JP7358791B2 - プラント監視システムおよびプラント監視方法 - Google Patents

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Description

この発明は、各種のプラントを監視するプラント監視システムおよびプラント監視方法に関する。
発電所の発電プラントには、蒸気タービンやボイラー等の各種の機器が使用され、発電プラントはこれらの機器により発電を行っている。こうした発電プラントでは、設置されている機器等について、故障の予兆を監視している。(例えば、特許文献1参照。)。この文献に記載された技術によれば、故障の予兆を監視するために、インバリアント分析技術(System Invariant Analysis Technology:SIAT)が使用されている。インバリアント分析技術はネットワーク障害対応エンジンを利用したものである。ネットワーク障害対応エンジンは、観測点間の相関関係における関係性の崩れ(破れ)を検出することで、システム全体を監視するものである。
こうしたネットワーク障害対応エンジンのインバリアント分析技術をプラント監視のために適用する。つまり、プラントの各センサの信号間には、相互に強い相関関係が存在する。観測点から収集されるデータを自動分析し、網羅的に2点間のデータの不変関係である相関関係(インバリアント)を見出してモデル化する。この後、発電プラントの例えば配管に設置されたセンサと、蒸気タービンに設置されたセンサとの相関関係について「いつもと違う」という動き、つまり関係性の崩れを調べる。そして、「いつもと違う」動きから、発電プラントの異常を検知することが可能であり、リアルタイムでプラント全体を監視することが可能である。
特開2017-21702号公報
しかし、インバリアント分析技術をプラント監視に適用するには次の課題がある。つまり、発電プラントの2点間のデータの相関関係を見い出してモデル化する際には、各センサからの時系列データそのものの間に成立する関係性のみを求めていた。このため、各センサの時系列データの複雑な変化については検出感度が低かった。
この発明の目的は、前記の課題を解決し、相関関係の関係性を利用してプラント監視を行う際に、検出感度を高めて確実な監視を可能にするプラント監視システムおよびプラント監視方法を提供することにある。
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、各種の機器を備えると共にこれらの機器の状態を測定する各種のセンサを備えるプラントに用いられるプラント監視システムであって、複数の前記センサから成り、これらのセンサを参照用とする第1センサグループと、前記第1センサグループとは別の前記センサから成り、これらのセンサを予測対象用とする第2センサグループと、前記センサの各測定値である時系列データから特徴をそれぞれ算出して特徴量とする処理を、前記第1センサグループおよび前記第2センサグループの各センサに対して行い、前記第1センサグループの時系列データおよび各特徴量を被予測値として出力すると共に前記第2センサグループの時系列データおよび各特徴量を予測対象値として出力する算出手段と、前記算出手段が出力する前記第1センサグループの被予測値から、あらかじめ組み込まれている相関モデルを基に時系列データおよび各特徴量の予測値をそれぞれ算出して出力する予測手段と、前記予測手段から出力される時系列データおよび各特徴量の予測値と、前記算出手段から出力される時系列データおよび各特徴量の予測対象値とを比較し、前記各予測値と前記予測対象値との関係性の崩れを検出する比較手段と、備え、前記予測手段の相関モデルは、前記各センサが正常時の前記第1センサグループのセンサの時系列データおよびこの時系列データから算出された各特徴量と、前記第2センサグループのセンサの時系列データおよびこの時系列データから算出された各特徴量との相関関係を基に作成されている、ことを特徴とするプラント監視システムである。
