、
ドライバ751,752,753以外のドライバのシリアルデータ入力端子SDATAI
Nに接続してもよい。この場合、当該ドライバ(複数個のドライバがシリアルデータ信号
(SDATA)を送信する信号線に関して直列に接続した態様であってもよい)にはドラ
イバ751,752,753と同様に、シリアルデータ信号(SDATA)、シリアルク
ロック信号(SCLK)、ラッチ信号(LATCH)、イネーブル信号(ENBL)が入
力され、シリアルデータ信号(SDATA)のビット数もドライバの個数に従って適宜設
計される。
〔電源装置の停電発生時の動作〕
図73は、DC32V電源、DC15V電源、DC12V電源、DC5V電源の立下り
を示すタイムチャートである。電源装置400は、DC32Vの直流電圧を発生させるD
C32V電源と、DC15Vの直流電圧を発生させるDC15V電源と、DC12Vの直
流電圧を発生させるDC12V電源と、DC5Vの直流電圧を発生させるDC5V電源と
、を備える。DC32V電源は、例えば24Vの交流電源を32Vの直流電圧に変換する
スイッチングレギュレータであり、前記交流電源がシャットダウンしても所定時間(例え
ば、交流電源の2周期分(瞬電保証期間))出力電圧を維持できるようになっており、そ
の後出力電圧が単調減少するように構成されている。
また、DC15V電源、DC12V電源、DC5V電源は、それぞれDC32V電源か
ら出力された直流電圧(32V)を所定の直流電圧(15V,12V,5V)に変換する
DC-DCコンバータである。電源装置400において、制御信号生成部430(電源装
置中の他の構成要素でもよい)は、例えば17.2V-20Vの範囲で監視電圧を設定可
能であり、DC32V電源の電圧が監視電圧以下に下がると停電発生を検出して停電監視
信号を変化させている。
図73に示すように、時刻t0で24Vの交流電源がシャットダウンしても、DC32
V電源の電圧は瞬電保証期間を目安として32Vの出力を維持しているが、瞬電保証期間
の後半になると電圧が下がり始める。
制御信号生成部430は、時刻t1において、DC32V電源の出力電圧が21V以下
に下がるとDC32V電源からDC15V電源(第3の電源)への電圧の供給を停止する
ことによってDC15V電源からの電圧の供給も終了し、時刻t2においてDC32V電
源の電圧が16V以下に下がるとDC32V電源からDC12V電源(第2の電源)への
電圧の供給を停止することによってDC12V電源からの電圧の供給も終了し、時刻t3
においてDC32V電源の電圧が10V以下に下がるとDC32V電源からDC5V電源
(第1の電源)への電圧の供給を停止することによってDC5V電源からの電圧の供給も
終了させている。
よって、停電が発生すると、まずDC15V電源で駆動するモータM1,M2及びソレ
ノイドSの駆動が停止し(図72)、次にDC12V電源で駆動するドライバ751,7
52,753の駆動が停止し、最後にドライバ751,752,753に入力されるデー
タ(DC5V電源が駆動源)の送信(すなわちVDP312の動作)が停止する(図71
)。
これにより、ドライバ751,752,753の駆動が停止する前に、モータM1,M
2及びソレノイドSの駆動が停止するのでこれらの誤動作を回避することができる。また
、ドライバ751,752,753の駆動が停止したのちにデータの送信が停止するので
、ドライバ751,752,753の誤動作を回避することができる。さらにデータの送
信、すなわちVDP312の動作が最後になるので、VDP311内の処理時間を確保し
てVDP312内のエラーの発生を抑制することができる。
〔電子部品の配列〕
図74は、演出制御装置300内のVDP312と音量調節スイッチ335との接続態
様を示す回路図である。演出制御装置300において、VDP312(汎用ポート942
)に接続される音量調節スイッチ335は、音量調節用のロータ(不図示)を備え、これ
を回転させることで音量を段階的に設定することができる。音量調節スイッチ335は、
例えば4ビット(音量を16段階、または10段階で設定可能)の音量信号に変換してV
DP312に出力することができる。音量調節スイッチ335は、グランド端子GNDと
、出力端子Y0-Y3を備える。出力端子Y0は、音量信号の最下位ビットを出力し、出
力端子Y1は、音量信号の最下位よりも1段上位のビットを出力し、出力端子Y2は、音
量信号の最下位より2段上位のビットを出力し、出力端子Y3は音量信号の最上位ビット
を出力する。
音量調節スイッチ335の出力端子Y0-Y3は、それぞれ信号線763A-763D
によりVDP312の汎用ポート942(P0-P3)に接続されている。そして、信号
線763A-763Dには、プルアップ抵抗764A-764D、抵抗765A-765
D、コンデンサ766A-766Dが接続されている。
プルアップ抵抗764A-764Dは、一端が電圧生成部800からの3.3V端子に
接続され、他端が信号線763A-763Dに接続されている。プルアップ抵抗764A
-764Dは、音量信号の各ビットがHighとなっているときに信号線763A-76
3Dの電圧を3.3Vに引き上げるものである。なお、音量調節スイッチ335の各出力
端子(各ビット)とこれに対応する汎用ポート942(P0-P3の一つ)は、ロータの
回転によって、グランド端子GNDと電気的に接続すると0V(Low)となり、グラン
ド端子GNDと電気的に接続しない場合には、3.3V(Low)になる。
抵抗765A-765Dは、信号線763A-763Dにおいて、信号線763A-7
63Dのプルアップ抵抗764A-764Dとの接続位置よりも音量信号の送信方向の下
流となる位置に介装されている。コンデンサ766A-766Dは、一端が信号線763
A-763Dにおいて抵抗765A-765Dよりも音量信号の送信方向の下流となる位
置に接続され、他端が接地されている。抵抗765A-765D及びコンデンサ766A
-766Dは汎用ポート942側に対するローパスフィルタとして機能する。
プルアップ抵抗764A-764D、抵抗765A-765D、コンデンサ766A-
766Dは、演出制御装置300を構成する基板上に配置されるが、これらを電流の向き
(または電圧の印加する方向)に沿って揃えて実装することが好適である。
これらの電子部品(抵抗、コンデンサ)は極性を持たないため、実装方向を逆にしたと
しても基本的に回路特性に影響を与えることはない。しかし、演出制御装置300におい
て信号パターン(配線パターン)は複雑に入り組んでおり、さらに当該電子部品の実装方
法も任意とすると、チェック対象の電子部品を予測しながら電子部品及び信号線のチェッ
ク作業を行うことが困難となる。
しかし、一つの信号線(例えば信号線763A)に対して実装する電子部品(プルアッ
プ抵抗764A、抵抗765A、コンデンサ766C)の向きを電流の向きに合わせて実
装することで信号線の途中に実装される電子部品の向きからチェック対象を予測しやすく
なり、チェック作業の効率を向上させることができる。例えば、一つの信号線(例えば信
号線763A)に沿って、電流の向きに電子部品を順番にチェックするなど場合に、チェ
ック作業の効率を向上させることができる。
また、複数の信号線(信号線763A-763D)において互いに対応する電子部品(
例えば、プルアップ抵抗764A-764D)の間で、電流の向きに沿った向きに揃えて
実装することより、互いに対応する電子部品の識別を容易に行うことができる。
電子部品(抵抗、コンデンサ)は、接続ピンが2つあるが、電子部品の上面には型番等
の製品情報のほかに便宜上の符号が付されており、例えば電子部品の本体の一方のピン(
1ピン)の根元に隣接する部分に「1」(または白丸「○」や黒丸「●」)が付され、当
該本体の他方のピン(2ピン)の根元に隣接する部分に「2」が付されている(または無
印)。したがって、例えば、電流が1ピンから2ピンに流れるように(1ピンが高電圧側
となるように)電子部品を実装することで、チェック対象の予測を容易に行うことができ
る。図74では、各電子部品の1ピン側に「・」を付している。
図75は、演出制御装置内のVDPとモータセンサ等との接続態様を示す回路図である
。VDP312には、演出ボタン25に組み込まれた演出ボタンスイッチ25a(プッシ
ュスイッチ)からの検知信号PUSHSWと、装飾制御装置750等が制御する複数のモ
ータ(不図示、たとえば8個)がそれぞれ初期位置(初期の回転位置)にあるか否かを検
知する枠モータセンサ47b(例えば8個)からの検知信号MSW1-MSW8が入力さ
れる。
演出ボタンスイッチ25a(プッシュスイッチ)は、演出ボタン25(図1)が押下さ
れていないときはHigh(5V)の検知信号PUSHSWを出力し、演出ボタン25が
押下されたときに接地されてLow(0V)の検知信号PUSHSWを送信する。
枠モータセンサ47bは、モータが初期位置にあるときにHigh(5V)の検知信号
を出力し、当該初期位置にない場合にはLow(0V)の検知信号を出力する。
演出ボタンスイッチ25aは、信号線767A(検知信号PUSHSWが送信される)
に接続され、信号線767Aは、レベル変換回路771に接続されている。ここで、レベ
ル変換回路771は、図71のレベル変換回路929に対応する。信号線767Aには、
プルアップ抵抗768A、抵抗769A、コンデンサ770Aが接続されている。
枠モータセンサ47bは、信号線767B-767I(検知信号MSW1-MSW8を
送信する)に接続され、信号線767B-767Iは、レベル変換回路771に接続され
ている。信号線767B-767Iには、プルアップ抵抗768B-768I、抵抗76
9B-769I、コンデンサ770B-770Iが接続されている。