請求項1の発明では、複数のセンサから成り、これらのセンサを参照用とする第1センサグループと、第1センサグループとは別のセンサから成り、これらのセンサを予測対象用とする第2センサグループとを形成し、各センサが正常時の第1センサグループのセンサの各測定値である時系列データおよびこの時系列データから算出された各特徴量と、第2センサグループのセンサの時系列データおよびこの時系列データから算出された各特徴量との相関関係を基に相関モデルを作成する。センサの時系列データから特徴をそれぞれ算出して特徴量とする処理を、第1センサグループおよび第2センサグループの各センサに対して行い、第1センサグループの時系列データおよび各特徴量を被予測値として出力すると共に第2センサグループの時系列データおよび各特徴量を予測対象値として算出手段が出力する。算出手段が出力する第1センサグループの被予測値から、あらかじめ組み込まれている相関モデルを基に時系列データおよび各特徴量の予測値をそれぞれ算出して予測手段が出力する。予測手段から出力される時系列データおよび各特徴量の予測値と、算出手段から出力される時系列データおよび各特徴量の予測対象値とを比較し、各予測値と予測対象値との関係性の崩れを比較手段が検出する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のプラント監視システムにおいて、前記算出手段は、所定期間の各測定値である時系列データを基に前記特徴量を算出する、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のプラント監視システムにおいて、前記算出手段は、直近の所定期間の各測定値である時系列データを基に前記特徴量を算出する、ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1~3のいずれか1項に記載のプラント監視システムにおいて、前記算出手段は、各測定値である時系列データの平均値、分散、最大値、最小値、最大値と最小値の差、歪度および尖度の中の少なくとも1つを前記特徴量とする、ことを特徴とする。
請求項5の発明は、各種の機器を備えると共にこれらの機器の状態を測定する各種のセンサを備えるプラントに用いられるプラント監視方法であって、複数の前記センサから成り、これらのセンサを参照用とする第1センサグループと、前記第1センサグループとは別の前記センサから成り、これらのセンサを予測対象用とする第2センサグループとを形成し、前記各センサが正常時の前記第1センサグループのセンサの時系列データおよびこの時系列データから算出された各特徴量と、前記第2センサグループのセンサの時系列データおよびこの時系列データから算出された各特徴量との相関関係を基に相関モデルを作成し、前記センサの各測定値である時系列データから特徴をそれぞれ算出して特徴量とする処理を、前記第1センサグループおよび前記第2センサグループの各センサに対して行い、前記第1センサグループの時系列データおよび各特徴量を被予測値として出力すると共に前記第2センサグループの時系列データおよび各特徴量を予測対象値として算出手段が出力し、前記算出手段が出力する前記第1センサグループの被予測値から、あらかじめ組み込まれている相関モデルを基に時系列データおよび各特徴量の予測値をそれぞれ算出して予測手段が出力し、前記予測手段から出力される時系列データおよび各特徴量の予測値と、前記算出手段から出力される時系列データおよび各特徴量の予測対象値とを比較し、前記各予測値と前記予測対象値との関係性の崩れを比較手段が検出する、ことを特徴とするプラント監視方法である。
請求項1の発明によれば、センサの各測定値である時系列データの値そのものの間に成立する関係性のみを監視するのではなく、時系列データから各種特徴量を抽出し、その特徴量間に成立する関係性も含めてプラントの機器を監視する。これによって、同じセンサ数であっても、評価する相関関係(インバリアント)の数は大幅に増加し、また、検出される信号の変化パターンも多くなるので、異常検出性能を大きく向上させることができる。
請求項2の発明によれば、所定期間の時系列データを基に特徴量を算出するので、所定期間でのセンサ間の関係性の崩れを確実に検出することを可能にする。
請求項3の発明によれば、直近の所定期間の各測定値である時系列データを基に特徴量を算出するので、センサ間の関係性の崩れを早期に検出することを可能にする。
請求項4の発明によれば、平均値、分散、最大値、最小値、最大値と最小値の差、歪度を特徴量とするので、特徴量の計算過程が明確であり、特徴量の算出が容易である。
請求項5の発明によれば、請求項1の発明と同様に、同じセンサ数であっても、評価する相関関係数は大幅に増加し、また、検出される信号の変化パターンも多くなるので、異常検出性能を大きく向上させることができる。