プルアップ抵抗768A-768Iは、一端が5V端子(電源装置400(DC5V)
)に接続され、他端が信号線767A-767Iに接続されている。プルアップ抵抗76
8A-768Iは、枠モータセンサ47bの出力がHighとなっているときに信号線7
67A-767Iの電圧を5Vに引き上げるものである。
抵抗769A-769Iは、信号線767A-767Iにおいて、信号線767A-7
67Iのプルアップ抵抗768A-768Iとの接続位置よりも検知信号の送信方向の下
流となる位置に介装されている。コンデンサ770A-770Iは、一端が信号線767
A-767Iにおいて抵抗769A-769Iよりも検知信号の送信方向の下流となる位
置に接続され、他端が接地されている。抵抗769A-769I及びコンデンサ770A
-770Iはレベル変換回路771側に対するローパスフィルタとして機能する。
レベル変換回路771は、信号線767A-767I(5V)により送信された検知信
号を、信号線773A-773I(3.3V)により送信される検知信号に変換してVD
P312の汎用ポート942(ポートP4-P12)に送信する。
レベル変換回路771は、入力端子A、入力端子D1-D8、出力端子P、出力端子Y
1-Y8、駆動電圧入力端子VCC、グランド端子GNDを備えている。
入力端子Aは信号線767Aに接続され検知信号PUSHSWが入力される端子である
。入力端子D1―D8は、信号線767B-767Iに接続され、検知信号MSW1-M
SW8が入力される端子である。
信号線773Aは出力端子PとポートP4とを接続するものである。信号線773B-
773Iは、出力端子Y1-Y8とポートP5-P12とを接続するものである。出力端
子Pは、3.3Vに変換された検知信号PUSHSWをポートP4に送信するものである
。出力端子Y1-Y8は、3.3Vに変換された検知信号MSW1-MSW8をポートP
5-P12に送信するものである。
レベル変換回路771の駆動電圧入力端子VCCは3.3V端子(電圧生成部800(
3.3V)、図71)に接続され、また一端が接地されたコンデンサ772にも接続され
ている。
図74に示す場合と同様に、図75において、一つの信号線(例えば信号線767A)
に対して実装する電子部品(プルアップ抵抗768A、抵抗769A)の向きを電流の向
きに合わせて実装することで信号線の途中に実装される電子部品の向きからチェック対象
を予測しやすくなり、チェック作業の効率を向上させることができる。
また複数の信号線(信号線767A-763I)において互いに対応する電子部品(例
えば、プルアップ抵抗768A-768I)の間で、電流の向きに沿った向きに揃えて実
装することより、互いに対応する電子部品の識別を容易に行うことができる。
図74に示す場合と同様に、図75において、各電子部品の1ピン側に「・」を付して
いる。図75においても、電流が1ピンから2ピンに流れるように(1ピンが高電圧側と
なるように)電子部品(抵抗、コンデンサ)を実装することで、チェック対象の予測を容
易に行うことができる。
ただし、コンデンサ770A-770Iでは、1ピンがグランド側となるように実装さ
れている。例えば、抵抗769A-769Iとコンデンサ770A-770Iの概観が紛
らわしい場合は、向きを互いに逆向きにすることで両者を区別することも可能である。
〔LVDS伝達回路〕
図76は、演出制御装置300内のVDPと表示装置41との接続態様を示す回路図で
ある。図71に示すように、VDP312(信号変換回路313)は、フレームバッファ
データ(画像データ)をLVDS方式に係る差動信号に変換して表示装置41(演出装置
)に出力するLVDS伝達回路に接続されている。差動信号は、保護回路933及びLV
DS基板918を介して表示装置41に送信される。
図76(保護回路933及びLVDS基板918は省略)に示すように、VDP312
(信号変換回路313)と表示装置41(表示装置41に接続するコネクタ)は、信号線
774A-774Fにより接続されている。
信号線774Aは、VDP312の出力端子TA-と表示装置41の入力端子RxIN
0-とを接続する。信号線774Bは、VDP312の出力端子TA+と表示装置41の
入力端子RxIN0+とを接続する。
信号線774Cは、VDP312の出力端子TB-と表示装置41の入力端子RxIN
1-とを接続する。信号線774Dは、VDP312の出力端子TB+と表示装置41の
入力端子RxIN1+とを接続する。
信号線774Eは、VDP312の出力端子TC-と表示装置41の入力端子RxIN
2-とを接続する。信号線774Fは、VDP312の出力端子TC+と表示装置41の
入力端子RxIN2+とを接続する。
信号線774Gは、VDP312の出力端子TCLK-と表示装置41の入力端子CK
IN-とを接続する。信号線774Hは、VDP312の出力端子TCLK+と表示装置
41の入力端子CKIN+とを接続する。
信号線774Iは、VDP312の出力端子TD-と表示装置41の入力端子RxIN
3-とを接続する。信号線774Jは、VDP312の出力端子TD+と表示装置41の
入力端子RxIN3+とを接続する。
出力端子TA-及び出力端子TA+は、互いに逆相となる差動信号を出力し、入力端子
RxIN0-及び入力端子RxIN0+に当該差動信号が入力される。出力端子TB-及
び出力端子TB+は、互いに逆相となる差動信号を出力し、入力端子RxIN1-及び入
力端子RxIN1+に当該差動信号が入力される。出力端子TC-及び出力端子TC+は
、互いに逆相となる差動信号を出力し、入力端子RxIN2-及び入力端子RxIN2+
に当該差動信号が入力される。
出力端子TCLK-及び出力端子TCLK+は、互いに逆相となる差動信号を出力し、
入力端子CKIN-及び入力端子CKIN+に当該差動信号が入力される。出力端子TD
-及び出力端子TD+は、互いに逆相となる差動信号を出力し、入力端子RxIN3-及
び入力端子RxIN3+に当該差動信号が入力される。
出力端子TA-(出力端子TA+)、出力端子TB-(出力端子TB+)、出力端子T
C-(出力端子TC+)、出力端子TD-(出力端子TD+)は、表示装置41に表示す
る画像データの画素ごとの色(赤、緑、青)の諧調を示すデータを羅列したシリアルデー
タ信号(画像データ)を表示装置41に送信する。また、出力端子TCLK-(出力端子
TCLK+)は、当該シリアルデータを表示装置41が取り込む際のシリアルクロック信
号を送信する。
信号線774A及び信号線774Bには、フィルタ775Aが介装され、信号線774
C及び信号線774Dには、フィルタ775Bが介装され、信号線774E及び信号線7
74Fには、フィルタ775Cが介装され、信号線774G及び信号線774Hには、フ
ィルタ775Dが介装され、信号線774I及び信号線774Jには、フィルタ775E
が介装されている。なお、フィルタ775A-775Eは、例えば、LVDS基板918
に配置されるが、表示装置41に組み込まれていてもよい。
フィルタ775A-775Eは、例えばコモンコードチョークコイルが適用され、互い
に逆相となる差動信号(ディファレンシャルモード)に対してはインダクタとして作用せ
ず、同相で混入するノイズ信号(コモンモード)に対してはインダクタとして作用し、ノ
イズ信号を互いに相殺することができる。よって、信号線774A-774Jのフィルタ
775A-775Eよりも手前となる位置で混入したノイズ信号はフィルタ775A-7
75Eにおいて除去される。
表示装置41では、入力端子RxIN0-及び入力端子RxIN0+から入力されたシ
リアルデータ信号の差分、入力端子RxIN1-及び入力端子RxIN1+から入力され
たシリアルデータ信号の差分、入力端子RxIN2-及び入力端子RxIN2+から入力
されたシリアルデータ信号の差分、入力端子RxIN3-及び入力端子RxIN3+から
入力されたシリアルデータ信号の差分を取ることで、各シリアルデータ信号を増幅させる
とともに送信途中で混入したノイズを除去している。同様に、表示装置41では、入力端
子CKIN3-及び入力端子CKIN3+から入力されたシリアルクロック信号の差分を
取ることで、シリアルクロック信号を増幅させるとともに送信途中で混入したノイズを除
去している。
上記いずれの信号もLowにおいて0V、Highにおいて3.3Vを定格としている
。しかし、差動信号の一方において、当該信号(Low)が0Vよりも低くなる、または
当該信号(High)が3.3Vよりも高くなる場合が発生すると、差動信号の一方の信
号(電圧)の振幅と、他方の信号(電圧)の振幅に差が生じることになる。この場合、差
動信号の一方と他方では信号の立ち上がり及び立下りに差が生じるため、フィルタ775
A-775Eが差動信号に対してインダクタとして作用して差動信号が不安定となる。こ
の場合、当該差動信号について表示装置41側で前記の差分をとってもノイズを除去しき
れず、また前記の差分によって得られる画像データも不安定になるおそれがある。
そこで、本実施形態では、図76に示すように、信号線774A-774Jに対して電
圧の上限と下限を規定するクランプダイオード回路776A,776B,776C(電圧
規定手段)を設けている。クランプダイオード回路776A,776B,776Cは、例
えばLVDS基板918に配置されている。クランプダイオード回路776A,776B
,776Cは、ツェナー電圧が3.3VのツェナーダイオードZDと、2つのダイオード
D1、D2を同じ方向に向けて直列に接続させた直列回路の4つが並列に接続されたもの
である。
ツェナーダイオードZDは、カソード側が3.3V端子(電圧生成部800(DC3.