この発明の一実施の形態によるプラント監視システムを示す構成図である。 センサデータの一例を示す図である。 センサデータの一例を示す図である。 相関関係の抽出を説明する説明図である。 データの相関関係の抽出を説明する説明図である。 特徴量の算出を説明する説明図である。 特徴量の算出を説明する説明図である。 相関関係の抽出を説明する説明図である。 管理サーバが備える基本構成を示す構成図である。 予測対象センサにおける従来の関係性の破れを説明する説明図であり、図10(a)は正常な測定値を示す図、図10(b)は異常な測定値を示す図、図10(c)は測定値の監視結果を示す図である。 予測対象センサにおける関係性の破れを説明する説明図であり、図11(a)は異常な測定値を示す図、図11(b)は2時間移動平均値を示す図、図11(c)は2時間移動分散を示す図である。 予測対象センサにおける関係性の破れを説明する説明図であり、図12(a)は2時間移動分散を示す図、図12(b)は2時間移動分散の監視結果を示す図、図12(c)は2時間移動平均値を示す図、図12(d)は2時間移動平均値の監視結果を示す図である。
次に、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。この実施の形態によるプラント監視システムを図1に示す。図1のプラント監視システムは、発電プラント10が設置されている発電所で用いられるものであり、センサ監視装置20と、モデル監視装置40とを主に備えている。センサ監視装置20はモデル監視装置40とデータ通信ができるように、イントラネットのような社内通信網30を経てモデル監視装置40に接続されている。
発電プラント10は原子力や火力で発電を行い、この実施の形態では原子力で発電を行う場合を例としている。発電プラント10には、図示を省略しているが、原子炉、タービン、発電機、ポンプ、配管などの多数の機器が使用されている。発電プラント10は、これらの機器により発電を行う。発電プラント10には、各機器の状態を調べるために、同じく図示を省略しているが、各種のセンサ、例えばAセンサ~Aセンサ、・・・、Bセンサ~Bセンサが設置されている。各センサは測定値a~a、・・・、b~bをセンサ監視装置20に送る。
センサ監視装置20は、発電プラント10に設置されている各センサからの測定値a~a、・・・、b~bを受け取る。センサ監視装置20は、各センサから測定値a~a、・・・、b~bを受け取ると、図2に示すようなセンサデータを作成する。センサデータには、センサを表すと共にセンサを識別するためのセンサ識別情報に対応して、センサが設置されている設置点が記録されている。また、センサデータには、センサ識別情報に対応して、センサの測定値や測定日時等が記録されている。図2では、測定値a~aが発電プラント10の復水器に設置されているAセンサ~Aセンサのものであり、測定値b~bが発電プラント10の給水ポンプ系統に設置されているBセンサ~Bセンサのものである場合を例としている。以下では、この例を基に構成を説明する。
センサ監視装置20は、作成したセンサデータを、送信時間が経過する毎に、社内通信網30を経てモデル監視装置40に送信する。送信時間は、秒単位、分単位、時間単位、日単位などのように、必要に応じてセンサ監視装置20に設定される。
モデル監視装置40は、社内通信網30を経てセンサ監視装置20からセンサデータを受信する。モデル監視装置40は、受信したセンサデータを用いて、発電プラント10を監視する。このために、モデル監視装置40は、通信制御部41と、データサーバ42と、管理サーバ43と、クライアント44~44とを備えている。そして、モデル監視装置40の通信制御部41、データサーバ42、管理サーバ43、クライアント44~44は、データの送受信が可能なようにLAN(Local Area Network)等で接続されている。
通信制御部41は、データサーバ42、管理サーバ43、クライアント44~44を社内通信網30に接続するための通信制御を行う。例えば、通信制御部41は、社内通信網30を経てセンサ監視装置20からセンサデータを受信すると、このセンサデータをデータサーバ42に送る。
データサーバ42は、発電プラント10に関係するデータを記憶する記憶装置である。例えば、データサーバ42は、社内通信網30と通信制御部41とを経て、センサ監視装置20からセンサデータを受け取ると、このセンサデータを記憶していく。また、データサーバ42は、管理サーバ43からのデータ送信要求を受け取ると、該当するセンサデータを抽出して、管理サーバ43に送る。
クライアント44~44は、発電プラント10を運用する担当者によって操作されるコンピュータであり、発電プラント10を運用するためのものである。クライアント44~44には、発電プラント10の運用のために必要とする各種の指示等が担当者により入力される。例えば、発電プラント10の各監視対象モデルを作成するために、クライアント44~44にはモデル作成指示が入力される。クライアント44~44は、モデル作成指示が入力されると、このモデル作成指示を管理サーバ43に送る。
また、クライアント44~44は、管理サーバ43から各種のデータ、例えば後述の警報データを受け取ると、警報を出力する。また、クライアント44~44は、管理サーバ43からセンサ一覧データを受け取ると、このデータの表示等を行う。
管理サーバ43は、発電プラント10や各機器の監視のために、各種の処理を行うコンピュータである。先ず、管理サーバ43は発電プラント10の相関モデルを作成する。次に、管理サーバ43は作成した相関モデルを基に発電プラント10や機器を監視する。以下では、発電プラント10の相関モデル作成と、相関モデルによる発電プラント10や機器の監視とについて順に説明する。
管理サーバ43は、発電プラント10を監視するための正常運転時の相関モデルを作成する。相関モデルとは、発電プラント10に取り付けられた各センサの時系列データを基に、インバリアント解析技術により各センサ間の相関関係を導き出したものである。正常運転時の相関モデルは、発電プラント10が正常に稼働していたときのセンサ情報を基に、管理サーバ43が作成したものである。
このために、管理サーバ43は、あらかじめ設定されているタイミングで、データサーバ42に対してデータ送信要求を送る。または、管理サーバ43は、クライアント44~45からの担当者の手動入力によるモデル作成指示を受け取ったときに、データサーバ42に対してデータ送信要求を送る。
この後、管理サーバ43はデータサーバ42から各センサデータを受け取る。管理サーバ43が受け取る各センサデータは、発電プラント10の正常運転時のデータであり、例えば図2に示すようなものである。
管理サーバ43は、受け取った各センサデータを基に、相関モデルを作成する。この場合に、従来であれば、管理サーバ43は、図3に示すように、Aセンサ~Bセンサの測定値であり、所定期間であるモデル作成期間の時系列データとしての各測定値をセンサデータから抽出する。そして、管理サーバ43は、Aセンサのモデル作成期間の各測定値である時系列データと、Aセンサ~Bセンサのモデル作成期間の各測定値である時系列データとを図4に示すように比較し、Aセンサの各測定値である時系列データとの相関関係、例えば図5に示すようにAセンサの各測定値とBセンサの各測定値との相関関係(以下、単にセンサ間の相関関係と記す)を導き出す。管理サーバ43は、Aセンサについて行う算出処理をAセンサ~Bセンサについても行い、センサ間の相関関係を導き出す。この後、管理サーバ43は、発電プラント10における監視対象に応じて、センサ間の相関関係を基に相関モデルを作成する。
これに対して、この実施の形態では、次のようにして相関モデルを作成する。管理サーバ43は、センサデータを受け取ると、特徴量算出処理を行う。特徴量算出処理では、管理サーバ43は、例えばAセンサの各測定値つまり時系列データについて、この時系列データの第1特徴量を算出する。管理サーバ43は、Aセンサの各測定値の第1特徴量として、例えば図6に示すように、Aセンサからの各測定値の一定期間毎の平均値、例えば2時間移動平均値を算出する。一定期間は数分、数時間、数日など任意の期間である。管理サーバ43は、Aセンサの移動平均値を算出すると、モデル作成期間での移動平均値を抽出して第1特徴量とする。
管理サーバ43が算出する特徴量には、移動平均値の他にも、一定期間毎の分散、最大値、最小値、最大値と最小値との差、歪度、尖度などがある。これらの特徴量の計算過程は明確であり、特徴量の算出が容易である。