3V)、図71)に接続され、アノード側が接地している。ダイオードD1は、アノード
側がダイオードD2のカソード側に接続され、カソード側が3.3V端子(電圧生成部8
00(DC3.3V))に接続されている。ダイオードD2は、カソード側がダイオード
D1のアノード側に接続され、アノード側が接地している。
クランプダイオード回路776A中のダイオードD1とダイオードD2との接続中点M
1が信号線774Aに接続され、接続中点M2が信号線774Bに接続され、接続中点M
3が信号線774Cに接続され、接続中点M4が信号線774Dに接続されている。
クランプダイオード回路776B中のダイオードD1とダイオードD2との接続中点M
5が信号線774Eに接続され、接続中点M6が信号線774Fに接続され、接続中点M
7が信号線774Gに接続され、接続中点M8が信号線774Hに接続されている。
クランプダイオード回路776C中のダイオードD1とダイオードD2との接続中点M
9が信号線774Iに接続され、接続中点M10が信号線774Jに接続されている。一
方、接続中点M11及び接続中点M12は接地されている。
クランプダイオード回路776A-776Cの初期状態では、ツェナーダイオードZD
のカソード側とアノード側の電位差は3.3Vに維持され、3.3V端子の電圧が3.3
Vを超えたとしても当該電位差は3.3Vに維持される。また、ツェナーダイオードZD
に並列に接続され、ダイオードD1及びダイオードD2に係る直列回路の両端の電位差も
3.3Vに固定されている。
この状態で、ノイズ信号(電流)が接続中点M1-M10に流入して接続中点M1-M
10の電圧が3.3Vよりも高くなっていく場合、ダイオードD1のアノード及びカソー
ド間の電位差がダイオードD1の閾値電圧Vf1(小さい値)に到達するとダイオードD
1がオン状態となるので、接続中点M1-M10におけるそれ以上の電圧上昇は抑制され
、結果的にノイズ信号による電圧上昇が抑制される。
同様に、ノイズ信号(電流)が接続中点M1-M10に流入して接続中点M1-M10
の電圧が0Vよりも低くなっていく場合、ダイオードD1のアノード及びカソード間の電
位差がダイオードD2の閾値電圧Vf2(小さい値)に到達するとダイオードD2がオン
状態となるので、接続中点M1-M10におけるそれ以上の電圧下降は抑制され、結果的
にノイズ信号による電圧下降が抑制される。
以上のように、クランプダイオード回路776A-776Cにより差動信号の電圧の上
限(約3.3V)と下限(約0V)が規定されるので、差動信号の一方と差動信号の他方
が互いに逆相であって同じ電圧の振幅を持った状態が維持され、差動信号の差分により得
られるデータ(画像データ)を安定化させることができる。
図71に示すように、VDP312と盤面中継基板915及び枠中継基板9916との
間で相互にデータ通信を行うI2Cバス通信が用いられている。そして、I2Cバス通信
において、シリアルデータ、シリアルクロックをそれぞれ差動信号により送信する場合に
は、本実施形態のクランプダイオード回路776A(776B,776C:電圧規定手段
)を適用することができる。すなわち、シリアルデータに係る差動信号を送信する一対の
信号線、シリアルクロックに係る差動信号を送信する一対の信号線に対して、本実施形態
のクランプダイオード回路776Aを適用することができる。
〔メイン処理及び演出装置エラー監視処理〕
図77は、演出制御装置300のメイン処理を示すフローチャートである。図78は、
演出制御装置300によって実行される演出装置エラー監視処理の手順を示すフローチャ
ートである。本実施形態の演出制御装置300のメイン処理は基本的に図23に示すメイ
ン処理と共通するが、可動体制御処理(B0023)の後に演出装置エラー監視処理(B
0024)が追加されている。
図78に示すように、演出制御装置300は、装飾制御装置750から演出装置情報を
取得する(B11001)。ここで、演出装置情報とは、例えば、モータセンサからの検
知信号MSW1-MSW8(図75)や、装飾制御装置750とモータM1,M2(図7
2)を接続するケーブル(コネクタ)の接続状態や、装飾制御装置750とソレノイドS
(図72)を接続するケーブル(コネクタ)の接続状態を示す情報が含まれる。
演出制御装置300は、演出装置情報を解析しこれが適正か否か判定する(B1100
2)。ここで演出装置情報が適正か否かとは、例えば、検知信号MSW1-MSW8(図
75)に基づき各モータ(8個)で動作する役物がそれぞれ所定位置(初期位置)にある
か否か、前記ケーブルの接続状態が良好であるか否か等が含まれる。
演出制御装置300は、演出装置情報が適正(B11001の結果が「Y」)であれば
演出装置エラー監視処理を終了する。一方、演出装置情報が適正ではない(B11011
の結果が「N」)であれば、エラー設定処理(B11003)を行う。エラー設定処理で
は、エラーの報知音が発生するように、及び/若しくは、表示装置41にエラー情報(例
えばエラーコードで表示される)が表示されるように設定する。
〔タイマ割込み処理〕
図79は演出制御装置300(詳細にはVDP312のCPU311)によって実行さ
れる可動体制御タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、上記装
飾制御装置750として盤演出装置44(図4)を適用し、上記モータM1,M2として
盤演出装置44(電動役物、可動役物)内の演出用ステッピングモータを適用し、演出用
ステッピングモータの制御に関して説明する。演出用ステッピングモータは、例えば、盤
演出装置44(電動役物、可動役物)として側部演出ユニット40dを移動動作させる。
可動体制御タイマ割込み処理(図79)は、演出制御装置300のメイン処理(図77
)に対するタイマ割込み処理の一つとして、制御基本周期(割込み周期)ごとに実行され
る。本実施形態では、制御基本周期(割込み周期)は1ms(msec:ミリ秒)である
演出制御装置300は、まず、演出用ステッピングモータ(ここではモータA(M1)
とモータB(M2)とする)に関する制御データに基づいて、モータA制御処理(B20
001)とモータB制御処理(B20002)を実行する。モータA制御処理とモータB
制御処理は、同様の処理である。なお、可動体制御処理(図77のB0023)は、変動
演出設定処理(図31のB1905)等で設定される演出に基づいて、可動役物(盤演出
装置44、可動体)の動作態様として、可動役物を動作可能な演出用ステッピングモータ
に関する制御データを設定する。また、制御対象の演出用ステッピングモータが2つより
多くなる場合には、モータA制御処理とモータB制御処理と同様のモータ制御処理を追加
してよい。
演出制御装置300は、次に、モータAの出力データとモータBの出力データとを合成
し(B20003)、合成したデータを対応するポートへ出力する(B20004)。こ
れによって、モータA(M1)とモータB(M2)を駆動制御する盤面モータドライバ4
4aに合成したデータが送られる。ここで、「合成」とは、例えば複数ビットのデータの
うち上位の数ビットにモータAの出力データを入れ、下位の数ビットにモータBの出力デ
ータを入れるような処理を意味する。以上により、可動体制御タイマ割込み処理を終了す
る。
次に、図80を参照して、可動体制御タイマ割込み処理(図79)におけるモータA制
御処理(B20001)における詳細について説明する。図80は、演出制御装置300
によって実行されるモータA制御処理の手順を示すフローチャートである。モータA制御
処理では、モータAの出力データが取得(設定)される。なお、モータBの出力データが
取得(設定)されるモータB制御処理もモータA制御処理と同様に実行される。
演出制御装置300は、まず、モータ制御コードをロードする(B21001)。モー
タ制御コードは、可動体制御処理(図77のB0023)において、演出用ステッピング
モータに関する制御データとして設定されている。モータ制御コードは、モータをどのよ
うに制御するかを示す情報であり、「停止」、「CW」、「CCW」などを示すコードが
ある。なお、「CW」は時計回り方向のモータの回転を意味し、「CCW」は反時計回り
方向のモータの回転を意味する。
次に、演出制御装置300は、まず、モータ制御コードが、モータの「停止」を指示す
る停止コードであるか否かを判定する(B21002)。モータ制御コードが停止コード
である場合(B21002の結果が「Y」)、モータへの出力データとしてオフ出力デー
タを設定する(B21003)。そして、可動体制御タイマ割込み処理ごとに更新(加算
)されるカウンタ値(カウント値、計数値)の初期値として0を設定しておき、前回の可
動体制御タイマ割込み処理におけるカウンタ値の整数部を示す変数N(前回)に初期値と