この実施の形態では、管理サーバ43は、Aセンサのモデル作成期間での各測定値である時系列データに対して、第1特徴量(平均値)、第2特徴量(歪度)および第3特徴量(尖度)を算出する。管理サーバ43は、Aセンサの第2特徴量(移動歪度)および第3特徴量(尖度)の算出を、Aセンサの第1特徴量(平均値)の算出と同様にして行う。同じようにして、図7に示すように、管理サーバ43は、Aセンサ~Bセンサについても、モデル作成期間での第1特徴量(平均値)、第2特徴量(歪度)および第3特徴量(尖度)をAセンサと同様にしてそれぞれ算出する。
この後、管理サーバ43は、Aセンサ~Bセンサのモデル作成期間の各測定値である時系列データと、第1特徴量(平均値)、第2特徴量(歪度)および第3特徴量(尖度)とを基にして相関モデルを作成する。例えば図8に示すように、管理サーバ43は、Aセンサのモデル作成期間の各測定値と、第1特徴量(平均値)、第2特徴量(歪度)および第3特徴量(尖度)と、Aセンサ~Bセンサのモデル作成期間の各測定値と、第1特徴量(平均値)、第2特徴量(歪度)および第3特徴量(尖度)とを比較する。そして、管理サーバ43は、各測定値である時系列データや各特徴量におけるAセンサとの相関関係を導き出す。
さらに、管理サーバ43は、Aセンサについて行う処理を、Aセンサ~Bセンサについても行い、各測定値である時系列データや各特徴量における相関関係が成り立つかどうかを調べて、センサ間の相関関係を導き出す。この後、管理サーバ43は、発電プラント10における監視対象に応じて、センサ間の相関関係を基に相関モデルを作成する。
管理サーバ43は、相関モデルを作成すると、次に相関モデルを使用して発電プラント10の監視を行う。このために、管理サーバ43は、図9に示すように、算出手段43A、43Bと予測手段43Cと比較手段43Dとを備えている。以下では、発電プラント10の監視対象つまり予測対象を復水器とした場合に、予測対象用センサである復水器のAセンサ~Aセンサ(第2センサグループ)の各測定値および各特徴量が給水ポンプ系の参照用センサであるBセンサ~Bセンサ(第1センサグループ)の各測定値および特徴量と相関関係があるときを例として説明する。なお、予測対象用センサである復水器のAセンサ~Aセンサの各測定値および特徴量と相関関係にある参照用センサの各測定値および特徴量は、給水ポンプ系のBセンサ~Bセンサに限定されることはない。
算出手段43Aは、給水ポンプ系のBセンサ~Bセンサから直近の時系列データとして測定値b~bを受け取ると、測定値b~bのそれぞれについて第1特徴量~第3特徴量を算出する。そして算出手段43Aは、測定値b~bと各第1特徴量~第3特徴量とを、給水ポンプ系のBセンサ~Bセンサの被予測値b1~b1として予測手段43Cに出力する。
同じように、算出手段43Bは、復水器のAセンサ~Aセンサから直近の時系列データとして測定値a~aを受け取ると、測定値a~aのそれぞれについて第1特徴量~第3特徴量を算出する。そして算出手段43Bは、測定値a~aと各第1特徴量~第3特徴量とを、復水器のAセンサ~Aセンサの予測対象値a1~a1として比較手段43Dに出力する。
予測手段43Cには、先に述べた相関モデルがあらかじめ内部に組み込まれている。予測手段43Cは、算出手段43Aから給水ポンプ系に係る被予測値b1~b1を受け取ると、相関モデルを利用して予測値b2~b2を算出する。予測手段43Cは、算出した予測値b2~b2を比較手段43Dに出力する。
比較手段43Dは、予測手段43Cが算出した、給水ポンプ系の予測値b2~b2を基に、算出手段43Bが出力した、復水器系の予測対象値a1~a1を判定する。比較手段43Dには、復水器に係る予測対象値が正常であるか異常であるかを判定するためのしきい値があらかじめ設定されている。比較手段43Dは、予測手段43Cからの予測値b2~b2と、復水器に係る予測対象値a1~a1との差をそれぞれ算出する。そして、比較手段43Dは、算出した差がしきい値より大きいと、復水器のAセンサ~Aセンサと給水ポンプ系のBセンサ~Bセンサとの相関関係の関係性が崩れたと判定する。
比較手段43Dがセンサの異常を見つけ出すと、管理サーバ43は異常の発生したセンサについてのデータをセンサデータから抽出し、例えばクライアント44に対して、抽出したデータを、故障の予兆を通知する警報データとして送る。
以上がこの実施の形態によるプラント監視システムの構成である。次に、このプラント監視システムによるプラント監視方法について説明する。
通常、モデル監視装置40では、データサーバ42に記録されている各センサデータを基にして得た、モデル作成期間でのAセンサ~Bセンサからの測定値を使用して、管理サーバ43が発電プラント10の正常時の相関モデルを作成する。以下では、発電プラント10の監視対象を復水器とした場合に、予測対象用センサになる復水器のAセンサ~Aセンサの測定値が参照用センサである給水ポンプ系のBセンサ~Bセンサの測定値と相関関係があるときを例として説明する。
管理サーバ43は、センサデータを受け取ると特徴量算出処理を行う。特徴量算出処理では、予測対象用センサである復水器のAセンサ~Bセンサのモデル作成期間での各測定値に対して、第1特徴量(平均値)、第2特徴量(歪度)および第3特徴量(尖度)をそれぞれ算出する。この後、管理サーバ43は、Aセンサ~Bセンサのモデル作成期間の各測定値と、第1特徴量(平均値)、第2特徴量(歪度)および第3特徴量(尖度)とを基にして相関モデルを作成する。
管理サーバ43は、作成した相関モデルを予測手段43Cに組み込む。こうした状態で、予測手段43Cは、参照用センサである給水ポンプ系のBセンサ~Bセンサから測定値b~bを受け取ると、相関モデルを利用して予測値b2~b2を算出する。
比較手段43Dは、予測手段43Cが算出した予測値b2~b2を比較する。このとき、比較手段43Dは、例えば予測値b2~b2と、予測対象用センサである復水器のAセンサ~Aセンサの値であり、かつ、算出手段43Bから出力される予測対象値a1~a1との差をそれぞれ算出する。そして、比較手段43Dは、算出した差がしきい値より大きいと、復水器のAセンサ~Aセンサと給水ポンプ系のBセンサ~Bセンサとの相関関係の関係性が崩れたと判定する。
比較手段43Dがセンサの関係性の破れを見出すと、管理サーバ43は関係性の破れたセンサについてのデータをセンサデータから抽出する。この後、比較手段43Dは、抽出したデータを例えばクライアント44に向けて、故障の予兆を通知する警報データとして送る。クライアント44は警報データを受け取ると、この警報データの表示等を行う。
この実施の形態によれば、モデル作成期間とは異なる予測対象用センサの各測定値つまり時系列データの動きを判定することができる。従来であれば、予測対象用センサの各測定値が正常である場合、管理サーバ43は、例えば図10(a)に示すような、振幅が大きく変動する予測対象用センサの測定値を受け取る。管理サーバ43は、モデル作成期間での測定値に応じて相関モデルを作成する。そして、モデル監視装置40は、作成した相関モデルとの関係性を監視する。
もし、予測対象用センサの各測定値である時系列データが図10(b)の円で示すように振幅が小さく変動する場合、従来であれば、予測対象用センサの測定値は、モデル作成期間での値変動の範囲内にあるので、管理サーバ43は、図10(c)に示すように、予測対象用センサの測定値が正常であると判定することになる。
これに対して、この実施の形態では、例えば図11(a)に示すような、振幅が大きく変動する予測対象用センサの各測定値である時系列データを管理サーバ43が受け取ると、管理サーバ43はこの予測値に対して図11(b)に示すように2時間移動平均値と、図11(c)に示すように2時間移動分散とを算出する。次に、管理サーバ43は、図11(a)に示す測定値の関係性を監視すると共に、2時間移動平均値および2時間移動分散に成立する関係性を監視する。2時間移動平均値および2時間移動分散は、丸印で示すように、モデル作成期間の値の変動範囲を逸脱している。
この場合、管理サーバ43は、先ず、図12(a)に示すような2時間移動分散について、図12(b)に示すように、予測対象用センサの特徴量である2時間移動分散に関する関係性の崩れを時刻T1で検出する。この後、管理サーバ43は、図12(c)に示すような2時間移動平均値について、図12(d)に示すように、予測対象用センサの特徴量である2時間移動平均値に関する関係性の崩れを時刻T2で検出する。つまり、従来では検出することができない測定値の関係性の崩れを、2時間移動平均値と2時間移動分散とを監視することにより、予測対象用センサの関係性の崩れを早期に、かつ、確実に検出することができる。これにより、プラントにおける故障の予兆を確実に、かつ、早期に検出することができる。
この発明は、発電所の発電プラントに限らず、各種のプラントや設備に利用可能である。