して0を設定しておく(B21004)。その後、出力データ(ここではオフ出力データ
)をモータ出力データ領域にセーブし(B21011)、モータA制御処理を終了する。
従って、演出用ステッピングモータ(ここではモータA)は、停止状態に維持される。
一方、モータ制御コードが停止コードでない場合(B21002の結果が「N」)、演
出制御装置300は、遊技状態に応じた一定の加算値を設定する(B21005)。遊技
状態として、通常遊技状態、特別遊技状態、特定遊技状態(時短状態や確変状態などの普
電サポート状態)がある。次に、カウンタ値に加算値を加算して更新する(B21006
)。なお、カウンタ値を2進数表現で表現して、加算処理は、固定小数点演算により実行
すると高速になる。ステップB21006の処理は、カウンタ値(又はタイマ値)を変化
させて更新するカウンタ手段(又はタイマ手段)を構成する。
例えば、時間短縮変動などにおいて可動役物の動作速度(演出用ステッピングモータの
速度)を早くした方が好適になる特定遊技状態において、加算値は0.666に設定し、
その他の時間短縮変動のない通常遊技状態や特別遊技状態において、加算値は0.5に設
定してよい。なお、後述のように、カウンタ値に対する加算値が大きくなると、演出用ス
テッピングモータの速度(モータ制御用の出力データの更新速度)が速まり、可動役物(
可動体)の動作速度も速まることになる。また、加算値が1未満であるため、後述のよう
に、演出用ステッピングモータの制御周期が、制御基本周期(割込み周期=1ms)より
も大きくなる。
次に、演出制御装置300は、いわゆるfloor関数(=床関数)によってカウンタ
値の小数部分を切り捨ててカウンタ値の整数部を取得し、変数N(今回)に格納する(N
(今回)←floor(カウンタ値))(B21007)。なお、N(今回)は、現在実
行中の今回の可動体制御タイマ割込み処理におけるカウンタ値の整数部を示す。そして、
演出制御装置300は、カウンタ値の整数部Nが変化して更新されたか否かを判定する(
B21008)。即ち、演出制御装置300は、カウンタ値の整数部が繰り上がったか否
かを判定する。具体的には、今回のタイマ割込みにおける整数部であるN(今回)の値が
前回のタイマ割込みにおける整数部であるN(前回)の値よりも大きいか否か、又はN(
前回)と異なるか否かを判定する。
演出制御装置300は、カウンタ値の整数部Nが変化して更新された場合(B2100
8の結果が「Y」)、演出用ステッピングモータへの出力データ(ここではモータAを駆
動するための出力データ)を設定又は更新する(B21009)。なお、出力データテー
ブル内の出力データのアドレスを示す出力データポインタを更新することによって、出力
データを次のデータに更新してよい。このように、カウンタ値の整数部Nが変化して更新
されることが、出力データが設定又は更新される所定条件となる。
例えば、カウンタ値の整数部Nが変化して更新された場合に、出力データをオン設定す
ることによって、演出用ステッピングモータの基準クロック(シリアルクロックSCLK
など)が生成されるようにしてよい(カウンタ値の整数部Nが変化しない場合はオフ設定
)。或は、出力データの更新によって、直接的にステップ更新(励磁される相(励磁相)
の更新)が行われてもよい。
そして、演出制御装置300は、変数N(前回)にN(今回)の値を格納する(B21
010)。次に、取得した出力データをモータ出力データ領域にセーブし(B21011
)、モータA制御処理を終了する。
以上のように、カウンタ値の整数部Nが変化すると、演出用ステッピングモータを駆動
するための出力データが更新又は設定され、演出用ステッピングモータの基準クロックが
生成されてよい。別例では、カウンタ値の整数部Nが変化すると、出力データの更新又は
設定によって、直接的に励磁される相(励磁相)を更新し、演出用ステッピングモータの
ロータ(回転軸)を1ステップ(即ち、所定のステップ角度)だけ回転してもよい(ステ
ップ更新)。従って、カウンタ値に対する加算値が大きくなるほど、演出用ステッピング
モータの速度、ひいては可動役物の動作速度も速めることができる。
〔制御フローの分岐〕
図77に示すメイン処理、及び図79に示すタイマ割込み処理においては制御フローが
分岐する部分が存在する。例えばメイン処理であれば、フレーム切替タイミングであるか
否かの判定(B0019)の結果に応じて処理が分岐する。また、メイン処理中の演出装
置エラー監視処理(B0024,図78)において、前記のように演出装置情報が適正で
あるか否かの判断(B11002)の結果に応じて処理が分岐する。なお、サブルーチン
(演出ボタン入力処理、受信コマンドチェック処理などの個別の処理)の呼出しを分岐処
理の一種と捉えることもできるが、ステップB0010、B0011、B0012、B0
014-B0016、B0022-B0024において、処理が分岐する。
また、メイン処理中の受信コマンドチェック処理(B0014)(図24)において、
コマンド受信数が0でないか否かの判定(B1102)、ロードしたコマンド受信数分の
コピーが完了した否かの判定(B1106)、ロードしたコマンド受信数分のコマンドの
解析が完了したか否かの判定(B1110)の結果に応じて処理がそれぞれ分岐する。
そして、受信コマンドチェック処理(B0014、図24)中の受信コマンド解析処理
(B1108、図25)において、受信したコマンドの上位のMODE部が正常範囲か否
かの判定(B1202)、受信したコマンドの下位のACTION部が正常範囲であるか
否かの判定(B1203)、MODE部に対するACTION部が正しい組み合わせであ
るか否かの判定(B1204)の結果に応じて処理がそれぞれ分岐する。
また、MODE部について、変動系コマンド範囲であるか否かの判定(B1205)、
大当り系コマンド範囲であるか否かの判定(B1207)、単発系コマンド範囲であるか
否かの判定(B1211)、図柄系コマンド範囲であるか否かの判定(B1209)、先
読み図柄系コマンド範囲であるか否かの判定(B1213)、先読み変動系コマンド範囲
であるか否かの判定(B1215)の結果に応じて処理がそれぞれ分岐する。
さらに、例えば、受信コマンド解析処理(B1108、図25)中の単発系コマンド処
理(B1212、図26)におけるMODE部について、機種指定コマンドを表すか否か
の判定(B1301)、RAM初期化のコマンドを表すか否かの判定(B1303)、停
電復旧コマンドを表すか否かの判定(B1305)、客待ちデモコマンドを表すか否かの
判定(B1307)、飾り特図1保留数コマンドを表すか否かの判定(B1309)、飾
り特図2保留数コマンドを表すか否かの判定(B1311)、確率情報コマンドを表すか
否かの判定(B1313)、エラー/不正系/呼出しのコマンドを表すか否かの判定(B
1315)、演出モード切替用のコマンドを表すか否かの判定(B1317)、アウト球
数コマンドを表すか否かの判定(B1319)、カウントのコマンド(大入賞口カウント
コマンド)を表すか否かの判定(B1321)、設定値情報コマンドであるか否かの判定
(B1323)、設定変更系のコマンドを表すか否か(B1325)、設定確認系のコマ
ンドを表すか否かの判定(B1327)、図柄停止のコマンドを表すか否かの判定(B1
329)、MODE部のコマンドが正常であるか否かの判定(B1330)の結果に応じ
て処理がそれぞれ分岐する。
可動体制御タイマ割込み処理(図78)中のモータA制御処理(B20001、図79
)において、モータ制御コードが、モータの「停止」を指示する停止コードであるか否か
の判定(B21002)、カウンタ値の整数部Nが変化して更新されたか否かの判定(B
21008)の結果に応じて処理がそれぞれ分岐する。なお、サブルーチン(モータA制
御処理、モータB制御処理などの個別の処理)の呼出しを分岐処理の一種と捉えることも
できるが、ステップB20001、B20002において、処理が分岐する。
〔パイプライン処理と遅延分岐処理〕
図81は、演出制御装置内のCPU311が行う遅延分岐処理を示す図であり、図81
(a)は遅延分岐処理が実行される場合、図81(b)は遅延分岐処理が実行されない場
合を示す。演出制御装置300のVDP312を構成する内蔵ホストCPU(CPU31
1)は、PROM321等に内蔵されている命令またはデータをプログラムカウンタ(P
C)により定められた順番に従って取り出して各種プログラムを実行している。また、C
PU311(第2CPU)で実行する命令は、命令取り込み(IF)、命令解釈(ID)
、命令実行(EX)、メモリアクセス(MA)、レジスタ書き込み(WB)という命令要
素に分割される。そして、各命令の異なった命令要素を同時に実行することで、他の処理