10 発電プラント
20 センサ監視装置
40 モデル監視装置
41 通信制御部
42 データサーバ
43 管理サーバ
43A、43B 算出手段
43C 予測手段
43D 比較手段
44~44 クライアント

Claims (5)

  1. 各種の機器を備えると共にこれらの機器の状態を測定する各種のセンサを備えるプラントに用いられるプラント監視システムであって、
    複数の前記センサから成り、これらのセンサを参照用とする第1センサグループと、
    前記第1センサグループとは別の前記センサから成り、これらのセンサを予測対象用とする第2センサグループと、
    前記センサの各測定値である時系列データから特徴をそれぞれ算出して特徴量とする処理を、前記第1センサグループおよび前記第2センサグループの各センサに対して行い、前記第1センサグループの時系列データおよび各特徴量を被予測値として出力すると共に前記第2センサグループの時系列データおよび各特徴量を予測対象値として出力する算出手段と、
    前記算出手段が出力する前記第1センサグループの被予測値から、あらかじめ組み込まれている相関モデルを基に時系列データおよび各特徴量の予測値をそれぞれ算出して出力する予測手段と、
    前記予測手段から出力される時系列データおよび各特徴量の予測値と、前記算出手段から出力される時系列データおよび各特徴量の予測対象値とを比較し、前記各予測値と前記予測対象値との関係性の崩れを検出する比較手段と、
    を備え、
    前記予測手段の相関モデルは、前記各センサが正常時の前記第1センサグループのセンサの時系列データおよびこの時系列データから算出された各特徴量と、前記第2センサグループのセンサの時系列データおよびこの時系列データから算出された各特徴量との相関関係を基に作成されている、
    ことを特徴とするプラント監視システム。
  2. 前記算出手段は、所定期間の各測定値である時系列データを基に前記特徴量を算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラント監視システム。
  3. 前記算出手段は、直近の所定期間の各測定値である時系列データを基に前記特徴量を算出する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のプラント監視システム。
  4. 前記算出手段は、各測定値である時系列データの平均値、分散、最大値、最小値、最大値と最小値の差、歪度および尖度の中の少なくとも1つを前記特徴量とする、
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のプラント監視システム。
  5. 各種の機器を備えると共にこれらの機器の状態を測定する各種のセンサを備えるプラントに用いられるプラント監視方法であって、
    複数の前記センサから成り、これらのセンサを参照用とする第1センサグループと、前記第1センサグループとは別の前記センサから成り、これらのセンサを予測対象用とする第2センサグループとを形成し、
    前記各センサが正常時の前記第1センサグループのセンサの時系列データおよびこの時系列データから算出された各特徴量と、前記第2センサグループのセンサの時系列データおよびこの時系列データから算出された各特徴量との相関関係を基に相関モデルを作成し、
    前記センサの各測定値である時系列データから特徴をそれぞれ算出して特徴量とする処理を、前記第1センサグループおよび前記第2センサグループの各センサに対して行い、前記第1センサグループの時系列データおよび各特徴量を被予測値として出力すると共に前記第2センサグループの時系列データおよび各特徴量を予測対象値として算出手段が出力し、
    前記算出手段が出力する前記第1センサグループの被予測値から、あらかじめ組み込まれている相関モデルを基に時系列データおよび各特徴量の予測値をそれぞれ算出して予測手段が出力し、
    前記予測手段から出力される時系列データおよび各特徴量の予測値と、前記算出手段から出力される時系列データおよび各特徴量の予測対象値とを比較し、前記各予測値と前記予測対象値との関係性の崩れを比較手段が検出する、
    ことを特徴とするプラント監視方法。
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