方法では複数ステップかかる命令実行を見かけ上1ステップで行うパイプライン処理によ
り一連の命令が実行される。さらに、CPU311は、上記の制御フローの分岐に対応し
て遅延分岐命令に基づく遅延分岐処理を行っている。
図81(a)では、CPU311のプログラムカウンタ(PC)に従ってN番地、N+
1番地、N+2番地、N+3番地に関連付けられた命令が順に実行され、その後N+4番
地に関連づけられた命令が実行されずにM番地に関連付けられた命令が実行される場合を
示している。ここで、プログラムカウンタ(PC)は、CPU311がプログラムカウン
タのカウント値(番地)に係る命令取り込み(IF)を行うと、保持するカウント値(番
地)に1を加算してカウント値(番地)を更新するものである。
図81(a)においては、以下の(1)から(5)の順に処理が進行する。
(1)CPU311は、プログラムカウンタ(PC)に保持されたN番地に関連付けられ
た通常命令(N)の命令取り込み(IF)を行い、プログラムカウンタ(PC)の番地を
N+1番地に更新する。なお、通常命令とは分岐命令を含まない任意の命令である。また
、番地は、メモリ(PROM321等)のアドレスである。
(2)CPU311は、プログラムカウンタ(PC)に保持されたN+1番地に関連付け
られた通常命令(N+1)の命令取り込み(IF)と通常命令(N)の命令解釈(ID)
を行い、プログラムカウンタ(PC)の番地をN+2番地に更新する。
(3)CPU311は、プログラムカウンタ(PC)に保持されたN+2番地に関連付け
られた遅延分岐命令(遅延分岐成立:M番地に分岐)(N+2)の命令取り込み(IF)
と通常命令(N+1)の命令解釈(ID)と通常命令(N)の命令実行(EX)を行い、
プログラムカウンタ(PC)の番地をN+3番地に更新する。
(4)CPU311は、プログラムカウンタ(PC)に保持されたN+3番地に関連付け
られた通常命令(遅延スロット)(N+3)の命令取り込み(IF)と遅延分岐命令(遅
延分岐成立:M番地に分岐)(N+2)の命令解釈(ID)と通常命令(N+1)の命令
実行(EX)と通常命令(N)のメモリアクセス(MA)を行う。
(5)CPU311は、遅延分岐命令(遅延分岐成立:M番地に分岐)(N+2)の命令
実行(EX)によりプログラムカウンタ(PC)の番地をM番地に更新するとともに、当
該M番地に関連付けられた通常命令(分岐先スロット)(M)の命令取り込み(IF)を
行い、また通常命令(N+1)のメモリアクセス(MA)及び通常命令(N)のレジスタ
書き込み(WB)を行う。
よって、遅延分岐命令が成立した場合には、本来予定されていた通常命令(N+4)が
実行されることはないが、遅延分岐命令(N+2)の次の通常命令(遅延スロット)(N
+3)は実行される。これにより、分岐時のパイプラインの乱れを軽減して命令要素の実
行を迅速に行うことができる。
一方、図81(b)のように、遅延分岐命令が成立しない場合は、遅延分岐命令(N+
2)の後の通常命令(N+3)及び通常命令(N+4)が順に実行される。
ここで、図81(a)の通常命令(分岐先スロット)(M)は、例えば、遊技制御装置
100からのコマンドに起因するエラー/不正/呼出し設定処理(B1316、図26)
、演出制御装置300の制御対象(装飾制御装置750)のエラーに起因するエラー設定
処理(B11003、図78)が適用できる。すなわち、CPU311の外部で発生した
エラーに対しては遅延分岐処理により対処することができ、効率良くエラー報知処理を実
行することができる。
なお、遊技制御装置100を構成する遊技用マイコン111のCPU111a(第1C
PU)も上記同様に一連の命令(演出制御装置300にコマンドを送信するための命令)
をパイプライン処理(及び遅延分岐処理)により実行可能である。
〔例外処理〕
図82は、演出制御装置内のCPU311のCPUエラーに係るエラー処理の手順を示
す図である。CPU311はCPU311自身のエラーであるCPUエラー(例外要因)
が発生した場合に、実行中の命令を中断してエラー処理(例外処理)を実行する。CPU
エラーには、アドレスエラー、バスエラー、レジスタバンクエラー等があるが、ここでは
アドレスエラーを例に説明する。アドレスエラーは、命令取り込み(IF)の際に本来命
令が格納されていないような不適切なアドレスに関連付けられたデータを取り込む等の場
合が該当し、当該データを命令解釈(ID)したときに検出される。
CPU311は、アドレスエラーが発生するとアドレスエラーが検出された命令(N)
と命令実行(EX)前の命令(N+1)を停止させ、プログラムカウンタ(PC)による
命令の実行を一時的に中断して行うシーケンス制御を含むエラー処理を実行する。
図82に示すように、プログラムカウンタ(PC)のN番地に関連付けられた命令(N
)にアドレスエラーが検出される場合を考える。この場合、命令(N)の命令解釈(ID
)によりアドレスエラーが検知され、当該命令(N)及びその次の命令(N+1)がキャ
ンセルされる。しかし、アドレスエラー検知時に命令実行(EX)以降の命令要素を実行
中の命令(N-1)、命令(N-2)、命令(N-3)の進行は継続される。
ここで、CPU311には、例外要因に対応した複数のエラー処理(例外サービスルー
チン)のベクタアドレス(ベクタテーブルアドレスオフセット)を包含する例外処理ベク
タテーブルが設定されている。
よって、命令(N-1)のレジスタ書き込み(WB)が終了すると、CPU311は、
上記アドレスエラーを検知後、シーケンス制御により、当該アドレスエラーに対応するエ
ラー処理のベクタアドレス(開始アドレス:M)を計算する命令を実行し、ステータスレ
ジスタ内の情報(各種命令の処理の状態を表す情報)をCPU311が備える汎用レジス
タのスタックに退避させる命令を実行し、プログラムレジスタ(PC)内の情報(番地)
を前記スタックに退避させる命令を実行する。なお、退避するプログラムレジスタ(PC
)の情報(番地)は、アドレスエラーが検知された命令に係る番地(N)となる。図82
に示すように、上記シーケンス制御による一連の命令は、パイプライン処理により実行す
ることが可能である。なお、上記シーケンス制御においては、CPU311は命令取り込
み(IF)を行わず、シーケンス制御側からCPU311に送信された命令につき、命令
解釈(ID)の段階から実行可能であるが、図82に示すように、命令取り込み(IF)
から実行してもよい。
CPU311は、算出されたベクタアドレス(M)にジャンプするジャンプ命令[M]
を実行し、当該命令の最後の命令要素(PC(WB))においてプログラムカウンタ(P
C)に当該ベクタアドレス(M番地)を書き込む。なお、ベクタアドレスを計算する命令
で、計算結果をレジスタとしてのプログラムカウンタ(PC)に書き込んだ場合には、こ
こでの命令は省略してよい(ベクタアドレスを計算する命令自体がジャンプ命令となる)
CPU311は、ベクタアドレス(M番地)に関連付けられたエラー処理(エラー処理
命令(M)、エラー処理命令(M+1)、・・・、エラー処理命令(M+k-1)、エラ
ー処理命令(M+k))(k:整数)を開始する。なおジャンプ命令[M]とエラー処理
命令(M)の間には遅延スロットがないので、ジャンプ命令[M]は遅延分岐命令には該
当しない。
エラー処理を複数の命令により実行する場合は、パイプライン処理により実行すること
が可能である。すなわち、図81に示すように、M番地に関連付けられた命令(M)につ
いて命令取り込み(IF)を行うことでプログラムカウンタ(PC)の番地がM+1番地
に更新され、M+1番地に関連付けられた命令(M+1)の命令の取り込み(IF)を行
うとともに命令(M)の命令解読(ID)を行う、という態様で複数の命令を順次実行し
ていき、エラー処理の最後の命令(M+k)まで実行することができる。
ここで、エラー処理の命令には、CPU311におけるアドレスエラー等のCPUエラ
ーの報知をするためのエラー設定処理(図78:エラー設定処理(B11003)と同様
の処理)の命令を組み込むことも可能である。エラー設定処理を組み込むことで、表示装
置41やスピーカを用いてCPUエラーが発生したことを報知することができる。
エラー処理の最後の命令(M+k)の次は、アドレスエラーが検知された命令(N)を
実行する。このため、図82に示すように、例えばエラー処理の最後から2番目の命令(
M+k-1)をプログラムカウンタ(PC)の番地をスタックに退避させていたN番地に
復帰させてジャンプ(分岐)させる遅延分岐命令(プログラムカウンタ復帰命令)とし、
エラー処理の最後の命令(M+k)を、スタックに退避させていたステータスレジスタの
情報(命令(N)に関連する情報など)をステータスレジスタに戻す遅延スロット(ステ
ータスレジスタ復帰命令)として実行可能となるように構成することも好適である。これ
により、最後の命令(M+k)の命令解読(ID)と同時に命令(N)の命令取り込み(
IF)が可能となり、また最後の命令(M+k)の命令実行(EX)と同時に命令(N)
の命令解読(ID)及び命令(N+1)の命令取り込み(IF)を行うことができる。
もちろん、エラー処理はパイプライン処理によらず実行することが可能であり、エラー
処理(M+k)の終了後に命令(N)の実行を開始してもよい。この場合には、命令(M
+k-1)をステータスレジスタ復帰命令とし、命令(M+k)をプログラムカウンタ復
帰命令としてよい。
〔表示装置におけるエラーの表示例〕
遊技制御装置100からのコマンドに起因するエラー/不正/呼出し設定処理(B13
16、図26)の内容、演出制御装置300の制御対象(装飾制御装置750)のエラー
に起因するエラー設定処理(B11003、図78)の内容、CPUエラーに関するエラ
ー設定処理の内容は、表示装置41に表示することができる。
エラー/不正/呼出し設定処理(B1316、図26)では、不正発生コマンド、不正
解除コマンド、状態オフコマンド、状態オンコマンド、磁石不正報知コマンド(磁気エラ
ーコマンド)、盤電波不正報知コマンド(盤電波エラーコマンド)が識別されている。よ
って各エラーを1ビットのフラグで表現し、これらを上記の順番で上ビットから並べた2
進数(または16進数)のエラーコードにより表現することが可能である。例えば正常で
あれば「0」により表現し、異常であれば「1」と表現するものとし、不正発生コマンド
にのみ異常があったと識別された場合、エラーコードは「A100000」(第1表示デ
ータ)と表示することができる。ここで「A」は、遊技制御装置100から送信されたエ
ラーコード(演出コマンド)であることを示すものとする。
エラー設定処理(B11003、図78)では、例えば、検知信号MSW1-MSW8
(図75)に係る各モータ(8個)で動作する役物がそれぞれ所定位置(初期位置)にあ
るか否か、装飾制御装置750と前記モータとを接続するケーブル(8本)の接続状態が
良好であるか否かが識別されている。例えば、MSW1に係るモータで動作する役物が所
定位置(初期位置)になく、MSW2に係るモータと装飾制御装置750とを接続するケ
ーブルが接続不良である場合は、上記同様にビットを並べるものとすると「B10000
000」(モータ)(第2表示データ)、「C01000000」(ケーブル)(第2表
示データ)と表示することができる。ここで、「B」はモータのエラーコードを示すもの
とし、「C」はケーブルのエラーコードを示すものとする。ここで「C」では2番目のケ
ーブルが接続不良と判定されているので、「B」の左から2番目が示すモータで動作する
役物が「0」(正常)と判定されていても実際には異常であると判断できる。
CPUエラーに係るエラー設定処理では、実際に用いたベクタアドレスをそのまま表示
装置41で表示するように命令を構築することも可能である。例えばアドレスエラーであ
れば「H00000024」(16進法)またはその下位2桁「24」(16進法)と表
示することができる。よって、表示されたベクタアドレスによりCPUエラーの内容を把
握することが可能である。いずれのエラーコードも、互いに重ならない条件で、表示装置
41の任意の位置に表示することができる。
[第5実施形態の作用・効果]
第5実施形態に係る遊技機10によれば、遊技の演出を行う演出装置(装飾制御装置7
50)と、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令に対応して、演出装置(装飾
制御装置750)を制御可能な演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機
10において、演出制御手段(演出制御装置300)が演出装置(装飾制御装置750)
に送信するデータ(シリアルデータ等)の出力電圧をV1とし、演出装置(装飾制御装置
750)の駆動電圧をV2とし、演出装置(装飾制御装置750)のクランプ電圧をV3
とすると、V3≧V2>V1の関係を満たすことを特徴とする。
これにより、電力消費の高いクランプ電圧の電力供給源(電源装置400のDC15V
を出力するDC15V電源やDC32Vを出力するDC32V電源)に対する負担を軽減
することで、演出装置(装飾制御装置750)と被駆動物(モータM1,M2、ソレノイ
ドS)を安定的に動作させることができる。また演出装置(装飾制御装置750)の駆動
電圧(V2)をクランプ電圧(V3)よりも低くすることで演出装置(装飾制御装置75
0)を構成するIC(シフトレジスタ、ラッチ回路等を含む集積回路)の発熱を低減する
ことができる。なお、上記電力供給源に対する負担が小さい場合には、演出装置(装飾制
御装置750)の駆動電圧の電力供給源を、クランプ電圧の電力供給源(15V,32V
)と同じにしてもよい。
また本実施形態では、演出装置(装飾制御装置750)の駆動電圧(V2=12V)を
、シリアルデータ信号SDATA等の信号を送信する信号線754A-754Dの電圧(
V1=5V)、すなわち演出制御装置300(演出制御手段)が装飾制御装置750(演
出装置)に送信するシリアルデータ等のデータの出力電圧(V1)よりも高くしている。
これにより、通信用の電力供給源と駆動用の電力供給源が別になるので、データの送信と
演出装置(装飾制御装置750)の動作を安定化させることができる。以上より、V3(
クランプ電圧)≧V2(駆動電圧)>V1(データの出力電圧)の関係を満たすことで、
電力配分が適正となり、データの送信、演出装置(装飾制御装置750)の駆動、演出装
置(装飾制御装置750)に係る被駆動物(モータM1,M2、ソレノイドS)の駆動を
安定化させることができる。
第5実施形態の遊技機10によれば、遊技の演出を行う演出装置(装飾制御装置750
)と、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令に対応して、演出装置(装飾制御
装置750)を制御可能な演出制御手段(演出制御装置300)と、演出制御手段(演出
制御装置300)が演出装置(装飾制御装置750)に送信するデータ(シリアルデータ
等)を出力するための電圧を供給する第1の電源(DC5V電源)と、演出装置(装飾制
御装置750)の駆動電圧を供給する第2の電源(DC12V電源)と、演出装置(装飾
制御装置750)のクランプ電圧を供給する第3の電源(DC15V電源)と、を備える
遊技機10において、停電発生時に、第3の電源(DC15V電源)、第2の電源(DC
12C電源)、第1の電源(DC5V電源)の順に電圧の供給を停止することを特徴とす
る。
上記構成により、演出装置(装飾制御装置750)の駆動が停止する前に、演出装置(
装飾制御装置750)の被駆動部(モータM1,M2及びソレノイドS)の駆動が停止す
るのでこれらの誤動作を回避することができる。また、また演出装置(装飾制御装置75
0)の駆動が停止したのちにデータの送信が停止するので、演出装置(装飾制御装置75
0)の誤動作を回避することができる。さらにデータの送信、すなわち演出制御手段(演
出制御装置300(VDP312))の動作停止が最後になるので、演出制御手段(演出
制御装置300(VDP312))内の処理時間を確保して演出制御手段(演出制御装置
300(VDP312))内のエラーの発生を抑制することができる。以上より、演出制
御手段(演出制御装置300)及び演出装置(装飾制御装置750)の動作を安定化させ
ることができる。
第5実施形態の遊技機10によれば、遊技の演出を行う演出装置(装飾制御装置750
)と、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令に対応して、演出装置(装飾制御
装置750)を制御可能な演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機10
において、演出装置(装飾制御装置750)には、第1の被駆動部(モータS1,S2)
を駆動させる第1の演出装置(ドライバ751、ドライバ752)と、第2の被駆動部(
ソレノイドS)を駆動させるとともに第1の演出装置(ドライバ751、ドライバ752
)の後段に接続された第2の演出装置(ドライバ753)と、を含み、演出制御手段(演
出制御装置300)は、演出装置(装飾制御装置750)にシリアルデータを送信し、第
1の演出装置(ドライバ751、ドライバ752)は、シリアルデータの後段を取り込ん
で第1の被駆動部(モータM1,M2)を駆動させるとともにシリアルデータの前段を第
2の演出装置(ドライバ753)に送信し、第2の演出装置(ドライバ753)は、シリ
アルデータの前段を取り込んで第2の被駆動部(ソレノイドS)を駆動させ、第1の被駆
動部(モータM1,M2)と第2の被駆動部(ソレノイドS)は、駆動態様が互いに異な
ることを特徴とする。
上記構成により、一つのシリアルデータ信号(SDATA)で駆動態様の異なる複数の
被駆動部(モータM1,M2、ソレノイドS)を同時に駆動制御できるので、演出制御装
置300は、複数の(互いに異なるクランプ電圧を駆動する複数種類の)役物の駆動制御
を容易に行うことができる。
第5実施形態において、第1の演出装置(ドライバ751,752)と第2の演出装置
(ドライバ753)は、クランプ電圧が互いに異なることを特徴とする。第1の演出装置
(ドライバ751,752)と第2の演出装置(ドライバ753)とで、クランプ電圧が
互いに異なっていても、これらを安定的に駆動させることができる。
第5実施形態において、第1の被駆動部は、モータM1,M2であり、第2の被駆動部
は、ソレノイドSであることを特徴とする。これにより、一つの演出装置(装飾制御装置
750)において、モータM1,M2及びソレノイドSを安定的に動作させることができ
る。
第5実施形態において、第1の演出装置(ドライバ751,752)のクランプ電圧の
供給源(15V端子(電源装置400(DC15V電源)))と第1の演出装置(ドライ
バ751,752)の間には逆流防止手段(ツェナーダイオード762)が配置されてい
る。これにより、大電流を用いるモータM1,M2からの電流の逆流を防止できる。
第5実施形態の遊技機10によれば、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令
に対応して演出装置(装飾制御装置750)を制御する演出制御手段(演出制御装置30
0)を備える遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、信号を伝達
可能な信号線(例えば信号線763A(図74)、信号線767A(図75))を備え、
信号線(例えば、信号線763A(図74)、信号線767A(図75))には複数の電
子部品((プルアップ抵抗764A、抵抗765A、コンデンサ766A)(図74)、
(プルアップ抵抗768A、抵抗769A)(図75))が介装され、複数の電子部品(
(プルアップ抵抗764A、抵抗765A、コンデンサ766A)(図74)、(プルア
ップ抵抗768A、抵抗769A)(図75))は、信号線(信号線763A(図74)
、信号線767A(図75))における電流に沿った向きに揃えて実装されていることを
特徴とする。
上記構成により、一つの信号線(例えば、信号線763A(図74)、信号線767A
(図75))に対して実装する電子部品((プルアップ抵抗764A、抵抗765A、コ
ンデンサ766C)(図74)、(プルアップ抵抗768A、抵抗769A)(図75)
)の向きを電流の向きに合わせて実装することで信号線(例えば、信号線763A(図7
4)、信号線767A(図75))の途中に実装される電子部品((プルアップ抵抗76
4A、抵抗765A、コンデンサ766C)(図74)、(プルアップ抵抗768A、抵
抗769A)(図75))の向きからチェック対象を予測しやすくなり、電子部品及び信
号線のチェック作業の効率を向上させることができる。
第5実施形態の遊技機10によれば、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令
に対応して演出装置(装飾制御装置750)を制御する演出制御手段(演出制御装置30
0)を備える遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、信号を伝達
可能な複数の信号線(信号線763A-763D(図74)、信号線767A-767I
(図75))を備え、信号線(信号線763A-763D(図74)、信号線767A-
767I(図75))には電子部品(例えば、抵抗765A-765D(図74)、抵抗
769A-769I(図75))が介装され、電子部品(例えば、抵抗765A-765
D(図74)、抵抗769A-769I(図75))は、信号線(信号線763A-76
3D(図74)、信号線767A-767I(図75))における電流に沿った向きに揃
えて実装されていることを特徴とする。
上記構成により、複数の信号線(信号線763A-763D(図74)、信号線767
A-767I(図75))において互いに対応する電子部品(例えば、プルアップ抵抗7
64A-764D(図74)、プルアップ抵抗768A-768I(図75))の間で、
電流の向きに沿った向きに揃えて実装することより、互いに対応する電子部品(例えば、
プルアップ抵抗764A-764D(図74)、プルアップ抵抗768A-768I(図
75))の識別を容易に行うことができる。
第5実施形態において、演出制御手段(演出制御装置300)は、演出装置を制御する
信号を出力する演算回路(VDP312)と、信号線(信号線763A-763D(図7
4)、信号線767A-767I(図75))を介して、演算回路(VDP312)に向
けて信号を入力する入力回路(音量調節スイッチ335(図74)、モータセンサ又はプ
ッシュスイッチ(図75))と、を備えることを特徴とする。
上記構成により、演算回路(VDP312)と入力回路(音量調節スイッチ335(図
74)、モータセンサ又はプッシュスイッチ(図75))との間に介装された電子部品の
チェック作業の効率を向上させることができる。
第5実施形態において、電子部品は、抵抗またはコンデンサであることを特徴とする。
これにより、極性を持たない電子部品のチェック作業の効率を向上させることができる。
第5実施形態において、電子部品(抵抗、またはコンデンサ)は、所定の端子(1ピン
)を備える同種の部品であり、所定の端子(1ピン)を高電圧側又は低電圧側に揃えて実
装されていることを特徴とする。これにより、新たな構成を用いることなく、電子部品の
チェック作業の効率を向上させることができる。
第5実施形態の遊技機10によれば、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令
に対応した差動信号を演出装置(表示装置41)に出力する演出制御手段(演出制御装置
300)を備える遊技機10において、差動信号を送信する一対の信号線(信号線774
A及び信号線774B、信号線774C及び信号線774D、信号線774E及び信号線
774F、信号線774G及び信号線774H、信号線774I及び信号線774J)に
差動信号の電圧の上限と下限を規定する電圧規定手段(クランプダイオード回路776A
-776C)を配置したことを特徴とする。
上記構成により、電圧規定手段(例えば、クランプダイオード回路776A-776C
)により差動信号の電圧の上限(3.3V)と下限(0V)が規定されるので、差動信号
の一方と差動信号の他方が互いに逆相であって同じ電圧の振幅を持った状態が維持され、
差動信号の差分により得られるデータ(画像データ)を安定化させることができる。
第5実施形態の遊技機10によれば、遊技の演出を行う演出装置(装飾制御装置750
)と、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令に対応して、演出装置(装飾制御
装置750)を制御可能な演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機10
において、演出制御手段(演出制御装置300)は、遅延分岐命令による遅延分岐処理を
包含可能なパイプライン処理を実行するCPU311を備え、CPU311は、CPU3
11自身のエラーであるCPUエラーが発生した場合に、遅延分岐命令によらない分岐処
理を含む例外処理により、分岐先の処理でCPUエラーに対処し、CPUエラー以外の遊
技機10のエラーである遊技機エラーが発生した場合に、遅延分岐処理によって、分岐先
の処理で当該遊技機エラーを報知可能であることを特徴とする。
これにより、遅延分岐命令により、分岐時のパイプラインの乱れを軽減して、効率よく
エラー報知処理を実行することができる。またCPU311自身に起因するCPUエラー
(例外処理)が発生した場合は、パイプライン処理よりも例外処理を優先的に行うことに
より、早期にCPUエラーの対処を行うことができる。
第5実施形態において、CPU311は、パイプライン処理において一連の命令を実行
中に、CPUエラーが発生した場合に、一連の命令のうち実行中の命令(例えば命令(N
-1))の終了後に例外処理を実行し、例外処理の終了後に、一連の命令のうち、最後に
行った命令(例えば命令(N-1))の次の命令(例えば命令(N))を実行することを
特徴とする。これにより、一連の命令を確実に実行することができる。
第5実施形態において、遊技機エラーは、演出装置(装飾制御装置750)に発生した
エラーであることを特徴とする。これにより、演出装置(装飾制御装置750)に発生し
たエラーの検出は遊技制御装置100が行う必要がないので、遊技制御装置100の負担
増を回避できる。
第5実施形態の遊技機10によれば、遊技の演出を行う演出装置(装飾制御装置750
)と、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令に対応して、演出装置(装飾制御
装置750)を制御可能な演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機10
において、演出制御手段(演出制御装置300)は、タイマ割込み処理(可動体制御タイ
マ割込み処理(図79))において遅延分岐命令による遅延分岐処理を包含可能なパイプ
ライン処理を実行するCPU311を備え、CPU311は、CPU311自身のエラー
であるCPUエラーが発生した場合に、遅延分岐命令によらない分岐処理を含む例外処理
により、分岐先の処理で当該CPUエラーに対処し、CPUエラー以外の遊技機10のエ
ラーである遊技機エラーが発生した場合に、遅延分岐処理によって、分岐先の処理で当該
遊技機エラーを報知可能であることを特徴とする。
これにより、遅延分岐命令により、分岐時のパイプラインの乱れを軽減して、効率よく
エラー報知処理を実行することができる。またCPU311自身に起因するCPUエラー
(例外処理)が発生した場合は、パイプライン処理よりも例外処理を優先的に行うことに
より、早期にCPUエラーの対処を行い、タイマ割込み処理(可動体制御タイマ割込み処
理(図79))を再開することができる。
第5実施形態において、CPU311は、タイマ割込み処理(可動体制御タイマ割込み
処理(図79))において、遅延分岐処理によって、分岐先の処理で演出装置(装飾制御
装置750)の制御を実行することを特徴とする。これにより、遅延分岐命令により、分
岐時のパイプラインの乱れを軽減して、効率よく演出装置(装飾制御装置750)の制御
を実行することができる。
第5実施形態の遊技機によれば、遊技の演出を行う演出装置(装飾制御装置750)と
、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令に対応して、演出装置(装飾制御装置
750)を制御可能な演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える遊技機10にお
いて、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、遊技機10に発生した遊技機エラーを監
視して、演出制御手段(演出制御装置300)に指令して当該遊技機エラーを報知させる
第1CPU(CPU111a)を備え、演出制御手段(演出制御装置300)は、遅延分
岐命令による遅延分岐処理を包含可能なパイプライン処理を実行する第2CPU(CPU
311)を備え、第2CPU(CPU311)は、第2CPU自身(CPU311)のエ
ラーであるCPUエラーが発生した場合に、遅延分岐命令によらない分岐処理を含む例外
処理によって、分岐先の処理で当該CPUエラーに対処し、演出装置(装飾制御装置75
0)に関連するエラーであり、遊技機エラーとは異なる演出装置エラーが発生した場合に
、遅延分岐処理によって、分岐先の処理で当該演出装置エラーを報知可能であることを特
徴とする。
これにより、遅延分岐命令により、分岐時のパイプラインの乱れを軽減して、効率よく
演出装置エラーの報知を実行することができる。また第2CPU(CPU311)自身に
起因するCPUエラー(例外処理)が発生した場合は、パイプライン処理よりも例外処理
を優先的に行うことにより、早期にCPUエラーの対処を行うことができる。
第5実施形態において、第1CPU(CPU111a)は、遊技機エラーを示す第1指
令(演出コマンド)を第2CPU(CPU311)に送信し、第2CPU(CPU311
)は、第1指令(演出コマンド)に対応する第1表示データ(エラーコード「A1000
00」)、及び演出装置(装飾制御装置750)に関連する演出装置エラーが発生したこ
とを示す第2表示データ(エラーコード「B10000000」、エラーコード「C01
000000」)を表示装置41に送信する制御を実行し、第1表示データ(エラーコー
ド「A100000」)及び第2表示データ(エラーコード「B10000000」、エ
ラーコード「C01000000」)は、表示装置41において互いに識別可能に表示さ
れることを特徴とする。
これにより、遊技機エラー、演出装置(装飾制御装置750)に関連する演出装置エラ
ーを遊技場関係者が容易に識別することができる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲
内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれること
が明白である。例えば、複数の実施形態を組合せることも可能である。また、例えば、本
発明を他の種類の遊技機(スロットマシンなど)に適用することもできる。本発明の範囲
は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべ
ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述の実施形態をスロットマシンに適用する場合において、遊技に使用する遊
技媒体は、遊技球に代えてメダル(コイン)になり、賞球数はメダルの払い出し枚数に代
えられる。そして、スロットマシンでは、性能情報としての出玉率(ベース)は、スロッ
トマシンへのメダルの投入枚数に対する払い出し枚数の比率(%)となり、役物比率は、
所定期間に払い出したメダルの枚数のうち、各種ボーナスにより払い出した枚数の比率(
%)となる。
10 遊技機
25 演出ボタン
30 遊技盤
32 遊技領域
36 第1始動入賞口(第1始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(第2始動入賞領域)
39 特別変動入賞装置
40 センターケース
41 表示装置
50 一括表示装置(LED)
70 中継基板
100 遊技制御装置(主基板)
152 性能表示装置
173a シリアルポート(第1シリアルポート)
173b シリアルポート(第2シリアルポート)
200 払出制御装置
300 演出制御装置(サブ基板)
454 呼出しボタン
510 パーツ
750 装飾制御装置
776A,776B,776C クランプダイオード回路

Claims (1)

  1. ゲームを実行可能な遊技制御手段と、所定の表示手段に前記ゲームに関連する演出を表示可能な演出制御手段と、を備える遊技機において、
    前記遊技制御手段は、
    プログラムを記憶するプログラム記憶手段と、
    前記プログラムによって所定の演算処理を行う演算処理手段と、
    前記演算処理手段によって更新される情報を記憶可能な更新情報記憶手段と、を備え、
    前記プログラム記憶手段に、
    第1プログラムを記憶する第1プログラム記憶領域と、第2プログラムを記憶する第2プログラム記憶領域と、
    前記第1プログラム記憶領域と前記第2プログラム記憶領域の間の未使用領域と、を含み、
    前記更新情報記憶手段に、
    前記第1プログラムの作業領域として使用される第1作業領域と、
    前記第2プログラムの作業領域として使用される第2作業領域と、
    前記第1作業領域と前記第2作業領域の間の未使用領域と、を含み、
    前記第1作業領域に、
    前記第1プログラムにより書き込まれるが、前記第2プログラムからは読み出されない第1専用領域と、
    前記第1プログラムにより書き込まれ、前記第2プログラムにより読み出すことが可能な第1共通領域と、を含み、
    前記第1作業領域において、前記第1共通領域に該当する領域のうち最も前方に位置する領域よりも前に前記第1専用領域に該当する領域を配置するとともに、前記第1共通領域に該当する領域のうち最も後方に位置する領域よりも後に前記第1専用領域に該当する領域を配置し、
    前記第1作業領域および前記第1専用領域を初期化したときに、所定情報を前記演出制御手段に通知可能であり、
    前記演出制御手段は、
    前記所定情報にもとづいて当該遊技機で発生した異常を検出可能であり、
    前記異常を報知する異常報知表示を前記所定の表示手段に表示可能であり、
    前記ゲームに関連する演出よりも優先して前記異常報知表示を表示可能であることを特徴とする遊技機。
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